運輸委員会 第4号
- 発言数
- 234 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1987/05/21
会議録
○委員長(中野明君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 運輸事情等に関する調査のため、本日の委員会に日本国有鉄道清算事業団の役職員を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中野明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(中野明君) 次に、船舶安全法及び道路運送車両法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。橋本運輸大臣。
○国務大臣(橋本龍太郎君) ただいま議題となりました船舶安全法及び道路運送車両法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 小型船舶につきましては、昭和四十年代からその隻数が増加し、小型船舶に係る事故が増加したことから、その堪航性を確保し人命の安全の保持を図るため、昭和四十八年の船舶安全法の一部改正により小型船舶についても検査を実施することとするとともに、昭和四十九年に当該検査事務を行う機関として小型船舶検査機構が設立されました。 また、軽自動車につきましては、昭和四十年代からその台数が増加し、軽自動車に係る事故等が増加したことから、軽自動車の安全を確保し軽自動車による公害を防止するため、昭和四十七年の道路運送車両法の一部改正により軽自動車についても検査を実施することとするとともに、同年当該検査事務を行う機関として軽自動車検査協会が設立されました。 以降、十数年にわたり、小型船舶及び軽自動車の検査は国民の間に定着するとともに、両法人の運営の基盤も安定してまいりました。 このような状況のもとに、臨時行政調査会答申におきまして、両法人について「経営基盤の安定化を図り、自立化の原則に従い民間法人化する」こととされております趣旨等に従い、政府出資金の返還、国の規制の整理合理化等所要の措置を講じ、もって、小型船舶及び軽自動車の検査の充実、両法人の経営の自立化、活性化等を図ることとして、この法律案を提出した次第であります。次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、小型船舶検査機構及び軽自動車検査協会の自立化及び活性化を図るため、両法人につきまして、政府からの出資金を返還することといたしております。 第二に、役員の選任方法につきまして、両法人の自主性を尊重するため理事長及び監事の選任方法を運輸大臣の任命制から認可制に改めることといたしております。 第三に、両法人に、その運営に関する重要事項を審議する機関として評議員会を設けることといたしております。 第四に、両法人の自立化及び活性化を図るため、資金計画の運輸大臣認可制を廃止する等国の規制を整理合理化することといたしております。 第五に、小型船舶に係る検査の合理化を図るため、新たに認定検査機関制度を設けることといたしております。 第六に、両法人につきまして、これらの改正に伴い、国税及び地方税における両法人に対する特例措置を整理合理化することといたしております。 なお、本法の施行につきましては、両法人について定款の変更等必要な準備を行った上で施行することといたしております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(中野明君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 —————————————
○委員長(中野明君) 次に、船舶安全法及び道路運送車両法の一部を改正する法律案並びに運輸事情等に関する調査のうち、運輸行政の基本施策に関する件を便宜一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○青木薪次君 私は、現在の運輸行政、過日の大臣の所信表明で述べております施策の基本的ベースは、三全総の考え方にのっとって進められているというように理解してよろしゅうございますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 無論三全総という計画を私どもは基盤といたしておりますが、それと同時に、その計画策定後におけるさまざまな事象の変化の中で、運輸行政として果たさなければならない役割をその中に新たに追加し、あるいは改定して行っておると申し上げるのが一番適切かと思います。
○青木薪次君 四全総が近く策定されることになっております。この四全総の考え方というものは、三全総のときの定住圏構想、すなわち居住環境の整備、あるいはまた産業も住宅も人が定着できるようにしようではないか、国土の均衡ある発展をそのためにひとつなし遂げていこうというようなことを中心として策定をされておるわけであります。 ところが、四全総の考え方は、定住と交流ということが前に出てきておりまして、これは、四全総をつくろうとしたときに中曽根総理が、特に東京中心でやっぱりやらなきゃだめなんだということを去年の暮れに発言をしたわけであります。そういたしますと、今の東京中心だと、まず交通安全、そしてまた地価の高騰というようなことで、とても東京中心なんということについてはできないという各方面からの意見が出てまいりまして、それならば定住という三全総の考え方に立って、それが地方に機能を分散しよう、投資も分散してやっていこうというようなことになって、定住圏ごとの交流を図ろうということになってきておるわけであります。 しかも、いろいろ新幹線の建設とかあるいはまたコミューターの建設とか、あるいはまた情報のネットワークというようなことをいろいろと一緒に解決していこうということで、全国一日日帰り圏内に入れるんだというようなことなどもありまして、交通施設や情報施設の整備をしていかなきゃならぬというようなことになっているわけであります。 大体、国土庁は各省庁と詰めまして、詰めるというよりも、私は、運輸省と特に建設省が一番やはりその中心にならなきゃならぬというように考えているわけでありまするけれども、そういうような考え方で大臣よろしゅうございますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 確かに今委員が御指摘になりましたように、四全総につきましてはまだ最終案が決定をしておりませんけれども、これまでの国土審議会の審議経過から考えてまいりますと、委員が御指摘になりましたようないわゆる定住圏というものから、その定住に加えて地域間における交流の拡大というものが大きなテーマとなり、その交流ネットワークの構想というものを推進して多極分散型の国土の形成を目指す方向というものが論議をされておるというふうに私どもも思います。そうなりますと、確かにその中で運輸省が果たさなければならない役割としては、それぞれの交流のネットワークとしての高速交通ネットワークの形成、これは確実に私どもが果たさなければならない役割でありましょう。このためには、引き続いて幹線交通の整備を進める。同時に、既存の高速交通ネットワークのストックを十分に活用するという見地からも、空港でありますとかあるいは新幹線へのアクセス交通を充実するといったことがどうしても我々としては果たさなければならない役割として浮かび上がってくるように感じております。
○青木薪次君 そこで、三全総において運輸省が取り組んできた事業、その達成状況について、第五次港湾計画それから第三次空港建設の計画等についてその達成率が問題となるところでありますが、第五次の港湾計画はこれは達成率が、五十一年から五十五年までの間が五次でありまするけれども、八三・五%、港湾局長、いいですね。それから第六次は五十六年から六十年までの計画でありまするけれども、これが七四・九が公共。それから災害関連、地方単独事業や港湾機能施設整備事業においては六一・三%ということが資料として出ているわけであります。空港計画については、五十一年から五十五年までは九五・八%、これは非常に達成率がいい方です。ところが、その後第四次空港計画については六五・九%というふうにどうもダウンしているんだということであります。鉄道は五カ年計画ではないけれども、国鉄の投資減少で低下基調が見られまして、五十七年度は一兆四千三百二十一億円。ところが六十年度については一兆八百三十二億円というようにダウンをしているわけであります。したがって、今日JR各社においては非常に投資がまさに停滞というよりか、ストップしているという状態であるわけでありまするけれども、今日中曽根総理がアメリカに行って約束をしてきた、あるいはまた今日EC諸国との、EC・日本とのいろんな約束が出ている。このことについて七月に臨時国会を召集する、召集するけれども、そのときにはもう約束でなくて実行してくれということで、五兆円が真水であるとかないとかという議論が今盛んにされておりますけれども、そういった問題について運輸大臣、事業官庁としては運輸省は建設省と並んで最もそういう点については先駆者的役割を果たさなければならぬけれども、今日のトーンダウンした現状についてどうお考えになりますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 大変難しいお尋ねでありますし、昨日、当初予算が成立をいたし、なお国会が継続しております中で、まだ論議同体を政府部内においていたしておりません補正予算まで含めてのお尋ねであります。私は率直に申しまして今委員が御指摘になりましたように、港湾並びに空港の過去の五カ年計画の推移をたどってまいりますと、ここしばらくの間の財政再建路線の中で、予算全体がいわゆるマイナスシーリングというものに抑え込まれ、公共事業全体が抑え込まれてまいりました影響が一つはこの達成率を低めたと考えております。また、殊に空港につきまして五十五年から六十年にかけての投資の落ち込みが、計画の落ち込みがございます中には新東京国際空港の概成に向けての工事着手がなかなか難航いたしたとか、あるいは関西新空港の工事のスタートがおくれたこととか、あるいは羽田の沖合展開について時間的に多少のロスが出たとか、いろんな影響があろうかと思います。そうしたことを踏まえながら、これから先を考えてまいります場合に、私どもはまず運輸省としての立場からまいりますならば、これらの計画が、潤沢なとは申しません、少なくとも必要最小限度の予算をもって完全に遂行し得る体制が、将来考えられている補正予算の中において確保されることがまず先決であろうかと思います。そして、それは同時に国土の再開発につながる行為でもありますし、当面極めて必要に迫られております内需の拡大にも資する施策として私どもとしては全力を尽くしたいところでございます。 ただ、この補正予算の論議の中には減税についての論議もあるわけでありますし、その税制改正が御承知のように衆議院議長の手元でおまとめをいただきました御意見が、現在衆議院における各党の話し合いの中で協議機関の発足へと向かいつつあるさなかでありますし、その方向によりましてまたその内容も変わるでありましょう。今の時点としてはこの程度の、私どもとしては我々の責任を果たしたい。ついては我々が実行し得る必要最小限の予算というものはどんなことがあっても補正予算の中でも確保し、それを実行していくことによって国土の再開発を進めていくと同時に、内需拡大という今我々が果たさなければならない国際的な公約にも資してまいりたい、そのように考えております。
○青木薪次君 私は三全総と四全総の関係について先日予算委員会でもただしてまいりました。言っていることは、大体希望はよく表明されているし、運輸大臣も建設大臣も、それから経済企画庁長官もあるいはまた大蔵大臣に至るまで一生懸命やろうというかけ声はいいわけでありまするけれども、もう既に大体の骨格と内容が、四全総が固まったということで各五カ年計画に対して具体的にどうするかということを文書でもう国民に約束せにゃならぬという段階に来たわけであります。 そこで、この開発方式なんかについても私は三全総と四全総の違いについて読んでみた。そしてまたその違いを大体まとめてみたわけでありますが、例えば開発方式における幹線交通体系の位置づけ、建設省は別ですよ、東京一点集中体系を改めると、これが交流の促進によって地域の活性化をねらいとする交流のネットワーク構想における主要施策の一つとして基幹的交通、情報・通信体系を全国にわたってとにかく早くやらなきゃいかぬということになっているわけであります。したがって、こういったような問題等について投資の現状というものが非常に遅々としておくれているということについては、七月に臨時国会が、一カ月半たてばもう開かれるわけでありまするけれども、ここで提案しなきゃならぬということになっているけれども、そういうように大臣理解してよろしゅうございますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 先ほども申し上げましたとおり、昨日、本年度当初予算が本院を通過させていただき成立を見た段階でありまして、まだ補正予算の中身等を、具体的に私どもは例えば財政当局に提示しあるいは論議をするという状況には至っておりません。 また、四全総、確かに相当程度作業は進んできておるようでありますけれども、委員も御承知のように、一度出しました案が東京への集中がひど過ぎるという地方の反撃によって内容が大幅に手直しされた等の状況もございまして、なお完全に煮詰まった状況ではございません。 そうなりますと、その四全総との絡みで補正予算という御質問になりますと、四全総そのものもまだ固まっておらない。補正予算の論議に至っては、まだ私ども財政当局にどういう中身を持ち込むかという方針も部内において相談をいたしておらない。各局はもちろんそれぞれ作業はいたしておると思いますけれども、省としてこういう対応をしようというところまで決め切っているわけではない状況におきまして、いずれも未定の内容で絡めてお答えを申し上げるというのは大変至難な話であります。 ただ、私どもは、先ほどから申し上げておりますように、今四全総の向かいつつある方向というものが、定住圏構想というものからその定住圏同士の壁を越えた交流というものに視点を移し、その交流という行為から高速交通ネットワークの整備というものを非常に大きく打ち出されようとしている方向というものが基本的に変わるとは考えておりませんし、補正予算におきましても、また明年度予算の概算要求をまとめてまいります場合にも、そうした流れというものは十分に頭の中に置きながら運輸省としての作業をしてまいることになろうかと思っております。
○青木薪次君 要するに、一日交通圏ということが、定住と交流という中における一番の大きな目標になっていると思うのであります。それで、そのための交通機関としてはこれはどういうことが考えられるか。例えば小型空港の建設あるいはまた整備、中にはリニアモーターを導入しようというようなことも載っているわけでありますが、そういったその個々の問題について、政策的立案と努力をされているのかどうかという点についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(棚橋泰君) 大臣からお答え申し上げましたように、四全総そのものがまだ最終案を得ておる段階ではございません。ただ、先生御指摘のように、おおよそこういう方向で固まるというようなことについては政府部内においていろいろ議論が行われておるところでございます。その中で今おっしゃいましたように一日日帰り国と、主要都市から主要都市間を一日で往復できるような交通体系というものを中心といたしました交流ネットワークというようなものがその主眼の一つになっておるということは御指摘のとおりでございます。 ただ、三全総の定住圏構想、それと今度の四全総で多分そうなるであろう地域間交流の多極分散型といいますものは、私どもの理解では三全総の定住圏というものをさらに拡大していくという方向ではないか。三全総の形がどちらかというと一極中心の地方定住という形のものであったものを多極分散型にするということでございますが、それは定住圏をさらに進めるための一つの方向でございまして、そういう意味で従来私どもが考えておりました交通体系と基本線において大きく異なるものではないのではないかというふうに考えております。 それで、さらにそういう多極分散型の交流を進めます場合には、必要なことは、幹線交通というものを使いまして、その幹線交通へのアクセスというものを強めて、そして地域間の交流を一日の間にできるようにするという形でございますので、基本的には従来から行っております幹線とそれへのアクセスというものの考え方というものからそう大きくは変わるものではないというふうに考えております。 いずれにいたしましても、現在までは先ほど先生御指摘のように、私どもの、政府の方向は三全総に基づいて動いてきたわけでございまして、今後新しい四全総というものが確定いたしました場合には、それをさらに拡大する形で四全総の方向への交通体系というものの構築に新しい努力をしていかなければならない、かように思っております。
○青木薪次君 そうしますと、三全総の延長線上で考えるということでありますが、今交通の基点といいますか、そこへのアクセスということを中心として考えていくということでありますが、例えば高速道路のインターから三十キロとか新幹線の駅から三十キロとかあるいはまたジェット就航空港から三十キロ圏内とか、この三条件を考えておるようでありますが、こういうそろった地域というのは大体どの辺でしょうか。
○政府委員(棚橋泰君) ちょっとただいま手元に具体的に自信を持ってお答えできるような数字を持っておりませんけれども、基本的に先生御承知のように五十六年に五六答申というものを作成いたしました。そのときに今お話のございましたような主要空港ないしは新幹線駅のアクセスというものが一定時間以内にどの程度の地域が一時間ないしは二時間とかいう一定時間内で到達できないかということを作業してみたことがございます。それで、そのときの状態では、たしか記憶によりますと、全国に何カ所かの空白地帯というものがあったと思います。例えて言えば、島根県のあれは江津とかあのあたりの地域とか、庄内地域とか、それから四国の八幡浜とか宿毛とかああいう地域とか、何カ所か空白地域があったというふうに記憶いたしております。 ただ、その後、御承知のように空港整備、高速道路等が進展をいたしておりまして、それらの地域へのアクセスというのもかなり改善されてきておるとは思いますけれども、今申し上げましたような何カ所かの地域については依然としてまだ幹線交通へのアクセスのかなりの時間がかかる地域が残っておる、かように思っております。
○青木薪次君 かなりの地域が空白地帯として残っているんですよね。今島根とか四国言われましたけれども、そこだけじゃないです。全く真っ白なところが多い。そこへもってきて東京だけはどかっと土地が倍に上がるようなところ、地方は値段が下がっているところもある。そういうところを解消しようとする努力が今日の四全総であるというように考えていかなきゃならぬと思うのであります。したがって交通投資は、人口説密な三大都市圏と地方中核地域を結ぶルートの整備を中心に進められてきたわけでありまするけれども、今後はこういう空白地帯をどう整備していくかが大きな課題だと言わなきゃならぬと思うのでありますが、運輸大臣、このことについて莫大な投資が必要だと思うんでありますが、やらなきゃならぬことなんでありますが、この点どういう御決意を持っていますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは四全総の最終仕上がりにもかかることでありますので余り軽はずみな発言のできることでもございませんけれども、要は、全国津々浦々まで一億二千万の国民が住んでおられるその方々が移動しやすい状況を確保するためには、それぞれの地域の実態に応じた各種の交通機関の組み合わせを考えながらそれを機能的に整備をしていくということになろうかと思います。これは逆にその三大都市圏の超過密地帯における輸送ももちろん並行して行わなければならぬことであります。全体の均衡を考えながらの投資を行っていくということになろうかと思います。
○青木薪次君 コミューター輸送が盛んに今言われているわけであります。これらの対象地域はどこを考えているかということでありますが、コミューター空港をつくる場合の空港整備五カ年計画における位置づけはどうなるか、例えば一種空港、二種空港、その他ということになっておりますが、この点はいかがですか。
○政府委員(山田隆英君) コミューター空港の位置づけにつきましては、先般作成されました第五次空港整備五カ年計画の中におきまして、今後、「コミューター航空については、そのあり方及びこれに伴う空港整備のあり方について十分調査し、この結果を踏まえ空港の整備を図ることについて検討する。」、こういう考え方を示しておるわけでございまして、今先生おっしゃられました空港の整備の進め方について、現在の空港整備法では一種、二種、三種というような仕分けがございますが、その中で取り扱っていくのか、あるいは現在の空港整備法で定められたもの以外の枠外のものとしてこれを考えていくのか、こういうことにつきまして最近航空審議会の中に地域航空輸送問題小委員会というものを設定いたしましたわけでございまして、この小委員会での審議を踏まえまして今後このコミューター空港の整備のあり方について検討をしていきたい、かように考えております。
○青木薪次君 五カ年計画でこのコミューター空港をその他空港と位置づけているんですね。これを地方負担でやらせようという考え方があるわけでありますが、こうした地域は国のリードでやらなければ私はできないと思うんですね。この空港のない地域は大体どの程度ありますか、それについて教えてもらいたい。
○政府委員(山田隆英君) 現在地方自治体の方でコミューター航空に対する関心が非常に高まっておりまして、各地でコミューター空港のアイデアといいますか構想というものが出ておるわけでございます。私ども聞いておるのでは四、五十カ所あろうかと思います。
○青木薪次君 私が、大臣、なぜこれに固執するかというと、四全総で、新聞にも載っておりますけれども、大体昭和六十年ごろから昭和七十五年ぐらいまでの間に投資規模を一千兆ですよ、一千兆。日本の国土が一千七十兆ぐらいの価格だそうです。その規模の投資をするんです。このままいくと、交通関係といっても道路だけつくる、高規格道路をつくると。これが今四千九百キロ供用開始されているわけでありますが、それがこの四全総で七千六百キロになる。それから、人口五万の都市をだんご状につなげていきますと、これが一万四千キロの高規格道路ができるということになるわけです。そうしますと、下水道の整備と合わせて金は全部そっちに持っていかなければならない。もちろん人工島の建設、港湾局長も見えますけれども、その関係はあるんでありまするけれども、私は、四全総、行ってみたら道路だけできたということになる心配というものが今出てきている。このままの状態でいけば、私は予言しますけれども、道路だけつくってあとはパアになってしまうということになるわけでありますが、その点に対して政策局長どう考えますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは運政局長の前置きとして私がちょっと感じを申し上げたいと思うんでありますが、確かに大変そういうお話をされる方々が多うございます。ただ、振り返ってお互いの足元を考えてみますと、道路敷地の用地買収の苦労というものは委員御承知のとおりでありまして、今までの高速自動車道建設の計画そのものも、その進捗率というものは決して褒められるものではございませんでした。もともと狭隘な国土に相当な道路敷地をとろうとすれば価格も非常に高くなりますし、コストも大変なものでありますし、現実になかなか予定どおりに進捗しておらないというのが実情であります。 しかし、私どもは、それこそ高速自動車道というものの必要性も決してないとは思いません。ただ、同様に考えてまいりますと、コミューター空港の問題も大変御論議をいただいておりますけれども、例えば、要するに固定翼の航空機ではない、いわゆるヘリコプター輸送というもののこれからの進展はどうなるのか。ヘリポートの整備をどの程度していくことがいいんだろうか。いろんな考え方は出てまいります。そうなりますと、私は実は、委員が御心配になりますほど道路が大量にその財源を食ってしまって他の交通手段に対する投資を抑え込んでしまうような状況にはむしろなるまい。逆に、高速自動車道路の整備を希望し計画をし、それがなかなかうまくいかない部分を例えばそれこそヘリコプター輸送によってカバーしてもらいたいとか、あるいはまさに委員が先ほどから提起をされておりますコミューター空港を使ういわば固定翼の小型機による不定期輸送というものでカバーしてもらいたい、そういう国民の要望にいかにこたえるかの方が我々は大きな課題になりはしないかと考えておる、そういう考え方も成り立ち得るということは御理解をいただきたいと思うんです。
○青木薪次君 運政局長が言わなきゃ。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 運政局長大体今のでよろしいと言っております。
○政府委員(棚橋泰君) 大臣に先に全部答えていただきましたものですから、私から特に申し上げることもございませんけれども、大臣が今申し上げましたとおりでございまして、私ども決して道路だけの投資になるとは思っておりません。港湾、空港等につきましてもそれなりの投資も予定をいたしておりますし、また鉄道その他につきましても、四全総の中において、交通機関としての役割を果たすべきものは十分盛り込んでいきたい、こういうことで現在政府部内で検討を進めておるところでございます。
○青木薪次君 数字は雄弁に物語っているのでありまして、運政局長も今言われたし、大臣は道路ばかりになるまいと言われたのでありますが、下水道なんかについては九六・二%、住宅が一〇六・八%、廃棄物処理施設が一二七・一%、都市公園が一〇二・五%というような、過去においてはそういうような実績をいろいろ持っているわけであります。そういう数字が雄弁に物語っておりますように、鉄道投資なんというのは全く嘆かわしい状態で推移をしているということでありまして、今、大体道路は全国縦断の道路が全部でき上がりました。そして、今度は定住と交流ということは何かということになりますと、山間僻地のところへ横断道路をつくってくれという要望が今日全国的に、現在四千九百キロでありまするけれども、一万五千キロも要求が出てきているわけです。 それで、今大臣のおっしゃったこととは別に、じゃどういうようにあなた方のところは手のうちを持っているのか、内容はどうだ、裏打ちはどうなんだ、土地はどうなんだと。いや私どもが責任を持って土地買収をいたしますし、みんなが賛成してこのように持ってきますという署名を添えて、今、物すごい勢いで、それこそ陳情合戦が行われているわけであります。 そういたしますと、私は結果として四全総は高規格道路をつくるためにあるんじゃないだろうかということさえも感ぜざるを得ないというように考えておりますので、その点についてもう一度答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 建設省は、運輸省の私どもにとりましては、いわば家主でありまして、同じ建物の所有主であります。間借り人の我我から余りそちらに対しての議論はしづらいわけでありますが、私は本当に冗談を抜きにして申し上げて、確かにそういう声が全国にあることを承知しておりますし、私自身が自分の郷里を考えてみてもそういう声があることもよく承知をいたしております。 と同時に、いざそれではその陳情が採択をされ、現実に工事をしようという段階になると、いかに用地買収等で時間がかかり、トラブルが発生するかもよく存じております。恐らくこれは委員も御自分の御郷里をお考えの場合に、そういうケースを多々お持ちであろうと思います。 それと同時に、やはり私は、今、各分野の五カ年計画の実績値と運輸省の航空あるいは港湾の五カ年計画との進捗率についての御議論をなさったわけでありますけれども、私は正直に申しまして、例えば廃棄物処理とか下水の五カ年計画と港湾あるいは航空の五カ年計画の進捗率をそのまま並べて御議論をいただくのはちょっと不本意だと思うんです。むしろ、下水のように世界的に見て先進諸国の中で全く整備のおくれていることが歴然としている分野、あるいは組成そのものが変わり、炉の構成から変えなければならなかった廃棄物の処理、これはある意味ではゼロから整備を進めなければならないものでありました。ですから、一〇〇%を超える進捗率でありましても、国民にとってはなお下水の普及率には不満があり、廃棄物の処理については不満がございます。 明治以来、営々として整備を続けてきた港湾にしても、これが完全であるとは決して私は申しません。しかしまた航空にいたしましても、現在の計画の進捗状況が万全であるとは私は決して申しませんし、今後ともになお多くの投資を必要とすることではもちろんありますけれども、委員に失礼でありますが、下水の五カ年計画や廃棄物の五カ年計画の進捗率と、航空、港湾の整備の五カ年計画の進捗率を対比されての御心配は、私は多少当たらないのではなかろうか。 運輸省はそれぞれの役割に対してこれからも全力を尽くすつもりでありますが、その点については多少の御理解をいただきたいと思います。
○青木薪次君 四全総に立ち向かう考え方というものは、結局今回の内需拡大という意味からいっても、政府は前倒し八七%ということを天下に向かって公言をいたしました。そういたしますと、八七%の後どうするんだ、四月から十月いっぱいでしょう、前倒し、八七%。ということになりますと、臨時国会がそういう問題に向かって裏打ちをする国会である、そして協議会ができて、税制改革ができるかどうか知らぬけれども、それを今度は第二ラウンドで考えるんだという話が今流布されているわけでありますが、どうも大臣の今のお話を聞きますと、まだまだとてもそんなところにはいっちゃあいないというような話でありますけれども、現実にOECDあたりにおいては、演説や約束でなくて、具体的に実行の点について今攻めてきている。 この間も、私は行かれた大臣にいろいろお聞きしたわけでありますけれども、もう約束じゃない、日本の政府、国会がどういうような具体的な実施計画をもって実行していくかということが今日のアメリカとEC諸国の注目する最も大きな問題だと言われているのでありますが、この辺の乖離について大臣どう考えますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、全然乖離していると思っておりません。 昨日、本院で予算を成立させていただき、当初予算の配分等々はこれから行うことであります。そして、その中でどれだけのものが空港、港湾、海岸整備事業、それぞれについて前倒していき、地域において消化をし切れるのか、これはこれから全部詰めていくことであります。我々は今お話がありましたように、過去最高の前倒しをしていきたいと考えております。そして当然それを前倒せば後半の工事は切れるわけでありますから、そこが切れ団を生じないように補正予算において手当てをいたすということも当然の必要性のあることであります。そして、そういうことを私は決して否定をいたしておりません。そういう努力はするんです。 ただ、昨日の夕刻に当年度予算が成立をさせていただいたその翌日のきょう、まだ財政当局との補正予算についての論議を交わすところまでまいっておりませんと申し上げておるわけでありまして、そして四全総というものはまだでき上がったものではないわけであります。委員いろいろ御心配をいただきましたけれども、その中において我々は最善の努力を尽くすとも申し上げておるわけであります。その点は御理解をいただきたいと思います。
○青木薪次君 橋本運輸大臣にしては非常に消極的な答弁だと私は思うんでありますが、今申し上げたように既に八七%前倒し。そうして内需の拡大をしないと間に合わないというようなことで、三全総の延長線上に四全総があるということでありますので、結局運輸省として、今政策的に考えているのは何と何かということを、私はこの際聞いておきたい。
○政府委員(棚橋泰君) 若干大臣の御答弁を繰り返すような形になりますが、御承知のように、先生おっしゃるように、国際的な今の状況において内需拡大というのが焦眉の急であるということは私どもも十分理解をいたしております。 ただ、手続的に申し上げまして、予算が昨日成立をいたしました。そしてまた、国の緊急経済対策というものもまだ現在論議中でございます。自民党の総合経済対策というものは公表されておりますけれども、政府としての緊急経済対策というのはこれから明らかにするわけでございまして、政府といたしまして、その中においてどういうことを行って、先生今御指摘のような内需振興のための措置をとるかということは、これから緊急経済対策、さらにそれを受けて補正予算という段階において、私どもがこれから財政当局等と議論をし、中身を固めていくものでございます。したがいまして、その中においてどういう方向であるかということについて、今この場で御答弁を申し上げるというのはなかなか難しい、こういうことかと存じます。
○青木薪次君 高速道路の建設に伴って、鉄道が全面的に赤字に転落するということは所々方々においてありますね。投資の関係について、その辺の整合性というのはやっていけますか。
○政府委員(棚橋泰君) これも毎度同じように、当委員会でお答えを申し上げてきておりますけれども、やはり私どもの基本的な交通政策というのは、交通機関というのはそれぞれの特性があるわけでございまして、その特性を十分発揮させるということが交通政策の基本である。ただ御承知のように、そういう中においての特性を発揮するものの特性というのは、当然利用者が選択するものでございますが、完全に利用者の選択だけに任せるというわけにはいかないというのは御承知のとおりでございます。 交通投資というのはかなり懐妊期間の長いものでもございますし、さらに一たん投資を行いますと、その投資の方向が誤っていた場合には大変国民に大きな負担をかけるというものでございます。そういう意味において、政策的な判断というものが、投資の方向等を決める場合には非常に重要な前提条件になってくるわけでございます。ただ、そのような政策的判断も常にやはり念頭に置きますのは、各交通機関が特性を発揮できる、すなわち利用者の方が選択される交通機関というものに重点的な投資配分を行っておくということではないかというふうに思っております。 今御指摘のような高速道路と鉄道との関係につきましても、私どもが投資配分というものを考える場合には、やはりそれぞれの、鉄道は鉄道の特性、高速道路は高速道路の特性、飛行機は飛行機の特性を発揮できるというような形での投資配分を行っていくべきだというふうに考えておりまして、そういう意味で、鉄道と申しますものの特性と自動車の特性というものは、現在の交通体系の中でそれぞれ十分発揮され、その結果鉄道のお客さんが減り、自動車のお客さんがふえている、それで利用者がそれにおいて満足といいますか、便益を受けておられる、こういうことではないかと思います。 したがいまして、おっしゃるように高速道路や道路ができることによって鉄道のお客が減っていくということは、私どもにとって、運輸省としましても非常にこれはつらいと申しますか、悲しむべきことであるという面もございますけれども、やはりそういう利用者の選択を中心とした交通機関が、時代の変遷とともに特性を発揮していく中ではある程度やむを得ないことだというふうに考えておるわけでございます。
○青木薪次君 安恒委員も指摘したわけでありますけれども、新幹線ができると在来線が赤字になる、こういったような矛盾があちらこちらに起こっているし、道路ができたことによって、今度は地方の幹線のものが全くもってローカル線で、赤字に転落するというような形というものが起こっておりますが、今局長の答弁にありましたように、交通機関それぞれの特性を重要視して、そして交通体系をつくっていくという中においては、こういうような事情が起きてもやむを得ないというようにお考えですか。
○政府委員(棚橋泰君) やむを得ないと申しますか、やはり時代の変遷と申しますか、経済情勢の変化とか、利用者の嗜好の変化とか、そういうようなものは、これは長い歴史の中でずっとあるわけでございまして、極端に申し上げましたら、おかごの時代から馬車になり、馬車から鉄道になり、鉄道からさらに自動車とか航空になるという一つの長い歴史の流れの中においては、こういう時代の経済社会の変化というものがあるわけでございまして、交通機関というのはやはりそのような時代の変化に的確に対応した体系の中で動いていかなければいけないというふうに考えておるわけでございます。 よく、国鉄問題を御議論申し上げておりましたときに、繰り返し申し上げました言葉の中に、国鉄が今日のような状態になったというのは、そういう経済社会の変化に対して的確な対応がおくれたということが原因であるということのお答えを申し上げたというふうに思っておりますけれども、やはり交通機関というものは、そういう意味ではそういう変化に的確に対応できると。また、行政もそういう利用者なり社会経済なりの変化というものに的確に対応できる交通体系を構築していくということを考えていくべきであろうというふうに考えております。
○青木薪次君 変化に対応する体制をつくっていくことは、これはもちろんでありますけれども、例えばそれじゃ青函トンネルどうするんだと。あれ、変化に対応できなかったのか。私ども、OECDやいろんな会合に行きますと、あそこは油タンクにするそうじゃないかという質問を外国の人から受けるんですよ。一体油タンクにしてどうするんだ、新しい戦争に備えるのだ、日本はそう考えているらしいなんということがまともに我々に質問として浴びせかけられるぐらい、無用の長物という言い方はいかがかと思うんでありまするけれども、あそこで一兆二千億だったでしょうか、投資をしている。それじゃ、成田の新幹線の駅はどうするんだと。これも莫大な投資ですよ。これどうするんだということになるんでありまするけれども、こういったものに対する国費のむだ遣いというか、こういう問題については運輸省どう考えていますか。
○政府委員(棚橋泰君) 先ほど申し上げましたように、政策措置が前提として交通体系というものは考えられていくわけでございまして、その政策措置を判断します場合には時代の変化とか、利用者の選択の将来性というようなものをできる限り的確に把握して、そしてそれに対応した交通体系を考え、投資配分等を行っていくというべきであろうと思います。 ただ、そのような推計というのはあくまでも推計でございまして、例えて申し上げますと、今の青函トンネルとか、さらには国鉄の貨物投資とか、いわゆる高度成長期の前に計画をいたしました際の推計と、その後の現実とが必ずしもマッチしなかったということは、御指摘のとおりかと思います。ただ、青函トンネルにつきましては、また別途そういう、先生一兆一千億と、約一兆円だったというふうに思いますが、約一兆円の投資というものがそれなりの、昭和二十九年に企画されたものでございますけれども、その後の状況の変化その他から見て、必ずしも当面十分な活用が図られないということは御指摘のとおりかと思いますけれども、ただこれは北海道と本州をつなぐという国土の一体化とか、別の意味の国家目的もあるということで工事を中止せずに遂行してきたわけでございまして、それなりの形での活用を考えていくべきではないかと思います。 ただ、おっしゃるようにそういう将来の需要とか社会の変化を推計しながら、長期にわたって行っていく投資というものの中には、おっしゃるように若干のずれの出てくるものというものも生ずることがあるということは事実かと存じます。
○青木薪次君 政策局長は高度成長期の前に計画し、つくり上げていったということでありますけれども、貨物関係の投資とか成田新幹線の駅だとか、こういうものは高度成長期に計画し、ずっとそれ以降続けられてきた計画なんですよ。ですから、その点はやっぱり私は違うと思うんでありますが、いずれにしても高速、快適、安全という交通機関に求められる国民の質的な充実要請も高まっているわけであります。 例えば小さな事柄でありますが、道路と鉄道の関係で、マイカー通勤の場合、だれも都心の職場まで車で行きたいと思っている人はいないと思うんです。ところが、最寄りの駅に乗り捨てできるような駐車場がない。したがって、公共のバス路線が連結しておればこれいいわけでありまするけれども、こういう調整もできないのが現実だと思うんでありますが、これは三全総でも指摘をいたしてまいりましたけれども、こういったような問題等について、やはり運輸省としては政策的に今国民のニーズに沿った形でもってどういうように安全とか快適、迅速といったような政策課題について充足していくか。私は臨時国会までは恐らく委員会が開けないと思いますから、そういう意味合いにおいてその間に四全総が固まるというように思っておりますから、その点についてお伺いいたしたいと思っております。
○政府委員(棚橋泰君) 先生ただいまお話しのございました都心まで通勤できない、したがってマイカーないしはバスというようなものと鉄道等の連結をよくして都市交通をよくしていく、この考え方は従来からあるわけでございまして、パーク・アンド・ライドとか、場合によると奥さんに送ってもらうキス・アンド・ライドとか、さらにはバスを使うバス・アンド・ライドというような言葉がございまして、このようなことに対する検討は従来からいろいろ行われてきておるところでございます。 現在、私どもが従来からとっております政策は、そういう意味でマイカーで最寄りの駅へ行くというのはなかなか難しい問題も多いので、できる限り郊外の駅から団地とかそういう部分へのバス交通というものを確保して、それによってバス・アンド・ライドという形で交通を確保したいということでございまして、そういう意味でのいろいろな諸施策を従来からとってきておるところでございます。 ただ問題は、近年、東京等の問題は駅までの問題よりも、むしろその駅からの鉄道の都心への部分というのが非常に混雑しておるというようなことでございまして、まずその根っこの大都市の近郊ないしは乗り入れる鉄道というものの整備ということに第一の重点を置いておるわけでございますけれども、先生の御指摘のような形の交通体系というものは、これは当然考えておりますし、今後もそういうことは考えていくべきだと思っております。
○青木薪次君 私はなぜこういう質問をするかというと、四全総に対する三全総の延長線上で政策課題が相当変わってきたという中において質問をしてきたわけでありますが、最後に、今JRの投資がとまっているんですね、安全投資を含めて。それから、藤野局長が見えますけれども、人工島計画については今どことどことどこを考えているのか、あるいはまた四全総に対するこれらの関係は箇所を明示すると、道路にしても鉄道にしても港湾にしても明示するということになっているわけでありますが、その点はどうか質問をしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 港湾その他については事務方から答えてもらいますけれども、JR各社の設備投資がとまっておるという御指摘でありますが、四月一日に発足をいたしましてからようやく五十日余りを経過したばかりでありまして、委員会の審議の際、資料として提出をいたしましたように、必要な投資財源というものはそれぞれの会社の経営計画に見込んでおりますので、今後それぞれに遂行されるものと考えております。
○政府委員(藤野愼吾君) 人工島の開発問題につきましては、私たち内部でいろんな勉強をいたしております。ある時期にちょっと整理をしてみましたら、全国で二十カ所ぐらいの人工島の構想、計画、そして実施中のものも含めてそれぐらいの数のものが今あるというふうに思っております。例えばその中には関西国際空港でありますとか、神戸のポートアイランドでありますとか、そういった実行中のものも含んでの話でございます。 さて、そのほか現在新たなものとして計画についてのいろんな議論をしておりますものにつきましては、特に昨年、一昨年来は、地元の公共団体、地元の経済界の人々などと一緒にフィージビリティースタディーなどに入っているものもありますが、一言で申し上げまして、工学といいますか、技術的にはいずれもできるというふうには思っておりまするけれども、いかにそれをローコストでやってのけるかとか、そういった空間を何に利用するかとかいったふうなことについてのもう少し総合的なスタディーが必要ではないかというふうに思っておりまして、そのあたりについて、今焦点を当てながらの勉強をしておるというのが実情でございます。 先ほど来、幾つか国土の経営に関する御議論がございまして、運輸大臣からも御説明を申し上げたところでございますが、人工島もその国土の一部分としてそういった意味合いを持っている、そういう役割を果たす代物であるというふうに思っております。
○青木薪次君 最後に意見だけ申し上げておきますが、何としても今日の住民並びに産業経済、安全その他国民のニーズに沿った形で新しい総合交通体系をもうつくらなければとてもやっていけない時代に来たと思います。ですから、個々に問題を提起するということでなくて、いろいろ政府としてもそういう立場に立って、運輸省が指導的な立場に立って、総合交通体系を今日の時点に立って新しい時代に即応した体制を早急につくるようなことを要請いたしまして、私の質問を終わります。
○田渕勲二君 私は、船舶安全法及び道路運送車両法の一部を改正する法律案について質問をしたいと思います。 初めに、臨時行政調査会の最終答申は、小型船舶検査機構及び軽自動車検査協会に対していわゆる自立化の原則に従って民間法人化することを求めておるわけでありますけれども、この臨調の求めた「自立化の原則」とは一体どういうことか。そして運輸省は両法人をどのように運営をすれば臨調の「自立化の原則」を満たせるとお考えなのか、この点について最初にお聞きします。
○政府委員(熊代健君) 臨時行政調査会の答申におきましては、「自立化の原則」、そして特殊法人等全体についてでございますが、特殊法人等は政府資金等に依存する体質から脱却し、自立的に経営を行うよう努めなければならない、これが「自立化の原則」というふうに理解しております。したがって、政府といたしまして、両法人の運営状況を踏まえて、その原則の趣旨に従いまして、政府出資金の返還及び追加出資規定の削除、それから理事長等の大臣任命制の変更、それから資金計画その他会計面等における国の規制の整理、こういったことを図ることによりましていわゆる自立化及びその活性化を図ることができる。それによって小型船舶及び軽自動車についての検査需要に応じた検査体制の充実とか、あるいは検査サービスの向上、あるいは経営の効率化というものが一層促進されるというふうに考えております。
○田渕勲二君 そこで、まず出資金の返還に関することになりますが、この法案が、先ほど御答弁ありましたように、国の出資が制度上も実態上もないこと、こういうことに基づいておるわけですが、国の出資金の返還を求める方法だけがそういうことになるのか、いわゆる実態上、出資金をなくす方法があればいいのであって、必ずしも出資金を政府に引き上げないでも、そのまま両法人に残して、事後、国からの出資がなくなればそうした趣旨に沿うのではないか、このように考えるわけですけれども、なぜそういう出資金の返還という方法をとられたのか、この点についてお伺いします。
○政府委員(間野忠君) 小型船舶検査機構それから軽自動車検査協会、いずれも小型船舶それから軽自動車の検査制度の創設に際しまして国の検査の代行機関ということで全額政府出資の認可法人ということで設立されたわけでございます。設立に際しましては新たに必要となった検査体制を早急に充実するというようなことや、あるいは検査の性質上民間から出資を求めることは適当ではなかろうというようなこともございまして、その資本金の全額が国から出資されたわけでございます。 その後、十年余経過いたしました現在、小型船舶検査機構も軽自動車検査協会もそれぞれ経営の合理化の努力等をいたしまして、現在では財務状況も非常に健全化いたしまして、政府出資額以上の内部留保というものを有するほどになっております。したがいまして、必ずしも国の出資による財政的な裏づけがありませんでも円滑に検査を実施し得る状況になっております。今後は政府出資金に依存することなく自立的経営を図るということから政府出資金を全額国に返還するということにしたものでございます。
○田渕勲二君 確かに、両法人の利益剰余金というものがはるかに出資金を上回っておるということはよくわかりますけれども、このほかに特に小型船舶検査機構には寄付金の収入がありますね。これは幾らですか。
○政府委員(間野忠君) 設立から数年間にわたりまして約三十一億円ほど民間からの寄付金を仰いでおります。
○田渕勲二君 したがって、これは出資金の十倍以上の寄付金が恐らくあるんですね。そうしますと、国からの二億五千万の出資金があるんです。それを返還させるということになっていますが、寄付金は返しようがないわけですから、寄付金は返さないで国の出資金だけ引き上げる、こういうことについてちょっと私は非常に疑問に思うのですけれども、それを手切れ金というか、それを新しい法人にこれからの経営の安定を含めて渡してしまうということはできないものか、再度。
○政府委員(間野忠君) 御指摘の寄付金でございますけれども、特に小型船舶検査機構の場合は、非常に少数の対象船舶からスタートいたしまして、その後順次拡大して現在に至っておるというようなことでございまして、特に発足当初はこの検査の対象となります小型船舶の所有者に対しまして、かなりお金をかけまして安全の確保の必要性でありますとか、検査を受けなければいけないというような指導を徹底して行いまして、それでそのために立ち上がりのときにこういった調査といいますか、広報、指導関係の費用を要したわけでございまして、民間からいただいた寄付金も機構の本来の検査ということではなくて、こういった制度ができて、その制度の周知、広報ということに使ったわけでございまして、今後は基盤も確立してまいりましたのでこういうことも必要はなくなったというふうに考えております。
○田渕勲二君 続いて、法人の経営に関してお尋ねしたいと思いますけれども、法案の提案説明によりますと、両法人とも設立以来十数年の経過があって、経営も安定してきたので民間法人化しても大丈夫だ、そして検査の充実、経営の自立化、活性化、こういうことを図るという趣旨のことが言われておるわけですけれども、今後の検査法人と言われる両法人の経営はどのような原則で行われていくのか、その考え方について説明してください。
○政府委員(熊代健君) 今、先生御指摘のように、小型船舶及び軽自動車の保有数が当初に比べまして、特に近年非常にふえてきた。小型船舶と軽自動車で状況は多少の違いはありますけれども、増加傾向にある。それによりまして両法人、これは当然のことながら法人そのものの経営努力というものがずっと十数年行われてきたということももちろんございますが、経営がいわば黒字といいますか、利益剰余金を毎年少しずつは計上できる。しかも、その累積利益剰余金の中から出資金相当分を返還しても、今後の趨勢からいって、経営が圧迫されることはないということで確信をしておるわけでございます。 先生おっしゃいました今後の運営の原則、これはあくまで検査手数料収入を基本としまして、収支相償うということでやっていくという原則に立ちたいというふうに思っております。
○田渕勲二君 民間法人化の趣旨の中にある経営の自立化ということで申し上げますと、一般の民間企業でありますと、いろんな経営努力をやって、そしていろいろ販路を拡大したり拡張したりしていわゆる経営努力という面に非常に負うところが多いわけです。こういう法人は、検査件数といういわば他律的なものに左右される法人ですね。そういうことになりますと果たして経営の自立というものが将来とも保障されるのかどうか。運輸省としてこの見通しについて自信があるからこういう両法人の民間法人化を了承されたと思うんですが、その点いかがですか。
○政府委員(熊代健君) それぞれ、小型船舶につきましても、軽自動車につきましても、これは検査を受けなければ運行の用に供してはならないという強制的なものでございまして、一たん保有いたしますと、小型船舶等につきましても三年とか、軽自動車については二年置きに検査を受けなきゃいかぬということになっております。また、保有隻数なり保有車両数自身は、先ほども申し上げましたように、近年、特に軽自動車の場合は伸びが高いわけですけれども、小型船舶につきましてもそれなりの増加を見ておるということで、増加率は今後鈍化するとかあるいはモーターボート等があるいは増加がさらに急激になる可能性もないわけではございませんが、少なくとも、先ほど申し上げたように、いわゆる定期的な検査を中心にしておることもございますし、先ほど申し上げたある程度の剰余金も持って内部留保しておりますので、そういう意味で我々としては将来とも先ほど申し上げた検査手数料の収入によって経費を賄っていく。もちろん、それを効率的にやるためにいわゆる合理化といいますか、経営の効率化ということは図っていく必要はございますけれども、それをやれば十分将来的にも安定的にやっていけるというふうに思っておる次第でございます。
○田渕勲二君 そうしますと、利益剰余金の問題が非常に浮上してくるんですけれども、これは五十九年、自動車の場合は六十八億六千五百万、六十年度が九十二億四千二百万、それから船舶の場合が五十九年度が十三億五千百万、六十年度が十五億一千五百万というように利益剰余金が出ておるわけですね。こういうふうに随分利益剰余金がたまってきておりますけれども、そういう中で検査手数料というものが一切引き下げられないで今日まで来ているわけですが、この辺が私不思議に思うんですけれども、それはそれとして両法人の、公共的なこういう法人の場合、この利益準備金というものがたまった場合にどのように扱うことが正しいというのが、その点いかがでございましょうか。
○政府委員(熊代健君) 今先生御指摘のように検査機構が六十年度末で約十五億円、軽自動車検査協会が九十二億円といった剰余金を計上しております。ただ御承知のように、資料でも提出してあるんですけれども、発足から五十四年あるいは五十五年までは累積赤字を抱えまして非常に苦しい状況にございました。で、その後の検査対象の増加等々によりまして今申し上げたような剰余金が計上されておるわけですけれども、これはあくまでこういう法人の性格といたしまして、外部に持ち出すことはもちろんなくて内部で留保をするという形になっておるわけでございます。で、現時点におきましてこれら両法人ともそれぞれ今申し上げたような状況が長く、前半数年、八年ないし九年といったものが続いたものですから、率直に申し上げて検査機器でございますとか施設あるいはユーザーサービスの面で改善が必ずしも十分でないというふうに見ております。したがいまして、今般の民間法人化によりましてまず両法人の自主的な判断に基づいて検査需要に基づいた即応した検査体制の充実を図る、あるいは検査サービスの向上を図るということにまず重点的にそれを活用するということ、それから長期的なものを見通した上でさらに手数料の検討が可能であればそれも検討するということになろうかと思いますが、当面は我々としましては他のこういうものに比べまして必ずしも横並びまでも達していないと思われる受検者に対するサービスの向上でありますとか、検査体制の充実といったことを強力に指導してまいりたいというふうに思っておる次第でございます。
○田渕勲二君 次に、役員問題についてちょっとお伺いします。 役員の選任がこれからは自主的に行われることになるわけですが、両法人の役員の就任までの経歴というものを伺いたいわけなんですが、役人出身でない人もいるわけですし、またこれから役員の選任を今までの任命制から認可制にするということになるんですが、こういう元役人主体の実態が今後どのように変化するのか、変わりはないのかどうかですね。またこの評議員の選任の仕方、これについてもひとつお伺いしたいと思います。
○政府委員(神戸勉君) 私の方から役員について御報告さしていただきますけれども、私どもの担当しています軽自動車検査協会におきましては理事長、それから理事が四名でございますが、すべて役人の経験者でございますが、理事長その他は十数年陸運賛助会等に行っていまして、自動車の検査登録制度に従事し、相当の学識を持ってみえるということで選任しております。
○政府委員(熊代健君) 役員につきましては、今現状は陸上技術安全部長から御説明したとおりでございますが、機構あるいは協会それぞれ行います検査事務がいわば公権力の行使としての国の事務の代行でございますので、両法人の運営に当たる役員につきましては特に厳正中立な者が要求される。で、このために役員となれないいわば欠格条項ということは、両法人とも、例えば政府または地方公共団体の職員あるいはそれぞれの船舶あるいは船舶用機関等々に関する製造販売事業といったようなものをやっている音あるいはその団体の役員といった者はなれないと、こういう条項はそのままでございまして、任命制から認可制ということに変えました場合でもそれはそれを審査した上で認可をするということに相なります。 ただ、任命制から認可制に変えるというのは、まずその法人が第一義的にだれを理事長にし、だれを監事にするかということを選任するわけでございますので、適当な民間人がいればそれを入れるかどうかということの判断も第一義的には、任命制の場合と違いますので、両法人が審査する、検討して選ぶ、それを大臣の認可を求めてまいると、我々としては欠格条項に当たらなければそれを認可する、こういうことに相なろうと思います。 それから評議員につきましては、いずれにしましても、それぞれ船舶あるいは自動車の安全、自動車につきましてはさらに公害等について学識経験を有する者のうちから運輸大臣の認可を受けて理事長が任命するということになっておりますので、改正法施行後、両法人の理事長がこの法律に規定された評議員の資格を有する者から選任して認可を受けるということに相なろうと思います。
○田渕勲二君 細かいことですけれども、これ役員の定数に関する規定が削除されましたね。無制限にその数をふやしてもいいわけですか。
○政府委員(熊代健君) おっしゃるように、役員の定数につきまして法定制から定款で決めるということにいたしております。この定款は、当然のことながらその施行までに定款を必要な変更をいたしまして大臣の認可を受けるわけですが、その後につき、まして、例えば役員の数を五人から十人、十五人というふうにふやすということは定款の変更になります。この変更につきましてはやはり運輸大臣の認可を必要とするということですので、我々といたしましては当然のことながら不必要な不合理な役員数の増大とか、そういったことはおっしゃったような趣旨におきましてチェックをするという歯どめは、定款変更の認可という形でかかっておるわけでございます。
○田渕勲二君 次に、財務会計の関係でありますが、国の規制の整理合理化についてお伺いしたいわけですが、その結果どのような規制の簡素化をしたのか、それからそれによって両法人の事務量がどの程度減少になり、その効果の見通しなどについてお伺いしたいことと、それから両法人の自由裁量の余地はどれまであるのか、例えば役員の賞与であるとか給与であるとか、こういう点いかがでしょうか。
○政府委員(熊代健君) 御指摘のように今回の法改正によりまして両法人の財務会計に関する国の規制の簡素化といたしまして、大きく分けて三つばかりございます。 一つは、資金計画及び借入金の運輸大臣による認可制の廃止と、それから二番目としましては、財務諸表及び役職員の給与等の支給基準につきましての運輸大臣による承認制の廃止、それから三つ目が、予算の認可等の際の大蔵大臣との協議の廃止ということがございます。これは先ほどの提案理由説明でも大臣から申し上げましたように、両法人の経営の自立化、活性化の観点から国の関与を可能な限り緩和するということでございます。これによりまして事務量というのは、年間何十件という非常に手の込むというものではないものがかなり多いわけでございますけれども、我々といたしましては従来必要としたそういう手続が要らなくなる。それから、その手続をすることによって時間的なロスといいますか、機敏な対応というようなものが阻害される面があったわけですけれども、これが時間短縮といいますか、臨機応変の弾力的な対応ができるという効果がかなりあるのではないか。 それからもう一つ、両法人の自主性といいますか、自由裁量の面でございますが、これは今後両法人についてそれぞれ予算の認可ですとか、事業計画の認可ですとか、そういうものは同じように残ります。これらにつきましても、運輸省といたしまして今回の民間法人化という全体の趣旨にかんがみましてできるだけ可能な限り両法人につきましてその自主性を尊重したいというふうに考えております。もちろん安全に関する問題、それから先ほど先生御指摘のような理事の定数とか役員の定数をうんとふやすとか、そういった点はチェックすることにいたしたいと思いますが、先ほどの役職員の給与等の支給基準についての承認も廃止するということでございますので、余りに事業遂行上不適切だということがあれば別ですけれども、そうでない限り最大限自主制を尊重してまいりたいというふうに考えております。
○田渕勲二君 両法人の活性化ということについてと業務内容の関連について聞いてみたいわけですが、例えば道路運送車両法の業務内容については一切これは現行どおりで改正されていないわけですね。だのに両法人の活性化を盛んに期待されているということなんですが、私らからすればなぜ業務に関する規定を改正して業務の活性化というものにもっとつなげていかないのか、こういう感じがするんですが、これいかがでしょうか。
○政府委員(熊代健君) 検査対象あるいは検査のやり方、こういうものについて我々として変更をする必要があるというふうには考えていないわけでございます。 今回の両法人の民間法人化ということによりまして、先ほど申し上げたようなことで、先生御指摘のように小型船舶あるいは軽自動車の検査制度についての内容が変更されるわけではないわけでございますけれども、民間法人化によって、先ほど来申し上げておりますように、できるだけ国の関与を避け、法人の自主制を尊重するということから、先ほども触れましたような検査需要に即応した形での検査体制の充実ですとか、ユーザーへのサービスの向上あるいは効率化といったような面で国の関与が少なくなれば、それだけ目主性を尊重されればされるだけ活発に弾力的あるいは機動的にいろいろ対応していくという面で活性化が図れるというふうに考えている次第でございます。
○田渕勲二君 国の関与とか自主性の尊重が行われれば、民間法人になってますますそういう面では活性化されるということですが、別に内容も変わらず、しかも決まった検査件数で運営されていく法人が、今言われたように単に国の関与と目主性の尊重だけで果たしてうまくいくかなとも思うんですが、これはお互いに言い合ってみても、これ平行線たどっていますが、何かありますか。
○政府委員(熊代健君) 例えて申し上げますと、軽自動車の場合は基本的に車をお持ちいただいてやるわけです。一般の自動車の車検場と似たようなものをつくっておるわけですけれども、これの数をふやす、そういう需要があった場合に数をふやした方が効率的だということになりましても、やはりそれは予算で大蔵省と協議してやらにゃいかぬというようなことで、現状といたしましてもかなり一般の自動車の車検場に比べて数が少ないというような実態があるわけです。そういう場合に、サービスの向上ということからそういう軽自動車の検査場をどこかにつくるべきだという判断をした場合にもなかなかそれが実現されていないというのが、我々の悪いところもあるわけですけれども、実情にあるわけでして、そういった面で御理解いただけると思うんでございます。
○田渕勲二君 次に、その事業が制度的に独占されていないということが臨調の要件になっておりますが、両法人の民間法人化に当たってどういう措置をこれによってとられたのか。 そして、続けて聞きますが、例えば小型船舶の認定検査機関制度、こういうものが新たにつくられるわけですけれども、それはどういうものなのか、どういうようなところにやらせるのか、この辺いかがですか。
○政府委員(間野忠君) 御指摘の制度的独占の廃止、排除ということでございますけれども、軽自動車の場合は比較的いゆわる民間車検場というものがよく普及しておりまして、それと軽自動車検査協会と競合すると申しますか、制度的独占が現実的にも排除されておるんでございますけれども、船舶の場合は自動車と違いまして、恐らく一定の型式ごとに同じような船がたくさんないというのが一つのネックかと思いますが、例えば一定の型式ごとに整備のマニュアルをつくるとか、それから整備の方法を指定するというようなことで、例えば製造業者から認定事業場へ流れてくるというようなことがありますと、船の場合もこういった制度が働くんだと思うんですが、現実に制度的には我々の場合、小型船舶の場合、認定整備事業場という制度はあるんですけれども、ただいま申しましたように、恐らく船が一隻ごとに物が違っておるというようなことで、整備のマニュアルを画一的に整備するというようなことが難しいためかと思いますが、整備認定事業場というのが現実には出てこないような状態になっておるわけです。そういったことでございますので、今後レジャーの発達等によりまして、小型船舶の隻数がふえて量産が進むというようなことになりまして、同じような型式の小型船というものがかなりの量まとまって出るようになりますと、こういった認定事業場制度というものが生きてくると思うんですが、現実ではまだ必ずしも働いていない。 それともう一つ、小型船舶の検査の場合六年ごとに詳しい定期検査というものをいたしまして、その場合には認定事業場といいますか、非常に小規模ではありますが、いわゆる造船所へ持っていって検査を受けるということをやるんですが、六年ごとの定期検査の中間にあります三年目の中間検査につきましては、大体におきまして所有者の岸壁に係留してある状態とか、ちょっと引き揚げた状態という簡単な状態で、小型船舶検査機構の検査員がそこへ出向いて検査するというような形をとっておりまして、こういった中間検査の場合には全く認定事業場も応募することができない、仮にできたとしても競合することができないというようなことになっておりますので、こういった簡易な中間検査の場合にも独占の排除ということを考えますと、中間検査について実際に検査を行うもう一つの認定検査機関というものがあってもいいんではないかということで、中間検査を対象にいたしまして認定検査機関制度というのを設けたわけでございます。 それで、この認定検査機関というものにつきましては、やはり特定の地域に偏ったというようなものではなくて、ある程度全国的な組織を持った公正な性格を持つ団体、そういったものを指定する必要があるんではなかろうか、もちろん十分な技術的能力も持っておる必要があるというふうに考えております。
○田渕勲二君 そうすると大体わかるんですが、六年目の定期検査については新たな認定検査機関ではできないわけで、小型船舶検査機構の検査を受けるわけですね。そうなると、六年の定期検査については小型船舶検査機構の独占的な取り扱いになる、こう理解していいですか。
○政府委員(間野忠君) 制度的には認定整備事業場というものがございますけれども、現在のところまだそれが出てきておりませんので、今のところは小型船舶検査機構が唯一の検査機関ということになりますが、制度的にはいつでもなり得る、認定整備事業場はでき得る状態になっておりまして、いずれもう少しボートがふえるような状態になりますれば、現実に出てくるものと思っております。
○田渕勲二君 そうしますと、そういう検査制度なんですが、自動車の場合は、ユーザーや製造販売業者のアフターサービスの利便を考えておる自動車の場合のやり方があるんですが、これを小型船舶についてもそういうような、自動車のような検査制度にできないものなのかどうかと、こう考えるんですが、その点いかがでしょう。
○政府委員(間野忠君) 先ほど申し上げましたことの繰り返しに若干なるかと思いますが、やはりまあ極論いたしますと、船舶の場合はもう一隻ごとに仕様が違う、寸法も形も違う、エンジンも違うと、搭載する機械類も違う。そのかわりそれぞれの例えば船灯なら船灯、消火器なら消火器というものは別にまた検定して、そういったマークを表示したものであれば簡単に調達はできるという状態にはなっておるんですけれども、それを集大成したものは一隻ごとに非常に違うというのが現状でございまして、そういった意味で自動車のように型式ごとに相当量を量産いたしまして、その生産者からもそれの整備についての注意事項が回ってくる、あるいは整備についてのマニュアルもできておるというようなものとは現状ではかなり違ったものでございまして、将来小型船舶もかなり量産されるということになりますと、あるいは自動車に似てくるかと思いますが、現状ではかなり違っておるのが実態でございます。
○田渕勲二君 少し観点を変えてその面を質問すると、そういう認定検査機関制度を設けて複数制にするわけですけれども、そういう複数制にするほど中間検査の件数もふえていないように思うんですけれども、そうなるとこの複数制にしたその意義がどうもよくわからなくなってくるんですが、その辺はいかがでしょうか。
○政府委員(間野忠君) おっしゃいますように、小型船舶の中間検査の件数といいますのは、昭和六十年度の実績でも約五万二千件程度でございまして、決してそんなに多い数字ではございませんし、それからまあ石油危機とかいろんなことがございますので、必ずしも一本調子で伸びておるという状態でもございません。 そこで、認定検査機関制度をわざわざ設けたいということで、その意義はどういうことかとおっしゃるわけですが、やはり最初から申し上げておりますように、今回の民間法人化といいますか、行政改革、民間法人化の目的がやはり制度的な独占を排除して、受検者に対するサービスを向上すると、それによってその検査機関の効率化も図っていくということにございますので、そういう意義をねらってこういった制度を導入したということでございます。
○田渕勲二君 そうしますと、まあ検査手数料の収入以外には累積した利益積立金ですか、こういうものの運用による利息収入で両法人の収入が得られるわけですね。これからは民間法人になるわけでありますから、一切国の助成を受けない、こういうことになるんでありますけれども、そこで心配するのは、将来検査件数の伸びが必ずしも期待するほど伸びなかったと、鈍化するというのか、足踏みするというのか、それほど伸びないと、こういう場合に、手数料の値上げをしないで済むような別途事業収入、こういうものが確保できるような方向をこの両法人に与えてやると、こういうようなことが考えられなかったのかどうか、この点についてお尋ねしたい。
○政府委員(熊代健君) 先生御指摘のように、当面、これまでも出資はしておりましたけれども、基本的には検査手数料で経費を賄うと、それに欠損が出た場合に、これまでも補助金でそれを補てんするというようなことはやってきておりません。その点は変わらないわけでございます。先ほど来申し上げておりますように、最近におきます動向、今後の見通しを踏まえて、我々としては単年度も大体やっていけるんではないか、当面心配はないと。なおかつ累積している利益剰余金を内部留保することによって、特に小型船舶検査機構の方が先ほど来議論になっているように問題がある、多少あろうかと思いますけれども、年間の手数料収入が二十億程度に対しまして、出資金を返還しましても十数億の剰余金を抱えておるわけですから、これにつきましては、将来の動向をできるだけ見ながら、効率化あるいは合理化といったことも尽くしていくことを前提にすれば、当面手数料を改定しなきゃいかぬということにはならないというふうに思っております。 それから、関連事業でございますが、これらの法人につきましては、その検査に附帯した事業あるいは小型船舶の堪航性を担保するといったような、小型船舶の安全確保というものを目的にした法人でございますから、それなりに限界はあろうと思いますが、いわば目的達成事業ということでそれなりの工夫される余地があるかどうかというものについては、我々としても今後検討していくべきであろうというふうに思っております。
○田渕勲二君 そういう考えがあるわけでしょうが、自動車検査登録特別会計の方は運用益の一部を活用して、現在国際的な基準・認証づくりのための助成を始めたわけですね。両法人について、この例が適当かどうかわかりませんけれども、自動車、船舶の安全性を確保していく上での技術研究、あるいは小型船舶、軽自動車についての、船級検査のような品質保証、こういうような、いろいろそういう面があるわけですが、そういう面についてはどういうふうにお考えでしょうか。
○政府委員(間野忠君) 例えば小型船舶検査機構の場合、必ずしもそれが財務的な効果を上げるまでにはなかなか至っておらないんでありますが、例えば船舶安全法が対象としておりません非常に小型の、例えば手こぎのボートでありますとかゴムボートといったようなものにつきましても、一応小型船舶検査機構で推奨するといいますか、いわば一つの標準をつくりまして、それの検査を受けられた方については標準適合保証というようなマークを張って、これは小型船舶検査機構なりに考えた安全表示に適合したものだというようなことで、一つには安全性の向上、安全法を適用してないものについての安全性の向上ということと、それからできればこれがまた機構の財政にも貢献すればいいというようなことでやってはおるんですが、まだ現在のところ機構の財政を助けるほどにはなっておりませんが、今後とも御指摘のようにそういった面はいろいろ考えてやってまいりたいというふうに考えております。
○田渕勲二君 ずっと聞いてまいりましたけれども、この両法人を民間法人化するということについて、いろいろ従来どこれからの民間法人になったときの状況というものを考え合わせますと、どうもそんなにそう大きく変わってくるようには私は思えないわけですね。臨調の要求はともかくとして、運輸省として、両法人の自立化、活性化を図るための、民間法人化しようとするメリットですね、それがユーザーの利便の増進にどのように具体的に結びつくのか、大臣、おわかりになれば、ひとつ御説明をこのメリットについてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は基本的に、こうした民間の関係者自身でなし得るような仕事を国が抱える、あるいは国の意思によってつくられた法人が行うということ自体を従来から必ずしも好みません。そして、こうしたものはむしろ民間の発意で生まれて民間の発意で育っていくことの方が望ましいものではなかったかという感じがいたします。 ただ、まさに小型自動車が爆発的にふえ出していった当時、あるいは海洋性あるいは湖沼等を使ってのレジャーが進んでいく中でのプレジャーボートの普及といった中におきまして、そうした機運が生まれるまでの時間というものを考えましたとき、こうしたものが定着をしていた欧米諸国の場合とは違って、日本の場合にはやはり政府が乗り出し、政府の意思によってつくられた法人がその安全性のチェックとか安全教育というものを行う必然性は当時としてはあったでありましょう。しかし、むしろもう今ここまで普及をしてまいりました段階で、しかもまたその安全チェックというもの、検査というものが定着をしてきた段階になれば、もう国の手を離していいじゃないかということが基本的に私の気持ちの中にはございます。そして、むしろ独立し民間の法人となった両者が、殊に小型船舶等になりますと、新たな海洋性のレジャーあるいは水のレジャーというものがだんだんだんだん普及しつつある今日、生まれてくる中で、機構そのものもみずからの意思を持ってそうしたものに取り組んでいくような考え方が打ち出せれば、これはむしろ私は積極的なメリットになるのではなかろうか、将来を考えた場合にはそのような夢を抱いております。
○田渕勲二君 今大臣もおっしゃるように、そうした将来性を見て民間法人化をやられると思うんですけれども、しかし結局国からの出資金がなくなるだけで両法人の実態がそう変わるわけではない、私はそう思うんです。したがって、もう少しやはり、橋本運輸大臣も党の行財政調査会の会長もしておられたわけですから、せっかく民間法人化をするのならこの両法人の業務範囲、こういうものをもっともっと慎重に検討を進められて、そして実際に法人自体が活性化される、だれが見てもなるほど活性化する、こういうことと、同時にまたこのユーザー等の利便に結びつく、こういうように受け取られるような法案の提出、こういうものを非常に期待しておったわけですけれども、そういう点がどうも従来と余り変わったような状況には見えないわけなんですが、重ねてひとつ御見解があればお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) せっかくの委員の御指摘、大事に私も受けとめながら今後の監督者としての立場での努力をいたしたい、そのように思います。
○田渕勲二君 それではちょっと観点を変えて、最後に、民間法人化によって若干心配な点があるわけですが、寄附金のことです。 小型船舶検査機構へもかなりの寄附金があるわけですけれども、この寄附金は大口の寄附はどういうところから出ておりますか。
○政府委員(間野忠君) 船舶振興会から出ております。
○田渕勲二君 そうすると、今後経営が苦しくなったときなど寄附金をもらうということについては、臨調の自立化の原則に抵触しませんか。
○政府委員(間野忠君) 臨調答申の趣旨は、経営の自立化を図っていくことであると思いますので、今後機構の経営は、必要な経費は検査手数料の収入によって賄う、したがって民間の寄附を受けない、受ける必要はないというふうに考えておりますし、また先ほど来、熊代局長からも申し上げておりますように、機構の予算、事業計画については、民間法人化されました後も大臣の認可にかかわらしめておりますので、今後機構は専ら自立の精神にのっとりまして検査手数料収入をベースにした運営を図っていくということで、寄附のお世話になることはないと考えております。
○田渕勲二君 そういうことでございますけれども、大口寄附金者が船舶振興会というようなことになっておるわけですが、そういたしますとそういう大口寄附者の支配下に置かれるとか、私有物化されたり、あるいは役職員の大事に口を出されたり、あるいは適切公正な検査業務というものが実際に保障できるのかという点についてこれから国のチェック体制というものが十分に担保されるのかどうか、この辺のところを非常に我々も心配をしておりますので、最後にひとつ運輸大臣からその点についての明確な考え方を示してください。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これが民間法人になりました後におきましても、機構の予算及び事業計画というものは運輸大臣の認可に係らしめております。その中で、先ほど委員から御指摘を受けましたような積極的な民間法人移行後のメリットというものも、その事業計画のチェックの中から私はできるのではなかろうかと考えまして、御趣旨を体してということを申し上げました。 同様に、まさに発足当初、広報活動その他について費用の足りなかった時代において特定の団体からの寄附金等を受ける必要も当初はあったかと思いますが、既に定着をした業務の中でこれから私はそうした寄附を必要とする状態は生まれないと基本的に思っております。しかしまたその必要性が生まれました場合におきましても、それが恣意的に流れることのないように、同時に私物化、その寄附金という行為を通じてこれらの法人が私物化されることのないように十分我々はチェックをいたすつもりでおります。
○田渕勲二君 今の大臣の答弁を最大限私ども信用することにして、両法人の健全な運営を期待をして質問を終わります。
○委員長(中野明君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十八分休憩 —————・————— 午後一時四分開会
○委員長(中野明君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、船舶安全法及び道路運送車両法の一部を改正する法律案並びに運輸事情等に関する調査のうち、運輸行政の基本施策に関する件を便宜一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○安恒良一君 私は運輸大臣の所信表明にかかわる問題について何点か問いただしたいと思います。 まず第一点でありますが、この所信表明の第六項に「地域交通政策の推進」ということで、「地域交通は、地域社会づくりの基盤であり、地域における交通のあり方について長期的な展望を踏まえた計画を策定し、その計画に基づき地方公共団体と連携しながら、効率的で質の高い交通体系の形成を図っていく必要があります。」というまことに立派なことが書いてあります。 そこで問題は、数日前の新聞の社説にも、まあ今度は国有鉄道もJRで民間になったんですが、大都市圏において新聞が読めるような通勤電車にしてもらいたい、こういうことが社説にも書かれています。私は国民のニーズとして非常に重要なことだと思います。そこで、首都圏につきましては、運輸政策審議会の地域交通部会で首都圏の鉄道を中心とする交通網のあり方については既に答申が出て、それからこの前関係法案も成立をさせまして、いわゆる例えば複々線化の問題等々が進んでいるわけですが、いま一つ、やはり交通問題では関西ですね、関西圏が非常に重要なんです。 そこで、私はやはり関西におきましても首都圏と同じようにこういう問題がこの審議会に諮問をされて、早急に関西圏における鉄道を中心とする地域交通の長期整備計画というのが出されて、それに基づいてやられるべきだと思うんですが、何かお聞きをしますと、一向そういう審議会を開いて議論をするというような状況がなくて、何か事務局と地方自治体との間とか、関係会社とのやりとりがまだ時間がかかっていると言いますけれども、私は、これからもう夏場になってきて、ますます通勤の際にはいわゆる車の冷房化、それからできるだけやっぱり新聞が読めると、こういう鉄道を中心とする関西圏においても長期の整計が必要だと思う。こういう点がなぜ関西がおくれているのか、どこに隘路があるのか、これから、いつごろからこの審議会においてこういう問題を議論しようとされておるのか、お考えをお聞かせください。
○政府委員(熊代健君) 御指摘のように、大阪圏につきまして、東京圏が六十年の七月に答申を受けましたので、大阪圏についても次いでやりたいということで進めております。ただ、先生御指摘の点に触れるかと思うんですが、人口の国勢調査等のデータ等を用いまして、方面別等々の需要予測といったものを基本的にデータをそろえてまいりませんと、審議をしていただく場合にも支障があるということで、鋭意そういうことを含めまして、現在近畿運輸局において、おっしゃるような関係地方公共団体とか鉄道事業者だけじゃなくて学識経験者も入ってもらいまして、現在事前の検討作業を進めてもらっております。我々としましては、これをできるだけ急いでやってもらうことにしておるんですが、時期といたしましては、できるだけ早い機会、できればこの秋ごろから運輸政策審議会の地域交通部会に大阪圏の整備計画、高速鉄道網を中心とした整備計画について諮問をし、検討を始めていただこうというふうに考えておる次第でございます。
○安恒良一君 今、秋ごろからと言うのですが、私は去年ごろ開いておったのは、 〔委員長退席、理事吉村真事君着席〕 もうことし春に入ったら早速議論が始まるように聞いておったんですが、非常におくれています。今あなたが言われた理由を聞いて、遅くなることに理解はできません。ただしかし、ひとつ大臣、これは大阪圏というのも非常に重要ですから、できるだけやはり関係運政審に審議を求められて、その答申が出てからまた実行するのに時間がかかるわけですから、まだ地域交通整備計画の青写真自体が出ないようでは、通勤のときに新聞が読めるようなと言われても、なかなかこれ問題があると思いますから、その点について、この点は強く大臣にお願いをしておきます。大臣よろしゅうございますか、そういう方向で。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今局長から御答弁を申し上げましたように、この秋、できれば九月ごろにでも地域交通部会に諮問をいたしたい、そのように考えております。
○安恒良一君 次に、警察庁にも来ていただいていますが、最近、自転車を歩道を通行させるようにして、自転車の事故というのがかなり、その事故も自転車ですから元気のいい人にぶつかったときにはそんな大きな事故にならぬで済むんですが、お年寄りにぶつかりますと今の自転車はかなり性能がいいものですから、それでお年寄りがけがをする、転ぶ、こんなようなことがいろいろ私どものところに訴えがあるわけです。ですからそういう自転車の歩道における事故、お年寄りがどういうあれされているか、そういうことについて警察庁としてつかんでおられますか。
○説明員(橋口俊二君) 自転車の交通事故でございますが、全体の話は別といたしまして、今お話ありました自転車と歩行者の交通事故で申し上げますと、昨年六十一年でございますが、全事故件数三百三十一件でございます。死者がうち九名、これはすべて歩行者でございます。
○安恒良一君 そこで運輸大臣、これ早急に関係大臣の中で御検討願いたいのは、今言われたとおりのかなり事故件数がふえてきているわけですね。しかも歩道ですから、案外お年寄りの人が安心して行く、そこをさっと来ますから事故につながる。そうしますと、自転車というのは強制保険はないわけですから、任意の保険はありますが、そうするとお年寄りの方を大けがをさせても賠償能力がない、こういう問題が今起こってきまして、私どもの方に何とかならぬかということがあるんですね。 そこで私はやっぱり検討すべき課題としては、自転車を今のように歩道を通すことがいいのかどうか、これも私はやっぱり大都会と田舎で、地域によって違いがあると思うんですね。東京あたりで歩道、そんなに広くない通りを後ろから自転車がさっとこう来て、私たち自身でも非常に危ないなと思う感じがあります。そうかといって、じゃ自転車を全部歩道から締め出しますと今度は車との事故が、接触事故が起こるわけですね。だからこれはなかなか難しいところですが、私はこのまま自転車は歩道ということについて、ですから保険のあり方から、通行区分のあり方から、そういうものを踏まえてひとつ運輸大臣、警察庁長官、それから保険ということになると若干これ大蔵省も関係することになりますね。保険のあり方、こういう問題についてぜひひとつ早急に御検討願いたいと思いますが、それぞれ関係官庁からこのことについて、きょうは大蔵は呼んでおりませんけれども、警察庁の考え方、それから運輸大臣、国務大臣として警察庁長官や関係省とも話をしていただいて、いわゆる歩道における自転車事故の問題ということについて、今も言われたように三百何件起こって死者まで出ているわけですから、こういう状況になると果たして歩道に自転車を通すことがいいのか悪いのかということまで私は実は疑問を感じているんですが、そこらの点について考え方を聞かしてください。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今警察庁からの答弁を聞いておりまして、自転車事故による歩道上の事故で死者を出しているということは私も初めて知りました。これは委員が御指摘になられました問題をそのとおりに受けとめておりますが、なかなか私は実は制度的には難しい検討を必要とする部分が多々あろうと思いますし、技術的にもさまざまな問題があるのではないかと思います。ただ、放置のできる問題ではないという認識も持ちましたので、これはむしろ総務庁の交通安全対策室に対しても今の委員の御指摘をそのままに伝達をしまして、関係省庁と御相談をいただく、もちろんその中に運輸省も入るわけでありますが、そのような形をとることがいいのではないか。委員の御同意が得られれば交通安全対策室の方に今の御趣旨を伝達をいたしたい、そのように思います。
○説明員(橋口俊二君) 先ほど数字を申し上げましたけれども、これはすべて歩道上の事故ということではございませんで、自転車と歩行者の衝突で三百何件、それから死者九人ということでございまして、残念ながら歩道上何名かということをつかんでおりませんのでちょっと修正をいたしておきます。 それから、私どもも後ろからすっと自転車が通り過ぎていってびっくりするようなこともあるわけでございますが、今お話ありましたように、そうかといって車道にまたおろすということもなかなかこれも難しいということで実は苦慮しておるところでございます。ただ、規定の仕方といたしましては、歩道上を走る自転車は徐行をしろと、あるいは歩行者の妨害になるときには一時停止をしろと、こういうことになっておりますので、そういう面についてはさらに周知徹底を図っていきたい。それから特別にやはり歩行者対策として歩道通行可の規制を見直すべきところがございましたらそれは見直しをしていきたい、こういうふう。に考えておる次第でございます。
○安恒良一君 私は運輸大臣が言われたように、交通安全対策室の方にお伝え願って総合的に御検討願いたいと思う。でないと、今交通規制課長が言っているような規制なんてなかなかできないんです。これはもう私はいつも言うんですが、自動車のいわゆる不法駐車がある、これは弁慶橋から私たちの宿舎のところのあの間だけの不法駐車を取り締まれと何回言っても全然だめなんです。たったあれだけの距離ですよ。それで、僕たちが議員宿舎から出ていくときに出入り口に車を置かれるから危なくてしようがないと、曲がるときに向こうから来るからと言ったときは、そのときだけは麹町の警察はちょこちょこと取り締まっていますから、浜のまさごと同じで取り締まりをやめるとまた来るわけですね。しかもどうも置いているのが遠くから来て置いているんじゃなくて、あの付近のホテルとか料理屋とか、あの連中が置いている公算が強いんですね。それで、私はもう何回となく政府委員室を通じて警察に言っても、たったあれぐらいのところの不法駐車でもなかなか取り締まりがきかぬわけですから、ましてや歩道上の通行について規制をするなどといってここで規制課長口で言うだけであって、やっぱり抜本的にどうするかということを総務庁の交通安全対策室を中心に関係各省が考えないと、そう簡単に歩道上はスピード出すなだ、取り締まるだなんて、そんなこととてもできるもんじゃないですよ、今のあなた警察官の数でそんなものできるはずがないんだから。むしろ私が今言ったようなことについて、この際警察庁も真剣に一緒になって考えてほしい、このことをお願いしておきます。 次に移ります。 杉浦さんに久しぶりに来ていただきまして、実は大臣、これも清算事業団問題について、私はまさかこんな状態になっているとは、国鉄法案をあれだけ真剣に議論し、附帯決議をした、というのは、労働組合からだけの訴えということであるならばこれはやや誇張的にという問題もありますけれども、私の手元にたくさんの商業新聞が届けられている。商業新聞を読めば読むほど、清算事業団のやり方というのはどうなっているのかなと。実は予算委員会でも同僚の穐山委員が取り上げています。 そこでまずお聞きをしたいんですが、北海道、九州に清算事業団の雇用対策部、例えば北海道だったら雇用対策部、それから支部が四つ、それから支所が三十五と、こうなっていますね。これどういうふうに、まず清算事業団の雇用対策部というのは幾つ設けられているのか。それから一つ一つ細かい数字をここで言っていただくのは大変ですから後から資料で、支部、支所に配属されている、清算事業団に配属されている職員の数をひとつ後から資料で出してもらいたいと思いますが、その点よろしゅうございますか。
○参考人(杉浦喬也君) 雇用対策関係の組織につきましては、今先生ちょっとお述べになりましたとおりでございます。その組織の地方支部及びその支部に属する管理者の数あるいは雇用対策を必要とする職員の数等々につきまして、後ほど詳しく資料で提出をさせていただきます。
○安恒良一君 それじゃ、どういう組織になって、そこでどれだけ清算事業団に所属されているかということについては後で資料で見ることにしまして、そこで今度は中身についてお聞きをしたいんですが、当然これは再就職教育のためのカリキュラムがつくられて、それに基づいて再教育が私はされていると思っておったんですが、これを聞いてみますと、大体朝点呼したら自習とかもしくはずっと、私の手元に来ていますが、いわゆるやや精神教育的なものをやる。それも何かちょっとこうビデオを見せて、後はそれを見たら感想を書けとか、およそ再就職のための職業訓練などということが本当に行われているのかどうかということを私は私なりで資料をいただいたものを見ますと、非常に清算事業団に、これは北海道と九州が多いわけですが、そこにおけるところの中身についてどういうことをされているのか。 組合からいただいた資料、それから私は商業新聞の切り抜きをきょうは持ってきているんですが、当局側として本当に清算事業団をつくってそして一人の職員もいわゆる失業させない、それがために清算事業団に入った人にはきちんと身分を保障しながら職業の再訓練をして、できるだけ早くひとつ再就職の道を講じるということを当時大臣も総裁も私たちに約束をされて、ああいうふうに法律が成立したんですが、具体的に本当に清算事業団においては再就職のためのそういう職業訓練というようなものが行われているのか、どうも私は疑問に思えてなりません。 この新聞を見る限り、また組合からの報告を見る限り、真剣に国会で議論したことを忠実に清算事業団の理事長、あなたやっておられるのかどうか。それからまた運輸省側も、国鉄総括審議官が来ていますけれども、あなたの方もちゃんとそういうことをやっておられるのかどうか。どうもこれだけ商業新聞がいろいろ取り上げるというところには、どうも例えばこれ私見ておって、働きたくとも仕事なし、囲碁、読書で暮れる一日とか、こんなことをでかでか商業新聞に書かれるようじゃ何をあなたたちはやっておられるのか。そこのところについてひとつ再就職のための今言ったような本当の意味の再就職教育ということがきちっと秩序立って、しかも計画、プログラムを持ってやっておられるかどうか、それを聞かせてください。
○参考人(杉浦喬也君) 先生今おっしゃるようなその仕組みなり方針を持って臨んでおるわけでございますが、初めに将来のあるべき姿としての教育訓練というのをちょっと三点申し上げますが、第一点が、私どもの全国各地十六カ所で教育訓練所というのがございます。ここで本人の希望というものに応じまして、どこへ行くかということに対応する教育講座を持ちましてやろうとしております。ただ、これは現在本人の希望聴取を第一回を終わりまして、次の第二段階で個人で面接と試問をやりまして、どこへ行くかということで指導しておる段階でございますが、これが完了いたしませんとこの具体的な教育講座に入れない、そういう事情になっております。 〔理事吉村真事君退席、委員長着席〕 それから第二点が、労働省等の御指導によりまする都道府県に設置された職業訓練所とかあるいは民間のいろんな学校がございますが、そういうところに行きましていずれ就職すべき民間企業等等に対応するための知識、技能を習得する、こういう勉強、これが第二点。 第三番目の問題は、これは現実に今やっておりますが、雇用対策支所あるいは職業相談室等におきまして職業の選択についての指導をまず行っているところであり、そしてその指導に基づきまして本人がどういうところへ行きたいかというそういう希望が出た場合におきましては、通信教育とかVTRとかいうようなものを使いましていわば一般的な教育を行おう。職場内教育と言っておりますが、この三つにカテゴリーが分けられるわけでございます。 今申し上げましたように、現時点におきましてはそれぞれ個人面談を行っておりまして、どこへ行きたいかということをまず聞き出すということを第一主眼にしましてやってきておるわけでございますが、これがおおむね終了をいたしつつございますので、これからは本格的にその職場内教育から漸次外へ出てもらって、今申し上げましたような我が方の中の教育訓練所なりあるいは雇用促進事業団の関係の諸施設等を活用いたしまして本格的な勉強に入りたいというふうに考えているところでございます。 ただ大変問題の箇所の多いところは、もう先生御承知のとおり北海道及び九州でございまして、この北海道、九州の先般におきますJR会社への再採用の過程におきまして大体のところがわかりましたのは、現在おります約六千六百名の北海道、九州の職員は、やはりみんな鉄道、JR会社へ行きたいという希望を持つ者が非常に多いということがわかっておるわけでございます。したがいまして、JR会社に行くというそういう前提におきます教育というものが一般教育とはちょっと違うという面もあるわけでございます。 いずれにいたしましても、これから八月にかけまして本州JR会社への再採用の問題を現実に抱えておりますので、そうした過程も踏まえながら、本人のそれぞれの希望がかなり鮮明になってくるこれからの時点におきまして本格的な教育訓練を実施したいというふうに思っておるところでございます。
○安恒良一君 大臣、理事長、これは少し北海道、九州については実態を調査してもらいたい。こういうところへ呼ばれるといかにももっともらしいことを清算事業団の理事長は答えていますが、点呼、自習、自習というのがだあっと続いているんですよ、かなり。点呼、自習、自習と、それがずっと続いているんですよ。それは最初のうち今言われたようなことの必要はありますけれども、もうあなた五月が半ば過ぎているんですよ。それなのに点呼、自習、自習、こういうことをやったり、専ら精神教育をやったりということで、ですから私どものところに来ているこの訴えは、いわゆる人材活用センターは解散をした、ところが人材活用センター以上ひどい、こういう訴えまで来るわけですね。それから、そういうふうなことが今言ったように私は労働組合からだけだったら一方的ということがあるかもわからぬと思いまして関係の新聞を集めてみたんです。そうしたら新聞もいろいろそのことについて書いてあります。だからこれは一遍大臣の方もやっぱり実態を調査してもらいたい、実態を。そしてその実態に基づいて論争しようじゃありませんか。こんなところで私が言ったら、いやうまくやっています、やっていますなんて、ああいう答弁。現実に実態をひとつ調べてもらいたい。その上でこの問題は、私は早く、少なくとも職業再訓練の教育のカリキュラムというのはきちっとつくられて、それに基づいてやはりできるだけ三年以内、それもできるだけ早くみんなをいろんなところへ再就職させようということであれば、そういうことになってもらいたい。 そこで、私はあえてちょっと声を大きくしたのは、本当に今言われているところの教育についても、気持ちよくみんながいわゆる教育を受けるような環境にしているのか。これは労働省来ていますけれども、稚内においていわゆる清算事業団の事業所のあり方について、労働省の基準局としてはこれに勧告をしているでしょう。その実態を労働省言ってみてください。
○政府委員(平賀俊行君) 御指摘の稚内の清算事業団の事業所に関して、まだ旧国鉄の時代、三月に関係の組合から問題提起がありました。その内容といいますのは、予定されている人員がもしその事業所で常時就労するとすれば、安全衛生規則の六百条の気積、一人当たり十立米必要であると、それに足りないのではないかと、こういう指摘がございました。これにつきまして、当時の国鉄の労働関係の担当者の方に事情を聴取しましたところ、やはりそういうような事実といいますか、それがありそうだということでございまして、国鉄側の方でも早速その場所を、事業所の数をふやす等の措置をとったというふうに聞いております。
○安恒良一君 結局、稚内のやつは狭いところにうんと詰められるから、そこで規定空間不足と、それから、コンクリートの床に夜、粉じんが飛んで大変だと。こんなことで、なぜそんなことをしなきゃならぬのでしょうかね。私は、みんな再生国鉄に行きたいと思って一生懸命応募したと、残念ながら採用されなかった。それだけでも本人はショックを受けているんですよ。その人たちがやはり気持ちよく再就職できるように、それがために清算事業団も設けたんですからね、清算事業団はあるべきじゃないでしょうか。 ところが、一つの例を見ますと、いわゆる休憩室、これは九州の、使わせてくれと言ったらかぎかけて使わせないという。腹が痛くなったらどうするんだと言ったら、休暇とって帰れと、こういうやり方でしょう。休憩室があるのにかぎかけて使わせない。それは私は幾ら何でもないと思うんです。それから、今までは冷蔵庫なんかあったんだと。弁当のおかずが悪くなってはいかぬから、冷蔵庫が欲しいと言ったら、そんなものおまえたちぜいたくだと言って、置かせない。それじゃしようがないということで自分たちで冷蔵庫を持ち込んだ、そうしたら、その冷蔵庫を撤去するために、当局はいろんな鉄道公安、今は今度は鉄道警察隊になっていますか、それまで使って冷蔵庫を撤去すると、私物を置いたらいかぬ。私物を置いてはいけなかったら冷蔵庫ぐらいの配置はあってもいいじゃないでしょうか。空気の清浄機あってもいいじゃないでしょうか。休憩室の一つもあってもいいじゃないでしょうか。今日まで営々として国鉄のために頑張ってきて、残念ながら定員が限られて、それで次の就職に向けて待機をしている人間について、何でそんな扱いをしなきゃならんのでしょうか。私は憤りを感じてなりません。私は憤りを感じてなりません。 そういうようなことについて、杉浦さん、あなた実態を知っているんですか。そういうことが、九州や北海道のおたくの下部においていろんなトラブルが起こっておるということをあなたは知っておってやっておるんですか。もう少し、清算事業団に行かれた人が本当に気持ちよく職業訓練が受けられて、一日も早く再就職ができるように温かい配慮をすべきじゃないですか、あなたたちは。そうでしょう。今まであなたね、営々と自分の人生を国鉄にささげてきて、本当なら国鉄に残りたいと思ったが残れなかった人に対する扱いじゃないじゃないですか。あなたはそういういろんなことが起こっている実態を知っていますか、杉浦さん。知っておって、あなた承知でそれでやらせているんですか。 私はね、あれだけ真剣にお互いが議論をして、そして国鉄法というのを通して本当に今度新しい国鉄に生まれ変わっていく。そして残念ながら採用されなかった方についても、官民挙げて協力をして再就職の道を講じていこうじゃないかということでやったつもりなんです。またそういう意味でいろんな附帯決議もつけてある。にもかかわらず、何ですかこの実態は。この実態は何ですか。杉浦さん、あなた、また監督官庁である林さん、あなたの方もそれ把握しているんですか、二人とも。承知でこういうことをやらせているんですか。まさか大臣は知らぬと思うけれども、どうですか、それ。
○参考人(杉浦喬也君) 今先生のおっしゃいましたように、新しい職業を求める職員の職場環境というものが大変大事であるというふうに私は思いまして寸現場の視察には真っ先に先月、四月の下旬でございますが、九州に参りました。連休明けに五月の初めに北海道に参りまして、実際にこの目で現場の施設を見てまいりました。 全体の感じから言いますと、いわばそれほどよくはありませんがそれほど悪くない、まあまあという施設だなという感じは受けましたが、一部、これは九州ではございましたが、職員の支所におきまする施設関係で、少しやはりこれは直した方がいいんじゃないかなというふうに思った箇所等もございますので、その場及び帰りましてから指示をいたし、予算的な裏づけも将来とりつつ改善をすべきであるという指示もいたしております。 いずれにいたしましても、多くの職員が一つの職場におきまして訓練を受けるその環境というものは、これはもう本当に大事にしなきゃいかぬという今先生の御指摘、これは私自身が自分でそう思っております。これからもそういう面で十分に気をつけながら、また今の稚内等の事例等についても耳にしてよく調べておるところでございまして、休憩室の問題等はちょっと私まだつかんでおりませんでした。今後もできるだけ現状を把握し、いい環境にするように、そういう努力をしたいと思っております。
○安恒良一君 あのね、いいですか、これは鹿児島ですよ。休憩室にかぎをかけて使用させないと。そこで、いわゆる管理者に対して頭痛や腹痛になった場合にはどうしたらいいんでしょうかと言ったら、病欠で戻ってくれと、こういうふうになっているんですよね。それから冷蔵庫や洗濯機等も確保してほしいということを言ったけれども、今もって全然当局は回答しない。そこで今度は北海道で起こったのは、たまりかねて私物の冷蔵庫を持っていった。そうしたら、恐らく電気を使うことがけしからぬということだろうから、冷蔵庫を力で撤去されたかわかりませんけれどもね。私は、清算事業団の職員にそんな仕打ちはないと思うんだよね。そんな仕打ちはないと思う。 それは、もう新国鉄に採用されなかったから不良分子とあなたたちは考えているのかどうか知らぬけれども、例えば採用しない基準について、過去に処分を二回受けた人とか、六カ月受けた。処分を受けた人は全部その都度、休職になった人はその都度処分を受けているじゃないですか。泥棒しても刑務所へ行って出てきたら、これ人間真っ白ですよ、そうでしょう、刑期が終わって出てきたら。そうでしょう。それなのに、新会社に採用できなかったという人間に対して私はそういう仕打ちはない。ですから、この点をこれより以上ここで論争してもしようがありませんから、早急にひとつ大臣、まず実態を調査していただきたい。ひとつよろしく。それから、そしてやはり人間らしく扱って気持ちよく職業訓練が受けられるようにしてやっていただきたいんです。そして、一日も早くその人たちに新しい道が一歩開かれる、このことは国会における私どもとの約束なんですから、大臣、以上の点についてお待たせしていろいろお聞きくださったと思いますが、ひとつ考え方を聞かせてください。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今安恒委員から調査をしてというお話でありましたが、私は今の委員のお話で調査をする必要はないと思います。皆さんの前で、清算事業団に対して、事業団としてそうした状況に対応して適切な処置をとるように指示をいたします。
○安恒良一君 どうぞ杉浦さんひとつよろしく。でないと、あなたたちはそれぞれいいポストにお残りになったんだろうけれども、国鉄に残りたいと思って残れなかった人の心情を考えてくださいよ。あなたたちはそれぞれJR会社の社長になったりいろんなことで幹部の人はいいわな。あなたも清算事業団の一番偉い人になってそれはいいかもわからぬけれども、おれはどこに行くんだろうかという心配をしながら清算事業団に残っている人のやはり僕は気持ちというのは、尊重されてしかるべきだと思いますよ、いろいろあっても今日まで国鉄へ勤めてきた人でしょうが。その人たちが今日定員オーバーになっておるだけの話なんだから、その人たちに対するもうちょっと温かい配慮というものはしてもらいたい。でないと、私はこの問題についてはあなたたちをこれから徹底的に追及しますよ、こういうことをいつまでもやっておったら。場合によったら大臣のところに罷免要求持っていきますわ。やはり人をもう少し大切に扱うということが私はないといけない、こう思いますから。この点を理事長いいですな、大臣からも言われたことですから。
○参考人(杉浦喬也君) 職員の雇用の問題、生活の問題、これをしっかり一人一人確保するということは、私前からそういう気持ちでやっておりましたし、また清算事業団に移りましてからも、清算事業団の仕事の第一に重要な事項はそれであるというふうに認識をしております。十分にこれから対処していきたいと思います。
○安恒良一君 それから、やはり自習ばっかりじゃなくて、早く再就職の教育のカリキュラムをつくるなり、労働省と協力して委託するものは委託をするとか、それから民間のいわゆる訓練所に委託するものは委託するということで、碁やら将棋やらやって、そして自習して、そしてあとは感想文書いておる、こんなあなたもったいないことないじゃないですか、これ。ですから、それは移行して、すぐは私もできぬことわかりますよ、四月一日からなったんだから、それ若干の準備期間。しかしもう五月の半ば過ぎているんですから、私はもうそういうものは準備が終わってどんどんやはり教育される、出てきて点呼をとって、あとは碁やら将棋をしたり、そして帰りがけ点呼とってほい帰れ、これじゃいかにも人間をくさらして、おまえ勝手にやめていけと、よく民間でもありますわな、いわゆる窓際族と言ってね、仕事を与えないでほったらかしとったら本人が嫌がってとうとうやめた、なんかそんなことを勘ぐりたくなりますから。まさかそんなばかなことは考えてないと思うから、早く私はやっぱり再教育のためのカリキュラムをつくること、それから訓練をきちっとすること、こういう点についても理事長よろしゅうございますか。
○参考人(杉浦喬也君) しっかりと計画的に教育、指導、訓練を行うということでございますし、また関係の労働省とよくタイアップいたしまして、既に一部学校、訓練所等にいつ入れるかとかいうような手続問題も今労働省と打ち合わせをしている最中でございます。いずれこれが実現されるというふうに思います。
○安恒良一君 それじゃひとつ、その点をよろしくお願いしておきます。そしてぜひ大臣の方も、そういう点について監督を十分にしていただくことをこの際お願いを申し上げておきます。 次の問題にまいりますが、実は、佐川急便問題を私は昨年の十二月のこの運輸委員会で取り上げまして、大臣もその実態には驚かれまして、これは全国的な監査をやると、また労働省とも協力をしてやっていただきたいし、それから警察庁にも御連絡をいただきたいと、そんなことで私は、中間的に監査をやられた結果、労働省からも運輸省からもお聞きしました。また九州等では、警察自体が直接捜査に入られるというようなことで、佐川急便のあり方について行政としての大臣の御努力はよくわかりますが、一番最近の状況として、例えば本年度に入ってもさらに監査を続けるという問題等もございましたし、その後、労働省に対してもそういう問題についてどんどん全国的に調査をするようにということを指導監督をするようにとお願いをしておきましたから、佐川急便の問題についてその後どうなっているのか、ひとつお聞かせを願いたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 昨年の十二月十六日の本委員会におきまして、安恒委員からこの佐川急便のグループの問題が提起をされました。 そこで、あのときお約束をいたしましたとおり、直ちに全事業者に対して特別監査を開始いたしました。その結果、道路運送法の規定に違反する事実が明らかになりました事業者について、二月二十三日付でまず七社に対し延べ五百三十八日車の車両停止処分、三月三十日付で四十九社に対し延べ三千百五十日車の車両停止処分を行っております。なお、残りの事業者につきましても、実は警察当局が書類を押収しておりますために監査のできないものが一部ございますけれども、ほぼ監査が終了いたしましたので、近日中に所要の措置を講ずることになると存じます。ありがとうございました。
○政府委員(平賀俊行君) 十二月の運輸委員会でも御答弁申し上げましたが、一月以降三月までに四十四の事業所について監督を実施いたしました。割り増し賃金とか、あるいは安全衛生、その他違反の事実がございますが、これらについては是正をさせるように今厳重に指導をしております。 なお、佐川グループの企業のうちまだ監督を実施していないところが一部ございますが、これは近日中に監督を実施してしかるべく措置をとりたいと思っております。
○安恒良一君 まだ監督をしていないところ何カ所、ちょっとわからなかった。
○政府委員(平賀俊行君) 二十の企業についてまだ監督をしてないという報告を受けております。
○安恒良一君 もうあんた去年の十二月からだからね、急いでやってもらわにゃいかぬわね、そんなことは、急いで。まだ二十もあるといったら大分やってないんじゃないの、おたくは。運輸省側はもうほとんど全部済んで、近くあれすると大臣言われたんですがね。そんなことだったらもう一遍平井さんに来てもらわにゃいかぬわね、労働大臣に、こっちに。労働大臣に来てもろうて言わなきゃならぬようになりますよ、労働省。早急にやってくださいよ、どうですか。労働大臣を呼ばなきゃならぬよ、そうなったら。
○政府委員(平賀俊行君) 現在、交通安全運動実施期間でございますので、この期間に特に私どもとしても監督を強化する必要があると存じますので、五月中にすべての監督を終わりたいと存じております。
○安恒良一君 それじゃ、私はまあこの問題を取り上げて非常によかったというのは、トラック運送業界全体がこれは大変だということで非常に締まったと聞いています。その意味から言っても、やはり私は早急に処断をするものは処断をするし、是正をするものは是正をすると、こういう角度で今までも御努力を願ったんでありますが、ぜひともひとつ運輸省、労働省、それから一部無免許なんかでやっているところは警察の関係にもなりますから、御協力を橋本運輸大臣のリードのもとで続けていただきたい、こういうふうに思います。 次に、地域交通局長にちょっと聞きたいんです。いわゆる地方交通政策の中で、バスの問題についてちょっとひとつ聞いておきたいんですが、一つは、大都市における「パス交通活性化のための新たな施策の展開を図ってまいります。」と、これ書いてあるわけですね。だから、大都市における「バス交通活性化のための新たな施策の展開」とは具体的にどういうことをお考えになっているのか、これが一つ。 二つ目には、これは大臣にもお願いをしておかなきゃならぬのですが、予算が成立したばかりで来年の話をしてもと思いますけれども——その前に補正がありますが。これは今年度予算の中においても地方バスの特に過疎地域における住民の足の確保ということで、もう毎年毎年運輸省、大臣以下御努力を願っているんですが、なかなか大蔵が渋いものですからまだ百億にならないんですよね。もう大変な御努力で、ゼロシーリングのときに、減ってはおりません、率直に言って。わずかずつですが大変な運輸省の御努力で少しずつふえていますけれども、それでもまだこれ百億にならぬわけですからね。その意味からいうと、やはりこれどうしても私は過疎地域の地方バスを国民の足として守るためには、これは労使で逆さまに振っても血の出ないほど努力をしておってもどうにもならぬという中で、そういう意味で運輸省側も頑張っていただいていますから、後の方のことはぜひ大臣、次の予算編成に向けて過疎バスの足の確保について一段と御努力を願いたいということを強くお願いしておきます。 前段の方は質問ですから考え方を聞かしてください。
○政府委員(熊代健君) 先生御指摘の点でございますが、都市バスにつきましては、御承知のようにパス・ロケーション・システムから始まりましていろいろ都市においてバスの定時性とか信頼性を確保するという観点から、最近は新都市バスシステムということで補助金を計上してまいったわけです。 六十二年度予算におきまして、官が考えたことだけじゃなくて、民が一緒になって考えたもので需要の維持確保、あるいはできれば増進させたいんですが、そういうものができるようなことが考えられないかということで、大規模、中規模、小規模となっていまして、小規模になりますと都市バスだけじゃなくて地方のバスにも適用できると思いますが、輸送需要の確保に、定時性等について役に立つというアイデア、システム、そういったものについての機器を中心とした整備に助成をするという制度を取り入れて予算計上をさせていただいております。いわばメニュー方式的な考え方に立っております。なお、これだけじゃなくて、バス協会にも指示しまして各地におきまして特に都市バスの輸送の維持確保のためにいろいろなアイデアを民の知恵を出し合ってもらいたいということで、研究会等も各地でやってもらっております。 それから、今の地方バスの予算につきましては、先生おっしゃるように、非常にごくわずかではございますが、実は六十二年度につきましては幸いなことに油の値段の値下がりがございましたので、名目以上に実質的には増加させております。 今後とも我々としては地方の最小限の足の確保については努力を続けてまいりたい、かように思っております。
○安恒良一君 じゃ、最後になりましたから質問と要望、特に要望ですが、例えば名古屋なら名古屋がとりましたバスの優先レーンのあり方、これは非常に私はいいことだと思う。ですから、活性化といろんなことを考えても、やはり大都市においてマイカーがふえてバスがもう時間どおり走れないというところに問題がありますから、私はやっぱり名古屋方式とか、それからバスの専用レーンですね、これを積極的に拡大していくことが大都会におけるバスが大量輸送機関としての任務を果たすことだと思いますね。ただ、これは相当運輸省と警察庁が努力をしないと、例えば通勤をする人は便利になりますが、今度は商業地区だったら商売の邪魔になるなどということで地域住民がまた反対をしたりします。しかし、私はもう今日の大都会における交通麻痺の中で、都市バスの活性化を図るための方法は名古屋方式、専用レーン方式とか、そういうことが大都会においては大胆に取り入れられて、なるほどバスに乗れば時間どおり目的地に着ける、マイカーで行くと大変時間がかかる、こうなると世の中は違ってくる。それ以外はもうバスはいろいろなことを考えてもなかなか活性化というのはあり得ないですよ。ですから、私はやっぱりバスの、名古屋市がとられたような方式なり、さらにバスのいわゆる専用レーンというのをどんどん拡大をしていく。前、私は運輸委員会に警察を呼んで毎年毎年どれぐらい伸びているかというのを検証しておったんですが、きょうはそこまで時間がありませんから、ひとつそのことを、今のは要望でありますが申し上げて私の質問を終わりたいと思います。
○矢原秀男君 まず最初に、ペルシャ湾における日本の輸送船団の安全性についての質問をいたします。 イラクの空軍機が十七日の夜、ペルシャ湾で米国海軍のミサイル積載のフリゲート艦を攻撃をいたし、命中して多数の死傷者が出たわけでございます。米国の国防総省は、誤爆であったという立場の中でいろいろと対応をしているようでございます。そういうことになりますと、逆にイラクの空軍が標的の識別能力に欠けている問題、大型船舶と見ればすぐにミサイル攻撃をしかけていく無差別攻撃の状態に陥っているということも一面ではうかがえるわけでございます。 また、一方ではイラン海軍の船舶の攻撃も出ております。これは五月の五日、日の丸の旗を掲げた二十五万トン級のタンカーでございます秀邦丸がイラン軍と見られる小型高速艇からロケット弾の猛攻撃を受けております。翌六日には、ソ連の貨物船がクウェートに向かう途中で同じくイラン革命防衛隊のものとおぼしい小型艦艇から攻撃をされています。 こういうふうなことを考えておりますと、イランにせよ、イラクにいたしましても、第一線の軍事組織が無差別攻撃も辞さないという心理状態に陥っているのではないか、また、紛争が非常に複雑にもなっている。こういう中で米ソを中心としたいろいろの大きな影響力というものも考えられるわけでございます。 そういう立場の中で、まず外務省にお伺いをしたいわけでございますけれども、外務省としてはこのイラン・イラク戦争の現状の分析、そして二番目には湾内への航行安全対策として外務省の立場からは両国へはどういうふうな要請、そういうものをしているのか、まず伺いたいと思います。
○説明員(渡辺俊夫君) お答えいたします。 まず、イラン・イラク紛争の現状でございますけれども、イラン・イラク紛争につきましては、本年一月、イランが南部戦線で新しい攻勢をかけました。戦闘が南部で激化いたしまして、イラクの第二の都市のバスラ東方のイラク領内に一部進出しているという状況でございます。その後も南部あるいは北部戦線等で規模の限定された戦闘が繰り返されておりますけれども、現在は戦況は基本的にはまた膠着状態に陥っているということでございます。 紛争の見通しにつきましては、現在のところイラン・イラク両国の基本的な立場の隔たりというのは依然として非常に大きいものがございます。そういうことで、当面和平に向けて急速な進展があるということは期待しがたい状況でございますけれども、いずれにいたしましても、我が国としましても、戦況の動向を注意深くフォローしているところでございます。 次に、秀邦丸関連の御質問に対するお答えでございますけれども、私どももこれは大変遺憾な事件であるという認識でございまして、事件が発生後直ちにイラン・イラク両国政府に対しまして、現地の我が方大使を通じまして遺憾の意を表明すると同時に、事件の事実関係の調査を要請しております。 また、あわせて湾内の今後の安全航行確保のために、両国の格段の配慮を得たいということを強く申し入れております。たまたま十八日からきょうまでイランからシェイホレスラム外務次官が訪日しておりましたので、十九日には倉成外務大臣から同次官に対しまして同様の申し入れを行っております。また、その前日の十八日には、同じく訪日中でありましたデクエヤル国連事務総長に対して大臣から本件について話をされ、湾内の安全航行確保のために国連事務総長としてもできるだけの努力をしていただきたいという要請をいたしております。 また、より一般的に、外務省といたしましては、かねてからイラン・イラク紛争の平和的解決のための環境づくりということで努力を続けてきているところでございますけれども、その一環として湾内の航行安全確保につきましても国連の場等を通じて強く訴えるとともに、イラン・イラク両国政府に対しましても、機会あるごとに我が国の関心を伝え、また自制を働きかけてきているところでございます。 外務省としては、こうした外交努力を今後とも継続、強化してまいりたいと、そういう所存でございます。
○矢原秀男君 よろしくお願いをしたいと思います。 運輸省にお伺いをしたいわけでございますが、ペルシャ湾における日本関係船舶の被弾状況、そういうふうな近々の情報等を集約ございましたら御報告を伺いたいと思います。
○政府委員(塩田澄夫君) お答え申し上げます。 イラン・イラク紛争はペルシャ湾水域における商船への攻撃にまでエスカレートいたしまして、船舶攻撃が激化いたしました昭和五十九年一月以降の各国の被弾船舶は合計で二百四十二隻でございます。この中には、十隻の日本関係の船舶が含まれておりますが、その内訳は、日本籍船が二隻、日本の船会社が運航しております外国籍船が七隻、外国の船会社が運航しております外国籍船でその船に日本人船員が乗り組んでいるものが一隻ということになっております。 また、これら十隻のうち日本人船員が全部または一部乗り組んでいる船舶は五隻になっております。 昭和六十年二月に被弾をいたしましたアル・マナク号では不幸にも日本人乗組員一名が死亡する事故が発生しておりまして、また本年一月には日本籍タンカー、コスモ・ジュピター号及び去る五月五日には、先ほど御指摘がございました秀邦丸の二隻の日本籍船が被弾をいたしまして、それぞれ船体の一部に穴があきましたのですが、幸い乗組員には被害はなく、火災の発生もなかったという状況でございます。
○矢原秀男君 それとペルシャ湾内には常時日本関係の船舶というのはどのぐらい移動というのか、そこにいろいろと運航しているのか。
○政府委員(塩田澄夫君) そのときどきによって違いますけれども、十数隻が日本関係の海運会社の運航している船舶であると推定されます。
○矢原秀男君 運輸大臣にお伺いをしたいのでございますが、日本のペルシャ湾内からの原油積み出し量は、日本の原油の総輸入量の、定かではございませんが、一億六千万トンの約半分であると言われてもおります。そういうふうなところへ常時二十隻前後の日本関係の船舶が仕事でいろいろと移動している。 ただいまも御報告を受けますと、外国船を借り受けるにしても日本人がすべて乗っているとか、外国人が乗っていても、外国の用船であっても日本側でそれを借りているとか、そういうふうなこのままでは今後とも非常に不安な状況になっております。 また一面では、こういうペルシャ湾内の安全航行が不可能になってくればこの原油の問題から見ましても、日本経済というものは非常に打撃を受ける。そういうふうな形も見えるわけでございます。そういう中で湾内の安全航行、そうして米ソを初めイラン・イラクに対する政府としての対応、こういうことも含まれるかと思うのでございますけれども、最後に運輸大臣としてこういう状況の中でどういうふうな手を打たれていかれようとしておるのか、そういうことを伺ってみたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今委員が御指摘になりましたように、我が国の全原油輸入量のうち約五〇%がホルムズ海峡を経由しておりまして、ペルシャ湾水域における船舶の安全航行というものを担保することは、日本として極めて大切なことであることは言をまちません。 先ほど局長から御報告を申し上げましたように、五十九年一月以降被弾をいたしました船舶は二百四十二隻に上り、そのうち日本関係の船は十隻でありました。しかし、日本国旗を掲げて航行しており、攻撃を受けました船のうち、一そう、コスモ・ジュピターの際には夜間でありましたこともあり、あるいは日本国旗が見えなかったのではなかろうかという淡い期待を私たちはまだ持ち続けておったわけであります。 しかし、秀邦丸が攻撃を受けました時点は白昼でありまして、国旗がはっきり視認できる時間帯において、本当に百メートルを切るような近い距離からのガンボートによる砲撃を受けるということで、我々としては非常に大きな衝撃を受けました。しかし、まだその中でも多少の救いのような気持ちを関係者が持っておりましたのは、これだけエスカレートしつつあるイラン・イラク戦争の中でありながら、ソ連船及びアメリカ船は一隻も被害を受けておらないという事実だったわけであります。ところが、秀邦丸が攻撃を受けました後本当に旬日を経ずしてソ連船が被害を受ける事件が発生をし、続いてアメリカの海軍艦艇がミサイルによる攻撃を受けるという事態になりました。我が国の海運関係者、労使を問わずこの事実には極めて大きな衝撃を受けておりますし、湾内の安全航行に対する保障を政府に求める声も極めて切なるものがございます。 それで、私どもこれ運輸省の立場としては、安全対策をそれぞれの船においてできるだけ実施をしてもらうように指示しながら、外務省に対してその都度要請を繰り返し、外交ルートを通じて関係国に対しての抗議あるいは事実調査の依頼といったことを続けてきたわけであります。今まで遺憾ながらこれに対して的確な回答の得られない状況が続いておりました。私自身いたたまらないような気持ちになりまして、たまたまイランの外務次官が訪日中であるということを聞きましたので、一昨日の閣議の席上発言を求め、閣議の席上正式に外務大臣になお一層の御努力方を要請をいたしたところであります。外務大臣は直ちにイランの外務次官に対し、ただいま関係課長から御報告がありましたように、日本側としてせめて安全水域とされたところの航行についての安全は保障してもらいたいという強い意思をお伝えいただいたと伺っておりますし、国連のデクエヤル事務総長に対しても、国連の場においての御協力方を要請をしていただき、デクエヤル事務総長の方からも協力するという言葉をいただいたと伺っております。 我々にすれば切歯扼腕の思いでありますけれども、残念ながら運輸省とすれば外交当局になお一層の努力を要請する以外にない立場でありまして、今祈るような気持ちで外交当局の努力を期待をつないでおるという状況であります。
○矢原秀男君 今後とも安全、平和に対しての御努力をよろしくお願いしたいと思います。 次に移ります。 次は、日米貿易摩擦、それからまた世界に大きく日本として寄与する、こういうふうな立場から二年前の予算委員会でも政府に質問をいたしたところでございますが、パナマ運河代替構想についてでございます。御承知のように、パナマ運河の現状というのは、一九一四年に運河が開通をされ、総延長が約八十キロメートル、運河の形式は開門式でございまして、三段階で水位差二十六メートルを調整しながらやっていくものでございます。それで、最大の運航可能船舶は相当多く上っておりますが、船隻の数にいたしますと、一九八六年度で一万二千二十三隻、うち日本船舶が九・九%の千百八十九隻に上っております。通航の貨物量というのは同じ年度で日本の関連貨物が三千三百万トン、二四%、こういうふうに占めておるような状況でございます。 それで、このパナマ運河の利用国のベストスリーは米国、日本、カナダとなっておるようでございます。パナマ運河通航の貨物の大きなものは石油及び石油の製品、穀物、石炭及びコークス、こういうふうになっておりますが、我が国の主要輸出入物資のうちパナマ運河依存度の高いものは、輸入で穀物と石炭、輸出が自動車と鉄鋼、こういうふうになっておりますけれども、二年前も私申し上げました問題点は、現在の運河の一つは施設の老朽化、もう既に七十年も経過をしている。二番目には、基本的に一方通航のために開門式であるので通航に時間がかかり、計算上では八時間であるけれども、現実には二十四時間かかる。三番目には大型船舶の輸送に対応できない。鉱石専用船の場合は十二万五千トン、大型タンカーは三十万トンというのが現況でございますけれども、こういう大型船に対応できない。こういうふうなことでいろいろの問題が、これは既に運輸省も取り組んでいただいているわけでございます。我が国にとってパナマ運河の有する重要性、それから現在パナマ運河の問題というのは今申し上げたとおりでございますが、最大の船舶は六万五千トン、それ以上は通らない。こういうふうなことで代替案が出てきて、取り組んでいただいているようでございます。こういう中で経緯としては、やはり日本、米国、パナマ、この三国がいろいろと検討をしていただいているようでございます。 これに関して簡単に質問申し上げたいと思いますが、私も二年前予算委員会で取り上げさしていただいたわけでございますが、その後の進捗について外務省、そうして、並びに代替案については外務省、運輸省、通産省、建設省が担当されていらっしゃるわけでございますので、運輸省のお立場の役割、こういうことでそれぞれ外務省と運輸省にその後の進捗、取り組みを伺いたいと思います。
○説明員(成田右文君) ただいま先生お尋ねの代替案につきましての最近の進捗状況でございますが、八二年から二年半にわたりましてパナマ運河代替調査の準備にかかわる日本、パナマ、米国三国の政府間協議を行いまして、八五年六月にその準備作業を完了いたしました。引き続きまして同じ八五年の九月から各種代替案の実行可能性の調査あるいは最適代替案の選択、こういったことを目的としますパナマ運河代替案調査委員会というものが設立されたわけでございます。その後所要の準備を経まして八六年六月、去年でございますが、調査委員会の第一回理事会が開催されたところでございます。その後第三回の理事会まで開かれておりまして、第三回の理事会におきましては、この調査の一番重要な部分を担当します調査請負人、いわゆるコンソーシアムと言っておりますけれども、の審査の手続を経まして、現在その請負人の審査をやっているという現状であります。
○政府委員(塩田澄夫君) 先生御指摘のとおり、我が国としましては、パナマ運河の主要利用国の一つでもございますので、パナマ運河は我が国への資源等の安全輸送上重要な意味を持っているということにかんがみまして、アメリカ、パナマと協力をして、ただいま外務省の方から御紹介がありましたパナマ運河代替案調査委員会を組織をいたしまして、運輸省もこれに積極的に協力をしてきたところでございます。 運輸省の役割といたしましては、今まで運河の建設、船舶の航行、海運、貿易、経済等の広範な分野にわたります技術力、それからこういう分野における知識と、過去におきまして大きなプロジェクトの協力の実績がございますスエズ運河の拡幅事業にかかわる技術協力を手がけた豊富な経験を踏まえまして、この調査委員会に運輸省の出身者を副理事及び専門家として派遣をいたしながら積極的に参加をしているところでございます。今後のフィージビリティー調査におきましても一層の協力を行っていくことにしております。
○矢原秀男君 これは運輸省の方にちょっと伺いたいんですが、技術的な問題でございますが、今ロペス・モレノ案というのと、既存の運河を改修する、三番目には日本で提案した海面運河案ですね。三番目の日本側で提案している海面運河案、これは永野さんが中心でやっていたと思うんですけれども、これは両洋間、太平洋と大西洋の潮位差最大でプラスマイナス三メーターにより発生する運河内の潮流を制御しようという構想らしいんでございますが、もしこれにすると一兆以上の金額になると思うんですけれども、大体概算ではどのくらいの総工事費になるのか、そういう点、概算でいいけれどももし出ておれば教えていただきたいと思います。
○政府委員(塩田澄夫君) この委員会の目的は、ただいま先生御指摘されましたようないろいろな代替案の中でどれが適当かということを調査をするのが主目的でございまして、ただいま先生御質問の内容につきまして調査をこれからするところでございます。したがいまして、今の段階で今の御質問にお答えするのは適当でないと思います。
○矢原秀男君 今後のスケジュールについてですが、請負人の決定は大体いつごろになるのか、また、改めて調査開始がいつごろになるのか、そういうふうな点伺いたいんですが。
○政府委員(塩田澄夫君) パナマ運河代替案調査委員会が正式に決定いたしましたのが一九八五年の九月でございますが、これから五年程度をめどにしてこの調査を終えるということになっています。そういう関係でコンソーシアムの選定は私どもはできるだけ急がなければならないと考えております。間もなくこれは決定されるものと期待をしております。
○矢原秀男君 最後に一言運輸大臣に伺いたいと思うんですが、このパナマ運河代替案の調査委員会でいろいろと各国が提携をして進められております。これは日本、アメリカ、パナマが中心となってやっているわけでございますけれども、日米経済摩擦の問題、世界経済に寄与する日本の大きな理解度を与える問題、いろいろのことを考えておりますと、これは日本としては当然世界に対してやるべきであるな、こういうふうな私は気持ちを持っております。 そういう中で大臣といたしまして、日米貿易摩擦を中心とする解消に役立つ、私はこういうふうに考えておるわけでございますが、運河の運営の主体も米国であるように聞いておりますけれども、そういう中で日本がどういう形でこれは取り組んでいけばアメリカに対しても、また世界の経済に対しても本当に大きなプラスになるのか、そういうような、数点ございましたら大臣の御意見を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は子供のころにパナマ運河の開発の歴史を読んで大変感激をしたことを記憶をいたしておりますし、長じて、逆に、スエズ運河を掘削したレセップスが最初にパナマ運河に取り組んで見事に失敗をした記録があることも後に知りました。そして、その失敗の大きな原因がマラリアあるいは黄熱病といった風土病であったことを当時興味深く調べたことがございます。 それが今、第二パナマ運河といったものが真剣に議論をされる時代になり、その重要な役割を果たすべく期待をされる中に日本が入るようになったということも本当に大きな時代の移り変わりということを感じます。 これは確かに委員の御指摘になりますような経済摩擦解消といった側面からもこの問題をとらえることができるでありましょうし、同時に、世界各国の物、人の動きというものが、比重が空に移ったとはいいながら、なお大きな役割を果たしている海というものを考えた場合に、人類にとって極めて大きな武器になるであろうことも想像にかたくありません。今委員非常によくお調べでありまして、幾つかの技術的な提起も既に行われておるようでありますが、日本がその中に入りました場合には、広く日本国内ばかりではなく、海外諸国の優秀な関係技術を持つ方々と共同をしながらその作業に当たっていくということは当然であろうかと思います。
○矢原秀男君 ぜひ強力に進めていただきたいと思います。 では、法律案について質疑を交わしてみたいと思います。 まず、小型船舶検査機構と軽自動車検査協会の民間法人化問題につきまして数点質問をいたします。午前中も御質問がございまして重複するかとも思いますけれども、その点よろしくお願いをしたいと思います。 まず最初に、売上税条項の死文化の問題でございます。 本法律案につきましては、附則の第十二条に売上税の一部改正との条項が入っております。今国会の最大の焦点であった売上税法案については、国民世論を背景に審議入りすることなく事実上の廃案という形で与野党の合意がなされたわけでございますが、本法律案の附則第十二条はまさしく死文化したものであることを認確しておきたいと思います。この点運輸大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) この規定につきましては、衆議院の議長あっせん、あるいはそれをめぐりまして行われました与野党の国対委員長会談の合意のとおりでありますと申し上げるのが一番正確な御答弁ではないかと思います。
○矢原秀男君 わかりました。私は、大臣が申されたそれを含めながら死文化したものであると申し上げておきたいと思います。 第二問でございますが、六十一年度の収支状況でございますけれども、午前中も質疑がございました小型船舶検査機構と軽自動車検査協会の収支状況については、近年好転しておりますことは図表のとおりでございます。また、累積の利益剰余金の運用益、これを見ましても非常によい傾向になっております。六十一年度の利益の剰余金、また国に出資金を返還した後では幾らになるか。そしてその出資金を国に返還する場合、どういうふうな、剰余金、繰越益を見ておりますと、一つは軽自動車検査協会が、午前中も御答弁いただきましたように九十二億、小型船舶検査機構が十五億、こういうふうに両法人の収益の御報告をいただいておりますけれども、これは国に出資金を返還する計画はどういう形でなされていくのか、もしその計画があるんであれば伺っておきたいと思います。
○政府委員(熊代健君) まず先生御指摘のように、昭和六十年度末までの数値はお示ししてあるところでございますが、六十一年度の収支の状況につきましては、最終的な決算がまだなされておりませんが、おおむね六十年度と同様にそれぞれの両法人とも単年度多少の黒を出すという状況でございます。六十年度とほぼ似たような数値になろうかと思っております。したがいまして、先ほど申し上げましたように、小型船舶検査機構が六十年度十五億、それに六十一年度末になりますとプラス一・何億という利益剰余金の累積になろうかと思いますし、それから軽自動車検査協会におきましては九十二億に二十億程度の上乗せになるんではないかと思っております。 そして、出資金の返還につきましては、それぞれ小型船舶検査機構は一般会計に対しまして、それから軽自動車検査協会は車検特会に、対しまして、この施行の日、これは六カ月以内に政令で定める目に、準備等がございますので六カ月以内ということにさせていただいておりますが、その施行の日に機構において二億五千万、それから協会で四十八億ばかりのものをそれぞれの会計に返還する、こういうことになっております。
○矢原秀男君 ちょっと午前中とまた質疑重複するかと思いますが、利益剰余金とユーザーへの還元の問題でございますが、今申し上げました九十二億の軽自動車検査協会、小型船舶検査機構が十五億、両法人とも収益事業ではないので本来的には収支均衡でよいという理論もあるわけですね。また、検査手数料を納めるユーザーの立場から見れば、そんなにたまるんであれば、午前中は、赤字から出発して非常に苦しい問題もあった。で、黒になって安全へのいろんな周知徹底のそういうふうな手も打っている、こういうふうにも言われておりましたけれども、端的に申し上げて、今申し上げた検査手数料を納めるユーザーの立場から見れば、そんなにためるのであれば検査手数料の引き下げ等の還元、午前中は将来的にもちょっと考えてみたいということもございましたが、この点もう一回伺ってみたいことと、利益を積み立てているだけであれば、公共性の立場という形のところからはやはりもう一考察されるべきではないかというような問題も出てくると思うわけでございますけれども、この点はいかがでございますか。
○政府委員(熊代健君) 午前中にも御説明いたしましたように、多少小型船舶検査機構と軽自動車検査協会では財務の状況が違うと思います。また逆に、午前中にもお話がありましたように、小型船舶検査機構は検査員が現場に出かけていってという検査が多うございますので、検査のための施設を特につくるというようなことはないわけでございますが、そういったことから小型船舶検査機構につきましては、金額も先ほど申し上げたように十数億でございまして、船の数も三十数万隻といったようなところで今後急激に伸びるかどうか。午前中にもございましたように、検査の隻数の増減等で将来心配はないかという問題が特にございます。したがいまして、小型船舶検査機構については、その剰余金の使い方としてはもちろん内部に留保してそれを運用するわけでございますけれども、それと機動的な検査体制の充実というようなことを図ってまいるわけでございますが、主として内部に留保して長期的な手数料の安定化に資するということが中心になろうかというふうに思います。 それから軽自動車検査協会の方は、ここ数年現在一千百万台ぐらいの対象車両数があるわけでございまして、農村部等におきます第二の車というようなことで軽自動車が依然としてかなり利用されているということから、今後ともある程度伸びていくんじゃないかというふうに考えられます。しかし、こちらの方は一般の車検と同じように、車を基本的には持ってきていただいてそこで検査をするということになりますので、施設あるいは設備あるいは受検者の方々の窓口等のサービス面の施設が必要になってまいります。この点が午前中にも申し上げたように非常におくれておるので、主としてこの剰余金については、まずそれらの環境整備といいますか、検査機器や施設、ユーザーサービス面での改善といった点に特に重点を置いた利益還元といいますか、利用者への還元をまず第一に考えていきたい。長期的に安定して、現在手数料は軽自動車の場合九百円あるいは千二百円といった金額でございます。そういう状況でございますので、我々としてはそれを基本的には長期的に安定させるということを念頭に置くわけでございますが、なお相当長期に見ても非常に余ってくるというような事態になりますれば、当然我々としてもその利用料、手数料というものを検討しなきゃいかぬかと思いますが、当面は午前中にも申し上げたような線で考えてまいりたいというふうに思っております。
○矢原秀男君 今度は民間法人化と国際化の問題でございますが、自動車登録特別会計では本年度予算から自動車の基準認証制度の国際化対策事業に対して助成を始めました。こういった国際化への対応、これは両法人の民間法人化に際しても考えるべき内容ではないかと思うんですけれども、こういう点についてはいかがでございますか。
○政府委員(熊代健君) 先生御指摘のように、自動車につきましては基準・認証制度の国際化ということがございます。で、特に貿易摩擦といったようなこともございまして緊要な課題となっておりまして、アクションプログラムというのを六十年七月につくりましたが、それに基づいて所要の対策を積極的に進めてきているところでございます。 基準・認証制度の国際化の一層の促進を図るために御指摘のように、六十二年度の車検特会から自動車国際化センターというものを既存法人の中に特別につくりまして、これで日米欧それぞれ多少異なっている基準を統一化へ向けて進めていこうじゃないかということで、それに積極的に対応する体制を進めることにしてございます。 船舶につきましては、もともと船というものは国際的に動くものですから、その国際化というのはかなり昔から進んでおるわけでございますが、自動車については今申し上げたようなことで特に最近そういった日米欧の基準が根本的に統一されることによって、いわゆる基準・認証の国際化ということが根本策として図られるという観点から進めることにしておりまして、この軽自動車につきましても自動車でございまして、この基準・認証制度の国際化に当たりまして、民間法人化された後の協会におきまして国と同様、積極的な対応策について検討してまいりたいというふうに考えております。
○矢原秀男君 この点について運輸大臣に伺いますが、やはり民間法人化をしての自立化と活性化、やっぱりこれは非常に深く、また広く弾力的に考えていかなくちゃいけない問題だと思います。この点について大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 午前中の御質疑の際、田渕委員にもお答えを申し上げたところでありますが、私は本来ならばこうした検査といったものが国の手によって、あるいは国の所管する特殊法人という形で対応されるよりは、ユーザーの方々の自主的な盛り上がりの中で規制がなされることの方がより望ましいのではないかという基本的な考え方を持っておりました。 ただ、小型自動車の急速な普及あるいは国民のレジャーの多様化の中で、小型船舶の急速な普及といった状況の中で、こうした分野に比較的伝統のある西欧諸国ように、国民の中からそうした声が盛り上がるゆとりのないままに急速に保有台数がふえてきた日本としては、私は国が管轄する特殊法人という形でこうした検査機構を持ったことも当時としては適切な判断であったと思います。しかしもうここまで定着をしてまいりますと、民間法人として仕事を続けていただくことの方がより弾力的にこれから先変わっていくであろうさまざまな姿に対応していくことも可能であろう、そうしたことから今回御審議をお願いをすることになったわけでありまして、この民営化、民間法人化によりまして経営の自立化、活性化を図ると同時に検査のより円滑な実施というものについて万全を期すよう監督してまいりたいと考えております。
○矢原秀男君 よろしくお願いしたいと思います。 次に、船舶安全法の一部改正法案の関係の質疑をいたします。 小型船舶検査機構の民間法人化のための法改正に関連をして、近年の海洋レジャーの発展並びにヨット、モーターボート等の普及に関する質問でございます。海洋性レクリェーションの展望と役割について伺いたいと思いますが、先般の総理府の広報室の資料を見ておりますと、「国民生活に関する世論調査」、これは六十年の八月でございますけれども、六十年の五月の「生活の力点の推移」では、レジャー・余暇生活を中心にするというのが四十八年の二〇%から八%アップの二八%になっているわけですね。住生活を中心にするというのが三〇%から二五%に下がっております。食生活を中心にするというのは一四・五%ですから、この十二年間の世論調査を見るだけでは変わっておりません。こういうふうに国民がレジャーそして趣味、こういうふうなものを中心にしながら生活をしたい。まあ平和な世の中でございますから、心の豊かさ、物の豊かさにつきましても八二%が心の豊かさや物の豊かさというものを希求している、こういう背景の中でのアンケートが出ております。 そういう中で、まず質問申し上げたいわけでございますが、この国民生活の質的な変化、特に余暇活動を重視して主体的にレジャーに取り組みたいという国民生活の変化、ニーズ、観光レクリエーション行政の持つ意義が非常に重要になってきたと思っております。そういう中で観光レクリェーションの持つ役割というものが、運輸省で計画をされていらっしゃるこういう問題に対しましても非常に大きなウエートを占めているように思うわけでございます。今後の海洋レジャーの展望、そういう予測をあわせてまず伺ってみたいと思います。
○政府委員(棚橋泰君) まさに先生のただいま御指摘のございましたとおりでございまして、これからの国民生活の中には余暇活動というものは大変重要な位置を占めてまいります。心の豊かさというものを求める生活というものの中には、当然そういうレジャーというようなものを単なる遊びというふうに考えるのではなくて、生活に必要なものだとして把握していくということが必要ではないかと思っております。 そういう中で、我が国は四面海に囲まれておるわけでございますから海洋というのが非常に大きなウエートを持ってしかるべきでございます。ただ、我が国には古くから海洋のレジャーとしては海水浴とか釣りとか潮干狩りというようなそういうものはございましたけれども、いわゆるレジャー用の船を使うというような形でのいわゆる海洋性レクリエーションというものは非常に乏しかったわけでございます。現在でも欧米に比べますと、持っておりますレジャーボートの隻数とか等を比較いたしますと非常にまだ劣っておるわけでございます。しかし近年、従来の形のレジャーからモーターボートとかサーフィンとか、ボードセーリングとかダイビングというような多種多様の海洋性レジャーが芽生えてきておるわけでございます。このようなものをさらに発展させていくということは、我が国のごとき海洋に恵まれました国において、しかも先生御指摘のようにこれからゆとりある国民生活という中でレジャーというものを生活に必要なものとしてとらえていく場合には大変重要なものではないかというふうに考えております。そういう観点から運輸省も海洋性レジャーを特に取り上げまして、国民がこれに親しんでいただけるようにできるだけの措置をとりたいということで努力をしておるところでございます。
○矢原秀男君 リゾート法案の目的の、総合保養地域整備法案ですね、今お話を伺ったわけでございますが、このリゾート法案と運輸省そしてまた地方自治体との関係性というものですね、このリゾート法案の指定地域、こういうことができ上がってきますと、運輸省として地方自治体に対しての、これは民間と地方自治体、こういうような形のものがお互いに交錯すると思うんですが、そういう場合に運輸省としては、どのような支援措置をとうていくのか。まず地方自治体の場合ですね、それと運輸省との関係、そのことについて伺いたいと思います。
○政府委員(塩田澄夫君) 総合保養地域整備法案におきましては、国の役割と地方公共団体の役割を分けておりまして、国はそれぞれの地域におきますリゾート施設の整備のあり方についての基本方針を定め、これに基づきまして地方公共団体が自主的にそれぞれの地域の具体的な計画を定める、これに対して国の承認を求めるという手続になっております。 自治体と、またもう一つ民間との関係でございますが、民間の役割は、この法律におきましては、特定の施設につきまして民間の企業がこれを建設し、運営をするという具体的な計画を前提にしているという点で違うわけでございます。地方公共団体の役割は、この中で地方公共団体がみずから整備すべき施設もございますし、地方公共団体が公共事業として整備すべき事項もございます。そういうものにつきまして、地方公共団体がこれを推進をしていく、その際に国とのかかわり合いが出てくるということでございます。
○矢原秀男君 それから、プレジャーボートの動向についてちょっと伺ってみたいと思うんですが、海洋レクリエーションの発展とともにプレジャーボートと言われるヨット、モーターボート等の隻数が非常に近年増加しております。その実態と、そのうち検査が必要なもの、これがどの程度なのか、伺ってみたいと思います。これは海上技術安全局に伺いたいと思いますが、それと絡めまして諸国との比較で見ますと、我が国の保有隻数は極めて低いものになっておりますが、余暇に対する国民性の違いはあるのでございましょうけれども、先進国と比べてみましてどういうふうに分析をして考えていらっしゃいますか。これは運輸政策局に伺ってみたいと思います。
○政府委員(間野忠君) 最初にプレジャーボートの隻数でございますが、これは先生おっしゃいましたように、検査の対象になるもの、ならないものございますので、全体について日本舟艇工業会の調査から推計いたしますと、プレジャーボートの保有隻数、モーターボート、ヨット含めまして、大体二十一万隻程度で推移していると考えられます。このうち検査の対象となっておりますのは約十万隻でございます。
○政府委員(棚橋泰君) ただいま海上技術安全局長からお話のございましたように、大体プレジャーボートが二十一万隻でございますが、これが昭和五十年で約十九万隻でございます。昭和四十五年には八万隻でございましたから、ある意味では順調に伸びてきておるということも言えるかと思います。 このうち、二十一万隻のうち、モーターボートが十五万五千隻、それからヨットが五万四千隻、これで大体約二十一万になるわけでございます。そういうような状況でございます。 ただ、これを諸外国と比較をいたしますと、これはちょっと比較にならない隻数でございまして、アメリカの九百五十六万隻というのは、これは別格といたしましても、カナダで百五十一万隻というようなことでございます。また、人口当たりで比較いたしますと、我が国は五百五十四人に一隻でございますが、最も多いノルウェーでは六人に一隻、こういうような状況でございます。 そういう意味で、先生御指摘のように、我が国のプレジャーボートの普及というのは非常にまだ初歩段階であるということかと思います。 では、御質問のなぜそういうことかというのは、これはいろいろな見方があると思いますけれども、一つは、先ほどお答え申し上げましたように、我が国においては海洋性レジャーというものの根づき方がまだ初期であるということがあろうかと思います。欧米ではかなり古くからこういうことが余暇を過ごす一つの手段になっておりましたが、我が国では先ほど申し上げましたように海水浴とか、そういうパターンでは海洋に親しんでおりましたけれども、船を使うという形はまだそれほど普及していなかったということが一点ございます。 それからもう一つは、現時点においてこのようなレジャー用の船舶を持とうといたしましても、その保管場所でございますところのマリーナ、そういう施設が十分ございませんので、なかなか持ちにくい。また、持った場合も保管のためのコストが非常にかかるというようなことがございまして、もう少しコストの安い公共的なマリーナというようなものが普及いたしませんと、これもなかなか難しいと。そんなようないろいろな原因でまだ普及度が低いのではないかというふうに考えております。
○矢原秀男君 いずれにいたしましても、海洋レジャーに対する国民のニーズは非常に極めて高いけれども、実際には経費も高く、縁遠い存在でもあります。 そこで、運輸大臣に最後に伺いたいんでございますが、いずれにしても海洋国家である我が国の国民、そういう立場から見ると、もっと広く海に親しめる環境の整備、これを進めること。また、海事思想の普及という点も重要だと思います。また、今からの内需拡大や地域振興という立場からも重要だと思うんでございますが、海洋レジャーの振興と、国民に対して、やはり気軽く国民が活用できる、活用する、こういうふうなことを含めて運輸大臣の御所見を伺ってみたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) ちょうど厚生省の政務次官当時でありますから、たしか昭和四十五年か六年かのいずれであるかと思いますが、当時、国立公園法の改正を行い、初めて国立公園の中に海中公園を制度化をいたしましたとき、ちょうど政務次官当時でありましたが、その後衆議院の社会労働委員会に所属をいたしまして、その適地を探した時点で、私は本当に愕然としたことがございます。と申しますのは、これだけ四囲を海に囲まれた日本でありながら、いざ海中公園を現実に指定してみようと思いますと、極めてその場所は限定をされておりました。そして、我々が予想した以上に、表面から眺めたのとは違い、水の中に入って調べてみた場合の海洋の汚染度というものは極めて進行いたしておりました。殊に私は、大変恥ずかしい話でありますが、瀬戸内沿岸の出身の議員でありますけれども、その時点において瀬戸内海の中についに一カ所も海中公園の適地を見出すことができなかったわけであります。その原因は何かといえば、汚濁のための透明度の不足ということでありました。 私は、我が国の海洋性レジャーの発展のおくれというのは、残念ながら第二次世界大戦の敗戦後の混乱の中、漁業についても占領軍の規制の加えられた時代から何となく海と離れた生活をお互いが強いられていた時期があった。そして、その後においても海洋性レジャーに挑むだけの国民生活のゆとりが生じない時期が長く続いた。そうした中から、逆に我々は海の汚れというものにも無関心になっていた時期が長く続き過ぎた。そんな気持ちがいたしてなりません。今リゾート法というようなものが論議をされ、運輸省自身がマリーナの建設に全力を上げようとするところまで世の中がせっかく変わってきたわけでありまして、この空気を変えないで進んでまいりたい。そして、その中には何とかもう一度本当に目で見ただけでなく、潜って見ても美しい海を取り返す努力をお互いにしていきたいものだと、そのように考えております。
○矢原秀男君 よろしくお願いしたいと思います。 最後の一問でございますが、これは午前中も青木先生からも質問ございましたが、コミューター航空についてでございます。 二十一世紀は空の時代とも言われております。今では、やはり航空網というものは既存の形でいろいろと政策は進められておりましたけれども、近距離間を小型機で結ぶコミューター航空というのは、本土と離島、離島と離島、そういうものの従来から、都市と都市間、こういうふうな中で経済の活力や文化交流というものを非常に短時間の中でという形のものが取り上げられております。 こういうふうな中で、我が国の高速交通体系というものもいろいろとまた全土的にカバーされるんではないかなと思うんでございますが、我々の住んでいる兵庫県も日本海から瀬戸内、こう重なっておるわけでございますが、どうしても日本海へ行くのは東京へ行くよりも時間がかかってくる。こういうふうなことで、運輸省にもいろいろ県からも要望が出ているわけでございます。近畿関係というものも我が国の経済や社会、文化、そういう中枢機能にございますが、人口も約二千万人以上、GNPも五十兆円を超えてカナダやスペインやブラジル、東独と匹敵するぐらいのそういう力を持っている。そういう中で、兵庫県ではコミューター航空というものを進めてまいりたいと運輸省へもいろいろと御相談やなんかやっていると思うんでございますが、非常に地域的に大変でございますので、豊岡、それから播磨、丹波、そして瀬戸内の中心の神戸、こういうふうなところが県内のそういうコミューター航空の経路になろうかと思うんでございますが、日本海の豊岡は、例えば鳥取県や島根県の方ではどんどんどんどん許可がおりているけれども、なかなか兵庫県の場合はおりないという何か非常に厳しい圧力を受けているんではないかというようなこともあるようでございますが、この何点かのうち、まず豊岡の方向性というのはどういう段階になっているのか、時間の関係ございますので、これだけをきょうは伺っておきたいと思います。
○政府委員(山田隆英君) コミューター航空につきましては最近各地で御関心が高まっておりまして、ただいま先生お話ございましたように、従来は離島と本土、あるいは離島と離島間でございましたけれども、去る四月の二十九日に西瀬戸の方で広島、松山、大分という都市間を結ぶコミューター航空が我が国で初めて開設されたところでございます。 先生の御質問にございました近畿地区につきましても、兵庫県が非常に熱心にコミューター航空の問題について勉強されている、いろいろな構想を立てられているということを私ども承知しております。今時にお話のございました豊岡につきましては、豊岡市の南西部の日高町、日高町の候補地を対象にコミューター空港をつくろうという強い要望が出されておりまして、現在、ただいま申し上げましたような候補地を対象に気象調査と計画にかかわる諸調査が相当に進められておるところでございます。また、その空港計画について私どもいろいろと御相談を受けているところでございます。 この計画につきましては、かねがねコミューター航空事業につきまして採算性についていろいろ問題があるということを申し上げておるわけでございまして、但馬空港をつくった場合に、但馬空港とどこを結ぶかというようなことが大きな問題になろうかと思います。現在の兵庫県のお考えでは、但馬空港と大阪空港を結ぶというようなことをお考えになっておられるようですけれども、その際のコミューター航空事業の採算性についてどう考えていくかというようなことについて、今後兵庫県において調査、検討していただきたいという御指導を申し上げておるわけでございます。 一般的に運輸省といたしましては、コミューター用の空港の整備につきましては、去る四月に航空審議会の中に地域航空輸送問題小委員会というものを設けまして、ここでコミューター空港のあり方についていろいろ御審議をいただきまして、その審議結果も踏まえまして、今後コミューター空港の整備についての方策をとりまとめてまいりたい、かように考えております。
○矢原秀男君 最後になりますが、運輸大臣、日本の今後のコミューター航空と、兵庫県の申請されておる立場の中での位置づけ、こういうことで御意見、御高察、所見を伺って終わりたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は第二次大戦中その兵庫県城崎郡香住町字若松というところに疎開をしておりまして、あの辺からの交通の不便なことは骨身にしみております。それだけに、委員のお話しになる気持ちは私も決してわからないではありません。 ただ、今局長が御答弁を申し上げましたように、但馬に空港をつくる、空港をつくることはいいわけですけれども、その空港をどう使うかということについての御検討だけは早く兵庫県においてしていただきたい、私どもとしては願っております。 そうした地域の特性というものを考えますときに、私はコミューター空港といわれる固定翼の小型機を対象とした空港を整備することが望ましい地域、またヘリコプターを利用することを考えてヘリポートを整備すべき地域、私は、日本の狭いわりに山岳部の多い、平地の非常に得にくい地形というものを考えますときに、真剣に考えれば考えるほどどちらが一体適しているのか、なかなか自分の頭の中でも結論が出ません。双方ともに必要な地域があり、また適地があるような感じがいたしております。 ただ、これは今後ともに高速交通体系を整備していく中において、私どもが一生懸命に勉強もし、地域の御意見も伺いながら整備のために努力をしていきたい、そのように考えております。 〔委員長退席、理事安恒良一君着席〕
○小笠原貞子君 それでは、気象庁の方から先に質問していきたいと思います。 海洋気象台の観測船の代替船の問題でございますけれども、北海道の函館海洋気象台の海洋気象観測船高風丸というのがございます。これは三陸、オホーツク、日本海北部など、北日本海域を観測航海しております。他の海域と比べまして、冷害、海氷、海霧、豪雪といった現象のある大変厳しい環境下でございます。ところがこの高風丸と申しますのは、いろいろ資料で調べさしていただきましたら、建造後二十四年も経過しております。船体、設備等の老朽が著しく、また、航海に耐える耐航性も不十分。この海域では風速十五メートル毎秒、波高が三ないし四メートルということはよくあることでございます。こういうことになりますと観測が不能となって、そして航海を避ける、避航というんですか、しなければならないというような実情でございます。 そういうわけでございますから、この観測船に乗り組んでいる方たちの生活環境というのも、これまた具体的に調べさしていただきましたら、非常にひどい、狭いというようなこと、機能的にも非常におくれた悪い環境のことだということがわかってまいりました。 そういうことから考えますと、私も北海道でございますけれども、厳しい北の海のことでございますし、やっぱり何よりも安全ということを考えて、正しい、いい観測をしていただきたい。そういうふうに考えますと、少なくとも風速毎秒二十メートル、波高は六メートルの中でも観測ができるという、性能のしっかりした、そして千トン、旧トン数でいいますと千トン以上の大型の観測船というものが今必要になっているときだ、そう思うわけです。これは、そのうちにというのではなくて、やっぱり早急に私は対処していただきたい。これは国民の気象情報に対する希望と合致するものでございます。 これが第一の点ですけれども、たまたま今内需拡大とかいろいろと大型補正を組むというようなことも言われている時期でございますし、また一方、造船業界見ると大変造船不況だというように、非常に条件は新造船、つくるタイミングのいいときではないか、私はそう見ているわけでございます。そういうわけでございますから、ぜひこの機会に性能のいい、しっかりした、安心して国民が厳しい北の海の情報が得られるような、そういう観測船を建造していただきたいということがもう本当に切実な私の願いでございますし、私だけではなくて、当然の希望だと思いますので、その辺のところのお考え、そして見通しというようなものについての御意見を承りたいと思います。
○説明員(平井清君) 気象庁といたしましては、観測船によります海洋観測とか海上気象観測というものが、気象業務の一環といたしまして重要な役割を果たしているというふうに考えております。 御指摘ございました高風丸、御指摘のような船齢になっておるわけでございますが、その代替船の建造につきましては、当該観測船のこの海域におきます観測業務のあり方を踏まえまして、また制約されました予算事情のもとで、老朽化の度合い等も十分勘案いたしまして、さらに気象庁における他の重点施策というものもいろいろございますが、それとの優先度も考慮をいたしまして、総合的に検討すべきものというふうに考えております。 今、補正予算ということのお話もございましたけれども、何分まだ本予算が昨日成立いたしましたばかりということで現時点ではまだコメントいたしかねるわけでございますが、あらゆるチャンスはしっかりとらえてまいりたいというふうに考えております。
○小笠原貞子君 当然そういうお答えだと思うんです。乗組員がおふろに入ろうと思うと一人ずつで一日かかるというんですよね。本当にこんなとこでゆっくり観測してなんということもできないというような実情もございますし、補正絡みのことでございますから、はっきりとそのお立場上おっしゃるというわけにはいかないのかと思いますけれども、それがあるわけでございますから前向きに、そのうち検討しましょうというんじゃなくて、重ねて申しますけれども、早急に、具体的に、大優先課題としてやっていただきたいという、そのことをしっかり頭に置いて対処していただきたい。はいと言ってくだされば、それでお引き取りいただいて結構でございますが。
○説明員(平井清君) 重要な課題として受けとめておることは、おっしゃるとおりでございます。
○小笠原貞子君 それではどうぞお引き取りください。 それでは、次にJRの問題について伺いたいと思います。 まず最初に雇用対策について伺うわけでございますが、雇用対策の中でも特に問題であります北海道、九州というものを取り上げて伺っていきたいと思います。 再就職対象者、全国で七千六百三十人、そのうち北海道四千二百四十、九州が二千三百四十、これを合わせますと九割近くというものがこの二つの地域で抱えているわけでございます。その二つの地域の実情はどうかと申しますと、御承知のとおり、鉄鋼、鉄冷え、そしてまた最近問題になりました第八次石鉱審答申によりまして、炭鉱がもう次々と閉山というような方針が打ち出されているという、非常に深刻な、雇用状況の厳しい中でございます。 そういう実情を見ますと、何よりも北海道旅客会社、九州旅客会社が最優先して採用するということをしなければ道は開かれない、それくらい私は厳しい状況だということをしっかり最初に申し上げたいと思います。 さてそこで、この二つの会社の四月以降の辞退者というのは具体的に何人になっておりますでしょうか。
○政府委員(林淳司君) 北海道会社につきましては、四月以降、辞退と申しますか退職した人は八人でございます。 それから、九州につきましては五人でございます。
○小笠原貞子君 北海道八人、九州五人。何千人という話をした中で八人、五人、随分小さい数だとこういうふうに思われるかもしれませんけれども、この一人一人というのの人生がかかっている。しかもこの厳しい中ですから、例えば一人でもこの北海道、九州で雇用されるということは国鉄に働いていらした方々の大きな希望だった、そのことの解決に当たると思うんです。 そうしますと、四月以降、既に北海道八、九州五、これが辞退されているということでございますので、これは当然、保留という形で対処していただきたい、採用していただきたいというのは当然のことだと思うんでございますが、いかがでございますか。
○政府委員(林淳司君) 先般、北海道と九州の会社でいわゆる追加募集をしたわけでございますが、これは当初新会社を設立するに当たりまして、新しく新規採用する職員の数、これを採用目標数と申しますか計画数と申しますか、北海道については一万三千人、九州については一万五千人、こういう計画数を定めたわけであります。これに対して、いわゆる四月一日の時点で北海道、九州について定員割れが実は生じたものでございますから、したがいまして、目標数につきましての、いわば下回ったということでございますので、これについて先般、第一次追加募集ということで北海道と九州の会社で採用をしたわけであります。これはあくまで四月一日の設立時点におきますところの採用目標数と現実に辞退が出たために新会社に移行した人との間の差でございまして、これについての追加募集をやったわけであります。したがいまして、これについてはそれで、四月一日の時点では採用目標数を達成したわけでありますので、それ以後の退職者、これはいわゆる追加募集の対象としては考えていないわけでありまして、なぜかと申しますと、新会社が、これは定員と申しますか、採用目標数を下回っていても、あるいは下回っていなくても、将来にわたっていわゆる同然退職等によって減少していく。と申しますのは、採用目標数というのはいわゆる所要員ではありませんで、いわゆる所要員プラスいわゆる余剰人員と申しますか、これを織り込んだ数でございます。したがいまして、逐次これは毎年自然退職等によりまして減少していくということを前提に収支計算その他をしておりますので、したがいまして四月一日現在の目標数というものについて一たんここで整理をして、その後は自然退職はこれは自然減耗で収支計算上もそういう計算をしておりますので、これについてその都度これを補充していくということは考えていないということでございます。
○小笠原貞子君 その考えていないということなので、私は問題を提起して考えていただきたいと申し上げているわけでございます。民営・分割化というのは国がやったんですよね。国の責任で民営・分割化やったんです。その過程で失業者、再就職しなきゃならない人がたくさん出てきた。その中で何度も大臣もおっしゃった、一人も路頭に迷わせないと、こうおっしゃった。そして、それは国の責任で対処するというふうにおっしゃった。だから第一になすべきことは、旅客会社が、民営になったからということで放置するのではなくて、JRというのはすべて国民の財産を持っていったわけですね。北海道で言えば土地からレールから施設から車両からというわけですから、だから努力をしていただくというのは当然のことだろうと思うんです。そして、北海道一万三千というその枠で計算、計画されて、そして予算というのもつくられているとするならば、四月以降であっても一万三千という計画どおりで予算もつけられて、そして一人も路頭に迷わせないとおっしゃるならば、当然そこに採用して補充していくということが私は今必要なのではないかと。これは本当に真剣に考えていただきたいんですよ。これはもう自然退職でだんだん減って、この人数でやっていきますというお考えみたいに思いますけれどもね。やっぱり民営・分割するときにみんな心配したのはこの就職の問題でしたよね。だから、これに対して私は無理なことを言ってない。計画どおりの枠で辞退者が出たりなんかしたときにはこれを埋めていってくださいと。ほかに埋めようといっても、九州、北海道は厳しい雇用事情なんだからそのことをやっていただきたい。新しいことを言っているんじゃない。決められたその一万三千の枠不足した分は採用しなさい。当たり前のことじゃないでしょうか。いろいろ事情は厳しいのはわかっておりますというけれども、こうやってぱさりぱさりと削られていくということは大変私は間違っているというふうに言わざるを得ないわけなんです。だから、今すぐというわけにはいかないかもしれないけれども、本当に深刻なんですよ。一人の労働者の人生じゃなくて家族子供含めてね。この人の人生かかっているという立場に立って、一般的にわかっているというんじゃなくて、そういう立場に立って決められた一万三千の枠まで不足した場合には埋めていくという、その決められた方針でやっていただきたいということを私は今提起しているわけですから、御検討いただきたいと思います。
○政府委員(林淳司君) 各会社の採用目標数と申しますのは、これは継続的なものではございませんで、あくまで従来の国鉄が新しい会社になるその時点、その時点をとらえてその時点で採用する目標数というものを定めたわけであります。したがいまして、その中には先ほど申しましたように所要員を上回る人たちも入っているわけでありまして、これは全体としての雇用が非常に難しい情勢にあるということを踏まえての措置でありまして、本来ならば所要員でいいわけでありますが、特にそういう所要員を上回る人たちも新会社に採用するということにしたわけであります。しかし、これはあくまで四月一日という一つの断面をとらえての問題でございまして、それ以後継続的にその数を維持していくということではありませんで、当然これは自然に自然退職等によって最終的には適正要員数になっていくということを前提に収支計算その他も全部考えたわけであります。したがいまして、雇用対策とそれから会社の健全経営というものをそういう形で調和しているわけでありまして、継続的にその目標数を下回った場合にそれを埋めていくということになりますと、これはやはり会社の健全経営というものにも非常に影響を及ぼしてまいりますので、その辺は慎重にやはり考えなければいけないだろうというふうに考えているわけであります。
○小笠原貞子君 それじゃ次に、具体的な問題を通してまたそのもとに戻っていきたいと思うんですけれども、JRから清算事業団に出向している北海道、九州の出向者数、これは数でどうなっているでしょうか。それから、出向しているその者の給料はどこから払っていらっしゃいますか、どれくらいの分担で払っていらっしゃいますか、教えてください。
○政府委員(林淳司君) 北海道会社と、それから九州会社について申し上げますと、北海道会社につきましては清算事業団へ出向している者が二百七十名、その他の法人に出向している者が二百名ということになっております。それからその他の法人から、逆に今度は他の法人から北海道会社に出向を受け入れている数が三百二十名ということでございます。それから、九州会社は清算事業団への出向者が二百九十名、それからその他の法人への出向者が四百四十名、それから逆に他の法人から出向してきている人たちが百二十名ということになっております。 それで、この相互の出向関係でございますけれども、給与等につきましては、これは民間会社に派遣している場合、これは北海道、九州の会社から逆に民間会社へ派遣で出向している場合でございますけれども、この場合には一応相互に五割の給料の負担、人件費の負担というふうにしております。 それから、清算事業団との関係につきましては、試算の前提としました率といたしましては清算事業団から北海道会社に出向している場合は清算事業団が四割、北海道会社は六割、逆の場合、北海道会社から清算事業団へ出向している場合は北海道会社が四割、清算事業団が六割、こういう前提で試算をいたしておりまして、今いわゆる実行予算についてはこの辺を前提に詰めているところでございます。
○小笠原貞子君 いろいろそこで問題が出てくるわけですね。清算事業団に出向している数おっしゃいましたけれども、それじゃその清算事業団に出向しているJRの職員は何を仕事としているかと調べてみますと、これは文字どおり事業団本来の仕事をしている。直接事業団に入って雇用対策等の管理部門に携わっている、こういうことなんですね。そうすると、これは本来事業団としてのしなければならない仕事なわけですよね。そうすると、何も枠をJR北海道からとって、そしてそっちに、事業団の方に派遣するなんて、出向させるというのはおかしいわけですよ。事業団そのものが必要としている仕事なんだから、事業団そのものが雇用してやっていかなければならないのではないかという点が一つです。 それから、わざわざ新会社から——北海道、九州は、多くの再就職対策対象者を抱えているわけですよね。そこのところの枠をもってそして出向しているということがまたこれはおかしいんではないかということですよ。それから、今度人件費というのをおっしゃいましたけれども、JRからの出向者の人件費は、六割清算事業団が持つとすると、六割分の給料分というのはふえるわけですよね。だから、私が言いたいことは、清算事業団として必要な仕事をやるんだったら清算事業団の雇用の中から仕事をさせればいいじゃないですかと。わざわざ北海道、九州の枠からその肩書きだけ持ってそして枠をいっぱいにしておいて、そして実態は清算事業団に行くというやり方はまともに頭考える人だったら全くおかしいと思うわけですよね。その辺のところがふかしくないとおっしゃるなら、ちょっと常識的にあれ、どういう考え方なのかなと、そう思わざるを得ないわけなんです。 それから、今、林さんがおっしゃいましたよね、JRから出している、出向させているというのと今度反対にJRに受け入れて出向させてもらっているということをおっしゃいましたね。だからとんとんだということをおっしゃりたいんだと思うけれども、それじゃJRに、北海道、九州のJRに入ってくるという、この人たちはどういう仕事をしてどこから来ているんですか。 〔理事安恒良一君退席、委員長着席〕
○政府委員(林淳司君) 第一点でございますけれども、清算事業団にJRの会社から出向しておるということにつきましては、これはもともとJRの会社自体も先ほど申しましたように、いわゆる適正要員数を上回る余剰人員を抱えているわけであります。したがってその余剰人員については何らかの形でやっぱり仕事をしていく必要があるという点が一つございます。それでさらに清算事業団の仕事、特に雇用対策、再就職対策というのはこれはいわゆる時限的な仕事でありまして、三年たてばこれは完了するわけであります。したがって恒久的な職員でやるよりはやはりいずれこの仕事がなくなった場合にJR本社に、会社の方に戻りましてその関連事業その他へこの人たちを、従事していただくという形の方がむしろトータルとしての雇用対策としてはいいんじゃないか、こういう考え方があるわけであります。 それからもう一つの点でございますが、JRの会社の方に他のどういうところから出向しているのかということでありますけれども、例えば北海道会社について申し上げますと、清算事業団から来ておりますが、これはいわゆる青函連絡船、これにつきましていずれこれは連絡船としては廃止をされるということになるわけでありまして、その際に本来の職員ということで運用いたしますと、その時点でまた北海道会社にいわゆる過剰な要員ができてくる、こういうことからできるだけ会社の方としては必要最小限にしてそしてそのいずかに転職する方でとりあえず清算事業団におられる方、こういう方が出向という形で連絡船の運航に従事していただくというふうなことがございます。 それからさらにこれは旅客会社、貨物会社相互でございますが、貨物会社から受委託の関係で旅客会社の方に来ている人、あるいは逆に旅客会社から同じく受委託の関係で貨物会社の方に出向している人、そういう人たちもございます。そのような内容でございます。
○小笠原貞子君 この辺具体的に調べてみるとまた矛盾がたくさんあると思うんですよ。JR北海道が外から出向を受け入れているのを、北海道、九州、これ調べてみると、おっしゃったように貨物会社、青函連絡船の船員ですよね。これ東日本会社からの職員をこれを北海道、九州が受け入れているわけですよね。そうすると東日本会社というのは人が足りないと言っているわけでしょう。足りないところから北海道の人が余って困るところに受け入れて、そして北海道の就職したい枠をふさいじゃっているという結果になってくるわけですよね。だから逆に言えばその分もJR北海道、九州も必要な人員なんだから、東日本だとか何だとかから持ってくるんじゃなくて、必要なんだから北海道、九州に出したわけでしょう。その必要な人数を北海道、九州でなぜ埋めないんですかと言うの、余っているんだから北海道、九州、人が。この不足しているところから持ってきて埋める必要ないでしょう。北海道、九州に余っているのを当然採用すべきではないかということですよね。こういうふうに具体的に言うと、結果的には何だと言ったらさっきはっきりおっしゃいましたよね。余剰人員が入っているんだから、だから何とかこの枠をほかから入れたりして枠だけはとってしまって、そしてもう北海道、九州の人たちが入れないように枠だけ消化しているという結果になるのではないですかと。だから私がそこで言いたいのは、北海道一万三千、九州一万五千と決めたわけですよね。決めて、そして予算も計上されて、そして発足してきたと。その中からこれは余っている人数だから減らしてもいいんだという勝手な解釈をされては私は困ると思うんですわ。だから決められたとおり、一万三千という予算も計上されて出てきているんだから、だからそこのところをきちっと北海道、九州で押さえられるようにしてほしいと、必要な人数だったら北海道、九州から、余っているところで採りなさいと、こういうことなんですけれども、どうなんでしょうか。
○政府委員(林淳司君) ただいま例えば、東日本会社から青函連絡船の船員が北海道会社に出向しておりますが、これにつきましては、一つは東日本会社も人が足らないんではありませんで、いわゆる四月一日現在での採用目標数に対して下回っている、しかし所要員ははるかに上回っているわけです。したがってそういう意味で決して東日本会社、人が足らないところを無理に出しているということでは決してないわけであります。 それからもう一つは、先ほど申しましたように北海道会社におきます連絡船の運用というのは、これは一年のいわゆる時限的なものでございます。したがって一年たちますと、そこにもしそれが北海道会社の本来の職員ということになりますと、一年後にまた非常に膨大な過員が生じてくるということになるわけでありまして、それはできるだけやはり最小限にとどめて、本来職員は最小限にとどめて、できるだけ清算事業団あるいは東日本会社というふうなところからいわゆる船員の経歴を持った人たちが出向という形で仕事に従事していただくと、その方がトータルとして雇用対策上非常に望ましいんではないかと、こういう考え方を持っているわけでございます。
○小笠原貞子君 いろいろとおっしゃいましたけれども、出向しているのが一年たったら戻ってくるかもしれないと、だから出向という枠で押さえちゃっているというのが、これまたさっき言ったようにあくまでももう余剰として切っていこうという姿勢があるからなわけですよね。だからそのときに、二年たって三年たって戻ってくるというような事態が起きれば、そのときの問題としてこれはまた考えるべきではないかと。今私が言っているのは、一万三千とか一万五千とか決められて、そして必要だからという人数であるならば、これはたくさん対象者がいる北海道、九州で対象者を採りなさいと、そして清算事業団に行って仕事をしているのも、この事業団で必要としているんだったら事業団としてそれは雇用したものにすればいいではないかと。だからつまり考え方が全く逆なんですね。おたくの方はもう余っているんだから少しでもここのところで減らしていくという立場に立って言っていらっしゃるわけ。だから私はもとに戻りますけれども、もともと国鉄解体、民営化というのは政府がやったんでしょう。そしてその職を奪われたのは労働者なんです。そしてここのところで一人も路頭に迷わせないと、こうおっしゃったのなら、そういう立場で私は当然の採用、雇用するということは当たり前のことじゃないですかということなんですね。ぜひこれはまたこの立場に立って検討していただきたいと、重ねて検討するということについてのお考え聞かせてください。
○政府委員(林淳司君) 雇用対策につきましては、先ほど申しましたように北海道、九州で第一次追加募集をしておると、それからさらにこの十八日から本州地域を中心とする会社に対して第二次募集を始めておるというようなことでありまして、これからこの九月ごろの時点までにかけまして諸般の対策を進めていきたいというふうに考えているわけであります。 ただ、その場合、考え方の基本といたしまして、先ほど私申し上げましたようにいわゆるトータル二十一万五千人という採用目標数というのは、あくまで国鉄が新しい会社に移行するその時点での断面としての目標数でございまして、それが継続的に埋められなければならないというものでは必ずしもない、決してないと、そういうものではないという前提のもとにやはり考えないと、会社の経営というものがおかしくなってしまうということであろうかと思うわけであります。
○小笠原貞子君 繰り返しになりますけれども、職場が狭まって人間は余っていくんだという主張が出てくるわけですよね。だけれども、私がまたここで言いたいのは、関連事業を今度やれるんだと、この関連事業で雇用の場を広げるというふうな考え方があったわけですから、これから職場狭まっていくんだ、だから人は要らないんだということで切っていくということではなくって、職場を広げるというその場を考えながら、初めの四月一日の断面でやったんだとおっしゃるけれども、もう四月過ぎてちょっとの間にこれだけ出てきたんだから、当然それを受け入れるということについて、私はしつこいようだけれども再度そのことについてお考えいただきたい。口でわかっていても、本当に労働者が今どんな立場に置かれているかというのを私はわかっていただきたいと、だからしつこく申し上げるわけなんです。重々考えてください。それから、それのお答え、考えてくださいということで、次に売上税関連の問題と関係しますけれども、新会社の売上税の影響額、北海道九州、影響額は各社ごとに幾らになっていますか。
○政府委員(林淳司君) 売上税によりますところの影響は、旅客、貨物全体でいわゆる平年度で申し上げますと三百二十億円程度でございます。それから北海道、九州の各会社につきましてはそれぞれ約十億円程度でございまして、それだけ収支が悪化するというふうに見込んでおります。
○小笠原貞子君 影響額ということで私申し上げましたのね。それは直接の売上税関係というものでは十億という数字もとられると思いますけれども、例えば北海道の場合十億というのを計上されますよね。そのほか六億というのがコストアップ分として計上されていましたよね。だから、影響額と言ったら北海道十六億なんですよ。九州は二十億という数字にならざるを得ない、こういうんですね。だから、十億、十億と狭い意味の直接の額になるわけだけれども、影響額としては十六億というものが予算化され組み込まれているというふうに考えなければならないと、そう思うわけなんですね。 さてそこで、この売上税、廃案になりましたよね。これどうするんですか。
○政府委員(林淳司君) 売上税につきましては、これは税制改正につきまして現在与野党間でその協議をいたしておる段階だというふうに聞いております。したがいまして、その税制改正全体の帰趨が現段階では不明確でございますので、現時点でこれについてどうこうというふうに申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思います。 しかし、仮にこの売上税が御指摘のような事態になったといたしましても各会社はそれだけ収支が改善されるわけでございますが、そういう利益というものに依存しまして本来の経営努力を怠るというふうなことがあってはこれは決してならないわけでございまして、その分だけ何らかの形で国民に還元するというふうなことも含めて、それぞれ会社で適切な対応がなされるべきであろうというふうに考えております。
○小笠原貞子君 ここで私がまた言いたいことは、これだけの売上税で計上していた額というものがわかりやすく言えば浮くわけですから、だからそれをやっぱり本当に一人も路頭に迷わせない、本当に労働者たちにこたえるんだと言うなら特別雇用対策というものをここで考えたらいいんじゃないか。北海道で十六億というと約四百人ですよ。九州でいったら五百人に当たる。これだけの人を事業団から採用するということをしてみんなの要望にこたえてほしいと、こういうふうに考えるわけなんです。 それと同時に、今度貨物会社の場合も辞退したという人が出ていますね。北海道が十三人辞退してます。九州二十五人辞退している。やっぱりこれだけ辞退して枠というものが残っているわけなんだから、これも同地域の事業団から速やかに採用してほしいということについてのお考え、いかがですか。
○政府委員(林淳司君) 貨物会社につきましてもおっしゃるように辞退者が出ていることは事実でございます。これについては先ほど申しましたようにこの十八日から北海道、九州地域からの第二次募集を開始したところでありまして、いずれその応募者がございましたら貨物会社の方でこれを採用するということになろうかと思います。 その場合に、それじゃ北海道地域、貨物会社は全国でございますので北海道地域は北海道の支社、あるいは九州地域は九州の支社ということに必ずなるかというと、必ずしもそうはならないわけでありまして、これはやはり貨物会社全体の適正な要員配置ということを考えて適切な場所に配置をされる、配属をされるということになろうかと思います。 そのようなことで、今大勢的に考えますとやはり都会地あるいはその周辺において要員事情は逼迫しておりますので、そちらが重点的に配置の対象になるんではなかろうかというふうに考えております。
○小笠原貞子君 採用するけれどもそれは北海道とか九州とかというところの採用ということにはならないよというようなことをおっしゃってましたけれども、とりあえず辞退された分については、当然補充採用ということについてはしっかり考えていただきたいと思います。 それから次に、本州のJR東日本、東海、西日本、四国という会社が北海道、九州の清算事業団から追加募集するという予定ですよね。現在募集している。これについては希望者全員を当然採用すべきだというふうに考えるんですけれどもいかがですか。 同時に、遠い北海道、九州から、いろいろな条件の中で家を売ったとか、家族の構成がどうとか、学校がどうとかというような中で本当に決意をして移るということなんだから、宿舎がどうなっているとか、それから職場とか子供の学校の問題はどうなっているんだというような、万全の措置を親切に手を打っていただきたいということを考えるんですが、いかがですか、広域に配転する者についての配慮。
○政府委員(林淳司君) ただいま先生おっしゃいましたように、いわば再募集に応じた人たちについてはこれは全員採用すべきではないかという御意見でございますけれども、これにつきましては、この四月にスタートした会社の場合でもある一定のやはり新会社にふさわしくないという判定を受けた方については採用されなかったという事例もあるわけでございます。したがいまして、今回の場合も全員例外なく採用されるかというと必ずしもそうではないんじゃなかろうか。今度の募集基準におきましても新会社の募集の場合と同様に、新会社の業務にふさわしくないという者は採用しないということも今度の募集基準の中には出ておりますし、したがいましてそのようなことで、新しい会社を設立したときに用いた基準がそのままであるかどうか、これは別問題でございます。これは新しい会社の判断でございますから同じ基準であるとは必ずしも言えないと思いますが、やはり新会社の業務にふさわしい方が採用されるということに結果的にはなるんではないかというふうに思っております。
○小笠原貞子君 時間がないから次に移りますが、総務庁に伺いますけれども、北海道、九州をいろんな事情があって離れられないという人がどうしても出てくるわけですね。それに対して政府は繰り返し一人も路頭に迷わせないとあの民営・分割化の前にそうおっしゃった。その決意に変わりがないと私は信じたいわけなんです。また、就職対策の約束の一つとして公的部門は三万人を対象にしたというふうにおっしゃって御努力をいただいたと思います。現在国が八千五百人、特殊法人が四千五百五十人、そして地方公務員が八千六百七十人という数、合計しますと二万一千七百五十人というのが決定ないしは内定という数でございます。そうするとあと八千人というのが努力目標から見ればまだ残っているわけでございますので、これは早急に全力を挙げて努力して三万人の目標を達成するということをしていただきたいと思うんですが、いかがでございますか。
○説明員(池ノ内祐司君) ただいまお話ございました公的部門三万人、私どもの所管するところということになりますと国、特殊法人でございますが、三万人といたしましたのは、先ほど来御議論がございましたように、二十一万五千人の要員、そうした場合に六万一千人の余剰人員が出るということを前提といたしまして、各分野にそれぞれ採用の努力をするということで定められたものでございます。したがいまして、現状では、先ほど来お話がございましたように、二十一万五千人の要員に対しまして一万数千人のいわゆる計画よりも少ない定員割れがある、あるいは当初予想されたよりも希望退職等が出ておる、こういう状況でございますので、いわゆる六万一千人を前提としましたそれぞれの各分野別の目標数と申しますかということにつきましては、やはりもう一度慎重に検討し直す必要があるのではないか、かように考えております。 なお、国、特殊法人等について御説明申し上げますと、今申し上げましたように、一括選抜ということで、実は昭和六十五年度当初までに採用を見込める者につきまして一括選抜というようなことで採用手続を進めまして、現に採用の決定あるいは内定しておる者があるわけでございます。したがいまして、今後国等におきましては内定者につきまして着実に採用を進めていく、こういうような方向で努力をしてまいりたいと考えております。
○小笠原貞子君 やっぱり基本的な考え方というものが私は問題として問われなければならない、そう思うわけです。今のお答えも、情勢の変化があったから三万人達成というのはちょっとなかなかというふうなお答えになろうかと思いますけれども、情勢の変化だから約束した三万人というのは達成はちょっと無理だよと言われますと、それじゃ国鉄民営・分割のときにあれほどしつこいばかりに私たちが言ったことは、本当にこの人たちが路頭に迷わないようにしていただけるのかどうか。それは国としてその責任を感じて路頭に一人も迷わせないように対処いたします、だから民営・分割化というのは心配なく進められるんだ、こうおっしゃったわけですよね。今になってみたら、雇用の問題も四月一日の断面であったので、それ以後の不足については補充はちょっと無理だとおっしゃるし、それから情勢の変化でこの分も無理だ、こういうふうにおっしゃる。私はここで本当に国鉄の今再就職を希望している人たちのことを考えて、国がその責任を感じないで、国が手を引いたら一体どこがこれ引き受けてくれるかということですよ。そういうことを考えると、やっぱり国としての責任でこの雇用対策というものを真剣に考えていただかなければならない。もう済んじゃった、仕方がないとおっぽり出されたまんまでは労働者は泣くに泣けないということなんです。だから、そういう意味で雇用対策というものを、JRになりました、知りませんというのではなくて、国の責任でしっかり考えるという立場に立って私は御検討いただきたいということを申し上げたいと思います。それについての、林さんもみんな二言ずつ、大臣もさっきからあれだから、当たり前のことなんだけれども、今までと同じように路頭に迷わせないという立場で考えるというふうなお立場に立っていただけると思うんですけれども、その辺のことを伺わせていただきたいと思います。 そして、きょうの法案の問題、もう時間がなくなってきましたから、ちょっと続けてしまいますから、あとはゆっくりお答えくださって結構です。 この法案に関して申しますと、政府からの出資をやめて民間法人化することということで、会計検査院の検査対象から外されるということになりますね。検査協会では、監査の結果に基づいて監事が運輸大臣に意見を上げられるということになっている。しかし、今まで第三者機関の会計検査院がいつでも立ち入って調査できたが、今後は実質上第三者のチェック機能が及ばなくなり——ここが一つの問題ではないか。さらに、今後経営が不安定になったとき、すべてが手数料にはね返り、値上げになるという心配、ここの歯どめはどういうふうにあると考えていらっしゃるか。これまで協会が国にかわって検査を行っていたが、民間法人化することにより利潤追求がどうしても優先されるということになると、安全性、公害防止対策の検査体制が弱まることになるというのが心配でございますが、その辺についてのお考え方を伺わせていただきたい。 そして最後に、さっき言ったように、あの民営・分割のときにおっしゃったように、国鉄労働者一人も路頭に迷わせないという立場で雇用を真剣に考えていただけるかどうかということについてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 法案の方につきましては担当局長の方から正確に答えていただくこととしまして、私からは、責任を持ってみんなの就職を図るように努力すると言ったお約束は忘れておりませんということだけを申し上げます。
○政府委員(熊代健君) 御指摘の両法人の民営化、法人化によりまして、監査が基本的に監事の自主的監査に基づく報告にゆだねられるということでございますが、午前中にも申し上げましたように、基本的に予算等の認可は、事業計画の認可という体制も変わりません。必要であれば報告聴取をするとか、そういったような監督はもちろん行います。 それから安全の関係につきましては、この検査の適正かつ円滑な実施というためにいろいろ設けてあります規程はそのままでございますので、その点については今後とも同様な適正な検査ができる、利潤追求で云々ということにならないような規制はきちっとやっていくということにいたしております。
○小笠原貞子君 大臣、忘れていませんと言われたけれども、忘れられたら困るのね。忘れないのは当たり前なんだけれども、忘れていないで考えたんだけれどもできませんでしたなんというのでは困るということなんですね。忘れないということは、責任を持って言行一致でなかったら雇用対策は解決できませんよという、そういう考え方、そこのところの立場をしっかりやっていただきたいということを重ねてお願いいたします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 忘れておりませんし、努力をいたします。
○田渕哲也君 運輸大臣の所信表明に関連しまして、これからの運輸行政について二、三の点について質問をいたしたいと思います。 いよいよ二十一世紀も間近に迫ってまいりましたけれども、これからの大きな変化の特徴は、やはり高齢化社会、さらには情報化社会、また国際化、この三つの波が押し寄せてくるだろうというふうに言われております。そこで、それに関連して、運輸行政の中で関係のある面について少し質問をしたいと思います。 まず第一は、高齢化の問題であります。 我が国は急速なスピードで高齢化しておりますけれども、そういう中で高齢者あるいは身体障害者等、いわゆる交通弱者に対応した交通施設をどう整備していくかという問題が出てくるわけであります。これは五十六年の運政審の答申の中にもうたってあるわけでありますけれども、特に交通弱者の問題としては、車社会に身体的に十分順応できない、したがって生活道路その他についての配慮が必要である。さらに最近は地下鉄とか、それからいろいろの交通手段ができますけれども、垂直移動対策に対する十分な配慮が必要である。したがって、スロープの設置とか、あるいはエスカレーター、エレベーターの設置、同時に、こういう問題は非常に費用がかかるわけですけれども、これについては利用者全体の負担によるべきであるけれども、過重な負担をかけずに所要の施設整備をするためには、やはり助成が必要だ、こういうことがうたってあるわけであります。 そこで、これについての状況が一体どうなっておるのか、また運輸省として今までどのような実態把握をしておられるのか、まずお伺いをしたいと思います。
○政府委員(棚橋泰君) 先生御指摘のように、五十六年の答申では、身障者、高齢者、いわゆる弱者対策ということを一つの重点として取り上げております。その基本的な思想は、いわゆるノーマライゼーションという言葉を使っておりまして、これからの社会というのは、高齢者それから身障者も含めた弱者の方が大変ふえてこられる。したがって、そういう方を特殊な存在というふうに観念するのではなくて、これを社会の中に当然ある程度そういう方がおられるということが通常の状態であるというふうに観念をして対策を進めるべきだと、こういう思想に立っております。これをノーマライゼーションというような形で表現をいたしておるわけでございます。 その際に、今先生御指摘のございましたように、主として弱者の移動に必要な、垂直移動を楽にする施設の整備、それから道路等の配慮、それからもう一つ標示その他について配慮するというようなことが重点的に指摘をされておるわけでございます。それを受けまして、運輸省、毎年この身障者に対します対策を種々講じてきております。 今、先生の方から実態はというお話でございますが、関係の鉄道、旧国鉄それから私鉄等々におきましていろいろな改良が行われておるわけでございます。例えて申し上げますと、段差のある部分についてはスロープに改良したらどうだというような点がございますが、これは昭和五十六年では二百四十八カ所でございましたのが四百十二カ所ということで進んでおりますし、またエレベーター、エスカレーターを設置するという点につきましても、三百四十八カ所でございましたものが五百十二カ所というようなことで進んでおるわけでございます。 ただ、こういうのはいろいろな意味で答申にもございますけれども、時間をかけて長期に着実に進めませんと、一気にというわけにはまいりませんが、そういう意味では着実に私ども進んでおるというふうに考えております。 また、御指摘のございました必要に応じて助成をするという考え方につきましては、先ほど申し上げましたノーマライゼーションという思想で申しますと、そういう意味では答申にもございますように、基本は利用者の負担において施設を改良する際にこれらに対する配慮を入れて改良を行うということが必要だということでございますが、それにつきましては、鉄道の施設そのものの改良につきまして財政投融資等所要の諸措置を講じておりまして、それらの中にこういう身体障害者のための施設も対象施設として加えて、開発銀行等の低利融資等の対象として進めてこさせておる、こういう状況でございます。
○田渕哲也君 現実の問題として、例えば私鉄の郊外の方の駅なんかの改造なんかどんどん進んでおるわけですけれども、階段ばかり多くなってますます困難が増してくるような気がするわけです。だから、かなりやっぱり政府として十分な指導とそれからかなりしっかりした助成をしないと、私はますます交通弱者にとっては環境が悪くなっていくような気がするわけです。この点について、もう少し助成のあり方についても何か強化するとか、そういうことを考えるべきじゃないかと思いますが、いかがでしょう。
○政府委員(棚橋泰君) 一般に鉄道等の施設の改良というものは、原則として利用者負担と申しますか、で行うということになっておりまして、ただ非常に大規模なお金が一時的にかかる場合もございますし、それを改修するのに時間がかかるというようなこともございますので、政府関係の開発銀行の融資というようなものの対象としてできる限り低利かつ長期の資金を提供してそういう施設改良を進めさせる、こういうことになっておりまして、開発銀行の民鉄枠というのがございます。その民鉄枠の対象工事の中に旅客施設安全対策工事というのがございまして、その中に工事の内容といたしまして高齢者、身障者等の旅客に対する安全確保を目的として整備する施設の工事というものを対象としてそういうものを進めさせる、こういうことで対応してきているところでございます。
○田渕哲也君 次に、情報化の問題がやはり運輸業界に非常に大きな影響を及ぼしつつあります。特に、トラック輸送業者の競争という面を考えた場合、最近は大手路線業者がVAN事業に進出するというような動きも目立っているわけでありますけれども、やはりこういうVAN事業等を持っておる、大規模情報ネットワークを持っておるところは集荷力においても非常に差が出てくる、こういった面で中小と大手との格差がこういう情報化社会の進展によって拡大する傾向にある。 こういう中で、これからの運輸業界のあり方として中小の近代化あるいは指導、支援というものをどう考えていくのか、お伺いをしたいと思います。
○政府委員(中島眞二君) 物流につきましての利用者のニーズというのが、最近の産業構造の変化とか国民生活の向上を背景といたしまして、非常に高度化、多様化してまいっております。そういう中で効率的な輸送体系を形成するには、御指摘のとおり、適切な情報システムというものを構築する必要があるわけでございまして、そのような中でトラック事業者三万六千五百ほどございますけれども、九九・五%は中小事業者であるということで、なかなか個別企業ごとの力ではこういう適切な特報システムの構築というのは困難な面があるのは御指摘のとおりでございまして、共同化によって対処する必要があるわけでございます。そういう面での予算的な支援措置というのが必要なわけでございます。このため、中小企業近代化促進法に基づきます構造改善事業の中で中小企業者の共同化による情報化の推進というものを図ってまいってきております。 そういうことで、この法律の体系の中での金融、税制措置というものが講ぜられることになっております。また、トラック事業特有の運輸事業振興助成交付金という制度がございますが、そういうものの活用によりまして情報化の推進も図ってきておるところでございます。
○田渕哲也君 六十二年度予算の中で新規に中小物流業者の情報化対策調査費として五百万円計上されております。この程度の予算で果たして十分なそういう対策が行われるのかどうか、いかがですか。
○政府委員(中島眞二君) 御指摘のとおり、六十二年度予算におきまして、今おっしゃいましたような調査研究を行うということにいたしておりまして、具体的には中小物流事業者によります共同システムの形成が可能かどうか、これはトラック事業に限らず倉庫事業者とかそのほかの物流業者を含めてのそういう形成が可能となるような条件あるいは対象、方策といったものについて具体的な検討を行うことといたしているところでございます。これは業界における実際のニーズといいますか、そういうものを掌握いたしまして今後の行政としての対応を考える際の参考にしたいと思っておるところでございますが、ただいま申し上げましたように、このほかに中小企業近代化促進法の体系の中での助成措置というのがございまして、構造改善事業は実は昭和五十六年度から昨年度までは、いわゆる総合型構造改善事業ということで、そういうトラック輸送情報システムの整備とか人材の養成とかということを内容とする事業を推進してきたところでございますけれども、本年度からは市場の変化に機敏に対応して経営の根幹からの見直しを進めていく、いわゆる経営戦略化型の構造改善事業を今度五カ年計画で展開するということにいたしておりまして、現在その計画を練っているところでございますが、その中で情報化の推進というのは最重点事項の一つとして位置づけをいたしているところでございます。 したがいまして、中小企業対策の中での一般的な税制、金融措置というのがあるわけでございますが、そのほかに、先ほど申し上げました運輸事業振興助成交付金というものを活用してまいっております。 具体的には、昭和五十九年度以降から四十七の都道府県トラック協会にコンピューターの端末を設置するということを逐次いたしてまいっておりまして、六十一年度には既に完了しております。これによりまして帰り荷のあっせんのシステムとか配車の融通システムというものの運営も開始しているところでございまして、今後経営戦略化型の構造改善事業の中においてさらにこれを拡大強化していこうというようなことをいたしておりまして、各般の面から助成措置を講じているという状況でございます。
○田渕哲也君 次に国際化の進展に関連した問題を取り上げたいと思いますが、この自動車検査制度の国際的統一を進める必要があると言われておりますが、これについて運輸省はどう考えておられるのか、またどのように進められておるのかお伺いしたいと思います。
○政府委員(熊代健君) 我が国の自動車検査制度の国際化につきましては、これまで市場開放の見地から各般の措置を図ってきたところでございます。特に最近におきましては六十年七月のアクションプログラムに基づきまして、自動車に関し基準の国際化の推進と認証制度の一層の改善に関する措置を講じてきたところでございます。その後、外国自動車関係者との会合を踏まえまして、昨年の七月には自動車基準・認証制度の改善方針というものを策定いたしまして国際化の推進を図っているところでございます。 このうち認証制度につきましては、先生御承知かと思いますが、アクションプログラムに基づきまして輸入車特別取扱制度というものを創設いたしまして、輸入の手続の簡素化等に資してきておるところでございますし、それから基準の国際化につきましては。日米欧でそれぞれ基準が異なっているという点にかんがみまして、こういう問題を解決する根本的な策としては各国の基準を調和させる、統一化を図るということが必要であり、外国の関係政府機関あるいは関係業界との会合等も行っておりますが、主として国連の欧州経済委員会の自動車専門家会議におきましてこの基準の国際化作業が行われておりますので、これに積極的に日本として参画し貢献を図っていくということで、これを推進することによって具体的な前進を図るべきである。 なお六十二年度の車検特会におきまして、午前中にもちょっと申し上げました国際化センターといったようなものに助成をすることによってこの自動車専門家会議等への常時のフォローアップ等等も図っていくということにしておるところでございます。
○田渕哲也君 最近は円高のせいもあってかなり外国車の輸入もふえておるわけであります。しかし、まだまだ国産車に比べると保有台数の中に占めるパーセンテージは非常に低いわけでありまして、貿易摩擦解消の観点からももう少し外車というものの占有率を上げていくことも必要ではないかというふうな感じがします。ただその場合に、やはり日本の規制というか基準が厳しいために、それがいろいろ外国からの苦情の種になっておる点もあると思うんです。現在特に問題になっておる点はどういう点ですか。
○政府委員(熊代健君) 先生御指摘のように、昨年がちことしにかけまして非常に外国からの車がふえてございます。特にアメリカ及びヨーロッパにおきます車は日本で言ういわゆる普通車、三ナンバーでございますが、三ナンバーの場合には六十一年中の新規登録のうちの三分の一が輸入車、外国車で占められているという状況になっております。 それから先生御指摘の基準が厳しいということにつきましては、これは日本の場合こういう国土条件にございますので、公害規制の関係は非常に他国、特にアメリカあるいはヨーロッパに比べて厳しい面がございますが、この点について外国から云々ということはございませんし、それから細かい点の安全に関する問題につきましては、ことしの一月までの保安基準の改正によりましてそれぞれ解決を見ておりまして、現時点で特にその基準云々という点については大きな問題は今のところ我々は受けておりません。
○田渕哲也君 次に、最近の最も重大な政策として内需拡大ということが言われておるわけでありますが、特にこの内需拡大と運輸政策との関連ということでお伺いをしたいと思います。 新前川リポートでは、特に地方中核都市の育成の必要性を指摘しております。東京圏への一極集中構造を是正する、そのためにはやはりヘリポート等を含めた高速交通ネットワーク、情報ネットワークとともに高速交通ネットワークの整備の必要性を提言しておりますけれども、今後の運輸政策の中で具体的にこれをどのように進めていくのか、あるいは予算面でどういう措置をとられておるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府委員(棚橋泰君) 新前川リポートにおきましては、経済構造の転換に伴いまして東京への一点集中というものを来さないように地方都市の活性化を図らなければいかぬ、そういうような意味で、地方中核都市を戦略的に育成するという意味で、情報システムなどとともにヘリポートを含めました高速交通ネットワークというものを整備して魅力ある地方都市づくりを進めるべきである、このような御提言がなされておるわけでございます。ごもっともな御提言だというふうに考えております。 その際のヘリポートというものの取り扱いでございますけれども、これにつきましてはもう御承知と思いますけれども、一昨年既にそのヘリポートの設置基準の緩和ということをいたしております。また、地方公共団体の側においてそのようなヘリポートの設置にどのような御意向があるかということの調査を進めるということで部内の検討を進めておるところでございます。また、ヘリポートを含めましたコミューター航空につきましても、本年航空審議会に設けられました小委員会におきまして審議をお願いをしておるところでございまして、それらを踏まえましてその整備推進方策というものを取りまとめたい、かように思っております。
○田渕哲也君 この問題と関連して、コミューター空港の設置あるいはヘリポートの建設等で特に造船あるいは鉄鋼不況ということの対策という面もあわせて、この空港の場合やっぱり浮体式空港をつくったらどうかというような意見が出され、また業界としてもこういうものの売り込みを図っておるというようなことが伝えられておりますけれども、これの可能性、問題点、そういう点についてどう考えておられるのかお伺いをしたいと思います。
○政府委員(山田隆英君) 浮体式のコミューター空港あるいはヘリポートをつくろうという話につきましては、そういうようなアイデアがあるということは私どもも承知いたしております。ただ、その具体的な計画につきましてはまだ詳細なものを私ども承知しておらないわけでございます。 今後の可能性でございますけれども、我が国の地形条件などから、浮体式のコミューター空港あるいはヘリポートというものを建設してまいりますというのは海域を有効に活用するということになるというふうに考えております。 ただ具体化に当たりましては、その技術的な可能性であるとか、経済性、環境に与える影響などいろいろな問題点がございますので、そういうものにつきまして今後検討していく必要があるのではないか、かように考えております。
○田渕哲也君 五十六年の運政審の答申が最近の総合交通政策に関する主要なものだと言われておりますけれども、もうかなり時日がたっております。そして、経済を取り巻く環境もこれ当時から見ると非常に変化しておるわけで、また三全総から四全総が策定されるという時期にも来ておりますし、それから日本経済全体の構造転換というようなことも控えておるわけで、当然これを見直す時期に来ておると思いますけれども、これについてどう考えておられますか。
○政府委員(棚橋泰君) 五十六年の答申でございますけれども、この五十六年の答申におきまして八〇年代をどういうふうに見通したかということでございますが、一つは経済は安定成長に移行するだろう、それから二番目に産業構造、これが一次、二次産業から三次産業へ、また二次産業の中では製造業から高付加価値の情報型の産業というようなものに重点が移ってくるだろうということ、それから三番目に国際的な相互依存が強まるであろう、それから四番目に情報化社会というものが到来するであろうというような想定をしておるわけでございまして、お聞きいただきましたように、この八〇年代を見通しました五十六年の答申の考え方というのは基本的には間違っていないといいますか、ほぼそのとおり推移をしておるというふうに考えております。 また、午前中も御議論ございましたけれども、五十六年答申においての交通に対する行政の役割と申しますか、そういうものにつきましては、各交通機関の競争と利用者の自由な選択という交通体系の形成という考え方を指摘いたしておりまして、この考え方については私ども今でもそのとおりであるというふうに考えております。 したがいまして、そういう観点から、基本的に五十六年の答申というものを考え直すべき時期かということにつきましては、必ずしもまだその時期ではないというふうに考えております。 ただ、五十六年の答申のときに想定いたしました輸送需要と申しますか、そういうものは、例えて申しますと、原油の価格等を需要想定の前提としてインプットしておりますけれども、当時の原油の価格というのは、当時の為替相場で一バレル三十七ドルぐらいでございます。それをさらにもっともっと高くなるだろうというような前提に立っておりました。御承知のように、近年バレル十七ドルとか、そういうような相場が出ておるわけでございます。したがいまして、さらに為替相場も御承知のように円が非常に高くなっておるというようなことから、需要想定に使いました前提条件というのにかなり大きな狂いがきております。したがいまして、そういうのをもとにしました需要予測、特に貨物輸送につきまして予想と現実が大きな乖離が生じております。 そういう観点から、私どもは基本的に五十六年の答申の思想はそのまま尊重するといたしまして、需要想定、さらにはその需要想定に基づいた種々の政策等については、必要に応じた見直しを行わなければいけないということで現在作業をいたしておるという状況でございます。
○田渕哲也君 円高対策として重要なことは、今は円高のデメリットが大きく出て、メリットの方が余り出てこないと言われておるわけですけれども、そのためにはやはり円高メリットの還元ということが重要だというふうに言われております。これは新聞の記事によりますと、政府筋の試算では、まだ還元されていないいわゆる業種、産業業種の中で蓄積されておる円高蓄積額がどれぐらいあるか、企業種では八兆八千億円ぐらいある。それぞれの業界の中で蓄積されておる。特にその中で差益還元が進んでいないのは建設業と運輸業だというふうに言われております。そして、運輸業でどれぐらい蓄積されておるかというと約一兆一千億というふうな試算が出ておるわけであります。こういう運輸関係における円高差益というものが一体どういう状態にあるか、またその還元の状態がどうなのか、またこれについてどういう手を打っていかれるつもりか、お伺いをしたいと思います。
○政府委員(棚橋泰君) 先生御指摘のようなことが新聞記事に出ましたのは私どもも十分存じております。ただ、その政府筋というのがどこであるか、私どもよくわかりませんけれども、若干そこに出ております数字については、必ずしも私どもの考えでおる数字とは同じたとは思っておりません。 円高差益がどれだけ出たかということは、いつの年次と対照にして見るのか、さらに一年間で円の相場も変動しておりますので、いつの時点で見るのか、いろいろ計算もございます。またさらに、例えて言えば運輸業全体ということになりますと、例えば外航海運業とかそういうものまでも入れて考えるか、そういう場合にはむしろ円高差益よりも円高差損の方が高いわけでございまして、そういう意味でそこに掲げられている額がすべて利用者に還元されていない額であるというふうに私ども考えるのは若干無理があるんではないかというふうに思っております。そういう意味で、これはなかなか計算難しいわけでございますけれども、私どもはその額は数千億の程度ではないかというふうに考えておるわけでございます。 そのような状況の中で一体運輸業がどうやってメリットを還元するかということでございますけれども、御承知のように運輸業というのは非常に人件費の高い産業でございまして、燃料費というものの占めますシェアというのはそれほど高くないわけでございます。またさらに、その燃料費が何%か下がっておるというようなことでございまして、業種によって異なりますけれども、その差益というのはそれほど高くはない。業種によって違いますけれども、例えば鉄道業などでは一%とか、それからかなり多いところでも数%というようなことではないかというふうに考えております。 そういうことでございますけれども、そういう中におきまして、航空につきましては、既に御承知と思いますけれども、昨年の四月と九月の総合経済対策の決定というのがございまして、それに従いまして国際航空運賃の方向別格差の縮小というような措置を既に講じております。また国内航空につきましても割引制度の拡充というようなことで差益の還元に努めておるところでございます。 バスとかタクシーとか旅客船というようなその他の運輸事業につきましては、先ほど申し上げましたようなことでございまして、その額がそれほど大きくないということでございますので、差益を還元するというのを直接行うというのはなかなか難しい状況にございますけれども、これも昨年の総合経済対策の中に盛り込んでおりますけれども、今後は車両等の代替更新というような形でこれを利用者の利便のサービスということで還元するとか、それからさらに運賃の改定というものをなるたけおくらせまして、可能な限りの現行の運賃水準で推移する。やむを得ず運賃改定が必要な場合におきましても燃費の下落によりますものを原価の中に適正に織り込むというようなことで差益の還元を図るように指導をし、実施をしてきておるところでございます。
○田渕哲也君 だんだん時間がなくなってきましたので、かいつまんで質問させていただきたいと思います。 国鉄が民営化されてほぼ二カ月近くたとうとしているわけでありますが、この民営化した国鉄について若干気がかりな点がありますのでお尋ねをしたいと思うんです。 一つは、民営新会社の経営陣についてでありますけれども、官高民低とかあるいは過去官僚人事とか、こういうふうな見出しが新聞でも使われておりますけれども、やはり各社の経営陣の内容を見ましてもやはり官僚出身の方が圧倒的に多くて、民間の人が非常に少なくなっておる。これはちょっと当初の予想から見ると、民間でなり手がなかったということもあるのではないかと思われますけれども、果たしてこれで国鉄の体質改善が行われるのだろうか、民営会社としてうまく経営指導がやっていけるのか危惧を持つのでありますけれども、運輸大臣はどうお考えですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) JR各社の首脳部の人事を決定いたしましてから、世間でさまざまなお話が、あるいは活字としてあるいは電波として流されていたことを私も承知をいたしております。その中には、選考の一角におりました私どもが知らないような大変おもしろい解説も多々ございました。総じて、人事と申しますものをあげつらうことは大変楽でありますけれども、一体どういう視点でその方々がその人事を評価をせられているのか、その視点によりましてはさまざまな御議論があるでありましょう。ただ、私は、むしろ一年なり二年なり時間がたつうちに、この人選というものについての評価は世間がしていただけると考えておりまして、現状において少なくとも私どもとしては、それぞれの会社をお預けするにふさわしい人選を行ったと考えております。
○田渕哲也君 人事というものは、一応これ決まった以上、これにけちをつけても始まらないわけでありまして、やはり経営者の方々が民営会社にふさわしい事業をこれから発展さしていただくようにお祈りをしたいと思います。 それからその次に、やはり気がかりなのは、ことしの一月三十日の閣議決定で整備新幹線の凍結解除と鉄建公団の存続を決めております。いろいろな政治的な事情もあったと思いますけれども、整備新幹線の財源問題は依然としてはっきりしていない。それから、旅客会社の経営問題がこれからどうなるか、これも発足したばかりで海のものとも山のものともわからないという現段階であります。こういう点があいまいなまま凍結解除、何となく整備新幹線のゴーサインを出したというふうな機運を与えるというのは、どうだったのだろうか。それから、鉄建公団の存続についても、これは新幹線着工の既成事実というものが何となくつくられていくような気がするのですね。この点について若干気がかりなんですけれども、大臣はどうお考えですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 事務方の諸君が、恐ろしく克明に長い答弁要旨を書いてくれたのですが、これを読みますと時間が非常にかかりますので、少し簡単に改めて申し上げてみたいと思います。 まず第一に、御指摘を受けました五十七年の九月の閣議決定と申しますものは、臨時行政調査会の行政改革に関する第三次答申の趣旨を受け、国鉄再建のために当面緊急に講ずべき事項として定められたものでありました。そして、その後国鉄再建監理委員会の意見を踏まえて、国鉄の分割・民営化という抜本的な改革が実施をされることになりましたし、またその後におきまして、整備新幹線につきましての六十年八月の政府与党の申し合わせというものから、整備新幹線財源問題等検討委員会というものが各種の前提条件についての検討を行うような状態になりました。また、昨年の六月にも臨時行政改革推進審議会から、その取り扱いについての答申がなされたわけでありまして、五十七年九月の時点とは大きく状況が変わっております。国鉄そのものが新生JR各社に姿を変えたと、これが象徴するように状況が大変大きく変わりました。 また、鉄建公団につきましては、五十四年の十二月の閣議決定におきまして「青函トンネルの本体工事が完了した時点において、他との統合等を図る。」ということを定めたわけでおりますが、この時点で想定をいたしておりましたものは、統合をいたすとなればその対象は国鉄ということで、この文書をまとめたわけであります。 当時私は党側の行政改革の責任者としてこの点に携わっておりましたが、五十四年当時、国有鉄道との統合というものを頭の中に描いておりましたけれども、鉄建公団というものの本格的な将来の姿というものをまだ私ども自体が模索をしておりましたために、「他との統合等を図る。」といった文章でこれをまとめました。 ところが、これもその統合対象として考えておりました国有鉄道、いわば想定されていた結婚相手がいなくなってしまったわけでありまして、「他との統合等を図る。」というこの鉄建公団に対する当時の閣議決定というものは、いわばその統合相手を失ったわけであります。そして、その状況の変わってまいりました中で、例えば旧国鉄、現旅客会社の京葉緑のような大都市交通線の建設でありますとか、小田急線のような民鉄線の建設でありますとか、あるいは智頭線に代表されるような第三セクター線の建設といった鉄道建設業務の実態の中で果たす役割というものを考えれば、むしろ鉄建公団というものは存続をさせていく。その方が方向として正しいのではなかろうか。 また、これまで培われてきた鉄道建設について、殊に大規模工事についての技術的な蓄積というものを維持し得る方途を考える方がより適切であると判断される状況になってまいりました。 そうした状態を踏まえて、いわばその状況変化の中で、昨年末に行われました昭和六十二年度の予算編成の際、従来の閣議決定を変更するなど政府一与党の間の申し合わせが行われまして、これを受けて一月三十日の閣議決定を行ったわけであります。 まさに委員がいろいろな御不安を持つと言われましたが、私は、これは不安というよりもまさに国有鉄道というものが分割・民営という状態になることをだれも想定しなかった当時における閣議決定というもの、また国有鉄道事業というものを再建していこうとする間の応急——経過過程における閣議決定というもの、これらは、その実態に合わせて所要の変更を加えたことは適切であったと、そのように考えております。
○田渕哲也君 まあそれなりにいろいろ理由はあると思いますけれども、ただ、私はこの整備新幹線が将来建設が不必要とは思いません。いずれかの時期に、あるいはいずれかの方法で、あるいはどういったものにするかということも含めて真剣に考えなければならない問題だと思いますけれども、民営化した国鉄が発足して間もなく凍結が解除されたり、それから今度は、法案はまだ参議院には来ておりませんけれども、整備新幹線建設主体の鉄建公団への移管の法案というものも出されておる。何となくこの民営会社がまだよちよち歩きもできない間に、政治の場で既成事実をどんどんつくっていくような気がして、これは危惧を持たざるを得ないわけであります。もちろん予算委員会等の大臣の答弁を聞いても、それなりに慎重に対処されておることはよくわかりますけれども、全体の動きを見ると、何となく順序が逆ではないか、民営化した国鉄の経営の主体性というのはどうなるのか、こういう心配があるわけですね。 先ほどの人事の問題も、こういうものと絡み合わせて考えるとやっぱりそういう心配が出てくるわけでありまして、今後とも、大臣は民営国鉄の生みの親のような存在ですから、これが本当に民営会社として自主性を持ってやっていけるように御指導をいただきたいと思うわけであります。 それから、もう一つ気がかりな点は国鉄用地の払い下げ問題でありまして、先日も蒲田の駅構内の土地が非常な高価格で払い下げられた。そして、東京都における地価の高騰をさらにあおるというような役割を果たしております。やはりこの用地の払い下げは、地価抑制策との関連で国として整合性のあるやり方をやってもらいたい。確かに国鉄の旧債務の償還のためにできるだけ高く売るというあれはわかりますけれども、しかし、国鉄の旧債務が償還されても地価がどんどん上がって国民がそのマイナスをもろにかぶるというようなことじゃ何にもならぬ、そういう点で大臣の善処方をお願いしたいと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 一点だけ答弁というよりも実態を申し上げたいと思います。 委員、今、蒲田の国鉄の跡地の払い下げ問題に異常な高値という言葉を使われました。しかし、これはお調べいただけばわかることでありますが、本年一月の公示価格の大体一・五倍ぐらいの価格でこれが取引をされております。一番最寄りの地点と比較していただけば約一・五倍であります。そして、非常に場所的には基準として選ばれた地点よりも駅に近い、当然のことでありますけれども駅に近い、また、地形的にもまとまり、道路に面したという条件のいい土地である。私どもはその異常な高値と言われるような取引であったとは思っておらないということだけは申し上げておきたいと思います。 今、国鉄用地の払い下げ、清算事業団がこれからその業務としての用地売却をしていきます上で、一面ではできるだけ高く、と同時に地価高騰の影響をどうするかという御指摘をいただいたわけであります。まず、私どもが考えなければならないのは、これが公平、公正、国民の目から見て疑惑を招かないような処分の仕方をしなければならないということがまず第一であり、同時に本来の使命として最終的に国民に御負担を願わなければならなくなる長期債務というものを一銭でも少なくするというためには、できるだけこれは確かに高値で売りたいという気持ちを私は持っております。しかし、それよりも、とにかくやはり疑惑を招かない公平、公正な売却の手法として公開競争入札というものを原則として国会でも御審議をいただいてまいりました。 また、現在の地価高騰の関連ということでありますならば、むしろ東京都の場合におきまして事務所用地等の非常に強い需要が存在しておりますにかかわらず、供給が全くないというところから異常な地価高騰が起きておるという現実がございます。そうなりますと、むしろ新たに、国有鉄道がかつて所有しており、今回清算事業団の用地として処分をされます土地というものは、非常に有効有用な土地が大量に供給されるということでもありまして、私は、需給関係はある程度緩和されて、むしろ逆にプラスに働かせることが可能ではなかろうかとも考えております。 同時に、地価高騰地域における土地の処分につきましては、転売禁止等の条件を付していくつもりでありまして、もちろん地価対策というものにも私どもは配慮をいたしていく気持ちは十分に持っておることを御理解いただきたいと思います。
○委員長(中野明君) 運輸事情等に関する調査のうち、運輸行政の基本施策に関する件につきましては、本日はこの程度といたします。 —————————————
○委員長(中野明君) 船舶安全法及び道路運送車両法の一部を改正する法律案につきましては、他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中野明君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 船舶安全法及び道路運送車両法の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手をお願いいたします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(中野明君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中野明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十五分散会