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108回国会衆議院1987/05/22

文教委員会 第3号

発言数
195
登壇者
18
会派数
3
開催日
1987/05/22

会議録

愛知和男自由民主党

○愛知委員長 これより会議を開きます。  文教行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、これを許します。斉藤斗志二君。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤(斗)委員 自民党の斉藤でございます。  大臣の所信に関しまして御質問をさせていただきたいと思いますが、限られた時間でございますので、ポイントを絞ってお伺いしたいと思います。  まず最初に、教育改革の推進、促進でございますが、今次教育改革は、二十一世紀の我が国を担うにふさわしい青少年を育成するための歴史的な大事業であると私は思っております。私も一員として席を置かせていただきました臨時教育審議会におきまして、個人の尊厳を重んじ、個性豊かな文化の創造を目指す教育を実現する、さらに伝統文化を継承いたしまして、日本人としての自覚に立って国際社会に貢献し得る国民の育成を図るということを目標として、精力的に審議を進めてこられたわけでありますが、既に三次にわたって答申を出されております。今年の夏には最終答申を出されるわけでありますが、大臣にお聞き申し上げたいのは、教育改革の道程は今その緒についたばかりでございまして、今後本格的に教育改革を推進していくべきものだと私は考えております。大臣のお考えをお聞きいたしたいと思います。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 臨時教育審議会は発足以来約三年になりまして、この夏をもって一応の審議日程は終わるわけでございます。ちょうどその当時、斉藤さんも日本青年会議所の会頭をしておられまして、臨時教育審議会の委員としていろいろ貴重な意見を聞かせていただいたと思います。  私は、臨教審の意見というものは、今までの教育改革は学校を中心にした改革が多かったのでございますが、今度の臨教審は学校と社会とを結びつけて全生涯体制をとるということ、そういうところに大きな特徴があるように思っております。今後の教育の重要な一つの方向として、この実現に努力していきたいということでございます。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤(斗)委員 大臣から教育改革推進への決意をお聞きしたわけでありますが、中曽根内閣の一員といたされまして、大臣は、臨教審の答申を最大限尊重するという基本方針でこれからも臨んでいっていただきたいと思います。  続きまして、教員の資質向上ということについてお伺いしたいわけでございます。  学校教育の成否は、究極のところ教員の力にまつと私は考えておりまして、教員にすぐれた人材を得ることが大変大事なことだと思っております。臨時教育審議会の第二次答申でも初任者研修制度の実施を提言されておりますが、初任者研修制度につきまして積極的に推進すべきと大臣はお考えでございましょうか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 これは当面、当分の間試行をやるわけでございますが、試行の中でいろいろなことを検討する材料が出てくると思います。それを完全にし、そして本格的な初任者研修に踏み切っていきたいと思っております。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤(斗)委員 今初任者研修の推進の決意をお伺いしたわけでありますが、現職教員に対する研修も大変大事だと私は思っております。この現職教員に対する研修も積極的に推進していただけるかどうか。さらに今、官製研修とか自主研修とか、何かそういう言葉もおありのようでございますけれども、私は、官製という言葉そのものが適切かどうかわかりませんが、そういったものに対して協力的でない一部の教員がいるということも聞いております。そのことについて大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

加戸守行文部省教育助成局長

○加戸政府委員 現職研修につきましては、当然必要とされ、またそういった要請もあるわけでございまして、昨年、教育職員養成審議会に対しまして、初任者研修制度の創設並びに現職研修の体系的整備といった二つの視点からの諮問を行いまして、現在御審議をいただいているわけでございます。その結果を踏まえまして、初任者研修を含めた現職教員の全体的な体系というものに取り組みたいと考えている段階にございます。  そこで、先生から今御質問がございましたように、各種のこういった研修につきましては、一部の方面から官製研修という考え方でこれに対する批判的なあるいは反対する動き等もあるわけでございますけれども、私ども、教員の資質向上という観点に立ちまして、趣旨を十分御理解いただけるように関係方面に対しますPRあるいは努力を重ねている段階でございます。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤(斗)委員 教員というのは非常に大事な役割を担い、大変大きな社会的責任を負った存在であると私は考えております。したがいまして、今御答弁いただきましたように、また所信にございますように、教員の資質、能力の絶えざる向上を図るということに邁進していただきたいと思います。  時間が余りないので、次に進ませていただきたいと思います。  違法、不当な行為を行う教員への対応でございますが、私は、大多数のほとんどの教員は教育活動に真摯にまじめに取り組んでおって高い評価を与えたいというふうに思っている一人でございますが、教員の中には、残念ながら、法律により禁止されておるストライキを行うなど違法、不当な行為を行う者がおるというふうにも聞いておりまして、教育に支障を及ぼすだけではなくて、国民の信頼を著しく失わしめていることを非常に残念で遺憾なことだと思っておるわけでございます。教育委員会はこのような教員に対しまして毅然たる態度で臨むことが極めて重要であると私は思っておりますが、大臣のお考えをお伺いしたい。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 私は、教育委員会の会合等ございましたら、その案件につきまして、そのたびごとに要請をいたしておりまして、今学校で教員のストをやります、スト類似行為をやっておりますことは、これは非常に社会的信用を落としておると私は思いまして、信頼感を失う一つの大きい原因にもなっておると思いまして、そういうことにつきましては、教育委員会に私はいつも十分に申しておるところであります。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤(斗)委員 ぜひ毅然たる態度で臨んでいただきたいというふうに思います。  関連して、いわゆるM教師と言われておるのですが、問題教師、これに対して大変国民は不信の念を持っておるわけでございまして、何年前になりますか、香川県多度津でマイカー籠城事件というのがありまして、大変処分もおくれて、迷惑したのは生徒だ、学童だということもございました。私は、その件は後ほどお聞きしましたら分限処分でされたということをお伺いしたわけでありますが、適切にやらないと、子供、生徒に迷惑がかかるんだということを信念として持っておるわけでございます。教育者としてふさわしいかどうかという判断、ともすると生徒が忘れられがちだというふうに私は考えるのでありますが、教員の資質の中の一環として、生徒に悪影響を及ぼさない、生徒の立場を十分考慮した教育委員会等々の判断を切にお願いする次第でございます。  時間がないので次に進ませていただきます。初等中等教育の充実の中での国際化の問題についてお伺いさせていただきます。  臨教審でも、世界の中の日本という大きな方針が出されました。国際化という中にはいっぱいその役割、機能等々あるのでありますが、まずコミュニケーションの手段としての話学教育というのがあるんだと思います。私は、語学教育の最高責任者として語学教育の重要性を認識しておられる大臣に、その話学教育についてちょっとお伺いさせていただきたいのでありますが、実はここにちょっと用意してまいりました。  これは三つありまして、みんなハート(HART)、ハート(HEART)、ハート(HURT)と日本語ではこういうふうになるのでありますが、多少発言が違うのですね。一番上のハート(HART)というのは、大臣政治家だから御存じでしょうが、ゲーリー・ハートさんのハートで、アメリカの民主党大統領候補のハートさん、これはミスター・ハートのハートですね。ハートさんはちょっとスキャンダルといいますかがございまして、ハート(HEART)が傷つけられたということで二番目のハートですね。しかし最後のやつ、その傷つくという言葉はハート(HURT)なんですね。これは日本語で書きますとみんなハートなんですけれども、どうも外人、アメリカ人、ネーティブの発言を聞きますと多少違うような感じもいたすのですが、大臣この違い、ちょっとひとつ……。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 非常に参考になりまして、なるほどなと思って私は聞いておりました。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤(斗)委員 語学教育をこれからも充実して進めていただけるというふうに思いますが、同時に、国際社会に生きる日本人を育成するという観点から、豊かな心を持ち、またたくましく生きる人間の育成も大切だと私は考えております。この観点から、学校教育におきましても、例えば茶道などの日本の伝統文化を積極的に取り入れることは、文化の振興、道徳の充実に資するのみならず、今後の国際化社会へ向けての教育のあり方としても望ましいと私は思っておりますが、大臣の所見をお伺いしたい。

西崎清久文部省初等中等教育局長

○西崎政府委員 先生御指摘のとおり、茶道等のすぐれた日本の伝統文化というものを学校教育において重視することは、情操教育の重視という観点から大変大切なことと思うわけでございます。  現在の学校教育におきましても、理解という点につきましては、中学の社会科などで桃山文化というふうなところで、千利休が茶道を完成したというふうなことも教科書に出ておるわけでございまして、そういう理解についても深められるような内容になっておりますが、問題は実践でございます。その実践というところでは、中学、高等学校のクラブ活動というところで見てみますと、高等学校のクラブ活動は、大体五割近くが茶道というクラブが置かれております。中学校のクラブでは大体一二、四%というところでございますが、クラブ活動も学校教育活動としての一つの重要な特別活動としての領域でございますので、これらについても実践が行われているというふうに理解するわけでございまして、御指摘のような伝統文化の重視という点については私どもも十分留意してまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤(斗)委員 次に、今課題となっております大学入試の改革についてお伺いしたいと思います。  六十二年度の入学者選抜につきましては、その受験機会の複数化等々の大きな目標に向かいまして取り組まれたわけでありますが、三万人の足切りや水増し合格、入学者の定員割れ等々の混乱が生じたことも事実でございます。所信をお伺いいたしますと、その改善に向かって取り組むということで力強い御意思を承ったのでありますが、例えば検定料の問題、足切りの対策、出願期間の問題、対策、こういった問題につきまして前向きに取り組まれると思いますので、ひとつ大臣のお考えをお伺いさせていただきたい。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 御承知のように、大学の入学試験でございますが、これはまさに大学自身が決める問題であるという、私たちはそういう基本的な認識の上に立っております。でございますから、大学みずからが受験の複数制をやろうということで昨年踏み切って、つまり本年度やったわけでございます。ところが、これにはいろいろな社会的な批判も出てまいりました。私は、こういう批判をとらえて大学がもっと真剣に苦しみ、そして努力してもらいたいと思っております。我々も、これがただ単に大学だけの問題ではなく。なってきて、社会的にそしてまた大きい政治問題となる可能性もなきにしもあらず、こう思いますが、そういうことのないように、大学自身が本当に受験生の要望にこたえることに懸命の努力をしていただいて、みずから改善をしていただくということが私は一番の最高の道だと思っております。そのためにも我々は、いろいろなちまたの声と申しましょうか当事者の声と申しましょうか、受験生あるいは大学側の意見でこういう考え方は皆言っているよということを大学当局に積極的に進言をしていって、大学自身が改革の案をきちっと決めていただく、そしてやはり、当初ねらいました複数化、そして受験生により多くの機会を与えるという、足切りの問題等も含めまして、大学みずからの努力でもっと大学が苦しんでいただかなければいかぬ、真剣に取り組んでもらわなければいかぬ、私は現在はそう思っておるところであります。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤(斗)委員 大学の入試、これは大変な社会問題だと私は思っておりますし、大学そのものが――もちろん学問の自由は尊重されなければならない、しかしながら、大学そのものが社会的存在であるという大前提もまた忘れてはならないことだというふうに思っております。この改革につきましては、混乱を少なくするようなくすよう御努力いただきたいというふうに思います。  続きまして、高等教育機関の適正配置についてお伺いいたします。  生涯学習時代を迎えまして、生涯学習への意欲向上に伴い、今後各個人の生涯に通ずる高等教育への需要はかなり高まると私は思っております。現在、地域間にかなりの格差が見られる高等教育機会の均等を図るということ、地域の活性化に大きな役割を有する高等教育機関の適正配置を行う観点から、地域のニーズがあって、さらに適切な構想であれば、大学等の設置について積極的に対応してもいいのではないかと私は考えておりますが、大臣のお考えをお伺いしたい。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 高等教育の整備についてのお尋ねでございますが、先生御案内のように、昭和六十七年をピークにいたしまして十八歳人口が急増し急減をするという特別な事象を今迎えておるわけでございます。文部省といたしましては、それに対応いたしまして、昭和五十九年に新しい高等教育整備のための計画を大学設置審議会で検討していただきまして、今それを踏まえて対応しているところでございます。  この計画の中身とするところは、十八歳人口の急増急減に対処するために、そのピーク時である昭和六十七年度におきましても、昭和五十年代の大体三五%程度の進学の枠は確保しようということを基本に据えると同時に、その際に各種の拡充措置等が行われる場合には、大都市集中を抑制し地域配置を適正化していくということを基本的なねらいとして、この計画をつくっておるわけでございまして、この計画に基づいて各国公私立の大学に対して指導、助言等を行いながら今日まで対応してきておるわけでございます。  御指摘にございましたように、地域配置の適正化という観点から見ますと、進学の機会の不十分な地域に、地元のニーズに合ったもので、しかも教育・研究面でも経営面でも非常にしっかりとした内容を持っているというような大学、短大ができるということは基本的には望ましいことだ、こう思っておりますので、そういう基本的な姿勢で対応してまいりたい、かように考えております。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤(斗)委員 ありがとうございます。  次に、学校給食の充実について、時間の関係もあるので簡単にお伺いさせていただきます。  私は、学校給食の重要性を認識する一人でありますが、しかしながら、その業務の運営についてお伺いいたしたい。  これまでも、臨時行政調査会等から合理化の必要性が指摘されているところでございまして、学校給食のより充実を図るためにも必要な見直しを行うことが大切であるということでございまして、昭和六十年にも「学校給食業務の運営の合理化について」の通知も出されておるというふうに私は認識しておりますが、この通知によりますと、三つの合理化、一つはパートタイム職員の活用、それから共同調理場方式、そしてさらに民間委託等の方法によりというふうに書いてございますが、この学校給食の充実を図るという観点からその合理化の必要性について大臣のお考えをお伺いしたい。

國分正明文部省体育局長

○國分政府委員 現在、国、地方を通じまして厳しい財政状況にございまして、行政各般についてその見直しが必要になっているわけでございます。学校給食につきましても、先生今御指摘のとおり、臨時行政調査会等から、その運営の合理化についての指摘があるわけでございます。  このことを踏まえまして、先生御引用になりましたように一昨年、六十年の一月に、各自治体に、地域の実情等に応じてパートタイム職員の活用、共同調理場方式、民間委託等の適切な方法によって合理化を図るよう、という通知をしたところでございます。  学校給食が、今後とも学校教育の一環といたしましてさらに充実発展していくためには、質の低下を招くことがないよう十分留意しつつ、学校給食の一層の合理化を図っていくということが必要であろうと思います。  現在、ただいま申しました三つの合理化の観点についても、少しずつではございますが、その成果も上がっておるというふうに理解しておるわけでございまして、今後とも各自治体において一層の合理化が学校教育の一環ということに留意しつつ図られることを進めてまいりたい、かように考えておるわけでございます。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤(斗)委員 時間も余りないので、最後の質問に入りたいというふうに思います。  内需拡大についてでございますが、内需拡大は国家として今大変大事な問題で、また緊急性を要する課題でございます。このために、文部省として、学校の増改築などや研究施設などの整備、これを積極的に実施すべきだ、またそういう時期である。そしてさらに、土地代の問題からは遠く離れてそういった懸念がないということで、文部省関係の予算、財政的措置を積極的に講ずる時期だというふうに思いますので、最後に大臣にその御答弁をいただきまして、終わりたいと思います。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 私はこれは就任以来言い続けておりまして、内需拡大の一番いい対象は教育機関の整備ではないか。昨年の補正予算がございましたときにもこの問題を閣議で出したりしたのでございますが、ちょうどそのときは時間的に余裕がなくて、本年に参りました。今回行われるであろう補正予算の中に、おっしゃっているような教育施設の改修改善、私はこれを公共的事業として必ず織り込んでいただくようにしたい。このことにつきましては閣内におきましても相当な理解がございまして、やはり土地代がすぐに要るわけじゃございませんので、内需拡大に非常に有効であるという認識が広まってきておりますので、今度の補正予算にはぜひこれの獲得を実現いたしたいと思っております。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤(斗)委員 終わります。

愛知和男自由民主党

○愛知委員長 正午から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午前九時五十七分休憩      ――――◇―――――     午後零時一分開議

愛知和男自由民主党

○愛知委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。馬場昇君。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 まず最初に、文部大臣に伺います。  最近、中曽根総理が教育改革に対して余り発言をしなくなったような気がするのです。発言をしても非常に熱意が感じられない。これは施政方針演説を聞いても全くそういうような感じでございまして、最近総理が教育改革に熱意を失っているのではないかと私は感じているのですけれども、大臣はどうですか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 私はそういうことはないと思っております。やはり総理も初心忘るべからずで、臨時教育審議会を設置しました当時からちっとも変わっておらない。私たちには教育問題で随分と関心を示しております。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 抽象的に言えばそういう答弁になるかもしれませんが、具体的に聞きますと、内閣に総理大臣を主宰者とする教育改革推進閣僚会議というのがございますね。これ、最近開きましたか。

川村恒明文部省大臣官房総務審議官

○川村政府委員 ただいま御指摘の推進会議でございますけれども、最近開催したケースとしては、本年四月の初めに第三次答申が臨教審から出されました際にこの会議を開いていただいております。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 そういう会議で、この第三次答申を受けての総理の姿勢、発言というのはどうでしたか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 第三次答申の中身個々につきまして私にも諮問がありますし、それに対する考え方も述べておられます。特に、この前ございました関係閣僚会議では、開会の前に大学入試の問題、これを中心にして相当強い関心を示され、いろいろな提言もございました。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 最近参議院で総理対閣僚の関係にちょっと問題が起こっているようでございますが、それはそれとして、逆に総理大臣の方を文部大臣ずっと見ておられるようでございますが、最近、国民の教育改革に対する関心というのがこれまた私の感じでは薄らいできておるのではないかという気がするのですけれども、教育改革に対する国民の関心が薄らいだのではないかということについての大臣の考えはどうですか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 教育改革という問題をとらえまして、それぞれの改革を要する問題点を検討いたします場合に、その中にはセンセーショナルなものはないと私は思いますし、またそういうものがあってはいけない。改革は地道で、薄紙を積み重ねるようにして進めていくべきものであって、そんな何か世間にアピールしてヒットするというようなそういう問題を教育改革の中心として考える、そういう発想で考えてはいかぬ、こう思っております。  そういう観点に立って見ますならば、各地で懇談会とか関係の方々の意見を聞きますと、教育改革に対する熱意はやはり依然として高いものがあります。ただ、それにどのようにこたえていくかという具体的な問題についての答えは、なかなかそう急には出てこないというところにこの問題の難しさがあると思っております。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 私は、今の大臣の答弁を聞いておりまして、国民が教育改革に関して熱意があるとおっしゃったのですが、熱意じゃなしに、教育改革に対する怒りというのが今国民にあるのじゃないかということをひしひしと感じておるわけでございます。国民が教育改革、臨教審に期待したものは、今の偏差値中心の差別、選別の入試地獄を解決してください、そういう期待があったと思うわけですし、校内暴力だとかいじめの問題、こういう教育荒廃をどうやって克服してくれるか、そういう期待があったのじゃないかと思いますし、さらには父母の側からしてみると、教育費地獄というような、教育費の父母負担がどんどんふえていっておるわけでございまして、そういう教育費地獄と言われるものをどう解消してくれるか、こういうものについて期待しておったのに、臨教審が何らこれにこたえていない。国民の期待にこたえないだけではなしに具体的な改革案も出してこない、期待を裏切ったと国民は今感じておるのじゃないかと思います。それに対する怒りが国民の中にはある。それを熱意と文部大臣は勘違いしているのじゃないかという気もいたします。  それからまた、この臨教審について国民がそれ以上の怒りというか疑いを持っておるわけでございます。臨教審は首相の直属機関としてできたわけでございますが、この答申を見てみますと、第一次答申が東京都議会選挙の直前に行われたわけです。第二次答申が衆参同日選挙の直前に行われた。この間の第三次答申が統一地方選挙の直前に行われた。この国家百年の大計である教育問題を総理の思惑によって政治的に利用しただけじゃないか。そういうような事実は国民はよく知っている。だから、期待はできないし白けてきておる、こういうような感じがいたします。  とともに、第一次答申で、共通テストを中心とした国公立大学の入学試験の複数受験等をわずか十カ月でやった。それがことしの試験で失敗に終わっておる。こういう問題を見てみますと、国民の期待にこの臨教審、中曽根さんの教育改革が応じてくれていない、裏切った、こういう気持ちが国民の中に充満しておる、そういう事実は大臣に見えないのですか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 一つ一つ御指摘されましたようなそういう要望は出ておりますが、怒りを込めてなどというのはちょっと、そうではなくして、現在要望があることはございますが、ずっと未来にわたってでもこういう要望は続くべきだと思っておりますし、また、それに対応する措置は講じなければならぬと私は思っております。しかし、一つの問題を解決しようとしても、ただそれだけで解決できない、制度的にあるいは今までの慣習あるいはそれぞれの担当者の主張というものもございまして、一つの問題を解決しようといたしましても非常に複雑な過程を経なければ解決しない。しかし、徐々にいい方向に向かっておるということは私はそれだけの努力をしてきておることだと思っております。  答申の問題でございますが、これはちょっと馬場さんが思い過ぎの点があるのじゃないか。馬場さんは政治家でございますからすぐに選挙に物をひっつけておられますが、そうじゃなくしてやはり臨教審の日程上から来たものだ、こういうことでございまして、私たちはそれを、あえて故意的にそういうことがあったとは思わないものであります。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 私は、思い過ぎどころじゃなしに、今の発言ではまだ足らないと思っておるのですよ。例えば学校でも、我々よく言うのですが、とにかく先生は上の方だけ見て上の顔色をうかがうようではいかぬ、子供を直接見て教育をしなければいかぬ、それが原則なんです。文部大臣も総理大臣の方だけ見ちゃって国民の方を見ていないのはいかぬので、まさにそういう教師はいい教師じゃないのですけれども、文部大臣としてやはりそういう点は本当に厳しく、あなたは責任者ですから、中曽根さんの手法なんかはあなたもよく知っているでしょう。どうやって世論を操作し、どうやってそれを政治的に利用していくか。今までやった政治を見ても、国民あるいは報道機関なんかはだれでもそう言っている。そういうものに耳をふさぐようでは立派な民主教育はできないということをまずもって申し上げておきたいと思う。  そこで、具体的なことはこれから、今大臣個々のことはと言われたが、その個々のことを今からずっとやるわけですから、十分議論してみたいと思いますが、その前に臨教審についてお伺いしたいのです。  臨教審は、今次の第三次答申を通じて「主要課題全般にわたり、一応具体的な改革提言を行ったものと考えている」、こういうぐあいに第三次で述べておりますね。そこで、任期は八月までしかないわけでございますけれども、法律上存在する八月までに対する今後の臨教審のスケジュールといいますか、具体的に言うと最終答申をどうしようとしておるのか、このことについて具体的にお答えください。

齋藤諦淳総理府臨時教育審議会事務局次長

○齋藤(諦)政府委員 四月の三次答申が出ました後は、運営委員会並びにワーキンググループをつくりまして、八月上旬に向けて最終のまとめの審議を続けているところでございます。最終審議のまとめの内容といたしましては、御案内のように九月入学の問題がまだペンディングのままで残っておりますので、これに結論を出すことが一点でございます。それから文教行政のあり方、これについても従来から審議を行いたいということを考えておりましたので、文教行政のあり方についても何らかの提言を行いたい。そのほか、従来行ってきた提言についての基本的な考え方を再検討して、未来を踏まえた教育の問題点について自分たちの考えを総括まとめをしたい。そういう形で八月の上旬に向けて作業を進めたい、こういう予定で仕事をしているところでございます。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 これは総理に質問しなければならないと思うのですが、同じ閣僚でございます文部大臣にお聞きしておきたいのです。  先ほどの閣僚会議もあるわけでございますけれども、臨教審が廃止されました後、内閣に教育改革機関というのをつくる御意思があるのかどうか。こういう点、臨時行政調査会が終わっちゃって臨時行政改革推進審議会というのが今できておるわけでございますが、この臨教審が終わった後、廃止された後、何か教育改革機関というのを内閣につくられるというような検討をなさっておりますかどうですか。

川村恒明文部省大臣官房総務審議官

○川村政府委員 臨教審の設置期限は、ただいまお話がございましたように本年八月二十日ということになっております。それで、この教育改革への取り組みというのは、先ほど大臣からお答え申し上げましたように大変に息の長い仕事でもあるし、じっくりとした対応をしていかなければならないということがあるわけでございますけれども、この臨教審の設置期間が満了した後のそういう推進体制のあり方ということにつきまして、実はこれは臨教審自体でもそのことについては問題意識を持っておられるように承っておるわけでございます。そういうことで、臨教審自体でもそういうことについての御意見があるとすれば、政府としては当然そういうものを十分に承らなければならないということでございますので、現時点におきましてはそういう臨教審での御審議というものを見守ってまいりたい、こういうことでございます。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 私は、先ほどもちょっと申し上げたのですけれども、中曽根政治というのは、あの人が自分でも言っておりますように、戦後政治の総決算をするのだ、こういうことをおっしゃっておるわけでございますが、中曽根さんの戦後政治の総決算路線というのは現在破綻しておる、こういうぐあいに思います。  大きい柱の中で、例えば行政改革と教育改革と税制改革、こういうことをあの人は戦後政治の総決算としてやろうということを言っておられるわけですけれども、行財政改革というものの今日を見てみますと、経過を見てみましても、今日、大臣御承知のとおり積極財政転換論ががっと出てきて、これに押し切られて、もうこの行財政改革路線というのは風前のともしびのようになっていると私は理解します。さらに税制改革につきましては、もう御承知のとおりでございまして、公約違反とかなんとかという問題もございまして、売上税あるいはマル優廃止とかその他、いろいろなものを中心にして今度の国会で廃案になっちゃう。そうして、もう内閣の手から税制改革は離れて、議長があっせんいたしました協議会でこれを議論する、こうなっておるわけでございまして、中曽根内閣の税制改革は破綻しておる。     〔委員長退席、北川(正)委員長代理着席〕 教育改革というのは、先ほどから言ってきましたように、この臨教審答申というものは期待を裏切ったし、国民も熱意を失ってしまっておる、こういうぐあいに私は思います。  そういう中で、今後の例えば教育改革というものはやはり新しい内閣にゆだねるべきではないか。私に言わせるならば、こういう内閣直属の臨教審というのは中曽根内閣の負の遺産と言っていいのじゃないかと思いますが、こういう負の遺産というのは次の内閣には引き継ぐべきではない、私はそういうぐあいに思うのです。そういう点について、これはもうそんなのを内閣でつくるというのは総理大臣の決定ですから、文部大臣に答弁を受けたってしようがないのですが、そのことを強く意見として大臣に申し上げておきたいと思います。  そこで文部省にお尋ねしたいのですが、第一次、第二次、第三次と答申がございました。そうして、今の国会にも第二次答申に基づいて大学審議会の設置法なんかが出ているわけでございますけれども、この第一次、第二次、第三次の答申を受けて今後文部省がこの国会にこの答申に基づいたこういう法律をつくりたい、こういう法律改正をいたしたい、あるいは行政的にはこういう改革をしたい、すなわち臨教審答申に基づく今後の対策をどういうものを予定しておるのかということをお知らせいただきたいと思います。

川村恒明文部省大臣官房総務審議官

○川村政府委員 これまで臨教審からいただきました答申、第一次から第三次まででございますけれども、ただいま馬場先生からお話がございましたように、その内容は大変広範多岐にわたっているわけでございます。ごく直前に緊急に対応すべき諸問題もありますし、長期的な対応が必要だというようなものまで非常に幅広い御提言をいただいておる、こういうことでございます。  そこで、これに対する取り組みでございますけれども、内容がそういうふうに全体に幅広くなっておるものでございますから、全体としての整合性のとれた対応を図っていかなければならないというふうに考えております。そういたしますと、進め方として、例えば今お話がございましたように、法律改正等によりましてそういう制度を新しくやり直す、今回お願いしております大学審議会というのはその例でございますが、つまり一つのグループとしては、そういう法律改正を必要とするようなものがあるであろう。二番目のグループとしては、そうでなくて主として予算的な措置で対応すべきものというものもあろうかと思っております。さらに言えば、三番目には、そういうことも必要だけれども、基本的に行政運営上の改善なり工夫という取り組みを進めていくというものもあろうか。そういうふうにいろいろな対応のとるべき御答申をいただいておるということでございますので、私どもといたしましては、この答申をそういう内容によりまして、それぞれその内容に応じた対応を図ってまいりたいということでございます。  その法律につきましては、そういうことで必要な法律改正というものもこれから私どもの方で準備をして国会に御提出を申し上げたいと思っておりますし、予算的な対応を図るべきものにつきましては、これから六十三年度以降の概算要求その他の過程で逐次その実現を図ってまいりたい。あるいは行政運営上の工夫、改善で対応できるというものにつきましては、私ども自身に課せられた問題は私ども自身としても積極的に対応してまいりたいと思っておりますし、特に答申全体を拝見いたしますと地方公共団体における取り組みというものが必要なものがかなり多いわけでございますので、そういうものにつきましては、第二次答申のときもそうでございましたし、このたびの第三次答申につきましても、第三次答申につきましてはこの五月八日に、そういうことで、地方公共団体においてお取り組みを願いたい事項、留意事項につきまして各県の方に文書でもってお願いしたというようなことを進めておるわけでございます。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 ちょっと抽象的なことで、それは聞かぬでもわかっているようなことですけれども、長々と答弁をいただきましたが、そうではなしに、では具体的に言いますと、これは臨時国会があるかもしれませんが、この次の通常国会に、例えば法律の改正とか法律を新しく制定するとか、臨教審絡みのものを何か出そうとして今準備をしておられますかどうですか、その点に絞って。

川村恒明文部省大臣官房総務審議官

○川村政府委員 これまで臨教審からいただきました御答申の中で、法律改正を要する事項というのはかなり幅が広くなっております。例えて申しますと、第一次答申の関係で申し上げれば六年制中等学校ということもございますし、これは学校教育法の改正。それで、第二次答申関係につきましても学校法の改正を初め、公立学校設置法あるいは教育公務員特例法あるいは免許法の改正というような内容があるわけでございます。第三次答申につきましても、内容によりましてやはり学校教育法の改正を必要とすべきであろうという事項もあるわけでございます。そうしますと、今までの一、二、三という答申でそれぞれ学校教育について触れられておる。この次にまた第四次答申があるわけでございますので、最終答申でございましょうか、これが八月ということで、先ほどお話がございましたけれども、そういたしますと、法律改正という問題を考えるについてはやはり全体の整合性というものがどうしても要る。法律改正、例えば学校教育法の改正を国会にお願いして、その次の国会でまた法律改正をお願いするということもどうであろうかということがございます。でございますから、私どもずっと一次から三次までの答申をフォローしてまいっておりまして、法律改正事項はどういうものがあろうかということは既に整理をしておりますが、さらに臨教審はただいま審議を進めておられる、その最後の答申というものも全体を承らせていただいて、それからの進め方を検討すべきではなかろうかと思っておるわけでございます。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 非常に抽象的な話で、この次の国会にと具体的に指示したのですけれども、今の話では、最終答申を見てみなければということで、最終決定をしていない、こういう答弁ですが、それだけ言えばいいのです。  そこで、次にもう一つ質問をしたいのは、今時に話題になっております入学試験の問題でございます。ことしの国公立大学の入学試験はうまく行われたと大臣は評価しておられますかどうですか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 複数の機会を与えたということは、私は一つの試行としてはよかったのではないかと思っております。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 複数の機会というのはいいですね。私もそう思います。あとはいいところがないので、それだけのような感じがするのです。しかし、それでも大分問題がございましたね。いろいろ高等学校側から見てみますと、大体これは失敗だった。あらゆる書いたものを読んでみますと、文部省とか大学側に非常に不信を持っているというような言い方が高等学校側にも多いですね。それから各報道機関、新聞社なんかの社説なんかを見てみましても、ほとんどの報道機関の社説で、失敗に終わった、こういうぐあいに書いてあるわけでございまして、こういう報道機関の社説というのは、ほとんどの報道機関がそうであればこれは国民の世論だ、こういうぐあいに私は考えるわけでございます。  大臣、今から四、五点申し上げますけれども、私は今から言うような非常な混乱があったと思っております。  まず第一は、十万人に及ぶ足切りが出ているわけです。そして、今度門前払いを受けて第二次を受験できなかった人が三万人おるのです。どこの学校も受けられなかったというような人がおる、こういう問題。それから、各大学が非常に大きな水増し合格をやらざるを得なかったという問題。逆に今度は、各大学はそうしても定員割れが続々出てきたという問題もございます。そういうことだから、追加合格というような形をとって補充しなければならないというような事実も出てきた。また一方では第二次募集をしなければならない、こういう大混乱が実は起きたわけでございます。そういうことを見て、国民は失敗だったと思うわけでございます。ことしのような方法を来年も奨励なさろうと、基本的に変えなくて、部分修正はあるかもしれぬが、来年もこういうふうな方法をやりたい、こう思っておられますかどうですか、大臣。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 御承知のように、入学試験は文部省がやるのではございませんで、大学がやるのでございまして、皆さん、大学の自治というものを尊重しろとおっしゃいます。でございますから、大学がお決めになったことはできるだけ我々も尊重したいと思っております。しかし、いかにそうではあるといっても、大学の自主と自治を認めるといたしましても、そういうことが世間的に非常に大きい被害となった場合には文部省、監督官庁としては黙っておれない、こういうことになります。  しかし、今回やりました複数制というのは、要するに受験生に複数の機会を与えるということにおいては一つの原則的な目的は一応これで達成されたと私は思っております。ですから、先ほど御指摘のあったものの具体的な改善を今後やっていくならば、私はこの制度は続けていくべきだと思っております。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 ちょっときょうの新聞を見たのですけれども、いわゆる受験料の問題がございまして、これはこの前の委員会でも我が党の佐藤徳雄委員から質問が実は行われておりまして、二次試験を足切りで受けられなかった人が十万くらいおるわけですから、この人たちの受験料というのは返すべきじゃないか。一万一千円という二次試験の受験料を取っているのですから十一億円くらいになるわけですよね。これは返すべきじゃないかという指摘がありましたら、議事録でございますが、大臣はこういう答弁をなさっておる。「せっかくの先生の議論でございますが、これはちょっと理屈に合わない。」どっちが理屈に合わないかわかりませんけれども、「要するに受験というのは一次、二次がセットになっておる、これが受験の利益を受けることでございます。私は一次試験だけで結構でございますから、あともし一次を通っておったら二次のお金を払います、こういう約束じゃないのでございまして、要するに、受験をいたします、その受験の中身は一次、二次ありますよという一つの、簡単な言葉で言いましたら契約のもとに手数料を払っておるものでございます」ということで、返さないという指導でいくんだ、こういうことをおっしゃっておるわけでございますが、きょうの新聞を見てみますと、自民党の大学入試に関するプロジェクトチームが二十一日に開かれて、来年度二次を受けられなかった受験者に対しては受験料の一部を返すということを阿部高等教育局長が約束をなさった、こういうことがきょうの報道に出ているわけでございます。  ここで大臣にお伺いしたいのは、大臣の答弁と今の阿部さんが自民党に言ったのは違う。国会は国会だ、だましていいんだ、自民党には本当のことを言うんだ、こういう意向ならそれも通るかもしれないけれども、いやしくも国権の最高機関であるこの場所で文部大臣がおっしゃった答弁と阿部さんが言っているのとは食い違っておる、そういうことについて文部大臣にお尋ねします。文部大臣、一次、二次一緒だから二次受けられなくても返さないのだという、この前答弁されましたこの方針を文部省は変更なさったのですかということをまずお聞きします。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 実は、そのことでゆうべ随分マスコミの人が来ました。私も困ったことだなと思っておるのです。正直に言いましてそう思っておるのです。しかし、これは報道に誤解があるのではないかと思うのです。  実は、私もけさ阿部局長に聞いてみましたら、そうは言っていないのです。もし返せる方法があるならばそのような方法をとりたい、こういうことを言っておるのです。――いや、おかしくも何でもない。現在の制度ではだめです。これはだめですよ。しかし、一次試験を受けて二次試験を受けるという形式を変えればできる話ですから、これは当然できる話だ。つまり一次は一次だけ払う、二次は二次だけだ、そういうことでやるならこれは通る話だと私は思っておるのです。そういうことではなかろうかと私は思っておるのです。しかし現在の、ついこの前やりました入学試験は一括してやっておるのでございますから、一括してやっておるものを半分だけ返す、こういう不正なことを学生に教えてはいけません。ですからこれはちゃんとやらなければいかぬ。しかし、来年からやるのについては一次と二次とを切り離すのだ、それならできる話ですから、しかし果たして大学がそれを受けるかどうか、これはわかりません。しかし私は、そういう方法を講じてでも、受験する学生に経済的負担を軽減するという方法がとられるならば当然そうやったほうがいいだろうと思っておりますが、これは関係者の間で十分煮詰めなければならぬ問題でございまして、今私からとやかく言うべき問題ではございません。繰り返して申しますが、今回やりましたものでは返す筋合いは立ちません。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 阿部高等教育局長が手を挙げられましたから、どういう意図でおっしゃったかということを簡単に説明してください。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 ただいま大臣からお答えしたとおりでございまして、これまでの国会答弁でも、今年度に払い込んだお金を返せというお話については、正当なルールでちゃんと示した方法でそれを受験生側も納得して納入したものだから、これを返すということは考えてない、しばしばお答えをいたしておりますし、それからさらに、他の委員会でございましたか他の先生でございましたか、突っ込んで、六十三年度以降をどうするんだということにつきましては、適当な方策がないかどうか、これは検討したいというふうに文部省としてはずっとお答えをしてまいってきたわけでございまして、そういう考え方できのうも自民党の会議でも発言をしたわけでございます。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 国会軽視だとかいろいろ議論もあります。やりたいのですけれども、時間がありません。  大臣、これはやはり二次受けられなかったという人は、大臣もさっきおっしゃったように返すかどうにかしなければいかぬ、受けないのに取るのはいかぬ、そういう意味で我が同僚の佐藤委員もこの前質問したのですけれども、幸い今大臣も局長も、何かそういう方法があれば来年度はそういう方法をやるように指導したい、検討したいとおっしゃっているから、やはり受験生のそういう負担を軽減するというような方向でぜひこれは検討してもらいたい、善処してもらいたい、そういうことを大学側その他といろいろ話をしていただきたいという要望を申し上げておきます。  そうしますと、来年度の人、二次を受けなかった人は返しちゃうあるいは取らない、ことしの人のは十一億取ってそのままネコばばしておく、今の法律上でいえばそうだと言うけれども、常識からいえばバランスというのがあるのですね、公平さというのがあるのですね、そういうものに対しては残るのです。その辺もあわせて検討しておいていただきたいということを申し上げておきたいと思います。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 要望でございますから要望にこたえますが、しかしこれは容易ならぬことであります。なかなか難しい。といいますのは、一次、二次を分けるといたしましたら、それでは一次テストの前に二次の申し込みをしなければならぬという制度も変わってまいります。ですからこれは文部省だけの話ではございませんで、大学と非常に緊密な話し合いをしなければ決定しないことでございまして、要望を聞いたから、よろしゅうございます、そのようにいたしますというわけにはなかなかいくものではない。しかし、私は当初から申しておりますように軽減する方向でぜひ考えていきたい、これをこちらだけの問題ではなくして大学と話し合って決めていきたい、こういうことを言っておる、こういうことでございますので御理解を願いたいと思います。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 しかし、きょうの新聞を見ますと、阿部局長は、自民党のプロジェクトに対して、来年からは二つの方法がある、一つは取って返すという方法、一つは別々に取るという方法もある、そういうことで、あたかも実施するようなことを言っておられるわけです。だから、それを読んだ人は皆そう感ずると思うのですよ。それは、先ほど大臣も言われましたように新聞の書き方に誤解があったということのようでございますが、私は、誤解じゃなしにそれが本当になるようにやりなさい、そういうことを大学なんかと検討しなさいということをぜひ申し上げておきたいと思います。  そこで、大学入試について、受験料等合言いましたように基本的な問題がたくさんあるわけでございまして、特に私が総括的に思いますことは、ことしの入学試験は、特にすぐれた生徒には複数受験はいいわけですね、この複数受験の有利さというのを非常に享受したわけでございますけれども、大多数の受験弱者というような人たちははじき出されてしまったのですから、全くエリート重視の入学試験の方法になってしまった。その結果、逆にまた大学の格差というのを公然と明らかにしてしまった、こういうようなこともございます。それから、さらに問題なのは、入学の出願から入学手続をするときまで受験産業への依頼度がことし非常に強かったでしょう。これは非常にそうだし、大学側でさえ、自主性自主性と言っておりながら、割り増し合格率をどうするかということは受験産業の資料に頼ったという事実もたくさんあるわけでございまして、そういう意味で、ある点ではこの大学入試というのはギャンブル的な性格を少し持ったのじゃないか、こう言っても言い過ぎじゃないような弊害も出てきたんじゃないかと私は思うのです。それで、この大学入試の改革の一つの目的というのは、受験産業の影響力というのをどうやって弱めるか、こういうことも入試改善の一つの目的であったはずなんです。こういうこともありますし、私はここで大学に申したいのですが、文部省の方でも、私がそういうことをこの場で言ったということをぜひ示していただきたいのですけれども、今言ったようにいろいろな問題が起きてきました。だから、国民が批判するたびに、大学は自分の大学の進学の情報というのを、こういう状況であったという自分の大学の進学情報を情報公開の意味も含めて出すべきだ、そして国民の公正な批判を受けるべきだ、特にこういう大きい問題があったのですから、私はそういうぐあいに思います。  そこで、現状を少し質問しておきたいのは、このような入試を今後続けるように大学と話し合いたいというようなことを大臣は言われたのですけれども、今各大学の動きを見てください。この二十日までに京都大学、名古屋大学、神戸大学、九州大学、こういうところが、文科系学部を東大と同じBグループにするということを決定しておりますね。ことしの場合は、主要大学の文科系学部ではAグループが約四千人、Bグループが約四千人、これが大体バランスをとっておりましたね。ところが、今のような各大学の決定を見てみますと、来年の受験ではAグループが大体千人、Bグループが六千三百人というようなことになりまして、その比率は一対六、法学部に至っては阪大以外はみんなBになっている、こういうような動きがあるわけです。そういたしますと、せっかくの大臣も推進をしておられます受験機会の複数制の理念というのが、もう来年にこれが実施されますと崩れてしまう、こういうことになるわけですが、しかし、今度は逆に、そういうことを決めた大学側のことを考えますと、ことしの入学試験は東大の草刈り場になってしまったんだ、明確に大学格差がついてしまうじゃないか、こういうことで、大学の入学試験を決めるのは大学の自治であり学部の自治であるという観点から、決めるのは当然だという考え方があるわけですから、こういう問題について大臣、どうお考えですか。     〔北川(正)委員長代理退席、委員長着席〕

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 私は、そこを大学が反省してもらいたい、そういうことを申しておるのでございまして、大学がもっとしっかりと反省もし、自分たちでどうしてこれを改善するか、例えば自分の大学のプライドに傷がつくというならば、傷がつかないようにどうしてしっかりやるか、こういうことを考えるべきでございまして、これは我々がああせい、こうせいという性質のものではない。しかし、極端にこういうことになるとするならば、再考してくれということは我々も言おうと思いますが、まだそこが正式に決定しておりませんので、国大協として正式に決定してきた場合に、それが余りアンバランスであるならば、我々もやはり世間の常識に合うようなことを言わざるを得ないと思います。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 大臣、大学悪者論という、悪者とまではおっしゃいませんでしたけれども、反省しなければならぬ、そういう点は確かにあると思うのですけれども、私はそれよりもまず、例えば文部省なら文部省、これが現在の大学のあり方、例えば大学格差というようなものを含めましてそういう大学のあり方というものをきちんとして……(塩川国務大臣「大学の自治でしょう」と呼ぶ)そのことですよ、問題は。そういうことで自治自治と言うのなら、私は自治を絶対に侵害するな、物を言うなと言いたい。常識だとか国民世論だとか言って変なことを干渉しておりながら、変なところでは自治、変なところでは干渉をあなたたちはするから間違うのだ。自治なら自治でやってくださいと言えばいいのです。そういうことですから、大学のあり方と入学試験のあり方、入学試験だけを変えようと言ったってだめなんです。大学のあり方と入学試験のあり方を一緒になって大学に考えてくれ、どちらかというと大学のあり方が先、それに続いて次が入学試験、入試の方が後だ。そういうようなことを関連させて大学の改革というものを大学で考えてくれ、自治だからあなたの方からどうこうせいと言ったって間違うから、考えてくれと言うだけでもいいのです。そういう指導を私はすべきじゃないか、こういうことを思っておるわけでございます。  そこで、これは要望ですけれども、高校入試について申し上げておきたいと思うのですが、最近高校の中退者が非常にふえている。この高校中途退学がふえているという実態、なぜ高校退学がふえているのか、文部省はどう考えていますか。

西崎清久文部省初等中等教育局長

○西崎政府委員 御指摘の高等学校生徒の中途退学の実情を簡単に申し上げますと、私どもは五十七年度から数字を持っておりますが、六十年度で申し上げますと、普通科につきましては一年間での中途退学率が一・五%、職業等専門学科では二・八%、定時制では一七%、高等学校全体で一年間では二・二%でございます。  先生御案内のとおり九四%の高校生が入っておるわけでございまして、それにいたしましても二・二%という数字はかなりの数字というふうにも考えられるわけでありまして、その理由を三つ申し上げますと、一番その理由として多いのはやはり学校生活、学業不適応というのが二六%でございます。二番目は進路変更というのが二六・五%でございます。三番目は学業不振一四%。そのような意味で、この中途退学をできるだけ少なくし、そして高等学校生活をちゃんと全うしてもらうということでの努力が必要でございますが、この点は、一つは中学校の進路指導の問題があろうかと思います。やはり不本意入学というものが中学校から高校へかけてあるとすれば、中学の進路指導の問題というものを私どもは気をつけなければならない。それから二番目は、高等学校生活への能力、適性に応ずるきめ細かい学業指導、そういうものが大事だ。それから三番目は、やはり進路指導の問題として、大学入試だけの話で、それも三年になってということではなくて、一年生に入ったときから、自分はどういうふうな進路を選ぶか、就職があるいは進学かも含めていろいろときめ細かく高等学校での指導が大事である、こういうふうなことを考えておるわけでございまして、この点で実は、今申し上げましたのは教育委員会等からとった学校を基本にした数字でございますけれども、私どもは中途退学者の本人からアンケート調査をやっております。それから面接を百人ぐらいやってもらって、実は六月上旬ぐらいにその数字をまとめたいと思っております。どういうふうにして中途退学で、自分は今どういう仕事をしているか、進学希望をまだ持っているか、こういうふうなところを本人からのアンケート調査でつかまえて、それを分析して対策を、六月十一日に指導事務主管部課長会議も今度は持とうと思っておりますので、その際にはもう少し詳しい指導をしたい、こういうふうに考えております。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 いろいろ中途退学の理由もあると思うのです。今もちょっとお触れになりましたけれども、進学率がもう九四%。この九四%の中には多種多様な個性とか特性を持っている者がおるわけですけれども、そういう者の進路指導といいますか高校入試も、偏差値中心の入学試験になってしまっておるというところに一つの大きい原因もあるのではないかと思うのです。  そこで、今度の第三次答申の中に、高校入試でも何か複数受験の機会を与えたらというような意味のことが書いてあるのですけれども、私は、この高等学校の入学試験に複数受験をやったら、それこそいよいよ学校の序列化をどんどん進めて、大変な混乱を巻き起こすのじゃないかと思いますし、私の考え方は、もう九四%だったら全員入学というような方向に踏み切るというのが一番いいんじゃないかと思いますけれども、具体的に高校入試の複数受験という考え方について取り入れる気があるのかないのか、ちょっと……。

西崎清久文部省初等中等教育局長

○西崎政府委員 高校入試の複数受験の問題につきましては、先般大臣から予算委員会で御答弁申し上げたところでありまして、文部省から強力に現時点で複数受験を指導する考えはないというふうに申し上げたところでございます。  若干経緯を申し上げますと、過去に私どももいろいろ高校入試改善の協力者会議を持ちまして、複数受験の話も出たことがございます。それに基づいて教育委員会に対しては、複数の機会を与えるということについて県教委も工夫をして検討はしてみてほしいといったことを言った経緯もございます。それから臨教審の答申でも複数受験の話が出ておりますので、この点については、五月八日の都道府県・指定都市教育委員長・教育長会議で私から、複数受験について各県教委は検討していただいていると思うけれども、やはり大学入試の複数受験の問題もあるし、それからまた高校と大学との違いもあるから、文部省としてももう少し検討したい、強力に御指導申し上げるという点については若干留保したい、なお慎重に今後の課題としてお預かりしておこう、こういうことを申し上げております。ですから、県教委としても工夫や検討はしてもらっていいと思うのです。ただ、現時点で複数受験をやろうというふうに決めた県はまだ一県もない、こういうのが現状でございます。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 具体的な問題ですけれども、海外勤務者の子弟の高校入学。それから、これと実は少し違うのですけれども、最近国内で働く人の転勤が多いのです。ところが、転勤者の子弟の高校の転入学というのがなかなかスムーズに行われない実情にあるのです。だから私は、ここで海外勤務者の子弟の高校入学を改善してくれということとともに、国内における転勤者の子弟の高校の転入学について改善を図るべきだと思うのですが、これはいかがでございますか。

加戸守行文部省教育助成局長

○加戸政府委員 前段の海外勤務者の子弟の高等学校入学の問題でございます。在外勤務者の数もふえてまいりましたし、それから年々帰国いたします例えば高等学校段階の子弟の数もふえてまいっておりまして、例えば昭和六十年度でございますと、高等学校年齢相当の子弟が千二百八十八名帰国されております。こういった方々を受け入れる問題につきましては、既に臨教審の答申等もございまして、各都道府県の高等学校段階におきます帰国子女の積極的な受け入れを指導いたしております。  具体的には、例えば帰国子女教育の研究協力校というのを指定いたしまして、そこで受け入れていただく。あるいは一般の高等学校に対しましても、例えば入学定員に特別枠を設けていただく。あるいは入学の選抜の時期についても、帰国子女の帰国時期に合わせた選抜を考えていただく。あるいは選抜の方法等についても、在外で教育を受けた関係上、日本の中等学校教育とは適合いたしておりません。そういった点を十分配慮するような選抜方法を工夫していただくという形で、各般の指導・協力を行っておりまして、現在いろいろな形での適切な受け入れがなされている状況でございますし、また、今後ともそういった適切な対応方について強力な指導を行ってまいりたいと考えている段階でございます。

西崎清久文部省初等中等教育局長

○西崎政府委員 高校生の転学の問題は非常に大きな社会的な問題になっておるということは御指摘のとおりでございまして、昭和五十九年から、先生御案内のとおり学校教育法の施行規則を改正しまして、欠員がない場合でも教育上支障がなければ転学を受け入れるような法令上の措置を講じまして、できる限り各都道府県で高等学校に対し受け入れるようにという指導をし、昨年は国鉄の民営化等に伴う広域異動がございましたので、私の名前で各都道府県に、できるだけこのような場合には便宜を図るように、それから高島炭鉱等の閉山に伴う石炭の勤務者の広域異動もございますので、都道府県・指定都市教育委員長・教育長会議、都道府県指導部課長会議でその点にも触れながら、できるだけいろいろな便宜を図るようにという指導をいたしております。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 次に、教科書検定の問題について質問いたしたいのでございますが、教科書検定に当たっては、教科書の適格性というものについて私どもの考え方と文部省の考え方は大分開きがあるようでございます。それから、著作者とか編集者の自由意思の尊重という点についても私は大変問題を感じておるわけでございます。今度の臨教審の答申によりますれば、現行の三段階審査を一回限りの大局的な検定にするということになっておりますが、自由化ではなしに文部大臣の最終的裁量権は残してあるわけでございます。もう時間がありませんから、この教科書検定の第三次答申に盛られたことを実施する気があるのか。実施するとすればいつごろからやろうと考えているのか。その二点について……。

西崎清久文部省初等中等教育局長

○西崎政府委員 臨教審答申の基本的な趣旨は先生おっしゃったとおりでございます。臨教審の答申の内容は四つあるわけでございますが、検定についての問題は、検定の基準の簡素化、重点化の問題、それから審査手続の問題等ございます。  この検定基準の重点化、簡素化の問題は検定審議会の審議事項になっておりますので、この夏くらいから、検定審議会のしかるべき部会と御相談をしながら、新しい指導要領の改定の問題もございますけれども、新指導要領との関連も含めながら検討に着手したいと思っておる次第でございます。それから審査段階の問題も、そのプロセス、検定基準の問題とあわせて検討してまいる所存でございます。  それから、著作、編集の問題は発行会社の問題が非常に欠きゅうございますので、やはり発行会社で非常に努力をしていただくという意味で、先般既に発行会社の方々、代表の方に集まっていただきまして、この趣旨を述べて、発行会社でも努力、検討してほしいというふうにお願いしております。  無償措置の問題につきましては、この臨教審答申の趣旨を踏まえて、文部省といたしましては堅持をし、来年度も引き続き実施をするつもりで予算等の要求の作業をしてまいりたいと思っておるわけでございます。  あと四番目の問題として、カリキュラムセンターとかいろいろな課題がございますが、これらにつきましてはなお検討を重ねて適切な措置を講じてまいるというふうに考えております。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 この答申の教科書検定についての内容を読んで、各界各層からいろいろ批判が出ておるわけでございます。やはり文部大臣のところで一発勝負で検定をするわけでございますので、よく言われておりますように、教科書会社は一発で通らなければいかぬから、お気に入りになるような自主規制をやってしまう。自主規制が非常に強まるのではないか。そういうことで現在以上に文部省の恣意的な圧力が強まるのではないか。そういうことは教科書の個性を殺してしまうのではないかという気がするわけでございます。そして、従来いろいろあった中で、諸外国とのトラブルなんかも起こしておるわけでございます。これは処理方針なんかは内閣で決まっておるようでございますけれども、こういう心配もさらに出てくるわけでございます。そういう点について、ぜひそういう批判とかいうものに対してはやはり謙虚に、こたえた姿勢をもって検討をするならばすべきだと思うのです。  そこで、これは大臣にお尋ねしますが、ことし大臣とお話を予算編成段階でいろいろとやったのですけれども、この教科書の無償制度について毎年毎年大蔵省が文句をつけて、有償にせい、有償にせいと言っている。無償にするかわりに文部省は何か少し予算を削れとか、そういうことがしょっちゅう行われているわけですけれども、この無償制度というのは、制度があるわけですから、大蔵省なんかに毎年これを有償にするんだとかなんとか言わせないような恒常的な対策を立てるべきだと思うんですが、どうですか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 本当に、おっしゃるように毎年これを碁の劫だねみたいに使われておる、これは私は困った話だなと思う。これは確かにおっしゃるように無償制度は今日まで経過してまいりましたし、制度として確立しておりますから、こういうことのないように何かいろんな方面で一回検討いたしますが、毎年これは予算の劫だねに使われる、私も非常にこれは遺憾だと思っております。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 ぜひひとつ劫だねに使われないように、恒常的な、もうこれにはさわるべからずというような、対大蔵との関係を確立していただきたいということを要望しておきたいと思います。  時間が非常に過ぎてしまいつつあるのですけれども、次に教育費の父母負担と教育財政のあり方について申し上げてみたいのですが、最近の教育費の父母負担、その支出の増大というのはもう驚くべき状態にございます。  文部省の調査でも御存じのとおりでございまして、保護者が支出した教育費が、最近五年間をとってみましても、五十九年の文部省の資料でも、公立小学校で一年間に十七万四百九十三円、公立中学校で二十一万七百六十三円、公立高等学校で二十六万七千四百十九円、私立高等学校で五十五万一千百五十八円、こういう支出が五十九年度に行われておる。五年前とそれを比較いたしますと、小学校で一一一・五%、中学校で一二七・八%、高等学校で一三〇・五%、実は父母の支出が伸びておるわけです。また、大学の学生の一年間に支出しました学費、生活費のこの五年間の推移をちょっと調べてみますと、これも文部省の調査ですが、国立大学で百三万二千七百円、公立大学で九十六万二千四百円、私立大学で百四十二万六千五百円、これが五年前と比べますと、国立大学で一二二%、公立大学で一二五%、私立大学で一二三%、これだけ伸びておる。     〔委員長退席、鳩山(邦)委員長代理着席〕 それから、一世帯当たりの年間の教育費の支出総額、これは十年間を見てみますと、授業料については二二六%ふえております。図書、教科書については二五八%になっています。学校給食でも一八四%、通学費でも三一六%、それから何と補習教育費ではこの十年間に三六二%になっているんです。このように一世帯当たりの教育費の支出額がふえ続けておる、こういう問題がございます。  もう時間がありませんので数字は聞きませんが、文部大臣にお尋ねしたいのですが、文部大臣、こういう状況のときに教育減税というのをやはりやるべきじゃないか、考えるべきじゃないかと思います。こういう支出が増大しているのです。教育減税に対する大臣の所見を承っておきたいと思います。

古村澄一文部省大臣官房長

○古村政府委員 今までの経緯を申し上げます。――簡単に申し上げます。  教育減税については、三十九年から五十二年まで、文部省は毎年大蔵省に要求してまいったという経緯がございます。その間、大蔵省でもなかなか、税制当局の意見というのがありまして、そしてその後もいろんな形で大蔵と協議してまいりましたが、つい最近の税調におきましても審議されまして、結論的に、いろんな国民生活の態様の中から支出されます。そういった経費を控除することについては限界があるということ、それから税金を納めていない家庭には何の見返りもない、それから義務教育だけで社会に出て働かざるを得ない労働者とのバランス、こういった三点から非常に難しい問題である、そういった教育減税についてはとる理屈がないというのが結論でございます。そこで文部省では、六十二年度の税制改正要求に当たりまして、やはり教育費が一番かかる中高年齢層の所得について何とか減税を厚く、重くしてほしいという要望を出したわけでございます。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 これを質問しましたら、やはり教育減税というのも要求しているということを今官房長からもお話ございましたけれども、大臣にはぜひこれは何とか考えて頑張ってもらいたいと思いますが、その前に、例えば教育費が要らなければもう減税も必要ないんですから、そういう意味において教育財政について質問をしておきたいと思うのです。  これは、一般会計について教育予算の下がってきたパーセントのことはもうしょっちゅうここで私も質問しているのですけれども、昭和五十五年当時は総予算に対して教育予算が一〇%を超していた。それが昭和五十六年に九・六%に下がって、だだだっと下がって、ことしはもう八・五%になってきておる。もし一〇%維持されておったならば、ことしは国の予算五十四兆ですから、五兆四千億くらいの教育予算が確保できるのに、下がってきたものだから、今四兆五千億くらいの教育予算になってしまっておる。一〇%維持しておれば一兆円以上ふえるのじゃないか、こういうことになります。それは公債費なんかがふえたからですよという答弁がよくあるんですけれども、それならばちゃんと、この間の防衛費を見でみますと、二兆四千億から三兆五千億、何と四六・六%防衛費はふえている。こういうふえているのがあるのに教育費はふえていない。こういうことが議論として成り立つわけで、どこに重点を置くかということが問題になってくるわけでございます。  それからさらに、世界各国に比べてみましても、本当に、GNPに対する教育費の割合というのが、我が国におきましてはこの五年間で五・九%から四・六%ぐらいに下がってきておるわけでございますが、何と今は四・六%ですね。ところが、先進諸国をずっと見てみましても、これは社会主義の国も問わず、結局GNPに対する教育費の割合というのはどこも六%から八%の間に先進諸国は入っている。そういう点から見て、日本はやはり教育費に金を使っていない、こういう現状が出てきておるわけでございます。  そういう中で質問をいたしますが、諸外国は国際人権規約の十三条を遵守して、社会体制が社会主義の国であれ資本主義の国であれ、やはり教育費の無償、給付奨学金制度の拡充、こういうところに各国は着実に進んでおる。にもかかわらず、日本政府はこの国際人権規約の十三条を留保しておる。だから、これは留保を解いてこれを批准して、そして本当に教育費の無償の方向へ、そして給付奨学金の拡充の方向へ行く、それが私は教育改革の基本であり原則だと思うのですよ。これをやっていただきたいと思うのですが、この人権規約十三条の留保条件の撤廃についてはどうですか。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 国際人権規約の中には、確かに先生がおっしゃいますように、後期中等教育と高等教育について漸進的に無償化を図っていくという条項があるわけでございます。ただ、我が国の実情等見ました場合には、高等学校関係でも三割以上、特に大学関係では八割以上を私学が占めているという特殊な状況にございますので、こういった中でこの制度を漸進的にも目指すということは、私学制度の崩壊にもつながっていくというような大変難しい問題があるわけでございます。そういう意味でこの規定の条項については留保させていただいたという形で今日に至っておるわけでございますが、ただ、それに対する手当てという意味では、かねてから私学助成を充実するとかあるいは育英奨学事業をできるだけ整備して対応していくということで努めてきておるわけでございますので、大変厳しい財政事情の中でございますけれども、そういう方向で努力をしているということで御理解をいただきたいと思うわけでございます。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 大臣、これは大体一致するんじゃないかと思って激励の意味で質問するのですが、この第三次答申を受けられましたとき、大臣が談話を発表されましたね。あの談話を読んで一部非常に共感したところがあるのです。大臣は、教育の予算というのはシーリングの別枠として予算額が確保されるべきである、こういうことをおっしゃっておりますね。  これはもう御存じのとおりに、中曽根内閣になりましてからでも教育予算は一千億ぐらいしかふえていないのに、人件費はその間に六千億ぐらいふえておりまして、文部予算というのは七十数%がほとんど人件費だ。そういう中で、ベースアップがあったときにそれをどこかで削れと言われて毎年苦労しているのです。だから大臣も、教育予算はシーリングの別枠にしてくれということを強く主張されております。これは私も非常に賛成でございまして、それに対して努力をしていただきたいということに対する御見解と、いま一つは、臨教審の答申の中に非常に心配なことが書いてございます。これは「国と地方の役割分担と費用負担の見直し」というところについて検討しろということが書いてあります。現に大蔵省が義務教育国庫負担法の中から事務職員とか栄養職員を外せということをことしやったのですから、こういうことで、臨教審の文言というのは何か国庫負担制度に手を貸すような結果になってしまうのじゃないかという心配を私はしているのです。  そこでやはり、予算をシーリングの別枠にするという問題と教育の基本にかかわるような事務職員とか栄養職員をこの義務教育国庫負担の中から外さない、これは堅持していくんだというその二点についての大臣の御見解を、決意を聞いておきたい。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 たまには一致することもあるのですね。――それで、私はその当時発言しましたのと同じ気持ちで、教育予算は少なくともゼロシーリング、マイナスシーリングという扱いはやめてくれということを最も強く要求していきたいと思っております。それと同時に、教育財政の改善というのには積極的に努めていきたい。  それから、国と地方との負担を心配されておりますけれども、根幹は崩れておりませんし、ましてや、あれはいつでしたか、六十一年の十二月でしたか、大蔵大臣と自治大臣の間の覚書がありますね。あれは政府として決めたものだと私は思っておりますから、その線は堅持をしていきたいと思っております。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 一部の報道によると、二、三日前の新聞にこれまた臨教審の民間活力の強調という中でいろいろ出ておりますが、具体的にちょっと言うと、国立学校設置法の規則を改めて国立大学でも民間の寄附金一〇〇%で賄う「寄附講座」というのをつくるのだ、「冠(かんむり)講座」と言っておる報道機関もあるわけでございます。このやり方というのは、さっきから大臣も大学の自治、自主性とおっしゃいますけれども、大学の自主性とか創造的な教育論理、創造性とかが本当に失われて、教育論理というものが経済論理に取ってかわられて、利潤追求に追随させる、こういうことになりかねない。教育の産業化とか、教育の商品化というものに進みかねないという危険性が非常に多いと思います。そういう意味で、民間活力の導入というものについては、これは大学の自治にかかわる問題ですから大学が主体的に考えるのでしょうけれども、ぜひ文部省もそういう観点で対応していただきたいということを申し上げておきたいと思います。  それから教育財政のところで、第三次答申がありましたときに岡本会長が、例の越後長岡藩の小林虎三郎の故事を題材にした山本有三の「米百俵」の思想を説かれたわけでございます。この山本有三が書いている小林虎三郎の、藩士が米を配れといって抜刀してきたときに、小林虎三郎がどう説得したかという部分について、この百俵の米をもとにして学校を建てて子供を育て上げていきたいのだ、この百俵は今でこそただの百俵だが、後年には一万俵になるか百万俵になるかはかり知れないものがある、いや米俵などでは見積もれないというものになる、こういうことを言っておられるわけでございまして、それで藩士も了解して、そして国漢学校ができて立派な人材が輩出したわけでございます。  これについて、中曽根さんの今やっている教育改革や行政改革、子供のための教育費をさっき言ったようにずっと削って、あるいはけちってと言っていいかもしれませんが、それで片方では防衛費なんかがどっとふえている、それで財政を黒字にしたい、こういうことで今行政改革なんかをやっておられるわけでありますが、この小林虎三郎の、国は腹が減っておっても教育に金を使う、そのことが日本の将来のためだ、こういう「米百俵」の思想と、中曽根さんの今の行政改革の思想、私はここに教育とは何かというものに対する違いがあると思うのですよ。私は少なくとも、国の教育行政を預かる者としてはこの小林虎三郎の「米百俵」の思想というものを大切にし、その方向に近づく努力をすべきじゃないかと思うのですが、大臣、いかがでございますか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 今は財政の苦しいときでございますから、いろいろと財政窮迫の中で教育予算の削減ということは、これは確かに非難を受ける、またこれをはね返していかなければならぬと私は思っておりますが、しかし文部省が設置されまして百十数年になるわけでございますが、その間、文部省は終始一貫「米百俵」の精神で通してきていると思います。現在もその気持ちだと思っております。  でございますから、義務教育の制度においても改正に必死になって取り組んでまいりましたし、また科学技術の研究につきましても、例えば筑波にございますトリスタン、あれなんかでも、最初やりますときには、こんなとてつもない研究をどうしてやるんだという議論はいろいろあったと思うのです。しかし、ああいうようなことに積極的に取り組んでまいりました。そしてこれを共同利用機関として育て上げていった、これが今日世界に注目される研究機関として成長してきておりますし、そういうふうに、やはり根本の精神はそこは狂わなかった、狂ってはおらないと思っております。  だけれども、現在当面この財政の窮迫の中に立っておりますので、あれもやりたい、これもやりたいというのはなかなか思うようにいかないということでございますけれども、ぜひ財政の好転を待って教育に積極投資をすべきだ、それは私たちも信念として持っております。そういうふうに自分らでも道を切り開いていくべきだと思っております。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 やはり熱意の問題だと思うのですけれども、小林虎三郎がこういうことを決定したときの越後の長岡藩の状況というのは、もう御承知のとおり、明治維新のときの戊辰戦争で、あそこは戦場、焦土と化したわけです。だから長岡藩の窮乏というのは甚だしくて、藩士とかその家族が飢えのどん底にあったときに救援米として送られてきた米百俵です。それをいつかいつかと藩士や家族が米を配給していただきたいと待っておるときに、これを売って金をつくって学校をつくるんだ。それを藩士たちは刀を抜いて何事だといって攻撃してきた。それを説得して国漢学校をつくったということですから、今の財政状況と比べますと全然違う。やはり小林虎三郎の「米百俵」の思想というものを文部省はまだ十分に発揮していないということを私は追及しておきたいと思います。  そこで、多岐にわたるのですけれども、今初任者研修制度の試行が行われておりますが、これに対しましては、私は、どういうぐあいにして指導教員が選ばれたのか、あるいはその研修生はどうして選んだのか、各県あるいは市でどういうことが行われておるかということも聞きたかったのですが、時間がありません。  そこでやはり問題なのは、私は今行われておるところを見てみましても、私もまた教員をしておりましたから、その経験から言いましても、特定の指導教員というのはつけない方がいい。そうして、例えば学年主任を中心にして学年すべての教員がその新任教師の指導に当たることが一番いい。これが実態に即しております。その学年主任のもとに学年の教員が全部集まって、そこに入ってきた新任教師を集団で勉強して研修させていく、こういう集団的な指導体制というのをとるべきであって、校長、教頭そして指導教員というものが任命されて、そういう人たちの指導方法、一人の指導方法、そしてまた一人のイデオロギー、そういうものを押しつけられることではいけない、こういうぐあいに思います。  特にまた、小学校に配置された新任の教員を研修する場合に、やはりこれは学級を持たせると無理がある。例えばこのごろこういう言葉がはやっている。週一回研修センターに行くとか、週二回指導教員が教えるとかすると、おれの担任の先生はどっちだ、指導教員の方が偉いんじゃないか、どっちに相談していけばいいのか、父兄の側から言うと、まだ一人前の先生じゃないから指導教員がついたのじゃないかとか、そういういろいろなものが出るわけでございますので、そういう意味において、私は、指導教員というものをつけなくて集団の中に、そしてまた学級担任なんかは副担任なんかにしておいて、そこの中で全体が教育をする、そういう方向に持っていくべきだ。  そしてまた、本当の研修の中身というものにつきましても、これはもうはっきりしておるわけでございまして、やはり憲法、教育基本法、その精神を外する教員、立派な資質を持っておる教員ですから、特に憲法、教育基本法、そういうものを新任教師にはよく研修させていく、そういうことにぜひたくさん時間をとるべきじゃないかと思います。  もう時間が余りございませんので、それについては要望だけを申し上げておきまして、次に四十人学級について、それとあわせまして、第五次学級編制及び教職員定数改善計画、いわゆる四十人学級が十二年計画で昭和五十五年から昭和六十六年完成で行われておるのですけれども、八年たったわけでございますが、まだ進捗率は三〇・二%です。あと四年しかないわけでございますけれども、あと四年の中で第五次学級編制及び教職員定数改善計画が実現できるのかということが第一。あと七〇%残っておるのを四年間でやらなければいかぬわけですから。それから、教職員定数改善も現在二九・八%しか実施されていない。これもあと四年間で、六十六年までにこれが完全にできるのか。その計画についてお尋ねしたい。

加戸守行文部省教育助成局長

○加戸政府委員 五十五年からの十二カ年計画でスタートしました教職員定数改善計画、御承知のように途中で財政再建のために一種の事実上の凍結が行われまして五十七、八、九と足踏みをした、そういった経緯もございまして、達成率がまだまだ十分上がっていなかったわけでございますけれども、この六十二年度予算におきまして、いわゆる四十人学級の推進にいたしましても一挙に二〇%から三〇%まで平均上げたというような努力をさせていただいたわけでございます。  なお、残り四年間におきまして残りの七〇%弱を達成する必要があるわけでございますが、この四年の間に児童生徒数の減少に伴います教職員定数の自然減が五万二千五百名見込まれておりまして、こういった状況の中で一応、現下の厳しい財政状況の中ではございますけれども、諸般の状況を勘案しながら着実に、六十六年度達成を目指して努力をしてまいりたいと考えておるわけでございます。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 次に、最近文部大臣が発言されましたのに、これは非常にいいと思うのが一つ、これは非常に悪いと思うのが一つございましたから、最後、時間がわずかですけれども、それを質問しておきたいと思います。  非常にいいと思ったのは指定校制の廃止ですね。これについて最近、十八日と記事にありますが、鈴木日経連会長に対して、指定校制度を廃止するようにということを申し入れられて、相手も、検討するという前向きの姿勢を示して帰ったというぐあいに報道されておるわけでございますが、この指定校制度の廃止ということについて、そのときの模様とか今後の大臣の御決意というのをまず承っておきたいと思います。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 日本経営者団体連盟の会長が大槻文平さんから鈴木さんにおかわりになりまして、鈴木さんの方から私の方へ、大臣室へあいさつに参られました。そのときに実は申し上げまして、実はこちらから日経連へお伺いして篤とお願いしなければならぬ問題だが、いまだに大企業の中では指定校制をしいておるところがある、これは速やかに全廃をしてもらうようにお願いしたいと申しましたら、鈴木さんも、その考え方は賛成でございます、けれども、事務的に実は会社が千からある大学の方に照会をするということは事実上何か不可能なように思うので、したがってなじんでいる学校に募集要項を送る、それが指定校ということになっておるように思うけれども、そういうことのないように、できるだけ広げて募集の要項を送ったりして接触するようにいたします、これについては私、会長として一存で決められませんので、近く各社の就職担当の責任者が来ますので、大臣の意向を確実にお伝えして、そのために一歩でも前進するようにいたしましょう、こういう約束をしてくれましたので、私は非常に気をよくしておるところでございます。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 ぜひ撤廃されるように、今後とも御努力をお願いしておきたいと思うのです。  いま一つは、教育改革推進懇談会というのを、これは私の熊本県でもあったようですが、そのときは大臣来られなかったようですけれども、あちこちでやっておられるようでございます。何か京都の会議のときに次のような発言があったといって、えらい報道機関やら何やらからいろいろ言われておるのですが、本当にそういうことをおっしゃったのかどうかということで、私が把握しております言葉は次のようになっておりますので、正確にただしたいと思うのです。  男女同権というのは建前であって、本音としては母親は家庭にいた方がいいのではないか、少なくとも子供が義務教育期間中はそうすべきだろう、こうおっしゃったというぐあいに報道されておりますし、さらにつけ加えて、日本では、末っ子が義務教育を受けている家庭のうち五七%の主婦が仕事を持っている、アメリカは四〇%ぐらいだ、しかも減ってきているそうだ、働くなら、義務教育が終わり成年になってからにしてほしい、こういうことを文部大臣が発言されたというぐあいに聞いておるのですが、このような発言をなさいましたか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 一言一句は覚えておりませんが、大体そういう趣旨のことは発言いたしました。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 この教育改革推進懇談会というのはどういう性格のものですか。

川村恒明文部省大臣官房総務審議官

○川村政府委員 教育改革推進懇談会でございますけれども、先ほどお話がございましたように、熊本を初め全国で当面五カ所ほど開催をするということで進めているわけでございます。  その趣旨でございますけれども、名前にあらわされておりますように、現在教育改革の推進が重要な課題になっておるということでございますので、この問題につきまして、直接それぞれの現場の方あるいは学生生徒も含めて教育に関係される方から生の声を伺いたい、臨教審答申の具体化ということもございますから、直接そういう国民の御意見を伺いながら、またフランクに、率直にお話し合いをしながら有益な御意見を得ていきたい、こういう趣旨で進めているわけでございます。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 言うならば公的な性格の会合でございますけれども、この発言について、私は、日本国の憲法とか教育基本法というのは今大臣が言われたような精神ではないと思う。昨年制定されました男女雇用機会均等法などの精神も大臣の考えておられるような精神ではない。そういう意味から、大臣は、憲法、教育基本法の精神に反したような発言をなさっておるというのをまず第一に指摘したい。  第二に指摘したいのは、何のために婦人が働いておるのかということについての考え方が全然足らない、認識がなっていない、こういうことでございます。やはり憲法とか教育基本法とかそういうものに従うし、男女同権でもありますし、そういう状況の基本的な考え方の上に、今の日本は円高でしょう。雇用、生活不安でしょう。教育費や住宅ローンの負担が大きいでしょう。いろいろ家計を圧迫しているし、老後の心配もあるわけですが、本当に社会に出て働かなければならないような状況が社会に満ち満ちておるということも考えなければならない。  もう一つは、大臣の考え方で一番根本で間違っているのは、世に婦人が働いておれば子供たちをほったらかしにしておるというような大臣の考え方があるからこういうことが出てくるのではないか。読売新聞で「拝啓 塩川文相殿」という記事が載っておりましたが、その人も言っておりますように、例えば中学二年、小学四年、小学三年の三人の子供に、働きに出たいと思って相談したら、何と言ったか。中学二年の長女は「お母さんが自分がしたいことならどんどんやりなさい」、小学四年の次女は「お母さんがしんどいときはお料理の手伝いをします」、小学三年の長男も「どのくらい賃金あるの。どうぞ行ってください」と言った。こういうことが言われておるわけですけれども、今働く婦人が非常に多いという状況の中で、子供の母親の働き方に対する感覚というのが昔と違っているのです。塩川文部大臣の時代と違っている。そういうことの認識が非常に不足しているとともに、さらに今は積極的に、働いているお母さんを持っている子供は、うちのお母さんはこうやって働いている、あなたのお母さんはどうなのと言って、働いている者を誇りにするような風潮もあるわけでございまして、そういう状況がある。あるいは今は、日本の働く者については実に専業主婦より働いておる主婦が多くなっている、こういう状態で、婦人が働かなかったら日本の産業というものは成り立っていかない、こういうことがあるわけでございます。  そういうことを踏まえながら最後に言っておきたいのは、例えばみんなが働くべきであるとか家におるべきであるとか、そういうことを大臣が画一的に決めつけるべきではない。家庭のことに、働くというようなごとに対して大臣が口を出すべきじゃない。さらに言うと、教育という面では別ですけれども、人間の生き方というものに対して、個人個人いろいろあるわけだから、その生き方に対して余り口を出すべきじゃないということとともに、大臣が今一番やらなければならぬことは、働きたいというときにあるいは家にいたいというときに、その時期とその状況にこたえて、働きたい人にはそれを受け入れる、家にいたい人にはそれを受け入れる、そういう社会をつくるとかそういう条件整備をするというのが私は塩川文部大臣の任務だろうと思う。  こういう点について、それは個人の考えだからとおっしゃるかもしれませんが、いやしくも文部大臣が公的な性格のところでおっしゃったのですから、これは大変な問題だと思うのです。こういう点について大臣はぜひ慎重に、御反省をお願いしたいと思います。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 私は、それは申したことは間違いございません。それはやはり子供に聞いてやるのが一番いいだろうと思うのです。親は子供がかわいい。子供のためにいろいろ教育のことを議論しておるわけでございますから。子供に、学校を終わって帰ったときに親がおった方がいいか親が働いておった方がいいか、率直に聞いてやっていただいたら、子供は、できれば親がおってくれた方がいい。その親も、父親がおったらいいか母親がおったらいいか、それはお母さんがおった方がいい。これは子供の大部分、全部とは申しませんが、先ほどおっしゃったように非常に賢い、かみ分けた子供もおるでしょう、よく働いてくれておると感謝しておる子供も確かにおると思います。これは否定いたしませんが、大部分の子供は、やはり学校から帰ったら家に親がおってほしいし、ましてやお母さんがおってほしい、私はそれが大事だろうと思うのです。そういう世の中をつくるということ、これは私だって考えておることでございます。ですから、それとこれとを一つにしてしまって、ましてや女が働かなかったら日本の経済がもたない、そんな論議を私は全然しておりませんので、子供に聞いてやってほしいということを申し上げておるわけでございます。

馬場昇日本社会党・護憲共同

○馬場委員 大臣の御発言は、子供に聞いてほしいと言っても、全くあなたの育った時代の物の考え方というか、あなたのそれは考え方であって、今の子供に聞いたってそれは違うのです。だから、基本的に大臣の考え方というのは間違っているということを指摘して、時間が来ましたので終わります。

鳩山邦夫自由民主党

○鳩山(邦)委員長代理 有島重武君。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 第百八回国会における文部大臣の所信に対しての質問の機会を得させていただきまして、喜んでおります。  特に、塩川文部大臣は、御所信の冒頭におきまして、私は教育改革の担当大臣として、今後とも臨時教育審議会の答申を最大限に尊重し、教育改革の実現に全力を挙げる、こういうような御決意を述べていらっしゃるわけであります。  やや事務的な問題でございますけれども、毎年夏になりますと各省から来年度の予算の概算要求というのが出ますね。まず文部省としてのお立場でそういったことをなさる、これは当然だと思うのですけれども、この御所信を拝見するところ、担当大臣として歴代の文部大臣を超えるお立場を持っていらっしゃると思うのですが、教育改革の概算要求、これは当然文部省がその中軸になるでしょうけれども、各省にまたがることになろうと思うのです。今年はそういったものも出されるべきじゃなかろうかと私は考えるのですけれども、そういった御用意があるかどうか。

古村澄一文部省大臣官房長

○古村政府委員 教育改革に関する経費というのは、御承知のとおり文部省が大半を占めるわけでございますが、関係する省庁もございます。どういうことをやっていくかというふうな総体の打ち合わせというものはあるかと思いますが、それを予算要求の中でどういうふうに転がしていくかということについては、今後検討していく問題だろうと思っております。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 概算要求の形でお出しになるか。

古村澄一文部省大臣官房長

○古村政府委員 昨年も、臨教審の答申に対応するために、概算要求の中に例えば初任者研修制度といったものも出しております。したがって、来年度の要求につきましても、臨教審の答申についての概算要求としては当然盛り込まれるべきものと考えております。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 お出しになったのはいつですか。夏ですか。ことしの一月ないしは去年の十二月ぐらいだったと思うのですね。それも拝見いたしました。これは文部省以外のことは書いていない、そういった桁のものでございます。これは文部一省を超えるお立場のものでございますから、総合的に概算要求というものもおつくらせになって、そしてその推進をなさるということが大切なんじゃなかろうか。  今せっかくの御説明がございましたけれども、承っておるところによれば、去年の夏にそういった概算要求をもってこういうふうに網羅的に考える、その時期じゃなかったのかもしれませんけれども、それに近いような形のものを結果的にこうだと後で集めて足し算をしたら大体二千億程度の桁のようでございましたけれども、それをもう一つ進んだ形をお示しになるべきじゃないのだろうか。大臣からお答えいただきたいと思うのですけれども。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 お答えといて的確になるかどうかわかりませんが、要するに有島さんのおっしゃるのは、教育に関する改革は他省庁ともいろいろ関係しておるから、その有機的関連をつけて総合的な教育政策として実現し得るように予算要求をしていけ、そしてその分の中のセパレートとして、文部省はこの担当、そして科技庁はこの担当、労働省はこういう、自治省はこういう、こういうスケジュールをつくれということでございましょうが、そういう総合性を図るように我々も努力していきます。これは毎年そういう関連をやっておるのですけれども、形の上でのあらわれ方について不満足であったろうとそちらから見ればそう感じるのでして、ですから、役所としてはその総合性はお互いに、総合といいましょうか、必ず均衡をとって連絡を密にしてそれをやっておることは事実でございますので、その点さらに一層努めてまいります。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 では、その件についてはお願いしておきます。  第二番目の「高等教育の改革と充実」、これは確かに教育改革のかなめになってくることでございます。いろいろ言いたいのですけれども、大学の入試のことが大分今世論に上っておるのですが、先ほども質問ございましたけれども、私も簡単にこの点だけ触れておきたい。  けさの新聞なんかを見ますと、「国立大学の二次試験を〝門前払い〟された受験生の検定料返還問題について、文部省は二十一日、来春の入試では改善する意向を明らかにした。」こういった文脈で書いてありますけれども、これは大体こういった問題の捕捉の仕方はこれでよろしいですね。何かもし補足したいことがあれば、これは検定料というか受験料のことなんだとか、あるいはさっきも御説明ありましたけれども、もう今年度の門前払い返還についてはひとつ棚上げにしてもらいたいとか、そういうようなコメントが特にありましたならばつけ加えてください。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 先ほどもお答え申し上げましたとおりでございますけれども、受験料、通称受験料でございまして、法令的には検定料と言う方が正しいわけでございますが、この検定料につきましてのいわゆる返還についていろいろ御議論がございましたが、今年度既に納付したものについて返還をするというたぐいのことは考えておらない。ただし、六十三年度以降の事柄についてはこの問題を改善すべく検討し努力をするという方向にあるということでございますので、御理解をいただきたいと思います。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 大臣、今度は入試の問題、これは大きく考えることもできるし、それから小さく技術的に考えることもできるわけですけれども、今度の場合にはかなり技術的な問題のレベルでもって事件に近いことになってしまったというように私たちは思いますね。だけれども、これは不測の事態であったのか、あるいは予測されたような事態であったのか、その辺はどうですか。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 今回の受験機会の複数化でございますけれども、これは従来の一期校、二期校制度ともかなり違ったグループ分けになっておりますし、そういった意味では、国立大学関係者にとってもそれから受験生の側にとっても全く初めての経験であったということが言えようかと思います。そういう意味ではいろいろな不満とか戸惑いとかあるいは各種の憶測とか、受験する側でもいろいろなことを考えながら受験をし、試験をする方の大学側でもいろいろな要素を勘案しながらやったわけでございますけれども、なかなか見込みと合わないような部分が例えば合格者の決定その他でも出てまいりましたし、受験生の集まり方の偏り方と申しますか、そういう点でもかなり出てきたというようなところにかなりの原因があったと思うわけでございます。  そういう意味では、初めてのことであるということで、ある程度の不安というようなものは大学関係者その他が持っておったと思いますが、具体にこういう状況になるであろうというところまで見通すというようなことはできていなかったと思うわけでございます。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 そうすると文部省、文部当局としてはこれは不測の事態であった、こういうことですか。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 不測の事態であったとまで言い切れるかどうか、なかなか初めてのことだからいろいろな難しい問題があるであろうということは考えておったわけでございますが、例えば延べでございますけれども十万人の足切りというようなことについては、あそこまで足切りが出るというふうには考えておらなかったということはございます。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 ここで、「共通一次試験の受験科目数の削減・弾力化、受験機会の複数化を実施いたしました。」ともありますね。それから「今後改善のための努力を重ねる」とあります。この実施の責任主体といいますか、これは文部省にあるわけですか。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 現在の行われております仕組みでは、各国立大学が入学試験は実施をするわけでございます。共通一次等につきましても各国立大学が協力をして実施をするという形をとっておりますので、文部省といたしましては、それについていろいろな面での援助をしあるいは必要に応じて助言をするという建前でございますので、実施の責任と権限は現在のところでは大学側にあると思っております。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 「努力を重ねる」主体は、それじゃむしろ大学側が努力を重ねるわけですか。この文脈で見ると、大臣が実施をする、「私は、」というところからずっと文脈がつながっているわけでございますけれども、そして「重ねさせる」、そういうことになるわけでしょうね。  それでその際に、これはたびたびこの文教委員会ないしは予算委員会なんかで議論されたことだと思うのですけれども、入試の問題は考えてみると大枠として二つの流れがあるんじゃないだろうか。一つは、たくさんの学生さんが来る、それを選り分けなければならない、そのための選抜という考え、字のとおり選んで抜く、こういうことですね。それだから、上の方から文句言わさぬように、余り不公平だと言わさないようにやろう、こういった考え方が一つ。それからもう一つは、これから大学教育ないしは高等教育というものを受けていくに必要な能力を確保しなきゃならない、その能力の検定というような意味合いですね。こういったものが二つあると思うのですね。  それで、私どもはもうかねがね、高等教育を受けていくための能力、これを確保する、そこに一つのこれからの一番の重点を置いて、それで考えていってもらいたい、そういうことを主張し続けてきた。ハードルの高さというような表現でもって我が党の中でも議論もされている面でございますけれども、こうした大枠のことについて、こうした物の考え方、これは文教委員会ですから、ただ機械的に選ぶということではなくて、これからの大学教育を受けていくための必要条件を満たしていく、そういう能力を確保するそのための試験であり、その方向に高校の教育もリードされていく、そういったことが望ましいということは大体言われているわけなんだけれども、それが現実問題になるとなかなかそうは行ってない。しかもそれが、今の御説明のように、その責任主体というのはむしろ大学の方にあるのだから仕方がない、こういうことですけれども、ここでの今までのそういった議論、今二つに分けて申し上げましたけれども、こうしたことを反映させるためには一体どうしたらいいのか。  大臣、こういった今の、文部大臣よりももうひとつ上のお立場ということからの御判断ないしはどういったアクションを起こしていらっしゃるのか、起こしていこうとしていらっしゃるのか、その点について大臣からのお答えを聞きたいと思うのです。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 お話にございますこれはやはり選抜でございますので、極端なこと三言いますと、よくできる子は希望する大学へ入れる、できない子はもう一層の努力をしてもらわなければならぬ、こういうことになるわけでございまして、どんな方法をとってもこの基本は変わらないだろうと思うのです。  しかし、共通一次というシステムができましたのは、大学がそれぞれ自主的に入学選抜をやりますと難問奇問が出て非常に受験生を苦しめるというところから、一応一次試験をやって、その結果によって第二次試験をやるという制度を導入いたしました。そしてまた、さらには国立大学の中でも、その前に一期校二期校と分けようというような時代も実はございましたし、いろいろな試行錯誤をやってまいりました。     〔鳩山(邦)委員長代理退席、委員長着席〕 今回は、複数制を導入してやろうということでやってまいりました。そういうふうにいろいろと改善を考えできますけれども、一番根本にありますのは、よくできる子はどこの大学でも入れるという、この根本は変えるわけにいかないわけでございまして、そういたしますとできる子とできない子とに差がついてくる、これはやはり世の中の常としてしようがないのだろう。しかし、そこを何とか受験が青春をむしばんでしまうようなことにならぬようにしたいということと、それから神ならぬ受験生ですから一発で自分の実力を発揮するというわけにもいきませんので、そういう子供もできるだけ助けてやらなければいかぬということから、やはり現在とっております複数制というのは私は一つの成功であったと思っておるのです。  しかし、先ほどお話がございました不測のことも実は出てきておるわけであります。こういうのはやはりそれを率直に受けとめてそれを改善するということをすることによって、現在やっております制度はそのまま維持していけるのではないかということでございますので、改善の方にこれから努力を重ねていかなければならないと思っております。     〔委員長退席、町村委員長代理着席〕

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 大学受験というのは、大学のあり方そのものに今度はかかわってくるのであって、大学改革の一環としてこれも扱っていくというような位置づけが必要なわけでしょう。これは今後の問題とは思いますけれども。  私ども、大学改革ということが教育改革の一番がなめであろうと考えておるわけです。特に大学の卒業の方ですね。卒業が年限に拘束されない、単位の累積加算という方向に設置基準を直してもらえないか、こういうことを言ってきたわけです。  もう一つは、いろいろな大学があるわけですけれども、いずれにせよ少人数教育。ゼミの形である、あるいはマンツーマンの形である、あるいは音楽なんかの個人レッスンの問題、そういうようなことですね。少人数教育をどのくらいの分量を確保できるか。これを一つの大学設置の要件の中に入れてくれないだろうかということも言ってきたわけです。少人数教育を確保するためには受講形態をもう少し多様化する、フリーにする。ですから、二十人のクラスもあれば四十人のクラスもあれば、それから大教室もある。あるいはそれを延長して、通信といいますか放送といいますか、そういったものをいろいろミックスしながら少人数教育を確保していく。こういった形態もつくってもらいたい。  それからもう一つは、単位の互換。私たちの主張の中でも単位の互換だけが設置基準の改定ということでもって変わったわけですけれども、今後こういったことが必要である。やはりこういったことが進んでいかないと、入試の問題だけいじっていても、高校から大学に渡っていく橋が受験だとすれば、橋の欄干ばかりきれいに磨いても、渡った先がどうなっておるんだろうか、これが大切なのじゃないかと思っているわけです。これは言いっ放しみたいになりますけれども、ひとつ心のどこかにしまっておいていただきたい、できれば実行に移してもらいたいと思います。  そこで、単位の互換の現状、これは大学と大学、あるいは大学院と大学院、それから外国との間の単位の互換、こういったことがあろうかと思うのですけれども、御報告いただけますか。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 大学間における単位の互換制度でございますけれども、国の内外にわたる大学の交流ということで、これをぜひ促進していくという趣旨から、昭和四十七年度に制度をつくりまして、以来その運用を図ってまいりました。その間にさらに大学院同士の互換の問題あるいは短期大学との互換の問題等もつけ加えながら対応してきたわけでございまして、今日までにかなりの有益な成果を上げていると思っておるわけでございます。  ただ、現実には、大学院相互間の単位互換、それから国内の大学と国外の大学との単位互換、こういう二つの面ではかなりの伸びを示してきておりますけれども、国内の大学同士、学部同士の間の単位互換という面は実は余りふえてきていないという状況にございます。これは事柄の性格といたしまして、学部の教育というのは大学院教育と違いましてかなり基礎的、基本的なことをやっておりますので、それぞれの大学で一応済む、よそまで聞きにいかなくても済むというような面で、大学院の場合や何かと少し違う点があるのではなかろうかというような感じはしておるわけでございますけれども、それにしても大学間の交流は望ましいことでございますので、今後ともこれをぜひ推進していくようにいろいろな機会に指導等もしてまいりたいと思っておるわけでございます。  昭和五十九年度における数字を手元に持っておりますのでこれだけ申し上げておきますが、この実施状況でございますけれども、百二十六の大学におきまして実際に単位互換をしてもらった学生の数が千七百十九人、国公私立大学を含めて全体の数がここまで数字としては伸びてきたということでございます。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 放送大学が三年目になるわけですね。放送大学と他大学との単位の互換、これはどうなっておりますか。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 放送大学につきましては、先生御案内のようにいろいろな新しい試みをして各大学との交流を深め、大学改革の推進にも役立てたい、そんなような趣旨も大きく一つの趣旨として持ってスタートをしたものでございまして、現在三年次まで学生が入っておりまして、来年度の六十三年度にはいよいよ大学として完成をするというところまで来ておるわけでございます。  せっかくそういう趣旨でスタートをしたものでございますから、この放送大学と国内の他の大学との単位互換制度というのはぜひ進めたいということで、放送大学関係者も各関係の大学等をめぐり歩きましていろいろ相談もし、対応に努めておるところでございます。まだ放送大学自体が学年進行中で完成していないという事情等もあろうかと思いますけれども、現在までのところは三つの大学、それから七つの短期大学、合わせて十校の大学、短期大学との間に単位互換の話し合いがついたというところでございます。  これから、いよいよ来年度は放送大学も完成というところまで参りますので、なお一層私どもも国公私立の大学に呼びかけまして、放送大学との協力関係を樹立していくようにお願いをしてまいりたい、かように考えております。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 それにつけましても、今度は、放送大学の全国ネットといいますか全国化、こういったことを進めてもらいたい。これもこの前のときにも申し上げたことでございますけれども、ひとつこの放送大学をこうした面からも進めていってもらいたい。大臣から一言、言っていただきます。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 放送大学は、生涯学習体制を実施していく一つの大きい根拠になってくると思っておりまして、その意味で放送大学の拡充を図って、それに総合的な対策を付加していきたいと思っております。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 米国の大学が日本に分校を設置しようということについて、これはこの前の文教委員会でもって鍛治委員からも質問がございましたけれども、去年の暮れのころでございましたか、これは日米の貿易拡大というような面から話が起こったように伝えられておりましたけれども、アメリカの大学が日本に分校をつくりたい、日本側としても多くの地方自治体がこれを誘致したい、こういうことになっておった。  こういった傾向は、国際化という観点から大変いいことだという考えもありますけれども、手放しでもってこれでよろしいのかどうかということですね。そのときにも大臣は、十分にこれに対処していきたい、慎重に応じたい、こういうふうなことを言われておるわけなんですけれども、それ以後何か原則をお考えになりましたか。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 米国の大学の日本への分校設置という問題につきましては、かねてお答えしておりますように、民間レベルでの米国側と日本側の協議等が進められているという段階でございまして、今私どもそういうことで側面からいろいろ状況等を聞いておりますけれども、その段階では、ことしの二月から三月にかけまして、向こう側の大学の関係者の代表団数十名の方が日本へ見えまして、日本各地の自治体等を訪問したというような状況でございます。  ただ、その段階でも、関係者の御報告を聞きますと、いわば儀礼的にお見合いというような感じで、まずあいさつをして回ったという段階である、個々の具体の話にまだ入っていないという状況のようでございます、  伝えられておりますいろんな構想は、実はさまざまでございまして、よく聞くアメリカの分校で学部レベルというようなことが言われておりますが、実際には大学院レベルで何か考えたいとか、研究所をつくって研究協力をしたいとか、あるいは学部についても前期の二年間だけ日本でやるというような方法もあるとか、いろんな考え方が錯綜している状況のようでもございます。  私どもといたしましては、そういった状況等をある程度見定めながら、どういう内容のものになってくるのかということによっても随分対応の仕方も違ってくるわけでございますので、そういう状況等も見定めながら、また私どもいろいろな場合も想定しながら、内部で種々検討しておりますけれども、そういった現実のプロジェクトの進行状況がそのような状況でございますので、その状況を見定めながら文部省の方針を固めていくようにしたい、かように考えております。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 こうした分校に日本の青年たちが入る、あるいは社会人が入っていくということですね。その場合の資格の取り方といいますか、学位のとり方といいますか、こういったことがすぐに問題になろうと思いますね。恐らくこういったことが起こってくると、スタンフォードならスタンフォードの本校の方と日本の大学、大学院が実は単位の互換が既に行われておった、こういうことになりますと、これは分校の間の単位の互換といいますか、単位を交換しますよといった関係がないと、何かそこに行っても資格にはならない、それは勉強するのは結構だけれども、こういうようなことにもなろうかなと思います。  そういったことを、今阿部局長の方から状況の推移を見ながらというお話がございましたけれども、もう一つ大きいお立場から、技術的なことはいろいろあると思いますけれども、何か原則をお考えになるべきだろう、そういったことをそろそろもう用意しなければならないときじゃないんだろうか、そういうふうに大臣には申し上げたいのですけれども、大臣、お考えはいかがですか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 私は、アメリカが日本に分校を設置するという、そういう機運が生まれてきておるということは知っていますが、中身はまだはっきりわかりませんので、これからアメリカの大学がどういう意図を持っておるかということなり、あるいはまた日本でそれを受け入れる場合には、今おっしゃっているように私立学校あるいは日本の国公立大学との関係もございますから、そこらを慎重に検討させてもらいたい、こう思っております。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 ひとつこれも、幅広いないしはかなり長期的な見通しを持った一つの原則論を展開してもらいたいし、まあすぐにというわけにいきませんけれども、これは心がけていただきたい、我々も一生懸命考えますから。  次に行きます。学術の問題で、これは半導体やハイテクの問題もございますけれども、きょうはエイズの問題に限って申し上げます。  昭和六十一年の十二月に中曽根総理大臣のところに我が党の矢野委員長が伺った、これは党首会談ということになっておるようでございますけれども、このときに、エイズに関する申し入れを行ったわけです。この件については文部大臣も多分御承知であろうかと思うのですけれども、あらあら御承知でしょうか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 十分承知しております。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 エイズ関係の閣僚会議というのが、エイズ教育についてはエイズに対する正しい知識を持つようにしよう、こういったことを話し合われたということでございました。それで私たちの申し入れについては、研究費を年間最低十億円は必要じゃないか、こういうことなんです。一人の研究者に一千万円、百人、こういうことです。今までの研究費の与え方からいくと、これは非常識みたいなんですけれども、キャリアがあるところに今の研究費を少しふやしてあげましょう、こういうような行き方とはちょっと違って、新しい事態への対処でございますから、今までキャリアのなかった若手の研究者はどういうアイデアを出すかわからない、そういったようなリスクは相当見なければいけないのじゃないか、そういうようなことでございます。聞くところによると、各国との研究の交換のためにエイズサミットなんかもやったらどうかなんという話も出たようでございますけれども、各国との研究交換もしていかなければならない、そういうことになっております。  ところで、アメリカやフランスなんかは研究のためにはどのくらいの桁のお金を使っておるか。いかがでしょうか。

植木浩文部省学術国際局長

○植木政府委員 お答え申し上げます。  国によりまして関係経費のとり方がなかなか難しいという点がございますが、私どもの持っている数字では、アメリカのNIHでは一九八七年で二億五千三百万ドルでございまして、仮に百五十円で換算いたしますと三百八十億円ぐらいという数字になるわけでございます。フランスについて私ども若干の数字はあるわけでございますが、ちょっと正確でないのでお答えいたしかねるわけですが、やはり相当の、数十億というお金を使っているのではないか、このように推測いたしております。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 アメリカのNIHのお話がございましたけれども、恐らく今年は五百億くらいになるのじゃないか。日本の方では厚生省、文部省、科学技術庁、これを全部足し合わせても大体三億円程度のものじゃないでしょうか。そんな報告を受けておりますけれども、これはちょっと考えてもらいたい、こう申し上げたいのですが、大臣、いかがですか。

植木浩文部省学術国際局長

○植木政府委員 日本の研究費の現状を申し上げたいと思います。  今先生がおっしゃいましたように、六十一年度では三省、文部省、厚生省、科学技術庁合わせまして一億三千万円ばかりでございます。六十二年度につきましては、これはまだ若干数字は動くかもしれませんけれども、二億三千万円ぐらいかという感じでございます。  文部省関係では、エイズの問題が起きて、いち早く関係の研究者を海外へ派遣したり、それから、六十二年度からは科学研究費の総合的な研究プロジェクトを発足させて、充実に努めております。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 大臣、お聞きのように、お役所の方から言わせると、今までは一億三千万だったとか、今度はこういうふうになったんだ、こういう積み上げで物を考えるわけですね。僕は大臣にお聞きしたいのは、そういった考えをちょっと飛躍して、もっと大きい立場からお考えを披瀝してもらいたい、そういうことです。お願いします。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 先ほどもお答えしましたように、昨年の十二月でございますか党首会談がございまして、その際に申し合わせとしてできましたことは、来年度以降、つまり六十二年度以降年間最低十億を使おう、そのかわりに研究体制の整備を早急に整えようではないかということがございました。これを今鋭意努力しておるところでございます。  昭和六十二年度からエイズの総合的基礎研究プロジェクトを発足させまして、我が国のエイズ研究の進展に対応していこうということと、これらを含めまして、文部省としては八件、八千百五十万円の科学研究費の交付を予定しております。今後、研究の推進状況、動向等を踏まえまして、さらにもう一段研究費の積み重ねをしていきたいということでございます。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 私ども公明党・国民会議には有名な高桑栄松先生がおられて、先日の参議院の予算委員会におきましてもこの問題でいろいろ論議がなされた。そのとき文部大臣もいらっしゃったと思うので御認識は本当に深いと思いますけれども、今の問題で特に若手の研究者を留学させる、このことは別枠か何かでもってやっていかなければならないのではないだろうか。何か追加できるあれがあればそういったことはやってもらいたい。しかもこれは急いでやらないと、日本は幸いまだ余り蔓延しておらない。そのときにどんどんやらないと、後でもってお金をかけても、あのときもう少しかけておけばよかったなということになるのではなかろうか、そう思うわけでございますので、ひとつ御努力いただきたいと思います。お答えいただけますか。――それではいいです。先に行きます。  実は学術研究からちょっと外れるかもしれないけれども、ことしの四月三十日の朝、私は東京の江東区というところにいるのですけれども、同じ区内の高橋というところでもって、エイズノイローゼというか、エイズにかかったのではないか、こういうノイローゼでもって子供を殺して夫に重傷を負わせたといった事件があったわけです。これは確かに誤認識というか恐怖感というか、そういったものを相当あおっているところもあるわけですね。  それで、この間の閣議でもお話しになったのは、正しい認識を国民に与えていこう、これはやはり緊急の問題ではなかろうかと思います。それで、閣議でそう話されたというのだけれども、そのためのお金は一体どこから、どこへ、どういうふうに出されるのか。文部省の社会教育とかそういった方に回ってくるのか知りませんけれども、少なくとも英国では、一九八六年の十一月十一日のザ・タイムズによると年間五百万ポンドということになっているのですね。これも高桑先生から伺ったことですけれども、日本円にすれば大体十二億の上になるでしょう。これをどういうふうに使うかというと、リーフレットを全戸配布、こういうことだそうですね。もしこれを日本で全戸配布ということになると、イギリスは二千七百万世帯、日本の場合には三千八百万世帯くらいになろうと思うのですが、これは二十億くらいですね。このくらいの桁のことは考えていかなければならない。この宣伝費というか教育費というか、こういうようなことは考えなければいけないのではないだろうか。  アメリカでも、これまた桁外れでもって十億ドルくらいかけるといった報道もされておりますね。だから、これは蔓延してしまったらどんなにでもして火を消さなきゃならぬ、こういうふうになる。幸い今は日本の国では二千人とも一万人とも言われておりますけれども、こういった桁のときに、とにかくこれを先手でもってやらなきゃならないと思います。  なお、閣僚のお一人として、ここで文部大臣というお立場をもう一つまた離れての質問になるかもしれませんけれども、ひとつこれは御努力をいただきたい。いかがですか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 さらに一層の努力をするようにいたします。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 時間が迫ってきてしまったのですが、ちょっと息抜き的な話になるけれども、これは文化の方の問題です。  この間、大英博物館から上野の国立博物館に大分日本や中国のものが入ってきた。夕刊にはみんな出ているわけですね。各紙の夕刊にいろいろ紹介されている。ちょうどこの前の文教委員会のあった日でしたか、割と早く終わったので、じゃ行ってみようというので行ったんですよ。それでまあ立派なものでした。ところが、四時ちょっと前に行ったのですかね、そうしたら、ものの三十分もしないうちに、もう閉館だから出ていってくれ、こう言うわけですね。で、僕は出ていきましたけれども、ははあ、こういうことだと我々なんかにはこれは見られないんだなと。西欧美術館なんかの場合には、一週間に一遍か何か、七時半とか八時ごろまでやるところもあるようでございますね。これは少し考えてもらった方がいいんじゃなかろうか。専門的に僕もいろいろ事情を聞きました。人が入るとほこりがどうとか掃除が大変だとか、大切なものを持ってくると後の総点検をやるから毎日一時間から二時間ぐらい専門家が見るとか、いろんなことがありましたけれども、これはひとつ考えてもらいたい。  もう一つ、僕は何人かの人と一緒に行ったのですけれども、そうしたら博物館の職員の方が対応してくださいまして、御説明いただいたわけですね。だからよくわかった。だけれども、あの説明がなかったら僕はやはりよくわからないと思いますね、年号が書いてある、これは何の時代だとかあるんですけれどもね。外国人の人も来ていました。こういった説明の仕方についても、アメリカ、イギリスの場合にはいろいろ工夫をしております。それからイヤホンみたいなものでもってできる面もあるし、それからボランティアでもって説明をする、そういったこともあります。でもこれはお金をつけなきゃならないことなんですね。いろいろ知恵はあるけれども金がない、こう言っております。これもひとつ努力をしていただきたいのですね。これはもう時間がなくなっちゃったから、今文化庁の方から手を挙げておるけれども、大臣にひとつ努力してもらいたいと思うのです。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 閉館問題はこれはできるだけ努力してもらうように、私らの方からも要請いたしましょう。私も大英博物館展へ行きましたら、あともう二十分でございます、急いでとこう言われました。だからもう少し一時間くらい延ばしてほしいなという感じはしておりますが、これは館の方でも事情はあると思いますので、よく話を聞きまして、一時間でも二時間でも延ばしてもらうように一回お願いしてみようと思っております。  それからイヤホン。あれはちょうど国立劇場で歌舞伎のときはイヤホンで解説をやっていますね。私はあれが非常に歌舞伎ファンをつくってきたと思うのです。あれは先生御存じでしょう。芝居見ながら解説していますね。あれと同じように、博物館でずっと回りますときに、その自分のスピードに合わせてずっと聞けるようなものだったら便利だろうと思いますから、これも一つのアイデアとして博物館の方に一回伝えておきます。     〔町村委員長代理退席、委員長着席〕

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 そのアイデアはいろいろあるわけだけれども、銭の方、お金の方、ひとつこれもお願いしたい。  それからあと、国際交流。これは今後非常に大切な問題になる。この後、鍛治委員の方からまたそれに関しての質問をやりますので、私はもうほとんど時間がないのですけれども、日本語の教え方の問題ですね。日本語を学習する外国人というのが今後大変増加するであろう。それで、日本語教員検定制度というのがこの秋にも発足するそうですね。第一回の検定試験が大体三千人ぐらい受験するだろう、こういうことになっておる。現在、四百二十七の機関でもって三千二百五十八人以上の教師が外国人に対して日本語を教えている、そういうことになっておると聞いております。僕たちもまあ大体英語を習ったけれども、なかなか上手にはならなかった。そのほかにも私塾のようなところに通ったりなんかさせられた覚えもある。外国人から教わった覚えもある。そのときにやはり教わっているその外国人の話学教師から受けた影響といいますか印象といいますか、これは大変大きいものであるというふうに僕は体験的に思っています。ですから、この日本語を教える教師の能力、資質というものは非常に大切なんじゃなかろうかと思っているわけです。  それで、これはどうなんでしょうね、この試験を受けないと日本語のレギュラーな教師にはなれないというような、何といいますか、資格的な意味合いも持つのかあるいは将来持たせるのかあるいはこれは一級、二級、三級、四級とかこういうようなランクづけもやるのかどうか、この辺をちょっと聞いておきたいのです。

植木浩文部省学術国際局長

○植木政府委員 ただいま先生がおっしゃいました日本語の検定制度、ようやくこの秋に実施をできるというような段階に入りつつあるわけでございます。その過程で多くの学識経験者の御意見をいただいたわけでございますが、やはりこれは、これがなければ日本語を教えられないという資格を付与する資格試験ではなくて、今の日本の日本語教育の現状からまいりますと、日本語教育の専門家として必要とされます水準に達しているかどうか、その到達度の試験を行うということで、資格試験ではなく能力試験ということでやるのが適当である、こういう結論に達しまして、その趣旨に従って行っていきたいと思っているわけでございます。  なお、検定制度から資格制度へ将来移るかどうかというお尋ねでございますが、そういう状況でございますので、当面はこのような能力試験としての検定試験を積み重ねまして、その実績を踏まえた上での将来の検討課題としてそういうことはあろうかと思いますが、現段階ではそういう状況でございます。  なお、この秋に実施を考えております能力試験は、一級、二級、三級、四級という紋別はございません。これも、学識経験者の方々にいろいろ日本語教育につきまして御議論をいただいたときに、大体試験のレベルといたしましては大学の学部におきます日本語教員養成の副専攻課程、二十六単位ぐらいでございますが、これと同じ程度のもの一種類ということで現在は考えておるわけでございます。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 国内でもって、国内に来ている外国人に日本語を教える。これと、もう一つは、海外で日本語を学んでおる、学びたいと思っておる。これは大体六十万人ぐらいの人が今学んでいると言われておりますね。そのほかにまだ、ラジオだとか何かで中国の青年なんかがやっておるのを入れますと、数百万人という桁になるようでございますけれども、海外にいて日本語を教える、その検定といいますか能力試験がこれは外務省の方でもって扱っておられる。これの予算も大変微々たるものでございまして、六十一年度、三億七千四百十五万ですかね。本当に微々たるものなんですけれども、ひとつこれも総合的にお考えいただいて、今までのはこうだったからこれを少しずつ積み上げていくということをひとつ飛躍してやっていかなければならない事業じゃないか。どんどん金さえつければいいというわけにもいかないかもしれないけれども、十分ひとつお考えをいただきたい。ひとつ大きく飛躍した実施を示してもらいたいと思うのですけれども、大臣、いかがですか。

植木浩文部省学術国際局長

○植木政府委員 今先生おっしゃいましたように、外国で日本語を学習しております方、それから国内で日本語を学習しておられる方、その両方を対象にいたしまして、日本国際教育協会といいます文部省関係の財団法人と国際交流基金が共同で能力試験を数年前から実施しておりまして、年々これを受ける方々あるいは認定をされる方々もふえてきております。  そういうわけで、今先生おっしゃいましたように、今後そういった日本語学習者の増加の趨勢に応じまして、私どもとしても能力試験の事業の充実を図ってまいりたいと思っております。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 役所側から言わせれば今後もっと充実をしていく、こういうことですけれども、ひとつ飛躍が必要なんじゃないか、こういうことを大臣にも申し上げたい。  それから、この間インドネシアとかタイとか東南アジアの国に参りましたときに、そこの関係者とのお話し合いの中でもって話題になったことです。これは日本語の教師を派遣してもらいたい。その形も、今中国とマレーシアの両国では日本に留学するということが決まった学生さん、中国の場合には大学院生ですけれども、この方々に中国の現地でもって学校を建てて日本語を教えているわけですね。長春と大連でもってやっている。マレーシアではクアラルンプールでもってやっている。人数は何人、教師は何人、その教師は日本から派遣している、こういうことになっているわけです。こういった形をタイでもインドネシアでもとってもらえないだろうか。どういう条件が整えばそれができるだろうかというようなことが話題になっておりました。  それで特に、これも従来は日本語を学ぶのだったら日本に入っちゃってその生活の中で学んだ方がいい、こういうような行き方も従来はあったわけですね。それに違いないのですけれども、これから留学生十万ということになりますと人数も非常にふえてくる、これが一つ。それから、御承知のように円高ということでもって、留学生の生活費といいますか、日本に滞在しているということが非常に大変なことになるわけですね。そういったことからいって、こういった措置をさらに拡大して積極的にやってもらいたい。こういった条件を話し合うとかあるいは派遣していただくとか、こういったことの可能性をひとつ積極的になさったらどうかと思うのですけれども、これも時間もありませんから、大臣から方向性だけでもひとつ言っておいていただければ、この議事録は向こうの人たちも恐らく読むだろうと思いますから。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 中国とマレーシアはもう既に実施しておりまして、そして、ほかの国に対しましてもそのような制度を広げていきたい、こう思っております。

有島重武公明党・国民会議

○有島委員 それでは、この辺でもってバトンタッチをいたします。

愛知和男自由民主党

○愛知委員長 鍛治清君。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 それでは、今有島先生からバトンタッチの前にちょうど留学生の問題に若干触れていただきましたので、私はこれから残されました時間をこの留学生問題についてお尋ねをいたしたいと思います。時間が余りございませんので、ひとつ簡略に、要を得た御答弁をいただきますようにお願いをいたしておきます。  最初に、この留学生問題は非常に重要だと思いますが、大臣はどのようにお考えでございましょうか、この点をお尋ねいたします。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 これは二十一世紀初頭に十万人ということを政府は言っておりまして、この受け入れを目指しまして大学の受け入れ、それから住宅の整備あるいは給与関係の条件、そういうようなものを逐次整備していきたいと思っております。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 今大臣からお答えがありましたが、この留学生問題の取り組みの現状、それから、留学生の取り組みの方ではなくて、日本に来ておる留学生自体の状況というものは現在どういうふうになっているのか、お尋ねをいたします。

植木浩文部省学術国際局長

○植木政府委員 近年日本に対する留学生というのは非常にふえてきておりまして、六十年が一万五千人ぐらいでございましたが、現在は日本の大学等で勉強しております留学生は一万八千人を超えるという状況で、私どもの予想を超えるような伸び率でございます。  現在、日本におります留学生は、やはりアジアからの留学生が圧倒的に多うございまして八七%近いということで、次が北米地域から約千人ぐらい、さらにヨーロッパから五百人ぐらい、こんな状況になっておるわけでございます。  私どもといたしましては、先ほど大臣からもお話があったと思いますが、留学生関係の事業を重点に置きまして、国費留学生の受け入れ数の増、あるいは外国政府の派遣留学生の予備教育への協力、それから大学等におきます受け入れ態勢の整備、宿舎の整備、そういったことを重点に置いて進めてきておるわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 さっき有島委員からもちょっと御指摘がありましたが、今円高という問題が留学生の皆さんに大変ショックを与えているわけです。  去る五月二十日の新聞にも、ここに持ってきておりますが、大きな見出しで「円高が憎い 追われる在日留学生」「胸打つ苦労」「がんばって」「投書・電話・カンパ…反響続々」、こういうふうな見出しがありまして、いろいろな方々の留学生の苦労というものを連載で載せておりますし、またそれについての関係者の皆さんの声が載せられているわけです。  その中で、「政府は受け入れの土台作りを」とか「現状では日本の敵増やすだけ」、また「高い部屋代、礼・敷金の免除を」、こういったような見出しもあるわけでございますが、この新聞報道もさることながら、確かに、今円高の中で、留学生の皆さんが、特に東南アジアから来ていらっしゃる方々が大変多いと先ほどの御答弁の中にございましたが、仕送りも従来の仕送りではその値打ちが半減するというような中で大変苦労しながら、特に私費で留学していらっしゃる方々は留学を断念しなければならない、こういうようなところまで追い詰められる中で頑張っておられるようでございます。この現状を踏まえながらひとつ幾つかの点でまた具体的にお尋ねをいたしたいと思います。  先ほども御答弁の中でありましたように、留学生の生活の環境の問題、これは円高のあるなしにかかわらず最も重要な問題であるというふうに思いますし、特に円高の中ではこの問題が非常にクローズアップされてきて重大な問題になってきておる、こういうふうに思うわけでございますけれども、この現状、特に具体的に言われておりますのは、宿舎の問題、それから授業料の問題、奨学金の問題、こういったことについて、この対応策は焦眉の急を要する問題で、すぐに取り組む必要があるというようなことが言われているわけでございますけれども、こういった具体的な問題についての取り組み、どういうふうになさっておられるのか、お答えをいただきたいと思います。

植木浩文部省学術国際局長

○植木政府委員 ただいま先生御指摘のように、円高であるとないとにかかわらず、留学生の勉学環境を整えるということは大変重要なことでございます。  文部省といたしまして、私費留学生、国費留学生を問わず、やはり病気になったときが一番お困りになるものですから、医療費の八割補助というものを従来から実施をいたしております。それから、私費留学生に対しまして、特にそういった生活面で経済的な困難を感じ、かつ優秀な成績の留学生に対しましては、日本国際教育協会を通じまして学習奨励費月額、学部で四万円、大学院で六万円、これは人数で合わせて二百五十人程度でございますが、そういうルートもございます。また、優秀な私費留学生でさらに勉学を続けたいという場合に、国費留学生に切りかえ採用をするという制度も設けてございます。  なお、先生がおっしゃいましたように、私費留学生等に対しては全体的な施策を講じなければいけないということで、国だけではなく民間の奨学団体も最近非常に積極的になってきておりまして、現在民間奨学団体三十三団体、約千三百人にスカラシップを私費留学生に出しておるわけでございます。  また、授業料の問題でございますが、授業料の減免という点につきまして、最近では国立大学並びに私立大学等におきましても、授業料の減免という形で私費留学生に対してそういう措置を行うというものがふえてきておりまして、私どもが知っている範囲では、国立の大学で七百人余り、私立の大学で現在三百人余り、合計千人余りの私費留学生がその恩典に浴しているということでございます。  それから、宿舎の問題を御指摘いただいたわけですが、現在、文部省といたしましては、国立大学の留学生宿舎を年々数百室ずつ増設をいたしておりますし、六十二年度もそういった予定でございます。また、日本国際教育協会の新留学生会館も六十二年度から建設に着工するということで、施策を進めているわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 大分お取り組みはなさっているようでございますけれども、それの恩恵に浴している人たち、今お答えをいただいた数字の上からお聞きしておりますと、まだまだ微々たる数にすぎないというふうに思います。したがいまして、特に今授業料の問題が最後にお答えございましたが、授業料の問題でも、国公私立含めて約千人の方がそういう減免の恩典に浴しているということですけれども、総数は私費留学生を含めて約一万八千人以上になっているということですから、数から言えばごくごくわずかだというふうに思うわけですね。  そこで、国の方での施策は今まで行っておりますものをさらに強力に加速させてひとつ対応をしていただきたい、私たちはこう思うのですが、特に学校でいえば大学等の私立の関係ですね、それから民間ベースでお願いしなければならないことが大変多いわけです。そういう意味から、これは五十八年に出されました二十一世紀への留学生政策懇談会の提言の中を見てみましても、民間ベースによる協力を依頼するとか期待するとかいったようなことが大変多く言われておりますし、これは後から文部省がその展開について出された資料だと思いますが、その中でもそういったことが随分と言われておるわけです。ところが、実際問題として、期待するとか推進、協力をともにやっていきたいというような言葉がございましても、具体的にはここらあたりが本当に動いていただかなければならないという状況が出てくるわけでございまして、民間ベースや私学等については、文部省から、そういう留学生対策、これは特に大切な、日本の政策の中でも最優先しなければならぬ問題であろうというふうにも私は思いますので、こういった私学やさらには民間ベースの問題についてもアプローチをしながら的確に推進をしていただくということが必要であろう、こう思いますが、こういうアプローチの仕方についてはどういうふうにお取り組みをなさっていらっしゃるのか、またなさろうとしていらっしゃるのか、お答えをいただきたいと思います。

植木浩文部省学術国際局長

○植木政府委員 その点、まさに先生のおっしゃるとおりでございまして、文部省といたしましても、昨年末に留学生交流推進協議会というものを発足させたところでございます。これは、国公私立の大学はもとより、関係省庁、地方公共団体、経済団体、留学生関係法人など、官学民を挙げた総合的な留学生対策を展開していこう、こういう趣旨からそういうものを発足させたところでございまして、具体的な例といたしましては、一部の経済団体で社員寮を早速開放してやろう、そういうような動きも出てきておる、こういう状況でございますので、こういった民間あるいは大学を広く含めました推進体制をさらに続けてまいりたいと思っております。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 これは大臣にちょっとお尋ねをいたしたいのですが、こういう民間レベルの問題と同時に、文部省だけでは対応し切れない問題もあるだろうと思いますが、こういう問題については、例えば閣僚会議等においてお話を出されていろいろ協議をされ、各省連携のもとに推進するとかいったような対応も必要ではないかと思うのですが、こういった取り組みについては大臣、いかがでございましょうか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 文部省も絶えずいろんな関係団体と連絡をとりまして総合的にやっていきたいと思っておりまして、この十万人体制というのはまさに日本が世界に信を問うようなそういう重要な問題になってきておりますので、これの実現に努力してまいります。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 これは要望として申し上げておきたいのですが、今おっしゃいますように、確かに十万人体制というのは、これは中曽根総理も二〇〇一年には実現したいということもおっしゃっているようでございますし、これは我々野党も含めて日本全体の責任として推進しなければならないことだと思います。その先頭に立つ大臣として、ひとつどうか総理を初め関係閣僚ともお話し合いをぜひ進めていただいて、この留学生問題については強力に進んでいくように今後も働きかけていただきたい。これは要望でございます。  そこで、もう一つ先に進みまして、先ほど授業料の問題がございました。これは私も新聞記事をきょう持ってきておりますが、非常にうれしい思いで読んだ記事でございます。「東京理科大がイキなはからい」ということで授業料を三割引きをした。授業料三割引きという表現があるのかどうかわかりませんが、今年度の授業料、平均三〇%免除をする緊急措置を定めた。これは、円高で大変苦しいという状況を聞いて、学内の留学生の皆さんを集めて学校で事情を聞いて、その聞いた上でこういう措置を緊急に決めて、今年度は三〇%を免除するということを決められたようです。これは、先ほど局長からお答えになった私立大学の中の一つのことを報道されておるのだろう、こう思いますけれども、大いに進めていただきたいし進んでほしいものだと私どもは思うわけです。  そういう意味で、じゃ私立大学等はこういう措置をした、ないしは、これは授業料だけではございませんで、宿舎とか一般の学生寮につきましても、留学生を入れるものを苦しいやりくりの中から進んで建てていくというふうな努力をするところが、これからも望ましいし出てくるであろうと思っておるわけです。そういうところに対して、文部省で私立大学等に対しまして経常費の補助金を毎年出されているわけです。それで、これはそういう実績を見た上で、真剣に取り組んでいるところに対してはそういう経常費補助金の算定、今までの基準がいろいろ難しいのがあることは承知しておりますが、それで出ました算定の上で、そういう努力している分をプラスアルファとして補助金に加えていただくという中で経常費補助を算定していただくということを、これは私どもの一つの提案でございますけれども、お考えいただけないだろうか。こういうことによってこれは私立大学においても――国公立につきましては文部省のお考えで指示があれば減免の措置等はできるし、宿舎等を建てることについても先ほどからお答えにあったように鋭意努力するというようなお話でございますから、これは腹を据えてやればどんどん進んでいくと思いますけれども、私学については必ずしもそうはいかないだろう。そういう意味から、そういう措置をすることによってそういった関係が大いに進んでいくということがあるのではないか、こう思っているわけです。これはぜひ実施していただきたいと念願しているものでございますが、この点についていかがでございましょうか。

坂元弘直文部省高等教育局私学部長

○坂元政府委員 私立大学の経常費補助金の配分に当たりましては、先生御承知のとおり、教育研究条件に対応した傾斜配分と、特別な教育研究を行っておるということに着目いたしました特別補助というのを一般補助の上に加えて行っているわけでございます。  留学生問題につきましては、その大学の留学生の数に着目いたしまして、従来から一人当たり幾らというある程度の単価を乗せて特別補助で配分しているところでございます。ちなみに六十一年度で申し上げますと、外国人留学生の受け入れをしている大学、二百十八私立大学がございますが、対前年度比三億一千六百万円増の総額六億三千九百八十八万円の特別補助を上乗せしたところでございす。この補助単価の増については今後とも努力してまいりたいと考えております。  それから、留学生のための宿舎の整備の問題でございますが、これは日本私学振興財団から一般に大学等の施設設備の整備については貸付事業を行っておりますが、特に留学生宿舎につきましては、昭和六十一年度、前年度から一般の宿舎等の建設の場合よりも低利率で融資を行うということと、さらに本年度からは当該貸付事業の融資率、これは一般の施設ですと七五%しか融資していないわけでございますが、融資率を九〇%に引き上げて、各大学が留学生のための宿舎の整備を行うために便宜を図るという措置を講じたところでございます。  ちなみに東京理科大学の例で申し上げますと、東京理科大学の特別補助というのが六十二年度約五百万、留学生関係では行くと思います。東京理科大学が私費留学生の授業料を三割減免することによる収入減というのは、東京理科大学の算定によりますと二百万ということになっております。したがってまだ三百万、まあ若干余裕がある。ただ、その三百万も、当然のこととしてお世話する先生を雇ったりあるいは宿舎を整備すれば宿舎の維持費の補てんに使うというようなことで、十分ではございません。  したがって、私どもとしましては、この特別補助に算定しております留学生の数に応じて特別補助をする場合の単価のアップにつきましては、今後とも十分アップするように、厳しい財政事情の中でありますが努力してまいりたいと考えております。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 その特別費は留学生の皆さん一人頭についてのことでございますから、こういう授業料の免除、今理科大でおっしゃいましたけれども、三〇%減で二百万だからあと三百万あります。ということは、全部の私立大学がそういうような形で授業料を三〇%免除するということであればそれは公平だと思いますけれども、私が申し上げているのは、こういう授業料の免除とか、特に宿舎をつくるということについて鋭意努力しているということについては、これはまた別な枠で考えてあげていいのじゃないかということで申し上げているわけです。だから、ほかのやはり留学生を入れているとこうで授業料を免除してないところ、例えば東京理科大学の名前が出ましたから理科大でいえば、むしろ東京理科大学がほかに比較すれば二百万円自分のところでかぶっているというような計算も成り立つわけでございまして、そこまで見ていただいておるわけですから、もう一歩進んで、傾斜配分の現在の一人当たりの単価の上に、授業料については、円高がいつまで続くかわかりませんが、緊急の措置としてと大学で言っているようでございますが、その間だけでもそういうものを特別枠でまたさらに上乗せするというようなお考えをぜひ持っていただきたい、こういうように思うのでございます。  すぐに御答弁しにくいのかもわかりませんが、あえてもう一度御答弁をいただければと思います。

坂元弘直文部省高等教育局私学部長

○坂元政府委員 経常費助成の性格から申し上げまして、経常費助成というのが一般的な経常費に着目して補助を行うという性格でございます関係上、これは国費留学生、私費留学生、あるいは国内の日本人の学生の場合も同様でございますが、単に授業料を減免したということに着目して経常費を出すというのはその性格上いかがなものであろうかということ、それから、経常費が教育研究にかかわる経常的経費ということに着目しているものでございますので、個々の個人的な授業料の減免等に着目して経常費の特別補助を出すというのは、経常費補助の性格から見てなお検討を要する点が多々あるのではないかという感じがしておるわけでございます。したがってそういう検討を要する点があるわけでありますが、私どもとしてはとりあえず、ともかくも今留学生一人当たりに特別補助で加算しております。その単価を可及的速やかに充実していくということで、広く一般的に対応してまいりたいと考えているところでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 かたいところが文部省らしいところでありましょうが、いきな計らいといいますか、そういう枠内でうまく活用しながら、今申し上げたようなことを勘案しながらの取り組みをぜひお願いしたい。これは特に大臣にも御要望申し上げて、この件は終わらせていただきます。  次に、これは中国絡みのことで、この留学生と関連してお尋ねいたしたいのです。  私があえてこの問題をお尋ねする意味は、中国だけではなく東南アジアの各国から来られている留学生が多いわけですが、御承知のように五十九年に当時の森文部大臣が訪中されて、河東昌教育部長と懇談されて、非常に貴重なすばらしい意見の一致を見た件について、日本でも実行するいうことでお約束をして帰られているようです。ほかの東南アジアの国々には文部大臣行っておられませんので、中国のことで代表した形で申し上げているのですが、こういう大臣クラスの方々が行かれて約束したことはきちっと実行する、それがまた東南アジアの留学生を送り出しているほかの国々の皆さんにも安心を与えるし、非常にいい形で波及効果があるのじゃないかという意味を含めて、特にお尋ねいたしたいのであります。  繰り返しますと、五十九年八月二十四日から三十一日までの八日間、当時の森文部大臣が訪中されて、その日程の中で最初の日だったようでございますが、河東昌教育部長と会談をして十項目にわたって意見の一致を見た、こういう報道がなされておりました。  その十項目の内容、これは、一番目は留学生交流の拡充ということが挙げられておりますし、二番目は教育視察団の相互派遣、三番目は大学間交流の促進、四番目は日中大学長会議の開催、五番目は相手国の語学の学習の奨励、それから六番目は学術の交流の促進、七番目に教育情報・資料の交換、八番目は語学教員の招待、九番目は留学生指導教職員の中国への招待、十番目が教育交流についての会談、こういったような十項目が挙げられているようであります。  これは非常に貴重ないい成果で大臣はお帰りになった、こう思っておりますが、この件についてはその後どういうふうな取り組みの中で推進がなされてきたのか、この点についてお伺いをいたしたいと思います。

植木浩文部省学術国際局長

○植木政府委員 ただいまお話がございました森文部大臣と河東昌中国教育部長が北京で五十九年八月に会談をされたわけでございます。順序は若干違うかもしれませんが、留学生交流を拡充しようということにつきましては、その後も中国との間では大変留学生交流が活発でございまして、特に中国から日本へ参ります留学生、例えば、昭和六十年は中国から日本への留学生は二千七百三十人でございますが、六十一年には四千四百十八人という大変急激な拡充を見ておるわけでございます。  また、教育視察団の相互派遣という点につきましても、日本側からは昭和六十年十月に、また中国側からも六十年六月にそれぞれ訪中、来日をいたしておるわけでございます。  また、大学問の交流の促進という点では、少し古くなりますが、昭和五十九年十月現在で既に日本の五十六大学と中国の六十七大学との間で九十の大学間協定が結ばれておりまして、これもますます交流が活発になってきておる、このように認識をいたしております。  それからさらに、日中の大学長会議を開こうということがございまして、第一回目は六十年四月三十日から北京で開催されました。第二回目は昨年の十月に日本の東京で開催され、日中双方の大学の学長の方々が、教育改革の問題であるとか学術研究の振興の問題について話し合っております。  また、語学の学習を活発にしようということも、これは必ずしも国だけのベースではございませんけれども、民間ベースを含めて双方活発になっております。  学術の交流の促進という点でも、いろいろな日中の共同研究が進んでおりますし、研究者の交流も行われております。  教育情報・資料の交換という点につきましても、日本の国立教育研究所と中国の中央教育科学研究所が中心になりまして、教育の情報・資料の交換が既にスタートいたしております。  また、語学教員の招待も旧中それぞれが行っておりますし、その他留学生指導教職員の中国への招待ということも実施されております。  なお、そのときに、教育交流についてまたいろいろと会談を行おうということが十番目になっていたわけでございますが、その後、昭和六十一年五月には河東昌主任が訪日をされまして、時の海部大臣と会談をして、両国間の教育交流、学術交流の拡充につきましてさらに意見の一致を見ているところでございます。  以上でございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 世界との貿易摩擦の問題を含めて、日本が約束したことをともすれば守らないというようなことから摩擦がますます大きくなっているというような報道もよくなされているわけでございますが、そういうときに当たって、特に日本はこれからは教育、文化という面での交流が極めて大切な時代に入っておるのだろうと思います。特にこの国際化の時代で、そういう意味では文部省の役割というものは極めて重要なものになってくるであろうというように私は思っておりますが、こういったことを含めてこの留学生問題、わずかな時間でございましたので意を尽くせないやりとりになりましたけれども、しかし、その中でやりとりしました内容を含めて、最後に大臣の御決意のほどをお伺いいたして、私の質問を終わりたいと思います。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 鍛治さんから非常に力強い質問がございまして、私たちは全く考え方も同じでございまして、この留学生問題というのはただ単に文部省だけの問題ではないのでございまして、それだけに来年度以降におきます予算要求におきましても、文部省はこれを一つの重点にしておるのでございます。  同時に、できるだけ私たちもODAの資金等は使えるように、それにひとつくさびを打ち込んでいきたい。この金はやはり資金が大きいものでございますから、そういうのを使って御要望に沿うように努力してまいります。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 ありがとうございました。質問を終わります。

愛知和男自由民主党

○愛知委員長 沢藤礼次郎君。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 私は十二年前まで学校の教員をやっておりまして、授業も午後二時、三時になりますと、教師も子供たちもかなり疲れがくる、エスケープを心がける生徒も出てくるという状態があるものですが、大臣もけさから衆参両院をかけての御審議でお疲れだろうと思いますが、本日の日程の最後は私のようでございますので、ひとつよろしく御指導のほどをお願いしたいと思います。  さっきの馬場先生とのやりとりの一番最後の部分、私は大変興味深くお聞きしておったわけであります。女性は家庭に帰れ云々という論議、週刊誌も華々しく取り上げておるわけですが、私はその内容について興味を持ったのではなくて、あのやりとりの中から、内容のよしあしは別といたしまして、大臣の生のままの考え、あるいは教育観あるいは人生観、価値観、そういったものの一端に触れたという感じがしたからであります。  私は、国会論議の中で許されるかどうかその限度はよくわかりませんけれども、制度なり政策なりの審議の基本になるのはやはり教育に対する我々としての理念ではなかろうか、お一人お一人の教育観、人生観、価値観というものが基盤になっているべきではないだろうかという考えを持っております。  したがいまして、本日予定しております具体的な質問は、学校給食の問題、それから四全総と高等教育機関や文化の配置、展開の問題、それから先ほど来問題になっております入試制度の問題、大体こういう項目に具体的に触れたいと思うのですが、その前段で、文部大臣の基本的なお考えにもう少し触れさせていただきたいと思うわけであります。  私ども国民の一人として、あるいは教育者の一人として、文部大臣がかわられますと、今度の大臣は一体どんな人なんだろう、どういうお考え、お人柄の人なんだろうか、ネアカだろうかネクラだろうか、そんなことまでいろいろ興味を持ち、関心を持つわけであります。これは人の親としても当然であり、教育者としても当然だろうと思います。そういった意味で二、三、大臣の御感想を込めてのお考え、教育観というふうなものをお聞かせ願えればと思うわけであります。  第百八回国会における文部大臣の所信、これは大臣は朗読をなさいました。一、二カ所読み違いがあったので、これは自分の筆になったのじゃない文章じゃないかというあらぬ憶測もしたのでありますが、文教委員会という場における私どもに対する所信表明としては、こういう文体といいますか語りかけなのかな、これが国会における文部大臣の所信表明なのかなというふうに私はお聞きしておったのでありますけれども、もう一つやはり寂しいのは、教育のトップにおられる大臣が、教育というものにおれはこういうことで今悩んでいるのだとか、こういうことを目指しているのだとか、あるいは今日本の子供たちに語りかけたいのはこれなんだ、日本の親たちに語りかけたいのはこれなんだ、そういうのが行間からどこかににじみ出てくるのではないかという期待を持っておったのですけれども、どうやらその期待は外れたと思うので、この機会に、この中にあらわれていないような大臣としてお持ちの、端的に言うならば、私たちを通して私たちの背後にいる国民の中の子供たち、小学生あるいは中学校三年生できりきり舞いしている子供たちに今何を語りかけたいか、あるいはその父親、母親たちに対して何を問いかけたい、語りかけたいかということを一言、じゃない、二言、三言、御感想、御所信を賜りたいと思うわけであります。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 所信表明で、私が読み違えたところございましたですかな。私、ちょっと気づきませんでしたが、あればひとつ訂正させていただきたいと思います。  所信表明というのは、総理大臣の所信表明も同様でございまして、あのペーパーは薄いペーパーでございますけれども、あれを書き上げますのには、役所が総力を挙げて議論をし、そして、それぞれまとめてあの紙になるわけでございまして、そういう意味においてはこの所信表明そのものが役所の政策の基本になっておる、こう認識していただいたらいいと思うのです。そういう性質のものでございますから、どうしても個人のニュアンスと申しましょうか、そういう気持ちがなかなか入りにくいのです。私も、その所信表明は二度も三度も自分では読みましたけれども、自分の考えておることと根本的にちっとも違っておりません。それはもうあのとおりでございます。しかし、行間の中ににじみ出るものはやはりないなという感じは私は率直に思っております。  私は国会議員二十年やっておるわけでございますが、実は文教政策はもう全くの素人でございまして、たった一回私が一生懸命情熱を上げたのは人材確保法案でございました。あのときにちょうど私たちの身内にも学校の先生がおりまして、これはいかにしても給料が安いということから、あの当時、日教組と文部省は犬猿の仲でございまして、まるで不倶戴天の敵のような状態の中でありました。これはいかぬと我々も思い、自由民主党の文教制度調査会が中心となりまして、人材確保法案の成立に全力を挙げた。そのときに私は、そういう先生と学校のあり方、先生と社会とのかかわり方というものはちょっとかいま見たことはございましたけれども、それ以外ずっと文教政策には疎遠であったと思うのでございまして、今にして非常に後悔しているところでございます。  したがって、私は大臣に全く図らずもの状態でございまして、このことは皆さんも御存じでございますが、就任いたしましたので、この際にと思って、文教関係と申しましょうか、教育制度全般についていろいろと考えてみましたけれども、何といったってにわか勉強でございますから、こういうのは余り自分が勉強したことはこうだということは言えないと思います。  しかし、私が個人として少しは考えてきておりますのは、今なぜ義務教育の中でぎすぎすした空気があるのかということ。これを親として、また社会人として、政治家として真剣に考えなければならないのではないか、こう思うのが一つ、私は大きい疑問を持ったのであります。  その一つとして、この際に先生に勉強してもらおうということが私の非常に強い意欲であったし、同時に地域社会、家庭も親も、学校の責任だ、先生の責任だということではなくして、本当に協力する体制がとれておるのだろうかということを見まして、私は実は自分で発起いたしまして、町田市にございます忠生中学を見にいったのであります。このときにもいろいろ考えて、参考になったことがございましたが、私の文部省の中における仕事の一つとして、先生と地域社会と家庭、この関係を何とかうまくやってほしい、これが一つであります。  それからもう一つは、義務教育の制度なりあるいは慣行というものあるいは施設というもの、これは世界的に日本は立派なものだと評価されると私は思っております。が、しかし一方、大学を含みます高等教育関係、特に高等教育機関としての職業教育という点につきましては非常におくれておるように私は思うのであります。したがって、この際に何とか大学の改革に手をつけるべき時ではないかと私は思っております。その大学の改革は、ただ単に制度をさわるだけではないのであって、大学を社会的にあるいは学問的にどう位置づけていくかということとあわせて考えていかなければならないし、それには、さらに大学の発展を期すために財政問題をどうするかということも大きい関連が出てきておると思うのであります。そういう意味において、大学の問題を私の任期中の一つの大きい問題として私は考えております。  それからもう一つは、私自身非常に重要視しておりますのは、高等学校から大学へ入りますこの青年、これが実は青春を犠牲にして大学の入試に取り組んでおる、これを何とかして改正してやらなければいかぬのじゃないかと私はそう思っておるのです。  私は、子供も全部大学を卒業してしまいましたし、今はそんな対象になる子供はないのでございますけれども、私自身がずっと過去を見まして、子供が大きくなりましたときに、受験の「受」も知らないで終わってしまった。それで、政治活動に忙しくて、ずっと子供の受験も学校でどうしておったのかもさっぱり知らなかった。ところが、子供の仲間に聞きますと、一番しんどい、悩んでおったのはやはり受験だったということがわかるわけですね。そういたしますと、この受験の苦労といいましょうか、これを何とか緩和してやれないかなという気持を実は私は持っておるのです。  そういうことではございますけれども、受験を実施するというのは、文部省がやるのではなくして大学自身がやるものでございます。そうすると、大学にそれをきちっとやはり喚起を促さざるを得ない。それには大学のあり方という大学の内容も問題でございまして、若い子供は大学を実によく厳しく選別しております。その大学が、学生の選別を受けて、大学自身が自分の大学の改革に努力してくれない限り、受験問題の解決もできない。そうすると結局、先ほど申しました大学のあり方、特に大学の教育というものと研究というものとのあり方、この際、私は全力を挙げてこれの改善に取り組んでいきたい、こういうことでございます。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 ありがとうございました。  内容等につきましては後ほど、あるいはまた機会を別にいたしまして質問を申し上げたいと思います。  実はもう二つ、三つ質問を準備しておったのですけれども、時間の経過するのが予想以上に速うございますので、予定しておったものの二つほどは一番最後に回させていただきまして、もう一つだけお聞きしたいのです。  今のお話の中にも触れておりましたけれども、教師としての資質とか勉強してほしいとか、ぎすぎすした関係は好ましくないというふうなお話があったのですが、教師として、教育者として子供たちに向かう場合に最も望まれる資質というのは一体何だろうか。学力もあるかもしれない、あるいは採用試験の点数も関係ないとは言えないかもしれない。  ただ私は、今の教育の場を見ている場合に、まず欲しいのは、非常に平板な言い方ですけれども、一つにはやはり愛情ではなかろうか、子供たちに対する愛情、教育に対する愛情。  二つ目には誠意である。誠を尽くす。それは子供たちも一人の主権者として見る、あるいは人間として見るということ。この平等ということも非常に大事な要素だと思うのですが、ある調査で中学生、高校生に、どんな先生を一番尊敬するかという設問に対して圧倒的に多かったのは、児童生徒を平等に扱ってくれる、そういったことを言っているわけです。それから、落ちこぼれを出さないように一生懸命みんなよく見てくれる、そういう答えが多かったわけで、それを含めて私は教師の側からする誠意というものはやはり必要であろう。  三つ目に挙げたいのは、感動ということ。教育の場に感動がなかったならば教育にはならないのじゃないか。そういったものを大切にする人がふえてほしい。そういう教師であってほしい。したがって、最近はどうも、机の上に法律書を並べて教頭試験の準備をするとか校長試験の準備をするとかという人がふえて、今申し上げたような中身の問題がおろそかになっている傾向がますます強くなってきているのじゃないか。  このことに対する御感想なり、あるいはこれをどうすればそういった本来の心情的な本当に温かい教育の場というのがつくられるだろうかということについてお考えがあれば、余り長くなくひとつ……。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 さっきは私の考えをおっしゃれというので長くなりましたが、もう余り長く答弁いたしません。  おっしゃるように教育は愛から始まると思います。愛と誠実です。そして教師の能力、この三つがかみ合って初めて教育が完成するものだと私は思っておりまして、おっしゃっておるお説には私も同調でございます。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 先ほど馬場委員とのやりとりの最後で、大臣は、この問題は子供に聞いた方がいいということを一言おっしゃいました。あの場にふさわしい答弁であったかどうかということは馬場先生の御判断にお任せするにしても、子供に聞いたらいい、つまり子供の立場で考えたらどうだろうか、この問題は子供たちが見たらどう思うだろうか、この問題は子供たちに対してプラスになるだろうかどうだろうかという判断基準といいますか、判断の原点というもの、そういうことであれば私は大臣のさっきのお考えに共感を覚えるわけです。そういった意味で、子供たちの立場に立って考えなければならない問題がたくさんあるわけですけれども、私は具体的な問題の第一に学校給食の問題を取り上げてみたい。子供たちがこの問題をどうとらえているだろうかということであります。  今さら申し上げるまでもないのですが、問題の性質上、若干前提を整理してかかりたいのですが、学校給食については、もちろん学校給食法に基づいて、「目的」の中に「心身の健全な発達」、心身とは心と体、体だけじゃないですね、心があるということ。それから第二条の「目標」の中には、「食事について、正しい理解と望ましい習慣を養うこと。」特に私は二項と四項に注目したいのですが、学校生活を豊かにする、子供たち同士の触れ合いの中で、特に食事をともにするということを通して「学校生活を豊かにし、明るい社交性を養うこと。」これは非常に学校給食の要点を示している項目だと思うのです。四番目の、これはさっき大臣が教師と家庭と地域というものの理解と協力を大切にしたいとおっしゃったわけですが、それをこの場に移しても言えるわけですけれども、「食糧の生産、配分及び消費について、正しい理解に導くこと。」これはまさしく、その地域の産業なりあるいは流通なりあるいは配分なりあるいは食文化なりというものとのかかわり合いを大事にしようというのが第四項目だろうと思うわけです。  そういった前提に立って、昭和六十年一月二十一日に文部省から、「学校給食業務の運営の合理化について」という通知が出ています。このことについて、午前中の自民党の方のやりとりの中にも出てまいったのですが、この通知が出た背景と申しますか、よって来る背景というものをお願いしたいと思います。

國分正明文部省体育局長

○國分政府委員 午前中の御質問にもお答えしたところでございますが、現在、御案内のとおり国、地方を通じまして大変厳しい財政状況にあるわけでございます。こういうことから、行政各般にわたりましての見直しということが指摘されているわけでございます。学校給食業務あるいは学校給食行政につきましても同じでございまして、具体的には臨時行政調査会の指摘あるいは行政改革推進審議会の指摘あるいは総務庁の指摘ということもございまして、学校給食業務の合理化ということの必要性が指摘されているわけでございます。こういう背景でただいま御指摘の一昨年、昭和六十年一月の通知となったわけでございまして、学校給食におきましても、例えばパートタイム職員の活用でございますとか共同調理場方式あるいは民間委託その他、適切な方法によりまして学校給食業務の合理化を図る、こういう趣旨の通知になったわけでございます。  ただ、先生最初にお話にございましたように、学校給食は学校教育の一環として教科教育では得られない非常に重要な位置づけ、意義を持っておると思うわけでございまして、こういう観点から、この合理化を進めるに当たりましても、地域の実情に応じますとともに、その質の低下をくれぐれも招くことがないようにというさまざまな留意事項をつけまして、合理化についての指導を申し上げた、こういうことでございます。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 この通達の中に「学校給食の質の低下を招くことのないよう」、この「質の低下」というのは具体的にどういうことでしょうか。

國分正明文部省体育局長

○國分政府委員 具体的に申し上げますと、学校で提供されます食事の内容というものを意味しているわけでございます。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 私は、この質の中に、先ほどの学校給食法の目的、目標に沿って私なりに理解して、教育的な質というふうなことも含まれているというふうに理解したかったのですが、それはどうなんでしょう。

國分正明文部省体育局長

○國分政府委員 先ほど来お話がございましたように、学校給食はいろいろ教育上の意義を持っているわけでございます。ただ、この通達で申しておりますのはいわば合理化という観点からのものでございますので、そういう観点から言うと、具体的には食事の内容、こういうことになろうかと思うわけでございます。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 そうしますと、午前中のやりとりを聞いていますと、何か学校給食のために、よくするためにこの通知が出たんだというふうな設問があったやに理解するのですけれども、そうじゃなくて、今の二つ、三つのお答えを総合しますと、これは、ここにもありますが、臨時行政調査会、臨時行政改革推進審議会及び総務庁からの指摘がなされている、それに基づいて出されたいわば受動的な、消極的な、つまり学校給食をよくするという前提で出されたということじゃなくて、初めに臨時行政調査会以下云々ありきということで出された通達だ、このように理解せざるを得ないのですが、それでよろしいですね。

國分正明文部省体育局長

○國分政府委員 具体的な背景としては臨調の指摘等があるわけでございますが、およそ今日のような財政状況になりますと、行政全般について合理化あるいは経費の節減、逆の言い方をしますと税金の効率的な使用ということは、単に臨調あるいは行革審だけの声ではないと思うわけでございます。そういう観点から、学校給食を今後より一層充実していくためには、国民広くから支持をされるそういう学校給食業務でなけれがならぬだろうと思うわけでございまして、こういう合理化等も行うことによってなお一層国民の理解を得て、学校給食を充実させてまいりたいと考えております。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 今の点では若干意見のずれ違う部分があるわけです。さっき質の低下というところで、これは行革から出ていることなのであくまでも食事の質のことを言っているんだとおっしゃったから、やはりこれは行革が先にあっての通達だ、こう理解するのが今のお答えにかかわらず自然だろうと私は思っているのです。そしてこれは、合理化をやる場合はパートタイムと共同調理場方式と民間委託と三つがありますよという例示ですね。これをやりなさいということではないのです。そういったことも含めて、私は先ほど申し上げましたように、この通達は、学校給食を向上させるために積極的に出た通達というよりは、やはり行革という一つの必要性を背負って生まれた通達だというふうに理解せざるを得ない。  ただ、今おっしゃった中で、これは国民の税金を使うのですから、それは配慮するのは当然でしょう。しかし、もう一歩突っ込んで言えば、税金を納めているのは、そしてまた学校給食の負担をしているのは父母であるということも忘れてはならないことだ。正体不明のある人が税金を負担しているのではなくて、まさしく父母であり住民である人が税金を負担している。その人たちが学校給食の例えば共同方式なり民間委託なりについていろいろな意見を持っている。賛成できないという、トラブルと言ってよろしいでしょうか、一つのプロセスとしてそういうことが出てきている。この状況は全国的に見てどうですか。

國分正明文部省体育局長

○國分政府委員 学校給食業務の合理化につきましては、地域においていろいろな反対が起きたりということは時としてあるわけでございますし、かつて本委員会におきましても議論になったという記憶がございます。しかし、全体として見ますと、やり方もいろいろあるわけでございますが、合理化を進めていく上で常に反対が起きている、混乱が起きているということではないと思っております。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 全国的に場所を特定して、今こういうところでコンセンサスが完全ではないので、住民との間でこれこれこうなっているというところを特定できませんか。

國分正明文部省体育局長

○國分政府委員 私ども最近承知しておりますところは、先生の地元で恐縮でございますが、岩手県の遠野市において地域住民から反対があるということであります。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 ことし二月の北日本新聞の社説でありますが、富山県の新湊市でやはり論議になっている、住民との間に云々という記事があるだけで、ここにもあったということを御理解いただきたいのです。それから、今御指摘のあった岩手県の遠野市。遠野市というのは、御存じのあの「遠野物語」の遠野でございまして、山紫水明、人情も厚く、食べ物もおいしい、すばらしい土地であります。私の教職の最後の土地でもありますので、大変懐かしい場所なんです。  そういった新湊にしろ遠野にしろ、あるいは他の例も含めてでありますけれども、そこで共通して指摘されている問題を二、三申し上げ、それについてのお考えをお聞きしたいと思うわけであります。  この基本になりますのは、かつて文部省も、学校給食の原点と申しますかあるべき姿は単独校、自校方式であると。その一つ一つの学校で父兄も参加する、さっき大臣もおっしゃった地域と父母と教師との協力関係がこの学校給食というものを一つの共同作業として形づくられる最もいい教材というのでしょうか、一つの材料だと思うのです。そういった中で、材料も自分の学校で調達する。  私のところは農村地帯ですからすぐイメージが浮かんでくるのですけれども、このニンジンはおれの畑でとれたニンジンだぞとか、これを町に持っていけばこのくらいで売れるんだが、学校給食ではこのくらいだぞとかいうふうなことも含めながら、今東北農業において最も重要な生産物、生産するということと流通加工するということとの結合が足りないという指摘があるわけですが、それを給食の場で実感として学ぶことができる。それは子供たちにとって難しいことではなくて、自分の住んでいる土地でとれた農産物が、調理のおばさんたちによって目の前で魔法のようにおいしいものに変わっていくその驚き、あるいは調理をしてくださる人との人間的な触れ合い、その食事をとった後の感想などの交歓、そういったものが積み重なっての学校給食ということになると単独枚方式が一番原点だ、これはだれも否定できないと思うのです。  結局それが共同の施設になってきた、さらに今度は民間委託だというのは、あくまでも大人の側の経済の論理であります。食事をとる子供たちの側の、毎日毎日おいしいにおいをかぎ、熱い料理をふうふう言いながら食べ、そしておばさんたちに「きょうはうまかったよ」、「きょうはしょっぱかったよ」と言う、その人間的な触れ合いをなくするような方向の共同調理場方式、さらにもっと遠くなるような民間委託というのは、学校給食が教育の一環であるとするならば、教育を遠くにすることだ、教育の一部を民間委託することだ、こういう表現さえ成り立つと私は思うのです。ですから、いろいろおっしゃるけれども、恐らく心の中では、やはり学校給食は単独校だ、これが原点なんだと皆さん思っていらっしゃるに違いない。そうはっきりこの場でおっしゃれるかどうかの違いはありますけれども。  ただ、そこで、この通達の苦しいところです。通達の中で、学校給食が「学校教育活動の一環として実施されており、我が国の学校生活に不可欠のものとして定着している」ということは認めていらっしゃる。そこが「が」で続いているのですよ。この「が」という接続の言葉がこの通達の真髄だと私は思うのです。そして「合理化の必要性が指摘されている」から、せめてという言葉は使っていませんが、とにかく教育活動の一環として「質の低下を招くことのないよう十分配慮」してくれ、方法としてはこの三つがあるけれども、そのときにはこういうことに「留意して」くれというのがこの文章の流れです。  そうなりますと、私は先ほどから申し上げているとおり、本来は自校方式の給食を続けるべきである、それが経済合理性から共同施設方式あるいは民間委託にならざるを得ない状況になっている、こういうふうに理解して、さて、そこで何が起こりつつあるかということを二、三指摘しながら、御意見を賜りたいと思います。  一つは、委託、受託の契約内容にもよりますけれども、あるケースでは調理部門だけの委託ということがありますね。そうしますと、この通達の趣旨にもあるわけですが、献立をつくる栄養士さんのいろいろな配慮というものが前段にある、それが調理部門と接触しないのです。文書か何かで伝達はされる。しかし、調理場に栄養士さんが入っていって味を一緒に見て、これはこうだああだと言うことができない、委託して別の業者になっているわけですから。同じ場所で働くことは、職安法か何かいろいろ解釈があるのですが、それはできない。できたものについて検食をする、それだけです。その段階でこれはまずい、こうしなさいと言っても、後には戻らない状態です。そして運搬されていく。時間がたつから時には冷めることもある。大量生産ですから、加工品とか半加工品が大変多いわけです。材料を調べてみますと、岩手の土地にはるばると、九州から来るのはまだいいのですけれども、台湾から来ている食品もある。これは大量処理ということで結局そうならざるを得ないケースもあるようですが、そういう状況があるということ。つまり献立をつくり、スタートの点と調理する部分との分断というものがある、その辺をどう考えられるかということをまずひとつ……。

國分正明文部省体育局長

○國分政府委員 民間委託します場合の留意事項にも付しているところでございますが、民間委託します場合でも、やはり学校給食というものが設置者の責任において行われるという基本があるわけでございますので、その調理の基本になります献立の作成というものは設置者自身が責任を持って実施すべきものである、こういうことを留意事項として付しているわけでございます。そして、その献立に従いまして受託しました業者が調理を行う、こういうことで、確かに現在の労働関係法規等から見ますと、一々個別に栄養士さんその他が立ち入ってその過程において指図するということはなかなか難しいようでございますが、総括的に指示をするあるいは結果を踏まえてまた総括的に指示をする、こういうことは可能でございます。  民間委託しております各地におきまして、個別にはいろいろな問題が生じておるかもしれませんけれども、それぞれ克服して学校給食を実施している、こういう状況にあろうと思っております。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 ずっと提示しまして、後にまとめて局長、それから大臣のお考えもお聞きしたいわけですが、二つ目は、事故発生した場合の責任の所在ということであります。  これについてはどの部分を委託するかによっても違うかもしれませんが、究極的にはどうなんですか、何らかの事故が発生した場合は、いつかこの委員会でネズミの頭が出てきたということが、どなたでしたか、中西先生でしたか佐藤誼先生ですかとのやりとりの中で出てきた議事録がありますね。それから、寒河江における学校給食の問題も指摘されていました。あのネズミの頭の責任はその後どうなったのでしょうか、それらも含めてお答え願いたいと思います。

國分正明文部省体育局長

○國分政府委員 事故が生じた場合の責任の問題でございますが、初めにネズミの頭が給食の中に混入していたということでございますが、私も本委員会でそれについて御議論があったことを承知いたしております。ただ、当時もその原因が、なぜそんなことが生じたのかということが、いろいろ事故調査委員会等設けて調べたけれどもよくわからないという状況にあったようで。ございますが、今確認いたしますと、その後もいろんな調査をいたしましたけれども、最終的に、どうしてそういうことになったのかというものが解明されないでいるという状況のようでございます。  それから、事故の責任一般の問題でございますが、学校給食の実施主体は設置者である市町村であるわけでございますので、最終的な責任は設置者にあろうかと思います。ただ、調理業務等を委託しております場合に、委託契約の中で具体的に、こういう場合にはこう、こういう場合にはこうという責任の分担と申しますか明確化と申しますか、それらは委託契約の中できちっと押さえるということが必要であろうということで、そういう指導をしているところでございます。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 不幸な例というのでしょうか、ネズミの頭事件が結局責任の所在が明らかにならないままに時日を経ているということ、これは一つの事例としてあり得べきことだから問題なんです。  それから、今の責任の問題につきましては、どの部分の原因によって発生した事故であるかということによって、委託者と受託者の間の責任の問題はあると思いますよ、これはこうだという。しかし、少なくとも子供たちに対する責任、父母に対する責任あるいは住民に対する責任というのは、これは設置者にあるわけですよ。その設置者が本当に全身全霊をもって責任を持つという体制をとるのが自校方式ですよ、くどいようですが。これを一言つけ加えておきたいと思います。  次に、父母、住民のコンセンサスを得るという問題なわけであります。これはさっき引用しました新湊市についての社説の一部でありますが、やはり問題なのは市教委が一方的に出したことだという指摘をしているわけです。そして「民間委託は、市教委と市の職員組合との交渉の中で初めて明るみに出た。」それで地域住民が初めてそれを知った、こういうきっかけだったようであります。そして「子供たちの学校給食をよくする会」が結成されて、追及された、ようやく学校を通じてPTA役員に文書で概要を知らせる、こういう後手後手の対応をした。どう見てもこれは民主的ではない。「たとえ行革の一環だとしても、学校給食は父母の負担がつく有償である。保護者の意見、判断を求めるのが筋である。まして、一校下、一地区の問題ではなく、全市的なものである。」というおまけがついているわけですが、いずれにしても「納税者である市民が、経費削減より現在のセンター給食を納得のうえで選ぶなら、それに従うのが市民のための行政ではないか。」という、これは新聞の論説ですから意見が分かれれば分かれるということになると思いますけれども、いずれにしろ、この社説から見る限りにおいては、この地域においても住民、父母との間のコンセンサスが十分に成り立っていなかったということは明らかなようであります。  もう一つの遠野の例でありますけれども、これもやはり似たようなケースをたどっておりまして、ことしになってからその計画がはっきり出てきた、反対署名請願が出た。六千六百名の署名のもとに、遠野というのは人口が三万くらいですから有権者となるともっと少ないわけで、その中の六千六百でございます。で、議会に反対請願が出た。継続審議になった。統一自治体選挙で新しい議会が構成されたので、事実上これは廃案になった。そして、だんだん日にちが切迫してくるに従って四月一日実施というのが後退して五月に移って、最終的には五月十八日実施になったわけですが、最終的に教育委員会が児童を通して父母にチラシを流した。これは三回目のチラシのようでありますが、それが出て、実施されるまでの三日間に今度は七千八百の反対署名が集まった。こういう住民の反応というのは、数字から見ても日数から見ても非常に鋭い反応であるというふうに考えざるを得ないわけであります。  やはりこの問題は、通達にも若干触れでありますが、住民のコンセンサスを得るという前提が必要だと思うのですが、どうでしょう。

國分正明文部省体育局長

○國分政府委員 ただいま学校給食業務についての問題ではございますけれども、およそ行政一般について、極力地域住民のコンセンサスを得てあるいは理解と協力を得て行政施策を進めていくということは、一般的に申して当然のことであろうというふうに思うわけでございます。  なお、ただ、そうは申しましても、いろいろな意見があり得るわけでございますので、最終的には住民の意思を代表しますそれぞれの議会の御判断が最大限に尊重されるのではないだろうか、こういうふうに考えております。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 幾つか挙げた問題の最後になると思いますが、法律との関係でこれはちょっと問題になるんじゃないかなと思うことが二つほどあるのです。  それは、業者が受託が決定した、実施が約一カ月後だという時点におきまして、業者に採用される予定といいますか受託業者の従業員が、研修と称して、まだ稼働中の市の給食センターに市の職員と一緒に作業した、作業に入った。ところがこれは、職安法四十四条に労働者派遣禁止の条項があるわけですが、これに抵触するのではないかという現地の労働省筋の判断があって、一日でそれをストップしまして、次の日から、苦肉の策というのでしょうか、市が臨時職員としてその六名を採用した。そして、数週間にわたって臨時職員の身分でそのセンターでもって作業をし、実際は研修を積み重ねたということになるのでしょうか、そして受託が開始される前の日付でもってもとの業者に任用がえになった。こういう器用な人事が行われたわけであります。これは公務員法上どうなんだ。例えば、市の予算化をして、予算を使って臨時職員を置くということになれば、当然臨時職員を必要とする業務が膨れ上がっているのだ、こうこうこういう必要があるから臨時職員六人ふやすんだぞということになるわけですけれども、この場合は業者の事前研修のためとしか考えようのない増員でございますから、これは自治体の中で当然今後問題になるんだろうと思います。  それから、その法解釈ですね。労働力だけが行く。調理委託ですから、施設も材料も全部設置者が持つわけですね。業者が提供するのは労働力だけでしょう。そして、業者が負担増になるのは人件費だけでしょう、はっきり言えば。ただ、そのほかに洗剤だとか何かはつくかもしれませんけれども、少なくとも材料も施設も設置者、市のものであって、そこに業者が労働力だけを供給するということになれば、職安法四十四条の解釈からすればどうなのかなという疑問が残ります。これはまだ結論は出ていません、出してません。  もう一つは、受諾なさった会社の社長さんが市の議会議員なんです。そうしますと、ここに私の疑問がもう一つ出てくるのですけれども、地方自治法の第九十二条の二に議員の兼業禁止という条項があります。自治体の請負をしてはいけないということですね。そしてそれを受けて百二十七条に、第九十二条の二、今申し上げた議員の兼業禁止の条項に該当するときは議員はその職を失うという厳しい条項があるわけです。ただし、この判断はだれがやるかというと議会がやるということになっていますから、これは文部省の判断でやるということではないわけですから、ここで直接的な見解を求めません、これは議会が判断することだと言われればそれまでですから。  ただ、今申し上げた二つの点、労働力派遣の問題と議員の兼業の問題は法に抵触するおそれがあると私は思うのです。もしこれらの事実をどんどん、それぞれの担当といいますかセクションで明らかにしていって、違法の事実が明らかになった場合はどう指導されますか。

國分正明文部省体育局長

○國分政府委員 私ども途中におきまして、例えば研修ということでやったら職安法違反になるのではないかとか、したがってそれを臨時職員に切りかえたというような事実関係、あるいはまた、地元で民間委託に反対されている方々が職安法違反あるいは自治法違反ではないかというような主張をなされているということは、聞いておるわけでございます。ただ、私ども、現在までのところ、遠野市におきましても労働関係諸機関あるいは県当局等々から指導を受けているようでございますけれども、今回の業務委託というものが違法であるということにはなっていないというふうには伺っているわけでございます。  ただ、一般論で申し上げまして、これは今回の給食業務に限らず、およそ一般行政すべてそうであろうかと思うわけでございますが、各自治体が関係法令に違反して行政を行うということになりますれば、文部省としてもその是正について指導申し上げるというのは当然であろうというふうに考えております。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 時間が経過していますので、他の項目にも触れたいと思いますので、給食の問題はそろそろ閉じさせていただきたいと思うのですが、以上申し上げましたように、単独校、つまり自校方式であれば発生しようのない幾つかの問題が現実に起きてきている、コンセンサスの問題にしろ法解釈の問題にしろですね。こういったことをトータルとして考えた場合に、私は、今の自民党政治のもとにおける行革という一つの流れの中で、文部省が、善意に解釈すればやはり抵抗なさってくださっていると思うのです、苦しいからこういう通達が出ているんじゃないかと善意に解釈するわけですけれども、その努力をなお一層、こういう問題を守る立場に立つのは一体だれかといえば、省庁の中ではやはり文部省でしょうから、ひとつぜひそういう立場に立って、いろいろな困難があろうとも、今後時間をかけて、学校給食というものをよりよく、そして子供たちのためになる方向に持っていくんだ、その決意のほどを大臣、いかがでしょう。総括的に、今までのことをお聞きになったことの御感想も含めて決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 学校給食は、これはやはり私も続けていくべきだと思っておりますが、しかし長年たってまいりますと、全部じゃございませんが、要するに地域によりましてはこれがもう全く官僚化してしまったような事態も往々にして見受けられますので、絶えずやはり子供のためにいいようにという改善を重ねていくべきだと思っております。いろいろ議論ございましたこと、これまた改革すべきものは積極的に取り組んでまいりたいと思います。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 学校給食の問題については、最後にもう一度触れるかどうか、ちょっと時間の配分を見てからということで、次の問題に進ませていただきたいと思います。  三全総、四全総と文教行政、特に高等教育機関のバランスのある配置の問題、あるいは均衡ある文化の振興という点で、幾つかの質問を申し上げたいと思います。  三全総は言うまでもなく、地方の時代ということを標榜いたしまして、私どもにとっては、特に地方に住む立場からすれば、非常に重要視せざるを得ない幾つかの問題を提起しております。例えば三全総の中の「教育、文化、医療施設の適正配置」という項目を見ますと、大都市に集中し過ぎている、そして、高等教育機関を初めとするいろいろな施設とそれを支える人材が「東京、京阪神を頂点として大都市圏に集中しており、総体として質的、量的に大きな地域格差を形成している。」という指摘、それから、結局これは若年層の大都市集中を結果している、過密の原因にもなっている、そして地方における高次の教育、文化、医療機能の不足を一方では来している、地域の魅力を相対的に減殺している、人口の流出を導き出している、定住条件の低下の原因となっているという指摘があるわけであります。したがって、今後の課題、三全総で指摘している課題としましては、この高等教育機関あるいは文化施設、そういったものを地方都市に分散させていく方向を示唆しているわけであります。  こういった三全総が制定されてから約十年になるわけですが、この十年間、今申し上げた点についての総括をなさるとすれば、自己評点を含めましてどういうふうになるのでしょうか、三全総に照らして。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 大学関係の立場からお答えをさせていただきますが、三全総、先生のお話にございましたように、昭和五十年代を主として対象にいたしましての計画がてきたわけでございます。  文部省といたしましても、それまで戦後、大学の新増設等につきましては、特にほとんど全部が私学であるということもございまして、私学の自主性に任せるということから、申請のあったものについて質的に一定の水準に達していればこれは認めるという方式をとってきたわけでございますけれども、やはりこのままの方式では種々問題があるということで、ちょうど十八歳人口が底になっている時期でもございましたので、昭和五十一年からは一定の計画をつくって、それによって私学等に対する認可の際にも誘導をしていくというような方策をつくったわけでございますが、その方策の中におきまして、先生の今御指摘になっておりますような高等教育機関の大都市集中については、これはできるだけ抑制をして、地方への立地を誘導していこうというような方向をとってまいったわけでございます。  今日まで約十年間を経過したわけでございますが、この結果、現在の数値で申し上げますと、昭和五十年度と昭和六十年度を比較いたしますと、東京圏、大阪圏の学生数の集中度が昭和五十年については六五%であったというものが六〇%に減っておりますし、それからまた大学の収容率でございますけれども、東京圏では一八七%、つまり東京出身で大学へ行く者を全員受け入れても、そのほかに八七%分は地方から受け入れられるというくらいでございましたけれども、これが昭和六十年では一四八%まで集中が落ちております。逆に地方の方では五六%から六六%までこれが進んでいるというような状況にあるわけでございます。ただ、事柄の性格上、大学の立地というのは、やはりその大学が運営し発達していけるような地域というような事の性格上の問題点と申しますか、限界があるというようなことから、極めて大きな変化というところまではあるいは来ていないかもしれませんけれども、着実にそういう方向に進みつつあるということで御理解を賜りたいと思うわけでございます。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 私の手元には、今お話のありました例えば収容率一八七%時点の数字しかありませんでしたので、その後の変化ということについて今お聞きしました。  もう一つ、別な角度から見ますと、大学教育、高等教育への進学率という点から見ますと、高校への進学率と違って、さま変わりといいますか、非常に様子が違っていますね。高等学校への進学率は、全国都道府県ともかなり平均化してきている。これはたしか文部省の数字だったと思いますが、全国平均高校への進学率が九五・三%、これは新しい数字だったと思うのですが、違っていたら御訂正ください。一番高いのが富山の九八・五%、一番低いのが愛知県の九二・四%、この開きは最低から最高を眺めた場合に一・〇六倍です。したがって、高校への進学率というのは非常に狭まっている、全国平均化してきているというふうに考えていいと思いますし、私たち好みでいえば全入化の方向に着々と進んでいる、こういうことになるわけでございますが、大学への進学率には大変地域格差がありまして、全国平均が三四・七%、一番低いのが青森の、これは私の隣なわけですが一九・一%、東北は軒並み二〇%の前半台ということになるわけですが、東京が一番高くて四五・六%、実に二・四倍というような数字が出ているわけであります。  したがって、今後の大きな一つの課題は高等教育への機会均等、進学率の平均化、向上ということではないかと思うのですが、文部省としては高等教育機関への進学率を何年度を目指してどのくらいまでを目標としているか、そしてこの格差是正と申しますかこれについて、もう一度今後の四全総に盛られるであろう内容なり方向性なりというものを含めて示唆願いたいと思います。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 都道府県別の高等教育機関への進学率、大学、短大への進学率でございますけれども、先生今御指摘がございましたように、昭和六十一年度で、最高の東京都とそれから最低の青森県を比較をいたしますと二・四倍という差があるわけでございます。これは、先ほど三全総の関係で五十年度との比較を申し上げましたので、五十年度の状況との比較をこれについても申し上げますと、昭和五十年度につきましては最高と最低の差が三・〇倍でございました。そういう意味から申しますと、この十年間にその差が二・四倍ということでございますので、かなり縮まってきているという状況にはあると思います。  こういった都道府県による高等教育への進学率の差は、一つにはやはり高等教育機関の配置の問題ということもあると思いますが、それのほかにも、その地域における産業、就業の構造でございますとか、卒業生がそこで就職をする場があるかどうかというような問題とか、あるいはまた県民あるいは地域住民の高等教育に対する意欲と申しますか環境、周りの人が行けばやはり行きたいというふうになってくるという、率が低いとなかなかそういうふうにならないというような問題等、いろいろの複雑な要因が絡み合っていると思いますので、にわかに簡単に解決する問題でもないとは思っておりますが、それにいたしましても二・四倍からの差があるということは、やはりもっと縮小されていってしかるべきであろう、こういうふうに思っておるわけでございまして、そういった意味も含めまして、先ほど申し上げましたような適正化という観点から、大都市集中の抑制、それから地方への立地というようなことについて誘導し、指導等を行っている最中ということでございます。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 この問題についてはあと一、二にとどめたいと思うわけですが、この進学率の差というのは、教育機関の配置の問題ももちろん原因しているわけでございますけれども、もう一つの側面としては経済的な負担ということもありますね。自宅から通っている大学生の生活費あるいは教育費、下宿あるいは自炊している大学生の地方から出てきている場合の負担というものの差が歴然と出ているということは、これもまた文部省その他の調査資料にも明らかな点であります。  言葉をかえれば、この高等教育機関への進学率の問題を論ずる場合、地域振興と申しますか、四全総がどういう形で出てくるか、一極集中にまた戻るのかどうかということについてのお考えもちょっとお示し願いながら、私はやはり多極分散型と申しますか定住性発揮ということで、今後、教育機関なり研究機関というものを地方にどんどん、均衡ある配置をするという方向を文部省としては指向するべきであろう。そして、負担が違いますから経済的な理由でもって入れない人もいるわけです。これは一種の足切りですよ。経済レベルによる足切りです。そうすると地方の青年は、さっき大臣から、高校から大学に進む青春時代云々というお話がありましたけれども、そういった、彼らが地方に住んでいるということでもって、東京圏なり京阪神圏に住んでいる青年との間にハンディを背負っておると見ることもできる。こういった実態をあらゆる点から直していく、あるいはテクノポリス構想の中に文部省も少しは首を突っ込んでみるとか、そういう地方分散、均衡ある配置ということについて大臣のお考え、御決意というふうなものを承りたいのです。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 四全総はまだ決まっておりませんが、私が聞いておりますのには、一極集中ということはないと思っております。やはり国の均衡ある発展ということから、それぞれの地域の特性を生かしたものになっていくであろうと思っております。  それから学校の配置、特に高等教育機関の配置等でございますが、私はやはりこれは交通機関が非常に大きい影響をしていると思うのです。でございますから、四全総におきましては、そういう高等教育機関の配置と同時に、それにふさわしい交通網の整備ということも並行してやっていかざるを得ない。それがやはり学校を活用していく一つの道だと私は思っております。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 全総の問題については改めてやりますが、最後に一つ、文化政策についてお聞きしたいと思います。  国家予算に占める文化予算の額と比率なのですが、この十年間の推移を大ざっぱにお知らせ願えないでしょうか。特に私が指摘したいのは、六十二年度国家予算に占める文化庁予算が〇・〇七一%。これをフランスと比べますと、フランスが〇・八六%ですから一桁違うわけであります。これが一人当たりのGNPがアメリカを追い抜いた国の実態かと思うと、たくましい文化を力説する文化行政としては寂しいのではないかと思うのですが、この点について御所見を賜りたいと思います。

久保庭信一文化庁次長

○久保庭政府委員 先生の御指摘のとおり、六十二年度政府予算全体に占める文化庁予算の比率は〇・〇七%、金額にいたしますと三百六十三億でございます。ちなみに、三全総のスタートいたしました五十二年度では二百七十八億で、金額の上ではふえておるわけでございますが、率の上では今のようなことになっております。私どもとしてはできるだけ努力をいたしまして、我が国の文化振興のために努力してまいりたいと思う次第でございます。  今先生がおっしゃいました諸外国との比較ということでございますが、制度や組織が違っておりまして、比較ということがなかなか難しゅうございますが、いずれにいたしましても、我が国の文化振興のために今後も努めてまいりたいと思う次第でございます。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 最後に、要望を込めての質問になるわけですが、文化というのは、つくられたものが流されてくる、それを受動的に受ける、これは文化じゃない。したがって、現在のマスプロ、テレビ、印刷物を媒体とする一見華やかな、非常ににぎやかな文化というのは、心底に何かうら寂しい風が吹いているのではないかという気がする。やはりそれは、住んでいる各地域地域で参加しっくり上げていく文化というものを大切にする、それを育てるという視点が大切であろう。特に、私は地方、地域に住む立場からそのことを痛切に感じているわけであります。  ところが、人口密度が薄いとかいろいろなハンディがありまして、文化活動もなかなか口で言うほど容易ではありません。施設の面でもいろいろなイベントを持つにしても、そういったものに対する国あるいは文化庁の、文化政策の中における地域文化、地方文化に対する物心両面のてこ入れというものがある程度必要であろうと考えます。そのことについて一言触れていただきたいと思います。  特に、自分の地域のことで恐縮ですが、今度井上靖先生を中心として岩手の地に日本現代詩歌文学館というものが計画されている。文学の資料館は、日本近代文学館など東京にあるものを初めとして全国各地にありますけれども、ほとんどが散文である。文学の源泉と言われる詩歌資料は部分的に、またわずかしか保管されていないという現状にある。しかし、実際に参加している人口からいえば、小説を書く人口よりは、俳句、短歌、川柳、詩、これに参加している人口の方が圧倒的に多いはずであります。そういった点から、この日本現代詩歌文学館構想というのは、資料をお上げしてありますのでくどくど申し上げませんけれども、一つの地域文化、文化振興のあり方としてモデルになり得る事業ではないかというふうに考えるのですが、これについて文化庁のお考えなり、これをバックアップする体制なりについて、一言お願いしたいと思います。

久保庭信一文化庁次長

○久保庭政府委員 地方文化の振興の充実を図ることが重要であることは、先生のおっしゃるとおりでございます。  私ども文化庁におきましても、文化行政の上で、芸術祭の地方開催でございますとか、地方における文化会館等の設置の充実でございますとか、さまざまな政策の上で重視しておりますが、特に最近におきましては、国民各層が行っております文化活動を一堂に会して発表していただくということで、国民文化祭というのを昨年から始めました。ことしは熊本で開催する予定で、今後各地でこれを開催していただきたいと計画をしておるところでございます。この中には、今先生がおっしゃいました短詩形文学につきましても、全国からの投稿をいただいた上でそれを発表して、お互いがそれを鑑賞する。また絵画についてもそこで絵画展を行う。また民謡、それからオーケストラ等、国民の各層が、各分野の方々が行っておる、芸術家の行う芸術祭に対していわばアマチュア、国民の行う芸術祭というか国民文化祭ということでございますが、これを企画しておるわけでございます。  私は、こういうことがこれからますます国民の間に定着いたしまして、それぞれの地域で行われている文化活動がさらに一層盛んになるようにと念願をしておるところでございます。  それから、ただいま先生がおっしゃられました県における企画につきましては、まだ県の方から聞いておりませんけれども、その話を伺いましてから私どもとして検討させていただきたいと思っている次第でございます。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 この項目は終わりますが、今最後に申し上げたのは、県の事業ではなくて、岩手県の北上市、私の出身地なわけでありますが、市の事業として非常に特異な形でスタートしたもので、数万点の現代詩歌文学資料を収集する、あるいは現存の方たちのテープの保存とか、非常に多彩な内容を持った施設になるはずであります。このことについてはまた機会があったらひとつ御理解を深めていただきたいと思います。  きょうの質問の最後に、入試制度について触れたいと思います。既に何人かの方が大学入試について触れられました。ですから私は、大学入試制度を含めまして、その影響が高校教育にどうあらわれているかという点に重点を若干移動させまして、幾つかの点で御質問申し上げたいと存じます。  私が高校に勤務しておりましたのは十三年前で、共通一次体制には入ってないわけですね。共通一次体制は、評価はいろいろに分かれていますけれども、準備期間、検討期間が非常に長かったということ、これは私は大切なことだったと思うのです。このことは最後の新テスト体制についての質問のときに触れたいと思うのです。ただ残念なことには、大学入試というものが、先ほどの大臣のお話の中にもありましたように大きな関門になっている。それが結局は高校の序列化の原因になり、そしてまた、その序列化された高校に向かっての中学卒業生の入試制度に、「十五の春を泣かせるな」というあの問題にぶつかる。そして教育内容に大きな影響を及ぼしているということですから、原因の大きな源はやはり大学入試制度にあるのじゃないか。そしてそれを突破しますと、もう本当に人生の目的を達したみたいにほっとして無気力になる大学生が非常に多いとか、大学生活の過ごし方にちょっと物足りないのじゃないかという御指摘も出ているわけで、これは一年、二年でどういくものでもない、なかなか大変だと思うのです。しかし、困難ではあってもそれに向かって一歩一歩努力しなければならない、これが私たちの使命だろうと思いながら御質問するわけです。  特に、ここ十年ほどの共通一次体制に入った後、高校の現場にどういう変化が起こってきたかということを、私は元の同僚、仲間といろいろ話し合い、また資料も集めたわけであります。持ち時間が刻々と迫っておりますので、詳しく申し上げることは省略します。  一つは、高校の序列化がなお一層進んできている。つまり高校に対する評価は、その高校からどの大学に何名合格したかによってランクづけられる、そしてあそこは一流中の一流の高校である、岩手県で言えば盛岡一高ということになるのでしょうが、それを頂点とするピラミッドが完全に高校にでき上がっている。それが子供たちの価値観を支配し、教員大事にまでそれがあらわれている。あそこに行く校長は絶対このクラスから行く、その逆は起こり得ないという、人事でもって差をつけているという悲しむべき現象もあるわけであります。そういった高校の格差というもの、序列化が進んだという点が一つ。  それから、したがって学校教育法に言ういわゆる高校教育の目的、人間的な教育なり社会人としての発育・発達という面よりも、いかにして難関を突破するかということに重点が置かれることが二つ目。  そして、その中からどういう実態が生まれてくるかというと、教育課程が本来のあり方から逸脱している例がふえてきております。  例を二つほど申し上げますと、文部省が非常に鳴り物入りで始めました必修クラブ、これが進学校と言われでおる学校でまじめに行われているという例はむしろ少ないのじゃないか。少なくとも一、二年生はやっているけれども三年生は全然やっていない、こういう学校が圧倒的に多いようであります。そして、その必修クラブの時間は主要科目の授業に振り向けているのが実態でして、これは岩手の実態という意味じゃなくて全国各地の特徴という意味ですから、岩手だけというふうにお考えなさらないでください。岩手ショックということじゃないのです。  それから、カリキュラムの改変と言ってよろしいと思うのですが、実質七時間授業体制というものが出ている。早朝授業あるいは正規の授業が終わった後の授業ということで、七時間授業体制ができておる。  それから、これは私の告白を込めて、若干私も体験があるのですが、後期対策といいまして、夏休みが過ぎますと、例えば三年生の物理の時間、これはカリキュラム上当然やらなければならないカリキュラムになっているわけですが、後期になりますと物理の時間を解体するのです。そして、クラスを解体して自分の受験する理科の科目、生物なら生物、地学なら地学に行ってそこの授業を受ける、そしてその授業でもって物理の単位を認定する。これが実際に後期対策という名前がつけられて行われてきている。  それから、学校行事に及ぼす影響も非常に大きくなっておりまして、運動会、体育祭あるいは文化祭、文化祭は三年に一遍だなんという学校も出てきています。あるいは十一月でなく、文化の季節でなくて、もう早々に九月中に終わらせてしまう、十月以前に終わらせてしまうという実態がほとんどであります。あるいは応援団のない学校、部活動の時間の保証のない学校、これが全国に例がございます。  それから、「現代社会」と「理科1」の履修状況についてもしおわかりでしたらお願いしたいのですが、教科書は買うけれども授業をしていない、これは進学校です、実業高校はやっているようでありますけれども。  こういった、今言っただけでも、やはり本来の高校教育がカリキュラムの面あるいは教科内容の面から崩れているという実態、それがすべて受験体制に向かって号令がかけられているという実態、これを文部省はどう把握されていますか。そのことをお聞かせ願いたい。

西崎清久文部省初等中等教育局長

○西崎政府委員 高等学校教育の問題につきましては、受験との関係でさまざまな問題が起きておるという御指摘、いろいろな事例を挙げてお話をいただきましたが、やはり高等学校教育のあるべき姿、学業においては指導要領の趣旨、目的を、そしてまた、人間教育的な面では道徳教育をというふうなあるべき姿が、受験教育のために若干いろいろな姿にゆがめられているのではないかという点は、私どもも心配しておる点でございます。  ただ、先生おっしゃいました必修クラブの点など、私どもの調べによりますと、これは原則として週一時間でございますが、全国的な調査によりますれば年間三十五時間以上、一週一時間以上やっておるのが六五%、それから年間三十時間から三十四時間やっておるのが一九%で、約八五%ぐらいは週一時間的に必修クラブは行われておるというふうな実情があることは、数字の上で申し上げられるわけでございます。  しかし、確かに授業のウエートと申しますか、力点が受験に向いているということは実情としてあるわけでございまして、その例として先生お挙げになりました七時間授業でございますが、これは全体の正確な数字じゃございませんが、一週で六時間五日、そして四時間土曜日と考えますと三十四時間でございます。私ども三十五時間以上やっている高等学校の実情をちょっと調べてみたのですが、約八・五%ぐらいあるのでございます。そういう意味から申しますと、七時間授業をやっておるところが一割弱あるのではないか。これは少しエキストラでございまして、そのエキストラの部分が受験に向けて行われているというふうなことは想像できるわけでございます。  それから、先生は「現代社会」と「理科1」の点をお挙げになりましたが、「現代社会」は御案内のとおり必修でございますから、これは調査しましても数字は出てこないと思います。これは著やっております。したがって実情として、先生は何かの事例として把握された点をお挙げになったと思うわけでございます。  いずれにいたしましても、いろいろ数字として私ども把握しておる内容で、先生の御指摘の点と若干違う点もありますが、御指摘、心配の点等、重なる部分もあるわけでありまして、私どもは、やはり高等学校教育が受験オンリーに流れてはいけない、進路指導の中で進学指導と就職指導という二つあるわけでございますが、偏差値だけに頼る進学というふうな指導をしてはいかぬということは口を酸っぱくして言っておるわけでございますけれども、基本のところは入試、子供がかわいいわけでありますから、先生方もそちらの方に力を入れられている実情はそれはそれでとうといわけでございますので、全体の大学、高校との関連において、高等学校教育が正常になるようにという形で私どもも努力してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 今触れられましたように、調査しても出てくる面と出てこない隠れた面があると思います。必修クラブにしましても、調査がおりできますと、実はやってませんとか、別なものをやっておりますというのはやはりなかなか出せないものですから、そういった点の調査というのは、むしろ実態というのは、いわゆる現場に出ていかれていろいろな面で体感、体験なさるということがある面では必要じゃないかと思います。  いずれにしましても、私が申し上げたかったのは、共通一次というものを悪者に仕立てるという意味じゃありませんが、共通一次体制になってから、今指摘したような動向というものがやはり少しずつ進んできているということは事実であります。  さて、これをどのようにして直していくかということの大命題にぶつかるわけでありますが、かなり準備期間をかけてやった共通一次も、複数校受験ということを含めまして、ことしの春には先ほど来指摘されておりますたくさんの問題が提起されたわけです。これを一つの反省事項としながら、日程的には六十五年新テスト体制ということになるわけですね。しかも、それの内容等については二年前に明らかにするというスケジュールのようでありますから、来年度にはそれが出てくる。そして六十五年の実施。この六十五年実施の新テストを、内容はまだ固まってないと言われればそれまでですが、おおよそ新聞記事等で輪郭を探ろうとしておるのですが、もう一つはっきりしません。共通一次体制と六十五年からの実施を目指している新テスト体制というものとの基本的な支える理念といいますか考え方、そういったものについてお聞かせ願いたいと思います。

阿部充夫文部省高等教育局長

○阿部政府委員 現在の共通一次試験の制度と申しますのは、これは先生十分御承知だと思いますけれども、一つには、難問奇問と言われた各種の適切でない出題に高校生が苦しめられるという状況を直したい。そしてまた、余り特定の科目に絞って実施しますと、高等学校の教育が特定の科目だけの準備教育になってしまうということも考えたいというようなことから、五教科七科目という線での共通のテスト、しかも高等学校段階を普通に勉強していれば相当の点が取れるというようなレベルのテストとしてこれを実施する。それをまず第一の試験とし、第二次の試験は、各大学がそれぞれ工夫を凝らして自分のところの大学にふさわしいと思うような多様な方式で実施をして、それを総合して、受験生の負担の軽減とその能力の多角的な判定というようなことを実現しようということで実施をしてきたものでございまして、そういう意味で、特に共通一次テストが難問奇問をなくしたというような点については、高等学校の先生からもかなり評価はしていただいていると思うわけでございます。  私は、必ずしも共通一次のせいでとは思わないわけでございますけれども、やはり大学進学競争がいろいろな面で激化をしてきているという状況の中で、先ほど先生が御指摘になり、初中局長がお答えしたようないろいろな問題もあるだろうと思っておるわけでございまして、そういう意味からいえば、共通一次のような、基礎的な問題をやるということと同時に、各大学の二次試験というのがもっともっと、いわゆる純粋な学力中心の多科目にわたるようなものでなくて、受験生の能力を多角的に見てあげられるような工夫を凝らしたものになっていくというような努力がさらに重ねられなければならないと思っておるわけでございます。  ただ、今回の新テストの考え方というのは、共通テストという考え方を基本的には念頭に置きながらも、現在行われております共通一次が国公立だけであって私学に及んでいないということで、私学においては依然として難問奇問等も出ているというような状況等も改善をしていかなければならないであろう、入試というのは国公立だけではなくて、大多数を占める私学も一緒に考えなければいけない問題であるという発想に立ちまして、私学も含めた内容のものとして構想をするということが一つの点でございます。  第二点は、この利用、活用の方法につきまして、これも、今まで五教科七科目という形でかなり画一的に使用していたということが、また偏差値や輪切り等の問題と直接結びつくような要素が強いというようなことに対する反省も踏まえまして、国公立につきましては今年度から五教科五科目以内ということに改めまして、これは高校の関係の先生方から大変好評を持って迎えられていると判断をいたしております。  さらにそれを進めまして、国公私立の大学がこれをどういうふうに利用、活用するかということについては、各大学の自由であり、それについて弾力的な活用を認める。例えば、一科目だけ使うという方式もあってもいいというようなところまで弾力化をしょうということでございます。  大きく申しますれば、そういう二点において新しい仕組みとしてこういうものをやってみようということで、現在、大体の考え方につきましては、国公私立大学の関係者、それから高等学校の関係者にも相当数入っていただき、それから学識経験者等の方々というようなことで集まっていただいた会合を設けて、何回か議論をいたしました結果、昨年の夏にまず第一段階での中間的なまとめのようなものは発表いたしておるわけでございます。さらに、引き続き細目にわたるような点まで現在議論を重ねているところでございまして、できるだけ早い時期にこれを天下にお示しをして、またこれについての御意見等も伺いたいと思っておるわけでございます。  なお、共通一次につきましてはかなり長い期間をかけて準備をしたということは確かでございまして、そのために国立大学関係者、公立大学関係者、非常に関心を持ってこの問題に取り組んでいるという状況にあることも事実であります。今度の新しいテストもできるだけ十分な時間を置くという必要もあるということを考えまして、昨年の暮れに、当初は実施予定年度を六十四年度と考えておりましたけれども、一年延ばして六十五年度ということにして、その間に関係者の間の議論を一層深めていただこうということをねらいとしているわけでございます。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 時間が来ましたのでそろそろ終わりたいと思いますが、今お答えありましたように、新テストのポイントの一つは、私立大学をどう組み入れるかということではなかろうか。一つの制度が出てきますと、国公立て都合が悪いと私立の方に行くというふうな傾向もありましたし、現にクラス分けをしまして、私立を受けるクラス、国公立に向くクラス、それなりの性格の違いが出てきますね。恐ろしいものだなと思います。そういった意味で、新テストがそういう私大を含めての体制で、しかも過ちのないようにというのはなかなか難しいと思うのですが、今度の複数受験だって、受験機会をふやそうと思ったのが逆に足切りで一つしか受けられなかった、機会を縮小したという皮肉な結果も出ているわけでしょう。どういうことが出てくるかわからないということも考えますと、拙速でいくべきじゃない。  この点については個人的な考えになりますけれども、大学間の意見交換、それから高校側の意見もじっくり聞く、特に高校の意見を聞いてほしいのです。そして、新テストについての体制というものを拙速じゃなく進めていただきたいということを要望して、この部分についての質問を終わります。  最後に大臣、今までずっといろいろな問題を取り上げてきましたが、また原点に返りますと、やはり学校教育においては、教師、教育者魂みたいなのが子供たちとどうぶつかり合うかということに原点があるようにどうしても思われてなりません。  そこで、きょうの質問の最後に、もう一度大臣の御感想あるいはお人柄あるいは価値観みたいなものをひとつお聞かせ願いたいと思うわけで、その前に、ここに一つの詩を引用させていただきたいと思うのです。これは、先ごろ入学式シーズンだったわけですけれども、NHK発行の「おかあさんの勉強室」に載っている詩があります。「入学式で」という詩であります。   校長先生のお話って、おもしろくないね。なにを言ってるんか、なにもわかれへん。みんなしっかり勉強しましょうだって。なに言ってるの、みんな勉強するつもりで。学校にきてるじゃないの。  (中略)  あーあ、先生もあくびしてるよ。家に帰って、テレビゲームで遊びたいわ。もう校長先生、早くお話、終わってちょうだい。これがある入学式の、女の生徒だろうと思うのですが、詩であります。この学校の入学式が見えるようであります。式辞、祝辞、あいさつ、そして校長先生は恐らく、「お忙しい中を御臨席いただきました御来賓の皆様……」という御来賓から始めたのじゃないかという気がするのですが、そういう入学式風景があります。  一方では、これは御本を差し上げておったのですが、お読みいただければ幸いなのですが、岩手の小学校の校長をやってやめられた吉田という方の本の中に、「握手する入学式」という短い文章があります。出だしを省略して申し上げますが、この校長先生の学校の入学式はこういう情景から始まります。  「入学式で新入生の名前を呼ぶとき、校長は」これは吉田という方ですが、「校長は新入の子供たちの席を回って一人ひとりと握手するのである。その年も、わたしは二百人の一年生と握手した。「あしたからひとりで来れるネ」「けさの、ご飯おいしかった?」、こんなことを語りかけながら、子供の手を握って回った。これがわたしと子供たちとの出会いである。」これがこの学校と生徒たちの出会いである。「子供の手はふっくらして温かかった。わたしが握ると、子供たちは、わたしの手の中でキュッと握り返してくれる。」、「いままで生きてきた子供の思い、育ててきた父母の思いが伝わって、じーんと胸が熱くなる。「ぼくも人間です」という子供の主張が小さい手にこめられている。」これは学校の校長先生がそう感じたわけですよ。「「学校はキミの味方、どんなことがあっても、学校はキミを守ってやるヨ」、わたしは子供たちと誓う。これがうちの学校の入学式である。」その日病気で休んだ生徒が数日後にお母さんに連れられて校長室に来て、私にも握手してください、入学式してくださいと言ってくる情景が続くわけです。  大臣、お子さんはもう大きくなられたとお聞きしましたが、お孫さんが入学式を迎えられるとしたらどっちの学校の入学式を望まれますか。

塩川正十郎自由民主党文部大臣

○塩川国務大臣 まだそんな孫はおりません。――要するに、教育の問題は大人の問題だと私は思うのです。入学試験一つ見ましたって、先ほどおっしゃった盛岡二高ですか岩手二高ですかになぜか集中する。これはやはり学歴社会なんですね。こんなことを大人がつくっちゃったのです。だから、大人が子供のことを中心に教育のことを考えたらすべて片がつくので、給食にしたってそうでございますし、入学試験もそうだし、ましてや学校の先生は子の親としての気持ちを酌んでやっていただくということ、こういうことを私たちは強く期待いたします。

沢藤礼次郎日本社会党・護憲共同

○沢藤委員 終わりますが、一言お願いを申し上げておきます。  つまり人間的な、きゅっと手を握ったタイプの校長先生、教頭先生が最近すごく少なくなってきているという傾向があります。このことを、今後また機会を見て大臣と問答をいたしたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。(拍手)

愛知和男自由民主党

○愛知委員長 次回は、来る二十六日午後一時三十分理事会、午後二時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時四十分散会

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