逓信委員会 第4号
- 発言数
- 429 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1988/04/13
会議録
○塚原委員長 これより会議を開きます。 通信・放送衛星機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、本日、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塚原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ─────────────
○塚原委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。伊藤忠治君。
○伊藤(忠)委員 おはようございます。放送衛星機構の問題について質問をさせていただきます。 まず初めに、放送衛星機構の方からお忙しいところわざわざ御出席をいただいているわけですが、星の問題について、運用状況を質問させていただきたいと思います。 BS2aと2bの運用状況についてなんですが、たしか聞くところによりますと、昨年十二月二十八日に、2bですか、何かうまくいかなくてテレメトリーエンコーダーが故障したということを聞いたわけでございますが、今どういう状況になっているのか、まず、その点についてお伺いをしたいと思います。
○廣瀬参考人 お答えいたします。 先生御指摘の六十二年十二月二十八日の故障でございます。昨年の末でございますけれども、衛星内部の温度とか電圧あるいは姿勢情報等を地上に送信する記号に変換する電子機器、先ほど御指摘がございましたテレメトリーエンコーダーでございますが、このA系に異常が発生いたしました。そこで、これは予備系を持っておりますので、予備系でございますB系に切りかえまして、その後は正常に運航をいたしているところでございます。
○伊藤(忠)委員 予備系に切りかえて現在はうまくいっている。もし予備系が故障いたしますとどうなりますか。
○廣瀬参考人 現状の解析が完全に行われておりませんのでよくわかりませんが、大体、非常に重要なところではA系、B系というように予備系を持っておるわけでございますので、どちらかが健全であるということを期待しているわけであります。 ただ、A系につきましても完全にこれが使用不能というような状態ではございません。したがいまして、両者をよく見ながらやってまいりたいと思いますが、万一両系統がふぐあいでありますと、これはテレメトリーが入ってまいりませんので、大変重大な事態になるのではないかと思っておりますが、いろいろな方策でそういったことのないように管制をしてまいりたいというふうに考えております。
○伊藤(忠)委員 A系の方は、たしかこれも故障中じゃなかったかと思っておるのですが、ただトランスポンダーじゃなかったかという記憶が私はあるのですが、そのあたりをちょっとお聞かせをいただきたいのです。 そうすると、予備系に切りかえて現在はうまくいっていますから、そのまま故障が起こらずに無事に目的が達成されることを祈るばかりなんですが、やはり上を飛んでいるわけですから、その点は非常にリスクが伴うわけです。ですから、これで大丈夫だということはなかなか言い切れないのじゃないかと思うのです。これは一番肝心なところなものですから、見通しというのですか、現在予備系に切りかえてうまくいっているのですが、そのあたりの信頼度というのですか、もう一度お聞かせをいただきたいと思います。
○廣瀬参考人 衛星の状態の将来というものを今私どもはっきり申し上げるというのはなかなか困難なことでございますけれども、いずれにいたしましても、放送が正常に行われるように最大限の努力をして管制をしてまいりたいと思っておる次第でございます。
○伊藤(忠)委員 この問題は幾らお伺いしても、起こってみなければわからぬという部分があるのでしょうから、それ以上の御答弁というのは恐らく不可能じゃないかと私は思うのです。事ほどさように、放送衛星というのは技術的にもまだ非常に不安定な問題を抱えておりまして、そのことが、放送衛星を利用していろいろな施策をやっていく場合に、どうしても打ち上げれば安全に事故もなくいけるのだという確信が持てないだけに、いろいろな施策を議論する場合にそこに舞い戻らざるを得ないという重大な問題を抱えているように私は思っておるわけでございます。この点が一番難物じゃないかということをまず指摘をいたしたいと思うのです。 そこで、関連をしてお伺いいたしますが、寿命保険というのですか、これはどうなっておりましょうか。
○塩谷政府委員 お尋ねの寿命保険でございますが、BS2bにつきましては、この2bという衛星をNASDA、宇宙開発事業団からNHKに引き渡しをいたしましたのは昭和六十一年七月十二日付でございまして、この七月十二日に寿命保険の第一年目の契約が締結されたところでございます。この寿命保険の保険期間でございますが、これが一年間ということになっておりますので、昭和六十二年七月十二日に契約が更新されて、現在二年目という状況でございます。
○伊藤(忠)委員 そうすると、一時期、星の安全性、信頼性の問題がございまして、寿命保険については契約をするにも相手がなかなか乗ってこないというような問題が議論されたことがございますけれども、そういう問題はもう解決している、こう理解してよろしゅうございますか。
○塩谷政府委員 先生お尋ねのとおり、確かに一時期、この寿命保険の契約についていろいろ話し合いが行われたわけでございますが、実はこの2bの姿勢制御装置といいますかCPU、こういう姿勢制御装置に問題があるということで修正して打ち上げたのでございますけれども、その点についていろいろ意見がありましたので、寿命保険全体としては契約は締結しているのでございますが、この姿勢制御系のCPUにもし原因があって損害が生じたときには免責とする、そのほかのことに起因してもし衛星について何かぐあいが悪いときには寿命保険の対象になる、こういうような条件つきで契約を締結した次第でございます。
○伊藤(忠)委員 今問題になっている箇所に故障が起こった場合には保険は払われないということですか、もともとそれはかかってないということですか、その辺はどうですか。
○塩谷政府委員 契約の条件といたしまして姿勢制御系CPUに起因する損害については免責ということになっておりますので、その部分に原因して事故が起きた場合には保険の対象にならないということでございます。おっしゃるとおりでございます。
○伊藤(忠)委員 この姿勢制御装置が故障する確率というのですか、これまで故障が起こったケースにはそういうものは全然なかったのか、それともこれまで故障が起こっているのはその部分が多かったのか、これはどうですか。
○塩谷政府委員 この姿勢制御系につきましても現在予備系で運用しておりまして、現在までのところこれについての不都合というのは全く生じておりません。今までの例といたしまして、2bについてそういう姿勢制御に問題があって予備系に切りかえたということでございますので、その予備系についてどうかという事例は私ども承知しておりません。現在までのところこれについては全く平常の状態で運用されておりますので、今後ともこういう状態で運用が継続されるものと私ども考えております。
○伊藤(忠)委員 現在予備系に切りかえたというのは、問題の姿勢制御に故障が起こって予備系に切りかえて、現在はそれで運用されているわけですね。だから、このままいけば問題がないのでしょうけれども、一たん病は起こっているわけで、それでうまくいかなくなって使えなくなった、保険金は掛けた、結局それは掛け損、こういうことなのですか。
○塩谷政府委員 余りそういう状態は想像したくないのでございますが、状態としてそういう状況になった場合には保険契約の性質上保険金がおりないということにならざるを得ないと思います。
○伊藤(忠)委員 結局予備系に切りかえてまた故障が起これば、その可能性は2bの場合に高いのかもしれませんが、その場合には保険金はおりない。この保険金というのは幾ら掛けていて、どこがお掛けになっているのか、そのあたりを聞かせてください。
○塩谷政府委員 保険料でございますが、第一年目の契約は保険料率が年六%でございましたので七・五億円。それから更新しました第二年目は保険料率が四・八五%と下がってきておりますので、保険料は四・三七億円、四億円ちょっとでございます。 それから、この保険を掛けておられる方は実際に利用されておられる方ということで、BS2bの場合、NHKが保険契約者、保険金の受取人、こういうことになっております。
○伊藤(忠)委員 今お話しいただきましてよくわかったのですが、結局一年目は掛けて無事にきて、掛金ですから掛け捨てになるわけですが、このときには七・五億円払いまして、二年目は四・三七億円掛けまして、今予備系で飛んでいる。NHKが払っている。打ち上げに対してもNHKは相当資金を出してやっているわけで、保険金は別に払っているわけですから、これでもし故障したらこの掛金はだめ、結局損をした、保険金は戻ってこない、こういうことですね。非常に大きな負担がかかっているわけです。 そこで、何度も言うようですが、この信頼性をいかに向上させていくかは一層の技術開発ということを求められると思うのですが、これはやはり信頼性をうんと高めていく、通信衛星ぐらいの信頼性を確保できるという状況にまで技術開発を高めるとすると何年ぐらいを展望すればいいのでしょうか。
○塩谷政府委員 いろいろ先生御指摘のBS2bにつきまして危惧される点、最悪の状態ということになりますと、私ども大変申し上げにくいような万一の状態も予想されるわけでございまして、心苦しい次第でございますけれども、私どもBS2a、bの経験を踏まえまして、実はきょう御審議いただいておりますハイビジョン用のトラポンを予定しているBS3におきましては、そういう事故経験を何とか生かして、そういうものの再発が防げるような措置を講じていきたい。これはお尋ねがございますればその際お答えしたいと思いますけれども、BS3が六十五年、六十六年にかけて打ち上げられる予定になっておりますので、それからの寿命といいますと七年ぐらいをBS3について予定しておりますので、そういうタイムスパンで一応今の放送衛星の計画を予定しているわけでございます。時間的な期限ということでお尋ねでございますので、そういった状況であるということをお答え申し上げておきたいと思います。
○伊藤(忠)委員 BS3の打ち上げ計画でいきますと、六十五年が3a、3bが六十六年でしたね。六十五年というと、今六十三年ですからあと二年です。二年間かけてさらに技術のレベルを向上させて信頼性の高いものを3aとして打ち上げられる、一年たってまたさらに、こうなるのですね。寿命というのは七年ですけれども、信頼性は余り寿命に関係ございませんので、どんと打ち上がってそれがうまく飛んでくれればこれは非常にありがたいわけです。 そうすると二年しかないわけですよ。現在でもいつ故障が起きるのじゃないかと非常にはらはら見ているというような感じだと思います。今度、3シリーズというものが始まるころには、これはハイビジョンを本格的にやろうという施策が今回の放送衛星機構では出されているわけですから、今のような状態のままBS3シリーズが始まるということでは、これはいろいろな議論をやっても星が故障したら終わりじゃないか。それに巨額の経費を使う。果たして、これはニューメディアというけれども信頼性という点で非常に不安定であるという全体の気持ちがある中では、何か議論してもむなしい、こういう気持ちに立ってしまうのですが、二年間にこれはもう大車輪で技術水準のレベルアップを図っていただかなければいかぬと思うのですけれども、これは議論とセットだと思うのです。どんなにそうこう議論しても、星の信頼性に確信が持てなければこれはもう水泡に帰するわけですから、その点の郵政省としての具体的な施策というのですか努力というのですか、こういうふうにやりますからひとつその点は安心をしていただきたいというような答弁がございますと非常に議論が具体的に進むと思うのですが、どうでしょう。
○塩谷政府委員 実はBS3におきまして、今いみじくも先生が御指摘になりましたように、2a、bのそれぞれの苦い経験を踏まえましてどうしたらよいかということで、私どもいろいろ今日まで手がけてきていることがございますし、また、御指摘になりましたように、あと打ち上げまでの二年間という時間をフルに使いまして、何とかこういうはらはらする思いがなくなるようにいろいろ努めているところでございます。 やや技術的なことになりますけれども、申し上げたいと思いますが、まずBS3におきましては、現在BS2はa、bそれぞれA系統、B系統、そして予備系という——これはトランスポンダーといいまして、電波を受けてまた輻射するその中継器、衛星の最も基本的なかなめになる部品でございますが、その中継器につきまして、BS2の場合にはA系統、B系統、そしてそれに予備系という、二系統の予備系が一系統、これがございます。BS3はA、B、C、三系統ございまして、中継器が三つありまして、そしてA、B、Cそれぞれについて一つの予備系をつけておく。ですから、A、B、Cにそれぞれ予備系がつくことになりまして、合わせて三つになるわけでございます。現在が二系統の一予備というのに対して、三系統の三予備ということになるわけで、その意味での、これは中継器がだめになっては台なしでございますので、まず信頼性の向上をそこで図っているわけでございます。 それから中継器、放送用アンテナ及び追跡の管制系、これはTTC系と略語で言っておりますけれども、トラッキング・テレメトリー・アンド・コントロール系という、こういう中継器、放送用アンテナ及び追跡管制系、こういったところについての主要機器の国産化も実施しているわけでございます。国産化だから直ちに万全だというわけでは決してございませんけれども、えてして外国の機器の場合、それが全体としてコンパクトになってきている場合には、その中の部品がどうなっているかということについて若干ブラックボックス的なあれもありまして、そういうコンパクトな機器類の内部構成も比較的透明度が高いといいますか、私ども、トレースし得る国産化を実施して、その辺のだめ出しということもでき得るようにしております。 それから、これは宇宙開発事業団でございますけれども、BS2の開発あるいは運用において得られました経験をBS3の開発に十分反映するために、地上での厳しい実験を行っているわけでございます。地上で厳しい実験を行って信頼性の確保に万全を期しているというわけでございます。こういったところがあれでございますが、その地上での実験ということについては、一たん打ち上げた衛星が空でどういう試練に遭うのか、その辺はわかりませんので、非常に条件を厳しくしていろいろ実験をして、その耐性といいますか、それに対しての結果を評価しているという状況でございます。
○伊藤(忠)委員 まあいずれにしてもこれまでは外国の技術というのですか、外国の製品に頼る部分も多くあって、それを経験の中で、自主技術の開発をやはり相当力を入れてやってきたし、これからもやっていこう。トランスポンダーについても、BS2シリーズと比べまして3シリーズの場合はそれぞれ予備系を全部つけて確率を少なくする。しかしこれは、トランスポンダーそのものの質がよくなければ何ぼぶら下げたってだめですね。僕らも余り技術的に切り込んだことはわかりませんが、そうだと思うのですよ。問題は質の問題なんですね。 ですから、それが前提にあってさらに各予備系がついておれば非常に万全が期せる、こういう意味合いだろうと理解をしておるのですが、いずれにしても、二年先を展望して3シリーズを出発させようという前提での今回の審議になるわけですから、何としても万全を期すための対策をしていただきたい、このように思いますね。やはりそれが前提になるわけでして、そのことがどうしても不安定、信頼性が高まらないということになりますとなかなか議論も進みませんので、その点を受けとめてひとつ対処いただきたい、かように思います。 次に移りますけれども、BS3aの経費分担の根拠なんですが、これも資料によりますと、NHKの費用分担が三百四十億円、JSBが百七十億円、総額の六五%の分担分をこのように分けているのですが、なぜJSBと比べてNHKが高くなっているのかという疑問が一点。二点目は、NASDAの三五%の負担分が金額に直しまして二百七十四億円、このように聞いているわけですが、この三五%の負担分は打ち上げに関する部分だけを指しているのかどうか。この二点についてまずお伺いをいたします。
○塩谷政府委員 お尋ねの中での金額、これはBS3aでございますので、当初予定しているものでございますが、NHKがJSBの約倍になっております。これは、三本ありますトランスポンダーのうち二本をNHKが使い、一本を日本衛星放送、JSBが使うという関係で二対一の割合になっているところでございます。それから、宇宙開発事業団が二百七十四億、三五%の予定でございますが、これは、打ち上げ及び開発全体としての経費の三五%という意味でございます。
○伊藤(忠)委員 今回のこの審議の対象になっておりますBS3bの方の経費分担ですが、機構の負担分が七十五億円になります。それで、NHKの負担分が三百七億でJSBが百五十四億、これは二対一、このように金額からいいますと考えられますから、そういう理解でいいのかどうか。つまり、NHKが二本持ってJSBが一本持つから金額の割合はこうなる、そうすると、放送衛星機構の七十五億円というのは、この割合からいきましてもどうもそうはならないように思えますし、これの算出根拠というのは一体どうなっているのかという点について質問をいたします。
○塩谷政府委員 おっしゃいますとおり、このBS3bにおきましては、通信・放送衛星機構が七十五億円ということで、これは産業投資特別会計から出資してもらうわけでございまして、3b全体としての七百八十四億、このうちの七十五億分を持つということになるわけでございます。そしておっしゃるとおり、NHKが三百七でJSBが百五十四ということで、二対一の割合になるわけでございます。 実は、七十五億というお金の計算でございますが、これは全体として、このa、b合わせまして、先ほど申し上げましたように、aについて三本、bについて三本のトランスポンダー、合計六本ございますので、算術計算でいきますと、七百八十四を六で割りますと百三十億円となるわけでございます。ところが、この機構が持つトランスポンダーというのは3bの一つということでございますので、aにもし万一のことがあり、そしてbにまた万一のことがあったということで、そのときの予備機という役割、予備機といういわばフルな、完全な意味での中継器一本というのではなくて、その中継器がNHKなりJSBから必要とされて求められたときにはそれを提供するという、そういう予備的な機能を持っております関係上、その百三十億円の約六割という計算で七十五億円というふうにしたものでございます。それが根拠という次第でございます。
○伊藤(忠)委員 そうしますと、これは予備機なんで、NHKやJSBが自分のところのトランスポンダーでサービス、放送をやっているのですけれども、それで足らないとかあるいは不都合が起こったというときに、機構のトランスポンダーを貸してくれ、利用さしてくれというときに提供しましょうというような位置づけなものだから七十五億円というふうに根拠をつくったのだ、こういうふうに私お聞きしたのです。そうすると、3bのトランスポンダーをハイビジョンということなんですが、そういう位置づけでやっていかれるのですか。ちょっとイメージが私、わかないのですけれども。
○塩谷政府委員 今申し上げましたのは、七十五億円というお金の計算の根拠をお尋ねになったものですから、全体としての七百八十を六本で割ったときには百三十億円、しかし百三十億円をそのままいただくわけにはいかぬという、その六割という検討の理論的な経過ということで申し上げたわけでございますが、3a、3bそれぞれが順調に動いているということを前提とした場合、これは3bの一つのトランスポンダーを使ってハイビジョンを普及するためにハイビジョン試験放送をやるということでは、一般のaのトランスポンダーの機能と何ら変わるところはございません。計算の論理的な過程でそういうことを申し上げたので、状態としては七十五億円だから映りが悪いとか、そういうことでは決してございませんので、ただ、予備機的なそういう機能というものの制約がそういった計算になるという意味合いで申し上げた次第でございます。
○伊藤(忠)委員 どうも私、理解ができません。そういう位置づけではないのですね、おっしゃるように。幾らであろうと、七十五億円であろうと百五十億円であろうと、今回のこの3bに放送衛星機構がトランスポンダー一本を運用なさるというのはそういうことじゃないのですよね。非常に画期的な、言うならば踏み込んだ施策なんですよね。そうだと思うのですよ。何か片隅で余り物を、あるいは何か人様の御都合で至らぬところを私のところがやりましょうというような性格じゃないと思うのですよ。そんな位置づけで今回これはやられるのじゃないと私は思っているのですよ。やはり主導的にハイビジョンの本格的な放送を促進させる、あるいは普及させる先導的な役割を担うのだという位置づけと私は思っているのです。だから、今の局長の御答弁だと、何か非常に消極的な立場で臨まれているように思うのですが、ちょっとそれは理解ができないと思います。 金額は私、こう思っておるのです。この七十五億円という金額は余り算出根拠もなかったのじゃないかと思うのです。どういう事情がおありで七十五億円ということになったのか、これは余りそのことをせんさくしても意味がないので、私は七十五億円というこの産投会計の出資の額が、これはそういう意味では少ない、もっと負担を持ってやるべきだ、私はこう思っておるわけです。 つまり、非常にリスキーな施策ですからね。NHKやそれからJSBにしたってこれだけの負担を持っているわけですが、こういう負担は、むしろ言うならば国の技術開発を先導的にやるという施策を前面に出していかないことには、ハイビジョンだってなかなかそう思うようにいかないという苦労がずっと過程であるわけですからね。そういう立場に立つならば、七十五億なんて少ないじゃないか、もっと持ってやってそういう業界の負担を減らしていく。本来ならば国が、この程度いきましたから大丈夫でございます、だから皆さん、ひとつ応分の使用料でもってお使いくださいというので、むしろ国が一元的に管理をして放送事業者に対して使っていただくというぐらいにやっていった方が、これはやはり業者の負担だって非常に少なくて済むというか、安心して利用できるというものじゃないか、私はもともとそう思っているわけです。 ところが、今日までの経過はそうなっていません。ここへきてまた七十五億円、非常に金額が少ない。これはやはりトランスポンダー一つを放送衛星機構が管理するわけですから、それで言うならばサービスをやろうという位置づけなものですから七十五億円そのものが少ないのじゃないか、私はこういう立場に立っているわけですが、どうですか、その考え方に対して。
○塩谷政府委員 どうも最初にお金の話が出たものですから、正直にそのお金に合わせるお話をした関係で、伊藤先生、これからまさに打って出ようというハイビジョンに何か私が消極的な感じを与えたかと思いますが、決してさようではございませんで、私ども、むしろこれをきっかけにさらにこのハイビジョンというものについてのいろいろな経験を積んで、普及基盤の整備に何とか努めたいという気持ちでいっぱいでございます。 おっしゃるとおり、確かに衛星というものについて国なりがもっとその開発費、打ち上げ費、そういうものを負担して、もう空に上がってちゃんとあしたからでも利用できますよという状態になりまして、そうしてそこにいろいろな放送事業者なりが手を挙げて参画して、トランスポンダーの借り賃を払っていろいろやる、ハイビジョンもやる、普通の放送もやる、こういう状態も考えられるわけでございます。いわゆる衛星レンタル方式といいますか、放送業者がこれまで開発部門も負担して、いろいろリスクを負担してやっているということについての問題点の指摘、私ども、十分受けとめておりますので、また将来の検討課題の一つといたしまして、おっしゃるような衛星のレンタル方式というようなものも考えてみたいというふうに思っております。
○伊藤(忠)委員 レンタル方式についての郵政省の答弁を私も理解ができます。それはあくまでも国、国に準ずる何らかのそういう組織が丸ごと所有するというのですか、表現は適切じゃありませんが、レンタルで業者の皆さんに利用いただけるというふうにやっていくならば、やはり業者の皆さんもリスクが少なくて済むし、NHKにしてみれば受信料で悩まなくていい部分だってある。これは経費の負担が非常に軽くなると思うのですよ。ですから、そういう点で私は賛成なんです。 問題なのは、そこでお伺いをするのですが、衛星機構、これは今特殊法人というのですか、そういう組織だと伺っておりますけれども、この衛星機構が今回トランスポンダーを所有して七十五億円を産投会計から出資を受けて運用していくわけですから、これがいつの日にか民間法人に変わっていくという、そういうことはないでしょうね。 なぜかと申しますと、五十八年三月の臨調答申、五十九年一月の行革大綱では、衛星機構に対して一定のものが出ているわけですね。ですから、今回は衛星機構がトランスポンダーを所有してやっていくということになりますが、出発はそうなんだけれども、先へいったらいつの日にかこれが民間法人になって、競争する格好でもって、ハイビジョンはおれのところだというような格好でやっていくことになりますと、既成の業界との間に大変なトラブルを生むことになりますから、そういうおそれはないでしょうね。その辺はどうでしょう。
○塩谷政府委員 このたびの産業投資特別会計の出資を受けて機構が衛星の中継器を保有するということは、これはハイビジョンの普及促進ということでございまして、実はおっしゃるとおり臨調答申、行革大綱で民間法人化というようなことの指摘をされまして、これを受けまして五十九年ですか、内閣の行革大綱では、「行政改革に関する当面の実施方針について」という中で民間法人化の条件整備を図るということが指摘されております。 条件整備ということにつきましてこれとのつながりで考えますと、新しい商売も始めるということでございまして、衛星を保有してリース業者にその衛星を貸すということで、今までやっておりました通信衛星なり放送衛星の追跡、管制という、あるいは打ち上げを事業団に委託するという仕事に加えてこういう仕事がふえるわけでございますので、民間法人化の一つの条件整備になるんじゃないか。機構として一つの財政的な基盤安定にもなりますし、新しいこともやるということで、そういう民間法人化の条件整備の一つにはなろうと思いますけれども、さてその先に、ではどういう形で民間法人化するかということにつきましては、まだちょっと時間的に先でもございますので、これから先、この問題の移りぐあいも考え合わせて民間法人化ということについて検討してまいりたいというふうに考えております。
○伊藤(忠)委員 最後に大臣に伺います。 この放送衛星の費用、これはやはり国が負担する部分をふやしていって、それで放送事業者の皆さん、言うならば利用されるユーザーの皆さんの負担を現在よりも減らしていくという考え方、それがやはり技術先導であり国の果たす役割ではないかと私は思うのですが、そういう考え方に立って今後の施策に当たっていただきたいという点が一つ。 二つは、衛星機構が今回トランスポンダーを所有してやりますけれども、これがいつの日にかやはり民間に変わってしまうということではぐあいが悪いわけでございまして、そういうふうなことにはならないように、郵政大臣としてもひとつその点に関する御答弁を最後にいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○中山国務大臣 いろいろ御指摘をいただきまして、BS2a、bの問題、いろいろ御心配をおかげいたしておりますこと恐縮に存じますが、私もこの間CS3の打ち上げが行われましたときに筑波へ行ってまいりました。いろいろ大変な、技術者の方々が御努力をなすっておられる姿を見て、学問の世界でも信頼性工学とかいう、これはミサイルでもボタンを押した場合に果たして発射できるかどうかという、その信頼性を高めるという信頼性工学という学問があるそうでございます。宇宙に打ち上げました精密機械をどう操作していくかという大きな課題に日本の技術者の方々が取り組んでいただいております。 先生のお話のありました費用の問題に関しましてもこれからいろいろと検討課題があると思いますので、私ども大いにひとつ努力をさせていただきたい。特にハイビジョンの放送に、一九九〇年四月一日、これは花の博覧会が行われますので、できればそのころに今の放送衛星を使ってでも何とか試験放送が前倒しでできないものだろうかという、私自身期待をかけております。きのうはレーガン大統領が、アメリカの二千四百五十六社ありますCATVの会で日本のハイビジョンというものに注目をしているというような発言をしてもらいましたし、それからムーニーというCATVの組織のアメリカの会長がこの間来られまして、自分たちは日本のハイビジョンに対する投票を、日本を支持したということを言っていただきましたので、世界の信頼もそういう意味で私どもつないでいかなければなりません。 おっしゃるように、その機構のあり方についても、将来検討課題として大いに勉強をしてまいりたいと思っております。
○伊藤(忠)委員 終わります。
○塚原委員長 上田利正君。
○上田(利)委員 最初に衛星の定義と法改正関係について二、三お伺いをしたいと思います。 人工衛星の一元的管理、すなわち効率的な管理が必要だと思うのです。今回、機構が一つのトランスポンダーを持つことになっておるわけでございますけれども、今日我が国におきましては放送衛星、通信衛星あるいは気象衛星、科学・技術衛星などさまざまな衛星があるわけでございますが、これを一元化して対応するということが効率的な面で非常によいのではないかと思うわけでございます。これらの一元的な管理、日本の行政はどうしても縦割り行政になりがちでございます。そういう中で本委員会におきましても、昭和五十四年四月の論議の中でもそのような質問がございました。この一元的管理についてどのように考えておるのか、これをまずお伺いしたいと思うのであります。
○塩谷政府委員 上田先生おっしゃいますとおりに、いろいろな衛星が今日空をにぎわしておりまして、その衛星の機能といいますか果たす役割というのはそれぞれの衛星について固有なものがあろうかと思いますけれども、客観的に見た場合にそういう衛星というのが、それぞれの所管庁ばらばらに上げないで、どこか一元的に管理し、管制なども含めて、もっと効率的な衛星の打ち上げから管理までというようなことが考えられないかというのは、私は確かに傾聴すべき御意見だと思います。 それに対しまして私どもの考え方を申し上げるのは、若干セクションにとらわれた考えかもしれませんけれども、そういうのが難しい理由がどうかという意味合いでお聞きいただければありがたいと思います。 特に通信衛星、放送衛星、これにつきましては、科学衛星やあるいは気象衛星などと違いまして、現実に日常のこの地上社会で行われております通信というビジネス、それを取り扱っている衛星ということでございまして、利用者がいろいろございます。特に通信衛星は、御承知のとおり今度CS3が上がりまして、今までのCS2に比べまして、NTTほかの大口需要者に加えていろいろ新たな利用者が参画いたしまして、たしか七機関ほど利用者がふえるというようなことも聞いております。そういった複数の利用者が現実にお客さんを相手にビジネスする、そういう関係上いろいろ利用者の利害を調整しなければいかぬということでございますので、その調整をして打ち上げを行うということで、機構がそういう業務をする必要があるのではなかろうかというふうに考えております。 これに反しまして、御指摘にありました学術研究を主といたします科学衛星、それから技術開発を目的といたします衛星、こういう衛星につきましては、それぞれ宇宙科学研究所あるいは宇宙開発事業団が管制などの運用も開発の一環としてみずから行っている。専門領域が非常に限定的といいますか、それだけにいろいろ技術的に深い領域もあるのでしょうけれども、そういうような問題もあるということでございますし、また、気象衛星でございますが、気象衛星は気象庁が唯一の利用者ということで、気象庁みずからが打ち上げを行う必要があるということで、縦割り行政についての十分な反省は行いつつも、現在、そういった点で一元的管理がなかなか難しいということでございます。 それにいたしましても、できるだけ効率的に、なるべくその辺、お互い共通し合うところは共通し合ってやっていこうという気持ちでこういった衛星行政について臨んでいきたいというふうに考えております。
○上田(利)委員 御答弁を聞いておりましてわからないわけじゃないのですけれども、五十四年四月のこの議事録を見ましても、この中で、人工衛星を一元的に管理したらどうかというような質問、私が今申し上げたようなことがございまして、そのときの政府委員の答弁といたしましては、そのことは理解できる、しかし、五十四年の時点では放送衛星はまだまだそんなに打ち上がっておりませんでしたし、気象衛星とか科学衛星、その他の衛星、そういうようなものについてはなかなかまだ実用化のめどがついていない、そういう今日の、五十四年の状況であるから、実用化の段階になりました場合には大所高所から検討させていただきたい、こういうような答弁が五十四年のときにあるのですよ。 それからもうかなり年限はたっているわけであります。やはり一元的な管理というものを考えていかないと、何でもかんでも、それは科学衛星は科学衛星、技術衛星は技術衛星、気象衛星は気象衛星、気象庁がという、専門的な分野でということはわからないわけじゃないのですけれども、やはりこれを国一元化という形の中で管理をしてやるということが、本当に少ない予算で有効的な衛星事業を進めることができるのじゃないか、こう思いますから、答弁はよろしゅうございますから、大臣、今後ぜひひとつ検討してみていただきたい、各省庁間の調和をとってもらいたい、こう思うわけでございます。 次に、法二条の一号の改正が出ておりますけれども、通信衛星の定義を、御案内のように固定通信用の無線設備を主として搭載するものに限るということに改正しようということで改正案が出ております。昭和五十四年に法律第四十六号でこの法律をつくりましたときにも、このような無線設備を主として搭載するものというようなことでやろうではないか、あるいは定義をそういうようにしようではないかとお考えになったようでございますけれども、なぜその時点でならなかったのか。当然その時点で今回改正しようとするようなことは考えられたのではないかと私は思うのでございますけれども、その理由についてちょっとお尋ねをしておきたいと思うのでございます。
○塩谷政府委員 先生おっしゃいますとおり、当時の状況でございますが、これは、今回入れようとしております移動体の通信用の無線設備がはやらなかったというわけでございます。当時、五十四年の法制定の時期でございますが、移動体の衛星通信というのが、実際のところまだ開発計画もなく、実用化の見通しが立っていなかったという状況でございます。そこで固定通信用の無線設備のみに限ったというわけで、確かに反省点としては、技術進歩の激しい分野であるからいずれ将来移動体もということで、その辺も予期して法律も考えるべきではなかったかという御議論もあろうかと思いますが、事情としてはそういう状況であったという次第でございます。
○上田(利)委員 次に、理事長の任期、現行三年でございますけれども、これを二年にしようということでございますが、ちょっとよくわからないのであります。理事も監事も、そしてその頂点に立っております理事長、これも現行法では三年ということになっておるわけでございますけれども、私考えまして、理事会を統括するのが理事長だと思うのであります。いろいろな法人がございますけれども、理事を選出して、それでその中からまた理事長を選ぶというような、そういういろいろな規約を持って、定款を持ってやっているところもありますけれども、考えてみればいわゆる理事会が責任を持たなければならない、その理事会の最高責任を理事長が持つ、こういう形だと思うのです。その理事会を代表する理事長が二年になって、ほかは三年だ。何か最近、またまた天下りが多くなったとかどうだこうだということで、新聞紙上でも、ここにもデータを持っておりますけれども、何か天下りでも回転を遠くして、そして詰まっているパイプをきれいにしていくためにとか、いろいろなことがささやかれてくるような原因になっていくのじゃないかと思うのでありますが、なぜその三年を二年にしたのか、これはどうしても私はわからないのですけれども、その真意をちょっと明らかにしてもらいたいと思います。
○塩谷政府委員 おっしゃいますとおり機構の理事長の任期でございますが、これが現行三年でございまして、理事と監事が一年短縮して二年というわけでございます。これは、臨調答申の趣旨というのによりますと、理事及び監事の任期が、役員の任期は二年とするということで、この臨調答申そのままあれしますと、「役員(総裁、副総裁等を除く。)の任期は二年とする」ということで、それに沿って二年としたというわけでございます。 では、なぜ理事長が三年で、それ以外の理事、監事が、役員が二年なのかというわけでございますけれども、確かにその機構、その組織全体の意思構造、意思を決定していく過程というのは上田先生おっしゃるとおりだと思いますが、理事長というのは機構運営の最高責任者だということで、ある程度運営方針というのは安定的な状態あるいは継続的な形で維持していく必要があるだろう。反面、理事は二年ということで、理事長よりは比較的短い期間で交代して、いろいろ弾力的といいますか新鮮味のある組織運営を期待していくという理屈になろうかと思います。そういったような関係でこういう任期の改正をお願いしている次第でございます。
○上田(利)委員 私はちょっと読み違いしておりますから、理事、監事の任期を三年から二年にする、こういうことですね、二十一条になっておりますけれども。臨調答申の中に、理事、監事は二年にしたらどうかという、こういうことがあるのも事実であります。今、答弁を聞いている限りの中では、いわゆる科学的な根拠で二年にしなければならぬということにはならぬ。現行の理事長、理事、監事ともオール三年だっていいじゃないか、こう思うわけですけれども、いずれさらにこれらの問題点については対応していきたいと考えております。 そこで、法改正に関連する部分で二、三質問をしたいと思うのです。 先ほども伊藤委員からちょっと質問が出ておりましたが、ここに臨調、行革大綱における内容、臨調答申は五十八年三月、それから行革大綱は五十九年一月でございますけれども、この内容があります。この臨調答申、行革大綱で言っている改革と本法の改正との関連について、どうなっておるのかということを聞きたいのです。 伊藤委員も先ほど指摘をしましたけれども、この臨調答申では、今後は「自立化の原則に従い民間法人化する。」こうあるわけです。五十九年の大綱の中にも「民間法人化するための条件整備を進める。」こうあるのです。先ほどの御答弁を聞いておりますと、今回の法改正については、いわゆる民間法人化するための条件整備を進めるためにやっているんだ、こう局長はおっしゃいましたけれども、臨調答申あるいは行革大綱に基づいて民間法人化するということがいきなりできなかったかどうか。今ワンクッション置いておられると思うのですけれども、大体そんなニュアンスで先ほど答弁をされておりましたけれども、その辺、なぜこういう形になってきたのか。あるいは条件整備をするためだと言うならば、その目標は、いつごろに条件整備が整って民間法人化するのか、展望をちょっとお聞きしておきたいと思うのです。
○塩谷政府委員 民間法人化するための条件整備をするということで今回の改正をお願いしたというわけでございますが、現在、実は機構は、上田先生よく御承知のとおり、通信衛星なり放送衛星の管制といいますか、打ち上げは委託して事業団に打ち上げてもらって、後、その追跡、管制をやっているわけでございます。このままの仕事内容でこれを民間会社というか民間法人とするということについてはいろいろ考えなければならない問題が幾つもあるのではないかと思います。そして、恐らくその辺も考慮した上で、この五十九年の行革大綱では「民間資金の円滑な導入等経営基盤の安定化等を図り、民間法人化するための条件整備」云々という表現になっているわけでございます。そういったところを考えますと、現在の機構をそのまま民間法人に移行するというよりも、現行の仕事以外にいろいろな仕事をやって、それによって機構全体の経営基盤の安定を図るということ、今度の産投資金、産投出資をしてもらって新たな業務をやるというようなこと、あるいは衛星の定義も変わりますし、そういった移動体衛星通信ということもこれから予想されるわけでございますので、そういったようなことを考えますと、そういう国の資金を呼び水にしまして業務の拡大を図る、そういうことで機構全体の経営基盤の安定状況を見るということが民間法人へ移行する前提条件になるのではないか、その前提の作業の一つではないかと考えられるわけでございます。 しからばその時期はいつかというお尋ねでございますが、これは私どもこういうふうに機構を改めまして、そしてその辺の仕事の状況などを見まして、一方、こういう臨調、行革大綱のお示しされている方向もにらみながら検討を進めてまいりたいということでございますので、具体的に時期的なあれで明示することはちょっとできないのでございますが、先生御指摘のような使命というか課題があるということは十分承知してこれから検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
○上田(利)委員 ぜひできるだけ早く目安と申しますか目標を明らかにしていただきたい、こう思います。 次に、六十六年に打ち上げられますBS3bのトランスポンダー一本をハイビジョン専用チャンネルとしてハイビジョン衛星放送を行う者に利用させる、こういう考え方があるわけでございますけれども、このハイビジョン放送にかかわるために郵政当局は、当初通信衛星機構の業務にこのハイビジョン施設整備関係を追加しようということをお考えになっていたようでございます。どういう施設整備かと申しますと、一、二例を挙げますと、ハイビジョン放送のスタジオ設備などの整備をやってみるとか、ハイビジョン放送用の受信システムの配備を行うであるとか、こういうようなハイビジョンに深くかかわる事業を行うということを郵政省はお考えになっておったけれども、今回の法改正の中ではそれが入っておりません。挫折したわけじゃないと思うのですが、一説では通産省との確執があってできなかったというようなことを、これは巷間聞いておるわけでございますけれども、この辺の真意についてひとつ明らかにしていただきたい、こう思うわけです。
○成川政府委員 ハイビジョンの普及促進のためにはハード面だけではなくてソフトの充実が大変重要でございます。したがいまして、昭和六十三年度予算要求段階におきまして、ハイビジョンのソフトをつくりやすくする環境づくりをしようというようなことで、共同利用型のハイビジョンソフト制作設備等の整備事業につきまして、産投会計から出資を受けて通信・放送衛星機構で実施したい、先ほど先生からお話がございましたように、スタジオを整備してリースしてやっていただくとか、あるいはライブラリーをつくって利用していただくというようなことを考えてやってまいりましたが、その後、当該事業につきまして、新しい事業という性格を有しているものですから、できる限り機動性を発揮した方がいいのじゃないかということで、関係者からの御意見なども参考にしながら、民間からの出資をも得て民間法人でやった方が得策じゃないかという結論に達しまして、日本開発銀行からの出資を一部得まして、民間からの出資と合わせてそういう整備事業をやっていきたいということにしたわけでございます。
○上田(利)委員 次に、ハイビジョン施設整備関係について第三セクター方式とする場合の構想などが考えられておるようですが、これは具体的にどんなようになっておりますか。わかっておりましたらちょっとお尋ねをしたいと思うのです。
○成川政府委員 ハイビジョン施設整備関係の事業でございますが、これは今御答弁申し上げました共同利用型のハイビジョンソフト制作設備の整備それからハイビジョンライブラリー事業等を行うために、民間から、それから開発銀行からの出資を得まして民間法人をつくってやっていこうということでございまして、第三セクターという形ではなくて民間法人でやろうというふうに考えております。 ただ、テレトピア指定地域におけるハイビジョン受信センターといいますかハイビジョンシアターといいますか、そういうものに関する施設整備につきましては第三セクターでやるということを考えております。これにつきましてはNTTの売却益を利用いたしました無利子融資を事業費の二分の一を限度として行うということを考えておりまして、これは六十二年度から認められているわけでございますが、六十二年度中は実現に至りませんでしたけれども、六十三年度も引き続き認められておりますので、これにつきましても実施できるように努力をして、普及促進に役立てていきたいというふうに考えているところでございます。 それから、先ほど申し上げました設立する民間法人の出資の内訳とか業務の内容等につきましては、今後、財政当局とか開発銀行あるいは関係者との間の調整を経ながら検討を進めていきたいと思っておりまして、現在はまだ具体化しているような状況ではございません。
○上田(利)委員 内容はおおよそわかりました。 全般的な問題点で二、三お聞きをしたいのでございます。 先ほど伊藤委員の方からも御指摘がございましたけれども、BS3bの打ち上げに係る産投会計からの出資七十五億円問題、この根拠は何だということで先ほど御質問がございまして、省側の回答もございました。しかし、ちょっと七十五億というものがあいまいもことしておるわけでございますけれども、これはもう今指摘いたしません。 BS3の所有権と利用権についてどのようになっているのか、どういう形になっておるか、これをちょっとお聞きをしたいと思います。
○塩谷政府委員 BS3につきまして、これは3aは先ほど来申し上げておりますように、トランスポンダー、いわゆる中継器が三本載っておりますが、NHK二本、そしてJSBが一本ということで使用いたします。この所有権ということになりますと、これは3a、3b全体につきまして、この七百八十四億全体につきまして七十五億円産投出資し、それが機構の持ち物、機構の所有分ということで含まれますので、3a、3b全体について共通して七十五億円分の持ち分という、多少観念的なあれになりますけれども、持ち分というものを所有権としてNHK、JSBに並んで機構が持っているということになります。 利用権ということになりますと、利用の関係でございますと、ちょつと前後して申しわけございませんけれども、3aについては今申し上げましたようにNHK二本、JSB一本、それから3bにつきましてこれは機構が一本、ハイビジョン用のトランスポンダー一本という関係になるわけでございます。
○上田(利)委員 ちょっと所有権と利用権がよくわからないのですけれども、全体七百八十四億円BS3がありますよね、3a、bが合わしてですから。そのaとb含めた中で、全体はNHKが持ったりJSBが持っておるわけでございます。そこへ七十五億円が入ってきたわけですからね、いわゆるBS3全体のa、bの中に。だからこれだけある器の中のどこかへ七十五億円分を所有権として、どこにどうだかは知らぬけれどもあるということですか、そういうことになる。トランスポンダーの方はaは実はNHK二本、それからJSBが一本持っている。そして新たに3bの方に三本あって、そのうちの一本を機構が持つということになる。これはトランスポンダーのところの所有権はよくわかるのです。3全体の所有権というのはどこだ、見ると言ったって、その中に七十五億円分が入っているよ、こういうことだけでどうもあいまいもことしておりまして、ここのところをはっきり聞きたいということなのですけれども。
○塩谷政府委員 この衛星についての所有権という概念は、これは非常に観念的といいますか概念的といいますか、複数当事者がお金を払い込んでおりますので、部品のこれこれの部分について幾らかかるから、それはお前が幾ら払ってきているから大体それに合うから幾ら、こういう機械的に、具体的な部品のイメージとお金の金額が相照らし合わない、有機的な衛星というもの全体について、これが幾らで、Aさんが幾ら、Bさんが幾ら、Cさんが幾ら払い込んだから、ではそれについての所有権というものを考えた場合に、その持ち分といいますか、では観念的なものとして幾ら分を持っているかということになると、これは比率とかそういう持ち分という、そういうことでしかあらわされざるを得ないのではないかと思うわけです。 今先生が整理されましたように、ではそういう所有権に基づいての具体的な利用の状態、利用権といいますか、それはどういう状況かということになると、お金においても二対一の割合で払い込んでおりますNHKがトラポン二本を使い、JSBが一本、それから若干制約があるけれどもトラポン一本を使う機構が持つ、そういうことで、観念的な仕分けと具体的な使用態様というものが、所有権と利用権の場合分けてこざるを得ないのではないかということで御勘弁いただきたいと思います。
○上田(利)委員 よくわからないです。日本の商法でいきますと、例えばBS3、これを共同出資して、全体が七百八十億の出資をして、その中で機構は七十五億を産投会計からも出資してもらったものをつぎ込んで出資者になっておりますよ、BS3をその中で確保している、出資者だ、こうなって、そしてその中で使う場合については、具体的には機器の場合トランスポンダーの分がありますけれども、機構はこの一本だけを使うだけです、こういう決め方になっておればわかるのですけれども、そういう形でもなくて所有権と利用権、こういうような形になるからこれがごちゃごちゃしてわからないわけです。だから、出資とか資本とか、こういうような形でなっていればいいのですけれども、そういう形にはなっていないのですね。どうなんでしょうか、少しもわからないのですよ。
○塩谷政府委員 観念的なことで申し上げますので、そういう所有権ということでございますけれども、現実の問題として御理解いただけるのは、トランスポンダーの利用、NHK二本、JSB一本、それから予備機としてのトラポンを機構が一本ということでそのとおり、それが現実の所有に基づく衛星の利用形態だなというふうに御理解いただければよろしいかと思います。 ちょっと形を変えて申し上げますと、観念的な持ち分が具体化するのは、例えば機構もJSBもNHKも、先ほど伊藤先生のときに質問が出ました保険料を払って保険を掛けると思いますので、もし万一事故があって保険がおりるというような場合には、その保険金の分配についてやはり持ち分に応じた保険金の分配ということが考えられますので、そういうときには観念的な所有権の割り振りは生きてくると思いますけれども、現実の問題としてはそういう観念的なものは抜きにして、日常のあれではトラポン二、一と予備機の一、こういうふうに理解すべきではないかと考えております。
○上田(利)委員 よくわかったようなわからないような状況ですけれども、時間の関係がございます。 次の質問でございますけれども、機構が保有しようとしているトランスポンダーを放送業者が対価を支払って利用する、こういうことになっておりますけれども、その業者はどんなところなんでございましょうか。
○成川政府委員 機構が保有いたします一本のトランスポンダーはハイビジョン専用として試験放送という形でやらせていただくということを考えておるわけでございますが、実際問題として考えられますのは、衛星放送地球局を設置して現にやっておりますNHKとかあるいは設置計画を有しておりますJSB、日本衛星放送株式会社が主として考えられるわけでございまして、それらがハイビジョン放送を試験放送としてやることになるのではないかというふうに考えております。
○上田(利)委員 それでは、そのような日本衛星放送株式会社、NHKなどがこれを対価を支払って利用する、そういう放送業者が機構に支払うリース料、あるいはレンタルといいますかリースといいますか、そのリース料金というようなものはどのようになっていくのか。その場合、複数の放送業者に貸すわけでございますから、貸す場合の時間の配分をどういうようにしていくのか。自由におまえたち何社でもやれよ、こういうわけにはいかないと思いますから、この二つについて考え方を明らかにしてもらいたいと思います。
○塩谷政府委員 恐縮でございますが、前段の方を私が答えさせていただきます。 トランスポンダーのリース料金でございますが、これはこれから具体的にいろいろ検討してまいりたいと思っておりますが、ハイビジョンの普及促進策として実効的なものになるように考えていきたいと思います。その際、算定の要素になりますのは、恐らく減価償却費あるいは衛星の保険料、衛星を管理する管理費用、管理費などになろうかと思っております。
○成川政府委員 機構のトランスポンダーを利用してハイビジョン放送を行う者は電波法によりまして放送局の免許を受けていただくことになるわけでございます。複数の者がハイビジョン放送の実施を希望する場合には、放送時間帯の分割だとかいろいろな方策が考えられると思うのですが、具体的な時間の配分方法につきましては、まだ希望者等も定かにわからない状況でございますので、希望者の意向等も踏まえて総合的に検討していかなければいかぬ。時間の割り振り、配分方法等につきましては今後の検討課題になるのではないかというふうに思っております。
○上田(利)委員 リース料についてもまだまだその方向を決めていないということでございますけれども、できるだけ早くそれらについても対応してほしいと思うのです。 それで、複数の放送業者がいわゆる対価を支払って利用する場合の時間の配分、これもまだこれからの問題だということでございますけれども、リース料をどれだけ払うかというようなことによっても、いわゆる支払う対価によっても時間配分は変わると思うのです。あるいはそれに対する各放送業者の希望なりなんなりというものがあるでしょうけれども、金はどんどん出すからおれのところだけたくさん時間をくれ、こうなると、放送業者間でトラブルが出てきて機構そのものが混乱をしてくるということになりますから、それも何らかの一つの基準というようなものを決めて、こういうときにはこうですよ、四社、五社のときにはこうですよとか、いろいろなそういう形、ケースを見ながら一つの基準みたいなものを示して、そして利用業者にそれを理解してもらってやっていく、こういうようなことを考えておくことが必要ではないかと思うのですが、その点はどうでございましょうか。
○塩谷政府委員 先ほど放送行政局長の方からお答え申し上げましたように、これから利用する業者も名のりを上げて、いろいろ希望する時間帯についての調整も行われることと思います。また、それに応じたリース料の負担ということも考えられるわけでございまして、その辺の話し合いが円滑に行われ、これは何といってもハイビジョンの普及促進ということでございますので、産役出資の趣旨が生かされるように、普及基盤の整備ということが生かされるように、私どもその辺を十分心がけて今先生おっしゃったような問題点を整理してまいりたいと思っております。
○上田(利)委員 終わります。
○塚原委員長 木内良明君。
○木内委員 まず初めに郵政大臣にお尋ねをいたします。 今後、宇宙通信の分野というものは本格的な時代に突入していくことが考えられるわけでありまして、こうした時代的背景の中で、今回審議をいたしております法案に関連して通信・放送衛星機構の存在それ自体が果たすべき役割についての認識をまず伺いたいと思います。
○中山国務大臣 本年二月に行われました通信衛星三号の打ち上げによりまして、我が国も本格的な宇宙通信時代を迎えたと思います。今後法改正によりまして、最近の技術進歩に対応するためにハイビジョンの普及とか、基盤の整備を図るために産業投資特別会計から出資を受け入れるための措置、それから通信衛星の定義の改正等を予定しておるわけでございまして、今後宇宙通信の一層の本格化の中で、機構の果たすべき役割及び機構の経営基盤の安定化のための方策について検討をしてまいりたいというのが基本的なこの法改正の目途でございます。 〔委員長退席、田名部委員長代理着席〕
○木内委員 これは放送行政局長にも答弁をいただくことになると思うのですけれども、昨年の八月、九月の段階で次期通常国会における郵政省の提出予定法案ということで、ある機会にお尋ねをいたしました。このときに、きょうの午後審議に入ることになっております放送法、電波法の改正、これは検討中ということでありました。その時点で既に、通信・放送衛星機構法一部改正案は通常国会に出すということがほぼコンクリートされていた、こういうふうに承っているわけであります。 私は、今回の法改正に当たって関係団体からいろいろな事情を聴取いたしました。そうした中でこういう意見がございました。これは民放連の意見書にあったわけでありますけれども、「放送制度全体に関する議論を欠いたまま、通信・放送衛星機構法の一部改正のみ軽々に先行させるべきではない」。確かに、今大臣からも答弁があり、また地上放送とひっくるめた包括的な放送行政のあり方の中で、今回の機構法の改正というものは大変重大な意味を持っている、こう受けとめているわけでございます。しこうして、昨年の政府における国会提出の検討段階での実情、きょうの午後いよいよ審議の始まります放送法とこの機構法の位置づけというもの、これは私は当然相関関係があってしかるべきだと思いますし、また機構法の改正というものは、プライオリティーといいますか、その位置づけとしてかなり高い位置づけが行われてしかるべきである。そうした意味から、放送法の審議あるいは今後の放送法の果たすべき役割と今回の機構法との関連を放送行政局長としてはどう受けとめておられるか、まず率直な見解を承りたい。
○成川政府委員 先生御指摘ございましたように、昨年、通信・放送衛星機構法は提出予定法案という中に入れておりまして、放送法は、中身をまだ十分詰め切っておりませんものですから検討中ということで、今回通常国会に提出する運びとなりまして御審議を午後からいただく予定になっておりまして、ひとつよろしくお願い申し上げる次第でございます。 放送法につきましては、御案内のとおり、昭和二十五年に放送法が制定されましたときはNHKの中波しかなかった状態でございまして、その後次々と新しいメディアが出てまいりましたし、また民放の会社の数も、百五十社というふうな多くの数に達しております。放送大学学園という新しい放送法人も出てきているような次第でございまして、何年来の間にこのような大きな変化をしてきておるわけですが、放送の現状に合ってない分野、部分がかなりあるのじゃないかということで、放送の現状にまず合わせるということと、近く考えられております有料放送制度をこの際導入していこう、それと同時に従来も触れておりました規制緩和といいますか、若干の規律についての見直しなども含めて御提案させていただいているような次第でございます。また後ほどこの関係につきましては御審議いただきますし、御説明させていただきたいと思います。 ハイビジョンのトラポン一本所有の問題は、放送法とは直接かかわりはございませんが、ただハイビジョンの普及促進という面から考えますと、ソフトづくりといった面で大変重要な中身を含んでいるものでございます。行く行くはハイビジョンもいずれ実用化の段階が来ると思いますが、現在のところは普及促進を図っていかなきゃいかぬ。御承知のとおり、ハイビジョンは現行テレビに比べますと大変すばらしい画質を有しておりますし、また、よく聞こえるといいますか、高音質を実現した実在のテレビとして、国際的にも最近要請されております内需拡大の面からも大変注目されているものでございます。 そういった意味合いから、できるだけ技術開発も、あわせて普及促進も図っていきたいということから、今回、通信・放送衛星機構にBS3bのトランスポンダーを一本保有していただいて、それをリースで利活用していただいて普及促進に役立たせていこうということでございまして、先ほど申し上げましたように放送法と機構法との直接的な絡みはないというふうに私どもは考えております。
○木内委員 今の放送行政局長の答弁で言及のなかったところについて私は申し上げたいので、ぜひ認識を願いたい、こう思うわけであります。 今後、衛星放送が、三チャンネルによる放送と機構保有の一チャンネル、計四チャンネル、これが開始されますと、現在行われている地上波による放送やローカル放送の体系それ自体に大きな変化をもたらし、また大きな影響も与えるであろう、こういう認識を私はしているわけであります。 まず、衛星による全国一律放送によるローカル局の存在意義、この位置づけはどうなるのだろうか。存在性の位置の低下というものは影響面では出ないだろうかということが一点。それから、広告衛星放送による地上民放広告費収入の減少とか、またあるいはそれによる経営の悪化、極端に物を申し上げれば現在の放送秩序の根幹をあるいは揺るがす要因ともなり得るのではないか。私は、これは決して誇張して申し上げているのではなくて、そうした点の配慮こそ周辺の気配りとしては大切になるのではないか、この点を一点まず指摘申し上げたいのであります。 今後の放送行政なり宇宙通信の分野に至るまでの行政の分野で、申し上げたような地上放送のあり方であるとかあるいはローカル放送のあり方、さらにはまたケーブルテレビのあり方など、それぞれの適性というものをいかに伸ばしていくか、こうした宇宙通信の時代に突入する今、そうした配慮なりあるいは対応、施策というものが講じられてしかるべきではないか、まずこの点をお聞きします。
○成川政府委員 先生からもお話しございましたように、衛星放送が六十五年に打ち上げられる予定になっておりますBS3によって本格化するわけでございます。御案内のとおり全国一波で全部カバーできるというような非常に高質的な面もございますし、また幅広い周波数帯を利用できるというようなことから、いろいろな新しいメディアが可能なものでございまして、この面での進展が図れるということは期待できるところでございます。 そういった観点から、地上でやっております広告放送と同じ広告放送をやったのでは地上放送との経営財源の食い合いというようなことにもなりかねないというような状況から、有料放送と広告放送と、衛星放送につきましてはあわせてやっていただこうという考え方で、今回の放送法の改正の中にも有料放送制度を導入すべくお願いしているところでございます。地上におきましては、そのほかにCATV、最近都市型CATV等が次々と出てきているわけでございます。それらとの間の調和ある発展というものを私ども期待しなければいけないわけでございますが、それぞれのメディアの特性をそれぞれが発揮していただいて、調和ある発展をしていくように行政の面でも考えていかなきゃいかぬと考えておるところでございます。
○木内委員 私が何でそんなことを申し上げるかといいますと、我が国の今後の行政の中でどういう位置づけをすべきかという点から申し上げているのでありまして、これはまた別の機会に譲るわけでありますけれども、放送法との関連ということでありますが、放送法も、いわば昭和二十五年以来の長い歴史の中で、画期的とは言えないまでも、しかし問題が提起され、また新しい展開が行われるわけでありまして、今後こうした整合性のある行政全般の中での位置づけが重要であろう、こういうことで申し上げたわけでありまして、放送行政局長においてはその点の認識を篤と願いたい、まずこういうふうに思います。 そこで、きょうの先ほど来の質疑にも出ておりましたけれども、臨時行政調査会の最終答申を反映した形でいずれこの機構が民営化の道をたどるという点については議論があったところでありますが、この民活導入の視点という点では、郵政省の関係法人の中でこの機構がまず挙げられているわけですね。この点につきましては、この答申の中で「我が国の増大する衛星通信需要に対し、衛星の効率的運用が図られるよう、当面特殊会社とし、将来採算の目途が付いた段階で利用者保護等必要な条件を整備し、自立化の原則に従い民間法人化する。」とあるわけでありますけれども、現状はこの答申に向けてどういった状況にあるのか、この点をまずお尋ねします。
○塩谷政府委員 木内先生が今読み上げられましたように、臨調答申におきましては、利用者保護等必要な条件を整備して自立化の原則に従って民間法人化するという答申をいただいております。これを受けまして、では具体的にどういうふうに実行していくかということについて、これは五十九年の一月に政府として行革大綱というのをまとめているわけでございますが、これによりますと「通信・放送衛星機構については、宇宙通信政策や公衆電気通信事業等の今後の推移及び利用者保護にも配意しつつ、民間資金の円滑な導入等経営基盤の安定化等を図り、民間法人化するための条件整備を進める。」とあります。ここで言っております基本的なことは、やはり現在認可法人という形態をとっております通信・放送衛星機構、これを答申に沿いましていずれ民間法人化するにいたしましても、その前にいろいろな条件を整備しておく必要があるだろうということでございます。 その一環といたしまして実は今度御審議をお願いしております通信・放送衛星機構法の一部改正がございまして、端的に申し上げまして産業投資特別会計から出資を受けてハイビジョン用のトランスポンダー一合を保有して、それをもってハイビジョンの普及促進に努めるということでございます。これが緒につきまして、いろいろいわゆる法人化するための条件整備の具体的な状況はどうなっていくかということを私どもこれから見守ってまいりたいと思っております。
○木内委員 局長、その点については実現へのタイムテーブルは今全く白紙、こういうことですか。
○塩谷政府委員 この仕事が緒につきまして、その後条件整備などの進行状況を見ながらこの課題にこたえていきたいということでございます。
○木内委員 条件整備等の状況が整ったという段階での話になると思いますけれども、具体的にどういった状態を想定すればよろしいですか。
○塩谷政府委員 いろいろな状況が考えられると思いますけれども、まず基本的なものとしては、この機構の経営基盤が安定して、民間がそういうものに資金を出して経営をするということについての一つの事業体としての魅力といいますか、そういうものを整えるに至ったときにはやはり一般にそういう会社経営にしても支障ないと私は思いますので、そういう状況が一つの条件がかなった場合というふうに考えられるのではないかと思います。
○木内委員 このタイムスパンですけれども、大体何年後、ここまでは出ないと思うのですが、例えば二十年後なのか三十年後なのか、あるいは五年後なのか六、七年後程度を想定している、このくらいの答弁は出ませんか。 〔田名部委員長代理退席、委員長着席〕
○塩谷政府委員 まずその端緒となります衛星の保有の仕事、これが六十六年にBS3bが打ち上げられて、そしてその時点からハイビジョン用のトランスポンダーをお貸しするという仕事が始まるわけでございます。そして、それについての進みぐあいですとかそれやこれや考えますと、その辺について具体的に何年と数字の面で明らかにするのはちょっと至難でございます。いずれにいたしましても、そういう数字的な明示をせよとおっしゃる木内先生のこの問題についての御熱意、御関心の深さを私ども十分受けとめまして、この問題についての実現ということについて努めてまいりたいと思っております。
○木内委員 仮に今のプランが順調に進んだ場合おおむねどのくらいかという点についてのお尋ねをしたわけでありますけれども、この点についてはこれ以上やりとりは避けたい、こういうふうに思います。 それから中身の問題ですけれども、通信・放送衛星機構の本来の業務というものは、衛星をほかに委託して打ち上げる、そしてその後の制御、無線設備を用いて無線局を開設する者に利用させること、こういうふうになっているわけでありますけれども、機構が今回産投会計からの出資を受けて放送衛星の所有に係る業務を行うこととしたこの背景について御説明をいただきたいと思います。
○塩谷政府委員 私ども、テレビの将来ということについて何をしなければいかぬかということはかねていろいろ話し合っていることでございますけれども、やはり今一つの課題となるのは何といってもハイビジョンだろう。ところがこのハイビジョンはいろいろ技術的にも開発しなければならない要素がございますし、それの受信ですとかあるいはハイビジョンの番組のソフト、こういうものをどうしたらいいかということについて、その必要は感じておりますものの、具体的な手だてということになりますとなかなかあれこれあるわけでございます。 そこで最近考えましたのは、このハイビジョンの放送を行う事業者が共同で使用できるチャンネルというものを設けて、そして魅力あるハイビジョン番組を送ることが必要だろうというふうに考えるわけでございます。これはリスクといいますか、将来性はどうかということについていろいろ問題がありますし、いわんや民間の事業者が採算ということも考えた上で手を出すにはなかなか難しいことでございますので、やはり産投というような公的な資金を提供して、そしてハイビジョンの試験放送を行う、そういうことがこれからの普及の基盤整備ということで何よりも大事ではないかということで、この通信・放送衛星機構にこのハイビジョンのためのトランスポンダーを持ってもらう。そのための法改正を行うということに至った次第でございます。
○木内委員 関連してですけれども、このBS3の経費の分担、NASDAが二百四十八億、NHKが三百七億、JSBが百五十四億、機構七十五億、こういう形になっているわけでありますが、この七十五億の算出の根拠は那辺にあるのかということが一点、それから今後こうした規模で推移していくのかどうか、簡単に答弁願います。
○塩谷政府委員 七十五億円の算出根拠を簡単に申し上げますと、これはBS3全体が七百八十四億円でございます。トランスポンダー、これはa、b合わせて六本ございますので、一本当たり大体百三十億、予備機としてトランスポンダーを機構に持ってもらいますので、予備機的な制約ということでその六割の七十五億という計算でございます。 それから、将来このままでいくのかということでございますが、もともとこの機構が持つトランスポンダーの役割はハイビジョンの普及促進の基盤整備という一環でございますので、BS3bについての機構の参与の仕方という意味合いではそういった形態でいくというふうにお答えいたしたいと思います。
○木内委員 この開発経費の問題でありますけれども、国と利用者の間での負担割合あるいは所有権比率という問題があると思うのですけれども、この基準の根拠についてまずお尋ねをすること。それから中継器の利用についての契約内容がどうなっているのか、特に、事前に受けた説明資料によりますと、「BS−3の設計、制作、打ち上げ等に関して、NHK、日本衛星放送株式会社と通信・放送衛星機構との間で基本協定・委託契約を締結しているが、過去の放送衛星計画の失敗等に鑑み、インセンティブ契約を取り入れる等の工夫がなされている。」ということでありますけれども、意味がよくわからない。もう少し詳しくこの審議の場で説明を願いたいと思います。特にインセンティブ契約。
○塩谷政府委員 衛星についての費用負担でございますけれども、放送衛星は、これは通信衛星もそうでございますが、技術の開発面とそれからそれを現実に利用する実用面と、この二つの要素を持っております。そこで、これについてそういう両要素をどう負担するかということで今日まで進められてきているわけでございますけれども、放送衛星につきましては、最初BSというものの実験衛星、これは全額国が負担して打ち上げまして、それからBS2に至りまして、これは四〇対六〇の割合で、国が技術開発面を負担するということで四〇、それから実用面ということで利用者であるNHKが六〇を負担した。3に至りまして、これはNHKに加えて民間の衛星会社が、JSBが参画するということで、さらに実用面の要素が強くなるだろうということで三五対六五という比率になっております。ただ、打ち上げた衛星について、これはまた持ち分の話を蒸し返しますとあれでございますけれども、国の三五%ということで負担した経費の持ち分も、やはり利用者であるNHKあるいはJSBも使うということにはなるわけでございます。そういった考え方で負担をしているということでございます。 それから保険についてでございますけれども、インセンティブ契約というもの、これはいわば信頼性向上のためにいろいろな措置がとられているわけでございまして、インセンティブ契約と申しますのは、打ち上げ終了時点以降の性能に基づきます支払い金、その打ち上げて以降の性能がよければ報奨金を払うとか、あるいは悪ければ罰則金、そういうような支払い金の特約のことでございます。そういうものも考えられているというふうに承っております。
○木内委員 今のインセンティブ契約の面ですけれども、これまでの放送衛星計画の失敗等にかんがみ、いわばヘッジの意味でこうしたインセンティブ契約というものが行われている。過去の事例に基づいて勘案が行われて、新しい措置として導入されたというふうに受けとめているわけでありますけれども、どの程度ヘッジがきくのか。それから実際の契約内容は、もし計数的なものが答弁できればお答え願いたい。
○塩谷政府委員 手元に、事務的にいろいろ検討しておる材料はございますけれども、まだこれはちょっと先生へのお答えに公表するまでのものとしては成熟しておりませんので、また機会がございましたらお答えさせていただきたいと思います。
○木内委員 いずれにしても、過去の計画の失敗等をカバーして余りある十分なものであると考えてよろしいかどうか、数字が出なければ、その点だけお答え願えますか。
○塩谷政府委員 おっしゃる点を十分考慮して、この点について考えております。
○木内委員 これは、要望も含めて言いおいておきたい、こういうふうに思います。数字については、また後ほど機会を改めて、コンクリートされた段階でお伝えいただければ、こう思いますので、よろしくお願いします。 次に、現行法では利益は積立金として整理をされている状況でありまして、これが今回の改正では、衛星特別勘定において利益が生じたときは、政令で定める基準によって積み立てを行う、さらに残余額があるときは、これを国庫に納付すべきという規定が追加されているわけでありまして、政令で定める基準というのは具体的にどういう状態を言うのか、お尋ねします。
○塩谷政府委員 お尋ねの政令でございますが、確かにおっしゃる点はこれから定める政令で盛り込む予定になっております。ただ、私ども、現実の今の作業といたしまして、六十六年度以降、打ち上げてから現実の事態が想定されるわけでございますので、BS3の打ち上げ後、トランスポンダーのリース料金の徴収とかいうような、具体的なそういうものも踏まえて制定することになるわけでございます。 おっしゃるとおり、その内容につきましては、機構の経営基盤の安定のため、利益のうちの一定額については積み立て、それから残余については国庫に納付をするということも内容になろうかと思います。
○木内委員 これは恐らく、今回の改正案の重要部分の一つであると思います。基準についてもう少し詳しく言及していただかないと、一体どういうときにこの基準が適用されるのかという点が明快にならないと、今の財政基盤の安定等々あるわけでありますけれども、まだまだ答弁が茫然としている感じがしてならないわけであります。法案審議の常としてどうも確認事項が多くなって恐縮ですけれども、その点もう一度答弁を私の質疑を踏まえて願いたいと思います。もう一歩踏み込んでもらいたい。
○塩谷政府委員 政令制定の段階になりまして、先生おっしゃる点もよく考慮して政令の制定に努めたいと思っております。
○木内委員 どうも局長によって、非常に丁寧な答弁と、そうじゃない答弁の乖離というものがある。これは限られた時間なので余り突っ込みませんけれども、私は決してそれは了としないわけでありますから、私の申し上げたことを踏まえてということでありますので、これは期待と要望をまたここで申し上げておきたいと思います。 通信・放送衛星機構法の今回の改正は、昭和六十六年に打ち上げられる放送衛星BS3bのトランスポンダーを通信・放送衛星機構が専用チャンネルとしてハイビジョン衛星放送を行う者に利用させ、ハイビジョン放送の早期普及を図るためと、再三にわたって答弁のあったとおりであります。こういうふうに言われているわけでありますけれども、当初の計画では、国とNHKとJSB、この三者で開発費を負担して、中継器はNHKが二本、JSBが一本使うことになっていた。これは当初の我々の受けた説明とは、変更になってきている。これはどういう事情によるものか、お尋ねいたします。
○塩谷政府委員 恐らく当初のBS3についてNHKあるいはJSBという二者が考えられた時点では、ハイビジョンという新しいテレビの、何といいますか、技術開発の進んだメディアについて、それをBS3との関連でどうやっていくかということについて具体的な検討が行われなかったのではないかと推定いたします。 その後、技術的な開発が進み、現在のBS2によりましても、例えば、これは私ちょっと技術的な問題なのであるいはあれがあるかもしれませんけれども、何か帯域幅を縮小して、そしてまたそれを広げる、そういう何か帯域圧縮技術というものもできて、BS3の機器でもそういうことができる、そういう技術によってハイビジョンの映像を送ることが可能になったというような事例もありまして、それじゃそのBS3にハイビジョンを使ったらどうかということで、それもリスクのある仕事だから産投というお金を使ってやってみたら、機構に持たせてやってみたらということで、後からその辺の話が加わったというふうに推定しております。
○木内委員 大分局長の答弁が積極的になってきました。 この中継器の利用ということでありますけれども、BS3aの中継器をNHKが二本、JSBが一本、3bの中継器の一本を機構が、そして残りの二本がNHKとJSBの予備と考えてよろしいかどうか、これが一点。それから、それぞれの中継器に各自の所有権が成立しているのかどうか、あわせてお尋ねします。
○塩谷政府委員 前段、おっしゃるとおりでございます。予備としての機能は、私ども、十分確保しているというふうに考えております。
○木内委員 それから、四本と三本との費用にどのくらいの差があるかということでお尋ねをしますけれども、BS3の利用について、昭和五十八年六月十五日の郵政大臣の談話で、NHK二チャンネル、放送学園、一般放送事業者用一チャンネル、計四チャンネルとする方向が当時示された。その後、臨調の答申などから放送大学の利用が困難になってきた。改めて検討が行われたわけであります。技術的にはBS3には四チャンネルの搭載が可能であるので、一般放送事業者を二チャンネルとするかが検討されたと思うわけでありますけれども、技術的に可能であればなぜ四本にしなかったのか。また、冒頭申し上げたように、四本あるいは三本では費用の面でどのくらいの差というものが出るのか。これは技術的な問題は通政局、それから放送行政局、両局からお答え願いたいと思います。
○成川政府委員 前段の部分について私からお答えをさせていただきます。 五十八年六月にBS3の打ち上げ能力等を勘案いたしまして先生おっしゃいましたように四チャンネルとする方向で検討したことは事実でございます。BS3につきましてNHKのほか放送大学学園それから新規の一般放送事業者に利用させようということを考えていたわけでございますが、その後放送大学学園については財政事情等の理由からBS3を利用することは困難ということになりまして、その結果、BS3の利用主体は現在考えておりますようにNHKと一般放送事業者となったわけでございます。 NHKはBS2に引き続きまして二チャンネルを使用することといたしております。それから一般の放送事業者につきましては、BS3の段階で初めて民間衛星会社として放送事業をやるわけでございます。未経験の分野でございますので、幅広い経験を積んでそれからBS4以降への本格的な衛星放送に移っていくということで、先導的な役割を果たす過渡的な段階じゃないかと考えまして、一チャンネルを一般事業者については使用していただくということを考えたところでございます。
○塩谷政府委員 チャンネル数でございますが、チャンネル数が四チャンネルから三チャンネルになりましても、チャンネル数の減少により生じた電力の余裕というのを送信電力の増加に振り向けるのが適当だろう、送信電力の増加に振り向けた場合地上で受けるアンテナが比較的小さくて済むというメリットもありますので、電力の増加に振り向けた場合には衛星の規模にはほとんど大きな変化はないということで、結果として開発のための必要な経費はほとんど変わらないというふうに結論づけたと承知しております。
○木内委員 次にトランスポンダーの利用についてお尋ねします。 BS3bは本来3aの予備機として想定をされていた。現在の衛星の技術水準を考えますと、BS3aが完全に機能することには我々も一抹の不安を感じるのであります。予備機の3bのトランスポンダーを使用するにつきまして、本来の3aのサポートにまず支障がないかどうかということ。それから、残りの3bの二つのトランスポンダーについては今後の利用計画はどうなっているかということが二点目。それから、機構保有のトランスポンダーを使用した放送を将来的に本放送とすることが可能か、あるいは試験局の免許しか与えない方向なのか。以上数点についてまとめて答弁願いたいと思います。一部放送行政局にもお願いします。
○塩谷政府委員 3a、3bでございますが、3aについてNHK二本、JSB一本というものがありまして、三号の場合にはそれぞれ主系について冗長系、いわゆる予備系を用意しておりますので、3aのNHK二本、JSB一本について万一のことがありましたときには、まず3aの予備系で対応する。そしてそれでもなおかつふぐあいがあったという場合には初めて3bの方に参りまして、そして3bのそれぞれ二本について主系を当て、次に予備系ということで、それでもだめということになったときには、残念ながら機構が持っておりますbのトランスポンダー一本を明け渡すということになろうかと思います。3bの利用計画ということについては、現在は全体として3aの予備機でございますので、機構がハイビジョン用のトランスポンダー一本を持っているということにとどまっております。将来のいろいろな計画につきましては放送行政局長の方からお答えをいたします。
○成川政府委員 先ほど来お話がございましたように、BS3bの方は予備機能を持たせているわけでございます。今回トランスポンダー一本を通信・放送衛星機構が所有して放送事業者に利用させていただくわけでございますが、あくまでも予備機能を維持するというような観点から試験放送に終始するわけでございます。したがいまして、実用化というようなことは考えておりません。
○木内委員 非常にはっきりしましたので次に移ります。 機構が保有するトランスポンダーを利用すると考えられる放送事業者について具体的にどこが考えられているのかということ。それから、その放送事業者が機構に支払う対価、このスケールの考え方としての基準があればお示しをいただきたい。今の段階では先行的投資としての意味合いが非常に強いわけでありますので、そうした趣旨にのっとって、放送事業者が利用しやすい、ある意味では便宜と配慮の行き届いた規模に抑えることが望ましいと思いますけれども、このトランスポンダーを使う料金として、その設備費に見合う費用ということに単純になってしまうのか、あるいはそうでない物差しの当て方によってその基準はつくられるのか、この点お聞きします。
○成川政府委員 前段の部分につきまして私から答弁させていただきたいと思います。機構が保有しているトランスポンダー一本を放送事業者に使わせていただくということでございますが、現にNHKは地球局を持ちまして衛星放送を試験放送という形でやっております。また、BS3を使って衛星放送を開始すべく地球局の設置計画を有しております日本衛星放送会社がございますが、主としてこの二者が想定されるのではないかと現在考えておるところでございます。
○塩谷政府委員 リース料金でございますが、これは趣旨としましてはこの施策がハイビジョンの普及促進策として実効的なものになるように今後詰めてまいりたいと思っております。その際考えられる原価要素といたしましては、減価償却費、衛星保険料、管理費などが考えられるというふうに申し上げておきます。
○木内委員 次に、機構がトランスポンダーを保有することについて郵政省が新たな国営放送を準備しているというような声も聞くわけでありますけれども、この点はどうです。
○成川政府委員 放送番組の編集責任の主体は放送局の免許を受けた者でございまして、このトランスポンダーを利用する場合にもハイビジョン放送をやるための免許を受けていただくことになるわけでございます。したがいまして、中身につきましては放送法の規定によりまして放送番組の編集の自由が放送事業者にゆだねられておりますので、そういうことはございません。
○木内委員 そうすると、今巷間ささやかれている方向というものは全くないと判断してよろしいわけですね。
○成川政府委員 繰り返しになるかと思いますが、機構のトランスポンダーのリースを受けているハイビジョン放送を行う者は放送局の免許を受けるということになっておりまして、この者が番組編集の責任の主体でございます。したがいまして、放送番組の編集の自由ということで、番組の中身について国が介入するというようなことはあり得ません。
○木内委員 それから、BS3において機構がハイビジョン用にトランスポンダーを保有するということについては、普及促進の上から極めて効果的である、こう私は理解しております。普及促進という目的が達成された際にはトランスポンダーの保有を打ち切ることになると考えられる。当面、BS3が稼働中はトランスポンダーを保有することになると思いますけれども、BS4以降における機構のトランスポンダー保有についてはどう考えておられるか。それから、どの程度のハイビジョン普及をトランスポンダーの保有のめどとするのか。恐らく衛星放送受信世帯数であるとかあるいはハイビジョン普及率との関係もこれあり、期間の推定はされておられますけれども、でき得る限り踏み込んで、この点については明確に答弁を願いたいと思います。
○塩谷政府委員 先生おっしゃいますとおり、この機構の持つトランスポンダーというのはBS3bのトランスポンダーでございますので、BS3の寿命期間中このトランスポンダーを保有し、ハイビジョン普及促進のための業務を行うというふうに考えております。 BS3の後継衛星についてどうかというお尋ねでございますけれども、これはまだいろいろ不確定要素がございまして、一口に申し上げましていろいろなことを考えなければいかぬと思いますけれども、その際、ハイビジョンの普及状況などもあわせ考えなければいかぬと思います。そのほか、番組の制作コスト、番組の供給量、受信機の価格その他、その後の普及見通し、こういうものをいろいろ判断していくことになりますので、ただ普及の程度でもって一律に判断するということは難しいのではないか。ただ、いろいろその辺の状況もその時点において考えていくだろうということで、BS4においてどうかということについては、現在の時点では何も考えておりません。
○木内委員 それから、実際のケースを想定してお尋ねするわけでありますけれども、中継器が故障した場合どういう形で処理が行われていくのかという問題であります。 例えば、この中継器が三本しか利用できなくなったようなときにはNHK、JSBの利用が優先して、機構の方は全く利用できなくなってしまうのか。仮にそうだとするならば、機構のこの中継器を利用している事業者、またハイビジョン受像機を購入している者に対するリスクというものが非常に過大なものになってしまうであろう。この点についての見解をお尋ねいたします。
○塩谷政府委員 私ども、いろいろ考えられる状況の中で最悪の状態になろうかと思いますけれども、万一BS3の中継器が三本故障し、そして、機構が持っているトランスポンダーもNHKあるいはJSBに提供しなければいかぬということになった場合、リースを受けてトランスポンダーを使用しておりましたハイビジョンの放送事業者、これはその使用を中止せざるを得ないというふうに考えられます。したがいまして、その受信機の購入のリスクも、その意味では御無理をお願いせざるを得ないということになろうかと思いますが、いろいろ私ども、BS3の信頼性の向上ということについて手を打ちまして、万々そういう事態に至らないように努力してまいりたいというふうに考えております。
○木内委員 これは、御努力されることは当然なんですけれども、あり得ないことではないのでお尋ねをしているわけでありますが、そうしますと、NHK、JSBの利用が優先して、機構は利用できなくなるということになりますか。
○塩谷政府委員 そうならざるを得ないと思います。
○木内委員 こうした点に対する関係方面へのリスクのヘッジはどうお考えになっておられるのか。
○塩谷政府委員 リスクのヘッジとおっしゃいますが、まず、いろいろそういうリスクが起こらないような、危険を回避するということが第一点と、それから、逆にこれは、そういうものを始めるのは、万全の状態で動いている場合には、一種の、そう言っては表現が穏当でないかもしれませんけれども、予備機は使用可能な状態で空にあるわけでございますので、それを使って、しかも公的な資金でハイビジョンという先端技術の普及のための施策をやろうということでございますので、そこにまでいった場合にはそれはやむを得ないけれども、そこに至らない以前において、時間が許す限りそういうものをフルに使って先端技術の普及をやろうということでございまして、いわばメリットとリスクというものが同居しているという意味で、決してそれでリスク回避の理由にはしようとは思いませんけれども、何かいろいろな手だてを講じて、先生御心配の事態にならないように努めてまいりたいというふうに考えております。
○木内委員 それはそういう答弁にならざるを得ないと思いますので、ぜひ御努力をお願いしたいと思います。 残念ながら私の質疑時間がいっぱいになりました。冒頭申し上げましたように、この宇宙通信の分野というものは今後、グローバルな視点から見ましても大変に重要なテーマであり分野であります。今回の質疑に当たって、最後に郵政大臣からの、この分野への精力的な取り組みという御決意を伺って、私の質問を終わりたいと思います。
○中山国務大臣 いろいろ御質疑いただきましてありがとうございました。今の御質疑の中からも、これからの宇宙通信時代の重要性、距離と時間をゼロ化する、それから、この日本列島の情報の多極分散型をいかに実現していくかということで、衛星に対する私どもの期待というものは大きいわけでございます。 その面で、先般もCATVの開局式に行ってまいりましたが、二十四チャンネル、それから音声で十七チャンネル、そして双方向でテレビを通じて話ができるという、大変画期的なものを実際にこの目で見てまいりました。それがまた、民間で打ち上げられる衛星によりましても、新しい放送がそのチャンネルの中へ入れられるということでございますので、私どもは、そういうように情報化の時代に衛星の果たす役割というものを痛感をいたしておりますので、先生の御指摘のいろいろな点を配慮しながら、今後の行政の中での対応をいたしてまいりたいと思っております。
○木内委員 以上で終わります。
○塚原委員長 阿部昭吾君。
○阿部(昭)委員 私は、このハイビジョンという問題、これが、私などは素人でありますから、最近いろいろな意味で勉強させていただいて、白黒テレビからカラーテレビにかわるくらいの変化かな、こう思っておったら、そうじゃない、ラジオからテレビにかわるくらいの変化なんだというお話をお聞きしておるわけであります。 そういう中で、我が国がこのハイビジョンというものを世界では最も先端を切ってここに来たということなんでありますけれども、最近、日本とヨーロッパとの間に国際規格の問題で若干、余りいいまとまりにならぬ状況が生まれておる、こういうことを聞くのでありますけれども、今その状況はどのようになっておって、これからどのような見通しになっていくのかということをお聞かせを願いたいと思います。
○成川政府委員 先生お話しございましたように、ハイビジョンは大変高画質の、またワイドな、また高音質の期待される次代のテレビとして大変注目されているものでございます。世界に先駆けてNHKを中心として日本で開発されたものでございまして、この普及促進に私ども努めていかなければいかぬわけですが、ハイビジョンの国際統一規格につきましては、ITUにCCIRという国際無線通信諮問委員会がございまして、現在審議中でございます。 我が国といたしましては、昭和六十年に日本と米国とカナダとが共同いたしましてスタジオ規格について共同提案をしたところでございます。しかしながら、勧告とか決定とかいうようなところには至っておりませんで、昨年十一月にCCIR会議がまた開かれまして、その際にはヨーロッパ側から日本とは違った方式が提案されました。走査線の数で千二百五十本、私どもは千百二十五本というような、象徴的に申し上げますとそういうことで、そのほかいろいろ違いがあるわけでございますが、そういう提案がなされまして、早期制定には予断を許さない状況というふうに私どもも認識しております。 日本が提案している規格につきましては、アメリカにおいては採用されつつある状況にございますが、ヨーロッパは今申し上げましたような状況にございまして、私どもとなかなか一致していないというようなことでございます。私どもといたしましては、ハイビジョンの早期実用化と世界的発展を図るためにも、我が国が提案している方式、千百二十五本とかあるいは六十ヘルツとか、いろいろな要素がございますが、国際的統一規格として採用されるように努力していきたいというふうに思っておりまして、最近ECとの間で作業部会を設けまして意見交換を行っておるところでございます。秋にもまた二度目の作業部会を開いて意見交換をしようじゃないかというような話になっているわけでございます。そういう場を利用したりいたしまして、私どもの提案が受け入れられるように内外の理解を求めていくように努力していかなければならぬというふうに考えているところでございます。
○阿部(昭)委員 今局長の御答弁で郵政省の考え方や希望はよくわかりました。ただこの問題は、私は素人でありますけれども、今の貿易のアンバラとかいろいろな問題と絡んでくるのではないかというふうに思うわけであります。そういう意味で、考え方はよくわかったのですが、見通しは一体どういうふうになっていくというふうに思われておるのか、お聞かせを願いたいと思います。
○中山国務大臣 先ほどもハイビジョンの話を御答弁の中で申しましたわけでございますが、昨日もアメリカの大統領がCATVの総会に出まして、そして日本のハイビジョンに期待をするような、そういう発言があったわけでございまして、先般ムーニーという会長も日本の方式に対して投票をしたということを申したということを先ほども申しておりますわけでございます。 お話しのように日米関係それから日欧関係の中でいろいろな問題もありまして、また、先般呉明という韓国の逓信部長官がお越しになりました際にも、日本のハイビジョンで今度の九月十七日から十月二日まで行われますオリンピックの実験放送という形でしようという話が今実現化しつつあるわけでございますが、その中で、日本の技術移転の問題などもいろいろと話題に上ってくるやに伺っております。今実験放送の段階でございますので、その実験放送をする中での技術移転の話は、これはまた全く別物であるという解釈を我々いたしておりまして、いずれにいたしましても、日本でオリンピックが行われましたときから研究が始まりましたこのハイビジョンというものは、映画技術にも、それから印刷技術にも、その他地域の産業に大変大きな影響がありますテレマーケティングと申しますか、いわゆるテレビの画面を通じていろいろな地方の物産の取引なんか行う上におきましても大変有意義なものでございますので、これが摩擦の材料になることなく、全世界的な規模の中での話し合いができていけばまことにありがたい。 きょうも話し合いの中で、私、素朴な質問を私どもの局長にしたわけでございますが、五十ヘルツと六十ヘルツ、東京が五十ヘルツで関西が六十ヘルツという歴史を聞きましても、かつて明治維新にドイツとそれから米国でございましたか、その電気器具を関西と関東で入れたのがいまだに五十ヘルツ、六十ヘルツというヘルツ数の違いになっておる。その辺のことを思いますと、規格をこの日本列島の中でもヘルツ数がまだ統一されていないというような問題、私、素朴な疑問を長いこと持っておりましたが、私も趣味の中に八ミリをやっておるものですから、大阪から八ミリを持って東京へ来ますと音声が狂ってしまうわけでございます。なぜ狭い日本列島でこんなことになるのかなというような疑問を持っておりますから、これからの衛星を通じて、特にコンピューターの時代が来るわけでございますので、我が郵政省の所管の中にございますいわゆる通信総合研究所という中で、私どもはいわゆる時間というものを管理いたしております、コンピューターをいかに狂いなくつなぎ合わせていくかという使命を負っております中で、世界じゅう情報を即時に伝え合う、そういう中でそういう新しい機械を、新しい電気通信器具を産出してまいろうとする我々の意図をひとつ統一規格のもとにやりたい。 これはもう大いに願望を込めて私どもは期待をいたしておるわけで、もし今普及しておりますテレビ七千万台にハイビジョンが普及するとしたら、六十兆円のGNP継ぎ足しになると聞いております。
○阿部(昭)委員 大臣の非常な熱意を感ずるのであります。そうはいっても、この国際規格の問題は相当厳しいやりとりになるのではないか。そういう中でこれがきちっとまとめがつくのかどうかは、今後相当重要な問題だろうと思うわけであります。状況のいろいろな動きに敏感に対応して、的確な手だてを進めていただきたいと希望するわけであります。 それから、今3bが打ち上げられる、そうすると試験放送が始まる、こう認識しておるわけでありますが、その場合の試験放送というのは、やはりNHKとかどこか民放とかに免許を出してそしてやっていく、こういうことになるわけですね。これは試験放送段階もやはり複数ですか、免許を与えるのは。
○成川政府委員 通信・放送衛星機構が持ちますトランスポンダーを利用してNHKあるいは一般放送事業者が試験放送でハイビジョン放送をやることになるわけでございますが、今考えておりますのは、先ほど来御答弁申し上げておりますように、主としてNHKと日本衛星放送会社になるのじゃないかと思いますが、場合によってはそれ以上の数になるケースもあり得ないことじゃないというふうに考えております。それらはいずれも試験放送としての免許を受けていただいて、それでハイビジョン放送を実施していただくということになるわけでございます。
○阿部(昭)委員 これは局長さん、最終的には郵政省が、いずれ3bというのが打ち上がって試験放送が始まるというときまでの間に決定をする、こういうふうに理解していいわけですね。
○成川政府委員 おっしゃるとおりでございます。やりたいという事業者等、複数出てきた場合には、それらに対しまして調整をして免許をして試験放送をやっていただくということになるわけでございます。
○阿部(昭)委員 間もなくソウルのオリンピックの放送が行われる。そうすると放送衛星と地上放送、それから今私の郷里などでは大きな広場にでかい受像機が置かれて、そこで見ることができるのです。こういうのが大変宣伝をされておるのであります。恐らくオリンピックが始まると、その広場には人がいっぱいになるんだろうなどということが言われておるのですね。 ところが、私はよくわからぬのですが、そういうハイビジョンで受ける場合に、衛星放送のCATVなどは受信できなくなるんじゃないかという心配をしておる向きもあるのであります。地上放送やあるいはパラボラアンテナでやっておる、ケーブルテレビでやっておるその関係は、実際上ソウル・オリンピックの場合に、町のど真ん中にでかいのが入ると、ほかのところといろいろ妙なことになるかもしれぬよという話も聞くのでありますけれども、その辺は一体どうなるのでしょう。
○成川政府委員 ちょっとお尋ねの趣旨を誤解しているかもしれませんが、お答えさせていただきたいというふうに思います。 衛星放送で受信していただいている方が五十八万ぐらい現在おるわけです、NHKの試験放送という形で実施しておりまして。ソウルのオリンピック、現在考えておりますのは、全国に五十カ所、二百台の受像機を置きまして見ていただきたい、国民の理解の促進を図りたいということで考えているところでございますが、すべて中継放送、生中継でやるというわけではございませんで、開会式と閉会式をできたらやりたいということで、まだ韓国といろいろと詰めているところでございます。そのとおり仮になったといたしますと、その間は衛星放送はハイビジョン放送のために若干中断されるわけですが、過去におきましてもハイビジョンウイークにおきまして実施いたしましたし、それからテレコム旬間、昨年の六月にハイビジョン放送を実験でやらせていただいております。今後の技術開発あるいはハイビジョンの普及から考えますと、国民の視聴者の皆様方の御理解を得ながら十分進めていかなきゃならないわけでございまして、中断等につきましては十分御理解を得るような形で進めていきたいというふうに思っているところでございます。
○阿部(昭)委員 仮に今の段階でチャンネルが重複をする場合がある、全国に五十ほどのでかいのをやるために、衛星放送でCATVやパラボラアンテナでやっておる皆さんが五十のために実はうまく映らぬという場合があったとしても、それは全部の時間の中でやるわけじゃなくて、開会式や何かのときだけをそっちでやるわけなので、普通のときは余りダブってそっちが映らぬなんということにはならぬ、こういう意味だというふうに理解していいのですか。
○中山国務大臣 私が聞いておりますのでは、今先生のお話の、普通のテレビの問題とは全く別でございまして、今試作品をいろいろつくっていただいているものを全国のいろいろなところに五十カ所ばかり並べまして、そこでまず、韓国のKTAというKDDみたいな会社で、会場から光ファイバーを引いていただいて、それを衛星に乗せまして、そして日本におろしてきて、それで開会式と閉会式だけは全国に配置しましたハイビジョンを置いたところで見ていただく。あとは三十時間おくれで、ビデオテープで撮ってきたもので見ていただくということです。そして画面も、在来線の電車と違う、新幹線を引こうというような感じがこのハイビジョンでございますので、九対十六というシネマスコープ型の画面に投射するもので、大きくするのか、機械のままでやるのかわかりませんが、これは一般のテレビとは全く別物という感覚で、一般の視聴者の皆様方には御迷惑をおかけすることは全くないという形のものだというように私は理解をしております。
○阿部(昭)委員 はい、わかりました。 そこで、時間の関係であれですが、私は逓信委員会に所属をいたしましてから、この委員会というのはなかなか大変な委員会だ、もうちょっと暇な委員会かと思っておったらなかなかそうじゃないと思っているのでありますけれども、その中で特に今後のハイビジョンとか衛星放送とか、こういう関係が入ってまいりますと、国民の中にはどこでどのようになっておるのかという認識は余りない。したがって、ちょうど今税制改革をそれぞれ国民の目の前で議論しようというので至るところで始まっているのと同じように、例えば郵政省あるいはNHK、あるいは私の承知しておるのでは、さっきの国際規格の問題もありますけれども、我が国のハイテク業界なども非常な関心を払ってこの問題に取り組んできた。衛星放送が今何十万台になったとかおっしゃるのでありますけれども、国民の方は、ぱっと何かちょっと聞いておる程度で、それほどの認識を持っておるわけではない。 したがって今のこの問題、ニューメディア、ハイビジョン、こういう問題をもっと広く、国民と討論、議論をする、こういう場がつくられていいんじゃないか。全国相当のところでやはり場所を設定して、どこでやったらいいのか、電波監理審議会あたりがいろいろセットしてやった方がいいのか、やるべきではないか、私はこういう認識を一つ持っておるのであります。 それから、さっき何十兆円とかの内需ということになるのか産業ということになるのか、郵政省の方からいただいておるのでは、西暦二〇〇〇年のころには十四兆何ぼくらいのものになる。通産省あたりに言わすと、いやもっと膨大なものだ、こうおっしゃる。ところでこの場合に、かつてVTRの場合に互換性の問題で消費者の中には大変混乱、トラブルがございました。したがって、こういう問題なども、もっとしっかりした国民的な、例えば公聴会のようなものでも開いて、日本のニューメディアはこういう進路で進んでいく、したがって、そこに国民の意見というものももっと聴取をする、こういうことがあっていいのではないかと私は思っているわけであります。 時間の関係で全部一遍に申し上げて御答弁願いたいのでありますけれども、電波監理審議会というものであります。今これを読んでみると、これは恐らく衛星放送、CAテレビ、パラボラアンテナ、いろんなもの、それから今までの我々がずっとやっておった普通のカラーテレビ、それに今度のハイビジョン、それから地方の方は全部三局体制からどうかすると四局体制、これは郵政省の仕事というのは相当えらいことになるんだな、今やっとあっちの方は自主運用なんというのを始めて、そっちの分野も力を入れなければいかぬ、こっちの方の電波の関係もなかなか大変ということになると、この電波監理審議会というものを私はずっと調べてびっくりしたのは、例えばいろいろな場合のトラブルに対して裁判所の第一審のような機能さえ持っておる。そうするとこの電波監理審議会などの中身というものも、私の認識ですけれども、今、これからのニューメディアはかくあらねばならぬということも全部国民の前に理解を広くしていくということと同時に、電波監理審議会の論議等もやっぱりもっと、私はそういう理念をあらゆる分野で持つておる人間なんですけれども、外へ公開をしていくということが必要なのではないかと思っておるわけです。 今幾つか申し上げましたが、大臣並びに局長の御答弁をいただいて私の理解もまた深めたい、こう思っているわけであります。
○成川政府委員 午後御審議いただく予定になっておりますが、放送法の中で今回の改正では放送普及基本計画というものを考えておりまして、その中でいろいろと今後の普及の指針あるいは技術開発等につきましても触れていく、あるいは放送対象地域ごとの放送の局の数の目標というようなことなども盛り込むようなことなどを考えております。それは国民の皆さん方にごらんいただくということになりますので、ニューメディアの方向などもその中であらわしていくことができるのではないかというふうに思います。 ハイビジョンの関係につきましては国民の理解を得るということがまず第一でございまして、国民の理解を得るための方策として、私ども、先ほど来お話がございました全国五十カ所に受像機二百台程度を置きまして国民の皆さん方に見ていただく。百聞は一見にしかずといいますけれども、見ていただくことがまず理解を深めていただく早道ではないかというような観点から、いろいろな方策を考えてきているわけです。昨年も六月にハイビジョンフェアというようなことで生中継をやりましてごらんいただきましたし、十一月の段階におきましては、大阪からファッションショーを中継でごらんいただくというような機会も設けたわけでございます。今後ともそのような機会を通じて国民の皆さん方に理解をしていただくように努力していきたいというふうに思っております。
○中山国務大臣 先生から御指摘いただきましたように、情報時代、郵政省の場合は情報化という化を抜いて情報時代という言い方をしておるようでございますが、昔の情報というのは暗いイメージがありますけれども、私はこれからの情報というのは公開をして明るいイメージで国民の皆さんに内需拡大、それから情報が日本列島の隅々、どこででも瞬時に中央の情報がとれる、また地方の情報が中央へ行くというような形が望ましいと思います。 テレビにもIDTV、インプルーブド・デフィニション・テレビジョンですが、これは御承知のように改良型、それからエクステンディド・デフイニション・テレビジョン、EDTV、アメリカあたりが今度のハイビジョンに対しまして千五十本、五百二十五本を倍にした数の互換性のものをEDTVというので出してこようという話をしておりますし、それから日本の場合はいわゆるハイデフィニションTV、ハイビジョンという名前で呼んでおりますが、そういういろんな形の情報メディアをつないでいく、そういう新しい電気通信機材というものが開発をされていく中で、ますます——今お話のございましたように、私が先ほど六十兆と申しましたのは、日本に今普及しております七千万台のテレビがもしハイビジョンになったらという話でございまして、そういういろいろな形の精細度テレビといいますか、それがいわゆるEDでございますし、ハイビジョンの方は千百二十五本、ヨーロッパの方は千二百五十本という走査線のテレビをつくろうということで、いろいろな行き違いといいますか、いろいろな方式に違いがありますものを統一化して、国際協調とともに内需拡大がまた人の知識、知能というものを開発していくような、そういう使命を帯びているのが電気通信の審議会などであると私は思います。アメリカあたりでは政府と企業のあり方について日本と考え方が違うので、中には倒れる会社が出てきたりするのですが、日本はその点郵政省が交通整理をしながら、日本人の知能開発のために非常に貢献ができるような電気通信政策をとってまいりたいと思っております。
○阿部(昭)委員 時間が参りましたので終わります。
○塚原委員長 佐藤祐弘君。
○佐藤(祐)委員 今回の法改正はハイビジョンの普及促進に役立つものだというふうに考えております。具体的には通信・放送衛星機構がトランスポンダーを所有して放送事業者にリースするという形で運用されていくということであります。 その際、放送の自由との関係で問題が起きないようにしておく必要があるというふうに考えます。その点でお聞きをしたいわけですが、トランスポンダーの所有権は機構側にある、機構が放送事業者とリース契約をするわけですね。その際に機構側が契約を拒否するというようなことになれば放送できなくなるわけです。どのような基準で契約をしていくのか、その点具体的にお聞きをしたいわけです。特に放送内容や放送時間帯、そういう問題も含めてというようなことにはならないんだろうと思うのですが、その契約の具体的な基準、内容。
○塩谷政府委員 先生おっしゃいますとおり、具体的に機構とハイビジョン放送を行う放送事業者との間で契約を取り交わす段取りになろうかと思います。その際、この利用者と機構との締結の契約の内容でございますけれども、大体考えられますのは利用料金、それから利用の期間と時間帯、それから使用条件、こういったことなどについて定めることになろうかというふうに思っております。
○佐藤(祐)委員 少しまだはっきりしないんですが、今のところ考えられているのはNHKとJSBですね。最初の段階では試験放送になるという御説明でしたが、当面二つの事業者が契約対象になるわけですね。その際に時間帯まで含むのですか。
○塩谷政府委員 一本のトランスポンダーを先生がおっしゃいましたように今さしあたり予想されますNHK、JSBという両当事者が契約の当事者になるということになりますと、ハイビジョンの放送としていろいろ聞かれる時間など時間帯についても、普通常識的に考えられるのは、大体希望する時間帯というのが重複する場合もあり得るのじゃないか、そういうようなこともありますと時間帯の調整などもして、いつからいつまではあなた、いつからいつまではあなた、このような時間帯の割り振りになるのではないか、そういう意味で時間帯ということも契約内容になろうというふうに考えられます。
○佐藤(祐)委員 そこが一つお聞きしたかった点なんですが、一つのトランスポンダーで当面二つの業者、あるいは後発もあり得るわけですね。複数の業者で利用する。その際に時間帯が一つ大きな問題になるのだろうと思うのです、つまり、ゴールデンアワーをどちらがとるかというのが。その調整はどこでやるのか、どういうふうに考えておりますか。
○成川政府委員 先ほど来お答え申し上げましたように、機構のトランスポンダーによりハイビジョン放送を行う場合には、電波法により放送局の免許を受けていただくことが必要でございます。複数の者がハイビジョン放送の実施を希望する場合は、放送時間の分割ですね、複数になりますと、先ほど通政局長からお話もございましたようにぶつかり合うこともございますものですから、分割あるいは調整が必要になるわけでございますが、具体的な時間の配分の方法につきましては、郵政省において希望者の意向等も踏まえながら調整をしていかざるを得ないのじゃないか。今後の検討課題になるわけでございますが、検討していかなければならぬことではないかというふうに思っております。 それから、後発組として利用を希望する者が出てきた場合につきましては、トランスポンダーに空き時間があれば、周波数割り当ても可能であれば免許ということになるわけでございますが、その辺まだ希望者も、また打ち上げの時期もまだ来ておりませんものですから詳細は不明な状況でございます。今後検討していくことでございます。
○佐藤(祐)委員 今の答弁ですと、時間などの調整は郵政省でやるというように聞こえましたが、そうなりますと、これは私は大変疑問になるのです。郵政省がそこまでの権限を持つということですか。これは放送事業者間で、いわゆる民民で話し合ってもらうのが基本だというようにもお聞きしておったのですが。
○成川政府委員 免許を受ける際に時間帯等も、どの時間をやっていただくかという運用時間というものがございますものですから、それにつきましては私どもの方で中身については検討をさせていただくということになるわけでございます。重複しない形で出てくれば私ども調整する必要はないわけでございますが、重複した場合には私どもが調整せざるを得ないのじゃないかというふうに考えております。
○佐藤(祐)委員 私は、その点は少し問題があるというふうに考えざるを得ないですね。放送時間帯というのは番組、放送内容とも関連して非常に重要なものですね、放送事業者にとって。どの時間帯でどういう放送をするかというのは、放送の生命にかかわる問題なんですよ。これは編集権にもかかわる問題だと思うのです。それを郵政省が調整して決めていくというのでは、ちょっと話の筋が違うのじゃないかというふうに思うのですが、局長はそういう方針ですか。
○成川政府委員 先ほども申し上げましたように、NHKと日本衛星放送会社の間で話がついて、時間的に調整がついて出てくれば、それがそのとおり電波法に基づき審査して免許することになるわけでございますが、どうしても話がつかないでぶつかってくる場合には調整せざるを得ないというふうに申し上げたところでございます。調整ができずに免許申請が出てきた、そうなった場合には、先ほど来申し上げておりますように電波法に基づき審査することになるということでございます。トランスポンダー一本しかないものですから、両方一遍に同時にできる話じゃございませんものですから、その辺は電波法に基づいて審査せざるを得ない。比較審査といいますか、やらざるを得ないということになるかと思います。 ただ、事前に両当事者あるいは複数で、三になるかどうかわかりませんが、その間に話がついて出てくることであれば、それに従って審査いたしまして免許をすることになるというふうに考えております。
○佐藤(祐)委員 では、その際の基準というのはどこで決めるのですか。民放局が新しく開設される場合も基本は民民の調整ですね、この問題はちょっと別にして。だから、NHKとJSBが時間帯がかち合うというような場合に、やはり基本は業者間の調整というところに置くべきじゃないですか。強権的に、おまえはこちらだ、おまえはこちらだというふうにやるという筋のものではなかろうと思うのです。
○成川政府委員 先ほど来申し上げておりますとおり、両当事者間で話がついて出てくるものであれば別に問題ないわけでございますが、両当事者間で調整ができずに申請が出てきた、同じトランスポンダー一本を同じ時間帯に使いたいということで出てきた場合には、電波法に従って内容について審査して免許するということになる、比較審査等になるということでございます。
○佐藤(祐)委員 ちょっと納得できない面が残りましたが、次に進みます。 七十五億円の問題なんですが、若干議論もありました。私がこれまで聞いておりましたのでは、BS3の経費ですね、これは放送事業者が実用部分六・五、開発部分、政府が三・五という割り振りで負担するというふうに聞いておったわけですが、この七十五億円の出資を受けて、国及びNHK並びにJSB、それぞれの負担額はどう変わりますか。
○塩谷政府委員 七百八十四億円、これがBS3全体の開発経費でございます。順序立てて申し上げますと、この七十五億円が入る前はこの七百八十四億円を、宇宙開発事業団、国、それから利用者でありますNHK、日本衛星放送が負担する、それぞれ三五対六五の割合で負担するということで、宇宙開発事業団が二百七十四億、それからNHKと日本衛星放送が六五%になるわけですが、NHKが約三百四十億、それからJSBが百七十億、こういう負担であったわけでございます。 それで、通信・放送衛星機構分、産投の七十五億がこれに入りましたので、七百八十四億から七十五億引くことの七百九億円、これを従来どおり国とNHK、JSBが三五、六五で負担するということの結果、宇宙開発事業団が二百四十八億円、それから利用者であるNHK、日本衛星放送が合わせて四百六十一億円、内訳は、NHKが約三百七億円、それからJSBが約百五十四億円、以上でございます。
○佐藤(祐)委員 それはこれまでの政府自身がつくったルールと若干変わることになるのじゃないかというふうに思うのですね。昨年の概算要求時点の郵政省の説明では、産投会計から七十五億来る、これは実用部分として放送事業者が負担する六・五ですね、ここから差し引くんだという説明だったわけです。それはそれでつじつまが合うのですね、実用部分ですから。機構が持つその分も実用部分ですから。 ところが、今回のやり方では総額から引いちゃう、つまり、開発費部分もそこに、七十五億の中に含まれるということになるのですね。私は、これは非常に奇妙な話だと思うのですよ。別に特別なものをつくるというのじゃなくて、予定どおりのものがつくられるわけですね。だから開発費は変わらない。そのうちの一つを機構が所有するということですから、それによる新たな開発費の増というのはないはずですよ。だから、従来の政府のルールで言うならば、六・五から七十五億を差っ引く、そうならなければおかしいんじゃないかと思うのですね。そうすれば、NHKは五十億、JSBの方は二十五億負担が減るということになるはずなんですが、大蔵省の裁定で、何といいますか、ちょっとゆがめられているのですよ。政府が出す部分が、開発費負担分が二十六億円減るという結果になっているんじゃないですか。これだと、当初のルールを変えるものじゃありませんか。その点どうですか。
○塩谷政府委員 こう御理解いただければよろしいかと思います。BS3全体について七百八十四億という開発経費でこれまで進めてきた。そこへこのハイビジョン普及用のトランスポンダーということで七十五億円という産投出資が入ってきたということでございます。BS3の従来の開発路線に、七十五億円のハイビジョン産投出資という別なものが入った、しかし総体としては変わっていない、そういうわけでございましたので、七十五億円という産投の分を除いたBS3の従来のものについては、やはり従来の考え方で三五、六五の割合で負担してもらった、こういうことでございます。
○佐藤(祐)委員 だから、それが去年のときの説明とも違うし、これまでの従来のルールとも違うんじゃないかということを言っているわけです。概算要求時点では、明らかに、実用部分の所有なんだから実用部分から差っ引くんだということであったわけですね。それが、どこでどう曲がったのかわかりませんが、総額から引くということで、結局政府負担の開発費が二十六億円少なくて済むという方向に来ているわけです。これは非常に疑問だということを申し上げておきます。時間の関係がありますので。 それから塩谷局長は、先ほど同僚議員の質問に対する答弁で、民間法人化の条件整備を進めるための今回の法改正だという御説明がありました。私は、これはそのままお聞きするわけにはいかないと思うのですね。今回の法案については、大臣の提案理由説明でもそんなことは一切、一言も触れておられないわけです。民間法人化の問題が一部に出ていることは事実ですけれども、その問題はそれとして十分な審査が必要な問題ですね。ですから、それはそれで当然そういうことが提起されれば審査をしなければならぬということでありますが、それはあくまで別問題ですから、今回の法案が成立したとしても、この塩谷局長のおっしゃったような趣旨まで含めて逓信委員会が認めたということにはならないのだと思うのです。その点、確認をしておきたい。
○塩谷政府委員 これはいろいろ御指摘がございまして、民間法人化との関連で御質疑が出たわけでございます。私は、その関連では、おっしゃるその趣旨は、産投からお金を出す、そういうことが民間法人化を、認可法人全体について政府が臨調から宿題をいただいている、そういう課題のあるやさきに、ではどういうふうに理解したらいいかというお尋ねですから、民間法人化ということは、それは臨調からいただいている。しかし、そのためには条件整備ということが必要であって、そのための経営基盤の安定ということ、つまり衛星機構がいろいろなことをやって、現在の管制業務だけではなくて、そういうトランスポンダーのリースというような仕事もやってみる、そういうことも経営基盤の安定になるのではないか、そういう趣旨で申し上げたわけでございます。
○佐藤(祐)委員 あくまでも、大臣の趣旨説明でもありましたように、ハイビジョンの普及促進のために機構がトランスポンダーを一本所有してやっていくんだという法案でありますから、別に民間法人化問題が付随してくっついているわけではないので、本日のこの議論でそれが何か認められたかのようにとると、それは違うと思うのです。その点ははっきり申し上げておきたいと思います。 それから、NHKさんに来ていただいていますので、ハイビジョンの中継、ソウル・オリンピックの中継の問題です。 既に若干議論もありましたけれども、開会式と閉会式は中継でやる。あとは一日二時間程度ハイビジョンで放送するということになっておるわけですが、衛星のどちらのチャンネルを使うのかということと、時間帯は、開会式、閉会式は中継ですから決まっておりますが、その他の一日二時間程度というのはどういう時間帯を考えておられるのか、まず……。
○高橋参考人 ただいまの御質問にお答えいたします。 今のところ、衛星の第二テレビジョンを使ってハイビジョンの放送をやろうと考えております。この第二テレビジョンの方は、六十一年の十二月に衛星の試験放送とあわせて実験放送局の免許をいただいておりますので、こちらを優先的に使いたいというふうに考えておるわけであります。 それで、その開会式、閉会式の中継以外の部分につきましては、競技の主なものをテープで空輸いたしまして、東京で一日のハイライトというような格好にいたしまして、約二時間ぐらいをめどに放送したいと思っておりますが、まだ全体の放送計画の中でどの時間になるかということは決めておりません。
○佐藤(祐)委員 第二といいますと、再放送中心のチャンネルですね。
○高橋参考人 さようでございます。総合テレビと教育テレビを混合編成しているチャンネルでございます。
○佐藤(祐)委員 そうしますと、これはちょっと問題だと思うのです、そっちのチャンネルを使うということになりますと。要するに今離島、小笠原とか南大東はそれを頼りにしているわけですね、通常放送の再放送といいますか。ところが、そこが二時間なり映らなくなるということになりますね。それは原則的な考え方からいって少しおかしいんじゃないですか。私は、むしろ第一でやるというならばわからぬではないのですが。
○高橋参考人 ハイビジョンはまだ実験放送の段階でございまして、今度のソウルのオリンピックにつきましても、ハイビジョンの実験放送として私どもはこれにアタックしたいということで取り組むわけでございますので、そういう意味で言うならば、現在のNHKがいただいている免許の中で言うならば、第二衛星テレビジョンを使うということになろうかと思っております。 それで、その放送時間、ハイビジョン放送中にいわゆる第二テレビジョンを見ている方が映像が映らないということはそのとおりでございますので、過去においても、こういう実験のときには、NHKの放送だけではなくて新聞その他のマスメディアも使いまして事前に周知をして御理解をいただいておるわけでありまして、特に大東とか小笠原の離島の皆さん方に対しましては、直接NHKからそれぞれの役場なり関係者にかなり前にお電話いたしまして周知して、御理解をいただいておるということでございます。
○佐藤(祐)委員 やはり趣旨が違うと思うのですね。大東などは放送衛星によって難視聴解消という名目が端的に生きている実例なんですね。それを保障しているのが第二チャンネルでしょう。もう一チャンネルあるにもかかわらず、どうして難視解消の意義が実現されているそのチャンネルをつぶすのですか。その根拠がはっきりしないのですね。
○高橋参考人 オリンピックの放送そのものはNHKがいただいている免許の各メディアによって実施するわけでございますが、ハイビジョン実験放送というのはやはり実験という域で私どもは免許をいただいているわけでございますので、その与えられたメディアの中で視聴者の方々に大きな影響が出ない最小限の範囲内でやりたいということでトライしているわけであります。御案内のようにハイビジョンというのは将来の放送にとって大変存在価値の高いものでございますので、公共放送としてこれにトライするのもその役割の一つだろうと理解しているわけであります。
○佐藤(祐)委員 ハイビジョンの将来性云々の話じゃないのですよ。どうして一チャンネルでやらないのかということを聞いているのです。 時間が参りましたから、最後に大臣、今の問題で、ハイビジョンでソウル・オリンピックの中継をやるということは非常に意味のあることだと思っています。ただ同時に、衛星受信世帯が直接もろに影響を受けるわけですね。ビデオで空輸したものを放映する場合も影響を受けるのですから、その時間、二時間は見れなくなるわけですね。それ自体が一つ問題なんですが、特に今の答弁で私は、せっかくの大東その他の難視解消ということで通常の地上波を二チャンネルで視聴しているその二チャンネルをわざわざつぶすという、どうして一チャンネルでやらないのか。一チャンネルは通常放送の再放送ではありませんから、それはまだ融通がきくわけですよ。もちろんそこは一つのセールスポイントにはしているわけだけれども、そちらでこそ使うのが難視解消の大義を貫くやり方だと思うのです。そういう点で大臣の的確な指導をお願いしたいと思いますが、どうですか。
○成川政府委員 ソウル・オリンピックのハイビジョン放送につきましては、先ほど来お話が出ておりますように開会式と閉会式は生中継で、他はビデオで撮ってきて空輸してそれを放送するという形でございます。 御案内のとおりハイビジョンというのは大変すぐれた次世代のテレビということでございますが、しかし、まだなお技術開発段階でございます。したがいまして、技術開発段階で実験放送という形でやらせていただいているわけでございますが、そういうことからいたしますと、難視聴解消で見ていただいている方々に御不便をかけるということにもなります。先ほど来申し上げましたように、昨年もテレコム旬間におきましてハイビジョン放送を生中継でやらせていただきました。それからハイビジョンウイークにおきましてもやらせていただいたような次第でございますが、その際には十分に御理解をいただくように関係者の間でお話をしていただいてやってきているところでございまして、今後とも十分理解を得ながら進めていきたいと思っております。
○中山国務大臣 技術的な問題でございますので局長に先に答弁をしていただきましたが、お話のように難視聴解消のために設けておるチャンネルでございますから、御理解をいただいて、特に、ここにおられる白川政務次官が年末に韓国へ行っていただいて、その後呉明長官が日本に来られ、ことしの秋でございますからもう目睫に迫ったときでございますので、韓国の好意で開会式と閉会式を実況中継をやろう、二百台のハイビジョンの受像機を五十カ所全国に置いて見ていただくということでございますから、私は、そういう画期的なハイビジョンに対する実験放送に対しては難視聴地域の方々にも御理解をいただいて、皆さんに喜んでいただきながら新しいテレビの時代を迎えるための対応をしていただくような御理解をひとつ徹底させていただきたいと思います。
○佐藤(祐)委員 もう一チャンネルあるわけですから、それを使うことをもっと検討してもらいたいという意味ですからね。 終わります。
○塚原委員長 これにて質疑は終局いたしました。 ─────────────
○塚原委員長 これより討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 通信・放送衛星機構法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○塚原委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ─────────────
○塚原委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、田名部匡省君外四名より、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。田名部匡省君。
○田名部委員 ただいま議題となりました通信・放送衛星機構法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 通信・放送衛星機構法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の各項に留意して、その実施に努めるべきである。 一 ハイビジョンの普及発達を図るなど衛星放送の普及を促進するため積極的な助成措置を講じ、放送サービスの高度化・多様化の実現による国民の福祉の増進に資すること。 一 通信衛星・放送衛星の信頼性の向上のため、技術基盤の一層の強化を図ること。 一 到来する本格的宇宙通信時代に対処するため、通信・放送衛星機構の経営基盤の一層の安定化を図ること。 以上のとおりであります。 この附帯決議案は、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・民主連合及び日本共産党・革新共同の五派共同提案に係るものでありまして、案文は、当委員会における質疑などを参酌して作成されたものでありますから、説明を省かせていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。 以上であります。
○塚原委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○塚原委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、中山郵政大臣より発言を求められておりますので、これを許します。中山郵政大臣。
○中山国務大臣 慎重なる御審議をいただきましてただいま通信・放送衛星機構法の一部を改正する法律案を御可決いただきましたことに対し、厚く皆様方にお礼を申し上げます。 本委員会の御審議を通じまして承りました御意見につきましては、今後通信・放送行政を運営していく上で十分生かしてまいりたいと考えております。 また、ただいまの附帯決議につきましては、今後その趣旨を十分に尊重いたしてまいりたいと存じます。 まことにありがとうございました。(拍手) ─────────────
○塚原委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塚原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ───────────── 〔報告書は附録に掲載〕 ─────────────
○塚原委員長 次に、郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府より趣旨の説明を聴取いたします。中山郵政大臣。 ───────────── 郵便法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○中山国務大臣 郵便法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主な内容を御説明申し上げます。 この法律案は、郵便事業の現状等にかんがみ、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金の決定の特例制度を整備するとともに、利用者に対するサービスの向上を図るため、切手類等の給付を受けることができるカードを販売できることとする等の措置を講じようとするものであります。 まず、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金の決定の特例制度の整備についてであります。 近年、郵便事業を取り巻く環境には非常に厳しいものがあることから、今後とも郵便事業が健全な経営を維持していくためには、効率化の推進及び利用者のニーズに即応した各種サービスの改善に努めていくとともに、機動的な料金政策が必要であります。このようなことから、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金について、一定の条件のもとで、郵政大臣が郵政審議会に諮問した上、省令で定めることができることといたしたいとするものであります。 第二は、切手類等の給付を受けることができるカードの販売についてであります。 これは、カード社会の到来に対応するため、一定の金額が電磁的方式によって記録されるカードで、切手類等の給付を受けることができるものを発行し、販売することができることとするものであります。 このほか、非常災害時における郵便料金の免除の制度を改善することとすること、郵便切手帳等を販売できることとすること、料金未納または料金不足の郵便物に係る手数料を廃止することとすること等を内容といたしております。 なお、この法律の施行期日は、昭和六十三年七月一日といたしておりますが、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金の決定の特例制度の整備については、公布の日から施行することといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及び主な内容であります。 今後とも郵便事業の使命を果たすため、安定した郵便の送達を確保するとともに、利用者のニーズに即応したサービスの改善を図り、国民各位の期待にこたえるよう努力していく所存でございます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○塚原委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 午後二時に委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後一時二十一分休憩 ────◇───── 午後二時七分開議
○塚原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 放送法及び電波法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、本日、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塚原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ─────────────
○塚原委員長 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。阿部未喜男君。
○阿部(未)委員 今回の放送法及び電波法の一部改正につきましては、この改正案は放送法制の抜本的な改正ではなくて、放送法制を放送の現状に合わせるために行う、いわゆる追認的な一部改正である、そういうふうにお伺いしておりますが、そういう趣旨の改正でございますか。
○成川政府委員 先生御案内のとおり、現行の放送法は、昭和二十五年、NHKの中波しかなかった時代にできた法律でございます。その後の放送業界の発展は著しく、メディアにつきましても高度化、多様化してまいりまして、現在は民放百五十社、放送大学学園等の新しい放送事業者も出てきているような状態にございます。放送法制定当時には想像もつかなかったような高度化、多様化しているということが言えるかと思います。 現行放送法にはその基本的な精神で守らなければいかぬ面、維持し、尊重していくべき部分もかなりございますが、それと同時に、個別の規定の中には今日の発展した放送の現状に合わせて見直しが必要な部分もあるわけでございます。現行の放送法制を放送の著しく発展したこの現状に合わせて改めようというのが今回の提案させていただいた趣旨でございます。 しかし、それだけではなくて、近く導入が予定されております有料放送につきましても、この制度整備を早急に行う必要があるということから、今回の提案の中に入れさせていただいているわけであります。これによりまして、将来の放送の発展に対する基盤づくりができるのじゃないかというふうに認識しているところでございます。
○阿部(未)委員 たしか昭和四十二年ごろだったと思うのですけれども、この放送法、電波法の抜本的な改正についてこの委員会でも議論を重ねまして、大方の成案を得た段階で、結果的にその法案は成立をしなかったわけですけれども、そのときの経緯について御存じならば簡単に説明してくれませんか。
○成川政府委員 四十一年に改正法案を提出させていただいたことがございます。その中身といたしましては、事業免許制あるいは受信料の支払い義務制等々、その当時としては新しい内容を盛り込んだ放送法改正案を提出させていただいたわけでございますが、結果的には審議未了、廃案となったというふうに承知しております。
○阿部(未)委員 そうすると、指を折ってみると大体それから二十年間。その間、この委員会でも放送法、電波法の抜本的な改正をおやりになる意思があるかどうか、私どもお伺いをしてきましたし、当局の方でも、何とか検討してそういう方向でという御答弁をいただいてきたのですけれども、今回出されたものは、お話がありましたように、一部有料放送等があるとはいいながら、基本的には放送法そのもの、電波法そのものについては現行の状況を追認する、そういう内容のものである、そう私は理解をするのです。 そうであるとするならば、二十年間放置してきて特段支障のなかったものを、今この段階で急に一部追認しなければならない必然性があるのかどうか。むしろ、二、三年かけて抜本的な改正に取り組むべきではないのか。例えば、今日、放送の分野と通信の分野などというものは極めてあいまいになってわかりにくくなっている、そういうものを一体どうするか。これらの抜本的な改正もあわせて取り組む時期に来ておると私は思うのですけれども、それをやらなかったのはどういうわけですか。
○成川政府委員 先ほども若干触れさせていただきましたように、二十五年にできまして以来、基本的な部分、枠組みというのは変わりない状態で今日まで来たわけでございますが、その中で維持しなければならない基本的な精神といいますか部分もかなりあるわけでございます。御承知のとおりメディアも大変多様化してまいりまして、テレビ、FM、多重等々、次々と新しいメディアも出てまいりまして、そのような状況からいたしますと、番組の規律等につきましてもメディア特性に応じてある程度改めなければならない事態にも来ているわけでございます。そういうような状態を踏まえまして、今日の現状に合わせて法を改めさせていただきたいということで御提案させていただいたような次第でございます。 これからもいろいろと新しいメディアの導入等々、環境の変化というのが予想されるわけでございますが、法改正が必要となれば所要の改正案を、その時期時期に応じて、適時適切に出させていただきたいというふうに考えております。
○阿部(未)委員 大臣、さっきから申し上げておりますように、放送法、電波法が既にかなり実情に合わない、もっと先を展望して抜本的な改正をしなければならない時期にもはや来ておったと思うのですけれども、今日まで譲ってきた。そこで、今出されておる追認等のための法案に私は必ずしも反対するものではありませんが、抜本改正を近い時期におやりになる意思があるかどうか。これはどうですか。
○成川政府委員 先ほども申し上げましたように、放送業界の発展は大変著しいものがあるわけでございます。高度化、多様化してきているというようなことを先ほど申し上げましたが、その現状に合わせて法律改正をし、一部規制緩和といいますか番組の規律の緩和等々の措置を講じ、六十五年に予想されております衛星放送の実施の際に考えられます有料放送につきまして、その導入ができるようにするというような手当てを講じているところでございます。 将来の問題でございますが、現在の法改正によってある程度将来に向けての基盤づくりはできるのではないかというふうに考えているところでございます。将来につきましては、いろいろと技術革新が激しい分野でございまして、ニューメディアの導入だとか環境の変化等も予想されないわけではございません。法律改正の必要性が出てくることも考えられないではないわけでございますので、その際には所要の改正案を適時適切に出させてもらい、御審議いただきたいというふうに考えます。
○阿部(未)委員 大臣、お聞きのように非常に消極的で、新しいものが出てくれば、また必要があればやっていこう、いわゆる放送法、電波法については追認の姿勢を続けていこうというふうなお考えのように聞こえるわけですけれども、私は、技術革新が激しいからといって法改正が今できなかったとするならば、これからもなかなかできないだろうと思うのですよ。やはり時代に合った抜本的な放送法、電波法の改正に取り組むべきだと思うのですが、責任者として大臣、どう考えられますか。
○中山国務大臣 先ほどから局長が御答弁なすつておられますように、昭和二十五年の放送法、このときはNHKしかありませんで、それが今、民放が百五十社になりましたり、放送大学とかCATVとか我々が想像もしなかったような社会になりました。私ども子供のころを考えてみたら、一軒の家の中で映画館が七つか八つあるみたいな感じの世の中になったように思います。それが、昭和四十一年の法改正、一遍出されましたが挫折と申しますかとんざをして、その間に世の中の放送関係の事業が圧倒的に伸びていったという中で、今度はこれを追いかける形で現状に合わせるという法改正だと思います。 それで、ホップ・ステップ・ジャンプみたいな形で将来、ハイビジョンだとかなんとか、いろいろな形のものがどんなふうに発展していくか予想もつかないような状態でございますので、郵政省でもひとつそういう意味の放送行政、局長さんの名前にも放送行政局長という名前がついていますから、将来を展望して、ここで一休みすることなく、いろいろな面で対応をしていくような体制をとってまいりたいと思います。
○阿部(未)委員 私どももこれからその都度申し上げたいと思っておりますけれども、例えば今回の有料放送をやろうというのだって、まだ何もあるわけじゃないところを見通してこの法案をお出しになっておるわけですから、そういう趣旨からするならば、もっと多方面にわたってそういう抜本的な改正が行われるであろうということを前提にして私は今から質問をさせてもらいます。しかし、もし抜本改正を絶対にやる気がないのだとおっしゃるなら、これから私の質問の内容は変わってくるのですが、放送局長、どうですか。
○中山国務大臣 すべていろいろな意味で、郵政省の電気通信関係とか放送関係とかいうのは物すごい広がりを持っておると思いますので、そういう意味で、先生の御質問を聞いてまた我々も示唆を受けるわけでございますから、ぜひひとつ大きな望みを託しながら御質問いただきたいと思います。
○阿部(未)委員 それでは、具体的な質問に入らせてもらいます。 私は先般、本委員会におけるNHK予算審査の際に、国際放送については改めて議論をさせてもらう、こう申し上げておきました。まず国際放送は、現行法ではNHKの目的達成のための必須業務として九条の二に、国際放送を行うこと、こう規定されております。ところが、改正案では第七条において「国際放送を行うこと」、いわゆる目的として国際放送を行うということにしておりますが、もしNHKの目的であると明定するならば、国際放送を行うことをなぜNHKの目的としなければならないのか、その理由を聞きたいのであります。
○成川政府委員 現在NHKに九条の二で必須業務として国際放送をやっていただいているわけですが、今回の法改正の中でNHKの目的の中に国際放送を規定させていただきたいということで提案させていただいているところでございます。 今回の放送法改正の趣旨でございますが、民放とNHKの併存体制というか共存体制を是とした上で、それにふさわしい法律構成にしたいということで御提案させていただいているところでございます。したがいまして、民放とNHKとの関係というか役割をより明確にしようという観点から、NHKの目的の一つとして国際放送を規定させていただきたいということでございます。 国際化の流れの中で我が国に対する正しい認識と理解を得ていくということは大変重要な中身でございまして、国際放送の重要性というのは一層強くなってきているところでございます。NHKが実施している国際放送は、その放送内容の客観性といった点からも外国等においてもかなり評価を得ているところでございまして、これまでも長い間実績を積んできているところでございます。そういうことから、NHKの目的の一つとして明確にして、より充実していっていただきたいということで考えているものでございまして、国際放送に対しまして私どももできるだけ国際交付金をふやしてやっていきたいということで、先生からも大変強い御支持を得て努力してまいりましたが、従来の国際放送に対する政府とNHKの役割がこれによって変わるものではございませんで、今後とも私どもとしては国際交付金の確保あるいは国際放送の充実に努めていきたいと考えます。
○阿部(未)委員 NHKの性格から考えますと、私は国際放送をNHKの目的とすることには非常に疑義を持つのです。本来NHKは受信料によって運営をされておる放送機関であります。したがって、受信料を納める皆さんはその対価としてNHKの放送を受信できる、それを期待して受信料を納めておる。その人たちが国際放送をNHKの目的とするということを了解の上で受信料を納めてきておるのではないはずでございます。したがって、NHKの目的はあくまでも国内放送によって受信料をいただいている皆さんに放送を送ってあげるというのが本来の責任です。 しかし私は、だからといって国際放送を一切やってはいけないと言うのではなくて、国際放送についても法的な、ずっと歴史的な経過もあります。ですから、これが国が命令される分とNHKの必須業務と一体として行っておる、ここまでは受信料で賄われても許容できる範囲である。しかし、もしNHKが国際放送を行うことを目的とする事業体であるとするならば、これは受信者の間から、我々はNHKに国際放送をしてもらうために受信料を納めておるものではないという反論が出たときに、どういうふうにお答えになるのですか。
○成川政府委員 ちょっと重ねて答弁するようなことになって先生にまことに申しわけない話ですが、国際放送を目的として規定させていただきたいということで提案させていただきました趣旨は、国際放送の重要性と先ほど来先生からもお話がございましたようにこれまで行ってきた実績、かなりの実績があるわけでございますので、そういうことからNHKと民放との役割をより明確にする、NHKの使命をより明確にしようということでこのような提案をさせていただいたところでございます。 受信料の性格論というのはいろいろとまた御議論があるかと思いますが、私どもとしては受信料は特殊な負担金と考えておりまして、NHKを維持運営するための費用を国民全体で負担していただくというような性格で、国際放送にある程度使わせていただく部分についても御理解を得てやっていけるのじゃないか、また理解を得てやっていかなければいかぬじゃないかと考えております。 従来からNHKの国際放送は、先生からもたびたび御指摘がございましたように必須業務としてやっているわけでございまして、その経費として部分的に受信料を使用させていただいたということでございまして、今回その点について変わりはないわけでございますが、より公共放送としての役割を明確にしたいということで、豊かでかつよい番組を送る国内放送、それから放送、受信の普及発達に資するということと国際放送と目的に書かせていただきまして、公共放送としての役割を明確にさせていただきたいということでお願いしているわけでございます。
○阿部(未)委員 公共放送だから国際放送を目的としなければならないという理由はどこにもないでしょう。現行の法制上NHKの必須業務としてこれをおやりになっておる、これまでは現実に国民が許容してきたわけなのです。受信者が許容してきた範囲です。それをなぜ目的に挙げなければならないのか、目的にしなければならないのか。現行法制上どういう支障があるのですか。
○成川政府委員 先ほど来申し上げておりますとおり、現在のNHKでやっている業務等につきましてこの放送法によって変更を加えようとするものではございませんで、先生から先ほど来現状追認だというお話がございましたけれども、NHKのやっている国際放送の重要性あるいは実績等をその目的の中にあらわすことによって、より民放との役割あるいは使命を明確にしようという考え方で提案させていただいた、このような趣旨でございます。
○阿部(未)委員 いや、私が聞いているのは、現行法制上九条の二で国際放送をNHKが行っておる、これは申し上げたように郵政大臣の命令する分とNHKの本来業務と合わせて一体でやっておる。これで何の支障があるのですか。これでやれないという具体的な支障がありますか。私はこれを目的にすべきでないという理由は申し上げました。受信者が許容する範囲は現行法制の九条の二によって、NHKも協力し国も協力し合って国際放送をやる、ここまでが限界だ、許容範囲だ、それをなぜ目的に入れなければならないのか、目的に入れなければ運営できない具体的な理由があるならばお聞かせ願いたい、こう申し上げているのです。 〔委員長退席、小澤(潔)委員長代理着席〕
○成川政府委員 どうも先生に申しわけないのですが、平行線になるような答弁ばかり繰り返してまことに恐縮でございますが、現在NHKが九条の二によって国際放送を実施していただいておりますことはおっしゃるとおりでございます。それが何ら支障がないのだから放送法の今回の改正の中でも改めるべきではないのじゃないかというような御趣旨かと思いますが、私どもといたしましては、国際放送の重要性あるいはNHKが従来からやってきておる実績等を踏まえて、民放とNHKとの併存体制、共存体制というようなことから考えますと、役割とか使命とかいうものをより明確にするとすれば、目的の中に規定していただいた方がいいのじゃないかという観点からこのような御提案をさせていただいた、こういう趣旨でございまして、どうもお答えにならないようなことでまことに恐縮ですが、そんな考え方で御提案させていただいたような次第でございます。
○阿部(未)委員 どうも、目的に入れた方がいいのではないかというような考えでとおっしゃれば、私が申し上げた、これを現行法制で残しておくことは何ら支障がないということになるわけです。 さて、それではもし百歩譲ってこれを目的に入れたとすると、そのときにどういう問題が起こってくるか。これは法人格を付与するための条件が目的なんですよ。そうでしょう。したがって、法人格を付与するための目的としては、国内放送をやることは目的になっておったわけです。 そこで、少し具体的にわかりやすく申し上げますよ。放送法三十三条によって郵政大臣が国際放送の実施命令を出す、この郵政大臣が実施命令を出すときの手続はどうなっていますか。
○成川政府委員 先生御承知のとおり、「郵政大臣は、放送区域、放送事項その他必要な事項を指定して、協会に国際放送を行うべきことを命ずることができる。」ということで、電波監理審議会にかけまして、答申を得た上で命令をさせていただいているような次第でございます。
○阿部(未)委員 前は電波監理審議会から直接命令を出しておったのですね。これを郵政大臣が出すように変わったのでしょう。そうすると、そういう命令が出たらNHKは手続としてどうするのですか。
○成川政府委員 放送事項あるいは放送地域等に関しまして金額の範囲内でやってくれというようなことで私どもNHKに対しまして命令をするわけでございますが、NHKとしては、それを受けてNHK自身がやる自主放送と合わせまして国際放送を実施しているというふうに承知しております。
○阿部(未)委員 命令したけれども、NHKはそれに対して請書というのを出しませんか、郵政大臣の命令についてお受けいたしますと。そこで、どの方向にどれだけの電力でどの国の言葉で何時間やる、こういうのを、NHKは請書を出すのですか出さぬのですか。
○成川政府委員 金額の範囲内において計画案をつくって出してもらうようにしているというふうに、ちょっと定かではございませんが承知しております。
○阿部(未)委員 NHKが請書を出さなかったらどうなりますか。
○横井参考人 お答えいたします。 郵政省から命令書がNHKに参ります。それは方向と電力と書いてありまして、それを我々の方で受けて、請書という返書は別に出しておりませんで、それをNHKの自主放送と一体のものとして、NHKが自主的に編成して放送しているというのが現状でございます。
○阿部(未)委員 一体として放送しておることは私もよく承知をしておるのですが、副会長、昔は電波監理委員長あてに日本放送協会は請書というものを出しておったのです。そういうふうにあなたのところの記録にあるのです。NHKの記録の中にそうなっておるのです。後からごらんに入れますから。あなたのところが出した本ですから。読み上げてもいいんですがね。「昭和二十七年一月二十六日波送第四十八号をもって当協会に命ぜられました国際放送実施をお請けいたします。」と、以下ずっと具体的にこれが入っておるのです。これはいつごろなくなったのですか。請書を出さなくなったのですか。
○横井参考人 お答え申し上げます。 不確実なことは避けたいと思いますけれども、私の記憶では放送法の九条に実施命令が入ったのが昭和三十四年からなんですね。だから、二十七年当時は法律の根拠がなくて電波監理審議会から来るから請書が出ていたのであって、法律の根拠ができたらもう請書なしで協会はその命令に基づいて一体とした国際放送を実施する、こういう体制になったのだろう、こういうふうに推測します。
○阿部(未)委員 私も大体同じ了解で、昭和三十四年の改正で放送法九条の二ができたときからやめたかな、こう思ったのですけれども、しかしそれは、従来そういう慣行があったということは、命令というものが一方的なものではなくて、命令されたNHKが、わかりました、やりましょう、ここでいわゆる合意が成り立って国際放送が行われた、こういうふうに私なんかは理解をしておるわけなんですよ。 そこで一つ問題になるのは、命令という言葉です、私が気になるのは。なぜあれが命令なのか。例えば要請とか、請書がある限り要請になるはずですね。要請されたからお受けするのであって、命令ならば受けるも受けぬもないはずでしょう。命令というところが大変気になるのですが、なぜあれが放送命令なのですか。
○成川政府委員 放送法三十三条で大臣が命令するということになっておりまして、やれという趣旨からすると命令という言葉がふさわしいということでこのように規定されているのじゃないかと思います。放送区域と放送事項、それから電力も現在は三百キロワットというようなことでやれというような趣旨のことを放送地域別にやらしているわけですが、命令という言葉がふさわしいということからこのような規定になっているのじゃないかというふうに考えております。答弁にならないかもしれませんが……。
○阿部(未)委員 では、国際放送について国が命令を出すようになった経過はどう御理解されていますか。
○成川政府委員 戦後の国際放送でございますが、衆参両議院における再開促進決議というのが昭和二十六年三月にいたされたようでございまして、それを受けまして国際放送の実施についての閣議了解というのが昭和二十六年十一月にございまして、それを受けて再開したようでございます。 当初の実施計画によりましては、昭和二十六年十二月一日から実施することといたしまして、五方向に一日五時間放送をすることとしていた。経費の負担につきましては、国の負担する金額一千万円と日本放送協会の負担する経費で賄うということで行われたようでございます。実際には昭和二十六年度においてはNHKの予算の制約上の要因によるものだと思いますが、実施経費をNHKが負担していなかったようでございますが、翌昭和二十七年度からは実施経費総額約四千六百万円、二十七年度の分でございますが、四千六百万円のうち国の交付金が三千万円で実施されているということでございます。したがいまして、国際放送というのは丸々政府の交付金のみで実施するという体制ではなかったようでございまして、今と同じように自主放送と両方合わせてやるという形態がとられていたやに伺っております。
○阿部(未)委員 国際放送は占領軍の命令でとめられたんですよ。国際放送をやってはいけない、日本語の国際放送をやるなととめられたけれども、占領軍がその後メモランダムを出してきて、やってもいいという経過になって、それから国際放送は行うべきであるということを衆参両院で委員会で議決が行われた、それを受けて閣議決定が行われた、そういう経過を踏まえて国が命令することになった。 国がなぜ命令することになったかというと、NHKの財政基盤が弱いからいきなりNHKに国際放送を命令してもやれる情勢でなかったのですよ。たしか一番初めは一千万円ですよ、国が出した金は。一千万円が一番初めの年のはずです。この範囲内でやってください。そうしてみると、国際放送はやらなければならなくなったがNHKに財政的な負担をする十分な能力がない、そこで国も負担をし、NHKも負担して一体となって国際放送を続けていきましょうというのが法体系上明確になったのが昭和三十四年の九条の二だ、そう考えるべきだと私は思うのですよ。どうでしょう、間違いないですか。
○成川政府委員 その間の事情はつまびらかにいたしておりませんが、先生のおっしゃるとおりではないかというふうに推測いたします。
○阿部(未)委員 そこで、今の必須業務として国際放送がある限りにおいては、NHKも負担しましょう、これは受信者も許容する限度であるし、国も負担し合ってやっていきましょう。これは私は、今日では国際放送というものの性格上そういうふうに理解されているのではないか。しかし、いわゆる法人格を取得するための目的としてNHKが国際放送を行うとなれば、国が命令する理由はなくなるのですよ。なぜ国が命令しなければならぬのか。NHKの目的事業としてやっておるものになぜ国が命令するのか、これは国家権力の介入ではないか、そうなってくるのですよ。局長もまだ覚えているでしょう。この天下のNHKでさえ、あの戦時中は、内閣情報局の指示があって、そして大本営発表で世界じゅうの物笑いになるようなことをどんどん放送していたという経過がある。これは何かというと、明らかに国家権力の介入があったからじゃありませんか。 目的の中に入れるということは、これは国が助成の理由を失うということなんだ、これはNHKのやらなければならない目的になってしまう、これは法人格を取得するための基本になる。そのNHKがなぜ国から命令されなければならぬのか。そこに国が命令するということは明らかに国家権力の介入ではないか。許されるのは、必須業務、附帯業務としておやりになる限り国もお金を出しましょう、NHKも受信料の中から出して、出し合って、その割合はまた議論のあるところですよ、出す割合については議論がありますが、そしてやられておるのが現行の法体系上の国際放送である。それをNHKの目的に入れてしまえば、国が何で命令できるのか、NHKが本来の目的としてやっておる仕事に、なぜ国が命令して国際放送をやらせるのか、これは権力の介入ではないか、そうなるでしょう。どうお考えですか。
○成川政府委員 NHKの業務として国際放送をやるということでございまして、中身につきましては、御承知のとおり、放送法三条によりまして放送番組の編集の自由があるわけでございます。命令放送部分と自主放送部分と合わせまして、国際放送として本来の目的としてやっていただこうという趣旨でございまして、特段国が介入しようなんということは考えておりません。
○阿部(未)委員 放送法三十三条はどういうふうになっていますか。国が介入できないとどこに書いてあるのですか。国際放送に関する限り、「郵政大臣は、放送区域、放送事項その他必要な事項を指定して、協会に国際放送を行うべきことを命ずることができる。」と書いてあるでしょう。事項を指定できる。どうですか。
○成川政府委員 放送地域、放送事項その他必要とする事項というようなことでございますが、事項を指定しているだけでございまして、編集の中身につきまして、私ども、放送番組編集につきましては放送事業者の自由にゆだねておりまして、介入していないという趣旨で先ほど申し上げたような次第でございます。
○阿部(未)委員 私の言葉が悪かったかもわからぬが、決して今私は介入しているなんて言うんじゃないのですよ。今は非常に自主性も重んじられておるし、介入しておるとは言いません。しかし、法律というものは歩き出すとひとり歩きしてしまうのですよ。だから私は先ほども例を申し上げたのです。これはやろうと思えば、この法律で事項を指定するのですからできるのです。これとこれを放送しろと言ったらやらざるを得ないのです。ただ、現行は常識があるから、番組の自由とか放送の自由とか言論の自由とかいろいろあってやっていないだけで、やろうと思えばやることになる。 そういう危険を冒してまで、一番先に申し上げた、なぜ目的にしなければならないのか、それが理解できません。どうしてもこれを目的にしなければならない納得できる理由を説明していただければ、私はこれ以上文句は言いません。どうしても納得できない。むしろ危険性の方が残ると思うのです。私は、この点ではNHKの副会長にも、一体そういう懸念のある目的とすることにNHKが賛成されているのかどうか承りたいのです。
○横井参考人 お答えいたします。 御承知のようにNHKは、制度上、我が国で唯一の国際放送を実施している機関でございます。私どもは、国際放送はNHKの基本的使命の一つ、こういうふうに考えております。 現行法は、先生の御指摘のように、NHKの必須業務として九条の二に規定されておりまして、長年にわたって実施してきたわけでございますが、先ほど来放送行政局長のお話にもありましたけれども、その重要性ということとNHKの目的を明確にするという意味でNHKの目的規定に国際放送が書かれたのである、そういう意味で、私どもは、先生の言う危険はないものである、あってはならないものである、そういうふうに理解をいたしております。
○阿部(未)委員 やはりNHKの御意見も、どうしても目的にしなければならないんだという説得力には弱いように思われてなりません。現行法で結構やっておるじゃないか。 しかも、仮に、それではNHKの受信者の皆さんに、NHKの目的の中から一つ国内放送をのける、国際放送だけを目的にして受信料を納めてもらえると思いますか。NHKが国際放送だけを目的とする放送事業者であったら、受信者は受信料を納めるでしょうか。私は納めないと思うのですよ、この場合には。ということは、二つ並べてもいいという理屈にはならないじゃないですか。あくまでも、主たる目的は国内放送だということを明確にしておかなければならない。なぜ国際放送を並べて目的にしなければならないのか。しなくても目的は達しておるし、そういう危険を冒してまでやらなくても、現行法でいいじゃないですか。現行法ではどうしてもかくかくの理由から悪いんだということであるならば、その納得させ得るような御説明を願いたい。これはNHKが立案したわけじゃないでしょうから、郵政省が立案したのでしょうから郵政省にお伺いしているわけですけれども、僕は、NHKはやはり少し危険を感じてもらわないと、権力の介入という、想定してはならないことが想定をされるのではないかという気がするのですが、どうですか。 そこで、私は、抜本的な改正について、それらの点も含めてもう一遍見直しをしてみようというお考えがあるならば、あえて今回の改正は反対しません。しかし、これはもうこれで通ったら未来永劫変わらないんだ、そういうお考えなら私はこの法案にどうしても賛成することができません。
○成川政府委員 先ほど来申し上げておりますように、現状の、先生のお言葉をかりますと追認という形なんですが、放送の現状に合わせて法制を変える、あるいは部分的に番組の規律緩和を導入する、あるいは有料放送制度の導入等を図って基盤づくりをしようという考え方で今日取り組んでいるところでございます。 国際放送につきましては、映像につきましてもいろいろと御意見、御議論等もございまして、今後の課題として今勉強をさせていただいているわけでございますが、そういうものも含めまして、いろいろと今後検討しなければならない点も出てくるかと思います。先ほど来繰り返しお話し申し上げておりますように、技術開発などの分野でもニューメディアの進展なども考えられないことはないわけでございますので、そういうものが出てきた際に、それらも含めまして必要があれば法律改正をさせていただきたい、先生の御趣旨も踏まえまして検討をさせていただきたいというふうに考えます。
○中山国務大臣 私も政治家の一人として考えてみますと、地域と事項を指定をして放送させるということがあるから命令という名前がついているんじゃないかという感じがいたしますが、私なんかも国際放送、外国の放送を聞くのは好きでございまして、ドイッチェ・ベレなんて、日本語放送を聞きますと、ああこれがドイツの意思なんだなあとか、それからBBCの放送、朝七時の日本語ニュース、大変いい内容だと思いますが、それを聞きますと、ああ英国はこういうことを考えているんだなあとか、我々、遠くにいますとその国の一般的な意思というのは聞けないわけでございますが、また、新聞で読みますと中でいろいろ政治的な抗争があっても、外国に対して国家の意思というものを伝えるものがやはり必要なんじゃないかなあという感じで聞いております。モスクワ放送なんて一日六時間、北京放送も一日六時間やっておりますし、そういうもので、ああ北京はこういうことを考えているんだなあ、モスクワはこういうことを言っているんだなあということがわかるわけでございます。 〔小澤(潔)委員長代理退席、委員長着席〕 ですから、国家の中でいろいろな政治的対立がありましても、そのコンセンサスみたいなもの、例えば、どんな政権ができましても、その政権の意思みたいなものが外国に伝わる必要性というのはある。ただしそれを、NHKという、経営委員会の方々が運営をしていただいているその放送の、こう言いなさいという意味の命令ではなくて、最低限これだけのことはこの地域に言ってくださいと、その地域と対立した場合なんか特にそうだと思います。その摩擦を一瞬に取り去らなければいけないところに、これからのその命令という意味は、外国とのあつれきをなくす、戦争を放棄したという、平和国家日本として憲法で定めているわけですから、そういう意味の中でのいわゆる行政の願いみたいなものが、命令という意味になって法律の中にそう規定されているんじゃないだろうか。世界のそういう法令がどういうふうになっておりますか知りませんけれども、やはり一本化した公共放送が外国に伝えるその国家の意思、そういうものじゃないかなという感じがいたします。
○阿部(未)委員 おっしゃるように、国の意思がある程度外国に伝わることを期待をし、伝わってもらいたいという手段として使われていることは私もそうだろうと思うのです。そうであればあるほど、国際放送というものは国の目的にも使われておるものである。同時に、NHKもそこに協力しておるものである。その協力は、財政的に言うならば受信料の中からある程度のお金を出して賄うことを受信者が許容しておる。ならば目的は、国もその目的を持つのであって、NHKの目的ではないはずです。NHKの業務の中でNHKと国が協力し合ってやっていくものである。 国際放送がそういうものであるとするならば、NHKの目的とすることに私は問題がある。現行の必須業務で結構ではないかと思う。必須業務だからといって国際放送ができぬわけではありません。現に立派にやれておる。それをなぜ目的に入れなきゃならないのだろうか。どうも私はそこに将来危険な芽を残すのではないかと危惧するから、だからるる申し上げてきたわけですよ。恐らくお出しになった法案、なかなか修正も撤回もなさらぬと思うのですが、しかし私の言うことは理解してもらいたいと思うのです。
○中山国務大臣 国家で放送をしているわけではございませんで、国営放送ではございませんで、公共放送ということでやっている間は、国家権力がもろに海外に出ていくことはないんじゃないだろうか。ほかの国では皆国営のそういう機能を持ったものがありますが、日本ではそういう意味で公共放送をやっておられる機関というのはNHKしかありませんので、そこで、ささやかなお願いみたいな形で、命令という形、言葉は命令といいますと何か嫌な印象は確かに先生おっしゃるように、私どもも昭和一けたの生まれでございますからそういう感じがいたしますけれども、これはやはり公共放送という限りは、どうぞ御自由になんて言っている場合は国家の意思が伝わらない場合があるでしょうから、経営委員会の皆さん方を信頼をして、そしてまた、公共放送としての戦後の長い民主主義、自由主義、平和国家としての使命を果たしてこられたNHKに対する信頼が、そういう言葉の中ではそう残っておりますけれども、意味はかつての命令という意味と違うのではないか、私に暗にこう解釈しておりますので、ぜひひとつ先生にも御理解をいただきたいと思います。
○阿部(未)委員 私もNHKを信頼しておるのでございます。私が心配するのはむしろ国家権力の方なんです。国家権力の方がNHKの放送に介入していくおそれが生まれてくるのではないか。今はまだそういうものがあると思っておりませんよ。しかし、歴史は繰り返すというならば、このことは非常に危険な要素になるのではないか。だから、今殊さらにこれを目的にしなくても、現行法制上で十分やっていけるのではないか、そのことを私は主張しているのであって、大臣がおっしゃるようにNHKが間違いを犯すというのじゃないのです。国家権力の方が間違いを犯すおそれがある、こう申し上げておるのです。時間がなくなりましたので、この論争はこの辺でやめることにします。 次に、宇宙開発事業団にちょっと伺いますけれども、団法五条によって事業団が発行しておる出資証券の総額は今どのくらいになっておりますか。
○大澤参考人 お答えをいたします。 宇宙開発事業団が六十二年の三月末までに発行した出資証券の総額は、政府出資及び民間出資を合わせ一兆七百五十七億円余となっております。
○阿部(未)委員 その中の政府出資はどのぐらいですか。
○大澤参考人 政府出資が一兆七百二十四億円余でございまして、そのほかに政府の現物出資が三十一億余ございます。民間出資が三千九百六十万円、ごくわずかでございます。
○阿部(未)委員 科学技術庁、お見えになっていただいていますか。——科学技術庁は事業団に出資をされて、特に衛星の開発等を中心におやりになっておるわけですが、これは国から科学技術庁を通じて科学技術庁が出資されるわけでしょう。科学技術庁には今申された一兆円を超す出資証券がずっとこずんであるわけですか。
○中津川政府委員 日本の宇宙開発におきまして、宇宙開発事業団に国が出資をして開発を行っております。今事業団の方から説明がございましたように、出資して技術開発をやっておりますが、その一部は欠損金という形で累積をされていくというふうに理解をしております。
○阿部(未)委員 その事業団、NASDAに対する出資の場合は、ほとんど回収のできる部分は少ないですね。今度は利益として返ってくる部分はほとんどありませんね、あっても事業団で使うわけですから。出資は全部返ることのないものとして、紙切れだけがずっと未来永劫たまっていく、そういう形態になっておるのですか。
○中津川政府委員 宇宙開発事業団に対しまして出資を行っておりますが、この出資の理由につきましては、この開発成果が有形無形の形で国の財産として残るということもございますし、宇宙開発自身が非常に公共性が高い、また、長期的に開発を進めるというようなことからこういう出資の方式をとらしていただいておりまして、現在のところ、研究開発の成果がすぐ戻ってくるということでは必ずしもございませんけれども、この技術成果の結果はいずれ国の方に還元されるという性格のものというふうにこの投資のあり方を理解しております。
○阿部(未)委員 科学技術庁が事業団に出すお金の中に、人件費等についてはこれは出資ではなくて、補助金か何か、そういう形になっておるはずですね。しかし、そこに働く人たちのノーハウなどというようなものも有形無形の国の財産でありまして、これが補助であって片方が出資であるということは私はなかなか理解しにくいのですが、少なくとも今のお話ではやがえ消えていく星、確かに技術的には開発されたものであっても、やがて消えていく星に対して出資をしていくのです。そうすると、これは物になって、お金になって返ってくることは未来永劫考えられない、残るのは何か、科学技術庁の金庫の中に出資のたびにNASDAからもらった出資証券だけがずっとたまっていく、そういうことになっておるのですね、こう申し上げておるのです。どうですか。
○中津川政府委員 御指摘のように、今の制度ではそういう形になります。
○阿部(未)委員 出資ですから、これは返さぬことになっておるわけですけれども、出資について返さぬのはいいが、しかし、出資された事業団がそこでそれを使って何か事業をおやりになったときに、何かユーザーならユーザーから反対給付を受けて収入がある、その収入がまた次の事業に発展していける、それならば出資という形態がもっともだと私は思うのです。 しかし、今の場合は、出資はするが、それで放送衛星やあるいは通信衛星をつくる一助にして、ぽんと打ち上げてやがてなくなっていく。ならば、リスクもあるわけですから、国が全部リスクも含めて国の責任で開発を行っていく、開発されたものについてはユーザーが、例えば放送衛星の場合は国がつくった放送衛星を利用してNHKがユーザーとなって利用料を払ってこれを使っていく。そうすれば出資という趣旨もよく明確になってくるし、また、ユーザーの方も安心してそこにユーザーとして利用ができる、こういうことをおやりになったらどうですかというのです。頭がかたくてなかなかうんと言わぬのですが、大臣、どうお考えになりますか。
○中山国務大臣 お話、国がそういう衛星とかそんなものを日本自体がやることにいろいろ心配をなさる方が出てくるのじゃないか。さっきの国家権力が、それが高度技術に、これは宇宙衛星というのは何にでも使えますから逆の心配が、日本が軍事力を持たないということを誓った憲法のもとで衛星を打ち上げ出したということになると一体どんなことになるのか。昭和四十七年で日本は飛行機の開発も停止されております。YS11も四十七年で終わっておるわけでございまして、そういういろいろな意味で、国家がやることに逆に世界の心配を呼び起こすのではないかということで今大変知恵を出して——確かに先生おっしゃるように、金庫の中に出資した証券だけがたまっていくことになるのでしょうが、それが世界の信用を得ることならば私はむだに金を捨てていることにはならないのじゃないかな。 先生のお話を伺いながら、さっきの国家権力の話と、逆に先生の御説のように国で衛星を上げるようになってきたらどこでそれをどんな方向に変えられるのだろうかという懸念が起こらないように、今でいいのじゃないかなという気でお話を伺っております。
○阿部(未)委員 ちょうど今度は逆のことを言わなければならないのですが、宇宙団法の冒頭にこれは平和利用以外に使ってはならぬとちゃんと規定されておるし、また現に全額を負担するか十分の四を負担するか、その負担の割合が違うからといって大臣のおっしゃるような理屈は成り立たない。全額負担しようと半分負担しようと懸念は依然残る。残るからこそ事業団法の一番初めに平和利用以外にやってはならないと規定されておるのですから、そのことは問題ないと私は思うのです。 したがって、やはり一番問題になるのが、宇宙開発という仕事について民間の利用者、いわゆるユーザーを巻き込んで、NHKはここに出資してないのですよ。これはちょっと話が横にそれますが、あれは局長、おかしいのですよ。宇宙開発事業団等に対する出資という項があって、出資できるとなっているのです。しかし、不思議なことに宇宙開発事業団にNHKは全然出資してないのですね。何で宇宙開発事業団等に対する出資という見出しがついて、出資もしてないところが項目にあるのかわからないのですが、読んだらそう書いてあるのです。これは余談です。 したがって、私は、国が開発するなら五〇%の負担をしようと一〇〇%の負担をしようとそれは理屈は一緒だ。そこで、国が負担して出資された金を有効に使って、そのかわりユーザーにはリスクは負わせない、リスクは国が負おう。開発ですからリスクは負うが、でき上がったものはユーザーから金をもらって利用させる。その利用料でまた次の開発を図っていく。それが十分賄えるものか足らないものか、それはわかりません。足らないと言えばそれは仕方がないからまた幾らか出資証券が残りましょうが、その方がいいのではないかとかねて主張しておるのでございます。これはユーザー側であるNHKの御意見もちょっと聞いてみたいと思います。どうでしょうか。
○林参考人 NHKと事業団との関係でございますが、NHKからは機構に対しまして衛星の設計、製作、打ち上げ及び打ち上げ後の管制につきまして委託をいたしておりまして、そのうち機構から事業団に対しまして設計、製作、打ち上げの業務について委託し、それに必要な経費といいますか、費用をお支払いしておるということでございまして、基本的には委託契約の関係になっておるところでございます。
○阿部(未)委員 そういうことじゃなくて、私が聞いておるのは、NASDAとの関係あるいは通信・放送衛星機構を通じてもいいんですよ。今通じておるということ、確かに通じておるのですけれども、通じてもいいが、NHKとしては立派にでき上がった放送衛星を利用して利用料金を払ってお使いになる方がいいのか、それとも一緒に十分の六も負担をして、私の勘定ではNHKは役に立たぬ星に既に五百億を超える金を注ぎ込んでいますよ、そういうことをした方がいいのか、どっちの方をお望みですかと聞いておるのです。
○林参考人 ただいまBS3につきましての契約の状況を申し上げたわけでございますけれども、今後の衛星の打ち上げ等の問題に関しましては、NHKといたしましても開発に伴うリスクにつきましてはやはり国の方で全面的に御負担をいただきたいと考えておるところでございまして、その一つの方策として、衛星を所有し、管理し、運用するというような、いわば第三セクター的な機関の設立ということも十分検討に値することではなかろうかと考えておりまして、この点につきましては各方面にいろいろお話も申し上げておるところでございます。
○阿部(未)委員 大臣、これは恐らく、放送衛星を今後利用する民間の皆さんもおいでになるわけですが、それだけでなく、通信衛星の場合もそうなんですよ。ただ気象衛星はちょっと違う性格を持っておると思うのですけれども。したがって、私が申し上げたようにユーザーの方も大体それを期待して、非常にリスクの多いところに最初から負担金を出して入っていくよりも、国の責任で開発してもらう、そのかわりちゃんと料金を払って使わしてもらいますよ、こういうことをひとつ検討してみてもらいたいと思います。
○中山国務大臣 いろいろなお考えが伺えて、私は、先生のおっしゃるようなお話も大変貴重なお話だと思います。これからまた郵政省の中でいろいろ検討する機会があると思いますけれども、御意見を拝聴させていただきましたことをここに確認しておきたいと思います。
○阿部(未)委員 たくさん質問したかったのですが、時間がなくなったようですから最後に任期の問題について。 NHK役員の任期を会長、副会長を除いて二年とするというふうに改められるというのが法案の内容になっておるわけですけれども、会長、副会長が三年で経営委員長が二年というわけにはいかぬと思うのです。経営委員長が二年にならぬ限り経営委員会もかえられない、経営委員会の中から互選されるわけですから。非常に問題があると思うので、なぜ二年にしなければならないのか。何か行革の顔を立てたのだろうと私は思うのですけれども、今ここに来て役員の任期を一年縮めてみても、これは機構も同じですよ、余り大したことないと思うのですが、それは仕方がないですよ。 ただ、NHKの経営委員会というのは非常に大きい責任を負っておる機関です。かつて私はNHKの経営委員長に議事録の公開、経営委員会の公開をお願いしたことがあります。そのときは会長はだれだったかよく覚えていませんが、要するに自由な議論をさしてもらうため公開は御勘弁を願いたい、会議録の提出は困るというわけですよ。 私は、NHKの民主的運営、開かれた運営という意味から経営委員会は公開されることを希望するのですけれども、なかなかそうならないので、そこで私は経営委員長に、あなたはNHKの会長を任命する大変な責任を持っておる人です、ついては国会に出てきて、視聴者を代表する国会でNHKに対してどのような議論が行われておるのか、それをよくお聞きになっていただいて、また議員の質問については経営委員長の立場からもいろいろお答えを願いたい、そういうことを要望いたしまして、そのときの経営委員長さんは何度か出てくれました。必ず出よと義務づけられるとなかなか難しいけれども、極力出席をするようにいたしましょうということで、何度か出ていただきました。その後経営委員長がかわって以降なかなか顔を見せていただけません。私どもここで議論しながら経営委員長さんというのはどういうお方だろうか、雲の上の方を想像しておるというのが今日の状況ですが、これは大臣とNHKの責任者と両方に、経営委員長は国会に可能な限り出席をして議論をお聞きいただきたいし、また質問にいろいろお答えをいただき示唆を与えていただきたい、そういう希望を持っておるのですが、いかがなものでしょうか。
○中山国務大臣 今経営委員会は住友の磯田さんにやっていただいておるわけでございます。今任期は会長、経営委員会の委員長は三年であとの方は二年というのも、ある意味でいろいろなお考えの方が、バラエティーに富んだ方が委員長と任期と違えて入れかわるということは、いろいろなお知恵が入ってくることになるように私は感じますし、その意味では任期の年数にずれがあることもまた一つのやり方で、私は、今までの経験を踏まえた対応であるのではないかという感じがいたしますし、今経営委員会の委員長に国会の意見をまた聞いていただきたいというお話がございましたので、また郵政省からそういう意見が国会で出ましたということを会長にも伝達をいたしてもらうようにし、私もお目にかかった際には、そんな御議論の中でそういう御意見がございましたということを申し上げてみたいと思います。
○横井参考人 先ほど先生のお話にありましたように、公開という件につきましては、あくまで合議体で、自由な濶達な意見を出して全会一致で決めているということの中で、私は公開はやはり無理な話ではないか。 こういう機会にできるだけ出席して議員さんのお話も聞いたらどうかという、かねてからの先生の御意見につきましては、かつて私が委員長にお供してまいったときもよく存じ上げておりますし、今、中山大臣からお話がありましたように、重ねてその旨を経営委員会並びに委員長にもお話を申し上げたい、こういうふうに思います。
○阿部(未)委員 大蔵省の主計局、寺村次長さん、御出席いただきましたが、実はNASDAの方の出資条件の問題でお伺いしたいと思っておったのですが、質問時間がなくなりまして、お呼び立てをして質問せずに大変失礼いたしました。お許しをいただきたいと思います。 終わります。
○塚原委員長 鳥居一雄君。
○鳥居委員 引き続きまして放送法、電波法の一部改正案、御質問をしてまいりたいと思います。 まず、昭和二十五年に現在の放送法の制定がございました。当時は翌年に中波の民放が始まる、その前の年、昭和二十五年でありますけれども、NHKの放送といってもラジオがあるのみ。その後、時代の推移とともに、いわゆる多彩な放送メディアが出てきたわけでありまして、その間この放送法につきましては、確かに新しいメディアを組み入れた抜本改革がなされなければならない、こんな経過の中で、昭和四十一年、さまざまな角度の論議の中で抜本改革案なるものが国会で論議をされた。しかし、これはあえなく廃案ということになって、言ってみればそれ以来の、それ以前もそうでありますけれども、それ以降の放送法の改定、これは繕いの改定であった。部分的な後追いといいますか、そうした意味の非常にびほう策といいますか、そうした改正が続いてきた。したがいまして、今回のこの法律改正というのは抜本的な見直しがなされてよいはずであったと思うわけです。こういう形の積み残しの法律案、改正案、大臣はどういうふうに御認識でしょうか。
○中山国務大臣 今回の放送法制の改正でございますが、先ほども御答弁申し上げておりましたように、昭和二十五年、NHKしかなかった時代から、民放が百五十社、NHKの局も七十に各局、支局がなっていると思いますが、そういう現状にいかに法律自体を合わせるかという、四十一年の改正がありましたら、その間にまたいろいろな対応もできましたでしょうが、今回は現状に合わせた法律改正をしたい。 それからまた、一般放送事業者の中で有料化を図ろうとする動きもあるわけでございますし、それからまたニューメディアとかいろいろな環境の変化というものがこれから予測されるわけでございますけれども、それに将来をかけて、とにかく実態と法制がマッチしていきますような対応を図りたいというのが今回の法律改正の趣旨でございます。
○鳥居委員 四十一年の非常に焦点になりましたのが実は三つあったように思います。 一つは事業免許制、放送事業者の免許に当たりまして事業免許制をとるのか、それからもう一つは第三者機関による番組世論調査、もう一つはNHKの受信料の支払い義務をとるのか、こういう三つだったと思うのですが、今この三点についてはどういうふうに受けとめていらっしゃいますか。
○成川政府委員 先生からお話がございましたように、四十一年の法改正では、事業免許制と受信料支払い義務制と放送世論調査委員会の設置が改正案に盛り込まれていたわけでございます。 事業免許制につきましては、民放の法的地位を放送法上明確に確立しようという意図からそのような内容の法案を考えたわけでございますが、現在の放送局の免許、現在施設免許という形でやっているわけでございますが、それにおきましても放送の適正な運営を確保することは十分可能であるというような観点から、また関係者からも、事業免許制につきましては慎重な姿勢を持っているところが多いわけでございまして、そういう観点から今回は事業免許制は取り入れないというか、取り入れるべきではないという判断をしたところでございます。 それから支払い義務制でございます。これはNHKの受信料の支払い義務制でございますが、契約という言葉を用いていることもありまして、契約自由の原則が適用されるという認識のもとに、契約強制を基本とする現行三十二条の趣旨が誤解されるというような考え方から、直接支払い義務を規定すべきではないかというような観点、法律関係を簡明にしようというような趣旨で提案させていただいたわけでございますが、支払い義務制をとったといたしましても、受信料収納のためのNHKの努力、現在新年度に向けてといいますか、六十三年度新営業構想ということで努力していただいているわけですが、受信料収納の努力というのは必要でございまして、現行制度の中で収納率を向上させて経費の節減をするためのNHKの取り組みを、まだ始まったばかりでございますので、その状況を見守っていきたいというような観点から、支払い義務制も導入すべきではないという結論に達したところでございます。 それから放送世論調査委員会でございますが、公正中立な、先ほど先生からもお話ございましたように、第三者機関による世論調査等によって放送番組の向上を期待しようとするものでありましたのですが、放送番組の向上につきましては、まず第一に放送事業者の自律にまつべきではないか、放送事業者みずからが考えて放送番組の向上に努力すべきではないかというような観点から、世論調査委員会につきましても制度として導入すべきではないというようなことで、今回はそのかわりというわけではございませんが、番組審議機関の活性化の措置を講じて放送番組の向上を図っていきたい。放送事業者の自律を促進する手段として、番組審議機関の活性化の措置を講じて番組の質的向上を図っていきたいというようなことにしたわけでございます。 いずれにいたしましても、今回の改正案に盛り込むべきでないし、盛り込む必要はないという結論に達したわけでございます。
○鳥居委員 改正点について伺いたいと思うのですが、今回の法律案、改正案の中で放送普及基本計画なるものが明記をされておるわけです。どうもこの放送普及ということは一体何なのか、テレビジョンセットを普及させようという計画を表題にしているのか、よくわかりにくい表題であります。察するにこの基本計画なるもの、これは今日に至るまでのチャンネルプラン、それを総合的な展望の上に立って修正なりあるいは策定をする、こんなようなことを言われているのじゃないかと思うのですが、何で普及なんという古くさい言葉を使わなければいけないのか。 もう一点は、基本計画でねらう内容というのは非常に重みのある内容だと思うわけです。放送の計画的な普及、健全な発達についての基本事項をここで決める、それで大臣が定めるとありますけれども、これは定められたら国会に報告をすることができるというような形の表現で国会に必ず報告をする、こういう規定を明記すべきではなかったかと思うのですけれども、この点はどうなんでしょうか。
○成川政府委員 何点かにわたりまして御質問いただいたわけでございますが、先生もお話ございましたように、放送基本計画を定める趣旨につきましては、現在のチャンネルプランの策定の根拠をより明確にしようというような観点からこのような放送基本計画を定めることにしたわけでございます。御案内のとおり、放送につきましては技術の進歩、需要の多様化が進んでいるわけでございますが、放送は日常生活に不可欠の情報提供手段でございます。その計画的な普及発達を図りたいというようなことでございます。それによって需要にこたえる必要があるんじゃないかという観点でございます。 普及という言葉が古いんじゃないかということでございますが、古くて新しい言葉といいますか、特に普及にかわるようなすばらしい言葉も見出せない観点から普及という言葉を使わせていただいているわけですが、放送法第一条でも「放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障すること。」というのが原則の一つとされております。この放送普及基本計画というものも、このような法の趣旨を体したものということから、このような言葉を使わせていただいたような次第でございます。 それから放送基本計画でございますが、これを定めたり、または変更する場合は官報に公示という形で載せようというふうに思っております。告示することによって国民一般が広く知り得るものになりますし、このような措置をとることによって国会の皆さん方にも策定、変更の都度、内容をごらんいただけるのではないか、知り得る状況に置けるのじゃないかというようなことでございますので、このような措置を講じているところでございます。
○鳥居委員 そうすると具体的にチャンネルプラン、それからこの基本計画のあり方について伺ってまいりたいと思うのですけれども、今テレビジョン放送に関しては四局化方針というのがあります。民放を四局化できるような形で周波数の割り当てをやり、そしてこの事業者をどんどんつくっていこう。一方、民放のFM局につきましては、NHKは今全国をカバーでき上がって、民放のFM局に関して全国一波は普及できるような形に運ぼう、こういう方針が五十三年に決まりまして、その後五十七年に変更という形でさらにそれを実施を促進していく、こういう方策がとられております。具体的に民放FM、これの状況を実は調べてみました。そうしますと波は決まっているけれども、まだ事業者が確定をしない、これは幾つありますか。
○成川政府委員 先生お話がございましたように、テレビにつきましては最低四波化、FMにつきましては民放一波というようなことで現在取り組んでいるところでございますが、テレビの周波数割り当てがなされて現在置局ができてないところは十五ございます。具体的な名前を申し上げますと、徳島県、佐賀県、栃木県、茨城県、長野県、熊本県、青森県、秋田県、岩手県、山形県、石川県、冨山県、長崎県、北海道、鹿児島県ということでございますが、このうち山形地区につきましては今月中にも予備免許に持ち込めるんじゃないかというふうに考えておるところでございます。 FMの場合につきましては、周波数割り当て済みの局でまだ開局ができていないところは十七地区ございます。このうち長野と山梨と埼玉、それから東京、二局目でございますが、これの四地区につきましては既に予備免許中でございます。予備免許に至ってない地区名を割り当て時期の古い順から申し上げますと、先ほどのテレビも古い順番に申し上げたのですが、FMの場合で申し上げますと、石川、山形、千葉、京都、兵庫、高知、大分、福島、奈良、岡山、徳島、鹿児島、大阪というような地区が残っております。
○鳥居委員 東京と大阪の民放FM、これは二波目を実は進めているということで、全国の中では非常に条件のよいという、ちょっと違うといえば違う条件の中にあるだろうと思うのですけれども、それで、今示されましたこれから開局というところの抱えている問題というのは、言ってみれば一本化調整がなかなかできにくいということがせんじ詰めるところのたった一つの理由だろうと思うのです。その一本化ができにくい、一本化調整が難航ということの背景には、もちろん地方経済の基盤が弱い強いという問題もあるだろうと思うのです。 それで、具体的に東京の民放FMの二局目、これはこれまでの経過はどうなっておりますか。
○成川政府委員 先ほども申し上げましたように、東京二局目につきましては現在予備免許に至っておるところでございます。十二月十日に会社が設立されまして、本年十月一日開局の予定で準備を進めているところでございます。 東京第二FMといいますか東京二局目のFMにつきまして申し上げますと、六十年の九月二十日に周波数割り当てが行われまして、このケースの場合も非常に多数の申請者がございまして、四百九十五ございました。これらの申請の一本化につきましては、六十一年の十一月四日に経団連の会長に調整をお願いいたしまして、そのもとで調整作業が続けられてきたわけでございますが、六十二年の十月の初めに一本化が成立いたしまして新たに設立の合意がなされまして、申請が出されてきまして、それがFMジャパンでございます。これに対しまして十月十九日に予備免許を付与したというのが東京FMの第二局目の経緯でございます。 それから大阪の第二FM、大阪のFMの二局目でございます。民放の二局目でございますが、これにつきましては六十年の九月二十日に周波数割り当てを行いまして、割り当てを行った時期は東京と大阪同じでございますが、大阪の場合には二百四十七社からの申請がございました。これらの申請の一本化につきましては、六十二年四月二十八日に大阪商工会議所会頭に調整を依頼しておりまして、現在、大阪商工会議所会頭のもとで調整作業が続けられておるところでございます。まだ一本化に至っておりませんで、予備免許の段階に至ってないわけでございますが、聴取者のためにもできるだけ早くまとまって放送が開始できるように、私どもも側面から援助していかなければいかぬのじゃないかというふうに思っておるところでございます。
○鳥居委員 今、経過を伺いました。 それで、六十年九月二十日に、東京の第二、つまり二波目のFM局のこういう放送局を開局できるということが公表されまして、応募したのが四百九十五社。四百九十五という非常に莫大な件数の申請があり、それを一本化するために、言ってみれば調整が始まった。調整の結果、三十六グループと聞いていますけれども、三十六に絞られたことは事実ですか。
○成川政府委員 三十六グループにグループ化されたことは事実と承っております。
○鳥居委員 それで、これは宝くじを当てるみたいに、申請件数をうんと出しておけば何とかうちの方に来るだろうという手の四百九十五件なんですね。つまり、中身をよく調べてみたら申請件数というのは三十六件だった。この一本化の調整にかかりまして、予備免許に至るまで約二年かかっているわけですけれども、結論が出た。予備免許の段階でどういうまとまり方をしたのかと思いきや、郵政省の元次官殿が電波をもらって社長さんにおさまる。調整役をやっていた人が行司役をおりて相撲をとり始めて、発起人の中に加わって発起人代表になり、しかも新会社を設立するとその中の大立て者になる。こんなような免許のあり方。従来のチャンネルプラン発表、そしてその予備免許をし、開局に至る経緯の中で非常に不可解な点は、この一本化作業ということだったわけですね。 東京における二波目のFMがこの秋開局ですけれども、では一波目はどうだったかといいますと、今から約二十年前、この当時の一本化調整というのは、出てきた件数が四十件余りだったと思うのです。それで、どの人に免許をしようかというのは調整の前にわかっていたのじゃないか、ねらいを定めて免許をしたのじゃないか、私はこういう疑いを非常に色濃く持った。つまり、チャンネルプランを発表してその日のうちに締め切って、それで応募ができた人というのは、これは前もって準備していた人しか応募できなかったはずでありますし、四十数件のうち、審査をしました、そうすると全員が、全申請件数が審査に適合をするわけです。では、四十数件に波を渡せるかというと、一波しかないわけでありますから、郵政省の職員が二人一組になって取り下げをやってもらう。そういう作業の結果一本化ができたと私は承知しております。 今回の場合、見かけは四百九十五件でありますけれども、三十六グループというのが、実はもともと三十六グループがいろいろな形をとって申請をした。なるべく我が方に波をとりたい、こういうことで四百九十五件に膨らんでいった。そして調整作業に入った。三十六グループの中から一人ずつ出てもらって新しい発起人会をつくって、それで新会社に運び込もう。こんなように思えてならないのですけれども、どんなものでしょうか。
○成川政府委員 経団連の会長に調整していただいておりまして、その中に加わっておるわけでございませんのでつまびらかにはしておりませんが、三十六人だけで話し合いをしてやったという、三十六人以下なのか以上なのかわかりませんが、必ずしも三十六人という数に限られているということではないわけでございます。
○鳥居委員 そうすると、今度の法律改正で、従来のチャンネルプラン決定、そして開局に運ぶ手続、こういうことがどんなふうに変わるのでしょうか。
○成川政府委員 先ほど来申し上げておりますとおり、チャンネルプランの根拠をより明確にするために、放送基本計画と電波法の方では放送用周波数使用計画ですか、という形であらわしていくわけでございまして、基本的には従来のやり方とそう違いはございません。 放送基本計画の中で放送地域ごとの放送局の数の目標をあらわしまして、それの裏づけ措置として周波数使用計画の中に波があるかどうかということでおきまして、それで申請者を得て比較審査をするなり一本化調整をして、最終的に審査をして予備免許を与えていくということになるわけでございます。
○鳥居委員 非常にうまみのある開局、放送局の放送事業である。そうすると群がる、調整をしなければならない、こういうことが当然伴うわけで、これは郵政省出身の有力者が波を一つずつ持っていくという形は絶対避けるべきだと私は思うのであります。 もう一つ、行司役が絶対この中には加わっていくべきじゃない。行司役がおりて一人で相撲をとっていくみたいな、そういう格好に現実になっているわけですから、今後の免許のあり方についてはこれは一つの教訓だろうと思うのですけれども、どんなものですか。
○成川政府委員 先生お話しの点は役員をどうしていくかといった問題かと思いますが、新会社の役員を選任する方法としては、調整者が各申請者の意見等を踏まえて役員構成案というものを作成いたしまして、これについて全申請者の了承を得た上で決めていくというのが一般的なやり方でございます。 特に、トップ人事につきましては、放送の場合は公共的な性格をかなり強く有しておるものですから、そういう観点から、放送会社の責任者としてふさわしい人格、識見を有する者が望ましいのではないかというふうに私どもも考えております。ただ、申請者の総意で、人物本位というような観点から、調整役をやった方あるいは公務員出身者等でぜひなってほしいというようなことになるケースもかなりあるわけでございますが、人物本位という点から特に不自然ではないのじゃないかというふうに考えます。
○鳥居委員 人物本位であるとかあるいは資本がしっかりしているかどうかとか、全部条件にかなうわけですよ。だから一本化というのは、申請のほとんどがその条件の中にあってなおかつ一本化しなければならないということですから、それなりの合理性、国民が納得する、それこそ二十年に一つ出てくるか出てこないかという波の行方ということですから、一本化という問題は永遠の課題だと思いますから、御検討いただきたい、こう思います。 〔委員長退席、虎島委員長代理着席〕 きょうは放送法改正について参考人にお見えいただいています。一方の当事者である民放連からきょうはおいでいただきました。改正点はもう既に御存じだと思います。 お伺いしたいのは三点ございますが、まず第一点はNHKとの併存体制、これを明記いたしました。NHKのあり方につきましてはいろんな議論があるところだろうと思います。公共放送として赤字財政体質を改善するために副次収入の努力もしなければならない。ですから、NHKとしては節度と、また一定の秩序というのが要請されるだろうと思いますが、民放としてNHKのあり方をどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか、これが第一点。 それから規制の問題です。一面においては免許の期間が延びるとかという形の規制が外れる方向のものがありますけれども、さらに強まると懸念をされている点はどういう点にあるのか。 もう一つは、衛星放送の有料化、認可制ということですけれども、これについての御意見をいただきたいと思います。
○泉参考人 それでは、先生の御質問の第一点の方から申し上げます。 NHKと民放の併存体制というのは民放にとっても望ましいことだし、私たちは、NHKと民放の併存体制というのは、今後とも世界に誇る一つの放送体制としてよいものにしていきたいという基本的な姿勢を持っております。ただ、今回法改正で、従来NHKに準拠するような民放のあり方、昭和二十五年に決まった放送法というのはそういうものだったわけですが、今や全国に置局されております民放の立場を考えますと、NHKに準拠じゃなくて、日本の放送文化というものをNHKと民放が両方手を携えて視聴者に供給しなければならないという立場からいきますと、NHKの性格をもう少し明確にしてほしいという期待を持っております。 今回の改正案で拝見いたしますと、NHKの「目的」の中に、「豊かで、かつ、良い放送番組」というような表現をしてございます。これはNHKだけじゃなくて、放送全体に目的として望まれるポイントだと思います。したがって、それだけがNHKの目的じゃなくて、いわば放送番組の中でNHKは、スポンサーに依存しております民放のどうしてもできない放送文化の面、そういうものをやはり重点に置いていただいて、視聴者に放送文化を偏らない形で均てんしていただきたいという期待を持っているわけでございます。そういうふうにNHKの目的というものがさらに明確化されますと、受信料の制度というのも、受信料の徴収義務に近い、もっと自信のある受信料の徴収制度もできるのではないかというふうに思うわけです。 御参考までに申し上げますと、二年前にイギリスのピーコック調査委員会がBBCに対しまして、公共放送としての番組のタイプは、キーワードといたしますと知識、文化、批判、実験の四つだ。具体的な例としては、一つはニュースとか時事報道、ドキュメンタリー、科学、自然に関するような番組、二つ目には高度の芸術番組、三つ目には商品テスト、政治、イデオロギー、哲学、宗教等すべての領域を対象とした批判的な意見とか賛否両論を明らかにすべきだ。そしてあわせて、受信料というものは物価にスライドするなど一つのシステムづくりをすべきじゃないかというようなことを提案しておりますが、これなども他山の石として、大いに参考になることではないかというふうに思っております。 そのような役割、それから受信料の性格を明定いたさない形で、何となく合理化でやっていけとか、任意業務を拡大したりアルバイトみたいなところで何とか財政をやっていきなさいというような言い方ですと、やはり苦し紛れに傍系の事業の拡大を招いたり、要らざる民放事業との摩擦が起きかねないので、そういう点での今後の行政の一つの監視を、十分厳しくやっていただきたいというふうに考えるものでございます。 〔虎島委員長代理退席、委員長着席〕 それから、先生の御質問の第二点の、番組の規制というか、私たちは番組についての規制というふうにとらえておりますが、私たちは決して、自信を持って威張れるような番組をつくっておりますということは申し上げません。私たちもいろいろじくじたる面もありますし、それだけに一生懸命努力もしているわけでございます。長年にわたってこれは息長くいろいろな方策を議論し、実行してまいっております。 特に最近におきましては、新聞と違って、オンタイムですと、現場の人間がつくった問題がそのまま流れますので、やはり番組制作の段階で職員の基準マインドを徹底させるべきじゃないか。そのためには社長が全社の社員教育をすべきである。民放連でも、全国の民間放送の社員教育担当者を集めまして、今後は社員教育の中で、別に番組制作に携わっている人、いない人にかかわらず、放送基準というものを放送人として身につけなさいという教育をぜひしてほしいということでお願いして、そういう方策も進めております。 しかし、番組をよくするということは民放にとっても永遠の課題でございまして、これでいいということはありません。息長く時間と忍耐を持ってやらなければいけませんし、また、悪いものをチェックするだけでなくて、よいものを引き出してやるというような努力も要るかと思います。したがって、法による規制、それから第三者によるチェック、そういうものは本当に番組をよくするために働くだろうか。やっぱり私たちのそういう自律のやり方をバックアップしていただけるような方式こそ望ましいのではないかというふうに思っております。したがいまして、今回の法律ができましても、この省令にゆだねられたような部分は十分私たちと御相談をいただきまして、そういう自律の効果を発揮できるような方法をおとりいただきたいというふうに期待するわけでございます。 それから三点目の有料放送についてでございますが、二十一世紀を踏まえますと、情報化社会というのは情報が有料になっていく時代だと思います。したがって、民間放送が必ずしもいつまでもスポンサーのお金だけに頼っている時代ではなくなると思います。したがって、有料放送を導入することに踏み切っていただいたのは大変結構だと思います。 しかし、役務だとか料金について認可制を取り入れられたのは少し行き過ぎではないか。これは仏つくって魂入れずといいますか、この民活推進の時代にちょっと逆行するのではないか。余りにも心配が先に立ち過ぎているような気がいたします。 こういう有料制の発展というものは、市場原理に従った自由な営業活動を認めることによって拡大していくわけですから、もし御心配があるなら、そういう心配があらわれた時点でそれを防ぐような措置を講じても遅くはないのではないかということで、有料放送につきましては賛成でございますが、その運用につきましては、ぜひもっと自由度を広めた、認可じゃなくて届け出制にするとか、そういうことをお考えいただきたいという希望がございます。 以上、三つに対してお答えいたしました。
○鳥居委員 どうもありがとうございます。 NHKと民放との併存体制ということでありますから、NHKの側にもひとつお考えを伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○林参考人 お尋ねの公共放送、民間放送の併存体制の点につきましては、NHKといたしましても、この併存体制というのは相互に啓発、発展するための放送制度の根幹をなしておるものというふうに理解をいたしておりまして、併存体制につきましては今後とも放送制度の基本とすべきだというように考えております。 NHKといたしましては、併存体制のもとにおきまして今後の情報化時代に向けましての公共放送としての役割を果たしていきたいというように考えておるわけでございまして、そのためには、組織原理を異にするNHKと民間放送がそれぞれにすぐれたよい番組を提供していくということで、社会全体としての放送文化の発展に寄与していかなければならないというように考えておるところでございます。 その場合に、公共放送といたしましては、報道、教養、教育、娯楽の各番組を通じまして、その総合的な運用の中の調和あるサービスということが必要かというように考えておりますし、また高度情報化の中で、ただ単に番組を放送するだけではございませんで、いわゆるNHKの蓄積いたしてまいりましたノーハウあるいは技術等について積極的に社会に還元していく、そういった中において、より効果の上がる、また効率的な事業の運営ということにも資する体制というものが必要だと考えておる次第であります。
○鳥居委員 ありがとうございました。 いずれにしましても放送事業というのは、中立性という意味からも、また番組編集の自由を守っていくという報道の自由を守り抜くという上からも、やはり公権力の介入というのは排除できるような仕組みの上からも保障されてなければならないのじゃないか、こういうふうに思うものですから、併存体制を郵政省によって保障されるという形はあるべきじゃないという意味で直接御意見を伺いました。きょうは参考人の皆さん、ありがとうございました。 私の質問は以上で終わります。ありがとうございました。
○塚原委員長 伊藤忠治君。
○伊藤(忠)委員 まず初めに、同僚議員の方からも集中して質問などが出ておりました今回の法改正に対する問題でございます。 今回の法改正の理由ということについて、現状追認、長期展望に立った改正ではない、こういうふうにお聞きをしているわけでありますが、私、思いますに、今日時点におきましても、このニューメディア、これは大体緒についたものもございますが、今後このようにニューメディアが発展をしていくのではないかというふうに判断できるところに来ているのではないか、こう思っているわけであります。恐らく郵政省におかれましても、専門家でございますからそのあたりはきちっと絶えず分析をなさっていると思いますので、そういう現状認識について気持ちが合うのかどうかという点をまず第一点、お伺い申し上げたいと思います。
○成川政府委員 先生おっしゃいましたように、ニューメディア、特にハイビジョンあるいはデータ放送、ファクシミリ放送、いろいろな面での技術開発が非常にテンポが遠く、かつ広範囲にわたっているわけでございます。しかしながら、現時点におきましては、二十一世紀にどうなるのかというようなことを定かに見通せるような段階ではございませんし、また、国民の需要が那辺にあるかといった点につきましても十分把握しかねる状況にあるわけでございます。 そういう観点から今回の放送法改正では、まず放送の発展してきている現状に合わせて法律改正をさせていただきまして、今後、ニューメディアの開発あるいは進展等に合わせまして必要があればその都度適時適切に法改正案を提案させていただきまして、また御審議いただきたいというふうに考えて、今回の法提案をさせていただいたような次第でございます。 〔委員長退席、小澤(潔)委員長代理着席〕
○伊藤(忠)委員 そうすると、こう理解させていただいていいのですか。少なくともこれからは、衛星放送が今日では非常にニューメディアを代表する問題でもありますが、全体のニューメディアとしては、サービスとして定着をするというのですか、十年くらい先のこととしてお考えなのですか。今二十一世紀が出てきましたからちょっと疑問に思うのですが、そんな先の話を今議論しておるつもりは私はございませんので、どうですか、その辺。
○成川政府委員 ついつい二十一世紀というお話をさせていただいたような次第でございますが、二十一世紀を見通して法律改正を考えるべきじゃないかというような御意見等もいろいろなところからございましたものですから、ついそういう言葉を使わせていただいたわけでございますが、私どもといたしましては、そういう技術開発の動向あるいはニーズ等がある程度見通せる段階におきましては、その都度適時適切に法改正あるいは制度改正等を図っていきたいというふうに考えているわけでございます。さしむきは、六十五年に打ち上げられますBS3を使いまして日本衛星会社が衛星放送を開始することになっておりまして、その場合には有料放送と広告放送でやるということになっているものですから、その準備等も含めますと今回の法改正で有料放送制度を導入せざるを得ないというような観点から、二年後のことでございますが、今回の法改正に入れさせていただいたような次第でございます。今後とも必要があれば、先生おっしゃったように法改正、制度改正に努めていきたいというふうに考えております。
○伊藤(忠)委員 おっしゃいますとおり、もちろん展望するのは二十一世紀なのですけれども、抜本的な法改正に着手をする必要性は遠くない時期に迫られていると私自身も考えているわけです。それの起爆剤というのですか、非常に大きなインパクトを与えますのは、衛星放送が本実施の格好でサービスが行われていく。もちろん星そのものが安定をしてくるわけですし、これは衛星放送の機能だけではございませんで通信衛星とも融合しながら、放送というものの既成概念を乗り越えたサービスというのがそれぞれの事業者、業界からはニューメディアとして編み出されてくるのではなかろうか、そういうような状況の大きな変化ということではないか、私はこう思っているわけですね。 そうしますと、衛星放送が六十五年、六十六年にスタートをしていくわけですから、このあたりからいわゆるニューメディアのサービスというのが社会に花を開かせていく、ほかのメディアも触発をされていくというふうに考えていいのではないか。そのときは抜本改正というのはどうしても避けて通れないことであろう。今日の部分的な手直し、追認の格好での法改正はやるにしましても、やはりそういう行く先をにらんで、その時点では抜本改正に着手せざるを得ないであろう、避けて通れないであろうと私は考えるわけですが、この点について局長の見解を伺っておきたいと思います。
○成川政府委員 先ほど来繰り返しお話し申し上げておりますように、二十五年に制定されて以来、法律の枠組みとしてはほとんど変えずに部分的な手直しをして今日に至っているわけでございまして、それを現状に合わせて法律構成も改めて、基盤づくりといいますか将来に対応し得るような形にしているわけでございます。今後は、その基盤ができますと、ニューメディアと先ほど先生おっしゃったのは通信と放送の融合問題とか新しい問題も含んでおられるのだろうと思いますが、そういうものをどう切り分けるかといった問題等も含めまして、将来は必要があればその都度改正していくことによって需要等にも対応できるのじゃないかと考えているわけでございます。
○伊藤(忠)委員 そういうことを展望されて、郵政省としては既にそういう有識者の協力を得ながら検討、議論は進められているわけですか。
○成川政府委員 通信と放送の境界領域的なサービスというものも開発されていくのじゃないかということは予想されているところでございます。この問題につきましては、先生も御承知のとおり、先般電気通信事業法の施行状況とその見直しについて電気通信審議会で検討を行っていただいたわけですが、三月十八日に提出していただきました電気通信審議会の答申の中でも、今後速やかに放送と通信の境界領域的な分野について検討に着手すべきであるということを求められております。郵政省としてはそういう有識者の方々の御意見、御答申等も参考にさせていただきながら、多角的に検討していかなければならない分野ではないかと考えております。放送、電気通信両分野にまたがる問題でございますので、私どもも真剣に取り組んでいきたいと考えております。
○伊藤(忠)委員 放送法の問題についてはどういう場で議論が行われているのですか。
○成川政府委員 今回の放送法改正の関係につきましては、二年弱だったと思いますが、放送政策懇談会の中で有識者の方々にお集まりいただいていろいろと御議論いただきまして、その報告も参考にさせていただき、またいろいろな関係者の方々の御意見をお聞かせいただきながら成案を得させていただいたような次第でございます。
○伊藤(忠)委員 この放送法にかかわって参考にしたという場は放政懇なんですが、これは今後の放送法のあり方について放政懇の場を継続的に持たれていくのか、その点どうでしょうか。
○成川政府委員 先ほどの放送と通信の境界領域的な分野につきましては電気通信審議会で御議論いただくというふうに承っておりますので、私どももそちらの方に私どもの考え方を反映させるといいますか、御意見を求められればお話し申し上げて、その中に盛り込んでいただくように努力していきたいと思います。
○伊藤(忠)委員 どうもよくわからぬわけですが、私は今通信のことを言っているのじゃありませんで、放送法の抜本改正が必要であろう、それも郵政省の独自の判断でやるということではなくて有識者にいろいろ御協力をいただく、検討いただくという場はおありなのでしょうか、あるとすればそれはどういう名称の場なのでしょうかということを聞いているわけでありまして、その点についてお答えいただきたいと思います。
○成川政府委員 先ほど、境界領域的な分野につきましては電気通信審議会の方でお取り上げになるということでございますので、そちらの方に御意見等も求められれば申し上げていきたいということで申し上げたわけでございますが、放送関係につきましては、現在放送法及び電波法の一部改正案について御審議いただいているところでございまして、それの後につきましてはさしむき具体的にすぐに放送法改正関係について着手していくというようなことは考えておりません。しばらくは、基盤づくりができたので、六十五年に有料放送が実現するわけですが、そのころまでは十分もち得るのじゃないかと思っております。また、放送関係一般につきましては電波監理審議会等でもいろいろ御意見等も聞かせていただいているわけでございますが、それらも参考にしながら今後の対応を考えてまいりたいと思います。
○伊藤(忠)委員 そうしますと、電気通信審議会と電波監理審議会の性格というのは全く一緒ですか。
○成川政府委員 電波監理審議会につきましてはいわゆる訴願前置的な性格も持っておりまして、電気通信審議会とはその委員の任命の仕方についても違いがあることは御承知のとおりであります。電波監理審議会につきましてはたしか両院の同意を得て委員を任命するという形になっておると思いますが、電気通信審議会の方は郵政大臣が任命するというような形でございまして、かなり性格を異にしているかと思います。
○伊藤(忠)委員 今回の法改正については放政懇の提起を参考になさったという答弁をいただきましたが、電波監理審議会からは何らかのそういう提言はあったのですか、またそれをしんしゃくされて今回の法改正に当たられたわけですか、その点どうでしょう。
○成川政府委員 電波監理審議会にも原案につきましては御説明申し上げまして、御意見も聞かせていただきまして、今回の法案提出に結びつけさせていただいた次第でございます。
○伊藤(忠)委員 そうしますと、大臣が諮問をなさって一定の建議というかそういう答申のようなものをお受けになって今回の法改正に当たられた、こう理解してよろしゅうございますか。
○成川政府委員 原案につきまして御説明を申し上げさせていただきまして、それにつきまして御意見等を聞かせていただきまして取り込んだということでございまして、郵政大臣が諮問して答申を得たという形ではございません。
○伊藤(忠)委員 電波監理審議会の位置づけというのが私はよくわからないわけです。電気通信審議会というのはそれなりにわかります。電波監理審議会は別に答申をしたわけではなくて、一応の要綱なりができた段階で意見があればいただきたいということでやられたのじゃなかろうかと想像いたします。放政懇は、長期展望も含めて現状いろいろ問題があるからどんなものだろうというので、それこそ諮問のような格好で問われまして、一定のものが提起をされて、それを踏まえての今回の法改正ということになった、私はこう理解をいたします。そうしますと、電波監理審議会は一体どういう役割を果たすのでありましょうか。どういう位置づけなんでありましょうか。ちょっと私は不勉強なのでお聞かせいただきたいのです。
○成川政府委員 先生御案内のことをくどくど申し上げて恐縮ですけれども、電波と放送の規律に関する事務の公平かつ能率的な運営を図るために、その事務に関する事項を調査審議して郵政大臣に必要な勧告をし、というようなことで電波法九十九条の二に書いてある規定のとおりでございます。それと、先ほど来出ております郵政大臣あるいは地方電気通信監理局長あるいは沖縄郵政管理事務所長の処分とか、あるいは有線テレビジョン放送法とそれから有線ラジオ放送業務の運用に関する規律に基づく郵政大臣の処分に関しまして——先ほど言葉が漏れまして、電波法に基づく郵政大臣の処分とかあるいは今申し上げました法律に基づく処分につきまして不服申し立てについて審査及び議決をするという任務を持っている機関でございます。先ほど申し上げましたように、訴願前置といいますか不服申し立てについて一次的な審査をするという権限を有しているわけでございます。 従来から私どもは、放送局に予備免許する等の際には必要的諮問事項というようなことからいろいろと法律上定められております事項に従いまして諮問し、答申をいただいて、それを尊重して私どもの行政に生かさしていただいているようなところでございます。 〔小澤(潔)委員長代理退席、委員長着席〕
○伊藤(忠)委員 そうしますと、おっしゃいますとおり性格的には電気通信審議会とやはり違うわけですよね。そうしますと、いろいろな行政を行っていくに当たってどのような政策を持つべきか、あるいは法改正なんかまさにそうだと思いますが、そういうときには電気通信審議会が、言うならば大臣が諮問をなさる、その受け皿である諮問機関である。そうしますと、そこで放送法に係る問題も皆電気通信審議会でやっていくという、こういうことなんでしょうか。
○成川政府委員 先ほど、境界領域的な問題につきましては電気通信審議会で御論議いただく、どちらか定かじゃない分野でございますので電気通信審議会で御議論いただくわけですが、電気通信審議会は先生御案内のとおり、もともと放送関係につきましては除外しておりまして審議の対象にはしておりません。私どもは、もしそういう形でやるとなれば別の放送政策懇談会というような任意の懇談会として既に設けさしていただいて御議論いただいているわけですが、今後そういう状況になればいろいろな手だてを考えていかなきゃいかぬかと思います、有識者の方々の御意見を聞かしていただく場をつくろうとすれば。というふうに考えますが、現時点におきましては今回の放送法改正をさしていただきまして、六十五年ぐらいまでは、非常に短いといえば短い期間かもしれませんが、見通しを立てて放送法改正をさしていただきまして基盤づくりをしているということでございますので、その後直ちに次のステップに取り組むべきだというふうな考え方は私ども現時点には持っておりません。
○伊藤(忠)委員 説明をお聞きしましてわかりました。電気通信審議会はそういうことなので、放送に関することはやってないわけですよね。電波監理審議会というのは電波監理の、言葉は悪いですが、やはり大臣の行政をやられるその特定の分野を言うならば担当なさっている、こういうふうに、表現は正しくないかもわかりませんが、そういう理解をさしていただきます。 そうすると、放送行政に関する将来はどうあるべきか、現行法制とどういう問題があるのかということの未来を展望した意見具申をいただく、大臣の立場からすれば諮問をなさるという受け皿は特段ないんですよね。ですから、そういうものはぜひとも、今日のニューメディアでこんなに議論も沸騰している現状からするならば、特に日本が放送衛星というのを世界に先駆けて花を開かそうとしている、そういうことなんでもありまして、ということを考えますときにどうしてもやはりそういう場というのは必要なんじゃないか、私はこう思います。さまざま各界の議論もありましょうし、そういうものを聞きながら誤りない結論を出していくということが抜本改正の過程では不可欠ではなかろうか、このように私は思います。局長、そういうことはわかるけれども、特段法改正に向かってそういう場を、受け皿をつくるという考え方はないというような意味のことを今もおっしゃっているように私はお聞きしたのですが、それではちょっと後ろ向きではないのか。実際に審議会はないんですものね。だから放政懇をつくられた。それは今回の法改正でもって一応任務が終わったとするならば、これからの未来に対する課題解決のためにどういう場を想定されているのか、構想されているのかということを積極的に伺わないと議論が前に進んでいかぬように思うのですが、局長どうですか。
○成川政府委員 今先生おっしゃったような役割を電波監理審議会にやっていただくのが適当かどうか別としますと、電波法九十九条の二に書いてありますとおり、電波監理審議会の電波の規律に関して調査審議して意見を勧告するという権限は一応有しているわけでございます。私ども、ちょっと消極的に先生に聞こえたかもしれませんが、現在法改正を提案させていただいているわけでございまして、私どもとしては現状に合わせるという形でございますが、最上のものといいますか現時点にふさわしい改正内容を盛り込んだ法案を提出させていただいているわけでございますので、それからすぐに法改正について着手すべきという事項があるわけでございませんので、それらにつきましては、先生の御意見等も参考にさせていただきながら今後の検討課題にさせていただきたいというふうに思います。したがいまして、今直ちにそういう場をつくってということは考えておりません。
○伊藤(忠)委員 長期展望に立ったことはまた別なんだ、だからそれまで先のことを手がけていくためにはしかるべき場というのは今日は考えてない、こういうことなんですが、しかし、今回の改正で出されている問題というのは、将来の言うならば橋渡しみたいな問題が多いのですよ。有料放送だってそうでしょう。有料放送という制度を新たに現行制度にさらに加えていくわけでしょう。これまでなかったことですよ。これはやはり、これからも衛星放送が本格化します、ニューメディアが出てきますということで有料放送という制度を新たに加えるわけでしょう。それからチャンネルプラン、これは基本計画の話でも、これまでは政省令でやってきたものを法定するわけでしょう、明定していくわけでしょう。だからこれは将来に対する重要な橋渡しなんですよ。そこである時点でぶっちぎれて、それから先はもう全然違うんだという問題ではないんですよ。 午前中の審議でも、局長、答弁でおっしゃっているように、これは基盤形成である。そうでしょう。基盤形成なんだと言われるんですから、橋渡っているのです。パイプなんですよ。そういうふうにすれば、やはりそういう受け皿というものを想定というかお考えいただかないと、ではそれはもう郵政省が考えて、電波監理審議会、わかりました、それは諮問じゃないですものね。そういう場というものをつくっていただかないことにはいかぬのじゃないか、私はこの点を強調したいと思いますが、どうですか。
○成川政府委員 たびたび繰り返しますが、今直ちにそういうことに着手する段階ではないということを申し上げているわけでございまして、先ほど来先生からもお話がございましたように、将来のことを考えましたときには長期展望に立ってどうあるべきかというようなことから常に勉強していかなければならないわけでございまして、先生の御意見等も参考にさせていただきながら、近い将来になるというふうに思いますが、そういう場で有識者の方々等から御意見を聞かせていただきまして、那辺に改正の必要性があるか、あるいは将来のビジョンというのはどういうものかというようなことを考究していかなければいかぬ場面が来るかというふうに考えます。
○伊藤(忠)委員 次に移らせていただきます。 放送普及基本計画と、実は電波監理審議会の問題にも係るわけですが、今回の改正でもって法的な根拠を与えた、こういう点について、私たちも、政省令でやるとかというよりも、法的にそのことがきちっと整理をされるという点では評価できるんじゃないか、こういうふうにも思うわけですね。 ただ問題なのは、今も議論がございましたとおり、チャンネルプラン、電波を監理する、どのようにそれを仕切っていくか。これは非常に貴重な資源でございまして、しかも、国民の利便、福祉にこたえるものでなければいけませんし、公正な場でそれがやられなければいけない、こういうふうに思うわけです。さらに加えるならば、利用者のそういう声というのが十分反映できるような場になっていなければいけない、こう思うのですが、やはり大臣の権限に属する問題でございまして、そこで結論が出されていくということについては、これは正しく処理をされている段階では問題は起こらないとは思います。しかし、どういう結論が出ようと、こういう直裁的に大臣の権限に属していくということは、本来のあるべき姿としてはやはりそうあってはならぬ、むしろこれは開かれた場、あるいは国民の代表が集まって、そこで協議をされ、合議によって一定の結論が出されていくという場にすべきではないのか、この方がよりベターである、このように私は思っているわけです。 現在の聴聞そのもののあり方についても、本当に気兼ねなく異議申し立てができて、そこで本当に主張そのものが尊重されて結論が出されているかといいますと、これはやはりいろいろ議論を呼んでいるところでございまして、ですから、そういうものにふさわしい場としてこの電波監理審議会が機能をもっと充実強化をして、そこにゆだねられてチャンネルプランなんかは決められていくということの方がやはりベターなのではないか、私はこういう考え方に立っているわけですが、その点についてどのようにお考えでしょうか。
○成川政府委員 今回、チャンネルプランを明確化するということで、法律に放送普及基本計画を定めさせていただくということにしたわけでございますが、この制定あるいは変更につきましては電監審の必要的な諮問事項といたしまして、今回の法改正におきましても、電波監理審議会の機能強化については十分配意しているというふうに考えております。単にこれだけじゃなくて、チャンネルプランのもう一つの枠であります放送用周波数使用計画につきましても、その制定または変更につきましても電波監理審議会の必要的諮問事項として諮問して、電波監理審議会から答申を受けて、それを尊重して決めていくということにしたいということで提案させていただいているような次第でございます。
○伊藤(忠)委員 どうも何か、もっとフランクに御答弁をいただけるとありがたい、こう思うのですが、結局、今回のチャンネルプラン、基本計画の策定については、そこまで踏み込んで法改正をなさったわけですから、これだったら、あとは決められたことについて大臣がそのままずっとやっていけるということで、ますます権限強化につながるのではないかという、そういう受けとめ方を私たちはしているのです。これは一般の電気通信分野と比較をいたしますときに、報道、言論の関係にかかわるものですから、やはり同じレベルで議論することはできない、またしてはいけない。したがって、その点を私たちとしてはより憂慮をしているわけです。 これは歴史を語るまでもなく、一時期はそういう独立委員会のような格好で出発しているわけですね。あのときにそれが弊害があったかどうか、どうも機能しなかったとかという総括がその当時歴史的になされて今日の審議会の格好に再編成されたのではございませんで、いろいろな取り巻く事情などがあって今日を迎えてきていると思うのですね。ですから、本来ならば、電波監理審議会の言うならば位置づけなり権限の問題についても、そういう電波監理審議会がむしろこの放送普及基本計画などは一応の結論を出し、大臣にそれを具申をし、じゃそれでいこうかというような格好でやられていく方がいいんじゃないですか。実際、今回の改正ではそういうふうにやられるのですか。
○成川政府委員 先ほどからお話し申し上げておりますように、今、郵政大臣の権限を強化しようなんという考え方は毛頭ございませんで、現在チャンネルプランという形でやっておりますものの根拠をより明確にしようということで考えているわけでございます。 放送普及基本計画でございますが、技術の進歩や需要の動向に応じまして国民に適切な放送サービスが提供され、あるいはその普及発達が図られるようにするために、郵政大臣がその放送普及基本計画というものを定めまして、またそれと同時に、必要な措置を講じていくことができるようにするというものでございます。 これにつきましては、先ほど来申し上げておりますとおり、策定あるいは変更につきましては、電波監理審議会に郵政大臣が諮問しなければいかぬということにしております。電波監理審議会は、先生からもお話がございましたように、諮問を受けたときは聴聞ということで国民の皆さん方の御意見を聞かせていただく場も設けられるわけでございまして、計画の内容につきましては、したがいまして、そういう電波監理審議会の場等を通じまして適正を確保することができるのじゃないかというふうに私どもは考えているところでございます。
○伊藤(忠)委員 現在の電波監理審議会というのはそれほど強力な権限を持っておりますか。例えば、大臣から諮問がありますね、それに答えますね、そうすると大臣は尊重なさるわけですね。だから、独立委員会の格好になっていないものですから、やはりそれは意見を言うということにすぎぬ。言うならば一つの下請機関みたいなものでしょう。私はそう理解しておるのですけれども、違いますか。
○成川政府委員 郵政大臣は電波監理審議会の答申を尊重してやらなければいかぬということになっておりまして、御意見等をも十分踏まえて行政処分等をしているわけでございます。
○伊藤(忠)委員 いずれにしても、時間の関係がありますから突っ込んだ議論ができずに残念なんですが、次は、放送番組の審議機関のことについて質問をさせていただきます。 番組審議機関を設けることに改正で決められているわけですが、本来この番組審議機関の設置というのは、番組の質的向上はあくまで放送事業者の自律的な努力に任せるのが基本ではないかと私は思っているわけでございます。審議機関というのはそういう意味では補助的な役割を担うものである、このように位置づけるべきであると思うのですが、この点についてお伺いいたします。
○成川政府委員 現在の放送法におきましては、放送事業者による自律的な番組の質的な向上を図るための機関として、放送事業者みずからが放送番組審議機関を設置すべきことを規定しておりまして、審議機関の位置づけというのは明確になっているところでございます。放送番組の編集につきましては、あくまでも放送事業者の自律にゆだねられているということでございます。この考え方は、今回の法律改正、番組審議機関の活性化というようなことでお願いしているわけでございますが、その考え方自身は何ら変更しているものではございません。番組審議機関はあくまでも放送事業者みずからが設置してやっていくということでございます。
○伊藤(忠)委員 次に移りたいと思います。 番組審議機関の答申だとか意見概要の公表義務、公表の手段、方法などの省令化を規定しているわけですが、これは放送事業者の自主的運営を尊重すべきであって、省令等でそのことを細かくきちっと決めることについては問題がある、このように私は考えているわけですが、そういうおそれはありませんでしょうか。
○成川政府委員 審議機関は、一般視聴者を代表して放送番組につきまして意見を述べるとかあるいは答申をするとかいうようなことで、放送番組の適正といいますか質的向上といいますか、そういうものを図るための機関でございます。 それで、今回考えております省令の中身は、公表の仕方等につきましてやるわけでございまして、放送事業者の自律につきましてとやかく言うというものではございません。審議機関の活動成果である答申とか意見というものは広く国民といいますか一般視聴者に知らせるということが肝心でございまして、それによって審議機関と一般視聴者との結びつきが深まって、視聴者の放送番組に対する意向というものも番組審議機関あるいは番組に反映してまいりまして、番組の充実向上を図れるのじゃないかということを期待してこのようなことにしたわけでございます。 審議機関の答申とか意見の概要の公表につきましては、特段の定めがないときは各放送事業者間で公表の程度に格差が生じておりまして、場合によっては実効性のない方法によって公表がなされておるというようなことで、審議機関の活性化を図るためにも公表義務を課す趣旨が生かされないおそれもあるわけでございます。したがいまして、公表義務の実効性を確保する必要があることから、郵政省令で公表の仕方、公表の方法を定めることにしたものでございまして、従来とその点は、公表を義務づけたという点は変わっておりますが、番組審議機関の性格を今回の改正によって変えるものではございません。
○伊藤(忠)委員 番組審議機関に対する位置づけは全然変わってない。問題は、議論をしたりその意見などを公表することは義務づけて、はしの上げおろしまで、これは省令になるのですかあるいは規則になるのですかわかりませんが、そういうもので細部にわたってまできちっと規定をしていくというところが僕はわからぬわけですよ。それこそ基本は、やはり審議機関を設けて、そこで議論をなさって、それは公表してくださいよということがきちっと基本が決められれば、あなたはどこにビラをまけだとか何に掲載せいだとかという細かいところまでここで決めるということは、どうなんでしょうか、そういう感覚にむしろ問題があるのじゃないですか。すべてそういうことを縛るというのですか規則できちっとするというところに、放送業界からいろいろと問題が出てくるということにはなりませんか。それこそ細かいところまで要らぬのじゃないかと私は思います。
○成川政府委員 番組審議機関の議論、いろいろあるわけでございますけれども、そのやりとりまで細かく公表しろということを求めているわけではございませんで、諮問がなされて答申が出た場合に、骨子といいますか概要といいますか、そういうものを公表してほしい。あるいは審議機関としてまとまった意見を出す場合もあり得るわけでございますが、その際にその概要を公表してもらいたいということ。公表の仕方につきましても、これしかないのだ、これ以外やっちゃいかぬというようなことを求める考えはございませんで、その内容といたしましては、当該放送事業者の放送とか新聞その他、なるべく多くの視聴者が公表内容を知り得るような方法によってやってほしいというようなことを考えております。省令の中身といたしましてはそういうことを考えているわけでございます。したがいまして、番組審議機関の性格自体がそれによって変わるというようなことはないし、また、変える考え方はないわけでございます。
○伊藤(忠)委員 そういう省令で規定をされる場合には、関係業者の皆さんの意見は聞かれるわけですか。それとも、もう郵政省としてはこういうふうにイメージをされて、そのようにやっていこうということを相談なしに決められていくのですか。その点はどうでしょう。
○成川政府委員 省令の中身である公表の方法でございますが、これにつきましては常識の範囲内で、先ほど申し上げましたようにこれといった決め方をするわけじゃございませんで、幅広くやりましてその中で選択をしていただきたいというふうに考えております。御意見等につきましても、放送事業者等から御意見があればお聞かせいただきまして、それも参考にしながら詰めていきたいというふうに思います。
○伊藤(忠)委員 次は、NHKの業務について質問をいたします。 この第九条の第三項に係ります目的達成業務というのがあるのですね。しかし、目的達成業務それ以外に附帯業務というのはあるのかないのか、この点はどうでしょうか。私が言いたいのは、この法文ですね、法律を見ますと、全部目的達成業務なんですね。ですから、目的達成業務ですべていかれるのか、今後その範囲でやられていって附帯業務というのは一切考えられていないのか、区別がどうもはっきりわからぬものですからお聞きしているのです。
○成川政府委員 九条の第一項が本来業務といいますか、本来必須業務といいますか、そういうものを規定しているわけでございまして、第二項の方で「第七条の目的を達成するため、次の業務を行うことができる。」ということで、その中に「前項の業務に附帯する業務」等も含めまして、「中継国際放送を行うこと。」あるいは「放送番組及びその編集上必要な資料を外国放送事業者に提供すること。」「多重放送を行おうとする者に放送設備を賃貸すること。」等々の規定を掲げているわけでございます。 第三項がそれ以外、一項と二項以外の新しい業務を規定しているわけでございまして、本来の目的の達成とは別に、従来からいろいろとNHKの予算審議のときにも御議論ございましたけれども、NHKが長い間蓄積してきたノーハウをあるいはホール等を国民の皆さん方に還元すると同時に副次収入を得られるようにしようということで、その規定を書いているわけでございます。三項の一号がホールの賃貸等を考えているわけでございまして、二号の方は、NHKは番組づくりに長い間蓄積されたノーハウを持っているわけでございますが、公共的な機関等から依頼を受けたときに番組づくりをあいている時間にやってあげて、そのかわりそれに対応する適正な対価をいただこうというようなことを考えているところでございます。
○伊藤(忠)委員 ということなので、附帯業務というのは考えられてないわけですね。
○成川政府委員 第二項の第二号に「前項の業務に附帯する業務を行うこと。」というのがございまして、これが一般的にといいますか、本来業務をやるために付随して生ずる業務につきましてはこの第二項の第二号で附帯業務としてやるという形になるわけでございます。
○伊藤(忠)委員 ですから、今回の法改正で、いわゆる施設や設備を一般の利用に供し賃貸するとか、あるいは業務委託というのですか、これは三項の一、二号に限定列挙でございまして、附帯業務というのは二項の二号にあるわけです。これが附帯業務だ。ですから、目的達成業務の限定列挙で、この業務に限ってやっていこう、こういう理解でいいのですね。
○成川政府委員 今回追加した事項は先生おっしゃるとおり九条の三項の一号、二号でございまして、これは放送を行うという本来の目的達成とは別に、NHKが従来から持っておりますノーハウの利活用あるいは関連施設の有効活用ということによって同時に副次収入を得て経営財源の一部にしていこうということでございます。したがいまして、先生おっしゃるとおり一号、二号は限定列挙されているところでございます。
○伊藤(忠)委員 今後状況を見てこの業務の範囲を幅を持たせていくというようなお考えはおありでしょうか。
○成川政府委員 九条三項の一号、二号につきましても、公共放送としての使命、役割を逸脱しない範囲内において、あるいは民放業界との関連等も念頭に置きながらやっていくべきことでございまして、これを次々とふやしていくというような考え方は持っておりません。
○伊藤(忠)委員 次に、NHKに有料放送の道を閉ざしているわけです。これは民放の場合には有料放送の道を開くということですが、NHKはそうでない、この理由はどういうことでしょうか。
○成川政府委員 今回、有料放送の導入につきましては、先生のお話にございましたように民放に限ることとしております。NHKというのは受信料という特殊な負担金でそれを経営基盤として成り立っているわけでございまして、その考え方というのは定着してきているのではないか。広く国民から直接収納する受信料を基盤として国民に放送を最大限に普及していくことを使命とするという考え方は従来から定着してきているのじゃないかというふうに思います。 NHKが有料放送をやるということになりますと、NHKの本来の性格といいますか、これに大きな影響を及ぼすということも考えられますので、将来どうなるかというのは、ずっと先はわかりませんが、慎重に検討していかなければならない問題だと思います。民放とNHKとの性格の違いがぽやっとしてくるといいますか、あいまいになってくる懸念もございますので、現在受信料という特殊な負担金でやっているNHKの制度自体の根幹をも揺るがすことにもなりかねませんので、そういう考え方につきましては今後慎重な検討が必要というふうに考えます。
○伊藤(忠)委員 おっしゃる理由づけはよく理解できるわけです。しかし、公共放送と一般放送の性格なり役割なり位置づけですか、そういうものが違いますから、だから料金だって今は受信料の格好なんですけれども、将来はやはりニューメディアを開発し、それを国民にどう還元していくかという場合に、そうでなくとも星の場合には非常にリスキーなわけでしょう、そういう将来のことを考えますと、今局長がおっしゃったような理由だから有料放送を公共放送に適用するのは適当じゃないということだけで道をふさぐというのは、どうも状況変化に柔軟に自在に対応し得る道を閉ざしてしまうことになりはしないか。結局のところスクランブルをかけるかどうかというようなところに技術的にはいくわけですね。一般の皆さんがもちろん戦後から始まりまして今日までは公共放送の場合には受信料負担ということできましたけれども、これからはそういう公共放送に対する視聴者のかかわり方そのものも、これまでこうきたんだから、これからもやはりそういう考え方なりそういうスタイルでやっていくんだというふうに硬直的に考えるのは、果たして多様化する状況にフィットしていけるものかなという疑問が私は非常に強いのです。 ですから、今回公共放送には認めていないわけですけれども、そのように法律できちっと決めなくとも、こういう問題はむしろ、それこそ大臣の状況を見ながらの指導というのですか、そういうものがあってもいいんじゃないかと私は思いますね。こういうふうにきちっと縛ってしまいますと、公共放送の場合には絶対にこの道はいけないのだ、そうしたら受信料の負担を、今後衛星放送が始まりますそのときになったら、来年の予算審議には当然問題になりますけれども、いろいろ悩み多い議論がその段階で必要でしょう。そして、きちっとした結論が出ればよろしいけれども、出なかったら第三の方法をどう考えるかということでまた郵政省は郵政省で頭が痛い問題が起こってきはしないのだろうかと私は思うのです。 ですから、何もかもこういうふうに法律できちっと縛ってしまうとどうにもならぬ、一たん決めたら今度は法改正をしなければどうしようもないということにもなりますので、私はそういう気持ちを強く持っておるものですからお聞きを申し上げたわけでございまして、後で大臣にその点も含めて総括的なお考えをいただきたいと思っております。これは確かに将来私が危惧するようなことがなければいいんでしょうけれども、いかがなものかな、こういうふうに思うわけでございます。 いずれにしましても、質問させていただきましたが、改正点の問題を中心にして幾つか疑問点なり議論があるわけでございまして、当面こういう改正で事態を乗り切っていくにしましても、近い将来抜本的な法の改正を避けて通れないのではないか、このように私は痛感をしているわけでございますが、その点も含めて、最後に大臣の御見解を伺って質問を終わりたいと思います。
○中山国務大臣 いろいろな御意見を拝聴いたしまして、電波審議会の問題なんかにつきましても、これは国会で両院の御承認を得るわけでございますので、放送の基本計画とか周波数の問題、これの制定から改正に至りますまで、大変私ども、いろいろと貴重な御意見をこの審議会でちょうだいをいたしております。 今後、先生の今の御指摘を踏まえまして、これからもひとつ、日本の独特な放送体制というものが維持されてまいりますような努力をさせていただきたい、かように考えております。
○伊藤(忠)委員 どうもありがとうございました。終わります。
○塚原委員長 木下敬之助君。
○木下委員 質問いたします。 今回の改正で放送普及基本計画が新設されるということですが、これまではチャンネルプランということでやってきたと思います。このチャンネルプランがこれまで法律上明記されていなかったというのはどういう理由でありましょうか。まずお伺いいたします。
○成川政府委員 チャンネルプランにつきましては、電波法第七条の規定に基づく割り当て可能周波数の有無等の審査のための基準として、電波監理審議会に諮問等の手続を経まして決めてきたものでございます。 チャンネルプランの法定化につきましては、他の規定との関係など多面的な検討を要することから、これまで改正に至らなかったわけでございますが、今回法体系の全般的な見直しをするに当たりまして、NHK、民放連、新聞協会等、関係者からの強い意見もございまして、チャンネルプランにつきましても法定化して、その根拠をより明確化するということにしたところでございます。
○木下委員 放送普及基本計画ということでお伺いいたしますが、これはどこまで具体的な事項を盛り込んでいくのかをお伺いしたいと思います。
○成川政府委員 放送普及基本計画に定める指針等につきましてはいろいろな指針があるわけでございますが、まず第一に「放送を国民に最大限に普及させるための指針」といたしましては、民放テレビの全国最低四波化、先ほど来、話が出ております全国最低四波化、それから民放FMの全国普及、それから今後導入すべきニューメディア等につきまして規定していこう、定めていこうというふうに考えています。 それから、「放送をすることができる機会をできるだけ多くの者に対し確保することにより、放送による表現の自由ができるだけ多くの者によって享有されるようにするための指針」というのがあるわけでございますが、その指針といたしましては、マスメディアの集中排除原則の基本的な考え方をこの中に盛り込んでいきたいというふうに思っております。 それから、「その他放送の計画的な普及及び健全な発達を図るための基本的事項」というのがあるわけでございますが、それといたしましては、放送における地域密着性の確保等を定めることを検討しております。 それから、「放送対象地域」及び「放送対象地域ごとの放送系の数の目標」でございますが、これにつきましては、放送に関する技術の発達及び需要の動向あるいは周波数事情、地域の諸事情等を総合的に勘案して決定していきたいということでございます。 それから放送系の数の目標についてでございますが、これにつきましてはできる限り早期にそれが達成されるよう努力するわけでございますが、それぞれの地域の実情等が異なり、また多数の申請間の調整等の免許処理事務に要する時間も必ずしも一定しないこともありますので、目的達成のための期間を定めることまでは予定していないということでございます。
○木下委員 もうちょっと詳しく教えてください。放送対象地域というのは一体どういうものになるのですか。これは県の単位とか、どんな感じですか。
○成川政府委員 関東のような広域圏もございますが、先生の出身地の大分県などは大分県が対象地域でございまして、今テレビ二波でございますか、ありますから、放送系の数としては二という数になるわけでございます。
○木下委員 いや、広いところもあれば、大分の場合は県だというのですけれども、どういう考え方のもとにその対象地域というのは決めるわけですか。
○成川政府委員 先ほど来申し上げておりますように、周波数事情あるいは地域のニーズ等々を勘案して考えていくわけでございますが、まず放送基本計画は現状を放送基本計画にまとめていきたいというふうに思っております。 現状で申し上げますと、テレビにつきましては関東、中京、近畿というのは広域圏という形でやっておりまして、その他の地域につきましては県域放送を原則としてやっております。ただ島根と鳥取につきましては、相互乗り入れということが言えるのかどうかわかりませんが、二県にまたがる形で放送対象地域を定めてテレビ放送が実施されているところでございます。
○木下委員 今最後に言われた島根と鳥取、相互にやっているのは、二つの放送対象地域が乗り入れておるとなるのか、双方で一つの放送対象地域ととっておるのですか。
○成川政府委員 失礼いたしました。 二県が一つの放送対象地域になっているわけであります。一つの対象地域が二県にまたがっているというわけであります。
○木下委員 それで、それを決めていく基準みたいなものは、今何かがあってしているのではなくて、放送の実情みたいなものから放送対象地域みたいなものを考えておる、こういうことでいいですか。
○成川政府委員 まず、放送法改正後、施行された段階におきまして放送基本計画というものを定めなければいかぬわけですが、十月一日に施行させていただければその時点でつくらなければいかぬわけですが、そのときは現状を放送基本計画の中に盛り込んでいきたいと思っております。それで、今後の放送基本計画というものもそれによって固定するわけではございませんで、事情の変更等によって変えていくわけでございます。それにつきましては、周波数事情とか地域の文化的、社会的な実情だとか経済的な状況とか、いろいろな要素を考え、あるいは国民の需要動向等も見ながら放送対象地域をどうしていくか、あるいは放送系の数をどうしていくかということになるわけでございますが、そういう形で考えてつくり上げていくわけでございます。
○木下委員 そういうことで大分わかりました。今の放送のあり方で一応するけれども、その後の放送対象地域の変更もあり得る、こういうことですね。 それで、幾つか確認したいのですが、今度現状に合わせて近く決まる放送対象地域、その対象地域を二つにまたがって放送するというような放送局もあり得るのですか。 具体的に言いますと、例えば先ほど大分県と言われましたから、大分県も一つの放送対象地域ですね。隣の宮崎県も放送対象地域ですね。島根と鳥取というのは現実がもう両方一緒に相互にやっているから両方で一つの放送対象地域、こういうふうに言われましたので、今後どこかのエリアが両方一緒に相互乗り入れするようなことになったとき、それは乗り入れている両方で一つの放送対象地域というふうに考えてやっていくのか、もともと違う放送対象地域両方に放送できるような放送局の設置を認める、こういうことがあり得るのか、それをちょっと聞いてみたいのです。
○成川政府委員 一つの対象地域に一つの、一つの放送ではなくて数は違いますが、したがいまして、二つの対象地域に対してということではなくて二つの地域を合わせて対象地域として放送系の数を決めていくということになると思います。
○木下委員 わかりました。 ではもう一つの問題ですが、その対象地域内の一つの局に二波許可する、こういうこともあり得ますか。
○成川政府委員 現時点でも大分県には放送系の数としては二つあるわけでございまして、そういう意味じゃなくて一社に対して二波というような考え方かと思いますが、これは集中排除原則とのかかわりでございます。集中排除原則は御承知のとおり、一社が二局支配してはならぬ、あるいは三事業支配といいますか、新聞、テレビ、ラジオ等の三事業支配をしてはならないというような原則を立てて考えてやっているわけでございますので、原則としてあり得ない話だというふうに思います。 ただ、経済事情等々いろいろな要素を考えて、国民のニーズが強いにもかかわらずどうしても放送事業者のなり手がないとか、あるいはそういう形であるならばやれるというような事情等があれば考えられないことはないですが、現時点においてはとても考えられる話ではないというふうに考えます。
○木下委員 原則は原則でございますし、今現在はとても考えてはいないけれども、絶対あり得ないわけではない、こういうふうな御答弁だったように思いますが、各地域の視聴者というのは、東京なんかへ来て、あれだけたくさんのテレビの種類が見られるのを見ると、やっぱり本当にうらやましい思いをしております。マスコミ集中の排除と言われておりますが、たくさん見たいという気持ち、まさにこれにもこたえていく必要があるのではないかと思います。同じ日本の国におって同じように文化を享受していくという意味からも非常にそれを進めていくことが大事だと思います。 そういうときに、どうしても地方に行きますとコマーシャルの収入等も限定されておりますので、それを何局かで分け合うというようなことになればなかなか難しい。そういう中で一つの社に二波許可すれば十分そういったものにこたえていけるというときには、やはり積極的にやっていくべきだと思います。マスコミの集中排除ということを言われましたが、もちろん、マスコミを集中的に全部支配して意識的に左右すれば、これは大変問題があります。しかし、現実にそういうことは余り考えられずに、中央でいろいろな社がやっているものをある程度そのまま流すという基本から考えますと、その地域においてたくさんのものが見られれば見られるほど、やはりいろいろなものが見られるだけマスコミの集中は排除されるのだろうと思いますから、一社に権力が集中するということだけよりも、いろいろなものが見られるという見方から、マスコミが偏らない、こういう目で眺めれば、一社に二波許可したからといって決してマスコミが集中する、このようにはならないかと思います。その点、意見として申し上げておきます。 次に、放送事業者は放送番組の相互の間の調和を保つようにしなければならない、このようにあるようですが、これはどういうことを意味しておられるのか、まずお伺いいたします。
○成川政府委員 現行放送法の第四十四条第四項に番組調和規定というのがあるわけでございますが、放送事業者は教養番組または教育番組並びに報道番組及び娯楽番組を設けて、これらの放送番組の相互間の調和を保つべきであるということを定めているわけでございます。この場合の調和とは、これらの分野の放送番組がいずれも行われており、社会通念上相互の間の内容的な隔たりがないと認められる状態ということでございまして、今回の改正におきましてもこの点は変更しておりません。
○木下委員 番組の一つ一つは、三条の二なんかにありますように、公安及び善良な風俗を害しないとか政治的に公平である、こういったことは番組をつくるプロデューサーなり脚本を書く人なりが考えればできることですが、全体の調和を保つということになると、これは一体どこがどういうふうに責任をとってやっていかなければならないのか。それをきちっと判断するような組織に各放送局というのはなっておるのか。また、それが本当にそうされておるのかどうかを一体どこがどう判断していくのか。また、その調和がとれているかどうかの基準はということになりますとこれは非常に難しい問題だと思いますが、こうやって書くだけではなくて、現実にきちっとそんなふうに実行させていくようなことを考えておられるのでしょうか。
○成川政府委員 具体的な適用の仕方といたしましては、免許を申請する際に放送事業者と予定されている方々がどういう割合で放送するかというようなことで出してまいります。それを判断の一つの基準にしております。再免許時におきましても、過去の実績はこういうふうにやってきた、将来も教育、教養についてはこの程度やっていきたいというようなことで出してまいりますので、それをもとに判断しているわけでございます。現在テレビジョン放送につきましては、免許、再免許の際に条件としてつけておりますものは、教育番組が一〇%、教養番組二〇%確保してほしいということを条件としてつけているわけでございます。
○木下委員 最初に一つか二つしかなかったような時代はそれぞれが調和あるものにしないと見ている人にとっても問題があったでしょうが、これだけたくさんいろいろ出てきて、まして有料放送みたいなものが出てきたときに、有料放送はお金を取って見せるのにそんな教育番組もせにゃならぬ、教養番組もせにゃならぬで、金を取ろうといったって大変難しいでしょうし、その辺はこれだけいろんなものが出ていく中でどう考えておられるのかなと思います。 それともう一つ確認しておきますが、NHKはNHKで幾つか持っていますね、1やら2やら。これはどうなんですか。1は1でやっぱり調和がなければならぬのですか、それとも総合的に衛星テレビまで含めてNHK全体として調和がとれておればいいのですか。
○成川政府委員 NHKテレビは東京でいいますと1チャンネルと3チャンネルとありまして、3チャンネルの方は教育専門にやっておりますものですから、特に報道、娯楽をどれくらいやれというようなことにはしておりません。第1チャンネルにつきましては教育、教養または報道、娯楽ですかにつきまして調和ある放送をしてほしいということでございます。ただ毎日毎日がそういう割合じゃなきゃいかぬとかということでございませんで、ある程度の期間でもってそういう放送が実施できていればよろしいわけでございまして、一日あるいは非常に短い時間でそういう調和をやれということはとても無理な話でございます。 今回の法改正におきましては、先生御案内のとおり、テレビジョン放送とそれからNHKの中波とFMにつきましては調和規定を残すことにしたわけでございますが、民放のやっておりますあるいはNHKのやっておりますテレビジョン以外の民放のFM、中波等につきましては調和規定を適用しないということに改めさせていただくべく提案をさせていただいているところでございます。
○木下委員 NHKの場合、教育の方は全部教育で、無理にその中に娯楽がなくてもいいんだということでございます。そういう目で眺めたときに、民放全体でいろいろなものがある、そのうちの有料放送は娯楽ばかりだって構わないんだ、こういう発想も当然あろうかと思いますので、どうぞ偏らないように全体を見て判断していただきたいと思います。 きょうは質問時間が余りありませんので、ちょっと先に、有料放送の話も出ましたから有料放送について少し尋ねてみたいと思います。 これに「当該受信設備によらなければ受信することができないようにして行われる放送」、このように定義しておると思いますが、これは平たく言うと、要するにスクランブルをかけるというのですか、そのままの画面では見えないようにして放送しなければならぬ。また、受ける方はそのスクランブルを解くことができるようなもので受信する、こういうことですか。
○成川政府委員 先生おっしゃるとおりでございまして、スクランブルをかけた放送を解く機械をデコーダーと称しますが、それを置いていただいて、放送事業者と契約を結んだ方に限って解くかぎを教えてもらって、解いてもとの画面に直して見ていただくという形のものを想定しているわけでございます。
○木下委員 それで、その有料放送を放送する方はスクランブルをかけて出さなければならないということで、かけずに出すと悪いのですか。
○成川政府委員 スクランブルをかけてやらないとその料金を取れないことになりますから、スクランブルをかけずに放送するということは、ちょっと有料放送の時間帯に限ってはあり得ないというふうに思いますのですが、かけ忘れたというようなことでございますか。
○木下委員 全然そういうことを想定していないようですが、一つも不思議な状態じゃないのですよ。例えば、ある程度普及するまでは、こんないい番組をやっているんだということをみんなに見てもらって、ええ、そんないい番組をやっているのかということがかなり知れ渡ってからスクランブルをかけてとか、いろいろあるのですよ、あなたはそんなふうに言われるけれども。これは法律ではどうなっているのですか。
○成川政府委員 どうも失礼いたしました。申しわけありません。 BS3を使って日本衛星放送会社が衛星放送を開始するわけでございますが、それは全部有料放送でやるわけではございませんで、広告放送と有料放送とただのお知らせ的なものもあり得るわけでございまして、そのお知らせ的なものについてはスクランブルをかけずにやって、理解を深めてやるということも考えられるのじゃないかというように思います。 私どもは有料と広告以外は全然やってはいかぬということではございませんで、今の民放でも広告放送以外にもお知らせ等をやっておりますし、今度の番組審議機関の意見の公表あるいは答申の概要の公表等につきましてはみずからの放送を使ってやってもいいということになるわけでございますが、それにつきまして広告料を取ろうなんということは常識では考えられないのじゃないかと思いますので、それにつきましてはお知らせという形で放送事業者がやっていただけるのじゃないかというように考えられます。
○木下委員 僕は法律家ではありませんから余り細かい文章はわからないけれども、要するに、有料放送のところに括弧して書いてあるところでは、「当該受信設備によらなければ受信することができないようにして行われる放送をいう。」こんなふうになっておるけれども、そうじゃなくてもいいということですね。自分のところが料金徴収することを放棄しさえすればそうじゃなくてもいいんだ、こういうことを今明確におっしゃったわけですか。ちょっとそれを確認してください。
○成川政府委員 申し上げましたように、自分自身の負担においてやるという場合は、それは有料放送ということじゃなくてお知らせというような形でやるのじゃないかというふうに思いますので、有料放送であれば、スクランブルをかけた以外のやり方でやるということになると有料放送にはならないということでございまして、裏腹といいますか、そういう関係でございます。
○木下委員 しかし、その免許は一つでしょう。この有料放送なら有料放送と同時に、そういうふうな形でじゃなくてお知らせとかそんなもの、特に自分のところが料金徴収をしないならば無理にスクランブルをかけずに放送するということも一緒に許可するわけですか。いや、ちょっとその辺が、私が今まで思っていたイメージと違うから確認しているのです。
○成川政府委員 有料放送ですべてやらなければいかぬということではございませんで、先ほども申し上げましたように有料放送と広告放送、それから自分自身のお知らせ的なものもあり得るわけでございます。有料放送のやり方といたしましても、従量制とか定額制とかいろいろなやり方があるわけでございまして、それを放送事業者の創意工夫によってやっていただくということになるわけでございます。
○木下委員 今ちょっと確認しておきますけれども、広告料を取ってコマーシャルを出すということも可能なわけですね、ここは。
○成川政府委員 現時点において考えております日本衛星放送会社がやる衛星放送につきましては、従来の大臣談話でも発表しておりますとおり、広告放送と有料放送でやるということでございまして、お知らせはちょっと当然のことでございますのでそれは別にしまして、経営財源としては有料放送と広告放送でやるということできておるということでございます。
○木下委員 今後、一社だけでなくて幾つかできるのでしょうけれども、新しくつくろうとするところが、今のような感覚で言うと、広告収入を得て放送するということで、何もスクランブルを無理にかけなくて有料じゃなくても、その広告収入と放送とでバランスがとれるんだと思えば、スクランブルとか一切関係なしに放送をどんどん進めることもこの中で可能だということなんですね。はっきりしておいてください、現実にどういう解釈が起こるか、これからのことですから。
○成川政府委員 有料放送を行うということで免許を受けた者が有料放送を全然やらないということはできません。有料放送をやるということで免許を受けた限りは有料放送をやってもらわなければいかぬ。その割合等につきましては、免許申請時にその中身などを見て審査させていただくわけでございます。
○木下委員 大体わかりました。 それで、一つ確認しておきます。これは逆に見る方の責任ですが、スクランブルをかけて放送したのを、スクランブルを解く仕掛けを持って、それでスクランブルを解いて見る。これを契約を結ばずにやらなければ違反であるという、これはよくわかります。しかし、スクランブルを解かなくて見る分には責任がないということですね、もちろん、スクランブルかけてないのが出てくるのを見る分には。 その辺で一つ確認しておきたいのは、有線放送みたいな会社が自分のところで受けて、解いて、それから有線でスクランブルのないものを出していきますね。それを個別に見る人には、直接にその有料放送を出している会社に対して何か契約を結ばなければならぬ、直接に結ばぬで見ちゃいけないということはない、こういうことですね。
○成川政府委員 CATVを使って衛星放送を受信するケースとしてはいろいろなケースが考えられると思います。CATV事業者自身が衛星放送会社と直接契約するという場合もあるでしょうし、それから個別にスクランブルをかけて、さらに個別に衛星放送会社と契約するというようなケースも考えられないわけではないわけでございますが、日本衛星放送会社がどういう考え方で今後そういう問題について取り組むかというような意向も定かではございませんが、いろいろな方式が考えられるのじゃないかというふうに思います。
○木下委員 ではまた具体的に、いろんなところで出てきたら、そのときにお話ししたいと思います。 時間がありませんので、NHKの方にちょっとおいでいただいておりますので、一、二点お伺いさせていただきたいと思います。 今回から、NHKの副次収入、こういったものが新設されるようになると思いますが、これも営利禁止条項がかかっていることになっていると思います。副次収入を生むけれども、これは営利ではない、この辺の考え方が余りはっきりしないのですが、どういうふうに解釈をなさって今後やろうとなさっておるか、NHKの御意見をお伺いいたします。
○林参考人 現在、六十三年度予算におきますNHKの計画いたしております副次収入は二十八億でございまして、事業収入の〇・八%という構成割合になっておるところでございます。 今回の法改正によりまして、設備の賃貸あるいは番組の制作等につきまして、新たにその運営が認められることになったわけでございますけれども、あくまでもそれは本来の業務の円滑な運営に支障のない範囲において、また郵政大臣の認可を得てというような形での規制の中で運営するわけでございまして、私どもといたしましては、経営財源の多様化を図るという意味から、新たに設けられました規定の運用につきまして積極的に取り組む必要があるというふうに考えておりますけれども、しかし、一方におきまして、公共放送としての節度は十分守っていかなければならないというように考えております。 ただいまの御質問の、営利を目的としてはならないという点についてでございますけれども、これらの業務につきまして、適正な対価を得ることについては、必ずしもそれが直ちに営利であるというふうには考えられないのではないかというふうに考えております。営利の目的というのは、やはりNHK全体の、何といいますか、組織の性格といいますか、機関の性格と申しますか、そういったものの中で定められておるというふうに考えておる次第でございます。
○木下委員 もうちょっと聞きたいのですが、営利じゃなくて適正なというのはどういうことになるのですかね。料金の立て方ですね。例えばスタジオとか何かあいているときは貸すとか、そういうことだったと思うのですが、それをどういう料金の計算方法をすると適正であるのですか。
○林参考人 直ちに、これこれこういうふうな形で積算すれば、それが適正であるというふうにお答えできるところまで至っておりませんで、個々のケースに従ってそこらあたりの、何といいますか、基準を定めていかなければならないというふうに考えるわけでございますが、やはり設備の減価償却費あるいは運用につきましての運用経費、さらには一般社会的な水準というようなことを考慮しながら、社会的な納得を得られる料金ということであれば、それは適正な対価を得て行う事業というようなことでお認めいただけるのではないかというふうに考えております。
○木下委員 普通の民間の営利企業もみんな、大体今と同じようなことを考えて料金を決めております。だから、別にNHKがそうやって決めるのが特別なわけじゃなくて、営利事業だって世間のちゃんと納得のいく適正な料金で営利を行っておるわけですから、別にもうここまで来たら関係ないと思います。余り批判を持たれない範囲で、どんどんやられてもいいんじゃなかろうかと思います。 もう一つNHKにお伺いいたしたいのは、今の副次収入なんかでいろいろ事業の幅も広がると思います。これまでも番組の中でほかの番組の宣伝をしたりとかいうことはあるのですが、この宣伝をNHKでするということの限界みたいなものがやはりある程度要るだろうと思います。そういう意味で、いずれかなり厳密なことをしていかなければならぬのでしょうが、とりあえずきょうお伺いしたいのは、衛星放送、今一生懸命宣伝なさっております。これが将来、衛星料金というものがどういう体系になるにしても、別にもらう形になるとしたら、そういう別の料金を取っておる部分の宣伝を、NHKのこれまでの通常の宣伝を続けていくのはいかがかなという声も聞くのですが、これはどんなふうに考えておられるのか。そして、今の副次収入の道みたいなものですね、これについての宣伝、この辺の時間があいていますよみたいなことを言ってみたりというようなことが行われ得るのかどうか、この点のNHKの考えと郵政省の考え方をお伺いいたしたいと思います。
○林参考人 現在の多様化、高度化いたしております視聴者のニーズにこたえましてNHKは、地上のテレビ、ラジオ、FM、またさらには現在試験放送いたしております衛星放送につきまして、それぞれの波の特徴を生かしまして相互に連携させながら放送サービスを実施いたしておるところでございます。 また、特に衛星放送につきましては、放送の普及それから受信の普及ということにつきましてもNHKの責務の一端であるというふうに考えておるところでございまして、これは将来国会の承認をいただいて定められることでございますけれども、衛星料金が設定された段階におきましても、各メディアのすぐれた番組なりあるいはそれの紹介ということについてはお許しをいただけるものというふうに思っておりまして、衛星放送につきましても、例えば総合テレビでお知らせあるいは番組の紹介などをしていくということは引き続いて実施してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 それから、今回新たに規定されております九条三項の業務についてどういうような周知をするのかということにつきましては、こう言ってはなんでございますけれども、公共放送としての節度を守る基本の中で必要なお知らせということはあり得ようかと思いますが、いたずらに、何といいますか、営利に走るような、そういった誤解を受けるようなお知らせないし周知というものはいかがなものかというふうに考えております。
○成川政府委員 NHKから答弁がございましたように、公共放送としての役割を逸脱するようなやり方は避けてもらいたいというふうに考えております。民放とのかかわり等も念頭に置いて適切な業務運営をしてほしいということでございます。
○木下委員 終わります。
○塚原委員長 松前仰君。
○松前委員 大分時間も長引いてまいりましたが、あともう一踏ん張りですから、よろしくお願いします。たくさん質問がございますので、答弁の方は簡単に簡潔に、よろしくお願いしたいと思います。 最初に、今回の法改正でありますけれども、放送政策懇談会の答申の中身、これはすべて反映されているとは考えられないのですけれども、当面、新しい時代に向かっての必要なものをここに反映させたと考えられる、そう思いますが、いかがでしょうか。
○成川政府委員 放送政策懇談会の報告を受けまして、かなりの部分はそれを内容として盛り込んだ放送法改正案を提出させていただいたところでございます。 先ほど来お話がございましたように、放送の現状に合わせて法律構成を改めるのと同時に、若干の番組規律緩和あるいは有料放送制度の導入を今回図って、将来に備えての基盤づくりをさせていただくということでお願いしたような次第でございます。
○松前委員 これからいろいろお聞きしますけれども、その中でかなり生かされ損なっているような部分もあるというように思います。 この放送法につきまして、各方面の意見を聞いたと思うのでございますけれども、こちらから申し上げますと十四くらいの団体に聞かれたように聞いております。この意見が必ずしも放送法に対してもろ手を挙げて賛成という形ではないというぐあいに見られますけれども、いかがでございましょうか。
○成川政府委員 先生お話がございましたように、今回の法案の作成に当たりましては関係各界の御意見も聞かしていただいたところでございます。先生お話のように十四団体から意見を伺って、それらの意見を踏まえまして作成させていただいた次第でございます。先ほど民放連の方からも同僚の先生に対しての答弁がございましたけれども、若干私どもと考え方を異にする点もありますが、大筋としては御賛同いただいているというふうに私ども理解しているところでございます。
○松前委員 十四団体、声は聞かれたようでございますけれども、そのほかに、公聴会等を開いてやっていないという点が、私どもはこの法案について将来どうなるだろうかなという危惧を大変抱いているところでございます。 これから放送普及基本計画といいますか、第二条の二の二項の関係についてちょっと質問をさせていただきたいと思います。 第二条の二の放送普及基本計画の内容というのは、先ほどの質問の中で答弁があったと思いますけれども、今回、大臣の方から放送普及基本計画が出されるということになりましたら、永久にそれで決まっていくという形ではなくて、しょっちゅう見直しがある、そのように考えてよろしいわけですね。
○成川政府委員 放送基本計画につきましては、一度決まったら永久不変ということではなくて、周波数事情だとか放送に関する技術の進展あるいは需要の動向、地域の諸事情等を勘案いたしまして策定、変更することとしているわけでございまして、諸事情の変動によりましては必要と思われる都度見直していかなければいかぬというふうに考えているところでございます。
○松前委員 今おっしゃいましたように必要の都度、「地域の自然的経済的社会的文化的諸事情」というような言葉が使われておりますけれども、こういうような状況によりましてこの普及基本計画を見直していくというようなことになるわけでありますが、そのときに、その地域の問題とかいうことがわざわざ書いてあるということになりますと、当然国民の声、地域の声というものを聞く必要があると私は思うのですが、その辺はいかがでございましょう。
○成川政府委員 放送基本計画の策定、変更に当たりましては、先ほど来申し上げておりますように郵政大臣は電波監理審議会に諮問しなければならないということにしております。この場合、電波監理審議会が必要と認めるときは聴聞を行うことができるとされております。また、この聴聞というのは公開されておりますので、そういう国民の声はその場において聞けるわけです。またその前提といたしまして、私ども放送基本計画を定める際には、需要動向といいますかそういうことも把握して、あるいはいろいろな文化的、社会的諸事情等も勘案の上放送基本計画を定めるということでございまして、前段においても国民の需要の動向等は勘案の上策定していくことになるわけでございます。
○松前委員 今の御答弁をちょっと言いかえてみますと、この放送普及基本計画そのものを電波監理審議会に諮問するときに郵政大臣の方から発案するわけですけれども、その発案の中身も国民の声といいますか、それを反映したものにするというように聞こえたわけでございますが、それでよろしいですか。
○成川政府委員 ちょっと適切な答弁でなくて誤解を与えたかもしれませんが、放送基本計画を定める際にはいろいろな要素を勘案の上定めていくということで、一般的に国民の需要動向もその中に反映していかなければいかぬという趣旨で申し上げたわけでございまして、放送基本計画につきまして国民の御意見を聞くということではございませんで、それにつきましては電波監理審議会に諮問いたしまして、聴聞も必要と認める場合には電波監理審議会が開くわけでございますし、また聴聞の場というのは公開でございますので、それによって国民の声も吸い上げられるのじゃないかというふうに考えて答弁したわけでございます。
○松前委員 いろいろなあれがあると思うのでありますが、やはり国民の方から基本計画についてこうしてほしいという声が上がってくる場合も当然あるわけですね。それをやはり大事にしてほしいということなのでありまして、すべてがすべて郵政大臣、郵政省が一方的に発案するというものであってはならないということなのでございます。この問題についてはこのくらいにいたしまして、次に進ましてもらいます。 この第二条の二の二項の第一号、これは非常にいいものだと私は思っております。これは集中排除の意味をここに含めているというように思うわけでございますけれども、この放送普及基本計画の中身にマスメディア集中排除原則というものは記載されると考えてよろしいでしょうか。
○成川政府委員 放送基本計画の中にはマスメディア集中排除原則の基本的な考え方を書き込んでいきたいというふうに現在考えているところでございます。
○松前委員 放送政策懇談会の報告書を読みますとこのように読めるのです。支店方式、一社二波方式とか中継局方式とか相互乗り入れ方式というようなものを許してもいいような感じに受け取れるのでございますけれども、これはできるだけ多くの者に放送させる機会を与えるということとか、放送による表現の自由ができるだけ多くの者によって享有されるようにするというようなものに反するように思うのでありますが、その点はどうお考えでしょうか。
○成川政府委員 放送政策懇談会の中では、先生のお話にもございましたように、民放テレビの全国最低四波化等を実施していく上で、経営上の問題等従来の考え方で臨むことが困難と認められる場合の対策についていろいろな方策を提示しているところでございます。 これらの方策は、放送普及基本計画に定める指針の内容の一つである民放テレビの全国最低四波化等の達成のものでございまして、その採用につきましては、同じく指針の内容の一つでございます、今先生のお話がございましたマスメディアの集中排除原則の基本的な考え方のぶつかり合いがあるわけでございますので、その間の調和を図りながら段階的に慎重に検討していかなければならぬと思っています。 集中排除原則というのは、できるだけ多くの方々というか言論の多元性を維持する観点からも非常に重要な要素でございまして、それとテレビをできるだけ多く見たいという国民の皆さん方の需要との兼ね合いの問題でございますので、その間の調和を保つように今後慎重に検討していかなければならない課題ではないかと考えます。
○松前委員 第二条の二の第二項にあります集中排除と見られる規定、これは非常にいいものでありますので、これが空文化されるというようなことになると、せっかく一生懸命いいものを入れたにもかかわらず全く意味がないものになってしまう。非常に残念なことになるわけでありまして、今おっしゃったいろいろ調和とかいうことを考えなければいけないと思うのでありますけれども、民放テレビ四局をやらなければいけないという考え方、FM一局、それで地域の不公平を是正しようという考え方はわかるのでありますけれども、それを余り急いでやろうということでこの集中排除の精神が死んでしまうということになっては大変残念なことになるわけでありまして、そういう意味で地域不公平是正を急いで強行するということはしない、そのように約束していただけるでしょうか。
○成川政府委員 先ほど来申し上げておりますようにテレビ全国最低四波化と民放FM全国普及の方針が片方の指針としてありまして、一方におきましては集中排除の基本的な考え方を放送基本計画の中に盛り込みたいということがあるわけでございます。言論、報道の多元的な確保という観点からいたしますと集中排除原則を守っていかなければいかぬわけでございますが、一方において先ほど申し上げましたようにできるだけ多くのテレビを見たいという強い意向もあるわけでありまして、それらの間の調和を保ちながらということでございますが、段階的にやっていくということで慎重に検討すべきことだと思っております。今直ちにそれを取り入れてどうのこうのということは考えておりません。
○松前委員 たくさんテレビを見たいという要望はあるけれども、やはり言論の自由というか表現の自由を守るということは一番重要な問題だと思うわけでございますので、たくさんテレビを見たいという要求もわからないわけではないのでありますけれども、やはり言論の自由を守ることを第一原則として考えてやっていただきたい、そのように思うわけでございます。 今テレビのことばかりお話があったわけでございますけれども、結局ニューメディア時代になるとメディアがたくさん出てくるわけですね。いろいろなメディアが今出てきている。このメディアそれぞれについて特徴を持っておりますので、そのメディアの特性というものをしっかり考えて、そのメディアごとにこの集中排除というものをどう考えるかということをやっていかなければならぬ。これは放送政策懇談会の報告にもちゃんと書いてある。それが余りここに見られないのでありますけれども、その辺の検討についてはこれからどうなさるおつもりか、お聞きしたい。
○成川政府委員 既に文字多重放送につきましては集中排除原則の緩和措置を講じているところでございますが、将来の個々のメディアの特性に応じた集中排除原則のあり方につきましては、基本的な考え方は先ほど申し上げましたように放送基本計画に定めるわけでございますが、必要に応じて郵政省令であります放送局の開設の根本的基準等で定められないか検討していきたいと考えております。
○松前委員 メディアそれぞれについてこれからしっかりと検討する必要があるわけなんです。これはもうお認めになっていらっしゃると思います。 それで、集中排除原則等はメディアそれぞれについて検討がなされて、それが省令になるのか知りませんけれども、法律か何かになって出てくるというような形になる。いずれにせよ、郵政省の方からこうしたいということが出てくることになれば、これはやはり一方的であってはいけないのでありまして、これについても国民が納得するような形にしていかなければならない。こういうものをつくる、検討してそれを成文化する段階においても国民の声を反映していく、声を聞くというようなことが必要なのじゃないか、そう思いますが、いかがでございますか。
○成川政府委員 今申し上げました省令である放送局の開設の根本的基準につきましても、電波監理審議会に諮問して答申を得て、それを尊重して決めるということで考えているところでございます。先ほど来申し上げておりますように、電波監理審議会におきましては聴聞等を行いまして、聴聞は公開でございますので、それらにおきまして国民の声も吸い上げると言っては失礼ですが、聞かせていただくことができるのではないかと思います。
○松前委員 電波監理審議会の方で聴聞するということなんでございますけれども、これは聴聞するかしないかは電波監理審議会が決めることでございますから、そこにみんな話を持っていって局長さんは逃げてしまうような感じがするのでありますが、どれとどれは聴聞、公聴会を開くというようなことをこの中に書くべきじゃなかったかなと思うのでございます。 なぜかというと、この集中排除、それに伴う一本化調整というのがFMの場合にございました。今、一本化調整問題については各地でまだまだ問題がそのまま残っているところがたくさんある。問題がこれまで多発をしている。そしてまた免許を申請したけれどもそれを受けてもらえなかったというような問題も今起こって、訴訟の形になっているというのもあるわけでございまして、とにかくこの問題についてはいろいろ多くの問題が発生しているということなんであります。問題が発生するのはなぜかというと、国民の声を十分聞いていないということになって、国民の合意の上でこうするんだというような形になれば、こんな問題はなくなっていくのじゃないかと思うわけでございます。 そういう意味で、何と何については公聴会をやるんだというふうなことをメディアごと、それからその使い方とかいうものについて特性を整理して決めていく必要があるのじゃないか、そう思いますが、いかがでございましょう。
○成川政府委員 先ほど申しましたように、メディア特性に応じた集中排除原則のあり方につきましては放送局の開設の根本的基準等によって定めていければと思っておりまして、それにつきましては電波監理審議会に諮問いたしてやっていくわけでございますが、先生御承知のとおり電波監理審議会の委員は両院の同意を得て任命されております良識あるかつ学識経験の深い方々でございますので、その方々がまたさらに聴聞の場を設けて皆さん方の意見を聞くということを多くの場合やっていただいているわけでございますので、おおむね先生の御主張の趣旨には沿うのじゃないかと思います。 ただ、電波監理審議会に聴聞の実施をゆだねておりますのは、個々の利害関係者の主張を聞くよりも、客観的なデータに基づいて判断しなければならないケースも場合によってはあるんじゃないかということでゆだねられているわけでございまして、重要な問題につきましては聴聞等の場を開いて御意見を聞くということになるのではないかというふうに思います。
○松前委員 そこのところでどれとどれは公聴会を開けというような規定ができないとするならば、なぜこういうことを言うかというと、今の電波監理審議会が完全に公開されたものではないように私は思うのですね。この審議経過、内容等につきまして、内容を提出しなさいというようなことに対して、これまで郵政省側といたしましては提出しなかったというように私は聞いておるのですが、電波監理審議会、この内容について公開をするようになっておりますでしょうか。
○成川政府委員 電波監理審議会の委員の自由な発言を確保するというような観点から、その電波監理審議会自身の議によりまして現在非公開としているところでございます。しかしながら、できるだけ公開といいますか、できる限り開かれたものとするために、審議終了後に会長が記者会見ということで審議の概要、答申の内容につきまして、新聞発表といいますか記者会見で内容などについて公表をしていただくということをやっているところでございます。公開するかどうかということにつきましては審議機関の決定されることでございますので、それに任せざるを得ないんじゃないかというふうに思います。
○松前委員 詳しいことも私わかりませんけれども、これは裁判でいいますと一審に相当するようなものでありますから、これはもう完全に国民の前に明らかにされていかなきゃならぬものであると思うので、非公開ということはやはりちょっと問題があるし、またこの中身、郵政省側の方々が裁判官的な立場でもってやっておられるというようなやり方であるということになれば、これは本当に民主的な形になっていない、私はそういうように思うのであります。この電波監理審議会につきましても、やはり見直しをしていかなきゃならぬ、そのように感じております。 これ以上議論しても行き違いばかりですので、そういう意見を申し上げまして次に移らしてもらいたいと思います。 放送普及基本計画、これはチャンネルプランは当然盛り込むということなんでございますけれども、使用可能の無線周波数をすべて公開してそれぞれの使用計画を明示した放送用周波数使用計画を策定するべきであると思いますけれども、いかがでございましょう。
○成川政府委員 我が国で放送用に使用することのできる周波数は電波法二十六条の規定によりまして公開されているところでございます。これは幅が広い、個々の周波数というようなことではなくて公開しているところでございます。個々の各地域ごとの利用可能なすべての周波数について公開するかということにつきましては、電波の伝搬の仕方というのは地形により大きく異なりますし、それから特定の地域に周波数が使えるかどうかという点は、出力との関係だとかいろいろな要素で決まることになりますので、各地域ごとに利用可能な周波数すべてを具体的に明示するということは困難でございます。 したがいまして、放送用周波数使用計画では、放送用に使用することができる周波数の中から、使用する地区の状況とか出力等の条件を考慮しながら、放送普及基本計画で定めます放送対象地域ごとの放送系の数の目標の達成に資するように周波数を選定して、それから掲げるということになりまして、おっしゃるとおりのすべての周波数を具体的に明示することは難しい状況でございます。
○松前委員 難しいと言うけれども、これは検討すればできないことはないはずなんでありまして、今までどうやって放送があちこちに、各地に免許を与えてきたのかその辺がよくわからないのでありますけれども、周波数がないとかなんとか言って免許を拒否する場合もあったようでございます。そういうことは、放送周波数がないよということをはっきり言っているわけですね。そういう意味では郵政省としましては、放送可能な周波数を全部公開することはできると思うのであります。放政懇の方もこれをちゃんと明らかにしなさいと言っておるわけですね。ですから、放政懇の考え方を取り入れて放送普及基本計画の中にこういうものをきちっと入れていくということが必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○成川政府委員 放送普及基本計画の中で放送系の数の目標を掲げた場合には、もちろん放送用周波数使用計画というもので裏づけをしなければならないわけでございまして、その際にはあらかじめ定めて審査をしていただくということになるわけでございますけれども、ただ、あらかじめすべての地域に可能な周波数を明示しろということになりますと、先ほど申し上げましたように出力の関係だとか地域、山岳地帯があったりどうかしたりということもございますし、いろいろな要素で、使えるかどうかということはあらかじめ見定めるわけにはいかないものですから、あらかじめすべてをやるというわけにはいかないということを申し上げたところでございます。
○松前委員 それでは一体何のための放送普及基本計画なのか私には全然わからなくなってしまったのであります。放送普及基本計画、普及したいということなんですから、それに計画性があるはずなんでありますから、この周波数というのは最も基本的なものでありますね。ですから、これはきちっと計算をいろいろやって策定して、このチャンネルプランは、盛り込むというならばきちっとした中身を公開をしてもらいたい、このように思うわけでございます。そういうものをきちっと公開すれば要らない紛争といいますか問題は起こってこないと思うのであります。疑惑も起こってこないと思う。本当に公明正大にやっているんだということを示してもらいたい、このように思うわけです。
○成川政府委員 先ほど来申し上げておりますように、民放テレビ最低全国四波化あるいはFMの全国普及等の指針は放送基本計画の中に盛り込んでいきたいというふうに思っております。 それから、放送対象地域ごとの放送系の数の目標というのは具体的になったものでございまして、具体的に何県には何波というような状態になったときには放送用周波数使用計画で所要の周波数を定めて当面の置局に向けてやっていくということでございまして、先生の言っている趣旨はそういうことで足りているのではないかというふうに思います。 ただ、個々のすべての地域につきましてあらかじめ周波数を定めるということは、先ほど申し上げましたように出力だとかいろいろな要素からして、先に固定してしまうということは難しいということで申し上げているわけでございます。
○松前委員 放送電波というのはニューメディア時代になってもやはり少ないのですよ、数が。ニューメディア時代になったから放送電波までわっと広がったというのではないのですね。少ないのです。ですから、これはどことどこが使えるかということをはっきり示して、民主的に運営をされていかなければ問題がこれからいっぱい出てきますよ。FMなんか見てごらんなさい、一本化調整の問題、一本化調整なんかできやせぬですね、こういう調子で。長野県なんて千幾つもの申請者が出て、一波取ろうったってこれはどうやってやるのですかね。私はもっと、一本化調整がこの法律によって本当にできるのかどうかということを聞きたかったのだけれども、聞いてもむだだと思うのです。できっこないですよ。この法律で読んだって見えやしない。この一本化調整のやり方についても全然書いてないということですから、この辺はやはり根本的に将来きちっと見直していかなければならぬと私は思います。 この辺は余りやっていると時間がなくなりますので、次の問題に移らせてもらいます。 放送基本計画は事情の変動により郵政大臣が変更することができる、このように書いてございます。郵政大臣が変更することができるというのですから、一方的に郵政大臣が変更したくなったらこれは変更できてしまう。もちろん電波監理審議会にかけるというようなことになっておりますけれども、この変更するということについては、これは大変な問題なんですね。今まできちっとやってきたものを変えるというのですから。これはやはり、変えるということになれば、なぜ変えなければいかぬかというのは国民の声を十分聞いてやられる必要があろうと思うのですけれども、そういうような手続をやるお考えはありますでしょう
○成川政府委員 放送基本計画の中身でございますが、放送系の数の目標等につきましては、放送用に割り当てることが可能な周波数だとか放送に対する需要の動向とか、地域の自然的、経済的、社会的、文化的諸事情等の変動によりまして、必要がある場合には修正していこうということでございます。放送に対する需要の動向というような要素として、その地域における視聴者の皆さん方といいますか、その要望というのは反映していくことになるわけでございますが、手続的に国民の意見を聞くというような場は、先ほど申し上げましたように、電波監理審議会に諮問するなりした場合に聴聞という形でやっていくという形で考えているところでございます。
○松前委員 この問題につきましても、ですから私が申し上げたいのは、この放送電波というのは非常に数が限られておるから、これは民主的にすべて運営していかなければならぬという意味において、電波監理審議会にかけて、それが聴聞していくというような形をきちっと保障をしていただかなければ困る。そのためには、電波監理審議会のその審議している内容というものが国民に開かれたものになっていかなければならない、そのように考えておるわけでございます。この辺については郵政省さんも何も言うことはできない、それはいかぬということは言えないと思いますので。 ところが、この電波監理審議会がこのような格好で、先ほどおっしゃいましたように、なかなか全貌を公開されないというような中において、番組審議機関の公開というものは義務づけられておるのですね。電波監理審議会というものの審査する内容、これは、例えば放送局の免許なんということになりますと、半永久的に放送局がその利権といいますか、権利を持つということになりますので、根本的な問題なんですね。ですから、そこを間違えてしまったら大変なことになるわけなんでありますけれども、そういうようなことを審議する審議会が内容が国民に開かれておらない、そのかわりに番組の方は公開をしなさいということで、何か非常に番組担当者をいじめるような形になっておるというようなことは、大変おかしな感じがするわけでございます。 この辺について、その番組審議機関の公開というもの、これは一応義務づけたのですが、その考えるところは一体何なんでしょう、その目的とするところをちょっとおっしゃってください。
○成川政府委員 番組審議機関でございますが、審議機関の中身は、先生既に御案内のとおり、一般視聴者を代表して放送番組について意見を述べる等、放送番組の適正、向上を図るための機関でございまして、放送事業者みずからが設置してやっていただく、自律的な内部的な機関でございます。現在は公表というような制度はとっておりませんで、意見の概要、答申につきましても、公表を部分的にはされておるわけでございますけれども、全般的にはそういう制度になっていないわけでございますが、今回改正しようという趣旨は、一般視聴者と番組審議機関との結びつきを意見の概要の公表あるいは答申の概要の公表をしていただくことによって強くして、一般視聴者の声が反映されるようにすることによって番組の質的向上が図れるんじゃないかというような期待感を持ちまして、今回そのようなことを考えているわけでございます。 番組審議機関は先ほど来申し上げておりますように自律的な内部的な機関でございまして、放送事業者みずから設置するものでございまして、必要最小限のものを除きまして、放送事業者の自主性に番組審議機関の運営につきましてはゆだねられているところでございます。郵政省といたしましては、放送事業者が審議機関に期待される役割とかあるいは制度の趣旨等を踏まえまして、良識にのっとって、審議機関が公正かつ民主的に運営されることを希望しているわけでございます。公表されることによってより質的な向上を図れるんじゃないかというような観点から、今回の改正案を提出させていただいたような次第でございます。
○松前委員 先ほど答弁の中にありましたが、電波監理審議会の公開については、なるべく内部で自由濶達な討論が保障されるべきであるということで公開は余りしない、それから、NHKの経営委員会の場合にもそのような御答弁が先ほどあったわけですね。 そういうことになると、番組審議機関の審議内容の公開ということになると、やはり番組制作について、自由濶達な番組づくりというものができなくなってくるんじゃないかということが考えられるわけなんですね。しかも、何か省令に定めてしまうというようなこと、先ほども議論がございましたけれども、これはちょっと行き過ぎじゃないか、そういうふうに思うのですね。 それで、私は番組の向上については、やはり放送事業者が自律的努力でやるべきである、そういうふうに考えるわけなんです。ですから、この今回の規定は、これが絶対的なものではなくて、これによって規制するということではなくて、あくまでも放送局側の自主的なものに任せていく、そして補助的なものとして考えていくというように位置づけたいのでありますが、いかがでございましょう。
○成川政府委員 番組審議機関の中でいろいろと論議された議事録等を公表していただきたいということで求めているわけではございませんで、答申とか意見としてまとまったものの概要につきまして公表していただきたいということで提案させていただいたわけでございます。 電波監理審議会につきましても、会議が終わった後、議事の概要あるいは答申につきましては記者会見等でお示ししているわけでございまして、電波監理審議会が丸々全然外に公開していないというわけではございませんで、ただ、自由な論議を確保するためにその中身につきましては発表を差し控えさせていただいているという、電波監理審議会自身が決めた議によりましてそういうことになっております。 番組審議機関につきましても、やりとり等につきまして、自由な発言を確保するというような面からも、その自由なやりとりまですべてを出してほしいということを求めているわけではございません。私どもが求めておりますのは、公表の仕方につきましても、ある程度幅を持って選択を放送事業者に任せているわけでございまして、あくまでも番組審議機関は放送事業者が設置する内部的な機関でございますので、放送事業者の自律を促すような、先生がおっしゃる言葉でいいますと補助的なということになるのでしょうけれども、促す内部的な機関として活用してほしいという観点から今回の措置をとらせていただいたような次第でございます。あくまでも放送番組の編集につきましては放送事業者の自律に任せられてございますので、自律と同時に責任も感じていただきたいということでございます。
○松前委員 メディアを自由に規制する機関となってしまっては困るわけでありまして、そういうことではないというぐあいに私は今答弁を解釈することができたわけでございます。 同じような問題で、放送番組編集基準というのがありますですね。これも公開は従来義務づけられておったのでございますけれども、その公表の手段、方法等は指定しておらなかったのですが、今度は「省令で定めるところにより、」ということで、またこれ、きちっと一歩進んだ形になっているというようなことなんでございますけれども、これもやはり同じ考え方でよろしいですか。
○成川政府委員 先生おっしゃるとおり、従来番組基準の公表の方法は放送事業者の自主的な判断にゆだねてきたところでございますが、今回、公表の度合いが放送事業者によって区々にわたっているものですから、ある程度の選択幅の中で選んでやっていただこうということで、放送番組審議機関の意見の概要の公表あるいは答申の概要の公表と同じ形で公表していただくようにお願いしたいというふうに思っております。
○松前委員 そういうことになりますと、この省令で定めるというようなことが書いてございますね、公表の仕方。これがどうもよくわからなくなってしまうのですけれども、私は必要ないと思うのですが、これは一体内容、どんなことを書こうとしているのですか。
○成川政府委員 省令で定める中身でございますが、なるべく多くの視聴者が公表内容を知り得ることができる方法ということで、幅広いものとするように考えております。例示として、その放送事業者の放送とか新聞とかいうような例示を書くことになるかもしれませんが、できるだけ多くの視聴者の方々が公表内容を知り得ることができる方法というような幅を持ったものとすることを考えておりまして、特定の方法に限定する考え方はございません。
○松前委員 そうしますと、放送局側の考え方で十分に概要がわかるというような方法であれば、放送局側の選択によってそれができる、選択できるというように考えてよろしいわけですね。——はい、わかりました。 それではもう一つ、NHKの経営委員会、これが先ほど公開、非公開の話がありましたのですけれども、これも議論しているとどうしようもないのでありますが、私は、番組審議機関が公開という形になるならば、NHKの経営委員会それから電波監理審議会、こういう根本的なところはやはり民主的に運営されるべきである、そのように思うわけであります。ここを非公開というような形にされるというような理由は、自由濶達な意見が出ないということ、先ほどお伺いいたしましたけれども、そこのところで公開してしまうと、本当にそれがだめなんでありましょうか。自由濶達な意見ができなくて、NHKの経営が成り立たなくなるぐらいのところまでいくのかどうか。
○成川政府委員 最終的な判断は経営委員会自身が判断すべきものだというように思いますが、経営公開の観点からいたしますと、経営委員会の活動状況について国民にお知らせといいますか、国民が知り得るようにすることについては有意義なことではないかというように思います。ただ、制度的に議事録だとか会議の公開とかいうものを規定するということにつきましては、経営委員会がNHKの内部の意思決定機関でございますし、その意思決定過程などを制度的に公開させるということは必ずしも適当ではないのじゃないか。しかしながら、先ほど申し上げましたように、できるだけ国民が知り得るようにするということは、私どもも有意義なことではないかというふうに考えております。
○松前委員 このところですね、やはりNHK経営委員会それから電波監理審議会、この辺についてはどうも今回の法改正で変わったところが見受けられないのでありますけれども、それにかわって番組審議機関ですか、この設置と公開という形のものが出てきているということなんで、当然番組をよくしたいという願いはあるわけでありまして、何かそこばかりに目がいってしまって、放送局の放送の根本的な問題についてはどうも今回の法改正は行き届いていないように私は思うわけでございます。ですから、この辺の問題についてやはりこれから十分に討論をして、本当に民主的な放送というような形にしていかなければならない、そういうふうに私は考えておるわけでございます。 そこで、大臣にちょっとお聞きしたいのでございます。最後になりますが、今回の放送法の改正でございますけれども、放送の持つ影響力というのは非常に大きいわけですね。依然としてテレビとかラジオ、これは電波の数は少ないというようなメディアなんでございまして、ニューメディア時代とはいいながら、放送については、放送といいましても電波を使った放送については、まだそんなに大きな変化がなされていないというように思うわけです。ですから、ほかのニューメディアと一緒に考えるべきものじゃないだろうとは思うのでございまして、放送政策懇談会の中でもそれがきちっと言ってあるわけですね。ニューメディア時代に即していろいろメディア特性を考えながらそれぞれ位置づけを明らかにしてというようなことが書いてある。それから、参議院の附帯決議においても、そういうようなことがきちっと附帯決議の中に示されておるわけなんであります。 ですから、それぞれのメディア特性をきちっと考えて、そしてそれについてさまざまな規定をつくっていくというようなことが必要であるということは、もう専門家の皆さんそれから学識経験者の皆さんも言っているわけでございます。国会でもそういうふうに言っているわけなんでございまして、それでその辺がどうも今回の法改正については抜けているのじゃないだろうか、そんな気がするわけなんです。ですから、そういう点についてこれから十分な検討をして、来るべき新しい時代に即応できるような放送制度の確立が必要だと私は考えております。 ですから、今回のは、こう言っちゃ申しわけないのですけれども、とにかくニューメディア時代になって古い法律のままだとうまくいかない点がたくさんあるものだから、それを何とか当面解決する方法はないかということでこの法律改正をつくったというように私は思うわけでありまして、各方面の意見も大体全部そういうことなんですね。ですから、抜本改正しなさいというような言葉があちらこちら各団体の方から出てくる文書の中には出ているわけなんです。ですから、こういうような状況の中でありますので、二、三年後、何年後になりますか、とにかく見直しをして、そして抜本改正の必要がある、そのように思うわけです。また、今の状況のままで将来ずっと行ってしまいますと、そしてまた、法改正されたこのままでずっと行くと、またさらに競争状態が出てきた段階において大きな混乱が出てくるのじゃないか、そんな気がいたしております、中途半端ですから。ですから、先ほどから申し上げました、同僚議員も言っておりますように、抜本改正というのはやはり考えるべきであると私は思うわけでございまして、その辺について最後に大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○中山国務大臣 限られた貴重な資源でございます電波というものを使っての新しい展開が始まっております全く転換期にあると思いますので、私は、このまさにマスコミ法と申しますか、いろいろな新しいFMとか新しい局の問題でも、その背後にはいろいろな新聞社とかマスコミ関係者が多く参加されているような感じがありますので、この全く日本型の放送を見ておりますと大変危なっかしい感じもいたしますけれども、国民の良識の中で育ってきた、何と申しますか、自主的な規制がそれぞれいろいろな問題を指摘されている中にだんだん目覚めてきている事態が見えるような気が私はするわけでございまして、その点で将来多くの問題を残していると私は思いますけれども、国会で与野党の皆様方から御監視をいただきながら番組の内容をよくし、そしてまた、いろいろと放送メディアを改良していくための電波審議会とかそれから経営委員会の問題でこれからまたいろいろと御示唆をいただく、常に大抜本改正と言われるものに向かって、理想の放送法をどうつくるかということに向かって我々も研さんをしてまいりたい、そんな気持ちでお話を伺っておりました。
○松前委員 終わります。
○塚原委員長 次回は、明十四日木曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することにし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時二十二分散会