農林水産委員会 第6号
- 発言数
- 244 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1987/05/22
会議録
○玉沢委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、集落地域整備法案を議題とし、審査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。串原義直君。
○串原委員 初めに麦のことについて伺いたいのでございますが、本年度産麦の出荷が今月末、きょうは二十二日ですから、もう数日たてば出荷が始まるわけですね。麦価はいつ決めようとお考えになっていますか。
○後藤政府委員 米価審議会の日取りについて日程調整をいたしておりましたが、たまたまきょう、閣議後の記者会見で大臣の方から、六月三日に開催をして麦価を決定いたしたいということで米審の日取りを発表いたしたところでございます。御指摘のとおり、早いところでは間もなく麦の出荷検査が始まりますので、六月三日に米価審議会の御審議をいただいて、その後速やかに決定をいたしたいと思っております。
○串原委員 六月三日に審議会を開いて決めていきたいということでありますが、そういたしますと、ことしは価格体系を変えたい、こう考えているということを仄聞をしているのでありますけれども、現時点でどのようにこれを変えようと考えていらっしゃるか、お示しください。
○後藤政府委員 本年産の麦価につきましては、具体的にはまだ何も決めておりませんで、これから詰めの検討をいたすわけでございますが、御案内のとおり、食糧管理法の麦の買い入れ価格の規定の改正の提案を申し上げておるわけでございます。これは来年産麦からということでございますので、ことしは現行のパリティ価格の規定のもとでの価格決定ということになるわけでございますが、昨年の米価審議会での御議論あるいはまた十一月の農政審の報告というものがございまして、一つは生産性向上の的確な価格への反映ということ、もう一つは麦の品質問題、これは内麦も急速に生産が伸びてまいりまして、長期見通しの線にほぼ沿った姿で伸びておりますので、かつてのように外麦とまぜてということではなくて、しっかりした国内の需要に結びつかなければいけないということでございます。品質問題ということで、昨年から私ども、方針として六十二年産麦から等級間格差、これが三十年ぐらい小さな金額で据え置かれておりますので、これを拡大をしたいということを考えておるところでございます。具体的にそれをどうするかということはこれから検討をいたしたいと思っておりますが、そういう形で、大体いつでも四割から五割二等麦がございますけれども、乾燥調製をよくしていただいて一等麦をふやして、国内のユーザーとしっかり結びつくような内麦の生産にしていきたい、そんなことを考えているわけでございます。
○串原委員 長い間価格体系を変えなかった、だからこの際品質のいいものは高くしていきたい、こういうことですね、端的に言うならば。そういうふうに考えておるといたしますと、今の格差は百三十五円くらいでしたか、この格差をおおよそどの程度広げていくことが望ましいと考えていらっしゃるのか、その点を伺います。
○後藤政府委員 まだ具体的なことは何も決定をいたしておりません。百三十五円という格差が三十年ぐらい続いておるわけでございますが、その間麦価は相当大きく上がってきておりますし、それからまた等級間格差ということになりますと、整粒歩合でございますとか水分でございますとかいういろいろな規格上の格差の問題、あるいはまた、それが粉にひいた場合にどういうふうに歩どまりなり何なりに影響してくるかというふうないろいろなことを考慮いたしまして検討をしたいと思っているわけでございます。
○串原委員 いま一つ、食糧問題で伺っておきたいのであります。 私もきのう、ちょっと耳にいたしましたし、けさの日本農業新聞などは大きく取り上げているわけでありますが、きのうの米審懇談会におきまして米価算定の見直しを相談にかけたようでございまして、あなた方が米審に相談をかけた中身についてまことに反響が大きい。それは、米価算定に当たりまして、将来五ヘクタール以上の経営農家、これは担い手ということを考えた上でのことであるそうでありますけれども、五ヘクタール以上の農家を対象にして米価のこと、その他のことについて考えていきたい、こういうことを諮問といいますか相談をかけたようであります。しかし、急に五ヘクタールといっても、その五ヘクタールの農家対象戸数は〇・五%というふうに少ないから、当面担い手の予備軍的農家として一・五ヘクタール以上層の生産費を対象とした米価算定を進めていきたいというような相談をかけたようでありまするけれども、この報道をそのまま受け取りますと、将来は五ヘクタール以上の農家経営を対象にするのであって、それ以下の農家の皆さんのことはそう重く考えない、こう受け取るわけであります。 そこで、この五ヘクタール以上の農家経営ということを考えた本当の真意というのは、この五ヘクタールを対象にして米価算定をやってまいりますと米価を下げていくことになりますということなのか、あるいは、これは米を主体にしているわけでありますが、五ヘクタール以上の農家経営を主体にした農業を育てるということを主体にしていこうとするのか、農家の担い手を五ヘクタール以上の農家ということに考えていきたいというのか、これは大事なところだと考えているわけであります。反響は非常に大きい。五ヘクタール以下の農家の今いる担い手の諸君は、それではおれたちの農家経営はこれから国の立場から見て余り重視してくれないのかと受けとめかねないような報道になっているわけですね。重大な影響をもたらすと思う。政府の真意をこの際びしゃっとお示しを願っておきたい。
○後藤政府委員 お答えを申し上げます。 最近、事、米ということになりますと非常に大きく報道が行われ、場合によっては、私どもが考えてもいないことが政府の方針というようなことで報道されたりして困ることもあるわけでございますが、お尋ねの点につきましては、実は昨年の米価審議会の答申の際に、米価算定方式について検討することという附帯意見がつけられております。また、米価審議会の中でいろいろな御議論がございまして、五十九年の五月の米価小委員会の小委員会報告というのがございまして、それがおおむね三年ということでやってまいったわけでございますが、その三年が一応過ぎるというところにも参りましたし、算定方式についで検討すべきだという宿題が出ております。また十一月には、農政審報告で米価政策の運用についてのいろいろな指摘がなされたということで、米価審議会におかれて七月に米価の諮問を受けたときにそういう算定の基本論みたいなお話がいろいろ出ることも十分考えられるし、ああいう附帯意見があるので、一度前広に米価審議会で算定方式の問題について自由に議論をしたい、その際、昨年来米審から宿題も出しておるし、農政審の報告もあるということで、米価算定方式についての幾つかの事項について検討をして、その結果を論議の素材として提出をしてほしい、こういうことがありましてお出しをしたわけでございます。 そこで、今御指摘のお話につきましては、担い手ということが農政審の報告でも非常に大きく取り上げられておりますので、もしそれに焦点を置いた米価政策のあり方ということを考えた場合に、それではイメージとして担い手としてどういうのが考えられるかということにつきまして、能力なり意欲のある者がいるかどうか、あるいは生産性なり収益性の観点、あるいは現在の機械化の現状からいたしまして、トラクターなりコンバインなり田植え機なりを能率的に使いこなしていくというような作業の規模の問題、あるいは農家経済がどの程度稲作というものを主体に成り立っているかというふうなあらゆる指標から見て、現在既に、担い手ですということになりますと五ヘクタールというのが一つのイメージとして出てまいる。ただ、これを米価算定に使うというようなことになりますと、まだ本当にわずかな戸数であり、生産数量なり売り渡し数量に占めるシェアも小そうございます。そこで、まだそういうところに伸びていける可能性のある担い手の予備軍的な農家ということになりますと大体一・五ヘクタール以上ぐらい、これは今、農家にしまして三十万戸、九%ぐらいでございますが、売り渡し数量にしますと、日本の米の農家の売り渡し数量の四四%ぐらいを担っているそうでございます。こういうところをより一層能率的に、また意欲を持って稲作に取り組んでいけるような状態に伸びていただく階層として考えたらどうだろうかということでございますが、私ども、米審に報告申し上げましたときには、担い手といいましても地域ごとに非常に事情が違う、それからまた単作経営、複合経営、あるいは、資料の関係で一応生産費調査等を使いまして、個別経営の資料を使いましていういろ分析をいたしましたけれども、そういう問題もいろいろあります、なかなか難しい問題ですということもいろいろ申し上げながら御説明をいたしておるわけでございます。 そういたしますと、じゃ一ヘクタール未満というような人たちはどうするんだ、こういうことが必ず出てくるわけでございます。一ヘクタール未満ということになりますと、稲作だけで単独の経営でやっていくということについてはなかなか難しい点もあるわけでございますけれども、作業の受委託なり集団化なり、あるいはまた複合化ということで収益性の高い部門を取り込んでいく、地域全体として生産性の高い生産組織と関連づけながらやればそういう方々も十分担い手足り得る。そしてまた、そういう方々も含めて、地域としてどういういい農業をつくっていくかということが大事な課題じゃないかということもあわせて申し上げながら、またそういうことも資料の中に書いてございますが、お出しをしたところでございます。あくまでも議論の素材としてお出しをいたしました。 米価審議会におきましては、これについてはいろいろな御意見がございました。来年以降の米価算定の方式についで、米価審議会としても、この前の小委員会がもう大分前のことであるので、この担い手問題も含めて算定方式のあり方について検討する必要があるという意見が多かったわけでございますが、その際、こういった担い手になる層のとらえ方の検討ということ、あるいはまた御意見の中に、過渡的、漸進的な、あるいは慎重な取り扱いがこれについては必要だというような御意見もございまして、そういうことも含めて御議論の概要をきのう、懇談会の後で新聞にも発表をいたしたところでございます。
○串原委員 実はこの問題についてはまたしかるべき時期に、米価の問題が始まってくるころを見て議論をする機会を持たなければならぬ、こう思っていますので、きょうはこの問題で時間をとるわけにはまいりませんから深入りはいたしませんというよりも、深入りはできませんけれども、もう一度だけ申し上げておきます。 米作農家の場合、将来、農業の担い手、農家の担い手としては五ヘクタール以上というものを政府は考えているわけでして、五ヘクタール以下のことは余り重視をいたしませんというような意味でとられていくとすると重大問題だということをさっき私は申し上げました。したがって、この際、二言だけでいいですから御答弁願いたいが、確認しておきたいことは、きのう出された各種の材科というものは米審懇談会において論議をしてもらうための単なる、単なるという表現がいいかなと思いますが、資料でございました、つまり、今御答弁になったような立場を踏まえて、一ヘクタール以下の農家の問題もある、一・五ヘクタール以上の農家対象の問題もありましょう、それらも踏まえて今後検討することであって、五ヘクタールということがひとり歩きするような格好であることだけは本意ではなかった、こういう意味なんですか。私はこれだけ確認をしておきたいと思う。
○後藤政府委員 五ヘクタールというものが数字でひとり歩きするということは私ども全く本意ではございません。それから、きのうお出しをしました資料は、先ほど申し上げましたように、現時点までの検討の結果を、委員懇談会におきます論議の素材としてお出ししたという性格のものだというふうに御理解をいただいて結構でございます。
○串原委員 先ほど申し上げましたように、この問題で論議をする機会は次にございましょう。農業経営が大規模であることが望ましいことは私も理解をいたしますが、ここで時間をかけて議論をする必要はないほど、日本の農業は地域によりまして簡単ではない、規模拡大といってもそう簡単ではない、このことはよく御承知の上でありますから、それを踏まえて米価決定に向けて御検討いただきますことを強く要請しておきます。 さてそこで、集落地域整備法について伺いますが、まず大臣に初め伺いまして、順次伺ってまいることにいたします。 集落地域整備法によって整備したいと考えている地域、つまり、農業振興地域と都市計画区域と重複する地域は、今日まで市街化を抑制し、農業振興を図るために諸対策を講じてきた地域であります。ところが、従来、土地利用などにかかわる諸事業は農林省、建設省それぞれの施策によって実施されてまいりました。その過程では、事業推進の上で障害になってきたこともなかったとは言えなかったというふうに思うのでございますが、今回、本法を制定しようとする基本理念について、まず大臣から伺いたいのであります。
○加藤国務大臣 先生御指摘のように、近年、都市計画区域と農業振興地域とが重複した地域を中心に、混住化、兼業化の進展等から虫食い的な農地転用による農業生産機能の低下、無秩序な建築活動による居住環境の悪化等、土地利用の面を中心に、営農条件及び居住環境の両面にわたる問題が生じてきておるのは御指摘のとおりでございます。 他方、現下の農業を取り巻く厳しい状況に対処し、生産性の高い農業の確立が一層強く求められており、また、都市化の進展に伴いまして良好な居住環境が求められており、住民の要請はますます強くなってきております。しかしながら、農振法は、農業の振興の観点から、土地の農業上の有効利用と農業の近代化のための施策を計画的に推進することを中心としております。また一方、都市計画法は、宅地利用と機能的な都市活動に必要な施設を計画的に整備することを中心としております。集落地域における諸問題を解決するためには、それぞれの制度だけでは十分でございません。このため、これまで講じてきた施策を調和のとれた形で総合的に実施する必要があります。本法案によりまして集落地域の計画的な土地利用が図られ、整備が促進されることは、当該地域の活性化、内需振興にも寄与するものと考えておるところでございます。
○串原委員 重ねで大臣に伺いたいわけでありますが、本法によって施行しようとする事業は、農林省、建設省両省が全く並行をして計画を策定し、事業の推進、運用を図っていく、こういう理解でよろしいわけですか。
○鴻巣政府委員 法案の中に書いてございますように市町村が計画をつくりますが、それは都市計画サイドでつくります集落地区計画、それから農振制度の傘の下でつくります私どもの方の集落農振計画というように、市町村の段階では二つの計画を同時につくる、そしてそれを統合するような意味で県の段階で基本方針をつくるという形でございますが、いずれにいたしましても、都市計画サイドの計画と農振サイドの集落の計画は同時並行的に、しかもお互いによく相談しながらつくるつもりでございます。
○北村(廣)政府委員 ただいま鴻巣局長の方からも御答弁申し上げたとおり、この計画は同じ集落を二つの計画でカバーするものでございます。お互いに十分に相談しませんと片方だけでは絵がかけない、二人そろってやっと二人三脚で絵がかけるという計画でございますので、その段階で十分連絡いたしまして、上位の知事の定めた計画にも適合するように注意してまいりたいと存じます。
○串原委員 実は土地利用については後ほど農林省には伺ってまいりますので、建設省に伺いたいのでございますけれども、建設省は、本法によりまして得るであろう利点、プラス面につきましてどのように考えているのか。つまり、現在の都市計画法だけでその地域の開発をやる場合と本法を実施していく場合との比較の立場に立ってお答えをいただきたいのであります。
○北村(廣)政府委員 現在の都市計画の制度でまいりますと、この事業を施行しようと考えておる区域は市街化調整区域でございます。原則として都市的な投資は行わない、しかし開発許可制度というものを使いまして、どうしてもその地区で必要な例えば農業関係の施設とか農家の次三男の住宅であるとかあるいは公共的施設とか、そういうものは整備していこう、こういうことでございました。しかし、今回のこの法律によりますと、特定の集落というものに着目いたしまして、極めてきめ細かい、例えば道路とかあるいは公園部分とか排水関係施設とかが、しかも総合的にできるわけでございます。これが私どもとしては今までの法律では手の及ばなかったところでございまして、この法律によるメリット、利点だと考えております。
○串原委員 集落地区計画、つまり都市計画によるものでございますが、これと集落農業振興地域整備計画、これは農業振興計画によるものでありますが、今お答えをいただいたことも含めて、この両計画の運用にいささかの段差があってはよろしくない、こう思うのでございます。したがって、この両計画の施行に当たって、運用に当たって整合性を持たせることがとても大事なことでありまして、整合性を持たせてまいりますために、関係機関、関係団体あるいはその施行しようとする当該整備地域に対しましてどのような指導方針をおとりになろうとお考えになっているのか、御説明をいただきたいと思います。
○鴻巣政府委員 まことに御指摘のところが一番大事だと私どもも考えております。そこで、市町村の段階で集落地区計画と集落農振計画をつくる際に、市町村の農林担当の部局とそれから都市計画担当の部局と相当きめの細かいお話し合いがありますし、比較的小さくまとまっております自治体の中ですから、割合整合性のとれた話し合いができると期待しております。その上に、今度は県の段階で都市計画サイドと農林サイドとの話し合いがありますが、これも県の中ですから「比較的公正、的確に判断し、まとめてくれると思っております。それを十分担保するように御指摘のようにしなければいけませんので、私どもは建設省と農林水産省とのいわば連名通達といいますか共同の通達で、十分整合性がとれて、同時に一つのまとまった考え方ができるように、指導通達でその趣旨を徹底いたしたいと考えております。
○北村(廣)政府委員 これは集落というかなり狭いところに両省でお互いに事業を行うということでございますので、先ほど申し上げました二人三脚でございます。どちらかが駆け出そうとしても全くそういうことができないということでございますので、今までもとかく土木サイド、農林サイドで、事業計画あるいは事業実施段階でそごを生ずるような事例があったことは承知しておるわけでございますが、そういうことのないように十分に指導してまいり、そしてできるだけ地元優先、地元の意見を聞きながら事業を執行するように努めてまいりたいと存じます。
○串原委員 今農林省の局長さんは、通達でその辺をきめ細かく指示していきたいと思う、こうおっしゃったわけでありますが、理解はできますけれども、これは通達でうまくいきますか。通達と要綱とどっちが強いかということは私は議論があると思うけれども、両省が、完全に整合性を持ってこうやっていきますという意味の要綱みたいなものを作成する必要があるのではないか。通達でよろしいのでしょうか。その辺を伺いたい。
○鴻巣政府委員 私が今申し上げましたのは、説明が足りなければおわびしますが、要綱を考えておるわけでございます。私ども、建設省との二人三脚をやった経験といいますのは今から十五年くらい前に始まりますが、初めて市街化区域と市街化調整区域あるいは私どもの農振地域の線引きのときに両省の間の協議が始まりまして、ここは市街化区域とか、ここは調整区域というように始まりました。初めは多少ぎくしゃくがございましたけれども、今日相当な蓄積があって、関係当事者非常に仲よくといいますか、よく連携を保ってやっております。そういう蓄積がまた今回の新しい法案の基礎になっておるわけですが、そのときもやはり要綱で両方の調整について指示をいたしております。今回もかつての市街化区域、調整区域の線引きについての指導要綱のように、両省連名で指導要綱を出したいと考えておる次第でございます。
○串原委員 次に伺いますが、これは大事なところですから大臣から御答弁ください。 現在策定中の第四次全国総合計画というのがありますね。この法律の対象となる集落地域の整備についてこの四全総の中でどのように位置づけようとされていらっしゃるか。とかく四全総は東京都など大都会の政策が中心であるという批判が強いわけでありますので、本法の目指す集落地域整備、振興についてのあり方というのはとても関心が高いだろうと私は思う。その意味で私は大臣に伺いたいのでありますが、四全総の中で本法によってねらいますところの集落地域の整備、これはどんなぐあいに位置づけようと政府はお考えになっていらっしゃるか、お答えをいただきたいと思います。
○加藤国務大臣 私も国土庁長官経験者でございます。また、党の方で四全総研究推進議連の会長もいたしておりまして、四全総の策定の経過、経緯を熱心に見ております。特に農水大臣として目が離せない面があるので、そういう点も注意して見ているところでございますが、第四次全国総合開発計画は、国土の均衡ある発展を基本理念としまして、多極分散型国土の形成を推進するために地域の活性化が重要であるという観点から、現在案を作成中であります。その中で、農山漁村のうち、特に住民構成の多様化及び農地と宅地の混在が進みつつある集落地域においては、良好な土地利用秩序を確保するとともに、計画的な地域整備を推進するという方向で検討がなされておるところでございます。したがいまして、御審議いただいておりますこの法案と四全総のねらいとするところは、基本線ではほぼ一致するような形になってくるのではないかと考えております。
○串原委員 大臣、なってくるのではないかという意味の表現が今ございましたが、私はそうすべきだと思うのですよ。この四全総の中身に関する議論をする時間をきょうは持ちませんからいたしませんが、四全総の本当のねらいと、それから実効を上げ得る計画というもの、まさにこの種の事業が四全総の中に大きく位置づけられることこそ内需拡大であり、真に国民の期待する四全総になると私は確信を持っておるのですよ。そういう方向でやりたいと思う、こういうふうにあなたは答弁をしなければいかぬと思う。
○加藤国務大臣 農山漁村の活性化と地域環境の整備ということが四全総の中身ですよ。それから、土地利用の適正化と地価の安定というところ等にそういうのをはっきり表明させていくようにいたします。
○串原委員 それでは次に進みますが、法の施行に伴いまして、今日まで開発を抑制してきた市街化調整区域のうち、一部はその規制を緩和したいということであります。このことについて各方面から意見が出ているようでございますけれども、事業実施後、住宅地の供給を促進する役割を担うことになるのではないか、また新しい各種の開発拠点になっていくのではないか、そのことが真に農業を守り、効率ある農業生産活動を進めようとする立場に好ましくない影響を与えていくのではないかと危惧する人々が多いように見受けられます。この点に対する歯どめをどんなふうにお考えでございますか。
○鴻巣政府委員 今の農村の現状を見ますと、兼業化が進む、あるいは老齢化が進むというような形で農家が、特に農家らしい農家が孤立化したりだんだん数も減ってきまして、農業をやるにしても非常にやりにくくなる状況が一般的な状況になりつつあるわけでございます。特に今御論議をいただいておりますこういう地域は、そういう意味では、農業を続けたい人あるいは農業から足を洗いたい人とかいろいろな意向が入り乱れておりまして、それだけに農業をメーンとしてまとめてやる環境が失われつつあることを非常に心配をいたしておるわけです。そこで、私どもとしては、この対象の地区で農業をこれからも続けてやりたい人、そろそろ老齢化したとか兼業に傾斜しているので今からでも足を洗いたい人、それからいましばらくは、つまり五年か十年農業を続けてから、高齢化する、跡取りも戻ってこないからその段階で農業から足を洗いたい人、いろいろな意向がございますので、そういう対象の集落の中での関係者の意向を徹底的に洗って、農業を続けたい人は農業を続けるために必要な土地をまとめていくことが必要だろうと考えております。 そこで、私どもは、そういう関係者の意向を徹底的に調べた後で、道路とか下水とか公園といった公共施設の整備状況なり、これから人口がどの程度ふえるかといった人口フレームなどを適切に頭に置いて集落の地区計画をつくっていただくと同時に、一方で集落の農振計画で、農業を続けていきたい、したがってここで農業をまとめてやっていきたい、農地はまとめてここに置きたいという人々に対しては、今までは農業振興地域のいわゆる農用地区域しか土地改良投資をしなかったのですが、これからは農業振興地域の中の農用地区域以外のいわゆる白地と呼ばれるところでも、農地としてまとめてしばらく農業をやりたいということであれば土地改良投資を入れていくという形で農地をまとめて、そしてそこで必要な生産基盤の整備をしていくということを考えているわけでございます。これは、今申しましたように集落農振計画に基づいてやろうと思っております。御懸念のような事態はこれで起こらないと思いますが、さらにそれを担保する意味では農地の保全利用協定、十年以内ですけれども、ここは農業をやるから農地として守るというところは、農地を所有している人たちがみんなで協定をすればそれを十分尊重して農地を守っていくという形での協定制度を設けまして、それをさらに裏打ちをしていくという考え方でございます。
○北村(廣)政府委員 都市サイドから申しますと、新たに供給される宅地の規模とその使い方ということになろうかと思います。供給する宅地の規模につきましては、既存の集落の性格を基本的に変えるような大規模、大量な宅地転換というものは考えておりません。集落の基本的な性格を守り、その流れを維持するに足るような程度の宅地転換というものをまず第一に考えておるわけでございます。 それから第二の点でございますが、これは地元の皆様方の意見を十分お聞きしまして、例えば大規模なマンションが建つようなことのないような、今までの集落と整合性のとれた住宅宅地ができるような地区計画を定めて、これを歯どめとしたいと考えております。
○串原委員 ただいまの御答弁によりまして、協定、協議をして、決めた場合にはおよそ十年をめどにして農地保全を図っていく、つまり、裏返して言うならば十年間は転用を認めませんということだろうと思いますが、そのことを含めて伺いたいのでありますけれども、今問われております政治課題の一つの柱は地価対策でございます。この集落整備法の施行によりまして土地の高騰を招くのではないか、そして周辺に影響をもたらしてくるのではないかと懸念をしておる人があるわけでありますが、今御答弁をいただきましたように、十年間は農地の転用は認めないということも含めまして、大事な農地を確保していくためには地価の抑制を図っていくということも大事な政治課題でございますね。その辺についてこの法案の中でどんな配慮をなされますか、伺います。
○鴻巣政府委員 地価の抑制は一番大事な課題だと考えております。私どもが今まで見ておりましても、あるところで特定の地区のここを宅地化するという計画を立てますと、そこの地価だけが急騰いたしまして、その指定された地区の地価が上がったためにそこの土地が転用されないで、その対象になった地区の外側のところでスプロールのような形で土地が転用されていくというのが従来の弊害であったと考えております。 そこで今回は、農業を続けていく人の土地は農地をまとめ、それから、今からでもすぐ農業から足を洗いたい人の場合はその農地を宅地化できるようにまとめていくという手法がむしろ必要だと思いまして、そういう場合には、まず集落の意向を確かめた上で集落の周辺の圃場整備をかけて、その中から農地から宅地に転換する部分を圃場整備をかけながらつくり出すといいますか、捻出をしていく形にしたいと思います。そして、その捻出したところに都市計画サイドで言う集落地区計画をかけていただいて、そこは宅地化するところ、あるいはそこに公共施設を入れるところというような形にしていく、その周辺は圃場整備をやって協定もし、転用を抑えていく。転用はなかなか認めないというような形にし、また開発許可という制度の方もかけていただきますので、集落地区計画、集落農振計画、それに基づいて先ほど言いました圃場整備をかけて非農地を生み出していく、その生み出したところにいろいろな宅地化を進めていくというような形を、都市計画サイドと農林サイドで協力しながらやっていくということをこの法案の中で考えておる次第でございます。
○北村(廣)政府委員 地価が上がっていく要因というのは、全国的に見ますと二つございます。一つは交通条件が至便なこと、つまり新しい線や駅ができたりする、あるいは道路条件が非常によくなるという点が地価の上昇を招く要因になっております。もう一つはその土地の利用形態でございます。例えば事務所ビルが建つあるいはマンションが建つということになりますと土地面積当たりの上物の容積が非常に広くなりますので、土地を大分高く買っても引き合う。この二つでございますので、今度の集落整備につきましては、例えば、地区内道路及び敷地面積あるいはその住宅地域の高さ制限というものを組み合わせまして、割合ゆとりのある一戸建て住宅しか建たない、そしてそういうものをサービスするだけの道路しかつくらない、こういうことになりますと当然マンションというようなものは排除されますので、それが地価の天井をつくる、つまり地価高騰を防ぐ歯どめになろうかと存じます。
○串原委員 この区域を決める場合、計画の策定その他、地域の要望もあるでございましょうが、およそ区域の設定の場合、耕地面積はどのくらいあることが望ましいと考えていますか。いま一つは、集落と言われる集落はおよそ何月くらいをめどにしていらっしゃるのか、お示しください。
○鴻巣政府委員 まず、計画区域の中で、法律でも「相当規模の農用地」と書いてあるのはどの程度かという御質問だと思いますが、この「相当規模の農用地」と書きましたことは、農業がこれから経済的にも社会的にもいろいろ変化をいたします。その変化に合わせて、整備対象となります農地の規模は時代の要請に応じて弾力的に対応していくということから、法律的には書いておりませんが、「相当規模」というのは、一応当面は大体十ヘクタール程度と考えております。これは集落の中の農地の面積で、特に白地の農地面積を頭に置くとこのくらいの数字になる。あるいは土地改良事業の採択基準、特に土地条件の割と限られた山村とか過疎では、土地改良事業の採択基準の下限面積は大体十ヘクタールというのがございます。それから農産物の生産量をとりましても、十ヘクタールというと、仮に米でいえば平均的には大体五十トンぐらいだろうと思います。野菜でいいましても二百三十トンぐらいとれますから、米でいつでも十トン車でいえば五台、野菜でいうと二十三台分ぐらいとれますから、そのくらいの量になりますと私ども案出荷施設の補助などを出しております。そういうこともやっておりますので、農用地の整備後にいろいろな農業近代化施設を入れますのにも大体十ヘクタールというまとまりが要るのが私どもの常識といいますか、行政の上での経験でございますので、十ヘクタールというのを頭に置いているわけでございます。 それから、では一体対象の地区数は全国でどのくらいあるのかということでございますが、当面、私どもこんなふうに考えております。都市計画区域と農振地域の重複地域の中で約四万三千の集落がございます。そのうち整備の対象となり得る集落は、詳しい調査はまだ行っておりませんけれども、約五千ないし六千集落あると思っております。この五千ないし六千集落の中から、当面はこの法案に基づく整備の必要性の高いものを、順次都道府県で基本方針をつくって対象の集落を選定していくという手順を考えておるところでございます。
○北村(廣)政府委員 この集落整備の対象といたします戸数といたしまして、私どもとしては約百五十戸程度以上の集落を考えております。これは、私どもでいろいろな都市的な施設を整備いたします場合に、その地区住民に対するサービスの一貫性と申しますか、いろいろな都市施設を組み合わせて、いいまとまりのある都市整備をできます必要最小単位と申しますのが戸数に引き直しますと大体百五十戸程度ということでございますので、これを基準としてまいりたいと存じます。
○串原委員 農林省の局長さん、十ヘクタールという話がありましたが、それは十ヘクタール以上と理解していいのですか、十ヘクタール前後、その辺はどうですか。
○鴻巣政府委員 つまり、「相当規模」というのはおおむね十ヘクタール以上でございます。おおむねでございますから多少その地域の条件によって違いますが、おおむね十ヘクタール以上あることと考えております。
○串原委員 それでは伺いますが、農林省の方では農地面積およそ十ヘクタール以上と考えている、建設省の方ではおよそ百五十戸以上の集落があるところを対象にして考えていきたい、こうおっしゃいました。そういたしますと私ちょっと気になるから、大事なところだと思いますのでこの際確認をしておきます。 農林省のお出しをいただきました資料によりますと、この地域整備をやっていく場合の農林省の対象事業というのは、農村総合整備モデル事業、つまりモデル事業と一口に言っておりますが、それからミニ総パというような事業を当てていくというお話でございますが、総合モデル事業は平均的な事業費が十一億前後と言われている。それからミニ総パで言うと四億前後だ、こう言っておりますね。そういたしますと、建設省の方は都市計画には一定の枠みたいなものはないと私は理解しておりますからまだまだいいけれども、農林省の場合は、今の仕事を好ましく実施してまいります場合に、この農村総合モデル事業の十一億前後の事業枠、ミニ総パの四億円前後の事業枠ではなかなか対応し切れない場合があるのではないかと考えるわけです。そういうことも必ず出てくると思う。その場合には、先ほどから御答弁をいただいておりますようにこの事業を積極的に推進しようとする場合には、時によると従来のこの枠にとらわれないで採択をするということも考えていかないと、現場の地域の要望と食い違うときがあるのではないかという危惧をするわけですよ。その辺についての考え方を伺っておきます。
○鴻巣政府委員 私どもも、現場の要請に弾力的にこたえていくのが一番大事なことだと考えております。今のミニ総パでも、たしか私の記憶では、六十二年度の新規地区の中の事業費でも小さいもので一地区一億円くらいのものがありますし、大きいものになると六億円くらいのものもございます。たしか平均四億円くらいになりますが、ですから、おっしゃるようにどこかで線を引いてそれ以上でなければだめだという硬直的なことを考えているわけではございませんで、地元の総意でこの程度の整備が最小限度必要だという要望があれば、それにできる限り弾力的にこたえていかなければいけないと考えております。
○串原委員 まだ三、四点伺う予定でおりましたが、私の持ち時間が来たようでございますから以下は同僚議員の質疑にゆだねることにいたしますけれども、最後に改めて要請を申し上げておきます。 私は、本法によるこの事業は、やり方がまさに適当であるならば効果は上げ得ると実は考えているところであります。しかし、それはなかなか難しい中身も内蔵している。特に、両省における整合性の問題が一番重要ではないかというふうに憂慮といいますか、危惧をいたしております。その点は先ほど御答弁をいただきましたから、ひとつせいぜい御努力を願いたいと考えております。整合性を保ちつつ、現場の地域の皆さんの要請にこたえて立派な地域開発ができていく努力を一層やってもらわなきゃいかぬ、強く要請をいたしまして、私の質疑を終わらせていただくことにいたします。
○玉沢委員長 この際、暫時休憩いたします。 午前十時三十九分休憩 ————◇————— 午前十一時十六分開議
○保利委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 委員長がおくれますので、指名により私が委員長の職務を行います。 質疑を続行いたします。水谷弘君。
○水谷委員 それでは、集落整備法案について質疑をさせていただきます。 最初に、本法の整備対象となる地域というのは、従来、市街化を抑制すべき区域であると同時に農業の振興を図る地域として整備を進めるべきところでございます。今いろいろな議論がございますが、我が国の地価の高騰を防ぐためには、現在の大都市圏周辺の市街化区域また調整区域の線引きの見直しを行って、少なくとも三大都市圏においては調整区域をさらに市街化区域に取り込んだり、宅地供給を大幅にふやすことによって地価の高騰を冷やしていくべきだという議論が一つはございます。そういうことについても政府はいろいろな検討を続けて今日まで来られた。 私は、この法そのものの制定についての御努力、これから取り組まれようとしているその方向については、非常に大切なものであり、積極的に進めるべきものであると考えておりますけれども、巷間言われているように、建設省の側としては、現在の市街化区域の中の宅地の高騰を考えれば、さらに宅地供給をするためには調整区域にも手をつけていかなければならないという考え方もあるというふうな指摘がございます。そういう中で今回本法が制定されようとしているわけでございますけれども、この法をこれから運用されるに当たって、基本的に本来市街化を抑制すべきところ、特に農業の振興を図る地域というふうに位置づけてきた地域に対して整備保全を図っていくわけでありますが、いろいろ時代の要請がありますので、私は余りにを厳しい縛りをかけるのもどうかなという考えがあります。本当に大都市周辺の集落についてはもっと積極的に、例えば集落地区計画を立てる場合に、市並びに町全体の都市整備の観点から、集落整備計画というものを取り込まなければならないような地域も出てくるかもしれません。ですから、こういう法で余りにも縛りをかけ過ぎていくと時代の進展に邪魔になって将来厳しい問題も出てくるかもしれませんが、しかし、基本的には、農業の振興を図るための施策であるという基本理念をしっかり持った上でこの法の運用をしていかなければならないと考えておりますが、その辺の基本的な大臣の御所見を最初にお伺いをしておきたいと思います。
○加藤国務大臣 昭和四十四、五年のころであったと思いますが、都市計画法の策定を行うときの線引き問題では私たちもいろいろ議論し、そして、線引きの中は建設省が中心、外は農林省が中心にそれぞれ整備をしていこうという一つの大きな線はまとめた経過があるわけでございます。それ以後いういろな問題が進展してきたわけでございまして、今御指摘になりましたように、近年、都市計画区域と農業振興地域とが重複した地域を中心に、混住化、兼業化の進展等から虫食い的な農地転用による農業生産機能の低下、無秩序な建築活動による居住環境の悪化等、土地利用の面を中心に、営農条件及び居住環境の両面にわたる問題が生じてきておるわけでございます。 他方、現下の農業を取り巻く厳しい状況に対処しまして、生産性の高い農業の確立が一層強く求められております。また、都市化の進展に伴い、良好な居住環境を享受しようとする住民の要請はますます強くなってきております。こういう中で、農振法は、農業の振興の観点から、土地の農業上の有効利用と農業の近代化のための施策を計画的に推進することを中心としております。一方、都市計画法は、宅地利用と機能的な都市活動に必要な施設を計画的に整備することを中心としております。集落地域における諸問題を解決するためには、それぞれの制度だけでは十分でございません。このため、これまで講じてきた施策を調和のとれた形で総合的に実施する必要があると考え、本法案を提案することにした次第でございます。 整備に当たりましては、農業的土地利用と非農業的土地利用との適切な調整、秩序ある建築活動の誘導を基本としながら、農用地、農業用施設、道路、公園等の施設を整備していくこととしているところでございます。よろしく御理解のほどお願い申し上げます。
○水谷委員 今大臣のお考えを承りました。しかし、国土計画上、都市計画区域、その中でも今回は線引きをしていない都市計画区域も入っておりますから、場所によってはいろいろ議論が分かれるところもあるかもしれませんが、少なくとも農業の振興に資するように、またそれを担っている方々、農家であれ非農家であれ、その集落全体は農業生産をより一層向上させるための一つの大きな役割と使命を担っている集落であります。ですから、やはり基本は農業の振興、そのための整備を進めていくというところにあくまでも重点を置いて、それ以外の都市化の要求に対してその集落地区が過大に対応するような性格を持たさないように、これは当面大切な立場ではないかと思うわけであります。 宅地供給に対する議論がいろいろ出ております。私の手元にいろいろな資料がございますが、本当に宅地が足りないのか、全国的に、少なくとも三大都市圏周辺の宅地が本当に足りないのかどうかという具体的な議論というのはもっともっと続けていかなければなりませんし、一部に心配されているような、集落地区内の土地が投機的な対象の土地となったり、また都市的な開発が優先されるような形にならないように、基本をしっかりと持って対応していっていただきたいと思います。国土庁の企業土地調査によりますと、企業の販売用の土地のストックを見てみますと、市街化区域に存在している販売用の土地のストックは三割弱であるのに対して、三大都市圏においては四割以上が市街化調整区域に現在ある。そういうものがこの整備法によって本当に販売用の土地として利用されるようなことのないように、その集落に住んでおられる方々、またはその周辺の方々の利用に本当に資するような集落地区計画を策定していくようにしていきませんと、先ほども指摘がございましたけれども、これがいわゆる都市的開発の拠点となって、スプロールを防ごうとしているものがさらにその先にスプロールを起こしていくようなことにならないように、基本理念をしっかり押さえた上で運用をしていっていただきたい、このように申し上げる次第であります。 それから、先ほども指摘がございましたけれども、やはり今後、地価に対する対策というのが非常に大切になってまいります。例えば規模拡大を進めるにしても、いわゆる構造改善を進めるにしても、優良農地の地価の高騰というのは、地価がどんどん上がっていくということは、農業生産を続けていかれる方々にとっては非常にありがたくないことであります。今回の集落整備計画に取り組んでいかれるに当たって、その優良農地の確保、有効利用というものを考える上で一番支障になると考えられる地価高騰に対する対策、これについてどのようにこの法の中で対応をしていかれるか、大臣にお伺いをしたいと思います。
○加藤国務大臣 集落地区計画の区域の決定をするに当たりましては、これに先立って、集落地域のうちの土地所有者等の合意形成を図ることが不可欠と考えております。このため、あらかじめ集落地域において換地等を行うなど土地の権利関係を十分に調整しまして、土地所有者等の意向を踏まえ、地域の合意形成を図りながら、その集落での需要に対応した土地の計画的利用を図るものでございまして、地価をつり上げるような事態にはならないと考えております。また、集落地区計画の区域外の農用地については、集落農業振興地域整備計画を策定しまして農用地の整備を進めるとともに、農用地の保全等に関する協定の締結を推進することによりまして農用地としての保全を担保しまして、スプロール防止をさらに確実なものとしてまいりたいと考えております。
○水谷委員 昨日、参考人の青木先生からも御指摘がございましたけれども、今回、約十四万集落と言われているうち、実際は十三万四千という数字が上がっておりますが、この集落のうち四万三千が対象になるということでございます。国土全体を考えた上からも、それ以外の農山村、農村地域全体の整備については、この集落整備法をこれからスタートさせるに当たってどういうふうにその整備を進めていこうとされるか、基本的なことで結構でございますので、お伺いをしておきたいと思います。
○加藤国務大臣 非常に大切なところでございまして、今回のこの法をまとめるに当たりましても、ただいま御指摘になりました点も相当議論いたしました。その出た考え方というのは、集落地域以外の農山村集落においては、従来からの各種補助事業の実施等を通じまして、生産基盤や生活環境の整備を実施してきたところでございますが、本法案のような計画的な土地利用を図りつつ地域の整備を進めるといった新たな計画、制度を農山村集落について創設することにつきましては、今後の研究課題であると考えております。
○水谷委員 ぜひお取り組みをいただきたいと思います。 現在の市街化区域を整備するだけでも大変な事業量があり、さらに財政負担も大変なものがあるわけであります。新たに市街化を抑制すべきところに集落地区計画を立て、そこに事業を積極的に推進する、それからまた、今まで白地地域でいわゆる農業的な土地利用について積極的な事業実施はやってこなかったところまで取り込んで、今回は農業振興地域整備計画を立てて事業を推進されるということで、両省ともかなり新たに事業量がふえ、それに対する財政措置も必要になってくるわけであります。内需拡大、不況地域、特にそういう地域対策として地域経済の活性化を図っていく上でもこの事業を推進することは非常に大切だと考えておりますが、あくまでも従来の財政の枠組みの中でこれに対応するということになりますと大変無理が出てくると私は思っております。この事業を推進されるに当たって、財政措置については今後どういうふうに対応をなさっていかれるおつもりか、大臣にお伺いし、さらに建設省にもお伺いをしておきたいと思います。
○加藤国務大臣 今日、我が国においては、経済大国にふさわしい社会資本の整備が急がれておるところでございます。特に整備がおくれています農村地域におきましては、土地利用の整序化を図りながら、農村地域の特性を生かした整備を進めていくことが現下の課題であります。この案は、事業費に占める用地費の割合が低く、大体三%のようでございますが、労務費の割合が特に高い、二一%程度だそうでございます。さらに中小企業への発注率が高い、大体八六%ぐらいになるような数字がありますこと等から考えまして、我が国の当面する課題でございます内需拡大に資するところ大なるものがございますので、今後この分野の財政措置の拡充に努力いたしたいと考えており、また、関係方面にも力強く今働きかけておるところでございます。
○北村(廣)政府委員 建設省といたしましても、こういう形で農林水産省さんと手を握って集落整備に乗り出したからには、予算的にもそれなりの対応をする必要があろうかと存じます。今までの一般的な都市予算の枠にとらわれることなく、その外に予算を確保いたしまして、事業の遂行に支障のないように精いっぱいの努力をしてまいりたいと存じます。
○水谷委員 この法律は九カ月を経ない間に施行されることになっておりますので、緊急的な補正の問題等もまた絡んではきませんけれども、しかし、概して土地基盤整備、土地改良事業というものは、今大臣がおっしゃったように用買費用が少なく、本当にその地域の中小企業者の皆さん方に需要を喚起させられるような事業でもある。そういうことで、直接この整備法に関する事業という意味ではございませんけれども、仄聞するところによりますと、五兆円規模の補正を組んでもなかなかそれを消化することができないというふうにおっしゃっている方面もあるようでございます。農水省は、何ぼでもよこせ、どんどん消化するぞというぐらいな勢いで、ひとつ補正の取り組みについても大臣の御努力をいただければありがたいと考えております。さらに建設省も、今都市局長がおっしゃいましたが、都市事業の外に新たに財政措置を考えていきたいという大変積極的なお答えで、ぜひそうあっていただきたい。都市局だけではなくて道路局も河川局も建設省挙げて、この集落地区計画の事業推進に当たっては、その周辺も含めて積極的な対応をしていっていただきたいと考えております。 それで、先ほど、集落地区それからまた集落地域整備地区全体、それから集落地区計画の相当数の戸数と相当数の面積、そういう数字について百五十戸、十ヘクタールという数字が出されたわけでございますけれども、私は余りこういう数字は、特に戸数の数字についではそれほどこだわらない方がよろしいかなという考えもあります。ただ、一番大切なのは、先ほど来指摘をしておりますが、集落地区計画を組む区域についてはある程度のものが、例えば都市計画では、区域区分をなさったときには都市計画基準というようなものを中心にして人口を想定され、それに必要な区域面積というのを出しておられますが、ある程度の区域については基準が必要になってきやしないかなと思っておりますし、先ほどの集落地域全体の面積についてもある程度の基準は必要だなと考えておりますが、特に、集落地区計画の面積的な問題については建設省はどういうふうにお考えでございますか。 〔保利委員長代理退席、委員長着席〕
○北村(廣)政府委員 一般的に私どもが手がけております都市的整備は、先ほど戸数で百五十戸あたりが最低のまとまりかなということを申し上げたわけでございますが、これを面積に引き直しますと大体二十ヘクタールくらいまでが規模だろうと思っております。最高の環境を想定しているわけでございます。ただ、この二十ヘクタールあるいは百五十戸も、一律にかたくなに守るということではございませんで、それぞれの実情に対応してその計画を決めていくということでございます。あくまでも基本は、その集落に住んでいらっしゃる方々の意向に沿った都市的整備あるいは宅地の整備ということでございますので、集落の基本を損なわないように、例えば、新しく開発する宅地の面積等にいたしましても、それに収容できる人口あるいは戸数というものは在来の集落の戸数の総量を上回らない、この辺が一つの基準と申しますかめどかと考えておる次第でございます。
○水谷委員 まだこれからこれを運用していくまでには政令とか要綱、規則をいろいろ検討されていくと思いますが、どうかひとつ両省とも、都道府県の皆さん方の御意見や実際にこの法を現場で推進される市町村の皆さんの御意見を、この法の運用についてのいろいろな政令なり要綱ができ上がってからではなくて、これからつくっていかれる過程の中でそういう現場の皆さん方の御要望や御要求やいろいろな実情をしっかり精査されまして、その意見をしっかりくみ上げていっていただきたいということを申し上げておきます。 それから、昨日の参考人の皆さん方の御意見の中にもございましたが、これは都市もそうでございますが、最近いろいろな地域を歩きますと、大体どこの都市へ行ってもこれはどこの町だったかなと余り明確な趣の差がなくて、どこへ行っても同じような手法で、同じような形態で町がつくられている。やはりその歴史的な経過、そこにある文化、伝統というものをしっかり守りながら、農村集落の特性を最大限に発揮しながら、また、同じ都市的利用といっても農業生産を振興する地域の中にある都市的利用ですから、それを推進していく上には、生産者が町へ入ってくるにしてもその集落の地区の中に入るにしても、ほかの都市とは違う大変な配慮をしていかなければならない。交通体系にしてもそうですし、これはいろいろ考えなければなりません。市街化区域対象の地区計画と同様の取り組みといいますか、それをなさろうとしておりますけれども、当然、集落地区計画は都市計画の中における地区計画とは違う位置づけをされていると思いますが、改めてその点を伺っておきたいと思います。
○北村(廣)政府委員 ただいま御質問にもございましたとおり、まだ日本が戦災復興などに取り組んでおりまして、必要最小限の都市的機能をとりあえず満たそうという段階では、御承知のとおり、全国どこへ行っても同じような町づくりの傾向がございました。しかし、最近はそれに対する反省が出てまいりまして、やはり仙台の駅前でおりてみれば、ああ、ここは仙台だな、金沢の駅前でおりれば金沢だな、鹿児島では鹿児島だな、そういう町の顔がすぐに浮かぶような町でなければ自分の町と言えないのではないかというような反省が出てまいりまして、シンボルロードとか、いろいろな形で特性を出した町づくりの方に流れが大きく変わってきております。当然ながらこの集落整備におきましても、昔ながらの古墳とか一里塚とか神社の森とかいう非常にいい雰囲気が、私どもが何十年たってふるさとへ帰ってみましても、いろいろ変わっておりますけれども直ちに我がふるさとだという感じがなくてはならないと思うわけでございます。ただいまお尋ねの趣旨に沿いましてそういう形のいいものは残し、いいところは保全しながら、地元の意向に沿った集落整備というものを心がけてまいりたいと存ずる次第でございます。
○水谷委員 特に、基本的に整備をしていく集落地区計画区域の中のかなりのウエートはやはり水の問題だと思うわけであります。公共下水道とか都市排水路とか、いろいろ水については、我が国の狭い国土の中で従来は水の持つ自浄作用で、急峻な傾斜地があったために水はほとんどきれいに浄化されて下流に到達する。そんな歴史的な流れの中から下水道整備が全くおくれてきた。そういう中で、今すぐ近くの下水道処理区域までは公共下水道が入ってきているが、ちょっと離れた集落へくるともう全く何もない。これからの環境を考えた場合でも、いわゆる集落排水については本当に抜本的な対応をしていきませんと大変だと思っておりますけれども、特にこの点に限ってどういうふうな構想をお持ちでございますか、都市局長。
○北村(廣)政府委員 農村地区の用排水の問題につきましては、市街地とはまた一つ変わりました要因があるわけでございます。農村にとっての水というのは、やはり生活の水と同時に、自分のなりわいとする農業用の水でもございます。そのための基本的な本体系の処理につきましては、市街地と違ったなお一層の心配りが必要かと存ずる次第でございます。私どもは農村部、集落の特に排水が中心でございますので、排水面につきましてはさまざまの、例えば住居規模ですか、対象戸数規模一千戸というようなものを境に考えてみたり、あるいは温泉街とか自然公園区域内の排水問題についてどうするかというようなことを考えてみたりいたしまして、ある程度の行政の積み重ねというものが既にできております。今回の集落整備につきましても、その辺の過去の経緯あるいは経験というものを踏まえまして、できるだけ最適な排水あるいは用排水機能の整備というものに心がけてまいりたいと存ずる次第でございます。
○水谷委員 現在行われている農村総合整備事業の中の農業集落排水事業、この事業を今後も進めていくことになろうと思いますけれども、これだけではちょっと対応はできないのかなというふうにも考えております。片やいわゆる水質規制の問題について、公共の排水の水質基準と集落から出される排水の基準についての議論だとか、実はいろいろ問題がある点でございますが、農水省は、現在の農業集落排水事業を今回のこの地区計画の中においてどういうふうに位置づけていかれるのですか。
○鴻巣政府委員 恐らくこれからの農村の生活環境の中で一番大きな課題になるのは、農村の集落排水だろうと思っております。よく大臣に言われるのですけれども、都会に出ていった息子夫婦の孫がなかなか農村に帰ってこない、トイレが水洗でないことが問題なんだ。そこをおまえたちが集落排水でかなり水洗化すると、都会に行った孫が祖父母のところに喜んで泊まりにくるようになる、それが自分の見聞するところだから大いに集落排水には力を入れてやれとよく大臣に言われておりますけれども、私もそう思っております。そういう意味で、今回の集落地域整備法案の中で集落整備をやる場合には、集落排水についても十分心がけていく、積極的に導入に努めていくつもりでございますし、かなり広範囲な面積の場合にはいろいろまた建設省にも相談をし、建設省の協力も得たいと考えております。
○水谷委員 以上で終わります。
○玉沢委員長 神田厚君。
○神田委員 集落地域整備法案につきまして質問をいたします。 まず最初に加藤大臣にお伺いをいたしますが、特に首都圏を中心として異常に地価が高騰をしている、このことについてどういうふうにお考えになって、また何が原因だというふうに考えておられますか。
○加藤国務大臣 首都圏の土地の高騰と申し上げますか、一部地域においては暴騰が行われております。これについてはいろいろな要素、原因があると考えておるわけでございますけれども、基本的には需要と供給の関係、あるいはまた若干その道から外れた投機の対象となったり、あるいは過剰流動資金の動き、こういったいろいろな原因、要素が組み合って起こっておると思います。特定な土地を名指しするのは失礼でございますけれども、三・三平方メートル一億円以上もするということはもう狂気のさたであり、我が国滅亡の前兆ではないかとさえ私は考えておりまして、何としても政府、国会、国民の英知を結集しましてこれらを防ぐ措置を講じなくてはならないと考えております。
○神田委員 建設省の都市局長さんはどういうふうにお考えになられますか。
○北村(廣)政府委員 私ども都市行政を担当する者にとっても、この地価高騰というのは事業の進行にまさに直接的な打撃を与えているわけでございます。現在の地価の高騰が大都市圏、特に東京を中心に始まりまして、全国的に波及の兆しを見せております。この段階でどうしても食いとめたいということで、大都市圏に対する地価対策というものも供給サイドとして私ども取り組んでいるわけでございますが、この集落整備に関して申しますと、私どもといたしましては、そういう地価の高騰の波が集落整備の宅地整備に及ばないように、具体的な地区計画の中で地元の皆さんの意向を十分聞きながら、その集落にふさわしい土地づくり、宅地づくり、つまり一月建て、しかも例えば低層、せいぜい二階くらいまでのよりよい住宅地、あるいは店舗といたしましてもその集落にサービスする中小規模の店舗程度というような地区計画の中での土地利用の位置づけをしてまいりまして、例えばマンションとかそういうものが入りまして地価騰貴の引き金となることのないような計画を整然と定めてまいりたいと考えております。
○神田委員 大前研一氏あるいは一部評論家などが、農政に対しまして非常に厳しい見方でいろいろと農政批判をやっております。大前氏は、首都圏の農地を解放してそれで土地の供給をしろというようなことを言っておりますが、この話などは既に大臣もお聞きであり、また御本をお読みになったかと思うのでありますが、その考え方についてどういうふうにお考えになりますか。
○鴻巣政府委員 私も大前さんの「「第三次農地解放」のすすめ」というのは読んだことがございます。まず、大前さん自身は、今の農業とか農業に対する保護とか、そういうものが米の値段を上げて、それがまた地価を高めている、そしてその農村の地価を高めるのがひいては都市の地価を高めて、サラリーマンがなかなか都市の中で、大都市の周辺で住宅を買うことができない。つまり、米が高いから秋田の農村、酒田の土地が高くて、その酒田の周辺の農地が高いことが東京の銀座の土地の高さになるんだ、こういう議論でございます。むしろ私たちは逆だと思っていまして、東京のような大都市へのいわば一点集中型の企業なり教育機関なり病院なり経済なり政治の集中が東京での地価の高騰を招いているわけでありまして、農業とか農政の影響といいますか、反射的な効果として周辺の農家の地価が上がって、その結果都会の土地が上がっているとは全く考えていないわけであります。 それからもう一つは、今言いましたように、都市の中でもかなりまじめに農業をやっている方がまだたくさんいらっしゃいます。そういう人と、それから実態的に言えば余りまじめにはやってない農家もありますが、まじめにやっている農家の土地をどういう形で宅地に提供できるかというのは、これはなかなか難しいと思っております。そういう人たちは大体中世から、例えば江戸の初期に東京に入って以来農家として農業をやってきている、まじめにやっている。たまたま周りが明治以降百年、特に戦後のここ四、五十年の間に都市化しているからサラリーマンに土地を売れといったって、自分たちは一体どこで農業をやったらいいんだという大変な戸惑いとか不安になっていまして、そういう点でもそう簡単な話ではないのだろうと思っています。そういう世田谷とか練馬の農家の人たちと話をしておりますと、自分たちも追い出されるとかなんとかいうのならば、例えば、環状七号線の中とか環状六号線の中で一階建てたとか駐車場に使っているところをもっと有効利用する、そういうことも考えてくれなければ片手落ちじゃないかと言われますと、私の方もなかなかそれ以上の説得は難しいという感じがします。 そういう意味で、大前氏の議論というのはちょっと見当外れでありまして、庶民に住宅を提供しなきゃいけないということはわかりますけれども、ああいうような形の提言では実行性は大変難しいのじゃないかと私は考えております。
○神田委員 私も局長と同感でございまして、そういう暴論が早くおさまらないかと思っておるのでありますが、同時に、有効な地価対策を実行していただかなければならないというふうに考えておるところであります。 さて、昨日、参考人から集落地域整備法案の御意見をいただきましたが、どういうふうな形で地域整備法案を生かしていくかという問題の中で、地域計画のつくり方あるいはそういうものの中でソフト面を少し大事にした方がいい、ソフト面を大事にしようというようなことを言っておられました。ですから、せっかくの法案でありますから、その地域に合った多様な考え方の中で、ハードな面はもちろんでありますが、ソフトを大事にする考え方を生かしていかなければならないと強く感じたのでありますが、その辺はどういうふうにお考えでありますか。
○鴻巣政府委員 今先生の御指摘のところが一番大事なところだと思っております。従来、ともすれば、農村整備あるいは集落整備といいますと何かハード面の整備、圃場整備をしたり道路や下水道整備をしたり、公園あるいは集会所をつくるというハードなことだけが表面的に理解されておるようですが、実はこれだけ土地利用が混乱し、おれの土地はどう使ってもいいじゃないか、勝手じゃないかというエゴイズムを正しながら秩序あるといいますか、あるいは美しい村づくりといいますか、そういうことをやるためには、いろいろな多様な意思を話し合いを通じて色分けをしていく、農業をやる人、農業から足を洗う人、しばらく農業をやってから足を洗う人というような形の意向に沿って、土地利用も宅地、農地というふうに分けていくのだろうと思っております。そういうソフトをするためには、下からのといいますか、住民の手づくりの村づくりといいますか町づくりが一番大事だということで、私どもも、ハードとともにソフトを充実しなければいけないとこれからも強調いたしていくつもりでございます。
○北村(廣)政府委員 私ども都市のサイドにおきましても、近ごろ、例えば大都市あたりを中心にコミュニティーづくりだとかマイタウン何々というようなことが叫ばれておるわけでございます。しかし、考えてみますれば、確かに昔の江戸時代から明治にかけてのよき時代では、大都会でも周辺の住民というのは他人でございませんでした。既にまとまりのある仲間意識があったわけでございます。そういう意識が今でも残っているのが農村部であり、この集落地区であると思いますので、あえてコミュニティーづくりなどと言う必要はございません。今までの方々の住みよいと思っていらっしゃる、将来ともそういうところに住みたいと思っていらっしゃるそういう町づくりに心がける、これがきのうの参考人の御意見に沿った集落整備かと思っておる次第でございます。
○神田委員 さて、本法案は、「農業の生産条件と都市環境との調和のとれた地域の整備を計画的に推進するための措置を講じ、もってその地域の振興と秩序ある整備に寄与することを目的とする。」こういうふうに目的が明記されておりますが、現在、都市計画法及び農業振興地域の整備に関する法律などによりまして、計画的な都市開発や国土資源の合理的利用が制度化されております。新たにこの当該制度を導入する意義と前述の法律との関連をお伺いしたいと思います。
○北村(廣)政府委員 それでは、私ども都市のサイドからお答え申し上げたいと存じます。 今の都市計画法の基本理念というのは、都市を整備するためにはやはりまとまりのあるいい都市整備をしたい、ついては、今の都市というのはやや拡散的にスプロール化する傾向がどうしても出てくるので、これを線引き制度によりまして市街化区域、市街化調整区域に分けて整備したいというのがその発想の基本でございました。しかし、現実問題として、そういう厳しい線引きをいたしまして、例えば市街化調整区域内でできる開発行為といいますのは、農家にとっては住宅を建てる場合には次三男の住宅であり、あるいは公共施設であり、あるいは病院というような住民の生活に基本的に欠くことのできない施設だけだということになってまいりますと、実際そこに住んでいらっしゃる方々にとってはなかなか不自由が多いわけでございます。そういう点を加味いたしまして、よりよい、住み心地のいい集落づくりという点からいたしますと、ある程度の町づくりの手法をこの集落の方にも取り込んで、しかし、そうかと言ってこれを本格的に市街化するのではないということの手法をとる必要があるのではないかということで、最初の「目的」に書いてございましたような趣旨にのっとりまして組み立てましたのがこの法案でございます。
○鴻巣政府委員 私どもも、ここ十五年ほど農業振興地域の法律でやってまいりましたし、その農振の計画の中では農村生活環境整備も若干計画の中にうたうような形をやりましたが、さて、実際やってまいりますと、私どもが一番限界を感じますのは農業振興地域の整備計画でございますので、当然、農地あるいは農地に関連しての用排水路とか農道の整備はできますが、農家が住んでおります集落の中の道路とか、農家が集まって相談する、それを非農家も使うというような集会所をつくるとかいうところまでいきますと、宅地的な部分、その宅地的な部分の上に建ついわば上物という施設については私どもの行政の限界の外になることがしばしば出てまいりまして、やはり農業とか農政だけでは農村整備というのはどうもうまくいかないのではないかと私は最近つくづく痛感していたわけでございます。 やはり農村整備あるいは集落整備というのは一省だけでできるものではないので、例えば土地利用にしても、建設省と農林省がそれぞれの分担の中で提携してやらないとできないという趣旨で、宅地的なところ、あるいはそれに関連する町づくり的なところは建設省にやっていただいて、農業とか農村あるいは村づくり的なところは私どもが分担をするということで、両省共同でやるといういわば画期的な考え方でやって、できるだけ市町村にとっても大変便利なといいますか適当な、非常に時宜を得たと言っては恐縮かもしれませんが、そういう制度を今回新しく御提案申し上げている次第でございます。
○神田委員 終わります。
○玉沢委員長 寺前巖君。
○寺前委員 十六分だけ大臣に質問をすることができる機会を得ましたので、局長さんの話はまた昼から質問ができるそうですので、大臣に質問をしたいと思います。また、建設の都市局長さんは午後は何かちょっと都合が悪いというお話もございましたので、限られた問題だけについてちょっとだけお聞きをしたいと思います。 まず、今度の法律は、都市計画法に基づいて線引きがなされた調整区域という農村集落地域がある、そういう調整区域内において虫食い状態で古い集落のほかに家が建ってくる、ちょっとぐあいが悪いじゃないか、それは農業を振興させるためにもそういう無秩序の状態のままでは困るから、この際に少し見直して農業の振興と集落の整備をやっていこう、そうすると縦割り行政でもぐあいが悪い、だから建設省、農水省、統一的にやっていこうじゃないか、こういうようなお考えが統一されてこういうものが出てきたという実態を反映する面が非常に多かろうと思います。 そこで、そういう実態を日本の農業をやる立場からも考えていくとするならば、都市市街化、いわゆる線引きで市街化地域になったところ、ここでも現実に農業をおやりになっているわけです。田んぼもあるわけです。そうすると、こういうところの都市農業の果たしている役割というのも現実的には見直してみる必要があるだろう。確かに緑がないようなことになってきたら都市住民にとっても問題だし、あるいは何か災害が起こったときに避難の場所にもなるだろうし、また水害なんかの場合に遊水地帯としての役割も果たすだろうから、いろいろな意味を持って都市の中における農業というのも重視しなければならないと思うのです。そこで大臣にお聞きをいたしますが、調整区域内におけるところのそういう見直しを今日法律でおやりになっているわけだけれども、それでは、市街化区域の中におけるところの見直し、都市農業を見直していく現実が存在しているという立場から見詰め直してみる必要があるのじゃないだろうか。見詰めるというのは、もっと積極的に都市農業の振興策に打って出るべきではないか、あそこは住宅供給地でございますと言って見放すというような態度はよろしくないのではないだろうか。基本的な立場をお聞きしたいと思うのです。 そこで、お答えをいただきたいのは二点です。 というのは、都市農業の中において長期営農継続農地制度として十年、この営農継続される人々に対するところの宅地並み課税というのを留保するという扱いをやってきている。これはやり始めてからまだ五年ぐらいですよ。ところがもう見直せという話が出てくる。私はとんでもない話だと思うのです。大体まだやって中途であるのにもかかわらず、何か特別に見直さなければならない重大な問題があると見ているのかどうかです。私は、途中でくるくる方針を変えるようなことでは農業とか林業とか、そういう農水省の所管するような仕事はできぬと思うのです。ですから、この宅地並み課税という問題について途中で方針を変えるようなことはしないようにすべきだ、もっと積極的に援助をすべきだというのが一点です。 もう一点は、この市街化区域内におけるところの農地助成施策を見直してもっと積極的に打って出るべきだというふうに思うのですが、あなたの見解はいかがなものだろうか。以上です。
○加藤国務大臣 まず、宅地並み課税の点についてお答えいたします。 市街化区域内にある農地は、都市計画に基づきまして、都市施設の整備の進展等により次第に宅地等に転換される性格のものであります。しかしながら、都市施設の整備のおくれなどもあり、市街化区域内において現に農業を継続的に営む者が相当数おります。このため、これるの方々の立場をも考慮しまして、御存じのように四十九年に生産緑地制度が設けられ、また五十七年に、ただいまおっしゃいました宅地並み課税の見直しが行われました。その際、長期営農継続農地の制度が設けられたところでございます。したがって、市街化区域内農地につきましては、計画的都市づくりと農業を継続しようとする者の意向との調整を図りながら、宅地等への転換が段階的に進められていくべきものと考えます。宅地並み課税を含め、市街化区域内農地の宅地化の促進のための方策につきましては、関係各省で中長期的な課題として検討を進めておることになっておりますので、当省としましてはこのような立場から検討に加わっていきたいと考えております。 第二番目の、積極的に農業投資をやってはどうかというような御意見でございますが、本法による措置は、農業の生産条件と都市環境との調和のとれた地域の整備を計画的に図るものでございまして、営農条件の整備を促進するような農地の整備等を行うこととしているところでございます。しかしながら、農業振興地域の外である市街化区域については、おおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とされておりまして、都市施設の整備に応じ逐次市街化されることが見込まれること等から、防災事業等を除き、基盤整備事業その他、効用の長期に及ぶ農業投資を行う意義があるとはちょっと考えられないところでございます。
○寺前委員 あなた、だれかのを読まされているような感じですけれども、さっき局長さんは大前さんの本についての批判をやっておられました。偏見だ生言わんばかりの話でしたよ。さっき何か言っていたようでしたね、まじめに農業をやっている人に対してあんな見解は戸惑いを感ずる、そしてまじめに農業をやっている人にああいう話では説得が難しい、現にまじめに農業をやっておられる人が存在しているという話をやっておられた。まさにそのとおりですよ。本当にまじめに都市の農業をやっておられるし、そのことの持っている近辺との関係が非常に重要な位置を占めていますよ。そういうことを考えたら、これは全都市街化していくのだ、十年間に段階的にやっていくのだ、したがって、それに対するところの見直しの中長期の計画を組んでいくのだというのは農林大臣の言葉なんだろうか、本当に。私はそう思わぬですよ。それで、現に私は昨年、参議院で話を聞いておったら、農林大臣自身が、そんな宅地並み課税の方針をくるくる変えるようなことはできぬという旨の話をしゃべっておられたじゃないですか。そうすると今の発言というのは全然違うということになるので、だれかの書かれたようなそんなことを言っているようでは大臣の値打ちがなくなるじゃないですか。腹の底からはっきりと、まじめにやっておられる都市農業の支え手の人々、その人の立場にこたえるような税制というもの、補助政策というものをやらなければならないということをもう一度きちっと示していただきたいというのが一点です。 それから第二点に、今度の集落地域整備法案をめぐってみんなが一番心配しているのは、この調整区域内に新しい投機としての姿が入ってくるのではないかという心配がされる。だから、それをとめるところの歯どめは一体どうなっているのかということをどなたもみんなお聞きになるというのはそこだと思うのですよ。さっき都市局長のお話を聞いていましたら、二点ほど言っておられました。既存の集落を大幅に変えるようなことはしないとか、あるいはマンションのようなものを建てて、景観という言葉をお使いにはなりませんでしたけれども、合わないようなものにはしない、そういうような集落整備をやっていくのだという方向づけの発言がありました。皆心配するから、そういうことをはっきりしてほしい、歯どめをはっきりしてほしいという質問が出てくると思うのです。 そこで、私はせっかく大臣のおられる間だから聞いておきたいと思うのですが、そういう投機の対象にしないようにしていこうということになるならば、今度の法律案によって集落地区計画というのをお立てになる。そうすると、一方では農業振興地域というものが確立されてくるという関係になるわけでしょう。土地基盤整備をやったり振興していく。私は、本当にそういう農村づくりをやっていくというのだったら、集落地区計画、すなわち集落の分野の計画だけがひとり歩きして、基盤整備の方、農業振興の方向の計画の方はそっちのけだった、こうなったら、やはりこの法律は開発が目的だったなということになってしまうと思う。必ずこれは統一的に実施するようにするのかどうかという問題をその次に聞きたいわけです。 さらに問題は、計画を下からさせていく必要があるということになったら、これは農業委員会で実行する段階になると土地の転換問題が出てきますから、したがって、計画段階に農業委員会とか土地改良区、そういうところの諸君たちの意見をきちんと反映させるところの保証を考えているのかどうかという問題。 それから、この集落地区計画として家を建てていく地域ができてくるということになってくると、いい土地がそこへできたのだからということでそこにまた別な意味の宅地並み課税、別の計画税が加わっていって、固定資産税やそういうものがまた違った扱いを受けていくという新しい宅地並み課税というような問題は考えていないのだろうな、そんなことはさせないだろうな。言っている意味、わかりますか。計画区域で別の意味の線引きを始めたらそこの値打ちが上がってくるということで、また税金をそこに新しく考えていくというようなことはさせないという方向を持っているのかどうか。 そして最後に、ここでいろいろ討論をしておったってこの法律というのはひとり歩きしていきますから、討論されているような内容が、例えば、先ほど建設省の方はこういうふうな集落地域をつくっていくのだという、私は一番最初聞いたときは二点聞きましたので、ああいうような内容というのは通達なり何らかの形で制度として残されることになるだろうと思いますが、それはどういう制度として残されていくのか、指導方法が確立されていくのか、それを聞かせていただきたい。 以上です。
○加藤国務大臣 先ほどお答えした中で、私が参議院で言ったのときょう衆議院で答弁するのと違うのではないかということがありました。参議院で答弁したのはたしか昨年でございますが、本来、土地にかかる税制というものは、基本的にはくるくる変えてはならないものであるという税としての基本的な考え方を申しておったわけでございます。今回の整備法の法律に従っての御質問がございましたから、それに即応した答弁、現実にありますところの都市計画法の中身に沿ったお答えをいたしたわけでございます。 それから、後で両局長からお答えいたさせますが、いやしくも今回の法律によって新しい土地の投機を引き起こしたり、あるいはまた投機の呼び水になるようなことは厳に戒めるために、あらゆる方途を講じていくということを申し上げておく次第でございます。
○鴻巣政府委員 あと事務的に補足いたしますと、第一の大臣の宅地並み課税のときのお話は、現在、地価対策閣僚協議会で中長期的な課題として検討するという趣旨のことを言われたものと私は考えております。 それから、二つ目の先生のお話の中で、市街化区域の中でやっていいじゃないかという助成では、これは御承知のとおり四十四年ですか、線引きが始まって以来、現在、災害復旧事業とかあるいは案出荷施設をつくるとか、そういうことはやっておるわけです。あるいは簡単な機械とか野菜の価格安定とか共済のようなことはたしかやっていると私は記憶しております。ただ、土地改良のように、一たん投入いたしますと十年とか十五年とかその効用が長持ちするものはやはり市街化区域の建前からいって合わないものですから、そういう長期的な効用のものはやっていませんが、短期的な効果のあるような農業助成であれば今もやっております。 それから三つ目は、私どもの集落農振計画と建設省の都市計画サイドの地区計画とは、同時並行的に十分連携をとってやる考えでございます。それについて十分指導もいたしたいと考えております。 それから最後に、農業委員会あるいは土地改良区等で、私どものつくります市町村の集落の農振計画の策定の段階でよく意見を聞いたらどうかということについでは、それらの団体なり機関の意見を十分聞くように指導いたしたいと考えております。
○北村(廣)政府委員 初めに税金の点をお答え申し上げます。 宅地並み課税がこの集落整備の行われた地域にも入ってくるのではないかという点についてでございますが、整備されまして農地が宅地に転換いたしました地域につきましては、その集落の普通の宅地並みの課税対象である固定資産税の対象となる。これは、固定資産税は現況主義でございますので、現況宅地ならば宅地になるということでございます。ただ、宅地並み課税と言われでおりますのは、農地を宅地と見なして課税するということでございますから、これについてはこの地域については問題ございません。農地については農地のままということでございます。それから都市計画税の関係でございます。これは市街化調整区域のまま線引き関係の変更はいたしませんので、都市計画税というものは、一般的にはこの計画を実行したところで課税されることにはなりません。 それから、スプロール化し、あるいは土地投機の対象となるようなおそれがあることに対する歯どめの担保は何かということでございますが、地区計画はかなり重みのある計画でございまして、例えば、細かい道路の状況とか宅地の規模あるいは建物の最高の高さというようなものをその集落にふさわしいように定めていくわけでございます。そうしますと、その制限の中で土地を利用するということになりますと、どうしても利用の形態というのはせいぜい二階建てのしかも一般の戸建て住宅、店舗といたしましても大型店舗は建たないというようなことになってまいりますので、その利用形態から申しまして、ただいまのようなスプロール化あるいは土地の投機というようなことにはつながってこないというふうに考えております。
○寺前委員 通達か何かでそういうのは出されるのですか。
○北村(廣)政府委員 この地区計画はある程度強制力のある計画でございますので、その計画を定める指針というものは、ただいま御質問にありましたような通達あるいは要綱等によってしっかりと届け、また市町村に申し伝えたいと存じます。
○寺前委員 終わります。
○玉沢委員長 石橋大吉君。
○石橋(大)委員 集落整備法案に関する論点は今までの質問でほとんど出尽くしたかと思いますが、そういう意味で、できるだけ重複を避けながら幾つか質問をしたいと思います。 まず初めに、非常に基本的な問題点ですが、戦後の農政の転換と農地法の改正の経過をたどりながら農水省の見解を少しお尋ねをしておきたいと思います。 御承知のように、戦後、寄生的な地主制度を解体して自作農制度を創設するという観点で農地解放が行われまして、いわば自作農主義を中心にした農地法が昭和二十七年に制定をされました。その後、昭和三十六年からのいわゆる農基法農政の展開、一方における高度成長の経済の発展という過程を通じて農村からたくさんの労働力が大都市へ流れた。一方で機械化その他が進んで、いわば自作農主義的な農地制度というものがだんだんそういう情勢の変化に合わなくなってくる。結果、御承知のように昭和四十五年の農地法の抜本改正によって、いわば自作農主義的な農地法が借地農的な農地法に大転換をするということになりました。そして同時に、日本経済の高度成長の過程でさっき言いましたような劇的な変化が進んでいく。国土、資源の有効な利用という観点から土地の利用というものを根本的に見直さざるを得ない、こういう状況に直面をして、先ほどから論議になっておりますいわゆる都市計画法が昭和四十三年に制定をされる。この都市計画法を制定をした背景を振り返ってみますと、一つは、都市周辺での地価高騰が土地利用計画の大きな阻害要因になったということと、もう一つは、都市化の進展に触発をされた地価の高騰が農地の資産化と商品としての土地所有を進め、農地転用の緩和が農業の内部からも求められた、こういう二つの背景があったと思うわけであります。 しかし、この都市計画法による都市側ないしは建設省サイドからの土地利用計画、土地の再配分に対して、農業者または農水省サイドから出されたのが、農地の計画的確保と農業地帯の保全と振興を目的にしたいわゆる農振法、農業振興地域の整備に関する法律、昭和四十四年であります。これは私も余り勉強していませんが、歴史的な経過をたどりますと、都市計画法に対する農業側の領土宣言であったというふうに評価をされた向きもあるわけであります。そういう意味では、農地の保全と農業振興の確保を図るための非常に重要な立法であったのではないか、こういうふうに思います。 こういう農地法や農業政策の変化に伴う土地政策の推移をたどってみますと、今度の集落整備法は、集落の整備という、ある意味では非常に限定をされた地域の問題のように見えて、実は大変大きな底流の中から出されてきた問題ではないかと思われるわけであります。表現が適切かどうか知りませんが、せっかく農振法で領土宣言をした農振地域のど真ん中に、この集落整備法によって都市計画区域を設定して都市計画の手法を導入しようというわけでありますから、先ほどから繰り返し質問が行われておりますように、もしこれによって新たに大規模な農地の壊廃が進むとすれば、これは農業と農政の大きな後退につながりかねないと思われるわけであります。 そこで、この点に関連をして伺っておきたいと思いますが、この集落整備法案を具体化することによって、新たに一体どれだけの農地の壊廃が起こってくるのか。都市近郊とはいえ、対象となる地域の農地は比較的規模も大きくて、優良な農地が多いのではないかと思うわけであります。こういう形で農地の蚕食を許し、その拡大が際限なく進むとすれば、日本の農業を土地政策を通じて掘り崩していくことにもなりかねないと思われるわけです。そういう意味で、農政全体のマクロの観点からもしっかりと歯どめをかけておく必要があるのではないか、こういうふうに思います。この点についてまず最初に、歯どめ策を含めてどういうふうにお考えになっているか、お尋ねをしておきたいと思います。
○鴻巣政府委員 御指摘のような議論といいますか考え方は、私たち自身も検討の途中であったわけであります。市街化区域の中で、原則として開発が認められないところで都市的な開発だけを専らやるような案が出てくれば、恐らく私たちとしては、それに対しては大変否定的な態度といいますか方向でいかざるを得なかっただろうと思っておりますが、私たち自身の農村とか農業の中でも、だんだん中核農家といいますか担い手農家が少数になり孤立をしていく、兼業化が進む、そして十人のうち八人までは兼業農家になる。その土地もあちらこちらばらばらになってきまして、農地改革後自作農が自分の手に入れた後やがて兼業になり、兼業がそのままでいくと今度は投資で所得を得て農業は片手間になって、最後になると、自分の土地はどう使ってもいいからというので、ある日突然に田んぼのど真ん中を埋め立てでガソリンスタンドを建てる、その排水を周辺の水田に垂れ流すというような問題すら起こっているわけであります。そういうように、市街化調整区域の中で特に最近人口もふえてきている、あるいは兼業化も著しい集落は、いわゆる純農村のようなところとかなり様相が変わってきていまして、私ども、農業をやる方も面として農地を確保することが難しいし、人口がふえる方も、ばら建ちのような形で乱開発されては困るという問題に当面しているわけであります。 そこで、私どもとしては、農地は農地として守るという意味で、今言ったような集落の中では、農業をこれからもずっと続けていきたい人、それから、もう老齢化したとか兼業に傾斜しているから農業はこれで足を洗いたい人、それから五年か十年農業を続けた後で老齢化して隠居する、後継ぎも帰ってこないからその段階で農業から足を洗いたい人、多様な意向に分かれておりますので、まずそういう意向を徹底的に調べた上で、そういう意向別に土地利用をまとめていくことが必要だろうと思っております。そうして、農業を続ける人は集落の周辺に農地をまとめておいて、農振の白地、たとえ農用地区域でないところであっても土地改良投資を入れて農業が続けられるようにしてあげなければいけませんし、それから、もう足を洗いたい人は集落と隣接するところに土地をまとめて、そこの農地を宅地化をするというようなことを圃場整備あるいは換地の手法を通じてやっていくということが今一番必要な時期だと思っております。そういう意味で、集落の周辺部分は農地としてちゃんと確保して、集落の中でどうしても分家だとか、あるいは商店だとか沿道サービスだとか、あるいはいろいろな公共施設とか住宅とかで土地が要るようなところはまとめて、農業に差しさわりのない範囲内で必要最小限度つぶしていくといいますか、転用していくというようなことが必要だ。そういうように、農業と農業以外の世界とが一つの集落の中で両立するようにしたい。それもその集落のどこでもというわけではなくて、最近特に人口がふえてきている、戸数もふえてきているところ、したがって、ほっておけば乱開発、ミニ開発あるいは農地がスプロールするおそれの特に濃厚なところについてそうやりたいと考えたわけでございます。 そういう意味で、一体どの程度つぶれていくかというのは、人口見通しがなかなかはっきりいたしませんので私ども確たるものはありません。そう大きな面積ではないと思いますが、数量的にはまだ確定いたしておりませんが、今のように集落の周辺の農地は農地としてちゃんと守る、それを裏づけるために協定を必要な場合にはつくって守ってもらう、そしてそれを応援するように土地改良投資を入れていくというようなことをする。そのために一方で集落の地区計画をつくり、一方で集落の農振計画をつくり、それを県の段階で基本方針として統合して体系的にやっていくということで、土地利用のいわば秩序化といいますか、秩序ある土地利用を農振と都市計画のダブっている地域でやりたいというのが私どもの考え方でございます。
○石橋(大)委員 農地の壊廃面積は人口見通し等も定かでないのではっきりしたことは言えないが、大したことはないということでしたけれども、御承知のように、農用地域と都市計画区域の重複する区域が集落の面積として五百三十五万ヘクタールと言われておるわけで、このうちの大体何割ぐらいになるか、大ざっぱな見当でいいですから、もしありましたらお聞きをしたい。 それから、農振法に関連をしてもう一つ伺っておきたいと思いますのは、農振法の中でも、先ほどから指摘をされていますように農業振興地域整備計画というものがありまして、一定の生活環境施設の整備をするということでやってこられたわけであります。これは、いわゆる土地改良計画の中でもそういう項目があるわけでありまして、農村環境の整備事業として、集落道の整備だとか集落の排水施設、防災施設の整備、こういうことで、農業をやっている方はもちろんですが、非農業者の方も含めて地域住民の安住条件の整備をするということでやってこられたと思うわけであります。ある意味で、そういうことがなかったとすれば、先ほど言いましたように、農振法が農業や農水省の側の領土宣言であったということは言えないわけでありまして、少なくとも農振法の適用地域に関する限りは、農水省や農業の側で住民の生活環境の整備も含めて責任を持つ、こういう立場ではなかったかと私は思うわけであります。さっき局長さんから、だんだんそういうことが農水省一省だけではうまくいかなくなったというお答えがありましたが、農振法の中で考え、責任を持とうとしてこられた農水省の側の農村地域集落の生活環境の整備などがなぜうまくいかなかったのか、そういうことをもう少し具体的に掘り下げて、今度の集落整備法案提起の考え方を念のためにもう少し伺っておきたいと思います。
○鴻巣政府委員 まず第一に、どの程度の面積をカバーするのだというお尋ねですが、集落地域整備法案の対象面積は、農地も山林も河川敷地内とかも入れて五百三十五万ヘクタールございます。そのうちどの程度カバーするかといいますと、今、一集落平均的に言いますと、田畑も宅地もあるいは山林も入れまして大体一集落百ヘクタールでございますから、それを大体五千ないし六千集落を対象として考えてやる。そうすると、六千集落に百ヘクタールを乗じますと約六万ヘクタールになりますから、その六万ヘクタールが今の集落地域整備法案の対象地域面積五百三十五万ヘクタールの大体一%強ということになると考えております。 それから、二つ目のお尋ねを具体的に申しますと、私ども、集落整備といいますか農村整備は、もう農林水産省一省だけでは完全にカバーし切れないと前から痛感していたわけでございます。といいますのは、集落整備となれば道路もありますし、排水もありますし、水道もあるし、それから消防とかいろいろなものが出てくるわけです。そうしますと、いわば農地とか農業に関係のある部分以外のところ、特に、集落の宅地的なところの上にありますいろいろな施設あるいは道路とか構造物をやるときには、私ども農林サイドではなかなかできないわけです。具体的に大きな道路とか大規模な下水とか大きな橋とかということになりますと、実際に要望があっても農林サイドではできない。田畑あるいは田畑を汚さないようにというので田畑に影響のある小さな排水路、あるいは集落道と称しまして集落の小さな農耕用のトラクターが出入りするようなところはまあまあ直せますが、県道とか国道とかいうようなクラスのものが集落の周辺とか中をぶち抜いていても、そこまでは手をつけられないわけです。ところが、一体的に整備をしてくれという地元の御要請から、そういうところも計画に乗せて実は一緒にやってもらいたいんだと言われましても、農業なり農政の対象分野外でございますのでそれができなかったし、それからまた、私ども、どうしても農家を対象にいたしておりますのが、実際には最近のように農家以外にサラリーマン世帯がどんどんふえてきて、サラリーマン世帯も受益をし、農家も受益をするというような、一般住民全体が受益をするようなことは農政ではなかなかカバーできない。相当理屈をつけてもどうしても限界があるというわけなので、今回は、やはり土地利用に一番関係のある建設省と一緒になって共同で集落整備をやるというようにしたのが私どもの意図でございます。
○石橋(大)委員 次に、第二臨調の答申と今度の新しい集落整備法案の具体化の問題について、一点だけお伺いをしておきたいと思います。 八〇年代前半を通じまして、日本の農業のあり方はもちろんでありますけれども、国民生活全般に、よきにしろあしきにしろ非常に大きな影響を与えているのは臨調の何回かにわたる答申だと思うのですが、この臨調の答申の中で、例えば第三次答申、昭和五十七年七月三十日では、農業基盤整備に関連をいたしまして「農業生産構造の再編に対する誘導機能を十分発揮させるとともに、農業の生産性向上に資するような事業に重点を置いて推進し、生活環境施設整備は抑制する。」こういうふうに書かれておるわけであります。そして第五次答申、五十八年三月十四日でも、同様に「農村総合整備事業費補助」の項で、「生活環境施設の整備に対する補助については、」前項の「新農業構造改善事業費補助金」と同じように「補助対象を生産性向上に直結する事業に重点化するため、集会施設等の生活環境施設の整備に対する補助は、農村地域の共同活動の助長等のために必要最小限度のものに限定し、総額を縮減する。」こういう方向をとると言われておるわけであります。 先ほどから言われておりますように、私も最後に財政問題をちょっと聞きないのですが、せっかく制定をされたこの集落整備法案が多くの皆さんの期待にこたえて実効あるものになっていくためにはかなりの新たな財政支出が必要だろうと思うのです。これに対して臨調の答申は、今申し上げましたように極めて抑制的な態度を打ち出しておるわけであります。この新しい集落整備法案の関係に限って言えばそういう臨調答申は無関係だ、拘束をされない、こういう立場に立っておられるのかどうか、一点だけお聞きをしておきたいと思います。
○鴻巣政府委員 今御指摘のように臨調答申では、農村地域の集会所といったような共同活動の助長のために必要最小限度のものに限定しるというように指摘をされておりますが、私ども、この法案で集落整備を行います場合には、今お話のあった臨調答申の指摘の趣旨を念頭に置きまして整備を進めてまいる考えでございます。 それからもう一つ、先ほど、五百三十五万ヘクタールの中のどの程度をカバーするのだというお尋ねでちょっと言い間違えたので訂正のお許しを得たいのですが、一集落百ヘクタールですから、六千集落やりますと六十万ヘクタールになります。六十万ヘクタールですからちょうど一〇%をカバーするということで、一けた間違えました。お許しを得たいと思います。
○石橋(大)委員 次に、対象地域の問題について、今までも大分質問がありましてお答えが出ておりますが、もう少し補足的に質問をしておきたいと思います。 対象地域については二重三重の縛りがかけられておるように思うのですね。一つは都市近郊に所在する農村、そして二つ目には相当規模の農用地、相当数の住居等の条件、そしていわば農振地域と都市計画区域の重複地域、こういうふうに三段階の縛りがかかっておるように思うのです。対象戸数や相当規模の農用地については、先ほどから話がありまして明確に答えがありましたからおきますけれども、都市近郊に所在する農村、これは五千ないし六千という数からいえばすべての都市近郊の集落を対象にしておるのだなという感じはしますが、大都市近郊だけに限定をするのか、五万、三万の小都市の近郊まで含むのか。五千、六千ということである程度答えが出ておるようにも思いますが、念のため、この点をお伺いしておきたいということが一つ。 それから全体の地域整備、さっきお答えがあったかもしれませんが、これは何カ所くらいに考えておるかということ。それから、一カ所の地域整備はおよそ何年程度で完成させる目安か。十年ということになるのかどうか、もっと短期間でやられるのかどうか。 それから、関係地域の協議を重ねた結果、現在の農地が百ヘクタールあっても整備をした後八十ヘクタールくらいになるというようなことが起こると思うのですが、その場合でも地域の関係者の協議が調えばお認めになるのかどうか、ここらの点をちょっとお聞きをしておきたいと思います。以上です。
○北村(廣)政府委員 まず、私どもの関係のところからお答え申し上げたいと存じます。 都市近郊の意味でございますけれども、私どもとしては特に大都市地域に限定することは考えておりません。市街化調整区域に入っていればいいということでございますから、中小都市も当然入るわけでございます。 それから第二点でございますけれども、先ほど整備の予算的な裏づけのことをお聞きいただきまして、私ちょっと手を挙げかけましたが次の質問に彩られましたので、補足させていただきます。予算的には、建設省としても農林省と十分手を携えて実行してまいりたいと考えておりまして、それ相応の予算の獲得に全力を挙げたいと存じます。
○鴻巣政府委員 この法案と関連いたしまして、私ども、六十二年度予算で、農業集落整備事業といたしまして調査地区で十四地区、それから着工地区で土地区程度を予定いたしております。なお、農村総合整備事業といいますのは四十七、八年ころからやっておりますので、そういうものを入れますと全体の予算は相当なものになっておりまして、農村総合整備事業全体の事業費が千三百二十七億二千五百万、うち、国費が七百二億四千五百万というのが六十二年度予算でございまして、この中には、農村総合整備パイロット事業とか農村総合整備モデル事業とかあるいは農村基盤総合整備事業、それから農業集落排水事業といったものが含まれておりまして、現在そういった地区は全体で、事業が継続中なもの、これは新規も含めますが、千七百九十三カ所に上っているわけでございます。
○石橋(大)委員 時間も迫りましたので、時間の範囲内でさらにお聞きをしたいのですが、全国的に一応都市近郊の集落地帯を対象にする。基本はそうでありますが、今六十二年度の関係でいえば調査地区が十四地区、着工土地区というふうになるわけでありまして、どうしても優先順位を決めざるを得ない、こうなると思うのです。一方でこの法律に対するそれなりの期待も全国的にあるわけでありますから、この指定をめぐって猛烈な陳情合戦なども演じられることになるのではないかと心配をしておるわけであります。できることなら余り政治的にやらないで、客観的合理性のある基準に基づいていろいろな点から優先すべきものを優先していく、こういうことにならなければいかぬと思うわけでありますが、この優先順位の基準などについてどういうふうにお考えになっているのか、お聞きをしたいと思います。
○鴻巣政府委員 法律に書いてありますように、土地利用が非常に混乱をしている、しかも事業を早急に実施しなければならない必要性がある、戸数とか農地なども基準を満たしているというところからできるだけ客観的に公平に選ばせていただきたいと思っております。あとは事業の執行体制あるいは住民の意思のまとまりのぐあい、そういうものを十分参考にして、公正かつ的確に選ばせていただきたいと思います。 なお、先ほど、例えば今まで百ヘクタールの農地があったけれどもみんなで少し宅地に転用して八十ヘクタールになる、そういうのでも認めるのかというお話でございましたが、これは大体将来の人口の見通しがそういう面に合っているということで、そういう人口見通しにちょうど沿ったものであるということで町村全体がそういう方向を決めて、しかも、基本方針の段階で県からもそういうことで妥当だというように認められたものについては、農地が百ヘクタールが八十ヘクタールになるものであっても、それは住民全体の公平な総意のあらわれであると考えまして採択をすることになると思っております。
○石橋(大)委員 次に、私も水の問題について一点だけ、これは建設省の方かもしれませんが、お伺いをしておきたいと思います。 この集落法が具体化されるに当たって、自治体の農林関係の部局、建設関係の部局の意見を聞くと、一番真っ先に出てくるのはやはり水問題なんですね。特に生活排水の問題をどう処理するか、これによってある意味でこの集落整備法案が具体化できるかできないかという一番大きなかぎになるんじゃないかということを言っているわけです。そこで、規模の大きさによって効率的になるのかどうか知りませんが、この水問題を処理するために下水の処理問題をどういうふうに考えておられるのか。今のし尿処理施設の二次処理程度では、とてもじゃないが農家の立場からするとなかなかそう簡単にうんと言うわけにいかない、関係者の間で場合によっては大きな争いの焦点になる、こういうようなことを非常に心配しておるわけですが、この点をひとつ伺っておきたいと思います。
○北村(廣)政府委員 私どもといたしましても、集落整備にとりましては水問題の処理が計画の中での最大の問題点かと認識しているわけでございます。ただいま私どもで、全国的に排水処理、下水処理の市町村ごとあるいは県単位のマップと申しますか、全体としてこういう構想でやれば一番ベターじゃないかなというような絵をかいておるところでございます。この中でいろいろ関係の、建設関係ばかりじゃございません、農林関係の方々とかあるいは市町村の方々の御意見も聞いて全体の排水処理、下水処理の構想を固めてまいりますと、やはりいろいろな知恵が出てくるわけでございます。最適な処理あるいは農業の用水に影響を及ぼさない排水処理というものの知恵も出てまいりますし、あるいは事業、近ごろバイオ関係の研究なんかも大分進んでおりまして、簡易かつ効率の高いような排水処理の設備というものも研究開発中でございます。こういうものを総合的に農林サイドと御相談しながら、最適のシステムで集落整備の排水に取り組んでまいりたいと存じます。
○鴻巣政府委員 私どもの方も、集落排水というのはやはり農業用水の水質を守る、あるいは生活環境を改善するということで大変大事なことだと思っておりまして、四十八年に農村整備の一つの工種として実施をいたしました。以来、数もふやしていますが、特に昭和五十八年度には、いろいろ要望も強いものですから独立させまして、単独の事業制度を創設いたしました。予算も公共事業が抑制されている中で大幅に伸ばしてきているわけです。ちなみに農業基盤整備費の伸び率、五十五年を一〇〇といたしますと、農業基盤整備費全体は六十二年で九五%とマイナスになっているのですけれども、集落排水を含みます農村総合整備全体では一二九・五%と、三割くらい伸ばしているという形にいたしております。私ども、さらに六十一年度には、下水道事業債の対象となるというような形で制度的には充実も図っております。また最近ですと、湖沼法とかあるいは琵琶湖の総合開発特別措置法などで、特に水質保全に関係する事業として社会的な要請も強まっておりますので、この集落排水事業は今回の集落整備法案の中で重要な役割を果たすと考えておりまして、これからもその充実に努めてまいりたいと考えております。
○石橋(大)委員 最後に金の問題について、さっき言いましたように念のためにお伺いをしておきたいと思います。 けさほどの大臣答弁でも、本法の具体化に伴って内需拡大の面でも非常に大きな効果があるのではないかということを大臣みずからが言っておられるわけですが、今の経済情勢の中でこの集落整備法案が内需拡大の面で大きな効果を持つためには、先ほどから再々申し上げておりますようにかなり思い切った財源の措置をしなければならぬ、そうすることなしに内需拡大の面で大きな効果を発揮することはないだろうと私は思うのですね。 それで、先ほど来両方の局長さんからお答えがあっておりますが、もう少し具体的にお聞きしたいと思いますのは、かなり長期にわたって非常にたくさんの集落の整備をしなければならぬわけですから、これを具体化するためには、例えば第一次、第二次、第三次の土地改良の長期計画のような長期計画をつくって、ある程度計画内容を具体化しながら財政的な財源の見通し、裏づけについてもはっきりさせる、こういうことが必要なんじゃないかと思うのです。御承知のように、昭和五十八年から六十七年まで十カ年間の計画のもとで今進んでおる第三次土地改良長期計画は、十年の間で三十二兆八千億円という総額を見込まれておるわけですが、こういうようなものをお持ちになっておるのか、あるいはこれから立てていかれるのかどうか、この点だけちょっと最後にお伺いしておきたいと思います。
○鴻巣政府委員 現在の第三次土地改良長期計画の中での農村環境整備の事業費については、実は積算の基礎として当時いろいろ試算はいたしておりますが、公式には単独の事業量としては決めていません。ただ、私ども見ますと、五十八年度から六十二年度までの五年間にこの農村環境整備の事業量は、集落道路をつくるとか、あるいは排水処理施設をつくるとか飲雑用水施設をつくるといったようなもので大体四千四百十億円を投入したと推計いたしております。今のお話は大変貴重でございますので、これから長期的かつ計画的に農村整備を進めるために、いわば独立の計画をつくるのがいいのか、次の長期計画の際に一つの柱としてその中に入れた方がいいか、まだいろいろやり方もあろうと思いますが、これからの問題として検討さしていただきたいと思っています。
○北村(廣)政府委員 ただいまの点につきましては、農林水産省と十分相談して検討してまいりたいと存じます。
○石橋(大)委員 時間が来ましたから終わります。ありがとうございました。
○玉沢委員長 竹内猛君。
○竹内(猛)委員 集落地域整備法の問題について質問していきたいと思います。 昨日の三人の参考人の意見を聞いておりますと、いずれも、この法案はいい法案だから早く成立させてほしい、こういうことに結論がなっていると思います。長い間、建設省と農水省の間でいろいろ話のやりとりがあってこういう法案ができたわけですが、さてこれを本当に立派なものにしていくかどうかという問題は、農業政策の面ともう一つは都市居住環境整備の面の二つをどのように調和させるかというところにポイントがあるように思います。 そこで、あるいは質問があったかもしれませんが、今日までそれぞれの内部で議論をしてそれをまとめ上げている中で、これからこの法案を進めていく上で困難だと思われる点があるとすれば何が困難かということについてひとつお話をしていただいて、これを克服していくためにお互いが努力をしなければならぬと思うのですね。そういう点についてはどういう点とどういう点が問題になったのか、この点だけをひとつ明らかにしてほしい。経過措置としても、また前に進むためにも必要なポイントだと思いますから、その点をひとつお願いしたい。
○鴻巣政府委員 私ども、十五年ほど前から市街化区域と市街化調整区域の線引きをして以来、いろいろな意味で建設省とおつき合いと言ってはおかしいのですが、いろいろな形での連絡なり調整がございました。その積み重ねが今日生きていると思いますが、農村整備の場合にはその積み重ねのほかに、やはり同じ農村を農政サイドから接近する場合と、それから都市計画サイドから接近する場合は手法も考え方も目的も違うものですから、どうしても今まではばらばらでやってまいりました。しかし、これだけ混住化が進み、また兼業化が進み、集落の中でむしろ農家よりも非農家といいますかサラリーマン世帯がふえてまいりますと、農林省だけで農村整備ができるわけではないと私たちも考えてまいりまして、私は昨年の十二月に北村都市局長のところへ参りまして、集落整備の法案を提案したい、ついては農林水産省一省でやれるものではないので共同でやりたいということで、検討してもらいたいという申し入れをいたしました。実際にそういうような形で今御提案のような話にようやく実ったわけですが、都市計画の手法と農振制度の中でやってまいりました手法は、いろいろな意味で性格も経緯も歴史も違っておりますので、手法そのものについてもまだまだいろいろな違いがございます。法案を提出する傍らで、都市計画の専門家と私どもの農業土木の専門家がいろいろな意味で手法なり考え方の意見の交換をして大変有益でありましたが、やはりこれからはハードな面とソフトな面をどう結合させるかということが一番大事だろうと思っております。 今申しましたように、兼業化あるいは混住化社会になりまして、農家がだんだん少数になり孤立化をしていく、しかし農業をやるにはまとまった農地が欲しい。またこういう集落ですから、農業から今すぐ足を洗いたいとかもうしばらくしたら足を洗いたい、あるいはもう農業に全く関係ない人がそこに住み込んできているというわけですから、そこをどういうふうに住み分けるかというのが大変大事でございまして、百軒あるいは百五十軒、二百軒とまとまった集落の中で多様に分かれている価値観とか考え方とか、生活様式とか生活に対する意識とかいうものの中で徹底的に意識調査をし、その意識をグルーピングをして、そのグルーピングに応じて土地利用を集団的にまとめて考えていく、ハードよりもそういうソフトが非常に大事である、ハードとソフトをうまく結合していくことがこれからも両省ともに大事であろうということを今つくづく考えている次第でございます。
○北村(廣)政府委員 都市サイドからのお話を申し上げます。 私どもが最初にこの集落地域整備法の必要性を感じてまいりましたのは、検討の経緯からすると四、五年の長さの経緯があるわけでございます。昭和四十三年に都市計画法が施行されまして線引き制度が導入され、そしてその実際の過程の中で実はさまざまな問題点が生じてまいったわけでございます。その一つが、私自身も地方に何度か勤務したことがございますので、詳しくいろいろ具体の例として承知しているわけでございますが、やはり今の線引き制度が非常に画一的であり、厳し過ぎる。例えば、一つの法律上の線をもちまして市街化調整区域に編入されました地区につきましては、住宅を建てる場合でも、端的に言えば農家の次男、三男の住宅しか建たない。ところが、現実問題としてさまざまな例が生じてくるわけでございます。次三男対策として都会に行っている息子に帰ってきてもらいたいということで家を新築した、ところが息子がどうしても帰りたくないと言ってあいてしまった、それを都会の知り合いの紹介で人に貸したというような事例がありますと、その集落の中では一々もっともだということは承知していらっしゃいますが、まともに人に貸したいというようなことで申請されればそれは許可にならなかったというようなことで、随分さまざまな実態上の問題が生じているわけでございます。 現在のその集落の実態を見ますとかなり混住化が進んでおりまして、その混住化というのが決してよそから来た人たちだけの混住ではございません。農家の長男と生まれましても、たまたま本人の希望なりその家の環境あたりからお勤めに出られまして、やはりその集落に住んでいる。本人の職業からいたしますと非農家でございます。そういう方々とかそういうものがいろいろ混成いたしまして、これはやはり集落にいたしましてもある程度都市的手法で開発をし、居住環境を高めなければいけない、こんな感じを持って都市局サイドとしても検討してまいったわけでございます。 たまたま、ここ一年くらいの間に構造改善局長の鴻巣さんの方から私どもに、構造改善局、農林水産省のサイドとしてもいろいろ問題点は承知している、これは両省手を携えて行うべきではないかという御提案がございました。非常に率直な意見を交換いたしまして、鴻巣局長は国土庁の土地局長をせられた経験がございまして、この面の両省サイドの問題点については非常にお詳しい実際上の御経験もお持ちでございます。そういうことで、問題点は問題点として、かなりお互いに意見の対立する点もございました。農林サイドとしては市街化調整区域ということにしておきながらなぜ都市的サイドが出てくるのか、市街化区域の拡大というものは既にある程度現実的な問題としては応じている、市街化調整区域という面で考慮はできないのかというような問題点があったわけでございます。しかし、実態と問題点の認識を同じゅうする以上、歩み寄りあるいは合理的方法の解決策があるはずだということで、さまざまな実務サイドとやりとりしながらまとめてまいったのがこの法案でございまして、その経緯を考えますと、私どもとしては、実際の集落環境に根を置いた実務的な事業としてできるだけいい事業といたしたい、こんな感じで両省相携えて考えている次第でございます。
○竹内(猛)委員 それぞれの経過があり、問題点を克服されるという形になりますが、この法案が間もなく参議院で成立をするということになるとこれは執行になりますが、そのときに運営をする中央の窓口というのは、法案がそうでありますから農水省がなると思いますが、現在の構造改善局の中に何かそういう特別な課を設けるのか、それとも建設省と農水省との間で何かそういった機構をつくって推進をするのかという、この運用についてはどのような形でやられますか。
○鴻巣政府委員 今までも、私どもの構造改善局の計画部地域計画課にこの法案を提出する作業をいたしました室がございますので、その室を軸としてこれからもやりたいと思っていますが、だんだん事務もふえてまいりますので、必要に応じて組織の拡充に努めてまいりたいと考えております。
○北村(廣)政府委員 建設省サイドにおきましても、この仕事はかなり内容も充実でございますし、将来、全国的にかなりの規模が出てまいるだろうと存じ上げております。やはりそれ相応の体制の整備は図ってまいりたいと考えております。
○竹内(猛)委員 ぜびこの経過を踏まえて将来の展望をして、お互いの持ち分を生かしながら、整合性を確かめながら進めてもらいたいということをまずひとつ要望します。 続いて、線引きというのは五年ごとに見直しをする。そうすると、現在の線引きの事態は恒久化されたものでもないし永久なものでもない。そうであるとすれば、かなり長い間には移転をしますね。実際のところ四万三千の集落が対象になり、二百万ヘクタールというものを対象とするということでしょうね。そうすると、それが一年の間に大体百ぐらいだということになればこれはかなりの時間を要するわけでありますから、その間にはいろいろな変動、変化があるだろう。四全総にしても、東京一極集中が今度は多極分散という方向になったということは甚だ結構だと思いますが、これらとのにらみ合わせの中でこの問題も考えていかなくてはならないわけで、そういうようなことになるとこの対象が変化をしてくるということが当然あると思うけれども、この点はどのように展望されますか。
○鴻巣政府委員 恐らく、農村社会の経済あるいは社会の変化においてそこは弾力的に対応していかなければならないと思っています。先ほど来申し上げたようなことで私ども、戸数あるいは農地面積の当面の指標というものを考えておりますが、これはやはり世の変遷、移り変わりに従いまして弾力的に考えたい。その意味で法律でも、相当規模とか相当数というふうに申し上げている次第でございます。
○北村(廣)政府委員 ただいま構造改善局長の方からも申し上げたとおり、建設省としても、社会経済情勢の変化を見ながら弾力的に対応してまいりたいと存じます。
○竹内(猛)委員 特に海外からの要請もあって内需優先ということが言われておりまして、内需優先ということになると、やはり東京とかを中心とした三大都市については地価の値上がりが非常に大幅なものであって、住みにくいという形になっている。そうなると、東京から五十キロ、六十キロという、今業務核都市と言われているようなところが一つのポイントにもなるだろう。そういうところに今の対象になる土地があるというようなことを考えてみたり、あるいはまた山村の過疎地帯がどうなるかということを考えると、東京を中心に約三分の一近い人口が集中する、各都道府県の場合には県庁の所在地あるいは第二都市に人口が集中するような状況というものがある。そして山村地帯の僻地というものがありますが、こういうところに市街化調整区域、あるいはそういうものはまだ線引きがあるかどうかわかりませんけれども、四万三千の対象になっているかどうかわかりませんが、将来もそこは恒久不変なものじゃないと思うのですね。そういうところの地域はどのように考えられるか、ちょっとその点についても……。
○鴻巣政府委員 地域によっていろいろありますが、私どもは、さしあたり法案で御提案しておりますように、都市計画区域と農振地域がダブっているところでありますが、例えば、山村とか過疎地域をどうするかというところは大変大事な問題だと思っています。ただ、山村のように山林が多くて畑は非常に少ない、農業経営でなくて林業経営が多いというようなところでどういう整備手法がいいかというと、恥ずかしいのですが、実はまだ私どもにも行政上の蓄積が余りないというか、ほとんどないような状態でございまして、ここは私どもも両省よく相談し、かつまた関係の学界の人々の意見なんかも聞いて、そういう山村の村落整備はどういうようにやったらいいのかということについてできるだけ早く蓄積をして、次の段階ではそういう山村のようなところの集落整備を手がけるように努力をいたしたいと思っています。
○北村(廣)政府委員 都市サイドといたしましても、将来的な広い意味での都市圏と農村部の連携というものをどういう形で確保していくかということは非常に大事でございます。農山村が取り残されて都市のみ栄えるということのないように、整備手法につきましては農水省とこれから十分に御相談してまいりたいと思います。
○竹内(猛)委員 これはちょっと法案と離れるかもしれませんが、政務次官にお尋ねします。 内需優先ということが言われている。前回のときにも私はここでその質問をし、要請をしたわけですが、二十七日にこの国会が終わって、そして七月になると臨時国会、補正予算とこういう形になる。その間に総理大臣もベネチアのサミットに行かれる、こういうことも日程に上っているようでありますけれども、内需の優先ということを考えたときに、農村地域における今の集落整備法にも関連をするところがあると思いますが、それでは何に手をつけるかというと、個人でも一地域でもなかなかできない、一集落でもできない、やはり市町村なり県なり国がてこ入れをしてくれなければできないようなことがあるはずだ。例えば、この間も水の問題で申し上げたのですが、茨城県などというのは水源地がほとんどない。水が出るときには川尻だから一番水が出て荒らされるわけですが、しかし水がなくなったときにはまたその地域が渇水になる。それならひとつ調整のダムをつくろうじゃないか、そして水をそこに蓄えて、あるときにはそれは観光地域にもなるし、あるときには水の調整にもなる、こういうようなことがやはりこの際つくられてもいいのじゃないか。あるいはまた、常時はんらんをするような川が幾つかあるはずだ、そういう川の改修をして、そして水害、洪水等々の防止をしていくということが必要だろう。 さらに、水田と州との関係から言えば、水田の方の土地改良はかなり進んでいると思います。ところが、畑の土地改良については依然として進行はしていない。しかしその水田では七十七万ヘクタールの減反を余儀なくされている。それじゃ、その七十七万が今後光がつくれるような状態になるかというと、これはなかなか難しい。だとするならば、田畑輪換の土地改良をしていく中で一番大事なことは、暗渠を中心として完全な排水をしていくことだ。それには金がかかる。あるいは道路を開発する交通網というものをしっかりつくっていくという、地域社会が発展をする基礎的なところに財政を投資していくということがやはり内需拡大の道であり、そのことがやがて日本の農業の生産力を高めて生産費コストを少なくしていく、国際競争に立ち向かう一つの道筋になっていくのじゃないかということを考えると、その地域はやはり都市の近郊であり山村地帯だと思うのです。だから、そういうことで僻地、山村を含めたこれからの内需拡大というものに対する一つの問題を提起してみたい。これに対して予算の補正、あるいは八月になると通常予算を組むわけですから、そういうことをぜひやってもらいたいと思うが、いかがですか。 〔委員長退席、月原委員長代理着席〕
○衛藤政府委員 先般のOECD閣僚理事会においての議論のやりとり、またサミットにおきましても農業問題等が出てくるわけでありますが、私ども農林水産省といたしましては、ただいま御指摘のありましたように、農村あるいは山村の生活環境整備もさることながら、なおかつ生産基盤の拡充をしなければならない、そういう基本的な立場に立っております。しかし、御指摘のように本法案の問題でも、仮に十年間といたしましても進捗率一〇〇%いくかどうかというようなことについては常に財源の問題が出てくるわけでございまして、この財源措置を十分に考えていくということでなければならない、このように思っておるわけでございます。 委員御指摘のように、集落地域にありましては、その集落では到底対応できない規模の大きな構造改善事業等々あるわけでありますが、そういう問題につきましては、当該市町村あるいは県あるいは国等が一体となりまして事に当たらなければならない、そういう問題が多々あります。幸い今回、建設、農林両省でこの集落整備を進めていくわけでありますから、今まで不可能であった、あるいは困難であった農村の構造改善事業あるいは生活環境整備、道路等ございますが、あるいはダムの整備等々こういうものがこれからは少なくとも前に進んでいく、そういうことを期待しております。とりわけ農村におきましては、いわゆる用地費というのは非常に少なくて済むわけでありますし、また一方では労働費は割高で、むしろ地域のいわゆる公共事業が地域の活性化につながるというような面も持っておるわけでありますし、また、今回の農村集落整備事業等については、恐らく大手ではなくして地元の中小の土木建設業者といった方々にも十分対応できる事業になる、それだけにきめの細かい配慮がなされていく、このように確信をしておるところであります。 問題は、原点に戻りまして、OECDの閣僚理事会でいろいろ議論もありますが、これに対して余り大蔵省が敏感に反応して農業保護の問題については云々ということであっては困るわけでありますから、私ども、大蔵省に対しましても、むしろ逆に、四兆円あるいは五兆円になんなんとする補正予算についても、農林水産業について十分な配慮がなされるように我々としては強力なる折衝をしていくつもりでございますので、ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。
○竹内(猛)委員 大蔵省の話が出たから、本当ならばここに大蔵省を呼び出して、農業の問題について過保護論で一言注文をつけたいと思っていたわけですが、前川レポートを見ても、農業が持っている一つの側面である物をつくるということのその価格の問題だけについてはいろいろなことを言うけれども、地域社会の担い手であるとか緑、水、空気の浄化あるいは観光の資源、こういう社会的な役割というものについてほとんど考えていない。食糧の安全性というものを消費者は一番大事にしているし、食糧というのは人間の生命の問題でありますから、安くてさえあればいいというものじゃない。消費者の人たちは命を支えるものであると言っている。だから、それはなるべく安くて手に入れば一番いいけれども、必ずしもそのことだけが中心じゃなくて、新鮮で安全性が確保されて、そして確実に供給をされてなおその上で価格はまあまあであればということで、価格というのは一番後の小指なんだ。親指の方を忘れて小指の議論をしているんだから、これはだめだ。そのことをやはり大蔵省にはよくのみ込んでもらわなければならない。 それから、国際会議に行ったときにも、日本のように細長い国土で急傾斜地がたくさんあって、平地は湿地帯だというところで農業をやっているその農業の特殊性というものは、これはどれだけ訴えたっていいじゃないですか。アメリカのミシシッピーの周辺にあるような、ああいう広野で農薬と機械で物をつくっていくということと比べること自体がまさにナンセンスだと思うのですね。結果は、米なら米の価格の問題で競争しようということになるので、こういうことを考えること自体がおかしいし、それから、今炭鉱閉山、造船もだめだ、鉄鋼も怪しいということでどんどん大きな企業が閉鎖をして、そして多くの労働者が還流をする。こういう状態の中で、それが農村に帰ったときには農村の雇用関係を揺さぶる。そしてまたそこに安い労働力をつくって、それが工場に行って働いていいものが安くできたとすれば、これをまた売らなければならない。そうなると、これはまた国際競争の一つのネックになるじゃないか。こういうことを考えると、農業問題というのは、言ってみれば財界の問題でもあると思うのですね。そういうときに依然として価格だけのことで議論をされることは甚だ迷惑だということを言わざるを得ない。前川レポートについても、これはどうしても及第点をつけられないから、あれをそのまま後生大事にやるということはよろしくないと思うけれども、ここで言ってもしょうがないからこれはその程度にしておきます。 次に、これをつくるために、きのうの話にもあるように上意下達というのではなしに、もちろん大きな展望とか目標というのは中央でつくらなければなりませんが、それに従って地域でこれをつくっていくためには、啓蒙というか宣伝というか、そういうものが必要であろう。それに沿って地域が立候補する、そのときに地域住民の意思というものをどう結集するかということが実は大事だと思うのですね。上意下達であって、ある政治家が得票を目標にこういうものを使うようなことがあったら、これはよろしくない。そうじゃなしに、やはり地域の活性化をするために、居住者の仲間それから農業者の仲間あるいはそうでない第一二者ですね、そういうような人たちがおるはずで、そういうさまざまの階層の中から青年団も婦人会も出てきて、そしてこの地域をどうよくしよう、こういうことから出発するそういう組織的なものをつくっていかなければならないだろうと思うのですね。それは官製であるべきではなくて、できれば自発的なものができて、それをだれががリードしていかなければならないということになるだろう、そうすると、それを受ける中間組織も必要であろうし、中央においても何がしかのものができなければならないであろう、こう思うのですけれども、この辺はどうお考えですか。
○鴻巣政府委員 御指摘のとおりだと思います。私どもも住民の手づくりの村づくりという思想に立っておりまして、みんなで話し合って下から積み上げて村づくりをしていくということが一番大事だと思っております。そのやり方が協議会でいいのか、いろいろなやり方が地域、地域によってありますが、いずれにしても運動といいますかキャンペーンといいますか、そういう下からのエネルギーが集約されて一つの美しい、あるいは立派な村づくりの計画ができるということが私どものねらいでございます。
○北村(廣)政府委員 具体的な宅地と農地の区分、宅地転換及びその宅地をどのように使っていくか、そのような面につきましても本質的に集落の方々の自発的な御意見等もくみ上げて、よりよい生活環境が保たれるように配慮してまいりたいと存じます。
○竹内(猛)委員 それで、その手づくりあるいは居住の人々が自分の住むところをよくしていこうということは、そこの都市的な生活者については、道路、下水、公園、保育所、託児所、こういうようなものができていって、そこは非常に生活が快適だ、しかし農業はどうなるんだということになれば、その中から農業地域をつまみ出して、土地改良法がなんかそういう手法に基づいて農地の集団化というか、集めてやるわけでしょうから、当然多少の減歩というものも必要になるだろう。そういうときに非常にへそ曲がりの人がいる。世の中にはへその曲がった人というのは必ずいるものです。それが道路のわきとか隅の方にいるのならそこをよけて通ればいい。ところが真ん中に土地を持っていたときには大変困るのですね。満場一致でやらなくちゃならない。ところが、それを押しのけてもやりたいということになればそれを村八分にする。しかし、このことをやるために地域の中に傷が入るようなことがあってはいけない。反対があるならそれはやらない、ほかにもやるところがあるんだからいいよ、こういうことを言うのは簡単だが、そのことによって村の中のせっかくの仲が対立をするようなことになる。どうせそういうへそ曲がりというのはかなり実力者で、今まで大体そうでしたよね。そういう実力者がいろいろ支配をしてきた世の中なんだから、こういうようなときは大変困るわけですね。 そこで、もう一つ進んで言えば、このことによって都市的居住者も農業もよりプラスになってくるんだということが明らかにならない限りなかなか説得力はないと思うのです。居住者の場合ははっきりしているんですよ。それから、特に農業の場合には、農業をいつやめたらいいかというような考え方を持っている人はかなりいるわけだ、この都市の周辺には。土地の値上がりをどう抑えるかという問題が一つですよ。これをやって土地を投機にするような材科にもし使われたとしたらこれは失敗だと思うのです。やはり土地の投機ではなしに、生産力を集団的に高めて、しかもその農業生産の中でやっていけるというためには一体何をつくったらいいのかということまで指導しなければ。この法律のどこを見てもそういうところは書いてないんだね。現在、土地改良をやって負担金は取るけれども、どうも償還ができないということで不満が非常に多い。そうなると、農業政策の面でこの地域においてどのような指導をされるのかということについては、やはり一定の指導をしないと不親切なことになるのではないか、こう思うのですけれども、この辺は非常に大事なところです。どうですか。
○鴻巣政府委員 おっしゃるところが一番大事なところだと思っております。うまく成功しています町村なり地区を見ますと、やはり地域のマネジャーといいますか肝いりといいますか世話人といいますか、そういう方が地域全体をリードする、またその下にちゃんと担い手もいる。それからそれを応援する態勢で町村なり農協なり土地改良区なりに、土地をまとめるとかあるいはクロップローテーションをするとかということについて援助したり指導してくれる人がいる。あるいは何をつくったら一番いいか、今何を持っていけば一番市場で高い評価を受けるかというようなことを市場まで出かけていって実際に仲卸の人の話を聞いて、例えば、最近で言えば中国野菜がいいとか、花で言えばこの種の花がいいからというようなことを熱心にやっていらっしゃる方がおるところが成功いたしているわけであります。 そういう意味で、これだけ少量、多品種の生産をしないと実は需要に対応できないなかなか難しい時代でございますので、従来のように漫然として、野菜であれば何でもいいとかあるいは麦であればとかいうような漠然とした生産ではなくて、そのときどきの需要の動向を敏感につかまえて地域の実情に根差したものをつくる、それを県、市町村あるいは農業改良普及員とかあるいは農協とか地域のマネジャーとかがみんなで応援をするという態勢がないと成功しないし、またそれがあれば成功している地区がかなりあるわけです。そういう意味で、これはやはり地域ぐるみといいますか、もちろん民間も行政もという意味ですが、そういう民間も行政も加わっての地域ぐるみの態勢をつくらないと、売れるものをつくって求める所得を得るということが非常に難しいわけですから、それは全体として行政もそれから系統も地域ぐるみの対応、またそのための組織づくりというのが大変大事だと私どもも考えております。
○竹内(猛)委員 先ほどから各地の地域の選択あるいはそれを選ぶことやいろいろなことについて質問をしてきたわけですが、協定ということが中にありますが、指定の基準であるとかあるいは運営の仕方であるとか、そういうようなものについての通達なり指導要綱なり何かつくっておかないと、客観的にものを運ぶことができなくて、長い間には主観的なものに支配されるおそれがないことはない。声の大きい者、力の強い者が引っ張っていくというようなことになったとするならば、これはよろしくないと思うのですね。やはり民主主義の原則が導入をされてその中でいろいろな議論があって、そしてその上で採択をしてもらうという手法をとらないといけないと思うのですが、そういうものをこの際おつくりになる意思があるかないか。私はつくってもらいたい。そういうのをつくって、第三者が見てもなるほどそうかというようなことにならないと将来にいろいろなものを巻き起こしやしないかと心配をします。どうですか。
○鴻巣政府委員 おっしゃるとおりだと思っております。最近の村では美観を守る、あるいは転用するときには地区の責任者に報告をしてから転用するとか、建物を建てるときには道路から少し離れたところに畜舎だとか建物を建てるとかいうような協定をつくるのがぼつぼつ出ておりますが、農地全体を保全したり利用したりする協定というのはまだまだだと思っております。若干作物の栽培協定のようなものは出ておりますが、農地そのものの保全協定についてはこれからだと思います。それだけに地元に行きますといろいろ戸惑いだとか、新しい指針が欲しいとか、そういう声がございましょうから、当然それにこたえて私どもとしても、こういうようなことでやったらどうだというモデルというか模範といいますか、そういうものを示して、そしてそれを基準にして地元に私どもが行政の方から働きかけをしていくという指導といいますか、あるいは地元が考える一つのよりどころになるような模範的なモデル的な協定のタイプというものも具体的につくって、地元にお示しをしながらこの協定ができるだけ多くつくられていくようにしなければいけないと思います。そういう意味で、この種のものは大変難しいものですから、そういう指導がぜひ要ると考えております。
○竹内(猛)委員 先ほどの質問の中でまだ十分に答えられていない面が一つありますね。それは地域の組織の問題です。集落においてどういうような自主的な協議会のようなものができていくか。それは名前はどうでもいいけれども、ともかく地権者だけでなしに居住者一般、それから知識人も勤労者も青年も婦人もそこに入ってきて、自分の住む地域をよくしようというのでこういうようなものができる。そうすると、それを受けるところが中間にもできるだろうし、中央においても、土地改良をやれば土地改良事業団体連合会、これは法律でこのごろつくるようになって、ピンはねを制度化して合理的にやっているようだけれども、そうしたらその横の方に何とか協会というのができて、またその後ろに政治連盟なんというのができていくということになる。あるいは改良普及員の問題でも、改良普及員協議会とか、それに対する何とかかんとかというのが二つ、三つできる。ややこしいのができていますね。そういうややこしいものは非常に困る。困るけれども、純粋なそういう地域の代表が集まっていろいろ話をしたり中央で計画を立てるために、きのうお見えになったような専門家の学者あるいはそういう団体の頭脳なり技術者なり、そういう者を組み入れて指導していくというようなものができたっていいじゃないかと思うのですね。それは今からそういうことが長い間やられるのだから、できてもいい。それがやがては選挙の票にもつながることになるだろう。しかしそれは仕方がないと思うのですよ。やはり民主主義という世の中だからそれはしようがないが、政治目的を最初にやられると甚だぐあいが悪いわけで、そういう点ではややこしい話だけれども、これはできるじゃないですか。つくれるのなら、初めからそういうものをつくりますよ、そしてそれはこういうような形で組み立てていくんだというぐらいのことを明確にしておいた方が将来のためにいいですよ。どうですか。
○鴻巣政府委員 その種のものは必要だと思っております。私ども、今既にそれに類似したものを別の分野でつくりつつありましてつくりつつありますといいますのは、構造改善推進会議と呼んでおりますが、これは要するに、中核農家の規模拡大のために、兼業農家や老齢化の人を啓蒙しながら、その人たちから中核農家にできるだけ農地を貸してください、あるいは作業受委託をしてくださいというようなことのいわばキャンペーンをする場を国の段階と県の段階につくっておりまして、これから町村の段階にそういう構造改善推進会議というものをつくろうかという話を合しているところです。その中身は今お話が出ていたような人たちがメンバーになっておりまして、学識経験者もあり、普及員もあり、農協もあり、土地改良区もありというようになっております。農業委員会ももちろん入っています。そういうもののほかにまた新しくつくるのか、あるいは構造改善推進会議という名前を改めて、そういうものが町村段階で農村整備も一緒にやった方がいいのか、ちょっとこちらで考えさせていただきますが、いずれも、先ほどから申しますようにこれは村づくりという運動でございますので、各界各層の支援といいますか英知といいますか、エネルギーを集約する場というのを町村なり県の段階にそれぞれつくっていかなければいけないという御指摘はまことにもっともでございまして、その方向で努力をいたしたいと思っています。
○竹内(猛)委員 それで、つくるとすれば簡素にして明確で、ややこしくない、わかりいいものをつくってもらわないと非常に困る。世の中によく言う天下り、天下がりというようなものであるとこれは甚だよろしくないわけだから、そこら辺は十分に注意をしてもらわないと困る。このことだけは注意をしておきます。つくることについてはやはり必要だと私は思う。そうでなくてもこれはできできますよ。 さて、だんだんこの問題は難しくなってくるのですが、やはり財政の問題ですよ。先ほどからもいろいろ話があるが、それは地区の広さにもよるし、いろいろのことに関係をしてきますが、想定をするところ一集落が大体どれくらいの面積になるであろうか、あるいは二つくらいの集落が一つになるかもしれないが、これは前からのいろいろな説明なり経験なりからみて、例えば、理想なものであればこれくらいの仕事をすればこれくらいの金がかかる、そのときには国、県、地元あるいは個人の関係もあるでしょう、特に農地の場合には私有財産でありますから、私有財産を全部公費でやるというわけにもちょっといかないだろうから、そういう点については若干の負担はあったとしても農家負担というものはなるべく小さくして、そしてこれはやはり政策ですから、財政上の問題についてどのようにお考えになっているのか、まず基本的なその考え方を聞かしてもらいたいと思うのです。
○鴻巣政府委員 私ども今考えております対象の集落は、総土地面積が大体百ヘクタールから百五十ヘクタール、多いところへいくと二百ヘクタールぐらいもございますが、大体百五十ヘクタール前後を考えております。その中で田畑、つまり農地面積が大体四十ヘクタールぐらいでございまして、あとは山林原野とか宅地とか、そういうものが含まれております。そういうところでやります集落整備事業としては、圃場整備、農業用の用排水路の新設とか改良、農道あるいは集落道、集落排水、飲雑用水、集落防災安全施設あるいは公園緑地をつくるというようなことを考えておりまして、大体一地区事業費で五億円を投入して集落整備事業をやりたいと考えております。先ほどお答えいたしましたように、六十二年度予算では、調査段階のものを新しく十四地区、着工を大体土地区程度考えております。
○北村(廣)政府委員 都市サイドとして具体的な事業手法としては、土地区画整理事業、それから道路事業、公園事業、下水道事業等がございます。それぞれ施設の規模によりまして、あるいは事業によって国費なり地方負担の率が非常に違ってまいります。例えば土地区画整理事業ですと、基本的には地元の方に減歩という形で土地を出していただく、それに対して、例えば道路部分とかそういうものに対して公費とかを充てていく、こんな形になっていくわけでございます。したがいまして、一概には言えませんが、ただいま構造改善局長のおっしゃったような事業規模に応じまして必要額だけは確保したいと考えております。
○竹内(猛)委員 今の話の中で負担率というものがはっきりしないんだよ。総額を一〇〇とするならば、それに対して国、県、自治体、それから受益者というのかな、つまり個人だ、関係者、こういうものがどういう負担率になるのかということを聞いている。
○鴻巣政府委員 お答えをいたします。 今の農村基盤総合整備事業の負担の割合ですが、かつてはといいますか、原則としては五五%は国が負担していたのですが、最近の財政事情でこのあたりが直されておりまして、現在は国は五〇%の補助をすることになっております。そうしますと残りの五〇%をどんな形で負担をしているかといいますと、いわゆる圃場整備とか用水路のような生産基盤ですと都道府県が大体一〇ないし二五%、残りを市町村が持つという形になっています。それから生活環境の方になりますと、平均的に見ますと都道府県は一五%、市町村が大体二三%、受益者が七%。つまり、生活環境になりますと集落道とか農道とか農村公園とかあるいは集落排水というものでございますから、全体には都道府県あるいは市町村が大体四〇%強持ちまして、平均的に見ると受益者の負担額は七%ぐらいです。ただ、圃場整備あるいは私有排水路のような個々の農家が直接受益するようなものが入りますと、ならしてみますと受益者負担は一四%で、残りの三六%程度を都道府県あるいは市町村が負担をしているという現状になっております。
○北村(廣)政府委員 それでは具体的に例示で申しますと、例えば三百戸の集落があるといたします。これにつきまして宅地転換する部分が四十ヘクタール程度、これを土地区画整理事業で施行いたします。それから下水道事業は、三百戸でございますから約千人対象の下水道事業を行う、この事業費は六億程度でございます。合わせまして三十六億ぐらいの事業を行うということになりますと、土地区画整理事業ですと先ほど申しましたとおり土地の減歩が若干ございますが、現金の負担はございません。残りの事業につきましては国と地方公共団体とで五割ずつ、五〇%ずつの負担になります。それから下水道につきましては、いろいろ細かいあれがございますけれども、おおむね四割程度が国の負担、六割程度が地方公共団体の負担というふうにお考えいただいてよろしいかと存じます。
○竹内(猛)委員 それぞれの御説明があったようにいろいろな仕事がやられると思いますが、これは受益者というものはいろいろ多様ですから、なるべく軽減を要求するということで次に行きます。 次には、現実の問題を提起して、これに対してお互いに研究をしてもらいたいことが一つあります。それは、茨城県筑波郡伊奈町という町があります。取手からちょっと奥の方へ入ったところでありまして、やがてここを第二常磐線が通過をすることになるかもしれませんが、現在までは純農村であったわけです。四十三年に新都市計画法ができて線引きをするときに、ここの村長がおもしろい村長で、新都市計画法は憲法違反だ、こう言うわけです。そういう見方もあるときはあるかもしれない、私有財産を規制するんですからね。我々もそういうふうに感じた点もあります。それで村長が線引きをやらなかった。そして、現在は町になって町長はかわっておりますけれども、その村長さんは、土地の所有権は農民というか地主が持っている、その所有権を当時は村が借り上げて借地料は当時の米価で支払う、開発は村がやってそこに住宅を建てたり分譲をしたりという地上権ですね、それをして、たくさんの通勤者がそこへ居住してきました。五十年の四月の人口が一万五千二百五十、六十二年、ことしの二月で二万五千七百八十七、こういうように十二年間に約一万人がふえている。それから戸数にしても、三千五百のものが六千六百九十八、まさに三千二百ほどふえておりますから相当ふえたことになります。そこで、だんだん時間がたつうちに集落の中で集団的に家ができますから、そこの雑排水が、今まで吸い込み方式をとっておったわけですけれども、それがだめになって周辺にあふれ出すという形になってきた。高いところにできた新興住宅地から低い農村地帯に汚水なり汚物が流れ出してくるという形で、今大変問題になっております。 そこで町長に話をしたところが、これは六十二年二月二十七日に中通川の改修ということで、伊田本多機場の全面改良ということを建設省の方に陳情しております。これはいろいろ話を聞いてみると、それでは始末がつかない、こういう話なんです。その後に勘兵衛という新田を市街化区域にした、谷井田というところも市街化区域になった。しかし、市街化区域にする以前に既にそこにはそういうものができていたわけだから、北村局長は何年か前、もう四、五年前かな、県の企画部長であったからそのことはよく御存じだと思うのですけれども、最近はこの問題は大変政治問題、社会問題になろうとしておるのです。ということは、東京の方から彩られた方々は、これは善意の第三者であって、甚だ迷惑だと言うのですね。それから農村の人たち、古くからそこで生産していた人たちも甚だ迷惑だと言うのです。それじゃ加害者は一体どこにおるのだというと、さしあたっては新都市計画法に反してそういうことをやった村長だ。だが、村長はもうお年寄りで引退されていますから、けしからぬと言ったところでどうにもならぬ。それで現在の町長さんはしようがないからこういう陳情書を出した。ところで、この法律からいえば、そこは市街化区域だからそういうものは関係ないよと一蹴されるわけですが、一蹴されていたのじゃ困るわけで、こういうものはその地域が一種の病理現象だから、そこをしっかり診断して処方せんをつくってこれを救済してもらわなければ困る。いかなる救済方法がありやということをここでお尋ねしたり要請もしたい、こういうふうに思うのですけれども、この際、いかがですか。
○北村(廣)政府委員 この地区につきましては、先生からお尋ねのあったとおり、たまたま私も現地の状況を存じ上げております。排水上非常に難しい地区でございまして、お尋ねのように手当てを急がれておる地区でございます。現在、取生地方広域下水道組合というものを取手市、藤代町、伊奈町の一市二町で結成しておりまして、この伊奈地区については、そのうち五百ヘクタールのところにつきまして下水道の整備を行うことになっております。ただいまお尋ねの名前の出ました谷井田、勘兵衛地区につきましては、谷井田地区については六十五年度にその下水道の供用が予定されております。勘兵衛地区については六十九年度の予定でございます。ただ、この伊奈地区全体の下水道の整備については、それからまだ相当の期間を要するものと考えております。
○鴻巣政府委員 建設省ともよく御相談をした上で、茨城県に現地に入って実情を調べてもらおうと思っております。そして、茨城県の調査結果を待って、私どもまた建設省と相談して、どういう方法がいいのか検討させていただきたいと思っております。
○竹内(猛)委員 この集落地域整備法に直接結びつく地域ではありませんけれども、実際、歴史的な流れから見ると余り格好のいい形のものではないわけでして、そういう地域も現にあるということを承知していただいて、これについては何がしかの処置をしないと事態はますます深刻になってくる。と同時に、河川局に出してある今の中通川の問題については、これはどういう形になりますか。常磐高速道路ができて、それによるところの整理された水がここへ流れ込んできてやはり大変なわけですから、この点についてもせっかくの機会ですからぜひお答えいただきたいと思うのです。
○角田説明員 御説明いたします。 中通川の洪水の小貝川への排水のために、先ほど先生おっしゃいました排水ポンプがあるわけでございますが、これが三十トン毎秒の能力でございます。一方で中通川河道そのものの流下能力が不十分な箇所が途中にございます。したがって、ポンプ場まで来ない間にあふれてしまうという実態でございまして、河道の改修を急がなければならないと思っておるわけです。それで、五十四年から下流部の方から逐次改良を行ってきておりまして、引き続いて改修を上流へ向かって積極的に進めて、できるだけ早く問題を解消してまいりたいと考えております。
○竹内(猛)委員 もう時間が来たからこれで終わりますが、相異なる住民、農村に住んでいる人と都会的な方との間では相異なる人たちが最近はかなりおるだろう、そういう人たちの声が十分に生かされてこの新しい法律が本当に生きるようにするために財政的にもいろいろの処置をしていただきたいし、内需拡大というこの機会こそ、まさに小さな地域だけではどうにもならないところに仕事ができる段階ですから、これは政務次官の方から、何遍も要請して恐縮ですけれども、やはり予算の編成に向かってはどうしても声を大にして叫んでほしい。そのことが農村が活性化する道でもあるし、また地域が前進する道でもあると私も思いますから、ぜひ政務次官の答えを聞いて私は終わりにしたい。
○衛藤政府委員 ただいま委員の仰せのとおり、その御意見を十分尊重いたしまして前向きに取り組んでまいりたい、このように考えております。
○竹内(猛)委員 終わります。
○月原委員長代理 水谷弘君。
○水谷委員 午前中、主に大臣に対して質疑をさしていただきましたが、少し具体的な問題についてお伺いをしておきたいと思います。 集落地域整備法を運用していくに当たって、まず最初に都道府県知事が集落地域整備基本方針を立てていくわけでありますが、これは大臣の承認を得ることになっております。その際、大臣は関係各機関の長と協議をするというふうになっているわけでございますが、都道府県の段階でこの集落地域整備基本方針を立てる場合のいわゆる都市サイド、農業サイドの具体的な対応のあり方といいますか、これについてはどういうふうに進めていこうとされていらっしゃるのか、指導されるのか、その点について両局長にお尋ねをしておきたいと思います。
○鴻巣政府委員 もう既に私ども、ここ十五年ぐらいの先例といいますか蓄積がございますのは、都市計画部局と農林部局の間の市街化区域とか市街化調整区域の線引きのときの協議でございます。これは具体的な地区に即して、ここは市街化するところ、ここは市街化調整区域にするところという話し合いをしております。今回、基本方針を相談し合う県段階でも、同じようにして市町村から上がってまいりますものを農林サイドと都市計画部局、これは恐らく土木部とか県で言えば企画部とかというところが御担当になっていると思いますが、そういうところで上がってきた案件ごとに個別に具体的な協議をして、これが妥当かどうかという判断をしていただいてそれから両省に上げていただく、こういうことになろうと思います。そういう点では、今市街化区域あるいは市街化調整区域でやっております関係部局間の県庁内の協議と全く同じやり方になると思っておりまして、特別にそのために何か具体的な機構をつくるということではなくて、現在ある部局相互の間の随時弾力的といいますか、機動的な連絡調整という形をとりたいと思っていますし、それを私ども両省の共同の要綱といいますか、指導通達で具体的に指導いたしたいと思っています。
○北村(廣)政府委員 ただいま構造改善局長がお答えしたような方向で両省御相談をしておるところでございます。
○水谷委員 次に、市町村が決定をしてまいります集落地区計画、それから集落農業振興地域整備計画、具体的にこの農振計画、都市計画の計画決定の手続はどのようにして行われるのでしょうか。
○北村(廣)政府委員 まず、地区計画についてお答えいたしたいと存じます。 これは県の知事の決めました基本方針というのがございまして、大体こういう方向で決めるという県全体といたしましての基本的な方針に基づきまして、集落整備の地区ごとに基本的な方針が出るわけでございます。それに基づきまして、今度は町村の方で具体的なその地区の絵かきをする。その場合には、まず第一番にその集落の方々の具体的な御意見を取り入れる、拝聴することが大事でございます。しかし、その前にたたき台がなくては話になりませんので、具体的なその方針に従った市町村段階での計画の素案というようなものをある程度地元の意向をそんたくしながらつくりまして、それに対しまして、例えば具体の図面等を使いながら御相談してまいり、その固まった結果を今度は計画という段階で、法律に所要のいろいろな要件が書いてございます、例えば地区を決めておけとか、その中で整備の手法、いろいろな事業があればその事業の整備計画を定めるとか、そういう形がありますが、それにのっとりまして具体的かつ詳細に定める、こんな段取りになろうかと思います。
○鴻巣政府委員 集落農振計画の方も、市町村が決める場合に、ここは例えば農地として圃場整備をするのは鎮守の森の北側のところの十ヘクタールの農地とか、それからライスセンターを集落の北側のこの宅地に隣接するところにつくるとかいうような計画、あるいはその中の用排水路をこんなふうに整備をする、農道は南から北に行くところを五キロ直すとか拡幅をするとかいうような計画をつくりまして、市町村の事務当局、恐らく農林課が原案をつくりまして、実際にその集落に持ち込んでその集落の懇談会のようなものを何回か開催することになりますが、その集落の懇談会で集落の農家の意見を聞くということを、恐らく一回では済まない、何回もやる必要があると思います。そしてやった上でまとまりますれば、それで市町村長がこれを決定するという手順を踏むわけでございます。
○水谷委員 先ほども議論がございましたが、農家、非農家を問わずその集落の住民の皆さん方、またその地域のいろいろな事情に詳しい方々、学識経験者、そういう方々の知恵をすべて出した上で計画ができ上がっていくような手法は、今構造改善局長がおっしゃいましたけれどもその懇談会だけで、そういう形だけで計画がどんどん煮詰まっていく。本当にそこで合意形成ができたか、できないかを判断するものが何もなくてそのまま進んでいっていいのか。従来の都市計画を決定する場合には、縦覧、公告、異議申し立て制度とかいろいろなことがあり、また審議会があり、そこにかかって決定をしていくという大変慎重な手順を踏むわけでありますけれども、これはそんなに大きなものではない。集落という非常にまとまった集団であるからそんな煩雑な手続は必要ないということになるのか、または、先ほども議論があったいろいろな機関とか制度というものを要綱とか指針とか法令とかいうところにおいてちゃんと手当てをしてこの都市計画決定を進めていこうとされているのか、それはいかがでございますか。
○北村(廣)政府委員 町の側で計画の素案と申しますか、たたき台ができた段階でその集落の方にお集まりいただいて、図面等を示しながら説明会を開く、そして具体的に御相談していく、このような手法を考えております。
○鴻巣政府委員 集落段階の集落農振計画といいますと、どこどこの土地を直すとか、どこどこの土地にライスセンターをつくるというかなり即地性といいますか、具体性に富んだものになるわけでございます。ですから恐らく話をするときには、集落とその周辺の農地の地籍図のようなものを出してきて、集落の全員に示しながら懇談会を重ねて了解をとらないとできない性格のものだろうと思っています。したがいまして、そういう何回かの繰り返しの意向を確かめ合うフィードバックは事実上の問題として考えておりまして、法律上は、そういうものがあった後で決定をするとだけ書いてあるわけです。 これが農用地区域とかを設定いたします従来の農振計画ですと、農用地区域に入りますと転用が非常に厳重に規制される、相当権利が規制されますので、公告とかいう法律上の相当やかましい手続がございますが、これは市街化調整区域の中の、しかも農振の白地と呼ばれている農用地区域の外の世界でございますので、その点は法律上は緩やかな形に書いてありまして、あと、事実関係の中でそういうことをできるだけ期待するように指導しなければいけないと思います。そういう意味で、徹底的にそういう意向を把握すること、それから先ほど来出ていますように、町村なり農協なり土地改良区なり農業委員会なり、あるいは普及員とか学識経験者の意見も聞きながら計画をつくるというようなことは、これは指導要綱の中でちゃんと書いておかなければいけないことだと考えております。
○水谷委員 都市局長に伺います。 この集落地区計画の都市計画決定は、先ほどの答弁の中にもございましたけれども、かなりいろいろな規制力を持ってくるわけでございますが、その場合に、先ほど言われた図面を広げていろいろ説明をする、いわゆる合意ができ上がったか、でき上がらないのかという判断をする確たるものというのは、その雰囲気とかいう程度でやるのか、全員が同意しなければそれが進められないのか、その辺はどういうふうに今後やっていかれるわけですか。
○北村(廣)政府委員 合意のとり方については、具体の関係者の数もそう多くない、しかも非常に地域密着型の事業でございまして、今までの都市計画の手続とはちょっと変わってまいりますので、どういう形で関係者の方の合意を確認するのかという方法を実は内部でも検討いたしまして、やはりそれは何らかの意味で具体的に本人がこの計画については私も納得したという形を残すことが望ましいのではないか、単に会議の御通知を出しまして、お集まりいただいた方のところでさっと御説明をして計画をつくってしまうということのないように、十分県及び市町村に対しても指導を徹底してまいりたいと存じます。
○水谷委員 それは確かに手続上煩雑かもしれませんが、大勢の皆さん方の理解を事前に得ておくことが事業を推進する段階においてはそれが大変スムーズに進むのでありまして、昨日の参考人の方の御意見にも、上意下達型ではなく下意上達の、そういうこれからのみんなで知恵を出し合った村づくりというところが一番大事なところだという指摘もあったとおりでございますので、行政のペースが余りにも先行して、その計画を何となく集落のそれぞれの方々が押しつけられたみたいな感じが最初から出てまいりますと、どんないい事業でも、また専門家の皆さん方が立派に書かれた計画であっても、住民の側にしてみれば、最初の話が何にもなくて呼び出されていったらもう図面ができ上がっていた、どうせそのままやってしまうのだろう、こんなふうにならないように計画立案の段階から、本当に本来の意味でそれぞれの皆さん方の知恵を絞って村づくりをやるんだという形態に持っていけるように、いろいろな手続等についても配慮をしていくべきであろうと思っております。 いわゆる集落地区計画と集落農業振興地域整備計画、この二つの計画は総合的、一体的に計画され、この事業も多少の時間のずれがあるにしても、一体的に進められていって集落全体の整備が順調に進み、見事に完成する、こういうことが必要になってくるわけでございますが、現場の集落に行って、例えば、まだ集落地区計画が煮詰まっていない、集落農業振興地域整備計画の方は大体できた、では、こっちの農地の方の説明をまず先にやろうか、地区の方はまだちょっと不十分だというようなことにはならぬのでしょうな。これはやはり最初にその集落の皆さん方に両方の計画が提示されて、そしてそれが両方一体の集落地域整備なのでございますから、現場の一つの集落に事業を進める場合において、都市側が出かけていって説明をする、また違う機会に農業側が出かけていって説明をし理解を受けるというのではなくて、事業そのものを一体的に推進するところに意義があるわけでありますが、現場ではこういうやり方はどういうふうに指導されていきますか。
○北村(廣)政府委員 これは一つの基本方針、二つの計画でございますが、ワンセットでございます。片方だけでは満足な集落づくりができないということでございますので、両方ワンセットという考え方を基本といたしまして、相互に連絡をとりながら、地元の意向を十分に酌んだ集落づくりができるように十分指導してまいりたいと存じます。
○鴻巣政府委員 今御指摘のように、集落地区計画と集落農振計画は一体で、かつ、同時に立案され、実施されなければ意味がないと考えておりますので、その趣旨でこの事業を進めてまいりたいと思っています。
○水谷委員 そういうことで、既にそれぞれ都市行政担当者それから農業行政担当者が、都道府県や市町村段階でこの基本方針とかまた集落地区計画、集落農業振興地域整備計画を策定し、運用されていくわけでございますので、その現場におけるそれぞれの行政担当者相互の連携がしっかりとれるように、これは特段の御指導が必要であろうと思います。 もう一つは、先ほどから私も何度も指摘しておりますが、これは今まで市街化を抑制してきた地域、いわゆる農業の生産振興を図っていく地域全体の中にあるところでありますので、農業サイドからのいろいろな知恵というものを精いっぱい出していかなければなりません。と同時に、やはり住居環境という都市的利用を図るわけでございますから、これもまた都市サイドの豊富な経験も出してもらわなければいけない。そういう意味では、この事業を実際に担当されていく方々は、国の方は専門がそれぞれ別々でベテランがおいでになって、都道府県あたりもまだそうかもしれませんが、市町村にいきますと一人の方が両方おやりになるという状況になってくるわけでございますので、そういう現場で御苦労される市町村の行政担当の方々に、本当にこの事業を推進していけるようなわかりやすい指針やら要綱やら、またいろいろな学習とか研究とか、こういうものもしっかりと今後やっていっていただきたい。これは要望でございます。 それから、ちょっと角度が変わりますけれども、市街化調整区域、市街化区域、いわゆる区域区分の線引きの問題でございます。特に、三大都市圏周辺の線引きの問題についてのいろいろな議論もございます。この線引きについて、そこにおける開発規制の問題も含めて今までどのように対応してこられたか。将来の見通しとして都市局長にお伺いしておきたいのですが、今後の見直しの方針はどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか、このことについてお尋ねをしておきたいと思います。
○北村(廣)政府委員 現在、市街化区域、市街化調整区域の線引きにつきましては全国的な見直しの中にございまして、もう既に相当部分が終わっているということでございます。 今回の見直しの方針のポイントと申しますのは、一つは、やはり現実に対応いたしまして、例えば既に線引き済みの市衛化区域の中でございましても、農地が残存しておって、しかも、その地区の方々の農業を継続する意思が非常にかたいというような場合につきましては、ここ五年、十年、実際に市街化する可能性はあるまいということで、むしろ皆様の御意見を聞いて市街化調整区域にし直した、逆線引きなどという言葉を申しておりますが、そういう手当てもいたしました。また一方、都市化の波、宅地需要に応じて弾力的に図れるように、五年に一回しかできないというようなかたいことのないように、ある程度将来人口を想定して市街化調整区域の枠をあらかじめ農林サイドとお話し申し上げて決めておく、その枠の範囲で出てきたら、都市のサイド、市とか印とかいうものが機動的に市街化区域に随時編入できる、こういう保留制度というものを設けたわけでございます。 一方、市街化調整区域の中の開発行為でございますけれども、今までかなり厳しゅうございましたが、具体的に農村地域での就労の場を確保するような形で、小規模な公害の出ない、つまりハイテク工場等については立地も可能といたしました。また老人ホームのようなものは、今までは無料のものは公共性が高かろうということで立地可能であったわけでございますが、有料の老人ホームなどにつきましても、その土地、その地区全体の方々にサービスを提供する施設であり、社会的に必要不可欠な施設だということで、これも開発行為の対象といたしました。なお、市街化調整区域内の開発対象面積の限度を、前は二十ヘクタールという形でかなり大規模にしておりましたけれども、これも都市的整備の最小単位である五ヘクタールということにいたしまして、なおかつ、その選択は市長さんと知事さんに任せたというようなことで、かなり弾力的な対応をしてきているところでございます。
○水谷委員 今、時代の要請がどうしても規制緩和ということてございますから、本当に必要なものは規制緩和も大切かもしれませんけれども、国土の秩序ある土地利用ということを考えますと、この種の計画はそんなに短期に出たり入ったりすべきものではなくて、ある程度ぴしっとした理念と思想を持って対応していかなければならないものかなと私は考えております。それからまた、特に穴抜きのように調整区域に戻していくとか、そういうことをされる。地元の強い要請ということもあるかもしれませんけれども、これは全体的な視野から物事を判断していかないと将来において問題が起きてきやしないかな、こういうふうにも考えております。この都市計画決定、そしてまた農振の計画決定はそれぞれ関係者に対するいろいろな利害もあり、また将来においても大きな問題を与えていくわけでございますから、より慎重に、またよりしっかりとした検討の結果お進めいただかなければいけないな、こういうふうに考えているわけでございます。 それから、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、都市局長のもとで市街化区域の整備だけでもこれからもまだまだ多くの大変な事業を抱えておられる建設サイドから見れば、今までと違って集落地区の整備に積極的に取り組もうとなさるわけですから、これは大変な前進であると私たちは考えております。しかし、都市局そしてまた河川局、道路局、本当にこれは建設省挙げて、皆さん合意をしていただいて取り組んでいただきませんとこの事業の推進は図れないわけでございます。各局ともひとつ連携を具体的によくおとりいただいて、集落整備事業、集落地区計画から出てきたものについては、どちらかというと都市の仲間はかなりの勢いでここ数年間整備されてきた、その周辺で長い間がないおくれた地域でございますから、特段の配慮をするようにこれは都市局長の方からもしっかりと働きかけをして、建設省の中の横の連携もしっかりお願い申し上げたい。これはお願いでございますけれども、いかがでございましょうか。 〔月原委員長代理退席、委員長着席〕
○北村(廣)政府委員 そのように心して努力してまいりたいと存じます。
○水谷委員 よろしくお願いします。以上で終わります。一〇玉沢委員長 藤原房雄君。
○藤原(房)委員 最初に、政務次官がいらっしゃるようでございますので、一言だけお聞きするというか要望ということになるかもしれませんが、お尋ねをしておきたいのでございます。 過日、農林大臣がOECDへ参りまして、世界的に農業問題というのは農作物の過剰状況といいますか、こういうことも反映いたしましていろいろ議論になりまして、農林大臣も日本の立場でそれなりに御主張なさったようでございますが、もう間近にまたサミットがございまして、当然ここでも農業問題といいますか、農産物の世界的な現状等についてのいろいろな議論が闘わせられることだろうと思うわけであります。今日までの中曽根内閣の姿勢を見まして、また、中曽根総理個人ということでは決してないのかもしれませんが、日本は今日まで貿易立国ということで参りましたので、そういうことからいたしまして、産業重視という基調が基本にあったのだろうと思います。しかしながら、その中で今日まで営々として瑞穂の国として農業が営まれてきておるわけでございますし、今日、自給率が三〇%そこそこというような状況の中にございまして、やはり主要農産物についての自給は国の中でという考えは多くの国民の望むところであろうかと思うわけであります。 こういうことを踏まえまして、難しい議論をするつもりもございませんが、総理大臣が間もなくサミットに出かけられるその前に当たりまして、日本の立場、日本のこの農業を守り、そしてまた現在、日本の農業が一つの大きな危機的状況の中でいろいろな対策に苦慮しております現状というものについて、深刻にこれを国際的に訴える必要があると思います。今日までもそういう姿勢であったろうと思いますけれども、特に中曽根総理は、このサミットにおきましてはそういう点について強く訴えてもらいたい。一つの大きな堤防に満々と諸外国の圧力がかかっておりまして、アリの一穴といいますか、少しの緩みも許されない、こういう感じがしてならないわけであります。農林省といたしましては当然そういう立場でいろいろなお考えがあろうかと思いますが、国際的な場におきましてこの日本の現状について強く主張なさる姿勢というものはどうしても必要であり、そういう点では、このたびのサミットは今日までのサミットとは違って、日本の国にとりまして非常に重要な意義を持つサミットであり、そういうものに対しましての十分な説得力のある発言が要求されるのだろうと私は思うのでありますが、その間のことにつきまして政務次官の見解をお伺いしておきたいと思います。
○衛藤政府委員 お答え申し上げます。 先般、総理とレーガン大統領との会談におきましても、この農業問題が主要な議題となったことは御案内のとおりでありますが、総理におかれましても我が国の農業問題については、御案内のとおり、かねて総理の持論のとおり、農業はまさに生命産業の根幹であるという基本に立って農業についての見解を述べられておった、このように理解しておりますし、また米国側から、ウルグアイ・ラウンドにおいて農業問題については二年繰り上げて結論が出るように議論をというような要求もあったようでありますが、その問題については御案内のとおりでありまして、他の項目と同じような形で議論すべきだという基本姿勢を貫かれた、このように承っております。 また、先般のOECD閣僚理事会における加藤大臣の御発言におきまして御案内のとおりでございまして、我が国の農業問題については、初めて農林大臣が出席して日本の農業の特殊性について、また米を初め我が国の根幹をなす農産物の基本についてるるお述べになった、それが来るサミットにおける農業並びに農産物についての議論の一つの土俵づくり、環境をつくった、このように指摘をされておるところでありますが、総理におかれましてもあるいは加藤農水大臣におかれましても、対外的に、国際的に日本の置かれておる大変難しい地位の中にあって、特に難しい農業の位置づけを十分強力に主張されてきた。また、これからもサミットあるいはウルグアイ・ラウンド等あるわけでありますが、そういう場面におきましても、私ども農林水産省としましてはこの既定方針に沿って対応してまいりたい、このように考えておりまして、さらに一層国際的に、対外的に日本の農業の位置づけを認識し、あるいは理解してもらうための努力をいたしたい、このように考えておるわけでございます。
○藤原(房)委員 国内でのコンセンサスはもちろんとしまして、国際的にも日本の農業についての位置づけが明確になりませんと、きょう、法案の審議も間もなく終わろうといたしているわけでございますが、これらも意味を持たなくなるのじゃないかということで一応申し上げたわけでございますが、今お話がございましたように、国際的にも説得力のある立場で、いろいろな角度から日本の農業のあり方、またその推進のあり方についてもぜひひとつ声高に国際会議でも訴え続けてもらいたいものだと思います。 さて、このたびの集落地域整備法案について二、三点御質疑をするわけでありますが、午前から同僚委員からいろいろな角度からお話がございました。できるだけ重複を避けたいと思いますが、この法案全体としましては、私ども今日の現状を見ますと、こういう形での法律も必要だろうということは実感としてわかるわけであります。ただ、その中で危惧される何点かもございますので、それらのことについてお尋ねをしておきたいと思うわけであります。 最初に、農業振興地域整備に関する法律にいたしましても、農用地域につきましては、これは農業に供されるものということでしょうが、農業振興地域、それから都市計画法によります調整区域は、都市計画法そのものは農業に深く立ち入って規定はしておりませんで、どちらかというと開発抑制という感じの法律、また農業振興地域整備法につきましては農地を守る、どちらかというとそういう趣旨がその中に盛られている法律だと思うのであります。四十四年にこの法律ができた当時は、優良農地を守らなければならない、ちゃんと今までにそれぞれの町の都市計画や何かがあったといたしましても、それだけではなくて、やはりきちっと位置づけをいたしませんとスプロール化がどんどん進むようなことになってはということで、線引きをある程度明確にしなければならないじゃないかということであったと思うのでありますが、そういう点で、都市計画法からいいますと開発をある程度抑える、また農業振興地域整備に関する法律につきましては、農業サイドからいうと農地を守るサイドの方が強かった、こう思うわけです。 しかし、あれから十五年ほどたちまして、最近様相が随分変わってきておるわけでありますけれども、今度の法律は私もいろいろお話を聞かされておりますから勉強しておりますが、私どもの頭の中にあるのは、一たび開発をして都市化をいたしますと農地には返らぬということで、白地地域であろうが荒地であろうが都市化していなければ農地への回復というのはある程度できるのじゃないか、こういうことで、私がまずお聞きしておきたいのは、農業軽視ということではなくて農地は農地として守る。ここにも農用地としてきちっと確保するということを協定を結んでやることになっておりますけれども、法の基本には、むやみに農地を壊廃するということじゃなしに厳然と守っていくのだということがあると私も理解しているのです。その点については、建設、農水それぞれの立場で、このたびの法案についてどのように法律のよって来る考えがあるのかということをお聞きしておきたいと思います。
○北村(廣)政府委員 集落整備法をこのようにお願いしておる根拠の一つは、都市周辺の農村集落の開発の実態でございます。いろいろな形で開発許可を受け、また今の状態でございますと、市街化調整区域内で構築できる建造物は場所を特定いたしません。したがいまして、農地の中にかえってそういうものが点在するおそれもあり、現実にそういう問題も生じているわけでございます。それから既存の集落につきましては、私ども、市街化調整区域ということにしておりますと積極的な都市的な意味での施設の手当て、整備をいたさないということで、それなりに居住環境の改善が図られないという点でいろいろ矛盾、心配事が生じているわけでございます。それに対しまして、むしろ現在の集落を中心として、それに連続いたしましてある程度の必要な宅地を供給しよう、その全体規模というのは、集落に現在ございます。その戸数を上回らないというようなことを一つのめどに必要な程度ということでございます。そういたしまして都市的な整備をある程度いたしますと、周辺農地の方は今度は農林サイドで手当てをしていただきますので、かえって全体として農地の保全を目的といたしました集落整備ができる、このように考えてこの法案をお願いしている次第でございます。
○鴻巣政府委員 この集落地域整備法案では、集落地域の整備基本方針のもとに集落の地区計画、集落の農業振興地域整備計画を定めて、この二つの計画のもとで、例えば宅地とか公園はどこといったような土地利用を集落とその周辺に計画的に配置する。それから集落の周辺の農地につきましては、保全と利用のための協定制度をつくりましてそれを守ると同時に、協定の区域の中の農地につきましては、もし当事者の話し合いがまとまれば農用地区域に編入するという特例を設けておりまして、こういうことで集落とその周辺の農業にとってやりやすい環境をきちんと守るということによって、混住化あるいは兼業化、高齢化しつつある都市に近い集落のやや混乱しつつある土地利用をこれからきちんとっておこうというねらいでございます。
○藤原(房)委員 現状として基本計画を立て、そして地元で十分にお話をしてきちっと縦分けをすべきだ。基本計画にのっとって計画を遂行しなければならないという差し迫ったところが現在各所にあるわけですね。そういう現実的なものからやはり進めていくということなんだろうと思いますが、その辺はどうでしょうか。
○鴻巣政府委員 おっしゃるとおりだと思います。今この地域というのは、農振地域の中でも農用地区域に多く編入になっているならまだいい方でして、なかなか農用地区域になっていないで、農振地域の中の白地と呼ばれている地域を形成している、農用地区域に編入されていない地域がすこぶる多いわけでございます。ということは裏を返して言えば、農業を続けたい人もいるかと思えば、一方で農業からすぐにも足を洗いたい人とか、しばらくしてから足を洗いたい人とか、住民の意向が多様に分かれているせいだと思います。今、住民の土地、農地がばらばらに持たれている状況で、また住民の意向がばらばらなままですから、このまま放っておきますと、五年たち十年たつと農地が虫食い状態で転用されて、農業をやる方にとっても、そこに住む人にとっても決していい環境とは申せませんので、今お話しのとおりに、農業を続けていく人の意向をまとめて、それに従って土地もまとめるし、農業から足を洗いたい人はその意向を取りまとめて、それに関連する土地をまた集落の周辺にまとめるとか、集落に新しく来る人にはそれなりの宅地を提供して都市的な需要にこたえていくためにも、やはり徹底して住民の意向を把握して、その上に立った村づくりが必要であると考えております。
○藤原(房)委員 最近、農村におきましても後継者問題とかいろいろなことがございまして、これから五年、十年たちますと、農村の就労年齢も相当大きなさま変わりをするのではないかといろいろ言われております。農業というのは農地があってできるわけで、農地地権者の方々の意向も非常に大事ですが、農地として優良農地を確保していこうという観点からいいますと、その辺は場当たり約といいますか、現状だけではなくてやはり将来性も考え合わせて検討しなければならないことなんだろうと思います。社会の変貌、高齢化とかいろいろなことが非常に急激に変化をしている中にありますので、その辺の何点かの問題については見定めて、先々を見てお話し合いをしていきませんと、当座のことだけでは将来に禍根を残すことになるのではないかという危惧を抱くのですが、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。
○鴻巣政府委員 今お話しの優良農地といいますのは、私ども、農用地区域の中の農地面積で大体代表されると考えています。農用地区域の中の農地面積は、もちろん、現在優良農地のものもありますし、これから土地改良して優良農地にしたいというものもありますが、両方くるめますと昭和六十年に四百五十三万ヘクタール、これは十年ほど前の昭和五十一年は四百三十二万ヘクタールですから、農用地区域の中の農地面積はふえております。しかも、耕地面積全体は五十一年は五百五十四万ヘクタール、現在は五百三十八万ヘクタールでございますから、全体的には農地面積が減る中で農用地区域の面積の割合は、現在、総農地面積に占める農用地区域農地の面積は八四%とかなりの割合を占めておりまして、これはこれとしてちゃんと守っていかなければいけないと考えております。一方、今お話しのように、担い手農家といいますか中核農家といいますのは、大体十五歳以上から六十歳未満の男子の基幹の農業者がいるような農家でございますが、全国で約五十八万戸あります。そういう農家が農地を所有したり借りたり、あるいは作業の受委託とかいうことを通じて規模拡大をしていく必要がある。そのためには、ファンドとしての今言いました農用地区域内の農地が整然として確保され、それが面としてまとまっていることが必要でございますので、そういう意味でも、今私どもが御提案申し上げております集落の周辺の農地の整備も、これまた優良農地の確保に一役買うものとして重要視しなければならないと考えております。
○藤原(房)委員 今局長からお話しございましたが、今日までの農政のいろいろな課題の中の一つとしまして、優良農地をいかに確保するかということが大きな課題だったと思います。農水省の五十五年の農産物の長期需給見通しとか、それから五十八年度を初年度とする第三次土地改良長期計画を見ますと、昭和六十五年に全国で五百五十万ヘクタールの農用地を確保するというようなことを打ち出したことがあったと思います。最近は生産性が上がったりいろいろなことがございますから、この五百五十万ヘクタールという数値に私はこだわるわけではございません。今も五百四十万、五百三十何万という相当な農地が農用地の中にあるんだというお話ですが、こういうことを考えますと、都市近郊の農振の約六十六万ヘクタールの白地農地というのは非常に重要な位置を占めるだろうと思います。これは農政全体として農地の確保ということからいいまして、今度この法律ができますとそこはきちっと区分けをして、土地改良をするとかいろいろなことのできるような手だてが行われることになるわけでありますから明確になるのだろうと思いますけれども、ただ単に面積だけを確保せいということを私は言っているわけではないのですが、農業には何といっても農地の確保ということは大事なことでありますし、おろそかにはできないことです。これを当初、五百五十万ヘクタールという数字をきちっと出したこともあったのですが、こういうことからいいますと、この白地地域の六十六万ヘクタールというのは非常に重要な位置づけをしなければなりませんし、慎重でなければならないというような感じがするのですけれども、この辺のことについては農林省としましてはどのようにお考えなのか、お伺いをしておきたい。
○鴻巣政府委員 御指摘のように、現在農振の中の白地農地面積は六十六万ヘクタール、たしか水田と畑で大体半々ぐらいと配置いたしております。それを農地としていかに守るかは大変重要だと思っております。といいますのは、農振地区であり、かつ、都市計画区域とダブっている地区でもこれからも農業を営んでいきたいという、例えば花をつくる、あるいは野菜をつくるというような形で農業の担い手になっていこうと考えている人も少なからずおるわけであります。その人たちがまとめて農地を使うためには、細切れになっていたのではどうにもならないという現状はございます。それからまた、最近のように米が余ってまいりますと、七十七万ヘクタールにも及ぶ米の転作が求められます。そうすると、そういう都市近郊の集落でも協力をして転作をしなければいけない。ただ、転作しようにも、今まで農振の白地ですから土地改良をしてもらえない、地下の水位も高い、野菜を植えようにもなかなか野菜を植えられないという悩みもあったわけでございます。そういう意味で、これから農業を継続していく人たちにとって農業をやりやすい環境を整え、これを守るということは大事ですし、それがひいては、先ほどお話しのように、土地改良長期計画あるいは五十五年の農産物の需給見通しでつくりました需給の目標を支えています農地面積をできるだけ多く確保するということにも役立つわけであります。そういう意味で、私ども、従来なかなか土地改良投資などの手の入らなかった農振の白地のところも含めまして今回集落の整備の対象にして、担い手を守り、農地を守りたいと考えている次第でございます。
○藤原(房)委員 農用地のところはいいとしましても、白地のところについてはいろいろな形態があろうかと思います。今お話にもございましたが、転作をしてそれなりに耕作またはいろいろな施設等でお使いになっているところはいいのですが、転作地について何をつくるかまだ確定してないということで農協に一応預託しているようなところもございますね。こういうように最近の農政上の課題の中でいろいろなものがあるわけですけれども、この計画を進めるに当たりまして将来に禍根を残さないような形で進めるためには、そういう事情等も考え合わせて、地権者また地元の農業団体、こういう方々と将来どういう形にするのかということについての十分なお話し合いかなければ、どっちかというと壊廃の方が、都市化の方が進みやすい、こういうふうに非常に危惧するのですけれども、そういうものに対して今後どういうふうに指導なさるのか。農林省の考え方、今後の進め方ということに関連するのだと思いますけれども、基本的なお考えをお伺いしておきたいと思います。
○鴻巣政府委員 私どもは、担い手農家といいますか中核農家といいますか、それが点として育っていても、面として地域農業全体が衰えては農村、農業は成り立たないと考えています。そういう意味で、地域ぐるみの地域農業の組織化といいますか、地域農業の再編が必要でございますし、そのためには、土地なり水の管理主体として歴史的に中世から形成されております集落のエネルギーを使うことが大変重要であろうと考えております。村の土地は村で守るという昔からの集落の考え方といいますか理念といいますか、そういうものが崩壊するとか、崩壊しつつあることを大変心配いたしておりまして、村の土は、あるいは村の水は村で守るという精神をもう一回取り返すことが大事だと考えております。 そのためには、私ども、村づくりといいますか村おこしといいますか、村の活性化を図ることが一審大事であろうと思っております。そのためには中核農家あるいは兼業農家が一緒になって村を立て直していく、あるいは農家以外のサラリーマン世帯の人にも加わってもらうという形が考えられます。現実にはそういう村おこしが成功している例もあります。今お話しのように農協も町村役場も、それからいわば地域マネジャーと私ども呼んでおりますが、かつて国鉄に勤めていて、やめまして、現在は、定年退職後は第二種兼業農家として立派にやっているけれども、かつて第二次産業なり第三次産業に働いていたときの知識なり経験を生かして立派に地域農業の組織化を図っているという例もあります。そういう例を現実にもっと広く運動として広げながら、全国のできるだけ多くの集落で村づくりといいますか村おこしといいますか、村の活性化を図る必要があると考えております。今回の農村集落の整備といいますのは、そういう村の活性化、村づくりの一環として、ソフト面でみんなで話し合いをしながらハードな施設の整備をやっていくということを確認しょうと考えておるものでございます。
○藤原(房)委員 今局長からお話がございましたが、そういう形で進められることはまことに理想でありますし、私どもも心から望むところでありますが、最近言われておりますのは、部落におけるよきリーダーといいますか、こういう昔のまとめ役みたいな方がいらっしゃらなくなったということです。転作のところにどういうものをつくるかとか、ことしの作はどうか、いろいろなことについてリーダーがいらっしゃっていろいろ指示をする、そういうことが非常に農村には重要であったという。最近は普及員や何かもございますから農作物についてはいろいろな指導があるのかもしれませんが、そういう点ではまとめ役といいますか、よく農民に理解をさせる、そういうリーダー的な役割を担う方々のいるところはよろしいわけでありますけれども、どうもこういうことを進めるに当たりまして、その地域によりましてはトラブルといいますか、なかなかまとめがうまくいかないようなことがあるので、これは想像の域を出ないのかもしれませんけれども、そういうこと等で今日まで各市町村では、線引きにいたしましてもお上が上からばさっとやるのじゃなくて、いろいろなお話し合いをしながらやってきたのだろうと思います。 先ほどの同僚委員からの質疑に対しましても、今までもそういうノーハウといいますか、蓄積があるんだというようなお話もございましたが、そういう点は建設サイド、農林サイド、それぞれの立場の方々がいらっしゃってそれをまとめられるということでございますから、県で基本方針を立てられる、それを実施する市町村、ここではそれを推進する役割を担う方は大変な立場になるんだと思います。そういう方々に対しての基本的な指導とか、または要綱といいますか、進め方についてのいろいろな手だてについてはいろいろお考えになっていらっしゃるのだと思いますけれども、これからこういうことをこの法律にのっとって進めるに当たりまして、今後、中央としてこれをだんだん現場に落としていくためにお考えになっていらっしゃる手順といいますか、そのことについて概略をちょっとお聞きしておきたいと思います。
○鴻巣政府委員 御指摘のように、まず第一は、やはり地域マネジャーというのがまだまだ足りないと思っております。私どもとしては、兼業農家と専業農家あるいはサラリーマンの世帯、そういう人をまとめて村づくりといいますか村おこしをするにしても、村の肝いりといいますか、仲立ちをする人が数多くいて草の根運動を展開していただくことが一番大事だと思っております。そのためには、元農業改良普及員でも結構でございますし、元小学校の先生でも結構ですし、あるいは国鉄を退職されて今農業をやっていらっしゃる方でも結構なんです。そういう人をできるだけ多く掘り起こして、あるいは県段階で改めて研修などをしなければいけないと思いますが、そういうことで、地域のマネジャーをできるだけ多く養成して村おこしというものの運動を起こさなければいけないと思っております。同時に、今お話しのように、町村段階で集落地区計画あるいは集落の農振計画をまとめるにしても、やはり相当繰り返し繰り返し集落の中の座談会もやらなければいけませんし、そのまとめ方についても、いろいろ成功した例など他の模範例も頭に置いてもらった上で、何回も繰り返し普及啓蒙していく、そういう過程が要るだろうと思っております。 いずれにしても、既に現在、県営の圃場整備などで農地は農地、非農地は非農地としてまとめてつくり出して、そして宅地化はまとめてやるということを徹底的な話し合いを通じてやった例が、愛知県で言いますと安城市などにぼつぼつ出てきております。そういう先進的な例をみんなで頭に浮かべながら指導していかないといけませんので、かなりきめの細かい指導要綱が要ると思います。そういう内容を建設省と農林水産省の両方でよく相談しながら、この法案ができ上がりますれば、それに従いましてできるだけ早い機会に準備をして、県市町村にもお願いし、場合によってはいろいろな研修だとかあるいは現地の見学なんかも要ると思います。そういうことを織りまぜながら、運動としてこのやり方を進めてまいりたいと思っております。
○藤原(房)委員 最後になりますが、先ほどから申し上げておりますように、優良農地はぜひ確保していきたいという上からの農地に対する歯どめですね。今考えておられるのは都市近郊ということですから、宅地の需要が強いということに押されるようなことのないような監視の目といいますか、歯どめを十分していただきたいということと、それから建設省には、今までの土地政策のいろいろなことがあるわけですけれども、これが土地高騰につながるようなことではこれは失敗と言わざるを得ませんですね。先ほど来同僚委員のいろいろなお話を聞いておりますと、土地高騰には結びつかないというようなお話で、一生懸命なさっていらっしゃったようでございますが、そういう手だてといいますか、このたびのこの法律の施行によって都市近郊の地価を高騰させるようなことになったのでは相ならぬ、私はこのことはだれもが危惧しておることだろうと思いますので、この土地対策に対しまして建設省としてどういうお考えを持っていらっしゃるのか、先ほど来いろいろなお話があったのですけれども、簡単にひとつこの歯どめについてのお考えをお聞きして、終わりたいと思います。
○北村(廣)政府委員 全体の集落の新たに転換される宅地の面積を決め、しかもその宅地の用途を決めていきます段階におきまして、その新しく生み出される宅地が地価高騰の引き金となることのないように、その利用につきまして、その集落の本来の役に立つような使用目的というものを地区計画の中に定め、そして地元の集落の方々の総意に沿うような形で決めて、それによって地価高騰のきっかけとなるようなことのないように厳重に心してまいりたいと存じます。
○藤原(房)委員 終わります。
○玉沢委員長 神田厚君。
○神田委員 午前中の質疑に引き続きまして、集落地域整備法案につきまして御質問を申し上げます。 現在、市街化調整区域として厳しい開発規制が行われておりますが、集落地区計画の対象となることによりスプロール化が一層進むのではないか、こういう心配があります。また、集落地域整備基本方針は都道府県知事が定め、それに基づきまして集落地区計画を市町村において策定されるということになっておりますが、集落地区計画の適否をどのように判断するのか。さらに、当該市街化区域内農地の宅地化が適正かどうか、だれがどのように判断をするのか。また、そのようなことに関して政治的にこの法案が乱用されるようなことがないかどうか。その点をお聞かせいただきたいと思います。
○中嶋(計)政府委員 ただいまの御質問の一つでございますが、現在、市街化調整区域と農振白地がダブっているところで今回の集落地域整備を行いたいと考えているわけでございますが、集落地区計画を定めることにより、現在宅地と農地が混在化しつつある、いわば混乱状態に陥りつつあるようなところにおいて、将来とも農用地として使うところと非農地、いわゆる宅地として一定の条件のもとに宅地化をしていくというところと整序しまして、計画的に開発をしょうということでございます。その大きさなどについても、集落の本質が失われるような大規模な宅地化ということは考えておりませんので、これが引き金になってその一帯がスプロールするというようなことはないと考えております。 それから、基本方針を知事が定めまして、集落地区計画そのものは市町村が作成をするわけでございます。集落地区計画については市町村が住民の意見を聞きながら定めるわけでございますけれども、基本方針に即して定められるということと、都市計画法の手続によりまして、一定のものについて都道府県知事の承認を受けるということになっております。この際に、都道府県知事は、基本方針に即したものであるかどうかということでその適否を判断してまいるということになろうかと思います。 また、宅地化についてでございますが、土地を宅地化しようとしますときは、都市計画法の規定により都道府県知事の開発の許可を受けるということになるわけでございます。この際に、都道府県知事は、それが開発の許可の要件に合うものであるかどうかということを判断してまいる、こういうことになろうかと思われます。
○神田委員 政治的な乱用によってこの計画が定められる、こういうふうな点についての心配はどうですか。
○中嶋(計)政府委員 この集落地区計画を定めるに当たりましては、関係者の意見を聞いて定めるということになってございまして、土地の所有者を初め関係の権利者の意見を聞くというところで、政治的な乱用がされるというようなことはないものと考えております。
○神田委員 次に、優良農地の確保のため地価の抑制、これは大きな政治課題でありまして、何度か質問も出ておりますが、本法の施行により逆に地価高騰の呼び水になるという心配も一部ありますが、その点はいかがでありますか。
○中嶋(計)政府委員 この集落地区計画は基本方針に基づいて市町村が定めるわけでございますけれども、その際に、その地域の実情を十分に踏まえ、また地元の方々の御意見を聞きながら内容を定めていくわけでございます。また、その地区計画の内容としても大規模な開発が行われるということは考えておりませんで、この中で建物の建ぺい率あるいは高さということも決められるということから、この集落地区計画が定められたことにより投機的な需要を誘発して、そのために地価が高騰するといったようなことはないものと考えております。
○神田委員 本法の対象面積は約二百万ヘクタールと言われておりますが、その中のどのような地域を当法案の対象地域としていくのか。また要件として「当該地域内に相当規模の農用地が存し、」とあるが、どの程度の規模を指すのか、お答えいただきたいと思います。
○鴻巣政府委員 対象となります集落につきましては、法案の三条に定めます要件に照らして判断をいたします。具体的に申しますと、人口がこれからどの程度ふえるか、公共施設の整備状況はどうか、それから農地なり、例えばライスセンターとか案出荷施設のような農業用施設の整備状況はどうかといったような地域の実情を踏まえまして地域の選定をするということでございますが、さしあたりおおむね五千ないし六千程度の集落がこの対象となると考えております。 それから、「相当規模の農用地」と書いてございますが、その面積を書きません理由は、これからの経済あるいは社会的な変化に合わせて整備の対象となります農用地は弾力的に決めていく方が適当だろうと考えておりますので「相当」という表現をしているところでございますが、さしあたりおおむね十ヘクタール程度と考えております。これは集落の面積の統計的な値あるいは土地改良事業の採択基準の下限、例えば山村と過疎で十ヘクタール以上となっておりますこと、あるいは野菜にしても米にしても、生産量をまとめる場合にはこの程度が大体一つの目安でもございます。それから案出荷施設等の補助をする場合にも、十ヘクタールぐらいまとまりますと案出荷施設の補助対象になるといったようなことを頭に置いて十ヘクタールと決めているわけでございます。
○神田委員 次に、当法案の予算について御質問申し上げます。 まず初めに、農業集落計画策定調査計画として二千三百万、農業集落整備実施計画として千四百万、農業集落計画策定指導費として二百万及びミニ総パ事業の一部変更という形で対応するというふうに考えてよろしいのでありますか。
○鴻巣政府委員 そのとおりでございまして、前者で申されたことがいわば調査でございますが、調査は全体として十四地区、それから最後に要綱を変えてやるミニ総パと申されたのが着工でございますが、新規に土地区程度を考えております。国費で五億円、事業費にしますと九億五千七百万円です。ただ、これだけでは足りませんし、また今まででもいろいろ補助事業として農村総合整備全体をやっておりますのが六十二年度、事業費で千三百二十七億円、これを国費ベースに直しますと七百二億円ということで、ミニ総パとか集落排水というようなことをやっておるところでございます。
○神田委員 次に、農業集落計画策定調査計画、整備実施計画などはソフト事業であるため、地域農業集団育成事業がかつて会計検査院において指摘をされたことがあるわけでありますが、当事業の特にソフト事業の対応は十分にとれるのかどうか、その辺はいかがでありますか。
○鴻巣政府委員 かつて会計検査院で指摘を受けましたものは、五十九年度の地域農政の総合推進事業費の中の地域農業集団育成指導費でございまして、これはソフトの事業として、指導者の会議などの出席旅費とか集団育成検討会費あるいは担い手の交流会費、先進地の調査旅費等でございました。そういう点で指摘を受けまして、使い方にもいろいろ問題があったということを反省いたしまして、今回は、学識経験者による集落の診断あるいは住民の意向の把握あるいは圃場なり導水路の現況を把握するといったように、明確に調査計画のために必要な事業に限定をいたしまして、それを内容といたしておりますので、会計検査院でかつて指摘されたような費目は計上いたしておりません。そういう意味ですが、事業の実施に当たりましては、なお御質問の趣旨を踏まえまして、その適切な執行に万全を期してまいりたいと考えております。
○神田委員 次に、当事業は補助事業であるが、どのような基準をもって事業主体を決めていくのか、また事業主体の決定に当たり中立性をどのように維持するのか、その辺をお聞かせいただきたいと思います。
○鴻巣政府委員 事業の事業主体につきましては、それぞれの地域の実情によりますけれども、一般的に申しますと、まず、例えば農村の集落道とかあるいは集落の排水施設、それから営農の飲雑用水施設といったような農村の生活環境基盤といった一般的な受益を伴います公共的な施設につきましては原則として市町村、それから圃場整備あるいは農業用の用排水施設をつくるといったような農業の生産基盤に直接の関係がありますような施設の整備につきましては、これは特定の農業者が受益をいたしますので、原則として土地改良区あるいは農業協同組合というものを想定いたしております。こういうことによりまして、事業の公益性あるいは中立性は十分に担保できると考えております。
○神田委員 次に、当法案の目的、趣旨は、先進国としての日本、あるいは農村と都市との調和のとれた開発などを考慮した場合にまことに結構な構想ではあるわけでありますが、補助事業であることと対象地域面積が非常に大きいことを考えますと、将来、事業の肥大化によって、逆に農業のための予算がここに全部つぎ込まれていくような形で農業予算が縮小するというような心配も一部あるようでありますが、その点はどうなのか。また、補助率は五〇%程度であると言われておりますが、この事業をどんどん拡大していくと、国費のむだ遣いというかばらまきのような形になることはないか、その辺の点につきましてお答えをいただきたいと思います。
○鴻巣政府委員 まず私の方で事務的にお答えをいたしまして、後で政務次官にお答えをいただきますが、確かになかなかこれは難しいと思います。これだけ財政も厳しい中でもあり、農業基盤整備事業につきましても、一方では、生産性の向上のために必要な経費は確保しなければいけないという要請もまたございます。また一方では、先ほど来申し上げでおりますように、村づくりの一環として、いわば村づくりの基礎になります農村の生活環境基盤を改善しなければいけないという要請もまた別にあります。その間の要請の調整、均衡をとることはなかなか難しいわけでございまして、一方をやれば他方が立たないというような点もあってなかなか難しいと考えております。しかし、私どもとしても、もう少し今の生活環境基盤の方の割合は高めたいと考えております。 今、私ども、農村総合整備事業が農業基盤整備費に占める割合といいますのは、昭和四十七年のころは〇・一五%でしたけれども、それが五十五年になると六%になり六十二年は八・二六%と、年を経るごとに基盤整備費に占める生活環境改善関連の予算はふえつつはあるわけです。現在の市町村の皆さん方の御要望からしますと、また実際の整備水準の立ちおくれから見ますとまだまだ生活環境の方にも力を入れなければいけないと思いますが、他方では、先ほど来御指摘のありますように、圃場整備など生産性向上ということを第一義とする予算もまた確保しなければいけない。この辺のバランスをとることが大変難しいと思っていますが、その辺を十分注意していきながら、まだもう少しといいますか、まだまだ農業基盤の中での農村整備のような生活関連の基盤整備事業は拡充をしなければいけないだろうと考えております。 それから、もう一つのお尋ねの補助率五〇%程度とうだろうという話でございますが、これは私どもといたしましても、五〇%は国、残りのうちの公共的、つまり道路とかあるいは下水のようなものですと、ほとんどあとは県と市町村が負担をする形になっております。それから圃場整備とか用排水路の整備になりますと、これは受益者負担が七%とかいうように、平均的には受益者が負担をいたしているわけでございます。そういう意味で、これはあくまで土地改良事業でございますから、受益者なり地元の地方公共団体の負担がどうしても要るわけです。そういう点で一般公共事業とも大分違っておりまして、それだけに地域の実情に応じてそれぞれ的確に配っていくということになりますので、ばらまきにはならないと思っていますし、また私どもも、法律の精神、例えば土地利用が混乱してないかどうか、あるいはまた、その土地利用の秩序を直さなければならない緊急性が高いかどうかというような法案の趣旨に従いましてこの農村整備をこれから進めていかなければいけませんので、ばらまきにならないように十分に心してやってまいらなければいけないと考えております。
○衛藤政府委員 本事業は、これから進んでまいります成熟化していく高齢化社会、特に日本型高齢化社会の受け皿の一助になる事業である、このように考えておるわけであります。農林、建設のみならず、将来各省庁とも、農村、山村、漁村が高齢化社会の立派な受け皿となるべくそういうことを誘導政策的にやっていく必要がある、そういう意味で極めて実効性の高い本事業である、このように考えておりまして、願わくは本事業が十カ年間、計画どおり一〇〇%の進捗を見るように財政的な措置をしてまいりたい、あらゆる努力をしてまいりたい、かように考えておるところであります。
○神田委員 農業予算に占める当該事業の予算は、当該事業が軌道に乗った場合何%ぐらいを上限というか、適正というふうな形でおさめるのか、またどういうふうなことをもってその基準とするのか。多少答弁あったようですが、この辺、将来的な見通しはどうなんでしょうか。
○鴻巣政府委員 私ども、これから一番努めていかなければいけないのは農村における生活環境といいますか、生活基盤の整備だと思っております。そういう意味では、乏しい財政事情の中でも多々ますます弁ずという精神を持っておるわけでございますし、また市町村長の各位からも最近著しく強いのは、圃場整備と並んで集落排水とか農村整備の予算というか補助の御要望が大変強いわけであります。しかし一方では、やはりできるだけ早期に米を中心といたしまして土地利用型の農業の規模拡大を実現する、そのための基盤としての圃場整備をできるだけ早く、できるだけ多くの面積で実施をしていかなければいけないという要請も他方にあります。したがいまして、その要請と両方の調和をとる場合に、基盤整備の中で生活環境整備が一体何%であり、それ以外のいわゆる生産に直接関係のある施設整備が何%であらねばならないかという議論はなかなか難しくて、私ども自身も具体的な目安を持っているわけではございません。恐らくそれはそのときどきの農業あるいは農政の置かれている環境なり、農政に対する要請なり、あるいは農村から見た私どもに対する要請というものを総合的に勘案して、どちらにウエートを置くか、どちらをどの程度伸ばしていくかということを決めていくものだと考えております。 ただ、先ほど申しましたように、基盤整備の中での農村整備のウエートはまだ一割にも満ちてないわけです。これの拡充は圃場整備などの生産関係と並んで大事だろうと思っております。そういう意味で、私ども、農業基盤整備費全体は余り伸びておりませんし、最近は逆にマイナスシーリングになっておりまして、例えば、昭和五十五年の農業基盤整備費を一〇〇といたしますと、昭和六十二年の農業基盤整備費は九五%、つまり、五十五年に比べますと七年後の六十二年は九四・八%ですから、約五%もダウンをいたしております。それに比べまして農村総合整備、これは集落排水も入っておりますが、これは著しくアクセントを置いて予算を伸ばしておりまして、同じく昭和五十五年を一〇〇といたしますと昭和六十二年の予算は一三〇%、全体はマイナス五%で九五%に落ち込んでおりますが、農村総合整備関係は三割アップというような形にいたしております。そういう意味で、まだ引き続きまして生活環境整備についてはアクセントをつけていかなければいけませんが、他方、今申しましたように、圃場整備のような緊急に生産性向上を図るために必要な方の柱も無視できない重さを持っていると思っております。その間のバランスは、そのときどきの社会的なあるいは経済的な要請を総合的に勘案して決めていくものと考えております。
○神田委員 本年度の調査主体の地区数あるいはそのときの選定基準、これはどういうことになっておりますか。
○鴻巣政府委員 今御指摘のように、六十二年度予算につきましては、農業集落整備事業の調査計画地区数は七地区でございます。これは初年度でもございますので七地区としたわけでございます。これから後の地区数につきましては、ことしの事業の進捗状況なり、これからの各市町村から出てまいります要望などを頭に置きまして、必要な予算の確保に努めなければいけないと思っております。 また、この選定基準でございますが、対象となる集落は農振地域と都市計画区域とが重複している地域でございまして、法案のそれぞれの要件に適合いたします集落の中から、都道府県知事が市町村、地権者の意向、整備の必要性の緊要度などを踏まえて選定をいたすことになります。具体的に申しますと、まず第一は土地利用の動向として農地転用の状況、建築活動の状況、第二に農用地、農業用施設、公共施設などの整備の状況、第三に農用地、住居などの存在の状況、第四に地元の推進体制あるいは事業に対する熱意などを総合的に勘案して地区を選ぶということになると考えております。
○神田委員 次に、農用地保全利用協定でありますが、この協定は本年度何集落程度結ぶと考えているのか。また、協定は「全員の合意」とあるわけでありますが、農家には具体的にどういうメリットが出てくるのか。さらに、協定文の作成者や、あるいは本協定には「協定に違反した場合の措置」を定めるとあるが、この措置についてはどのような内容を想定しておるのか。また、予想を超える宅地化などによりまして農家が協定に違反せざるを得ないような状況となった場合はどういう対処をするのか、その辺をお聞かせください。
○鴻巣政府委員 この協定は地権者の自発的な意思で締結するものでございまして、本年度どの程度の協定が締結される見通しか、ちょっと今現在では難しいのですが、強いて申し上げますと、ことしは、事業が実施されまして農用地の整備が行われます地区といいますと大体数地区程度でございますが、そこでは協定の締結に向けて話し合いが進められる可能性が大きいと見込んでおります。それから農用地の整備を行うに当たりましても、このように協定によりまして農地の土地利用の意向が明確にはかられるという地域を対象にいたしまして、従来農振の白地、いわば農用地区域でないと土地改良投資をしなかったのですけれども、そういうところは農振の白地であっても土地改良投資をするというような形になりまして、それだけに農業が続けやすい環境ができてくるという農家にとってのメリットも出てまいるわけでございます。 それから、協定文の作成の主体なり違反した場合の措置でございますが、これは地権者の自発的な意思で農用地の保全あるいは効率的な利用を図るものでありますので、協定の作成は地域の中核的な農家、担い手の農家が中心となって行われていくと考えております。 それから、この協定の法律上の性格でございますが、法的な性格は私法上、つまり公法ではない私法上の契約と考えておりまして、協定の違反が出た場合の措置につきましては、原則として私法上の債権債務の問題として民事上の処理方法、例えば違約金の支払いというふうな形で処理されると思っております。なお、こういった協定の締結を促進する、あるいは円滑な運用を促進するという意味で、市町村に積極的な助言、指導をお願いしていくということになろうと思っています。 それから最後に、予想を超えて宅地化が進んで農家が協定違反をせざるを得ない場合どうするのだというお尋ねでございますが、協定は、農家が各自の農業経営の動向などを考慮いたしまして自発的な申し合わせを行うものであります。しかし、予想を超えまして自己用の住宅が建つとか次三男の分家が建つといったような形で本当に必要なもののために転用の面積がふえるという場合には、できるだけ協定を結んでいる締結者の相互の話し合いで土地をあっせんし合っていくということで別の代替地を加えていくとか、もらうというような形で協定が維持されるようにしなければいけませんが、さらに、必要な場合にはやはり協定の変更になろうと思っています。どうしても面積が当初予定したよりも減ってしまった、しかもそれもやむを得ない理由だということになると、改めて協定を結び直して、それからその結び直した後の農地をみんなでしばらく守り合っていくというように、協定の改定ということになろうと思っています。
○神田委員 集落地域の整備に当たりましては、既に何度も指摘されておりますように、農林水産、建設両省の整合性のとれた事業の運営が要請されているわけでありますが、今後どのようにこの点について対処をしていくのか。あわせて、市町村に設けられております農林課あるいは都市開発課、農業委員会などはこの計画にどういうふうな形で関与をしていくのか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
○中嶋(計)政府委員 集落地域の整備は、集落地区計画と集落農業振興計画の両計画に基づいて実施されてまいるわけでございます。この両計画は、それぞれ都道府県知事の定めます基本方針に則して統一的な思想のもとに作成をされるということになってございますので、制度的には整合性がとれるということが担保されているわけでございますけれども、実際の運用に当たりましては、先生御指摘のとおり、地方公共団体におきまして都市計画行政を担当しております建設部局と農業振興計画を担当しております農政部局、この両担当者の意思の疎通、協調ということが何よりも大切でございますので、今後、農水省と緊密に連絡をとりながら、地方公共団体に対して遺憾のないように指導をしてまいりたいと考えております。 この指導をするに当たりましては、当然のことながら農水省と建設省の担当者の間の意思が統一されておりませんと混乱を来すことでございますが、この法案を作成する段階におきましても、既に両省の担当者の間におきましては相当細かい点にわたりまして議論が交わされておりまして、意思の疎通が図られているところでございます。なお、今後実際の行政の運営に当たりましてなお一層連絡をよくいたしまして、意思疎通に欠けることのないように努めてまいりたいと存じます。また、県あるいは市町村の農林担当部局、都市担当部局がそれぞれ計画の作成、その計画に基づきましての行政の実施に当たるわけでございますので、この辺は建設省と農水省それぞれ連絡協調しながら、意思疎通に遺憾のないように指導をしてまいりたいと思います。また、お尋ねの農業委員会でございますが、これは集落地区計画を定めるに当たりまして市町村の中の一つの委員会でございますので、この計画を作成する担当者が農業サイドと協議をする際に、その段階で農業委員会の意向というものも十分に反映されるものと考えております。
○鴻巣政府委員 今の御指摘のことにつきましては、私ども、今中嶋審議官のお答えしましたとおりに、十分に関係部局間の連絡協議をしてまいるように、両省共同の通達で指導いたしたいと思っております。私ども、大体十五年間ぐらい、市街化区域と市街化調整区域の線引きにつきまして、農林サイドとそれから市街化都市計画サイドとの調整といいますか話し合いといいますか、積み上げてきました歴史もございまして、そういう意味では、俗な言葉で大変恐縮ですが、県段階でも町村段階でも、農林サイドと都市計画サイドはかなり気心の知り合ったといいますか、お互いの考え方もよくわかって蓄積を深めているわけでございます。そういう市街化区域の線引きなどの今までの蓄積あるいは相互の意見交換なども今回生かして、新しい分野でもさらに密接な連絡調整をしてまいりたいと思っております。 それから、農業委員会などはどうするのだということでございますが、集落農振計画の策定に当たりましては、土地改良区あるいは農協などと並んで農業委員会の意見なども聞くように、通達などで明示をいたして指導いたしたいと考えております。
○神田委員 終わります。
○玉沢委員長 寺前巖君。
○寺前委員 先ほど、基本的に大臣にお話を聞きましたし、また都市局長さんにも聞きましたので、また質問者もいろいろな角度からお聞きになっておりますので、私は、ため押し的に四、五点の問題について聞いてみたいというふうに思います。 まず第一に、先ほどお聞きしたら、今回の法律は、農業サイドと都市計画のサイドと両方がタイアップしてやっていくのだという御答弁がありました。私は、それぞれの立場がタイアップしてやっていくというだけではこの問題が気がかりになる。それは、この地域が市街化区域ではなくして、都市計画法上からいっても調整区域の中に入っているし、また、農振地域がかなり一定の部分を占めているということから考えても農村地域である。ですから、前提とするものが、農業の振興というものを無視するようなそういう二者の連携ということだけではぐあい悪い。二者の連携はあくまでも農業振興を図る立場から見てもらう必要があると思うのです。その立場を堅持する必要があると思うのですが、その点に対する見解を聞きたいというふうに思うのです。それぞれの側からお答えをいただきたいと思います。
○鴻巣政府委員 御指摘のとおりに、この集落の整備計画が行われます対象地域は、依然として市街化調整区域であるところでございます。しかもまだ農振地域でもあります。そこで、私ども農業サイド、農政のサイドから見ますれば、やはり優良農地あるいは担い手、そして必要なといいますか、農業の振興ということを確保していかなければいけない地域だと考えております。
○中嶋(計)政府委員 集落地域でございますが、集落地域におきまして集落地区計画、集落農業振興計画、この両計画が定められますと、農用地と宅地化するところが合理的に分離されるわけでございます。このような必要性はこの法律制定の必要性になるわけでございますけれども、現在、都市近郊の集落周辺におきまして、農地の中に農家の次三男の分家等によりますところの宅地化が無秩序に行われつつあるというような現状にかんがみまして、あるいはまた別な観点から、集落の活性化を図るために、ある程度集落の周辺におきまして宅地化することを容認しなければならないような現状にある。この際に農地と宅地が混在をするということになりますと、営農条件の方から見ましても、また居住環境の面から見ましてもそれぞれ好ましからざる結果が出るということで、営農する場と居住をする場を仕分けをすることによりまして、農業振興にも有効であるし、また計画性のある宅地化を図るということからも有効である、このような制度でございますので、これによりまして農業が優先するとか、あるいは開発が優先するとかいうことではなくて、農業の振興と地域の活性化のための宅地化が両々相まって地域がますます発展する、そういう制度であろうかと考えております。
○寺前委員 両々相まってというようなものは必ずわかったようなことでわからぬようなことになっていく、ですから、先ほど言うように、農村地域全体としての発展ということに基本を置いて、その立場から整理をしてもらうというふうにしないと困るということをあえて言っておきたいと思うのです。 それから、これはこういう法律以前の話になるわけですけれども、私の住んでいる地域のすぐ隣に、私の方は市街化区域ですが、農業に非常に熱心な人がたくさんおられる調整区域があるわけです。その地域にこの間私、行ってきたのですが、これを振興させていこうということになると、農振地域における農用地区域としてやっていかないと補助金ももらえぬし、振興しない。そこで、圃場整備をやっていくために農用地区域を拡大しようということで村の人とずっと長年にわたって相談をしてきたが、それをやろうと思うと、大体二倍ぐらいの人に加わってもらわないと農用地区域はできなくなってくるのですよ。集落によっては三分の一ぐらいのところもありましたけれども、全体として大体二倍の人が農用地区域の中に入ってくる。どういうふうにやっているかなと思ってよく話を聞いてみましたら、市街化区域の近所にあるものですから、そこに住んでいるところの農民の皆さんも、農業をやっていくことに熱心な人とそうでない人がやはりおるわけですね。開発の側にということを夢に見ている人もおるわけですよ。なかなか複雑な気持ちになっています。 そういう人たちを全体として統一させていくために、この農用地区域の中に入れるに当たって、三つの種類の地域割りをずっと整理し直しているのです。非農用地区域、暫定農用地区域、専用農用地区域と、こういう三つに分けて道路整備から河川整備から総合的に描いている。そして、非農用地区域というのは府営圃場整備計画決定後、農地以外の土地利用をする区域なのだ。暫定農用地区域というのは府営圃場整備事業完了の公示のあった日から少なくとも八年間は農地として利用する区域だ、要するに償還期限が終わるまでの農地だというふうに、要求を見ながら参加をさせるということをずっと総合的に計画を立てるのです。こういうふうにやって、その上でそういう人たちの間できちんとした、どこをあなたの土地として転用するかとか地域割りをやって、後整理をして合理的に地域開発がやれるようにやっているのです。 ですから、そういうことをやろうと思ったらちゃんと約束事を守らせる必要があるというので協定書を結んでいるのです。その協定書の中にきちんと、非農用地、暫定農用地区域における開発行為というのは都市計画法第二十九条二号から十一号に関するものに限られる、主には農家用住宅用地だというふうにちゃんと誓約を入れさせているのですね。ですから、今度のこの集落整備法における集落地区計画の中で、そこに建てられるところの建物というのはどういうものなのだろうかということについて、今自主的にこういうふうにして整備をやっておられる経験を組み入れて、先ほどおおよそ十ヘクタールくらいの地域の一定の規制をやるというようなお話が面積面から出てきていますけれども、単に面積面からだけではなくして、建物については限定的にこういう建物でなければならないというふうにやっていく、そこに建てられる建物の限定という問題について考える必要があるのではないだろうか。その点についてどのように考えておられるのかをお聞きしたいと思うのです。
○中嶋(計)政府委員 この法律に基づきまして集落地区計画というものが定められますと、この計画の内容といたしまして、土地の利用計画はもちろんでございますけれども、それと同時に建物の規模、建ぺい率、高さといったものを決めることができるようになっております。さらに、住民の方々が全員同意をしますれば建築協定を結ぶということも可能でございまして、建築協定を結びますと、例えば建物の意匠でございますとか生け垣、そういったこともお互いの約束事として決めることができる、こういうことでございます。したがいまして、先生御指摘のように、地域住民の方々がよく御相談をされまして、自分たちの集落をどういうイメージの集落につくり上げていくかという合意ができますと、その合意に従って地区計画が定められ、そのような集落が形成されていくということになろうかと思われます。
○寺前委員 あわせて聞きますけれども、この法律の「目的」に、営農条件と居住環境の一体的整備というふうに指摘してあります。こういうことになると、そこに工場団地などを設けるという問題については法律目的に反すると思うのですが、そういうことになるのですか、いや、それは住民が意思を統一するならば結構だということになるのですか、そこはどうなんですか。
○中嶋(計)政府委員 集落地区計画の本来の目的と申しますか、もともとその集落地域において行われるものであるということにかんがみまして、大規模な開発といったようなことを考えているわけではございませんで、集落の活性化のために必要な程度の宅地化を許容していこう、こういうことでございます。そしてまた、その宅地化の内容につきましても、先ほど御説明申し上げましたとおり、建ぺい率、高さあるいは建物の用途などを地区計画として決めていく、こういうことで規制をしていくわけでございます。 御指摘の工場団地でございますけれども、ただいま申し上げましたとおり、大規模な開発を考えているわけでもございませんので、いうところの工場団地といったような大規模な工場が立地するようなことはなかろう、これはない、こう考えるわけでございます。ただ、集落のここに住んでおられる方々が働く場として、その程度の工場というものは立地することはあろうか、このように考えております。
○寺前委員 さらに、今回の法律の対象となっている農振地域と都市計画区域の重複区域は五百三十五万ヘクタール、その中で農地は二百八万ヘクタール、その農地中、農用地区域内の農地は百七十万ヘクタールで全体の八割を超えています。この農用地区域内農地を安易に集落地区計画に盛り込むことは、優良農地を確保するという農振制度そのものの崩壊にはならないのか。きのうも参考人のお話の中にありました。農用地の優良なところ、それは宅地としても優良なところになるので、それがつぶされていくということにはならないのかという心配が出ておりました。この点についてはどのようにお考えになっているか、お聞きします。
○中嶋(計)政府委員 まず、集落地域、整備をするところでございますけれども、対象の区域といたしまして都市計画区域、都市計画区域の中でも市街化区域は除くわけでございますけれども、都市計画区域と農振の白地のところが重複するところを考えております。したがいまして、農振の農用地、これが優良な農地でございますけれども、この優良な農地というのは本来的には対象として考えていないわけでございます。
○寺前委員 集落地区計画を生かすためには集落地区計画区域外の開発規制というのをやらないと、せっかく地区計画を立ててもここにまた虫食いが生まれてくることになるではないか、その点をその地域の協定に任せておくだけで強制力を発揮することになるのかどうか。新しい虫食いをまたつくっておったら何のためにこんなことをやっておるかわからぬことになるのだけれども、その点はどういうふうにお考えなのですか。
○中嶋(計)政府委員 この集落整備計画によりまして集落地区計画を定められましたところ、そしてまた集落農振計画によりまして農用地として保全利用協定が結ばれて農地として保全していくところと仕分けされるわけでございます。せっかく仕分けをされたところでございますので、農用地の方につきましては、集落の皆様方の意見を聞きながらこれを決めるわけでございますから、集落の方々が開発行為はその協定の趣旨にのっとりましてそこでは行われない、そのために土地の仕分けをするわけでございますので、開発をするならば、その集落地区計画に定められた宅地化可能の方で宅地化をしていただく、こういうことによりましてスプロールといいますか、その農地の中に点々と宅地化が行われるというようなことはないであろう、こう考えているわけでございます。それから、この集落整備計画の対象になりませんところにつきましては、もともと市街化調整区域でございまして、厳しく宅地化は抑制されているという区域でございますので、この運用によりまして混乱のないように、円滑に目的が達成されるように運用してまいりたい、このように存じております。
○寺前委員 農村地域における集落と、それから営農活動で一番問題になってくるのは水の問題なんです。排雑水ですね、これが用水の中に入り込む、そして用水が営農を妨げる、こういう関係になってくるわけです。ですから、計画を確立するに当たって、この雑排水なり用水をどのように確保するのかという計画を計画段階できちんとさしておく必要があると思うのです。この法律からはそういうふうには読み取れないのですが、農村地域においてこの用水の問題と雑排水の処理問題が一番大きな問題で、これをどういうふうにお考えになって、どうしようとしておられるのか。 もう一つは、集落というのは一地域にだけ存在しないわけです。この用水なり雑排水の処理問題というものは河川の問題や山の問題、大きな地域全体との関係が重要な位置を持ってくると思うのです。その辺について、集落における問題だけではなくして全体との関係においてどのように進行さしていかれるのか、この二点について御説明をいただきたいと思います。
○中嶋(計)政府委員 集落地域におきます生活の雑排水によりまして周辺の農業用水が汚濁をされる、これが大変な問題であるというのは先生御指摘のとおりであろうと思います。そこで、集落の整備をするに当たりまして農業サイドともよく相談をしながら、下水道の整備が必要な地域につきましては下水道の整備を促進するように努めてまいりたいと存じております。なお、下水道とかあるいは道路とか、これは一つの集落に限らず、他の集落あるいは既成の市街地などとの関連におきまして広域的な観点からこれを眺めなければいけない、広域的な観点から整備の必要なものについてはそのような計画を策定すべきである、これも先生おっしゃるとおりでございますので、そのような方向で考えてまいりたいと思います。
○寺前委員 現に、私の方で大きな優良農地として立派に育てている地域として京都の宇治があります。あそこは、宇治とか城陽とか久御山町というところに昔から巨椋池という池があったわけです。これは遊水地帯であった。戦前ですけれども、干拓をやりまして立派な農地として育ててきたわけです。ここは農振地域として今も進めているわけです。ところが、上流部分に市街化が進んできた。十五万、二十万という町がどっと周辺にできてくる。これを優良農地として育てようとしても、上流部分の対策がきちんとされていかないとこれは育たないのです。迷惑を受けてきている。それで私は、こういう法律をつくって具体的に本当に小さい集落整備をやっていくんだと言うけれども、もっと広範な対策を予算面においても積極的に進めていかれるという気持ちがなかったら、法律があって法律なしということになると思うのですよ。だから私は具体的に聞きたいと思うのです。 まず、その巨椋池のところにどういう問題が起こってくるかといいますと、だんだん近代化していろいろな整備をやっていきますと、今生まれている問題は、京滋バイバスという大量の自動車が走る路線が入ってくる。京奈バイパスという路線がここへ入ってくる。そこへもってきて第二京阪という路線が入ってくる。優良農地はがたがたにさせられてしまう。私は、その地域全体を整備するために道路なんてやめてしまえということを言うんじゃない。しかし、このことによって優良農地が全体としてつぶれていくとするならば、最大限の対策を組んで優良農地を守っていかないと困るわけです。この巨椋池で今何をやっているかというと、山手の方は住宅になってくる、工場もできてくるというところからもう用水が使えない状態になってきている。ですから別にパイプを敷いて用水を確保するということをやるけれども、全面的にそれだけでやっていけない。用水は用水としてやはり必要になっておる。ところが、そこにこのバイパスが建設を始めてくる、またそこには必要ないろいろな倉庫などもできてくる、あるいは飛行機のヘリポートも生まれてくるということになってきて、その道路をつくっていくこととの関連性でその用水に廃液が流れてくる、油が流れ込んでくる。私は、優良農地のど真ん中にこういう道路をざあっと集中させることによってこういうふうに破壊されていくことに対して、もともと計画段階から排水について別途やるように計画を進めるべきではないのか、これは具体的な例として、これからの農業振興地域を守る立場から見るならば建設省もそういうふうにやるべきだと思うのだが、これが一つです。 それから、何といったって下水道ですよ。都市部における下水道をきちっとやってもらわなければいかぬ。今、流域下水道の計画で進めておられるけれども、二年先ぐらいにならないとまず本管の一番近いところの建設が始まらない。今のままでいったら、一体これは何年ぐらいかかったならばあの宇治地域全体の下水道を建設することが可能になるんだろうか、一体どのぐらいかかるというふうに見ておられるのか、これが第二点。 具体的に聞きますよ。そうして、あそこのど真ん中を走っている河川は古川という河川です。関連して名木川とか井川という川があります。これがまた勾配が悪いものだから昔の遊水地帯に入り込んでくる。勾配が非常に緩いです。これは雨が降ると、去年なんかでも七月の二十七日前後でしたか、大水がついてくるのです。遊水地帯だからついて当たり前だては済まない。それは都市部にまでまたバックウオーターとして流れ込んでくる。ですから、どうしたってポンプでかい揚げるということをやらなければいかぬ。ポンプ場はあるけれども、三十トンポンプが四基据えられるようになっているけれども現実にあるのは一つしかない。だからこれはどうにも役に立たない。途中でまたカット排水でもやらなかったならばこれも処理できない。これが私の見ている現実的な姿なんです。これに対処して初めて優良農地として守っていける、あそこで何ぼくらいあるでしょうか、四百ヘクタールぐらいあるのでしょうか、大きな優良農地を守っていくことが可能になる。私は、どんな場合でも総合的に物を見ると同時に部分的に対処をしていく、集落整備法案はそういう意味では非常に大事だと思うけれども、総合的に見ていく対策として本当に予算的にそのことを裏づける体制で、私らは修正案を出すときには必ず、このために金が何ぼかかりますと余分に金の計算までして出さなかったら修正案は出せませんよ。同じように、この法律を出してこられる以上は、新しく予算をこれこれ別個に準備しておりますよという構えがあるのかどうか。幾つかは具体的な例も含めて提起をいたしましたけれども、この具体的な問題についても御答弁をいただきたいと思うのです。
○中嶋(計)政府委員 ただいま御質問のございました巨椋地区と申しますか巨椋池の周辺でございますが、巨椋地区そのものは優良な農地でございますが、その周辺におきましては相当市街化が進行しているというような現状でございます。そこで先生御指摘の排水の問題が起こっているわけでございますが、ちょっと御質問とは順番が逆になろうかと思いますけれども、この巨椋地区の周辺におきまして進められておりますまず下水道の施工の状況でございますが、現在、木津川流域下水道の宇治幹線と向島幹線、この二本の幹線を整備中でございます。宇治市がこの流域下水道の幹線につなぎます関連の公共下水道整備を進めまして、両方が一体となりまして下水道の効用が達成されるわけでございますが、現時点におきましては、昭和六十五年度末に供用開始ができるようにということを目途に鋭意建設に努力中でございます。周辺の市街化されておりますところにおきましてはそういうことで下水道の整備を鋭意進めているところでございますが、この巨椋他地区そのものは農用地でございまして、いろいろ周辺が市街化しておりますところから、幹線の道路が建設を予定されましたり、公共施設が整備をされるということがあるわけでございますけれども、何しろ農地の中でございまして、まだ市街化が進んでいる、あるいは今後市街化するという見込みもございませんので、都市的な施設でございます下水道をここで整備するということにはちょっとなじみにくいのかと思われますが、今後、道路などが起因になりまして市街化が進展をしていくという状況がもし出てくれば、そういう実態に即してまた考えてまいりたい、かように考えております。
○角田説明員 河川につきまして御説明いたします。 古川の洪水を宇治川へ排水することを目的としまして、久御山排水機場を昭和四十八年に工事をいたしました。御指摘のように三十トンのポンプ一台が稼働し、あと三台分のスペースをとってあるということでございます。昨年の七月の洪水がありまして、河川激甚災害対策特別緊急事業という別枠の制度によりまして、二台目の毎秒三十トンのポンプをつくることといたしまして、本年度中に稼働できるようにいたしております。 それから河道についてでございますが、第一期工事としてはただいまのポンプとバランスするような河道が必要なわけでございまして、古川が木津川にかなり接近している区間が上流の方にございますので、そこで木津川に放水路を設けまして、木津川へポンプ排水するという事業の計画を同じく激特事業で計画いたしました。ただいま用地関係について地元の方々の協力を得るべく折衝中でございます。六十五年度までに完成いたしたいと思っております。ポンプにつきましては、当面の第一期計画としてはこの二台目を据えることで河道との整合がつくものであるというふうに理解しております。 以上でございます。
○鴻巣政府委員 巨椋池の関係ですと、具体的に申しますと、あそこは四十九年から府営の水質障害対策というのをやっておりまして、全体の事業費は三十四億八千九百万で、そのうち事業進度は今八四%ができている。水質が著しく汚れておりますので、その解消を図るために今用水路をパイプライン化するということで、先ほど言いましたように八四%までは事業が進捗してきている。問題は、そのために残された水路が汚濁して今お話のあったような問題が出ているわけなので、この問題については集落の環境保全という観点から、今後、京都府と十分に協議、検討させていただきたいと思っております。
○寺前委員 時間が参りましたのでやめますけれども、ぜひ絵にかいたもちにならないようにお願いをして、終わります。
○玉沢委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○玉沢委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 内閣提出、集落地域整備法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○玉沢委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○玉沢委員長 この際、本案に対し、鈴木宗男君外四名から、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・民主連合及び日本共産党・革新共同の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。竹内猛君。
○竹内(猛)委員 私は、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・民主連合及び日本共産党・革新共同を代表して、集落地域整備法案に対する附帯決議案の趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 集落地域整備法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、集落地域における虫食い的な農地転用と無秩序な建築活動を防止し、地価対策にも留意した適正な土地利用を実現するとともに生産性の高い農業の確立と良好な居住環境の確保が図られるよう、左記事項の実現に遺憾なきを期すべきである。 記 一 本法については、農業振興地域の整備に関する法律及び都市計画法との整合性をもった運用を図りつつ、地域の特性にふさわしい整備が行われるよう指導すること。 二 本法の運用に当たっては、農林水産、建設両省の協力体制を確立するとともに、法律の実施主体である地方公共団体の関係部局間において密接な連携が図られるよう指導すること。 三 整備の対象となる集落地域の要件を明確にするとともに、都道府県知事が集落地域整備基本方針を策定するに当たっては、当該地域の実情と地元の意向を反映させるよう指導すること。 四 市町村が集落地区計画及び集落農業振興地域整備計画を策定し、またこれに基づき事業を実施するに当たっては、地権者のみならず地域住民及び関係機関・団体の意見を十分尊重するとともに、両計画の整合が図られるよう指導すること。この場合、地域住民の連帯感を醸成し地域ぐるみの整備が進められるよう努めること。 五 国は、集落地区計画及び集落農業振興地域整備計画が円滑に実施されるよう、各種事業の適切な採択と必要な予算の確保を図り、もって、内需の拡大と雇用の場の確保に資するよう努めること。 なお、事業の実施に当たっては、受益者負担の軽減を図るよう努めること。 六 農用地の保全及び利用に関する協定の円滑な締結が図られるよう、関係者に対する啓もうに努めるとともに、交換分合、基盤整備事業を積極的に推進すること。 また、協定に係る農用地の有効活用が図られるよう、必要に応じ、作業の受委託の促進、地域農業集団、農用地利用改善団体、集団的生産組織の育成に努めること。 右決議する。 以上の附帯決議案の趣旨につきましては、質疑の過程等を通じて委員各位の御承知のところと思いますので、説明は省略させていただきます。 何とぞ全員の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○玉沢委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 鈴木宗男君外四名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○玉沢委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、ただいまの附帯決議につきまして、農林水産政務次官より発言を求められておりますので、これを許します。衛藤農林水産政務次官。
○衛藤政府委員 ただいまの附帯決議につきましては、決議の御趣旨を尊重いたしまして、十分検討の上、善処するよう努力してまいりたいと存じます。 —————————————
○玉沢委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○玉沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○玉沢委員長 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○玉沢委員長 速記を始めてください。 ————◇—————
○玉沢委員長 次に、本日付託になりました内閣提出、参議院送付、林業等振興資金融通暫定措置法の一部を改正する法律案及び森林組合法及び森林組合合併助成法の一部を改正する法律案の両案を議題とし、審査に入ります。 順次、趣旨の説明を聴取いたします。加藤農林水産大臣。 ————————————— 林業等振興資金融通暫定措置法の一部を改正する法律案 森林組合法及び森林組合合併助成法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○加藤国務大臣 林業等振興資金融通暫定措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 農林漁業金融公庫の造林資金は、造林に必要な資金を長期かつ低利で融通するものであることから、造林事業の推進に果たす役割は極めて大きいものとなっております。 この造林資金につきましては、林業をめぐる厳しい情勢のもとで、昭和五十四年に林業等振興資金融通暫定措置法を制定し、林業経営改善計画の認定を受けた者に対する貸し付けについて、償還期限等の貸付条件の特例を設けているところであります。 しかしながら、その後の林業をめぐる情勢は、材価の低迷、林業諸経費の増高等一層厳しいものとなっていることから、このような状況の変化に対応して、森林整備、林業生産活動の活性化に必要な造林事業の推進を図るため、今回その償還期限を四十五年以内から五十五年以内に、据置期間を二十五年以内から三十五年以内に、それぞれ十年間延長することとし、この法律案を提出した次第であります。 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。 次に、森林組合法及び森林組合合併助成法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 我が国の国土の約七割を占める森林につきましては、木材等の林産物の供給のみならず、国土の保全、水資源涵養等を通じて国民生活と深く結びついてきたことは御承知のとおりであります。 しかしながら、近年の森林・林業の状況を見ると、木材需要の減退、材価の低迷、円高の急激な進行等を反映して、林業生産活動が停滞し、管理が適正になされていない森林が増加する等極めて厳しい状況にあります。 一方、保健休養機能等の森林の持つ多面的機能の発揮に対する国民の関心の高まりも見られるところであります。 このような中で地域林業の振興、森林管理の維持適正化を図り、森林・林業に対する国民の多様な要請にこたえるためには、個々の森林所有者による取り組みと相まって、協同組織による活動を中核とした地域の森林所有者の一体となった取り組みの強化が求められております。 このため、森林所有者の協同組織として、森林所有者の経済的、社会的地位の向上と森林の保続培養及び森林生産力の増進をその目的とする森林組合について、その機能の充実と組織の強化を図ることが極めて重要になっております。 政府としましては、このような状況を踏まえ、森林組合の事業範囲の拡大、森林組合による適正な森林施業の推進及び森林組合の組織経営基盤の強化のための合併の促進等を図るため、所要の改正を行うこととして、この法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、森林組合等に対する組合員の要請にこたえ、その機能を強化するため、森林組合等の事業範囲の拡大等を行うこととしております。 第二に、森林の適正かつ効率的な整備を推進するため、森林組合による森林施業の共同化に関する規程の設定、その効力等に関し所要の規定を設けることとしております。 第三に、森林組合の管理運営の円滑化を図るため所要の改善を行うこととしております。 第四に、森林組合の組織経営基盤を強化するため、森林組合の合併を促進することとし、それに必要な措置を講ずることとしております。 以上がこの法律案の提案の理由及び主な内容であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○玉沢委員長 次に、森林組合法及び森林組合合併助成法の一部を改正する法律案について補足説明を聴取いたします。田中林野庁長官。
○田中(宏尚)政府委員 森林組合法及び森林組合合併助成法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を補足して御説明申し上げます。 本法律案を提案いたしました理由につきましては、既に提案理由説明において申し述べましたので、以下その内容につき、若干補足させていただきます。 第一に、森林組合等の事業範囲の拡大等であります。 現在、森林組合による資金の貸し付け及び物資の供給の対象は、林業に必要なものとされておりますが、組合員の新たな要請にこたえるため、その範囲を拡大するとともに、新たに、組合員の生産した木材の需要増進のための建物等の建設及び売り渡しの事業並びに組合員の就業の場を確保するための食用キノコ等の生産を行う事業を行い得ることとしております。また、森林組合の事業を補完するため、森林組合連合会について森林施業の受託を行えることとするとともに、その債務保証能力を拡大することとしております。 第二に、適正な森林施業の推進のための制度の創設であります。 森林組合は、森林の保続培養及び森林生産力の増進を期するためには一体として整備することが相当と認められる森林の整備を促進するため、組合員が協定を締結して行う森林施業の共同化に関する規程を定めることができるものとするとともに、当該規程の規定事項、効力等に関し所要の規定を設けることとしております。 第三に、森林組合の管理運営についての改善であります。 森林組合の管理運営面につきまして森林組合の行う信託事業の事務の一部を再委託できるものとすること、森林組合が出資する団体に准組合員資格を付与すること、組合員の投票を前提として総代会の議決事項に森林組合の合併、解散を加えること等の措置を講ずることとしております。 第四に、森林組合の合併促進であります。 合併助成法の改正により、合併しようとする森林組合が合併及び事業経営計画を立て、その計画が適当であるかどうかにつき都道府県知事の認定を求めることができる期限を、昭和六十六年度末までとするとともに、合併及び事業経営計画が適当である旨の都道府県知事の認定を受けた森林組合の合併について、税法上の特例措置を設けるものであります。 なお、このほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。 以上をもちまして、森林組合法及び森林組合合併助成法の一部を改正する法律案の提案理由の補足説明を終わります。
○玉沢委員長 以上で両案の趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る二十五日月曜日午前十一時理事会、午前十一時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十四分散会 ————◇—————