農林水産委員会 第7号
- 発言数
- 189 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1987/05/27
会議録
○委員長(高木正明君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、久世公堯君が委員を辞任され、その補欠として大塚清次郎君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(高木正明君) 集落地域整備法案を議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○菅野久光君 きのうの上野委員から課題を引き継いだような形できょうやるようなことになりましたが、この集落地域整備法案に係る経費が着工五億、土地区、そういうような答弁が鴻巣局長からありましたので、それは額が小さいじゃないかということを申し上げましたが、このことだけではなくて、農村総合整備事業ということで、総パだとかあるいは農村モデルとかミニ総パ、集落排水等、こういったような事業、総経費が千三百二十七億、そのうち国費が七百二億ということでお話がありました。これは農林水産省の予算でありますが、これらの事業に係る建設省の関係というのは、やはり予算か何かがあるんでしょうか。今言った農村地域の整備計画に係る事業については、全部農林水産省の予算ということになるんでしょうか。
○政府委員(北村廣太郎君) 地区整備に係る分については建設省の予算に計上されることになるわけでございますが、私どもでは、農水省のように箇所別に何カ所というような形の予算の計上ではございません。下水道、区画整理、道路という事業ごとに大きな予算を全体として計上するという形になっておりますので、それぞれの地区の実情に応じまして農水省さんと打ち合わせて必要額を充当したいと考えております。
○菅野久光君 それではこれらの事業についても、実質的には農林水産省の予算は千三百二十七億だが、事業を実際にやっていく中ではそれよりもふえていくということですね。まあその事業の中身によっても違うでしょうが、そのように理解をしてよろしいですか。
○政府委員(北村廣太郎君) 事業の内容を調整いたしまして、必要額は計上してまいりたいと存じます。
○菅野久光君 きのうの上野委員の質問の中でも、今度の集落地域整備法案は内需拡大にも資するというような中身のものだというふうに答弁がありましたが、そのことについては間違いはございませんね。
○国務大臣(加藤六月君) 間違いなくやっていこうと考えております。
○菅野久光君 そこで、内需拡大ということで五兆円規模の補正予算を臨時国会に提出をしたいということでいろいろかかわっておられる。そういう中で、この法案に係る経費としては、調査費が三千七百万、着工が五億ということなんで、まあ経費としてはちょっと、何というんでしょうね、内需拡大というのにはそれほどの寄与をしないんじゃないか。できないんじゃないか。あるいはこういったような事業の性格上、もっとふやしたいと思っているんだけれども今年度はこれしかやれないんだということなのか。ふやしたいんだけれどもやれないんだということなのか、それともマイナスシーリングだとかいろんなそういう中ではこれしか計上できなかったということなのかですね。それは予算要求の段階でのいろんなかかわりがあるのではないかというふうに思いますが、その辺はいかがでしょう。
○政府委員(鴻巣健治君) 確かに厳しい財政事情という制約もございますが、私どもはやはり法案の成立を見てから本格的に事業の拡充を図りたいと考えているわけでございます。
○菅野久光君 昨日、閣議前の経済対策閣僚会議で、二十九日に決める五兆円を上回る財政措置を伴う緊急経済対策を協議されたようですが、このメンバーには大臣はお入りになっておりますね。
○国務大臣(加藤六月君) 入っております。
○菅野久光君 きのうの読売新聞の夕刊を見ますと、「緊急経済対策の骨格」ということで十項目入っておりますが、その中で集落地域整備にかかわる問題は、この十の中の三番目あたりに入るのかなというふうに思うんですけれども、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤六月君) 委員お持ちの記事によりますと、①の「公共事業の追加」というものと、それから先ほどおっしゃいました、これはちょっと表現が間違っておりまして、こういうように直すように私がやかましく言ったわけでありますが、この③のところは、民間活力の利用による地域の活性化という表現があったから、これはおかしい、こんなのを直さないと、民間の資金というのは地方にはなかなか流れ込む余裕がないんだ、大都市ばかりに行っておるじゃないか。したがって、地方は国の現ナマを中心として、大都市は民間のいろいろなものを使うという方法があるんじゃないかという立場等から考えまして私が主張したやつで、これを直してあるか直してないかまだ確認はしておりませんが、私は、地方の活性化という表現を補正予算でしないとだめだ、こういう方法にしないと断固反対を貫くということを言っておきました。 それで、きのうの当委員会における御意見の中で、リゾート法やいろいろなものをこれからの内需拡大の一つの目玉にしていこうということの中にこの集落地域整備法を入れるべきであるということを申し上げておるわけでございます。
○菅野久光君 何か北海道は余りこれは関係がないといいますか、あってもわずかということになるのかもしれませんが、地域のことだけじゃなくて日本国のことでございますから、そういう観点で、今何よりも求められている内需拡大ということにかかわって言えば、当初予算では極めてわずかな額であった、それは予算要求の段階でのいろんな問題があったんだろうというふうに思いますが、今こういう緊急経済対策ということで大規模な補正予算を組まなきゃならぬという段階になってきているわけですが、この法案が成立した後、このことにかかわってさらに予算を要求してこの事業の充実を、この際内需拡大という意味も含めてやっていかねばならぬとか、やっていきたいとか、何かそういうようなお考えはございますか。
○国務大臣(加藤六月君) 今回の、一次補正という表現がいいのか悪いのか、私たちは一次補正、あるいはまた脳中には二次補正という考え方もあるわけでございますが、それとは別にしまして昭和六十三年度のいわゆるシーリング、概算要求基準というものを考えていかなくてはなりません。そのときに今までのパターンでやっていっていいのか悪いのか。まあシーリングの見直しということは、御存じのように総務庁長官が新行革審にも総理にかわって出席して要請をした。それからまた、政治的日程として七月いっぱいには今申し上げましたシーリングを決定しなくちゃならない。そのときに、内需拡大というものを臨時異例の措置としてやるのかどうかは別としましても、六十三年度以降今までのパターンではだめではないだろうかという点がございまして、引き続き六十三年度も内需拡大の内政問題として大いにやっていかなくてはならぬ。 そういう問題を通じて、この法案の特徴、性格を生かした分での予算獲得には一生懸命頑張っていかなくてはならぬし、今までの枠内を一歩出る決意を持って六十三年度以降も臨んでいかなくちゃならぬと考えておるところでございます。
○菅野久光君 きのうの上野委員の質問に答えて、今年度当初予算の中では大体十四カ所ぐらい予定をしているという答弁がございましたが、これは、こういう法案ができるのであれば、ぜひこの地区、うちの地区をというようなことで地域から上がってきた中から、やはりここは急いでやらなきゃならぬなということで十四カ所、まあ予算の関係もあって十四カ所ということにしたのか、そうではなくて、大体予算の関係からこれぐらいであろうということにしたのか、その辺はいかがですか。
○政府委員(鴻巣健治君) 六十二年度予算に計上いたしておりますのは、調査の段階が十四地区でございます。あと、着工が別に五地区考えております。 これは、私ども今まで農村総合整備事業といいまして、要するにミニ総パとかパイロット事業とか、ここ四十八年ぐらいからいろいろ町村での生活環境と生産基盤の整備を一体的にやってきておりますものですから、各市町村長から大体希望といいますか、こういうことをやりたいというのは、県や地方農政局を通じてかなりよく収集いたしておりますので、私どもがこの法案をつくる過程で、こういう地区をやりたいとか、こういう地区をやってもらいたいとかいうのが大分入ってきておりまして、そういうのを念頭に置きまして、昨年の夏ぐらいから、予算要求のときに、今までやってきました実績を踏まえて、そして要望も頭に置いて、箇所数を一応つくったというわけでございます。
○菅野久光君 そうすると、きのうはたしか土地区で着工が五億だというふうに述べられた。今、五地区ということなんですが、そこはどうでしょうか。
○政府委員(鴻巣健治君) 言い違えてまことに恐縮でございます。 調査は十四地区ですが、着工は土地区を考えております。
○菅野久光君 そうしますと、たしか希望はまだまだあると思うんですね。そのうちで絞り込んで着工十カ所ということにしたのではないかというふうに思うんですが、そうなると希望はまだまだある。だからこの際、補正予算でさらにふやそうという意欲はお持ちですか。
○政府委員(鴻巣健治君) かなり御希望が強い中から絞って土地区を考えておりまして、補正ができれば、補正の段階では、またいろいろこの法案の成立を契機にいたしまして一層前向きの努力を傾注しろという大臣からもいろいろ前から御下命を受けているところでございます。
○菅野久光君 内需拡大内需拡大と言って今何よりも求められている経済対策の問題ですので、いろいろお考えを聞いているわけでありますが、いずれにしろこの事業は、先ほど申し上げましたように、農村総合整備事業とも十分絡み合ってやる。四つの事業がありますが、そういうものもこの集落地域の仕事をやる場合に入れていくわけですね。そうしますと、それをふやしていくということになれば、これらの四事業に対する予算ですね。総体で千三百二十七億、そのうち国費が七百二億ということですが、真水をもっとふやせというような話もありますが、これもふやしていかなければならない、一貫の問題としてですね。そういうふうに思うんですけれども、それはいかがでしょうか。
○政府委員(鴻巣健治君) 私ども、農村総合整備事業というのは、全体のシェアは、基盤整備全体に占めるシェアは少しずつ伸ばしてきておりまして、昭和五十五年に農村総合整備事業の基盤整備全体に占める割合は六%でございましたけれども、六十二年度予算ではこの農村総合整備事業費が基盤整備費全体に占める割合は八・三%というように、厳しい財政事情の中で伸ばす努力をしてきております。私の私見ですが、これはまだまだこういう意味では、基盤整備の中で総合整備事業関係の予算のシェアは高めなければいけないと思っております。 そういうことも頭に置いて、今後の必要な予算の確保、獲得といいますか、確保に全力を尽くしたいと考えております。
○菅野久光君 法案の質疑の中で内需拡大というそういう言葉が出てきて、この法案の成立がそのことに役立っていく、そういう性格も持っているというようなことからだんだん話が大きくなりまして、先ほど来からの質問ということになったわけでありますが、ちょっときのうの質問の中で答弁があったもののうち、この際明らかにしておいた方がいいのじゃないかなというふうに思うんですが、この集落地域ということで指定をした中における建物の制限ですね、それはおよそどんなものを考えられておるのか。きのうちょっと、例えばモーテルだとか高層的な建物だとか、そういうものは規制をするんだというようなお話がありましたが、その辺具体的にこういうものはということを考えていたら、ちょっと教えていただきたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) 具体的には地元の御意向を十分に拝聴して決めることにはなろうと思いますが、一般的には、まず住宅地でございます。これはやはり大体敷地の面積の規模とそれから建物の高さというふうなものの制限はしたい。そうなってまいりますと、一般的には、一戸建ての住宅地を前提とした宅地の整備をいたしまして高さの制限を当然いたしますと、せいぜい二階屋くらいということになりまして、マンションなど、あるいは例えばホテルのようなものは建たない。それから商店とか工場の問題がございます。商店につきましては、一般の小売商店というのは問題はございませんが、スーパーのようなものについても、ある程度規模を敷地面積で限定できるようなそういうもの。それから工場につきましても、これも無公害、そして地区の、その近隣地区まで含めましたその周辺一帯の方が働きにこれるようなその程度の工場、大体こんなものを住民の皆様方と御相談の上決めまして、それに沿った制限を地区計画の中で定めてまいりたい、かように考えております。
○菅野久光君 この事業をずっと進めていきますと、農地の面積は、実質的に同じということにはなりませんね。減るのではないかというふうに思うんですが、その辺はどのようにお考えですか。
○政府委員(鴻巣健治君) 今まで私ども調べてみますと、集落で、市町村長たちの意見を聞いてみますと、現在でも宅地があるところにほかに分家住宅ができるとか、あるいは商店街、商店を少しつくりたいという形で転用の希望がありまして、私の記憶では、たしか全国平均で一集落三・五ヘクタールぐらいまだいろんな形でつぶれていくであろうと見ている市町村長が多かったと思っております。 そういう意味で、住宅あるいはスーパーマーケット、あるいはトラックの駐車場、そんなもので少しずつつぶれていく。事業体を集めますとまたつぶれますが、それが計画的にまとめてつぶれるなら、優良農地に影響を与えないようにまとめて転用していくということが大事じゃないかと考えているわけでございます。 一方私ども、土地改良長期計画では農用地の造成ということを考えておりますので、片方で転用で農地が減っていっても他の集落とか、あるいは他の農村らしい町村の中で必要な農地を確保するとか、あるいは必要な農地を造成していくという努力を続け、そのために私どもも補助金あるいは融資等でそういう農用地の造成にはこれからも努力をしなきゃいけないと考えております。
○菅野久光君 優良な農地を確保するということですが、実質的には、これがやられると農地はやはり幾らかずつでも減るというふうに私は考えざるを得ません。 それはそれといたしまして、都市計画法は市街化区域と市街化調整区域に区分するいわゆる線引き制度、これを基本にしているわけですが、市街化調整区域の性格についてはいろいろ議論のあるところでありますけれども、今回のこの制度によって、市街化調整区域の位置づけ、これが変わることになるのかならないのか、その辺はいかがですか。
○政府委員(北村廣太郎君) 一般的に言って、市街化調整区域の本来の性格は変わりません。やはり市街化を抑制し、あるいは優良な現在の農地を、都市サイドからではございませんが、結果として確保することになるという本来の性格は変わりません。 ただ、この集落整備で定められました集落地区計画、この範囲内につきましては、農地の一部転用を図りまして積極的に宅地化するということの事業は行われます。しかし、それ以外につきましては、これは農地サイドでむしろ農地整備を行う。それについては協定等によりまして転用を制限するというような形で、むしろ逆に、市街化調整区域内で、ただいまの開発許可制度ではどこへでも建てていい。例えば農家の次三男対策の住居のようなものが、限定されて集落の中の宅地に立地するということになりますので、交通整理の意味では、かえって前の制度のままよりはむしろすっきりしてまいるんじゃないかと考えております。
○菅野久光君 今回、集落地区計画、それから集落農業振興地域整備計画、こういう制度によって地域の適正な土地利用の調整だとか生活環境の整備促進等について対策がとられることになったわけですね。この措置で、従来指摘されていたような問題ですね。まあ虫食いだとかいろんな問題がありますが、そういうものに十分対応できるというお考えで多分出されたのではないかと思いますが、これで十分対応できるのか。また、市街化区域との関係で、どの程度都市的投資がこの事業によって行えるのか、その辺についてお伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) まず、所期の目的を達しますと、かなりの程度に交通整理ができていい集落及び農地の保全ができると考えております。 それから、都市的投資でございますが、私どもとして今考えておりますのが道路でございます。道路につきましては、集落内の細街路、細い道路まで計画的に整備しようということを考えておりますし、それから排水関係、これは農水省さん側の、農地側の事業と連携をとりながらやっていくということでございます。それからもう一つ緑地の保全、例えば鎮守の森とかあるいは里山とか中心としました集落を緑地として保全し、あるいは場合によっては例えば散歩道のようなもの、そんなものも整備しようと考えておる次第でございます。もう一つは公園事業でございます。積極的に児童公園のようなものをつくっていこうと、そんな事業を組み合わせましてやっていくわけでございます。 その中でやはり基本的な事業の一つが土地の区画整理でございまして、小規模の土地の区画整理を行いまして、その集落内の基本的な道路とか、それから宅地関係の入り組んでいるようなところを整理してまいって、良好な居住環境をつくってまいりたいと考えております。
○菅野久光君 農村総合整備事業ということで、きのうのお答えでは、千七百九十三地区六十二年度の予算の中でやられているわけですね。これらの四つの事業は、今まではそれぞれ独立してといいますか、それぞれが独立してやってきているわけなんですが、この法案が通った後、将来、この法律を適用するような地域と目されるところについては何らかの指導をしなければならないのじゃないかなというふうに思うんです。 例えば、道路をつくった、しかし後からそこに管を埋めるのでまた道路をほじくり返すなんというようなことがよくあるわけなんですよね。そんなことを私考えながら、将来ここはこの法律を適用していった方がいいなというような地域というのはそれぞれやっぱりあると思うんですが、その辺に対する指導といいますか、あるいは箇所の選定だとか、そういうことにかかわっては何らかのお考えを持ってやられるのか。それとも、今までのような形で申請が上がってくる、それはそれとしてやっていくのか。その辺のところはどうでしょうか。
○政府委員(鴻巣健治君) そういう意味で、手戻り工事などでロスが出ないようにしなきゃいけないと思っております。私ども、やはり土地計画サイドでやっていただく地区計画あるいは集落の農振計画、そういうものの中で、はっきりとここは農地、ここは道路、ここは公園というようにしていかなければいけないと思っております。 今、私たちがこの法案で考えておりますのは、農地が大体十ヘクタールあるところで大体戸数百五十戸程度の集落というのを対象にして、土地利用の混乱があってそれを何としても直さなきゃいけない必要性のあるというところをまず選んで整備をしていきたいと考えておるわけでございます。
○菅野久光君 なかなか言うはやすく行うは難しい点があろうかと思いますけれども、やはり先々を見越して、むだのない効率的なことをやっていかなくてはいけないのではないかというふうに思ったものですから実は今のような質問をしたわけであります。 この「集落地域における農用地の保全等に関する協定」ということでいろいろと出ているのですが、「相当規模の一団の農用地」というのは、大体どの程度の規模を想定しておられるのか、お伺いいたします。
○政府委員(鴻巣健治君) 私ども、「相当規模」と言いますのは、やはり農地としての効率的な利用を図るという観点で、投資効率から見てもその後農業としてちゃんと役に立つにしてもという意味で、「相当規模」というのは大体一ヘクタール程度というように考えております。 なお、先ほど冒頭のお尋ねのように、先々のことを考えてちゃんとやれよという御趣旨はまことにそのとおりでございまして、私ども、市町村につくっていただく集落の農振計画にしても集落の地区計画にしても、おおむね十年程度の先を見越してつくっていただくという予定に考えております。
○菅野久光君 一ヘクタールですか。
○政府委員(鴻巣健治君) おおむね一ヘクタール程度と考えております。
○菅野久光君 何かもっと私は規模が大きいのじゃないかと思っていたのですけれども、一ヘクタールというので、この計画の区域内の「相当規模」というのですね、それがその程度のものなんでしょうか。
○政府委員(鴻巣健治君) これは最低の限度でございまして、つまり、何人かが土地を持っていて、それが話し合って、ここは十年程度あるいは七、八年程度最低やっぱり農地として確保しておこうじゃないかという話をするところでございますので、まとめて一ヘクタール、まあ坪で言って恐縮ですが三千坪と、かなりのものになると思います。その程度であれば、私どもいろいろ今までも融資やなんかでも面倒を見ておりますが、白地、つまり農用地区域以外の農地であってもみんなで農地として守ろうということになれば、簡単な土地改良投資もやったりして守っていくというとすると、やっぱり最低一ヘクタールがいいところではないかと考えているわけでございます。
○菅野久光君 時間ですからこれ以上の質問はいたしませんが、何か一ヘクタールといったらえらい規模が小さ過ぎるのではないか。農用地の保全とかそういうことにかかわったって、何というんですかな、何ぼ日本の国が狭い狭いといっても――まあ一ヘクタールが最低だということですから、その辺についてはもうちょっとお考えになった方がいいんじゃないかなということを申し上げて、私の質問を終わります。
○政府委員(鴻巣健治君) 今でも一ヘクタールといたしておりますのは、例えば農住組合法というのがございまして、都市近郊で農家が住宅を、例えばアパートなりマンションを経営するような場合に、一方で農地を残しながらやる、その場合に、農地を残して、みんなでここは農地としてしばらく協定をしながら残していこうというのも大体一ヘクタール以上となっております。それから生産緑地法で、第一種生産緑地の中にあります一団の農地というのも「おおむね一ヘクタール」ということがありまして、そういう立法例を頭に置きまして、やはりみんなで話し合って最低この地区で残そうというのが一ヘクタール以上ということでございまして、それはおっしゃるように北海道のようなところであればあるいは十ヘクタールになることもございましょうし、東北であれば三ヘクタールということもございます。また、西日本なんてかなり零細な土地がございますので、三千坪となるとかなりの所有者がそれにかかわるのではないかと思っております。 今までのいろんな立法例を参考にいたしまして、最低一ヘクタール以上で、みんなまとまれば協定の対象にするというふうに考えているわけでございます。
○及川順郎君 ちょっと順序を変えまして、今の質問から続けてやりたいと思っております。 まず、今お話の出ておりました、具体化するに当たっての協定の内容、協定に違反した場合の措置、協定の期限というものを一応十年をめどにという考え方、この辺が出てきた理由というのは、輪郭は今の御答弁で出てまいったわけでございますけれども、あと、所有者の変更が生じた場合協定にどういう影響が出るかとか、この点のことをまず最初に、今の関連でお尋ねしたいと思います。
○政府委員(鴻巣健治君) この農地の保全あるいは利用の協定でございますが、これはやはり農地としての利用を確保して土地利用の方向づけをはっきりさせる。それからまた、農用地の整備のための条件の整備を行いまして、良好な営農条件の確保を図るというねらいに出ているものでございます。 まず、その内容でございますが、農地として利用される土地について、最低限現在ある農地としての利用を保つ。それが継続されるように効率的な利用方法、例えば荒らしづくりを防ぐとか、あるいはみんなで草刈りをやるとか、あるいは畦畔を補修するというような、それを確実に励行するといったようなことを定めてはいかがかと考えているわけでございます。 なお、この協定は、地権者の自発的な意思に基づいてやりますものでございまして、農用地を保全したりあるいは効率的に利用する内容も、それぞれの集落の実態に即して具体的に決めることが適当であろうと考えております。 それから二つ目にお尋ねの、協定に違反したときどうするんだということでございますが、この協定の法律的な性格は私法上の契約でございまして、協定に違反があったといった場合には、これは原則として私法上の債権債務の関係として、民事上の方法、例えば違約金を支払うとか原状回復をするとか、あるいは何といいますか、そういう違反の状況をこれ以上広げないように差しとめをするというような、民事上合理的な範囲内にとどめたいと考えております。 それから、協定の有効期間でございますが、これは十年以内と考えておるところでございます。これは集落農振計画そのものが、集落地域における農用地あるいは集出荷施設のような農業用施設の整備の方向を示して、大体十年間を見通してつくっております。この協定は、この集落の農振計画を受けて、その具体化といたしまして、農用地としての土地利用を確保する、あるいは農用地の整備のための条件整備をするというように、集落の農振計画の達成に役立てるといいますか、寄与するといいますか、資するものでございますので、この協定の有効期間も十年を超えないものというようにいたしているわけでございます。
○及川順郎君 私も、全国的に見ておりまして各所で感ずることは、集落地域のそうした本法案に盛り込まれているような発想というのは非常にいい着想であるというぐあいに思っているわけですけれども、この法案に今考えられております集落の例えば規模ですね。人口がどのくらいで、どういう条件で、しかも面積がどのぐらいでということが、きのうからのやりとりの中でいま一はっきり出てきていないんですけれども、この点についてお答えいただきたいと思います。
○政府委員(鴻巣健治君) 私ども今考えております集落の規模といたしましては、次のように考えております。 集落の中に含まれています農地の面積あるいは戸数ですけれども、当面、整備の対象として取り上げます単位としては、農地の面積はおおむね十ヘクタール程度、それからそこに住んでいる人々の家の戸数は百五十戸程度が適当だと考えているわけでございます。 また、この対象となります集落につきまして、法律に定める要件に照らして判断いたしますと、具体的には、人口の増加、公共施設の整備の状況、それから農用地あるいは農業施設の整備の状況などの地域の実情を踏まえて地域選定が行われるわけですが、大体こういう地区は、全体で見ますとおおむね五千ないし六千程度の集落が対象になると思うのでございます。その五千ないし六千程度の集落の中から、きのう来お答えいたしておりますように、当面十年間ぐらいには干程度の集落を取り上げて整備をいたしたいと考えているわけでございます。
○及川順郎君 これまでの調査によりますと、農業生産活動の生活拠点である農業集落という認識で見られるところは、全国で大体十四万集落ぐらいあるというように見られていますね。そうしますと、今回のこの法案によって一応住みよい地域づくり、町づくりというものを考えるこの発想というものは、そうした状況の中からなお絞り込んでという考え方ですか。それとも全然別ですか。
○政府委員(鴻巣健治君) 十四万集落の中で、農振地域の中に入っているのはたしか十二万集落ございますが、やはりその中で最近特に人口のふえ方が著しいとか、その結果土地利用の転換、つまり農地から宅地への転換がかなり頻繁に行われていて、しかもその行われ方が整然としてというのでなくて、ばら建ちとか乱開発とかが見られまして、地域の土地利用としても混乱をしているところで、かつ、今言いましたように比較的大きい集落、かつて旧町村時代には役場があったとか小学校が置かれていたとかいうようなところでございまして、今でこそ新町村になってからは違いますけれども、旧町村時代に役場があったとか小学校があったとかで比較的大きい、それだけに人口も最近著しく伸びている、その悪影響が逆に土地利用に出ているというところがこれは対象の根っこになる五千とか六千というところだと思っております。その中で、特に緊急に整備する必要のあるものを拾い上げていきたいと考えているわけであります。
○及川順郎君 そこで、今までも農振法、都市計画法等がありまして、集落地域の整備というものはそれなりに努力をしてきたという経緯があるんですが、今この時点で本法案が必要と認められておるというのは、そうした今までの活動の中から、その体験を踏まえてもう一歩この点を改善しなければならないからこういう法律が必要だと、こういう体験的発想から事実に基づいてつくられるとしたならば、この法案が必要と認められた原因はどういうところに着目をなさっておられたのか、この点を伺いたいと思うんです。
○政府委員(鴻巣健治君) 御承知のとおり、釈迦に説法ですけれども、集落は中世とか徳川時代の初期にできているわけですが、それが大体今の十四万集落だと思っております。それが人間が生産もし生活もしている場所でございますが、特に地方都市の近郊の集落、これは市街化調整区域でもあり、かつ農振地域でもあるというところが多いんですが、そういうところでは最近非常に人口がふえる、世帯数がふえる。しかもそのときに、整然として農地から宅地への転換がまとまって行われているのならいいんですが、おれの土地はおれがどう使おうと勝手じゃないかという、何となくそういうエゴみたいなものがありまして、ばらばらにつぶれて、ある日突然水田のど真ん中に分家住宅ができるとかガソリンスタンドができて、生活排水を周辺の農地に垂れ流すというような問題が各地に起こっているわけでございます。 そこで私どもとしては、やっぱり農地は農地としてまとめる、それから宅地は宅地としてまとめていくということで、生活をするにしても農業生産をするにしても、いい環境、良好な環境をつくりながらやっていかなきゃいけないと考えたわけですが、どうも私どもの今までの十五年あるいは二十年近い農村整備の経験から言いますと、私ども農業施設とか農地につきましてはできますが、宅地については何らの規制もなかなかできない、全くできないわけでございまして、また建設省さんの方から見ますと、都市計画の目的あるいは都市整備の目的から見て、都市的なところあるいは宅地的なところを整備する、これはもちろん当然のことですが、農地を農地として、つまり土地改良事業をやるということはできない。どうもここが、何といいますか、この接点のところが一番どうしてもエアポケットみたいになっておるわけでございます。 それで、私ども昨年来から大臣の御指示もありまして、両方一緒にやったらどうかということでお願いをいたしまして、今度できました法律案では、都市計画法とそれから農振法のそういう意味ではいわば限界を超えましてといいますか、限界を改めまして、両方一緒に集落という、生活もあり生産もするところを一体的に、かつ総合的に整備をしようというのが私どものこの法案のねらいでございます。
○政府委員(北村廣太郎君) 私ども都市サイドから申し上げますと、市街化区域、市街化調整区域の線引きをして十数年がたっておるわけでございます。その中で、市街化調整区域に編入された地区につきましては非常に規制が厳しゅうございます。そういう形で市街化区域拡大という声が随分出てまいりましたが、内容を子細にお聞きいたしますと、現在の市街化区域の連続した拡大という点についての御要望が一点ございます。 それからもう一点は、実はただいまも鴻巣局長の方からお話にございましたとおり、町村合併前には村なり可なりのある程度の基幹的な集落といたしましてそれなりの活力もあった。そういう地域が、例えば新しい住宅建設等を厳しく抑制され、あるいは工場等の立地も抑制されたというような観点からいたしまして、むしろ衰退に向かっておるのではないかというような非常に危機感がございまして、そういうところを中心に市街化区域に編入してほしいという、つまり今までの市街化区域からかなり飛びました、まあ飛び地の要望があったわけでございます。 しかし、これはいろいろ都市サイドから検討いたしますと、やはりある程度まとまりのあった、都市的投資をするにしては、現在までの行政の流れからいうとかなり無理があるということで、何らかの意味で現在の大きな枠組みは壊さないで、しかしその中でやはり非常に生活に不便を感じていらっしゃる方々に対して都市的に立った投資もやはり行う必要があるだろう。また、規制緩和にいたしましても、極めて地区を限定しながら、やはり規制緩和を行う必要があるだろうという見地で、都市計画中央審議会の御意見等も拝聴しながら検討を進めてまいりました。 その段階で、農水省さんの方でも同じような農地サイドからの御検討を進めてまいりまして、たまたま私どもの方向が一致いたしまして、これは一緒にやろうということになったわけでございます。
○及川順郎君 両省の共管の形で提出されたということについては、私もこのような発想というのは大変いい傾向であって、ぜひ成功さしていただきたいと、こういうぐあいに大いに期待を持っているわけです。 ただ、国の段階ですとこれは結構なんでございますが、国から地方自治体へこの計画が具体化されていく段階で、現場のそれなりのプロジェクトの構成というものがだんだん具体化の段階ででき上がってくると思いますけれども、この辺の連携構成のスタイルといいますか、そういうものの取り決め等についてはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○政府委員(鴻巣健治君) 市町村の段階、あるいは県の段階でも、私の方で言いますと農林課とか農林部でございますし、都市計画サイドで言いますとやはり土木関係があるいは企画系統がこの仕事をなされると思いますが、従来見ておりましても、線引き、つまり市街化区域と市街化調整区域の線引きについても、私ども農林サイドと都市計画サイドとは緊密な連絡をとってきて、大変うまくやっているという例がもう十五年間の歴史の積み重ねの中で出てまいりました。 今回も同じ部局の話し合いなんですが、小さい市町村の中ではもちろんかなり緊密にもできますし、県の段階でも、先ほど来お話しましたように、線引きなどでやりました話し合いのできています伝統を使って緊密な連絡をとってやりたいと思っておりますが、なおその点は、法律ができますれば、後で建設省と農林水産省と連名の通達あるいは要綱で緊密な連絡調整をとってやるように、十分地方自治体を指導するつもりでございます。
○及川順郎君 もう一点。 確かに、分家住宅やそれからUターンの人たちが定住するという意味で宅地が必要だと、こういう状況は集落と目される地域において現実に出ているということは私たちも肌で感じておるわけでございますけれども、今回のこの法案決定について、地価対策ですね、この地価対策について、ある意味では適正な価格の推移の中でこの計画が進められるという期待感もある反面、地価がそれに合わせて上がるんではないかという、こういう心配もあるわけですけれども、この辺はどのようにごらんになっていらっしゃいますか。
○政府委員(北村廣太郎君) 確かに、例えば大都市周辺の集落につきましては、現在でも何らかいろんな形で実は非農家がその集落の方に立地しているわけでございます。必ずしも法的手続を正当に経ていないというようなものも中には散見されるわけでございますけれども、そういう状態の中で、集落整備で宅地の供給を図りますと、当然のことながら、もともと需要が強含みのところでございますので、地価上昇につながる懸念があるということは私どもも心配した点でございます。 したがいまして、その集落の方々の総意をもっていたしまして、将来ともどんな集落として住まい続けたいかということをまず合意の基本に置きまして、恐らく、今まで私どもが事前にいろいろ県なり何なり通じまして拝聴いたしました御意見によりますと、やはり既存の集落の基本的性格を維持いたしまして、立地します住宅は低層でかなり敷地もゆったりしたような住宅。しかも、集落の基本的な性格を壊さないために、今までの集落の何層倍も住宅が建つような大規模な宅地開発は望ましくない。こんなことを考えてまいりますと、地区計画の中で敷地の面積をある程度の面積にいたしまして――これは小さくするという意味じゃございません。ある程度ゆとりのある面積に最小限の宅地面積を規定いたしまして、さらに高さ制限をする。したがって、それにマンションとかホテルのようなものは建たない。あるいは店舗といたしましても、店舗用地というのは地区計画の中であらかじめ想定いたしまして、その地区及び周辺の集落に対する商業サービスの提供を限度として考えるというようなことといたしますと、余り大規模な企業等が立地いたしましたり、あるいは集団的な急激な住宅の立地がないというようなことで、宅地につきましてはそう大きな変動はないというふうに持っていけるのではないかと考えている次第でございます。
○及川順郎君 今の見通しはそのとおり私も認めたいんですけれども、最近の地価情勢から考えますと、決してこれは気の抜けない要素だろうと思うんですね。それで、この法案によってこれが具体化されてきますと、ある意味では地価高騰に対してはもろ刃の剣、そういう結果を誘発するんではないかという心配がありますので、この点については厳重な姿勢で対応していただきたいということを私は強く希望をしておきたいわけです。 そこで、この法律案の提出に基づいての具体化、そしてまた予算規模、非常に小さいということがきのうから話題に出ているわけですけれども、小さく産んで大きく育てる、こういうことだろうと思いますし、また、今年度の予算やそれから実施規模数から考えますと、本当のところはむしろモデル地域をここでつくりながらこれで全国的な集落の整備を促進する意味も私は含んでいるんじゃないかと感じますけれども、この辺の認識はいかがでしょうか。
○政府委員(鴻巣健治君) おっしゃるとおりでございます。
○及川順郎君 それでは伺いますけれども、当然そういう状況を考えますと、誘発して自発的にやる集落の整備の地域についてはこれは結構としまして、やはり対象にしたところはそれなりの予算がつけられてくるわけでございまして、この条項のどういう部分に予算というものはつけるということで、この予算のつけ方の限定をどういうぐあいに線引きをなさっているか。あわせまして、国の補助、融資等の扱いはどうなるのか。この点についての御見解を賜りたいと思います。
○政府委員(鴻巣健治君) 私ども、先ほど言いましたように、戸数は多分百五十戸程度、農地面積が十ヘクタール程度の中で土地利用が混乱し、また、特にその秩序化が緊急に要請されております地域を選んで、その中からまずこの法律に即した集落の整備をやってまいりたいと考えております。 農村総合整備事業は、先ほどもお答えをいたしましたように、六十二年度は千三百二十七億の事業費、国費で七百二億円を計上いたしております。この農村総合整備事業は、もう御承知のとおり、私どもも主として農振地域の中の農用地区域なんかも含めまして農振地域の中でやってきたわけですが、今回新しく考えておりますのは、ちょっと従来のルールを変えてみたいと思っております。 といいますのは、従来農地を対象といたします基盤整備の金を投入する場合には、農振の農用地区域でないと土地改良投資をしないという原則でございましたし、したがって圃場整備にしてもかんがい排水事業にしても農用地区域でないと投資をしません、補助金も差し上げられませんと、こう言ってきたわけですが、今回、やはり集落とその周辺の農地を一体的に整備する場合に、必ずしも農用地区域に入っていないところもあるわけです。我々は、この入っていない農地のことを農振の白地地域と呼んでおります。これは結構多いのでございまして、全国で六十万ヘクタール、うち水田三十万、畑三十万ぐらい、そういう面積は、これは全国的な話でしたけれども、そういう白地の地域も含めてやらないと農村の整備にならないんだろうと考えておりますので、集落の周辺に農用地区域に取り込んでいませんというところがまだ結構あるんです。これは恐らくそういうところは将来農業を続けたいという意向の人もあるし、もう農業から足を洗いたいという人もある。それから、十年ぐらいやってから農業から足を洗いたいという人、いろんな意向が混在しているものですから話がまとまらないで、農用地区域の設定もできないまま今日に来ていると思うんです。 そういうところを話し合って、農地は農地として協定で十年間守るというようなことをしてくれるならば、私どもは、農振の農用地区域でなくて白地区域であってもこの土地改良投資は、例えば圃場整備をするとか、かんがい排水事業を入れるとかいうような形でやっていきたいということが今回新しく考えていることでございます。
○政府委員(北村廣太郎君) 建設省サイドの予算の計上及び執行の仕方を御説明申し上げたいと存じます。 まず、場所の採択につきましては、これは農水省さんと十分御相談いたしまして御一緒に箇所的な採択はいたしたいと考えております。 それから事業といたしましては、私ども、道路それから公園、下水道、区画整理、いずれも何カ所というような箇所で予算を計上しておりませんで、一括して予算を計上いたしまして、その実情に応じて箇所ごとに配分するという方式をとっておりますので、これは十分事業に必要な額を計画的に張りつけるということではでざいますが、実は今までの私どもの内規とかそういうものにつきましては、いささか都市を対象としております関係上、その一固まりと申しますか、最低限の拾い上げる基準というのが大き過ぎてちょっと使い物になりません。この実情に応じてやれるように、全く新しい採択基準なりそれから箇所づけのルールを、これから農水省さんと相談しながらつくってまいりたい、かように考えております。
○及川順郎君 大臣、今、両省のお考えを聞いてきたんですけれども、これはぜひ成功させていただきたいと、こういう感じている中で、国土庁が試案をつくられております第四次全国総合開発計画も、あしたあたり中間報告が発表になるなんというのが新聞に出ている。これまでにも、建設省さんも昨年八月に国土建設の長期構想等発表なさっています。その他いろんな振興に向けてのこういう試みがどんどん出ているんですけれども、今回のこの集落地域整備法案が、もう施行されている振興法、これとのかかわりをどのように持たせながらこれからこの法案に基づく事業実施を拡大なさっていこうとなさっているのか。この点、大臣の所見を承りたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤六月君) 国土庁におかれては、あす国土審に審議付議されるように承っておりますが、私としましても、四全総の中身あるいは成立に大変な関心を持っておるわけでございます。 国土庁の方からあるいはお答えがあるかもわかりませんが、第四次全国総合開発計画につきましては、国土の均衡ある発展を基本理念としてもらい、そして多極分散型の国土形成を推進してもらわなくちゃならない。そのためには、地域の活性化が重要であるという観点に立って作業中であると承っております。 その中で、農山漁村のうち特に住民構成の多様化及び農地と宅地の混在が進みつつある集落地域につきましては、良好な土地利用秩序を確保するとともに、計画的な地域整備を推進するという趣旨で検討を行っておられると承っております。したがいまして、この四全総のねらうところと今回のこの集落整備法案と全く軌を一にするものでございまして、四全総の行わんとしておるところと、基本的にも実際にも全く一致しておると考えておるところでございます。
○及川順郎君 国土庁さんは来ておりますか。―― 概括的に、差しさわりのない範囲で、この中間的なまとめの内容をお述べいただけますか。
○説明員(後藤和久君) ただいま申されましたように、現在四全総の試案というものをつくっておりまして、国土総合開発法に基づきましてこれから国土審議会の調査審議を経る、こういうことになっております。 四全総の内容につきましては、国土の均衡ある発展を基本とする、それから多極分散型国土というのを実施のテーマにしておりまして、各地域がその特性を生かしつつ多様性を持ちながら活性化して、適切な機能分担によって過度の集中がない国土をつくっていこうと、こういうことで内容の取りまとめを行っているところでございます。 その場合に、地方の活性化、あるいは適正な土地利用、こういった点が重要でございますので、農地と宅地が混在化する集落地域につきまして土地利用秩序の確保、あるいは計画的な整備というようなことも内容に盛り込むような方向で検討をしておるところでございます。
○及川順郎君 いずれも関連がある中で、この法律が成立した後具体化されていくわけですけれども、この集落地域の整備につきましては、とりわけ地域住民の協力、これが何よりも成否のかぎを握っているということになるわけでございますが、この具体的なスケジュールとなります都道府県知事段階での基本方針が定められまして、関係市町村、その中から選定された対象となる地域の自治体の行政の立場と、それからそれに対して対象の地域住民の意思をどういう形で反映なさっていくのか。その具体的なスケジュールといいますか、手順といいますか、これをお示しいただきたいと思います。
○政府委員(鴻巣健治君) まず、市町村が集落の地区計画あるいは集落農振計画をつくる場合に、住民の意見を十分に聞くことになっております。その上にあります県が基本方針をつくる場合には、市町村の意見を十分聞いて基本方針をつくる、こういうようになっております。したがいまして、今度は県の段階で住民の意向はどうなっているかといいますと、今計画をつくる段階で市町村が住民の意見を十分聞いているわけですから、県が方針をつくる段階でも、間接的ではありますけれども市町村を通じて地元の住民の意見を聞くということになっております。 いずれにいたしましても、これは下からといいますか、住民手づくりといいますか、そういう意味での、上からではなくて住民の手づくりの町づくり、あるいは村づくりという精神が大事なものですから、そういう点を十分重視しながら指導してまいりたいと思っております。
○及川順郎君 それで本当に住民の意思が反映できるかということは、私は非常に心配な点を持つんですけれども、確信はございますか。
○政府委員(北村廣太郎君) 私どもの地区計画、これはかなり細かくいろんな内容を規定いたしますので、この手続というのはかなり重要でございます。 私どもといたしましては、手続上も土地の所有者とか関係者の意見を聞くという形になっておりますので、実際のやり方といたしましては、県の方針に基づきまして市町村がその地区計画の一応のたたき台というものをつくりまして、たたき台をつくります前にも住民の方々から十分御意見を拝聴するのは当然でございますけれども、その具体的な地区計画のたたき台ができました段階で地元で説明会を開きます。説明会には当然ながら、こういうものができます、こういう形になりますという図面等も提示いたしまして、住民の方に来ていただきまして、そして十分に御納得をいただいた上で事業のスタートを図りたい、かように考えておる次第でございます。
○政府委員(鴻巣健治君) 今、大丈夫かということですが、私どもはやっぱり属地的といいますか、実際に、抽象的に例えば圃場整備をするとか近代化施設を入れるというのじゃなくて、集落の地図を示して、ここのところに道路を入れるとか、ここの鎮守の森と集落との間にあるところに公園をつくるとか、それからその集落の南側のこの三ヘクタールのところを圃場整備するとか、具体的に図面を示してやりますから、それに対していろんな意見が出てくる、それを集約した形になってくると思っております。 私も地方大学の先生にいろいろ話を聞いたときに、おもしろい話だと思ったんですが、地方大学の先生が、最近の国際経済はとか日本経済はなんと言うと、皆さん集落で座談会をやると、居眠りをしちゃうのだそうですが、地籍図を広げまして、ここはだれの土地、ここは何兵衛の土地というふうに見せて、ここは何をつくっているとか、ここは遊んでいるとか、ここは荒らしづくりになっていると言うと、居眠りをしていた人はみんな目をぱっと開いて、一生懸命、ここは何とかだと、こう言い始めるというんです。私はそういう意味で、図面を示して実際具体的にやっぱり合意形成をしていく、そういうことを重視しながらやっていけば、それはちゃんとした住民自身の町づくりといいますか、村づくりになると考えております。その線で指導したいと思っております。
○及川順郎君 住民意識というのは、やはり参画の意識が非常に大事だと思います。特にこうした集落で、私は見ておりまして、非常におくれがち、あるいは大変だなと思うのは、やはり上下水道、特に下水道ですね。それから公園、こういうもの。それから集落における地形的な状況から言いますと、特に山つきの地域が多いところなんか見ておりますと、やはり災害に対する対応、この辺のことを考えますと、この集落整備を進めるについて、基本的な都市の計画といいますか、町の計画というものをきちっと骨格をつくって、道路整備に至るまで、これを初めにみんなで考えさせてとことんやるという姿勢が私は大事じゃないかと思うんです。そういう点の作業をしていくためにはやはりそれなりの期間が必要だ、こう思うわけですが、今この法案を検討していて、もうことし十カ所ぐらいという、これは具体的にどのくらい期間をかけておやりになるという考え方か。今まで事前に非公式にそういうところを検討はされてこられていると思いますけれども、どのくらいの期間が必要かなという、こういう感じの感触をお持ちですか。
○政府委員(鴻巣健治君) 私たち、今までの経験から言いますと、やっぱり合意形成をするまでに数年かかっているというのが実態でございまして、特に農家、非農家入りますと、そう簡単な話ではないと思っています。したがいまして、今回十カ所の着工の地区でも、これも前から、例えば農村総合整備事業の中でやってもらいたいという地区の中で、かなり熟度も高まっておりまして農地の保全利用の協定を結んでもやろうというようなところをまず拾っておりますので、この地区でもかなり前からの話し合いがあります。したがいまして、おっしゃるように、短期的に早急にやるのでなくて、やはりそういうまずハードの前にソフト面での話、ソフトが大事ですから、かなりソフトを重視しながら慎重にやっていく必要があると考えております。
○及川順郎君 やはり地域住民の私権に対する執着といいますか、この辺をどのように整備計画を具体化していく上において融和をし、ともに自分たちの町をつくっていくという、こういう合意形成というのが非常に大事だと思いますので、その辺を最優先して尊重するという姿勢は、地方自治体に対する指導方針の中にもぜひ骨格として入れていただきたいと思います。 あわせましてもう一つ、この計画策定段階で利害関係のあるところ、あるいはまた農協等の関係団体の意向の反映というものが必要になってくると思うんですけれども、この点に対してはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○政府委員(鴻巣健治君) 市町村がこの計画をつくる段階、特に集落の農振計画をつくる段階で、その集落に関係があります土地改良区あるいは農協、それから農地の移動なんかもあるかもしれませんから、農業委員会等の意見を十分聞かなければいけないと思っておりますので、その点は私ども指導通達といいますか実施通達の中で、十分今の関係団体の意見を聞きながら、市町村が集落農振計画をつくるように指導をいたすつもりでございます。
○及川順郎君 それでは時間が参りましたので最後に大臣に所見を求めたいと思うわけでございますが、東京一極集中が集中砲火を浴びるという、こういう時代ではございますけれども、あわせて、やはり農村集落、そういうところに我がふるさととしての誇りといいますか、住んでみたい我がふるさとというような、こういう愛着というものを持ちながら若い人たちがそこに本当に精神的にも定着できるという希望が持てない。そのためにやっぱりどうしても都市に出てきてしまうという状況の中で、私は、この法案というのは一つの試みとしてぜひ成功させていただきたいという気持ちなんですが、そうした状況の中で、全国的に見ますと、今掲げております目標件数以上に全国的に集落はあると思いますが、この点に対する波及効果、また波動していくような、そういう本法実施に当たっての御決意を承りまして、私の質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(加藤六月君) この法律の対象になる地域住民の皆さん方の生活環境あるいは農業それぞれに、居住環境、農政に意欲が持てるようにすることと、さらにはUターン現象的な、新しい農業に参画したいという人まで、あの地域でやりたいという意欲を持ってもらえるようにしたい。それから東京、まあ東京というのはあれでございますが、一点集中的な――日本の将来を考えますときに身震いがするような思いがします。地震大国日本にもし地震があった場合にということを考えますと、私たちは何としても多極分散型の国土の均衡ある発展を考えなくちゃいけない。そういう面においても、この法案は非常に今後役に立つのじゃないだろうか。 昨日来議論されました、小さく産んで大きく育てるということですが、当面、目標とする、希望される集落を何としても立派なものに仕上げまして、全国のこれに類する集落の皆さん方がそれを見習って、意欲を持って我が村も我が町もこれで行こうというようになってくることを心から期待しておるわけでございます。ただ、余り期待が一遍に大きくなってもいけないので、けさも当委員会に出てくる前にちょっと相談したんですけれども、やっぱり採択基準というのは余りぐるぐる変えずに、何年間かはこれで行った方がいいと思うけれどもなということは言ったわけでございます。
○下田京子君 今回の集落地域整備法というのは、言うまでもありませんけれども、都市近郊等の集落で、農家、非農家の混住化が進んでいる中で、宅地化が虫食い的に広がっている。そういう中で営農条件や居住環境の悪化をどう防いでいくかという点で、都市的土地利用と農業的土地利用、これを調整して進めていこうということだというふうに理解していますが、問題は、なぜスプロール化が進んできたのかということだと思うんです。 今もお話ございましたけれども、根本的には都市集中型の開発、つまり、大企業の利益優先の経済開発政策が国土のつり合いのとれた発展をゆがめてきたというところにあると思うんですけれども、同時に、法律で言えば都市計画法これ自体に欠陥があるのではないか。つまり、市街化区域と市街化調整区域への機械的、硬直的な線引き問題もあるでしょうし、あるいは調整区域のなし崩し的な開発、規制緩和、これが一つ大きなスプロール化の原因になっているのではないかと私は申し上げたいんです。 現に、福島県の私のところの郡山市等を見ますと、ここは市街化調整区域でほとんど農用地区域というようなところであっても、もう住宅がどんどん点在しているという状況が地図を見ても現地を見ても明らかになっております。市街化を抑制すべき調整区域に宅地化が虫食い的に進んでいったという理由は何か。調整区域の開発、規制の緩和、これが何よりも一つの大きな原因ではなかったのか。この点、都市局長に明確にお答えいただきたい。
○政府委員(北村廣太郎君) 私どもでも、市街化調整区域の実態をサンプル的に調べますと、確かにただいま委員から御指摘のような実態もございます。 その理由の一つが、市街化調整区域といえども一定の事業あるいは行為につきましてはできるという形になっているわけでございます。その一つが、公共施設は当然でございますけれども、そのほかに、農業を維持するためのいろいろな事業活動、それから農家を維持するため、あるいは農家の存続のために必要な事業ということでございまして、具体的に言いますと、農業関係のさまざまな施設、あるいは農家の次三男のための住宅というようなものについては、これは市街化調整区域といえども自由につくることができるという形の規制対象外になっております。 しかし、現実問題として、例えば農業の施設あるいは農業の倉庫というふうなものを標榜されましてつくられまして、また実際、当初はその目的に使われておりましたが、その後の経済情勢の変動等により実際の農業としての倉庫の必要がなくなった、あるいはその作業場、出荷施設としての必要がなくなったというようなものについて、その後、非農業の目的に転換されているものが一つございます。 それから、当初の目的は農家の次三男ということでお家等をおつくりになったわけでございますが、実際、その次男坊さん三男坊さんが都会に就職いたしまして帰ってきてくれない。あるいは一たん農業に従事して後継者を志したわけでございますけれども、都会に就職して移転してしまってもう空き家になっている。このままではもったいないということで非農家にお貸しになっている。 実は、実態としていろんな実例が十数年の間に生じてまいりまして、その市街化調整区域内に点々と非農業を目的とする施設あるいは非農家住戸がふえている。そういう反省の上に立ちまして、やはりある程度集落の計画的整備、あるいは必要な宅地の供給もある限度は必要だろうということで、この法案を農水省さんと御相談申し上げてまとめ上げまして提出させていただいたところでございます。
○下田京子君 つまりは、市街化調整区域の機械的、硬直的な線引きというようなことが原因していたと。十分な総合的な村づくり、いわゆる地域づくりということがなされていなかった結果ではないかと思うんですが、農業サイドから見ても、農振法で領土宣言したわけですね。しかし、実質的には開発規制は、農振地域一千七百四十六万ヘクタールの中で農用地区域の五百六十七万ヘクタールだけであって、これは全体の三分の一ということになります。他は農振白地ということになりますから、本来的にいえば、農地の園場基盤整備の補助の対象というものにも含めてやっていかなきゃならないんですが、それが除外されているということで、基盤整備なんかも進まないで、開発は事実上野放しというような状況があったのではないかと思うんです。 そういう点で、本来、農振法で農業基盤の振興等を図ろうという法律であったにもかかわらず、その白地部分が抜けてしまったというような反省はあったのではないかと思うんです。そうですね。
○政府委員(鴻巣健治君) 地域によっていろいろ違うと思います。例えば集落の軒下まで、いわば軒下農用地と僕らはよく言うんですけれども、集落の宅地のすぐ横まで農用地区域になっているところもありますし、特に西日本で多いんですけれども、集落の周辺に相当農振白地のところが残っているというところがございます。そういうところが土地利用が混乱しているというところが、今回の私どもの法案の提案の背景の一つであったことは間違いございません。
○下田京子君 そういう村づくり、集落づくりあるいは地域づくりというものをどう進めるかということ、これが今大事だと思うんですが、その点で集落地域とは何か。 法案に即して以下伺いたいんですけれども、第三条の関係で一つ。「集落地域」というのは、第三条一号から五号までございますね。単純に申し上げまして、この五号すべて条件に該当するそういう地域を集落地域と言うんだと、よろしいですね。
○政府委員(北村廣太郎君) そのとおりでございます。
○下田京子君 この条件の中で、「営農条件及び居住環境の確保に支障を生じ、又は生ずるおそれがある」地域という、その第一号から第四号までは非常に抽象的なんですけれども、具体的に述べているのが第五号で、都市計画区域と農振地域の重複区域と。ですから、都市計画区域外の農振地域のみ指定されている町村というのは最初から法律の対象外、そういうことですね。
○政府委員(北村廣太郎君) そのとおりでございます。
○下田京子君 そうしますと、対象外の市町村が全国にどのぐらいあるか。約千三百あるんですね。ここの計画的な整備はどうするんだろうかという問題になります。 福島県の場合に九十市町村ありますけれども、都市計画区域は五十一市町村なんです。残り三十九町村というのは対象外になります。ですから、農村集落整備関係の事業は県内でいろいろ実施しております。その実施の中身は、例えば農村総合整備モデル事業等ございまして、九十市町村中三十四ございますけれども、五十年当時に始まったものでもいまだ進捗率六割を切っているという状況になっております。そのほか、農村基盤総合整備事業であるとか農業集落排水事業だとかいろいろやっておりますけれども、軒並みおくれているという状況であります。 さらに、これは大臣にお答えいただきたいんですけれども、そういうことで既存のやられている事業すらもおくれているわけですから、この事業促進方、そして予算の確保が非常に重要だと。あわせて、基盤整備のみならず、例えばこういうところにある町村は都市に比べて生活環境の整備状況が極めておくれているんです。自治省の公立施設状況調べによりますと、下水道の普及率、十万人以上の都市は三六%、ここもおくれておりますけれども、町村の場合にはたった三%。しかも道路の整備はどうか。国土庁の農村地域整備状況調査によりますと、五千人未満の町村では、集落内の車道、三・五メートル以上の道路が一〇%以下という集落が何と四割にも及んでいるんです。そういうことで、大変この生活環境の整備というのも都市に比べてこうした町村は非常におくれているというふうなこともよくお考えいただいて、事業の確保、推進を進めていただきたいと思います。
○国務大臣(加藤六月君) 農業生産基盤と生活環境の一体的整備を図るため、従来、広く農振地域で農村総合整備事業を実施してきたところでございます。 先ほど先生がおっしゃったとおりでございますが、それがいろいろおくれておる。おっしゃるとおり、この総合整備事業の工事は遅延しております。これはある面では、厳しい財政事情のもとで公共事業費の抑制が行われたためでもございます。 農林水産省としましては、新規採択枠の抑制等によりまして既採択地区の促進に努めておるところでございます。農村の環境整備につきましても、今後ともその積極的な促進に努めることとしており、また、補正予算の編成に当たりましても、この法案の成立を契機として一層前向きの努力を傾注してまいる所存でございます。 なお、私、昨日もお答えしましたが、都市局サイドと構造改善局サイドが一致でうまくやったら、私の知っておるある村は一気に下水道が六七%の普及率になりました。両者力を合わせてやっていけば、今のような問題も比較的早く、うまくいくのではないか。ただ、先ほど対象地域外が千三百町村云々と言われましたが、これは今までどおりの本来の手法を用いて当分はやっていかなくちゃなりませんが、これらに対しても、今お答えしましたように大いに予算を獲得していきたい。 ついでに申させていただきますと、下水道普及率三%というのが、これはある面で言いますと、地方に住んでおる人の最大の悩みでございます。ある面で言いますと、娘や息子が大都市へ出ていった。孫が次から次へと夏休みや冬休みには帰ってくる。そして、おじいちゃんのところはいいな、緑があって、土地があってと、こう言っておるんですが、一日生活しておると、お母ちゃんお父ちゃん、はよ東京へ帰ろう、大阪へ帰ろうと。なぜ帰ろうと言うのかというと、下水がない。それが水洗便所で大きくなった孫にとってみて、水洗のないあそこでやると、夜トイレヘ行くのが怖いということで泣く。そこで深刻な相談を私は実は今までたびたび受けてきたこともあります。そこら辺を政府としてもこれから大いに配慮してやっていかなくてはならない、こう考えているところでございます。
○下田京子君 対象外地域の現状についてのその御認識は、よく御存じのようです。問題は、大臣は一国民じゃなくて、それをどうやっていくかということで予算要求のできる、そういう立場にあるわけなんですから、そのことを私はしかと御答弁いただきたかったわけですが、そういうことでやるというふうな決意に受け取らせていただきます。 そこで、対象地域の中でも一体どういうことかということなんですけれども、同じように具体的に申し上げますと、今回の法律の対象地域になる集落地域というのは、都市計画区域とそれから農振地域の重複しているそういうところなんだというわけですけれども、福島県の会津の湯川村というところは、これは会津都市計画区域で線引きされておりまして、面積千六百八十一ヘクタール全村市街化調整区域なんです。ですから原則として開発禁止。そのためにいろんな矛盾が出てきております。しかもここは、福島県でもまさに米どころといった農業の中心地でもあるというような状況でありまして、農業基盤の整備とあわせて集落の環境整備を進めようということで、住民は一致しているんだけれども、いろんな矛盾が抱えられていてなかなか進まない。現にこの法律の話が出ましてから早速伺いましたら、既に三地区ぐらいそういう集落地域の対象にならぬものかということで手を挙げてきているというわけなんですが、こういったところは対象にはもちろんなるんでしょうね。
○政府委員(鴻巣健治君) まだ具体的なお話は来ていませんが、会津盆地の、昔ながらのなかなかいい集落と拝見いたしました。いろいろ県営圃場整備とかかん排とか、今までもミニ総パ等いろいろやっておりますが、ちょっと見ますと人口も余りふえておりませんが、ただ会津若松市のベッドタウンになっていることは事実でございまして、県を通じてよく実情を伺った上で検討させていただきたいと思っております。
○下田京子君 ここはやっぱり米どころだから農業を守らなきゃならないんですよね。みんなそうなんだけれども、村の中で聞いてみたら、小さな公園を十欲しいと。ミニ総パでやろうかといったら、できないというような状態が出てきているんです。さっき鎮守様の話が出たんだけれども、そういう村の祭りを支えていく、そういう場所もなかなかなくなっているというような矛盾があります。まあひとつ頼みます。 次に、第三条の三号なんです。これは法に即して、対象となる集落地域がどうなるか。「相当規模の農用地が存し、かつ、農用地及び農業用施設等を整備することにより良好な営農条件を確保し得ると見込まれる」と、こうあるわけですけれども、このことはつまり、単に都市近郊だから宅地開発のみ進めよう、こういうような地域は対象じゃありませんと。まあ当然ですけれども、念のために。
○政府委員(北村廣太郎君) そもそもこの制度の成立が、先ほども御説明申し上げましたとおり、農村集落のいい点を残しながら、しかも農業経営というものを存続させながら集落を整備しようということでございますので、当然ながら集落での都市的整備だけでは成立しない。やはりセットで、農水省と私どもの事業とをセットで行うのが本来であると考えております。
○下田京子君 というのは、今農業サイドから言っているわけだから、都市の方はどうかと、法律の読み取りを聞いているわけですからね。 次に、四条のところです。四条のところでは、これは集落地域整備基本方針を定めるわけですが、この知事が定める集落地域基本方針に沿って市町村が集落地区計画あるいは集落農業振興整備計画を立てるんですから、大変大きな意味を持つと思うんです。 そこで、まずはっきりさせたいのは、この第四条の二項の一号になりますか、「集落地域の位置及び区域」ということなんですけれども、この「基本的事項」に定める区域というのはどういうものなんでしょうか。くっきりした線引きになるんでしょうか。
○政府委員(北村廣太郎君) これは、そういう明確な市街化区域、市外化調整区域のようなきちっとした線引きを考えておりません。大体どの県の例えば何郡の何町のどの集落ということがまずわかることが前提でございます。それから事業の区域としてはおおよそこのあたりというようなことがわかる、その程度でよろしいというふうに考えております。
○下田京子君 そうでないと大変問題になりますのは、市町村の定める計画は知事が定める集落地域の区域内に限定されちゃうわけなんですから、ですから集落区域をどう設定するかという点で大事なことだということで今聞いたんですが、同時に、基本的には市町村の意向が最大限尊重されなければならないと思うんですが、当然ですね。
○政府委員(北村廣太郎君) 現実問題といたしまして、知事が一方的にこれを決めるということはないとは存じますが、農水省との共同通達等によりまして、その辺の市町村の意見を十分聞けというようなことにつきましてはもちろん定めようとしております。それから法律上も、実態の、地区のことではございませんが、基本方針の中身という形では、第四条第四項におきまして、「基本方針を定めようとするときは」「意見を聴かなければならない。」という形になっておりまして、大体原案ができた段階で、これでよろしいかというようなことで知事が意見を聞くことは、法律上担保されております。
○下田京子君 四条の二項の三号なんですけれども、この三号では、「集落地域における土地利用に関する基本的事項」を定めると、こうなっているんですが、これは一体何を定めるんだろうか。市町村が定める集落地区計画の区域や集落農業振興整備計画の区域まで知事が基本方針で定めるというようなことになるんでしょうか。
○政府委員(北村廣太郎君) まず、農業サイドと都市サイドと両方あろうと思いますが、例えば都市サイドから申しますと、宅地の基本的な位置づけ、例えばこれは低層の優良な宅地として整備する、しかもその中には一部商業施設も収容できるようなことを考え、さらに、例えば地元の御要望等が事前にありますれば無公害の中小規模の工場の立地等も考える、そのようなことを土地利用として盛り込むことを考えておるわけでございます。
○政府委員(鴻巣健治君) 農業的利用の方向づけとして考えておりますのは、例えば水田を汎用化するとか農地を集団として確保していくといったような農用地の整備についての考え方、あるいは宅地と農地が相互に機能を阻害しないように、農地と宅地の配置についての考え方などを考えております。
○下田京子君 そうしますと、線引きではなくて、あるいは面積を示すんじゃなくて、そういう運用上の指針というか、そういうものを決めるんだというふうに理解してよろしいですね。
○政府委員(北村廣太郎君) そのとおりでございます。
○下田京子君 また、農用地を含めた土地利用の方針を知事が定めるわけですけれども、この際に、当然県の農業会議の意見を聞くべきだと思うのですけれども、法的には規定されていませんけれども、通達等で明示すべきかと思うのですが、いかがですか。
○政府委員(鴻巣健治君) 今、私どもはもう少し具体的な市町村計画、つまり具体的に個々の集落の地図に落としていってこの農地をやるとかというようなときに、農業委員会、土地改良区、農協などの意見を具体的に聞くことを考えておりまして、このマスタープランといいますか、基本的な考え方のところで農業会議を考えるかどうか、今まで考えてなかったんですが、ちょっとそれは検討させていただきたいと思っております。
○下田京子君 なぜかというと、基本方針を知事が定めることになっていますからね。そうすると、何といっても農地はできるだけ残せというような基本的な考え方でいくのがやっぱり県の農業会議ですから、当然それは担保できるようにしていただきたい。よろしいですね。 次に、第五条との関係ですけれども、第五条の二項に、「集落地区計画は、基本方針に基づいて定めなければならない。」とあるわけですが、基本方針には、農業サイドの良好な営農条件の確保に関する事項も定められておりますから、集落地区計画だけ先行することはない、集落農振整備計画と一体で進めるんだと。これも当然だと思いますが、そのことを担保していると理解していいですね。
○政府委員(北村廣太郎君) そのとおりでございます。
○下田京子君 さらに、第五条の五項には、集落地区計画を定める際の基準が示されております。ここには二つですね。一つは、集落施設、道路、公園等について、「必要な位置に適切な規模で定めること。」。それから二つ目には、「建築物等に関する事項は、建築物等が当該集落地域の特性にふさわしい用途、形態等を備えた適正な土地の利用形態を示すように定めること。」と、こうなっているんです。 そこで聞きたいのは、大変抽象的なんですけれども、それは具体的にどういう基準になるんでしょうか。
○政府委員(北村廣太郎君) この計画をごらんいただければ、大体自分の持っている土地、あるいはその集落の中の整備後の形がどのようになるかということがほとんどはっきりイメージとして浮かび上がる、その程度にまでは書き込みたいと考えております。
○下田京子君 都市計画法で見ますと、これは五十六年の局長通達でございますけれども、この第五条五項関係で見ますと、例えば道路だったら幅員は六メートル以上とするなんというふうになっているわけです。こんなことになったら大変なことですから、逆に私が言っているのは、「特性にふさわしい」というのは何なのかとか、あるいは「必要な位置に適切な規模で」というのは何なのか、その基準をもうちょっと具体的に言っていただけないかということと、どういう形で示すのか。通達になっていますが、これは局長通達です、都市計画法の場合には。今度は両省にかかわりますから次官通達になるのかどうなのか。
○政府委員(北村廣太郎君) 大臣通達、次官通達、局長通達それぞれ決めていることの内容でルールがございまして、当然ながら、これは局長通達で参ろうと存じます。農水省と両省にかかわる部分については共同通達、それから個別的な地区計画等にかかわる分については私どもの単独通達ということで処理したいと考えております。
○下田京子君 そうすると構造改善局長、今の点についてはこれは関係しますでしょう。入らなかったら大変ですよ。なぜかといったら、集落地域といっても、これは確かに建設省サイドだと言いますけれども、その集落の適正なということがあるわけですから、例えばじゃマンションがどうなるのか、宅地開発はどうなるのか、こういうことになりますよね。その辺どうなんでしょう。
○政府委員(鴻巣健治君) これは町村あるいは県、それから本省段階で十分調整をいたしますので、そのあたりを今北村局長がお答えいたしましたように、通達で十分調整をするように考えております。
○下田京子君 つまり、中身というのは、基準についてまだ具体的にお述べになっていないんですよ。道路だったら例えばどうだとか、あるいはマンションだったら高さがどうなるのか。だって、ここに書いてあるのはそういうことでしょう。建築物等に関する「特性にふさわしい用途、形態」というのは何なのかと聞いているんですよ。
○政府委員(北村廣太郎君) それでは例示として御説明申し上げますと、例えば敷地の面積とか建物の高さとか、道路でございますと具体的な道路の、細街路と私どもの言葉で申しておりますが、いわゆるその集落の中と行ったり来たりするというような道路ではなくて、集落の中だけで使う道路、これは当然ながら幅員がそんなに広くなくて結構でございます。消防活動とか日常活動に支障がなければいいということでございますので、集落の実情に応じてということではございますが、当然ながら交通に使うということでは最低の基準がございます。乗用車がすれ違えない、あるいは消防車が入れないという道路というものはやはり計画上認めるというか、実際上そういうものをつくっては支障がございますので、そういう最低の基準と、具体的にその集落に応じましたやはり道路の配置の構想というようなものを示すということを考えておるわけでございます。
○下田京子君 もう少し詳しく聞きますけれども、農業的利用との調整については、これは附則の第四条でもって、都市計画法の一部改正で、都市計画法十三条の一項の九号の中に入って、都市計画基準として、「集落地区計画は、営農条件と調和のとれた居住環境を整備するとともに、適正な土地利用が図られるように定める」というふうにあるわけですから、そういうことできちっと担保されるのだろうと思うんです。そうですね。
○政府委員(鴻巣健治君) そのとおりでございます。
○下田京子君 くどいようなんですが、「営農条件と調和のとれた」、あるいはまた、「適正な土地利用」とは何なんでしょうか。
○政府委員(鴻巣健治君) 私ども、御承知のとおり集落の中に農家がいて、最近ですとかなり大型のコンバインとかトラクターなどもあるわけです。それが、圃場へ行くまでの間に集落の中の道路を通っていくわけです。そういうときに十分に通行が可能である、あるいは交通事故を起こさないような交通安全施設を設けている、そういうようなところに配慮していただくことだと考えております。
○下田京子君 もうちょっと詳しく聞きますが、農振地域と都市計画区域との重複区域には農地が二百八万ヘクタールあるわけですね。そのうち農用地の区域内の農地というのが百七十万ヘクタール、全体の八割を超えているんですが、残り三十八万ヘクタールが農振白地ですよね。だから、「適正な土地利用が図られる」ということは、この農用地区域については集落地区計画の区域からは除外するというふうに理解していいですか、基本的に。
○政府委員(北村廣太郎君) 当然ながら、住宅宅地的利用と農地的利用というのは同じ土地の上に両立いたしませんので、それをはっきりと区分いたしまして、その地区計画の中に農用地を取り込むというようなことはないと考えております。
○下田京子君 集落農振整備計画は農振整備計画に適合するというふうにあるんですから、当然、農振整備計画の中にある農用地区域については集落農振整備計画を取り込んだ区域として設定するというふうになりますね。
○政府委員(鴻巣健治君) そのとおりでございます。
○下田京子君 そうしますと、現在農用地区域内の農地はどのぐらいあるかと申しますと、四百七十六万ヘクタールある。農水省は、将来とも現状の農地五百五十万ヘクタール確保というような方針を捨てていないとするならば、農用地区域内の農地を減らすどころか、むしろ逆に、集落農振整備計画の中で、現在の農振白地地域内の農地や、今後農用地開発適地などを含めて、新たな農用地造成ということを進めていくんだというのは当然だと思いますが、よろしいですね。
○政府委員(鴻巣健治君) 農振白地のところでも、農地の利用保全協定を結んでいただいて、例えば十年なら十年は農地として使うというような取り決めが行われれば、私ども、その取り決めを尊重して圃場整備をしたり、かんがい排水事業というのを入れていきたいと考えております。 また、集落によって、集落の周辺の山林を切り開いて野菜や果樹をつくりたいという御希望の計画が出てくれば、その地域の実情に即して、その計画を尊重しながら必要な助成を行うということを考えなきゃいけないと思っております。 〔委員長退席、理事北修二君着席〕
○下田京子君 次に、集落地区計画を定める際に住民の意向をどう反映するかということなんですが、気持ちとして反映するのではなくて、私は、法律的にこれは担保されているというふうに理解していいかどうかなんです。つまり、集落地区計画の定め方については、都市計画法では第十六条の第二項の中に規定されていますよね。この中に規定されているのは「公聴会の開催等」ということであるんですけれども、形式的に公聴会を開くだけではなくて、大事なことは、「地区計画の策定手続について」ということでもって、「居住者等についても、その意見が十分反映されるよう配慮すること。」と、こうなっておりますから、当然、この都市計画法に基づくと同じようなものが集落地区の場合にもとられるということだと理解していいですね。
○政府委員(北村廣太郎君) ただいまお話しになったとおりで、正確でございます。
○下田京子君 そうしますと、同時に集落地区計画区域内には農地が含まれますから、将来転用問題なんかも出てくるわけでしょうから、農業委員会が案の作成段階から参画していくということ、これは当然だと思うんですが、通達等でこれはきちっとやられますでしょうか。
○政府委員(鴻巣健治君) 私どもは、集落の農振計画をつくります場合には、今も言いましたように、農業にとってこれからも大事なものですから、農協、それから農業委員会、それから土地改良区などの意見を開くということは必要なことです。そのことについては指導通達ではっきりと書いて、御指導申し上げるつもりでおります。
○下田京子君 私が言っているのは集落農振地域じゃないんです。集落地区計画のことを言っているんです。いいですね。
○政府委員(北村廣太郎君) これは作成者が市町村でございますので、市町村の内部手続として農業委員会の意見を聞くというようなことは、当然必要かと存ずる次第でございます。
○下田京子君 次に、これは六条との関係になりますけれども、「行為の届出等」ということであります。 集落地区計画の内容を担保するための措置として、一つは市町村長への届け出及び市町村長の勧告制度がありますね。二つは建築基準法の改正で、集落地区整備計画に定められた建築物等の制限を市町村の条例で定めるというふうになっているわけですが、間違いないですね。
○政府委員(北村廣太郎君) そのとおりでございます。
○下田京子君 そうしますと、市町村長への届け出は、例外として、都市計画法の第二十九条の許可を要する行為は不要だと、こういうふうになっておりますが、これでいきますと、例えば市街化調整区域の開発行為で、知事が許可をするわけですから、市町村が目を通さないというような事態が起きるのじゃないかと思うんです。どうでしょう。
○政府委員(北村廣太郎君) これは、今のこの規定のとおり、お読み取りいただいたとおりでよろしいのかと思いますが、ただいまのような行為については、まず届け出をしていただきまして、それが良好な集落の形成に支障がある場合にはそれを変えてくださいというようなことを勧告できると、こういう規定になっておりまして、恐らく集落の中で勧告をはねのけるというようなことにはならないと思いますので、実際上予定された良好な集落の維持というものについての担保は十分図れるものと考えております。
○下田京子君 ちょっと私が明確に言わなかった点があると思うんですが、計画を定めた市町村が開発行為の内容を把握できないような状況が起きるのではないかということ。というのは、開発許可は知事がやるわけですからね。そういうことが起きませんように、これは通達か何かでちゃんとしてほしい、できるんでしょうと聞いているんです。
○政府委員(北村廣太郎君) わかりました。この六条の直接のお話ではございませんで、開発許可のお話でございますね。 これは確かに開発許可そのものは知事が行います。したがいまして、市町村長が行う行為の届け出に伴う勧告等とはおのずから違ってくるわけでございます。しかし、同じ知事が基本方針を定め、その地区の内容については十分関心を持ち、みずから方針まで定めておるわけでございますから、したがいまして、県の方針と市町村の方針及び考え方とがそごすることはないと考えております。
○下田京子君 そこが一つ大事だと思うんですよ。今回の法律でも実体的に大きな意味を持っているのは、市街化調整区域の開発許可について、集落地区整備計画で定められた区域内では、その計画に適合する開発行為については許可すると、こうなったわけですから、いわゆる開発許可の特例を設けたことになるわけですよね。 〔理事北修二君退席、委員長着席〕 そこで、開発行為が集落地区整備計画に適合しているかどうかということを判断するのは知事だけれども、計画をつくった当事者ではありませんから、市町村等の意見を十分尊重して対応されるということが担保されなければならないと思うんです。
○政府委員(北村廣太郎君) 地区計画につきましては市町村長が確かに定めます。しかし、それをつくります場合には知事がそれに対して承認をするということになっておりまして、十分知事が内容を承知し、内容の合理性を考えた上で承認しておるわけでございますから、それに基づく開発許可が出てきた場合に、知事が当初の方針と違った行為をするというようなことはないという形でこの法律上の担保がございます。
○下田京子君 それから、前後しますけれども、集落地区計画を定める際に、市町村が建築物等の制限等で条例を定めることができるという点が、またこれが、そこの地域の実態を無視しないでやっていくという点で非常に大事なことではないかと思うんですが、そういう点で、理解、間違いないでしょうね。
○政府委員(北村廣太郎君) そのとおりでございます。
○下田京子君 具体的に、その市町村でつくる条例というのは、どういう内容になりますか。
○政府委員(北村廣太郎君) 一つには、敷地に関する条件でございます。最低敷地面積あるいは高さ等の条件でございます。それから、全体といたしましては、その地区につきましてこういう用途と。例えば住宅宅地用地、低層住宅宅地用地というような定め方を、まあいわば法律でございますから今お話ししたような言葉で書くわけではございませんが、そういうものが担保されるような定め方をするということでございます。
○下田京子君 今の点が非常に大事だと思うんです。さっき言った集落地区計画を定めていくに当たっても、集落地域の特性にふさわしい用途だとか形態だとかが適正に配置されているか云々で市町村が条例でもって参加できるんだということなわけですからね。 最後に大臣、ここは今言うように基本的にもうスプロール化してきたところを整備していく、大変意味があるんです。しかし同時に、新たな開発行為ということでさらに脱法行為が進むというようなことがないように、ちゃんと法の運用というものをやらなきゃならないだろう。 それから同時に、今最後に申し上げましたように、市町村が条例等で定めることができるとありますから、できるですからやらないというところも出てくるんですけれども、できるだけ市町村がそういう条例を策定して、自分たちがそこの村づくりをどうするかというふうなことをよく考えて今後進めていく。いわゆる、前から言われているように上からでないというんだけれども、法律的にもそこが担保されているんですから、そういう方向で今後やられるように御指導もしていただきたいし、何よりも、農地のさらにつぶしというようなことにならないような形での良好な営農地の確保と居住環境の整備と一体化して進むような形での御指導をいただきたいということでの決意をお聞きして、私の質問を終わります。
○国務大臣(加藤六月君) そこら辺は新しい脱法行為にならないように、あるいはまた新しい投機の対象にならないように、この法律のねらうところを十分発揮していくように、万全の措置を講じていきたいと思います。
○三治重信君 大分法律の中身がわかってきたんですけれども、実際上この集落整備法の適用の場合に、市町村単位じゃなくて集落単位ということの考えになるんじゃないかと思うんですが、例えば僕の出身地の西尾市というのが、戦後市街化区域の町があって、その周りの農村を五つ六つ合併して市ができているんですよね。それで僕の部落なんかも、結局、その市から歩いて十五分ぐらいだから、市街化区域の隣の部落なわけです。もう完全にスプロール化して、今、農道の間にどんどんどんどん家ができつつある。初めは確かに次三男だったんだよね。初めは確かに次三男だったけれども、最近来る人は全然、どういう人が来たのか、どういう人が家を建てているのか、たまにうちへ帰って聞いてみてもさっばりわからぬということなんです。 実際、例えば西尾市なら西尾市を指定すると、西尾市の中のどこの集落を指定するという格好になるんですか。市全体ということだと、もう何十という集落が対象になっちゃうんだけれども、どうなんですか。
○政府委員(北村廣太郎君) これは具体的に、先ほども鴻巣局長からお話がございましたとおり、農地十ヘクタール、戸数百五十戸が基準でございます。そのくらいのまとまりのある集落を集落別にこの事業の対象として取り上げるという形になりまして、市町村単位ではございませんで集落単位でございます。
○三治重信君 そうすると、その十ヘクタールあるいは百五十戸というのは、通達で基準がきちんと出されるのですか。その指定する集落というものは、集落といっても昔の大字でしょう。大字の地域というのは、戸数によって大体もう地域が決まっている、大きさがね。そうすると、その大字が一つの区域に入らぬと、その方に入らぬと指定は全然だめ。西尾市なら西尾市の中で百五十戸なら百五十戸以上の集落、それぐらいある集落だというと、その地域の農地は全部で十ヘクタール以上はあるんだろうけれども、そういう西尾市の中で特定の大きな集落だけぽつんぽつんと一つか二つ指定すると、こういう格好になるんですか。それよりかちょっとでも小さいやつは隣の集落でもだめだと、こういうことですか。
○政府委員(北村廣太郎君) もちろん、ある程度のまとまりということでございまして、必ずしも字単位とか大字単位ではございません。実際の集落の形成で、字が違いましても背中合わせというようなところもございまして、実際上昔から兄弟村みたいなところもございますので、そんな実態に即しまして、実際上の計画事業の、私どもで言いますと、地区計画としてふさわしい集落の整備ができる、農業サイドでは恐らくふさわしい農地の整備ができる、こういうことを前提として取り上げようと、こういうことでございます。
○政府委員(鴻巣健治君) 今のを補いまして、やや具体的に申し上げますと、西尾市のそういう農業集落数は全部で百十一ございます。そのうち、今この法案で言っています農振地域と調整区域のダブっている地域の中にある集落は全部で五十五。そのうち、今法案の基準で言っています百五十戸以上戸数があって十ヘクタール以上の農地があるところの集落というのは四集落。ですから、これは恐らく、西尾市は六市町村と明治村の一部が合併しているわけですから、やはり昔の旧町村の役場があったところとか旧町村の小学校があったところに該当するんじゃないかと思って、そういうイメージでございますが、今北村局長の方でも申しましたように、私たちで考えています集落というのは、歴史的な意味もありますし、現在の生活圏として一体感があるとか、そういう歴史とか現在の生活の中でのやっぱり一種の生活圏としての一体感、そういうものを絡めて見るつもりでございます。
○三治重信君 そうすると、その集落というのは、現在の市になったから、前の部落の大字が町になっているわね。必ずしもその町単位じゃなくて、町が隣のやっと二つ一緒になっても一集落、二つ三つ一緒になっても集落と認めると。そうすれば、二つ三つになれば百五十以上になるんだろうし、ですから隣り合っていると、こういうことになるのかな。その旧大字の、今で言えば町内会の単位だけだと、今言ったように西尾市でも百十ぐらいあるやつでも四集落しかない、役場があったところね。そうすると、四だけしか認めなくて、西尾市の郊外で、二、三の集落で、七、八十が隣り合っているところは全然だめなのかということです。
○政府委員(鴻巣健治君) 今申しましたように、この百五十戸以上、十ヘクタール以上の集落というのは、百十一の中で四集落あるわけです。私たち、そういうのが頭の中にあるわけですが、たまたまその周辺の集落と非常に生活圏も一体になっている、あるいはもう昔からの歴史的な、あるいは経済的なつながりも、連帯性といいますか、一体性があるというのであれば、やっぱり可なりなんかから相談があれば、そういうところもやってくれ、一貫してやってくれないとこの法律の目的を達成できないんだという御相談があれば、それはそれで考えさせていただかなきゃいけないと思っているところでございます。
○三治重信君 それから、そういうふうにしてこのあれで非常にいいのは、一つは、調整区域で非常に開発が抑えられていながら、実際は名古屋の中部圏の圏内にあるし、都市計画の区域の中にもあるし、だから結局全体もうどんどんどんどん現実にスプロール化しているわけですね。そしてそこへ行くというと、もうほとんど部落の中は農道が舗装されて今みんな自動車で通っているわけですね。そうすると、実際上農道が舗装されちゃっているから、すりかえが、農道の中の十文字のところの近くでお互いに、大体農道は真っすぐだから、その十字路のところへ行ってお互いに待って交差してやっているわけだね。そうすると、部落を整備するというと、国道なり県道からその部落へ入る道路のそういう農道を拡幅せぬと、外から入った人の快適な住宅ができるようにはならぬと思うんだけれども、そういう国道なり県道なりから部落へ入る道路は、ほかの部落を通ってでも整備されると、こういうことになるんですか。
○政府委員(北村廣太郎君) この事業で取り上げる範囲は、必ずしも地区の中だけとは限りません。関連道路まではやれるとは思っておりますけれども、しかし、そう大幅には延長できませんので、その場合には、他の市町村の道路事業と一体として、連続性のある仕事としてやっていきたいと、かように考えている次第でございます。
○三治重信君 それから、部落の中でスプロール化させないためには、隣の空き地やなんかがやはり家を建てられるようにしなくちゃならぬ。そうすると、部落の中の地主でもう土地を宅地化したいという人は、農地と交換せんならぬと思うんですよね。部落単位で農地の交換というものが本当になかなかできない場合、これは市で農業委員会がなんかできている、そういうのが部落を指導できる体制になれるのかなれぬのか。ある程度そういう交換分合ができないと、集落の計画を認めないのかどうか。宅地化してもいいという、ある程度の集落の中の宅地化できる地域を、線引きをするまででもないけれども、大体この集落の地域の中では宅地化してもいいというものが計画の中へ入らないとできないでしょう。そうすると、計画の中へ入れただけではだめなんで、現実に家は建たぬので、そこのところを宅地にしてもいいという農家でなければ困るわけでしょう。そのときに、宅地化していい農家と農業をやりたいという農家との交換分合が起こらなくちゃならぬと思うんです。この交換分合というものを先行してやらにゃいかぬのか、あるいは指定されてからやればいいのか。
○政府委員(鴻巣健治君) 確かに、交換分合とか換地というのはなかなか難しいと思うけれども、やらなければいけないと思っております。今のお話のような場合は、宅地は宅地としてまとめる、それから農地は農地としてまとめるという過程で、やっぱり交換分合なり、あるいはその周辺を一緒に圃場整備をかけながら宅地化するところをみんなでいわば共同で捻出する。いろんな手法があると思いますが、いずれにしても農業委員会、土地改良区等が間に立っての繰り返し繰り返しての話し合いの結果の交換分合あるいは換地による交換分合は必要だと思います。 具体的な例は、愛知県で言いますと、安城市などは圃場整備の過程でそういう次三男住宅となるところを圃場整備の中からまとめて六カ所ほど捻出をいたしました。同じく富山県でも、そういうことを富山市の西側のところでやっているところもある。そういうように、今私たち県営の圃場整備なんか見ていますと、農地は農地として守りながら、一方で宅地にするところ、あるいは道路にするところを捻出するというような手法をやっております。 いずれも、その地元の土地改良区とか農業委員会が相当力を入れるといいますか、汗をかいてやらないとできない仕事ですが、難しいけれどもそれをやっていただくことが大事だと考えております。
○三治重信君 この法律で、農村の中で集落を市街化区域と同じような住宅地に形成していくためにはこれが一番必要だと思うんですよ、私は。事実、そういう宅地にして売るなり貸したいという部落の中の農家はたくさんあると思うんです。ただ現実に交換するとなると、そこがなかなかうまくいかぬと思う。そこをどういうふうにしてやっていくかということです。そうすると、そういうふうにして宅地化できたやつを、今までは次三男だけ、今は現実にスプロール化しているから、どこの馬の骨がわからぬのが来てもそれで現実に家が建つんだけれども、今度はどうなるのか。次三男ばかりでなくてだれでもいいとなると、どういうふうな募集をして、不動産屋の紹介でそこの土地を買った人が、あるいは土地を借りた人がいつでもそこへ建てられると、こういう格好になるんですか、この計画が認められた後は。
○政府委員(北村廣太郎君) 地区計画と開発許可の範囲内で土地をお買いになる、あるいは家をお建てになることは自由でございます。地区計画とそれから開発許可の範囲内で、例えばいろいろ制限がございます、高さの制限とか敷地の制限とか。その範囲内では、土地をお売りになったりお貸しになったりすることは自由でございます。
○三治重信君 そうすると、結局、そういう認められた集落に対しては、不動産業者がここへ土地を借りるなり買うなりしてめどをつけぬことには、そこへ家を建てる人をあっせんすることもできない、そういうのが、そういうやつが決まると自由になるわけですね。そういう業者が入って部落の地主と個々に自由に契約をして、そして不動産業者が、家を建てる人にかわっていろいろの手続を、自由に市街化区域の中の宅地に住宅を建てるのと同じような手続でやっていけると、こういうことになるんですか。
○政府委員(北村廣太郎君) さようでございます。
○三治重信君 こういうことをやられるのは非常にいいことなんだが、一たんやったからには余り緻密に、余りがんじがらめに締めないで、ある程度地元に合ったようなやり方をしてもらいたいということと、そして既存の集落だけということに限らぬで、その集落のすぐそばに電車がずっと通っているわけだ、名鉄が。そうすると、今開発区域でないために、調整区域のために、駅はもう昔ながらの田んぼの中、畑の中にぽつんと建っていて、その部落までは七、八分農道を通って歩いていかないとその部落に到達せぬ。今度の計画でも、駅の周りを、集落に一番近いところを一緒に宅地としてもいいということになってくると、駅の周りが随分開発できるようになると、こう思うのだけれども、そういう弾力的な運用はできるのか。
○政府委員(北村廣太郎君) 結局その集落の中で、もちろんバス停とか駅とかいうのは交通の拠点でございますので、そこらあたりに例えば店舗をつくるとか、それから全体の集落の編成からいいましてやや飛び地になるかもしれませんが、そこを集落の中の新しい宅地として予定するというようなことは、全体の計画の中で、住民の合意と十分な合理性があれば可能かと存じます。いずれ具体的な計画の中で、知事の指導とそれから市町村の計画の中身として詰めていく事項だとは存じます。
○三治重信君 もちろん地元の要望、地元の計画が主体になろうけれども、今後、そういうふうにして今まで調整区域でスプロール化しているところでも、ある程度計画をすれば承認をもらえるんだと、こういうことになってくると、それじゃうちの部落は駅まで集落地域を延ばそうというような計画が必ず僕は出てくると思うんですよね。そういうことになったら、これはもう駅の近くは、集落から離れちゃだめだというようなことにならぬように弾力的にやらぬと、これが余り意味をなさぬと思うわけなんです。 そしてこれが非常にいいのは、ちょっと言っておきますけれども、我々田舎に住んでいると、学校の子供が随分減っちゃっている。戸数がふえても人口がね。我々が住んでいるときには部落は三十五戸だった。そのときの子供と、今、八十何軒住んでいるときの子供とほとんど同じぐらいなんです。だから、少々ふえたって、その地域で学校へ通う子供の数というのはそんなに大したことないから、新しく土地区画整理をやったり新しい団地をつくって、小学校をつくったり何をつくるということは一切、こういう集落につくれば学校は要らない。それから公園とかなんとか言うけれども、各集落ごとにお寺もあればお宮もある。今、西尾市なんかで言うと、みんなお宮の境内に児童遊園地をつくっているわけだ。それから幼稚園は、お寺の境内に幼稚園をつくっているわけだ。だから結局、そういう意味においてあと一番重要なのは、集落へ入る道路が、自動車が交差できぬような農道を舗装して集落へ入っている。集落の中がいわゆる農振地域以外だからとかなんとかということで、集落というものの改造が行われてない。昔の古い時代のままの集落になっている。 それからもう一つは、やはりその中のいわゆる下水の解決、排水を農業に悪影響を及ぼさない排水にする、いわゆる浄化槽の基準というのを相当しっかりしたり、あるいはきちんとどこかへ集中的に排水して共同処理できるような排水の基準だけはしっかりしてやってもらいたいと思います。 以上です。 ―――――――――――――
○委員長(高木正明君) この際、委員の異動について御報告いたします。 ただいま、浦田勝君が委員を辞任され、その補欠として永野茂門君が選任されました。 ―――――――――――――
○喜屋武眞榮君 私は、この法案が名実ともに実るか実らぬか、成功のかぎは二つあると考えております。 まず一つのかぎは、何と申しましても地域住民の連帯感。「誰か故郷を想はさる」、歌の文句じゃありませんけれども、本当に心から、我がふるさとを我々の力でつくっていくんだという、そうして地域住民の横の連帯感が、これが成功するかしないかという一つのかぎであると思っております。そのためには、何としても今度の計画、方針が具体的にコンセンサスを得て、納得をして、これでいくんだとみずから心に銘じて立ち上がる意欲、これが成功の一つのかぎと思っております。 二つ目のかぎは、共管者であられるところの農林水産省と建設省のチームワーク、緊密な連絡提携、これなくしては、またお役人仕事だからと、主権者の国民と相当の距離がある、意識のずれがあるということは十分感じてもらわなければいけない。こういう立場からも両省の役割分担というものが明確になって、お互いの足の引っ張り合いをしないように、前向きで、プラスプラスと、こういう体制づくりがなければ、また机上の空論、足の引っ張り合いにしかならぬ。こう思って、この二つが実るか実らぬかのかぎだと思っております。そういう点から、まず農水省、建設省に御所見を承りたい。
○政府委員(鴻巣健治君) 私どもも、これだけ兼業化が進み、高齢化が進み、また混住化が進みます中で、農業全体あるいは農村全体をどうやって活性化していくかということが一番の課題でございまして、そのためには、地域農業の再編とか地域農業の組織化ということが必要だと思います。そのためには、農家同士はもちろんのこと、農家以外のサラリーマンの世帯とか、要するに非農家も含めまして、その集落全体の連帯感を醸成するということが一番大事だと思っております。おっしゃるとおりだと思います。やはり村の土地なり村の水は、自分の村が守るという思想をもう一回改めて確認をする、そしてみんなが連帯感を持って村づくりに励むということが、おっしゃるとおり一番大事だと思います。 二つ目は、やはり両省のチームワークだと思います。農村整備をやるには一省だけでできるわけでは決してございませんで、両方のやっぱり協力が必要だと思います。両省で共同でやろうということを提案して以来、各分野の先生方から大変いいことだったというように褒められておりますし、県や市町村長にも、ようやく両省一緒になってやってくれて大変よかったといってお褒めの言葉を賜っております。そのことを大事にして、両省緊密な連絡をとってやってまいりたいと考えております。
○政府委員(北村廣太郎君) 私ども建設省といたしましても、地域整備のかなめはやっぱり地元の住民の方々の御意向でございますので、法律的な手続の面でもそういう住民の意向が十分に反映される制度、仕組みになっております。よりよいふるさとづくりのために、住民等の意向を十分くみ上げて、いい計画ができるように努めてまいりたいと存じます。 それから農水省との連携でございますけれども、いろいろ似たような仕事をやっている部分もございますので、過去においては競合、競争の例等もございましたが、この仕事につきましては、まさに車の両輪、どちらが欠けても走り出さないということを十分認識しておりますので、末端に至るまで連携をよくとりまして、いやしくも地元の住民に迷惑をかけることのないよう、よりよい事業が、しかもスムーズにできるように努めてまいりたいと存じます。
○喜屋武眞榮君 ただいまは両省のお答えを聞きまして、安心をいたしております。 ところで、この法の中から次のことが気になるんです。本来、集落地域の土地利用とか整備に関する事項は、集落住民の自主性に基づいて決定さるべきものであるのに、この法では、集落地域の選定を初め整備に関する基本的事項まで都道府県知事が定めることになっておる、このことなんです。行政ペースで進めて、地域の実情に即した整備が本当に行えるのであるかどうか。また、基本方針についても、地域住民の意向をどのように反映させるつもりなのか、この点が気になってしようがありません。政府の見解をただしたいと思います。
○国務大臣(加藤六月君) 基本方針は、農業行政と都市計画行政の関連を総合して、集落地区計画と集落農振計画が策定されることになります集落地域を定める、そしてその集落地域における土地利用、整備の基本的方向を示すものでございます。 そこで、市町村が集落地区計画、集落農振計画を策定するに当たりましては、地元住民の意向を十分聞くこととしております。都道府県知事が基本方針を策定するに当たっては、これらの計画の策定者でございます市町村の意見を聞くことになっておりますので、地域住民の意向は、間接的ではありますが基本方針に反映させていくこととしておるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 次にお尋ねしたいことは、集落地区計画の適用は、開発を抑制すべき区域である市街化調整区域を再線引きをして、開発整備区域として設定することになって、気になりますことは、このことから派生する地価の高騰と周辺農地価格への波及が気になります。政府は、集落地区計画の地価に与える影響についてどのように考えておられるのか、どういう見解を持っておられるのか、お尋ねしたい。
○政府委員(北村廣太郎君) 集落地区計画の中で計画的に宅地を造成、供給しようということでございますので、当然、農地の一部が宅地に転用されるということになってまいるかと存じます。しかし、宅地そのものはやはり集落の方の皆さんの御意見を聞いて、今までの集落の基本的性格を守り、なおかつその周辺の今までの住民の方、あるいは住まいの仕方と相調和を保つという考え方を基本としておりますので、具体的にはその周辺の今までの住家の建ち方と似通ったような、わりかた敷の広い低層の住宅というようなものをまず基本として考え、そういう集落に対する商業的なサービスの、まあ中小型の店舗及びその地区の方がお望みならば、また具体的計画があるならば、その地区を中心とした方々の勤労の場に供する無公害の工場、このようなものを想定して定めますので、一般的に都市住民を対象に大々的に宅地を提供するというような場合と異なりまして、地価上昇の誘発の引き金となる、あるいは周辺の農地に対して憩い意味での地価騰貴の引き金となるというようなことのないように、計画そのものの段階で十分配慮してまいりたいと存じます。
○喜屋武眞榮君 日本列島地価高騰の問題が問題になっておりますが、地価の問題が大きなトラブルになるということは十分予想できます。この点からお尋ねしたわけでありますので、スムーズにいくようにひとつ御配慮を願いたい。 次に、整合性の問題について具体的にお尋ねしますが、沖縄の場合、沖縄振興開発特別措置法に基づいて沖縄振興開発計画が今施行されておる。今度は農振法に基づいて農業振興地域整備計画の策定がなされておる。今度の法律によって集落農業振興地域整備計画がまた定められる。この三つの計画がかみ合う状態になっておるわけでありますが、これら三つの地域振興計画がスムーズにいくための調整法が大事であると思うんですが、政府の御見解をお尋ねしたい。
○政府委員(鴻巣健治君) 集落の農振計画は、基本方針から農振計画に適合して策定されることとなっております。また、基本方針それから農振計画とそれから集落の農振計画は、現在御審議いただいております法案、あるいは農振法という法律の中で、いずれも沖縄の振興開発計画と「調和が保たれたものでなければならない。」というようにしております。 それから、沖縄振興開発計画では、農業については生産の基礎条件の整備を推進し、生産性の向上を図るとともに、その自然的特性を生かしまして生産性の高い亜熱帯農業の確立を図るとされておりますが、集落農振計画の作成、それから都道府県が行います認可に当たりましては、この振興開発計画と整合性のとれたものとなりますように、県及び市町村を十分指導してまいりたいと考えております。
○喜屋武眞榮君 それでは、時間が迫りましたので、二つの問題を一緒に問いたいと思います。 一つは、沖縄が特殊事情から基盤整備が他県に比較して大変おくれておるということはもう今さら申し上げるまでもありません。この沖縄の農業基盤整備の現状とその見通しを政府はどのように考えておられるのであるか。 次に、特に沖縄の場合、水不足がちでありますので、その点から、水に関連した、沖縄の集落地域における水質汚濁防止、少ない上にさらに汚濁の面が問題になっております。その水質汚濁防止の面。その際、農水、建設省両省の役割分担というのがまた問われなければいけませんので、この二つの問題に対して御答弁を求めて、私の質問を終わります。
○政府委員(鴻巣健治君) まず、沖縄の農業基盤整備の現状と今後の見通してございますが、沖縄におきます農業基盤の整備状況、確かに御指摘のとおり本土に比べておくれておりますので、採択基準それから補助率それから予算につきまして特別な優遇措置を講じ、また、沖縄の基幹作物でありますサトウキビその他の畑作振興を主たる目的といたしまして、農業用水源の確保、それからかんがい排水施設の整備、それから農道あるいは圃場の整備などに関する各種事業を実施いたしております。 六十二年度予算につきましては、全国の農業基盤整備費の対前年比が九八・〇%と前の年よりちょっとへこんでおりますが、沖縄につきましては総額二百四十一億九千八百万円、対前年比一〇一・三%、アクセントをつけまして重点的な予算確保を図っておるところでございます。これからも沖縄農業の振興を図るために、気象的あるいは地形的条件などを十分配慮をいたしました上で、水資源の開発、農地の整備など各種の農業基盤整備事業を積極的に推進してまいりたいと考えております。 それからもう一つ、沖縄の集落地区での水質汚濁防止にどうやって取り組むんだというお話がございました。 沖縄は確かに一般的に水資源が乏しくて、農業におきましても用水を反復利用するといったようなやり方で対処されている状態でございますが、近年、集落とその周辺で生活雑排水が用水に流れ込んできて、農業生産への悪影響というものも見受けられるわけでございます。そこで今まではこういうところにつきましては、従来、農村総合モデル事業あるいは農村基盤総合整備事業の中の農業集落排水事業というような形でやってまいりました。今のところでやっておりますのは、たしかミニ総パと呼んでおります事業では、伊是名村、大里村。それから農村総合モデル事業では大宜味村と伊是名村でそれぞれやっておりますが、こういった対策を、今後とも必要に応じまして沖縄に講じてまいりたいと考えているところでございます。
○政府委員(北村廣太郎君) 建設省の下水道事業におきましても、集落整備事業の計画の中で、農水事業と十分連携をとりながら積極的に事業の展開を図ってまいりたいと存じます。
○委員長(高木正明君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高木正明君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 集落地域整備法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(高木正明君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 稲村君から発言を求められておりますので、これを許します。稲村君。
○稲村稔夫君 私は、ただいま可決されました集落地域整備法案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合、二院クラブ・革新共闘の各派及び各派に属しない議員山田耕三郎君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 集落地域整備法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、集落地域における虫食い的な農地転用と無秩序な建築活動を防止し、地価対策にも留意した適正な土地利用を実現するとともに、生産性の高い農業の確立と良好な居住環境の確保が図られるよう、次の事項の実現に遺憾なきを期すべきである。 一 本法については、農業振興地域の整備に関する法律及び都市計画法との整合性をもった運用を図りつつ、地域の特性にふさわしい整備が行われるよう指導すること。 二 本法の運用に当たっては、農林水産、建設両省の協力体制を確立するとともに、法律の実施主体である地方公共団体の関係部局間において密接な連携が図られるよう指導すること。 三 整備の対象となる集落地域の要件を明確にするとともに、都道府県知事が集落地域整備基本方針を策定するに当たっては、当該地域の実情と地元の意向が反映されるよう指導すること。 四 市町村が集落地区計画及び集落農業振興地域整備計画を策定し、またこれに基づき事業を実施するに当たっては、地権者のみならず地域住民及び関係機関・団体の意見を十分尊重するとともに、両計画の整合性が保たれるよう指導すること。この場合、地域住民の連帯感を醸成し地域ぐるみの整備が進められるよう努めること。 五 国は、集落地区計画及び集落農業振興地域整備計画が円滑に実施されるよう、各種事業の適切な採択と必要な予算の確保を図り、もって、内需の拡大と雇用の場の確保に資するよう努めること。 なお、事業の実施に当たっては、受益者負担の軽減を図るよう努めること。 六 農用地の保全及び利用に関する協定の円滑な締結が図られるよう、関係者に対する啓もうに努めるとともに、交換分合、基盤整備事業を積極的に推進すること。 また、協定に係る農用地の有効活用が図られるよう、必要に応じ、作業の受委託の促進、地域農業集団、農用地利用改善団体、集団的生産組織の育成に努めること。 右決議する。 以上でございます。
○委員長(高木正明君) ただいま稲村君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(高木正明君) 全会一致と認めます。よって、稲村君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの附帯決議に対し、加藤農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。加藤農林水産大臣。
○国務大臣(加藤六月君) ただいまの附帯決議につきましては、決議の御趣旨を尊重いたしまして、十分検討の上、善処するよう努力してまいりたいと存じます。
○委員長(高木正明君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高木正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(高木正明君) 次に、請願の審査を行います。 第三一一号米の貿易自由化阻止並びに食糧管理法の堅持、水田農業確立のための施策拡充に関する請願外百四十七件を議題といたします。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(高木正明君) 速記を起こしてください。 これらの請願につきましては、理事会において協議いたしました結果、第三一一号米の貿易自由化阻止並びに食糧管理法の堅持、水田農業確立のための施策拡充に関する請願外五件は採択すべきものにして内閣に送付するを要するものとし、第九七五号国営土地改良事業負担金及び県営・団体営事業に係る農業基盤整備資金の償還期間の延長等に関する請願外百四十一件は保留とすることに意見が一致しました。 つきましては、理事会の協議のとおり決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高木正明君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高木正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(高木正明君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産政策に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高木正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高木正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(高木正明君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高木正明君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 これにて散会いたします。 午後零時四十七分散会 ―――――・―――――