国民生活に関する調査会 第1号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1987/11/10
会議録
○会長(長田裕二君) ただいまから国民生活に関する調査会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る五日、添田増太郎君が委員を辞任され、その補欠として二木秀夫君が選任されました。 —————————————
○会長(長田裕二君) 次に、国民生活に関する調査を議題とし、先般本調査会が行いました委員派遣につきまして派遣委員の報告を聴取いたします。 まず第一班の御報告を願います。水谷力君。
○水谷力君 第一班の御報告を申し上げます。 第一班は、長田会長、吉川博理事、山本理事、吉川春子理事、三治理事、高橋委員、福田委員、平野委員及び私、水谷の九名で、去る九月三十日及び十月一日の両日、内需拡大に関する地域の実情調査のため三重県に参り、県から県勢の概要を聴取するとともに、パールロード鳥羽展望台、国府海岸、合歓の郷及び御木本真珠島を視察してまいりました。 以下、調査結果の概要について御報告申し上げます。 三重県は、日本列島のほぼ中央部にあり、地理的には東西日本の結節点に位置し、また県土の約三六%が自然公園に指定され、約一千キロメートルに及ぶ海岸線を有する温暖な気候風土と自然に恵まれた県であります。 現在、「活力とうるおいに満ちた郷土三重の創造」を基本目標とし、健康で明るい社会をつくる、豊かで住みやすい県土をつくる、文化の香り高い郷土をつくるという三つの県政推進の柱を掲げた第二次長期総合計画一クローバプラン一を推進しており、このため六十二年度より六十四年度までを計画期間とする第三次推進計画を展開しております。 総合計画は、七十年度を目標とし、広域的な県土づくりを推進するため、県土を大きく環伊勢湾、伊賀内陸、熊野灘の三つのゾーンに区分しております。特に、熊野灘ゾーンでは、交通体系の立ちおくれ等から人口流出が続いており、交通網の整備促進が最大の課題となっております。 次に、三重サンベルトゾーン構想について申し上げます。 県南東部の伊勢志摩地域及び東紀州地域は、美しい景観、豊かな森林、水産資源、歴史と文化に恵まれ、全国的にもすぐれた地域特性を有しております。第二次長期総合計画の一環として、この両地域をサンベルトゾーンとして位置づけ、豊かな自然資源を生かし、総合保養地域整備法の適用を得て、約十九万五千ヘクタールに及ぶ国際リゾートゾーンとして整備し、真にゆとりのある国民生活の実現と新たな地域振興施策の展開を図ることといたしております。 地域特性に応じた六つの重点整備地区、すなわち伊勢神宮、二見浦を中心に歴史性、文化性を資源とするリゾート地区、パールロード沿道の雄大な自然景観資源、志摩芸術村を核とした芸術性、居住性の高い高原、海洋型リゾート地区、英虞湾のリアス式海岸の景観美を生かした国際性豊かな都市型リゾート地区、五ケ所湾等の海食海岸を生かしたマリーナを中心としたリゾート地区、熊野灘レクリエーション都市を核とした大型レク・スポーツの海洋型リゾート地区、鬼ケ城、七里御浜等の大自然の中で、七里御浜シーサイドパークを核とした海浜性リゾート地区を設け、官民合わせて約五千七百億円の事業経費でもって整備することとしております。 同構想を推進するに当たっての課題としては、当地域の中に伊勢志摩、吉野熊野国立公園が含まれており、一部自然公園法の特別地域として規制 対象となっていること、また両地域、特に東紀州地域へのアクセス整備、厳しい地方財政に配慮したリゾート整備推進のための国の財政措置及びインフラ整備のための優先・重点配分を図ること等があり、さらには、例えば国民休暇法の制定により、休暇を義務づけること、あるいは休暇をとりやすくすることが今後必要になると思われます。国としても、これらの課題を解決するため、できる限り努力が必要であると感じた次第であります。幸い、当地の地価は二%台のアップにとどまっているという利点があります。この利点を生かして社会資本の整備が行われ、同構想の実現が早まれば、地域活性化に大きく寄与するものと思われます。 さらに、視察いたしました合歓の郷は、奥志摩地区にあり、英虞湾に抱かれた二百三十万平方メートルの半島に位置する巨大なリゾート施設であり、宿泊施設、スポーツ施設、音楽施設のほか、自然をそのまま生かした遊歩道、クジャクの放し飼い、農園、果樹園での自家裁培、カモ、キジ、イノシシ等の自家飼育を行っており、年間二十万人を超える人々がここを訪れ、リゾートライフを楽しんでおります。合歓の郷のリゾート開発は既に二十年も前から行われており、我が国の今後のリゾート開発、整備に当たり、学ぶべきことが多いものと思われます。なお、今後の課題としては、四季を通じての利用客の確保が挙げられ、これが実現されれば、より低廉な価格での施設の利用が可能となるとともに、より多くの人々が訪れるでありましょう。 また、御木本幸吉翁が真珠養殖を手がけたところから真珠島の名で親しまれている鳥羽・磯部地区の御木本真珠島も視察をいたしました。ここは真珠に関するさまざまな資料館があり、多くの観光客が訪れております。 以上、リゾートを中心に視察してまいりまして感じましたことは、リゾート地域として本県がすぐれた環境条件を有しているということであります。その上、合歓の郷においては二十余年に及ぶリゾートに関するノーハウの蓄積もあり、かつリゾート開発の準備も着々と行われております。したがって、本県の基本構想が主務大臣の承認を受ける有力候補の一つであると確信した次第であります。 以上、御報告申し上げます。 最後に、調査に当たって、三重県当局初め各位の御協力に感謝するとともに、提出されました要望書の会議録末尾掲載方を会長においてお取り計らいいただきますようお願いを申し上げます。 以上で報告を終わります。
○会長(長田裕二君) 次に、第二班の御報告を願います。坂野重信君。
○坂野重信君 第二班の御報告を申し上げます。 第二班は、高木理事、井上委員、添田委員、中曽根委員、一井委員、近藤委員と私、坂野の七名で、去る九月三十日、十月一日の二日間にわたり、内需拡大に関する地域の実情調査のため、香川県及び岡山県に行ってまいりました。 香川県においては、県庁で香川県の地域経済と長期計画の概要を中心に説明を聴取した後、新宇多津都市開発及び本州四国連絡橋児島−坂出ルートの現況を視察してまいりました。 また、岡山県では、県庁において岡山県の地域経済と長期計画の概要を中心に説明を聴取し、その翌日には瀧澤鉄工所を視察いたしました。 以下、主な事項につきまして御報告申し上げます。 まず香川県経済の現状ですが、二度にわたるオイルショックの後は産業構造転換のおくれや、円高不況の厳しい影響により低迷を続けていましたが、ようやく最近緩やかな回復基調に入ったところであります。これを反映して求人は増加に転じており、最近の有効求人倍率は一を上回るなど雇用情勢は改善しております。 四国の玄関口に当たる香川県においては、現在、本州四国連絡橋児島−坂出ルート(瀬戸大橋)、新高松空港、四国横断自動車道の三大プロジェクトが進められております。これら三大プロジェクトによる高速交通体系の整備により、香川県と全国各地あるいは四国各地域の時間距離が大幅に短縮されるとともに、輸送の定時制が確保されることとなっております。その結果、全国が日帰り行動圏になることが予想されます。この効果を最大限に生かして、地域の中心となる都市の機能強化、地域産業の高度化、観光や教育文化の振興など、地域の活性化を図っていくことが県政の大きな課題となっております。 次に、新字多津都市開発の進行状況を視察いたしました。新宇多津都市は、瀬戸大橋の四国側の玄関口に位置する宇多津町の塩田跡地に、町当局と地域振興整備公団により、建設が進められております。 約百九十ヘクタールの広大な造成地には、商業地、住宅地を初め、準工業地、流通業務地などが配置され、人が快適に住み、働けるような総合的な都市機能の整備がなされつつあり、将来の計画人口は八千七百人とのことであります。 次に、本州四国連絡橋の児島−坂出ルートを、香川県側の坂出から岡山県側の児島まで、船上から視察いたしました。 四国と本州を結ぶ連絡橋三ルートのうち、児島−坂出ルートは早期完成を図る唯一の道路・鉄道併用橋であり、昭和六十三年四月の開通に向けて工事が着々と進んでおります。開通すれば、四国の産業、経済、文化の発展に大きく寄与するものとして熱い期待を集めております。 なお、瀬戸大橋の経済効果を見ますと、昭和六十五年の近畿、中国、四国の生産所得は、架橋のない場合より三千百四十億円上回ると試算されております。このうち、四国が千七百七十億円で五六%を占め、さらに、人口一人当たり生産所得の増加額も特に大きくなっており、関連三地域間の所得格差の是正が期待されます。 次に、岡山県における調査の概要を報告いたします。 まず、岡山県経済の現状ですが、円高により輸出は頭打ちの状況にあるものの、内需の力強さが増してきたため、生産活動はこれまでの停滞から一進一退を経て、最近では上昇基調にあります。このため、県内の雇用状況も緩やかに改善しております。 岡山県の工業の現況を見ますと、水島臨海工業地帯に代表されるように、石油、化学、鉄鋼等、基礎素材型産業の比重が高く、長期にわたる需要不振、中進工業国の追い上げなどに直面し、最近製品市況の回復が目覚ましいとはいえ、依然苦しい立場に立たされております。このため、その活性化が県政の大きな課題であることは言うまでもありません。もちろん、国の内需拡大策の推進はこれに対して有利な条件を与えることになります。また、工業機能は、水島臨海工業地帯を中心とした県南部に集中しているので、これを中北部へ集積することも今後の課題であります。このため、地域的、業種的にバランスのとれた工業構造への転換と、地域経済の振興、雇用の創出を図るため、内陸部の適地に新たな工業団地を造成しているとのことでした。 岡山県では、昭和六十二年三月に、岡山空港、山陽自動車道の倉敷−福山間が完成し、四月に瀬戸大橋が開通するなど、交通基盤の整備において今世紀最大の画期的な時期が近づきつつあります。これら東西、南北の高速交通体系の整備によって、岡山県の交通拠点性は飛躍的に高まることになり、今後、西日本における貨物、情報、文化などの集積基地、発信基地として最適の条件を備えるものと期待されます。そこで、このような有利な条件を現実の地域発展に結実させることが急務であります。 岡山県では、次に、著名な工作機械メーカ−、株式会社瀧澤鉄工所を視察してまいりました。当鉄工所は、NC旋盤、マシニングセンターや新産業革命の担い手として脚光を浴びているFMS(フレキシブル生産システム)などを製造し、需要家の工場自動化に貢献しております。また、FMSを自社工場に導入し、無人で二十四時間操業しているのは驚異と言えます。最近ようやく受注 が上向き、円高不況の打撃から回復しつつあると聞きました。 なお、瀬戸大橋の開通を記念して、昭和六十三年三月二十日から八月末日まで、香川県の坂出と岡山県の児島において橋戸大橋八八が開催される予定であり、両県ともその準備を大車輪で進めているとのことでした。 最後に、今回の調査で香川県、岡山県から国に対し要望書が提出されておりますので、これらの要点を会議録の末尾に掲載していただくようお願いいたします。 以上で御報告を終わります。
○会長(長田裕二君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 なお、ただいま両班の報告の中にありました各県の要望事項につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(長田裕二君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 —————————————
○会長(長田裕二君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 国民生活に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(長田裕二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(長田裕二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時五十五分散会 —————・—————