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109回国会参議院1987/09/19

社会労働委員会 第10号

発言数
25
登壇者
6
会派数
4
開催日
1987/09/19

会議録

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  本日、永田良雄君、野沢太三君、松浦孝治承及び小西博行君が委員を辞任され、その補欠として石本茂君、曽根田郁夫君、石井道子君、藤井恒男君がそれぞれ選任されました。     —————————————

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案は、去る十七日、既に質疑を終局しております。  この際、修正について中野君から発言を求められておりますので、これを許します。中野君。

中野鉄造公明党・国民会議

○中野鉄造君 私は、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合を代表して、勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。その内容はお手元に配付されております案文のとおりであります。  これよりその趣旨を御説明申し上げます。  我々は、現在大蔵委員会において審査中の所得税法等の一部を改正する法律案に対しまして、勤労者財産形成貯蓄に係る非課税措置については、いわゆる年金財形、住宅財形のみならず一般財形も含めるものとする等の修正案を提出しているところでありますが、これに伴い、勤労者財産形成促進法における課税の特例についても、従来どおり一般財形も含めるものとするほか、所要の規定の整備を行うものであります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) これより原案並びに修正案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

浜本万三日本社会党・護憲共同

○浜本万三君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、政府提出の勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案につきまして、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合の三党共同提出の修正案に賛成し、政府原案に反対する立場で、討論を行うものであります。  周知のように、勤労者財産形成貯蓄制度が発足してから十五年が経過するわけでありますが、この間、この制度は次第に定着し、昨年九月現在の実績を見ますと、財形貯蓄の契約者数約千六百九十二万人、貯蓄残高約十兆一千三百十億円、財形年金貯蓄の契約者数約百九十九万人、貯蓄残高約七千七百二十二億円に上っており、双方合わせた貯蓄残高は約十兆九千三十二億円に達しているのであります。  このように本制度が定着してきた最大の理由は、言うまでもなく、元本五百万円までの利子を非課税扱いとする租税特別措置が講じられてきたところにあります。  今日、国民生活の向上、労働者福祉の増進がますます重要な課題となっておりますのに、政府原案はこの優遇措置を大幅に後退させようというものでありますから、断じてこれを認めることはできません。  政府原案に反対する第一の理由は、財形貯蓄制度を一般的マル優制度とセットで取り扱っていることであります。  財形貯蓄制度には、独自の法律に基づく独自の政策目的があり、これを一般的マル優制度とセットで取り扱うことは筋違いと言わなければなりません。  そもそも、マル優廃止法案は、さきの通常国会で国民の厳しい批判を浴びて廃案になり、五月十二日の与野党国対委員長会談でも、本臨時国会には提出しない旨確認されているものであります。それにもかかわらず、政府があえて提出したこと自体、国民の声と国会及び公党間の信義に背く暴挙として厳しく追及されなければなりません。  第二は、政府案は、勤労者財産形成促進法本来の目的に反し、重大な政策転換を意味するからであります。  特に、一般財形貯蓄は財形貯蓄全体の九割以上を占め、住宅に限らず、勤労者の生活上必要となるさまざまな支出のために利用されております。これをマル優制度と横並びで非課税扱いの対象から除外することは、本法の趣旨を大きく損なうも のと言わざるを得ません。  第三に、今日、国内外の情勢から、国政に求められている施策に逆行するものであることも、指摘せざるを得ません。  新前川レポートを引き合いに出すまでもなく、我が国は今、国民生活の質の画期的向上を目指して経済社会全体を大きく変革していかなければならず、勤労者に欧米諸国並みの生活水準を保障するための施策の充実が求められているのであります。政府案は、明らかにこれに逆行するものであります。  最後に、今や四千数百万人に上る雇用者は、本法案の行方に重大な関心を抱きつつ国会審議を見詰めており、その期待に背く結果とならないよう、委員各位に対し慎重な御判断を求めつつ、私の討論を終わります。  ありがとうございました。(拍手)

田代由紀男自由民主党

○田代由紀男君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となっております勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案について、賛成の討論を行います。  勤労者の資産保有の状況を見ますと、他の階層に比べ依然として立ちおくれが見られます。  とりわけ持ち家の取得及び年金資産の保有の促進は、現下の経済運営における喫緊の課題である内需の拡大に資するとともに、今後の高齢化の進展のもとでの老後生活の安定を図る観点から重要であります。  また、近年の厳しい経済情勢のもとで、大企業との間に福利厚生水準の格差が拡大しつつある中小企業における企業内福祉の充実を図ることが現在強く求められております。  本案は、このような要請にこたえて、財移住宅貯蓄を創設し、財形年金貯蓄とともに課税の特例措置を講じ、勤労者の計画的な資産形成の努力を援助するとともに、財形貯蓄制度について転職時の継続措置を拡充する等、制度面の改善等を図り、もって転職率の高い中小企業の勤労者にもより利用しやすい制度にしようとするものであり、その趣旨について大いに評価すべきものであると考えます。  次に、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・国民連合提案の修正案については、サラリーマンのみを対象とする財形貯蓄について住宅や年金といった勤労者のニーズの強いもののみでなく、一般的に財形貯蓄の非課税制度を存続するというものであり、公平、公正を旨とすべき税制改正の基本理念から見て適当でないと考え、賛成できません。  以上をもって、私の討論を終わります。(拍手)

内藤功日本共産党

○内藤功君 私は、日本共産党を代表して、勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案並びに日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合提出の修正案の両案に対し、いずれも反対の討論を行います。  本法案のうち、財形貯蓄の現行の範囲に加え、積立型損害保険の参入及び転職等による承継措置の拡充にかかわる部分については改善であります。しかし、財移住宅貯蓄の創設はマル優など少額貯蓄非課税制度の廃止に伴い一般財形貯蓄の利子課税を前提としたものであります。  特に、財形貯蓄制度の根幹である現行財形貯蓄非課税制度を廃止することによって一般財形貯蓄の利子所得に二〇%もの源泉分離課税が行われることになります。これには絶対反対であります。  課税の特例として現行の財形年金と新設される財移住宅の貯蓄については非課税としておりますが、年金給付または住宅取得に目的が限定されております。経過措置で現行一般財形貯蓄を年金または住宅貯蓄に変更することが可能だとしても、貯蓄残高十兆数千億円の大半に二〇%一律課税がされることは明らかであります。その結果、財形貯蓄加入者に七百三十億円もの税額が課税されると試算をされております。  なお、修正案は、大蔵委員会に提出された所得税法等一部改正案に対する修正案と事実上連動する一体のものであります。日本共産党は、マル優廃止関連諸法案に対しては公約違反であり、国民世論と運動の動向にかんがみ、また地方選挙の審判の結果に照らし、さらに百八通常国会の廃案の経緯からして、一貫して廃案を貫くべきであると確信します。  今提起されている修正によっては、これらのマル優廃止関連諸法案の公約違反、国民収奪の悪法としての性格をいささかも変えることができません。むしろ、部分的な修正によってマル優廃止そのものを事実上認める結果となるものと言わなければなりません。マル優廃止関連諸法案反対を貫くならば、国民の世論運動とともに廃案を貫くほかに道はないと思います。  この理由により、修正案に反対します。  以上で、私の両案に対する反対討論を終わります。(拍手)

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  それでは、これより勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案について採決に入ります。  まず、中野君提出の修正案の採決を行います。  本修正案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 少数と認めます。よって、中野君提出の修正案は否決されました。  それでは次に、原案全部の採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  田代君から発言を求められておりますので、これを許します。田代君。

田代由紀男自由民主党

○田代由紀男君 私は、ただいま可決されました勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、適切な措置を講ずべきである。  一、勤労者財産形成促進制度については、今後の高齢化社会の進展等社会経済情勢の変化に即応し、勤労者の生活の質的向上に資するよう制度全般の整備充実を図ること。  二、企業内福利厚生に関する企業規模別格差の現状にかんがみ、特に、中小企業に対する制度の普及促進に努めること。  三、財形持家融資については、融資業務が効果的に推進されるよう、財形貯蓄取扱金融機関に対し必要な指導を行うこと。  四、財形持家融資については、日本勤労者住宅協会、住宅生協等に対する宅地造成資金の貸付け等について検討するとともに、貸付手続の簡素化等運用面の改善に努めること。  五、財形持家分譲融資により、日本勤労者住宅協会が建設する財移住宅については、地方公務員にも分譲できるよう早急に指導を強化すること。  六、勤労者の住宅取得に関する施策を計画的に促進するため、土地対策の強化を図るとともに、諸制度の整合を図る等の積極的な施策を推進すること。  七、勤労者財産形成給付金制度及び基金制度について、事業主がこれらを積極的に活用するようなお一層行政指導を行うとともに、できるだけ多くの勤労者が給付金の支給を受け得るような方策について引き続き検討すること。   右決議する。  以上であります。

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) ただいま田代君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 全会一致と認めます。よっ て、田代君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、平井労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。平井労働大臣。

平井卓志自由民主党労働大臣

○国務大臣(平井卓志君) ただいま決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、努力してまいる所存であります。

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 次に、継続審査要求に関する件についてお諮りいたします。  育児休業法案につきましては、閉会中もなお審査を継続することとし、本案の継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障制度等に関する調査及び労働問題に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、これら二件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障制度等に関する調査及び労働問題に関する調査のため、閉会中、委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 御異議ないと認めます。  つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

関口恵造自由民主党

○委員長(関口恵造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時十八分散会      —————・—————

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