大蔵委員会 第1号
- 発言数
- 20 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1987/11/10
会議録
○委員長(村上正邦君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、租税及び金融等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(村上正邦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(村上正邦君) この際、宮澤大蔵大臣から発言を求められておりますので、これを許します。宮澤大蔵大臣。
○国務大臣(宮澤喜一君) 今回、再び大蔵大臣を拝命いたしました。 内外情勢の厳しい折、引き続き財政金融政策の運営の任に当たることとなり、その責任の重大さを痛感いたしております。今後とも、政策運営に誤りなきを期すべく全力を尽くしてまいる所存でございますが、何とぞよろしく御指導のほどをお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(村上正邦君) 次に、大蔵政務次官からそれぞれ発言を求められております。順次これを許します。佐藤大蔵政務次官。
○説明員(佐藤栄佐久君) 今般、図らずも大蔵政務次官を拝命いたしました佐藤でございます。 職責の重大さをひしひしと痛感いたしております。微力ながら全力を傾けて職務の遂行に当たる所存でございます。委員各位の御指導と御叱正をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(村上正邦君) 平沼大蔵政務次官。
○説明員(平沼赳夫君) 今般、大蔵政務次官を拝命いたしました平沼赳夫でございます。 財政状況厳しい折から、宮澤大蔵大臣の補佐役といたしまして誠心誠意職務に当たる所存でございますので、委員各位の御指導、御鞭撻を心よりお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(村上正邦君) 大蔵大臣、平沼政務次官、どうぞ御退席を。 —————————————
○委員長(村上正邦君) 次に、租税及び金融等に関する調査を議題とし、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして派遣委員の報告を聴取いたします。 まず、第一班の御報告を願います。大浜方栄君。
○大浜方栄君 第一班、九州班の委員派遣について、その概要を御報告いたします。 第一班は、去る十月五日から七日までの三日間にわたり、村上委員長、赤桐理事、塩出委員、栗林委員及び私の五名をもって、福岡財務支局、九州財務局、福岡、熊本両国税局、福岡、熊本両国税不服審判所、門司、長崎両税関並びに日本たばこ産業株式会社九州支社及び熊本支社から、それぞれ管内の概況説明を聴取するとともに、民間金融機関及び納税協力団体から意見を聴取するほか、日本たばこ産業株式会社北九州工場等を視察してまいりました。 以下、調査の概要について申し上げます。 九州地方は面積、人口はともに全国の一一%を占め、また総生産額も全国の九・一%であるところから、一般には一割経済と言われております。 産業構造面では、全国に比較して第二次産業の割合がかなり低く、第一次産業、第三次産業の割合が高くなっており、これを福岡、佐賀、長崎の北部九州三県と、熊本、大分、鹿児島、宮崎の南九州四県に分けて見てみますと、北部九州が第三次産業の割合が高いのに比して、南九州は農業粗生産額が全国の一一・五%を占めていることなどから、第一次産業に依存する割合が高く、特に畜 産のウェートが大きいのが一つの特色になっております。しかし、第二次産業にもカを入れており、ICの生産量は九州全体で全国の四二%を占め、とりわけ南九州は全国の二五%を占めるに至っております。 最近の経済動向については、福岡財務支局管内の北部九州では輸出が低調に推移しているものの、公共投資、住宅投資が引き続き好調なほか、企業の設備投資も前年並みの水準を維持し、個人消費も持ち直しており、雇用情勢も依然厳しいながら改善の兆しが見られております。一方、九州財務局管内の南九州では設備投資が引き続き力強さに欠け、雇用情勢もなお厳しい状況にあるものの、北部九州と同様に個人消費、公共投資は堅調で、住宅建設も増加しており、鉱工業生産も電気機械の増加などから持ち直しております。このような状況から、九州全体としては一部地域や業種によってはばらつきが見られるものの、総じて景気は緩やかな回復の足取りを示しております。 主要産業の生産動向では、北部九州は鉄鋼は内需減少傾向に歯どめがかかっているものの、造船は低水準の操業が続き、自動車も輸出の減少から減産体制を強めております。このような中で、IC関連は内外需ともフル操業にあります。また、南九州は鉄鋼、輸送用機械が引き続き低調に推移しているものの、化学、食料品は堅調で、電気機械はICを中心に増加傾向に転じるなど、全体としては持ち直しの動きとなっております。 次に、金融面についてでありますが、九州全体の預金残高が全国比五・九%に対して店舗数は全国比一一・一%と経営効率面でのおくれが見られます。そして九州全体の預金残高の四五%、店舗数の三〇%が福岡県に集中しており、特に九州全域の中枢管理都市としての機能を有する福岡市は都市銀行及び政府系金融機関の九州統括店が集中しているほか、地、相銀の店舗設置が目立っており金融激戦地となっております。 福岡での金融機関との意見交換の場においては、地方銀行、相互銀行、信用金庫の各代表から、地域金融機関としての役割に、より一層心がけるとともに、金融激戦地ゆえ、むだな競争をやめて可能な限り協力体制をとるよう努力しており、その一つの証左として、本年三月より異業種間のCD機械の共同利用を図ることにより金融の利便に処しているとの状況が述べられました。また共通の意見としては、小口預金金利の自由化のスケジュールの早期の明示を漸進的な実施とともに、郵便貯金と銀行預金のイコールフッティングを制度上確立すべきとの見解が示されました。さらに証券業界の代表からは、有価証券取引税の早期引き下げやキャピタルゲイン課税強化の株価への影響の懸念等が述べられました。 次に、税務、税関行政についてであります。 福岡国税局管内における昭和六十一年度の租税収入は約一兆三千二百億円で、全国比三・二%に相当しますが、その割合は昭和三十年以降逓減傾向にあります。また、管内の租税収入の七八%は福岡県が占めております。税目別構成割合では、所得税と酒税の割合が全国に比べ高いものの、法人税のウェートは低くなっており、これは九州に本店を持つ企業が少ないためで、この点から九州は支店経済とも言われております。また、国税不服審査請求の大半は給与所得関係事件でありますが、それはすべて長崎県下でのものであります。 一方、熊本国税局管内における昭和六十一年度の租税収入は約七千九百億円、全国比一・八%であり、税目別には所得税と揮発油税等の割合が全国に比べて高いものの、福岡管内と同様、法人税のウェートが低くなっております。しかし、法人税の前年比伸び率は全国を上回っております。これは管内の大法人が円高不況の影響を余り受けなかったこと等に起因しているためであります。また国税不服審査請求では、五十九年度まで大半を占めていた給与所得関係事件が六十年度以降は減少しております。 さらに税関行政についてでありますが、主として九州の東側と西側の管内の輸出入構造は、それぞれの地域の産業を反映し、門司税関扱いは、輸出では自動車、鉄鋼が、輸入では原粗油、石炭がそれぞれ主要品目でありますが、特に輸出面では自動車が増加の一途をたどる一方、鉄鋼の割合が徐々に減少しております。また長崎税関扱いは、輸出では重厚長大企業が多いことから、船舶類、一般機械が、輸入では原粗油を中心に、トウモロコシ、石炭がそれぞれ主要品目となっております。 これら税務、税関行政を通じ、業務量の増大に対応した人員の確保が困難な状況にありますが、とりわけ長崎税関管内では国策に基づいたエネルギー関連等の新規企業の進出に伴う行政需要の対応が大きな課題となっております。 なお、納税協力団体からの意見聴取では、税務相談を通じての正しい申告や納税道義の高揚に努めている等、各団体の日ごろの活動状況が披瀝され、さらに酒税負担の軽減や税務関係民間団体の事業振興のための施策についての要望がなされております。 次に、たばこ事業についてでありますが、九州及び熊本両支社扱いとも、喫煙環境をめぐる厳しい状況に加え、本年四月からの関税撤廃による外国たばこの値下げの影響もあって、国産品販売状況は従来にも増して、一層厳しくなっております。葉たばこの買い入れ価格については、品質的にすぐれていることから、両支社扱いはいずれも全国平均を上回っております。 最後に、視察先の主なところを簡単に紹介しますと、まず日本たばこ産業の北九州工場は、福岡と鳥栖両工場を統合して昭和六十一年三月から操業を開始しており、たばこ製造用設備機械の高速化、自動化、連続化を図るとともに、コンピューターを駆使した最新の近代化工場であります。財団法人化学及血清療法研究所は、大正十五年に熊本医科大学内に設立された財団法人実験医学研究所を前身として、昭和二十年に発足し、広く公衆衛生の進歩を図り、兼ねて自然科学の高揚に資することを目的の一つとし、財団の基盤を予防医学、特に微生物学と免疫学の研究領域に関連づけて培ってきた研究所であります。九州日本電気は、シリコンアイランド九州の頂点に立つ企業で、半導体の専門メーカーとして、規模と生産高において我が国のトップに位置しております。 このほか福岡県では、光酒造、マルティグラスを、熊本県では東海大宇宙情報センター、テクノポリスセンターを視察いたしました。 以上、概略を申し述べましたが、今回の派遣におきまして調査に御協力をいただきました関係行政機関、団体、事業場の方々に対し、この席をかりて厚く御礼を申し上げ、派遣報告を終わります。(拍手)
○委員長(村上正邦君) 次に、第二班の御報告を願います。梶原清君。
○梶原清君 第二班、近畿班の委員派遣について、その概要を御報告いたします。 第二班は、去る十月十五日から十七日までの三日間にわたり、斎藤委員、丸谷委員、和田委員、近藤委員及び私、梶原の五名をもって、造幣局、近畿財務局、大阪国税局、大阪国税不服審判所、大阪税関、神戸税関及び日本たばこ産業株式会社関西支社から管内の概況を聴取するとともに、在阪の各種金融機関、納税協力団体及び酒造業界からの要望を聴取し、あわせて意見の交換を行ってまいりました。 また、大阪におきましては大阪証券取引所や松下電器産業株式会社の展示館を、神戸におきましては田崎真珠株式会社、日東運輸株式会社及び白鶴酒造株式会社の各施設、工場を視察いたしました。 以下、その調査の概要について御報告申し上げます。 まず、近畿地区における経済の現況につきましては、本年半ば以降、緩やかな景気の回復を見ておりますが、その基調は、全国平均と比べますと若干テンポがおくれているように見受けられます。その理由としては、近畿地区の産業が円高による影響を受けやすいとされるいわゆる重厚長大型の素材産業のウェートが比較的高いこと等が考えられます。 これをさらに内需の面で見ますと、設備投資は、製造部門において昭和六十一年度は対前年度比一五・三%という落ち込みから、本年度に入りましてやや回復の兆しは見受けられますが、なお円高による収益環境悪化に伴い、その投資姿勢に慎重さが見られます。 一方、非製造部門におきましては、貸しビルやホテルの建設が大幅にふえている等、比較的堅調な伸びを見せております。 なお、近畿地区においては、内需拡大の一環として関西国際空港、関西文化学術研究都市、六甲アイランド、明石海峡大橋等の大型プロジェクトが着工ないし計画されており、これらは地盤沈下に悩む関西経済の活性化に大きく寄与するものと期待が寄せられております。中でも関西国際空港の開港に当たっては、我が国初の二十四時間運営空港として、その周辺に臨空産業地帯の形成が予定されている等、地元の大きな期待を集めております。 また、外需の面を見ますと、輸出は回復基調にあるとはいうものの、その伸びは全国べースを下回っており、特に管内の主要輸出品目であります鉄鋼、VTRを主とするテープレコーダー類、科学光学機器、家庭用電気機器等の輸出額が減少していることが懸念されます。それというのも、輸出に傾斜している近畿地区の産業構造を考えますと、最近の円高定着の傾向が輸出産業の生産鈍化につながっているからであり、今後地域活性化のためにも産業構造の見直しに真剣に取り組まなければならないという感を深めた次第であります。 企業の資金需要について見てみますと、中堅中小企業では不動産関連やサービス業に設備資金等の需要が見られるものの、大企業は引き続き内部資金や内外資本市場からの調達で賄う傾向が強いことから、借入需要は総じて落ちついた動きとなっております。 証券関係では、長期にわたり続いてきた大阪証券取引所のシェアダウンの傾向が、昭和五十七年を底にやや下げどまりの兆しを見せております。 この要因としては、会員証券会社の努力による面もありますが、昭和五十八年の新二部の開設、昭和五十九年の特例立ち会い制度の創設、そして昨年六月の株式先物取引市場の開設等、関西経済界挙げての環境づくりが大きく寄与しているものと思われます。 次に、国税についてであります。近畿経済は、一般に全国規模から見て、二割経済と言われて久しく、今から十年前は、国税徴収額の全国比が二〇・四%を占めておりました。しかし、近畿経済の地盤沈下を反映してか、昭和六十一年度の国税徴収額の全シェアは一七・八%程度となっております。 また、税目別で全国シェアを見ますと各税目ともほぼ一五%から一九%程度を占めておりますが、酒税につきましては、管内に大手酒造メーカーが多いこともあって、全国比二八%と高いのが特徴となっております。 さらに、大阪国税不服審判所における審査請求事件は、ここ数年、年ベースで六百五十件前後発生しており、昭和六十一年度の要処理件数は繰り越し分を含め、一千四百六十八件でありましたが、このうち八百十六件を効率的に処理するという実績を上げております。 次に、造幣事業についてでありますが、大阪に本局を置く造幣局は、明治四年の創業当初から画期的な洋式設備によって貨幣の製造を行い、近畿地区における近代工業発展に大きな貢献を果たしたと言われております。補助貨幣を流通面から見てみますと、本年八月末の補助貨幣の流通高は約一兆六千五百億円強となっており、特に五円や一円の少額貨幣の需要が高まっております。これは近年、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等からの需要増を反映したものであり、この傾向から造幣事業が国民の経済取引、消費生活と密接に関連していることがうかがえます。 また、昨年十一月に行われた貨幣大試験におきましては、試験量目と法定量目との差はゼロに近い数値が出ており、その製造技術は高く評価し得合意の上に立って慎重に行われるべきであるとの見解が示されました。 これら納税協力団体が実践されておられる租税教育の実施と税に対する国民への啓蒙活動等の重要性について再認識した次第であります。 酒造業界からは、灘五郷酒造組合の代表から、上位級別の酒税の税率を段階的に引き下げ、最終的には酒税の税率について従量税方式一本化の実現を図ることが望ましい、また今後も食管制度が維持されるということを前提に、清酒用原料米については、工業用原料として全量を他用途利用米制度の適用が受けられるようにしてほしいとの陳情を受けました。 以上、概略を申し上げましたが、今回の派遣に当たり、調査に御協力いただきました関係行政機関、民間の各機関、団体、事業場の方々に対し、この席をかりて厚く御札申し上げます。 以上でございます。(拍手)
○委員長(村上正邦君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
○委員長(村上正邦君) 次に、継続審査要求に関する件につきましてお諮りいたします。 抵当証券業の規制等に関する法律案につきましては、閉会中もなお審査を継続することとし、本案の継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(村上正邦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(村上正邦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
○委員長(村上正邦君) 次に、継続調査要求に関する件につきましてお諮りいたします。 租税及び金融等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(村上正邦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(村上正邦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時二十七分散会