P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
108回国会参議院1987/05/26

商工委員会 第7号

発言数
192
登壇者
21
会派数
6
開催日
1987/05/26

会議録

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) ただいまから商工委員会を開会いたします。  民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法というのは、いわゆる民活法ということで、昨年の第百四国会で制定されたものであります。一年経過した今日、六十一年度にこの法律によって特定施設として承認されたものは何件ございますか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 昨年の五月にこの法律を施行させていただきました後、政府部内で、御案内のとおり法律に基づきます施設の整備をする場合の指針というものの作成を進めておりまして、これが夏ころまで時間を要しまして、その後その指針に基づく事業主体からの整備計画の提出、承認、こういう運びになったわけでございますが、年度内に整備計画が提出され、承認されましたのは三件でございます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 今御報告のありました三件でありますが、その特定施設の名称、またその事業規模及び関連事業の規模、またこの法律に基づく支援措置があります。そういったその支援措置の内容はどのようになっているのか、お教えいただきたいと思います。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 三体の内容でございますが、最初に、第一号として整備計画の承認をいたしましたのほかながわサイエンス・パークというものでございまして、これは研究開発型の企業、いわゆるベンチャービジネスの振興を目的といたしまして、インキュベータと申しますが、非常におわかりにくいと思いますが、研究開発型の企業が事業化を具体的にするまでに研究施設等を十分使って事業化を進めていく、そういう事業化までの研究開発型企業の事業化への努力を支援するための施設でございますとか、研修施設といったようなものを中心にいたしまして、神奈川県の川崎市に施設を整備しようというものでございます。事業主体は第三セクターでございます株式会社ケイエスピー、飛島建設といったところが一緒になってやるわけでございまして、総事業規模が約六百五十億円というふうに見積もられております。  それから、二番目に認定をいたしましたのは柏崎ソフトパークと申しますが、情報処理センターでございまして、これは新潟県の柏崎市に株式会社柏崎情報開発センターという第三セクターが十億円をかけまして、ソフトウエアの関連企業に対します支援、さらには各種の情報提供サービス等を行うための情報センター、さらには研修施設等を整備しようということを事業目的とするものでございます。  それから、三番目の認定になりましたのは幕張メッセでございまして、これは、御案内と思いますが、千葉県の千葉市幕張地区に国際的な規模の展示場、会議場を整備しようというものでございまして、これも第三セクターでございます株式会社日本コンベンションセンターというものが事業主体になりまして、約四百四十億円をかけまして施設の整備をしようとするものでございます。  これらの特定施設の整備につきましての国の支援措置でございますけれども、一つは、ただいま御説明いたしましたような第三セクター事業主体に対する開銀からの出資の助成措置がございます。それから、開銀等からの融資というものもございますし、また民間からの資金調達をいたします場合には、それに対して信用保証の制度もございます、債務保証でございますが。さらには、施設ができ上がりました場合には、施設につきまして租税特別措置法によりまして特別償却制度が認められている。それから、昨年の秋の補正予算の過程におきましては、民活法に基づきます施設の整備につきまして、六十一年度と六十二年度に着工されたものにつきましては、土地造成費等を除きました建設費の五%について国からいわゆる民活補助金が交付をされるということになっておりますが、これが現在までにございます助成措置の概要でございます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 そうしますと、六十一年度、国からは具体的に五%の補助金が出るということなんですが、例えば神奈川の場合は六百五十億円の五%というふうになるんですか。神奈川、柏崎、幕張、それぞれ出されました補助金の方の金額は今わかりますか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 民活法に基づきます補助につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、事業費の中から土地取得費とか土地造成費、そういったものを除きました事業規模に対して五%を三年間にわたって交付をするというものでございます。  実は、先ほど総事業費を申し上げましたが、この六百五十億の五%が国から交付されるわけではございませんで、土地取得費、造成費等を除きますし、また、三年分ということでございますので、実際にはまだ補助金の交付申請の運びになっておりませんので正確な額は確定をいたしかねますが、いずれにいたしましても、今申し上げましたようなことで算定された額が、実際に申請がございましたら交付されることになると思われます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 そうすると、その五%の補助金というのは、六十一年度、六十二年度に着工したところに対してはそれを受ける権利が発生するわけで、それは三年間にわたってというのは、これから三年間にわたって一年ごとに、先ほどおっしゃったような計算にわたって出していく。また初年度の分は、その三つに対してどこもまだ出ていない、こういうふうに理解していいですか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 着工いたしましてから三年度にわたります、先ほど申し上げました土地取得費、造成費等を除きました事業費の五%ということでございます。  実際の交付ということになりますと、着工されましてからその年度が経過をいたしまして、年度内にどれだけの事業を実施したかということが確定をされました段階で、それに対して五%分の補助金の申請が行われて交付されるということになるんであろうかと思いますが、六十一年度に認定はいたしましたけれども、まだ実際に着工の運びになっておりませんので、その三件とも、まだ六十一年度内の事業というものについては今のところゼロということでございますので、六十二年度に具体的な補助金申請が行われるということになるんじゃなかろうかと思います。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 それで、六十一年度に申請されて承認されたいわゆる民活プロジェクトは、今御報告のあった三件であるということが確認できました。  そこで、この法律が制定され、この国会でその法律の内容を審議される段階で、通産省初め運輸省、建設省あるいは郵政省が、それぞれ六十一年度実施予定のプロジェクト、あるいはまた将来具体化すべきもの、また計画されているものというふうなことがいろいろ論議をされております。  それで、六十一年度に実施予定のプロジェクトの数は、昨年のこの法律審議の段階てたしか通産省は七つのプロジェクトを挙げ、また運輸省は四つのプロジェクトを挙げ、建設省は七つのプロジェクトを挙げ、計十八のプロジェクトを六十一年度じゅうに実施できるのではないかというふうな答弁がこの会議録に残っております。そういうことを考えてみた段階で、今私の言いましたその数にまず間違いがあるのかないのか、そこのところを御答弁願います。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 通産省関係では、昨年の法律審議の段階では、六十一年度に実施が見込まれる事業といたしまして七件ということを御答弁申し上げております。

藤野愼吾運輸省港湾局長

○政府委員(藤野愼吾君) 運輸省の関係では、比較的早く事業化ができるものということで四件という御説明をさせていただいております。

中嶋計廣建設省大臣官房審議官

○政府委員(中嶋計廣君) 建設省といたしましては、同じ時点で、基盤整備サイドから六十一年度中に事業化できるであろうという見込みのプロジェクトが七つぐらいありますという御答弁をさせていただいております。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 今御答弁いただきましたように、それぞれ通産省が七件、運輸省が四件、建設省が七件、十八件のこのプロジェクトが具体的に動くんではないかという想定のもとにこの法律がスタートしました。  ところが、今報告を受けましたように、実際にそれは三件しか承認されなかったという現実がございます。十八分の三ということなんでありますが、それぞれ各省予定された事柄とこの現在の時点の状況ですね、どうしてこのような差異が生じたのか、その理由を詳しく御説明をいただきたい。私が納得できるように御説明をいただきたいと考えます。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 通産省は当初七件と御説明をいたしておりましたが、実際には三件の認定、承認に終わったわけでございますが、これは個々の事業につきましてはまたそれぞれ個別的な理由もあるわけでございますが、一般的に申しますと、まず民活事業と申しますのは一計画はございましてもそれを実施するに至ります場合には、先ほど来御説明しましたように、実施主体は第三セクターということになるわけでございます。  そういうことになりますと、民間出資の問題がございますし、また地方公共団体の出資というようなこともありまして、株主構成その他の面でいろいろ事前の話し合いというのがあるわけでございまして、そういった手続的な面でかなり時間をとられるというところがあることは一般的な問題としてございますが、それ以外に、やはり昨年来の円高によりまして日本経済に対する打撃が御承知のように大きなものがございます。そういう中におきまして民活事業というものは、ある程度政府の助成はございますが、採算的にはこれでぎりぎりのところということで計画されているわけでございます。  経済状況がこれだけ厳しくなってまいりますと、民間企業の出資問題につきましてもなかなか当初予定していたとおりなことにはならないとか、事業の採算性につきましても、地域経済が影響を受けることによりまして、当初想定したようなほど事業採算が容易ではないというような問題等が出てまいりまして、事業計画についてさらに内容を詳しく再検討をする必要がある等々の事情があるように思われるわけでございますが、かなり法律施行後時間も経過をいたしまして、その間各地域では、先ほど申し上げました補助金が年度内に着工されたものというようなことで、早期着工が採算的な面でもかなり有利になるんじゃないか、こういうような思惑もあるようでございまして、むしろ今年度はかなりの数に上る整備計画の認定申請が出されてくるのではないか、そういうふうに期待をいたしているところでございます。

藤野愼吾運輸省港湾局長

○政府委員(藤野愼吾君) 運輸省関係のプロジェクトにつきましては、ただいま通産省の方からお話がありましたようなことが全体的な状況だというふうに理解を私たちもいたしております。  ただ、加えて地元港湾管理者ないしは関係の事業者等々のいろんな事前の打ち合わせ、すり合わせという段階の中で、例えば権利者との調整問題でありますとかというようなことが、個々の事業の中では課題として残っているというふうなことがあったというふうに思っております。  今、私あったというふうに、ちょっと過去形で申し上げましたゆえんは、ごくごく最近になりましてそういったふうな問題も明るい兆しが見えてきたというふうなことなどもございましたために、今年度に入りましてからは、そういったものが少し動き始まったというふうに言っていい状況があるということを御報告さしていただきたいことと、それからいま一つ、確かに民活法に基づきます事業そのものの、ないしはそれに基づきます諸手続というものが今日の段階で完結しておらないということは、事実として御報告をせざるを得ないわけではありますが、関連いたしまして、例えば港湾の場合でございますと、周辺の埠頭の整備でありますとか、あるいはまた道路の整備でありますとかといったふうな周辺の公共事業といったふうなもの、そしてまたさらに用地の造成といったふうなことは逐次進められているということもここで御披露をさせていただきまして、全体の動きの御理解を賜りたいと存じます。

中嶋計廣建設省大臣官房審議官

○政府委員(中嶋計廣君) 建設省といたしましては、昨年度七つのプロジェクトということを申し上げたわけでございますが、そのうち民活法によります特定都市開発地区に指定をされておりますのは幕張地区一カ所でございます。  ただ、残りのプロジェクトにつきましても、特定都市開発地区の指定は受けてはございませんけれども、基盤整備のサイドから、土地区画整理事業等によりまして事業化を進めるということで、既に七つのうち六カ所、これは幕張を含めて六カ所でございますが、これにつきましては何らかの形で事業に着手をいたしております。残る一カ所につきましても、土地区画整理事業を施行いたしたいということで、現在地元の関係者の間で調整、検討中でございます。これらのプロジェクトにつきまして、特定施設の構想などが固まりますと、特定都市開発地区、この指定は都道府県知事が行うわけでございますけれども、順次この指定が行われるのではなかろうかと思われます。その際には、建設省といたしましても、その指定をされました内容に沿いまして積極的に事業化に取り組んでまいりたいと考えておる次第でございます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 現況はそれぞれお話しいただきました。  それで、六十一年度、六十二年度ということであります。今年度は、それでは残りのプロジェクト、それぞれ承認という手続を綴られていくという見通し、各省庁、郵政省も含めてですが、今年度それでは実際承認を受けられていくという見通しはどのような状況にありますか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 通産省の分につきましてお答えを申し上げます。  六十二年度に整備計画の認定申請が行われるものではないかというふうに私ども期待しております通産省関係のプロジェクトは、現時点では約十四件程度と思われます。内容的には、第一号施設でございますが、これが九件、それから第三号施設が、これは情報処理センターでございますが三件、それから第五号施設、これは展示場でございますが、これにつきまして二件、合計十四件というふうに考えております。

藤野愼吾運輸省港湾局長

○政府委員(藤野愼吾君) 運輸省の関係で申し上げますと、昨年来繰り越すといいますか、おくれぎみに今年度になっておるわけでございますが、全体で五つのプロジェクトが今年度中に着手できるというふうに見ておりまして、そのうち六号施設の関係が四つ、五号の関係が一つ、こういうこととして今鋭意それの具体化に努力をしておるということでございます。

桑野扶美雄郵政省通信政策局次長

○説明員(桑野扶美雄君) 郵政省所管の特定施設には二種類ございますけれども、電気通信研究開発促進施設につきましては、関西文化学術研究都市の中核的施設といたしまして国際電気通信基礎技術研究所が去る三月に土地を取得いたしまして、今後建物の建設に着手するという具体的な日程になっております。そのほか、札幌のテクノパークなど幾つかのプロジェクトがただいま構想、計画中でございます。  それからまた、電気通信高度化基盤施設という範疇のものにつきましては、川崎市の新百合丘情報センター、山口テレコムプラザなど、およそ十ぐらいのプロジェクトが現在構想、計画中でございます。

中嶋計廣建設省大臣官房審議官

○政府委員(中嶋計廣君) 建設省といたしましては、ただいま通産省、運輸省あるいは郵政省からお話がございました特定施設、この構想の固まってまいりました段階で、それとあわせまして基盤整備を一体的に行うというところを特定都市開発地区に指定をするというふうな運びになりますので、各省と相談をしながら指定を進めてまいりたいというふうに考えております。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 今郵政省の方は、地名とか、あるいは大体内容も添えながら報告がありました。しかし、通産省、運輸省の方は、何件ということでありました。これを一つ一つ具体的に説明を聞くというのは大変だと思うのですが、もう少し中身をわかりやすくするために、代表的なものを、特徴的なものを、ことしはこういうものが具体化するでしょうというふうにお話しいただけるとありがたいと思うのですが。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 大変失礼をいたしました。十四件に上りますので、その一つ一つについてはと思いまして省略させていただきましたが、代表的な例、こういうお話でございますので、一、二御紹介申し上げたいと思います。  第一号施設、先ほどのかながわサイエンス・パーク類似の研究支援施設ということになるわけでございますが、これでは例えば筑波学園都市地区に筑波研究支援センターという構想がございます。また北海道の恵庭地区でも、恵庭ハイコンプレックスシティというような研究支援施設整備の構想等がございます。こういうものを含めまして九件ございますが、これはどちらかといいますと、中には大阪の千里のような構想もございますが、例えばそのほかでは富山、久留米、大分、先ほどの北海道といったところで、主として地方のものが多うございます。  それから第三号施設、情報処理センターでは、これもすべて地方でございますが、山形県の庄内、岡山、広島といったところで計画されております。  それから展示場につきましては、大きなものといたしましては、横浜で今開発中のみなとみらい21国際交流ゾーンというものの中で、国際展示場、会議場の施設整備が行われることになっております。それを含めまして二件でございます。

藤野愼吾運輸省港湾局長

○政府委員(藤野愼吾君) 運輸省港湾関係のプロジェクトの具体例を御披露申し上げます。  まず、六号施設の関係では、東京港の竹芝地区、これはもともと御案内かと思いますが、伊豆方面との旅客のターミナルでございますが、これを再開発して新しい業務用施設、新しい旅客ターミナルをつくろうということで、現在第三セクターの設立の準備の大詰めにきておるという状況にございます。それから、同様な六号施設の関係では、これは昨年段階では御披露申し上げていなかったのでありますが、その後、機熟してまいりましたもので、新潟県直江津で旅客ターミナルを新たにつくろうということでございます。これにつきましては、もともと第三セクターが現地にございますので、これの活用という格好で進めたいと思っております。それから北海道の釧路港では、これは御案内のような水産基地でございますが、そういった水産資源とか親水機能を活用したシンボルゾーンを再開発という形でやろうとしておりますし、それから愛媛県八幡浜でも同様な港湾業務用施設の整備をやろうといたしております。  先ほど通産省の方からお話しのありましたいわゆる横浜のMM21計画につきましては、国際会議場など、現在用地の造成がもう相当に進んでおるのが現場の状況でございますが、これも第三セクターの設立が大詰めのところへきておるというふうな状況でございます。  御報告申し上げます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 概況はほぼわかりました。通産省、郵政省、運輸省、建設省、それぞれ共管の仕事として、この民活法によるプロジェクトが進められておるのであります。  そこで、この法律を制定する段階で、それぞれ各省庁が展望を打ち出されています。昨年の会議録によりまして、それを集約してみました。  プロジェクトの数でずっと見ますと、通産省が六十、郵政省が二十、運輸省が三十、建設省が十一、合計しますとこれ百二十一プロジェクトになる。その中で、具体化ということについては見通しがついているというふうな角度での数が通産省が二十八、郵政省が九、運輸省が二十、計五十七と。六十一年度に実施されるであろうというふうに予定したものが十八、こういうことで、百二十一という大変な数に上っております。  法律が制定されて一年たった今日、実際スタートしてみたら三件であったと。ことしはかなり具体化するという今御報告があったので期待をしたいのであります。しかし現在、それでは昨年のこの委員会の法律審議のときに各省庁が述べられたこの民活法によるプロジェクトの具体化というものについて、その後変更があるのかないのか。大体去年のこの委員会で出されたもので現時点進んでいるのか、その点、各省庁ごとに御報告いただきたいと思います。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) まず通産省関係につきまして御説明申し上げますが、今御指摘のございましたように、当時は通産省関係全体で約六十件というようなお答えをしているようでございますが、現時点で今後どの程度のものが具体化してくるのかということで判断をしてみますと、現時点で比較的検討が進んでいると、こう思われますのが約四十件ぐらいでございまして、六十件が四十件程度に縮小をしてきているようでございます。  この背景につきましては、先ほど御説明いたしましたような経済状況の変化等に対応しまして、特に事業の採算性等の問題についてかなり問題が生じてきておりまして、事業の内容について再検討を迫られているというものが多く出ている結果なのではないかというふうに推測をしているところでございます。

藤野愼吾運輸省港湾局長

○政府委員(藤野愼吾君) 昨年の段階で三十ぐらいと、こういう見通しを立てておりました。その後、若干の出入りがあるというのが正直なところでございますが、四十五か五十か、そういう見当で、今私たちの周辺で議論をしたりいたしております。いろいろ経済情勢の変化等もこれありいたしますので、若干の流動的なところは今後もあるというところは御理解賜りたいと思います。

中嶋計廣建設省大臣官房審議官

○政府委員(中嶋計廣君) 建設省につきましては、昨年の時点で把握いたしておりましたものが大体十一ぐらいと、こう申し上げたかと思いますが、現在この十一に加えまして、まだ構想は流動的ではございますけれども、約十カ所くらいが検討中ということで、追加されるかと思われます。  なお、昨年、六十一年度中に事業化される見込みであるというのを七つぐらいと、こう申し上げたわけでございますが、これは先ほども申し上げましたとおり、六カ所が既に何らかの形で事業に着手し、一カ所は近々着手したいということで調査検討中と、こういうことでございます。

桑野扶美雄郵政省通信政策局次長

○説明員(桑野扶美雄君) 郵政省所管の現状につきましては先ほど申し上げたとおりでございますけれども、昨年の御審議の過程で具体的に御答弁申し上げましたプロジェクトのフォローをいたしてみますと、私の方で具体的に名前を挙げましたのが三つございまして、一つは国際電気通信基礎技術研究所、ATRでございますけれども、これは先ほど御説明申し上げましたように、昨年三月既に設置されまして、研究施設は本年の三月設置予定の関西文化学術研究都市の中に土地を取得して、具体的に進めていくということでございます。  二つ目に、呉のテクノパークというのを挙げておりましたけれども、これはもう先生御承知の造船不況の影響によりまして、六十二年度内の着工は見通しが立っておりません。六十三年以降に着工の時期を繰り延べることになるというふうに聞いております。  それから三つ目に、大宮の情報文化センターという名前を挙げておりましたが、これは六十二年の七月、ことしの七月に完成の予定でございますけれども、いわゆるビルの性格がインテリジェントビル、オフィスの賃貸ビルという色彩が強まりまして、業務施設部分を持たないということで整備計画の認定の要件を満たさなくなったということでございます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 概況は大体つかめました。そこで、既に承認されたということの中で幕張メッセのプロジェクト問題を若干伺っておきます。  この幕張メッセは、土地を無償で県が提供をして進められたプロジェクトなんですが、建設費は約四百億円と聞いております。そしてその四分の三の三百億円を県が負担をしたというふうなこともこの資料で見ているんですが、土地の提供なりあるいは建設費の負担、あるいはまた会社を設立していく場合の官と民の比率、こうしたものを簡単に御報告いただきたいと思います。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 御質問にございました幕張メッセでございますが、これにつきましては、事業規模は先ほどお答えを申し上げましたが——先生四百億と仰せられましたが、今私どもが把握しております段階では四百四十億円ということで少しふえているようでございます。そのうち約三百四十億円を県が負担をいたしまして、残り百億円は事業主体でございます株式会社日本コンベンションセンターが負担をするということになっております。  事業内容は、国際的な展示場でございますが、これは延べ床面積にいたしまして約十三万平米、うち展示面積が約六万平米ということになっております。建設スケジュールは、先ほど御答弁いたしましたように、整備計画が認定をされまして、六十二年度から実際の建設工事が始まりまして、六十四年度上期には開設予定という計画になっておるわけでございます。  第三セクター、日本コンベンションセンターにつきましては、これ資本金が十六億円でございますが、この十六億円のうち公的なセクターが五七・五%を負担をいたしまして、残りの四二・五%を民間が出資という格好で負担をするということになっております。  以上でございます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 そこでお伺いをしたいのでありますけれども、民活法というものの理念というんですか、考え方というものは、さまざまな社会資本を充実整備をさせていく、これは本来公共事業として国や地方自治体の責任でやるべきことである、しかし行政改革というふうな立場、あるいはまた地方自治体等の財政が非常に厳しい昨今の中で、その自治体、公的なものの力だけでは、本来やらなければならないことであるがやれない、そこで民間の資金を導入して活用して、さらにその経営の問題についても民間的手法を取り入れて、そして大いに社会資本の充実、整備を図っていこうじゃないか、そして地域経済の活性化なり、また内需の拡大なりをやっていこうと、こういうことではないかと、私は平易に受け取っております。  とすれば、最も単純な問題といたしまして、民間の資金を導入をしてと、地方自治体の財政力が非常に厳しいのでという場合は、今のように、幕張メッセに見られるように、県が四百四十億のうちの三百四十億を出して、百億を民間が出すというこの場合、どうもそうした考え方と合致しないと思うんでありますが、それが逆であれば、本来四百四十億の建設費を要する仕事を県が百億しか出せないと、そこで三百四十億の民間の資金をという場合は、文字どおり民間の力をかりてということになるんですが、これなれば、県が独自で百億どっかから借りてきてやってもやれないものじゃないというふうに見るんです。こういうやり方が果たして民活法に基づくプロジェクトなのかどうかということを正直非常に疑問を持ちます。  これからさまざまなプロジェクトが組まれるわけですが、この幕張メッセのように、地方自治体がほとんどの金を出し、土地を提供して、そして民間の皆さんが出てきてそれを運営し経営する。採算性のないものはやらないわけでありますから、採算性に乗った形でやる。そうすると、利益が上がります。利益は当然経営をやった民間の皆さんがと、こういう形になったときに、果たして法律の趣旨なり理念に沿うものなのかどうかということを、私はこの幕張メッセの問題を一つ取り上げてみても非常に疑念を持つわけでありますが、この問題の解明をひとつやっていただけませんか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 今の先生の御批判、ごもっともであろうかと思います。理想的な形から申しますと、民活と言う以上、あくまで民間が主体であって、公的なセクターの助成というのはそれに対する補完にとどまるべきものであるということについては、私どもそのように理解をするものでございますが、ただ、幕張メッセの件につきましては、若干特殊的な事情がございます。  一つは、千葉県が策定をいたしております県政発展計画の中核的、起爆的な事業がこの幕張メッセということになっております。そういう意味におきましては、県といたしましては、この施設の整備が行われることによる他の県政発展計画への大きな効果というものについて、ぜひともこれを先行的にやり遂げなければいけないという気持ちが非常に強かったということが一つでございます。  それから、各種の施設の中ではかなり国際的な規模のものをということで、特に中心になります大ホールにつきましては、これの採算性の問題というのが大きな課題になったようでございます。稼働が常時というふうにはあるいはいかない可能性もあるというようなことになってきますと採算的に問題がありまして、なかなか理想的な形での典型的な民活スタイルによっては実行することが難しい。こういうような理由から、県としてもできる限りこれに対して支援をするということで、先ほど御説明いたしましたように、事業費の四百四十億のうち、民間は百億で、残りは県が負担をするということにもなっておりますし、第三セクターの出資割合につきましても、県を含めた公的セクターの出資割合が多くなったということでございます。  いずれにいたしましても、この幕張メッセの場合は、今申し上げました特殊の事情があるケースでございまして、私どもとしては、これが典型的な民活の実施形態というふうには考えておりません。むしろ、異例なものに属するというふうに理解をしているところでございます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 異例なものだけに問題があるんじゃないかと私は指摘をしているんですね。そして、今県が支援をするとおっしゃいましたけれども、県が支援するんじゃなくて、これは民間が支援するから民活だと思うんですが、支援する側の方が金が多いというようなことは、何か概念的に支援するとは私は言えないんじゃないかと思うんですよ。だから、この特殊なもの、異例なものというところで私は将来に非常に大きな問題を残すんではないかと思います。  それはこれからの問題でありますから、一応私は忠告をしておきたいんでありますが、ただ、こういう形態で発足する株式会社、それでは、県がこれだけたくさんのお金を出し、土地を提供し、そしてその株式会社も五七・六を公的なものが出して、それでは、一体運営していく株式会社の役員構成の比率なりあるいは社長とか言われる経営のトップなりというのは、県に関係された、県の公的な立場に立つ方が多く占めておられるのか、あるいはほとんど民間の方が占めておられるのか、それはどういうことになっているんですか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 役員につきましては、計十八名の役員がございますが、そのうち十四名が民間の方々でございまして、残り四名がいわゆる公的セクターの出身の方ということになっております。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 ちょっと表現がまずいかもしれませんが、県が土地も提供し、金も出し、しかしその経営は民間の方がしっかりやられるんだというのは、それは特殊とか異例とか言われても、どうも幕張メッセは民活法になじまないものじゃないかという私は気がして仕方がないんですよ、承認してしまったものは仕方がないにしても。  それで、大臣にちょっとお伺いしたいんですが、臨調の第三次答申において「行政改革の理念」というところで、対応の基本的方向の第一は、「民間に対する指導・規制・保護に重点を置いていた行政から、民間の活力を基本とし、その方向付け・調整・補完に重点を置く行政への移行」というふうに、どういうんですか、こういう民活の問題について書かれてあるんですね。このことと今の幕張の問題は直接結びつきにくいと思うんですが、しかし、これから進められる民活のこのプロジェクトの事業の大半がこのようにならないというふうに今おっしゃいました。しかし、こういう異例とか特例というのは、異例特例の形がたくさん出ればそれが一般化する危険がございます。ここまで公的負担をやっていくこの幕張メッセのような事業は、これは民活とは言えないというふうに私は思います。  それで、常識的に民活と言う限りは、民間の資金の占める割合が少なくとも五割以上を占めているというふうなものでなければ民活法に基づくプロジェクトとして認めないというふうな方向を打ち出していかなければ、結局、地方自治体を支援するということじゃなくて、地方自治体が全部提供して、そして民間の経営者がそこにできた事業を経営するというふうなことに全体としてなってしまうんではないかと、こう思うんでありますね。そういうやり方はどうしても私は納得ができないんであります。  それならば、例えば私の兵庫県の神戸市なんというものは、いわゆる別に事業体をつくって、そして神戸市株式会社なんて嫌みを言われているようでありますが、結局、そこで市がみずからの責任において事業をやって、基金をためてまた新しいものをつくり、また基金をためて新しいものをつくって発展させていっておりますが、これだけの金を出せるんなら、私は民活法の適用なんてやる必要はない。結局、財界なり大企業をもうけさせるだけのためになっちゃうんじゃないかという気がしてならないんであります。民活を認定するための公的負担と民的負担の割合、こうしたものについてやっぱり一定の基準というものを設けておかなければ、一たん特例を認めれば、これはこれから特例でなくなるわけでありますよ、最初は特例であっても。ここのところをひとつ大臣にはっきりしておいていただきたいと思います。

田村元自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田村元君) 一般論としての御趣旨からいえばおっしゃるとおりだと思います。  ただ、本件に関しましては、非常に特殊な例ということで報告を受けておりますが、まさに特殊な例でございましょうし、これから民活を進めていきます上におきましては、当然今おっしゃったような趣旨で進んでいくものというふうに思います。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 そうしますと、百二十からあるこのプロジェクトが、これからずっと順次承認を受けていくような運びになっていくんでありますが、そのときに、今局長がおっしゃるように、文字どおりこの幕張メッセは、今まで県が県内の総合開発というものを出したものに乗っかったという、全く異例中の異例であるというふうな形でもって進められると、そのほかはこのような形のものは一切出てこないというふうに考えてよろしいか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 民活事業につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、理想的なケースといたしましては、あくまでも民間主体で行われるということでございまして、公的な援助というのは限界があるということでございますが、先ほど来の御答弁の中で申し上げましたように、最近の地方の実情を考えてみますと、現在のような公的な助成の形で本当に事業が進むのかという御批判も一方ではございます。  そういった中で民活事業を進めていくためには、国の助成を含めて現在までの助成でいいのかどうかということについても、私ども検討しているところでございますが、今御指摘のありましたようなことにつきましては、大臣からも御答弁申し上げましたように、これは原則となってはならない、むしろ例外であるべきだということでございますので、私どもそういった国の助成の拡充問題等を考えていきます場合にも、今お話のありましたような点については十分留意をいたしまして、今後は基本的にそういう方向で指導もいたしていきたいというふうに考えます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 昨年の会議録でも、その当時の答弁をされた通産省の局長は、おおむね官の方の負担は二、三割程度であろうというふうなことを述べられておるのですね、官の負担割合は。しかし、それぞれのプロジェクトによって差異はありますが、という前提でありながら、そういうことからすれば、私は、これは本来認めるべきでなかったと、こう思います。しかし、せっかく法律ができて、先ほど十八も予定しながら三つしかなかったと。もしここでゼロだったら、それはそこにあなた方座っておられへんと思うのでありますが、たまたま三つでもあったからということで、恐らく何とか初年度に一つでも二つでもつくれと、随分苦労されたのじゃないか。その苦労のあげくがこういう形で出てきたと、私は苦肉の策というふうな気がしてならないわけでありまして、国で設定した法律に合わせるために、地域のプロジェクトのしりをたたいて、中央官庁のメンツを立てるためだけにやはり地方を追いまくっては、私はいかぬと思うのであります。だから、そういうことを十分ここで苦言を呈しておきたいと思います。  それで、建設省に伺いますが、建設省の代表的なプロジェクトとして、去年の会議録の中に神戸のハーバーランドセンターというものを挙げておられるわけであります。そこでは、プロジェクトの内容と、官民の負担割合はフィフティー・フィフティーというふうに進むのではないかというようなことを答弁されておりますが、プロジェクトの進行ぐあいと、今問題にしましたいわゆる負担割合、それはその後どういうふうになっていきつつありますか。

中嶋計廣建設省大臣官房審議官

○政府委員(中嶋計廣君) 神戸ハーバーランド地区につきましては、新都市拠点整備事業によりまして、神戸の新しい都市拠点としまして現在都市基盤の整備を進めているところでございます。具体的には住宅・都市整備公団によりまず区画整理事業でございますとか、あるいは神戸市によります街路の建設事業などが進められているところでございます。  この基盤整備がほぼでき上ってまいりますと、この神戸ハーバーランドセンターに、これは中核の地区になるわけでございますが、中核の施設といたしまして高度情報センターあるいは産業振興センター、そのほかに商業とか業務の各種の施設、こういったものを設ける予定になってございます。  このうち、高度情報センターにつきましては、これは第三セクターが建設をしまして管理をするという方向で進められているというふうに聞いております。また産業振興センターにつきましては、これは神戸市が建設をしまして管理をしていく。その他の商業、業務施設につきましては、それぞれ民間の事業主体が建設をしまして管理をしていく、こういう方向で現在検討中だというふうに聞いております。  全体の構想でございますけれども、施設全体につきまして今年度、事業コンペ方式によりまして、コンペで皆さんからアイデアを募集しましていいものを募りまして、土地を分譲いたしましたり建築をしてもらう、こういう方式を考えておりまして、現在このコンペのやり方と申しますか、コンペのための準備が進められている、こういう状況のようでございます。このコンペが終わりまして、施設についての構想が固まってまいりますと、恐らく来年度あたりから建築工事に着手していくということになるのではなかろうか、このような進捗状況のようでございます。  なお、民活法によりますところの特定都市開発地区の指定というのはまだなされていないわけでございあますけれども、これらの施設につきましての構想がまとまってまいりまして、特定施設の内容というのが具体化してまいりますと、その段階で特定都市開発地区の指定も行われる。これは県知事が指定をするわけでございますけれども、そういう運びになっていくのではなかろうかと思われます。そういう指定が行われるということになりますれば、建設省としても積極的にまた協力をしてまいりたいというふうに考えております。  それから費用の負担についてでございますが、たしか昨年の委員会におきましては、大体の感じとしてフィフティー・フィフティーということになろうかと思われます、というような御答弁を申し上げているかと存じますが、現在のところまだそういうことで特定施設の内容等につきまして内容が固まっておりませんので、具体的にどういう割合になるか、国と地方公共団体と、そして民間とがどういう負担割合になるかということは、はっきりした見通しは申し上げかねるわけでございますけれども、大体昨年と同じような感じでいくのかなと。現在のところはまだおおよそのことでございますが、そんな感じでございます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 昨年の八月に、通産省が民活プロジェクトの基本調査というようなことで、その対象に全国十八地域を選定して、資金導入の方法や運営体制など、各地域が実際に事業を進めるときに障害となりそうな問題の解決方法を示して、この事業を進めやすくするための調査をしたというふうに聞いていますが、その調査の結果、どういうふうな結論を通産省は得られたのか、御報告いただけたらありがたいと思います。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 昨年、通産省が委託いたしました基本調査につきましては、今御指摘のございましたように、特定施設について、施設整備に当たりましての共通的な課題の発掘と、これに対する解決策の調査検討ということでやったわけでございます。  これにつきましては、調査結果として幾つかの指摘がしてございますが、例えばということで申し上げてみますと、事業を進める場合の官民の役割分担という点を明確にしておく必要があるのではないかということも指摘をされておりますし、特に地方で行われます民活事業の場合は、その施設の稼働率の面で見まして極めて厳しい面が予想をされるということから、運営上より一層の努力が必要でありますとともに、むしろ国レベルないしは自治体レベルでの積極的な支援、応援というような体制も必要ではないかというようなことが、この調査のまとめの段階で指摘をされている問題点の例示でございます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 そのまとめを資料としていただけるなら、後ほどひとついただきたいと思いますが、よろしいですか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 後ほどお手元にお届けをさせていただきます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 五月十八日の日経新聞に、今私たちが審議しているこの民活法にかかわる特集のような記事が出ておりまして、私は非常に興味深く読みました。そこに、きょうもおいでいただいておると思うんですが、内閣官房特命事項担当室長である遠山仁人さんの記事が出ておりました。その記事も非常に御示唆に富んだものでございましたので、きょうは来ていただいてひとつお教えを願いたいと思ったわけであります。  その新聞記事はこういうことが書いてございました。  民活を推進する立場からみると、既存の政策が民活になじまないため、スタートに多少の時間がかかっている。縦割り行政の弊害もあるだろうが、というふうな書き出しになるわけでありますが、民活が、私が先ほど指摘しましたように六十一年度で十八できるであろうといったのが、何とか駆け込みみたいな形で三つだけ入り込んだという状態で、スタートは非常に悪かったのであります。そこで遠山さんは、  政府の呼び水だけで済むかといえば、実際には採算を考えると長期的な財政負担が必要なケースが結構多い。経済合理主義だけでは地方のプロジェクトは難しいようだから、国土政策的な視点から国の長期助成を考える必要もあるとおっしゃっておられます。そして、  これまでは「走りながら考える」という感じで、ともかく民活政策のメニューを整備してきたが、このあたりで、経済政策や国土政策など政策全体のなかで民活の位置付けをしっかりと決め、民活とは何かを問い直す時期に来ているというふうにおっしゃっておられるわけであります。  ここで民活とは何か、しっかり問い直さなきゃいかぬというふうにおっしゃっているわけでありまして、こうした全体の文章を通して、「民活の位置付け」あるいはまた「問い直す時期に来ている」と、こうおっしゃるんであれば、一体どういうふうなお考えを持っておられるのか、ちょっとお話をいただければありがたいと思います。

遠山仁人内閣内政審議室内閣審議官

○政府委員(遠山仁人君) 私のお話がそこにございまして、今のようなお話というふうに伝えられてございますが、ちょっと言葉足らずの点もございまして、誤解を受ける面もあったんではないかと思います。  これまで私どもとしましては、ただいま御審議いただいている民活法以外にも、いろいろ民活施策を各省と御相談をしながら進めていただいているわけでございますけれども、民活あるいは民間活力の導入と言われます施策は、このほかにもいろいろな面で行われているわけでございまして、そういった施策が順次整備されてきているという状況でございます。そういう状況でございますので、制度ができたからといって、すぐにそれがフルに動き出すということはなかなか難しい面もあるんではないか。先ほど来いろいろお話がございましたけれども、その制度が適用される段階では、実際にやってみますといろいろな問題、手続上のこと等がございますし、それから経済情勢も当初の予定とは変わってきていると、こういう状況でございまして、そういう中で進めていかなければならない、こういう状況だと思います。  現在、内需拡大が非常に緊急の課題でございまして、そのために民活という面もあるわけでございますが、こういった民活プロジェクトは、やはり内需拡大ももちろんでございますけれども、技術革新あるいは国際化、そういった時代のニーズに応じた形で長期的に整備を図っていかなければいけない。さらに国土利用とか国土整備とか、そういった観点も含めて整備をしていかなければいけないということでございますので、そういう面で効果的な対策を息長く続けていく必要があるんじゃないか、こういうふうな趣旨でございます。  いろいろ私ども難しい点もございまして、民間側からの意見も聴取するために、民間活力活用推進懇談会というのを開きまして、各省にも出席をしていただきまして御相談しておりますけれども、そういった中でもそういう御意見が多いようでございます。そういう点につきましては今後とも努力をしていきたい、こういうように思っております。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 ここで、大臣のおられる場では言いにくいこともあろうと思いますので、この程度で終わっておきます。また個人的にお伺いをさせていただきます。  それで、先般の新聞によりますと、近日中に予定される緊急経済対策の一環として、今言いましたように、プロジェクトの方は、予定なり計画があっても進めるのになかなか難しい問題が出てきたということで、沈滞しておる民活プロジェクトを浮揚させるために、これまで補助率五%であったのを一気に三〇%まで引き上げてみたらどうか、そうすれば一気にこれが浮上していくんではないかというふうな考えがあるやに聞いたんですが、これの真偽のほどはいかがでありますか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 御指摘のような報道が一部の新聞になされたことを私どもも承知をいたしておりますが、私どもが現在考えておりますことは、その新聞報道とはちょっと違っておりますので、御説明をさせていただきたいと思います。  御承知のように、現在の五%の民活補助金は、六十一年度及び六十二年度着工のものというふうに交付対象を限定しておりまして、この趣旨は、できるだけ内需拡大対策のために前倒しをして民活を実施していただく、それが地域の活性化にも役立つ、こういう観点から設けたものでございます。ただ、その後の状況を見ておりますと、特に先ほど来の御答弁の中で申し上げておりますように、地方におきます民活事業の採算性については相当問題が出てきているのではないか。そういたしますと、そういう点にメスを入れないと、全体としての民活、特に地方の民活は進まない。  それで、これは私ども地方の活性化という観点から申しますと、民活事業も地方活性化のための一つの手段ではございますが、先ほど先生、官活というようなこともおっしゃいましたが、地方公共団体が一〇〇%本来負担してやるような計画でも地域の活性化に役立つようなプロジェクトがあるわけでございますが、こういったものも、地方公共団体の財政事情からなかなか思うように任せないという状況がございます。こういったものについて政府が若干助成を加えるということが引き金になって進むようならば、地域活性化という観点から少し政府の関与のあり方、助成の仕方というものを考え直してはいかがであろうか、こういう発想でございまして、その一環として民活事業に対する助成のあり方も考え直してみる必要がありはしないか。  それについて省内で一案を取りまとめまして、現在財政当局と交渉中でございまして、財政当局の意向はなかなかかとうございますが、地域経済の活性化という観点から、民活のみならず地域活性化のプロジェクトにつきまして、政府として何らかの助成策というものを何とかこの際考えられないか。そういう方向で今折衝をしているところでございまして、二十九日までにできるだけ成案を得たいということで、今懸命に努力しているところでございます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 今、いいお話を聞かせていただいたんでありますが、大臣もこれからひとつ頑張っていただかなければならぬことだろうと思います。  第一、中小企業の不況に対する対策とか、産業構造転換円滑化臨時措置法とか、今日の急激な円高の中で大変な事態に立ち至っている輸出型産業を中心とするいろんな中小企業問題なり、あるいは構造的な不況の中で大変な事態になっている鉄鋼とか石炭とか、ああいったようなものに対する手だて、通産省としていろいろと政策を次々と打ち出されているんですが、それは今局長もおっしゃったように、それを受けて立つ地域が、やっぱり積極的にその地域経済の活性化というものに乗り出していかなければいかぬわけで、でなければ二階から目薬のような形になって、法律はたくさんできたけれども、下の方ではさっぱりそれは動かぬということになるのではないかという懸念もあります。  そういう意味で、今おっしゃいましたように、民活プロジェクトに対する補助金の助成を、五%を一〇%、二〇%に拡大するということも当然こういうことにも役立ちましょうし、また今までたくさん打ち出された法律の中における、まさに地域経済の活性化のために通産省が積極的に打ち出して、今までの法律の趣旨の中で動き出してくる第三セクターの問題なり、あるいはまた雇用を創出さしていくための新しい企業の進出による産業の創出、そうしたことについて、新しい形で、今言いました政府の助成というものが加えられるならば一層効果的ではないかと私は思います。そういうものがなければ、各地域でいろいろ工夫せい、努力せいと言いましても、それは限界のあることでありまして、今おっしゃいましたような問題は、総合経済対策の中で、通産省として積極的にこれは取り組んでいくべき課題であると私も認識をいたします。  それで大臣に、何とかそうしたものが今回の総合経済対策の中で打ち出せるように頑張っていただきたいと思うんでありますが、ただ、一つ懸念しますのは、そうした補助金が出ましても、大体地方自治体はそのうちの三分の一を持てとか、あるいは二分の一を持てとか、やっぱり地方自治体負担というものがそういうところにもろかかわってくるわけでありまして、そういうことで、補助金制度はできたけれども、地方自治体がそれを受けて立つ力がないという場合も、これもまた、名前はできても実行の進まないものになる危険もあるわけであります。  したがって、今私の希望するのは、ある意味ではこうした緊急事態、地方経済が疲弊して地方の都市自身が崩壊するかもしれないというふうなところが出始めている昨今、補助率などを引き上げて助成をするという、そういう政府の考え方は大いに支持しますが、それと並行して、地方自治体に対する負担増を強いない、地方自治体がそういうものを受け入れやすい環境をどうつくるかということ。三分の一の補助なんかを国が出したら、その三分の一は地方自治体が持たなければならないとするような、そういう関係はこの際緊急事態であるからなくするとか、一〇〇%国だけでやるんだとか、そういうふうな手だてがなければ、本当の通産省のお考えというものが実を結ばないんじゃないかと私は思うんであります。  通産大臣の、そうした全体の地域経済というんですか、地方経済の活性化という立場に立つ通産省の今の考え、そうしたものについてひとつ示していただければありがたいと思います。

田村元自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田村元君) 地域活性化といいますのは、これは政府だけで引き回しをするという筋のものではなくて、やはりその地方の地方公共団体を初めとしていろいろな計画を練り、ニーズを打ち出すと、それが政府の施策と両々相まっていくのが理想的だと思います。私、実は昨日も衆議院の石特で同じことを申し上げたわけであります。  それにいたしましても、政府がいろいろと改革をする、あるいは進める、これは率直に言いまして、私はもうきっすいの党人政治家なもんですから、これはいいと思うやつをひ若い大蔵官僚にひねられるというのは不愉快でしょうがないんですけれども、しかし、だからといって、財政当局というのは厳然としてあるわけですから、これとの折衝も大いに必要でありましょう。ありましょうが、どのような姿で地方に対して御援助を申し上げるにしても、その地方が受け入れやすい姿でなければならぬ、これが大原則だ、このように思っております。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 そういう意味で、補助率の引き上げはぜひとも私は必要なことだと思います。そしてまた、それに対する地方の負担は、今おっしゃったように軽減して、受け入れやすい環境をつくるということについて全力を挙げていただきたいと思います。  今の問題に関連してちょっとお尋ねしておきますが、この補助率五%というのは、六十一年、六十二年度、ある意味では内需拡大のために特別に枠をつけたものだというお話でありますが、とすれば、六十三年度以降これは新たな観点に立って考えていくということになる場合に、これはなくするという方向になるのか、それとも今言いましたように補助率を考えるということなのか。補助そのものをするかしないかを考えるのか、それとも補助率そのものを、これから六十三年度から改めて新しい経済の諸情勢の中で考えていこうとするのか、そこはどうなんですか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) まだ財政当局と折衝中でございますので、今の段階で確定的な御返事は申し上げられないわけでございますが、現在の補助金は二年度内に着工したものに限るということになっておりますので、その年度を過ぎて着工したものに現在の補助金を継続して交付するようなことは考えていないわけでございますが、現在着工中の工事を含めて、やはり民活の採算性、特に地方民活の採算性の問題についての助成措置というのは、先生、補助金、補助金どうこうおっしゃいましたが、必ずしも補助金のような形になるかどうかは、これからの折衝次第でございまして、何らかの形で国が助成をする場合には、むしろ現在の補助金とは分けて考えたいと思います。  要するに、現在の補助金は二年度で着工したものに限るということになっておりますから、それについては、もう二年度以上おくれて着工したものについては補助金は交付いたしません。したがって、その補助金はもう二年度限りで着工したものに限定されますが、そういう二年度内に着工されたものを含めて、今後着工される民活事業もあわせて、民活事業の採算性の問題について、国として何らかの助成策は必要かという点については、今財政当局と折衝しているところでございますから、回りくどい申し上げようになって恐縮でございますけれども、おくれて着工したものが得するというような形にするのはおかしいと思います。そういう方向で今考えております。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 それで、社団法人日本プロジェクト産業協議会という組織があるようでございますが、ここに一つこういう資料を持っております。そこの社会資本整備と民間活力ということでいろいろな提言があるわけで、私も一通り目を通しました。  先ほどから言っておりますように、百二十にも及ぶこの民間プロジェクトを全国各地で企画し、推進をしていこうとする通産省のこのもくろみ、あるいはまた建設省、郵政省、運輸省がそれぞれかかわっておりますが、この日本プロジェクト産業協議会と今進めようとしているこの民活プロジェクトとの関係というのはいかなるものなんですか、お教えいただきたいと思います。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 社団法人日本プロジェクト産業協議会、通称JAPICと、こう申しておりますが、この社団法人は、国土庁、運輸省、建設省、それに通産省の四省庁の共管の公益法人でございまして、やっております仕事は、国土の有効利用等を促進しますための各種の大型プロジェクトの推進に関します資料収集、調査研究、こういうことになっておりまして、各種の大型プロジェクトにつきましていろいろ具体的な構想等も発表しておられます。また、一種のコンサルティング機関みたいなものでもございますから、現在各地で計画されております民活プロジェクトについては、あるいはその中の一部のものにつきましてはこの協議会の知恵をおかりをしているというようなものもあるかもしれませんけれども、基本的には民活法の対象施設とこの協議会の活動とは、直接何らの関係もないというふうに私どもは承知をいたしております。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 いろいろそれは関係があっても私はいいと思います。しかし、日本プロジェクト産業協議会というものがあって、今おっしゃったように、それは国土庁、通産省、運輸省、建設省四省庁共管の社団法人として進めたということで、さまざまな民間の各企業あるいは財界、そうした方々が恐らく名を連ねておるんだと思います。  問題は、これから民活プロジェクトが、いわばこの日本プロジェクト産業協議会との関係のありようを十分考えていただかないと、それぞれ各地域にプロジェクトを持っていって、いろいろと仕事をやったけれども、結果としてはその地域経済の活性化とかあるいは地域経済の浮揚とか、雇用の創出とかいった、その地域の発展あるいはその地域住民の幸せと生活の安定というものに結びつかないで、いわゆる産業資本のただその活躍の場だけがそこにできたというふうなことになってはならないということを私は一番懸念をするのであります。したがって、こうした民間の団体との関係というものを十分留意してやっていただきたいということを強く要望しておきます。  それから、今回の二つの施設の追加がなされたわけてありますが、趣旨説明の分だけではちょっとこの追加された施設の中身がわからないわけでありまして、いま少しわかりやすく、追加したものはこういうものなんだということをここで示していただけませんか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 今回追加されます二つの施設でございますが、これは提案理由の中でも大臣から御説明を申し上げましたように、一つは最近の国際化、情報化に対応いたしました都市機能、港湾機能の整備を図るための大規模な都市再開発に関しましてその中核となる施設でございまして、こういう施設につきましては、郵政省が所管をされますいわゆるテレポートというようなもの、さらには通産省の関係では内外の経済情報を集積し、処理し、提供し、また地域の機能管理を行うための中核的な情報センターといったもの、さらにはこれと一体的に整備される、最近の言葉で申しますとインテリジェントビルという各種の情報機能を備えたビルということになるわけでございます。  それから二番目は、外国企業が我が国市場に進出をいたします場合の足がかりとなるような機能を有する施設でございまして、実際の事業活動が本格化いたしますまでの日本におきます活動の足場になるような短期的な事務所賃貸スペースといったようなもの。さらには、それだけではなくて、翻訳とか文書作成機能のような附帯的なサービスもあわせて提供できるような施設というふうに考えているわけでございます。  こういったことにつきましては極めて抽象的でわかりにくい、こういうようなお話がございますので、通産省の関係の今回追加をいたしました二つのプロジェクトにつきまして、具体的にどういうような構想があるかということを御紹介申し上げてみますと、まず七号施設として追加をいたします情報中核センター、中核となります都市再開発の場合の中枢情報センターということといたしましては、例えば東京湾の臨海部の開発構想の中で、豊洲埠頭の再開発構想等が新聞等で御紹介されておりますのは御存じかと思いますが、そういったところとか、さらには川崎、それから大阪では二カ所、大阪南港とそれから関西新空港の対岸の前島地区というようなところで計画をされているようでございますが、こういった都市の国際化、情報化に対応した再開発の中核になるような施設を今回民活の対象施設として追加をしたい。  それから、八号施設の外国企業の対日進出の足がかりになるような施設でございますが、これにつきましては、先ほどの幕張メッセで問題になりました幕張地区にこういった施設を建設しようという構想がございますし、それから、横浜のみなとみらいの計画の中にも、同種の施設を建設しようという計画ができてきております。このほかに、仙台地区でも、国際ビジネスゾーンというようなことで、同種施設の建設が構想されているようでございますので、こういった計画を頭に置きまして今回追加をさせていただいたという次第でございます。

桑野扶美雄郵政省通信政策局次長

○説明員(桑野扶美雄君) 郵政省の所管いたします分野は、七号のロの施設、テレポートでございまして、これは今通産省から御説明がございましたようなものでございますけれども、具体的に整備する施設とは何かということになりますと、通信衛星を利用いたしまして国内あるいは外国との間で高度な電気通信を行うために、一つは衛星通信地球局あるいはその他の長距離の伝送施設をつくる。二つは、電気通信の中枢センターをつくる。三つ目には、テレビジョン会議施設等の共同利用施設をつくる。このような中身でございます。ただいま具体的には、東京、横浜、大阪などにおきましてテレポート計画が進められているところであります。

中嶋計廣建設省大臣官房審議官

○政府委員(中嶋計廣君) 今回追加されました施設のうち、建設省が所管いたしておりますのは、七号ハの施設、いわゆるインテリジェントビルでございます。このインテリジェントビルと申しますのは、どういうことから必要になるかということから申しますと、情報化あるいは国際化社会に対応いたしまして、これからのビルというものは、ほかのビルと即時に大量の情報を交換することができるような施設を持つ必要がある。あるいはまた、みずから得られた情報を大量に蓄積をいたしまして、これを高速で処理をするといったような機能が必要になるということで、ビルの中に情報通信設備を網の目のごとく張りめぐらしましたそういうビルをつくりまして、これの一方は共同で利用いたします大型のコンピューターにつなぐ、そしてもう一方端末の方にはテレビ会議用のテレビでございますとかあるいはコンピューターの端末機器でございますとか、そういったものを設置をするということによりまして、他の国際都市あるいは国内他の都市、そういったところと大量に、即時に情報の交換をし、得られました情報を処理をしていく、こういう機能を期待するわけでございます。  それからもう一つは、ビルがだんだん大型化してまいりますと、冷暖房を初め、各種の機器につきましてきめ細かい管理を行っていきますために、この館内に、ビルの中につくられております通信情報網を有効に使いまして、これとセンサーを組み合わせることによりまして中央で制御をし、自動的に制御をし、監視をしていく、こういう機能もできるということが必要になってくるわけでございます。  そこで、これらの需要に対応できるような設備を持ちましたビルをインテリジェントビルとこう呼んでいるわけでございますが、こういったもののうち、今回は、この民活法で対象にしておりますのは、先ほど通産省あるいは郵政省からお話のございました東京臨海部とあるいは十二号埋立地などに予定をされておりますマルチメディアセンター、これは通産省の関係の施設でございます。それからテレポート、これは郵政省の関係の施設でございますが、こういう施設と一体的に建築をされまして一体性のある建物、これをインテリジェントビルということで追加させていただいている次第でございます。

藤野愼吾運輸省港湾局長

○政府委員(藤野愼吾君) ただいま通産省、郵政省の方から御説明のありましたような七号施設、八号施設が、港湾地帯で事業として展開されます場合に、港湾管理者が特定港湾開発地区の指定をするなど、開発整備の方針、指針を定めて、そしてそれらの事業を進めていく、こういうこととしております。  直接的には、港湾地帯で展開されるプロジェクトと申しますのは、先ほどもお話がありましたが、東京では十三号地、そして大阪では南港、そして横浜ではいわゆるMM21地区と、こういったものがございまして、関係省庁と一緒にやらしていただこう、かように考えておるわけでございます。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 最後に大臣にお伺いをいたしまして、この民活法の問題についての質問を終わりたいと思うのでありますが、大臣も所信の中で、日本の経済を内需主導型経済に変えていかなきゃいかぬ、重大な決意を持ってやるんだということを、最後の結びのところにも述べておられます。文字どおり今、これは通産省に与えられた最大の課題ではないかと私も思います。  そこで、こういう民活プロジェクト関連投資も含めると十兆円を超すであろう、そして数にして戸とか百二十とかという、ある意味では大変な規模のものでありますが、この民活プロジェクトの問題と、いわゆる日本の経済を内需主導型経済へ構造転換をしていくということの整合性を持たしていかなければ、何かてんでんばらばらの状態であってはならぬ、こう思うんですね。  その点についてお伺いしたいんですが、きのう「産業・資源エネルギーに関する調査報告」というのが参議院の調査会の報告として出されたんです。この中にこういうことが書いてあります。ちょっと読んでみまして、大臣のお考えを聞かしていただきたいんですが、  産業構造に注目した場合、中長期的に見て、内需主導型経済の柱として期待されているものは、技術革新の展開による産業のニューフロンティアの開拓とサービス産業の発展である。  技術革新分野の将来の市場規模については、産業構造審議会報告における試算がある。これによると、二〇〇〇年時点における市場規模(一九八〇年価格)は、新素材とその応用分野で五七・九兆円、マイクロエレクトロニクスとその応用分野で一六三・二兆円、バイオテクノロジー応用分野で六・六兆円となり、合計約二三〇兆円に達するとされ、その結果、これらの分野で約一一七万人の雇用増が生じると試算されている。  また、サービス経済化の将来展望についても、経済審議会経済構造調整特別部会による試算がある。これによると、名目GNPに占める物財生産部門の構成比は、一九八五年の四一・四%から二〇〇〇年には三六・七%へと低下するのに対し、知識・サービス生産部門の構成比は、二六・四%から三一・五%へと上昇する。同様に、就業構造についても、物財生産部門は一九八五年から二〇〇〇年にかけて約二〇〇万人の就業者減が生ずるのに対し、知識・サービス産業部門では約六八〇万人の就業者増が生ずると予測されている、というふうな、こういうことがあって、要するにこれからの産業構造を内需型に転換していくための柱として、ここに技術革新分野やサービス産業のこうした問題を積極的に推進していく。ある意味では雇用安定、そして今日の貿易摩擦を解消していく中長期的な展望というものの一つの資料としてこういうものが出されておるのでありますが、この壮大な民活プロジェクトを支えていく民活法の進むところ、やっぱりこうしたものと一致させて、地域の産業の活性化と雇用の創出というもので、これから西暦二〇〇〇年になるとヨーロッパ型の失業一〇%時代がくるんではないかというふうなことを想定されるときに、やはりこうした大型プロジェクト、そして産業基盤を変えていくということの中で、それが雇用の創出につながっていくという問題と焦点を合わせながらやっていかなければならないんじゃないかということを思うんです。  だから、私は、この民活プロジェクトを賛成する立場は、そうしたこととの整合性があるということに期待をするんであって、民活プロジェクトに一部の金もうけばっかりもくろむ人が群がって、それを食いちぎるというふうな形にされてはならぬという思いがあり、一方やっぱりこういう形のところに進んでいってもらいたいという気があるわけなんですが、大臣のひとつ将来に対する決意も伺わせておいていただきたいと思うのであります。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) ちょっと大臣からの御答弁の前に、私から御説明をさしていただきたいと思います。  今、先生おっしゃいますような方向で将来の産業構造転換を考えていかなきゃならぬ。確かにそのとおりでございまして、そのためには、各種の施策がそれと表裏一体になるようにならなきゃいかぬ、これもまさに御指摘のとおりでございます。  先ほど来いろいろ御説明をしております民活法の対象施設につきましても、例えばかながわサイエンス・パークの例で申し上げましたように、研究開発型企業の育成のための施設、これはやっぱり新しい産業分野を開いていくための施設関連というふうに考えてもよろしいかと思います。  それから、国際的な展示場、会議場、さらには今回追加をいたしますマルチメディアセンター、テレポート、それにインテリジェントビルというようなものも、やはりこれからの情報化、サービス化の時代に必要になってくるような基盤的な施設であろうかと思うわけでございます。  こういった施設につきまして、民間の活力を利用して整備をいたしますとともに、それ以外の一般的な社会資本等につきましては、従来のように国、地方公共団体等の公的なセクターが拡充をするということで需要全体も内需型に変えていきませんと、産業サイドだけの変更だけでは思うに任せないわけでございます。  そういう意味では、私ども、先生がおっしゃるような方向で今までも考えてきているつもりでございますし、これからもそういう方向でこういった法律の運用をしていくことを考えたいと思うわけでございます。

田村元自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田村元君) 先ほどの御意見まさにそのとおりでございまして、私から特につけ加えることもないわけでありますけれども、先ほど読み上げられました、言うなれば未来型産業といいますか、新素材にしても、バイオあるいはハイテクの社会にしても、これは一つには内需を拡大するという意味において重要な中長期的な柱になりましょう。一つには、これから構造調整、構造転換というものが進む場合に、雇用問題あるいは空洞化問題ということが起こるであろう。それに対応するという意味においても非常に重要な問題でありましょう。  でございますから、このような観点から見た、今の読み上げられた問題に加うるに、従来公的なものといえば、政府や地方公共団体がほとんどやり切ってきたわけでありますけれども、これからこれに民間の活力、つまり資金にしろあるいは技術にしろ、ノーハウにしろ、そういうものをどんどん注入していって、しかもそれを全国津々浦々に広げていく、つまり官と民の技術や知識やいろんなノーハウというものを全国に広げていって、その地域の活性化に資する、そういうことでございますから、まさにおっしゃったとおり、十分の整合性をとらなきゃならぬ問題だし、また必然的にとれていく問題でもあろうかと思います。まさにおっしゃるとおりということで、私のお答えにしたいと思います。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 若干時間がありますので、残った時間でちょっと中小企業問題について質問をさしていただきたいと思います。  その前に、各省庁の方、ありがとうございました。  まず初めに、大臣に基本的な問題についてお伺いをしておきます。  六十一年度の中小企業白書が出されました。六十一年度の中小企業白書を見ますと、今私と大臣との間で意見を交わしました我が国の産業構造の転換問題と中小企業のありように重点が置かれた分析報告というものがかなり出されております。当然だと思うのであります。  そこで、日本の産業構造の転換期を迎えておるのでありますが、日本の産業構造を見たときに、二重構造とも言われておりますが、やっぱり中小企業がその存立的な基盤をなしているということは、これは間違いのない事実であります。産業構造の転換期の中で、中小企業を一体どう見ていくのかということは極めて大事だと思うんです。歴史的に見て、中小企業白書にも書いてありますが、産業構造の転換過程で不可避的に起きる雇用の問題ですね、雇用のミスマッチ等々、そうしたものを吸収していく役割、大企業が放出した失業者を今度は中小企業、下請が引き取るというふうな、そういうふうなことの役割も今日まで多く果たしてきていると思うのであります。  現在もそうしたことが行われているというふうに思うのでありますけれども、一体今日の大きな産業構造の転換期の中で、それでは一体中小企業というものを歴史的にどう位置づけ、またそれをどういうふうにしてこれから政府は政策的に導いていこうとされているのか、そこのところ、まず通産大臣の所見としてお伺いをしておきたいと思います。

田村元自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田村元君) 全世界どこでもそうでございましょうけれども、特に我が国の場合は、中小企業というものは常に日本経済、日本産業の核になってまいります。例えば製造部門一つを例にとりましても、事業所数の約九九%は中小企業なんです。それから従業員でも七二%は中小企業なんです。売り上げも五一%は中小企業。俗に大企業とよく言いますけれども、中小企業の方がその意味においては大企業より力を持っておると言ってもいいし、しかも同じ業種業態といっても非常に多種多様である。でございますから、私はやはり日本の独特の産業形態でもあろうかと思いますけれども、中小企業、これはもちろん流通部門その他いろんなものを含めてのことでございますけれども、これを常に育成していくというよりむしろ強化していく、基盤強化をしていくということが日本経済の健全な発展の礎である、このように思っております。  私は、通産大臣になりました最初の記者会見で申しましたのは、あるいは御承知かもしれませんが、通産大臣というのは中小企業大臣である面が非常に大きい、それだけに中小企業というものを四六時中念頭に置いて仕事にいそしみたい、こういうことを申し上げたわけでございますが、もう数字からいっても、今製造部門だけちょっと御披露しましたけれども、極めて明々白々のことでございます。私は、今後いよいよ中小企業の基盤強化をしたい。  ただ問題は、だからといって、それが構造転換というものを否定するものであってはならない。構造転換というものをうまくリードし、そしてまた中小企業自体もそれに対して意欲的に対応するということによっていわゆる経営基盤が安定していくものと、このように考えております。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 おっしゃるとおり、中小企業が産業構造の大きな転換の中で、ひとり蚊帳の外で、逃げるわけにいかぬわけであります。だから苦しんでおるんでありますが、その中で一つの形として出てくるのが、親企業が海外生産を増加させていくという形になるときに、下請の取引関係が非常に大きな影響を現に受けるのであります。中小企業庁の調査によっても、海外生産を行っている親企業及び近々開始する予定の親企業のうち、四分の一の企業が国内での生産量を減少せざるを得ぬということになり、またそういう減少の見込みを現に訴えております。ということは結局現在の、今大臣もおっしゃった中小企業の総量九九%と、働いている者も九〇%と。しかし、その中小企業は独自の仕事をするんじゃなくて、その三分の二が大体下請関係に依存しているという状態でありますから、親企業が海外へ進出していくということは、とりもなおさず下請関係がそこで切れる。海外へ行って、部品だけは日本から取り寄せようということをやりよると、またECでもってそのことが問題になって、部品も、本来下請がつくっておったものも、海外のそれぞれの国のもので調達せよというふうなことが起こるというふうなことで、これはもう好むと好まざるとにかかわらず、中小企業の下請関係のあるところが、一体これどうしたらいいのかという事態にこれから立ち至ってくるわけであります。  受注量の減少、そして受注条件の変更等々が出てくるんですが、こういうことについて、これは何も中小企業そのものの経営のやり方がまずいとか、あるいは運営の方法がまずかったとかいうことじゃなくて、文字どおり経済の国際化というふうなところから、分業的なところから起こってくる構造的な変化でありまして、こういうものについてやっぱり中小企業庁、そして通産省がある種の助成、指導、こういうふうなものをしっかりやってやらなければいかぬのじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

小林惇中小企業庁計画部長

○政府委員(小林惇君) 先生御指摘のとおり、これから親企業の海外生産あるいは部品調達を海外から求めるという動きは活発化するというふうに我々も見ております。  試しに、親企業あるいは下請中小企業に対するアンケート調査を最近やってみたわけでございます。それは白書にも載っておるわけでございますけれども、親企業の下請企業に対する発注量自身が明らかに減少しつつあるというようなデータが出ております。下請企業の側から見ますと、既に受注が減少しつつあるというふうに答えた者が、昨年の七月には全体の四分の一程度でありましたけれども、昨年の暮れには、受注量の減少を訴えておる企業が下請中小企業の三分の一というふうに増加してきておる状況でございます。  こういう事態に対してどう対処するかということでございますけれども、一つには内需型に製品を転換をしていくことによって生きていくということでございますが、そのほかに、下請中小企業そのものの構造改善というものを進めていくための融資をこの六月あたりから始めようということで、今準備をしております。これは金利水準その他、まだ決まっておらない点が多々ございますけれども、融資規模総額で五百億円というふうなことでございます。それからそのほかに、単に金融でつないでいくだけでは足らないものですから、技術の関係の力をつけようということで、今までもいろいろな各種の補助制度やっておりますけれども、今回、特に下請企業に関連して大型の補助金を日本全土に補助をしようということで、その準備も進めております。  それから、これは下請企業の多い特定地域等に対しては、別に技術開発のための、本年度のみで全体で三十億程度に上る技術関係の委託費を支出するというようなことをやっております。その他、種々下請企業が生きていくための手だてについては、通産省としては応援をしていきたいというふうに考えております。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 今おっしゃるように、構造改善をしていくにしても、この厳しい経済状況を生き抜いていくにしても、まず必要になるのは資金であります。通産省の側からいえば融資ということになってくるんですね。一体資金をどのようにして確保するかという問題であります。  今も、これからいろいろと資金の手だてを融資あるいは補助ということでやっていきたいということでありますが、しかし現に塗炭の苦しみの中であえいでいるこの中小企業、零細企業の皆さんからした場合に、金を借りる場合のいわゆる融資の条件、これが本当に厳しくて、幾ら制度をつくり、融資の枠をつくってもらっても借りられない。もう既に今まで借りるものは借り尽くした上での、すがりつくような思いでの融資を頼みに行くものでありますから、担保力は、信用度は、と言われても、そこで皆挫折をしてしまうんであります。だから、やはり融資の枠を広げるとか、新しいものをつくるとかということと同時に、そういう中小企業が本当に立ち直っていくための、あるいはまた事業転換を具体的にやっていくための条件を緩和するということを、本当に真剣にやってやらなければいかぬのではないかと思うんですね。  例えば、高い金利の中で、高い昔の金利の返済にきゅうきゅうとしているところを、低利の今日の金利に切りかえてやるための何か方法を考えてやるとか、通常の銀行に持ち込んでもなかなかようやり切っていないわけなんですね、さまざまな厳しい枠があって。あるいはまた、信用保証制度というものがあっても、担保力の問題点の中で、目の前に資金の枠があっても担保力というものによって借りられないというふうな実態の苦しみがあるわけです。だから、やはり通産省として、中小企業に対するこの融資制度の問題をいま少しきめ細かく、そして本当にこの資金を必要としているそういう中小企業、零細企業の皆さんが資金を借りられるように、現在あるさまざまな条件を緩和していくということについて、もっと力を注いでいただきたい。時間がありませんから、細かいことは申し上げることはできないのでありますが、一括して申し上げればそういうことなんであります。  通産大臣が、わしは中小企業大臣のつもりでやるんだとおっしゃっていただいて、非常にありがたいのであります。しかしながら、本当の各地域の中で頑張っている中小企業の皆さんの一番切実な声は何かと言えば、私が今言ったようなことではないかと思うんでありますが、最後に、そのことについての通産省中小企業庁のひとつお考え、今後一層のそうした改善についての努力、そうした表明をいただいて、私の質問は終わりたいと、こう思います。

小林惇中小企業庁計画部長

○政府委員(小林惇君) 先生から御指摘がありましたように、金融ということが一番中小企業の対策のための中心的課題ということでございますけれども、特に最近の金利動向等を勘案いたしまして、この五月一日から、いわゆる円高の融資あるいは特定地域の融資については、それぞれかなり大幅に引き下げをいたした次第でございます。ちなみに円高の特貸しにつきましては四・四五%ということにいたしました。それから特定地域につきましては、不況の度合いの強い中小企業者については三・五、そこまでいかない中小企業者については四・五ということでございます。  ただ、地方を回ってみますと、現実にもっと安い金利で、転がしで民間の金融機関でも貸しておるぞというような声ももちろん我々よく聞いておりますので、そういう事態を踏んまえて、今後とも努力してまいりたいというふうに考えております。  それから、特に不況業種元利返済資金緊急融資制度というものを昨年六月に設けておりまして、これは赤字のために元利の返済が滞りそうであるという方のために、その一年分の元利をまとめて後年度にリスケジュールといいますか、そういう格好でやるものでございまして、中小企業金融公庫等の店頭では、これを俗にリリーフ融資というようなことを言っておりますけれども、こういうような制度につきましても、これからの事態ということで、もっと活発に利用されるように制度改善について工夫をしてまいりたいというふうに考えております。

田村元自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田村元君) 実は私は、中小企業庁長官の岩崎着初め、こういう部長連中にいつも申しておりますことは、中小企業対策の基本は資金繰りだということを言って、それに対して、役人ですからいろいろと議論といいますか、弁明というか、自説を展開しますけれども、君たち中央官庁霞ケ関で机に向かっておってはわからぬと、現場の中小企業、特に零細企業は資金繰りそのものが一番の悩みなんだと、だから、融資に最大限の焦点を当てると、こう言って実は指導いたしております。  岩崎君初め、最近非常にそのことに気を使ってくれまして、いろいろとやってくれておりますが、今、特貸しいわゆる特賞というやつを利率を引き下げたといって報告しておりましたが、先般も最初は大蔵省にあえなく撃退されてきましてね、それで私に助けてくれと言うから、河内山宗俊じゃないが、開き直って、それでどうやら格好がついたということでございますが、繰り返し申し上げますけれども、中小企業というよりむしろ零細企業対策の妙諦は資金繰りにありと、これが基本だと私はそのように思っております。

本岡昭次日本社会党・護憲共同

○本岡昭次君 ありがとうございました。これで終わります。

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    午前十一時五十八分休憩      —————・—————    午後一時四分開会

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) ただいまから商工委員会を再開いたします。  民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  休憩前に引き続き、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 民活法に入る前に、きょうの午前中九時五分ごろ、東京の大井火力発電所で火災事故が発生をいたしました。とりあえず、この火災事故が発生しまして現在まだ未掌握の点もあるかと思いますが、概略ちょっと御説明いただけませんか。

岡松壯三郎資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(岡松壯三郎君) ただいまお尋ねのけさの事故でございますが、東京電力大井火力発電所の二号炉、実は三基ある発電所でございますが、その二号機に附属しておりますタンクでの火災事故でございます。これは、大きなメインタンクからそれぞれのボイラーに向かって小さなサービスタンクというのがあるのでございますが、そのサービスタンク付近で火災が発生したということでございます。時刻は、九時七分、ころ発生いたしまして、九時五十分にはほぼ鎮火をいたしております。  やっておりましたのは、実はこの二号炉定期点検中でございまして、動いていなかったのでございますが、その二号ボイラーの燃料ポンプの取りかえ工事が終わりましたものですから、耐圧試験を行う必要があるということで、窒素ガスボンベ——窒素を入れまして漏れてないかどうかをチェックするわけでございますが、その窒素ガスボンベを運搬作業中に火災事故が発生したということでございます。火気のないところでございますので、なぜこのような事故が起こったかということにつきましては、現在、原因究明中でございまして、まだはっきりいたしておりません。  この事故によりまして、大変お気の毒なんでございますが、三名の死亡者と負傷者が出た模様でございます。負傷者の数はちょっとはっきりいたしておりませんが、死亡者が三人出たというふうに承知いたしております。大変お気の毒でございまして、亡くなられた方々には哀悼の意を表したいと存じております。  通産省といたしましては、直ちに原因究明のため、担当官を通産局及び本庁の方から現場に派遣をいたしておりまして、現在原因究明中でございますが、原因の究明を行いました上で、必要に応じ所要の対策をとってまいりたい、かように考えている次第でございます。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 ただいま、現在までに掌握されました状況の報告でございますが、私も現場へ行ったわけではございませんが、私の知り得る範囲内で調べてみました。三名死亡されている。当初は二名でありましたけれども、一名ふえて三名となっている。一名が重傷である。  今の報告の中で、私一番大事な点は何かと言えば、四月三日から六月三十日までが定期点検の最中であった。これが一般の日であるならばなおさらのこと——一般の日もあってはならないことでございますが、なおかつそういう事故を起こさないための定期点検をやっている最中に、こういう事故がサービスタンクからボイラーまでの間の十六ミリの配管の点検を、漏えい個所があるかないかということの作業をやっている最中に起きた事故であった。特に問題は、定期点検の最中にこういう事故が起きたということは、これは大変なことじゃないかと思います。  また、これはテレビでもちょっと放映しておりましたけれども、周囲の人たちの意見を聞いておりますと、このA重油二号機のタンクが、直径六メートル、高さ八メートルぐらいのタンクらしいんですが、まず最初に下から盛り上がって火が上がったんだと、そして一瞬のうちにタンクが崩壊したというような、見た人なんかのそういう話を総合して、定期点検をやっている最中にそれだけのことが一瞬にして起こるような事故がどうして起きたのか。  現在、通産当局としてもおわかりにならないけれども、問題は定期点検中にこういうことが起きたということは、これは看過できおいことじゃないかと思いますが、田村通産大臣いかがでしょうか。

田村元自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田村元君) まずもって二十代、三十代のまことに若い命を散らしたということは、何とも言いようのない気の毒なことでございまして、謹んで哀悼の意を表します。  なお、今のお話でございますが、先ほど部長が申しましたように、目下通産省から人間を派遣いたしまして原因究明を行っております。この原因究明はどういうことになるか、皆目しっかり内容がわかりませんけれども、恐らく原因究明はある程度の時間で進むと思いますので、それを把握してその上で適切な措置をとりたい、このように考えており、まだその原因についての詳報が一切入っておりませんので、とりあえずこれを待ちたい、このように思っております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 この大井火力発電所の事故の問題につきましては、また次の委員会とか何かの折にこれはたださなくてはならない問題点ではないかと思いますから、この程度に保留をしておきたいと思います。  そこで、民活法案の質問に入りますけれども、昨今の我が国を取り巻く内外の厳しい環境の中で、経済社会の基盤充実に資するように民間事業者の能力というものを活用していくことが重要であることは言うまでもありません。しかしこの民活法制定以来引き続き環境は変化しつつありますし、民間活力の導入というものは思うように進展をしておりません。これは通産当局もそのような受けとめ方をされておると私は思っておりますけれども。  そこでこの民活のプロジェクトがなかなか進展しない理由というのは何か。それはさまざまな理由がありますが、その中の一つとして、国がプロジェクト推進の主導権を握って民間に渡さないという、そういう声があるのも事実でございます。  そういう意味から、これは経団連の民活委員長であります河合良一さんがこういうことを言われているんですね。  内需拡大には民間活力を活用することが必要だが、関係省庁や政治家の一部は民間から集めた資金で公共事業を進めることが民活だと誤解している。民活とは、民間の能力をフルに生かし民間が主導権を握って国や地方自治体のやってきた事業を肩代わりすることだ。事業は採算の合う魅力のあるものでなければならず、民間企業がみすみす損失を被ると分かっている事業を引き受ければ、経営者は責任を問われる。と言っている。このような考え方に対しまして、民活導入に対する政府の基本的な考え方を確認しておきたいと思います。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 法律施行後一年程度経過をしておりますが、その間につきましてまだこの法律によります特定施設の整備についての計画を認定いたしましたのは三件ということで、当初の期待に反しておりますことは先生御指摘のとおりでございます。  その理由について考えてみますと、いろいろございますが、一つには、やはり事業の採算性についての懸念ということがあるのは事実でございますし、特に最近のような経済状態のもとでは、そういった点についての事業参加者の懸念、不安というものが強くなってきているということもそのとおりであろうと思うわけでございます。今おっしゃいましたように、やはり民間が主導権を持って民活事業をやっていただくという場合には、何にも増して採算性の点について魅力あるものでなければならないと思いますが、ただこの法律に基づきます施設につきましても、民間の力だけで採算をとっていただくというようなわけにはまいらない面もございまして、そういう点につきましては、政府といたしましては金融、税制上の助成措置もできるだけ講じておるところでございます。  また昨年の秋には、特に民活事業の前倒しの観点から補助金の創設等もいたしたわけでございますが、果たしてそれで十分かどうかという点についてまた御批判のあるところでもございまして、こういった点については地域の活性化の観点からの民活事業に対する助成策のあり方ということで、私ども今省内で検討しているところでございまして、やはり民活事業がこれから進んでいきますためには採算性の面について魅力あるものでなければならない、またそのために政府としてしかるべく対応すべき点は対応しなければいけない、こういうふうに考えております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 また、河合さんはこういうことを言っていらっしゃるんですね。  魅力ある事業がなかなかみつからない。やるべき事業はあるのだが、様々な制限で魅力的になっていない。今もお答えがありましたとおりに、採算の合う魅力的なものでなくちゃならないというんですが、こう言っているんですね。  どうしても民活を生かしたければ関係省庁は事業をドレスアップすべきである。建設の基準を大幅に緩和することも必要だし、免税債の発行や利子補給の形で民間資金を引き出しやすいよう誘い水を与えることも前向きに考えなければならない。こういうことを言っていらっしゃるんです。  今もお答えいただきましたけれども、なおこの問題につきましては政府の考え方いかがでしょうか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 事業の採算性の点につきまして、民間の参加される方々が魅力を感じられるようなものにするための河合さんがおっしゃっております呼び水的な政府の助成策の必要性については、私どももそのとおりでございます。現在もなお現状でいいのかどうかについて検討を続けているということを申し上げたところでございます。  それと並びまして、やはり民間の方が民活事業を進められる場合に、規制緩和という点についても政府として心しなければならない重要な点であると思うわけでございまして、この点につきましては、最近まで行われております数次の総合経済対策の中でも、政府として規制緩和の点については特に取り上げてきてやっております。特に民活プロジェクトと関連の深いものといたしましては、都市開発なり、新市街地の開発に関します土地利用規制、特に容積率の制限を緩和する等との問題でございますが、こういった点については既に一部スタートもいたしております。  規制緩和につきましても、これからも民活事業を一層盛んにするためにも、具体的な民間の御要望に応じて、政府として規制緩和についてもできるだけ対応をしていかなければいけない、かように考えております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 昨今の急激な円高で、特に地方が今までに続々と名のりを上げてまいりましたこの民活プロジェクトの多くが打撃を受けまして宙に浮いております。この実態は御承知のとおりだと思いますが、何とか採算が期待できそうな大都市圏のプロジェクトならともかくも、景気が予想以上に冷え込んだ地方都市では、地元企業が投資を渋るのは当然のことじゃないかと思うんですね。そういう意味から、円高の影響を乗り切り、民活を推進するための策というものは、これは非常に難しい面もあるかと思いますが、どうすべきか、これについてお答えをいただきたいと思います。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) この法律によります特定施設の整備を中心とした民活事業につきましては、当初から大都市周辺の施設整備につきましては採算性の点で比較的楽観できるものの、地方の事業についてはそういった面で大都市周辺の事業に比べて極めて不利ではないか、こういう御批判がございました。  それが、ただいま先生もおっしゃいますようなこれまでの円高不況によりまして、地域の経済不振という状態からますます地域民活事業につきましては採算性の点に問題が出てきておりまして、事業計画の見直し等が行われているような状況になってきております。こういった点についてはこのまま放置すべきではなくて、やはり地域経済の活性化という観点から、民活事業を含めました地域開発事業について、これをできるだけ前倒しをしてやっていただく必要がある。そのためには、政府としての助成についてこのままでいいのかどうか。  幸い自民党で策定されました総合経済対策要綱の中には、地域経済活性化のための助成措置についても手を打つべきだということがうたわれておりまして、現在政府部内ではこれをもとに政府としての緊急経済対策の策定作業が進められております。その一環といたしまして、私ども地方の民活事業を中心とした地域経済活性化のための政府の助成策のあり方については、今財政当局と成案を得るべく努力をいたしているところでございます。あと時間もわずかでございますが、具体的な案が得られますように努力をいたしたいと思います。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 民活法におきましてその対象施設の定義が種々定められているものの、民間企業の投資の対象分野として、基本的には公共財の中でも比較的受益者負担を実現しやすい、言うなれば準公共財の分野あるいはニーズの高い新しい分野でないと、実際には民間は手を出さないと明言している人々もおるわけでございますが、この民活法の対象施設の一から八号施設が民間に魅力あるものに該当するのかどうなのか、またそう考える理由と根拠を説明していただきたいと思います。  私、この資料に目を通してみましたら、最近対象がふえてきている傾向にあります。そのふえてきている傾向はよいといたしましても、現実に動いているところはどこなのかと、これも調べてみましたら、一号ではかながわサイエンス・パーク、三号では柏崎ソフトパーク、五号では幕張メッセ、このところだけじゃないかと思いますけれども、そういう意味から、理由と根拠を説明していただきたいと思います。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 御承知のとおり、民活法の対象施設は、技術革新とか情報化とか、あるいは国際化とか、最近の経済社会の環境変化に対応してニーズがあるものであって、かつ、ある種の新しい意味の産業基盤とも言えるようなものとして考えられているわけでございます。  そこで、このような経済社会の大きな環境の変化に対応して、本当に的確な企画をいたしますれば必ずニーズがあると、そういう意味で思えるわけでございまして、先生、一号から八号までとおっしゃいましたけれども、時間の関係もありますので、既存のものの中で一号なら一号施設、これはリサーチコアでございますが、これについての考え方を例えば申し上げますと、これは共同研究開発施設、それから研修施設、技術情報の提供、交換等のための施設、それからいわゆるインキュベータと言っておりますけれども、新しい技術の企業化のための施設、この四つから成っているわけでございます。  この施設がどの程度魅力があるかということを考えますときに、現在の技術革新の性格をちょっと考えてみたいわけでございますが、言われておりますことは、最近の技術革新は非常に高度なものもある一方におきまして、いわば草の根技術革新ということが言われております。その意味は、一つは非常に汎用性がある技術が多いということで、典型的には半導体でございますが、これは宇宙機器からおもちゃに至るまで使われているわけでございます。そういう意味で、従来は高度技術、ハイテクとは無縁であった、あるいは少なくとも無縁であると思っていたような中小企業までも、その気になればハイテクを使って新しい分野、新しい製品を開拓できるわけで、そういう可能性があるわけでございます。  それからもう一つは、最近の技術革新に言われております特徴としまして、これは技術にチャレンジした場合のロスが少ないということが一般に学者に言われております。仮にしくじった場合でも、かなりのものが何か残る、所期の目的を達成しなくても、そのプロセスで何かが蓄積できる。そうすると、その分を差し引いた純粋のロスは小さくなるわけでございます。  そういう二つの要素があって、技術革新が中小企業まで隅々に行き渡って、その結果、草の根技術革新というふうに言われているんだろうと理解しておりますが、そういうふうに新しい技術を使って何か新しいことをやろうということを考える企業がたくさん出ておかしくない。そういうものを背景にいたしまして、しかし新しい技術にチャレンジするためにはそれなりの施設が要る、その施設は一人一人の企業で一人一人の人がやっていたんでは大変だということで、それをまとめればペイするはずだということでございます。  先生おっしゃいました第一号認定のかながわサイエンス・パークでございますけれども、これも川崎市という比較的研究開発型、ベンチャー型の企業がたくさん存在しているところ、かつ研究機関もかなりたくさんある。それから産官学の研究交流も盛んに行われている、こういった点に着眼して、恐らく中長期的に見ればこれはペイするとお考えになってチャレンジされたものだと思います。  そういう意味におきまして、ほかの二号、三号以下の施設も、私どもはそういう意味で魅力あるものであり得ると思っておりますが、ただ、これは理論的にそう言えるということでありまして、現実にどこの地域においても必ずというわけにまいりませんし、それから当然リスクが伴います。そういう意味におきまして、いろいろな政策的な支援をしましてリスクの大きさを緩和する、あるいは懐妊期間の長さを緩和する、こういう施策を講じているわけでございます。したがいまして、こういう適切な条件のもとで適切なプランを立てていただければ、民活プロジェクトとして成り立つものだと考えております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 民活法対象の施設の利用について、その料金の設定についてはどのような姿勢で臨まれるのか、お尋ねをしたいと思います。  特に、利用については受益者負担とするにしましても、その利用形態につきましては多様でありまして、必ずしも明確ではないと思います。その中でも、とりわけ公共財の場合、受益者負担の性格から、利用状況やあるいは料金設定の仕方によりましては、公的補助に頼る負担の偏りを生じさせることにもなりかねない、こういうことになってはなりませんけれども、こういう事態も予想されるわけなんですが、この点につきまして、将来施設料金の決定をする際の参考ともなるので御説明をいただきたいと思います。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) あくまでこれは政府が助成をいたすものではありますけれども、民間の事業としてやっていただくものでございます。したがいまして、基本的にこれはそれぞれのプロジェクトを企画される、経営される方が自主的にお決めになるのが基本だと思います。  これにつきまして、おっしゃるように公共的な性格がございますから、経営される方がそういうことを十分念頭に置かれまして適切にお定めいただくことを期待するわけでございますけれども、採算性を無視したりするような低い水準を期待するというようなことでは、民活も円滑に進まないと思いますので、そういう意味におきまして、採算性を維持し、それから運営に支障を来さない、そういう料金をお決めいただければいいと思います。  ただ、当然政府も関与していることでございますから、例えば不当に差別的であるとか、あるいは最近の国際経済情勢にかんがみまして内外差別を設けるとか、そういうようなことは、これはもちろん民活のプロジェクトでなくても問題でございますけれども、そういうことはあってはならないと思います。そういうネガティブなチェックは、全部の既存の施設を通じまして告示しております基本指針においてネガティブなチェックはしております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 産政局長の諮問機関でありますイベント研究会が報告書を出されておりますが、興味深い内容でありますし、概要を御説明いただきたいと思います。私も一通り読ましていただきましたけれども、簡単で結構でございますから。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) イベント研究会の報告は、この三月に出たものでございますが、それは最近、博覧会あるいは見本市、展示会等非常にたくさんのイベントが、さまざまな自治体で行われるようになっている。もちろん民間でもございます。そういうことにかんがみまして、少し体系的な勉強をしたものでございます。  この背景を考えてみますと、これは単に一時的なはやりの問題ではなくて、国民のニーズの多様化あるいはソフト化と申しますか、そういった経済社会の変化を背景にいたしました大きな時代的潮流のあらわれではないかというふうに報告書では述べられております。  この報告書の骨子でございますけれども、ただいま申しましたようなイベントが盛んになってきました背景、それからそのイベントがもたらします経済的、社会的あるいは文化的な効果、それからイベントを担っております関連産業の現状と問題点、これは特にイベントは必ずしも産業あるいは企業が担うとは限りませんけれども、最近はいわばイベントの産業化と申しますか、あるいは産業のイベント化ということをおっしゃる方もおられますが、そういう状況にかんがみまして、イベント関連の産業の現状と問題点、こう整理いたしまして、そうして今後経済社会の活性化のためにイベントがどういう役割を果たし得るかということに言及をし、また、そのためにイベントが適切なその役割を果たし、円滑に開催されていくためにどういった課題を解決しなければいけないか、そういう問題点の提示をいただいているものでございます。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 この報告書は、民活法対象施設の利用を考える意味でも極めて示唆に富む内容を含んでいると思います。関心を持って見ますと、なるほどと感心させられる部分は多々あります、私も読ましていただきましたが。  その一例として、国民の生活意識の変化といたしまして、ただいまも御答弁いただきましたとおりに、ニーズの高度化が挙げられておりますが、これは流行語ともなったり少衆化という言葉にも端的にあらわれるように、社会の多様化をもたらしておりまして、これは公共財の利用に関しては十分に考慮されるべきものではないかと思いますし、このような時代の流れを見通したプロジェクト立案の努力は必要であると思いますけれども、この考え方についてはいかがでしょうか。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 御指摘のとおり、この報告書におきましては、イベント隆盛の背景としまして、国民ニーズの高度化、すなわち、ゆとりとか、生きがいとか、文化性とか、創造性とかを求める度合いが強くなってきたということを言っております。先生、今少衆化という言葉をお使いになりましたけれども、例えばその言葉に着眼して申しますと、イベントというのは何か新しいことを試みる非常にいいチャンスである。また、新しいことが定着し、一般化する機会でもあるというようなことも述べられております。そういう意味で、いろいろ新しいものを求める、人と違ったものを求めるという意味における少衆化という流れにも合っているといいますか、そういったものにこたえるような機会の一つかと思います。  イベントがすべてではございませんけれども、私どもはそういう意味におきまして、このイベントが経済政策あるいは産業政策上も非常に意味があると思います。例えば、従来単純に祭りという形で非経済、非産業の分野で行われていたイベントが、地方の産業の活性化のためにもう少し産業化し、経済的な効果も考えて、意識して行われる、その結果、非常に多様な産品が新しく開発されるという効果もあろうかと思います。  まだこの研究会の報告をいただいて日が浅いわけでございますけれども、よく勉強をして、施策に生かしていきたいと思っております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 金丸副総理の諮問機関であります民間活力活用推進懇談会は、昨年の秋、民活プロジェクト推進に伴い恩恵を受ける企業に対し、国や地方自治体が果たすべき基盤整備というものを肩がわりさせ、開発利益を住民に還元させる新しい手法を提言するとともに、そのために必要となる法制あるいは税制面からの具体的な仕組みの検討の必要性をこのように主張しておりますけれども、これらの考えについて、いかに御見解を持っていらっしゃるのか、お答えいただきたいと思います。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 金丸副総理の私的諮問機関でございます民間活力活用推進懇談会からは、昨年の十月、十一月、十二月と三回、たしか取りまとめが行われてレポートが出されております。その中の一つにおきまして、先生ただいま御指摘のような問題提起がなされているわけでございます。  具体的には、例えばこれからの基盤施設の整備と開発利益との関係につきまして、例えば広域的な社会資本を従来のような通常の公共事業方式で整備していくとすると、かなり重点的な投資の配分を行うとしても、今のような財政状態では長い年月を要して需要にこたえられないかもしれない。しかし一方において、潜在的な開発利益が巨大であるそういう地域もある。したがって、開発利益の一部を吸収して広域的根幹施設の整備を促進するために、いろんな方策があり得るのではないかという発想で、民有地を主体とする地域においては、例えば土地区画整理事業による保留地等の用地の一部を財源にして開発したらどうかとか、あるいはその開発予定地区内の地権者が受益者負担金を納付してやる方法もあろうとか、あるいは次に、まだ未利用の埋立地等を主体とする地域においては、資金調達の方法として、将来そこが供用された場合に予想される開発利益を先取りすることはできないか、そのためにはしかるべき民間側が立てかえ払いをして開発資金を出すという方法もあるんではないかというような、幾つかの考え方が示されております。  ただ、この懇談会のレポートは、一つの論で結論を出したというものではございません。冒頭にも断ってありまして、いろいろな御意見があったものを整理したものは以下のとおりであるというふうになっておりまして、ただいまの御紹介しましたくだりにつきましても、それ以外にこういう意見もあった、あるいはこういう意見もあったというような、複数の意見も述べられておりました。  したがいまして、これは通産省だけではなくて、広くいろいろな省庁に関係する問題でございますけれども、非常にユニークな指摘もございますので、私どもとしては、通産省がかかわる限りにおきまして、よく検討さしていただいてまいりたいと思っております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 当面の我が国の課題でございます内需拡大につきまして、ある程度の財政支出は期待し得たといたしましても、ただいま御答弁がございましたとおりに、この程度のものでは到底賄えるものではないと思うんです。  そこで、昨年経団連から提唱されましたように、民活資金の財源について免税債の導入を考える時期に来たのではないか、こういうことでございますが、現在は御承知のとおりに金余り現象に伴う悪影響が随所に出ていることからも、また国内金利も低い時期であることからも、一考すべきではないかと思いますけれども、これに対するお考えはどうでしょうか。これは大蔵省から。

田谷廣明大蔵省大臣官房企画官

○説明員(田谷廣明君) お答えを申し上げます。  ただいまの御指摘の民活プロジェクトの資金調達のために免税債を発行してはいかがかということでございますが、私どもといたしましては、以下申し上げますような理由で適当ではないというふうに考えております。  第一には、免税債の発行というものを認めますことは、いわば青天井のマル優を認めるということになるわけでございますが、事の当然といたしまして、高額所得者、つまりお金持ちの方ほど大きな利得を得ることになる、あるいは現在マル優というのは個人だけでございますが、また法人にもマル優を認めるようになる、そんなようなことからどうであろうか。また御承知のように、今回の税制改革におきましては、一方におきましてマル優等の非課税貯蓄制度を含む利子課税の見直しというものを御提案申し上げているときでもございまして、そういう時期に免税債の発行ということを認めることは、私どもの立場からは到底認めがたいのではないかというふうに考えております。  それから第二点が、事業体が仮にうまくいきまして利益が出てくる。こうなりますと、利子補給でございますと、もう必要がないからやめるということができるわけでございますが、免税債の場合には、一たん発行されますともう財政の手助けというのをやめたくてもやめれない、そういったような技術的な問題もございます。  また第三には、非常に長期にわたる債券であろうと思いますので、所得税、法人税といったようなものが確実に減収となって、後年度の財政上の負担というものが相当な規模になるのではなかろうか。  また、加えて申し上げますと、一度免税債が発行されますと、当初は極めて限定的なプロジェクトであろうと思いますが、次から次へと波及いたしまして、そうなりますと相当な負担になるのではないかといったような問題。さらには、非常に有利な資金調達手段でございますので、公共事業とか公益事業等に限りなく波及いたしますと、発行量がふえていくことが予想されるわけでございますが、もしそうなりますと、市場の撹乱要因となるといったようなことから、ひいては国債を含めました各種債券の発行条件の悪化を招きまして、国債費負担の増加につながるといったような可能性、おそれも否定できないのではないかというふうに考えておりまして、繰り返し申しまして恐縮でございますが、以上申し上げたような理由で、私どもとしては適当ではないのではないかというふうに考えております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 私は一番最初にも申し上げましたとおりに、民間資金を引き出しやすいように誘い水をやるためにもこういうものが必要ではないかということで、今政府全体が努力をしているわけなんです。このときに、これはできませんと一方的に言ったならば、進んでいることが何もできないわけなんです。私は、大蔵省の立場はそうであるけれども、通産省としてはどうでしょうか。これは私、誘い水を出すべきだと思うんです。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 地方活性化の観点からの民活事業に対する政府助成のあり方について、通産省として、緊急経済対策の中で一つの項目として財政当局と折衝をしているということは先ほど申し上げたとおりでございまして、免税債の発行については、今大蔵省から御答弁もありましたように、かつてこの免税債の発行問題について政府部内で相当の議論がありました上で現在のようなことになっているわけでございます。  一方、経団連からはそういうような要望があることも承知をいたしておりますが、民活事業に対する採算性の観点から、これを魅力的なものにするための対策としては、おっしゃいますような免税債の発行のみに限られる話ではないように思いますので、また別途の観点から、採算性の問題について、できるだけ民間の方にやっていただけるような魅力のあるものにするための措置については現在検討をいたしておりますので、できるだけ早く成案を得たい、かように考えております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 民活を推進する上で一番のネックは、昨日もこの委員会で私は質問をいたしましたけれども、用地問題ではないかと思うんです。  この民活プロジェクト候補地とされただけで地価が高騰してしまい、用地を交渉するが、うまくいかないという事態があちらこちらに見受けられております。そういう立場から、やむを得ず賃貸に切りかえるにしましても、総事業費の全体の計画そのものに狂いが生じかねない事態がこれもう生じているのが現実ではないかと思うんです。現実に資金を持つ生保業界などからは、民活に乗り出しても、その資金の多くが土地代で消えてしまう、こういうことが心配されておりまして、土地問題は避けて通れない大きな問題でありますし、そういう意味から、通産省としてこの問題にどう対処されるのか。  私は、昨日は経企庁の立場から尋ねたわけなんですが、きょうは通産省の立場からこの問題に対してお答えいただきたいと思います。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 最近の地価の高騰を背景にいたしまして、先生の御指摘、御懸念というのはまことにごもっともであると思うわけでございます。  ただ、この法律に基づきます民活施設の整備の事業は、これまでのところ事業主体がいずれも第三セクターという格好で実施をされておりますので、そのために用地については公有地を利用できるというようなケースが多いわけでございます。また、これからも恐らく事業主体はその大半が第三セクターという格好になるんだろうと思います。  そういう点で考えますと、新しくまた用地取得をいたしますような場合には、基盤整備事業として行われます区画整理事業等の一環として用地を確保するというようなことも、比較的第三セクターの性格上やりやすいのかなと思いますので、できるだけそういった地価の高騰が民活事業の実施に影響を来さないような方向での用地取得という点について知恵を出していただくようなことが必要かと思いますが、それにはおのずと限度もございますので、今のような地価の上昇というのが続きますと、これは御指摘のように民活事業の遂行に影響を及ぼしてまいりますので、単に住宅建設等の問題のみならず、民活事業の観点からも、地価対策について何らかの手を打つ必要が生じてきているのではないか、こういうふうに判断をいたしております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 そこで、最近都市開発の分野で土地信託方式を採用する例が多く見られております。この土地信託方式の都市開発上のメリットとしましては、第一番目に土地の売買取引が生じないために地価の上昇を招かないということがあるのではないかと思います。    〔委員長退席、理事下条進一郎君着席〕  第二番目には、複数の土地所有者がいる場合、権利の調整が容易であるなど挙げられるわけなんですが、そのため、八十六年六月より国公有地にもこの土地信託方式の導入が認められましたけれども、現在この方式による信託案件は幾つぐらいあるのでしょうか。大蔵省からお答えください。

富田駿介大蔵省理財局国有財産第一課長

○説明員(富田駿介君) 国有地につきましては、現在のところまだ具体的な事案はございませんけれども、現在、都市部にございます貸付中の大蔵省所管の普通財産である土地について、信託の実現可能性等につきまして検討を行っておるところでございます。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 こういう制度を営業として認められているのは信託銀行のみでございますけれども、その理由は何であるのか。さらに他の営業への利用開放についてどのように考えているのか、これは大蔵省にお尋ねしたいと思います。  それと同時に、この方式によりまして、民活プロジェクトにおいてネックとなる用地問題に寄与するところが多いと思いますけれども、積極的に導入を図るべきではないかと思いますが、これは推進側の通産省にお答えいただきたいと思います。

中平幸典大蔵省銀行局銀行課長

○説明員(中平幸典君) 土地信託につきまして、これを営業として行う場合に、信託銀行以外に認められていないのはなぜかという御質問でございますが、ただいま先生から土地信託のメリットというところで御説明がございましたけれども、まさにその信託と申しますのは、一般に自己の財産を所有権の移転等により、信頼に足る受託者に託しまして、一定の目的に従って管理、運用させるというものでございます。  したがいまして、信託業務を行う場合には、利益相反が起こらないという意味での中立性が要求される、あるいは非常に専門的なノーハウが必要である、あるいは大変長期間にわたって信託をなさることが多いわけでございまして、経営の安定性が特に必要とされる、そういう業務であるというところから、我が国におきましては、信託業務を信託分離という考え方によりまして、これを専業とする信託銀行に限って認めているところでございます。そういう意味で、信託というものが専門金融機関制度の一つの根幹をなしているわけでございます。  新たに信託銀行以外のものに信託業務を認めるかどうかということにつきましては、一つは、ただいま申し上げましたような我が国の金融制度の根幹にかかわるという問題があります。また、現実に信託銀行が、例えば土地信託等につきまして、そのニーズに的確にこたえるように今鋭意努力をしておりまして、土地信託の案件というのも、国有地については今のようなお話でございますけれども、現実には非常にふえてきているというようなこともございますので、この問題については慎重に考えていく必要があろうかというふうに思っております。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) この制度につきましては、ただいま大蔵省から御答弁があったとおりでございます。メリットもございますが、ある一定の制約のもとで行っているわけでございます。しかし、制約がございますけれども、民活プロジェクトを推進していく上におきまして一番大きなと言ってもいいかと思います難しい問題が、土地問題であることは間違いございませんので、この土地問題を解決する上において有効に活用し得る制度だと思います。  ただいままで認定をいたしました三つの案件におきましては使われておりませんが、今後いろいろ出てきます案件につきまして、それを審査いたしますときに十分考慮に入れて当たってまいりたいと思います。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 では質問を次に移します。  大阪湾岸道路、関西研究学園都市などの調査研究PR活動を行ってまいりました関西プロジェクト委員会が、最重点活動として取り組んできたのが、総事業費二兆円に達する御承知の関西新空港建設促進であったわけでございます。そして、その後着工準備調査費が三十億円つけられまして、また八四年秋には関西国際空港株式会社が民活の第一号の名のりを上げまして、第三セクターとして発足いたしまして、難しい問題でございましたが、漁業補償交渉、環境アセスも決着し、いよいよ着工したわけでございますが、その概況につきまして簡単に御説明いただきたいと思います。時間もありませんので、簡単で結構でございます。

圓藤壽穂運輸省航空局飛行場部関西国際空港課長

○説明員(圓藤壽穂君) 関西国際空港につきましては、成田空港と並びまして本邦初の二十四時間運航を行う我が国を代表する国際空港として建設されるものでございまして、泉州沖五キロに五百ヘクタールの埋め立てを行いまして、三千五百メートルの滑走路一本とその附帯施設を建設する予定でございます。離着陸回数は十六万回ということで、一期工事分だけでございますけれども、事業費ベースで約一兆円という巨額のプロジェクトでございます。  本事業につきましては、先生御指摘のとおり、国、地方公共団体、それから民間が協力して推進いたします民活プロジェクトの第一号でございまして、五十九年の十月に会社が設置されたのは御指摘のとおりでございます。以来、漁業補償でありますとか、公有水面の埋め立ての免許でありますとか、飛行場の設置の許可とか、いろいろな手続を経ましてことしの一月に着工したわけでございまして、現在、工事は護岸工事、橋梁の工事を中心に行っております。六十四年までにいわゆる人工島と橋梁を概成いたしまして、六十五年度以降に、滑走路でありますとかエプロン、ターミナル施設、こういったものをつくっていく、あるいは機器の調達を行っていくということで、六十七年度末を開港目途といたしております。  以上でございます。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 関西新空港建設への外国企業の参入につきましては、特にアメリカからは、貿易不均衡と絡め政治問題化されております。これは私から多くを語るまでもございません。この委員会でも何回か取り上げた問題でございますが、そういう立場から景気てこ入れの必要性が声高らかに叫ばれまして、民活事業の始動期であります現在、関西新空港におけるこの問題の行方というものは、現在準備され、進められようとしております国内の他の巨大プロジェクトにも波及するのは必至であります。そういう立場から、我が国の明確な姿勢を早期に明示しなければならないと思いますけれども、政府の具体的な対応をお答えをいただきたいと思います。

圓藤壽穂運輸省航空局飛行場部関西国際空港課長

○説明員(圓藤壽穂君) 関西国際空港についてでございますけれども、先ほど申しましたように、我が国で初めての二十四時間世界に開かれた空港でございますので、その建設に当たりましては、広く空港の建設に関しましてすぐれた経験、能力を有します外国企業の協力を求めたい。世界のすぐれた技術、ノーハウを活用していきたいと考えております。  しかしながら、護岸でありますとか、埋め立てあるいは連絡橋の工事につきましては、もう既に発注いたしておりますもの、あるいは発注していないまでも、もうすぐ発注するというようなことで、非常に時間的に切迫しておるわけでございまして、こういう工事を内外を問わずに、これまで大阪湾という特定の自然的、地理的条件下におきますサンドドレーン工法という特定の工法を用いた工事につきまして技術的蓄積のない企業が、今から手を挙げて元請事業者になるということは非常に困難でございます。    〔理事下条進一郎君退席、委員長着席〕  したがいまして、そういうものにつきましては外国企業の参入ということは非常に困難なわけでございますが、人工島ができ上がった後に空港諸施設を建設する工事でありますとか、あるいは調査業務あるいは機械の調達運用につきましては、徹底して外国企業にも、我が国企業と同様の公正かつ無差別の参加の機会を与えることとしておるわけでございます。この趣旨につきましては、去る四月二十四日に、関西国際空港株式会社の方におきましてこの方針を発表したところでございます。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 現在我が国の公共事業への入札参加には、実績主義といいますか、これが大きなウエートを占めておるわけでございます。したがいまして、ただいま御答弁がございましたとおりに、外国企業が入札に参加しようとするならば、まず国内的には建設業の許可をとり、そして実績を上げまして入札参加資格を得ることが必要条件になってくるわけでございますが、このような現状について外圧から是正策を求められた隣どうするのか、伺いたいと思います。  今御答弁がありましたとおりに、もう既に大阪湾に現在やぐらが建てられております。雨降りの波の高いときに、私はそのやぐらまで竹内社長と一緒に現場を見てきております。今答弁がありましたとおりに、こういう護岸工事、言うなれば第一期工事にこういう外国企業が参加するということは、私は不可能であるとこの目で見てきておりますが、しかしこういう外圧から是正策を求められたらどうするのか、お答えをいただきたいと思います。

小野邦久建設省建設経済局建設業課長

○説明員(小野邦久君) お答えをいたします。  ただいま先生の御指摘の点でございますけれども、一般的に公共工事一般ということでお答えをさせていただきますが、公共工事の契約に当たりましては、現在は指名競争入札制度というものを基本にいたしております。したがいまして、外国企業が例えば公共工事への入札参加を希望する場合には、建設業の許可をまずとっていただくことなど一定の資格要件を満たせば、発注者に申請をすることによって有資格業者の資格を得ることが可能でございます。  御指摘のとおり、入札参加資格自体に実績が必要かどうかという点につきましては、現在では入札の参加資格を得ること自体に実績は必要ではございませんで、入札参加登録名簿に登録をいたしました後、具体的に発注者の信頼を得る、そのためにいろいろ企業努力をされるわけでございますが、その場合に実績を上げるということが必要になってくるわけでございます。したがいまして、この基本的な原則は、国内企業であろうと、あるいは外国企業であろうと変わるところはないわけでございまして、御指摘のとおり、入札参加資格自体には実績は現在のところ必要ではない、こういうことになっております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 かつて世銀の借款によりまして、東名高速道路、東海道新幹線を建設しようとされたことがございまして、このときに国際入札が行われたわけでございますが、そのうち東名高速の工事に関しまして米国企業が参加いたしまして、常識を下回る価格で入札したものの、採算がとれないことを理由に放棄いたしました。その結果、発注者、関連業者が混乱に陥ったことがございますが、海外企業への門戸開放に当たっては、このような前車の轍を踏まないように、同様のトラブルの再発防止策を考えておかねばならないと思いますが、この点についてはどうでしょうか。

小野邦久建設省建設経済局建設業課長

○説明員(小野邦久君) お答え申し上げます。  御指摘のような事例があったことは十分承知をいたしております。建設生産は物の製造といったようなものとは違いまして、個々の現場におきまして気象条件といったようないろいろな自然的な条件、制約のもとで生産をする、こういうような生産形態でございます。したがいまして、一番重要な点は、現場の生産工程におきまして労働者を十分使っていくことが可能かどうか。あるいはそういう労働者を使用いたします下請専門企業というものをたくさんうまく使っていくことができるかどうか、こういう点が大変重要な点だろうと思っております。発注者といたしましては、なお十分信頼できる企業を指名した上で指名競争入札を行うという、指名競争入札制度を維持するということが、ある意味では一番重要な点になろうかと思っております。今後とも、いろいろな意味での指名競争入札制度というものの制度自体を、十分先生御指摘の再発防止策というものの基本に据えてまいりたい、こういうふうに考えております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 関西新空港の事業主体でございます関西国際空港株式会社は、御承知のとおりに官民共同出資の第三セクターでありますが、役員の大半が官僚出身者でございます。この実情については、出資に応じた民間企業の間には、民活とは名ばかりというような声も一部私の耳にも届いておるわけなんですが、この民活という事業の性格からいたしまして、その色彩は透明にして、民間が能力を発揮しやすいようにすべきではないかと思いますし、こういう天下り人事をしなければ民活が推進できないということではないと思いますけれども、この点については、運輸省と民活推進の通産省の両方からお答えいただきたいと思います。

圓藤壽穂運輸省航空局飛行場部関西国際空港課長

○説明員(圓藤壽穂君) 先生御指摘のとおり、関西国際空港株式会社の役員につきましては、役員十一名中副社長と常勤監査役の二名が民間出身者でございまして、それ以外は国、地方公共団体の役人出身ということになっておるわけでございます。ただ、現在は関西空港の建設段階でございまして、建設につきましては、先ほどから御質問になっておられますように、工事とか機材の発注に関しましては公正を期する必要があるわけでございまして、そういうことからいいますと、利害関係を有します特定の民間企業から役員を派遣していただくということは必ずしも適当ではないということも言えるのではないかということはございます。  それから、さらには、この事業につきましては、かなり大水深の海域で大規模な、かつ高度な技術を要する工事でございまして、これを六十八年三月という限られた期限内にやらなければいけないという問題でございます。したがいまして、建設工事の段階では、専門知識に精通しております国、自治体の人材が多数起用されているという実態にあるわけでございます。しかしながら、今後開港いたしまして、いよいよ民間の創意工夫を生かせる空港の運営段階に移行するわけでございますので、その段階では民間の人材が一層活用されるように配慮していかなければならない、かように思っておるわけでございます。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 今十一名中二名、二対九の比率であると。ここにいろいろ問題があるわけなんですが、きょうは私はあえてその問題を提起をしておきます。その後、私この問題を続けてやっていく決意でおりますから、よろしくお願いいたします。  それで、官の公共性といいますか計画性、それから民の効率性、弾力性の、この結合によります、何といいますか、相乗効果というバラ色の事業主体として生まれた第三セクターでありますけれども、実態はいわゆる寄り合い世帯の弊害として経営が多重構造となりまして、その実態というものは責任の所在が不明確になりまして、また出資者間の思惑の違いや対立、抗争等の影響を受けやすく、なかなかスムーズに機能していないものも多いと思うんです。だから、この会社がこうだとは言いませんけれども、こういう傾向があるという、そういう意味から、現在我が国にこのような第三セクターが幾つあり、その実態はどうなっているのか、このような問題解決のためにはどういう対策を講じていくのか、お答えいただきたいと思います。大臣に……

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 先ほど民活推進の主体としての通産省ということで御質問がございましたので、まずそれについてお答えをさしていただきます。  一般論として、私どもがやっております民活法に基づきます事業主体につきましては、できるだけ先生おっしゃいますような民間人の経営能力を活用するという方針でやっておりまして、これは単に方針だけではございませんで、整備計画を認定をいたします際の基準になります指針というものの中で、民間人の登用の方針というものをはっきりと打ち出しておりまして、したがいまして、そういうことになっていないものにつきましては、むしろ整備計画を認定いたします段階で必要な指導等もやっていく方針でございます。  これまで認定を済ませました三つの事業主体につきましては、むしろ民間人の方々が役員の数で申しましても過半数以上でございまして、若干の地方公共団体ないしは国の出身の方々も入っておられますが、その数は一部でございまして、御指摘のような、役人出身が大半であるというようなことにはなっておりませんが、これからの計画の認定に当たりましても、御指摘の点十分に踏まえまして対応いたしたいと思っております。

田代富士男公明党・国民会議

○田代富士男君 もう大臣は時の人だから、頭はそちらへ行っていらっしゃると思いますから、よろしいです。  それで、最後にまとめて質問いたします。  DATの問題についてお尋ねをしたいと思いますが、DATの著作権上の問題を私は質問主意書として出しました。ここでDATの通産サイド取り組みについて伺いたいと思います。  DATが先ごろ国内で発売となったわけでございますが、その反響と市場の動向はどうであるのか、これが第一点です。まとめて質問します。  DAT問題は、特に貿易摩擦との絡みで米国でも問題となっておりますけれども、米国の国内動向、また議会動向はどのような状況なのか、説明をしていただきたい。  第三点、発売されたDATにはコピーガード機能がつけられまして、一応のコピー問題の回避を図っているようでございますが、これはどのようなものなのか。また、これによりまして欧米の批判をかわすことができるのか。  それから第四点は、DATはその音質のよさなど高性能なことから、今後急速な普及が予想されますけれども、メーカーや国によりましてその方式やコピーガードの方法が異なるものが出てくると、VTRやパソコンなどと同様に、その互換性で消費者が不利益をこうむったり混乱を引き起こすことになるのではないかという問題がありますけれども、この点どのように考えているのか。  まとめてお答えいただきたいと思います。

横江信義通商産業省機械情報産業局電気機器課長

○説明員(横江信義君) 第一点のDAT発売の状況及び反響ということでございますが、DATプレーヤーは、ことしの二月中旬に各社から三月発売をするということで発表されておりまして、今日では、日本メーカーばかりでございますが、八社から発売されている状況でございます。発売後三カ月たっておりますけれども、DATの市場状況を各社からヒアリングをいたしてみますと、やはり新規商品ということで先行き値下がり期待があるということ、あるいはDATプレーヤーの録音に適する音楽のソースがまだ出ていないということで、売れ行き状況は各社が期待したほどではないという状況でございます。  第二に御質問の、DAT発売に関する米国の動きあるいは国内状況等でございますが、米国におきましては、DATのプレーヤーのすぐれた性能、つまり音楽ソースが音質劣化が全くなしにコピーができるということで、それを主としてレコード産業側が大きく懸念をしております。その懸念を反映した法案が、同趣旨の法案が上院、下院それぞれ二、三本ずつ出ておりまして、その法案の趣旨は、ソフト側に一定の操作を施したものは、録音をできないようにしたもの以外は製造、販売、輸入の禁止をするという法案でございます。  米国内にもいろいろの違った観点からの御意見がございまして、レコード産業側はそのような意見かと思いますが、音楽を家庭においてコピーをして楽しみたいというふうに考えておられる主として消費者のグループもございます。そういうような多種な意見を米国の議会の公聴会において議会側がヒヤリングをするというような手続が行われておりまして、その法案の帰趨は現在ではまだ定かではございません。  三番目に、コピーガードについての御質問でございますが、通産省は二月の初めにDATプレーヤーを製造できる日本メーカー各社に対しまして、世界のレコード産業が懸念しておりますマスターテープのクォリティーをそのまま保つようなDATプレーヤーを発売するというのはいかがなものかということから、実はその前に世界各国の関係企業が合意をしておりましたディジタルの音源から直接ディジタルに録音をできる機械は発売をしないよう要請をしておりまして、それを日本各社は守る意向を示しております。したがって現在発売されている機械もそういうような性能でございます。ただし、レコード産業側から見ますと、これは推測でございますが、やはり音質劣化が今の現行の録音機に比べてそれほどないということで、やはり懸念を持っている状況は変わらないというところでございます。  最後に、方式が乱れてVTRのような混乱が生ずることはないかという御質問でございましたけれども、現在発売をされておりますDATすべて、先ほど御紹介しました通産省の方の行政指導によっておりまして、先ほど申しましたように、この内容自体、関係世界八十数社が合意している内容に沿っておりますので、混乱が起きるということはないと考えております。  以上でございます。

田村元自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田村元君) ただいまは大変失礼しました。  大変基本的な重要な問題でございますので、私がお答えを申し上げて速記録に残しておいた方がいいだろうと判断いたしましたので、あえて立ち上がった次第でございます。  この民活プロジェクトは、民間事業者の資金力だけではなくして、技術やあるいは営業能力やノーハウや、いろんなものを求めるわけでございます。でございますから、この民活プロジェクトの事業主体であります第三セクターの構成要員というものは、私は当然民間人が主体となるべきと、このように思います。現在までのところ民間人が主体になっておりますので、その点は大変いい傾向だと思っておりますが、この第三セクターに対して官僚のセクト主義というような天下りが——もちろん官僚出身者をゼロにせよとまでは言いませんけれども、セクト主義の天下りが目に余るようなことがあっては断じてならぬ、このように考えます。大変重要な問題でございますのであえてお答えを申し上げておきたいと思います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 政府は、輸出依存型経済から内需中心型経済への転換等を求める欧米諸国からの圧力にこたえる内需拡大策の一つとして、いわゆる民活法を施行いたしているのでありますが、改めて確認いたしたい。  法施行後一年たった今日、実施されたプロジェクトは一体どれぐらいあるのですか。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 整備計画の認定をいたしましたものは三件でございます。一番目がかながわサイエンス・パーク、これは一号施設でございます。二番目が柏崎のソフトパーク、これはいわゆる三号施設でございます。三番目が幕張メッセでございまして、いわゆる五号施設でございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 三件ですね。去年の四月の法案審議の時点では六十以上のプロジェクトが予想されておりました。一年間でたったというか、三件という実態でありますが、その理由は何ですか。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 率直に申しまして、私どもももう少し多いのではないかと想定をしていたわけでございますが、予想よりも少なかった理由は、全体に共通して言える基本的な理由は、第一に景気全体の低迷だと思います。御承知のとおり、六十年度の経済成長率は実質四・二%でございます。六十一年度の当初見通しは四・〇%でございます。結果は三・〇になっております。ことしは当初見通し三・五と見ているわけで、六十二年度でございますが。そういうことで予想外に経済全体が不振であった。また為替レートで見ますと、円ドルレートは昨年の法律が成立いたしました五月ごろは百七十円前後であったと思います。現在は百四十円前後でございます。  この二つが基本的な指標でございますけれども、これにあらわれておりますように経済全般が不振であり、したがいまして多くのプロジェクトにおきまして、その採算性についての見通しを立てるに当たりまして、このような状態ではもう一度少し考え直してみたい、もうちょっと詰めてみたいと、こういうふうにおやりになっているところが多かった。これが大きな理由だと思います。そのほかに各地固有の理由によるものも若干ございますが、基本的には今の事情によるものと思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 去年の秋の補正予算のときに内需拡大のための民活補助金というのが創設されて、そして三十三億円が予算化されました。まだ、ただの一件も申請すらない段階においてです。そうですね。ところが、さらに今年度予算で十億円もついておるんです。  伺いますが、この民活補助金の交付申請は今どれぐらい出ておりますんですか。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 整備計画の認定をいたしましたのが今の三件でございまして、現在まで補助金の申請が正式に来ているものはございませんが、この三件は整備計画を認定しておりますので、これについては近く補助金の申請があるものと思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 現時点ではゼロやというふうに確認して間違いございませんな。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) おっしゃるとおりでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 経済成長の見通しが狂うたとかあるいは景気がどうやとか、また固有の理由があるとかおっしゃるんだけれども、ちょっとこれはやっぱり真剣に考えてもらわぬといかぬと思うし、また、財界、大企業の方も、言うならば揺さぶりかけておると思うんです、ゆすりと言ってもいいかもしれませんが。  以下ちょっとお聞きしたいんですが、この認定を受けたプロジェクトは三件というわけでありますが、補助金の交付申請も今ゼロやというのに、政府は緊急経済対策やいって民活法の対象施設への補助率の引き上げをどうも検討しているらしいというふうに新聞がたびたび報じております。その報道によれば、通産省は現在五%の補助率を三〇%に引き上げる方針を打ち出しておるということでありますが、実績も何にもまだないですわ。そういう段階で補助率アップ、しかも五%から三〇%という大幅アップであります。そういう要求をなぜなさるのか、根拠を示していただきたいと思います。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 五%の補助金につきましては、その趣旨が民活プロジェクトを内需拡大の観点からぜひ前倒しをして着工をしていただきたい、そのためには、六十一年度着工のプロジェクトまたは六十二年度に着工のプロジェクトにつきまして、着工後三年度内の事業費、そこから土地の取得費とか土地造成費等を除きました残りの部分についての五%相当額を交付をすると、こういうことでできたわけでございます。  したがいまして、その趣旨から、六十一年度におきましては、先ほど審議官から御答弁申し上げましたように、私ども、もう少し事業が進捗をしてくるものかと期待もいたしておりましたけれども、いろいろな状況からむしろ全体としておくれぎみでございまして、年度内に整備計画の認定はいたしましたものの、具体的な事業着工実施というまでには至らなかったわけでございまして、そういう観点からしますと、補助金の申請はゼロであったわけでありますが、補助金を要求する側からいたしますと、当初のもくろみどおり実際に仕事がなされた場合には、申請があれば補助金を交付をいたさなければならないということもありまして、むしろ申請実績としてゼロというような格好になってしまったわけでございますが、私どもとしては、そういうような若干の余裕も見込んで要求もさせていただいたという経緯でございます。  ただ、もう既に認定をしたものが三件ございますから、少なくとも六十二年度にはもう着工という事態になってまいりますから、そういうことになりますと、年度が終了する段階で、当該年度で進行した事業分についての補助金申請ということが出てまいります。これが実は昨年の五%の補助金についての現状についての御説明でございます。  それと同時に、今はさらに追加して三〇%の補助金にがさ上げするんじゃないかと、こういう御質問があったわけでございますが、これにつきましては、現在の補助金を三〇%に引き上げると、そういうことで考えているわけではございません。今の補助金五%はあくまでも早期着工をしていただいたプロジェクトに対する政府としての助成ということでございますから、これはもう二年度内の着工のものだけについてでございます。したがいまして、現在のような制度の補助金をさらに延長するという構えではございません。  それと同時に、これから実施されるプロジェクト及び現在実施されているプロジェクトも含めてでございますが、やはり地域活性化のためにこの民活プロジェクトというのはひとつ大きな役割を果たすのではないか。ところが、最近の経済情勢で特に地方の民活事業につきましては非常に採算的な面で問題等も生じてきておりますので、そういったことを考えて、新しい観点から民活プロジェクトについての政府の助成策のあり方について考え直す必要があるのではないか、そういう観点から、実は緊急経済対策の一環として今財政当局と交渉をしている段階でございまして、まだ具体的に、こういう方向でやるということを確定的に申し上げる時期でございませんので、内容についての御答弁は差し控えさせていただきますが、繰り返すようでございますが、現在の補助金とは全く別の観点からの政府助成策ということで、今財政当局と折衝をしているところでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 長々お話があったが、要するに、この新聞報道によれば、「不評の「民活法」にカツ」、活を入れる——言うならばえさですがな。ということには間違いないし、さらに結局民間活力の導入というのは、要するに国や自治体が地ならしをして、そこで大企業にもうけさせてやるということにほかならぬ。私、財界自身がそのことを言っておるということで、先ほど同僚議員の田代委員が引用された同じくだりなんですが、ただ、その理解はどうも田代委員とは残念ながら逆の立場で私はこれは読まざるを得ぬのであります。  五月十八日付の日経新聞紙上の経団連の河合民間活力委員長の談話です。彼はこう言っております。  民活とは、民間の能力をフルに生かし民間が主導権を握って国や地方自治体のやってきた事業を肩代わりすることだ。事業は採算の合う魅力あるものでなければならず、と、こう述べておりますが、この定義によれば、国の補助あるいは援助でもうかるようにしてくれぬと手は出さぬよという、まことに厚かましい言い分だと思うんですが、そう思いませんか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 事業それだけで考えますと、民間が直ちに実施をされるようなものではありませんが、政府が呼び水的な効果を持つような助成策を講じますと、採算がとれるようになって民間が事業をおやりになることができる、そういうプロジェクトについては、政府としてもそれなりの援助をしようというのが民活法の趣旨であると考えております。  したがいまして、政府が何もやりません場合には、恐らくすべての事業はなかなか実施に至らぬものというふうに考えますし、場合によってどうしてもということであれば、地方公共団体が地方丸抱えでそれを実施するということになるのかもしれませんが、むしろそういうようなことではなくて、民間の資金、民間の経営能力を中心として政府が若干の助成をすることによって事業を現実のものとしようということでございますので、おっしゃるような御批判は当たらないのではないかと考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 若干の助成じゃないですよ。後で幾つか申しますが、今の補助金の引き上げもその一つだと思うんです。  財界の主張なり要求なりほかにもありますが、紹介しますと、経団連月報の八六年十一月号でありますが、経団連の大規模プロジェクト部会長で日本プロジェクト産業協議会副会長の石川六郎氏はこう話っております。  地方民活の場合、地方自治体が用地を取得して、インフラ整備を行なった上で、民間に安く払い下げ、開発を行なう必要があります。  一方、資金面では、民間の建設費借入れに対して自治体が利子補給したり、あるいは補助金による援助なども考えてもらう必要があります。こう言っております。  私、今二つの例を発言として引用いたしましたが、財界や大企業の要求というのは、結局文字どおり地方自治体にこういういわば負担を押しつけるというものであるということは、これは明白じゃありませんか。どうです。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) ただいまの石川さんの御発言については、私は具体的に存じませんが、あるいはその意図は、先ほどお読みになりました河合さんの御発言と同趣旨なのではないかというふうに理解をするわけでございます。  助成の相手が国か地方かという区別は、あるいはあるのかもしれませんが、やはり民間活力といいましても、採算性の点で魅力のあるものでなければ、採算が取れるようなものでなければ、民間資金の流入、導入ということは難しいわけでございますから、そこについて国なり地方公共団体なりが若干のインセンチブを与えれば採算ベースに上がってくるというようなものについて、民間としてもそれなら積極的にやってみようと、こういうような御趣旨の御発言ではないかというふうに承ります。

市川正一日本共産党

○市川正一君 それじゃ、具体的に伺いますが、午前中もちょっと問題になりました千葉県の幕張メッセの場合です。  これは五月七日に認定されておりますが、メッセ建設事業費四百億円のうち、民間セクターが負担する部分は十七億円であります。その一方で、自治体負担は三百二十三億円です。それに加えて、もし先ほどやりとりいたしました補助金が仮に三〇%となれば、その三分の一は自治体が負担しますから、合計三百三十三億円となります。しかも、自治体の負担は本体以外に幕張地域の埋立造成に千八百億円既に投入しております。さらに、その上に道路や上下水道等々のインフラ整備に千三百五十七億円という膨大な負担をいたしております。午前中、社会党の同僚議員もこの問題に触れました。これでは民活というよりも、自治体がすべて条件を整えてやり、メッセの運営を採算が合うように民間企業にやらせて、もうけを保証してやる。言うならば、河合氏の表現をかりるならば、そういう「魅力ある」条件をつくってやるということ以外にないじゃありませんか。これはどうですか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 今、先生がお挙げになりました数字につきましては、ちょっとこの場で確認をすることができませんが、先ほど私御答弁申し上げましたように、総事業費のうち、民間部分というのはむしろ過半数以下でございまして、過半数が地方公共団体の資金によるというような点につきましては、そのとおりでございます。ただ、これも先ほど御答弁申し上げたわけでございますが、この地域の開発というのは、千葉県の県政発展計画の中でも中心的なポイントになるものというふうに県自身が判断をして、その実現を急いでおりますことと、それから事業の内容につきまして、特に採算的に問題があった部分について軽減する観点から、県負担において建設をするというようなことになったためでございます。  先生の御質問の中には、さらに新聞に出ました補助金三〇%が実現されればと、こういうようなお話してございましたけれども、民活プロジェクトについての新しい助成策については現在私ども検討中でございますが、今先生がおっしゃったような三〇%もの新しい補助金ができるということは、私どもも今のところは全く頭に置いていないわけでございます。むしろ御批判があるといたしますと、新しい助成策が出た後、それを加味するとどうなるかということで御判断をいただくようなことになるのではないか。あるいは私どもの案がそれではまだ不十分であるというような御批判がまた逆に出る可能性もないわけではない、そういうふうな状態なのかなと思っております。  まだ折衝中でございますので、内容について確定的なことは申し上げられませんのでまことに申しわけございませんが、そんな感じでおるわけでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 ぬけぬけしたことを言うなよ。じゃ、三〇%の話というのは、これはないことにしましょう、わずか十億円の違いですから。そんなもの、あなた、横へどけておきましょう。もとの数字がわからぬというのだったら、ひとつ白黒はっきりしましょう、いいですか。  このメッセ建設事業費というのは四百億円であるということは間違いないでしょう。どうですか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 当初四百億と見積もっておりましたが、最近時点で私ども把握しておりますのでは、四百四十億円程度というふうに考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 もう目くそと鼻くその話ばかりしよるがな。  まあ四百四十億でもよろしい。ふえたわけでしょう。そのうち県が負担する分は三百億でしょう。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) ほぼそのとおりでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 第三セクターのいわゆる株式会社NCCの資本は百億で、そのうち千葉県等の公的セクターが負担する分が二十三億でしょう。これ、間違いないでしょう。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) この事業主体の授権資本は四十億円ということになっておりまして、現在のところ資本金は十六億円でございます。四十億円になりました段階での出資の内訳でございますが、公共セクターが二十三億円。この公共セクターは、千葉県、千葉市、日本開発銀行でございます。それから民間セクターにつきましては十七億円、こういうような比率になります。

市川正一日本共産党

○市川正一君 十七億でしょう。だから、その四百億のうち、要するに民間セクターが負担するのが十七億だということなんです。あとの利子の、もとどおり五%の計算でもよろしいわ。僕は三〇%が——何もあなた、もっとふやせというふうなこと言うために質問しているんじゃないし、杉山さん承知でそういう言いがかり的な答弁をなさるんやったら、私かてそれは詰めますよ。  だから、こんな細かい数字は言うつもりなかったけれども、あなたがぬけぬけそんなことを言わはるから、それは違うじゃないかと。十七億しか民間は出しておらぬ、四百億のうちね。しかも、県はそれまでにいろいろな、インフラ整備やら道路やら上下水道等々へ注ぎ込んでおるじゃないかという話を私はしているんで、そこは大筋のところをよう聞いてくれぬと困る。よろしいか。それなら前へ進みますよ。文句あったら言いなされ。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 文句があるわけではございませんのですけれども、私の御答弁の中で申し上げましたとおり、全体として、おっしゃるように公共セクターがむしろ過半数以上出しているということは事実だということは申し上げたわけでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 過半数じゃないがな、あなた、四百のうち十七やがな。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) それで、先生から新聞記事を前提にしてお話がございましたので、そんな大きなものにはならないんじゃないかというつもりで私申し上げたわけでございますので、誤解があるような発言でございましたら、これはちょっと御容赦いただきたいと思います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 そういう、まあ難しいこと言っているつもりはないのやけれども、筋だけはちゃんとしておいてほしい。  大臣は、午前中の答弁で、これは特殊例や、特別やと言って、えらい二度も三度も強調されたけれども、僕はやっぱりこういうのがこの民活の実態やということを言いたいわけです。それは社会党の同僚議員も指摘したとおりです。  同様の例はあるんです。例えば第三号施設として認定された柏崎ソフトパーク、これは新潟日本電気中心の事業でありますが、これもその一つです。NECはもともとこの柏崎市内に手狭になっていた工場を持っておったんです。これを市が一平米当たり十万円で買い取りました。そしてもとの工場の十倍以上の用地を平米一万三千円弱で市内の田尻工業団地にこれを確保しておる。この誘致に当たって、市当局はNECのコンピューターを導入したり、NECの元工場跡地にソフトパークをNECとともに計画するなど、至れり尽くせりやっておるんです。  それはまた今度申請が予定されておりますけれども、仙台の北部中核テクノポリス、いわゆる二十一世紀プラザでも同じことであります。ここでは総事業費二百八十九億円、土地代百億円の三分の二は県などの自治体の負担でありますが、設置場所は結局三菱地所が開発している泉パークタウンになって、宮城県の報告書でも、ここにございますけれども、「三菱地所(株)主導による事業実施が可能である。」というふうに明言しております。  そこで、伺いますけれども、この柏崎ソフトパークにしろ、仙台の二十一世紀プラザにしても、それぞれ結局NECないしは三菱地所中心の事業になると思うんですが、間違いございませんか。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 柏崎につきましては、先生おっしゃいました三菱地所との関係、ただいま手元に資料がございませんけれども、この事業の主体を見ますと、柏崎市が出資一千万、それから民間企業が二千二百七十万、こういう出資になっておりますので、柏崎市が半分弱の発言権を持って運営をされるものと思いますし、それから、社長は、これは先ほど御質疑の中にありましたのと反するんですが、このケースにつきましては、社長は柏崎の市の助役さんでございまして、そういう公共的な運営が、かなり公共性の強い運営がされると思います。  いま一つのおっしゃいましたものにつきましては、まだ具体的な話が役所に来ておりませんので、お答えは遠慮さしていただきます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 結局、自治体がそういうふうに至れり尽くせりのサービスをして、その上にこれ乗っていくという図柄が、あるいは図式が共通なんです。  私伺いたいのは、通産省が地域経済の振興、活性化のためと称して次々テクノポリスを指定しておられます。例えば兵庫県には現在発表されている数字で工業用地の未処分地が二百六十三ヘクタールである。遊休地は三百六十五ヘクタール一合計六百二十七ヘクタールございます。そこへ今度は千二百ヘクタールという西播磨テクノポリスの開発計画が進められております。全国的にも工業用未利用地が二万四千ヘクタールございます。そういう中で、テクノポリスだとかテレトピアとか、民活法関連、新都市拠点、リゾート関連等々の大プロジェクトだけでも二百七十九にも上っております。さらに伝えられるところによりますと、通産省は東京湾に山手線内の一・五倍の巨大人工島とか、あるいはまたその地域の沖合に大型人工島の構想というのも打ち上げられております。  そこで、こういう開発が結局何をもたらすかであります。各自治体は、こういう計画の中で必死になって企業を誘致するために、例えば広島でありますが、日本一安い土地だと言って売り物にしたり、あるいはまた工業用水道を一立米二円三十銭で新日鉄へ提供する一方で、県営上水道は一立米百五十五円にしている兵庫県の例があります。あるいはまた固定資産税の減免、進出企業への融資、進出企業に対してそういう至れり尽せりのサービスをやっております。その結果、自治体の土地造成費などの起債残高が六十一年三月で四十二兆七千七百十一億円、これは六十二年三月の地方財政白書でありますが、にまで上っておる。私は結局こういう大企業のための開発によって住民サービスへの事業のしわ寄せが引き起こされている、これが現状ではないかというふうに思うんですが、通産省の当事者としても、そういう認識はどういうふうにお持ちでしょうか。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 具体例でお答えしたいと思いますが、先ほどたまたま柏崎の例をおっしゃいましたので、柏崎の事業について見ますと、三つの事業の柱があるかと思いますが、第一はコンピューターをこの施設に入れまして、これを地元のソフトウエアの開発をする会社に共同で使ってもらうということでございます。それから二番目が、地元の一般の企業の情報処理サービス、例えば受発注のオンラインとか、在庫管理とか、事務処理とか、こういったものの共同利用にこのコンピューターを供する。三番目が、一般の企業、中小企業あるいは市民に対して情報化についての啓蒙普及活動を行う。こういう三つの柱になっております。  これは大都会でありますと、この程度のことは東京であれば通常の民間企業ができることが多いと思います。しかし、柏崎の場合にはなかなかそれはロットが集まらないといいますか、あるいはいろんな困難があるんでございましょう、市が半分弱の寄与をしてこういう事業体をつくらないとできないということで、できておるわけでございまして、まさに中小企業とか市民のことを考えて市がおやりになっている案件だと思います。  そのほかの案件につきましても、いろいろ形態とか規模とか、さまざまでございますけれども、あるいは今後さまざまなものが出てくると思いますが、大体の多くのものが第三セクター方式をとると思います。当然自治体が地元のことを十分考えた上でおやりになるものだと思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 時間がやってまいりましたので、私、もう最後の結び的に大臣にお伺いしたいと思うんです。大きい声を出しましたけれども、この問題が非常に深刻かつ重大な問題になっておりますので、私率直に事態を今幾つかの例を挙げて質問いたしたんですが、地方自治体は今の不況のもとで涙ぐましい努力で企業誘致をいたしております。ところが、その誘致した企業が次々と撤退するという事態もまた相次いております。  去年の十二月の十八日に、本委員会で私追及した問題でありますが、宮城県の大衡村というところで村営牧場までつぶして十三億円かけて用地をつくりました。また県当局も約七億円かけて上水施設をつくりました。そして沖電気を誘致することになったんでありますが、しかし、今の不況で結局工場建設はストップしたままになっております。また東京商工リサーチの調査では、五十八年以降の進出企業十九社二十一工場が倒産しております。そのうち二十工場が電機、ベンチャー企業などで、いわばハイテク産業に集中しております。その深刻な例の一つに北海道の室蘭があります。先端産業五社を誘致したが、四社が倒産してしまい、室蘭市が融資していた九億円、七百人の現地雇用がパアになってしまったというふうな例も聞いております。  私は、補助金とかあるいは税制、用地とか用水、あるいは道路とか港湾施設に至るまで地方自治体からいろんな手厚い援助をしていると、そして地域社会、地域経済に大きな影響を持っているこういう大企業が、不景気になったからということで、不況だということで安易に撤退して、そして俗に言う食い逃げしてしまう、中には海外にその生産拠点を移してしまう、こういうふうなやり方をやって、結局、雇用とかその地域の下請関連企業に大きな打撃を与えるというようなことはやっぱり許さぬと。その大企業の社会的責任を果たすために、もっと地域社会に対して貢献すべきだというような一定の措置をとっていくような方向が今求められているんじゃないかと思うんですが、一方でのそういう、言うならば民活の措置と同時に、他方でそういうネガティブな事態に対しても積極的措置をとるような御見解をひとつ研究していただきたいと思いますが、大臣の所見を承って、時間が参りましたので終わりたいと思います。

田村元自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田村元君) 大企業であろうと個人であろうと、その土地、土地に奉仕をしようというのは、これは当然のことなんで、別にそれはどうということはないんですが、当たり前のこと、大いにやってもらわなきゃならぬわけですが。  実は、さっきからずっと拝聴しておりましたが、市川さんが、声大きいと自分でおっしゃったけれども、明るい方だから声の大きいのは苦にもなりませんが、それはそれとして、さんざんしゃべらしておいてこういうことを言うのは悪いんですけれども、何で怒ってござるのか、ちょっとそれが僕にしっかりわからぬので、研究するなら何でも研究しますけれども、一遍またこそっと伺いに行きます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 別にもう補足はしませんけれども、よく議事録を読んでください。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 この件について、朝から皆さんいろいろ委員によって切り口の違った質問をされるわけですけれども、私は全然また切り口を変えて質問したいと思うわけです。私は、結論的に言って、こういうプロジェクトを思い切って民間に任せるというふうな考え方はできないだろうかという点から問題を詰めていきたいと思うんです。  この民活法案を聞いておりまして私が一番感じるのは、もちろんこれは当然のことなんですけれども、この切り口がどうしてもお上の側からごらんになっている、それで、民間の都合は全然考えていただいていないということなんですね。まして、民間なら当然考えるだろうというふうな発想が全然入っていないわけですね。その辺に少し検討し直してみる必要があるんじゃないか。例えば、これを民活の考え方を見ていますと、今政府は金がないから民間の金を使うんだと、政府としてはいろいろなことをやりたいと、しかしながら財政上制約があってできないから、それをうまいこと民間を引っ張り込んでやろうという発想なんですね。これがうんと政府に金があれば当然もう政府で、自分でどんどんおやりになることだと思うんですね。この政府というのは中央政府と地方公共団体も含むわけですけれども、そういうふうなお考えだと。  ところが、民間の方としてはこういうプロジェクトというのはもうからないんですね。採算がとれないんですね。採算がとれるなら当然民間がやるわけですけれども、採算がとれないから政府がやるわけですね、公的セクターになるわけですな、こういうようなのは。だからしたがって、民間の方としては、こういうものに参加しろと、こう言われてもできればお断りしたいんです。とこうが、余り断るとまた後でお上の御機嫌を損ねちゃ困るし、しっぺ返し食らってもいやだから、何とか最低限義理を果たしてつき合おうということで、昔で言えば上納金か冥加金を取られるようなもので、あるいは寄附金で、もうしようがないというふうな考え方がどうしても先に立ってくるわけですね。こういうふうな感覚というんですか、通産省の当事者の方からごらんになっていて、民間がどうもそういう受け取り方をしているんじゃないかというふうにお感じになることはございませんか。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 限られた体験でございますけれども、先生御指摘のようなことを言われる方はもちろんないことはございません。私が伺いました方は、民活プロジェクトに加わる場合に何に着眼するかと言ったらば、そのプロジェクト、その企業あるいはその機関がどれだけの土地を保有するかということを私は見ますと、そうして土地を相当たくさん持っていれば、出資したお金が少なくともゼロになることはないと、これは非常に消極的な発想だと思いますけれども、そういう意味のことをおっしゃった方も、もちろん一、二いらっしゃいますが、しかしこれは非常に何と申しますか、先生のお言葉で言う上納金とかおつき合いという方の例を今思い出したわけでございますが、制度といたしましては、そういう方に土地があるから無理やりつき合っていただきたいということでできているわけではございません。  そこで、そもそも論になりますけれども、民活事業を大きく二つに分けまして、本来は、民間では採算が合わないので、国または地方政府が行うものとされていたけれども、何ほどかの施策を講ずれば民間でも何とかできるというたぐいのものと、それから本来的には民間が利潤原理、市場メカニズムに従ってやるべき分野であるけれども、今の条件のもとでは採算性が合わない、あるいは採算の見通しが立たないので立ち上がらない、こういったものを少し立ち上がりやすくすると、この二つは性質的に違うと思うんです。  それで、民活プロジェクトの現行法にあります六つのプロジェクト、それから追加を御審議いただいております二つのプロジェクト合わせまして、それぞれ今の第一類型と第二類型の間といいますか、もう極端に第一類型というものもそうないでしょう、第二というものもないでしょうから、濃淡の差をもって分布していると思うんですけれども、私どもはそれぞれに応じまして、標準的な、こういった形なら標準型だろうと考えまして、それに対してしかるべき助成措置を講ずれば採算に合うという姿を描いているわけです。標準型でございますから、個々のプロジェクトを考える方が着眼点がいいとかあるいは条件がいいとかいう場合に、ほかの人よりも有利になることもあるでしょう。また、ほかの方はやってみたけれども必ずしもうまくいかないケースがあると思います。  例えば一号施設のリサーチコアの場合に、共同研究施設あるいは共同事業場あるいは共同研究所、こういったものを設けて、その施設の賃貸料だけで採算を考えるというふうにお考えになって一号施設をやってみようという方もいらっしゃるでしょうし、あるいは民活事業としては研究施設あるいは機器を貸す、そういう事業であるけれども、同時に別のプロジェクト、御自分の純粋の民間の企業として何かベンチャービジネスを自分としては育成して投資したいとか、あるいはそういったものの媒介をやってみたいとか、そちらの方の採算を当て込む方もいらっしゃるかもしれません。これはまさに民活の民活たるゆえんだと思いまして、そういった方々がうまくおやりになればそれはそれで結構なことだと思いますが、少なくとも私どもは、格別もう非常に大変なそういったアイデアとか恵まれた条件がない、普通の条件でできるものを描いているわけでございます。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 今、末木さんがおっしゃったような方向にうまく向いていけば非常にありがたいし、私もそうあるべきだと思うんですね。しかし、さてそういうふうにうまくいくかどうかというところを、この際ここでもう一度ちょっとレビューしてみたいわけですね。  それで、私は、ある人が何かえらい皮肉なことを言っているんですね。民活とは民間のお金を使って役人が活性化することだ、こういう言い方をしている人がおるわけですね。確かに財政が逼迫していますから、それでお役人というのは、非常に仕事をしたいという仕事の意欲というのは本能的なものだと思うんですけれども、その意欲を満たすために、ところが金がない。したがって民間資金を徴発してくるんだというふうな見方をされても仕方のない面もあると思うんですね。  しかし、私はやっぱり一番考えなきゃいかぬのは、民間の金を使っても国の金を使っても、国民経済的にやはりそれが採算に合うのか、効率的なのかということは、やっぱりこれは真剣に考える必要があると思うんですね。おれの金じゃないからむだ遣いしてもいいんだというわけにはいかないと思うんですね。そういう点から、さてどういうふうなインセンティブをとったらいいかという問題なんです。私もこのインセンティブの点を問題にしたいわけですけれども、今この法案にあるのは、五%ぐらいの出資だとか、補助金だとか、金利とか、この発想が相も変わらずというか、非常に古い発想しかないんですね。この程度の古い発想では、プロジェクト自身がうまくいくとはちょっと思えないんですよね。したがって、そういうインセンティブで果たしていいのかどうかという点を私は問題にしたいわけです。  それで、まずこの一つの混成チームができますね。私はこの混成チームというのに非常に問題があるんじゃないかと思うんですよ。無責任体制になってしまうわけですね。だれが責任とるかわからない。ましていわんやお役人がリーダーシップをとられたら、会社の経営というのは絶対うまくいかないと思うんですよね。先ほどから一生懸命民間の知恵だとかノーハウを、マネジメント能力を引っ張り出すんだと、こうおっしゃっているわけですけれども、それは考え方としては非常に正しいと思いますけれども、こういう混成チームになると、どうしても無責任体制になってくるということが、私なんかは実際の経験でそういうことを何遍も経験しているんです。その辺、今までの限られた経験だと思いますけれども、その辺に不安を感じられたことはございませんか。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 先生のおっしゃる無責任体制という意味がうまく、何といいましょうか、収益を上げられなくなるのではないかという意味なのか、文字どおり無責任なのかという、ちょっとよく理解できないんですが、世間で一般に言いますような文字どおりの無責任体制、これはもう論外でございますし、そういうことをおっしゃったんではないと思います。そうしますと、要するにその事業の目的に照らしまして、合理的、効率的な経営ができるかどうかという御指摘だと思うわけです。  これは現在まだ認定したものが三つでございますし、私どもはこれは申請者の方の発意をできるだけ尊重して審査をさせていただいておりますので、余計な介入は慎んでおりますが、拝見した限りでは、それは皆さん大変苦労なさいまして、何とか成り立つようにしようというふうに知恵を絞っていらっしゃると思います。特に、一番最後に認定をいたしました幕張につきましては、これは規模も大きいものでございますし、事業の及ぶ範囲も日本国内にとどまらないわけでございますから、なかなか難しい面はあろうかと思いますが、当事者の方は大変御苦労なさって勉強していらっしゃる。私どもも、単なる先生がおっしゃった五%補助とかいう古い発想だけでいいのかということでございますが、それで足りるとは思っておりません。  先ほどの御質疑にもございましたように、例えばイベント研究会でいろいろなお知恵をいただいておりますが、これは国際見本市あるいは国際会議というのは大きなイベントでございますけれども、そのためのハードはこの法律に従ってつくりますけれども、中身をどうするかというソフトの面もあわせて勉強しているつもりでございますし、今こういった勉強の成果も生かしてお役に立ちたいと思います。それ以外の一号、三号あるいは新しく御審議をお願いしておりますものについても、そういう心構えでやっていきたいと思っております。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 それで、これは皆さんもよく御存じのことだと思いますけれども、企業の経営だとかプロジェクトのプロモーションということになりますと、もちろん知恵も必要ですし、それからマネジメント能力あるいは採算マインドとか、あるいはリスクをしょっていくということが必要なんですね。特にリスクテーキングという、これがやっぱり非常に大事だと思うんですね。したがって、だれがリスクをとっていくんだと。だれが先頭になって、必死になってこのプロジェクトに取り組むかということが問題になると思うんですね。  私がさっき言ったように、無責任体制というのは、合議制でみんなで仲よくそこでやっていこうというふうなことでうまくいくようなプロジェクトというのは、もう今の時代にないわけですよ。みんなが必死になってやったってなかなかもうからないし、先ほど市川理事から、もうけろもうけろとおっしゃったけれども、私はそんなにもうかるような仕事というのは今ないと思うんですね。必死になって、やっとこさ採算とんとんにいけばいいと思うんですね。各企業ともそういうつもりで取り組んでいると思うんですよ。  そうしますと、やはりだれが権限を持って、だれが中心で、だれが責任をとってやっていくかということをむしろはっきりしなきゃいかぬと。これは私は、お役人でもいいと思うんです。そのかわり、もうこれがだめだったら私は腹を切るというはっきりした責任を持ってやっていただくのならいいんだけれども、そういうことをまずはっきり決めるというのがこういうプロジェクトで特に必要なんじゃないかと思うんですが、末木さんいかがですか。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) ぴたり先生の御趣旨に沿った答えではないかもしれませんが、先ほど申し上げましたイベント研究会の報告の中に、実はこういう、何といいますか、警告の文章があるんです。  それは、地方自治体がたくさん今イベントを企画しています。特に六十四年に市制百周年を迎えてたくさん競合するわけです。全部うまくいくだろうかという不安があるわけですが、その問題に絡みまして、専門家の方の御指摘は、市制百周年のいろいろなイベントをやるときに、何をやるのか、その趣旨、その本質についてはそのやろうとする市当局が責任を持ってきちんと決めるべきである。そして、どうやるかということについては一切口を出さないで専門家に任せるべきである。ところが現実は逆であって、何をやったらいいでしょうかということを市の責任者が決めないで、専門家に相談に来る。そして、どうやるかということになると、素人が口を出す。これが非常によくないことであって、こういうことをやっていると、六十四年には幾つかの市で責任問題が起きるのではないかというような議論も研究会の席上ございまして、そういうことで、責任体制といいますか、先生おっしゃった責任体制の意味において、だれがどこに責任を持つかということを、イベントに即して言えばこうであるということがうたわれていて、まことにそのとおりだと思います。  民活の施設の企画、運営につきましても、いろいろバラエティーありますから、今のようにすべてイベントと同じように単純に割り切れませんけれども、そういう意味において私は責任体制というのは全部、何といいますか、全体ひっくるめて単純にということじゃなくて、どこにだれがどういうふうに責任を負うかということをきちんとしていくことが大事なんじゃないかと思っております。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 非常によくおわかりになっていただいているのでありがたいんですけれども、私は今の話を聞いていて思ったのは、この法案あるいはこういうプロジェクトをやるということについて何よりも一番いいのは、お役人の頭が切りかわったということだと思うんですね。末木さんのような、そういうふうに変わっていただくということが今の時代に非常に必要なんじゃないかと。これはもうほかのときにも再三申し上げていますけれども、内需拡大だとか産業構造の転換とか、もうこれから日本というのは大変な変化に向かわにゃいかぬわけですね。そのときに、やっぱり頭の切りかえというか、考え方、発想の転換をしていただいているというので、私は非常に心強く思うわけですけれども。  そこで、私のこの問題に対する結論から先に申し上げますと、この際、あらゆるプロジェクトを一たん全部民間でやらしたらどうだろう、民営でやらしたらどうだろうという発想に一たん戻る。民間でやるためには、あるいはこういう点こういう点こういう点がぐあいが悪い、こういうネックがあるから民間ではやれない。例えば、民間の場合には、採算がとれなきゃこれはもうしようがないわけですね。それから、余りにもリスクが大き過ぎるというふうなことじゃやっぱりやれない。そしたら、そういう採算がとれない面は先ほどの、例えば金利に対する補給という問題もあるでしょうし、それからあるいは例えば私、一兆円ぐらいの金は民間企業で、一社で調達はできると思うんです。  ところが、やっぱりそれに対して入れる担保の問題もあるし、それからなかなか資金繰りの問題もある。仮に日本政府が保証してやる、そしたら一遍にこういう問題というのは解決しちゃうわけですね。日本政府はもう一銭の金も出さなくなったって金が全部集まってくる。しかも、それは安い金利の金を集めるというのは大変なんですけれども、しかし海外からも調達する方法があるし、今現在、日本は非常に安いですよね。そういうふうなことで採算とれていく。それから、リスクが非常に大きいということ。例えばこういうプロジェクトというのは、どうしても長期の大規模事業になりますから、リスクも大きくなっていく。  それから、不測の事態が生じるわけですね。例えば、建設中に地震でがらっと壊されたと。今地震に対して、これに保険をつけるというのは大変なことなんですね。あるいは全然予想と違って、例えば車が一日に一万台通る予定だったところが、ほかの要因でもって三千台しか通らなくなっちゃったと。そうすると、もうこれはどうしようもないわけですね。こういうふうなリスクがある。それから、住民パワーで反対運動——建設しようと思ってやっとこうやったら、そこで住民パワーが出てきてストップさせられちゃった。こういうふうな不測の事態に対する保険を政府が引き受けてやる。そうすれば、あと起こり得べき問題は、これは各企業で自分でちゃんとフィージビリティースタディーをやって検討するわけですから、それで損したらまあ自業自得ですから、そういうふうな、私は保険を引き受けてやるというふうなことが非常にインセンティブになるんじゃないかと思うんです。  例えば今の保証してやるとか、保険を引き受けてやる、それで保険料を取ればいいわけです。保証するなら保証料を取ればいいわけですね。私は、むしろ政府はこういうときもうければいいと思うんですね。何も金出すことばかり考えずに、政府はこれを利用してもうけることを考えてもいいんじゃないかと思うんですが、そういうふうな今の二つの保証とか保険とかということで、それ以外に何かこういうことを政府がやってやらないと、民間では進められないんじゃないかという何か要素がありましたら伺いたいんですが。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 先生がおっしゃいました保証につきましては、今の制度で産業基盤整備基金が民間借り入れについて保証を行うという制度になっております。これは、できるだけ活用されればいいと思います。  それから、保険につきましては、いかんせんまだこの事業は始まったばかりでございますから、いわゆる保険で言う大数の法則になじむのかどうかということを見きわめるにはまだちょっと早過ぎるわけで、問題意識としてはそういったことも勉強してみたいと思いますし、御承知のように保険会社は新種保険の開発には血眼でございますから、そういうパワーを活用するのもこれも民間活力の活用の一つでございますから、今後の勉強課題だと思いますが、当面はちょっと三つの認定ではいかがかと思います。  それ以外の方策につきまして、今お尋ねいただきましてもすぐお答えする知恵がございませんけれども、例えば政府ができますこと、特に通産省のように予算の乏しい役所で従来やってきておりました一般論を敷衍した形で申し上げれば、例えば国際見本市のようなものにつきましては、海外にジェトロその他のネットワークを持っておりますから、そういったものを活用して、いかに海外からの見本市あるいはお客様あるいは出品者を誘致することに対してお手伝いをできるか。ここではソフト面でございますが、そういう意味で、先ほどもお答えしましたように、今のような例が一つの例ですが、ハード面に限らずソフト面につきましても知恵を絞っていくつもりではございます。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 今おっしゃった見本市をやる場合も、確かにジェトロその他のネットがあるわけですね。しかし、私は失礼ですけれども、ジェトロさんの営業活動では十分な注文がとれないんじゃないかと思うんですね。私はまあ三菱商事出身ですから、はっきり申し上げて、それは三菱商事の方がよっぽどすばしっこく注文は集められると思うんですよ。  だから、例えば三菱商事がというとあれなんですけれども、まあある会社が、商社でもいいんですけれども、それがメッセ、見本市会場を一年間なら一年間運営を引き受けるということになりますと、これは海外のネットワークを使って必死になって注文をとってくるわけですから、うんと効率よくなると思うんですね。だから、何とかそういうふうに運営を持っていける工夫はないだろうかという知恵を発揮するのがまず第一だと思うんですね。  それで、私ちょっと問題をもとに戻して、ここに二つの考え方があると思うんです。例えばメッセのハードウエアをつくることですね、幕張でもいいんですけれども。そこへこういう大きな見本市会場をつくるということと、これのリスクと、でき上がってからの運営というものですね。見本市会場なら、そんなにあえて二つに分けることもないと思うんですけれども、まあこれは例として申し上げますと、見本市会場を何億円かけてここへつくるというときに、それを民間がやる、大きなプロジェクトとしますね。そうすると、そのリスクを軽減してやるということで、あとはもう民間のリスク・アンド・アカウントでやらせるわけですね。それででき上がったものを、今度は例えばある商社なら商社がそれをリースで借りて、その運営をやっていく。それでリース代を払わなきゃいかぬわけですから、必死になって海外のお客さんを集めてくるというふうな、二つに分ける方法がまずあるんじゃないかということ。  それから、先ほど土地の問題をおっしゃいましたけれども、確かに現在の民間企業にとっては、土地というのは非常に魅力があります。しかし、この魅力は、私はやっぱり逆にいったら困ると思うんですね、土地の高騰につながっていくんで。したがって、私は土地だけはやっぱり国ないし地方公共団体が持っていて、土地は借すんだと、それは借すというのは無償で借すことも含めてですね。そういうふうな発想に変えていった方がいいんじゃないかと思うんですが、いかがですか。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 初めに、土地の問題でございますが、先ほど申し上げたのは、余り私が同意できなかった民間の方の御意見を御披露したわけでございまして、私どもが、そういったことで土地さえあれば民活プロジェクトでいいというふうに考えたわけでは全くございません。念のために申し上げたいと思います。  土地の確保の仕方についてどういうのがいいかということにつきましては、大変難しい問題でございますので、一概にはお答えできないのかと思いますが、先生の御指摘の点も十分承りました。  それからリースの問題でございますけれども、これもいろいろ研究すべき点がございますが、なかなか難しいと思いますのは、国際見本市が大規模になりますと、例えば一年ちょん切ってリースに出すということが実際はなかなかできないわけでして、例えば三年に一度のメッセというのは、その間例えば五月の第一週、第二週、これを三年ごとに埋めていってしまう、それから隔年に八月にやるメッセというのは、そこを埋めていってしまうというような形になるもんですから、どういうふうに切ってリースをするかというのは、現実にはなかなか難しいかと思いますけれども、要するに御趣旨はそういった形でソフトについてはもう一歩突っ込んだ民間活力、民間能力の使い方があるのではないかということの御指摘と思います。それは私どもも一生懸命勉強さしていただきたいと思います。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 それで、私は今のこの構想を、これからのもちろん見本市だとか国際会議場、そういったものも非常に結構ですし、これいろいろおっしゃっていますけれども。それ以外に、先ほど通りました——通ったと思うんですけれども、リゾート法案ですね、ああいうもの、それから内需の拡大策に結びつけていく、あるいは構造転換に結びつけていくというのが私は非常に大事じゃないかと思うんですね。したがって、例えばこういう例がふさわしいかどうかは別にして、例えば今、釜石の問題がありますね、新日鉄があそこから引き揚げるんじゃないかとか。もう現実に高島町では三菱鉱業が引き揚げちゃったわけですね。それから因島もまさにそういう同じような問題を抱えている。そのときに、これは私記憶は確かじゃないんですけれども、光市か岩国か、あの辺で、帝人だったですか東レなんかが引き揚げたときに、十億円ぐらい何か地元に引き揚げ料を払ったというケースがありましたね。  しかし、これからはそういうケースがたくさん出てくると思うんですよ。そのときに、例えば引き揚げざるを得ない、しかしながら、それじゃその企業に、そこでこういうふうなリゾートだとかそういう転換にひとつ引き受けてもらうということも地域対策としては非常に大事になってくると思うんですね。したがって、ただ単に成り行きに任すんじゃなくて積極的に持ちかけて、少々のリスクがあっても企業に何とかやってもらうとか、そういう積極策というのが私、非常に大事になってくると思うんですね。したがって、ただ単にこういう民活法案というふうなとらえ方じゃなくて、私も毎回申し上げておりますように、構造転換とか地域再開発とか、そういう点から積極的に取り組んでいただいた方がいいんじゃないかと思いますが、局長いかがですか。

杉山弘通商産業省産業政策局長

○政府委員(杉山弘君) 前回御審議いただいて成立させていただきました産業構造転換円滑化法での地域活性化事業と申しますのは、実はそういうような趣旨で考えているわけでございまして、私ども具体的にお聞きしている例では、例えば広島県の呉市で行われているフェニックス事業というものにつきましては、これは地元の呉市役所も入っておりますが、むしろ縮小を余儀なくされておりますIHI、石播の造船所があそこにございまして、これの撤退絡みでむしろ地域経済が不振に陥るのを何とか盛り上げようということで、それに対しては石播も協力をするという形でプロジェクトが進んでおると思います。地域活性化事業については、特に企業城下町的なところにつきましては、むしろそういうような形で事業が進むことが望ましいと思いまして、そういう場合には政府としてもいろいろな面での助成を考えたいというのが趣旨でございます。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 最後に、大臣にお伺いしたいんですけれども、大臣、企業経営に参加されていた経験が——今も参加されているかどうか知りませんけれども、経験がおありだと思うんです。私はやはりそういう意味において、これからは今一番日本は大事なときだと思うんですけれども、民間のそういう発想とかリスクテーキングとか、あるいはひっちゃきになってやるがむしゃらさとか、創意工夫というんですか、普通の創意工夫じゃなくて、本当に知恵を絞り出してやっていくとか、そういうことが私もう非常に大事だと思うわけですね。  しかも、政府は金がないわけですから、もう金を出さないなら口も出さない、むしろ今度は政府の側が逆に知恵を出すということが私は非常に大事じゃないかと思うんですね、これからこういうプロジェクトを進めていく上において。そういう点において、この法案に関して、あるいは今後の産業構造の転換とか内需拡大とか、そういったことをひっくるめて、こういう民間の活力、そういう本当の意味の民間活力を動員していくという点で大臣の御所見を承って、私の質問を終わりたいと思います。

田村元自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田村元君) こういう問題は、率直に言いまして、役人がよき意味のお手伝い、便宜供与をしながら、民間の経営努力、営業努力というものをとにかく大いに引き出すということだろうと思うんです。  実は、私は運輸相を担当しましたときに、国鉄を見ておりまして、どうにもしようがないものですから、ある国鉄のOBではありましたが、一たん民間へ行った人を呼び戻しまして、これに営業面なんかを担当させてみたんです。何といっても、いかに民間へしばらく出ておったといえども、人生の大半を役所で暮らした人ですから、期待ほどではなかったけれども、それにしても大変な違いだったです。でございますから、こういう問題も、私、押さえるところは政府や地方公共団体がしっかり押さえなきゃいかぬにしても、思う存分民間のノーハウを発揮させたらいいだろう、このように思います。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 終わります。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 本改正案については、けさほどから同僚議員からいろいろと詳細な質疑が行われておりますし、また我が党としてもこれは賛成法案でありますから、もう多くお伺いすることはありません。ただ、感じますことは、これだけあらゆる面での変化が非常に激しい時代でありますから、この法案が成立しても、ある意味では試行錯誤的なことは今後とも当然あるであろう。したがって、朝令暮改とは言いませんけれども、やっぱり現実に対応して、当然のことながら、一遍できた法律だからある程度は年数云々ということでなくて、必要とあらばどしどし改正をすることが必要であろう、こういうふうに考えますので、この点については後ほどまたお答えをいただくとして、特に要望しておきます。  そこで、この法案に関連します、今、木本委員からも質問が行われておったようでありますから、若干重複しますけれども、第七号施設の東京湾副都心構想、これは十号、十三号埋立地があります。それから、五号施設に横浜のみなとみらい21国際ビジネス交流ゾーン、それから、大宮市の中枢都市圏構想等々、幕張メッセを入れますと、首都圏に同じようなといいますか、大規模な構想が四つあるんですね。そこで、ちょっと不安を感じるんですけれども、果たして首都圏にこれだけの大規模な展示場、国際会議場ができて、需要が伴っていくのであろうかという、先ほど木本委員からもいろんな関連したお話がありましたけれども、そういう点を懸念をするんですが、それについてどうお考えであるのかということが一つ。  それからもう一つは、実は私が若干関係しておる団体が、二年に一回、晴海の展示会場で、印刷ですけれども、国際的な総合機材展を開催しております。特に海外からの出品が相当多いんですが、今年の九月にやります。したがって、次は再来年の秋ということですけれども、ちょっとこの間聞きますと、ことしで晴海が最後になって、次は幕張に移るかもわからぬと言ったら、海外の出品業者が何か難色を示したといううわさなんですね。やはり東京というところに海外からの出品の魅力がある。それが何か千葉ではどうであろうかと、こんなふうなことを言っておりまして、さてどうしたものかなということを実はつい先日、そんな話をしておりました。  それらを考えるときに、果たして四カ所、近くに、首都圏に四カ所同じようなものができて成り立つのかどうか、大丈夫であろうか、こんなふうなことをふっと感じたんですが、末木審議官、どのようなふうにお考えでありますか、ちょっとお聞かせをいただければと、こう思います。

末木凰太郎通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(末木凰太郎君) 確かにその点は問題点の一つではあろうと思います。ただ、現状で申しますと、今我が国最大の見本市会場であります晴海ですが、ここはシーズンたけなわのときには需要に応じ切れないで、開催日数を切ったりあるいは展示面積のカットをしていただいたりしている状況にございますし、それから晴海にもおさまり切れないほどのもっと規模の大きな見本市をやりたいというニーズも、既に国内にもあるのは先生御承知のとおりでございます。  そこで問題は、一番今スタートが早いのは幕張でございますし、恐らくその次が横浜、そして東京と続くんだろうと思います、埼玉はまだ私どもは余り具体的に聞いておりませんが。それぞれのプロジェクトが具体化していく段階においてどのくらいの需要がないと成り立たないのか、今後詰めていく課題だと思います。  しかし、目を世界に向けますと、需要は非常に大きなものがあると思います。国内の企業が海外のバイヤー向けにやる見本市だけ考えますと、比較的限られているということにもなろうかと思いますけれども、これからの大規模な見本市は、日本が世界の各国に見本市の場を提供する。特に、日本が置かれた地理的な条件からいいまして、環太平洋の諸国に場を提供する。そして同時に、今先生ちょっと幕張の千葉の雰囲気のことおっしゃいましたけれども、大事なことは見本市だけではなくて、あわせていろいろなコンベンションをやる、そういうことで、多目的といいますか、多機能のファンクションをねらっていくということによって需要が大いに開拓できるのではないか、潜在需要はかなりあるんではないかと思います。  そういう意味で、先ほど御指摘も木本先生からいただきましたけれども、ジェトロだけではなくて民間企業にも協力をいただきまして、そういった意味の海外の需要も大いに開拓しつつやってまいりますが、それは十分需給のバランスに配慮していく必要があろうかと思います。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 おっしゃることよくわかりますし、またそういうふうにも感じられますが、そういうふうな懸念を持っておる、不安を持っておる人もあるということをまた御参考にしていただいて、今後の十分なる指導をお願いしたい、こう思います。  それからもう一つ、これも先ほど田代委員から同じような御質問がありましたけれども、立派なものができて大変結構である、しかし立派なものをつくるためには相当な建設費その他の負担がかかります。そこで、展示場が非常に使用料が高くなるんですね。このいい例が大阪の南港、大変立派なものができています。ところが、従来の展示場と比べますと非常に使いやすくなっていいんですけれども、そのために使用料が何か倍近くなっている。だから出品の業者の負担が大変高くなって、それが実は使用の需要が若干落ちたり、あるいはそれがまた出品する企業の負担増になって、コストが高くなっているというようなことも聞いておるんです。これについてはいろいろとありますけれども、そのような面についてもかなり国がいろんな面で参画する形になるわけでありますから、十分ひとつ御指導をお願いをいたしたい、これは要望しておきます。特に御答弁要りません。  そこで、大臣お疲れのところ済みませんけれども、法案とは違いますけれども、民活に関連をしてお聞きしたいと思うんですが、先般イラク空軍機がアメリカのフリゲート艦を、誤爆だそうでありますけれども、ミサイルで攻撃した事件、ペルシャ湾事件、大変問題になっておりますが、アメリカの国内に日本やヨーロッパの石油ルートを何のために大きな犠牲を払って守らなくちゃいけないんだというまた空気が再燃をしておる、これは新聞報道にもありますが。  そこで、日本の非難をする、貿易摩擦等々、日本の大変な対米黒字等を非難をするさらに大きな材料として、安保ただ乗り論ということも、相当またアメリカの議会筋でも言っておるようでありますが、大臣が先般のOECDの閣僚会議あるいはその他アメリカの高官等々とお会いになった感触からして、我々が知っている以上にそういうふうな面からしても日本非難ということが起きておるんではなかろうかと懸念をするんですが、大臣どうお感じになっておられましたか、お差し支えなければひとつ。

田村元自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田村元君) 私は今まで幾たびか国際会議に出ておりますが、非常に単純明快な貿易インバランスあるいは市場開放、市場参入、あるいは内需の拡大というような問題は論じられましたが、防衛——イラクのあれはその後のことですから当然議論の対象にはなるはずはないんですが、私が行きましたのはその前の話ですから。防衛問題等につきましては一切の議論がありませんでした。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 最近また新聞報道等によりますと、かなりそれとこれとをひっかけてというふうなことが多分にあるようでありますから、いら立ちからしてそういうふうなことも起きておるというふうなことを感じますと、より以上早く内需拡大によってアメリカ側の理解、納得が得られるように努力をしなくてはいかぬなと、こんなふうに感じます。  そこで、これも新聞報道によりますと、OECDの試算、何か去年発表すると若干問題があるので、最近発表したとかというふうに書いてありますが、アメリカの赤字は五年後には一兆ドルになると、それに対して日本の累積の黒字は六千六百億ドルになるというふうなことからして、さらに日米間の問題が激化するであろうというふうなことが新聞報道に出ておりますが、このようなOECDの予測どおりに進むとすると、もう貿易摩擦というのはそれこそ際限なく、さらにもっとひどくなるというふうなことを考えますけれども、いずれにしても思い切った内需拡大策をこの際、発想の転換によってとっていかざるを得ない、こんなふうに思うわけであります。  そこで大臣に、これは特に要望し、期待するわけでありますけれども、昨日も大臣は、通産省は景気担当省と言われましたね。確かにそうであろうと、こう思うんですね。きのう私は経企庁長官にも要望したんですけれども、何か大蔵省主導によって現在の我が国の景気対策、景気浮揚対策が行われていっておるような感じを、私だけでなく、国民がほとんど持っておる。特に経企庁は大蔵省の何か下請か外局のようなことになって、経企庁本来の任務を達成していないんではないかということをきのうは経企庁長官に強く申し上げておきましたが、そのために大臣が、これは通産大臣というよりも実力大臣として、大いにひとつこれから御努力をいただきたい、それらのことを二、三お願いをしたいと、こう思います。  内需拡大にいろんな方法があります、今の法案の民活法のことについてもその点そうでありますけれども。何といっても民間の住宅、しかもできれば木造住宅の建設ぐらい内需拡大策に有効な手段はないわけです。建設省が出しておる試算でありますけれども、木造住宅三十坪の建物をつくりますと、大体本体工事だけに二十三品目のセメントあるいは材木、合板等々を使って約一千百万円かかる、それに電気工事からあるいは台所、洗面具あるいは電気製品、その他じゅうたん、カーテン、さらに家具を入れると大変な品目を使うわけですから、これぐらい内需拡大に有効な手段はないわけです。  ところが問題は、そこで宅地であるということになります。宅地供給については、これもしばしば言われておりますけれども、宅地の供給政策をどうするかということを、もっと真剣にいろんな法律改正あるいは制度改正等々やっていかなくちゃいかぬと、こう考えます。言われておりますように、新前川レポートも出ておりますけれども、市街化区域の農地の宅地並み課税をこの際やっぱりぜひ実施すべきだと、こういう意見もあります。それから同時に、市街化区域の農地を持っておる人たちが宅地に転換、転売する場合に、やはり私は供給者に対して税の減免も考えてやらなくちゃいかぬであろうと思いますけれども、まずこれらのことについて本格的に、これは他の省のことだからということでなくて、やはり通産省が本格的に取り組んでいただく絶対必要な時期だと、こう考えますが、大臣どうでしょう。

田村元自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田村元君) 住宅がすばらしい経済波及効果をもたらすというのは、もう仰せのとおりでございます。私も全く同感であります。  実は先般来、自分のことを申し上げるのは恐縮なんですけれども、建設省の次官や官房長、住宅局長等に私から強く進言いたしまして、そして例えば一種住専の地域ですね、ここで高さの制限が十メートルだったんです。十メートルでございますと、半地下にしなければ三階建ては建たないんです。これを十二メートルにしたら立派に建つわけですね。十二メートルにしたらどうか。もし仮に十二メートルにしたならば、三、四年前に家を建てたやつをぶっ壊してまた建て直すということだってあり得ると、はっきり言って。それを直剣に考えたらどうかと、これは実現いたしました。  それから斜線ですね、斜線も道路だけの幅で斜線を引きますね、それを建物の前の前庭ですね、これも道路の中に入れて、そして斜線を引いたらどうか。これも実現いたしました。これでうんと違うと思います。それから木造の三階建て、これも非常に強く迫りまして、これも大体うまくいきました。長屋式の三階建ても結構。ただ問題は、アパートの三階建ては、これは消防庁がうんと言うまいというわけですよ。若い学生や何かのひとり住まいで、たばこの吸い殻はほうりっ放しで行く、アイロンをうっかり抜き忘れていく、それが木造ということになれば非常に火災の危険も多いということで、それはどうだろうかと。そういうこともございまして、これは実現しませんでしたが、いずれにいたしましても、私はっとに住宅建築こそ景気回復の先兵であるという考え方で今日までまいりましたし、それなりの進言、助言もいたしてまいりました。  ただ、今の宅地並み課税とか、そういう問題になりますと、これは農林水産省の立場もございましょうし、また当然線引きになれば建設省、国土庁、また大蔵省と、いろいろ絡みも出ますので、通産大臣である私が、いかに私見といえどもこれを申し上げることははばからなければならぬかもしれませんけれども、結論的に言えば、冒頭申し上げたのと同じ、住宅建築にまさる景気浮揚策はなしとすら断言しても言い過ぎではないと、このように思っております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 大臣のお説、もう十二分にごもっともでありますし、また建築基準法の改正等々につきましては先般行われ、大いに私もこれによってのかなり内需拡大が期待できるなど、こう思っておりますが、今たまたま三階建てアパート云々というお話がありました、これは消防法の関係で。けさたまたまテレビを見ておりましたら、NHKのニュースで言っておりましたが、京都大学が松下電器と共同研究の結果、燃えない木材を開発したということを報道しておりました。これは実用化されるのはいつか知りませんけれども。とすると、また今お話のような三階建ての木造云々ということも解決できるんじゃなかろうか。また木材需要の拡大という面から見ても大いに効果がある、こう思いますから、これからもそういう面に特に御留意をいただいて、これは他省庁との問題ではありますけれども、やはり農水省なら農水省だけに任じておったんではなかなか範囲を出ませんので、その点についてはお願いしたいと、こう思います。  農水省の問題が出ましたが、これもきのう経企庁長官にも特に要請したんですが、現在は農水省の所管の中で民需拡大を阻外をしているものが相当あるんですね。幾つか挙げると、今の宅地並み課税、これはいろいろと問題がありますが、それもそうです。きのうもちょっと言ったんですけれども、食管法が、米の問題はこれはさておいて、麦の問題を食管法でくくっておるところにまた内需拡大を阻外をしたり、国内の中小企業を一層苦しめておるという問題が起きておるんです。  時間ありませんから、もう簡単に申し上げますけれども、外国の小麦の買い入れ量が六十一年度、国内の麦の買い入れ量の、量からいうと五・三倍ある。ところが、円高によって外国の輸入小麦はトン当たり三万四千円、国内の小麦の買い入れ価格は十八万四千円、約六倍近いですから、したがって金額からいうと、輸入金額と国内の買い入れ価格、これは七十一億円という差しかないんですね。だから全くこれらのものが、非常にまあパンだとかあるいはその他小麦製品の円高差益の還元ができないという不満を起こしておるということの一つの理由だと、こう思います。  それからさらに問題は、小麦は食管法でくくっておりますけれども、小麦粉製品、ビスケットやマカロニや乾めん等の小麦製品は、これは自由輸入でありますから、したがって最近ではもうイタリーからアメリカ、デンマーク、イギリス等々からどんどん入ってくる。これが国内の価格の半分以下ぐらいである。だから、国内のこのような小麦粉製品をつくっておる中小企業は、事実上倒産も起きつつあるわけですね。六十年から比べると六十一年は非常にふえております。まだ百億円程度ではありますけれども、これは今後ますますふえる傾向にある。これらのこともやはり民需の、内需の拡大あるいは国内産業の安定、中小企業の安定を大変阻害をしておると思います。  それから、大臣は運輸大臣を御経験でありますから御承知でありましょうが、現在の道路運送法が依然としてまだ非常に厳しい規制がある。そのために物流業界がなかなか問題を多く抱えておっても解決できない。そのためにやはり内需拡大の阻害ということも明らかであるわけでありますから、このような制度あるいは許認可、このようなものを、この際もう根本的に見直すということを早くやっていかなければ、なかなか内需拡大、内需拡大と言っても実効を伴わないというふうな面が多々できるんではなかろうかと思いますが、この点についてもぜひ大臣にひとつ格段の御努力を要請をいたしたいと、こう思います。時間がありませんからもう要請だけにしておきます。後でまたお答えいただければ結構であります。  それで中小企業庁に、これまた要望でありますが、六十二年度の予算が成立が大幅におくれました。そのために、中小企業関係の対策に支障が起きていないかどうか。若干の支障があったかと思いますけれども、融資面その他で。それは十分の御配慮をいただきたい。これが一つ。  それから次に、内需拡大策の一環として、近く人事院が各官公庁に四週六休制の実施を勧告するということが報じられておりますが、これはこれで大変結構だと、私はそう思います。ただ、そこで問題は、近く労基法の改正も行われるでしょうが、時間短縮によって従来から問題が起きる面で、中小企業に問題が起きているのが幾つかありますね。  その二つの大きな理由を取り上げますと、一つは、時間短縮によって従業員の収入が大幅に減る、それについての問題。したがって従業員から土日休日ということについての反対、時間短縮についてなかなかやっぱり依然として反対があるんですね、中小企業の従業員。それが一つ。それからもう一つは、下請企業等は親企業からなかなか休めるようなシステムにしてもらえない。もっと率直に言いますと、役所が金曜日の夕方五時ごろに印刷屋に原稿を出される。月曜日の期校正を持ってこいというものがたくさんあるわけですよ、今は土曜日ですがね。だから、事実上中小企業が休もうと思っても休めないんだというふうなことをよく聞くんです。  だから、そういうふうな面で、中小企業庁として、中小企業の時間短縮、労働条件の改善について具体的に、これは労働省だけに任さないで、通産省というか、中小企業庁がもっとそういう面で積極的な方法あるいは指導をひとつお考えいただく必要がある、しかも早急にお考えいただく必要がある、こう考えますが、以上がいつまんで幾つか申し上げましたけれども、ひとつ中小企業計画部長からお答えいただければ結構です。  それから最後に、これは大臣、総体的にまた御感想あるいは御所見を例えれば結構であります。  以上です。

小林惇中小企業庁計画部長

○政府委員(小林惇君) 井上先生、第一点の本予算の成立がおくれたことに伴う支障がないようにせよという点は、特に下請中小企業についての融資を新年度の予算でお願いしたわけでございますけれども、これが成立がおくれるということで、まあ五月には成立を見越して各県とも前広に相談をいたしまして、今早速トップスピードで準備をしておりまして、六月早々には各県とも発足できるようにしたいというふうに考えております。  それから、二点目の時間短縮に伴う問題で二つ、特に下請企業が休めるようなシステムの構築ということについては、これは我々としても勉強をさしていただきたいと思います。確かに、時間の短縮そのものは、中小企業の経営者側にとってもいろいろ難点があるというようなことを、地方に参りますとよく聞くわけでございますけれども、労働者の収入減の問題あるいは下請企業の休めるようなシステムの構築の問題、勉強してまいりたいというように考えております。

田村元自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田村元君) いろんなお話がございましたので、私が若干自分で感想を抱いておる問題だけちょっとお答えしたいと思います。  私は、運輸大臣のときに、運輸省の機構というものについて非常に疑問を感じました。最近よくなったんです、結局運輸政策局その他でよくなったんですが、従来の運輸省というのは、各局、各部が全部物流の商売がたきなんですよ。でございますから、しかも許認可というのが、私のときに、この間亡くなりました全日空の社長をしておった中村大造君が事務次官でございましたが、私のときに整理した許認可が二千件ぐらいあったでしょうか。それでもまだ何千と残っているんです。そういうことでございますので、余り私が言うと橋本君が不愉快かもしれませんから、立ち入ったことは言いませんが。  確かにそういう点では、物流というものの考え方というものは、これは運輸省だけじゃないと思うんです。本来純粋の純理論からいえば、物流というものは運輸と通産が相談し、道路局を運輸省を入れなければ物流の一元化はできないんですよ、はっきり言いまして。そういうこともございますが、そんな暴論を吐いたってあれですが、これは大いに今後検討したいと思います。  それから、中小企業の労働条件の問題が出ました。特に労働時間短縮。私、労働大臣のときに、週休二日制を提唱いたしました、定年延長と。さっきもおっしゃったとおりなんです。中小企業だけに時間短縮せい、週休二日にせいといったって、これは無理というものです。その前に、役所と金融機関が完全に休んでしまえば、これはもう中小企業といえども休まざるを得なくなるんです。時間短縮の場合は若干ちょっと意味が違ってきますけれども。でございますから、そういう点ではやはり官庁自体が真剣に考えるべきじゃないだろうか。  この機会にちょっとお願いをしておきますが、人事院に言わせますと、通産省ぐらい労働条件の悪い役所はないんだそうです。とにかく、いつも真夜中にこうこうと電気がついておる。課長以上は早々うちへ帰るが、補佐官以下は午前様であると。なぜだと聞いたんです。そうしましたら、平素はいろんな調査をしたり勉強したりあるいは書き物をしたりと。国会が始まると、先生方が質疑通告を前の晩にならないとしてくれないものだから、徹夜になるというんですね。やはり質疑応答を濃密にしようと思えば、イギリスじゃないですけれども、あらかじめ質問要旨をいただいて、それに対して懇切丁寧な答弁をする。これは当然なことだと思うんです。ですから、それは必要なんですけれども、例えて言えばそういうようなことでございますが、まあきょうは官庁のお話じゃございませんので。中小企業の確かに労働条件というものは思い切った改め方をしなきゃならぬ。  ただ、その場合といえども、もう古い話でございますけれども、私が労働を担当したときの知識で申しますならば、それも一つ悩みがある。例えば、時間短縮という場合に、日給で働いておる人は泣くわけですね。それから、週休二日といったときに、中小企業はそれだけの合理化ができていませんから、そこで非常な苦痛を味わうことになるという。でございますから、世の中をよくする以外にないということなんでしょうが、それにしても、やはり中小企業を助けるのは、今おっしゃったような労働条件の改善と同時に、あるいはそれ以上に内需の拡大をして景気をよくするということじゃないでしょうか。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 どうもありがとうございました。終わります。

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私は、日本共産党を代表して、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の改正法案に対し、反対の討論を行います。  反対理由の第一は、本改正案が、内需拡大の促進、対外経済摩擦の解消の名のもとに、大企業の大規模開発事業を支援するものであるからであります。  今回追加された施設は、マルチメディアセンター、インテリジェントビル、ワールドビジネスゾーンなど、いずれも大都市におけるプロジェクトに関連するものばかりであります。これらのプロジェクトは、大企業十四社の提案による東京湾臨海部副都心構想を初め、幕張メッセ、みなとみらい21など、財界主導でその利益中心に進められているものであります。  このような大企業本位の内需拡大策は、国際的にも後進的な住宅、公園、下水道などの生活基盤の整備をおくらせるばかりか、一方では大都市における史上空前の狂乱地価に拍車をかけ、他方、異常円高などで壊滅的打撃を受けている地方との地域間格差を一層拡大するものであります。  反対理由の第二は、本改正案が大企業の利益優先の内需拡大策を進める一方で、自治体と住民には一層の負担と犠牲を押しつけることになるからであります。  民活法が特定施設建設に必要な資金確保、施設周辺地域の公共施設整備のための投資のツケを、もっぱら地方自治体、地域住民に回すものであることは、本委員会での審議で明らかにしたところであります。ところが、経団連など財界は、これでも不十分として、インフラ整備、建設費への利子補給金など、さらなる優遇措置を要求しているのであります。  かくのごとく異常円高で痛めつけられている中小企業、国民の苦しみをよそに、大企業だけに優遇措置を拡大する本改正案は、断じて認めることができないことを明らかにし、反対討論を終わります。

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) これより請願の審査を行います。  第一三号水力発電施設周辺地域交付金の交付期間の延長に関する請願外二十九件を議題といたします。  これらの請願につきましては、理事会におきまして慎重に検討いたしました結果、いずれも保留することに意見が一致いたしました。  以上、理事会の申し合わせのとおり決定することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。     —————————————

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  産業貿易及び経済計画等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。     —————————————

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。  閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田勲男自由民主党

○委員長(前田勲男君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗