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112回国会参議院1988/03/30

地方行政委員会 第5号

発言数
54
登壇者
5
会派数
2
開催日
1988/03/30

会議録

谷川寛三自由民主党

○委員長(谷川寛三君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。  消防法の一部を改正する法律案を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。梶山自治大臣。

梶山静六自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(梶山静六君) ただいま議題となりました消防法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。  昭和五十八年三月の臨時行政調査会の答申で、検査・検定制度について改善合理化を図る必要があるとの基本的視点に立って、適用範囲の見直し及び基準の明確化を図る具体的項目の一つとして「危険物、準危険物及び特殊可燃物について、指定品目の見直しを行う」旨の指摘がなされたところであります。  この法律案は、このような臨調答申の趣旨を踏まえ、危険物の判定基準の合理化等を図るため、危険物の定義を明確にするとともに、試験による危険物の判定の方法を導入する等の所要の改正を行うものであります。  また、あわせて、危険物の保安を確保するため、製造所等の許可の取り消し、危険物取扱者試験の受験資格、危険物保安統括管理者及び危険物保安監督者の解任命令等に関し所要の改正を行うものであります。  以上がこの法律案を提出いたしました理由であります。  次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、危険物の範囲等に関する事項についてであります。  まず、危険物の定義を明確にするとともに、試験による危険物の判定の方法を導入するものとしております。  すなわち、第一類の危険物は酸化性固体とし、酸化力の潜在的な危険性及び衝撃に対する敏感性を判断するための試験により危険物であるか否かを判定することといたしております。  第二類の危険物は可燃性固体とし、原則として、火炎による着火の危険性及び引火の危険性を判断するための試験により危険物であるか否かを判定することといたしております。  第三類の危険物は自然発火性物質及び禁水性物質とし、原則として、空気中での発火の危険性及び水と接触して発火し、または可燃性ガスを発生する危険性を判断するための試験により危険物であるか否かを判定することといたしております。  第四類の危険物は引火性液体とし、原則として、引火の危険性を判断するための試験により危険物であるか否かを判定することといたしております。  第五類の危険物は自己反応性物質とし、原則として、爆発の危険性及び加熱分解の激しさを判断するための試験により危険物であるか否かを判定することといたしております。  第六類の危険物は酸化性液体とし、酸化力の潜在的な危険性を判断するための試験により危険物であるか否かを判定することといたしております。  次に、危険物の指定数量は、危険性を勘案して政令で定めることといたしております。  そのほか、危険物の範囲の見直しに伴い、準危険物及び特殊可燃物等について新たに指定可燃物として規制を行うこととする等規定の整備を図ることといたしております。  第二に、製造所等の許可の取り消し等についてであります。違反処理の公平適正化を期するため、一定の場合には新たに市町村長等が製造所等の許可を取り消すことができるものとし、あわせて市町村長等が製造所等の使用の停止を命ずることができる要件について整備することといたしております。  第三に、危険物取扱者試験の受験資格の緩和についてであります。広く一般の国民に危険物の知識及び技能の普及を図る見地から、乙種危険物取扱者試験の受験資格として危険物取り扱いの実務経験は要しないこととしております。  第四に、危険物保安統括管理者及び危険物保安監督者の解任命令についてであります。最近における危険物施設の事故の実態にかんがみ、危険物施設における保安体制の確立を図るため、市町村長等は製造所等の所有者等に対し危険物保安統括管理者及び危険物保安監督者の解任を命ずることができることとしております。  そのほか、罰則その他について所要の規定の整備を図ることといたしております。  なお、これらの消防法の改正は、原則として公布の日から施行することといたしておりますが、 危険物取扱者試験の受験資格の緩和については昭和六十四年四月一日から、危険物の範囲等に関する事項については公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。  以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

谷川寛三自由民主党

○委員長(谷川寛三君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。     ─────────────

谷川寛三自由民主党

○委員長(谷川寛三君) 次に、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。梶山自治大臣。

梶山静六自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(梶山静六君) ただいま議題となりました地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。  明年度の地方税制につきましては、最近における社会経済情勢等にかんがみ住民負担の軽減及び合理化等を図るため、個人住民税の優良住宅地の造成等に係る長期譲渡所得の軽減税率の引き下げ等並びに三大都市圏の特定市の市街化区域における特別土地保有税の特例の適用期限の延長及び免税点の引き下げを行うとともに、土地の評価がえに伴う固定資産税及び都市計画税の負担調整措置を講ずることとし、あわせて道府県たばこ消費税、市町村たばこ消費税、自動車取得税及び軽油引取税の税率等の特例の適用期限の延長等を行うほか、国有資産等所在市町村交付金等について所要の規定の整備を図る必要があります。  以上がこの法律案を提案いたしました理由であります。  次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。  第一は、地方税法の改正に関する事項であります。  その一は道府県民税及び市町村民税についての改正であります。  個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得について税率の一部を引き下げて一律とし、他の長期譲渡所得と分離して課税するとともに、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得について、一定の場合を除き他の所得と分離して軽課する特例を設けることといたしております。  また、法人の道府県民税及び市町村民税につきましては、基盤技術開発研究用資産等に係る特例措置の適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長することといたしております。  その二は事業税についての改正であります。  事業税につきましては、新聞業等七事業に係る非課税措置の廃止に伴う経過措置を二年度間延長することといたしております。  その三は不動産取得税についての改正であります。  不動産取得税につきましては、日本電信電話株式会社の株式の売り払い収入を活用して民間都市開発事業として第三セクターが取得する公共施設用地について一定の要件のもとに非課税とする等の措置を講ずるとともに、特定産業構造改善臨時措置法に基づく営業の譲渡により取得する不動産に係る税額の減額措置等の特例措置について整理合理化を行うことといたしております。  その四は道府県たばこ消費税及び市町村たばこ消費税についての改正であります。  道府県たばこ消費税及び市町村たばこ消費税につきましては、昭和六十一年度における地方財政対策の一環として講じられた税率等の特例措置の適用期限を昭和六十四年三月三十一日まで延長することといたしております。  その五は自動車税についての改正であります。  自動車税につきましては、昭和六十四年十月一日以降に適用される自動車排出ガスに係る保安基準に適合する自動車に係る税率の軽減措置等を講ずることといたしております。  その六は固定資産税及び都市計画税についての改正であります。  宅地等及び農地に係る昭和六十三年度から昭和六十五年度までの各年度分の固定資産税及び都市計画税の額につきましては、評価がえに伴う税負担の調整を図るため、昭和六十三年度評価額の昭和六十二年度分の課税標準額に対する上昇率の区分に応じて定める負担調整率を前年度の税額に乗じて求めた額を限度とするとともに、評価額の上昇割合の実態に応じ負担調整率の区分を細分化することといたしております。  また、日本障害者雇用促進協会が職業センターの設置運営業務の用に供する一定の固定資産に係る固定資産税を非課税とする等の措置を講ずるとともに、新築住宅に係る税額の減額措置等適用の期限を延長するほか、無公害化生産設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置等の整理合理化を行うことといたしております。  その七は電気税についての改正であります。  電気税につきましては、産業用電気に係る非課税品目の縮減を行うことといたしております。  その八は特別土地保有税についての改正であります。  三大都市圏の特定市の市街化区域内において取得される一定規模以上の土地に係る特別土地保有税の課税の特例措置の適用期限を二年間延長するとともに、免税点の引き下げを行うことといたしております。  また、筑波研究学園都市において整備された一定の研究所の敷地の用に供する土地またはその取得について非課税とする等の措置を講ずることといたしております。  その九は自動車取得税についての改正であります。  自動車取得税につきましては、地方道路財源の確保を図るため、軽自動車以外の自家用自動車に係る税率の特例措置等の適用期限を昭和六十八年三月三十一日まで延長すること等の改正を行うことといたしております。  その十は軽油引取税についての改正であります。  軽油引取税につきましても、地方道路財源の確保を図るため、税率の特例措置の適用期限を昭和六十八年三月三十一日まで延長することといたしております。  その十一は事業所税についての改正であります。  事業所税につきましては、公害防止事業団から譲渡を受けた共同利用建物に係る資産割及び新増設に係る事業所税の非課税措置の対象に共同利用建物以外の集団設置建物を加えるとともに、資産割の非課税措置についてその適用期限を二年延長する等の措置を講ずることといたしております。  その十二は国民健康保険税についての改正であります。  国民健康保険税につきましては、課税限度額を現行の三十九万円から四十万円に引き上げることといたしております。  その十三は国際花と緑の博覧会の開催に伴う特例措置についてであります。  昭和六十五年四月から国際花と緑の博覧会が開催されることに伴い、国際花と緑の博覧会協会等に対する住民税及び事業税、旅館における外客の宿泊及びこれに伴う飲食に対する料理飲食等消費税、国際花と緑の博覧会の用に供する家屋等に対する固定資産税等を非課税とする特例措置を講ずることといたしております。  第二は、国有資産等所在市町村交付金法の改正に関する事項であります。  昭和六十四年度から昭和六十六年度までの各年度分の市町村交付金につきまして、固定資産の価格の修正通知または修正の申し出をする場合に比較すべき類似の土地の価格に係る特例措置を引き続き講ずること等所要の改正を行うことといたし ております。  以上が地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

谷川寛三自由民主党

○委員長(谷川寛三君) 次に、補足説明を聴取いたします。渡辺税務局長。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) ただいま説明されました地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案の主要な内容につきまして、お配りいたしております新旧対照表により補足して御説明申し上げます。  第一は、地方税法の改正であります。  まず道府県民税の改正であります。  一ページから二ページでございますが、第四十五条の二第一項及び第三項の改正は、公的年金等に係る所得以外の所得を有しなかった者の申告書の提出について規定の整備を図ろうとするものであります。  二ページから四ページでございますが、第五十三条及び第七十一条の十二第二項の改正は、道府県民税利子割について所要の規定の整備を図ろうとするものであります。  次は事業税の改正であります。  四ページから五ページでございますが、第七十二条の五第一項の改正は、身体障害者雇用促進協会の改組に伴い所要の規定の整備を図ろうとするものであります。  次は不動産取得税の改正であります。  五ページでございますが、第七十三条の四第一項第十二号の二の改正は、日本障害者雇用促進協会が職業センターの設置運営業務の用に供する一定の不動産の取得について非課税としようとするものであります。  五ページから六ページでございますが、第七十三条の十四第七項の改正は、事業協同組合等が公害防止事業団から譲渡を受けて取得した一定の建物について課税標準の特例措置を講じようとするものであります。  次は市町村民税の改正であります。  六ページから七ページでございますが、第三百十七条の二第一項及び第三項の改正は、道府県民税と同様であります。  次は固定資産税の改正であります。  七ページから八ページにかけてでございますが、第三百四十八条第二項第十九号の二の改正は、日本障害者雇用促進協会が職業センターの設置運営業務の用に供する一定の固定資産について非課税としようとするものであります。  次は電気税の改正であります。  九ページでございますが、第四百八十九条第一項の改正は、りん化合物の製造に係る非課税措置を廃止しようとするものであります。  次は特別土地保有税の改正であります。  十ページでございますが、第五百八十六条第二項第一号の三の改正は、筑波研究学園都市建設法に基づく筑波研究学園都市の地域のうち、一定の区域において整備された一定の研究所の敷地の用に供する土地に係る非課税措置を講じようとするものであります。  十一ページから十二ページでございますが、第六百二条の改正は、優良な宅地供給等に資する特例譲渡に係る納税義務の免除について一定の土地の譲渡をその範囲に加えようとするものであります。  次は事業所税の改正であります。  十二ページでございますが、第七百一条の三十一第一項第五号の改正は、従業者割の算定の基礎となる従業者に含めないこととする障害者の範囲を政令で定めることとしようとするものであります。  十三ページから十四ページでございますが、第七百一条の三十四第八項第四号の改正は、公害防止事業団から譲渡を受けた共同利用建物に係る新増設に係る事業所税の非課税措置の対象に共同利用建物以外の集団設置建物を加えようとするものであります。  十四ページから十五ページでございますが、第七百一条の四十一第六項の改正は、住宅・都市整備公団等が新築または増築をして譲渡する利便施設のうち、一定の施設に係る新増設に係る事業所税の課税標準の特例措置を廃止しようとするものであります。  次は国民健康保険税の改正であります。  十五ページでございますが、第七百三条の四第十七項の改正は、課税限度額を現行の三十九万円から四十万円に引き上げようとするものであります。  次は附則の改正であります。  十五ページから十六ページでございますが、附則第八条第一項及び第二項の改正は、道府県民税及び市町村民税について、基盤技術開発研究用資産及び中小企業者等の試験研究費に係る法人税割の特例措置の適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  十六ページから十七ページでございますが、附則第十条の改正は、不動産取得税に係る非課税措置を改めようとするものであります。まず、保安林整備臨時措置法に基づき民有林野と国有林野との交換により取得した土地に係る非課税措置の適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長しようとするものであります。また、日本電信電話株式会社の株式の売り払い収入を活用して民間都市開発事業として第三セクターが取得する公共施設用地で国または地方公共団体に無償譲渡されるものについては、昭和六十三年四月一日から昭和六十五年三月三十一日までに取得した場合に限り非課税措置を講じようとするものであります。  十七ページから十八ページでございますが、附則第十条の二第一項の改正は、不動産取得税について、新築した住宅の取得がなされたものとみなされる日に係る特例措置について特例期間を縮減の上、その適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  十八ページから二十二ページにかけてでございますが、附則第十一条第一項、第四項、第五項及び第七項から第十四項までの改正は、不動産取得税に係る課税標準の特例措置を改めようとするものであります。  第一は、政府の補助を受けて取得した一定の農林漁業者の共同利用施設に係る課税標準の特例措置の適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  第二は、農業振興地域の整備に関する法律の規定に基づき市町村長の勧告等により取得した農用地区域内にある土地に係る課税標準の特例措置の適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  第三は、集落地域整備法に基づく交換分合により取得した農用地について、昭和六十三年四月一日から昭和六十五年三月三十一日までの間に農用地の取得が行われたときに限り課税標準の特例措置を講じようとするものであります。  第四は、政府の補助を受けて農用地開発公団が新設改良した一定の農業用施設の取得に係る課税標準の特例措置の適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  第五は、都市計画において定められた路外駐車場で地下に設けられるものの取得に係る課税標準の特例措置の適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  第六は、空港周辺整備機構が取得した航空機騒音による影響を受けることが少ない施設の用に供する土地の取得に係る課税標準の特例措置の適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  第七は、特定船舶製造業安定事業協会が取得する一定の不動産に係る課税標準の特例措置を廃止しようとするものであります。  第八は、日本国有鉄道清算事業団が行う日本国有鉄道清算事業団法第二十六条第一項第三号の業務に基づき旅客会社等が取得した一定の家屋について、昭和六十三年四月一日から昭和六十五年三月三十一日までの間にその取得が行われたときに限り課税標準の特例措置を講じようとするもので あります。  第九は、国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律に基づき無償または減額した価額で取得した国立病院等の用に供されていた不動産について、昭和六十三年四月一日から昭和六十五年三月三十一日までの間に不動産の取得が行われたときに限り課税標準の特例措置を講じようとするものであります。  第十は、消防法の規定による技術上の基準に適合させるためになされた病院等の改築により取得した家屋について、昭和六十三年四月一日から昭和六十五年三月三十一日までの間に家屋の取得が行われたときに限り課税標準の特例措置を講じようとするものであります。  第十一は、住宅金融公庫等から資金の貸し付けを受けて取得した不動産に係る課税標準の特例措置を縮減の上、その適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長するとともに、農業近代化資金等の貸し付けを受けて取得した農林漁業経営の近代化等のための共同利用施設、中小企業事業団等から資金の貸し付け等を受けて取得した中小企業構造の高度化等の共同利用施設に係る課税標準の特例措置の適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  二十三ページから二十八ページでございますが、附則第十一条の四第一項、第三項、第五項及び第十一項から第十六項までの改正は、不動産取得税について、市街化区域農地を譲渡した者が引き続き農業を営むために取得する市街化区域外にある土地並びに特定市街化区域農地を転用して新築した貸し家住宅及び住宅街区整備事業の施行に伴い特定市街化区域農地の所有者等が取得する賃貸用施設住宅に係る減額措置の適用期限を昭和六十六年三月三十一日まで延長するとともに、特定産業構造改善臨時措置法に基づく営業の譲渡により取得する不動産に係る税額の減額措置を廃止しようとするものであります。  二十八ページから二十九ページでございますが、附則第十二条の二の改正は、道府県たばこ消費税について、税率等の特例措置の適用期限を昭和六十四年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  二十九ページから三十一ページでございますが、附則第十二条の三第一項及び第二項の改正は、メタノール自動車に係る自動車税の税率の軽減措置の適用期間を昭和六十四年度まで延長するとともに、昭和六十四年十月一日以降に適用される自動車排出ガスに係る保安基準に適合する自動車に係る自動車税について、昭和六十三年度分及び昭和六十四年度分に限り税率の特例措置を講じようとするものであります。  三十一ページでございますが、附則第十四条の改正は、公害防止設備に係る固定資産税の非課税措置について、その対象範囲から一定の設備を除外し、その適用期限を昭和六十四年度まで延長しようとするものであります。  三十二ページから四十ページにかけてでございますが、附則第十五条第一項から第三十一項までの改正は、固定資産税等に係る課税標準の特例措置を改めようとするものであります。まず、無公害化生産設備に係る課税標準の特例措置を廃止するほか、悪臭防止設備、一定の職業訓練法人が認定職業訓練の用に供する家屋及び償却資産、農住組合が取得する農業者の共同利用に供する機械及び装置に係る課税標準の特例措置を縮減の上、その適用期限を二年延長しようとするものであります。また、農林漁業団体が発電所等の用に供する家屋及び償却資産等に係る課税標準の特例措置の適用期限を二年延長するとともに、国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律に基づき公的医療機関の開設者等が国から譲渡を受けた一定の土地及び家屋に係る課税標準の特例措置を講じようとするものであります。  四十ページから四十四ページでございますが、附則第十五条の三の改正は、固定資産税及び都市計画税について、旅客会社等が日本国有鉄道から承継した一定の家屋または償却資産に対応するものとして取得した家屋及び償却資産について、日本国有鉄道から承継した資産に係る特例措置と同様の特例措置を講じようとするものであります。  四十四ページから四十六ページでございますが、附則第十六条の改正は、新築住宅及び新築中高層耐火建築住宅並びに特定市街化区域農地の所有者等が新築した貸し家住宅及びその敷地の用に供する土地に係る固定資産税の減額措置について、その適用期限を三年延長しようとするものであります。  四十七ページから五十ページでございますが、附則第十七条の改正は、次に説明いたします土地に係る昭和六十三年度から昭和六十五年度までの各年度分の固定資産税及び都市計画税の負担調整措置に関し、必要な事項について定義しようとするものであります。  五十ページから五十四ページでございますが、附則第十八条、第十八条の二及び第十九条の改正は、宅地等及び農地に係る昭和六十三年度から昭和六十五年度までの各年度分の固定資産税について、昭和六十三年度評価額の昭和六十二年度分の課税標準額に対する上昇率の区分に応じて定める負担調整率を前年度の税額に乗じて求めた額を限度とするとともに、負担調整率の区分を細分化しようとするものであります。  五十六ページから五十八ページでございますが、附則第十九条の四の改正は、三大都市圏の特定の市に所在する市街化区域農地のうち、既適用市街化区域農地及び昭和六十二年度までに新たに課税の適正化措置の対象となった市街化区域農地に係る昭和六十三年度から昭和六十五年度までの各年度分の固定資産税について、宅地等に準じた負担調整措置を講じようとするものであります。  五十九ページから六十二ページでございますが、附則第二十五条、第二十六条及び第二十七条の二の改正は、宅地等、農地並びに既適用市街化区域農地及び昭和六十二年度までに新たに課税の適正化措置の対象となった市街化区域農地に係る昭和六十三年度から昭和六十五年度までの各年度分の都市計画税について、固定資産税と同様の負担調整措置を講じようとするものであります。  六十三ページから六十四ページでございますが、附則第三十条の三の改正は、市町村たばこ消費税について、税率等の特例措置の適用期限を昭和六十四年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  六十四ページから六十五ページでございますが、附則第三十一条の三の改正は、住宅用地以外の宅地等に係る昭和六十三年度から昭和六十五年度までの各年度分の特別土地保有税について税額算定の特例措置を講じるとともに、空港周辺整備機構が取得する航空機騒音の影響を受けることが少ない施設の用に供する土地及び特定船舶製造業安定事業協会が特定船舶製造業者から買い入れて保有する一定の土地に係る特別土地保有税の軽減措置の適用期限を二年延長しようとするものであります。  六十五ページから六十七ページでございますが、附則第三十一条の五の改正は、三大都市圏の特定の市の市街化区域内において取得される一定規模以上の土地に係る特別土地保有税の課税の特例措置の適用期限を延長するとともに、免税点を引き下げようとするものであります。  六十七ページから六十八ページでございますが、附則第三十二条第一項、第三項、第四項、第六項及び第七項の改正は、自動車取得税の特例措置を改めようとするものであります。まず、政府の補助を受けて取得した過疎バス等に係る非課税措置の適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長しようとするものであります。また、税率及び免税点の特例措置の適用期限を昭和六十八年三月三十一日まで延長しようとするものであります。さらに、メタノール自動車に係る税率の軽減措置の適用期限を昭和六十五年三月三十一日まで延長するとともに、昭和六十四年十月一日以降に適用される自動車排出ガスに係る保安基準に適合する自動車について、昭和六十三年四月一日から昭和六十五年二月二十八日までの間に取得されるものに限り税率の特例措置を講じようとするもの であります。  六十八ページから六十九ページでございますが、附則第三十二条の二の改正は、軽油引取税について税率の特例措置の適用期限を昭和六十八年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  六十九ページでございますが、附則第三十二条の三第一項の改正は、事業所税について、公害防止事業団から譲渡を受けた共同利用建物に係る資産割に係る非課税措置の対象に共同利用建物以外の集団設置建物を加えるとともに、資産割の非課税措置の適用期限を二年延長しようとするものであります。  六十九ページから七十ページでございますが、附則第三十二条の三第四項の改正は、特定中小企業者事業転換対策等臨時措置法に規定する事業の転換後の事業等の用に供する施設に係る新増設に係る事業所税の非課税措置及び資産割の課税標準の特例措置の適用期限を二年延長しようとするものであります。  七十ページから七十一ページでございますが、附則第三十二条の三の二第九項の改正は、日本国有鉄道清算事業団が行う日本国有鉄道清算事業団法第二十六条第一項第三号の業務に基づき旅客会社等が昭和六十五年三月三十一日までの間に取得した事業所用家屋に係る新増設に係る事業所税について、新増設事業所床面積から旧家屋に係る面積を控除しようとするものであります。  七十二ページから七十五ページでございますが、附則第三十四条の二の改正は、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例について、税率を一律に道府県民税二%、市町村民税四%とし、他の長期譲渡所得と分離して課税しようとするものであります。  七十六ページから七十七ページでございますが、附則第三十四条の四の改正は、所有期間十年を超える居住用家屋及びその敷地を譲渡した場合の道府県民税及び市町村民税の長期譲渡所得について、一定の居住用財産に係る買いかえまたは交換の特例の適用を受けるものを除き、他の所得と分離して軽課する特例を設けようとするものであります。  七十九ページから八十一ページでございますが、附則第三十七条の改正は、国際花と緑の博覧会の開催に伴い、国際花と緑の博覧会協会等に対する道府県民税、市町村民税及び事業税、旅館における外客の宿泊及びこれに伴う飲食に対する料理飲食等消費税、国際花と緑の博覧会の会場等において博覧会の用に供する家屋等に対する固定資産税等を非課税とする措置を講じようとするものであります。  八十一ページから八十五ページでございますが、附則第三十八条の改正は、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法に規定する特定施設に係る不動産取得税、固定資産税、特別土地保有税及び事業所税の特例措置の適用期限を二年延長するとともに、特別土地保有税及び事業所税の特例措置の対象に一定の施設を加えようとするものであります。  第二は、国有資産等所在市町村交付金法の改正であります。  八十七ページから八十八ページでございますが、附則第十五項の改正は、昭和六十四年度から昭和六十六年度までの各年度分の市町村交付金について、固定資産の価格の修正通知または修正の申し出をする場合に比較すべき類似の土地の価格に係る特例措置を引き続き講じようとするものであります。  最後に、地方税法等の一部を改正する法律の改正であります。  九十ページから九十一ページでございますが、改正法附則第十七条による改正は、事業税について、新聞業等七事業に係る非課税措置の廃止に伴う経過措置を二年度間延長しようとするものであります。  以上でございます。

谷川寛三自由民主党

○委員長(谷川寛三君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 まず地方税源の拡充について質問をいたします。  当委員会では昭和五十六年度から昨年度まで毎年のように、地方税制の改革に当たりまして附帯決議がつけられております。その骨子となるものは、国と地方の税源の再配分で地方の税源の拡充を図るべきである、そういう趣旨でございます。ところが、五十六年度からの「地方税に関する参考計数資料」を読んでみますと地方の税源が余り伸びておりません。若干の上下がある程度でございましてほとんど変わりない、こういう状態でございます。一体これまで附帯決議についてどういう考え方で対処してきたのか。私は、憲法で定める地方自治の本旨というものを高めるためにはやはり地方の財源というものをもっともっと拡充強化するべきであろうというように考えております。そういう意味で、この附帯決議について今までどういうふうな考え方で対処してきたのか、その点をお伺いしたい。  特に、一極集中化とかあるいは過密過疎がどこの自治体にとっても今深刻な問題になってきております。これに対応した税制のあり方として、税の体系それから税目などを一体どう考えているのか、その点についてお答えいただきたいと思います。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 地方税源の充実につきましては、委員御指摘のとおり、当地方行政委員会におきまして毎年のように附帯決議においてそうした御指摘をいただいているわけでございます。地方税務当局といたしましても、これはもう基本的にそういう地方税源充実ということを最も重要な課題として考えてきたところでございますが、とりわけ、新しい社会経済情勢に即応して地方自治体の自主性、自律性を高めながら充実した地域社会を形成していくためには地方税源の充実を図っていくことが肝要であるというふうに考えております。  また、そのための努力もしてきたところでございまして、例えば昨年九月の地方税法改正におきましては、長年にわたっていろいろと御指導いただき、あるいは御指摘もいただいてきたところでございますが課税できませんでした利子等につきまして、新たに道府県税として利子割を課税するというようなことができたわけでございますが、こうしたことは地方税源充実の上では一つ画期的なことではないかと考えております。しかし、数字の点を指摘されまして御質問がございました。一方で減税も行っておりますので、地方税の割合が目に見えて上昇するという姿にはなっていないわけでございます。  なお、国と地方の税源配分の問題につきましては、これは国と地方を通ずる事務配分であるとか地方団体間の財源調整、それから地方行財政全般のあり方とも関連する問題でございますので、税制調査会等の審議を踏まえまして、地方税源充実の観点に立って対処してまいりたい、こう考えております。また、ただいま委員御指摘のように、最近の情勢を見ますというと、税源そのものの偏在といいますか、そういったものが非常に顕著になってきております。そうしますというと、従来から言われておりますように、地方税源の充実ということを基本に踏まえながら財政調整制度というものをあわせて考えていくということでいかないと、なかなか地方税財政全体としての整合のある、そしてまた姿形からいいましても適切なそういうものにはなっていかないのではないか、そういう認識を持っているところでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 一昨日の質問でも申し上げましたけれども、地方財政対策から見ましてもやはり非常に地方財政そのものが貧困の状態に置かれてきているわけでして、政府としてもこれに完全に対処できるような対策は全然講じていただいていないと思っているわけです。  そういった中で、今局長は、基本的にはそういう重要性を認識して、そこを中心に考えてきたのだとおっしゃるんですけれども、しかし数字が示しておりますように、昭和五十六年の三六・三% がほとんど一%前後の上下の変更しかないわけです。ですからそういうところに重点を置いた政策の変更というのはほとんどやっていないと同じだと思うんですね。局長は基本的に重要だと考えているとおっしゃっていますけれども、それは言葉だけであって実際には全然やられていない。だからいまだに三割自治だと言われるわけですね。実際には地方の政策執行のために使っている財源というものは六、七割を占めていると思うんです。ところが税源の方だけは三割自治、収入の方は依然として三割自治なわけですね。  私は附帯決議というのはそんなに軽いものなんだろうかなと思うんです。少なくとも国会の附帯決議というものは常に尊重してもらわなければならない性格のものだと思うんですけれども、約六、七年間にわたって全然変わらないというのは一体どういう考え方なんでしょうか、附帯決議に対する認識をまず聞いておきたいと思うんです。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 附帯決議が非常に重いものであるという点につきまして、私どももそう考えております。問題は、国税と地方税の割合というものが例えば一ポイント上がるということは大変なことでございます。しかし、それはもっと充実すべきであるという御議論もあることは承知をいたしております。  しかし、では具体的にどういうことでそういう充実を図るかということになりますというと、税源といたしましてはやはり所得に係る税かあるいは資産に係る税かあるいは消費に係る税か、こういうことになります。先ほども申し上げましたように、税源が非常に偏在しているような状態ということを考え、あるいは国内において、流通の状態からいいましても非常に相互流通、あるいは相互の消費の関係が密接になっているという状態を考えますというと、地方税源の充実ということになるというとやはり所得に係る税金かあるいは資産に係る税かということになるわけでございます。  資産に係る税は固定資産税でございますが、これはもう委員御承知のとおり、私どもは税制調査会の答申に従いまして、長期的にはこれを充実強化すべきであるという方向でもって物を考え対処してきたところでございます。しかし現実課題といたしましては、固定資産税が急増することについてこれは非常に大変だという御議論もあります。  そうした資産課税の問題がありますまた一方で、では所得課税はどうかというと、これは住民税減税問題というのは常に起きてきておりまして、税源充実を図る、そうするとそのときには同時にやはり減税という課題が私ども共通の課題として、それを追いましてそういう減税が行われてきた。こういうような状態がただいま御指摘のような租税につきましての地方税の割合というものがそう動いていないということにあらわれている、こういうふうに見ていただけるのではないだろうか、こう考えるところでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 いずれにしても、根本的に地方の税源をもっともっと拡充しなければならない、こういう附帯決議に沿った改革案というのは今まで自治省自体も余り考えていなかったのじゃないかと思うんですね。だからそういう点で数字が示しているように一向にふえてこないわけでして、少なくとも決議案で何年間にわたって同じようなことを指摘している以上は、もう少しやはり国会の決議というものを尊重して根本的な地方税源の拡充策を自治省自体として一度検討していただきたい、こう思いますので、まずそこのところを強く要望しておきたいと思います。  それで、これに関連いたしまして税源の拡充等について二、三申し上げてみたいと思うんですけれども、例えば国税の法人税と地方税の法人税割、この課税対象となる課税ベースというのは同じなわけで、国の大企業の優遇税制、例えばいろいろな引当金だとか準備金がありますけれども、そういうものがそのまま地方税割にはね返ってまいりまして地方税の大幅な減収にもつながっているわけです。ところが一方所得税割の方はどうかと見ると、これは控除額が別々なために優遇措置がそのままはね返らないような状態になっているわけなんです。  ですから私は、この法人税の方も所得税と同じように控除額というものを地方税そのものでも行えるような形をとるべきだ。やはり法人税割の方も大企業優遇の不公平税制がはね返らないように遮断措置をとるというのも非常に重要であって、そういうことを行うことによって今申し上げたような地方税源の拡充にもつながってくるのでないだろうか、そう思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) ただいま御指摘のような点は、これは遮断といいますか、法人税というもの、あるいは法人所得に対する課税というものがどういう組み立てになっているかということが基本ではないかと思います。といいますのは、法人所得というものを構成するものは何かと、こういうことなんでございます。その点につきましては、国税として法人所得はこうだとか、地方税として法人所得はこうだとか、こういうことにはならないわけでございまして、それは現在の会計の原則であるとか、むしろそうした税制を立てる基盤となっている制度そのもの、あるいは商慣行であるとか、あるいは会社組織のその基本になっている商法上の組織であるとかいうような、そういうもろもろの制度の上に立脚して成っている、こういうふうに御理解をいただかなければならないと思います。  それからもう一つ、そういう法人所得について、まさに法人税割は税割でございますから法人税の一定割合でございますが、同時にもう一つの要素といたしましては税制の簡素化議論というのが非常に強いわけでございます。この税制の簡素化議論というものを度外視いたしまして税制はなかなか組み立てられない。むしろ、そこのところを無理をいたしますというと、それならもう地方税をやめて国税として全部取って配ればいいじゃないかという議論は常に私どもがさらされている議論でございまして、そうした議論は例えば個人住民税についてすら国会においても行われるというような状況でございます。  そうしたような状況から考えますと、やはりその税制の簡素化というような要請、それから所得をどういうふうに把握するかといいますか、所得というものは何かというその基本、そういったことを踏まえますというと、国税、地方税を通じてそこのところは共通の課題ではないだろうか、こういうふうに思うわけでございます。  次に御指摘は、そういう法人所得そのものではなくて、いろいろな特例措置がそのまま波及することはどうかということなんでございますが、これにつきましては、若干地方税として別の扱いをしているものがございますけれども、前段申し上げました簡素化という観点だけではなくて、やはり国といたしまして政策税制としてどういうことをやっていくのが国全体として適切か、こういう議論でございますから、その多くは地方税においても同一の方向においてそうした政策を進めていく、これが適切であるというふうに判断されるものではないだろうか、こういうふうに考えているところでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 この問題をやりましたらそれこそこれだけで何時間もやらなければならないような大きな問題ですし、まだたくさんの問題を抱えておりますからこの問題で今議論しようと思いませんけれども、ただ私の言いたいことは、今局長がおっしゃったことを聞いておりますと、国税と地方税というのを一体に考えていらっしゃるんですね。ですから国税の方でいろんな優遇措置を講じればそれが即地方税にはね返ってくるわけです。地方税の独立性というのは一つもないわけです。私はやっぱりそこで、地方自治の本旨というか、地方の独立性、自主性というものがまず税の上で全然尊重されていないと思うんですね。そこにまず問題がある。そういうことを根本的に改革していかなければならないと思うんです。  たまたま今の法人税の問題一つとってみまして も、税の簡素化だというふうにおっしゃいますけれども、所得税の方はちゃんと別々に控除しているわけでしょう。ですから法人税だって別々に控除しようと思えばできないはずはないと私は思うんです。だから、引当金は法人税の方はやるけれども地方税の方はそれは遮断してしまって、地方税の方はちゃんと所得に直接かけられるようにしようと思えばできないことはないと私は思うんですね。そういう中でやはり地方の税源というものを高めるための努力を私はするべきでないかなと思うんですけれども、もう一度基本的な考え方を。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 租税特別措置につきましては、どういう場合にそれを遮断できるかというような判断ができ、あるいは技術的にも可能である場合があると思いますが、ただいま御指摘の例えば引当金のようなことになりますというと、これはもう法人所得そのものでございます。個人住民税の方でも、所得そのものはこれは国税と同じでございます。  御指摘の各種の所得控除、これは自然人の場合は、自然人に対してどういう税負担を求めるかという思想の違いが国税である所得税と住民税とは違いますから、そうした違いに基づいて負担の求め方も違っている。しかし全体として個人の所得に対する負担をどう求めるかは、やはり国税である所得税、地方税である住民税を通じて、全体として納税者にどれだけの負担を求めるか、こういう考え方ではないかと思います。  したがいまして、御趣旨の点は私どもも、よくわかるといいますか、そういう特例措置などをできるだけ縮減したいという気持ちでありまして、これは地方税、国税通じてでございますので、私どもも国税当局とも気持ちを合わせてできるだけ整理合理化に努めてまいりたい、こう考えているところでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 今引当金は所得そのものだという、そんなようなお話がありましたけれども、昭和三十九年以前はこの引当金なんというのは租税特別措置の中にちゃんと入っていたはずで、私はやはり租税特別措置として引当金というものを見るべきだと思っているんです。ですからそれを地方税にまで影響させてくるということについてはどうしても納得できないわけでして、地方税源を拡充するためにはもう少し地方税そのものを独立性を持ったような性格に強化してほしいなと、こんなふうに思っておりますので、そこのところは意見が大分違うようですけれども、強く要望しておきたいと思います。  その次、二番目は地方税の特別措置の問題です。  税制調査会の六十一年十二月に出されました「昭和六十二年度の税制改正に関する答申」、この三十六ページにこんなふうに言っています。「地方税における非課税、課税標準の特例等の特別措置については、税負担の公平を確保する見地から一層の整理合理化を図るとともに、その新設及び拡充を行うことは厳しく抑制すべきである。」  たしか昨年の当委員会における佐藤三吾議員の質問に、地方税の特別措置というのは百八十項目というふうにおっしゃったと思うんですけれども、今月二十四日の衆議院の地方行政委員会で社会党の山下議員の質問に答えて、百九十五ないし二百項目だというふうにお答えになっているんです。大分ふえたんでないかなと思うんですが、そうでしょうか。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 御指摘の百八十項目であったものが現在は約二百項目にふえているではないかという点についてはそのとおりでございます。内容は、先ほど新旧対照表の中でもいろいろ申し上げましたが、そういった事情が入りまして二百項目になっております。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 これも税制調査会では、地方税の特別措置については整理合理化を図るべきであるという答申が出ているにかかわらず、どうしてふえてくるんでしょうか。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 税制調査会におきますその御指摘というものは、やはり税金というものは本来は国または地方公共団体がその財政需要を賄うための税源を確保するためのもので、したがって政策税制というものはそういう基本からいえばちょっと別のものであるけれども、しかしその政策税制自体を税制調査会も否定しているわけではないわけなんでございます。しかしながら、そうした政策税制が立てられてそれが任務を終了した、あるいは重要度を減じたというときにも依然として存続するようなことはそれは適切でない、その整理合理化を厳重に進めるべきだ、こういう御趣旨でありまして、私どももそう考えているわけでございます。  今回ふえた理由でございますが、例えば六十四年度の自動車の排出ガス規制に適合した自動車に係る自動車税とか自動車取得税の軽減措置とか、あるいはNTT株の売り払い収入を活用した民活で、第三セクター、これは地方公共団体が出資するもので第三セクターでございますが、そうしたものが取得する公共施設用地で最終的には県とか市町村に帰属するというようなものについての非課税措置であるとかいうような特例措置を、かなりの数、立てております。したがいましてそうしたことによるものでございます。  最近の厳しい財政状況とか税負担の公平の強い要請ということを考えますというと、政策目的遂行のためにやむを得ないと認め新設したものではございますが、こうした政策税制については今後とも新設をできるだけ抑制して、また既得権化とか慢性化ということがないようにこれの見直しを常時行うということで努めてまいりたい、こう考えております。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 任務が終わったものについては整理合理化するというのはこれは当然なわけですね。補助金なんというのはそういう点では、もし補助事業の目的に沿っていないようなことがあれば直ちにこれは返還を命令するだけの力を持っているわけですね。ところが、補助金と同じだと言われるこの特別措置についてはそれだけの厳しさというのは私はないと思うんです。ですからまだまだ整理してもいいものがあるのでないかなというふうに考えるんですけれども、それはさておきまして、いずれにしても、税制調査会ではいろんなことを考えた上で整理合理化しなさいと言っているのに逆にふえているということは、これはいかに政策的な税制をやらざるを得なかったといってもちょっと納得できないですね。  ですから、私はぜひお願いしたいのは、この特別措置の内容を一度出してくれませんか、二百項目。例えばどういう具体的な項目があるのか、それがどのぐらいの時限的なもので行われているのか、あるいはそれによってどのぐらいの減収になるのか、ひとつぜひ具体的なものを出していただきたいと思うんですけれども、どうですか。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) ただいま御指摘のように、そうした税制調査会の答申というものがございます。私どももそういうものにのっとって努力をしていきたい、こういうことでございます。ただ、今回それにもかかわらずふえているのはどうしてかということになりますというと、やはり総論といたしましては、そうした特別措置というものに対して一般的な姿勢としてはそういうことが言われるわけでございます。ところが一つ一つのものを見ていきますというと、やはりそうした措置は必要だという議論が出てくるわけでございます。  今回も、例えば国有鉄道の清算事業団が行う基盤整備事業によって旅客会社等が取得した家屋に係る課税標準の特例措置というようなものができるといたしますというと、こうしたものにつきましては、理屈はやはり、清算事業団が行うもので国鉄が民営化されたときに経過的な措置としてなされた措置等と横並びとなるような措置をどうしてもしないとならないというような場合の措置がされるというようなことになりますというと、例えばそれが二つの項にまたがって書かれたりしますと、さっきの二百項目というのは項の数で勘定しているわけなものですから、それでもう二項というふうに勘定をしていくというようなことでご ざいます。  なお、そうしたことで今二百項目についてはちょっと御説明ができないのでございますが、ことしの特別措置の新設の中で見ますというと、減収見込み額では、大きなものは、例えば日本障害者雇用促進協会から障害者職業センターの設置及び運営の業務の用に供する不動産の非課税措置が二千八百万円であるとか、今の国有鉄道の不動産取得税の関係で三千四百万円であるとか、あるいは排ガス規制に適合した自動車については低い税率を適用する、これは前から各段階でやっておったのですが、それと類似したそういう措置なのですが、それが千二百万円であるとか、また自動車取得税の排ガス関係が割合大きくて八千九百万円、こういうようなところが割合大きなところでございます。  お配りしております俗に黄表紙と言っています資料でごらんいただきますというと、整理合理化の数字とそれから新たな新設による減収、それぞれプラス・マイナス出ておりますが、どちらも、もちろんこうした措置でございますから金額が少ないというような言い方は適切でないかもしれませんが、プラス・マイナスそれぞれ、そう大きな数字で出たり入ったりするということではないわけでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 今までのものも含めまして約二百項目、これを出していただけますか。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) これは税法の項なものですから、コピーをして並べればできるのでございますけれども、項の関係で公表されておるものでございますので、それでごらんいただいて、もし御疑問のある点がありましたらまた御指摘をいただいて御説明できれば私どもとしては幸いでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 大蔵省の方は予算委員会に租税特別措置のそういった内容というのは全部出しているんですよ。だから自治省も出せないことはないと思うので、そういうものを出していただいた上で私どもとしてもやはりじっくり論議をする必要があるのじゃないかなと思っているんです。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 出すことについては、もう法律のことそのものでございます。しかし、たしか私どもの方も大蔵省と合わせたような姿で、国の影響のあるものがどういうものであるかとか、あるいは地方独自のものがどういうもので、その中で大きな項目はどういうものであるというふうな資料をつくっておりますので、まずそうしたものをお示しして、これはもうずっと毎年審議のために提出いたしておりますので、時系列的にもこれでたどっていただけると思います。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 後日で結構ですから、出していただけるわけですね。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 毎年度出しておりますが、「昭和六十三年度非課税措置等による減収額試算(地方税)」というものを出しておりまして、総括表、それから国税の措置による減収見込み額を項目別に、それから地方税独自の減収というものを出しておりますので、まずこれをお示ししたいと、こう思います。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 二百項目全部出ているんですか。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 二百項目をずっと項のまま書きますとかえって大変わかりにくうございまして、むしろこれをごらんいただいて、どういうことについてまた必要かということを御指摘いただければ大変幸せでございます。とにかくこの資料を提出させていただきます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 わかりました。せっかく税制調査会の方ではこの特別措置というのをできるだけ整理合理化するべきだという答申がございますので、私ども資料をよく読ませていただきまして、そういう答申に沿ったような方針で今後ひとつ質疑を続けていきたい、そんなふうに思いますのでお願いしておきたいと思います。  さて、次は固定資産税の問題に入りますが、これは今私が申し上げたのと今度は若干逆な立場で申し上げなければならないんです。特別措置については企業側に対する優遇措置というのが非常に多くあるんですけれども、私どもの方から見れば、こういうところにこそもう少し手厚い特別措置を講じてもいいのでないかというところが抜けているように思われてならないわけです。それは固定資産税の中で特に年金生活者だとかあるいは低所得者に対する固定資産税の免除の問題なわけです。  大都市を中心にいたしまして土地の評価額の異常な上昇があるわけですが、ことしはそういう意味では若干、評価額というものを三年間で上げるように改正をされてきたわけですね。ただ、この異常な値上がりと言っていますけれども、ことしの評価額というのは六十一年の七月一日現在ですからまだそれほどでもないと思うわけです。最も値上がりの激しかった六十二年度というのは、三年後の六十六年度の評価額にあらわれてくると思うわけですね。ですからことしよりも三年後の評価額の方がむしろ恐ろしいと、私はそう思っているわけなんです。それにしても、ことしは高いところでは評価額が倍近く上がるというところも中には見受けられるわけでして、固定資産税の税率は同じではあっても税額は相当アップしてくるだろうと思うんです。  それで固定資産税というのは物税の形をとっているわけですね。ただ固定資産というのは、その固定資産から収入の上がるものと上がらないものとがあると思うんです。例えば住宅用の固定資産なんというのは収入なんかは全く上がらないわけでして、そういうものまで物税の考え方で課税をするというのは一体どういうものかなと私は思っているわけです。いろいろと本を読んでみますと、イギリスの保守党は約十年くらい前に選挙の公約で、住宅用の財産に対しては地方税を廃止するという相当思い切った公約を掲げておったようです。ただ、住宅用の財産に対する地方税を廃止するといっても、中には大変な高額所得者もいらっしゃるわけでして、そういう人も含めて全部減免するというのはどうかなというふうに思うんですけれども、少なくとも資産を持っている方々の所得というものをもう少し考慮してこの固定資産税の課税方式というものを検討してみてはどうかなと、そんなふうに思うんですが、いかがなものでしょうか。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 委員ただいま御指摘のように、固定資産税は物税でございます。物税として構成されているというよりは物税そのものでございますが、この固定資産税のようなそういう税は、つまり資産の保有と市町村の行政サービスの間に存在する受益関係に着目して、資産を所有するということに担税力を見出して資産価値に応じて税負担をしていただく、こういうことでございます。したがいまして、この所得に対応するようなものは人税である住民税というようなところでそうした要素を加味していくということが大切ではないかと、こう思います。  例えばそこから収入が上がるかどうかというような議論になりますというと、住宅から上がる収入は、帰属家賃とか帰属地代というものをどう考えるかとかいろいろな議論があるようでございます。私どももそうした意味では、やはり個人で住んでいる家でもそういう担税力として資産価値に応じた負担を求めていくということは理由があると考えております。  なお、この所得があるとか収入がその土地から上がるということを極端に考え出しますというと、それでは未利用地というのは全然固定資産税は課税できないのかとかというような理論問題があります。そうではなくて、やはり資産に応じて負担をしていく税金と所得に応じて負担していく税金とをどの程度に組み合わせて複合税制として適切な税負担を求めていくか、こういうことでございまして、固定資産税だけを取り出しまして所得に対する負担がどうであるという議論を始めますというと、どうもそこのところがはっきりしないということになっていくと思います。  ただ、委員の御指摘のように、それでは負担が非常に過重になるところがあるではないかということにつきましてはそうでございまして、一定規模以下の住宅用地につきましては税負担を緩和す る措置をとっていることは、現在の制度でそのとおりでございます。また、負担調整措置を講ずるというようなことなどいたしまして、この税の基本的な性格というものを損なわない範囲で可能な限りの措置を講じてきている、こういうことでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 資産課税というものがいわば物税として、固定資産税というものが物税として果たしていいのかどうかという議論というのは、もう諸外国ではだんだん行われてきているわけですね。今言ったように、英国では少なくとも住宅用財産の税金だけは全部廃止するべきだというそういう考え方からいきますと、これは資産課税としてそういうものを見ていいのかどうかという一つの論議だと思うんですよね。ですから私は住宅用の資産というものは、そこから所得が上がるのではないわけなんですから、やはりこれは私たちとしてももう一度考え直してみる問題でないかなと、そんなふうに思うんです。だからぜひこれは一度論議をしていただきたいものだなと思いますし、できれば税制調査会あたりでこういうものをきちっと一回論議してもらえないものかなというふうに思うんですけれども、そういうことは不可能でしょうか。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 税制調査会の論議では、固定資産税につきましては、むしろ固定資産税負担をある程度求めて、それで住民税との負担の割合といいますか、そういったものが是正できないかという議論が多いわけでございます。そうしたもろもろの議論がございますが、税制調査会の今までの結論的な答申の立場というのは、我が国の固定資産税が市町村税に占める割合というのは低下の一方である、したがって中長期的に考えれば固定資産税を充実すべきである、それは評価の均衡化、適正化を通じてそうした方向を求めるべきである、そういうスタンスで御答申になっているところでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 確かに市町村税の中に占める固定資産税というのは非常に重要ですから、市町村の税源という立場から見ればそれは当然だと思うんです。ただ、それだけで課税される立場のことを果たして考えているのだろうかという疑問を持つわけですね。少なくとも納税者の立場に立ってみるならばやはり一度論議をしてもしかるべき問題ではないのだろうかなと、私はそう思うんです。だから私はそういう立場でこれからも勉強してみたいと思いますし、できれば自治省としても少し諸外国の例等も参考にして勉強してみていただきたいなと思いますけれども。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 私どもは国会でいろいろ御論議のあったことを政府税調に報告いたしますので、そうした中で報告をいたしたいと思います。  なお、諸外国のことに言及されましたのでちょっと申し上げますが、一般的にそうした固定資産税のようなそういう資産に対する課税として地方税は構成されておるわけでございます。確かにイギリスのレートの場合はただいま保守党においてそういう改革がされようとしておりますが、それにかわって、いわばコミュニティーチャージというのですか、人頭税を入れるということでございますから、どうもこれはやりようによっては資産課税以上に私どもの考えからいえば不公平な税金になるのじゃないだろうかという感じがしないでもないわけでございまして、まだ私どもはっきりそのことについて評価できるような中身なのかどうか、実態を把握しません。  それからアメリカの場合などを考えますというと、我が国の固定資産税よりはかなり全体水準が高うございまして、アメリカあたりでいろいろ議論が行われていることは、我が国の固定資産税の水準自体の中で行われるにはちょっと基盤が違うのじゃないだろうかということがございます。  そうしたことも含めまして私どもは、しかしながら固定資産税というものは、先ほど来御指摘のありますようにいろいろな方々がそこに住まわっておられる、あるいは事業活動でも従来と同じような事業活動の中で固定資産税を負担していく、こういうことでございますので、そうした状況全体を踏まえながら今後とも適切に対処していきたい、こう考えているところでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 アメリカの問題は後ほどちょっと触れたいと思いますので別におきまして、確かにイギリスの場合には、今おっしゃったようなコミュニティーチャージとの関連の中で公約というものも出てきたというふうに私も承知しておりますけれども、必ずしもそれと日本を同一視しなければならないという理由もないわけでして、固定資産税そのものを果たして物税として見ていいかどうかという、そこのところだけでもできればやっぱり論議をしてみたいものだなというふうに思っております。私もこれから少し勉強してみたいと思いますので、ぜひ自治省の方としても御検討いただきたいなと思っております。  そこで、年金生活者、低所得者に対する固定資産税の免除の問題なんですけれども、サラリーマンの時代には一定の所得がありますから、固定資産税を払うことについては、随分高いんですけれども何とか払える。しかし年金生活に入りますと途端に収入はがくんと減ってしまうわけですね。ですから固定資産税を払うのが非常に苦しくなってくるというのが年金生活者の共通した意見なわけです。  それで、アメリカにはサーキットブレーカーといういわゆる固定資産税の負担緩和措置をとる州が非常に多いというように言われているわけでございます。ちょっと勉強してみましたら、アメリカの固定資産税の負担割合というのは世帯の所得の六%を超える場合にはこれは過多だということで、大体六%を超えた場合にはこのサーキットブレーカーというものを適用する、ある州においてはこれが四%から五%で適用させる州もあるやに聞いておるわけです。  それで私、六%ということでちょっと日本の場合に置きかえて試算してみたわけです。年金生活者というのは大体年間所得はどのぐらいかなと思ったら、高い人でも二百二十万くらい、低い人になりますと、厚生年金の場合には昭和六十年で百四十五万くらいです。だから二百万にいかないんですけれども、極めて大ざっぱに二百万という所得で計算してみたんですが、六%といたしますと大体年間十二万円の固定資産税までは何とかなる、しかしそれ以上になるとこれはアメリカ式でいけば過多だということになるわけですね。  十二万円ということになりますと一カ月一万円なんですけれども、一万円の固定資産税を払うというのは確かに大変だと思うんです。それで、標準税率一・四%ですから十二万円をそれで割ってみますと、固定資産の評価額が八百五十万なんですね。ですから八百五十万の資産を持っている人は、アメリカ流でいくならば大体税金は払わなくて済むわけですね。八百五十万といいましても、土地の場合は二百平米以下の場合には四分の一という優遇措置がありますので、八百五十万のうち土地が四百五十万と見ますと、四分の一でこれを逆算しますと約千八百万の評価額、そして家屋が四百万、合わせて二千二百万の評価額の資産を持っている人は、東京ではすべてもうアメリカ流でいけば減免になるということなんですね。  二千二百万というと、今東京で住宅を持っていらっしゃる方はほとんど全部と言っていいくらい対象になるのじゃないかなと私は思うんです。地方ですと一区画の面積が広いですから、そういうことからいくと大体八百五十万の人はほとんど全部対象になるだろうと思うんです。そういうことからいきますと、アメリカ流でいくならば日本の年金生活者はほとんどが固定資産税は免除ということになるんですけれども、私はやっぱり日本の年金生活者、低所得者に対してもう固定資産税というのは免除するくらいの政策をとってもしかるべきじゃないかなと思うんですが、いかがでしょうか。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) いろいろ数字を挙げての御質問でございまして、私どもそれにぴったり合うほどただいま数字を持っておりませんけれども、米国におきますサーキットブレーカーは、御 指摘のように州によっていろいろなやり方があるようでございます。それで、ただいまの御指摘のように何%というようなことになりますというと、どうも広くて大きな家に住んでいる人ほどそれにひっかかるわけでございますが、それもちょっと変な議論になってくるのではないかというふうに私ども考えます。そういうことを考えますというと、私ども、我が国でやっている二百平米までの住宅用地については四分の一というやり方の方がそういう点では適切なのではないだろうかという考えもございます。  そこで、私ども、このサーキットブレーカーというのは学者の方々なんかも立派なこととして言われるものですから、どんなことになっているかということで調べてみますというと、一九八四会計年度でございますが、手元の資料では三十一州でやっておって約十四億ドルぐらいこれによって軽減をしている。これを当時の、一九八四年ですから換算レート二百三十円で換算いたしましても三千二百億ぐらいになると思います。我が国の四分の一の特例、二分の一の住宅用地の特例による軽減額は一兆三千億ぐらいになると思いますので、そういう点では、住宅用地とそれ以外の土地というものに対する差といいますか、それは我が国の場合現行制度でかなり拡充されているといいますか、私どもはかなり限度ではないだろうかというふうに感じているところでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 確かに評価額四分の一という政策というのはこれは資産を持っている人にとっては、特にサラリーマンにとっては非常に優遇だと思うんです。これはこれで私は評価したいと思うんですけれども、ただ年金者というのは、御案内のように、確かに広い住宅に入っていたかもしれないけれども、だんだん子供が結婚して独立していく、そうすると広い中に老人世帯だけで住まざるを得ないわけですね。ですから、一方では広い土地あるいは広い家屋に入っている人までも優遇になるのじゃないかと言うんですけれども、しかし、できれば年金者はもっと小ぢんまりしたところでいいものがあればそれは移りたいでしょうが、今とてもそんな新しい住宅を求めるなんということは不可能なわけですね、物すごく高くて。ですからやはり広くても今までのところに住んでいざるを得ないわけです。  ところが年金生活に入った途端に収入がぐんと減る、固定資産税は全然変わらないということになると、その固定資産税に追われてしまって満足な生活ができないという年金生活者の悩みが私はあると思うんです。だから、確かに今の四分の一の評価額といういい政策はあるけれども、それとはもっと別個に、やはり年金生活者のことを考えた固定資産税の免税ということを考えてしかるべきでないかなと私は思うんですけれども、全然検討する余地はありませんか。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 年金生活者の固定資産税問題というのはかねてからいろいろな御議論をいただいておりまして、私どももそうした御議論があること、また具体的なケースによってはそうした御議論がなるほどというような状態になっておられることがあるということもわからないわけではないのでございます。  そこで、いろいろ勉強もし、どういう負担だろうかというふうに考えるわけですが、今、固定資産税だけじゃありません、都市計画税も含めてでございますが、いわゆる大都市、指定都市でございますが、大都市の平均で見た場合、二百平米の土地を持っていて家屋が八十五平方メートルあるという想定でいきますというと、六十二年では、固定資産税、都市計画税合わせまして、平均価額で試算しますと十一万一千円ぐらいの税金になります。こうした方々の三十年加入の夫婦の厚生年金というのは年額約二百万円ちょっとという試算があるようでございますので、それでいきますというと、都市計画税を含む場合は五%ぐらいということになります。  一方、第二種公営住宅に入っている方を考えますと、入居基準としての収入限度との割合というようなことを考えてみますというと、夫婦の世帯の場合はそれが一二・四%ぐらいになります。つまり固定資産税の問題というのは、御指摘いただいたことはまさにそのとおりなんでございます。しかしながら同時に、同じ年金生活者の方々でも住宅のある人ない人、あるいは同じ住宅でも広い住宅を持っておられる方そうでない方、それからまた東京のような資産価値の高いところにお住まいの方と本当に田舎の方でお住まいの方、そういったようないろいろな問題があるわけでございます。したがいましてそこのところは、全体としての負担水準の問題をどうするかは別といたしまして、資産価値に応ずる負担ということをお願いする、これが基本ではないか、こう思うわけでございます。  それでは非常に冷酷ではないかということになるのでございますが、それについては、地方税法は国税と違いまして担税力の点、貧困により生活のために公私の扶助を受けているとか、あるいは特別の事情があるというような場合には市町村の条例によって最終的には減免の制度というのがありますので、そうした仕組みというものを備えた地方税法でございます。したがいまして、前段申し上げましたような住宅の特例であるとか、あるいは固定資産税全体としての負担水準ということに配慮しながら、その上でまた減免制度というもので最終的な措置をしているというような仕組みの中でやはり御理解をいただくということではないかというふうには思われるわけでございます。  なお、御指摘の中には、例えば非常に財産を持っているけれども現金は持っていない、そうするとその払い方というものを工夫することはできないかとか、いろいろな議論があるのだろうと思います。土地や家屋についての権利というものを細分化してそれを区分していくような制度というようなものが先行してあるというふうな状態が将来起きてきますというと、またいろいろな工夫のしようがあるのではないかというふうにも考えておるところでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 確かに公住等に入居している人の負担率というのは非常に高いと思うんですけれども、大体それ自体がやはり問題があるわけですね。日本の場合には非常に住居費というのは高過ぎると思うんです。だからそれと比較したら、幾らたったって年金生活者の今私が申し上げたような問題は手がつけられないと思うんですね。だから、一方ではやはりもう少し勤労者の住宅費というのですか、そういうものの家計簿の中で占める割合をぐっと下げていくための政策というのは当然これは考えるべきだと思うんですが、一方で年金生活者の住宅の固定資産税というものもやはり検討をしてもいい時期に来ているのでないかなと、そんなふうに私は思うんです。  特に年金生活者の場合は、それじゃ退職金で家でも建てかえようかといっても、それは建てかえはできるんですけれども後の固定資産税のことを考えれば支払い能力がとてもついていけないということで改築もできないというような人もいるわけですね。これは現実にそういう人はあるわけです。ですから私は、もっと内需拡大をするためにも、こういった年金生活者が建てかえする場合には、住宅を建てる場合のいろんな税金がありますね、そういったいろんな税金や、特に固定資産税なんかは減免措置を講ずることによって内需拡大にもつながっていくのじゃないかなというようにも考えているわけです。こういう点で、これからも私はもう少しこの年金生活者の固定資産税問題を追求してみたいと思いますので、できればひとつ自治省としても検討をしていただきたいものだなと思います。もう一度だけひとつお答えしてください。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) そうした御議論というもの、それからまたそういう御議論のよって来ている実態というものを踏まえてのお話でございます。その実態そのものについては、いろいろな状況というものによって違いがあると思いますけれども、そうした事情というものがあることも否定はできないところであろうと思います。  基本的な考え方としましては、固定資産税はや はり市町村の税源というものではもう基幹的なところでございます。そしてまた負担の公平論からいえば、資産を持っておられる方とそうでない方、多い資産と少ない資産というところはやはり基本的には外せないのではないかということは考えつつ、ただいまのようなお話も含めてよく考えてみたいと思います。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 次に社会保険診療報酬の非課税措置の撤廃の問題について質問をいたします。  ことしの税制調査会の答申によりますとこういうふうに書いてあります。  「事業税における社会保険診療報酬の非課税措置については、累次の当調査会の答申において指摘してきたとおり、速やかにこれを撤廃すべきであることは当然であり、少なくとも所得税及び法人税における課税の特例に準じた取扱いとなるよう改めることが適当である。」  これは何回も税制調査会の中で指摘をされている問題なんですけれども、なぜ実現できないんですか。この税制調査会の答申を今までずっと無視し続けてきた理由を聞かせていただきたいと思うんです。

渡辺功自治省税務局長

○政府委員(渡辺功君) 社会保険診療報酬にかかる事業税の特例措置は、二十七年に参議院において議員提案によってできた制度なんでございますが、これは時間もたっておりますから、できたときには理由があったと私はそう思います。理由があっておつくりになったのだと思いますけれども、見直しをすべきだというその税制調査会の答申は、私どもの気持ちそのものでもございます。税務当局といたしましてはまた累次にわたりまして問題提起をしております。例えば昭和六十三年度の税制改正に当たりましてもそうした方向で問題を提起しておりますが、しかしこの問題につきまして、他の事業に見られない医療の特殊性を考慮すべきであるという意見等いろいろな意見がありまして合意が得られず、実現に至らなかったところでございます。  私どもといたしましては、この特例措置につきましては、ただいまの税制調査会の答申にもありますように、少なくとも所得税及び法人税におきます課税の特例に準じた扱いとなるように、見直しの実現に努力してまいりたいというふうに考えているところでございます。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 これは自治省に質問する方がむしろ酷なのかもしれませんですね。日経新聞の十一月十日付の記事を読んでみますと、自治省は医師の社会保険診療報酬に対する事業税の非課税措置を撤廃する方針を固めた、自治省はこれはもうやめるべきだと言っているのに対して医師会や厚生省は反発していると、むしろ厚生省に問題があるようですね。厚生省、いらっしゃっていますか。  厚生省は何で反対しなきゃならないんですか。

田中健次厚生省健康政策局総務課長

○説明員(田中健次君) 社会保険診療報酬に係る事業税でありますけれども、医療そのものが人間の生命や健康に直接かかわる非常に公共性の高いものでございます。とりわけ社会保険医療というものは、国民皆保険という国の施策に協力をいたしまして、社会保険診療報酬という公的な価格のもとに国民に必要な医療を提供するものでございます。ということで、極めて高い公共性を有していると私どもは理解をしております。  したがいまして、このような社会保険医療の性格を踏まえますと、社会保険診療報酬に係る事業税につきまして非課税措置の取り扱いをいただいておりますことには合理的な理由がございまして、私どもといたしましては今後ともその存続が図られることをお願いをしたい、こういうふうに考えております。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 非課税にすることには合理的な理由があるとおっしゃるんですけれども、社会保険制度ができてからもう三十六年間たって、こういうふうに言われているんです。医療保険制度は国民の間にもう定着しているんだ、だから税制面で医師優遇の必要はなくなった、こういうのが通説なんです。  なるほど、地方の所得番付を見ますともうお医者さんがほとんどトップクラスです。それもずば抜けています。市民はみんな不思議がっているんです、何でお医者さんてこんなにもうかるのか。だから税制調査会だって、そういうことをきちっと踏まえた上で毎年こういうふうに答申を出しているんです。私はずっといろんな答申を読んでみましたけれども、こんな厳しい答申はないですよ。もうずっと何年にもわたって言い続けてきているのになぜやらないんだと、そこまで指摘されているのに厚生省がまだ合理性があるといって突っ張っている理由は私は全然ないと思うんです。これは医師会に押されているのじゃないですか。直ちに来年からやめてください。

田中健次厚生省健康政策局総務課長

○説明員(田中健次君) 私どもといたしましては、ただいま申しましたように医療の公共性、今も社会保険診療につきまして公的な価格でやっておるということを申し上げましたが、そのほかにも、営利を追求してはならない、あるいはまた医療法人については剰余金の配当が禁止されております。こういうことで、私どもは医療の公共性というのは非常に高い、こういうふうに考えておりまして、この事業税の非課税措置につきましてもそういうことで存続が妥当ではないか、こういうふうに考えております。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 医療の公共性が高いなんていうのは、それはあなたから聞かなくたって国民はみんな知っていますよ。国民はみんな知っているんですけれども、しかしやはりそういう長者番付をずっとお医者さんが占めているのを見ましたら、逆にお医者さんに対する信頼をなくすのではないんでしょうかね、国民は。だからお医者さんの信頼を高めていくためにも、こういう制度というものは、むしろ厚生省が医師会にそういうことをおっしゃって、この際やはりやめるべきだということをきちっと指導するのが厚生省の立場でないだろうかなと私は思うんですけれども、そういう考え方に立てませんか。もう一度聞かせてください。

田中健次厚生省健康政策局総務課長

○説明員(田中健次君) お言葉を返すようで恐縮ですけれども、繰り返しになりますけれども、私どもとしては医療の公共性は高い、こういうふうに考えております。したがいましてこの措置も私どもは毎年存続を要望しておりまして、今後も私どもとしては要望していきたい、こう思っております。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 あなたはどこにお住まいかわかりませんけれども、住んでいらっしゃるところの長者番付を見たときに、お医者さんがずっとトップの方に並んでいるというようなのを仮に見たらどんなふうに感じますか。どうですか。

田中健次厚生省健康政策局総務課長

○説明員(田中健次君) 私どもは、一部はそういう例もございますけれども、一般的に申しまして医療の経営内容は厳しいというふうに理解をしております。特に近年総医療費の伸びが低下をしておりますし、また医療機関の競争も激化をしておりまして、医療経営を取り巻く環境は大きく変化をしておりまして非常に厳しい環境に置かれている、こういうふうに考えております。

山口哲夫日本社会党・護憲共同

○山口哲夫君 もう時間になりましたので残念ですがこの辺でやめますけれども、これは少なくとも税制調査会が何年間にもわたって同じようなことを言い続けているわけです。これを無視し続けるというのは、私はやはり政府として非常に問題があると思うんです。厚生省の立場からいってもやはり責任を感じてもらいたいと思いますし、国民全体がこれはもうとても納得できるようなことではありませんので、直ちにやめるように大臣にも強くおっしゃっていただきたい、そのことを強く要望しておきたいと思います。  そのほかたくさん細かいものを用意して質問通告をしておきまして、わざわざおいでいただいたところもありますけれども、時間もありませんのでこの次の一般質問等の機会にやらせていただくことにして、終わりたいと思います。ありがとうございました。

谷川寛三自由民主党

○委員長(谷川寛三君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後五時七分散会

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