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109回国会衆議院1987/07/29

商工委員会 第2号

発言数
137
登壇者
25
会派数
4
開催日
1987/07/29

会議録

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 これより会議を開きます。  通商産業の基本施策に関する件及び資源エネルギーに関する件について調査を進めます。  電気工事士法及び電気工事業の業務の適正化に関する法律の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。  本件につきましては、先般来理事会等において協議の結果、お手元に配付いたしましたとおりの起草案を得ました。  まず、本起草案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。  現在、一般家庭等に設置される一般用電気工作物の保安の確保につきましては、その電気工事を電気工事士に義務づけた電気工事士法が昭和三十五年に制定されており、また、一般用電気工作物に係る電気工事業を営む者に登録等を課した電気工事業の業務の適正化に関する法律が昭和四十五年に制定されております。両法律は、一般用電気工作物の保安レベルの向上に大きな役割を果たしてまいりました。  しかしながら、これら両法律の規制対象となっていないビル、工場等に設置される自家用電気工作物の現状を見ますと、電気工事段階における不備が主要な原因の一つとなって多くの事故が発生しているのみならず、それが広範囲な停電を誘発する事態を招いております。  このような事態を放置することは、高度情報化社会を迎え、極めて高い質の電気供給を必要とする我が国経済社会にとって重大な問題であり、早急な対応が強く要請されているところであります。  本案は、このような事態に対処して、自家用電気工作物の工事段階での保安を抜本的に強化し、事故を未然に防止することを目的とするものでありまして、一般用電気工作物の場合と同様に、自家用電気工作物の電気工事についても、これを電気工事士等に義務づける等所要の措置を講じようとするものであります。  次に、本案の主な内容について御説明申し上げます。  まず、電気工事士法については、第一に、自家用電気工作物に係る電気工事の作業に従事する者を限定し、自家用電気工作物に係る電気工事の作業に従事する者は、第一種電気工事士その他の有資格者でなければならないこととし、それ以外の者はこれに従事することを禁止することであります。  第二に、電気工事の作業に従事する者の資格を追加し、現行の電気工事士を一般用電気工作物に係る電気工事の作業のみに従事できる第二種電気工事士とし、新たに自家用電気工作物に係る電気工事の作業及び一般用電気工作物に係る電気工事の作業に従事できる第一種電気工事士の資格を設けるとともに、自家用電気工作物に係る電気工事のうち特殊なものに従事できる特種電気工事資格者の資格等について定めることであります。  第三に、第一種電気工事士に対し、五年ごとの定期講習の受講を義務づけることであります。  次に、電気工事業の業務の適正化に関する法律については、第一に、自家用電気工作物のみに係る電気工事業を営もうとする者に対して、通商産業大臣または都道府県知事への電気工事業開始の事前通知を義務づけることであります。  第二に、電気工事業者に対し、自家用電気工作物に係る電気工事については、第一種電気工事士の使用を義務づけるとともに、特殊電気工事については特種電気工事資格者の使用を義務づけることであります。  次に、法律の施行日及び経過措置については、第一に、法律の施行日を公布の日から一年後とするとともに、自家用電気工作物の工事に従事する者を第一種電気工事士等に限定すること等については、法施行日から二年間は適用しないこととすることであります。  第二に、現在、電気工事士の資格を持っている者及び十年以上の電気工事の実務経験を有している者について、一定の条件を満たした場合、第一種電気工事士の資格を取得できることとすることであります。  以上が本起草案の趣旨及び内容であります。     —————————————  電気工事士法及び電気工事業の業務の適正化に関する法律の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 お諮りいたします。  お手元に配付しております電気工事士法及び電気工事業の業務の適正化に関する法律の一部を改正する法律案の草案を本委員会の成案と決定し、これを委員会提出の法律案といたしたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 起立総員。よって、本案は委員会提出の法律案とすることに決定いたしました。(拍手)  なお、ただいま決定いたしました本案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ————◇—————

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 次に、通商産業の基本施策に関する件、経済の計画及び総合調整に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。藤原ひろ子君。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 東芝事件に端を発しまして、ココム問題がにわかに大問題となってまいりました。まず、最初に大臣にお尋ねをしたいと思います。  先日、二十一日の参議院の予算委員会におきまして、我が党の橋本議員がココムとは一体何ですかという点について質問をいたしました。これに対して外務省の経済局長は、ココムとは、パリに本部があり、共産圏に対する輸出規制を非公式に協議する機関で、拘束力はないと答弁されました。すなわち、国際的に法的拘束力はないということですね。この点につきまして通産大臣の御認識も同じだと思いますけれども、まずこの点、確認をしていただきたいと思います。

田村元自由民主党通商産業大臣

○田村国務大臣 大体そのようなことでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 ココムが秘密のベールに包まれました非公式の協議機関であり、そこでの申し合わせが国際的に何の法的拘束力を持たないということが、今大臣の御確認により改めて確認をされたと思います。  そこで、私は輸出貿易管理令別表第一について、具体的な問題に入りたいと思います。  貨物の輸出につきましては、外国為替及び外国貿易管理法、いわゆる外為法の第四十七条で輸出の原則自由が、そして四十八条で輸出の承認が定められております。そして、さらに輸出貿易管理令及びその別表第一によって具体的に輸出制限品目、仕向け地が定められているわけです。  そこでお尋ねいたしますが、外為法が昭和二十四年十二月一日に公布され、同じくその年の十二月一日に輸出貿易管理令、いわゆる輸出貿管令及びその別表第一が定められた後今日に至るまで、輸出貿管令は何回改正をされたでしょうか。さらに、そのうち昭和五十九年から昨年末までの三年間、この間に何回改正されているでしょうか。お答えをお願いいたします。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 お答え申し上げます。  先生御指摘の昭和二十四年十二月一日以降、貿易管理令が改正されました回数は八十八回に及びます。それから、後半の第二点の五十九年から六十一年度までに行われました改正の回数でございますが、六回に及んでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 三十七年間に八十八回と、実に頻繁に改正をされております。最新の貿管令及び別表第一は昨年十二月十九日の政令第三百七十八号、十二月二十二日の政令三百八十二号でそれぞれ改正をされ、本年一月一日から施行をされているわけです。  その別表第一には、クリーンルーム用の集じんフィルターあるいはホーバークラフト、これも新規制限品目に加えられました。これらの品目の輸出を制限することは、国際収支の均衡を維持し並びに国民経済の健全な発展を図るため、こういう通産大臣に与えられている輸出不承認の要件とどんな関係があるでしょうか、簡潔にお答え願いたいと思います。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 お答え申し上げ、ます。  先生御指摘の中に、やはりココムの関係の品目の見直しに伴います。その改正点も入ってございます。それでココムのリストレビューというのがしょっちゅう行われておるわけでございますが、その品目につきましては、これは安全保障上の戦略性の観点を踏まえていろいろ議論がなされ、各国の間で合意が行われれば、それに伴った格好で各自各国の体系の中で規制してまいるわけでありますが、我が国の場合には先生御指摘のとおり外為法で規制しているわけでございます。  それで法律の関係でございますが、外為法四十八条に基づきます貿管令でその辺の品目を掲げまして、通産大臣の承認を受けるべく義務づけてございます。その趣旨は、自由主義諸国各国、こういう合意のもとに各種の規制が行われてございます。我が国の場合に、自由主義諸国の中での取引というのは非常に多うございます。外為法のその目的にございますように、対外取引の正常な発展を期しまして、そして我が国経済の健全な発展に寄与するようなやり方をしなければならない、これが目的になってございます。  仮に我が国がかかる合意に反しまして勝手なことをいたしました場合に、非常に有利な格好で対共産圏向けの輸出ができ上がるわけでございますが、そういうことに相なりますと、西側諸国の中での貿易ということになりますと、外国貿易、国民経済の健全な発展上非常に支障を来すような事態に相なりますものですから、そういうことを背景にしまして四十八条で貿管令で品目を指定し、それぞれ対共産圏向けの、別表第一全地域向けとなってございますが、その辺の輸出をチェックしているわけでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 私は、今の御答弁では到底納得できるような合理的な説明ではないと思うのです。造船業界というのは、私も休会中に造船各地を調査してまいりましたけれども、異常円高で急激に国際競争力を喪失して、輸出をどんどんやっているどころか、受注がなくなってあえいでいるという状態を現実見てまいりました。その結果何が起こっているかというと、労働者への大合理化攻撃、こういうことになってあらわれている。これはもう皆さんも御承知のとおりです。半導体製造工場などで使われております集じんフィルターの場合も似たり寄ったりの状態です。  そこで、本年一月一日から施行されている最新の輸出貿易管理令について、改正の概要をお聞かせいただきたいと思います。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 最新時点の改正の状況でございますが、これは六十二年の一月一日より施行されているものでございます。  何点かございますけれども、まず一つは、ココムにおきます規制品目のリストがレビューされまして、それに伴いまして改廃されている項目等がございます。そういったものが、改正の一つのポイントでございます。そして、そういった中に先生御指摘の集じんフィルターとかホーバークラフトとか、その辺のところが入っているのも一つの例でございます。  それからもう一つは、これはココムとは関係ございませんけれども、いろいろな理由から、例えば米国向けのNC工作機械が新たに規制の対象品目になるとか、そういったようなことを含みましての改正がございます。  以上でございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 通産省貿易局から六十二年一月の改正について、私の方にも概要をいただきましたが、今もおっしゃいましたし、またここにもこのように明記されています。「ココムにおける規制品目リストのレヴューに伴い、八十八品目について輸出貿易管理令を改正」、こういうふうに改正したことが御答弁あるいはこの報告書によってはっきりしたわけですね。  これは、外為法及び輸出貿易管理令が、その目的とは無関係にココムの申し合わせに事実上拘束され、恣意的に改正されているということを示しているではありませんか。通産省、ココムは国際的に法的拘束力はない、こういう政府の御見解、今田村通産大臣も御確認になりましたが、これと矛盾をしているではありませんか。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 先生の御指摘の問題、今何点があったと思いますけれども、外為法での規制というのは、国際的な平和及び安全の維持を妨げることになるようなケースについてチェックしていきましょうという範囲が一つ入ってございます。それから、そのほか需給上いろいろな問題がございます場合の輸出のチェックというようなものも入ってございます。そういった意味のものが対外。取引の正常な発展を期したり、国際収支の均衡それから通貨の安定を図る、そういったことによって。我が国経済の健全な発展に寄与する、そういった目的、原則自由ではございますけれども、そういった目的に沿った規制というものはなされているわけでございます。  それからもう一つは、ココムは、そこで話し合われた内容につきましては、先ほど大臣が御答弁申し上げましたように確かに各国を縛るものではございません。しかしながら、これは西側の諸国がそういうふうな合意に基づきながら各自で自主的に規制をしているようなことがございます。そういう意味で、日本の場合も主要な西側諸国の一員としまして、安全保障上の観点から、そういった合意を背景にしてやはり我が国の体系の中で外為法に基づいて輸出を管理しているわけでございます。まさに自由で拘束はしませんけれども、そこに反するやり方を日本としてとっていった場合、先ほど来申し上げますような外国貿易、国民経済の健全な発展の考え方と違ってきてしまうわけでございます。そういった範疇におきまして、目的の範囲内で規制をしているものでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 一方では法的拘束力はない、こういうふうにおっしゃり、一方では事実上の拘束力を認めている。自主的自主的とおっしゃいますけれども、自主的というのは自覚ということが表裏一体でなければならないと思います。ココムの申し合わせという経済外的理由によるこういう恣意的な外為法、輸出管理令の改正あるいは運用によって、東芝機械が告発されたばかりか、我が国の貿易の自由が大きく脅かされようとしているわけです。  いわゆるココム判決という、有名な一九六九年七月の東京地裁の判決がこう言っております。「外為法はその四十七条において輸出自由の原則を宣言しているが、輸出の自由は国民の基本的人権であって最大の尊重を必要とするから、その制限は最小限度のものでなければならない。ココムの申し合わせなど経済外的理由による輸出制限は、それが間接的に経済的効果を伴うものであっても、輸出貿易管理令第一条第六項の趣旨するところではない」と明快に判断をしているわけです。通産省のココム問題での対応は、憲法違反として確定済みの判決をもじゅうりんするものであるということを指摘をいたしまして、次に進みたいと思います。  大蔵省の方は来ていただいておりますね。憲法の定めによりまして、予算というものは国会に提出をされ、国会の議決を得て執行をされております。さらに、財政法第十四条、第二十三条、第二十八条、それに第三十二条等の定めによりまして、国の歳出というのはすべてこれを予算に編入しなければならず、歳出予算はその性質や目的に従ってこれを区分し、款項目に至るまで国会に提出することが義務づけられ、しかも予算の目的外使用は禁止されているというふうに思いますが、これらの諸点については間違いはないでしょうね。  さらにあわせてお尋ねをいたしますが、ココムへの分担金なるものが、あるいは名称は違ってもここ数年来外務省あるいは通産省の予算に計上されているのかどうか、簡潔に御答弁をお願いいたします。

永田俊一大蔵省主計局主計官

○永田説明員 お答えいたします。  先生の第一の御指摘の財政法上の問題でございますが、一般論として申し上げますれば、財政法第二十二条の規定によりまして「歳出にあっては、その目的に従ってこれを項に区分しなければならない。」とされておりますし、第三十二条の規定によりまして「各項に定める目的の外にこれを使用することができない。」ということとされておりまして、御指摘のとおりでございます。  それから第二点でございますが、これにつきましては外務省及び通産省の所管の予算書に、ココムに対する分担金としては予算書上に掲名されてないという事実を申し上げ、お答えにさせていただきたいと思います。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 それでは外務省は、我が国はココムに対して毎年幾らの分担金なるもの、分担金と命名してないかもわかりませんが、こういうものを幾ら支払っていらっしゃるんでしょうか、お答えいただきたいと思います。

八木健外務省経済局国際経済第二課長

○八木説明員 御説明いたします。  我が国はココムの一参加国でございますので、先生御指摘のとおり、その運営のための経費につきましてその一部をメンバーとして負担しているわけでございます。  ただ、ココムは各国の非公式の相談の場でございまして、参加国間の申し合わせによりまして、各国の支出金額等を含めましてその活動の詳細については公にしないことになっておりますので、国際信義上の問題もございますので、我が国からの支出額につきましても御容赦いただきたいと思っております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 ちょっと御答弁が聞こえにくかったのですが、分担金なるものは払っているわけですか。いろいろあとのことはいいですから、いるのかいないのか、もう一遍明快に言ってください。

八木健外務省経済局国際経済第二課長

○八木説明員 分担金という名称ではございませんが、その経費の一部を負担しております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 外務省は今、ココムへの分担金ではないけれども、そういう名目は使ってないけれども、支払っているという事実そのものについては明言をされたわけです。いろいろ言いわけをされましたけれども、先ほど大蔵省から答弁をされたとおり、憲法や財政法の定めにより、分担金支払いの類や、分担金に似通ったものでも、その歳出項目を国会に明らかにするということは当然ではありませんか。  昨日、議員会館の私の部屋で、通産省の安全保障貿易管理室長に来ていただいてお尋ねいたしましたところ、分担金は、外務省に確認したところでは、外務省の予算に計上され外務省から支払われている、その金額は二十五万ドル程度であるということをはっきりと言明をされたわけです。外務省、幾ら支払っているんですか。しかもその金額は、歳出項目のどこに計上をしているんですか。明確に御答弁をお願いいたします。

八木健外務省経済局国際経済第二課長

○八木説明員 ココムに対する支払いにつきましては、先ほど申し上げましたように、国際条約等に基づく義務的な国際的分担金とやや性質を異にすることもございまして、これまで分担金として予算計上することなく、外務省予算としてやりくりして支払ってきた経緯がございます。  なお、金額につきましては、先ほど申し上げました理由によりまして、その言及につきましては御容赦いただきたいと思っております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 それでは、昨日私が聞きました、通産省から明らかにされた二十五万ドル程度支払っているという言明は否定をされるわけですか。そうではないということですか。

八木健外務省経済局国際経済第二課長

○八木説明員 当方といたしましては、外務省の予算の中でいろいろやりくりして支払っているわけでございまして、このやりくりにつきましては財政法、会計法の範囲内においてやっているわけでございます。  また、金額につきましては、特にその金額からココム全体の活動規模その他にも及ぶ話でございますので、国際信義上の問題もございますので、その金額につきましての言及は御容赦願いたいと思います。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 国際信義というものは自主性や自覚性があって当然ではないでしょうか。やりくりしてやっている、そんなでたらめな答弁は国会そのものを冒涜するものだと言わざるを得ません。アメリカの議会ではパール前国防次官補が証言をしておるのに、日本では国会に報告もできないなどということは到底認めるわけにはまいりません。しかし同時に、通産省が明言された金額を否定も肯定もされない、幾らとは言われないということは、事実上ココムに対して二十五万ドル程度の分担金を支払っているということの証明にもなるというふうに思うわけです。  ここで会計検査院にお尋ねをしたいと思います。お越しいただいておりますね。——予算科目に計上することなくやりくりというようなことでお金を集めて支出をする、こういうことはいいことでしょうか。憲法上の疑義はもちろん、財政法違反の疑いが濃いココムへの分担金支出の実態について、直ちに検査すべきではないでしょうか。

小野田博会計検査院第一局大蔵検査第一課長

○小野田会計検査院説明員 お答え申し上げます。  今後の検査に当たりましては、先生の御指摘の趣旨を念頭に置きまして十分に検査してみたいと思っております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 我が党といたしましては、アメリカの対ソ戦略に沿って共産圏への輸出を制限する、しかも一切秘密で非公式の協議機関であるココムに対して国民の血税が不法、不当に分担金なるものとして支出されていることを、到底認めるというようなことはできません。今御答弁がありましたとおり、小野田大蔵検査第一課長にぜひ厳格な検査をお願いをいたしたいと思います。  では次に進みます。東芝ココム事件を契機にいたしまして、我が国の経済の進路は新たな重大な転機に直面をしていると思います。そこで、少し角度を変えてお尋ねをしていきたいと思います。  一九八一年末のポーランドの戒厳令に端を発しまして、アメリカのレーガン政権は対ソ経済制裁を提案をし、シベリア天然ガスパイプラインプロジェクト関連機器の対ソ禁輸措置を実行をいたしました。そしてプロジェクト関連機器の輸出契約を行っておりました英、仏、西独に対しましても、対ソ禁輸の実行を迫ったわけです。ところが、一九八二年の六月以降、イギリス、フランス、西独、イタリアはアメリカの圧力を断固として拒否をいたしました。そして輸出を強行をしたわけです。そしてついに十一月、アメリカは対ソ石油・天然ガス関連機器技術の禁輸措置解除に追い込まれたわけです。通産省、以上の経過に間違いないでしょうか。

村岡茂生通商産業省通商政策局長

○村岡政府委員 八二年六月という時期は、実はアメリカが米国の輸出管理規則を改定いたしまして、石油・ガス関連機器の輸出規制を強化した段階でございます。その後、欧州各国、我が国も含めまして、アメリカの措置について必ずしもこれを了解しない、こういう態度を堅持しておったわけでございます。その後、これらの反対を踏まえて米国が当該措置を解除したというのは、先生御指摘のとおりでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 一九八三年のジェトロ白書にそれは明記してあるのですから、今お認めいただいたとおりです。  次に、一九七九年末のソ連によるアフガン軍事介入に対して、一九八〇年一月以降、当時のアメリカ・カーター政権が主導をいたしまして実施した対ソ経済制裁に対して、フランス、西ドイツがとった対応もほぼ同様な態度です。  そこで、次いで対ソ軍事優位をねらい、対ソ経済制裁の先頭に立ってきましたアメリカ自身がとった態度も見てみたいというふうに思うわけですが、それはソ連に対する穀物輸出の経過に顕著に出ているというふうに思われます。  アメリカは、これまでに述べました対ソ経済制裁の中で、一九八〇年の一月に禁輸措置というものを実行いたしました。しかし、八一年の四月にはもう、当時対ソ輸出の六割を占めます穀物の禁輸措置を解除をしているわけですね。対ソ輸出では小さなシェアしか占めないコンピューターであるとか、あるいは電子機器などの禁輸措置だけを継続したわけです。そして一九八三年には、レーガン政権は、同年十月から前協定の五割増し、年間九百万トンから千二百万トンもの対ソ長期穀物輸出協定、これを締結いたしました。さらに、本年の五月には、初めて補助金つきで小麦を売却したとも伝えられております。これもジェトロ白書の一九八四年版に明記されているわけですが、アメリカの対ソ穀物輸出について、以上の経過に間違いないでしょうか、お答えいただきたいと思います。

村岡茂生通商産業省通商政策局長

○村岡政府委員 おおむね正しい理解だと存じます。  ただ一点、やはり申し上げておきたいのでございますが、八〇年、アメリカは対ソ穀物輸出の禁輸を行ったと先生おっしゃいましたが、禁輸というのが果たして穏当な言葉であるかどうかというのにやや疑問があります。つまり、当時ソ連への穀物売却の制限を行ったわけでありまして、そのときといえども米ソ穀物協定の八百万トンの輸出は継続していた、認めていた、こういう状況にございました。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 日本に対して農業への保護政策を強く非難をして、そして米の輸入の自由化まで迫りながら、そして対ソ制裁を強く迫りながら、アメリカ自身がとっている態度はどうでしょうか。余りにも身勝手ではないでしょうか。アメリカによるココム体制強化と、それに沿った対日圧力強化のねらいが、対ソ軍事優位とアメリカ産業の競争力強化にあるということは明白だというふうに思います。  通産大臣、今我が国がとるべき道は何でしょうか。憲法の平和原則に反するココムから脱却をして経済主権を回復をし、先進国、発展途上国、社会主義国を問わず、世界各国と自主的で平等互恵の経済関係を確立するということではないでしょうか。あるいは、せめてフランスや西ドイツ、イギリス並みに、アメリカの理不尽な要求に対しては、ただごもっともでございますというような日本政府の態度ではなくて、断固たる姿勢を貫くべきではないでしょうか。御見解をお願いしたいと思います。

村岡茂生通商産業省通商政策局長

○村岡政府委員 先生の御指摘が、一国の一方的な主張あるいはひいて言えば理不尽とも言えるエゴイズム、こういうものに日本が一方的に従ってはならない、こういう御指摘であるとするのなら、まことにごもっともだと存じます。ココムという非公式の組織というものは、実は加盟国が相集いましていろいろ意見を言い合いますが、ここですべての国が了解したこと、これを各国が持ち帰って、さて独自に実行するかどうかということを決める対象になることなのであります。そのプロセスにおいて、日本はいろいろな国益、幅広い国益、その中には西側諸国あるいはひいては日本自身の安全保障問題が入るということは当然でありますが、広い国益を踏まえてバランスのとれた判断ができるように日本もいろいろ主張してまいってきたわけでありまして、今後ともそのような点においては変わりないと確信しておる次第でございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 大臣、いかがでしょうか。

田村元自由民主党通商産業大臣

○田村国務大臣 我が国は、申すまでもなく憲法を遵守し、そして広く国際協調の実を上げ、また国際分業の一翼を担い、内にあっては国家の繁栄と国民の幸せをつくり上げる、これが日本の歩むべき道だと思います。その場合といえども、私は、日本は自由社会の一員であるという認識だけははっきりと持っていくべきだと思うのです。  先生と私と、立場が違いますから、これはもう白がいいか黒がいいかと言ってもどうにもしようがない問題でありまして、私もそれに対し別に反論する気もありません。ということは、先生も確信しておられるし、私も確信しておるのですから。私は先生を立派な人だ、美しい人だと仮に思う、ほかの人がそうでない、それは見方の違いですから、それ以上物の言いようがないわけでございます。ただ、私は、自由陣営の一員であるという信念と、そして祖国の安全を確保するということは、日本国民の恐らく総意に近いものという確信を持っております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 先ほど強調いたしましたように、ココムからの脱却をすること、このことこそ世界各国と自主的で平等互恵の経済関係の確立だ。私は、決して美人か美人でないかというような問題ではなくて、日本の将来、未来にとっても大変重要だ、こういうふうに思いますので、この主張をしている次第でございます。  アメリカがココム体制強化を重視して、対ソ軍事優位と産業の国際競争力を強化しようとしていることは、ことしの一月提出されました国防報告やレーガン大統領の演説からも明らかでございます。また、日本政府がどの先進国にも増してアメリカの言いなりであるということもまた明白です。今の大臣の御答弁は、日米運命共同体路線、日本列島不沈空母化を言明をいたしました中曽根総理大臣と全く同じであり、危険な立場を表明されたものと指摘せざるを得ないというふうに思うのです。  さらに、今進めています外為法の改正、これにおきまして、外務省との法定協議や安全保障条項が加えられようとしておることは、昨年来通産大臣が繰り返し主張をされ、外為法本来の目的でもある貿易自由の大原則に完全に反するものだ、こう言わざるを得ないと思います。我が国がココム体制強化に向かう背景には日米軍事同盟があること、日米軍事同盟を解消することこそ、外為法の目的にあります「我が国経済の健全な発展」に資する道であることを私は強く指摘いたしまして、次の質問に移りたいと思います。  それでは、都市再開発と中小小売業の問題について若干、時間いっぱい質問を申し上げたいと思います。  京都地域商業近代化地域計画というものですが、中小企業庁は補助事業として商業近代化地域計画策定事業を進めておられるわけですね。ことしの三月でしたが、部屋からここまで持ってくるのも大変重たいこのような膨大な資料が「京都地域商業近代化地域計画報告書」、こうして出たわけです。報告書によりますと、建都千二百年を迎える京都の未来をつくる新しい商業のあり方を探る、また、世界の京都に貢献する活力ある商業活動の実現が計画の最終目標であるというふうに書かれているわけです。  ところが、この報告書の反響をいろいろ聞いてみますと、立派な計画を立てるのはよいけれども、行政がもう少してこ入れをしてくれなくてはどうしようもないという意見とか、あるいはこれだけ時間をかけて検討してこの程度の現状認識と対策なのかという声が多いわけです。  委員長、済みません。ココム関係の方はどうぞお帰りいただいて結構でございます。ありがとうございました。  実際、この計画はコミュニティーマート構想実現の前提とされているわけですが、コミュニティーマート構想自身、モデル事業にすぎないわけです。全国でせいぜい年間十五地域しか指定をしないという構想なんですね。京都では商店街が百五十二もあるわけですから、これではとても間に合わないわけです。中小企業庁、もっともっと中小小売業者の皆さんの厳しい現実に目を向けていただいて、必死の努力にこたえる支援策をきめ細かく、かつ思い切って拡充をしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

佐藤剛男中小企業庁小規模企業部長

○佐藤(剛)政府委員 お答え申し上げます。  今、先生の御指摘がありました京都の商店街関係を中心としての近代化事業でございますが、これは商工会議所に対して私どもが補助金を出し、商工会議所がその主体となって将来の京都、こういうビジョンをつくるわけでございます。その中の一部に、例えば具体的に申し上げますと亀岡市あたりでございますが、これはコミュニティーマートに、既に私どもの指定地域になっているわけでございます。そういう面についてのものも含んでおりますが、コミュニティーマートそのものとは直接のかかわり合いはあるわけではございません。京都市全体の商店街活性化あるいは将来における潤いの町といいますか、そういう計画でございます。  先生今、京都に百幾つも商店街がある、それじゃコミュニティーマートの数からいって少ないんじゃないか、こういう点でございますが、私どもはコミュニティーマートだけを小売商業等についての事業としてやっているわけではございません。コミュニティーマートはこれまで二十八カ所指定いたしております。これはある一つの商店街の中の特定の商店街というものを取り上げまして、そして全体の合意というようなものを経て、都市再開発事業とあわせまして、そして暮らしの広場といいますか、買い物をしたくなるような商店街をつくろうというわけでございます。  これまで私どもは、御存じだろうと思いますが、高度化事業という中小企業事業団と県が行っている事業、これについて商店街の共同施設だけでも約千百五十件、こういうものについて特別の低利の融資資金を行っているわけでございます。現在、商店街は日本全体で一万六千ぐらいございます。それから、日本一万六千の中で商店街のアーケードをするとかカラー舗装するとかそういうふうな形を共同施設事業といいますが、これでも千を超えて行っております。それから商店街それ自身の個別の商店を含めます。そういう事業、これも低利の資金、金利二・七%、あるいは融資対象六五%というような形でございます。これについても七十件余りの事業を行う。あるいは共同店舗という、みんなが寄り合い、小売商業が集まりまして行っている事業等々をやりますと、今までの実績はちなみに約千七百件ございます。金額にしますと今までで二千六百億円弱、こういう形で融資いたしているわけでありまして、そういう中で御理解いただきたいと思います。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 京都というところは九七%までが中小零細企業、これが京都経済を支えているという状態なんです。今千七百件、二千六百億円だ、こういうふうにおっしゃったわけですけれども、細かい商店街は百五十二もあるというふうな状態です。とりわけ中小零細企業、これが密集する商店街、ここを振興させるにはどうするのか。大きな、例えば京都でいいますと四条河原町とか新京極とか、そういうところの発展のための施策というのはいろいろあるわけですね。しかし、その中小零細企業の商店、一歩入れば一部屋で家じゅうが食べる、寝る、勉強する、遊ぶというふうな、本当に狭い家でお商売を営々と続けているところへのいろいろな施策、対策というのは非常におくれているわけですね。そういうところの援助策、支援策、これをぜひきめ細かくお願いしたいということを主張しているわけです。  それでは、一般的でなくてもう少し具体的にお聞きしたいと思います。  それは、二条駅周辺の再開発問題なんですけれども、建設省も構成の一員であります二条駅周辺整備計画調査委員会というものがつくられておりますね。この会合が、京都の二条駅周辺のことをやりますのに東京で開かれている、しかも非公開で行われているというのが現実です。そのため、地元住民の不安と危惧が広がっております。わけがわからぬわけです。計画の対象区域は準工業地域であり、計画区域の周辺には千本通りとか三条通りとか旧二条通りなどの商店街もありまして、今申しましたような中小零細商店が多く、この不況の中で自分たちの営業と暮らしは一体どうなるのか、特に大型店の進出などには大きな不安があるわけです。  ですから、こういうものの計画策定に当たっては、地元住民を追い出したり、地場産業や商店街つぶしにならないように、特に、大手の百貨店やスーパー、専門店中心ではなくて、地元商店街、中小小売業者の要望であるとか住民の意向、これをまず第一に反映させることが非常に重要なんです。また、京都の有名な大極殿や二条城など、旧平安京以来の歴史的な文化施設あるいは京の家並みなど、京都の特質を最大限に尊重することが大切だというふうに思いますが、建設省、また通産省のお考えを聞きたいと思います。

伴襄建設省都市局都市計画課長

○伴説明員 お答え申し上げます。  二条駅周辺の再開発事業でございますけれども、現在この箇所につきましては、土地区画整理事業だとかあるいは山陰本線の高架化、連続立体交差事業、新都市拠点整備事業等々を総合的にやっておりまして、ここに新しい都市機能を持った拠点づくりをしようと計画しております。そのために、昭和六十一年度に総合整備計画を作成しようということで、京都市を中心に現在その調査あるいは計画の取りまとめを行っているわけでございますが、当然のことながら、その計画の策定、特に区画整理事業等につきましては都市計画決定をやるわけでございますので、今何回か話し合いをしていると聞いておりますけれども、なお都市計画決定の手続では、きちんと地元商店街あるいは地元住民の方の御意向を十分反映して行うようにやっていきたいというふうに思っております。また、そのように地方公共団体を指導してまいりたいというふうに考えております。  それから、ここには相当大規模の構造物である鉄道高架施設等々ができます。したがって、周辺環境への影響だとか、あるいは古い駅舎がございますので、そういった歴史的建造物の取り扱いにつきましても慎重を期する必要があろうと思いますので、これにつきましては地元の方でデザインの専門家あるいは建築の専門家等々、専門分野の方が集まってデザイン検討委員会というのを設けておりまして、その場所で検討していると聞いております。  いずれにしましても、自然環境あるいは歴史的環境に恵まれた京都にふさわしいような都市景観を形成するように努力してまいりたいというふうに思っております。

佐藤剛男中小企業庁小規模企業部長

○佐藤(剛)政府委員 ただいま建設省から答弁があったとおりでございまして、非常に詳細にわたる、現地の意向を十分反映した計画推進ということで、私どもも全く同意見でございます。  中小企業庁としましては、コミュニティーマートの問題にしましても、建設省と連携しながもやっていくという一つの大きな合意がなされておりますので、かような形で進めていくことになると思います。  ちなみに、二条駅周辺、西の交通の核の最重要地点でございまして、既存の商業集積といかに調和をしながら推進するかということが重要であるということで、先ほどの先生の指摘がありました商業近代化地域計画にもかような形の報告がなされております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 建設省の方も、現地や地元住民の意向をよく聞いてやれ、こういうふうに指導もしたいし、その方向でやる、通産省も、それと同じように一緒になってやっていきたい、そこの点をぜひ御努力いただきたいと思うわけですね。  実際にはどうなっているかといいますと、だからこそ私は今質問しているわけなんですが、この都市基盤整備を行うための例えば土地区画整理事業、こういうものを実施するというふうに計画をしているのですけれども、その方法は用地買収方式ではなくて減歩で行う、こういうわけなんですね。この方式ですと、行政は買収費は出さないで、いわば土地のただ取りで公共用地をつくろうというものですね。  あなた方は、ただ取りじゃない、区画整理のおかげで土地の面積は減っても評価額は上がるんだ、値打ちが出るんだぞと、住民側からするとまるで恩着せがましい論理を振りかざされるわけです。いろいろ理屈はあるのですけれども、住民側はそんなことでは納得できないわけですね。区画整理に当たっては、特に地元住民の意見をよく聞いて、慎重に進めるように京都市を指導してほしいのです。  例えば、この説明会が開かれる、そうすると、その道なら道の両側の人だけ四十何軒を対象にやりますよ、こういう案内が行く。聞きつけた全体の方々はびっくりして、小学校での説明会に百人以上も集まる。非常に注目もしているし、心配もしているからこそそうして集まられるわけです。ですから、本当に広く、皆さんによくわかるように、懇切丁寧に指導をしていただきたい。都市計画の決定が九月にも出るように言われていますから、決して見切り発車などしないように、あくまでも慎重に進めるように急いで指導をしていただきたい。  この御答弁をいただきたいのですが、先ほどの、地元住民の意向をよく聞いてやると言われたことを信じて、私は、時間がないので御答弁はいただきませんが、京都市に向けてちゃんとそういうふうに指導していただきたいということに対して、オーケーかノーかということだけ簡単にお願いいたします。

小川裕章建設省都市局区画整理課長

○小川説明員 先生お話しのとおり、十分地元と協議を進めるように指導してまいるつもりでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 わかりました。  それでは最後に、産業政策局にお尋ねをしたいと思うのです。  私は、去る五月二十二日に当委員会におきまして、大変な困難に直面をしておられる中小商工業者や小規模零細業者の営業と暮らしを守る問題について質疑を行わせていただきました。さらに、大型店の営業時間についてお尋ねををしたいと思います。  通産省は、百貨店、スーパーなど大型小売店の営業時間を延長する、こういう方針を決めたと新聞報道をされております。今、中小小売商の各団体は、中小商店の立場を無視した措置だ、こういう措置は困ると強く反発をして、この運動も起こそうと火の手も上がってくるというふうに思われるわけですね。中小零細小売店の皆さんは、京都でも、百貨店やスーパーのシャッターがおりてから、ふろおけを持った親子のふろ帰りのお客さんをねらって商売をしなければならないというような大変な苦境が今日の現実であるわけです。今でさえこのように長時間労働になっているのが中小零細企業の生活ですね。ですから、健康が破壊をされているということは本当に目に余るというような状態になり、アンケートにも数字としてそれがあらわれてきているわけです。  先日、売上税が廃案になってやれやれと思った途端、今度はマル優の廃止だ、その上に大型店の営業時間の延長では、踏んだりけったりではありませんか。原則営業六時、例外措置七時、これを崩して中小小売業者に重大な影響を与えるようなことは絶対にしてはならない、こういうふうに思うのですが、この営業時間の延長の問題について御見解をお願いいたしたいと思います。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○末木政府委員 通産省として具体的な措置を決めたという事実はございません。先月の大規模小売店舗審議会で、最近の消費者の生活の夜型化に伴いまして大型店の閉店時刻問題はいかにあるべきかという点を御議論いただきました結果、中小企業の関係の方も加えまして、いわば専門の委員会を設置してこの問題を篤と検討しようということになったところでございまして、具体的な方針は今後の問題でございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原(ひ)委員 今の御明言のとおり、通産省としてはそのことはやらない、通産大臣はいつも、自分は中小零細企業、むしろ零細の方に力を入れて、そういう大臣だということをおっしゃっている大臣でございますから、そのもとでこのような営業時間を、原則を外して困難を中小企業者に与えるというようなことは絶対にしてはならないし、していただかないということで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 午後一時十五分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時一分休憩      ————◇—————     午後一時十六分開議

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。緒方克陽君。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 私は、前回の委員会でIJPCの問題について質問をしたわけでありますが、最近のマスコミ報道などによりますと、いよいよ一つの局面を迎えたような気がするわけでございます。その意味は、まず第一に、この事業がナショナルプロジェクトで非常な大事業であるということ。二つ目は、マスコミでも言っておりますように、いわゆるこの事業にかかわる輸出保険の申請は、事実上この事業からの撤退を意味するものではないかというふうに思うこと。そして第三は、この保険の申請によって、今日でも危機的な状況を迎えています輸出保険特別会計に与える影響は非常に重大であるというような観点から、以下質問を申し上げたいと思います。  IJPCは、御承知のように日本とイランの合弁事業でありまして、一九八〇年当時の見積もりでは日本側が約四千三百億、イラン側が三千億でありますけれども、イ・イ戦争によって、八五%工事が終わった段階で被爆などを受けて事実上七年間もその後工事がされていないということで、大変厳しい状況にあるというふうに見ているわけです。しかもこれに投資された金額も大変な額でありますし、今回会社側からこの事業の継続が不能であるということで海外投資保険の、いわゆる貿易保険でありますが、申請を行うということが報道されております。  私は、今日までの経過と現状を見る限り、事実上の倒産、破産といいますか、そういう状況ではないかという気がするわけでありまして、このプロジェクトは非常にピンチに立っているのではないかと思うわけでありますが、このIJPCについて、通産大臣としては現状の認識はどういうふうにされているのか、そのことをお尋ねしたいと思います。

田村元自由民主党通商産業大臣

○田村国務大臣 IJPCプロジェクトは、日本とイランの言うなれば友好のシンボルと申しても過言ではないと思います。そういうことから、今日まで我が国はでき得る限りの支援をしてまいりました。このプロジェクトは、イラン・イラク紛争のもとで被爆を受けるなど不幸な状況のもとにあって、現時点では工事再開の見通しが得られないといいますか、得られる状況にないというような姿であります。今後イラン・イラク紛争の推移などを踏まえながら、日本と十ランの当事者間で本件取り扱いについて友好的な話し合いが行われますように、政府としても期待をいたしておるということでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 型どおりの答弁でございまして、現実の認識が非常に甘いといいますか、具体的にお答えになっていないということで不満でありますが、しかし、そういう事態ではないのではないかという意味で、以下二、三質問をしたいと思います。  この事業のいわゆる保険の問題に絡んで、大変影響を受けます貿易保険の特別会計の現状についてお尋ねしたいと思います。  昭和五十六年度には、この特別会計は千四百五十億円程度ありました支払い準備金、これは現金、預金でありますけれども、それが累積債務国のリスケジュールの増大によって、わずか六年間で、昭和六十二年度では、今年度予算では三千三百六十三億円もの資金を借りて運営しなければいけない、そういう現状になっているわけでございまして、この六年間で、言うなれば貿易保険の実態は天国から地獄へ、そういう状況ではないかというふうに言っても過言ではないと思います。  しかも内容を検討してみますと、昭和五十六年度は、この貿易保険はいわゆる三百二十八億円の保険料が入っていたわけですが、それに対して支払いは三百七十六億ということでほぼ均衡しているといいますか、そういう状況であったわけですが、一番新しい資料で、六十一年度はまだ出ていないようですが、六十年度でも、保険料の収入は四百六十七億に対して支払いは千六百四十二億ですね。これはリスケの関係でありますが、こういう状況の中でIJPCの保険に対応していかなければいけない。もちろん、何年か後にずっとそういうものが出てくるわけでございますが、非常に厳しいということではないかというふうに思うのですが、この点について、いわゆる貿易保険の特別会計の現状の認識、大変厳しいのではないかということについて一つと、いま一つは、イラン問題を取り上げておりますが、ほかにもいろいろ債務国があるわけでございます。イラクでも同じように、今回のように国家的なプロジェクトではございませんが、そういうものがあるやに聞いておるわけです、何千億か。そういう点もあるやに聞いておりますので、どの程度のリスケによりましてそういった累積があるのか、この二点をお尋ねをしたいと思います。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 お答え申し上げます。  貿易保険の特別会計の現状でございますが、ただいま先生から御指摘ございましたように、最近では特に支出面で保険金の支払い等々、非常に高うなってございます。問題点の御指摘の中に、累積債務問題への対処イコール・リスケということに伴います支払いというものが非常に大きいという御指摘もございましたけれども、六十年、六十一年度で見ますと、全体の支払いが一千六百六十五億、千七百億強ぐらいにそれぞれの年度でなってございますけれども、その中でリスケに伴います支払いが千四百六十億ぐらいでございますし、それから六十一年度では千六百億を超しているような状況でございますから、御指摘のとおりでございます。  それでまた、御指摘の中に借入金などによりましてその辺のところをかなりカバーしているという御指摘もございましたけれども、六十一年度でいきますと、借入金は千六百四十億、六十二年度の予算でまいりますと三千三百六十三億円という御指摘も、そのとおりでございます。  さて、それで、現状におきましてこういうリスケの状況というのがかなり大きくなってございますけれども、この背景は、例のメキシコ危機に発しますいろいろなリスケの状況の拡大にその端を発しておるわけでございまして、ただ一つ、ただいま現在におきましてこういう厳しい状況になってきてございますが、リスケといった場合に、これは現在こういう意味での保険金の支払い額というのは大きくなってございますけれども、御案内のとおりあくまでもリスケジュールでございますものですから、長い目で見た場合に、その辺のところの、また返ってくるという状況がどうかという点も加味されなければならないと思います。短期的に見ますと非常に厳しい状況でございますけれども、長い目で見た収支の状況というのは、また回復の方向の状況もあり得るわけでございますものですから、その辺の状況をよく見て対処していかなければならないのだという点を申し上げておきたいと思います。  それから第二点目でございます。IJPCの状況、いろいろ新聞等に報道されておるわけでございますが、私ども、またしかるべきその手続をとりたい等々のきちっとしたあれが来ているわけではございません。それ以外にといって先生が御指摘になりましたのがイラクの状況かと思います。それで、このイラクの問題で参りますと、これは債務支払いが遅滞をいたしまして保険金が支払われなければならないような案件、これはIJPCのような、ああいう合弁形式でやっているようないろいろな大型プロジェクトというような性格のものはイラクにはございません。要するに、IJPCがそういう性格のものに現在なっておるかどうかということは別にしまして、そういうプロジェクトがイラクにメジロ押しになっておるわけではございません。  性格的に申しますと個々の輸出、これは何件もあるわけでございますが、それには代金回収のために保険が掛けられておるケースが幾つもございます。それから向こうで工事をいろいろいたしますけれども、工事代金の回収に保険が掛けられておるケースもいろいろございます。それ以外に機器の据えつけだとか、それからこれは大きくはございませんが、肥料の関係のプラントとか、それから病院建設にかかわりますものとか、そういったものに保険が掛けられておるケースというのは多々あるわけでございます。  これは全体がどうなっておるかという一括しての問題ではございませんけれども、もちろん中には債務支払い状況等々遅延が発生している債権が存在することは事実でございますけれども、全体としてどうなっておるか等々につきましては全部を把握しておるわけではございませんが、いずれにしましても、ここだけがというのではなくて、世界全体と言ってはおかしいかもしれませんが、それに似たようなケースはままあることは御指摘のとおりでございます。  長くなりましたけれども、申し上げました。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 それで、まず第一点の分について御回答がありましたのは、特別会計は大変厳しいが、リスケであって、将来的には回復もあり得るというような表現でございまして、絶対大丈夫だという答弁はなかったわけでございます。大変厳しい、回復もあり得るという御返事があったことを私は留意しておきたいと思うわけでありますが、そういうことでは困るのではないかということもひとつ申し上げておきたいと思います。  それから二つ目に、今の問題に絡んで、イラクの問題で、それぞれ工事代金とかいろいろなものがあるというふうにお話がございましたが、この席上ではあれですから、全体的なリスケの状態については後ほど資料をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 先生御案内のところかと思いますけれども、例えばIJPC関係でございますと、保険の掛けられている状況、中身につきまして、なかんずく投資保険でございますが、この辺のところは日本のイランに対する投資会社が有価証券報告書などを発行してございます。そんな中に詳しい内容等が公表されてございますから、そういったものについては私どもはお出しできるかと思いますが、御案内のとこるでございますけれども、これは政府と個別の企業との間の保険関係でございまして、企業秘密にかかわるようなことも非常に多うございます。その辺の制約がございますので、事情はまた先生に御説明する機会はあろうかと思いますけれども、その辺の制約も踏まえながら、よろしくお願い申し上げたいと思います。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 次に、IJPCの国内の保険に関する事項についてでありますが、これは二つの種類があるようでございます。時間の関係で、私が数字を言っておりますと長くなりますので、これに関する保険は多分二種類ではないかと思うのですが、その件数といいますか、それぞれ二つの保険の種類と総額は幾らになるか、お示しを願いたいと思います。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 御指摘の点でございますが、二つの種類の保険があることは事実でございます。一つは海外投資保険、もう一つは輸出代金保険でございますけれども、後者につきましては、先ほども申し上げた点でございますが企業秘密にわたるような事項に相なります。したがいまして、この辺のところについては、大変申しわけございませんがここでは申し上げられないところでございますが、前者の海外投資保険につきまして御説明申し上げます。  これは政府とICDC、イラン化学開発株式会社、これは日本の法人でございます。日本のイランの会社に対する投資会社でございますけれども、たまたまこの会社の有価証券報告書でもって公表されているところでもございますから、その辺のところについて、海外投資保険について御説明申し上げます。保険金額は、大体出資にかかわるものと融資にかかわるものとございます。出資にかかわるものについてでございますが、保険金額は大体三百三億円程度になろうかと思います。それから融資にかかわる分でございますが、これは大体千三百六十億円程度であろうかと思います。合わせて千六百六十三億円というところが保険金額に相なります。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 それで、今言われた海外投資保険の分ですが、これ以外に輸銀からの直借りが五百八十九億、それから延べ払い信用供与が三百八十二億ですが、輸銀の場合には市中銀行ということで何か四割ぐらいが保険ということでありますから二百四十億程度、それに延べ払い信用供与が三百八十二億ですから大体六百二十億程度。そういたしますと、先ほどの千六百六十三億に六百二十億程度を足しますと二千二百億程度がいわゆる国内の保険にかかわる金額ということになるわけでしょうが、大体数字としては間違いないでしょうか。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 お答えいたします。  申し上げられないと言いながらこう言うのは許されることかどうかわかりませんけれども、ただローン関係にしましても返済なんか進んでくる場合もございますし、それから幾つも件数がございますから、例えば一から十件まであったとしますと、最初のうちは付保されていたかもしらぬけれども後になったらやめている、こういうようなケースもいろいろございますものですから、先生が今おっしゃられたのは理論的に一般的にあり得るケースの上限ということでしかございません。現実問題はより少なくなります。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 そういうことになりますと、それでは全体の中で上限がこういう数字であるということですが、実際に保険にかかわりそうだという数字は幾らなのか、影響を受けそうな数字はどうなのかという反論になってくるわけでございまして、その辺について、そういう御答弁であればお聞きをしたいと思うのです。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 私、先ほど御答弁申し上げましたように、海外投資保険関係では千六百六十二億円と申し上げました。それで先生には、理論値としましてはそういうことはあり得る、理論値としてはそういうことかもしれませんが、したがいまして、その中間ぐらいかと思います。中間といいますのは非常に語弊がございますけれども、そういった幅の中に入ってくると思います。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 それでは、この数字を何か抽象論議みたいなことでやっていてもあれですから、後ほどまた具体的にお聞きするとしまして、次に入りたいと思います。  次は、IJPCのイラン側の資金調達に関してであります。イランの国営石油公社は約二千億円のイラニアンローンがあるわけでございますが、その五〇%を日本側が連帯保証を行っているということでございますけれども、下手をすればこの一千億円を、これは保険とは違いますが、日本側の企業がかぶらなければいけない、そういうことにもなるんじゃないかと思うのですが、その辺についてどうでしょうか。

村岡茂生通商産業省通商政策局長

○村岡政府委員 俗にイラニアンローンと言っております、NPC、イラン国営石油公社によりますIJPCに対する貸付金の総額二千億円の五〇%、これをICDCが債務保証を行っているというのは事実でございます。私どももかなり大きな関心を持っておるというのも事実であります。しかし、NPCとICDCとの間で合意に達しました補完協定、俗にSAと言っておりますが、これによりますと、本保証債務の履行というのは必ずしも予定されていないというぐあいに理解しております。もっともこのSAは、現在イランの国会の批准を得られていないという状況にございます。私どもは、今後の課題といたしまして、本件問題について話し合いが友好裏に進んで処理されるということを期待しておるわけでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 そこで、時間がだんだん迫ってきましたので、今後この問題の処理に大変大きな問題となるでありましょうBA協定についてお尋ねをいたします。  政府の方に協定の要約といいますか、そういうものでも出してもらいたいというふうにお願いしましたが、私企業の問題であって出すわけにはいかないということになっているわけでございまして、大変遺憾であります。  その内容を見てみますと、二十一項のいわゆる不可抗力の条項でありますが、内容的には、不可抗力によりこの事業から撤退する場合、損害賠償の責任は負わないというようなことになっているが、しかしその第三項で、双方が仲裁を申し立てることを妨げるものではないというようなことになっていると聞いているわけでございます。この仲裁の件で具体的に再度中身に入りますと、結局、仲裁地はテヘラン、準拠法はイラン法である、ICDCとNPCはそれぞれ一名の仲裁人を指名し、両仲裁人が残る一名の仲裁人を指名する、第三の仲裁人が指名できない場合はイランの最高裁判所長官が指名する、三名の仲裁人の多数決による裁定は最終で、当事者は相手国の裁判所にその執行を要求できるというふうになっていると承知をしているわけでございますが、今のような現状でございます。  いよいよ保険の申請があるということで、事実上の撤退というふうになる場合に、こういう協定というのは、言うならばイラン側の要求をそのままのまざるを得ないということに結果的になるのではないかというふうに私は思うわけです。それは、協定上はそうだとかいろいろないきさつがありますけれども、現実に戦争の被害の実態も調査できない、そういう状況の中で理論上の問題だけ言ってもしようがないわけでございますが、そういう中で、このBA協定によると日本側は大変なリスクを負うということになるのではないかというふうに思われますが、この点についてのお考えを聞きたいと思います。

村岡茂生通商産業省通商政策局長

○村岡政府委員 いざというときの仲裁の規定、先生御指摘のとおりでございます。一つつけ加えるとするならば、仮に第三の仲裁人の選定を二人の仲裁人ができない場合、これはイランの最高裁長官が指名する、そのとおりでございますが、その際は両国の国籍のいずれをも有しないことというようなことが規定されておりまして、いわば第三国の人で第三者を仲裁人の議長という形で選ぶということになっておるわけでございます。  本質論に入りますと、結局、保険の申請というものが撤退をフルに意味するようになったら日本は不利じゃないかというところに先生の御質問の核心があるように思うわけでございます。私は、保険の申請あるいは損害発生の通知というものが、日本の一方的なIJPCプロジェクトからの撤退というものを直ちにストレートに意味するか、そこには議論の余地が大いにあり得る、かように考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 私の質問の趣旨をそれなりに、私に言わせれば勝手にでありますが、解釈されているようでありますが、私の質問の趣旨は、ああいう途上国でありますからこのプロジェクトは大変リスクはあると思うのですけれども、結局、これがスタートして政府も援助しながら国家的プロジェクトとなってきたという中で、余りにもリスクが大きいんじゃないかという観点で、やはり政治的といいますか、指導的責任というものがあるんじゃないかというのが私の論点でございまして、そういうふうに理解を願いたいわけでございます。  したがって、今言いましたようないろいろな現実の中で、非常に問題がある、政府の指導責任もあるというふうに思うわけでございますが、そういう中で、結局引くに引けない、さりとて現状のままでもさらにリスクが拡大していく。これは一つの想定ですが、そういう場合に、最後には、三井の方は保険金を幾ら取るかということになるし、政府としては保険金を幾ら少なくするかというような問題になっていくのではないかというような気がするわけでございます。引くに引けない、さりとて現状のままでもいけないということでありますが、しかし何らかの打開の道を開かなければならぬというのも事実だろうし、また政府の責任もあるだろうというふうに思うのですが、最後になりますけれども、そういった大きな流れとして政府の指導責任といいますか、そういうものがあるのではないかということについて。お答えを願いたいと思います。

村岡茂生通商産業省通商政策局長

○村岡政府委員 確かにこの巨大なプロジェクトは、発足の当初からイラン革命に見舞われ、そしてその後でイラン・イラク戦争に巻き込まれ幾多の爆撃を受けたということで、本当に悪い星のもとに生まれたプロジェクトであろうと思います。不可抗力という点も多々あるわけでございますが、同時にまた我々政府側といたしましても、本件について、よりよき方向へ誘導するように可能な限りの見定めをし、かつまた可能な限りの誘導をしていくということも、我々に課せられた使命だと存じております。  現時点におきましては、先生御指摘のとおり、非常に困難な局面にあるということはこれまた事実であります。私どもといたしましては、冒頭大臣が申し上げましたように、この非常に難しい局面を認識しながら、いかに日本、イランの友好的な話し合いの中で解決されていくかということを期待しているものでありまして、御指摘のような仲裁とか裁判とかイラン法とか、そういうようなややぎすぎすした手続によらずに、うまく解決していく方法を見つけたいと念願しておる次第でございます。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 前回と今回で二回質問をさせてもらっていますが、象で言うならばつめの先にさわったぐらいしか勉強しておりませんので、次回、また引き続いてこの問題について質問をさせてもらいたいと思います。  本日は、時間が参りましたのでこれで終わります。

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 奥野一雄君。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 東芝機械のココム違反の問題につきましては、昨日も私どもの方の水田委員の方から、基本的な問題については詳細に質問をしておりますので、私は、一般論的にお尋ねをしていきたいと思っております。また、いずれ法案が出てくれば審議をする機会もあるだろう、こう思いますので、概略だけ質問させていただきたいと思います。  先週ちょっと私は地元に帰りまして、一般の市民の皆さん方に、この東芝機械事件についてどう思うんだ、こういうふうに尋ねましたら、さっぱりわからないというのが一般的な印象のようでございます。なぜこんな事件が起きたのだろうか。しかも、新聞などの報道によりますと、これは数年前から問題になっていた。それまでは政府の方でも、そうした事実がない、そういう回答をしておられて今まで来ていると思うのですね。それが今回は、そうした事実がないというふうに今まで言われてきたことが、そういう事実関係というものが国民の目にははっきりしない段階で、通産大臣が急速アメリカに行かれる。当初は何かひたすらに陳謝をする、こんなような印象を受けていたわけでありますし、また、同じく事実関係というものを否定しておりました東芝機械などが、あるいは東芝グループそのものが、社長がやめられたりあるいはまたアメリカの新聞に謝罪の広告を出す、一体どうなっているんだろう、こういうのが、私が受けとめた一般の人力の印象でございます。  それで、簡単で結構でございますけれども、この経過というものを国民の皆さん方にわかりやすく何とか説明をお願いできないだろうか、そこからひとつお願いしたいと思うわけです。

岡松壯三郎通商産業省機械情報産業局次長

○岡松政府委員 御説明を申し上げます。  今回の事件は、大型の工作機械の輸出に絡むものでございますが、これは実は九軸制御及び五軸制御のものでありながら、輸出規制の対象外でございます二軸制御のものであるという虚偽の申請によりまして、本来必要でございます輸出承認手続を経ないでそれぞれ、これは九軸のものでございますが五十七年の十二月から五十八年六月までの間に、また五軸のものは五十九年の四月から五月までの間に、ソ連向けに不正輸出されたというのが事件の事実でございます。  この輸出された大型工作機械は、プロペラ加工等の高度な加工を行い得るものでございまして、このようなものがココムの合意及びこれを受けた我が国の外為法及び輸出貿易管理令に違反して不正輸出をされたということはゆゆしき問題でございまして、また、これは我が国の安全保障はもとより西側自由主義陣営の安全保障に重大な懸念を生じかねないものであるわけでございます。通産省といましましては、このような認識のもとに徹底した事実究明の結果を踏まえまして、本年四月二十八日に東芝機械を警視庁に告発するとともに、五月十五日に東芝機械等関係企業に対する処分等を行ったところでございます。  他方、企業側では五月十五日の東芝機械社長の引責辞任にとどまらず、七月一日には親企業である東芝の会長及び社長が、グループの総帥であり東芝機械の過半の株式を所有している企業の最高責任者として辞任するまでに至ったものでございます。  また、当省といたしましては、このような今申し上げましたような事件関係企業に対する処分のほか、七月の二日、七日の二回にわたりまして貿易、産業関係百四十の団体に対しまして、各団体においてこのような事件が二度と起こらないような再発防止指針を策定すべきこと、及び各企業ごとに組織内の内部監査体制をつくるように指示したところでございます。  これらの一連の動きの間に、米国内では我が国に対する非難と不信が著しく高まっておりまして、これを放置することは日米関係の基本を揺るがすのみならず、西側諸国の我が国に対する信頼を著しく損ないかねない事態となったわけでございます。七月十四日から十七日までの間訪米いたしました田村通産大臣は、このような観点から米国政府及び議会要人との意見交換を行いまして、我が国の姿勢及び外為法の罰則強化等の再発防止策につきまして米側の正確な理解を求め、不信感の払拭に努めてきたというものでございます。  以上でございます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 通産の方から、東芝機械事件の経過ということで若干の資料は前にいただいております。大分前からいろいろな動きがあったわけで、その都度通産省の方では、アメリカ側の方から調査要求があれば調べてそういう事実はない、そういうようなことで回答されてきているようでございます。  ことしの三月ごろにもそういうような動きがあって、その当時からもう既にアメリカ政府の方ではこの装置というのは潜水艦のプロペラ製造に使われている、そして当時からアメリカの国防総省あたりでは、断固そういう企業については制裁措置をとる、こういう動きがあったわけでありまして、政府の方ではそれに対しては、いや既に決着済みの問題だ、そういうふうに言われておるわけであります。二年くらい前からそういう動きがあっていろいろ調査をされてきたけれども、虚偽の申請ということについてはわからなかったということだと思うわけでありますけれども、つい最近もやはりそういうようなことがあって、アメリカの方から再度要請をされて、日本政府の方では決着済みの問題だ、こういうふうに言われたというふうに我々聞いているわけですけれども、その時点でもしそのプロペラの製造や何かに使われるということになれば、虚偽の申請をした——二軸というものなら例えばプロペラ加工には使えないのだ、もし使うとすればそれ以上のもの、こういうことになると思うのですが、そういう面でさらに突っ込んだ具体的な調査というものをやられたのかどうか。  それからもう一つは、その時点でアメリカの方では、これはノルウェーの方も一枚かんでいるということで、日本とノルウェー政府に対してさらに調査をするように要請をしているわけなんですが、日本としては東芝機械の方が伊藤忠を通してノルウェーの方へ行っているわけなので、そのノルウェー政府の方がどんな調査をしたかということは、この時点で何か連携をとりあっておりましたか、その点はどうでしょう。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 先生ただいま、ノルウェーとの打ち合わせなんかした上でこの調査をしたかという御指摘でございました。通産省としましては、要するに言われた事実の内容につきまして、先ほど岡松次長の方から御説明したように調査をしていったわけでありますが、通産省限りにおきましては、事前にノルウェーといろいろな体制を、連携をとったわけではございません。ほかの省庁の場合にはそれは別かもしれません。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 通産省自体に、あるいはノルウェー政府の方と同じような調査要求というものがアメリカから出ているはずですから、通産省そのものがノルウェーの方と、おたくの方は調べた結果どうですかと。もし日本の方が輸出した機械が、いやそういうものに使われないような機械でココム規制の違反にはならないのだ、こう思っておっても、当初輸入をしたノルウェー政府の方が調べたら、いやこれはこういうようなものであったということがもしその時点でわかれば、それなりのまた手を打てただろうと思うのですよ。それが、通産省が直接やらなくて、例えば外務省だとかそういうものが仮にやったにしたって、問題はココム規制違反ということであれば、これはお互いに連携というものは当然とり合うことになるだろうと思うし、通産省自体がノルウェー政府に問い合わせすることが仮にできないとしたら、外務省の方を通して調べてもらって、どうなんだということは当然常識的に判断できるのですが、それはやっておられるのですか。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 当方通産省といたしますと、要するに外為法に基づきます規制がございます。それで貿管令とか、技術の場合には二十五条に伴います規制がございますけれども、その事実について国内で行われた関係者がどうであったかという調査は、最後の段階におきましては徹底的に行った次第でございます。  ただ、ノルウェーとの関係でどうであったか等々につきましては、これはまた司法当局といいますでしょうか警察の方で、協力などをしながらやっておるとも聞いております。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 同じことを何回もやりとりしても時間的にしようがないですけれども、先ほど言いましたように、一般論として一般の国民が受けているのは、ちょっとわかりにくいというのは私はそういうところにもあるのではないかと思うのです。我々常識的に考えたら、通産だって外務省だって警察庁だって日本は日本ですから、そういうアメリカが日本政府とノルウェー政府に対して調査を要求した、それはもうわかっていることだと思うのですね、両方の政府に対して調査要求したということは。そうすれば、関連のあるノルウェー政府が一体どんな調査をしたのだろう、いや警察庁の方では調べているようですとかなんとかということではないと私は考えるので、そういう点連携をよくやってもらわないと、片方はそういう調査が進んでいるけれども、肝心の通産省の方は、果たしてそれがココム規制に違反しているのかどうかということがその時点でわからないということでは困ると思うのです。これはそれ以上申し上げません。  それから、雑誌やなんかでいろいろと出ている記事を読んでおりましても、例えば今度の事件で今までのやりとりを聞いておっても、こういう点があるのじゃないかという指摘なんかもあるのですね。それは、日本政府はアメリカの言うことだったら事実関係も完全に確認しないでそのとおりだというふうに思い込んでしまうという点があるのじゃないか。これは、日本電気社長なんかもそういうことを言っているわけですね。例えば核持ち込みなんかのときも、アメリカが何も言っていないのだから核は装備していないんだ、もうそのままで了解をしてしまう。今回の場合だって、きのうも水田委員そのほかからも言われておりますけれども、事実関係を本当に確認したのか、この辺が非常にあいまいのような感じを受けるわけです。  その点はお答えは要りませんけれども、事実関係というものはきちんとして、これから万が一また同じような事件なんか起きれば困りますが、起きた場合でも何でも言われたらそのとおりだなんてことにならないように、事実関係だけははっきり調べる、その上で相手側と物を言い合うということにしなければ、一般国民の目に映るのは、アメリカに一方的に言われて、事実関係も完全に確認をしないのに何でも要求をのんでしまうという印象を受けるわけですから、ひとつ御注意をいただきたいと思っているわけであります。  それから次は、マスコミなんかの報道によりますと、大臣は、東芝制裁条項を撤回するためには米議会の説得は不可欠だ、そのためにできる限りアメリカの政府の方に協力をして、アメリカの政府に議会を説得してもらう、そういうことに期待をせざるを得ないんだ、そういうふうに言われておって、通産大臣なんかが行かれていろいろな方々と会ったり、またいろいろな約束をしたというのですか、そういうふうにやられてきているわけです。その結果、それでは東芝制裁条項というものは撤回できるとか、あるいはもっと日本に対する態度が軟化するとか、そういうような一つの成果というものについては、まだ全部まとまっていないと思うのですが、見通し的にはどうでしょう。

吉田文毅通商産業省通商政策局次長

○吉田政府委員 お答え申し上げます。  今回の田村大臣の訪米は、米国議会におきまして、先生御案内のとおり保護主義的条項を含みます包括貿易法案が審議されているなど非常に緊張が高まっている、またその中で東芝機械のソ連向け不正輸出に端を発しました日本の輸出管理体制に対します非難が激しさを増しているというような状況、さらに東芝制裁条項が可決されるというような状況にかんがみまして、これに迅速に対応するというために行ったものでございます。  今回の訪米におきまして、大臣から米側要人に対しまして、東芝機械問題は我が国はもとより西側自由主義陣営の安全保障につきまして重大な懸念を生じかねないものとして遺憾の意を表明するとともに、重大なる決意をもちまして再発の防止ということを徹底して行いたいという考え方を表明してまいったわけでございます。  特に、今後とるべき措置といたしまして、まず第一に刑事罰、時効期間、行政処分の強化といったようなものを内容とする外為法改正案の今臨時国会への提出、第二に通産省におきます戦略物資の輸出管理人員の増強、さらに検査体制の拡充強化、第三にココムへの積極的貢献を行うというようなことを表明しております。また、東芝機械のソビエトブロックに対する輸出打ち切り決定等、東芝及び東芝機械の自主的な措置につきましても相手側にこれをお伝え申し上げております。  これに対しまして米国行政府は、今後の再発防止を重要視するという観点から、我が国が今後講ずる輸出管理強化措置、特に輸出管理に関する外為法改正案を今国会に提出する旨言明したことを高く評価をしてもらっております。また、議会関係者の中には極めて厳しい反応をするという関係者もありましたが、中には日本の措置に友好的に理解を示すという方々もございました。  通産省としまして、今後、外為法改正案の今臨時国会提出等、大臣が米国要人に説明をしてまいりました東芝機械問題に対する日本の対応策の実現に向けまして最大限の努力をしていきたいと考えております。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 いや、その経過はわかっているのだけれども、これからそういうようないろいろな措置もとられよう、そういうようなことについてアメリカに行って表明されてきて、今度の臨時国会にはそういう内容を盛り込んだ法改正も出そう、こういう努力を今されているわけですね。それでは、それをすることによってアメリカ側の対応というものは、先ほど言ったように東芝制裁条項というものを撤回するという見通しがあるか。あるいはまた、今そのほかにもいろいろなことで日本に対して我々から言わせれば圧力的なものがかかってきつつあるわけですが、そういうものについてもアメリカの態度が軟化するという見通しがありますか。なければやったって何にもならないというあれも、まあこれは別ですけれども、仮に何にもならないのではないかという結果になったって、日本の方だけが規制を強めて、結果的には輸出不振というようなことになってしまうのではこれは困る面もあると思うのです。そういう面では、アメリカ側の対応というのは、日本がそういう措置をとれば軟化していくというような見通しはあるわけですか。

吉田文毅通商産業省通商政策局次長

○吉田政府委員 先ほど申し上げましたような日本側が講じようとしておる措置につきまして、米側の正確な理解を特に行政府を中心に得ることができたというふうに考えております。行政府の中には、大臣の説明を評価するとともに、行政府としては議会に対してこういう制裁措置がなされないように努力をしたいというようなことを言っておられる方々もございます。私どもとしては、こういう米側の理解が今後ますます進みまして、このような制裁措置が講じられることのないような事態になることを期待しているわけでございます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 それはいずれ結果を見ればわかるということになりますから、そういう確信をお持ちになっているということであればいいことだから、大いにそういう努力はしてもらいたいと思います。  そこで、時間の配分の関係もありますから。今言われたように、二度とこういうことを起こさないためにということで法改正その他を今度やるわけでありますけれども、それをやられてこの種の事件が防止することができるのか。今、外為法などの改正によって、あるいは検査体制の強化等によって実際に再発をさせないということが可能であるのかどうか、その点をお尋ねしておきたいと思います。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 お答えいたします。  外為法の改正、人員増等を行うことで先生御指摘のように本当に再発防止ができるか、こういう御趣旨かと思いますけれども、今回の事件、これは当時虚偽の申請がございました。そして、それを通産省といたしまして見抜けずに、結果として不正輸出ということにつながっていってしまったということでございますが、これはまさに極めて遺憾に考えているところでございます。したがいまして、こういう同様な不正行為ということが行われることのないような再発防止対策ということについて拡充強化、これはまさに万全を期してまいらなければならないという姿勢ではございます。  それで、そのありようにつきまして、今回の事件の教訓というようなことから見てまいりますと、要するに企業が本来輸出申請、輸出の承認を要するものにつきまして、承認があたかも不要であるような虚偽の申請を行ったものでございますけれども、通産省といたしましても、膨大な申請を、正直申し上げまして少数の者でやってこざるを得なかった。ややもいたしますと、先生も既に御指摘のところでございますが、処理が画一的に流れていってしまったというような嫌いもないことはなかった。これが本件、結果として不正輸出を許してしまった一つの要因かな。こういった今回の事件の教訓なんかも踏まえまして、まずとりあえずのところ、この戦略物資の輸出の審査のありようということにつきまして、審査官を新設いたしまして、それから審査、検査の人員を五割増、例えば七月九日ぐらいまでの段階におきましては、貿易局を含み、機械情報産業局を含み、各局を含め、通産局等含めまして四十二名の体制でございましたけれども、十日を期しまして何とかやりくり尊いたしまして、六十一二名ぐらいの体制にしたところでございます。これが一つやったことでございます。  それからもう一つは、やはりセンシティブないろいろな品目等々がございます。その辺のところの重点審査を行うために省内で審査会を設置しているような状態でございますし、また、違反防止というような観点から調査の体制を強化しているわけでございますし、また、省内だけではなくて、これはやはり波打ち際でのいろいろなやっていることとの関係もいろいろやらなければならないということで、輸出管理当局、なかんずく大蔵省さんの方と連携を緊密化しているというようなところを、とりあえずの対応策としてやったところでございます。     〔委員長退席、奥田(幹)委員長代理着席〕 先般来、大臣からも御指摘いただいているところでございますけれども、今後とも人員の大幅な拡充、増強というようなことにつきまして、政府内でいろいろお願いしていかなきゃいかぬかなというふうに思っているわけでございます。  こういうふうな審査等々につきます体制の強化というのが一つでございますし、それからもう一つは、やはり先生の御指摘もございますような法律の改正、外為法の改正ということがあるわけでございますが、これは今何を中心に検討しているかと申し上げますと、罰則等そういった制裁の強化ということを中心に検討しているわけでございます。これが言うなれば違反行為に対します抑止効果が高まるもの、あくまでもこれは不正輸出に対する抑止効果が高まるものというふうにそれを考えておるわけでございます。現行法でもずっと規制してきたわけではございますけれども、今回の事件の反省にかんがみて、管理体制の強化ということに加えてこういった外為法の改正を行うようにしているわけでございます。  ただ、本当にそれだけでもってできるかというところにも問題があるわけでございますが、これは先生既に御案内のところかもしれませんが、要するに政府の力だけでできるということでは必ずしもないと思います。それで問題は、やはり産業界サイドでも再発防止ということできちっと襟を正したやり方を認識をしていただくということが非常に重要かと思っております。これが問題になって、閣議の場で総理から、再発防止のための対応策をきちっとやるようにという指示が出て、それを踏まえた格好で七月の二日及び七日には関係業界団体百四十数団体の責任者においでいただきまして、それで法令の遵守方、もちろん各団体におきまして今後基本方針を立てて、その中では傘下の企業がこういうものに対して社内でいろいろチェックするようなシステムをつくること等を含めた基本方針を各団体につくっていただくというようなことも含め、大臣じきじきに業界団体にもいろいろお願いしたような次第でございます。いろいろな機会をとらえて、政府がやっていくということの措置だけではなくて、産業界サイドにもその辺の認識を高めていただくべくいろいろ努力いたしてまいりたいと思います。  こういうようないろいろの角度から、再発防止ということについての万全の努力をいろいろしてまいるつもりでございます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 罰則を強化したからといってすぐ再発防止にはつながらないと私は思うのですね、罰則の強化だけでは。日本だっていろんな罰則を含めた法律というのはたくさんあるわけであって、こういうことをすれば死刑だよということになったって、人を殺す人はやっぱり人を殺している。ですから、やっぱり問題はこの審査体制だと一つは思いますね。それからもう一つは、今言われましたように、それぞれの企業の国際的な一つの認識といいますか、そういうようなことからやっぱり企業の内部での体制というものをきちんとするということ、この二つが一番重要だと思うのですね。  何か今までの対応というものを外から見ておりますというと、アメリカの方から高圧的にばんばんやられてくるものだから何とかしなければならないなんということで、角を矯めて牛を殺すようなことだとか、適当なことわざなのかどうか知らないけれども、あつものに懲りてなますを吹くような、そういうようなことだけやられたってどうにもならないんじゃないか、こういう感じもするわけでございます。ですから、先ほど言ったように、企業に対する指導ということと、こちら側の方の審査体制というものをきちんと対応できるということにしておけば相当なものは抑えることができるんでないか。余り罰則強化だとかなんとかということになりますと、きょうのマスコミでも報道されておりますように、ココム規制については日本は最強のアメリカに次ぐ突出国になるんでないかというようなことが出ておりまして、そういう面では注意をしなければならない点が出てくるんじゃないかと思うのです。  時間の関係がありますから、今まで日本だけではなくて、ココム関係に入っている国でいろんな違反事件があって、全部の資料を欲しいと言ったけれども、なかなか出てこないわけであります。一九八六会計年度のアメリカの違反事例というものを見ても、輸出禁止等の処分を受けたものが五十八件ある、告訴件数が三十件ある、刑事訴訟に及んだものが九件ある、こういうのが出てきておるわけです。そのほかにも、きのう水田委員も指摘をしたようないろんな事例というのがあるわけでありますけれども、今までアメリカだとか西欧関係が違反事件を起こした、そういうことに対してアメリカ側の対応というものはどういう状況になっておったのか、またそれに対して日本政府はアメリカに対してひどいことをするじゃないか、そういうように物を言ったことがあるのかどうか、そういうことについては何も言わなかったのかということも聞きたいと思うのです。  それから、今回の事件では、このココム違反が西側陣営の安全保障に重大な影響を与えたんだ、こういうふうに当初発表になっているわけなんですが、実際に事実関係としてそういう影響を与えたのか、あるいは与える可能性があったということなのか。それから、今度の東芝機械事件に対して、アメリカの話はどんどん報道されておりますが、アメリカを除く西側陣営は日本政府に対して何か言ってきているわけですか。その辺はどうでしょう。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 お答え申し上げます。  先生御指摘のように、アメリカ国内でのいろいろな違反事件がございます。先ほども例示されておられましたように、告訴件数なんかも八六年ぐらいでは三十件とかというような数字も、先生御指摘になったようにアメリカ国内でのいろいろな厳しいやり方というのは御案内のとおりでございます。それで、米国以外の企業の違反につきましてアメリカ政府はどういうような対応をとっているかといいますと、これは別に日本についてだけ何かしようというような話ではないと思いますが、そういう情報をアメリカ政府として得た場合、当該企業の母国政府に対しまして通報等を行っているということを承知しております。本件の事件につきましても、昨年来そういったいろいろな情報提供、通報等があったことは御案内のとおりでございます。  外国企業の違反に関しまして、我が国から外国政府に対してどういうような対応をとっているかという点でございますが、通報を行っておるというふうにはなっておりません。ただ、言うなればそういう角度だけで唯々諾々としているかという御指摘があるかもしれませんけれども、その辺のところにつきますと、ココム等の場で、違反事件ではございませんけれども安全保障の観点からこういう品目が今後規制されようとか規制したいとかいう議論の中に、日本としてもそういう角度からの議論への参画等は各面でしているところでございます。

奥田幹生自由民主党

○奥田(幹)委員長代理 深沢さん、聞いておりましても声が非常に小さくなって速記もとりにくいような面がありますので、これからはっきりお願いしますよ。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 端的に私が聞きたいのは、通産の方からいただいた資料では中身がわからないものですから、これはどうだ、これはどうだと聞くことはできないのでありますが、アメリカでも結構違反事件を起こしている。それは安全保障に影響があったのかどうかは、この資料だけでは私わからないわけですね。アメリカで実際にたくさんの事件を起こして、刑事訴訟になっているものが九件、百十七万五千ドルくらいの罰金が科せられているのだけれども、こういうものに対して、東芝の機械を壊すような反応というのがアメリカの国民に果たしてあったのかどうかということですね。それと、同じココムの加盟国としての日本が、何だアメリカでそんなことをやっておかしいんじゃないか、ちゃんとしなさいというような意見をアメリカ政府に言ったことがあるのかどうか、このことなんですよ。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 お答え申し上げます。  ある事件につきまして、例えば今回アメリカ政府が日本に対して言ってきたようなケースで、日本がアメリカを非難をし通報し追いかけていったというようなことはございません。ただ、ココムとかそういった会議の中におきましてはいろいろな角度からの議論がございますから、アメリカだってこういうことはあるんじゃないか、ほかの国だってこういうケースはあるんじゃないかというような議論は、一々御紹介できませんけれども、しているのは事実でございます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 時間がありませんのでそれ以上言いませんけれども、先ほどから言っておりますように、言うべきことについてはきちんと言ってやらないと、一般国民は、何かアメリカから物を言われればはいはいと言って、日本の方からはアメリカに何も言わないのではないかという印象を持っているわけですから、アメリカがこんなたくさんの違反を起こしているのであれば、きちんとせいということで言うべきだと思うのです。  次に、ちょっと急ぎますけれども、これはまだ法案が出てきていませんから何とも言われませんけれども、四十八条と二十五条の関係です。この中で私ちょっと心配をしますのは、一つの物資あるいはソフト関係の技術なんかでもそうなんですけれども、それが共産圏の国に渡って軍事に転用されるかどうかは、判断として非常に難しいという気がするのです。何年か前に私調べたときに、例えば録音テープの磁気、日本でも大変優秀な技術を持っていて、あの技術を使えば飛行機がレーダーから逃れることができるのだそうでありまして、そういうような技術なんかもあるわけであって、判断基準というものを一体どういうふうにしていくのか。はっきりしたものであればだめということで輸出承認にはならないと思うのでありますけれども、そういう判断基準があいまいであれば、何ともないと思って承認をした、しかし実際にそれがほかの方へ行って軍事に転用された、そういうときに責任とらされるなんということになった場合にはなかなか難しい問題だと思いますので、そういう面についてひとつお尋ねをしておきたい。  あと時間がありませんから、次のものに入っていきますけれども、今中国と貿易をやっているのですが、報道にも出ておりますように、東芝機械が一年間輸出禁止という措置をとったおかげで中国の方では大変困って、東芝機械に対して五億だとか十億だとかいう違約金を請求しているということが記事になって出ているわけであります。この場合、中国対東芝機械という見方もできますけれども、単に中国対一つの企業ということだけでなくて、仮に中国対日本という見方をされた場合、今据えつけている機械に対しての技術を指導する指導員も派遣できない。そうなってくれば、解約をするかあるいは他のメーカーで間に合うかどうかという折衝もやっておられるようですけれども、そうならないということになった場合には、今度は中国は日本からその種の物を買えないことになるわけですから、そうすれば、例えばほかのメーカーだったらいいという努力もしなければならないと思うし、そのまま放置しておけば中国市場がほかの国の方に持っていかれてしまうおそれもあるのではないか。  あるいは先ほどから言っているように、規制だけ余りやかましくやりますとその他の世界市場の方からもはみ出てしまうことになるのではないか。アメリカの方が今日本に特に要請をしたがっているのは、ココムの非加盟の第三国を通して輸出するもの共産圏の方に行かないようにするための措置、例えばその国から証明書をもらうようなことが言われてくるのではないかと思いますが、そういうようなことになった場合、加盟国はもちろんだし協力国も何とかできるかもしれないけれども、全くそういうものに関係のない国に輸出をしていく場合に、それが共産圏の方に渡らない保証をとることは非常に難しいと思うのです。そうすれば、日本からの輸出が相当規制されていってしまうことにだんだんなるのではないだろうかという点も考えられるので、その辺についての考え方。  それからもう一つは、海外援助の関係もあります。今、日本では海外援助を盛んにやっているわけですけれども、海外援助を通して例えば日本の技術なり工作機械などが仮にそういう国に行く、それがまたどこかへ転用されていくおそれはないかという気もするのです。そういうことは一体どうなるんだろう。  それからもう一つは、安全保障ということが余り前面に出てきますと、いやそれとはちょっと話は違うよということになるかもしれませんが、それでなくても東南アジアのそれぞれの国は日本が再び軍事大国になるのではないかという心配をしています。GNP比一%を突破することについてもいろいろな異論が出ているわけです。それと直接結びつくかどうかわからぬけれども、貿易関係でも軍事戦略だとか安全保障ということだけが余り前面に出ていくと、それと結びつけられて、何か日本は自分の国の安全保障ということから軍事大国化に傾いていくのではないか、こんな危惧を持つところも出てくるのではないかと思われます。  一括して申し上げてしまいましたけれども、簡単にひとつお答えいただきたいと思います。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 ただいま先生、幾つか問題点を御指摘くださいました。  まず、中国向けの輸出が停滞しその補償等を要求されておるけれども、この辺のところがどうかという点が第一点かと思います。この点に関しましては、五月二十一日以降、東芝機械に関して共産圏向け輸出を禁止する制裁を科したわけでございますから、東芝機械株式会社による中国向け輸出は既契約も含めて停止しておりまして、苦情が来ていることについて確かに承知しているものでございます。ただ、これはまさに東芝機械に対する制裁の一環でございますから、これをどう処理するかについては、東芝機械の方と中国の関係のところでどうしても基本的には処理していただかなければいけない問題かなと思っております。  それから第二点、自由貿易を阻害していってしまうのではないかという点でございます。現在、体制を整え法律的な手当てもしながら対応しようとしておるポイントは、自由主義圏との関係の貿易に対しておるわけでございませんから、その辺のところはらち外に置かれておるわけでございますが、ただココムの関係で、そういう特定の地域に対する輸出にいたしましても、適正な手続に従って適正な輸出が行われる分につきましては、それの円滑化については十分考えていかなければならない問題ですし、そこのところを阻害するという考えではなくて、問題はいろいろな諸手続に従って不正に輸出がなされることに対してどう対応するかということでございますから、その辺のところは、全体といたしまして自由貿易を阻害してしまうということにはまずならないのじゃないかなというのが第二点目のお答えでございます。  それから第三点は、例えばこういうふうに言いかえてもよろしいかと思いますが、安全保障条項を法律の中に入れたときに、全体の体系がまた質的な変化を起こして軍事大国等々の非難をそういうサイドから浴びることになりはしないかという御指摘かと思います。これは、国際的な平和及び安全の維持に関しますココムの品目ないし技術に関するチェックというのは、今もう法律の中でやっておるところでございます。安全保障条項という言葉を使うのがいいかどうかわかりませんけれども、既に技術の中では私が今申し上げたような文言を掲げた格好でございます。ただ、四十八条の物の輸出というところに関しましては、その辺のところがございません。今後、これからあくまでも不正に対する刑罰等制裁を加重していこうというときには、どうしてもその辺のところを入れ込みながら、要するに前面に書きながらその範囲を確定していきませんとできないという背景がございますから、先生おっしゃるような趣旨でその条項が入るというのじゃなくて、現在技術の体系で行われておりますような角皮からその物のところにもそういった条項を入れながら、そこにかかわります制裁条項等を拡充していくということでございますので、御心配のような御懸念はないかと思います。要するに、現在行われております実態的な面についての変更というものを何かするということで現在検討しておるわけではございません。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 終わります。

奥田幹生自由民主党

○奥田(幹)委員長代理 関山信之君。

関山信之日本社会党・護憲共同

○関山委員 私は、大規模店舗の進出の問題について、全国的にもあまた問題が多いケースなんだろうとは思いますが、具体的な問題についてお尋ねしたいと思うのです。  時間が大変短くて、今の御答弁が少々長かったものですから大分食い込んでおりますが、委員長、その辺はごしんしゃくをぜひいただきたいと思うのです。  最後に大臣から御見解を賜りたいので、このケースについてごく客観的に要点だけ申し上げます。  これは広島県東広島市という、西条、志和、八本松、高屋という旧四カ町村が一緒になってでき上がっております八万ちょっとの都市でありますけれども、そこで昨年、イズミという大型店舗を中核といたしますイーストタウンという店の出店問題がございまして、大店法に基づく手続が開始されております。  まず三条申請から結審までですが、昨年八月十三日に受理されまして、十一月二十日に第一回の審理が行われて以下六回の審理で、ことしの三月十七日に結審をいたしております。この間問題なのは、この商調協の会長の川辺さんという方が外遊していらっしゃって不在だったということでございます。この不在はあらかじめ予定されておりましたものですから、川辺会長からは商調協に対してあらかじめ申し出があったわけでありますけれども、前に進出いたしております二つの店舗の商況調査をするので六カ月間は審議は凍結をするということがありましたものですから、川辺さんは外国へ出かけた。しかし、途中で商況調査が三カ月間で凍結が解除されまして、凍結が解除といいますか、調査が打ち切られまして審議が開始をされた。そして、ことしの三月十七日に、申し上げましたように三条結審をするわけでございますけれども、それから急速に問題が発展をいたしました。  つまり、この三月十七日の結審が大変不当なものであるということでございまして、この結審を受けて三月三十一日には、関係業者が二百八業者もこの商工会から脱会を予告する。現実には三十業者が脱会をしたという事件がございました。ことしの四月五日になってお戻りになった川辺さんからは、この三条結審はいささか問題だという川辺意見書が提出をされる。五月一日には商工会の中にこの問題についての調査委員会が設置をされまして、五月十六日には、この商調協の第三条結審は差し戻してもう一遍やり直しをしなさいということを決定をいたしております。そして、五月十九日に四者協議ですね。通産そして県、市、商工会という四者協議が行われまして、通産省の方は商調協の答申を、会長からとれないものでありますから一部の委員から答申を求めて、これを代理答申と認めるということで三条結審を確認をして、五月二十三日には五条申請を受理するという結果になっています。これが第二幕目です。  第三幕目は、五条申請以降なんですけれども、これに不服である地元の商工会は、五月二十五日に行監に通産省の行政指導は不当であるということで申し立てをいたしております。六月二十五日には、ちょうど任期切れになりました商調協が新しい商調協の委員を選任をいたしました。この選任をめぐって、商工会は理事会が混乱をいたしておるわけでありますけれども、二十五名の理事中六人が辞任をするというような事態も生まれております。そして、七月十日に理事会が正式に新しい委員を認めたのですが、現在は通産の指導で、この新しいメンバーが全部入れかえであるというのは認めがたいということで、いろいろと地元と話し合いに入っているという経過でございます。  このことは、事実経過だけ申し上げておりますので、論評は差し挟まずに、大体そのとおりならそのとおりでお認めいただきたいのですが。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○末木政府委員 一字一句全部というわけじゃございませんけれども、事実の流れとしまして、先生おっしゃるとおりだと了解しております。

関山信之日本社会党・護憲共同

○関山委員 そこで私は、これは通産省の行政に対する信頼の問題でもあるというふうに考えてあえて取り上げることにもしたわけでありますけれども、やはり素直に見て、私、直接地元に何の利害関係もあるわけじゃありませんし、どちらの立場に立って物を言っているわけじゃありませんが、手続の経過をざっと見ても、やはりいささか行き過ぎがあるんじゃないかという感じがいたします。申請の一万六千平米が一万二千平米、これは既存の店舗の二つ分を合わせたくらいで通産の指導の面積よりも非常に大きいとか、結審まで異常なスピードだったとかというようなことについてあれこれ言おうとは思いませんけれども、まずもって三カ月後に商況調査をするというのを早めさせて打ち切りをしているというのにも、これは通産の指導があるというふうに伺っています。  それから、会長不在のまま商調協を招集をするということも、これもまた異常なことでありまして、先ほど申し上げたような前段の会長の事情経過などございますから、それを代行をもってやりなさいというのも、これは通産が指導しているというふうに言われていますが、これは窓口の担当官は否定をしておるようですけれども、そういう問題がある。  これはいずれにしましても、前段の二つの出来事が強引に三条結審への大きなインパクトになっておるのですけれども、結審してから改めて商調協が調査委員会を設けて、その中で指摘している事項が約十一項目ありますけれども、私どもがこの大店法の「商業活動調整協議会の運用について」という五九産局第二四七号という文書に照らしてみても、例えば委員会のスケジュールが全く未確定のまま委員会の審議が始まっているとか、あるいは四つの団体から意見陳述が求められながら、反対側の意見陳述の機会はついにないまま終わっているとか、それから答申が一応事務局から出されておりますけれども、これには理由書もなければ議事録もなければという状態で答申が出されているといったようなこと。まだたくさんありますけれども、時間の関係で省略いたしますが、このようなことを見ましても、これはもう紛れもない現実の事実の問題ですから、これは手続上不備があったというふうに言えるのじゃないか。  しかも、三条結審後、答申が出てこない。出てこないというよりは、商工会の方はこれに不満の意を表しておりまして、やり直せやり直せ、こう言っているわけですから、いろいろとやりとりしている中で、地元の通産局が副会長といいましょうか会長代行に目された人のいわば確認書をもって答申にかえるということを認めて、この五条受理に移っていくというようなことをやっておるわけですね。答申を差し戻した以上、局に答申を出す意思がないと判断するという、これは新聞のコメントですから、正確にそのようにおっしゃられたかどうかわかりませんけれども、いわばそういう立場でこの問題を押し切っておられる。  あるいは新委員の選任についても、これは同一案件を全く新しいメンバーでやるのはけしからぬという言い分は言い分でありますけれども、しかしそれなりの手続を経て決められた新委員のメンバーを、これまた通産の側からとめて五条審議に入れない状況をつくり出しているといったようなことが、これはすべて何もかも通産の指導だとは申し上げませんけれども、当該の利害関係者との間のチャンバラの中で出てきている問題もあるのかもしれませんが、しかし、節目節目に皆さん方の出先の指導があるということは否定できませんで、この辺については、今の時点でやはり無理があったと言わざるを得ないのですが、いかがですか。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○末木政府委員 本当は、先生お挙げになりました六点か七点、一つ一つ全部お答えをしなければいけないわけでございますが、時間の関係もあると思いますので、包括的に大事なところだけを申し上げます。  ただ、この件は御承知のように、大店法の運用は全部通産局に内部委任されておりまして、具体的な実務は全部通産局でございます。ですから、私どもは細かい点まで全部一々その都度知っているわけではございませんが、全体を整理いたしますと、本件についてはほかのケースに見られないような混乱が確かにございます。それから手続的な不備があることも事実でございます。  ただ、それにつきまして、通産局が強引に無理をしてそういうふうに持っていったという事実は全くございません。通産局の担当官が商調協に出ておりますので、これは特別委員ということで出ておりますので、私は、もっとうまく指導できなかったかという気はそれはいたしますけれども、局はあくまで介添えでございまして、商調協というのは商工会の内部の組織でございますので、商工会が運営をしてきたわけでございます。  そこで、幾つか問題点が確かにありますし、今日もまだ混乱をしておりますけれども、大事なことは、これは先生おっしゃったように、建物設置にかかわる三条の届け出を受けた事前商調協のことでございます。正式の商調協、五条の届け出を受けた正式商調協はこれから始まるわけでございます。そこで、この五条の商調協でしっかり、手続的にも内容的にもきちんと審議をこれからしていくということが将来に向かって一番大事なことだと思います。  そのために、先生先ほど六点目か七点目かでお触れになりました新しい商調協の委員の問題がございますけれども、これも通産局が強引に商工会の委員差しかえについて立ちはだかっているという性質のものではございません。これは世の中にオープンになっている、だれでも関係者は知っている慣行でございまして、同一案件は同一メンバーで原則やるのだというのが確立された慣行でございますので、どうしてもやむを得ない事情、例えば本人がもう嫌でしょうがないからぜひやめたいとか、あるいは御本人が申請者と何か新しい契約を結んだので利害関係人になってしまったとか、そういう特別の事情がない限りは従来のメンバーでやっていただくということでございますので、どういう事情で入れかえをするのですかということを今伺っている段階でございます。ただ、これもだんだん話が詰まってきておるようでございますので、近いうちに五条の審議ができるのではないかと期待しております。     〔奥田(幹)委員長代理退席、臼井委員長代     理着席〕

関山信之日本社会党・護憲共同

○関山委員 やはり本省というのは非常に物わかりがいいのだということがわかりましたが、そのとおりひとつ強く御指導いただきたいと思うのですが、出先の方では大店法は通産の指導で運用されるもので、白紙でも通産が認めれば有効は有効なんだということを口走ったなんという話が返ってくるものですから、私も賢明なる通産省がそんな乱暴なことをやっているとは思わなかったのですが、一応伺いました。  そこで、もう時間がないのですが、行政監察局から来ていただいていますが、行監の方は申し立てに対してどんな対応なのか、時間がございませんので、最後に大臣に一問伺わなければならないので、簡単にお聞かせください。

北村圀夫総務庁行政監察局行政相談課長

○北村説明員 お答えいたします。  ただいま先生御指摘のスーパー・イズミの出店問題に係る事前商調協の運営手続に問題があるということで、現地の通産局の見解を聞いてほしいという旨の申し出がございました。それに対しまして、現地の中国四国行政監察局では広島の通産局から事情を聴取しました結果、まず通知者についての問題でございますが、通知者につきましては種々の事情からやむを得ない処置であったことが第一点。あと二つ目には、審議につきましては前後六回にわたって審議が行われておりまして、出席委員全員一致の意見であったこと等を申し出人に伝えたところでございます。  なお、当庁といたしましては、本件の問題は、先ほど通産省から説明がございましたように、現在調整措置が進行中でございますのでその調整動向を見守ってまいりたい、かように考えております。

関山信之日本社会党・護憲共同

○関山委員 ちょっと地元の行監の今の対応は不服ですけれども、議論している暇はありませんからこれは一応おいでおいで、今後への十分な対応をよろしくお願いしたいと思います。  そこで、最後に通産大臣、これは長くやっていると一時間やってもというような問題なんですが、二十分なものですからごくごくはしょって申しわけないのですが、やはり初めのボタンをかけ違ったのですね。申し上げるまでもなく今、末木さんもおっしゃっているように、本来これは一事不再議で決まりをつけるような筋合いのものでなく、もともとが調整機能を進める中で問題の円満な解決を図っていく、それでもだめなら最後は大店番、こういう手続なわけですから、やはり十分地元の意見を聞きながら問題の間違いのない判断作業を進めていただきたいと思うのですけれども、特にこれは中川政務次官の地元でいらっしゃるわけですね。それで、しかも地元の新聞では、中川政務次官がいるから通産も圧力をかけられてこれはもう勝手なことをやっているんだということの指摘があるわけですね。私はこれをそのままそうだと言っているわけではございませんけれども、こういうことがあれば、なおさらやっぱり慎重にお扱いをいただかなければならぬと思うのです。  特にもう一つ、これは先ほど触れませんでしたけれども、商工会の理事が辞任をする。このことが結果してどういう事態を招いているかといいますと、今あそこの東広島市というのはテクノポリスの指定を受けて新しい町づくりを進めているところなんだそうですが、そのために旧四力町村をまとめて商工会議所をつくらなければいかぬ。ところがこの事件で脱会者が出ておりまして、この商工会議所ができないんですね。これは、この問題から派生をしてこれから出てくる非常に大きな問題だと思いまして、そういうこともはらんでいることをお含みおきの上、一応手続上は八月二日が第一次のリミットになっておりますけれども、しかしこれをリミットとするような、もちろん大店法の規定に基づいても最長六カ月というのがございますからもう少し余裕もあるのでしょうけれども、やっぱり一定の冷却期間を置きながら十分な御指導をいただいて、やはりかなり地元通産局の信頼が失われているという側面もうかがえないわけでもありませんので、しかもそういう状況をお考えになってかどうか、地元の方の窓口はみんな大体入れかえになったそうでございますから、ぜひひとつこの時点で大臣からも御関心をお持ちいただきまして、しかるべく御指導いただきたいと思いますが、最後に一言。

田村元自由民主党通商産業大臣

○田村国務大臣 私も昔、地元で商調協の問題で苦労したことがありますが、今御意見を承っておりまして、また政府委員の答弁を聞いておりまして、これはやはりこれから始まるであろう正式の商調協に対応するのによほど慎重に対応しなければなるまいか、その指導は通産局に対して本省からやはり率直にさせるべきじゃなかろうかという印象を受けました。地元の商調協、私の経験で申せば、まだそのときは通産大臣でも何でもないのですが、経験で申せば、本省の大臣や局長なんかと違って、商調協という立場から見れば通産局というものは非常に重いわけですね。それだけに、いわゆる官僚的といいますかお上というか、そういうような感覚を抜いて、やはり地元の人々の公正な裁きを、裁きと言うとおかしいのですが、私もどこまでの権限が通産局にあるか知りませんけれども、公正に対応するという必要があるのかな、これは私の今の感想でございますけれども、十分に地元に注意をしておけということを申しておきます。

関山信之日本社会党・護憲共同

○関山委員 どうもありがとうございました。

臼井日出男自由民主党

○臼井委員長代理 森本晃司君。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 最初に、ココム問題で通産大臣がいろいろと今御苦労をしてくださり、また日本を守るために、また世界の中の日本ということで世界の問題等々で大変御苦労をいただいておりまして、きのうからの大臣の答弁を伺いながら、その心中を察するところ余りあるわけでございます。ココムについてはきのうからいろいろと当委員会で論議されておりますが、私、一点だけ、中小商社の問題についてお伺いをさせていただきたいと思います。  ココム違反の再発防止のためにいろんな関係法令の規制強化が今検討されておりますし、先ほど来奥野先生の御質問に対して、いろいろと御答弁の中でも厳しくやっていくというふうなことがございました。決して安易にやれというわけではございませんが、対共産圏向けの輸出の承認や通関手続が慎重審議を理由に非常におくれているということで、現実は相手国から契約違反だという苦情が殺到していたり、あるいはまた納期おくれのために倉庫代が非常にコスト高になったりしているというふうに伺います。先般の新聞でも「中小商社が悲鳴」「納期遅れ、経費負担増」という見出しで出ておりましたが、この中小商社の今苦しんでいる実情をどうとらえておられるのか、まずお伺いをしたいと思います。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 お答え申し上げます。  確かに先生御指摘のように、審査機関がどうしても慎重にならざるを得ないというところもございますし、それからまた、中で特定の案件につきましては特別の審査会で検討するというような手続も踏まえながらやっておることからまいりまして、三カ月以上ちょっと要するような例もあることは御指摘のとおりでございます。ただ、具体的に倉庫代がかさんでしまってどうしようもなくなっている、それから商社が中小メーカーの売上代金を立てかえさせられている等々の問題につきまして、これは当方で具体的に調査をして把握しているわけではございません。しかしながら、いずれにしましても、こういった審査の滞りによりましてその辺のところが起こってしまっているということにつきまして、なるべく早く人員の体制をもうちょっと強化する等々によりまして、解消する努力を徹底的に行ってまいりたいと思っております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 該当品目だけではなしに非該当品目も二、三カ月のおくれが出ているんだ、これは税関から大蔵省を通じて通産省の裏づけチェックが必要なために一カ月も待たされるというケースがあって、乙仲の人が非常に泣いているという声も私の方に届いておるわけでございます。きょうはちょっと時間がないので大蔵の方をお呼びしなかったわけでございますけれども、この辺はいかがでございましょう。

深沢亘通商産業省大臣官房審議官

○深沢政府委員 私ども、大蔵省との間で連絡体制なんかもとらせていただいております。具体的にそういうような事例がございましたならば、また税関の方ともどうしたらいいか等につきましていろいろ話し合いなんかもさせていただければと思っておりますが、いずれにしましても、何はともあれ、先ほども申し上げましたけれども、人員の体制なんかにつきましての拡充を通じたりしながら、三カ月以上にも及ぶようないろいろな審査が延びているような事態を一日でも早く解消する努力をいたしたいと思います。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 パリで行っている特認申請も事実的に受け付けがなされていないような状況もあるように伺いますし、また今後、外務省が協議という問題で言っておりますが、きょうもちょっと外務省を呼ぶ時間がなかったわけでございますけれども、いずれにいたしましても、今までココムと無関係で安心して前倒しの契約を進めていた分がほとんどひっかかってきているということが新聞記事にも書かれておりますし、中小の商社の死活問題になっているということでございますので、人員の強化とともに、私の方も今後そういった商社からいろいろな具体的な問題を聞きながら対処してまいりたいと思いますし、今後もまた通産省の方にも申し上げたいと思っております。いずれにしても、調査等で大変なときではございますが、だからといって中小商社が死んでもいいということでは決してございませんので、善処をよろしくお願いしたいと思います。  大臣、一言お願いします。

田村元自由民主党通商産業大臣

○田村国務大臣 今、少しあつものに懲りてなますを吹くような感じが率直に言っていたします、余りに事が大きゅうございましたから。御承知と思いますが、これから人員もふやしますし、そういう点でなるべく早く決着がつくように努力をいたさせます。常識的に言って二、三カ月ぐらいでライセンスがおりるというようなことでないと商社も困るでしょうし、その点は十分に言い渡しておきますから御了承を願いとうございます。  率直に言って、少し萎縮していましておっかなびっくりのところがあるものですから、それはそれ、これはこれ、君らが萎縮する必要は何もないんだから仕事はてきぱきと進めなさいと申しておる昨今でございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 次に、商品先物市場の問題についてお尋ねをさせていただきたいと思います。  ちょうど去年の十一月六日に、衆議院の予算委員会で我が党の渡部一郎委員からの質問に対して、総理が、先物取引は資本主義の原動力であるというその市場機能を正視して積極策をとるべき対象である、このように答弁されましたし、また、お見えいただいております通産大臣も、一次産品の生産、流通に携わる当業者のリスクヘッジや我が国の国際社会における地位などを考えれば、国際的な商品先物市場をつくることが必要だ、まず既存市場の育成については、本年夏に米国の実態調査を行ったので、その結果を踏まえて委託者層の健全な拡大を図ることによって商品先物市場の育成を図っていく、このように通産大臣からもこの先物市場の必要性、またその取引所のあり方あるいはまた取引員の地位等々について、非常に前向きな積極的な御意見を伺ったわけでございます。  そこで、まず第一点お尋ね申し上げたいわけでございますが、その後十一月十八日に産業政策局長の私的諮問機関であります商品等の取引問題研究会、この研究会で基本方針などを盛り込んだ報告書がまとめられました。私もその報告書を読ませていただきまして、六十三年実施めどに具体化、市場規模の拡大、商品取引所の拡充、商品取引員の体制整備の三点についてそれぞれ方向づけを行ったというふうに書いてございますし、またそういった内容が織り込まれております。しかし総理や大臣が御答弁いただきましてから既にもう八ケ月が経過しておりますし、またこの報告書が上がったわけでございますが、一向にそのことが具体化されているように感じないわけでございます。今どのように進展しているのか、また、六十三年実施めどに具体化ということでございますけれども、今後どのように向かっているのかということを御答弁願いたいと思います。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○末木政府委員 御指摘のとおり、昨年十一月に商品等の取引問題研究会から報告書をいただいております。確かに八カ月過ぎておりますが、御提言いただきました今後の行政のあり方といいますか、大変広範にわたっておりますし、中には大変時間を要するような大きな問題もございます。若干例を挙げてその状況を御説明したいわけです。  市場規模の拡大につきましては、例えば社会的な信用を広く確立している内外の企業の参入を促進するという項がございます。これは、こう言っては大変関係者に失礼な感じになるのでございますけれども、やや商品取引は危ないものがあるというイメージを持っておられる向きもあるものですから、それでは規模は拡大しないということでこういう御提言になったのかと思いますが、例えばこの項目に関しましては、その後関係者の方にいろいろ働きかけをし、あるいはPRをいたしました結果、貴金属市場の取引を四十九社から五十四社に五社ふやしております。具体的な名前を申し上げるのはいかがかと思いますが、その中にはまさに社会的信用を広く確立しているような企業も入っていると私どもは思っております。  それから、今後の大きな柱の一つとして国際化ということがございます。国際化に対処できるようにということが一つの大きな方向ではございますけれども、これにつきましては、具体的な準備としては電算化が必須でございます。しかし、これは個々の取引にかかわってまいりますし、仕法と申しますか、取引の仕法の変更を伴うものでございますからなかなか大変なんですけれども、東京工業品取引所に対しまして、関係者のコンセンサスを得つつ電算化に積極的に取り組むように、最近も具体的な指導をしております。  そのほか、さらに質の高い外務員を養成することとか、あるいは業務提携等によって取引員の足腰を強くすること等によって社会的な評価を高め、健全な資金の導入を図るような指導は日常行っているところでございます。  なお、さらに大きな問題がいろいろございます。例えば上場商品の追加の問題が一番大きな問題でございますが、これらはなかなか一朝一夕にはまいりません。関係者がその気にならないと、制度だけいじってもだめでございますので、その辺は今関係者に働きかけを行っている、理解を深めつつあるところでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 今、経済が非常に激動しておりますし、日本は国際政治経済の中で第一次産品の価格のみならず、為賛、金利の変動によるリスクが増大して、リスクヘッジの場としての役割が今世界的に見直されているときであります。  私は今思いますのは、指導しているというふうにはおっしゃっていただき、またそのようにしていただいているとは思うわけでございますけれども、今経済社会の中で非常にそのスピードが要求されるのではないだろうか。特にこの先物市場については、私は早く改革の手を打っていかなければならないのではないかと思うところでございます。ライフ・ロンドンでは日本国債が上場されましたし、サイメックス・シンガポールでは日経ダウ平均の指数が上場された。また、アメリカのシカゴでも近く日本の国債を上場するというふうに伺っております。したがって、先物取引というのはこれから本当に国際的な立場になっていくわけでございますけれども、私はここでひとつぜひ御提案させていただきたいわけでございます。  それは、行政改革の名のもとに、その一つでございますが、産業政策局商務課が商務室と課から室に改革になりました。確かに行政改革という立場から見ていきますと、そういったことも大いに必要でありましょうけれども、国際経済の中における先物市場の重要性ということを考えてみますと、今のスタッフで全力を挙げてやっていただいておりますが、その国際先物市場の一員として日本がやっていく中に、私は決して室が悪いと言うわけではございません。室というのは、内容の質じゃなしに部屋という字の室でございますが、決して悪いというわけではございませんが、私は大事なところや大事な部分はより充実させていく必要があるのではないだろうか。そういった意味から、室から部あるいは局、証券の場合には証券局になっていますから、そこの辺まで思い切って昇格をされて、そしてこの先物市場がもっとスピーディーに育成されるように持っていってはどうかということを提案させていただくわけでございますが、これは審議官の立場では非常にお答えにくいかと思いますが、いかがでございましょう。大臣にもちょっとお伺いしたいと思います。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○末木政府委員 私どもこの仕事を担当しておる者といたしましては、そのような御指摘をいただくと大変うれしいわけでございますが、現実の問題としては、室から都へというのは容易なことではございません。  私は、商品取引問題というのは、単に日本の取引員とか日本の実需者とか日本の投機家とかいう問題だけではなくて、世界的な問題になり得るものだと思うのです。つまり、いろいろな面で経済大国である日本が世界の核になっているわけですけれども、商品取引もロンドン、ニューヨーク、シカゴなどと並びまして、日本の東京でも大阪でもいいわけですけれども取引所が世界的な核の一つになっていくべきものだと思います。そういう意味で、まずこの仕事の中身を立派なものにしていって、そしてそれが世の中から評価された上には、きっとその室が課になり部になるということも世間からサポートされるのではないかと思っておりますので、御激励いただいたと思いまして、仕事に励むつもりでございます。     〔臼井委員長代理退席、委員長着席〕

田村元自由民主党通商産業大臣

○田村国務大臣 恐らく今のは、御質問というより御激励と言った方がいいでしょうが、通産官僚は大喜びしておると思うのです。  率直に言って、私、通産大臣になってみて思いますことは、今おっしゃったようなことも一つの問題としていろいろと機構の問題で考えなければならぬ点が多々あるんじゃなかろうか。例えばココムの問題が一つそれですね。でございますから、これは事務次官あたりに真剣に検討をさせる必要があろうかと思います。どうもありがとうございました。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 さらに充実していただきまして、世界の中の先物取引市場としての日本の地位も高めていただきたいし、またそれを目指して通産省の皆さんは室から部、部から局へと大きく前進されんことを私も望んでいるところでございます。  そこで、商品取引制度でございますが、これは昭和二十年から四十年時代にその制度がなされたものでございます。先般の報告書の中にも、その制度改革の問題等々がいろいろと取り上げられているようでございますが、私は、この辺の国際社会の中に入った日本という立場を考えてみると、もう一度この制度をよく検討して、改正すべきものは改正していかなければならない、現在にそぐわない制度がそのままあるのではないだろうかというふうに思うわけでございます。総理もそれから大臣も、予算委員会で大変前向きの御答弁をいただいておりますので、その辺の改正についての見解をお伺いさせていただきたい。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○末木政府委員 現行法は昭和二十五年にできたものでございますし、その前の旧法は明治時代にさかのぼります。そういう古い制度でございますので、おっしゃるように改善を要するような点も確かにございます。ただ、逆にそういった長い歴史を持ちますだけに、取引員の方々はとかく新しいものに対して警戒の念をお持ちになる場合もございます。したがいまして、姿勢としては直すべきは直していくべきだと思いますけれども、関係業界の方々に対しましては、私どもは役所が強引に引っ張っていくということではなくて、よく理解をしていただいて、そしてコンセンサスを得て前向きに進んでいきたいと思います。例えば過去にも、外務員給与の中で歩合給のウエート、これが余り大き過ぎるといろいろな問題がありますので、これを引き下げるというような指導も業界の方とよく話し合いをしてやってきたとか、そういう例もございますので、今後とも御指摘をよく外しまして臨んでまいりたいと思います。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 そこで、穀物取引といえばどうも私たちの頭の中で、先ほど申し上げました予算委員会の総理の答弁の冒頭の中にも出てくるわけですけれども、どうしても危険が伴うという感覚がございますし、すぐに赤いダイヤというふうに思い出し、そういうのが印象になったり、何となく一般になかなかなじめないという感覚があるわけでございます。この辺、やはり投機性のあるものでございますので、そういうものが全くなくなってしまうとおもしろみがないという考え方の方もあるようでございますけれども、余りにも相場的なあり方というのは変えていかなければならないと私は思うわけです。  ところで、きのう東京穀物商品取引所の七月限の納会がございまして、これは一部の大口委託者の買い占めによるものだというふうに言っても過言ではないなというふうな感じが私はいたしますが、きのうは異常な暴騰をいたしまして、立ち会いを十一時半で中止するという異常事態が発生しております。これまでもときどきあったようではございますけれども、小豆が一万五千円を超えようとして、なお八百枚を超えるものが残っているという状況で立ち会いがストップになってしまった。その後いろいろと協議がされて、三時間おくれで二時から立ち合いが行われてやっと納会が暴騰納会ではありましたけれども終わりました。そのときの値段が一万四千九百八十円というべらぼうに高い価格でありますけれども、こういった一部の委託者による買い占め行為で立ち会いが停止するというような状況があっては、私は正常な取引ではないんではないだろうかというふうに思うわけでございます。これからの市場を育成していく上において、この問題は非常に逆行するのではないだろうか。  ちなみに私、いろいろ調べてみましたら、七月限の小豆については七月一日が一万四千百五十円、八月限以降は一万二千四百円ということで、価格差が千七百五十円ございます。その後、十三日以降すっと一万四千円台が続いているわけでございますが、七月と八月の価格差が、十三日以降は二千五百十円、二千五百二十円、二千五百七十円、とうとう二千五百円を超える七月限と八月限の価格差が起きてきている。そしてきのうの最終の価格差は、七月限が一万四千九百八十円、八月限が一万一千四百三十円、何と三千五百五十円の差がある。これは、一月ぐらいからこういった兆候が見えていたように業界筋の人から私は伺っておるわけでございます。また、取引所も何もされなかったんじゃない。七月の建て玉についてはいろいろと通達を出したり指導されていたようでございますが、結果的にはこういう異常事態に陥った。こういった状況を取引所としてもっともっとうまく今後も指導していかなければ、先物市場が今後成長していかないんじゃないだろうかというふうに私は考えるわけでございますが、きのうの事態はどうとらえておられるか、見解を伺いたいと思います。

中村英雄農林水産省食品流通局商業課長

○中村説明員 東京穀物商品取引所におきまして、小豆市場における小豆の建て玉の状況などにかんがみまして、五月ごろから臨時増し証拠金を増徴いたしましたり、さらに六月、七月とその額を引き上げ、七月に入りましては文書による建て玉の縮減の要請その他の措置を講じてきたというように承知をいたしておるわけでございます。  昨日、二十八日でございますが、七月限の納会におきまして、売り方と買い方の売り買いの希望数が一致しないという状況になりまして、立ち会いを一時中断し、市場管理委員会を開きまして、市場管理に関する諸規則に従って必要な措置をとった、このように承知をいたしておるわけでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 今お答えいただきましたのは経過の報告でございまして、そういった事態をどのように見ておられるのか、今後どのようにされようとしているのか、その点をお伺いしたいと思います。

中村英雄農林水産省食品流通局商業課長

○中村説明員 今回の措置等につきまして、東穀におきましては、市場の状況に対応いたしまして市場管理委員会を開きまして慎重に検討を行い、市場管理に関する規則に従って必要な措置をとったものと理解をいたしておるわけでございます。私どもといたしましては、東穀から事情を聴取いたしますとともに、今後における一層の適正な市場管理につきまして東穀を指導してまいりたい、かように考えております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 私、党の中小企業局長という立場で全国をよく歩いているわけですけれども、いろいろな声を聞きます。その中で、小豆を扱っている人たちから聞きました声が、取引所があるがゆえに高いものを買わされなければならない私たちのこの立場は一体どうなるんですか、そういった声がことし私の耳に入ってきたわけです。  それからずっと調べましたら、なるほど一月から大口委託者の買い占めが始まっているようだというふうにわかってまいりましたし、またこの七月限と八月限の格差の大きさ等々を見てまいりますと、確かに大口委託者が介入しているということは間違いない。私はこれからのいろいろな取引をされていく上においても、大口の委託者が参入することについては何の問題もないと思いますし、そういうことであろう。また、小豆については投機性が高いと言われるから、一面はそういうやむを得ない部分もあるかと思いますけれども、これほどな異常事態がある、しかも、まだ私も今後を見守っていきたい、あるいは調査をしていきたいと思っておるわけですけれども、どうも今回、またこれで終わりそうにない。十月、十一月くらいにまたそういうふうな傾向があるやに伺っている、実際あるかどうかわかりませんけれども。今後見ていかなければならない、そのように見ているわけでございますが、大口委託者の買い占めがあったのではないだろうかというふうに私は推測をしておるわけでございますが、課長の方ではいかがでございましょう。

中村英雄農林水産省食品流通局商業課長

○中村説明員 現在、東穀からいろいろ事情を聞いておるわけでございますけれども、私どもといたしましては、いろいろその事情を聞きまして、さらにその一層の適正な市場管理をやっていくようにということで対応してまいりたいと考えております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 もうこれ以上課長も、大口委託者があったどうのこうのということは言えない立場上のことも私はよくわかっておるつもりでございますが、いずれにいたしましても十月、十一月限のときにはそういう傾向がまたあるように私は伺っております。  私は先ほども申し上げましたように、何も大口委託者が悪いと言っているのではない。また、小豆がそういう投機性のものであるということはよく認識はしております。しかし、取引所の運営管理なるものをこのままにしておいていいのだろうか、根本的に改善をしていく必要はあるかと思っているところでございます。どうかその点もよく踏まえまして、今度のこの報告書に沿って今後もよく検討をしていただきたいと思うのです。  既存の取引所にはそれぞれのしきたりもあることでしょうし、そういったことは一面は認めなければならないけれども、国際的な開かれた取引所としていくために、今後官民一体となってこういった問題について、取引市場の向上のために尽くしていかなければならない。私もまたいろいろな角度から、商品取引所の向上を目指して今後もやってまいりたいと思いますので、どうか役所の皆さんも、その辺を腹を決めて取り組んでいただきたいと思います。大臣、いかがでございましょうか。

田村元自由民主党通商産業大臣

○田村国務大臣 十分の配慮をしながら対応いたしてまいりたいと思います。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 次に、六十年の十一月以来の円高倒産がずっと今日まで続いてきているわけでございますが、その円高倒産の一番あおりを食っているのは、やはり何といっても中小企業者の皆さんでございます。先般の東京商工リサーチの調べによりますと、六十年十一月以来の累計でございますが、円高倒産が千件を突破して千二十一件となったというふうにリサーチ調べではなっております。また、景気がやや落ちついたとはいうものの、秋口にかけてこれまでの円高のひずみが一段と鮮明に表面化してくる、そのように分析しておりますし、引き続き輸出型企業は苦しい対応を迫られるとの見通しを強めています。同時に、倒産企業の従業員規模でいきますと、四人以下が千二十一件の中の二百五十九件とトップでございます。中小というよりも零細な企業がトップ。それから、輸出環境が厳しくなったことに伴う受注減の荒波を小規模な下請企業がもろに受けた。また、円高倒産企業の従業員総数は二万五千六百十一人に上っている。商工リサーチ調べ、七月十四日の新聞記事ではそのように報道されています。また、経済企画庁の調べでは、景気は最悪期を脱しかけているという判断もございます。  一方、通産省が十七日に全国通産局長会議をお開きになりましたけれども、全国の各局長の報告によりますと、やはり北海道、中国、九州などは雇用情勢が深刻であるということ、そしてそのために緊急経済対策の早期実施、内需拡大の継承が必要との強い要望が出ている。いろいろ書いた中で、やはり輸出関連企業や中小企業を中心に依然厳しい状況が続いている、こういうふうな局長会議の報告等々もございました。  私は、円高にもだんだんなれてきまして、そのうちにやかましく言わなくなって明るい材料だけが報道されていくのじゃないかと思いますが、その中にあって中小企業の皆さん方は依然として厳しい状況を迎えざるを得ないというふうに思っております。こうした景気動向を中小企業庁はどのように受けとめておられるのか、御答弁願います。

岩崎八男中小企業庁長官

○岩崎(八)政府委員 確かに世上、景気の底固めといった判断が多くなっておりますけれども、中小企業に関する限り、やはりなおそういう曙光は見えていないというのが現段階ではないかというふうに総括的には考えております。中小企業の生産は、ことしに入りまして、去年みたいに一本調子で下がっているわけではございませんけれども、一進一退でございます。それから、中小企業の輸出円手取り、これは去年は前年度比二割減でございました。現在は、その二割減のさらに一割減というようなところで走っております。  そういう中で、今御指摘の円高倒産件数、これは千社を超えました。前回の円高のとき、円高が始まりましてからこれまでと同じ期間、五十二年当時をとりますと、当時はこれが四百二件でございます。したがいまして、今回の円高不況が非常に大きな衝撃を中小企業に与えていることは事実明白であるというふうに思っております。  特に今回の不況は、全体の景気いかんにかかわらず、ある特定部門に集中してそれが生じているというのが一つの特徴かと思います。例えば輸出産地等を見ますと、私どもの五十五産地の調査によりますと約一五%の企業が廃業、倒産をしている。それから、一〇%の企業が休業中である。したがって、約四分の一の企業が今やっていない、こういう調査結果も出ておりまして、そういう意味では非常に集中した、ある地域、ある業種分野、そういうところで非常に大きな困難が続いている、そのように判断をしております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 今御回答いただきましたように、中小企業にとっては決して明るい材料じゃない。今も悲鳴を上げておられる方がありますが、むしろまだまだこれからも出てくるのではないだろうかと私も思っておるところでございます。  六十二年度の中小企業関係予算、これほど厳しい厳しいと言われながら、一面は増になったじゃないかという答えもあるかもしれませんけれども、伸び率はわずか〇・一%であるという状況下です。私の大変親しくしている建築金具を製造しているメーカーの社長は、政府の無策によって我々は追いやられたのじゃないか、今まで二百円だったものが百円で売らなければならなくなってしまった、そのしわ寄せを私たちの方に持ってきて死ねというのか、こういう非常に厳しい声を私もあちらこちらで聞きました。また、全国で企業城下町で非常に厳しい状況にあるところを私、ずっと回ってまいりました。福井県、広島の造船、それから愛媛、大分等、ずっと回ってまいりました。円高倒産を乗り切るのに、私たちも確かに業種を変えなきゃならないと思っているとおっしゃっていました。先般の中小企業庁の計画課長さんの記事を読みますと、もうあと生きていくのには三割方は自分の業種を転換しなければならないと思っていると書いてございました。  私は、今回のこの予算、わずか〇・一%の伸びというのは実に不満でございますけれども、その中でもそのねらいがあったことはよかったなと思いますのは、構造転換の予算が大きく盛り込まれていることで、今年度の予算についてはめり張りがあるなと一面は喜んでいるところでございます。しかし、現場へ入って中小企業の経営者の皆さんに聞きますと、金を貸してくれても返すめどがないとか、将来どういった方向に行けばいいのかということがない、構造転換といってもどうすれば構造転換ができるのか。例えば企業城下町を訪ねていったときなんか、町全体が冷えているのに、鉄鋼の仕事をやめてあしたから喫茶店をやろうとしたって、業種転換したってだれが客で来てくれるんだというふうに、構造転換の方向がわからないという声が非常に多うございました。  確かに予算はつきましたが、今後この中小企業の構造変化ということは極めて大事な問題でありますし、外国で失業者が起きたのは、イギリスとかそういったところは構造転換がスムーズにやれなかったがゆえに雇用問題も起きてきた。日本の場合、今日まで助かっているのは、中小企業が構造転換をうまくやっていって、失業する人を吸収してきた。この中小企業のバイタリティー、この力を生かさないと、日本の中に大きな雇用問題もこれから呼び起こしてくると私は思うのであります。この構造転換に対する方向性を、中小企業庁は来年度の予算に向かって今いろいろと模索していただいているようでございますが、構造転換についてどういう施策を講じていこうとされているのか、その具体的な例をお伺いしたいと思います。

岩崎八男中小企業庁長官

○岩崎(八)政府委員 緊縮財政の中で、中小企業予算というのも今御指摘のとおり〇・一%の伸びに今年度とどまっております。ただ、そのほかに、御承知のとおり昨年の円高の進展の中で、昨年の秋の総合経済対策の中で、一般会計ベースでは二百三十四億、それから今回の補正予算でもまた四百五億、これは当初予算とは別に緊急に今のこの困難に対応する中小企業対策を打ってきたつもりでございます。  そういう中で私どもがやってまいりましたのは、法律的に言いますと昨年の二月のいわゆる新転換法、昨年の十二月施行になりました新地域法、こういうことで業種あるいは地域、そういう面で特別困難に直面している中小企業の対策を集中して打ってきたつもりでございます。また、法律にはしませんでしたが、今年度の当初予算において下請企業対策というものを、各側面から一応の手は打ったつもりでおります。現在の環境変化の中で、新しい活路を見出すべく努力している中小企業は非常に多いと思います。そういう方々にそういう転換の資金面の助成をする。それから、特に新地域法で意識しましたのは、むしろ技術開発面の支援をする、これを一応私ども一年間に五十億を用意しまして、そういった新しい方向への技術開発の支援を用意しているところでございます。  ただ、転換というのは、おっしゃるとおり言うはやすく現実にはなかなか難しゅうございます。これまで用意しました資金、これはよく消化はされておりますけれども、では現実にその企業者がどの程度新たなる道を歩み出したかというと、なかなかまだいまだしという感じで私ども受けとめております。ただ、非常に大きな目で見ますと、十年間を振り返ってみますと、中小企業の半分は十年前と同じものをつくってはおりません。何らかの変化をしておる。それが十年間を振り返ってみたときのこれまでの実績でございます。それが先生がおっしゃる中小企業のバイタリティーといいますか、そういうものだと思いますけれども、私どもはそういうものをそういった資金なり技術なり、あるいは今私ども組織という面で何か新しい対応はないかということで来年度の新しい施策にすべく研究しておりますけれども、そういったいろいろな側面を支援する手段といいますか座敷といいますか、そういうものを十分に用意するのが我々の任務だろう。  そういう中で、日本全国の何十万、何百万の中小企業者おのおのが自分の命持っている技術なり経営資源なりノーハウなりのれんなり、そういうものを活用して自分に最も適した新しい進路を見つけていっていただく、これしかないのではないか。我々が何かこっちへ行きなさいというような道を、あしたから参考になるようなものを一律につくって提示してあげる、これはなかなか言うべくして難しいのではないか。そういう努力をし道を見つけようとする中小企業者に、お金なり技術なりいろいろな情報なりそういうものを最大限用意してあげる、それが我々の任務ではないかというふうに考えております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 今の長官の答弁を伺いながら、来年への構造転換、事業転換への模索をいろいろと考えてくださっているというふうには私は受けとめさせていただいたわけでございます。本年度、確かに資金の援助はありました。これは来年度も、資金援助を事業転換のために大いにやっていかなければならないと思っております。下請対策というのを長官からちょっとお答えをいただきましたが、まだ方向性が今年度の予算の中では明確になっていないのではないだろうか。確かにアドバイザーを十五人から九十五人にされたんですか、そういったことの充実はあったかと思いますけれども、下請企業の皆さんかどう生きていくのかというビジョン性にまだまだ乏しかったのではないだろうかというふうに私は思います。  長官の答弁の中で、技術や組織というふうにおっしゃっておられましたし、また事業転換、一人一人の経営者に中小企業庁が、あなたはこういう方向へ進みなさいよ、こんなことを言ったって必ず成功するわけではありません。最終的に事業転換を決めていくのはその経営者の決断によるところだと私も思っておりますが、中小企業の経営者、特に小さな経営者が事業転換をしたいというときに必要なのは、やはり技術やあるいは情報ではないだろうか。いみじくも長官は組織化というふうにおっしゃっておられましたけれども、技術や情報が交換できる組織づくりをしていかなければ、資金面の援助は当然今まで以上にやっていただきたいわけでございますが、そういうものをしていかなければならない、これがこれからの中小企業にとって大事な流れではないか。特に異業種間の交流、こういうのをもっともっと深めていかなければならないと私は思います。  先般、私は中小企業事業団のTICCを訪問させていただきました。向こうの室長さんあるいは中小企業の研究所の所長さん等々といろいろ話をしましたが、大変バイタリティーに燃えて、情熱に燃えていらっしゃいます。TICCへ入って驚いたのは、こう言っては大変失礼でございますけれども、お役所にありがちな敷居の高さのようなものがなくて、入ったところに既に植木があって、じゅうたんが敷いてあって、いすがある。非常にやわらかい雰囲気で、私は、これならば中小企業のおやじさんが気楽に入れるなというふうに思いました。夜は八時までロビーを開放して、五時まではそうはいかないけれども、中小企業のおやじさんが自分たちでキープしてあるアルコールでもちょっと飲みながらいろいろと歓談をする、交流をする、そこにアドバイスをしてくれる先生方がいらっしゃる。それから、光ファイバーによるいろいろな情報が、異業種間交流の人たちの情報が入っています。桐原さんが操作をして私にも見せてくださいました。それから、そこに展示してある品物の会社の特徴をビデオで撮ってきたというのです。これは四人の人で頑張っているそうでございまして、四人で全国の中小企業者のビデオを撮るために担いで回るのも酷な話だなと私は思っていました。  必ずしもTICCということではございませんけれども、今日までに中小企業公社あるいは地場産業振興センター等々、いろいろなものを中小企業庁が進めてこられましたが、そういったことを組織化して、TICCのような雰囲気で、TICCのように気楽に情報交換をする場をつくっていく必要があるのではないだろうか。これはまだ一年数カ月というところでございますけれども、私はああいう場を西日本に一つ——今全国で東京に一つしかないわけでございますけれども、関西方面にも非常に中小企業が多うございますし、また情報交流の場でもありますので、西日本の人は虎ノ門まで出てくることはなかなか大変なことでございますので、西日本にも一つああいうTICCのようなものを設けていただく。そして、各市町村に地場産業振興センターがございますので、県の商工課というとまた行きにくい部分もありますが、おやじさんたちが気軽に集まって交流できる場を地場産業振興センターあるいは商工会議所のサロン、こういうところにまず県で一つつくって、情報をお互いが交換していく、そして今後融合化、有業化への道を歩んでいくことが必要ではないかと思いますが、いかがでございましょう。

岩崎八男中小企業庁長官

○岩崎(八)政府委員 異業種交流、これは私どもこの数年進めている一つの施策で、これをやってよかったなと実は思っております。おいでいただいたTICCはその一つの中核になっておるところでございまして、全国的に異業種交流という動きが展開しつつあります。私どもが関与しているのでも二百三十三グループございまして、六千社か七千社の中小企業がいろいろなグループに属して、全然業種が違う人たちの交流でございますけれども、進めております。  TICCそのもの、あるいはTICCの形そのものを今後どういうふうに地域展開していくかという問題もございましょうが、私どもは異業種交流というものをもうちょっと広く、今後の構造転換なり世の中の転換に対する中小企業者の対応の一つの大きな要素ではないかというふうに考えておりますので、異業種交流全体をもうちょっと大きな目で見て、そういういろいろなTICC的なものも含めて体系的な整備が図れないかなということで、今鋭意研究をしているところでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 今後、異業種交流というものを全国的に広めていって、その中で経営者は自分で判断できる情報をつかんでいくということが必要かと思いますし、私の方も一生懸命またその問題に取り組んでまいりたいと思いますので、ぜひ来年度ではそういったことに確度のある施策を講じるように、今から御準備をお願いしたいと思う次第でございます。  次に、この円高不況の中で、先ほど私が申し述べさせていただいた中に、そういった異業種交流で成長させていくということと、もう一つは、貿易がいろいろ貿易摩擦になりましたので、その状況は、今まで輸出していたのが今度は内需向けにどんどん大手も参画してくる。ここで、やはりまた追い出されるのは中小企業の皆さんではないだろうかというふうに感じるわけでございます。  そこで、内需拡大の施策の中で非常に大事なことは、たびたび中央会の皆さんからもいろいろと御陳情もいただいておりますし、大臣の手元にも届いておりますが、先般も私は官公需確保に対する要望等々をこの委員会でさせていただきましたが、内需拡大という視点から見て、そして輸出がとまれば、その輸出した分が内需へやってきたら、今度はまた中小企業が苦しむ、こういったところから考えまして、私は中小企業のための官公需確保が非常に大事なときだというふうに思っております。  七月十四日の閣議決定を見ますと、閣議決定のところの資料でございますが、六十一年度では官公需総額に対して中小企業向けのパーセンテージは三九%、目標は三九・八%あったそうでございますが、三九%にとどまったというところ。そして、六十二年度の比率の目標は三九・八%、これは昨年と全く同じ状況下にあるということです。ちなみに、今日まで官公需については毎年上がってきております。五十七年が三七%、五十八年が三六・四、五十九年が三六・八、六十年が三九・四、そして六十一年が三九・八になって、実行は三九%であった。実行が三九%だったからか、本年は三九・八にとどまっている。  この三九・八は補正予算が入っての話なのか、入ってないのか、その辺をもう一度。この閣議決定は七月十四日でございますから、補正予算成立以前でございますけれども、補正予算の分はいかがなったのかということをお伺いしたいと思います。

岩崎八男中小企業庁長官

○岩崎(八)政府委員 これには入っておりません。三九・八は当初予算に対しての比率でございます。  御指摘のとおり、円高不況の中でせめて官公需でもできるだけ中小企業にということを意識しまして、昨年私ども最大限努力をいたしました。これもやはり昨年の六、七月でございました。それで三九・八。この官公需の確保の目標というのは長い伝統がございますので、非常に各省協力していただきます。支出担当官が積み上げてこれをやっていただきます。それを各省最大限協力をいただきまして三九・八という、これまで最高の目標を昨年つくったわけでございます。  ただ、御指摘のように、結果を今集計してみますと三九・〇にとどまる。ただ、これは昨年の補正を含めて振り返ってみると三九・〇だ、こういうことでございます。昨年、特に補正予算を景気対策のためにできるだけ迅速に消化すべし、これは一つの要請でございました。そうすると、各省は迅速に消化するためには分割とかそういうことをやっているとなかなか消化できないので、どうしても大口といいますか、そういうことになりがちでございます。目標三九・八、これはもちろん当初予算で決めましたのですが、当然それは補正予算にも努力が延長さるべきものでございますけれども、結果的にはその補正予算を含めて三九・〇という結果にとどまった、こういうことでございます。  今回も三九・八をつくりますためには、私ども各省に相当強力な働きかけをし、御協力をいただいた結果だと思っております。現状ではなかなかこれは上がりません。もう上げるのに限界が来ているのではないかという実感すらございます。そういう中で、三九・八という昨年の過去最高の目標と同等のものを一応積み上げで今回つくらしていただいた、こういうことでございます。  それから、今回から御承知のとおり国鉄の民営化ということで、国鉄が一応正式の官公需の対象から外れました。したがって、国鉄が若干今まで稼いでくれておりましたのですけれども、それがなくなった中での昨年と同水準であるという点も御理解をいただきたいと思います。なお、国鉄については別途運輸省を通じて、官公需に準じて中小企業の需要を確保してくれるようにという要請をしているところでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 ぜひ国鉄の方もそれに準ずる扱いでお願いを申し上げたいと思うところでございますし、緊急対策にかかる公共事業の執行に当たっては、確かに急ぐこともございますが、その辺、中小企業への視点を外すことなく、ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。  三九・八確保のために通産大臣いろいろと御奮聞いただいたことかと思いますが、さらにさらにまたこれからの閣議決定もその発注目標額を大幅に増大するように持っていかないと、日本の中小企業はますます厳しくなっていくなというふうに思います。  それで、あと随意契約限度額のことでございますが、現行、工事・製造二百五十万円、物件が百六十万円、その他百万円となっておりますが、これはもう十年以上たっているのではないだろ、つかと思うのです。この額は何年前に決まったのか。私はもう十年以上超えているかと思いますけれども、物価スライドから見ても大きな変動が出ておりますし、この随意契約限度額というのをもう一度見直さなければならないのではないだろうか。大蔵の会計法等々によりますと、それはいろいろとできるだけ自由に発注するためにこの額におさめているのだということでありますけれども、いろいろな形から事務の合理化ということから考えても、この額をもう少し上げていく必要があるのではないか。  もう一つ、組合随意契約の対象でございますけれども、「工事」「製造」「役務」の請負契約が入っていないということでございます。例えば丸いものを三角にするとなりますと、これは売買契約でなしに請負になるので、それは外されるのだというふうなことでございますけれども、むしろそういった特殊なものこそ中小企業者がやるべきことである。コストも安くなるのじゃないだろうか。恐らく出ているのは、こういう丸いものを三角の形にしてロットの少ないものをつくると言えば、大企業に発注されたところでどうせ大企業から中小企業へ回ってきて、その中のものがペイされていく。中小企業の経営者に言わせるとそれは六〇%ぐらいでできますよというのを、一〇〇%の代金を役所は払っているということも十分考えられます。この随意契約限度額の改正とそれから組合随意契約の範疇について、御答弁願いたいと思います。

岩崎八男中小企業庁長官

○岩崎(八)政府委員 今の随意契約の限度額、これが改正されましたのが昭和四十九年五月でございます。確かに相当時期はたっておりますし、私どもとしても今の少額限度の引き上げ、あるいは今御指摘の組合随契の対象の拡大、我々もこの数年意識はしており、財政当局等にも働きかけておりますのですけれども、ただ率直に申し上げて、随契制度というのはむしろ縮小すべきだといった議論が片やございます。それからまた、最近、特に国際的な側面からする官公需の公開といいますか、そういった動きも強うございます。そういう環境の中で、今のような限度額あるいは組合随契の分野の追加、率直に申し上げてなかなか見通しが立たない状況にあるというふうに思っております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 いずれにいたしましても、今内需拡大に公共事業が行われているところでありますけれども、その中小企業を育てるために官公需にまた格段のお力添えを賜りたいとお願いをするところでございます。  時間がもうあと五分しかなくなりまして、私はあと二点ほど持っておるわけでございますが、これからちょっと急いで申し上げます。またいろいろと御陳情も申し上げるところでございますので、御答弁を簡潔にお願い申し上げたいと思います。  さらに中小企業の問題で、地場産業の振興ということがやはり大事になってくる。また寸その地域の雇用問題等々を考えても、地場産業振興対策というのがさらにさらに大事になってくると思います。今日までもいろいろと中小企業庁でその手を打っていただいてはおりますが、私の選挙区の話で非常に恐縮でございますが、実は私の奈良県の地場産業で非常に有名なものがスキー靴、スポーツシューズ、野球のグローブ、ミット等がございます。野球のミットは全国の生産の八〇%を奈良県でつくっておりますし、スポーツシューズに至っては九五%も全国の生産高の中で占めているところでございます。この野球グローブ、スキー靴等々もかつては、昭和四十年代までは我が県の輸出の花形産業であったわけです。しかし、昭和四十六年のドルショックと四十八年のオイルショック、あるいはまたその後の円高でダブルパンチを食らいまして、今青息吐息のところにあるわけでございまして、この地域の落ち込みも大変厳しいし、今後の雇用問題も考えていかなければならないという状況下になっております。  一方、そういった状況の中で輸入がどんどんふえてまいりました。輸入制限をやれというのはいかがなものかと思いますけれども、ちなみにアジアNICS諸国からの追い上げがほとんどでございますけれども、この数年の輸入数量を見ますと、これは個数でございますが、五十六年が三十二万九千、五十七年が三十四万、五十八年が二十六万、五十九年が四十六万、六十年が十八万、六十一年が二十三万でございます。今申し上げましたのは、一月−六月の上半期でございますが、ことしは既に上半期だけで三十七万、間もなく四十万になろうとしております。これは本当に野球グローブ、ミットを製造している地場産業の死活問題に今なりつつあります。今日までもこの野球グローブ、ミットについてもいろいろな角度から御指導を賜っておりますが、こういう状況下をどのように見ておられるのか、今後こういった地場産業をどのようにしようとされているのか、お伺いしたいと思います。

鎌田吉郎通商産業省生活産業局長

○鎌田政府委員 野球用グローブ、ミット、スキー靴製造業につきましては、中小零細性が極めて高く、経営基盤が非常に脆弱でございます。加えて、先生御承知のとおり、地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律による対象地域の重要な産業の一つを形成しているわけでございます。こういったことから、当省としては、こういった産業につきまして、企業体質の強化等によりまして国際競争力のある産業体質を実現することが重要であるというふうに考えておる次第でございます。  このため、かねてから各種の中小企業関連施策を活用しつついろいろ手を打ってまいっておるわけでございますが、今後とも引き続きこの面で積極的な配慮を加えますとともに、本年度につきましては零細皮革産業技術指導等事業という予算がございます。この予算につきまして、新たにデザイン等の巡回指導を実施する、あるいはまた、奈良県が中心になりまして産地のビジョンづくりに取り組む、こういうことで一層努力をしてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。  いずれにいたしましても、先生御指摘がございましたように、大変厳しい環境下にあるということは私どもよく認識いたしておりまして、関連地方公共団体とも密接に連絡をとりつつきめ細かい振興育成策を講ずる等適切に対処してまいりたい、かように考えておる次第でございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 それから、きょう文部省お見えいただいておりますか。——ちょっとこれに関連してではございますが、ソフトボールが必修科目から外されてサッカーが入ったというふうに私は伺っておりますが、団体競技の中での個性というのを生かしていく上からも、今高校野球が真っただ中でございますけれども、ソフトボールは学校体育科目の必修科目ではないだろうかというふうに思うわけでございますが、いかがでございますか。

吉田茂文部省体育局体育課長

○吉田説明員 体育の内容につきましては、小中高等学校の教育課程の基準ということでございます学習指導要領の中に、他の教科と一緒に示されておるわけでございます。この学習指導要領は、各教科とも「目標」「内容」「内容の取扱い」ということで構成されておるわけでございますが、御指摘のソフトボールにつきましては、中学校及び高等学校において「内容の取扱い」の項にいわば選択科目として明示されておるわけでございます。学校の実態及び生徒の興味や関心に応じて指導することができる、こういうことになっておるわけでございます。なお、小学校においては、現在のところソフトボールという運動種目は明示されておりません。  ソフトボールにつきましては、一定の時間内に一クラスの生徒を指導するという体育の授業の中では、ピッチャー、キャッチャー以外の野手の運動量が少ないのではないかという指導上の課題があるわけでございます。したがいまして、ソフトボールを学習指導要領の「内容」、これは必修科目にかかわる点でございますが、それから「内容の取扱い」、これは選択科目にかかわる部分でございますが、そういうあたりに加えるかどうかにつきましては、申し上げましたような効果的な指導方法の工夫、改善が可能かどうかという点との兼ね合いの中で考えていかなければならないということがあるわけでございます。御指摘のような広く国民の間に普及しているソフトボールという運動種目でありますので、現在行われております一連の教育課程の改定作業の中でその点も踏まえて検討してまいりたい、かように考えております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 ぜひ文部省の方でもよく御検討をいただきたい、また善処いただきたいと思います。  なお、質疑時間が終了いたしましたメモが回ってまいりましたので、もうお答えはいただく時間がないと思いますから、陳情だけさせていただきたいと思います。  東京一点主義から地方分散への流れが必要ではないだろうかというところで、工業再配置という問題については今日までいろいろやってきていただいておりましたが、さらに見直し、充実、拡大をぜひ図っていただきたいと思います。この問題につきましては、また次回質問をさせていただきたいと思いますが、ぜひお願いを申し上げたいと思うところでございます。  なお、一半島振興法が先般通りまして、その中で通産省の占める役割も非常に大事でございます。我が紀伊半島の中で、きょうは大臣もお見えいただいておりますけれども、同じ三重と奈良の山間部、これは今非常に高齢化して疲弊し始めておりますが、空気もきれいですし、工業を誘致すればまだまだ雇用も十分にそれに即したものになっていくと思うところでございます。そういった工業配置を東京重点から地方に分散していただく。奈良県が今、六十四年からの受け付けを目指してテクノパーク・ならというのを、ちょうど半島の真ん中の五条市というところで計画しているところでございます。これは今指定地域には入っておりますけれども、願わくば特別指定地域にもお願いを申し上げたいと思うところでございます。きょうは建設省もお見えいただいておりますが、その周辺のインフラ整備については、そういった工業を盛り上げていくためにも、産業を興していくためにも、ぜひ周りの道路整備等々についてもいろいろと御尽力を賜りたいと思うところでございます。  質問が十分できませんでしたので、後で大臣と建設省関係の皆さんにテクノパーク・ならのパンフレットをお渡しして陳情させていただき、時間がオーバーしましたことをおわびして質問を終わらせていただきます。

田村元自由民主党通商産業大臣

○田村国務大臣 質問の時間は終わりましても答弁の時間はありますからちょっとお答えいたしますが、この半島振興法は本当に苦労いたしました。これは御承知と思いますが、二階堂さんと私と今は亡き玉置和郎君と随分苦労をいたしまして、最初は流産、その後またアタックということでつくった法律でございます。これは国土の均衡ある発展を図るということでございまして、御承知のように十九の半島地域を指定したわけでございます。申すまでもなく、通産省としては関連施策を活用して可能な限りの支援をする、これは当然のことでございます。  今、奈良県の話が出ました。ちょっと時間を拝借して、あのときの経緯を含めて御説明申し上げますと、実は奈良県の南部の人も三重や和歌山の南部の人も、何かというと僻地だとか何だとか言うのです。私は、僻地じゃないと言っているのです。日本地図を見てみたまえ、本州のど真ん中にあるじゃないか、僻地ではない、ただ不便なだけだ、それから産業が根づいていないだけだ、これをやれば立派に太平洋ベルト地帯につながっていくんだ、だからこの際、半島振興法は申すに及ばず、いろいろな施策を講じてここを便利にする努力をすべきだし、また今おっしゃったような施設等々も誘致し、産業も立地条件に合わせて振興せしめるべきだ、こういうふうに申しております。  大蔵省を前に置いて言うのもちょっとつらいことでございますが、最初は奈良県まで半島がいというので実は反論がございました。私は、奈良県を半島と言うのはちょっとおかしいかもしれぬけれども、線を引いてみろ、五条から東吉野に至る線から南は立派に半島に入るじゃないかということで強引に入れたわけでございます。とにかく奈良県の五条あたりからあるいは東吉野ぐらいまではよろしゅうございますが、その南の方はひどうございます。本来ならば御杖村まで入れてあげたかったわけでございますけれども、そこまではなかなか難しかった。しかし、面積的に見ますと、三重、和歌山にまさるとも劣らないほど奈良は入った。おおむね三分の二は入ったと思います。  私があえてお答えを買って出ましたのは、国務大臣が委員会の速記録に残しておきたいと思って、言うなればあなたは私の戦友ですから、ここではっきりと物を申したわけでございます。私もこういう立場に立って、いずれかの日には退官するにしても、通産省は一生懸命にやりますよということを通産大臣として言明をして、あなたとの誓いの言葉にしたいと思います。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 どうもありがとうございました。質問を終わります。

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします     午後四時十八分散会      ————◇—————

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