交通安全対策特別委員会 第4号
- 発言数
- 192 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1988/04/20
会議録
○近江委員長 これより会議を開きます。 交通安全対策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。左藤恵君。
○左藤委員 私は、大都市の交通の問題につきましては、交通渋滞の問題、それから大量の交通量を受け入れするための道路容積というような問題もありますし、そういうことで安全性の見地からも非常にたくさんの問題があると思います。そういった意味で、特に現下の都市交通対策の課題について幾つか拾い上げて、それに対する対策をお伺いしたい、このように思います。特に大阪におきましては、今関西新国際空港の建設が行われている。空港ができたときの都心部とのアクセスの問題につきましては、後で運輸大臣が来られましたら運輸大臣の御意見も伺いたいと思いますので、この問題は後にいたしたいと思います。さらにまた、大阪では花と緑の博覧会の問題もありまして、現在でも慢性的な交通渋滞がある中でそういった大きなイベントが行われたときの対策が大丈夫かどうかということについて心配もありますので、そういった点について幾つかお伺いしたいと思います。 そうした本論の問題の前に、この間も我が党の片岡委員から、駐車場の問題、そして駐車違反の取り締まりの問題が提起されておりましたが、私もこの点について幾つかの問題点、また検討していただきたい問題をお伺いしたいと思います。 その一つとしまして、最近、特に都心部におきます地価が非常に高騰したというような問題がありまして、これに対しましていろいろ地上げ屋が横行したりしましてそういった駐車場の経営者が減少している、経営者が撤退していくといいますか、そういうことが非常に多いわけでありますけれども、こういったことに関連しまして、これは建設省でお答えいただきたいと思いますが、駐車場の経営者に対しまして土地、家屋の固定資産税の優遇措置というようなものを検討されたらいかがか、このように思います。そして駐車場を少しでも多く確保するという努力が必要ではないかと思います。現在でも、例えば子供の遊び場につきまして、そうした土地を持った人の固定資産税を免除いたしまして、そして十年間なら十年間の契約をしてそこに子供の遊ぶ遊具なんかを入れまして提供してもらっているという事例があるわけなんですが、駐車場についてもそういうことを検討する段階まで来ているのではないかと思います。 それから、駐車場の問題につきましてもう一つは、現在でも道路とか公園とかあるいは河川の上とか、そういうふうなものの活用については、その管理者の関係がいろいろあろうと思いますし、また現在の法規的な問題もあろうと思いますけれども、もっとそういうものを活用して、都心部は大変地価の高いところで貴重なところですから駐車場にそういうものを提供する。公営でやっていただいていいわけなんですが、そういうことを検討していただきたいと思うのです。それも、せっかくつくっても高くて利用できないようなケースもあると思います。天王寺公園のところの地下に駐車場ができたのですが、これは公園の施設ということらしいのですけれども、一時間に五百円という料金だとなかなか利用する人がいなくて、かえってそれだけの採算を上げようと思っても上がっていないのではないか、日曜ぐらいしか使っていないのではないかというような問題もありますし、こういうような具体的な点も幾つか調べていただきまして、そしてそういう地下なり河川などの上空を、何も河川を全部締め切ってしまうということではなくて、その上に駐車施設をつくるというふうなことも検討したらいかがか、このように思います。 駐車場の関係のことについては幾つかまとめて御質問申し上げたいと思いますが、現在、駐車場法ですかに建築するときには附置義務というのが法的に決められておりますけれども、その法令に基づいて条例を制定しておるのが、この間調べてみましたら、大阪府下では大阪市と茨木市の二市しかないわけです。せっかく法律をつくっても実際に駐車場が必要な地域は、私は衛星都市全部がそういう同じような問題があるのじゃないかと思いますが、現実におきまして建築の指導要綱の段階におきます行政指導だけで、今の駐車場を設置しなければならないという義務の問題も実効が上がっていないのじゃないかと思います。しかも、大きな一定の基準以上の建物でなければ必要ないわけなのですが、その面積といいますか、そういうものを少し切り下げてでも新しく建てるときには何とか駐車場を確保しなければならない。そうしなければ、とにかく青空駐車が物すごい数になっておりまして、取り締まりを幾らやりましても追いつかないような実態があってかえって都市の大混乱を招いているわけでありますから、そういったことについては、建物を建てる人の責任というもの、それに対する建設省の指導がなまぬるいのではないかというふうに私は思います。この点についてもこれからどういうふうに考えていくか、以上、三点について建設省のお考えを伺いたいと思います。
○青木(保)政府委員 駐車場に関する御質問でございますが、まず第一番目に、都心で駐車場経営者が減少しておりますけれども、駐車場経営者に対して固定資産税の減額措置等税制の措置を講ずるつもりはないか、こういう問題でございます。 先生御指摘のとおり、都心部におきましてなかなか駐車場の経営が難しくなっておるわけでございますが、これに関します固定資産税の税制といたしましては、現在、公共性の高い一般公共の用に供される恒久的なものについて、すなわち、都市計画に定められました路外駐車場のうちで特に整備費のかかります地下式のものにつきましては、その土地は対象としておりませんが、家屋等について軽減措置が講じられておりまして、本年度の税制改正におきましても、この減税措置の適用期限を二年間延長するというような措置は講じさせていただいたわけでございます。しかしながら、このような固定資産税の適用対象というものもそう多いわけではございませんし、税制の措置として必ずしも十分ではないと私どもも考えておるわけでございまして、今後ともこの制度の拡充がなされますようにいろいろ研究し、努力してまいりたいというように考えておる次第でございます。 それから第二番目に、いろいろな道路でございますとか公園というような他の施設の地下でございますとか、あるいは河川の上空でございますとか、そういうところについて駐車場として活用するようにできないかという問題でございますが、道路、公園等を立体的に利用しておる駐車場の事例というのは現に幾つかあるわけでございます。しかし、例えば河川について見ますと、いろいろな景観上の問題でございますとかウオーターフロントの活用の問題でございますとか、あるいは洪水との関係の問題でございますとか、それぞれの施設について固有の問題がいろいろございまして、一般的にどこでもそういうものが利用できるというものでもございません。やはりその地域の実情に応じましてそれぞれそういうものを活用していくということが考えられるべきではないかというように考えるわけでございます。しかし、特に都心部のようになかなか用地の確保が難しく、そして貴重な空間の場所につきましては、私どもも関係の部局等にもいろいろお願いをいたしまして、立体的に駐車場がいろいろな施設と複合的に利用できるような方策等についてもこれからお願いをしてまいりたいというように考えております。 それから、附置義務に関する問題でございますが、先生御指摘のとおり、大阪府下で附置義務条例を制定しておりますのは大阪市と茨木市でございます。現在、この附置義務条例の考え方は、地域の実情に応じまして、各地方公共団体の判断によりまして条例を制定して附置を義務づけていくという考え方にのっとっておりますので、全国一律に例えば法律で附置を義務づけるというようなことはなかなか困難な問題ではあるかと思いますが、現在の法律の中でも御指摘のような状況でございますので、私どもも、大阪府下初め大都市の市町村等につきまして、附置義務条例の制定を強力に推進するように努力してまいりたいと存ずる次第でございます。 それから、附置義務の対象となります建築物の範囲等の問題でございますけれども、この問題につきましては、建築物におきます駐車場の利用効率でございますとか、歩行者でございますとか自動車交通への影響あるいは建築活動への影響等いろいろなことを考えて現在の附置義務の対象が決められておるわけでございますが、近年の自動車の利用状況の変化等もあるわけでございますので、そのようなことも含めましていろいろ検討をしてまいりたいと思っております。 なお、駐車場の問題に関しましては、そういう施策がいろいろあるわけでございますけれども、このほか、駐車場の整備がしゃすくなりますように融資の問題等もございます。それからまた、公共的な駐車場を公的な主体が設置をしていくということもございますので、そういったことを含めまして総合的に駐車場対策を進めてまいりたいと思う次第でございます。
○左藤委員 各省の指導につきましての縄張り争いとか責任の転嫁ということのないように、地方自治体とも十分連絡をとっていただいて、そしてどれを取り上げれば一番よくなるんだ、こういう都市交通の流れを確保する意味におきましても、それから、流れが確保できればまた安全性の点からもいいわけでありますから、そういう都市交通対策の一つとして十分御検討いただきたいと思います。 それで、そのことに関連しまして、駐車違反の取り締まりの問題もこの間お話があったわけですけれども、現実には要員の不足ということで十分徹底していないと思います。特に、例えば金曜とか土曜夜とかになりますと車を都心のところに放置しておく。これは市内の人たちだけではなくてよそから来た人たちも非常に多いと思いますが、そういうものの取り締まりは物理的にも不可能じゃないかということがあるわけなんです。警察の方でもいろいろ努力していただいているわけですけれども、こういったことにつきまして、要員が足らないからほっておくということじゃなくて、例えば臨時員を雇用してやるとか、もちろん正規の警官の指導は必要だとは思いますけれども、そういうことで駐車違反を摘発できるような法改正も考えていただいたらどうだ。これは後で裁判の問題との関連もありましょうからそんな簡単にはなかなかできないとは思いますけれども、責任を警官が持つならば、私は、人手不足をカバーする意味においてそういったことも御検討願えればいいと思います。特に、これからいろいろなイベントとかそういうことがあるときには、こういった点について警察は人手が非常に不足するのじゃないだろうか、このように思います。先ほど申しました花と緑の博覧会とか、そういったときの配置という問題を考えますと、今からそういうことを考えておく必要があるのじゃないかと思います。 それと関連しまして、警察の交通管制センターの機能もより高度化していただかないと、例えば渋滞の状況の交通情報をタイムリーに提供するシステムというものがなかったら余計に大都会の中で混乱をする。どちらの道を走った方がいいかということについての判断もできなくなるわけでありますし、そういうことでまごまごされますと余計また衝突するとか、交通安全の見地から見ても非常に大きな問題があると思いますが、そういったことについて何か警察庁で検討しておられるかどうか、これをお伺いしたいと思います。
○内田(文)政府委員 お答えいたします。 最初の駐車違反取り締まりの要員不足という問題でございますが、確かに大都市の駐車というのは大変数が多いわけでございます。例えば東京ですと、数年前に調べたところでも瞬間に違法駐車が十六万台ある、こう言われておるわけであります。そういったことから、現在、その駐車の中でも大変危険性の高いもの、そして大変迷惑性の高いものを重点に取り締まりをやっておるわけでございますが、確かに要員の問題は、なかなか増員もできませんので要員が不足しているわけでございます。ただ、現在、警察官のほかに交通巡視員の制度というものがございまして、これは全国に約四千五百人おるわけでございますが、そういった制度を導入して指導取り締まりを進めておるわけでございます。そのほか、なるたけ警察官の行う仕事を民間に持ってもらうといいましょうか、最近よく言われます民活、こういう意味もありまして、昨年の法改正でパーキングメーター等を設置いたしまして、その管理等の委託だとか、あるいは法人を指定いたしまして、その者に駐車違反車両の移動、保管をやらせるとかいった措置を逐次講じてきておるところでございます。 それから、管制センターの充実という問題につきまして、先生から今お話がありました大阪の花と緑の万博という問題がございました。大阪におきましても、この花と緑の万博に向けて現在、管制センターの高度化に努めておるところでございますけれども、これを充実いたしまして、ますます高まっておりますドライバーの交通情報に対するニーズ、渋滞の状況とかいった問題に対する要望にこたえる意味におきましても、今後とも、路側通信だとか交通情報提供装置というものの整備を一層進めてまいりたい、このように存じております。
○左藤委員 確かに、交通違反の取り締まりという問題は非常に難しい問題だと思いますけれども、一つは公平にやっていただかなければならない。特に、先ほどお話しされたようにたしか去年の四月からは、今までは駐車違反は一点だったのが、非常に交通の危険なところ、例えば交差点内に駐車した場合には二点ということになってきて、これは私は非常に結構なことだと思います。そういった重点取り締まりをされることによって交通安全を確保するということをぜひやっていただきたい。単に迷惑するだけじゃなくて非常に危険であるという点からもこれはぜひやっていただいて、そして公平な取り締まりといいますか、駐車違反に一回か二回ひっかかるよりも駐車場の料金の方が高くついてその方が損だからというふうな計算でやられた場合、せっかくの法律があり、またいろいろ取り締まっておられる立場から見ても、交通の流れをよくする意味から見てもこれは非常に逆行することでありますので、こういった点についての御配慮を私はお願いしたいと思います。 運輸大臣もおいでいただきましたので、最初に申しました新関西空港の建設に関しまして、新空港と大阪市内との連絡とか、そういうような問題に関連しましてお伺いしたいと思うのです。 まず第一に、高速道路の建設がどういう状況になっておるのか。これにつきましては、近畿自動車道は完全に完成できる、またそれに対する空港へのアクセスもできるのではないか、このように私は思いますが、湾岸道路の進捗が非常におくれておるということがありまして、これが仮に完成しましても、この二つの自動車道によって開港時の交通混雑は解消するのかどうか、これをまず第一にお伺いしたい。 今の状況では、現在でも大変な交通渋滞を慢性的に起こしており、特に朝のラッシュ時は非常にひどい。例えば堺から大阪市内に入る、あるいは松原から大阪市内に入るのには平均しまして大体十二、三キロ渋滞しているのではないかと思います。そういうときに、二十四時間空港ですから、朝空港に到着したお客さんが、南海電車あるいはJRの阪和線によって町の中へ出ていく人は別としまして、そういうのを空港の建設計画の中でどのくらい考えておるのかわかりませんが、大部分の人は自動車に乗って市内へ入ろうと考えられるだろうと思いますし、荷物の関係もあるでしょうし、そういったことに関連して市内が大変混乱するので、空港へ着いてから市内へ入るのに二時間、三時間かかれば、かえって香港へ戻った方が早いのではないかというような問題が生ずるのではないかと思います。こういうことに関しての現在の高速道路の建設状況と、開港時のことについてどういうふうにお考えになっておるか、まず道路公団を管理しておられる建設省と、それから航空局の方の建設計画に関連するアクセスとしてのお考えをお伺いしたいと思います。
○三谷政府委員 お答えいたします。 関西国際空港から大阪市内へのアクセス道路につきましては、関西国際空港関連施設整備大綱におきまして、関西国際空港線、近畿自動車道それから阪神高速道路湾岸線というものが位置づけられております。 まず、関西国際空港線につきましては、これは七キロございますが現在測量調査及び地元協議を進めております。 また、近畿自動車道紀勢線の未供用区間の松原インターから阪南インター間につきましても、用地買収及び工事を進めておりまして、両路線とも、今御指摘ございましたように、関西国際空港開港時までに供用できるよう鋭意事業の推進に努めております。 それから、阪神高速の湾岸線でございますが、堺市の出島西町から泉佐野市前島間二十四・一キロのうち、堺市の出島西町から泉大津市に至ります七キロについては、昭和六十五年度に完成いたします。また、貝塚市から泉佐野市前島に至ります六・一キロの区間についても、関西国際空港開港に合わせて供用する予定でおります。ただ、泉大津市から貝塚市までの十一キロにつきましては、泉大津旧港の問題あるいは岸和田旧港の再開発計画等の諸事業と調整をしておりまして、若干おくれるわけでございます。万一、一部区間が供用できなかった場合には、並行する臨港線等のほかの道路とあわせてアクセス道路の機能を確保してまいりたいと考えております。 先生御指摘の二番目の、特に堺方面から大阪方面への道路は現在でも非常に込んでおる、開港後どうなのだろうということでございますが、堺から大阪市内に至ります幹線道路としましては、現在、阪神高速の大阪堺線は一日八万台ぐらい乗っております。また阪神高速の大阪湾岸線、これは今二万台ぐらいしか乗っておりませんが、一般国道二十六号線は約四万台弱でございまして、大阪堺線、二十六号線というのはピーク時の混雑が非常に著しいわけでございます。そこで、この大阪湾岸線は、昭和六十三年度に阪神高速大阪東大阪線の本田—港晴間、これは五キロございますが、これを供用いたしますと大阪湾岸線と大阪都心が直結いたしますので、先ほど二万台と申し上げましたが、この湾岸線の利用が促進できるだろう。さらに関西国際空港開港までには、冒頭に申し上げましたように近畿自動車道紀勢線の松原—阪南間というのが供用できますので、これらの幹線道路の整備を行いますと、関西国際空港開港時には大阪—堺間の交通分散が図られるということで対応できるのではないかと考えております。
○林(淳)政府委員 関西国際空港を計画しております立場から、私どもとしてもアクセスについていろいろ検討したわけでございますが、関西国際空港と大阪市内を結ぶ主要なアクセスといたしましては、道路につきましては、ただいま御説明がありましたように近畿自動車道紀勢線、阪神高速道路の湾岸線を経由する二ルート、鉄道につきましては、西日本旅客鉄道株式会社の阪和線、南海電鉄の南海本線を経由する二ルートが計画されておりまして、現在、鋭意整備が進められておるところでございます。 関西国際空港にアクセスする自動車交通量でございますが、これは計画時、一期計画最大能力時でございますが、年間離着陸回数が十六万回ということを想定しておりまして、これにつきまして、全体で一日当たり片道約一万七千台というものを見込んでおります。一方、近畿自動車道の紀勢線、阪神高速道路の湾岸線、これはそれぞれ片側二車線の道路でございまして、設計上の交通容量は両線の合計で一日当たり片道約五万台ということでございまして、需要には対応できるのではないかと思っております。 それから、鉄道につきましては、阪和線ルート、南海本線ルート、この両線合わせまして片道約五万人の利用を見込んでおります。この両ルートの輸送力でございますが、合計一日片道約十四万人ということでございますので、この需要には対応できると私どもとしては考えております
○左藤委員 今お話がありましたけれども、私は、現実問題としては鉄道の利用というものはそんなに数が多くならないのじゃないかな、このように思います。 これは大臣にお伺いしたいのですが、関西国際空港のことにつきまして、例えばヘリコプターで連絡するとか、何かそういうふうな連絡の方法についてお考えをお持ちだと思います。こういうことについて積極的に提案をしていただいて、高速艇でもいいし、ただしかし、波が高いところはどうするかといった問題があろうと思いますが、今お話のありましたように道路と鉄道だけでは、こういった近代的な新国際空港ができても外国の人に鉄道に乗ってくださいということで恥ずかしい思いをするようなことのないように、そしてまた現実に交通のラッシュのときの混雑を考えたときには、時間の問題を考えまして新しい考え方をしなければならないと思いますが、お考えがありましたらお伺いしたいと思います。
○石原国務大臣 おっしゃいますとおり道路と鉄道だけでは、このままでいきますと関西空港が完成いたしましても、成田ほどではないにしろかなり不便な飛行場になるのではないかという懸念がございます。ですから、海上のアクセスを整備することも整備大綱の中でもうたっておりますし、またヘリコプターの可能性も建設が完成しました空港には十分ございますので、需要に応じてそういうものの検討をするつもりでございます。 また、少し大げさな話になるかもしれませんけれども、東京では大深度の地下鉄工事の場合には地下権制限をしようと思っておりますし、それが法的に整備されましたら、途中駅を講じると経費がかかりますけれども、大深度の工事が可能ならば、しかるべき大阪の拠点から空港まで一直線の地下鉄を考えるとか相当なことをしませんと、お客がふえればふえるほど今のままでは不便になるのではないかと私は懸念しております。そういう点も考えたいと思っております。
○左藤委員 ぜひ御検討いただきたいと思います。 今のことに関連しまして、ラッシュ時に大阪市内へ乗り入れしますのに通勤客で非常に混乱するわけです。実はこの間、阪神高速道路公団で一週間ばかり修理のためにその運用を全部停止されておったときがありますが、このとき大阪市内はがらあきのような状況になりました。ということは、結局通勤に物すごい数の人が来るわけなんですが、何かそういうことを規制して、市内の活動はもちろん必要だと思いますけれども、通勤に車を利用しないで郊外電車を活用するということにすれば大都市の状況もまた大分違ってくると私は思います。 それに関連しまして、例えばシンガポールでやっているような、大阪市内に乗り入れする車に対する入市税というようなものが検討されたことがあるのか、またこれは検討するに値しないのかどうか、この辺の御意見がありましたら伺いたいと思います。
○小川説明員 ただいま御指摘のございました入市税という構想でございますけれども、かつて大阪市等でそういうことが議論されたことがあると聞いております。私ども、そのときのお話を聞いておりますと、市外の居住者である通勤者は、我が国の場合は主として住宅事情等によりましてそういうところへ余儀なく住む状況になっているというようなことがございますし、もう一方で通勤者の勤務先の企業が、法人住民税でございますとか各種の使用料等の負担をするといった形をとりまして応分の負担をしているというようなことがあるわけでございます。それからまた、通勤をする方々が課税団体の行政サービスに対しまして発言するというような地位も現在の仕組みの上では与えられておらないというようなこと等がございまして、現行の我が国の税制の中でそのような形における都市税源の拡充ということには若干問題があるのではないか、こういうことでございます。 しかしながら、いろいろ御指摘がございましたように、大都市におきましてはその都市の外から通勤等によって入ってくる方々がたくさんおられる、それに伴いまして特別の財政需要が発生してきていることはまさに御指摘のとおりでございます。そのようなことから、私どもといたしましては、昭和五十年に事業所税を創設し、さらには昭和四十九年度以降、法人住民税の法人税割の税率の引き上げ、それから法人均等割の税率の引き上げというような措置を講じてまいりまして、大都市財源の充実に努めてきたところでございます。今後におきましても、大都市のそのような財政需要にどのように対処していくのかということについて幅広く検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○左藤委員 時間になりましたのでこれ以上申し上げませんが、そういったことについての御検討をぜひやっていただいて、都市の交通の安全と流れをよくする、そういった意味合いでの御配慮をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○近江委員長 以上で左藤恵君の質疑は終了いたしました。 次に、永井孝信君。
○永井委員 初めに公安委員長にお伺いしてみたいと思うのですが、この間、六日から十日間、交通安全運動が実施されました。年々、交通事故の死亡者の数を減少させることにいろいろな御努力をいただいているわけでありますが、この交通安全運動期間中の死者数が二百四十二名という数字が出てまいりました。昨年の運動期間中に比べまして三十七人も多かったわけですね。年々車もふえておりますから、そういう面でいきますと当然ふえることもあり得るのかもしれませんけれども、ことし一月からの交通事故の死亡者全体で見ましても、三月末現在で二千二百八十一人、これは昨年に比べて既に二百四十一人上回っているわけですね。私の地元の兵庫県でもことしはかなり上回っていて非常に心配しているわけでありますが、警察庁の資料を見せていただきますと、この交通安全運動に警察官が一日に八万人動員されています。そして交通巡視員という人がざっと二千人動員されているわけですね。白バイやパトカーが一日当たり一万七千台動員されています。ボランティアの人が四十九万人動員に参加して、合計五十七万人の人々でこの交通安全運動期間を指導したといいますか、そういうことを行ったわけでありますが、それでなおかつこういう数字が出た。国家公安委員長としてどういうふうにこのことを受けとめていらっしゃいますか。
○梶山国務大臣 御指摘のとおり、春の交通安全運動期間中の死者二百四十二名、大変残念、遺憾千万のことでございます。交通事故による死者数が六年間連続して九千人を超え、さらに本年に入っても依然として前年度に比べ一〇%程度増加をいたしており、憂慮すべき状況にあります。このような状況のもとで春の交通安全運動が行われたわけでございますが、警察としては、死亡事故の増加に歯どめをかけるため重要な意義を持つものであるとの認識のもとに、死亡事故の多発に対処するための諸対策を最重点に、全力を挙げて取り組んだところでございます。しかし、先ほど申しましたように、結果としては、遺憾ながら交通事故による死者数は六十一年度に次ぐ二百四十二名であったわけであります。ですから、指導や取り締まりにある意味で限界があるのかなという感じもしないわけではございません。しかし、警察としては、交通事故防止は国民的課題であるとの認識に立って、関係機関、団体ともよく連携を保ち、道路交通環境の整備、交通安全教育、交通指導取り締まり等総合的な交通安全対策の推進にさらに強力に取り組んでまいらなければならないという思いを新たにし、虚無的になりがちなこの状況ではございますが、さらに意を新たにしてこの問題に取り組んでまいりたいと考えております。
○永井委員 公安委員長の決意は非常にありがたいのですが、警察官をどんどん動員をかける、そのことだけでは事故を減少させることはできないということを示していると私は思うのですね。もっと根本的に何か対策を講じていきませんと、警察官が幾ら目を光らせておってもそれだけで交通事故はなくならない。これはどういうところに原因があるのだろうか。もちろん、道路の関係もあるだろうし、自動車がふえてきたこともあるだろうし、若者の無謀運転が後を絶たないということもあるでしょう、あるいは高齢者の運転手の関係もあるでしょう。ましてや歩行者のルール無視、よくありますね。何でも事故を起こすと車を持っている方が悪くなってしまうのだけれども、僕自身もよく車を運転するのですが、本当に自分でびっくりするようなことがありますよ、歩行者や自転者がルールを無視したために。そのときにもし僕が事故を起こしておったらどうなるのだろう、こちらが全面的に悪くなってしまうのだろうか、こんなものは避け切れないなと思うときがよくありますよ。だから、警察の指導とかいろいろな行政機関を通して交通安全を進めていく上において、単に車だけではなくて、車以外のところにも目を向けた交通安全を意識的に進めなければいかぬと思うのです。なかなかいいアイデアが浮かびませんけれども、私はそう思います。 ところで、運輸大臣、運輸大臣がこの間閣議で発言されたことが新聞に出ておりました。アイデアマン石原運輸相ということで出ておりまして、その中身を見ますと、ナンバープレートの末尾の奇数と偶数で例えば東京都区内に乗り入れるのを制限したらどうか、きょうは奇数、あすは偶数と。これも非常にいいアイデアなんですけれども、仕事の関係で使っている車とかあるから現実にそんなことはできませんね。だから、もっと現実的に車の数を減らすことを考えていかなければいかぬと私は思うのです。例えば、京葉道路を反対に走ってごらんなさい。朝も十キロからの渋滞です。その十キロからの渋滞の車のほとんど九〇%以上は運転している人一人だけが乗って通勤に使っているのですね。確かに車は便利がいいのですけれども、自営業は別にして、例えばどこかに勤務している人であれば、勤務している事業所の方からできるだけ通勤に車を使わないようなことをもっともっと強力にやることも一つの方法だと思うのです。そうすると都区内の車の数は随分減ってくると思う。これは当たり前のことなのですが、その当たり前のことでだれでもできるようなことがなかなかできていないのですよ。これはやはり総合交通政策として、電車を利用してもらうことも含めて、運輸大臣、末尾の奇数、偶数だけじゃなくて、もう少し何か交通渋滞をなくする考えが頭に浮かんできませんか。東京都でいえば、東京都区内を走る車の数をできるだけ減らすということ、急な話ですからいい知恵があるかどうかわかりませんが、ちょっと答えてみてください。
○石原国務大臣 実は先日の閣議で、大都会の渋滞が本当に末期症状で何とかしなければいけないが、事務方では省庁またいで合議しているようだけれども、これはとんでもない方法でも講じないと、ラジカルな方法を講じないと物は解決しまい、やはり閣僚レベルでひとつ思い切った案を出そうじゃないかという提言をいたしました。そうしたところ、総務庁が所管しております交通対策本部が半ば眠ったままになっていたので、これをもう一回起こして、そこでまずひとつ具体的に対策を講じようということになりましたが、やはり官庁ベースで考えますと、アイデアがあっても、これは一部の強い反対があるだろうというようなことでなかなかテーブルにのせ切れないものですから、思い切って案を出しなさい、しかる後に閣僚が政治家として責任を持って判断して、多少乱暴なことでもやって現況を打破しようということで、対策本部を動かすことは大変結構で期待もしますが、そこでなお扱い切れない問題があったら、あるいはそういう発想があったらひとつ関係閣僚の懇談会にでも持ち出してほしいということを申しました。 先ほどおっしゃいましたように、シンガポールなども乗用車に乗る人間を制限したり、一人で乗ってくる人はお金を取ったり、いろいろ方法はございますけれども、東京の場合には、東京だけじゃなくて千葉県とか埼玉県、神奈川県というメガロポリスがこの大都会を構成しているわけでございまして、東京だけに総量規制をするということはなかなか難しいと思います。そういう点で、まず対策本部で少し乱暴なぐらいの案を出せという督励をしている最中でございますので、私たちも期して待っているところでございます。
○永井委員 非常に重要な問題でありますから、いろいろな知恵を出してもらうことも必要ですし、公安委員長の方にお願いをしておきたいことは、警察はつい取り締まり取り締まりとなっていきまして、この前、シートベルトの着装を義務づけた法案をこの委員会で審議しましたときにも、取り締まりのための取り締まりはしないようにしようということで附帯決議もつけたのです。取り締まりは大事なんですけれども、取り締まりが反感を買うようなことがもしあったとすると逆にマイナス効果になってきますので、やはり親しまれる警察ということで、交通安全対策でも地で行くようなことをこれから心がけていただきたいということをお願いしておきたいと思うのです。これは答弁は要りません。 そこで、その次に、事故の中で最近特に問題になってきましたAT車の問題です。先日の委員会でも私の同僚議員から質問いたしましたけれども、運輸省は去る六日に、昨年七月以来実施してきましたAT車の急発進問題についての試験の中間報告をいたしております。石原運輸大臣としてはこの中間報告をどのように受けとめていらっしゃいますか、簡潔にお答えをいただけますか。
○石原国務大臣 要するに、これを踏まえて自動車工業会に対して、具体的な検討を急いで行ってほしいということを指示しました。その結果を期して待ちたいと思っております。
○永井委員 前の運輸大臣、橋本先生ですが、この委員会でAT車の問題が議論されましたときに、急発進等の事故及び苦情事例の中には、少数であるけれども運転者の誤操作だけでは説明できないものがあるというふうに実は答弁されているわけであります。これについて石原運輸大臣の御認識はどうですか、中間報告を受けてどういうような御認識を持っていらっしゃいますか。
○石原国務大臣 中間報告の中にも述べていると思いますけれども、電子回路などについて通常では起こり得ない方法で、つまり、実際に手を使ってショートさせたりしまして人為的に故障させた場合に、エンジンの回転数が異常に上がったりする事実がございました。これは誤操作にかかわりないメカニックな原因だと思います。それをとにかくさらに調査いたしまして、こういう点を十分注意して、こういう事故に対する可能性を秘めた車をつくらないようにメーカーに指示するつもりでございます。
○永井委員 専門的に携わった運輸省の方にお尋ねをしてみたいと思うのですが、この中間報告では、国民から見て、ドライバーから見て、何が解明されて何が未解決のまま残っているのか、簡単に言えばそれをどういうふうに表現できますか。
○清水(達夫)政府委員 お答え申し上げます。 これまでの調査結果でわかりましたことは、まず第一点といたしまして、エンジン回転数の異常上昇につきましては、アイドル回転数補正装置、定速走行装置に普通では起こり得ない方法で人為的にふぐあいを発生させました場合、エンジン回転数が異常に上昇し、車両は正常な状態より強い発進、加速性能を示すことが確認されました。それが第一点でございます。 それから第二点目に、ブレーキ性能につきましては、今申し上げましたようなエンジン回転数の異常上昇があった場合でも、ブレーキ機能は正常に維持されておりました。 それから第三点といたしまして、電子装置を積んでおりますが、そういう電子装置について回路の分析を行いまして、通常では考えられない程度の厳しい電波照射を行いました結果、車両において急発進、急加速を起こすようなふぐあいの発生は認められなかったということがわかったわけでございます。 それで、今後解明すべき点といたしまして、このような調査結果から人為的に急発進、急加速現象を再現することはできましたけれども、現実的にどういった条件下でそのような現象が起きるのかがまだ解明されておりませんので、この辺を中心に、今年度も引き続きまして実車を用いた調査、解析を継続するということにいたしております。
○永井委員 ついでにお聞きいたしますが、自動車工業会ですね、自工会の方でもこの構造上の原因究明というものは進められていると思うのですが、その作業は今どの程度まで進んでいるか、もしわかっておればお答えいただけますか。
○清水(達夫)政府委員 お答え申し上げます。 自動車工業会の方の原因究明の作業でございますが、現在、これまでの各事例の発生形態というものを整理いたしております。そして、自動車工業会といたしましても再現実験をやるということで、その準備を現在進めておるところでございます。それから、個々の事例の原因究明につきましては、各メーカーにおいても鋭意これを実施いたしておるところでございます。
○永井委員 そうすると、運輸省の中間報告がされてこれから研究していくのですが、これが自工会のやっている原因究明との相互関係において大きなプラスになりますか。役立っていますか。
○清水(達夫)政府委員 お答え申し上げます。 私どもが今回調査解析いたしました中間報告によりますと、人為的ではございますけれども、今までめったに起こらなかった急発進、急加速現象というものを再現することができたわけでございます。ですから、どういうところが故障するとそういう現象が起きるということが明らかになりましたから、今後は、どういうような条件の場合、車がどういうふうになるとそんな現象が起きるのか、めったに起きないのですけれども、そういうことを自動車工業会の方でも解明をしようとしておりますから、私どもの中間報告の結果はそういうところに活用されるのではないか、かように考えておる次第でございます。
○永井委員 一日も早く完全に原因を突きとめて、そういう不測の事態が起きないようにしてもらいたいと思うのです。 それに関連をして、リコール問題でちょっとお伺いをしてみたいと思うのです。 このリコール制度が導入されてからもう二十年たっているわけですが、運輸省とメーカー双方の欠陥車の処理体制というものが有効に機能しているのだろうかという疑問を私は持たざるを得ないのです。例えば、ヤナセが随分と欠陥車を隠ぺいしておりましたね、運輸大臣。この間、日産がサンタナについてリコールいたしました。このヤナセの隠ぺいに見られるように、業界の方がユーザーに対して車を売る場合に、やはり欠陥の多い、リコールの多いメーカーは車が売れにくいということは十分想像できます。だから隠ぺいすることが起きてきたと私は思うのです。 これは言いにくいことでありますが、ちょっと日産の例を申し上げてみますと、昨年の何日か日にちは忘れましたけれども、この交通安全対策特別委員会から視察に行きました。AT車の問題で村山工場へ行ったのです。日産の工場も副社長以下技術陣が総出で私たちを迎えてくれまして、微に入り細にわたり説明をいただきました。図解の説明を受け、実際に分解したものを見せてもらい、製造工程を見せてもらい、試験走行もさせていただきました。一言で簡単に言うと、そのときに日産の言われたことは、どう考えてみても、どう調べてみてもAT車が不測の急発進なんかを起こす原因がつかめない、わからない、今のところはどんなに調べてもそういう原因が見つからないというお答えだったのです。それで帰ってきましたら、明くる日に日産がサンタナをリコールしたのですね。 これは、ある意味で言うと国会を冒涜していると私は思うのですよ。交通安全対策特別委員会から調査に行って、その日、晩まで一日かかって調査をして、絶対大丈夫です、問題ありませんという答弁をいただいた明くる日に、運輸大臣に欠陥があるということでリコール申請がされた。リコール制度が導入されてから二十年たつのですが、こういう業界の体質について運輸大臣はどのように受けとめていらっしゃいますか、どのように対応されるかお答えいただきたいと思います。
○石原国務大臣 技術的なことは政府委員が答弁いたしますけれども、基本的にそういう企業の姿勢というのは絶対に許されるべきでない。これは事人間の生命の安危にかかわる問題でございまして、その技術に対するメーカー側の自負、自信もあるかもしれませんけれども、人間のやることですからやはり非は非として率直に認めて、速やかにそれを回収するということで初めて安全は確保されると思います。そういう姿勢で事に当たってもらうように、運輸省もこれから強い指導をしようと思っております。
○永井委員 技術的なことは僕らもわからぬわけで、だからAT車がこれだけ問題になってきておるのです、AT車だけじゃないのですけれどもね。自動車の欠陥というものについては、これは場合によっては人間を乗せて走る凶器になってしまうわけですから、そういう面ではもっともっと厳しく、運輸省としてもあるいは公安委員長としても対応してもらいたいと思うのです。 ところで、その暴走のメカニズムはまだ全部解明はされておりませんけれども、今、石原運輸大臣が言われましたように、不測の事態が起こり得るという可能性もやはり持っているわけですね。ですから、いっか私もこの委員会で質問したことがあるのですが、もしもそういうことが解明されてきてドライバーは防ぎようがなかったというようなことが起きた場合に、今までそういうことが原因ではないかと思われた事故で例えば刑事責任を負っているとか刑事処分を受けたとか、あるいは民事上の責任を負っているとかいう人たちに対して、仮にそういうことになった場合にその人たちの名誉回復というのですか、その処分を救済するようなことが果たして可能なのかどうなのか。これはどうでございましょうか。
○内田(文)政府委員 お答えいたします。 今回の中間報告によりますれば、今回の試験は異常状態を設定して行った、そういう異常を起こす可能性のある電子回路等について、通常では起こり得ない方法で人為的にそういう故障の状態を起こしてテストしたというように承知しているわけであります。警察としては、個々具体的なケースについてこういった車両の欠陥があるんじゃないかとかいう疑いがあるといいましょうか、そういう申し立てがあるといいましょうか、そういうものにつきましてはこれまでも慎重に鑑定、検査等を行ってきたわけでございます。今回の中間報告によりますと、特別に何らかの処置をとるという問題ではないと考えているわけでありますが、先生言われますように、今後はっきりと何か具体的なあれが出て、それが今まで取り扱いました個個具体的な問題に適用してそういうことが考えられる蓋然性が大変高いということになれば何らか検討する必要が生ずることはあるかと思いますけれども、やはり今後具体的な問題で検討しなければいかぬ問題だろうと思います。
○永井委員 今中間報告の段階でありますが、そういうことがはっきりしてきてそのことが原因で事故につながったというような場合は、やはり加害者の側もある程度救済措置がとれるようなことをしていきませんと問題が残ってくると思いますので、これは一つ要望として申し上げておきたいと思います。 その次に、トラックなどの積載貨物の転落防止という問題についてちょっとお尋ねしたいと思うのです。 これは私の経験からも言うのですが、最近、高速自動車道ができましてどんどんと延びてきました。自動車専用道路もできました。かなり高速で走る道なんですね。私の家のすぐそばにも自動車専用道路がありまして、私はその道路を使わない日はないのですが、あの道路ほどいろいろなものの落下している道路はないと思うのです。それはいろいろなものが落ちていますよ、公安委員長。びっくりするようなものが落ちています。荷物をそのまま落としてみたり、角材が落ちておったり石の大きな塊が落ちておったり、いろいろなものが落ちていますよ。中にはゴムのタイヤが一本ぽんと落ちている。どうして落ちておるのか、外して捨てたのかどうか知りませんが、そんなものが落ちているときもあります。いろいろなものが落ちています。一生懸命清掃はしてくれていますけれどもね。 もちろん、いろいろなことで積載物の落下防止については警察の方でも取り締まりをしていただいて、御苦労いただいているわけでありますが、最近は建築ブームで、砂とか砂利とかの輸送が物すごく多いのですよ、僕のところは。ところが、僕の見る限り余り覆いをしてないのですね。覆いをしてないものですから、高速で走るために、風があるときは砂なんか音を立ててさあっと落としていくのですよ。その砂が当たって直接車がひつくり返るというようなことはないのですが、その落とした砂を今度は自動車が上げてフロントガラスに当たるのです。私の自動車も二回やられました。私の知っている人なんか石ころが当たって前がクモの巣になってしまって、事故にならなかったけれども、一瞬前が見えなくなるのですから。 だから、道交法では七十一条や七十五条で、あるいは運輸省の通達によって、そういうものが落下しないようにちゃんと飛散防止をしなくてはいけないというふうにされているのですが、現実は野放しなんですね。その毎日日常的に起きていることが野放しにされていることが事故を呼ぶ、当たり前になっていることが事故を呼ぶ。これについていろいろな通達も見せていただきましたけれども、自動車専用道路がどんどんふえていく現在、一般の道路はスピードが遅いですからいいのですが、六十キロ以上の制限速度が設けられているような道路ではとりわけこういう飛散防止については特段の対応をとってもらいたいと思うのですが、どうでございましょう。
○内田(文)政府委員 先生おっしゃいますとおり、高速道路での落下物というものは重大事故に結びつきやすい危険性の高いものであるということでございます。それからまた事故だけでなしに、それを撤去することになると通行をとめなければいかぬということでますます渋滞に拍車がかかることになるわけでございまして、所要の取り締まりを行いますとともに、安全教育の場だとか、あるいは高速道路交通安全協議会というのがございますが、そういうもの等の活動を通じまして、積み荷の転落や飛散の防止等について指導を行ってきているところであります。また、実際に落ちたものにつきましては、道路管理者との連携を図って、早期の発見及び排除活動を積極的に推進しておるところでありまして、今後ともまずそういった防止活動を積極的に推進してまいりたい、こう思っております。
○永井委員 ひとつよろしくお願いします。 その次に、ちょっと欲張っておりまして、問題が多過ぎて次々に走って恐縮なんですが、不正車検の問題をお伺いしたいと思うのです。 六十一年度末現在で、指定工場数は一万九千四百十二あります。指定整備率は六五%になっておるわけでありますが、不正車検は一向に後を絶たないわけです。六十一年度中の処分件数は一万九百六十一件もあります。そのために指定取り消しになった事業所が、六十年は六件、六十一年は三件、六十二年は六件ある。全体から見るとまだこの取り消しは少ないと私は思うのですが、一向に不正車検がなくならないというのは一体どこにその原因があるのだろうか。民間活力の活用でしょうか、どんどんと指定工場をふやしていく。私は、この意味では民活の悪い面の典型ではないかと思うのです。例えば、この示談代行もその一つでありますけれども、そういう不正がどんどん行われているのをどうやって防止するかということは非常に大切なことだと私は思うのですね。 この国会の周辺に右翼の車が毎日来ます。あれは装甲車ですね、普通の車じゃない。運輸省、どなたか専門的にお答えいただいたらいいと思うのですが、あの装甲車のような車、あれは保安基準に適合しているのでしょうか。どうですか。
○清水(達夫)政府委員 お答え申し上げます。 具体的にどういう車かよくわかりませんので正確にお答え申し上げられないかもしれませんが、一般的に、ああいう種類の車が保安基準に合っているかどうかの判断でございますけれども、いろいろな工夫を凝らしている場合もございます。例えば、取り外しが可能といったようなそういう形のものをつけておるといった場合もございまして、個々具体的に検討いたしませんと、保安基準に合っているかどうか明確に判断はなかなかつきかねると思います。
○永井委員 車検を受けるときに、取り外し可能なものを外しておいて車検を受ける、車検が済んだらその取り外し可能なものを取りつけて、車検から車検までの間取りつけたままで走り回る。これじゃ何のための保安基準かわからぬわけですね。今そういう御答弁をいただきましたけれども、それならきょうでもあすでもいいですから、一遍あそこの角に立っていてその車を警察と一緒に点検してください。これだけ国会のぐるりを毎日右翼の車が走っているじゃないですか。具体的にはどんな車かわからぬと言うなら、一遍立ってその走っている車を見てくださいよ。警察も立ち会ってくださいよ。右翼が相手だから、もしけがをさせられたらかなわぬから。あんな車がまかり通っておることを許している。しかも車検のときだけはそういうものを外している。この指定取り消しになった兵庫の例もそうなんですよ。赤色灯までつけている。ところが、車検を受けるときはそんなものは外しているわけだ。車検が済むとつけるのですよ。そんなことがチェックできないで車検のときだけ通ったらいいということなら、そんな簡単な運輸行政はないですよ。今の答弁は納得できないから、もう一遍、どういうふうに取り締まるのか答えてください。そんなふざけた答弁ないよ。
○熊代政府委員 お答え申し上げます。 先生御指摘のように、基本的に、車の保安基準は走行安全上必要最小限度のものを要求している。したがいまして、この近辺で大きな声を出して回っているという車についても、通常は保安基準に適合している車が中心であると思います。ただ、先生御指摘のように兵庫、大阪でありましたような例は、赤色灯をつけてはいかぬという基準に対して、検査に来た時点ではそれを外しておって着脱方式のものをつけて走る、これは走っている段階で保安基準違反ということでございますので、我々としても街頭取り締まり等の場面におきましては、一般的に整備不良でありますとかチェックをしておるわけでございますが、先生今御指摘もございましたので、特にこの近辺で先生のおっしゃった装甲車というのは、私もちょっとどういう車か、宣伝カー的なものは私もよく見るのですが、そういうことを個々にチェックさせてみたいと思います。
○永井委員 要は、車検をするときに目をつむって、車検を受けさせないで受けたように書類をつくって通してしまうということも問題だし、改造することを認めたことも問題だし、あるいはそのときだけ適合しておれば後はどうでもいいのだということがあるとするならそれも問題だし、やはり不正車検ということは交通事故にも影響が大きいわけですから、そういう面で運輸省も公安当局も連携をとりながら厳しく対応してもらいたいということを、もうこれ以上言いませんけれども、お願いを申し上げておきたいと思います。 次に、航空機の問題についてお尋ねしたいのですが、ボーイング社製のいわゆるジャンボの整備ミスであるとか施工ミスであるとかいうことが最近余りにも目立ち過ぎます。運輸省も、政府からアメリカの航空局ですか、そこに対して申し入れもしておりますし、日航の社長から異例の改善要求が出されたとか、解明要求が出されたということがありました。しかし、なぜボーイング社だけにそういうことが特徴的に出てくるのだろうという疑問が一つあります。あるいは、ボーイング社にそれだけ問題があるのだけれども、日本の場合はボーイングのジャンボを購入することが非常に多いのですね。そういう問題があるボーイング社製の航空機になぜそこまでこだわって購入するのだろうかなというふうに私素人考えで思うのですが、この辺の関係、安全を確保するという面と、現実に運航上問題を起こしてはなりませんので、そういう面からの対応がどうなっているのか。 あるいは、きょう日航を呼んでおりませんから直接わかりませんけれども、あの日航機の墜落以来、本当の名前はどう言うのかわかりませんけれども、ボーイング監視部と言われるアメリカにおける品質保証部を設けて、その技術部門を強化したというふうに私は聞いているのです。それでは、その強化した日航の技術部門が向こうでどこまでチェックする機能あるいは権能といいますか、そういうものを持たされているのだろう、こういうふうに思うのですが、この辺の関係は運輸省はどのようにお考えですか。
○林(淳)政府委員 お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のように、最近、ボーイング社の製造ミスと思われるふぐあいが幾つか出ておるわけでございますが、ボーイング社におきましては、同社の製造する航空機につきまして製造品質を向上させるということのために、約二年ほど前から品質管理の改善に取り組んできております。しかし、それでもなお依然として製造品質に起因すると見られる主要なふぐあい事例が幾つか発生しておるという現状にあるわけでございますが、幸いこれらのふぐあいは大事に至る前に修復をされているわけでございます。ただ、非常に重大な問題でございますので、我が国からの通報等に基づきまして所要の再発防止措置等が講じられているところでございます。航空機の製造品質の向上を図るということは安全確保という見地から非常に重要なことでございますので、現在、ボーイング社の品質管理体制の強化改善を求め、ボーイング社もそれに真剣に取り組んで実施に移していくということについて、我々としては強くこれを要請し、その実施状況を見守っているというのが現状でございます。 それから、さらに御質問がございましたけれども、日航機の墜落事故以来、日航といたしましては、ボーイング社に駐在する技術担当者を三名から七名に増員する、さらに米州技術・品質保証部というものをつくりまして、ボーイング社の製造機の受領に先立ちまして、日本から派遣される検査担当者とともに同社が購入いたします航空機の組み立て段階から重要工程の検査に立ち会う、そして発見されたふぐあいの是正措置の確認を行うという品質管理を日本航空自身が行っておるわけでございます。それで、どういう権能と申しますか権限を有しているかということでございますけれども、結局このような形で、製造段階、主要部品の組み立て段階でございますが、その段階から日本航空自身としてチェックを厳重に行っていくという体制を通じまして、いわゆるふぐあいというものをなくしていくという体制をとっておるわけでございます。したがって、そのチェックの段階で日本航空として問題がないというふうに判断をしない限りその航空機は受領しないということになりますので、そういう形で厳重なチェックを行っておるということでございます。
○永井委員 そういうチェックを行っておりましても、ワイヤがねじれておったというような初歩的なミスまで含めていろいろなことが余りにもあり過ぎます。まして、隔壁の修繕ミスがあってああいう大事故も起こした後でありますから、ボーイング社の品質管理、安全確立という面については、日本がボーイング社の飛行機を非常にたくさん使っているだけに、運輸大臣としても特段の御努力をいただきたいと思うのです。 もう一つは、片方でそういうことをやっているのですが、日航自体の内部の整備ミスもやはりかなりあるのですね。ここに一つ資料を持っているのですが、この間も新聞に出ておりました。修繕のときに使った調整用のピンを外すのを忘れたために、走りかけてから尾翼の何と言うのですか、専門的なことはわかりませんけれども、水平安定板というのですか、これの作動が不能になってしまった。そのまま飛んだらこれは墜落ですな。あるいは燃料放出バルブの内部部品の装着ミスがあったために燃料が出なかったとか、あるいは油漏れ修理のときのフラップの部品の装着ミスによってフラップが途中で停止してしまった。 どんな乗り物もそうですが、航空機というのは事故が一たび起きれば大惨事になることは間違いないのですから、ボーイング社に対する安全を確保する上でのいろいろな御努力をいただくこともさることながら、国内における整備のミスを根絶するようなこともあわせて運輸省として強く指導してもらいたいと思うのです。運輸大臣、そのことについて一言決意だけ言ってくれますか。
○石原国務大臣 過去に大事故を起こしたわけでございまして、その原因が那辺にあるか究明し尽くされてない点もございますけれども、いずれにしろ、それを扱っている日航の整備にも万全を期すように、これからも強く指導するつもりでございます。
○永井委員 議論が不十分なままで次へ行って恐縮なんですが、時間の関係で次へ入らせてもらいます。 地方空港ですが、ジェット機の定期便が飛んでいる空港も含めてたくさんあります。一種、二種、三種まで含めると、米軍や防衛庁との共用の飛行場などは除いて、全部で八十二飛行場がございます。私は素人でありますから専門的にはわかりかねるのですが、この中で航空管制官が配置されてない空港が五十あるわけですね。航空管制官が配置をされていないままで地方空港の安全運航というものは確保されるのですか、されないのですか。そこだけずばりと答えてくれませんか。
○林(淳)政府委員 ただいま先生から御指摘ございましたように、現在、航空管制官が配置されておる空港が全部で二十九ございますけれども、それ以外に航空管制通信官が配置されている空港が三十三、それから、十七空港につきましては管制官あるいは管制通信官が配置されていない、こういう現状でございます。 そこで、今先生御指摘の点でございますけれども、結局交通量に応じまして管制官あるいは管制通信官を配置しておるわけでございまして、交通量が非常に多い場合には航空管制官を配置して直接その空港で航空コースの指示を行う。それに対しまして、ある程度の交通量以下の場合には管制通信官というのを配置しまして、この管制通信官がいわゆる航空交通管制の指示を伝達する、さらに必要な情報を提供するということを行っておるわけでございます。それから、管制通信官を配置する空港のうち、一応基準ではそうなっておりますが、非常に交通量の少ない空港につきましては、最寄りの管轄空港の管制通信官を通じまして、いわゆるRAGと呼んでおりますけれども、遠隔通信施設を通じまして管制通信官が所要の航空コースの指示を伝達し、あるいは必要な情報を提供するということでやっておりまして、その点で安全上特に問題は生じておりませんし、私どもとしては、その基準に従って今後も安全の確保には万全を期していきたいと考えております。
○永井委員 事故が起きておりませんしというお答えですが、起きてからでは遅いのですよ。管制官がいなくても管制通信官で管制官のかわりができるということなら、一体管制官というのは何ですか。
○林(淳)政府委員 いわゆる航空交通の指示というものを発出する権限を持っておるのは航空管制官でございます。先ほど申しました航空管制通信官というのは、航空管制官が発出する航空コースの指示を伝達するということでございまして、具体的には、その空港を出発する際に、いわゆる出発の承認というものを航空路を管轄しております管制部の管制官が発出するわけでございますが、そういう出発の承認というものを管制通信官がパイロットに伝達をするということでございます。したがって、あくまで管制の指示を出す権限を持っておるのは管制官でございます。
○永井委員 大臣、これからどんどんまた地方の空港も整備される計画がありますね。小型ジェット機がどんどん就航していますし、これからもふえていくと思うのです。いろいろ専門的に今言われておりますが、やはり離着陸、気象条件等を考えた場合に、私は素人考えとして、管制官というものは必要だと思うのです。通信官がどういう任務でどのようなものかは専門的にはなかなかわかりづらいことでありますけれども、私はよくこの交通委員会で視察に行きますが、どこへ行っても管制塔はあるんですね。だから、私は管制官というのは全部いると思った。五十カ所も管制官がいないと聞いて、私、素人ですから実はびっくりしてしまったわけです。私は専門的にわからぬから聞くのだけれども、管制官の配置を行っていくという必要があるのかないのか、今できていないのなら、やっていくつもりがあるのかどうなのか。私は航空機の安全ということから聞いているのですが、ひとつ大臣のお考えを聞かせていただけますか。
○林(淳)政府委員 直接その空港に管制官がいて、そして管制部からの管制の指示というものを受けて、その管制官が自分の判断で航空機のパイロットに管制指示を発出するというのは、非常に空港が混雑している場合にはこれは必要でございます。そこで、私どもとしては一定の基準を設けまして、その基準以上の場合は管制官を直接空港に配置するということにしておりますが、それ以外の空港の場合には、あくまで指示というものは管制官が発出いたしまして、先ほど申しました全国に四つございます、いわゆる航空路を管轄する管制部の管制官が発出をするその指示というものを的確にパイロットに伝えればいいわけでございます。したがって、パイロットに対して航空管制通信官が、これは一定の資格を持った職員でございますが、その管制通信官が航空機のパイロットにその伝達を的確に行えば何ら問題が生ずるものではないということでございます。
○永井委員 何ら問題が生じないというところに僕はひっかかるのですよ。大臣、そう思いませんか。もしも事故が起きたときに、管制官が完全に配置されておったらこの事故は防げたということがあったときは大変なことなのです。新幹線はリモコンで全部指示しているのですよ。極端なことを言えば、新幹線の運転手は要らないのです。いなくても全部運転できるようになっているのです。しかし、そこに運転手がおるから安心感があるわけですね。同じことで、管制塔があるけれども管制官はいない、通信官がおって、四カ所の大きな空港の管制官からの指示をパイロットに伝達する。それだけで事が済むような気がしないわけです、僕自身は。これから航空機の発着回数がどんどんふえていくわけですから、だから私は尋ねているのですよ。心配要りませんということだけで事が済むのならそれでいいのですけれども、そう簡単に割り切れないものを私自身が感じているのです。きょうはここで深く議論する時間はありませんけれども、ひとつ大臣、管制官のことを研究してくれませんか。私も飛行機によく乗りますから、管制官がいないなんてどうも乗るのに安心感が持てないのです。今ここで決着をつけるという意味じゃなくて、ひとつ勉強して対応してくれませんか。
○石原国務大臣 人間というのは本質的に新しい技術に関して非常に保守的なものですから、そういう気持ちをお互いに持つということはむべなるかなと思いますが、しかし、管制業務は確かに乗客、飛行機の安危にかかわることでありますし、運輸省が直接担当している大事な仕事ですから、そういう危険を招致するような状態にあり得ないと私は思いますし、非常に合理的な形で十全の努力をしているはずでございます。もう一回確かめてみますけれども、やはり専門の局長が答弁して大丈夫だと言う限り、私は大丈夫だと思います。
○永井委員 これ以上この問題は論争を避けますが、私らももう一遍研究してみたいと思います。 その次に、自賠責保険のことについてちょっとお伺いをしてみたいと思うのです。 運輸大臣、自賠責は運輸省の管轄なのですね。運輸省の所管なのですよ。この前、私は社会労働委員会でもこの問題を取り上げましたし、予算委員会でも問題になったことがあるのですが、交通事故の場合、自賠責の保険が適用されるのですが、百二十万円が限度です。ちょっと繰り返して恐縮でありますが、けがした場合はその百二十万円全部使ったらいいというふうにみんな思っているのですが、実は百二十万円の自賠責保険は、加害者側からすれば慰謝料とかそういうものも全部含んでいるのですよ。ところが現実はどうかというと、交通事故で病院へ行ったときにほとんどが自由診療の対象になっているのですね。対象というか、自由診療で受診をしているのです。健康保険も使えるのですが、現実を調べてみると健康保険を使う率が非常に低い。ほとんどが自由診療で扱っています。 そこで問題になるのは、自由診療ですから高くつくわけですよ。時間があれば細かく議論してみたいと思うのですが、その自由診療につけ込んで暴力団が絡んで不正請求をさせてみたり、当たり屋が生まれてきたり、いろいろなことが起きるのです。枚挙にいとまがないほど具体的な事実があります。私は前にも申し上げたことがあるのですが、そういう事実をとらえて、私の方から警察庁に直接申し上げて調べてもらって、病院長や事務長が逮捕されたというケースもありました。自由診療は自由診療でいいのですが、自由診療であるがゆえに非常に医療費が高くつく、高くつくために自賠責保険の財政が非常に苦しくなる、そのことが結果的に保険料の値上げにもつながっていくし、百二十万円という枠内では十分な対応がし切れないという問題も起きてくるのです。そこで、自動車損害賠償責任保険審議会が、最近では昭和五十九年十二月十九日に、医療費の支払いの適正化ということで答申を出しているのです。その答申は、責任保険制度の健全かつ安定的な運営のためには早急な収支の改善が必要であるということを前提にしながら、このように言っているのです。日本医師会の協力を得ながら自賠責保険の診療報酬基準を早急につくって、医療費の適正化に努めなさい、こういう趣旨の答申が大蔵大臣に出されているのです。ところが、いまだにそのことの基準策定には至っていないのですね。医師会と損保協会などが何回も何回も、三十回に近い協議を続けているのですが、いまだに実は結論が出ていないのです。 この基準がなぜ必要かというと、今医療費はどんどん高騰して二十兆円近くなってきていますね。交通事故がどんどんふえていくこともそれに加速を加えていくということになっているわけでありまして、責任保険の健全な発展というものを考えた場合に、この答申の実現は本当に喫緊の課題だと私は思うのです。ところがこの問題について、医療行政は厚生省の所管であります、保険行政も一般の保険は厚生省所管であります、しかしこの自賠責は運輸省の所管であります、こういうことになってきますね。だから、医療行政の立場から厚生省に私がいろいろな問題を提起してもなかなかいい答えは返ってこないのです。これは運輸省の所管でありますということになってしまうわけですね。ちょっと端的に言いますと、国民の側から見たら、交通事故であれ、一般の疾病であれ一般のけがであれ、病院にかかる、お医者さんにかかるということは一つなんですよ。これは交通事故だから運輸省のことであって厚生省は関係ありませんというようなことで頭の中で区分けする人はいないのですね。病院に行ってけがを治してもらう、病気を治してもらう、これは全部一つなのです。ところが所管が全部違う。だから、自賠責の診療報酬基準の策定についても、そういうことがいろいろなことで壁になっていまだにうまくいっていない。厚生大臣に聞くと、運輸省の所管でありますが、大蔵との三省協議の中で厚生省は厚生省なりに協力をさせてもらいます、こういう消極的なことになってしまうのです。これについて運輸大臣はどのようにお考えになっていらっしゃるか、まず聞かせていただきたい。
○熊代政府委員 先生御指摘の医療費は自動車保険全体に関連する問題でもございますし、他にもあれだと思いますが、特に我々の立場としても、医療費の増高が保険収支を悪化させるという観点から、五十九年の自賠責審議会の前から医療費の適正化ということでそれなりに努力はしてまいっております。端的に言いますと、その高額請求のものに対してチェックを厳しくする、あるいは査定をする人たちの医療の審査の資格といいますか、審査の適正を増大させるといったようなことを強化する、人をふやすといったようなことを通じましてかなりの成果を上げております。 問題は、先生御指摘の保険診療にならないいわゆる自由診療ということで、現在、自賠責保険、任意保険を通じまして損保協会と日本医師会とがかなり精力的に、御指摘のように三十回に及ぶ協議ということで、従前は医師会は我々のアプローチにもなかなか乗ってくれないという状態でございましたが、五十九年の答申前後を契機に積極的に協力の姿勢は見せていただいております。御指摘のように、一般の健康保険につきましては一点十円というような点数制度がございますが、労災保険は、御承知のように労災の特殊性ということで一点十二円、日本医師会の立場としても、自動車事故の特殊性があるということで基準報酬案をつくることについて前向きになっていただいたわけです。どういうことでやっていくかというような項目の整理ですとか、かなりの合意を見てもらっておりますが、最後に全体の医療費収入につながりますいわば点数的なもの、これについての最終的な合意がまだやられないという段階でございます。これは先生おっしゃるように、けがをされた人は何省所管ということはございません。ただ、我々としては、強制的に我々が何かで指示をするということになりましても、現実に診療していただくお医者さん方はそれが合意されたものでなければそれに従ってもらえないという問題も抱えておりますので、まだ最終的な合意に至っておりませんが、最近二、三年は日本医師会もある意味で非常に前向きに転じてくれておりますので、損保協会を通じ、大蔵省とも一緒になりまして、一日も早くそういう基準案ができるようにプッシュしてまいりたい。自賠責審議会にも特別委員として日医から出ていただいておりまして、昨年の自賠責審議会でことしの審議会までにはという感じだったのですけれども、それが残念ながらそこまで至っていない。我々としてはさらに努力をさせたいというふうに思います。
○永井委員 一日も早くその基準をつくってもらわなくてはいけないのですが、きょうは厚生省にも大蔵にも来ていただいております。他の委員会を含めて今までの委員会のこの問題についての議論の中で、例えば厚生省は、自由診療の料金を一定の基準に特定するということは独禁法違反のおそれがあるとか、自賠責の制度自体あるいは診療報酬基準というようなものの性格とかその辺をはっきりさせていかないと、厚生省あるいは医師会が協力するといってもなかなか難しい問題がいろいろ含まれているというふうに答弁してきているわけですが、こんな答弁を繰り返しているうちはこの問題の解決はないと私は思うのですね。 そこで、公正取引委員会の方にも来てもらっておりますからお尋ねしますけれども、この審議会の答申を受けて、自賠責保険の診療報酬基準といいますか給付基準といいますか、これを策定すること自体は独禁法に違反しないのかするのか、端的にお答えいただけますか。
○関根説明員 お答え申し上げます。 先生今御指摘の自賠責保険に係る診療報酬の基準案の作成については、私どもも、昭和五十九年十二月の自賠責保険審議会の答申に基づきまして、医療費支払いの適正化の観点から、保険の支払い者側と請求者側との間でいろいろ協議が進められておるということは十分承知しております。診療報酬基準案に関しましては、大蔵省の方から独禁法上問題を生ずることなく実施するというような観点から御相談を受けておりまして、私どもも、そういう方向ででき得る道もあるということで検討を進めておるところでございます。
○永井委員 大蔵省も見えておりますが、その答申に基づいて基準案をつくって、それを実施することは独禁法違反に当たらないのですね。当たるか当たらぬかだけをはっきり聞かしてもらいたいのです。
○関根説明員 お答え申し上げます。 実際には基準案の具体的な内容が作成されたところで判断することにはなろうかと思いますけれども、私どもとしましては、審議会等の答申に基づきましてその内容を国の制度として、例えば健康保険であるとか労災保険であるとかいう形と同じような形で取り入れて確立していくということについては、独禁法上特に問題ないというふうに考えております。
○永井委員 大蔵省は答申を受けた当事者ですから、この基準の作成についてどのように積極的に取り組もうとしているのか、あるいは積極的でないのか、答えてください。
○山本説明員 お答えいたします。 五十九年に自賠責審から答申を受けまして、それ以降、日医及び損保協会が診療報酬基準の作成に向けて努力しているわけでございまして、私どもといたしまして、直接両当事者がやっているのに対しまして側面的な面でやや限度がございますけれども、保険業界を監督する立場という意味で、保険業界に対しましてできるだけ早期に合理的な基準をつくるように常々指導しているわけであります。それとともにまた日医に対しましても、直接の所管官庁でございませんけれども、私どもが出向きましたりあるいは保険部長が出向きまして、ぜひ御協力いただくようにということで指導しているわけでございます。私ども、こういう基本的な立場を今後ともさらに進めて、一日も早く合理的な診療報酬基準案ができますよう努力したいと思っております。
○永井委員 厚生省健康政策局長に来ていただいておりますが、今のような答弁なんですよ。だから、医療行政をつかさどる側として厚生省は医師会にも積極的にそういう面での協力をする、あるいは全体の医療行政から見て医療費の高騰を防いでいくためにも、あるいは勤労市民の立場に立って、安心してできるだけ安い料金で診療を受けるというのはみんなが望むところでありますから、そういう面で国の医療ということについては、保険が違っておるからこれはどこそこの所管だということではなくて、厚生省がもっともっと前面に出て適正な医療基準というものが策定できるように努力すべきだと思うのですが、局長、お答えいただけますか。
○仲村政府委員 医療全般にわたりまして、おっしゃいましたように医療費の高騰その他の問題がございますので、そういう観点から私どもも今後さらに適正化ということに努力をしてまいりたいと思うわけでございまして、今お尋ねのような観点で私どももいろいろ協力をしてまいりたいと考えております。
○永井委員 時間が来ましたので、残余まだたくさん質問があったのですが、せっかく来ていただいた皆さんにはまた次の機会に必ず質問させていただきますのでひとつ御了承いただいて、とにもかくにも交通事故をなくすること、交通事故に便乗して不正医療などが行われないためにも、今のこの審議会の答申を受けた基準の策定も含めてひとつ関係機関のさらに一層の努力をお願いいたしまして、質問が中途になりましたけれども、これで終わります。 ありがとうございました。
○近江委員長 永井孝信君の質疑は終了いたしました。 ─────────────
○近江委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本日、参考人として日本国有鉄道清算事業団副理事長井上六郎君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近江委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ─────────────
○近江委員長 次に、緒方克陽君。
○緒方委員 五、六点質問したいと思うのですが、まず第一は、昨年の四月一日に国鉄が分割・民営化されたわけです。このことに絡んで、旧国鉄の用地あるいは清算事業団が所有している用地、さらにJR自体が所有している用地の問題で、これは私の地元の問題で恐縮ですが、非常に信頼感がそがれるような事態が発生しているということでございます。このことを一つの参考例にしながら、これから清算事業団の用地にしてもJRの用地にしても売買がされていくと思いますけれども、そういった事態が再び起きないようにするために、この際御質問をしたいと思うわけです。 と申しますのは、これは佐賀県の鳥栖市で起きた問題でありますが、交通安全施設ということで、学校の通学路を中心にした交通安全道路をつくるということで昭和六十二年の七月から話し合いが始まりまして、もう既に民営化された後でありますが、JRと鳥栖市、自治体との間で年度末に工事を終わりたいということでいろいろ話がされて、一定の値段の話し合いなどもされたわけです。その後、この用地を売るについては清算事業団でしかできないということで交渉相手がかわりまして、ことしの三月ごろから事業団と自治体との間で話し合いがされてきたわけですが、それでJRとの間の話の経緯が一切なくなりまして、地元に言わせれば、これは地元の新聞でありますけれども、「約束の倍の値段提示」ということになっているわけでありまして、こういうことになれば現実に自治体の仕事がなかなかできないという問題もあります。我々が例えば家を建てる、あるいは車を買うという場合でも、一体どれくらいの値段かということをあらかじめ相談しないで家を建てるということはないと思うのです。ところが、一定の話し合いの経過があったにもかかわらず、清算事業団に移ったらそのことが一切無視をされるというような経過になっているわけでございますが、このことについて、まず清算事業団の方から事実の経過について簡単に御説明を願いたいと思います。
○井上参考人 ただいま御質問の、鳥栖駅構内用地の売却協議の経緯につきまして御説明申し上げます。 先生ただいまおっしゃいましたように、六十二年七月に鳥栖市の方からJR九州会社に対しまして協議が行われておりまして、七月には事業計画概要、測量調査、それから十月に工事の実施協議が行われております。六十三年一月に入りまして境界立ち会いというところまで進んでおるわけでございますが、ことしの一月になりまして、改革法施行法三十二条に伴います協議がJR九州の方から事業団に参ったわけでございまして、これから後の協議を当国有鉄道清算事業団が担当したわけでございます。 それから、売却価格の面について先ほど御質問ございましたが、JR九州に照会いたしましたところ、市の方と売却価格についての約束をした事実はないということでございますし、また当事業団といたしましても、事前に売却価格についての約束をした事実はないというのが今日までの実情でございます。
○緒方委員 私の考え方は、用地の売却の値段というのはいろいろな意味があるわけで、極端に安くてもいけないし、高くてもいけないという問題だと思います。そこはそこで議論があるところですが、事業団から「鳥栖駅構内の土地売却に伴う協議経緯等について」という資料をいただいたのですが、その資料の中には、結局地元の自治体と話をされた肝心の部分が抜けているわけですね。具体的に言いますと、今お話がありましたように、六十二年七月二十三日から話し合いが始まっておりますが、地元で入手した資料によりますと、例えば六十三年一月十九日、ここで「JR九州本社と用地単価協議、平米二万円以内を希望。」ということで協議があっているわけです。ところが、清算事業団の方ではそういう話し合いがあったということが一切無視をされているわけですね。これが一つ。 それから二つ目は、二月二十二日でありますが、ここではもう既に事業団との立ち会いがあって、事業団からいただいた資料でも、六十三年二月二十二日に「国鉄事業団用地管理課と現地において、事業計画の説明及び売却予定地の境界立会いを行う」ということになっているわけですね。ところが地元の報告では、この日に「事業用地立会(九州資産管理部、市、不動産鑑定士)」三者ですね。「用地単価は平米二万円でお願いしたい。又契約締結は三月二十日までに完了したい旨申出。努力する旨の回答あり。」というふうになっているわけです。ところが、このこともおたくの報告には一切出ていないわけですね。 結局、JRが所持をしていて、それから話し合いをして、途中で今度は事業団が売るという余り例のないことであったからこういう手落ちが起きたかどうかわかりませんけれども、清算事業団というのは要するにお金、幾らで売るかということが一番問題ですよね。話を引き継ぐときに、JRと自治体との間でいわゆる工事完了まで話があっているわけですから、金の話が全然出ていないわけはないわけですね。そこのところは常識的にあるわけでありまして、私に言わせれば、その辺は事業団の九州は、あるいはJRの九州は正確に報告していないというふうに言わざるを得ないのですが、このことについてどうお考えですか。
○井上参考人 六十三年一月十九日に、JR九州本社と市との協議において土地価格を含めた協議が行われたというふうにただいま御指摘があったわけでございますけれども、私どもの方で確認いたしましたところでは、先ほど申し上げましたとおり、JR九州においては、三十二条によりまして事業団に渡す土地であるので、そういった価格協議にまで踏み込んだ協議はいたしておらないというふうに報告を受けておるところでございます。 それから、六十三年二月二十二日に、先ほど御指摘ございました鳥栖市と私どもの方の九州資産管理部とそのほかに不動産鑑定士がおって、三者の立ち会いであったはずだというふうにおっしゃっていたわけでございます。その不動産鑑定士というのは、あくまでも後の価格協議におきます適正な価格を算定していただくために依頼を申し上げまして来ていただいておる人でございまして、市と資産管理部との協議の当事者でないということで、そのときに不動産鑑定士がいたかどうかというふうなところまで私どもの方の資料には書いておりませんけれども、市と九州資産管理部との協議を六十三年二月二十二日に行なっておりますことにつきましては、さきに先生のところへ御説明に上がったときの資料に記載しておるところでございます。 ただ、その中で、市の方から用地価格についての希望が申し述べられておったかどうかという細部のところについては、私どもの方ではまだ把握をいたしておりません。あくまでも適正な時価を算定した上で市の方に御提示申し上げるという形で進めておりますので、その希望があったかどうかというところについてはまだ明快に地元の方から把握はいたしておりませんけれども、そのこと自体は市との協議における何といいますか事前の申し出を聞いたということであって、将来の協議にそれほど大きな影響を及ぼすものではなかったのではないかというふうに考える次第でございます。
○緒方委員 今の話では、どうも話はあったかもしれないけれども、それが将来の価格決定に影響を及ぼすものではなかったのではないかとか、十九日の話し合いは聞いていないということですが、大体、自治体とJRとの協議ということであれば、日程的に何月何日にはどういうことがあったということを全部きちっと整理しないと、自治体にしても——我々が飲んだ上での話でも、またそのうちに一杯飲みに行こうやということになって約束を守らなければ、あれは約束を守らぬという話になるのですよ。そうでなければ「約束の倍の値段提示」なんというふうに新聞に出るわけないですよ。そこのところが一番問題で、やはり何らかの話が何回かあった。だから私が言いたいのは、JRが土地を持っている場合、これからもあると思うのですが、JRについては一切もう用地の価格の権限はありません、とにかくいろいろお世話するだけで、それは最初から清算事業団と話してくださいというようなことにしなければ、JRの人たちは自分たちが管理しているわけだから、今までの慣例で希望があればやりましょうというふうになるのが当然だと思うのですよ。そういう中で多分なってきたのじゃないか。 だから、余りけしからぬ、けしからぬということでどっちがうそかということを詰めると、お互いのその当時の出席者はメモまで出さなければなりませんが、新聞にまで出て、役所の経過でもそういうことがずっと出てきているという中では、暗にそういう話が雰囲気としてはあったということがあるのじゃないかというふうに思うのですよ。もうあえて詰めません。うそかどうかということになればいろいろまたありますから、担当の責任者はだれかと両方詰めることになりますが、こういうことですから、特にお金の問題ですから、話の経過とか、できることはできる、できないことはできない、どういう状況でありましたということで話をしたのであればJRの方も事業団に引き継ぎをするとか、そういうことで信頼関係が壊れないようにしなければならぬというふうに私は思うわけです。 ここで大臣にちょっとお尋ねしたいのですけれども、そういう今までの経過のやりとりはお聞きになったと思うのです。どっちが正しいかというのはもう究明する時間がありませんけれども、これからも起きるであろうこういう用地売却に際してお互いの信頼関係が壊れるようなことがないようにするためには、話し合いの経過の中で出てきたニュアンスとか、そういうものについても大事にするような形での指導をすべきではないかということと、もう一つは、今からもJRはあるわけで、売却する場合にJRはどこまでの仕事ができるのかという意味である程度基準というか、どこまでの作業をJRはできるのだということを示さなければならぬというふうに思うのですが、これは技術的な問題です。前段の問題のお互いの信頼関係を回復するためには、今日まで新聞にも載っているような経過がある、私はあると思うわけですけれども、そういうものについて大臣としても十分配慮して指導をしていただくというようなことでお考えをお聞きしたいと思います。
○丹羽政府委員 大臣が御答弁される前に、先生もう十分御高承のとおりだと思いますけれども、とりあえず今の制度みたいなことを私の方から若干御説明いたしたいと思います。 それで、今の先生御指摘の土地は、もともとJR九州が旧国鉄から引き継いだ土地でございますけれども、それを地元等のいろいろ御要請を受けて、多分道路の拡幅用地に使うということにJR九州としては決めたのだと思いますが、その場合の制度といたしましては、国鉄改革法等施行法というのがございまして、その中で、国鉄から承継した土地を「その承継後五年以内にその事業の用に供しないこととなったときは、その旨を清算事業団に通知するものとする。」つまり、清算事業団の方がまずはそれを買い取るかどうかということを決めるという制度になっております。したがいまして、JR九州自身がその土地の価格とか、そういったようなことを決める制度になってないものですから、清算事業団が引き継いで以降、先生御指摘のような交渉の経緯になったのではないかと思います。 ただ、先生御指摘のように、確かに関係者間のそういう連絡といいましょうか、説明不足とかいうような問題もいろいろあるだろうと思いますので、私どもの方といたしましては、清算事業団の方に地元の鳥栖市ともよくお話し合いをするようにということをこれからも指導してまいりたいと思っております。
○石原国務大臣 もともと国鉄の土地というのは本質的には国民の財産でございまして、国鉄が民営化したということで土地の問題が出てくるわけですけれども、事業団が関与しておる土地に関しましても原則としては公開入札、しかし地方公共団体がきちっとしたプランを持っているならば時価でとにかく売り渡すということになっておりまして、そういう作業がスムーズに進んでせっかくの土地が多くの市民に活用されるということを期待しておりますし、そういう作業が円滑に進むように私たちも努力をしてまいりたいと思います。
○緒方委員 今の話は一般的な話ですけれども、私が御質問しましたのは、移行期で変革期だから、担当者もそこら辺が一体どうなのかということがお互いにわからなかったのかという気もするのですよ。そういう意味で、今度の場合のようなことがほかでもまた起きそうな気もするわけです。ですから、そういう意味でのやはりきちっとした対応の仕方、事実上こういう地元紙にも出るようにいろいろな経緯があっているようだから、十分地元とも話し合いをするようにしてもらいたいということで、もう一言最終的なところをお願いしたいと思います。
○石原国務大臣 実は、委員が説明されました経過にやや似たケースがほかにもございまして、この間も私が間に入って、とにかく間を取り持ちました。そういうこともございますので、できるだけの努力をしたいと思いますが、一種の混乱といいましょうか、移行期の混乱があったことは否めません。そこで業務が遅滞したり混乱したりしたことがあると思いますけれども、それをできるだけ解消して、事がスムーズに運ぶように一生懸命努力をしたいと思っております。
○緒方委員 それではこの問題についてはそういうことで、一つの例でしたけれども、今後この種の混乱が起きないように十分地方自治体とも連携をとりながら、また政府としても指導していただきたいということを申し上げて終わりたいと思います。 次に、私は昨年の九月以来、交通事故問題で委員会で、あるいは質問主意書を出させていただいたりいろいろやっておりますが、交通事故をなくするということで、今国会の委員会でも大臣が所信表明をなされました。その中で、事故防止のために一層努力するということで、これは大臣の所信表明の一部分でありますけれども、「このため、自動車の検査体制の整備及び自動車整備事業に対する指導監督」云々というふうにあるわけであります。とにかく交通事故はいろいろあります。航空事故、船舶事故等ありますが、自動車事故の死亡者が昨年の九千人台をさらに超すという状況の中で、やれることはあらゆることをやるというふうにしないと、確かにやっておりますし、方針もありますけれども、一つ一つ詰めて一歩でも先に進むものはやるというふうにしなければならぬと思うのですね。そういう意味で具体的に検討、実行することが必要だと思いますけれども、やれるものについては直ちに実行するという決意で臨んでいただきたいと思うのですが、その辺についてのお考えをお聞きしたいと思います。
○石原国務大臣 所信表明でも申しましたけれども、やはり運輸行政の最大の眼目は交通の安全でございまして、それを成就するために小さな問題であろうときめ細かくそれを積み上げる。また同時に、先ほどもちょっと論議に上りましたが、ある場合にはドラスチックな方法も考えて、結果として九千人前後の事故が茶飯のことになっては困りますので、そういう事態を防ぐように努力しようと思います。
○緒方委員 そこで、施策全般についてはいろいろ質問がありましたけれども、私は、さっきも言いましたように昨年来、いわゆるサングラスカーといいますか、車の運転者席と前面のガラスには着色したフィルムなどは張ってはならない、見通しをよくしておかなければいけないという道路運送車両の保安基準二十九条三項の問題について質問主意書も出しまして、その実施方を政府に要望いたしました。政府としても一定の対策はとられているということは承知しておりますが、それはまだ非常に不十分でありまして、問題があるというふうに言わざるを得ない。具体的には、このサングラスカーをなくすためには道路交通法の第六十二条の適用による取り締まり、つまり、整備不良車両の運転禁止ということでも検討すべきではないかということを質問いたしまして、この件については、危険性調査のため実験を行い、関係機関との協議検討をしているということになっております。 それからもう一つは、道路運送車両の保安基準の第二十九条三項では助手席側は除かれているわけです。前面と運転者席側だけになっております。前面と運転者席は問題ですから張らせないようにきちっとするということと同時に、今の二十九条三項では助手席側は除かれているわけです。ところが、御案内のように昭和五十八年ですか、今までフェンダーミラーで車の前にありましたいわゆるバックミラーが、かっこいいとか外国がそうだということでドアの横につけることが認められたわけですね。ですから、左側というか助手席側のところには着色フィルムその他は張っていい、いわゆる透明でなきゃならぬという制限がないということで、新たに五十八年以降フェンダーミラーにドアミラーが認められたことによって非常に新たな状況が出てきたのではないか。特に薄暮時とか夜、左側の巻き込みとかが一番多いわけで、そこに重大な支障が出てきているのではないかと思うのです。その点についての認識と、道交法六十二条の適用をすべきではないかと思いますが、この点についてのお考えをお聞きしたいと思います。
○内田(文)政府委員 着色フィルムの問題は、運転者自身が外部がよく見えにくい、殊に夜になると余計に見えにくくなるという問題がありますし、それとともに、ほかの車両から見ますと中におる運転者が見えない。したがって、通常ですと交差点等でドライバーの動向が暗黙のうちにお互いに理解が行われていたわけですが、それができないということで大変危険だという声が高まっているわけであります。我々としても、交通の安全上大変問題があるという認識をいたしておるわけでございます。 そこで、これへの道交法六十二条の適用という問題でございますけれども、六十二条を適用していくためには、それが保安基準に適合しないということがまず一つの要件としてあるわけです。それと、適合しない上に、そのこと自体が「交通の危険を生じさせ、又は他人に迷惑を及ぼすおそれがある」ということをある程度具体的に立証していかなければならないという問題がございまして、現在、そういった意味で、具体的にどの程度視認性が低下するのか、そしてそういった着色フィルムの問題で、交通事故の発生状況、発生したときにどういう影響を与えているのかというようなことをいろいろ調査をいたしているわけです。そういった調査をしながらいろいろ検討いたしまして、関係省庁ともいろいろ協議を行っているところでございます。
○清水(達夫)政府委員 お答え申し上げます。 御指摘の着色フィルムの件につきましては、私どもの方では、従来より道路運送車両の保安基準によりまして、前面ガラスと運転着席の側面ガラスにつきましては、省令をもちまして張りつけを禁止いたしております。それ以外の助手席の側面ガラスなど運転の視野を妨げるおそれのある箇所につきましては、著しく着色されたフィルムを貼付しないよう、定期検査あるいは街頭検査等の機会をとらえましていろいろ指導をしてきたところでございます。 それで、御指摘がございましたように最近ドアミラー車も非常に普及いたしておりまして、また先般、実際に交通安全運動期間中に貼付状況も調査をいたしました。そういった状況も踏まえまして、私どもといたしましては、安全な運転のために必要な視野の確保をやはりきちっとする必要があるのではないかということで、それに必要な光線の透過率の基準、それから具体的に基準として設ける場合にはその測定器といったものにつきましても検討する必要があるのではないか、こういうふうに考えておりまして、御指摘の左側の側面ガラスなどにつきまして、将来、基準の見直しを行う、こういう前提をもちまして現在いろいろ検討を進めることにいたしておりまして、結論を得た段階で基準の見直しを行いたい、かように考えておる次第でございます。
○緒方委員 今の答弁で、左側というか助手席側もやはり問題だという認識には既に立たれたということで、六十二条の適用をする場合には、取り締まりをしたときに、いや問題があるとかないとかということで言われたら困るからというので、透過度ですか透視度ですか、そういうことを言われましたけれども、それは大体今の段階で前面と同じようなことを考えられているのか、どの程度のことなのだろうか。 それから、測定器なんというのはそんなに簡単で安いものができるのかどうか。現場の警察官なんかも、これは違反だという場合に、例えば車高を低くしているとかいうような場合には何センチということでわかるわけですね。それから長さもわかるわけです。しかし、色というのはなかなかわからないわけで、それをこれは違反車だというふうにするには、やはり現場の警察官なりその他がこれはこうで違反ですよとはっきり言えるような簡易な器械などが必要じゃないかと思うのですが、そこらは検討されているような感じですけれども、割と簡単にできそうなのかどうかということ。 三つ目には、改正を前提に今検討を始められたということですが、そんなに長く時間がかかりそうなものなのかどうか、その辺の見通しについてお答えをいただきたいと思います。
○清水(達夫)政府委員 お答え申し上げます。 まず最初に、どの程度の透明度といいますか、そういう御質問でございますが、現在の保安基準によりましては、前面及び運転席側については張ってはならない、こういうふうに貼付そのものを禁止いたしておりますけれども、左側につきましては、実際、交通安全上どの程度の不透明さであれば危険になるのか、その辺の勉強も必要であろうかと思います。その辺も、透過率をどの程度で押さえるかということがあろうかと思います。 それから、第二点目の器械でございますが、これにつきましては、一部もう既にある程度のものは試案という形では出ておるようでございますが、やはり正式なものとなりますとそれなりの検討、オーソライズとか、そういったものが必要でございますので、そういうことについて検討をしていきたいということでございます。 いずれにいたしましても、そういった実施面の体制の整備という問題もございますので、その辺も含めまして鋭意検討して、なるべく早く実施に移していきたいなというふうに考えている次第でございます。
○緒方委員 もう一度恐縮ですけれども、そうしますと前面ガラスと運転者席はだめだということですが、助手席はそれと違う、全然張ってはならないということより幾らか透視度が上がるということもあり得るのか、その辺のところはどうなのでしょう。
○清水(達夫)政府委員 先ほども申し上げましたが、その辺は交通安全上の問題と絡みでございますので、全然張ってはいけないのか、あるいはある程度の透過率ということでやるのか、今の感じですと助手席側はごく薄いものであればあるいは少しは塗ってあってもいいのか、その辺、まだ最終的にいろいろ勉強いたしておるということでございます。
○緒方委員 そこで、関連してですが、今の問題点でもう一つ補足して、その辺は政府自体も認められているのじゃないかという例を申し上げます。 保安基準では前面ガラスと運転着席は張ってはならない、ただし、助手席側についてはドアミラーができたときに通達が出されまして、ここでは難しい言葉を使っておりますが、運転するところからドアミラーを見て、見えるところの範囲だけは見えるようにしなければならぬ、ドアミラーが認められたことによって左方確認がきちっとされなければならぬということで、着色フィルムなどが張られたら困るなという認識は運輸省としても非常に持たれているわけですね。ですから、このことについての議論をやっていると時間がなくなりますのでしませんけれども、片一方では保安基準で前面と運転者席側は規制して、左の助手席側のドアミラーの見えるその部分だけはとにかく濃い着色フィルムを張ってはならないということを通達というようなもので出されているわけですから、運輸省としても、これ自身どうも問題だというのはドアミラーを認められた時点から既に感じられていたことじゃないか。しかし、当時はまだそんなに着色フィルムは流行していなかったのですね。二、三年前ぐらいから広島を中心に、そして九州でもかっこいいということでばっと流行し出したわけです。だから、今規制をかけているわけですから、五十八年当時、ドアミラーができた時代と今の流行の時代は違うという認識、私は違うと思うわけですから、そこのところは検討される際にしっかり踏まえてやっていただきたいということを申し上げて、一応この問題については早急な解決をしていただきたいというふうにして終わりたいと思います。 次に、過積載問題と過労運転の問題を中心にしてお尋ねをしたいと思います。 この問題は私たちも国会でずっと問題にしてきましたし、政府としてもいろいろな調査をされておりますが、つい先日、東京都なんかも調査をされておるようです。過積載というのは十トンの車に二十トン積んでいる、倍以上積んでいるのが何割もあるというようなむちゃくちゃな状況で、そういうのが高速道路を走るわけですから、ブレーキをかけてもきちっととまるはずがないし、それがますます拡大の傾向にあるということで、何とかしてこれに歯どめをかけないと、特に高速道路などでは重大事故を起こす危険性がますます高まっていると思うわけでありまして、政府の一層の取り締まりと具体的な施策を要望していきたいと思うのですが、そこらの実態は時間がありませんから抜きにして、具体的な今までの国会での質問に対する政府の答弁についていま少し詰めていきたいと思いますから、御答弁をお願いしたいと思います。 まず、総務庁関係でありますが、ここがそういう過労とか過積載問題の取りまとめをする省庁ということになっているわけですが、責任があっちこっちあるものですから、どこが責任だということでばっちり呼びかけてやられているような気がしないわけですけれども、総務庁としては、過積載なり過労運転の防止のために、関係省庁間の緊密な連携によって総合的に対策を進めるということを今日まで政府として回答されてきているわけです。それは具体的に対策会議その他やられていると思うのですが、どういう形で行われてきたのか、データも含めてお答えをいただきたいということであります。
○原田政府委員 お答えいたします。 御指摘の大型貨物自動車による過積載の防止は、安全対策上極めて重要な課題でありまして、これまで数次にわたりまして交通対策本部決定や関係省庁の申し合わせ等によりまして、過積載の原因となる差し枠の装着の禁止、重量計等の整備による取り締まりの強化等の諸対策を講じて、それぞれ効果を上げてきたところでございます。昭和五十三年の道路交通法の改正によりまして背後責任の追及が強化されますとともに、自動車運送事業者については運輸省令の改正によりまして、過積載となる運送の引き受け、運送計画の作成及び運送指示が禁止される等、その対策の強化が図られてきたところであります。 過積載防止対策の効果的な推進を図るためには、単に指導取り締まり等の強化のみでなく、これらとあわせて、荷主、事業者、運転者等の関係者による過積載自粛の徹底を図ることが必要でありまして、さらには流通、輸送面での合理化、適正化を図るための根源的かつ総合的な対策を推進する必要があると考えておるところであります。 昭和五十六年八月の関係省庁の申し合わせに基づきまして諸対策を講じてきたところでございますが、特にダンプカーについて、差し枠を装着し、または物品積載装置を不正に改造して過積載による違法運送行為を行っている事例が依然として数多く見られましたことから、昭和六十一年三月には、関係六省庁でダンプカーの差し枠装着車等の一掃に関する対策についての申し合わせを改めて行っておりまして、当面の重点的な対策として、まず第一に、ダンプカー事業者、採石業者、砂利採取業者等関係事業者及びダンプカー協会等関係事業団体に対する指導の徹底、二番目といたしまして、差し枠装着車等に対する取り締まりの強化、三番目といたしまして、公共事業における差し枠装着車等の排除等の対策を推進しているところでございます。 以上でございます。
○緒方委員 いろいろ対策はとられているけれども、実際には相変わらず違反車が減らないという現実があるわけでして、今の答弁ではなかなか納得しがたいわけですが、時間がありませんので次の問題に入りたいと思います。 そこで、いろいろな対策をやってきたということですが、その一つとして過積載対策連絡協議会というのがあるわけですね。これは通産省と農水省もメンバーになっているけれども、両省が所管する業者、事業者団体に対する指導なり要請については年に何回、どういう形で行われてきたのかということについてお尋ねをいたします。
○原田政府委員 お答えいたします。 過労運転防止対策連絡会議でございますが、これにつきましては、これまで年一回ぐらいのペースで開催いたしまして、その年間において各省庁でとられた施策等について聴取しておるところでございます。
○緒方委員 それではその内容を後ほど示していただきたいと思うのですが、年に一回ぐらいというのは七夕さんと一緒で本当に解決をしょうという姿勢には見えませんので、後ほどどういう議題でどういう形で開かれたかという資料を提示をしていただきたいし、そのことを踏まえてまた問題提起をしたいと思います。 それから三つ目に、かんぱん方式やジャスト・イン・タイム方式で工場に合わせてトラックが出入りするということで、トラック運転者の労働時間が非常に長期化して、しかも夜間に集中をしているという問題ですが、どうも朝、込みそうなときには高速で速く走ってその工場の近くで待っていて、工場の機械が動き出すのに合わせるというようなやり方がされているわけでありますけれども、そういうやり方が非常に問題だと思うのです。この面でも荷主の理解と協力を得る必要があると思うのですが、過労運転防止対策連絡会議というのがあるわけですね。この中には通産省と農水省が入っていないわけですけれども、このことについてはやはり入ってやるということにしないと、年に一回ぐらい何か七夕さんみたいに集まってやっていて、しかも通産省と農水省は入っていないということではこれは徹底しないということになると思いますが、このことについても、同じように何回行ってきたのか、ここ二、三年どういう経過になってきたか示してもらいたいと思います。
○原田政府委員 お答えいたします。 御指摘のように、過労運転防止対策連絡会議には通産省、農水省がメンバーになっていないところでございますが、これは従来から、運転者に直接影響を及ぼす対策を行っている省庁のみに参加をしていただいているという考え方に基づくものであります。従来から、過労運転の防止の指導につきましては運送事業者を通じて行うという考え方に基づいてやってきたところでございます。このメンバーに加えるべきかどうかについては検討させていただきたいというふうに考えております。
○緒方委員 また同じような回答ですが、結局荷主が業者に対して、トラック業界などに対して働きかけてやむを得ずという形でやっていることに問題があるわけでありまして、このことについても、後ほど資料を出してもらっていま少し詰めていきたいというふうに思います。 それから四番目に、指導取り締まりの問題です。指導取り締まりの強化をするためには、警察庁、運輸省、それからその他関係を調整していかなければならぬわけですが、そういうものの一つの考え方として、貨物輸送指導センターというものなどをつくってこういう対策を強化したらどうかというような構想がかつてあったというふうに聞いておりますし、それはさっき大臣も言われましたように、具体的な内容を詰めていくということをするためには必要だと思うのですが、この点についての考えをお聞きしたいと思います。
○中島(眞)政府委員 ただいま御指摘のございましたトラック輸送指導センター構想は、昭和五十四年度の予算要求におきまして、私ども運輸省の方で、陸上公共輸送整備特別会計の創設を前提として要求したものでございます。これは当時、自家用自動車の保有者に対して公共輸送整備税というようなものを課しまして、これによって鉄道の整備あるいはバス、トラック等の関係の必要な使途に向けようということでございまして、その中の一つといたしまして、トラックの輸送秩序改善のための体制強化を図るということで、トラック事業者に対する指導とかパトロール活動などの業務を行いますセンターの設立、そしてこのセンターへの事業費の一部の補助を要求したものでございます。 これにつきましては、財源でございます公共輸送整備税構想自体が実現を見ませんでして、そういうことで、この使い方の一つでありますこれについても実現を見なかったという経緯があるわけでございます。その間におきましても、社会党の方から貨物自動車の輸送秩序の確立のための法案なども提案されまして、その中でもこういうセンターの設立についての構想があったわけでございますが、今申し上げましたような財源、そのほかの問題がございまして、今日まで実現を見るに至ってないという経緯でございます。
○緒方委員 予算の絡みでそういうものが実現に至ってないということでございますが、いろいろな制度的なことも含めて、過労運転防止あるいは過積載防止のためにいろいろな施策を考えていかなければならぬ一つとして、こういう問題についてもさらに検討を深めていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 次に、建設大臣お見えでございますが、一つだけお尋ねしたいと思います。 それは同じように過積載、過労運転防止の問題で、高速道路では、さっきも言ったように積載制限の倍も積むような二十トン、三十トンのトラックがじゃんじゃん走っている。そういう中で事故が起きたら大変な問題だということで、それは一般の乗用車にしても、高速道路で事故が起きれば何十台玉突きになりますから同じですが、特に大型の場合には大事故の可能性が強いということで、もちろん、これは道路公団との関連でやりますけれども、予算も建設省主導でありますし、高速道路にトラック専用の駐車場あるいは休憩施設というものをつくることについてはもうそろそろ検討されるべき時期ではないか。サービスエリアとかパーキングエリアなんかも、使用状況を調べてみますとかなりトラックもとまっておりますが、そこではいわゆる休憩というのがなかなかできないという問題もあって、そういう問題を考えればやはり専用の駐車場、休憩施設が必要ではなかろうか、高速道路も全国に広がってきた状況でありますので、そこらについてはもうそろそろ検討されていい時期ではないだろうかというふうに思いまして、大臣お見えでございますので、そのことについての前向きの考えをできればお聞きしたいということでお尋ねをいたします。
○越智国務大臣 前段の過積載あるいは高速道路内でのいろいろな違反、これは各省庁よく連絡をとって十分取り締まり指導をしてまいりたいと思います。 それから、トラックの駐車場、休憩所の問題でありますが、確かに過労もございましょうから、この問題についてはよく各省庁と連絡をとりまして前向きの検討をしてまいります。ただ、今既存のお話がありましたようにそろそろやっておりますので、場所とかあるいはこのほかのところへの影響、そういうことも考慮してひとつ検討を前向きでやっていきたい。既に全日本トラック協会から要望も出ておるようでございますから、これは交通安全の見地からも前向きに検討をしてまいります。
○緒方委員 前向きの御回答をいただきまして、ぜひ進めていただきたいというふうに思います。 さて次に、車の左ハンドル対策についてお尋ねをしたいと思います。 現在、我が国から自動車を輸出する場合には相手国向け仕様というふうになっているわけであります。左ハンドルということでアメリカその他に輸出をされているわけでありますが、逆に我が国が外国から輸入する場合には、大部分の自動車が輸出国仕様ということになっているわけです。日本は車が左側通行で信号機もそういうことだし、交通違反の取り締まりも左の方でされるし、高速道路の切符も運転席ですぐ渡すようになっているわけで、信号施設その他含めて右ハンドルで交通安全対策は確立されているというふうに思うのですけれども、外国からそういうものが入る場合は左ハンドルということになっているわけです。端的に言わせると、アメリカから入ってくる場合は右ハンドルで入ってきて当たり前じゃないか。日本は左側通行だから車が対向するときに安全なようにつくられているし、信号機もそういうふうになっているわけですけれども、それがアメリカの場合には左ハンドルで車が入ってくる。こういうふうになってきたのはどういう形で取り決めをされてきたのか、あるいはそのとき日本の通行区分が左側であることがどの程度考慮されていたのであろうかということについてお尋ねします。御承知のように新聞でも、日本の企業がアメリカに行って、逆輸入という形でこれからますます左ハンドル車の輸入がふえるのではないかという懸念が高まっているわけでありまして、そういう意味で、いつそういうような取り決めができたのかということと、通行区分が日本は左側通行であることがどの程度考慮されているのかということについて政府のお考えをお聞きしたいと思います。
○清水(達夫)政府委員 お答え申し上げます。 左ハンドル車の問題でございますが、現在、私どもの方の保安基準上は、ハンドル位置として右ハンドルでも左ハンドルでもどちらでも認められることになってございます。先生御指摘のように、日本を含めまして諸外国におきましても、ほとんどの自動車のハンドル位置は通行区分と反対側にあるのが実情のようでございます。ただ、各国とも法律的にどちらでなければいけないと決められている国はほとんどないというのが実態でございます。私どもといたしましては、輸入車につきましては基本的にはメーカー並びにユーザーの選択の問題じゃないかと考えておりますが、利便性等、御指摘ございましたように日本のシステムが右ハンドル用に組み立てられておりますので、おのずから右ハンドルの車が普及していくのではないかというふうに考えております。輸入車におきましても、一部右ハンドルの車も現に入っておるのが実態でございます。
○緒方委員 日本の交通安全施策が右ハンドルということになっているからおのずからそういうふうになるのではないかというような御答弁ですけれども、果たしてそうだろうかな。何か左ハンドルの車に乗るのは、特に一時は要するにお金を持った人とか、それから女性の人なんかで左ハンドルがかっこいいというようなことであったわけです。しかし、だんだんふえているんじゃないかと思うのですね。そこで、もう一遍確認する意味でお答え願いたいのですけれども、我が国の道路及び附属物の整備は右ハンドルが前提であるということでいろいろな面で考慮されているのじゃないかと思うのですけれども、そのことで確認したいと思うのです。
○三谷政府委員 お答えします。 道路の構造は、道路構造令という政令がございまして、それに、例えば勾配であるとか幅員であるとかあるいは横断面、それから線形等の基準が決められております。その中で強いて右ハンドルか左ハンドルかというところまで厳密にしておりませんが、視距、つまり道路を設計する場合に、どのぐらいの速度でしたら何メーター先まで見えなければいかぬというようなときにいろいろな想定をしておりますから、その辺で若干関係があるかもしれませんが、余り大して関係はないかと思っております。
○緒方委員 そんなお答えでいいのかどうかですよ。例えば、高速道路に入りましたらインターチェンジでまず券をもらいますね。あのときには右ハンドルでもらうようにやっているのですけれども、左ハンドルであれば、着装しなければならぬシートベルトを外して切符をもらう、そしてお金を払うときにまた同じようにしなければならぬということで、結局そのときには足元もおぼつかなくなるし、これは急発進とかその他も含めて、シートベルトも外さなければならぬという意味で非常に問題があるのじゃないか、その点、一体どうなのかということが一つ。 それから、交通警察官も取り締まりをされておりますけれども、道路の進行方向に向かって大体左側のところに立って、回ってくださいということでやっておられると思うのですけれども、交通取り締まりでも何か問題があるのじゃないか、そこらはどうでしょうか。その二点について。
○内田(文)政府委員 先生おっしゃるとおりに、確かに車をとめたりする場合はどうしても警察官も左の端に立っているということで、左にドライバーがいる方が対応しやすいという問題もあります。それから、右側におるということから、例えば車を道路でとめておりるという場合にどうしても右側の方が出やすくなるということになると、後ろから右側を通ってくる車の危険性といった問題は確かにあろうかと思います。 しかし、右ハンドル、左ハンドルということは、安全施設の面では、信号機だとか標識という面ではすべての車から視認性が確保されるという前提で設計はされておるわけでありまして、例えば信号機につきましては、信号の灯火の光の出る角度というのは、左の方、右の方、また下の方にそれぞれ四十五度以上を有するようにという規定になっておりまして、右ハンドルでも左ハンドルでも、どちら側からでも視認性には支障がないと思っております。それから道路標識についても、両方から見やすいように直角または斜めに設置してありまして、そういう点での視認性といったような面では問題はないのではないかと理解をいたしておるわけです。ただ、今後左ハンドルがふえてくるということでありますれば、現在のところ、左ハンドル車ということで安全上問題があるといいますか、特に事故がどうだという話は聞いておりませんけれども、今後ともそういったものの実態の把握に努めまして、必要に応じた対策を検討していきたいと思います。
○緒方委員 今のようであれば、右ハンドルでも左ハンドルでも確かにいいでしょうね。しかし、右の方が一般的には対向車面で事故を起こさないということでやられている。今のような話をすると、じゃトヨタか日産があしたから、どうも格好いいからということで左ハンドル車を半分ぐらい売り出すぞと外車仕様みたいな形でやり出したら、その辺は一体どういうふうになるのでしょうか
○原田政府委員 お答えいたします。 自動車が本来右ハンドルがいいか左ハンドルがいいかという問題は通行方法や安全性と関係しておるようでありますが、自動車技術史といいますか発達史からいいますと、もともとアメリカで最初右に決まったわけであります。これは、当時アメリカの道路が大変ぬかるみで悪かった。したがって、女性を乗せる場合に、右側に乗せますとぬかるみをわたって向こうに行かなければいかぬ、それで右に決めたというふうなことが言われておりまして、自動車発達技術史の上では、多分それが事実だと思います。そういう意味からいいますと、先ほど運輸省から説明がありましたように、右か左かというのはそれ自体としては本来通行方法とか安全性とかには関係ない。ただ、先生御指摘ありましたように、今右ハンドルが多いものですからそれを前提としていろいろな施設がつくられている、そういう点で若干不便があるという点はあろうかと思います。
○緒方委員 これは通産省がどう言うかは来ていませんからわかりませんが、じゃ警察庁なり運輸省としては、自動車業者が来年から三分の一ぐらいは外車仕様みたいな形で左ハンドルを出すということになれば、安全施設上その他、問題はないということでございましょうか。その辺だけはっきりさせてもらって、あとは通産省の方に次の機会にお尋ねしたいと思います。
○内田(文)政府委員 そういう点まではちょっと……。やるにこしたことはないわけですが、少なくとも標識とか信号機といった警察も所管しております安全施設といいましょうか、そういった面では直接問題はないのではないかと思っております。
○緒方委員 問題ないということですが、どっちでもいいということであれば、日本の車は右であるわけですから、アメリカなどから入ってくるものは右ハンドルにしてもらいたいというふうには言えないわけでしょうか。
○清水(達夫)政府委員 お答え申し上げます。 この問題は、最終的には国際的な自動車の基準の問題にも絡んでくる話になりますので、そういった国際的な右ハンドル、左ハンドルの実態といったものも踏まえた上での判断になろうかと思います。
○緒方委員 通産省が来ておられませんから話が進みませんが、私としては、日米の間でいろいろオレンジや牛肉問題を含めてアメリカに言いたいほうだいやられているわけでありますけれども、日本の交通信号機、高速道路のそういう対応などを含めて右側対応であるということであれば、そういうものについて当然アメリカその他に対して要請をしていく必要があるのじゃないか、それは同時に貿易障壁になるという話も聞きましたけれども、そういう問題について対等、平等で貿易をするということであれば、これは必ず近い将来何らかの形で解決されていかなければいけない問題ではないかという認識を持っておりますので、引き続き委員会でまた御質問をさせていただくことにいたしまして、私の質問はこれで終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○近江委員長 緒方克陽君の質疑は終了いたしました。 次に、正木良明君。
○正木委員 久しぶりに質問をいたしますが、建設大臣がここにいらっしゃる時間が限られておりますので、まず建設大臣に伺います。 実は、今度大阪の泉州にできる新関西国際空港の交通アクセスの問題で質問を予定いたしておりましたが、朝から左藤先生が先にやられましたので、それは全部省いて、ここは交通安全対策委員会ですから、交通安全対策について絞ってお伺いいたします。 この関西新国際空港の交通アクセスは、飛行機の乗降客の往復は主として自動車が多いだろうと私は考えておりますが、この交通量は膨大なものになってくるだろう、したがって、これに対する交通安全対策というのも、これは道路構造の設計の段階で既に考えておかなければならぬ問題が幾つかあるだろうと考えるわけです。それと、特に成田へ行く東関東自動車道との対比で考えてみますと、関西新空港の方は特殊性が著しくあるだろうと考えます。 それは何かというと、要するに二十四時間開港の空港だということで、だから二十四時間自動車が走りよるということですよ。ですから、これの交通安全対策というのはよほど慎重に、また綿密に考えておかないと大変なことが起こるだろうと思います。湾岸道路は開港時までに供用できるようにするというお話でございましたし、近畿自動車道もこれはできるようであります。しかし、既存の道路がありまして、例えば、私ども地元の者が第二阪和、第二阪和と言っていたのが国道二十六号線というふうに名称が変わりましたが、これはやはり通るだろうと思いますね。そうすると、相当な交通量が夜通し走りよったら、この騒音対策ということだけでも大変だと思う。湾岸道路は海の上を走っておるのだから、騒音対策といったってそう大したことはありませんし、高速道路の場合には地上よりも高くして走りよるわけですから、防音壁をつくったり何かできるけれども、国道二十六号線なんというのは防音壁なんかつくれませんわ。横手は畑や田んぼで、そこに家が建っているわけですからね。 そういうことを考えたり、また、夜間の交通量が非常に激しくなることが予想されるということになると、対向車のヘッドライトの遮光の問題をどういうふうにしていくか、これは道路構造上の問題が出てくるだろうと思うのです。この辺、どういうふうにお考えになっていますか。
○越智国務大臣 関西新空港へのアクセス道路につきましては、とにかく私どもは、ぜひ開港までに間に合わさなければならないということで鋭意努力をいたしております。 さて、二十四時間空港でございますから、でき上がりますとこれに対するいろいろの問題が起きてくるであろう。今お話しのように騒音の問題あるいは道路自体の照明の問題、また自動車の光の問題等々いろいろあるであろう、かように思う次第であります。これは道路構造令等々技術的な問題がございますので、中身につきましては道路局長から答弁をいたさせますが、なるべく地元の地域の方々に迷惑がかからないように道路の建設を進めてまいりたい、こういうつもりでおります。
○三谷政府委員 少し追加をさせていただきますが、関西空港のアクセス道路は、結局のところ幹線道路としましては、近畿自動車道の紀勢線と阪神高速の大阪湾岸線というものがメーンになろうかと思っております。これらの道路はいずれも自動車専用道路でございまして、構造的にも往復が分離しておりまして、一応できるだけの安全対策はとって整備をしているということでやらせていただいております。ただ、六車線の第二阪和道路につきましては、現在も空港の交通だけでなくて一般交通にも使われておりまして、いろいろな使われ方をしておりますので、なかなか専用的に使うということも難しいかと思っております。私どもも環境影響のことで、関西空港への出入りの交通であるとか、いろいろ影響等を調べておりまして、できるだけいろいろな問題等について解決をして道路を整備してまいりたいというふうに考えております。安全対策も、もちろん既存の道路につきましては、交通安全施設等整備事業等で進めて安全の確保を図っていく所存でございます。
○正木委員 これは詳しいお話をお聞きしないとちょっと即断はできないのですけれども、私のところへいただいた資料によりますと、関西国際空港の場合に、年間離着陸回数十六万回相当の時点を想定した「空港出入自動車台数見込み」というのがあるのだけれども、これは空港へ出入りするものだけで地域交通の分は入ってないだろうと思うのですが、これで想定されているのは一日に往復三万四千二百台、成田の方の実績を見てみますと、東関東自動車道、これは湾岸市川から成田と新空港自動車道、成田から新空港の間が、日本道路公団のデータによりますと、一日当たりの通行台数が昭和六十一年度で十万六千五十三台です。そうすると、関西空港の方では三万四千二百台しか想定していないのだけれども、これは運輸省の方になるのかな、こんな見込みで交通アクセスを考えているわけですか。これで十分間に合うのですか。
○林(淳)政府委員 ただいま先生御指摘の空港出入自動車台数三万四千二百台、一日の往復でございますけれども、これは昭和六十一年度に関西国際空港株式会社が予測をいたした台数見込みでございます。過去のいろいろなデータを用いまして、道路あるいは鉄道あるいは若干海上輸送もございますけれども、そういう分担関係等も踏まえた上で一日当たり三万四千二百台程度の空港の出入があるだろう、これは空港会社の方が六十一年度に想定をした数字でございます。
○正木委員 成田空港はいつ開港ですか。
○林(淳)政府委員 成田空港が開港いたしましたのは昭和五十三年でございます。
○正木委員 そうすると何となく符合するのだ。成田空港が開港した当時の実績は一日三万八千二百五台です。これは日本道路公団のデータ、資料です。昭和五十三年度、一日三万八千二百五台、それが今や昭和六十一年には十万六千五十三台になっている。そうすると、関西空港も三万四千二百台というふうに開港当初は予想しているけれども、これはどんどんもっとふえてくるのではないか、十年もたてば大変なことになってしまう。こういう予想は何らかの形で立てていますか。
○三谷政府委員 お答えいたします。 東関東の湾岸市川から成田あるいは成田から新空港の交通量は、先生今御指摘のございましたように、昭和五十三年度が三万八千台、昭和六十一年度は十万台を超えております。これは一般交通ももちろん入っております。 そこで、関西空港の方は先ほど運輸省の方からいろいろ御説明がございました。私どもはいろいろ道路を計画いたします場合に、一つの考え方としまして、幾つかの道路に分かれて恐らく南へおりていくことになろうかと思っておりますから、断面で私どもはよく考えております。例えば、岸和田のところで断面が今十万台ぐらい通っておりまして、この十万台は現況でございますから、もちろんまだ第二阪和、大阪臨海線、府道の堺阪南線とこの三本ぐらいしかないわけでございますが、これでも今十万台ぐらい通っているわけです。将来は恐らくその交通量が倍以上になるだろう、昭和七十五年度、二十二万台ぐらいと私どもは想像しております。ただ、そのときには、先ほど来説明をいたしましたが、阪神高速の大阪湾岸線であるとかあるいは近畿自動車の紀勢線とか、こういうものができますものですから、容量とかそういう問題につきましては十分対応できるというふうに予想しております。
○正木委員 対応できればそれでいいのですが、問題はそれだけ車がふえてくることになると必然的に交通事故数もふえてくるであろうというふうに考えられますので、交通安全対策というのはよほどしっかりやってもらわないといかぬだろうというふうに思います。 これはちょっと質問を予定していなかったのだけれども、さっきから不法駐車の問題があるから警察庁に聞いておきたいのです。不法駐車している車をレッカー車で移動させます。ところが聞いてみると、あれを引っ張る車はレッカー車のための特殊な免許を持っておらぬらしいのだけれども、これはどうなっているのか。
○内田(文)政府委員 レッカー車の構造からこれはいわゆる牽引車じゃなしに、車の後ろの荷台に車を積んでいるといいましょうか、後端に車を乗せている、法的にもそのように見られているわけであります。
○正木委員 要するに、特殊な牽引車の免許は要らぬということですね。牽引しているんじゃないのですか。あれは何をしているのですか。自動車を半分荷台に乗せているという感じですか、どういう解釈ですか。 なぜこんなことを質問するかというと、僕は警察庁を突っ込もうと思って言っているんじゃないんだよ。要するに、持っていかれたやつはやはり気分悪いわけや。おれの車勝手に持っていきやがって、白墨でどこそこへとりに来いと書いてあるだけやから頭にきよる。駐車代から罰金から大分取られるわけや。そうすると、何か警察の穴がないかと思って探しよるわけだ。そんな本だって出ておるわけや。書店に並んでおる。そうすると、あれは免許持ってない、明らかに牽引しているんじゃないか、牽引の免許が必要なはずや、それを、警察は自分のところの仕事だったらそんなことを全部すっ飛ばしてしまっている、こんな勝手なことあるかというのが彼らの言い分や。だから僕は説明を求められても、国会議員というのは何でも知っておるように思っているからな、先生、あんた何でだかわかりますかというようなことを言われたって、わしはわからへんわと言うているけど、ちょっと聞いておかぬと答えられぬので、要するに答え方を教えてほしいわけや。
○内田(文)政府委員 道交法の五十九条一項を受けまして施行令の第二十五条というのがあるわけですが、そこで牽引のことについて書いてあるわけです。その場合に、自動車の後端に故障自動車の前部または後部を載せ、これを引っ張るということをいわゆる牽引の免許のあれから除外いたしておるわけでございます。
○正木委員 そうするとこういうことですか、故障した車をロープで引っ張るのと同じ関係ということですか。
○内田(文)政府委員 故障車等を牽引する場合の方法として、ロープで引っ張る場合、それから今言った前の自動車の後端に自動車の前輪を載せて運ぶ、こういうものは牽引の免許なしにできるといいますか、そういうあり方になっているわけでございます。
○正木委員 わかりました。もうそんなしょうむない話はしていられぬ。 そこで、いろいろとお聞きしたいのですけれども、私も交通安全対策特別委員会に関係してから大分なるのですが、毎度毎度各所管大臣から御立派な所信表明あるいは交通事故をなくするための決意表明があるのです。ところが一向によくなりませんな。交通安全運動の期間中だって交通事故が前年よりふえておるということで、ことしは恐らく九千人ではおさまらないで一万人を突破するだろうと言われているわけなんです。今までみたいな対策は、私は小手先とは言いませんけれども、全身全霊を打ち込んで一生懸命安全対策のために頑張っていらっしゃるというのは私はよく理解できるのですが、結果が出なければどうしょうもないわけです。これだけのとうとい人命が失われておるというわけです。 それで、私は、ちょうど昭和三十八年に大阪の府会議員になりまして、毎日のように交通安全の問題が議会の問題になったわけです。特に、昭和三十五年以降昭和四十年代の前半、これは第一次交通戦争と言われるくらい大変な交通事故死亡者の数字を示した時期でございまして、その後、これを何とか収束させなければいかぬというので、政府も地方自治体も国民総ぐるみで一生懸命交通安全対策ということについて考えて、たしか昭和四十五年をピークに交通事故がずっと減るのです。そのときには、昭和三十五年に交通安全対策本部というのをつくって、昭和三十七年一月に交通安全国民総ぐるみ運動が東京で発足して、二月には全国の七十七市町村が交通安全宣言というのをやった。そうして四十年の交通事故防止の徹底を図るための緊急対策に基づいて、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法が制定されるなど、まさに官民挙げての取り組みが行われまして、四十五年をピークにぐっと減るのです。それは御記憶にあるだろうと思います。 〔委員長退席、片岡(武)委員長代理着席〕 その後、第二次、第三次、第四次なんていうように名前がつけられた場合があるけれども、私は、そのときと比べると、やはり今が第二次の交通戦争の時期だと思いますよ。大げさな話になるかもわからぬけれども、非常事態宣言ぐらいしなきゃいかぬような事態になってきているだろうというふうに感じるわけです。 総務庁長官はおいでになっていないので総務庁に聞くけれども、中央交通安全対策会議というのがありますね。先ほど石原大臣が居眠っておるとおっしゃったけれども、これは交通安全対策基本法第十四条の規定で設けられて、会長は内閣総理大臣。これは最近会議をやったのはいつですか、一番新しいやつ。
○原田政府委員 中央交通安全対策会議でございますが、一番最近に開催いたしましたのは昭和六十一年三月二十八日でございます。
○正木委員 ことし何年ですか。
○原田政府委員 六十三年でございます。
○正木委員 どう思います。これだけ交通安全、交通安全といって衆議院に特別委員会までつくられて、交通安全の問題のために法律に基づいてつくられた会議が、おととしの三月に開かれたままで一回も開かれていないというのはどういうわけか。全身全霊を打ち込んで交通安全対策に取り組んでいらっしゃるというように私は言ったけれども、全身全霊どころの話じゃない。全身全霊を打ち込んでサボっておる。 交通対策本部というのがありますね。総務庁長官を本部長に、総務事務次官を副本部長として、各関係省庁の事務次官を本部員としている交通対策本部、これが開かれたのは最近いつですか。
○原田政府委員 お答えいたします。 交通対策本部につきましては、最近の開催は六十一年二月四日でございます。 それから、先ほど中央交通安全対策会議の開催につきまして六十一年三月二十八日と御説明申し上げましたが、それ以前の開催を見ますと、五十一年、五十六年、六十一年というふうに順を追っているわけであります。実は、中央交通安全対策会議全体の会議を開きますのは、五カ年の計画策定に際して開くというのが従来の慣例となっておりますが、この間には中央交通安全対策会議専門委員会もございます。これらは随時開催いたしまして、広く関係のお知恵を拝借し、施策に反映しているところでございます。
○正木委員 大臣、交通安全対策についての政府の取り組みというのはこんな実態ですよ。会議ばかり開いて小田原評定では開いた価値はありませんから、開くことをもってよしとするわけではありませんけれども、しかし、少なくとも交通安全という問題について大関心を持っているとすれば、もっと鳩首協議を遂げてもいいし、そのチャンスをつくるべきだと私は思うのですね。 これから申し上げますが、そういうふうに昭和三十年代には、第一次交通戦争のときには、まさにあらゆるものを総動員して交通安全対策に取り組んだ。毎日の新聞を開くと必ず交通安全の特集記事が各紙に出ていた。週刊誌もそう、テレビもそう、ラジオもそう。私は今それをやるべきときだと思うのですね。ある意味で、国民、とりわけドライバーの人たちに交通安全という意識を徹底して打ち込まなければだめです。要するに警鐘を乱打しなければいけません。これくらい交通安全で世間が大騒ぎしているのだという意識を、あの当時は自動車のことを走る凶器という名前をつけておったけれども、それぐらい徹底した大キャンペーンをやって警鐘を乱打して、そうして国民に自覚を持ってもらい、ドライバーに大きな猛省を促し、交通安全ということについて重大な関心を持たせるためにやったのですよ。それがなければ、大臣諸公が幾らここで決意表明をしたって交通事故は減らないと思うのです。もう手はこれしかありませんよ、やはりあのときに成果が上がったわけですから。マスコミに要請してそういうキャンペーンに参加してもらうというような方法を講じたりなんかすることはできませんか。その前に、政府が交通安全のための非常事態宣言ぐらい出すべきじゃないかと思うのです。あなたの一存で決められぬと思うけれども、僕の言っていることわかってくれますか、協力してくれますか。
○原田政府委員 お答えいたします。 御指摘のように、交通情勢がまことに厳しいということは十分認識しておるつもりでございます。先般、欧州の運輸大臣会議でも、交通事故の主たる原因として人的な要因によるものが八割を超えるというふうな指摘もありまして、先生御指摘のように、一人一人に安全を呼びかけるということが極めて大切で、そういう意味での国民運動といいますか、国民的キャンペーンの盛り上げということが極めて大切であろうというふうに考えておるわけでありますが、なかなか思うようにいかないわけであります。 総務庁といたしましても、今回の春の安全運動は終わりましたけれども、この間にNHKにお願いをいたしまして、NHKの御理解をいただきまして、期間中一日五回、一回大体二分の高齢者向けのコメントを、学者あるいは実務家、実際の高齢ドライバー、高齢の歩行者、そういう方々の声で構成したものを流していただきました。それから安全運動の初日から三日にかけての三日間、三十分間にわたって安全運動の内容を広報するというふうなことでお願いしたわけでございます。これはおのずから限りがあるわけでありますが、このほか政府広報といたしまして、全国七十七紙に記事下ということで、「お母さんがマモル、子供がマネル」というカルガモの絵の入った新聞広報も行っております。そのほか、ポスターをつくったりいろいろなことをやっておるわけですが、これで十分とは考えておりませんで、今後も引き続き努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○正木委員 要するに、我々が考えつくことというのは大体そういう程度です。だから、これでもかこれでもかというぐらいやらなければだめです。そうして、ハンドルを握っている人たちには、私は走る凶器に乗っておっていつでも加害者になるのだという意識をしょっちゅう持たさなければだめです。あの当時は交通安全のための単行本が随分発行されて、売れた。しかし、みんなが読んでくれればいいけれども、読んでくれなければどうしょうもないわけですから、耳から入る、目から入るということで、毎日見る新聞の中にそれがしょっちゅう出ている、そうしてこの意識を徹底させるよりほかに今残されている道はもうないだろうと僕は思いますよ。金がありませんか、予算が。
○原田政府委員 お答えいたします。 予算的制約があることも事実でありますが、予算的な制約に縛られないでできるだけの努力をすべきであろうと基本的には考えております。そういうようなことで、先ほど申し上げました中の新聞の記事下とか、あるいはポスターをつくるというのは国の予算が出されておるわけでありますが、そのほか、申し上げましたラジオあるいはテレビ番組といたしまして、テレビ東京の「タイムアイ」あるいは日本テレビの「ご存じですか」、あるいは警視庁、警察庁が連携して行いましたTBSを中心とするラジオキャンペーンというふうなことは、予算の制約外といいますか予算外でキャンペーンとして行われたことでありまして、そういう面での努力をすべきであろうというふうに考えておるわけであります。 〔片岡(武)委員長代理退席、委員長着席〕
○正木委員 この間関山先生とお話ししたのですけれども、この間、民社党の伊藤さんでしたかの質問で自賠責の運用益が何かごっつうたまっているらしい。三千億とかなんとか言っていたけれども、あんなのをちょっと出してもらったらどうですか。要するに、僕の考えはこういう考え方ですよ。交通安全運動ということを一生懸命やったために交通事故が減ったら、保険金の支払いが減ってくる。自賠責の保険をやっている損保会社のために交通安全運動をやっているようなものだ。 話は別ですけれども、消防施設税というものを創設しなさい、それで損保から税金を取りなさい。要するに、消防の予防活動によって火事が減ったらそれだけ保険会社がもうかるのだから、だから税金をいただきなさい。それで消防施設を整備する。消防施設とい多のは今これぐらい高層化してくると、化学消防車だとか、どでかいはしご車だとか、随分金のかかる消防機材をつくらなければならぬわけでしょう。だからそれを目的税にして賄いなさい。これは税調でいつもけられるわけです。これが保険金ではなくて保険料に必ず上乗せされてまいりますと、消防のお世話になる人もならぬ人も保険料が上がるのだから法のもとで平等でない、こういうしょうむないことを言う。 こんな税金は幾つもあるのです。温泉へ行くと入湯税というのがあるでしょう。温泉へ入ったお客さんから百円か二百円取る。あの入湯税というのができたのはなぜかというと、旅館の大火事が起こるので、そこの温泉地の市町村の消防施設をつくるために入湯税を使っておるわけです。消防のお世話にならぬ人だって温泉に入るでしょう。それだってやはり税金を払っておるわけだから、それと同じ式でこれをやりなさいと僕は前から言っているのだけれども、だめだ。 あの自賠責の運用益の中から交通安全PRのための予算を、宮澤さんにちょっと言ってがばっともらってもらいたい。四、五百億あったら相当なことができましょう。そういう運用益がどんどん積み上がっているわけだからそれぐらいのことをしたらどうか。私は、交通安全教育の問題で金がかかる金がかかるとあなた方が言うから、あれを使ったらどうかななんて言ったわけです。 それぐらいの大キャンペーンをやらなければだめです。テレビでちょこちょことやるのもよろしいが、しかし、テレビのプロデューサーの頭の中にも交通安全ということをたたき込むような雰囲気をつくらなければだめですね。あの八チャンネルのタモリがやりている「笑っていいとも」の中で、「笑いごっちゃおまへんで」というのが今向こうで流行語になりつつある。あれはさんまが言い出したのかな。だから、あの「笑いごっちゃおまへんで」という後へ「交通安全」ということを入れてもらったら本当に徹底する。ドライバーの人たちに、自分が運転しているこの車は凶器だ、うっかりすると自分は加害者になるんだという意識を四六時中持ってもらうためにも、これでもか、これでもか、これでもかというぐらいこの交通安全のPRをする。その方面からいくよりほかに道がありません。 それは、細かい交通取り締まりだとかなんとかということも大事ですよ。これだって警察はえらい御苦労してくださっているけれども、半分は警察の敵をつくっています。この間交通違反にひっかかってなあ、そうか、運悪かったな、こういうことで、交通違反にひっかかるやつは運が悪いということになっておる。ましてやこのごろ、罰金を肩がわりして払ってくれる保険ができた。掛金さえしたら、交通反則金を全部そこの会社が払ってくれる。それならもう反則金なんて痛いこともかゆいこともない。そういうふうに、交通違反、交通事故というような問題については今ちょっと意識が麻痺してきて、自分にはそれは起こらぬというふうに思っているけれども、そうじやないのだということを徹底する手を、こういうことこそ交通安全対策本部でやるべきだと思いますよ。どういうふうにやろうかということを相談してもらいたいと思うのです。いいですか。 それで、交通局長、今交通違反の取り締まりというのは、酒酔いだとか無免許だとかスピードの出し過ぎだとかというようなことを重点的にやっています。そのほかに、極めて軽微な交通安全義務違反というのがあるわけですよ。統計上見ると、案外この交通安全義務違反というのは多いのです。このときに現場の警察官が交通安全義務違反をした人に対して、交通安全問題についての意識を植えつけるような指導をしてもらうというわけにはいかぬですか。
○内田(文)政府委員 先生おっしゃるとおり、取り締まりという面では、やはり大きな事故を起こすといいますか、これは住民の要望というようなこともあるわけですが、無免許運転とか酔っ払い運転とか著しいスピード違反というものに重点を置いてやっているわけでございます。ただ、先生おっしゃるような比較的軽微な違反というものにつきましても、当然事故防止という観点から見ていかなければならないわけであります。これにつきましては、広報だとか教育活動を通じたり、あるいは白バイだとかパトカーによりまして走りながらマイクで広報したりとかそういった警ら活動あるいは例えば街頭の交差点に警察官が出て、そこでちょっとした違反を注意するといったような活動を強化して、注意喚起を促して事故の未然防止に努めているわけでございますが、今後ともそういった活動をさらに強めてまいりたい、こう思います。
○正木委員 その程度のお答えになるだろうと思ったのですけれどもね。 それで、先ほどもちょっと触れましたように、反警察感情というのが交通違反の摘発で大分生まれてきていますね。警察が予防主義でやるか検挙主義でやるかということで大分変わってくるのですが、これの一番いい例は俗にネズミ取りと言うやつです。それと、一方通行の電信柱の陰に巡査が隠れていて、おいとやるやつです。あれは、やる方ももうちょっと公明正大に違反の摘発ができないですか。ああいう方法が一番効果があるのですか。
○内田(文)政府委員 先生おっしゃるとおり、違反の取り締まりというのは、我々としては交通警察の大変頭の痛い、難しい問題でございまして、何分にも数が多い。ともかく大量交通のこの中で、スピード違反とか駐車違反とか、そういうものをとりましても大変多いわけでございまして、そういった意味で不満の最大の原因は、我々考えますと不公平感といいましょうか、そういうものが根にあるのだと思います。たまたま見つかったのが捕まるというような。ですが、申しましたように、何分数が多い中である程度の取り締まりをやっていかなければならぬ、その取り締まりということが一つの抑止効果になっているということがあるわけでございまして、そうした中でなるたけ不公平感のない取り締まり、本当にだれが見ても悪質だ、ああいう人が取り締まられるのはもっともだ、こういった違反取り締まりをやるべく我我も努力をしていかなきゃならないということであり、一線にもそうした指導をいたしてきているわけであります。 先生が言われたネズミ取りという問題まあ、ネズミ取りというのは、具体的にはいわゆるレーダーでの取り締まりをやっているのをネズミ取りという表現をされているのだと思いますが、しかし、今大量交通の場でスピードの取り締まりをやっていくということは、そういう科学的なレーダーを使わなければ現実にできないという問題がございます。ただ問題は、今我々が一線にも指導しておりますところは、そうした取り締まりをやっている中で多くの人が走っているスピードといいましょうか、実際に走っているのが絶対に安全だ、正しい、こういうわけじゃないかもしれないけれども、しかし、例えば一カ所で取り締まりをやって、走っている人の多くがそこで違反をしているという取り締まりの仕方はやはり問題なのであろう。そこで、飛び抜けてだれが見ても全体の流れの中で危ないなというものが取り締まれるような、例えばスピードのどこ以上を取り締まっていくかというと非常に細かい技術的な問題になりますけれども、いろいろ検討していかなければならないのだろうということで、そういったいろいろな声というものを我々も参考にいたしまして検討を進めて、また一線を指導していっておるところでございます。
○正木委員 細かい個別の交通安全対策になりますが、一つはAT車専用の免許の問題、それから老齢者の免許取得の問題、それから若い人たちの二輪車の事故対策の問題、この対策は何か新しいのが見つかりましたか。
○内田(文)政府委員 最近の交通事故の問題で、高齢者の問題それから二輪車の問題が大きな問題になっておるわけです。それからまた四輪ではAT問題、AT車が大変ふえてきておりますので問題があるわけでございまして、その三つの問題がございます。 AT車の問題では、これは昨年からですか、自動車教習所でATの講習二時間を始めたわけですが、必ずしもそれが十分だとは我々は思っておりません。さらに現在、ことしの四月から、これは実験といたしまして一部の学校を選びまして四時間とか六時間とかAT車の教習をやらせて、そういった成果を踏まえながらいろいろ検討していきたい、こう思っております。 それから二輪車の問題も、殊に若い人の二輪車事故が大変ふえているという問題があるわけで、若者の二輪車志向が大変強まっている、そして二輪車の性能が年々大変よくなってきているという問題があるわけでございまして、よく言われるわけですが、例えば二輪車は大きいのは千数百ccのものもある、ところが四輪車は五百五十ccから普通四輪があるわけですが、これは十八歳以上から免許を取ることになっているのに二輪車は十六歳以上が千何百ccでも取れる、そこらに一つの問題がないかというような声もかなりあるわけでございます。そういう意味で、例えば十六歳からそういった大きなものをいきなり取っていくのがいいのか、やはり小さいものからやっていった方がいいのかというふうな問題。これは外国でも、例えばドイツあたりは昨年からですか、そういう限定的な免許の制度をやったりいろいろやっているようでございます。我々もそういったものなどの研究とか、今の若者の二輪車事故に対して一体どういうことを考えなければいかぬかということを現在研究いたしておるわけでございます。 それからお年寄りの問題は、これは二つあると思うのです。一つは、お年寄りのドライバーがふえているものですから事故を起こす問題と、お年寄りがまさに歩行者で、あるいは自転車に乗ったりして自動車にはねられるといいましょうか、そういった二つの問題があるわけでございます。 ドライバーの方は、免許更新の都度、いわば三年に一遍把握するというとあれでございますけれども、そういった高齢者の方々に講習をやったり、今各県で更新時の講習に、高齢者の方には高齢者学級というものを設けて特別にいろいろ講習をやっております。それから、これは希望者についてですけれども、いろいろな身体的な機能の衰えといったもののテストをやって、これはテストをやって落とすというわけではないのですけれども、例えばあなたはこういう点が衰えているから運転するときはこういうところを気をつけていた方がいいですよといったような指導とか、そういったものをいろいろやってきております。 それから、歩行者で被害者になるといった面でのお年寄りの場合は、いろいろ苦労しているわけですが、確かになかなか把握しにくいものがあるわけです。かつて幼稚園児だとかそういった子供の事故が大変大きな社会問題となった。先生の言われた四十五年ごろに世の中が大きく沸き上がったのは、やはりあのころは子供が多かった。子供が多いということになると世の中の関心が非常に高くなる。世のお母さん方もヒステリックに騒ぐということで大変盛り上がったと思うのですが、それの対策としては、幼稚園とか学校とかそういうところで子供を比較的把握しやすいといいましょうか、そういうところで安全教育なり何らかの対応がいろいろできたのだと思うのです。それから学校の周囲のスクールゾーン対策とか、そういう対策もとれたわけです。しかし、お年寄りの場合には必ず行くというところもございませんので、老人クラブとかいろいろなことで対応いたしておりますけれども、全体把握というのはなかなかできない。そういうことでいろいろ対策は講じておりますが、大変苦労しておりますけれども、これからも大いに進めていきたいと思っているわけでございます。
○正木委員 今もお話の中に一部出ましたけれども、運転免許の試験ですね。あれは筆記試験と実地試験とありますが、実地試験はともかくとして、筆記試験の場合、一つの知識として道交法を正確に記憶をしていくということが主眼になって試験をやっておりますね。あの免許試験のときに、筆記試験だけではなくて何らかの交通安全教育ということはできないものなんでしょうか。例えば実地試験もパスして、試験に合格して免許をもらえるようになった、そうすると二日ないし三日はそういう交通安全講習を義務的に受けなければ資格は取れないとか、そういうことは不可能ですか。
○内田(文)政府委員 今の免許を取る場合、ほとんどと言っていいのですが、九〇%以上の方々は指定自動車教習所で教育を受けておられるわけでございまして、そこを卒業された方に学科試験だけを今公安委員会が直接行っておるわけでございます。したがって、その教育という問題は指定教習研の中で、例えば普通免許を受ける場合に学科としてたしか三十時間でございましたか、そういう講習を行っておりまして、これは昨年も、先生言われるようにいわゆる知識偏重ということであってはならない、安全意識、安全マインドといったものをやはりしっかり教えなければいかぬということで、そういった意味で内容の見直しを行って、同じ三十時間の学科の中でも、そういった安全意識の高揚というものの時間をふやすというような改正を実は行ってきたところでございます。したがって、試験を受けた後の講習というのは、試験を受ける前の方はそういう教養は終わってきているとは思っておるわけですが、ただ、初心で免許を取られて後で事故を起こしたような方方は、ある一定点数になりますと改めて講習等は行うように、これも道交法でそういう制度ができているわけでございます。
○正木委員 では、まだちょっと時間がありますけれども、私はこれで終わります。
○近江委員長 正木良明君の質疑は終了いたしました。 次に、玉置一弥君。
○玉置委員 急に早く回ってきたものですから、まだ何を質問しようかと整理しているところでございまして、おられる方から順番にお聞きをしていきたいと思います。 交通安全対策というのは、一つの省庁に限らずにいろいろなところがお互い協力をしながらやっていくという非常に大きな特徴がございまして、我々見ておりましても、逆にいろいろな省庁が重なってやっているからうまくいかないという部分も多々あるように感じるわけでございます。道路あるいは鉄軌道、海上あるいは航空、それぞれ分けて見ていきまして、確かに技術の進歩に合った対策というものが基本的には練り直されているわけでございますけれども、特に、地面を買い取らなければできないとか、今建っている物を取り壊さなければできないという鉄軌道あるいは道路の場合が一番進歩が遅いように思うわけでございます。運輸省さんなり建設省さんなり、単独で決意をすれば決められるものは早く進みますけれども、両方が、あるいは三者以上が寄って相談をして決めるということになりますと非常に進歩が遅い、進展が遅い、こういうような感じがします。 その中で特に申し上げたいのは、鉄軌道関係の連続立体化というのがございますけれども、国鉄あるいは民鉄等の鉄軌道と市街化の道路、特に大都市周辺の道路との交差を極力減らしていこう、こういうことがございます。これが我々見ましても、例えば東京周辺で大臣の選挙区でございます平和島近辺は、昔、環七ができまして、京浜東北と京浜急行ともに踏切があって、踏切を渡ってすぐに、あの当時は十五号線ですかがございまして大変な混雑があり、渋滞する中で遮断機が閉まってしまうという状態がございました。最近では大きな交差点なり踏切はほとんど整備されてまいりましたけれども、逆に小さいところでは、いわゆる両側の通過ができないままにとまってしまってはね飛ばされるということもございました。またよく見るのは、踏切の向こう側がすぐ横断道路になっているというような状態があるわけで、こういうようなところも改良がなされてまいりましたけれども、まだまだ小さいところが残っている。 それを一気に解決しようとすれば、いわゆる鉄道の高架化あるいは道路を下に下げて通すいわゆる立体交差でございまして、国鉄の時代には、運輸省、国鉄と建設省との連携のための対策というのがございまして、踏切事故防止総合対策というのが六十一年二月に決定をされました。これに従って運輸省と建設省あるいは国鉄とが話を詰めていっている、こういうことになっております。私たちが心配いたしますのは、国鉄の当時はまだいわゆる国営でございますから役所との連携というのが非常にうまくいくと思うのですが、民営化された場合にでもその辺の連携がうまくいっているのかという交通安全対策上の問題点があるのではないかというふうに思いますけれども、これは大臣にお聞きした方がいいのか、どなたにお聞きしたらいいのか。交通局長ですかね
○熊代政府委員 お答え申し上げます。 先生御指摘のように、交通安全対策の特に踏切事故防止という観点、あるいは最近は単に踏切事故の防止ということだけではなくて、都市機能の回復といった意味で円滑な交通を確保する、あるいは都市機能を向上させるということで、立体交差化というのが非常に重要になってきております。 この点につきましては、国鉄時代に建国協定といったような立体交差化の基準的なものがあったわけですが、私鉄については建設省と運輸省で決めておった。それがJRという形になりまして、建国協定の扱いそのものをどうするかという問題で鋭意建設省とやっておりますが、立体交差化を基本的に進めるという観点におきましては、JRになったから自分の方はそれをやりたくないということは基本的にございませんで、これは踏切道改良促進法によります立体交差化の踏切の指定といったようなことを通じてやることになりますが、特に国鉄であった時代は国に準じておったけれども、JRになって民営化してそこにそご、あるいは円滑な遂行が不完全になるということはございません。先生御指摘のようになかなか思うようにいっていないのは、いろいろな構造上の問題あるいは地元との関係あるいは今御指摘の用地の高騰ないし予算上の制約等々といったような問題があれでございまして、主体がどうなったからどうという点は特にございませんし、運輸省としてもそういうことがないようにやらせていくつもりでございます。
○玉置委員 今建設省の方がお見えになりましたけれども、建国協定というのがございまして、国鉄の当時、建設省と国鉄が鉄軌道の安全性といいますか、特に立体化を中心にしたいろいろな踏切道の改良をやっていこうということで、契約というか、やろうという動きがあったわけでございます。その話がありながら民営化という形になってしまったわけでございますが、我々心配しておりますのは、いわゆる旧国鉄の場合は国営事業でございますから、いずれにしても国の責任ということになるわけです。ところが民営化されますと、片方が民間会社でございますから国の手元を離れることになります。ですから、国鉄時代は建国協定等で立体化等の踏切改良あるいは線形改良等が積極的に行われてきたように思いますけれども、最近の例を見ると何かこうスピードが落ちているというか、スピードというのは箇所数ですね、そういう気がするわけでございまして、連続立体化に対して建設省がどういうお取り組みをなさっているかということについて、ちょっと担当が違うかもわかりませんけれども、関係ありますから御答弁いただきたいと思います。
○青木(保)政府委員 おくれまして大変申しわけございません。 立体交差に関します建設省と運輸省ないし国鉄とのいろいろな協定の関係でございますが、私どもといたしましても、立体交差化あるいは連続立体交差化という問題は非常に大事な問題だというふうに認識いたしておりまして、国鉄の民営化にかかわりませず、従前どおり推進をしていきたいということでございます。 私ども、昭和四十四年以降、これは建設省、運輸省の連続立体交差事業の協定のあった年でございますが、全国で五十八カ所、百七十六キロメートルの区画の事業を完了いたしております。昭和六十三年度現在、全国六十七カ所において九百十七億の事業費をもって事業を実施いたしておりますが、今後ともこの推進に努めてまいりたい、かように思っております。
○玉置委員 今お話がありましたように箇所数は非常に多いわけですね。ところが、現在ある線形を移動させながら高架化を図るという非常な難しさがございまして、逆に言えば線路の周辺の方々の協力がなければなかなか進まないわけですし、用地買収あるいは補償にもかなり時間がかかるというのはよくわかるのですが、少なくとも役所の方も、というよりも政府の取り組み姿勢に積極性を感じさせるようなものがなければなかなか難しいと思いますので、それぞれ実行されるときにそういう姿勢がわかるようにぜひお願いを申し上げたいと思います。 踏切事故等につきましてはその辺にいたしたいと思いますけれども、同じ鉄道等の話で、余り大臣に聞かないと失礼でございますから一言だけ。 きょうも本当は問題にしょうと思ったのですが、国鉄の時代に当初は、例えば新幹線の建設経費あるいは維持管理ですね、保全のための経費というものはかなり裕福にありましたけれども、民営化直前のころのいわゆる在来線の維持管理等を見てまいりますと、従来七、八千億あったものが千五百億台とか、最終的にはそのぐらいだったと思いますけれども、その程度にしかならないというようなことでそのまま民営移管されたということであります。私たちが大変心配しますのは、老朽化した鉄橋それからトンネルが多分そのまま置き去りにされている。民営化されますと、その期その期の損益を気にしながら在来線の補強ということをやっていかなければいけない。それから、今でも高いと言われておりますから、当然運賃の引き下げを将来を見通してやっていかなければいかぬということがあるのでございますが、交通体系そのものがかなり古くから発達しておりますから既に道路にしても古い部分もございますし、あるいは今申し上げましたように旧国鉄、それから民営鉄道でもローカル的な非常に不採算の部分を抱えた鉄道、この辺が何かあると大きな事故になるのじゃないかという心配をするぐらいの保全不整備といいますか、保全管理が行き届いていないという感じがするわけでございます。運輸行政の中でこれから迎える新しい問題点ではないか、こういうふうに思いますけれども、それについてもし何らかの方向をお考えでありましたら、一言お言葉をいただきたいと思います。
○石原国務大臣 確かに御指摘のように、民営化した後のJRの抱えている在来線の保全というのは、施設が古くなっているだけにいろいろ問題があると思います。しかし、私鉄になろうと国鉄の時代であろうと最大の眼目は安全の維持でございますから、経営の収支云々ということを前提にしてそこで手を抜くということはもう絶対許されないことでありますし、あくまでもそういった施設が事故を招かないように、十全の配慮をするように指導していくつもりでございます。
○玉置委員 それでは次に、駐車場問題といいますか、駐車違反を含めたいわゆる交通渋滞等の解消策といいますか、こういう面についてお聞きをしていきたいと思います。 パーキングチケット制度というものができましてから、駐車場、特に路上有料駐車といいますか、こういうものが非常に目立つようになりましたが、パーキングメーターの近辺にも車が同じように並んでいるというのが我々非常に不思議なんですね。まあ、今の交通量から見ていきますと、とめるところがないから駐車場以外にもとめてしまうのだということでございますけれども、よく見ておりますと、両側一車線ずつ路上駐車されますと真ん中一台しか通れないということがたくさんございまして、いわゆる両面通行の場合によくどちらかがバックするということで、ひどいときには傷害事故まで引き起こすというようなこともありまして亡くなった方もいるのですけれども、そういうことが非常に多い。あれは交通事故と言えるかどうか知りませんけれども、一種の交通に関する事故だというふうに思います。私たちも実際にその場に出くわすことが多いのですけれども、例えば消防車が行こうと思っても全然通れない、だから火事場の近くまで行くことができなかったという話もよく聞きます。 そういうことを聞いていますと、余りにも台数がふえ過ぎたというのは私の立場としてはとても言えないわけですが、やはり駐車場が少ないということ、それから、取り締まりが駐車違反に対しては意外と緩いのではないか。これは取り締まりを強くやれということじゃなくて、今まで車を置かないことを善として取り締まりの関係者の方々がやっておられた。逆に言えば、置くところを決めてそれ以外を厳しくしたらどうだ、こう思うのですけれども、まずそういう観点からお話を進めていきたいと思います。 そこで、取り締まりの状況でございますが、六十一年に道路交通法の改正がございました後どういうことをやってこられて、いわゆるチケット制も含めて自己評価といいますか、自分でこういうふうにやってきたのだけれどもどうだ、こういうふうにお答えをいただきたいと思うのです。
○内田(文)政府委員 法改正は六十二年四月だと思うのでございますけれども、そこでパーキングメーター、パーキングチケットといった制度をつくったわけでございます。それ以降、昨年約五千五百台分の駐車スペースをつくったわけでありまして、警察といたしましては、駐車スペースとして道路につくるというだけじゃなしに、とまれるところ、とまっても支障のないところになるたけそういう駐車スペースをつくって実際の駐車の需要にこたえていく、そして本当に危険なところにとまっているものは積極的に取り締まっていく、レッカーで引っ張っていくことも積極的にやっていく、それと広報活動といったような三つを中心に取り組んできているわけでございまして、できたのは一年間で五千五百台分、全国的にそれだけですから目に見えた効果というのはなかなか難しいと思いますけれども、そういったいろいろな施策によって、マスコミ等を見ましても車の流れがよくなった、あるいは二重駐車が減ったとかいうことで一定の効果は上げているのじゃないか、こう思っているわけであります。今後もこういったものの整備をさらに進めていかなければならないだろう。 しかし、根本的には、車というのはどこかにとまらなければならぬ、本来路外にとまるべきなのですが、その路外の駐車場が足らないということから道路にあふれ出るというのが実態であるわけなので、そういった意味では、路外駐車場の整備をさらに進めてもらうように関係機関に働きかけていく。それと、我々としては取り締まりだけじゃなしに、地域住民それからドライバーの人々が挙げて違法駐車をしないというムードづくりといいましょうか、そういうものを高めていく必要があるのじゃないか、こう思っているところであります。
○玉置委員 よくお聞きしますのは、交番の近くの飲食店あるいはお店が交番に何かお菓子を持っていくと駐車違反にならないとかいう話で、駐車違反にならないのじゃなくて多少大目に見てもらえる。というのは、商売で車をお使いになっていてその都度駐車場まで取りに行ってやっていると時間がない、ですから五分なり十分なり一時間なり、その間はしょうがなく置いているのだという弁護といいますか、理屈づけみたいなところがあるのですね。私は前にもちょっと申し上げたのですけれども、駐車違反というのは、ともかく運転できない状態で運転手が離れる場合と、例えばとまっていても大体何分以上というのが昔ありましたね。今駐車違反の検挙なんかのあれを見ていますと、ともかく一回チョークで印をして何時何分と書いていって、また回ってきたときに置いてあったら違反、こういうことです。ところがそれは非常に甘いという感じがするわけです。昔、太田さんが局長のときに六十分駐車というマークがありまして、六十分駐車のマークと駐車禁止のマークとどこが扱いが違うのだという話を申し上げたことがあるのですけれども、実際に駐車違反を取り締まるならば、ともかく置いてあったら違反だということでまずやらなければならぬということが一つ。 それから、先ほどのパーキングメーターのことでございますが、他府県は知りませんけれども、京都の場合にはお巡りさんが券発売所のところを見たり、あるいは券を持っているかどうか車の中をのぞき込んだりというような作業をやっておりまして、よく観察しておりますと車一台のためにかなり時間をとっているというような感じがするわけで、聞いてみますと日本全国で今五千五百台ですか、五千五百基と言うのですか、それで台数が一日平均大体四台強ぐらいだということでございます。四台強ですと、一台幾らですか、三百円ぐらいとしても千二百円。当然かけ持ちでございますけれども、千二百円で一人がそこに執着をするのは本当に費用的には合わないわけでありますから、私が申し上げたように駐車チケットというのはむしろ短時間駐車でなければいかぬ。要するに、いろいろな人たちがちょっとした用事で来られるような場所に設置をしていただいて、長時間車をとめなければいけないところはむしろ駐車を管理するか、あるいは駐車場をつくるかということで対応していかなければいけないと思いますが、いかがでございますか。
○内田(文)政府委員 駐車の取り締まりは、先生おっしゃるとおりにチョークで書いて十分ぐらいたって見にくる。結局これは、実際に車を持ってきてすぐどこかの駐車場というわけになかなかいかない、何か用事があるときはちょっととめて用足しをするということもあるわけで、そういった意味で、ごく短いのも駐車違反で検挙するというのはやはりいろいろ問題があるだろうということでそういう運用をずっとしてきておるわけでございますが、逆に大変手間暇がかかる。行ってみてとまっていると、だれかいませんか、いたら動かしてくださいと言って、それでも動かないとチョークで印をつけてまた十分ぐらいたって見に来て、いたら今度は検挙する、大変手間暇がかかるということで、なかなか検挙の効果が上がってないじゃないかということを言われるわけでございますが、しかし、交差点の中だとか本当に危険な場所についてはそういうことじゃなしに、直ちにというのはなかなか難しいかもしれないけれども、そういう場所は一般のところとは差をつけて扱っていかなければならないだろう、こう思っております。
○玉置委員 それから、同じ交通渋滞の話を申し上げるのですけれども、先ほど申し上げましたように、本来両側通行ができるゾーンが一車線しか通れないようなときは、直ちにその辺の駐車の車を移動させるようなことを考えていただかないと、交通の不便さもございますけれども、先ほど申し上げましたように火事とか、あるいは無理やりすり抜けようとする人が間を通りますから車の間に挟まってしまうということにもなるわけです。これはいっぱい事例があるのです。例えば、衆議院赤坂宿舎の前にツインタワーというビルができまして交通量が急激にふえた。絶えず大渋滞というか、ふだんは何でもないのですけれども、両側から車が来ると動かないという状態になっておりますし、いろいろそういうところがあるわけです。その辺をぜひ重点指導をお願いしたいと思います。 それともう一つは、よく見ておりますと、交差点の中に青で突っ込んでとまってしまってそのまま信号が変わってしまう、反対側というか横軸ですけれども、そちらの方向の車両がそのために全部とめられてしまって、お互い何だかんだやっているうちに両側が動かなくなってしまうというのが非常に多いのです。たしか道路交通法の改正で、昔、交差点で前が詰まっていたら突っ込んではいけないというようにルールを変えたと思いますけれども、それがあった割にはお巡りさんも指導をしない。やはり前が詰まっているのに突っ込んできた車にはもっと厳しい態度でやっていただかないと、まさににっちもさっちもいかなくなる。そういうことが各交差点で行われて結局全部動かなくなるということでございますから、ルールを守るというよりも、基本的には交通渋滞のネックになるようなことはより積極的に警察の方で対応していただいてその障害を取り除いていただきたい、こういうように思うわけでございます。 これはそのくらいにいたしまして、あとは駐車場の問題で建設省さんにお伺いをいたしたいと思います。 駐車場というのは、僕は自転車の駐輪場と同じような見方ですぐ物を見てしまうわけでございますが、日本の特に中小都市なんかは、大都市もそうなんですけれども、割合からいくと中小都市の方が駐車場が少ないような気がするわけですね。中小の場合には周辺部からの距離は大したことはないですけれども、大都市の場合は、周辺部に置くと中心地までかなり時間がかかる、また大変不便だということでございまして、そういう面からいきますと、ともかく日本の都市というのは駐車場が少ないという感じがするわけです。駐車場が少ないから車がオーバーフローして道路に駐車せざるを得ない。車がないと生活できないし、商売もできないという現在でございますから、車社会の一つの宿命的なものが駐車場だと思いますけれども、先ほど申し上げましたように駐車禁止をまず第一に考えるということではなくて、車を置いても大丈夫なところ、絶対車を置いてはいけないところというのは明確にしなければいけないと思います。それとともに、では置いてはいけなかったらどこへ持っていくのだということを考えていきますと、やはり駐車場をよりたくさんつくっていかなければいけない。今の都市部というのは非常に土地の値段も高いわけでございまして、駐車場もだんだん上に伸びたり下に伸びたりということになっております。 そこで、まず一番目に、現在、例えば地方自治体各都市が駐車場をつくろうとすれば、国の助成なり、あるいはどういう方法があるのかということをお聞きしたいと思います。
○青木(保)政府委員 自動車駐車場に対します現行の助成措置でございますが、特に公共団体に関するものにつきましては、無利子の融資が道路の特会から出ております。それから、開発銀行、民間都市開発推進機構、道路開発資金等から低利の融資が行われるというようなことになっておるわけでございます。
○玉置委員 続きまして、民間といいますか普通の企業、例えば今駐車場を持っておられるようなところが拡大をしたいとか建てかえをしたいというときには、補助金の制度、助成の制度がありますか。
○青木(保)政府委員 補助の制度はございません。開銀等によります低利の融資はございます。
○玉置委員 先ほどちょっと自転車の駐輪場のお話を申し上げましたけれども、駐輪場も昔は民間しかなくて、そのうち市町村がやり出しましたが、とても手に負えないということで、建設省、通産省、運輸省等、総理府も含めてでございますが、御協力を得て駐輪場に対する助成措置ができたという経過がございます。自動車も、特に駐車不可の部分になりますと、非常に地価が高いせいもございまして駐車場がなかなか確保できない。あるいは今平面駐車場でございますけれども、その辺の地域の利便性ということを考えて、より高層化、立体化していかなければいかぬ、こういう時代に差しかかってきたと思います。 そういう目で見て、今は地方自治体には国の助成あるいは融資というのがあるということでございますが、自治体あるいは民間のそういうところを救済していく、逆に言えば利用していくということを考えていきますと、助成なり融資の拡大ということをしていかなければいけない。あるいは第三セクター方式といいますか、地方自治体なりその他のところが民間に関与しながら駐車場を拡大していく母体をつくっていかなければいけない、こういうふうな気がするわけでございますが、これについて建設省はどういうふうにお考えになっておりますか。
○青木(保)政府委員 先ほど若干混乱した御説明を申し上げたかもしれませんが、もう一度整理させていただきたいと思います。 融資の関係でございますが、地方公共団体に対しましては道路整備特別会計からの無利子の貸付金が、これは道路附属物である都市計画駐車場で一定の条件を満たすものについて行われております。それから、民間に関しましては日本開発銀行等によります低利の融資があるわけでございますが、六十三年度からはこれらに加えまして、第三セクターが整備する都市計画駐車場につきまして、NTT株式の売却収入の活用によります日本開発銀行からの無利子融資、これはいわゆるC型と言われておるものでございますが、都市の整備と一緒に行うようなものについてこういった無利子融資を行うという制度もつくっておるわけでございます。 融資制度はそれぞれいろいろな条件がございます。必ずしも民間の方すべてに適用されるものでもないというようにいろいろの条件があるわけでございますが、私どもも、既存の融資の制度もいろいろ活用しながら、またこれらの融資の制度を今後とも一層使いやすくしてその拡充に努めてまいりたいというように思っております。
○玉置委員 NTT株の売却益の活用方法については大蔵委員会等でいろいろ論議をしてまいりまして、ある程度そういう融資に回るならばやむを得ないなということでやっていたわけでございます。しかし、今税外収入等も含めて非常に財政収入がいいわけでございますから、今までできなかったことをこういうときに思い切ってやるということも必要かと思いますので、ぜひ各省の方で、いろいろな計画の中でなかなか手がつけられなかったという部分により積極的に取り組んでいただきたい、かように思います。 ですから、駐車場の問題は、これは建設省だけでなくて運輸省にも大変関連のある問題でございますし、当然自治省、警察庁にも関連のある問題でございますが、車がいっぱい置いてあるとまず一番我々が怖いのは、車の間から飛び出してくるのじゃないかということであります。それから、置いてあるから盗難に遭うということがありますし、それと狭いということは事故に非常につながりやすい。交通安全という面から考えると、いろいろな面で、駐車してあるということが非常に大きな原因の一つに挙げられるのではないかというふうにも思うわけでございますから、ただ単に置いていい悪いという話ではなく、全体の総合交通体系なり交通安全という面からより積極的な取り組みをお願いしたいと申し上げておきたいと思います。 これはその辺にいたしまして、次は過積載、過積みの問題へ移りたいと思います。 これは毎年といいますか、交通安全委員会で毎回必ず出てくる話でございますが、過積載は大体だれにどういう責任があるのだということを我々はいつもいつも思うのです。やはり寄り合い世帯になると具体的な事務局がなかなか動かないというような感じがしまして、これでいきますとまず総務庁さんですが、総務庁さんは、各都道府県に交通安全対策室というのがございまして、それを窓口にして、各府県の例えばダンプカー協会とかそういう協会等と連携をとられたということになっておりますが、それがどの程度進展しておるのか、それをまずお聞きしたいと思います。
○原田政府委員 お答えいたします。 過積みの問題につきましては各省庁連絡をとりながら進めておるところでございますが、その一つとしてダンプカー協会の問題がございます。ダンプカー協会を通じて過積みをなくしていくということも大変大切でございまして、現在、全国にこのダンプカー協会を設置するように進めておるところでございます。なかなか難しい問題もございまして、現在までに三十六都道府県にダンプカー協会が設置されておりまして、あと十一ということで、近く一、二設置されるのではないかというふうな希望を持っておりますが、全県設置に向けて努力を進めておるところであります。
○玉置委員 ダンプカー協会が悪いとは言いませんけれども、これは逆に言えばダンプカーそのものが一人親方といいますかそういう形で、いわゆる白トラックを持ち込んで、体ごとと言うと変ですけれども、例えば砂利会社と建設資材会社との間の運搬をするという形になっております。ずばり申し上げますけれども、私の出身地でございます京都のダンプカーというのは非常に運転が荒い。それから大阪、奈良、そういうところと関東の方を比較いたしますと全然違うのです。交通マナーから全部違う。これは、一つは業界の姿勢だと思うのです。個々に荒っぽいのは結構いるのですけれども、私らでも知っているのがいまして、そういう人は個人的に見ると非常におとなしいのです。車に乗ると人が変わるのかもしれませんけれども、いわゆるダンプカーらしい運転をする。大体その言葉が出てくること自体がおかしいのですけれども、そういうのがあります。ところが、例えば栃木とか関東の北、神奈川県の北部とかあるいは千葉とか、千葉へ行くと若干荒っぽいですけれども、それぞれ地域の特性があらわれているという感じがするわけです。 そういうふうに考えていきますと、やはりそれぞれの協会でそういう方々に対して御注意を申し上げるということも大変重要なことかと思いますので、ただ単に協会に文書等で通達とかいうことじゃなくて、実際に協会の方々に対してより積極的にやらないと効果は出てこないような感じがします。というのは、協会の方は大体昔自分でやっていた方が非常に多いわけですが、今の仕事を知らないのです。労務管理もできません。ですから、ある程度押しつけていってぐいぐいやらないとこういうものは指導の効果が上がってこない。ちょっと言い過ぎの面がありますけれども、そういう感じがするわけで、ぜひお願いしたいと思います。 それから過積載の取り締まりの状況でございますけれども、特に二通りの面でぜひ御注意をしていただきたいと思いますのは、例えば、交通取り締まりをやっているところでは、交通取り締まりが対象でございますから、はるか二倍以上積んでいるトラックが前を通っても、スピードが交通違反をしていなければとめない。これはあるのです。私は写真を撮ってこようかと思ったのですけれども、そこまでするとだれがやっているかというのがわかりますからやめましたけれども、そういう状態があります。ですから、交通課のお巡りさんはそういう車が通ってもスピード違反だけを取り締まるのかどうか。逆に言えば、過積載だとはかりは建設省にもありますし、運輸省にもありますし、警察にもありますし、それぞれあるのですから、そこまで連れていってはかって、過積載だと必ずとめられるんだということをやっていかないとまず効果は出ない。 私の地域は山砂利をとっているところが近いわけでありますが、普通のダンプカーでいわゆるあおり、後ろの荷台の横枠ですけれども、そこから積んでいるものが見えますと全部重量オーバーです。あれの何センチか下でちょうど積載重量に合うようにできているわけでございますが、まずひどいのになりますと運転席の上から山が見えるというのがありまして、そうなってくるとそれは二倍どころじゃないのです。三倍以上積んでいるのじゃないか。車屋さんもかわいそうですね。そういうことを前提にしながら原価をアップさせるような対策をとらなければいけない。逆に言えば、普通に積んでいるユーザーさんが損をするということになるわけですね。だから、そういうことから考えますと、やはり取り締まりというのはもっと厳しく、ともかく定期的にでもいいですからやるということをお考えいただきたいと思うのです。どうも見ておりますと、高速の入り口ではやっておられますけれども、一般道路ではほとんどやっておられないという状況じゃないかと思いますが、いかがでございますか。
○三谷政府委員 建設省の方でございますけれども、まず過積載車両の通行というのは、道路はもとより橋梁の床版とか舗装を大変損傷いたします。私どもいろいろ理論計算をしますと、例えば舗装に対します車両重量による損傷度というのは荷重の四乗に比例すると言われております。つまり、重量が二倍になりますと損傷度は十六倍になる。こういうようなことで、荷重の増大というのは大変困るわけでございます。また、これは別に過積載車両だけじゃございませんけれども、私ども、全国の道路の舗装とか橋梁の維持修繕につきまして、六十二年度で三千八百五十億円というお金を使わせていただいておりますので、そういう意味においてもこの過積載車両の防止というのは大変重要でございます。 建設省の道路は、例えば建設省以外にも道路公団あるいは本四公団、地方建設局、都道府県等ございますが、年間で私ども二万回の取り締まりをやっております。もちろん、警察当局の御協力を得てやっておるわけであります。また、先生さっきお話がございました車重計、いわゆる看貫でございますが、これも今高速道路から国道等におきまして、全国で定置式、つまり固定したものだけでも二百六十二カ所設置しております。いずれにしましても、そういうことでこの特殊車両の指導取り締まりということは私どもも非常に重要に考えておりますので、今後とも強力に進めてまいりたいと考えております。
○内田(文)政府委員 今の過積載の問題は事故その他の問題で大変大きな問題でありまして、私の方も、毎年大体十万件ぐらいの検挙をしてきているわけでございます。先生言われましたとおりに、街頭に警察官が立っていてもすぐ対応しないじゃないかということでございますが、明らかな違反というのにはそれは対応しなければならないのだと思いますけれども、ただ、はかる場所がすぐ近くにあるかどうか、すぐそういう対応ができるかという問題が一つあるわけです。それから違反があった場合に、違反車をそのまま走らせるわけにいかないものですからはかった後荷をおろさせなければならない、おろしてそれを置いておく場所があるかとか、いろいろな制約もあるわけでありまして、したがって、個々の警察官が街頭で見てやっておるというケースは確かに非常に少ないのだと思うのです。何人かで機械を持っていってある路線で定期的にやるということで、こういった十万件というのは今そういうことでやっているのだと思うわけでありますが、今後とも、この過積載の取り締まりに力を入れていくよう各都道府県警察を指導してまいりたいと思います。
○玉置委員 時間が参りましたので終わりますけれども、やはり幾らたってもなかなか違反が減らない。スピード違反もそうでございますけれども、駐車違反あるいは過積載、これは点数の問題もございますが、点数にするとなかなか運転ができないというので、罰金を倍ほど取るとかもっと上げるとかやったらどうかというふうな感じがするわけです。私から言うのも変ですけれども、傷が浅いから幾らでもやるんだということでございまして、相手の傷を致命的にまではいかないけれども、多少でも痛いなという感じまではもうちょっと行政の側で頑張っていただきたいと思います。 終わります。
○近江委員長 以上で玉置一弥君の質疑は終了いたしました。 次に、辻第一君。
○辻(第)委員 午前中も御質疑があったようでありますが、ボーイング社の航空機の問題でお尋ねをいたします。 ボーイング社の航空機の安全性というのは、これまでフェールセーフなど安全神話というようなことが言われたときがございました。しかし、三年前の日航ジャンボ機の事故以来この安全神話は崩れた、このように言われているわけでございます。しかし、最近またボーイング社の航空機の安全性、品質管理体制がいろいろと問題になっておる。日本航空の社長がボーイング社に対して書簡を送られたということでありますが、四月四日のある新聞の中には、「このところ、ジャンボ機やB767で、事故には至らないものの、ヒヤリとする飛行中などのトラブルが相次いだ。日航でトラブルの原因を調べた結果、ボーイング社での製造・整備過程で起きたものも多く、放置すれば、旅客機の安全にかかわる重大なミスもあることが、わかった。」こういうふうに書いております。エンジンの過熱を検知する計器装置を間違って取りつけられた問題とか、あるいは貨物室の消火装置の配管の取りつけミス、この二つは私も存じているわけでありますが、あとどういうものがあるのか、お尋ねをいたします。
○林(淳)政府委員 ボーイング社の製造いたしました航空機で、今、便宜、過去一年間に我が国で発見されました製造ミスに起因すると思われるふぐあいというのを申し上げますと、いわゆるジャンボ747型機につきまして七項目七件、それから767型機につきまして四項目十二件、合計いたしまして十一項目十九件でございます。主な事例といたしましては、747型機につきましてはただいま先生が御指摘の、例えばエンジンナセル温度計の配線ミスということとか、あるいはエンジン出力計器の配管ナットの締めつけ不良でありますとか、あるいはエンジン制御ケーブルの装着不良といったことがございますし、それからボーイング767型機につきましては、これもただいま御指摘ありました床下貨物室の消火系統の配管ミス、あるいは補助翼の外板の一部の接着不良によるはがれといったようなものが主な事例としてございます。
○辻(第)委員 非常に多い項目の話を聞いて実は改めてまた驚いたというのが私の今の実感でございます。その中には「旅客機の安全にかかわる重大なミスもある」こういうふうに書いているのですが、その点ではいかがですか。
○林(淳)政府委員 いずれのふぐあいも今までそれが重大な事故につながるということはなかったわけでございますけれども、しかし、ふぐあいというのはそれが引き金になりましてまたいろいろ大きな事故につながる可能性ももちろんないわけではございませんので、こういうものについてはどんな小さなふぐあいでも見逃すことなく十分整備をしていく必要があるというふうに考えております。
○辻(第)委員 もう一つお尋ねしたいのは、これまでに比べて感じとしてふえているのですか。比べようがないかもわかりませんけれども、そういう点がどういうことなのか。 それから767、全タイプですか、それが二百機ほどつくられて、売られて使われているのですが、そのうち、全日空が三十機のうち四機、日航が十一機のうち五機、貨物室の消火装置の配管の取りつけミスがあった、私はこういうふうに聞いているのです。異常に多いのでこれまた驚いているのですが、これはある時期につくられたものがずっとそういう誤りのままつくられてきたのか、こんなにたくさんこういうものが出てきているのを途中でチェックをすることができないのかというのが私の疑念であります。ボーイング社も品質総合戦略六カ年計画とかいうことをいろいろやられているようでありますし、また日航もボーイング社の製造過程に目を光らせるため米州品質保証部を新設し、また米国シアトルのボーイング工場に駐在する技術社員を増強してきた。こういう手だてもいろいろされているのですが、それにしても余りに多過ぎて、私もちょっと納得ができない感じがするのですが、その辺はいかがですか。
○中村(資)政府委員 お答えいたします。 まず、ふえているかどうかという御質問でございますが、一般的に申しまして、横ばいないし少し減っているのではないかというような感じが実はしております。これは正確に数字をとったわけではございませんが、我が国で購入をされている受領後の飛行機につきましていろいろなミスの件数を数えた結果、大体そういうことになっているということでございます。今先生がおっしゃいましたボーイングの767型機については、三十機中四機だとか十一機中五機とかという話は全くそのとおりでございます。 それから、こういう事例、ミスにつきまして途中でチェックができなかったかどうか、こういう御質問でございますが、この件は本当に基本的にボーイング社の検査のやり力そのものが間違っていたといいますか、そういうことの基本的なミスではないかというふうに思っておりまして、これは途中でそういうチェックができる体制がつくられてなかったということでございます。残念ながらこの件については全くそういうことでございますので、今回の事例を契機にしてチェックができる体制につくり変えてきたということかと思います。確かにおっしゃるとおり、日本航空は一二三便の事故以後、米州にそれなりの品質監視体制を強化したわけでございまして、それはそれなりに立派に動いていると思いますし、今後よくなっていくと思っておりますが、現実にはやはりボーイング社自体の品質管理の問題でございますので、そちらの方の体制づくりを十分していただく必要があるというふうに考えております。
○辻(第)委員 そんなにふえているのではないというようなお話だったと思うのですが、そういうことにしても大変なことだなというふうに思うのですね。 それで大臣に一言お尋ねをするのですが、日航の社長さんがボーイングの会長さんに書簡を送られた。そのことは非常に結構なことだと思うのです。しかし、そんなに多くないことだというようなお話がありましたけれども、本質は極めて重大なミスにつながる可能性があるというようなお話もありました。私もこの交通安全対策委員会に属してから、あの羽田沖とジャンボ機の問題をその間に見てきているのです。航空機の事故の悲惨さというのを本当に痛感しているのです。ほかの問題がいいというようなことでありませんけれども、どうしてもこの航空機の問題はぜひ十分な御対応をいただきたいというふうに思うわけでございます。そういう点で、大臣としての御対応といいましょうか、御決意といいましょうか御所感といいましょうか、伺いたいと思います。
○石原国務大臣 運輸省としましては、ボーイング社を監督しております米国の連邦航空局に我が国で発見されました製造のミスの事例を伝えて、とにかくこれを何とか改良するように申し込みましたし、また日本航空にも、航空機購入時の領収検査の内容も見直してこういうことのないように督励しているわけでありますけれども、横ばいと申しましても、とにかく非常に高いパーセンテージのミスが発見されているわけで、先ほど局長も答弁いたしましたが、引き金になれば事故に至りかねないということであります。 アメリカのある乗用車の会社が新しい自動車をつくったときに、ハイウエーですぐ事故を起こしまして、それにたまたま乗っていたアメリカのあるコラムニストが非常に立ち往生して、やっと近くの修理工場を探して牽引を頼んだら、そこのおやじさんが出てきて、大体今どきアメリカ人がアメリカの車を買うのは間違っておるのだと言ったという記事を私はおもしろく読みましたけれども、日本車に関する記事の中の一部でありましたが、かといって、我々どうも自分で航空機をつくってないわけですから、日本の飛行機を買うわけにいきませんので、とにかく外国の企業のことで直接手が及びませんが、手を尽くして、こういうことのないようにこれからも努力していくつもりでございます。
○辻(第)委員 ぜひ十分な御対応をいただきたい、お願いをいたします。 次に、青函トンネルの問題です。これはことしの三月十三日に開通したのですか。それで、この青函トンネルの列車事故が次々と起こりました。事故と言ったらいかぬのかな、とにかく五日間連続故障やミスがあったということですね。著名な例は、海底トンネルの中で寝台特急が三時間も立ち往生した、こういうことも聞いているわけでございます。それで、どんなトラブルがあったのか、そしてその原因はどういうことだったのか、それに対する対策をどういうふうにされたのか簡明にお答えをいただきたい。お願いをいたします。
○丹羽政府委員 青函トンネルの関係の津軽海峡線におきます列車を運行した際のトラブルの問題は、四月十九日までの集計で二十七件発生しております。その主なものは、火災探知機に作動するように温度を設定するのですが、その設定値が低過ぎたというようなことのために火災警報装置が動作した、あるいは車両とか地上設備の機器の故障、そういったことによるものでございました。これに対しまして北海道旅客鉄道株式会社は、私ども出先の北海道運輸局の指示も受けまして、三月十五日に輸送安定対策本部というのを本社に設けまして、並びに現地の対策本部を函館支店にも設置いたしました。それで、原因の究明とその対策の実施ということを全力を投じてやっておりました。現在のところ、その対策が完了しているというふうに聞いております。 それで、そのトラブルの発生原因というのは、ほとんどは先ほど申し上げました火災の探知機のような例でありますように、一般に新しい機器の使用開発時に起こりますいわゆる初期故障というのでしょうか、そういったようなものが中心でございまして、その原因の究明を行いまして、それに対する対策を実施してございます。したがいまして、現在のところは、津軽海峡線は比較的順調に運行されておりますので、JR北海道会社は先ほど申し上げました対策本部を四月十一日に解散させまして、発展的解消というのでしょうか、津軽海峡線輸送対策検討委員会というものをつくりまして、そこで安定的な運行の確保ということに重点を置いて今努力しております。
○辻(第)委員 初期故障というようなたぐいのものが多いというお話でございましたけれども、しかし余りにも多過ぎるというのが実感ですね。審議官、どう思われますか。初めてのときというのはやはりいろいろなことがあると思います。しかし、これは初めてでやむを得なかったという範囲を超えて多過ぎるのではないか。こういうときには念には念を入れてもうまいこといかぬということもわかるのですけれども、せっかくああいうトンネルができて、本当にイメージを上げてやっていただかぬといかぬときにこういうことはまずいと思います。 それから、故障をしたり何かしたときの対応がうまくやれなかったのではないか。それは、北海道と東日本という二つの会社というようなことがあろうかと思います。私ども分割・民営のときには、そういうふうに分かれるときにいろいろ大変な問題が起こるのではないかというようなことも申し上げてきたわけでありますが、ひとつそこのところをもっともっと連絡を密にして対応していただきたい。新聞の記事なんかで見てみますと、両社の対応が、緊急時の場合の連絡ルートが北海道本社と東北地域本社、仙台の間とかあるいは函館CTCセンターと盛岡支店間、こういうふうに決められているようでありますが、そうですか。
○丹羽政府委員 まず第一点、少し多過ぎるではないかという点の問題でございますが、先ほど私は二十七件と申し上げましたが、非常に克明にまじめにこれを数え上げた件数でございまして、その例に挙げました火災探知機の設定値が低過ぎたというのはそのうち十一件入っているというように、そういう厳密な計算をした上でのことでございますので、基本的には、私が申し上げましたように初期故障的なものではないかと思います。 それから、第二点の連絡体制の問題につきましては、開業前から両会社間で打ち合わせをいたしておりまして、それで、そのやり方といたしましては三つの段階がございまして、まずは協定を結んで、その協定でどこの指令とどこの指令の間で連絡をとる。先生御指摘になったようなことも一例でございますが、そういうようなことを決めるということ、それから、実務者間の申し合わせで、連絡をとるときはこういうことを知らせるというようなことを決めてあるとか、関係者の連絡会議というような形で行っているとか、そんなようなやり方をとっているところでございます。
○辻(第)委員 件数は確かに二十七件ですか、それも多いのですが、五日連続というそれだけで本当に多かったというふうに私は思うのですけれども、そういうことでございます。結局、そういう故障やミスが起こった後の対応が、どうも聞きますと、青森あたりで乗客が適切な情報が入らないで非常に混乱というのですか、御苦労をされたというふうに私は聞いておるわけです。ですから、本当に連絡をもっともっと十分できるような体制をとっていただく、それから訓練というか、そういうこともやっていただきたいと思います。 もう一つお願いをしたいのは、大きな事故が起こってはならないことですけれども、トンネルの中で列車がとまる、またはその中で車両が燃える。このごろはなかなか燃えぬような車両になっているそうでありますが、もし燃えたとします。そういうときに本当にてきぱきとした対応がとれるようなマニュアル、大分やっていただいているそうでありますが、しかし、これはつくられただけではなしに訓練をやらぬといかぬと思うのです。 最近の卑近な例では、去年だったか、近鉄に新しく東大阪線というのができまして、そこのトンネルで、トンネルのケーブルというのか、その太いケーブルの通るところがちょっとへこんであるのですが、そこのところで原因がわからぬようなことでとにかく火事が起こったのです。ところが起こった後の対応が、後から見てみますと本当に不十分がいっぱい出てくるのですね。火事が起こってから一番近い警察署に連絡をされるまで一時間以上かかっているのです。 ですから、こういうことが起こったときにどういうふうにするのかというのが、書いたものにはあるかもわかりませんけれども、その場におる職員が動転をして適切な対応がとれていない、点検ができない、こういう状態なんです。ジャンボ機が落ちたとき、あのときはRCCというのがなかったのかどうか、あのときの対応も僕は同じことだと思うのです。結果論で言えばそういうことになると言われればそういうことですが、きちっとマニュアルをつくって訓練をしていただきたい。それはたくさんの人でそんなにうまくいくかどうかわかりませんけれども、できるだけそういうことも想定をして十分な対応ができる手だてをやっていただきたい、このことを強くお願いいたします。
○丹羽政府委員 先生の御質問の一番最初の部分にありました乗客云々のお話は、先ほど私が数え上げた件数の中にそれも実は入っているのでございます。何行きというのが書いてある列車の標板というのですか、それが函館と書くところを札幌と書いてあったものを入れたために、そこにお乗りになった方が函館駅でもおおりにならないということがあったために、本来車両はそこで切ってしまうのがうまく切れなかったというようなことが先生が挙げられた例だと思うのですが、この辺のところは、確かに関係者が乗客に対するいろいろな情報の徹底を欠いておるというところもありますので、しっかり徹底するようにということで内部で乗務員の方々に対してさらに徹底を図っている、こういうふうに聞いております。 それから、火災の関係でのお話でございますけれども、先ほど生駒トンネルの話もございましたが、青函トンネルは、基本的にはそういう防災対策についてはできるだけ近代的な設備を使って極めてしっかりつくっております。それで、五十四年度に鉄建公団の中でつくりました火災対策委員会、これは委員長が東大の先生だった秋田先生でございますが、その検討結果を踏まえまして、トンネル内の二カ所に、火災の場合は列車をとめて乗客の避難誘導と消火をやるための設備、私ども定点と言っておりますが、基本的にそこを使って、火災探知設備とか消火設備とか換気排煙設備あるいは避難誘導のための設備、そういったものを設置して対応しております。 そういう設備面だけではございませんで、先生のお話の中にもございましたが、運用に関しましての防災マニュアルといったものも整備しまして、教育訓練を実施しております。そして開業前にも既に訓練の問題についてはやっておりますし、今後も、例えば消防機関というようなところとお打ち合わせをいたしまして、防災の日とか、年に一、二度はそういう訓練をそれぞれやっていく、そんなことを考えております。
○辻(第)委員 ぜひ十分な御対応をいただきたいと思います。 それから次に、きのう社会労働委員会で私どもの田中美智子議員がお尋ねをしているわけでありますが、JR寝台特急「北斗星」の食堂車の側壁というのですか、そこにアスベストを吹きつけてなにをするという状態があるのです。そこのところにヒーターがあって、穴があいていて、そこから空気が出る。そうすると石綿の吹きつけたところが——「北斗星」はもう十何年前につくられたのでぼろぼろに劣化しているのだそうです。そうなりますと、アスベストが飛散をするという状態は当然考えられるのですが、いわゆるアスベストというのは発がん物質ということで、今アメリカを初めとして非常に大きな問題になってきております。環境庁もいろいろ取り上げておるということであります。私も医者をしてきたので、アスベストでがんになられた人、あるいはアスベスト灰で非常に苦しまれた方を見てきているわけですが、これは何としても十分な御対応をいただきたいということでございます。 一つは、きのうですか、JR東日本はこの対応を、こういう車両が千七百両ぐらいあるそうですが、ことしで二百か三百やっていくという話だったそうであります。こうなりますと、単純に計算すると五年ぐらいかかる。私は、物理的なこともあるから今すぐ全部というわけにはいかないと思いますけれども、五年は長過ぎるのではなかろうか、もっと早くやっていただけるように運輸省としても御対応をいただきたいということが一つであります。それと、国鉄だけではなしに民鉄ですね、民間の鉄道にも車両にアスベストを使ったものがあれば取りかえていただくという、民鉄に対する調査、その後の御指導をいただきたいと思うのですが、いかがでございますか。
○丹羽政府委員 まず「北斗星」の問題でございますけれども、食堂車のお話だと思いますが、そこの車体の内壁にアスベストと接着のためのセメントを混合しまして……(辻(第)委員「恐縮ですが、時間がなくなってきたので、そこはよく私も知っていますので」と呼ぶ)それは現在同じ車両が三両あるのですけれども、その当該部位については調査させまして、吹きつけの状態は健全であるというふうに聞いております。 それから昨日、JR東日本が部内で職員に示された話と承っておりますが、現在は労働省の省令に従った基準に合うような形でアスベスト関係の問題についての取り扱いをやっておるわけでございますけれども、ただ、その安全性を高めるために、車体の切りはぎ、切り継ぎみたいなことをする作業の際に、車体の外板の内側にやっておりますアスベストをはぐということを念のためにやっておるわけでございます。そういうわけでございますから、それ自身が今直ちに省令違反とかいうことではございませんので、それにはまたそういう機会のときでないとできないという問題もございますものですから、若干時間がかかるということでございます。
○辻(第)委員 もう結構ですが、民間の話はひとつよろしく頼みます。ぜひ民間にも調査を。答えてくださいますか。簡単に。
○丹羽政府委員 お答えしませんでしたのは、私の担当はJRでございましたものですからJRに限って申し上げたもので、関係局長の方に先生の御意向はお伝えするようにいたします。
○辻(第)委員 大臣もいていただいて聞いていただいておりますので、民間の方もどうぞひとつよろしくお願いいたします。 次に、これは交通安全とちょっと離れるので大変恐縮ですが、運輸省関係のことで、与論島に百合ノ浜というところがあるのです。大臣、御存じでしょうか。百合ノ浜は御存じありませんか。与論島というのは、本当に東洋の海に浮かぶ一個の真珠と言われているようでありまして、そこに百合ノ浜というところがあるのですが、星砂というのですか、それで非常に有名なところだそうでございます。ここに今港の建設がやられているそうです。私も現地は行っていないのですが、ことしの一月に奄美大島へ行っていろいろお話を聞かしてもらったのです。もちろん賛成の方もおられるということですね。その地域の役所では議決になったということだそうでありますけれども、多くの方が反対をされておるのですね。すばらしいかけがえのない自然、それから星の砂、この百合ノ浜というのはすばらしいものだそうでありますが、それが港をつくることによって取り返しのつかない状態になるおそれがあるということが反対の大きな理由なんですね。全国的にもと言うとちょっとオーバーですけれども、そのことを知る人は、これは大変なことだということで反対をされておるわけであります。もう既にやっておられるということでありますけれども、何とかひとつやめていただくことはできないのかというのが私の質問であります。
○奥山(文)政府委員 百合ノ浜に港がございまして、地方港湾ということでございますから、港湾管理者は与論町でございます。現在、観光客などが海水浴場として利用しております砂浜の片隅の部分に、岩礁などを巧みに利用しながらグラスボート、これはサンゴ礁を観光客が船の底から直接見れるという仕掛けがある船でございますが、こういった小型船を集約しまして船入りも建設しようという計画でございます。これらの小型船というのは、現在、海水浴場にいわば海水浴客と船が混在している状況でございますので、このことによりまして船と海水浴客を分離し、秩序ある利用を図ることによりまして安全性と利便性というようなものを向上させたいとする計画になっているわけでございます。 この事業は、与論町などの地元から強い要望がございまして、昭和六十二年度から着手しているところでございますが、先生御指摘の御心配の事柄があらかじめ考えられておりましたので、着手に先立ちまして、砂浜などに与える影響を初めといたしまして、環境問題の総合的な調査をしております。この港湾施設が海水浴場の片隅であり、かつ局所的な構造というようなこともございまして、砂浜に対する影響は少なくともないとの結論が出ていると伺っておるわけでございます。したがいまして、この港湾の建設につきまして特段の問題はないと私どもは考えておるのでございますが、なお御心配なさる向きのようなことがあってはなりませんから、工事の実施に当たりましては、港湾管理者であり、かつ、この工事の施行者であります与論町に対しまして、慎重に工事に当たるようにという指導をしているところでございます。
○辻(第)委員 最後に、総務庁にお尋ねをいたします。 放置自転車の問題でございます。私ども奈良県も駐輪場をたくさんつくっていただきまして、放置自転車の問題ここがよくなったな、ここもよくなったなと非常に喜んでいるわけでありますが、しかし、まだたくさん放置されているところもございます。そういうことで、私は視力障害者の方とよく懇談をする機会を持つのですが、放置自転車というのが一番困ることの一つだそうです。道に誘導するなにがありますね、あの上なんかにもずっと自転車が置かれますともう通れないですね。我々はこういうふうにして通りますけれども、視力障害者は通れない。外の車道を通るというようなことになりますともう一つ危いということで、何とかひとつ御努力をいただきたいというような要請を受けるわけであります。これまでも自転車の小委員会もつくられたり、いろいろ法律もできたりして対応をやられてきたのですが、最近の放置自転車の状況はどうなっておるのか、最近、一定年限でどれぐらい減少したのか、これから先どれぐらい減っていく見込みなのか、そのあたりまでわかれば、ひとつ教えていただきたいと思います。
○原田政府委員 お答えいたします。 放置自転車の状況につきましては数年ごとに調査をしておりますが、五十六年には九十九万台、五十八年には八十六万台、六十年には八十三万台ということで、逐年減ってはおるわけであります。六十二年の暮れに調査をしておりますが、これは現在集計中であります。若干減っておるだろうというふうに考えておりますが、漸減傾向にあるとしても大変な数の放置自転車があるということで、今後一層その対策に取り組まなければならないと考えておるところでございます。
○辻(第)委員 今の御答弁を聞きますと、確かに減ってはおりますけれども、余り大きく減っていないということですね。そうでございましたら一層積極的に御対応いただいて、もっともっと減らしていただくようにぜひお願いをして、きょうの質問を終わらしていただきます。 ありがとうございました。
○近江委員長 辻第一君の質疑は終了いたしました。 ────◇─────
○近江委員長 この際、オートマチック車の急発進・急加速に関する試験調査の中間報告について運輸省当局より発言を求められておりますので、これを許します。運輸省地域交通局清水陸上技術安全部長。
○清水(達夫)政府委員 お許しをいただきましたので、オートマチック車の急発進・急加速に関する試験調査の中間報告について御報告申し上げます。 オートマチック車の急発進・急加速問題については、昨年七月以来交通安全公害研究所において車両構造上の原因究明を行ってきたところでありますが、このほどその中間報告がまとめられましたので御報告いたします。 この試験調査に当たっては、エンジン回転数の異常上昇、ブレーキ性能及び車載電子機器のふぐあい発生の可能性について六台の試験車両を用いて実車試験を行いました。 一般にAT車の急発進・急加速現象は再現性が乏しく、試験において異常を発生させることは現実的には極めて困難なため、異常状態の設定に当たっては、車両構造上異常を惹起する可能性のある電子回路等を通常では起こり得ない方法で人為的に故障させることによってエンジン回転数の異常上昇が発生するか否かを調査しました。 この結果、アイドル回転数補正装置異常の場合、正常クリープ時よりも強い発進性能が認められ、定速走行装置異常の場合、毎時百キロメートルを超えても車速が上昇し続ける等エンジン回転数の異常上昇が発生し得ることが確認されました。 しかし、このようなエンジン回転数の上昇があったとしても、ブレーキ性能は喪失しないことが認められました。なお、負圧倍力方式の倍力機能を有している車両については、エンジン回転数が上昇したままの状態、すなわちスロットル弁全開状態で何回かブレーキペダルを踏むと倍力装置内の負圧が不十分となり、車両を停止させるためには、ブレーキペダルの踏力を増大させる必要があり、ペダルが固くなったと感じられることがわかりましたが、この場合でも、ブレーキを強く踏むことにより、車両を停止し得ることが確認されております。しかし、以上の現象については、スロットル弁が全開という極めて異常な状態を前提としたものであるため、ブレーキ機能の問題というよりは、工ンジン側において、スロットル弁が全開となるような故障の発生を抑えることが望ましいものと考えられます。 また、苦情・事故事例の分析結果によれば、急発進については比較的狭い場所で発進して衝突した事例が多いことを勘案しますと、運転者が驚いて運転操作を誤ることも考えられるため、さらにペダルの配置、運転者の反応動作等、人間—機械糸についての研究が必要であると考えられます。 次に、車載電子機器のふぐあい発生の可能性について調査するための耐電磁雑音性能試験においては、エンジン回転数が異常上昇する現象は見られなかったものの、一部においては速度計の誤作動や電磁雑音の印加時の一時的なエンジン回転数の上昇などの現象が確認されました。また、過去のリコール事例を調べたところ、車載電子装置の素子故障が生じた場合、エンジン回転数の上昇につながる可能性があることがわかりました。なお、フェールセーフ機能については、現在のところ各車両異なっていることも判明しました。 最後に、この中間報告では、これまでの調査結果から、当面の対応としてエンジン回転数の異常上昇の発生要因を可能な限り排除して車両の安全性をさらに一層向上させるため、次の対策について十分な検討がなされることが望ましいとの提言がなされています。 まず第一に、車載電子機器のフェールセーフ性についてであります。 さきに述べたような異常が発生したとき、車両の走行が危険側とならないようシステムとしての最低限の機能を保持するフェールセーフ性を確保するとともに、異常監視機能及び保護機能について必要に応じて多重系を採用する等により、故障等の異常に対しても対応可能な機能を確保することについて検討する必要があります。 次に、車載電子機器の信頼性確保についてであります。 車載電子機器の製造工程における品質管理レベルを適正に確保するとともに、電子部品、回路の劣化及び故障等に対して設計段階で十分な信頼性を確保する等について検討する必要があります。 以上、中間報告の概要について御報告申し上げましたが、今までのところ人為的に急発進・急加速現象を再現することができたものの、現実的にはどのような条件下で同現象が起きるのか解明されていないので、本年度も引き続き実車を用いた原因究明に関する調査解析を継続することとしております。なお、この検討に当たっては、学識経験者から成る検討委員会を設ける予定であります。 以上、御報告申し上げます。
○近江委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時十四分散会