決算委員会 第1号
- 発言数
- 175 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1988/04/12
会議録
○野中委員長 これより会議を開きます。 まず、理事の辞任及び補欠選任についてお諮りいたします。 理事新村勝雄君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、渡部行雄君を理事に指名いたします。 ────◇─────
○野中委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 すなわち、決算の適正を期するため 一、歳入歳出の実況に関する事項 二、国有財産の増減及び現況に関する事項 三、政府関係機関の経理に関する事項 四、国が資本金を出資している法人の会計に関する事項 五、国又は公社が直接又は間接に補助金、奨励金、助成金等を交付し又は貸付金、損失補償等の財政援助を与えているものの会計に関する事項 以上の各事項につきまして、関係各方面からの説明聴取、小委員会の設置及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ────◇─────
○野中委員長 次に、昭和六十年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、総理府所管中防衛庁について審査を行います。 この際、防衛庁長官の概要説明及び会計検査院の検査概要説明を求めるのでありますが、これを省略し、本日の委員会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ───────────── 昭和六十年度防衛庁関係歳出の決算に関する概要説明 昭和六十年度における防衛庁関係歳出の決算につきましてその概要を御説明いたします。 まず(組織)防衛本庁の経費につきまして御説明申し上げます。 当初の歳出予算額は二兆八千百四十六億五千九百万円余でありまして、これに政府職員等の昭和六十年七月以降の給与を改善するための予算補正追加額四百十三億七千万円余、高空における放射能塵の調査研究等のため、科学技術庁から移替えを受けた額二千二百万円余、震災対策総合訓練の調査のため、国土庁から移替えを受けた額八百万円余、科学的財務管理調査のため、大蔵省所管大蔵本省から移替えを受けた額二百万円余、南極地域観測事業のため、文部省所管文部本省から移替えを受けた額十八億五千七百万円余、前年度からの繰越額四十二億二千八百万円余を加え、既定予算の節約等による予算補正修正減少額八十九億六千二百万円余を差し引きますと、歳出予算現額は二兆八千五百三十一億八千七百万円余となります。 この歳出予算現額に対して支出済歳出額は二兆八千四百四十九億九千三百万円余、翌年度へ繰り越した額は二十七億六千五百万円余でありまして、差し引き不用額は五十四億二千八百万円余であります。 昭和六十年度の予算の執行に当たっては、「防衛計画の大綱」に従って計上された予算を効率的に使用して計画を着実に実施し、実質的な防衛力の整備を進めることを主眼といたしました。 以下陸・海・空各自衛隊別にその主な内容を申し上げます。 一 陸上自衛隊につきましては、七四式戦車六十両、七三式装甲車十五両を取得し、新たに昭和六十一年度以降取得予定の七四式戦車六十両、七三式装甲車十六両の購入契約をいたしました。 また、航空機は、対戦車ヘリコプター八機、観測ヘリコプター九機、多用途ヘリコプター四機合わせて二十一機を取得し、新たに昭和六十一年度以降取得予定の対戦車ヘリコプター八機、観測ヘリコプター七機、多用途ヘリコプター五機、輸送ヘリコプター三機合わせて二十三機の購入契約をいたしました。 二 海上自衛隊につきましては、昭和五十六年度計画の護衛艦三隻、昭和五十七年度計画の潜水艦一隻、昭和五十八年度計画の中型掃海艇二隻、海洋観測艦一隻、昭和五十九年度計画の支援船一隻合わせて八隻を取得し、新たに昭和六十一年度以降に竣工予定の護衛艦三隻、潜水艦一隻、中型掃海艇二隻、支援船一隻合わせて七隻の建造契約をいたしました。 また、航空機は、対潜哨戒機七機、救難飛行艇一機、計器飛行練習機一機、対潜ヘリコプター五機、初級操縦練習ヘリコプター二機、新対潜ヘリコプター用機体一機合わせて十七機を取得し、新たに昭和六十一年度以降取得予定の対潜哨戒機十機、訓練支援機一機、対潜ヘリコプター十機、救難ヘリコプター一機合わせて二十二機の購入契約をいたしました。 三 航空自衛隊につきましては、要撃戦闘機二十三機、支援戦闘機四機、早期警戒機二機、救難ヘリコプター三機合わせて三十二機を取得し、新たに昭和六十一年度以降取得予定の要撃戦闘機十四機、輸送機二機、高等練習機四機、救難捜索機二機、輸送ヘリコプター一機、救難ヘリコプター五機合わせて二十八機の購入契約をいたしました。 また、現有の地対空誘導弾ナイキの後継として、ペトリオット二FU(〇・五個高射群相当)の購入契約をいたしました。 昭和六十年度の防衛本庁の職員の定員は、自衛官二十七万二千百六十二人、自衛官以外の職員二万三千三百五十九人でありまして、これを前年度の定員に比べますと、自衛官については同数であり、自衛官以外の職員について百九十九人の減員となっております。 また、予備自衛官の員数は、前年度と同数の四万三千六百人であります。 次に翌年度への繰越額二十七億六千五百万円余は、計画及び設計に関する諸条件等のため、工事等が遅延したことによるものであります。 また、不用額五十四億二千八百万円余は、外国為替相場の変動があったこと等により、航空機購入費を要することが少なかったこと等のため生じたものであります。 続いて(組織)防衛施設庁の経費につきまして御説明申し上げます。 当初の歳出予算額は三千二百二十三億五千六百万円余でありまして、これに政府職員等の昭和六十年七月以降の給与を改善するための予算補正追加額四億一千四百万円余、前年度からの繰越額二百六十七億六千八百万円余を加え、既定予算の節約等による予算補正修正減少額二億八千六百万円余、防衛施設周辺の障害防止事業等に要する経費として移替えをした額、農林水産省所管農林水産本省へ九億四千五百万円余、建設省所管建設本省へ十八億九百万円余を差し引きますと、歳出予算現額は三千四百六十四億九千八百万円余となります。 この歳出予算現額に対して支出済歳出額は三千三百二十八億五千四百万円余、翌年度へ繰り越した額は百二十五億四千六百万円余でありまして、差し引き不用額は十億九千八百万円余であります。 支出済歳出額の主なものは、調達労務管理費につきましては、アメリカ合衆国軍隊等が使用する駐留軍等労務者の労務管理、離職者対策、福祉対策等に要した経費二百十二億七千五百万円余、施設運営等関連諸費につきましては「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」等に基づき、自衛隊施設及び「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定」等に基づく提供施設の維持運営等に関連し必要な土地の購入及び借上げ、施設の整備、各種の補償、障害及び騒音の防止措置、飛行場等周辺の移転措置、民生安定施設の助成措置等に要した経費二千七百八十六億三千百万円余、提供施設移設整備費につきましては「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定」による日米間の合意に基づき、現在提供中の施設及び区域の返還を受けるため、当該施設及び区域を集約移転するのに要した経費九十九億八千三百万円余等であります。 昭和六十年度の防衛施設庁の職員の定員は、三千四百二十五人でありまして、これを前年度の職員の定員に比べますと、二十人の減員となっております。 次に、翌年度への繰越額百二十五億四千六百万円余は、計画及び設計に関する諸条件、アメリカ合衆国軍隊等の事情、用地の関係等のため工事等が遅延したことによるものであります。 また、不用額十億九千八百万円余は、駐留軍等労務者の退職者が少なかったこと等により、駐留軍等労務者格差給等給与を要することが少なかったこと等のため生じたものであります。 以上をもって、昭和六十年度における防衛庁関係歳出の決算の概要説明を終ります。 なにとぞよろしく御審議のほどお願いいたします。 ………………………………… 昭和六十年度決算防衛庁についての検査の概要に関する主管局長の説明 会計検査院 昭和六十年度防衛庁の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。 検査報告に掲記いたしましたものは、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。 これは、保有している弾薬の転用に関するものであります。 海上自衛隊におきましては、六十年度に掃海艇等に搭載している二十ミリ回転式機関砲用のりゆう弾を調達しておりますが、これと同一のりゆう弾は護衛艦に搭載している高性能二十ミリ機関砲用としても五十九年度まで調達しておりました。ところが新たに徹甲弾が開発されましたことから、六十年度以降は高性能二十ミリ機関砲用としてはこの徹甲弾を使用することとし、その調達を始めております。しかし、これまで装備していたりゆう弾についてはそのまま保有しておりましたので、このりゆう弾を先に申し上げました二十ミリ回転式機関砲用に転用するなどして、予算の効果的な執行に努める要があると認められました。 そこで、当局の見解をただしましたところ、海上自衛隊では、六十一年十一月、二十ミリ機関砲用の弾薬の整備計画を定、保有している高性能二十ミリ機関砲用のりゆう弾を二十ミリ回転式機関砲用に転用するなど、予算を効果的に執行する処置を講じたものであります。 以上、簡単でございますが説明を終わります。 ─────────────
○野中委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小川国彦君。
○小川(国)委員 最初に、私は我が国周辺をめぐる防衛施設の設置をめぐる問題について、一、二御質問をしたいと思います。 まず最初に、OTHレーダーの問題でございますが、この秋にも米海軍がアリューシャン列島アムチトカ島にOTHレーダーの建設を始める、こういうことが伝えられておりますが、米海軍のことではありますが、この設置の状況について、防衛庁としては今どのような状況把握をなすっているか、まず最初にその点をお伺いいたしたいと思います。
○西廣政府委員 現在アメリカにおきましては、空軍用のOTHレーダー、これは主として米本土防空用のものでございますが、これについては逐次設置が進んでおるということでございますが、先生お尋ねの海軍用のOTHレーダー、これにつきましては、現在最終の試験その他を終えておるという段階でありまして、計画としてはアムチトカ島に置くということも仄聞しておりますが、まだアムチトカ島に建設をしておるという状況にはないという認識をいたしております。
○小川(国)委員 計画によりますと、太平洋に五カ所設置してOTHレーダー網を形成する、こういうふうに見られているわけでありますが、そのうち一カ所は日本で、硫黄島に設置計画がある、そういう場合には設置目的はどういうことになってくるのか、単独で運用するのか、運用のデータ解析はどういうふうに行うのか、この点について伺いたいと思います。
○西廣政府委員 御承知のように、中期防衛力整備計画におきまして、OTHレーダーの有用性について検討して、これが非常に役に立つというものであれば整備に着手する旨が決められておりますが、我々は現在までのところ、OTHレーダーについていろいろの調査をいたしました。既に運用されつつあるアメリカの空軍用のOTHレーダーあるいは開発実験中の海軍用のものを見まして、これらの性能その他から見て、広域の早期探知については非常に有効である、しかもこの初度費なり運営経費というものが非常に安価であるというようなことで、有用な機材であるということはある程度見当がついておりますが、ただ、何分にもこれを置くべき場所ということにたると、非常に限定をされてまいります。 そこで、今先生からの御質問にありました硫黄島あたりが、我が国に置くとすれば唯一の適地かなというように思うわけでございますけれども、あの島そのものに地熱の問題であるとか地殻変動の問題であるとか、いろいろございますので、さらに検討したいと設置をするかしないかということについて決心がつきかねるというのが現状でございます。したがって、まだOTHレーダーを設置するということを決めておるわけではございません。 したがって、運用の問題について深く立ち入った検討はまだいたしておりませんが、いずれにしましても、本レーダーはOTH、オーバー・ザ・ホライゾン、そういう原理を利用したレーダーでございますので、解析そのものが難しいとかそういうものじゃございませんので、いずれにしろ、仮に設置することになれば、我が国のみで独自にその利用が可能であるというように考えております。
○小川(国)委員 この解析は独自でできるというお話でございますが、ただ、このレーダー網全体とすると、ソフト等の使用については米軍のものを使用するのではないか、この場合米軍の対ソ戦略の一環に組み込まれるのではないか、こういうおそれを持っておるわけでありますし、特に攻撃的な前方展開していく空母を護衛していくためのものではないか、こういうふうな判断もなされているわけでありますが、こういう点の懸念についてはどういうふうに判断をしておられますか。
○西廣政府委員 御承知のように、本物件というのはレーダーでございまして、相手方の航空機、場合によっては艦艇等の動きがわかる、非常に広い範囲についてわかるというものでありますので、日本のような専守防衛の立場にありますと、その種情報というものを早く探知して、でき得ることなら、洋上にある艦艇等あるいは船舶等であれば相手の攻撃を回避してできるだけ近づかないようにするという措置をとり得ますし、状況によっては相手方の攻撃を迎え撃つ態勢をとり得るということで、そういう意味では非常に有用なものだと思っております。早期にそういう状況が探知し得るということは、決して攻撃的な性格のものではない、防御のために必要な情報を得る手段であるということで、その点においてはまさに専守防衛の防衛力にふさわしい装備品であるというように考えております。
○小川(国)委員 この設置場所についてですが、今回調査費が計上されて、硫黄島等の調査費ということになってくる、そうすると、当然硫黄島ということになれば受信所という判断で作業は進められるのじゃないか。そうなってまいりますと、発信所については一体どういうふうになってくるのか。当然受信所と発信所というものは別な箇所に設置されなければならない、こういうことになってくるわけでありますが、その点についてはどのようなお考えをお持ちになっておりますか。
○西廣政府委員 御質問のように、受信所と発信所というものは同一場所ではぐあいが悪いというのはおっしゃるとおりでございます。と同時に、余り離れておってもぐあいが悪いということになりますので、仮に硫黄島を受信所として考えるとしますれば、その周辺の、例えば小笠原諸島のどこかとか、そういったところに送信所を求めなければならぬというように考えております。
○小川(国)委員 この点については、お話しのように当然小笠原が有力な候補地として挙がってくる、こういうことになるわけでありますが、このことについては、小笠原の島民に対して具体的にこういうことでのお話し合い、そういうようなことはもう既になされておるのですか。
○西廣政府委員 御案内のように、OTHレーダーに伴います施設といいますか、用地としては、受信所が非常に長いといいますか、かなり広い用地が要るということで、ここについてめどが立たない段階で送信所については——送信所は比較的軌跡が狭いわけでございますので、それまで入っていっておらないということで、現在のところは先般成立しました六十三年度予算で硫黄島についての地殻変動であるとかあるいは地熱の問題、そういった問題等を通して、硫黄島が適地であるという前提になりました段階で改めて送信所についての検討に入ろうという段階でございます。
○小川(国)委員 そうしますと、小笠原について母島というような候補地が挙げられておりますが、この点については具体的にそういうことは作業を進めておられるのですか。
○西廣政府委員 送信所の設置場所につきましては、まだ具体的にどの島であるというようには決定をするあるいは候補を置いて検討を進めておるというような状況ではございません。
○小川(国)委員 いずれにしても小笠原の中に設置をしたい、こういう意向はほぼ固まっている、このように理解してよろしゅうございますか。
○西廣政府委員 先ほど申し上げましたように、仮に硫黄島が受信所として適地であるということが調査の結果確定をし、硫黄島に受信所を置こうということになりますと、小笠原諸島のいずれかの島に送信所を求めざるを得ないだろうということになろうと思います。
○小川(国)委員 そうした事態を想定しての小笠原島民あるいはまたそれを代表する村長さん等との具体的な事前のお話し合いあるいは事前の了解工作、そういうようなことはなされていらっしゃるのですか。
○西廣政府委員 先ほどもお答え申し上げたように、硫黄島の方そのものが果たして設置可能な状況にあるかどうかという調査が終わっておりませんので、まだいたしておりません。
○小川(国)委員 そうすると、これから調査をなさるわけでございますが、時期的な見通しとしては硫黄島のこの決定はいつごろの見通しになるのか、その点はどのような見通しを持っておられますか。
○西廣政府委員 硫黄島の現地に即した設置可能かどうかという調査につきましては、六十三年度予算で調査費を計上いたしておりますので、これによります調査の結果が出た段階というように御理解いただければいいと思います。
○小川(国)委員 この点については現地においてそうした事態についての理解がまだ十分進んでいない、それからまたそういう事態に対して島民のお考えもあるようでありますから、この問題についてはひとつ慎重に対処をしていただきたいということを私は申し上げておきたいと思います。 次に、三宅島のNLP空港建設の問題でありますが、これについては予備調査、ボーリングの地質調査が予定されていますが、環境庁等への手続はどこまで進んでおられますか。
○友藤政府委員 ボーリング調査につきましては実は六十二年度の事業ということで実施を予定いたしておったわけでございますが、現在のところ準備の都合等ございましてまだ実施をいたしておりません。手続につきましては現在環境庁へ手続申し上げる段階までいっていないということでございます。
○小川(国)委員 参議院で三月二十五日予算委員会での答弁によりますと、「今後ボーリング調査等地盤の調査もやりたいということでございますので、その関係の土石の採取、こういった関連について環境庁さんの方へお願いをしておる、こういう状況でございます。」ということですが、現段階はこういう段階ですか。それとも協議書提出の段階にまで進んでおるのかどうか、この段階はどういう状況にあるのかお伺いしたいと思います。
○友藤政府委員 現在まだ具体的な御説明ということはいたしておりません。
○小川(国)委員 昨年、気象観測用の鉄柱を立てるとき、東京防衛施設局より提出され環境庁が合意するまで約一カ月を経ているわけです。今回の工事は十数カ所とも二十数カ所とも言われておりまして、ボーリングの大工事である。この協議書の検討には何を基準になされ、どの程度の日数を要するのか、この点はどのようにお考えになっておりますか。
○友藤政府委員 ボーリングにつきましては、先ほど先生お話しございましたように、具体的な適地を選定するための予備的な調査ということで私ども計画をいたしておりまして、まずそれにふさわしい土地を選定いたしまして、所有者の方にお願いをして、そこで調査を行うことについての了解、あるいは必要があれば賃貸借契約等を結ぶ手続が一つと、それから国立公園内ということでございますと、当該場所での土石の採取は国立公園の規制がございますので、そういった関連の法規をクリアするための許可を申請するということになるわけでございます。 許可の申請等、協議の申請をいたしました後の手続等につきましては、これは環境庁、あるいは東京都を経由して環境庁ということでございますので、経由官庁及び環境庁での事務手続、具体的にどういうふうな形で御審査になるか、ちょっと私ども直接審査をする立場でございませんので、具体的な日数等については私どもはお答えする立場にないことを御理解いただきたいと思います。
○小川(国)委員 三宅島の問題につきましては、住民の幸せということから考えてまいりますと、先般三宅の村議選が行われたわけであります。この中では設置に反対する方が議員として十一名、賛成、中間派三名、こういうような状況でありまして、住民の七割以上の皆さんがこの設置にはあくまで反対である、こういうふうに本年二月十日の三宅村議会選挙では明瞭に住民の意思表示がなされていると思うわけでございます。そういうような段階で防衛庁がさらに環境庁の協議を進めながら強制的なボーリングのための態勢をなお続けていることに対しては、地域住民の意思を無視したやり方ではないかというふうに思うわけでありますが、この先般の村議会選挙の結果について防衛庁当局はどういうふうに理解しておられるのか、その点を伺いたいと思います。
○友藤政府委員 お答えいたします。 先般の村議選、確かに反対派の議員の方の得票数、約七三%という状況でございまして、この事実は事実として私ども受けとめております。ただ、御案内のとおり、空母艦載機の着陸訓練は日米安保体制の効果的運用のために欠くことのできないものでございまして、現在厚木で実施をいたしておりますけれども、非常に人口稠密のところで騒音問題極めて深刻でございますし、また一方、訓練効率の面からも米側も不満足な状況にある、こういう状況でございますので、私どもとしては代替施設をできるだけ早く用意をいたしたいということでかねてから代替の施設について検討をいたしておったところでございまして、いろいろ調査をいたした結果、三宅島が一番立地条件としては適当であるということで、現在村当局初め住民の皆様方に御理解をいただくようにお願いをいたしておるのでございますが、現在実施をいたしております過程と申しますのは、最終的にここで決めたということでございませんで、そのために果たして、立地条件としては適地ではあるわけでございますけれども、具体的な場所として飛行場がきちっと設置できるかどうか、そういうことで予備的な調査といたしまして昨年気象観測柱を立てまして、風向、風速等観測して、飛行場として適切な場所かどうかの調査に入ったところでございまして、現在そういった調査をやっておる最中でございます。ボーリング調査につきましても、そういった事前の予備調査の一環ということで、こういった調査結果を踏まえまして私どもとしては最終的な判断をしたいというふうに考えておりますが、いつも申し上げておるところでございますが、いずれにいたしましてもここで艦載機の着陸訓練場として設置をするということ、そのこと自身につきましては地元公共団体、住民の方の御理解をいただくようにしたいということで申し上げておるわけでございます。 ただ、今実施を計画いたしておりますのは、その前段としての一般的なと申しますか予備的な調査の工事でございますので、関係の土地もきちっと私どもで借りました上で所要の必要な手続をいたして実施をするということでございますので、その辺の段取り等につきましては十分御理解をいただきたいと思うわけでございます。 なお、私どもとしましては、ここに着陸訓練場をつくりますことについての住民の皆様方への御説明、これは反対運動というものも先ほどのお話のように非常にあるわけでございますので対話の機会がなかなかございません。私どもとしては、国側の説明を十分聞いていただいた上で冷静に判断をしていただきたい、こういうことで努力をいたしておるわけでございますが、まだ実現をしていないということでございますので、最終的な決定をいたす前にはぜひ対話の機会をいただいて意を尽くして、私どもとしては御理解が得られるように話し合いを進めていきたいということで現在努力を行っておるところでございます。
○小川(国)委員 今この調査の結論が出て正式決定をする前にはぜひ対話の機会を持ちたい、こういうことを申されたわけであります。きょうは大臣もお見えになっておりますが、三宅島村民の意思は反対ということで非常に強く固まっているわけでありますが、防衛庁の方は、一方的にと私どもは見るわけでありますが、作業を進めつつある。そういうような段階で、この調査結果が出た段階で、住民との話し合いという事態になりましたら大臣自身はこの村民の意思を十分尊重してこの話し合いに当たる、こういうお考えはお持ちかどうか、その点をひとつ伺いたいと思います。
○瓦国務大臣 小川委員にお答えいたします。 今ほど施設庁長官から答弁いたしましたが、艦載機離発着の問題につきましては、実のところ三宅島にお願いしたいという願望はもちろん持っておるわけでごさいます。その過程におきまして、いろいろな調査をするに当たりましても村民の御協力、理解を得なきゃいかぬということで努力しておるわけでございますが、なかなか得にくい状況にあることは今ほどの答弁のとおりでございます。ぜひ、日米安保体制の運用からいたしましても、この問題はこれからもお願いをし、私どもも最大の努力をする、このことの中で村民の理解を得たい。さらに、三宅島にとりましてもいろいろ産業等の問題も今後ありましょうし、私どもも協力、努力する問題もあるわけでございますので、ぜひ理解を得ながらこれらの調査を進めたい、かように願望いたしておるわけでございます。もちろん先般の選挙の結果も踏まえておることでございますが、ぜひそうした冷静に御判断をいただく、そういう機会を得たいと実は考えておるところでございます。ぜひ御理解をちょうだいしたいと思う次第でございます。
○小川(国)委員 もう一点伺いたいのですが、いずれにしましても民主主義は、地域住民の民族自決ではございませんが、やはり住民の意思決定というものが最大限尊重されなければならないと思うわけでありまして、国といえども一方的にこれを押しつけることはできない、こういうように思うわけです。ですから、最終的にこの問題については責任者としてもやはり話し合いというものを尊重する、そういう考え方が少なくもこの正式決定の前にはなければならない、こういうふうに思うわけでありまして、そういう話し合い尊重の考え方が大臣としておありになるかどうか、その点をひとつ重ねてお伺いしたいと思います。
○友藤政府委員 大臣の前に私の方から説明をいたしたいと思いますが、お尋ねの向きは恐らく調査工事、ボーリング調査等についてのことではなかろうかと思うわけであります。これにつきましては、従前の同じ予備調査の気象調査、観測柱を立てましたときに、大変遺憾なことでございますが非常に混乱をした、こういう事例がございます。したがいまして、私どもとしましては、これは私どもが意図したことでもございませんし、座り込みという事態でああいった結果になったわけでございますが、ボーリング調査に当たりましてはやはり平穏に実施をいたしたい、混乱は本意でないということで、現在そういった説得活動と申しますか御理解をいただくための活動等もいたしておりまして、できるだけ話し合い、御理解をいただきながらこういった事前の予備調査もできることなら実施をいたしたいということで現在努力をいたしておる、こういうことでございます。
○瓦国務大臣 私は、先ほど答弁いたしましたように、私どもの要望とまた三宅村の要望もあるでしょうし、そういった中で御相談をする環境、話し合いというものをもちろん重視していかなければいかぬと思っております。地方自治体にありましては、村民の福祉、地域の発展、こうしたことを願い、考えるわけでありますし、国は国といたしまして国の安全、そうした問題に取り組む国としての仕事もあるわけでございまして、そういう接点をどう求めるかにつきましては、話し合いといいますかそういう御理解をいただく努力というものはもちろん続けていかなければならぬ、私どもはかように考えておるわけでございます。そういう意味合いにおきまして、今ほど施設庁長官の答弁がございましたが、私防衛庁長官といたしましても話し合いを基盤にいたしまして、今ほど申し上げたようなことは村民の理解を得られる、そういうようなことで誠心誠意取り組めばおのずから道が通ずる、そういう気持ちで村民の方々に呼びかけて協力いただきたい、かように念じておるところでございます。
○小川(国)委員 外務省の方、お見えになっておりますか。——米海軍が横須賀にトマホーク搭載の駆逐艦ファイフを八八年九月までに母港配備する、こういうことが伝えられております。それからもう一つ、最新式の電子要撃システムを導入したイージス巡洋艦のバンカー・ヒルをやはり母港配備する、こういうことが伝えられているわけでありますが、ファイフには六十一発、バンカー・ヒルには百二十二発のトマホークが搭載可能である。この二艦はアメリカの西海岸サンジェゴを母港としているが、米国内においてもニューヨークやサンフランシスコヘの入港を拒否されている。こういうトマホーク搭載艦に対する厳しい対応が続いている、こういう状況が伝えられておりますが、非核三原則を持つ日本の場合、これらの艦が寄港するということは非核三原則に違反することは明らかではないか、こういうふうに考えられるわけでありますが、この点については先般来問題になっております事前協議、随時協議、こういうことの提案権に基づいて我が国としてこうした協議を求める考え方はあるのかどうか、この点を伺いたい。
○岡本説明員 御指摘のファイフとバンカー・ヒルは米国として海外家族居住計画に基づきまして横須賀に乗組員家族を居住させるその対象となっている船でございまして、いずれにつきましてもトマホーク積載能力があり、あるいはトマホーク積載能力がある可能性がある船でございます。 そこでお尋ねの非核三原則との関係でございますけれども、御承知のとおり日米安保条約上艦船によるものも含めましてあらゆる核の持ち込みというものはすべて事前協議制度の対象となってございます。そして、そのような事前協議が米側から行われた場合には、日本政府として常にこれを拒否する方針であること、これも累次御答弁のとおりでございまして、私どもは非核三原則というのは全うされているという信念でございます。 お尋ねの随時協議を用いてのという御指摘でございますけれども、先般来から予算委員会等でも明らかにしてございますとおり、私どもはこのような具体的な艦船による核持ち込みの問題というのは安保条約第六条に基づきます交換公文のもとで個別的に処理される問題でありまして、第四条の随時協議の規定を援用するにはそぐわない事項であると了解しております。
○小川(国)委員 時間が参りましたので、これで質問を終わります。
○野中委員長 新村勝雄君。
○新村委員 最初に、最近になって論議の的になっておりますいわゆるポンカス、兵器の事前集積ということが言われておりますけれども、こういう考え方は今突然出てきたものではなくて相当に長期にわたって内部では検討されていたと思いますけれども、これは今までの内部における検討の過程はどういうことになっていますか。
○依田政府委員 ポンカスについてのお尋ねでございますが、防衛庁で検討しておりますのはガイドラインに基づきまして作戦研究等を一つの想定等に基づいてやっておりますし、また、シーレーン防衛等についてもやってきたわけでございます。今回カールッチ国防長官とうちの大臣等で取り決めてきました有事来援研究というのは、そういう研究の中でもちょっとこれまで具体的な研究が行われていなかったということで、今度取り上げようということでございまして、このお尋ねのポンカスというような問題につきましてはこれまで具体的に研究したことはございません。そういうような経過でございます。
○新村委員 日米防衛協力のための指針には、これは御承知のように「日本は、原則として、限定的かつ小規模な侵略を独力で排除する。」独力で排除できないそれ以上の問題については、米軍の応援を求めるということでありますが、この規定といわゆるポンカスあるいはWHNS、これは一つのもので、当然ここから考えれば出てくるわけなんですが、今まで防衛庁の中ではそういう点については踏み込んだ検討はされていなかったわけですか。 それから、報道によりますと、今回長官がアメリカへ行かれ長官の方からそういうことを提案された、提起されたというふうに聞いておりますけれども、その辺の事情はいかがですか。
○瓦国務大臣 お答えいたします。 先般、先般といいましても一月でございますが、私、訪米をいたしまして、日米防衛首脳で国際軍事情勢等につきましての協議をいたしましたり、また、当面我々が取り組んでいく課題につきまして協議をしたわけでございますが、そのとき、私の方から我が国有事の際に米国から来援が確実かつタイムリーに行われるかどうか、この問題は日米安保体制の核心をなす問題でもございますし、従来から最大の関心を払ってきた問題でもございましたので提議申し上げたわけでございます。 今ほど官房長より答弁いたしましたが、いわゆるガイドラインの中で共同作戦研究の一環といたしましてこの研究に取り組むといいますか日米双方で研究してはどうか、かようなことを提議し、日米双方で研究しよう、こういうことに相なったわけでございます。 もとより背景には、先ほど申し上げましたが、INF全廃合意、こうした、私どもとすれば歓迎すべきことでございますし、世界はそうした段階を経て平和が確実に確保されるということは大変ありがたいことでありますが、INF全廃合意にいたしましても世界が持つ核兵器の一部にすぎないわけでありますし、また、通常兵器レベルでの抑止といいますか、そうした信頼性がより重要になってくる、かようなことを考えてまいりましても、米軍の確実な来援が我が国の平和、安全を維持する上で極めて重要である、かような観点に立ちまして申し上げた次第でございます。 よって、この研究には、今委員御指摘のようにポンカスとか、また有事法制研究とか、そうした問題とは別に有事来援研究、ガイドラインの中でひとつ研究をしてみる、こういう問題でございます。
○新村委員 長官が訪米をされて、それで長官の方から提起をされたということでありますから、このポンカスの構想なり規模あるいはどういう手順を踏んで実施するかというようなことについての構想はおありだと思います。相当な固まった構想がなければ提起もできないはずでありますから、その辺の構想を伺いたいと思います。
○瓦国務大臣 さきの予算委員会の質疑もございまして、その過程でポンカスについても取り上げることになるか否かは今後の日米間の検討によると考える、かように申し上げておったわけでございますが、ポンカスにつきましては今具体的にどうと考えておるものではごさいません
○新村委員 我々にとっては突然そういう構想が出てきたわけなのです。しかし、部内では当然防衛協力指針というようなものがありますし、そういうことが部内では相当の長期にわたって検討されてきたのではないか、そういうことが当然推定されるわけであります。戦後最初の安全保障条約ができてから四十年、六〇年安保で改定になってからでも三十年近いわけでありますから、そういう中で、外部には出ないけれども内部の構想としては相当に検討され固まっているのではないかと思います。 その点と、それからポンカスというのは、要するに米軍が有事の際に人間だけが大急ぎで日本に来ればいいというように、事前に武器や弾薬一切のものを日本に置くということでありましょうから、そうなってきた場合に、これを仮にやるとすればどういう手続が必要なのか。あるいはその規模がどの程度のものであるのか。これは藤山・マッカーサー了解によると、一個師団以上増派というか増加させるためには、事前協議の必要があるというようなことの了解があると思いますが、これは当然そういう事前協議の対象になるのではないかと思いますけれども、その点はいかがでしょうか。
○依田政府委員 二点お尋ねでございますが、一点のこれまで研究してきたのではないかという問題につきましては、先ほどお答えいたしましたように、指針に基づきまして共同作戦研究をやってきておりますし、またシーレーン共同研究についても、一応昨年一月SSC等の場で結論が出たわけでございます。現在インターオペラビリティーの研究等についてやっておるわけでございますが、こういうような研究を通じて、有事来援というような問題については大変重要な問題ではありますが、これまでは一定の仮定のもとに置いてきた。しかしいろいろ研究が進展する中で、日米防衛当局者間で有事の来援という問題についても、そろそろ具体的に研究する必要があるのではないかというような観点で認識が高まってきたということで、今回瓦長官の方から提案し、アメリカも了解した。ただこの場合に、実は有事に来援し円滑かつ迅速な展開を可能にする措置について研究しようということでございまして、日米会談等におきましては、ポンカスを含め具体的な研究内容については全く話し合っておりません。そんなことで、ポンカス等の具体的問題は今後の検討の中で出てくるかどうか、出てきた時点でまた改めていろいろお諮りし検討していくという問題でございますので、その点御了解いただきたいと思います。 そんなことでございますので、御質問の第二点のポンカスの中身等についての個々具体的な問題というものにつきましては、学校等の研究者が個人的研究等で武器の集積とかその他の問題について研究をしているという面は一部ございますが、防衛庁としてこういう問題について組織的に研究しておるということはございませんので、この点御了解いただきたいと思うわけでございます。
○新村委員 そうしますと、仮にポンカスを実施する場合に、特に新しい法制とか協定とかというものが必要があるのかないのか。仮に相当数の武器、弾薬あるいは兵器というものを日本に事前に集積をするにしても、米軍の施設の中へそれを徐々にふやしていけばそれで通ってしまうのではないかと思います。それから仮に戦車を持ってくる、あるいは火砲を持ってくるという場合、現在の倉庫の中へ集積をしておけばそれで済む、何ら新しい手続なりは必要ないということになりますか。
○依田政府委員 先生せっかくお尋ねでございますが、これらの具体的問題については防衛庁として全く検討しておりません。先生十分御存じでございますが、指針にもまず共同作戦計画等についていろいろ研究するということになっておりまして、後方等の相互支援の問題につきましては、補給、輸送、整備、施設等の各種の問題についても緊密、相互に調整して研究を行おうということになっておりますが、この相互支援の必要な細目については共同研究及び計画作業を通じて明らかにされるということになっておりまして、現在進めております各種の研究を通じて明らかとなった時点において、さらに必要ならば後方の問題についても具体的に研究しようという骨組みに実はなっておるわけでございます。先生御指摘の点等についてまだ全く研究がなされておりませんので、この点御了解いただきたいと思うわけでございます。
○新村委員 いや研究はしてもしなくても、こういう場合には事前協議の必要があるかないか。例えば一個師団分の兵器を持ってきた場合には事前協議の必要があるのかどうか。それを徐々に少しずつずっと集積しておいた場合にはそれは必要ないのか。そこの点はどうなんですか。
○依田政府委員 法制等に関連しましては、私どもの方としましては端的には有事法制ということで自衛隊の行動に係るものを研究しておるわけでございまして、なお地位協定絡みのような問題につきましては外務省の方の所管でございますので、外務省の方からお答えいただきたいと思います。
○岡本説明員 先ほど来防衛庁の方からも御答弁ございますように、ポンカスというものにつきましてはまだその実態まで立ち至って米側と協議するかどうかもわからないという代物でございまして、私どもも具体的なお答えはしかねるわけでございますが、ただあくまでも一般論とすれば、在日米軍は安保条約第六条に基づきましてその施設、区域を利用できることになっております。日本国の安全及び極東における国際の平和と安全という書き方でございますけれども、その目的に合致する限りはこれは構わないわけでございます。 それから先ほど来のお尋ねが、もし地位協定との関係で在日米軍施設、区域ではなくて倉庫とおっしゃいましたが、自衛隊の方の倉庫、いわゆる共同使用になっている倉庫等で使えるかという御質問だといたしますと、これまた地位協定の二条四項(b)にそのような施設、区域の使い方が規定されているわけでございますけれども、その使い方と申しますのはあくまでも個々の施設、区域の態様、目的、日本側の事情、そういったものに応じまして個々具体的に判断していかなければならない。したがいまして、今のようなポンカスというものが具体的にどのようなものか、そもそも必要かどうかということまでもわかってない状況におきましては、私どもといたしましても何ともその点お答えしかねるわけでございます。
○新村委員 そうすると、現在米軍が専用している米軍の専用地域の中に武器あるいは部隊に必要な資材、そういうものを集積をすることについてはこれは全く問題ない。そうするとその集積の量の問題もあると思うのですけれども、一個師団以上が新しく駐留する場合には事前協議の対象だということですね。ですから、一個師団分の兵器あるいは二個師団、三個師団分の兵器が米軍の専用地域の中に集積をされた場合、その場合に事前協議の必要があるのかどうか、この点はどうなんでしょうか。
○岡本説明員 事前協議との関係につきましては、たびたび国会の場で議論になっておるところでございますが、私どもは米軍が安保条約第六条の目的に合致いたしまして装備をこちらに集積するということ自体は事前協議の対象にそのままなるとは考えておりません。事前協議の対象と申しますのは、あくまでも安保条約第六条交換公文に記されている三つの事例、すなわち装備における重要な変更、配置における重要な変更、日本国内の施設、区域を使用しての直接の作戦行動、その三つの場合に限られるわけでございます。
○新村委員 そうすると、アメリカの専用している施設内にいかに大量の軍需品あるいは武器等を集積してもそれだけでは事前協議の対象にはならない、何ら問題ないということですか。それから、仮に一個師団の軍隊が新しく駐留する、増派されることについては、これは当然藤山・マッカーサー了解によって事前協議の対象になる、こういうことですね。これは問題ないということです。人がいなければ、武器弾薬、軍需品であればいかに大量であっても構わない、こういうことですか。これは十個師団分であっても、いかに大量であってもいいということですか。
○岡本説明員 先ほど御紹介いたしました安保条約第六条交換公文の規定は、あくまでも一個師団の軍隊を日本国に新たに配置する場合の事前協議を定めたものでございます。したがいまして、私どもは軍隊の駐留を伴わない装備だけの集積、これは私どもは交換公文で規定する配置には当たらないと了解しておりまして、したがいまして事前協議の対象にはならないものでございます。
○新村委員 そうすると、いわゆるポンカスについては米軍の専用地域を拡大するとか、新しくそういう地域を取得をするというようなことを伴わない限りはほぼ完全にクリアされちゃうということですね。そういうお答えですから、政府としてはそういう解釈だと思います。 それから次に、WHNS、ウォー・ホスト・ネーション・サポート、これについては有事の際に米軍が日本の領土内で作戦をする、戦闘する場合に、ホストネーションである日本がいかに便宜を提供するかということですから、これはまたポンカスとは違った大変な大問題だと思いますけれども、これについては当然現在の法制では全くどうにもならないわけですよ、それでやるとすれば。ですから、それについてはいわゆる有事立法が必要だということについてはアメリカの軍事情勢報告の中にもそういうことが書いてあるのです。「WHNSは二国間の協定交渉及び詳細にわたる合同兵たん支援計画の展開により可能となる。」それで、これは日本について、「一九七八年の防衛協力指針により将来はWHNS協定で到達する可能性もある。」とアメリカの軍事情勢報告は言っていますね。ですから、こういうことについてはかねてから日米の間でいろいろ話し合いがされたのかどうか、あるいはそういう場合には日本はこういう準備をしますよという約束をしてあるのかどうかですね。それから、米軍来援に関しての有事立法についての検討はされているのかどうか。
○依田政府委員 今お尋ねの点につきましては、防衛庁として特に検討しておりません。防衛庁で検討しておりました有事立法研究というのは、自衛隊法七十六条の防衛出動の事態において自衛隊がいかに円滑に行動できるかということで、自衛隊の行動に係る部分につきまして実は研究しておりまして、現在、自衛隊の法に係るものとかそれから各省所管を終わって、今第三分類についてやっておるわけでございます。 なお、有事法制研究につきましては、このほかに、先生今お尋ねの米軍が行動する場合にどういう法制上の問題があるかという問題、そのほか自衛隊、米軍の行動にかかわらず有事の場合には国民生活に重大な影響があるわけでございまして、そういう問題に絡む法制の問題はどうかというような問題があるわけでございますが、それらの問題については、後の二点の問題につきましては、現在、政府として検討に着手されておらないという状況でございます。これは研究すべき課題ではあるけれども、現在は自衛隊に係る有事法制について鋭意研究を進めておるという段階でございますので、御了解いただきたいと思います。
○新村委員 それでは、あと一問だけお願いします。 池子の住宅の問題ですけれども、先ほど三宅島の問題が出ましたが、池子についてもこれは住民の意向ということであれば、もう既に何回も選挙をやって住民はノーという回答を出しておるわけでありますけれども、施設庁は既定の方針に従っておやりになるということを言っておられます。あのような状況の中で既定の方針どおり断固やるのかどうか、それをお聞きします。
○友藤政府委員 お答えいたします。 池子の米軍家族住宅の建設問題でございますが、御案内のとおり、米軍家族の住宅の問題につきましては安保条約の円滑な運用のためにぜひ必要なものでございまして、特に横須賀地区におきましては米海軍の家族住宅の不足は深刻な状況にあるのでございまして、ぜひこれを早急に解消する必要があるということでかねてから米側からも要請がなされておるところでございます。 それで、確かにこの事業の実施につきましては長い経緯がございまして、当初、地元の市長さんあるいは議会、いろいろ御協議申し上げた経緯から御賛成いただいた時期もあり、その結果、設置のための条件等も出されたわけですが、その後、市長がかわられて反対というような経緯を経て今日に来ておりまして、地元では事業についての賛否両論があるということは私ども承知をいたしております。 この件につきましては、さきの市長から当時出されました地元の条件等にもよりまして私ども環境アセスを実施いたしておりますし、その後、新しい市長さんが選出されました後、神奈川県知事さんのごあっせんによりまして三者会談を経まして地元ともよくお話をいたしました結果、調停案をいただいて、できるだけ地元の環境保全と申しますか、緑を保全したいという御要望を最大限尊重した修正をいたして事業を始めておるわけでございまして、私どもとしては長い過程の中で地元の御意向等については計画に十分反映をして、最大限米側にもその辺は譲歩していただきまして、住宅戸数も削減をして事業を進めておるところでございますので、日米安保条約の円滑な運用のためにぜひとも必要な施策ということで御理解を賜りたいと思うわけでございます。
○新村委員 地元の事情を聞きますと、河川のつけかえという問題があるようですけれども、この問題についてはやはり市の同意がなければできないはずですよね。ですから、そういう問題もありますし、これからこういう問題についてどう対処していかれるのか、承りたいと思います。
○友藤政府委員 お答えいたします。 今後の進め方でございますが、御質問にございましたように住宅建設のためには池子川の改修工事が必要でございますが、この河川は国の機関委任事務として逗子市長に管理がゆだねられております準用河川、こういうことで河川改修等について河川協議書を昨年末に市長に提出をいたしております。ただ、市長さんの方からは、市の都市計画や土地利用計画等を含めた事前協議がなされてない、こういう理由をもちまして現在まで協議に応じていただけない、こういう状況でございます。私どもといたしましては、河川法上の協議でございますし、都市計画法上も事前に調整をするというような明文の規定もございませんので、そういったことは具体的には今までの三者会談あるいは調停案をつくっていただきます過程で十分事業の内容等についても市長さんの方では御案内のことでもございますし、住宅建設という事業の性格が私どもとしても非常に急ぐ事業でございます。当初計画いたしておりました時期よりも相当おくれにおくれておる、こういう事情もございますので、できるだけ早く事業を進めたいとは考えておりますが、協議につきましては協議内容が技術的な内容でございますし、住宅建設に伴って生じます流入水量の増加をどうするか、あるいはかねて逗子市から要望が出ております施設外の洪水対策、こういったものも十分配慮した計画ということでございますので、当然技術的な基準ということからいたしますと、私どもとしては十分そういった安全面、基準面に自信があるわけでございまして、十分その点配慮した内容になっておりますが、そういった点から河川法上は協議は十分応じていただけるものと考えておりまして、今後とも協議が早期に成立いたしますよう私どもとしても御協力を求めていきたい、かように考えております。
○新村委員 時間が参りましたが、大臣にお願いをするんですけれども、三宅島の問題あるいは池子の問題、防衛当局の考えと住民との考えが真っ正面から対立をしておるというような状況がありまして、大変御苦労されると思いますけれども、そういう場合にはひとつぜひ住民の意向を十分尊重しながら十分に賢明に対処していただきたいと要望しておきます。終わります。
○野中委員長 小川新一郎君。
○小川(新)委員 簡単に質問いたしますから、要点だけ簡単にお願いします。三十分しかありませんから。 大臣は昨日の埼玉新聞の記事はお読みになりましたか。
○瓦国務大臣 さような御質問があるということでもございましたし、早速読ませていただきました。
○小川(新)委員 大臣は質問がないと読まないのですか。
○瓦国務大臣 埼玉新聞までちょっと私、購読しておりませんので、手元にございませんでした。
○小川(新)委員 甚だ遺憾に思います。うんと読んでいただかないと、重大な記事が出ます。ばかにしておるととんでもないことになりますので、お願いいたします。 その新聞記事の一面右に「招かれざる自衛隊 東部方面総監部の朝霞移転計画」という題号でございます。そこで、東部方面総監部の朝霞移転計画は地元が了解していない中で進めるべきではないと思いますが、防衛庁長官の見解をお尋ねしたいのであります。この朝霞のキャンプ跡地というのは、昭和四十八年ごろに大蔵省が諮問をいたしまして、この国有財産になる米軍の財産をどのように活用していいのかということの諮問が出されました。そのときに三分割という、一つは国が所有する、一つは市町村、要するに朝霞市と埼玉県がこれを管理する、もう一つは留保ということで、朝霞キャンプ跡地を一つの土地を三つにしたいわくがございますので、今問題になっておりますのは留保地、この留保地の活用についてお尋ねしているわけでございます。
○能田説明員 先生御存じのように、大口返還財産の留保地につきましては将来の公用、公共用というものに充てるということでできる限り留保するというふうになっておるわけでございますが、一方におきまして、ただそうは言うものの、必要性ですとか緊急性ですとかそういうものが認められる要望につきましては、これは個別に具体的な利用を検討してもやむを得ない、こういうふうになっております。
○小川(新)委員 長官の御所見を承ります。
○瓦国務大臣 ただいま大蔵省から答弁申し上げたとおりでございます。
○小川(新)委員 私が質問しておりますことは防衛施設の設置、運用についての問題でございますので、それはどのような姿勢でやっていくかということでございます。これは、地元が了解していない中で東部方面総監部の朝霞の移転計画というものは実施をしてはいけない。昭和五十一年六月二十一日の国有財産中央審議会答申、それから昭和五十四年十一月十九日の「キャンプ朝霞返還国有地の処理の大綱について」、これは当然尊重しなければならぬと思いますが、大臣の答弁の前に、大蔵省はこれを尊重しますか。
○能田説明員 国有財産中央審議会から答申を受けました利用計画の大綱に沿いまして、現在鋭意その処理を進めているところでございます。
○小川(新)委員 尊重しているかしていないかということを聞いているのです。
○能田説明員 答申は十分尊重して処理を行っております。
○小川(新)委員 今大蔵省では尊重するということでございますから、防衛庁長官のお考えをお聞きいたします。
○瓦国務大臣 防衛施設の設置、運用につきまして、私どもは、我が国の平和、安全を確保するため、さらには国民生活を確保してまいる、こういう観点から地域の方々の理解や協力を得ることが必要である、かような考え方で日々努力をしておるわけでございます。このたびの計画実施に当たりましても、地元関係のいわゆる県であるとか市であるとか、こうした考えを十二分にお聞きしていかなければならぬ、そして調整する、そういう努力をしてまいりたい、かように考えておるわけでございまして、私は新聞の論調にコメントする立場にはありませんが、それは平和利用か軍事かということではなくて、我々の生活を、また平和をいかに維持するかということを主権国家として国は考えてまいらなければならぬ重要なことでございますので、地域の要望または地域の計画にももちろん理解を得る、こちらの考え方も承知をいただくという努力を積み重ねていくことが必要でございまして、これからの対処の仕方につきましてはそういった姿勢で取り組んでまいりたいと考えておるわけでございます。
○小川(新)委員 それこそ民主主義の原点でございますので、どうか地元の県、市等の意見を尊重しながらいろいろと行動計画を進めていただきたい、重ねて要望いたしておきます。 そこで長官、あなたは機動部隊というのを御存じだと思うのですが、機動部隊の中心は航空母艦でございますけれども、空母というものに攻撃型空母と防御型空母というのがあるのですか。
○瓦国務大臣 先般の参議院の予算委員会におきましても、実はこの空母問題についての質問がございました。今小川委員から、攻撃型空母、防御型空母、かようなことでございますが、我が国が憲法上保有し得る空母はある、私はかように思います。しかしそれは、今保有するという計画はないということも累次申し上げてきたところでございます。憲法のもとにおきまして、専守防衛は我が国の基本的な防衛政策でございます。しかしまた一方におきまして、国際軍事情勢、諸外国の技術的水準を考えてまいりますと、我が国の防衛につきまして、有効に対し得る効率的な防衛力を追求していくということも重要でございまして、こういう見地に立ちまして、今委員がお尋ねのように、攻撃型ということになりますと、我々はそのことにつきまして持ち得ないものと考えるわけでございますが、さらに我が国の専守防衛の立場に立って、憲法が許し得る空母というものは存在し得る、私はかように考えるものでございます。
○小川(新)委員 私はそういう意見にまことに反対なのですが、昭和十四年に開発された三菱の零式戦闘機の航続距離は二千キロ、要するに日本の国土から中国の軍事基地をたたいて帰ってこれるだけの航続距離を零戦は当時持っておった。さらに、今の進んだ航空技術をもってして空母に載せて運搬していくということは、もう領土、領海、領空の範囲を超えて空母なるものが一体何のために存在し得るのかという議論さえあるので、私は空母を持つべきでない。いたずらに憲法上持てるとか持てないとかの議論はさておいても、軍事能力上から見ても空母は必要がない。それを攻撃型、防御型なんてどこで区別し得るのか。まことにもってナンセンスな議論でございまして、今は持てるけれども持たないのだ、持つ必要がないから今のところはつくらないのだ、しかし、つくる必要があればつくるのだ、憲法上違反でないのだ、こういう議論は甚だ詭弁に聞こえるのでございますが、その辺の見解をもっと明快にわかりやすくしていただくためには三十分では足りませんので、これはあくまで詭弁であると私は決めつけてこの点の質問は終わらせていただきます。 次は、次期支援戦闘機、FSX、我が国が多額の開発資金を投入して得た航空機開発技術を今後どのように生かしていくのか、この点いかがですか。
○山本(雅)政府委員 FSXの開発につきましては、たしか昨年の十月でございますが、前防衛庁長官の栗原長官と前国防長官のワインバーガーとの間で、基本的にはF16をベースにした日米の共同改造開発を進めるという基本線が固まったわけでございます。その後、ことしの一月の瓦・カールッチ両長官の会談でも、FSXの開発は両国が共同してやろうということで合意を見ております。したがいまして、私どもといたしましては、現在アメリカ側と具体的にどうするかという枠組みを詰めている段階でございまして、その枠組みを詰める過程におきまして、我が国が営々として築き上げてきております航空技術はできるだけこれに取り入れていきたいということでこれからアメリカ側とも交渉をしたい、こう考えている状況でございます。
○小川(新)委員 FSXとは支援戦闘機の次期制式戦闘機を呼ぶ記号だと思うのですが、FXというのは普通の攻撃型戦闘機、支援というのは、対地、対艦、そういった局地戦に用いられる戦闘機で、ベトナム戦で米軍が非常に好んで使った戦闘機の機種であるということは知っておりますが、このFSXは技術的に国産ではできないのですか。
○山本(雅)政府委員 FSXの開発につきましてはいろいろ過去の経緯がございます。私どもといたしましては、当初の段階では国内で新しい支援戦闘機が開発できると考えていた時期はございます。ただ、その後いろいろな観点からアメリカ側とも話しましたし、また私どもも検討いたしました結果、やはり航空機の開発というのは大変なリスクとお金がかかるということがございましたし、いろいろ総合的に勘案いたしまして、現在の世界のベストセラーであるF16をベースにして、それに必要な技術を組み込むという形で改造開発することがより経済合理性に合う、あるいは私どもの要求性能にも合うものができる、より安全であるという判断をいたしまして、現在のような共同改造開発にしたわけでございまして、私どもといたしましては、現在のところこれが最善の選択である、こういうように考えている次第でございます。
○小川(新)委員 今後この姿勢は変わらないのですか。
○山本(雅)政府委員 私どもといたしましては、FSX、今回の支援戦闘機についてはこの形でぜひ完成させたいと考えております。 ただ、将来どういう形になるかにつきましては、現在のところ必ずしも予断をしておらないというのが正直なところでございます。
○小川(新)委員 多額に金がかかって経済的に大変だというのですから、アメリカに負担してもらう共同開発がいいとあなたおっしゃっているのだから、将来もずっと続けていったらいいじゃないですか。
○山本(雅)政府委員 一般的な形で申し上げますと、これも瓦・カールッチ両長官の間で合意されましたように、装備品の共同開発というのは、両国のすぐれた技術を持ち寄って、しかも経済効率的に開発ができるということで非常に望ましいことだという一般論は合意されておるところでございます。 しかし、今後、将来のことにつきまして、すべてこれでやるのか、全く日本の装備品の開発を独力でやるのを放棄したかということにつきましては、現在のところ確たることを申し上げるということは、何と申しますか、やや踏み込み過ぎた答弁になるかと考えますものですから、その点御了解願いたいと存ずるわけでございます。
○小川(新)委員 だってあなたは、技術的に国産でできるのかと私が聞いたら、金がかかり過ぎるとか、技術がまだ何だとかかんだとか言っているので、では将来そういう問題が解決すれば国産でやれるのかと、こう言っているのです。それを踏み込んだとか踏み込まないとか言っているけれども、Xというのは、次の疑問点、クエスチョンですからわからないんだから、それは確かにそうであるけれども、要するに日本にそういった能力があり、今、きょうの夕刊にも出ておりますが、アメリカの軍事機密の要するに特許権、これも非公開ならば日本政府に渡してあげましょう、だけれども、非公開だなんていったってこういうものをつくっては漏れていきます。漏れていって果たしてそれが民間に伝わって第三国に行く場合、日本の軍事機密が漏れたからといってまた東芝の二の舞にならぬとはだれもわからない。ペナルティーがどうなるのかわからない。そういう状態の中で日米共同開発を行うには当然いろいろな問題があるので、我々としてはそういうのは非常に疑問に思う点が多々あるので、ただ、その方針の決め方が非常に流動的なんですね。だから改めて聞いているのですが、長官、これは長官の決意を聞きたいのですが、将来やはり日本だけでやった方がいいんでしょう。
○瓦国務大臣 大変、小川委員の御質問、ある面では日本の技術、能力というものを発揮しながら我が国でそうした努力の技術の結集というものを推し進めることができるではないか、こういうことでございまして、私は、我が国の技術も相当高いレベルにある、かように思うわけでございますし、しかしながら、今私が申し上げたいのは、我が国は武器輸出三原則等もありますし、我が国でつくり、そしてまた運用するということになりますと、おのずから機数にも限度もあることでございますし、独自開発ということになりますと、費用対効果、こういうことになりますと、ある面ではいかがか、こういう面もあろうと思うわけでございます。 そういう点から考えますと、このたびの日米で共同開発をしようとすることは、そういう装備品に対しまして我々の持つ技術、そうしたものを付加しながら、双方の持ち寄る力でいいものをつくりたいということでございますので、私は、技術革新の今日、そうした努力で取り組むということは大切なことである、かように考えるわけでございます。 もとより、我が国の防衛政策、先ほど申し上げましたが、専守防衛、こういう立場に立って考えてまいらなければなりませんが、我が国の国土や国情に適した装備の保有あるいは教育訓練の容易性、こうした問題もあるわけでございますので、総合的に判断しながら最も効率的な方法を採用していく。そういう面では、このたびのFSXにつきましても、F16を改造開発する、この決定は従来から申し上げておることに沿ったものであるわけでございますので、まず、初めての取り組みになりますが、FSXにつきまして私どもはぜひ成功をさせたい、かように考えておるわけでございます。
○小川(新)委員 今長官から、F16の改良型の方向だというのですが、F16というのは攻撃型戦闘機であって対地、対艦用の支援戦闘機じゃない。支援戦闘機でない攻撃型戦闘機を改良するということは、第三国その他の国々から日本の専守防衛を疑われる懸念が出てくるんじゃないでしょうか。F1、要するに日本が開発したその支援戦闘機は、これを改良するというのであればよく話はわかるのですが、F16を、要するにアメリカのF15とF16が争ってF16に落ちついたいきさつの中で、三沢に配置して大問題になっているこのF16をさらに改良していくということは、諸外国について、特に極東のある国にどのような影響を与えるかということを心配しているわけでございますが、いかがですか。
○山本(雅)政府委員 今委員御指摘の、F16を改造するわけでございますが、ただ、改造というのは、必ずしもすべての面で性能アップするというよりも、むしろ私どもの要求する性能を満たすために、例えば離陸性能をよくするとか旋回性能をよくするとか、いろいろ変わる点はございます。しかし、基本といたしましては、やはり防空とか着上陸侵攻阻止及び対地支援といった任務を遂行するために、将来の技術水準をにらみまして、それで対応し得るような性能が出せるものを持ちたいこういうことでございまして、目的はあくまでも着上陸侵攻阻止とか対艦支援、こういうことで、専守防衛にねらいを絞った航空機を開発したい、こういうことを考えておるわけでございます。
○小川(新)委員 日米共同開発をした日本側の技術について、第三国へ軍事技術が流出するおそれはないのかということであります。これはアメリカの戦闘機も、これから使う場合、日本の先端技術を使うでありましょうし、日本はまたアメリカの軍事の特許については今回使わせてくれる、非公開なら使わせてあげましょう、流出を防ぎましょう、こういうことですが、果たしてつくられたものが第三国へ軍事という名のもとでない形で流出するおそれはないのですか。
○山本(雅)政府委員 軍事技術の第三国移転につきましては二つの局面がございまして、今先生御指摘の、日本から第三国に出るもの、それからもう一つは、今回一緒に開発した技術がアメリカに行きまして、アメリカから第三国に出るもの、いろいろの形態がございます。 まず第一の、日本から第三国に直接出るものにつきましては、これは生産の過程では、装備品については基本的には防衛庁が生産をするという形になっておりまして、それの機密が外に漏えいするということはあり得ない、これは契約でもしっかりやっておるわけでございまして、現在までもそういう事例はございません。 それからアメリカを通して第三国に出るものについてでございますが、これはアメリカに対しては対米武器技術供与の枠組みがございまして、その枠組みに乗りまして、アメリカに対して武器技術を供与することはあり得るわけでございます。で、その供与された技術が今度はアメリカから第三国に行く場合には、やはり対米武器技術供与の枠組みの中に、第三国に出す場合には事前に同意をとらなければならないということになっておりますから、私どもといたしましては、意図しないような技術の第三国への流出は基本的には妨げられるあるいは基本的にはそういうことは起こらないという枠組みができ上がっておるものと考えております。
○小川(新)委員 長官、T2型というのがありますが、何のためにつくられた飛行機ですか。
○山本(雅)政府委員 T2の高等練習機につきましては、これは非常にスピードの速い、戦闘機のための練習機でございます。基本的にはF1のもとになった練習機ということになっております。
○小川(新)委員 そうすると、T2はF1の、乗りこなすための練習機、こう理解していいのですか。それとも全体の練習のためにやるのか。そうなりますと、FSXが日米共同開発の方向であれば、FSX用の超音速高等練習機を国産で開発することも考えられるんじゃないですか。
○山本(雅)政府委員 技量訓練のための練習機は中等練習機もございますし、高等練習機もございます。したがいまして、今のT2の練習機というのは、単にF1だけではなくて、そのほかの例えばF15に乗る場合にもこのT2練習機を使ってやれるわけでございます。 先生御指摘の、それではFSXをつくるのだから、そのための新しい練習機ができるのじゃないか、こういう御指摘でございますが、これにつきましては、現在はまだT2練習機で十分機能しております。したがいまして、それが耐用命数が来たところでどうするかというのは、まだ現在検討していないというのが正直なところでございます。
○小川(新)委員 ついでにもう一つ聞いておきますが、我が国の航空技術等は今回どのように生かされていくかということなんですが、今の機首の下に翼を二枚つけるという新しい技術、これなどはアメリカが非常に今刮目しておりますが、このような技術も導入されることになるのですか。
○山本(雅)政府委員 今回のFSXにつきましては、今まで開発した技術をできるだけ盛り込みたいと考えております。したがいまして、今御指摘のカナードをつけることとか、あるいは新しいフェーズド・アレー・レーダーを積むとか、さらには統合コックピットをつくり上げて、コンピューターも非常に小型な高性能にするとか、あるいは新素材を主翼などに使うとか、いろいろ日本の開発した技術を盛り込みたいと考えているのが現在の状況でございますが、まだ具体的な設計とかそういうことをやってみませんと最終的には確定いたしませんが、現在の私どもの意図としては、できるだけそういうものを盛り込んでいきたいというように考えております。
○小川(新)委員 川崎重工で開発された新素材による主翼の翼、これなどは非常な性能を持っているので全面的にこれを取り入れてもらいたいというような意見さえ出ております。一体、今日本の先端技術が、F16をこれだけ乗りこなし、これだけ分析され分解され、いろいろな面で検討されている技術の中で、どこに日本の技術がまだ足りないものがあってアメリカのものを使わなければだめなのか、率直に言って我々素人はそう考えたくなるのですが、どの分野がおくれているのですか。どの分野が必要なのですか。
○山本(雅)政府委員 これはあるいは釈迦に説法で先生の方がよく御存じかと思われますが、航空機というのは非常に統合された技術の結集でございます。したがいまして、個々の技術は確かに革新的なものもございますけれども、それが全体としてバランスのとれた、統合された航空機として機能するかどうかというのは非常に個々の技術とは違った難しさもあるわけでございます。さらに、その航空機を動かすためには、ソフトウエアといいますか、相手との戦闘をした場合に、どういうこちらの機能を果たし、あるいは相手の機能を妨害しという、そういう統合電子戦的な問題が、非常に重要な問題がございます。そういうソフトウエアもございますし、さらには、これはあるいは技術の領域を超えるかもわかりませんが、実際に航空機を運用するときの、何と申しますか、積み重ねられた経験などもあるわけでございます。こういうのが全体が一つになりまして初めていい航空機ができるというのが実態でございまして、そういうことをすべて考えた場合には必ずしもまだ我が国だけで本当にいいものができるかどうか、これはまだやってみませんとわかりませんが、いろいろ問題点は残るというのが実態かと思われます。
○小川(新)委員 これで最後ですが、長官に最後に、この開発技術の研究費ですね、お金の問題ですが、大体日本がどれくらい出してアメリカがどれくらい出すのか、このパーセントですね。これは全額日本がやるものなのか、私どもにはよくわかりませんから御説明していただきたいのですが、こういう問題はやはり日米の貿易摩擦だとかいろいろな問題の中で、そういった経済問題だとか二国間におけるところのいろいろなトラブル、こういった問題の解消のためにこれが犠牲になったのではならないので、私としてははっきりこの際お聞きしておきたい、こう思っております。
○山本(雅)政府委員 具体的な数字につきましては、私どもが考えておりますのは、現在のところ開発には千六百五十億円程度がかかるのではないかと考えておりまして、これは日本の防衛庁の使う航空機でございますから全額日本側が出したい、こういうように考えておる段階でございます。
○小川(新)委員 一つの戦闘機をつくるのに千六百億研究費がかかるという意味ですか。
○山本(雅)政府委員 これは研究費ではございませんで開発経費、その中には大きなお金のかかるのは、やはり試作機をつくるところが非常にかかりますが、そのほかに実験とか、いろいろのデータを集めるとか、そういうもののすべての積み重ねがそういう金額になるわけでございます。
○小川(新)委員 日本の支援戦闘機を生み出すために、開発のために必要なお金が千六百億、高いか安いかあなたに見解を聞いているんだけれども。(瓦国務大臣「激励してください」と呼ぶ)激励しているんですよ、今、一生懸命。もっと安くやらなければいけませんよ、それは。何でも国会はいいわいいわと判こを押しているんじゃないのですから。国の防衛のためならお金は湯水のごとく使えというのでは困るのです。そういう中で大変なお金がかかる。しかも日米共同開発という名のもとに全額日本が負担をする。それで、長官しっかりしてもらわなければ困るというのは、これは私ばかりではありませんよ。ふんどしを引き締めて、本当にとうとい血税をどう使うかという配慮の中で私は今議論しているのですから、その辺の見解と決意とをしっかり聞いて、平和のために、余りこういう高いものをつくらなくても済むようにしなければいかぬじゃないですか。
○瓦国務大臣 ただいま装備局長から御答弁を申し上げましたが、今度のFSXにつきましては、もちろん研究費を含めまして、貴重な資源でございますので、私どもはその効を上げるように最大の努力をしなければならぬ、かように考えておるわけでございます。 なお、委員から、近隣諸国の理解も得なければならぬ、かような御提議もございましたし、このことも、我が国の憲法を持ち、さらに専守防衛、かような立場に立ちまして、今後一層近隣諸国への理解を求めるという努力もしてまいらなければならぬ、かように考えておるわけでございます。 百聞は一見にしかずという言葉がありますが、私きのう立川へ参りまして、パイロットが今日の非常に性能のいい戦闘機で訓練をしておるわけでございまして、酸素も希薄なところへ行かなければならぬ。相当のGも受けなければならぬ。私も行ってまいりまして、その苦労たるや、知りながら、そういう苦労の中で国を守るという努力をしておるわけでございますので、私どもも、我が国の地理的条件に合ったFSX、そうしたものに、国土に合った戦闘機の開発に鋭意努力をさせていただきたいと考えておるわけでございます。
○野中委員長 草川昭三君。
○草川委員 草川であります。 まず最初に、防衛秘密特許制度の問題について長官にお伺いをしたいと思います。 防衛目的のためにする特許権及び技術上の知識の交流を容易にするための日本政府と米国政府との間の協定及び議定書の実施細目に関する協議内容が今問題になっておるわけであります。特許制度は、言うまでもなく、公開が原則でありまして、過日の予算委員会でも特許庁の長官は、日米協定に基づくもので戦前のような秘密特許制度は導入するものではないというような答弁をされておみえになります。しかし、いろいろと私どもも関係者の方々のお話を聞いていますと、現行法を本当に改正せずにこの実施細目というのが現実的な対応になるのか、こういう疑問があるわけであります。 今さら言うまでもありませんけれども、五六年の協定の骨子というのは、一つは、米国で秘密特許の間は日本で公開をしない、二番目に、その提供された技術に基づいて、関連するところの特許の出願、これは結果として、いわゆる内容が明らかになっていくわけでありますから、いわゆる準協定という言い方になると思うのですが、これは一と同様に公開をしないということになっていくわけです。私が一番きょう長官に聞きたいのは、いわゆる準協定の出願ということが果たして特許庁としてそれを十分受け入れることができるかどうか、非常に多岐にわたっていくわけでありますので、特許庁の職員に防衛秘密保護法の網をかけていくということにもなりかねないわけでありますし、そこまでいくかいかぬかは別といたしまして、いわゆる特許庁でそういう判断が準協定についてできるかどうかという問題もあるわけであります。 そこで、当然のことながら防衛庁としては専門的な立場からかかわり合いが出てくると思うのでございますが、それを制度的にあるいは組織的に防衛庁としてどのようにお考えになっておられるのか、この際明らかにしていただきたい、こう思います。
○山本(雅)政府委員 今委員御指摘の点につきましては、実は二つの部分に分かれるわけでございます。 本日アメリカと締結いたしました交換公文につきましては、一定の防衛分野における米国の秘密特許資料を日本国政府が米国政府から提供を受けるための枠組みを設定するということが目的となっているものでございます。防衛庁といたしましては、この交換公文の締結によりまして、従来入手することが困難でありました米国の秘密特許資料の我が国への移転が促進されますとともに、我が国の研究開発、日米共同開発等がより円滑に実施されるようになりまして、ひいては防衛分野における日米間の一層の協力に役立つということで、私どもはこの締結を歓迎しておるわけでございます。 他方、今御指摘の、それではそれが特許の方にどうなるかというのは、これはやはり委員御指摘の一九五六年協定の実施の問題でございます。したがいまして、それにつきましてはやはり本日付で、これは交換公文とかそういうものではございませんで、手続について両政府が、これはさきに三月末に委員会が勧告をいたしまして、それを受諾するという口上書の交換をしたものでございます。 それで、一九五六年協定の方につきましては、確かに今御指摘のように準協定出願かどうかという判断が求められることになるわけでございます。これにつきましては、実は一九五六年協定の議定書の方に出ておるわけでございまして、純粋に特許上の処理として行われることになるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、防衛庁が特許を扱うあるいは特許上の手続をするということは一切考えておりません。ただ、事実問題といたしまして、専門的な知識を聞かれた場合には、これはあるいは答えることがあるかもわかりませんが、これは一つの枠組みとしてできているわけではございませんで、私どもとしては、現在はこの二つのものを分けて考えていきたい、こういうようなのが状況でございます。
○草川委員 非常に重要なことだと思うのですけれども、防衛庁側としては、問われた場合に、例えば今でも裁判所がいろいろと専門官制度というのがあって、例えば特許庁だとか海難審判庁だとかというところから何人か出向していますね、裁判所に。それは裁判官としての判断だけれども、ジャッジをするための専門的な意見を聞きたい、これは認められておりますけれども、こういう問題が一つあるわけです。 特許庁の場合も、今お話がありましたように、防衛庁に聞くという場合があるけれども、現実の問題として特許庁というのは実は大変な申請書類を抱えておりますね。しかもそれが長期間だ、逆にそれを早めてもらいたいという要望を我々も出しておるわけです。そこへいろいろなものが出てきますね、それは申請者の方は、一々断って申請する場合もあるでしょうけれども、断らなくそのままストレートで特許庁に申請する。特許庁の方で、これはどうもおかしいぞ、関連的なものだと言って一々やっておれない場合がある。ところがしかし、今お話がありましたように、この交換公文の締結によって、これが非常に我が国にとってもプラスだから早くやってくれという場合になると、当然のことながら防衛庁はその情報を知っておるわけですから、防衛庁の方から特許庁の方へ、これはこれこれしかじかだからしかるべく取り扱いをしろというようなことが逆に出てくるのではないだろうか。情報は明らかに特許庁よりも防衛庁の方が先に持っておるのじゃないか、こういう問題があるのですが、その点はどうでしょうか。
○山本(雅)政府委員 ただいまの御指摘につきましては、実は防衛庁といたしましては、特許手続そのものについては関与できない立場でございます。したがいまして、具体的な技術について問い合わせがあった場合には、事実行為としては意見を述べることがあるかと思いますが、この準協定出願かどうかという判断は純粋に特許の手続の中で判断されざるを得ないことだろうと思います。したがいまして、特許庁の判断につきましては、いろいろ争いがある場合には、今おっしゃいましたように審判もございますし、さらには高等裁判所へ行く道もございますが、そういう特許の手続として行われるのがやはり制度上の建前である、こういうように私どもは考えておるわけでございます。
○草川委員 問題は秘密という問題点なんですね。だから、今のお話は単純な技術的な面での特許の話なんです。ところが本条の方から、本文というのですか、基本的な方から、これは秘密ですぞと網がかかっておるわけですね。縛りがかかっておるわけですね。それの私なりの言う準協定の場合に、防衛庁の意見というのは相当活発に出てくるのではないか。だから本来の特許庁の関係が、そこで私が、どちらが情報を先に持つかということによって問題が出てくるのではないかということを言っておるのですが、その点は再度念を押したいと思います。
○山本(雅)政府委員 実は一九五六年協定は、あくまでもアメリカで秘密に保持されている特許出願を日本に出願する場合の手続でございます。私どもはそれとの関連で、日本国内でどういう発明がされているかという問題につきましては直接の実は関与をしていないわけでございます。 今先生の御指摘は、日本で独立した発明なのかそうではなくて関連発明なのかという判断のところで実は準協定出願かどうかと言うことができるわけでございまして、これは非常に特許技術的な判断になるかと思われます。したがいまして、私どもといたしましては特許技術的な判断は一切できないというのが立場でございますから、国内における一般的な発明、しかも軍事技術に関連するものを、いやこれは準協定出願にしてくれなんと言うつもりは全くございません。これは純粋に特許の問題として扱っていただくというのが私どもの立場でございます。
○草川委員 アメリカは、特に日米関係においては日本の汎用技術というのを非常に向こうは高く評価しておるわけですし、またそれがどういうものに広がっていくかわからない。そういう問題があるからこそ、単純な特許の考え方ではなくて秘密保持という問題の大きな網がかかってくるのではないだろうかという心配から先ほど来からの問題提起をしたつもりであります。 ちょっと時間がございませんので、また別の機会にこの問題を取り上げることにいたしまして、次は防衛医科大学の問題に移っていきたいと思います。 過日来防衛大学の任官拒否の問題が話題になっておりますが、この際、防衛医科大学の卒業医官の退職状況についてお伺いをしたいと思います。一期が五十五年の三月、それから二期が五十六年とずっと来て、六十三年の三月、ことしで九期になりますが、九期で退職者はないと思うのでございますが、年度別に卒業者数と四月一日現在の退職者総数、これを明らかにしていただきたい、こう思います。
○福渡政府委員 お答えをいたします。 第一期が昭和五十五年三月、四十名卒業で十八名退職、それから二期が五十六年三月、七十四名卒業で二十七名退職、三期が五十七年、七十三名卒業で十四名退職です。それから四期が五十八年卒業で、八十三名卒業で十三名退職、五期が五十九年卒業、七十四名卒業で五名退職、六期が六十年、七十五名卒業、五名退職、七期が六十一年で七十七名卒業で一名退職です。それから八期が六十二年、七十五名卒業で一名退職、九期が六十三年三月卒業で、七十一名卒業で、これは退職ゼロで、合計が卒業者が六百四十二名、退職者の総計が八十四名ということでございます。
○草川委員 漸次年次が近くなるにつれて退職者の数は少なくなっておりますけれども、一期生は四五%ですよね。約半分近い方が退職をしております。二期生で三六%、三期生で一九%、四期生で一五%、こういう形で退職をしておるわけでありますが、これはもちろん退職をする場合にはペナルティーがあるわけでありますけれども、ペナルティーを払ってでもやめるという方が現実にお見えになるわけであります。その原因と理由、どういうところに問題点があるのか、どのように把握をしてみえるのか、お伺いしたいと思うのです。
○福渡政府委員 お答えをいたします。 医師というのはやはり医学をベースにした専門技術を使いながら仕事をやっていくことになります。それで絶えず新しい知識と技術を修得しつつ自分の仕事についていくことになるわけでございますが、当然そういう研修の機会の確保ということが非常に大事になってまいりますので、防衛庁としてもそういう機会の確保ということには努力をしておるわけでございます。しかしながら、個人個人の医師の志向にそれが十分にこたえているかということになりますと、必ずしもそうでないケースが出てまいるかと思います。しかも、卒業後年次を経るに従いまして本人もいろいろと医療経験を積んでまいりますので、その間将来の自分の仕事のことを考え、また家庭の事情等もいろいろあって、やはりこの際、防衛庁で勤めるよりも、家庭の事情で身の上を固めるというようなケースが逐次ふえてくるわけでございますが、そういうことが非常に多い、そういう理由で退職される方が非常に多い、こういうように承知をしております。
○草川委員 今局長が答弁をなされたのが大体そういうことだと思うのですね。しかし、防衛医官というものは、先ほど長官も、理地を視察なされて隊員が大変御苦労なされたというお話をしておみえになりますが、そういう中での位置づけというのは、昔で言えばいわゆる軍医さんですから、非常にモラルも高くなければなりませんし、医療水準も高くなければなりません。果たしてそれに適合する今の防衛医大のあり方かどうか、あるいは防衛医大の卒業生を受け入れる環境が若い方々が満足するような状況かどうか甚だ疑問だと思うのですね。 一つ具体的な例を挙げたいと思うのですけれども、昔流で言えば軍医さんでありますから、当然あらゆる場面を想定する医療技術を身につけなければなりませんね。一般的には救命救急が医道、お医者さんの道を高める方法だと言われておるわけです。なぜかといえば、救命救急というのはどういう患者が搬送されてくるかわかりませんね。交通事故で来る場合もあるかもわからぬけれども、脳外科へも来るし、心臓病が来るかもわかりません。あらゆる病気に対して救命救急は待機をして対処する。そして助かれば家族が喜ぶ。そこで初めて医者としてよかったと思う。もし自分の対応が悪ければ患者の家族が泣く。そこで自分もみずからの医療水準をもっと高めようと努力をされるわけです。防衛医大は救命救急講座を持っておみえになりますか、お伺いします。
○福渡政府委員 防衛医科大学校病院に救急部を設置しております。そこで専任教授一名を筆頭にして診療に当たると同時に、学生及び卒後の医官の教育にそれを活用するという形で対処しております。
○草川委員 私が聞いておりますのは、救命救急講座というのは、例えば国立大学でも少ないのでございますが、大阪大学等にあります。日本医科大学にもそういう講座がありますが、そのような講座を防衛医科大学は持っておるかどうか、もう一度お伺いしたいと思います。
○福渡政府委員 講座の名前は必ずしも同じではございませんけれども、ただいまお答えをいたしましたように救急部という、専任の教授を一名配置をしております。したがって、そこで講義を担当し、病院で診療を受け持ち、そして研修に当たる、こういう体制をとっております。
○草川委員 私の申し上げておるのは、あくまでも救命救急というのはそういう小手先の、教授を一名充てて救急部という部を設けるということではないわけです。そして当然のことながら防衛医科大学ですから、そんな認知をされておるような講座でもってあらゆる傷害に対して対応できる医官が育成されますか。これは一つの例ですけれども、私はそういう問題を指摘せざるを得ません。 念のために、防衛医科大学における救急患者の搬送件数、救急車による患者数が年間どの程度搬送されているかお伺いをしたいと思います。
○福渡政府委員 お答えをいたします。 過去三年分だけ御説明をいたしますが、昭和六十年度が六百六十件、それから昭和六十一年度が約七百五十件、昭和六十二年度が約七百二十件という数字でございます。
○草川委員 救急車による搬送の内容は、この年間七百、六百という程度の内容はつまびらかではございませんから避けますけれども、例えば私どもの地元の救命救急センターの病院だと年間千八百九十九件の救急車による搬送であります。もちろん交通事故、工場災害、労働災害、あらゆる災害で来るわけです。そこで少なくとも三年から四年、お医者さんを鍛え上げる。そして卒業して初めてどこの病院へ派遣をしても役に立つ医者というのが出てくるわけです。防衛庁の場合は、防衛医科大学を出て、一体どこの大学でどのような研修をしておみえになりますか、その数と学校数だけ言ってください。
○福渡政府委員 御承知のように、防衛医科大学校自身が防衛庁で設置をしている大学校でございますので、その卒業生も全部自衛隊医官として任官をすることになっております。したがって、防衛医科大学校それから隊内にございます自衛隊中央病院を初め、地区病院の主なところ、そういうようなところで卒後の教育研修も防衛庁が責任を持って担当するという形で現在実施をしております。
○草川委員 結局私が申し上げたいのは、派遣先の大学についても、今お話がありましたように防衛庁の設置ですから、特に医学部の場合は学閥が強いわけですから受け入れ態勢がない。そういう意味では私は大変苦労しておると思うのですよ。長官、私はかつて中曽根さんにもこの問題を申し上げて、防衛医大の卒業生は医学博士の資格は取れぬじゃないか、せっかく防衛医大に入ったらやはり医学博士の免状も欲しいだろうし、あるいは私が今申し上げたように積極的に各大学と交流をして、少なくとも救命救急センターというのはどこの病院でも、どこの大学でも二十四時間勤務体制ですから、人件費等が高いわけですから、なかなか難しいわけですよ。そういうところには積極的に防衛医大の方々と交流ができるような体制づくりをして、そして医療水準というものを上げるべきではないだろうか。今の状況でせっかく防衛医大を卒業して、頭はいいかもわかりませんよ、部隊に配属されたって部隊の隊員はみんな健康ですからね、そんな医者としての水準を上げるというわけには、なかなかそういう機会には恵まれませんよ。家族の方々がお見えになるといえばそういうことがあるかもわかりませんけれどもね。私はそういう意味でこの防衛医大の卒業生というのは、医者という立場から見るとまだまだ気の毒な状況が非常に多いと思うのですよ。こんなことなら防衛医大をつくらなかった方がよかったと思うのですよ。それで今、年間八千人のお医者さんが全国でどんどん生まれて、それでお医者さんの行き場がないというような状況だったら、本当に防衛庁の医官としてやりたい者はどんどんいらっしゃいと言って、そういう勇気のある希望のある方が来ていわゆる訓練をする。その方がかえって防衛庁としては、昔流で言うならば軍医さんを育てる一つの方法があるのではないかと私は思うのでございますが、今私が指摘をしたように、救命救急講座一つ防衛医科大学で設置をしていない。そして交流も非常に限られている。これではかわいそうだと私は思うのでございますが、その点はどのように考えられておられるのか。これはひとつ長官から基本的なポリシーですから答えていただきたいと思うのです。
○福渡政府委員 大臣がお答えをする前に一言お答えをしておきますが、防衛医科大学校卒業医官の研修については、私どもも基本的に自衛隊内の病院の医療を確保するために必要な医療水準をどのように確保するかということを想定しながら研修に当たっておるわけでございます。御指摘のように、確かに自衛隊の病院というのは限られた患者しか参りませんので、そういう意味で臨床件数が非常に不足をするという病院が多いことも事実でございますけれども、そこはお互いいろいろと病院の間の情報交換をするとか、あるいは病院の間での人事交流を図って、臨床経験のケースの数をふやしていくというようなことを基本的に考えていこうということを考えておりますが、そういう意味で本年度から自衛隊の全国にあります十五の病院を全部共同機関、いわゆる陸海空三自衛隊共同の機関として医官の人事が自由に交流ができるような方法をとっております。 それからもう一方、防衛医科大学校においては、おっしゃるようにいかに教育内容を充実をするかということで昨年度から医学研究科を設置をいたしまして、高度な教育研究能力を付与するという形で研究科生を受け入れて教育に当たっている、こういうようなことでございますが、おっしゃるように、それでもなおかつまだ不足をするというような面が出てまいりますので、ことし一年を一つのめどにいたしまして、ほかの大学あるいは外国等も含めまして卒業医官の交流ということができないか、こういうことも研究してみたいというふうに考えておるところでございます。
○草川委員 ちょっと長官、もう時間がないので最後に一緒にまとめて答弁をお願いします。 その前に私から、防衛医大の問題をなぜ取り上げたかというのは、防衛庁というのは非常に厳しい規律というのですか、そういう中で育っておるわけですよ。ところが、防衛医大の教授陣の中には全くドクターというセンスで、たまたまその勤務場所が防衛医大でございましたという方々が若干名ですけれども、お見えになる。具体的にそういう先生方は時間外にもかなりいろいろなところへアルバイトに行かれる。あるいはまた自分の弟子をどこどこの病院なりどこどこの協会にも出向させる。そのことによって病院業界の中でもかなりの副収入がある、それはおかしいじゃないかという声というのが随分内部にはあるわけですよ。防衛医大の薬の買い方についても、私は医療問題をよくやっているのですが、薬の購入方法についても特定のメーカーとの結託が多過ぎるではないか。さまざまなお話を私なりに聞くことが多いわけであります。そういう中から本当に防衛医大と日本の将来の防衛庁の中における医療のあり方は非常に問題が多いというお話を聞くわけであります。きょうは時間が来ましたので、これは問題提起だけにしておきますが、要するにそういう背景があるから私はこの問題を取り上げたわけであります。ひとつ長官に、今の防衛医大の現状の問題点ということを含めて答弁をお願いしたい、こう思います。
○瓦国務大臣 草川委員、医療問題につきましては大変御研究をいただいておりまして、防衛医大の問題につきましても機微にわたる御質問をちょうだいいたしました。九期の卒業生を送るわけでございますが、隊員の健康管理にとりまして果たす役割は大変大きなものがあろうと思うわけでございますが、またこれからの医官としてのいろいろなニーズにこたえていく方途も御指摘もございました。また政府委員からも取り組んでおる問題について答弁もあったわけでございますが、鋭意検討をいたしまして防衛医大の機能がさらに発揮されるように取り組んでまいらなければならぬ、実は質疑を踏まえながらさように考えておるところでございます。
○草川委員 時間が来たのでこれで終わりますけれども、ぜひ防衛医大の問題は、将来のことを含めまして抜本的な見直しというのですか、あり方、補強というのですか、考え方を立てていただきたいということを強く要望しておきます。 なお、本日は、本来は残る時間があれば隊友会を中心とする就職援護の問題について時間をかけて少し議論をしようと思っておりましたが、どうやらもう時間がございませんので、これで私の方は終わります。次の機会にしたいと思います。以上です。
○野中委員長 大矢卓史君。
○大矢委員 民社党の大矢でございます。 防衛の問題につきましては、私どもは、憲法の定めるところによって国家と国民の財産と生命を守っていくということが大きな使命であろうと思います。先ほどからもいろいろ論議をされておりますように、いろいろな予算をかけて自衛力を増強していく、そういたしましても、何と申しましても国民の理解と協力がなければこの防衛力が充実、発展をしていかないわけであります。国を守っていくということにつきまして、何と申しましてもまず国民の理解を得、そして協力を得ていく、そういう意味からいろいろとお尋ねをいたしたいと思います。 まず、私ども常に不思議に思いますのは、自衛隊の定数と現有勢力と申しますか、そういうものとの違いが常にある。そのことにつきましての御説明をいただきたいと思います。
○依田政府委員 お答えいたします。 定数と現有勢力の問題でございますが、陸上自衛隊につきましては御承知のように大綱等でも十八万人という定数が決まっておるわけですが、平時、現在運用しておりますのは大体八六%程度ということでございます。それから、海、空につきましては装備等を中心に考えておりますので、毎国会で防衛二法等改正いたしまして、航空機の就航とか、船舶の就航等に合わせて定員の増減等お願いしておりまして、ことしも五百二十三名お願いしておるわけでございます。 そういうことで、主として陸の関係に十数%、平時定員より下回っているのじゃないかという問題があるかと思います。定数といいますのは、これはやはり戦車その他を平時においてもフルメンバーで運用し、そして訓練をしておくということが望ましいわけでございますが、やはり平時における予算というものをいかに効率的に使うかというような問題がございまして、諸外国等でも平時における編成というようなものは若干定数より下回って運用しておるというような状況でございまして、我々の方としても現在そういう形で運用しておりますが、いざという場合にはそれを当然実員化してやっていかなければならぬという問題でございます。訓練等におきましても、例えば、戦車等でも当然ならばこれだけのところが、一人、二人実員が欠のために兼務をするというような例もありますが、そういう問題につきましても、訓練等を十分支障ないようにやりまして、いざという時には十分対応できるようにということで運用しておるわけでございます。 そんなことで、諸外国等の例を見ましても、大体そんな運用になっておりますので、そのあたりのところを御理解いただければありがたいと思うわけでございます。
○大矢委員 ただ、今聞きましたところでは、陸の方では八六%ですか、一四%の定数割れがある。これはやはり戦時と平時と違うのだということでございますけれども、日本の自衛隊という性格からいきますと、これがまた従来の軍隊でなしに志願制ということもあり、また、きょう行ってあした間に合うようなことでもございませんので、やはり定数は定数として常に必要な定数を置いて、その中での完全な充足ということでなければ、その数字があらわれますところを国民が見ておって、充足率が八六%だと言われますと、何かやはり自衛隊に対するそういう——それに、任官される方々の希望者が少ないのではないかというように受けとられます。そういうことも注意しておいていただきたいと思います。 また、この任期制自衛官の各一年間の定着率と申しますか、それについてもお答え願いたいと思います。
○松本(宗)政府委員 ただいま任期制自衛官の定着率について御質問がございました。大体これは一つの傾向のようなものがございまして、私ども一任期を満了して二任期へ進む、いわゆる継続任用と申しますか、完全に一任期を満了する者がどれくらいいるか、それから二任期へどれくらい行くかということでいろいろ統計をとっておりますが、現在、二任期に継続任用していく任期制の隊員は約五七%ということになっております。それがさらに三任期に参りますのが三〇%、それから先になりますと相当減少してまいります。また、任期途中で退職いたします者が約二〇%ということになっております。
○大矢委員 時間がありませんので後で一緒に申し上げますけれども、本年の防大の定数に対して入校者の数が定員割れということで大きく新聞に報道されましたけれども、いかがでございますか。
○松本(宗)政府委員 今年度、三十六期生でございますが、採用予定人員五百名でございます。入隊いたしましたのは四百十二名ということで、大幅に予定人員を割っております。 この理由でございますけれども、これは、国公立大学におきます受験制度でございますか、これが大きく変動いたしておりまして、その影響を受けまして、例えば昨年度は五百名を予定しておったところ五百九十名の入隊者であったというようなこともございます。そういうことでございまして、これはちょっと言いわけのようになりますけれども、今年度は昨年度の轍を踏まないようにということで若干少な目に合格者を発表したところ、四百十二名ということになったというのが実態でございます。
○大矢委員 防衛大学のことしの非任官者の数はどのようなものでありますか。
○松本(宗)政府委員 三十二期、六十二年度に卒業いたしますのが三十二期でございますが、卒業数が四百四名、そのうち任官いたしましたのが三百六十四名、つまり任官しないで去った者が四十名ございます。
○大矢委員 先ほど任期制の自衛官のことをお聞きいたしました。その定着率が非常に悪いのだということでございます。これはいろいろな原因があろうかと思いますけれどもそれはそれで、それに対しての長官の御所見を承りたいと思います。 また防衛大学は、本年は国公立大学の問題といいますけれども、これは防衛大学そのものの他の大学と違いますところがいろいろ、他の大学にはやはり受験料の問題もございますが、防衛大学は受験料はございません、徴収していないということでありますし、それで一万名の受験者があって、その中で、内部的な技術か何か知りませんけれども、千百五十五名の合格者を出しながら四百十二名しか来なかった。そういうふうに、合格者が少ないのでなくして、合格者がありながら応募者がなかった。当然初めから防衛大学に入ろうという希望で受験をされたのではなしに、ただ単に大学を受けていくということだけで受験をされた。これはやはり国を守るという、また自衛隊の最高幹部になられる方々を養成する大学にしては余りにも——お受けになられる方々の考え方、これはやはり考え直されるべきことであろうと思います。 そしてまた、せっかくそうやって防衛大学を卒業して、その人たちの中で、定数五百名の中でございますか、転進承認者という形で八名ということがございますけれども、三十二名の自己の都合による辞退者、特に民間へ、十八名も会社へ行っておる、任官もしないでそのまま防衛大学を出て民間の会社に入社しておる、そういう者を含めて四十名の方々が防衛大学を卒業しながら任官をしておらない。そういうような数字を見まするときに、国民に対してまず理解をしてもらうことはもちろんでありますけれども、少なくともそれに応募してくる、また大学に行かれるそれらの方々に対して、また在学中にそれらの方々にどのような教育をなされておるのか、それはただ単に仕方がないでは済まされないように思いますけれども、長官、いかがでございますか。
○長谷川(宏)政府委員 お答えいたします。 まず、防衛大学校で先ほどのような任官辞退者が出たことは残念なことだと考えておりますが、もともと学生の募集時におきまして防大の設立目的を十分徹底させたい、そうして合格通知のときにおいてもこれを再認識させるという段取りを現在とっておるところなのであります。また、入校後は次のような施策を講じながら学生が自信を持って任官に臨めるように努力しているわけですが、次のような施策と申しますのは、まず第一に、防大の学生の中には入校後いろいろな生活環境の変化等による圧迫感と申しますか、あるいは将来の進路に対する不安感等から心理的な動揺を来す者がおりますから、それはカウンセリング等によっていろいろそういう不安を除去する方法を講じておる。また、指導教官や医師が連携をとりながら健康にも十分注意を払い、強健な体力、旺盛な気力の充実に努めている、こういうことであります。四年生になりますと、できるだけ早い時期に学生の任官に関する意向を確認いたしまして、健康状態も確かめまして個々の学生の任官に対する状況を把握するようにしているわけなのであります。 ただ、先ほどお話しのような民間会社に行きたいというふうな者が十八名出ましたこと、これは内心の問題と言うべきでしょうか、非常に難しい問題でございまして、これを一生懸命説得して任官に臨むよう指導しているのですが、なかなかうまくいかなかった、こういうのが実情なのであります。私ども全力を尽くして設立目的を理解した学生を育て、厳しい訓練に耐えて立派な幹部自衛官になってもらいたいと思っておるわけなんですが、今回はそういうことで全部で四十名が任官を辞退したということであります。
○大矢委員 時間がございません。長官の御答弁をいただく前に、そういうことでいろいろな御苦労をなさっていらっしゃると思います。そしてまた広報予算につきましても、先ほどからの大きな一千二百億というような数字でなくして、三億六千万というような広報予算しかないようであります。だから、そういうような一般の皆さん方に対するPRも含めて、内部の教育等、国民の安全と平和と財産、生命を守っていく、こういう大きな任務を持たれておる自衛隊でございますので、まず国民に理解をしていただいて、そして少なくともそれに入ってくる方々にはもっともっと理解を深めていただいて定着率をよくしていく、また大学へ入ってこられる場合でも受験をされる場合でも、防衛大学そのものをよく理解をしていただいて、そして一緒になって国を守っていくその第一線に立っていただくお気持ちを十二分にその間に養っていただいて、民間に行かれるようなことのないように十二分にこれからも配慮していただきたい。そういうことも含めて最後に長官に御見解をお尋ねしたいと思います。
○瓦国務大臣 お答えいたします。 大矢委員から適切な御指摘をいただきました。私は、防衛問題というのは専門的かつ広範多岐にわたる、そして今日は非常に平和な日暮らしでございますから、国を守るということは国民に理解をいただくこと、このための努力は私ども率先してやってまいらなければならぬ大事なことだと思っております。私どもは平和を維持し、そして自由があるということはすばらしいことでありますし、我が国はしっかりみんなで守っていくに値する立派な国だ、私はかように思っておるわけでありまして、そういう意識、国民の理解というのがございまして防衛庁、自衛隊の役割が一層発揮されるものである、こう考えてまいりますと、国民の理解を得るそうした努力を広報面を通じても一層してまいらなければならぬ、かように考えておるわけでございます。 なお、防大生の定着率等についての御質問がございました。何せ私も振り返ってみまして、大学へ入る時期は十八歳、いろいろな可能性を持って将来を考えるわけでございますが、優秀な生徒が防大を受験する、そして定着するということは率直に言いましてなかなか大変なことでございますが、この間に防大の学長初め教授陣もその生徒をしっかり育てたいということで必死に教育するわけでありまして、そういう中で御案内のような定着率でございます。このことはそれでいいんだということではなくて、一層そういう努力をしていくことによって、まさに先頭に立てる自衛官をつくることができる、かように考えるわけでございます。そうしたことで、魅力ある自衛隊づくり、こうしたことに取り組みまして部内の研究会が研究を続けておりまして、間もなくその結論を得るところでございますので、私どもは、この結論は得てこれでよしとするものではなくて、これからも一層努力をしてまいりたい、そして自衛官が国民の理解のもとでその職務を全うできるような環境をぜひつくり上げていきたい、こういう努力をさせていただきたいと思っている次第であります。
○大矢委員 終わります。
○野中委員長 野間友一君。
○野間委員 民間空港の軍事利用について今からお伺いしたいと思います。 去年の八月の高知沖と千歳付近で相次いで起こった自衛隊機と全日空機とのニアミスは国民に大きなショックと不安を与えました。特に、千歳の場合には軍民の共用飛行場でもあります。人命尊重、安全優先の立場から、空域のあり方とともに重要な問題となっております民間空港の軍事利用、この点について伺うわけですが、まず運輸省にお伺いします、昭和五十八年以降、民間空港における米軍機、自衛隊機別に各年度の着陸回数をまず答えていただきたい。
○鈴木説明員 まず、ただいま先生お尋ねの米軍機の民間空港におきます着陸回数でございますが、五十八年におきましては千二百五回、五十九年に九百三十三回、六十年に七百八十三回、六十一年には八百八十四回、六十二年には一千二十二回となっております。それから、自衛隊機の民間空港への着陸回数につきましては、五十八年で三万五千六十四回、五十九年で三万六千三百五十五回、六十年三万四千四百九十五回、六十一年三万七千七十四回、六十二年三万九千二百三十回という数字になっております。
○野間委員 自衛隊の場合には、数字を見てみますと、今も言われましたが年々ふえておるわけですね。五十八年の米軍機の利用を見てみますと千二百五回、これは非常に多いわけですが、これは恐らく大韓航空機撃墜事件で稚内空港が三百九十二回というのがありますからふえておると思うのですね。自衛隊機の民間空港利用も、これは運輸省からもらった数字を見ましても非常にふえております。特に仙台の場合には去年千七十九回ですね。秋田空港が七百回、それまでに比べて非常にふえておるというのが現実であります。 そこで次に運輸省にお尋ねしたいのは、そもそも民間の旅客あるいは貨物の航空輸送のために設置、整備された民間空港、これは軍事利用のために使うことは一切許されるべきでない、こう思うわけであります。そこで民間空港の設置、整備の目的は何かということと今申し上げた本来の目的からして、いわんやタッチ・アンド・ゴー訓練とかあるいはローアプローチ訓練、こういうような軍事訓練が許されないことはもう当たり前だと思いますが、その点について運輸省の見解を述べていただきたい。
○鈴木説明員 民間空港の設置の目的でございますけれども、空港整備法に基づいて整備を進めておるわけでございまして、主として航空輸送の用に供するものという位置づけで整備を進めておるところでございます。 また、民間空港におきますタッチ・アンド・ゴー等の訓練の使用についてでございますが、これにつきましては、一般的に申しまして今申し上げましたような民間空港の設置の趣旨あるいは安全上の問題、騒音の問題、こういった問題がございますので、これらの問題点について慎重に検討していかなければならないものというふうに考えております。
○野間委員 大変防衛庁に遠慮して、慎重に検討というような表現をされましたけれども、言わんとするところはだめだということ、これは今までの論議でもあります。 ところで、報道によりますと、「民間空港でも緊急着陸訓練 事故多発 自衛隊機、申し入れへ」というようなタイトルで、これはことしの二月六日付のある報道ですが、これによりますと、防衛庁が、自衛隊機が空港に着陸、離陸する訓練を定期的に行う、それから車輪が滑走路に着いた時点ですぐに離陸するタッチ・アンド・ゴーの実施、それから空港上空を飛行して慣熟する、こういうことについて運輸省に対してこういうことをやらせてほしいという申し入れをするというような報道がありますが、これについて運輸省は既に申し入れを受けておるのかどうか、この点についてお答えいただきたいと思います。
○鈴木説明員 運輸省におきましてはこれまで防衛庁から自衛隊機が民間空港で緊急着陸訓練を行いたいといった申し入れは受けてはおりませんが、ただ、この関連で申し上げますと、昨年防衛庁の方から民間空港の上空通過による経験飛行の実施につきまして打診がございました。これにつきましては運輸省としては、騒音の増大等の問題あるいは上空通過によらなくても、民間空港の状況の把握ということであればほかにも効果的な方法があり得るのではないかというようなことから、差し控えていただきたいという旨の回答をしたところでございます。
○野間委員 防衛庁にお伺いしますが、今三点ばかり新聞報道があります。先ほど運輸省では、今の上空の飛行慣熟ということだけの申し入れ、それに対するお断りという返事があったそうですけれども、こういう報道のものを申し入れをするのですかしないのですか、あるいはするとしたらいつごろするのですか。
○長谷川(宏)政府委員 お答えいたします。 ただいま運輸省の方から御説明のございましたとおり、昨年私どもは民間空港の上空通過を経験する飛行をやらせてもらえないかということの申し入れを行いました。行いましたが、それはなぜかと申しますると、もう一つ前の年の六十一年六月に九州でF4が燃料切れによって事故を起こしたことがございまして、そのような緊急時に代替の飛行場として使用することになる民間空港につきましては、そういう事態により安全に着陸が可能になりますように今の上空通過飛行によって事前に空港の状況を承知しておくことがやはり望ましいと考えておるわけであります。そうして空港及びその周辺に及ぼす影響をできるだけ少なくする飛行方法も検討しつつ引き続き運輸省と協議してまいりたいと考えておるものであります。
○野間委員 正確な答えになっておりませんが、航空安全推進連絡会議というのがありまして、これはパイロット、管制官、気象予報官、スチュワーデス、整備士、グランドハンドリングなど民間航空のあらゆる職場に働いておる労働者五十八組合三万五百人が集まってつくったもので、これはビラをつくっておりますが、これを見ても、ニアミスが非常に相次いでおる、だから軍民共用空港、これはたくさんありますが、これもやめろというようなことも書いてあります。つまり今の空の安全、この点で民間機優先ということで非常に大きな問題がこういう関係の方々からも出ておるわけであります。 そこで、これは運輸省は絶対許してはならぬということは当然でありますが、お聞きしたいのは、慣熟飛行あるいは慣熟訓練、タッチ・アンド・ゴー、こういうような言葉があります。六十一年の十月二十二日、衆議院の安保特で依田さんが「共用の飛行場以外でそういう慣熟のための訓練をするということは現在実施いたしておりません。」こう答えておりますが、これは間違いありませんか。
○長谷川(宏)政府委員 まだこれから話をすることでございますので、そういうことはやっておりません。実際基本的にタッチ・アンド・ゴー等の訓練は自衛隊の飛行場において実施するということであります。
○野間委員 それじゃ、ちょっと委員長のお許しを得て和歌山県事務所がつくりました資料をお配りしたいと思います。
○野中委員長 どうぞ。
○野間委員 御承知のとおり、南紀白浜空港というのは第三種であります。和歌山県が管理をしております。自衛隊機の使用実績、これが今お手元にお渡しした資料の中に五十八年からずうっとつづってありまして、六十二年の八月まであるわけで、大変な離発着がこの中でなされておるわけですね。 この中で特に重視しなければならぬのは、例えば一枚目の真ん中あたりですが、七月十二日、七月十三日、いずれも慣熟飛行、これは着陸の目的ですね。それから十月三十一日、十一月二日、これは慣熟飛行。それから二枚目をめくりますと、五月二十二日、これはタッチ・アンド・ゴーです。これはC1KA型、御承知の川崎のものです。このジェット機がタッチ・アンド・ゴーをやっておる。それから三枚目見ていただきたいと思うのです。 六十一年の二月二十八日、これもタッチ・アンド・ゴー、C1のKA、川崎製の輸送機ですね。これも慣熟訓練、こう書いてあります。先ほど局長はやっていないというふうに言われましたけれども、この滑走路がわずか千二百メートルのYS11用の飛行場なんですよね。小さな飛行場なんですよ。これは県の資料ですからうそ偽りもありませんし、タッチ・アンド・ゴー、これはそのまま県当局も認めておるわけですね、TGというものを。だから、今局長はまさに虚偽の答弁をしたと思うのですね。このプロペラの発着する白浜ですらこういうものは来ておる。しかも、いろいろな言いわけをされるかもわかりませんけれども、五十九年の五月二十二日、六十一年の二月二十八日、これは二機ですね。いずれも先ほど申し上げたようにC1のKA型なんですね。JF五八—一〇一三とか一〇二三あるいは一〇二九と機種もちゃんと明確に書いておるわけですね。だから、実際にやっていないと言いながらやっておるじゃありませんか。これはどうなんですか。
○長谷川(宏)政府委員 御説明いたします。 ただいま資料をいただきましたばかりでございますが、タッチ・アンド・ゴーということで結果的にそういうことになったかもしれませんが、基本的には自衛隊の空港でやることである、自衛隊の飛行場でやることであるという点は間違いがないのであります。 それから、私が先ほど申し上げました民間空港についてお話し合いをするというのは、いわゆる燃料不足のような緊急時に代替の飛行場となるような空港、これは全然別の飛行場を頭に置いておりまして、南紀白浜のようなものを考えておりません。したがって全然矛盾はないのであります。 ちなみに申し上げますが、昨年十四件の回数のうちビーチクラフトの連絡機が五回、それから対潜哨戒ヘリコプターが六機、それからYS11が三機、それぞれ連絡業務あるいは広報等の任務を帯びて南紀白浜の方に着陸しておりますけれども、同じような任務を遂行するために必要があってフライトをするということを仮に慣熟飛行というふうに分類しておられるのであればそれは仕方がないことですが、それからまた、よく調べないとわかりませんが、結果的にタッチ・アンド・ゴーのような形になったようなもの、こういうこともあり得るわけであります。ローアプローチも同じであります。
○野間委員 私は素人ですけれども、余りだましてはいけませんよ。このC1というのは、これは航空年鑑どれを読んだって書いてありますが、世界に例を見ない、ジェットですよ、ジェット中型戦場輸送機ですよ。これは最前線で輸送する飛行機なんですよ。しかもすぐれたSTOL能力と前線の転圧しただけの急造滑走路から飛び立てるなど数々の特徴がある。千二百メートルの滑走路で安全に離発着できるのだということを年鑑にみんな書いてあるわけです。今申し上げたようにここはプロペラ専用のあれでジェットなんか来たことがないんですよ。もうびっくりしたんですよ、これ実際の話。こんなところで、千二百しかないものを、滑走距離は千二百、C1というのは大きな中型の輸送機、これはまさに戦争用の飛行機ですよ。こういうものがのうのうとおりたりしておるわけです。今いろいろ言いましたけれども、私が言っておるのは慣熟訓練、タッチ・アンド・ゴーなんです。はっきり書いてあるんです。これは五十九年に一回、六十一年二月に二回来ておるわけです。私はこういうことは絶対許してはならぬと思うんです。あなたの方では共用飛行場以外にはしたことはない、慣熟飛行、こう言いますけれども、実際には慣熟訓練、あるんですよ。これは県の資料ですから、私はうそも隠しもしないわけです。どうですか。
○長谷川(宏)政府委員 御指摘のペーパーのちょっと途中のところで、六十年にも例えばC1は輸送業務で飛んでおりますね。そういうふうな目的を帯びて飛ぶためにC1そのものがそこを知らなければいけないということからそちらに赴くことがあることで、そのことを仮に慣熟飛行というふうに分類されたかもしれませんが、私どもの方ではこれを何かいけないことというふうには考えていないのでありまして、先ほど申し上げた燃料切れ等の際の問題とは全く別個の問題であるということを御理解いただきたいと思います。
○野間委員 これはフライトプランを出すわけですよ。これはどこでも出さなければならぬ。これは自衛隊機だって米軍機だって一緒なんですね。しかも何を書くかということはちゃんとあるわけでしょう。条例もあるのです、白浜に。出しておるのですよ。だから、これは飛行目的もちゃんと書く欄があって、必要的な記載事項なんですよ。だからこそ、これが県事務所としてはちゃんと書いてあったとおり正確に書いてあるわけですよ。だから、二枚目の五月二十二日、これはタッチ・アンド・ゴーですね。これは目的が輸送業務と書いてある。つまり、これはフライトプランで書かれたままここに書いてあるわけですよ。その中に明確に慣熟訓練があるのです。これは県当局も認めておるわけですよ。私はこういうようなことはけしからぬと思うのですよ。運輸省、どうですか。
○鈴木説明員 南紀白浜空港のような千二百メートル程度の滑走路の飛行場にどのような機材が着陸できるかという点につきましては、まず物理的に当該航空機の性能と空港の滑走路の距離、滑走路の長さでございますが、それから滑走路強度等との関係で決まってまいりますけれども、実際に使用を認めるかどうかという点につきましては、他の航空機の当該空港の利用への影響等を総合的に判断して空港管理者において判断するということになろうかと思っております。
○野間委員 先ほどお聞きした慣熟訓練等、そういうものはしてはならぬ。だって空を慣熟するために飛ぶことだってお断りしている、こういうことでしょう。実際こんなところに大きなC1というようなものがおりてきてどんとタッチ・アンド・ゴーなんかしたら、皆さんがびっくりするのは当たり前なんです。だから安全上の問題で、これは県民感情からして許されないと思うのですよ。 何度も言いますけれども、防衛庁は六十一年の安保特でも共用空港以外には慣熟訓練してないとはっきり言っておるわけですが、これは以前にもやっておるわけですよ。防衛庁長官、これは一遍お調べいただいて、こういうような県民感情を逆なでするようなことは絶対しないようにお願いしたいと思うのです。
○瓦国務大臣 野間さんと私は同期に国会に出てまいりまして、野間さんは一度御苦労されまして、政党は違いましてもいろいろおつき合いもございました。今は厳しく御質問をされる側、私は答える側、こういうことになったわけでございますが、私は、先ほど教育訓練局長が答弁いたしておりますように、基本的には、基本的にといいますか、民間空港でタッチ・アンド・ゴー、これらの訓練は自衛隊の飛行場において実施する、さようなことで、民間空港で御心配をかけることなしに自衛隊空港でさような訓練を行うという基本は守ってまいらなければならぬことだと思っておるのです。 ただ、自衛隊機がいわゆる空港の上空を飛ぶ、そういう訓練もさせてもらいたいということは、自衛隊機もいろいろ任務、要務がありますから、また、スクランブル等のことでその任務を果たしてあるいは燃料切れというようなことも起こり得る可能性もないとは言えない。また機体における若干の故障なしとは言えない。こういう中で、私は民間の空港の上空を飛ばせていただくのは国を守る防衛庁の任務でございますから、さようなことはぜひ御理解をいただきたいものだ、かように考えておりますし、航空法等の管制につきましても、航空の安全を守るということにつきましては、これはきちんと守って民間空港の安全、問題を生ぜしめないように取り組んでまいらなければならぬわけでございます。 さように考えてまいりますと、今野間委員の御質問、いろいろございますが、私は、立場は違いますので今ここで防衛庁の、また自衛隊の任務をよしわかったという御返事はいただけないことはもちろん承知をいたしておりますが、これらのことはぜひ御理解をいただきたい。私は、運輸省さんにもぜひ御理解をいただくようなことでこの問題を処理させてもらいたい。狭い国土でありますし、おのずから限られた空港しか持てない我が国でございますので、さようなことはひとつ御理解をいただけるように取り組みたい、かように考えております。
○野間委員 いろいろ前置きがありまして答弁がありました。 自衛隊を認めるか認めないか、これはその以前の問題として、空の安全とそういう民間空港をどんどん軍用に使うことに対する県民感情、市民感情ですね。(瓦国務大臣「それは理解しております」と呼ぶ)理解しておると言われましたけれども、そういう点から私は聞いておるわけです。だから白浜の町議会で問題になりまして、これは後で言いますが、米軍機の問題ですが、こういうものはやはりしてはならぬというようなことを申し入れするということを町長が言っておりましたけれども、実際そうなのです。 そこで、あと米軍機の問題についてお聞きしたいと思います。 我が党の瀬長亀次郎議員が質問主意書というようなことで回答を求めました。その結果によると、六十年は米軍機の白浜空港における着陸はゼロ、こうあったわけです。ところが、県事務所でもらった資料の中には、三ページの一等上ですが、米軍岩国基地から来たヘリですが、燃料補給ということで現実に来ておるわけです。だから、これは運輸省が書いた中曽根総理名義の主意書に対する回答書はゼロになっておりますが、現に来ておるのに運輸省はゼロとして虚偽の回答をしたということになると思うのです。 同時に六十一年が三回、六十二年が一回、これは運輸省の私に対する回答であり、そしてまた資料もそういうようになっております“ところが、これはまた奇妙なことに西牟婁県事務所に聞いて出したこの資料の中に、米軍機は欠落しておるわけです。今申し上げた六十年の十二月だけで、あとの六十一年、六十二年は、六十一年が三回、六十二年が一回というのが全部欠落しておるわけです。それで要求したらあわてて追加してファックスを送ってきたのですが、これを見て私もたまげたのです。イニシアルNナンバーのものを追加してきたのです。ちょっと今どこかへいきましたけれども、NというのはICAOの関係でこれは国籍アメリカということで民間航空なんです。ところが、実際には県事務所の出してきたのにはNナンバーで四回出しておるわけです。これはいずれも米軍機でなくてアメリカの民間機なんです。だから、これまた奇妙なことに数字が全然違うし、しかも着陸目的がプライベート、こういうように四回とも書いてあるわけです。これも運輸省とまた違う。これをどう考えたらいいのか。その点について運輸省からお聞きしたいと思うのです。
○鈴木説明員 私どもの出しております数値は、和歌山県の南紀白浜空港管理事務所の方から報告された数値をもとに御報告しておるということでございます。この数値につきまして精査いたしましたところ、県の方からいただいております運輸省への報告に一部誤りがあったということがわかりましたので、今後こういったことのないように、統計の正確を期してまいりたい、このように考えております。
○野間委員 時間が参りましたので終わりますが、きょうも安保課長お呼びしておったのですけれども、時間がないので終わりますが、これは県事務所と、同じ役所でも運輸省のは全く違ったものが出てくる。しかもこれは米軍機ですから、こんなもの間違うはずがないのです。私は、ここにいろいろな問題があると思うのです。きょうはもう時間がありませんのでやめますけれども、あとまたさらに引き続いてこの点について質疑をするということを申し添えて終わりたいと思います。
○野中委員長 次回は、来る二十日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時五十六分散会