法務委員会 第14号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1988/05/24
会議録
○戸沢委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、刑事施設法案及び刑事施設法施行法案の両案を一括して議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。林田法務大臣。 ───────────── 刑事施設法案 刑事施設法施行法案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○林田国務大臣 刑事施設法案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 自由刑に処せられた者、刑事訴訟法の規定により勾留される者、死刑の言い渡しを受けた者その他法令により監獄は拘禁すべき者の収容及び処遇につきましては、現在、監獄法に規定するところでありますが、現行監獄法は、明治四十一年に制定されて以来約八十年、何ら実質的改正を見ることなく今日に至っておりますため、その間における社会情勢の変化や刑事政策思想の発展にかんがみるとき、内容的に甚だ不十分なものになってきていると言わざるを得ないのであります。 そこで、この法律案は、このような事情にかんがみ、国と被収容者との法律関係を明確にし、受刑者の改善更生のための効果的な処遇方法を導入する等、刑事施設の被収容者に適切な処遇を行うため、現行監獄法の全部を改正しようとするものであります。 この法律案の要点を申し上げますと、 第一は、被収容者の権利及び義務の範囲を明らかにするとともに、被収容者の生活及び行動に制限を加える必要がある場合につきその根拠及び限界を定めるものとしていることであります。すなわち、まず、被収容者の書籍等の閲覧、面会及び信書の発受については、それが権利として認められる範囲を明らかにし、被収容者の収容の性質に応じてこれに必要最小限度の制限を加え得ることを定めるとともに、被収容者の信教の自由の法的保障を図るものとし、また、刑事施設の規律秩序の維持に関する原則を定め、規律秩序維持のために必要な行動規制の要件及び限界を明らかにするとともに、規律秩序維持のための間接強制の方法である懲罰について、その要件を具体的に定め、その種類を整理するほか、科罰の一般基準及び科罰手続を定めて、これの適正な運用を期することとしております。さらに、刑事施設のとる措置のうち被収容者の権利を制限しまたはその利益に重大な影響を及ぼすものについては、被収容者が法務大臣に対し審査の申請を行うことができるものとし、行政不服審査法の規定に準じた救済の制度を新たに設けるとともに、被収容者の処遇に関するすべての事項につき、刑事施設の長等に対し苦情の申し出を行うことができるものとし、これに関する規定を整備することといたしております。 第二は、被収容者に対して適正な生活条件の保障を図るとともに、その健康の維持のために適切な措置を講ずるものとしていることであります。すなわち、被収容者には食事、衣類、日用品その他日常生活を営むのに必要な物を支給または貸与することを法律上明らかにするほか、被収容者が自弁の物を使用し得る範囲を拡大することとし、また、運動、入浴、健康診断、傷病の診療等、被収容者の保健衛生及び医療に関する施策を充実することといたしております。 第三は、受刑者について、その改善更生を図るための制度を整備するものとしていることであります。すなわち、まず、個々の受刑者ごとに、その資質及び環境について科学的な調査を実施し、これに基づいて定める計画的な処遇の実施要領に従って処遇を行うこととし、また、受刑者の改善更生のための基本的処遇として、作業のほか、教科指導、心身に障害のある者に対する治療的処遇及び相談助言等の生活指導を実施することとし、さらに、改善更生のための効果的な処遇方法として、一定の条件を側える備える受刑者につき、刑事施設の職員の同行なしに、刑事施設の外の事業所等に通勤させる外部通勤作業、更生保護関係者を訪問する等のための外出及び外泊の制度を設けるほか、受刑者の自主性を促進するための開放的施設における処遇、釈放前における社会復帰のための指導及び援助等、所要の規定を新設することといたしております。 第四に、現行のいわゆる代用監獄制度については、刑事施設に収容される者と留置施設に留置される者の処遇に差を生じないよう規定を整価するほか、代替収容の対象を限定する等の制度的改善を加えることといたしております。 なお、この法律案につきましては、この法律の制定に伴い、関係法律の整理等所要の手続を必要といたしますので、これらの事情を考慮し、その施行期日等につきましては別に法律で定めることといたしております。 以上が刑事施設法案の趣旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。 次に、刑事施設法施行法案について、その趣旨を御説明いたします。 この法律案は、同時に国会に提出いたしました刑事施設法案が可決されました場合、その施行期日及びその施行に伴い必要な経過措置を定めるとともに、関係法律の規定の整理を行おうとするものであります。 以上が刑事施設法施行法案の趣旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○戸沢委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 ────◇─────
○戸沢委員長 次に、本日の請願日程第一から第六八〇の各請願を一括して議題といたします。 各請願の内容につきましては、文書表で既に御承知のことと存じますし、また、先ほどの理事会において検討いたしましたので、この際、紹介議員の説明等を省略し、直ちにその採否を決定いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○戸沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日の請願日程中、日程第三九四ないし第四〇九、第四二四ないし第四五五、第五三四ないし第五三六、第五七八、第五七九、第六一九ないし第六二一及び第六七六ないし第六七九の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○戸沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、ただいま議決いたしました請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○戸沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ───────────── 〔報告書は附録に掲載〕 ─────────────
○戸沢委員長 なお、本委員会に参考送付されました陳情書は、刑事施設法案の廃案に関する陳情書外一件であります。念のため御報告申し上げます。 ────◇─────
○戸沢委員長 閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 まず 第百八回国会、内閣提出、刑事施設法案 及び 第百八回国会、 内閣提出、刑事施設法施行法案につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○戸沢委員長 起立多数。よって、両案について、閉会中審査の申し出をすることに決しました。 次に 坂上富男君外三名提出、刑事訴訟法の一部を改正する法律案 裁判所の司法行政に関する件 法務行政及び検察行政に関する件 並びに 国内治安及び人権擁護に関する件以上各案件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○戸沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になり、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、その派遣地、期間、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○戸沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午前十時十九分散会