逓信委員会 第1号
- 発言数
- 265 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1987/03/26
会議録
○委員長(高杉廸忠君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告をいたします。 去る一月二十六日、福田幸弘君が委員を辞任されました。 ―――――――――――――
○委員長(高杉廸忠君) 次に、国政調査に関する件についてお諮りをいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(高杉廸忠君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 日本放送協会関係の付託案件の審査、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、放送に関する事項の調査のため、日本放送協会の役職員を参考人として今期国会中、必要に応じ随時出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(高杉廸忠君) 次に、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。唐沢郵政大臣。
○国務大臣(唐沢俊二郎君) ただいま議題となりました日本放送協会昭和六十二年度収支予算、事業計画及び資金計画の提案理由につきまして御説明申し上げます。 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条第二項の規定に基づきまして、郵政大臣の意見を付して国会に提出するものであります。 まず、収支予算について概略を申し上げます。 事業収支におきましては、事業収入は前年度に比べ百億七千万円増の三千五百十五億二千万円、事業支出は前年度に比べ百億七千万円増の三千五百十五億二千万円となっており、収支の均衡を保っております。 資本収支におきましては、ニューメディアの実用化のための施設の整備、老朽した放送機器の更新整備等のために建設費四百七十億円を計上し、資本支出は六百三億六千万円となっております。 資本収入は、債務償還に必要な資金の不足額を補てんするため、前年度以前から使用を繰り延べてきた繰越金百五十八億八千万円のうち、百億五千万円を受け入れ、これにより収支の均衡を保っております。 なお、この繰越金のうち、残り五十八億三千万円につきましては、翌年度以降にその使用を繰り延べることといたしております。 次に、事業計画につきましては、その主なものは、あまねく全国において受信できるよう、テレビジョン放送においては衛星放送の継続に必要な設備の整備を取り進め、ラジオ放送においては中波放送局及びFM放送局の建設を行うこと、視聴者の意向を積極的に受けとめ、公正な報道と豊かな放送番組を提供すること、受信料負担の公平を期するため、受信料制度の周知徹底を図り、受信契約の増加と受信料の確実な収納に努めること等となっておりますが、これらの実施に当たっては、極力業務の合理的、効率的運営を徹底することとしております。 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に対応する年度中の資金の需要及び調達に関する計画を立てたものであります。 郵政大臣といたしましては、これらの収支予算等について慎重に検討いたしました結果、これをおおむね適当であると認め、お手元に配付されておりますとおりの意見を付することといたした次第であります。 以上のとおりでありますが、何とぞよろしく御審議の上、御承認のほどお願いを申し上げます。
○委員長(高杉廸忠君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。川原日本放送協会会長。
○参考人(川原正人君) ただいま議題となっております日本放送協会の昭和六十二年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御説明申し上げます。 昭和六十二年度の事業運営に当たりましては、極めて厳しい財政状況にあることを十分認識し、さらに収入の確保を図り、極力業務の合理的、効率的運営を徹底するとともに、視聴者の要望にこたえて、放送の全国普及とすぐれた放送の実施に努め、公共放送としての役割を果たしてまいる所存であります。 次に、昭和六十二年度の主な事業計画について御説明申し上げます。 まず、建設計画につきましては、引き続き衛星放送の継続に必要な設備の整備を取り進めることといたしております。 また、国際放送の受信改善のための設備の整備、放送番組充実のための機器の整備等を進めるほか老朽の著しい放送設備の取りかえを実施することといたしております。 次に、事業運営計画について申し上げます。 まず、国内放送におきましては、ニュース、報道番組の充実、特別企画番組の積極的編成及び地域放送の充実をと、公共放送の使命に徹し、公正な報道と豊かな放送番組の提供に努めることといたしております。 また、衛星放送については、放送衛星の特性を生かした魅力ある番組を効果的に編成し、その普及の促進に努めることといたしております。 国際放送におきましては、ニュース・インフォメーション番組、各地域の特殊性に即した番組を編成し、放送を通じての国際間の理解と親善に寄与するとともに、国内の新送信設備による放送を全面的に開始するほか、海外中継を拡充し、受信の改善に努めることといたしております。 契約収納業務につきましては、受信料負担の公平を期するため、受信料制度の周知徹底を図るとともに、営業活動の活性化と事務の効率化を推進し、受信契約の増加と受信料の確実な収納に努めることといたしております。 広報活動につきましては、協会に対する視聴者の理解と信頼を一層強固にするため、広報活動、視聴者の意向の把握と反映などについて、地域活動を基本として、きめ細かい施策を効果的に推進することといたしております。 調査研究につきましては、番組面において番組視聴状況等の調査を行い、また、技術面においては、ニューメディアの開発研究等放送技術の向上に寄与する研究を推進し、その成果を放送に生かすとともに、広く一般にも公開することといたしております。 以上の事業計画の実施に当たりましては、経営全般にわたり業務の効率化を積極的に推進することとし、要員については、年度内二百八十人の純減を行うことといたしております。 また、給与につきましては、適正な水準を維持することといたしております。 これらの事業計画に対応する収支予算について申し上げますと、事業収支におきましては、収入総額三千五百十五億二千万円を計上し、このうち受信料収入については、三千三百四十八億四千万円を予定いたしております。これは有料契約総数において、四十三万件の増加を見込んだものであります。 また、副次収入など受信料以外の収入につきましても、極力増加を図ることといたしております。 これに対しまして、支出は極力圧縮に努め、国内放送費などの事業運営費、減価償却費、支払い利息など、支出総額を三千五百十五億二千万円にとどめ、事業収支におきまして収支の均衡を図っております。 また、本年度の債務償還のための必要額百億五千万円につきましては、昭和六十一年度以前からの繰越金百五十八億八千万円の一部をもって充て、残余の五十八億三千万円につきましては、翌年度以降にその使用を繰り延べることといたしております。 次に、資本収支につきましては、支出において建設費四百七十億円、協会業務に関連する事業を行う法人への出資に三億円、放送債券の償還等に百三十億六千万円、総額六百三億六千万円を計上し、収入には、これらに必要な財源として前期繰越金、減価償却資金、放送債券及び借入金など、合わせて総額六百三億六千万円を計上いたしております。 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものでございます。 以上、日本放送協会の昭和六十二年度収支予算、事業計画等につきまして、そのあらましを申し述べましたが、今後の事業運営に当たりましては、協会の事業が視聴者の負担する受信料を基盤としていることを深く認識して、引き締まった効率的経営を目指すとともに、すぐれた放送を実施して、協会に課せられた債務の遂行に努める所存でございます。 委員各位の変わらざる御協力と御支援をお願いいたし、あわせて何とぞよろしく御審議の上、御承認を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(高杉廸忠君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○及川一夫君 NHKの六十二年度収支予算、事業計画、事業運営全般について御質問さしていただきます。 まず第一にお伺いしたいわけですけれども、この収支予算あるいは事業計画を提案をされる基本的な立場というふうに申し上げましょうか、そういう立場から御質問申し上げたいんですが、現在提起をされている内容は、六十二年度といういわば単年度のものであります。しかし、過去の経過を見ますと、例えば五十八年の逓信委員会では大臣意見というものが出まして、長期的に物を見、また判断をしながら事業運営をやるべきではないかという御指摘があり、それに基づいて三カ年という大体発想法でもって事業の運営に当たられてきたということが言われているし、また五十四年にも同じような経過があって、五十五年、五十六年、五十七年、三カ年というものを展望しながら事業運営をやられてきたというふうに私は受けとめているわけであります。 ただ問題は、こういう大臣意見というものが出たことに対して文書をもって、例えば三カ年事業計画とかあるいは三カ年事業運営とか、三年を見通しをしてこの目標を立てるようなNHK自体の具体的な計画づくりというものが行われたのか行われないのか。特に五十八年、大臣意見があって、委員会でも確認をして、五十九、六十、六十一、三カ年に基づく具体的な事業計画的なものが内部的につくられたのかどうか、このことについてお伺いをしたいというふうに思うのであります。 なお、郵政大臣のことしも意見書が出ているんですが、同じように「経営の長期的展望に立って、経営効率化のための具体的方策について、更に検討を進め」よということになっているんですが、こういった意見は前もって出されているものと私は見ておりますから、六十二年度を含めた三年間ないしは四年間を展望したような事業計画ですね、こういったものを別途おつくりになるお考えがあるのかどうかですね。そのことについてお伺いをしたいというふうに思います。
○参考人(林乙也君) 六十二年度の予算につきましての、五十九年から六十一年に至ります経営計画及び今後の経営計画との関連につきましての部分について、まず御説明を申し上げたいというように存じます。 五十九年から六十一年度の経営計画につきましては、その基本的な目標といたしまして、来るべき高度情報社会に備えての基盤整備及び業務全般にわたる効率化の徹底ということを基本的な目標に掲げまして、新しい放送サービス、放送番組等の充実、国際放送、要員の効率化、業務体制の見直しというものを実施してまいったわけでございます。 その実施の過程におきまして、現在までの実績と申しますか、六十一年度までの一応の見込みを申しますと、事業収入におきましては計画に対して約十九億の増、それから事業支出につきましては計画に対して百七十八億の削減というようなことで、六十一年度の予算の計数におきましては、先ほど会長からも御説明申し上げましたように、約百五十九億の繰越金を六十二年度以降に持ち越すことができるというように想定いたし、六十二年度におきましては、事業収支の均衡を図る中で、債務償還に充当すべき約百億の経費につきましてその中から充てて、約五十九億につきましては六十二年度以降にさらに繰り越すという計画といいますか、予定を立てたわけでございます。さらに六十一年度におきましては、その決算の過程におきまして、約五十億程度さらにそれを上積みすることができるのではないかというようなことを想定いたしておるところでございます。 六十二年度の予算編成に当たりまして、ただいま先生御指摘のように、今後の長期的な計画の策定の中で六十二年度の予算編成に当たるべきであるというように私どもも考えたわけでございまして、業務上の計画といたしましては、六十二年度以降の事業運営の重点施策の方向につきまして内部的にいろいろ策定し、それを固めてまいったわけでございますけれども、財政上の収支につきましては、六十一年度までの実績を踏まえて、受信料の点につきましても現行の受信料を引き続き継続するなど、五十九年から六十一年度までの三カ年計画の連動のもとに六十二年度の収支計画を立てるというようにいたしまして、そういうようなことから、六十二年度につきましては、財政収支上は単年度の計画ということにいたした次第でございます。
○及川一夫君 国民わかりといいますか、素人わかりといいますか、とにかく我々自体がよく理解できるような形にしていただかないと、せっかくの意見あるいはまた協会としての意思が国民全体に伝わらないということになるわけでして、そういう意味で言うと、例えば、例えばというよりも、大臣意見の長期的展望に立って経営施策をやらなければいけませんよということについては、協会としてそれを受けとめるならば、概括的なものであっても、大体三年後までにはこういったことに重点を置きながらやっていこうと、そうすると結果はこうなるんですよというようなことがあって、その中の六十二年度は単年度としてこういうことをやるというふうに出されてくるのが、おおむね長期計画とそれから短期計画といいますか当面の、当年の計画というふうに私はなるんだろうと思うんですね。 ところが、どうも過去を振り返ってみますと、五十四年度意見は出たが、確かに三年間、長期的に見ながらものをやっているというお答えは協会の方からあるんですけれども、我々の目には、その三年計画なるものが全然映らない、出ていない。もちろんこれは委員会にかけて決議するようなものしかございませんけれども、大体協会側の意図というものはこういうことで発しているのか。そういう中での五十五年度の決算であり、あるいは五十六年度の予算であるというふうに理解をして、そしてしっかりやってもらおうじゃないか、こうなるのが普通だと思うんですね。 なぜこんなことを申し上げるかというと、過去を振り返ってみると、受信料の改定というものは、どうも四年に一遍ぐらいずつ受信料の改定が行われてきたわけですね。したがって、五十九年度に改定が行われたということになりますと、当然何か六十二年度に向けては料金改定という問題が出てぐるやに常識的には受けとめられるんですけれども、いい悪いは抜きにして、そうならそうと、一体協会の側として、今日の協会の事業の実態に即して、どこにどんな問題点があるのかというようなことを率直に述べていただかないと、来年になって突然出てきた形よりは、むしろ今現在からそういう問題が論議をされ問題意識が持たれると、そういう中でできるだけそうならないように協会が頑張るという、そういう図式でありたいと、こう私は思うわけですよ。ですから、中身の問題というよりも提案の仕方として、承認案件ではないけれども、大体協会としては三年間こんなことでひとついきたい、そういうことを頭に描きながら、六十二年度の予算はかくかくしかじかのところに重点を置いて要するに提起をしたんですと、こういう形のものが実は欲しいし、またそうしていただいた方が、将来に向けて問題意識を持つにしても、ある意味では根回し的な意味合いを含めて、気持ちよく協会の事情というものを理解をしながら、同時にまた問題点を把握をしながら、我々自体も責任を持って皆さんに注文をしていくということになっていくんじゃないかと思うんですが、こういった考え方については、いけないんでしょうか。間違っているんでしょうか。
○参考人(川原正人君) 私どももできるだけ今御指摘のように長期のある種の見通し、計画を持ち、それをまたこういう国会の場でも御説明し、かつ広く受信者の方に御理解いただいて経営をするのが一番理想的だと思っております。 それで、多少復習になりますけれども、先ほど担当の役員から申し上げましたように、五十九年度のときには料金の方も新しい料金を設定させていただきたい。それで事業としてはどういうことをするためにそういう料金が必要なのかということを、衛星放送の展開であるとか、あるいは国際放送、八俣の送信所の充実であるとか、そのほかいろいろありました。あるいは事業の効率的な運営としては、昭和六十五年度に職員の数を一万五千人まで減らしていくといいますか 一万五千人でやるような業務体制をつくり上げていくとか、いろんなことを掲げまして三年の計画を立てたわけでございます。したがいまして、理屈だけで申しますと、あのときの料金は、三年間でちょうど均衡をとるという料金を私ども計画したわけなんです。理屈だけで言いますと、六十二年度からさらに事業規模を新たに展開していくためにはむしろ新しい料金でなければならないと、理屈はそうなるわけでございますけれども、私どもとしてもこの三年間いろんな努力をいたしましたし、また外的な条件に助けられた面もいろいろありまして、六十二年度につきましては、五十九年度に改めさせていただいた料金でなお収支の均衡を図るような経営ができるという見通しもありましたことと、それからいま一つは、それでは六十三年度以降どうなるかということに対しましては、残念ながら非常に私どもとしてまだ確定し得ない未確定の要素がたくさんある。自分自身でやっている仕事でございますけれども、衛星放送もいろんなことに精力をつぎ込んで、どこまで一体普及がさせられるかという見通しがちょっとまだつきかねることもございますし、非常に身近な問題としては、つい先ごろまでソウル・オリンピックの経費等も本当に見当がつかなかった。多額なものになりそうだという予感はあったんですけれども、見通しがつかなかった。あるいはその後に起きました売上税の問題等含めまして、どうも支出の方が確たる見通しがつかない。 ただ、大ざっぱに見まして、私どもが事業を全く縮小再生産に入るのでなければ、視聴者の要望にこたえていくためには、従来のような形を続けましても、今の料金というものは金額をふやさない限り、量としましては毎年一%から丁二、三%の伸びしかどんなにやっても伸びが期待できないとしますと、もう債務償還を含めまして、とにかく毎年二百億円ないしはそれを上回るようなどうも赤字が少なくとも六十三年度以降は出ざるを得ないということは確かでございます。これは三年なり四年なり計画を続けるとすれば、恐らく千億を超す千数百億円の赤字がだんだんたまっていくであろう。それをためまいとすれば、事業を縮小してしまうのか、あるいはどうしても料金をやはりもう一度考えさせていただくしかないということを考えておりますけれども、いずれにしましても六十三年度以降の収入支出の点につきまして、まだ確たる見通しができませんので、単なる推計的な表だけつくりましてもそれはとても経営計画というものにはならないということを考えまして、大変私どもとしても残念なんですけれども、六十二年度につきましては現行料金をとにかく据え置いて、その範囲内で事業の収支を合わせる。もちろん新しい仕事も始めますけれども、それで可能だという見通しをつけたものですから、長期的な展望につきましてはもうしばらく御猶予をいただきたいという気持ちでいるわけでございます。
○及川一夫君 社会全体が過去体験してきたように、高度成長の時代でないということも含め、なかなか長期計画を立てること自体さまざまな問題を含んでいることは私も百も承知なんですが、だからといって、今会長がおっしゃられたような問題点があればあるほど、単年度的な発想ではなしに、長期的な展望のもとにそれをどう改革をしていくか、また改善をしていくか、克服していくかという問題が私はやはり存在するように思うわけであります。したがって、今後の問題にもなろうかと思いますが、ぜひ検討していただきたいのは、次年度予算の際には、「長期」という言葉を使うからには、やはり三年ないし五年ぐらいの協会としての行き方というものを大まかで結構ですから示していただく。そういう中で六十三年度の予算というものが提起をされていく。こういうような運びにしていただけると我々も大変心構えが違ってくるということになりますし、先を見て国民にもいろんな問題を投げかけていくことができるというふうに思いますので、その辺を検討していただきたいということをお願い申し上げておきます。 そこで、具体的な問題に入るんですが、今のことと関連をしまして、収入の要するに見通しの問題なんであります。確かにラジオ放送とか衛星放送あるいはまたテレビ放送全体は、人間がふえればふえるほどテレビがふえるというものでは私はないというふうに思いますから、現状おおむね九〇%ぐらい世帯数に対してテレビなりラジオというものが、要するに聴視料を取って行われているという、約一〇%の差があるんですけれども、しかしもう少し根っこの問題として問題を分析し、また考えることができないんだろうかどうだろうかということを私は考えるわけであります。というのは、まずテレビなりラジオの聴視者がふえていくというのは、一応人口がふえることと、それから高齢化社会によって、生まれる人は生まれてくるけれども、死んでいく人が要するに少ないという、その現象が高齢化社会、年齢が高くなっていく、それだけ世帯数はふえていくという可能性はかなりこれはあるわけですね。 しかも今の世帯というのは、御案内のように核家族ということが世の中の常識になっていますから、高齢化社会になればなるほど世帯の数がふえていくというふうに私は判断をするんですが、そういう判断に立ちますと、協会の収入の見通しを立てるに当たって、目標を立てるに当たって総人口、二十一世紀に向けてその中でどのぐらい一体世帯数というものが生み出てくるのだろうかというようなことについての、どうも検討をされているのかもしれませんけれども、そういった検討をした材料という、検討されていればそういう材料が示されていないということになるし、もし検討してないということであればその辺のことについてはどうなんだろう、もう少し将来の、受信料というものを取るためには、あるいはそういったもので事業を運営するからには、目的意識的にその辺のことを、それこそ長期的に物を見ながら、まだまだ我々の事業は展望があるぞと、こういう示し方ができるんじゃないかという気がして私はならないわけなんであります。そういう点についての協会としての御判断はいかがなものかというふうにお伺いいたします。
○参考人(松本幸夫君) 先生御指摘のように、既にテレビの普及が限界に達しているという状況の中で、これから協会の収入をどういうふうに確保していくかという点で考えますと、世帯の状況というものがどういうふうになっていくかということについての展望は確かに私どもとしても持たなきゃならないものであろうかというふうに思います。しかし、私どもの今までの仕事のやり方と申しますか、そういった展望の立て方というもののベースにしております資料は、やはり国勢調査の結果というものをどうしても基準に考えてまいらなきゃならぬだろうというふうに思っております。これは五十五年の国勢調査の結果ですと、世帯の伸びといいますのは大体年平均四十五万ぐらいであろうという数字が出ております。そして、その中の単身世帯とそれから二人以上の世帯の比率も当然出てまいるわけでございます。そして私どもとしましては、単身世帯のテレビの所有率というのは大体どのくらいのものなのかということの推定もいたします。そしてまた、二人以上の世帯の場合は恐らく九八%ぐらいの所有率であろうというような算定をいたしまして、そしてテレビの設置台数というものを、設置している世帯の数というものを推定するわけです。 で、六十年度の場合はどうかと申しますと、全体の世帯数の伸びが四十二万という数字で国勢調査の結果出ております。そしてその結果、二人以上の世帯と単身世帯の比率というのも当然出てまいっているわけでございますけれども、単身世帯の数というのは非常に多くなってきているというのが現実でございます。そういった単身世帯の状況というものについて、やはりどうしてもテレビの所有率が低くなりますので、その辺も推定いたしまして六十二年度の契約の算定もいたしている次第でございます。 じゃ、二十一世紀に向かってどうなのかということで申しますと、私どもとしては、二十一世紀についての世帯数がどうなるのか、あるいは二人以上の世帯、単身世帯というのはどうなるのかということは、必ずしも的確な推定値は持っていないというのが現状でございます。
○及川一夫君 時間がなくて私も具体的な資料、数字を挙げて申し上げることができないのがちょっと残念なんですけれども、私も政府の厚生省が施行する人口問題調査会の委員をやったことが実はあるわけであります。その中で、日本の人口というのはどこがピークになるのかという議論がございまして、大変難しい話なんだが、いろんな要素はあるけれども大体一億三千万どまり、それに向けて高齢化社会として進んでいくかそれから以降は平行でいくのか、下がるのかそれは今のところ判断できない。それは新しく生まれてくる子供たちがどういう家族計画を持つかということによっていわば変わってくると、こういうあたりの議論が実はされているわけですね。そういうものからすると、かなり世帯の数も四千万を超えて四千五百万世帯ぐらいになるんじゃないかという意見も聞いているわけですし、また論議にも参加をした経過があるんですけれども、どちらにしても人間が見るのがテレビであり、また聞くのがラジオでありということなのでありまして、そういった点ではいろいろ国勢調査とか、そういうものからなされたというふうに思うんですが、人口の死亡と出生、そしてそこから割り出される世帯数というものですね、そういう角度からも、むしろこの収入の目標を立てる際には、私は検討が必要ではないか。大体これでいくと、おおむね四十万前後しながら、仮に一〇〇%満たさしたとしてもおおむね十年ぐらいでそういう市場は消えてしまうというような計算になる気がするんですけれども、まだまだその収入の市場というものは、私は存在をするんじゃないかという気持ちを持ちますので、その点これからのひとつ検討課題としてお考えをいただいておきたい。私もそういう立場から少し研究をしてみたいというふうに思いますので、よろしくお願いをしたいというふうに思うところであります。 さらに収入に関連をいたしましてお尋ねしたいんですが、受信契約拒否あるいは受信料の滞納者、十四万と九十九万、パーセントにして毎年三%前後ということが出ているようでありますけれども、しかも毎年欠損処理というやり方もあわせてやられている、おおむね百億ぐらいの金額になりつつあると、これはまあ皆さんも放置はしてはいないんでしょうけれども、なかなかもって毎年度の決算を見てまいりますと、どうしてもこの三%程度は契約拒否であるとか受信料滞納者ということで存在をしている、問題の解決はできないということなんですが、まあ社会悪の一つだということで割り切ってしまえという意見になっているとは思いませんけれども、お聞きしたいのは、一体こういう滞納者とかあるいは受信契約拒否者というのはどんな理由を持って拒否をされているのか、あるいは滞納されているのか、そういう原因についておわかりであればお知らせいただきたいというふうに思います。
○参考人(松本幸夫君) 六十一年度上期末で滞納者の数が九十九万四千という数でございまして、契約拒否者につきましても十四万を超える数があるわけでございまして、私どもとしては、これはやはり経営の重大な課題の一つであると、これをどういうふうに少なくしていくのかということは重大な課題であるというふうに考えております。それについても積極的に取り組んでまいりたいと思っているわけでございますが、今先生お尋ねの、滞納者の事由というのはどういうことなのかという御質問でございますので、それにお答えいたしますと、面接ができないということのために起こっているものがおよそ五十二万ほどあろうかというふうに思っております。それと制度、番組についての批判を持っておられる方が三十四万ぐらいの数になるかと思います。それに受信障害あるいは航空騒音ということによって、自分は払う意思がないということで拒否される方、それが合わせまして十二万ぐらいというのが、事由別の数として一応把握している数でございます。
○及川一夫君 こういうことに対する協会としての現状、対応はどういうふうになっておりますか。
○参考人(松本幸夫君) 滞納推移を見ますと、昭和四十年代の後半から急速に価値観の多様化といいますか、意識の多様化といいますか、そういうことも影響していると思いますけれども、四十年代の後半から五十年代の前半にかけまして滞納者の数がふえたという経緯がございます。そういった経緯の中で、私どもとしては五十二年に特別営業対策員というような制度もつくりまして、そして、その滞納のために対応していただくことを専門にした方々に対応していただいたという経緯がございます。そのことによりまして、かなり滞納のふえ方に歯どめがかかったというふうにも私としては思っているわけでございます。 その後職員の、こういった滞納者あるいは支払いを拒否される方々への対応を強化するために、日曜の出勤をできるだけ多くする、あるいは休日の出勤を多くする、あるいは夜間の勤務を設定するというような形で、職員の協力も得まして積極的にそういった対応を強化したわけでございますが、その結果、五十五年から最近の経緯を見ますと、ほぼ九十九万台、決してこれは少ない数じゃないんで、さらに今後も努力してまいらなきゃならないんですけれども、そこで歯どめがかかっているという状況が見受けられます。 私どもとしては、これに対する対応として、これから先どうすればいいのかという点で考えますと、まず第一に非常に多いのが、面接ができないということのために滞納になってしまうというケースが多うございますので、何としても面接をする機会をふやす方法はどういう方法があるのかということを今積極的にそれに取り組んでいる次第でございます。つまり、面接困難というものにどう対応していくのか、そのためにどういう資料を、あるいはどういう情報を集めたらいいのかそしてまた、具体的に対応するためにどういう時間帯でそういう方々と対応したらいいのか、あるいは従来は、とかく法律によって受信料の契約が決まっているんだから契約してほしいというような非常に端的な対応になる嫌いもございました。そういったことじゃなくて、やはり我々としては番組を提供するということが放送事業者としての最大の任務でございますので、番組情報の提供というようなこともあわせて行いまして、番組情報の提供と法律を守っていただきたいという二本立てといいますか、縦横といいますか、そういったような形の対応策もこれから考えてまいりたいと思いますし、また民間のいろんな商品の売り込みをなさいますときに、いろんなノーハウを民間の方々持っておられるわけでございますので、そういったノーハウも十分勉強させていただいて、できるだけ今までのような法律によって契約してほしいというような言い方、対応の仕方ではない新しい形の対応の仕方を考えて、できるだけ滞納あるいは契約拒否の縮小に努めてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○及川一夫君 大変なことですけれども、何といっても受信料を取ってのラジオやあるいはまたテレビの放映ですから、公平さを欠けてはということがやはりお互い意識しなければならぬことだと思います。したがって今後もこの問題の改善について、解決について協会の側の努力をなお一層求めておきたいというふうに思います。 次の収入に関する問題で、副次収入という項目がございます。昨年は収入規模二十三億五千九百万ということになっておりますが、六十二年度では二十五億九千二百万、三千五百十五億台の収入規模に対しては、割合として見ると一%以下の割合にしかならないわけなんですが、国鉄問題でもあるいはNTT問題でも、本体の仕事ももちろん重要だし、充実強化をして収入を上げなければいけないが、やっぱり副次的なものでもということでかなり力こぶを入れている。また民間などはとりわけそういうことに力こぶを実は入れるわけですね。そんなふうに考えますと、副次収入という項目を挙げている割合には、これから得る収入というのが一%以下、〇・七四%ぐらいということでは余りにも低過ぎるじゃないか、あるいは副次収入というものを設けた意味というのがあるんだろうかということを私は感ずるんですが、協会の方はいかがお考えでしょうか。
○参考人(井上豊君) 先生御指摘のように、六十二年度に私どもが計上いたしました副次収入は二十五億九千万余でございます。先生も御存じのとおり、副次収入は、基本的には放送法に定められました協会業務を遂行していく中で得られるものでございまして、この数年間私どもも、全体の収入に占めます比率は低うございますけれども、鋭意増加に努めてきた次第でございます。 過去五年間といったところをとりますと、およそ二倍近くにもなっているわけでございます。私ども質の高い番組を制作いたしますと、いろんな意味でこれが多角的な活用につながりますし、また近時ハイビジョンといったような、放送技術の開発といったようなことにつきましても、特許の実施許諾といった観点から副次収入になるわけでございます。しかし、私どもも放送法に定められてございますように、基本的に営利を目的としないという公的な企業体でございますので、この原則を踏まえながら、今後は私どもだけではなくて関連事業も含めましてさらに副次収入の増加に努力をしていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○及川一夫君 今の御発言の中に営利を目的としないと、恐らく放送法の九条三項でしょうか、の条文というものに触れられたわけですけれども、この条文、項目があるから、これ以上の枠を拡大するような副次収入を得ることは難しいんだというふうにおっしゃられたことになるんですか。
○参考人(井上豊君) 私どもは放送法の基本を踏まえながら、この副次収入の中を申し上げますと、先ほども一例を申し上げましたけれども、放送番組の多角的な活用でありますとか、技術協力、あるいは番組テキストの発行でございますとか、あるいはまたいろんな、放送には具体的に電波に乗せません、いろんな取材をいたしました素材がございます。こういうものを今後積極的に活用することによりまして、できるだけ副次収入をふやすべく努力をしたい、こういうことでございます。
○及川一夫君 意思がはっきりいたしませんが、郵政省にもちょっとお伺いしたいんですけれども、確かに公営放送という立場を踏まえながら放送事業をやっていくのが本体ですから、余り余計なものに手を出すことの必要性はないというふうに思うんですけれども、しかし一方では、放送を聞く立場の料金というものにできるだけ負担のかからないようにという意味合いを含めてこの九条二項というものも僕は存在するんだろうと思うんですね。それは九条の二項で言われていることなんですが、九条三項では、今御回答がありましたように、「営利を目的としてはならない。」という、そういう意味のことが実はあるんですが、これをどういうふうに受けとめるべきなのかというところが、能動的なのか消極的なのかの私は違いになっていくんだろうと思うんですね。ですからもっとはっきり言うならば、「営利を目的としてはならない。」というのは、要するに日本放送協会としての立場というものを踏まえて、悪質といいますか目的意識的にすべてに手を出すような、そういうことがあってはならないよという意味合いの精神的な強調として言われたものではないのかというふうに私は受けとめたく実はなるわけですね。なぜなら、大体事業を興こして、しかも副次収入ということを言うからには、もうけるということを抜きに副次収入を得るということは、これはどう考えてもできない相談なんですね。いろんな事業を興こすけれども、プラス・マイナス・ゼロであってほしいとかマイナスでいいとか、そんなことはだれしも考えないわけで、どうしてもそれは黒字にせにゃいかぬ。黒字にする場合に、一体黒という数字は、どこまでをもって営利を目的としない数字なのかというところあたりがいろいろと議論されるところだと思うんですね。 ですから、この条文に則して今やっておられることがもう限度、これ以上のことはやるべきでないというふうに協会の方はお考えになっているのかどうなのか。同時にまた、郵政省の立場から見て、営利を目的としないということと副次収入を上げろということとの関係ですね、これは一体どういうお考えで御指導なさっておられるのか、その辺をひとつお聞きしたいと思います。
○参考人(林乙也君) 協会は公共放送として、「営利を目的としてはならない。」というように放送法で定められておるわけでございます。しかしながら、一切の経済行為を行ってはならないというようには私どもは認識いたしておりません。当然放送業務に関係のある業務の中で、例えば先ほども説明のありました放送番経の多角的活用、そういったことについて、一定の適切な対価を得て副次収入を上げていくということにつきましては当然許されることであろうというように考えておりますし、また、現在のニューメディア状況の進展の中で、従前のように、ただ単に放送事業は放送番組だけを放送しておるということにとどまりませんで、それに関連するいろんな業務というものも新たに発生もいたしておるわけでございまして、そこらあたりにつきましては積極的に取り組んでまいりたいというように考えております。 結論的に申しますと、公共放送としての一定の節度のもとに、しかし同時に、副次収入あるいは財源の多様化ということにつきましては積極的に取り組んでまいりたいというように考えております。
○政府委員(森島展一君) 現在NHKが得ております副次収入、これは大半は著作権使用料というようなものでございまして、そういった性格からして、この営利目的の禁止という規定には当たらないものでございますが、この副次収入をさらに増すということは、これは受信料収入が伸び悩む中で協会の経営基盤の安定、それから受信者の負担増を来さない、こういった点から私どもとしても副次収入の増ということにはできる限りこれが可能な道は考えなければならないと思います。ただ、これは当然公共的なNHKの使命、こういうものと両立する範囲というふうに考えております。ただ、副次収入が増大するに当たって、営利目的の禁止という規定が、非常に微妙なものがいろいろ出てくると思います。そういった点をどういうふうにこれから考えていくかというのは、この協会の経営のあり方という観点からも今後検討すべき課題だと、こういうふうに思っております。 なお、日本の放送体制が公共放送であるNHKと民間放送、この両者で成り立っておるということからしまして、この営利目的の禁止というものもその両方を分ける非常に大事な規定でございますので、そういう規定を今後どう考えるかということについては、いろいろ考えていかなければならないというふうに思っております。
○及川一夫君 ここで言う「営利を目的としてはならない。」というものは具体的に言うと、これは郵政省どういうことになるんですか。例えば広告事業みたいなものはだめだという意味でずばっととらえていいのか。お話の中にありましたように、放送番組の多角的活用であるとか放送番組のテキストの出版であるとか、あるいはNHKホールの外部利用の問題であるとか、要するに幾つか現在行われておるものがあるんですけれども、これはもう営利目的に当たらないと、こう言われているんですからいいんですけれども、微妙であるという言葉の中に、営利を目的としないというのは一体具体的に言うとどんなことを指すんだろうかということが疑問になるんですが、どんなことを想定されてこの法律はでき上がったのかということも含めて、お考えがあったら聞かしてほしいと思う。
○政府委員(森島展一君) 営利目的の禁止ということは、これが協会の業務について特に定められているという趣旨は、やはりこれは民間放送との対比からしましても、例えば先生がお触れになりましたような広告というようなもの、こういうことをやりますと、これは営利のためということに当然なると思いますので、その辺のけじめをつけるということによって公共放送の使命を明らかにした、こういうふうに考えておりますが、先ほど言いましたように、個々につきましては、この辺までは公共放送の立場からやってもいいんじゃないかということが、これから副次収入を増大しようとすると出てくると思います。そういったものについて、営利禁止ということが差しさわりがあるならば、そこは考えていってもいいんではないか。ただ何でも公共放送の使命を持っておるNHKが営利ということに手を出すということは、これはあり得ないと思いますが、これからそういう具体的な問題がいろいろ出てくると思いますので検討してまいりたい、こういうふうに思っております。
○及川一夫君 今までの質疑の中で、私から言わしめれば、「営利を目的としてはならない。」というのは、要すれば節度の問題というふうに、単純な言い方をすれば私は考えるべきだろうと、こう思うんです。 〔委員長退席、理事大木正吾君着席〕なぜそういったことを申し上げるかというと、郵政大臣、聞いていただきたいんですけれども、NTTの民営化でも、それから国鉄の民営化でも、民営化になった途端に何かサービスがよくなったというお話がぽんと出てくるわけですよ。サービスの中身はいろいろあるんですけれども、その中には、いらっしゃいませという言葉遣いの問題、ありがとうございましたという感謝の気持ちの問題、こういったことから始まって非常にサービスがよくなったと、こう言われるんですよね。ところが、なぜ公共企業体のときに、いらっしゃいませとか、ありがとうございましたということが言えなかったんだろうかと。別に何の法律にも抵触しないわけですね。そういうところの大きな違いが現実にあったわけですから、仕事に対してもやれるものがいっぱいあるのに、何となく法律条文に拘束をされて、極めて消極的になって、結果的には何もやらずに国鉄だ電電だと、まあ電電はたまたま黒字であったからよかったけれども、国鉄などはもう見るも無残な状態になってしまったんじゃないかと。こういうことが起きてきたし、また、今のような考え方でやっていますと、必ずそういう事態に協会自体も追い込まれるんじゃないかという私は気がして実はならないんですよね。 ですから、無原則で何でもやってもいいとは申し上げませんけれども、やはりこの辺は放送事業という経営をやっているんだという、経営の自主性というものをやはり大きく尊重して育て上げていくという立場でこの副次収入、副次事業のことも考えないと私はいけないんじゃないかというふうに思うものですから、しかもそれが収入に重大な影響を与える、それがまた受信料にはね返っていくというふうに考えますと、ぜひその辺のことについて、副次収入という課題ではありましたけれども、協会の方が思い切った事業運営ができるような保証というものを指導の面でも配慮されるべきではないか、こんなふうに思うんですが、大臣いかがですか。
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 今、及川先生はNTTのことから始めてNHKの経営のあり方についてお触れになったわけですが、NTTが民営化していろいろ事業の問題になりますと、私は原則的にこれはレッセフェールであると。ただ、アンフェアなことだとかまた基幹的な電気通信事業者としての立場を利用するということはいささか問題があるかもしれないが、民営化された以上は私は原則的にはできるだけ自主性を尊重するべきだと考えておりますから、同じような意味でNHKの事業運営の刷新とか経営の健全化、これもできるだけ――できるだけというか当然のことでありますが、NHKさんで自主的にやっていただくべきであろうと考えております。 ただ、今お話ありましたように、この副次収入の問題は、営利目的禁止の規定もございますので、公共的使命と両立する範囲内で適宜判断してやっていただくのがよろしいと思っております。
○及川一夫君 ぜひ今大臣がお答えになられた意味合いをひとつかみ砕いていただいて、これからの事業運営に生かしていただきたいというふうにお願い申し上げておきます。 次の問題として、効率化問題についてお伺いしたいというふうに思います。 まず、六十二年度といいますか、あるいは今後全体ということでもよろしいんですが、具体的な何か計画をお持ちでしょうか。効率化のための計画というのは何かお持ちでしょうか。
○参考人(植田豊君) 効率化の計画でございますが、五十五年度から要員を純減するということで、六十五年度を目標にいたしまして純減千五百人、一万五千人体制ということでやってまいりました。この三年間、五十九年度から六十一年度の各年度に純減二百人の目標を着実に実施してまいりました。六十二年度につきましては、二百八十人の純減を目標にいたして実施いたしたいと思います。
○及川一夫君 効率化問題については、実は私もここに、協会の方々で組織をしている日放労の機関紙を手にいたしているわけですが、この中に、六十一年度ということになっておりますが、効率化実施計画というものについて協会の方から組合の方に提示をされた内容が載せられています。各般にわたっているわけで、大変な努力が必要だし、また、しているんだなというふうに私の体験からも実はこれを見詰めているわけです。大変御苦労なことですが、やはり公共放送の建前からいってやらなきゃならぬ問題がたくさんあるようですから、ぜひ労使間で合意をしてやっていただくようにお願いをしておきたいんですが、ただ、この機関紙を見ますと、これまでいろんな形で行政改革という意味合いを含めて努力をされてきたと、それに対して組合の方もかなりの部分で応じられてきたようなんですが、「一万五〇〇〇人体制合理化の三年目、職場の状況はすでに限界に来ている。」という、こういうまとめが一つ実はあるわけですね。しかも将来ビジョンを示さないで数のみを優先させる合理化計画になってやしないか、その辺が非常に我々としては不満なんだという意味合いのことが書かれて、いずれにしても話し合いで決めようということで対応されているわけですけれども、この機関紙から見るとそういうふうに私はとるんですが、今、労使関係でこの効率化問題、合理化問題、近代化問題というのはどういう事態に置かれているか、お伺いしておきたいと思います。
○参考人(植田豊君) 効率化の実施というのは労使関係抜きには考えられないというふうに私どもは認識いたしております。これまでも十分組合と話し合い、説明をしてまいりました。今後ともこの姿勢は当然貫きます。ただ効率化につきましては、単に人減らしという位置づけでとらえておるものではございません。公共放送としての番組の質がこれによって低下するというようなことがあってはならないというふうに思います。しかも高度情報化社会に向かいまして、情報の多様化あるいは質の高度化といったものがいよいよ求められておるわけでございます。したがいまして、あくまでも重点的に、減らすべきところは思い切って減らしていきますけれども、ふやすべきところには思い切ってふやしていくという施策でこれまでもやってまいりましたし、今後も貫いてまいりたい。その上で、少数精鋭でなおかつ活力のある体制、組織を目指してまいりたいと思っておるところでございます。
○及川一夫君 やはりこの問題では、これは会長にお伺いしたいんですが、まず効率化の目標を具体的に象徴的に掲げたのが一万五千人体制という目標だと思うんですね。問題は、一万五千名体制というのをこれまでやってこられた数字を整理してみますと、おおむね来年ないしは再来年ぐらいで目標に到達するような傾向でずっと来られておるわけですね。問題はその先なんですけれども、ずばり言って一万五千名体制、今お答えがあったように、人減らしをすることが目的じゃないと、やっぱり立派な放送番組をつくるという前提に立ってのいろんな節約とか効率化というものを図っていくんだと、こうおっしゃられているわけですから、そういう意味では一体どこが限界なのかなと。やろうと思ったら、それは際限のないものですよ、理屈さえつけば何でもやるという方法だってあるわけですから。しかしそうはいかない。やっぱり放送事業を守っていくには、協会としては一体どこがけじめかなということあたりが示されているかいないかによって組合側の受けとめ方というのは私は大分違うというふうに思うんですね。ですから、私から言わしめれば、一万五千名体制でいくんだから、そこに到達をしたら、一万五千を割り切るような、すぱっとまた切り込むようなことはまずないというふうに受けとめたい。 郵政大臣、首曲げておられるけれども、それは五十年先、百年先のことまで私は言っているつもりはありませんよ。しかし今、日本の経済、産業、いろんなことを加味しますと、やっぱり十年、十五年ぐらいは、その到達したところで、新しい体制というものに基づいた一つの経営方策というものを考えていく必要がある。その土台ががたがた揺さぶられているのでは、なかなかもってそれに協力するにも協力しかねるという問題も出てくるわけでありまして、一万五千人体制ということでやってこられたその頭数に到達した場合、さらにそれをまた切り込んでいくというようなことが考えられるのか、られないのか。私から言えば考えられないと思っているんですが、いかがでしょうか。
○参考人(川原正人君) 結論的に申し上げれば、私は一万五千人の体制ということを、確かに御指摘のように一つの象徴的というか目標として掲げました。したがいまして、この一万五千人という体制ができれば一応象徴的な目標は達成するわけでございますけれども、しかし、私としては協会の業務の中身というのはどんどんどんどん変化もしますし、もちろん、したがいまして新しい要員を必要とする要素もできますけれども、過去何十年か積み重ねてまいりました仕事のやり方は、もっと抜本的に変える必要がまだあるというふうに考えております。その意味では、一万五千人という数字を達成すればそれで効率化は終わりだというふうには考えておりません。もっともっと効率的な経営は推進していくべきものだと思っております。
○及川一夫君 生身の話でございますし、同時に労使間の問題ですから、余り私も深みに入ろうという気持ちはございませんけれども、効率化を図るのは、別に人減らしをするだけが効率化ではありませんから、いろんな仕事のやり方から含めまして、やりようによってはいかようにも効率が上がるという方法もたくさんあることは私も承知しているわけです。ただ、やはり一万五千名体制、そうしなければ受信料の問題、放送事業のあり方を含め、いろんな問題が国民の目からあるということも意識されて、とにかく労使で対応されていることだけは、またそのことを理解するからこそ、また組合も話し合いでお決めになる。そのバックボーンは、一万五千名体制ということがやはり私はかなり念頭にあってのものだと思うんですね。しかもこれは生きた人間ですから、だからそういう生きた人間というものを相手取って、とにかくこれまでいろんな意味での効率を上げられてこられた。恐らくこれまで上げた効率の額の少なくとも四〇%から五〇%近くは、人件費を切り詰めることによって私は生み出されたものではないのか大変な協力ではないかというふうに思うわけです。 ですから、そういう意味で、会長は要員の問題も含めて、頭数の問題含めて際限がないようなお話をされておるわけですけれども、効率化はこれで終わらない、それはそうでしょう。しかし、だからといって、それは要員だけに集中するようなものでは私はないと思いますから、ぜひこの辺のことについては十分配慮して対応されるべきじゃないかというふうに思っていることを申し上げます。 それと同時に、郵政省の方に一つお伺いしておきたいんですが、先ほどの九条三項あるいは二項の関連で、規制を少し緩和しようじゃないかこういうお話をちらっとお伺いするんですが、九条二項、三項について規制緩和のための条文改正といいますかあるいは条文でなくとも政令でもって対応なされるというようなことをお聞きするんですが、そういう事実はあるかないかということと同時に、また、これはどちらにお聞きしたらいいのかわかりませんが、報道関係ですね、これについて、この際ずばり言えば、民間に移そうじゃないか、こういうお話もされている、そんなことを目的意識に持ちながら、条文改正ではないが政令等でやられる、お考えになっておられるというようなことを聞いておりますので、これはなければないでいいんですけれども、郵政省にそのことについてちょっとお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(森島展一君) 先生ただいまおっしゃいましたことは、NHKの出資範囲の拡大というようなことに関連しての御質問かと思いますが、NHKの出資範囲につきましては放送法の第九条の三で決められておりまして、これは昭和五十七年の放送法改正によりまして、NHKが持っておりますノーハウの活用とか業務の円滑化といった観点で、NHKの業務に密接に関連する政令で定める事業に出資が可能ということになったわけでございます。 そこで、この出資の範囲については、先ほどの副次収入等の増大といったようなこともございますので、拡大することによってNHKの事業がそういう出資先等の関係からしてやりやすくなる、こういったことについて、拡大すべきものはそれなりの政令の手当ても必要であろうと思いまして、今検討中でございます。
○及川一夫君 もう一つ、報道の方は。
○参考人(川原正人君) 私どもとしましてもより合理的で効率的な経営を進めていくためには、法律その他規則による規制というものはできるだけ緩和していただいて、自由に経営ができるようにしていただきたいと、一般的にそう思っております。しかしその中で、報道を何か協会から切り離して民営化するというようなことは私ども全く考えておりません。 ただ、先ほど来の合理的、効率的な経営ということの中で、協会が少なくとも報道に限らず、あらゆる番組の編集上の責任と権限といいますか、それはしっかりと協会が担うべきものと思っております。いろいろな業務の中には、やはり関連の事業として別の形態でもって運営した方がより合理的、効率的にできるというものもございますし、たまたま今、新しいニュースセンターという設備をかなりの投資もいたしまして、つくっている最中でございますけれども、これの完成にあわせましては、やはりニュースを取材し、編集し、放送していく中の仕事について、より効率的、合理的な経営があり得るならば、それは十分に検討すべきだと思っております。
○及川一夫君 放送自体にかかわる取材そのものも、もう十年前、十五年前から見たら大変な変わり方でありますから、そういった点でいろんな工夫が必要であろうということは理解いたしますけれども、NHKにとって報道部とか報道担当というのはもうそれこそ生命そのものだと思っておりますし、それがないNHKなんというのは余り私は考えられないんじゃないか、こういう感想を持っておりますから、ぜひそういったことを含めて対応されるようにお願いをしておきます。 次の問題に移ります。余り深みに入って話をするつもりはないんですが、売上税がいろいろ議論になっているわけでして、今回の予算には、これを意識されて数字が提案されているのかどうかということについてお伺いしておきます。
○参考人(井上豊君) 先ごろ提出をされておりますこの法案によりますと、NHKは非課税法人として規定をされておりまして、収入の大宗を占めます受信料につきましては売上税の影響はないわけでございますけれども、来年の一月以降ということでこの税法が実施されますと、NHKがいろいろ物を買う、あるいは施設を調達するといったような意味で間接的に売上税が含まれることになるわけでございまして、NHKといたしましては相当の経費がふえるわけでございまして、こういう売上税を前提にいたしまして、この影響額につきまして、一層の経営努力によりまして、これを予算の中で吸収するということで六十二年度の予算を編成したわけでございます。
○及川一夫君 平年度で六十億という話をちらちら聞くんですけれども、その六十億というのは大体どんな計算をされるんでしょうか。
○参考人(井上豊君) この六十二年度の今御提案申し上げております予算の中で、協会が事業運営あるいはその建設費等で予定をしております額が三千五百五十億あるわけでございます。これはまだ不確定部分があるわけでございますけれども、私どもが把握しております課税されないであろう、こう考えられるものが二千三百三十億程度ございますので、これはあくまでも試算でございますけれども、課税の対象額が千二百二十億程度になるのではないかこういうふうに見ているわけでございます。これに単純に五%といったものを割り掛けますと、平年度で六十億の影響が出るであろう、こういうふうに推測をしているわけでございます。 〔理事大木正吾君退席、委員長着席〕
○及川一夫君 具体的な例を余り引いてはいけないのかもしれませんが、理解をするためにちょっとお聞きしておきたいんですが、協会で事業について委託をしているものがございますね、会社。例えばエンタープライズであるとかキャプテンサービスであるとか、幾つかの関連企業的なものが存在されているんですが、こういったところに委託をするものには売上税はかからない、こういう認識ですか。
○参考人(井上豊君) 先生御指摘のように、私どもNHKの関連事業を含めましていろんな業務を委託しているわけでございますけれども、この委託先にも財団法人といったようなものもございます。そのことが直ちに収益事業であるかどうかといったようなことも判断する必要があるわけでございまして、そういう部分を除きましては私どもは売上税がかかるであろう、こういうふうに見ているわけでございます。
○及川一夫君 先ほどの説明によると、建設費ということになっているんですが、そうすると、先ほどの六十億というふうに言われる数字の中にはこういったものは入ってない、こういうふうに理解してよろしいですか。
○参考人(井上豊君) 一応この財団法人のいわゆる非営利の業務についてはかからないであろう、こういうふうに考えましたけれども、その余の部分につきましては、これはあくまでも推計でございますけれども、六十億の中にはその余の部分については入っております。
○及川一夫君 売上税はこの程度にしたいというふうに思いますが、いずれにしても協会にとっては、推計ではありますが、六十億という数字は決して小さくない数字ではないか。とりわけ次年度、六十二年度に向けて、さまざまな問題を抱えての六十二年ということになりますから、その上にさらに売上税によって支出増になるということについては大変な事態だなあという認識を私は持ちます。そういった点でどういう態度をとれとは言いませんけれども、十分この辺のことについては配慮されていくべきではないかということだけを申し上げて、次の質問に移ります。 次の問題は、衛星放送の問題についてでございます。 まず第一に、a、bの衛星についての現状についてお伺いしたい。 経過的には中継器の故障、あるいは制御装置の故障で予備機を使用しているというそのままの形になっていると思うし、そういう形ながらも試験放送を何か試みられているというふうにお伺いいたしますので、現状について少しお伺いしたいと思います。
○参考人(中村有光君) お答えいたします。 現在、衛星のニチャンネルの放送は六十一年二月に打ち上げましたBS2bから行っております。現在安定に動作しております。前に打ち上げましたBS2aは一チャンネルでございますけれども、それの予備という形で待機の状態にございます。
○及川一夫君 試験実施ということは、これは事実でございますか。本実施に向けての、放送を本実施するという前提に立っての試験をやられているという……
○参考人(中村有光君) 試験放送という形の電波を出しているわけでございます。
○及川一夫君 そうすると、この衛星を使って、新しい立場に立って本放送というものが行われるんでしょうが、本実施を行うんでしょうが、大体いっそういったものは行われるという見通しですか。
○参考人(林乙也君) ただいまもお話ございましたように、六十一年の二月に打ち上げられましたBS2bは、二チャンネルによる放送が正常にできるというような状況でございまして、昨年の十二月から二チャンネルによります試験放送としての放送を行っております。今後の本放送化につきましての予定でございますけれども、本放送ということにいたしましたならば、私どもとしてはこれを再び引き返すことはできないというように考えておるわけでございまして、やはり本放送化いたしますためには衛星の信頼性の十分な確認と、いま一つはBS3への放送の継続性というものを十分確認した上で決定をいたさなければならないというように考えておりまして、現在の時点では、いましばらく試験放送としての運営をいたさなければならないであろうというように考えております。
○及川一夫君 お話はよくわかるんですけれども、ただ、衛星は五年間が寿命という前提で打ち上げられてきたということになるわけで、当然その五年間のうちに投資をしただけのものはペイをするという考え方ではないかと、こう私は思いますわな。 そうしますと、今おっしゃられたように、慎重なことは結構なんだけれども、一たんサービスを始めたらやめられないということもそれはもう当然のことなんですが、じゃその五年間という寿命の問題と本放送を始めるということの関係で、今あなたがお答えになった程度で終始していったら一体どういうことになるんだろうというふうに思うんですが、やはり目的意識を持って試験放送というものをやられるというのが普通だと思うんですが、その試験放送はどこまでやって、したがってそこで総括をして、少なくとも何年何月には本放送を始めたいものだと、そこに向けてというものがなければ私はちょっとおかしいんじゃないかと思うんですが。
○参考人(林乙也君) 試験放送の性格にかかろうかというふうに思っておりますが、実験放送ということでございましたならば、これはただ単に電波を発射して、それが受信可能かどうかということの実験でございますけれども、試験放送というものの性格は、ただ単に技術的なそういった試験のみにとどまりませんで、いわゆる番組の一般公衆による受信とその反響と申しますか今後の事業の展望というようなことについてもいろいろ調査、あるいは確認していくという任務を持っておる性格のものであろうというように考えておりまして、当然御指摘のように、相当の経費を投じまして製作、打ち上げました衛星につきましては、早急にサービスの面で利用者の方に還元してまいらなければならないわけでございますし、難視聴の状況につきましても、現在の時点におきましてはほぼ大体十万程度の世帯ではなかろうかというように、非常に受信性能も向上してまいっておりますことを考えました場合に、NHKといたしましては、放送番組の面で魅力ある番組というものを提供しながらその普及を図っていくということでございます。そういうような性格のものといたしまして試験放送というものを運営し、それでその最終的な確認の上に立ちまして本放送化というものを考えてまいりたいというように考えておる次第でございます。
○及川一夫君 手だてはよろしいんですが、それなら逆の聞き芳しますが、試験放送はいつまでおやりになるんですか。
○参考人(林乙也君) この点につきましてはただいまも御説明申しましたように、いましばらく信頼性あるいは継続性、それから放送番組に対しますところの視聴者の反響等々というものをにらみながら総合的に考えて決定してまいりたいというように考えておりまして、今いつからいつまでというように直ちにお答えできないことをお許しいただきたいと思います。
○及川一夫君 そうしますと、NHKの中にこの衛星放送問題をめぐっての検討委員会が設置されているやにお聞きするんですが、この検討委員会ではどんなことを御議論になっているんでしょうか。
○参考人(林乙也君) NHKといたしましては、今後の衛星放送事業の長期展望を確立する中で、ただ単に部内におきます検討にとどまらず、部外の有識者からも種々御意見を賜りたいということで、昨年九月にNHKの衛星放送計画に関する委員会というものを会長の私的諮問機関といたしまして設置いたしたわけでございまして、その後現在までおよそ七回の審議を重ねていただいておるところでございます。そこにおきましては、今後衛星放送として望まれるサービスというものはどういうものであるか、あるいは衛星の打ち上げ、製作に伴うリスク回避の方策というものがどういうような形でなければならないか、あるいは国のいわば開発任務、それから放送事業者としての役割というものはどういうようなことでなければならないかということなどにつきまして、まことに多角的に総合的ないろいろ御意見をいただいておるというところでございます。
○及川一夫君 この検討委員会は永続的にやられるんですか、それとも何か期限を区切られているんですか。
○参考人(林乙也君) この委員会は設立の当初から各委員のざっくばらんな御意見をいただきたいと。ある提言だとか、ある報告書というような形のまとまったものを期待するよりも、むしろこの衛星をめぐる問題につきましての協会へのざっくばらんな助言、御意見をいただきたいということでまいっております。現在七回までやっておるわけでございますけれども、大体そこらあたりの先生方の御意見もいただくべきものはほぼ最終的なところまで至っておるのでなかろうかというように思っておりまして、あと一、二回程度でこの委員会というのは終了というようなことになるのではなかろうかというように考えております。
○及川一夫君 郵政省にはこの衛星放送に関する審議会とか、あるいは郵政審議会の分科会とか小委員会とか何かそういう形で設置をされておりますか。
○政府委員(森島展一君) 郵政省といたしましての衛星放送も含めての放送政策の長期展望、ニューメディア時代における長期展望をいろいろ有識者の方から御意見をいただきたいということで放送政策懇談会と略称しておりますが、この懇談会を一昨年からほぼ二年近くにわたりましてお願いしておりまして、これも最終段階にまで来ておりますけれども、そういったところで衛星放送の問題も幅広く御意見をこれからいただけると思っております。
○及川一夫君 そうしますと、NHK関係でも幅広い自由な意見とは言いながら、最終段階に来ておられると。郵政省の方も、これ自体ひとつとらえてはいないんでしょうけれども、ニューメディア関係としてこれまた一応最終段階に来ていると、こうお聞きするわけですね。 そうすると、郵政省にお聞きしたいんですけれども、現実に試験放送をやられながら、いずれにしても本放送に切りかえていくという目標は持っているんでしょうから、そうしますと、郵政省としては一体これをいつごろまでに本放送に移すべきか。金がかかっているだけに、しつこいようですけれども、僕はその辺の目的意識というものを郵政省の立場から一体どうお考えになっているのかお聞きしたいと思います。
○政府委員(森島展一君) 衛星放送の本放送の開始時期につきましては、先ほどNHKの方からも御説明ありましたが、郵政省といたしましても同じ考えを持っておりまして、やはり衛星の信頼性をよく見きわめ、それからBS3という次の放送衛星に向けての放送の継続性、こういった観点から、もう少し様子を見なければならないと思っておりまして、その試験放送から本放送に切りかえていくスケジュールというのがはっきりしないのはおかしいではないかとおっしゃる点はよく私どももわかるんでございまして、本放送が早く開始できればいいとは思いますが、このBS2a、2bの打ち上げ以来の経過を見ましても、もう少しそこは様子を見ないと、はっきりいつから本放送ということは申し上げられない状況にございます。
○及川一夫君 非常に残念ですけれども、本実施のそれこそ日程等が今なお明らかにならないということになりますと、六十年度の決算、六十一年度はまだ出てないんですけれども、決算書を見ますと、この2a、2bは資産の方に計上を実はされておるわけですよね。負債の方になってないと。もちろん会計処理というか、財政の扱いとしては資産になるんでしょうけれども、実際問題として五年間たってもなおかつ新しいサービスが始められない、したがって収入はゼロだというふうにいった場合に、それで五年間で消滅しちゃうわけですね、五年が限度だとこう言われておるわけですから。五年しか使えないと、こう言われておるわけですから。そうすると、それ自体は一銭もペイをしないうちに終わってしまったということになる。そんな気持ちで素人流にとらえると、これはまさに負債じゃないかと。資産じゃなくて負債になっちゃうじゃないかという僕らは気持ちで受けとめるわけですよね。ですから、国民に対してもそういう説明になってしまうぞということを考えると、もっと責任ある対応としては、やはり本実施の目標を明らかにする。 したがって、五年間という枠の中ではペイはしなかったけれども、実際問題として、新しい衛星を打ち上げることによって、それを含めて十年間のうちにはペイするとかあるいは二十年間のうちにはペイするとか、そういう説明につながっていかないと、何のために打ち上げたのかという、前回は責任は一体どこにあるんだということでいろんな話が出た経過もありますんで、私どもそういったことを懸念するが余り、実はこの本実施に向けての実施時期はいつなんだということを申し上げているということと同時に、どうも話を聞くと、自信を持って新しいサービスを衛星放送でやることは難しいという、その懸念の方がかなりウエートがあって、どうも本放送にいけない、試験放送だけで結果的には五年間終わってしまうんじゃないか、終わらそうとしているんじゃないか、こんなふうにも実は感ずるんですが、そうでなければいいということを前提にして事態を見守っていきたいというふうに思いますので、どうかひとつそういった懸念にならないようにこれから先努力をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 私の時間、一応決めておったんですが、大木さんとの関係で十二時までということにさしていただいておりますので、あと一、二続けたいというふうに思います。 一つは、ソウル・オリンピックの放送権料の問題です。当初、マスコミ等で伝えられたものから言えば若干へこんではいるんですけれども、放送にかかわる権料七十七億と協力費ということで三億、締めて約八十億から八十一億というのが日本側としてお支払いをする額だということになっておるわけです。オリンピックですからぜひ放送はしていただきたいというふうに思うんですが、ただこの経過を見ますと、どういうわけか、ロサンゼルスのオリンピック大会から、がぐっと権料が大幅に上がってしまったわけですね。その前のモスクワ・オリンピックでもかなり上がって、それでさらに一千万ドルを超えるような話は、それこそロサンゼルスのオリンピックからということで、さらには、ソウルのオリンピックの前の金額に比べると大体一八〇%ぐらいのアップに実はなっておるんでして、これを物価の値上げなどというようなことで説明のできるものじゃないというふうに私は思うんですね、 したがって一体、こういう放送権料というのが決められるのは何か根拠があってやるのかあるいは取引的にまあまあというような格好で決められたりするものなのかその辺実際にお話に立ち会った方々がおられるでしょうから、放送権料の決め方というか、あるいは根拠というか、どういうものをもって決められるのかということについてお聞きしておきたいと思うのです。
○参考人(尾西清重君) 先生御指摘の非常に高い買い物ではないかということかと思いますけれども、私どももそういう認識を持っております。ただ、権料というものは交渉の相手があることでございますので、交渉の経過を若干御説明しないと御理解がいただけないかと思いますので申し上げたいと思います。 この交渉を始めましたのは、昨年の八月に第一回を行いました。その際に韓国側は、今度のソウル・オリンピックは、ソビエト、アメリカ両大国を初めとして全世界が参加する久しぶりの大会であるということが第一点、第二点は、日韓両国は地理的、歴史的、また政治、経済面でも特別の関係にある。さらに三番目には時差がございません。時差がないために非常に有利であるということでございます。また視聴者にもそれが喜んでいただける時間であるということでございます。四番目に、日本のGNPはアメリカの約三分の一でございます。今や世界の第二の経済大国になった日本は、アメリカNBCの三分の一を負担してしかるべきである。我々との交渉が始まる前に、ソウル・オリンピック組織委員会はNBCと協議をいたしまして、三億ドル以上の妥結額を果たしたわけでございます。そこで、我々に対して一億ドルを提示してきたわけでございます。 これに対しまして日本側は、これまでのオリンピックの放送権料の経緯から、アメリカの放送権料の八%を超えないということが大前提であるという主張をいたしました。二番目に、円高・ドル安というのは単に日米間の問題であって、世界的に見て放送権料はドル建てで支払われるわけでございますので、この問題については関係がないと。さらに三番目に、NHKの受信料は頭打ちになっておりますし、民放もほとんど収入の伸びが期待できない状況の中で、ジャパンプールとしては財政的に大変苦しい状況にあるので、我々としては八%を超えない金額を要望したわけでございます。 その後数回にわたりまして交渉いたしましたが、韓国側は、十一月の時点で八千万ドルまで譲歩してまいりました。しかし、私どもとしては到底これを受け入れる額ではございませんでしたので拒否して、その後何回かの交渉をいたしました結果、これ以上交渉を長引かせても、これは日本と交渉が妥結した後ヨーロッパその他の各国、各地域と交渉するわけでございますので、韓国側はついに最初に要求しておりました一億ドルを半額の五千万ドルプラス技術提供ということで折れたわけでございます。もちろん私どもとしては、最初に申し上げましたように決して安い金額ではないという認識を持っておりましたが、これ以上頑張っても、放送しないということにするか、あるいはこの金額で妥結するかというような二者択一の状況でございますので、私どもとしては合意をしたわけでございます。
○及川一夫君 わかりました。 それで、アメリカそれから西欧ですかそれぞれ放送権料が違うんですが、この違う根拠はどういうことでしょうか。例えば人口数とか国の面積とか、何かそんなことを考えられて放送権料というものが違うんでしょうか。
○参考人(尾西清重君) 私どもが聞いております限りでは、基本的には受信機の台数であるということでございますが、そのほか先生の言われましたように、人口ですとかあるいは過去の経緯でございますとか、そういうものがあろうかと思います。
○及川一夫君 それじゃこの問題の最後に今度は国内における負担ですが、恐らく民放も同じように放映されると思うんですけれども、負担割合というのは、聞くところによるとNHKが八五で、それで民放は一五というやにお聞きしているんですが、それが事実かどうかということと、同時にソウル・オリンピック問題で会長が記者会見か何かされた折というふうに聞いておるんですけれども、ちょっとNHKの側の負担が過剰じゃないかと、もう少し民放の方もという御発言があったというふうに思うんですが、私もそう思うわけです。その辺のことについてお伺いしておきます。
○参考人(尾西清重君) 先生の言われました八五対一五ではございませんで、八六・七対一三・三でございます。これはロサンゼルス・オリンピック大会のときの負担比率でございます。 今回は、私どもとしては、記者会見で会長が申し上げましたように、もっと民放に負担をしてもらいたいと、しかしこれから交渉を始めるわけでございますので、今のところまだ具体的に、相手方もあることでございますので申し上げるわけにはいかないかと思います。
○及川一夫君 ぜひ郵政省の方でも考えていただきたいというふうに実は思うんですけれども、どうも政府がかかわっている事業といいますか、そういうものと民間の関係で何となく競争みたいな形になりますと、どうしても設備とかそういうものに対する負担は何となく政府の側が大きくて、それで民間の方は少なくてというような形のものが実は往々にしてあるように私は思うんですね。 現実にこれは事実だろうと思うんですけれども、NTTに対する新規参入の問題でも、新しい会社が新しい設備をつくる、新しい会社が設備をするんですから当然その会社が負担するのは当たり前というふうに常識を持っているんですが、何となくその半分をNTTも払うべきじゃないかという意見が出たとか出ないとかそんなことを聞いていると、一体民間活力とかいろいろなことを言われるんだけれども、どういう意味を持つんだろうかというようなことに私はなってくるように思うんですよね。ですから、何もかも平等にというふうにがんじがらめには言うつもりはありませんけれども、やはり協会なら協会の経営の事情というのもあるんでしょうから、その辺のことについてはかなり話し合って、応分の負担をし合うということでなければ私はいけないんじゃないかという気がしてしようがない、そういったことについてぜひ御検討いただくようにお願いを申し上げておきたいと思います。 最後になって恐縮でございますが、番組の向上という課題について、ちょっと文部省、それから郵政省にお伺いをしたいというふうに思っております。 まず、日本PTA全国協議会から文部省なり郵政省の方に番組の向上ということで陳情があったというふうに聞いているんですが、それは現実にございましたか。
○政府委員(森島展一君) 先生おっしゃいますとおり、昨年十二月にPTA全国協議会から、番組制作者及び放送事業者に対して、番組向上についての指導の強化をしてほしい等の陳情を受けております。
○説明員(伊藤俊夫君) 文部省でも同様に陳情を受けております。
○及川一夫君 逓信委員も同様陳情を受けたということにこれはなるんだろうと思うんですが、逓信委員ということで、私の部屋にもこの陳情書が配られました。これは子供の教育の問題ということを意識して出された問題だというふうに思うんですけれども、この陳情書の扱いについて文部省なり郵政省はどうされているんでしょうか。
○説明員(伊藤俊夫君) 感受性の強い青少年にマスコミの性描写等の情報が大変教育上悪い影響を与えている、こういうことにつきましては私ども憂慮しておるところでございます。ただ、この問題につきましては表現の自由という極めて難しい問題があると、こういうふうに認識しております。その意味で、質の向上につきましてはマスコミ関係者の自主的な努力にまつところが第一義的である、こういうふうに考えております。しかし、子供の教育の問題でございますので、青少年の健全育成のために親や社会の人がさらに強い関心を持っていただきたい、こういうふうに考えます。 文部省としましても、特に学校教育と社会教育と家庭教育を結ぶかけ橋であるPTAの活動に強い期待を持っておりますので、六十二年度予算におきましては、教育環境の浄化について、さらにPTAがいろんな活動をしていただくような補助金を新たに計上してみたい、こういうふうに考えておるところでございます、
○及川一夫君 日本PTA全国協議会で千百六十名にモニターをして、有効回答者数が八百四十六、七三%の有効回答率ということで実は挙げられているわけですけれども、幸いNHKの場合には、好ましいテレビ番組の方にたくさん書いてありますから、ここで別に問題はないんですけれども、この好ましくないテレビ番組という方に非常に民放が実は多いとされているわけですね。これは文部省の方、見られたことがありますか、この五番目まで。「オしたちひょうきん族」とか「夕やけニャンニャン」とか、「夏・体験物語」、「加トちゃんケンちゃん」、「スケバン刑事」なんというのがあるんです。これは大体五つ、最も悪いとされているわけなんですが、たまたま私は、この「スケバン刑事」というのをちらっと見たことがあるわけですね。大体十四歳、十五歳、十六歳ぐらいの女の子が刑事ということなんでしょうが、しかし、かなり不良がかった言葉の交わし方から、暴力シーンも多いし、女の子がこんなことを本当にやっているのかなと思って、だれが一体作者なんだろうと思って見たら、漫画が要するに土台になっているわけですね。漫画をドラマ化したということになるわけですから、かなり現実離れしているというか、現実に存在しないことが多いんじゃないかなという、いわばドラマになっているわけなんですね。 ですから、これなどはこのまま放置していいのかどうかと思っておったところが、やはりPTAというところが問題にしておりますので、この辺は確かに言われるとおり、表現の自由とか言論の自由という問題がありますから、画一的にどうのこうのということにはなりませんけれども、かなりやはり民放なら民放、またこういった挙げられているところとPTAが話し合うなどの措置を講ずるとか、何か手を打って番組の向上ということを意識していただかないと私はいけないんじゃないか、陳情されっ放しというのはやはり問題だというふうに考えますので、郵政省は一応監督官庁ということになっておりますし、文部省は教育の問題を持っておられるわけですから、表現の自由や言論の自由にわならない範囲で何かひとつ対策を講ずる手はないかということについて、私も考えたいと思いますが、ぜひ御考慮をお願いしたいというふうに思います。 以上をもって私の質問を終わらしていただきます。ありがとうございました。
○大木正吾君 大臣がお答えになりたいというような様子でございましたけれども、ちょっと番組に絡みまして及川さんが今最後に質問をした問題、意見を含めた問題に絡んで、関連して申し上げさしてもらいますが、非常にいい番組の傾向というものも私たち自身も見ていますし、特に三チャンネル、教育番組ですけれども、たまにひねってみますと、割合に何といいますか体育関係でございますとか、あるいは日本的な芸能関係でございますとか、割合にスポーツですね、その他体育関係等々含めまして、質的な要素として非常に三チャンネルよくなっている感じがしているわけですね。ですから、NHKのニュースあるいはドラマでも余り大したことない場合には、私の場合にはむしろ教育番組の方に切りかえまして見ているわけで、この辺については恐らく番組編成会議でも議論があったかもしれませんが、非常にNHKのやり方について注目をし、同時にまた尊敬しているところなんであります。 それから同時に、ちょっとこれ言いにくい話なんですが、NHKというものはやっぱり信頼度抜群でございますから、ニュースソースはしっかりとって、これは特に国際放送等にも絡む問題も若干ありましたようですから、そういったことについては十分に御注意願いたいじ、同時に、名前出していいかどうかわかりませんが、芸能人の方々が、裏から言えば、やくざの方が関連している、そういったことも二、三ございましたですね。ですから、いい面と悪い面と両方私申し上げているわけですけれども、そういったことに絡んで、番組問題しばらくこの委員会で議論しておりませんので、きょうはいいですけれども、今度何かあった際に、番組編成会議のメンバーとか回数とか、あるいはどういうふうにして番組編成について御苦労をなすっているかについて資料等がございましたらぜひ出していただきたいし、同時に大臣、会長等の御見解がございましたら、及川質問とも関連いたしまして一言伺いたいと、こう考えております。
○参考人(川原正人君) 番組審議会のメンバーとか回数とか、そのような資料は私どもいかようにも用意いたしますし、あるいは民放のことを含めてであれば、私ども民放連とも連絡がございますから、もし民放当局の方が支障がなければそのようなお取り継ぎもできると思います。 それから、及川委員の御質問に関連してでございますけれども、いろいろNHKの番組も含めまして、今のテレビの番組のありようについて、これは、この一両年特に厳しい御批判があることは私どもよく承知しておりますし、それから私どもの中でも常に反省をしなければならない点がありますし、それからNHKにおきましても、先般ニュースの報道等について重大な誤報のようなことをいたしまして大変申しわけなかったと思っております。これも十分部内は反省をいたしております。ただ、番組のありようにつきましていろいろな御意見ちょうだいいたしておりますけれども、これはあくまで放送事業者がみずからいろんな御意見を聞いて反省すべき点を反省するというのがもう大原則だろうと思います。もちろんいろんな団体等が政府関係の機関にもいろんな書類等をお出しになっていることを、私それはとやかく言うつもりはありませんけれども、あくまで放送番組というのは放送事業者がみずからの判断で反省すべき点は反省し、よりよい番組を考えていきたい。特にテレビの影響力が非常に今の社会において大きいことは十分わかっているはずでございますから、その点は放送事業者が自分で考えていくべき問題だろうと思います。 やや蛇足でございますけれども、先回でしたか先々回でしたか当委員会におきましてもかなり厳しい御批判がありました後、私は実は民放連の責任者に対しまして、こういう席には民放の方お出になる機会ないものですから、こういう御議論があったぞということを伝えまして、そしてお互いにひとつこういう御意見があることを十分考えて番組のありようを考えようじゃないかということも伝えでございます。必要ならば、またきょうのお話も私の責任において民放関係者にもお伝えいたします。
○国務大臣(唐沢俊二郎君) ただいま及川先生、大木先生が番組の問題をお取り上げになりまして、私もこれは大変重要な問題だと思っております。今、川原会長も言われましたように、放送の持つ社会的な役割、影響というものは非常に大きい。特に青少年の人間形成に与える影響力の大きさを考えますと、放送事業者の皆さんの責任は非常に大きいと思っております。しかし、一方において、番組編集自由の原則もございますので、これは放送事業者の方に自主規制によって適正化を図っていただきたい。 ところで、今及川先と言われましたように、私も日本PTA全国協議会のつくられましたアンケートと要望書をいただいております。私はときどきいろいろ民放の皆様ともお話をしますので、そのときにはこういう陳情があったということを申し上げまして、放送番組の充実、向上にお努めいただくように要望いたしております。しかし、いつも誤解のないように申し上げておきますが、私は憲法第二十一条、放送法第三条、表現の自由、言論の自由を最も尊重しなければならない、議員として最も自由で民主的な立場に立たなければなりませんので、その点は厳に注意をいたしておる次第でございます。 先ほど及川先生がワーストファイブを挙げられましたので、私の方から、ベストファイブがそのときございましたので、これは、「まんが日本昔ばなし」、「わくわく動物ランド」、「中学生日記」、「なるほどザ・ワールド」、それから「愛少女ポリアンナ物語」ですか、こういうのがベストファイブで挙がっておりました。 いずれにいたしましても、この問題は結局、放送番組審議会が非常に重要な役割を果たされるわけでございまして、その機能の活性化が大変重要ではないかと、このように考えております。またいろいろ御意見がありましたら、貴重な御見識、御意見をぜひ拝聴さしていただきたいと思っております。
○大木正吾君 最後のことで意見なり質問になりますけれども、端的に申し上げて、ことし六十二年ですね、予算が出ましたけれども、来年の三月のこの委員会では、料金問題等の議論が当然出てくるやに心配いたしておりまして、私たちもこれ逓信委員会で何回かごの議論してまいりましたけれども、ずっと資料拝見いたしますと、節約関係、受信料収入関係から部外収入ずっと見ていって、もうこれ以上とにかく入ってくるところがないという感じが、目いっぱいの努力ということよくわかるんですが、ただ、さっき及川委員もちょっと指摘をされておりましたけれども、例えば新しい放送衛星時代に入りまして、そういった時代との関係で当然番組なり画面なり、あるいはいろんな新しいものの開拓もされるでしょうから、そういったことに対して、NHK御自身は設備の費用等を相当かけているわけですから、そういうものに対しまして結局、百万ぐらいの視聴者がそういうことを望んでいるとかという話等の資料もございますけれども、ハイビジョンなりワイド番組なりそういった新しいもの等をやる場合には、当然設備が要るとしますれば、そういったことも含めて、今後のNHKの料金体系等を含めた経営のあり方、こういった問題について恐らく私はことしじゅうには相当検討されてしかるべきだろう、こう考えているんですが、その辺会長、今後の方向について、今言いにくいかもしれませんけれども、何か感想があったらお聞かせいただけませんか。また、大臣からもお聞きしたいんですが。
○参考人(川原正人君) 御指摘のとおり、私どもとしては現行の料金で六十二年度予算までは編成をいたしました。しかし、ここから先の見通しを幾つか部内では検討をしておりますけれども、どのようにいたしましても収入の増加の方は、それほど大きなものはもう期待できない。受信料の方も新しい営業のあり方を今抜本的に議論をいたしまして、かなり思い切った新しい受信料の契約、あるいは収納の体制を切りかえようと考えておりますけれども、それにしましても日本における世帯の増加というものがもう一%そこそこという状態にも来ております。むしろ割っていると思います、あの国勢調査なんかでは。その中で私ども努力いたしましても、一とか二とかいう数字しかもう期待できないと思うんです。そのような状況の中でやはり必要な経費を賄っていき、また協会の使命を十分に果たしていくためには、どう考えても六十三年度あたりから、単年度とりましても二百億円、あるいはそれを上回るぐらいの赤字が出ざるを得ない。いろいろまだ未確定の要素がありますので、そこちょっと詰め切れないんでございます。ですから通常の企業、あるいは事業体の経営であれば当然六十三年度からは収入の方を見直して、料金の方も見直しをしなければならない事態でございます。そこを余り借金、借金で重ねていくことは非常に後になって大きな負債を残すし、逆にそれを一気に取り戻そうとすると、また受信者に非常に大きな御負担をある時点からお願いしなきゃならぬということにもなりますので、経済合理性という点から言えば、もう六十三年度あたりが一つの転換点にあるということはそのとおりでございます。 ただ先ほども申し上げましたけれども、まだまだちょっと未確定な要素がいろいろございますし、私どもの経営努力の方も、なおもう少しできるところはとことん努力をしてみたいというふうにも考えております。その辺のことにつきましては、もう少し時間をちょうだいしたいというのが今の心境でございます。
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 「ハイビジョン等のニューメディアについて、NHKがどこまで実施するかはNHKのあり方と密接に関連する問題であるので、慎重に検討。」いたしたい。 「仮にNHKがハイビジョン等のニューメディアを実施するとしても、それに要する費用は、安易に受信料の改定に頼るべきでなく、第一に経営の効率化を徹底すべき。」であります。 「こうしたことも含めて、郵政省として、経営の長期的展望に立って、経営効率化のための具体的方策について、更に検討するよう意見書で指摘したところ。」であるというのが郵政省の公式の意見のようであります。 しかし、先見の明がおありになる大木先生が言われたことは、このような転換期に立って、いよいよハイビジョンも実用化されるニューメディアの時代であるということで、受信料のあり方を含めて、NHKの経営のあり方全般をやっぱり見直すべきではないかという非常な御高見をいただきまして、私もそのとおりだと思っております。賢明な川原会長初めNHKでも十分そういう点は認識せられると思っておりまして、それの御検討を期待しておるところであります。
○大木正吾君 終わります。
○委員長(高杉廸忠君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時より再開することとし、休憩いたします。 午後零時十五分休憩 ―――――・――――― 午後一時二分開会
○委員長(高杉廸忠君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○竹山裕君 理事の竹山裕であります。 さきの日曜日、三月二十二日はちょうど放送記念日ということで、連休もありまして、二十日にはNHKのホールで放送記念の式典が行われ、私もお伺いいたしましたが、我が国の放送文化の向上に寄与した皆さん方、あるいはNHKに長年勤務され、各分野での顕著なお働きのあった方々の表彰ということで、今さらながらああした皆さん方が我が公共放送であるNHKを支えているんだという思いを新たにしたわけであります。 私は実はちょっとおくれてまいりましたので、ロビーの百十インチのハイビジョン、あの画面で式典の模様の録画を拝見いたしました。むしろその場にいるよりは、小林桂樹さんなどのアップがあの鮮明な画面で大変な臨場感以上の迫力で追ってきまして、NHK技術の質の高さということに敬服もしたわけであります。 経営といいますと、特に物、金、そして人ということを言われるわけでありますが、マスメディア志向の若者にとっては、特にNHKは大変な熱望の分野といいますか、若者にとっては大きなターゲットでもあるわけでありますが、今日までそういう中で大変優秀な人材を確保し、そして養成をしてこられた。ここへ来て大きな変化はないとはいいながら、国際化、多様化、あるいは個性化などと言われる中で、NHKにおいてもいろいろ公共放送としてのお立場の御苦労もありましょう。しかし、やっぱり何といってもこの高度情報社会、日々新たな分野に置かれる皆さん方、人材養成、確保という点では会長初めトップの皆さん方の御苦労といいますか、大きな指針もあろうかと思いますが、まずその辺についてお話を伺いたいと思います。
○参考人(植田豊君) 先生御指摘のとおり、特に公共放送である私どもにとりましては、人材が非常に重要なポイントであります。特に進展する社会状況の中で、NHKの使命、責任を全うするために人材は何よりの財産でございます。したがいまして、先生御指摘のように、新たな優秀な人材の確保ということに大きな努力をしておるところでございます。そのため毎年全国的に広く人材を採用するようにいたしてございます用意識的に地方大学からも積極的に人材を探してまいっております。多才な人材を確保したいと思っておるところでございます。 また、人材の育成のための基礎訓練、研修にも力を入れております。毎年職種ごとに、放送の場合には専門職の専門性というものがそれぞれの仕事にかなり高度なものが要求されます。専門性に応じましてきめ細かい研修を行っておるところでございます。
○竹山裕君 大変な御苦労であろうし、また養成をした人たちの定着という問題、この辺も大いに意を配していって、より一層の充実をお願いしたいわけであります。 それでは予算の方に入らせていただきますが、今回、五十九年度の受信料の改定から三年間の経営計画の策定の中の終わりが来ているわけであります。六十二年度の予算資料によりますと、計画ではこの三年間で収支均衡となっておりますが、実際には六十一年度末で百五十九億円の繰り越しを見込んでいるわけであります。そこで現時点において、NHKとしてこの三カ年間の経営計画の成果をどのように評価されているか、また経営の現状をどのように見ているかという点についてお伺いをいたします。
○参考人(林乙也君) 昭和五十九年から六十一年度の経営計画におきまして、協会といたしましては、来るべき高度情報社会に備えての基盤整備及び業務全般にわたる効率化の徹底ということを基本的な目標に掲げて推進してまいったところでございます。五十九年度の料金改定に当たりまして、財政面におきましても三カ年の経営計画を策定いたして、この三カ年間の収支均衡ということを前提として取り組んでまいったわけでございます。 五十九年から六十一年度までの事業収入におきましては、経営計画におきまして一兆百四十一億円に対しまして六十一年度、現在なお予算執行中でございますけれども、一応年度末の見込みを想定いたしますと、この三カ年間で一兆百六十億、約十九億の収入の計画を上回る達成ということを一応現在の時点で見込んでおるところでございます。また、事業支出におきましては、三カ年間、九千八百七十億に対しまして九千六百九十二億の実績という見込みでございまして、経費面におきましては、事業支出におきまして百七十八億円の削減ということでございます。 そうしたことから、債務充当に充てます、資本支出充当に充てます資金も含めまして、この三カ年間におきましてゼロといいますか、収支均衡ということに対しまして、実績見込みといたしましては二百四億の六十二年度への繰り越しということができる見込みとなっております。現在は、今回予算を提出いたしております段階におきましては、六十一年度予算の計数で御提出いたしておりますので、一応百五十九億の繰り越しということで計上いたしておりますけれども、達成見込みといたしましては二百四億というようなことでございます。そのような点からいたしますと、三カ年計画として掲げました私どもの業務運営というものにつきましては、一応所期の目標というものを果たし得ているのではなかろうかというように考えておるところでございます。
○竹山裕君 今お話のありましたとおり、この三カ年間は、当初計画よりも収支改善が図られて、六十二年度の料金改定を避けることができるわけでありますが、六十二年度の予算で百一億円の収入不足を計上するというお話の厳しさの中であります。特に受信料収入の頭打ち、ふえにくいという問題、あるいは衛星放送などの支出の増大ということが避けられないわけでありますが、五十一、五十五、五十九と四年に一度のペースで受信料の改定をしてきたわけでありますが、六十二年度についてのこの四年目の予算編成についても大変御苦労が多いわけでありますが、この予算編成の基本方針について会長から御意見を伺いたいと思います。
○参考人(井上豊君) 先生御指摘のとおり、六十二年度は、五九-六一の三カ年経営計画が終了いたしまして、それに引き続く新たな年度ということでございますけれども、私どもは極力受信者の負担増を来さないということを基本にいたしまして、一層の経営努力によりまして対処していこう、そういう意味では五九-六一の経営計画の延長線上にあるわけでございますけれども、積極的に考えますれば、六十三年度以降へこの計画をつなげる重要な意味を持った年度だというふうに考えているわけでございます。したがいまして、収入につきましては受信契約の徹底、収納の確保に努めますと同時に、副次収入の増加についてもなお一層努力をしたいというふうに考えますし、支出につきましては、公共放送としての使命達成上不可欠な事業活動に財源を重点的に配分する、そのためには要員の効率化と経費の効果的使用ということにさらに努力をいたしまして、支出の抑制を基本に予算を編成したわけでございます。 事業収支におきましては、収入、支出とも二・九%といういわゆる緊縮型の予算になっておりまして、収支の均衡を図ったわけでございますけれども、債務償還に必要な百億余の財源につきましては、これまでの繰越金があるといいながら、単年度だけで考えますと、実質百億円の赤字予算というふうに認識をしておりまして、この執行に当たりましてはより厳しい姿勢で臨みたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○竹山裕君 先ほど来お話しの中で、六十三年度以降の経営計画については現段階で見通しはちょっと云々ということでありましたが、NHKの今後の経営計画の策定の中で現行の受信料をいつまで維持できるかという、この辺についての所見を伺いたいと思います。
○参考人(川原正人君) 六十二年度は、三年計画の際に予定しました受信料を、さらに引き続いて現行受信料据え置きの形で予算も編成できましたし、これで経営は進めてまいりますけれども、六十三年度に入りますと、どうしても形の上でも協会は、実質的にも赤字の財政状態に入らざるを得ないというのが現在の状況でございます。六十二年度につきましても、先ほど井上が申しましたように、単年度で見れば実質百億円の不足を来しているわけでございまして、かつまた、たまたま予算書をごらんいただきましたとおり、埼玉県鳩ケ谷にあります、かつて第二放送所を置いておきました土地を埼玉県に売却するという計画があって、なおかつ実質的には事業収支、一応収支そろっておりますけれども、債務償還のことを考えれば、実質的に百億円足りないという厳しい状況に立ち至っておりますので、今結論は非常に出しにくいところでございますけれども、六十三年度に入るというのは、いわば通常の経済合理性ということで物を考えれば、当然料金を考え直さなければいけない一つの時点に来ているということは言えると思いますが、何分まだ六十三年度の状況につきましては、収入の方もなお我々さらに努力の余地はないかということでいろいろ業務体制、あるいは集金、収納の体制も今抜本的に変えようとしておりますし、支出の方もまだ未確定の要素が幾つかございますので、もうしばらく時間をいただいて、その辺の見きわめをつけたいというふうに考えておるところでございます。
○竹山裕君 一層の御努力をお願いいたします。 郵政大臣は、六十二年度の収支予算について、「おおむね適当」という意見書を出されております。経営効率化の具体的な方策を検討しろということも付記されているわけでありますが、本予算についての大臣の御所見を承りたいと思います。
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 協会の財政は大変厳しい状況に置かれておりまして、六十二年度の予算は、先生御高承のように約百億円の収支不足となりまして、これを前年度繰越金で補てんをいたしておるわけでございます。しかし、六十二年度におきましては受信料は据え置くということでありますし、受信料の確実な収納のために休日や夜間も話し合いの上で勤務をして収納確保に非常に努力をしている。また一方、要員の二百八十名の削減を図り、経営の効率化を促進をしている。さらに事業支出の伸びといたしましては、史上最低の二・九%増に抑制するということで、努力の跡も並み並みならぬものがあると認められるわけでございます。このようなことから、郵政大臣といたしましては、おおむね適当であると判断をいたしまして、意見書にその旨を記したところでございます。
○竹山裕君 受信料問題についてお伺いをいたしますが、この問題は本委員会でもたびたび取り上げられるわけでありますが、特に御努力をいただいておる中で、なお具体的な対策と申しますか、なかなか電力、ガス、水道とは違った要素もありましょうし、口座振替制度についても着々と成果が上がっておるわけでありますが、しかし、何といってもこれは大きな経営全般にわたっての効率化の根幹にかかわる問題でありますので、この辺についてのお話を少し伺いたいと思います。
○参考人(松本幸夫君) お答えいたします。 受信料収入が協会収入の大部分を占めているということでございまして、これは何としても確実に収納を確保してまいらなければならない、ふやしていかなきゃならないというふうに考えております。幸い六十年度ほぼ予算額を達成いたしましたし、六十一年度につきましても、現時点で予算に掲げてございます四十三万件の契約総数の増、それから三千三百五億という収入につきましても確実に現時点で目標を達成し得るというふうに考えております。しかしながら、これから先の状況を考えますと、どうしても受信料の収納の伸びというのが多くを期待できないという状況でございますので、私どもとしては抜本的に営業体制の検討を考えていきたいというふうに思っております。従来の営業活動の延長線上では、私どもとしてはこれから先のより完成した受信料制度というものを実現できないのではなかろうかという考え方から、幾つかの課題を前提としてそれに取り組んでまいろうというふうに考えております。 その一つは、なかなか今単身世帯が七百万、八百万近くに達している。あるいは配偶者を持たれた御婦人の就業率が非常に高くなって、九百万近い方々が仕事を持っておられる。そういう方々はほとんど昼間おられないわけでございますのでお目にかかれないという現象がどうしても出てきてしまいます。そこで私どもとしては、面接困難な方々にどういうふうにすればお目にかかれるのかということを一つの大きな課題というふうに考えております。 それからもう一つの問題は、世帯異動が非常に今多うございます。特に単身世帯がふえてまいりますと世帯異動が非常に多くなるという状況がございまして、これは大都市圏の場合ですと、東京の一二%を超える異動率という点や、あるいは普通の都市圏の場合でも一〇%を超えるところがある。これを早くお目にかかって、そして契約を結んでいただくというようなことも、つまり、私どもとしては世帯異動の管理という言葉で呼んでいるんですけれども、そういった問題も大きな課題だというように思っております。 それともう一つは、先般来の御質問の中にもあるんですけれども、滞納あるいは支払い拒否というようなことに対してどういうふうに対応していけばいいのかという、大きく分けまして、三つの課題、これを何とか克服してまいりたいというふうに考えているわけでございます。そのためには、いろいんな形で情報の蓄積ということも必要でございますし、また三千万を超える世帯との対応ということになるわけでございますので、どうしてもコンピューターのバックアップが必要でございますので、コンピューターシステムの再設計ということを背景に持ちながら、そういった今挙げた幾つかの課題に全力を挙げてチャレンジしてまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○竹山裕君 御苦労の多い作業でありますが、ぜひ一層の御努力をお願いしておきます。 放送衛星でテレビの難視聴エリアを解消しようという、この方は大変御努力によって成果が上がっているわけでありますが、私は静岡におりまして、山間部が大きな川の大変奥地にありまして、この辺ではまだまだラジオに対する強い愛着といいますか、あるいは仕事をしながら耳だけそちらへかすという、山間辺地の情報の少ないところで大きな情報源であるという、特に勤労婦人層から、そうした中でAM、中波の放送でありますが、聞きづらい面があると。最先端的な分野での問題もさることでありますが、ラジオの受信障害に対応しての何かうまい知恵はないものかとよく地元へ帰ると言われます。こうした分野でいろいろとそれぞれ改革が進んでいるとは思いますが、若干専門的なお話を伺いたいと思います。
○参考人(中村有光君) お答えいたします。 中波のラジオ放送につきましては、近隣諸国の電波の強さが非常に強くなってまいりまして、混信が増大する傾向にございます。九州、日本海沿岸等がその混信を受けやすい状況になっておるわけでございますが、私どもといたしましては、できるだけ地域の実情に即したきめの細かい受信の仕方、また小さな局を設置するとか、また既成の局のパワーを上げる、またアンテナの指向性を外すというようなことで対処を進めてまいりました。ここ三カ年の中では、約二十万の世帯を改善してまいりました。 以上でございます。
○竹山裕君 メディア関係で若干お伺いしたいんですが、衛星放送、新しいニューメディア、コストもかかりますが、しかし大いにこれは前向きに取り組まなきゃいけないわけであります。 今NHKでは、テレビが二系列、衛星テレビが二系列、中波のラジオが二系列、FMが一系列、基幹放送で七つの放送系列が運営されているわけでありますが、今後とも含めて、やっぱり諸経費すべて受信料という形で国民の負担にはね返ってくるわけでありますので、このマスメディアのNHKとしての適正規模、一方では受信料との兼ね合い、この辺について、今後の規模構想的な観点から御意見を伺いたいと思います。
○参考人(林乙也君) ただいま御指摘がございましたように、NHKは現在テレビ二波、中波二波、FM一波、それから衛星試験放送二波という各メディアを運営いたしておるところでございます。 昭和二十五年に確立されました民間放送と公共放送の並立体制のもとにおきまして、NHKは公共放送といたしまして、放送をあまねく全国に普及させるというような使命、あるいは技術面、あるいは放送面におきます放送の進歩発達に先導的な役割を果たしていくというような使命を担って運営してきたところでございます。 また番組等におきましても、正確な情報、質の高い番組を総合的に提供することによりまして、国民の文化、知識の高揚ということに努めておるところでございます。確かに民間放送の地域に根差し、またコマーシャル料によって運営しております放送局と比較いたしますならば、見方によりましては余りにも巨大化しているじゃないかというような御指摘もあろうかと思いますけれども、これにつきましては、NHKは公共放送といたしまして、常に視聴者との密接な関係、意思の疎通、意見の反映ということ、さらには経営委員会の制度、あるいは予算、事業計画につきまして国会で御承認をいただくというようないろいろな公共的な手だての中で運営しておるわけでございまして、そこらあたりのNHKの性格全体を御理解いただく中で、この現在の状況につきましても御了承いただけるのではなかろうかというように考えておるところでございます。 しかし、NHKといたしましては、同時にこのような数多くのメディアを総合的に運営していく際に、効率的な経営に徹底して努めるという点を忘れてはならないというふうに自覚いたしておりまして、そういうような効率的な経営のよろしきを得る中で、また受信料の性格は、NHKの業務を維持運営するための公的な負担金であるというような性格のもとに、全体としてのメディアの運営というものを果たしていく必要があるであろうというように考えておる次第であります。
○竹山裕君 結構です。
○永田良雄君 先ほどから及川委員、竹山委員が経営の基本問題についていろいろ御質問なさっておりまして、私も聞いておりまして、NHKのこれからの経営の基本は大変だなという感じは受けたわけでございます。大体前の質問でわかっておりますので、重複は避けたいと思います。したがって私は、衛星放送の問題とそれから国際放送の問題に絞って御質問を申し上げたいと思うわけでございます、ただ、やはり経営の基本問題というのはNHKの存立問題でもございますし、大問題であろうと思いますので、私も基本的な問題について御意見を聞かしていただきたいと思うわけでございます。 先ほどから出ておりますように、NHKは公共放送でございますから、営利を目的とした収益を得るということはできない、収入の大宗は料金収入でいただくしかないということでございます。そうなりますと、営業収入がどのように伸びるかということにかかるわけでありますが、これは先ほどからお話がございましたように、世帯数はもうそうふえない、テレビの普及台数もそんなにふえないということになりますと、支出をカットしていくということになるわけでございまして、いろいろ先ほどから支出のカットの方法についても出ておりましたが、これもどちらかといえば消極的な話でありまして、なかなかうまくいかない面があろうかと思うわけでございます。限度があります。やはりこれからのNHKが公共放送として積極的にその役割を果たしていくためには、財源をつくって果たすべき役割を積極的にやっていくという姿勢が私はなくてはならないと思います。 ただ、そうかといって、効率化を怠ってはいけないと思うわけでございます。先ほど会長からお話がございましたように、常に効率的な運営を念じていかなきゃいかぬ。往々にして会社でないところは親方日の丸という話がありまして、安易につきやすいところがあるわけでございますから、経営者としては、常にそういう民間と同じ気持ちでの経営姿勢は当然必要だと思うわけでございますが、それと同時に、例えば、私が今質問する問題にいたしましても、衛星放送の問題でも国際放送の問題でも、これは民放でやれるわけではないわけであります。NHKだからこそ、その公共性に基づいて積極的に、いわゆるもうけということを度外視してやっていかなきゃいかぬ問題であるわけでございますから、六十三年度以降私も大変厳しい状況になるとは思います。その際に財源対策を考えるわけでございますが、やはり一方で切り詰めもやりましたよと。それからもう一つは、こういう積極的な面をやっていかなきゃいかぬのですよと。それは公共性に基づくものであるし、かつ将来、ひいては視聴者に大変いいサービスをするその前提となみものだから、ひとつ御理解をくださいという姿勢でやっていかなきゃいかぬと思うわけでございます。六十二年以降経営の基本問題をやっていかれるについて、そういう意味で、厳しい態度で、厳しい姿勢で考えていかれる必要があると思うわけでございますが、会長さんの御決意のほどをお伺いしたいわけであります。
○参考人(川原正人君) 私どもの事業は、あくまでこれは国民の皆様方にすぐれた番組を提供し、あるいは必要なニュースその他の情報を的確に提供していくことがその使命でございます。ただ、いたずらに予算の数字のつじつまを合わせて、合わなければ人を減らし仕事を切り詰めていく、そして収支を合わせる、あるいは黒字を残すことが事業の目的ではございません。そのことはよくわかっているつもりでございます。そのためには、また新たなニューメディアの開拓ということも、これまた公共放送の使命であろうと思っておりますし、放送衛星とかあるいはハイビジョンとかいうものの開発にもこれは力を入れて全力を投入しなければいけないと思っております。 さりながら、財政的には今の受信料がほぼ限界に来ておりますし、五十九年度に値上げをさしていただきましたときにも、これは三年の計画で収支のつり合いをとるということで進めてまいりまして、既にその三年を過ぎて四年目に入るわけでございます。この四年目の六十二年度までは料金を据え置きまして、収支のバランスもちゃんととれるというめども立ちましてこの予算を編成しましたが、この先は非常に苦しい状況に入ってくると思います。しかし、私どもとしては、あくまで私どもの任務は、すぐれた番組を提供し、また新しいメディアを開発していくという先導的な役割もございますので、これにもし必要な経費がどうしても足りない、かつまた現在の料金で収入を上げようとしてももうこれが限界である、かつまた合理化にしましてもかなりのところを今まで進めてまいりまして――もちろんこれで終わったとは思っておりません、まだまだ私は合理化を進めますけれども、これも一つの限度があるという状況になりましたならば、これは大変申しにくいのですけれども、やはり料金の改定をお願いせざるを得ないと。その辺が、やはり六十三年度あたりが一つの物事を考える転換点といいますか、重要な転機であろうというふうに考えております。
○永田良雄君 それでは衛星放送の質問に入りたいと思います。 私は、大体こういう科学的なことは素人でありましてよくわかりませんので、親切に教えていただきたいと思うわけでございます。 昨年の暮れからBS2bによる衛星放送の試験放送が行われております。衛星放送が将来の放送の一番重要な問題として位置づけられており、それからハイビジョンと結んで、非常に視聴者に鮮明なかつ音質のいいサービスを提供するものである。将来放送の中心になっていくであろうというふうに言われているようであります。 去年の暮れからBS2bによる試験放送が行われておるわけでございますが、その前に、BS2aというのは、御承知のように何か故障を起こしたという事例もあるようでございます。もちろんこういう最初の開発というのはいろんな失敗はつきものでありまして、それを恐れていてはいかぬわけでございますが、2bの今の運行状況はどうなのかということと、それからもう一つは、昨年からやられた試験放送がどのような内容でやられておるのかということをお伺いしたいと思います。
○参考人(中村有光君) 現在のBS2bの運行状況についてお答え申し上げます。 現在二チャンネルの試験放送をしておりますBS2bの方でございますが、昨年二月に打ち上げられた後、春それから秋という二回の食、太陽と地球の陰に入るという、衛星にとっては非常に厳しい環境にさらされるわけでありますけれども、それを二回通過しまして、今現在三回目のちょうど真ん中ぐらいにある状況にございます。現在安定に動作しておりますので、技術的な安定性ということは確認されつつあるというふうに私どもは考えております。
○参考人(尾西清重君) 昨年暮れの二十五日から二チャンネルの試験放送を開始いたしまして、暮れのうちは地上の放送も特別編成をいたしまして、十日間ぐらいにわたりまして、かなり特別編成を衛星放送で組んだわけでございますが、現在のところは午前六時から一時間。それから正午前から一時間ちょっと。それから夜九時過ぎから衛星だけの独自の放送をやっております。まだ今のところは必ずしも十分な独自放送というふうに申し上げるわけにはいきませんけれども、現在行っております夜九時からの衛星独自放送でもかなり視聴者の方々から反響をいただいておりまして、先生のおっしゃったように大変音質がいい、画質がきれいだというふうに反響を得ております。
○永田良雄君 評価がなかなかよくてお褒めをいただいておる、こういうお話でございます。もともとこの衛星放送というのは、難視聴の解消ということから始まったわけでございましょうが、先ほど申し上げましたように、将来の放送の中心になっていかねばならないというものだと思うわけでございます。ただ、そうなりますには、先ほど言いましたように、衛星が技術的にしっかりしていて故障を起こさないという信頼性の問題を確保するということがまず前提ではありますが、もう一つ私は非常に大事なのは、その衛星放送で本放送をやる場合にどういう放送内容を編成するかということも大変大事だと思うわけでございます。御承知のように、現在、NHKは一、二やっていますし、民放がかなりありますから、それぞれ今までの既成の放送内容でやっておるわけでございます。それと競争して視聴者を確保していくということは大変なことだと思うわけでございます。かつ、それができなければ、やはり衛星放送が将来の放送の主軸として地位を得るというわけにはいかぬだろう、こう思うわけでございます。したがいまして、NHKはやはり公共的な放送の性格が強いわけでございますから、全く新しいことを、ゼロから今までやっているやっと別にやるというのはなかなか大変でございますから、これは余り言うといかぬのかもしれませんが、在来のある放送の中からうまく再編成し直して、さらに多少新味のものもつけ加えてやっていくという、そして魅力を出していくという放送内容にしなければなかなか定着はしない。定着しなければこれまた本放送にならぬわけでございますから、視聴者もふえない。逆に財源の方からも苦しくなってくる。こういうふうになるわけでございますが、そこら辺の放送内容を今後どう考えていくかということについてのお考えがあったらお聞かせ願いたい。
○参考人(尾西清重君) 御指摘のように、既に地上に七波のテレビチャンネルがございまして、衛星による放送が始まれば、七つ以外に二つふえるということになります。これは、既に地上のマイクロウエーブによる放送が過密状態だと、あるいは世界でもほとんど例を見ないぐらいの過密状態かと思います。そこへ衛星放送が参入するということですから、衛星放送で視聴者をとらえるということになると、これは大変な事業で、先生がおっしゃるとおりでございます。しかし、私どもがこれまで何回かにわたって調査をいたしましたところでは、視聴者の方々の中には、やはり七つ地上にチャンネルがあっても、まだ現在のテレビで満足しておられない向きもあるようでございます。そして、そういう方々の意向のまず第一は、衛星にニュースチャンネルを期待するということでございます。第二に、先ほどもお話のありましたPCMによる音楽放送でございます。これは、衛星放送をお聞きになった方には、マイクロウエーブによる音楽放送と全く違う音質のよさというものがあるわけでございまして、既におわんを買って衛星放送を見ておられる方も、まだまだ衛星放送を見ておられない方も含めて大変大きな期待があるようでございまして、そういう御要望に沿って我々としては新しい独自の波を創造したいというふうに考えております。
○永田良雄君 もう一点、非常に衛星放送の場合に問題になってくると思われるものに財源の問題があるんだろうと思います。今まだ試験放送の段階だとおっしゃいますし、衛星自身もまだ完全なものというふうになっておらないわけだろうと思うわけでございます。六十五年にはBS3を打ち上げるという予定になっておるわけでしょうし、先ほどからお話が出ておりましたように、衛星というのは五年から七年ぐらいの寿命しかないので、それが終わるとまた新しいのを、BS4とか5とかを上げていかなければいかぬということになるんだそうでございますが、それらの金は、なかなか大変な金がかかるんだろうと思うわけでございます。これはいわゆる開発投資でありますから、すぐ料金等でペイしていくということはなかなか難しいんだろうと思うんです。例えば、白黒テレビから色つきのテレビに変わったときに特別の料金をつくって、その後カラーテレビが物すごく普及したために財政的に非常にNHKが潤った時代があるそうでございますが、今度の衛星がそのようにうまくいくかどうか、私は非常に疑問だと思うわけでございます。 一つは、やはりパラボラアンテナとかというものを立てなければいかぬので、取りつけに物すごい金がかかるそうでありますし、それから画像にしても、日本の小さい家の中で大きいものをどのような格好で持ち込むかという話もあるようでございます。したがって、特別料金といってもなかなか普及しないんではなかろうか。そうなりますと、特別料金制度でそれを償還していくという方法がいいのか、あるいは逆に開発費、いわゆる初期投資費というものをかなり長期間にならして負担していくという方法を考えるために、その金を第三セクターとかあるいは宇宙開発事業団とか、そういったところに、最初に打ち上げとかそういう費用を全部出してもらって、その後年賦で、リース方式みたいなやつで一年一年に分けて払っていくと、こういう方法も考えられるんではなかろうかと思うわけでございますが、これは料金制度も含む大基本の問題になりますので、会長さんと郵政大臣にも御意見を賜りたいと思うわけでございます、こういう方式についてどうか。
○参考人(川原正人君) この問題はこれからの衛星放送の展開の仕方、あるいはその前提になります、今上がっております衛星あるいはこれまで上げてきました経緯からいいまして、この衛星がどのような技術的な能力を持つのか、あるいは危険を持っているのかということ全般を見ないと一つの結論が簡単には出せないと思います。今、我々考えておりますのは、少なくとも衛星放送において、今年度中には普及のためにも新たなサービスを展開しなければならない、今までどおりの地上と同じ番組を放送していたんでは、これは全くのむだ遣いになってしまうでありましょうし、さりとて今の地上の、NHKの放送も含めていろいろな民放局もございますが、同じような放送をしてもしようがない、全く新しいものを考え出すべきだというふうに考えておりますし、その新しいサービスの受益感といいますか、これは相当の方からその新しいサービスの利益といいますか受益といいますか、それを感じていただけるようであれば、私どもとしては当然将来は別の料金の形というものを考えなければいけないというふうに考えております。 ただ、衛星につきましては、今までもこれは新しいメディアの開発という要素が非常に大きかったし、かつまた難視聴の解消ということを大きな目的としまして、また現に、今後とも衛星はやはり難視聴の解消という大きな使命を持つと思います。私ども新しいサービスといいましても、今二チャンネル全部を使うつもりはございませんで、少なくとも新しいサービスは一チャンネルで、少なくとももう一つの一チャンネルは難視聴の解消のために十分に役立てたい。考えようによりましては、新しいサービスも含めて、テレビの見えないところで、もしそういうことを享受していただければ、広い意味での難視聴の解消にも役立つだろうというふうに考えているわけで、もしそういう解釈をすれば、ニューメディアの開発あるいは難視聴の解消ということで、広く今の受信料の中からも負担をしていただくということは私は理屈としては可能だろうと思っております。 ただ、一番私ども今心配しておりますのは、今までの打ち上げました経緯からいって、まだまだこの衛星が一〇〇%安定した技術手段とは言い切れない。つまり、いつ故障するかもしれないという危険を持っておりますし、今の2bも今現在は順調に動いておりますけれども、昨年の夏引き取りますときに、やはり姿勢制御装置の二つの装置のうち片一方が故障して非常に心配をいたしたという経緯もありますし、もしこれが壊れたときには、それでは国なり宇宙開発事業団が補償してくれるかということになりますと、これはとてもできないと、保険でやってほしいと。さらばといって保険会社に折衝しますと非常に高い保険料を取られたと。三割前後のものをどうしても支払わざるを得なかった。こういう状況を考えてまいりますと、やはりこれは、この衛星のハードそのものは何らかの形で協会、ユーザーが全額その負担をするということには非常に問題がある。 現に、既に二号につきましては四割国の負担で上げていただきましたけれども、三号については、それは三五%に下がって今きておりますし、私としましてはもっとやはり国が、宇宙開発という仕事の中でこの衛星が開発されておりますので、国の財政も大変苦しいということはよくわかっているんですけれども、建前としては国がもっと財政負担をしていただけないかと。あるいはこの衛星の能力がもっともっとありまして、実は放送に二チャンネル使うだけでなくて余分のまだ空き時間というのもございますし、あるいは三号になりますと、予備の衛星はまた別のチャンネルを持つわけでございます。そういうものをいろんなほかの事業に貸すということも私は可能だろうと思うんです。ということであるならば、衛星をもっと多角的に利用するという形で何か別の組織、まあ第三セクターといいますか、そういうものが保有をして、もっと広い利用を図る、そしてテレビ事業者はその組織から一定の金額でリース、今御指摘のように借りて事業を運営するということになれば、その単価も恐らく下がるでありましょうし、危険の場合の危険負担ということも別の形でお願いできるのではないか、そういうことはぜひ今後私どもも研究し、必要な方面に御提案をしていってみたいなというふうに考えております。
○政府委員(塩谷稔君) 私の方からリースの問題につきましてお答え申し上げたいと思います。 これはもう先生御承知のことだとは思いますけれども、放送衛星、これは実用の面とあるいは技術開発という側面の両方ございまして、実用という観点からNHKにも負担をしていただいているという考え方できているわけでございます。国の関係につきましては、これは宇宙開発事業団が国から出資を受けて負担するという格好で、利用者とそれから製作、打ち上げの宇宙開発事業団、これが分担比率に応じましてそれぞれ持ち分を所有している。そしてその利用者は、事業団の持ち分につきましても自分の持ち分と合わせて一体として利用できる、こういう格好になっているわけでございます。片や国の財政事情、あるいはまた片やNHKの、これは貴重な聴視者の受信料からこういう宇宙関係についての経費が投じられているという問題もございます。そういった点から、御指摘のリース方式というお考えに至ったと思うわけでございますけれども、確かにこの点につきましては、放送衛星利用者のリスク負担の軽減といった観点でいろいろ将来考えてみる課題の一つではないかというふうに思っております。
○政府委員(森島展一君) 今塩谷局長の方からリースの問題お答えいたしましたが、衛星放送の今後のあり方につきまして、もともと難視聴解消ということを主目的にして始まったものでございますから、地上のNHKのテレビ二チャンネルを、これを衛星から一気に難視聴解消のためにやるということですと、NHKがこの衛星放送を推進するというのは当然なことでございますが、そのほかにNHKは、こういう二ユーメディアの中の有力な衛星放送を先導的に進めていただくという、こういう使命があると思いますので、今の時点で考えますと、難視聴の目的というのが主たる目的といいますか、これも必要なことでございますが、やはり衛星放送の特徴を生かす魅力ある独自番組といったことも、これもNHKがまずいろいろやってみていただくということが必要だと思っております。 しかし、それをやりますためには、それからさらに今後NHKが本当に独自の衛星チャンネルを持つかということにつきましては、先生御指摘のような財源の問題がすぐ出てまいります。受信料を今の体系でやっていけるのか、新しいものが必要になるのかという、非常に公共放送のあり方、つまりNHKの事業規模、財源、受信料、こういった問題を幅広く検討しないと、これは方向づけができないわけでございますが、これは至急に方向づけしなければならない時期でございますので、郵政省といたしましても放送政策懇談会というような場で、いろいろ学識経験者の方々の御意見もお聞きしているところでございます。そういったことを踏まえて、この衛星放送に対する料金の問題も含めまして、公共放送のあり方といった点で至急に方向づけをしていきたいと思っております。
○永田良雄君 財源の問題はやはり金の問題でありますから、なかなか難しい問題はいろいろあるだろうと思うんです。ただ、難しいけれどもこの問題を片づけないと、やはり衛星放送が本当の実用放送として国民に定着していくという格好にはならないと思うわけでございます。したがいまして、苦しい道ではありましょうが、NHKさんも郵政省さんも前向きに積極的な姿勢でこれに取り組んでいただく、かつそれが衛星放送を定着させる方向でひとつお願いしたいと思うわけでございます。 あと国際放送をやろうと思っておりましたら、だんだん時間がなくなってしまいましたので、一言だけ国際放送の問題についてお話し申し上げますが、過去ずっとNHKの国際放送に対する期待は非常に大きいものがあるだろうと思いますし、国会でも再々取り上げられておる話でございます。 最近日本はいろいろ国際的にあちこちの国から袋だたきになっておるような状況でございます、貿易の問題をめぐって。その中にはいろんな問題もあるわけでございましょうが、やはり日本をもっとよく知っていただくということが一番大事なことだと思うわけでございます。お聞きしますと、世界の西欧諸国に比べて日本のNHKの国際放送の規模なり大きさなりは大変貧弱だというふうに聞いておるわけでございます。これとてもやはり金のもうかる仕事ではないわけであります。一方的に金を出すだけの話であります。まあことしは郵政省さんにも頑張っていただいて、国際放送の金額もこの厳しい時期に大変ふやしていただいたそうではありますが、もともとの金が余り大きくないわけでありますから非常に大変だろうと思うわけでございます。着々とその拡充策をやっておられるのは大変結構なことでありますし、ありがたいと思うわけでございますが、今後もやはり在来ベースだけで、例えば五%増とか一〇%増という話だけでは、口で言うだけで実際は国際放送の拡充というものはなかなかできないだろうと私は思います。かといって、国が大変財政的に苦しいから、今一遍に五倍にしろ、十倍にしろと言ってみてもこれもできません。そういったところが、先ほど私が最初に申し上げたように、こういうことをやっぱりよく話していただいて、こういう面もあるんですよと言って視聴者にも負担してもらうことも私は許されるだろうと思うわけでございます。そういった意味も含めて国際放送の今後の推進をぜひやっていただきたいと思うわけでありますので、郵政大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(唐沢俊二郎君) ただいま永田先生から国際放送の重要性を力説せられまして、まことにそのとおりでございます。特にこの場をお借りいたしまして先生方にお礼を申し上げたい。 六十二年度の予算案で国際放送関係経費は十四億九千万でございまして、前年度比二億五千万増額したわけでございますが、この厳しい財政状態の中で、緊縮予算の中でこのような予算増を認められましたのは、ひとえに委員各位の御理解、御協力、御支援のたまものでございまして、心から感謝を申し上げる次第でございます。 おかげさまで今度はカナダのサックビルの送信所、今までは一時間でございましたが、今度は四時間北米向けの放送ができます。また、ガボンから南米向けの中継放送を一日四時間開始することができることになりました。さらに中米とか南西アジアとか、一部受信不安定な地域のために、海外中継局確保のための調査もできることになっております。 さらに、今度はカナダから交換放送の要請がありまして、カナダの国際放送を日本の八俣の送信施設を利用して中国や東南アジアに向けて放送したいということでございましたが、大体電気通信というのはもともと相互主義でございますし、費用の上からも相互に利用し合う方が経済的でございます。これはまた大変国際親善にも資する問題でございますので、相互交換中継が我が国でも実施できますように、今通常国会にそのための法律改正案も提出をさしていただきましたので、よろしくお願いを申し上げる次第でございます。
○永田良雄君 終わります。
○鶴岡洋君 質問の前に、先ほどもお話がありましたけれども、お祝いを申し上げます。 元日三月二十日行われました第六十二回放送記念式典が盛大に挙行されましたことをお祝い申し上げる次第でございます。と同時に、NHKが日本の今日の発展のために大正十四年から実に六十二年、長い年月にわたって放送を通じて国際間の親善そして理解に寄与されるとともに、公共放送の役割を果たされたことは言うに及ばず、今や名実ともに世界の公共放送のリーダーとして大いに貢献されていることに対し、心から敬意を表するものでございます。これから今後さらなるNHKの発展と繁栄を心から期待をするわけでございます。 それでは質問でございますが、午前中から午後にかけての各委員の質問と多少重複するところがございますけれども、御了承いただきたいと思います。 まず第一に受信料についてでございますけれども、NHKの受信料の滞納状況を見ますと、昭和五十五年から六十一年まで契約拒否受信者が増加の傾向にあります。この問題は毎年ここで取り上げられるわけでございますけれども、こうなる理由はどうしてなのか、何とか解消できないものなのか、対策はどうなのか、この点について最初に御説明をお願いいたします。
○参考人(松本幸夫君) 御指摘のように滞納の数は、五十五年に九十九万台に乗りましてから大体九十九万台を、年度によって多少少なくなるときもございますけれども、九十九万五千前後を行き来しているという状況が続いているわけでございます。 先ほども申し上げましたけれども、滞納が出てまいりますいろんな事由があるわけでございますが、一つはお目にかかれないということのために滞納になってしまうというケースが半分以上を占めているというのが実情でございます。また、制度あるいは番組についての批判ということで滞納になってしまったというものも、これも再度お目にかかれればあるいは御理解いただけたかもわからないんですけれども、それがなかなかお目にかかれないという状況がございまして、この制度、番組批判の方々というのもやはり三十万を超える数であるわけでございます。そういった意味で、私どもとしては、できるだけまずお目にかかって私どもの主張を聞いていただきたい、あるいは制度について理解していただきたい、NHKについて御理解を深めていただきたいという気持ちでいっぱいなんでございますけれども、お目にかかれない。じゃお目にかかるためにどうしたらいいのかということで、先ほど来申し上げている未面接、なかなかお目にかかれない方にどうやってお目にかかるのかということを今一つの課題として考えているということを申し上げたわけでございますが、一つはやはり滞納の方々の在宅の状況というのはどうなっているのかということをもう少し調べた上で、そういった情報もインプットして、情報として蓄えておきたい。あるいはどういう方、単身の方なのか世帯持ちの方なのかということもやはり一つの情報としてインプット、蓄えておきたい。そういった在宅時間でございますとかどういう方なのか、あるいは滞納されている理由がどういう理由なのかというような情報も整理いたしまして、そういった情報をできる限り活用して、そしてお目にかかり、そしてお話し合いを深めてまいる。 それから同時に、従来私どもの仕事の仕方がとかく法律で、放送法で決まっているんだから契約していただきたいというような非常に短絡した物の言い方しかできなかったというような嫌いなしといたしません。そういう意味で考えますと、やはり番組情報についても提供さしていただく、あるいはNHKの活動についても理解をいただくというようなお話し合いの仕方の問題ということにつきましても、これは民間の商品をお売りになっていらっしゃる方々のノーハウ等も十分勉強さしていただいて、そして対応に、さらに円滑な形でお話に臨めるような方法も考えてみたいというふうに考えている次第でございます。
○鶴岡洋君 わかりました。受信料はNHKの収入の最大のものでございますから、御努力をいただきたいと思います。 次に、これに関連して前払い、口座振替制度の問題でございますけれども、この前払い、口座振替制度の利用者がふえれば、当然収納経費は節減してしかるべきものでございますけれども、いただいた表からいきますと、反対に微増している。こういう数字が出ておりますけれども、収納経費がふえているこの理由はどこにあるのか、その点御説明いただきたい。
○参考人(松本幸夫君) 確かに契約収納費がふえているわけでございまして、同時に口座もふえているという状況が続いているわけですが、なぜ契約収納費がふえているのかと申しますと、これは一つは、契約収納業務というものがどうしても人力に依存しなければならないということがございます。そして、先ほども申しましたけれども、昼間不在になっておられる方、そういった方々に夜伺ってそして収納に努める、あるいは支払い拒否している人に対しての説得もやらなければならない、かなり仕事としては難しい仕事でございます。そういった意味で、もう一つは、この仕事に従事しております受託者が、これはほとんどが専業の受託者でございます。九五%以上が専業という形になっておりまして、年齢も四十歳以上の方が大部分を占めているというのが実情でございます。そういったことから考えますと、人力に頼る、そしてまた、そういった契約収納あるいは説得というようなことに携わっている方々の報酬という点で考えてまいらなければならない点があるわけでございます。この契約収納費のうちのおよそ八〇%がそういった人的経費であるということが、口座がふえてもなかなか経費が減らないということの理由になっているわけでございます。 しかし、私どもとしては、六十二年度の予算でございます六百三十三億というのはやはり多いというふうに思っております。何としてもこれを抑えていかなきゃならないというふうに考えております。そういった意味で、今までの仕事の延長線上でない新しい形の仕事のやり方を考えまして、先ほど申しましたような幾つかの課題に効果的に、また効率的に取り組めるような仕事の体制というのを新たにつくり出すべく目下検討しているところでございます。
○鶴岡洋君 この口座振替制度でございますけれども、今各企業ともこういうことを推進しているわけですが、東京電力にしても東京ガスにしても、またNTT、東京都の水道局もこの数字からいくとそれぞれ口座振替制度をとっております。しかし、その受信料の収納率というか、振替制度利用率というか、そのパーセントからいきますと、NHKが一番低い六五・六%。これは去年の収納率ですか。東電は七六・六%、東ガスは七三・四%、NTTは七九・七%、これらに比べて今申しましたようにNHKは六五・六%、こういう数字になっているわけでございます。これは割引率が原因をしているのか、それともガス、水道、電気等は、滞納、不払いのときに供給ストップという、こういうペナルティーがあるから収納率が高いのか、それともNHKの、申しわけないけれども努力が足りないのか何かNHKだけに問題があるのか、この点はいかがお考えでございましょうか。
○参考人(松本幸夫君) 電気、ガスと違いまして、放送の場合にはサービスが先に行ってしまっているということがございまして、電気、ガスの場合には届け出なければ利用ができないという状況がございますので、まずそこに基本的に状況の違いがございます。それから同時に、料金の徴収の仕方といいますか、これも違うわけでございます。それは、NTTの場合でもこれは訪問集金はしていないというのが前提になっているようでございますし、それから電気、ガスの場合でも、例えば電気の場合でも、一回訪問して集金できない場合には振り込みにかえてしまうという形になっておるようでございます。そういった口座と振り込みを前提にした仕事のやり方という点でまいりますと、一つのこれは推測でございますけれども、やはり振り込みの手数を省くために口座に切りかえるというようなことがあるいは電力、ガスというようなところにはあるんではなかろうかというような感じもいたします。 私どもとしては、やはり訪問しながらできるだけ口座に切りかえていただくというような努力をしているわけでございますが、また、収納取り次ぎに当たっております人たちに対する事務費というものがございますけれども、これも口座になることによってその人の収入が減るというようなことがないように組み立て直して、今実施しておる次第でございます。そういった形で、この六十一年度が終わりますと、恐らく結果的に私どもの方の口座振替が水道料金よりは上回るんじゃなかろうかという感じがいたしております。そしてまた、六十二年度末には七〇%台に乗せるのではなかろうかというふうに期待しているわけでございます。
○鶴岡洋君 これは午前中及川委員の方から出ましたけれども、副次収入の問題ですが、ことし二月に東京都視聴者会議を開き、六十二年度のNHKの事業計画についての意見交換をされたそうですけれども、この中で会長さん、「六十二年度の受信料収入の伸びは一%程度に過ぎず、厳しい財政状況にあるが、経営全般の合理化、効率化や副次収入の確保等によって収支を均衡させている」と述べられておりますけれども、経営の合理化、効率化にNHK挙げて努力されているのはよくわかりますけれども、会長さん、副次収入についてはどんな考えを持っておられるか、お聞かせ願いたいと思います。
○参考人(井上豊君) 副次収入につきましては、今御審議いただいております六十二年度予算では二十六億弱を計上しているわけでございます。これは先生御存じのように、放送番組の多角的活用、あるいはテキストの出版収入、特許権等の技術協力などによるものでございますけれども、あくまでも先ほど申し上げましたように、放送法で定められました協会の業務を遂行していく中で私どもは副次収入を得ているわけでございまして、過去数年間も鋭意拡充に努力をいたしまして、五十七年当時と比べますとおよそ二倍弱の額になっているわけでございます。六十二年度の予算編成に当たりましても、私どもといたしまして可能な限りこの副次収入の増ということで、例えばテキスト出版権料の見直しでございますとか、いろんなことを検討いたしまして、このような額を計上しているわけでございます。確かに全体の事業収入の割合からいきますと一%以下ということでございますけれども、将来とも可能な限り公共性ということを踏まえながら努力をいたしたい、こういうふうに考えております。
○鶴岡洋君 今のお答えにも、また午前中のお答えにもできるだけ副次収入をふやしたいと、こういうお話でございますけれども、それでは端的に副次収入の事業収入に対する限界点、今〇・七四%ですか、これが一%なのか二%なのか、大体どの辺まで端的に言って限界は考えているのか、その考え方を教えていただきたい。
○参考人(井上豊君) これは率直に申し上げまして、限界の率を申し上げるのは非常に難しいことであろう、こういうふうに考えております。 ただ私どもは、先ほど申し上げましたように、まだ部内的な検討の域を脱しておりませんけれども、目標といたしましては、これは努力目標ということで、今後五年間の中で副次収入の倍増ということを一つの目標にやってまいりたい、こういう考え方でございます。
○鶴岡洋君 それでは監督官庁の郵政省にこの点について、今増収傾向にございますけれども、どんな考えを持っておられるか。
○政府委員(森島展一君) NHKの受信料収入が伸び悩む中では、やはり副次収入ということを図っていくことが、公共的使命と両立する範囲内でやっていただくということが必要だと思っております。当然現在の副次収入という考え方は、NHKのこの営利目的の禁止ということの範囲内でやっておるわけでございますが、これから副次収入の増大を図る上でいろいろ問題が出てくるかと思いますが、その点はよくNHKと相談してまいりたいと思っております。
○鶴岡洋君 この放送法第九条で、NHKは「営利を目的としてはならない。」と規定されているのはよく承知しておりますし、営利行為の禁止ということでございますけれども、副次収入をふやしたから公共性が失われるという、こういう議論は私は話の外だと思います。そういうことで、もちろん今言ったように放送法の第九条、これは厳守しなければならないと思いますけれども、副次収入をふやすことによって公共性が失われる、こういうことはあんまり気にしないで副次収入は伸ばしていった方がいいんじゃないかなと、こういうふうに考えますけれども、この点はどういうふうにNHKさんの方お考えになりますか。
○参考人(井上豊君) 先ほども申し上げましたように、放送番組の多角的活用でありますとか、技術開発等の成果を一般へ利用していただくと、こういうことにつきましては当然でございますけれども、今後なお協会の業務に密接な関係を持っております関連団体といった関連の業務につきましても、可能な限りこのNHKの副次収入に結びつくような努力をしてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○鶴岡洋君 それではソウル・オリンピックに関連して、これも先ほどありましたけれども、このソウル・オリンピックの放送権料は協力費を含めて五千万ドルと、邦貨にして約七十数億、合意に達して正式調印は四月だと、こういうふうに聞いておりますけれども、今までの韓国との交渉の経過を簡単に御説明いただけますか。
○参考人(尾西清重君) 昨年の八月でございますが、韓国側と第一回の放送権に関する交渉をいたしまして、韓国側は何よりも十二年ぶりの全世界の各国が参加する大会である、あるいは日本と韓国の地理的、歴史的、政治経済関係というようなもの、あるいは日本と韓国との間に時差がないというようなこと、それから日本とアメリカとの比較において、アメリカのGNPの三分の一であることなどを例といたしまして、日本側に一億ドルの要求をしてまいりました。その後、我々としては、アメリカの八%以下でなければ了承できないと、これが大前提であるということ、それから円高というのは日米間の問題であって、韓国との間の問題ではないこと、それから放送権はしたがってドル建てであること、NHKの受信料はもう頭打ちになっており、また民間放送の収入も伸び悩んでいると、そういう状況の中で、我々としては、やはりこれまでどおり、アメリカの八%以下ということを要求して交渉を続けてまいってきたわけであります。去年の十一月に韓国側が少し譲歩をいたしまして、八千万ドルというところまで減額したわけでありますけれども、到底我々の受け入れるところではなく、交渉は暗礁に乗り上げたと、その後しばしば交渉をいたしました結果、韓国側としては、日本との交渉の妥結の後、ヨーロッパその他の地域との交渉をしなければならず、その交渉のぎりぎりの限界に来ているというような事情もございまして、ついに先ほど先生御指摘のような金額に減額したと、我々としてももうこれ以上交渉することは、放送をやめるかどうかという問題でもあろうかということで妥結をすることにしたわけでございます。
○鶴岡洋君 そうすると確認ですけれども、額は五千万ドル、ドル建てと、こういうことでございますね。
○参考人(尾西清重君) 五千万ドル、プラス技術協力、技術提供でございます。技術提供と申しますのは、競技の中の体操競技をNHKが責任を持って中継するということと、水中カメラ、潜水カメラを提供するということでございます。
○鶴岡洋君 ドル建てばいいですね。
○参考人(尾西清重君) はい、結構でございます。
○鶴岡洋君 私、余計な心配かもしれませんけれども、昨年は宮澤・ベーカー会談があって、ことしに入ってG5、G7、これが行われて、中身は私よくわかりませんけれども、恐らく為替レートの固定化ということはできないでしょうけれども、安定化というんですかそういうことで話し合われたんじゃないかと推測するわけですけれども、この三、四日上がったり下がったりじゃなくて、上がったり上がったりになっておりますので、これはNHKさんにいいわけですけれども、そういう意味で今確認をしたわけでございます。 それからこれに関連して、オリンピックの放送権料の分担比率、民放とのですね、この放送の比率について、これは会長さんから、今から話し合いされるということですけれども、どんなふうになっていくのか、教えていただきたいと思います。
○参考人(川原正人君) この話し合いは非公式には既に始めておりますけれども、実質的にはこれからが民放の方々との話し合いというか、交渉になると思います。前のロサンゼルスのときはちょっと端数はあれ覚えておりませんが、NHKが八六・七、民放がその残りの一三・三%ということでございましたけれども、私としましては、やはり今度は金額もかなりの額でございますし、協会の財政等のことを考えますと、かつまた民放の最近の収益状況、もちろん民放も非常にこの景気の成り行きで難しいとは思いますけれども、既に一兆三千億ぐらいの財政力をお持ちでございますので、もう少し民放の側で負担をしていただきたいなという考えを持っております。既にごくごく非公式にはお話し合いを始めておりますけれども、もうしばらく決着までには時間がかかろうかと思っております。
○鶴岡洋君 今売上税が問題になっておりますけれども、この点について、売上税の論争をしようというつもりはございません。そういうことでちょっとお聞きしたいんですけれども、NHKの受信料は非課税扱いにされます。そこへ来て民放の広告収入については課税扱いと、こういうことですけれども、大蔵省、この理由、何を基準にしたのか、大蔵省来ていませんか、済みません、お願いします。
○説明員(森田衞君) お答えいたします。 NHKでございますが、いわゆる公共法人でございまして、その放送番組の提供につきましては国民の日常生活に極めて密着しておる、公共性が極めて高いということで非課税となっているわけでございます。また民放につきましても、その放送事業収入につきましては、NHKの受信料と同様に極めてその放送番組の提供が公共性が極めて高いということもございますので、あわせて非課税にしておるわけでございますが、広告料収入につきましては、これはその公共性いかんということもございますし、各国とも課税ということにもなっておりますので、課税扱いとするということにしておるところでございます。
○鶴岡洋君 もう一点大蔵省にお聞きしたいんですが、これNHKに関係することなんですが、一つはNHKの受信回線使用料として年間約八十億円、これはNTTに支払っておりますけれども、これは課税の対象にするのかどうなのか、これが一つ。もう一点、具体的に大相撲の中継でございますけれども、これがNHKが相撲協会に払っているのは年間約十億円、こういうふうに聞いておりますが、この二点について課税の対象にするのかしないのか、この辺はいかがでございますか。
○説明員(森田衞君) 第一点目の、NHKがNTTにお支払いになります回線料でございますが、これにつきましては必ずしもその取引につきましてつまびらかではないんでございますけれども、NTTがNHKに対しまして提供いたします役務の提供というふうに考えられますので、売上税の課税対象となるというふうに考えております。 それから、第二点目の財団法人の日本相撲協会に対しましてお支払いになります放送料収入でございますが、これにつきましては、いわゆる収益事業に該当するというふうに考えられますので、これも売上税の課税対象になると考えております。
○鶴岡洋君 大蔵省は結構です。 次に、これも先ほど出ましたけれども、NHKは非課税法人ですけれども、購入する放送資材、それから機器、物品等には最低五%、売上税導入になった場合ですけれども、上乗せが予想されるわけです。それを単純計算すると、先ほどお答えあったように機材等の購入が約二千三百億、非課税分を除くと約千二百三十億余り、千二百億掛ける五%ということになると単純計算で六十億、六十二年度の予算からいくと、一月から三月までその四分の一ですから約十五億、これだけ負担になる、こういうことになるわけですけれども、大方この見方は間違いございませんでしょうか、NHK。
○参考人(井上豊君) 御説明いたしましたように、これは推計値ということで、先生今お話しのとおり、課税の対象額が千二百二十億程度、これに単純に五%ということを割り掛けますと平年度で六十億、私どもこういうふうに見ているわけでございます。
○鶴岡洋君 そこで川原会長さんにお聞きしたいんですけれども、NHKは総事業収入の九五%が受信料収入で賄っている。もちろん経営の合理化、効率化、さらに先ほど言った副次収入、これに力を入れておられるのは、努力されているのは私はよくわかりますけれども、幾らこういう面で手だてをしても、今申しましたソウル・オリンピックの放送権料、また売上税の導入、こういうことになれば、その影響でごく近い将来において受信料の値上げに踏み切らざるを得なくなるのではないか、こういうふうに懸念をするわけでございます。例えばこの売上税だけでもなければ、そうしたNHKの経営努力によって六十三年度以降も値上げをせずに何とか済むと、こういうふうにも思いたいわけですけれども、会長はこの点、六十二年度値上げをせざるを得ないと、こういうふうにおっしゃるか、その辺は先ほどの会長の答弁の中で、六十二年度までは何とかできる、六十三年度はどう考えても二百億ぐらいこれは赤字になると、通常の経営では難しい、経営合理性から見れば六十三年度は境目だ、こういうふうに先ほどおっしゃいましたけれども、この点はいかがでございますか。
○参考人(川原正人君) 全く六十二年度というのが、料金を引き続き維持できるか、いや、あるいはやはり値上げをお願いせざるを得ないかその辺が一番大事なポイントだと思っております。私どもとしては繰り返して申し上げますように、経営の内部では徹底した合理化を進めておりますし、また、かつ今後もそれは進めてまいります。しかしながら、一方でやはり協会の使命というのがございます。すぐれた番組、必要な情報をどうしてもそれは正確に国民に届けなければならない、あるいは新しいメディア、新しい技術の開発も私どものやはりこれは任務であろうと思っております。そのほかに国際放送を実施し、充実していくことも私どものやはりこれは任務だと思いますし、それらのものはすべて受信料で賄わしていただきたいし、受信者の御負担にお願いしたいというふうに考えるわけでございまして、それらの点を考えますと、もちろん六十三年度には、非常に特別な事情として、今オリンピックの権利をこれはもう確定いたしまして、まだ民放との負担の割合はこれからでございますけれども、それにしても相当のものは私どもが引き受けざるを得ない、かつ売上税も当然相当の額のものを覚悟しなければならないといたしますと、六十三年度現行料金でやりますと、少なくとも赤字としては、かなりの額の赤字を抱えた経営になりますし、果たして企業としてそういう赤字を抱えたままで経営を続けていくことが本当にいいことなのかどうか。特に私どもとしては、必ずしも利益を上げることが目的ではありませんけれども、しかし任務を達成するための必要な経費というものは、これはあらゆる努力を講じまして視聴者に御理解いただいて御負担いただかなきゃならぬのじゃないかというふうに考えております。 今ここで、それではどっちなんだと言われましても、ちょっともう少しいろんな収入の方も支出の方も事情を確かめた上で決心をいたしたいというふうに考えております。仮に売上税がどうなっても、そのことだけで私ども経営がどうなるこうなるというものでもございません。もっと大きなやはり経営全体としての任務と、それから財政の限界というものが既にもう来ているというふうに考えております。
○鶴岡洋君 いずれにしても合理化、効率化というのは、これはもう限度もございますし、反面、今の状況からいけば、六十三年度は非常に厳しい状況にある、こういうことでございますから、六十三年度といっても、来年六十三年度ですから、早急にその辺を御考慮いただいて努力していただきたい、こういうふうにお願いをしたいわけでございます。 それで、六十三年度になって赤字だからといって、ぽんとまた受信料に仕方がないからということになると、またこれ混乱を起こす結果になりますから、また反面考えれば、今まで四年ごとに大体値上げの年になってきたわけですけれども、六十三年は値上げの年と、ただそれだけではなくて、物価は大分今落ちついているときですから、その辺もやっぱり考慮に入れなきゃならない、こういうふうに思いますので、その辺も考慮に入れて考えていただきたい、こういうふうに思うわけです。 衛星放送については永田委員の方からお話ございましたけれども、私からもちょっとお伺いしたいと思います。 会長、ことしの年頭所感として、最もことし力を入れていく必要があるのは衛星放送の能力を高度に発揮することだと、こういうふうに述べられておりますけれども、衛星放送の基本的な考え方、具体的にはどんなふうに進めていかれるのかお伺いしたいと思います。
○参考人(川原正人君) 衛星放送につきましては、実はほぼ二十年以上前にNHKといたしまして、当時二百万前後はあったと思います難視聴世帯を解消するために、実はその当時毎年数十億円の難視聴対策費を投入しておりまして、これらの難視聴世帯を全部解消するためには恐らく千二百億円ぐらいの投下資金が要るのではないかということも予想されていたわけでございまして、そういう中で衛星というものから放送を始めれば、一つの衛星で日本全土を、しかもこれは離島を含めましてカバーできるということから、かつまたこの衛星というものは、そのほかに非常に広帯域の電波を使いますれば新しいメディア、つまりPCM放送という非常に音質のすぐれた放送もできますし、ハイビジョン放送もできますし、その他の利用度もずっと広がるということで、そういう難視聴の解消にあわせまして、新しいメディアとしての利用度もあるはずだということでこれを計画したわけでございます。実はその後二十年の間に私どもとしても地上の設備をかなり充実いたしましたし、またメーカーの努力によりまして受像機の性能も非常に高まりまして、実は難視聴の世帯が実際にはもう十万ぐらいまで減少してまいりました。もちろん今後とも都市においてはまだ別の形の難視聴が発生するかもしれません。そういう状況の中では、この衛星を難視聴の解消だけに使うというのではなくて、むしろこの衛星に新しい使命を持たせて新しいサービスを展開して、そして衛星独自の一つの事業として成り立つようにしむけるべきではないかというのが私の考え方でございます。そのために六十二年度の早い時期におきまして、いろんなまだ諸般の解決しなければならない手順もあると思いますけれども、それらの手順が解決されましたならば、二つのチャンネルのうち一つは新しいサービスに思い切って使ってみたい。そしてもう一つのチャンネルで、主としてこれは難視聴の解消ということに振り向けまして、二つのチャンネルを有効に使って難視聴の解消と新しく衛星放送の普及といいますか、それに全力を挙げてまいりたいというふうに考えているわけでございます。
○鶴岡洋君 持ち時間がもう来ましたので、それでは二点だけこの衛星放送についてお聞きします。 一点ですけれども、BS3が昭和六十五年夏に打ち上げられる予定にされておりますけれども、全国を衛星放送だと一波でカバーできるという、地上放送よりもはるかに効率的な衛星放送でございますので、利用方法の一つとして今やっている放送大学学園を利用したらどうかと、こういうふうにその検討をされたらいかがかなと、こういうように思うんですけれども、この点いかがお考えか、これが一点。 それから、まあいずれにしても先ほどからこの衛星放送について郵政側、それからNHK側のお話を聞いておりますと、衛星放送については積極的に、また早急に実現をしたいと、またやっていきたいと、こう意欲、決意はうかがわれるわけでございます。しかし、それにはこれ先ほどお話があったように資金が大変必要であります。私がここで心配するのは、この資金の調達でございますけれども、それが今地上放送を視聴している視聴者のいわゆる受信料に覆いかぶさってくるというようなことになると、一部の人のために衛星放送というのは、もちろん受信者側にとればいわゆる受信設備、これはもうかかりますし、そういったことでNHKももちろん設備がかかるわけですけれども、一遍に衛星放送が一般化した場合にでも、今地上放送を享受している方々がそれを受け入れる態勢はできないと思うんです。しかし金はかかる。じゃ、その金は受信料にと、こういうことになると、一部の人間のために一般の、全体の、大方の方の受信料負担ということになっては、これは困るんではないかなと、これを心配するわけです。こういう点について、この衛星放送の推進というのは、これは結構でございますけれども、この点とういうふうに考えておられるか。この二点についてお答えいただきたいと思います。
○政府委員(森島展一君) まず放送大学による放送衛星の利用でございますが、放送衛星が一挙に全国をカバーできるという特徴からいたしまして、放送大学の利用というのには非常に適していると私ども考えますが、今開発中のBS3、六十五年度に打ち上げ予定のBS3につきましては、もう既にNHK二チャンネル、それから民間の放送が一チャンネル、こういうことで開発が進んでおるわけでございます。ただし、放送大学に対する将来の放送衛星の利用ということにつきましては、先ほど申し上げましたように、積極的に考えるべきではないかと私ども思いますので、文部省ともよくこれから相談していきたいと思っております。 次にお尋ねの第二点目の、衛星放送が受信者の便益という点ではごく限られたものでしかない状態でどうかと、こういうことでございますが、確かに当初の普及というのがなかなか難しい状態では、受信者にすぐその便益がはね返ってくるというような形の料金体系なり、衛星放送の全体のあり方というのが大変難しいわけでございますが、何にしましてもNHKの放送に対する公共的な責務ということからしますと、やはり受信者が負担してNHKを支えておるという中から、先導的な衛星放送に対して、NHKが効率的に衛星放送のための経費を使用していくということは、国民の理解も得られるんではないか、また理解を得られるように、いろいろな努力が私どももNHKも必要なんではないか、こういうふうに思っております。 それから、将来のあり方については、やはり先ほど来申し上げますように、NHKの事業規模、財源のあり方、そういった点から、大きな問題として早く方向づけが必要であろうと思っております。
○鶴岡洋君 終わります。
○原田立君 今売上税の問題でありましたけれども、共通して大体同じような問題になりますので、重複する点はひとつ御容赦願って、丁重な答弁をしていただきたいと思います。 NHKの受信料は非課税の取り扱いとなったが、NHKが外部から購入する物品等について新たに売上税が課税され、その分だけ販売上悪影響が出てくると思うんです。まだ政府から政令や省令が提出されていないから正確な額を算定することは困難であろうと思いますけれども、大体どのくらいの負担増となると試算しているのかまたどのような経営努力をして吸収していく考えなのか、その点をお伺いしたい。
○参考人(井上豊君) 私ども六十二年度の予算の中で協会が事業運営、あるいはいろいろ施設を建てていくという点で予定をしております額がおよそ三千五百五十億ございます。これもまた詳細を把握しているわけではございませんけれども、その中で課税されない部分が二千三百三十億程度あるであろう。これはあくまでも試算でございますけれども、そういたしますと、課税の対象額が千二百二十億程度、これに五%という今言われておりますこのパーセンテージを単純に割り掛けますと、平年度の影響が六十億程度になるであろうと、こういうことでございまして、来年の一月からということになりますと、その二五%、十五億円程度の影響になるであろうと、こういうふうに推計をしているわけでございます。 それじゃどういうふうな努力かと、こういうことでございますけれども、これはまだ詳細がわからない部分が多うございますので、私どもといたしましてもできるだけ、これはもう日ごろの、予算編成についてもそうでございますけれども、日ごろの事業運営に当たりましても、また建設計画の実施にいたしましても、できるだけ節減に努めまして、これを経営努力で吸収をしていきたいと、こういうふうに考えておるわけでございます。
○原田立君 その節減に努力する、大変結構なんだけれども、それがもう精いっぱいなところで、無理なんじゃないかというのが各委員から指摘されている点なんです。実際政令や省令が出てないから、無理であろうと思うけれども、ただ単に努力だけでは無理なんじゃないかと、こう危惧するのですが、どうなのか。また、最悪な状態として心配するのは、今も鶴岡委員から指摘がありましたけれども、NHKの受信料は、言論、報道機関であるため非課税となった趣旨にかんがみ、その負担を受信料金の値上げという形で安易に転嫁はできないと、こう思うんです。会長の御見解をお伺いしたい。
○参考人(川原正人君) 予算はかなり切り詰めて、もちろんぎりぎりのところで私どもは編成しておりますし、これから先の展開はなかなか簡単にはいかないとは思いますけれども、しかし売上税につきましては、私ども何とか年度間の事業運営の中でこれは吸収してまいりたいというふうに考えております。もちろん、この売上税がかかったからといって、すぐそれを私どもは次の値上げの大きな理由にするというようなことは別に考えているわけではございません。そうではなくて、私ども全体の仕事の中でいろいろこれから必要とする支出がどこまで切り詰められるか、どれだけのものはどうしても必要なのかそれに対して収入の方も我々としてはまだまだ、受信料にしましてもその他の収入にしましても、まだ努力の余地はないかどうか、引き続き検討もいたしますし、新しい体制もとることにしておりますので、それら全体を勘案いたしまして、かつまた一年度だけではなくて、それを長い経営の見通しの中で、いつ料金の方でそれを補わなければならないかということを総体的に検討するわけでございます。この税金のことだけですぐに料金というふうに短絡しては考えておりません。
○原田立君 郵政省の方に聞きますけれども、民放においては貴重な収入源であるスポット放送料については全額課税対象とし、タイム放送料についてはその一割を広告とみなし課税されることになったようでありますが、広告費の伸び悩む中で、今後の民放経営に与える影響は非常に甚大であろうと思うんですが、その点はどんなふうに見ているんですか。
○政府委員(森島展一君) 民放につきましては先生おっしゃいますように、その放送番組の提供が公共性の高い、一般日刊新聞と同様、国民の日常生活に極めて密着したという点で広告放送にかかわる部分を除いて非課税、こういう扱いになっておりますが、課税部分につきまして、広告放送にかかる部分につきましては確かに売上税の影響が出てまいりますが、これは税額の円滑な転嫁ということを図るということによりまして、その影響を民放としても吸収していくということが必要であると思いまして、この点は関係者にその円滑な転嫁ということを図られるように働きかけていきたいと思っております。
○原田立君 非課税法人のNHKですら売上税による影響は多大であろうと思うのであります。それ以上に民放においては、今も話のありましたように広告収入について原則課税扱いされ、経営に深刻な打撃を与える。放送行政を預かる郵政大臣として、売上税に対してどう考えているのか。政府・自民党内においても修正論とかあるいは導入延期とか、そういうふうな声が出てきておりますけれども、大臣は本当に導入なさるお考えなのかどうか。
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 今局長から御答弁申し上げましたように、放送についての売上税法案では、先生御高承のとおり、NHKの受信料は非課税になった。民放も広告放送にかかわる部分はこれは課税である。放送サービスの中で広告放送のものは課税であるけれども、その他は非課税という特別の配慮が払われたわけでございますが、これは放送番組の提供というものが国民の日常生活に極めて密着したものであって、公共性の高いものであるということが認められた措置であると理解をいたしております。 それから今度の税制改革で、公平、公正、簡素、選択、効率化、国際化という観点から、国民から非常に御要望の強かった所得税、住民税の減税財源を確保するためには、私は個別の消費税制度の改革も必要であろうと考えております。ただ、今郵政大臣というお話がありましたが、実は明日の電気通信審議会で、ポケットベルに数字ですか、あれの出るものの御承認をいただこうと。また、NTTで開発されておりますポータブルの電話、自動車電話と同じ原理の。これも小型軽量型のあれを開発していただいて、今度これも審議をしていただこうということの予定にしております。 また、先生方から今度の放送法の改正案を認めていただきますと、来年の一月一日からはFM多重で、ステレオの受信機にも文字や数字が出るようになる。さらに、時々質疑の中に出ますテレビジョンの改良テレビで、EDTVというのを民放が主となってやっておられる。さらに世界に冠たる技術と言われますハイビジョン、これも既にデモンストレーションできる段階になっております。これは国民に非常な関心を集めておるわけでございまして、非常にごく単純な計算をいたしまして、三千五百万世帯で五十万のハイビジョンをもしみんな入れたとしますと十七兆五千億になるわけですね。そうすると税制改正とか税率とかじゃなくて、だんだん景気がよくなって、自然増収でもって十七兆五千億になる。郵政大臣は内需拡大大臣で、そういうふうなことで私はそれは非常に大事なことだと思いまして、自然増収できるようにできるだけ努力をさせていただきたいと思っております。
○原田立君 僕の質問と大分離れた答弁だったんだが、あなた、中曽根派の出身の大臣のお一人として、そのぐらいしか言えないんだろうと思うんだ。全国民の売上税反対の声を無視して強行実施するようなことは、これはもう理解に苦しむ。また、あなた、大臣の地元の長野県議会においてすら売上税導入に対しては慎重な対処を求める意見書が提出されていますよ。また、これもいろんな話によりますと、岩手県の参議院選の前の段階で採決したから慎重な対処になったけれども、あの選挙の後だったらば、これは、導入は絶対反対ぐらいな採決がされたのじゃないかと思うんです。あなた、地元の国民の声を無視してやるというようなことはよくないと思うんだ。もう一遍お答えを願いたい。
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 大変原田先生御心配いただいて、いろいろ御親切な御意見をいただきましたが、私の税制に関する意見は先ほど申し上げましたとおり、国民の皆様からぜひ簡素に徹して、公平、公正な税制の抜本改革を求めておられる、そして御希望の多かった所得税、住民税の減税をするための財源確保のためには個別消費税の改革はやむを得ないと思っておるわけでございます。また、少し方向がちょっと曲がってしまうと言われるかもしれませんが、やはり電気通信というものは高度情報社会を構築する上で先導的、中核的な役割を果たさなければなりませんし、やはり幾ら内需を喚起しようと思いましていろいろ努力をいたしましても、やはりそれではなかなか景気がよくならない。やっぱり勤労者一世帯で七百万の貯蓄がおありになるんですから、やはり魅力のある新商品が出ると、皆さんは黙っていてもお買いになる。これはやはり景気をよくすることが先でございまして、たまたま郵政省の関係にはそういう関係も多いわけでございますから、大いに開発をさせていただいて内需拡大を図って、自然増収ができるだけ多くなるように努力させていただきたいと思います。
○原田立君 NHKの方に聞きますけれども、二月下旬に行った世論調査によりますと、売上税の仕組みなどがよくわからないと回答をした方が七割以上に上っております。調査表をちょうだいしておりますので、この数は間違いないと思うんでありますが、まさにこのようなとき、国民が広く知りたがっている問題について、政治討論会という形だけでなく、売上税が抱えている問題点とか、それまでの経緯とか、生活に及ぼす影響などを報道するべきである、こう考える、NHKとしても。先ほどからNHKは公共放送として信用度が非常に高いんだと、こういうふうな指摘がありました。私もそう思います。だけれども、一部の意見は、政府に都合のよいものしか報道しない、そういう体質がNHKにあるんではないかと、こういうふうな意見もある。今後ぜひ実施して、この政治討論会というような形だけじゃなしに、もっとわかるような範囲内において施策、内容をもっと充実すべきである、こういうように考えるんですが、いかがですか。
○参考人(尾西清重君) 世論調査の結果につきましては、先生御指摘のとおりでございます。 税制改革、売上税の問題については私が申し上げるまでもありませんが、国民生活に深くかかわる重要な問題でございます。我々もそういう認識を持っております。したがいまして、昨年夏以来ニュース、定時番組あるいは特別番組などを適宜編成して、その内容、影響、各界の動きその他を詳細に報道してまいっているつもりでございます。 最近では三月二十二日午前九時からおよそ三時間にわたって徹底インタビューをして、税制改革の中身というものをお知らせしたつもりでございます。また、統一地方選挙につきましても最大のテーマというふうになっておりまして、我々としては、選挙期間中に各種のニュース番組において、選挙戦報道の中で、選挙の最も大きな争点でございましょうこういう問題を遅滞なく伝えてまいりたい、こう思っております、 それから、世論調査の結果、政府・与党にぐあいの悪いものは伝えないんじゃないかというお話でございましたけれども、そんなことはございません。三月一日に調査をいたしまして、三月十日に結果を発表いたしました。その中で内閣の支持率、あるいは各政党の支持率の変化、そういったことも詳細に伝えております。
○原田立君 ニューメディアの中でも最も早く私たちの生活の中に入ってくると期待されているのが文字多重放送でありますが、実用化試験放送として聴力障害者向けにスタートしたもので、専用のアダプターをテレビに接続して見ることができますが、その後文字放送局の全国ネット化、あるいは番組内容の充実等によって利用者がふえてきていると聞いておりますが、受信機の普及の現状はどうなっておりますか。
○参考人(林乙也君) アダプター型につきましては公式な数字が出ておりますけれども、受信機に内蔵する内蔵型の受信機につきましては公式な数字がございませんで、各種情報からの推計に相なるわけでございますが、アダプター型、内蔵型合わせまして六十二年一月末現在で約二万四千台から二万五千台というところではなかろうかというように推計いたしております。
○原田立君 だから、そんな状態では非常に進行度が遅いんじゃないですか。ヨーロッパなどのように国境を接している国では衛星を使って文字放送の相互乗り入れも盛んに行われているそうでありますが、またNHKも、民放本体と関連文字放送会社の合同調査団がヨーロッパ五カ国を訪問されたと伺っておりますけれども、ヨーロッパの文字放送の現状はどうなっておりますか。
○参考人(林乙也君) 日本で正式に文字放送が開始されまして一年たちました機会に、各文字放送会社を中心といたしました視察団が一月末にヨーロッパを視察いたしてまいったようでございます。これによりますと、文字放送につきましての先進国ヨーロッパにおきましては、文字放送が着実に普及し、日常生活に必要な情報源として定着いたしておるようでございます。 もともとヨーロッパは、文字放送につきましては早期に着手してまいったということもございますし、また日本語と外国語の文字の性格からいたしましても比較的定着が進んでおると、普及が進んでおるということではなかろうかと思われますが、受像機につきまして、イギリスにおきまして約四百万台、西ドイツで三百五十万台、そういうような状況というように聞いております。
○原田立君 ときどきテレビで文字多重放送の宣伝の画面を見ることがあるんです。その機械を何か特殊なものを買ってつければそれが利用できるんだそうでありますけれども、そこら辺のところの懇切な説明は私はまだ聞いたことがない。文字多重放送にこういうのがありますよというのはありますよ。だけれども、これはこういう機械をつければ見えるんですよという説明は、NHKの方はちょっと一言足りないんではないですか。私は何回かその画面を見てそう思うんです。 文字多重放送の内容、利用者を多くしていこうとするには、その受信機の一層の低廉化ということが大事な問題であろうと思うんでありますが、そこら辺の関係をお伺いいたしたい。
○参考人(中村有光君) おっしゃるとおり、アダプターをつけていただいて文字の多重放送を見ていただくわけでございます。アダプター、大体十五万弱という状況でありますが、一方、テレビの中にあらかじめ組み込んでしまうということであれば、普通のテレビの値段に対して二、三万円のアップでできると。事実その商品が昨年末から出始めております。私どもとしては、このタイプのものを各社ができるだけ安くつくって普及をさせるということが、普及を促進する道であるというふうに思っております。
○原田立君 文字放送は本来使用されていない電波のすき間を有効に使って放送しているわけでありますが、まだ利用されていない走査線の開放は文字放送の将来を大きく決定するものであると思います。どのような計画を立てているのかお伺いしたい。 また、文字放送がスタートした原点は、先ほども話がありましたが、聴力障害者向けに実施されたわけでありますが、現状を見ると、再放送分を含めても週五時間しかならず、まだまだ十分とは言えない。聴力障害者の皆さんにテレビを楽しんでいただくためにも、ドラマに関してはすべて字幕番組をつけるようなことも積極的な姿勢として考えていいんじゃないかと思いますが、その点のお考えをお伺いしたいと思います。
○政府委員(森島展一君) お尋ねの第一点のテレビジョン電波にはまだすき間があって、文字放送のために使えるところがあるんではないかということでございますが、確かに走査線が今の文字放送では四つ使っておりますが、四Hと称しておりますが、これがすき間から言いますと八Hまでは使える、まだあと四つ使えるという可能性があるんでございますが、技術的に検討しました結果、現時点では受像機の方に妨害の問題があるので、四Hまでということになっておりますが、その受像機の問題が解決しますれば、将来的にまだこのすき間を利用してもっと文字放送のための情報をたくさん送るということもできるわけでございますので、この辺の技術的検討はさらに進めてまいりたいと思っております。 それからお尋ねの第二点の、文字放送でもっと耳の不自由な方等のために出す番組をふやすことができないかと、こういうことで、これは五十七年の放送法改正のときにも、このテレビジョンの主番組に関連してその内容を豊かにし、またその効果を高めるような放送番組をできる限り多く設けるようにしなければならない、こういう規定が入っておりまして、この趣旨は、おっしゃるように、耳の不自由な方でも文字放送を見ることによってテレビを非常に楽しむことができるようにすると、こういう趣旨も含まれておりまして、私どももこの辺、放送事業者の方でさらに一層努力していただくように指導してまいりたいと思っております。
○原田立君 衛星放送のことで聞きたいんですけれども、衛星放送を受像するにはパラボラアンテナですか、おわんみたいなアンテナをつけないと受像できない。これ一台つけるのに何か三十万とか三十五万ぐらいかかるとかいうような話を聞いておりますけれども、それは聞いているだけの話であって、じゃそういうようなことを、衛星放送をもう少し内容を充実するためにそういう施設が必要なんですというようなことの宣伝は、PRは余りなさっておりませんね。NHKで余り聞いていませんよ。今後も高いお金をかけて打ち上げた衛星の有効な利用に資するためにも内容を充実、普及した方がいいんでしょう。だからそれにはこうすることが必要なんですという、そういうことのまだPR不足が非常に目立っていると感じるんですが、いかがですか。
○参考人(中村有光君) 先生おっしゃるとおり、衛星を受信するためにはアンテナ、チューナーというものが必要でございます。約二十万円から二十五万円ぐらいのおっしゃる値段でございます。そのほかにそれを取りつけるための工事の値段が、そのお家の格好とか、マンションの格好とかということによって違うわけでございますけれども、この辺についての私どもの番組を通しての説明並びに電機メーカー、小売店にお願いしての説明というものは、衛星の始まった所より続けていたしておるつもりでございますけれども、なおそういうものを十分周知をしていくようにしたいというふうに思います。
○原田立君 ソウル・オリンピックのことを聞こうと思いましたけれども、大分やってありますから、この問題は割愛します。 今の問題の引き続きなんですけれども、三月十八日、日向灘を震源とする地震の発生に伴って、福岡、大阪両管区気象台から出された津波警報を受け、午後零時四十九分五十七秒、平常の番組を中断し、初めての緊急警報放送を実施したわけでありますけれども、これに対する住民の反応は一体どうだったのか、それは調べてますか。 ちょうどこのとき、この放送があったときに私福岡におって、テレビを見ておった。だからすぐわかったんですけれども、これもいわゆるもしスイッチが入ってない場合に緊急の情報を聴取できるようにするためには、それなりの機械を取りつけなければ聞けないわけでしょう。そこら辺のところのPRも大分不足していますよ。まだ私もどういう機械をつけたならば、切ってあるときにぱっとなるのかということなんか余りよく知らない。私が勉強不足だから知らないのだろうと思うけれども、多くの人も知らないんじゃないかと思うんですが、それをもう少し充実した方がいいんじゃないかという点と、二点お伺いします。
○参考人(尾西清重君) 津波警報が出ましたとき、ちょうど連続テレビ小説「都の風」を放映しておりましたので、全部で五百二十九件の電話反響などがございました。そのうち緊急警報放送についてのお問い合わせは二十二件でございます。それから二十八件は地震の被害状況についてのお問い合わせでございます。この五十件を除いた全部のものは「都の風」の再放送についてのお問い合わせでございます。この二十二件の緊急警報放送に関するお問い合わせのうち、私どもが伺った限りでいえば八件がうまく作動した、五件が作動しなかったという御返事をいただいております。作動しなかったのは、NHKに周波数が合っていなかったというのが一つ、それから電源が切ってあったというのがもう一つの理由でございます。 今回初めて緊急警報放送が出たわけでございますけれども、先生のおっしゃるように、必ずしもまだ十分周知徹底しているとは思いません。全国的に四万台程度ですが、この機会になるべく普及に努めるように、また受信機を買われた方にはその取り扱い方について周知徹底したいと思っております。
○原田立君 NHKが日曜日に放送した「今、テレビに何が求められているか」というのを拝見したわけでありますが、そこで強く感じたことは、イギリスのチャンネル四が実施している、広く視聴者に番組を批判する場所を提供している点でありました。NHKも現在、毎月一回有識者による「わたしの番組批評」を行っているそうでありますが、新聞の「声」の欄に当たる番組のようなものを考えられたならばいかがなものだろうか。この有識者による「わたしの番組批評」というのは、何か毎月一人ずつ人がかわって、だから一カ月一人だから年に十二名、これもしかも午後の九時四十五分から五十五分までの十分間、それも各月の月中の日曜日の日にちょこちょことやっているだけなんですね、実際は。こういうようなことでは、いわゆる視聴者の声を放送に反映していくということにはまだまだ遠いんじゃないか、こう思うんでありますが、そこいら辺についてのお考えをお聞きしたい。
○参考人(尾西清重君) 先生お話のとおり、月に一回「わたしの番組批評」というのを放送しておりますが、いわゆるアクセス番組と呼んでおりますが、こういった番組につきましては、かなりその国の社会あるいは歴史的背景、国民性というようなものもありまして、必ずしも各国共通というようなものでもないようでございます。我々もラジオの時代からいろんな形でアクセス番組を試みてやってまいりました。そういった積み重ねの上に、特にNHKの放送番組について御意見をいただく番組としてこの「わたしの番組批評」というのを始めたわけでございますが、現在はおっしゃるとおり月一回でございます。しかし、最近になりまして「私のテレビタイム」という二分のミニ番組でございますけれども、これを年間二十本ばかり制作いたしまして放送を開始いたしております。なるべく私どもは視聴者のさまざまな声、さまざまな要望を放送に反映したいと思いますし、また視聴者の方々の中には、やはり同じ認識を持っておられる方もおありでしょうから、我々としてはそういう声をできる限り広く吸収して番組編成に生かしてまいりたいというふうに思っている次第でございます。
○原田立君 これで終わりにしますけれども、外国電波による混信の問題であります。 九州においては、地理的に隣国とも近く混信が発生しやすい地域なんであります。特にこれからは混信障害が起こりやすい季節でもありますし、九州でまだ改善措置がとられていない件数は一体どれぐらい残っているのか。混信の問題は、改善措置を行えばそれでよいというものではなく、近隣諸国の局を設置する置局の進展に伴い今後混信地域がふえていくと予想されるため、郵政省としても近隣諸国との折衝などによる適切な措置を行っていくべきであろうと思うんでありますが、現在までの交渉の経過、今後の方針、それらをお伺いしたい。
○参考人(中村有光君) 外国電波の混信、特にテレビの混信は近くの国から来るということで、九州地区が最も大きく混信を受けるという状況で、六十一年度末約十四万の混信を受けている世帯があるというふうに認識しております。
○原田立君 だから、どういうふうに交渉しているのよ。
○参考人(中村有光君) この十四万の混信の状況というのは、電波の混信で、しま状の妨害波が入るということが季節的にふえてくるわけでございます。ただ、これにつきましては六十二年度にこのような混信に対しては解消すべく計画を進めでございます。 ただ、外国電波の混信と申しますのは、相手側の波によって起こるものでありますので、今わかっておりますものについては対策を講じてできるだけ早く解消するわけでございますけれども、これから出てくるという危険性が決してないわけではないと思います。こういうことにつきましては、やはり適切な要するに電波上の措置というのを国のレベルでもお願いしたいというふうに思っておりますし、私どもとしましても混信を排除する新しい機械の導入ということなどをいたしまして、これに取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○原田立君 郵政省どうですか。
○政府委員(森島展一君) 外国混信によりますテレビの被害といたしましては、NHKにつきましては全国で七十万、そのうち技師長が言われました十四万が九州地区の件数というふうに理解しておりますが、そのほか民放でも四十万の外国混信によるテレビの混信がございます。これはやはり隣国に近い九州、山陰地方、こういったところに集中しておりまして、特に季節的だけの混信というものも相当ございます。 それで、これは私どもも韓国等の電波の主管庁と定期的に協議もして、お互いに混信のないような方法を考えようじゃないかということをやってはおりますが、なかなか難しい問題で、その話し合いだけによって解決を図るというわけにもいきませんので、我が方だけでとれる措置もNHK、民放の両方にいろいろ御指導してお願いしているわけですが、それはチャンネルをかえるとか新しい局を設けるとか、こういったことで相当の解消は図られてきております。さらにこれから韓国との協議もできるだけ頻繁に行って、こういった混信の解決に努めたいと思っております。
○山中郁子君 六十二年度のNHK予算案の審議に当たりまして、私は三つの点についてNHKのお考えを伺い、それから私どもの見解も述べ、また改善すべきことは改善していただきたいという要求、要望を申し上げたいと思います。 第一点は、二月の三日に高検宮が死去された際の放送のあり方についてであります。 この日に高松宮が死去された以降の番組などにあらわれたNHKの放送は、まさに私は異常という状態があったと思います。NHKだけではありません。他の民放もそうでありますし、またこの問題に関して言うならば、マスコミ一般についてそれらのことが言えると私どもは考えていますけれども、きょうはNHKの予算の審議の委員会でありますので、そのように申し上げるわけであります。 まず、通常番組を切りかえて、予定した番組をやめて別な番組を流しました。それからラジオでも歌謡曲やポップスをクラシックにかえる。それからアナウンサーの方が黒いネクタイをして登場していらしたり、また喪服を着て登場した方もあった。事実私も見た方もありますし、そのように見た方の話を聞くということもできます。 それから、高松宮の死去に伴うそれに関する特別ニュースを小刻みに何回も多く流しまして、その結果一つの例として、当日参議院で行われておりました代表質問が細切れになった部分がありました。 私は、まず第一に、なぜこのような特別な措置をおとりになったのかということをお尋ねいたします。こういうふうに人の死去によって、このような特別な措置を行うという基準があるのか。私の記憶によれば、かつて大平さんが現職の総理大臣のときに亡くなられた。その際もそのようなニュースを除けば、特別な措置は行われなかったと思います。そのことについてまずお伺いをいたします。
○参考人(尾西清重君) お答え申し上げます。 申し上げるまでもありませんが、高松宮は天皇の弟宮でいらっしゃいますし、 〔委員長退席、理事大木正吾君着席〕 スポーツなど多方面に御活躍をなすって、国民にも親しまれた方でございますので、私どもとしては、国民感情を考慮してこのような編成を行いました。
○山中郁子君 天皇の弟であっても、一私人であることには何の変わりもありません。多くの影響を持ったというふうに仮におっしゃるならば、総理大臣などは大変大きな影響を持った、活動をされた方だと思います。視聴者の国民の気持ちを考えてと、あなた方がそのようなことを押しつける必要は何にもないじゃありませんか。何の根拠もないと私は思います。 NHKから、この問題について、どういう番組をどういうふうに変更したのかということで資料をいただきました。その中で、NHKはこういうことをメモしていらっしゃるんです。「予定を変更する」ということは、断りを言ったけれども、その断りの中で、「〝高松宮ご逝去のため〟と言わなかったのは、視聴者に対してNHKが〝追悼の意〟を押しつけることをさけようとの配慮である。」このようにちゃんとメモに書いてある。にもかかわらず、今あなたが御答弁なすったように、その根本は、明らかにそのような問題を国民、視聴者に押しつけるという以外の何物でもないと私は思いますし、日本共産党は国民主権の立場から、このような特別扱いには絶対に反対をするものでありますけれども、この点について私は、NHKにやはり公共放送の機関たる責任ある立場から、きちんとした立場に立っていただかなければならない重要な今時期にあるということを申し上げたいと思います。 天皇主権をうたった戦前の帝国憲法下であるならばいざ知らず、主権が国民に存することを宣言している現行憲法のもとで、一皇族の死去を一大事件として扱って、しかもその葬儀を国家的行事のようにとり行うこと自体時代錯誤も甚だしい。その葬儀についても、たしかNHKは一時間にわたって長々と放映いたしました。もっと長く放映したところもあります。その葬儀では、島津司祭長の弔詞は、高松宮が「海軍大佐をつとめはげみたまいぬ」などと述べていて、侵略戦争を推進した行為をたたえた上で、「総理大臣はじめ百々の仕え人ども」という言い方で、中曽根総理を初め葬儀への参列者はすべて臣民扱いにしている。これは、戦前同様の天皇主権とそのもとでの軍国主義の立場に立つものであって、現行憲法の主権在民、軍国主義否定、恒久平和の原則とは絶対に相入れないものであります。しかも、今申し上げましたように、この葬儀の状況を長々と一時間にわたって放映をされている。私は、NHKのみならず、民放各社、新聞等も同様でありましたこの事態は、日本のマスコミの目に余る不見識をさらけ出したものであると思います。そして、これらのマスコミの論調の中で、高松宮が平和のために努力したかのように描き出すことが横行しておりました。この点についても、戦争中に皇族が果たした役割を歴史に照らして冷静に考えれば何ら根拠のないものであるばかりか、終結に当たっての行動も、天皇の戦争責任の回避や、あるいはいわゆる国体護持の立場に立ったものであることははっきりしています。私は時間の関係で、それらの論証を多くの史実に基づく資料を使ってここですることができませんが、こんなことは常識として明らかになっているところです。これをあたかも侵略戦争に反対したかのように伝え、まさに歴史を偽るものと言わなければならないと私たちは考えています。 日本のマスコミは、戦前、天皇絶対化と、そして侵略戦争推進のお先棒を担いだという、取り返しのつかない重大な誤りを犯した歴史を持っている。NHKの方々、皆さんよくそのことは知っていらっしゃる。戦後、日本のジャーナリズムは、そのことに対する根本的な反省を原点として再出発したはずであります。戦後四十二年を経た今、その立場にしっかりと立脚することがますます重要になっていると思います。今後も同様なケースは出てくる。私はこの際、きっぱりとした見識ある放送人としての御見解を会長から伺っておきたいと思います。
○参考人(川原正人君) 私どもは全国民の支持を受けて放送を、すぐれた番組を提供しなければならないという使命を持っておりますし、国民の方々の中にはいろんな異なった意見のある方がいらっしゃることはもちろん承知しておりますけれども、やはり私どもが大多数の国民の方々のお気持ちを察して、番組につきましてもあるいは報道につきましても一応妥当と思われる判断のもとに放送を続けているわけでございます。今御指摘の番組につきましても、私どもは大きな間違いを犯したとは思っておりません。
○山中郁子君 私は、あなた方が勝手に国民の心情を察してとかとおっしゃるけれども、そこの客観的な保障はどこにあるんですか。そういうものはないから世論調査いろいろなすったりするわけでしょう。しかも、何ら法律的に特別な位置にないんですよ。一人の人間なの。私人なの。総理大臣だって一私人。大平さんが亡くなったときだって、きっとたくさんの人々が大平さんの死を悼んだということはNHKだってお考えになったんじゃないですか。それは、政党の方でなければなおさらのこと、偉大な足跡を残した芸術家や、そのような方々がたくさんの方に親しまれて、そして大往生を遂げられたというようなときだって、あなた方はたくさんの国民が、視聴者がその死を悼んで、そういう心情を持っているというのは容易に、その限りで言うならばお察しがつくことじゃないですか。私はこのことについて繰り返して申し上げませんけれども、先ほど申し上げましたように、まさにNHKの放送人たる、ジャーナリズムの大変重要なところにあるあなた方のその姿勢が今歴史的に問われているところであるということを重ねて申し上げまして、大いなる自戒、今後の自重、そして御研究をいただくべきことだということを重ねて指摘をいたしまして、次の問題に入ります。 次には、根っこを流れる問題としては今のこととも多少関係があるのですけれども、NHKが自民党の方たちとの間で非公式に行っておられる放送懇談会なるものについてであります。これは既に我が党の機関紙赤旗でもかなり詳しく報道してまいりましたけれども、自民党調査局の非公式活動として位置づけられているものの一つだというふうに明らかになっております。時事問題研究会とか関係政府機関との連絡会議とか、ビジョン二十一世紀の会とか、そのようなものが調査局の非公式活動としてあり、その中の時事問題研究会の放送懇談会、マスコミ研究会という二つのものがあって、その放送懇談会です。数年来、NHKはこの放送懇談会に出席されてきたということを先日の衆議院の逓信委員会の我が党の佐藤議員の質問でお認めになったと聞きましたけれども、もう一度確認をしておきたい。いずれにしても、この私が今申し上げました自民党との放送懇談会なるものにNHKの幹部の方たちが今まで出席をなすっていたことは事実でありますか。そして、その中身はどのようなことが話し合われてきたのですか。二点をお答えいただきたい。
○参考人(川原正人君) 自民党の有志の議員の方々からいろいろ放送のこと、NHKのことについて懇談したいというお話があって、そういう会合に出席したことはございます。何回というところまでは私はよく覚えておりませんけれども、何回かごの数年の間にあったことは事実でございます。その名称が放送懇談会と言ったかどうか、そこまではっきり覚えておりません。まして、自民党調査局云々のことは私ども全く存じておりません。内容につきましては、事の趣旨が全く非公式の私的なお話し合いということで私どもがそれに応じたものでございまして、そういうものは公のものでも公式のものでもございませんので、ここで私から御答弁するのは差し控えたいと思います。
○山中郁子君 公のものでも公式のものでもない、特定の政党、しかも政権党ですよ。そこの政党とNHKの幹部が話をされて、そしてその中身は言うことができないということは一体何を意味するのでしょうか。そんなことがあっていいのでしょうか。まず、私はその問題の持つ根の深いところをやはり考えていただかなければならない。 自民党は、私が今手元に持つておりますのは、昨年の十一月十一日に案内状として出しておりますが、放送懇談会として、奥田さん、佐藤さん、お二人とも郵政大臣の経験者でいらっしゃる。その方たちが世話人ということで、「放送懇談会開催のご案内」ということをされています。この文面によりますと、NHKの幹部との懇談は済んだ、これから先、次のように懇談をしたいのでぜひ出席してほしい。テレビ東京、日本テレビ放送網、東京放送、全国朝日放送、フジテレビジョンと、民放各社です。これが一つ明らかに、自民党の放送懇談会からの放送事業者への懇談の申し入れ。昨年は十一月五日にNHKと行って、その後今申し上げましたものにより十一月二十六日テレビ東京、十二月三日日本テレビ放送網、十二月四日東京放送、十二月十日全国朝日放送、十二月十一日フジテレビジョンと、こういうふうに案内を出している。それで、そのホテルには個人の世話人のお名前だけ出して、公式の何の会議をやるのか、そういうものは出ていない。まさに会長がおっしゃったように非公式、というよりはむしろ秘密に行われる、そのような性格を察せられるような実際の開き方でした。これは、その前の年は、NHKとは十二月五日、赤坂プリンスホテルでこれをおやりになっているはずです。会長は御記憶があるはずです。そしてそこで交わされた懇談の内容として、自民党が自身報告書として取りまとめられていらっしゃる。 そこで、私は今、事の重大さに照らして幾つかのことをNHKにもあえて申し上げます。これはないしょであなた方が自民党と話をして、それで国民に隠して済ませるようなものじゃないからです。「懇談要旨」として自民党がまとめたものは、NHKとの懇談の中身はこうこうこういうものである、これを民放の各社に回覧をさせて、社長だけが閲覧をするという種類の文書として配っている。例えば「”天皇御在位六十年記念式典の報道”をネグレクトしたのはどういうわけか」、やらなかったのは。それから終戦記念番組について、「最近は反戦・反米に力点が置かれている。」。基地反対報道については、「報道する記者自身が反対の立場に立っているばかりか、知事・市長など反対の立場の人の意見ばかり流し、外務省・防衛庁の責任者の意見をきちんと伝えない。これは「偏向放送」ではないか。あるいは、基地反対運動に対する肩入れだ。」。裁判報道については、「公害、政治色の濃い裁判の判決当日の現場報道は、係争中の一方だけをクローズアップし、記者の解説も公平とは程遠い。」。これらのことについて、NHKはこう答えたと自民党は報告書をまとめています。「数年前から偏向は正そうとしているが、まだ直らない部分もある。(基地反対運動の肩入れたとの指摘に対し)そのように受け取られる所がある。人選はきちんとしていきたい。」何というだらしのない、なんという卑劣な態度ですか。NHK特集については、「全体としての評価は高いが、中には「その日、一九九五年の日本」、「世界の科学者は予見する、核戦争後の地球」のように、情緒的で危機感が過度に強調されていたり、「核戦争後の地球」のように、国会で”国民に恐怖を抱かせ、国防意欲を失わせる偏向番組一だと批判されるようなものもある。」、これに対しては、「記者の報道に一部情緒的でバランスを欠いているというような点はあるかもしれない。」、そのようにNHKは答えた。ドラマの偏向内容。「ドラマに、反戦・反核・反安保・日本人の残虐性などを不自然に強調した部分が目につくという指摘があり、「おしん」「炎熱商人」「山河燃ゆ」「心はいつもラムネ色」「富士山麓」などの内容の一部が例としてあげられている。」。まだたくさんあります。 このようなことが懇談会の中身で、そして自民党が取りまとめておられるんです。そして自民党とNHKがこのように話し合いをする。そしてNHKが、私はあえて申し上げますけれども、毅然とした態度を維持することなく卑屈に、政権与党のこのような干渉です、放送への。それに屈しているさまというのは、まさに日本の表現の自由、放送、言論の問題の根っこのところを脅かす大変重要な事態だと思わざるを得ないので、私は今あえてNHKにこのことをお伺いをしているわけです。まさに政権党のNHK、公共放送たるNHKへの干渉じゃないですか。民放各社の懇談にもそういうことがたくさん出てくるんです。きょうはそれを御紹介する時間がありません。 川原さん、これは自民党からそういう申し入れがあったから、嫌だと言うわけにいかないから行った。それで行って、非公式だというから外に出すわけにはいかないと、そういうふうにおっしゃっておいて、例えばことしの事業計画見ますでしょう、たくさんいろんなこと書いてありますよ。一つだけ例挙げれば、「放送番組については、視聴者の意向を積極的に受けとめ、公共放送の使命に徹し、国際的視野と社会的連帯感を基調に、公正な報道と豊かな放送番組の提供に努める。」。こうした類のことはいっぱい書いてあるわけです。そして何回もの委員会の中であなた方はそのように答えていらして、私どもも当然のことながらそういうことを要望し、期待もしてきているわけ。私は国民に対して二枚舌であってはならないと思います。率直にお考えを聞かせていただきたい。
○参考人(川原正人君) 先ほども申し上げましたように、私どもはこの懇談会と称するものは全く私的なものでありまして公のものとは考えておりません。本来私どもはいろんな方の、私どもの事業に対する国民の各界各層の御意見は率直に承ろうと。かなり、場合によりますと結論が最初からわかっているような御意見の場合でも、あるいは多少場所によると、まあ危険を感ずるというと大げさですけれども、相当あらかじめ御意見のわかっているような方の会合であっても、私どもは意見があるというお話があれば、率直に承るうとしております。電話でかかってくる視聴者の御意見に対しても、私は電話に出た者に、絶対こちらから電話を切ってはいけない、相手の方が十分に御意見を言われるまで最後まで聞きなさいということを申し上げて、夜の夜中に、本当に二時間、三時間にわたって電話をかけてこられる方もおりますけれども、それでもなお忍耐をして、我慢をして聞きなさいということを申しておりますし、いろんな場所で、その会合の性質によっては出席をお断りすることもありますけれども、できるだけ幅広くお伺いしようという気持ちでいるわけでございます。 しかも、この有志の議員のお集まりのときは、全く非公式のプライベートなものだということでお話をしに行ったものでございまして、もとよりその内容につきましても、全く私はそれは責任を負いません。そのような文書によって報告書ができているなんてことは全く私の知らないことでございますし、その内容の正確さについても、むしろそこに私が今いろんなことを言うこと自体、私、非常に私の立場で不見識だと思っておりますし、その内容のことについては、一切コメントする立場ではございません。
○山中郁子君 だから伺っているんです。どういう話をなさったんですか。私は、自民党がこういう報告書を書いているからといって、NHKが本当にこのとおり言っただろうと言ってないですよ、そんなことは。でも自民党はそのようにまとめていらっしゃるの。だったらあなたは、NHKとしては、我々はそんなことしてないと、あのとき話し合った内容はこういうことで、自分たちはこういう主張をしたんだと、そういうことをおっしゃるべきじゃないですか。私はそのことを申し上げている。 で、時間の制約もありますから、この問題に関して、私は最低お約束をいただきたい。これは川原さんも先ほど出たということをお認めになりましたけれども、会長以下副会長、技師長、放送総局長、専務理事、理事などなど、主要なメンバーがみんなお出になっているんです。それもちゃんと、もう出席した人々の名前もみんなちゃんと記録されているの。こういうことが自民党から話があったとしても、公に国民の前で、またあるいは国会で堂々と報告ができないようなこういう会合については、あなた方はやはり受けるべきではないと私は思います。そのことは今後ぜひともお約束をしていただきたい。だってそうでしょう、「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」という言葉があるけれども、政権党と放送事業者、しかも公共放送、NHKのこんな最高幹部が国民に隠れて、結局隠れてです、秘密に、内緒に話し合って、その話し合った内容もだれにも報告できないなんていうことは、一体何が行われているのか。それはみんな思いますよ、ああ自民党がどうせきっと干渉したに違いない。こういうことはやめるべきです。公然と、どの政党とでも公然と国民の皆さんの前に明らかにできないような話し合いは、政党とだけの問題ではありません、今あなたがおっしゃったようにいろんな懇談会ありますね。それからまた、こういう国会の場でやればいいんです。私どもはNHKの問題についてはここでいろいろ議論します。各党ともここで議論できるんです。政党とやるんだったら公式に、公におやりになったらいい、そういう政党の申し入れがあったらね。だから私は、何も自民党がこういうふうに申し入れたからといって、そのように国民に明らかにできないような内容の話し合いにNHKが応ずること自体が、これが誤りである。自民党やっていることが誤りだということは当然のことですよ。それは、今はNHKの審議をしていますからそのように申し上げています。これはぜひお約束してください、これからはそういうことはやめると。
○参考人(川原正人君) 繰り返し申し上げますけれども、私は自民党とお話をしたつもりはないんです。自民党の有志の議員の方からいろいろお話をしたいということで、どういうお話かなと思って毎回出ているわけでございます。私が出なかったことも正直ございます。それから、全部の役員が出るわけではございません。どのようなお話があるかもわかりませんから、時によれば技術のことがわかる人間も出ているわけでございますけれども、そういう趣旨でございます。もちろん一番国民世論を聞く場としては、この国会であるということは私はよく承知しております。まさに、この参議院なり衆議院なりの逓信委員会の場こそ国民の代表の方の御意見を、その権限と資格において十分御開陳なされる場所でございますし、私どももまた、ここで正式な立場において御意見を承っておるわけでございます。これが一番の最高の場であるということはよくわかっております。したがいまして、非公式な場におけるいろいろのお話し合いについては、私どももちろんいろんな角度で慎重に対処すべきだと思いますけれども、状況、場所に応じまして、そのときの私どもの自主的な判断であくまで対処してまいりたいというふうに思っております。
○山中郁子君 あなたが自民党としてであるのか、私人、組織じゃなくて有志だと、どういうふうに仮におっしゃっても、お考えになっても、自民党の政治家の多数の人たちとそういう話をなすったことはこれは事実で、そして現に私は、だから私どもが把握した事実に基づいて、これは自民党の中のそのような組織的なものですよということも申し上げているんです。ですから、本当にその点では、放送事業者としての死命を制しかねないそうした行動は大いに慎むべきであるし、絶対に今後そのような形で国民に公にできないような、しかも政権与党の人々とのないしょの話し合い、そういうことはおやめになっていただきたいという、私は割合わかりやすいことを申し上げています。 私、NHKの会長に申し上げるのもどうかと思いますけれども、放送法の第一条にはこう書いてありますでしょう。 〔理事大木正吾君退席、委員長着席〕「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって、放送による表現の自由を確保すること。」、自律、みずから律することですよね。何ら権力の干渉やそういうものを受けてはいけないということが、これが生命線なんですよね。そのことを重ねて私は申し上げます。やはりそれでもあれですか、そういう私人、有志の人とだったら、プライベートに話もやっぱりするというふうなことをおっしゃいますか。それはぜひともやはり視聴者に対して、国民に対して、そういうふうなことについては自重していくというお約束はしていただきたい。
○参考人(川原正人君) 私どもやはりこういうジャーナリズムとしての立場として、およそ権力のある方々、あるいは一つの権限をお持ちの方々、あるいは大変失礼ですけれども、ある意味では行政当局の方々とも、およそ一定の距離を保っておかなきゃならぬということは、それはもうそのとおりだと思っております。ただ、やっぱり私どもも生きた人間の社会で仕事をしておりますし、生きた人間の関係ということもございますし、そのときどきに応じて、やはりいつも逃げ回ってはかりいることも能ではないと思います。こちらの態度はもちろん毅然としたものを持たなければならないと思いますし、放送法のことは重々承知しております。法律による権限に基づく場合でなければ、いかなる者も干渉してはいけないということもきちんと放送法の三条にも書いてあります。そういう法律に書いてあろうとなかろうと、およそジャーナリズムというものが、番組の編集なり企画なりに対して毅然とした自主的な立場を持っていかなきゃならぬということは、もう百も承知でございます。それがなければ、NHKの存在価値も私はないだろうと思っております。そのことは重々踏まえた上で今後のことに対処してまいりたいと思います。
○山中郁子君 逃げろとか、そういうことを私は申し上げてないの。要するに、国民にないしょにしなきゃならないようなことはおやりにならない方がいいし、またそうあってはならない。今放送法の理念として申し上げましたけれども、それがやはり放送事業者の生命線である。事実の問題として、言論、表現の自由を守るその大きな日本の国民の権利の生命線であるということを重ねて申し上げます。 次の問題に移ります。 先ほど原田先生の御議論、その他の委員の方の御議論にもありましたけれども、売上税やマル優廃止の当面する問題との関進であります。これは目下最大の政治問題でありますけれども、したがって、NHK自体の経営にこの売上税の問題がどのような影響が与えられるかということは、それ自体池大変重要な問題で、けさほど来からの質疑があったところだと思います。私は、それをやはりもう一つ全体的な問題としてぜひこれを考えていただいて、地方選の最大の争点になっているわけですから、国民の皆さんからも、NHKのアンケートでもわからない、もっと知りたいことがあるということが出ているというのは先ほど原田委員からもお話がありました。今後の国の財政や経済、国民の暮らし、これを左右する大変重要な問題でありますから、こうした声にこたえて、やはりNHKがもっと積極的にこの中身について国民に、視聴者がわからないと思うことについて、わかるように問題点をきちんと正確に詳しく深く情報を提供するということにもっと積極的である必要があると私は考えます。 それで、先ほどの御答弁の中にも、一生懸命やっている、こんなにたくさんやっていますという御答弁がありましたんですけれども、私もどうも、私自身テレビを見ていても感ずるんですけれども、問題点は、どの程度的確でどの程度正確かということを別にすれば、民放の方がやはり取り上げ方が多いと思いますし、ユニークな、また視聴者のニーズにこたえた取り上げ方をしているというケースもあるということを私感じていました。したがいまして、NHKの方にどれくらい取り上げていらしたかということを知らせてほしいということで資料をいただきましたら、二月一日以降「国会討論会」だけなんですよね。さっき御答弁があった「徹底インタビュー」ですか、三月二十二日の。それだけなんです。そのほかは二月一日以降「国会討論会」だけなんです。関連するとすれば、予算委員会の放映とかそういうものがありましょう。だから私、やっぱり取り上げ方は、NHKとしては視聴者のニーズにこたえているとは言いがたいということは事実だと思います。したがいまして、今後より積極的にそれらの問題についてこたえていただきたいと思いますけれども、今後の計画というか考え方、姿勢についてお伺いいたします。
○参考人(尾西清重君) 売上税が国民生活に深くかかわる重要な問題であることは私も先生と同感でございます。したがいまして、今度の地方選における最大の焦点にもなっていようかと思います。我々としては、ただ興味本位におもしろおかしくではなく、先生が言われるように一体何だと、事実を詳細に深く追求してお知らせするというのが公共放送の任務だろうと考えておりまして、今後ともそういう姿勢でやっていくつもりでございます。これから選挙戦が展開される中で都知事選あるいは県議選、あるいは統一地方選挙の投票日の前、その他もろもろのタイミングをとらえて「ニュースワイド」あるいは「NC9」、あるいは「政治討論会」等で地方選の最中は取り上げますし、またこの問題は、地方選が終わっても続く問題かと思いますので、今後とも積極的に取り上げてまいりたいというふうに思います。
○山中郁子君 これはこの問題だけじゃなくて、私もやはり、先ほどどなたかが指摘されていまし生けれども、NHKの最近の中心的な政治問題に対する取り上げ方がやはり少し鈍感だという印象は免れません。印象だけで余り極端なことを申し上げる気はないのですけれども、例えば国家機密法の問題なども、NHKとしての論陣なり積極的な取り組みは見られなかったです。これも民放各社に比べればやはり大分違っておりましたというようなことはいろいろありますので、その点についてはぜひ権力の干渉などというものに屈することなく、NHKのその公共放送としての国民の期待にこたえる立場をしっかりと確立をして、この大事な政治状況の時期にこたえていっていただきたいと思います。 そうでなければ、私は皆さんに注意を喚起したいのですけれども、政府広報というのが、今もうかなり精力的に売上税のPRではあっとやっていますよね。それで、これも一つ大きな問題なんですけれども、きょうは総理府の方においでいただく時間的余裕がありませんでしたので、またしかるべき機会にこの問題も明確にしたいと思うのですが、総理府提供の広報番組が、例えばちょっと拾っただけでも、テレビ朝日系が「あまから問答」など六番組、ラジオがTBS、「クローズアップにっぽん」などの二番組、そのほかにもいろいろいっぱいそういうものがあって、それでたくさん売上税のあれを政府の立場からPRしているわけですね。 最近も三月七日の「あまから問答」に中曽根総理が出演して、不退転の決意で実行すると、こう述べて、それで、この番組で総理が発言したことが次の日の新聞では全七段の広告、新聞広告としてこれが出されたのですね。そういう点でも今までかつてないような、そういう宣伝に今一生懸命取り組んでいるわけですよ。このこと自体は、売上税やマル優廃止で国民が大きな被害を受けるということで、今大きな怒りの声が全国的に巻き起こっている。それを押し通そうとする、それをごまかそうとする、そういうような国民の選択をとろうとするということで、これだけの莫大なお金をかけて広報で、テレビでもやったり新聞でもやったりするわけですね。そうすると自分たちが、国民の立場から言えばですよ、売上税やマル優廃止でたくさんの増税の攻撃を受ける、そういうものをたくさん自分たちは奪い取られていくというような税制改革、そういうことのためになけなしのお金を、一生懸命まじめに払った税金から、これまた莫大なお金を、そういう自分たちがもう苦しい思いをする税制をつくるために、テレビや新聞に広告料としてお金をたくさん使われるわけですよね。全くこれは二重の踏んだりけったりだというふうに言わざるを得ないのです。 ですから、一方ではそういうふうにばあっと売上税、マル優廃止の問題について政府サイドの、中曽根さん流のそういう宣伝が行われているわけですから、だから本当に放送の立場に立って、本当の正しいその理解、どういうところをはっきりさせなきゃいけないのかということを、やっぱりNHKはもっと積極的にちゃんとして行うということをしてくださらなければ、何のための公共放送かと、この当面する大変重大な政治問題、国民の命にかかわるような、生活にかかわるようなそういう重大な問題に照らして、何のための公共放送かというふうに言わざるを得ないと私は思います。 売上税、マル優廃止の問題はもとよりでありますけれども、先ほどもちょっと申し上げました国家機密法の問題、その他政治的な重要な課題に、あちらに気をかね、こちらに気をかねというような態度が視聴者にうかがい知れるような態度は振り払って、NHKが真に国民、視聴者の立場に立って、自律したその放送の事業の実態を示してくださるように強く期待をし、また要求もする次第です。 最後に会長の御決意のほどをお伺いをいたしまして、私の質問を終わります。
○参考人(川原正人君) 私どもとしては常に表現の自由というか、あるいは報道、言論の自由というもの、これは絶対に譲るべからざる私どもの立場でございます。その立場に立って、しかも国民の方々に必要な情報、あるいは番組というものは正確にかつ公正な立場で提供してまいりたいと思いますし、いろんな各方面からの御批判については、繰り返し申しますけれども、謙虚に耳を傾けまして、視聴者の方々の御納得のいくような番組を提供してまいりたいと考えております。
○橋本孝一郎君 私は、質問申し上げます前に総括的な意見をひとつ申し上げたいわけでありますが、六十二年度の予算を拝見し、かつまた、けさほど来からの質疑の中で川原会長が述べられておりますように、ちょうど今NHKの置かれておる状態というのは、五十年、五十四年、五十八年と四年に一回来るオリンピックのようないわゆる値上げの時期だと。六十三年度は、はっきりおっしゃらないけれども今までの実績、五十九年から六十一年までの三カ年計画、大変御努力なさったわけでありますが、さらにニューメディアへの挑戦、あるいは売上税――この問題はわかりませんけれども等々、経費増を考えれば、当然次の段階に値上げという事態にならざるを得ないだろう。そのために経営の方で随分いろいろと努力なさっておられることについては私は敬意を表したいと思います。そのことはきょう御出席の幹部だけの問題じゃなくて、やはり一万五千人、NHK全体がぴりっとしたそういう姿勢でないと、この問題は私は貫けないだろうと思います。社内でも教育等を初めいろいろの施策を講じられておると思いますけれども、そういう点で、ひとつさらにぴりっとした今後の運営を上から下までやはり徹底する必要があるんではなかろうかと思います。 そういう立場で二、三の問題、できるだけ重複しない問題について触れてみたいと思うんですが、要員関係の問題で、けさほど来から本年度二百八十名純減、一万五千人体制を一つの当面の目標となさっております。しかし、NHKを主体とする放送事業というグロスで見てまいりますと、NHKでは十一の関連会社があるわけでございます。そのうちで直接関係ないのもございますけれども、例えばNHK美術センターとかテレビサービス、この二カ所が約九百名の人員を抱えておるわけでありますけれども、ほとんどここらはNHKからの受注を主体とした経営だろうと思います。それも一つの経営形態なんですが、そういうところでグロスで考えた場合に、メリットが出ているのかどうか、この点についてひとつお聞きしたいと思います。
○参考人(植田豊君) NHKが現在出資しております会社が御指摘のようにNHKエンタープライズ等関連団体が七社ございますし、そのほかに日本文字放送等、文字多重放送を実施する会社等がございます。これらの会社がいずれも社会経済情勢全体の動きの影響を大変厳しく受けておるのはもちろんでございますが、全般的には現在おおむね順調に業務を行っております。 メリットといたしましては、これらの出資会社と業務を能率的に分担をするということで、要員、経費の効率化を図りたいと考えておりますし、そう実施しておるところでございます。 それから、一方、協会が長年にわたりまして、番組でありますとかあるいは人材、あるいは制作のノーハウといったNHK独自の蓄積もあるわけでございます。 〔委員長退席、理事岡野裕君着席〕 これらの関連会社を通じまして公共放送の目的、使命に反しない範囲で最大限受信料以外の収入の増大を図るという方向にもつなげておるところでございます。何とぞよろしく御理解をお願いいたしたいと思います。
○橋本孝一郎君 今質問しない副次収入の増大に向かっても、これらのせっかく持っておる技術を生かしていくという面で努力なさっておるのは結構なんですが、最近新たに情報処理に関する事業に三億円の出資が予定されているようですけれども、具体的にどこを予定しているんですか。
○参考人(井上豊君) 今御審議をいただいております六十二年度の予算の中で、私ども出資につきまして三億円を予定しているわけでございます。今お尋ねのコンピューターという意味で、私ども放送センター、本部の事務のオフィスオートメーションというものを今推進をすべく準備をしているわけでございますけれども、これらに関連をいたします業務を委託をしていく、こういうことでございますので、まず第一点は、NHKコンピューターサービスの基盤整備といった点で出資を考えていきたい。第二点目は、放送センターのビル管理業務という意味で、やはり委託を拡大するということでございまして、NHKビルメンテナンスの体制整備ということで出資を考えたいというふうに考えております。 さらには、NHKに関係の深い新しい放送技術に直結をしております新技術の研究開発を進める研究プロジェクトに対しましても、今後の状況を見ながら出資を検討してまいりたいということでございます。
○橋本孝一郎君 本体をスリム化していく。しかし、それは表面上そのように本体をスリム化していくことはいいわけなんですけれども、プレスで見ていった場合に、私はやはり経費増になっていかないように、そういう努力を全体としてやっていかないと結果として何にもならないと思うわけで、その点について、ぜひひとつ留意をしておいてもらいたいと思います。 それから、それとは直接関係ありません。先ほども一人御質問ございましたが、契約収納関係経費なんですね。御説明によれば、いわゆるほとんど八五%が人件費である。しかもそれに従事する層というのは、四十歳以上のいわば中年以上の方々ばかり。この方々によって九十万件のいわゆる未収需要家に対するアタックとそれから恐らく訪問収納の業務、この二つがこの方々のやっておることだと思うんですね。数字から見ていきましても現在の口座振り込みが六七%近く、残り三三%、換言すれば受信料収入の大まかな割り方にして約三〇%、それに対する契約収納経費が三百六十五億、これを見ていきますと、何か一千億足らず取るのに三百六十五億、三〇%の人件費がかっておるようにも見受けられるんです。下手すると、モチよかここの方が高くつくような格好になるんですけれども、こういうことについて最近努力なさっておるようですが、もっと違う別な発想で、いわゆる専業職的なものとして、あるいは専業分野として、そういうものを関連として考えていくような方法はないのかどうかお尋ねしたいと思います。
○参考人(松本幸夫君) 今契約収納関係費というのは全体として六百数十億かかっておるわけでございます。これは職員の人件費を含めましてそれだけかかっておるわけでございます。全体として受信と収入額のおよそ一八%強のものがそれにかかってしまうという状況があります。それは確かに我々としてはできるだけ口座を推進いたしまして、同時に受託者一人当たりの受け持ち数等もふやしまして、受託者の数も減らしたい。それから全体としてコンピューターの高度化ということをバックにしながら仕事の平準化を図りまして、職員の効率化も図ってまいりたいというふうに考えております。そういった形で、私としては、同時に日常的な業務でございますので、これはどうしても業績を落とすわけにまいりませんので、業績を確保しながらそういう効率的な業務運営に向かって進んでまいりたいというように考えております。 特別に何か受託できるような機関をつくって云々というような御発言だったかと思いますけれども、これは大変受託者の仕事、あるいは職員の仕事もそうでございますけれども、大変厳しい仕事だというふうにも思います。率直に申しまして、受託者の募集をいたしまして仕事の内容を説明いたしますと、三分の一ぐらいの方はおやめになってしまう。これはとても無理だということで御辞退なさる。二年ほどたちますと、委託した側が適任者であるというふうに思っても、二年ほどで四〇%以上おやめになってしまうというような状況も事実としてはございます。そういった形で考えますと、特別の会社にこれを委託して本当に公平負担というか厳しい仕事に耐え得るかどうかということが我々としては若干疑問に思っているわけでございまして、私どもはやはり直接全職員と受託者によって、NHKが直接それを管理していくやり方というものが私は必要なんじゃなかろうかというふうにも思いますし、これから先いろんな雇用の形というのが出てまいろうかとも思いますし、また仕事のやり方ということについては、各般の探索もしてまいらなければならぬというふうにも思いますので、特別のモデル地区等でいろんな試みもしてまいりたいと思っております。また民間のノーハウ、それもできるだけ学ばしていただいて効率的な仕事がどういうふうにすればできるのかということに全力を傾けてやってまいりたいというふうに思っております。
○橋本孝一郎君 過去この問題は常に出されておる問題ですから、いろいろ検討されておることと思いますので、私どもがいきなり申し上げることと必ずしもかみ合わないかと思いますけれども、むしろまた逆に言うと、それだけに失礼な言い方かもしれませんけれども、マンネリ化の傾向に陥るという傾向もややともするとあるわけなんです。ですからそういうものを是正し、そして実績を上げていくというためには、やはり思い切ったそういう方法も一考ではないかということであえて申し上げたわけなんであります。 次に、衛星放送で民放連との関係についてちょっとお尋ねしたいんですけれども、BS3時代までに衛星放送受信世帯を百万世帯ということを一つの目標に置かれておるわけでありますけれども、試験、実験の段階でしかまだございませんけれども、過去の普及状況から判断して果たして可能なのかどうか。また、普及策として郵政省も具体的に何か考えられているかどうか。 なお、この二チャンネルのあり方について難視聴解消問題との兼ね合い及び独自番組の制作を実施した場合、NHKの予算、すなわち財源問題についてもどの程度検討されておるのか。また独自番組の編成は、いわゆるNHKのモアチャンネル、巨大化になるとの批判が民放の放送計画委員会より出されておりますけれども、これについてどのような考えを持っておられるのか、お尋ねしたいと思います。
○政府委員(森島展一君) 衛星放送につきまして幾つかのお尋ねでございますが、まず最初にBS3までにどの程度衛星放送の受信機が普及しておるかという予測につきましては、五十八年当時郵政省で外部に委託して調査したものがございまして、この予測では、BS3が打ち上げられるまでには百万世帯ぐらいの衛星放送受信機の普及があるだろうということが出ておりました。しかし、五十九年にBS2aが打ち上げられ、それからその後2bが打ち上げられたということでございますが、それが多少トラブルがありまして、2aにつきましては、一チャンネルしか放送できないとかそういうようなこともございまして、確かに五十八年当時の予測からいたしました百万という数字を達成する、六十五年のBS3打ち上げまでに到達するというのは非常に難しいのではないかと、相当な努力をしなければいかないんじゃないかということでございます。ただ、こういう衛星放送というようなニューメディアに対する関心が非常に高まってまいりますれば急速に普及していくということもあり得るわけでして、それには、この衛星放送の魅力ある番組が放送されればそういうことも可能だというふうにも考えますので、その辺はひとつNHKでも御努力いただきたい。 ただ、そのためには、その次の御質問にございますように、財源の問題で、お金をかけないといろいろな番組が、独自の番組ということを拡大できないという問題が出てまいりますので、なるべく効率的な衛星放送の実施ということで、その中で魅力ある番組を考えていただきたい、こういうふうに思っておるわけです。 さらには実験という形で、これは夜間になりますが、ハイビジョンの実験とかその他PCMの実験とかいろいろあるわけでございますので、そういった面でもいろいろの普及、将来の普及促進に向けてやっていただきたいと思っております。 それで、二番目の財源の問題に入りますが、二チャンネルでBS2bで試験放送を続けておるわけでございますけれども、これがもともと難視聴の解消ということからしますと、地上のテレビ、二チャンネルの番組をそのままこの衛星に上げるというのが基本でございましたが、ただ、この形では、もうたびたびこの委員会でも御説明いたしました難視聴の実態というのが大分以前と変わってきておりますので、この難視聴ということの対策はこれは当然必要でございますが、番組の組み方の工夫によって、その難視聴にも対処しつつ、むしろ衛星放送の普及促進という方に重点を移していくような番組編成というものもあっていいんじゃないかということが、どうも国民的な理解が得られつつあるんではないかというふうに思われます。 これにつきまして、第三の御質問になるかと思いますが、民放連の方では、衛星放送によるモアチャンネルをNHKがやるということについて、これはNHKの肥大化にもなりますし、そういうことをやるのはどうかという反発があることは確かでございますが、私どもも民放の方ともいろいろそういうことで意見交換もしておりますが、やはりNHKが衛星放送という、将来非常にニューメディアの中の大きな国民的な期待が寄せられているものに対して先導的な役割を果たすということ自体には民放の方も理解はしていただけるんではないかというふうに考えております。 ただ、それが将来にわたって、NHKが非常にチャンネルを衛星も地上もたくさん持つというような形になることは、これは公共放送の事業規模、財源ということで根本的な立場からはっきりした方向づけが要ると。そういう方向づけは、先ほど来も何遍か申し上げましたが、いろいろ郵政省の方としても関係の方の御意見をお聞きし、国民的なコンセンサスを得る形で方向づけを早くしたいと思っておりますが、そういった中でこの方向が出てくればいいと思っております。それで、NHKとしましては、やはり先ほど来繰り返しますように、魅力ある番組で先導的な役割を果たしていただきたいというふうに思っております。
○橋本孝一郎君 民放との関連でもう一つお尋ねしたいんですけれども、民放との共存共栄というんですか、そういう立場から、しかもNHKがこれから非常に衛星放送を初め新企画に向かってどんどん事業を進められていくと、どうしてもやはり要員との関連も絡んでまいりますし、あるいはまたNHK全体の組織とも関連してくるわけですけれども、民放というのは、ローカル番組にも相当ネットワークが普及してまいりましたので、地方向け番組というものをある程度民放に住して、NHKはあくまでもそういうセンター的な役割とそれから新しい技術への開拓と、そういう大きく分けて地方向けの番組でも相当今まで人員なりその他経費を含めて出しておる、出費しておるわけでありますから、そういう面をある程度経費節減という意味で、民放との共存共栄という意味で民放にある程度任していく、そして地方を整理統合して効率化していく、そういうことはお考えになったことはないでしょうか。
○参考人(植田豊君) NHKは、全国向け放送と同時に、地域向け放送が協会を支える非常に重要な柱だというふうに考えております。地域の視聴者のニーズに合った地域放送サービスを多様に行っていく必要がある。このことは同時に、全国向け放送、豊かな全国向け放送にも大変大きな寄与をしておるというふうに私どもは考えております。したがいまして、この地域向け放送にも今後必要な範囲で努力をしてまいりたいと思いますが、一方、先生御指摘のように、地域放送サービスの放送局の体制につきましては、なお私どもとしては検討の余地があるというふうに考えております。これまでも効率的な業務体制の実施、例えば一つの県内に二つあるいは三つの放送局がある県もあるわけでございますが、これらの見直しをしてまいりました。幾つかの地方での見直しにも努力してまいりました。しかしながら、一方で各局の創意と主体性を生かして、それぞれ地域で自律的な活力のある番組サービスもしてもらいたいと、必要な充実もしてまいりました。現在全国的な観点から、本部も含めまして、地方局全体の体制の検討をしておるところでございます。
○参考人(林乙也君) 現在NHKといたしましては、衛星放送事業につきましての将来的な展望といたしましては、現時点では何よりもまず事業基盤の整備を図っていかなければならない段階だというように考えております。 〔理事岡野裕君退席、委員長着席〕 そのためには、衛星の特質を生かしたサービスを提供するというサービス面についての展開と、それからそれとの絡みにおける普及の問題と、それから将来における受信料制度の問題ということなどにつきまして鋭意詰めてまいっておるところでございます。 BS3の段階におきましては、民間放送事業も新たに参入してまいるわけでございまして、現時点におきましても、日本衛星放送株式会社などとそこらあたりの将来につきましての取り組みについて、双方とも相互に協力しながら衛星放送事業というものを発展させていかなければならぬということで、私どもいろいろ意見の交換を図っておるところでございますけれども、やはりBS2段階、BS3に入る前の段階において百万程度の普及を図るということが、特に民間放送事業団の立場に立ってみても必要であるというふうなことが私どもの方にも伝えられておるところでございます。そのためには、やはり放送番組の点につきまして格段の充実、すなわち魅力ある独自の番組を提供していくという形の中で、BS3の段階までにやはり事業基盤というものを確立していくということが必要ではなかろうかと考えておりますし、また受信料のありようの点につきましても、それに向けて鋭意検討を詰めてまいるということでございます。
○橋本孝一郎君 要員の問題で一つお聞きしたいんですけれども、要員の策定というのは当然業務量と見合ったものでなければならない。何もふやすだけが要員策定の仕事じゃないわけでありまして、先ほど来のお話聞きましても、例えば集金業務というのは労働集約型産業でありまして、これは大変要員を必要とする。一方、またニューメディアについては、これはある程度装置産業でありますから、必ずしも要員の面においては、それとの比較においてそう多くないと思います。しかし、業務量がふえていくわけですから、そういう中で要員を削減していかなきゃならぬというのは大変なことになるわけで、それは労使の問題として解決されるわけですが、六十一年十二月三十日に閣議決定されました「昭和六十二年度に講すべき措置を中心とする行政改革の実施方針」、その中に「現行計画を上回る要員の削減の実施等」要員の合理化が掲げられておりますけれども、これについて、今より業務がふえていく、さらにまたもっと要員を減らせというふうな、そういうふうに受け取れるわけですが、これについてどのようなお考えを持ち、かつまた実行されようとしておるのか、お尋ねしたいと思います。
○参考人(植田豊君) 先生御指摘の閣議決定については十分承知いたしております。NHKが公共放送として国民の信頼を確保していくためには、もちろん番組が中心であろうかと思いますが、一方で引き締まった経営体質、経営の効率化が非常に重要な課題だというふうに思っております、 現在、御承知のとおり六十五年度を目指して一万五千人体制が進行中でございますが、これもまた御承知かと思いますが、五十五年度から効率化をNHKは実施をいたしてございまして、通算をいたしますと六十五年までに二千人の純減、一二%の削減計画が今現在進行中でございます。その意味では六十一年度までで千百人の純減を達成いたすことになります。六十二年度は純減二百八十人ということでございます。ただし、私どもとしては、ただの人減らしてはなくてあくまでも衛星放送等ニューメディアへの対応も含めまして、取り組むべき業務には積極的に人を配置する。ただし、一方、切り捨てるところは重点的に徹底して見直していくという重点を置いた見直しを進めたいと考えております。また、この一万五千人体制の実現でよしといたしません。効率的事業運営は不断の経営課題という認識に立って、今後も努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○橋本孝一郎君 最後に大臣、せっかくお見えですから、どなたかもちょっと触れられましたけれども、国際放送についてお願いしておきたいと思うんですけれども、国際放送というのは、もう国の施策だと私は思うのであります。特に日本の今までの、これほど日本が近代的工業国家になったにもかかわらず、案外日本というもののPRが国外に出ると非常に劣っておるという気がします。そういう意味からもこれはもう国の一つの施策である。 また一方、国際化時代で日本の、いわゆる家族ぐるみで外地で生活なさっている方がどんどんふえできます。こういう方々も、NHKの放送というものを非常に期待しておる人もおりまするし、そういう意味からいくと、これはまさに国策である。そういう意味でNHKに任さずに、これはもうこの部分の費用はもっとしっかり国が持つ、負担してやって、十分な放送設備なり放送時間、その地やれるようにひとつお願いしておきたいと思います。
○国務大臣(唐沢俊二郎君) ただいま橋本先生から、国際放送は国の重要な施策であるから、できるだけ国際放送交付金をふやすようにというお話がございました。一応建前では、もう先生百も御存じだと思いますが、我が国の国際放送は、郵政大臣の命令による命令放送とNHKの本来の業務である自主放送から成っておる。そして命令放送に関する経費は国の負担でやり、自主放送に要する経費はNHKが今負担をしていただいておるということであります。確かに外地で働いておられる在留邦人の皆さんは、日本のニュースを早く聞きたがっていらっしゃる。相撲の結果から野球の結果、国内でどういうことが起きているか非常に心配しておられる。また災害時の緊急連絡もあります。それから先ほど諸先生が言われたように、貿易摩擦、経済摩擦の起こっているときに、見えにくい日本の正しい姿を外国の人に理解してもらうということで、国際放送というものは郵政省の施策の中では最も重要なものの一つでありまして、そのために先生方に非常に応援していただいて、この緊縮予算の中でも二億五千万の国際放送交付金の増額を認めていただいたわけでございます。今もまだ非常に財政は厳しいわけでございますが、先生おっしゃるように大変これは重要な問題でございますので、今後とも国際放送交付金を増額して、そういう御要望にこたえるように全力を挙げて努力いたしたいと考えております。
○橋本孝一郎君 終わります。
○青島幸男君 けさほど来放送衛星の問題がさまざまに論じられておりますけれども、私伺っておりまして大変奇異に感じておることがあるんで、その点からまずただしてまいりたいと思いますけれども、前回か前々回に私この場で同じ趣旨のことを申し上げたことがあるんですけれども、もともと放送衛星は難視聴解消のためという発想で事が行われまして、難視聴解消に一番関心を持たなきゃならない、あるいは責任を持たなきゃならないNHKが放送衛星打ち上げに関与してきたというのも、これもいたし方のない事実だったと思います。そして放送衛星を打ち上げて難視聴の解消に当たって、もう十万足らずしか難視聴で悩んでいる方がいなくなったという時点で改めて見ますと、衛星放送にはかなり大きな可能性がある。改めて独自の一波をつくることも可能であるし、たくさんのチャンネルを将来的にはとることもできるだろうし、あるいは質度の高い放送も可能になる。さまざまな可能性があるものですから、その可能性に引きずられて、これを普及促進さしていくことが国益にもつながるんじゃないか、あるいは視聴者のニーズにもこたえるすべにつながっていくんではないかという考え方で、今や別の放送手段としてより多く考えられるようになってしまった。 歴史的な経緯がこういうことだったものですから、今までずるずるべったりにこう来てしまったわけです。可能性があるということと所期の目的とは別の問題ですからね。放送衛星を使ってNHKが従来の放送、地上放送と違った新たな魅力ある一波をっくらなきゃならないという使命はどこにもないわけですよ、本来。もしそれを新たにつくるんだったら、NHKが新たな放送手段と新たな一波を持つわけですから、これは難視聴解消の目的とは全く別のことですから、別の考え方に立った別の法的な手段を選ぶなりなんなりして、きちんと国民の前に明らかにして、コンセンサスを得てから普及促進に携わっていかれるのも結構でしょうけれども、そうあるべきだと私は本来思っているわけですよ。ところが、事の推移の関係上するずるべったりこうなってきてしまった。しかも今までの省のお答えなんかを伺っていますと、普及促進すべきが当然のことであって、NHKに先導的役目を果たしてもらいたいというような見解をお持ちのようですね。あたかもこれは既定の事実であって、視聴者のすべての人間が、自分の払った受信料の中からそういう方向で事が行われることを是認しているかのごとき前提に立たれているように私にはうかがえるんですね。そこまで皆さん方の信頼を取りつけて事を行っているわけではないと思いますし、省の方針としても、最初は難視聴解消でやったんだ。ところが今度は、非常に可能性があることになった。事実上これからいろんなことができるんだから、そのことに方針を転向して、そっちに向かっていきたいので、ひとつ皆さん方の御了解を得たいと。ついては別波をNHKに認めなきゃならない。より魅力ある放送がありますから、将来的にはこの放送のために新たな受信料をお払いいただくようなことになるかもしれないけれども、それも含めて御勘案いただきたいというような提案がまずあって、それから反応をきちっととらえて、それからその方針に進むのなら、それはそれでいいのかもしれないけれども、事がずるずるべったりに行われてきたからといって、このまま既定の事実のごとくに進んでしまっていいものかということを前回も私申し上げましたが、今も改めて深く痛感したんですけれども、大臣、このままでよろしいとお考えなんでしょうか。どうなんでしょう。
○政府委員(森島展一君) 先生おっしゃいますように、衛星放送のそもそもの出発点は難視聴の解消ということが主目的でございましたので、それからいたしますと、当然NHKが地上の二チャンネルに相当するものを衛星放送で二チャンネル放送するという、こういう形でそのための衛星の開発というようなことが進んできたことはおっしゃるとおりでございます。 そこの間の時間的な推移ということで、確かに現時点で見ますと、この難視聴の数字も実際に十万というような形まで来ておりますけれども、かといって難視聴がこれがゼロになったわけではございませんので、これは非常にやはり大きな衛星放送の目的だと思いますが、ただ、ここまで来ました経緯はいろいろございますが、衛星放送というものが、これが日本だけでなくて、これからの放送の将来ということを考えますと、やはり非常に重要な国民の将来の主力メディアになり得るものでございますので、そういうことについて、先導的な役割というような言葉を今までも使いましたけれども、そういうような考え方でいいんじゃないかということが、私どももいろいろ関係者、特に民放の方などともいろいろ話しておりまして、だんだんそういうことで理解されてきておるんじゃないか。当初民放の方には、あるいは現在でもNHKがモアチャンネルを持つということについては反発がありますし、それからNHKが、衛星で地上のほかに独自の番組を出すということについては、やはり先生おっしゃるように、けじめをつけなきゃならないと思っております。ずるずると今までの経緯だけでやるというわけにはいきませんので、これは特にこういった国会の場で先生方の御意見をいただき、それからもちろんNHKの考え方、あるいは民放、あるいはそれ以外の広く有識の方々の御意見もお伺いして、国民的なコンセンサスが得られるならば、ある方向に踏み出すべきだと思います。 ただ、その方向は、先ほど来何遍も申し上げますように、NHKがもし独自の衛星のチャンネルを持つということになれば、これは難視聴の場合はそれで理屈がつくんですが、独自の番組を出すということになれば、そのための一体経費は国民が納得して負担するのがその場合、別料金が要るのかということがすぐ問題になってまいります。したがいまして、今私どもがそれについての方向をすぐ出せると、これは早く出さなければならないんですが、すぐ出せるというところまでまだ御議論も国会でもいただいていませんし、私どもも十分その方向の案をお示しするだけの検討もまだまだ、もう少し時間がかかると思いますが、これは早くやらなきゃならぬわけでございますが、そういったことを踏まえますと、さしあたりこのBS2bの段階で、もう既にこの二チャンネルの試験放送ということができるようになっておりますから、これも最初はBS2a以来トラブルがあったんですが、だんだん信頼性も見えつつあるというようなことで、この辺でやはり相当普及策をとるべきであろう。そのためには、この難視のための地上と同じ編成を放送衛星でやるというのではなかなか普及しないのではないかということで、独自番組をかなり魅力のある形で編成する。それには条件がついておりまして、今の受信料体系の中で効率的なことでやれる範囲でと、こういうことでございますけれども、そういったことをやりながら、衛星放送というものについての先導的な役割をNHKが果たしていく中で、そこでさらに進んだ先の形というものは、これは御議論をいろいろいただく中で早く方向づけをする。 その場合に、NHKがやはりモアチャンネルのような形になるのか、あるいは全然別の形を考えるのかということば、これは大変放送の体制のあり方ということで大きな問題でございますので、早くと申しましても、多少議論に時間をかけていただいて方向を出していただきたいと思っております。 そこまで行くまでにも、衛星放送の普及ということからやれる独自番組というようなことをもうやっていい時期に、かなり理解が得られるようなところに来ておるんじゃないかというふうに私ども考えますので、その点も今までのただ単なるなし崩しということでなくて、一応のけじめをつけてやりたいというふうには思っております。
○青島幸男君 局長の言葉の中にも、いつしかけじめをつけなきゃならないという言葉もありましたけれども、それが一番重大なことでしてね。それで、この時期ではもはやそういうふうに行動してもよいのではなかろうかと考えると、勝手に。一々の受信契約者はそこまで望んでいるかどうかもつぶさに明らかにせずに、恐らくそういうことなんではなかろうかというような判断で事を行っていいかどうか重大な問題だと思うんですよ。この可能性があるということだったら、それは先々民放も相乗りしてくるかもしれませんしね。その計画もあるようですね。 例えばNHKが新たな受信契約をしたとしますわね。それで衛星にふぐあいが生じたとしますね。そうすると、恒常的に受信契約をしている方々の迷惑はどうなるんですかね。例えばこれは民放の場合、絵が届かなかった。商業価値のあるものが届かなかったら、その分払わないとスポンサーがそう言いますね。それはいたし方のないことだといって、契約の条項の中で明らかになるでしょうけれどもね。実際に発足して受信料の新たな契約でもするようになったら、これまた大変取り返しのつかない問題も生じますし、第一、現在の受信者から集めてこられたお金で、そこまで踏み切って研究開発なり何なりしていっていいのか。それは省とNHKの独断ではないのかという気がするんですね。たとえそれが開発されても、いまだに百万にも満たないということですし、さんざんPRしながらも。果たしてそこまでニーズを喚起することができるか。これはだれにも保証できませんね。ですから、その辺のコンセンサスをいち早く得るべきだと、それから方針を明確に打ち出すべきだということを私申し上げているんですよ。
○政府委員(森島展一君) 先生のおっしゃる意味よくわかりますんですが、私ども衛星の将来の方針を早く打ち出すべきだと思っておりますが、本格的な衛星放送となりますと、やはりBS3、六十五年でございますが、これについては考え方としましてNHK二チャンネル、それから民間の放送衛星会社一チャンネル、こういう考え方は既に出しております。ただ、その場合もNHK二チャンネルということは、従来の難視聴主目的ということ、もちろんそれに衛星の普及開発ということを含めた意味でのNHK二チャンネルということでBS3の考え方を出したものでございますが、先ほど申し上げましたように、現時点で考えますと、そういった衛星の目的というものは、やはり国民の理解を得られる形でもう一遍考え直すということになりますと、NHKが二チャンネルという形がどうなのか民放一チャンネルという形で、BS3の開発はもう既にそれで進めておりますけれども、これがNHKの財源の問題にはね返ってきますし、それから公共放送のあり方という大きな、非常に今からニューメディア時代に問題になっておるもの、そういう放送体制といいますか、放送秩序のあり方という根幹にかかわってきますので、その辺はどうしてもやはり先ほどけじめという言葉を使いましたが、何かはっきりした段階が必要だと思います。それを出します、そういう方向づけをしていただきますには、きょうのような御議論をいただきながら私どももそれを、案をお示しして決めていただきたい、こういうふうに思っているわけでございます。
○青島幸男君 ですからいろんな可能性がある、その追求を研究するのは構わないけれども、その普及はNHKの負担において、NHKでやってもらいたい、先導的立場を占めていきなさい、それはNHKに過酷な負担を課すことになりはしませんかということが一点。 それから、そんなことをどうしてNHKがしなきゃならないのかということ、それからもう一つは、NHKさんがもしその研究開発なり普及促進に力を入れるとするならば、普及促進していけば、やがては増収を見込めるような何かメリットがあるんではなかろうかということへつながっていく以外はないわけですね。そうするとその両方を、一つはNHKの負担においてそれをどんどんやらせるというのも無理強いたし、それから将来には増収があるかもしれないからこのまま研究を続けていこう、将来にうまい実が、果実が手の中へ転げ落ちるかもしれないという格好でやるようなやり方はNHKさんのとるべき手段ではないし、それから勝手に押しつけてしまうのも省のやり方ではない。もしそれをやるなら、明確なけじめをつけて、了解の上にですね。それから今受信契約をしている方々のお考えですね、そこまでやってほしいと思っているのか、今NHKに払っている料金の中でそれをやれと願っているのか、いや、そんなことまでしてもらおうという要求はおれは持ってないというふうに思っていらっしゃるのか、その辺のところもつぶさに納得のいくように考えていかなきゃならないだろうということを申し上げているわけです。 それから、これはNHKに新たな一波ができるというのは、例えば白黒の放送をずっとやっておられまして、我々も受信機、大部分が白黒を持っているころ、昭和三十五、六年ごろだったですかね、急激にカラーの技術も進みましたし、カラーの受像機も安くなりましたし、各局がオールカラーでフルタイム放送するようになって、そのころ急激にカラー化が進みましたですね。確かに白黒で見ているよりカラーで見た方が、どの場面見ても美しくて感動的だと。嗜好がそっちへ走ったのはいたし方のないことだと思いますし、それから豊かな絵の映る受像機を持つことはそれなりに受信者にとっては至福をもたらしたと思いますね。でも放送の内容自体は、哲学は変わってないわけですね。それから形態も変わってないわけですね。色になったらチャンネルが変わったとか、そういうことじゃないわけです。従来あった放送がより美しくより感動的に見られるようになった。そのことは余り問題ないと思うんですよね。ところが新たな一波ができるということになりますと、これは話が違いますよということで、このことを申し上げているわけです。 ですからこの辺を肝に銘じて、省は省なりの方針を立てられるのが適切だと思いますし、NHKさんの方も、将来収益が得られるかもしれないから、嫌々ながら続けるんだというような考えでもしやっているんだったら、それはおかしなものだと。で、何で先導的な立場に立たなければならないかという理由も明確にして、私のような愚かな者がこういう疑問を差し挟まないような毅然とした態度でお進みになることを望んでおりますが、それについて会長なり大臣なりの御見解を承りたいと思います。
○参考人(川原正人君) 私どもは放送衛星に対しまして、これまで長い間相当の研究開発費あるいは打ち上げの経費も投入して、ここまでこの新しいメディアを開発してまいりました。もちろん当初それが難視聴の解消を主な目的としてということでやってまいりましたけれども、難視聴世帯もかなり減ってまいりまして、今十万あるとかないとかいう議論になっております。一方、これだけの能力を持った衛星を、このままそれでは難視聴の解消だということで、地上のテレビをそのままいりまでも流していていいものか。それは余りに今までの研究なり開発に対するメリットとして国民に対して還元すべきものとしては全く無策になっているんじゃないか。つまり、二百万ぐらいの難視聴世帯があって、それに対して、この一つの衛星で難視聴が解消できるというならば、それはそれで大変なメリットだと思うんですけれども、難視聴世帯がここまで減ってきたという今の現実を見た場合に、この衛星の能力をもっと新しい形で視聴者に還元することこそ私たちの仕事であろう。それがだめだということで、もしそれではこの衛星をこのまま立ち腐れにするんでは、それこそむしろ国民に対して申しわけないんじゃないかというのが私の気持ちでございます。 したがいまして、もちろん難視聴の目的は全くなくなったとは思いませんし、衛星はその使命もなお担うべきだと思いますけれども、幸いにして二つのチャンネルが昨年の暮れから無事にちゃんと動くようになりましたし、この先BS三号を目指して、やはり二チャンネルということの計画が進んでおりますので、その一チャンネルは新しいサービスをして、国民にこの衛星放送の持つ特別な能力を享受していただきたい。しかし片一方で、その難視聴の解消の任務ももう一つのチャンネルで十分果たさせるということができるだろうというふうに考えまして、実は私としては、この席で両三回にわたって青島先生からいろいろ御指摘いただいたのをよく覚えております。しかし、それをも押してというのは、その御指摘はよくわかりました、手順のこともわかりましたけれども、これは省の方ともまたいろいろ御相談しなければならぬ点がまだ残っていると思いますけれども、私どもとしては、そうするのが一番今、この衛星を国民の貴重な財産として働かせる最善の道だろうというふうに考えております。
○青島幸男君 大臣いかがですか。
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 難視聴解消を目的とした衛星放送、いよいよその目的とかあるいは内容が変わってきて、そろそろけじめをつけるべきではないかという先生のお気持ちはよくわかります。しかし、今局長がるる申し上げましたような、また先生が指摘されましたようないろいろな問題があるわけでありまして、要は今川原会長の言われましたように、できるだけこの成果を国民に還元をするという方向で、この問題が非常に重要である。先生が指摘されましたことを問題意識の中に、よく念頭に入れまして今後検討させていただきたいと思っています。
○青島幸男君 私の申し上げていることの意味を御理解いただけているようで結構だと思います。私の意図するところを十分お酌み取りいただきたいというふうに思っています。 で、苦言を呈するばかりが能じゃございませんので、増収を図る提言をひとつ申し上げようと思うんですけれども、カラー契約と普通契約と二段構えになっているわけですね、今でも。それで、何ですか、伺うところによると、まだ百七十二万件も普通契約をなさっているところがあるというふうに聞いていますけれども、これは事実ですか。
○参考人(松本幸夫君) 四十三年にカラー料金が設定されまして、その当時から二本立ての契約でやっているわけでございますけれども、普通契約と称します白黒テレビとの契約が六十一年度末で百七十七万件くらいだというふうに思っております。
○青島幸男君 いや、私の知り合いで、そうへんぴなところに住んでいる人間じゃないんですけれども、いまだに普通契約だというんですよね。それで何か意趣、遺恨があったり、あるいはあえてNHKに対して反感を持って拒否をしているとかという人間じゃないんです。むしろ率先してNHKに受信料を払うことが、民放と違った一波を独立した形で不偏不党の、それこそ民主的な放送が確保できるということは実に有意義なことだと、NHKの存立の趣旨もよく理解している男なんですけれども、いまだに普通契約の料金で払っているというんですね。それでなぜそうなのかというと、いや、うちはカラーが実は三台もあって、息子の部屋と私のところとあると。しかしNHKの集金の方がここへ来ても、黙って普通契約の料金を払っているだけで何も言ってこないというんですね。改めてこっちからカラー契約にしますからと言うのも、どこへ言っていいかわからないし、何年も白黒の契約で見ているんだけれども、いいんだろうかと言っているようなことがあるわけですよ、現実に私のごく懇意にしている人間でね。私はこういうケースはかなりあるんじゃないかと思いますね。四十三年ごろですよ、カラーが全く普及したのは。あれからもう二十年近くたつわけですね。そうすると、どんなに丁寧に扱う方でも、もう白黒のテレビは耐用年数が切れているんじゃないんでしょうかね。とうに買いかえになっていらっしゃるんじゃないかと思いますね。よほどの物好きじゃないと、どうしてもおれは白黒がいいんだといって、いまだに白黒に固執している方は珍しいんじゃないかと思いますね。 ですからその辺のところ、ないがしろになっている部分もあるんじゃないかと思うんですよ。現に私の知り合いに約一名おるということは、これは氷山の一角で、しかも割合協力的に早々に振替口座に移したりしているような人は、そのままでほってあるんじゃないか、そういうケースもかなりあるんじゃないか。それを洗い直して、普通契約なさっていらっしゃいますけれども、おたくもうカラーになっているんじゃないでしょうかということで、改めて契約内容について調査をして、改めて別に契約をしてもらって増収を図るというケースもあるいはあるんじゃないかという気がしますので、あえて申し上げるんですけれども、その点はどういう認識を持っておられますか。
○参考人(松本幸夫君) カラー契約、普通契約をどういうふうに扱うかということにつきましては、今までの料額改定のその都度、大変当委員会でも御議論いただいているところなんでございますが、今先生がおっしゃるような方がおられましたら、ぜひ教えていただきたいので、私どもとしてはいつでもそこへ参上して、新しい契約の変更をさせていただきたいというふうに思っております。 ただ、私どもとしても決して普通契約をそのまま放置しているわけではございませんで、普通契約の方のリストというのを私たち当然持っておりますから、そのリストをもとにいたしまして、集金担当者がいろいろ訪問いたしますときに、ここは普通契約だぞと、これはカラー契約にしてもらいなさいよということはその都度、もし白黒テレビでない、カラーを見ておられればカラー契約にしてもらいなさいよということは、それは厳しく言っているわけでございます。年間の目標数にいたしましても、全体の総数の増が四十三万ということで、六十年度、六十一年度、六十二年度とまいっているわけですけれども、カラー契約の増ということにつきましては、これは五十万前後のやはり目標を立てて、それはどうしても必達しなさいということでやっているんですけれども、実際はなかなか五十万前後で、それが精いっぱいというような状況があるわけでございます。我々としては、契約を変えていただくということは増収につながるわけでございますから、できるだけの努力はしているつもりですけれども、ぜひもしそういう方がおいででしたら、御連絡いただければ喜んで参上するつもりです。
○青島幸男君 その点のことは抜かりなくおやりになっているとは拝察はしているんですけれども、現に身近にいたものですから、その疑問を明確にしようと、こういうことで申し上げたわけです。 それから、NHKはこのところ外郭団体をかなりつくっておいでになって、それは経営自体をスリムにしていくために、なるべく制作部門だのあるいは実際に物を制作する部門に別会社もしくは別の企業をこしらえて、そこでつくらせて、嫌な言い方をすれば天下り先だけつくっているんじゃないかという見方もあるようですけれども、しかし制作をどんどん下請に出して、その分でスリムになるのは結構ですけれども、そうしますと、一時期民放でも実際に自分のところで制作する番組をどんどん減らして、過酷な条件のもとで働くそういう安上がりな下請に出して、ただ局は絵を流すだけ、ステーション、事実上のステーションになることの方が利益率が高いんだという考え方に陥った時期もありました。しかし、著作権などの問題で、いや、それはちょっと間違いなんじゃないかという反省も今あるようです、民放の中に。ですから、そういうような姿勢のためにNHKが外郭団体をふやしていって、実際に制作に携わるのは下請に任せると、あとはそれを整理して流すだけだというような格好にもし近づこうとなさるんでしたら、それはかえって料金値上げをして、従来どおり充実した番組で納得のいくものをおつくりになった方が国民の支持は得られると思います。ですから、外郭団体のつくりようについても、受信者の真意と要求、あるいは不偏不党の独立した放送主体の形を完璧なままに守っていきたいんだという、堅持してですね、その精神を。外郭団体のありようについても厳しい姿勢を貫いてほしいということを要望しますけれども、それについてお答えがあったら、私質問を終わります。
○参考人(尾西清重君) ただいま先生のおっしゃるとおりでございまして、私どもは関連団体に番組の制作委託をする場合に、安くつくればいいというふうには思っておりません。やはりこれまでの我々の送り出してきた放送の質というものを維持するだけじゃなくて、もっと多様な番組、多様な発想というものに基づいた番組を期待しているわけでありまして、その番組制作委託を外に向かってすることによって質を落とすようなことになったら、これは元も子もないわけでございます。その点は厳しく管理していきたいと思っています。
○青島幸男君 終わります。
○平野清君 大変長時間御苦労さまです。十名ということで、一番最後ですので、もうしばらくの間御辛抱のほどをお願いしたいと思います。 まず、NHKの財産のことでちょっとお尋ねしたいんですが、経営が大変苦しいということが私の質問の発端ですが、埼玉県に鳩ケ谷市という五万五千の小さな市があります。知らない方もいらっしゃいますが、鋳物の町川口に三万をぐるりと囲まれた五万五千の小さな市でございますが、ラジオの第二放送を長いこと流していたアンテナがございます。今回NHKと仮契約が結ばれて、一万九千坪、坪当たり三十万円で、約五十八億円で売却がなるように聞いております。この予算に多分それが入っていると思います。そうしますと相当、五十八億円というものが今回の予算に占める割合は大変大きいと思います。その跡地は埼玉県と鳩ケ谷市が買い取って、埼玉県最後の公立高校であります県立鳩ケ谷高校が建つことと、市の方では総合防災公園兼総合グラウンドとして活用するというふうに聞いております。市民は大変喜んでいるわけですが、すぐ隣の川口市に旧第一放送所があります。菖蒲久喜の方に本体が移りましても、非常用とか予備機として川口は残っているようです。その川口の敷地は実に何か四万三千坪ぐらいあるとかで、予備機の方が二万七千坪使っても余る土地が一万六千坪あるわけですね。その一万六千坪、NHKさんとしては国鉄さんのように安易に売ってしまいたいのか、それとも地元の方の川口からは買いたいという御希望が出ているのか、その点が一点。 そのほかの桶狭間だとか名古屋とか、遊休地といいますか、今あいている土地が幾つかあるように聞いております。そういうものが全国でどのぐらいあるのか。将来、苦しいからといって売ってしまえば元も子もなくなってしまうんですけれども、それを郵政省なら郵政省の御許可を得て何らか利益を生む方向で活用する考えがございますのか、その点をまずお伺いしたいと思います。
○参考人(井上豊君) 先生御承知のように、川口には昭和十二年以来ラジオの第一放送の放送所として運営をしてまいりまして、五十三年に菖蒲久喜町への移転計画をつくりまして、五十八年には第一と第二を合わせまして移転をしたわけでございます。現在川口には第一放送と第二放送の非常用の放送機能をつくりまして、これは昨年の三月でございましたけれども、完全に工事が完了しております。そういう意味で敷地全体といたしましては四万三千坪ございます。その中の四万坪が放送所用地としてあったわけでございますけれども、先生御指摘のとおり、現在私どもがいわゆる非常用の放送機能、あるいは発電機等で使っておりますのがおよそ二万四千坪でございますので、いわゆる処分可能といいましょうか、現在使われておりませんのが一万六千坪と、こういうふうに考えております。これまで何回か埼玉県あるいは川口市からの譲渡のお話を受けておりますけれども、現在は具体的な話としては話がございません。これは四十一年以来三十回以上にわたりまして譲渡できないかという打診はございますけれども、具体的な話はございません。 さて、じゃこの用地について今後どうするのかということでございますけれども、私どもといたしましても昨年の三月にようやく緊急非常用の第一、第二の放送施設が完了したわけでございますので、今後これをいかなる形で有効活用するかというのは検討課題だと、こういうふうに考えております。 それから、同様に名古屋で、これもラジオの古い放送所が桶狭間にございまして、これは規模といたしましてはおよそ六千四百坪程度のものでございます。現在倉庫等で使っておりますけれども、現実問題といたしましては、すべての面積が必要ではございませんので、これらにつきましてもあわせて将来の活用につきまして検討をしていきたいと、こういうふうに考えております。 そのほか使ってない用地があるのではないかということでございますけれども、現在私ども把握しておりますのは、この川口の使われていない部分と、それから名古屋の旧ラジオ放送所と、それから現在、これは防衛施設庁に貸与する形をとっておりますけれども、竜土町におよそ八百五十坪ぐらいの、これはスターズ・アンド・ストライプスで使っている用地がございます。これは貸与中でございます。
○平野清君 次に、先ほど橋本先生からは地方放送は民放の方にある程度重点をやってもらって、NHKは全国放送というお声もございましたけれども、各県にはNHKさんが電波を流していらっしゃるんですが、東京近郊を見ますと、埼玉県、神奈川県、千葉県というところは独自の放送電波が出てないわけです。 それで、例えば埼玉県一つ見ましても、人口七百万人になるわけですね。小さな県の二つ分、三つ分の大きな大人口を抱えている。じゃそこで大きな事件なり、大きな事件になれば全国放送に乗りますけれども、例えば人口四十万の川口の市長選があった。七時のニュースの一番最後に当選者の顔写真と名前がぱっと出て、何秒もたたないうちに消えてしまう。市民の方は次の朝刊が来るまで何票差で勝ったのかも、どういう選挙であったのかも一切わからない。何時間か地方放送を充実するというような、資金計画の中にも地方放送を充実するとありますけれども、その地方というのは遠隔地方であって、意外に東京の首都圏の埼玉、神奈川、千葉県というものは地方ニュースに置いていかれてしまう。いつまでたっても埼玉都民であったり、千葉都民であるのも、そういう関係にあるんじゃないかと思います。そういう意味で新たに電波をお出しになる計画があるか、それじゃ金かかり過ぎるから、番組編成の上でそういう首都圏に近い近隣都市のニュースをカバーするお考えがあるのか、それをお聞きしたいと思います。
○参考人(林乙也君) 埼玉や神奈川、千葉の各県につきましては、特にテレビにつきましては芝の放送所からの大電力広域カバーの地域に相なるわけでございますけれども、受信者の数と申しますのは全国的にも非常な多くの割合を占めておる地域でございまして、私どもといたしましても、これらの各地域に対します放送サービスの点につきましていろいろ意を尽くし、努力いたしておるところでございます。 結論的に申しますと、現在の周波数事情の中で新たに放送をそこから、各県から独自に行うということは非常に困難ではなかろうかというふうに私ども認識いたしておりますけれども、放送サービスの点につきまして、これらの地域に対しますローカルサービスにつきましては総合テレビ、ラジオ第一、FM放送におきまして、これらの地域の特性を考慮しつつ実行いたしておるところでございます。 特にFM放送につきましては、県域放送といたしまして一日約二時間の定時放送のほか、県議会中継、高校野球県大会中継など、県民の関心の高いイベントなどの放送を随時実施しておりますし、また映像サービスにつきましては、総合テレビにおきまして、広域情報とともに各県向けの情報時間を設けておりまして、映像取材、伝送手段の整備によりまして、きめの細かい県域情報の提供に努めております。 具体的に申しますと、「関東甲信越小さな旅」だとか、あるいは「首都圏」だとか、それから県域情報といたしましては「くらしの情報」、「関東甲信越ネットワーク」というようなことで、他の地域に遜色のないサービスということに努めてまいっておる次第でございます。 また放送分野以外の点につきましても視聴者懇談会等々、特にこれらの都市地域を重点といたしまして、地域の方々の意向の吸収あるいはNHKの事業、番組につきましての御説明、御懇談というようなことも鋭意努めてまいっている、このような施策というものを今後とも続けてまいりたいと考えております。
○平野清君 御説明多分そういうことだろうと思ったんですが、「関東甲信越ネットワーク」とか、ああいうものを大変楽しく見さしていただいておりますけれども、速報性の問題じゃないんですね。きょうは千葉と栃木であって、レンコンがどうだとかナマズがやっと泳ぎ出したとか、非常にやわらかい、暇だねなわけです。私が御質問しているのは、そういう例えば、埼玉県なら埼玉県で死者が一遍に四人も五人も出て交通非常宣言が出ているというような、県民の速報性の問題で今後番組を充実していただけたらという趣旨でございましたので、その点も御検討いただけたらと思います。 次に、料金の未納の問題をもう一度他の委員先生と違った角度からお聞きしたいと思いますが、九十九万人命なかなか払ってくれない人がおるというお話でしたが、その九十九万人というのは、全国で点のようにばらばらなんでしょうか。それともある、例えば京阪神、関東、札幌とか、そういうふうに重点的にある程度数がまとまっているものなんでしょうか。
○参考人(松本幸夫君) 全体としては全国に散らばっているというふうに申し上げざるを得ないんですけれども、ただやはりお目にかかれないということのために生ずる場合が大変多いわけでございますので、そういう点から考えますと、やはり多いのは大都市圏ということになります。そういう意味で、東京、大阪、あるいは札幌というところで、単身世帯の多いところにはやはりどうしてもそれに応じて多いという現象でございます。
○平野清君 そうしますと、大都市だということになりましたが、一万五千人体制の中で集金をやっていらっしゃる方は多分入っていないと思うんですね、この中には。これ新聞社の例を言ってちょっとうまく合致するかどうかわかりませんけれども、新聞社は、購読部数が落ちできますと、全社を挙げて社員が販売拡張にまで駆り出されるわけです。それがいいか悪いかは別として、編集の人間でも必死になって親戚その他を拝み倒して、十部なり十五部なりとってくる。総計すると、それが五万なり十万になる。大変社の団結心をあおるわけですけれども、大都市に面接不可能な人が大勢いるというお話でしたら、一万五千人の中で、五千人なら五千人東京にいらっしゃったら、例えば値上げの前の年ぐらい全社員が、ひとつ自分は夜勤体制で行けなければ、じゃ女房を使っても、あの家は共稼ぎでどうも九時ごろ帰ってくるようだ、じゃ、おまえひとつ毎日のように九時にそこへ行って、おっかなければ子供でも連れて行ってこいとか、何かこう集めてくれる人にやれやれというんじゃなくて、どっかでそこひとつ、会長が号令をかけて、それじゃ九十九万人を半分にしようじゃないかそれじゃ社員も一丸となって、ある時期突撃をやってみようじゃないかというようなことがあってしかるべきじゃないかと思うんです。 この間、私、清水谷の宿舎にいるんですが、近くにいますので、一週間に一遍か十日に一遍しか泊まりませんので、テレビは要らないと思っているところへ女房がやっぱりないと困るよということでカラーテレビを持ってきました。持ってきましたら、二日目ぐらいになったらNHKから手紙が来まして、議員先生にお願い、多分宿舎でテレビをごらんでしょうから、もしかしてごらんになっていたら未契約ですからお払いください。ああこれ、逓信委員が払わないんじゃ困るだろうって、すぐ払いました。だから努力して、そういうレター作戦でも当たるものは当たるし、努力が必要な気がしますが、いかがでしょうか。
○参考人(松本幸夫君) 先生御指摘のとおり、営業関係の仕事をやっております職員がおよそ二千七百人ほどおります。それから受託者という形で取り次ぎ、収納を委託しております方が三千八百人余りいるわけでございます。その三千八百人の方々だけにそういう仕事をやっていただいているのかと申しますと、決してそうではございません。職員も当然のこととして、困難な受信者と申しますかそういった方との契約あるいは収納には当然出ていって仕事をしているわけでございます。 それからさらに、一万五千人全体が出ていったらどうだという御指摘でございますけれども、一万五千人全体ということになりますと、なかなか放送がとまってしまったりぐあいが悪いかと思いますのですが、やはり必要に応じましていろんな職種の方、プロデューサーの方もアナウンサーの方も、あるいは記者の方も行っていただくということはございます。しかし、やはり仕事を確実に消化していくということは、私どもとしては、それぞれのパートがそれぞれの責任を確実に果たしていくということが一つの原則であろうかというふうに思いまして、当然のこととして営業職員の努力ということを特に強く私としては期待しているわけでございます。 文書による云々というお話がございましたけれども、当然文書による契約の勧奨、あるいは滞納の督促ということは当然のこととしてやっておるわけでございます。
○平野清君 どうもありがとうございました。 一万五千人全部出て行ったら放送ができないだろうと思います。私はそういう意味で申し上げたんじゃなくて、おわかりいただけると思います、全員力を合わせてそういうものにも取っ組んでいただく精神が必要じゃないかというふうに提案したわけです。 それから次に、また重複しますけれども、ソウルのオリンピックで七十七億円プラス技術料ということで、これから民放の方と交渉が始まるとおっしゃっていましたけれども、それでは民放の方の比率を決めるときに、じゃ何でNHKが勝手に七十七億プラス幾らで決めてきたんだと。そして何%民放で食えと言ったって無理じゃないか。もっと頑張って安くしてくれというような意見が当然出ると思うんですが、ソウルの方とかけ合うときに、民放との総額でのある程度の折衝といいますか、どの程度なら妥協してきていいというようなことがあったんでしょうか、ないんでしょうか。
○参考人(尾西清重君) ソウルのオリンピック組織委員会との交渉はNHKがやったわけではございません。ジャパンプールとして、NHKと民放の代表でやったわけでございます。
○平野清君 そうしますと、今になって比率を云々というのが何かちょっとぴんとこないような気がするんですね。日本全部で向こうに当たったら、当たってこのぐらいになったら、それじゃ民放とNHKの比率はどの程度でやろうじゃないかということを初めに決めておいて、それで向こうに当たるのが本筋のような気がしますが、いかがでしょう。
○参考人(尾西清重君) 私どもと違いまして、民放連は独立した会社が集まっておりますので、その集まった民放連としての話し合いもございますでしょうし、我々と民放連との話し合いもあるということでございます。
○平野清君 ちょっとわかったようなわからないような、素人にはわかりませんけれども、次に進めさせていただきます。 先ほどもお話が出ましたが、緊急災害のときに、局の方でスイッチを入れると、コンセントが入っている限りつくと。それは長いこと留守にしていると、つきっぱなしじゃ困るから消えるわけですけれども、それは電気が来ているから入るわけで、大震災が起きまして一番国民が必要なのは情報だと思うんです。ラジオの場合には、太陽電池だとか乾電池によって聞くことができますけれども、なかなか今はテレビオンリー時代で、災害用にラジオを備えているという家庭が少ない。テレビが映らないことと映ることでは大震災なんかの情報伝達にとって物すごい差があるわけですが、これだけ大きな技術刷新ができた時代に各家庭といっては無理でしょうけれども、町内単位とか学校単位で安く利用できる、テレビを映し出せる程度の蓄電装置というものの開発というのはどの程度進んでいらっしゃるんでしょうか。
○参考人(中村有光君) ただいまの通常のテレビでありますと、百ワットから百五十ワットぐらいの電力を消費しておるわけでございますので、現在市販されている小型の発電機、大体三百とか四百ワットぐらい出ますが、そういうもので五、六万から高いものでは十万円ぐらいするということで、最もコスト的に家庭用には使えるものかというふうにも考えますけれども、一方、発電機というのは機械でございますので、なかなか操作もしにくいということであれば、やっぱり液晶みたいな、ポケットのテレビというのは非常に電気を食いませんので、普通の電池で働く。常時電池をとめといて、そういう停電のときに電池を動かせるというような格好のことも考えられるし、やはりそういう意味では、一番確実なのはラジオのメディアだというふうに思います。
○平野清君 先ほどから番組の質の問題が何回か出ましたけれども、例えば、新聞には記事審査委員会というのが各社あって、出てきた新聞を経験豊かな人たちが審査をいたしまして、各社と比べていろいろ今後の方針を文書にしたり、会議を聞いて発表するわけですが、NHKの場合は、番組審査委員会のほかに部内でそういう放映電波の審査機関がおありになるのかどうか、ちょっとお聞きしたいんですが。
○参考人(尾西清重君) 私、新聞社のその記事審査委員会というのは存じ上げないんですけれども、部内の番組の考査というものを専門にするセクションがございまして、考査室と呼ばれております。五波の全番組について考査しておりますし、また外部の方にお願いしてモニターをしていただいておりますが、そのモニターの反響なども集めて部内に回しております。
○平野清君 先ほど一カ月に一遍「わたしの番組批評」とかということで出ているというふうに言いましたけれども、そういう声をもっと反映させるという先生の御意見もあったわけですが、できましたら、むしろそういう考査機関の中でこれはと思ったことを、例えばこういう逓信委員会の中で見せてくださるとか、そういうことが私たちに少しずつ放送番組に対する理解を進めるんじゃないかというような気もします。 それから、例えばどんな民間会社でも、ちょっと大きいと社員の提案制度というものをやっております。今の集金問題の解決方法でも何でも、一万五千人いれば相当の優秀な頭脳を持った、NHKさんのことですからいろんな意見が出てくると思うんですが、社員のそういう提案制度とか、そういうものをやっていらっしゃるのか。やっているとすれば、何か大きな成果がおありになったことがあるのかどうか、ちょっとお聞きしたいんです。
○参考人(尾西清重君) 番組は大体各セクション、専門分野のセクションがございます。そこに属しておりますが、例えば「NHK特集」のような番組について申し上げますと、大体放送総局のどの分野のどの職種の人でも提案ができる。これは各地方の放送局のだれでも提案ができるというシステムになっております。全く職場の違います、放送総局以外のとこれからの番組提案というものは、現在はいたしておりません。何かあればそういうことをときどき発想する場合もございますけれども、現在のところはそういうやり方をとっております。
○平野清君 ひとつ何か会長が賞でも設けて、一万五千人の頭脳を再開発する方法もぜひ御検討いただけたらと思います。 最後にちょっと聞きにくいことをお尋ねしますが、四月から入る放送記者もいよいよ訓練期間、もしくは入社式を迎えると思うんですが、何か聞くところによりますと、せっかく優秀な成績で受かった放送記者が、何人かNHKをそでにされてよそに行ってしまったというようなことを聞いているんですが、事実でしょうか。事実だとすれば、どういう理由でせっかくのNHKの放送記者、なかなか競争率高いんですが、それを捨ててしまうのか、おわかりになっていらっしゃったら、ちょっとお聞きしたいと思います。
○参考人(植田豊君) 先生御指摘のように、この数年間で各地の放送局に配属して一年前後でやめる、将来性のある者が転身をしていくというケースが二、三ございました。理由といたしましては、従来の生活環境の変化、例えば東京でずうっと生まれ育って、NHKに入って地方で生活するという問題、あるいは思いのほかに放送の仕事が厳しい、記者というのは見かけと違うというようなことのようでございます。最近の若い者というような言い方は不穏当かと思います付れども、どうもかなりこの辺は私どもの世代と違いまして、人生観といいますか処世観といいますか、割と淡白で、転身もかなり簡単に行われるような感じもいたします。ただし、これはごく例外的でございまして、実態、大半の者は記者として、ディレクターとして地方で頑張ってくれておるのは事実でございます。今後はよりきめ細かい指導、育成を図ってまいりたいと思います。
○平野清君 マスコミの世界を志願するという者は普通の学生と違うわけですね。相当厳しいこともわかりますし、特に入局したら地方へ五、六年行かされるのは当たり前だと思うんです。それから警察回りや事件など物すごくきっいのは当然なんで、そのきついことをやるために放送記者になり新聞記者になると思うんで、やっぱり入社のときの考査の方法にもいろいろあろうかと思うので、せっかくいい人材あれして、せっかく金を使っておいて、元も子も取らないで、一年ぐらいで逃げられてしまったんではむしろ大損失ということになりますので、入社審査ですか、それから性格審査その他を厳重にやっていただいて、今後ともよりよい記者を育てていただくように希望して質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○委員長(高杉廸忠君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件について採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(高杉廸忠君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 この際、大木君から発言を求められておりますので、これを許します。大木君。
○大木正吾君 私は、ただいま承認すべきものと決定いたしました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合、二院クラブ・革新共闘及びサラリーマン新党・参議院の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 まず、案文を朗読いたします。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案) 政府並びに日本放送協会は、次の各項の実施に努めるべきである。 一、放送の不偏不党と放送による表現の自由を確保するとともに、放送の社会的影響の重大性を深く認識し、国民の放送に対する信頼を一層高めるよう努力すること。 一、協会は、厳しい経営環境にかんがみ、事業運営の効率化及び受信料の確実な収納等収入の確保に努め、視聴者の負担増を極力抑制す るとともに、ニューメディア時代に対応する長期的な経営のあり方について、さらに検討を進めること。 一、衛星放送については、難視聴対策に配意しつつ、その普及、発展に資するため、放送衛星の特質を生かした効果的な活用方策を積極的に講じること。 一、国際化時代における国際放送の重要性にかんがみ、放送の一層の充実を図るため、交付金等の確保、海外中継の拡充による受信改善などに努めること。一、協会は、地域放送について、地域に密着した多様な放送サービスの展開を図るなど、その充実に努めること。 右決議する。 以上でございます。
○委員長(高杉廸忠君) ただいま大木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(高杉廸忠君) 全会一致と認めます。よって、大木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、唐沢郵政大臣並びに川原日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。唐沢郵政大臣。
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 日本放送協会昭和六十二年度収支予算等につきましては、慎重なる御審議の上、ただいま御承認をいただきましたことを厚く御礼申し上げます。 これまでの御審議に当たりまして、各委員の提起されました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきまして、今後の放送行政を進めるに当たり、御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。本当にありがとうございました。
○委員長(高杉廸忠君) 川原日本放送協会会長。
○参考人(川原正人君) 日本放送協会昭和六十二年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、ただいま御承認を賜りまして、厚く御礼申し上げます。 本予算を執行するに当たりましては、御審議の過程で種々御開陳いただきました御意見並びに郵政大臣の意見書の御趣旨を十分生かしてまいりたいと考えております。 また、ただいまの附帯決議につきましては、協会経営の根幹をなすものでございますので、これを外しまして執行の万全を期したいと考えている次第でございます。まことにありがとうございました。
○委員長(高杉廸忠君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十分散会 ―――――・―――――