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110回国会参議院1987/11/10

予算委員会 第1号

発言数
11
登壇者
3
会派数
1
開催日
1987/11/10

会議録

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 予算委員会を開会いたします。  国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、予算の執行状況に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 次に、予算の執行状況に関する調査を議題といたします。  第百九回国会閉会中本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。  まず、第一班の報告を伊江朝雄君にお願いいたします。伊江朝雄君。

伊江朝雄自由民主党

○伊江朝雄君 予算委員会委員派遣第一班の調査について御報告申し上げます。  第一班は、原委員長、大河原、藤野、矢原、沓脱の各理事、山口委員、そして私伊江の七名で編成され、十月五日から七日までの三日間、沖縄県(沖縄本島、石垣島及び竹富島)を訪れ、本土復帰十五周年を迎えた沖縄の振興開発状況、県の財政・経済・産業の実情、離島振興の実態等、現地調査を行ってまいりました。調査の概要を簡単に申し上げます。  まず、沖縄の経済動向につきましては、一、財政依存度が高いこと、二、民間設備投資の割合が小さいこと、三、県際収支が恒常的に大幅な赤字であること等の特徴があり、その背景には製造業のウエートが低く、サービス業を中心とする第三次産業のウエートが高いといった産業構造上の問題があります。こうした状況下で、一人当たり県民所得の全国比較を見ますと、全国水準の四分の三程度であり、さらに六十一年の完全失業率は五・三%と全国平均の二倍近い高率で、雇用失業問題は大変厳しい状況にあります。  今年沖縄で開かれた海邦国体は、建設関係を初めホテルや土産物に至るまで各方面に活況を与 え、沖縄経済に大きく寄与しましたが、地元では国体後の反動減を心配しておりました。  次に、沖縄県の財政状況については、県の普通会計は五十九ないし六十一年度の三カ年形式収支はいずれも三十億円台の黒字決算となっておりますが、本県の財政は、県税収入等の自主財源が二三ないし二四%と低く、歳入の七五ないし七六%を国庫支出金及び地方交付税等に依存する財政構造となっており、中央政府依存で財政基盤の弱い体質であります。さらに歳出面では、人件費等の義務的経費がほほ五〇%を占め、公債費比率は一〇%に近く、財政硬直化が目立っております。財政力指数は〇・二五と、全国平均の〇・五のちょうど半分といった低い状態にあります。  次に、沖縄振興開発の進捗状況につきましては、おおむね所期の目標に近い実効を上げており、特に海洋博と国体の二大イベントを通じ道路や都市機能の整備が急ピッチで進められました。  沖縄振興開発のポイントの一つでありますダム建設は、年間降雨量が多いにもかかわらず地形や河川の状況から水不足に悩まされ続ける現状を救済するために緊急の課題であります。現在までに本島北部に五つのダムが完成を見ておりますが、さらに現在建設中の三ダム、漢那、羽地、瑞慶山の早期完成と、六十二年度から始まった奥間、比地、大保の各ダムの実施調査も鋭意進めることとしております。また、陸上輸送のすべてを自動車に依存している沖縄では、市街地の交通渋滞が年々激化しており、この解消のためのバイパス建設事業や観光立県にふさわしいロードパーク事業等の進捗を図っております。  次に、農林水産業の動向については、復帰後十五年間にわたる国、県、市町村並びに農林関係者の努力によって相当の成果を上げてはおりますが、沖縄の基幹産業としてさらに一層の振興が強く期待されております。そのためには、農業基盤整備事業による生産性の向上と経営規模の拡大、沖縄の気象や立地条件を生かした新しい農畜産経営の展開等が図られなければなりません。  他方、農産物の本土等への出荷に当たって大きな障害となっていたミカンコミバエ、ウリミバエ等の害虫の根絶防除が着々と成果を上げていたこと、スプリンクラーの整備でサトウキビの単収が二倍程度に伸びたこと、サンゴ礁の石を砕いて草地に変えるスタビライザーという画期的機械方式が導入されたこと等、将来の本県の農業経営に明るい希望が持てる幾つかの事例が報告されました。  さらに、現地で比嘉沖縄開発金融公庫副理事長、山里琉球大学教授、松田沖縄農業協同組合中央会会長、内原石垣市長、友利竹富町長等学識経験者の方々から、沖縄地方の経済の現状と問題点、振興開発の課題、農業の現状と展望、離島の諸問題等について貴重な御意見を聴取してまいりましたが、その詳細は文書報告に譲らせていただきます。  なお、委員長のお手元に詳細な派遣報告を提出いたしましたので、会議録に掲載していただきますようお願い申し上げます。  以上で口頭報告を終わります。

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 次に、第二班の報告を吉川芳男君にお願いいたします。吉川芳男君。

吉川芳男自由民主党

○吉川芳男君 予算委員会委員派遣第二班の調査について御報告いたします。  第二班は、林、野田、橋本の各理事、北、広中の各委員、そして私吉川の計六名で構成され、九月二十八日から三十日までの三日間、北海道の経済産業の動向を中心に地域開発及び地方財政の状況並びに自衛隊の現況等を調査してまいりました。  まず、北海道の経済産業の動向、地域開発及び道財政の概況について申し上げますと、北海道は一次産業の比率が高く二次産業が低い産業構造から、域際収支が大幅な入超で、これを公共投資等の財政資金で補てんするなど財政依存度の高い経済体質が特徴であります。最近の鉱工業生産活動は、五十五年の水準に達しないものの、個人消費、住宅投資が好調で、また公共事業の増加等から生産が上向いておりますが、鉄鋼、造船、石炭などの縮小、閉山から雇用情勢は悪化しております。  北海道総合開発については、十カ年計画が本年度で終わろうとしておりますが、六十年度までの実績から見ますと計画目標の達成は困難な状況にあります。これは計画出発後の社会経済及び財政事情の変化によるものですが、現地では高速道路網の整備や産炭地域等の特定地域対策の強化等社会資本の充実や産業基盤整備は今後とも不可欠であり、国の助成を強く要望しております。  北海道の道財政は、国に依存するウエートが高く一般財源の比率も低い等、自主財源に乏しく脆弱な財政構造となっております。特に近年は景気の低迷から地方税の税収も伸び悩み、それを補う地方債の増発が目立っております。他方、歳出面では、公共投資重視型となっておりますが、人件費や扶助費等の比重も高く、これらと公債費を合わせた義務的な経費は四五%を超えており、今後財政の硬直化が危惧される状況にあります。  次に、北海道経済の問題について四人の関係者から意見を聴取いたしました。  それによりますと、まず、景気底入れの兆しと地域経済の諸問題では、北海道経営者協会会長武井正直氏より「北海道経済の不況が改善されたのは公共投資の追加、物価安定による消費の回復、低金利による住宅投資の増加によるが、雇用情勢は厳しく、特に構造不況業種を抱える特定地域の失業率は高い。今後、円高メリットによる灯油の値下がりや飼料価格や食料品価格の低下で、経済に好影響を期待している」との意見があり、次に、構造調整と雇用問題について、新日鉄室蘭製鉄所の北村卓夫氏より「室蘭製鉄所も昭和六十四年に高炉を休止すると社員及び協力企業に約四千人の余剰人員が生ずるので、他の製鉄所への移動や新事業への転換に努力している。しかし、高炉を休止しても生産工程を残すなど室蘭地域への悪影響をできるだけ少なくしたい」と述べられ、また一方、雇用される立場から、全北海道労働組合協議会議長森尾曻氏は「北海道の失業率は四・五%で最悪の状況である。数年来の公共投資の削減、円高不況、国鉄民営化による職員の大量退職が原因であり、これを改善するには減税と公共投資の拡大が不可欠であるが、さらに現在政府が進めている営林局の統廃合や新規採用のストップ、定員削減の実施を凍結してもらいたい」と述べ、最後に、石炭不況地域の諸問題について、北海道産炭地域振興協議会会長中田鉄治氏より「政府の第八次石炭政策発足後、砂川、真谷地炭鉱が閉山し、他の炭鉱も雪崩閉山のおそれがある。自治体として石炭にかわる経済構造の転換に努力してきたが、軌道に乗らず、人口減少を食いとめられなかった、今後地域の活性化のため新産業基盤をつくるよう努力するが、脆弱な財政のため十分な対策が困難であるので現在の過疎債の枠内で産炭地振興の地方債の発行を認めてほしい」と述べられました。  さらに、陸上自衛隊第一特科団の現況、知床原生林の択伐、根室区域の新酪農村建設事業等を視察、関係者の意見を聴取してまいりましたが、その詳細は文書報告に譲らせていただきます。  なお、委員長の手元に詳細な派遣報告を提出いたしましたので、本日の会議録に載せていただくよう委員長においてお取り計らいをお願い申し上げます。  以上で口頭報告を終わります。

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。  なお、ただいま両君から要請のありました報告書につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  予算の執行状況に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時十三分散会      ―――――・―――――

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