社会労働委員会 第2号
- 発言数
- 144 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1987/07/30
会議録
○堀内委員長 これより会議を開きます。 厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大原亨君。
○大原(亨)委員 きょう私は昭和六十二年度予算概算要求基準の問題を中心にいたしまして数点にわたって質問をし、順序を変えたわけですが、第二は、医療保険の一元化の諸課題に対応する基本的な方針、それから第三は、新国民年金、基礎年金の問題を中心に、公的年金の一元化、これは閣議決定ですが、この問題を中心に質問をいたします。時間が限られておりますから、ひとつ的確に答弁をしていただきたいと思います。 第一の昭和六十三年度予算の概算要求に関係をいたしまして、大蔵省の予算査定というものが小さな政府をつくるという行政改革の観念的な方針、それに引きずられて、そして今まで年金でも医療にいたしましても、マイナスシーリングという枠をひっかけるものですから、結局は国庫負担をカットいたしまして、保険料の負担とか国民の負担に転嫁する、こういうことを繰り返して、制度自体ではかなり苦心の跡が見られるのですが、しかし制度の内部の矛盾を拡大する、結局は二十一世紀にかけて展望ができないような諸課題を抱えるということになっているのではないか。 例えば国民負担率で、租税と社会保障費の負担率が問題になるわけですが、今御承知のように、二四%が租税負担率、社会保障費の負担率は一一%、合計しまして三五%ですが、臨調では、行革の方針では四三%にとどめる、こういうふうに言うわけですね。しかし、実際には、今の制度を単純に延長するということは不合理な面がありますけれども、しかし年金改革や医療改革をやりましたものをすうっと延ばしてまいりますと二七%、ピークにかけて要るわけです。そして租税負担率の方は二四から二六%を超えるわけですから、合わせて五三%の国民負担率ということになります。少々小細工をいたしましても五〇%を超えるという状況があるわけです。ただ、厚生大臣は、国務大臣としましてもそうですが、単純に国民負担率を圧縮すればいいというものでない、必要なものは取って所得を公平に再配分をする、そういう社会保障の制度というものが合理的に整合性あるものにつくられていくならば、生活安定につながるわけですから、総理大臣やその他繰り返してつまらぬことを言っておりますが、日本は世界一貯蓄率が高い、こういうふうに言いましても、七百万円を超える貯蓄の動機を調べてみれば、病気とか災害あるいは高齢化社会に対する不安あるいは住宅とか教育費に対する不安というものが貯金にあるわけですから、これを消費に転換するためには、社会福祉を含めまして、経済政策全体の国民の生活の質を上げるという、前川レポートにも若干触れておりますが、そういう問題をどう解決するかということになると思うわけですね。ですから、今度の六十三年度予算も非常に厳しい情勢にあると思うのですが、厚生省の関係の当然増経費について機械的に切り刻んで圧縮するという大蔵省の圧力があるけれども、それに対しましてはどういう決意で臨むのかという点について、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○斎藤国務大臣 六十三年度予算編成に当たりまして、高齢化の進行とそれに伴います経費の当然増というものが相当な規模になるわけでございます。現在、概算要求の基準枠等について大蔵省との折衝が大詰めを迎えている今日でございます。厚生省といたしましては、そういった高齢化等に伴います社会保障費の当然増をできるだけ多く特別枠として、概算要求の水準を高めるためにただいま最大限の努力をいたしておるところでございまして、いよいよ大蔵省との折衝の大詰めの中ではありまするけれども、概算要求枠の最大限の確保を図るために全力を挙げてまいりたいと考えております。その上で社会福祉が後退したというようなことにならないように、社会福祉が一歩一歩前進するのに必要な社会保障関係費の予算確保のために、今後とも全力を挙げてまいりたいというふうに考えております。
○大原(亨)委員 伝えられるところによりますと、新聞報道がどんどん出ておるわけですが、一般歳出は一・八%ないし一・九%増にとどめるという方針でやっていく、厚生省が要求している当然増の七千億円を四千億円にカットするんだ、こういうことであります。そういう予算査定が進んで結論が出た場合には、厚生省は今までいろいろな点を圧縮してきたわけですが、一体どこをカットするのですか。
○斎藤国務大臣 ただいまも申し上げましたように、まず今日の段階におきましては、概算要求の特別枠を最大限に確保するということに全力を挙げて、今ちょうど大詰めになっておるところでございまして、それらを見まして、今後の残された努力をいたしてみたいと考えておりますので、今直ちにどのようなことというようなことについてはちょっと申しかねる状況でございます。
○大原(亨)委員 中曽根総理大臣も、先般の本会議におきまして、我が党の質問に対しましてこういう答弁をしているのですね。間接税で恒久的安定財源を確保し、若い人の年金財源を確保するという意味で直間比率の見直しをしてほしい、こういうことを繰り返して言うのですね。そうすると国民は、直間比率の見直し、大型間接税の問題は、年金とか医療とかいう高齢化対策に直接影響するんだとぴんと印象を持つわけです。答弁として大型間接税を国民の中に入れていくためには巧妙な答弁ですけれども、実際に裏づけのあることを言っているのかどうか。よく知っているのですか、中曽根総理大臣はそういう答弁をするが。そういう答弁をするときには、厚生大臣は自分の意見を言ってそういう答弁になっているのですか。総務会長の安倍君も言っているし、方々でみんなが言っている。伊東政調会長も最近はそういう意味のことを言っている。税制協議会でもその議論がある。政府は苦しくなってくると、そういうことを言うわけですが、総理大臣の答弁の裏づけについて厚生大臣はちゃんと知っているのですか。
○斎藤国務大臣 その御答弁についての総理との打ち合わせというものは別にございません。ただ、私もその場で総理の御答弁を聞かせていただいておりまして、私なりに認識いたしておりますのは、今後本格化する長寿社会にあってますます国民の負担は増大せざるを得ないであろう、そういう中で、現在のような直間比率の中で直接税に偏り過ぎているのをそのまま放置しておけば、いわゆる生産年齢人口の方々の負担が直接税の負担に偏り非常に過大なものになり、また非常に負担感の重いものにならざるを得ないであろう、そういう中で直間比率の見直しを行い、間接税にもう少しウエートを置くことによって、お年寄りをも含めて幅広く、薄く負担をしていただくという間接税の考え方を導入することによって、直接税における負担感の重みというものを取っていくことが必要であろう、こういう趣旨であろうと思いました。その場合に、例えば本格化する高齢化社会において年金とかお年寄りがふえ、老人医療の問題とかというものが一つの例示として象徴的に挙げられたものである、このように考えておるところでございます。
○大原(亨)委員 時間も余りないのですけれども、国民負担率の問題で、その一部の社会保障の負担率一一%が伸ばしていくと二六から二七になる、こういう推定がある一部では計算されているわけですね。日大推計なんかもやっている。日本医師会が委嘱したものなんかもやっている。これは議論は詰めてみなければいかぬわけですけれども、そういうふうに要るわけです。しかし、であるのに、医療とか年金に対しまして制度の改革とは関係なしにマイナスシーリングを集中する。それは防衛費、公共事業費、特に公共事業費については景気対策ということもあるのです。しかし、国民生活を安定的に維持するということが経済の持続的な発展なんです。安定した内需を起こすためにはそれが必要なんですから、生活の質を上げるという問題ですが、そういう問題についてきちっとした考えなしに厚生省が後退、後退ということになりますと、これはもう自民党の関係諸君も皆そういうふうに思っておられると思うのですが、これは絶対にいけない。そういうようなことが今度のマイナスシーリングで厚生省に集中されることがあると、これは承知できない。 厚生大臣の決意を最後に聞きます。
○斎藤国務大臣 ありがたいお言葉をいただきましたが、私も先ほど申し上げましたように、国民生活の向上、福祉の前進のために必要な社会保障関係予算を確実に確保するということで全力を挙げて努力いたしたいと考えております。
○大原(亨)委員 来年度予算に関係しまして問題を絞って、小さい問題ですが、しかし八月六日には厚生大臣は広島へ行かれます。長崎にも行かれる。中曽根総理も行かれる。戦後、昭和六十年の節目を迎えまして、厚生省は被爆者調査をやったりしましたが、私が非常に関心を持っているのは、旧ABCCが放影研、放射線影響研究所に変わった。最近は線量見直しについての一定の結論も出したようです。放影研というのは、最初はマンハッタン管区調査団がアメリカの占領軍と一体となってテニアンから入ってきまして、日本の行政力を動員いたしまして資料を持って帰ったわけですが、それは前に議論いたしました。そしてその指示で占領軍がABCCを設置したわけですね。そして日本にはない調査方式ですが、非常に大きな調査方式をもちまして、十万人近くを対象にいたしまして被爆者と非被爆者を対比しながらあらゆる面からの影響調査をしたわけです。これは市民から見るとモルモットだということで非常な反発があったのですが、しかしその調査自体は世界じゅうで一つしかない調査であります。そこで私どもも主張いたしまして、日本の発言力や体制を強化すべきであるということで、昭和五十七年であると思いますが、国会でも議論をいたしまして、御承知のように、放影研という財団法人に改組して、日米共同で財政負担をしてきたわけです。十数億円の財政を同じように負担したのです。これは外交上は口上書でやったわけです。 それで、私もしばしばアメリカヘ行ったときにはペンタゴンに至るまで調査をしておりますが、アメリカの学士院の委嘱を受けた機関としてその調査をやっておりますから、今は軍事的なものは直接はないわけです。これは非常に貴重な調査であり大きな調査であって、広島大学、長崎大学には原医研とか科学技術庁には放医研というのがありますが、これらに比較いたしまして比較にならないような特色のある調査であります。この調査についてはかなり長期を要するのですけれども、貿易摩擦でアメリカはそういういろいろな圧力を日本にかけておりますが、安保条約に基づいて日本に負担しろということ等を言っておるわけですが、そういう問題等を含めまして、アメリカと日本の間においてこの調査を継続するということについては合意ができている。双方対等の負担でこの調査を全人類に役立てるようにやろうということについてはその方針は動いていないわけですね。
○仲村政府委員 放影研の運営につきましては、先生御指摘のように、日米交換公文によりまして共同でやるということは決められておるところでございます。現在、今お尋ねのようなことで確かに円建てで予算が執行されておりますので、アメリカの負担というのはそういう意味では高くなっておって、アメリカ側でも予算の確保には御苦労があるように伺っております。ただ、少なくとも現在までのところ、私どもといたしまして、アメリカ側がこの放影研の研究の重要性というものについて疑いを差し挟んでおることは全くないと考えておりますし、引き続き日米共同で運営をしていくということにつきましての変更を考えておるというようなことは全くないと考えております。
○大原(亨)委員 それで放影研を、広島、長崎にありますが、これをそういう規模で調査を継続して、影響調査について、線量見通しについて最近も若干の結論を出しておりますけれども、これはかなり権威のあるものであるというふうに言われておるわけですが、それはまだその問題といたしまして、じゃ放影研を安定的に維持するということになりますと、比治山の上の方にあるのはおかしいわけですよ。市民感情から見ておかしいのです。何とかしろということになっていったわけですね。これは原爆病院の近くの旧広島大学の工学部跡へ移転をする問題が前からあるわけですね。それは予定地も大体広島市の地元との協力でやっているわけですが、この移転問題について安定的に調査研究を継続するということになれば、この問題は解決した方がいいと思うのです。この見通しについて来年度の予算との関係で厚生省としての考え方を述べておいてください。
○仲村政府委員 御指摘のように、非常に重要な研究をしておるわけでございまして、私どもといたしましても、いろいろの観点から放射線の人体影響ということについて非常に重要な役割を果たしておる研究であることはもちろん認識しておるわけでございます。ただ、今後長期的にどのようにあの研究所を持っていくかというのは、建物、設備の問題あるいは設置されております場所の問題もさることながら、長期的に今後の研究体制をどのようにしていったらいいかということで、そのようなことでアメリカ側からも申し入れがあったりしております。 したがって、私どもとしては、日米共同で長期的な研究所の機能と申しますか、研究の方向性というものも相談していかなくてはいけないかということで考えております。それと、おっしゃいましたように、日米折半という原則がございますので、当然のことながら両国政府の合意に基づいて物事が動いていくということになろうかと思いますし、研究に携わっておられる放影研のスタッフの方々ともいろいろ研究の内容、方向等について引き続き検討していかなければいけないということで考えております。 その一環といたしまして、移転問題というのも私ども位置づけておるわけでございまして、その機能と方向、あるいはそれによりまして敷地の問題とかスタッフの問題とかいろいろの関係が出てまいります。したがって、私どもといたしましては、引き続き両国政府、さらには地元の関係機関とも話し合っていきたいということで考えておりますので、来年度予算で直ちにどうこうするというふうなことについては、まだ最終的な決着は見ておらないというのが現状でございます。
○大原(亨)委員 これはかなり期待をされておるわけですから、厚生大臣、これは十分留意をして、来年度予算編成で決まってくれば、これは移動すれば一つの内需の問題になる、公共事業になるわけですから、重点的な施策として十分努力してもらいたい。
○斎藤国務大臣 放影研が移転の方向にあるということは、私も十分認識をいたしております。その移転を具体的にどのようにするか、そして将来にわたっての研究体制をどのように考えていくかということを、今後とも精力的に協議を続けまして、努力をいたしたいと思います。
○大原(亨)委員 これは、時間もないのですが、原爆調査は六十年に調査をやりまして、生存者調査についてはもうできたわけですね。高齢者問題について、やはり放射能の影響というのが決定的に大きな問題です。熱線とか爆風とかというものの影響もあるのですが、放射能の影響というのが他の爆弾に見られない深刻な問題です。この問題を含めて加齢現象とかそういう特色があるわけですが、高齢化対策の先導的な役割にもなるわけですから、ぜひ来年度予算においてはそのことを頭に置いてやってもらうということについて努力をしてもらいたい。 それから、死没者については引き続いて調査しておるわけですが、立派なものをつくって、マンハッタン管区調査団のアメリカの公文書館の問題、資料の問題等も指摘をいたしましたが、ぜひ立派なものをつくってもらいたい。 この二つの点について簡単に御答弁いただきたい。
○斎藤国務大臣 生存者調査は公表されたところでございます。これを見てみますると、先生御指摘のように、被爆者の方々の高齢化が非常に進んでおる、高齢化から来るいろいろな問題点が出ておる、またこれに伴って特に健康面での心配、不安というようなものも多いということを認識をいたしております。こういうことに対処いたしまして、被爆者の今後の施策を推進してまいるために一層努力をいたしたいと考えております。 また、死没者調査につきましては、現在広島市、長崎市等においていろいろ精査をしていただいております。また原爆被爆に関するいろいろな資料が散乱をしているものもございます。外国、アメリカにある資料等もございます。こういったものをできるだけ集め、集大成をいたしまして、一つの原爆の集大成したものにまとめ上げていくというような方向で今検討させていただいておるところでございます。
○大原(亨)委員 第三の問題は、これも時間が余りないのですが、大臣が所信表明で、本年は福祉衛生元年である、こういう決意で対処したい、そういう所信表明をされた。それでどういうことかといいますと、この精神衛生については今年法律の改正案ができておるわけですね。——いや、答弁で言ったのかな。改正案が出ておるわけです。理事会でどういう話をしているかということは私は知りませんよ。知りませんけれども、聞くのは聞いております。これは我々も三回議論に参加しまして、宇都宮病院とか、それから僕は実際に現地へ行きましたけれども、京都の十全病院とか、つまり老人病院というふうに言われているのは——やはり寝たきりというのは障害者です。身体障害者です。ぼけ老人というのは精神障害者です。ですから、これも身体、精神の障害者問題なんです。そこで来年度予算で精神衛生の問題でこういう点を努力してもらいたいという点を私は申し上げたいと思うのです。 というのは、日本の精神病院に入っているのは三十三万人と言われている。アメリカはケネディが大きな決断をいたしましてばあっと下がったのですが、社会的に余り下がり過ぎたということもあるのです。物すごく下がっているのです。日本はこれはどんどん上がっているわけです。最近は大阪では福祉事務所との関係で木島病院という問題も起きているわけです。ですから私は、精神衛生法を改正しまして、そして立派なものをつくるということは非常に重要なことだと思うのですよ。というのは、日本では平均的に一年半ぐらい入院しているわけです。五百何日ですよ。外国ではヨーロッパ、欧米では三、四週間とか、長くて三カ月、こう言っているのです。後で私は医療保険の問題でも議論するのですけれども、長期入院が今問題になっているのですよ。結局精神病院に長くいて、一生涯いてというようなことは、精神病院のそういう療養的な機能が発揮されているのかどうかという問題があるわけですよ。ですから、どんどん治療が進んでいきまして、快癒いたしまして家庭や社会に復帰するということが常識的になってこないと、これは日本の医療財政の上から考えても問題なわけです。それで、これは人権の問題とも関係があるわけです。社会に復帰して、地域を基盤にして治療も続けていかれるような体制をとる、ノーマライゼーション、こう言いますけれども、それは医療改革の一つの柱なんですよ。それは人権と深い関係がある。問題は精神病患者の立場に立ってやるということなんです。そういう体制になっているのかどうかということの議論で今日まで社会問題としても起きてきたし、政治家も宇都宮病院なんかへ関係してきまして、私も予算委員会で名前を挙げて言ったことがあるのですよ。あなたと同じ名前の人も出たことがあるのです、親子の関係も何もないけれども、出た。亡くなった人もいるけれども、僕は指摘をしたわけだ。そういうことはいかぬというのだ。そういうところへ頭を突っ込んだりあるいは不浄な金をもらったりしてはいかぬ、これは政治家としての最低のマナーだと言っている。 それで、我々はこの問題についてはいろいろな立場の議論をやらなければならないけれども、一つは、受療者の自由意思に基づく医療をやるということを基本にする。もう一つは、地域社会で生活を営みながら医療を受けられるような体制を確立する。第三には、入院患者の人権の十分な保護に基づく精神医療の抜本的改革と、その社会的な政策を貫いていく。こういう原則で、憲法の精神で当然のことなんですが、そういうことで本当の治療をしていく、病院にしていく。そして人権が保障される病院としながら、できるだけ患者と一体の努力でこの問題を解決できるようにするということが今回の精神衛生法改正の趣旨だと思うのですね。そうすると、社会復帰の受け入れ態勢、患者が入院しまして数週間の間に復帰をして、そこで治療もするけれども、社会復帰の準備をするという地域的な受け入れ態勢、これを予算上とることがいわゆる精神衛生元年の基本ではないかと私どもは議論をして考えておるわけです。ですから、そのことについて来年度予算では十分努力をしてもらいたいということを私から強く要望しまして、答弁を求めます。
○斎藤国務大臣 私が所信表明の中で精神障害者福祉元年と本年はいたしたいというその言葉そのものを使ったかどうか、ちょっと今覚えておりませんで迷ったわけでございますが、私はかねてからいろいろな場で、また国会の当委員会の御答弁でも申し上げておるわけでございまして、それはまさにことしを精神障害者福祉元年と位置づけをいたしたい、こういうことを申し上げておるわけでございます。それで、この前の通常国会に提出をさせていただき、継続審査になり、当委員会でこれから御審議を煩わそうといたしておるわけでございますけれども、精神衛生法の改正をお願いいたしておるわけでございます。 その内容は、先生もお触れをいただきましたけれども、人権の擁護ということを一層進めてまいるとともに、適正な医療と保護を確保してまいる、そして社会復帰対策を推進してまいる、そして行政当局はもとより国民に精神障害者に対する正しい認識を持っていただく、こういうような観点からの二十二年ぶりの抜本的な改正をお願いいたしておるところでございまして、そういう意味から、社会復帰対策の推進ということを中心といたしまして、ことしが精神障害者の元年である、こう私は申し上げておるところでございます。 今先生がおっしゃられましたように、社会復帰対策というものは精神障害者の問題を考えるとき非常に重要な問題でありまして、ここ数年そういった方向で施策を推進いたしてまいりましたが、特に本年、六十二年度予算におきましては、社会復帰施設等の整備を図るために大きなウエートを置いて予算を組ましていただいたわけでございます。来年度におきましても、これらの施設が運営されてまいりますために、その円滑な運営が図っていけるような運営費の要求等を中心といたしまして、社会復帰対策の推進にポイントを置いた予算要求をいたしてまいりたいと考えております。
○大原(亨)委員 もう一つ、私は資料を見ていましたら、驚くべきことなんですが、精神医療と人権をめぐる調査の資料の中に、イギリスと日本の比較があるのですけれども、日本では被拘禁者の数が二十四万一千名で、全部の入院者の八〇%が被拘禁者である。イギリスはその八〇%が五・二%であって、あとが自由である、こういう数字が出ているのですね。だから、自由であることと被拘禁性の間のとり方についてはいろいろな議論もあるのですけれども、今は社会的なストレスがたまっていまして、アル中もあるわけですが、いろいろな形の問題があるのです。精神的な障害があるのです。しかし、その社会的な圧力やストレスを排除しながら生きていけるような対策が必要なわけですね。それが人権問題であると思うのです。 最近、大阪で木島病院という精神病院がありまして、福祉事務所の職員に対しまして数百万円の贈賄をしまして、患者を自分の病院に連れてきて、ベッドを五十くらいから五百くらいまでだあっとふやして物すごい所得を得ている。それは西成区の地域ですから社会の最底辺にありますから、そういう保護者とか本人とかいう関係は非常に難しい問題があるわけですけれども、医者が実際上そういう患者のたらい回しもする、こういう格好になっている。厚生省はこの実態調査をしているのですか。
○仲村政府委員 木島病院についてのお尋ねだと思いますけれども、いちいろ事件がございまして、六十一年十月に新聞報道がございまして、その直後に大阪府が病院長を呼んで事情を聴取しております。その後六十一年十一月から六十二年四月まで四回にわたりまして病院の実地指導、あわせて同意入院患者の約百名につきまして実地審査をいたしておりまして、いろいろ指摘事項もございますが、今後の各般にわたる指摘事項の改善について指導をしておるところでございます。
○大原(亨)委員 ちゃんと現地調査していますか。実態をちゃんと調査しなきゃいかぬですよ。ちゃんと実態を調査してどういうふうにやるということをやらないと、法律を議論いたしましても、あるいは予算を計上いたしましても、それは生きてこないですからね。いかがです、やってなかったらやらなきゃいかぬですよ。
○仲村政府委員 六十一年の十一月二十六日に実地指導に赴いておりまして、文書によりましていろいろの指摘事項を指摘しております。
○大原(亨)委員 入院の動機とか、たらい回しの実態とか、治療の状況とか、社会復帰の状況とかいうものについて詳細に調査した資料を私の方に報告してください。 そこで、時間が大分過ぎたがこれから本論に入るのですけれども、第一は、医療保険の一元化の問題についてであります。 私は、医療保険の一元化と公的年金の一元化、一元化はやりで一元化、一元化とよく言っているのですが、これは負担と給付の公平だという議論なんですけれども、その中身は全く違うと思っているのです。負担と給付の公平を図るという意味は、中身が違う。年金の方は保険数理を基礎にしてやるわけですから、年金は七つの法律に分かれて、縦割りでたくさんあってはいけないわけですから、基礎年金を導入したのはいいのですが、これが問題なんです。これを一元化するというのは、分母をできるだけたくさんにして、分子を給付について安定させていくということは当然の理屈なんです。やり方は機械的であってはいけませんけれども、そういうことです。しかし、医療保険については、負担と給付の一元化という意味は、これは実質的なものであって形式的なものではないわけです。だから、保険の制度をどうするかということ、それから給付についてどうするかということ、医療の供給体制についてどうするかということを総合的に考えていって実質的な平等を図っていく。 これは議論はいたしませんが、日本医師会が問題を提起して、自民党が選挙対策で一本化の法律を出されたことがあるのです。これは調べてみればすぐわかるのですが、齋藤邦吉君が提案者で出されておりますが、一回も審議しないし、全然だれも問題にしないわけです。一本化というのは、必要な保険料を取って必要なだけ給付を出すという考えで非常に合理的なように見えるのですけれども、言うなれば税金で取ってナショナル・ヘルス・サービスで給付をするという整合性のある制度であるならば、これはイタリーで最近保険制度が行き詰まりまして、イギリスのような方式をとったわけです。しかし、これは日本医師会を含めて希望するところではないわけですよ。我々も今日本ではそういうことをやる段階ではないと思っておるのです。資本主義社会の制度なんですけれども、保険制度というものは、日本ではこれを活用して医療政策を進めることが必要であると私どもは思っているわけです。 そこで、被用者保険と地域保険である国民健康保険を統合するという機械的な統合論はとらないわけです。保険は二本立てていく。ただし、第三の道として老人保健法の議論があるわけですが、これは七十歳ではなしに六十五歳に下げて六十五歳からやる。これは雇用とか年金なんかを見てみればわかるわけですから、やって、退職者医療などというような継ぎはぎだらけのものはやめる、マイナスシーリングのしわ寄せで考えたようなものはやめる、こういうふうに整理をして、三つのカテゴリーで日本の医療保障を進める、こう私どもは考えておりますが、厚生省は、総合本部を設けたりしておりますが、どういう考え方でやっておりますか。
○下村政府委員 厚生省といたしましては、一元化の目標としては、給付と負担の公平化を図るということで、六十年代後半のなるべく早い時期に実施をいたしたいということで考えてきているわけでございます。 その中身につきましては、昨年「長寿社会対策大綱」の中で一応政府としての方針を決定いたしておりますが、その中では現行制度の基本を維持していくということで、先生お話しのように、社会保険ということで皆保険体制でこれまでやってまいったわけでございますので、その基本を維持するということの中で考えていこうというふうに私どもとしては考えているわけでございます。 老人医療あるいは退職者医療というものの見直しをして六十五歳までやってはどうかということでございますが、この点については、さらにそれに引き続く課題として、私どもとしては年金の方でいろいろな退職年齢との関連での問題があるわけでございますが、そういう問題の具体化する時期には、医療保険の方でもそれに対応した制度の改革が必要な時期があろうかというふうに考えているわけでございます。
○大原(亨)委員 負担と給付の公平を図っていく上において大切なのは、私は医療費の地域差の問題であると思います。医療費の地域差を分析しまして、それに対応する対策を立てなければいけない。例えば都道府県別に見てみまして、一人当たりの医療費が低いところと高いところは二倍以上、こういうことになっておるわけです。例えば静岡とか長野なんかは低いわけですよ。高いところはその倍以上使っておるのです、例えば北海道とか。広島もそういうことを言ったけれども、広島もあるかもしらぬ。それから大阪とか京都とかそういうところがある。中身は分析しなければいかぬわけですけれども。そういうふうに倍ということになると、国庫負担も三八・五%、四割というふうにたくさん流れていく。そして保険料の場合は、低いところの医療費の保険料が高いところの保険料へ流れていくわけですから、全然負担と給付が公平ではないわけでしょう。私が指摘した点はどうですか。
○下村政府委員 保険の場合の給付の公平ということは、通常給付率の問題ということで議論しておるわけでございますが、実質的な意味におきまして、医療が必要な者がその必要度に応じて受けられるということが重要なのではないか、こういう御指摘ではないかと思いますが、その点についてはそのとおりであろうと思います。 医療の受け方あるいは医療の使い方と申しますか、そういう点で地域ごとにかなり差があるという点については、私どもも現在の保険制度の上で一つの大きな問題点であるというふうに考えております。その原因につきましてはいろいろな見方があるわけでございますが、供給体制あるいはベッド数というものが大きく関連しているということは事実ではないかと思っております。その点については、私どもとしても、さらに実態の解明に努力いたしまして、今申しましたように、供給体制の問題なども絡むわけですから、保険制度の面だけというよりは総合的な対策が必要であろうというふうに考えておるわけでございます。
○大原(亨)委員 それで、保険制度については、従来の原則というのは被用者保険と組合健康保険だと思うのです。そういう二つの柱でやる。これは労使の負担があるわけですから、職場の健康管理の問題を含めてサラリーマンの医療保険の問題があるわけですからこの二つでやっていく、こういうことだと思うのです。問題は、私が資料をとったら出てこないのですが、一本でやっておる政府管掌の健康保険は、他の保険制度に比べましても一番成績が悪いわけです。これは私がいつも言っているのですが、政府が管掌している健康保険が一番経営が悪い。というのは、地域差についても是正の努力はされていないのじゃないか。どういう医療費についての地域差があるのか。一人当たり入院日数あるいは一日当たりの医療費、いろいろな分析の仕方がありますけれども、そういうことについて分析をしていないのじゃないか。それに対して経営上の努力をなされていないのじゃないか。だから、そのことからいうなれば、保険制度を維持するためには、やはり受益者負担とか相互扶助の原則で、目に見えるところで費用の負担をして給付がなされるということを基礎としてやっていくことが必要ではないか。保険制度は小規模で、組合管理ともいうが自主管理方式で運営をしていって、自分が出した金がどういうふうになっていくのかわかるような形の保険制度によってお互いの健康努力あるいは経営努力をしていくことが保険制度を維持するもとではないか、こういうふうに私は言っているのです。つまり保険制度をやる場合には、小規模自主管理の組合管理方式の形態を基礎として積み上げていくことが必要ではないか。いかがですか。
○下村政府委員 小規模集団による保険運営のメリットということについては私どもも認めているつもりでございます。保険数理上からいうと大きい方がいいのではないかという議論があるわけでございますが、大きければ何でもいいということは私どもとしても考えておりませんで、小さいのがいいと先生がおっしゃるのは、むしろ適正規模というふうな感覚ではないかと思いますが、私どもとしても、それはそのとおりということで、したがって、健康保険組合も可能なところにはできるだけつくっていくということでやっているわけでございます。 それから、政府管掌健康保険につきましては、お話のとおりに、実は政府管掌健康保険の被保険者の受診先というのが地域的に入り乱れておりますので、地域別のデータが出せない。これはそのとおりで、私どもとしても、そういう地域間のやりとりということについて関心がないわけではありませんが、現在のところなかなかそれを分析するための的確なデータがないという状況で、これは今後さらに検討してみたいと思っております。ただ、政府管掌健康保険は、独立のグループとしてなかなか保険として成り立たないような方々が原則としては対象となっているわけでございますので、政府管掌健康保険自体をさらに小規模のグループでやったらどうかというふうな御意見のようにも受け取れたわけでございますが、そこはなかなか実際問題としては難しい面があろうか、こんなふうに思っております。
○大原(亨)委員 私どもはかねてからそういう主張をしておったのですが、最近は学者なんかでも言い出したですね、みんな。政府の機関においても議論が出ているようですね。つまり政府管掌健康保険は、社会保険事務所単位というのは千名とか二千名とかいうところもあるのですが、それは合体してもいいですから、地域単位に地域の保険組合をつくって、県の連合会をつくって、国がつくるというふうな形で一六・四%の国庫補助を調整していけばいいのじゃないか、こういう政府管掌健康保険解体論というのがあるわけですよ。だから、それはやはり思い切ったことを考える必要があるのではないかということを私は指摘をしておきます。 それから、拠出金の問題は昭和六十四年に見直しをするわけでしょう。次官をトップに持っておられますが、昭和六十五年くらいまでを時期的な目安に保険制度や給付面の総合的な改革をやるんですか。いかがですか。
○下村政府委員 私どもとしては、保険制度の問題としては、ただいま国保の問題をいろいろ検討いたしております。これは老人保健法審議の際にもいろいろ国保のあり方について検討してみてはどうかというふうな御意見もございまして、従来国保については、高齢者、高齢退職者のようなものがどんどん国保に流れ込んでくるというところが問題だということが議論いたされておりまして、それに対する対策を退職者医療制度でありますとか老人保健制度でありますとかということでやってきたわけでありますけれども、その実現後の状況を検討いたしますと、なお国保については問題が残る。将来の一元化に向けての基礎をつくっていくという意味で、国保の安定という問題を一度考えてみてはどうかということで、これを第一の課題として考えているわけでございます。 それから、これに引き続きまして、今お話にございましたような、六十五年からの按分率一〇〇、それに移行する前にどういう対策をとればいいかという問題が出てくるのではないかと考えております。それらの状況を見た上で一元化に取り組んでいこうということで、時期は今のところまだはっきり頭に上がっておりませんけれども、六十年代後半の早い時期というふうな方向で私どもとしては努力してまいろう、こう考えております。 〔委員長退席、長野委員長代理着席〕
○大原(亨)委員 参議院の老人保健法の審議の段階で附則を修正しまして、昭和六十四年で拠出金を、加入者按分率が一〇〇になるときに見直しをするという規定が出ておりますね。それで昭和六十五年くらいになりましたら、組合健保の拠出金が自分のところで使っている保険料よりも多くなってくるというふうな、そういう現象が起きてくるわけですね。そうしますと、時間はありませんが、私の従来からの持論で、保険主義、受益者負担とか相互扶助という原則が示しているように、自分たちがお互い出したお金でお互いが助け合っていくという原則をはみ出まして、そして拠出金という性格が明確でない、言うなれば税金的なものに保険料が転嫁する。そしてその拠出金が歯どめなく増大するというふうな仕組みというものは、これは財産権の侵害である。これは秋田地裁の判決の例を引用しまして私は議論を重ねたところです。憲法八十四条、財政法三条違反である。ですから、歯どめなく拠出金が増大する制度というものは、これは保険制度自体の自殺行為である。メリットをなくしてしまう。そういうものは、これはやり直さなければいけない。ということはどういうことかというと、老人保健で稼得能力、収入のない人の制度というものは、全国民が負担をして、というのは税方式で負担をして、そして給付をしていくというふうなことが必要ではないか。そういう税方式で負担をするということになると、老人の医療費の給付というものは、これはやはり公共性を持ってくる。そういうことがないと整合性がない。単なる保険制度の運営というわけにはいかない。ということでやらないと、整合性のある制度にはならぬのではないか。被用者保険で、この中には組合管掌、政府管掌の解体、再改組もあれば、共済もある。こっちは地域保険として国民健康保険がある。稼得能力の低い者、ない者については、これは国民が負担をして医療をやるということで、そしてそのサービス面も、これは公共性を持ってやることは当然である。ということで整合性がとれるのではないか。六十五歳を境にしてはどうだ。こういう議論ですから、これは念頭に置いてもらいたいと思います。 今の問題で指摘がありましたように、国民健康保険をどうするかという問題は、国民年金との関係で、私は国民年金は後で御質問申し上げるのですが、保険料を免除しておる者と滞納しておる者を合わせますと二六か七%に追っておるわけです。これは国民健康保険もそうです。国民年金もそうなんですが、加入者は非常に所得構造の断層ができて、二重構造になっているわけです。この十五年間、二十年間、物すごくなっているわけです。一つの制度で、単一の制度で運営できるかどうかという問題も、追い詰められればあるというふうに思われるわけですね。 ですから、国民健康保険をどうするかという問題のときに、今一部の学者や政府の中でも言われておるように、福祉医療保険という低所得階層の——低所得階層といいましても、自営業者とか農林水産業が五割を割ったわけです。五割を割って、あとは五人未満の個人の事業所とか日雇いとかパートとか、あるいは失業とか自由業とかというもので、零細なものが下におるわけです。それが五割を超えたわけです。ですから、同じような保険料の率と給付においてやることはできないのではないか。そこで、国民健康保険という枠はあるけれども、例えば仮称で第一種の低所得階層の国民健康保険を設け、第二種の国民健康保険を設ける。国庫負担も傾斜配分をして、そしてそれに相応する運営の仕方をするようなことを考えないと、国民健康保険の再建はできないのではないか。退職者医療とか老人保健法とかで、あちらからも拠出金を取りこちらからも取るというふうなことでやりましても、これは経営が不明確になってきて無責任体制が出てきて、市町村長がせっかく総合的にやろうといたしましても、能力の限界を超えるのではないか。制度の改革が必要ではないか。今指摘をされた点について私が申し上げた点、いかがですか、厚生大臣。長い答弁は要りませんから、議論しておることを聞いて、大体正しければ正しいと答えてください。
○斎藤国務大臣 大変御示唆に富む御提案だと受けとめさせていただきます。
○大原(亨)委員 皆保険制度の中で、保険の給付を負担する側、保険者の側と保健医療を担当する保険医療機関というものが日本は断絶しておる。こんなのはおかしいわけですよ。ヨーロッパでは、アメリカでもそうですけれども、これは契約の思想です。資本主義の社会の思想で、契約の思想で、保険契約で運営しておる。費用を出す者がこれだけの給付を求める、給付はこれだけするから費用はこれだけ出しなさいと。政府管掌でたまたま政府が入っておるわけです。公益という立場で学者とかその他が入っておるわけですけれども、いろいろな審議会があるわけですが、それがうまく運営できていない。例えば最近の駆け込み増床、医療法で医療計画ができる前に駆け込みをやる。一つベッドを入れれば何百万円の医療費がふえるというようなことが今白昼公然と行われている。保険契約ですから、あなたのところは、そういうものは保険契約しませんよ、こう言えばいい。これは保険医療指定機関にしなければいいのです。そういうことができないということは、皆保険、保険制度で運営できていないということだ。そういうことを基本的に改めていかなければいけない。いかがですか。
○下村政府委員 駆け込み増床等の問題については、私どもも厳しい姿勢で臨みたいと考えている次第でございます。保険医療機関の指定というのは、基本的には契約であると私ども考えております。
○大原(亨)委員 そこで、約束があるから、あなたは忙しいそうだから十一時までに終えてあげたから、あなた、年金局長にかわってください。 年金局長を中心とした、大臣に対する質問がきょうの中心のテーマであったわけですが、あとちょうど三十分ほどありますから、ひとつ的確にやってくださいよ。 医療保険については、将来、大臣、やはり十分議論をして議論を積み上げなければいかぬです、厚生省だけでもだめだから。厚生省がやることも必要ですよ、非常な決意を持ってやっているようだから。あなたはいつまでも厚生大臣になって頑張ってください。あなたは年金担当大臣。私は、この前の内閣委員会で後藤田官房長官と山下総務長官の二人に対しまして言ったのですが、年金担当大臣は厚生大臣であるが、今七つの法律について、全体の年金を見て、日本の年金はこうするということを厚生大臣はやる権限と能力、まあ能力は別だけれども、やる権限を持っているのかどうかと言うてやったわけです。そしたら、だれもそうだと言う者はいないわけですよ。私が言うのは、結論を急ぐのですが、年金担当大臣を決定したら、あなたは、閣議決定だけではなしに、やはり設置法をつくって、そして年金担当大臣の職務と権限をどうするのだということをきちっとしなければ、あなたが指示しても、大蔵省はきょう来ているのですけれども、大蔵省の国家公務員とか地方共済の地方公務員とか農林共済、私学共済、文部省、そういうものは言うことを聞かないのだ。年金担当大臣は有名無実であって、指名されたけれども、何にも職務を遂行していない、こういうのが実際であると思うが、あなたは振り返ってみてどう思われますか。
○斎藤国務大臣 年金問題担当大臣は、年金制度の改革及び年金行政の一元化を円滑に推進するため、行政各部の所管する事務の調整を行うべく、内閣総理大臣から指名を受けているものでございます。年金問題担当大臣は、初めて設けられました昭和五十七年九月以来、さきの年金改革を初めとして、公的年金制度に関する諸改革に全力を挙げて取り組んできたところでございまして、現在の形で懸案の処理が進められてきたことにかんがみ、特に法律によって権限を付与する必要はないと考えております。
○大原(亨)委員 これはまた改めて質問します。 年金閣僚会議の座長は官房長官です。昭和六十年十一月の共済年金、特に国鉄共済年金の統一見解をめぐりまして、私と田中正巳年金調査会長が両党から出て三、四カ月間にわたってずっと積み上げまして、そして野党の皆さん方にも示しながらやってきて一定の問題点を整理したことがあるのです。そのときに政府を代表して答弁したのが増岡年金担当大臣ではないのです。結局藤波官房長官が答弁しまして、中曽根総理がそれをオーソライズした、こういうことなのですね。だから、年金担当大臣は機能を発揮していないのですよ、従来からずっと。これから言う年金一元化について、大切な問題であなたが答弁できないことがたくさんあると思います。それはまた、時間がたつからそこまでにしておいて、問題の一つは、新税の問題で議論に関係があるわけですけれども、日本の基礎年金は、縦割りの年金を統合して基礎年金制度を入れて一階を一つにするということについて私は賛成、ただし社会保障制度審議会で、労使とか日経連も入り、自民党が入り私どももおってやった国民合意の場所でつくった基本年金とは内容が似ても似つかないものであった。仏つくって魂入れずというものであった。ですから、今の基礎年金は国民年金の特別会計の中に勘定を設けたわけですが、そのことの欠陥は何かというと、国民年金が行き詰まったために設けたものである。国鉄共済年金をどうするかということで統一見解をやりましたことは後で言います。それで基礎年金の構造で、国民年金の中にそういう会計を設けてやっているということは、つぶれかかった国民年金を救済するための、被用者年金から金を持ってくるための一つのてこになった、ルートになったものであるということです。 時間がないので端的に申し上げて私は質問いたしますが、聞いておいてくださいよ、中身がわかればいいのですから、答弁なんか少々悪くてもよろしいから。つまり基礎年金をやってみますと、結局は基礎年金勘定に対しまして、国民年金からも拠出金出すのですが、厚生年金、共済、ずうっと拠出金出すわけですね。被用者のグループから基礎年金勘定へ出す拠出金は、そこからもらう交付金、これはみなし基礎年金の制度もありますから、もらう金。出す金ともらう金を比較してみますと、被用者年金の側が、一年間に、昭和六十二年度で一兆七千億円ほどたくさん拠出している。それは結局は今国民年金がパンク状況なんですから、二兆円しか積立金はないのですから。厚生年金は六十一兆円あるのです。国民年金が支払う年金の給付費は一年間に二兆八千億円ですから、幾ら一年計算の賦課方式といいましても、国民年金の積立金二兆円というのはもう制度ではない、パンクしているのです。結局は被用者年金が国民年金を救済する手段として使われているのではないかということを、私は今までの長い間の議論の中から一定の結論を持っている。それは何かといいますと、あなたの方の答弁は、年金の成熟度が違うのです、こう言うのです。そのとおりです。国民年金の成熟度は二七%ですよ。厚生年金の成熟度は一二%です。国鉄は高いですよ。それ以外のものは大体国民年金よりも成熟度が低いのです。成熟度というのは、その年金に加入した人、被保険者を分母にしまして老齢年金の受給者を分子にして出す。それで二七%。しかしこの二七%はさらにふえるのですよ。国民年金には約六百万の保険料を払っていないのがいるのですよ。いるのですけれども、成熟度が高い。しかし、昭和三十六年に発足した国民年金が二七%の成熟度で昭和十七年、戦争中に発足した厚生年金が一二というのはおかしいではないかということです。 さらに、時間短縮のために申し上げますと、国民年金の被保険者は一千七百六十五万人ですが、老齢年金の受給者は六百九十六万人ですね。二十五年間が国民年金は資格期間ですから、一〇〇%近くが特例年金なんです。ですから、国民年金には特例年金の制度があるから成熟度が高くなった。厚生年金にはほとんどないのです。ないのは昭和三十六年に男子四十歳、女子三十五歳から十五年年金をつくったのです。国民年金には五年年金、十年年金で、それにひっかからぬのは老齢福祉年金で、これは税金でやっておるのですね。ですから、国民年金の受給者というのは一〇〇%と言ってもいいほど、九八%は特例年金なんです。特例年金は保険数理をはみ出ているのですから、これはやはり国がてこ入れをして特例年金をつくらないと整合性が出てこないわけです。厚生年金の方は特例年金をつくらなかったのです。つくらないばかりか、共済の一部にはあるのですけれども、厚生年金では脱退一時金を取って権利を放棄した人が約七百万人近くおって、そしてこれは権利復活、今までもらった金を返して利子を加えて権利を継続するというふうな措置もとらなかったのです。ですから成熟度が一二になっているわけです。成熟度が低い厚生年金から成熟度の高い国民年金に金が流れる仕組みが拠出金と基礎年金勘定なんですね。 だから、これは保険方式で、基礎年金の今の勘定の計算方式では運営できない仕組みになっているのです。だから、基礎年金は税方式でやるというのが社会保障制度審議会が昭和五十二年十二月に建議をした中にあるわけでありまして、その財源の問題が所得型の付加価値税の議論で新税議論とかんでおるのですが、当時売上税でやるかどうかという議論があったのです。所得型の付加価値税をやって直接税でやってきたわけですが、これは支払い賃金総額と利潤利子、これを加えたもの、地代家賃を加えて減価償却を除いたものですが、それの二%ということで、制度審議会は、経営者の方は日経連の代表も入って、自民党も入ってやったのですよ。私も行ったのです。それを一番まじめに取り上げているのは私どもなんです。それをマイナスシーリングの圧力の中で、そういうことはできぬから保険方式にするんだということで基礎年金をやったものですから、成熟度という議論が出てまいりまして、結局は国民年金を救済する法律になっておるということであります。 私が申し上げたことについて誤りがあるならば指摘をしてください。局長がいけなかったら課長でもいいし、だれでもいい。
○水田政府委員 まず、被用者グループから国民年金に一・七兆の持ち出しがある、こういう御指摘でございますが、これは従来サラリーマンの奥さんは国民年金に直接加入し、その保険料を負担していたものを、サラリーマンの奥さんの費用部分というのは、基礎年金が導入されまして被用者グループの中から調達して給付するということになっておりますので、これを持ち出しと見るのは適切ではないと私ども思っております。 このサラリーマンの奥さんの保険料分を差し引きまして所要の調整を加えますと、被用者グループから自営業者グループである国民年金に持ち出しになっておる実質的な金額は六十二年度ベースで約四千億円であると私ども考えております。この四千億円は、御指摘のとおり、成熟度の違いを調整するための効果を持つものと考えております。 もともと公的年金制度は、先生が冒頭に申されましたように、産業構造の変化あるいは就業構造の変化にも耐え得る長期的に安定した制度を確立するということでございまして、そのために基礎年金を導入し、さらに被用者年金についてもかかる意味合いから制度の一本化、一元化を図っていこうと七十年に向かって展望し、政府はその政策を進めようとしているものでございまして、私どもは、成熟度の違いによる負担の不均衡というのは、国民全体で調整し合うのが当然のことではなかろうかと考えておる次第でございます。
○大原(亨)委員 そういうふうに答弁するだろうと思っていたけれども、大臣、こういうことですよ。昭和六十一年四月からやった基礎年金によって第三号被保険者というのがいますよね。第三号被保険者というのはサラリーマンの専業の妻なんです。それは従来は国民年金は任意加入。これは二重加入になるのですけれども、被用者年金に加入して国民年金に加入する、二重加入になるのですが、二重加入しまして、任意の保険料を出しているのですが、その実績を考えて後若干継続したわけです。これは継続する方法は幾らでもある。しかし、現在は、四月一日以降は第三号被保険者という専業の妻は被用者のサラリーの中から月五千五百円ずつ、これは国庫負担三分の一を加えて基礎年金勘定に入れる仕組みになっているのですよね。だから、夫と妻は五千五百円を二つほど入れるのですね。国民年金からは一人一つを入れるわけです。 そこで、問題はさらにたくさんあるわけですが、今のような説明の仕方もあるのですけれども、説明はそれは説明の仕方であって、被用者年金から国民年金の勘定の中へ入っている調整分は、私が問題にしているのは、成熟度の差だ、こういうことを言っているのですね。成熟度の差だということを言うけれども、成熟度の差というのはおかしいではないかと私は思う。厚生年金の方がなぜ成熟しなかったのか。そのために積立金が多いじゃないか。それで計算するときにはいつも厚生年金の積立金と国民年金の積立金を一緒にやって、五十三兆円というようなことを言っている。しかし、国民年金は二兆円しかないのですよ。それに定額保険料という制度の欠陥があって、今は七千四百円。七千百円が七千四百円。毎年毎年上がるものだから、高いところの人は、弁護士とかお医者さんたちは、自由業者、自営業者等は個人年金に入っている方が得だ。老齢年金だけを計算しますと得なんですよ。だから国民年金をはねてしまう。 それから、所得の低い人は、免税の手続をとる行政的なある程度徹底した制度があるけれども、そうでないところは、都会を中心にいたしまして保険料の滞納者がふえて、検認率が物すごく下がっているわけですよ。それを合計いたしまして保険料を払わぬ人は二六%を超えた、二七%になっている。こっちはずっとふえている。そして約六百万人と言われる人が保険料を払っていないのですよ。それで国民年金は単一の保険料で経営ができるのかということになる。それは世界じゅうの制度でこんないびつな制度はないのです。これはマイナスシーリングの最中にできたからこうなったのだけれども、これは全部税方式でフラットで最低保障年金にしているのです。そして二階建てにしたところを所得に比例、三階も所得に比例しているのですよ。だから、基礎年金の財源を税方式でやって、そして一階を固めて、そして二階、三階をつくっていくというふうにしないと年金の安定はできない。そのためには第三号被保険者、サラリーマンの専業の妻の確認事務を市町村の窓口に行ってやらなければならぬ、それをみんな一生懸命今やっておるわけです。これはかなりの成績を上げておる。成績を上げていることはいいけれども、そのために一千億円以上使っている。こんなむだ遣いがあるかというのだ。非常に努力をしている。それで、その確認事務の中には所得の確認は入っていないのです。九十万円が百万円に五月からなりましたね。百万円を超えたものと超えないものと、超えてしまうと扶養控除からも差っ引かれるし、国民健康保険も払わなければいかぬし、国民年金も窓口へ行って七千四百円を払わないと権利はない。それを確認しておかないでさかのぼってやっていくと、いろいろな不公平、混乱が生じて収拾できないのです。 幾つかの点をずっと挙げるけれども、基礎年金は今のような構造ではなしに、我々が議論するときには内履きと言うのですが、国民年金の中に基礎年金勘定を内履きで設けるのではなしに、外に特別会計として基礎年金勘定を設けておいて、そしてこれはフラット年金にして六十五歳以下は一定の額、私どもは六十年の計算で単身者六万円で夫婦が十万円ということになっている。外国でも皆どこでも単身者と夫婦は違っているのだ。日本は五万円、五万円になっているのだ。これはおかしいから一万円を単身者にプラスしようじゃないかという議論が今ずっと出ておる。学者が言っているのだ。いずれにしても、今の基礎年金は、形はよろしいけれども、その構造は自滅するような構造になっているのです。そうしたらこれから二十一世紀へかけて安定した年金ができるかというのです。基礎年金については根本的に改めて、財源を含めて、本当に衆知を集めて年金改革を考えないといけない。そういう年金をどう改革するかということで財源として税源は何が必要かという議論をするのならば我々はする。しかし初めに売上税ありき、直間比率の是正ありきということでの議論では困る。大蔵省、そんなのはいかぬ、こう言っているのです。 中曽根さんはそういう演説をしているのです。そうすると、やはり要るのかということで間接税が入ってくるのだけれども、これがあいまいなんだ。あの人の政治は、口先がうまくて、全体を見たら全然よくないのです。全体を見たら何をやっているのかわからないのだ。年金と医療を改革しました、行政改革でやりましたということを演説するでしょう、医療保険について何をやったのだ、年金について何をやったのだというと、山口局長一生懸命やって基礎年金の形をつくった、それは私は認めよう。年金統合はよろしいと言っているのです。しかしながら、基礎年金の名前に値しない基礎年金をつくっているのじゃないか、無年金や低年金が続出するじゃないか、そういうものはいけない。そんなものは世界にも例はない。そういう角度で、では国民がその基礎年金の財源を公平に負担する税金は何かという議論をすれば意味があるのではないかという議論ですね。これはもう皆さんが出席しておられるから重要な発言である面もあるのだけれども、その問題を検討することにおいては、私どもはいささかもちゅうちょするものではないということを言っておるのです。時間がないから次のことにいくのですが、私が国民年金と基礎年金の欠陥について指摘をした点については、政治家として、年金担当大臣として斎藤さんは大体わかりましたか。
○斎藤国務大臣 ただいまのお話は大変よくわかりました。 さきの年金の大改正におきまして、基礎年金という制度を導入していただきまして、国民が共通の年金として全被保険者がこれを支えていくという形ができたわけでありまして、今後とも安定的な運営がなされていけると考えておりまするけれども、今の先生の御提言も一つの有力な御提言であると私は受けとめさせていただいております。 ただ、これを実現いたしてまいります場合に、またいろいろそれなりの問題が生じてくるのではないか。まず、税方式にいたしました場合に、今後高齢化が進行してまいり年金の費用が増大いたしてまいります。これに伴って、その税の税率を改定していくということが国民的なコンセンサスが得られてスムーズにいけるかどうかという問題が一つあろうかと思います。またその税目について、直接税でやっていくのか間接税でやっていくのか、またどういう種類の税でやっていくのかというような問題もあろうかと思います。もう一つは、税方式にいたしました場合に、これまで保険方式でまじめに拠出しておられた方々とそうでない方々との公平論というものも解決していかなければならない問題であろう。 こういうような問題を十分検討してまいる必要があるのではないかと思います。
○大原(亨)委員 昭和六十年四月に新国民年金法、厚生年金との統合、基礎年金、それを議論をしましたときに、参議院の段階で附則を改正しました。そして基礎年金については給付の水準、費用の負担のあり方等について再検討するという条項が法律に入ったのです。これは気がついていない人もあったのですけれども、私も参議院に出向きまして議論をしまして、参議院の方でやったものが衆議院に回ってきたのです。費用の負担のあり方と給付水準について附則にあるのです。無年金が物すごくできるのです。高額所得者は国民年金に入らないのですから、こんな制度はないのですよ。 あなたは、こんな制度を、そのとおりだと言うと、今の制度が崩壊するから、そんなことは言えないと思うけれども、趣旨はわかったという話であるから、わかったらひとついつまでも責任を持ってやってもらいたい、厚生大臣を続けてもらいたい。もうすぐやめるにしても、後をちゃんとしてもらいたい。 それからもう一つ。昭和七十年に公的年金一元化をするというけれども、公的年金一元化とは何かというビジョンとプロセスはありますか。年金担当大臣、いかがです。
○斎藤国務大臣 基礎年金の導入をしていただきまして、それ以上の部分につきまして、特に被用者年金の負担の公平というようなことを中心といたしまして、これからの年金の一元化へ向けての検討をいたしてまいりたいと考えておりますが、できるだけ早い時期に公的年金に関する関係閣僚懇談会を開催いたしまして、それぞれの置かれている制度の諸問題につき協議をいたし、六十四年には年金の財政再計算期になるわけでございますので、この時点におきまして、将来、七十年の一元化へ向けての一つの地ならしということで必要な事項について取り組んでいくという方向で進めてまいりたいと考えております。
○大原(亨)委員 公的年金一元化については、大臣は一年以上の長い間大臣をしておられたのですからよく知っておられるのですよ。あなたの答弁に中身がないように、政府は閣議決定しても、公的年金一元化とは何かということが全然ないのですよ。ビジョンがないのですよ。プロセスもないのですよ。昭和六十五年に四つの共済を統合するという案が自民党の方にあったのですが、しかしこれはもう消えたのです。この間の統一見解や党の議論を通じて消えたのです。どういう過程を通じて公的年金一元化をやって、どういう形になるのかということがないのです。 私は、公的年金一元化をやるためには三つのことが必要であると思う。 一つは、基礎年金を改造する。これは今まで十分議論は尽くしていないけれども議論はした。 第二は何かというと、国鉄共済年金をどうするかということ。昭和六十五年から国鉄共済年金はどうなるのですか。統一見解では、政府は支払いを保障すると言っているけれども、何で保障するのですか。昭和六十年から六十四年まで国家公務員グループ、NTT、日本たばこを含めて一人千二百円ずつ負担をして二千二百五十億円、その他の財政調整を続けてきて、途中足らぬということで問題になって統一見解が出た。六十五年からもやりますということでやっているんだけれども、六十五年から国鉄共済年金はどうするのですか。最も古い、そして一番基幹になったのが国鉄共済年金です。これを放置しておいて日本の年金制度はないのですよ。共済年金以上の問題です。国鉄共済年金は六十五年以降どうするのですか。大蔵省の国家公務員共済年金担当が見えておりますが、どうするということについて答弁できますか。できなかったら、どういうケースがあると、そういうケースを挙げることができますか。時間がないから早く答弁してください。
○山口説明員 お答えいたします。 鉄道共済年金の六十五年度以降の対策につきましては、いわゆる閣僚懇談会におきまして、引き続いてまた鋭意検討を行いたいということでやってまいっておるわけでございますが、当面、今後の収支がどういうふうになるのだろうかとか給付の水準が現実に一体どういうふうになっているのかという細かい分析もやらなければいけませんし、そういった検討を鋭意今進めておるところでございまして、今後いろいろ関係省庁とも御相談しながら、いろいろなことを考えていかなければいかぬというふうに考えております。
○大原(亨)委員 これは全然具体案はないのです。ないということだけはあの答弁ではっきりしているのですね。あの答弁は何もないのです。それでは公的年金一元化は宙に浮いているのですよ。 もう一つ重要な点は、六十歳から六十五歳の間の雇用と年金をどうするかということです。今の在職老齢年金というのは老齢年金ということを対象にしているのです。共済の退職年金を対象にしているのじゃないのですよ。六十歳から六十五歳の雇用をどうするかということで、きょうは労働省も出ているので、労働時間短縮と定年延長についての具体策と年金改革とをかみ合わせて議論しようと思ったのだが、できない。今の在職老齢年金というのは九万円、十五万円、二十万円というふうに切っているのですけれども、それに八割、五割、二割というふうになっているのですが、これは物すごく非現実的であるために、そこの雇用というものが非常にいびつになっている。重役なんかは別ですよ。 ですから、私どもは、六十歳から年金を開始をして、ところが定年は六十五歳まで延長しながら、そこが選択できるようにする。選択できるようにするためには、労働基準法を改正して、週四十時間というものを名実ともに現実にしておいて、そして年をとって、週四十時間じゃなくて三十時間の人については、十時間分については五割を年金で出すというふうなスウェーデン方式の縦割りの年金にして、高齢者の人権と労働経験や技術というものは世の中に生かす、そういう制度にしなければならない。六十歳から六十五歳までの雇用と年金について、労働省、厚生省と言わないで、一体的な改革をしてつないでいかないと、厚生省が考えている、本法で決めておる六十五歳年金開始の法律は実現できない。絶対できない。やろうと思ったら、売上税と同じような人ごとになる。そういう三つの点を指摘しておく。この三つの点をやらないと、公的年金一元化の構想は出てこない。 きょうは総括的な議論になりましたが、時間が来ましたから、これを忠実に守りますが、日本の公的年金一元化という非常に大切な仕事をやるためにはこの三つを解決しなければいけない。最後に厚生大臣、私が言ったことはわかりましたか、年金担当大臣、簡単に答弁してください。
○斎藤国務大臣 年金につきまして、いろいろと有意義な御意見やら御提言を賜りましてありがとうございました。十分参考にさせていただきまして、進めさせていただきたいと思います。
○大原(亨)委員 以上で終わりです。
○長野委員長代理 田中慶秋君。
○田中(慶)委員 厚生全般にわたる基本的な考え方を最初に伺っておきたいと思います。 現在、厚生行政は、少なくとも民生、衛生、年金、医療、保健等を含めて国民の日常生活に大変密着されているわけであります。特に揺りかごから墓場まで、こんなことが言われるくらい大変幅広いわけでありますけれども、反面、私たちを取り巻く社会情勢は、経済、政治、あらゆる環境を含めて大きな変革を遂げているというのが実態だろうと思います。 日本は最近、特に国際化の時代とか国際国家日本とかという言葉がよく聞かれてまいります。しかし、その中における政策や制度の問題を考えてまいりますと、特に年金、福祉、社会資本の充実等の問題については大変おくれが目立っているのではないか、こんなふうに言われているわけであります。今回のサミットにおいても、少なくとも日本における、今臨時国会で議論をされております公共事業や補正予算等については、貿易摩擦や内需拡大という問題において一定の評価をちょうだいしておりますけれども、しかし、年金、福祉、社会資本の充実、すなわち労働時間の短縮を含めてすべて一連の政策提言がなされてなかったというところに、日本に対する大きな非難といいますか、こういうことを浴びているということを最近の週刊誌や、あるいはまたサミットを細かく分析された中での評価をされているわけであります。特に年金、福祉担当の大臣として所信を伺っておきたいと思います。
○斎藤国務大臣 おっしゃいますように、社会経済情勢の著しい変化に伴いまして、施策の見直しを常に怠らずやってまいらなければならないと考えております。特に社会保障関係におきましては、これから本格化する長寿社会を迎えてまいるわけでございまするので、その長寿社会に対応できる年金とか医療とかいう社会保障の中心柱が、今後とも国民の皆様方に安心していただき、信頼していただく、そして安定的に運用されていくような、そういう制度に今こそその基礎固めをいたしてまいらなければならないと考えております。 これまでにも、皆様方の御協力をいただきまして、老人保健制度の創設また改正、そして医療保険制度の改革、年金の改革等を進めてまいったところでございますし、また昨年の六月には、政府全体といたしまして、長寿社会へ向かっての「長寿社会対策大綱」という大きな指針を決めまして、この方向へ向かって今後とも長寿社会にふさわしい社会保障政策を確立していくために努力をいたしてまいりたいと思う次第でございます。 〔長野委員長代理退席、浜田(卓)委員長代理着席〕
○田中(慶)委員 大原先生からも先ほど年金の問題で大いに議論されました。時がどう変わろうとも、私たちを取り巻く大きな変革、すなわち高齢化社会というものが現実にあるわけですね、はっきり申し上げて。現実に世界一の長寿国と言われるように日本はなってきたわけであります。そういう中で年金、社会保障等々を含めて考えてみますと、老後の不安というのがこういうところに大きな問題があるのではないかと私たちは思います。 先般、私ども社労の中では、戸井田先生を団長としてヨーロッパを視察させていただいたわけであります。さきの労働の一般質問でも申し上げておきましたけれども、社会が日本と同じように、雇用やあるいはまた全体的な産業の仕組み等々を含めて、決して安心している状態ではなかったわけであります。失業率も高くなりました。そういう中でお年寄りが、生きがいといいますか、のんびりとして大変豊かな老後を送っているという実態をこの目で見たときに、私たちは少なくとも社会保障や福祉や年金というものが日本の今日までの歴史と違って、それぞれ文化やいろいろな歴史の違いはあっても、現実に日本が高齢化、長寿社会世界一という形になっているのでありますから、こういう問題を含めてあらゆる面で少なくとも厚生省は気配りやいろいろなことをしていかなければいけないであろう、こんなふうに思うのです。ところが現実に一つ一つ見てまいりますと、厚生行政としてのいろいろな形での大変なおくれというものがあるのではないか、こんなふうに思います。年金の問題も医療の問題も、それぞれ制度としては確立をされております。しかし、これからそれぞれ充実させるために、先ほどもお話が出ているように、具体的に将来どのように充実をさせるかという指針がないような気がいたします。これらについて大臣の考え方をお聞かせいただきたい。
○斎藤国務大臣 先ほども申し上げましたように、これからの本格化する長寿社会に向かって対応をいたしてまいりますために、政府全体としてそれぞれの施策をそういった長寿社会における対応ということを頭に置いて推進をしていかなければならない、こういうことで昨年の六月に「長寿社会対策大綱」というものを基本指針として決めて、この方向へ向かって各政策を推進してまいろう、こういうことで進めておるわけでございますが、特にその中心的役割を果たしていかなければならないのは我が厚生省であるというふうにも認識をいたしております。 医療の面にっきましても、先ほど申し上げましたようないろいろな改革をさせていただいてまいりましたけれども、なお引き続き医療保険制度の一元化へ向けての取り組みを今始めておるところでございまするし、また年金にっきましても、先ほどいろいろ有意義な御提言をいただきましたけれども、昭和七十年を目指して年金の一元化へ向けての取り組みをいたしてまいりたい、こう考えております。 また、いわゆる社会福祉の面につきましても、長寿社会にあって本当にお年寄りの皆様方が健康で明るく生きがいを持って生活をしていただけるような、そういう環境づくりをきめ細かくいたしてまいるということで、社会福祉政策なり社会福祉サービスなりというものの拡充を図ってまいるということで努力をいたしてまいりたいと思います。
○田中(慶)委員 この問題はさらに次の機会に送りながら、個々の例を含めて見解をお伺いしたいと思います。 例えば、よく最近では制度、政策の見直し、スクラップ・アンド・ビルド、こんな形の中でそれぞれ発想の転換を求められております。そこで、例えば保育所関係に対する施策、こういう問題も含めて幼保一元化というものがよく言われてきたわけであります。この幼保一元化の問題も現在実態を考えてみますと、この幼保という問題が片方は文部省、片方は厚生省という形で現在この制度が運用されておりますけれども、しかし現場はどうでしょう。どんな認識をされておりますか。そばに保育所があるからその保育所に行く、幼稚園があるから幼稚園に行く、端的に申し上げて、これが実態のような気がいたします。生い立ちは違いますよ。そしてまた厚生省がおっしゃられる、これもまた今までの筋論として言われるかもわかりません。しかし、現実には幼保一元化というものは、行政サービスの問題やらあらゆる問題を含めてぼつぼつこの問題に——真剣に取り組んでいらっしゃると思いますけれども、それらに対しての考え方をお聞かせをいただきたい。
○斎藤国務大臣 先生も十分御承知のとおり、幼稚園は就学前の教育を施すところであり、また保育所は児童福祉法に基づく要措置児を措置、保育するところでございまして、それぞれのそのよって立つところが違うわけでございまするし、また今先生がおっしゃられましたように、女性の職場進出とか就労構造の変化、また家族のあり方の変化というようなものによりまして、保育の需要というものも非常に大きなものがあるわけでございます。 幼保一元化という言葉は、もう非常に古い言葉であり、そして新しい問題であるわけでございまするけれども、その一元化という言葉だけが何かひとり歩きをしておるような、私は率直にそういう感じがいたします。一元化とは何ぞや、どういうことを目指すのかということにおいてはさまざまな御意見があって、一元化という言葉をもってどういうイメージをつくり上げていくとかということにはまだ不十分な点があろうかと思うわけでございます。先般来から続けられております臨教審の審議の中でも、幼保一元化という問題が真剣に、また幅広く御議論があったわけでございますが、その結果としては、おおむね幼稚園は幼稚園としての特性を、また保育所は保育所としての特性の上に立った整備充実を図っていくということが当面必要であろう、そういう結論にも達しられたようにお聞きをいたしておるわけでございまして、私どもはそういうそれぞれの制度の特徴を伸ばしていくという形の中で充実をさしていくということが必要であろうというふうに思っております。
○田中(慶)委員 大臣の言われることも理解できないわけではありません。しかし、先ほどから申し上げているように、例えば子供たちの出生率を見ても、昔と全然変わっております。環境は変わってまいりました。あるいはまた確かに婦人の職場といいますか働く環境も変わってきたと思います。こういう中でそれぞれの目的なり生い立ちも違っていることもよくわかりますけれども、しかしそれが一元化をされて、メリット、デメリットを含めながら具体的にこれはもうやっていく必要があるんじゃないか、より充実を目指しながらドッキングさせてできないものではないと私は思います。 今言うように、文部省、厚生省、そんな形で完全に理解をされている。例えば子供を持つ父母というか、こういう人たちはそう多くないと思います。ですから、そういう点では、こういう一連の問題を含めて少なくとも一元化というものが、先ほど大臣が言われたように、古くて新しいものであると同時に、今までこういう論議をされて、例えば幼稚園をぼんぼんつくりなさい、保育所をつくりなさい、こういう時期もありましたけれども、しかし、もう中身の充実であり、片方においては、子供さんが少なくて現実問題として幼稚園を閉園されているところとか、あるいは園児獲得のために多くの車を回しながら、エリアを認可の時点のエリアとは全然違ってお互いにそういうこともやられている、こういう実態もあるわけであります。また保育所は、保育所のそれぞれの現時点における制度の中で大変多くの矛盾している問題もあります。 〔浜田(卓)委員長代理退席、委員長着席〕 ゼロ歳児からそれぞれのがありますけれども、しかし保育所の経営に当たっても大変厳しいわけであります、全体の総枠の規制もありますし、いろいろな形の中でのですからこそ現実に合った形の中で、単なるスタートの精神だけを考えるのではなくして、今行政もすべてが発想の転換を求められているのだから、そういうことも含めてやったらいかがでしょうということを私は申し上げているわけでありまして、何も過去のこと、そしてこの二つがそれぞれ制度なり生い立ちが大変違っておりますし、性格の全然違うのもわかっております。しかし、それをもうドッキングをさせてもいい時期じゃないか、私はそんなふうに思うのです。ですから、そういうことを含めて、文部省もあることですけれども、厚生省としての態度を、ちゃんとその辺を含めてやっていかなければ、これははっきり申し上げていつまでたったって並行していきます。今みたいに縄張り争い的な行政をやられていたのでは、いつまでたったってこれは並行していきますから、その辺を、どちらとはなくして、もう本当に真剣に論議をする時期に来ているのじゃないか、こんなふうに思います。いかがですか。
○斎藤国務大臣 基本的には先ほど私が申し上げさせていただいたような考え方に立たせていただいておりますが、今おっしゃいますように、どうしても一元化をしていく、こういうことになりますれば、やはり保育時間の長い保育所に一元化をするという方向に進まざるを得ないだろう。同時にまた措置児という考え方についての見直しということも行っていかなければならないのではないかなと私は今思わしていただいております。 ただ、先生が御指摘になられますように、確かに幼稚園や保育所に通う子供たち自身は、幼稚園であるのか保育所であるのか余り認識せずに通っておるという面はあろうかと思うわけでございます。これは前からも指摘されておりまするけれども、保育所なり幼稚園の適正配置というようなことにも問題があるわけでございますので、それぞれの適正な配置というようなことを十分念頭に置いてやっていかなければならない問題だろうと思っております。
○田中(慶)委員 いずれにしても、この問題というのは大臣みずから言われているように、古くて新しいものである。しかし、もうはっきりと園児が少なくなり、あるいは子供たちが少なくなってきていることも事実であるし、いろいろなことを含めて、私たちは、政治は何も後追いが政治じゃないわけですから、縄張りを争うのが役所の仕事じゃないのですから、そういう点ではそれぞれ先取り政策を含めて将来どうあるべきかというものをもっと真剣にやる必要があるであろう。それぞれそこに通わせているお母さんあるいは父母の人たちは、幼稚園だから、あるいは保育所だからと余り区別をされておりません、はっきり申し上げて。ですから、いろいろなことを含めて、中身をどうあるべきか、そしてまた幼児教育をどうあるべきか並列してもいいわけでありますから、そんなことを含めてぜひ検討していただきたいと思います。 もう一つは、公立幼稚園なりあるいは私立の幼稚園、公立の保育所なりあるいはまた法人を受けた保育所等々を含めて、そこに勤めていらっしゃる職員の待遇とかいろいろなものがまちまちでありますね。やはり今の状態を見ますと、そうならざるを得なくなってくるわけです。私も幾つか関係しておりますからよくわかるし、苦労しております。しかし、そういう点では、ただ一方的にいろいろなことを含めて余り制度の中に全部枠組みをされてまいりますと、そこにある一定の限界を生じる。ですから、もっともっとそういうことを含めて全体の体質改善をしなければいけない。これは要望しておきますから、ぜひそんなことを含めて取り組んでいただきたい、こんなふうに思っております。 そこで、次はもう一つ、同じような形で例えば発想の転換を求めていきたいと思います。 私どもさきの国会で士法案を幾つか審議をさせていただいて成立をさせていただきました。そしてまたこの士法案というのは、それぞれの業種によって大変大きなウエートを占めております。例えば建設業界にしても、今までそれぞれ何でもなかったものが、ブロックを積むから——全部それぞれの資格を持って士法案が通っているわけであります。そしてその資格がなければ現実に仕事ができません。先般の国会においても三つの士法案が通って、それぞれの人格ができていったわけであります。 ところが私たち日常生活の中で毎日食事をし、そしてまたそういう中で外食産業も大変多くはやっているわけでありますが、この夏いつも新聞紙上をにぎわわせるような食中毒等々を含めながら、こういう問題について、例えば調理師の例一つ挙げても、調理師は昭和三十三年来の約三十年間に対する経過措置を持っております。同じ士であります、調理師という。ところが、これも皆さんのところでそれぞれ試験問題をつくりながら、あるいはそれぞれの各地方自治体でいろいろなことをやりながら、講習会など全部やって試験まで通っている。しかし、この調理師については努力義務だけで、調理師という資格を持っていても何の役にも立たない。そしてまた法的にも何の制度も位置づけられていない。これが実態ですね。そば屋さんにしてもすし屋さんにしても何屋さんにしても、開業する時点で調理師さんという資格を持っているからその営業ができるのじゃないのです、はっきり申し上げて。届け出だけをして、後は講習すればいいわけです。しかし、本当に私たちが安心して食事をする、こういうことになってまいりますと、それでいいんでしょうか。こんな形で放置されていると、大変いろいろな問題が出てくる。厚生行政に対してもいろいろな形でやがてそういうものがもっと出てくるような心配があるわけでありまして、こういう問題についてどのようにお考えになっているのか、お聞かせをいただきたい。
○仲村政府委員 御指摘のように、私どもの生活のうちで食事の占める割合は非常に重要でございますし、特にこういう時代になりますと、外食する機会もふえてまいりまして、外食産業が非常に巨大化もしてまいりましたし、そういう中で調理師さんの占める割合といいますか機能と申しますか職責というのは非常に重要になってきたことは御指摘のとおりだと考えております。もちろん食品衛生の立場からの管理も重要でございますけれども、利用される皆様方に調理技術を駆使して安全でなおかつおいしいものを提供するということでの調理師の職責は非常に重要なわけでございますが、義務的に設置をするというふうなことを決めますことは、実際問題としてはなかなかまだ難しい問題もあろうかと基本的に考えております。一般的に国民が経済活動を行う場合の特定の制限をするということについては、なおこれは最小限にとどめる方がいいと思いますし、飲食店は巨大産業と同時に非常に零細な方々もおられるわけでございまして、そういう人たちが調理師を雇わなければならないということは、また大変ではないかと考えておるわけでございます。 しかし、冒頭にも申し上げましたように、外食に占める調理師の技能、職責は非常に重要でございますので、それから五十六年にも調理師法を改正していただきましてかなり前進したと考えておりますけれども、今後も引き続きこの調理師法が設けられた趣旨に戻りまして、さらに本来の機能が発揮できるような方向で私ども行政的にも努力してまいりたいと考えております。
○田中(慶)委員 全然納得いきません。例えば、外食産業を含めて、こういうところに働いている人たちは、大体三分の二くらいはパートとか学生とかいろいろな人なんですね、はっきり申し上げて。そういう中で、調理師という資格を持っていらっしゃるし、まじめに勉強して取っている人がいるのですよ。中小零細だから取れないのじゃないのですよ。今までそうでしょう。何年かの経験を持ってやられて、そしてあのスタートの時点を初め今から約十年くらい前ですか、もう一回経験を持って届け出を出せば、講習会だけで免許もそれぞれ調理師の資格もちょうだいされたわけですから、大変多いわけです。そして一定の認識を持っておるわけですからね。ところが現実にははっきり申し上げて簡単に食堂でもおにぎり屋さんでも何でもできるわけです。その人たちは資格を持たなくてもできるわけです。保健所の衛生管理の資格だけを届ければ、こういう形でできるわけですから、私たちが安心して食事ができるという——これだけ日常生活毎日やっているわけですけれども、こういう中においては大変危険があるのじゃないかな、こんなふうに思っておる。そしてあらゆるところにおいて士と言われるものはすべてその資格を持っていなければできないわけです。ですから、そういうことを含めていま少し、営業するあるいはまたそれぞれのお店を出すという場合においては、そういう人たちがちゃんといればできるということに位置づけをし、あるいはまた人格をちゃんとつくっておく必要があるのじゃないか。今みたいにお金も講習会の費用も出し、試験もし、現実にその資格を持ったって何にもできないのです、何にもないのです。それであってはただ努力義務だけですから、おかしいのじゃないかな、こんなふうに思うのです。再度その辺に対する見解を述べてください。
○斎藤国務大臣 先生から先ほど御指摘をいただきましたように、現在必要な、そして将来を考え必要な資格制度というものをぜひともつくってまいらなければならない、こういうことで、私はこの任期中にどうしても四つの資格制度をつくらせていただきたい、こう考えたわけでございますが、社労委員会の先生方の深い御理解をいただきまして、三本の法律、四資格を法律成立をさしていただきましたことを心から御礼を申し上げたいと思います。 今お取り上げの調理師の問題につきましては、資格制度ができており、その必置義務のことについての問題だと思います。御承知のように、昭和五十六年議員立法におきまして、一定以上の施設についての必置の努力規定というものが入ったわけでございますが、今後も保健衛生上の社会的要請、また関係者のコンセンサス、また需給状況というようなものをにらみながらひとつ検討を続けてまいりたいと思います。
○田中(慶)委員 時間がないものですから、この辺については今の大臣の答弁に期待を申し上げたいと思います。 先ほど来、長寿国とか高齢化社会とがよく言われてまいりました。そういう中で、先般も例の老人病院、中間施設等の問題が検討されて、現在パイロット計画で進められていると思います。それについて現状どうなっているのか。あるいは具体的に六十二年度等々含めて、やはりつくった以上はちゃんと中間施設としての役割、パイロットとしてのデータ、そして今後の取り組みというものは必要でありますから、その辺を明確にしていただきたいということが一つ。 もう一つ、特別養護老人ホーム、大臣は何かのレポートあるいはまたコメントの中で、特養は何か十分みたいな発想といいますか、そんな感じで述べられておりましたけれども、とんでもないことで、東京も横浜も首都圏と言われているところの特養は、今一年あるいは一年半待ちというのが現実なのです。ですから、それは地方の過疎のことを、あるいは大臣が今自分の選挙区のことでそんなことを言われたのでは大変迷惑なのです、はっきり申し上げて。ですから、もっともっと特養というのはそういう点でつくって、半年待ちなんてざらですからね。一年以上待っているんです。ですから、そんなことを含めて、中間施設をつくった意義と中間施設の役割というものを明確にして、それをどうするか。もう少しその辺も整備をしながら特養をちゃんとしていかなければいけないだろう、こんなふうに思います。もう時間がありませんから、私の質問はこれで終わりますけれども、その辺について大臣から明確にしていただきたいと思うし、特養は間に合っているなんというような考え方を述べられたのでは大変困るわけでございますので、その辺はちゃんとしていただきたいと思います。
○斎藤国務大臣 老人保健施設につきましては、さきの老人保健法の改正で、この制度をお認めいただきまして、早速七カ所のモデルを指定いたしまして、老人保健施設としてのモデル事業を今始めていただいておるところでございます。具体的には五カ所が今開設をして進んでおるわけでございますが、おっつけあと二カ所もオープンをいたしてまいると思います。このモデル事業のあり方等について、老人保健審議会の中で、これらのモデル施設からいろいろヒアリングをしていただいて、またいろいろ御検討をいただきまして、老人保健施設の設置基準等について、この秋にはおまとめをいただきたいと考えておるところでございます。それを踏まえて、本年度以降の本格的な整備にかかってまいりたいと考えております。 特養の問題につきましては、確かに全体としては、その需給関係が円滑にいっておるという認識を私も申し上げたことはたびたびございます。確かに御指摘のように、大都市部等につきましてはまだまだ必要なところがございます。しかし、全体として見ますると、その需給関係は円滑にいっておるのではないかと認識をいたしております。今おっしゃられました大都市部における問題や、また要介護老人がどんどんふえていく状況でございますので、今後とも年間大体八千人ぐらいずつ収容が増加できるように、そして二十一世紀、昭和七十五年を目指して、現在全体で十二万七千人ぐらいを収容いたしておりまするけれども、これを二十四万人ぐらいの収容規模が持てるような整備を重点的に計画的に図ってまいりたい、このように考えております。
○田中(慶)委員 時間が参りましたので、これで終わりますけれども、いずれにしても、先ほども医療の地域アンバランスが指摘をされました。老人施設についてもそういう問題があるわけでありますから、全体的な、トータルとして表現をされるのも大臣としては結構かもわかりませんけれども、その中で大都市とかそういうことを明確にちゃんとしておかないと誤解を生むわけであります。まして大蔵省なんというのは、予算の問題になりますと、それなら老人ホーム、特養はいいのかなということになって、これでは迷惑でありますから、そういう点ではちゃんと主張するところを論旨を明確にしておいていただきたいということを要望して、私の質問を終わらしていただきます。ありがとうございました。
○堀内委員長 午後三時四十分から再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時八分休憩 ————◇————— 午後三時四十分開議
○堀内委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。沼川洋一君。
○沼川委員 お疲れのところ大変恐縮ですが、しばらくおつき合いを願いたいと思います。 薬事法とか食品衛生法、それから栄養改善法、また不当景品類及び不当表示防止法、こういう法律と常にかかわっていつも問題になっておりますいわゆる健康食品についていろいろとお尋ねをしたいと思います。 大臣も御案内のとおり、健康食品のブームが言われてから久しいわけでございますけれども、聞くところによりますと、現在約二千種類が出回っている。それから年間市場が大体四千億から五千億、横ばいだと言われますけれども、依然としてやはり人気は高いわけでございます。 そういう中で、これから人生八十年代と言われる中で、高齢化の進行とともに、国民の間には、健康でありたい、長生きをしたいという願望がこれからますます強くなっていくという背景もあるでしょうし、もっと具体的にこの背景を考えてみますと、やはり一つには、今申し上げた健康で長生きしたい、こういう願望が消費者の中にある。それからまたスモンとかサリドマイド、こういった薬品公害、そういったことを通して、現在の医薬品というものに対する不信感というものもあるでしょうし、また常に添加物なんかが問題になります食品等に対する不信感もあるでしょうし、ずっと考えるといろいろと原因が考えられるわけですが、ある人に言わせると、大体日本人はちょっと働き過ぎだ、これは時短と関係があるんだという人もおります。ですから、十分栄養のバランスというものを考える暇がないくらい日本人は忙しい。時間があれば体系づけて栄養というものを考えられるのですけれども、忙しく飛び回っておるものですから、恐らく大臣もそうじゃないかと思いますが、おれはビタミンのB1が足りないんじゃないかとか、あるいはEが足りないんじゃないかとか、何か栄養が不足しているんじゃないかと、日本人はもともと薬好きですから、恐らく常にそういう意識があるんじゃないかと思います。そういう中に、町に出ると、これを飲めば絶対だといういわば薬品まがいの健康食品がどんどん出回っているとなりますと、科学的根拠とかそういうのは全然関係ないわけであります。これを飲めばいいのじゃないかということでどんどん飛びついていく。こういう傾向はこれから先ますます続いていくんじゃないかと思います。 ただ、逆に、今度は販売をする、こういった健康食品を製造する業者に言わせれば、こんなありがたい市場はないわけです。別に科学的根拠も何も要らないわけです。薬効さえうたえばみんな飛びついてくれる。しかもその人たちが、食品だから安全だと信じ込んでいる。そして何か日本人には、東洋的な神秘的な説明を聞くところっと参る、そういうところがあるのですね。大抵そういう業者がうたうのは、何か非常に神秘的な文句を並べて、これはいまだ未開発のいわば薬みたいに言われると、大抵の日本人がそういうものを購入しているのが現状じゃないかと思います。しかも業者にとって最もメリットがあるのは、つくるときは食品ですから許可も何にも要らない、これは最大のメリットです。それで売るときは薬品まがいの売り方をする。これが医薬品であったらとてもじゃない、大変なことです。そういうことから、最近ここに目をつけて大企業が相当参画する動きもございますし、今のままこれをほっていたのでは、これは薬務行政あるいは食品行政、そういう面でやはり大変なことになるのじゃないか。率直に言って心配をするわけですけれども、大臣はこの健康食品についてどのようにお考えになっていらっしゃるか。また今後の対策といいますか対応といいますかそういうのがございましたらお聞かせをいただきたいと思います。
○斎藤国務大臣 近年、国民の健康へ向けての意識が非常に高まってまいりまして、多種多様な健康食品が製造、販売されておるわけでございます。それぞれの方々の好み、選択によってこれが使用されておるわけでございますが、しかし健康食品につきましては、その含有成分について科学的な解明がなされていないものとか、また安全、衛生、表示、広告といったような面で問題のある点も多々ございますので、これらについて適正な指導なり取り締まりを行っておるところでございます。 厚生省といたしましては、健康食品のガイドラインを作成するための検討を進めております。同時に、財団法人日本健康食品協会におきましては、自主的な規格基準の作成をいたしておるわけでございますが、これについても厚生省が指導をいたしまして、安全性の確保を中心といたしまして、健康食品の規格の基準を決めるなどいたしておるわけでございます。 また、医薬品まがいの効能、効果を表示したものなどにっきましては、無承認、無許可医薬品に該当するものにつきましては、薬事法に基づきまして厳正な取り締まりを行ってまいっております。
○沼川委員 大臣、大臣をテストするようで大変恐縮でございますが、ここにいろいろ薬を持ってきております。遠くで大変恐縮ですけれども、こうしてごらんになると大体わかりますように、最近はほとんどが新薬あたりに使われるこういう形の包装になっています。大臣ごらんになって、この中でどれが健康食品で、どれが薬品か、おわかりになりますか。
○斎藤国務大臣 こちらから拝見いたしますと、いずれも医薬品のように見えます。
○沼川委員 正直申し上げて、私も時々間違ったりわからぬことが多いのです。医薬品に詳しい方だって、最近は案外健康食品と医薬品の見分けがつかないぐらい、形状といいますか、まさに薬品まがい、こういう感じでどんどんエスカレートしております。 例えばこれなんか、これは健康食品です。どこから見たって、これは抗生物質か何か、そういうふうに見受けられます。これは卵の油です。効能はうたっていませんけれども、口コミで私のある友人が血圧が下がるから飲めと言ってもらったそうですが、黙って見ておれば、これはどこから見たって医薬品です。 これだって、これはカプセルに入っています。これはローヤルゼリーです。およそこういうカプセルに入りますと、恐らく皆さんがお感じになっているローヤルゼリーと全く違う。何かこういうもので薬効を説かれると、やはり効くなど思うのが当然じゃないかと思います。こういう傾向がこれは今からどんどん進むばかりです。 先ほど大臣は、薬事法に照らして取り締まるとおっしゃった。ところが最近、薬事法で取り締まりができないような、薬品なのか食品なのか、その辺の解釈になりますと非常に微妙な問題がたくさん起こっておることはもう御存じじゃないかと思います。ですから、後でまたいろいろと申し上げますけれども、こういう健康食品の対応について、やはりここらで本当に本気で対策を考えていかなければ、人生八十年代と言われる人々のそういう健康不安につけ込んだ詐欺まがい、これは幾ら安全だって困るわけですよ。薬品の場合には効かなければ取り締まるのですから。食料品だったら安全で済むでしょうけれども、安全で効かないのは、これは当然薬事法の対象になります。本当に効いたのかどうかわからないような体験談だってどんどん出てまいります。そういうことで、健康食品に対する認識はぜひひとつ新たに持っていただいて、しっかりした対応をお願いしたいと思います。 そこでお尋ねしたいのですが、経済企画庁からおいでになっておると思いますけれども、最近特に健康食品に対するいわば消費者からの苦情相談がどんどんふえておる、こういうふうに聞いております。どういう状況にあるのか、ひとつお聞かせいただきたいと思います。また危害発生の状況について、特に危害発生の頻度の高い商品には一体どのようなものがあるか、さらに経企庁としてどういう対応をなさっているか、この三点にわたってお尋ねをしたいと思います。
○吉田説明員 御説明申し上げます。 国民生活センターでは危害情報というものを集めております。これは商品を使用した際に身体に影響を及ぼしたもの、そういう情報を集めております。対象は国民生活センター、全国の消費生活センター及び全国の九病院でございます。 六十一年度について申し上げますと、三百十八件になっております。頻度の高い商品といたしましては、クロレラが一番目で、あとローヤルゼリー、油脂類となっております。この危害情報は五十年度から集めております。これの累計で申し上げますと千九百十二件、一番多いのがクロレラ、二番目が高麗ニンジン、それからローヤルゼリー、こういうふうになっております。 それから、企画庁の対応ということでございますが、昨年の第十九回消費者保護会議におきまして、いわゆる健康食品につきましては、消費者の合理的な選択の確保という観点から、業界団体においての規格基準の設定、表示事業を実施するとともに、新食品等の品質表示ガイドライン設定事業を実施すること、こういうふうに決定されております。経済企画庁といたしましては、この決定の趣旨を踏まえまして、今後とも食品行政連絡協議会、これは経済企画庁、公正取引委員会、厚生省、農水省で構成されたものでございますが、この協議会を通じまして適切に対処する、こういうふうにいたしております。
○沼川委員 ただいまの御説明の中で、六十一年度が三百十八件、トップがクロレラということですが、六十年度を見ましても、やはりトップはクロレラ、クロレラがいろいろと苦情相談の対象として非常に多いようですので、ちょっとそこに絞ってお尋ねをしたいと思います。 そこで、クロレラを飲めばどんな病気でも治るかのような、こういう新聞のチラシ広告が最近盛んに出ております。中を見ると、もう治らぬ病気はないというぐらい、現代の医薬品でも対応できぬような病気がもう治る、こういう体験談方式でこういう折り込みチラシが出ておりますけれども、これは薬事法に照らして明らかに違反だと私は思いますけれども、どうでございましょうか。
○森(幸)政府委員 まず最初に、薬事法の仕組みからお話し申し上げたいと思いますが、これは先生もう十分御承知のとおりでまことに恐縮でございますが、薬事法におきましては、特定の商品が必要な承認あるいは許可を受けずに疾病の治療であるとかあるいは予防ができる、そういうことを標榜して販売された場合には、これを信じて使用した消費者に適正な医療を受ける機会を失わせるというようなことなど、保健衛生上の危害をもたらすおそれがあるというようなことで、その発生を未然に防止するというような観点から、そのような製品が製造されたりあるいは流通することのないように必要な規制を行うという仕組みになっているところでございます。 ところで、今の先生のお話にもつながってまいりますが、そういう疾病の治療、予防あるいはその効能、効果というようなことが、特定の製品についてではなくて、一般的なある成分につきまして流布され、あるいは宣伝されるというようなことでありますと、そのことだけをもって直ちに薬事法上問題があるというようなことにするには若干困難があるのではないかと考えておるところでございます。 御指摘のようなクロレラ一般についての新聞の折り込みチラシというようなものが配られた場合でも、そのチラシと特定のクロレラの製品との結びつきというものが確認できない場合には、そのことだけで直ちに薬事法に抵触するというふうに断定して取り締まりの対象にするということはなかなか困難ではないかと考えております。 しかしながら、また反面におきまして、そのような新聞折り込みチラシを利用して人を集めたり、あるいは新聞折り込みに標榜された治療効果が、先ほどのような特定の成分ではなくて、特定の製品にあるかのような認識を与えて販売したというような場合には、これは当然薬事法に違反することになるわけでございます。したがって、そういう場合には規制の対象としていくべき必要がある、かように考えております。
○沼川委員 ちょっと突っ込んで聞きたいわけですが、その前に公正取引委員会の方からおいでになっていると思いますけれども、今ちょっと申し上げたような、専門家の推薦の一部だけを強調して使っていたりあるいは購入者の体験談など都合のよい部分だけを使っているケースが多いわけですけれども、先ほどから問題にしておりますように、当然効能、効果は薬品でなければうたえないという一つの鉄則がございます。こういった問題については、不当景品類及び不当表示防止法違反という面ではどうなのでしょうか。
○本城説明員 景品表示法におきましては、事業者が商品または役務の取引に当たりまして、その内容または取引条件について、実際のものよりも著しく優良または有利であると一般消費者に誤認されるおそれがあると認められるそういう表示を行っている場合には、不当表示として規制の対象となるわけでございます。 いわゆる健康食品に関しましては、公正取引委員会は、昭和六十年六月二十七日に厚生省とともに、痩身効果を標榜するいわゆる健康食品の広告等の注意点、チェックポイントを公表いたしまして、薬事法及び景品表示法上問題となる表示の取り扱いを明らかにしてきているところでございます。 本件のクロレラにつきましては、医薬品的な各種の疾病に対する薬効、効果を標榜しているように見受けられますので、その表示の性格からして、直ちに景品表示法の対象として取り上げるのはどうだろうかと思っております。
○沼川委員 だんだんいろいろと広告のやり方も非常にうまくなってきまして、薬事法が相当研究されておるような感じを受けるようなものが多いわけです。クロレラといいましても、大体四十社くらいはあるわけですが、相当いろいろと行政指導をなさって、わりかた行政指導を素直に受けていらっしゃる方も多いと聞きます。ただ一つだけが行政指導をやったって全然聞かない。ちょっと私もどうかなと思うような、本来ならば、そういう会社名とかあるいは商品名を挙げてここでいろいろと問題にするというのは私の本意ではございませんけれども、やはりそういう行政指導も聞かない、幾ら注意しても守らない、こういったものが今後野放しになりますと、ほかに与える影響も大きいだけにちょっと具体的な問題についてお伺いしてみたいと思います。 ここにチラシを幾つか持ってまいりましたが、これはどこから出しているかといいますと、京都にある日本クロレラ療法研究会、ここから出しているこれは「解説特報」というチラシです。確かに先ほど薬事法の盲点として局長がおっしゃいましたように、やはりよくできているのですね。これを見ますと、その商品の固有名詞がどこにもないのですよ。実は商品持ってきました。これです。この商品どこを探したってありません。表はどういうやり方をやっておるかというと、この商品はサン・クロレラAというクロレラ製品です。この成分であるとこのクロレラについて徹底的にここでいろいろとクロレラの効能がうたわれております。しかも、この手の広告に必ずつきものが何々博士と言われる方ですね。まあよく集めたものだと思うくらい博士と書いてあります。写真なんか載る方を見ますと、もう引退されて久しいのではないかというような方が大抵博士として登場するのもこういうチラシの特徴ではないかと思っていつも読むのです。そして徹底的にいわば商品に触れないで成分に触れて、今度は裏を見ますと、全部体験談になっています。とにかくよう書いたと思うくらい、リューマチが治り、高血圧が治り、腰痛が治り、便秘が治り、扁桃腺が治り、慢性肝炎、腎炎、糖尿病、何でも治るというようなことが書いてある。 ただ、私がここで申し上げたいのは、ここには固有の商品名がありません。ところが体験談を読んでいて一つの共通点があるのですね。私はもう医者から見放されたような状態でした。ところが必ずそこで出てくるのが「細胞壁破砕クロレラ三十粒とCGF液一カップを飲みました。」どの体験にも「細胞壁破砕クロレラ三十粒とCGF液一カップ」。最初はクロレラですよ。クロレラから始まって、この薬効が徹底して説かれていて、体験談になると一歩進むのです。この製品が最も得意としている「細胞壁破砕クロレラ」というふうに名前が変わるのです。もう一つは「CGF液一カップ」。そうしてここに来ますと何と書いてあるかというと、この商品は細胞壁破砕クロレラ、この商品はこのサン・クロレラだけですと書いてある。クロレラから始まって、細胞壁破砕クロレラとなって、これがたった一つの商品ですとなっておるでしょう。ですから、明らかにこれは相関関係があるのです。固有名詞は出さないけれども、非常にうまく誘導してここに持っていく、こういう手法がとられているわけですが、こういうのは薬事法で、固有名詞がなければやはりだめなんですか。
○森(幸)政府委員 今御指摘のように、これはなかなか微妙な問題だと思います。今お話しのように、この事案につきましては、その会社とは別の研究会の組織を利用いたしまして、クロレラの薬効とか、今のそのチラシの中には相談会の開催日時というようなものを記載してあるわけでございますが、そういう会報を新聞折り込みチラシで配布して、その会報を見た方で相談にやってくる消費者あるいはその資料を欲しいというようなことを言ってくる消費者、そういう方々にクロレラ製品を販売しているのではないかこういうことだと思います。 それで、今先生御指摘の記述というのが単なる事実関係を述べただけなのか、あるいは実質上その当該製品の薬効を標榜したのかというようなぎりぎりの判断を求められているということになるわけでございます。私どもはこれまで各都道府県にも御協力をいただいて実情をいろいろ調べているわけでございますが、考え方といたしましては、その製品が相談会場であるいは通信販売で薬効を標榜して販売されているというふうに判断されれば、先ほど申しましたように、当然薬事法違反に該当するわけでございます。そこのところの最終的なぎりぎりのつながりでございますね、標榜した薬効と製品との関係、そこのところを、最後ぎりぎりのところを今の段階ではまだ詰めかねているというのが実態でございます。
○沼川委員 これは探偵小説じゃないけれども、ずっと詰めていくと全部つながるわけですよ。ですから、単純に固有名詞を書いて薬務局の指導を受けるというのは、どっちかというと非常に単純な人だと思うのです。相当研究しなければこういう手法はできないのです。悪質としか言いようがないのです。うまく誘導してこういうふうに持っていく。大体このクロレラというのはもともと一番欠点だったのが、飲んだ場合に吸収率が悪い、要するに細胞がかたいものですから、たんぱくの細胞がかたいということが欠陥で吸収率が弱かった。それを破砕することに成功したというのを盛んにやっているのがこの商品なんですよ。 しかも、世界とは書いていませんが、たくさんクロレラがあるけれども、全商品の中で細胞壁破砕クロレラというのはたった一つこのサン・クロレラAだけですと書いているのでしょう。この破砕ということがこの中にうたわれているわけです。しかも、その表にはクロレラから始まって、ここにちゃんと結びつくわけですから、こういう薬事法を徹底して研究して、その裏をかいて、——一番けしからぬのは、薬品で登録しなさい、そんなに効く薬だったら恐らく医薬品では一発でこういうのは許可になるわけはないと私は思っています。余り薬事行政をなめ過ぎてはおらぬか。私はこれから一番しっかりしてもらわなければならぬのは薬務局だと思うのです。こういうものがどんどん出てくる。こういうのに一つ一つひっかかってその取り締まりもできぬような法律だったら、薬事法なんかない方がいいのじゃないか。何のための厚生省か。本当に国民の生命と健康を守るという意味で、厚生行政の中で薬務行政というのは非常に大事な立場にあるのじゃないかと思います。これは確かに相当知恵を絞っていろいろとうまいやり方をやっていますから、難しい面はあるかもしれませんけれども、これはぜひ弱腰にならないで、厚生行政しっかりしてもらわぬと困ります。
○森(幸)政府委員 先生の御指摘の点は、確かにそういう面はあろうと思います。 それで、先ほど来ちょっと申しておりますように、これが薬事法に抵触する疑いがあることは事実でございます。そういうことがございますので、私ども厚生省、それから全国都道府県にも協力をいただきまして、これまで本社が京都にございますので、そういう関係で本社を所管する京都府を通じて従来より指導を続けておりますし、また私ども厚生省におきましても、薬効を標榜した販売行為は行わないようにというような指導は、これまでも重ねて行ってきているところでございます。 それからまた、各事業所の所在する各都道府県におきましても、実態の把握に現在努めておりますし、ある県によっては警告書を送付するというようなことも行いながら、この指導を繰り返しているところでございます。今後ともそういうような意味では十分努力してまいりたいと思います。
○沼川委員 最近あった一つの具体的事例でお尋ねしたいと思いますが、本年の三月十六日に大阪府の衛生部薬務課がこのサン・クロレラAという商品を販売していますところのインターナショナル薬効食品開発株式会社大阪営業所長に対して薬事法違反である旨の警告を発したということを聞いております。これは当然厚生省の担当課の方には詳細にわたる報告が届いていると思います。その内容と、それに対して今後どういう指導をしていくのかお聞かせいただきたいと思います。
○森(幸)政府委員 今先生御指摘の大阪府がこの当該会社に行いました警告書の内容でございますが、これは六十二年一月二十二日から六十二年二月二十八日までの間調査をいたしまして、その結果といたしまして、インターナショナル薬効食品開発株式会社の大阪営業所と日本クロレラ療法研究会大阪支部というのは、人的、構造的、さらには機能的に一体性があるのではないかというようなことを前提といたしまして、この研究会の大阪支部がクロレラ製品につきまして高血圧、糖尿病等に効果があった旨の体験談を報告し、かつ医薬品的な効能、効果とともに、説明会の開催日時等を記載した研究会の「解説特報」なるチラシを各新聞折り込みによって配布し、それを見て説明会場を訪れた消費者に、研究会大阪支部の相談員をしてクロレラの啓発というふうに称してクロレラ製品を販売しているということになると、クロレラ製品について医薬品的な効能、効果を標榜、また暗示してクロレラ製品を販売し、あるいは承認前の医薬品の広告をしているのではないかというようなことを指摘しているわけでございます。 それで、この問題につきましては、そういう大阪府を初めといたしまして、ほかの都道府県でも、先ほど申しましたように、種々指導いたしておるところでございます。幸いにして最近この関係業界でも自浄努力といいましょうか、自主的にこういう問題を解決しようというような動きも出てきておりますが、厚生省といたしましては、そういう各都道府県とも協力しながら、この関係の業者に対して粘り強く行政指導を続けていくということを考えております。 それからなお、この行政指導で実効が上がらないというような場合には、また必要に応じまして関係省庁とも十分連絡をとりながら、今後の対応を決めていくつもりでございます。
○沼川委員 確かに警告はされました。ところが、この業者は反省なんかさらさらないですね。警告されたって、何の警告だと開き直っているわけですから。反省の余地なんか今のところ全く見られません、厚生省が何だというような。何でおれが警告をされるんだ、おれは薬事法違反なんかしてないと開き直っているわけです。警告をして、もし聞かなかった場合どうされますか。
○森(幸)政府委員 ただいま申しましたように、行政指導によってどうしても実効が上がらないというような場合には、必要に応じまして関係省庁と十分連絡をとりながら、今後の対応をこれから考えてまいりたいと思っております。
○沼川委員 関係省庁と連携をとったって、その答えは出てこぬわけでしょう。答えが出ますか、関係省庁と連絡とって。
○森(幸)政府委員 これは従来からもいろいろ御連絡はとっておるところでございますけれども、その辺につきましては、今後さらに十分その連絡の度を強めて、何らかの対応をしてまいりたいと思います。
○沼川委員 警察庁からおいでになっていますでしょうか。——いろいろ聞いていますと、本当に寂しい限りです、何か薬事法に限界があるみたいな。これだけ明らかに薬事法違反だ。どこから見たってこれは薬事法違反です。警告すれば開き直って、文句があるなら裁判でも何でもぶてというような業者が放置されたらどうなるか。同じ健康食品業界の人だって恐らく困っているのじゃないかと思いますよ、こういう人がいれば。まして今度は、幅広い医薬品業界から見れば、こういう人がどんどん、現に警告されてからもチラシはその後もじゃんじゃん配っていますよ。元気です、この人は。厚生省から指導を受けて全然反省なんかしていませんよ。その後もこのチラシは新聞の中に折り込まれて、元気いっぱい頑張っていますよ。こういう姿を見ると、だれしもが恐らく思うのです。あんなふうに食品で届け出て、そして医薬品まがいの販売で売れるんだったら、何も難しい医薬品の承認なんか受けて——長いことかかって、莫大な金を費やして、やっと医薬品の承認を受けるようなことをやめて、全部食品でつくって医薬品で売ればいい。しかも需要は幾らでもある。こういう業者がのさばり、薬事法がどうにもならぬということになれば、私もちょっと寂しいような気がします。 そこで、警察にちょっと御質問したいのですけれども、もちろん警察の場合は、国民の不安、願望にこうして便乗して、こういう商法をやる薬事犯というのは、今までも相当厳しく取り締まってこられましたし、国民の間から、こういう問題に対しては、特に警察に対して厳しい取り締まりの期待というのがかかっておると私は思います。そういう中でいろいろなことをなさっておるわけですけれども、特に重点的に取り締まっていらっしゃる薬事法違反の中にこういうのがあります。医薬品まがいの物品を使用することにより適切な医療の機会を逸してしまったもの、また誇大な広告をし、また不当な経済負担を強いるものなどが挙げられておるわけですが、今私が申し上げておるのなんかまさにそれに当たるわけですね。 これを読んで私も疑問をたくさん持ちます。ちゃんと書いてあるところはちゃんと書いておるのですね。いろいろとこれを飲めと書いてあるけれども、小さい字で、「病気になったら、病院の診断を必ず受けること。」と書いてあるんですね。そしてこの見出しの方には、「何年病院に通っても良くならない病気の方々、及び医師から見はなされた方々に告ぐ」「あきらめるのはまだ早い!クロレラがある」これは裏を返して読むと、医者なんか行かないで私のところに真っすぐいらっしゃいと恐らく消費者は読むと思うのですよ。これがこういうチラシを見た場合の一般消費者の思考だと私は思うのです。そういうところが実にうまくできているのですね。 こういうことをやっておればどうなるかというと、先ほどから何回も問題になりました、医者に早くかかれば軽くて済んだものが、こういう薬を飲んでいたために、いわば医療への機会を失ってしまった。結果的にいろいろと問題が出た場合どうするのか。そういうのを守るための薬事法だと私は思うのです。しかも、「クロレラは薬効のある食品」です。薬効のある食品とはどういう食品ですか。「医薬品ではありません」、食品ならもっと書き方があると思うんですね。 こういう問題に対して、薬事法に限界があるんだったら、警察が、国民の期待が大きいだけに、こういうのはやはり放置しちゃいかぬのじゃないか。そういう意味で、警察ではどういう対応をされるかをお聞きしたいと思うのです。 さらに、ちょっともう一言つけ加えさせていただきたいと思いますが、厚生省が非常に慎重になっていらっしゃる背景に、この会社で過去に裁判を二回やっております。一回は昭和五十三年の一月、これは北海道で警察が検挙しています。結果的にはこれは不起訴になっています。もう一つは昭和五十五年の六月に、これは愛媛県でやはり警察が検挙しまして、裁判の結果起訴猶予処分になっております。ところがここの会社は反省するどころか不起訴になったことでこういうことを言っているんですね。検事局で当社の販売行為は違法でないと認められたと主張しているんです。私に言わせれば、これはまた一人よがりの誤解も甚だしいと思うんですね。むしろ警察が二度検挙したというのがこれは大問題ですよ。不起訴といったって、結局いろいろあるでしょうが、法律は私は専門家じゃありませんから、間違っていたら訂正願いたいと思いますけれども、中身をいろいろと調べてみると、どうも証拠不十分ということで北海道の場合は不起訴になっています。ところがこの販売行為そのものに対して、検事局が認める権限が私はあるわけがないと思うのです。これはあくまでも裁判上の問題であって、こういう行政面でこれを認めるとか認めぬとかいう権限があるわけはないのを、不起訴になったことを盾に、うちの商品と販売方法は検事局が認めた、厚生省何言うか、警告なんか生意気なことを言うな、こういう言い方でしょう。随分ばかにされたものだと私は思いますよ。ところがこの人は調子がいいんですね。この人が盛んに取り上げているのは、不起訴の問題だけ取り上げているんですが、もう一つのは起訴猶予です。起訴猶予処分をもう一つの愛媛県は受けているんですよ。これは法律に詳しい方ならどなたもわかると思いますが、起訴猶予処分というのは真っクロということですよ。真っクロです。ただし、一般の刑事事件なんかで、これはまた専門家からもお聞きしたわけですけれども、こういう起訴猶予になる場合は、初犯で情状酌量の余地もあるし、嘆願書も出ている、再犯のおそれもない、本人も反省している、真っクロだけれども、今回だけは見逃してあげましょうということであって、これはクロかシロかというと真っクロです。自分の不起訴処分のときだけ調子のいいことばかり言って、起訴猶予を受けている、しかも警察が二度も検挙している、そして警告を発すると、厚生省が何だ、検事局がうちの販売方法は認めていると開き直られて、裁判をぶたれるのじゃないかと思ってびりびりして、そういう心境もややあるんじゃないかと思いますよ。随分なめられたものだなと思うわけですが、こういった悪質なるがゆえに、あえて私は会社名、商品を取り上げたわけでございますけれども、こういう問題に対して警察庁としてどういう対応をなさるのか、ぜひお聞かせいただきたいと思います。
○泉説明員 薬事法に違反する健康食品の事犯につきましては、警察としましては、国民の生命、健康を守るという観点から重点的に取り締まりを行っておるところでございます。取り締まりに当たりましては、身体に害を及ぼすものや適正な医療の機会を失わせるもの、さらに人の弱みにつけ込むもの、人の願望につけ込んで暴利をむさぼるなど、悪質なものに重点を志向して積極的に取り締まりを行っておるところでございます。 お尋ねの事犯につきましても、薬事法違反事件として取り締まるべき対象がどうかにつきまして、さらに実態を把握した上、厚生省と関係機関との連携をとった上、適正に対処してまいりたいと考えておる次第でございます。 なお、御質問にありました愛媛の事犯につきましては、北海道の事犯と若干その中身が異なっておりまして、自動販売機を利用して販売した事犯でありますが、それを撤去したことが主たる原因として起訴猶予処分になったというふうに承知しております。
○沼川委員 ぜひひとつこういう事例に対しては、警察庁で重大な関心を持って対応していただきたいと思うのです。 警視庁の取り締まりの対象の中にもう一つこういうのがございますね。薬事法の規則の枠をはみ出したいわばアウトロー的存在、こういうものを重点的に取り締まる。これはもう答弁は要りませんが、言ってみればまさしく薬事法の枠をはみ出したアウトローですよ、ここだけが頑張っているのですから。行政指導も聞かない。そういうものには、ひとつ国民の健康と命を守るという立場から、ぜひ警察庁として重大な関心をお持ちいただきたいと思います。 大臣、こういう問題に対して一言所見をお聞かせください。
○斎藤国務大臣 医薬品まがいもしくはそれに類似するような印象を与える行為をもって健康食品が販売される、こういうことに対しては、私も常日ごろから今先生がおっしゃるような気持ちを持っておりまして、大臣就任以来、このことについて厳正に対処するようにということを命じたわけでごさいますが、そのときにいろいろ苦労談というようなものも聞かせていただきまして、今先生からおっしゃっていただきましたように、現実はなかなか難しい問題がございます。しかしこういうものを乗り越えて厳正な対処をいたしてまいらなければならない、こう考えておるところでございます。 何といいましても、そういった業者の指導を粘り強く続けていくとともに、また健康食品の自主的な規制ということで、公益法人であります財団法人日本健康食品協会というものができ、ここで自主的なお互いの規制を行っておるわけでありますので、こういった法人に対する指導も強めてまいるということなども含めて努力をいたしてまいりたいと思います。
○沼川委員 大臣の御答弁をいただきましたけれども、私は大臣もちょっと認識不足のところがあるように思います。今おっしゃった日本健康食品協会、こういった協会ができて自主規制をなさる、これは確かに私は歓迎すべきことだと思うのです。ところが問題は、自主規制も間違えますと、かえって余計なことをするというような結果になりかねないと思うのです。 これはひとつ具体的な事例としてお聞きしたいと思いますが、確かに六十年四月に財団法人日本健康食品協会が設立されて、現在厚生省の指導のもとに自主規格基準をずっと進めてこられておるわけです。そこで、今私が指摘しております会社に関連してお尋ねしたいのですが、一つは、インターナショナル薬効食品開発株式会社のサン・クロレラAという商品は、日本健康食品協会の認定を受けて、認定マークを発行されたと聞いておりますが、間違いございませんか。
○北川政府委員 先ほど先生がお示しいただいたその商品には、確かに認定マークを張ってございます。
○沼川委員 どういう検査で認定されたのか、また、特に表示、広告等についてはどういう基準を定めていらっしゃるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○北川政府委員 この健康食品問題は、先生御指摘のように、今本質のわからないものが非常に多いということで、行政指導の一環として、こういう自主的な、言ってみればお行儀のよい商売をしてもらおう、こういうことで財団法人ができ上がり、その中に相当の専門家の委員会を設け、かなり客観的な目から見て、そこそこいいというものについて協会が自主的に認定をしていこう、こういうことでございますが、ただいま御指摘の商品については、広告に非常に逸脱した点が強いということで、協会の信用を保持する上からも極めて好ましくないということで、非常に協会内部でも問題視をしておる段階にございます。何回か当該会社にも警告を発し、さらに、この七月になってでございますけれども、健康食品の営業販売活動に関する倫理綱領というようなものを協会内部でつくり、一応の手順を踏んで、こういうものを自主的に排除していきたいという動きを現在進めておるところでございます。
○沼川委員 確かに今御答弁のように、この協会の中には専門的な学識を持った先生方がいらっしゃる、そういう過程できちっとした審査がなされた、私もそう思います。ただ、これはあくまでも食品衛生上のテストですね。もっとずばり言えば、食べて安全なのかというテストだけなんです。それだけのテストでいとも簡単に安全マークというのをもらってぺたっと張っている。ところが私が先ほどから言いますように、薬事法違反をやって行政指導を受けてもやめないような会社が出すチラシでは、みんな食品なんかと思ってないのですよ、薬品だと思っているのですよ。せっかくこういう協会をつくって安全マークまで出して規制するという意図はいいのですけれども、結果としては、こういう消費者にいわば薬品というイメージを持たせて問題になっている薬を、財団法人健康食品協会はこのマークを張って応援しておるのですよ、補助しておるわけですよ。これは犯罪で言うと共犯じゃないですか。しかもそれは厚生省の指導下にある協会ですよ。片一方では、薬務局が薬事法ではどうにも取り締まりができない。こっちの方では、その商品に対して安全マークを配付して応援している。消費者がこの安全マークを見たときに、ああこれは厚生省のそういった団体である健康食品協会の安全マークもついているということは、ここでうたってある薬効も全部正しいのだなというふうに、これはますます余計な信頼を与える応援団じゃないですか。私が先ほど大臣は現場の認識不足ですよと申し上げたのは、健康食品の規制が、これをつくったから、自主規制をやっておるからとおっしゃるけれども、あくまでも食べて安全だという検査であって、それをこういうものに張って薬品的な販売をやっている。これはちょっと問題じゃないですか。
○斎藤国務大臣 この件につきましては、厚生省といたしましても、当事者を呼んで直接指導をいたしたことも何回かあるわけでございますし、またこれは私が先ほど申し上げました財団法人日本健康食品協会の会員でございますので、協会としてもこれまで二回ほど呼んで指導いたしておるようでございます。厚生省としても、協会に対して、その会員のそういった行為について、協会全体としての信用なりあるべき姿なりということから考えて厳正に対処するように指導をいたしておる、そういうことを先ほど申し上げようといたしたわけでございます。
○沼川委員 厳正に指導するとおっしゃいますけれども、協会に入っている団体はほかにもたくさんあるわけですね。たった一つのこういうもののために恐らく相当迷惑されているのではないかと思いますよ。しかも今度は薬事法に照らして片一方では大問題になっている。これはどうかしてもらわないと困ります。ぜひひとつお願いしたいのは、安全マークはやめさせていただけませんか。いかがでしょう。
○北川政府委員 今の時点でごらんになれば、そういう矛盾の状態があるわけでございますけれども、そういう状態が続いていくということ自体協会の社会的信頼を失うことになりますので、協会の内部でもこの問題を非常に深刻にとらえておるわけでございます。私どももそういう矛盾の状態を早く解決するように誠心誠意指導をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○沼川委員 こういうのはすぱっとやってほしいですね。本当に協会自体これは信頼をなくします、こういうのが認められたのじゃ。また先ほどから申し上げますように、たった一人のためにみんなが迷惑をこうむる。これは即やってほしいと私は思います。 先ほどからも申し上げたように、安全性試験が自主的に行われるということは本当に歓迎すべきだと思います。しかし、中途半端な毒性観察で終わるようだったら安全性を調べたなどとむしろ言わない方がいいのじゃないか、こう私は思うのです。それこそ逆に安全性の軽視になると思うのですね。安全性の試験というのは、近代毒理学で長年の経験的、実証的検討の結果、現在ほぼその手法が固まっておりますが、それに従って一般毒性、これは短期、長期に分かれるわけですが、及び各種の特殊毒性試験のガイドラインがつくられて実施されているわけです。添加物、残留農薬などの微量な有害物について安全性を確認するためにいかに多くの年月と費用をかけて試験が行われているか、これはよく御承知じゃないかと思います。本当はそこまで厳しいのですよ。短期間でぱっとやって安全ですと言う、そして安全マークがつく。結構なことのようだけれども、裏を返せば、もしそれが空手形だった場合に迷惑をこうむるのは消費者です。いいかげんな試験だったら、こんな安全の自主規制をしたなどとむしろ言わないでもらいたい。それほどこれは大事な問題になっていくのじゃなかろうかと思います。まして、先ほどから言いますように、薬もときに販売するのだったら、医薬品の承認を受けろとこの会社に言ってくださいよ。そんなに効く薬だったら受ければいいのですよ。医薬品としての手続を踏むならば、何も厚生省としょっちゅうけんかをやらなくても、堂々と薬で売ればいいのですよ。この辺で薬事行政がきちっとできないものか。きょういろいろと御答弁も伺って非常に歯がゆいものを感じます。こういう問題も含めて、また北川生活衛生局長の方にもぜひお願いしたいのですが、一日も早くこの問題の決着をつけないと、これは大きな問題になることを私はあえて警告しておきます。 そこで、一つの提案なのですけれども、これは私ぜひ申し上げたいと思っておるのですが、ここに出てきますように、「クロレラは薬効のある食品であり、医薬品ではありません」こういう言葉がひっかかるわけですね。ですから、食品であって何となくそういうふうに消費者から見て医薬品的にとられるようなものが多いわけですから、ここの中にこれはあくまでも食品であって薬品と同じような効果を期待してはいけませんよというのをむしろ張ったらどうですか。いかがでしょう。
○北川政府委員 先生の今の御指摘の点については、そういうことを表示することが正しいかどうか今ここで直ちに判断ができませんが、改めて検討させていただきたいと思います。
○沼川委員 たばこだって「吸いすぎに注意しましょう」。これとはちょっと違いますけれども、ほうっておけば幾らでも医薬品的広告をやっていくわけですから。食品というのはどこまでいっても食品です。食品として考える場合は何といっても新鮮度です。嗜好があります。食べておいしいものでなければ意味がないのです。栄養価の高いものじゃないとだめなのです。 ただ、こんなことを言うとヤクルト関係の方から怒られるかもしれませんが、確かにたんぱく質が多量に含まれております。これが未来の商品として注目を浴びたのはたしか戦後だったと思います。御存じのように、戦後はたんぱく源が足りないときです。脚光を浴びたのは当然だと思います。しかし、今日たんぱくを求めようとしたら幾らでもあるのですよ。自分の好みに合ったものが幾らでもとれるのです。そういう中で、たんぱくが果たしてどうかということをいろいろと主張される学者もいらっしゃいます。また経企庁の調べでは、ホウレンソウとこのクロレラを比べてみたら、栄養価はホウレンソウの方がはるかに高かったというデータをここにもらってきております。反論もあるでしょう。また、ここでおっしゃるように、神秘的な面もひょっとしたらあるかもしれません。そういうことは別にしても、これは食品ですから、食べ物というのは、大量に食べたら下痢するかどこか故障が起きます。腹八分というのが食べ物の場合の鉄則です。濃縮してあります。濃縮してあるからといってむやみやたらに食べたらどうなるか。恐らく下痢をしたりいろいろな副作用が出てくるのは当然です。ですから、こういう問題を踏まえて、今後高齢化社会の中で国民の皆さんが——健康というとみんなだまされるのですよ。だから健康は商売になるとはっきり言い切る業者が何人もいます。そういう中でこういう問題がきちっとされないことは、今後問題でありますだけに——薬事法の解釈の中でできると思います。また警察の力をかりてもできると思います。当面最初にやれることは、健康食品協会からの指導を素直に守らない業者は、本当にマークの剥奪をする、こういう措置をぜひやっていただきたいと思いますが、大臣の御決意を。一言で結構です。
○斎藤国務大臣 厚生省は厚生省としてやられるべき指導を徹底的にいたしたいと思いますし、また関係省庁とも連絡をとって最善の努力をいたしたいと思います。 もう一つ、一般の国民の方々にも十分御理解をいただいていくということも非常に大事だと思いますので、そういう意味からの啓発活動ということにも力を入れてまいらなければいけないと思っております。
○沼川委員 時間がなくなって恐縮ですが、最後にもう一つだけ別の問題でお尋ねさせていただきたいと思います。 近年非常に増加の目立つ低肺機能、これは慢性呼吸不全と呼ばれておりますが、この対策についてお尋ねしたいと思います。 私ども公明党の社会部会で大阪の羽曳野病院を視察しまして、つぶさに患者の皆さんの声を聞いたところでありますが、呼吸不全、呼吸器の障害との闘いというのは本当に生易しいものじゃないという生々しい声を聞き、また見てまいりました。これはいわば患者、家族、医療福祉行政の総力戦でございます。それぞれの分野で連携を密にすることが本当に必要なのではないかと私は考えます。 そこで、これは大臣にお尋ねしたいと思いますが、一つは、女性の低肺機能患者の場合、ひとり暮らしの方が非常に多いわけです。介護者もないなど、いわば生命の危機にさらされていらっしゃる方が多うございます。このような実情から専門の医療施設管理を伴う内部障害者の生活施設として、例えば国立の療養機関やその他の療養機関に低肺ホームを設置してはどうかと思うのですが、いかがでしょうか。 第二点として、在宅酸素療法の実施医療機関に国立療養所がなっていない県が全国で六カ所ある、このように私聞き及んでおります。すべての国立療養所で在宅酸素療法が実施できるよう整備すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。 第三点として、最大の感染症疾病であります結核予防対策の一環として、全国の保健所に呼吸器教室などの低肺機能患者に対する相談窓口をぜひ設置していただきたいと思うのです。 以上三点について御答弁いただきたいと思います。
○斎藤国務大臣 低肺機能患者の皆様方には、国立療養所におきまして、結核を主体といたします慢性呼吸器疾患の専門的医療を担う医療機関といたしまして、その診療機能の充実に努めておるところでございます。また、いわゆる低肺機能の皆さんの施設といたしましては、身体障害者福祉法に基づく内部障害者更生施設等においてその受け入れを図っておるところでございまして、一層充実をいたしてまいりたいと思います。 また、在宅酸素療法の実施医療機関につきまして整備を図ってまいり、国立療養所では六十六施設、国立病院におきましては三十施設が実施をいたしております。また一般の機関といたしまして、千カ所以上の医療機関においてこれを取り扱っておるところでございまして、今後とも御指摘のありました未実施県の六県等についても整備に努めてまいりたいと思います。 また、全国の保健所にそういった相談窓口を置いてはどうかということでございますが、健康相談等を実施いたしております県、市もあるわけでございます。これらの実績を踏まえた上で、健康相談のあり方についても一層効果的な方法をとるように努力をいたしてまいりたいと思います。 私は、低肺機能患者の方で、世田谷区の御婦人から、それまでは存じ上げない方でございましたけれども、直接お手紙をいただきまして、そのお苦しみということについて切々たるお手紙をいただき、私も本当に胸が痛む思いをいたしたところでございます。これまでもいろいろな対策をいたしておりますけれども、一層実態に合った対策が講じられるように命じておるところでございまして、来年度はいろいろと改善をいたしてまいりたいというふうに私もかねがね思っておるところでございます。
○沼川委員 時間がないので、これは実はもっと時間をかけてお尋ねしたいのですが、非常に前向きの御答弁をいただきました。ぜひひとつ御努力方をお願いしたいと思います。 それから最後に、たった一言で結構です。先ほどいろいろ申し上げました中で、薬品の問題です。厚生省は厚生省でやるとおっしゃいましたけれども、これは関係省庁が非常に多岐にわたるわけですね。厚生省の中だって薬務と食品衛生ですか、そっちの部門、それから公取が関連しますし、通産もかかわります、農水もそうですね。そういうふうに非常に各省庁にまたがりますので、できれば総合的な対策ができるような対応をひとつぜひ考えていただきたいと思いますが、一言で結構です。
○斎藤国務大臣 さっきの最後の御答弁でも申し上げましたように、関係省庁が緊密な連絡をとってまいらなければならないと思います。これまでにも食品行政の連絡協議会という形で関係省庁の会議を定期的に毎月一回行っておるわけでございますが、その中において一層機能を充実いたしてまいるようにいたしたいと思います。
○沼川委員 以上で終わります。どうもありがとうございました。
○堀内委員長 田中美智子君。
○田中(美)委員 まず、運輸省にお願いいたします。時間がありませんので、簡潔にお答え願います。 低肺機能者が電車やバスや地下鉄などに携帯用の小型酸素ボンベを持ち込んで、そして吸っていくということの中で、電車の中に持ち込むのはいいけれども、電車の中で吸ってはいけないとか、持ち込んでもいけないとか、こういうふうな問題、トラブルがあちこちで起こっております。こういうものを持ち込んではいけないとか吸ってはいけないとかという法的な規制があるのでしょうか。
○磯田説明員 運輸省の政策企画官の磯田でございます。ただいまの御質問にお答えいたします。 現在の運輸関係の法令、それから約款等いろいろございますが、その中で、基本的には今おっしゃいましたような医療用の小型携帯酸素ボンベを持ち込むことを禁止している規定はございません。吸入に関しましては全く規定がございませんので、それぞれの業者の運用で実際にいろいろございまして、部分的には先生御指摘のとおり認めていないという例もあると承知しております。 〔委員長退席、長野委員長代理着席〕
○田中(美)委員 名前などは結構ですから、簡潔に中身だけおっしゃってください。 五十八年に出しました運輸省の告示五百七十二号では、航空機には持ち込んでもいい、そして飛行機の中では吸ってもいいということになっているわけです。ですから、バスや地下鉄や電車にも持ち込んでもいい、吸ってもいい、これに対する禁止事項は法的に何もないということであれば、飛行機でもいいのに、なぜバスや地下鉄やそういうものでトラブルが起きるのか。これは悪意でないかもしれませんけれども、周知徹底していない。法律でいけないのじゃないかというふうに思っているのかもしれないわけですね。ですから、JRやバスや地下鉄、民鉄、こういうところに運輸省から周知徹底するような御指導を願いたいと思いますが、ぜひこの御指導をしていただきたいと思います。お答えを。
○磯田説明員 お答え申し上げます。 私どもも、先生からこの問題の御指摘がございましてから、直ちに関係の局を集めまして、いろいろと話を聞いたわけでございますが、基本的な考え方から申し上げますと、小型の携帯酸素ボンベを持ち込むことを認めておるこういういろいろな法令の趣旨から考えまして、吸入を必要に応じて認めるというのが本来の姿であるということで指導していきたい、かように考えております。 ただ、車内での吸入をすべての場合に認めるということは、例えばお隣でたばこを吸っていらっしゃる場合に非常に危険になるとかいろいろな問題がございます。したがいまして、そういう問題のないところから順次認めるということで指導していきたいと思っておりますし、そのために関係の方面に周知を図りたい、かように考えておる次第でございます。
○田中(美)委員 ちょっと言い方にひっかかるのですけれども、これは法的には認められているんだという指導をきっちりしていただきたい。そうしないと、駅務員だとか車掌さんだとか、そういうところまで徹底しないと、知らないために、だめだと言われるわけですね。この安全性というのは、これは胸部疾患学会でも安全だと言われておりますし、第一、運輸省自体が飛行機の中で吸ってもいいと言っているわけですね。これは二メートル以内に裸火がなければ、ライターの火のようなものが長期にある、それが二メートル以内にあるというときに、そちらの火がぼっと行くということですから、そのために吸わせないということがあってはならない。こんなことは酸素を吸っている方は十分知っていることです。ですから、禁煙車に乗るとか、周りの人たちにたばこを吸わないように、ライターをつけないようにということもできるわけですし、これはやはり一般の人たちにも十分知っていただいて、障害者の車いすの人が来ればちょっと手を差し伸べるというのと同じように、酸素ボンベを持っている人たちには、やはりみんながそれを知っていて、そばでライターをつけないとか、こういうふうにしていかない限りは、結局は低肺の人たちが危険だ危険だといって今排除されているわけです。ですから、この点を周知徹底するようにしていただけるということですから、必ずしていただきたいと思うのです。 それでもう一つ、まあそちらを、運輸省を信用しないわけではありませんけれども、やはり周知徹底するということは、低肺機能の方たちにも徹底しないと、入り口でだめだと言われると、だめなのかと自分も思ってしまうということがあります。そういう意味では、昨年低肺機能者の全国の協議会ができております。ここではニュースも発行しておりますので、その事務局にでも運輸省の方から、こういうことは吸引してもいいんだし、十分に注意をして吸引してもいい、持ち込んでもいいという指導をしているんだということの連絡をしていただきたいと思うのですね。これがより広く、両面でうまくいくと思いますが、この点、やっていただけますでしょうか。
○磯田説明員 お答え申し上げます。 今の点につきましては、先ほども申し上げましたように、既に各関係の局と話し合いがついておりますので、それを通じて各方面、各業界に指導が徹底しました段階で、それに応じて関係の方面に対する周知をさせていただきたい、かように考えております。
○田中(美)委員 そうすると、周知徹底をする指導をした上で、全低肺の方にも連絡をするというふうに受けとめてよろしいですね。ではよろしくお願いいたします。 さて、その次に、こういう携帯用の酸素ボンベが保険の適用になっていないということで、厚生大臣にお願いしたいわけです。 在宅酸素、家で吸う場合には保険が適用になっております。ところが今の運輸省の話を聞いていておわかりだと思いますけれども、家の中では吸えるけれども、外へ出るときには全部自己負担になるわけですね。ですから、お金がなければ外には出られないということです。これはやはり非常におかしいのじゃないかと思うのですね。在宅の酸素を吸うときには、一カ月に一遍は医者の指導を受けることになっておるわけです。これはいいことだと思いますけれども、そうすると病院に行くときには、通院途上は保険がきかないわけですね。これはどうしても保険をきかしていただかないと、その間というのは吸えないわけですから、これはやはり問題だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○下村政府委員 低肺機能患者の在宅療法につきましては、昭和六十年三月に点数を創設いたしまして、その後も点数の引き上げ、適用拡大等を行ってきたところでございます。この中で、患者の療養に必要な酸素量等についても、その費用を点数化してきたという経緯がありますが、御質問の携帯用酸素ボンベの費用を評価するという問題につきましては、これは診療報酬の問題でございますので、中医協の論議を踏まえて検討いたしたいと考えております。
○田中(美)委員 中医協もありますけれども、厚生大臣にはやはり知っていていただきたいのですね。外へ出るときには、家のやつは大きいわけですから、それを抱えていけませんね。ですから、外へ出ていくときには必ず小型を持っていかなければならないのですね。これが保険の適用にならなければ外出ができない。雇用もされないのですね。これは労働省にも関係があるのですが。第一、通勤できないわけですから。遊びにも行けない。友達を訪問もできない。買い物にも行けないじゃないか。これならば、結局家の中に閉じ込めておいて生かしているだけなのか、こういうことにもなると思います。 この酸素というものの考え方ですけれども、低肺機能者にとっての酸素というのはどういうものかと考えたときに、大臣、よく聞いていてください。福祉の立場から考えるとわかりいい、これは医療ですけれども。ちょっと考えていただくとわかりやすいと思うのですけれども、例えば足のない人が義足をつけている。この給付をもらっている。ところがそれは家の中だけでしかつけちゃいかぬ、外へ出ていくときはつけちゃいかぬというのと同じことなんですね。そうだったら、私は本当に人間らしく扱っているとは思わない。障害者なわけですから、一日二十四時間、どこへ行くにも酸素を吸わなければならない人たちなわけですから。そういう意味では保険に適用するということの努力を、中医協におっかぶせるのではなくて、厚生大臣がこれは何としても必要なんだというふうな意見をぜひ言って、適用にするような努力を願いたいと思いますが、斎藤大臣、いかがでしょうか。
○下村政府委員 現在でも保険で、別に現在のボンベでは自宅以外で使いにくいということだけでありまして、現在もそういう在宅療法を認められている患者について酸素の使用を保険が禁じているということではないわけでございます。 ただ、新しい携帯用の、軽量で持ち扱いの容易な、ただしかしやや高価なようでございますが、そういう新しいボンベが出てきたので、その新しいボンベの取り扱いを保険上どうするかという問題であるというふうに考えておるわけでございます。これについては関係者の御意見等もいろいろございますので、中医協の論議を見守りながら検討を進めてまいりたい、こう申し上げたわけでございます。
○田中(美)委員 今申しましたように、そんな調子では結局家の中に閉じ込めてただ生かしておくだけだ。人間らしく生きるということをしていないじゃないか。医療というものは、人間らしく生きるためのものではないんだ、こう言った人もあります。そうじゃないでしょう。人間らしく生きるために、雇用もされ、遊びにも行き、外にも出ていく、買い物にも行ける、こういう人間らしくするための基礎をつくるための医療じゃないですか。それを、外へ行くとき禁じてない——それは禁じてないですよ、自分で買えばいいわけです。買えない人が、動けないから、やはりこれは保険を適用してほしいと言っているわけなんです。 あるビジネスマンから聞いた話で、私はびっくりしたんですけれども、最近アメリカなどからビジネスマンがどんどん日本に来ますね。この人たちが、低肺機能者が来ると言うのですよ。第一線のビジネスマンが日本に仕事に来るわけです。そして日本の酸素ボンベを扱っているところに電話や電報で、どこどこのホテル、どこどこの会議場、どこどこの事務所に酸素ボンベを置いてくれというのですね。厚生大臣、ちゃんと聞いていてください。飛行機の中では吸ってくるわけです。それでぱっとそこの会場に行けば酸素が置いてある。こうして低肺機能患者全部は働けないにしても、酸素があれば第一線のビジネスマンとして日本に来て働いているわけですね。これを見た日本人がびっくりしているわけです。 それを、全く役に立たない、働くこともできない、ただ家の中で生かしておけばいいという考え方は、私は国際的にもおくれていると思うのですね。ですから、この小型のボンベはどんどんいいものができるわけですから、私は後手後手になるのを悪いとは言っておりません。まず在宅酸素をやってくれた。それじゃ今度は新しい小型のもの、ジュラルミンの小さなものができていますから、その人に必要な酸素は全部保険で適用するというのが当然ではないかと思うのです。 酸素もたくさん吸えば毒ですから、たくさんくれたからたくさん吸うとか、これをだれかに上げるとか、そういうものとは違うのです。薬とはちょっと違いますよ。薬ならばたくさんくれ過ぎたらちょっと捨てるとか、たくさんくれたから全部飲んでしまうとか、そういうのとは違うのです。絶対に必要なだけしか吸わないのです、彼らは。できるだけ吸いたくないのです。最小限しか吸わないわけですから。それが生命の一部になっているのですね。ですから、例えばさっき言いました義足で考えれば、まさに義肺なんですね。義肺なんという言葉はありません。私が勝手に使っているわけですけれども、義肺なわけです。酸素さえあればちゃんと肺が生きるわけですから。一日二十四時間、低肺機能者だけが四十八時間酸素を吸うわけじゃないのですね。そういう意味では、これは何としても保険の適用をして、低肺機能者を本当にこの世の中でただ生きているだけだという状態に置くのではなく、生き生きと仕事にも出ていき、遊びにも行き、酸素を吸いながら仕事もどんどんやっていく、家族とも一緒にどこかに遊びに行くことができる、こういうふうにするには、どうしても小型の携帯用ボンベの保険の適用をしていただかなければ、そういう活動はできないと思うのです。 そういう意味で、大臣の御決意を伺いたいと思います。
○斎藤国務大臣 低肺機能者の皆さんの在宅療法を保険で認めておるわけでございまして、今の先生のお話は、そのボンベをいかに小型化するか、そして軽量化するかという問題でありますし、また使い捨てのボンベなのかどうなのかというようないろいろな問題があると思います。そういったような問題を解決することによってできるのかどうか、どうしてもそこが解決できず、別途のそういった小型の携帯用ボンベについて保険に取り入れるかどうかということについて中医協にお諮りをしなければならないのか、こういったことについてひとつ十分検討いたしてみたいと思っております。 私は先ほど沼川議員からの御質問の際にもお答えいたしましたように、きょう先生からお取り上げいただきます前に、低肺機能患者の方から、主婦の方でございますけれども、切々たるお手紙をちょうだいいたしまして、そのお苦しみについて深く感じ入るところがございました。低肺機能患者の皆様方に対するやらなければならない事柄、幾つかあるわけでございまして、そういったものを整理をいたし、検討をいたし、そして皆様方の実態に合った対策をもっと進めるように担当部局に指示をいたしておるところでございますので、これが改善が図られるものというふうに御理解をいただきたいと思います。
○田中(美)委員 大臣は御理解いただいているのだと思いますが、自宅にいるときよりもむしろ外に出ていったときの方が酸素が必要なんですね。それはもう地下鉄の階段をおりただけでもふうふうですし、それから上るときもふうふうです。私も片肺ありませんので、もうちょっと年がいきますと、酸素を持たなければならないというような状態になりかねない体をしております。そうしますと、何しろちょっと急いで歩くとかちょっと階段を上るかということになりますと、すぐにあえぐわけですから、酸素さえ吸っていれば血色もいいし、別の合併症がなければ健康に働けるわけでですから、今大臣がおっしゃったように、実態に合ったようにやるんだということは、やはり保険の適用に努力していただけるというふうに思いますので、ぜひその点で厚生大臣の最大の努力をしていただきますように期待をいたしております。 〔長野委員長代理退席、浜田(卓)委員長代理着席〕 では、次の質問に移ります。 東京二十三区には都立の火葬場が江戸川区に一カ所しかないのです。ここは遺体を一体焼くのに大人が千六百円で焼いてくれるわけです、これは都からのいろいろな援助があるのだと思いますけれども。ところがこの二十三区の中には民営が七つございます。この民営はほとんど一つの資本から成っている独占というふうに聞いておりますけれども、この火葬場は非常に値段が高いわけです。都営でやっているところは千六百円なのに、この民営でやっているところは特殯、これは略語ですけれども、特殊が十四万五千円、特室が八万八千円、特最が五万七千円、最上が四万円、上等が三万円、中等が八千円、下等というのはないのです。このように六つに分かれているのですね。 これは私は驚くべき値段だというふうに思いまして、全国の七大都市を全部調べてみたわけです。そうしましたら、ほとんど民営というのはないのですね。札幌などは全部無料ですね。札幌市民は全部無料です。名古屋も全部無料です。それから京都などは九千円取っております。それから大阪五千円、福岡では一万四千円、これは公的なところで、民営ではありません。しかし、これは全部一律なんですね。値段が少しずつ違いますけれども、一応一律なんですね。ですから全部、これは無料から一番高いところで一万四千円というところで一律なんですね。遺体に差がないのです。 民営のあるところは、横浜に一つと大阪に二つあります。大阪も、民営でも補助があるのかどうかわかりませんが、九千五百円というところで一律なんです。全然特殯だとか最上とか上等とかそういうふうな差はないのです。一つありますのが、横浜に一番高いところで七万五千というので三段階という民営が一つあります。こういうのを見ましても、断トツで東京都二十三区だけは非常に高いわけです。こういう実態を大臣は御存じでしょうか。
○北川政府委員 先生の御指摘、東京都には公営がなくて民営がほとんどである、こういう点が一つあると思いますが、これは非常に長い歴史の中でそういう民間の機関が役割を果たしてきたということであろうというふうに理解をいたします。 それから、料金の問題については、すべてが必ずしも一律ではない。その料金の差が必ずしも人間の価値に影響を及ぼしておるということはないと思います。東京都の民営の場合も、最低八千円から十五万円というようなことで、幾つかの段階があるというのは事実のようでございますが、これは死体を焼く炉の設備ですとか、あるいは装飾等の違いによっておるわけでございまして、(田中(美)委員「聞いてないことを答えなくて結構です」と呼ぶ)その料金の選択は当事者の問題であろうかというふうに思います。
○田中(美)委員 大臣がそういうことを御存じかと私は聞いているのですよ。あなた、北川さんとおっしゃるのですか。私はあなたの御意見は聞いてないのです。大臣は知っているかと聞いているのですよ。知っているか知っていないか。
○斎藤国務大臣 存じ上げております。
○田中(美)委員 私は、これは大体各都市なぜ一律なんだと聞いたら、遺体を焼くということは準公共料金なんだと言っているのです。ですから、東京では十五万円もするのですと言っても、どこも本当に、名古屋弁で言いますと、びっくりこくと言うのですけれども、みんなびっくりこいているわけです。私もびっくりこいたわけです。どうして二十三区だけで、私は民営が悪いなどとちっとも言っていません。北川さんは何をあれしているかわかりませんけれども、ただ非常に高いということでびっくりしているわけです。六段階もある。北川さんはこの料金が六段階もあっても構わないのだということを、私聞きもしないのにお答えになりましたけれども、これは都立の十倍以上もしていますし、いろいろ聞いてみますと、どこでも、生前がどんな職業であろうとも、亡くなった人間の遺体というものは価値は一緒なんだということから差というのはほとんどつけていないですね。こういう非常な高い格差をつけているということは、人間の尊厳を傷つけているのではないかと私は思います。これは北川さんと私の哲学の相違ですから、私はそういうふうに思うわけです。遺族が悲しみのどん底で最も財布が緩むときなんです。そういうときに、最後の親孝行にといって六つ出てきますと、最後の親孝行に一番下のあれでは悪いから、せめて最上というところにしようかとか、それとも全財産はたいても特殊でいこうか、こういう気分になるときなんです。それを利用してかどうかわかりませんよ、どういう理屈があるのかわかりませんから。こういう高額な焼き料を取るということは、私はやはり問題があると思うのです。この値段も二十二区では三年置きに上がっています。そして一番高いところでは一回に二万五千円も上がるという形です。これは私、確認いたしました。事実です。あと確認はしておりませんけれども、いろいろ聞いてみますと、七百円ぐらいの骨つぼを三万円なんというような形で、それもそこの火葬場についている骨つぼを使わなければいけないということですが、いや応なく七百円の骨つぼを三万円で買わされているというような苦情も来ております。これは私、確認しておりませんので、ぜひ厚生省の方で確認をしていただきたい。 こういういろいろな小さなものがそういう不当、法外な値をつけているのではないかというような訴えが来ているわけです。墓地、埋葬等に関する法律は厚生省が管轄して都道府県知事に事務を依頼しているといっても、これは厚生省は全く存じません、委任したのだからそちらが何しようと構いませんということではないと私は思うのですね。それにまた厚生省は厚生年金の積立金の還元融資をしているわけです。私はこういう還元融資は決して悪いと思いません。しかし、この還元融資をするということは、やはり人間の尊厳を傷つけることなく、遺族の悲しみに乗っかるようなことをしないように正しくやるために、そういう厚生年金の積立金の還元融資をするということが役立っているならば、これは当然すべきところだと私は思っています。民間が悪いなどとはちっとも私は言っていません。ですから、これが適正に、都民や国民が不信を抱くような、遺族の悲しみにつけ込んだような感じを受けるようなことがないのかどうかということですね。 私は焼き場も見てまいりましたけれども、窯も見てまいりましたけれども、場所が違うだけで値段が違うというのも非常に不思議な気がいたしましたけれども、この点をぜひ調べていただきたいと私は思うのです、厚生省に。そして適正であるかどうか。 北川さん自身は私の質問通告で大急ぎで一部分御存じになったのだと私は思います。質問をとりに来られたときにもほとんどわかっていらっしゃらなかったわけですから。それから慌てて電話で東京都に問い合わせ、それから北川さんの耳に入ったわけですので、それから大急ぎで御自分の哲学をつくる、こういうふうになさらないで、もっと民主主義ですから、こういう疑問が出ている、都民からの訴えが来ている、どうして東京だけがこんなに十五万もするのだ、それが来年早々にはまた十八万になるなどといううわさもあるのだという訴えが来ているわけですから、これについての調査をしていただきたいということをお願いしているわけです。 ですから、厚生大臣に伺いますが、ぜひこれはお調べいただきまして、どこでも一律になっているという問題と、それから値段がもう十倍も東京だけが高いというのは、ここにいらっしゃる先生方もいずれ東京の方が多いと思うのですけれども、やはりお考えいただいて、適正な値段になるように御指導をいただきたいと思います。厚生大臣のお答えをいただきたい。 〔浜田(卓)委員長代理退席、委員長着席〕
○斎藤国務大臣 私も昨年の十月に母を亡くしましたので、火葬場の料金がいろいろあるということは承知をいたしております。先生も御指摘ございましたように、火葬場の許可等につきましては、都道府県知事に団体委任事務として任されているわけでございますが、人がお亡くなりになられて御家族の方々がその死を悼む場合に、さまざまなお考えがあるだろうと思います。質素にこれをやった方がいいというお考えの方もあるし、十分お金をかけて盛大にやった方がいいというお考えの方もあると思います。でありますので、いろいろな選択の幅があっても私はいいのではないかというふうに思っておりますが、ただ、その幅が通常常識的に理解されるような範囲であるということも必要であろうというふうに思いますので、きょうの先生のいろいろなお取り上げがあったことについて、東京都にも伝え、指導をいたしてまいりたいと思います。
○田中(美)委員 もう一つ。今ちょっと大臣が少し誤解なさっていらっしゃるのじゃないかと思うのですが、祭壇とかその飾りつけとか、こういうもので幾らお金をかけるというのは、それはそれぞれの好みですからどんなに盛大にやってもいいのです。私の言っているのは、焼くということだけを言っているので、焼くのに盛大に焼くというのはどういうことかちょっとわかりませんので、このところをお間違いのないように。 時間になりましたので、質問を終わります。
○堀内委員長 大野功統君。
○大野(功)委員 私は香川二区から選出されている者でございますけれども、今我がふるさと香川では世紀の大ドラマが進行中であります。何かといいますと、岡山県倉敷市児島と香川県坂出市番の州との間十三・一キロ、海上部分が九・四キロでありますけれども、その区間を瀬戸大橋で結ぼう、こういうことが着々と進行しておりまして、来年の四月十日にはオーブンになる、こういうドラマが進行中であります。 この橋は、御存じの方大勢いらっしゃると思いますけれども、橋げたの高さ一つとりましても、満潮時で六十五メートル、ナイヤガラの滝が五十メートルでございますから、それから比べていただいてもどの程度の高さか大変わかるわけでございまして、世界一マストの高い船が通りましても完全に悠々と通れる、こういう大変美しい橋であると同時に、経済的にも四国に大変利益を及ぼす橋だ、こういうふうに言われているわけでございます。 御存じのとおり、昭和三十年五月にかつての国鉄宇高連絡線の紫雲丸が沈没いたしまして、そのときに百六十八人のとうとい犠牲者を出したわけでございますが、二度とこういう悲劇は繰り返してはならないということで瀬戸大橋を着工したわけでございます。我々は大いにこの瀬戸大橋に期待しているわけでございますけれども、一方、この瀬戸大橋が完成することによりまして、随分大勢の人間がやってくる、随分たくさんの自動車が入ってくる、そして四国は大変混雑を起こすのじゃないか、こういう問題があるわけでございます。 例えば、自動車でいいますと、予測でございますのではっきりはわかりませんが、一日に二万五千三百台の自動車が入ってくる、入ってくるというか、これは往復で二万五千三百台でございますから、片道で一万三千台ぐらいであります。ちなみに、瀬戸大橋が入ってくる坂出市の自動車の登録台数を調べてみますと、大体三万台であります。三万台の自動車が常時動いているわけではありませんから、一万三千台の車が坂出に入ってくるということは、もう想像を絶する自動車の数になるのじゃないか。それがどの程度の交通事故を起こしているかといいますと、これは昨年の数字でありますけれども、四百五十四件の交通事故を起こしておりまして、死者が六人、負傷者が五百六人、こういう数字であります。これが現在登録台数三万台の坂出市の交通事故の現状であります。したがいまして、瀬戸大橋が完成後、自動車がどんどん入ってきて、混雑が起こり、あるいは交通事故が起こるとなると、あってはならないことでありますけれども、大変な数の交通事故が起こって、そして不幸なことに死者、負傷者が出てくるのではないか。 人間の数で見ますと、自動車に何人乗ってくるかわかりませんけれども、例えば一万三千台の自動車に三人ずつ乗ってくるといたしますと約四万人、しかも、あれは鉄道と車両との併用橋でございますので、JRが入ってまいりますが、JRで入ってくる人数が、JRの予測では一日六千九百人、こういうことが言われております。そういたしますと、合わせて五万人くらいの人間が入ってくるのじゃないか。そういたしますと、これは大変な状態になって、いざ救急の事故が起こった場合にどうしたらいいのだろうか、こういう問題を今から考えておかなければいけないのではないか。 ところが一方、現在の救急体制を見てみますと、今坂出地区に救急病院として指定されておりますものは大病院あります。大病院のうち、公のものが坂出市民病院一つ、それから私の病院は回生病院とマルチン病院という二つでありまして、あと三つは診療所であります。一体こういう体制でいいのか。しかもこの坂出市民病院はことしの三月ごろに救急用ベッド二十数ベッドの増設を申請しておりますけれども、何らの音さたがない、こういう状態であります。これはやはり今の体制の何倍もの体制で受け入れ体制をつくっておかなければいけないのじゃないか。そういう救急用ベッドの増設の申請があれば直ちに許可すべきではないか。さらに瀬戸大橋というのは一方通行でありますから、十二・一キロの間Uターンできません。したがいまして、岡山で乗って、例えば事故を起こしたら、岡山の救急車で運んで香川の救急病院で処置しなければないけない、これが状況でございますから、香川県と岡山県との間が密接に連絡がいきますように、ひとつ厚生省の方でも支援態勢をとって、応援してくれるなりあるいは指導していただきたい、こういう問題があるわけでございます。これはひとり香川地区、瀬戸大橋地区だけの問題ではありません。全国の方々が瀬戸大橋見物にやってくる、あるいは世界からもやってくる。場合によっては、救急体制が完全になってないとすれば、これは世界に対して日本の恥じゃないか、こういうふうにも思うわけでございます。ぜひこの瀬戸大橋時代の救急医療体制につきまして、長い御説明は要りませんけれども、尊敬する斎藤厚生大臣から、胸をたたいて任せておけ、やる、こういう太鼓判を押していただければ大変幸せだと思います。大臣、いかがでございましょう。
○斎藤国務大臣 先日、香川県へ視察に行かせていただきまして、厚生行政の関連施設について視察をさせていただきましたが、その車での移動の途中、坂出の架橋、急ピッチで工事の最後の仕上げに入っておられるところを拝見いたしました。そして県知事を初め皆様方から、その救急医療体制についても御陳情、御要望をいただいたところでございます。 本州−四国連絡道路児島−坂出ルートの開通後に想定される交通事故等への対処につきましては、岡山県と香川県との間で防災に関する打ち合わせが行われていることと聞いております。香川県は交通安全計画の中で救急医療体制の整備を図ることとしているとお聞きいたしております。今後香川県におきまして、地域医療計画の中で救急医療体制の整備についても、さらに検討されていくこととなると思いますが、救急医療の充実について県の方針が明確になりました段階で、厚生省といたしましても、最大限の御協力を申し上げ、御援助申し上げたいと思います。
○大野(功)委員 大臣からただいま太鼓判を押していただきまして、ありがとうございました。来春四月十日オープンでございますので、ぜひとも委員長初め社労の先生右打ちそろって瀬戸大橋地区の救急医療体制は完全か、こういうことを御視察いただくとともに、瀬戸大橋も御見物いただきたい、こういうふうに思うわけでございます。 瀬戸大橋の近くには国立病院も若干ございまして、今回の国立病院の統廃合問題にかかわりまして、とりわけ西香川病院という病院でその地区の住民に大変不安を引き起こしております。この西香川病院というのは、老人医療の問題あるいは精神病の分野におきまして地域医療に大変貢献している病院でございまして、この問題はいずれ後日十分議論する機会があると思いますので、本日は御要望だけ申し上げておきますけれども、どうぞこの地元の意見にも十分耳を傾けていただいて、そして地域医療全体の調和の中で解決を図っていただきたい、このようにお願いするわけでございます。 未来の救急医療体制について、さらに若干詰めさせていただきたいのでございますけれども、私は若いころ、ジュネーブにおりましたころ、子供が急病になりました。顔が真っ青になってしまったので、かかりつけのお医者さんに電話をいたしましたところ、あさって来いというような大変とんちんかんな話であります。あわててタクシーを呼んで救急病院へ連れていった。何も言わないで処置してくれました。帰りも住所、氏名を聞いただけでありまして、料金も支払わなかった。さすがにスイスというのは救急医療に対しても無料でやっているのかなと思って誤解しておりましたが、一年後に請求書が参りましたけれども、こういう救急専門病院というのはこれから必要になってくるのではないか、あるいは救急医療体制というのは、人がどんどん動いていく時代になりますから、もっともっと必要になってくるのじゃないか。現在国の方では、運営費の補助をしていたり、あるいは救急の用に供する医療器具に対しましては税金の減免をやっておりますけれども、そういう制度もどんどん拡充していくべきではないか。救急医療専門病院をつくるか否かという問題とあわせてお答えをいただければ幸いと存じます。
○竹中政府委員 救急医療対策でございますが、昭和五十二年度以来、私ども初期、二次、三次と分けまして、救急医療施設の整備、それから救急医療情報センターの整備ということを計画的に進めてまいっておるわけでございます。初期の救急医療、それから二次の救急医療、この辺までは大体基本的な整備ができたと考えておるわけでございますが、救急問題の最後のとりでと考えております救命救急センター、それから救急医療情報センター、これらにつきましては、一部の都道府県でなお整備充実の必要がありますので、今後はこういった点につきまして重点を置いて整備を図ってまいりたいと考えております。 それから、お話しの救急専門の病院の問題はいかがかということでございます。従来は一般の病院においてあるいは救命救急センターにおきましては、高次機能病院において、そういう総合病院の体制の中で救急設備、救急対応をしてまいったわけでございます。ごくわずか救急専門の病院があるわけでございますが、これらにつきまして、私ども今後救急専門の病院をもっとふやすかどうか、現在まだ十分な結論に達していないところでございます。
○大野(功)委員 私は役人生活を二十年、浪人を八年、国会議員を一年、現在やっておるわけでありますけれども、今つくづく思いますことは、政治家というのは非常に長期的な展望を持たなければいけないのじゃないか。二十年、三十年くらい先を見ながらいろいろ考えていかなければいけないのじゃないか。日本にもし百年単位で物事を考えられる政治家が生まれてくれば、恐らく世界の政治家になるのじゃないかと考えております。また空間的に考えましても、永田町の理論とか永田町の視野じゃなくて、世界的な視野から物事を判断していくべきじゃないか。そういう意味じゃ空間的にも大変視野がお広く、着々と大地にも足を踏みしめながら将来を展望されている斎藤厚生大臣、いわば接写レンズと望遠レンズを兼ね備えておられるのが斎藤厚生大臣じゃないかと私は思っておるわけでございます。したがいまして、私は二十一世紀のこれから先の医療保健体制についてぜひとも御意見を伺いたいのです。しかしながら、その前に現在の医療体制をちょっと反省してみたい。 それは何かといいますと、医療というのはどんどん進んでいるのです。しかし、その裏腹で悪いところが出てきております。例えば余りにも医療が専門化するものですから、人間を診るのじゃなくて臓器を診るという格好であります。余りにも大病院へ偏り過ぎて、検査ばかりやりますから、私の知り合いでも検査中に死んだ人もおります。本当はまず検査をする前に手当てをしていれば助かっていたかもしれない。こういう人でも検査の途中でお亡くなりになった、こういうようなこともあります。大病院へみんな集中して、検査をみんな受けるものですから、本当に大病院で検査を受けて真の治療を受けなければいけない人が治療を受けられない、三時間−三分という話は最近はなくなってきたようではありますけれども。こういう点、いいところも出てきたけれども反省しなければいけない。逆に開業医の成り手がなくなってきている。若いお医者さんでは問診の技術が本当に低下してきている、こういう批判もあります。やはり医療は仁術でありますから、そのお医者さんの前に座って、そのお医者さんから優しい言葉で問いかけられて、それだけでも治ったような気になる、そういうお医者さんも育てていく必要があるのではないか、このように思っているところでございます。いい面はあるけれども悪い面もある。こういう現在の医療について、大臣、どのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○斎藤国務大臣 今先生がおっしゃられた点、同感の気持ちをいたします。日本の医療は、その医学の進歩、医術の進歩等によ力まして、日本の今日の国民生活向上のために非常に大きな貢献をいたしてきたということは評価されるべきものだと思いますが、しかし、その時代の移り変わりに伴って、医療のあり方というものについても常に見直しを行い、良質な医療、効率的な医療を提供できるようにいたしてまいらなければならないと考えております。厚生省といたしましても、国民医療総合対策という観点から取り組みまして、先ほど中間報告をまとめさせていただき、医療費を抑制するというようなことではなくて、良質な医療を一層提供し、そして効率的な医療を提供するにはどうしたらいいかということでさまざまな検討をまとめたところでございます。 先生が今御指摘のような観点に立って申し上げれば、日本の医療が非常に高度化し、また高機能の診療がなされるようになりました。しかし一方において、俗な言い方で恐縮でございますが、風邪引きや腹痛まで立派な総合病院に駆け込まなければならないというような風潮が出ていることも事実でございまして、こういった問題をそれぞれの分野において対応できるような医療供給体制というものをつくっていくということも非常に重要なことだと考えております。今各都道府県において地方の医療計画というものを立てていただいておりますが、そういう中においても、そういった役割分担を踏まえた医療供給体制というものをつくっていただくということが必要であると考えておりまするし、また高度な能力を持った医療機関の位置づけというものも必要であります。同時にプライマリーケアを重視した家庭医機能を持った開業医というものの育成というか養成、こういうものにも力を入れていくということが大変必要だということで私ども取り組んでおるというところでございます。
○大野(功)委員 ただいま大臣のおっしゃっておられました反省に立って、未来の、二十一世紀の医療がどんどん進んでいくことを大いに期待するわけでございますけれども、今大臣のおっしゃいましたプライマリーケアを担う家庭医制度、これにつきましては、健康政策局長の私的諮問機関であります家庭医に関する懇談会の報告が出ておりますので、私もさっと目を通させていただきましたけれども、一般のお医者さんの中には、これはイギリスのホームドクター制とどこが違うんだろう、こういう不安も持っていらっしゃる方もいらっしゃいます。この家庭医に関する懇談会の報告書のねらいは何でございましょうか。
○竹中政府委員 先ほど来先生お話しのございました医学の専門化というのは急速に進んでおるわけでございまして、一部に、先生のお話にもございました、病気を診るけれども人間を見ないとかあるいは臓器中心の医療が行われるというような点がございます。また患者の側も大病院志向ということでございますし、一方でまた開業医の高齢化というふうなことも進んでおるわけでございます。そういった状況にかんがみまして、私ども、開業医を中心としたプライマリーケアの充実ということが今後非常に重要である、そういうことで包括的、また継続的な医療サービスを担っていただくものとして家庭医というものが重要ではないか、そういう観点でこの懇談会で御検討いただいたわけでございます。
○大野(功)委員 今の局長の方向、つまり二十一世紀を志向する新しい医療体制、保健も治療も健康相談もみんな含めてのプライマリーケアを担当する家庭医機能を持ったお医者さんを育成するということは、今後ますます大事なことだと私も思っておるところでございます。 そういう意味で教育、研修の問題あるいは幅広い応援体制、地域ぐるみの応援体制、保健所とも協力しなければいけないだろうし、あるいは学校とも協力していかなければいけない。あるいは相談といっても、プライマリーケアを担うお医者さんに相談に行って、日本人は往々にして相談というのはただだと思っていますから、相談についても、その家庭医機能を持ったお医者さんが相談料をちゃんと受け取るようにしていくようなシステムをつくっていかなければいけない。こういう問題、いろいろあると思います。しかし、大変すばらしい方向だと思っております。長期的に見て、このような方向にこそ日本の医療体制を進めていかなければいけない。 だとすれば、いかがでございましょうか、大臣。来年度の予算にでもぜひともこのモデル事業として、大学、これは文部省との相談もあるかもしれませんけれども、大学あるいは病院で研修医を置く、そういう方向での何らかの研修をさせる、こういうモデル事業をお考えいただいてはいかがでございましょうか。
○斎藤国務大臣 まさに今、来年度の予算要求の時期に来ておるわけでございますが、そういうプライマリーケア、包括医療の機能を備えた、家庭医機能を備えた開業医を養成するための研修等についてモデル事業をぜひやりたいということで予算要求をしようと思っておるところでございます。 詳細につきましては、局長から御説明申し上げます。
○大野(功)委員 実は私は八年間寝たきりのおふくろを抱えておりまして、昨年亡くなりましたのですが、寝たきり老人の対策というのは、本当に寝ているおふくろも大変だな、かわいそうだなと思うし、抱えている方も、私自身経験があるだけに大変だなというふうに思っているわけでございます。ただ、おふくろも、病院に入れますと、すぐ家に帰りたい、これは日本の家族制度から出てくる当然の日本のお年寄りの言葉でございます。外国であれば、独居老人、老人専門の病院をつくってもいいわけでございますけれども、その意味で私がどうしてもここで大臣初め厚生省の皆様にお願いしたいのは、まさに在宅でありながらショートステイとか、そういう方向で政策を進められている。すばらしい方向だと思うのですけれども、現実に目を向けてみますと、例えばショートステイの対象者、今寝たきり老人全体で六十万人ちょっといらっしゃるわけですが、そのうち二十五万人は病院にいらっしゃる、特養で十二万人ぐらい、そして在宅で二十五万人ぐらいいらっしゃるわけでございますけれども、その在宅で寝たきりのお年寄り二十五万人に対して、ショートステイのサービスは四万二千人、正確に四万二千九十三人であります。単純に計算しますと、在宅で寝たきりのお年寄りの方は、六年間待たないとこのサービスを受けられない、こういう状態になるわけでございます。またデイサービスも四百十カ所でございますので、これはせっかくいい制度がありながらなかなかその恩典に浴する人々が少ない。しかしながら、やはり私はこれからの寝たきり老人の対策を考えていく上で、日本型の寝たきり老人の対策を考えていかなければいけないんじゃないか。すなわち、原則的に家にいて、家族の者に取り囲まれて、家族の温かい心に触れ合って、ただしときどきは外に出て西洋的な利便さを享受する、こういう形の、この両者の調和のとれた形が一番望ましいのじゃないか。ところがまだまだ現実は大変みすぼらしいものであります。そういう点について、ぜひともこれから力を入れてやっていただきたいと思いますが、御所見をお伺いします。
○斎藤国務大臣 今御指摘をいただきましたショートステイ事業は、本年度、昨年の三万六千三百六十四人から四万二千九十三人に人員増をいたしております。またデイサービス事業につきましては、昨年二百十カ所でありましたのを約倍増して四百十カ所というふうに大幅に拡充をいたしております。これらは今先生から御指摘をいただきましたように、在宅で寝たきり等の介護を要する方々に対する在宅サービスの中心といたしまして、この政策を大いに拡充をいたしてまいろうと考えておるわけであります。また、来年度は特に訪問看護と申しまして、主治医の医師との連携のもとに訪問看護ができるようなそういう仕組みをモデル事業として進めてまいりたい、こう考えております。そういう際に、福祉のみならず医療とか保健とかこういった三位一体になった連携のもとに在宅のサービスを進めていけるようにやってまいらなければならないと考えておりまして、こういう点について来年度も大いにひとつ拡充をいたしてまいりたいと考えております。
○大野(功)委員 こういう制度がますます将来拡充されまして、先ほども申し上げましたけれども、日本的な家族の心の温かさと西洋的な便利性、これがうまく調和がとれて、世界に類を見ない寝たきり老人対策が日本で生まれますことを心からこいねがうものでございます。 それから、この質問はぜひとも大臣にお答えいただきたいのでございますけれども、政治とか行政がどんどん福祉政策、老人政策を進めてまいります。しかしながら、政治とか行政ができます分野というのは、例えば年金とか医療とか保健とか、こういう形、あるいは数字であらわせるものであります。こういう分野では政治なり行政なりが目いっぱい頑張っていくことができるわけでありますけれども、私はこれを裏打ちするのがお年寄りが尊敬される気持ちが世の中にあふれてくることだと思います。幾ら長生きできても、おばあちゃんやおじいちゃんが家族の中で片隅に追いやられてしまっている、こういうことでは情けない。特にこういう問題を今から十分考えておかないと、大変なことになるのじゃないか。 例えば、東京でありますけれども、東京は住宅事情が悪いですから、家々に神棚もなかったりあるいは仏壇もない、こういう状態があるかと思います。地方では仏壇があって、そこでおじいちゃんやおばあちゃんが毎日手を合わせている。それをお孫さんが見て、そして自分には祖先があるんだな、祖先があるからおじいちゃんがいるんだな、おじいちゃんがいるからお父ちゃんがいて僕がいるんだな、こういう気持ちが自然に発生して、先祖というか目上の人を尊敬する、敬愛していくという気持ちが生まれるのじゃないか、こういう気もするわけでございます。形にあらわせるものと形にあらわせないもの、この二つが両々相まって未来の老人対策が生まれてくるのではないか。大変抽象的な難しい問題でございます。どうぞ大臣、ひとつこれは厚生大臣の立場を離れて、総理大臣になったぐらいのつもりでお答えくだされば幸いと存じます。
○斎藤国務大臣 これから本格化する長寿社会を迎えますときに、お年寄りの皆さんが本当に健康で生きがいを持って生き生きと御生活をしていただくことが必要でありまして、そういうための環境づくりというものを進めていかなければなりません。今おっしゃられましたように、本当にその基礎は心の通い合いということであり、お年寄りがお年寄りに対する施策を受けるというだけではいかぬわけでございまして、社会全体がお年寄りを中心にしてほのぼのとした温かい雰囲気の社会をつくっていくということが必要であろうと思います。そのためには小さいときからの学校教育とか、また社会教育とか家庭における教育とかいうものがあろうかと思いますが、何といいましても、その中心は家庭教育といいましょうか、家庭でのありざまということだと思います。先生も私もまだ老人という年には少し時間があるわけでございますので、今の我々の状態の中で、そういったお年寄りを温かく尊敬するということを行動にあらわす、そしてまた自分自身がそういう尊敬される行動を行っていくということで、自然とそういう気持ちが醸成されてまいることであろう、このように思っておるところでございます。
○大野(功)委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○堀内委員長 次回は、来る八月四日火曜日午前九時四十五分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十五分散会