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109回国会衆議院1987/09/10

内閣委員会 第7号

発言数
16
登壇者
4
会派数
2
開催日
1987/09/10

会議録

石川要三自由民主党

○石川委員長 これより会議を開きます。  台湾住民である戦没者の遺族等に対する弔慰金等に関する法律案起草の件について議事を進めます。  本件につきましては、先般来の理事会等において御協議願い、お手元に配付いたしておりますとおりの起草案を得た次第であります。  本起草案の趣旨及び内容につきまして、私から概要を御説明申し上げます。  御承知のように、第二次世界大戦において多数の台湾の人々が日本の軍人軍属として動員され、戦死されたり負傷されたりした方も少なくないのでありますが、日本人の軍人軍属であった戦没者の遺族及び戦傷病者に対しては、戦後、戦傷病者戦没者遺族等援護法等の制定や軍人恩給の復活により、年金または一時金等が支給されております。  しかるに、台湾の人々は、戦後、日本国籍を失った結果、援護法または恩給法が適用されないこととなったのであります。  しかしながら、第二次世界大戦中、日本人の軍人軍属として動員された台湾の人々、特に戦没者の遺族や重度の戦傷病者の方々に対し、現状のままで推移することは、人道的観点からも許されることではないと存じます。  したがいまして、この際、これらの方々に対し、弔慰等の意を表する趣旨で、弔慰金または見舞い金を支給するための法律を制定することが急務であると考え、ここに本起草案を作成した次第であります。  次に、起草案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。  本案は、人道的精神に基づき、台湾住民である日本の旧軍人もしくは旧軍属であった戦没者等の遺族及び戦傷病者で著しく重度の障害の状態にある者に対する弔慰金または見舞い金を支給するため、昭和六十三年度からできるだけ速やかに必要な財政上の措置を講ずるものとし、その講ぜられた措置に基づき、日本赤十字社は、台湾にある救護及び社会奉仕を業務とする機関を通じて弔慰金または見舞い金を支給するものとすることにいたしております。  なお、日本赤十字社は、前述の機関との間に弔慰金または見舞い金の支給に関する取り決めを締結するものといたしております。  以上が本起草案の趣旨及び内容であります。     —————————————  台湾住民である戦没者の遺族等に対する弔慰金等に関する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

石川要三自由民主党

○石川委員長 この際、衆議院規則第四十八条の二の規定により、内閣の意見を聴取いたします。後藤田内閣官房長官。

後藤田正晴自由民主党内閣官房長官

○後藤田国務大臣 本件法律案につきましては、弔慰金及び見舞い金の衡などについて慎重な検討が必要であると考えますが、政府としては特に異存はありません。  以上でございます。

石川要三自由民主党

○石川委員長 お諮りいたします。  本起草案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

石川要三自由民主党

○石川委員長 起立総員。よって、本案は委員会提出の法律案とすることに決しました。  なお、本法律案提出の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石川要三自由民主党

○石川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————

石川要三自由民主党

○石川委員長 次に、台湾住民である戦没者の遺族等に対する弔慰金等に関する法律案の提出に際し、戸塚進也君外四名より、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・民主連合及び日本共産党・革新共同の五派共同提案に係る台湾住民である戦没者の遺族等に対する弔慰金等に関する件について決議されたいとの動議が提出されております。  本動議を議題といたします。  提出者より趣旨の説明を求めます。戸塚進也君。

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員 ただいま議題となりました台湾住民である戦没者の遺族等に対する弔慰金等に関する件の決議案につきまして、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・民主連合及び日本共産党・革新共同を代表いたしまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。     台湾住民である戦没者の遺族等に対する弔慰金等に関する件(案)   政府は、「台湾住民である戦没者の遺族等に対する弔慰金等に関する法律」が制定された場合、同法の実施に当たっては、千九百七十二年九月二十九日に発出された日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明及び千九百七十八年八月十二日に北京で署名された日本国と中華人民共和国との間の平和友好条約にある諸原則を遵守し、精神を尊重すべきである。特に同共同声明第二項(日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する。)及び第三項(中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する。)において表明された日本国政府の立場を堅持すべきである。   右決議する。  ただいま委員会提出法律案と決しました法律案の趣旨説明にもありましたように、第二次世界大戦において台湾の人々が多数日本の軍人軍属として動員され、戦死されたり負傷されたりした方も少なくないのでありますが、これらの人々が戦後日本国籍を失ったこと等もあって、これまで何らの措置が講じられていないというのが実情であり、まことに遺憾に存じます。  そこで、先ほど可決されました法律案は、人道的精神に基づいて、弔慰金または見舞い金を支給することとしているのでありますが、政府がこの法律を実施するに当たっては、日中共同声明と日中平和友好条約にある諸原則を遵守し、その精神を尊重すべきであるというのが本決議案の趣旨であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。(拍手)

石川要三自由民主党

○石川委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

石川要三自由民主党

○石川委員長 起立総員。よって、戸塚進也君外四名提出の動議のごとく決議することに決しました。  ただいまの決議に対し、内閣官房長官から発言を求められておりますので、これを許します。後藤田内閣官房長官。

後藤田正晴自由民主党内閣官房長官

○後藤田国務大臣 ただいまの決議を外し、政府として対処してまいりたいと考えております。

石川要三自由民主党

○石川委員長 なお、本決議の議長に対する報告及び関係方面への参考送付等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石川要三自由民主党

○石川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ————◇—————

石川要三自由民主党

○石川委員長 次に、角屋堅次郎君外四名提出、被抑留者等に対する特別給付金の支給に関する法律案を議題といたします。  趣旨の説明を求めます。角屋堅次郎君。     —————————————  被抑留者等に対する特別給付金の支給に関する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

角屋堅次郎日本社会党・護憲共同

○角屋議員 ただいま議題となりました被抑留者等に対する特別給付金の支給に関する法律案につきまして、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・民主連合を代表して、提案の理由及びその内容の概要を御説明申し上げます・  戦後、ソ連軍によりまして、軍人軍属のほか民間人も含め約五十七万五千人もの方々がシベリアを初めソ連領各地及び外蒙地域の収容所に連行収容され、酷寒の地におきまして、炭鉱労働、森林伐採等の強制労働に従事させられたばかりでなく、伝染病その他の病気あるいは作業中の負傷によりまして、被抑留者の約一割にも及ぶ方々が亡くなられたのであります。  これらのいわゆるソ連被抑留者及びその御家族に対しましては、戦後、未復員者給与の支払い、留守家族援護等の措置が制度としてとられましたが、これらの措置は必ずしも十分であったとは言いがたく、また行き渡ったものとはなっておりません。また、南方地域におきましては、抑留国またはそれにかわって日本政府により被抑留者に対し労働報酬が支払われておりますが、ソ連被抑留者に対しては、ソ連政府はもとより日本政府からも労働報酬は一切支払われた事実はないのであります。  以上の事実にかんがみまして、ソ連被抑留者またはその遺族に対し、国としてその労苦に報いるため、特別な給付金を支給すべきであると考え、ここに被抑留者等に対する特別給付金の支給に関する法律案を提出した次第であります。  次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。  第一に、特別給付金の支給を受けることができる者は、被抑留者、帰国前に死亡した被抑留者の遺族及び帰国後昭和六十三年四月一日前に死亡した被抑留者の遺族でありますが、ここで被抑留者と申しますのは、昭和二十年八月十五日以後ソビエト社会主義共和国連邦等に抑留された軍人軍属等をいうものといたしております。  また、特別給付金の支給を受ける遺族の範囲は、これら死亡した被抑留者の死亡の当時における配偶者、子及び父母としており、これらの者の順位はそれぞれこの順序によることといたしております。  第二に、特別給付金の支給は、これを受けようとする者の請求に基づいて行うこととしておりますが、この請求は、昭和六十六年三月三十一日までにしていただき、この期間に請求のない場合には特別給付金は支給しないことといたしております。  第三に、特別給付金の額についてでございますが、被抑留者に支給するものにつきましては、その者の帰国の時期の区分に応じ、昭和二十年八月十五日から昭和二十一年十二月三十一日までの者には五十万円、昭和二十二年中の者には六十五万円、昭和二十二年中の者には八十万円、昭和二十四年一月一日以降の者には百万円といたしております。  また、遺族に支給する特別給付金につきましては、被抑留者に対する特別給付金の額の七割相当の額といたしております。  第四に、特別給付金は、その支給の請求があった日から三年以内に支払うものとしておりますが、請求者が被抑留者であり、かつ、高齢である場合には、できる限り速やかに支払わなければならないことといたしております。  以上のほか、特別給付金の支給を受ける権利の認定及び同給付金に対する非課税措置等所要の事項を規定いたしております。  以上が本法律案の提案の理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

石川要三自由民主党

○石川委員長 これにて趣旨の説明は終わりました  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これに保て散会いたします。     午後零時四十三分散会      ————◇—————

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