農林水産委員会 第10号
- 発言数
- 236 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1987/09/17
会議録
○玉沢委員長 これより会議を開きます。 請願審査に入ります。 今国会において、本委員会に付託になりました請願は全部で八十四件であります。 本日の請願日程第一から第八四までを一括して議題といたします。 まず、審査の方法についてお諮りいたします。 各請願の内容につきましては、請願文書表等によりまして既に御承知のことと存じますし、また、理事会におきましても慎重に御検討願いましたので、この際、各請願についての紹介議員からの説明は省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○玉沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 これより採決いたします。 本日の請願日程中 農業政策の確立に関する請願一件 鯨類調査捕獲の今漁期からの実施に関する請願 四件以上の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○玉沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ただいま議決いたしました各誌願の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○玉沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○玉沢委員長 また、本委員会に参考送付されました陳情書は、農業基本政策の強化に関する陳情書の外十九件でありますので、この際、御報告申し上げます。 ————◇—————
○玉沢委員長 閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 第百八回国会、安井吉典君外十六名提出、本邦 漁業者の漁業生産活動の確保に関する法律案及び 農林水産業の振興に関する件 農林水産物に関する件 農林水産業団体に関する件 農林水産金融に関する件 農林漁業災害補償制度に関する件 以上の各案件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○玉沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中審査におきまして、委員会に参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その人選及び出席日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○玉沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になり、その調査のため委員を派遣する必要が生じました場合には、議長に対し、承認の申請を行うこととし、派遣の目的、派遣委員、派遣期間、派遣地、その他所要の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○玉沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○玉沢委員長 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産業の振興に関する件について、本日、日本中央競馬会理事長澤邉守君を参考人として出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○玉沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○玉沢委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。保利耕輔君。
○保利委員 私は、七月十五日から十六日に、かけまして九州地方を襲いました台風五号に続いて、この八月三十日から三十一日未明にかけて九州地方を襲った台風十二号の被害について、農林水産省にその対応について御質問を申し上げたいと思います。 九州地方は、御存じのように、ことしは台風五号に続きまして八月中低温、多雨あるいは日照不足という形で大変光のできぐあいも悪い、作柄も日本一悪く九七ということが八月十五日付で発表されております。そこへ追い打ちをかけるかのごとく台風十二号が八月三十日から三十一日未明にかけて吹き荒れまして、いわゆる風台風でございましたけれども、大きな被害をもたらしたわけであります。特に果樹等につきましては、ナシはほとんど全滅の状態にある、あるいはミカン等につきましても樹体の損傷が激しい。あるいは減反絡みでつくりました施設野菜等につきましても、ビニールハウスがつぶれるなり吹き飛ばされるなりの大変悲惨な状況になっております。また、山に目を転じますと、樹木が折損をいたしておりまして、大変な荒れ方なわけであります。 そこで、この台風十二号の被害あるいは打ち続く低温等、こういったものを踏まえて、きょうは政務次官が御出席でございますから、まず政務次官に、どのようなお気持ちで農林水産省としてはこの問題をとらえておられるか、一言お言葉を承りたいと思います。
○衛藤政府委員 御案内のとおり、七月また八月に参りましたこの台風の被害は予想以上に大きいものがございまして、いわゆる風台風というものでございますが、大きな災害が発生をいたしました。私どもとしましては大変心配をし、また心を痛めておるわけでございますが、私ども以上に御関係の皆さん方の御心痛はいかばかりかと拝察を申し上げているところであります。 我が省といたしましては、早速この被害の実態調査等いたしまして、事務的にも天災融資法の発動に向けての段取りをしておるところでございますし、政務次官といたしましても、一刻も早く天災融資法の発動が成りますようにと前向きに検討を進めておるところでございます。
○保利委員 政務次官から、既に天災融資法の早期発動について検討中であるというお話がございましたが、改めましてこの被害について、いわゆる天災融資法、正式には天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法という法律があるわけでありますが、これの早期発動をぜひお願い申し上げたいと思いますし、とりわけ、後ほど長崎県下の被害につきましては同僚の松田議員から御質問申し上げるわけでありますが、長崎県、佐賀県ともに大きな被害を受けておりますので、この点についてはよろしくお願いを申し上げたいと思います。 経済局からもおいでだと思いますから、天災融資法の発動についてのお考え方を重ねてお伺いをしたいと思います。
○青木政府委員 お答え申し上げます。 今回の台風災害につきましては、農業部門、水産部門また林業部門にもわたります広範な被害が発生いたしております。私ども、現在の県からの報告ベースにおきましても、全国で一千億を超える被害額というふうに報告を受けておるわけでございますが、このような災害の規模また態様からいたしますと、基本的にはやはり天災融資法の発動が強く望まれるケースではないか、こういうふうに認識をいたしておりまして、現在、具体的な被害額、また天災融資法を発動した際の具体的な資金需要、これが肝要でございますので、被害の深さを含めたそういう資金需要の精査に入っている段階でございます。この辺の精査結果を踏まえて、最終的に天災融資法の発動について判断をしてまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
○保利委員 ぜひこれの早期発動について御配慮方重ねてお願いを申し上げる次第であります。 今回の台風で果樹等が落果をいたしまして、私も現地を見に行ってまいりましたけれども、落ちた果樹の前でただ茫然と座り込んでいる農民の姿を見ておりまして、これは何とか国の力あるいは県の力、団体の力を総動員して救わなければならないことだなということを強く感じたわけであります。 そこで、とりあえずは融資の問題が大きな問題としてクローズアップされるわけでありますが、県におきましても、あるいは市町村におきましても、あるいは団体におきましても、いろいろな形で一生懸命に努力をいたしておるわけであります。そこで、国の立場にあります農林水産省にぜひお願いをし、そしてまた御要請を申し上げたいのでありますが、現行のあらゆる融資制度について勉強をしていただいて、その弾力的な運用と、そして融資枠の確保についてぜひお願いしたいのであります。 まず、自作農維持資金については、ぜひその資金の枠の確保をしていただきたい。同時にまた、いわゆる公庫資金の早期の融資についても特段の御配慮をいただきたいと思います。また同時に、いろいろな施設につきましてはまだ農民が借金の返済段階であるというようなことも考え合わせますと、既に貸し付けた資金に対する償還の延期等についても特段の御配慮を賜りたい、このように考えるわけであります。以上、融資関係三つの点につきまして経済局からお答えをいただきたいと思います。
○青木政府委員 災害関連の資金措置についてでございます。 ただいま先生から御指摘のありました自作農維持資金、これは現在貸付金利が年四%と、制度資金の中で、これは特に災害の場合の金利でございますが、非常に低い位置づけになっております。また償還期間も二十年という形で、被災農林漁業者等が弾力的にこの資金を使えるケースになっておりますので、私ども、今回の災害につきましても自作農維持資金について積極的に融資枠の確保について対応してまいりたいと考えております。 それから、特に今回の災害は風台風と言われましたように、農作物の被害等とあわせて畜舎等の営農施設関連の倒壊の問題が比較的多かったわけでございまして、この種の共同利用施設等につきましては、例の暫定措置法による災害復旧の助成があるわけでございますが、個人施設の場合は補助ベースの事業がこれは無理でございますので、原則的に融資になります。この点も、いわゆる農林漁業金融公庫の資金の中に災害復旧関連の資金が各般のメニューにわたって準備されてございますので、この農林公庫資金の、特に主務大臣指定施設の災害復旧資金の積極的活用をお願いしたいし、私どももそういうことで対応をさせていただきたい、こう思っております。 それから既貸付金についての償還条件の緩和措置、これにつきましては、私ども災害の都度、具体的に被災農家の既借入金の償還の重さに着目いたしまして、償還期限の延長とか据置期間の延長、あるいは場合によりましては中間据置期間の設定等々、各般の償還条件の緩和措置を関係融資機関に指導をいたしているところでございまして、今回の災害関係につきましても、実は既に融資機関に対してその辺の対応について道徳のないように指導通達を発出したところでございます。
○保利委員 いろいろとお答えをいただきましたが、特段の御配慮を賜りますように、そして農民が再起できるように、ひとつよろしくお願いを申し上げたいと存じます。 あと二点ほどお願いしたいと思います。 まず、農業共済。これは、こういった大きな被害については必ず早期の支払いということをお願いしなければならないわけでありますが、えてして農薬共済金の支払いというものはどうしてもおくれがちになる。査定等で時間がかかるわけでありますが、できるだけ早く農業共済金の支払いについて御配慮願いたい。特に、通常ですと年を越すわけでありますが、こういう大きな被害に遭いますと越年資金にも不足するというような事態になるわけでありますから、できるだけ明るい気持ちで正月が越されるような共済金の支払いについて特段の御配慮を願いたい、また御指導を願いたいと思いますが、この点についていかがでございましょうか。
○青木政府委員 農業共済金の早期支払いについてでございますが、私ども、農業共済団体等に対しまして、早期に損害評価を適正に進めて共済金の早期支払について指導をいたしておるところでございます。 実務的な対応といたしましても、農業共済、御案内のとおりこれは収穫量の減に対する補てんというのが基本でございますので、損害評価というのは原則として収穫期に行うという制約があるわけでございます。さはさりながら、災害の態様によりましては、収穫期を待たなくても客観的にも全損と同視できるようなそういうケースにつきましては実務的に共済金の仮払い的な対応もできることになっておりますので、この種の運用も含めまして被災農林漁業者に対します早期の支払いに努めたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○保利委員 共済の被害の査定につきましては、えてしてほんのわずかでも残存価値があるじゃないかというような格好で非常に微細なところで論争があるわけでございますけれども、ぜひその辺については配慮をして、温かい御配慮を被害農民に対してかけていただきたい、このことを御要望申し上げておきます。 林野庁長官がおいででございますので、林業関係の被害について一言だけお言葉をいただきたいと思います。 ちょうど今林野庁の御指導によりまして複層林の計画を進めており、実際、伐採にかかって木がまばらになっていたところもあるわけでありますが、その木が多くの部分析損をいたしておる。そういった被害が随分見受けられるわけでありますが、被害木の整理と跡地の造林に要する造林補助予算枠について、これは特段の御配慮をいただきたいと思いますし、私どももこの予算の枠の確保には一生懸命頑張りたいと思いますけれども、林野庁としての決意のほどを一言お聞かせいただきたいと思います。
○田中(宏尚)政府委員 今回の災害によります風倒木の処理でございますとかその跡地の造林につきましては、何とか一日も早く十分を期したいということで、現在実情調査に努めておるわけでございますけれども、調査結果が出次第その造林補助事業なり間伐実施事業、こういう既存のいろいろな補助体系がございますので、こういうものを十分活用いたしまして、現地とも相談しながら十分な対応を至急やってまいりたいと思っております。
○保利委員 いずれにいたしましても、時間が参りましたのでこれでやめなければなりませんけれども、大変な被害の状況でございまして、ここに写真もございますので後でごらんをいただいて、いかにひどかったかということの御認識をさらに深めていただきたいと思う次第であります。 いろいろお願いを申し上げましたが、今後とも特段の御配慮を賜りますようにこの席をおかりしてお願いをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。 同僚の松田議員に譲ります。
○玉沢委員長 松田九郎君。
○松田(九)委員 今次災害について、まず政府の各省、農林省、国土庁、各省がいち早く現地に飛んでいただいて、それぞれ所要の対応策と措置を講じていただいていること、また次いで政府の総合調査団が長崎県を訪ねてもらって現地の実情を把握しながら対応策を練り、現地の被災民に激励を与えてもらったことについて、まずお礼を申し上げておきたいと思います。 そこで、時間がありませんから簡略に所要のことを申し上げるので、ひとつ答弁の方も簡略にお答え願いたい。 まず第一に、きょうは大臣が見えてないので残念だけれども、政務次官、ひとつあなたにお聞きしたいのだけれども、長崎県の被害総額は現在のところ八百億を超えておる、まだまだ累増の可能性が多い、そういうことについて、県全部を含めた激甚地の地域指定というものが可能なのかどうか、それをどのように把握されておるかということと、従来は台風といえば豪雨災害が中心であったが、今回は雨の被害よりも風の被害ということで、特殊の被害状況が露出をされておる。そういうことについて、この種の八百億をも超えるような、一地域、一都道府県単位においてこのような被害というものが過去に幾つもあったかどうか、その例なしとするのかしないのかということについてお聞きしたい。もしあったとすれば、それはいつ、どこで、しかもその場合にはどのように政府が対応してきたかということもあわせてひとつ説明をお願いしたい。
○衛藤政府委員 ただいま松田委員の方から激甚災害法の適用はありやなしやというような御質問がございましたが、御案内のとおり今回の台風十二号による被害の状況については、現在関係部局において鋭意調査を進めているわけでありますが、激甚災害の指定の問題についてはこれらの調査結果を待って適切に対処してまいらなければならない、このように考えております。 なお、御指摘のとおり災害として全国的な観点から見た場合には、基準の規模に達しないものであっても、個々の市町村段階においては被害の程度が甚大である場合には局地激甚災害を適用する道もあるわけでございまして、被害の状況に応じましてこれらの制度を適切に運用して災害復旧に万全を期してまいりたい、このように考えておるところでございます。 なお御指摘の、過去いわゆる局地的な一市町村単位で激甚災害の適用があったかどうか、その例はどこだ、こういうことにつきましては、事務方の方からお答えをさせていただきたいと思います。
○松田(九)委員 政務次官が今答弁されたことはちょっと趣旨が、内容が違うね。私が言っておるのは、長崎県といういわゆる都道府県単位の激甚地の指定というものが過去においてあったかないかということを聞いておるので、市町村単位というものがあったかということは、この例はもう山ほどあるはずだから、それじゃなくて、県を一まとめにした激甚地の指定というものがあったかないか、あったとすればどの程度の都道府県単位の被害状況というものがあったか、それをひとつ聞きたい。
○青木政府委員 ただいま政務次官から御答弁申し上げましたように、激甚災害の指定につきましては、災害が国民経済的に著しい影響を及ぼす、またそのことが地方公共団体の災害復旧等についての財政に大変な負担を及ぼす、また被災農家の救済も特別にしなければならない、そういうスケールの災害について激甚災害の指定をすることになっているわけでございます。そういう意味におきましては、激甚災害の指定は原則として、その特定の都道府県ごとに激甚災害を指定するということではなくして、災害ごとに全国的な視点からその指定を行うということでございます。そういう意味に、おきまして、過去に長崎県だけについて激甚災害の指定ということを行ったケースはまずないのではなかろうか、こういうふうに考えております。
○松田(九)委員 長崎県というものの実情からいうと、八百億なんというのは、私は九百億になると思うのだけれども、現在の時点ではっきりそういう数字が出ておるわけだな。一千億に近いということは、とてもじゃないが、長崎県の担税力は底をついておるわけだから、県の予算がその五倍程度じゃないかと私は思う。六倍にはまだなっていない。そして、大変残念なことだけれども、長崎県の担税力と県民所得というものは全国の各都道府県の中で最下位にある。 しかも、いわゆる台風銀座と言われるように、毎年のように長崎県は災害に襲われる。これはあなたがさっき言ったように、とてもじゃないがもう一局地の自治体等では賄えない。激甚災害の指定を受けるか受けないかによって、九〇%以上をいわゆる国庫によって修復していくというものと、これに漏れた場合には二〇%程度しか例えば共同利用施設等についてもない、こういういろいろ問題点が起こってくるわけだな。二〇%と九〇%以上では、これはとてもじゃない、重大問題だ。 だから、ぜひそういうことを踏まえながら、県全体としての指定ができないというならば、私は局地激甚地の指定というものについても広範な立場の中で検討してもらわなければいかぬと思うが、まだまだ所要の取り組みというのはそこまでいってないというのか。ならば一体そういう時期はいつごろになるのか。これは早くやってもらわぬと我々としても対応のいかんが問われるところだから、そのことについてどのように審議官は考えておるかお聞きをしたい。
○青木政府委員 激甚災害法の適用につきましては、激甚法で規定をいたしております災害復旧措置あるいは災害対策が幾つかございます。その措置ごとに激甚法の災害の指定をするということがございますので、例えば今回の天災融資法の発動措置を激甚法ベースで発動できるかどうかというようなことは現在私ども前向きで検討をしていることでございます。 それから、政務次官も触れましたように、今回の災害につきましては、長崎県等がなり局地的な深さもあるわけでございますから、局地激甚の発動の可能性も積極的に検討してまいりたい、こう考えております。
○松田(九)委員 審議官はこの間の政府調査団の団長で行ったのかな、だれが行ったか、その行った者が、責任者が来ておればひとつ答弁してもらいたいが、あなたたちにその間ずっとヘリコプターで回ってもらったんだけれども、新長崎漁港等を見、あるいは福江等を見、平戸、壱岐等を見て回って実感としてどういう感じを受けたかな。ああ災害かなという程度か、これはひどいなという感じを受けたか、これは早くしてやらなければいかぬなという実感を受けたか。特に新長崎漁港なんというのは見るも惨たんたるものだな。県の総力を挙げてもうあすにも開港しなければいかぬという寸前にあのようなずたずたな状態になっておるのだが、これについては、今まで十年もかかってやってきたようなことを繰り返したって砂上の楼閣に等しいが、一体こういう特殊のケース、特に水産関係については養殖の問題等も含めててきぱきとやってもらわぬと関係者はつぶれてしまうのだが、そういうことについて実感をひとつお聞きしたい。
○青木政府委員 今回の災害につきましては、現地の調査団につきましては、国土庁の審議官を団長といたしまして農林水産省関係も担当官を積極的にそれに参加させたわけでございます。現地調査の報告等も踏まえ、また県からの報告等を踏まえますと、私ども、今回の長崎県の被害状況は農林水にわたる非常に甚大な被害状況であった、早急な対策が望まれる、こういうふうに考えております。
○松田(九)委員 せっかく今審議官が前向きの答弁だからこれを了承するとして、時間の関係で長く発言できないのが残念です。ひとつ今回の災害については良心的に、積極的に速やかな対応策を講じていただかぬと、関係者の間では年を越せないというような事態になってくるのじゃないかと私は思う。県議会等においても臨時県会を開くことについての所要の手続をとりながら今鋭意努力をしておる。しかし、一自治体等においてこういう大きな被害というものが解決しようはずはない。だからどうしても、これはこの際国の温かい大所高所からの思い切った政策、対応策というものが望ましいのだが、政務次官、ひとつそういうことについて、今所要の質疑をしておる中でどのようにあなたは感じられておるか。あなたも九州から出ておる政治家の一人としてあるいは政府高官の一人としてどう考えておられるか、ひとつあなたの決意と考えをお聞きしたい。
○衛藤政府委員 ただいま保利先生から写真等々も見せていただきまして、想像以上に長崎県の台風被害が甚大であるという認識に立っておるわけであります。松田委員御指摘のように、年を越せないかもしれないというような御発言の趣旨もよく理解できますので、できるだけ速やかに対応してまいりたい、そのように考えておるところでございます。 また、御心配の向きであります局地、いわゆる激甚災害法の適用ありやなしやをいうような問題につきましても、調査を速やかに終了いたしまして、そのことにつきましても我が省といたしましての考えをお伝えしてまいりたいと考えております。ただ、現時点においてこれが適用できるかどうかということについては明確にここで答弁できませんが、その辺のところはお許しをお願い申し上げたいと思います。できるだけ松田委員の発言の御趣旨に沿いまして、あらゆる努力をするということをここにお誓い申し上げる次第であります。
○松田(九)委員 今、政務次官から答弁いただいたんだけれども、ひとつ政府の関係者にお願いをしておきたい。要するに、局地激甚災の指定というものをできるだけ広義に解釈をし、そして所要の的確なる指定というものをぜひ早急にお願いしたい。そうでなければ周章ろうばい、どう対応していいかということで、我々も含めて戸惑いを生じておる。特に、これは委員各位にもお願いしたいんだけれども、今次のいわゆる台風災害というものが従来の豪雨災害ではなくて特異のケースであったということとあわせて、長崎県だけがある意味において——今保利議員からもお話がありましたが、佐賀県がこれに多少追随をしてきておる。佐賀県の被害額は私は百億前後じゃないかと思う。長崎県はその八倍なり九倍だということと、そして少し北海道にかすめ去っておる、私は率直に言ってそういう感じを持っておるわけです。他の府県については被害がほとんど見るべきものがないということ等から、また災害か、大したことないだろう、そういう感じでもしこれが等閑視されるということになると、我々としては大変な致命的打撃を受けるので、十分ひとつこれは委員会においても、委員長以下格段の温情ある計らい及びそういう前向きの内容の検討をひとつお願いしたい。 以上で終わります。
○玉沢委員長 田中恒利君。
○田中(恒)委員 林業、国有林問題について御質問をいたします。 日本の林業は御承知のように異常な外材の輸入、材価の低迷あるいは労働力の不足、こういうことで大変厳しい局面が続いているわけでありますが、中でも国土面積二一%を占めるといわれる国有林は立地的にも非常に条件が悪いわけでありまして、非常に深刻な状況にあることは御承知のとおりであります。 そこで、今回国有林の経営改善計画が改訂されたわけでありますが、林業をめぐる情勢の見通しはやはり相変わらず非常に厳しい、そういう中で五十九年改訂計画の基本的な枠組みは変えずに内容を強化をしていく、つまり、人工林施業から複層林あるいは天然林施業への転換あるいは経営の合理化を徹底させていく、機構を縮小して人減らしを徹底的に行う、こういう内容で、五十九年度にこれらの条件を整備して七十二年度に収支、採算を黒字に変えていくということでありますが、このことは果たして実現可能なのかどうか。特にこのことによって国有林の持つ治山治水、自然保護、こういう公益的機能が損なわれてくるのではないかという不安を多くの人が持っていらっしゃるわけであります。私は改めてこの点について、こういう計画でこの五、六年の間に国有林が赤字から黒字に転換していくといったようなことが簡単にできるんだろうか、私どもこんな不安を持っておりますので、改めて当初に長官の方から、こういう見通しについてのひとつ御見解をお聞きしておきたいと思います。
○田中(宏尚)政府委員 国有林事業というものは、林産物を供給するということに加えまして、ただいまも御指摘ありましたように、公益的機能の発揮でございますとか、地域産業、地域社会への寄与等重大な使命を持っておるわけでございます。 今回、経営改善計画を改訂したわけでございますけれども、この計画では、まずは最大限の自主的改善努力を尽くす、そしてそれに加えまして、ただいまも御指摘ありましたように、国民のいろいろな要請にこたえまして、最近森林整備方針というものの転換を図りまして、人工林の適正な整備に加えて、複層林の造成でございますとかあるいは天然林施業というようなことで、仕事の中身も最近の動きに適合するように変革しようと思っておるわけでございます。 これに加えまして、いろいろ業務面での見直しということも積極的に行いまして、今後とも公益的機能の発揮を初めといたします国有林野事業の使命が、合理化なり経営改善計画の推進によって損なわれることのないよう、何とか十分の努力を今後ともしてまいりたいと思っておりますし、またできるというふうに思っておるわけでございます。 それからまた、ただいま重ねてございました昭和七十二年度に、当方といたしましては収支均衡を達成したいといっていろいろな努力をこれからしていくわけでございますけれども、この目標は決して容易な目標ではないということは、我々としても十分認識しているところでございます。しかし、これから改訂計画に基づきまして業務運営の一層の改善でございますとか要員調整、それから自己財源の確保というようないろいろな努力を積み重ねることによりますと同時に、所要の財政措置というものもそれなりに講じまして、七十二年度までの収支均衡の達成が図られますよう最大限の努力をし、それを悲願として邁進してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○田中(恒)委員 お気持ちはよくわかりますが、自主的な努力だけで事が済むような簡単な問題ではないように思います。特に森林・林業全体、国有林をめぐる内外の非常に厳しい条件、そういうものを踏まえて、林野庁だけがばたばたしたってどうにもならぬのでありまして、やはり政府全体あるいは国民全体がこの問題について非常に大きな意欲を燃やし、できることは出していく。特に国の予算などについて、今までのような調子では、今描かれておるこの経営改善計画の目的を達するような状態にはとてもならぬと私は思っております。 いろいろ細かいことはありますが、私どもはことしの六月末に全国の数カ所にわたりましてそれぞれ特徴ある地域の国有林の調査を行いました。私は高知県の馬路村へ行ったわけでありますが、これは私どもが行く前に長官もお見えになったそうでありますので、内容はよく御承知だと思います。高知県の馬路村の実態は、まさに村全体が国有林によって維持されておる、こういうことでありまして、役場も病院も保健所も学校も農協も、あるいは商工会も国有林の動向によって死命を制せられる、こういう状態になっておるわけであります。こういう地帯が全国の国有林の地域の実態だと私は思うのです。大半がこういう状態だと思うのです。こういうところへ持ってきて、例えばこれまでその地方の雇用のほとんど大半をなしてきた要員が半分になっていく、あるいはこれまでの施業のやり方が変わって立木販売などが本格的にやられていく、こういうことになっていくと、いわゆる過疎地帯というのはいや応なしに過疎化されていく。今、国の施策の基本は、過疎過密をどう解消していくか、均衡ある国土をどうつくっていくか、こういう大きな政治目標があるにもかかわらず、現実には過疎地帯がこの経営計画によってますます極端な過疎に引っ張り込まれていく、私はこういう心配があるわけであります。 こういうことを考えると、この改善計画の運営に当たっては、どうしても地域の実態というものをよく見きわめて、地域の実態の上に立つ進め方というものが考えられなければいけないと思うのです。そういう点がこれから行われる営林局の実施計画ですか、こういったものの中に具体的に織り込まれなければいけないと思うわけでありますが、こういう点について林野庁長官はどういうお気持ちで臨まれようとしておるのか、この点を重要な問題として御意見をお聞きしておきたいと思います。
○田中(宏尚)政府委員 経営改善計画の改訂に取り組みましてから、私自身も精力的に各地の実情を見させていただいているわけでございまして、ただいま御指摘ありましたように馬路村、いわば国有林の村というようなところも見させていただいて、本当に身の引き締まる思いで見てきたわけでございます。 いずれにいたしましても、国有林野事業というものが地域経済なり地域社会と密接な関係があることは当然でございまして、まずは職員なり関係労働組合はもちろんのこと、国有林が所在しております市町村の関係者、こういう方々の理解と協力、これを十分得ながら、それに加えてそれぞれの地域の実情に適したような形での国有林野の改善の方途というものについて十分頭の中でも考え、円滑な実施が図られますよう最大の努力を積み重ねてまいりたいと思っております。
○田中(恒)委員 そこで、具体的に一つ二つポイントの点をお聞きいたしますが、当面十営林署の統廃合問題が出ておるわけですね。この営林署統廃合問題は、行政改革の動きが表面化をいたしましてから、五十四年にもつの営林署、そして五十七年には七つ、六十一年には九つ、既にこれで二十五、そして今度十の営林署統合をやりますと三十五、この計画が起きましたとき五百幾らでしたか、大体五百。十やると大体一割、一割程度の統廃合をやるということでしたからこれで大体終わるのだと私どもは思っておりますが、こういう形で進められておりますね。ことしのこの十の営林署の統廃合の基準というか、何を基準にして進めていくのか、スケジュールはどういうふうになっているのか、ちょっとお示しをいただきたいのです。
○田中(宏尚)政府委員 六十二年度に統廃合を実施することを予定しております十営林署の選定、これにつきましてはいろいろな基準がございますけれども、主に管理面積でございますとか事業規模、こういうものが比較的小さい営林署、それから同一市町村に複数存在している営林署等、比較的営林署間の距離が近距離であるというようなものを大きな基準といたしまして、現在検討を進めているわけでございます。 それから具体的なスケジュールといたしましては、ことしのものはまだ具体化させておりませんけれども、今お話がありましたように六十年度に統廃合をやったわけでございますが、その六十年度の先例に即して考えますと恐らくことしもこうなろうかと思っておりますが、十月の中下旬には関係地方自治体等への説明を行いたいと思っておりますし、十二月に農林水産省告示、これは営林署の名称等に関する件という告示が必要になりますので、これの一部改正を行う、最終的には明年の三月一日付で実施をして、六十二年度中の統廃合を完了したいというスケジュールで考えている次第でございます。
○田中(恒)委員 そこで、十月の中下旬に関係自治体と協議をしていくということでありまして、この協議でありますが、従来の経過からするといわゆる関係自治体がよく理解をし、納得をした上でないと統廃合については実施しないというか進められない、こういうことが国会では一、二議論をされた経過があるわけでありますが、最近は通知をするだけで全部強行してしまう、こういう形になっているわけであります。この点は自治体との協議、つまり理解、納得、協力、こういう関係をぴしっと心得て進めていただかないと非常に混乱が起きるわけであります。もう現にいろいろうわさをされているところでは、住民は挙げて困ります、こういう形になっておるわけでありまして、この点についての慎重な取り組み、特に自治体の協力と理解を得る、納得を得る、こういうことが前提であると理解をしてよろしいか。それから、政府の方はこの十営林署の統合で営林署の統廃合は大体一段落つく、こう理解をしていらっしゃると思いますが、この点も重ねてこの席で御確認をしていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○田中(宏尚)政府委員 先ほど来申し上げておりますように、我が国有林、地元があっての国有林でございますので、今回の営林署の統廃合につきましても地元の理解と協力が不可欠なものと思っております。従来と同様、慎重な地元との話し合いなり説得なり、あるいは統廃合によります社会的影響が少しでも少ないようないろいろな事後的な措置、手当て、配慮を行ってまいりたいと思っております。 それから、この十営林署の位置づけでございますけれども、先ほどお話がありましたように総体の一割を統廃合するということで、三十五ということでスタートしたわけでございまして、この一割をもちまして一段落することは事実と思っております。将来の問題といたしまして、要員調整でございますとか仕事全体の移りということがございますので、将来の問題ということではどうするかという問題は残ってはおりますけれども、当初計画しておりました三十五がこの十をもって終わるということは御指摘のとおりでございます。
○田中(恒)委員 私どもはこの営林署の十の統廃合を中止してほしい、特に先ほど来ちょっと基本的な問題を指摘したわけでありますが、やはり過疎地帯に対して決定的な打撃を与える。私が参りました馬路村などでは、馬路の営林署と魚梁瀬の営林署を合併したことによって人口が大変に急減をしておるわけですね。こういう事態が各地で起きるわけであります。だからやめてくれということでありますが、これまでの傾向からいうと、政府はもう既に相当進んでおるはずでありますから予定を進めると思うのです。その場合に、やはり現地の議会なり長なり、こういう現地を代表する機関の了解、納得というものがいかないとやれない、こういうふうに、私どもは理解をしてきておるわけでありますが、この点について、長官の方の進め方をめぐってこれが前提になる、こういうふうに理解してよろしいかどうか、重ねてお聞きをしておきたいと思います。
○田中(宏尚)政府委員 現地の理解、協力が不可欠でございますが、それのとり方なり質につきましては、いろいろその地域地域なり、あるいは立場立場で問題があろうかと思いますけれども、今先生が御指摘ありましたような方向で十分努めてまいりたいと思っております。
○田中(恒)委員 ひとつそういうことで進めていただきたいと思います。 それで、この改善計画の目玉というか中心は、いろいろどう見ても、やはり国有林に働いておる人々の、要員調整という言葉が使われておるわけでありますが、実質的には人減らしてあります。ともかく半分くらいに人を減らすというところが基本であります。これは常識的に、赤字を出してくるとまず働いておる人々の数を減らして賃金の支出を削減していくというのは、これはもう基本的なやり方ととらえておるわけでありまして、国有林もこの手法をとっておるようであります。私どもは国有林という公的な機能を持つ公的な機関の進め方としてはこういうものでない方法がまだあるのじゃないか、こういう考えを持っておりますけれども、実態は人減らしたと思うのです。 そこで、今六十二年度の国有林に働く人々の総数が幾らで、そしてこの六十八年度にどういうふうになっていくのか、その過程でどういう要員の縮減計画というものが考えられておるのか、わかっておる範囲でお知らせをいただきたいと思うのです。
○田中(宏尚)政府委員 現在、定員内外を含めまして四万三千人の職員がいるわけでございますけれども、これにつきましては、経営改善計画の改訂で、先生も御承知のとおり、仕事のやり方というものをこの際総点検したわけでございます。国みずからがやるべき仕事と、国ではなくてもできる仕事というふうに従来やってまいりました仕事をいろいろと精査いたしまして、その上で将来の業務量というものを推計し、それで将来、昭和六十八年度末でございますけれども、この時点では二万人ということで、仕事の面からいいましても足りるのじゃないか。そしてこの二万人で十分我が国森林の維持管理というものを仕事のやり方の再編成によりまして実現できるであろうということで、そういう計画のもとにこれから要員調整という困難な仕事に我々としては取り組んでいきたいと思っておるわけでございます。
○田中(恒)委員 そこで四万三千人の人々が六十八年には二万人。そうすると、二万三千人という人々がこれから六十三年、六十四年、六十五年、まあ五、六年の間に少なくなるわけでありますが、これは自然退職というか定年退職ですね、今は。定年退職だけでは処理できないと思うのでありますが、どういうような形で進める予定なのか。この改善計画を見ますと、各所に定年前退職を積極的に進める、こういうことが述べられておりますね。つまり定年の前に退職を勧奨していくということでありますが、この定年退職の勧奨の問題は、国家公務員の定年制というものが実施をされておるわけでありますから、定年制が実施されてきたという趣旨からすると強制的な退職勧奨というものはあり得ない、こういうふうに理解をいたしておりますし、国会審議の過程でも、そのことが内閣委員会等では相当議論をされておる、こういうふうに私どもも承知をしておるわけであります。このことについてはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○田中(宏尚)政府委員 従来からの程度といいますか、定年による退職にプラスしまして、従来も若干自発的なりあるいは一定の事故での定年前退職というものはあったわけでございますけれども、そういうものを足しまして従来ベースで計算してみますと、恐らく昭和六十八年には二万四千人くらいまで定員が減る、したがって二万四千人程度と二万人というものの差し引きの方々について何らかの形で退職というものを加速しなければだめだという立場にあるわけでございます。この経営改善期間の六十八年度までの間におよそ二万大規模の実現を図りますために、従来から行ってきております勧奨退職でありますとか省庁間配転、こういうものに加えまして相当数の定年前退職というものをただいま言いましたように行わざるを得ないという点につきまして、我々としても非常に苦悩しておるところでございます。 具体的なそういう要員調整の方法でございますけれども、従来からも行ってきていることの延長なり強化という点があるわけでございますが、省庁間の配転を促進するとかあるいは受け皿づくり、これは、国の仕事というものを今後請負であるとか立木販売ということに再編成してまいりますので、そういう関係での地元での林業関係の受け皿づくり、これに加えまして、ここのところ森林を単に木材供給の場としてではなくてレクリエーションであるとかいろいろな形で活用する、国有林自体もヒューマン・グリーン・プランというような形でそういうものを打ち出しておるわけでございますけれども、そういう形での労働の場の創設ということも考えられますので、そういう場合も、職員の理解なりも深めながら積極的に進めていきたいと思っているわけでございます。 それから、ただいまお話ありました強制退職につきましては、何といいましても要員調整問題というのは労働組合なり職員にとって重要な事案であるということは当方といたしましても十分認識しておりまして、その実施に当たりましては労働組合なり職員の理解と協力のもとに円滑に進めてまいりたいという基本姿勢に立っておるわけでございますけれども、ただいま御指摘ありましたように、昭和四十四年の国会での附帯決議というものもあることはもちろん十分承知しておりますので、その趣旨を踏まえまして対処してまいりたいと思っておるわけでございます。
○田中(恒)委員 四千人ほどの方々については各省庁間の交流であるとか、あるいはヒューマン・グリーン計画ですか、こういう新しい職場づくりであるとかそういったようなものを構えながら、十分に労働組合なり御本人の理解、納得を得て最大限努力したい、こういうような御答弁だと私は理解をいたします。そのことは、重ねて申し上げておきますが、四十四年五月十五日の行政機関の職員の定員に関する法律案に対する内閣委員会の附帯決議の一項にあります「公務員の出血整理、本人の意に反する配置転換を行なわない」、こういう決議などを体して進めていくということでありますから、強制的な退職、つまり一方的に生首を切っていく、こういうようなことは断じてあり得ない、こういうふうに理解をしておきたい、こういうように思いますが、よろしゅうございますか。
○田中(宏尚)政府委員 定年前退職につきましては、昭和四十四年のただいま御指摘ありました国会の附帯決議、これの趣旨を踏まえて対処してまいりたいと思っております。
○田中(恒)委員 そこでいま一つお尋ねをしておきますが、広域配置転換というものをやらざるを得ないというふうにいろいろお聞きをすると聞くわけでありますが、しかし、考えなければいけないのは、国有林に勤めていらっしゃる人、つまり営林署なり出先の事務所ですね、これはともかく奥地なんですよ。まことに人里離れたところであります。歴史的に言えば現地採用というか、特に現場第一線の基幹作業員の方とか一般の職員の方はこういう人が多いわけですね。そして、営林署と営林署間の人事交流と言われるが、しかし営林署と営林署といったって相当距離的には長い。恐らく四十七都道府県の中では、一つの県に一つの営林署しかない、こういうところもあるはずであります。私などの県は三つほどしかありませんが、普通の企業とは違った非常に距離の遠いところであります。そういうところの営林署間の交流あるいはさらにもう少し離れた局間の交流、こういうものも行われてこないとも限らない、こういう心配をいたすわけでありますが、こういうものについてのお考え方、特にそういう現場の作業員でこの営林署へ行きなさいと言われたって、その営林署は大変遠くてもうどうにもならぬということになれば、これは実質的にやめなければいかぬ、こういう形になっていくのですね。こういう者に対しては、私は、特別にそれこそ現地の実態をよく見て、その実態に沿って配慮していくというか、そういうことのないように措置をしていくということが必要になってくると思うのでありますが、こういう点についてはどういうふうにお考えになっていらっしゃるでしょうか。
○田中(宏尚)政府委員 先生御承知のとおり、我我としての悩みも、営林署にいたしましてもそれから職員にいたしましても、仕事とそれから営林署なり職員の賦存状況というものとの間にずれがあるという点の調整というものが非常に悩みなわけでございます。 一方、先生からも御指摘ありましたように、職員の方々はそこで生まれ、そこで育ってきたということもございますし、それから一方では国家公務員という国一本での雇用形態というはざまでの調整というものをどうするかということが、正直言いまして我々非常に悩んでいる問題でございますけれども、職員の配置転換につきましては、要員配置の実態から見まして、どうしても避けて通れない道というふうに考えておるわけでございます。しかし、その実施に当たりましては、あくまでも労働組合なりそれから関係の職員の方々の理解と協力というものを十分得て対処しますように心がけてまいりたいというふうに考えております。
○田中(恒)委員 関係者や関係機関の理解と協力の中で処理をしたいということでありますが、一般論的に見て私が今申し上げたような、特にこの国有林の、山奥の国有林で仕事をしておる、私などもちょいちょい行ってみますが、山を切っておる方々はほとんどその地域で採用されておる。しかもそこしか仕事がないという状況になっておる。年齢的に非常に高齢傾向を強めておりますが、そういう方々に、これから三十キロも四十キロもあるところへ一家を組んで行きなさいといったってなかなか大変だ。そうすると、実質的にそれは全部強制退職ということにつながるんじゃないか。こういう問題が各所に出てきて、これが、労使間の話し合いの理解と協力と言われるんだが、そういうものがなかなかできにくい要因になっていくような心配が私には非常にあるわけです。だから私は現地の実態をよく、個別ケースによってさまざまでありましょうけれども、その辺こそよく精査をされて、労働組合などと事前の協議が行われるのでありましょうが、十分にこの点は配慮をしていただく必要があるということを特に強く申し上げておきたいと思うわけであります。 今も長官お話しになりましたが、関係者並びに特に労組、労働組合ですね、これは雇用ということについては一番の課題でありますから、恐らく私は、国鉄に続いて山に働く林野庁の組合、幾つかあるようですが、この方々がこれからこの計画に基づいて最大の問題点になろうと思うのです。そういう意味七十分に理解と協力を得たいというお気持ちはよくわかるわけですが、理解と協力という言葉だけでもいけないので、理解と協力を得るためにはよっぽど双方が納得をしていくということが必要だと私は思うのです。私の理解では、以前は林野庁の当局の答弁は、理解と納得の上で処理をします、こう言っておったのです。それがどうも営林署の統廃合問題が起きて以降の表現が、理解と協力を得て進める、こういうふうに微妙に表現の仕方も変わっておるのです。これは正直に言って気になるところであったわけでありますが、私は、よく納得をした上でないと協力できないと思うのですよ。ですからひとつ、そういうつもりで労働組合と十分事前によく話し合って、よく理解をし合って納得をして進めていくように、そのことを重ね重ねも念を押しておきたいと思うわけでありますが、この点についても重ねて長官の御見解を賜りたいと思います。
○田中(宏尚)政府委員 こういう非常に難しい問題でございますので、納得が得られればそれにこしたことはございませんので、納得を得られるよう理解と協力を十分求めてまいりたいと思っております。
○田中(恒)委員 林野庁の職員の平均年齢、資料をいただきますと四十八・八歳、こういうことでありまして、それがだんだん高齢化をしております。それから退職者が最近の傾向を見てみると、大体九・一人に対して一人の割合でしか補充がされていない、こういうことでありますが、この計画に基づくとさらにこれが拡大をしていく。こういうことになっていくと、せっかく二万人の体制でやれる、こうおっしゃったわけでありますが、実際問題として林野庁に働く人も高齢者、それから請負をふやしていくということのようですが、この請負の集団組織というものもさらにこれ以上に高齢化をしておる、こういう状況でありまして、山は荒れこそすれ山が生き生きしていくという状況になるのかどうか私は大変心配をいたしております。こういう点について新規補充の問題を含めてお考えをお聞きしておきたいと思います。
○田中(宏尚)政府委員 今後要員調整というものが進んでまいりますと、要員が縮減し、それから年齢構成も先生御指摘のとおり高齢化していくということは相当程度事実かと思っております。ただ、今後仕事のやり方も先ほどお話ししましたように今回見直しましたので、一般の定員内職員の業務、これにつきましては、例えば電算機の導入でございますとかいろいろ仕事を本局へ集中化するというような事務処理の効率化を図ってまいりたいと思っておりますし、それから定員外の職員につきましても、直用事業の特化でございますとか請負化の推進というようなことで仕事の中身、やり方そのものをいろいろ見直してまいりますので、将来の年齢構成でも円滑に対応はできるのじゃないかというふうに考えておるわけでございます。 それから一方新規採用につきましては、定員内につきましては従来からも抑制してきておりますけれども、従来以上に厳正な抑制措置をとりたいと思っておりますし、それから定員外の職員につきましては、当分の間は新規採用を原則として停止したいという決意で臨んでいるわけでございます。ただ、国有林というものは永遠性のある仕事でございますので、今後要員管理の適正な運営というものを図っていく必要がございますので、要員調整の進展の度合いというものも見きわめながら、一定時点だった後での新規採用というものにつきましてはその時点で再検討する時期があろうかというふうに考えておるわけでございます。
○田中(恒)委員 私はあと漁業の質問も少ししたいので、最後に、今いろいろ二、三問題を経営改善計画に絡んで申し上げましたが、基本的には林業労働力確保の問題が非常に深刻な状態になっておるというところにあると思うのです。林野庁からいただいた資料を見ましても、昭和五十七年度十八万人の労働力が六十一年度十四万人、五年間でマイナス四万人、二〇%減っておるわけです。五十歳以上が五十五年で四七%、六十牛」で五九%、こういう形で急速に高齢化と労働力の減少が続いておるわけです。これはいろいろ言っても、こういう状態ではなかなか山に活力を与えるということが出てこない。私は、いろいろ言っても人だと思うのです。国だってやはり人口の多いところは勢いづいておるわけであります。今、森林地帯、山地帯は、農山村といいますが私は山村ほど厳しいところはないと思うのです。これは木材の価格が長い間低迷をしてどうにもならぬという状態になっておるというようなことが大きな背景でありましょうけれども、具体的には人がいなくなってきておる、ともかく空っぽになっていく、こういう状態なんです。 そこで思い切って林業労働力の確保対策について少し力を入れて、いろいろやられておることもある程度承知をしておるわけでありますが、思い切って基本的な労働力確保対策というものについて林野庁が相当焦点を置いて取り組んでいただくし、農林省全体がそうでありますし、政府全体が過疎過密という異常な日本経済の成長の過程で出てきた陰の部分に焦点を示していくという対策をとらないと、私は、なかなかこの改善計画などが描かれておるようなことで済むわけではない、こう思うのです。むしろ営林署をできるだけ置いて、そこへ人が新しい分野にどんどん動くようなそういう予算措置がなされて、そこで活力が出てくるのだと思うのですが、それが逆の方向に進んでいるように思えてなりません。そういう意味で、重ねて林業労働力確保について、林野庁というか農林水産省としてどういう基本的な考え方で臨むのか、腰を入れてやってもらいたいと思っておるわけですが、最後にまとめとして御質問しておきたいと思います。
○田中(宏尚)政府委員 林業労働力の確保というものが林政上はもちろんのこと、その地域社会経済政策としましても緊要であるという認識に立っておるわけでございます。このために林野庁プロパーといたしましても、先生からもお話がありましたようにいろいろと労働力対策という個々のものをやっておるわけでございますけれども、労働力を山村にとどまらせるためには、そういう個々の対策以上に山村そのものが魅力ある生活のしやすい場所という全体の環境なり基盤というものが充実しなければ、いろいろな研修でございますとか技能講習でございますとか、こういうことをやっても限度があるわけでございます。 そういう中で林野といたしましては、林業の生産基盤の整備でございますとか間伐対策、林業構造の改善ということでとにかく林業を振興したい、林業を振興して林業サイドからも山村に光を当てたいということでいろいろ基盤なり環境の整備に努力しておりますし、特に国有林というものが山村では集中的に所在しておりますので、国有林の活性化ということもこいねがいまして、例えば先般御審議いただきました今年度の補正予算におきましては、従来は国有林内の治山でございますとか造林、林道という予算につきまして補正では手当てしていなかったのでございますけれども、こういう事態でございますので、今回初めて国有林内の公共事業につきましても補正予算をつけるという手だてもいたしましてできるだけ山村に仕事がいくということに努めたわけでございます。これからもそういう方向で最大の努力を傾注してまいりたいと思っております。
○田中(恒)委員 いろいろ経営改善計画につきましては新しい試みのようなものも提示されておりますし、別途にいろいろな角度から御検討させていただく機会を得たいと思っております。 きょうは漁業の問題で、もう少し時間がありますので引き続いてそちらの方に質問を変えたいと思います。水産庁長官がいらっしゃらないようでありますので、かわりに次長さんでしょうか政務次官さんですか、お願いをいたしたいと思います。 これは農林水産業全体がそうでありますけれども、漁業問題も同じでありまして、捕鯨問題で長官が外国との交渉に行かれていらっしゃるようでありますが、ともかくこの二、三年来、北洋、日ソ、日韓あるいはオーストラリア、どこの海へ行っても魚がとれておったという時代がなかなかそういうわけにはいかなくなってきたというのが現実の姿だと思うのです。ですから、日本の漁業というものをどこに焦点を置いてどういう基本的な計画で進めていくかということをはっきりしなければいけないのが今の事態だと私は思うのです。しかし、どうもこれまでの権益というかそういうものを守ることに精いっぱいという状況で、なかなかそういう方向づけがなされているようには思えないわけでありますが、国際化の中でこれまでの権益がなかなか守り切れないという状況で一歩一歩後退をしておる、それがまた減船なり漁場の喪失なりといったことで関係業界に対して先行き不安をますます募らせておるという状況であります。その状態を乗り切っていくために、これからの日本の漁業というのは、こういう道筋でやれば一千万トンの漁獲高を持つ日本の漁業生産というものは乗り切れる、こういったものを早く水産庁が明示をして、関係業界がその線に沿って一本になって進めるような対策が今こそ必要だと思うわけであります。そういう意味では改めてこの段階で日本の漁業というものの将来図、今日のこのような国際化時代の中で、漁獲についてはこういう方向で進めていくべきであるという方針がございますればお示しをいただきたいし、そういう方針を今関係業界や関係者の知恵を結集してつくり上げる必要があると思うのでありますが、その辺について、これは政務次官でございましょうか、まずお答えをいただきたいと思います。
○衛藤政府委員 田中委員に、お答えをいたします。 委員御指摘の今後の漁業の基本的方向を指し示すようにということでありますが、御案内のとおり、我が国漁業は二百海里体制の定着に伴う国際規制の一層の強化、さらには消費支出の停滞に伴う魚価の伸び悩み等によりまして依然として厳しい状況に置かれておるのであります。このような状況に対処しまして、漁業の維持発展を図るために、第一は我が国の二百海里水域の開発を図らなければならない、第二は漁業の再編整備の推進でありますし、第三点は漁業経営の合理化をしなければならない、また第四点に消費者ニーズに適合した水産物の供給に重点を置いて各般の水産施策を展開しなければならない、このように考えているところであります。 また、長期的な観点に立ちまして、委員御指摘のとおり、水産業の将来を展望しながら、我が国周辺水域の漁業振興のあり方、漁業生産構造の再編整備のあり方を初めとしました水産施策の基本方向を明確にするために、現在水産庁におきましては、幅広い分野からの学識経験者から成る漁業問題研究会を開催して鋭意検討を進めているところであります。この漁業問題研究会でございますが、当面の問題につきましては本年十一月ごろをめどに中間的な取りまとめを行いたいと思っております。次の三点につきまして当面取りまとめてまいりたいと思っておりまして、これを来年度の予算に反映するようにと考えております。第一点は、我が国二百海里水域内の漁業振興及び漁業の再編整備のあり方、第二点は、水産物需給、流通、加工等の対策のあり方、第三点は、漁協の機能強化、この三点であります。 なお、委員御指摘のございました長期的な展望に立ちまして、この漁業問題研究会では主たる検討項目といたしまして七項目を挙げております。第一項目は遠洋漁業のあり方、第二項目は沿岸、沖合漁業及び内水面漁業の振興策の展開方向、第三項目は中小の漁業経営の再編整備のあり方、第四項目は漁協の機能を強化すること、第五項目は水産物需給、流通、加工等の対策のあり方、第六項目は活力のある漁村の形成その他等になってございます。これは長期的な展望に立ちまするところの主な検討項目でありますが、当面のスケジュールは先ほど申し上げました三項目でありまして、本年十一月ごろをめどにいたしまして取りまとめをいたしまして、できる限り六十三年度予算に反映させるようにいたしてまいりたい、このように考えております。
○田中(恒)委員 いずれも重要な問題を御指摘になりましたし、研究会でそういう基本的な方向づけを設定されつつあるようでありますが、ぜひ十分な議論を経て、その結論が——日本の漁業界、ともすれば魚種ごとにさまざまな形で、ある面では農業などよりも非常に細分化されておるわけでありまして、全体の漁業家の意識統一ということになっていくと非常に難しい場面が多かろうと思いますが、私は、やはりまとめてやらないとこれは非常に大変だと思うのです。一つ一つの問題についていろいろ意見もあるわけですが、時間がありませんから少し焦点を絞って、二百海里海域の設定ですね。 この二百海里海域の設定というのはどういう状況になっているのでしょうか。例えば日本海という海は、ある面では非常に国際水域の様相を呈して、ソビエトあり、韓国あり、北朝鮮あり、日本あり、あるいは中国だって関係しておる。そういうところで二百海里の設定というものが、技術的にもあるいはこれまでのいろいろなしきたりや、歴史的にも難しい問題が非常にあるわけであります。最近漁業界なども、日本の領海設定としてこの二百海里設定というものを宣言していこう、こういう空気も盛り上がっておるようでありますが、政府としてこの二百海里設定の現状はどういう状態になっておるのか。特に、今問題になっておる日韓の漁業交渉というものが、我が国の国内でも地域的にさまざま意見があるようでありますけれども、日韓の間でなかなか話が詰められない。この間も交渉があったようでありますが、この日韓交渉の現状と今課題になっておる点、こういう点の報告も兼ねて、二百海里をめぐる今日の内外の状態、課題について御答弁をいただきたいと思うわけであります。
○木村政府委員 ただいま先生が御指摘になりました二百海里問題でございますが、実は、昭和五十二年を境といたしまして米国、ソ連等そういう先進国がその二百海里の設定を行ったわけでございます。それに対しまして、日本も同じ土俵で諸外国といろいろ交渉するということで、当面対ソ連を対象にいたしまして我が国は二百海里というものを設定したわけでございます。その際、二百海里を設定しておりません韓国とか中国に対しましては適用を除外しておるわけでございます。 韓国との二百海里問題につきましては、今お話しございましたように二百海里漁業水域の設定の適用というものは世界の漁業秩序の流れに沿ったものでございまして、根本的な問題解決というものにはやはり二百海里設定というのは有効な方法の一つであろうというふうに実は考えておる次第でございます。しかし、今ございました対韓国との問題につきましては、御存じのように昭和四十年の日韓漁業協定締結以降、実は比較的安定した関係が確立されてきたことも事実でございます。このような両国の漁業関係から判断いたしまして、今現在問題になっております日韓の漁業問題につきましては、やはり話し合いによって解決せざるを得ないだろうという考えを持っておるわけでございます。 しかし、韓国との間におきまして昨年七月以降種々協議を重ねておるわけでございますが、この中におきまして我が国は、一つは最近の情勢に、即応した漁業の実態というのがございますが、実態に即した操業条件の設定とその定期的な見直しの仕組みの制度化というものが一点でございます。もう一点は、沿岸国の取り締まり権を確立しなければいけないというその二つを提案してまいったわけでございますが、これに対しまして韓国側としては、現行の協定の枠組みの中で問題の実体的解決を図るべきだという立場を非常に強くとっておるわけでございます。このように、両国の問題解決のアプローチというものは大きく相違があるわけでございまして、その解決には非常に困難が予想されておるわけでございます。 一方、本年十月末に北海道、済州島沖の自主規制措置の期限が迫っているということもございまして、やはり今申し上げた二点の基本的な問題にあわせまして、一つは北海道、済州島沖自主規制措置の取り扱い、二点目は西日本におきます国内規制の遵守、三点目は我が国周辺水域における取り締まりの強化など、当面する問題につきまして具体的な協議を行っているところでございます。協議の中におきまして日本側は、韓国トロール船は一九九〇年代の一定期間までにオッタートロール禁止ライン内から撤退すべきであるということ、二点目におきましては、西日本におきます国内規制については、日韓漁業協定締結以降設定されたものであっても国内規制は遵守すべきであるということでございます。それから三点目につきましては、我が国周辺水域におきます取り締まりについて共同取り締まりのような方法を導入すべきことを強く主張しておるわけでございます。 これに対しまして韓国側は、韓国沿岸海域でのそれぞれに見返り措置を強く要求しているのが現状でございます。それぞれの提案について、真剣な検討を通じて一部には近づいている点もございますが、両者の間にはまだ大きな開きがあるというのが現状でございます。この問題を放置できないという点については両国間の認識というのは大きな相違はないと考えておりますが、当面の問題については、今後十月末までの問題解決を目指しまして全力を挙げて取り組んでまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○田中(恒)委員 状況は大まかにわかりました。交渉事でありますから、こちらの主張と向こうの主張とぶつかり合っているところもあるし合意しているところもあるようであります。私どもが聞くところによりますと、なかなか簡単ではないということでありますが、それにしてもこの二百海里という海域、漁場が明確にならないと、日本の漁業をどうしていくかといっても、魚をとる場所があっちに行ったりこっちに行ったりではどうにもならぬわけでありますから、基本的には二百海里の海域というものを国際間で、日本の周辺の関係国の間で早く合意をしていくという状況をつくっていただきたい。ソビエトとの関係はほぼできておるようでありますが、一番近い韓国がいまだそういう状況でありますから、十分にこの交渉を我々見守りながら、日本の主張を実現をしていくために頑張っていただきたいと思います。 そこで、時間が余りなくなりましたので、あと二つだけ一括して御質問しておきます。一つは、どういったって沿岸の漁業というものが非常に重要でありますが、この沿岸漁業の問題で質問点だけ簡単に申し上げます。 栽培漁業というものが一つの柱として投げかけられておるわけですね。相当長い間たちました。この栽培漁業の成果というか効果がもうぼつぼつ示される時期に来たと思うのです。つまり試験場段階から海面で、漁業者がこれによってこれからの日本の漁業の一つの新しい進む道として自信を持つような状況になり得ておるのかどうか、この点の見通しをお示しいただきたい。私どもが承知をしておる範囲では、例えばクルマエビであるとかタイであるとかハマチであるとか、こういうものは試験場段階では成功もしておりますが、放流をしてどこへ流れていくかわからぬような魚が、正確に漁業収穫として国民のたんぱく質供給源に十分なり得る状況になっておるのかどうかという面、あるいはホタテガイのようなものは北海道の方では相当成功して、これは大体やれるという状況にほぼ定着をしておると聞いておるわけです。種類によってさまざまであろうかと思いますが、この養殖漁業というものを、今日段階でこの線でいけば沿岸漁業の中心的な部門としてやれるのだという見通しはもう立ってきたかどうか、この点が一つ。 それから沿岸漁業のいま一つの重要な課題は、何といったって漁場の環境整備であります。漁場の環境というものが、いわゆる日本の沿岸地帯の立地工業化に伴って汚染をされたというところから非常にやかましい事態がありまして、ぼつぼつよくなりつつあるということでありますが、しかし相変わらず私などが住んでおります瀬戸内海沿岸地域、あるいは九州と面しております豊後水道水域の付近は毎年のように赤潮が発生しております。赤潮が入ってくるとハマチはほとんど全滅、ことしももう既に御承知のように二十億とか三十億とか言われておりますが、流れてきたところの地域は全滅であります。これは毎年毎年私も何遍かこれの対策、原因究明を言い続けてきたのでありますが、なかなか絶えません。そういう意味で、改めてこの漁場環境の整備ということについて、将来赤潮というものをなくするための具体的な条件ができつつあるのかどうか、こういう二つの点を、非常に大まかではありますけれども沿岸漁業をめぐる重要な問題として御指摘を申し上げて、政府の御答弁をいただいて終わりたいと思います。
○木村政府委員 ただいま先生御指摘になりましたように、これからの我が国周辺海域におきます漁業振興というのは非常に大きな大事な柱でございます。その中に、つくり育てる漁業の種づくりということで栽培漁業が位置づけられておるわけでございますが、この栽培漁業につきましては、今ございましたように三段階に分けて考えたらよいのではないか。一つは、要するに国営の栽培漁業センターというのが全国に十四カ所ございます。これは魚種によりますが、いわゆる種苗の大量生産技術を確立していこうということに主眼があるわけでございまして、御存じのようにマダイとかクルマエビ、こういうものはそこから大量生産ということで次の段階に移っておるわけでございまして、その次の段階と申しますのは県営の栽培センターがございます。ここでいろいろと放流技術の開発なりやっておるわけでございまして、またそのもう一つ先にございます公益法人とか漁業協同組合の事業ということになっておりまして、昔からやられております中にはサケ、マスとかホタテ、そういうものがあるわけでございます。最近におきましては、先ほど申しましたマダイとかクルマエビ、ガザミとかいろいろございますが、そういうものの推進が非常に図られておるわけでございます。 それからもう一つは、各県なり各漁協がやられております事業は、その地域に適した、その地域での開発すべき栽培漁業ということでヒラメとかいろいろな種類がございますが、そういうものが図られておるということで、この点につきましては、非常に重要な事業でございますので、農林水産省といたしましても今後とも推進のために努力してまいりたいと考えております。 それからもう一点でございますが、赤潮の問題も含めまして漁場環境の整備が必要であるという御指摘でございますが、私どももそのように考えております。非常に大事な問題は、そのもとになります漁場環境の保全であるということで、水産庁といたしましては、従来から赤潮発生とその漁業被害の防止ということを目的といたしまして、赤潮防止対策の総合的な実施を図っておるわけでございます。また、原因になります漁場環境の保全のための諸事業というものがありまして、これは細かく申し上げればいろいろございますが、一つは赤潮発生の問題についての調査研究が非常に大事でございます。発生機構の解明。それからもう一つは被害防除のための技術開発。それからもう一つは漁場環境問題としまして、ヘドロの堆積とかそういうようなものが発生しやすい漁場のしゅんせつとか作澪、覆土、こういうようなものを実施しておるわけでございまして、やはりそういう点が非常に大事でございます。それからもう一つは、赤潮が発生した場合のいろいろな監視といいますか、観測、調査というものが大事でございまして、これもやはり被害の拡大を防止するということでございまして、このような事業は今後とも総合的に推進してまいりたいと考えておる次第でございます。
○田中(恒)委員 ちょっと納得がいかぬけれども、時間が来ましたので終わります。
○玉沢委員長 野坂浩賢君。
○野坂委員 今同僚議員から日本林業の将来像、あるいは日本漁業の将来像について見解をただされたわけであります。特に林家、漁家それぞれの経営の安定をいかにすべきかということが論点の中心になっておったわけでありますが、農業をめぐる情勢もそれ以上なものがあるということは御案内のとおりであります。したがって、きょうは政務次官がおいででありますから基本的な問題から入っていきたいと思うのです。 昭和五十五年、自給力の向上の決議をしました。五十九年にも韓国の米の輸入問題をめぐって国会で決議をされたということを踏まえまして、これから自給率の向上を図っていかなきゃならぬだろうと思うのですが、閣議で決まった長期の見通しについては、昭和六十五年に自給率はたしか三二%ということが言われておるわけです。諸外国を眺めてみると、カナダを初めとしてイギリス等でも一一一%、先進国で一番自給率の少ないのは西ドイツの九五、こういうことになっておるわけですね。ひとり我が国だけは三二%というおくれがある。これについての考え方。それから、政府としては将来穀物の自給率の向上はどの程度まで引き上げたいとお考えになっておるか、まず聞いておきたい。
○甕政府委員 ただいま先生からお話ございましたように、我が国の穀物の自給率という観点で見ますと、三二%程度になっておるわけでございます。 このように穀物の自給率が低いと指摘されますのは、御案内のところでございますけれども、国土資源に制約のある我が国といたしましては、このところ需要の伸びております畜産物の生産に必要とする飼料穀物の大部分を輸入に依存せざるを得ないという事情がございまして、ある程度やむを得ない状況であると考えられるわけでございます。しかしながら、食糧が国民生活にとって最も基礎的な物資でございまして、その安定供給を図っていくことは農政の基本的役割というふうに私どもも心得ておるわけでございます。このため、国民の納得し得る価格での食糧の安定供給に努めるということを基本にいたしまして、こういった国土条件の制約はございますけれども、可能な限り生産性を高めまして、食糧の供給力の確保を図るということに努めておるところでございます。 これからのお話もございましたけれども、飼料穀物等につきましては、やはり国土条件の制約等によりまして輸入に依存するということかと思いますけれども、米等、現に国内で自給する体制の確立しているものにつきましては、需給の均衡に努めながら国内向給を図るということを基本に進めてまいるつもりでございます。
○野坂委員 漁業等は研究会をつくって十一月ごろまでにめどをつけて結論を出したいということですが、農業は、ここに示されておりますように、農政審議会が「二十一世紀へ向けての農政の基本方向」というものを出しておりますね。政府としては、これを参考にしてこれからの農政というものを進めるのか、大体このとおりで進めたいと考えておるのか、伺いたい。
○甕政府委員 昨年十一月でございますが、農政審議会から「二十一世紀へ向けての農政の基本方向」という報告をちょうだいいたしまして、その指し示すとこうは、生産性の向上を図りながら国民の納得し得る価格での農産物の安定供給に努めること、そのためにいろいろな施策を整合させて展開していくこと、こういう御提言でございますので、その線に沿いまして、私ども今後の農政展開を図ってまいりたいと考えております。
○野坂委員 納得し得る価格というのはよく理解できませんが、例えば物を安くすればいい。ことしの三月には肉も下がった。それからたしか乳も五・五%、乳脂率が三・二が三・五に引き上げられて、実質的には八・五%程度下げた。麦も四・九%下げました。米も五・九五%下げた。葉たばこも五・四七%下げた。納得し得る価格というのはどこに基準を置いておるのか。生産者の経営の安定、農業所得の向上という意味からすれば、農業をめぐる情勢は極めて厳しいと大臣以下皆さんがおっしゃっておる。この辺、どのようなところに安定帯というものを考えているのか、これ以上は限界なのか、お伺いをしたい。
○甕政府委員 ただいまお話のございましたように、昨年の報告を受けまして、ことしに入りましていろいろな農産物についての行政価格の決定を行っております。これは御案内のとおり、それぞれの作目によりまして、その生産、流通、需給等の状況にふさわしいそれぞれの価格安定制度が設けられているところでございます。したがいまして、それぞれの価格決定に当たりましては、現に行われております生産性の向上の成果を織り込む、また、それぞれの品目によって考え方は異なりますけれども、農家の経営、再生産の確保、所得、そういった点につきましても十分配慮をいたしまして、全体としての価格決定を行っておるところでございます。 今後そういった価格政策の展開と並行いたしまして、農業の体質強化、農家経営の安定といった観点から、構造政策をより一層強力に推進する必要があるということで、先般来基盤整備の強化でございますとか担い手の確保対策等についても、補正予算等について施策を打ち出すと同時に、来年度の予算要求の中におきましても、そういった点に重点を置いて今後その実現に努めてまいりたいと考えております。
○野坂委員 官房長、あなたからお話があったように、この二十一世紀に向けての基本方向で特徴的なのは、おっしゃったように価格政策をやめて構造政策を進める、それによって生産性を上げてコストダウンを図る、こういうことになっておりますね。そういうことですね。ちょっとイエスと言ってもらえますか。
○甕政府委員 適切な価格政策を講じながら構造政策を強力に進める、大体おっしゃるような趣旨かと存じております。
○野坂委員 先ほどの御答弁は、農家の体質を強化する、それによって農家経営の安定を図る、そのためには構造政策を進めるんだ、こういうお話であります。その基本というのは構造政策にあるということですね。構造政策をやって条件を整備する、それによって生産性が上がる、だからコストのダウンを図る、こういうのがあなたの基本的な考え方ということでお示しになった。それでは、価格政策が先行するのではなしに農家経営の安定と体質を強化するという意味であるならば、まず構造政策を進めながら条件を整備して、それによって価格というものは考えていかなければならぬということが理論的には私は当然だと思いますね。そうですね、政務次官。 ところが、第三次土地改良長期計画の実績、このあなた方の方から示されたのを見ますと、五十八年から十カ年計画でやっておる、現在五年間でちょうど半分に来た。半分に来た中で随分と予算をとったというお話が今ありましたが、金の面では二八・六%の進捗率ですね、今。半分来ておるが、二八・六であります。しかし、その金はともかくとして、問題は、目標の面積がどのようになっておるかということが一番大きな論点でなければならない、そう思うのです、それについては、今、農地整備は二二・八%、二三%ですよ。五年間来て二三%ということになれば、一般論として条件整備ができたかどうかということに。なると、条件整備は遅々として進んでいないということが一つ。したがって、納得し得る消費者のニーズに合わせて価格をおろす、適正な価格と言っていますけれども、価格が先行して条件整備は後追いの状況だ、まさに体質の弱化と農家経営の不安定を現予算と実績というものは示しておる、こういうふうに考えざるを得ないのでありますが、政務次官としてはどうお考えですか。
○衛藤政府委員 野坂委員にお答えをいたします。 ただいま委員御指摘のことにつきましては、確かに掲げた目標に対しまして構造改善事業等の生産基盤整備の進捗率が落ちておるわけでございますが、この点につきましては、御案内のとおり、今次のいわゆる財政再建を初めとする政府の予算の一つのシーリングの関連等もございまして、遅遅として進んでないということが大きな原因である、このように考えておるわけでございます。 当初、農林省といたしましては、当然この事業計画につきましては、一定の計画を立てるにつきましては、その裏打ちを考えながら計画をいたしました目いっぱいの計画であったと思うのでありますが、残念でありますが進捗率が落ちておるということでありまして、この点については残念に思っておるところでございます。
○野坂委員 そうしますと、今後の問題は、進捗率の上昇のために全力を挙げるということを最後に言ってもらわなければいけませんが、ただ、今の農家の経営の状況は、農政のあり方によって不安定な要素がたくさんある。したがって、政府が言っておる、五〇%以上の補助率というものはもっと低めていかなければならぬ、五〇%以上のものは五〇%に落としてきた、こういう経緯があるわけですが、最近、十アール当たりのこの基盤整備の補助率、これらの問題についても、総事業費が高くなってきたために必然的に農家負担というものが上昇してきたという嫌いがあるわけですね。 きょうは五十嵐君がおりませんが、北海道等では大体十町歩ぐらいなところがある。そうすると、十プールが二十五万から三十五万、十町あれば三千五百万円の基盤整備をしてもらってもそれだけの負担に耐えないし、返済能力が非常に難しくなってきたというのが、北海道に限らないでどの地域にもあらわれ始めたというのが実態であります。したがって、これらの負担能力というものも考えて補助率というものをアップしていかなければ、本当の意味の体質の強化、農家経営の安定というものはできないじゃないだろうかということを歩きながら考え、見ながら、じんとくるものを感じながら、そのような措置を農業の進展のためにやらざるを得ないのではないか、大胆な発想でやらなければならぬ、こういうふうに思いますが、いかがですか。
○鴻巣政府委員 現地をごらんになって、そういうお話があるのは私どもよく伺っておるところでございます。 そこで、私たちよく調べてみますと、今圃場整備で全国平均で十アール当たり大体百万円ぐらいになっておりまして、私が昔、農地局と言われたときにいたときに比べるとはるかにやはり上昇しています。これは一つは物価上昇もありますし、整備水準が上がったこともございますが、大変私も気にいたしております。 そこで、主として二つか三つ申し上げますと、一つは今までのものと、それからもう一つはこれからのものと分けますと、これからのものはやはり整備水準、つまり道路を舗装する、それも主要幹線とか末端の支線を舗装するかしないか、それから排水路、用水路も舗装するかしないかで大変事業費も違います。舗装を全部やる場合と、舗装をほとんどしないで砂利のようなものとか上水路にする場合とを組み合わせますと、最低の場合と最高の場合で一対二分の一ぐらいの事業費になるものですから、六十三年度からの新規の地区では、特にかんがい排水とか圃場整備では地元の土地改良区なり農家に、こういう圃場整備をすれば、この程度の水準であればこのくらいの事業費、もっと簡単にすればこのくらいの事業費、そして農家負担はこのくらいというふうに事業費なり農家負担を示して、どこを選択するかということを地元で自主的に選択できるようにして、簡易なものは簡易なものをとるというような形でいきたいという考えで、これは七月十日付で、私ども、県に指導いたしたところでございます。 それからもう一つは、今までの既往のものですが、いろいろな意味で経済事情も変化をいたしまして負担が高くなっているというので、そういうものについては六十三年度予算要求の中で、実際に公庫資金を償還する時期にかなり負担が高いものにつきましては、系統資金なりあるいは地方銀行等の金に借りかえて延べ払いをする、そして後で土地改良区がその延べ払いをする部分については農家から徴収いたしますけれども、その場合に農家の負担を緩和するために国と県で利子補給をするという案を今大蔵省に持ち出しております。これがなかなか、ほかに波及するおそれがあるものですから大蔵省大変渋いのですが、六十三年度予算要求の中で何とか実現に努力をいたしたいと考えているところでございます。 最後に、先生のお話のように、こういう時代だからむしろ補助率をアップしたらどうかというお話でございますが、私たちもいろいろ考えましたけれども、やはりこういう金のないときで、今まではむしろここ数年間補助率をカットしながらでも事業費を伸ばす、事業費を確保するという方に私ども努力を集中いたしておりましたので、お話のように補助率を上げますと逆に事業費を縮めざるを得ない、したい事業も削減せざるを得ないという非常にきつい目に遭うので、これはまた大変問題があって私どももなかなか踏み切りがたいと思っているところでございます。
○野坂委員 一案だと思います。提案をされて御答弁いただきましたことについては一案だと思うのですが、例えば構造改善局長、田んぼを自動車が走れるような農道をつくりますね、基幹農道をつくる。それで枝線がありますね。枝線の場合は別として、その道路というものは全部農家が国に寄附するわけですね。言うなればただで出すわけです。最近起こっておる土地値上がり現象等から見ましても、昔あった青線と赤線というのがありますね。こういうところについてはみんな大蔵省は普通財産として管理して、もう行政財産としての能力を失って、売るときには時価で売る、こういう格好で、このごろ宅地の中にもたくさんありますね、赤線、青線が。だから、言うなれば無料で国が財産をもらって、そして高く売っておるというのが現実ですからね。それならば、その基幹の農道等については国が管理をするわけですから国が舗装する、そのような方策で若干でも農家負担というものの軽減の資にしたい、こういうふうに考えるわけですけれども、新たな発想として御検討いただけますか。
○鴻巣政府委員 今でも圃場整備でやりまして、幹線道路が一般の交通の用に供される場合ですと、これを町村が買収をいたしまして町村道として管理をしていくということもございます。それから、そうでなくて、一般の道路としてみんなが余り使わないというような場合は土地改良区の管理のままでいくという場合もございます。これはその地域の、あるいはそれぞれの道路の性格なり場所によっても違いますが、前者のように、みんなが共同減歩で捻出をした土地が町道として使われている、その場合は買収されるという形になっておりまして、その買収されることによっていわば事業費の地元負担を軽減することに役立っているという事例はございます。 ただ、これは余り大きな声で言いますと、それなら補助率をなお切ったらいいじゃないかという話になるので、これは余り御推薦するタイプではないのじゃないかと思うのですが、実態的にはかなりございます。そういうことを少し、あるいはもっとたくさんやったらどうかというのが今の御提案だと私は思いますが、今言いましたように、そんなことができるので、それで結局地元負担が軽くなっているのならもうちょっと補助率を切って事業量を伸ばせなんというマイナスの議論も出かねないので、その辺も含めて慎重に検討させていただきたいと思います。
○野坂委員 検討するということですが、例えばたくさん人が通りますから町道に編入するという場合は、町が買うということは難しいと思いますね、財政というものの状況から考えてみて。そうしますと、寄附行為ですから、すべて補助金を払った後で寄附をして町道とし、管理を町にしてもらうという格好になりますからそれでは難しいので、やはり基幹道路として相当の供用の実績があるものについては、つくるときに舗装は国にやっていただく、いろいろ意見はあろうと思いますが、十分御検討いただきたいということが一点。 減反問題についてこれからお尋ねしますが、六十万ヘクタールが七十七万ヘクタールになりましたね。これは限度ぎりぎりだというふうに農林大臣も常にお話しになっておる。ことしの作況指数を見ますと、今一〇三ということになっておるようですね、その後どう変わっているかわかりませんが、一ポイントということになると十万トンですから、三十万トン予定よりも上がることになる可能性が強まるであろうと思うのですね。それについては、将来減反の面積というものを引き上げることはあるまいという農林水産大臣の言を私は信じておりますが、その点はどうなのかということが一点。 これ以上ということになれば、抜本的な対策を考えなければならないということを常に口にされた。されば、抜本的な対策というものをお考えになっておると思いますので、その対策とはどういうものなのかということをお聞きしたい。御答弁をちょうだいしたいと思います。
○浜口政府委員 ただいま先生お話しの転作目標面積でございますが、大臣もお答えを申してまいりましたけれども、この面積につきましては、米の計画的な生産の確保と稲以外の作物による水田の活用等を図る観点から、関係団体の御意見もお聞きをいたしまして、水田農業確立対策の対策前期三年間を通ずる米の需給状況に応じたものといたしまして、六十万ヘクタールから七十七万ヘクタールとしたところでございます。また、転作等の目標面積につきましては、対策を的確かつ着実に実施する観点からはこれを極力固定することが重要であるというふうに私ども行政部局としては考えておるところでございます。ただ、来年度以降の転作目標の面積につきましては、本年産の水稲の作柄あるいは在庫の数量、さらに需要の動向等に応じまして、ゆとりある米管理の確保と三度の過剰の発生防止の両面に配慮しながら関係団体の意見も聞いて検討してまいりたいというふうに考えるわけでございます。 ただいま先生お話しのように、農林水産省といたしまして統計情報部から八月十五日現在の作況を先般公表させていただいたわけでございますが、この六十二年産米の作柄につきましては、あくまでも今申し上げましたように八月十五日現在のもので、最終的に確定したものではございません。今後引き続き作柄の推移を注視していく必要があると考えておりまして、先生お尋ねの私どもの基本的な考え方は今申し上げましたとおりでございます。したがいまして、今後九月十五日、さらにまた十月十五日という作況を十分見きわめながら、現在の転作面積、来年どういうふうにしていくのかという点につきまして検討をさせていただきたいということでございます。
○野坂委員 非常にしなやかに御答弁がございました。非常に弾力的に、非常に総括的なお話でなるほどなと思うのですが、具体的に私が聞きたいのは、平年作の場合にそういう七十七万ヘクタールをやっていく、眺めておる。九月、十月になって作況指数が一〇三なり一〇五というものができた場合は、在庫の状況なり需要の動静等をはかって検討してみたいということですが、私は端的に言って、今の七十七万ヘクタールの減反はこれが限度であるというふうに確認しております。それでよろしゅうございますか、政務次官からお答えいただきます。
○衛藤政府委員 お答え申し上げます。 既に大臣からその向きについての御発言があったという御発言もありましたが、この七十七万ヘクタールが限度であるという大臣の御発言、そのとおりだと思います。
○野坂委員 ありがとうございました。今のお話で納得ができました。作況指数がよくて収穫が多くても七十七万以上はやらないというふうに確認しておきます。 そこで、この限度問題についていろいろ議論がございますが、減反で論争するというようなことは余りやりたくないと思うのです。抜本的な対策を本気で考えなければならぬ。今官房長もあそこでごやごややっておりますけれども、官房長のお話では、穀物の自給率が上がっていないのは一体何なのか。これは飼料だ。この飼料を大量に輸入をしておるので、どうしてもその自給率が上がってこないからやむを得ぬと思うというお話があったわけです。 この間私たちは農林水産大臣に申し入れをして、その二項に超多収穫米の生産について検討したらどうかという提言をいたしましたら、それは農林水産省で積極的にやっておるということでありました。言うなれば、例えば十俵しかとれない、それが十五俵とれるという方策を考えるということですね。今食用米と加工原料米と二通りある。これはたしか二十七万トンから三十五万トンに引き上げられた。金額も一万八十円から、ことしはたしか八千八百八十円に切り下げられた。今ペルシャ湾等で激しくタンカー攻撃等が行われており、識者に聞きますと、将来の石油の発掘等も資源有限という原則でなかなか容易でなくなった、したがってこの超多収穫米によってアルコール原料等を確保して、税金はかけないで、そして残ったかすは飼料の方に回すということになれば一つの方策として考えられるのじゃないのかということがよく議論の中で言われたことでありますけれども、それらについての検討なり見通しというものについてお考えがあればお話をしていただきたい、こう思うのです。だれでもいいです。
○浜口政府委員 ただいま先生からお話しの単収の増加ということにつきましては、米の生産につきまして日本の農業、農家の方々総力を挙げてやっていただいているわけでございますし、現に具体的な形といたしまして、毎年、平年単収というものはかなり伸びておることは事実でございます。農林水産省といたしまして、まず一つの点に関連いたしまして単収を思い切って伸ばしていこうということでございますが、本日技術会議事務局長は参っておりませんけれども、農林省の試験場、北陸試験場等々におきまして、いわゆる逆七五三万式というようなことでいろいろの品種等々を吟味しながら育成を図りまして、単収を約五割上げていこうというような問題を一方では考えております。 それから、もう一方の点でございますが、今回の水田農業確立対策におきまして従来の転作農家、転作だけの問題ではございませんで、米の生産性の向上といったようなものを考えております関係から、この点に関連いたしまして私ども輪作農法の確立といったようないわゆる栽培技術の問題も考えておるわけでございます。先ほど先生が御指摘をなされました「二十一世紀へ向けての農政の基本方向」の中におきましても、現行制度の中で単収の増加といったものも含めつつコストダウンの道というものを考えているところでございまして、そういったこととの関連を踏まえつつ、先生の御質問とちょっと外れはいたしますけれども、現在、今回の水田農業確立対策におきまして、えさ米と申しますか、飼料用米の一つの道といったものを開いたところでございます。これは先刻公表させていただきました際にも御報告させていただきましたけれども、まだわずかでございますが全国で十一件、二百ヘクタール、オーダーでちょっと違いますけれども、そういったような状況でございます。とりあえず私どもの所管の点について御報告させていただきました。
○野坂委員 こういう事情、農業情勢でありますから、抜本的対策ということについて余り国内で動揺がないようにやはり整々としたもの、そして価格がそう開かないもの、そういうふうな政策について十分御検討をちょうだいしたいと思うのであります。 農蚕園芸局長についででありますからお尋ねをしますが、この間私が聞いたときに肥料や農機具問題をあなたと議論しましたね。あなたは答弁の中で、輸出する硫安の価格とそれから国内の価格との開きは、いわゆる国内の場合は白くて粒状であるし、外国に出す硫安というのは黒くて粉状及び粒状だ、したがって外国に出す肥料、硫安が必要であるということであるならばそれは輸出価格で国内農家に配付してもよろしい、供給しても結構である、こういう御答弁をちょうだいしました。ここで聞きたいのは、買いに来れば売ってやる、しかし農家の皆さんはなれたものを使いたいというニュアンス、考え方がある。しかし価格は三倍と三分の一という格好になっておる。それでは、輸出をする肥料と国内で販売する肥料との品質と成分、形状その他はいいのですが、そのものは相当な懸隔があるかどうか、この点が一点。 それから、土地に合うか合わないかという問題もありましょうが、それらを親切に農協や他の関係機関を通じて決定をしていくということになれば、日本の農家の皆さんも経営の安定なり体質の強化のために十分これに反応するのではなかろうか、こういうふうに思うのです。それについて、買いに来たら売ってやるけれども宣伝はせぬというようなことではなしに、いかにしてコストを下げるかということが一番大きな課題なんですから、それについて公表し理解を求める、選択をさせるという方法をとったらいかがかと思いますが、成分、品質等についてお話しいただければ非常に、幸いだと思います。 それから、農林水産大臣は農機機具問題についても、日本の農家の場合は、農機具の中に冷房や暖房をしておかなければなかなか買わぬようになったというお話ですが、私が歩いて見る範囲ではそういう暖冷房をつけておるようなのは余り見かけません。残念ながら、どこにあったのかよく知りませんが見かけません。ほとんど価格は変わらないとおっしゃるけれども、私は価格は変わっておると断定しなければならない。本体だけで、部品等はそちらの国でつくるのだからやむを得ぬということですけれども、それを装着してみてどうなのかという格好で日本の農民が理解できるような資料というものをやはりつくってもらわなければならぬ、こういうふうに思うのです。 価格を引き下げるための肥料、農機具というものについても積極的に御検討をいただき、PRをしてもらいたいということが一点と、農機具メーカーにしても肥料メーカーにしてもなかなか厳しいのですが、それなりに工夫されてバランスシートなり損益計算書というものはなかなか立派なものが出ておる。それならばこれからの農業の振興のために、少なくしてもうけるよりも広くして利益を上げた方がいいだろうと思うのですが、それらについても十分御指導をいただかなければならぬ、こういうふうに思うのですが、いかがでしょうか。 〔委員長退席、月原委員長代理着席〕
○浜口政府委員 ただいま野坂先生御指摘の点でございますが、私どもも農作物の生産性の向上といい、あるいはコストダウンという場合に、農業機械あるいは肥料の生産資材の割合が高いということから、コストダウンを図るためにはこれら生産資材の節減が重要な課題だというふうに考えております。 まず肥料の問題でございますが、前回先生から御質問いただきました際にもお話を申し上げましたけれども、輸出と輸入の価格の格差の問題があったわけでございます。まず第一義的に、硫安の価格等につきましてはやはり品質の違いといったようなことから価格差があるということを、これは社会党とのお話の際にも私どもの係官が申し上げております。ただ、この場合におきまして、先生から御指摘いただきましたように種々前提がございます。一番大きいものは内容の違いでございます。大臣もお答えをいたしましたように、我が国における湿潤な状況あるいは湿度が高いというようなことから、ともしますと溶けやすいというようなこともございまして、現実にいわゆる高度化成というものを使うのが日本の農家の実態でございます。 これは先生の御質問がございまして私からお答え申し上げましたけれども、今肥料年度から、言うなれば外国へ輸出している肥料と同等のものを使いたいというような農家の方々のお話がありました場合には同等のものを提供するようにする、そういうようなことで、これは系統組織でございますけれども、十分私どもと話をしましたし、コストダウンに向けてどうしてもそういうことが必要である、またこれは使いやすいということであればそういう同等のものを使えるようにやりたいというふうに考えておりまして、系統もそういう準備をしておることでもございます。七月から既にかなり時間がたっておりますけれども、これから秋口にこういったようなものが出てくると思いますので、先生の御指摘も含めましてそういう指導を今後していきたいと思っております。 なお、私どもの来年度予算でございますが、農場でいわゆるバルクブレンド方式というようなものも予算の中で計上、要求させていただきまして、来年度以降コストダウンを図るような肥料の使い方というようなものを努力してまいりたいと考えております。 次に、機械でございますが、大臣はあのときに冷房の話をいたしました。冷房につきまして、先ほど構造改善局長からのお話のように、土地改良の場合にいろいろ華美になるようなものとか附帯設備というようなものと同じような考え方におきまして、機械についてもいわゆるモデルチェンジといったようなことから華美になるといいますか、あるいは冷房というような話もございますが、これにつきましては、先生ごらんになっておられないというお話でございましたけれども、私どもそういうお話をしましたところ、例えば北海道におきましてはとにかく専業農家としてかなり長い間機械、トラクター、コンバインに乗っかってやるということでありまして、いわゆるレジャーにおいて使うような自動車にクーラーが入っているならそれこそ生産組織の中に当然入るべきだという御意見もメーカー等から出ておりまして、実際に農家の方々もそういう御意見だというふうに考えております。また、これはちょっと離れるかもしれませんが、逆に兼業農家の方々が、農家の子弟の方々に魅力あるものにするというような意味で、言うなれば冷房の入るような機械というものをそろえられるということも間々聞いているところでございます。 いずれにいたしましても、そのときに申し上げましたように、メーカーの中で、一つの例でございますけれども、モデルチェンジといったようなことで同じ機種、同じ馬力のものにつきまして一三%から一五%のコストダウンをされた事例がつい最近あったわけでございます。ここで具体的に名前は差し控えさせていただきますが、そういう事例もございますので、先生御指摘のような機械等につきましても関係の団体等と関係省庁とも協力をいたしまして指導してまいりたいと考えております。 〔月原委員長代理退席、委員長着席〕
○野坂委員 時間がなくなりましたので、水産庁の方に一点だけお尋ねをいたします。 同僚議員から日本漁業の将来像についても質問しましたが、具体的に、ついこの間、北朝鮮の海域で島根県の漁船が拿捕されたという事実があります。去年の一月にも、あるいは三月にもそういう状況が生まれておりまして、大変深刻な事態を招いたわけであります。今回は合弁というような格好といいますか入漁料といいますか、我々にはよく理解しにくい点もございますが、とにかく領海を侵犯した、軍事警戒ラインの中に入って網を入れておったのを引き揚げるために行ったという話です。次長も資料が余りないようですから深くは申し上げませんが、そういう状態で拿捕されたということは事実なんですね。その第五十六海成丸には十一人の乗組員がおるわけです。 私が聞きたいのは、詳しいことは結構ですから、概括どういうふうに把握をされておるだろうか。私は二十四日から土井委員長と一緒に朝鮮民主主義人民共和国を訪れますので、それらの問題も当然話題になってくる可能性もある。したがって今どこの港にいるのか、どういう健康状態なのかということをわかる範囲で、わからなければ結構ですから、一応承知をしておられる諸点についてお話しいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○衛藤政府委員 水産庁の木村次長の答弁の前に、私から補足の説明をさせていただきたいと思うのであります。 先ほど七十七万ヘクタールの転作は限度であるというようなことを答弁申し上げたのでありますが、事務方によく聞きましたところ、加藤大臣が七十七万ヘクタールが限度だと断言したのではなくして、このことについては、作柄とか在庫調整あるいは需要の動向をよく踏まえた上で慎重に来年度のことについては検討したい、このように加藤大臣は答弁したのでございます。 それで、政務次官の私の答弁でありますが、大臣がこのように答弁しておりまして、七十七万ヘクタールの限度は現状認識でございまして、来年度の具体的な面積については、決定はこれからの作柄、在庫調整、需要動向等をしっかりと捕捉いたしまして慎重に検討の上決めなければならない、このように考えておりますので、この点についてはあらかじめ深い御理解をお願い申し上げたいのであります。よろしくお願いを申し上げます。
○木村政府委員 ただいま御指摘のございました北朝鮮によります日本漁船の拿捕でございますが、これにつきましては、十二日の平壌放送で出まして島根県等を通じまして調査した結果でございますが、船名は今御指摘のとおりでございます。それから船長ほか乗組員は十名乗り組みまして、所属は赤之江漁業生産組合、これは島根県隠岐郡でございます。拿捕に至る経過につきましては、当該漁船は北朝鮮から昨年来個別の入漁許可を取得して操業を行ったものでございますが、本年六月に北朝鮮からその許可を取り消されたということでございます。これは九月八日に境港を出港しまして、今お話のございましたように、船主の説明では、六月に放置してある漁具を回収しに行ったということを言っております。これにつきましては、九月十二日の午前二時半に北朝鮮の警備艇に臨検を受けて、五時ごろ拿捕、連行された模様であるというところまでわかっております。そのほかにつきましては、九月十二日に、外務省経由でございますが、日本赤十字社を通じ事実関係及び当該漁船乗組員の安否の確認を要請しているところでございます。 水産庁といたしましては、民間漁業協定に基づかない入漁というものにつきましては日ごろから差し控えるよう指導しているところでございますが、今後とも安全上の観点から自粛指導というものを徹底させていきたいと考えておる次第でございます。
○野坂委員 今の水産庁のお話、わかりましたし、人命、人道の問題もありますので、健康、そういう安否の問題ということは、非常に家族の方が心配していらっしゃいますから、それらについては関係省庁と十分連絡をとっていただきまして、外交のない国ですけれども、どこにおるのか、元気なのかということをぜひ調査をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 最後に、政務次官にぎりぎりのときに御答弁をいただいたものですから、もうこれ以上質問ができないのですが、官房長より政務次官の方が偉いのですから、官房長が来て、それを言っておるなというふうに私も思いましたけれども、農家の実情というのはもう限界だ、政務次官も限界だと個人的にも思っていらっしゃるからそういう御答弁になったのですよ。これは人間同じ気持ちだろうと思うのです。農家のことを思い、農業の将来を考えるならば、当然政務次官の明確なあのような立派な断言をするという態度は、やはりついていけるなと農家の皆さんは思うかもしれぬ。最後が、幕切れが悪い。だからそれらについては、もうそれ以上なったときには七十七万で切って、新しい抜本対策を考えなければ、日本農業は政府を信頼しないということだけを申し上げて私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○玉沢委員長 午後一時三十分から再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三十一分休憩 ————◇————— 午後一時三十分開議
○保利委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 委員長が所用のため、その指名により、私が委員長の職務を行います。 質疑を続行いたします。竹内猛君。
○竹内(猛)委員 私は、前回から続いている生乳の取引に関する全生乳連の位置づけの問題、続いて鶏卵の価格の安定に関する問題、さらにもう一つ、今地元で起こっており、過般この委員会でも取り上げた筑波研究学園の六カ町村の合併をめぐる問題、この三点について質問します。 まず最初に、全国生乳連の問題について質問をしますが、この結成の経緯というものがあり、その中で総合農協と専門農協との関係があります。そして、中央酪農会議というものがそこに生まれて、いずれにしてもその結成の背景の中から、ともかく生乳連というものがどの団体でもとり行われない団体交渉権の問題について、生産者から委託を受けて、農協法の十条並びに酪振法の十八条に基づいてこの問題を行使していくという方向でこれが結成をされたわけであります。その過程で、特に全酪連系統のものは参加をしておりますけれども、経済連の関係のものが決議をしておきながら参加できなかったということで、現在二十一の指定団体が参加をしているにすぎないという状況のもとでいろいろな問題が起きている。このことについて、私どもは過般来本委員会においても、あるいは物価等に関する特別委員会においても取り上げてまいりました。 きょうは、もうこの国会も最後でありますから、ひとつ締めくくり的に問題を整理していきたいと思いますので、答弁の方もしっかりした答弁を欲しいと思いますが、局長の答弁によると、今日までの段階で、生乳連の役割についてはその機能、分野というものを調整していきたい、こういう話もありました。それからまた、公明党の草川委員の質問の中でも、私も質問したけれども、本来生乳の取引は文書化して、文書によって協定というか話し合いが結ばれて、それに基づいて販売行為なりをやるということであるが、文書化がなかなかできていない。慣行であるとか慣習であるとかそういう関係、あるいはまた業者の方が上であって生産者が従属をしているというような関係もないではないわけですけれども、こういう点について、今後の各団体のあり方について、これはこの前の物価等の特別委員会では窪田課長が答弁をされておりますから、この際、その当時の答弁者である窪田課長からの答えをもらいたいと思うのです。 物価委員会での窪田課長の答弁の中に、やや団体間で疑問がある、それはどこにあるかというと、全酪にしてもあるいは全農にしても団体交渉権を結ぶ資格を持っている、こういう答弁があった。しかし、これはそういうことはできないはずなんだというふうに解釈される人もいるし、それから、この法案ができる過程での農林省の当時の安田善一郎局長の答弁の中にもややそういう向きのことがあって、実際のところ最近は団体交渉権を結んでいろいろな行動をしているということがどこにも見当たらないということからして、項目にはあるけれども、実際に行動が行われているかどうかという点については極めて疑問が多いわけでありますから、その点をもう一度はっきりしてもらって、団体間の問題について、今後のあり方についての措置についてお答えをいただきたい。
○窪田説明員 お答えいたします。 まず、全酪連なり全農が団体協約を結べるか結べないかについての根拠についての御説明をいたしたいと思います。 まず根拠でございますが、農協連合会は、定款にその旨を明記すれば農協法第十条第一項十一号に基づきまして、会員の経済的地位の改善のためにする団体協約の締結を行うことができることになっております。さらに、生乳の販売事業を行う農協連合会につきましては、酪振法第十九条の三に基づきまして、乳業メーカーとの団体協約の交渉につき農林水産大臣または都道府県知事に対し勧告することを申し出ることができます。お尋ねの全酪連なり全農は、農協法に基づく農協連合会でありまして、かつ、団体協約を締結することを定款で明記しております。したがいまして、団体協約の締結を行うことができることは明らかであるところであります。また、全酪連なり全農は、生乳の販売事業を行う旨も定款に明記しておりますので、酪振法第十九条の三の申し出を行えることも明らかでございます。 ただ一方、全国生乳連は、会員の経済的地位の改善のためにする団体協約の締結はできますが、生乳の販売事業を行うということに定款上なっておりませんので、酪振法第十九条の三による申し出を行える農協連合会には該当しないということでございます。
○竹内(猛)委員 一般に、例えば末端に酪農家がある。その酪農家が酪農組合に組織されている。例えば茨城県でいえば二十三の酪農組合があります。その酪農組合が茨城県の県酪に組織されて、それが中央にいけば全国酪農の協同組合、こういうふうになってくるわけです。それから、総合農協にすれば農協、経済連、そして上がやはり全農、こういう形になっていくわけですが、それでは実際県酪なり経済連でメーカーとの間に団体協約を結んでいるところがあるかどうかということについてはどうですか。ありますか。
○窪田説明員 お答えいたします。 先生御指摘のとおり、全酪連等が実際に中央の乳業メーカーと団体協約を結んでいるという例は現在のところございません。
○竹内(猛)委員 では、なぜそれを結ばないのかという点についての理由はどうですか。
○窪田説明員 お答えいたします。 全酪連等は、先ほども御説明のように、現段階におきましては、県酪運なりあるいは経済連が直接乳業メーカーと生乳の取引を行っているのが通常でございます。ただ場合によって、全国調整が必要であるというような場合には、県酪連がみずから牛乳を乳業メーカーと取引しないで、全国段階であります全酪連なり全農に委託をいたしまして牛乳を販売する場合がございます。そういう場合には、全酪連は受託をしているわけでございますから、直接乳業メーカーと所要の生乳取引契約そのものを結んで取引を行うわけでございますので、団体協約を結ぶ余地はない、むしろ契約そのものでございます。 それで、通常の場合は県酪連なり経済連、県段階で牛乳を販売いたしますので、その場合では全国段階であります全酪連なり全農は団体協約を結ぶ可能性がございます。先ほど申しましたように可能性がございますし、かつ、会員である指定団体のために団体協約を結ぶことが法律上できるわけでございますが、実際問題といたしましては、現在の県段階におきます県酪連なりあるいは経済連は、不足払い法に基づきます一元集荷、多元販売という制度のもとで複数の乳業メーカーを相手に取引を締結しておりまして、一元集荷、多元販売でございますので、私どもとしては交渉力は相当補強されているというふうに考えております。現実に、この一元集荷、多元販売制度のもとで、各指定団体が全酪連なり全農といった全国団体に団体協約の締結をしてくれという要請を行っていないというのが現状でございます。
○竹内(猛)委員 いろいろの経過があるにしても、全国生乳連というものをつくる経過の中で、今まで全農なり全酪連なりというものがそういう交渉をやられておらない、そこで全国の指定団体が乳価対策の会議等々をつくって交渉をした、これについて公正取引委員会から、それはけしからぬ、独禁法違反だということでしかられて、それで交渉ができなくなった。そういう中から、やはりこの際生産者の意を体して、委託を受けて、そしてそこで農協法に基づいて、さらに酪振法に基づいて生乳連というものが生産農民の意思を体して交渉をしていくんだ、団体交渉権を結んでいくんだということを目標にしてこれは生まれたものだと思う。それが、最初に申し上げたような経過の中でまだ十分に全国の生産者が参加をしていないという経過はあるにしても、その結成の趣旨というものはそういうところにあったと思うのですね。 そして、経済局も取り扱っていると思うけれども、文書による契約を結ばなければならない。ところが、先般の革川委員の質問の中にもあるように、文書による契約は遅々として進んでおらない。北海道においても調査をされたようですけれども、不十分であったという形で、近代的な状況にはなっておらないということですから、こういう点についてもっと率直に、今後の問題についても結成当時の趣旨に沿って進めていかなければならない問題だと思うのですけれども、これはどうなんですか。
○窪田説明員 まず初めに、契約の問題につきましては、これは何度もお答えしておりますとおり、契約の文書化というのは取引近代化の要請でございますので、各都道府県等を通じまして、先生の御指摘もございますし、引き続き契約の文書化の推進につきまして強力に指導してまいりたいというふうに思います。 それからもう一つの、団体の位置づけの問題でございますが、これにつきましては、先生も御指摘のとおり、設立当初のいろいろな問題、経緯もございます。そういうことを踏まえまして一つ申し上げておきたいのは、現在、全国生乳連なり全酪連の会員は、それぞれ共通して各都道府県段階にございます指定団体でございます。各都道府県段階の指定団体が全酪連なり全国生乳連にそれぞれ両方とも会員になっているというのが現状でございますので、こうした中で、関係団体との機能の重複問題あるいは関係当事者間の話し合いという中で調整していく必要があるというふうに考えておりますので、そのような観点から、全国段階、全国農協連合会に対してもそういう問題に十分注意を喚起して対処していきたいというふうに考えております。
○竹内(猛)委員 文書化の問題については、文書化が進むように指導するということは当然のことだから、それはぜひやってもらいたいし、それから団体の問題についても、せっかく結成された団体が私生児のような形でほうり出されるということは非常に残念なことだし、当然結成すべくして生まれたものであるから、それについては、全農あるいは全酪連、それから中央酪農会議、さらには全中、こういう関係団体と同じ場所で、農林水産省が中に入って話し合いができるようにひとつしてもらいたいと思いますし、この点については政務次官からもひとつお答えをもらいたいわけです。大変大事なことだから、政務次官どうですか。
○衛藤政府委員 竹内委員にお答えを申し上げます。 既に担当課長から詳しく説明を申し上げたところでございますが、その中でも文書契約の促進についてでございますが、これにつきましては極めて大切なことでございますから、各都道府県等を通じまして契約の文書化についての指導を強めてまいりたい、このように考えておるわけでございます。 以上でございます。
○竹内(猛)委員 私がなぜこういうことを言うかというと、現在、農家の負債というものはどんどん大きくなっておりますね。特にこれは酪農家が負債を多く持っております。そこで、その負債を償還していくということと乳価がちゃんとした価格で決定をしていくということ、これは非常に大事なことなんです。ところが乳価の決定に関しては、全酪連あるいは全農、経済連、こういう関係で今日は確かに不完全な形での取引が行われている。というのは、常に仮払いという形であって、本当に文書の契約による近代的な商取引にはなっていない点が多いわけです。 そこで、前々からの答弁を聞いておると、加工原料乳の不足払い制度というものがあって、それで一元集荷、多元販売をやっているから、だから今後も心配はないんだということをしばしば答弁をされている。ところが、最近の行政改革の中でもあるいは雪印乳業の社長の言葉の中からも、もうこういう制度というものはだんだん崩していくんだ、今から五年先、六十七年ころには六十円の乳価でもやっていける、こういうような発言さえ既に出ております。そして大和證券の計算によれば、既にキロ六十円の計算で表もつくってある。こういうような一方的なことをやられると、酪農家はこれはたまったものではない。そういうことになると、いやでも応でも自分たちの労賃に見合う乳価というものを決めてもらわなければいけない。雪印は内部留保を三六%以上し、しかも一三%の配当をしている。そういうときに酪農家が一時間七百円程度の労賃分さえ満たされていないという状況であるとすれば、これはやはり問題だ、こういうふうに思うのです通そういうときに何としても生産者がメーカーに対等で物が処理できるような近代的な制度あるいは仕組み、それから約束、それから権利の行使、こういうものができていかなければいけない。このためにこそ、農協法の十条あるいは酪振法の十八条、十九条というものがあるはずだ。そういう点で、これからのこの取り扱いについて、これは今度は濱田審議官の方から答弁をしてもらいたい。
○濱田(幸)説明員 お答えいたします。 不足払い制度につきましては、一定の仕組みによりまして生乳生産者に対しまして所定の所得を確保するという役割を持っております重要な制度であることは、私どもも重々承知しておるわけであります。反面不足払い制度につきまして、今先生いろいろな御指摘もあるわけでございますが、それらはおおむね価格水準あるいは限度数量等の制度運用の問題であるというふうに考えられるわけでございます。これらにつきましては、今後とも生乳の生産条件や需給事情あるいは酪農経営の状況等、各種の要素を総合的に考慮いたしまして、畜産振興審議会の意見も拝聴しながら適正に決定をしていく所存でございます。 また、制度発足後二十年を経過したわけでございますが、その間におきます酪農、乳業を取り巻く情勢が大きく変化しておりますことから制度運用の改善につきまして検討を加えまして、六十二年度からは御案内のとおりナチュラルチーズの原料生乳を不足払いの対象から除外したところでございます。長期的な観点からいたします制度のあり方につきましては、牛乳及び乳製品の消費の動向、生乳生産の動向、今後の酪農の展望等を幅広く踏まえまして慎重な検討を行う必要があるというふうに考える次第でございます。
○竹内(猛)委員 これは要望ですけれども、今ナチュラルチーズの話がありましたが、ナチュラルチーズに対する価格の方は切って基金に食い込んでいる、そういうような方法をとるのですね。だんだん基金だの何だのそういうところに持っていって、今まで出ていたものを削り取ってしまう。そういうことで加工原料乳の問題についても、六十七年の段階でキロ六十円ということを雪印の社長は言っている。農林水産省畜産局はこれに対して抵抗しているが、どこまで抵抗できるかわからないけれども、とにかく業者の圧力に押される、それを支えるのは少なくともメーカーに対抗する生産者の結束と力がなければいけない。同時に、生産者の方にも、良質な乳をちゃんと供給して消費者に喜んでもらうような努力は必要です。そういうことは必要ですけれども、それをやらなければいけないということで、今後生産者の立場というものも十分に考えて、先ほどの文書契約の問題、近代的な取引、それから関係団体の中で特に生乳連というものをちゃんと位置づけるということに対してしっかりした取り扱いをしてもらいたいと思うのです。今のは要望だったけれども、これに対して今度は審議官の方から答えてください。
○濱田(幸)説明員 酪農を取り巻く諸般の情勢があるわけでございますが、そういう中で私ども、現在の不足払い制度の仕組みにつきましては、その制度の趣旨にのっとり、各方面の御意見を伺いながら審議会の意見を拝聴して適正に決定していく、これが基本方針でございます。 そういうような過程におきまして、先ほど来お話が出ております全国生乳需給調整農業協同組合連合会につきましても、これは団体協約の締結ができるということになっておりますので自主的な活動としてやっていただくことにつきましては私どもも評価をするわけでございます。ただ、農林省の関与の仕方につきましては、先ほど来担当課長からもお話をいたしましたような事情がございましてなかなか先生の御質問にしかとお答えできがたい面もございますが、諸般の情勢を勘案いたしながら総合的に的確な対応をしてまいりたいと思っております。
○竹内(猛)委員 いずれまた次の段階もあるからしばらくこの問題については行方を見守って、その段階でまたさらにいろいろな形で発言をさせてもらいます。 そこで、次の問題は鶏卵の問題です。最近の新聞、朝日新聞を見ても読売新聞を見ても農業関係の新聞を見ても、卵の値段が下がって、一体いつになったら一定の価格に戻るのかということについて大変心配をしている、そういう背景のもとで飼料会社あるいは畜産関係の経営者が倒産をする、こういうことが各地で起きております。この問題も既に何回か私は質問をしてきたわけですけれども、ちょうど六十年に社会党、公明党、民社党の三党が鶏卵の需給の安定に関する法律案を提案しました。これは提案をしただけでまだ法律となっているわけではありませんが、その直後に畜産局等々では厳重な羽数の調査を二回行ったはずです。そういう中で、最近七月一日に一億三千百万羽の割り当てを行った。その割り当てを行っている中で、やはり依然として卵価が低迷をしているし、割り当てもその科学的基礎、基準、そういうものが極めてはっきりしない段階でありますから、やみ養鶏をやった者も追認をされるし、まじめな者もそのままにしておく。地域ではなぜまじめな者がそのままにされて、やみ増羽をした者がまた追認をされるのか、こういう不満がある。 それですから、第一に質問しなければならないのは、この前もちょっと聞いたわけですが、どういう基準で割り当てをしたのか、一億三千百万羽、その中で若干の保留部分があるけれども、それも中央で保留をしておればいいけれども、それが都道府県段階にあるということであるとすればこれも問題ではないかな、こういうふうに思っておりますけれども、もう一度答弁を願いたい。
○濱田(幸)説明員 現行の飼養羽数の見直しにつきましては、昨年の秋以降ことしの六月まで、生産者団体等を主体に構成されております全国鶏卵需給調整協議会の計画生産推進部会と、生産者団体でございます日本養鶏協会の鶏卵需給安定中央委員会におきまして連携をとりながら協議を行いまして、その協議結果をもとに全国鶏卵需給調整協議会が六月の末に開催されまして結論が得られたわけでございます。すなわちこれまでの全国粋、これは一億一千七百万羽でございますが、この枠は五十五年五月の調査に基づきまして定められたわけでございますが、その後の需要の増加から見ますと、全国枠の見直しは必要であるということになったわけでございます。 その全国枠の見直しの算定方式でございますが、算定方式といたしましては、鶏卵の生産コストの大きな変動要因でございますえさの価格と、経営安定の図られます所得とを設定いたしまして、この所得が確保できる卵価を実現する生産量を卵価と生産量の関係から推定する手法を検討いたしまして、これを基本として飼養羽数調査結果を勘案して、先生おっしゃいました約一億三千百万羽と設定されたわけでございます。 都道府県枠につきましては、需給調整を的確に実施するためには現実の羽数を基本とすべきであり、都道府県飼養羽数シェアをもとに全国枠からシェア配分いたしまして都道府県枠とするのが適切だということで、そのように出されておるわけてございます。
○竹内(猛)委員 依然として末端に起きている不満というものは、まじめに羽数をちゃんとしてきた者も、それから増羽した者も結局追認をされたような形になっておる、ここに問題がある。だから、最近は通達を出して厳重に処理をするようですけれども、減羽を要求した。一五万羽以下のものについては五%、それ以上は一〇%という減羽を要求しておるけれども、そういうものを申告させて、本当にお互いに自主的に自分たちの経営を守るために決めたことを守っていくんだ、こういう努力がされている見通し、見込みがある者についてはいろいろ検討の余地があるかもしれないが、そういうことを知らぬ顔をして、自分の金で、自分の力で、自分でやるんだ、そういう者が中にはいる。こういう者を一体どうして処理をするかという点について、これは難しい。そういう者をどうしますか。
○濱田(幸)説明員 ただいまの無断増羽者の取り扱いについての御質問でございます。 台帳記載羽数超過者、つまり無断増羽者でございますが、その超過者の取り扱いにつきましては、先ほど申しました協議会におきまして、増羽分は当面需給調整協議会で保留をするということになったわけでございます。五万羽以上は全国段階で保留をし、五万羽未満は都道府県段階で保留をするということにいたしまして、配合飼料基金あるいは卵価安定基金から排除をするというような措置を従来以上に徹底していこうということにしております。なお、この措置は、こういうような措置によりまして経営難から自然な減産行動につながっていくであろうというふうに考えられまして、低卵価対策の一助になるものというふうに考えておるわけでございます。 協議会におきましては、卵価回復時には生産者相互の合意点を見出しまして、台帳記載羽数の超過者を生産計画の場に組み入れるということも決定されております。これは将来の問題でございます。その他、同協議会におきましては、規制対象規模につきまして、羽数の増減傾向、需給調整上のウエート、あるいは指導の効率性等を勘案いたしまして、現行五千羽以上というふうになっておりますのを、規制対象の規模といたしましては一万羽以上に引き上げるというふうにいたしまして、より効率的、効果的な指導ができるようにということを考えております。 個別の台帳記載羽数の変更に当たりましては、従来どおり合理的な家族養鶏生産者の規模の拡大あるいは農業経営者の育成等に留意することが再確認されておりまして、今後より健全な養鶏飼養の構造に向かって改善をしていこうというふうに努力をしているところでございます。
○竹内(猛)委員 現在は卵価が百六十円台を政策的に維持するように努力をしているようですが、生産者の方は、確かにえさは下がったけれども二百円以上じゃないとやっていけない。なぜ百六十円にするかというと、卵価安定基金がパンクしそうだ、だから百六十円ということにしなければいけないのだ。ほっといたら百二十円ぐらいになってしまうだろう。一体この卵価安定基金は今どうなっているか、その点についてちょっと……。
○濱田(幸)説明員 安定基金の状況についてお答え申し上げます。 六十二年度におきます卵価安定基金の財源状況につきましては、まず積立金の収入が約百六十六億円でございます。それから、補てん金の支出が、八月末現在でございますが、約百五十五億円ということになっておりまして、補てん金の財源残額は約十一億円ということに相なっております。最近卵価の状況は、九月に入りまして、これはだんだんと季節的に卵価が上がっていくシーズンでございますが、一百六十円台、本日は百六十八円のようでございますが、というような状況になっておりまして、当分補てん財源に問題はないのではないかというふうに見ております。
○竹内(猛)委員 一部には、その卵何百六十何円というのは、政策的にそういうふうにして、卵価安定基金を支えていくんだという形で、一方においては卵がだぶついている。そういうことだから今後かなり厳しく生産調整をしていかなければならないが、現在の形で本当にしっかりした生産調整が確信を持ってできるかどうか、これが今みんなが心配をしていることです。この点については法律をつくらなくてもやれるかということになると、税金を脱税する場合には税務署が法律に基づいて調査権でいろいろの書類を調査する。ところが、卵については大きな経営者ほど責任が不明確ではっきりしたことは調査ができない、非常に難しい。それは小さな、中間のものは一日見れば大体わかるけれども、大きいものがつかめないということで、今のような状態での人の良心だけに任せたそういうあり方では、本当にしっかりした、お互いが信頼し合う卵の生産を継続することはできないのじゃないか、こういうことを前々から私は考えておりますが、この点についてはどうですか、自信はありますか。
○濱田(幸)説明員 お答えいたします。 鶏卵の計画生産の推進につきましては、最近鶏卵の状況から非常に増産されやすい、需給のバランスが壊れやすいという問題があるということは十分承知しているわけでございます。ただ、我が国の養鶏業が専らこれまで自助努力によりまして発展してきたという実態がございまして、私どもは行政指導の一層の徹底を図りつつ、生産者による自主的な調整活動を行政側は助長してまいりまして、現在仕組んでおります卵の価格安定基金制度、配合飼料価格安定基金制度、さらに各種の補助事業あるいは制度融資等との調整措置を図りながら、これらの各種の措置を組み合わせて、自主的にかつ自然に需給調整の計画が推進されるというのが最も適切ではないかというふうに考えておる次第でございます。
○竹内(猛)委員 そういうことが最も自然で適切だとは思うけれども、それがうまくいかなかったらいよいよこれは法律をつくる以外にはないということを今度は強くここで言っておいて、次に移ります。 さて、これも先般、七月二十九日に本委員会で私が質問したことでありますが、現在国が世界に誇る筑波研究学園都市を建設してからかれこれ二十年になろうとしております。これは筑波研究学園都市建設法という法律もあってそれに基づいてやっていることでありますが、茨城の知事が五月の半ばに、六月二十日を目標に各関係町村の合併に対する意見を出してもらいたい、十一月二十日には合併をするのだ、こういう目標を出して合併の指導に当たりました。 自治省に伺いますが、町村の合併というものはそういう形で知事が上から号令をかけてやるものであるのか。それとも自主的に自治体が発議をして自由な意思によってやるのか。一体自治法というものはどうなっているのか。その原点からお伺いします。
○濱田(一)説明員 市町村の合併につきましては関係市町村からの申請を待って決定するとされていることからも明らかなとおり、基本的には関係市町村の自主的な判断を尊重して決定すべき問題であると考えております。また、この合併の問題につきましては、当該地域の自治のあり方の基本に関する事柄でもありますし、住民生活にも大きな影響をもたらすものでございますので、住民の意向を十分踏まえて団体としての意思を決定していくことが肝要である、このように考えております。
○竹内(猛)委員 地方自治法の第七条はまさにそのことを明らかにしていると思います。そこで、市町村から県に県から中央にという順序が正当な筋道じゃないかと思うのです。現在進められている筑波学園の関係六カ町村の動きについて自治省はどのようにこれをとらえているのか、ひとつ自治省から説明をしていただきたい。
○濱田(一)説明員 筑波研究学園都市六カ町村の合併問題につきましては、茨城県としても新筑波の建設と一体的都市運営の確立を目指す政策の一環としてその推進に向けて働きかけを行ってきた、このように伺っているところでございます。この働きかけの結果六町村が総論の部分で賛成でまとまりまして、以後は地元からの要請に応じて相談、助言を行っている、このように聞いております。この限りでは県が指導をするということは一般的にあることでございます。 ただ、いずれにいたしましても市町村の合併というのは、先ほどもちょっと申しましたとおり、住民生活に大きな影響をもたらすものでありますから、基本的には関係市町村が地域の実情に応じ住民の意向を踏まえながら十分論議を尽くし自主的な判断に基づいて行うべきであり、県が関係市町村に合併推進を働きかけるに際しましても、地域の実情に十分配慮することが必要である、このように考えております。
○竹内(猛)委員 九月五日以降に起きているこの筑波の現状というもの、全面合併をあきらめて吸収合併ということで機動隊を導入して住民を排除していく、そういうやり方。つまり六カ町村の合併ではなしに一部の町に一部を吸収する。しかもそのやり方は人口一万三千八百五十七名を持つ大穂町、今、町長が病気で入院中のこの町と、人口三万九千四百十人を持つ谷田部町、この谷田部町が吸収をして合併をしよう、こういう行き方。しかも九月五日には、同日に町の議会を開いて、谷田部町では社会党、共産党の町会議員の反対を押し切って多数で合併を決めた。それから大穂町においては町内会の方々の集まりがあって、ついに九月五日には会議が開けずに延長をして九月八寸、この日も地元の町内会長さんや千名近い協力者が集まってきて、そこで何のために合併をするのか、だれのための合併かという質問をしたけれども町会議員だれ一人として答える者はなくて、結局夕方になったら機動隊を導入して排除をして四人の反対者の声も聞くことなしに合併を押し切った、こういう行き方。 その中で、九月七日の夜、谷田部町の木村町長が反対の町会議員の家に訪ねてきて、合併したらあなたは合併したその市の次の議長にその地区から押し上げてやりますから明日は腹が痛いということで出席をしないでくれ、こういうことを言った。もう一人の町会議員のところには、あなたの娘を合併をした町の職員に雇用するからあしたは腹が痛いということで寝ていてくれ、こういうことを町長が言って、それが堂々と新聞に出ているわけです。それで、私は十三日にその町会議員に会いましたら、そういうことを言ったということは確かだ。しかもそこには物を持ち歩いている。 こんなばかな合併の方法なんというものはだれが言ったって住民のためだとは思えない。これは一部町長並びに限られた町会議員の要するに私的欲望を満たすための合併の劇でしかない。住民は外に置かれて、そして町の中で日ごろ税金の徴収あるいは回覧板を回す、減反に協力したあるいは交通安全、あらゆる協力者が集まっているのに、それを排除してこのような合併の方向をとるということは一体何事だ、こういうことが町の怒りであって、既に大穂町では町長が入院しておるけれども、町内会の皆さんは「明るい大穂町をつくり全面合併をする会」というものをつくって、そして一切の町政をボイコットする、こういうことを決めております。これは正常だと思いますか。それともやむを得ないと思いますか。
○濱田(一)説明員 まずその町村合併に関しまして県の役割という問題があると思うわけでございますが、町村合併につきましては、知事には都道府県議会の議決を経てこれを定めるという権限があるわけでございます。もちろんその前提として先ほど申しました市町村の合併申請ということがあるわけでございますが、もう一つ、市町村の規模の適正化を図るのを援助するために計画を定め、関係市町村に勧告をするという権限も与えられているわけでございます。 市町村の合併は、単に関係市町村だけの問題というわけではなくて県全体にも種々影響を及ぼし、県民全体の福祉にも関係があるということで大所高所からこれを判定する必要がある事柄だと思うわけでございます。そういった権限を背景にいたしまして、現在、茨城県で具体的な合併の話が持ち上がって県と市町村の間でさまざまな関係が生じているところでございます。 先生、この問題については極めて詳しく御存じのとおり、この筑波研究学園都市の六カ町村の合併の問題というのは長い歴史を持った問題でございます。したがいまして、その間におきましてさまざまな局面あるいは事態があり、また複雑な問題が生じてきている面もあると思うわけでございますが、もちろん私ども、その一つ一つについて詳しく承知しているわけではございません。しかし、いずれにしましても、県あるいは市町村いずれもともに地方自治の尊重ということは十分理解している立場のものと思うわけでございまして、具体的な場面におきましてもその趣旨を踏まえて慎重に対処されるべきものである、このように考えているわけでございます。 そこで、ただいまいろいろ御指摘のありました個別の問題につきましては、私どもそういった点を把握しているわけではございませんので、それについて直ちにコメントすることもいかがかと思いますし、またそれは県と市町村で十分そういった問題点を踏まえて適正な運用をしていただくべき問題であると私ども考えております。
○竹内(猛)委員 私は合併には賛成なんです。六カ町村が同時に全面的に平等で対等で合併するということはこの際必要だと考えておるし、この前もそういうことを申し上げた。 そこで、社会党の関係者十何人かで九月四日にいわき市に行きました。先ほど課長は合併の規模があると言われましたが、あそこは五市四町五カ村が合併をして、札幌、静岡と同じように日本の三大広範な市だと言われている、こういうぐあいになっております。いわき市は三十九年に新産都市の指定を受けて、ちょうど不況の状況の中で、住民の皆さんは何とかして新産都市でひとつ景気をよくしようじゃないかという希望もあったでしょう。しかしながら、三カ年間いろいろ住民と相談をして、常磐線が通っている平市や勿来等のように非常に繁華街で人口の多いところも、山村地域の人口の少ないところも、対等で合併するということでいわき市ができた。それに三年かかっている。それでもまだ十分に住民の意思を酌み取れなかったという形でそれぞれ不満があるし、最近では分市運動等々が起こったという話も聞いておりますが、それも一応直った。 一体なぜこの学園都市が、五月から十一月二十日までの六カ月間に急遽、住民に何らの相談なしに町村長や町村会議員の一部と県のある課長が夜となく昼となく飛んで歩いて、今度市ができればあなたを初代市長にする、あなたは助役だ、こういうことを言って歩いて、そんなものが指導と言えるかどうか。これは自治省、徹底的に調べてもらいたい。これは恥ですから。少なくとも筑波研究学園には四万近い中央からの学者、文化人が入っている。筑波大学もそこにある。そういう人たちはほとんどの方々が、六割以上博士なんです。学識経験の豊かな方々です。一般よりも常識が少し高いと言われている方々がいる。そういうところへもってきて何たることか。これは日本の恥です。そういう恥ずかしいことについて、自治省は黙っている。冗談じゃない。早速調査をしてもらいたい。
○濱田(一)説明員 ただいま町村合併につきまして具体例を挙げてお話がございました。今まで全国で多数の合併が行われておりますが、そういった合併の例の中には、対等合併の場合もありますし編入合併の場合もあります。さまざまな形で合併が行われておりますが、その地域の実情に即した判断が大切であると私ども考えるわけでございます。 そこで、ただいま県の指導のあり方についてのお尋ねがあったわけでございますが、どのような局面でどういう指導をするのが適当かということについて、それは具体的な状況のもとにおける具体的な判断の問題でございます。先ほど申しましたように、基本的に、県には指導の権限も与えられていることでございますから県が適切に権限を行使していただくということであろうと私どもは思うわけでございます。それで、そういった趣旨で県は行動されていると考えておりますが、念のため、県としてさらに慎重に行動をとられるよう要請をしてまいりたいと考えております。
○竹内(猛)委員 たまたま自治大臣は、茨城県の茎崎町は自分の選挙区だ。自分の選挙区にこういう問題が起っていることについて、ほうっておくのはこれもまた大臣として失格だ。(「余計なこと言って失敬だ」と呼ぶ者あり)失敬かもしらぬけれども、大体そういうことになる。めくらじゃないのだから毎日毎日の新聞を見ても、これはよろしくないとよくわかるはずだ。そうでしょう。夜中に町長が反対の町会議員のところに行って腹が痛いからと言って次の日には出るなとか、それである物を持っていく、あるいは娘を役場に雇うと言う、後でわかったらこれは言い過ぎたかな、そういう愚劣な、大体これはまとなことじゃないのだ。そういうものが行われているときに、これは少しおかしいぞと言うくらいの注意を、少なくともそこは自治大臣が選出されているのだからちゃんと注意して、これはいかぬ、知事少しおかしいじゃないか、もうちょっといいぐあいにやりなさい、それぐらいの注意ができないのはおかしいですよ。 そこで、谷田部町の中には五十分の一の署名によって住民の条例をつくれという運動が起こって、これは既に成立しているのです。大穂町の中にも、六割以上の町内会長が行政に協力しないと言っている。これは簡単なものじゃないですね。それじゃ残余の四つの町村長はどうしているかというと、同時対等合併でなければやらない、こうなっている。ここにも図面があるけれども、ひょうたん合併だ。こういう合併をして住民に何のメリットがあるかということなんですね。ここに持ってきているビラは自民党の県会議員が配ったものです。やはり全面的な合併でなければだめだと言っている。だから、これは九月二十六日には県議会でも問題になる。その前に私はこうして国会で問題にするのだけれども、自治省とすれば、国のつくった学園都市なんだから、一兆二千億も金を出してあれだけの学者や文化人を送り込んだところだから、これについてはよほど力を入れて責任を持っていかなければ、しっかりしてもらわなければ困る。 こういう点について、濱田課長、課長の権限もすばらしいものだから、県に対して厳重な指導と、それから自治大臣にも十分相談して、恥ずかしくない合併をするためにどういう手段をとったらいいのかということを考えてもらいたいと思うのです。私は別に責めるだけが能じゃないから、自分のところだからまとめていかなければならないと考えている。これは今のままではまとまりませんよ。どうですか。
○濱田(一)説明員 さまざまな問題が起こっていることをお聞きしたわけでございますが、基本的には、その地域の県と市町村がこの問題をしっかりととらえて解決に当たるべきであるというふうに考えるわけでございまして、自治省の立場といたしましては、必要な資料の提供とか……(「指導助言もしなければならないのじゃないか」と呼ぶ者あり)求めに応じて必要な助言ということもあるわけでございますが、基本的には県と市町村が、自治体でございますから、みずからの問題として解決をしていただきたい、このように考えております。
○竹内(猛)委員 現地の実情について早急に調査をして、行き過ぎは抑え、そして他の町村も同じように足並みをそろえて対等に全面合併できるようにする。私どもは知事に十二日に申し入れをしたときに二段階で合併をするんだと言ったけれども、まず大穂と豊里を一緒にさせてその次にと言うけれども、それは今の段階ではなかなか難しい。そういうようなことをするについてもやはり選出の国会議員団なり地元の県会議員団なりがまとめてそれぞれの立場から協力を要請しなければ難しいと思う。幸いに自治大臣がそこから出ているんだから、これはまさに地方自治の問題であるとすれば、大臣というのはそれの最高責任者でしょう。それが黙って見ているなんという手はない。これについてはひとつ自治省の方の強力な指導、要請を求めるものでありますが、いかがですか。
○濱田(一)説明員 先ほども申し上げたところでございますが、やはり県と市町村が基本的に自分たちの問題として取り組んでいくというのが基本であると思いますので、私どもとしましては念のため県に慎重な行動をとられるよう要請をいたしてまいりたいと考えております。
○竹内(猛)委員 次に、国土庁に質問しますが、この筑波研究学園の概成から完成、やがて熟成の方向へ向かっているときに、二十二万都市をつくろうというときに、現在十五万ちょっと出ただけで、依然としてこの学園はまだ未成熟の状態ですね。移るべき機関は全部移った。しかし、公務員の社宅はいつも一割があいております。なぜか。こういう問題について研究したことがありますか。
○野村説明員 筑波研究学園都市の人口の定着の問題につきましては、先生ただいまお示しいただきましたように二十二万人の計画で進めてまいっているところでございます。しかしながら、現在人口十五万人ということでございまして、中でも計画的に開発をしました研究学園地区という区域での人口の定着がおくれているというふうに把握しております。主たる原因といたしましては、当初の予定に比べまして関連した民間の産業などの立地がおくれているということなどによるというふうに認識いたしております。
○竹内(猛)委員 先般の私の質問に野村推進室長は、地元の意思、状況と手順を追って合併ということはしてほしい、すべきである、もっともなお答えだったと思うのですね。ところが現状は、先ほど私がここで言ったようにそういう状態になっていないのですね。地元の実情をくみ上げておらないし、手順にしてもどうもその手順が間違えている。こういう状況のもとで現在、約二十年の間にやるべきことはかなりやったけれども、六つに分かれているから行政が集中しない、財力が集中しない、そこで、やろうということもできないということで、今度は今までの総括とその総括の中からメリットとデメリットを明らかにして、合併のビジョンというものを明確にして、合併をすればこの町はこうなるんだということを明らかにしなければいけないと思うのですね。そういうこともなしにだれが市長になる、だれが議長になるんだ、そんなことで合併を進められたのでは甚だ迷惑な話だ。こういう点について国土庁としてもあの合併を今まで指導してきた立場からやはり一言あってしかるべきだと思うのだけれども、それを黙殺し、黙視しているのはおかしい。これはどうですか。
○野村説明員 七月の当委員会でも御説明申し上げましたところでございますが、具体的な町村合併の進め方につきましては、ただいまも自治省の課長から御説明がございましたように、私どもとしましても基本的に地方自治の問題でございまして、地元の意向によって決定されていくものであるというふうに認識しております。 ただいま先生おっしゃいました合併のビジョンにつきましても、私ども専門外でございますが、合併推進協議会におきます市町村建設計画も策定されるということが手順の中に入っていると伺っております。こういった計画の中に今まで国として定めてまいりました筑波研究学園都市におきます研究学園地区建設計画あるいは周辺地区開発整備計画といったものが反映されることになるのではないかというふうに考えております。
○竹内(猛)委員 大穂町と谷田部町が公権力を導入してこの間十四日に話し合いをした中に、合併をすれば中央公民館を谷田部につくります、科学技術大学をつくります、それから短期大学をつくります、県立高校をつくります、いろいろなものをつくるというたくさんのメニューを出している。一体ひょうたんのような合併をしてそんなものができるはずがないじゃないですか。そういうことをやりますか。どうですか。
○野村説明員 ただいま先生おっしゃられました事項につきましては、現在の筑波研究学園都市にかかる計画の中には含まれておりません。また、私どもとしましても、茨城県からそのような内容を計画に含めるということについて現在伺っておりませんので、その点につきましてはコメントを差し控えさしていただきたいと思います。
○竹内(猛)委員 時間も来たから最後に政務次官に。政務次官は自治体の長の経験者で豊かな経験を持っているから、その豊かな経験の上に最後にお答えをいただきたいと思うのですが、大穂町の役場の職員が九月七日に出した書類があります。 今回の合併は、知事の積極的な介入のもとに進められているという報道がなされています。本来、合併は町村が自主的に決める問題であり、それは住民の総意に基づくものでなければなりません。大穂町では今、区長会の陳情書をはじめ町民の反対署名が数多く集められているにもかかわらず、部分合併が進められています。これは、住民自治を無視したものであります。 今回の合併は、関係町民全体の利益実現という観点から論議されるべきであり、特定町村が「主体」であったり、「主導権」を握るといった発想は全くの地域エゴであるとともに合併論議の前提をくつがえすものといわざるをえません。これがこの役場の職員が出した書類であります。 最後に私は、社会党としても同時対等合併には賛成でありますからその立場から申し上げると、先ほど言ったように人口の問題もありますが、もう一つ大事な問題は、筑波町から茎崎町まで三つの郡に六つの町村がまたがっておるわけでありますから、その面積は二千八百ヘクタールです。ところが合併をすると、その何倍かの周辺地域がある。その学園の内部は下水にしても道路にしても公園にしても十分に整っている。ところが、周辺都市にはそれができておらない。そういう点で、地域格差というものをはっきりさせるために、県と国と地元の任務分担、役割分担というものを明らかにして、こういうふうになるのだからぜひ合併をして、みんなで明るいいい町をつくろうじゃないか、こういうことを我々は主張しているのです。ところがそんなことなしに、町長がどうだとか市長がどうだとかあるいは議員がどうだとか、そんなことばかりやっておったらこれは住民疎外であり、邪道だと言わなければならない。そういう点について、今の役場の職員の言葉、そして私の最後のこの問題について、政務次官としてこの際一言お答えをいただきたい。
○衛藤政府委員 竹内先生にお答え申し上げます。 先ほどから自治省の行政課長、また国土庁の建設推進室長の御意見等も私もここで聞かせていただきました。また、この問題について極めて精通されておられます竹内先生の御高説も拝聴いたしました。この三人の御意見を足して割りますと、こういうような感じを私は持っておるわけでありますが、要するにこの問題は、地元の問題だと思います。そして、幸いにも関係選挙区には自治大臣もいらっしゃる。また自治大臣以上に実力者の竹内先生も地元の茨城県でもございますし、また先生は、この合併については推進をするという基本的な立場にもおられますので、いろいろ考えてみますと、この合併、いわゆる手順が間違ったのかもしれませんが、十分話し合えばいい方向でこの合併は進むのではないかな、このように期待を申し上げまして私の所感とします。
○竹内(猛)委員 終わります。
○保利委員長代理 玉城栄一君。
○玉城委員 私は、米の流通行政問題について若干お伺いをいたしたいと思います。 食糧庁長官にお伺いいたしますが、前回のこの委員会でもちょっと触れたわけでありますが、御存じのとおり、沖縄が復帰いたしましてちょうどことしで満十五年になるわけですが、沖縄の場合は、復帰特別措置によりまして食管制度の一部適用除外をされてきたわけであります。そういう意味で従来の沖縄の流通形態が存続してきたわけでありますが、いよいよこの特別措置のその部分が撤廃をされまして、来年の六月からいわゆる食管制度が適用される、こういうことになっているわけであります。 そこで、長官とされまして、どういう基本的な方針あるいは考え方で臨まれようとしていらっしゃるのか、お伺いをいたします。
○後藤政府委員 今回、沖縄県につきまして食糧管理法を全面的に適用するということになったわけでございますが、いろいろな側面がございますけれども、今ちょっとお尋ねの中でもお触れになりましたように、復帰直後には、価格水準にいたしましてもあるいはまたいろいろ流通の実態という点におきましても本土との間にかなり大きな違いがあったわけでございますが、これまでの間、関係者の御努力もいただきまして、本土との調和を図るような御努力の積み重ねもあったわけでございます。 ただ、今回適用されるに当たりましては、まだ本土と沖縄県との間の流通実態のいろいろな違いという面もございまして、こういったお米の流通というような問題につきましては、今までありました一つの実態と申しますか、そういうものを十分踏まえて、食糧管理法の全面的な適用がなされます際にそのことによって何か新しい混乱が起きるというようなことがないように対応を十分慎重にやってまいりたいというふうに私ども考えておるところでございます。
○玉城委員 今長官は混乱の起きないように慎重に考えていきたいということでありますが、当然そういうことになると思うのです。 それでは、現在の沖縄の米の流通の形態をどのように考えていらっしゃるのか、御説明いただきたいと思います。
○後藤政府委員 お答えを申し上げます。 沖縄県におきまして米穀、お米の販売は、まず政府米の売り渡し先あるいは自主流通米の買い受け者としての資格を政府から指定を受けて持っておりますいわゆる指定四業者がおられまして、その下に卸売販売業者というふうに現在言われておられます業者が三十五業者、それから沖縄県におきましては本土に見られますようないわゆる専門のお米屋さんというものがございませんで、他の食料品その他と一緒にお米を売っておられる、そして店頭販売、持ち帰り販売が主である、こういった末端での小売の業態の違いというようなものがございまして、現在小売販売業者と言われております方が約八千業者くらいおられるわけでございます。 こういったふうに販売業者が本土の場合におきましては卸、小売という二段階に対しまして三段階に区分をされておる、それから指定業者と三十五の卸販売業者との間あるいは卸販売業者と小売販売業者との間の結びつきが一部複数になっている、あるいは卸販売業者の事業区域が市町村を越えて広域になっているといったような点で本土と異なる点があるというふうに認識をいたしております。 ただ、実を申しますと、復帰後今日までの間に食管制度の運営におきましていろいろ流通改善的な措置を講じてまいりました。その中で例えて申しますと、小売販売業者が、ブランチといいますか、販売所を出せるということで、小袋詰めの精米で店頭売りという形でブランチを出せるというふうな仕組みを五十六年の食管法改正のときに取り入れたわけでございます。そういう意味では沖縄の三段階というのとそれまでの本土の二段階というのがやや近づいてき得る面が出てまいったということはございますし、一昨年に流通改善の三項目ということを決めましたが、その中で小売さんが袋詰め精米に限っては二つの卸さんから仕入れができるということで、卸と小売を一対一で結びつけておりましたのを複数化をしたというふうなことがございまして、沖縄県と本土との間での制度的なつなぎということがやややりやすくなってきた面もこの十数年の間にあるわけでございます。 〔保利委員長代理退席、鈴木(宗)委員長代理着席〕 今回の沖縄県への食管法の適用に伴いまして販売業者に許可制が導入されるわけでございますが、先ほど申し上げましたような沖縄県の現在の流通実態が本土と異なるという状況を踏まえまして、十分な周知期間を設けますとともに、一定の期間は販売業務の継続を認めることを内容といたします経過措置を設けまして、販売業者の許可制への移行が円滑に行われますように措置をいたしておるところでございます。 それから販売業者の許可制の運用に当たりましても、県当局と十分協議をいたして取り締めたいと思っておりまして、現在私どもが考えておりますのは、四指定業者を食管法上の卸売業者に、そして三十五ございます卸販売業者を小売業者に、約八千ございます小売販売業者を販売所、ブランチということで位置づけをいたしますとともに、業者間の結びつきなりあるいは営業区域等につきまして、沖縄県の現在の流通実態を考慮いたしまして、販売業者あるいは消費者の方に混乱が生じないように配慮をしてまいりたいと思っておるところでございます。
○玉城委員 今長官もおっしゃいましたように、今の沖縄の米の販売流通形態というものは、ちょっと言葉の違いがあるかもしれませんが、今四つの卸業者がいます。その下に中間的な卸業者が三十五ある。さらにその下に小売店が八千ある。いわゆる三段階あるということですが、本土の方が最近近づいたという話もありますけれども、沖縄の場合、三十五の中間卸業者というのはこの四つの卸業者のどこから買ってもいいのですね。自由に買うことができるのです。そして、その三十五の中間の卸業者は八千の小売店にどこに売り渡してもいいわけですね。逆に言うと、八千の小売店というものはその三十五のどこからでも買い受けて店頭で販売してもいいわけですね。そういう意味では極めて自由な形態になっているわけです。この八千の小売店が店頭で米を販売する。消費者サイドからしますと、その八千の小売店といいますのはその四つの卸業者の製品を全部自由に店頭に並べることができるわけですから、選択の幅が広いわけですね。現在はこういう形態になっています。 ところが、今長官もおっしゃいましたように、今度来年の六月にいわゆる食管制度の適用によって本土と同じような形態にするということになりますと、沖縄の場合、この四つの卸業者はさておきまして、三十五の今のその中間卸業者、これはつながりというお話がありましたけれども、四つの業者の一つといわゆる小袋精米は買うことができるし、玄米も買う。もう一つの業者とは小袋精米に限って買うことができる。今までは四つの業者から買うことができたわけですけれども、それがやはり限定されてくる。そして、さらに、この八千の小売店は三十五の中間卸業者から今まで自由に米を買うことができたのが、それがまた限定されてくるわけでしょう。そうしますと、これがまた許可制に変わっていくわけですけれども、これは、長年続いた流通形態がまた変わっていく形態になりますと、消費者サイドからも業界サイドにおいても相当の混乱が予想されるし、ある意味では私は業界の中で相当の犠牲者が起きるんじゃないか、あるいは消費者サイドにとっても従来のそういうことからして不便を来し、あるいは不利益を来すおそれがあるのではないか、そういう感じがするのですけれども、おっしゃるように、それをどういうふうに混乱の起こらないように移行されようとするのか。 それで、卸業者はいいですよ。いわゆる食管制度のもとでの小売業者の現在の許可基準ですね、それから、いわゆる販売所、沖縄で言う八千の販売所ですね、その許可基準というものはどういう要件を備えなくちゃならぬのか、その辺をちょっと御説明いただきたいと思います。
○後藤政府委員 沖縄県の現在の実態から申しますと、本土でございますと卸さんが小売に、大ざっぱに言いまして、半分は玄米で売り半分は精米で売るという形での販売をいたしておりますが、沖縄県におきましては四指定業者、今先生のおっしゃいました大卸さんでございますが、ここがお米を搗精をしまして、精米にして袋詰めした上で仲卸的なその卸さんに売っている、こういう関係でございまして、搗精が四業者で行われているという実態が一つございます。 ただいま本土では、先ほど申し上げましたように、従来から結びついておりました卸さんのほかに、小袋精米につきましては従たる卸ということでもう一つの卸から仕入れることができるようにしようということにいたしておりますけれども、複数卸というのは二つに限るというふうに初めから決めているわけではございませんで、方向としてはやはり消費者の方々の嗜好といいますか、選好が非常に多様化しておりますので、まずは従たる卸を一つ認めようということでスタートをいたしたわけでございます。やはりお米の消費拡大ということ、あるいは消費者の選択の幅を広げるという点におきましても、いずれ将来はこういった主たる卸それから一つの従たる卸ということだけではなくて、品ぞろえを豊富にするためにも、もう少し従たる卸をふやしていくといいますか、今二つの卸さんから仕入れられますものを三つにしていく、四つにしていくというふうな方向、展望の中においてまずは二つということで始めたわけでございます。 今私ども、また農政審の報告を受けまして、米流通研究会というところで米の流通改善の議論をいたしておりますが、そこでもやはりそういった消費者の選好の多様化とか、小売屋さんとしても品ぞろえを豊富にしたいというふうなことで、この複数卸を拡充をしたらどうかという議論が出ておるわけでございまして、この研究会では十月末に結論を出していただくことにいたしておりますけれども、本土でもそういう方向で考えておるわけでございますので、細部はいろいろ沖縄県御当局とも御相談をしながらやっていきたいと思いますけれども、そういった仕入れの面で今までよりも非常に不便になる、ひいてはそれが消費者の方にも御不便を与えるというようなことがないように措置をしてまいりたい。それから、従来お米を売っておられましたようなところで食管法が適用された結果、非常に多くの小売の方がお米が売れなくなるというような事態が生じて、販売業者なりあるいはひいては消費者の方にも御不便をかけるというようなことがないように、細目はこれから詰めてまいるわけでございますけれども、考慮をしてまいりたいというふうに思っております。
○玉城委員 基本的に長官、今上の四つですね、それから中間の三十五、それから八千、これはいわゆる許可制に移行する場合にそのまま認めるという方針ではいらっしゃるのですか。
○後藤政府委員 先ほど申し上げましたように、四指定業者を卸としてそれから三十五の現在卸売業者と呼ばれております方々を小売販売業者というふうに位置づけをいたしてまいりたいというふうに考えております。(玉城委員「八千は」と呼ぶ)八千についてまでは詳細はまだ詰めておりませんけれども、先ほど私がお答えをいたしましたような線を基本的な考え方として対応をしてまいりたいと思っております。
○玉城委員 沖縄の場合、現在、長官も御存じのとおり三十五の中間の卸業は沖縄県内一円のいわゆる卸販売業を営んでいるわけですね。これは例えば沖縄の那覇市の中間業者でも沖縄の八重山とか、そこも自由にできるわけです。ところが、食管制度上の今の沖縄の中間業者というのは小売業になってくるわけですけれども、この小売業の許可基準といいますのは、営業区域というのが限られできますね、原則として市町村単位というふうに。そうしますと、従来の三十五の沖縄の中間の卸業というものがこれに切りかえられた場合には、この制度上からしますと、営業区域が限られできますね。ですから、今まで沖縄県で八重山とかあるいは宮古とかあるいは北部の名護とか、そういうところの営業ができたものが、いよいよこの制度が適用になるとそれができない。やはり三十五について何らかの線引きを沖縄全体にしていかなくてはならぬ。そして、同時にもう一点は、八千についても大体そういう方向で許可していくのだということですけれども、この八千の小売業にしましても、今の場合は三十五のどこから買ってもいいわけですよ。ところが、これが適用になっていきますと、そうはいかなくなる。三十五のうちのAならAあるいはBならBという特定の結びつきのブランチという形になるわけですね。どうしても限られてくるわけです。これは大変な違いになってくるわけですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○後藤政府委員 私ども認識しておりますところでは、現在お米の流通につきまして、沖縄本島とその周辺の離島地域が一つ、それから宮古群島地域が一つ、それから八重山群島地域、大体この三つに実態上分かれているというふうに承知をいたしております。私どもも、食管法の施行に当たりましてこういった三地域の区分でお米の流通の実態が形成をされているということを踏まえて考えてまいりたいというふうに思っております。
○玉城委員 そうしますと、いわゆる食管制度が適用になって、現在の三十五の沖縄の中間業者のいわゆる小売業の基準、営業区域というものは大体市町村が基本になっていますが、そうでなくて、今おっしゃるように現在のような形態の沖縄本島であるとか宮古とか八重山、そういう三ブロックの中でやるということをおっしゃっているわけですか。
○後藤政府委員 その三ブロックで考えてまいりたいと思っております。
○玉城委員 それはそれで現在の営業区域の形態からして同じということになります。ではもう一つは、今八千ありますが、この食管制度の適用になりますとブランチということになるわけですね。これはどういう形になるのでしょうか。
○後藤政府委員 八千の現在の小売といっておられる方々につきましては、仕入れの面ではできるだけ食管法の適用によって仕入れが今までよりも不自由になるということがないようにやってまいりたいと思っております。
○玉城委員 ということは、いわゆる営業所、ブランチというものは小売業のブランチということになるわけですね。そういう許可制になるわけですね。ですから、その八千のブランチになる今の沖縄の小売店というものは三十五のどれかのブランチということになっていくわけですね。そういうふうに系列化されるのじゃないでしょうか。今はそうではないのです。系列化されるということはそれだけやはり幅が狭まってきますし、扱う米の製品にしましても従来のようにはいかなくなる。そうなりませんかね。ということは、今まで例えばAという小売店、ブランチに上米、中米あるいは標準米、いろいろな種類のお米がありますが、それはそういうことであったにしても、やはり米の産地によってお米の質というのは違ってくるわけですから、そういうものが特定の小売業のものしか扱えないわけです、このブランチというのは。今の沖縄の場合は、そうではなくて全体的に自由に扱うことができるような状態ですね。その辺が、そのとおりになっていくとなると消費者にも不便を来すし、あるいは現在の沖縄の八千の小売店の方々についても相当不利益になってくるのではないかという感じがするのですが……。
○後藤政府委員 お尋ねの御趣旨をちょっと理解しかねるところがございますが、今度小売として位置づけられます三十五業者につきましては、今までどおり今度卸になります方、四指定業者のどこからも精米を仕入れられるわけでございます。どの小売さんも四指定業者のつくりました精米を全部仕入れられるわけでございますから、今度仲卸さんが小売になりました場合に、今の四指定業者が卸になりましたときに、四指定業者のどこからも小売が買えるということになるといたしますれば、ブランチになります小売店がどの仲卸さん、今度の新しい小売に結びつきましても四指定業者のあの銘柄の米を仕入れたいのだということを頼めば必ず仕入れができるわけでございますので、先生のおっしゃるような御不便が生ずることはないのではないかと思っているわけでございます。
○玉城委員 いやいや、結局今の小売業者というのは一つの卸業者から玄米も仕入れることができるし小袋精米も仕入れることができますね。複数とさっきおっしゃったように、もう一つの卸業者から、二つから小袋精米のみは買い受けることができる。今長官がおっしゃったように、今の沖縄の場合四業者から自由に買い入れすることができるけれども、この制度の適用によってそれは複数しかできないということになってきますわね。
○後藤政府委員 本土におきましては卸さんが小売さんに精米を売る場合と玄米を売る場合とあるわけでございますが、沖縄では今四指定業者、今度卸として位置づけられます四業者が全部精米をして製品をつくっておられるというふうに我々は理解をいたしております。そして、先ほど申し上げましたように、先生のおっしゃいました仲卸、今度私どもが小売として位置づけようと思っております三十五業者の方々に今までに比べて仕入れで不便にならないようにする、四業者の方からどこからでも買えるというふうにいたしますれば、小売と制度適用後のブランチとの間の結びつきのいかんにかかわらず小売さんはどの卸からも買えるということになれば仕入れの御不便はないはずではないでしょうかということを申し上げているわけでございます。
○玉城委員 時間がございませんので、これはまた次の機会に担当の方々ともう少し技術的に詰めていきたいと思うのですが、今おっしゃいました三十五の中間卸業者は、沖縄が返還された後それ以外に八つぐらいは倒産して、今でも三十五の中で相当経営が苦しいという状況も一つはあるわけです。ですから、さらに食管制度の適用が今のような形で適用されていったときには大変な厳しい状況に置かれていくということが予想されるわけであります。それで、沖縄の場合、米の販売、流通形態というものはある意味ではむしろ進んでいる。さっき長官もおっしゃいましたように、本土さえ二段階を三段階に近づけている。いわゆる沖縄方式というのは、ある意味では、おっしゃいましたように、「二十一世紀へ向けての農政の基本方向」という提言の中にありますとおり、競争条件の導入をもっとすべきであるという提言に基づいて食糧庁の方で今研究していらっしゃる米流通研究会、それは十月に結論が出るということでありますから、そういう沖縄の競争条件を導入されたこの制度をむしろ大いに参考にされて、沖縄の今の形態をあれ以上狭めて混乱を起こさないようにこれはぜひひとつやっていただきたい。 いろいろな問題はほかにも相当あります。マージンの決め方の問題とかいろいろなことがありますけれども、きょうは時間がございませんので、最後に、国民体育大会がいよいよ今度の日曜日から開会されるわけでありますが、夏季大会それから秋季大会合わせて約四万内外が沖縄県外からいらっしゃるわけですが、そういう国体に対する食糧対策にどのように取り組んでいらっしゃるのか、お伺いいたします。
○後藤政府委員 沖縄県におきまして第四十二回国民体育大会が本年九月から十一月まで開催が予定をされまして、当然大勢の方々が沖縄に行かれますので、お米の一時的な需要の増加が見込まれるわけでございます。このために、沖縄におきます通常需要分のほかに、県とも御相談いたしましてこの国民大会に必要なものとしまして、また米の品質面にも配慮しながら政府米約三百トンを別枠で供給するということで、真夏の運送は避けた方がいいということで夏前に既に運送を完了いたしております。 政府米の供給は沖縄県は三類が主体でございますが、お米は品質評価によりまして一類から五類まで分類いたしておりまして、三類というのは品質的に一番中庸の米ということになっておるわけでございます。この約三百トンの政府米につきましては、秋田県産の二類のお米を国体用にということで別枠で既に運送いたしまして、支障のないように措置をいたしておるところでございます。
○玉城委員 時間が来ましたので、これで終わります。
○鈴木(宗)委員長代理 水谷弘君。
○水谷委員 台風十二号による被害の問題につきましては各委員から既に御指摘があり、農水省として全力を挙げてその対応をなさっていただくようにお話があったわけでございますが、私の方から、特に北海道それから青森における災害に対する農水省の対応についてお尋ねをしておきたいと思います。 昨年、台風十号崩れの温帯性低気圧による被害で東北方面が大変な被害を受けたわけでございますが、今回のこの第十二号台風も、農作物に対する被害報告額が私の手元に届いておりますが、六百五十四億七千二百万円という大変な被害総額でございます。その中でも特に、ちょうどいよいよ収穫期に入る果樹に対する災害が大変多く出ているわけでございます。青森県一県だけでも果樹については九十四億八百万、それから北海道は果樹が十一億二千八百万ということでございまして、果樹栽培農家にとっては、特に転作作物として果樹栽培に入られた北海道の例を見ますと、栽培農家は一戸当たり九百五十万円の負債を背負っておられるという状況の中での今回の被害でございまして、これは、しっかりとした対応をしてあげませんと、今後本当にもう絶望的な被害になってしまうというように考えられるわけであります。 特に我が党の藤原房雄議員が十六日道内の被害状況を調査いたしまして、その中で特に余市町と仁木町の果樹地帯の被害が大変甚大でございます。金額はもう既に、掌握をされておられると思いますが、余市町だけで五億七千万、仁木町では二億二千八百万、これだけの被害が出てきているわけでございます。大変な被害実態を背負った市町村、財政だけではとても対応ができない。そういうこともございますし、また先ほどの九州の被害実態等のお話も承っておりまして、早急な調査の結果をもって激甚の指定、またそれが不可能な場合は局地激甚の指定等の対策はもちろん講じなければなりませんが、これらの被害農家の救済のために政府として万全の対応をしていただきたいわけでありますが、具体的にどのような対策を講じていかれようとしておられるか伺っておきたいと思います。
○青木政府委員 台風第十二号の災害、特に北海道、青森県下におきます果樹の被害等について御指摘をいただきながらのお尋ねでございます。御指摘にもございましたが、北海道関係果樹被害だけでも十一億二千八百万、青森の場合には九十四億という大きな被害が出ているわけでございます。その中でも御指摘の北海道余市、それから仁木町の果樹被害は、被害の深さにおいてもかなり深いものがあると認識をいたしております。青森県下のリンゴ被害につきましては、春の凍霜害に続く落果被害でございますので、被災農家に対して早急に救済の万全を私ども期したいと考えておをわけでございます。何をおいても果樹共済関係、幸い北海道の場合は加入率が非常に高うございます、青森の場合に加入率が低いという問題がございますけれども、共済金の早期支払いに努めたい。また、資金対策といたしましては、御案内の天災融資法の発動等も私ども前向きで対応したいと思っておりますし、あわせて補完的に自作農維持資金の活用、そういった形で資金措置にも万全を期していきたい。それから、災害の際にいつも対応いたしておりますが、既借り入れ分の償還の重さにつきましては、個別農家の具体的な償還の重さを見きわめまして、お申し出があれば、私ども関係融資機関の指導をいたしまして、償還条件の緩和措置等について適切に対応をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
○水谷委員 どうぞひとつ被災者の皆様方の窮状に真心からの対応をお願いしておきます。 本県栃木県は十日に集中豪雨を受けたわけでございますが、その中で特に農作物に対する被害、これが大分大きく出ておりまして、水稲で一万五千六百九十九・二ヘクタール、このうちの収穫皆無となったものが千三百四十・四六ヘクタール、被害額は十八億を実は超えております。これらについてもどうか政府としても、県はもちろん市町村も真剣な対応をしているわけでございますが、政府としても特段の対応をひとつ求めておきたいと思いますが、御答弁をお願いしたいと思います。
○青木政府委員 九月の十日以降、栃木県下に局地的な集中豪雨があったようでございまして、これによりまして農作物の被害を中心といたしまして御指摘のありましたような形で水稲の倒伏等の被害が約二十億、それから農地、農業用施設の被害が約五億、そのほか林地荒廃関係で五億程度、合わせまして約三十億程度の被害が発生しているように県から報告を受けているわけでございます。その実態につきまして私ども早急に精査をいたしまして、先ほども御答弁申し上げましたが、作物被害等につきましては共済制度の適切な運用、また農地、農業用施設等につきましての災害復旧事業等を踏まえまして、被害農林事業者の経営の安定、再建に万全を期してまいりたい、こう考えております。
○水谷委員 大変御苦労さまですが、しっかりとお願いいたします。 次に、この前の委員会でも食糧庁にお尋ねをいたしましたが、まだ八月の作況が発表になった段階で、最終作況が明確になっておりませんが、予測するところによりますと、一〇三ぐらいで最終的にそういう形で終わるのかな、このように考えられるわけでありますが、そうなってまいりますと六十三米穀年度末の持ち越し在庫、これが計画よりも多くなってくることが予測されるわけであります。政府は百五十万トンの在庫を保有する前提であとは自主調整保管、こういうふうな形に持っていこうとなさっていると私は考えておりますが、そうなってまいりますと、もしこの作況が三ポイント上がる、これが三十万トン多くなってくるということになりますと、自主調整保管の数量がそれだけふえてくるのか、それとも政府の在庫保有数量を若干調整するのか、これは仮定の議論でございますが、しかしそんなに遠い先の話ではないわけでございまして、その辺の基本的な考え方。 私の考えとしては、いわゆるこの自主調整保管という、これはもう既に現在の食管法の基本的なあり得べき姿からしますと相当生産者団体に御無理なお願いをしている形でこういう方向性が出てきたわけで、その調整保管というのは、たえ得る数量というのはおのずから決まってくるものであって、ふえたものがどんどんそちらへ回っていってしまったのではとてもこれは持ち切れないということになってくるわけでございます。そういう意味で、政府の在庫百五十万は絶対動かさないぞというこういう硬直的な物の考え方でいかれますとこれは大変だなと私は考えているわけでございますのでお尋ねをするわけでありますが、どういうふうにお考えになっておられるかお尋ねをいたします。
○後藤政府委員 昨年の末に、いわゆるそれまでポスト三期対策と呼ばれておりました水田農業確立対策を決定をいたしまして、その際に食糧管理制度の運営改善の大綱というのもあわせて決めたわけでございます。この昨年の末に、今後の確立対策の前期三年間についての基本的な考え方といたしまして、やはり三度の過剰処理というようなところに追い込まれるというようなことは、食糧管理制度を守っていくためにも何としても避けなければいけないというふうなことと、もう一つは、生産者、集荷団体の米需給均衡化に対します主体的な取り組みという二つの観点から、政府在庫が回転備蓄として可能な数量の範囲を超えないように売却面でも計画的なあるいは積極的な売却をやってまいりますと同時に、生産予定数量を上回って生産が行われて、主食用としての売却可能な政府持ち越し在庫の限度を超えるというふうに見込まれるという場合には、集荷団体において自主流通米なり超過米の調整保管売却を行う。そしてこの二つの措置をとって水田農業確立対策の実施期間中に在庫数量が非常に過大になるというふうに見込まれる場合においては翌年度の予約限度数量を一定数量減じて、その分、転作目標面積をふやす、こういう基本方針を決定をいたしておるわけでございます。 ただいま水谷先生からお尋ねの中にも述べられておりますように、先般発表されました作柄、まだ第一回目の調査でございます。具体的な収穫量が出されるという段階にはまだなっておりませんし、今後の需要動向についても現時点で的確に見通すことはなかなか難しい状況でございまして、政府米の在庫の数量について申しますれば、原則低温保管をしまして鮮度を保ちながら主食用として売却をしていくということを考えますと、適当な水準ということになると百万トン程度というふうに私ども考えておるわけでございまして、百万トンをかなり下回ってくるという場合には需給のゆとりがなくなるという心配をしなければいけない。それから百万トンをかなり超えてくるという場合にはむしろ三度の過剰の心配をしなければいけない。そういう考え方で両方の谷間に落ちないようにということでいかなければいかぬと思っておりますが、やはり前年度の持ち越し米と当年産の新米との混入の限界あるいはまた低温保管倉庫の操作の限界というようなことを考えますと、もちろんこの百五十万トンと言いましても、じゃ一万トンを超えたらいかぬのかとか二万トンを超えたらいかぬのか、これは全国にお米は散らばっておるわけでございますので、一万トンとか二万トンという差をどうするということはございませんけれども、オーダーの話といたしましてやはり百五十万トンというのがどうしても上限ではないかというふうに考えております。これを超えました場合に結局主食用として売却できないものが生ずるおそれがあるわけでございます。ことしの作況のいかん等によりましてそういった事態が懸念をされます場合には、関係方面とも十分協議をいたしまして、政府米、自主流通米等を通じまして全体の需給をどうやって安定をさせていくのかということを考えていかなければ、いけないと思っております。たびたび大臣が申し上げておりますように、転作目標面積というのはできるだけ安定的であることが望ましい。そしてまた政府の需給操作の回っていける範囲内で需給安定が図れるのが望ましい。しかし、いろいろな事態が想定をされるけれども、要は三度の過剰処理を招くようなことは絶対に回避しなければいけない、その基本原則に立って関係者がどういう対応を考えていくかということが問題だということを大臣が言っておられますけれども、私どももそういう考えを持っておるわけでございます。
○水谷委員 長官の御答弁でよく内容はわかります。しかし、水田農業確立対策の中で数字的に一つの目標数値として明確に出ているのは、百五十万トン政府の在庫、七十七万ヘクタールの転作面積、そしていわゆる自主流通並びに過剰米の調整保管数量が四十から五十程度、こういうふうな数字がびしっと出ているわけでございますが、いずれにしても水田再編対策のポストとしてスタートした前三年そして後三年のこの六年、この水田農業確立対策がもし失敗をするということになりますと、我が国の農政の展望というのは大変な問題を起こしてくるわけでございます。 しかしながら、そういう骨格を余りにもがんじがらめにしまして、起きてきた事態に対する柔軟な対応を誤りますと、これもまたいろいろなところで多くの弊害をもたらしてくるわけでございまして、私はすべての数字については固定的にとらえるのではなく、どうすることがこれからの水田農業を確立していく上で一番大切なのか、若干政府が今まで以上に負担をしなければならないことが出てきたとしても、また生産者の側が多少苦しい部分をしょわなければならない部分が出てきたとしても、そういう点については、生産者団体、実際に水田労働をしておられる農家の皆さん方の立場、さらにまた政府、食糧庁としての責任、そういうこともひとつしっかりとお考えになった上で総合的にお取り組みをいただきたい。当然のことだと思いますけれども、申し上げておきたいと思います。 さて、六十二米穀年度の供給計画が出されておりますが、政府米の売却がなかなか思うようにいかないということが伝えられております。この七月から十月の計画として百四十万トンの供給計画が出ておりますが、七、八月の売却実績はどうなっておりますか。
○後藤政府委員 先生御指摘のとおり、いろいろな要因が重なり合いまして、供給計画におきます政府の売却の計画数量が、十月末の政府米在庫を百五十万トンにとどめるということを前提にいたしますと、七−十月で百四十万トンの売却を計画目標として掲げるということが必要になってまいっているわけでございます。 この七−十月期に入ってからの売却状況を見ますと、七月売却におきましては地域によりまして落ち込みが見られまして、計画数量を相当量下回りまして、総計で二十五万トン程度にとどまったところでございます。また八月の売却実績については集計中でございますけれども、七月に比べまして八月は上向いてきてはおりますけれども、計画量に比べればやはりある程度の幅で下回るのではないかというふうに考えております。こういった売却状況も考慮いたしまして、九月、十月、新聞等にも報道されておりますけれども、この二カ月、米穀年度末の最後の二カ月の政府米の売却におきまして、新米等の買いやすい玉、希望の強い銘柄のものというようなものの手当てを初めといたしまして、一定の水準を超えて積極的に買い受けをしてくれた卸売業者に対しまして一種の販売促進対策ということで一定金額のいわばボーナスを支払うというような、これは食糧庁始まって以来のことでございますけれども、関係流通業界にも市場原理というようなことを言っておるわけでございますが、やはり食糧庁も流通の一環でございます、需給事情に対応してある程度の弾力的な対応をする、そういう中で、やはり余計買ってくださる方にはいろいろなサービスをするというようなことを取り込みまして、今鋭意努力をいたしておるところでございます。率直に申しまして政府米の販売環境はなかなか厳しいものがございますけれども、九月、十月売却でこの販売促進対策が相当程度の効果をおさめるものということを期待して、今一生懸命取り組んでおるところでございます。
○水谷委員 先ほども長官がおっしゃったように、いい環境ではございませんで、確かに供給計画どおり売却するということは大変だと思いますが、ひとつ特段の努力をなさって——今の話では食糧庁始まって以来のボーナスまで出してやっておられるわけで、大変だと思います。しかし、そういう御努力は評価をするとして、現実問題として百四十万トンというのは売り切れないのではないかなという心配を私はするわけであります。そうなってくると、前段で私が六十三米穀年度のいろいろな議論を申し上げましたけれども、既に出発の時点で前年、六十二米穀年度のものを持ち込んでいかなければならない、そういう状況が出てくるのではないのかな。そうなってくるとなお六十三米穀年度のいわゆる米の需給問題が深刻になってくるわけであります。 そういう点等を考えて、本当に米の生産、また集荷、販売、いわゆる流通も全部含めた徹底的な検討を今なさっていることは伺っておりますし、かなり突っ込んだいろいろな議論が展開をされているように私も報道で伺っております。しかし、それが単なる財政ベースだけの物の考え方、そういうことに絶対偏らないように、一番大切なのは水田農業をどう確立するかという、ここが一番根っこで大切なわけであります。もう一つは、消費者である国民の皆様方に、より良質な、より安全な、そして適正な価格において米の供給がどうやったらできるか。一番大きな視点はその二つ。その中にやむを得ず財政負担が生じてくるとすれば、当両国民の理解を得て財政の出動はしなければならない。基本をどうかそこに置いて議論をこれからも詰めていっていただきたいと思うわけであります。 先ほど玉城議員が沖縄の現在の米流通の問題と現行食管法にぴしっと乗った流通との問題でいろいろ質問をしておられましたけれども、玉城委員のおっしゃったように沖縄の米流通の方が市場原理等が導入された、競争原理が働いている、非常にいい方向だな、我が国においてもブランチなるものがどんどん各地に出ていかなければならないし、流通面においては現行食管法ででき得る限りの合理化を図り、消費者ニーズにこたえられる、そういう対応をしていくためにも徹底した米流通の検討会であっていただきたい、こういうふうに思います。 さてそこで、この中でも大きな議論になっているわけでありますが、自主流通米の助成措置、これは現在の政府米それから自主流通米の比率、これを将来自主流通を高めていこう、そういうふうな方向を持っておられるようでありますけれども、自主流通が高まっていくことによって数量がふえていく、ふえていって現状のままの助成措置があれば財政はそれだけどんどん膨らんでいく、いわゆる財政の議論からすれば助成措置は削らなければならぬ、単純に計算すればそうなってしまう。しかし、米政策として消費者が求めている米を国民に提供するという食糧庁の役割からすれば、良質米、本当に消費者ニーズに合った米の生産を振興させるということがこれまた大事な責任であるわけであります。そうなった場合に、安易にこの自主流通米の現行水準程度の助成措置というものに大なたを振るっていきますと、これは政策的にもまた結果として間違った結果が出てくることになるのではないか、こういうふうに心配するわけでありますが、その方向づけを今どういうふうになさろうとしておられるのか、伺っておきたいと思います。
○後藤政府委員 この問題につきましては、新聞報道で財政当局が良質米奨励金のカットを早急にやるべきであるという考えを持っているということが報道されましてからお尋ねを時々受ける問題でございます。今、先生お話しございましたように、これは農政審の答申にもあることでございますが、やはり米の消費拡大のためにも消費者の嗜好に合った米の生産を伸ばしていく、そしてまた自主流通米を拡大をしてまいるという基本的な考えに立っておりまして、ただ単に財政的にどうこうということだけでこの問題を考えるという立場には立っておりません。四十四年に自主流通が発足をいたしましてから関係者の意欲的な取り組みをやっていただきまして、最近では主食用のウルチで申しますと四割を超えるというところまで伸びてまいったわけでございます。私どもとしてもこの自主流遮制度が健全に発展をするようにという観点から考えてまいりたいと思っておるわけでございます。 実は今、私どもの方で、米の流通改善なり自主流通米の私大の問題につきまして、流通の関係者それから第三者の方、消費者の代表の方に入っていただいて流通研究会というところでいろいろ議論をやっていただいておるわけでございます。それで、その中で自主流通のいろいろな流通の仕組みの問題等々もあわせましてこの自主流通助成のあり方の問題を議論していただいておるところでございます。 それで、実はこの良質米奨励金の問題につきましてはこの研究会におきましてもいろいろな御議論がございます。良質米奨励金というものも品質別の米の需給とよくにらみ合わせて考えていくべき問題であるわけでございますが、市場評価の高いA1ランクのものが今最も単価が高い、そして自主流通米の世界の中では相対的に取引価格の低いBランク米が低いというような状況になっておるわけでございますが、こういった奨励全体系のもとで、今Aランクのお米というのはもうその大部分が自主流通に回っております。これから自主流通を拡大いたしてまいるということを考えますと、いわゆるBランク米のところへ自主流通を拡大していくという形になるわけでございまして、そういう場合に自主流通助成全体あるいはまた良質米奨励金の全体の仕組みをどういうふうにしていくべきか。それからまた、これは品質との関係で申しますと、価格なり数量の取り決めの仕方をもう少し弾力的に自主流通制度の運営改善ということでやってまいりました場合に、自主流通米の今の銘柄別の格差というのがどういうふうに動いていくか、そういったことともにらみ合わせながら考えていくべき問題だというふうに思っております。 いずれにいたしましても、この問題、私どもといたしましては自主流通の健全な発展を図るという観点に立って、しかし、とかくこの種の奨励金というのは、一度決めますと何か既得権というふうな形で仕組みなり単価なり全部固定的に、考えられがちな面もございますが、そういったことについても自主流遜の発展という観点から見てどういう姿が一番いいかという基本的な視点に立って考えてまいりたいと思っているわけでございます。
○水谷委員 全く観点が違いますが、食管法八条ノ三に基づいて農林水産大臣が業務の運営基準を定められております。その中で第六の「精米の表示」の一に「必要的表示事項」というのがございます。この必要的表示事項については、大体袋詰めなる商品には明確に表示はされておると私は思っておりますが、この中に販売価格というのがあるのですけれども、販売価格というのはぴしっと袋に書いてあるのは余り見たことがない、見たことがないのは私だけかどうかわかりませんが。ずっと袋が並んでいて、袋の上に幾らという札は立っていますけれども、袋には表示はされておりません。しかし、それも表示されている、必要的表示とみなされているのかどうなのか、細かいことで恐縮でございます。
○後藤政府委員 お答えを申し上げます。 精米の表示につきましては、必要的な表示事項ということで品目、それからまた原料玄米、これは一類何%、二類何%というようなことでございますが、それから販売価格、正味重量、搗精年月日、搗精工場、製造販売業者名というようなものを記載するようにいたしておりまして、販売価格も表示の中に含まれておると承知をいたしております。ただ、初めから袋に印刷をしていないで、というのは、精米をいたしますときのブレンドをいたします原料玄米との関係等から、例えば精米工場から出荷をいたします場合に、価格を書いたシールを張るというような形をとっておるところもあろうかと思っております。
○水谷委員 申し上げたいのは、そのことよりも、私もいろいろなところで商品である十キロ詰めとか五キロ詰めとかのいろいろなものを調べておりますが、「任意的表示事項の制限」というところで、それの(1)のウ、ここに「産地、品種及び産年はセットで表示すること。」もし任意的表示であっても、それを表示する場合は、三点セットと言われておりますが、その三点がセットで表示をされなければまずい、こういうふうになっているのだろうと思うのですが、コシヒカリと書いてありまして、六十一年産、こう書いてありますが、産地が書いてない。これが結構あるのですね。それは書いてないのは少ないかもしれませんが、実情はそういうのは間々あります。 と同時に、私が申し上げたいのは、自主流通米、消費者の指向しておられる方向というのは、どこのどういう銘柄のどういう米なのか、それが価格としてふさわしい価格であればそれを買いたい。今、食管法はもう本当に消費者にとっては余りありがたくない法律だ、このように消費者の中に言われている一つの部分は、消費者として自分の欲しいお米を、明確にその品物がわかるようなそういう商品を全く手にすることができない。この自主流通米制度が導入されるときにも、政府米の格上げの問題とかいろいろな議論が起きて、いわゆる商品である米そのものが、消費者にとって明確に商品内容がわからない。いわゆる現在のこんな社会の中で米だけがさっぱりわからない。それも混米をされたり、自主流通米、表示と中身が違ったり、そんなことが行われているがゆえに、食管法なんというのはとんでもないのだという議論が片方にはあるわけです。そういうものが、統制とかそういうものがなくなって自由市場に完全に任されれば、悪い米は自然淘汰されて消されていくのだ、消費者にとって本当に必要ないい品質の米が市場をちゃんとおさめていくようになるのだ、そういう極論まで出てくるぐらい、実はこの米の表示という問題は食糧庁としても非常に徹底して取り組んでいっていただかなければならない大事な問題だと私は思うのであります。少なくとも自主流通米ぐらいは、産地、品種及び産年、この三点セットは任意事項なんかじゃなくて、やはりこのぐらいは必要的表示事項ぐらいにして、そして消費者のニーズにこたえる、そういう姿勢で検討をされた方が私はよろしいのではないかな、こう思うわけでありますが、いかがでございましょうか。
○後藤政府委員 いわゆる三点セット、すなわち都道府県名であらわされます産地とそれから米の品種と産年、この三点のセットの表示の問題でございますが、今お話ございましたように、この三者を一括表示するということと、表示と内容の一致を図りますために指定検定機関の検定を受けるということ等を条件といたしまして任意的な表示事項というふうにいたしておるわけでございます。この表示検定を受けておりますのは、小売業者の精米販売数量全体の約一割ぐらいでございます。 お尋ねの御趣旨は、せめてといいますか、少なくとも自主流通米についてはこの三点セットの表示を義務づけるべきではないかというお尋ねかと思いますけれども、確かに、こういった三点セットの任意的な表示が行われておりますのは通常自主流通米でございます。ただ、この表示を自主流通米全体に義務づけるということになりますと、今の米の表示制度が原料玄米の類別区分ごとの構成割合ということを表示の基本にいたしておりますこと、それからもう一つは、これは私どもの考えでございますが、特定の銘柄米の単体流通だけを助長するということが米の流通という観点から見ていいことかどうか。これは昔からそうでございますけれども、精米に仕立てます場合にやはり一定のブレンド技術というものがございます。そして、年間平均的な品質を持ったお米を供給いたしてまいるということになりますと、特定県の特定銘柄だけで全部通すということは事実上なかなか難しい問題がございます。そういうところを、品質の共通いたしました一定のグループの米というものを上手に配合しながら均質の、安定した品質のお米を供給していくということが、全体としての米の流通から申しますとやはり基本になるのではないだろうか。それで、一類、二類、三類、四類というようなものを表示の基本にいたしておるわけでございます。 もちろん特定の産地、品種、銘柄についてのお米を食べたいという消費者の方々の御要望もあることは承知をいたしておりますし、また、現に最近はデパートなどで、そういう玄米を単体で並べまして目の前でそれを精白して特定の産地、品種、銘柄の米を売っているというようなお店もございます。確かに消費者の嗜好というものが多様化してまいりますから、コーヒーで申しますれば、ブルーマウンテン単体というものをどうしても飲みたいという方もおられるわけでございますけれども、他方やはりメーカーブレンドで、メーカーの名前は例示しませんけれども、何々コーヒー、何々コーヒーということでのメーカーブレンドのコーヒーが大宗としては消費をされているわけでございます。 そういう意味におきまして、やはり全体に義務づけるということが米流通全体の方向としていかがか。場合によっては、例えば新潟県産のコシヒカリというようなものは五十万トンも百万トンも一年でとれるものではございません。そしてまた、全体に義務づける場合に、ではだれがチェックをするかという問題も出てまいります。そういう点を考えますと、先生おっしゃいました表示をもう少しわかりやすく、そしてまた場合によっては、今も必要的と任意的というふうに分けておりますけれども、多様なニーズにこたえられるようにという、私どももそれは非常に大事なことだと思っておりますけれども、自主流通米全体に今の三点セットを義務づけるのはいかがかなと思っておるわけであります。
○水谷委員 時間がありませんからまたよく御議論をしたいと思っております。 次に、豪州産牛肉のDDT残留問題についてお尋ねをいたします。 厚生省さんがお見えになっていると思いますが、今回の輸入牛肉については、DDT等の暫定基準値を定められたわけでございますね。その基準値はWHOの最大残留許容値、それをもとにして定められたと伺っておりますが、こういう大切な残留許容値、いわゆる暫定基準値、こういう問題が発生しなかったから我が国ではそれをお決めにならなかった。またほかにも理由があるかとは思いますけれども、このような基準値の設定というのは問題が発生する以前に本来持っているべきものではないのか、私はそういうふうに考えるわけであります。この間の輸入たばこのときの成長ホルモン剤ディカンパの使用問題でも日本にいわゆる残留基準がない、そういう問題もございました。これだけではなく、国際機関が基準を定められていながら我が国でこういうびしっとした基準値が定められていないものはほかにもあるのかな、何か問題が起きたときに後追い的に基準値を定めて、そういうような形ではまずいのではないか、私はこういうふうに考えるわけでございますが、厚生省としてはどういうふうにお考えになっておられますか。
○難波説明員 お答えを申し上げます。 食肉中のDDT、ディルドリン、ヘプタクロルの残留許容基準につきましては、これらの物質が昭和五十年までに農薬として使用禁止されており、我が国において特に食肉について基準を決める必要がないという判断で決められていなかったわけでございますが、今後とも、今回の事例をも十分踏まえまして諸外国におきます情報の入手に努めるとともに、食品衛生上問題となるような食品が流通することのないように必要に応じて規格基準を設定する等所要の対策を講じてまいる所存でございます。
○水谷委員 ぜひそういうふうに対応していっていただきたいと思います。 今回この問題が発生をして今検査を一生懸命やっていただいているわけでございますが、検査体制についても、参議院でこの問題が議論されましたときに、検査体制は十分である、対応できる、こういうふうな御答弁があったように私存じておりますが、私はそうではないと思う。輸入食品の安全性を所轄されておられる厚生省さんとしては、これで安全だなんという体制は私はないと思うのです。こういうような問題が発生してくると、そこで皆さん方が議論されるのはやはり人員の問題、検査機器の問題、体制の問題、こういうのは必ず議論になってくるのです。そんなにまでは広げられませんとかそこまではできませんという議論になってくるのです。ですから、十分対応できるはずはないのであって、こういう問題を大事な契機にしてもっとしっかり検査体制を見直しをし、確立をしていっていただきたい。検査の技術、検査の水準を高度化させることももちろん必要であります。 この豪州産牛肉の農薬残留問題は、米国が独自に検査を行ったその検査結果が残留問題があるということで、我が国はそのアメリカが行った検査の結果、六月上旬にそういう情報を入手してオーストラリア政府に対して対策を求めた、こういう経過でございますね。アメリカはアメリカでちゃんと検査をしているわけですね。我が国は、いや、そういうものは相手国の責任である。これは京谷畜産局長も参議院の答弁の中で相手国の責任の問題だというような答弁もされておるわけであります。もちろん輸出国は、その輸出する食肉については我が国が安全性をぴしっと規定しているすべてのものをクリアして、日本に対して安全な食肉でありますよという明確な検証をつけた上で輸出してくるでありましょうが、食料を水際から国民に安全確認の上で提供をするその責任者である厚生省当局としては、国民に対して独自でも検査体制を確立していくべき責任は必ずあると私は思う。我が国は世界一と言われてもいいほどの食料の輸入国です。あらゆるものが輸入されていると言っても過言ではないわけです。これは各国と事情が違うのです。そうであればあるほど検査体制はよその国がやってなくても我が国はやらなければいけない、そういう立場にあると私は思うのであります。六十年の七月にアクションプログラム、市場開放行動計画を我が国は国際的に明らかにして、基準、監視を緩和する方向に流れ全体は向かっております。これは市場の国際化を図ることで非常に重要な施策であろうと私は思います。しかし、市場の国際化を図ることと輸入食品の安全性を確保することは次元が全く違うわけであります。ですから、我が国は独自で水際において安全性を確認する体制を組んでいかなければ国民は不安でしょうがない。それで後で知らされる。 これ以外にもいろいろな問題がございます。東京都の衛生局や研究所等でいろいろ分析をして、有害な成分が含まれている穀類とか食品を指摘をしそれが発表されている。しかしながら、水際での徹底した安全性の確認、確保というものが行われてないために上がってきて、しばらくたって商品になって出回っていて、そこで発見される。私は、一つ問題が起きてそのことがどうこうという議論よりも、本当にここで一番大切なのは、そういう問題が起きないようにどういうふうに抜本的に対策を講じなければならないのか、そういうことについて厚生省として本格的にお取り組みをいただきたい。基礎的な調査研究体制の拡充、FAOやWHO、そういう国際機関とも緊密な連携をとりながら、本当に安心できる安全性が確認された輸入食品が国内に入っているんだということを国民に対して胸を張って言えるような体制づくりを、厚生省は御遠慮なさらないで大蔵に対しても政府に対してもどんどん要望されてその体制を組まれることが国民に対する責務だと私は考えるわけであります。そういう意味で、この問題だけではなくて、今後の輸入食品に対する検査体制または基礎研究、調査の拡充の方向性をどのようにお考えになっておられるかお伺いをしたいと思います。
○大澤説明員 ただいまの先生の御指摘、私どもふだん常々考えているとおり、食品の安全の問題は人間の健康、生命に直接かかわることでございますので極めて重要であると私どもも認識しております。特に、六十年の七月に市場アクセス改善のためのアクションプログラムが設定され、それに基づいて各種の改善も見られたわけでございますが、私どもも輸入食品の特に安全衛生を確保する上で、これらの各種の改善策、つまり規格基準の国際基準への整合化とか政府介入の縮小、あるいは輸入手続を簡素化したり迅速にするとか、いろいろなことをやってきているわけでございます。具体的には、事前届け出制を導入したり、あるいは届け出窓口を拡大したり増設したりするとか、さらには検査結果を受け入れる外国の公的検査機関の受け入れの増加促進等、さまざまな措置を講じてきたわけでございますが、この措置を決定するに、あるいは実施するに当たっても、先生御指摘のような点、つまり食品の安全確保がおろそかにならぬように十分配慮しながらこれらの措置を実施してきたところでございますが、食品の安全確保はやはり念には念を入れて十分注意していくということは当然でございますので、今後とも輸入食品のチェックにつきましては、海外の輸出国におけるこれらに関する情報の収集とか基礎的な研究あるいは調査の充実、さらには直接水際で私ども検疫所において検査したり監視したりしているわけでございますが、それらの機関においては検査機器の整備あるいは食品衛生監視員の増員、さらには技術的な研修、こういうことを不断に行いながら監視指導体制の整備になお一層努めてまいりたい、かように存じます。
○水谷委員 問題が起きたとき、いつもそういうふうに反省をなさるわけでございますが、抜本的な体制をつくっていくにはどうしたらいいか、いろいろ知恵を絞っておられると思いますけれども、どうかより一層お取り組みをいただきたいと思います。アクセスの改善と我が国独自の安全性を確保するための体制づくりとは別なんです。我が国独自の輸入のアクセスの中でいろいろな障害を設けてはいかぬ。しかし、入ってきているものに対して独自にそれの安全性を検査する体制をこちらがつくることは、市場の国際化とは全く矛盾はしないのです。そういう体制をしっかりつくっていかなければいかぬのではないかと申し上げているわけでございますので、お取り組みをしっかりお願いしたいと思います。 同じ問題で農水省にお尋ねをいたしますけれども、先ほども申し上げましたが、我が国が世界に依存している食糧は大変なものであります。その食糧が安全であるかどうかというのは国民にとっては最大の問題であります。 そこで、農水省のお立場としてできることは一体どういうことなのかしら。やはり専門家として、例えばアメリカにおけるまたはオーストラリアにおける、いわゆる輸出国においてつくられる農産物はどういう農薬を使って、どの程度の量を使って、肥料はどういうものを使って、そしてその農産物は生産されてくる、その輸送過程にはどういう防腐剤、薫蒸剤、そこにどういうものが使用されてくるのか、そういうありとあらゆることの、いわゆる輸入農産物に対するそれが生産されて我が国に入るまでの、その辺までの状況については、これは厚生省さんももちろんでしょうけれども、やはり専門家である農水省がそこの国のいろいろな情報——はっきり言ってこんなのは製造秘密なんというものとは違うわけですから、こっちはお得意様なんだから、買うわけでございますから、輸入しているわけですから、それが本当に安全なのかどうなのか、正直言えば現地に乗り込んで、何を使って、どういう農薬を使っているか、つくる状況が明確にわかった上でその農産物を輸入する、そのくらいの対応を素朴な国民の一人としては政府にその辺まで要求したいぐらいなんです。 私もあるとき日本で使用禁止になっていてアメリカで使われている農薬の一覧表は何かありますかといろいろ伺ったことがありますが、どうもいろいろ違いましてそういうふうにはっきり言える資料、データはありません、こういうことでございまして、あれ、そんなものかなと思ったことが実はありました。等々、もっと徹底的に輸出国における農産物の生産実態、そういうものについて農水省がしっかり把握をするぐらいな取り組みをなさるべきだ、こういうふうに私は思うわけでありますが、いかがでございますか。
○京谷政府委員 今回の豪州産牛肉の農薬汚染問題について大変御心配をおかけしておりますことを恐縮しております。とりあえずの問題として、先ほど来厚生省の方からお答え申し上げましたとおり、事実関係の確認を相手国政府を通じて行うと同時に、既に入っております在庫につきまして、厚生省と改めて協議して決めました基準、方法に従って安全確認をした上で売り渡しを行うという措置をとっておるところでございます。 基本的に我が国への輸出食品の安全性については、輸出国側に第一義的な責任があるという考え方を持っておりますけれども、それを十分にチェックしていくための、先ほど御指摘ございました国内での独自のチェック体制あるいはまた外国におきます。そういった汚染といった事態が起こらないような相手国政府内における政策運営の実情あるいは生産実態の把握ということが大変大事なことであるということは私どもも痛感をしております。 私どもも、実は今回の問題が起こる前からアメリカあるいは豪州における牛肉生産の実態をそれなりに掌握をしておったつもりでございますけれども、どうも私どもの予見を超えたメカニズムで汚染が起こるというふうな事態が生じておりますので、今後、出先の機関あるいは関係者を通じまして、そういった実態の掌握、それに対応した相手国への注文といったふうなものも的確に行っていくように心がけてまいりたいと考える次第でございます。
○水谷委員 直接それに関係ございませんけれども、私、いつも心配をしていることが一つありますが、我が国で製造、使用を禁止している農薬が我が国から輸出をされている。それは輸入国、相手国の事情でございますから、また、その国の気象、風土、いろいろな問題が違うから一概にどうこうと言うことはできませんけれども、やはり我が国において使用禁止措置を講じているような農薬、これらの輸出については本当に慎重に徹底してその輸入国に対してもいろいろな情報等を提供した上でやっていきませんと、将来大変な問題を残すようになってはならないので、一言申し上げておきたいと思うわけであります。 次に、この前も御質問したのでございますけれども、先ほど食糧庁長官にお尋ねをしましたが、今度農蚕園芸局長にお尋ねをするわけでございますが、転作面積の問題です。 これは、本年度の政府の在庫持ち越し量等も考えたり、六十三米穀年度の予測等も考えたりしてまいりますと、数字にどうしても手をつけざるを得ない、また手をつける方向に行くのかな。しかし、そんなことはもうできない。これ以上、七十七万ヘクタールを超す転作などというのはもう全く考えられないのではないか。私は、いろいろもう実態を例えば伺うほど、転作するにしても転作作物がない。そしてまた転作作物を一生懸命つくっておってもそれが過剰になってどうにもならない。またそのために大変な借入金を起こして借金でどうにもならないなどと、転作という問題についてはまず農業経営の問題の中にも非常に重大な問題が出てきている。それだけではなくて、農村社会、村社会の中に、この転作というのがまた今までにない村社会の崩壊にまでいくような大変な人間関係の亀裂が生じてきたり、その集落集落等の間に不協和音が起きてきてみたり、いろいろな問題が実態として醸し出されているわけであります。 水田農業確立対策で前三年で七十七万ヘクタール、こういうことで確かにあの計画のときには生産者団体といろいろ調整をしていく、面積七十七万は固定的数字ではございませんよというふうにうたってあります。だからその辺は最初から面積が動くということになっているじゃないかとおっしゃればそれまででありますけれども、もう三分の一近いこの転作面積、減反面積というのは、これはとてもこれ以上日本の社会で補うことのできない面積にまで来ているな、こういうふうに思うわけであります。仮定の議論でまことに恐縮でありますが、本当にこの在庫量がふえていくようなそういう第三次過剰というおそれが出てくる、そういうことを防ぐために、いろいろ手を打っていかなければならないのでしょうけれども、転作面積に対するお考えを伺っておきたいと思います。 〔鈴木(宗)委員長代理退席、委員長着席〕
○浜口政府委員 先生御指摘の本年度から発足をしております水田農業確立対策でございますが、これの考え方につきましては先生御指摘のとおりでございまして、厳しい農業の現状に対しましてこれまでの稲作転作の経験といいましょうかあるいは教訓というものに立脚をいたしまして都合三つないし四つの新しい改革を盛り込みまして発足ということになったわけでございます。一つは、従来から転作というものにややウエートが高かったということもございまして、現在の水田の生産性の向上あるいはコストダウンというようなことから稲作、転作作物を通ずる生産性の向上といったようなことをまず一つの眼目の中に決めております。そういったようなことでございますので、我が国の古来から培ってまいりました水田につきまして地域輪作農法の確立といったような技術的な点を中心に置きまして、今申し上げました水稲及び稲作の生産性の向上を図るということを第一義的に置いたところでございます。さらに実施の段階におきまして、従来ややもすれば行政の主体的な実施ということではございましたけれども、農業者あるいは農業団体の主体的対応といったようなものもこの中に織り込ませていただいたわけでございます。さらに簡単に申し上げまして、この奨励金におきましては構造政策的な観点といったようなものも盛り込ませていただいたわけでございます。 ただいま先生御指摘の転作等の目標面積に関する問題でございますが、既に食糧庁長官からのお話もあったところでございますけれども、米の計画的な生産の確保と、今申し上げました稲以外の作物による水田の活用等を図る観点から、関係団体の意見をお聞きいたしまして、対策前期三年間を通ずる米の需給状況に応じたものといたしまして、現行の七十七万ヘクタールを決めたところでございます。 先般公表されました六十二年産の米の作柄につきましては八月十五日現在のものでありまして、私どもは、まだ最終的な確定したものではなく、今後引き続き作柄の推移を注視していく必要があるというふうに考えております。 そこで、転作等の目標面積につきましては、対策を的確かつ着実に実施する観点からはこれを極力固定化することが重要であると考えておりますが、ただ、来年度以降の転作等の目標面積については本年産の水稲の作柄、在庫数量、需要の動向に応じましてゆとりある米管理の確保と三度の過剰の発生防止の両面に配慮しながら関係団体の意見を聞いて検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○水谷委員 転作の面積の拡大、これは今伺いました。ただ、一番大事なのは転作作物です。これはこの三期はどうだか明確な話にはなりませんが、今いわゆる多収穫品種の開発研究等もあり、いわゆる収量はどんどん上がっていく、収量が上がっていけば余ってくるのは当たり前なんです。片方で収量をどんどんと高めようという努力をやっているわけです。そうしたらこれは余ってしまう。本当のいわゆる水田農業という位置づけの中の転作というのは将来においてもずっと続けざるを得ないでしょう。そんなのをやめたらどうにもならなくなる。そこで大切なのは転作作物の問題。作物はいろいろなものがあります。 しかし、そこで我が国で一番力を入れていかなければならないのは飼料作物です。粗飼料、飼料、これが我が国で最も力を入れていかなければならないもの、そういう面では、今年度新規事業で水田肉用牛等生産条件整備事業、これが芽を出し、そして転作田などで粗飼料づくりが進められる場合の助成をしていこう、こういう新規事業が出てきておる。しかし、伺うところによると、この種の事業というのは過去も何度かいろいろ組み立てをされてやってこられた。しかしながら、なかなか畜産と子牛とのパイプがぴしっと確立をされずに荒らしづくりになってしまって最終的にはそれは実行されなかった、実効が出てこなかった等々の御指摘もあるようでございます。いずれにしても本年度、この事業がどういう状況で進んでいるのかということが一つ。 私は、我が党の同僚議員が前々から主張してこられておりますトウモロコシのホールクロップサイレージ、これらにしっかりと力を入れていく、そういう取り組みをなさるべきだろう。転作作物としては非常に有望だ、収益の面から見ても現在の水田の作物としては今後非常な成長株ではないか。しかし、そこでネックになってくるのはこのパイプづくりの問題、商品として生産されたその飼料が本当に畜産農家で安定的に利用され、供給と需要がぴしっと一体となって進んでいくかいかないか、その辺が問題だという指摘等も前々からあったわけでありますが、そういうことも含めていわゆる転作田における粗飼料づくり、飼料づくりについてはこれからも積極的に取り組んでいかれるべきだろう、その辺しか転作作物の成長株はないのではないのかな、そういうふうに考えているわけでありますが、お答えをいただきたいと思います。
○京谷政府委員 先生御承知のとおり牛肉につきましては需要が大変好調でございまして、国内生産がなかなか追いつかない数少ない農業部門でございます。そういった状況に対応しまして、肉用牛につきましてはコストの安い生産、そしてまた肉用牛の資源そのものをさらにいかに増強していくかということが、肉用牛対策での大きな課題になっておるわけでございますが、特にまたそういった面での肉用牛施策を進めるに当たりまして土地利用型農業の大変重要な一部門でございまして、御指摘のようにホールクロップサイレージといった形態を含む飼料作物栽培と結びついた肉用牛経営というものを育成していくことが大変大事な仕事であるというふうに考えているわけでございます。 そのような観点から、水田農業確立対策の一環といたしまして、本年度から総合的な畜産部門でのメニュー事業として行っております畜産総合対策の中へ、御指摘の肉用牛等生産条件整備事業というふうな政策メニューを入れまして、本年度から大体五カ年をめどにして計画的な事業促進を図りたいということで、初年度であります六十二年度については御承知のとおり総額で七億二千五百万円ほどの関係予算を計上をしておるわけでございますが、八月末まで各県と調整をしてきました状況を見ますと、その消化率は大体八〇%程度になっております。今後このような形での肉用牛施策を関係者の御理解を得ながら伸ばしていきたいと思っておりますが、本年度の実行はもちろんでありますが、来年度以降も所要の予算額を確保いたしまして、御指摘にありますように転作水田等を活用した土地利用型農業としての肉用牛経営の拡大に努力してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○水谷委員 今回この水田農業確立対策の前期の転作面積七十七万ヘクタール、この第一回配分をもう既にされたわけでございますが、もう終わってことしはそれがそのまま定着をしたわけでございますけれども、今まで水田利用再編対策、その中で転作面積を配分する場合に七要素に基づいて転作面積を配分をなさった。一は地域指標の要素、二は自主流通米の比率、三は特定作物への特化度、四は乾田化率、五は水稲の被害率、六は市街化面積の要素、七は圃場整備の比率、この七項目で水田利用再編対策までの最終六十一年の六十万ヘクタール、これで配分をされたわけでございますね。この配分のウエート、各要素のウエートというのはどうなっていたのですか。
○浜口政府委員 先生御指摘の水田利用再編対策におきます配分におきます各要素の点でございますが、先生挙げられましたように、一から七つまでございまして、その具体的な数字といたしましては第一の地域指標に基づきますのが百分の三十、自主流通米比率の要素が百分の二十、特定作物への特化度の要素が百分の十五、排水条件、乾田率の要素が百分の十、水稲被害率の要素が百分の十、市街化区域面積の要素が百分の十、圃場整備状況の要素が百分の五という数字でございます。 これは先生の御指摘のとおりでございますが、水田利用再編対策におきます都道府県の転作等の目標面積の配分につきましては、農作物の需要の動向に即した農業生産の再編成というものがこの水田利用再編対策、昭和五十三年に発足のときの一つの大きな考え方であったわけでございます。 そういうことで、地域の特性に応じました農業生産構造の確立を図るという基本的考え方に立ちまして各県から御意見を賜った結果、米の生産あるいは転作の実施に関係のある各般の事情につきまして多面的なと申しましょうか配慮を加えることが必要だというふうに考えられたわけでございまして、それにつきましては先生御指摘のとおりでございまして、農業生産の地域指標等々転作の可能性であるとか、あるいは直ちに転作可能な乾田の実施状況等々、あるいは線引き政策の整合性といったものを総合的に勘案をして行われたわけであります。 ただいま先生御質問の点につきましては数字を申し上げましたが、具体的にはこの配分要素のウエートにより算出された数値を基礎といたしまして、それに基づきまして極端な変動の緩和及び公平確保の観点からの所要の調整を行って算出をいたしまして、都道府県の実施面積というものを決めさせていただいたということでございます。
○水谷委員 この七要素から水田農業確立対策での転作面積七十七万を配分するのにプラス三、すなわち十要素にされたわけでございますね。これでは各要素のウエートはどのようになっているのでございましょうか。
○浜口政府委員 先生御質問の七十七万ヘクタールの要素の問題でございます。この水田農業確立対策、いわば前期の転作目標面積の都道府県の配分に当たりましては、この新しく本年から実施をするという際に、先ほど七十七万ヘクタールの考え方の前提で申し上げましたけれども、水田利用再編対策等々今まで実施をしてまいりました考え方、そういうものの経験といいますかあるいは各地域における実践の動向といったものを踏まえまして、関係者の御意見を伺いまして対応をしてまいったわけでございます。 この場合に、先ほど水田利用再編対策におきましての基本理念ということを申し上げましたが、水田農業確立対策の基本的な新しい考え方というものに従いまして、一つは各種の土地利用計画による線引き政策の整合性の面から市街化区域内の水田については傾斜配分を行うということを付加的に考えているわけでございます。さらに、重要なことといたしまして、今後とも農業、稲作を担う地域、担い手等にも配慮して行うということを基準にしたところでございます。 具体的には、これらの水田利用再編対策におきまして勘案してきました実態の七つの要素に新たに先生御指摘のように稲作の生産性・農無作を担う地域、担い手の状況というものを加えまして十要素というふうに考えたわけでございまして、この十要素を基礎といたしまして、地域農業の実態を踏まえて円滑な実施あるいは公正確保にも配慮する等の総合的な勘案ということで数字を決めさせていただいたわけでございます。 この十要素について簡単に申し上げますと、今全体の七つプラス三つというふうに申し上げましたけれども、大きく分けまして四つのカテゴリーになるだろう。一つは農業・稲作を担う地域、担い手に関する要素ということでございまして、これには農業の依存度、稲作の依存度、あるいは担い手のウエート、あるいは土地利用型作物への特化度、それから水田利用再編対策の中にも掲げております地域指標というものが入ろうかと思います。 さらに、水田農業の中核となる稲作についての生産性向上と需要に応じた米の安定生産に関する要素といたしまして、稲作の生産性であるとか、あるいは既に実施をしてまいりました自主流通米の比率とか、あるいは水稲の被害率というものが入ろうかと思います。 第三のカテゴリーといたしましては、先生御指摘の、米の生産調整の推進上必要となる、何をつくっていくかという転作作物の生産に係る土地条件の要素といたしまして、圃場の整備状況あるいは乾田率と申しますか、排水条件といったものも勘案していかなければいけないということがございます。 最後に、第四の線引き政策との整合性に関する要素として、市街化区域等の面積の十要素を基礎としたわけでございます。 ところで、具体的にどういうウエート配分をしたのかという御指摘でございますが、この水田農業確立におきましては、地域の実情に応じまして生産者、生産者団体と行政が一体的に行う、あるいは共同の責任のもとに対策を推進するために、目標配分におきましてもいわば国の配分にはとらわれず、地域ごとの主体的な話し合いを経ましてこれを行うことが重要であるという考え方に基づきまして、配分の基本的な考え方と申しますか、あるいは要素のみを公表いたしまして各要素のウエートはあえてお示しをしてないという状況になっております。 各地域におきましては、こういった思想といいますか、あるいは要素の具体的な付加といったようなものに基づきまして昨年都道府県別に配分されました転作の目標面積に基づきまして、都道府県で市町村別あるいは農業者別の転作目標の配分であるとか、あるいは対策の推進活動が積極的に展開されたということでございまして、もちろんこれはまだ具体的実施の結果ということではございませんが、六月三十日現在で都道府県のこういうことをやりたいということを取りまとめた報告によれば、目標達成率は一〇二%というような状況になっておるところでございます。
○水谷委員 それでは時間でございますから以上で終わりますが、米にかかわる大変いろいろな問題があるところでございますので、特に生産者そして消費者、そういう皆さん方の御要望をしっかり見据えられて十分な対応をなさっていただきますようにお願いを申し上げておきます。 政務次官、御答弁をいただいておりませんが、私の方でよくわかっておりますので特別お尋ねをいたしませんでした。失礼いたしました。 以上で終わります。
○玉沢委員長 藤田スミ君。
○藤田委員 きょうは、岡山市で問題になっております場外馬券売り場の問題についてお伺いしたいと思います。 日本中央競馬会の理事長さん、どうも御苦労さまです。 中央競馬会が設置を計画しております岡山市新橋の場外馬券売り場につきましては、それが住居地域にできるものでありまして、市民生活にとって大きな影響を与える。例えば、交通公害、青少年の教育環境への悪影響、風紀の乱れ、暴力団の進出などこういうことから強い反対運動が起こっております。そして、七月二十一日には岡山市議会でも設置反対の決議が議決されました。中央競馬会にもこの反対決議が送付されていると聞いておりますけれども、この決議について中央競馬会としてはどう受けとめておられるのか、お伺いをいたします。
○澤邉参考人 岡山の新福町の私どもの場外馬券売り場の新設問題につきまして、御指摘のように先般岡山市議会において設置反対決議が行われました。私どもそういう動きは存じておらなかったために非常に突然という印象を受けまして、予想せざる事態に驚き、また、私どもこれまで設置を進めてまいりました立場からいたしますと大変残念なことだというふうに思いますが、市議会において決議が行われました上は、私どもといたしましては十分慎重に対処をしてまいる必要がある、また決議は重要なものであるという受けとめ方をいたしております。したがいまして、現在のところこれまでの計画推進を見合わせ、事態の推移を慎重に見守っておるというところでございます。
○藤田委員 十分にこの決議を重要なものと受けとめて、そして計画推進を見合わせ、推移を見守っていきたい、こういう御答弁でございましたけれども、その後も誘致者である株式会社日隈——ちょっと触れておきますが、この日隈という会社の社長さんは馬主で京都の馬主会の理事をやっておられるわけで、中央競馬会としては監督すべき立場にある方ですが、この日隈株式会社がこの決議の後も、つまり理事長が計画推進を見合わせて推移を見ていきたいと言っておられるにもかかわらず、実際には岡山市に建築計画書を提出し、あるいは場外馬券売り場の開設を前提としてパートの募集を行ったりして、事態は一向に鎮静化しておりません。いわんや反対派の住民が妨害をしていることによって工事がおくれているのだ、したがって一カ月当たり五千万円の損害賠償を要求するということで、そういうことを要求し出したり、それから反対派の住民や市会議員さんにけがをせぬうちに手を引けというような脅迫の電話をかけてきたり、そういうことで事態はゆゆしき状態になっているわけであります。中央競馬会としてこれにどのようなかかわりをしておられるのか、また事態の鎮静化について、馬主に対する監督権限も含めて対応するお考えはないか、お答えをいただきたいわけです。
○澤邉参考人 日隈さん自体は中央競馬会の登録を受けた馬主であるということは事実でございますが、株式会社日隈が今度の新福町の場外売り場の誘致者になっておるわけでございますが、これは人格は別のものでございますし、私どもの馬主に対する種々の指導監督の範囲外の仕事でございますので、設置問題それ自身として私どもとしてはいろいろ指導してまいっておるところでございます。 なお、ただいまお話でございました損害賠償の請求について、私どもの聞いておるところでは損害賠償を請求したというところまではいってないようでございます。いずれするぞという意味の通知を出したというふうに伺っておりますが、いずれにいたしましても、これは誘致者が独自の判断でやったことでございまして、私ども競馬会として直接関与しているところではございません。 なお、脅迫電話云々という話につきましては、私ども、株式会社日隈の現地事業所に聞いておりますけれども、そのような事実は日隈に関する限りないというふうに聞いております。
○藤田委員 いずれするぞということではあっても、それが住民にとってどんな気持ちになりますか。それは大変な問題なんですよ。それから、脅迫なんですね。脅迫電話をかけたかと言って、はい、かけましたなんてはかな返事をする人はどこにもありませんよ。もう一度お伺いしますが、競馬会としてこういうことをやってはならないというふうに考えていらっしゃいますね。
○澤邉参考人 私どもといたしましては、誘致者が非常識な手段を用いるとかあるいは慎重を欠く方法を講ずるとかいうようなことは一般的に好ましくないということで注意を促してはおりますけれども、具体的なことにつきましては、私どもそういう事実があるということを把握しておりませんので、特段にこういうことはしちゃいけないというような趣旨の指導はいたしておりません。
○藤田委員 私は極めて具体的な事実を申し上げております。したがって、私はオーナーとしてもおよそ資格を欠いているというふうに考えざるを得ません。それに、本来、市議会の反対決議、これは反対決議に賛成が三十三、反対決議に反対だと言ったのがたったの二人、白紙は十五というような非常に圧倒的多数で議決されたものでありますが、こういう決議が出た以上、この時点で岡山市の場外馬券売り場設置については白紙撤回をするべきであるというふうに考えるわけです。先ほどの御答弁からしても当然そういうふうにならざるを得ないと思いますが、白紙撤回をするということで検討していただきたいわけです。
○澤邉参考人 先ほどお答えいたしましたように、反対決議は重要なものとして受けとめ、慎重に対処することにし、事態の推移を見守ることにしておるというふうに申し上げました。この問題は地元の関係の町内会の多数をもって同意をいただいております。隣接の町内会においても同様でございます。したがいまして、町内会と市議会の意思にそこを来しておるという問題でございますので、自治体内部の問題として自主的に解決をしていただくのが妥当ではないかというふうに考え、事態の推移を見守っておるところでございます。
○藤田委員 私は時間が限られておりますからここで余りあれしませんけれども、大体、地元の町内会が多数の同意を得ているというようなそういうとらまえ方というのはこれ自身けしからぬことです。そして、これは自治体内部の問題だとおっしゃいますが、私はまさにそういう競馬会の態度が問題を一層悪化させているというふうに思うのです。 この決議、読まれましたでしょう。「住居地域としての住環境の保護を図らなければならない地域にこの種の施設を設置することは地域住民を無視した行為」である、こういうふうに指摘をして、「本市議会は、地区住民の信頼関係及び地域コミュニティーを崩壊させる場外馬券場の設置反対を決議する。」こういうふうに言っておられるわけです。 そういう点で、一体いつまで事態の推移を見守るおつもりなのか。これはどうなんですか。
○澤邉参考人 特別に予定を立てておるわけでございませんので、事態の推移に応じて判断をしていきたいと思っております。
○藤田委員 それは結局引き延ばしなんです。強行、ごり押ししていくためのそういう引き延ばしの態度だと言わなければなりません。だから、まさに脅迫でごり押ししようとする日隈の会社のいたけだかなあの姿勢に一層の拍車がかかっていくわけです。そして、市議会の反対決議が指摘するように、地元町内会の混乱で従来極めて平穏であった市民の生活が脅かされ、信頼関係もコミュニティーもつぶされていっているわけです。したがって私は、この住民の意思を尊重し、今まさに競馬会がこの問題でもう決着をつける、つまり断念をはっきりさせていくということの方が本来競馬会法でうたう「競馬の健全な発展」という立場からも大事なことじゃないかというふうに考えます。議会の意思を尊重するという立場で御答弁をお願いいたします。
○澤邉参考人 先ほど申し上げましたことの繰り返しになりますけれども、私どもは、議会の決議を重要なものとして受けとめまして、これまでの計画の推進を見合わせ、事態の推移を慎重に見守っておるということでございますので、この方針で進んでまいりたいというふうに思っております。
○藤田委員 農水省、農水省の方にも住民から訴えがあったはずです。そして市の方も農水省に対して相談をかけていきたいということを言っているわけです。競馬会の方はもう当然この問題に決着をつけるべき時期に来ているにもかかわらず、一層混乱を助長させ、そしてオーナーが脅迫まがいの一層いたけだかな姿勢に拍車をかけていくという状態になっています。私は、この中央競馬会に対して中央競馬会法三十一条に基づいて必要な命令を出すことのできる農水省として、このような設置計画については白紙撤回をするように指導、命令をすべきではないかと考えますが、いかがですか。
○京谷政府委員 私ども、中央競馬会の場外馬券施設の設置に当たりまして承認を行う権限を持っておりますが、この承認に当たっての要件といたしまして、一般論として、地元住民等地域社会との調整が十分図られていることが必要であるというふうに考えておるわけでございます。 岡山の案件につきましては、まだ具体的に中央競馬会から承認申請が出てきておるわけではございませんので、個別具体的に私どもの判断を申し上げるわけにはまいりませんけれども、地元から御指摘のような市議会の決議あるいは一部関係者の陳情等私どももお聞きをしております。中央競馬会としては先ほど来理事長から申し上げております方針で事態の推移を見守っていくという状況でございますので、私どもの権限行使に当たりましても、地元調整が図られていくことを十分中央競馬会に対して話をしてまいりたいというふうに考えております。
○藤田委員 昭和五十四年六月二十一日に、「公営競技の適正な運営について」ということで当時の総理府総務長官にあてて公営競技問題懇談会の座長、吉国さんの方から文書が出ておりますが、場外場券売り場についてはここでも、「ノミ行為の防止にも効果があると思われるので、弾力的に検討してよいが、地域社会との調整を十分に行うこと。」これはもう当然のことでありますけれども、ここでも繰り返し強調されております。私は、農水省や競馬会が事態の推移というその言葉でこの問題をいつまでも長引かせていくということ自身が、先ほども言いましたように、競馬会法にうたう趣旨に反する方向に進んでいくんだということを申し上げるとともに、議会の意思こそまさに市民にとっては最高の場での決議であるということをぜひとも受けとめて、これは速やかに撤回するという方向で十分この決議を尊重して、そして結論を出していただきたいということを最後に申し上げておきたいと思います。 それでは、次に台風十二号の被害対策についてお伺いをいたします。参考人の方、御苦労さんでございました。 先ほどからもお話にありましたが、台風十二号は沖縄から北海道にかけまして一千億円を超える被害をもたらしました。そのうち四百億円は長崎県の漁業被害であるとか、北海道、青森などの果樹被害、そのほか畜舎の被害というようなことで大変なことになっております。 そこでまず第一に、被害を受けた農林漁業者に対する天災融資法並びに激甚災害法の適用を行う必要があると思いますが、この点はどうでしょうか。 また、その際、これまでの天災資金の金利は六・〇五、五・〇五、三%というふうなことで、これまで今の低金利時代以前の運用であったわけです。したがって、今回以降この金利を引き下げて、被災者を救うにふさわしい資金として活用できるように要求をしたいわけでありますが、この点はどうでしょうか。
○青木政府委員 台風十二号の被害状況につきましては、ただいま先生からも御指摘がございましたように、農林水広範にわたる激甚な災害だった、こういうふうに存じております。農作物被害だけに限定いたしましても、県報告ベースでは五百億というふうに私ども現在把握いたしております。これは私ども別途、国のベースで精査をいたしております。 いずれにいたしましても、このような災害の規模また被害の態様からいたしますと、天災融資法の発動が強く望まれるケースだ、こういうふうに私ども基本的に認識いたしているわけでありまして、今後具体的な資金需要等の把握も踏まえ、天災融資法の発動について前向きで検討をしていきたい、こう考えております。 その際に、激甚法の適用の問題につきましては、先生御案内のとおり、激甚法で規定されておりますいわゆる天災融資法の発動とかあるいは農地、農業用施設の災害復旧事業とか公共土木施設関係の災害復旧とか、そういう態様ごとに激甚災害の発動の基準が中央防災会議の意見を聞いて決定されております。最終的には激甚災害法の発動の問題は、これら発動基準との、被害の実態の整合性がどこまであるかというようなことを踏まえて、今後関係省庁とも話し合いを詰めながら検討をしてまいりたい、こう考えております。 それから、第三にお尋ねの、天災融資法の発動の際に貸付金利の引き下げを図るべきではないかという御趣旨でございますが、御指摘のとおり、天災資金関係は被害農林漁業者の被害の程度に応じまして、一番被害の大きい特別被害農林漁業者の場合は三分、その上が五・〇五、六・〇五という形に現在なっていることはそのとおりでございます。具体的に天災融資法の発動の際に、政令におきまして対応する資金メニューまたは融資条件を定めることになるわけでありますが、今回の台風十二号につきまして天災融資法を発動するということになりました際におきましては、今日の他の各般の災害資金等々の金利体系とのバランス等も考慮しながら現在の、特に六・〇五、五・〇五の金利部分について十分見直しをいたしまして、適正な金利体系のもとに設定をすべきもの、こういうふうに考えております。
○藤田委員 この利子については見直しをするということでございますのであれですが、資金需要を調べておられるそのときにもう既に、その利子がどうかということは、これは需要と極めて一体のものでありますので、私はこういう問題は発動するときにということではなしにもっと積極的に、この部分についてははっきりしてもらわなければいけないというふうに思うのです。ほかの利子の、農林漁業金融公庫資金だとか農業近代化資金だとか、そういうものをずっと見ていきましても、少なくとも天災融資法のように五十三年から以降一度も利子が変わっていないというようなものは、今全くないわけでして、農業基盤整備資金なんかは六・五でしたけれども、今は四・七五だとか、あるいは農林漁業施設資金なんというのは同じように六・〇五でしたが、現在四・八、こういうふうになっているわけでありますから、この点は前向きにしかも確実に利率を引き下げるということをもう一度、はいで結構ですからお答えください。一言で結構です。
○青木政府委員 資金需要の調査を現在進めておりますが、その際も天災融資法発動の際においては、この金利体系の見直しを十分するという前提で関係県等に周知をいたしておるところでございます。昨今の金利の動向を十分勘案いたしまして、適正な金利体系を検討してまいりたい、こう存じております。
○藤田委員 今一番被災者が要求していることは、先ほども少しお話がありましたが、近代化資金だとか自作農維持資金だとか、こういうものを返済できない。そういうことで制度資金の償還を延期してほしいということが切実な要求になっているわけです。農家の償還延期分を、これまでは農協に肩がわりをさせるというようなことで農協自身が大変深刻な資金繰りになるというようなこともございましたので、これはその負担を資金の大もと、国の方で積極的に引き受けていくというようなことでこの要求に応じていただきたいということが一点でございます。 時間がありませんので、被災者のもう一つの悩みの種というのは国保税の問題です。 国保税は、年所得六百万円以下の被災者で農作物等に三割以上の被害があった者には減免措置があるというふうになっていると思いますが、制度の活用を強く指導をしていただきたい。 同時に、市町村の国保財政に支障を来した場合の国からの援助も実施することにするということをこの場でもう一度明らかにしていただきたいわけです。
○青木政府委員 被災農林漁業者の既存の債務あるいは借り入れ等の具体的な処理にいたしましては、災害時に。特に制度資金等を中心に、具体的な重さに応じて融資機関を指導いたしまして償還条件の緩和等を指導いたしているところでございます。 農協の資金等についてのちょっと一言お話がありましたが、例えば系統の借り入れ等で固定化しているようなものにつきましては、自作農維持資金等の借り入れによってむしろそれを長期の資金に置きかえるというようなことが、これは災害とは無関係にできるわけでございますので、そういうことの対応もお願いしたい、こう考えております。 最後にお話ありました、税の対応の問題だと思いますが、直接私どもからお答えをする立場にはないわけでありますけれども、先生御指摘の……(藤田委員「来てはるのです、自治省から来てはりますから」と呼ぶ)
○小川説明員 ただいまの国民健康保険税の減免の件でございますが、国民健康保険税につきましては、地方税法の規定に基づきまして、天災その他特別の事情がある場合においては、条例の定めるところにより、地方団体の長が個々の事情を判断して行う、このようにされておるわけでございます。ただいま先生の御質問にございました年間所得六百万円以下の農業従事者で農作物が三割以上の被害を受けた場合に云々、これは実は私どもの方ではございませんで、多分「災害に、よる国民健康保険料(税)の減免に伴う特別調整交付金の算定基準について」、これのことではなかろうかというふうに存ずるわけでございますが、これにつきましては現在、税そのものではございませんで、全体の国民保険制度そのものを所管しておられます厚生省でおやりをいただいておることでございますので、それについては突っ込んだお答えは申し上げかねるわけでございますが、今先生御指摘のような場合に減免が行われれば、それは特別調整交付金の交付対象となるというふうにされていると承知をしているところでございます。
○藤田委員 農水省の方も御答弁をいただきかけて失礼をしましたけれども、しかし制度の活用を積極的に行うようにという点については直接の所管でございますので、ひとつ指導方を担当の関係の部局の方にぜひ働きかけをして、求めておいていただきたいということをお願いをしておきます。 最後に一言だけお伺いをしておきますが、この間私は、NHKの「ぐるっと海道三万キロ・にっぽん最南端最東端」という番組を見ました。ここで、日本の最南端の島、沖ノ鳥島が水没するのではないかと騒がれておりますが、そこの島が出てまいりました。東京の南方千七百キロ、小笠原村に属する島で、長さ四・八キロ、幅一・七キロというようなことで、満潮時には幅が五メートルくらいのと三メートルくらいの岩が頭を出しているというような、そういう小さな小さな島であります。五十二年には領海法あるいは漁業水域法で島の周囲に領海十二海里、漁業専管水域二百海里が設定されまして、水産庁の調査でもその実績は、マグロはえ縄、五十九年で二百七十三トン、カツオ一本釣り、六十年で二千三百三十三トンと重要な水域になっているわけであります。こういうふうなところではありますけれども、国際法上、島とは高潮時に氷面上にある陸地をいうということになっていまして、満潮に顔を出しているこの二つの岩、つまり島は決定的な意味を持ってきております。きょうは建設省に来ていただいておりますけれども、沖ノ鳥島のこの二つの岩の浸食防止とそのための調査について来年度概算要求にも出されているということですが、今後の計画を明らかにしていただきたい。 それからもう一つは、きょうは外務省にお願いをしておりますけれども、何時に、一九八二年に国連海洋法会議で採択された、日本政府が署名をしました海洋法条約では、百二十一条三項で、「人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない。」ということで、島一般から区別されております。このことは、仮に沖ノ鳥島が領土、領海として保全されたにせよ、海洋法が発効してくれば我が国の二百海里設定が変更を迫られる場合も出てくるということではないかというふうに、これは私は心配の立場から考えておりますが、政府のお考えを聞かせていただきたい。最後に政務次官に、この問題について農水省もうんとバックアップをしていただきたい、そのことを最後の御答弁でお願いいたします。
○市原説明員 建設省におきましては、六十三年度に、この沖ノ鳥島の国土保全という立場から保全に関する調査費五千万円を要求しているところでございます。調査の内容といたしましては、岩の周辺の気象、海象観測、それから岩の周辺の測量等を予定しております。
○堀口説明員 海洋法条約はまだ発効しておりません。それで、先生の御指摘の百二十一条第三項に言う、「人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩」というところにつきまして現在解釈は確定しておりません。したがいまして、沖ノ鳥島が果たしてこの項に言う島にあるいは岩に該当するかどうかということをお答えするのは現時点では差し控えたいというふうに考えております。
○衛藤政府委員 藤田委員にお答えを申し上げます。 委員御指摘のとおり、この沖ノ鳥島は水産庁にとりましても大変重要な島でございまして、この島を守るために水産庁といたしましては全力を挙げてまいりたいと考えております。
○藤田委員 以上、終わります。
○玉沢委員長 山原健二郎君。
○山原委員 最後の質問者になりましたが、よろしくお願いいたします。 農業用ビニールの価格の問題です。減反政策によりまして、いわゆる転作としてビニールハウスが非常に増大しております。この生産費の大きなウエートの中に生産資材の価格の問題があるわけです。引き下げてほしいという声がもう至るところで聞かれております。その一つのビニール価格の問題でございますけれども、これはどこでも聞かれる声なんですが、例えば私の県、高知県ですけれども、平均しまして大体三十アール、三反程度のハウス農家が多いわけですが、ビニール資材料だけで四十五万円前後いっております。三十アールで四十五万円、加工代が八万円前後要りまして、合計で五十三万円程度かかっております。しかも御承知のように、これは毎年張りかえをするわけですから毎年これだけ要るわけです。この点について、何とかこのビニールの価格を引き下げることができないか。これを少しでも引き下げるならば全国の農家の皆さんにとっては大きな福音になることはもう明らかでございます。そこで、農業用ビニールの価格はどのように決められているかという問題ですが、この点について簡単にお答えをいただきたいのです。
○浜口政府委員 先生御質問の農業用ビニールの価格の問題でございますが、このビニールを含めまして農業生産資材の価格については、生産者の代表としての全国農業協同組合連合会が取引のある資材生産メーカーと交渉いたしまして、年間の価格の取り決めを行っておりまして、この価格が一つの基準となって全体としての小売価格が形成されているのが現状でございます。
○山原委員 今お答えになったとおりでございますが、全農が主要メーカーと毎年契約を結んで価格を決めてこれが指導的価格になるということでございます。この価格の決め方が果たして科学的合理性を持っているかということについても私にはよくわかりません。そこで、委員長、お願いですが、資料を持ってきておりますが、数が足らないものですから答弁される方、委員長だけにとどめることになると思いますけれども、お配りしてよろしいでしょうか。
○玉沢委員長 よろしいです。どうぞ。
○山原委員 これは、高知県の農業用ビニールを扱っている販売店の価格資料でございますが、その業者の方も、全農とメーカーとの間で決められた価格体系を適用したものだと言っております。全国的に見まして高知県はまだ安いそうですが、県により若干の違いはありますけれども、大体こういう状態ではなかろうかと思います。 そこで、この表でもわかりますように、Aメーカー用とBメーカー用に分かれております。A、Bの区別はどういうものかとお聞きしてみますと、業界では、大手メーカー三社、すなわち三菱化成ビニール、三井東圧化学、それからシーアイ化成、これをAメーカー、その他のアキレス、オカモトなど七社をBメーカーと呼んでおるように聞きます。この表を見てもわかりますように、Aメーカー、すなわち大手の価格がBメーカーよりいずれも約五%高くなっております。一般フィルムの場合を見ましても、その幅さらに厚さ、この上と下とを比べてみますと、それぞれ上のAメーカーの方が高くなっておることがおわかりだと思いますが、これが私は不思議なんです。これは私の県だけがこうだろうかと思って見てみるとそうではなくて、農業資材年鑑、これは六十二年度のものでございますが、そこの六十九ページを見ますと大手三社に比べ、七社の価格は五%安と書かれております。業界通信社の情報でありますから間違いないはずでございますが、この五%格差というのは長い間の慣例となっているということでございます。どうしてこうなるのかここのところがわからないのですが、農水省、つかんでおりましたらお答えいただきたいのです。
○浜口政府委員 先生御指摘のとおり、この農業用ビニールにつきましては、これを主として生産しております十社のうち全農取り扱いの約四割、過半を割っておりますけれども四割のシェアを占めております今名前を挙げられました先発三社がAグループ、後発の七社がBグループと呼ばれております。価格の当事者である全農からの報告によりますと、この場合、価格の取り決めはAグループの各メーカーとの交渉で相場がまず形成される、これらの先発メーカーの製品はブランド品として知名度が高い、それから、扱っておられるユーザーといいましょうか農家の方々の評判がよいこともありまして、後者のBグループの価格の形成については、販売確保のためにこれに追随する形で数%低い価格で決着をしているというのが現状であるということであります。 なお、付加的に申し上げますと、全農といたしましては、Bグループの会社につきまして、比較的販売力の強い二社につきましてその製品を全農ブランドとして推薦をしている、今後とも全農ブランドの安価な製品の普及を進めていく方針であるというふうなことを聞いております。
○山原委員 普通考えますと、大手の方が扱う量が多いなどの点から見まして低コストで供給できるというのが一般的常識ではなかろうかと思うのです。逆に五%高いということですね。今おっしゃった知名度であるとか評判がよいとかいうようなことがあると思いますけれども、そう言われてみるとちっとも逃げようがないわけです。しかし、その扱う量がどの程度になっているかまだ比べておりませんけれども、これは是正することのできる内容ではなかろうかというふうに思うわけです。逆に五%高いことがずっと長い間慣例として残っていることにはメスを加えることができるのではなかろうか。少なくとも同じレベルにすることは可能ではないのか。その質あるいは評判、知名度——評判、知名度というのは質の問題とは関係ありませんからね。そういう点から考えますと、この辺にメスを入れるならばビニールの価格を下げることは決して困難ではないのではないかというふうに思うのです。一方で、転作を進めておりますから、ビニールハウスを使う人がどんどんふえているわけですね。この価格を下げることがどれほど大きな好影響を与えるかわかりません。そういう意味でこれはぜひ検討していただきたいと思うのです。 私はもう一つ問題に思いますのは、全農契約価格体系が農協ルート以外の販売店等を通じて流れる農業用ビニールにも適用されているということを考えますと、農協そのものはいわゆる独禁法の規制除外団体ではありますけれども、こういう価格設定は事実上の価格カルテルということになりかねないという気が一般論としてするわけでございまして、そういう意味でも問題がある。しかも毎年契約が結ばれて、それが基礎になってきて長く続いているということになりますと、この間藤田議員の方で円高の問題でビニールの価格を下げることはできないかという質問をされたわけでありますけれども、こういう立場から見ましても、この問題について少し農水省としてメスを加えるならば問題の解明ができますし、また価格を下げることも不可能ではないのではないかと思いますが、この点について強く要請をいたしたいのであります。この辺を御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○浜口政府委員 ただいまの御指摘の点に関連してでございますけれども、私どもといたしましても全農から具体的にいろいろと事情を聴取いたしまして、もちろん先生おっしゃるように、本件について品質の問題で格差がつくのは実需者として必然のことでございます。また逆に、品ぞろえであるとか使いやすいといったようなことでおのずと一つの価格が形成される、比較的高く形成されるというのも品質以外の条件としてあることがうかがわれるわけでございます。ただ、私どもといたしましては、先生御指摘のとおり、将来の農業の生産性向上あるいはコストダウンという中で資材の価格といったようなものを下げていかなければいけないという考え方に立っておりますので、こういった点につきまして具体的に関係省庁等も含めまして十分全農と相談をしていきたい、そういうふうに考えているところでございます。
○山原委員 一つの流通の問題でもありますし、私が言うように単純に割り切ることはできないと思うのですけれども、こういう情勢の中でビニールが高いということがどこに行っても言われるわけです。そういう状態ですから、これは今までの流れの中で定着をするのではなくて、今おっしゃったように一定の検討をぜひお願いしたいと思います。私もこの問題についてはこれからも実態をもう少し調査をいたしまして、場合によってはまた質問もいたしたいと考えております。 次に、ビニールの廃棄物の処理のことですが、これは質問の通告には申し上げておりませんでしたけれども、これはどこの県でも深刻でございます。例えば和歌山でもこのビニールの廃棄をどうするか、場合によっては処理場をつくっていろいろ研究もしておりますけれども、間に合いませんし、海へ捨てれば海は汚染されますし、また漁業に大きな影響を与える。ハウスを進める一方でこの対応が非常におくれているのではないか。しかも、それが深刻な事態になっておるということでございますが、この対応については何か御検討いただいておるでしょうか。
○浜口政府委員 ビニールの点に関連いたしましては、耐用期間が極めて短いというようなこともございまして、先生御指摘のとおり、すぐ処理の問題が出てくるわけでございます。科学的な農業といったようなものが発展するにつれまして処理する量が極めて多くなってきたということもございまして、この処理の関係について、いわば公害的な問題も含めましていろいろ議論がなされておるところでございます。 具体的にこれを処理する場合におきまして、相当の高熱を発するというようなこともございまして、この処理等につきましては、地中に埋めるとか、あるいは具体的に固型の状況にまとめまして処理をするとか、いろいろなことが考えられておるわけでございますが、農林水産省におきましては、私どもの局と違った流通局におきまして、この処理の方式について鋭意検討し、十分公害等のないような形で持っていくということの検討をしておるというような状況でございます。
○山原委員 今申しましたように、非常に深刻な問題なんですね。どうにもしようがないという状態まで出ておりますので、ぜひ御検討いただきたいと思うわけです。 次に、国有林の問題でございますが、一昨日、これは私の県のことを申して恐縮ですが、高知営林局が経営改善計画というのを発表しまして、これは各新聞大騒ぎになったのですね。予想された面もあるわけでございますけれども、これは言うならば、国有林の合理化四国版と言われるものでございまして、この中身を見ますと、数字は明確に書いておりませんが、各新聞ともこの計画に基づいて数字をはじき出しております。 例えば、四国で国有林職員が二千百名おるわけですが、この案によりますと、七年間で千二百名ないし千三百名、いわゆる半減ですね。それから、担当区事務所百十八を百以下にする。あるいは種苗、製品事務所二十七カ所を半分にする。それから、現伐採量六十四万立方メートルの五〇%弱の立木販売を六〇%に増加する、こういう中身でございますが、この新聞報道はほぼ間違いないかどうか、この点を伺っておきます。
○田中(宏尚)政府委員 国有林野事業につきましては、先般経営改善計画を改訂・強化し、経営の健全化ということを図ることにいたしたわけでございますけれども、ただいまお話しありました今後の要員規模につきましては、将来の業務量に見合った要員体制をとるということで、この改善期間、昭和六十八年度までというものをそういう期間と考えておりますけれども、この期間内に全国での職員規模を二万人にするということに先般の経営改善計画の改訂・強化でいたしたわけでございます。 現時点、六十二年四月当初の要員数は、全国で大体四万三千人という規模になっておりますので、この四万三千人を全国で二万人にするということでございますので、全体的には五割程度の要員削減というものを国全体で考えているわけでございます。現時点で各営林局なり営林支局単位でどれだけにするかということについては、具体的計画は現在まだ最終的にコンクリートになっておりませんけれども、全国が五割程度減になるということでございますので、各営林局、営林支局とも大体そういう水準で要員調整が行われることは事実と思っております。
○山原委員 この経営改善実施計画を読ませていただきますと、一、林産物の計画的・持続的な供給、二、国土保全、水資源の涵養、自然環境の保全形成等公益的機能の発揮、三、農山村地域振興への寄与等を国有林野事業の重要な使命として挙げておりまして、「その使命はますます重要となるものと考えられる。」と指摘をしております。 この認識と実際今私が申し上げました数字、これを見ますと、全く矛盾するのではないかと感じるわけでございます。例えば私の県などは国有林に依存する度合いは非常に高いわけでして、御承知だと思いますが、高知県安芸郡馬路村の魚梁瀬営林署、それから馬路営林署、二つの統合問題で今まで随分長い間、自治体も反対をしまして、林野庁とも交渉を持ち、何と言いますか、長く紛糾が続いたわけでございますが、今度こういうことが行われますと、これはもう山村にとりましては重大な問題であり、しかも山村地域は荒廃の一途をたどる以外にないのではないかという心配が起こっております。 例えば全林野の労働組合はもとよりでございますけれども、県知事を初め地方自治体におきましてもこういうことについては相当強い反対の声が起こっているわけでございますが、今出されました計画を、いかなる反対があろうとも、またそれぞれの地域において情勢の違いはあろうとも、これをやり抜いていくというお考えなのかどうか、これをお聞きしたいと思うのです。 元林野庁長官が「日本林業」の八月十日号でこう言っております。 このような財務状況下で、枠組みを変えずに改 善努力して七二年度収支均衡が達成できるのか という疑問は確かに残ると述べております。実際にどなたが考えましても、現在の人員を半分に減らすとかあるいは事業所を半分に減らすとか、こういうことが山村振興につながるはずもありませんし、国土保全の立場から見ましてもこれは大変な事態を迎えると思うわけでございますが、そのような心配は林野庁としてしておられないのかどうか。これはどこの県も関係してくると思いますけれども、あえてここで伺っておきたいのです。この点につきましては、せっかく政務次官お見えになっておりますから、この重大深刻な問題につきまして、この計画をこのまま押し切ってやるのかということをみんな心配しておるわけですが、これについての見解も最後にお伺いしたいと思います。
○田中(宏尚)政府委員 今回の経営改善計画の改訂での要員調整は、単に人を減らすということじゃございませんで、その前にまず国有林でやっている仕事を再点検したわけでございます。 従来の社会経済情勢ですと、国家公務員という身分制度の職員がみずから木を植えるとか切るとか、こういうこともずっと直接やってきたわけでございますけれども、最近の山村の経済状況なりこういうものを見てみますと、国家公務員みずからやる仕事と、それかもむしろ地元でやってもらった方が地元の活性化なり就労の場の確保に役立つという仕事とに分類をしてみたわけでございます。したがいまして、今回はオール国有林としての仕事が総体として半減するとかなんとかということではございませんで、先ほど先生からもございました、今まで国家公務員みずからが直用という形でやっておりました仕事を請負という形で地元の方々の労力を活用しながらやっていくとか、従来は国みずからが木を切っておりましたものを立ち木のままで地元に売り払いまして地元で切っていただくというようなことでございまして、国家公務員である国有林の職員が四万三千人から二万人に減るからといって仕事が減るわけではございませんで、その分は地元の方々にやっていただくということでございますので、こういう請負化の推進であるとか立木販売への指向というものは直接地元経済というものに直撃を与えるということには我々としてはならないと思っているわけでございます。 それに加えまして、最近山村に対してレクリエーション事業でございますとか、いろいろな形で山村を活用したいという動きも出てきておりますので、我々といたしましては先般来ヒューマン・グリーン・プランという形で、貴重な緑資源でございます国有林というものを都市の住民なり地元の方々にも活用していただくということで、新しい就労の場なり収入の場というものも山村につくってまいりたい。そういうことに加えましていろいろな努力、事務改善でございますとかということも並行して行ってまいりますので、二万人体制で、せっかく国民から負託されております貴重な国有林でございますので、これの保全につきましても今後とも十分を期してまいりたいと思っている次第でございます。
○衛藤政府委員 お答えを申し上げます。 委員御指摘のとおり、国有林野事業は林産物の計画的持続的な供給であるとかあるいは公益的機能の発揮あるいは地域振興への寄与等々大きな使命を果たしておる、御指摘のとおりでございます。かかる前提にあるのでありますが、御案内のとおりに昭和七十二年収支均衡を図らなければならない、こういうことでございまして、改善計画が出されておるわけでありますが、何といいましても最大限の自主的な改善努力をしなければならないわけでありまして、今後の森林施業についても森林に対する国民的要請の高度化の中で森林整備方針の転換を図り、人工林の適正な整備に加えて複層林の造成であるとかあるいは天然林施業の推進を図らなければならない、このように考えておるわけであります。こうした計画を実施することによりまして国有林野が持っておるところの公益的機能の発揮を初めとする国有林野事業の使命を十分に果たしていかなければならない、このように考えておるわけでございます。 御案内のとおり、昭和五十三年度に九営林署、昭和五十六年度に七営林署、昭和六十年度に九営林署、このように二十五営林署の統廃合があったわけでございますが、御指摘をいただいておりますように、七十二年度という目標の中で行革審、臨調の答申を受けながら本年度あと十の営林署を統廃合するというような計画があるわけでございまして、このことにつきましては、先ほど長官が答弁をいたしたその精神にのっとりまして、また、委員の御心配の向きも十分わかるのでございますが、十分調整を図りながら計画どおりこの十の営林署の統廃合については進めなければならないのではないか、このように考えておる次第であります。
○山原委員 時間が参りましたのでこれでおきますけれども、今長官がお話しのようなことですと何か万々歳という感じになるわけですが、それならばこのような反対は出てこないのですよ。やはり現実はもっと厳しい情勢があることは御承知だと思います。そういう点から考えまして、私どもは子供のときから営林署と言えば、また私は四国山脈の山の中ですから学校の休みには白髪山山系の営林署で仕事をしてきたものですね。県民としても国有林に対する愛着というものは物すごくあるのです。それがだんだん荒廃していく。これは、国有林の労働者だってあるいは県知事だって、市町村、山治体の長だって反対のための反対をしているわけではなくて、これは現実にこうなってくるということを知っているから反対をしているということもお考えになっておかないといけないと思うのです。だから、そういう意味で机上で考える立場だけでなくて、現実を本当に見詰めていってほしいということを申し上げまして私の質問を終わります。ありがとうございました。
○玉沢委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十五分散会