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112回国会参議院1988/05/23

土地問題等に関する特別委員会 第7号

発言数
18
登壇者
4
会派数
2
開催日
1988/05/23

会議録

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) ただいまから土地問題等に関する特別委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る二十一日、野末陣平君、二木秀夫君及び吉井英勝君が委員を辞任され、その補欠として秋山肇君、沓掛哲男君及び近藤忠孝君がそれぞれ選任されました。  また、本日、久世公堯君が委員を辞任され、その補欠として福田幸弘君が選任されました。     ─────────────

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) 多極分散型国土形成促進法案を議題といたします。  本案につきましては、去る二十日質疑を終局しておりますので、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 私は、日本共産党を代表して、多極分散型国土形成促進法案に反対の討論を行います。  本法案に反対する理由の第一は、本法案は、内外大資本の中枢拠点として首都東京を改造し、東京と地方中枢・中核都市とを交通通信ネットワークで結合するなど、大資本本位の民活型大規模開発を推進する四全総の法案化にほかならず、当面する緊急課題である狂乱地価の引き下げ、東京一極集中の規制、真の地方振興には全く役立たないものであって、国土のつり合いのとれた発展も期待できないからであります。  今日、日本は世界最大の債権国となり、資本主義陣営の中での国際的地位を急速に高め、首都東京の国際金融・情報センターとしての役割の増大に伴い、国内外の多国籍企業の進出などで、各種業務・中枢管理機能の東京一極集中が進みました。東京都心に端を発した地価高騰の犯人は、これら多国籍企業の要求にこたえ、土地を投機的に買いあさった大手不動産会社と膨大な余剰資金を提供した大銀行、大生命保険会社などであります。  政府は、これを放置してきたばかりか、四全総、首都改造計画を推進し、逆に一連の各種規制緩和、異常高値での国有地払い下げ、民活型大規模開発計画、過大なビル需要予測などであおり立て、今日の重大事態を招いたのであります。しかも政府は、国民の批判が高まると、需要供給論を唱え、地価暴騰の真相を国民の目から隠し、土地投機の禁止など抜本的な地価対策を回避しながら、大企業本位の大規模開発の推進を合理化してきました。本法案がこのような路線の具体化であることは明白であります。  反対理由の第二は、政府機関の移転は、専ら移転対象候補の選定に重点が置かれ、移転の効果、移転先、移転跡地の利用計画、財源対策、労働組合との十分な協議など、本質的な諸問題の検討に欠け、つり合いのとれた国土の発展とは無関係の名目的な数合わせにすぎず、分散策として見るべき効果は期待できないからであります。  反対理由の第三は、業務核都市整備は、東京を内外多国籍企業のための国際金融・情報拠点に改造するための首都改造計画の具体化であり、必ずしも東京都心に立地する必要のない業務・研究機能等をその周辺に集積させるための受け皿づくりにほかならず、都心における地価高騰や一極集中の弊害を首都圏全域に拡大するものだからであります。  反対理由の第四は、振興拠点地域整備を柱とする地方振興策は、異常円高是認、市場開放推進のもとで、農業、地場産業など国際競争力の弱い産業分野の切り捨て、石炭、非鉄金属などの相次ぐ閉山、鉄鋼、造船、繊維などの縮小、合理化、生産拠点の海外移転による産業空洞化など、地方経済の衰退をもたらしている構造調整政策を一切改 めないばかりか、相変わらずの大企業誘致による民活型地域開発が柱になっているなど、真の地方振興たり得ないからであります。  以上の理由により、本法案に断固反対の態度を表明し、討論を終わります。(拍手)

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) 他に御発言もないようですから、討論は終局したものと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  多極分散型国土形成促進法案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  志村哲良君から発言を求められておりますので、これを許します。志村君。

志村哲良自由民主党

○志村哲良君 私は、ただいま可決されました多極分散型国土形成促進法案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び新政クラブ・税金党各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     多極分散型国土形成促進法案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。  一、東京一極集中を是正し、多極分散型国土の形成を図るため、国の行政機関等の移転を積極的に推進するとともに、業務機能及び中枢管理機能等の地方分散を一層促進すること。  二、地域の特性を生かした地域づくりを促進するため、国は権限の地方公共団体への委譲をなお一層推進するとともに、地方財源の確保に努めること。  三、地価の高騰が国民の住生活の向上と社会資本の整備等に重大な支障を及ぼし、わが国経済社会の健全な活動を阻害している現状にかんがみ、国公有地の有効利用と住宅・宅地の積極的供給、国土利用計画法の機動的運用、不動産関係業界及び金融機関に対する強力な指導等の地価抑制措置を引き続き講ずることにより、地価水準の引き下げを目標に更に努力すること。  四、多極分散型国土の形成を促進するため、既存の制度や事業の見直しを含め、総合的、計画的な施策の推進を図ること。   右決議する。  以上でございます。(拍手)

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) ただいま志村君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) 多数と認めます。よって、志村哲良君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、内海国務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。内海国務大臣。

内海英男自由民主党国土庁長官

○国務大臣(内海英男君) 多極分散型国土形成促進法案につきましては、本委員会において御熱心な御審議の上ただいま議決いただき、深く感謝申し上げます。  審議中におきます委員各位の御意見、ただいま議決いただきました附帯決議の御趣旨、十分体してまいる所存でございます。  本法案の御審議に際し委員長を初め委員各位から賜りました御指導、御協力に対し、深く感謝の意を表しましてごあいさつといたします。ありがとうございました。

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) 次に、請願の審査を行います。  第一八一号政府機関などの地方移転促進に関する請願外七件を議題といたします。  これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、いずれも保留とすることに意見が一致いたしました。  つきましては、理事会の協議のとおり決定することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  土地問題及び国土利用に関しての対策樹立に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。  閉会中の委員派遣の取り扱いにつきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり」

河本嘉久蔵自由民主党

○委員長(河本嘉久蔵君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時十二分散会

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