大蔵委員会 第7号
- 発言数
- 110 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1987/05/25
会議録
○委員長(井上裕君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 郵便貯金特別会計法の一部を改正する法律案を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。宮澤大蔵大臣。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま議題となりました郵便貯金特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 この法律案は、郵便貯金の事業につきまして、金融自由化に適切に対応した健全な経営の確保に資するための資金を郵便貯金特別会計に置くとともに、同資金に係る経理を明確にするため特別の勘定を設ける等の改正を行うものであります。 以下、この法律案の内容について御説明申し上げます。 まず、郵便貯金特別会計を、従来の郵便貯金特別会計に係る経理を行うための一般勘定と、新たに資金の運用に係る経理を行うための金融自由化対策特別勘定とに区分することとしております。 この特別勘定には、金融自由化対策資金を置き、資金運用部からの借入金等を充てることとしております。また、この資金は、郵便貯金法の定めるところにより国賞等に運用することとしております。 次に、資金の運用により得られた決算上の剰余金につきましては、一般勘定における郵便貯金の事業の健全な経営に資するため必要があるときは、予算の定めるところにより特別勘定から一般勘定に繰り入れることができることとしております。 その他、特別勘定の歳入及び歳出、資金から特別勘定への繰り入れ、資金の経理方法、剰余金の繰り入れ等に関し必要な規定を設けることとしております。 以上が、法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようにお願い申し上げます。 なお、本法律案は、その施行日を「昭和六十二年四月一日」と提案しておりましたが、その期日を経過いたしましたので、衆議院におきまして「公布の日」に改めるとともに、所要の規定の整備を行う修正がなされておりますので御報告いたします。
○委員長(井上裕君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○赤桐操君 今、御提案のありましたこの改正案につきましては、これは郵貯事業についての金融自由化対策としての資金を設けて、これを自主運用しながらその運用益を郵貯特会の方に帰属させる、そして預金者の利益に資するための会計処理法案だと、このようになっているわけであります。 今回のこの法案につきましては、郵貯法改正案の内容の一部と表裏一体をなすものでございまするけれども、一部ではこの法案が郵貯事業の自主運用の道が開けたと、こういうことで大変大きく評価をしている面もございます。私もそういう観点に立ちまして、賛成の立場からいささか基本的な諸問題について、以下お尋ねをしておきたいと思うのであります。 自主運用をめぐる基本的な問題といたしましてはいろいろございますけれども、今回の資金運用部資金の一部の自主運用の対象となっておりまするのは、郵貯と厚生年金資金を対象とするものであると思います。 そこで、まず一つ両省にお尋ねをしたいと思うのでありますが、それぞれの理由で多年にわたって、郵政省は郵政省の立場で郵貯の自主運用を、また厚生省は厚生省の立場から積立金の自主的な運用についての要望を久しい間してきたと思うのでありますが、今回そういう経過の中でこういう改正案に至ったと思いますが、今までの両省の立場に立ったそれぞれの経過があると思います。それからまた、さらに今後の、両省はこれからそれぞれの事業の責任者としての立場で運営をされることになるんですから、その展望等についてもいろいろあると思いますので、この際、まず最初にそれを伺っておきたいと思います。
○政府委員(中村泰三君) お答えをいたします。 先生お尋ねの件は、今回郵便貯金事業に金融自由化対策資金が設けられるに至ったその経緯ということでございますが、郵便貯金事業の立場から申しますと、近年急速に進展をしてきております金融自由化に為替、貯金事業がいかに適切に対応していくかということにつきまして、私ども長年いろいろと研究もしてまいったわけでございますが、特に郵便貯金の資金調達面、その金利の自由化の進展は急速に進んでまいっております。そうなりますと、資金調達面ばかりじゃなくして、運用の面におきましても市場の金利が反映できるような仕組みを設けませんと、なかなかこの金融自由化に対応することが難しいという観点に立ちまして、昭和五十七年度の予算要求から、予算の重要事項といたしまして、郵便貯金資金を公共債等へいわゆる自主運用できるよう運用の制度の改善を要求してまいったところでございます。 その結果、昨年の暮れ、六十二年度予算編成の過程におきまして、郵便貯金資金の一部を公共債等に直接運用するための金融自由化対策資金の設置が認められまして、そのための関係法律案を今国会に提出して御審議をいただいているところでございます。 私どもとしましては、郵便貯金資金の運用に当たりまして、市場金利が反映される仕組みが生まれるということでございますので、今後進展するでありましょう金融自由化に適切に対応できるための基盤がつくられたというふうに考えておりまして、今後為替、貯金利用者の福祉増進のためにも一生懸命努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○政府委員(佐々木喜之君) お答えいたします。 今後我が国が本格的な高齢化社会に向かいますにつれまして年金の受給者はますますふえてまいりますし、給付額も増大してまいります。これに伴いまして、当然現役の世代の方々の保険料の負担も増加をお願いをしていかなければならないわけでございますが、現時点におきまして、現在年金として保有しております積立金の運用収入という収入の道もございます。この積立金をできるだけ効率的に運用いたしまして運用収益の増加を図り、これによりまして将来における保険料負担の増加の緩和を図ってまいりたい、こういう観点から今回、今日会にいわゆる年金の日立運用法案、すなわち年金財政基盤強化法案の御審議をお願いいたしました。こういう次第でございます。 今後のあり方といたしましては、できるだけ効率的な運用の強化を図るという目標に照らしまして、厚生省といたしましては、せめて共済年金の現在行っておりますと同じように、積立金の三分の一程度の規模のものは効率的な運用に回させていただきたい、この観点でなお努力してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○赤桐操君 大蔵大臣の御説明を初めとしまして各省のお話を伺ったわけでありますが、今回のこの法案の趣旨というのは、また自主運用化ということについては、既にそれぞれからお話がありましたように、まず郵貯については小口金利の自由化がいよいよ始められるわけでございますし、これに備えた新しい商品とか企画が行われることになるでありましょう。そういういわゆる自由化に備えた体制ができないというと加入者に対する利益が守られない、こういう観点に立った措置であると思います。 それからまた厚生省関係については、今もお話がありましたように、高齢化社会に急速に今我が国の社会が近づいているわけでありまして、そうした中で少なくとも今日の年金の財政状況等については、年金審議会やその他の関係からも大分言われておりまするように、相当の運用上の努力をしなければこれは追いつかないだろうという状況にあるようでありますし、そういう必要性から、この両省の事業に対してこのような措置が講ぜられることになったと思うわけであります。 そこで、金融の面においても大変な実は大きな変革の時期に入っている。こんなことはいまだかつてなかったと思います。それぞれの垣根が取り払われるというような状況に来ておるわけでありますし、これは日本だけでなくて諸外国でもそういう形が進んでおる。それからまた、社会の構造上の面から見ましても一大変革の時期に入ってきている。まあ言うなれば、そういう大変な経済社会全体の大きな変化の中で、このいわゆる郵政省なりあるいはまた厚生省なりがよって立っている、そうした中から大きな声となってあらわれてきた。そしてまた、当然これにこたえる措置が講ぜられなきゃならないという必然性、こうしたものが今日を至らしめたと思うのであります。 それならばこの際、それぞれの事業官庁が責任を持って今日までの仕事もしてきているわけでありますから、これに対して全面的な自主運用化を図ったならばどうか。郵政省に対しては貯金の仕事については一切ひとつこれは責任を持ってもらう、厚生省に対してはその積立金について今日までの経験も豊かであるのでこれに任せる、こういう形をとって自主運用の本格的な体制に入ったならばどうだろうか。もちろんそれには過渡的な措置も講ぜられなきゃならぬでしょうけれども、一定の順序を経ながらそういう方向づけをきちっと確立してはどうなのか。こういうように実は私は考えるのでありますが、大蔵大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま赤桐委員が御指摘になられましたように、いわゆる金融自由化のテンポは極めて早うございますし、その結果としてたくさんの新しい金融商品が出てまいりました。またこのことは、先ほど御指摘のように、我が国だけではありませんで、先進国間の共通の風潮でございます。そういう中にありまして、郵便貯金あるいは厚生年金のような大きな資金を運用される当事者として、加入者の利益のために、また年金財政の改善のためにこの新しい風潮に対して無関心たり得ないのは、私はまことにもっともなことであると考えます。 他方で、大蔵省といたしまして、いわゆる資金運用部の立場から従来統合管理をいたしてまいりましたし、また今後とも政策分野の需要に従いまして優先度をつけながらこれを運用してまいりたいという立場も恐らく世の中に御理解をしていただけるところでございます。 そういう両省あるいは三省でございますか、関係者の立場があり、まあこの問題は、御承知のように、きょう始まった問題ではございませんで、何年間かの懸案でございました。私といたしましては、こういう新しい金融自由化の時代にも即応しつつ、また資金運用部の立場というものも考えながら、やはりこの際、この問題は解決をした方がいいのではないか、いつまでも放置しておきましても、結局この問題には答えを出さなければならないと考えまして、関係省の間でいろいろな協議をいたしてまいりました結果が、ただいま御審議をいただいておるこういう法案になったわけでございます。 つまりそこでは、一応資金運用部の預託金の一部を原資として特別会計の中の特別資金に融資をしまして、それを郵政大臣が運用をしていただくという、まあ一つのこれは、説明はただいま申し上げたとおりのことでございますけれども、関係者の間の協議の結果の産物であると申し上げることができると思います。 もとより、資金を運用せられますのは、郵政の場合に郵政大臣でありますから、それは郵政大臣の責任におかれて運用をなされるべきものであって、金をお貸しした側、資金運用部がかれこれ申し上げるべきことではないと思います。そして、ただ利益を生じましたときに運用益を特別会計に帰属をしていただけばいいと、こういうふうに考えたわけでございまして、私どもとしてはいわば時代の要請にこたえて、両省の間でまずまずお互いが納得し得るような解決策に達したというふうに考えておるわけでございます。
○赤桐操君 まあ今資金運用部は、全部で百八十兆ぐらいの資金があると思いますね。それで、そのうちの百十兆ぐらいが大体郵貯の資金であると、それから五十五兆か六十兆近くになっていると思いますが、年金関係で厚生年金関係、国民年金関係の資金であると、その他を含めまして百八十兆というように私は認識しておりますが、細かな数字は別といたしまして、こういう金が今までは全部郵政省なりあるいは厚生省関係の手を経て、集まった金は挙げて大蔵省資金運用部に集中しておるわけですね。これが長い間、資金運用部設立以来そういう形をとってきている。 その前にも大変いろいろな歴史があるんです。これは戦前における歴史としては、東条内閣時代に一切の資金がここに統合されて、戦争目的遂行のために私は使われたと思うんですね。統合というのはそういうところからスタートを切っていると思うんですよ、この歴史の淵源をたどれば。戦後においては資金運用部ができて、ここに別な目的に基づく統合運用がされてきていると、こういう経過であるというように私は考えております。しかし今回、今大臣の御説明のとおりに、新しい一つの転機に立って、各省間の協議を経て各大臣の最終的なお話し合いの中でこういうような結果を得たということでございまするから、まあ全面運用ということが今できないとするならば、部分的に自主運用を広げていくということもあるでしょうから、それはそれなりに私も理解をしていいと思うんであります。 具体的に申し上げると、今回の状況を見ますと、郵貯の方が大体二兆円ですか、それから厚生年金の方が一兆円ですか、福祉事業団の方、それが出るようになっているようであります。郵貯のことで考えてみまするというと、資金運用部にまず預託したものが、そのうちの一部二兆円が、今回の措置によって資金運用部から郵政の郵貯特会がこれを借りて行うわけであります。しかもその二分の一ですね、その二兆円のうちの一兆円は、これは国債を引き受けるということになっているじゃないですか。だからこの二兆円というのは、これは本当は一兆円しかないわけですね。二兆円全部じゃないわけだ。そういう状況にあるわけです。要するに、郵政省にしてみれば、自分が集めてきた金を大蔵省に入れる。それはまあ政府間のことですからいいでしょうけれども、国家の中のことですから構いませんが、入れる。しかし、一つの目的が発生をして運用の転換を図ろうとするときになって、なおかつこういう状態を続けていかなきゃならないと。そして、たまたま今回そういう形のものが出てきたということになりまするというと、二兆円のうちの一兆円、半分は今言ったような形でもって国債の引き受けに押さえられる。あと一兆円しかない。言うならば、これは二段構えの縛りをかけられているということが言えると思うんですね。 こういう状況の中で、間もなく小口金利の自由化が始まる。郵政省が行っている事業目的、郵貯事業というものの目的をこういったような格好の中の運営で達成していくことが一体できるだろうかどうか、私は非常に疑いを持つんです。大臣、そういうようにお思いになりませんか。百十兆の預金を預託していて、そのうちパーセンテージにしたならば二%にならないですよ、一・七%程度ですよ、それを郵政省の特別会計の方でこれを借りなきゃならない。自分の方で集めた金を今度借りるわけだ、大蔵省から。しかも、それには一兆円は国債でもって押さえられて、一兆円だけは使えるらしい、こういう状況じゃないんですか。これは社会常識から考えていってみてもこんなことは余りないと思うんですけれども、大臣の御所見はいかがでございますか。
○政府委員(窪田弘君) この制度の趣旨は、先ほど大臣からお答えを申し上げたとおりでございますが、各年度の運用金額の二分の一以上を新規国債の引き受けにお願いをすることといたしまして、財政投融資の原資事情にも御配慮をいただいたということでございます。 また、実際問題といたしましても、現在の公社債市場の残高が二百兆円を超えておりますが、そのうちの残高的に七三%が公共債でございますし、そのうちのまた八割は国債、今の公共債市場の大半が国債から成り立っていることから見ましても、国債消化に御協力をいただけるということは、それほど不当なことではないのではないかと考えております。
○赤桐操君 それじゃひとつ重ねて伺いたいと思うんですが、この資金は資金運用部から借り入れるわけでありますけれども、財投金利として五・二%必要なんですね、払わなきゃならぬですね。この金利をまず支払わなきゃならぬ。これに対して、現在の国債の表面金利は四%でしょう。資金の二分の一がこういう逆ざやの国債に充てなきゃならぬことになる。それで残りの二分の一の運用ということになりますけれども、逆ざやで損した分についてはもう一つの一兆円でこれを補わなきゃならないんですよ。こういうように私は理解するんですが、この点はどういうことになっているんですか。
○政府委員(窪田弘君) 一つには、今の金利の体系が従来のトレンドから見ましてやや異常でございまして、五十九年初頭までは預託金利よりも国債金利の方がずっと上にございました。最近の国債のディーリングの状況から、国債金利が非常に下がっている状況にあるという事情にあることが一つございます。 それからもう一つ、預託金利の方が今度は金利の急速な低下の中におきまして、この間お通しいただいた法律でもございますが、預託者側の事情に配慮する、年金、貯金の事情に配慮するために、今の金利体系からはやや高目に設定をされております。 そういうことで、結果的にたまたま現在は国債の金利の方が預託金利より下回っておりますけれども、これはたまたま現在そういうことで、ずっとそういう構造になっておるのではないということと、そのために今度は、いわゆる自主運用の口でない方の、貯蓄を預かっている方では預託金利はそれだけ高いために、かなり私どもからそれだけ高い金利をお払いしているわけですから、この二兆円の中だけでおっしゃるとそういうことが今生じておりますけれども、郵貯特会全体とすれば必ずしもそういうことではないというふうに考えております。
○赤桐操君 どうもちょっとこのやり方について余り理解できない点があるんですね、今度のややこしいやり方なんで。私もいろいろ説明は聞いているんですが、大変理解するのに難しい内容になっておるようであります。恐らくここで皆さん聞いていらっしゃる方々も余り理解していないと思いますよ、今理財局長は大分一生懸命説明されましたけれども。どう考えたってそれはおかしいんですよ。二兆円の金を自由化のためにひとつ稼ぎなさい、こういう趣旨で郵政省に貸すわけでしょう。ところが、そのうちの半分は国債で取られちゃうわけですよ。今はこうで将来はいいとかなんとか言ったって、今現実にそうでしょう。しかも、百十兆という金のうちの二兆でしょう。百八兆はおたくの方で全部運用しておるわけでしょう。国債にも使っておるし、いろいろな面に使っておるわけでしょう、それは財投の計画でもって。だから私は、そういうことをしていろんならば、二兆円というのは普通の常識でいえば、これは金利自由化に対する手当てだからそちらの方で有効適切に使いなさい、これが僕は普通のやり方だと思うんですね。これにまた、半分国債を買いなさい、今金利は悪いけれども将来よくなるよ、こういうことで抑さえておくということについては少しおかしいんじゃないかと思うんですね。これじゃあ完全な自主運用じゃないんじゃないか。 郵政省の事業官庁としての加入者に対する責任ある運営のために二兆円というものの幅をつくったとするならば、もっとそれは事業官庁に与えるべきではないんですか。このことは郵政だけではなくて厚生省に対しても同じことが言えると思いますけれども、大蔵省の立場に立ついわゆる統合管理という考え方からすれば、そういう主張をされることもわからないわけじゃないけれども、統合管理ではそれぞれの事業官庁の事業目的が達成できないんだ、こういうことで踏み切った以上は、これはやはり踏み切った新しい考え方に立って運用の実が上げられるべきだと思いますけれども、この点については私の主張は無理ですかね。
○政府委員(窪田弘君) 先ほども大臣から御答弁がありましたように、私どもは郵政省のお立場、特に郵便貯金の将来の対応も私どもとして十分理解できますし、また郵政省にも私どもの資金運用部の運用のあり方あるいは財投の重要性も御理解をいただいて、その双方の調和ということでこういう仕組みをとらしていただいたわけです。郵便貯金そのものは庶民の小口の貯金の機関として非常に重要でございますし、今後も重要であり、また金利自由化に対応するためにこういう御努力も十分理解できるところでございまして、決して私どもだけがよければいいというわけではなくて、両方の発展を考え御相談して、これが現在最も両者の立場を調和するいい制度だということでこういう仕組みにしたわけでございます。
○赤桐操君 こういうものはすべからく我々にもよく理解し得るような形でやってもらわないと困るんですよ。 それで、こういうややっこしいやり方じゃなくて、我々常識的に考えるならば、少なくとも直接運用、自主運用をさせるんですから、簡単に言えば、郵政省などではかってゆうゆうローンなんかの経験もあるわけなんで、今も現実に行われているわけですから、そういう金の扱い方というのは、郵政省に集まった金を必要な金だけ残してあとは資金運用部に入れているわけでしょう、なぜそういう簡単明瞭な今までのやり方ができないのか。これは金融自由化対策のための資金ですよということなら、それならその枠を決めてもらって、その分だけ郵政省が取って、ゆうゆうローンと同じように原資を取っておいて、資金運用部にあとは入れるという形をとった方が簡単明瞭で、こんな五・二%の金利のついたものを借りて四%で逆ざやなんていうことを勘定する必要はないんじゃないですか。私はそう思うんですが、どうなんですか、この点は。
○政府委員(窪田弘君) 郵貯の意義は、貯金を受け入れる機関、仕組みであるというほかに、やはり財投に御協力をいただいているところに一つの公共性があろうかと思います。自分で集めて自分で運用するとなると、これはもう一つの国営金融機関ということになってしまいまして、これが果たして将来の郵貯のあり方に適切かどうかという問題、これは臨時行政調査会でも指摘をされた問題でございますし、そういうことを述べている学者もいろいろございまして、ことしの一月二十六日の「金融財政事情」では東大の宮島先生は、自主運用にはそれなりの問題がある、例えば成功すれば郵貯の場合には分割民営論も浮上する可能性がある、というふうなことを述べておられます。私どもそういうことを今全く考えているわけじゃございませんが、しかしやはり、今のこの郵貯の役割、そして私どもの財投の果たしている役割、これを双方成り立つように協議した結果がこのような仕組みになっているわけでございまして、ぜひとも御理解を賜りたいと存じます。
○赤桐操君 少なくとも今回こういう形で出てくるということについては、それぞれの今までの実績等もあるわけでありまして、それが民営化されるとかされないとかということと、私は関係ないと思うんですよ。そうじゃなくて、いかにしたならば、これだけの郵便貯金を利用している国民の皆さんの期待にこたえるだけの運用ができるかどうか、金融自由化というものは重大な問題です。これは金融界の革命です。そういう新しい革命の時点に入るに当たって、国民のいわゆる庶民、大衆から預かっている、期待されている金を、あるいはエプロン姿で積み上げられた金でもあるだろうし、あるいはまた、それこそつめに火をともすようにして貯蓄した、集めてきた金であるかもしれぬ。そうしたものを預かっている以上は、そういう預金者に対する期待や、また私たちの立場から立ったこたえをしていかなきゃならないと思うんですね。そういう意味で私は言っているわけだし、また今回の踏み切った理由もそこにあると思うんです。だとするならば、私はやっぱりもうちょっと実のある本格的な運用をさせるべきだと思うんですよ。そのことを主張しているんですよ。 それで、簡易保険の積立金の運用が現実に成果を上げているんじゃありませんか。郵便貯金についてはこれからだろうと思いますけれども、簡易保険は今日まで約三十兆円を超える積立金がありますね。私もそれは聞いております。その資金の運用は全面運用ですよ、直接運用ですよ。それで財投にも協力して資金は出しているし、さらにまたそのうちの有効適切な運用も図っているではないんですか。そしてその状況等についても、かなりの成績を上げているというふうに私は聞いている。こういう状況等を見ると、私はやはりますます少しおかしいんじゃないか、何で郵貯だけをと。簡保と同じような契約で国民の皆さん方から貯蓄を預かっているにもかかわらず、あるいは保険契約をしているにもかかわらず、一方の方はまるでもう政府の資金みたいな格好で扱われていくということはおかしな話じゃないのか、こういうように感ずるんですがね。そこで、簡保の方の状況をちょっと、保険局の方は来ていますか、運用実績について伺いたいと思うんですがね。
○説明員(吉高廣邦君) 簡易保険の資金は、創業以来ある時期を除いては運用さしていただいておるわけでございますけれども、保険の資金が加入者の共同準備財産ということで有利かつ確実に運用する、あわせて国の事業として集められたことを考慮いたしまして、公共の利益になるように運用しているところでございます。現在、今お話しのように、三十兆を超える資金を有しておりますが、そういった形から財政投融資への協力あるいは地方公共団体への協力、それから一部契約者にも貸し付けておりますし、また社債、外国債等にも運用いたしております。その結果、これは六十年度の数字でございます、六十一年度はまだ集計中でございますが、六十年度の数字で七・六%程度の収入を得て運用している実情にございます。
○赤桐操君 ついでに、厚生省の方の厚生年金保険、それから国民年金、厚生年金基金の運用状況をちょっと教えてください。
○政府委員(佐々木喜之君) 私どもの厚生年金の制度の中に厚生年金基金というのがございまして、民間の事業所を中心といたしました企業年金を運営しているものでございます。この厚生年金基金は、運用を信託会社それから生命保険会社に委託いたしまして運用しておりますが、厚生年金基金の運用利回り、一番新しい結果で出ておりますのは昭和六十年度でございますが、年八・八八%で運用をされております。政府の方の厚生年金、国民年金は、これは運用部へ委託をしておりますので預託金利の平均ということになりますが、六十一年度見込みで七・〇七%という利率を見込んでおります。
○赤桐操君 今お伺いしたような状況からすると、簡易保険の場合においてはもう既に郵政省でこれだけの実績を上げておるわけでありますし、あるいはまた厚生年金の基金の運用についてもこういう形でもって、厚生省が直接把握されている内容から見ても、企業年金なんかの厚生年金基金の運営などはかなりの成果を上げている、こういう状況にあると思うんです。こういうような形でなければ、これからの私は運営はできないと思うんですよ、自由化の中においては。それを事業官庁の場合においては、これからそういう余裕を持って責任のある形でもって進めたい、こう言っているわけでありますから、これはやはりその実績というものを尊重をし、そしてこの新しい事態に即応する運営のあり方というものをもう少し本格的に考え直してもらいたい、こういうように私は考えるんですがね。 それから次に、もう一つの大きな問題点は運用の額の問題だと思うんです。これは資金運用の道が開けたとはいいながら一・七%、言うなればせいぜい二%くらいでありますけれども、この程度ではやはりそれぞれの事業目的遂行の足しになるような成果を上げるということは無理だと思うんですね。だから、これからやはりこれを大きく増大さしていく必要があると思うんですけれども、今厚生省関係の方では、昨年でありましたかな開かれた本委員会の席上においても、総額の三分の一は欲しい、こういう要求をされておりました。本日もそういう要望が出ておりますが、やはり少なくとも三分の一程度のものは厚生省においても郵政省においても必要な額じゃないんだろうか、私はこういうように思います。それで、今は郵政の場合においては百十兆、これがやがて百五十兆、百六十兆と伸びていくと思いますが、これからの将来の中で思い切った資金の枠を広げる必要があると思いますが、これについては大蔵大臣はお考えになっていらっしゃるかどうか伺いたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま赤桐委員のいろいろ御質問を承っておりまして、確かにおっしゃるような立場からの物の考え方は、一方においてはあるであろうと思いながら伺っておりました。ただ、実際に運用するということにつきまして恐らく、今国債の発行高があれだけございますから仮にこういう条件をつけませんでも、かなりのものは実際に国債に運用せられたであろうというふうに思われます。ただそこで、現在国債が逆ざやであるということは預託金利との関連でそのとおりでございますが、国債そのものは非常によく売れているし、いわば投資物件としては決して悪いわけではない、預託金利がいわばやや異常な状況にある。しかしこれは、郵政の一般感情から申しますれば、そういう預託者でございますからここからは受益をしておられるという、そういう関係にありまして、今の状況がやや正常でありませんために、逆ざやのものを引き受けさせられるという確かにおわかりにくいことであろうということは、おっしゃるとおりかと思いますが、これは今の状況そのものが、国債の金利が非常にこれも史上最低でございますし、預託金利と長期プライムとの関連もやや不正常であるといったような、そういう状況が一つありますことはぜひ御理解を願っておきたいと思います。 それから、先々、これはもう御案内のことでございますけれども、毎年五千億円ずつ運用額をふやしてまいりますから昭和六十六年には通計で十五兆円になるわけでございますが、こういうことは両省の間で約束もいたしておるところでございます。こういう状況の中でとにかくスタートをさせていただきます。ただいま仰せられましたこともいろいろ参考になりますことでございますので、またよく両省の間で検討をこれからもしてまいりたいと思います。
○赤桐操君 時間の関係がありますので、最後に一つ伺っておきたいと思うんですが、財投計画がことしは六十二年度で二十七兆余になっておりますけれども、内需拡大にこれが投ぜられていくということは大変結構だと思いますが、先般の新聞などでも報道されておりましたが、三月末でかなりの財投の使い残しがあるだろう、こういうように実は出ております。「政府系金融機関 財投使い残し五千億円 輸銀など大幅に」こういう実は新聞が四月の初めに報道をいたしております。輸銀、開銀等、特に輸銀等においては従来から不用額が問題になってきておるところであります。しかし、なかなかこういうところの実績主義という、何かよくわかりませんが、毎年毎年よく金がつぎ込まれておるようであります。毎年これに対して大きな不用額が出てきておる、こういう状況でございますが、年度末の実際の数字はどうなっているか、総額をひとつ教えていただきたいと思います。
○政府委員(窪田弘君) 五十九年度に大きな使い残しが出まして、財投全体で約一兆三千億、政府系金融機関につきましては一兆六億円という貸付計画額に対する未達が出たわけでございます。そこで、六十年度の財投計画編成の場合に、全部資金を洗い直しまして、自己資金のあるところは財投をつけないようにいたしました結果、六十年度は二千九百八十六億円、約三千億円の使い残しにとどまりました。ことしはまだ最終的な結果が出ておりませんが、おおむね昨年並みの三千億円程度にとどまるものと見ております。
○赤桐操君 そのほかに繰り越しもあるわけでしょう。それも三千億超えているんじゃないんですか。そうすればやっぱり実際には六千億を超えるものがまた次に繰り越される、こういうことになっておると思うんですよ。そうすると、全体から見てこれが何%になるか考えてみると、大変大きな数字だろうと思うんです。こういうことを毎年毎年政府系金融機関に対して財投の中で行っていくということについては問題だと思うんです。これに対して何らかの方法をとるべきだと思うんです。本格的に政府系金融機関に対するいろんな諸対策を講じて抜本的な対策をする必要があると思いますが、大蔵大臣は何かお考えがございますか。
○政府委員(平澤貞昭君) 政府系金融機関につきましては、戦後、例えば開銀、輸銀、それぞれその役割を果たしてきたわけでございます。その後、先ほど委員もおっしゃいましたように、経済構造その他が変わってまいりまして、それにこれら政府系金融機関も対応すべくいろいろの措置をとってきているわけでございます。したがいまして、そのときどきの変化に対応しつつきているわけでございまして、その意味では十分存在意義を発揮してきているというふうに考えられるのでございます。そういう中で、先ほど理財局長からお話し申し上げましたように、ある時期におきましては不用が立つというようなこともあるわけでございますけれども、最近それらにつきましても理財局の方でいろいろ勘案しながら財投を掲上しておりまして、そういう面での問題も逐次解消しつつあると、そのように考えているわけでございます。
○赤桐操君 今なかなか郵政やあるいはまた厚生省に対しては、その資金を集めている事業主体に対しても厳しい枠組みまでしているんですよ。一方、こういう政府系金融機関については非常に大らかな運営がなされているんじゃないかと、こういうように批判を聞いているんです、私自身が。だから、今あえて指摘したわけですけれども、こうした問題についてはいささか少し検討の余地があるのではないかと私も実は考えておりますので、今後ひとつ抜本的な対策を要望しておきたいと思います。 それから、最後に一つ私は申し上げておきたいと思いますが、今日までの資金運用部資金、これは長い歴史を持つものであります。あるときにおいては財投として戦後における復興の役割を果たしてきた。その後また高度経済成長期に入るまでの一定期間においては、その基盤整備に大きく役割を果たしたこともまた歴史的な事実だと思います。しかし、今日の段階はね、金融界の一大革命期に入った、経済、産業、各それぞれの分野が大きな転換をしている、社会構造も変わってきている、我々の将来のあり方というものも高齢化に向かっておる。こういう状況の中では、それぞれが集めてきている金の集め方というものは事業目的があって集めてきているわけですから、これに対してそれぞれの事業目的に合うような手段を講じてやるのが、我々は政治のあり方だと思うんです。 そういう意味合いからするならば、今回行われようとしているこのあり方については、趣旨としては私も了解いたしますけれども、極めてまだ不十分なものがあると、こういうことを申し添えて、一段と大きなひとつ前向きな発展を希望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○和田教美君 私も郵便貯金特別会計法の一部改正案について御質問申し上げます。 今の大蔵大臣の提案理由の説明にもありましたとおり、郵便貯金の事業について、金融自由化に適切に対応した健全な経営の確保を図る必要があるということを言っておられましたけれども、そのために今度の改正が一歩前進だということは私も認める次第でございますが、二、三いろいろ問題点があるとも思いますので、その点をまず確かめておきたいと思います。 まず、郵政省は今度の改革についていわゆる自主運用ということを盛んに言っておられます。ところが、大蔵省から配られた説明の資料など見ますと、自主運用という言葉はどこにもございません。「資金運用事業を行う。」というふうになっております。確かに、今も赤桐委員から指摘されましたように、とにかく郵便貯金が集めた金を全部資金運用部に一たん預託するという義務は依然として残っておって、それから改めて借りるという非常に回りくどい手続をやっているわけでございますが、大蔵省としてはあくまで統合運用といいますか、とにかく資金運用部資金法第二条、これの資金運用部への預託の義務というものですね、これを確保することによって、統合あるいは配分の裁量権というものをあくまで持っていきたいという意思のあらわれなのかどうか、一体自主運用なのかそうでないのか、まずその点をお聞きしたいと思います。
○政府委員(窪田弘君) 自主運用というのは、別に法律的な言葉があるわけではございませんけれども、郵政大臣がこの資金を管理運用されるという点をとらえていわゆる自主運用と俗に呼ばれておりますし、事業の中身から見れば資金の運用事業でございますので、資金運用事業と正式にはそういう命名をいたしております。 大蔵省といたしましては、今御指摘のように、国の手元に集まったお金はやはり一元的に管理して優先順位に即して配分するのがいいと、こう考えているところでございますが、先ほど赤桐委員並びに今御指摘のあったようないろんな事情の変化もございますので、思い切りましてこういう仕組みを設けることに踏み切ったわけでございます。
○和田教美君 一種の政治的妥協の産物だと思うんですけれども、こういう回りくどいやり方で一体どんなメリットがあるんだというふうにお考えなんでしょうか。その点はひとつ大蔵省と、それから郵政省の方もいらっしゃると思いますから、両方のお答えを願いたい。
○政府委員(窪田弘君) 私どもから申しますと、やはり公的資金は統合管理して、それぞれの政策目的に従って適切な配分をすべきだと思いますが、ただ郵便貯金が金融自由化の事態に対応しようというお考えもわかるわけでございます。そこで、一遍お預かりをしたものを還元さしていただいて、それをいわば自主運用していただくということで、私どもの立場も郵便貯金の立場も両方立つという、そういう一つの調和のとれた仕組みではないかと考えております。
○政府委員(中村泰三君) 今回の制度改正におきまして金融自由化対策資金という方式をとりましたのは、先ほど理財局長も申されましたように、政府として国の資金を統合運用するという考え方もございますので、政府部内で調整をいたしました結果、一たん資金運用部に預託をしました郵便貯金資金の一部を融資を受けまして、それを原資として郵政大臣が直接管理運用するという方式をとったわけでありまして、実質的には、やはりいわば預託利率と融資条件とが同率でございますから、無利子の資金を郵政大臣が郵貯特会のために有利、高利に運用する道が開かれたということで、私ども自主運用の道が開かれたというふうに考えているわけでございます。
○和田教美君 まあこの議論幾らしていてもはっきりしないと思いますから、もうこの辺でやめますが、統合運用、統合運用と言いますけれども、先ほどからも議論が出ておりましたように簡保資金ですね、簡保資金は歴史的な経過もあって分離運用されているわけですね。ですから、全部を統合運用するという形では必ずしもないと思うんですが、そういう意味では、今度の制度改革というのは非常に中途半端ではないかというふうに思うんですけれども、大蔵省にお答え願いたいと思います。
○政府委員(窪田弘君) 確かに、簡保は歴史的な経緯がございまして、唯一の例外でございまして、私どもは、これはやはり統合管理の建前からは運用部に預託していただきたいという主張をかねがねしているところでございますが、それはさておきまして、郵便貯金事業が金融の自由化に対応するというそういう政策目的のために、それに役立つように資金配分をするということになりますと、これはほかのもろもろの資金配分と並べてそのプライオリティー、重要性を判断し配分するという、まあいわば統合管理的な考え方をとることが適切であると考えております。
○和田教美君 これは郵政省にお答え願いたいんですけれども、六十二年度の自主運用は二兆円ですね。ところが、六十三年度以降六十六年度までは毎年度資金運用規模を五千億円ずつふやしていくということになっているわけですけれども、これは政府と自民党の合意という形でそうなっているんですが。したがって、六十六年度には累積十五兆円ぐらいになるということになりますが、この毎年五千億円ずつふやしていくというのは一体どういう根拠があるのか、それからその後どうするのか、また途中でもっと増額するという可能性があるのかどうか、さらに各年度の運用額のうちさっきも議論が出ておりましたが、二分の一は新規国債の引き受けに充当することとなっているわけですけれども、その根拠は、一体この二分の一というのはどういう根拠なのか、その辺をお答え願いたい。
○政府委員(中村泰三君) 昨年の予算編成過程におきまして、この金融自由化対策資金の運用規模につきましては、先生御指摘のとおり六十二年度は二兆円でスタートし、六十三年度以降六十六年度まで運用規模を前年度の運用額に五千億ずつ増加させるということで合意をさせていただいたところでございます。この運用規模を毎年五千億ずつ増大をしていくという考え方の基本には、昭和六十六年度の郵便貯金資金の推計残高の約一割に相当する額であります十五兆円に達することとなるように、一つのめどとしたものでございます。 特に、当面の資金運用規模につきましては、金融自由化の進展状況でありますとか、財政投融資の資金需要あるいは金融市場に与える影響等を総合的に勘案をいたしまして、このように取り決めたものでございます。 それから、対策資金の新規運用予定額の二分の一を新規国債の引き受けに充てるというふうにいたしましたのは、やはり政府の資金であるという性格から、また今後も毎年二十兆を超えるような国債の発行を予定されているというような財政状況を考えまして、国債の円滑な、安定的な消化に資するという観点に立ってそのように取り決めたところでございます。
○和田教美君 この金融自由化対策資金の運用ですけれども、今のにお話がありますように、一兆円は国債引き受けということで、これは赤桐委員からも御指摘ございましたように、仮に五月債ということで見れば利回りは四・一四一%ですね。ところが、今の預託金利は五・二%、もう明らかに逆ざやでございます。それに二兆円の半分取られちゃうわけで、あとの一兆円でせっせと稼がなきゃいかぬと、こういうことになっているわけですね。果たしてそれでうまくいくのかどうか、その辺のところ自信がおありになるのかどうかという点が一つです。 それからもう一つ、厚生省関係の公的年金積立金ですが、これについては、自主運用は年金財政基盤強化事業として、厚生省とは別の年金福祉事業団で行うということになっておりますね。ところが、郵政省の場合には郵政本省の郵便貯金特別会計でやるということになっている。まあ本省のお役人がやるということになっているわけですが、それで自信があるのかどうか、その辺のところをお聞きしたい。
○政府委員(中村泰三君) 先生御指摘のように、現在のように市場金利が非常に低い状況にありますときに有利な運用をするということは、大変困難なことでございますけれども、これは先ほどからお話が出ておりますように、やはり金融情勢は流動的なものでございますし、今後この金融の緩和期だけでなく、金融が逼迫する時期も当然予測されるところでございます。したがいまして、そうした金融情勢に応じた適切なポートフォリオを組むことによりまして、長期的に見れば私ども高利、有利に運用することが可能であるというふうに考えておるところでございます。 ちなみに、過去の国債の利回りと資金運用部の預託利率を見ましても、やはり預託利率を国債だけに運用いたしたといたしましても、預託利率を上回る運用利回りを確保することができるという過去の実績もございます。 それからまた、郵政省が資金運用をやって日信のある運用ができるのかというお尋ねでございますけれども、私どもこの郵便貯金資金の運用制度の改善ということにつきましては、金融自由化に対応するための必要不可欠の制度改善であるということで、常々こうした制度改正に備えての広範な調査研究等もやってまいりましたし、また簡保資金につきましては、創業以来数十年の資金運用の実績があるわけでございまして、そうした簡易保険局から優秀な、経験のある人材も貯金局の方に受け入れまして、簡保と緊密な連携をとりつつ資金運用関係の陣容の強化に努めているところでございます。したがいまして、相当の準備をいたしておりますし、そうしたことを勘案しますと、私ども十分にこの金融自由化対策資金を運用できるというふうに考えております。
○和田教美君 今そういうふうにおっしゃいますけれども、この法律案の一番大きなポイントは、第五条の二、特別勘定から一般勘定への繰り入れということだと思うんです。これができるかどうかということだと思うんです。つまり、金融自由化対策資金で稼いで、そして収益を上げてそれを一般勘定に繰り入れると、そのことによって郵便貯金の民間に負けない商品をどんどん開発していく、そういうことが金融自由化に対応するという意味だと思うんです。ところが、六十二年度予算を見ますと、特別勘定七十億円の損失金が計上されていますね。それで、これはどういうことになるんですか。一般会計から埋めるんですか、つまり稼いで。要するに、一般勘定に入れる予定のものが実際には初年度は欠損をすることが計上されているわけで、こういう状態がいつまで続くのか。大体いつごろになったらこの法律案の趣旨にある特別勘定から一般勘定への繰り入れということが可能なのかどうか。その見通しはどうでしょうか。
○政府委員(中村泰三君) 金融自由化対策の特別勘定におきましては、この金融自由化対策資金二兆円を資金運用部から融資を受けまして、これを国債、地方債、社債等へ運用をすることにいたしているところでございます。先生御指摘のように、昭和六十二年度の予算の積算上では、資金運用部資金からの借り入れ利率を六・〇五%で見込んでいるのに対しまして、国債、地方債、社債等への運用利回りは平均五・四四%ということを見込んでおりますために、〇・六一%の逆ざやになっているということで七十億の赤字を見込んでいるところでございます。これは特別勘定の負担におきまして借入金で埋めることといたしているわけであります。 今後の特別勘定の収支の見通しにつきましては、内外の金融情勢でありますとか、今後の金利の動向等非常に流動的でありますので、今のところ具体的な見通しを立てることは非常に困難でありますけれども、過去の例等を考えてみまして、私どもは必ずこの金融情勢に応じた将来適切なポートフォリオを組むことによって、長期的に見れば高利、有利な運用が可能であるというふうに考えているところでございます。
○和田教美君 今の件について大蔵省の御見解はいかがですか。
○政府委員(窪田弘君) 貯金局長のおっしゃるとおりだと思います。 今はたまたまこういう状況でございますが、長い目から見ると必ず郵便貯金の発展に資するものと考えております。
○和田教美君 これはもう先ほどから議論に出ておりましたけれども、つまり資金運用部からの借り入れ金利と、それから五月国債で言えば四・一四一%、応募者利回りですね。この逆ざやという問題ですけれども、資金運用部の引き受ける国債のうちでは全部で六十一年で五兆円ちょっとですね。それで六十二年度を見ると、その中の一兆円を引き受けるということになるわけですが、結局資金運用部の引き受けの肩がわりということに結果的にはなるんではないかというふうに、資金運用部資金の逆ざやの肩がわりということにならないかどうか、その辺のところはどうでしょうか。
○政府委員(窪田弘君) 肩がわりという考えはないのでございまして、ことしは借換債まで含めて二十六兆でございますが、それをシ団に幾ら割り振り、運用部で幾ら引き受け、郵貯でどれだけ分担していただくかということをそれぞれ御相談をして決めたものでございまして、その肩がわりをするとか、損失を押しつけるとかという考えはもうまるでございません。 私どもは、先ほど申しましたように、大蔵省の伝統的考え方である統合管理ではございますけれども、先ほどから御指摘のようないろんなお考えもわかりますので、こういう仕組みに踏み切ったわけでございまして、私としては相当の決意をしたわけでございます。それで、いろいろまたこれで御指摘をいただいては私としてはまことに立つ瀬がないわけでございますので、これは運用部のあり方とやはり郵貯の発展と両方願った仕組みでございます。
○和田教美君 これは大蔵大臣にお聞きしたいんですけれども、新聞報道によると、長期プライムレートが近く下がる、それに基づいてほかの金利も下がるという新聞記事が出ておりますね、大体最低水準の四・九%になると、〇・三%下げてです。そうなりますと、預託金利が五・二%のままだとしますと、これはますます逆ざやということになってまいります。だから、預託金利で仮に二兆円借りる場合に五・二%で借りて、そして大体貸付金利はプライムレートに連動するというのが今までの建前ですから、そうなってくると、あるいは優遇金利の場合にはもっと下というのがありますね。そうすると、相当逆ざやの幅があるわけですけれども、今の理財局長ですかのお話だと、これはやっぱり預託金利をそうどんどん下げていくわけにいかぬと、それも僕はよくわかるんです。その預金者の立場とかそういうこと、あるいはまた年金資金なんかを預託しているわけですから、それをやたらに下げるということは、これは僕は必ずしも賛成できないんですけれども、いずれにしても、この逆ざやという問題は非常に重大な問題になってくると思うので、結局預託金利というのは、この前の法律改正で政令事項になったわけですね、やろうと思えば下げられるわけです。ところが、あの法律改正ができてから一回五・二%になっただけで、市中金利よりも高とまりしているわけですけれども、それを少し下げるお考えがあるのかどうか、それをお聞きしたい。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま和田委員の言われました点は、先ほど赤桐委員も実はお触れになっておられまして、今のこの金利状態がかなり異常であるということを私からお答えを申し上げたわけでございます。長期プライムレートは五・二から恐らく四・九とかいうことになってまいりますのでしょうから、そこで、大変にどうも困ったことが起こるわけでございまして、片方で預託者側の立場もあるといったようなことでございまして、実は政府与党の中で今御承知のように緊急経済対策といったようなものも考えようとしております。そのときに、できればそういう政府関係の金利はもっと下げられないかというような考え方もございまして、その辺のところを大変にただいまの段階でお答えを申し上げにくいのでございますけれども、関係各省の間でいろいろなやっぱり相談をどうもぽつぽつしてまいらなければならないかなと思っております。 思っておりますが、それはそれなりにまたちょうどこの預託者側の立場というものがあるものでございますから、殊に今おっしゃいましたように、年金なんかでございますと六・五%で一応仮定計算をしておるというような点がございますが、よろずこれだけ非常な低金利が急速に進みましたものでございますから、そういう長期運用のときのこの計算といろんなことが違ってまいっておりますので、その辺のところを含めまして、もう少し各省で相談をさせていただかなければならないというふうに考えておるところでございます。もうしばらくひとつ御猶予をお願いいたしたい。
○和田教美君 それから、これはこの法案とは直接関係ないんですけれども、きょうの本会議で国債の郵便局の窓販、それに関する法案が成立いたしました、郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案。そこで、税制改革の問題との関連でひとつお聞きしたいんです。 一連の税制改革法案は、もう会期末までに成立することは全くないわけで廃案ということになりますね。そうすると建前としては、あの中にマル優制度の廃止、特優制度の廃止というのが入っておったわけですから、それが成立しないということになると、マル優制度はそのまま残るということになります。ところが今、郵便局の国債の窓販、これは大体十月一日から実施するということになっているそうですけれども、それはどうも聞いてみますと、非課税ということにならぬということでございますね。理由を聞いてみると、非課税制度というのは、非課税の取り扱いをマル優ないし特優で受けるためにはそれぞれ非課税貯蓄申込書を、あるいはそれに類する申込書を証券会社その他に提出しなければならないということになっていますね。ところがその提出先が、所得税法施行令第三十二条ということで決まっておるわけですが、その中にはいろいろな金融機関の名前が書いてあるけれども、郵便局の名前は書いてない。そうすると、結局はそういう取り扱いは郵便局でできないということになりますね。この点は一体どうなんですか、僕の理解が正しいのかどうか。
○政府委員(尾崎護君) 今御質問にございましたとおりでございまして、特別マル優制度、これは国債と公募地方債に限りましてその消化の促進のために設けられた特別措置でございます。ところが、今回の税制改革におきまして、利子課税制度の見直しの一環、また金融市場に対する税制の中立性、そのような観点に立ちまして検討を行いました結果、これを廃止しようということになっていたわけでございます。他方、今般実施されることとなりました郵便局における国債窓販は、そのような税制改正の状況にかんがみまして、特別マル優の適用対象としないということにされておりますので、租特の措置といたしまして特別に郵便局を指定してございません。したがいまして、現行の特別マル優制度は、その金融機関としての郵便局には適用にならないということになっております。 ただ、その利子課税問題につきましては、衆議院に設置される協議機関におきまして今後税制改革の一環として検討されるものと私ども承知いたしておりまして、その推移を見守ってまいりたいというように考えております。
○和田教美君 それはつまり、大蔵省としてはあくまでマル優の廃止、これをどうしてもやりたいという意思がまずあって、そのために今言ったような矛盾、これに今のところはほっかむりしておるということだと僕は思うんですね。実際問題として、きょうから与野党の話し合いが始まるわけですけれども、我々はそう簡単に二カ月や三カ月で結論が出るとは思っていないわけです。そうすると、国債窓販を、郵便局の窓販を十月からやるという方針を変えないとすれば、一兆円に上る膨大な国債を郵便局から出したって、片一方で買えば、普通の証券会社なんかで買えばマル優三百万とそれから特健三百万の枠が使えるのに、郵便局のやつは税金が二〇%ですか、ついているということになると一つも売れないですよ。売れなかったらこれは膨大な売れ残りができるということになるわけで、その議論からいくと、十月までにはどうしても税制改革を通したいということなのか、それとも万一そこまでに間に合わなければ窓販の時期をずらすということなのか、あるいはまだその場合には緊急にその施行令の中に郵便局も名前を入れる、そういうことにするのか、三つぐらいしか手がないと思うんですが、どうですか。
○政府委員(尾崎護君) 特別マル優の対象機関は租税特別措置法の四条で規定されておりまして、したがいまして、法律改正が行われない限りは、ただいま申し上げたようなことになるわけでございます。 じゃ、その税制改正の方はどうするのかということは、先ほど申し上げましたとおり、協議機関がこれからどのようになるか、その推移を見守ってまいりたいと存じます。
○和田教美君 ですから、その場合には適切な処置をするということですか、それでなきゃ売れませんよ、こんな高いものをね。
○政府委員(中村泰三君) 将来の話でございますので仮定のお話になろうかと思いますが、確かに民間金融機関等にはその特別マル優の適用があり、また郵便局の販売します国債につきましてはその適用がないということになりますと、販売上は大変影響の出ることは間違いのないところだろうと思います。したがいまして、万々一そういう事態になるということでありますれば、郵便局で実際に販売する国債の種類でありますとか販売額等につきましても大蔵当局とよく調整をしてまいりたいと考えておりますし、またお客様の側におきましても全員が特マルの適用を受けるという方ばかりではない場合もあります。三百万を超えて購入の御希望のある方もありましょうし、法人等への販売ということもございましょうし、そういったお客様のニーズ等に合わせて、我々とすればできるだけ御理解のいただけるような販売方法を検討してまいらなくちゃならないというふうに思っております。 しかし、いずれにいたしましてもこの税の問題は、ただいま尾崎審議官も言われましたように、国会に設置されます協議機関の御審議を見守る以外にございませんので、その審議を見守っていきたいというのが私どもの立場でございます。
○吉岡吉典君 法案に入る前に宮澤大蔵大臣にお伺いします。 報道によりますと、大蔵省は一兆円を超す減税先行の方針を固めたと言われております。事実関係はどうでしょうか。もしそうだとすれば、その規模、方式、財源等についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) 先般、国会に御提案いたしました税制改正諸案が、このまま会期が終わりますと衆議院で審議未了になり、そういう際には売上税等々は廃案になるという衆議院議長のごあっせんがありまして、各党の間で衆議院にこの問題についての協議機関が誕生をしようとしておるところでございます。 したがいまして今の問題は、協議機関が発足されるやさきでございますから、私どもとしてはそれに先んじて公にあれこれ申し上げるのはどうも適当なことでないと思っておりますが、他方で、いわゆる緊急経済対策を考えてまいりました場合に、ある程度の直接税の減税というものは必要ではないかというような考え方も与党の間にはございまして、その間のことをいかにすべきかを実は苦慮いたしておるところでございます。したがいまして、まだ正確には申し上げることができないというのが、今日の段階でございます。
○吉岡吉典君 そうしますと、新聞報道を必ずしも否定はしないということでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) いろいろな可能性を考えておりまして、いずれにいたすべきかを最終的にまだ決めておらない、正式にはそういうことでございます。
○吉岡吉典君 売上税は廃案になりましたけれども、私どもは、かねてから増税なしの所得税減税ということを主張してきていました。法人税の減税も一部財源の裏づけのないままに決まったということからも、私は真に勤労者本位の所得税減税を実行すべきだというふうに求めたいと思います。 関連してもう一問お伺いしますが、マル優廃止の廃案と関連してです。これは今もお話がありましたように、事実上確定したと思いますけれども、今後どうするのかという問題です。 郵政省は、もともとマル優廃止には反対だったわけですが、マル優廃止が廃案になったという今の時点で、今後どういうふうになさろうと考えておられるのか、大蔵省、郵政省両省のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいまのマル優——課税の問題でございますね。 この問題は、私どもは、個人貯蓄の七割もがこの制度を利用しておって、しかも少額貯蓄者も利用しておられますけれども、高額の貯蓄者も当然利用しておられて、どちらかと申しますと、非常に大きな所得源が利子であるというゆえんをもって所得税の課税の対象になっていないのは、本来正常なことでないという考えを持っておりました。しかし他方で、いわゆる母子家庭であるとか、お年寄りでありますとかいう方々に対しては、この制度に今までなれてきておられますし、またそういう救済を必要とされる方々でございましょうから、そういう方々のための制度としてこれは新たに創設するといいますか、そのくらいの考え方でそういう方々のための特例をつくろう、しかし一般の方々については課税をさせていただこうということで、先般の所得税法案の中にこれを盛り込ませていただいたわけでございます。 したがって、私どもとしては、今後これをかねて御提案いたしましたように、基本的には課税とする、そして救援を必要とされる人々に対しては新しい制度を創設して免税を認めていく、そういうふうにいたしたいと思っております。
○吉岡吉典君 郵政省、どうですか。
○政府委員(中村泰三君) 郵政省としましては、確かにこの貯蓄の重要性ということにかんがみまして、各方面の御支援を得ながら郵貯非課税制度の存続のためにいろいろと努力を重ねてきたところでございますけれども、最終的には所得税減税を含みますところのこの税制の抜本的改正案の中で、先ほど大蔵大臣も申されましたように、老人であるとか母子家庭等々に対する郵便貯金非課税制度が依然として存続されるといったようなことなどを総合的に判断をいたしまして、政府の一員として大局的見地に立って決断をいたしたところでございます。 今後の利子課税のあり方の問題等につきましては、衆議院に設置をされます協議機関で検討される事項でございますのは、これを見守ってまいりたいというふうに考えております。
○吉岡吉典君 今、宮澤大蔵大臣はマル優制度の廃止についていろいろ理由を述べられましたけれども、これは中曽根総理が二月十日の演説でもおっしゃっているように、外国からの批判がやはり最大のきっかけだったと私どもは思っています。中曽根総理は、シュルツさんからもそういう話を聞いたというふうにもおっしゃっています。私は、今度の選挙結果から見て、また世論調査でも八二%という高い率でマル優廃止に反対しているということから見て、やはりアメリカの意見でなく国民の意見を聞くべきだと思います。 この問題はこの程度にして、次に、この間予算委員会でお伺いした点に関連してですけれども、ここでもう一度確かめておきたいと思います。 自主運用資金によるアメリカの国債の購入というものについては、唐沢郵政大臣は慎重の上にも慎重という答弁でしたが、それを再確認できますか。
○政府委員(中村泰三君) 金融自由化対策資金の運用対象につきましては、郵貯事業が今後の金融自由化に適切に対応していくためにできるだけ幅広く対象範囲を広げるという観点で、国債とか地方債、公庫公団債、金融債等々、外国債も含めてその運用対象になっているところでございます。したがいまして、この外国債の運用につきましては、為替相場の動向でありますとか、内外の金利水準等を総合的に勘案いたしまして、慎重に運用してまいりたいというふうに考えております。
○吉岡吉典君 郵便貯金は、本来国民のために活用すべきものでそのために財政の財源に回す、そして地方の経済、中小企業などにあまねく有利な融資を確保するというのが本来だと思います。ましてや、非常に今危険なアメリカの国債を買うようなことがないように、私は、慎重にという答弁をきちっと守っていただきたいと思います。 あわせて、この間の予算委員会で斎藤厚生大臣も、厚生年金積立金によるアメリカ国債購入問題について同じように慎重に対処するという答弁でしたが、厚生省、この点も再確認できますか。
○政府委員(佐々木喜之君) 年金の積立金の新しい制度によりますところのいわゆる利子運用でございますが、できるだけ多様な民間の専門運用機関を活用いたしまして分散投資を図ることによりまして、安全かつ効率的な運用を図る必要があるというふうに考えております。 先生お尋ねの米国債の問題でございますが、ただいま申し上げました安全、効率的な運用という観点から判断すべき事柄でございまして、日米の間におきます金利の水準の差の問題あるいは為替相場の変動、こういった要素を十分検討いたしまして慎重に判断していくべきものと考えております。
○吉岡吉典君 金融の自由化の問題ですが、これはもともとその端を発したのは日米円・ドル委員会でリーガン財務長官が机をたたいて要求したその合意に沿って進められたものだと私どもは考えます。そういう点で、今この問題で最も重大な問題は、やはりアメリカの財政危機を救うためのアメリカの国債購入ということが日本国内で論議になるのも当然だと思います。さきの五月七日に実施された三十年物国債の入札でも、我が国の証券会社ディーラーを中心に全体の四五%を入札した、こういうふうに報道されております。 そういう点で、今郵政、厚生両省ともこの問題に慎重に慎重にという答弁でしたが、大蔵大臣、それで構いませんか、もともとアメリカの国債購入ということが一つの大きい理由になっていたのではないかというふうに思いますけれども。
○政府委員(角谷正彦君) 先ほどから御説明しておりますように、この金融自由化対策資金といいますのは、郵便貯金事業の健全な運営のために、いわば運用益をもって一般勘定を補てんするという目的のものでございます。したがってその運用は、その主務大臣におきまして自発的に行われるべき性格のものでございますけれども、今のような制度の趣旨にかんがみまして、安全、確実、有利を目途にしまして慎重な運用をいたすべきものと考えております。
○吉岡吉典君 次に、小口預金金利の自由化の問題です。 今回の自主運用開始は、郵便貯金金利自由化への条件整備だというふうに考えられますが、このスケジュール、そういうのは具体的に考えられておりますか。
○政府委員(平澤貞昭君) 預金金利の自由化につきましては、御存じのように、アクションプログラムに定められましたスケジュールに従いましてやってきております。それにつきましては、この本年の春でもって一応終わったわけでございます。したがいまして、今後さらにどのように進めていくかという点につきましては現在検討中でございますが、ただそれにつきましても、去年の五月、銀行局長の諮問機関の金融問題研究会からの報告がございまして、今後この小口預金金利の自由化を進めていく際にはMMCから入っていくのが適当であるという報告をいただいておりますので、そのような方向を頭に置きながら検討を進めてまいりたいと考えております。
○吉岡吉典君 郵便貯金についてのスケジュールは、そうするとまだ具体的には何もないということですか、これも進めていこうということですか。
○政府委員(平澤貞昭君) 個人預金の約三二%を郵便貯金が占めておりますので、小口預金金利の自由化を進めていきます場合には、当然この郵便貯金の問題も避けて通れないということでございます。
○吉岡吉典君 この小口預金金利の自由化という問題は、いろいろな面で重要な検討すべき問題があると思います。 それは、既に小口預金金利の完全自由化に踏み切ったアメリカでは、高額預金に対してはサービス合戦、伝えられるところによるとその額によって景品としてスポーツカーとかセスナ機あるいはグランドピアノ、こういうふうなものまで提供してのサービス合戦が行われている一方、月間の預金残高が千ドル以下の預金者には逆に手数料を取る、こういうようなことが起こり、銀行に逆に金を取られる事態があるということも伝えられております。こういう事態にならないという保証があるのか、郵便貯金など小口預金者の保護をどういうふうにするお考えなのか、お伺いします。
○政府委員(平澤貞昭君) 預金金利の自由化を進めていく場合には、まず金融機関の自主的な判断を尊重するということが第一の考え方でございます。その場合、金融機関は当然のことながら顧客に対する利便性、それからそれに要するいろいろのコスト等を勘案して決定することになろうと思いますので、自由化という中でおのずから経済の原理が効いてまいりまして、金融機関としては効率性に反することはやらないということを我々としては期待しているわけでございます。
○吉岡吉典君 効率性に反することはやけないということですけれども、現に完全自由化が行われたアメリカではそういうことが起こって、それに対して警告も発せられているわけです。ですから、そういうことが起こらないようにするということは、今のお話だけでは大丈夫だというふうに思えませんが。
○政府委員(平澤貞昭君) 今までかなりの程度に大口預金金利の自由化を進めてきているわけでございますけれども、今委員がお話しのような自動車を提供するとかいろいろの高額なものを過大に与えるというようなことは我が国には起こっていないわけでございまして、我々としては、先ほど申し上げましたように、公共的な金融機関がやはりその公共性を十分認識して、今後自由化に対応していくということを期待しておるわけでございます。 将来、そういう観点から、仮に問題があるような場合には、我々としても十分それについては行政上注目し、場合によってはそれについて注意を与えるということもあり得るかと思います。
○吉岡吉典君 臨調最終答申では、金融自由化の展望が得られた段階においては、郵便貯金事業の経営形態のあり方についても再検討すべきものと考えると言っております。これは郵便貯金事業の民営化ということも考えているんでしょうか、この点について郵政省、大蔵省の考えを尋ねます。
○政府委員(中村泰三君) 郵便貯金は、御承知のように郵政三事業を一体的に運営することによりまして効率的な経営を行っているわけでありまして、その効率的な経営を行うことによりまして不採算地域も含めまして、全国あまねく公平な公共性の高いサービスが維持されているという現状であります。 今後、金融自由化の進展によりまして、民間金融機関等におきましても一段と競争が激化するでありましょうし、あるいはアメリカ等の例に見られますように、不採算地域から店舗の撤退を行うとか、あるいは小口預金者に対するサービス低下を行う危惧もなしとしないわけでありまして、そういう意味からいいますと、国営、非営利による郵便貯金の役割というものは、自由化が進展する中でも大変郵貯の役割は増大するものだというふうに私ども考えているところでございます。 また、二十一世紀を展望いたした場合、欧米の諸国に比べまして社会資本の整備がまだまだおくれている現状にかんがみますと、社会資本整備の充実あるいは高度技術開発の推進の必要性といったような、こういった分野への資金配分ということもますます重要になってくるでありましょうし、そういう意味での郵貯の役割も大きいものがあろうというふうに考えておるところでございます。 したがいまして、私どもとすれば現行の国営形態が最も望ましいものであるというふうに考えておりますし、今後ともこれによって国民の御期待に沿えますように、事業運営に努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○吉岡吉典君 零細小口預金者の利益を守るという点から、私は民営化はすべきでないという意見だけ述べて、時間ですので終わります。 —————————————
○委員長(井上裕君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、斎藤十朗君が委員を辞任され、その補欠として大城眞順君が選任されました。 —————————————
○栗林卓司君 私も郵貯特会の一部改正案についてお尋ねをするんですが、お尋ねしたい内容というのは、先ほど赤桐委員が質問されたものと全く同じでありまして、全く同じなら質問をやめておけばいいようなものですけれども、お答えを伺いましてもさっぱりわからないものですから、くどくなりますが改めてお尋ねをいたします。 今度の法改正では郵貯特会の中に特別勘定と一般勘定を置きまして、特別勘定は金融自由化対策資金としてそこに置くのでございますが、この一般勘定と特別勘定と分けて考えてみた場合に、一般勘定というのは、金融自由化とは全く縁もゆかりもないお金がそこにあるとそう考えてよろしいでしょうか。
○政府委員(角谷正彦君) 今回の特別会計法改正前のいわゆる郵便貯金特別会計の仕組みは、いわば郵便局におきましてお客様から預かりましたお金を保管しそれを運用部に預託し、同時に今度は逆に払い戻し等に対して請求するための資金を今度は郵政事業特別会計に繰り入れるといった一種の資金の保管、管理等を行う会計でございまして、今回の金融自由化対策特別勘定のように積極的な資金の運用を行うというふうな性格とは若干性格を異にしているわけでございます。
○栗林卓司君 そうしますと、積極的な資金の運用を行うという意味合いが特別勘定を置いた理由でございますね。そうすると、この金融自由化対策というんですが金融自由化の中身としてはどういったことをお考えになっているのか、漠とした質問ですから私の意見から申し上げますと、一つは金利規制からの自由化、もう一つはボーダーレス、この二つが中心じゃないかと思うのです。そういったものとしてごらんになっておりますか。
○政府委員(平澤貞昭君) 今回の法案改正は、今委員がおっしゃいましたように、そういう大きな流れの中でとらえていく側面もあろうかと考えております。
○栗林卓司君 そこで、この法案に関して改めてお尋ねをするわけですけれども、そうすると郵便貯金の金利というのはいずれ自由化されていく、それはもう抗しがたい時の流れである、そういった認識はおありになるわけですか。
○政府委員(平澤貞昭君) 先ほど来御説明申し上げておりますように、金利の自由化が進んでまいりますと、そういう中で郵貯の金利もおのずからその方向になっていくのではないかというふうに予想しているわけでございます。
○栗林卓司君 そのときに金利がどう動くかなんですが、今の郵便貯金の金利が下がる方向で金利の変化があるとお考えになりますか、これはもう非常識ですね。自由化の過程で金利は上がっていくというのが一番間違いがない見通したと思うのです。そうしますと、資金のコストは上がってくる、それをどうやって高い利回りで運用するかということが、それぞれの金融機関の大きな課題になるわけですね。したがって、郵貯としてもそういう有利な資金の運用先を見つけていろんな経験を積み重ねていく、そのためにこの特別勘定を使ったらどうかというのが今回の御提案の趣旨ではないんですか。
○政府委員(角谷正彦君) 基本的にはそのようなことだと思います。
○栗林卓司君 そうしますと、いろんな経験を積み重ねるということもあわせて申し上げますと、半分は国債を引き取ってくれやという条件は、いかにもこれはわからないんです。今国債の発行条件が地をはうような水準にあることは申し上げるまでもありません。したがって、より有利な方向に向かって大胆に運用対象を拡大していくというのが、間違いのない郵便貯金に対する政策の取り組み方ではないんでしょうか。
○政府委員(窪田弘君) 今までお答え申し上げたほかに、この自由化対策資金の運用とそれから私どもがお預かりしている預託金利の法定制の廃止とこの資金の創設は、いわば一つのセットをなしていると申しますか、国債金利はそれは低うございますが、そういう形で市場に接せられ、そして貯金の金利も将来は市場金利を取り入れてそれに見合って設定する。私どもの預託金利もそれとあるバランスをとって決めるというふうにこのいろんな金利を、やはり市場金利を参考にしながら決めていくという段階になるんだろうと思います。そういうことで郵貯特会としてもみずから市場金利に接せられる、そういうものを機縁として私どもも金利のいろんな御相談をいたしていく、そういうふうな一つの時代が来るのではなかろうか。したがって、今この部分をとって低い高いというよりもやはりそういう全体、今後の自由化時代に対応していく郵貯並びに運用部のあり方の一つの制度化だというふうに理解をいたしております。
○栗林卓司君 国債の発行利回りもときとともに変化をするので云々というお話がありましたけれども、なぜ国債を買うのが当たり前だという格好でまず思い込んじゃうんですかね。郵便貯金法の運用対象としますとさまざまな運用対象がありますね、国債、地方債、金融債、外国債等々。こうしたものに対して非常に変化に富んだ運用をしていってよろしいのであって、なぜある部分は国債なんだとおっしゃらなければいけないのですか。
○政府委員(窪田弘君) それは、今の公社債市場のうちの半分以上を占めておりますのが国債でございますし、特にそのディーリング、現在三千兆円にも達しているというふうな、もう九割は国債の取引でございます。したがって、国債を勘定に入れないという方が今の日本の市場ではおかしいのではないかと思います。ただ、この二分の一以上というふうにお約束をいたしました背景には、国がいまだ多額の国債発行に依存しているという状況で郵貯にもその御協力をいただいたという意味合いもあるわけでございます。
○栗林卓司君 国債の発行条件なんですけれども、先のことはもちろんわかりませんよ。わかりませんけれども今の国債残高、毎年の予算に占めている利払い費の重圧を考えますと、なるべく低い金利で発行したい、恐らくそうなっていくんだろうと思うんですよ。今郵便貯金で考えますと定期貯金の金利が三・八ぐらい、そうですね。ところが国債の方は、発行は四前後でありますけれども、預託金利は五・何がしですね。これはもう少し思い切ってもう郵便貯金は通さなくてもいいやと、直接国債を売ってもらいましょうと、こうなれば今よりも低い発行条件で消化できる可能性もあるわけでしょう。それはわざわざ郵便貯金に集めてもらわなくたって、国債を買ってもらえば資金調達としてはいいわけですからね。そういったことがどうなるかわかりませんけれども、それもこれも金融自由化の中で結果として変化をしていく姿だと思うんですね。そうするとこの運用対象にしても、例えば今外国債に相当部分を運用してやった場合に、それを郵便貯金というのは間違っているんだろうか、例えば世銀債、アジ銀債に相当部分を運用していけば七%ですよね、今の国債の水準なんかとっても比較にならない。そういったものを含めて大いにおやりなさい、そうやることが金融自由化に対抗するいわば郵便貯金の体力をつけていくことなんだと。そうだと思うんですが、そうなりますと半分は国債を引き取ってくれなどという条件をつけることは、郵便貯金の健全な発展という面では決してプラスではないんではないか。どう考えてもそういう気がしてならぬものですから、くどくなりましたけれども改めてお伺いしました。
○政府委員(窪田弘君) これは運用の問題でございますから、むしろ貯金局長からお答えをいただいた方がいいのかもしれませんが、まだ自由化も今後どういう形になるかはっきりいたしませんし、とにかくそういうものに対応する第一歩の仕組みとしてこういうものを考えているわけでございますから、現在の時点ではとにかく半分は国債消化に御協力をくださいというお約束をしたわけで、今後それをどう運用していくか、これは運用の中身の問題は、郵政省からお答えを申し上げる方がよろしいかと思います。
○栗林卓司君 結構です。
○野末陳平君 郵貯全体についての最近の傾向なんですが、郵貯離れがしているというのはあちこちで聞いて、今まで発表された数字などを見ても余り芳しくないんで、一時の伸びが余りにもよ過ぎたせいもありますけれども、さてこの郵貯離れですが、どうでしょうね、ことしになっても相変わらずはかばかしくないのかどうか、例えば定額貯金などの伸びですが、これはどういうふうになっていますか。
○政府委員(中村泰三君) 最近の郵便貯金の増加状況でございますが、六十一年度のいわゆる預入から払い出しを引きました、純増加額と言っておりますけれども、この純増加額を見ますと、六十一年度は一兆一千百七十五億ということで、六十年度に比べますと六割ぐらい減って四割程度に当たっている。六十二年度に入りまして四月の純増の実績を見ますと、大体四月という月は例年二千億前後のプラスでございますが、六十二年の四月は八百七十二億の純減ということで、委員御指摘のように、伸び悩んでいる状況が見受けられます。
○野末陳平君 今この低金利ですからね、ほかにも利回りの高いものがあるのでやむを得ないんでしょうが、それにしてもこれは歯どめをかけないでこのままにしておくというわけにもいきませんし、しかもこれを逃がさないために何かいい工夫があればいいですけれども、それもなかなかないんでしょうが、郵政省としては何か特別これのために工夫あるいは対策、そういうことをやっているんですか。
○政府委員(中村泰三君) 最近郵便貯金が非常に伸び悩んでいる背景としましては、昨年来五回にもわたりまして預貯金金利が引き下げられたというようなこと、あるいは個人の金融資産が増大してまいりますとどうしても、何といいますか、金利選好が高まってまいりまして、一種の今日はやりの財テクブームといいますか、個人の分野におきましてもそういった傾向が見られるといったような事情、あるいはそもそも景気の低迷あるいは経済の安定成長といいますか、個人の可処分所得の伸びが伸び悩んでいるといったようなことが背景に考えられるわけであります。しかし、私ども定額貯金を主力にいたしまして、まだまだ商品性にも便利な点があるわけでございますから、その販売につきまして、いろいろな手段を講じながら取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
○野末陳平君 しかし、今の定額貯金の便利さもなくはないけれども、とても今のままでいては、これはふえていくなんということは考えられぬと思いますよ。いろいろ何か考えていると言っているけれども、このままでいけばますますじり貧で惨めな結果になっていくだろうと思うんですけれども、そう思いませんか。
○政府委員(中村泰三君) 確かにこういった超低金利時代が続き、なおかつ小口の預貯金金利が規制下に置かれているという状況では、魅力ある商品の販売ということにつきましても大変困難であろうと思います。そういう意味では大口の預貯金金利の自由化はほぼ完了の域に達してきたわけでありますけれども、一昨年のアクションプログラムによりましても、大口に引き続きまして、小口の金利の自由化というものが避けて通れないであろうというふうに私ども考えております。
○野末陳平君 今度国債を引き受けるということになります。それからまた、運用対象も広がったりしてくるんですが、しかしお客さんに対する郵便局で売れる広い意味の金融商品、これなんですが、そうですね、今回国債などを組み入れて恐らくいろいろな商品を考えることは不可能じゃないんですが、今の定額貯金よりも以上に有利に回るような魅力的な商品というのは、どうですか、考えられそうですか。
○政府委員(中村泰三君) 当面、私ども小口の預貯金金利の自由化に向けまして、過渡的な商品ではございますけれども、市場金利連動型の郵便貯金を早期に導入すべきじゃないかということで検討を行っているところでございますが、民間金融機関におきましても国債等のいろいろの組み合わせをした商品がございますし、そういった条件整備が整えば私どもも検討してまいりたいというふうに考えております。
○野末陳平君 これはやはりさっきの財テクじゃありませんけれども、金利選好が強まるともう利回りだけで、あとのサービスなんかほとんど関係ないですからね。サービスは要するに利回りが高いことだと、こういうことでしょうから、もしこの郵貯離れに歯どめを本格的にかけなきゃとなれば、もう魅力ある商品の開発以外ないと思うんですね、しかしもちろんそれだけじゃだめなんでしょうけれども。 もう一つ、民間と比べていわゆる外務員というんですかね、お金を集めてくるといいますか、外で働いてくれるそういう人たちが民間に比べてかなり弱体じゃないか。数はどうかわかりませんが、ちょっと弱体なのかなという気がしてならないのです。つまり、窓口で待っていればお金が今まで来たから、どうしても外の努力がないがしろになったのかもしれませんね。そんなわけで結局民間に比べて、どうですか、外務の人たちの今後のあり方というか、教育の仕方というか、その辺を含めてどういうふうにお考えになっていますか。
○政府委員(中村泰三君) 委員御指摘のように、かつて昭和五十五、六年ごろといいますと、非常に定額貯金を中心にして飛ぶように売れた時代があったわけでございまして、どちらかというと待ちの姿勢でも郵便貯金に資金が集まるんだといった風潮がなきにしもあらずでございました。そういう中で民間にも金融類似商品等たくさんの節税商品が生まれてくるというような中で、大変お客様の金利選好も高まってくるという中で、確かに金利というものが一つの大きな商品の販売の決め手になることは事実でございますが、お客様の行動を見てみますと、単に金利だけかといいますと、金利よりも便利さとか、あるいは親切とか、いろんな相談に乗ってくれるとか、そういったプラスアルファのサービスができるかどうかということが、お客様を獲得する上で大変大きな要素になっておるわけでございます。私ども、外務員ももちろんそうでございますが、いろんな税に対するコンサルタントができるとか、家計についていろんな御相談ができるとか、そういった訓練を中心にして取り組んでまいっているところでございます。
○野末陳平君 郵便局全体はいろんな面で昔に比べて随分サービスがよくなったりしましてね、カー下の問題あるいはCD、ATMを含めましていいと思いますけれども、郵便貯金に窓口まで来てくれるお客さんに対するサービスというのが果たしてどのぐらいよくなっているか、自分で行きませんから、聞くだけで。これはどうも余り前と変わってないようなんですね。しかし、強いて何かあれば後でお話を聞いてもいいんですが、今後郵便貯金を預けに、あるいは払い戻しに来るお客さんのために窓口でどういうふうなサービスをしていくのか、せめて今言った金利以外の魅力をどう出そうとしているのか、それだけをちょっともしプランがあれば、具体的に聞いて終わりにしたいと思います。
○政府委員(中村泰三君) 総務庁で実施をいたしております行政サービスのアンケート調査によりますと、最近は郵便局が第一位でございます。それまで税務署が常にトップで郵便局が第二位、一番悪いのは国鉄ということでございましたが、先生御利用になりますれば、最近の郵便局は極めて親切に懇切に応対をしているのでございまして、私どもも一位になるだけの努力はいたしているつもりでございます。 今後郵便局は、単に郵便貯金だけの御利用というよりは、貯金、保険、郵便という三事業を一体的に運営をしているというところにお客様の利便があるわけでございまして、そういう点につきましていろいろと工夫もし、またお客様から御批判をいただかないように、三事業ともども改善の努力を続けてまいりたいというふうに考えております。
○委員長(井上裕君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めます。 それでは、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○吉岡吉典君 私は日本共産党を代表し、ただいま議題になっている郵便貯金特別会計法の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。 反対理由の第一は、日米財界の要求する金融自由化対策を進め、財投制度や郵貯事業の改悪を図る郵便貯金法改正案等を法制上裏打ちするものであることです。 政府は、郵便貯金法改正案及び本案で、国民の零細な貯金を原資とする郵貯資金を郵政大臣が自由に運用できる道を開き、事もあろうに、アメリカ国債など外国債への投資までできるようにしております。これは、金融自由化政策を促進するとともに、核軍拡を進めるレーガン政権の財政赤字を穴埋めするためのアメリカ国債買い取りにまで郵貯資金を投入できるようにするものにほかなりません。 また、今国会でさきに成立した資金運用部資金法改正と結びついた本案は、資金運用部資金に続き、国が国民から預かった郵貯資金までも暴落必至とさえ言われるドルの購入などに向け、公共性、資産の確実性を無視することになるものと言わざるを得ません。 第二は、郵貯の自主運用に道を開くことで、郵貯特会の独立採算制を一層強め、経理面から、公共性や公益性よりも営利確保優先の事業運営を余儀なくさせるからです。 特別勘定と資金の設置、郵政大臣への自主運用権限の付与は、郵貯特会の本来の行政的事業会計としての性格に新たに資金会計的性格を持たせるものであります。このような郵貯特会の変質は「簡易で確実な貯蓄の手段としてあまねく公平に利用させることによって、国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進する」との郵貯法の目的からも大きく離反するものと言わざるを得ません。 第三は、金融自由化対策資金の新たな設置が、財政法や憲法の定める財政民主主義の基本精神に風穴をあけ、形骸化させるものであるからです。 財政法第四十四条は、資金の保有を制限し、国庫金は国庫大臣である大蔵大臣の管理のもとに置くよう定めております。これは、資金なるものが他の国庫金から切り離され、国庫収支の枠外で総計予算主義の例外として執行される異例なものだからです。 また、憲法第八十三条では「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」として財政民主主義の基本を定めております。 今回設置の資金は、これら財政法、憲法の精神を不当に軽視するものにほかなりません。 以上、反対の理由を申し述べて討論を終わります。
○委員長(井上裕君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 郵便貯金特別会計法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(井上裕君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井上裕君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十六分散会 —————————————