沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 9 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1988/03/02
会議録
○稲葉委員長 これより会議を開きます。 沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めます。 それでは、沖縄及び北方問題に関する政府の施策について、総務庁長官及び沖縄開発庁長官から順次説明を求めます。高鳥総務庁長官。
○高鳥国務大臣 今国会における沖縄及び北方問題に関する特別委員会の審議が開始されるに当たりまして、北方領土問題について、所信を申し述べたいと存じます。 我が国固有の領土である北方領土が、戦後四十三年を経た今日、ソ連の占拠下に置かれたままいまだ返還されずにおりますことはまことに遺憾なことであり、この問題を国民の総意に基づき解決することは、国家の基本にかかわる重要な課題であります。 しかしながら、北方領土問題に対するソ連の姿勢は依然として厳しく、この問題の解決には今後なお多大の努力と腰を据えた取り組みが必要であります。 幸い、北方領土問題に対する国民の関心は年ごとに高まりを見せております。本年二月七日の第八回北方領土の日には、北方領土返還要求全国大会が内閣総理大臣、衆参両院議長、各政党代表等の出席のもとに盛大に行われましたほか、この日を中心に、全国各地におきましても返還要求運動を盛り上げるための多彩な行事が繰り広げられました。北方領土の返還を求める国民の署名も既に四千三百万人を超え、地域における返還要求運動の推進基盤である北方領土返還要求都道府県民会議も四十七都道府県のすべてにおいて設置されるに至っております。 今日、このように全国に展開されている北方領土返還要求運動の定着化を図り、息の長い国民的運動の推進を図っていくことは極めて重要であり、特に次代を担う青少年に対して積極的な啓発を進めていくことが大切であると考えております。 このような観点から、昭和六十三年度予算においては、中学生向け啓発資料の作成・配布の拡充及び青少年向けのブロック単位の啓発事業を行うとともに、新たに全国青年フォーラムの開催等青少年に対する啓発活動の充実強化を図ることとしております。また、北方領土隣接地域振興等基金の造成については、極めて厳しい財政事情のもとではありますが、九億円の補助額を確保いたしております。 以上のほか、私は、北方対策本部長として北方領土問題等の解決の促進を図るための基本方針に基づき、今後とも国民世論の啓発、元居住者に対する援護、隣接地域の振興等の施策を推進してまいる所存であります。 ここに、北方領土問題に関する所信を申し述べまして、委員各位の御理解と御協力をお願いする次第であります。(拍手)
○稲葉委員長 次に、粕谷沖縄開発庁長官。
○粕谷国務大臣 沖縄開発庁長官として、この機会に、所信の一端を申し述べさせていただきます。 政府は、昭和四十七年五月の本土復帰に伴い、第一次沖縄振興開発計画を策定し、昭和五十六年度までの十年間にわたり、各分野における本土との格差是正と沖縄の自立的発展に必要な基礎条件の整備とを図るため、各般の施策を積極的に講じてまいりました。 さらに、昭和五十七年には、委員の皆様の御理解を得て沖縄振興開発特別措置法を十年間延長し、これに基づき、昭和六十六年度までを計画期間とする第二次沖縄振興開発計画を策定し、現在、同計画のもとに沖縄の振興開発を鋭意推進しているところであります。 沖縄が本土に復帰してから十五年余が経過したのでありますが、この間、県民のたゆまざる御努力と相まって、立ちおくれの著しかった社会資本の整備は大きく前進し、昨年開催された海邦国体もこのような努力が結実して大成功をおさめた次第であります。 このように、沖縄の経済社会は総体として着実に発展してきたものの、一方では、生活・産業基盤の面でなお一層の整備を要するものが多く見られ、産業振興や雇用の問題を初めとして、水の確保の問題など解決を要する多くの課題を抱えております。 沖縄開発庁におきましては、このような沖縄の現状に関する認識の上に立ち、本土復帰後十五年余の間に上げられた成果を踏まえ、各般の事業を推進しているところであります。昭和六十三年度予算に関しても、沖縄開発庁予算の大宗をなす沖縄振興開発事業費について、公共事業費を中心に二千二百十一億七千四百万円という近年にない高い伸びの予算額を確保したところであります。 さらに、昨年十二月には、沖縄県の長年の懸案でありました自由貿易地域の指定を行ったところであり、昭和六十三年度に予定されているその開設が沖縄県経済の活性化に寄与するものと期待しているところであります。 第二次沖縄振興開発計画は後期に入っており、沖縄の振興開発は、将来にわたる発展の基盤を強固なものにするための重要な局面を迎えております。 私といたしましては、今後とも沖縄県の実情、沖縄県民の意向を十分に踏まえながら、県及び県民と一体となって沖縄の振興開発に積極的に取り組んでまいる所存であります。委員長を初めといたしまして、委員の皆様方の一層の御理解と御協力を心からお願い申し上げまして、私の所信といたします。(拍手)
○稲葉委員長 この際、沖縄及び北方関係予算について、順次説明を求めます。五郎丸沖縄開発庁総務局会計課長。
○五郎丸政府委員 それでは、お手元の配付資料に基づきまして、昭和六十三年度沖縄開発庁予算について、その概要を御説明申し上げます。 初めに、沖縄振興開発事業費について申し上げます。沖縄開発庁に一括計上されております沖縄振興開発事業費は一千九百二十八億五千三百万円で、前年度予算額に対しまして一〇一・九%となっております。 これに、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上のNTTの株式売り払い収入を活用した無利子貸付金二百八十三億二千百万円を加えました沖縄振興開発事業費の総額は二千二百十一億七千四百万円で、前年度予算額に対し一一六・九%となっております。 このうち、公共事業関係費については、昭和六十三年度が海邦国体以降の振興開発を引き続き積極的に進め、第二次沖縄振興開発計画後期の諸プロジェクトの推進を図る重要な時期に当たりますので、NTTの株式売り払い収入による無利子貸し付けを極力活用することによりまして、前年度予算額に対し一一八・〇%と近年にない高い伸びの予算となっております。 沖縄振興開発事業費の内訳でございますが、治山・治水対策事業費、道路整備事業費、港湾・漁港・空港整備事業費、農業基盤整備費等を主な内容といたします公共事業関係費二千七十一億六千四百万円、公立学校施設整備費等を内容といたします沖縄教育振興事業費九十六億八千八百万円、保健衛生施設等施設整備費等を内容といたします沖縄保健衛生等対策諸費八億八千九百万円及びウリミバエ等の根絶を目的とする植物防疫対策費等を内容といたします沖縄農業振興費三十四億三千三百万円であります。 昭和六十三年度の沖縄振興開発事業費予算は以上のとおりでありますが、特に、一、農林水産業振興の基礎条件の整備、二、水資源の開発、三、教育の振興、四、国土の保全及び災害の防止、五、道路・港湾・空港等の交通関係施設の整備、六、住宅・公園・上下水道等の生活環境施設の整備、七、保健衛生対策の促進等につきまして配慮をいたした次第であります。 次に、沖縄振興開発事業費以外の諸経費について御説明申し上げます。 第一点は、沖縄におきます経済の振興及び社会の開発に必要な資金を融通するために設けられております沖縄振興開発金融公庫に対し、その業務の円滑な運営に資するための補給金といたしまして百三十一億九千八百万円を計上しております。 なお、同公庫の昭和六十三年度におきます貸付計画は、NTTの株式売り払い収入を活用した無利子貸付を含めまして一千三百二億円、また、地場産業への出資計画は三億円を予定しております。 第二点は、土地関係等事案に係ります特別支出金、不発弾等の処理、対馬丸遭難学童遺族給付経費等いわゆる沖縄の戦後処理問題の解決を図るために必要な経費といたしまして二十一億三千七百万円を計上しております。 これらの経費を含めまして、沖縄開発庁の一般行政経費等として、総額二百十六億九千五百万円を計上しております。 以上御説明申し上げました沖縄開発庁予算の総額は二千四百二十八億六千九百万円でございまして、前年度予算額に対し一一五・四%となっております。 以上をもちまして御説明を終わらせていただきます。
○稲葉委員長 鈴木北方対策本部審議官。
○鈴木(榮)政府委員 それでは、お手元の配付資料に基づきまして、昭和六十三年度総務庁北方対策本部予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 昭和六十三年度の総務庁北方対策本部予算は十四億八千三百万円、前年度六十二年度予算に比較して一千五百万円の増となっております。 その内容を申し上げますと、1の北方対策本部に必要な経費八千二百万円は、北方対策本部の人件費と一般事務費でございます。 2の北方領土問題対策協会の補助に必要な経費でございますが、五億百万円を計上しております。内訳は、事務費一億四百万円、事業費が三億九千六百万円、予備費が百万円となっております。 事業費の内容といたしましては、まず、啓蒙宣伝関係として八千九百万円を計上いたしております。これは、新聞広告、テレビスポットの放映、広告塔の設置、北方領土を目で見る運動の実施等各種の啓蒙活動に必要な経費でございます。 次に、返還運動関係費は、国民の北方領土問題への関心を喚起し、返還要求運動の盛り上がりを図るため実施する国民大会、県民大会の開催、啓発キャラバン隊等の派遣に要する経費で三千八百万円を計上しております。 次に、国民世論基盤整備関係費九千三百万円でありますが、これは返還要求運動の定着化を図り、息の長い国民的運動の推進を図っていくための経費でございます。特に、次代を担う青少年に対して積極的な啓発を進めていくことが大切であるという観点から、前年度に引き続きまして、中学生向け解説資料の作成・配布及び青少年向けのブロック単位での啓発事業を行うとともに、新たに、全国青年フォーラム等の開催に必要な経費を計上しているところでございます。 このほか、国際シンポジウムの開催、返還要求運動の推進基盤である県民会議の運営等に必要な経費でございます。 次に、推進委員関係費一千七百万円は、地方における返還要求運動の中核的役割を果たしている各都道府県推進委員が啓発活動を行うために必要な経費を計上しております。 また、団体助成関係費二千五百万円は、青年、婦人団体の代表の現地研修等に必要な経費でございます。 さらに、調査研究関係費五百万円は、北方領土問題に関する資料収集及び調査研究に要する経費でございます。 次に、貸付業務補給費等援護関係費一億二千九百万円でありますが、これは、北方領土問題対策協会が北方地域旧漁業権者等に対して、その営む事業資金、生活資金の低利融資に必要な利子補給及び管理費補給等に要する経費でございます。 最後に、3の北方領土隣接地域振興等基金造成に必要な経費でありますが、これは、北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律に基づき北海道が設置した北方領土隣接地域振興等基金の造成に対し、国からその経費の一部を補助するものでございます。 現在、同基金の規模は、五十一億二千五百万円となっておりますが、昭和六十三年度は、第六年次目として九億円の補助額を計上しております。 この国からの補助金に北海道が二億二千五百万円を加算いたしますと、昭和六十三年度には同基金の規模は、総額六十二億五千万円となる見込みであります。 以上が昭和六十三年度総務庁北方対策本部予算の概要でございます。 以上で説明を終わらせていただきます。
○稲葉委員長 以上で説明の聴取は終わりました。 なお、外務大臣からの説明聴取は後日に譲ることといたします。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十九分散会