沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 160 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1987/03/27
会議録
○委員長(矢野俊比古君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。 議事に先立ち、一言申し上げます。 去る一月二十五日、総務庁長官であられました玉置和郎君が急逝せられました。まことに哀悼痛惜にたえません。 ここに、皆様とともに謹んで黙祷をささげ、哀悼の意を表しまして、御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。 どうぞ御起立を願います。黙祷を願います。 〔総員起立、黙祷〕
○委員長(矢野俊比古君) 黙祷を終わります。御着席願います。 —————————————
○委員長(矢野俊比古君) まず、委員の異動について御報告いたします。 昨二十六日、大鷹淑子君が委員を辞任され、その補欠として下稲葉耕吉君が選任されました。 —————————————
○委員長(矢野俊比古君) 沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。綿貫沖縄開発庁長官。
○国務大臣(綿貫民輔君) ただいま議題となりました沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。 本年は沖縄が本土に復帰して十五年になりますが、この間、政府は、沖縄における本邦の諸制度の円滑な実施を図るため、沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律により、各般の特別措置を定め、沖縄における基礎条件の改善に努めてきたところであり、順次、本邦の諸制度への移行が図られ、また、本土との各方面にわたる格差は縮小されつつあります。 その一方で、本土から遠く離れ、かつ、広大な海域に散在する多くの離島から構成されているなどの地理的条件に加えて、長年にわたり米国の統治下にあったという特殊事情などから、沖縄の経済社会は、依然として厳しい状況にあり、今後も、引き続き沖縄経済の自立的発展、雇用の場の拡大を図る観点から、県内企業の育成強化と県民生活の安定等を図っていく必要があります。 このような状況にかんがみ、沖縄の復帰に伴う国税関係法令の適用の特例措置のうち内国消費税及び関税に関する特例措置の適用期限を原則として五年延長するとともに、本土と同様に食糧管理法を適用するため食糧管理法に関する特例措置の規定を削除することとし、ここにこの法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案につきまして、その概要を申し上げます。 まず、第一は、税制関係の特例措置のうち、内国消費税に関して、沖縄県産酒類に係る酒税の軽減措置、沖縄県産砂糖に係る砂糖消費税の軽減措置、揮発油税及び地方道路税の軽減措置、指定施設において消費する輸入ウイスキー類に係る酒税の軽減措置の期限を原則として五年延長するとともに、さらに、関税等に関して、製造用原料品に係る軽減措置、発電用石油の免税措置、消費生活物資に係る軽減措置及びいわゆる観光戻し税の制度について、その適用期限を五年延長することとしております。 次に第二は、食糧管理法に関する特例措置について、本土と同様に食糧管理法を適用するため、沖縄産米穀や麦の政府買い入れ規定の適用除外、集荷及び販売業者制度の適用除外、農業協同組合による沖縄産米穀の売買とこれに伴う交付金制度措置、米麦の政府売り渡し価格の特例等の規定を削除することとしております。 以上が、この法律案の提案理由及び概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いいたします。
○委員長(矢野俊比古君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中村哲君 ただいま担当の長官から説明がありましたが、総論的な部分で、沖縄は本土から遠く離れてかつ広大な海域であり、そして多くの離島から構成されているという地理的な条件のことを言われた一方で、多年にわたる米国の統治下にあったという歴史的なことを挙げておられますが、米国の統治下にあったという状況は経過的なもので、既にその時代が過ぎております。この地理的な条件の方は、これはそう簡単に変わるものではなくて、絶対的な条件というのも強過ぎますけれども、そういう二つの条件を挙げて、現在の沖縄の経済が依然として厳しいと言っておられるのです。この二つの条件などについて長官の考え方はどうなのですか、そう長い言葉で御説明願わなくてもいいのですが。
○国務大臣(綿貫民輔君) 御指摘のように、日本に復帰をいたしましてから十五年になるわけでございますが、この地理的な条件という大きな本土とのギャップを埋めるために、特別措置を背景にいたしまして今日まで皆様方に御努力をいただき、いろいろの社会資本その他の整備も含めまして徐々に本土との格差は縮まってきておると思いますが、現状におきましては、やはり一人当たりの県民所得を見ましても全国平均の七四%、失業率は倍というような状況でございまして、まだ厳しい状況にあると思うわけでございます。したがいまして、今回この特別措置を延期していただき、さらにこの格差是正に努めるようにしなければならないということで御提案申し上げた次第でございます。
○中村哲君 今、地理的な条件と歴史的な条件について質問したのですが、今回出されている五年の特別措置法の延期というのは、地理的な部分についてはそう簡単に変わるような性質のものではないのじゃないか。今後とも地理的な条件として、沖縄が太平洋の真ん中にあって、長い間独立王国として存在して、太平洋のほかの諸島とは違いまして独自の統治をやり、文化を持ち、非常に個性のある人情を持ち、そうでありながら沖縄という島は他の太平洋の島々と違いまして、これは中国の古代史の上でも、日本を倭と言ったときに、沖縄は南倭であるというふうに取り扱っておりまして、そのことが、例えばフィクションでありますけれども、馬琴が南倭としてこの日本文化の南の端という、馬琴がそういう小説を「椿説弓張月」で書いているわけです。そういう要素がありまして、この島に対する日本政府としても特別な配慮をいろいろしなければならないと考えるのです。 それで、その中には先ほど申しましたような地理的な条件というのは全くの海洋の中にある島でありまして、この小さな島が独立の文化を持ち、独立の社会を形成し、そして近隣の諸国に対して自主性を保ってきたということは、これは相当の能力を持った島民があったからこそこういう独自性が守られてきたのでありまして、それらのことを十分頭に入れて、日本の政治の体制との関係を考えた場合、今日、日本に復帰しておりますが、やはり相当の尊重をする気持ちがありませんと、離れた島であるというふうに考えるのでは沖縄の特徴をつかむことができないと考えます。したがって、ここに挙げられております「米国の統治下にあった」という、これは経過的な、しかもそういうことが起こったというのは米国が起こしたのじゃなくて、日本政府が戦前、アメリカに宣戦を布告して、その結果日本はああいう敗戦になるわけです。それとの関係でアメリカ、殊にマッカーサーがフィリピンからいきなり沖縄に進駐してきたのでありまして、当時私はその瞬間にはおりませんでしたけれども、隣の島である台湾の、私は当時台北帝国大学の教授でありまして、憲法だとか政治のことをやっておりましたために、これらのマッカーサーの進駐、それによる沖縄のいろいろな悲劇といいますか、こういうものについては人ごとと考えられないのであります。 当時、台湾では、台湾にマッカーサーが上陸してくるであろうということを想定しておりましたけれども、これはアメリカ側が、戦争の犠牲が台湾のような広い土地では甚大であるという計算から一挙に沖縄に駐留した。そういうことから考えますと、隣の地域におりました私どもなどでも、沖縄のあの悲惨な戦後の状況については、非常に人ごとと考えられないのであります。それでありますから、「米国の統治下にあった」ということは、その理由はいろいろありますけれども、好ましいことであったわけではありません。ですからそのことに関連するかのように現在基地があるということについては、これは日本政府としても非常に重い責任を感じていなければならないと思います。一刻も早くそういう基地がなくなることが望ましいわけであります。 したがって、方向としてはその基地の状況がかなり変わってきているということでございますからいいのですけれども、しかしなお、現在、日本全体の基地の中の大部分と言っていいようなものが沖縄にある。こういうことに対して、我々は日本の政治の問題としても非常に大きな問題と考えます。これは沖縄の問題として考えるよりも、日本の政治の問題として考えるべきだと思うのです。長くそんなことを申すことも適当じゃありませんけれども、しかしこのことは非常に大きいと思いますものですから、あらかじめ申し上げておきたい。 それから、先ほどの地理的な条件というのは、これは全く、地理的な条件において有利なところもないわけではないけれども、ああいう島国であったために、ある意味の戦火から免れる要素はあったとも言える。同時にそこにアメリカの進駐がありましたものですから、非常に悲劇が起こった。そういうことも関係ありますけれども、地理的な条件というのは今後は変わらないと考えますので、日本政府としてはできる限り地理的な条件の特殊性からできるだけの積極的な政策をすべきであるというふうに考える。 以上、そんなことを言っていますと切りがありませんからやめます。 復帰後十五年にわたって、特別の措置法によって税の軽減等をやってまいりましたけれども、その効果が現在どのくらいの結果をもたらしているかということについて、長官の大ざっぱな判断をいただきたいと思います。
○政府委員(小谷宏三君) 数字でございますので、私からお答えさせていただきます。 復帰後から昭和六十年度までの措置効果、減税効果その他でございます。概算ではございますが、全体で約二千百八十五億円でございます。そのうち内国消費税及び関税だけを概算しますと、約一千百五十九億円となっておりまして、沖縄の県民生活の安定及び企業の育成に大いに寄与しているものと考えております。
○中村哲君 予定の時間を少ししゃべったものですから、問題点だけを申します。 振興開発特別措置法で「自由貿易地域」ということが出ておりますが、これは仄聞しておりまして大体の状況は知っているのです。これは泊の港の横の辺に設置されることのようですが、それをどういうふうに積極的にやられようとしているのですか。
○政府委員(小谷宏三君) 現在、沖縄県において、先生御高承のとおり、いわゆる物流中継加工型の自由貿易地域の設置を図る方向で県において計画立案中でございます。それで、場所は那覇港湾施設の一部地域約三ヘクタールでございます。これは泊のあたりと申してもよろしゅうございますが、むしろ空港のあたりと観念した方が実態に沿うようなところでございます。 ところが、その予定されております用地がアメリカ軍に提供しています施設・区域内にございますので、昨年七月、沖縄県がその用地に係る共同使用のための承認申請書を那覇防衛施設局に提出したところでございます。現在、アメリカ側と協議中でございます。 沖縄開発庁といたしましては、県、県民の方々 はその実現に大変御熱心でございますので、県から計画が上がってくるのを待っておりまして、その計画の内容を拝見の上、沖縄県及び関係省庁とも十分協議した上でその実現を図る方向で検討を進めたいと存じております。
○中村哲君 一言だけなのですが、現地の人々はもっと南方、周辺のところとの貿易について多少独自な考え方をしている。それと政府の考えていることと同じかどうか。そこのところはよく現地の人の御意見を聞いていただきたいと思います。 それから、さっきの軍事基地のことは先ほど申したようなことで、それ以上申すのもと思いますけれども、とにかく、日本にある米軍基地の七五%が沖縄にあるということ。このことは非常な負担になっているわけであるし、またそれが沖縄の人に対しては非常に不安な原因になっている、米ソが対立しているときでありますから。それから、沖縄というところは今次のというか、第二次大戦のときにいきなり沖縄に米軍が駐留してきたのですけれども、明治維新のときも下田に入る前にはいきなり沖縄に入っているのです。これは戦略的な地位として沖縄が考えられるというそういう性質を持っておりますものだけに、よほど日本がこの島を平和な状況にして、そして、軍事基地なんかがあるためにそれに対して爆撃が行われるというようなことがないようにしませんと、島民が一回だけでなく、皆がそれを恐れているのに同じような運命になるということを繰り返すようなことだけはこれは日本としてすべきことではなくて、ただ沖縄だけの問題ではない、これは日本全体の問題だと思いますので、それをただ一言申しただけです。 それから、砂糖消費税については、これまで消費税というけれども、これは便宜上こういう言葉を大平内閣のときに使っているのじゃないかと思うので、まさに今日問題となっている売上税に関連する概念だと思います。このことについてはいろいろな関連がありますので、今、デリケートでありますだけに短い時間では申せません。 こういう中心の産業となっているものはほかにどういうものがございますのですか。それだけ。
○政府委員(小谷宏三君) 現実に現在沖縄の産業で中心となっておりますのは、何と申しても観光産業であると思います。それから農業につきましては、ただいま先生がおっしゃいましたサトウキビの生産が農業生産の中の主なるものであろう。また、最近は畜産、花卉栽培なども徐々に盛んになりつつございます。
○中村哲君 それから、沖縄は島内の交通事情が、サンゴ礁でありますために地下鉄なんかも振れない。現在は南北にわたるハイウェーをつくっておられると思うのですが、これはどこまでできているのですか。どこまでできる予定なのですか。
○政府委員(塚越則男君) お答え申し上げます。 先生御指摘の点は沖縄自動車道の問題であろうかと思いますけれども、沖縄自動車道につきましては沖縄振興開発計画、あるいは第三次全国総合開発計画においても必要性が強調されておりまして、既にその一部、名護市から石川市までの間二十六キロメートルが昭和五十年五月に一般有料道路として供用開始されております。さらに石川市から那覇市の間の三十一・五キロメートルの延伸につきまして現在工事をいたしております。日本道路公団において工事をいたしておるわけでございますが、この自動車道は沖縄における交通網の形成上極めて重要な意義を有するばかりではございませんで、六十二年に開催されます国民体育大会に関連する主要な道路ということでございます。早期完成が期待されておるところでございまして、今後とも関係各位の協力のもとにこの事業が促進されるように努めてまいりたいと思っております。大体国民体育大会までに供用できるというように聞いております。
○中村哲君 南方でありますし、雨が相当あるので、この点が隣の大部分が砂漠になっているような中国の実情とはかなり違うと思う。雨が多いときはいいですけれども、雨の関係で、森林地帯の緑地帯というものが一遍伐採されると回復しないというようなことがありますと、沖縄としてはいろいろな意味での今までの自然の調和がとれなくなる。ですから、そういう調和を害さないような形で開発されることを望みたいと思います。 私はこれで終わります。
○菅野久光君 今回、沖縄においても食管法を適用するということで、先ほど沖縄開発庁長官から、食糧管理法に関する特例等の措置のうち五点にわたって特例等の規定を削除するということでの御提案がありましたので、この点に絞って質問をいたしたいと思います。 質問に入る前に、いただいたこの法律案要綱のうち二十二ページ、百十一条の一行目に、「農業協同組合」の「協」という字が「共」という字になっておりまして、二十五ページの百十四条の終わりから一行目のところには「農業協同組合」ということで、いわゆる協力の「協」という字が書いてあるわけですけれども、これには何か特別な意味があるのでしょうか。その点をまず初めにお聞きいたしたいと思います。
○政府委員(小谷宏三君) 大変恐れ入ります。ミスプリが一カ所ございました。申しわけございません。
○菅野久光君 どっちが本当かだけはっきりしてください。お願いします。
○政府委員(山田岸雄君) 今の御指摘の点でございますが、私ども農業協同組合と言った場合は、この「共」という字では一般的にはございませんで、本土におきましては「協」を使っておりますので、これはミスプリではないか、私もそのように考えます。
○菅野久光君 ミスプリではないかということですが、ではないかということであれば、ミスプリでないということもあり得るということなので、その辺もっとはっきり言っていただきたいと思います。
○政府委員(山田岸雄君) この点はミスプリでございます。
○菅野久光君 正誤表がないし、沖縄という特別な島の状況ということもありまして、沖縄県ではこの言葉を使っているのかなと思いましたが、別な方で見ますと本土で使っているそういう言葉もありますので、その辺を初めに確かめたわけでございます。 沖縄における米の消費量というのはどの程度でございましょうか。
○政府委員(山田岸雄君) お答えいたします。 沖縄県におきますところの主食用のウルチ米の消費量でございますが、精米トンにいたしまして大体七万二千トン程度だというふうに思っております。
○菅野久光君 次に、沖縄県内でとれる米の生産量、それはどのくらいあるのですか。
○政府委員(山田岸雄君) 沖縄県におきましては、多少生産の変動もございますが、精米に換算いたしまして約二千トンの生産がございます。
○菅野久光君 麦はどうでしょうか。
○政府委員(山田岸雄君) 麦につきましては非常に生産が少のうございまして、大体三トンとか四トン程度でございます。
○菅野久光君 米の消費量に対して米の生産量は非常に少ないということですから、恐らく沖縄県の米というのはほかの県に移出するということはないのではないかと思いますが、その辺はどんなことになっておりますか。
○政府委員(山田岸雄君) 今、先生が御指摘のとおり、七万二千トン程度の主食用の消費量のうち二千トンの県内産の供給がございますが、それは全量沖縄県内で消費されておりまして、あと足らない部分につきましては本土から搬入しておるところでございます。
○菅野久光君 沖縄県産の米は外の方には出ていない、全部県内消費だということですね。 それで、沖縄の稲作農業についてですが、経営の規模というのは大体どの程度の規模の農家が多いのでしょうか。
○説明員(清田安孝君) 沖縄県におきます水稲の 一戸当たり収穫面積の規模は、全国平均で〇・六ヘクタール程度でございますが、沖縄県は〇・八ヘクタール程度の規模がございます。
○菅野久光君 そのうち専業農家、それから一種、二種、そういったような点ほどのようになっておりますでしょうか。
○説明員(清田安孝君) 専兼別の内訳を見ますと、専業農家率は全国平均で一二%でございますけれども、沖縄県では二八%ということで高くなってございます。 一種、二種別に分けますと、全国では第一種が約一九%であるのに対して沖縄では三七%と高くなってございます。
○菅野久光君 では二兼農家というのはないのですか。
○説明員(清田安孝君) 失礼をいたしました。 第二種兼業農家は全国では六九%でございますが、沖縄では三五%程度と低くなってございます。
○菅野久光君 では生産コストですけれども、沖縄県の生産コストというのは全国に比してどのような状況になっておりますか。
○説明員(清田安孝君) 十アール当たりの生産コストでございますが、沖縄県では十万五千円で全国平均の六割程度安くなってございます。
○菅野久光君 それから、本土では減反ということでやっておるわけですけれども、沖縄は何か自主転作ということでしょうか、それは水田面積に対してどの程度の状況になっておりますか。
○説明員(山本徹君) ただいま御質問の転作でございますが、沖縄県につきましては、沖縄の復帰に伴う特例措置法に基づきまして食糧管理法に関する特例措置が講じられていることも考慮いたしまして、転作等目標面積の配分は他県と異なりまして実施いたしておりませんで、全く農業者の御希望によりまして自主的に実施していただいている状況にございます。 六十一年度の実施状況でございますが、サトウキビ、野菜、イグサ等を中心にいたしまして五百六十七ヘクタール実施されておりますが、これは転作率にいたしますと約四七%でございます。
○菅野久光君 これも食管法をいよいよ適用するということになって、本土の生産調整にかかわる減反の問題とのかかわり、これは四月一日以降どんなようなことになりますか。
○説明員(山本徹君) 先生御承知のとおり、六十二年度につきましては私ども新しい転作対策でございます水田農業確立対策というものを実施することにいたしておりまして、昨年の暮れから実質的な作業に入っておるわけでございます。六十二年度につきましては、これまでの経緯等にかんがみ良して農業者の自主的な御希望によります自主転作ということで実施していただいておるわけでございますが、六十三年度以降につきましては予約限度数量が配分される予定であること等から、この転作の取り扱いについては私ども検討いたさなければならないわけでございますけれども、これにつきましては今後沖縄県の稲作あるいは転作の状況等を踏まえまして、沖縄県御当局とも十分御相談の上、今後検討してまいりたいと思っております。
○菅野久光君 検討はいいのですけれども、これは北海道も同じです。結局農業で沖縄県は先ほどお聞きいたしますと専業率がかなり高いわけです。そういうところで例えば本土並みみたいな形でいくと、実際は耕作面積などとの関係なども含めて専業でやれなくなっていくような状況が生まれないとは限らないわけですね、やり方によっては。そうなりますと、この北海道とか沖縄というのは特に失業率の高い地域で、その農業者の中からまた外の方にはみ出していくということになりますとこれは地域的に大変なことになっていくわけです。そんな点で、本土並み、本土並みということでいくことが農業者にとって本当に大変な状況になっていかなければいいがなという心配を私はせざるを得ないわけです。 今、農畜産物の自由化枠拡大の問題だとか、それから農業不要論だとか、いろいろなそういう問題が出ている中で、本当に本土並みになっていくことが沖縄の農業にとっていいのかな、大丈夫なのかなと心配をするわけですけれども、その辺はどのようにお考えですか。
○説明員(山本徹君) 転作につきましては、お米の需給の均衡を図るために、六十二年度から一応三年間は七十七万ヘクタールの転作面積、これは率にいたしまして全国の水田の約三割近くを転作するという目標で実施いたしておるわけでございますけれども、これの各県別の配分につきましては、ただいま先生の御指摘のように、農業の担い手あるいは稲作の担い手たる地域はどういうところであるか、あるいは稲作以外の畑作物であるとか園芸作物等がどういったところ、どういった地域で適しているか、あるいは将来宅地化が予想されるような都市地域であるかというようなことを総合的に勘案いたしまして、生産者団体とも十分御相談しながら、各県別あるいはさらに市町村別、個人別の配分を実施いたしておる状況でございますので、そういった転作の配分作業の状況等、検討項目等も踏まえまして、私どもはこの沖縄県の取り扱いについては今後十分検討してまいりたいと思っております。
○菅野久光君 転作等の問題について、これは自主転作、自主転作ということでやらせても、名目的には、表はそういうふうにさせながら、実質は裏の方で強制ということが行政の場合にはよくあるわけですね。それが大変なわけです。ですから、特に私が初めにお聞きいたしましたように、生産量が二千トン、消費量が七万二千トンというのですね。それで沖縄県でとれる米は全部沖縄で消費しているというような状況でありますから、それだけに、本土並みにこの食管法を適用していくということはそれなりに意味があるわけですけれども、それが沖縄の農家の実際に耕作にまで、つくる上に大変な影響をもたらして、そのことが農家経済というものを大変な状況に追い込むようなことになっては大変だというふうに私は思わざるを得ないわけです。 そんな点で、十分お話をお聞きして、あるいは話し合ってという言葉はいいのですけれども、その話し合ってとか聞いてといっても、聞いたけれども、しかしこうしてもらわなかったら困るという、その裏の方で強制が働く、それがちょっと困るなというふうに思うのです。ですから、これは四月一日からこういう形になったとしても、沖縄という特殊的なこの地域の事情というものは変わらないわけです。ですから、沖縄の農民の方々が十分に前と変わらないような形で営農ができる、あるいはそれ以上将来に希望の持てるような営農ができるような配慮というものを農林水産省としては十分にひとつ配慮してもらいたいというふうに思うのですが、その点はいかがですか。
○説明員(山本徹君) ただいま先生の御指摘のとおりでございまして、私ども六十二年度から実施いたすことといたしております水田農業確立対策におきましても、転作の配分について行政が画一的に上から配分するのではなくて、むしろ転作というこの農政上の大きな課題がお米の需給の均衡化を図り、また均衡のとれた農業生産構造を日本の農業の中につくり上げていくという、大きなまた前向きの課題としてこれに取り組まなければならないわけでございますので、行政がむしろ前に出て上からこれを進めるよりは、生産者、生産者団体もこの転作という事業の意義をよく理解していただいて、自主的に十分納得の上で進めていただけるように、この配分、あるいは配分基準等々につきましても、生産者、生産者団体と今後十分御相談することになっております。また、沖縄県当局等の御意見も十分お聞きいたしまして、ただいま御指摘のように、上からこれを一方的に押しつけるという形でなくて進めてまいりたいと考えております。
○菅野久光君 私は北海道で、北と南でありますが、北海道も農業が大変な状況になっているものですから、沖縄もまたそういうようなことになっては大変だなという思いで申し上げておりますので、ぜひその点については十分な配慮をお願いし ておきたいと思います。 米の本土との価格差は、ほぼ本土並みに縮小しているというふうに言われておりますが、現状はどの程度の価格差になっているのでしょうか。
○政府委員(山田岸雄君) お答えいたします。 沖縄産米の生産者価格につきましては、これは現在、現行におきましては不足払い制度によりまして一応農協が一定価格で買い入れ、それをまた別に農水大臣が定める価格で売るということになっておるわけでございますが、その生産者価格につきましては、昭和四十七年の復帰時におきましては本土の価格と相当の乖離がございました。沖縄の方が低かったわけでございますが、沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律に基づきまして、沖縄県産米と品質的に類似する本土の買い入れ価格にだんだんと近づけていこう、こういうふうなことで運用してまいりまして、六十一年産米におきましては、本土の買い入れ価格、これは四類相当でございますけれども、玄米トン当たり三十万五千八十三円、こういうことに相なっておるわけでございますが、沖縄産米もこれと同一の水準にあるところでございます。
○菅野久光君 今回沖縄での米の販売の問題も何か変わるのじゃないか、こういうことが書いてあるのです。そういう心配があるわけですが、米の販売の状況は今まで本土とは違っているわけですね。そんなことで、米の流通販売について変化が生じるのではないかと思うのですが、その点はどういうふうにお考えですか。
○政府委員(山田岸雄君) 現在の沖縄におきます米の販売につきましては、指定業者、それから卸販売業者、小売販売業者、こういう体系で行われておるわけでございますが、その流通体系につきましては、復帰後におきましては食管制度の適用のもとにおきまして、現在の沖縄におきます指定業者四社につきまして、これを食管法に言う卸業者にさしていただき、それから現行の沖縄におきます卸販売業者、これは三十五業者ございますが、それに食管法におきますところの小売業者に一応なっていただく。さらに、現在沖縄におきまして小売販売業者と言われております約八千の店舗があるわけでございますが、こうした方々につきましては、食管法でいいますところのブランチとか——小売店の支所という立場に食管法では位置づけておりますが、そのブランチに今後なっていただこうというふうに考えておるわけでございます。 こうした流通体系につきましては、沖縄県それから販売業者の方々の間で従来から協議会をつくっていただきまして、その流通の整備に努めていただいておったところでございますし、県の流通の実態を十分私ども踏まえまして、県とも随時協議しながら販売体制というものを整えていきたい、こう考えておるわけでございまして、食管法適用後におきましても混乱の起こらないように円滑な移行が行われるように配慮しておるところでございます。
○菅野久光君 今回のような法改正によって制度が変わっていくというときには、何か混乱が心配されるといいますか、そういうことが本当にあってはならないというふうに思うわけで、特に販売業者制度をとることによって県民生活に支障を来すというようなことが本当にないのかどうか。沖縄のそういう混乱を起こさないようにするための米の流通、そんなことについてはどのようなことを食糧庁としては期待をしているのか。その辺についてはいかがですか。
○政府委員(山田岸雄君) 今回沖縄県に販売業者の許可制を導入するに当たりましては、経過措置といたしまして改正法の施行日を、「公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日」とすることによりまして十分なる周知期間を設けることとしております。また法施行の際、現に卸または小売の業務を行っておられる方につきましては、法施行の日から六カ月間は、食管法第八条の三第一項の許可を受けないでその業務を行うことができることとしております。また、沖縄県に販売業者の許可制を導入するに当たりましては、先ほど申し上げましたように県と十分協議を進めておったわけでございますが、沖縄県における流通の実態を踏まえた許可制の運用を行う、こういう立場で県の方からもそのような許可制に移すということについて御要請もあったわけでございまして、県民生活に今後支障がないように十分配慮してまいりたいと思っておる次第でございます。
○菅野久光君 この特例の廃止ということになるわけで、米穀流通過程に混乱を来さないように十分配慮していただきたいと思います。 最後に、先ほどもお話がありましたように、沖縄県産米はすべて県内で消費されているということでありますので、今回食管法が適用されることによって今度は政府がわざわざ買い入れをしてやるということになるわけですね。それよりもむしろ県内で全部消費するわけですから、とれたものを早く食べたいというような話も何か県ではあるようなことも聞いております。そういうことが行えるような措置というものを考えるべきではないかと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。
○政府委員(山田岸雄君) 沖縄県産米につきましては先ほど申し上げましたように、これまでも不足払い制度と申し上げましたが、通称不足払い制度でございまして、交付金制度というのが正確であろうかと思うのでございます。その制度によりまして、農協を中心にして生産者の価格を支持し、また、消費者に対しましては一定の安定した価格で供給する、こういうシステムを一応今までもやっておりましたし、そのような制度のもとで流通量とか、また集荷したものが販売される先だとか、こういうことにつきましては既に一定のルートが決まっておるような実態でございます。 また、先生御指摘のように、沖縄県産米につきましてはできるだけ早期に食べた方が品質の劣化等もないわけでございまして、そういう点でも早期に消費されることが期待されておるわけでございます。そういう点から、できますれば国で買い入れて、それで不特定多数のどこかの卸さんに売るということよりは、むしろ今までの流通の実態というものができ上がっておるわけでございますので、それを尊重しながら今後も二千トン程度のお米でございますれば円滑に流通さした方がいいのではないか、このようにも考えられます。県ともいろいろ協議をいたしまして、食管法でいいますところの自主流通の形態をとらしていただきまして、今後も流していただこう、このように考えて、今、県とも十分協議いたしましてその円滑な移行が図られるようにやっておるところでございます。
○伊江朝雄君 初めに御提案をいただきました沖縄復帰特別措置法の延長につきまして、大臣初め沖縄開発庁、関係省庁の皆さん方の御努力に心からの敬意を表したいと思います。 先ほど長官から提案理由の御説明がございましたように、これらの沖縄の特別措置法は復帰以来の税制上の優遇措置、法制上の優遇措置が含められているわけでありますが、まず中小企業、地場産業の保護育成、観光振興、電力の安定供給、消費者価格の安定を目途とした特恵措置であるとか、先ほど来の御説明でこれはわかっておるわけで、これは復帰後十五年間沖縄の産業界に、あるいは民生の安定に大変な貢献があったことを私ども県民の一人として心から感謝をしている次第です。 これは具体的には法人税、事業税あるいは県民税、市民税、固定資産税と広範にわたっているわけでありますけれども、これは先ほど同僚委員からの御質問もあって一部お答えがありましたが、こういう歴史的な延長の国会審議の記録として残したいために、今日までの与えられた経済効果というものをどういうふうに評価しておられるかということをまず伺いたい。それは個々具体的に優遇措置ごとの説明は必要ありません。全体としてのつかみでまず御答弁いただきたい。
○政府委員(小谷宏三君) お答え申し上げます。 措置効果額の金額は先ほど申し上げたとおりでございます。 これが沖縄の社会経済に及ぼした影響でございますが、県民所得と国民所得、一人当たりの県民所得と全国との格差を見てみますと、復帰当時全国平均に対して五九・五%でありましたものが、昭和六十年度は、速報値でございますが七四・四%にまで上がっております。 次に、国民総生産について見ますと、国民総生産と沖縄の県民総生産を比較してみます。 国民総生産は、昭和四十七年度九十六兆五千三百九十一億円、昭和六十年度三百二十兆七千七百四十八億円で、この間三・三二倍の増加になっておりますのに対し沖縄はこれを上回り、沖縄の県民総生産は昭和四十七年度五千十三億円、昭和六十年度二兆一千六百四十一億円と四・三二倍の増加となっております。つまり国民総生産の伸びを上回っております。 さらに、沖縄の消費者物価の動向について全国と対比してみます。 昭和六十年に消費者物価指数のとり方に変更などがございましたため、復帰時の昭和四十七年度からの比較は困難でございますが、仮に昭和五十年の物価を一〇〇といたしますと、昭和六十一年の数値は沖縄一五二、全国は一五八となり、全国と比べまして沖縄の数値は小さく、消費者物価の上昇は沖縄の方が低いということになると思います。このようなことはすべてが復帰特別措置の効果であるということは申せないとは思います。また正確に何割方寄与しているということも計算できないと思いますが、このようなことに復帰特別措置の効果があずかっているということは確実であり、沖縄県の生活の安定、企業の育成に大いに寄与してきたものと考えております。
○伊江朝雄君 まことにそういう評価ができると思います。 そこで、沖縄の復帰以来の悲願でありますところの格差是正、自立経済の目標、こういったものを並べてみますと、格差是正というのはいろいろな問題点のとり方がありますけれども、公共事業だけとってみても相当の社会資本が拡大している、そういう意味においては公共資本についての格差是正も相当達成できる。ところが、今お話のありますように、自立経済という観点から見た場合でも、あるいは経済成長という立場から見た場合にも、あるいは県民所得の立場から見てもまだ相当に格差が残るということが全体的には言えるだろうと思うのです。そちらの格差是正、自立経済の方向へすべての政策の施行、あるいは政府がそういった方向でもって政策誘導し、財政誘導していらっしゃるその努力にこたえるような格好で着実にそれの歩みが続いておることは、私ども大いに評価しますけれども、まだまだこの自立経済の確立ということには非常な時間がかかるのじゃないかと思うのです。したがいまして、これはこの後御質問申し上げる都合上、自立経済の是正というものは現時点において開発庁長官としてあるいは大臣としてどういうふうに評価しておられるかということをまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(綿貫民輔君) 今御指摘のように、格差是正という課題に向かって取り組んでおるわけでございますが、現状においては御指摘のように社会資本その他は相当充実してきたと思っております。しかし、県民の生活やまた生産手段その他において相当のまだ格差が残っておるというのは事実でございます。今後やはり沖縄の特性を生かした自立振興というものが必要ではないかと考えるわけでございます。今後もこの復帰特別措置法の延長を背景にいたしまして沖縄の自立自興の精神と相まちまして、できるだけ格差が縮まるように努力したいと思っています。 先般、首里城復元という皆様方の大変な御努力によりまして、この目標についていろいろと今実施計画が進められておるわけでありますが、この国営公園の問題にいたしましても、沖縄におきましては沖縄の海洋博の記念公園と併合いたしまして、全国でも初めての二眼レフ方式の地域を指定して、沖縄の特性を生かしたようなことで今後さらに観光やその他を中心にして振興してもらいたいという夢も今盛り込まれておるわけでございます。これは一つの例でございますが、その他もろもろの面を含めまして、今後この格差是正という目標に全力を挙げてさらに一層の努力をしなければならないという自覚を持っておる次第でございます。
○伊江朝雄君 ぜひそういう御努力をお願いしたいと思うのでありますが、なぜこの自立経済の問題で特にこの時点で大臣の御見解を承ったかといいますと、これから私の私見になりますし提言になりますのでよくお聞きいただきたいと思うのです。 それは、自立経済と一言に言ってもいろいろな条件が機能しないというとなかなか確立てきない。そこで、沖縄の現状を見た場合に、いろいろな原因がありますけれども、きょうは時間が少ないから、そういった問題を個々に申し上げている時間がございませんけれども、端的に言って、沖縄の自立経済というものはある程度効を奏したなという判断ができるのは恐らくあと十年、二十年先のことだと思うのです。相当長期を要すると思う。 それはなぜかというと、やはり沖縄には今までの立地条件からいって、それは戦前からいっても立地条件として、あるいはまた企業立地のいろいろな条件というものが恵まれていない、投資地域としての適格性を欠いているということもあり、しかも、戦後のあれだけの長い間のアメリカによるところの地域社会に対する限定的な政策が行われておったということから考えまして、相当のおくれが出ておる。ですからいろいろな手当てをしていただきました。きょう御提案になっているこの復帰の特別措置法によってもいろいろな支えをいただき、沖振法によっても大変に手当てをしていただいた結果が今日の結果なのです。ところが、それはわずかまだ二十年もたたない。したがって、これはこれから相当長期を要する。 こういう立場から見ますと、これは先ほど申しましたように私の提言として御答弁は要りませんけれども、お聞きいただきたいと思うのは、提案理由の御説明にもありましたように、この復帰特別措置というのは、復帰時点におけるところの本土と沖縄との法制上、税制上その格差をいかに縮めていくかという激変緩和の措置が前提になっていると思うのです。そうしますと、この中には、先ほど同僚議員の御質問があったように、もう米の問題については格差がだんだんなくなってきた。食管法が適用される。いろいろな意味においてだんだんそれが、おかげをもって格差の是正がなくなって消えていく。そういう運命にあるのが特別措置法だと思うのです。 ところが、今申し上げたように、自立経済の確立のためにはあと何十年も必要だということになると、この特別措置の中に入っている格差是正のための激変緩和の措置というのは五年ぐらいで済む性質のものじゃないわけです。だから私は、この次の五年後に立って物を考えた場合には、この復帰に伴う特別措置の中で、これから質問していきますけれども、将来ともに手当てしていかなきゃならぬ、援護していかなきゃならぬ、そういった特恵措置というものは沖振法の中に私は織り込むべきものだと思うのです。 ですから、あと五年たったら、いや、まだ自立経済のためには、あるいは安定生活の確保のためには特別措置法が必要でございます、中小企業の育成のためにはまだ必要でございますという事態になったときに、また五年繰り返す。それも結構だ。しかし、沖振法の中に取り込んでいただきたい、こういうふうに私は思うのです。これはいずれこれからあと五年間かかって、当委員会においていろいろとまた関係省庁の皆さん方に御援助いただきながら、この方向についての私の考え方を御支持いただくようにこれからお願い申し上げていきたいと思うのです。そんなようなことを頭に置いて、これからの沖縄の自立経済あるいは沖縄の復興のための取り組みをやっていただきたい、私はこういうふうに考えている次第であります。 そこで、きょうは本当に時間がございませんので、将来沖縄振興開発の法域にシフトしなきゃな らぬだろうと思うもののうちの二つ、特に最近沖縄で問題になっている沖縄電力の民営化の問題、これは産業振興のためのエネルギー源でありますから、そういった沖縄電力の問題、それから、自立経済のために一番大きな今支えになっている、年間二千三百億に上る観光収入を上げている観光産業についての問題に絞りまして御質問を申し上げたいと思うのであります。 まず、沖縄電力の問題についてエネルギー庁、昭和六十一年十二月三十日の閣議決定を見ますと、特殊法人の「沖縄電力株式会社については、できる限り早期に民営化を図ることとし、このため、経営の長期安定化を進めるための所用の措置を講ずるとともに、会社の体制整備を行うものとする。」とされておる。これはそのとおりですね。 それで今、民営移行の措置の移行準備が行われているというふうに聞いておるのですが、その経過をちょっとおっしゃってください。
○説明員(清川佑二君) お答え申し上げます。 昨年の暮れに、閣議決定でございますが、先生御指摘のとおり、できる限り早期に民営化を図るために、経営の長期安定化を進めるための所要の措置を講ずる、それから会社の体制整備を行うという決定がなされたわけでございます。政府といたしまして、沖縄電力の民営化につきましては従来からも具体的な方策について検討を進めてきたわけでございますけれども、今回はできる限り早期に民営化を図るということで、その第一歩として、民営化の大前提である本土並み料金水準の確保の見地から、経営体質の強化を図るということをまず進めております。 具体的には、一つは民営化後の配当負担の軽減ということ、それから、内部留保の充実を図るというこの目的のために資本金を二分の一に減資いたしまして、これにつきましては減資相当分を資本準備金に組み入れるということで経営体質の強化を図るという方向に今進もうとしているわけでございます。 それから第二に、沖縄電力そのものにつきましても、業務の効率化など、民営化のための社内体制の整備を行うことといたしまして、今、沖縄電力において整備を行いつつあるわけでございます。 そのほか、いろいろ民営化のために必要な事項が起ころうかと思いますが、これにつきましては、関係するところそれぞれに御相談しながら進めてまいりたいということで進めております。
○伊江朝雄君 今、資本金は幾らであるか、売上利益は幾らであるか、電力料金は本土の九電力の平均に対してどのくらいの位置づけになっておるかということをまず答弁してください。
○説明員(清川佑二君) お答え申し上げます。 沖縄電力のまず資本金でございますが、資本金は百四十七億円でございます。 それから売り上げでございますが、昭和六十年度の決算で見ますと約千億円弱の売り上げになるわけでございますが、経常利益九十六億円、税引き後の当期利益四十七億円ということで、昭和四十九年以来存在しておりました累積赤字を解消するような決算ということになっております。 それから電力料金の水準でございますが、これは本土の料金水準と一概に比べるのもなかなか難しい点がございます。どういうことかと申し上げますと、例えば電灯とか、例えばビル用のものとか、いろいろ種別がございますが、電灯などにつきましては本土の料金の中でも相当にいい水準に入っておりますし、そういったものを見ますと、大体本土並みの中に入ってきているというふうに考えられる水準でございます。
○伊江朝雄君 配当は行っているのですか。
○説明員(清川佑二君) 申し上げます。 本土復帰後の特殊法人として沖縄電力は過去ずっと累積赤字が多うございまして、配当の実績はございません。
○伊江朝雄君 減資をして、配当負担を低めるために資本準備金に繰り入れるというのは、私は非常にいい措置だと思うのです。これは別に法律改正しなくてもできるわけなので、早くやって、これだけ体質が充実してきているのだから、今後の石油の需給状況にもよりますけれども、このまま安定していけば相当な利益が継続され、体質も強化されるだろうと思うのです。しかも配当負担が半分になってしまうということになれば、十分にこれは民営化の体質を持ち、やっていけると思うのです。問題は、やはりこれから先どう会社が経営されていくかということになりますけれども、これについてやはり沖縄県側も相当に重大関心を持っている。 つまり、沖縄の県域だけに供給される電力事業であるだけに、沖縄産業の復興というのはもう一手にかかって電力にある。しかも、先ほどもちょっとお話があったように、工業あるいは農業にそういった電力というものはこれからうんと需要が高まってくるだろうと思う。そういう意味においても、県民の関心が強いのは当然なことだと思う。同時にまた、民営化に対する不安もあるかもしれない。それでまた、民営化に対するそういったいろいろな意味の県側の要望もあると思うのだけれども、まず主管庁の開発庁、これについてはどういうふうに受けとめておられるか、お聞きしたい。
○政府委員(小谷宏三君) 私ども沖縄開発庁が承知しているところを申し上げます。 沖縄電力の民営化に当たっての県の要望の主なものとしては、独立・民営の会社とすること、及び政府所有株式の処分については適正な価格をもって行うこととし、また地域に密着した公益事業者たる会社の経営の安定化に資するような沖縄主軸の株主構成とすること、さらに、民営化後におきましても、沖縄電力の営業範囲は配電コストの高い多くの離島を抱えていることもあり、税制上の特別措置等の継続を希望しておりますように承知しております。
○伊江朝雄君 エネルギー庁、今の要望はどうですか。
○説明員(清川佑二君) 私どもも、先ほど沖縄開発庁から御答弁があったのと同様に認識している次第でございます。
○伊江朝雄君 今、県からの要望を承って、繰り返しますと、独立・民営の会社にしてほしい、株式の処分については適正化を要望する、そしてしかも、株主構成の主軸はやっぱり県サイドで物を考えてほしい、端的に言えばエネルギー庁、そういう要望ですね。
○説明員(清川佑二君) はい。
○伊江朝雄君 それで今、そういった将来ともいろいろな税制上の特例、援助を願いたいということだと思うのです。その中で、現在この復帰特別措置法で沖縄電力に与えられているものをちょっと拾い出してみますと、発電用石油に係る関税の免除、それから沖振法関係の登録免許に係る国税の軽減、地方税法に係る事業税及び固定資産税の軽減、以上が沖縄電力に与えられている税制上の優遇措置だと。これはこれで間違いないですね。
○政府委員(小谷宏三君) ただいま伊江先生のおっしゃいましたとおりでございます。
○伊江朝雄君 これらの措置は、やはり沖縄電力株式会社が沖縄地域に限っての電力供給事業体であるということ、そのために本土の電力供給事業とは異なって、したがって広域連系運用が不可能であるという実態、それを踏まえて、沖縄の産業振興と県民生活を支える上で経営基盤を確立し、電力の安定供給を確保して本土料金の水準に持っていきたいというための経営の援護措置と私は思うのですが、そういうふうに解釈をしてよろしいのですか。
○説明員(清川佑二君) 先生御指摘のとおり、民営移行に当たって考えまするに、本土並み料金水準の確保ということが非常に県としても大きな課題と考えておられるというふうに私ども理解しております。そして、本土並み料金水準を確保していくためには、やはり経営が安定し、ある程度の利益が生じ得るような体質になっていくということが必要であろうというふうに考えているわけでございます。したがいまして、先生おっしゃるように、経営が安定し、本土並み料金水準が確保さ れていくために必要な範囲で、こういう格好で従来から県からも要望があり、また政府としてもそれにこたえて進めてきているというふうに理解しております。
○伊江朝雄君 したがって、そういう公益的な、しかも地域的特殊事情というのは、これは民営化後においても必要な措置なのだ、そういうことでありますために、これらの措置というのは、先ほど私が言いましたように、継続して行われるべき措置だと思うのです。したがって、大臣、復帰特別措置法の法域から沖振法の法域に入るべき唯一のこれは大きなテーマだと思うのです、沖縄電力に対する優遇措置は。これは単なる復帰に伴う特別措置じゃないのです。それだけで済むものじゃないのです。ですからそういう意味において、これは将来沖振法の法域の中に入れられるような御研究をいただきたい。各省庁にも、きょうは大蔵省もおられると思うけれども、お願いを申し上げておきたいと思います。 そして、今度はエネルギー庁に伺うが、民営化には当然今の百四十七億とおっしゃったけれども、その株の売却処分が行われるのですが、その時期、その処分の方法というのは簡単に言ってどういうことになるのですか。
○説明員(清川佑二君) 昨年の暮れに私どもも整理をしているわけでございますが、政府保有株式の処分につきましては、これは環境条件とか経営状況などの問題がございますので、これを見きわめながら進めるということで、時期、方法その他の所要事項は今後決めていくこととしているわけでございます。今後ともできるだけ早期に、民営化という大きな考え自身は変わっているわけではございませんし、その方向に進めたいと考えておりますので、早期民営化に向けまして、関係するところと御相談しながら努力していきたいと考えているところでございます。
○伊江朝雄君 県の持ち株が二百万株あるのだけれども、この株式も処分の対象になるのか。
○説明員(清川佑二君) 現在、民営化に伴いまして検討しておりますのは、沖縄電力の政府保有持ち株にかかわる処分でございます。県の持ち株の処分につきましては、これは沖縄県の御意向にもよるわけではございますが、民営化に当たって必ずしもこれを処分してしまう必要はないのではないかというふうに私どもは考えております。
○伊江朝雄君 それは非常にいいことを聞いたので、そうすると、民営化になっても県が自分の株式を手放すことさえしなければ、厳然たる株主の地位を保全するわけですね。そうしますと、民営化に当たっては先ほど県側からの要望もあったのだけれども寸今度は少数株主であるけれども、株主としての要求はできるわけだね。だから私はそういう意味において沖縄県が、先ほど開発庁が答弁し、エネルギー庁が我々もそういうふうに踏まえておりますとお答えいただいた県の要望について、やっぱり株主としての立場を尊重してあげなきゃいかぬ。そういう私は責任があると思うのです。大臣、そうですね。私はそう思うのです。したがって、この沖縄県の株主であるところの立場から、先ほど言ったように株主の構成についても県主軸で考えていただきたい、優遇措置も継続してやっていただきたい。そして民族独立じゃないけれども、九電の範囲に入らないで、沖縄だけの限定された地域だから、独立の立場から物を考えていただきたいという要望については、私は当然これは出てくる要望だと思うのです。 ですから、そういう意味においてぜひこういった問題を考慮に入れていただきたい。エネルギー庁、株式の処分に当たってはそういった問題についての本当の配慮をしていただいて、そして先ほど話したように、独立・民営という言葉の裏の意味、これは非常に深い意味が含まれていると私は思う。そういったことをあなた方の胸に入れて、大蔵もきょう来ておられると思うけれども、そういった処分について、あるいは株主構成についてできる限り現行法の法秩序の中において許される範囲のことを与えていただきたい。特に私はこれはお願いしておきたい。それは大臣もよくお聞きいただきたいと思います。 もっと議論をしたいことがたくさんあるのだけれども、時間があと二分くらいしかないので、これは私のしゃべりっ放しになりますので、今度開発庁に対してお願いを含めて御質問しておきます。 今、観光戻り税というか、戻税というのが非常に大きなインパクトになっている。ひところは大変にこれは本土において取得する小売価格に比べて、特に外国産のウイスキーについては大変に値開きがあって、相当の需要があって、今更し税というのが順調に措置が進められていると思うのです。しかし、御承知のとおり円高になりドル安になって今、外国製品が非常に安く入ってきている。だから沖縄の市場においてもこの外国製品、本土市場においてもそうだけれども、二極構造になっていると思うのです。外国製品が安くなる、本土製品との競争になる。そうなりますとだんだんこれは魅力がなくなってくる、沖縄において沖縄から帰ってくる連中が戻し税でもって買ってくるのに。ひところは非常に大きな魅力があったけれども、だんだんこの魅力がなくなってくると思う。東京で買っても余り変わらぬじゃないかと。 私もよく酒を飲むので酒飲みのせいかもしらぬけれども、こういったものに非常に関心がありましてね、大臣。調べてみましたらジョニ黒などは全然変わらないのです、本土価格は安くなっても。差益還元されていない。ところが、沖縄との差額を比べてみると相当な開きがある。こういったものは非常にインパクトがあるのです。またこれは魅力があるのです。しかし、先ほどの戻し税というか、復帰特別措置法の中の法域に入っていますと、復帰時の状態と復帰後のこの差を縮めていこうという努力がなされない、あるいはまた、この時点の保障をしてあげようということだけが復帰特別措置法の法域ではないか。だから私は、沖振法の方に入れなさいというものの中でこれも入れていただく。というのは、沖縄というものはフリーゾーンも設置されるような状況に特別配慮がなされているのだから、こういう戻り税というよりも、外国から帰ってくるときに非関税扱いにするものを指定して広げて、沖振法に指定していただきたい。こういうことぐらい考えないと沖縄の観光振興というものは口だけの話になってくる、そういう裏打ちをしていただきたいというふうに思うのです。これはもう時間もありませんから答弁は要りません。 以上を要望いたしまして、要するにくどいけれども、沖縄特別措置法というのは非常にありがたい法律だけれども、それがほぼ目的を完了したら格差が縮まってくる。その分で将来とも沖縄自立経済の格差是正のためにやらなきゃならぬものは沖振法の法域に入れるようにこれから検討準備していただきたい、こういうことを要望して、終わります。
○及川順郎君 まず、本来この復帰特別法は、本土の法制度をにわかに適用するに当たって暫定的に定められた措置、ただいまもいろいろな角度でその問題点が提起されておりますけれども、今日復帰十五年を経まして、本法案の審議に当たってやはり問題点が指摘されるということは、非常に重要な視点だろうと私は思うわけです。 そこで長官、この特別措置の運用面について、これまで何か不都合な点はなかったか、その点も踏まえてまず長官の所見を承りたいと思います。
○国務大臣(綿貫民輔君) 不都合な点はないと存じております。
○及川順郎君 先ほど来から出ておりますけれども、この改正法案の重要な柱の一つが税制問題。そこでまず、内国消費税及び関税に関する特別措置の適用期限、前回に引き続きまして五年延長とした理由は何だったのか。またこの復帰特別措置の延長は、今回のこの五年で収束しようとしているのか、それとも沖縄県の発展、自立のために今後恒久的な立法措置でもって対応しようとしているのか、この点もあわせて伺っておきたいと思います。
○政府委員(小谷宏三君) 今回、税制上の特別措 置の延長期間を五年としたことでございますが、復帰特別措置はその激変緩和という趣旨からいたしまして、できるだけ早く本土制度と沖縄の制度を同一化するのが好ましいということから、これを恒久化するのは適当ではなく、基本的にはしかるべき期限の後に廃止されるべきものと考えております。さきに延長があったときも五年でございまして、今回三度目でございますが、やはり五年としております。そして今回延長する復帰特別措置の期間が終了いたします昭和六十七年は、第二次沖縄振興開発計画が終了する年ででもございます。ここで沖縄の経済社会がこれらの復帰特別措置なしに自立的発展が可能となるよう、沖縄の振興開発をさらに強力に推進する等尽力してまいる所存でございます。
○及川順郎君 本改正案の八十条一項一号の県産酒類にかかわる酒税の軽減措置並びに同条三項の指定施設において消費する輸入ウイスキーにかかわる酒税の軽減措置、先ほどもお話がございましたけれども、この酒類生産企業や関連業界、また沖縄県の観光振興にこれは大変大きく貢献し、高い評価を得ておるわけでございます。ところが、今国会において大変な争点になっております新しい税制改革、導入につきましてさまざまな試算を見てみましたけれども、酒類に関する沖縄県への軽減措置のメリットは、この税制改革ではやはり小さくなるというのが明らかです。軽減率では泡盛なんかの県内産酒類に打撃が大きいことが挙げられている。また、砂糖消費税の扱いについても同様の傾向が指摘されておるわけでございまして、やはり沖縄県民の生活を守る立場から、本改正案に盛り込まれた特別措置の趣旨からも、私たちとしては売上税撤回を主張している立場というものは正しい、このことを明確に私はしておきたいと思うわけでございます。 さて次に、揮発油税の軽減措置がなされているにもかかわらず、沖縄県内のガソリンの小売価格が本土よりも高い傾向が続いているわけですけれども、その理由をどのように見ておられるのか。これはエネルギー庁。
○説明員(鴇田勝彦君) お答えいたします。 沖縄県におきましては、御承知のとおり自動車が唯一の陸上輸送機関でございまして、社会経済活動のほとんどが自動車輸送に依存しているという事情がございますので、今、先生御指摘のような軽減措置がとられてきておるわけです。ただ、私どもで毎年一回全国五万九千軒のガソリンスタンドについて経営実態調査をやっておるわけですが、その実態調査の結果判明いたしました沖縄地域の給油所経営事情の特殊性は、これからちょっと申し上げるような事情でございます。 一つには、沖縄県におきましては、ガソリンスタンドの営業時間が本土の平均と比較いたしましてかなり長くなってございます。私どもが調査した結果では、本土ではたかだか約十二時間営業でございますが、沖縄地域におきます自動車輸送の重要性ということを反映いたしまして、沖縄におきましては、例えば朝七時から夜十一時ごろまで開いておるということで、十六時間営業のところもかなり見られるようでございます。それからまた、顧客に対するサービスの面でも、本土に比較いたしますと、洗車サービスというのが、特に手洗いなのでございますが、手をもって洗う洗車サービスの度合いもかなり手厚くなっているというサービス面の違いもございます。したがいまして、従業員の数も本土平均の例えば四・四人に対しまして、沖縄にございましては十三・六人ぐらいの一給油所当たりの従業員数ということで、こういった経営形態といいますか、業態の違いからコスト面でかなり割高になってきているというような把握を私どもではいたしてございます。 もちろん、我が方では現在、全国一律ではございますが、スタンド業界につきまして構造改善事業というものを昨年から始めておりまして、こういった経営改善につきましても種々の助成策を用意してございます。地域の需要に応じたサービスを提供しつつより低減されたコストで提供できるような体制に持っていきたいと考えております。
○及川順郎君 ガソリンスタンドの経営形態が本土とかなり違っているという今の御説明、わかるわけですし、また失業率の高い沖縄県にあって雇用の場としてのガソリンスタンドというものが欠かせない事情、そういうものがあると思いますけれども、この揮発油税の軽減メリットが県民生活とが県内企業により多く還元されるという視点から、さらに関連対策も含めまして、どういう今日まで努力をなさってきているのか、また今後、このことについてつけ加えて厚い手当てをするということを考えていらっしゃるのか、この点をお答えいただきたいと思います。
○説明員(鴇田勝彦君) お答えいたします。 先生御指摘のように、先ほど私御説明いたしましたが、コスト面で地域的なサービスの対応の違いもございまして割高になっている面がございますので、軽減措置の五・五円に当たる部分がほぼ私どもの統計では相殺されている。実際に価格の面だけで申し上げますと、最近はかなり寄りついてきておりまして、表面価格で申し上げますと、ことしに入りましてほぼ全国平均に近い数字になっております。全国平均は今百二十円でございますが、例えば東北地方あたりでは百二十三円、百二十四円という地域もございます。もちろん安い地域では、名古屋地域で百十七円。翻りまして沖縄地域はどうなっているかといいますと、その平均の百二十円のところに寄りついてきております。したがいまして、当然五・五円分のコスト差の部分は必ずしも反映されてきておりませんけれども、従前に比べますとそのさやはどんどん縮まってきているという状況でございます。 他方、私ども行政の立場といたしましては、六十二年度の予算要求の中にも、揮発油の構造改善事業に関しまして約十五億円の予算を計上いたしまして、来年度におきましては構造改善事業に対する低利融資ですね、これは特に三・五%で貸し付けできるというような内容のものも用意してございまして、いわゆる中小企業近代化促進法に基づきます構造改善事業、合理化策、設備近代化策あるいは集約化等々、鋭意進めていただくという用意をしてございますので、ぜひこれを活用されて沖縄地域の給油所の経営改善に資することになれば非常にありがたいと考えております。
○及川順郎君 次に移ります。 観光戻し税制度のことにつきましては、先ほど来問題提起として出ましたけれども、手元の資料をちょっと見ますと、昭和六十一年には、指定物品の売上額が約八十六億円、戻し税額は約十九億円で、観光客の戻し税品目利用率は二六・五%に達しているというデータがあるわけです。それから、過去の戻し税額の累計を見てみますと、これは優に二百四十億円を超えている、この辺がやっぱり沖縄観光の魅力の大きい要素になって定着しているというぐあいに思うわけです。先ほどから指摘がございましたように、この本土復帰特別措置法は、元来暫定的な性格のもので、最終的には本土の諸制度へ帰一するということを前提にしている。こういうことから考えますと、私もこの問題につきましては、年間二百万人に及ぶ観光客、これは人口百十七万の沖縄県民の状況から考えますと、沖縄県の経済に及ぼす影響というのは大変に大きいものである。 これは第二次振興計画においても、観光の振興は沖縄振興開発の重要なポイントになっておるわけでございますが、こうした背景から、現地では観光戻し税制度を復帰措置の一部として考えるのではなくて、やはり常設制度として確立してほしい。これは先ほど伊江委員からも御指摘がございましたけれども、沖縄に参りますと非常にそういう意見を強く聞くわけでございまして、この点についてはやはり前向きに対処すべきじゃないかという私は意見を持っているわけです。この点に対する考え方、今後の取り組み等について御説明を賜れればと思いますが。
○政府委員(小谷宏三君) 先生おっしゃいましたとおり、観光戻し税制度が復帰特別措置の一種として存在する限り、これを恒久化するのは適当でないと考えるところでございます。しかし、ただ いま先生御指摘のように、復帰特別措置の一部としてではなくて沖縄振興の一つの手段として考えられないかという御意見につきましては、沖縄観光の重要性、将来性などを私どもといたしましても十分認識しておりますので、ただいまの先生の貴重な御意見を参考にいたしまして今後勉強してまいりたいと存じております。
○及川順郎君 勉強してまいるというのは、これは具体化されるというぐあいに理解してよろしいでしょうか。
○政府委員(小谷宏三君) 具体化されれば非常に結構だと思いますが、そのための勉強でございます。
○及川順郎君 これ以上押し問答してもあれですから前へ進みますが、八十三条一項の製造業原料品にかかわる関税の軽減措置については、県の要望が従来どおり継続されるようになっておりまして、本特別措置法による各種特別措置につきましては、五十七年三月、当時の沖縄開発庁の総務局長答弁の中に出ておりますけれども、六十二年度においてこれが廃止されるということを期待している旨の答弁をしておるわけでございます。そういう点を合わせまして、この八十三条一項の現行の措置内容である牛肉、牛くず肉それからバター、脱脂粉乳、また小規模企業向けのコンニャクイモについても延長がなされたということは、これらの産業が既に措置を終わったビールや食用油脂等の産業に比較していまだに基盤が十分に強化されていない、そういう面でコスト面でも保護措置を必要としているというぐあいに判断されるわけです。しかし一方では、復帰特別措置法は確かに企業に自力をつけさせる、そしてまた、消費生活を安定化させる効果を持っておるわけでございまして、これ自体は積極的な自立安定政策と必ずしも言える性格ではないのじゃないかという感じもするわけでございます。ただ沖縄側の実情から考えますと、食品関連産業が沖縄の数少ない第二次産業の中でも今重要な位置を占めておるわけでございます。 そこで、これらのものにつきましては、これは振興計画にも大変関連が深いと思われますので、開発庁としまして、この沖縄の食品関連産業についてどのような将来展望を持っているのか、そしてまた、その展望の推進に当たってこの八十三条一項の措置をどう扱おうとしているのか、あわせて御答弁をお願いしたいと思います。
○政府委員(小谷宏三君) 沖縄の食肉加工産業でございますが、一口に申しまして非常に成功している企業もございますが、全体として見ればまだ弱いものであると思います。しかし、沖縄は豚の産地でございますし、いろいろ伝統もございます。これを沖縄の主要な産業の一つに指導していきたいというふうに考えております。
○及川順郎君 では角度を変えますと、県産品に対する物品税の免税措置が打ち切られるということになっている。この理由は何だったか、ちょっと御回答いただきたいと思います。
○政府委員(小谷宏三君) 私どもの法案といたしましては、特に物品税の打ち切りということを考えておらないわけでございます。
○及川順郎君 県産品ということで具体的な例を申し上げるべきだったのですが、三線類は五十二年及び五十七年の改定ではいずれも免税とされておられるわけですね。それが一五%課税されるということに今回なっておりまして、いきなりこういう措置というのは問題点がないかという感じが率直にするわけでございまして、この点を具体例としてお答えいただきたいと思うわけです。
○政府委員(小谷宏三君) 大変失礼いましました、質問を取り違えましたので。 ただいまおっしゃいました家具、三弦、モーターボートにつきましては今回延長措置をとりませんで、五月十四日限りで期限が切れるわけでございます。 これにつきましては理由を申し上げますと、家具、三弦、モーターボートにつきまして、この特別措置を置いておきましてもその効果というのがだんだん少なくなってきております。モーターボートにつきましては、昭和五十九年、六十年と実際にこの法律によって免税になった事例がございません。また家具類につきましては、手元の統計でも昭和五十六年以来ずっとこの特別措置を適用したという事例がございません。また三弦につきましてはだんだん減ってまいりまして、昭和六十年ですと減税効果十四万一千円、しかもこの特別措置の適用を受けた業者はただ一つでございます。そこで、だんだん効果が薄れてまいったわけでございまして、復帰特別措置の目的は達したと考え、また沖縄県から延長の要望がなく、今回の法律案に載せなかったわけでございます。
○及川順郎君 今のにこだわるわけではありませんけれども、沖縄における三弦の文化的位置というのは非常に注目されておるわけでございますけれども、この文化面からも目的は達した、今後の沖縄の文化発展のためにこれはマイナスにはならない、こういう理解をしているというぐあいに受けとめてよろしゅうございますか。
○政府委員(小谷宏三君) 三弦に物品税が課せられるようになりましても、そのために沖縄の民族芸能の発展に積極的なマイナスがあるということは考えておりません。ただし、沖縄の伝統文化そのものをなお発展させる必要があるのではないかという点につきましては、まさにますます沖縄の伝統文化を発展させていく必要があると存じております。
○及川順郎君 次に、食管法の問題について御質問したいと思いますけれども、先ほど大臣が読まれました提案理由説明によりますと、内国消費税と関税の軽減措置等の延長につきましてはその理由が十分に述べられている、そういうぐあいに私も拝聴しておったわけでございますが、この食管法を本土と同様に適用することとした理由につきましては、これは必ずしも詳しく述べられているという受けとめ方はできなかったわけでございます。補足してその理由を御説明いただきたいと思います。
○政府委員(山田岸雄君) お答えいたします。 沖縄が本土復帰いたしましたとき、沖縄の米麦の価格水準と本土の価格水準との間には著しい乖離があったわけでございます。また、沖縄県産米の品質につきましても相当品質が劣る、このようなことがございましたし、お米の販売体制につきましても、本土と相当変わっておったということもございまして、御案内のように、食管法を直ちに適用するわけにはいかないのではないか、こういう考え方もございまして、特別措置法で手当てをさしていただいておったわけでございます。価格水準等につきましては、十五年間の間に漸次本土の価格水準に接近させるというふうに決めておりまして、その価格水準の乖離部分につきましては、おおむね本年の五月をもちまして本土と同じような水準になるというふうに考えられます。また沖縄県産米の品質につきましても、その後品質改善等いろいろと努力していただきました結果、本土の米と遜色のないものになってきておるということもございます。さらにはお米の流通体制につきましても、県なり、また関係の流通業界の方々で協議会等を持っていただきまして、整備に努めていただいておりまして、食管法を適用することになりましても支障はない、このように県の方でも判断されまして、食管法への移行につきまして県の方の要望もございまして、私どもは今回食管法を適用さしていただいた方がいいのではないか、このように考えておる次第でございます。
○及川順郎君 米の生産活動の面からの食管法の法の適用の問題点、それから流通の問題は、先ほど同僚委員からもお話が出ましたので、ただ私は、現実論として八千店に及ぶ販売所という名称になりますか、今回の場合。この許認可の行政的な対応並びに費用の措置についてはどういう計画でいらっしゃるか、この点を再度確認しておきたいと思うのです。
○政府委員(山田岸雄君) 確かに先生御指摘のように、現在の沖縄におきます販売業者の中で、小売販売業者という方々の件数は非常に多いわけでございますが、それにつきましてはできるだけ私 どもも混乱のないようにということで、卵とのつながり等につきましても実態について十分配慮をしておるわけでございます。そうした今までの努力と、今回先生御指摘のような沖縄県の販売業者の許可申請に対しますところのいろいろと手続、審査事務に要する経費につきましては、これを補うために地方公共団体手数料令に基づく手数料を徴収する、こういうふうなこととしておりまして、現在沖縄県の方でどのような手数料の単価にするかというようなことも御検討しておられるように聞いておりますが、この手数料によりまして沖縄県の行政経費について問題が生ずるということにはならないのじゃないか、このように考えておる次第でございます。
○及川順郎君 今の卸売業、販売業、それから前に指定業者が四社現地にございましたね。これの扱いについて現在野にどういう処置を考え、なさっていらっしゃるか、その点もあわせて御回答いただきたいと思います。
○政府委員(山田岸雄君) 今御指摘の沖縄の指定業者、現在四業者ございますが、この方々につきましては、新しく食管法を適用する段階におきましては、食管法でいう卸売業者に位置づけられるというふうに考えておる次第でございます。
○及川順郎君 それでは最後に、復帰特別措置というのはあくまでもこれは県内企業に地方をつけさせ、県民の消費生活を安定させる、そうした効果は持っておりますけれども、それ自体は、沖縄の自立安定化政策、恒常的な意味を持つという、こういうものから考えますと、やはりいずれかの時点で、先ほど来から出ておりますように、けじめをつけて沖縄のさらなる発展を目指しての恒久的な立法措置はしなければならないときが来るだろう、これはもう十分に推測できるわけでございます。沖縄振興開発審議会の部会と専門委員会の合同委員会で検討されております第二次振興計画の後期の展望がそういう意味では非常に重要になってくるのではないか。聞くところによりますと、来月末にも最終答申というようなことが報道もされておりますので、第二次振興計画の後期を展望する重要施策、そのポイントはどこに置いていらっしゃるのか。それから、報告書がまとまりましたならば、これは調査、審議の経過等、本委員会にもこの内容につきましては御報告をしていただいて、沖縄県発展のために私たちもそれなりの御意見も申し上げたい、こういう考え方でいるわけでございますが、長官の方からぜひその展望に対する御所見を承りまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○国務大臣(綿貫民輔君) 二次振計の展望につきましては、現在沖縄振興開発審議会において今御指摘のように御審議中でございます。明確にまだお答えできる段階ではございませんけれども、同審議会におきましては、後期の主要な戦略の方向として沖縄の自然的、地理的条件による有利性を十分に生かすという観点から亜熱帯性のあるいは海洋性気象、地理的位置、伝統、文化等積極的に活用しつつ、特色のある産業の振興と長期滞在型の、あるいは保養型の観光の場として形成するというようなこと、また、我が国の南における交流拠点の形成ということ等をお考えいただいておると承知いたしております。 なお、第二振計の後期の展望が審議会において策定されましたならば、その内容を明らかにしてまいりたいというふうに考えております。
○市川正一君 ただいま同僚議員も取り上げました第八十条第一項第五号に定める物品税の減免措置を延長しなかったことに関連いたしますが、その中に三弦が含まれております。沖縄出身の伊江委員の解説によりますと、俗に蛇皮線という呼称は正しいものではなくて、正式には三線と言うのだそうでありますが、いずれにしても蛇の皮を張ってある伝統的な楽器であります。 綿貫沖縄開発庁長官に御所見を承りたいのですが、実は私事で恐縮でございますけれども、私は超党派で構成しております音楽議員連盟の副会長もやらさしていただいております。そこにいらっしゃる安西委員もそのメンバーのお一人です。伝統音楽を振興し、また守っていく、あるいは伝統工芸品をそういう意味で大いに振興していくという立場から、私はこの三弦の免税延長は大いに考慮に値するのじゃないかというふうに考えるのですが、(「それはそうだ」と呼ぶ者あり)沖縄を愛する長官の御意見を冒頭承りたいと思います。これは実務的なものじゃなしに政治的に御所見を賜りたいということで、いかがでございますか。
○国務大臣(綿貫民輔君) 音楽を愛するということは非常にいいことでございますし、またそれに関連のある楽器等につきましても十分理解はいたしますが、今回の復帰特別措置法の中に盛るようなことではないというような見解から今回はこの中に入っていないということだと思います。
○市川正一君 これは先ほどの御説明では、利用業者が一つであったとかということとか金額がどうだということじゃなしに、超党派で、そちらからもそうだという賛同の声もございましたので、これは長官ぜひ研究していただきたいということを重ねて申し添えます。 問題を変えますが、次は防衛施設庁に伺います。 沖縄タイムスの報道によりますと、伊江島の民有地に米軍が無断で通信ケーブルを敷設した事件が明らかになりました。この件について地主である平安山さんが一月二十八日に那覇防衛施設局への電話で原状回復を求めましたが、本日今の時点においても、現地にも問いただしましたが、この無法状態は改善されておりません。施設庁はこの件を承知しているのかしていないのか、またいかなる措置をとったのか、明らかにしていただきたい。
○説明員(石川陽次君) お答え申し上げます。 本年二月十二日、沖縄タイムス記事に報道されましたように、平安山さん所有の土地につきまして、米軍が所有者に無断で通信ケーブルを埋設したということは事実でございます。平安山さんから二月十八日電話でそのお話を承りまして、早速当方、那覇防衛施設局が米軍と連絡いたしまして、是正方を要請いたしました。
○市川正一君 何方。
○説明員(石川陽次君) 是正方を要請いたしました。そこで早速その要請を受けまして米軍の方では、三月二十日付でこの過って埋設いたしました地下ケーブルを移設するという工事改定契約を締結し現在施工準備中でございます。近く現地で工事着工となるというふうに承知しております。
○市川正一君 近く何ですって、ちょっとわかりにくいのです。
○説明員(石川陽次君) 近く現地で工事着手となります。
○市川正一君 工事着手。
○説明員(石川陽次君) はい。
○市川正一君 要するにまだ回復されていない、ほったらかしだね、現時点では。
○説明員(石川陽次君) 甚だ申しわけございません。ただいま現在ではまだ回復されておりません。
○市川正一君 米軍は、今回の事件で地主である平安山さんに謝罪したのですか。
○説明員(石川陽次君) 米軍の方では早速その非を認めまして、当方の申し入れに従いまして是正措置を講じるということで、近く四月早々には回復措置が講じられるということでございますので、御了承願いたいと思います。
○市川正一君 了承するって、だれが、わしがかい。被害者は平安山さんですよ。その平安山さんに米軍は謝ったかどうかということを聞いておる。
○説明員(石川陽次君) 那覇防衛施設局より平安山さんに対して、工事が過って施工されたということについておわびし、その原状回復工事を実施するということについて御了承いただきました。
○市川正一君 語尾をはっきりして。一番最後どうですって。
○説明員(石川陽次君) 那覇防衛施設局より平安山さんに対しまして、米軍により工事が過って実施されたということにつきまして陳謝し、その是 正措置を直ちに講ずるということで平安山さんの御了承をいただきました。
○市川正一君 その謝るというのは謝罪ということでね、間違って工事したという、それがまた後で言いますけれども、要するに米軍の方は何も平安山さんに謝罪していないですね。
○説明員(石川陽次君) 私ちょっと承知しておりません。
○市川正一君 けさの朝日新聞がここにあるのですが、これによりますと、沖縄の米軍基地の補償金問題をめぐる攻防が報道されております。お読みになりましたか。
○説明員(石川陽次君) 申しわけございませんが、読んでおりません。
○市川正一君 これによりますと、銃剣とブルドーザーで接収し、拡張された沖縄県民の土地を、今、防衛施設庁がいわゆる一坪地主に対して接取手続を強要しております。この記事によると、防衛施設庁の大滝郁也調査官、きょう来ておられるのかどうか知りませんが、こう言っておる。「「クビをかけても五月十四日までに補償金を払い終わる」と決意のほどをみせる。」というふうに報道しています。後で見てください。こう息巻いておられるのです。私これは大臣にもお聞きしたいのですけれども、日本人ならば、もし沖縄県民の心情を理解するならば、首をかけてもやるというのは、むしろ県民の土地を守るために首をかけてもやるというのだったらわかるのだけれども、首をかけてもこの一坪地主を抑え込むというふうに言うというのは逆立ちしておると思うのですが、大臣、そう思いませんか。
○国務大臣(綿貫民輔君) そういう事実があるのかどうかよく調べてみなければわからないと思っております。
○市川正一君 朝日新聞の報道によれば、そういうふうに本人は息巻いているというのです。沖縄開発庁長官、沖縄を本当に愛されるならば、こういう発想というのは私は許せぬと思うのです。 そこで、防衛庁に聞きますけれども、こういうふうに一方では言っておきながら、今の話によると、三月二十日にいわば工事の切り回しをやると言うのです。間違ってそうしたと言うのだけれども、しかしあそこは間違えようのないはずの土地です。いわゆる虫食い返還された土地ですし、そこには防衛施設庁のくいが四万に打ち込まれている、間違えようがなじゃないですか。あなたは現地を御存じですか。
○説明員(石川陽次君) 申しわけありませんが、私、伊江島には行ったことがございません。
○市川正一君 ここに伊江島御出身の伊江先生がいらっしゃるけれども、課長だけが詰めているのじゃなしに、防衛施設庁からもっとほかの——あなた、そばでにやにや笑うておるのでなしにちょっとは責任を感じなさい。ちゃんとくいを打って間違えようのないような土地ですよ。一遍ちゃんと見てきてほしいと思うのですが、あなたは御存じですか。
○説明員(森山浩二君) 私も現地へは行ったことがないので、残念ながら承知しておりません。
○市川正一君 この事件がそういうことで大問題になっているということは承知しているということを最初おっしゃったわけだ。だから私は、責任を持って現地も見るし、それからどういう工事が今からやられるのか、ちゃんと責任を持って対応してほしいと思うのです。 きょうは限られた時間なので私はあえて言いたいのですが、施設・区域内はこういう虫食い的返還をやったことによって米軍の方は、県民が有効にその土地を利用できぬことを承知しておきながら、返した、返したと言って恩着せがましく宣伝はしておるのです。しかし、実態は今までどおりの提供施設・区域と同じように考えて、まさに傍若無人に振る舞っているのが今度の平安山さんの事件だと思うのです。私は、県民の利益を守るために米軍に断固とした抗議を行って、こういう事件の再発を防止するために具体策をきちっと取りつける必要があると思うのですが、そういう問題に対して決意を伺って、質問を終わりたいと思います、
○説明員(石川陽次君) 先生御指摘のとおりこのようなことはあってはならないことでございまして、かかることが再び繰り返されないよう、さらに当庁といたしましても米軍に注意を喚起し、善処してまいりたい、そのように考えております。
○喜屋武眞榮君 早朝来沖縄問題が浮き彫りにされつつありますが、私は、特に持ち時間の都合もありますので、問題を重点的に三つに絞って質問をいたします。 その前置きは、一口に述べますと、復帰十五年になるけれども、特別措置に関する法律を持っておることはまことに遺憾に思います。今回の特別措置法の一部改正の趣旨に沿って、沖縄が本当にさわやかに振興していくためには何がガンであるのか、避けて通ることのできないガンは何か、そういった視点から三つの問題を尋ねます。まず、幸いに綿貫長官は国土庁長官でもあられるし開発庁長官でもあられますので、一人二役を兼ねておられますので、最初に国土庁長官としての立場からお尋ねしたいことがあります。 この沖縄問題を論ずる前提には、常に私は全国的な開発の基本に視点を置く必要があると思っております。その点から、四全総の中間報告が去年の末に出ておりますね。その沖縄の位置づけを見ますというと、どうしても三全総とのつながりにおいて重大な欠落があるのではないか、こう私は見ております。 と申しますのは、今、四全総は中間報告でありますので、まだ結論ではないわけでありますので弾力があるわけですが、沖縄基地については、「広大な米軍施設・区域等の存在」など、「地域の発展を阻害する要因も多い。」というふうに指摘されておるのです。ところが、三全総を見ますというと、「米軍施設、区域については、できる限り早期に縮小されるべきであり、」ということがあって、このことが欠落しておるということなんです。一体これはどういうわけなのか。基地問題に対する姿勢の大きな後退じゃないか、こういうことも私は思うわけなのです。まだ中間報告の段階でありますので、欠落でありますので、ぜひ結論的にはこの文言を復活させてもらわなければいけないのじゃないか、こういう立場から国土庁長官の御所見を求めます。
○政府委員(星野進保君) 四全総策定のプロセスに関します先生の御質問でございますので、私の方から少し説明させていただきたいと思っております。 先生今御指摘の文章は全部そのとおりでございます。ただ、地域ブロック別整備の基本的方向ということで審議経過報告では出ておりまして、そこの一番最初の前書きに、先生も今留保していただきましたが、これから地方公共団体各方面と十分な意見交換を行い、それを踏まえて具体的なプロジェクト等について詰めていくということで、あくまで地方公共団体といろいろ対話をするためのガイドラインといたしましてここの節ができておったわけでございますので、先生御指摘のように、三全総あるいは第二次沖縄振興開発計画等でいろいろ具体的に書いてありますことを参考にいたしまして、地元の御意見等も踏まえ、今後さらに詰めていきたいというのが現状でございます。
○喜屋武眞榮君 ぜひひとつ私が要望申しておるとおり、少なくとも前進でなければいけない。といいますことは、これは後で防衛施設庁にまた関連しますので申し上げますが、ここではぜひその基本項目の文言の中で明確に位置づけてもらって、消えることがないように、それが前進であり発展である、こう大事に私はそれを受けとめたいからであります。 次に、沖縄開発庁長官の立場から、沖縄の二次振計のいよいよ後半になったわけでありますが、その中にも、苛烈な戦禍と戦後二十七年の長期にわたる本土との隔絶、広大な軍事基地の存在等、沖縄の持つ特殊事情が厳しく云々と明記されておる。そのことを前提にして、これが絵にかいたもちにならないためには、やはり中身の問題、具体的な裏づけの予算の問題、内容の問題、こういう ことが伴わない限りそれは絵にかいたもちにしかすぎない、私はそういうふうに絶えず注視していきたい。 ところで、先ほど来述べられた沖縄経済社会の自立的発展の条件整備はおくれておる。これは今さら申し上げるまでもございません。そして、労働者の不均衡による高い失業率も今さら申し上げるまでもありません。一次産業は伸びつつあると言いながら、伸び悩みの状態であると私は見ております。こういう点から、ひとつ二次振計の後半の、全国総合開発計画の改定されようとしておるこの大事なときに、タイミングよろしくそれとの調整を図るべきであると私は思うのですが、長官、いかがでしょうか。
○国務大臣(綿貫民輔君) きょうは、国土庁長官と沖縄開発庁長官と両二つの顔で御質問を受けましたが、この四全総と二次振計の後期計画との関連でございますが、十分二次振計と四全総の整合性を図って取り入れていきたいと考えております。
○喜屋武眞榮君 次に、防衛施設庁に尋ねます。 ところで、この内容につきましては、担当長官も重大な関心をお持ちであることは知っておりますが、重ねてこの場でもこの問題について再認識をしていただきたいと思います。 といいますのは、沖縄基地の整理縮小ということが、これは政府の一貫した公約である。ところが、問題は、日米安保協議委員会で合意されたこの施設、基地が復帰十五年の今日の間にどのように返還されたか、このことを私は問いたいわけであります。それは、私が問いたい理由は、復帰十五年になるけれども三五%しか開放されておらぬ、しかもそれも跡地利用がすぐできるような状態ではない、使い物にならない、こういうところからいろいろと社会問題が起こるわけでありますが、いまだ六五%が未返還のままにおくれておる。一体その理由は何なのか、まずそのことを問いたい。
○説明員(森山浩二君) お答えいたします。 ただいま先生おっしゃいましたように、今日まで安保協議委員会で了承されております施設のうち、約三五%が返還になっております。この残っております施設につきましては、移設及びその措置に関する実施が合意された後返還される施設というのが大部分でございまして、移設先地の選定が非常に困難だというような状況もございますし、また、土地所有者等の御意向も配慮しなければならないというような事情がございまして返還がまだされておりませんが、防衛施設庁といたしましては、今後ともこの円滑な計画の推進に努力したいというふうに考えております。
○喜屋武眞榮君 私がこの問題で、不信感といえば不信感ですが、政府の基地行政に対する、しかも特に沖縄の基地行政に対する姿勢の問題、一体その姿勢はどこに置いて基地行政をやっておるのか、このことを私は問いたい。しかも、日にち毎日沖縄の現状、情勢が、返還どころか基地強化の方向に進みつつある現状であることはおわかりだろう。そういうこととにらみ合わして私は質問をいたしておるわけなのです。 申し上げるまでもなく、整理縮小が合意による公約であるとするならば、少なくともその公約を実現する政府は責任がある。責任を果たさぬから公約違反だと今、日本じゅう騒いでおる国内政治問題があるわけですが、特にこの沖縄の基地返還に対する公約違反の問題は、財産の、そして生命の危険、介入につながる重大な問題を含む公約である。それならば、それこそ許せない公約違反であると私は厳しく決めつけたいのです。その背景には、どうですか、最近国頭安波のハリアー基地建設、恩納村通信施設跡のミサイル部隊の配備、本部飛行場跡の海上自衛隊の対潜作戦基地建設計画、こういったもろもろの枚挙にいとまがない沖縄の現状であります。 こういう状態を肌で感じて、日本の行政、国の責任において沖縄の基地問題をどうとらえるか、百二十万県民をどう見るのか、こういう姿勢を持つならば、このようなことが政府としてもっと正すべき、きちっと姿勢を強く持つべきである、こう私は言いたいのです。那覇自衛隊基地の中でもある。下地飛行場緊急飛来の問題も恒久化の一つの手懐けじゃないか。軍用地十年使用の問題、米軍演習の激化、山火事、米韓合同軍事演習、こういうことが沖縄基地を中心として展開されておるということを思うときに、県民の一人として黙っておれるかということなのです。担当長官としてのお立場、所見を求めて、私、時間が来ましたので終わります。
○政府委員(小谷宏三君) 第二次沖縄振興開発計画におきましては、「土地利用上大きな制約となっている米軍施設・区域をできるだけ早期に整理縮小し、産業の振興、生活環境の整備に資するよう跡地の有効利用を図るための施策を推進する。」ということをうたっております。沖縄開発庁といたしましては、今後ともこの趣旨を促進したいと思うわけでございます。また、米軍施設・区域の返還跡地につきまして、その有効利用を促進するため、沖縄開発庁におきまして、高率の国庫補助による土地区画整理事業あるいは土地改良事業を積極的に導入してきたところでございます。今後とも地元の跡地利用計画が固められたものについては、これらの事業の施行に努めてまいりたいと思います。 ちなみに、土地区画整理事業の補助率を言いますと、昭和五十九年度において沖縄は十分の九、本土は三分の二でございました。昭和六十二年度予算におきましては、沖縄は依然として十分の九をお認め願っておりますが、本土では十分の五・五になる予定と伺っております。 また、土地改良事業の県営圃場整備ですと、昭和五十九年度におきましては、沖縄十分の七・五、本土十分の四・五でございました。この点につきましては、六十二年度におきまして、沖縄十分の七・五、本土十分の四・五で、同様の補助率でございます。
○木本平八郎君 私に与えられた時間は十六分しかございませんので、質問を二つに限って意見をお聞きしたいわけです。 一つは、食管法の問題です。ここに書かれております。それからもう一つは、沖縄の文化といったような点からちょっと異色の質問をしたいと思うわけです。 初めの、まず食管法の問題ですけれども、ここに本土並みの食管法を適用するということを書かれているわけです。しかし、けさほど同僚議員の質問がありましたけれども、私はもともと食管法廃止論者です。米は、一刻も早く自由化すべきであるということをずっと唱えてきているわけです。もう二、三年前から予算委員会その他でも言っているのですけれども、私はこの沖縄の場合、特に今回の場合に食管法を適用するというのは逆行じゃないかという感じがするわけです。先ほども説明がありましたように、沖縄の消費は七万二千トンだ、そして生産はわずかに二千トン。七万トンが本土から入ってくるわけです。こういうところであれば、当然消費者サイドに立って米の問題を考えるべきじゃないか。生産サイドというのは、ちょっと沖縄に関しては適さないのじゃないか。したがって、この際沖縄は、やはり米をむしろ自由化して、どこからでも買えるというふうにするのが、消費者行政の観点からも非常に有意義なのじゃないかと思うのですが、食糧庁、どういうふうにお考えですか。
○政府委員(山田岸雄君) お答え申し上げます。 先生のかねてからのいろいろと御意見のほどは私も承っておるところでございますが、今回沖縄におきまして食管制度を適用さしていただく、このように法律案でもお願いしているところでございます。その理由につきましては、先ほども申し上げましたように、本土復帰の時点におきましては、沖縄の米麦の価格水準なりまた流通体制等に本土と相当の懸隔がございましたし、それらにつきまして、価格については今年の五月末までに一応本土と同じ水準に持っていくということでございました。また流通体制等につきましても、沖縄県内の流通関係の方々、それから県ともどもいろ いると協議会等をつくって整備していただきまして、沖縄県の方からもやはり本土と同様な食管法を適用してくれ、こういう御要請もございまして、私どもそれにおこたえすべく、現在いろいろと対応を考えておるような次第でございます。 御案内のように、沖縄におきまして、先生御指摘のようにこういった総消費量が七万二千トンであり、本土から七万トンを供給さしていただいておるというのも事実でございます。従来はこれらのものにつきましては、沖縄の従来の価格形成等も踏まえまして、価格は一本の価格といいましょうか、政府米を持っていっております七万トン部分につきましては、大体沖縄産米の二千トン部分も含めてでございますが、それは一本の価格にいたしまして、それからその後最近の数年間におきましては、沖縄におきましても良質米が欲しいという御要請もございまして、私ども本土の方から指定法人を通じて自主流通米を持っていって、あちらで売却していただいておるという実態でございます。 最近におきましては、食生活の多様化等もございまして、いろいろの種類の米が欲しいという御要請でございますし、今後食管法を五月以降に適用させていただきました段階では銘柄間格差、まあ水準はすべて一定になるわけでございますから、その中で銘柄によりまして多少高いものもございますが、逆に低いものもある。水準はすべて平均的には一緒であろう。そういうことで多少銘柄も、いろいろの異なった種類のお米が消費者の需要にこたえられるように今後は販売をしていただこうと考えておるわけでございます。既に沖縄県におかれましては、米穀流通適正化協議会等を開かれまして、この協議会の構成メンバーは、消費者の方々なり流通の方々なり学識経験者なり、また県等もお入りになって御検討になっているわけでございます。そうしたところにおきましては十分消費者の御意見も反映されるわけでございますけれども、先ほど申し上げましたような従来とは多少品ぞろえを、いろいろの品質のお米を売るようにという御希望もあるわけでございまして、そうしたいろいろの種類のお米を売っていただく。 こういうふうなことに相なりますと、流通体制につきましては従来のようなことで自由に売っていただくといいましょうか、許可も何もなしにやっていただくということでは品質の確保といいましょうか、それとか消費者の信用なり消費者の利便といった面におきましてもいろいろと支障が出るのではないか、こういうことも考えまして、一応流通の段階につきましては、集荷業者につきましては、これは大体農協でございますが、農林水産大臣の指定ということにさせていただきまして、それから販売業者につきましては、卸、小売とも沖縄県知事の許可ということにさせていただきまして、国及び県によりますところの指導監督を徹底し、消費者にも十分利便を与え、かつ消費者にも御迷惑のかからないように指導もしていかなければならぬ、このように考えておる次第でございます。
○木本平八郎君 もちろんそういう御答弁だと思っているのです。しかし、要するに食管法を適用するのだということが前提で、食糧庁はもちろんそう考えておられるし、県の方もどうせ適用されると思うから、それに基づいていろいろ研究なさっているので、消費者として正直なところを言えば、自由化してもらって、カリフォルニア米であろうがタイ米であろうが、あるいはコシヒカリが食べたければコシヒカリというふうなことで選択できるというのが本当の消費者の立場だと思うのです。したがって、この議論は今後とも別の場でやっていきますけれども、きょうはちょっと時間がないので、簡単に私の考えを申し上げます。 食管法というのは、ここの皆さんの中にもいろいろ反対があるかもしれませんけれども、私はいずれこれは時間の問題だと思っているわけです。こういう無理を、戦後四十年、戦前からですけれども、続けていく時代はもう持ちこたえられないのじゃないかと私は思うのです。 したがって、この際、それの移行のトライアルとして沖縄というのは非常に今いい条件にあるので、まずここで食管法の適用を外して自由化してみて、全量でも七万二千トンですから、そういうことでやっぱりトライアルでやってみられる必要があるのじゃないかということが一つ。 それからもう一つは、これは今、上の商工委員会でもてんやわんややっておりますけれども、きょうの半導体の問題にしても保護法案が相当厳しくやってきている。私は、外圧というのは非常に嫌いなのですけれども、外圧という点から考えても、ちょっと食管法はもう持ち切れないのじゃないかと思うわけです。しかも、今てんやわんややっているという状況からいって、私は沖縄ぐらい、今のところとりあえず自由化したということであれば、これは一つのガス抜きになるのじゃないかと思うのです。このまま頑張ってしまうと、それこそ大爆発を起こすのじゃないかということもあって、ここで一つ提案したわけです。ぜひその辺、大局的見地から御検討いただきたい。これは答弁要りませんから、要望だけいたしまして、次の問題に移りたいと思います。 次の問題は、先ほど文化と言いましたけれども、実は私は結論からいって、沖縄というのは非常に敬老精神が進んでいるというか、それで老人も長生きなのですね。例えば統計もありますけれども、百歳以上の人口というのは、これは人数からいえばそれは東京なんかの方が人口が多いのですけれども、十万人当たりにしますと、全国平均が一・五三人、それに対して沖縄は約五倍の七・一五人なのです。これはどうして長生きかというのは、それは気候とが食べ物とかいろいろなことがあると思うのです。しかし私は、あえてこじつけになるかもしれませんけれども、これはやはり敬老精神が非常に充実している風土だからじゃないかという気がするわけです。 それで、私の観点を申し上げますと、皆さん御存じのように、日本がどんどん老齢化社会になっていくわけです。老齢化社会でいろいろな福祉だとか社会政策とかそういったものが必要なのですけれども、その基本には老人を大事にする、老人を敬うということがなきゃいかぬじゃないかという気がするのです。それで私、実は沖縄に行ったときに感じたのは、沖縄のお年寄りが非常に柔和ないい顔をなさっているということです。 これはあるいは、アイヌ問題とまた同じような舌禍を起こすかもしれませんけれども、沖縄の方というのはどちらかというと彫りが深い。それで内実とは違って表面上非常に厳しいような風貌をなさっているのです。ところが、お年寄りになりますと極めて柔和な顔をなさっているという私は感じを受けたわけです。これはそのときは余りどうしてか深く考えなかったのですけれども、ある人から聞きましたら、韓国だとか台湾の方々もお年寄りの方は非常にいい顔をなさっているようです。その辺に共通しているのがやはりその一つの敬老精神なのです。韓国、台湾の場合は儒教のなにがあるでしょうね。日本も戦前は忠孝といって、親孝行とか非常に年寄りを大事にするという風潮があったのですけれども、戦後はプラグマティズムというか経済性優先というか、そういったところから余り老人を大事にしなくなってしまった。 それで、そういう点で、もう少しあるのですが、時間がないものですから結論だけ申し上げますけれども、これからの日本にとってこういう敬老精神を敷衍させていくことが非常に重要になるのじゃないか。したがって結論的に、せっかく沖縄にそういう祖先崇拝というのですか、敬老精神が非常に旺盛だというところがたまたま残っているわけですから、これを何かリーダーというか、てこにして、全国的にこういう一つの新しい道徳をつくり上げることができないのだろうかと思うのです。これは私は、経済的に格差を詰めていくというのも非常に大事なことです。大事なことですけれども、文化の面ではある意味では沖縄が一番ハイレベルにあるというふうにも見られるので、沖縄の地位を上げるためにもこの点をみんなで強調 して、そして何かリーダーに持っていけないかと思うのです。具体的に私もちょっとアイデアはないのですけれども、そういう点をぜひ、これは開発庁に先頭に立ってもらうというのがいいのかどうかわかりません。まだ一つの意見の段階なのです。こういう考え方について、難しいのですけれども、大臣、御所見を承りたいと思うのです。
○国務大臣(綿貫民輔君) 沖縄の開発振興につきましては、沖縄の特性をまず考えると皆様方から御指摘をいただいております。確かに亜熱帯性の気候とか海洋性の条件とかあるいは文化、またいろいろ海外との接点というような地理的な問題、いろいろございます。ただいま御指摘のような長寿ということについても、沖縄は大変大きな特色があるというふうに承知をいたしておるわけでございますが、精神面も入れてということでございます。沖縄の今後開発を図るために長寿村というものをつくったらどうか、長寿の島としてPRしたらどうかというような御意見も聞いておるわけでございまして、ただいまの御意見も非常に貴重な御意見として受けとめさせていただきたいと考えております。
○木本平八郎君 時間が参りましたが、そういう面でこういう経済問題というのは非常に重要だと思いますし、今後とも我々やっていかなければいかぬわけですけれども、同時にそういう文化的な面を強調して、沖縄の方々にもぜひ元気を持っていただいて、我々はある意味じゃ日本で一番進んでいるのだとか、リーダーだという自信を持っていただくことがまた必要なのじゃないかと思います。 ひとつ今後ともそういうことで御指導いただきたいということを御要望いたしまして、質問を終わります。
○委員長(矢野俊比古君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢野俊比古君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(矢野俊比古君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、中村君から発言を求められておりますので、これを許します。中村君。
○中村哲君 私は、ただいま可決されました沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合、二院クラブ・革新共闘、サラリーマン新党・参議院の会、各派共同提案に係る附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、沖縄県の特性にかんがみて次の諸点に配慮し、適切な施策を講ずべきである。 一、沖縄県の経済社会の実態に配意し、第一次産業をはじめ各種産業の振興、高失業率の解消と雇用の安定、自由貿易地域の設置、社会資本の充実等に努め、県民生活の一層の向上を図ること。 二、食糧管理法の特例の廃止に当たっては、米穀流通過程の混乱を来さぬよう十分に配慮すること。 三、米軍施設・区域については、日米両国において返還合意のあったものについてその早期返還に努めるとともに、返還跡地の有効利用を図ること。 右決議する。 以上であります。
○委員長(矢野俊比古君) ただいま中村君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(矢野俊比古君) 全会一致と認めます。よって、中村君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、綿貫沖縄開発庁長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。綿貫沖縄開発庁長官。
○国務大臣(綿貫民輔君) ただいまは、沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、御可決を賜りまことにありがとうございます。 附帯決議につきましては、十分その趣旨を尊重してまいる所存でございます。
○委員長(矢野俊比古君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢野俊比古君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十一分散会 —————・—————