建設委員会 第4号
- 発言数
- 246 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1987/05/22
会議録
○委員長(鈴木和美君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木和美君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に大森昭君を指名いたします。 ―――――――――――――
○委員長(鈴木和美君) 建設事業及び建設諸計画等に関する調査を議題といたします。 まず、建設大臣から建設行政の基本施策について所信を聴取いたします。天野建設大臣。
○国務大臣(天野光晴君) 建設行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べます。 最近の我が国経済の課題は、行財政改革を推進する一方、内需を中心とした景気の持続的拡大を図り、雇用の安定と地域経済の活性化を積極的に図っていくことにあります。 このため、昭和六十二年度の建設省関係予算については、歳出規模を厳しく抑制するという予算編成方針のもとではありましたが、道路特定財源の全額確保、財政投融資資金の積極的活用、民間活力の活用、補助率の暫定的引き下げ等の措置を講ずることにより、事業費の確保に努めたところであります。 また、昭和六十二年度の税制改正については、民間活力を活用するための税制の創設、土地譲渡益課税の改善等が行われることとなっております。 御承知のとおり、国土建設の目標は、住宅。社会資本の整備を通じ、国土の均衡ある発展を促進し、活力ある経済社会と安全で快適な国民生活を実現することにありますが、我が国の住宅。社会資本の整備はいまだ立ちおくれた状況にあります。 このため、昭和六十二年度においては、民間活力の活用による都市開発の促進のための新たな施策の展開等を図り、住宅・社会資本の整備を強力に推進していく所存であります。 以下、当面の諸施策について申し述べます。 第一に、都市対策であります。 これからの都市整備に当たっては、本格的な都市化、情報化、産業構造の高度化等に適切に対応するとともに、それぞれの地域の特性を生かしながら、安全で個性と魅力ある都市を形成することを目標として、長期的展望のもとに、総合的、計画的に都市政策を推進していくことが必要であります。 このような観点に立って、都市計画を適切、有効に推進するとともに、街路、公園、下水道等の都市基盤施設については、五カ年計画に基づき、計画的かつ効率的にその整備を進めてまいりたいと存じます。 さらに、内需の拡大、都市機能の高度化等に資するため、市街地開発事業等の一層の拡充、推進を図るとともに、新たに地方都市等に配慮した民間事業者による都市開発を推進するための制度の創設を図ることとしております。 また、都市近郊集落の計画的整備を進めるための措置を新たに講ずるとともに、都市の防災構造化の促進、都市緑化の積極的推進と国際花と緑の博覧会の準備の推進を図ってまいります。 第二に、住宅・宅地対策と建築物の整備であります。 住宅は、国民の生活の基盤であり、家族の団らんの場であります。本年は国際居住年にも当たっており、内需拡大の要請にもこたえながら、第五期住宅建設五カ年計画に基づき、総合的な施策を展開してまいる所存であります。 このため、住宅金融公庫の貸付条件の改善及び住宅税制の拡充等を図るとともに、大都市地域等における公共賃貸住宅の的確な供給、既成市街地における良質な市街地住宅の供給、既存住宅ストックの有効活用、高齢者対策の充実、地域に根差した住まいづくりの推進、木造住宅の振興等の施策を推進してまいりたいと存じます。 また、宅地対策については、地価の安定に留意しつつ、良質な宅地の供給を促進するため、公的宅地開発の推進、政策金融の活用、関連公共公益施設の整備等を図るとともに、特に、線引きの見直しの促進、開発許可制度の適切な運用、土地関係税制の改善等に重点を置いて各般の施策を総合的に推進してまいりたいと存じます。 さらに、建築物の整備については、技術開発等の推進、総合設計制度等の一層の活用を図るとともに、建築規制に関し、経済社会の変化に対応した適切な見直しを図ってまいりたいと存じます。 第三に、国土の保全と水資源の開発であります。保我が国の国土は、洪水、土石流等に対して極めて弱い体質を持っておりますが、その保全施設の整備は、いまだ立ちおくれております。 このため、新たに昭和六十二年度を初年度とする第七次治水事業五カ年計画を策定し、重要水系の河川の整備、土石流・地すべり対策等を計画的かつ強力に推進するとともに、海岸事業及び急傾斜地崩壊対策事業をそれぞれの五カ年計画に基づき積極的に推進してまいる所存であります。 また、災害対策の充実を図るため、新たに災害関連緊急事業の制度を創設し、その着実な実施に努めてまいります。 さらに、安定した水供給を図るため、多目的ダムの建設等による水質源の開発を促進してまいる所存であります。 なお、地域に密接した豊かで潤いのある河川の整備を一層促進するため、河川の整備に市町村長が参加できることとする等の方策を講ずる所存であります。 第四に、道路の整備であります。 道路は、国土の均衡ある発展、活力とゆとりある地域社会の形成及び安全で快適な生活環境の確保を図るために欠くことのできない基本的な公共施設であります。 しかしながら、我が国の道路整備はいまだ質量ともに立ちおくれております。 このため、第九次道路整備五カ年計画に基づき、高速自動車国道から市町村道に至る道路網を体系的に整備していくとともに、多様化し、高度化する国民の要請にもこたえてまいる所存であります。 特に、高速自動車国道に対する国の助成措置の強化を図るなど有料道路事業の推進を図るとともに、全国的な高規格幹線道路網の計画を早期に策定する所存であります。 なお、民間活力を活用しつつ、東京湾横断道路及び明石海峡大橋の建設を推進するとともに、新たに伊勢湾岸道路の建設に着手することとしております。 第五に、建設産業、不動産業の振興であります。 建設産業については、建設業の許可基準の見直し、許可審査事務の厳正化、元請・下請関係の合理化、中小建設業者の育成、建設労働・資材対策等その健全な発展を図るための施策を中長期的展望に立って展開してまいる所存であります。 不動産業については、その一層の振興を図るため、高度情報化社会に対応した不動産流通市場の整備を初めとする各種施策を推進してまいりたいと存じます。 また、経済・技術協力等によって開発途上国の経済社会基盤施設の整備等建設分野における国際交流の一層の推進に努めてまいる所存であります。 このほか、高速自動車国道等のネットワークを活用した高度情報通信網の整備、高度情報化に対応した都市整備及び建築物整備の推進等を図るとともに、豊かな自然環境と都市機能の調和のもとに、人々が憩い、学ぶことのできる複合的なリゾート地域の整備、先端技術の活用等による建設技術の研究開発について積極的に推進してまいる所存であります。 以上、私の所信を申し述べましたが、その推進に当たっては、所管行政の合理化、効率化を図るとともに、綱紀の保持に努め、国民の信頼と期待にこたえる考えであります。 委員長を初め委員各位の御指導と御鞭撻をお願いいたします。
○委員長(鈴木和美君) 次に、国土庁長官から国土行政の基本施策について所信を聴取いたします。綿貫国土庁長官。
○国務大臣(綿貫民輔君) 国土行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し上げます。 我が国は経済社会環境の変化の中で歴史的とも言うべき転換期を迎えており、内需主導型の経済成長等により経済構造調整の推進を図ることが求められております。また、人口の高齢化、全国的な都市化現象、急激かつ広範な技術革新等の潮流への対応も従来にも増して重要となってきております。 このような変化に的確に対応しつつ、二十一世紀を見通した長期的な展望のもとに、国土の均衡ある発展を図り、住みよい国づくり地域づくりを進めるため、私は、次に述べる諸施策を積極的に推進してまいる所存であります。 第一は、国土計画の推進であります。 まず、国土政策の根幹となる全国総合開発計画については、二十一世紀への国土づくりの指針となる第四次全国総合開発計画の策定作業を鋭意進めてまいります。計画立案に当たっては、各地域がその特性を生かしつつ、多様性を持ちながら活性化し、適切に機能分担している姿、いわば多極分散型国土の構築を目指すこととしております。あわせて国土利用計画についても体系的整備を推進してまいります。 また、定住構想を引き続き推進するとともに、関係省庁の公共事業を円滑に推進するため、国土総合開発事業調整費を活用し、事業及び調査の調整を行ってまいります。 なお、国土行政の一環として、沿岸域を含む海洋について、長期的視点に立った総合利用のあり方を引き続き検討してまいります。 第二は、地方振興の推進であります。 多極分散型国土を形成するため、二十一世紀に向けての基本的、総合的な地方振興施策の検討及び地方定住基盤の整備と地域経済の活性化のための地方振興プロジェクトの推進を図るとともに、四全総に対応した新しい東北、北陸、中国、四国及び九州の各地方開発促進計画の策定及びこれに基づく振興施策を推進してまいります。 また、新産業都市、工業整備特別地域、テクノポリス地域の整備により、地方産業拠点の振興を図るとともに、田園都市構想モデル事業などによる魅力ある圏域づくり、花と緑、伝統文化などの地域の個性を生かした町づくり、生活環境と生産基盤の調和した豊かな村づくりを進めるため、地方都市と農山漁村について総合的な整備を図ってまいります。 さらに、過疎地域、振興山村、豪雪地帯、特殊土壌地帯、離島、奄美群島、小笠原諸島、半島などについても各種の特別事業の実施、生活環境の整備、産業の振興などを積極的に進めることにより、計画的、総合的振興を引き続き推進してまいります。 特に、豪雪地帯については基本計画を改定し、これに基づき豪雪地帯の振興施策の総合的推進に努めることとしております。 また、特殊土壌地帯については、既に、特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の期限を五年間延長していただいたところであり、引き続き、所要の施策を推進してまいる所存であります。 さらに、ゆとりある国民生活の実現と地域の振興を目指して、民間事業者の能力の活用により、広く国民が利用できるリゾート地域を整備していくため、所要の措置を講ずることとし、今国会に関係省庁と共同してリゾート地域整備のため総合保養地域整備法案を提出し、御審議をお願いしているところであります。 第三は、大都市圏整備の推進であります。 大都市圏の整備と秩序ある発展を図るため、新しい三国の大都市圏整備計画、首都改造計画、新しい近畿の創生計画及び二十一世紀中部圏計画を積極的に推進してまいります。 また、東京大都市圏における核都市の育成整備及び筑波研究学園都市の育成整備を図るとともに、琵琶湖総合開発事業の計画的な実施、関西文化学術研究都市建設の推進及び関西国際空港関連施設整備の推進を図るなど、各地域の総合的整備についても積極的に取り組んでまいります。 第四は、総合的な土地対策の推進であります。 土地は立国民の生活と生産を通ずる諸活動の共通の基盤であり、地価の安定と適正かつ有効な利用の推進を図ることが極めて重要であります。 地価は、現在、全国的には安定傾向を示しておりますが、東京等一部地域においては著しい上昇が見られます。 この地価高騰に対しては、土地取引の適正化と土地供給の促進の両面からの対策を進めてきたところであり、特に、土地取引の適正化については、小規模土地取引の規制の強化、土地取引動向の監視の強化等の投機的取引の抑制策を講じてまいりました。さらに、現在、国土利用計画法の改正及び超短期重課制度の創設等土地税制の改正について法案を提出し、御審議をお願いしているところであります。 国土利用計画法については、地価が急激に上昇している地域等で都道府県知事が指定する区域において土地取引の届け出を要する面積の限度を引き下げることができることとすること等を内容としておりその速やかな御審議をお願いする所存であります。 また、国土利用計画法の的確な運用、地価公示の拡充等により、長期的な地価の安定傾向の定着を図るとともに土地信託、借地といった所有者参画型の土地供給手法の活用等による土地の有効利用の推進を図ってまいります。 今後とも、地価対策関係閣僚会議を機動的に開催し、効果的かつ総合的な地価対策を政府一体となって強力に推進してまいる所存であります。 第五は、総合的な水資源対策の推進であります。 水資源の安定を図ることは、国土行政を推進する上で基本的な課題の一つであります。 このため、経済社会情勢の変化、連続して発生する渇水などに対応し、二十一世紀を展望して策定する新しい水資源に関する長期計画及び利根川水系、荒川水系などにおける水資源開発基本計画に沿い、水源地域対策等の充実を図りつつ、積極的に水資源開発を推進してまいります。 さらに、地盤沈下防止等対策要綱に基づく諸対策の推進など地下水利用の適正化を推進するとともに、「水の週間」行事の実施、雑用水利用の促進など水資源の有効利用に努めてまいります。 第六に、災害対策についてであります。 国土を保全し、国民の生命及び財産を地震、火山噴火などの災害から守ることは、国の重要な責務であり、国土庁といたしましては、関係省庁との緊密な連携のもとに、各般にわたる災害対策を総合的かつ計画的に実施していく所存であります。 昨年は、豪雪、梅雨前線豪雨、台風第十号及びその後の低気圧、伊豆大島及び桜島の火山噴火などによる災害が発生いたしました。これらの災害応急対策等に努めてきたところでありますが、今後とも、これらの災害に係る復旧事業等の促進に努めることといたしております。特に、伊豆大島の火山噴火に対しましては、緊急観測監視体制及び活動火山対策特別措置法に基づく避難施設の整備推進等の対策を講じてきたところであり、今後とも、適切に対応してまいる所存であります。 なお、そのほかの火山対策については、全国の活動的な火山に係る防災体制の整備を促進するとともに、特に、火山活動が活発化している桜島については、降灰対策、土石流対策などを総合的に推進してまいります。 次に、震災対策については、発生が懸念されている東海地震に対処するため、引き続き防災体制の充実、地震対策緊急整備事業の促進等を図るとともに、落下物対策の推進、防災基地の整備等をより一層進めることとしております。 また、近年多大の被害を発生させている土砂災害については、関係省庁との連携を図りつつ、治山砂防施設の整備、警戒避難体制の整備など、総合的な対策を推進していく所存であります。 さらに、防災無線網の充実強化を図るほか、情報化に対応した総合的な防災対策の推進を図ることとしております。 最後に、国際化の推進であります。 本年は、国際連合が定めた国際居往年に当たり、これに関連した各種事業の推進を図るとともに、国連人間居住委員会等との協力の拡充、水資源開発についての技術交流等国土政策に関する国際協力を引き続き積極的に推進していくこととしております。 以上、国土行政に関する所信を申し述べましたが、これらの施策の強力な推進に全力を挙げて取り組んでまいりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(鈴木和美君) 次に、北海道開発庁長官から北海道総合開発の基本施策について所信を聴取いたします。綿貫北海道開発庁長官。
○国務大臣(綿貫民輔君) 第百八回国会における委員会審議に当たりまして、昭和六十二年度の北海道開発行政の推進に関する私の所信を申し述べたいと存じます。 今日、我が国は、世界に比類のない高密度な経済社会を形成しておりますが、二十一世紀に向け、限られた国土においてゆとりと活力のある安定社会を築き上げていくためには、人口、産業の適切な配置を図り、均衡のとれた国土利用を積極的に展開していくことが極めて重要な課題となっているのであります。 このような課題に対して、全国土の約五分の一を占め、豊富な水資源や工業開発適地、広大な農業開発可能地を有する北海道は、今日までの開発を通じてすぐれた発展基盤を形成しつつあり、今後の我が国の長期的、安定的な発展に積極的な役割を果たしていくことが強く期待されているところであります。 しかしながら、現在、北洋漁業、石炭、鉄鋼、造船など、これまでこの地域を支えてきた産業の多くが非常に困難な状況に立たされるとともに、雇用情勢の悪化を招いており、北海道は、その産業構造の転換を図るべき重要な時期を迎えております。 これらの点を踏まえて、当庁は、目下、現行の新北海道総合開発計画に続く第五期北海道総合開発計画の策定作業を進めているところであります。 昭和六十二年度は、北海道の長期的発展基盤の形成を図るための施策を積極的に展開するとともに、北海道経済の深刻な状況に配意しつつ、北海道開発を着実に推進し、次期計画への円滑な移行を図ってまいる所存であります。 以下、主要施策について申し上げます。 まず、治山治水につきましては、国土の安全性を高めるとともに貴重な水資源の効果的な開発を図るため、国土の保全及び水資源の開発等を総合的、計画的に推進することとしております。 特に、石狩川等の重要水系及び災害多発地域の河川改修、砂防事業等を重点的に実施するとともに、都市化の著しい地域において、総合治水対策を講ずるなど、災害の防止に努めてまいる所存であります。 また、洪水調節のほか、多目的な公園としての機能をあわせ持つ遊水地の建設に着手することとしております。 さらに、今後の水需要の増大に対処するため、治水対策とあわせて、多目的ダム等の建設を促進することとしております。 次に、道路整備につきましては、道内各地域の均衡ある発展に寄与するため、国道、地方追及び街路等の各事業を総合的に推進することとし、特に、交通安全施設等の整備及び防災、震災対策事業を重点的に進めるとともに、都市機能の向上と都市環境の改善を図るため、都市周辺のバイパス、連続立体交差等の事業を促進する所存であります。 さらに、生活環境の整備につきましては、冬期間における生活環境の一層の改善を図り、もって冬の生活の充実、企業立地の促進等に資することを目的として、快適な冬の生活環境づくり「ふゆトピア」事業を促進するとともに、下水道事業、都市公園等の事業並びに公営住宅等の建設及び関連公共施設の整備等の事業を推進することとしております。 このほか、北海道の発展基盤を整備するため、港湾、空港、漁港等の整備を計画的に進めるとともに、北海道の特性を生かした高生産性農業の確立と我が国の食料供給基地としての北海道の役割を高めるため、農業基盤の整備を促進することとしております。 また、以上の基盤整備の推進とあわせて、北海道の産業の振興開発を促進するため、北海道東北開発公庫の機能を充実し、その活用に努めてまいる所存であります。 さらに、北方領土隣接地域の振興及び住民生活の安定を図るため、北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律に基づき、所要の施策を積極的に推進し、北方領土問題等の解決の促進に資するよう努力してまいる所存であります。 以上、北海道開発行政に関し、所信の一端を申し述べましたが、今後とも北海道総合開発の推進に全力を傾注して取り組んでまいる所存でありますので、各位の一層の御支援をお願い申し上げる次第であります。
○委員長(鈴木和美君) 次に、建設省関係予算の概要について説明を聴取いたします。高橋建設大臣官房長。
○政府委員(高橋進君) 建設省関係の昭和六十二年度予算について、その概要を御説明いたします。 建設省所管の一般会計予算は、歳入百八十六億八千六百万円余、歳出三兆六千八百五十五億二千七百万円余、国庫債務負担行為五千三百四十一億七千二百万円余でありますが、建設省に移しかえを予定されている総理府所管予算を合わせた建設省関係の一般会計予算では、歳出四兆二千二百六十九億八百万円余、国庫債務負担行為五千六百七十億千百万円余を予定いたしております。 次に、建設省所管の特別会計予算について御説明いたします。 まず、道路整備特別会計では、歳入歳出とも二兆七千五十一億七千八百万円余、国庫債務負担行為二千三百六十七億三千六百万円余を予定いたしておりますが、歳入については、臨時的な措置として揮発油税収入の一部直接組み入れ及び資金運用部からの借り入れを行うことといたしております。 また、治水特別会計では、歳入歳出とも一兆千七百二十八億七千六百万円余、国庫債務負担行為二千五百三十四億五千六百万円余、都市開発資金融通特別会計では、歳入歳出とも九百二億二千二百万円余を予定いたしております。 次に、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分については、歳出百十九億八千八百万円余、国庫債務負担行為二百二億三千三百万円余を予定いたしております。 建設省といたしましては、以上の予算によりまして、都市対策、住宅・宅地対策、国土保全・水資源対策、道路整備等各般にわたる施策を推進してまいる所存であります。 第一は、都市対策であります。 全国的な都市化の進展と経済社会の変化に的確に対応した都市の整備を推進するため、昭和六十二年度においては、予算額一兆千八百八十二億五千九百万円余のほか、財政投融資資金四千六百五十九億千七百万円で、下水道、公園、街路、都市高速道路等の都市基盤施設を計画的に整備するとともに、民間活力を活用しつつ市街地再開発事業、土地区画整理事業等により都市開発を積極的に推進することといたしております。 第二は、住宅・宅地対策であります。 国民の居住水準の向上と住環境の改善を図るため、昭和六十二年度においては、予算額七千五百一億三千万円余のほか、財政投融資資金五兆百八十億八千三百万円で、住宅・宅地対策を積極的に推進することといたしております。 まず、住宅対策については、すべての国民が良好な住環境のもとに安定したゆとりある生活を営むに足りる住宅を確保することができるようにすることを基本目標として、公庫住宅、公営住宅、改良住宅、公団住宅等建設省所管住宅合計六十二万二千八百二十戸の建設を行うとともに、住宅需要の多様化に対応した住まいづくり、地域に根差した住まいづくり、住環境の整備等の施策を推進することといたしております。 次に、宅地対策については、住宅・都市整備公団等の公的機関による宅地開発事業の計画的な推進、政策金融等による優良な民間宅地開発の推進を図ることといたしております。 第三は、国土保全と水資源対策であります。 まず、治水対策及び水資源開発については、近年の都市化の進展等に伴う激甚な水害、土砂害の多発と渇水被害の頻発に対処するため、昭和六十二年度においては、予算額一兆千五十五億八千五百万円余で、河川、ダム、砂防等の事業と水資源の開発を推進することといたしております。 特に、安全で豊かな国土基盤づくりを行うため、新たに、昭和六十二年度を初年度とする総投資額十二兆五千億円の第七次治水事業五カ年計画を策定することといたしております。 また、海岸保全対策については、津波等に対する海岸域の保全と海岸環境の整備を図るため、予算額二百六十二億三千八百万円で事業を推進することといたしております。 さらに、急傾斜地崩壊対策等については、予算額二百九十二億九千百万円で急傾斜地崩壊対策事業及び雪崩対策事業を推進することといたしております。 第四は、災害復旧であります。 昭和六十二年度においては、予算額四百六十六億七百万円を予定し、被災河川等の早期復旧等を図ることといたしております。 第五は、道路整備であります。 道路整備については、第九次道路整備五カ年計画の最終年度として、道路交通の安全の確保とその円滑化等を図るとともに、活力ある地域社会の形成に資するため、予算額二兆五千六百十二億三千九百万円余のほか、財政投融資資金二兆三千二百九十六億円で高速自動車国道から市町村道に至る道路網の計画的な整備を推進することといたしております。 特に、交通安全対策については、第四次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画の第二年度として事業の推進を図ることといたしております。 また、民間活力を活用し、東京湾横断道路及び明石海峡大橋の建設を推進するとともに、新たに伊勢湾岸道路の建設に着手することといたしております。 第六は、官庁営繕であります。 昭和六十二年度の予算額は、一般会計二百六億二千万円余、特定国有財産整備特別会計百十九億八千八百万円余で、合同庁舎等の建設を実施することといたしております。 以上をもちまして、昭和六十二年度の建設省関係の一般会計予算及び特別会計予算の説明を終わります。 以上、よろしくお願いいたします、
○委員長(鈴木和美君) 次に、国土庁予算の概要について説明を聴取いたします。清水国土庁長官官房長。
○政府委員(清水達雄君) 総理府所管のうち、国土庁の昭和六十二年度一般会計歳出予算について、その概要を御説明いたします。 国土庁の一般会計歳出予算は、二千二百九十二億九千百万円余を予定しておりまして、前年度予算に比べ四十四億四千五百万円余の城となっております。 次に、昭和六十二年度予算の重点について御説明いたします。 第一に、国土計画の推進についてであります。 二十一世紀への国土づくりの指針として策定される第四次全国総合開発計画の普及を図るとともに、定住構想を一層推進するため所要の施策を進めるほか、国土利用計画に基づく国土利用計画体系の確立、国土情報整備事業の拡充強化、沿岸域等海洋利用の促進並びに国土総合開発事業調整費の活用等による公共事業等の調整を推進することとし、予算額百十一億九千六百万円余を予定しております。 第二に、総合的土地対策の推進についてであります。 地価の安定及び適正な土地利用の促進を図るため、国土利用計画法の的確な運用を行うとともに、近年の東京等一部地域における地価高騰に対処するために投機的土地取引の抑制等に必要な措置を講ずるほか、農住組合事業等大都市地域における土地利用転換を適切に誘導するための施策を推進することとし、予算額二十七億一千七百万円余を予定しております。 また、最近の地価動向にかんがみ、地価公示等を整備拡充することとし、予算額二十億五千八百万円余を予定しております。 さらに、第三次国土調査事業十カ年計画に基づき、地籍調査等の国土調査を推進することとし、予算額八十三億二千九百万円余を予定しております。 第三に、総合的な水資源対策の推進についてであります。 水需給の安定を図るため、二十一世紀を展望して策定される新しい水需給に関する長期計画及び水資源開発基本計画に沿い、水源地域対策の促進等による水資源開発の推進、水資源の有効利用の促進、地下水利用の適正化等総合的な水資源対策を積極的に推進することとし、予算額五百九十億二千万円余を予定しております。 なお、水資源開発公団については、前述の予算額のうちの五百八十六億九千四百万円余の補助金等と財政投融資資金等と合わせて三千四十一億一千九百万円余の資金により、ダム、用水路の建設事業等を引き続き計画的に促進することとしております。 第四に、大都市圏整備の推進についてであります。 大都市地域における良好、安全な都市環境の整備と大都市圏の秩序ある発展を図るため、三国の新しい大都市圏整備計画、首都改造計画、新しい近畿の創生計画及び二十一世紀中部圏計画の実施を積極的に推進し、また、東京大都市圏における核都市の育成整備を図るとともに、筑波研究学園都市の育成整備、琵琶湖総合開発事業の計画的な実施、関西文化学術研究都市の建設、関西国際空港関連施設の整備等を推進することとし、予算額六億七千四百万円余を予定しております。 第五に、地方振興の推進についてであります。 まず、人口の地方定住と活力ある地域社会づくりを促進するため、第四次全国総合開発計画に対応した新しい地方開発促進計画に基づく振興施策を推進するとともに、テクノポリス地域、新産業都市等の整備、モデル定住圏における田園都市構想モデル事業の実施等地方定住圏の整備、地方都市整備及び農村総合整備等の推進を図るほか、二十一世紀に向けての総合的な地域振興施策についての検討及び地方振興プロジェクトの推進を図ることとし、予算額十億百万円余を予定しております。 次に、過疎地域、山村地域及び豪雪地帯における生活環境の整備及び産業の振興を図るほか、半島地域の振興策を進めることとし、予算額十四億八千三百万円余を予定しております。 また、離島、奄美群島及び小笠原諸島については、その地域的特性にかんがみ、交通施設、生活環境施設及び国土保全施設の整備並びに産業の振興を図る事業を実施することとし、離島振興事業については予算額千八十八億一千万円余、奄美群島振興開発事業については予算額二百五十四億六千四百万円余、小笠原諸島振興事業については予算額二十億一千五百万円余を予定しております。 さらに、防災のための集団移転促進事業について、内容の充実を図り引き続き実施することとし、予算額一億二千三百万円余を予定しております。 第六に、地域振興整備公団の事業についてであります。 地域振興整備公団については、十七億二千八百万円の国の一般会計補給金と財政投融資資金等と合わせて千百五十一億四千万円の資金により、定住構想に即して全国的な人口及び産業の適正な配置と地域住民の福祉の向上に寄与するため、地方都市の開発整備、工業の再配置及び産炭地域の振興を推進することとしております。 第七に、災害対策の推進についてであります。 最近の災害の状況等にかんがみ、震災対策の強化、火山対策・土砂災害対策等の推進及び防災情報収集・伝達システムの充実強化を図るとともに、防災情報の総合的活用及び防災意識の高揚等を推進するなど災害対策の総合的な推進を図ることとし、予算額九億一千九百万円余を予定しております。 以上をもちまして、昭和六十二年度の国土庁の一般会計歳出予算の概要説明を終わります。 よろしくお願いいたします。
○委員長(鈴木和美君) 次に、北海道開発庁関係予算の概要について説明を聴取いたします。中田北海道開発庁総務監理官。
○政府委員(中田一男君) 初めに、昭和六十二年度の北海道開発庁予算について、その概要を御説明申し上げます。 北海道は、国土の五分の一を占め、かつ大きな潜在的発展力を有する地域であります。 北海道の開発は、我が国における人口と産業の望ましい配置を実現し、それにより我が国の長期的安定的な発展を図ろうとする重要な施策であります。 しかしながら、北海道は現在、北洋漁業、石炭、鉄鋼、造船など、これまでこの地域を支えてきた産業の多くが非常に困難な状況に立たされるとともに、雇用情勢の悪化を招いており、その産業構造の転換を図るべき重要な時期を迎えております。 昭和六十二年度の北海道開発庁予算については、これらの点を踏まえて、厳しい財政事情のもとではありますが、その内容の充実に特段の考慮を払っているところであり、その予算額は、昭和六十二年度総理府所管一般会計予算のうち、歳出予算六千七百八十五億二千三百万円余、国庫債務負担行為二百六十五億八千二百万円であります。 次に、歳出予算のうち主な経費につきまして、その大略を御説明申し上げます。 第一に、国土保全事業の経費に充てるため、一千百十八億一千八百万円余を計上いたしました。 これは、石狩川などの重要水系及び災害多発地域の中小河川に重点を置いた河川改修、土砂害対策等の実施、都市開発の著しい地域における総合治水対策事業等の推進、今後の水需要の増大や洪水調節に対処するための多目的ダム等の建設、急傾斜地における崩壊対策の実施、国有林、民有林を通じて、特に森林の公益的機能に配慮した治山事業の推進並びに海岸事業の推進のための経費であります。 第二に、道路整備事業の経費に充てるため、二千百八十六億八千三百万円を計上いたしました、 これは、一般国道の不通区間の開削を推進し、交通安全施設等の整備及び防災・震災対策事業を重点的に進めるとともに、都市道路、都市周辺のバイパス、連続立体交差等の事業を促進するための経費であります。なお、この道路整備事業の経費及び後に述べます生活環境施設の整備事業の経費の中には、冬の生活の充実、企業立地の促進等に資するため、快適な冬の生活環境づくり「ふゆトピア」事業を促進するための経費を含んでおります。 第三に、港湾、空港の整備事業の経費に充てるため、五百八十億六千七百万円を計上いたしました。 これは、室蘭港及び苫小牧港の特定重要港湾、石狩湾新港その他の重要港湾の整備を推進するとともに、地域開発の拠点となる地方港湾の整備を促進するための経費並びに新千歳空港の建設及びその他の空港の建設整備を実施するための経費であります、 第四に、生活環境施設の整備事業の経費に充てるため六百五十七億三千六百万円余を計上いたしました。 これは、下水道、都市公園等の事業を推進するための経費、公営住宅の建設及び関連公共施設の整備を進めるための経費、並びに離島における環境衛生施設等の整備を進めるための経費であります。 第五に、農林漁業の基盤整備等の事業の経費に充てるため、二千九十六億六千百万円を計上いたしました。 これは、高生産性農業の確立を図り、畑作経営の安定的発展と稲作経営の安定、生産性の向上を図ること等のための土地改良事業、経営規模の拡大による地域農業の振興と農業経営の安定を図るための農用地開発事業、畜産基地建設等のための特定地域農業開発事業、二百海里時代に対処して沿岸漁業等の振興を図るための漁港施設整備及び沿岸漁場開発整備の事業、並びに造林、林道の事業を実施するための経費であります。 以上が、北海道開発庁予算の概要であります。 引き続き、昭和六十二年度の北海道東北開発公庫予算について、その概要を御説明申し上げます。 北海道東北開発公庫は、国土資源に恵まれ、開発可能性の大きい北海道及び東北地方における産業の振興開発を促進するため、民間金融機関と協調して、良質な産業資金を供給することを業務といたしております。 昭和六十二年度の事業計画は、一千三百五十億円を予定しております。 これらの原資といたしましては、政府出資金五十億円、政府借入金三百九十三億円、債券発行による収入七百億円を予定し、残りの二百七億円は、自己資金等で調達することといたしております。 なお、出融資の対象業種として、新たに技術者の教育・訓練・研修事業等を加えるとともに、特別金利につきましても、民間活力を導入して地方の都市開発を促進するため、特定民間都市基盤施設整備事業を新たに適用対象とする等、出融資機能を拡充することといたしております。 以上をもちまして、昭和六十二年度の北海道開発庁予算並びに北海道東北開発公庫予算の御説明を終ります。 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○委員長(鈴木和美君) 以上で説明の聴取は終わりました。 ―――――――――――――
○委員長(鈴木和美君) 治山治水緊急措置法及び河川法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。天野建設大臣。
○国務大臣(天野光晴君) ただいま議題となりました治山治水緊急措置法及び河川法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 近年の国土の利用、開発の著しい進展に伴い、山地及び河川流域において激甚な災害が発生するとともに、各種用水の不足は依然深刻であり、引き続き治山治水事業を緊急かつ計画的に実施して国土の保全と開発を図る必要があります。 また、災害関連緊急事業については、状況の推移等に応じ、機動的な対応を行う等の必要があります。 さらに、景観、親水性等を生かした河川の環境整備等の要請の増大にこたえるため、市町村長が河川行政に参加できることとする必要があります。 以上がこの法律案を提出した理由でありますが、次に、この法律案の要旨について御説明申し上げます。 まず、治山治水緊急措置法の一部改正についてでありますが、第一に、現行の計画に引き続き昭和六十二年度を初年度とする治山事業五カ年計画及び治水事業五カ年計画を策定することといたしました。 第二に、再度災害を防止するため特に緊急に施行すべき事業を五カ年計画の対象である治山事業及び治水事業に含まれないことといたしました。 次に、河川法の一部改正についてでありますが、市町村長は、指定区間内の一級河川及び二級河川について、あらかじめ、河川管理者と協議して一定の河川工事または河川の維持を行うことができることといたしました。 さらに、これらの改正に伴い、国有林野事業特別会計及び治水特別会計の経理について所要の改正をすることといたしました。 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。 なお、本法律案は、その施行期日を昭和六十二年四月一日と提案しておりましたが、その期日を経過しましたので、衆議院におきましては公布の日に修正されておりますので、御報告いたします。
○委員長(鈴木和美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○大森昭君 治水事業でありますが、私から言うまでもなく、この事業は生活環境や産業活動の基盤を整備して地域の発展を支える根幹的な事業であります。したがって、二十一世紀へ向けて計画的整備を図ることはもちろんのことでありますが、重点的にこれを実施していく必要があると思いますが、今年度からスタートいたします第七次治水事業五カ年計画の前提となる長期的な治水施設の整備方針についてはどういうことになっているか、まず冒頭お伺いいたします。
○政府委員(陣内孝雄君) 我が国の治水の条件というのは、自然的にも社会的にも非常に厳しい状況にございます。梅雨、台風等によりまして降雨が一時的に集中して降るとか、あるいは山が険しくて河川の勾配が急であるというようなことから、同じ雨が降りましても起こってくる洪水というのは大きいわけでございます。また、我が国の一割ぐらいの平地は洪水のはんらんによってできたところでございますけれども、ここに人口の五割、資産の七五%程度が集中しているというように、諸外国に比べますと、社会的にも非常に治水上対応の難しい問題を抱えておる、かように認識しておるわけでございます。 そういうことでございますので、我が国の地域整備に当たりましては、治水をどういうぐあいに進めていくかということは非常に根幹的な問題でございまして、国土基盤の整備に占める治水事業の役割は非常に大きいというふうに思うわけでございます。 こうした点を踏まえまして、二十一世紀初頭には、大河川については河川、ダム、砂防、地すべり対策事業を推進することによりまして、当面の目標であります戦後最大洪水に対して安全を確保することを目標としております。 また、都市部の中小河川につきましては、当面、時間雨量五十ミリ降雨に対する浸水及び土砂害の防止を目標に治水施設の整備を進めまして、昭和七十五年にはこれを概成させることを目標としております。 さらに、水資源開発につきましては、昭和七十五年においておおむね水需給のバランスを達成させたいと考えておりまして、今後とも二十一世紀に向けて積極的に治水事業の促進を図ってまいる所存でございます。
○大森昭君 今御答弁がありましたけれども、第六次の治水事業の五カ年計画の達成状況を見ますと七九・四%ということで、八〇%に満たないという低率でありますが、このような状況でありますと、今御答弁がありましたけれども、国土の基盤づくりに大変支障を来すというふうに考えますが、第六次治水事業五カ年計画の達成率が低かった理由は何かありますか。
○政府委員(陣内孝雄君) 第六次治水事業五カ年計画では、これは昭和五十七年度から五カ年間に総額十一兆二千億円の投資を行うものとして、その内訳は、治水事業八兆二千五百億円、災害関連地方単独事業等一兆九千六百億円、調整費九千九百億円でございました。 このうち治水事業について申し上げますと、計画額の八兆二千五百億円に対しまして実績額は、厳しい財政事情によりまして公共事業が抑制されました結果、約六兆五千五百億円、これは計画額の七九・四%でございますが、これにとどまったわけでございます。
○大森昭君 今お話しのように、財政的な制約があったというお話でありますが、昨年は小貝川だとか吉田川を初め災害が頻発をいたしまして、こうした災害に対応した治水事業を実施することは重要でありますが、いずれにいたしましても計画的な治水施設の整備がおくれている実態にあるのではないかと思うんです。したがって、今お話がありましたけれども、よほどこの計画について万全な進展を図っていきませんと、これからさらに施設の整備の進展状況はおくれるというふうに考えますが、どうですか。
○政府委員(陣内孝雄君) 第六次五カ年計画期間中にも非常に大きな災害がございました。ただいまおっしゃいましたように、六十一年には小貝川、それから吉田川、那珂川等で大災害があったわけでございますが、その前の五十八年には千曲川、木曽川、五十七年には大和川、関川、菊池川とか、至るところでこういった災害が起こってきておるわけでございます。こういった激甚な災害を受けた河川につきましては再度災害の防止を図るように、激甚災害対策特別緊急事業、こういった事業などを集中的に行いまして、ここに集中的な投資を実施いたしまして再度災害を防いでおるわけでございますが、その結果、第六次治水五カ年計画におきまして災害対応の経費が予想を上回ってふえました。全体としては、先ほど申し上げましたように、七九・四%の進捗を見たわけでございますけれども、災害対応は予想以上に大きかったということで、これにかなりの予算を投入した結果、計画的な整備の方はやや進捗が悪かった、大体七〇%の進捗にとどまったというふうに考えておるところでございます。
○国務大臣(天野光晴君) 大森先生のおっしゃるとおりです。災害が起きてからやるのでは、災害をこうむった地域の住民の損害は償うことはできません。ですから、やっぱり予防災害が一番重要であります。そこで、五カ年計画をつくって第六次になったわけでありますが、ちょうど第六次五カ年計画が御存じのようにマイナスシーリングといいますか、財政再建の期間に入ってまいりました関係から非常におくれたことは事実でありますが、これはこっちの方で手落ちしておくれたのではなくて、今申し上げたような当時の政府の方針でおくれたわけでありますが、このおくれをどうしても短期間のうちに取り返したいと思いまして、これからの計画に十二分にてこ入れをする予定でございますので、御了承願えればありがたいと思います。
○大森昭君 そこで大臣、そういうことで頑張っていただくのでありますが、計画だけじゃだめなんでありまして、財源の見通しは何かありますか。
○国務大臣(天野光晴君) 財源の見通しは、財政当局と折衝しなきゃいけないですが、税制改革でもして税金でも入ってくるようになれば何とかなると思いますが、今の段階では建設国債以外に処置はないと思っております。できるだけの建設国債をやっぱり出していただいて、そうして始末をするということじゃないかと思います。私は、道路よりはやっぱり河川の方が重要だと考えております。
○大森昭君 大臣、今御答弁がありましたから、ついでと言っちゃ申しわけないのでありますが、しばしば大臣の方から、新聞で読みますと、五兆円以上とにかく公共事業には確保したいという発言がありますね。新聞で読みますと三兆円ぐらいじゃないかということでありますが、どうも建設大臣の意気込みと少し違うのじゃないかというふうに思うので、今大臣が発言されたついでと言っては語弊があるんですが、ちょっとどうですか。
○国務大臣(天野光晴君) ことしの補正予算の話だと思いますが、私の計画ではなくて、自民党で要するに対策として下期は五兆円以上の公共事業を出すという決定をいたしたわけでありまして、それを政府にそのとおり出せと迫っておるところでありまして、私は事業量五兆円以上は必ず獲得するつもりで今努力しておるのはここ二、三日中に大体結論が出るだろうと思いますが、どんなことがあろうと私は五兆円以上だけは確保する予定でやっております。
○大森昭君 今のは当面の問題の予算の補正の話ですけれども、いずれにしても大臣が言われたように、災害が起こる前に十分な対応をしなければいけないというのが河川における問題でもあるし、治水事業の本質的な問題でもあろうかと思いますので、ぜひ頑張っていただきたいと思うんです。 そこで、この第七次の五カ年計画において、河川の堤防の破壊した場合の壊滅的な被害を予想して、河川対策を特に都市の整備に先行して行うというようなことが必要だと思うんですが、どうですか。
○政府委員(陣内孝雄君) 都市河川の整備というのは、これは都市の安全で快適な基盤づくりのために欠かせない大事な施設づくりだと、こういうふうに考えておるわけでございます。 最近、都市には人口、産業が集中していることは当然でございますけれども、加えて近年は情報システムとかいろいろな中枢的な機能の集積が見られるようになったわけでございまして、こういったものは一たん水害を受けますと、その都市のみならず、その中枢機能からして広く影響を及ぼされるような、そういう新しい段階の時代に入っているというふうなことも注目すべきことではないかと思うわけでございます。 現在の都市河川の整備状況でございますけれども、これは先ほども申し上げましたが、当面の目標を時間雨量五十ミリ、これは五年に一度から十年に一度ぐらい降る雨、これに対しましてとりあえず安全な河川の整備をしていこうという目標を定めてこれに立ち向かっておるわけでございますけれども、残念ながら、まだその整備水準というのは五〇%にも達していないという状況でございます。これは、一つは三十年代後半から都市が急速に発展、都市化が進んでまいりまして、このために洪水の流出の機構が変わってきたとか、あるいは都市の中での治水対策というのは、河川改修のみならず、多様な手段を講じてこれをやっていかなきゃいかぬというようないろいろな難しさも重なりましてこういう状況になっておるわけでございますが、今後この都市河川の重要性にかんがみまして積極的に整備を進めてまいる所存でございます。 第七次の治水事業五カ年計画におきましては、昭和七十五年には時間雨量五十ミリ、これは当面の目標でございますが、この目標をおおむね達成できるように長期的な目標を定めながら第七次の五カ年計画を推進してまいることにしておりまして、その結果、第七次五カ年計画末には約六一%とこの整備水準が上がる見込みでございます。
○大森昭君 都市河川については、単に大災害に耐え得るというようなことじゃなくて、最近特によくなっていると思いますが、景観や親水性といった点にも配慮して、潤いのある整備を進める必要があるのじゃないかと思いますので、そういう視点でひとつ都市河川の整備をやっていただきたいと思うんです。 次に、渇水対策でありますが、昨年は木曽川だとか淀川を初め西日本の各地で、またことしは、ちょっとここ二、三日前から雨が大分降っておりますが、東日本で今渇水が出ているということでいろいろ問題になっておりますが、こうした渇水の状況とそれの対応状況はどうなっておられますか。
○政府委員(陣内孝雄君) 昨年はあいにく台風が一つも本土に上陸しないというようなこともございまして、八月以降、東海、近畿を中心に非常に雨が少のうございました。その結果、秋から冬にかけまして木曽川、淀川等の水系で渇水に見舞われたのでございます。特に木曽川では牧尾ダムが空になってしまうほどの近年にまれな渇水でございまして、最大で農用水につきましては三〇%から四〇%、上水では二〇%、工業用水でも三〇%から四〇%の節水をお願いすることになったわけでございます。この渇水はことしの一月に幸いにして終わったわけでございます。 今回の渇水は、この四月に雨が非常に少ない、特に関東の内部から東北南部にかけましては平年の二割にも満たないというような地域もございまして、そういうところで水道用水の取水が困難となったり、あるいは稲の植えつけが一部おくれるというようなことも生じたわけでございます。しかし、幸い今月の十三日から十四日に若干まとまった雨が降ったために、現在では小康状態にあります。 私どもの対応といたしましては、昨年発生した渇水に対しましては中部地建と近畿地建で渇水対策本部を置き、また本省にもそれを統轄する形で渇水対策本部を設置いたしまして、また渇水の発生した河川ではそれぞれ渇水調整協議会等も開催いたしまして、発電ダムからの放流や節水強化の要請を行ったところでございます。また、河川の水質に関しましても、その監視体制の強化や水質障害を未然に防止するための排水者への協力要請等も実施いたしました。また、今年の渇水でも東北地方建設局、関東地方建設局に渇水対策本部を設置するとともに、本省にも五月の十二日に渇水対策本部を設置したところでございます。那珂川等、渇水の発生した河川において節水の強化やPR、緊急非常連絡体制の整備、水質監視体制の強化、水質汚濁防止の呼びかけ等を実施してきたところでございます。今後とも渇水対策に万全を期してまいりたいと思います。
○大森昭君 今お話がありましたように、いろいろ努力されているのだろうと思いますが、一般的な国民の立場で見ますと、どうも台風が来たら来たで水害が発生するし、来なければ水がいつもなくなっちゃうというふうに印象づけられていますね。そうじゃなくて、実際には江戸時代から比べれば相当苦労されておるのだと思うんですが、いずれにしても渇水対策も長期的な計画が必要ですし、また膨大な金が必要だと思うんです。 〔委員長退席、理事井上孝君着席〕 そういう意味合いでなかなか思うように実施ができないということもあるのでありますが、何か毎年のことでありますから、特に早目にひとつ渇水対策を何とかしなきゃならないというお考え方あるんですか。
○政府委員(陣内孝雄君) 水資源開発というのは、これは非常に長期的な需要でございまして、そういう意味からは長期的に総合的に先手先手の対策に取り組む必要があるということでございます。特に最近は、水源地域に対して、これは生活環境とか生活基盤に著しい影響を及ぼす事業でありますので、その理解協力を求めていくという点で時間がかかります。また、財政上の制約もこれありまして、なおさら長期化する傾向にございますので、的確に将来の水需要を把握しながらそういったものに取り組んでまいりたいと思います。 当面の施策としましては、先ほど申し上げましたような渇水調整協議会等を開催して適切な臨機応変の措置を講じていかなければならないと思います。また、現在進行中のダムにつきましては、これは厳しい財政事情のもとではございますけれども、いろいろな制度を活用しながらこの推進を図っておるところでございますが、今後とも完成間近いダム等につきましては重点的に計画的にこれの完成へ向けて一層の努力を傾注してまいりたいと思っております。
○大森昭君 特に大臣何か御所見ございますか。
○国務大臣(天野光晴君) 水問題は一朝一夕で解決のできることではありません。それで、私は三十年に一回来るのか四十年に一回来るのかわかりませんが、徹底的な渇水状態になったときのことを考えますと、これはとてもゆるがせにしておけることではありません。特に人口集中地帯でもある利根川水系と琵琶湖水系と、それから筑後川水系の三つの水系は、私の考えではとても並み尋常の手段では安心しておられる地域ではないと思っております。 〔理事井上孝君退席、委員長着席〕 そういう観点に立ちまして、実はやっぱり山も荒れてきまして治山状態がよくございませんものですから、どうしてもやっぱりダムに頼る以外に方法がないという考え方をいたしておりまして、そのダムをやるにしても今のような二十年もかかってダムがようやくできるなんていうようなことではどうにもなりません。そこで、できればこれに民間活力を入れるわけにはいかないかというので実はここ一両年工夫しているんですが、ちょっと金利の関係や何かで、今二年だけは何とか大蔵省で出させてやることにしたのでありますが、特別なやはり手段を講じないとこの問題の解決は無理だと思いますが、今の政府がやっている程度の自然的な惰性的なことではとても解決のできるものではありません。これは何らかの措置を講じたい。ほかはこれは間に合うのですから、そういう意味で、この三つの水系だけは大都会を控えておりまして、利根川水系は東京、琵琶湖水系は京阪神、筑後川水系は福岡、北九州と、あの水系がみな控えておるものですから、この始末だけは何とかいたしたいと今考えておりますが、なかなかそこまでいかないところでありますが、今少し御猶予を願いたいと思います。
○大森昭君 今何かお伺いすると大臣は専門だそうでありますので、ひとつ頑張っていただきたいと思います。 治山の事業についてちょっと林野庁にお伺いいたします。 森林の持つ重要性については、もう私なんかが言うまでもなく、林野庁は十分おわかりだと思います。林野庁もいろいろ難問を抱えておるわけでありますが、この五カ年計画の策定とともに今後の治山事業のあり方について特別な方針がございますか。
○政府委員(松田堯君) 御案内のとおり、我が国の国土の約七割が森林でございまして、森林は国土の保全、またただいまお話のございました水資源の涵養等、多面的な機能を持っているわけでございます。その多面的な機能は、森林を常に良好な状態に保全整備いたしまして、安全で快適な国土の形成や経済社会の発展に資することが極めて肝要なわけであります。このために、公益的機能の維持を図る上で特に重要な森林につきましては保安林に指定をいたしましてその機能を高めているところでありますし、また森林計画制度の中で造林事業等を行いまして、活力ある健全な森林の整備に努めているところでございます。 治山事業は荒廃した山地を復旧整備し、森林の機能の回復向上を図るための事業でございまして、近年におきます我が国の経済社会の高度化に伴いまして、その果たす役割はますます重要になっているわけでございます。このような状況を踏まえまして、第七次治山事業五カ年計画におきましては三つの課題を設定いたしております。 一つは、安全で豊かな国土基盤の形成を図ることでございまして、山崩れとか土石流等の山地災害から人家、人命を守るために、荒廃地あるいは荒廃危険地等の復旧整備並びに雪崩危険箇所に対する雪崩防止対策の実施を推進していきたいと考えております。 二番目は、森林の持つ水源涵養機能の拡充強化を図ることでございまして、今後水需要の増大が見込まれる中におきまして森林の水資源涵養機能に果たす役割が増大してまいりますので、荒廃した水源地域の森林の早急な整備を推進していきたいと考えております。 三つ目は、森林による良好な生活環境の保全形成を図ることでございます。特に都市を中心にいたしまして緑に対するあこがれというものが非常に高まってきておりますので、快適な生活環境の確保、緑豊かな国土形成に対する要請に対処するため保健保安林等森林の保全整備を推進していきたいと、このように考えているところでございます。
○大森昭君 演説の割には実態は、余り失礼なことは言えないんですけれども、その演説のとおりにひとつよろしくお願いしたいと思います。 それで、今の保安林の問題ですが、臨時措置法に基づいて保安林の整備計画が実施されているようでありますが、保安林の指定の現況だとか整備目標などについては予定どおりいっていますか。
○政府委員(松田堯君) 保安林の整備につきましては、昭和二十九年に制定されました保安林整備臨時措置法に基づきまして計画的に整備を図っているところでございまして、六十一年三月三十一日現在で全森林面積の約三割に相当いたします七百九十八万ヘクタール、約八百万ヘクタールの保安林が指定されているところでございます。今後の整備につきましては、五十九年から六十二年までの四カ年間に第四期の保安林整備計画を策定いたしておることになっておりまして、六十一年度までに二百十八流域のうち百五十五流域、これは面積にいたしますと全流域面積の八三%に相当いたしますが、それらの地域におきまして約五十万ヘクタールの保安林の指定を行うということの計画の策定を終えているところでございます。六十二年度が計画策定の最終年度でございますが、最近におきます開発の進展に伴いまして、土砂の流出のおそれのある森林、あるいはダム等の利水施設の上流部に所在いたします森林等について保安林の指定を積極的に推進してまいりたい、このように考えているところでございます。
○大森昭君 きょうは時間がありませんから、これ以上の質問はやめますが、いずれにしても一年二年で簡単に山がどうなるというものじゃないんですから、林野庁も大分要員が減ったり予算が赤字でいろんなことがあるんですけれども、これは要望ですが、できればそれは予算も大切ですけれども、山なんかは国のものですから、多少赤字だってどうだって、一時的な問題じゃなくて林野行政を進めてもらいたいという希望があるんです。ぜひひとつ、時間がありませんからこれ以上言いませんが、頑張っていただきたいと思うのです。 次に、河川法の改正でありますが、この法案を見ますと、市町村長に任せるというようなことになるようでありますが、もう問題は、現実にこの市町村の方からそうありたいということで強い要望がなければ、これは法律を変えただけじゃどうにもなりませんけれども、一体実態はどうなっていますか。
○政府委員(陣内孝雄君) 河川に安らぎや潤いを求めるというような住民の要望というのは近年非常に高まってきておりますし、また河川を町のシンボルとして町づくりの中に生かしていきたいというような取り組みも出てきているわけでございます。こういった地域に即した河川の整備というのはやはりそこに密着した行政主体で行っていただく。つまり、市町村がこの河川事業に参加していただくということが非常に大事であろうというふうに私ども考えておりまして、このような取り組みについては従来から都市小河川改修事業制度とかいうもので、これは予算補助でございますが、こういうものでやってきておった経緯もございますが、ますますそういうものに対するニーズが具体的にはふえてきておりますので、今回河川法の改正を行いまして、そういう河川の工事あるいは維持あるいはまたそれに付随した維持管理をそういう市町村にお願いするような道を開いたわけでございます。今後この制度の活用というものは大変期待をされているというふうに私ども見ておるところでございます。
○大森昭君 大臣から一言。
○国務大臣(天野光晴君) 今局長の申し上げたのは都会の中の河川、要するに都市河川のうち特に生活に直結できるような河川の改良等は地元の市町村長等の力をかりなければなかなか難しいこともあるものですから、そういう観点で今度のこの措置でそれができるようになるということでございます。
○大森昭君 今局長や大臣が言われたように、河川を潤いのあるというようなことはわかるのですが、その根本的なこと、考え方というのは、もうこの法律を改正する以前から回しことだと思うんですね。それで、よりそうせしめたいがゆえにこれを法改正するということになると、どこかが何か特に財源を余計補助してやるとか何か変わったことがなければ考えていることがより達成しない。ただ法律改正しただけじゃ、市町村側でも対応のしょうがないのじゃないかと思うんですけれども、特にこの法改正と同時に、市町村に何かいいことがあるんですか。
○政府委員(陣内孝雄君) 今回の法改正によりまして、従来一級河川の指定区間並びに二級河川について都道府県知事が河川の管理を実施してこられているわけでございますが、こういったものにつきまして水系一貫の立場から、支障のないものにつきまして市町村長に河川の工事、維持、それからまた河川の環境にかかわる対策を実施してもらう道を開いたわけでございます。 これに類する事業としては、先ほどちょっと触れましたけれども、既に東京都区部それから地方都市その他それに臨接する市街化区域の都市におきまして都市小河川改修事業制度で実施しておったわけでございます。これにつきましては国が三分の一を都道府県に補助しまして、県もそれに三分の一を負担しまして、国県合わせて三分の二の予算を市町村に委託することによって市町村が残りの三分の一を実施して、ただいま申し上げましたようなたぐいの河川対策を進めておったわけでございます。 ただ、これにつきましては、地方財政に対しましての措置が必ずしも十分でなかったということでございます。したがいまして、今回は河川の工事または河川の維持に要する費用につきまして、できるだけ関係方面と協議しながら市町村に対する財政措置の充実を図るよう今後取り組んでまいりたいと思っております。
○大森昭君 考えていることはお互いに悪いことじゃなくて、よくしようと思っているのですからいいんですけれども、ただ管理の責任を変更しただけでは、僕は何かよくわからない。僕は素人だからよくわからないのですけれども、余り実利が上がらないというふうに感じるわけです。しかし、こういうふうに改正した方がより親しみやすい、また美しい、またその地域に合った川になるだろうということで改正したわけでしょうから、ぜひそういうふうにやってもらいたいと思うんです。どうも私には余り十分な理解ができないんですが、むしろ管理をするのを変えることによって、建設省の責任逃れだとかあるいは都道府県知事の責任逃れで、何か起きたら、いやそれは村長に責任があるんだとか市長に責任があるんだとかいうふうになっちゃ困ると思いますので、素人で私にはよくわかりませんが、そういうことのないようにひとつやってもらいたい。 それから、田舎のというと語弊があるんですが、私が東京出身だから言うわけじゃないんですけれども、少しずつきれいになったといったって、あの綾瀬川だとかあの辺は全然変わりませんね。僕らが小学校のときは魚がいっぱい釣れたけれども、まずひどいですね。ああいう川なんというのがどうしてあんなにきたなくなったかというのは恐らく原因がすぐわかると思うんです。あの綾瀬川に流れてくる下水のどこがきたないなんというのはすぐわかるはずだと思うんですが、依然としてああいう川があるということになりますと、建設省というのは発想は非常にいいんだけれども、現実にどうも――全然とは言いませんよ。私ども東京におりますけれども、隅田川なんかきれいになりました。確かに下流の方でアユがとれるというわけですからね。そういうところもありますけれども、綾瀬川なんか見ますと、どういうふうになっているかよくわかりませんが、ちっともよくなっていません。そういうところなんかについても何か特別な対応策というのがあって、それがうまくいっていないということなのか、なくてうまくいっていないのか、どっちなんですか。
○政府委員(陣内孝雄君) 河川の水質の改善のためには、いろいろな機関の協力を得ながら取り組まなければならないわけでございまして、一つは流域における下水道の整備、これが基本的に一番大事でございます。 ただし、河川管理者といたしましても、河川の水質をよくするためにいろいろな取り組みをしておりまして、例えばただいまお話にありました綾瀬等につきましては、空気を酸化するエアレーションをやるとか下にたまっているヘドロをさらうとか、あるいはきれいな川から水を導入するとか、あるいは最近、新しい方法でございますけれども、礫間接触浄化法というようなものを使いまして汚れた川の水を浄化するというようなことで、河川管理者としてもできる限りの対応をいたしております。そして、これらの事業は、これは非常に広域的にも影響が出てまいる事業でございますし、また事業費的にも多額の経費を要するもめでございますので、本来の河川の管理者であります建設大臣ないしは都道府県知事がこういった事業を実施しておりまして、今後ともそういった形で重要なものは取り組んでまいることになろうかと思います。
○大森昭君 いずれにしても、私どもは本法案に賛成でありますから、この改正に基づきまして最大限ひとつ御努力をいただいて頑張っていただきたいと思うわけです。 それで、さっきちょっと大臣から補正に絡む問題で御答弁がありましたけれども、まだ決まっていなければいいのでありますが、今の公共事業の規模などについて補正予算を編成してというようなことがありますけれども、いつごろ国会を召集して補正予算をやって内需拡大を図っていくなんということが大筋何か決まっていたらというのが一つ。それから、これちょっと見ますと緊急経済対策になっています。緊急ということはおっ取り刀みたいなんですけれども、これは別にまた年度内に本格的な経済対策という格好で別個に立てていくのか。中曽根総理はもうやめちゃうなんという話もありますから、どうなるかというのはまだわからないのかもわかりませんけれども、知っている範囲で何か動きがあったら、大臣ちょっと最後にコメントしていただけますか。
○国務大臣(天野光晴君) 急ぐから緊急となったのだと思うんですが、国会が御承知のような格好なものですから、本来なら四月の初旬から今年度の場合は補正に取り組む考え方だったと思うんです。 これは、しきたり等を非常に重要に考えておるようでありますが、大体その補正をやらなきゃいけないという状況を当初予算編成のときにわかっていて、それで今のような予算を組むことは最もいけないという主張を私は強力にやったんです。私は何回も閣議で大蔵大臣と中曽根総理に注意したんですが、当面は五・二%アップだと。去年の国家予算とことしの国家予算をあわせてみれば確かに五・二%アップでありますが、去年の場合は三兆六千億という、中身があるなしにかかわらず補正を組んでおります。それですから、去年の予算プラス三兆六千億、それに対して五・二%アップなら了承できるが、そんなインチキみたいな答弁はだめだと私は何回も閣議で注意したんです。 それで、恐らく来年度の予算からは、マイナスシーリングは私が大臣をしていれば要求いたしません。これは何と言おうと要求いたしません。ことし五兆円の補正をやって、来年度当初が今までのようなマイナスシーリングであって、それで来年度の国家予算が間に合うものでないことは火を見るより明らかでありますから、そういう観点で予算の折衝を合しているわけであります。予算は組めばいいのじゃなくて、執行することが目的でありますから、できればそういう観点から――去年は大変雪が少なかったものですから十二月いっぱいで執行したのでありますが、雪が少なかったために相当予定よりも執行率が上がっています。 ことしの場合は、私は気象台の博士ではないんですけれども、過去の災害の関係からいきますと大雪が間違いなく来ると思いますので、その大雪の来る前に少なくとも三分の二は消化したい、実質的に工事の進行を三分の二はやりたいという考え方を持ちまして六月の臨時国会召集を要求しているんですが、どうなりますか、これはまだ全然さたがございません。七月という言葉が出てきているようですが、一カ月違いは大変なもので、今御承知のように不況対策をやるという重要な目的がある予算をやるわけですから、これはイデオロギーの問題ではありません。与党も野党も御協力願えるものであろう、私はそう理解しておるものです。そういう意味で今全力を尽くして話し合いをしているところでございますが、まだ臨時国会を六月に召集するという答えは受けておりません。 いずれにしろ、執行の方は、もう建設省当局に万全の態勢で執行のできるように命じてあります。それですから、今年度の予算は一週間ぐらいの間に恐らくできる。最大限八〇%以上、九〇%近くだと思いますが、前倒しで全部執行する予定でございます。なかなか利口な人ばっかりそろっているので、本当のことを言わないものですから、なかなか思うようにいかないで困っているんですけれども、私は私なりにひとつやるつもりでおります。
○大森昭君 内需拡大は建設省がすべてやるわけじゃないんですけれども、しかしその大きなウエートが建設省にもあるわけですし、今いろんなことを言っていますが、大変景気がよくなくて大変な状況ですから、少なくとも景気浮揚に対しまして万全の措置を図るということが必要だと思います。ですから、大臣、大変頑張っておられるわけでありますが、そういう意味合いでひとつ建設省が景気浮揚に果たす役割を全うしていただくことをお願いいたしまして質問を終わりたいと思います。
○馬場富君 この法案に関しての質問を先にいたします。 六十二年度を初年度としたこの五カ年計画でございますけれども、調整費の増一つを除けば、六十一年度で終わった六次計画の事業規模よりもやはり下回っておるということになるわけですけれども、こんなような状況で緊急を要する治山治水事業の促進が期待できるかどうかですね。調整費だけが上回って、あと事業費は前計画よりも下回っておる。だから、それに対しては緊急な事業が できるかどうかという点で大臣にひとつお伺いいたします。
○政府委員(陣内孝雄君) 第七次五カ年計画の事業規模は、ただいま先生がおっしゃいましたように、調整費を含めまして十二兆五千億でございます。しかし、この中の治水事業の本体というのは八兆円でございます。確かに第六次の本体に比べますと、八兆二千五百億円でございましたので、若干少なくなっておりますけれども、他方第六次治水事業五カ年計画に基づきます実施実績額に対しますと、これは一・二倍に相当しているわけでございます。したがいまして、私どもとしましてはこの治水事業の重要性にかんがみまして、今後第七次五カ年計画を計画的に十分達成するような努力を重ねていくべきであるということで、そのつもりで対応してまいりたいと思っています。
○馬場富君 そこで、経費も大幅にやはり増加しておると、そういうことで、三年後に見直すとのことでございますけれども、やはりこの調整費の事業費繰り入れを含めて、七次計画については一〇〇%計画を達成する見通しがあるかどうかという点と、またそのために必要な財源等の確保というのはどのようにできているのか、ちょっと御説明願いたいと思います。
○政府委員(陣内孝雄君) 今回の五カ年計画におきましては、今後の社会経済の動向とかあるいは財政事情、事業の進捗状況等に弾力的かつ機動的に対処するということで二兆三千六百億円という調整費が見込まれておるわけでございますが、今後三年後に、その後の財政事情あるいは事業の進捗状況等を勘案しまして、調整費の弾力的な有効な活用が図れるよう努めてまいる考えでございます。
○馬場富君 それで、第六次の計画も達成率が七〇・数%台に終わって、全部達成されておりません。そういうような状況からしまして、その六次の計画達成が悪かった原因というのは、やはり治山治水事業の財源が一般財源によっていることが一つは大きく指摘されておるわけですが、永続的な財源となるいわゆる特定財源の確保が実は求められておる中で、昨年実はこれは没になった森林・河川緊急整備税の構想を建設省は打ち出しておったわけでございますが、こういう特定財源の確保ということについてはどのように考えておるのか、また一般財源だけでこれからもずっとやっていくのか、ここらあたりの考え方をちょっと御説明願いたいと思います。
○政府委員(陣内孝雄君) 治水事業は国土基盤を整備するための根幹的な事業でございますので、この実施につきましては広く国民の皆様方の御理解と御支援を賜りながら取り組んでまいらなければならないというふうに考えておるところでございます。 お話しのように、六十二年度予算要求の時点では森林・河川緊急整備税というものの創設について私どもお願いをしたわけでございますけれども、この機会を通じまして今申し上げましたような趣旨に対するいろいろな御理解も深まったように私ども見ておるわけでございます。今後補正予算と財政の弾力的な機動的な運用が図られるような場合には、私どもそういったものを含めまして事業費の確保のために最善の努力を続けてまいりたいと思っております。
○馬場富君 ちょうど六十二年度の予算と一緒で、売上税がだめになったから六十二年度予算の財源がなくなったと同じように、実は六次の計画も森林・河川緊急整備税が見送られたということに一つの問題点があったと、私は内部をずっと見ておりまして、そういうふうに感ずるわけです。だから、そういうものを考えなければできないのか、それとももう一遍そこらあたりのところ、一般財源だけでこの法律の実施は完全にできるのかどうかということをはっきりとひとつ御説明いただきたいと思います。
○政府委員(陣内孝雄君) 第七次五カ年計画は、昭和六十一年度を初項にいたしますと、平均して約六%弱の伸び率が必要でございます。したがいまして、この達成のためにはあらゆる努力を払わなければならないと思いますが、特に今後補正予算等が実施されるような事態にはこういうものを十分いただきまして、計画的な達成に向けて努力してまいりたいと思っております。
○国務大臣(天野光晴君) 河川の特定財源をおろしたいきさつでありますが、特定財源をつくらなくとも一般会計で面倒見るという結論で我々おりたわけでございます。それですから、どこまでどの程度やれるかはこれからの問題でありますが、計画を立てたその金額だけはどんなことがあろうとも獲得して、執行するのに支障がないような格好にいたしたいと考えております。
○馬場富君 それと災害の関係が、この要旨の中で見ますと、治山事業及び治水事業に含まれないという、要旨からいきますとそういうふうに理解できるわけですが、そのためにやはりこの予算を重点的配分することから、災害関連緊急事業を創設し、また治山に二十億、治水に三十億の計五十億円を計上して今後の事業費の増加を図っていくこと、利水者等からの基金を募ることの三点が合意されておりますが、利水者等からの拠出による基金の創設について、その目的と規模、創設の時期等について説明願いたいと思います。
○政府委員(陣内孝雄君) 基金につきましては、河川の整備等を推進するために財団法人を設立いたしまして、その基本財産の運用益によりまして河川等の整備に関する調査研究、広報等を行うことを予定しております。現在関係方面と調整を図っておる段階でございますが、できるだけ早くこの実現を図りたいと思っております。
○馬場富君 それで、実は法案の要旨の中にも述べられておりますが、災害の緊急的なものは五カ年計画からこれを除く、もう一点は、河川法の一部改正によって、市町村長に工事等の権限を与えるという問題が一つのポイントになっております。 それで、私一つの問題として、名古屋を中心とした愛知県下で実は十七号台風の大きい被害によりまして、木曽川周辺のゼロメートル地帯がみんな浸水したわけですね。そのためにやはり小河川の整備の問題が大きく取り上げられまして、それからまた雨水等の排水等の問題が取り上げられる中で一つこの事業として起こってきたのが木曽川導水事業でございます。これは当局のお骨折りによって今木曽川導水の問題、いわゆる木曽川からの流入量を多くするという工事が着工されておりますけれども、あわせてその事業に並行して、やはりこの木曽川の水を名古屋の汚水の多い堀川に導入して浄化を図ろうという計画でございますが、この点について、これは名古屋市の百年事業としても、また従来の堀川の汚い水をきれいにするという事業からいっても非常にやはり地域住民としてもまた私は大切な事業だと思うし、今回提出された法律の趣旨からいっても、当然こういうところに力が入れられるべきだと、こう考えますが、この点どうでしょうか。
○政府委員(陣内孝雄君) 堀川は名古屋市の代表的な都市河川でございますが、御案内のように大変水質が悪い状況にございます。これの改修につきまして、昭和六十一年から都市小河川改修事業制度で採択いたしまして、現在着手した段階でございます。ただし、これは都市の中の河川ということで尋常の方法では改修が大変難しいし、またこれに対して水質を浄化するということになりますと、やはりおっしゃいましたように木曽川用水から導入しなければいけないという問題もございます。現在、そういうような大変改修の難しい川でございますので、名古屋市とそれから愛知県におきましてこの構想の具体化に向けて内容を検討していただいている段階でございます。 建設省といたしましても、昭和六十二年度からはこういった川について、河川法を改正したりあるいは新しい事業制度として「マイタウン・マイリバー」あるいは「ふるさとの川モデル事業」、こういったいろんな制度も用意しておりますので、こういったものを十分活用しながら名古屋市の都市河川にふさわしい川に持っていくように努めてまいりたいと思います。
○馬場富君 私は、この事業は法律の精神からいきましてもまた力を入れてほしいというのは、やはり災害時の雨水のはんらん等を避ける意味でも一つはこの導入事業の計画があるわけですね。もう一つは、その水を余して汚い川の堀川に導入するということは一石二鳥の効果があるという点で、まず法律の施行の精神からいっても、当然こういうものは力を入れてやってほしいと私は思いますし、愛知県も名古屋市も地元も要望しておりますから、ぜひお願いしたいと、こう思っております。 それで、それに並行しまして、一つはその堀川をきれいにすると同時に、かつて名古屋城をつくるときにあの堀川というのはつくられて、やはりきれいな川であり、また名古屋市の発祥の川でもあるし、母なる川とまで言われた川でございますから、それにつきましては名古屋市は百年を契機として、国の水辺空間整備事業の一環としてマイタウン・マイリバー堀川という事業を今進めようとしておるわけです。川の水がきれいになると同時にその周辺の、一つは公園化やあるいは施設の効果等を考えながら憩いの場所としてもまた考えていこうという計画が進められておるわけでございますが、これについて国の考え方をお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(陣内孝雄君) 堀川の改修に当たりましては、これは河川改修と、それから周辺の市街地再開発、こういったものを一体的に行うことによってこれの可能性が高まってくるというふうに考えるわけでございます。したがいまして、現在そのために必要な調査を愛知県と名古屋市でやっていただいておるわけでございますけれども、そういった計画がまとまってまいりますれば、私ども六十一年に採択いたしました都市小河川制度を使いながらマイタウン・マイリバー構想の実現に向けて取り組んでまいりたいと思います。
○馬場富君 私は、これは前々回の私のここの質問でも再三質問してまいりましたが、結局建設省の、これは先ほど私が質問しました六次の計画の中の水源税が没ということの関係もありまして、この事業というのがとんざしたという経緯も一つはございまして、やはりこれを推進していくためには財源が非常に大変だということで、地元のもちろん協力も考えられておるようでございますが、やはり建設省としてもあらゆる公共事業の補助事業を一つは総合的に調整して私はぜひやってほしいということと、あわせまして、江藤建設大臣のときにこれは強く主張して、やはり民活等も含めた事業にしていきたいということで、大臣にもそのような答弁をいただいておるわけでございますが、この民活による推進ということについてはどのようにお考えでございますか。
○政府委員(陣内孝雄君) 河川改修に当たりましては、特に堀川の場合は川そばまでビルとか住宅地が密集しております。これを川幅を広げ、しかも潤いと安らぎを与え得るような環境の整った川にするというふうにいたしますれば、これはさらに周辺の町と一体になった用地の確保というようなことも必要になってくるわけで、そういう意味で都市再開発事業と一体になってこれを進める必要があるわけでございますが、都市再開発事業の推進に当たりましては、当然のことながら民間活力というものを導入し、その力をかりなければならないというふうに考えておるところでございます。
○馬場富君 そういう意味で、ぜひこの計画は、国も一つは今まで喚起をされて、また国の計画の中のマイタウン・マイリバー整備事業の一つは推進もあるわけですから、やはりその実施として一番適切な私は場所でもあると思いますし、かつ水源税等の経緯もございますので、そういうものをカバーする意味でもやはり建設省も力を入れられ、愛知県や名古屋市も協力し、また周辺の民活の事業等においての補助も行いながらやっていけば、私はこれは必ずできる事業だと、こう考えておるし、やはり今回の法律を出された趣旨からいっても、こういうものを実施していくことによって多くの人々がその法律の施行によっての恩恵を受けていくような結果に終わらなければ、法律は私は生きた法律とは言えないと思うんですね。 そういう点でひとつ最後に、この推進をやっぱり強力に進めていただく意味で、大臣からもこれに対する御決意と御答弁をお願いしたいと思うんです。
○国務大臣(天野光晴君) 十二分にその趣旨を体しまして検討させます。
○馬場富君 終わります。
○上田耕一郎君 第六次の治水五カ年計画を見ますと、実績で六兆五千四百九十八億円で進捗率七九・四%となっています。 五カ年計画の推移を見ますと、一次が進捗率一一八%、二次が一〇五%、三次が九七%、四次が九五%、五次が一〇〇%なので、七九%というのは異例の低さなんですね。 六次計画が目標とした整備率、その整備率の達成実績、これはどのぐらいになりましたか。
○政府委員(陣内孝雄君) 第六次治水事業五カ年計画におきましては、治水事業の計画額八兆二千五百億円に対しまして実績の投資額は六兆五千四百九十八億円でありまして、その達成率は七九・四%となっております。また、災害関連・地方単独費を含めた達成率は八一・一%でございます。また、整備目標に対する達成状況についてでございますが、これは災害関連と地方単独費を含めて整理しておりまして、大河川における戦後最大洪水に対する整備率では、当初計画で五%の引き上げを計画しておりましたのに対し、実績では四%にとどまっております。また、中小河川における時間雨量五十ミリに対する整備率について見ますと、当初計画では七%の引き上げを計画していたのでございますが、実績では六%にとどまっておる状況でございます。
○上田耕一郎君 つまり、大河川については整備率が六二%にとどまり、中小河川については二四%にとどまっているということになるんですね。 六十一年度の防災白書に出ている整備率の数字を見ますと、最近増加しているいろんな災害に関連するんですけれども、土石流危険渓流要整備量が七万四百三十四渓流あるが、六十年度末で整備率は一五%、地すべり危険箇所建設省所管分が二六%、急傾斜地崩壊危険箇所、全国で要整備量五万七千九百三十五カ所あるが、整備率一七%、これは相当危ない数字ですね。一五%とか一七%ぐらいしか整備されていないということなので、これは人命にかかわることで、治山治水の工事の進捗というのは非常に重要だと思うんですが、先ほどからも議論がありますように、治水事業費が六次計画よりも二千五百億円少なくなって三%減という状況なんですね。 先ほどの御答弁だと、なぜ進捗率が七九・四%と異例の低さにとどまったのかというとマイナスシーリング等々緊縮財政の結果だというお話ですけれども、この緊縮財政は、内需拡大の五兆円の話も出ておりますけれども、基本はなかなかもし変わらないとすると、第七次が進捗率一〇〇%になる保証、これはあるのかどうか。これがまず一番大きな懸念になりますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(天野光晴君) それは上田先生十二分に御承知の上で話しておられると思うのでありますが、我々計画を立てる方はそれだけをやるという約束で計画を立てているわけでありますから、全力を尽くして毎年毎年の予算編成の段階においてこの問題を議論して、そしてできるだけ可能性のあるように持っていきたいと思っておるのでありますが、たまたま財政再建というあの事態に引っかかりまして第六次の五カ年計画は非常におくれてしまったわけでありますが、幸いという言葉を使っていいかどうかわかりませんが、去年から御承知のように相当額の、去年は中身が余り大してなかったんですけれども、公共事業の補正をやりました。ことしは中身十二分の予算をとりますが、恐らくこれはここ一両年では終わらないと思うんです。そういう観点で、今年度の場合は頑張り方によっては一〇〇%以上いけるのではないかという感じをいたしております。
○上田耕一郎君 いつも最近の建設省提出の各種五カ年計画で問題になるんですけれども、調整費問題です。先ほど河川局長は、今度計上されております二兆三千六百億の調整費、弾力的、機動的に対処すると言われたんだが、第六次については九千九百億計上されていたわけです。これは弾力的、機動的に対処できる項目であるはずなのに一銭も使われていない。進捗率は今の財政再建で七九%だったのに、なぜそういうときにこの調整費を弾力的、機動的に使えないのかということが疑問になりますね。 どうもこのごろ調整費というのが非常にふえてきて、この前一銭も使ってないのに、今度は二倍以上の二兆三千六百億という数字が計上されている。これは本当に使えるのか。使えないとすると、ただこれを見せ金として、事業規模はこんなにふえていますよということのために計上しているのではないかという疑問がやはり消えないんです、実際にどうなんですか。見せ金じゃなくて、計画的に五カ年間でこの調整費をどういうふうに使うという計画があるのかないのか、お答えいただきたい。
○政府委員(陣内孝雄君) 第六次につきましては、おっしゃいますように、調整費を使うというところまで至りませんで、むしろ治水の本体事業そのものについて七九・四%というような実施しかできなかったということでございまして、本来ならば治水事業本体を十分使い切った上でさらに対応すべき状況が新たに起こればこの調整費をもってそれに当たるということであったわけでございますが、そういう事態に至らなかったということでございます。 第七次につきましては、先ほどの閣議了解によりまして三年後に計画の見直しについて検討するということになっております。確かに最近の財政、経済社会の動向など非常に流動的なものがございますので、今回の第七次については第六次をはるかに上回るような調整費が計上されておるわけでございますけれども、今後の経済社会の動向とかあるいは財政事情あるいは事業の進捗状況等を踏まえまして、三年後の見直しの時点におきまして適切な措置を講ずるよう努めてまいりたいと思います。
○上田耕一郎君 どうもわからないんです。三年後見直しと言うのでしょう。第一年度は本体について一兆四千五十九億円、一七・六%で組んである。それで、計画どおり年六・三%伸ばして第二年度を入れると結局三六%になる。そうすると、あと三年残るわけです。本体の事業分はまだ五兆一千億円計算で残っているわけです。そこに調整費の二兆三千六百億円、これを合わせますと約八兆円近くになってしまう。これを本当に使うのか。三年後にどう見直すのか。 二年後の三年目に今から見直すと言ったって、皆さん方専門家で我々よりはるかに全国の河川状況、ダムの状況を御存じなんで、それなら何でことしこの五カ年計画の予算で本体八兆円を例えば九兆円と組んで、調整費は一兆円減らして一兆三千六百億というふうになぜ組めないのか。大蔵省がうるさいわけじゃないんでしょう。僕はこの方がはるかに事業が進むし、国民も喜ぶし、建設省もいいのだと思うけれども、何で第六次計画の二倍以上の調整費ということにして本体は二千五百億円も減らすというようなことをやるのか、どう考えてもわからないんです。
○国務大臣(天野光晴君) ちょっと預けておいてください。何とか始末しますから、どうかひとつ。それ以上答弁しようがありません。今いろいろ聞いているんです。済みませんですけれども、できるだけ使えるようにしますから、よろしくひとつ。
○上田耕一郎君 これは天野建設大臣のお言葉を信頼して、中曽根さんは信頼できないけれども、天野さんは僕は信頼したいと思うんです。ぜひ、せっかく組まれているんですから、使っていただきたいと思います。 もう時間が参りましたけれども、もう一つお伺いしておきたいのは、ことしの二月二十四日の日経に「公共事業予算の硬直化進む」という記事が載っていまして、国庫債務負担行為などの義務的経費、これが特にダム事業でふえていて四割にもなっている。そうすると、もう新規事業できなくなっているのじゃないかという記事があるんですが、水資源開発公団などの民間借入金制度の導入等々、いろいろな指摘が書かれているんです。こういうツケが回っている義務的経費、六十一年度末の時点で六十二年度以後予算化しなきゃならないものはどのぐらいに上っていますか。
○政府委員(陣内孝雄君) ダム事業の特殊な事情によりまして、つまり大規模な事業であるということから長期的に一体的な発注が必要だということで国庫債務負担行為制度を行っておりますし、また用地買収と一括してこれを取得する必要があるというようなことで、用地国債制度というものも活用しているわけでございます。そういったことで六十二年度の支出分は全体で三千四百三十九億ございましたけれども、そのうち千六百四十億、つまり四八%がこういった過年度の契約分の当年度支出費でございます。六十二年度以降につきましては、これが四千九百億円になっておるわけでございまして、これは今後ダム事業を円滑に進めていくためには、これは前倒しという形で実施してきた結果のあれでございますけれども、今後円滑に進めていくためにはこの事業費の確保を図ってまいらねばならないというふうに考えているところでございます。
○上田耕一郎君 今、六十二年度で千六百四十億というお答えがあったんですけれども、六十二年度の河川総合開発事業予算の四六・三%になる。六十一年度は千百億だったというので、これはふえているわけです。日経が、ダムが四割、住宅は七割になって予算の硬面化が進んでいるという指摘があるんですが、予算の硬直化が公共事業費でも進むというのは、事業を今後進めていく上で破綻要因になると思うので、こういう不健全な財政運営はぜひ改めてほしいと思うんですが、最後にこの点について大臣のお考えをお伺いして、終わりたいと思います。
○国務大臣(天野光晴君) それは、過去三年ばかり前からの問題なんですが、ダムの進み方が非常におくれていると同時に、ダムを請け負っている建設業者はどういう仕事をしているかといえば、年間のうち本当に働くのは三分の一きり働いていない、あと予算がありませんから、三分の一やってあとはもう事務所は閉じてしまう、機械に油を引いて寝せておく、人夫は帰すというようなことをやっております。そこで、ダムの状態はどうかといえば、おくれている。それですから、これは私の個人的な私案でございますが、何とかこれは全額を業者に渡してしまって、やりたければもうすぐにも皆やってしまえ、そういうことで国は年々出す金を後払いにして払うという制度はどうだというのを提案したことがあるんですが、なかなか金利の問題が問題になりました。 ダムが例えば二十年かかるのを十年で仕上がれば、それは大した利益なんですけれども、ダムは利益から金は取れません。今の隆道とか橋とかなら有料にして取れますから収支はつくのですが、ダムだけはいまだ――それを何とかしろというので二年ぐらい前倒しになった格好になっておるんです。これは一応債務負担行為ですから、収支の始末はちゃんとついているわけでありますが、これをどうしても三倍ぐらいにスピードを上げないと、先ほどから問題になっておる日本の水資源対策には間に合わない、だめだという、これは私の考え方なんですが、主張をしているわけであります。ですから、先生御指摘のように、硬直化して財政上支障のあるような運営にならないように、できるだけ緊急に措置を講ずるようにいたします。
○山田勇君 まず、建設大臣に所信の一端をお伺いいたします。 何と申しましても、我が国の当面の緊急課題としましては、内需拡大の促進ということがあるわけですが、これはもう欧米からやいのやいのと言われて仕方なくやるというような姿勢ではなく、我が国自身の問題として積極的に取り組むべき問題で、天野建設大臣の五兆円補正予算に関連した発言では、減税を別枠にするなど、非常に前向き、積極的な姿勢を示され、日本の現状をよく理解されております。この点、深く敬意を表するものであります。 そこで、この二十九日に決定される緊急経済対策についての建設省としての見解をお伺いしたい。 まず、公共事業の拡大について、生活関連、社会資本整備促進のための大幅な増加が必要と考えますが、この点どのように御認識をなされておりますか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(天野光晴君) 問題は執行の状態なんですが、建設省は大体公共事業の七〇%を消化します。それで、省内の幹部に集まっていただきまして、一体補正でどれぐらい消化できるのか、無責任なほど消化できるわけじゃありませんから、消化はどれぐらいできるという話をしましたところ、出てきた答えは事業量で七兆円でございます。それですから、その七兆円以内で予算の始末をしようと思って今努力しているところでございますが、幸いに自民党が五兆円を真水で出す、いわゆる国費で五兆円を出すという話があるものですから、五兆日本当に出されたのじゃ執行が間に合わなくなるわけであります。事業量にして大体十五兆ぐらいになるわけですから間に合わないのでありますが、減税が入るとか入らないとか、いろんな問題がそこに出てきました。 減税と公共事業は違うのです。それは、内需拡大政策の一端は減税もあるかもしれませんが、公共事業というのは、減税したから公共事業ができるわけじゃありませんから、そういう点で純粋な公共事業でやれ、約束は党で主張している五兆円以上ならということを今話をしておるわけであります。 なかなか五兆円難しいようでありますが、アメリカから指図されたからというようなことよりも、一体国内の円高対策はどうなっているのか、その始末をするのでもそれぐらいの金は出さなくちゃ足りないのでありますから、そういう観点で、どうなりますか、ここ三、四日の勝負だと思いますが、私、自分の職をかけております。要するに私が賛成しなきゃ閣議は通りませんから、そのかわり私は罷免される可能性が出てくるわけでありますが、そこまで腹を決めていま闘っておるところでございます。御期待に沿えるだけとれそうだと今思っているところでありまして、まだ結論は出ておりません。
○山田勇君 大変かたい御決意をいただきまして、ぜひ大臣、実力大臣としての力を遺憾なく発揮していただきたいと思います。 大臣は、今月の十二日の閣議の後の記者会見で、今年度補正予算に触れ、補正予算での公共事業は総額五兆五千億にしたいと発言をされておりますが、内需拡大の大幅な公共事業の増大について、建設省としては国に対して強く主張すべきだと思いますが、いかがでしょうか。ぜひ私はこの点、大臣に頑張っていただきたいと思います。 そこで、法律の質疑に移らせていただきますが、治山治水緊急措置法及び河川法の一部改正についてお尋ねをします。 第七次治水事業五カ年計画を策定し、治水施設の整備及び水資源開発を計画的かつ強力に推進することになっておりますが、第六次治水事業の進捗状況はどのような実績になっておりますか、お伺いをいたします。若干質疑重複するところがあると思いますが、簡単な御答弁で結構でございます。
○政府委員(陣内孝雄君) 第六次治水事業五カ年計画につきましては、その計画的な実施に努めたところでございますが、当初計画額の八兆二千五百億円に対しまして実績は六兆五千四百九十八億円にとどまりまして、七九・四%の進捗状況と相なっておるところでございます。 整備率の点につきましては、大河川につきましては目標の五%上昇に対しまして四%、中小河川につきましては目標の七%に対して六%の進捗にとどまったところでございます。
○山田勇君 この治水事業の計画額を見ますと、第六次五カ年計画は八兆二千五百億円でありましたが、第七次五カ年計画では八兆円と減額をされております。この点、治水整備に支障を生じることはありませんでしょうか。
○政府委員(陣内孝雄君) 第七次治水事業の五カ年計画におきましては、現在の厳しい財政事情あるいは第六次計画の達成状況、それから治水施設の整備水準等を踏まえ、また長期的な整備目標を見据えながらこの計画の総体規模が決まってきたわけでございます。確かに、第六次の八兆二千五百億円に対しましては八兆円ということで少なくなっておりますけれども、第六次治水事業五カ年計画の実績額に対しましてはその一・二倍が確保されているということでございまして、今後はこの八兆円の完全達成に努力してまいりたいと思っております。
○山田勇君 減額されて八兆円になっているにもかかわらず、初年度である予算を見ますと一兆四千五十九億円、進捗率は一七・六%であります。この調子でどんどん伸びても最終的には八八%、七兆円にしかなりません。これは第六次五カ年計画の六兆五千四百九十八億円と余り変わりがないんですが、これで整備が推進できるかどうか、その点重ねてお尋ねをしておきます。
○政府委員(陣内孝雄君) 初年度はおっしゃいましたように対前年度比三%増、進捗率は一七・六%と相なっておるわけでございますが、今後治水事業の重要性にかんがみ、あらゆる機会を踏まえましてこの事業費の拡大に努めてまいりたいと思っております。
○山田勇君 次に、山地災害に関連してお尋ねをしますが、山地災害の危険地域が昭和五十三年、五十四年度の前回調査に比べて増加をしております。これはどういう理由からでしょうか。また、こういった数多くの山地災害危険地域についての整備状況はどのようになっておりますか、御報告をいただきたいと思います。
○政府委員(松田堯君) 五十三年、五十四年度の山地災害危険地域の調査におきましては危険地域が十三万一千カ所あったわけでございますが、六十年、六十一年度の調査におきましては十七万六千カ所、その数が四万五千カ所増加したわけでございます。これが理由といたしましては、各種の開発等が山ろく地帯まで及んでおりまして、保全対象が大変ふえてきたということが一番大きな理由ではないか、このように考えております。 整備水準でございますが、六十一年度末現在におきまして整備に着手いたしておりますのは五万五千カ所でございまして、全体に占める割合は、着手率でございますが、三一%に相なっておるわけでございます。
○山田勇君 山地災害危険地域の整備が非常におくれているのではないかと思います。人命、人家に直接影響を及ぼすことでありますので、早急に整備を進めるべきだと考えますが、第七次治山事業五カ年計画では山地災害の防止にどのように今後取り組んでいくのかお尋ねをしておきたいと思います。
○政府委員(松田堯君) 国民の人命、財産にかかわるお話でございますので、第七次治山事業五カ年計画におきましては山地災害危険地区を最重点課題といたしまして事業の推進を図ってまいりたいと考えております。
○山田勇君 河川法の改正によって市町村が河川事業を行えるようになっておりますが、実際には法改正が大幅におくれております。本改正によって県と市町村との協議事業の実施について可及的速やかに事業が実施できるよう対処すべきであると思いますが、この点最後に伺いまして私の質疑を終わらしていただきます。
○政府委員(陣内孝雄君) 河川行政の市町村参加というのは市町村にとって非常に期待をされているところでございます。したがいまして私ども、今後この法案が成立いたしましたなら、速やかに県と市町村との協議が円滑に進むよう指導してまいりたいと思っております。
○青木茂君 災害の事前防止という角度から御質問を申し上げます。 どうも最近、都市化現象に伴いまして災害がふえてきているのじゃないか。例えば住宅が傾斜地に迫ってくるとか、あるいは都市化の著しい河川で非常に被害が大きくなってきておるとかいうような都市化現象に伴う災害の増加、それに対して、これは国にしても地方自治体にしても対策がどうも手おくれになってきている。これは起きてしまってからじゃ遅いので、アフターケアというよりむしろプライマリーケアというんですか、ビフォーケアというんですか、そういうようなものこそこれから重点的に考えられていかなければならない。こういう問題に対する反省というかお考えと、前向きな対策というものをどう御検討なさっているか、まずそこら辺のところから伺いたいんです。
○政府委員(陣内孝雄君) 治水事業というのは、国民の安全とそれから豊かな生活あるいは活力ある経済基盤を確保するという上で大変大事でございまして、このために私片も昭和三十五年以来第一次の治水事業五カ年計画を策定し、今次七次に至っているわけで、こういったものを策定しながら計画的な整備の推進に努めてきたところでございます。 なお、残念ながら最近災害が頻発し、また渇水も起こっているという状況でございますので、今後とも第七次治水事業五カ年計画に基づきまして重点的また計画的に取り組んでまいりたい、予防的な対策に十分取り組んでまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
○青木茂君 どうも抽象的でよくわからないんです。つまり、事前防止ということに対してこういう法律をつくってこういうふうにやるのだというはっきりした前向きのお考えというのはないんですか。十分気をつけてやるということでなしに、具体的にこうなんだという点はございませんか。
○政府委員(陣内孝雄君) これは現在の河川の整備水準をちょっと御説明させていただきますと、大河川を例にとりますと、戦後最大の洪水を安全に流すというのが当面の整備目標でございますが、これが現在六割弱でございます。これを二十一世紀には大体概成して安全な状態に持っていきたいという計画のもとに、それに向けて中間目標としての第七次五カ年計画を策定して取り組むことにいたしているわけでございます。その中では、これまでの災害の態様とかあるいは現在の流域の状況等を見ながら、緊急性の高いところ、改修効果の大きいところから逐次計画的に取り組んでいくということで、この五カ年間におきまして大体整備率として五%程度引き上げたいと思っておるわけでございます。
○青木茂君 一説によりますと、改修を必要とする河川が延べで八万六千キロぐらいはありそうだ、それが今六割弱、これは大河川ですね。中小河川はどうですか。
○政府委員(陣内孝雄君) 中小河川の要整備延長というのは七万三千五百キロございまして、六十一年度末でその二四%が整備済みでございます。
○青木茂君 六〇%、二四%ですね。どうも非常にちょっと寂しい数字。災害というのはいつ起きるかわかりませんから、これは二十一世紀に向けてではちょっと悠長な話なんです。いつ起きるかわからない、起きたらもう大変な大きな人命、財産の損傷があるわけなんです。それで非常に我々も心配をするわけなんですね。 それで、災害が起きたとき、何かよく言われることは、考えられない原因で起きた、これはまあびっくりしましたで終わってしまうんですよね。これは河川じゃございませんけれども、大滝村の地震がありましたときの地すべりの問題、それから小貝川のはんらんのときでもそうでしたし、これも地すべりですけれども、長野県では何か訴訟が起きていますね。前もってちゃんと整備してくれればこんな大災害が起きなかったといって訴訟すら起きているというような状況を考えますと、事災害に関すること、人命に関すること、財産に関することですから、私はこれは一年、二年というのは難しいと思いますけれども、五年計画ぐらいで日本列島総点検というのをしていただいて、そしてすぐ着手しなきゃならないものはこれだと、Aクラス、Bクラス、Cクラスぐらいのランクに分けていただいてどんどん進めていただきたいと思うんですけれども、これは、大臣、どうでしょう。
○国務大臣(天野光晴君) 私まだ短い経験でも約三十年災害をやっているんです。私より古くて災害をやっている人は国会に今おりません。それですから、いつも災害が起きると大損害をこうむるわけですから、その起きたところを考えれば、修復しておくのだったらほんの微々たるくらいでできるわけです、最初わかれば。特に人命の災害があるほど嫌なことございません。そういう観点で、私は災害の未然防止という意味で随分微力ではありますけれども頑張ったんですが、日本の大蔵省という官僚機構はなかなかそんな簡単なものでありませんから、なかなかできなかった。 それで、私が災害で一番注意したのは、やむを得ませんから、災害が起きればいや応なしにやるんですから、三年間で仕上げるということを一年半ぐらいで仕上げるように今は詰めてあります。それですから、初年度三、二年度五、三年度二という三・五・二の比率で災害復旧やるのを今は大体において二年間で、初年度、去年あたりは大体八〇%ぐらい仕上げるというような格好でやっているんですが、黙っていれば水は静かに流れているんだし、水が出てくるとやられる。急傾斜地地崩れ対策の法律をつくりましてやってみましたが、危険箇所でないところでとんでもない地崩れがあるというようなことなものですから、なかなか容易ではありません。 しかし、大蔵官僚は無知蒙味だと言っては話になりませんが、これに関する限りやっぱり問題にならないと思うのでありまして、そういう点で、私もそれほど長くはこの国会に出てこれないと思っておりますから最終の段階で、ひとつ災害の防止という点については再検討というのですか、ともかくも常時の検討をして対処できるような、少しでも今までよりも改善をできるように努力いたしたいと思います。
○青木茂君 これは地理的な事情なんですけれども、日本の河川というのは平野部の人口密集地よりちょっと高いところにあるのが多いものですから、非常に災害の危険性は大きいと思います。だから、そういう意味におきまして、開発というか、新しいものをつくるということも非常にこれは重要なことでございますけれども、とにかく災害が起きない前に対処するということにつきましては、これは確かに言うはやすくして行うは難しいことは重々承知でございますけれども、ひとつ格段の御留意をいただきたいというふうにお願い申し上げて、質問を終わります。
○委員長(鈴木和美君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木和美君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 治山治水緊急措置法及び河川法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(鈴木和美君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、大森君から発言を求められておりますので、これを許します。大森君。
○大森昭君 私は、ただいま可決されました治山治水緊急措置法及び河川法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合及びサラリーマン新党・参議院の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 治山治水緊急措置法及び河川法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一、治山治水事業の緊急かつ計画的な実施を促進するため、新五箇年計画の完全達成に努めるとともに、三年後の見直しの検討に当たつては、整備の進捗状況等を勘案し、事業費の拡大に努めること。 二、都市の河川が貴重な公共空間となっている現状にかんがみ、市町村長が行う河川工事等の河川整備に当たっては、流域住民の意向を尊重するよう努めること。 三、市町村長が行う河川工事及び河川の維持に要する費用について、市町村に対する財政措置の充実を図ること。 右決議する。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(鈴木和美君) ただいま大森君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(鈴木和美君) 全会一致と認めます。よって、大森君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、天野建設大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。天野建設大臣。
○国務大臣(天野光晴君) 治山治水緊急措置法及び河川法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって議決されましたことを深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいま議決になりました附帯決議の趣旨を十分尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。ありがとうございました。
○委員長(鈴木和美君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木和美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(鈴木和美君) 民間都市開発の推進に関する特別措置法案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。天野建設大臣。
○国務大臣(天野光晴君) 民間都市開発の推進に関する特別措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 都市開発は、良好な市街地の形成と都市機能の維持及び増進に寄与するとともに、内需の振興、地域経済の活性化等の要請にこたえる上でも緊急の課題となっております。この場合、民間事業者の能力を活用しつつ推進していくことが極めて重要であります。 しかしながら、特に地方都市等における都市開発事業においては、その必要性が高いにもかかわらず、事業化が困難な場合が多く、新たな支援措置が必要であります。 このような観点から、この法律案を提出することといたしました。 次に、その要旨を御説明申し上げます。 まず、建設大臣は、民間都市開発事業の推進を目的として設立された民法第三十四条の法人を、民間都市開発推進機構として指定するとともに、機構に対する政府の無利子貸し付け、債券に係る政府の債務保証等の支援措置を講ずることとしております。 さらに、機構は、公共施設の整備を伴う等一定の要件を満たす事業についてその費用の一部を負担して参加すること、当該事業に要する費用に充てるための長期かつ低利の資金を融通すること等の業務を行うこととするとともに、その他の所要の規定を設けることとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(鈴木和美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○一井淳治君 この法案が作成された経緯と申しましょうか、どのようなところからこの法案が提案されてきたのか、あるいは何かモデルでもあったのか、そのあたりの経緯とか背景について大臣の方から御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) 私ども、町づくり、都市づくりに携っておりますと、市街地の再開発というのが非常に大事なポイントでございます。 この市街地再開発にいろいろな制度がありまして、それを運用してまいりましたけれども、やはり一番大事なことは、地方の都市の経済界あるいは行政の方々からいろんな御相談を受けますと、初めて市街地の再開発というような事業に取り組むためには、一つにはその事業に対する皆様方の計画作成段階での知識というものがやはり乏しい。それからもう一つは、そのプロジェクトをどういう組み合わせで、例えば文化施設を入れるとかあるいはカルチャースクールを設けるとか、あるいは商業施設としては地元と大店舗とどう組み合わせるかとか、そういう問題とかいろいろございました。その問題に対して何らかの意味で対応を図りたい。それから、もう一つは資金面で、地方都市になりますとかなり採算の悪い事業がふえてまいりまして、やはりその点が一つの問題でございました。 そのところへ、ちょうど昨年の末に金丸副総理のもとで民活等の懇談会が開かれましていろいろ御議論があったわけでございます。その中で、やはり地方都市における都市の再開発に対して何らかの意味でのてこ入れをすべきだというふうな御意見が出まして、それについて何回かの御審議を経て結論を得られまして、やはりそれに対して計画面でのてこ入れあるいは資金面でのてこ入れが必要だという御結論が出たわけでございます。それを受けまして、私どもで財政当局とも相談いたしまして、やはりそのためには民間を中心としました出捐を募りまして、それによってつくりましたある法人に対しまして国として債券発行とかあるいは事業に参加する資格とかいろいろなものを与えましてその再開発の大きなてこ入れの柱とした、こういう点からこの法案を取りまとめ、御提案申し上げている次第でございます。
○一井淳治君 昨年の七月に金丸国務大臣が民活特命大臣に任命されまして、ただいま局長からもお話がございました民間活力活用推進懇談会が設置されて、その報告書が出ておるようでございますけれども、この懇談会が設置された経緯とか検討されておる内容等につきまして、内閣の特命事項を担当されておる方のほうから御説明を願いたいと思います。
○説明員(嵩聰久君) 民間活力活用推進懇談会は昨年の九月に金丸副総理の私的諮問機関として設立されまして、その設立の趣旨は、今後の民活施策を進めるに当たっての基本的方向、そういうものについて各界の有識者の意見交換を行うということで設けられたものでございます。 それで、この懇談会はこれまで八回程度開かれておりますけれども、一つは民間活力の活用施策推進に際しての基本的視点というような問題と、それから大都市圏中心部における再開発、特に臨海部における再開発の問題、それからもう一点は、地方における民間活力の活用方策、そういうような問題につきまして御審議いただき、御意見をちょうだいしているところでございます。
○一井淳治君 各省がそれぞれ担当なさっておられるのじゃないかと思いますけれども、各省の分担とかそういった問題についてはどのような検討になっておるんでしょうか。それから、地方民活についてはどういうふうに進めるべきだというふうな内容になっておるんでしょうか。
○説明員(嵩聰久君) 民活施策というのは、各省がそれぞれの持ち場持ち場で担当しておるわけでございますけれども、ただ、かなり各省に横断的なプロジェクトというようなものもございます。そういうようなものにつきましてはお互いに協調体制を十分にとれというような御議論もございました。例えば東京臨海部の問題につきましては、関係各省並びに東京都から成る開発推進協議会というようなものが設けられまして、そこでいろいろな基本的な方向につきまして御議論するというようなことがこの懇談会の意見を参考にして出てきたような一つの問題でございます。 それから、今御質問の地方民活につきましては、これが地域の活性化であるとかあるいは広い意味での国土政策的視点から非常に重要であるという御指摘がございましたけれども、これを進めるに当たっては、やはり地方では、先ほど局長の方からも御説明がありましたが、採算性という問題が非常に重要である、したがってそれ相応のインセンティブといいますか、そういうものを十分与えなければならないというような御議論とか、あるいは地方における開発企画力といいますか、そういうものが非常に弱体であるので、そういうものに対してもプロジェクトを事業化するまでの何らかの支援措置といいますか、そういうものが重要であるとか、あるいは交通インフラその他社会資本が脆弱な地域が多いわけですから、民活プロジェクトを進める前提としてそういう基盤整備に十分配慮すべきであるとか、あるいは地域のリーダーシップといいますか、地域リーダーといいますか、そういうようなものの養成等々、いろいろな御議論がございました。
○一井淳治君 中曽根内閣が発足して以来、民活に非常に熱を入れておられるように見受けられます。これは、恐らく財政再建の名のもとに公共事業費を抑制しておられるので、反面、民活で内需を拡大しようというお考えではないかと思われます。しかし、現実は民活の目玉とも言われております一山の国有地払い下げ、それから東京湾横断道路にしましても無理をして民活の形式を整えているというふうにも見られるわけでございまして、これまで民活が本当に有効に行われたということで世間から高い評価を受けておるような民活は残念ながらないのじゃないかというふうに思いますけれども、建設大臣はこれまでの民活についてはどのように評価なさっておられるのか、将来民活についてはどのように進めていったらいいかというお考えなのか、このあたりについてお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(天野光晴君) 今先生が申されましたように、一応中曽根内閣になって民活をやろうということでプロジェクト、戸山ケ原の住宅とか今の明石架橋とか東京湾横断道路というようなものを一応形づけております。これはこれからなんですけれども、やり方によってはやっぱり大変うまくいけば大きく役に立つのじゃないかという感じをいたします。 私は今、東京都内の地価暴騰の対策というものとも関連しながら民活でこの措置をしたいと思いまして、私が提唱しまして、今国土庁で扱って事務的に進めている問題があります。それは東京駅の再開発であります。私、今から十五年ぐらい前に東京の土地が非常に高くなりまして、今の国土利用計画法をつくったのはそのときでありますが、そういう関係からどうすればいいかというと、需要供給のバランスをとる以外に方法はないわけでありますが、それが東京には今ありません。そういう観点から、あいているところといえば国鉄きりあいていないんですから、そういう点で国鉄を隧道に入れたらどうだという主張を私今から十五年前にやりました。ところが、もうだれも追っかけてくる人いないものですから、二階に上がってはしご取られたみたいな格好になっておったわけでありますが、最近になって、どうしてもやらなきゃいけないのはやっぱり東京駅の再開発、大きな駅の再開発をやるということ。あの東京駅にふたをして上に高層ビルを建てますと、少なくとも霞ケ関ビル十二本は建ちます。それですから、今地価の高騰の原因になっておる事務所ビルというものは十二分間に合う可能性があるわけでありまして、どのビルよりも早くできるわけでありますから、これはどうしても進めたいと今考えております。 そうして、非常にマンションが高くなったというものですから、それじゃマンションもひとつやろうかと、これはまだ正式に発足はしておりませんが、東京駅の再開発が決定したらすぐに私上野の駅の再開発をやる。そして上野の駅から日暮里までの間をふたをして、上野の動物園の下の山に穴をあけて中に駐車場をつくり、中から出入りのできるような格好で二キロ以上ある地域にマンションを建てれば、住宅地も十二分間に合うようになるのではないかという考え方を持っております。これは全部民活でやりたいという考え方を持っております。
○一井淳治君 先ほど、国鉄の線路にふたをして、その上に建築物をつくったらいいじゃないかということを十五年も前に提案なさっておるということでございますけれども、それが残念ながら民活の形でも実施できなかったわけでございますけれども、私自身は、まだ民活というものはどうも日本では根づいていないし、いい姿での民活がなされていないのじゃないかというふうに思うんですけれども、十五年前の提案が民活の形でできなかった理由とか、今までの民活についてどのようにお考えなのか、大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(天野光晴君) いろいろ事情があるんです。私この提案をして当時の建設省と運輸省と国鉄で話し合いを何回かやりました。そして、私が提案したのは、東京の国鉄全部を隆道に入れて、その隆道の上に道路をまずつくる、そして交通緩和を図り、各駅舎に上りと下り両端に一本ずつ高いビルディングを建てれば東京都内の地価の問題が抑えられるのじゃないかと主張したんです。どんなことがあったってやろうと思ったんですが、最後にこういう問題が起きました。工事中に電車が通る、どうも安全の確保ができないというのが当時国鉄からの言い分で、私も、仕事をやってきょうは一人死んだ、きょうは三人ぐらいけがしたなんと言われたのじゃ余り気分のいいものじゃありませんから、そういう意味で引いたわけでありますが、これはそういう心配しなくても大丈夫なんです。 御承知のように私は東北本線なんですが、赤羽の駅に行ってごらんになれば一目瞭然ですが、あの狭い駅の中に東北新幹線とそして池袋へ行くあの線を二本入れまして、線路から一メーター以内で工事をやっております。そして、恐らく一年以上かかったと思うのでありますが、その期間中、事故一件も起きません。ダイヤも一本も違わないであの工事を仕上げました。それですから、日本の国鉄の建設技術は世界一だ、今度は絶対大丈夫だというので今やっているものですから、今度はそういう反対がないようでありまして、何とか進むのじゃないかなというような感じをしているわけでありますが、どうしてもこれを進めなきゃ日本の経済破壊します。坪一億五千万で、住むところなくなりますから、そういう点でどうしてもこれはやりたいと今考えておる。わけてあります。
○一井淳治君 これまで第三次までの全総計画が行われまして、地方の振興ということが言われてまいりましたが、四全総の方は昨年の秋にも決定されるというふうに言われておったのに伸び伸びになっているようでございます。いつごろ四全総が決定されて出てくるのか。最近、文書では出せないけれども、一応新聞記者に口頭の説明をするということもあったようでございますけれども、その中で地方の振興はどのように扱われていくのか。地方での民活の推進についてはどのように対処していくようになっていくのか。そのあたりのことにつきまして国土庁の方から御説明をお願いしたいと思います。
○政府委員(星野進保君) 何点かのお尋ねでございますが、四全総の策定はどうなっているかというのが最初のお尋ねだと思いますが、現在関係省庁といろいろ御意見を承りながら国土庁の案の取りまとめを行っている段階でございます。それで、できますれば今月の二十八日に国土審議会におかけいたしまして、これは国土庁試案でございますが、御議論をお願いしたいというふうに考えております。これは審議会の御判断でございますが、私どもの案を出したところで審議会がどのくらいの期間で御了承いただけるか、それの調査審議をできるだけ私どもとしては早くお願いしたいというふうに考えて進めていきたいというふうに考えております。 それから第二点の、地方振興をどう考えているかということでございますが、私ども、今度の四全総の一つの考え方の中心に多極分散型国土ということを言っておりまして、東京への一極集中の是正、それを国土の均衡ある発展という形で地方振興、あるいは現在がなり地方が疲弊している部面もございますので活性化をさせて、それで国土の均衡ある発展を図りたいという観点に立ちまして多極分散型国土ということを申し上げております。 しからば、その多極分散型国土の中でいかなるすべがあるのかということが最後の御質問の点だと思いますが、その点で私ども、現在これも当然関係省庁といろいろ御相談しているところでございますが、一つは科学技術研究機関等、いわゆる従来の工業が主体になっていた産業構造から、漸次そういう現在のソフトあるいは科学技術、かなりそういった方向への産業の転換ということが起こりつつあるということを認識いたしまして、そういう方面での産業政策、それからリゾート、いわゆる各地域での農山村及び都市との結合という観点から、リゾートの整備といったようなことも考えられますし、何よりも、現在御審議いただいておりますように、地方都市がこれから大変大きな役割をしていただくことになるだろうという観点から、地方都市におきますいろいろな活性化の問題ということにつきまして、ブロックの中心都市を初め県庁所在都市あるいは三、五万都市、そういったような都市に至るネットワークということを非常に重視しておるわけでございます。 その際に、特に御審議いただいておりますような都市の再開発その他につきましての具体的な手法といったようなものについて、構想計画でございますのでそう詳しくは書いてございませんが、私どもそういったような方向での考え方を示していきたいというふうに考えておる次第でございます。
○一井淳治君 この法案についての説明ですが、地方都市を主として対象としているのだということを聞かされておりますけれども、そのように理解していいのかどうかという点をお尋ねしたいと思います。 そして、四条一項に「特に有効な地域として政令で定める地域」という政令でございますけれども、どういうふうな内容が予定されておるのかという点についてもお尋ねしたいと思います。 私どもの経験によりますと、地方ではなかなか民活といいましても採算ベースに乗らないことが多うございまして、結局はこの法案をつくりましても大都市の民活に集中するのではないかというふうな心配もございますので、その点もあわせて御質問いたしたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) 法四条の政令で定めます地域、これは政令に任されておることでございますが、ただいま考えておりますのは東京都二十三区、それから大阪市、名古屋市の旧市街地、こういう中心部におきましては非常に民間の活力が高く、既にビル建設の動向も非常に高いものがございます。したがいまして、こういう地域は除こうというふうに考えております。しかし、その周辺部でございます例えば神奈川県とか埼玉県、千葉県、あるいは大阪周辺でございますとその大阪近郊の諸都市というふうなものについては、これは対象としていこうというふうに考えております。 それから、もちろん全国の諸地方都市はこれを対象とするというふうに考えておるわけでございますが、それならば、なぜそういう例えば神奈川、それから埼玉、千葉のような東京近郊を対象とするのかと申しますと、ただいまの地価高騰の元凶と言うべきようなところは東京都二十三区、特に都心三区でございます。千代田、港、それから中央、この三区におけるビル需要というものが非常に高こうございまして、これが地価の騰貴の引き金となっておるということでございます。 さすれば、その都心三区のビル需要に対処するにはどういう場所でビルを供給すればいいのかということになりますと、当然その地域内の先ほど大臣が申し上げたような公的な、あるいは現在使用されていない空間を有効活用するということも一つでございましょうが、都市近郊で、東京都内に立地するのを選択的にそちらの方も選択できるような神奈川、埼玉、千葉などの、そういうところにつきましてもある程度ビルあるいはそういう建物の床というものを供給いたしまして、とりあえずその地価高騰の元凶となっている都心三区のビル需要を冷まそう、こういう点もこの法案で付随的に考えているわけでございます。 しかし、主力としてはあくまでも地方ということでございまして、現在私どもが各全国に対しましてどういう御希望があるかということを募っております。この機構の対象として募っております事業でも、七割以上がやはりそういう意味での三大都市圏以外のプロジェクトでございます。
○一井淳治君 できる限り大都市近郊より離れた小都市の方の民活を推進するようにこの法案を御活用いただきたいというふうにお願いしたいものでございます。 ところで、この法案の第一条を見ますと、「良好な市街地の形成と都市機能の維持及び増進を図り」ということが目的とされておりますけれども、こういうふうな都市基盤の整備は、結局は民ではなくて官が積極的に推進していくべきではないか。特に我が国のように非常にもう都市基盤の整備がおくれているような場合には官の方が積極的にやらなくちゃならぬのじゃないかというふうに私は考えるわけでございますけれども、都市整備の面で民と官の役割分担、位置づけ等についてどのような御方針でいらっしゃるのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) ただいま御質問にもありましたが、私ども基本的には都市の公共施設の整備は公共側の役割だと思っております。当然のことながら、街路を通し、それから歩道を整備し、公園を整備し、広場をつくる、これ皆公共の仕事でございます。 ただし、良好な町づくりは公共部門だけでは到底できないわけでございます。いかに街路をよくし、あるいは公園、下水道を整備いたしましても、町並みを形成いたします建物をつくるのは、これは民間でございまして、放っておきますと、それが甚だ町づくりのために統一性のないばらばらのものになってしまう。例えば敷地がどんどん細分化されまして、ろうそくビル、鉛筆ビルみたいなものまで建ってくる。それではやはりいけないと考えますので、そういう敷地をおまとめいただきまして、そして一つのいい建物をお建てになる、しかもその場合にある程度一般の市民の方々が御利用いただけるような、そういう例えば室内空間だとかあるいはバスの発着所のために若干の敷地を提供いただくとか、そういうことになりますと、やはり一般のいい町づくりに役立つわけでございます。 その節には、あるいは都市計画上の問題として容積率の割り増しをするとか、あるいはここへきょう御提案申し上げておりますこの特別措置法に基づく機構で低利の融資をし、あるいはその計画段階から御相談に乗るとか、そういうような形で官民相携えましていい町づくりのためにそれを進めたい、このように考えておる次第でございま す。
○一井淳治君 この法案では、民間都市開発推進機構、省略して機構というものが設立されまして、いわゆる参加業務と融資業務を中心とする業務を行うようにされておりますけれども、融資業務は政府が日本開発銀行等に無利子の資金を入れて、開銀等が民間事業者に直接融資をすれば足りるのじゃないか、参加業務の方も融資と官公庁の指導とをあわせてやれば賄えるのじゃないか、結局、機構の設立の必要が余りないのじゃないかという感じも強いわけでございますけれども、この機構をつくる必要といいますか、どういうことからこの機構ということを考えておられるのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) 先ほど冒頭に御説明申し上げたところにもございましたが、私どもではやはり市街地再開発あるいは町づくりで地方の諸都市の市長さんとかあるいは担当の方々からいろいろ御相談を受けます内容で一番大きいものが、どういうプロジェクトとしてまとめたら果たして再開発がうまく私どもの町に適合するのか、あるいは経済的な面で活性化につながるのか、こういうのが第一点でございます。もう一つは、できるだけいいプロジェクトにしたいのだけれども、そうなってきますと必然的に、それを商業ビルとかあるいはカルチャーセンターというようなそういう部分にいたしますと、採算性が悪くなる、そして町の経済界にとってもなかなか参加しがたくなる。こういう二つの悩みがあるわけでございます。 したがいまして、その第一の点、これは当然ながら、私ども建設省におきましてもあるいは県庁等におきましても、市役所なり経済界あたりの相談に乗るというのが本旨でございますけれども、全国数千都市ありますものの御相談にきめ細かくはなかなか対応できないという悩みがあるわけでございます。その相談業務については、この機構そのものがもちろん相談に応ずる点もございましょうが、都市再開発も長年の歴史を経ておりますので、元公共団体におられまして再開発に従事されました方々あるいは民間でずっと再開発のプロジェクトに参加されました方々等で再開発コーディネーター協会というようなものもおつくりになったりして、要するにプロ集団というものができておるわけでございます。そういう方々にこの機構で費用を負担して、その市に派遣をする、何回も何回も行っていただいて御相談に応じ、具体的な例えば解決策を提示するというようなこともこの機構でやりたいと考えておる次第でございます。 もう一つは金利でございます。ただいまも、開銀等によりまして政府が低利の資金を融通するだけで足るのではないかということでございましたが、確かに開銀は今までそういう機能も果たしてまいりました。しかし私ども、開銀とも実際そういう業務に従事いたしましてやや足らざる点があったと思っておりますのは、開銀さんというのはやはりどうしても融資という点からそのプロジェクトを見る。そうしますと、採算の妥当性あるいはそのプロジェクトというものの優良性というものを比較いたしますと、純粋の地方都市よりはやはりある程度そういう経済活動が活発な都市の方に対して有利なプロジェクトと判定せざるを得ない。それではやはりやや全体的な地方都市の開発整備のためには足らざるところがあるのではないか。この機構によりますと、そもそもプロジェクトの最初の段階から相課業務を受けますと同時に、プロジェクトといたしましての採算計算も豊富な経験から厳密にいたしまして、単にプロジェクトの採算性の優良度ばかりではなくて、やはりこういうブロジェエクトについては開銀さんを通しますけれども、開銀が今まで貸してまいりましたよりもやや低利の融資を、しかも方向づけましていたすことができる、こういう面で地方都市の特に採算性の悪い未経験な都市の再開発にとってはこういう機構というものがぜひとも必要ではないかということでお願いしているわけでございます。
○一井淳治君 四条の二項によりますと、融資業務について協定を結んで行わせるというふうになっておりますけれども、民間事業者への資金貸し付けの権利義務は民間事業者とだれとの間で発生するのでしょうか。
○政府委員(北村廣太郎君) 例えば金銭の貸借契約と申しますか、融資のそういう法的面で言いますと、開銀さんにお願いした以上は開発銀行とそれから融資を受ける民間でございます。大抵の場合は、公共もある程度出資した第三セクターの株式会社というような、民は民でもそういうやや公的色彩もついたような民になることもあろうかと思いますけれども、そういうところと開発銀行との間でいわゆる契約が成立する。したがいまして、それに対する直接の立場には機構というものは立たないわけでございますけれども、しかし機構というのはやはり全体的な政策を国のかわりにお手伝いするという点もございますので、開銀さんとの間ではいろんなお約束事をして、そしてこの機構がこういうプロジェクトに融資してほしいと言えば、開銀さんの方でもそれに対しては優先的に融資する、そのような方向づけだけはいたしたい、こんなことで協定を結び、開銀が責任を持って融資する、このような仕組みを考えた次第でございます。
○一井淳治君 機構は債券発行などによって資金を集めるようでございますけれども、機構が集める資金の金利と、それから開銀に寄託する場合の金利と、もう一つ開銀が民間事業者へ貸し付ける場合の金利、この関係はどうなるんでしょう。
○政府委員(北村廣太郎君) ただいま、予算編成時に大蔵省と決めましたものと現実の金利動向というものが非常に変わってきておりまして、再整理中、御相談中でございますけれども、十二月の予算編成時点におきまして私どもが合意いたしました内容は、以下御説明するような点でございます。 まず、無利子資金といたしまして私どもの都市開発資金それから道路特会それから運輸省さんの港湾特会、これから五十五億円を無利子で機構の方に入れるわけでございます。それから、政府保証債ということで債券を発行させていただきます。これがその当時の金利水準からいきまして六・一二三%ということで二十三億円を調達するということを考えておりました。それから、政府保証のつかない長期プライムレートによる民間借り入れということで百二十三億一千万ばかりを予定しておりまして、これは当時の金利によりますと六・四%になります。つまり、無利子の金と六・一二三と六・四%の金をそれぞれ調達いたしまして、そして当時の財投金利は六・〇五でございましたそれから〇・五五引きました。これはほかにも例がございますが、そういう一応のルールと申しますか、いろいろなルールがございます。これで開銀からの貸出金利を五・五%にする。つまり財投金利よりも〇・五五安い五・五%で貸そうということで考えていたわけでございます。 ところが、今金利が大幅に低下しておりまして、さらに再度の見直しも考えておられるような状態でございますので、再度他の金融機関とも大蔵省の横並びで調整いたしまして、そしてこれを新しいしかも一番再開発に有利な条件で定めたいということで今考えている次第でございます。
○一井淳治君 機構が集めた金額を開銀等に寄託するわけでございますけれども、その場合、機構としてのいわゆるもうけ部分というものはないんでしょうか。集めたお金はもうそのまま開銀の方へ寄託してしまって、機構としては金利面でプラスアルファをつけることはないんでしょうか。
○政府委員(北村廣太郎君) これは機構としても当然事務的経費等も必要といたしますので、必要最小限のものはこの集めました金利と開銀に対して寄託する金利との差として予定しております。
○一井淳治君 その場合の金利としてどれくらいをお取りになるんでしょうか。どれくらい上乗せさせるんでしょうか。
○政府委員(北村廣太郎君) まだ正確に定めてはおりません。他の金融機関等の例等々も参考としながら、財政当局とも相談してまいりたいと存じます。
○一井淳治君 私はこの機構というものの設立についてどうも納得がいかない点も少なからずあるわけでございます。貸し付けをする場合に機構が貸し主にならない、そして機構から開銀に対してお金を寄託する場合の金利がどうなるかはっきりわからないわけでございますけれども、金利が大きくなりますと機構はますますもってつくらない方がいいようになってきますし、この機構をつくることによりまして新しい公団をつくるといいますか、そんなふうなことにならないように、行政の簡素化に反しないようにいろいろと今後御注意をいただきたいというふうに思うわけでございます。 ところで、機構の内容でございますが、出資者についてはどういった人を予定なさっておるんでしょうか。
○政府委員(北村廣太郎君) 民間の銀行、金融機関それから一般的な産業界というふうなものをただいま考えております。
○一井淳治君 もう少し具体的に御説明をいただきたいというふうに思います。特に、民間の者を出資者に加えた場合には、それぞれ意図するところがあって出資をしてくると思うんですけれども、そのあたりのこともありますので、もう少し詳しく出資者について御説明いただきたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) 集めますと申しますか、財団法人をつくるということでございますので、財団法人に出捐いただく金額としてはただいまのところ五十億というものを想定しております。これは単年度で全額御出捐いただくわけではなくて、できれば早期ではございますが、場合によっては二年ないし三年で満額というようなことも考えておる次第でございます。
○一井淳治君 重ねて質問して失礼でございますけれども、出資者の内訳と、それから将来役員がどうしても必要になると思いますけれども、この役員としてどういった人を予定しておられるのか、もう少し詳しいお話を聞きたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) 銀行と申しましたその中には、政府関係の金融機関でございます日本開発銀行それから北海道東北開発公庫、場合によっては沖縄というようなものを想定しておりまして、これについては、例えば開銀さん等につきましては既に出捐の意思あり――実はこれは法律が成立していない段階でございますが、法律の成立を前提として出捐の意思ありというようなことも承っている次第でございます。 それから、組織の点でございます。これにつきましては、開銀等もこれを寄託によって使うということは組織の簡素化も一つの目的としているわけでございまして、開発については既に地方に支店がございます。ある程度長年の業務経験とスタッフもそろっておりますので、それらをおかりすることによって機構としての独自の貸し出しの出先等を必要としないというふうなことも考えている次第でございます。できるだけ簡素、必要最小限の組織というものを考えまして、それが過大なる事務費によって貸付先に対して負担を転嫁しないように心がけてまいりたいと思います。
○一井淳治君 機構も相当の経費を必要とすると思いますけれども、できる限り経費がかからないように、そしてまた民間から人を集める場合にも大いにやる気のある人を集めていただいて、機構自体を活力ある機構にしていただきたいというふうに思いますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。 ところで、最近非常に金利が下がっておるわけでございますけれども、民間の事業者がこの制度を利用さしていただいた場合にどの程度の経済的なメリットがあるのか、そういう点をお尋ねしたいわけでございます。融資制度は、建築物をつくることを予定されておるのだと思いますけれども、大体どの程度の金額の規模のものをお考えであるのか、そしてそれを利用した場合に民間事業者は安い金利のお金を使わしてもらえるということで、具体的にどれくらいの経済的なメリットが得られるのか、その点について御説明いただきたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) 今までの再開発、随分大規模なものから小規模なものまでいろいろあるわけでございます。しかし、ただいまの経済的なベースといたしまして採算ベースに乗るような事業というものは、近ごろになってまいりますともう五十億オーダーを超えまして百億オーダーくらいのプロジェクトになるわけでございます。したがって、非常に少ない金利の差でも大きな意味を持ってくるということが考えられるわけでございます。仮にその規模百億程度のプロジェクトとして試算いたしますと、通常の開銀等の融資を受けた場合と、それからこの機構が当初、予算段階ではございますが、予定しておりました当時の機構を通じました金利との差を考えますと三億円程度その利子負担が軽減されまして、単年度の収支が黒字に転換する期間が二年ほど縮まる、このように想定しております。
○一井淳治君 ちょっと今のところがはっきりしなかったんですが、三億円といいますのはどういう計算でございましょうか、もう一遍お願いいたします。
○政府委員(北村廣太郎君) 百億円のプロジェクトにつきまして開銀から融資を受けた場合と機構から融資を受けた場合の金利支払いの累積全体額の差でございます。
○一井淳治君 地方の民活というのは、地方で建築物等をつくった場合になかなか収益が上がらない、採算がとれないということで地方の民活は非常に難しいと思いますが、三億程度で果たして飛びついてくるかどうか私も疑問でございますけれども、できる限り機構の経費を節減するとかして、少しでも民間事業者に多くのメリットをつくり出すように御努力をいただきたいというふうに思います。 それから、この制度の対象でございますけれども、住宅団地の大規模なもの、そういったものも含まれるのかどうか、お尋ねしたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) この制度では住宅のみの団地は対象としておりません。
○一井淳治君 それから四条一項一号に「参加」というのがございますが、どういったふうなことを予定されているのか、具体的な事例等を挙げて御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) 参加業務と申しますのは、具体的な再開発プロジェクトに資金を持って共同事業者として参加するということでございます。具体的には、再開発組合等をつくります場合に組合員として構成員の一部になるという形もございましょうし、純粋の民間の株式会社スタイルであるということになりますと、みずからがその株式会社との共同事業者という形でそのいわばでき上がったものに対して区分所有権を有するとか、そういう形で参加する、このような形になろうかと存じます。
○一井淳治君 それから、これまで補助の対象になるような案件についてもこの法案の融資対象となり得るのでしょうか、どうでしょうか。
○政府委員(北村廣太郎君) 再開発の補助対象となっているそういう再開発事業についてもこの機構の事業対象となります。しかし、当然のことながら、補助対象として補助金を受けている、そういう例えば基盤整備等に係る部分については融資対象等とは考えておりません。
○一井淳治君 それから、四条一項三号に「基礎的調査の実施に対する助成」という項目がございますけれども、この内容はどうなんでしょうか。それから、これは有料なんでしょうか、どうなんでしょうか。
○政府委員(北村廣太郎君) これは、最初にも申し上げましたとおり、地方都市になってみますと再開発事業をやりたいという意欲があるわけでございます。それに対しまして、果たしてそれが成り立つのかどうかということに対して、いろいろな基礎的なといいますか、基盤的な調査というものが必要なわけでございます。これに対しましてこの機構としてそれを手助けするために頭脳的な面での応援もいたしますが、資金面での応援もするということでございます。
○一井淳治君 それから、この建物等が完成した後の援助や指導でございますけれども、地方での現地のプロジェクトなど見ておりますと、ビルができてテナントは入ったけれどもお客さんが集まってこないためにテナントが経済的に困って立ち退いていくというふうな事例も非常に多いように思いますけれども、やはりこういったふうな法案をおつくりになった以上は、一応建築物等の完成後も援助や指導をしていただいて、特に地元の公共団体とか経済団体に働きかけて大いに利用してもらうとかあるいは利用者の会をつくるとか、いろいろ完成後の援助や指導も引き続いてお願いしていかないと、やりっ放しではかえって倒産する民間事業者をつくり出すなど、マイナス面も出てくると思いますので、完成後の援助や指導についてはどのようなお考えがありますのか、お尋ねしたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) 私ども再開発の成功例も知っておりますけれども、そういう意味での民間も含めましたいろんな事後に問題を残した例等も知っておるわけでございます。 一例を申しますと、貸しビル部分を何回か考えた。ところが、冷暖房を考えますのに、若干経費を節約するためにフロア貸しを想定いたしまして一フロア全部冷房したり暖房したりするというような冷暖房の仕組みをそもそもつくってしまったわけでございます。そうしますとフロアを分割して貸せない、一括貸し以外にないということでございまして、なかなかテナントが見つからない、そんな例もございますので、そういうノーハウを私ども自身も持っておりますし、この機構に恐らく派遣されあるいはその機構に参ります職員等もそういう知識を持った者が参加すると思いますので、まず転ばぬ先のつえということで、そういう失敗がないようにいたしたいと思います。万一その後の運営についてふぐあいが生じた場合もアフターケアをして、いろいろ子細に御相談に応じ、そのプロジェクトを最終的に成功に導くように努めたいと思います。
○馬場富君 今この法案について幾つか御質問をされましたが、都市開発事業に対しまして融資が目的の一つは団体と理解できるわけでありますが、今既に開銀等でも都市開発に融資をするということについての実績も持っておりますが、行革等が大きく課題となっておるときにこのような実は機構をつくる必要があるのかどうかという点です。私はそういう点で、やはり建設省とあわせまして総務庁に、民活は必要であるけれどもこのような融資機構をつくる必要があるのかどうかという点をちょっとお尋ねいたします。
○政府委員(北村廣太郎君) 私どもも総務庁とは既に予算編成の段階でいろいろ御意見を交換し、御了解を得てまいったわけでございますけれども、この機構の目的と申しますのが地方都市の民間都市開発の支援活動をすることということでございまして、具体的な中身としては、いろいろプロジェクトの事前からの御相談あるいは調査検討に対する費用の援助、それから事業段階におきましては融資業務あるいは具体的に共同者として参加する、このようなことを考えているわけでございます。確かに御質問にもございましたとおり、既に開銀等に都市再開発事業に対する融資という役割を分担していただきまして、数々の実績もあるわけでございます。しかし、金融機関というものの制約上、プロジェクトに対してきめ細かな対応というものはどうしてもしがたい、あるいはそれは、例えば私どもあるいは公共団体と比べまして具体的なプロジェクト以外の都市整備に対する関連的な事業の総合性と申しますか、そういうものに対する開銀の関与の程度は必ずしも強いものではないというようなことで、むしろ開銀等と手を組んで、そしてそういうプロジェクトの計画段階から御相談に乗り、場合によっては融資ばかりでなくて、事業参加もし、そして最後までやはり共同の立場に立つものとして応援申し上げる、こういう機構をつくるのがよろしいのではないか。しかも、その資金についてはこれを財団という形にして一〇〇%民間の出捐に仰ぎ、なおかつ活動そのものは、例えば開銀等を使うことによって組織そのものはかなり簡易なものとするというふうなことをいろいろ総務庁とも御相談申し上げまして、そういうことであるならば今まで進めてきた行革の方針には反しない、むしろ全体的な流れから申しますと地方振興、内需拡大の目的にも合うであろうというふうなことで御了解いただいた、このようなことでございます。
○馬場富君 私は、機構をつくることについては、民活そのものは理解できますが、融資機構を果たしてつくらなければならぬかということについて非常に疑問な点があるわけです。中曽根内閣が発足以来、財政再建を目標にして緊縮財政路線を歩んできたわけですが、その中で内需拡大策として専ら民間活用のことが随分やかましく言われている。民間活力の活用に規制の緩和あるいは公的事業への民間資金の導入等がかなり考えられてきたわけでありますが、建設省としてこれまでも民間活力活用に対するどのような措置が講ぜられたか、また、これらが主として内需拡大にどのような効果をあらわしてきたか、どのように効果を期待しておるのか、そこら辺のところをひとつお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) 建設省として、政府の一つの方針でございます民間活力の推進につきましては、いろんな事業をもって対応してきたわけでございます。民間活力の推進と申しましても、大きく申しますと二系統あろうかと存じます。 一系統は、本来国なり地方なりが行うような公共性の高い事業につきまして民間の方の資金等を活用いたしまして、御援助いただくというのはおかしゅうございますか、御参加いただく。このたぐいの仕事といたしましては東京湾横断道路など大規模なプロジェクト、あるいは名古屋港の架橋等があるわけでございます。 それからもう一つは、民間が本来持っております活力というものを引き出そうということでございまして、これはただいまお答え申し上げておりますこの機構もございましょうが、一つは規制緩和という面で、民間のいろんな自発的な活力をあるいは阻害するというのは少しオーバーでございますが、そのためにやや支障となっておるような規制につきましては、これは根っこから洗い直しまして、当然必要なものは残しますけれども、これは廃止しても構わないというようなものについては廃止いたしますいわゆる規制緩和でございます。 この二つの流れがあろうかと存じます。建設省といたしましては、やはりどうしても必要な道路事業とかあるいは例えば都市計画、建築関係の規制緩和、この二つの方向で民間活力の活用を図ってまいりまして、その事業につきましてはそれ相応の成果を上げてきつつあると考えておる次第でございます。
○馬場富君 そこで私は、この機構の問題は別としまして、民間活力の導入というのは今内需拡大の上にも必要だということは理解するわけです。先般も、円高や大幅な貿易黒字の問題等の解決のためにもやはり内需拡大が強く迫られてきておるわけです。そういう点で、その中に今度緊急経済対策等も実は考えられてくるということも発表されております。やはりそういう中でこの民活もかなり織り込まれてくるということですけれども、私は、それはそうなんだけれども、実際内需拡大にしても景気効果にしても、上がるような使い方をしなきゃだめだと思うんです。そういう点で、今私は政府がどのような効果をねらっておるかということを言ったわけですけれども、予算を積んだり機構をつくったりしてみても、やはりその効果が内需拡大に本当に結びついていくようなものでなければならぬ。 予算委員会中にもよく論議が出たのは、例えば公共事業の投資にしてもその大半がやはり土地に消えていって、結局、内需拡大の景気効果が上がらないようなものに投資したってこれはどうしようもならぬということで、やはり民活の活用についても、これからそういう使い方が一番私は問題になるのじゃないかと思うんです。そういう点でこの緊急経済対策等も考えられたわけでございますけれども、ここらあたりでこの活用については、世間は見ておりますよ、内需拡大のために使うということは。だが、それは果たしてどのような効果があらわれるかということで、実際効果が上がらなかったら、これは大問題ですね。だから、実際の効果は期待が薄いという意見が随分多いわけですが、そこらあたりのところをちょっとお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) 既に予算要求段階で私ども下調査をしておりまして、全国的にこの機構ができましたらどの程度の事業規模があるだろうかというようなことを調べてまいったわけでございます。現在まで全国で四十ないし五十のプロジェクトが、この機構ができたらこの機構の融資対象あるいは参加をお願いしたいというようなことで手を上げてきているわけでございます。 ただ、私ども現在見ています段階で、必ずしもすぐに着工できるものばかりではございませんが、かなりの程度熟度の高いプロジェクトもございまして、現在、初年度といたしまして、もし法律が成立いたしますと、十月一日にこの機構が発足したものといたしまして、この機構が持ちます資金と参加の費用をもちまして総額二千億程度のプロジェクトを初年度で実施したいと考えておるわけでございます。 先ほど申しました、ビル一つ大体百億程度のプロジェクトでございますから、全国例えば四、五十と申しますと、一カ所当たりに直しまして五十億前後になろうか。一年間で完成するわけじゃございませんから、まあそこそこの規模と申しますか、実施可能な規模であろうかと考えております。
○馬場富君 そこで一つには、先ほど大臣が非常に熱心に二十年前からの東京駅の再開発の問題、あわせて上野駅等の再開発の問題を言われましたが、僕は、大臣が熱心に取り組んで二十年間も頑張ってこられたということには敬意を表しますけれども、実際その問題は、大臣の発想は悪いとは言いませんが、今は遅過ぎたのじゃないか。二十年前には非常に効果があったが、今この問題をしても、ここで議論が生ずる問題というのは、先ほども大臣がこの話の前に言われましたあの首都圏の一点集中化の問題です。これがある以上、地方の開発は、相当の僕は政府に一つは投資の覚悟がなければ動かないと思うんです。 この首都圏の集中というのはかっての状況とは違ってしまって、もう今東京は庶民が住める東京じゃないです。いわゆるオフィスが群がる東京になりつつあるわけです。地価の高い、ほとんど上昇率においてもここ一、二年というものは、東京が断然トップです。そういうような状況下で庶民が住める住宅のようなものは到底私は考えられないのが東京になってしまった。学者の説からいけば、もう巨大な化け物のような、日本の東京ではなくて世界の東京だという感じの実は首都圏集中なんですね。これをやはり私たちがこれからの公共事業を内需拡大の上でひとつコントロールをしなかったならばえらいことになってしまうということを私たちは考える。東京駅のこともそれはありますが、つくってみたところで、そこに入るビルやそういうものは相当やはり大きい資本を持つ会社が、あるいは住宅についても高級の人しか入れない住宅になってしまったのじゃないか、もう東京には住めない状況になってしまったのじゃないか。 ここらあたりでこれをもっともっと地方へ分散していく、そういうやっぱり計画を国土庁も立てて、もう何回か全総を発表しながらやってきたけれども、やるたびに東京へ集まってきてしまう、あるいは看板だけに終わってしまう。何にも意味をなしてない。これからの地方の分散化についてどのように考えてみえるか。
○政府委員(北村廣太郎君) 私どもも悩みを同じゆうするわけでございまして、東京集中というのは、地価高騰についても最大の原因の一つでございます。しかし、近ごろ地方としても、単に国の施策を待ち望んでいるばかりではなくて、独自のやはり東京に対抗して地方の振興を図る機運というのが生じてきているわけでございます。 一つが例えば仙台市を中心としました、東北大学とかあるいは東北財界とか一緒になりまして構想を立てておりますインテリジェントコスモスというような構想でございます。これは、仙台を中心といたしまして東北各県の経済界とそれから大学、これが手を結びまして、仙台を一つの拠点として東北全体をネットワークで結ぶ情報の拠点と新しい分野の産業の拠点というものを計画的に配置していこうという構想でございます。内容も大学からいろいろ承っておりますと、やはりそういう芽を出しまして、大学の知恵と東北経済界の力を結集すればある程度の成果は上がるだろうということで、そういう計画をまとめる段階におきましても、あるいは実施に移った段階でも、私どもも御協力を申し上げなければならないと考えている次第でございます。 地方におきまして、単に地方の時代ということで一県あるいは一市町村の活動の段階から、県がグループをつくりまして、あるいは市がグループをつくりまして東京一点集中に対抗して地方の振興を図ろうと、こういう芽が生じておりますので、私どもこの機構も一つのてこ入れといたしまして、やはりそういう芽を伸ばし、地方の振興、東京一点集中の抑制を図ってまいりたいと考えております。
○馬場富君 そこで、これは一つ例をとります。 今年度六十二年度の建設計画の中にもありました、それから今度の緊急経済対策の中にも盛り込まれております、私が従来ここで何回か質問いたしました中部伊勢湾岸道路の件につきまして、これを一つの例にとりますと、今民活とそれから公共投資と両方で伊勢湾岸道路については進められておりますけれども、現地等の状況を見ましても、やはり緊急対策と名前には出てきたって、実際財源処置ができなければ進まないわけですね。 それで、今民活が絶好の時期は時期なんです。なぜかというと、非常に金利が安いということです。だから、民活をやるなら今なんです。ところが、これは何年かの計画の中で先々までの金利が高くなったときを考えておったら事業は進みません。そういう点では、民活を今活用するならば、この低利のときにこれに対応するだけの国の投資をいわゆる前向きに強力に発動をしなければ、民間活用は進んでこないんですよ。そういう意味で例えば伊勢湾岸道路等も緊急経済対策の中に入っておりますし、先ほど大臣も述べられましたけれども、この問題については、いわゆる公共投資の持っていき方が私は今までのようなやり方じゃだめだと思うんです。この金利の安いところを思い切って利用した形で伸ばしていけば、これは完全に乗る。また、金利の高いときには額が落ちたとしても、今のときに一歩進めるべきだというのが地元の圧倒的な意見なんですが、これはどうですか。
○国務大臣(天野光晴君) プロジェクトによりますし、何ぼ長くても四、五年ででき上がるような短期的なものですと金利等の考え方が出てくると思うのでありますが、十年以上かかるプロジェクトになりますとなかなか難しいところがあるのじゃないかと思います。 しかし、日本の国民は世界でも金持ちだそうですが、日本の政府は世界一の貧乏の国でありますから、この際内需拡大を広げるとすればどうしても国民の持てる力をかりる以外に方法がないのでありまして、それだって損のする仕事は国が、市町村あるいは県、公共自治団体がやるわけでありますから、損のしない仕事をやっぱりやらせなきゃいけないわけでありまして、そこらあたり非常に選択が将来のことを考えますと難しいと思うのでありますが、そこは十二分検討いたしまして、民間から御協力願えるような形の上に立って仕事を進めていきたいと思っております。
○馬場富君 大臣の退席する時間でありますので、また後見えてから質問いたしますが、特に私はこの席で伊勢湾岸道路や名古屋の環状二号線のその意味について何回か質問しました。大臣にも三大臣に来てもらいました。参議院の建設委員会の皆さん方にも調査に行っていただきました。 実は、なぜ僕がそういう公共事業、民活の中でも最優先でやらなきゃいかぬかというと、愛知県の交通事故死、一番なんですよ。いい話じゃありません。ところが、これはやはり高速道路の態勢等がおくれ、市内を通過する国道級の大きな道路、特に名四国道あたりが名古屋の中央を通過します。そのためにそこで起こる事故死というのが随分多いわけですよ。そういう点で一番だから、いろんな公共事業の投資の中でもそういう人命にかかわるもの、それから効果の上がるもの、こういう形で選択権をきちんとして投資を行っていかなきゃいかぬじゃないか。だから、より便利なことはまずさておいて、人命にかかわるような問題があればそれを早くやっていくということで、私はこの委員会で随分主張してきたんですよ。だから、伊勢湾の間に橋をつくって海を通してしまうとする、ああいうものは市内を通らせないということで、これは一つは便利な点もあるが、人の命を救うための重要な道路なんです。あれは交通事故死一番の名古屋を救おうとするためにやっておる対策の一つなんですよ。 そういう点で、私は今後の民活の問題等も含めまして、今一挙にこのことに力を入れていただく必要があると思うから実は大臣に言っておるわけですけれども、このことについて前の水野さんと木部さんとそれから江藤建設大臣には実は現地に来ていただきました。一応軌道には乗ったが、今後やっぱり環状二号線、あわせて北陸自動車道等も入ってきます重要な道路事業プロジェクトが推進されておるわけですから、大臣足がお悪いので私申しわけないと思うんですが、なかなか予算委員会でも頑張られた往年の猛者ですから、そんなことでヘリコプターでも結構ですから、ぜひこの国会が終了したら現地を一遍見ていただきたいと、こう思いますが、いかがですか。
○国務大臣(天野光晴君) 実は今、湾岸道路、私喜んでおるんです。十五年前に私やろうという提案をしているんです。これは、豊橋から九州まで一直線に持っていくという計画を立てまして、当時井上君はまだ道路局長にならなかったのかな――ともかくもやったんですが、伊勢湾に橋をかけて、そして和歌山県から徳島へ橋をかけて、そして愛媛県の三崎から九州へ橋をかけて第二の東海道線をつくろうというので計画をしたんですが、残念なことには、私の案が悪かったのかもしれませんが、御協力を願えなかったものですからそのままになってしまいました。 それで、今度伊勢湾の湾岸道路をやるということで、非常に私うれしく思っておるのであります。できれば、現地の状態もありますし二号環状線との問題もありますから、国会が終わりましたら、一回目を見て出かけていきたいと思っておりますから、そのときはよろしくひとつ御協力をお願い申し上げます。
○委員長(鈴木和美君) 午後五時二十分再開することとし、休憩いたします。 午後四時五十一分休憩 ―――――・――――― 午後五時二十五分開会
○委員長(鈴木和美君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、民間都市開発の推進に関する特別措置法案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○馬場富君 先ほどの質疑に引き続きまして、もう一つ名古屋を中心とする民活のプロジェクトの推進の中で国鉄の笹島の跡地の活用の問題が今地元では焦点になっております。これについては地元の県、市あるいは経済界を含めた懇話会等も設けられておりますし、また国あるいは国鉄あるいは市当局等の間でも公的にも建議機関を設けてこれは推進されておるようでございますが、この問題につきましては先日清算事業団からも理事長が現地に見えたような状況でございますが、運輸省の方からはこれに対する進捗状況、あわせまして建設省側からは新都市拠点整備事業の立場からひとつ御答弁願いたいと思います。
○説明員(岩村敬君) お答え申し上げます。 最初に先生御指摘の、杉浦理事長が先日名古屋へ参った件でございますが、清算事業団の理事長は関係方面へのあいさつを兼ねまして、事業団に地方組織が設けられておりまして、地方資産管理部、地方雇用対策部、そういう部がございまして、そこの職員に対しまして事業団の業務それからその意義について理事長の考え方を直接お伝えするということで順次地方視察を行っているところでございます。先般五月の十八、十九日に名古屋を訪れまして、その際、これは他の視察地域の視察のときでも同じでございますが、その地域にございます大規模な国鉄用地について今後の事業団としての用地処分、それから資産処分審議会にこれから語らなきゃいかぬということもございますので、あわせてそういう土地の視察を行っておるわけでございます。 先般は、名古屋地区では笹島の貨物駅の跡地、それから稲沢の操車場の跡地を視察したわけでございます。 この笹島につきまして今後どう進めるかということでございますが、御承知のように国鉄清算事業団の用地につきましては、その利用に関します計画についても検討が行われた上で有効かつ適切に利用されるよう処分が行われるべきであろうと思っておるわけでございます。このために、土地の処分に当たりましては資産処分審議会の意見を聞いて処分を進めるわけですが、こういった土地についての利用計画の検討を行うために資産処分審議会に部会を設けまして、地域部会というような名称になるかと思いますが、こういった部会を各地域ブロックごとに設けまして、そこの検討結果なりを踏まえて適切に処分を行っていくということで、現在部会の設置等の準備を進めておるところでございます。 御指摘の笹島の貨物跡地につきましてもこの地域部会で審議がされるわけでございますが、その際には先生御指摘の検討委員会なり調査委員会、そういったところの御意見、また結論、それから地方公共団体の跡地利用に関します要望、こういったものがその場で反映されていくことになるものだろうというふうに考えておるところでございます。
○政府委員(北村廣太郎君) ただいまの国鉄の笹島貨物ヤードの跡地の開発関係でございます。 都市サイドといたしましても、昭和五十八年度から地元と一体となりまして調査あるいは整備の方向づけの検討を進めてまいったわけでございます。 今のところ二つの案の検討が行われておりまして、一つは国際的な大会議場を中心といたしました大小の都市的な施設をつくろうということでございまして、もう一点が、位置的な点からいいまして、名古屋市民を初め周辺の市民の憩いの場でございます大野球ドームを中心といたしましたスポーツ関連施設をつくりたい、いろんな構想が今検討されておるわけでございます。至急その方向をまとめまして、できれば私どもで所管しております新都市拠点整備事業といたしまして採択いたしまして、よりよい町づくりを進めてまいりたいと考えております。
○馬場富君 最後に、本法案は、先ほどの答弁にありましたように、地方都市の開発事業に焦点があるという答弁でございましたが、先ほども私が大臣に言いましたように、東京一点集中化で地方はもう冷え切ってしまっておるわけです。そこに円高不況が来ております。そういう状況で、今度の緊急経済対策にしてもこれからの補正予算の問題につきましても、そういうことを焦点に置いた効率化を考えていかないというと結局は何も効果が上がらなくなってしまうということになるわけです。そういう点で、先ほども質問いたしました が、一点集中化からもっと地方分散型の予算を、しかも効率の上がるように考えていただきたい。 そういう点で、先ほどの伊勢湾岸道路の関係も、ちょうど道路局長が見えましたから、やはり大きい民間プロジェクトを推進するには呼び水の公共投資が必要ですので、思い切った推進をしなきゃいかぬと思うんです。そういう点で、緊急経済対策もまだ予算化の問題等は進んでおりませんが、予算化の中で呼び水の公共投資も思い切ってやってもらって、地元の民間活力も大いに協力しようと言っておるわけですから、そういう点についての配慮をひとつぜひしてもらいたいということと、それからこの機構は、行革の立場からいくと、私は非常に問題点があると思うんです。だからこそ、このために民間の創意工夫やあるいは民間のノーハウを十分に活用したそういうものでなければ、つくったことがかえって逆効果になってしまうので、その点について、大臣も名古屋に来ていただくということですから、あわせて大臣にひとつ御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(天野光晴君) もう先生御承知のように、現在のままでいくと東京一点集中的に推進されることは、これは間違いないわけでありますから、そういう点でこの法律がひとり歩きしないように、そしてこの法律の趣旨のとおりに地方都市の再開発が伴ってくるような方向に持っていくように努力をいたします。
○政府委員(鈴木道雄君) 今先生御指摘の伊勢湾岸道路でございますが、現在十二キロの区間について事業をしておりまして、そのうち三キロはもう供用を開始しております。それで、六十二年度には名港中央大橋及び名港東大橋を含む五キロの区間について事業化を決定いたしまして、御指摘のように民間資本を使った民間活力の利用ということで事業を六十二年度に着工することにしておりまして、上半期に事業着手ができるように今準備を進めているところでございます。
○上田耕一郎君 この特別措置法は民活関係の法案なんですが、先ほども一井委員が機構の問題についていろいろ質問されておられましたけれども、非常にたくさんの問題を含んでいると思うんです。ところが、会期末でわずか二時間という審議時間で、これでは国会がこういう重要な法案についてどれだけの審議をしたのかという点では国民に十分な責任を果たせないと思うので、私は非常に遺憾だということをまず指摘しておきたいと思います。 中曽根内閣の民間活力導入政策の功罪が先ほどから問題になっておりますが、先日の委員会で私は国公有地の民間への払い下げの問題を取り上げて、大臣も、東京の地価暴騰の大きな原因だ、二、三年は凍結が必要だという主張を述べたことがありますが、唯一の口実とされている内需拡大についてもこの民活というのはほとんど役に立っていないということが指摘され始めています。 建設省は、五十八年七月十四日「規制の緩和等による都市開発の促進方策」、これを出して以来、民活の施策を次々に打ち出してきました。ここに建設省の予算パンフから挙げたものがありますけれども、五十九年七つ、六十年九つ、六十一年九つ、ことしになってからも都市活力再生拠点整備事業の創設等々で十六も打ち出しているんですね。私、これを全部足してみたら、五十八年は入ってないけれども、五十九年からでも四十一打ち出している。大分笛を吹かれているんですね。 ところが、日本経済新聞、五月十八日に特集が出まして、「民活、笛吹げと踊らず」というのが見出しです。これを見ますと、通産、郵政、運輸、建設の四省などなど各省合わせで対象プロジェクト百件、事業規模で約三兆円、関連投資を含めると十兆円、これが当初の皮算用だった。ところが、政府が対象に指定したのはわずかそのうち三つ。よく千三つ屋というのは言いますけれども、百三つ屋という程度のことで、日経はこう書いてある。「鳴り物入りでのスタートにもかかわらず、民活法は内需拡大には全くといっていいほど役立たずの状態だが、その理由は」として、効果はこれから、円高不況の波の問題、それから助成策が魅力がない等々挙げているんです。 それで、私たちは前から主張しておりますが、本当の内需拡大というのは例えば生活密着型の公共投資、公園だとか住宅だとか下水道だとか――この間経企庁の宮崎勇氏をキャップにする研究会で、西暦二〇〇〇年までに社会資本を二倍にして五百兆、そういう案を発表したというのを新聞で見たんですけれども、そういう方向でない民活、大規模プロジェクト中心になっているんですね。それについて日経までこういう指摘が出ているんですけれども、こういう現状について、民活とそれから内需拡大のことについて先ほど局長は自信ありげな高い評価をされましたけれども、この指摘についてはどうお考えになりますか。
○政府委員(北村廣太郎君) 確かに、先生今御指摘の新聞記事は、私どもも拝見しております。しかし、その記事の取り上げ方というのは決して民活そのものを否定しているわけではなくて、やや民活のスタートというものがおくれているという形の取り上げ方ではなかったかと思っておる次第でございます。 私ども先ほど申し上げました建設省の行っております民活の大きな柱の一つが公共事業に対して民間の資金を導入すること、これが東京湾横断道路あるいは名古屋港の連絡橋等でございます。それからもう一つが、そもそも民間が持っている活力に対しましてやっぱり公的な規制というものが支障となっている、あるいは民間の活力が弱いところへもってきて支援措置が必要だ、こういう本来の民間の活力というものを引き出すという施策があろうかと存ずる次第でございます。これにつきましては、私どもが今御提案申し上げている機構の組織もそうでございますし、それから私どもないしあるいは住宅局あたりで、いろいろ今回の法案等に関しましてもいわゆる規制緩和、この道もあるわけでございまして、やはりこの方向は二つながらある程度の成果を上げつつあると私どもとしては考えておる次第でございます。
○上田耕一郎君 中曽根民活の本質の一つは、アメリカ中心に外国へどんどん流れ出ていっている日本の資本を、とにかく新しいもうけ場所を提供してやるから、日本国内に戻れということにねらいがあるんですね。世界最大の債権国になって、おととしは資本流出額十九兆円とまで言われているわけで、財テクが物すごいでしょう。それを国内にとにかく引っ張り戻そう、しかし資本というのは利潤がなければ来ないから、公共事業にも引っ張り込もう、それから都市再開発もやらそう、そのためにはとにかく優遇策をやってもうけられますよということでやろうというので、こういうことに今なりつつあるんです。 しかし、なかなかそう簡単じゃないんですよ。幾らこれだけ優遇策上げますよ、もうけ場所がありますよと言って笛を吹いても、日経が指摘するように進まないということがある。ところが、あなた方はまだ笛の吹き方が足りないというので、またすごい笛をこれで今度吹こうというわけです。 私は、今度の法案は大企業優遇についてちょっと大変なものだと思うんです。まず、この機構に都市開発資金、道路開発資金、港湾整備特別会計から無利子貸し付けてやる。もう時間がありませんから自分で言いますけれども、無利子貸し付けで今まで例えばどういうところが無利子貸し付けの対象になっているかというと、個人で言いますと帰国費の貸付金、それから育英資金の貸付金、災害援護貸付金、母子寡婦福祉貸付金等々、それから建設省関係で言えば土地区画整理組合の貸付金とか、それから道路関係が一般有料道路とか都市高速道路とかありますね。こういうものはやっぱり国民生活密着てある程度わかるんです。今度のは本当に地方都市が対象だというのだけれども、機構という形で参加してくる民間資本に無利子で貸し付けようという極めて異例なものなんですね。しかも、都市開発資金から三十億円出そうというんでしょう。都市開発資金というのは一体どういう目的でどこに貸す資金としてつくられたのかお答えいただきたい。
○政府委員(北村廣太郎君) 都市開発資金は、本来的に土地の取得が困難な大都市及びこれに準ずるような地区におきまして、一つは用地の先買いをするという点が一つございます。それからもう一点は、公共施設の整備のために、例えば工場跡地等、こういうふうにまとまった出物がありました場合にこれを取得しておく、このような都市施設の整備とそれから一般的な都市の再整備のための用地の取得と、この二点から設けられた制度でございます。
○上田耕一郎君 貸し付ける相手とそれから利率。地方公共団体だけでしょう、その相手は。
○政府委員(北村廣太郎君) 相手は地方公共団体でございます。
○上田耕一郎君 利率は。
○政府委員(北村廣太郎君) 利率は、工場跡地の買い取りについて四・七%、それから都市施設用地につきましては五・二%ということでございます。
○上田耕一郎君 つまり、都市開発資金というのは、地方公共団体だけに対して十年償還で四・七%から五・二%、こういうものなんでしょう。それを今度はつまり民間資本に無利子で二十年償還というのですから、物すごい優遇ですよ。これは、僕は都市開発資金の趣旨に反すると思うんだけれども、大臣、いかがですか。
○政府委員(北村廣太郎君) 従前の都市開発資金の貸し付け対象は確かに公共団体ということでございました。その目的は、本来的にはやはりよりよい町づくりということでございましたので、その同じ都市開発資金の枠を拡大いたしまして、そして民間の方によりよい町づくりのパートナーとして御参加いただく、そのために公共資金から御援助申し上げる、こういう第三の道を開いたのがこの制度だと考えておる次第でございます。
○上田耕一郎君 極めて異常な優遇だと思うんですね。 第二番目に、債券発行が認められている。法務省にお伺いしますけれども、民法法人に債券発行を認めた例があるのか。民法はそもそも民法法人の債券発行を予定していないのではないかと思うんですが、どうですか。
○説明員(細川清君) お答え申し上げます。 これは民法のごく一般的な解釈論として御説明申し上げたいと思いますが、一般的に民法法人が債券を発行することができるかどうかという問題につきましては、法律上の明文の規定がございませんので、解釈にゆだねられているわけでございますが、これは例えば商法で株式会社が社債を発行する場合には、それなりの社債権者、つまり債券を買った人に対する種々の保護の措置が定められているわけでございます。これに対しまして民法上は、民法法人につきましてはそのような規定は全くないわけでございますが、私どもとしては、一般的な解釈としては、民法は民法法人が債券を発行して公衆から資金を集めることを予定していないのではないかというふうに考えるわけです。したがいまして、特別の法律で特別な規定を置きまして、ある特定の民法法人についてだけこれを許容するような規定があれば別でございますが、そうでない限りは、やはりこれを解釈で債券発行を認めるのは一般的な債権者保護の見地から問題があるのじゃないかというふうに考えております。
○上田耕一郎君 今法務省が言われたように、この民法法人というのは出資者に対する保護規定がありませんから、一般的には債券発行というのは認めていないというのがこれまでの立場なんですね。それに対して今度認めてしまう。しかも、商法では商法法人に対して債券発行限度が決まっているんですね。今度は、この民法法人に対して、商法で決まっている限度の十倍の限度、こういうものを与えているわけです。これも極めて異例なんですね。それから政府保証債、それをその中の一部は政府が保証するということになっているのだが、この政府保証債を民間法人に認めた例としては東京湾横断道路があるんですね。その建設事業会社がある。しかし、この東京湾横断道路というのは商法の法人なんですよ。こういう民間法人が政府保証債を出すのは、つまり今度の機構が二番目なんです。しかし、あれは商法法人だったわけだから、民法法人に対して政府保証債を政府が認めるというのは今度が初めてなんですよ。 だから、この機構なるものをつくって、そういう無利子貸し付けはするわ、都市開発資金を今まで地方公共団体にしか貸していなかったのに、それよりはるかに優遇した無利子の貸し付けはする。民法法人、法務省でさえそういうのは債券発行を認めていないというのが一般的解釈だというのに、これを認めている。それで、商法法人の十倍の限度額を見てその一部を政府が保証する、初めてなんですよ。 私は、こういうやり方というのは、本当に大企業に対する優遇措置としては極めて異常だ、それから財政のあり方としても非常に問題があると思うんです。これをわずか二時間の審議でどんどん新しい例として通過させてしまうというのは、これは国会というのは何のためにあるかということになるんですよ。それで、こんな本当に初めての異例なことをどんどんおやりになって、しかし与党が多数だから通ると思って安心して大臣笑っていたらだめですよ、こういうことは。どうしてこういう特別の優遇を民間資本、特に大資本が入ってくるのだけれども、それにされるのですか。
○政府委員(北村廣太郎君) これは、町づくりというのは、やはり公共サイドばかり、国とか地方公共団体ばかりが行うわけではなくて、最終的には、その町に例えば建物を有し、その町で経済活動をし、その町に住む方々の御協力が必要だということでございます。 道路やそれから公園や下水ばかりよくなってもいい町づくりはできないということで、やはり再開発、こういうものを進めながらよりよい住みやすい町づくりをしていこうということでございまして、その町づくりに対して援助をしよう、しかも単にその町づくりに対して一般的な援助を行うわけではなくて、その町づくりをするサイドが、例えば公共的な目的に供するような、例えば歩道部分を出すとか、あるいは一般の方々も御使用になれるような屋根つきのと申しますか、室内の公共広場を設けるとか、そういういろいろな町に対するプラスになるようなことを行われます場合に、そういうところに援助をしていこう、こういうことでございます。 全体としては町づくりという観点からの発想でございまして、決して地方に対する支援措置という観点からではございませんので、この点御理解賜りたいと存じます。
○上田耕一郎君 これは、私たちも都市再開発一般にもちろん反対しておりませんし、本当に住民が望むような再開発を進めねばならぬし、それから今度の法案でも都市再開発の範囲が広いですから、この中にはいいものもあるということも我々わかりますよ。しかし、余りにこの優遇がひど過ぎると思う。 私も何回も取り上げてきているけれども、JAPICというのがありますね。日本プロジェクト産業協議会、これが去年の十一月、内需拡大のためのプロジェクト推進に関する提言というのを出している。これの三ページに「地方のプロジェクトは思い切った呼び水政策等の手厚い下支えが無なければ生きたプロジェクトとして動きにくい」というので、呼び水を呼んでやってくれということをJAPICも言っている。 それから、先ほど話になりました金丸懇談会、これの推進方策についてを見ますと、最後のところで、「(参考)」というところにこうありますよ。「地方で民間活力を活用するためには、プロジェクトの採算性の確保を図ることが特に重要であり、このため資金コストの低廉化を図るための利子補給制度の創設、税制上の恩典を伴った債券の発行、公共団体等による用地の低廉な価格による譲渡又は無償貸与」、土地をただで貸せということまで書いてある。「用地取得を容易にする税制上の措置等を検討すべきである」と、とにかくもう歯どめがない。もっと手厚くしろ、もっと手厚くしろということが金丸懇談会のこの文書にまで出ている。 先ほど私、日経を持ち出しました。経団連の河合良一民間活力委員長は、「魅力ある事業がなかなかみつからない」、そして民間資金を引き出しやすいよう誘い水を与えることも前向きに考えてくれと。その後が傑作なんですね。金丸懇談会の遠山さんという内閣官房特命事項担当室長、この人は担当室の責任者です。この人はどういうことを言っているかというと、「政府の呼び水だけで済むかといえば、実際には採算を考えると長期的な財政負担が必要なケースが結構多い。経済合理主義だけでは地方のプロジェクトは難しいようだから、国土政策的な視点から国の長期助成を考える必要もあるだろう」と言っている。つまり誘い水、呼び水だけでは足りない、もっと長期的な財政負担が必要だということまでこの担当室長が言っているんですよ。 私は、地方都市の民間都市開発をというこの特別措置法、これが出ますと、また地方財政にも一層大きな負担が次々とかぶさってくるだろうと思うんです。国も地方自治体も、こういう法律を通しますと、もっともっと大変なことになるのじゃないかと思うんですが、その見通しは大臣自信がございますか。
○政府委員(北村廣太郎君) これは融資措置でございまして、最終的にはその支出いたしました資金というものは返ってくるということでございます。金利無利子で貸し付けますというのは確かに優遇措置でございますけれども、資金量そのものが減っていくわけではございません。これと一般の町づくりの公共事業とを組み合わせれば、やはり私は非常にいい再開発事業のもとになり得るというふうに考えている次第でございます。
○上田耕一郎君 終わります。
○山田勇君 世界の人口はこの七月十一日に五十億人を突破する状況であります。毎日二十二万人、毎年では八千万人ずつ地球人口はふえ続けているという世界人口白書が国連から発表されましたが、その増加はほとんどが開発途上国で起こると分析をされております。人口増加がもたらす経済開発や自然への悪影響も指摘されており、地球規模で人口問題を考えた場合、深刻な問題でありますが、我が国など先進国におきましては、人口増加の問題より、その人口の分布ということで問題があるわけであります。 御承知のように、人口、産業の都市集中により、日本では二十一世紀には都市に総人口の約七〇%が居住するであろうと予測も出ております。元来、日本の都市の体系は、欧米の都市と比較して公園、広場等のオープンスペースが不足していることは御承知のとおりでありますが、この点は住環境、住みやすさといった面からも考え直し、反省するところは多分にあると思うのであります。建設行政の中で都市の再開発は重要なポイントでありますが、その基本的な考え方について、まず大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(天野光晴君) もとより人間の住む環境をよくしなきゃいけないわけでありますから、そういう観点からの都市再開発が現在望まれているわけでありますし、正直に言って人間随分長生きして敬老会がいっぱいふえたようだからいいのかもしれませんが、東京のようなこういう今の環境の中で生活をするということはやっぱり容易でないと思います。そういう観点から、明るい楽しいとまでいかなくても、ある程度楽しめるような生活環境をつくるための都市の再開発はやっぱりやるべきだと考えております。そういう点では再開発に相当力を入れなきゃいけないのじゃないかと考えております。
○山田勇君 都市再開発には多様なニーズがありますが、民間に任せっきりということでは良好な町づくりはできないのではないかと思うわけですが、良好な町づくりに誘導していくために国、地方公共団体ではどのような指導をしているのか。また、今回の法律では良好な町づくりのためどのような措置を講じているのか、お尋ねいたします。
○政府委員(北村廣太郎君) 一般的に、優良な市街地の形成のためには民間の御協力が必要でございます。そのために基本的な都市計画を定めまして公共サイドでそれを執行すると同時に、地区によっては地区計画を定めまして、民間の投資動向がよりよい町づくりの方に誘導されるような計画内容の決定もしているわけでございます。さらには、特定街区総合設計制度というような制度を用いまして、できるだけまとまった有効な敷地の利用をしていただいて、さらに公共のためにもある程度の空間とかそういうものを提供していただく、こういう方には容積率の割り増しを行うというような形で、つまりボーナスを上げるというような形でいい町づくりに御協力いただくというような措置を講じているわけでございます。 この今御提案いたしております法案の中の民間都市開発機構はその流れの中にあるわけでございまして、よりよい町づくりを心がけていただくためのまず相談業務、プロジェクトの立ち上がりからいろいろ御相談に乗り、プロジェクトが固まってそれが事業の施行の段階に参ります場合には、よりよい町づくりのために計画の中で配慮していただいた例えばバスターミナルとかあるいはその建物の中の公共広場だとか小公園だとか、そういうものに対しまして融資その他の助成をして行う、または同じパートナーとして事業に参加する、このようなことを考えている次第でございます。
○山田勇君 僕も、これはちょっとわかりにくいので、具体的に申し上げます。 一つの例でございますが、大阪に高槻市というのがございます。高槻市は駅前開発で一回の整備を終えました。しかし、これは完全にプロジェクトの失敗で、かなり大きな百貨店も出ましたし商店街もそれに伴ってやりましたが、どうしても活性化というものにつながらなかった。しかし、その隣の地域を再開発すると、芥川地区というんですが、そこへもう一つ競合する百貨店を連れてくるとか、それに伴う周辺の整備をしますと高槻そのものの活性化というのにつながるのはもう目に見えてわかるわけです。例えばバスターミナルを持ってくるとかということになってきますと、この法案が仮に通過をしますと、この法案の中でこれは適用されますか。そういうふうな再開発ですね、本当の。
○政府委員(北村廣太郎君) 事業計画の段階からこの機構によっていろいろ御相談に応じていきたいと考えております。
○山田勇君 ありがとうございました。 この民間都市開発の法律を制定して実際に効率的に事業が行われるのかどうか。また、行われているのかどうか、それをチェックするシステムはどうなっておりますか。 これで私の質問を終わります。
○政府委員(北村廣太郎君) 全国的な再開発のプロジェクトとかそういうものにつきましては私ども建設省でも把握しておりますが、この機構ができますと、この機構は相談業務まで備えているわけでございますので、単にプロジェクトがどこにあるか、どういう芽があるかということを承知しているばかりではなくて、全国的な事例をお互いに比較しながら、できるだけそのプロジェクトを成功に導くような御相談にあずかる、しかもそういうデータを積み重ねて、全国的な再開発の一大ライブラリーと申しますか、そういうものにもしていきたいと考えておるわけでございます。
○青木茂君 まず地価対策について御質問申し上げます。 御承知のとおり、東京ではオフィスビル需要を中心にして狂乱地価ということになってきたわけなんですけれども、これが全国に広がらないという保証はない。どうも今までの過去の状態を見てみると、何かプロジェクトができる、いや、むしろできそうだという段階になって争って土地買いが出てくるというのが、今まで我々は何回となく苦々しく経験したところなんですね。今度は全国的にいろんなプロジェクトができるわけだから、それを先取りした土地高騰、そういうものが一体予想されないのか、予想されるとすればその防止対策をどういうふうにお考えなのか。まずここら辺のところを。
○国務大臣(天野光晴君) 東京都内とか今の地価高騰につながっている地域でこれをどんどんやればあるいは相当なものになると思うのでありますが、いわゆるそういうふうな格好に持っていこうとする地域をやるんですから、地価にはそれほど地方都市の方は影響がないのではないかと考えておりますが。
○青木茂君 そうすると、むしろ土地を買うのだから仕方がないというわけですか。影響がないというわけですか。
○国務大臣(天野光晴君) いや、例えば私福島ですが、福島で今建設省が考えている程度のプロジェクトをやって土地が高騰するなんということはありません。それを私は言っているわけです。
○青木茂君 東京みたいに高騰することはないにしても、土地が上昇気流に乗ってくるということは考えられるんじゃないですか。
○政府委員(北村廣太郎君) 実例でお答えした方がいいと思いますが、例えば駅前整備のような場合に、ある程度事業が進捗しました段階で一般的に土地の評価額が上がる、売買実例ではございません、評価額が上がってくるということは今までもあるわけでございます。ただ、それが例えば市街化の整備に伴う土地の正当な評価である範囲内にほとんどの場合とどまっておりまして、土地の異常な騰貴を促すという段階まで地方都市では行ってないと考えております。
○青木茂君 私が一番心配するのは、こういうものができそうだぞ、そんなら周辺を買っておけというような形の土地高騰が出ないだろうかというのを心配しているのですね。
○政府委員(北村廣太郎君) 御質問の趣旨、よくわかりました。 過大な期待を地元に持たせ、それが土地の空買いにつながる、このようなことを御心配のようでございますが、十分そういうことのないように、プロジェクトの本来持っている性格と、その土地が将来開発される限度というものを住民にあるいは周辺に十分知らせて、そのような土地の騰貴につながることのないように配慮してまいりたいと存じます。
○青木茂君 そこら辺のところは一番心配するところなんですよ。また列島土地狂乱なんということになってきたら本当に困るから、ひとつ十分……。 公共というのは大変いいことだけれども、私はどうも公益という名のもとに私益が群がってくるというところに公も私もだめになっちゃうという心配がかなりあるわけなんです。そういう意味においては、民活、大変いい言葉なんだけれども、ある意味においては、民活というのは行政がギブアップしたから民間よろしくというふうに、皮肉な見方すればとれぬことはないんですね。とにかく民というのは利益がなければ集まってこないのだから、そこら辺のところをどう注意してもらうか。 お願いしたいのは、いろんな企業集まるでしょう、こういうものをやる場合において。その場合、地場産業というのか、地場業者というのか、そういうものをできるだけ優遇をしてほしいと思います。
○政府委員(北村廣太郎君) 現実問題のプロジェクトの進め方は、地元財界の方とそれから市役所など行政側とがお互いに相談しながら、最初の立ち上がりでプロジェクトが固まってくる段階がございます。そして、そのプロジェクトが固まった段階で、地元だけでは対応できないカルチャースクールとかあるいは大型店というものをある程度導入しようという段階になって、外部資本と申しますか、そういうものが参加してくるというような事例がほとんどでございます。したがいまして、十分市役所なり地元財界なりがその辺の配慮をいたしまして、決して地元経済界のためにマイナスになることのないよう配慮してきておりますし、これからも十分配慮してまいりたいと存じます。
○青木茂君 そこら辺のところはぜひ注意してお願いを申し上げたい。本当に全国的な地方資本の抑圧になっては、これは困ると思います。 それから、民間都市開発事業、これは法文ではわかるんだけれども、具体的な一体どういうものがこれに当たるのかという点については、「政令で定める要件に該当する」とありますけれども、例えばどういうことなんですか。
○政府委員(北村廣太郎君) 土地と建物の床面積それぞれにつきまして政令で決めようとしておりますのは、二千平方メートル、つまりある程度のまとまりのある地区、そうかといってそう大き過ぎもしないわけでございます。それ以上を対象とするというふうに考えているわけでございます。
○青木茂君 そうすると、この「政令で定める」という政令とは、質的な規定ではなしに量的な規定なんですか。
○政府委員(北村廣太郎君) 例えば個々の対象といたします事業は法文で書いてございまして、やはり公共的な施設をある程度整備する事業あるいはこれに準ずるようなことを組み込んだ事業というような形で決めております。それプラス今度政令で規模を決めております。こういう組み立てになっております。
○青木茂君 公共的、公共に準ずる、これはわかるんです。わかるのだけれども、さて具体的にどれが公共的なのか、どれが準ずるのかということになると、それがじゃんじゃん拡大解釈をされまして、完全に民間の私的な資本の投入に対する国家援助という方向にすりかわらないかということを心配しているのだということですがね。
○政府委員(北村廣太郎君) ただいま例として申しましたのは、例えば公園的な広場あるいは駐車場、それから例えばアトリウムと申しますが、屋根つきの公共広場でございます。ビルの中にガラスの屋根なんかが天井にありまして中が通路兼広場みたいになっていて、そこで小規模な例えば何とか太鼓とか、それから地元の小中学生の絵画の展示とかあるいは地元の婦人会の生け花展示とか、そんなものにいろいろ一般的に無料あるいは非常に安い実費程度の金で貸す、こんな施設もあるわけでございます。 また、バスターミナル。駅前は非常に狭うございます。バスの発駐に支障を来しているという意味でバスの停車場所等に一部を提供していただく、こんなものを公共またはこれに準ずるものの対象として考えております。
○青木茂君 今お挙げになった例のもので民間が入ってきた場合に、果たしてこれが利潤を生む対象になるのかなという気もしないでもないんですね。これはもうけがなきゃ入ってこないんだから。
○政府委員(北村廣太郎君) ただいま申し上げましたような施設は、実を申しますと、駐車場にしてもアトリウムにしてもバス停等につきましても多くの人が利便を感ずる施設でございますので、例えば再開発でつくりましたビルそのものにとってもいわば客寄せ効果を持つ、あるいは客がその前でバスの乗りおりができるとか駐車できるとかになりますとそこの建物に寄りやすいというようなことがございます。そういう点で、やはり再開発事業を執行する事業の側としてもプラス要因があろうかと存じます。
○青木茂君 実は私がさっきの土地の問題で心配したのはそこなんですよ。人が寄るでしょう、寄るとその周辺がもうかるだろうというわけでその周辺の土地を買っちゃって、それでまた土地が上がってくるいわゆる誘因にならないかと、もとの質問に戻るわけなんですね。
○政府委員(北村廣太郎君) やはり大きな町づくりの一環ということで考えてまいりたいと存じますので、例えばこの再開発プロジェクト自体をスポット的にこれだけをやるということではございませんで、その周辺の地域まで含めました全体の町づくりの最終的な姿を都市計画決定という手続で行うという形になるわけでございます。その段階で最終的な周辺地区の土地の利用、こういうものが決まってまいるわけでございますので、都市計画に決められた土地の利用、こういうものが決まってまいるわけでございますので、都市計画に決められた土地の利用の範囲内で例えば再開発地区に隣接いたしまして中高層の住宅地があるということになりますと、そこにはもう商業施設ははいれないということが明らかでございますから、商業施設を目当てとした土地買いというものの対象にはならないというような形でやはり一定の歯どめがあろうかと思います。
○青木茂君 最後に大臣にお伺いしたいんです。 くどいようですけれども、こういうプロジェクトがある場合には、非常に私どもは地価高騰を心配している。国土利用計画法なんかにも、土地が異常に上がった場合は知事が許可制にするというのがありますね。あれは余り発動されたことがないそうだけれども、それはともかくとして、すべての問題について地価を抑えることこそアルファなんだということで、ひとつ事業をどんどん御推進願いたい。その点、大臣に伺って終わります。
○国務大臣(天野光晴君) 青木先生の御意見ごもっともだと思いますし、そういうおそれのないように指導をさせるようにいたします。
○青木茂君 わかりました。終わります。 ―――――――――――――
○委員長(鈴木和美君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、遠藤要君が委員を辞任され、その補欠として上杉光弘君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(鈴木和美君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木和美君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○上田耕一郎君 私は、日本共産党を代表して、民間都市開発の推進に関する特別措置法案に反対の討論を行います。 地域開発は、地域住民の参加のもとに、地方自治体が開発の結果と見通しを明確にし、地域の総合的な発展と環境保全、公害と災害の防止の観点を貫くことが必要です。そのためには科学的、総合的な環境影響評価を初め、計画の最初から実施の各段階まで住民と地方自治体による監視と規制が貫かれなければなりません。 ところが、中曽根内閣の民活路線の都市開発は、このような民主的な地域開発とは反対に、地域開発を大企業に任せ、その利益を確保するために多くの必要な規制を外していこうとするものです。このような地域開発が住民を追い出し、人の住めない町をつくっていくことはこれまでの実例から明白です。日本共産党は、民間が行う都市開発を一般に否定するものではなく、本法案の対象となる民間都市開発の広い範囲の中には地方の中小企業などが活用できる側面もあることを認めるものです。しかし、本法案の本質は、大企業本位、住民と自治体を犠牲にする都市開発を地方都市にまで押し広げ、地方財政にも一層の負担を加重することとなる新たな制度となっており、賛成できません。 しかも、そのために税金による都市開発資金などから無利子の融資を行うなど非常な優遇措置を行おうとしているのであります。これは地方公共団体の土地取得の資金を確保するために設けられた都市開発資金の本来の趣旨を逸脱するものです。ましてや、地方公共団体に対する貸付条件と比べても格段に民間都市開発推進機構への貸し付けを優遇する本法案は、民主的な都市開発を困難にし、地方都市開発をゆがめるものと言わざるを得ません。 また本法案は、商法法人として初めて政府保証債の発行を認めた東京湾横断道路建設事業株式会社に続いて、民法法人に対する初の政府保証債発行を認めているのであります。民間都市開発推進機構は、収支予算、事業計画が大臣の認可制になっているとはいえ、このような民間の政府保証債発行を次々と拡大することは国の財政のあり方としても問題であります。 地方の民主的開発のためには、住民参加を前提とした地方自治体のイニシアチブの発揮が重要であり、そのために必要な制度的、財政的な支援体制を確立することこそ国が果たすべき責務であることを強調して反対討論を終わります。
○委員長(鈴木和美君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木和美君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 民間都市開発の推進に関する特別措置法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(鈴木和美君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、大森君から発言を求められておりますので、これを許します。大森君。
○大森昭君 私は、ただいま可決されました民間都市開発の推進に関する特別措置法案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合及びサラリーマン新党・参議院の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 民間都市開発の推進に関する特別措置法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一、地方都市等における民間都市開発事業の実施を容易にするため、本法による措置にあわせて各般の施策を強力に推進すること。 二、民間都市開発事業の実施に当たっては、地方公共団体の街づくり計画との整合性及び周辺住民の意向について十分配意するとともに、地価の高騰を招くことのないよう努めること。 三、民間都市開発推進機構の運営に当たっては、その業務が円滑に行われるよう無利子資金の貸付け等について十分配慮するとともに、地方公共団体の財政負担をもたらすことがないよう留意すること。 なお、地元中小企業の利用についても配慮すること。 右決議する。 以上であります。何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(鈴木和美君) ただいま大森君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(鈴木和美君) 多数と認めます。よって、大森君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、天野建設大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。天野建設大臣。
○国務大臣(天野光晴君) 民間都市開発の推進に関する特別措置法案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま議決されましたことを深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいま議決になりました附帯決議の趣旨を十分尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。ありがとうございました。
○委員長(鈴木和美君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木和美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時十八分散会 ―――――・―――――