社会労働委員会 第1号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1988/03/01
会議録
○稲垣委員長 これより会議を開きます。 国政調査承認要求に関する件についてお諮りをいたします。 厚生関係の基本施策に関する事項 労働関係の基本施策に関する事項 社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する事項 労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する事項 以上の各事項について、その実情を調査し、対策を樹立するため、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稲垣委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ────◇─────
○稲垣委員長 厚生関係の基本施策に関する件並びに労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、労働大臣及び厚生大臣から、それぞれ所信を表明したいとの申し出がありますので、順次これを許します。中村労働大臣。
○中村国務大臣 社会労働委員会の御審議に先立ち、今後の労働行政について所信を申し述べ、委員各位を初め、国民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。 今日の我が国は、目覚ましい発展を遂げる一方、経済構造調整の推進や内需拡大などの重要課題を抱え、また、産業構造の転換や高齢化の進展など種々の構造変化に直面しております。こうした中で、名実ともに豊かな勤労者生活を実現することが求められており、私は、そのための労働行政を積極的に推進してまいる所存であります。 第一は、産業構造等の変化に対応した労働対策であります。 今後構造変化が進展する中で、労働力需給のミスマッチにより各種の雇用問題が発生することが懸念されております。このため、新たに産業・地域・高齢者雇用プロジェクトを実施し、雇用失業情勢の均衡ある改善を図ってまいります。特に、産業雇用対策の拡充、強化を図るための法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしく御審議をお願い申し上げます。 また、雇用を取り巻く環境の大きな変化に適切に対処するため、新経済計画策定の動向を踏まえつつ、新雇用対策基本計画を策定することといたしております。 さらに、外国人労働者問題については、労働関係法規違反に厳正に対処するとともに、いわゆる単純労働者は受け入れないというこれまでの基本方針のもとに鋭意検討を進めてまいります。 第二は、労働条件の向上と勤労者福祉の増進のための対策であります。 週休二日制の普及等労働時間短縮は、勤労者生活の充実や内需拡大等の観点から極めて重要な課題であり、週四十時間労働制に向けて労働基準法の改正も行われたところであります。このため、改正労働基準法の円滑な施行に努めるとともに、社会的、国民的合意形成の促進と労使の自主的努力に対する指導、援助に努めてまいります。 また、労働災害防止対策の一層の充実と健康の保持増進対策の推進を図るため、新たな労働災害防止計画を策定するとともに、この計画の効果的な推進が図られるよう、労働安全衛生法の改正法案を今国会に提出することとしております。 さらに、持ち家や貯蓄といった資産の保有を促進するため、勤労者財産形成促進制度の改善を図ることとしており、そのための法律案を今国会に提出することとしておりますので、よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。 中小企業労働対策については、中小企業の事業主と勤労者が共同して総合的な福祉事業を行うことを援助する等、その一層の推進を図ってまいります。 第三は、障害者等特別の配慮を必要とする人々に対する職業生活の援助等に関する対策であります。 障害者雇用対策については、重度障害者、精神薄弱者に重点を置きつつ、障害の種類、程度に応じたきめ細かな対策を総合的に推進してまいります。 一方、輸送革新の進展等港湾労働をめぐる状況の変化に対応するため、港湾労働者の雇用の安定及び改善等を図るとともに、労働者派遣を行う体制を整備すること等を内容とする法律案を、また、駐留軍関係離職者及び漁業離職者の再就職の促進等を図るため、関係法律の有効期限を延長することを内容とする法律案を、それぞれ今国会に提出いたしましたので、よろしく御審議をお願い申し上げます。 このような労働行政の展開に加え、職業能力開発対策、高年齢者の雇用就業対策、パートタイム労働対策、男女の雇用機会均等の確保等女子労働者対策等を積極的に推進するとともに、良好な労使関係の維持発展を図るための環境づくりに努めてまいります。 また、今後の経済社会の変化に伴う行政需要に的確に対応するため、労働省組織の再編を行うこととしており、中央労働委員会と国営企業労働委員会については、これを統合するための法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしく御審議をお願い申し上げます。 なお、職業安定関係地方事務官制度の廃止等を内容とする法律案については、前国会から今国会へ継続審査となっており、よろしく御審議をお願い申し上げます。 以上、当面する労働行政の重点事項について私の所信の一端を申し述べました。委員長初め、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○稲垣委員長 藤本厚生大臣。
○藤本国務大臣 社会労働委員会の御審議に先立ちまして、所信の一端を申し述べたいと存じます。 我が国は、今や世界で一、二を争う長寿国となっておりますが、今後も、人口の高齢化は諸外国に例のないスピードで進み、二十一世紀の前半には世界で最も高齢化の進んだ国になるものと見込まれております。こうした中で、これからの厚生行政の一大目標は、人類が達成した偉大な財産である長寿を、いかに活用して、だれもが喜べる長寿社会を建設していくかにあります。 特に、長寿社会を財政負担の増大の面のみ強調した暗いイメージでとらえることなく、お年寄りの豊富な人生経験が社会の財産であるとの認識を持って、国民の一人一人が明るく健康で生きがいを持って暮らせるような活力ある社会づくりに努めていかなければならないと考えます。 二十一世紀に至るまでのここ十数年間は、本格的な長寿社会を迎えるための貴重な準備期間であります。国民の英知を結集して、国民の方々すべてが安心して信頼することのできる社会保障制度を構築していく所存であります。 以下、昭和六十三年度における主要な施策について申し述べます。 まず、医療保険制度についてでありますが、国民健康保険の運営の安定化を図るため、今国会に国民健康保険法の改正法案を御提案申し上げているところであります。この改正案では、国保制度が抱える医療費の地域差問題や低所得者問題等の当面着手すべき問題に、国と地方が共同して取り組む仕組みをつくることとしております。何とぞよろしく御審議をお願い申し上げます。さらに、医療保険制度全体につきましては、制度を通じた給付と負担の公平化が図られるよう引き続き検討を進めてまいる所存であります。また、制度改革とあわせて、高齢社会にふさわしい良質な医療を効率的に提供すべく、医療システムの合理化、効率化に向けて、昨年の国民医療総合対策本部中間報告の着実な具体化を図るとともに、薬価基準や診療報酬の見直しを行うこととしております。 次に、年金制度につきましては、年金額の実質的価値を維持するため、昭和六十三年度においても特例スライド等を実施することとしております。また、老後生活をより豊かなものとするという観点から、厚生年金基金の育成普及を図ることが急務となっておりますので、成案が得られ次第、このための法律案の御審議をお願いいたす所存であります。 寝たきり老人等要介護老人対策の一層の充実も重要であります。老後も住みなれた地域社会で家族や隣人と暮らしていけるよう、家庭奉仕員派遣事業、デイサービス事業、ショートステイ事業等を大幅に拡充するとともに、訪問看護を初めとする総合的な在宅ケア総合推進モデル事業や寝たきり老人等の家族に介護技術を習得させるホームケア推進事業を創設することとしております。また、老人保健事業においても、機能訓練、訪問指導を充実する等在宅サービスを拡充してまいります。一方、引き続き特別養護老人ホーム等の社会福祉施設を着実に整備するとともに、医療ケアと生活サービスをあわせて提供する老人保健施設を本格的に整備してまいります。 また、高齢者の多様化するニーズに対応するため、民間の創意工夫を生かした良質なシルバーサービスの育成に努めることとし、その一環として来年度からシルバーサービスに対する社会福祉・医療事業団の融資制度を創設いたしたいと考えております。 今後の人口高齢化により一層深刻化するものと見込まれる痴呆性老人の問題については、調査研究の推進、介護家族への支援方策の拡充、施設対策の推進など保健・医療・福祉にわたる総合的な施策の推進を図ってまいります。 このような施策が有効に機能するためには、各種施策が一体となって推進されることが不可欠であります。このため、保健・医療・福祉の各分野の高齢者対策を総合的に企画、推進するための組織の再編・整備を図ることとしております。 本格的な長寿社会の到来を間近に控え、高齢者一人一人の健康づくりや社会参加への積極的な取り組みがますます重要となっております。このため、本年より、地方自治体、民間団体等の協力を得て全国健康福祉祭を開催するほか、特に、運動習慣の普及を図り、栄養、運動、休養の調和のとれた生活様式を目指した健康づくり対策を推進してまいります。 また、人口の高齢化が進展する中で、次代の我が国をその双肩に担う児童が心身ともに健やかに生まれ育つことはますます重要となっております。このため、児童の健全育成対策に積極的に取り組むとともに、家庭基盤の充実に努めてまいります。また、障害者対策につきましても、その推進強化に努めてまいります。 次に、保健医療の分野についてであります。まず、エイズ対策につきましては、昨年二月のエイズ対策関係閣僚会議で決定しましたエイズ問題総合対策大綱に基づき、対策を推進しているところであり、今後とも、国民に対する正しい知識の普及、治療薬等の開発等の研究の充実を図っていくこととしております。また、感染者のプライバシー等人権を守りながらその蔓延の防止を図るための後天性免疫不全症候群の予防に関する法律案が継続審査となっておりますので、よろしく御審議をお願いいたします。次に、精神保健医療対策につきましては、精神障害者の人権に配慮した適正な医療の確保を図るとともに、社会復帰施設に対する助成の強化を図るなど精神障害者の社会復帰促進のための施策に一層の力を入れて取り組んでまいります。国立病院・療養所につきましては、国立医療機関にふさわしい医療を担っていけるよう、その機能の充実強化を図るために、再編成を着実に進めていくこととしております。 生活衛生行政につきましては、引き続き食品等の安全確保、化学物質の安全確保に万全を期してまいるほか、水道・廃棄物処理施設の整備の一層の推進を図り、生活排水対策を含む廃棄物の適正処理に積極的に取り組んでまいります。 薬務行政につきましても、引き続き医薬品等の安全性、有効性の確保に万全を期すとともに、昨年創設した出融資制度の拡充等研究開発の振興を軸とした医薬品産業等に対する総合的な産業政策の推進を図るほか、医薬分業の推進、献血による血液確保対策、覚せい剤等の乱用防止対策等にも、積極的に取り組んでまいります。 また、中国残留孤児対策につきましては、多くの孤児が帰国する時代を迎えて、中国帰国者自立研修センターの整備等定着先における受け入れ態勢の整備に全力で取り組んでまいります。 さらに、保健医療の分野を中心に発展途上国の我が国に対する国際協力の要請がますます大きくなっていることにかんがみ、WHOを通じるなどによりこれに積極的にこたえていく所存であります。 なお、地方事務官制度の廃止を内容とした厚生年金保険法等の一部を改正する法律案は、今国会への継続審査となっておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。 以上、所信の一端を申し述べましたが、厚生行政の課題は、このほか、いずれもひとときもゆるがせにできないものばかりであります。私は、皆様の御理解、御協力を得ながら諸問題の解決に取り組んでまいる所存であります。何とぞよろしくお願いを申し上げます。(拍手)
○稲垣委員長 次に、昭和六十三年度労働省関係予算の概要について説明を聴取いたします。椎谷労働大臣官房会計課長。
○椎谷政府委員 お手元の資料に従いまして、労働省関係の昭和六十三年度予算案の概要につきまして御説明申し上げます。 まず、一ページでございますけれども、昭和六十三年度の労働省の予算規模について御説明申し上げます。 労働省所管の一般会計は四千八百九十億円で、前年度に対し六億円、〇・一%の増となっております。 次に、労働保険特別会計についてでございますが、労災勘定につきましては一兆八千三百五十八億円で、前年度に対し四百三十九億円、二・四%の増となっており、雇用勘定におきましては、積極的な雇用対策を講ずる必要から二兆四千二十二億円を計上してございます。これは前年度に対しまして千六百五十二億円、七・四%の増となっております。 次に、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計、石炭勘定でございますが、これは炭鉱離職者の再就職の促進のための経費でございますが、二百十八億円、前年度に対し二十三億円、一一・八%の増を計上してございます。 以上、合計いたしまして、労働省全体の予算規模は四兆七千四百八十九億円、前年度に対し二千百十九億円、四・七%の増でございます。 これを主要事項別で見ましたものが二ページでございますが、大きく分けまして十一本の柱から成っております。その内訳を新規事項を中心にいたしまして三ページ以降で御説明申し上げます。 三ページでございますが、大きな柱といたしまして、産業構造、就業構造の変化に対応した労働対策がございます。円高、産業構造の転換、労働力の高齢化等が進展する中で、産業、職業、地域、年齢間における労働力需給のミスマッチにより種々の雇用問題が生じるおそれがあり、これに適切に対応した構造転換雇用対策の実施が最重要課題となっております。このため、千百四十三億円の予算によりまして、産業・地域・高齢者雇用プロジェクトを実施することといたしております。これに関連いたしまして、特定不況業種に関します法律案を今国会に提出したところでございます。 なお、このプロジェクトにつきましては、一表にまとめたものを二十五ページに掲載してございますので、御参照いただければと思います。 次に、六ページでございますが、労働力対策としまして、このほか総合的な雇用情報システムを活用した職業紹介、産業情報提供業務等の充実による労働力需給システムの整備及びパートタイム労働者の総合的な福祉対策の検討を初めとしたパートタイム労働対策等を推進することとしております。 次に、八ページに参ります。総合的な勤労者福祉対策でございます。 大企業に比べ大きな格差がございます中小企業の福利厚生面の充実を図るため、中小企業の事業主と勤労者が共同して総合的な福祉事業を行うことを援助する中小企業勤労者総合福祉推進事業を創設することといたしております。 また、勤労者財産形成促進制度につきましては、その整備充実を図るため、最高貸付限度額の引き上げ等の改善を行うこととしております。 次に、十ページに参ります。労働時間の短縮等労働条件の向上対策でございます。 週休二日制の普及等労働時間の短縮は極めて重要な課題でございますので、特に中小零細企業におきます労働時間制度改善に対する援助等改正労働基準法の円滑な施行に努めることはもとより、労働時間短縮に向けての社会的、国民的合意の形成及び産業別による週休二日制の推進等、労使の自主的努力に対する指導、援助を積極的に行うこととしております。 次に、十一ページに移ります。労働者の安全衛生の確保対策でございます。 労働者の職場における安全と健康の確保がますます重要な課題となってきておりますので、総合的な健康の保持増進対策の推進、小規模事業場の安全衛生水準の向上などを促進するとともに、労働者健康確保事業助成制度を創設し、労働者の心身両面にわたる健康確保に必要な人材の養成等に対する援助等を行うこととしております。 次に、十二ページに移ります。職業能力開発対策でございます。 急速な技術革新や高齢化が進展する中で、労働者の職業生涯を通じた適切な能力開発の実施が極めて重要な課題となっております。このため、情報処理関連の職業訓練実施体制の充実等により、高度の職業能力開発の推進体制の整備を図るほか、地域社会の特性に応じた公共職業訓練施設の充実等を行うこととしております。 次に、十四ページに移ります。長寿社会への対応でございます。 本格的な高齢化社会の到来の中で、高年齢者の雇用就業の場の確保を図るため、六十歳定年を基盤としまして、六十歳代前半層までを含めた継続雇用の推進、高年齢者の再就職の促進、定年退職後等におきます就業の場の確保に対する援助等総合的な高年齢者の雇用就業対策を推進することとしております。 次に、十五ページに参ります。 今後急速に増大すると見込まれます老人介護ニーズに的確に対処するため、老人介護労働力の供給体制の充実を図ることとしております。 十六ページに、男女雇用機会均等の確保等女子労働者対策がございます。 雇用の分野におきます男女の均等な機会及び待遇の確保対策を推進するとともに、育児休業制度や女子再雇用制度の普及促進等、女子労働者の就業に関する対策を推進することとしております。 次に、十七ページに参ります。障害者等特別の配慮を必要とする人々に対する職業生活援助等対策でございます。 本年四月から施行されます障害者の雇用の促進等に関する法律に基づきまして、職業リハビリテーション体制を強化するとともに、重度障害者、精神薄弱者に重点を置きまして、障害の種類、程度に応じたきめ細かな対策を総合的に推進することとしております。 また、十八ページにございますとおり、輸送革新の進展等、港湾労働をめぐる状況の変化に対応した港湾労働対策を推進するほか、駐留軍関係離職者及び漁業離職者の早期再就職の促進を図るための援護措置を引き続き推進するため、それぞれ関係法案を今国会に提出してあるところでございます。 二十一ページまで飛ばせていただきます。我が国の国際的地位にふさわしい労働外交の推進でございます。 労働の分野におきましても、積極的な対外政策を展開していく必要がございますので、民間企業の行います職業訓練分野の国際協力に対します援助事業やILO等国際機関を通じて行う技術協力を拡充し、開発途上国を中心とした国際協力の積極的な推進等を図ることとしてございます。 このほか、二十三ページに書いてございますが、総合的な労働政策の推進と労働行政体制の整備及び一般行政事務等に必要な経費を計上いたしてございます。 以上、簡単でございますが、労働省関係予算案の概要の説明とさせていただきます。
○稲垣委員長 次に、昭和六十三年度厚生省関係予算の概要について説明を聴取いたします。多田厚生大臣官房会計課長。
○多田政府委員 六十三年度の厚生省所管一般会計予算の概要について御説明を申し上げます。 まず、全体の規模でございますが、表紙に書いてございますように、十兆三千二百十一億二千三百万円、対前年度の伸び率二・九%ということになっております。 ページをめくっていただきまして、次の紙はこれを主要経費別に整理したものでございます。 以下、主要事項につきまして御説明を申し上げたいと思います。 二枚目次をめくっていただきまして、一ページでございますが、健康対策という大きなくくりでございます。 この中の(1)、健康づくり対策。従来の健康づくり対策に加えまして、運動を重視した健康対策を進めるというための経費を計上しているところでございます。 二ページ目へ参りまして、老人保健対策でございます。従来進めてまいりました保健事業をさらに充実させていくという経費、それから三ページ目へ参りましての老人保健施設の整備のための経費、こういったものを計上しております。 それから三番目に、母子保健対策、四番目に救急医療対策、五番目に僻地保健医療対策、四ページ目まで参りましたが、引き続き必要な施策の充実を図っていくことといたしております。 六番目の地域医療推進等対策でございますが、在宅老人等とその家族を支援するため、訪問看護等在宅ケア総合推進モデル事業を実施することといたしております。 五ページへ参りまして、看護婦等の養成等確保対策につきましても必要な予算を計上しているところでございます。六ページを過ぎまして七ページへ参ります。七ページ、疾病対策でございます。 最初に精神保健対策でございますが、法改正を踏まえまして、精神障害回復者社会復帰対策を初め各種の施設、事業の充実を図る経費を計上をいたしております。 八ページへ参りまして、エイズ等対策でございますが、発症予防等の研究開発のほか啓発、相談事業等の予防対策を推進するとともに、エイズセンターということでエイズ医療情報センター、エイズ研究センターの整備を図るための経費を計上いたしております。 同じく八ページでございますが、痴呆性老人対策でございます。 痴呆疾患に関する調査研究の推進、それから在宅サービスの推進というようなことを通じまして、保健医療、福祉を通じた総合的な推進を図ることといたしております。 次に、九ページでございますが、がん対策でございます。 御承知の対がん十カ年総合戦略研究事業を中心にいたしまして、各般の施策につき、引き続き総合的かつ重点的な対策を推進いたしております。 十ページでございますが、難病対策、循環器疾患対策等、腎不全対策、それぞれ施策を拡充強化いたしているところでございます。 十一ページに参りまして、福祉対策でございます。 まず、在宅老人福祉対策でございますが、在宅福祉サービスの拡充に努めますとともに、新たに良質なシルバーサービスを育成するための社会福祉・医療事業団の貸付制度として優良な福祉サービスを提供するための民間事業者に対する融資制度を創設することといたしております。 十二ページの下の方でございますが、在宅身体障害者対策、それから十五ページにあります障害児対策をあわせまして、障害者対策に関する長期計画の後期重点施策を踏まえまして、障害者ができる限り家庭や地域で生活していける条件を整備していくというための予算を計上しているところでございます。 ずっと飛ばしていただきまして、十五ページでございますが、一番下の保育対策、それから次のページ、母子・寡婦等福祉対策、児童健全育成対策、これらにつきましても、必要な経費について予算計上を行っているところでございます。 十七ページを飛ばしまして、十八ページでございますが、社会福祉施設の整備運営でございますが、今年度は特に防災対策に配慮しまして、スプリンクラーの整備等の経費を計上をいたしております。 二十ページへ参りまして、備考の欄の3の生活保護でございますが、標準三人世帯の生活扶助基準一・四%の引き上げを行っております。 次に、二十一ページでございますが、民間福祉活動対策、所要の経費を計上しております。 二十二ページ、医療保険制度でございますが、政府管掌健康保険、備考の3に書いてございますように、特例措置として国庫補助を六百五十億円の減額を行っております。また、保険料率につきましては、1のところに書いてございますように、六十二年度と同様単年度に限り千分の一引き下げて千分の八十三といたしているところでございます。 それから、健康保険組合助成費は額の増額を図っております。国民健康保険助成費につきましては、制度の改革を前提として所要予算を計上しております。 次に、年金制度でございます。 厚生年金、拠出制国民年金につきまして、〇・一%の特例物価スライドを実施することといたしております。なお、これに準じまして、児童扶養手当等各種手当につきましても所要の引き上げを行っております。また、備考の4のところにございますように、旧法国民年金の障害年金等の年六回支払いということを行っております。それから、5に書いてございますように、厚生年金国庫負担の繰り延べ、前年度と同額三千六百億円を繰り延べております。(2)の年金積立金の自主運用でございますが、枠を拡大いたしまして二兆二百億円といたしております。 二十四ページへ参りまして、医薬品、食品等の安全対策でございますが、これは(2)のところの医薬品、医療機器等の研究開発に対する出融資制度、これを十億円から二十六億円に増額をいたしております。 あと説明を省略させていただきまして二十六ページへ参ります。生活環境の整備でございますが、環境衛生施設の整備につきまして、産業投資特別会計の貸付金の計上を含めまして一九・三%の増額を図っているところでございます。 次に、説明を省略いたしまして二十八ページへ参ります。その他の重要施策でございますが、この中では(2)中国残留孤児等の援護対策、ここで備考にマル新と書いてございますように、中国帰国者自立研修センターの設置、十カ所を計上いたしております。 なお、項目の(3)の戦傷病者戦没者遺族等の援護対策につきましては、ページをめくっていただきまして、二十九ページの備考の4というところでございますが、戦没者父母特別給付金の継続・増額ということを行っております。その他の重要施策につきましても、所要の予算を計上いたしているところでございます。 あとずっと説明を省略させていただきまして、三十二ページでございますが、国際保健医療協力につきましても、ある程度増額を図っているところでございます。 以上、一般会計予算の御説明でございますが、次に、各特別会計及び公庫、事業団の予算等につきまして、その歳入歳出等資料に掲げておりますので、ごらんいただきたいと思います。説明は省略させていただきます。 以上、厚生省所管の予算につきまして御説明申し上げました。よろしくお願いを申し上げます。 ありがとうございました。
○稲垣委員長 以上で、両大臣の所信表明並びに両省の昭和六十三年度予算の概要についての説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時二十八分散会