逓信委員会 第2号
- 発言数
- 301 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1987/05/14
会議録
○深谷委員長 これより会議を開きます。 逓信行政に関する件について調査を進めます。 郵政大臣の所信を聴取いたします。唐沢郵政大臣。
○唐沢国務大臣 逓信委員会の皆様には、平素から郵政行政の適切な運営につきまして、格別の御指導をいただき、厚く御礼を申し上げます。 この機会に、所管業務の当面する諸問題について、所信の一端を申し上げ、皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。 まず、郵便事業について申し上げます。 今日、郵便は、年間約百八十億通の利用があり、国民の基本的な通信手段として、将来にわたって重要な役割を果たしていくものと考えております。 現在、業務運行は、おおむね順調に推移しており、昨年末年始においても、元旦に約二十四億通もの年賀郵便物を配達するなど、円滑に運行することができました。 また、昨年の通常国会では、郵便法等の一部を改正する法律を成立させていただき、各種郵便サービスの改善を行ったほか、年賀はがき以外に初めてくじ引き番号つきの暑中見舞いはがき等を発行し、大変好評を得たところであります。 今後とも、利用者のニーズに即応した付加価値の高い郵便サービスを提供し、国民の期待にこたえるよう努力してまいる所存であります。 このため、第一種及び第二種郵便物の料金の特例の範囲を拡大するほか、くじ引き番号つきの郵便切手を発行すること等を内容とする郵便法及びお年玉等付郵便葉書及び寄附金付郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。 次に、為替貯金事業について申し上げます。 為替貯金事業は、国営事業として百十余年にわたり、貯蓄、送金決済等の国民生活に密着したサービスを提供し、広く国民の皆様に利用されてまいりました。 その結果、郵便貯金資金は、百十兆円に達し、社会資本の充実や国民の福祉の増進に大きく貢献しております。 この間重要な役割を果たしてきました郵便貯金非課税制度について、私は、各方面から御支援をいただき、その存続のために努力を重ねてまいったところであります。 しかしながら、今回の税制改正案におきましては、お年寄りや母子家庭、障害者等には依然として郵便貯金非課税制度が存続されること、所得税減税が実施されること等から、大局的見地に立って、郵便貯金非課税制度の改定について決断したものであります。 なお、税制改正につきましては、衆議院議長のあっせんにより、衆議院に設けられる協議機関で検討されることとなっております。 私は、かねてから重要懸案でありました郵便貯金資金の自主運用、郵便局での国債の販売、郵便貯金の預入限度額の引き上げ等の施策を実現することによって、預金者の利益の増進と事業経営の健全性の確保を図り、郵便貯金に寄せる国民の期待にこたえていくことが、今後の私どもに課せられた責務であると考えております。 こうした観点から、今国会に、郵政大臣が資金運用部から借り入れた資金を運用できるようにすること、郵便貯金の一般の貯金総額の制限額を三百万円から五百万円に引き上げること等を内容とする郵便貯金法の一部を改正する法律案、郵便局において、国債等の募集の取り扱い、買い取り及び元利金の支払い、国債等を担保とする貸し付け等ができるようにすることを内容とする郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案及び郵便為替及び郵便振替の利用者に対するサービスを改善すること等を内容とする郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案を提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。 次に、簡易保険・郵便年金事業について申し上げます。 簡易保険・郵便年金事業は、創業以来、簡易に利用できる生命保険・個人年金を全国の郵便局を通じて、あまねく普及することに努めてまいりました。 今日、簡易保険・郵便年金の契約件数は、五千八百万件を超え、国民の皆様の経済生活の安定と福祉の増進に大きく寄与しております。 また、その資金は、三十二兆円に達し、その多くが、学校、道路、住宅の建設などに活用され、国民生活の向上と経済の発展に大きな役割を果たしております。 現在、我が国は、人口の高齢化が急速に進んでおり、長寿社会における経済生活の安定を図る自助努力の手段として、簡易保険・郵便年金に対する期待は、ますます高まってきております。 私は、この事業に寄せる国民の皆様の期待と事業としての使命を深く認識し、その一層の普及を図るとともに、時宜にかなった新商品の開発と加入者サービスの向上に努め、豊かで活力ある長寿社会建設の一翼を担ってまいりたいと考えております。 そのための施策の一端として、今国会に、当委員会で附帯決議をいただいており加入者の皆様から強い要望があります資金運用制度の改善を実現するための簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律及び簡易保険郵便年金福祉事業団法の一部を改正する法律案及び簡易保険・郵便年金制度の改善を図ることを内容とする簡易生命保険法及び郵便年金法の一部を改正する法律案を提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。 ところで、郵政事業は、三十万人を超える職員に支えられており、人力に依存する度合いが極めて高い事業でありますので、その円滑な運営を図るため、人材育成や能力開発を推進し、明るく活力に満ちた職場をつくるとともに、信頼感に裏打ちされた正しい安定した労使関係を確立・維持していくために、さらに努力を払ってまいる所存であります。 また、郵政犯罪の防止につきましては、従来から省を挙げて努力してまいりましたが、今後とも防犯意識の高揚と防犯体制の一層の充実に努め、事業への信頼の確保に万全を期する所存であります。 次に、電気通信行政について申し上げます。 電気通信に対する需要の一段の高度化・多様化に対応し、ニューメディアや先端技術の開発・振興を初め、電気通信の一層の高度化を推進するための諸施策を適切かつ着実に進めていくことが肝要と考えております。 このため、郵政省が中心となって推進中であり、これまでに全国六十三地域をモデル地域として指定しておりますテレトピア構想につきまして、その計画を着実に推進いたしますとともに、きめ細かく、かつ適切な支援を行ってまいる所存であります。 また、いわゆる民活法に基づく地域社会における情報化推進の拠点としてのテレコムプラザ及びエレコムリサーチパークの整備につきましても、円滑な推進が図られるよう関係地方公共団体等を指導してまいる所存であります。 さらに、東京、大阪等において具体化しておりますテレポート計画の関連施設を、民間能力を活用して整備・促進したいと考えておりまして、これを民活法の特定施設として追加すること等を内容とする民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を関係各省と共同して、今国会に提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。 次に、電気通信技術開発についてでありますが、私は、電気通信分野は、技術先導性の極めて高い分野であり、来るべき高度情報社会を実現する上で、電気通信技術の研究開発は大変重要なものであると考えております。 とりわけ、我が国においては、従来からその立ちおくれが指摘されております基礎的・先端的分野の研究開発なくしては、将来、我が国が技術立国として経済的繁栄を享受することは不可能であると考えます。 このため、郵政省といたしましては、基盤技術研究促進センターの活用等によって、民間における基礎的・先端的分野の研究開発の促進を図っていくこととしております。特に、昨年設立されました国際電気通信基礎技術研究所におきましては、既に、知的通信システム、光・電波通信システム、自動翻訳電話等の研究を推進しており、今後とも、これら研究につきまして積極的に支援してまいる所存であります。 また、宇宙通信につきましては、本年夏に打ち上げる予定の技術試験衛星V型による諸実験を通じ、航空、海上等の移動体衛星通信の技術開発を推進してまいる所存であります。また、今後打ち上げられる第二世代の実用衛星である通信衛星三号及び放送衛星三号につきまして、それぞれ所要の準備を進めるとともに、昭和六十三年度から始まる本格的な衛星通信時代に向け、衛星通信の利用環境の整備を図るための諸施策を推進してまいる所存であります。 さらに、先進諸国においては急速な高度情報化が進展している一方で、多くの開発途上国では基本的な電気通信サービスすら十分に受けられないという状況にありますことから、世界のトップレベルの電気通信技術を持つ我が国といたしましては、その技術を生かして、開発途上国の電気通信の整備に積極的に協力してまいる所存であります。 ところで、電気通信制度の改革が実施されてから二年が経過いたしました。 この間、第一種及び第二種電気通信事業分野の新規参入が活発化するとともに、電気通信端末機器市場も活発化し、また、利用者側においても自由濶達なシステム構築が進展しております。 今後とも、公正かつ有効な競争状態が確保され、活力ある電気通信市場の形成が図られますよう、新規参入事業者の活動の支援、電気通信料金のあり方の検討、ネットワーク化の円滑な推進、電気通信システムの安全性・信頼性の確保等の諸施策の推進に努めてまいる所存であり、国際通信分野におきましても、第二種電気通信事業者による国際通信業務を可能とすることを内容とする電気通信事業法の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。 また、各方面における電波利用に対する需要の増大に対応するため、電波を利用した各種のサービスの提供を容易にするとともに、電波の効率的な利用技術の開発を推進し、電波利用の促進を図ってまいる所存であり、その一環として、無線局の免許可手続の簡素・合理化等を図ることを内容とする電波法の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。 次に、放送行政について申し上げます。 放送は、即時に、広範囲に、かつ経済的に情報伝達ができる代表的なマスメディアとして、国民の日常生活に不可欠な役割を果たし、大きな影響力を有するものであります。 今後、進展する高度情報社会におきましても、放送は、情報伝達の基幹的役割を果たしていくものであり、その健全な発達と最大限の普及が重要な課題であると考えております。 近年の急速な技術革新により、衛星放送、多重放送、都市型CATV等の放送ニューメディアが実用に供されつつあり、これと相まって、国民の放送に対する需要も多様化しております。 このため、技術革新と国民のニーズに即応した適切な放送行政を推進してまいる所存であります。 また、国際放送につきましては、本年四月一日、カナダから北米地域向けの中継放送を拡大するとともに、アフリカのガボンから新たに南米向けの中継放送を実施したところでありますが、引き続き、海外中継放送の拡充に努めてまいる所存であります。 さらに、かねてから進めてまいりました国際放送の受信改善策の一環として、外国との間で相互交換中継が可能となるよう措置するとともに、放送ニューメディアの一つとして技術開発を進めてまいりましたFM多重放送の実用化に対処するため、これらを内容とする放送法及び電波法の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。 以上、所管業務について、所信の一端を申し述べましたが、その裏づけとなります郵政省所管各会計の昭和六十二年度予算案について、御説明申し上げます。 まず、一般会計でありますが、歳出予定額は、二百四十五億円で、前年度予算額に対し、三億円の増加となっております。この歳出予定額には、ニューメディア及び先端技術の開発・振興と宇宙通信政策の推進を初め、電波資源の開発と利用の促進など、多様化する情報社会と増加の著しい通信需要に対応した施策のほか、国際放送の充実を含む放送行政、国際協力の推進等に必要な経費を計上しております。 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入、歳出とも予定額は、五兆一千三百八十二億円で、前年度予算額に対し、三千九百八十五億円の増加となっております。 この歳出予定額におきましては、重要施策としております郵便の需要拡大と郵便ネットワークの拡充に必要な経費を初め、金融自由化と長寿社会への郵便貯金の積極的対応に必要な経費、長寿社会へ向けての簡易保険・郵便年金の改善・充実に必要な経費、郵便局舎等施設の整備及び事業経営効率化のための機械化の推進に必要な経費その他所要の人件費等を計上しております。 以上が、予算案の概略であります。 委員各位におかれましては、郵政省所管業務の円滑な運営のために、一層の御支援を賜りますよう切にお願い申し上げる次第であります。(拍手)
○深谷委員長 これにて郵政大臣の所信表明は終わりました。 ――――◇―――――
○深谷委員長 郵便貯金法の一部を改正する法律案、郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案の三案を議題といたします。 まず、政府より順次趣旨の説明を聴取いたします。唐沢郵政大臣。 ――――――――――――― 郵便貯金法の一部を改正する法律案 郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案 郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○唐沢国務大臣 最初に、郵便貯金法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、郵便貯金の預金者の利益の増進等のため、貯金総額の制限額及び貸付金総額の制限額の引き上げ等を行うとともに、金融自由化に適応した健全な郵便貯金事業の経営の確保に資するため、郵政大臣が金融自由化対策資金を一定の範囲で運用できるようにすること等を行おうとするものであります。 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。 第一に、郵便貯金の一の預金者の貯金総額の制限額を三百万円から五百万円に引き上げることとしております。 第二に、郵便貯金の一の預金者に対する貸付金総額の制限額を百万円から二百万円に引き上げることとしております。 第三に、郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金を、郵政大臣が運用することとし、その資金の運用の範囲等について規定することとしております。 なお、この法律の施行期日は、昭和六十二年四月一日といたしておりますが、貯金総額の制限額の引き上げに関する規定につきましては、同年十月一日からといたしております。 以上がこの法律案を提出いたしました理由及びその内容の概要であります。 次に、郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、最近における社会経済環境の変化に適切に対処し、広く国民に国債等の取得の機会を提供し、国民の健全な財産形成に資するとともに、国債等の円滑かつ安定的な消化に寄与する観点から、個人による国債等の所有の促進を図るため、郵便局において国債等の募集の取り扱いその他の業務を行おうとするものであります。 次に、この法律案の概要について申し上げます。 本法律案は、次に申し上げますところの国債等に係る業務を行うことをその内容といたしております。 すなわち、 一 郵便局において、国債、地方債及び政府保証債、以下「国債等」と言わせていただきますが、その募集の取り扱いを行うこと。 一 郵便局において募集の取り扱いをした国債等について、盗難や紛失の危険に備えて証券の保護預かりを行うこと。 一 郵便局において募集の取り扱いをした国債等の元金及び利子の支払いに関する事務を取り扱うこと。 一 国民の緊急な資金需要にこたえるため、郵便局において募集の取り扱いをした国債等について、その買い取りを行うこと。 一 国民の当座の資金需要にこたえるため、郵便局において募集の取り扱いをした国債等を担保として貸し付けを行うこと。等であります。 なお、この法律の施行期日は、昭和六十二年十月一日といたしております。 以上がこの法律案を提出いたしました理由及びその内容の概要であります。 次に、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、為替貯金業務の総合機械化の進展や利用者の要望に対応して郵便為替及び郵便振替のサービスの改善を図るため、郵便為替法及び郵便振替法について所要の改正を行おうとするものであります。 まず、郵便為替法の一部改正の主な内容について申し上げます。 第一は、定額小為替の為替金額は、現在、百円から三千円まで十四種類が法定されておりますが、これを一万円という上限を法定し、具体的な金額は省令で定めることとしております。 第二は、為替証書の有効期間を二カ月から六カ月に延長することとしております。 次に、郵便振替法の一部改正の主な内容について申し上げます。 第一は、電信払い込みや振替の料金については、払込金または振替金を受け入れる加入者が負担することができることとしております。 第二は、社会福祉の増進を目的とする事業を行う法人または団体であって省令で定めるものに寄附金を送金する場合には、通常払い込みまたは通常振替の料金を免除することとしております。 第三は、振替口座の開設料金を無料とすることとしております。 第四は、郵便振替の払出証書の有効期間を二カ月から六カ月に延長することとしております。 第五は、郵便に関する料金を振替口座から払い出すことにより納付することができることとしております。 第六は、簡易保険の保険金等または郵便年金の年金等について、契約者の振替口座に払い込むことにより支払うことができることとしております。 以上のほか、小切手や為替証書等の証券または証書を電信払い込みの払込金に充てることができることとする等、所要の規定の整備を行うこととしております。 なお、この法律の施行期日は、公布の日からといたしておりますが、機械処理対応等に準備が必要なものについては、昭和六十二年七月一日または同年十一月一日からとしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○深谷委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○深谷委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。阿部未喜男君。
○阿部(未)委員 少額貯蓄非課税制度、いわゆるマル優廃止の法案は、広範な国民の皆さんの世論を背景にして、野党の結束した闘いによって廃案となることは明確になっております。来る二十七日をもって廃案になることに与野党の合意ができておりますから。しかし、今私はその経過を振り返ってみますと、このマル優制度廃止の税調の答申があり、政府が法案の作成に入った段階では、多くの国民の皆さんがこれに反対をし、全野党はもとより、与党自民党の中でも、ここに御出席の皆さんを初め、良識ある多くの人たちがこのマル優制度廃止に反対をしてまいられました。これは厳然たる事実でございます。しかるに郵政大臣、あなたもまた国会の答弁で、命をかけてマル優制度を守り抜くとしばしば決意をお述べになりました。ところが、その舌の根も乾かないうちに、あなたはマル優制度の廃止賛成に走ってしまいました。先ほどその趣旨について所信表明の中で若干お述べになったようでございますけれども、あの程度の説明で納得のできるものではございません。 政治家は本来信念に生きるもの、まして閣僚の発言は非常に重いはずであります。とりわけあなたはそういう信念を持たれて国会でも答弁をされ、中曽根総理はあなたの派閥の親分でもあるわけでございます。なぜ総理のもとに駆けつけて、殿、御乱心と言ってこれをいさめなかったのか。国民の八〇%が反対をし、地方自治体の九八%がマル優制度の存続を希望している決議をされる、そういう多くの国民の背景があるのに、あなたは総理にそのことをどんなふうに提案をされたのか。 私の知る限りでは、歴代郵政大臣の中で、こういう事態に至ったときに辞表を懐にして総理と話し合いをされた大臣は数多くありました。ましてあなたは国会の本会議の場において、みずからの所信を述べられたのです。ところが、申し上げましたように豹変をして賛成に回った。これは一体いかなる理由があったのか。あなたの所信があれば、変節の経過と理由について承りたいと思います。
○唐沢国務大臣 郵便貯金の非課税制度につきましては、関連方面の皆様の大変な御支援をいただきまして、特に阿部未喜男先生におかれましては、衆議院本会議で御高説を展開され、大変な御激励をいただきましたことを感謝申し上げ、敬意を表する次第でございます。 私もそのときには、できるだけ非課税制度存続のために努力をいたしますと答弁をいたしてまいったわけでございまして、その後も非課税制度存続のために努力をしてまいりました。 しかし、いろいろ税制改正の論議の過程で、非常に広く例外も設けていただきましたし、また所得税減税、非常に国民から御要望の強い所得税減税を含みます税制の抜本的な改正の中において、これはいたし方ないと、大局的見地に立って判断をいたした次第でございます。
○阿部(未)委員 若干の釈明はあったようでございますけれども、しかし私が申し上げましたように、やはり閣僚の一人でございまして、とりわけ親分である総理が御乱心をいたされておるわけですから、もしあなたが駆けつけて、あのときに総理をいさめて、このマル優制度というものの廃止を食いとめることができておったならば、恐らく総理の公約違反の責めは半分で済んだのではないが。 その意味ではまことに私は残念に思うのですけれども、今お話のあった中で、実は総理は公約の中でマル優制度の根幹は崩さない、こうおっしゃったのです。しかし私は、明らかに根幹が崩れて枝葉が残ったと見ておるのです。あなたは枝葉を非常に主張されますけれども、基本的にあの法案そのものは、これは廃案になるからいいですが、あの法案そのものは、私は、根幹が崩れて枝葉が残ったのだ、そう思っておりますが、どうでしょうか。
○唐沢国務大臣 どれが根幹でどれが枝葉か存じませんけれども、本当に、真に貯蓄の必要なお年寄り、七十歳というお話もありましたが、六十五歳以上のお年寄りには非課税が存続する。また、初めは母子家庭のみという話でありましたが、ここにおられる吹田部会長も自民党の税制調査会で、また多くの逓信、郵政関係の皆様も主張していただきまして、また野党の先生方の御支援もいただきまして、障害者の方にも非課税制度は存続することになりました。 そういう事情と、先ほど申し上げましたように、特に国民の皆様、それから野党の先生方からも予算委員会の御審議の最終場面においていつも問題になります所得税の大幅減税を実施する等を勘案いたしまして、大局的見地に立って政府の一員として決断をした次第でございますので、何とぞ御理解をいただきたいと思う次第であります。
○阿部(未)委員 これは議論をすれば、実はああいうつまらぬマル優制度の廃止などと組み合わせたばかりに、もちろんマル優制度の廃止も廃案になりますが、残念ながらあなたが希望した減税もあわせて廃案になるのです、改めてやり直さなければ。だから、くっつけたばかりに希望した減税までも廃案になったということを深く反省をしておいてもらいたいと思うのです。 さて次に、きょう大蔵大臣の御出席を求めましたけれども、宮澤さんは大変忙しいそうですから、大臣のかわりに政務次官を煩わせております。政務次官と私は隣組でございますから……。 そこでお伺いをいたしますけれども、宮澤大蔵大臣は先般来参議院の予算委員会での答弁で、マル優制度廃止の理由として、この制度を悪用する者が非常に多いから、これを是正し公平を期する、これを一つの大きい理由として述べられておりますけれども、制度の悪用を防ぐためにはほかに幾つかの方法があると思うのです。かつて大蔵省が打ち出したグリーンカード制度などというものもその一手段であろうと私は思うのですけれども、本当のねらいは財源の確保にあるとなぜ率直に国民に申し上げないのだろうか。マル優制度を廃止したいというねらいが財源の確保でございます、悪用の防止のためにはまだほかにいろいろ手段はあるでしょうということをなぜはっきりおっしゃらないのかわからないのですが、政務次官、どうお考えでしょうか。
○中西政府委員 大臣はあいにく参議院の方に参っておりまして、まことに不肖な政務次官で申しわけございませんが、御質問にお答えをさせていただきたいと思います。 阿部先生御承知のとおり、非課税貯蓄制度は少額零細な貯蓄を奨励するというような目的でつくられたわけでございますが、現在では個人貯蓄の総額が四百六兆円ございます。そのうちの二百八十七兆円、約七割が非課税貯蓄の適用を受けておりまして、これは五十九年度ベースでございますが、約十三兆五千億円という巨額の利子が課税対象から外されておる。いわゆる所得種類間の税負担の不公平が現実に起こっておるわけでございます。また現行税制は、高額所得者にはむしろ大変な恩典になっているというふうな現実でもございます。そのような状況にかんがみまして、今回この制度を見直しまして、一般の利子所得に対しましてはほかの所得と分離して一律に二〇%の源泉分離課税を適用させていただく、そういう考え方でこの案を出させていただいているわけでございます。 今大臣も言われましたように、もちろん、稼得能力の非常にハンディのあるお年寄りであるとかあるいは母子家庭の方であるとか障害者の方々であるとか、そういう方々には今まで同様にこの制度を適用していただく、そういうこともつけ加えられているわけでございまして、財源確保ということでは決してございません。 もちろんこれには、住民税も含めまして平年度で約一兆六千億円、初年度で約一千億円を見込ませていただいておりますから、それは減税財源に使わせていただくのは当然のことでございますが、骨子はそういうことでございます。
○阿部(未)委員 今のお話では、財源確保が主たる目的ではない、こうおっしゃるのですが、私はかねてから、大蔵省が、やはり国の財政を預かってその財源をどうするかというふうな点についていろいろ御苦労なさっておる、そう理解をしておったのですが、今、政務次官の御答弁のように、財源の確保が主たる目的ではなくて、不公平の是正の方が主たる目的であるとおっしゃられるのならば、私が申し上げたいのは、国民が何を望んでおるかということです。国民は一体何を望んでおるかですね。 税制の公平をいろいろおっしゃいますけれども、税制の公平というのは、これは、税制そのものが手段なんです。目的ではないはずです。手段である。目的は国民のより豊かな幸福な生活でなければならない。そのための手段として財政があり、税制があるわけでしょう。ならば、国民の多くがそれを望んでいないものを、なぜ無理をしてやらなければならないのですか。 財源の確保上どうしてもこれはやらなければならないというのなら、まだ国民は理解するでしょう。財源ではなくて税制の不公平だというのならば、後ほど述べますが、もっと不公平な税制は山ほどあります。その不公平から正してこの問題を議論すべきであって、どうしても財源が足らないから当面これをやらなければならないというのならば、まだ国民は幾らか理解するでしょう。しかし、そうでない、財源の確保が主たる目的ではないのだとおっしゃるならば、国民の八〇%、地方自治体の九八%が反対をする、こういう制度をなぜ強引に推し進めようとされるのか、どうもわからないのですが、どうでしょうか。
○中西政府委員 先ほど、一兆六千億は減税に回させていただきますというふうに申し上げさせていただきましたが、減税財源が仮に十分あったとしても、今の少額貯蓄非課税制度のあり方というのは確かにいろいろ問題が多過ぎるというような御指摘も相当ございまして、やはり私は、おおむねこういう方向に行くのではないかな、そのように考えるわけであります。
○阿部(未)委員 そうすると、政務次官と郵政大臣の認識には大きな違いがありますね。郵政大臣は先ほどお述べになった中で、一部弱者についてはこれは残される、さらに、所得税の減税に回る、そういう趣旨から主張をお変えになったという趣旨の御答弁がありましたが、大蔵省のお答えはそうではない。不公平な税制を是正するのが目的なんだ、そうおっしゃられるならば、不公平税制の是正はもっとやらなければならないことが山ほどある。まず国民が一番期待しておるのは、トーゴーサン、クロヨンと呼ばれるような税制の不公平、こういうようなものを一体どう処理をされるのか。そのことをそのままにして、国民の多くがその存続を期待しておる少額貯蓄非課税に対して課税をもって公平であるというのは言語道断だと私は思うのですが、これは政府の中の意見の違いですよ。どうなんですか、大臣のお考えは。
○唐沢国務大臣 私もかつて十年前に大蔵政務次官をやらさせていただいておりまして、なかなか大蔵政務次官というのは答弁が難しいのです。特に、税制に関しては非常に慎重を要するわけでございまして、中西政務次官のお立場もよくわかるわけでございますが、私が総理と話すときやなんかも、私は、決断をいたします、しかしこれは、先ほど申しましたように、所得税減税等を含む税制の抜本改正の中において、大局的見地に立って決断をするのですよということは申し上げておきました。税法理論と政治というものは、一体のようでもあるし、若干違うようなところもありますので、別に基本的には少しも違っておらないと思う次第でございます。
○阿部(未)委員 時間もありませんからこれ以上議論をする気はありませんが、政務次官、あなたも大蔵省だけで一生を終わるわけじゃないでしょう。やがては他の閣僚もおやりにならなければならぬ方ですから、高い次元に立って判断をしていただきたい。 特に私は、今政務次官がお答えになった、これは財源確保というよりもむしろ不公平の是正の方を主たる目的としておるという大蔵省の主張はしかと受けとめて今後の議論をさせてもらうつもりでございますが、ようございますか。
○中西政府委員 大臣と私の見解が全く違うというふうな阿部先生の御指摘でございますが、決してそういうあれではございませんで、大事な部分では全く水脈は通じており、同じでございまして、少し言葉足らずの点もあったかと思いますが、しかし政府税調でいろいろ議論をしていただいた中でもそういうふうな声も随分あったわけでございまして、財源確保というようなこと、もちろんその財源にも使わせてはいただくわけでございますが、あくまでも、今のこの現状はこのまま放置していくには問題があり過ぎる、そういうふうなことも十分認識はいたしておるつもりでございます。
○阿部(未)委員 私も郵貯の問題について自民党税調の山中先生にもお目にかかって、そのお考えもいろいろ承りました。必ずしも政務次官の言うような趣旨ではなくて、やはりやむを得ない、やらなければならないんだということを言外に漏らしておられました。非常に深いところで地下水の水脈が通じておるのかどうかわかりませんが、少なくとも表面を見る限りにおいてはこれは全く意見の違いでございますから、ただ、大蔵省としてはこれは不公平税制の是正であって財源の確保ということが主たる目的ではない、このことはしかと受けとめて、不公平税制の問題について改めて議論をさせてもらいたいと思っております。 引き続いて大蔵省の方にお伺いしますけれども、これは廃案になるからいいようなものですが、この政府の提案した利子課税の税率について私は非常に大きい疑問があるのです。 少額貯蓄の利息については、従来非課税であったものに改めて二〇%の課税を新設するという内容。ところが、従来マル優の枠を超えて課税対象とされていた、言いかえればいわゆるマル優の枠を超えたお金持ちの貯金、これについては利子分離課税で取っても三五%、これを二〇%に引き下げる。税というものは大体その負担能力に応じてお取りになるのが原則だと私は税制を考えておるのですけれども、仮に年貢でも、一反歩つくっておるところと一町歩つくっておるところを、一町歩の方から少しうんと取って一反歩の方は少し少なくする、これがいい政治と言われたものなんですね。そういうことを考えてみると、なぜここで三五%の税制を引き下げ、片方は改めて二〇%の税制を設けるのか。これは税の負担の公平という意味から矛盾をしないのかどうか、大蔵省のお考えを聞いておきたい。
○中西政府委員 阿部先生のお考え方も大変御立派なお考え方だと思います。ただ、私どもといたしましては、高額所得者というのは制度上認められた限度いっぱい使っていると見ていくのが自然だと思います。また、それを超えた部分につきましては、割引債の償還差益の源泉分離課税、これは一六%を今度一八%にというふうにお願いをしているわけでございますが、利子所得の源泉分離選択課税を利用していると考えるのがやはり自然だろうと思うのです。 そこで、三五%の税率による源泉分離選択課税が廃止されるわけですが、それによって税負担の軽減がございましても、それは確かに起こることは事実だと思いますが、一方におきましては限度いっぱい持っている非課税貯蓄の廃止によってこれまた相当大きな税負担を強いられることも事実でございますから、必ずしも阿部先生の御指摘には合致しないのではないかなというふうに考えております。 またさらに、架空名義を使用してやっている方々は、当然これも限度枠以上のものをやろうと思えば架空名義でやるしかないわけですが、これも高額所得者しかやれないわけでございますが、廃止になってしまいますと、一番困ってしまうのは不正利用者すなわち高額所得者、こういうことになるわけでもございます。 また、今回の一律分離課税方式は、利子所得の発生があっちこっちから起こってまいりますし、また、その元本であります金融商品の多様性等の特異性に適合した課税方式であると私は考えております。なおまた、簡素、中立、公平といった要請にもこたえ得る、そういうことも言えるのではないかと思います。 さらにまた、三五%の税率をそのまま適用すべきじゃないかという先生の御指摘でございますが、そうしますと二〇%と三五%の二本立てになってしまって、二〇%の税率の適用対象元本に対しては限度を設けることが必要と考えられますけれども、利子所得の所得者あるいはまた発生源が大変おびただしい数になりまして、そのまた元本であります金融商品も多様なものでございますから、金融機関とかあるいは税務当局、また貯蓄をしている方々には事務負担も相当過大なものになってしまう。そういう状況の中で簡素、効率という観点から考えましても、いろいろな御意見があることはもちろん承知いたしておりますが、この考え方が一番いいのかな、そんなふうに思っておる次第でございます。
○阿部(未)委員 繰り返して申し上げますが、廃案になったからいいようなものの、もしこれが廃案でなかったら、政務次官、あなたの御答弁は私は黙って聞くわけにはいきませんよ。それだったら所得税になぜ累進という制度があるのですか。所得税は累進課税になっているでしょう。所得税が累進であるのに利子所得が累進であっては悪いという理屈はどこにあるのですか。
○田波説明員 やや技術的な問題があると思いますので、私から補足させていただきます。 確かに先生おっしゃいますように、所得税の日本の今の税制というのは累進構造を基本に据えられていることは事実でございます。ただ、その所得の種類によりまして、それでは全部そういう形で制度を運用していくのがいいかということになりますと、今政務次官から申し上げましたように、利子というのは非常に発生が、わかりやすく言えばいろいろなところから起こってくる、大量に起こってくる、それから流動性もあるというような意味から、それをどういうふうにしたらいいかということは別途の観点から考えてみる余地は少なくともあるのではないかということで、先生御承知のように、先ほどグリーンカードについても触れられましたけれども、今まで利子課税についてはいろいろな御議論が行われてまいりました。 それで、先般政府が提出いたしました今度の制度は、そういった後で申し上げましたような観点から、一律に課税をする方がむしろ実質的な公平につながるのではないか、そういうお考えが政府税調などでも非常に強くございまして、今度のような結論になったということを御理解願いたいと思います。
○阿部(未)委員 いろいろおっしゃっておられますが、しかし、私はなかなか納得はできません。 冒頭申し上げましたように、税制というものは手段なんですよ。手段であって目的ではないのです、税の制度というものは。目的を履き違えておる。私は、大蔵省の立場はわかりますよ。いかに財源を確保していかにこれをうまく使うかということについての大蔵省の御苦労はわかりますけれども、大蔵省の大きな間違いは、制度が目的であるというふうに履き違えておるところにあると思うのです。 私が言いたいのは、国民が何を望んでおるかということ。少額貯蓄者は新たに二〇%の税金を取られようとするときに、お金持ちの方の税金の率が下がっていく、そういうことは国民が納得できるでしょうか。あなた方は手段が目的のように履き違えておるからそういう発想になってくるのであって、あくまでも制度は手段である。目的は国民のためにどうすべきかということでなければならぬはずなんです。国民の福祉、国民の利益、そこに観点を置いて考えれば、国民が何を望んでおるかということが基本にならなければならないはずです。ところが、あなた方の発想も、どうも手段が目的になってしまっておるように私は思われてなりません。これは老婆心かもわかりませんけれども、一国の政治を預かる、とりわけ大蔵という立場にある皆さんは、手段と目的を履き違えることのないように十分留意をしてもらいたいと思っております。 それから、ついでに伺っておきます。これは郵政大臣というよりもむしろ事務当局だと思うのですけれども、マル優制度の存続については鳴り物入りで一生懸命頑張ってこられたことは天下周知の事実でございまして、マスコミ等の報道によっても相当御苦労されたようでございますが、ころっとひっくり返って賛成に回ってしまった。理由は先ほど大臣が苦しくお述べになりましたけれども、けろっとして、カエルの面に水をかけたような変わり方、我々に連絡もなくころっとひっくり返ってしまったのです。大蔵省筋に言わせると、郵政省なんてちょろいもんだ、ちょっとえさを投げたらすぐ食いついてくる、こういう話があるのです。これは一体どういうことなのか、郵政省の方から、大臣でも局長でも御答弁をいただきたいのですが。
○中村(泰)政府委員 お答えいたします。 私ども、当委員会でも郵貯利子非課税制度につきまして堅持すべき御提言をいただきましたし、これからの長寿社会を迎える現状を考えてみますと、貯蓄の重要性はますます高まりこそすれ、その意義が減ずることはない。また社会資本の充実も必要だという立場から、この非課税制度の存続に最大限の努力を尽くしたつもりでございます。しかし、先ほど大臣からお答えいたしましたように、税制の抜本的な改正の中で大局的な判断を迫られたわけでございまして、与党におきまして十二月五日の早朝、三役裁定をいただいたわけでありまして、その御指示に従いまして政府で細目を調整をしたわけでありまして、先生おっしゃるように、取引をしたとかすぐ折れたとかというようなことでは決してございません。そのことだけは誤解のないように御理解をいただきたいというふうに思っております。
○唐沢国務大臣 大事なことでございますから、税制については先ほどお話をした、申し上げたとおりでございますが、国債の窓販とか自主運用とか預入限度額の引き上げというのは国民の皆様からも非常に強い御要望があり、先生方からも常々御指摘がありまして、毎年重要施策として要求してきたものでございまして、これは全く税制とは別個なものでございまして、絶対ちょろっとどうしたということはございませんので、はっきり申し上げておきたいと思います。
○阿部(未)委員 今の大臣の答弁は了とします。私どももこれは全然別個のものであるという理解に立ってこの委員会でもそういう運用を図るべきであるということを主張してまいりましたし、自民党の先生方も非常に強く主張していただいて、これが実施できるようになったという点については私は高く評価をしております。そのことは大臣の答弁を了といたします。 そこでもう一つだけ。これがもしやられておったらという懸念がありましてお伺いするのですけれども、大蔵当局、この法律がもし成立したら、あの法案によると、十月一日以降に発生をする利息に対して課税対象となるのだ、そういう理解でおったのですが、そういうことになりますか。
○中西政府委員 先生のおっしゃられたような強い希望を持たせていただいていることは事実でございます。 ただ我々といたしましては、原衆議院議長のあっせんによる税制改革の協議機関、恐らく間もなく設置されると期待をいたしておるわけでございますが、そこで極めて前向きに精力的に御審議をいただくことを心から願っておる次第でございます。
○阿部(未)委員 税制協議の方はまたきょうもやるようでございますから話し合いは進むでしょうけれども、これは議長の裁定どおり、なるべく、いわゆる速やかにつくらなければならぬということですけれども、これは政府が余り関与をしなくてもいいことなんですが、私が聞きたいのは、十月一日以降に発生をする利息について課税をするもの、そういうことでございますね、ここですね。 それでは法制局の方にお伺いしますが、私はこの法案が提案をされたときに非常に疑問に思ったのですけれども、契約とのかかわりは一体どうなるんだろうか。例えば金融機関と利用者との間の契約は、向こう三年間預金をする、それは利子が幾らであり、これは法律に基づいて非課税であります、あるいはマル優扱いとします、こういう契約が成立しておる。ところが、その途中から所得税法を変えて課税しますよ、契約違反にならないのかどうか、その点をどうお考えになっているのか。法制局お見えになっておりますか、ちょっと聞かせてください。
○大森政府委員 委員お尋ねのポイントは、郵便貯金契約の内容をどのように理解するかということに関するものであろうと理解するわけでございますが、郵便貯金契約の内容を利子約定というものに限って考えますと、郵便貯金法十二条第一項で規定しておりますとおり、政令で定める利率による利子を付するというものにとどまるものであろうと思います。したがいまして、払い戻し時に支払われる利子に対する所得税の課税の有無というものは郵便貯金契約とは関係のないことではなかろうかというふうに、法律解釈上の議論としてはそのように考える次第でございます。 したがいまして、お尋ねのポイントでございますけれども、貯金契約時、すなわち預け入れ時後における法令の改正によりまして、仮に新たに利子所得に対して所得税を課するということになりましても、貯金契約の違反という問題は起こらないのではなかろうかというふうに考える次第でございます。 以上でございます。
○阿部(未)委員 どうも今の答弁では私納得しかねる。私は何も郵便貯金のことを聞いたわけではなくて、契約の問題をお伺いしたわけです。だから金融機関という言葉を使いましたし、マル優という言葉を使いましたからね。 契約というものはそういうものでしょうかね。大体法律の不遡及というのは原則なはずでしょう。だから私は、本当に責任を持って答弁できる人をと言ったら、あなたが一番適任だと言うから期待しておったのですがね。郵便貯金も今おっしゃったように、法律上は確かに定める利率でとなっておりますけれども、しかし十年間契約を解除しなければ、定額貯金の場合は十年間そのままの利息がつくはずですよ。途中でその利息を下げることはできないはずなんだ。それが契約というものでしょう。それなら民間の金融機関でも、三年間幾らの金をお預けして利息は何ぼ、そして無税ですよ、いわゆるマル優扱いをいたしますよということで金融機関と預金者が契約しておるものを、政府が税制を変えたからといって、その契約が無効になるかどうか、それを私聞いておるのです。
○大森政府委員 お尋ねの件は数点あろうかと思います。 まず郵便貯金契約ということで限定してお答えいたしましたのは、ただいま郵便貯金法の改正が審議されておるということでそのように限定したわけでございますが、私が答えましたポイントは、民間銀行に対する預金契約についても結論は同じではなかろうかと思います。それが第一点でございます。 それから第二点の、利率の約定をその後変えられるかという問題と、それから利子課税を新たにした場合にそれが及ぶかどうかという問題は別ではなかろうか。 委員御承知のとおり、利率に関しましては預入時間定の原則を現在は運用として、政令でそのように定めておりますので、預入時後に利率を下げましてもそれは当然下がらないということになっております。しかし利子課税の問題は、先ほど申しましたように契約の内容とは関係ございませんので、委員御指摘のような点は当たらないのではなかろうかというふうに考えている次第でございます。
○阿部(未)委員 私が利率の問題を申し上げたのは一例として申し上げたのにすぎぬのであって、契約というものが成立をしておるんですよ。利率も契約のうちに入るならば、三年間の間これはマル優扱いで税金がかかりませんというのも金融機関と預金者の間の契約です。だから、仮に政府が法律をつくってその利子から税金を取るとしても、それが金融機関と預金者の契約の内容にまで及ぶのかどうかということを僕は聞いておるんだよ。そんなことが勝手にできるとするならばこれはちょっと問題じゃないですか。 まああなたのお考えはわかった。私も決して私の主張が正しいと思っていない。思っていないからお伺いしておるんですけれども、どう考えても矛盾があるように思われてならない。契約である限り、利率も契約ならば、課税しませんというのも現行法に基づいた契約ですよ。途中で法律が変わりましたからといってそこから税金を取りますというのは、少なくとも契約期間内では無理があるのではないか。契約というものはそういうものであっていいのだろうかという気がするのですが、どうなんですかね。
○大森政府委員 何度も同じことを答えて恐縮でございますが、課税の有無というものは、先ほどからお答えいたしますように貯金契約の内容とは関係のないことであるということでございますので、契約締結後の課税に関する原則の変更というものがあっても契約違反の問題は起こらないということでございます。
○阿部(未)委員 しかし、預金者がそれによって裁判を提起をするというような問題が起こらないだろうかと思うと、私は起こるんじゃないかという気がするんですね、預金者の方から。おかしいじゃないか、あんた三年間無税だと言って預かってくれたじゃないか、それを途中から法律が変わったからおまえから税金を取るなんていうのはおかしいじゃないですか、こういうことにならないだろうかという懸念があるので、これは恐らく見解の違いでしょうから、しまいは裁判所が裁く以外ないだろうと思うね。私は決してあなたの見解が間違いたとも思わないし、私の主張が絶対正しいとも思いません。結果的には裁判の決めなければならぬところだろうと思いますが、契約というものから考えるとちょっと矛盾があるような気がしてならないのでお伺いしたわけです。これはもう議論はやめましょう。 次に移りますが、これは貯金局長の方に答えてもらった方がいいと思うのですが、先般私どもは資金運用部資金法の改正を行いました。このために最低の預託利率が自由に変更できることになって、現に六・〇五%が五・二%に引き下げられておるわけでございますけれども、これが郵便貯金事業にどういう影響を与えるのか、簡単に御説明をいただきたいのです。
○中村(泰)政府委員 先生御指摘のとおり預託利率が、従来は六・〇五%が三月から五・二%に引き下げられたわけでございますが、その引き下げに伴います六十二年度のいわば預託収入といいますか、その減収は約八百億程度と見込んでおります。
○阿部(未)委員 大きいですね。私は、それで郵便貯金事業がうまく運営できるのだろうか、したがって自主運用という問題も起こってきたのだと思うのですけれども、具体的にこういう例でお願いしてあったのですが、計算ができていたら知らせてくれませんか。 昭和五十五年の五月、これは貯金が一番郵便貯金にシフトしたと言われた時期ですね。昭和五十五年の五月に百万円貯金をして、そしてこれは十年間そのまま貯金をしておった。ところが資金運用部資金法の改正によって最低の預託利率が六・〇五から五・二に引き下げられた。これももう一回恐らく下げるというけれども、そこまでは言いません。五・二に下げられた。ところで、郵便貯金が預託利率を契約どおりもらえるのは七年間だと承知しておるわけですから、十年間というとそこに三年間非常に安い預託利率で郵便貯金を運用しなければならない。利息だけでも大きな逆ざやになってくる。今八百億というお話がございましたけれども、仮に個人にとって百万円の場合、一体どのくらい変わってくるのか。きのうお願いしておいたから計算できているでしょう。わかっておったら知らせてください。
○中村(泰)政府委員 仮定の話でございますが、先生が御指摘されました条件で八%の定額貯金を十年間預け入れた場合には約二百十九万一千円になるものでございます。また、預託利率が最初の七年間を八・五%にいたしましてあとの三年間を五・二%という仮定の計算をいたしますと、約二百八万九千円ということでございますので、差し引き十万二千円というマイナスになるという計算になります。
○阿部(未)委員 それが郵貯資金を運用する郵政省の郵貯会計の中で生ずる百万に対する赤字になってくるわけですね。大筋はわかりました。 そうすると大きい見通しとして、今の市場金利の状況から考えますと、恐らく昭和五十五年当時に預入された貯金は払い戻しが非常に少ないだろう、十年間はそのままいくだろうという気がするのですが、郵貯会計は持ちこたえられますか。
○中村(泰)政府委員 私ども貯蓄の利率別に預金を把握しておりませんので的確にお答えはできませんが、定額貯金の性格から申し上げましてもちろん十年間据え置かれるものもございますけれども、平均的な滞留期間というのは約四年でございます。したがいまして十年間をとりましても、預託利率も下がるときもございますし、逆に七年後にまたその預託利率が上がるという場合もございまして、長い期間を見ますと経営的には十分成り立っていっているというのが実態でございます。
○阿部(未)委員 局長、自信を持っておられればとやかく申し上げる必要はないのですが、今の金融市場、世界経済の情勢を眺めてみまして、今までのように五年サイクルぐらいで定額が動いていくだろうか。とりわけ八%などという非常に高い利率で預入をした諸君は、これはもう恐らく払い戻すことはないだろうと私は思うのです。全然ないとは言いませんよ。しかし今までのようなサイクルで動くと思うのには危険が伴うのではないか、そういう気がしてなりません。 そこでどうなのでしょうか、今の現金主義と利子の発生主義、郵政省の方では現金主義をとっておる、一般金融機関は発生主義のようですが、これは改めた方がいいのではないかという気もするのですが、その辺、どうお考えですか。
○中村(泰)政府委員 先生御指摘のとおり、最近の金融情勢といいますか、変動も激しいわけでございまして、郵便貯金事業を本当に経営的にしっかりした基盤にし、その経理状況を明らかにするというためには発生主義を取り入れた方が経営の実態が明らかになるという意味で、私どももそういう方向で準備をいたしているところでございます。
○阿部(未)委員 はい、わかりました。 それでいよいよこの法律が成立をいたしますと、自主運用とそれから国債の窓口販売あるいは貸付金の百万が二百万ということになるわけですが、まず自主運用について、もう時間もありませんから率直に言って、これはやはり貯金局長でしょうね、自信がありますか。
○中村(泰)政府委員 私どもは、これからの金融自由化の趨勢に対応するためにはやはり市場金利を反映した利率にうまく適応していくための仕組みというものがぜひ必要であろうというようなことで、この制度の実現を長年の懸案にして努力をしてまいったわけでありますが、郵政省全体として見ますと、御承知のように簡保資金も三十年の長きにわたって資金運用を実施しておりますし、そういう意味では運用のベテランもいっぱいいるわけでございまして、自信を持って私ども運用に当たれるというふうに考えております。
○阿部(未)委員 率直に言って大変な苦労だろうと思いますけれども、このために赤字が出るとか郵貯会計に大きな悪い影響を及ぼすことがないように、せっかくの制度ですから骨を折ってもらいたいと思います。 それから、国債の窓口販売の関係ですけれども、郵便局の窓口で国債を扱わなかったというのが大体おかしいのであって、これは私は至極当然だと思うのです。ところで、窓口で国債を取り扱う、内容はいろいろ多岐にわたっておるようですけれども、これは国民に対するサービスという観点からすれば非常に立派ですが、郵政省の事業運用上の何かメリットがあるかどうか、その辺はどうですか。
○中村(泰)政府委員 郵便局におきまして国債等の販売をすることが郵政事業にとってどんなメリットがあるかというお尋ねであろうと思います。 私ども、これからの金融自由化の進展とかあるいは長寿社会の到来等の経済社会の大きな変化に対応しまして、預金者の皆様方の資産選択の幅を広げるという観点から、郵便局で国債等を販売させていただくということは大変預金者の利便に資するものだというふうに考えておりますが、あわせて、今までの貯金の利用者以外に、国債等の債券、証券を売るというようなことで新たなお客様もふえてくるのじゃないかというふうに考えております。 また、郵便貯金の事業運営に当たりましての経営の基盤におきましても、手数料収入等も入りますし、そういう意味で郵政事業全般にとりまして大変メリットのある施策であろうというふうに考えております。
○阿部(未)委員 あと二つお伺いしますが、一つは、自主運用の資金が資金運用部からの借り入れという形をとっておるようですが、郵便局で集めた貯金を殊さら資金運用部から借り入れなくても、直接その枠内で運用すれば手数上非常に簡単ではないかという気がするのが一つでございます。 もう一つは、自主運用に当たって郵貯資金の地方還流というものについてどうお考えになっておるか、この二点、ちょっと知らせてください。
○中村(泰)政府委員 郵便貯金として全国から集めました資金もこれは国の資金でございまして、臨調の最終答申にもございますように、当面、資金の統合運用の考え方というものは維持されるべきだという考えに立ちまして、郵便貯金資金をひとまず資金運用部に全額預託し、そしてそこから金融自由化対策資金として預託利率と同様の融通条件で、借入利率で借り受けの形をとっているわけではございますが、実質的には全く無利子の資金を運用するという格好にもなりますし、自主運用の実現であるというふうに考えているところでございます。 それから、自由化対策資金の運用に当たって地方還流を考えるべきじゃないかという御指摘でございますけれども、郵便貯金というものはまさに全国津々浦々の窓口を通じあるいは外務員を通じて大勢の預金者から預かっている資金でございますから、その地域におけるいわば社会資本の充実といいますか、もろもろの、公園であるとか道路の整備であるとかあるいは地方公共団体で施設を整備するといったようなことに役立てていただくように地方債の購入も対象にしておりまして、そういった意味での地方還元も私ども十分念頭に置いて運用してまいりたいと考えております。
○阿部(未)委員 大臣の任期が終わりに近づいたところで所信表明をお伺いしまして、しかも所信表明についてきょうは余り質問をしないことになっておるそうで、しかし、どうも臨時国会もあるようですから、しばらくは大臣、まだ留任をされると思うのですけれども、今日までの郵政大臣の得点は必ずしも合格点ではなかったと私は思うのです。しかし、幸い今度は新しいこういう自主運用なり国債の窓口販売、保険の資金の運用等、郵政事業が国民に対して幅広くサービスができる法律が大体でき上がると私は確信しておりますから、この上に立ってせっかくの御努力を願いたいと思いますので、最後に大臣の決意を聞いて私の質問を終わりたいと思います。
○唐沢国務大臣 委員会で先生方から長年御指摘をいただきまして、いろいろ御支援をいただいて、今言われましたように自主運用とか窓販とかあるいは限度額の引き上げも認められたわけでございます。 いずれにいたしましても、自由化、国際化というのはとうとうとした世界の流れでございます。こういうときに当たりまして、郵政事業は非常な転換期、変革期に当たっておると思いますが、今度獲得いたしましたというか、これから法案の審議の過程でそうなるわけでございますが、これをできるだけ活用いたしまして、サービス面、商品面で次々と新しい施策を展開いたしまして、国民の皆様の御期待にこたえてまいりたいと思っております。
○阿部(未)委員 終わります。
○深谷委員長 春田重昭君。
○春田委員 私は、本日は郵便局における国債の窓口販売の問題を中心としながら、その他若干の問題について大臣等に御質問を申し上げたいと思います。 最初に、阿部先生からもお話があったマル優の廃止の問題でございますが、大臣は、税制の抜本的改革という大局的見地に立ってこれは存続を見送らざるを得ない、廃止に賛成である、こういう御答弁でございましたけれども、このマル優制度の問題につきましては、売上税の陰で余り国会で論議されませんでしたので、私も明快に私の態度を主張しておきたいと思います。 このマル優制度というのは、所得の低い方、御年配の方、そういった社会的に弱い方を守る制度であろうと私は思うのです。そういった面でこのマル優制度は非常に重要な制度であろう、こう思っております。そういった意味で、マル優制度の廃止については私は反対であるし、存続賛成である、このことを強く主張しておきたいと思っておるわけでございます。 さて、大臣先ほどおっしゃっておりましたけれども、新聞等ではマル優の廃止の見返り案として三つ、いわゆる郵便貯金の自主運用、二兆円でございますか、二番目につきましては郵便貯金の預け入れ金額、限度額を三百万から五百万に上げるという二つ目の点、それからこの郵便局における国債の窓口販売、この三つがいわゆる見返り案と言われたわけでございます。大臣は、それは違うのである、こういう御答弁でございますが、売上税導入が見送られた、廃止された、それからマル優の廃止が要するに先送りになった、こういう点から考えて、このいわゆる三つの見返り案というのは自民党、また政府間で随分異論が出ているみたいでございますけれども、いわゆる政府間といいますか、自民党との間の調整ができたのかどうか、まずお答えいただきたいと思っております。
○唐沢国務大臣 ただいま春田先生が少額貯蓄の非常に重要なことを力説されまして、私もその意味では全く先生と同じ意見でございまして、この間の公定歩合の引き下げがありましたときも、例えば郵貯の場合は福祉定期とか通常貯金やなんかは据え置かしていただいて、ほかの下げた金利も公定歩合ほどは下げておらないということで、大口の貯金、大口定期とかCDとかMMCとか、こういうものは金融自由化でもって非常に有利になるというときに、やはり小口の貯蓄というものは大事にしていかなければならない、私も全く先生と同じに考えております。 それから、ただいまいろいろ先生が御心配をされました点は、ここにおられる吹田部会長なんかも非常に努力をしていただきまして、先ごろ政調会長裁定もおりております。この内容も先生方御存じだろうと思いますが、いずれも特に問題となることは、その結果はないと思っておりますが、三点ございます。その細かな点につきましては、それでは事務当局の方から御報告をいたしたいと思います。
○中村(泰)政府委員 与党の中におきまして、この税制関連法案の取り扱い等に絡みまして、郵便貯金三法につきましてもその取り扱いにいろいろ問題が提起されたようでございます。私ども政府の立場からいたしますと、いずれの法律案も閣議で了解をされまして国会に既に提出をいたしているところでございまして、国会で御審議をいただく立場でございますが、この郵貯資金の自主運用あるいは限度額の引き上げあるいは国債の窓販等の法案の取り扱いとして、与党で一部異論があったというふうに伺っているところでございます。 しかし、五月十二日の段階で政調会長の裁定が出ました。その要点は、一つは郵便貯金資金の自主運用は郵便貯金法の一部を改正する法律案が成立、公布したときから開始をするという点が一点と、それから預入限度額の三百万から五百万への引き上げは所得税法等の改正法と同時に実施をする、それから郵便局での国債販売につきましては法案どおり六十二年十月一日から実施するというような内容でございまして、基本的には、私ども郵政省として従来とも主張してまいりました基本的な考え方と一致をいたしているものというふうに私どもは理解しておるところでございます。
○春田委員 特に第一点の自主運用額二兆円が、恐らく論議の段階だと思うのですが、一兆円に下げるような話も新聞では報道されておるわけでございますが、その点は間違いないのですか。
○中村(泰)政府委員 私どもはそのようには伺っておりません。予算で計上したとおりでございます。
○春田委員 大臣どうですか、大臣。
○唐沢国務大臣 ただいま中村貯金局長が答弁したとおりだと思います。
○春田委員 絶対間違いないですか。
○唐沢国務大臣 間違いないです。
○春田委員 きょうは大蔵省から御出席をいただいておりますけれども、大蔵省はそれなりの異論があろうと思うのです。例えば郵政省で自主運用二兆円を行う、こういった場合、要するに今までの運用部の資金を原資とする財投計画に影響があるのではなかろうかという問題も出ているわけでございますが、この点どうですか。
○花野説明員 お答えいたします。 委員御指摘の、このたび郵便貯金資金による資金運用事業二兆円が行われることによって財投計画に影響があるのではなかろうか、こういう点でございますけれども、御承知のとおり、財投計画は道路とか住宅とか各般の施策を行う上で各分野に資金配分を行っておるところでございます。このたびの郵便貯金の資金運用事業につきましても、これは金融自由化に対応するためにその経営の健全性に資するために行うという政策目的があるわけでございまして、これらの道路とかその他各般の施策と同様な意味でその財投計画の一環として行うこととしたものでございまして、六十二年度財投計画におきましても、その資金配分全体二十七兆の中で二兆円を配分したところでございます。
○春田委員 それでは本題の国債の窓口販売についてお伺いしたいと思いますが、その概要について簡単に御説明いただきたいと思います。
○中村(泰)政府委員 郵便局におきまして国債等の販売を取り扱うことといたしましたこの法律案の概要でございますが、まず郵便局におきまして国債等の募集の取り扱いをするということ、また、この募集取り扱いをいたしました国債等につきまして保護預かりもいたします、また、販売をいたしました国債等の元利金の支払いも郵便局で行います、そのほか、御購入いただきましたお客様の緊急な資金需要におこたえするという意味で、販売をいたしました国債につきましてお客様の要望がございますればその買い取りを郵便局でも行う、あるいはまた、その国債等を担保にいたしまして貸し付けもいたしますといったようなことがこの取り扱いの概要でございます。
○春田委員 大蔵省にお伺いしますけれども、今国債の消化は順調にいっておるのですか。
○坂本説明員 今御指摘のございました国債の消化状況でございますけれども、この数年極めて順調に行われております。特に本年に入りまして金融情勢が緩和されましたので金利もどんどん低くして、それでもって消化ができているという状況でございまして、消化面では一切不安がございません。 以上でございます。
○春田委員 一時期は国債消化は大変だったのですけれども、最近の国債消化は極めて順調にいっているという大蔵省のお答えでございます。そういった中で郵便局で国債の販売をするというのは、国民にとってどういうメリットがあるのか。従来金融機関、例えば証券会社、銀行等でやっていたわけでございます。民間がやっていたものを官業でやっていくということでございますが、どういったメリットがあるのか、その理由をお聞かせいただきたい。
○中村(泰)政府委員 最近の金融緩和期におきます状況下におきまして、国債の消化が順調にいっているというのはそのとおりでございます。しかし、国債の消化状況を見ましても、機関投資家といいますか大口投資家の保有しているものが圧倒的でございまして、個人の保有割合というのはせいぜい一割程度でございます。一方、国民の立場からしましても、国債を保有したいという御希望を持っている方は大勢おられるわけでございまして、そういう意味では郵便局の全国に約二万の窓口で国債を販売するということは、個人の金融資産の選択の幅を広げるという意味で大変意義のあることだと思いますし、またやはり国債の安定的な消化といいますか、そのためには広く国民に持っていただくということが円滑な安定的な消化のためにも必要ではないかというようなことを考えてみますと、郵便局での販売というのは私は大変意義のあることだというふうに認識をいたしております。
○春田委員 全国で二万カ所ということでございますが、これは普通と特定郵便局が大体二万カ所だと思うのですが、それ以外に簡易郵便局がございますね。これでは取り扱うのかどうかお聞きしたいと思います。
○中村(泰)政府委員 国債の販売を担当するということになりますと、新たに証券知識を修得するといったような面でいろいろ準備も必要でございますし、簡易郵便局におきましては複雑な事務は現在でも委託をしておりませんで、この国債販売につきましても簡易郵便局では取り扱わないというふうにいたしております。
○春田委員 先ほどの局長の御答弁では、個人消化、いわゆる広く行き渡るためにこういったような郵便局の窓口販売をするという御答弁でございますので、確かに対応等は大変だと思うのですが、いわゆる山間部、こういった簡易郵便局においても将来は考える必要があるのではなかろうかと思っておりますけれども、今は無理だとしても、将来の展望についてはどうお考えになりますか。
○中村(泰)政府委員 郵便局におきます国債の消化状況等を考え、また御利用者の皆様方の御要望等も十分勘案をいたしまして、将来の検討事項にいたしたいというふうに考えております。
○春田委員 それから、先ほどの局長の答弁の中で、個人消化促進の観点に立ち販売するとなっておりますが、いわゆる企業等が申し込んだ場合はどうなるのか、企業には一切販売しないのかどうか、この点もお尋ねしておきたいと思います。
○中村(泰)政府委員 特に販売の対象者を制限しているわけではございませんので、法人の方がお買いになっても差し支えございません。
○春田委員 一回が五百万が限度でございますから、五百万を限度として企業にも当然販売する、こう見ていいわけですね。 さらに、国債の販売方法につきましては、新発債のみで既発憤はやらないということになっておりますが、その理由は何ですか。
○中村(泰)政府委員 既発債の販売を行うということは、いわばディーリング業務を郵便局でやるかという話にもなるわけでございまして、将来の問題としてはいざ知らず、現在の段階ではまだそういった証券を販売するというようなことにつきましても、昭和二十六年までは取り扱っていたわけでありますが、その間随分途絶えておりますし、いろいろと習熟に努めなくちゃならないというふうに考えておりますので、現在のところ新発債だけの販売ということに限っております。
○春田委員 将来については云々という含みのある答弁でございましたけれども、これも検討課題と受け取っていいのですか。
○中村(泰)政府委員 国民、利用者のニーズと御要望等があれば、これは検討してまいらなくちゃならないのじゃないかというふうに考えております。
○春田委員 六十二年度の国債の販売の規模は一応一兆円になっております。しかも販売の開始が十月一日からということでございますから半年間しかないわけです。そういったことを考えた場合、六十三年以降についての国債の販売の規模はどうお考えになっておりますか。
○中村(泰)政府委員 六十二年度に一兆円の販売を予定いたしましたのは、民間金融機関におきます個人消化の割合でありますとか、郵便貯金の資金の吸収力といいますか、そういったものを勘案して算出をしたわけでございますけれども、六十三年度以降どうなるのかという点につきましては、各年度の要市中消化額あるいは民間の消化状況であるとかあるいは郵便局におきます販売実績等をいろいろと総合的に勘案して、大蔵当局とも御相談してまいらなくちゃならぬというふうに考えております。
○春田委員 要は、国債のいわゆる大枠の消化の中で今後一兆円に必ずしもこだわらない、こう受け取っていいのですか。
○中村(泰)政府委員 必ずしも一兆円にこだわるということではございません。先ほど申し上げましたように販売状況等あるいは市中での要消化額といいますか国債の販売額といいますか、そういったもろもろのことを勘案しまして大蔵省と協議してまいりたいというふうに考えております。
○春田委員 ここに「残額の取得」というのがありますけれども、一兆円でございますと、半年間の販売期間でございますが、郵政省としては今の国債の消化が極めて順調であるという点からいって、この一兆円は半年間でも十分消化できる、そういう御自信があるかどうか、それもお尋ねしておきたいと思います。
○中村(泰)政府委員 先ほど申し上げましたように、一兆円の算出根拠というのは、民間におきます個人消化の実績であるとかあるいは郵便貯金の資金吸収力というようなものを参考にいたしましてはじいたわけでございまして、私ども売れ残るということはないのじゃないかというふうに考えております。
○春田委員 売れ残ったとしても二兆円の自主運用があるわけでございますから、これが買い取るということであると思います。 さらに、担保貸し付け制度がございますけれども、これについても若干の御説明をいただきたいと思います。
○中村(泰)政府委員 郵便局で販売をいたしました国債等を担保にいたしまして、総額二百万円までお客様の需要に応じてお貸しするという担保貸し付けの制度を設けることといたしております。
○春田委員 貸付限度額は一人二百万でございますけれども、貸し付けの割合については、例えば八〇%とかいろいろあろうかと思いますけれども、その辺はどうお考えになっておりますか。
○中村(泰)政府委員 いわゆる担保掛け目でございますが、これは利付債につきましては八〇%、それから割引債につきましては六〇%とする予定でございます。
○春田委員 さらに、利率は何%ぐらいにお考えになっておりますか。
○中村(泰)政府委員 担保貸し付けの利率につきましては、私ども、金融自由化対策資金のいわゆる資金調達コストあるいは貸付事務に要するコストであるとか、また金融自由化対策資金の運用として不利にならないような点を勘案しながら、同時にまた民間の金融機関であるとか証券会社等の利率も参考にさせていただいて、適切な利率を設定するよう考えなくてはならないというふうに考えております。
○春田委員 民間の金融機関は貸し付けの利率について随分心配する向きがあるわけでございますが、民間と同じ率に合わせるというお考えはあるのですか。
○中村(泰)政府委員 現在の民間金融機関等の担保貸し付けの利率でございますが、これは銀行と証券会社とでも相違がございますし、私どもとしますれば、先ほど申し上げましたようなコストを十分に検討いたしまして、できるだけ民間金融機関とか証券会社等で御心配にならないような水準にしなくてはならないなというふうに考えております。
○春田委員 民間の金融機関が心配するような金利の方が実際は借りる方は喜ぶわけでございまして、例えば郵便局では今ゆうゆうローン制度というのがございますね。このゆうゆうローン制度というのは、貸出金利を預入金利プラス〇・二五%ですか、これを上乗せしてお貸しになっているみたいでございますが、こういう制度につきましても思い切って郵政省独自の、郵便局独自の金利にしてもいいのではないかと私は思っておりますけれども、どうお考えになりますか。
○中村(泰)政府委員 先生御指摘のように、ゆうゆうローンにつきましては〇・二五%のスプレッドをつけているわけでございまして、担保貸し付けにつきましても、いわば資金運用部からの借入利率に対して一定のスプレッドをつけるというような方式になろうかと思いますが、関係の向きとも十分相談をして貸付利率を適正なものにしていきたいというふうに考えております。
○春田委員 大蔵省の方が御出席になっておりますから局長も非常に慎重な御答弁でございますけれども、さらに保護預かり制度というのが条項の中でありますけれども、この保護預かり制度の管理については十分なされていると思いますが、その点、御見解をいただきたいのです。
○中村(泰)政府委員 郵便局で募集の取り扱いをいたしました国債等の証券につきましては、先ほども御説明をいたしましたように、亡失や盗難の危険を防止する意味で保護預かりをいたすことにいたしておりますが、積極的に保護預かりを進めていきたいというふうに考えております。また、安全性を確保するというような意味でも、外務員が保護預かり請求を受け付ける場合には申し込み時に限る、本券発行後にはそういった取り扱いができないというようなことからも、万々一職員による不正利用というようなことのないように十分取り扱い手続をしっかりさせて取り組んでいきたいというふうに考えております。
○春田委員 なぜこの問題をあえてお尋ねしたかといえば、毎年会計検査院が報告しておりますけれども、郵政省の不当事項の中でも郵便局の職員による不正行為が非常に多い。これが後を絶ってないのです。大臣も会計検査院の報告書を見ればわかるとおり、必ず全国の至るところでそういった不正が行われている、こういうことが報告されているわけでございます。 特に地方といいますか田舎に行った場合には、職員とお客さんの信頼関係というのは非常に強いのです。特に御年配の方とか、また国債等非常にわかりにくい問題について要するに職員に預ける、そして郵政職員を信用して待っているけれどもそれを悪用する、こういったことが保護預かり制度の中で十分考えられますので、当然保護預かり証等の発行等あろうかと思いますが、職員の手を経ないで直接本人の方に、できましたら毎月といいますか随時報告書を、預っているという状況を直接本人に郵送するなり、何らかの方法でじかに伝えることが必要でなかろうかと私は思っておりますが、その点どうお考えになりますか。
○中村(泰)政府委員 先生御指摘されましたとおり、郵政職員三十万人、日常非常に金に縁の近い仕事をしております。郵便貯金もしかりでございますが、簡易保険にしてもそうでございますし、郵便の引き受け、送達にしても金にまつわっているというようなことで、まことに残念なことではありますが、私どもも十分注意をしているところでございますけれども毎年そういった職員の不正行為が指摘されているところでございまして、そういう意味では私ども念には念を入れまして、そういった部内者による不正行為をなくするように取り組んでいかなければならぬというふうに思っております。 田舎に行きますと先生御指摘のように大変信用がありまして、信頼をしていただくということは非常に便利なことでもございますし、私ども積極的にサービスをしなさいというふうに勧めてもいるわけでございますが、同時に内部監査体制等を十分に働くようなシステムにしまして、先生の御心配のないように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○春田委員 このいわゆる外務員を活用して国債の販売というのはお考えになっているのですか。
○中村(泰)政府委員 先ほど申し上げましたように、国債等の販売につきましては、簡易郵便局を除きます約二万の為替貯金取扱郵便局で取り扱うこととしているところでございますけれども、この国債等の円滑な消化を図るという意味では、郵便局の窓口だけでなく、郵便貯金の外務員によります積極的な営業活動を通じまして広くお客様に利用していただくということも大切なことであろうというふうに私ども考えております。そのためには、郵便貯金の外務員に対しまして十分証券知識を修得させて積極的な販売活動ができますように、またお客様との間のトラブルが起きないように、そういう研修、訓練にも取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○春田委員 外務員を活用すればするほど、先ほど言ったような心配事が出てくるわけでございますから、内部監査は当然として、そういった外務員の教育といいますか、こういったことにも力を入れていただきたい、こう思っているわけでございます。 さらに、郵便局は国債を組み込んだ新金融の商品の発売も考えているやに報道されておりますけれども、どんな内容のものか。これから検討されると思うのですが、大体の案というのはお考えになっているんじゃないかと思いますけれども、その点どうでしょうか。
○中村(泰)政府委員 先生御承知のように、民間金融機関におきましては、既に国債と定期預金を組み合わせるとか、あるいは金銭信託等を組み合わせをしました高利回りの商品が売り出されているところでございますけれども、私どももこれからの金利選好の高まる世の中におきまして、できるだけ新しい商品、新しいサービスを開発して取り組んでいかなくちゃならぬというふうに考えておるところでございます。しかし、現在のところはまだ具体的な内容についてお話のできるような段階でもございませんので、御了解をいただきたいというふうに思います。
○春田委員 現在、この要綱を見ますれば、いわゆる元利金の支払いにつきましては通常の郵便貯金への振替となっておりますが、伺いますところによりますと、通常貯金じゃなくして定額の貯金の方にも入れていきたい、国債プラスそういった元利の定額貯金の預け入れといいますか、こういったこともお考えになっているやに伺っているわけでございまして、いずれにいたしましても国民の皆さん方がプラスになるように、喜ぶようなそういった商品開発に意欲を持って取り組んでいただきたい、こう思っているわけでございます。 せっかくの機会でございますから中村局長にお尋ねしますけれども、現在郵便局にはいわゆる税務調査は行われておりませんね。ところが、今回三百万が五百万になるということで、その辺の税務調査については従来どおりそれはいわゆる拒否をしていくというお考えになっているかどうか、お聞きしたいと思います。
○中村(泰)政府委員 所得税法の改正の取り扱いにつきましては国会の御審議にまつことになっておりますが、マル優廃止になった後の貯金の取り扱いという現在提案をいたしております法案の中では、利子に課税がされるということになりますと、民間と同様の取り扱いになるということでございます。
○春田委員 税務調査は当然必要になってくる、こういうことですね。 時間が参りましたので、最後に大臣に御決意なり御見解をお伺いしたいわけでございますが、いわゆる国債の郵便局の窓口販売につきましては、これは郵政省のまた郵便局の長年の願いというものがかなったわけでございますけれども、いろいろ質問した段階でも問題がなきにしもあらずでございますので、そういったことを十分検討しながら、ひとつ円滑に国民のプラスになるように国債の販売をしていただきたい、こう要望するわけでございまして、大臣の御見解をいただきたい、こう思っております。
○唐沢国務大臣 先生方の御支援を得まして、国債の窓口販売、長年の懸案でございますが、これが実現できることになりつつあるわけでございまして、本当に感謝を申し上げる次第でございます。 ただいま先生からいろいろな点におかれまして貴重な前向きな御意見をいただきまして、大分事務当局から検討事項と申し上げた点はございますが、新しい制度というのは小さく産んで大きく育てるというのが大体一つの鉄則になっております。中には思い切って初めからやれという御議論もございましたが、いずれにいたしましてもせっかくの制度改正でございますので、やはり国際化、自由化、これを踏まえまして、本当に国民の皆さん、預金者の皆さんの利便につながるように、本当に小口貯蓄を大事にする、小口の貯金者を大事にするという立場から、できるだけのことをさせていただきたいと思っております。 いろいろ御示唆をいただきましてありがとうございました。
○春田委員 終わります。
○深谷委員長 この際、休憩いたします。 午前十一時五十七分休憩 ――――◇――――― 午後二時三十四分開議
○深谷委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。伊藤忠治君。
○伊藤(忠)委員 質問させていただきます。 まず最初に、午前中も阿部先生の方からお触れがございましたが、税制改革に絡みましてマル優、売上税の扱いが与野党間で御承知のような合意がなされまして、私たちはその点では非常に喜んでいるわけですが、お聞きをしたいのは、元来郵政省、もちろん頂点に立たれます大臣としても、マル優制度の廃止についてはこれは存続を主張なさる、一貫してその立場で来られたのであろうと私たちは理解をしておりまうし、私たちは委員会の議論を通じましてそういう立場を強く主張もしてきたわけでございます。与野党、政府・与党との協議の場、調整などがございまして、その過程では残念な一幕もあったわけでございます。 しかし、これは過ぎたことでもございますけれども、ただその後のとりわけ参議院の審議の過程などの中で、総理答弁の端々に、言葉は税制改革、これをさらに協議の場はつくられたのでそこではやられていくけれども、政府としても新たな立場でのといいますか、税制改革を言及されておりますし、これは私の感じ方なのかもしれませんが、マル優のことについては余り触れられていない。むしろそのことに話が流れていったときには、いやこれは何か別だというような、そんなニュアンスも私は感じられてしようがないわけでございます。 ということなどを考えますときに、とりわけ郵政大臣にお願いを申したいわけでございますが、マル優は、この制度は存続をしていくというこの姿勢、これは、これまでもそのことはきちっと踏まえられて対処をされてきたことでもございますし、これからもさらにこの基本姿勢は変わらない、こういう立場に立っておられるのかどうか、この点をひとつお伺いをしたい、こう思うわけでございます。
○唐沢国務大臣 昨年の予算編成時には、伊藤先生からも貴重な御意見また御支援をいただきまして、ありがとうございました。 私も郵便貯金非課税制度存続のために努力をしてまいりましたが、先ほど御答弁申し上げましたような理由で、大局的見地に立って決断をいたしたわけでございます。 先月の議長あっせんによりまして、今度税制改革のための協議機関が設けられることになりましたのですが、この問題も当然その中で御検討されるように承っております。協議機関は税制改革問題全般についての検討をされると承っておりますので、政府の方からとやかく申し上げる立場にございませんので、その御審議の成り行きを見守っておるところでございます。
○伊藤(忠)委員 こだわるようでございますが、同じような形で議論がそういう場で、協議会の場で蒸し返されていくとは思いませんけれども、郵政省の立場、大臣の立場からするならば、現在のマル優の制度というのはこれは存続をさせていくというこの考え方には変わりがない、こういうふうに理解をしてよろしいかどうかですね、くどいようですがお聞きをしておきます。
○唐沢国務大臣 この問題は、衆議院で先ほど申し上げましたように協議機関が設けられて、そこで御検討をいただくということになっておりますので、そういうときに政府からあれこれ申し上げるのは大変僭越でございます。私は大変謙虚な人間でございますので、これからの御審議の成り行きを見守らせていただくということでひとつ御了解をいただきたいと思う次第でございます。
○伊藤(忠)委員 確かに協議の場と政府の立場とは違いますからそれは私もよくわかるのですが、しかし、当事者でなくても、政府として、郵政としてはどういう立場に立つかというのは重要ですから、そういう立場で私はお聞きしておるわけですが、ここで結論をどうのこうのということもございませんので、次の問題に移りたいと思います。 二つ目の問題ですが、郵貯事業のあり方と言っては素人の私が何か高遭な議論になるわけで失礼なんですが、サービスの問題を含めて常々考えていることについてお聞きをしたいと思うわけでございます。 やはり郵貯事業というのは、政府機関ではございますが、国民の側からするならば非常に利用しやすいというか、国民に開かれた金融機関として存在をしなければいけませんし、利用者からはそういうことが強く求められている、私は郵貯事業というものをそのように思っているわけでございます。 それで、金融機関の機能というのは、俗にといいますか、平たく申し上げれば三つあるのではないか。その一つは貯金のサービス、二つは貸し付けのサービス、三つは送金、決済。最近では総合口座が個人に開設ができましてさらに便利になる、こういうことを利用者は強く望んでいるのではないか、このように思うわけでございますから、そういうユーザーのニーズにこたえていくようなサービスが提供できるように、常に郵貯事業は国民に開かれた金融機関としてそういうサービスというものをより充実させていくという基本姿勢が重要なのではないか、このように私は思うわけでございます。ですから利用者にとってみれば、それが官業でやられているのか、あるいは民業でやられているのか、そんなことは余り関係ないと思うんですね。つまりどういうサービスを提供してくれるかということによって利用も多くなる、あるいは利用者が離れていく、こういうことを決めるんじゃなかろうかと思うのです。 ましてや郵貯の場合には、貯金総額の制限額が三百万、今回の法案では限度額が五百万、こういうことも実は提起をされているわけですが、このように縛られていることから見ても、これは個人金融、個人対象の金融機関であるということが言えますだけに、今言いましたそういう金融機関としての三つのサービスというか、機能がより充実しなければならぬだろう、私はこういうふうに常々考えておりますし、言うならばそういう郵貯として発展をしていただくように心から願っている者の一人でございます。 そこで御質問を申し上げますけれども、この貯金の種類です。商品と言われますけれども、これは郵貯の場合には法律で規制をされていると思うのです。定額貯金だとかいろいろな種類というのは法律で規制をされておりますが、民間と比較した場合、民間はそれがかなりフリーといいますか、その辺の実態がどうなのかということをまず第一点お聞かせをいただきたい、かように思うわけでございます。 二点目の質問といいますのは貸し付けなんですが、これはたしか四十八年からゆうゆうローンが新設、つまり発足をしたということをお聞きしておるわけですが、利用者からするならばもっとこの貸し付けのメニューといいますか、そういう多様なサービスを開発してほしいという気持ちがあるのではなかろうか、こう思うわけです。このことについて郵政当局は、貸し付けサービスの拡大を将来どのように図ろうとお考えなのか、これを二点目にお聞かせをいただきたいと思うわけでございます。 三点目の質問ですが、送金や決済サービスに係る問題ですけれども、オンラインがほとんど一〇〇%に近い状態でネットワークが張られているというふうに私たちもお聞きしております。しかし、さらに一〇〇%に向けてこれから努力をされることでしょうし、ICカードを、総合口座の開設、充実と絡んでそういうものの計画が現実にはどの程度やられていて、これからはどのようにそれを発展させようとお考えなのか。 この三点を、一番初めに申し上げました機能の問題も絡めまして郵政省の見解をお伺いしたい、かように思うわけでございます。
○中村(泰)政府委員 先生御指摘のとおり、郵便貯金の役割といたしましては、小口の貯蓄手段、金融サービスというものを全国あまねく提供するというところに郵便貯金の最大の特徴があるわけでございまして、国営機関として個人金融サービスを公平にあまねく提供すべく、店舗も全国的に展開しておりますし、そのサービスも均一の、できるだけ利用者に喜んでいただけるサービスを提供いたしているところでございます。 そういう中で、金融サービスの三つの機能といいますか、一つは貯蓄機能、二つ目が負債管理といいますか貸し付けのサービス、三つ目が送金・決済手段の提供というこの三つの機能を考え合わせてみますと、貯蓄サービスの面では、郵便貯金事業が国の事業であるという点に着目をいたしまして、基本的なサービスであるところの貯金の種類というのは郵便貯金法に法定をされているところであります。民間の金融機関におきましてはそういった法律による規制はございませんが、しかし、大きく分けまして郵便局の通常貯金あるいは定期性の貯金、積立貯金というようなものが、名前こそ違え民間でも大体同様なサービスが行われているというのが実情でございます。しかし、この郵便貯金の種類につきましても、これからの金融自由化の進展いかんにもよりますけれども、だんだん自由化をされてくるというような中では、そういった情勢の変化に合わせて法定制のあり方というようなものも検討していかなくてはならぬのではないかという感じがいたします。 それから、二番目の貸し付けサービスでございますが、これは民間の金融機関には非常に大きな機能でございまして、この貸し付けの機能が郵便貯金と一番大きく違っているところでございます。郵便局にはいわゆる定期性の貯金を担保にいたしましたゆうゆうローンの仕組みがあるわけでございますけれども、これも今御審議をいただいております郵便貯金法の一部改正の中におきまして、百万円の限度額を二百万円に引き上げるということを御提案をし、御審議をいただいているわけでございますが、そういった定期性の貯金を担保にしたゆうゆうローンの拡充というような点につきましても、お客様のニーズに合わせ、あるいはまた民間金融機関の動向等も兼ね合わせながら預金者サービスのために引き上げを行っているわけでございます。 それ以外にもっと貸し付けのサービス機能を充実させるべきじゃないかというような御提案かと思いますが、そういった定期性の貯金以外に何か担保をとることによって郵便貯金の利用者にももっと貸し付け機能の充実が図れないかというような点は、これからの将来の検討課題であろうと私は思います。ただ、債権の保全等、あるいは貸し付けの審査をどうやっていくかというようなことにつきましては大変難しい面がございますので、そういう点につきましてはこれからのお客様のニーズ等を踏まえながら慎重な検討が必要ではないかというふうに考えております。 それから三点目の送金・決済手段の充実という点につきましては、郵便貯金のオンラインシステムを五十九年の三月に全国のネットワークを完成いたしまして、我々は、その大きな資産であるところのネットワークの機能というものをより充実させて預金者のサービス向上に努めていきたいというふうに考えているわけでございますが、先生の御提案がありましたICカードの利用等につきましても、今年度から一部地域におきまして実験にも取り組んでいきたいというようなことで予算計上もいたしておりますし、またICカードの利用につきまして検討を続けているところでございます。 なお、御提案申し上げております為替・振替法も、いわばそういったエレクトロニクスの進展に、合わせましてよりよいサービスを提供していきたいという観点から御提案を申しているわけでございまして、よろしく御審議をいただきたいというふうに考えております。
○伊藤(忠)委員 郵貯資金の自主運用のことについて少し御質問申し上げます。 これは言うまでもなく、従来の財政投融資制度、大蔵が一手に握っていたというのを分権させる、あるいは多元的に運用をやるという方向に改革をする意味で一つの大きなインパクト、突破口を開くものだ、こういうふうに私は評価をしているわけでございます。ただ見方によっては、郵貯特会の収支状況なんかを見ますと、高金利時代というのはどうしたって逆ざや現象が起きて収支内容が赤字、最近に至りまして低金利時代を迎えておりますので、数字の点で私たちも見させていただきますと最近はどうにかやっていけるのかな、こういう感じを持つわけですが、見方によっては自主運用を要求するそのスタンスが、二つの見方があるのじゃないかと思う。 一つは今私が申し上げたように、これは第二の国鉄のような状況に追い込まれるのではなかろうか、だから自主運用を要求するのだという面が強く出る、そういう感じ方もあります。しかし冒頭申し上げましたとおり、そうではなくて、現在一手に管理をされてきました財政投融資の資金を、もともとこちらから行っていたものを大蔵を経由しないで自主的に運用していく、そういう時代をやはり迎えているのじゃなかろうか、こういう見方だってあると思うわけです。もちろんこれは二つの要素が絡まって、しかも、今回審議をしているわけですが、これがまたマル優の問題と絡んだ格好で出てきたものですからさまざまの印象を与えているように思うわけですが、いずれにしても、憶測の問題はさておくとしまして、自主運用を意義あるものに、大臣おっしゃいましたように何事も小さく産んで大きく育てる、こういう意味からすれば非常に意義あることではなかろうか、私はこのように思うわけでございます。ただ時期は、まあこういうときにぶつかったわけですが、従来から一貫してこの問題は郵政省としても主張されてきて、たまたま今回こういう時期に実ることになるのだ、このように考えてよろしいのかどうか、その辺をひとつお聞かせいただきたい、こう思うのです。
○中村(泰)政府委員 郵便貯金資金のいわゆる自主運用の問題につきましては、昨年の税制改正の議論と時を同じくしてこの大綱が決定したというようなことで大変誤解もあるわけでありますが、利子非課税制の問題につきましては、それはいわば税制改革の大きな改正の一環として我々としてはやむを得ないという判断に立ったわけでございまして、この自主運用の問題とは全く別個の問題でございます。 郵貯資金の自主運用につきましては、金融自由化の進展に対応していくためには、貯金の金利の面だけの自由化では、運用の面における自由化といいますか市場金利を反映したようなシステムをつくらないと健全な経営の確保が難しくなるということで、従来から郵政省としては要求をしていた問題でございますし、また当委員会でもその実現方、決議もいただいていた問題でございます。したがいまして私どもとしましては、しばしば申し上げておりますように、これからの自由化に対応するためには、ぜひともこういった制度改正を実現させていただくことが郵便貯金の利用者の利益の増進のためにも絶対に必要不可欠であるということで御審議をお願いしているところでございます。
○伊藤(忠)委員 御答弁いただきましたとおり、郵政省としては従来からそういう考え方で主張なさっておみえになった。一方で税制改革が絡んで、時期がたまたまそうなって、あらぬ誤解が出たり何か色眼鏡で見られるということになったのでは、私は問題が正しく理解されないことになると思いますから、それはこれからも自主運用を活用される過程だとか、これから事業を運営なさるその過程などを通じて、主張すべきことは堂々と言っていただいた方がかえっていいじゃないか、私はこういうふうに思いますね。 もともと財政金融のあり方については私たちも意見を持っておりまして、そういうことが国の税制改革あるいは諮問機関などの議論でも余りやられないわけですね。そういう点について私自身も非常に強い意見を持っておる一人でございますし、ぜひともそういう点を要望申し上げたいと思うわけでございます。 関連しますけれども、この政策金融のあり方の問題を論じるといいますよりも、この自主運用の求められているところのもの、あるいはその意義、こういうことに関連をさせながら質問をさせていただきたいと思うわけでございますけれども、とりわけ金融、金利の自由化が激しく進むと表現しても決して間違いではないような情勢下に今立たされているわけでして、そういう状況下で従来のような政策金融のやり方だけで乗り切っていけるのかどうか。これはもう大臣、金融関係では大ベテランでございましてあれなのですけれども、私はやはりそういうふうに思うわけでございます。 とりわけ、地方分権あるいは今日内外から強く求められております内需拡大を実行しなければいけない、こういう状況にありますだけに、今回の郵貯の自主運用というのが大きなインパクトになるようにこれを積極的に活用していく、拡大を図っていくということが望まれるのではなかろうか、こう私は思うわけでございます。 ということになれば、地域における社会資本の充実にいかに具体的に役立てていくか、言い方をかえれば地方債への直接運用をどう図るかということにも置きかえることができると私は思うわけでございます。この自主運用、地方債への直接運用、資金還流、言い方はさまざまですけれども、私はこうだと思うのです。町の郵便局にお金を預けた方が、自分の住む町づくりのためにそのお金が役立っている、こういう形で感じたときに本当に国民のための郵便局、利用者のための郵便局という実感がわいてくるのじゃなかろうか。これは例えのことですけれども、私はそうだと思うのです。そうなったときに本当に根強い、郵便局が地域の住民の皆さんのものになるということに実はつながっていくのではなかろうかと思うのです。ですから、今回の自主運用でも地方債に役立てていく、資金を還流させるというのですが、今例として申し上げましたように、地方公共団体の起債に役立てていくという場面でもそういう格好でフィットするような具体的なアプローチというのがされていくべきではないのか、私はこのように思うわけです。 そこでお聞きしたいのですが、簡保資金というのはこれまででも貸し付けされているわけですけれども、これまでは貸し付けする場合の窓口、扱う事務は地方でおやりになってなくて本省あたりだったと思うのですが、その辺は一体どうなっているのか、これをちょっとお伺いしたい、かように思います。
○中村(泰)政府委員 簡保資金の運用につきまして私直接の責任者ではございませんので、あるいは間違っていたらお許しをいただきたいと思うのでございますけれども、簡保資金の運用は、大きく分けまして債券の運用と、あわせまして預金者に対する貸し付けとか地方公共団体に対する貸付業務が行われることになっておりまして、その簡保資金の地方公共団体に対する貸付事務というのは各地方郵政局に運用課がございまして、窓口は郵便局を通じて申し込んでいただいたりあるいは貸付金が受け取れるようになっていると思いますけれども、その事務は地方郵政局の運用課が担当しているという現状でございます。
○伊藤(忠)委員 今回の自主運用になりまして、窓口は今お答えいただいたような簡保の例に倣ってそれに対処されるのか、それとも、これはもちろん権限、分限の問題もあるのでしょうが、もっとずっと下の方におりていくのか、大体簡保と同じような方法でやられていくのか、その辺は具体的にどうなのですか。
○中村(泰)政府委員 郵貯資金の運用につきましては、地方公共団体等に対する直接的な資金の貸し付けという業務はございませんで、地方債を購入するという債券の購入による運用を行うことになっております。したがいまして、その運用の体制というものも本省が中心でございまして、本省の中に資金運用課を設けまして、そこで一元的に国債とか地方債とがそれぞれの証券の購入、売買といったようなことで資金運用を図りたいという仕組みになっておるわけでございます。
○伊藤(忠)委員 そうすると、それの窓口は郵政局になるのですか。それも本省で皆扱うのですか。
○中村(泰)政府委員 窓口も本省で取り扱うようにいたしております。
○伊藤(忠)委員 資金運用のやり方でそれで不便が起こらないならいいのですけれども、これから実態に即して実際にやっていく中で検討いただけることだろうと思いますので、その辺は推移を見守りたい、かように思うわけでございます。 次に、大臣にお伺いを申し上げたいのですが、この自主運用枠の二分の一は新規国債の引き受けに充当すること、そういうふうに義務づけられているわけですけれども、出発に当たってはやむを得ないのかもしれませんけれども、自主運用の枠を広げていくという点からするならばそういう枠を外す、枠をふやしていく、拡大を図るということがふさわしいのではないか、このように思うわけですが、その点についての御見解というのですか、今後の努力について姿勢を伺いたい、かように思うわけでございます。
○中村(泰)政府委員 郵貯自主運用額の二分の一を新規国債の引き受けに充てるという意味でございますが、これは国債の円滑な消化に資するという面もございますけれども、当面国債、地方債等の毎年の発行規模を見ましてもあるいは発行残高を見ましても、例えば六十二年二月現在の発行規模で六十一年度の国債、地方債の発行規模を見ますと、国債は二月現在で二十一兆円、それに対しまして地方債は二兆円、また六十二年二月末残高ペースで見ましても、国債は百四十三兆円、地方債は二十一兆円というように、規模が随分違うわけでございます。そういった市場の規模に着目をいたしまして、新規国債の引き受けに二分の一を充てるというふうに内部的に決めているわけでございます。
○伊藤(忠)委員 そのことは私もわかっているのですが、私は今後のことについて、取り組んでいただく考え方はどうなんでございましょう、このように質問を申し上げたわけでございます。
○中村(泰)政府委員 将来の運用規模の拡大という面につきましては、私ども十分運用の実績等を勘案しまして、また先生の御趣旨も踏まえまして、地方還元の意味も十分念頭に置きつつ運用範囲の拡大というような問題に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○伊藤(忠)委員 最後の問題になりますが、預貯金金利の問題について、これは大臣に先頭に立ってとお願いしたいと私は思っておるわけですが、大口の方はかなり進んでいるわけですけれども、小口はまだ金利の自由化といいましても二千万円ですか、そのあたりまでしか来ていないわけですね。やはり大口のユーザーは優遇されています。小口の皆さんはそういう意味では不利な立場に置かれている。むしろ小口の皆さんがいい金利選好型が、そういう志向が強まっていますけれども、なかなかそれを満たしていないということなので、これはやはり金融機関全体でその力を発揮していただくのでしょうけれども、郵政主導型でやっていただかないと全体の情勢はなかなか動いていかないのじゃないか、私はこう思うわけです。ですから、今日まで一貫して努力をなさっておみえですけれども、一日も早く小口預金の金利の自由化、これの実現に向けて積極的に取り組んでいただきたい、こういうことを大臣に強く要望申し上げたいと思うのです。ひとつ御答弁をいただいて終わりにしたいと思います。
○唐沢国務大臣 大変に大事な御質問でございますが、金融機関というのはどこでも、どちらかというと大口を優遇するわけです。特に金利自由化の今日ですと、大口の定期とかMMCとかCDとか、こういうところは非常に大事にされるのですが、私は小口貯蓄こそ大事にすべきだという考えを持っておりまして、先ほど申し上げたのですが、第五次の公定歩合引き下げのときも、小口貯金についてはできるだけ影響がないように大蔵省とよく交渉するように事務局に申したわけでございます。 そういうことで、まだまだ小口預貯金金利につきましては、規制下にあって極めて低い水準に置かれております。郵政省といたしましてはこのような情勢を踏まえまして、小口預金者の利益を守り、社会的公正の確保を図るために小口預貯金金利の自由化に積極的かつ的確に対応してまいりたい、先生のおっしゃる方向でできるだけの努力をさせていただくつもりでございます。
○伊藤(忠)委員 どうもありがとうございました。どうぞよろしくお願いをいたします。
○深谷委員長 田並胤明君。
○田並委員 それでは幾つか質問を申し上げます。 午前中からどうも大臣の方に最初質問がいくのですが、今度の郵便貯金法の改正あるいは国債の郵政官署における販売の問題、これらについて従来私ども主張しておりましたのは、この逓信委員会でも、郵便貯金の問題が出るときにはいつでも決議として、郵貯の生き残りのためにもなるべく早く自主運用だとか限度額の引き上げであるとか国債の販売であるとか、これを推進するべきである、こういう主張をしてきたわけでありますが、どうもマル優の廃止と絡めて今度の問題が当初出されたということについて私ども非常に疑念を持ちまして、郵政省の姿勢そのものがちょっとおかしいのじゃないかという感じを非常に強くしたわけなんです。 というのは、昨年の十一月二十六日の逓信委員会において大臣が考え方を述べました。その中で、郵貯が今まで伸びてきたのは、一つには職員の努力と非課税制度、これが車の両輪で郵便貯金というのは今まで伸びてきた、さらにもう一つは、郵貯資金というのが資金運用部資金の大宗を占めておって、これが伸びないと財投計画に大きな支障を来す、したがって、今言った車の両輪があったからこそ郵貯が伸びてきたんだ、したがって結論としては、私は国家国民のために、貯蓄の重要性にかんがみ、郵政審議会の答申の趣旨を踏まえて、今後とも郵便貯金非課税制度存続のために全力の努力を傾注していきたい、こういうお話をされたのが昨年の十一月二十六日でございます。 それからわずか十日かそこらたった時点で、十二月五日に、もちろんいろいろな政治的な絡みがあるということはわかりますが、政府と党の合意の中で、残念ながら「郵便貯金非課税制度の改定に際しての政府・党合意」ということで、非課税貯蓄制度を廃止するのに伴って、今言った自主運用とか限度額の引き上げであるとか国債の販売とか、これを認めようという形に姿が変わってしまったわけですね。もちろん同じ逓信委員会の先生方、自民党の先生方の中でもそれに対してはかなり強硬に自民党の内部でいろいろとやりとりをしたというのは聞いておりますし、またそのことについては敬意を表するわけでありますが、結論としてこのようになってしまったわけであります。 そこで、同じような答弁を聞いてもなんですが、郵政審議会の答申を大臣としてはどういうふうに受けとめているんだろうか。というのは、重要な事項について郵政審議会に諮問をして建議を受ける、その建議を受けたものを答申というのでしょうけれども、答申について従来から郵政省は非常に尊重してきた、またそのための審議会なんですから尊重しなければいけないのですね。その審議会ですら、昨年の十月十六日に「郵便貯金の利子非課税制度の在り方」ということで、大きく分けて四つほど答申をしていらっしゃるわけですね。中身は申し上げませんが、とにかく従来の郵便貯金の利子非課税制度の持つ意味からしてこれは断固堅持するべきである、こういうような答申が出されているわけですよ。もちろんそれを受けて大臣も、私が先ほど申し上げましたように、郵政審議会の答申の趣旨を踏まえて今後とも利子非課税については最大限守る努力をしていきます、こういう回答をされたのでしょうが、どうも都合のいいときは答申を守って、ちょっと都合が悪くなったら守らないというのでは審議会の意味もないし、また審議会に対して大変失礼になるのじゃないか、こんな気がするのです。今まで答申を守らなかった例というのは余りないんじゃないか、ずっと過去の歴史を見ても。このことに限ってだけはどうも審議会の答申はどちらかといえば完全に踏みにじられた。これはゆゆしい問題だと思うのですね。審議会が抗議をしたのかどうかわかりませんけれども、私がもし審議会の委員だとすれば非常に問題であるというふうに抗議をすると思うのですよ。 その辺のことについてまず大臣の御所見を、非常に皮肉っぽい質問で申しわけないのですが、そう簡単に、国会で答弁されたことがわずか十日くらいでがらっと変わるということになりますと、何のためにこの委員会で我々が審議をしていなければならないのだろうか、我々の審議そのものに対しても非常に重大な侮辱だというふうに私たちは思うのです。その辺について大臣の所見をまずお聞きをしておきたいと思います。
○唐沢国務大臣 田並先生いろいろ専門的な立場で御質問いただいたわけですが、まず第一に国債窓販とか自主運用とか限度額の引き上げ、これは先生方から昔から御要望のあった点でございまして、これが今回認められておるということで、これに関する法案は税制関連法案とは全く別個のものであるということを私はこの委員会で申しておりますし、また記者会見でもはっきり申し上げておるのですが、たまたま政府・与党の合意がなされましたときは、今まで懸案であったこれらの問題と税制の問題が同時に決着をしたということで御理解をいただきたいと思っております。 それから、郵政審議会の先生には平素いろいろ御指導をいただいておりまして感謝を申し上げておるところでございますが、今回の六十二年度の予算案でも、これまで郵政審議会から御要望をいただいております郵便貯金資金の自主運用、預入限度額の引き上げ、郵便局での国債等の販売等、預金者の利便の向上を図るための各種施策が認められることになった、こういう点では審議会の先生のおっしゃるとおりになったわけでございます。 ただ、今先生御指摘の税制問題につきましては、先ほど申し上げておりますように、先生方の御努力で非常に例外を広く認めていただいた、大分当初の案よりは広げていただいたということもありますし、それよりも何よりも、非常に国民の御要望の強い所得税減税を含めた税制の抜本改革の中において大局的な見地から判断をしたわけでございます。
○田並委員 今の大臣の答弁ではちょっと納得できませんけれども、時間の関係がありまして、かなり数多く質問したいものですから次に移らせてもらいますが、今後とも、少なくも審議会の答申については最大限尊重するというのが審議会を設けた欠きお理由だと思いますし、またそのようにいろいろな法令等についても大臣が遵守しなければならないこともあると思うのですよ。したがって、ぜひそれは十分に尊重されるようにひとつ強く要請をしておきたいと思います。 そこで、今度の郵便貯金法の改正について、国債窓販も含めて幾つか疑点があります。その一つは、どうもマル優の廃止と絡めて限度額の引き上げがされそうな状態に今なっていますね。本来でしたら、三百万が五百万に法律が決まったらすぐにでも実施をしてもらいたいというのが国民の要望なんですが、施行期日は政令に任せるということになってきますと――この三百万を五百万にするというのはマル優の廃止とは全然関係なく、現在の最高限度額の三百万というのは昭和四十八年十二月に定められたわけですね。あれから計算してかれこれ十三年半ぐらいたつわけでありますから、昨今の経済情勢の変動だとかあるいはその後の国民所得の向上だとかいうものから考えますと、三百万が果たして少額貯蓄と言えるのかどうか。国民一人当たりの貯蓄平均額から見ても、三百万を五百万にするというのは現在ではごく当たり前のことになっているのではないだろうか、このように思うのですが、この辺は局長どう思いますか。
○中村(泰)政府委員 郵便貯金の総額制限の三百万円を五百万円に引き上げるという点についてでございますが、先生御指摘のように郵便貯金の総額制限額が百五十万から三百万円に引き上げられたのは昭和四十八年十二月でございます。それ以来今日まで十四年近く据え置きされていたわけでありますが、その間我々もしばしば制限額の引き上げの要望もいたしたわけでありますけれども、実現をしなかった。十四年の間に国民所得や国民の貯蓄保有額等も大幅に増加をしております。そういう郵便貯金事業を取り巻く経済情勢も大きく変化をしているわけでございまして、こういった経済情勢の推移であるとかあるいは利用者の要望等を考慮しまして、このたび五百万円に引き上げることといたしたわけでございます。
○田並委員 今の局長の答弁では、三百万を今度五百万にするための法律改正だ、こういうことなんですが、具体的な実施時期というのはすぐではないわけでしょう。
○中村(泰)政府委員 今回の郵便貯金法の一部を改正する法律案の実施時期は原則的に四月一日ということでお願いをしているわけでございますが、預入限度額の引き上げの施行日につきましては十月一日といたしているところでございます。 これは、今後税制改革の問題は本院に設けられる協議機関で御審議をいただくわけでありますけれども、今国会に政府が提出しております少額貯蓄非課税制度の改定が本年十月一日から実施される予定ということになっておるわけでございまして、郵便貯金の預入限度額の引き上げは、従来からいわば民間の非課税枠とバランスをとって引き上げられてきた、そのことが金融秩序を維持するというが、無用の資金シフトを生じさせないためにそういうバランスをとってきたわけでございます。したがいまして、三百万から五百万に引き上げる場合にも、民間のマル優が三百万円という時期に郵便貯金の預入限度額が五百万円ということになりますと、その間に無用な資金シフトが起こってくる、金融秩序を維持する面からも問題が生ずるということで、そういったバランスに配慮しまして施行日を十月一日といたしているところでございます。
○田並委員 それ以上申し上げませんが、続いて、資金運用部資金の預託利率が六十二年の三月七日から引き下げられた、これによって従来の六・〇五%の預託利率が五・二%になったわけでありますが、これの影響について幾つかお聞きをしたいのです。 一つは、新しい預託利率の適用を受ける郵貯資金額がどのくらいかということと、預託利率の引き下げに伴いまして一年間の郵貯事業に与える減収というのでしょうか、従来よりも利率が下がったわけでありますから、それによってどの程度減収が出てくるのかということ。さらに郵貯事業全体に与える影響、例えば一年間黒字が大体どのくらいで、その中でどのくらい影響が出てくるのか、それを今後どういうふうにカバーをしようとするのか。もちろん自主運用とか国債窓販あるいは新しい商品の開発だとか、いろいろな努力をされてそれを乗り越えなければいけないことなんでしょうが、それらを含めて、今申し上げた点について貯金局長の考え方をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○中村(泰)政府委員 三月七日に資金運用部資金法の改正に伴いまして従来の預託利率が六・〇五から五・二〇%に引き下げられたところでございますが、この利率の適用を受けます郵便貯金資金の額は、六十二年度では新規の増加目標額でございます七兆九千億、それから同時に、六十二年度に預託期間の七年間が満期になって返ってくる、それをまた再預託する、それが約十兆一千億あるものですから、合計約十八兆円の預託が六・〇五から五・二%に下がるということでございまして、それによる六十二年度の減収は約八百億円ということでございます。 この資金運用部資金法の改正に伴いましてこのたび預託利率が下がったわけでございますが、一方郵便貯金の金利自体も昨年二月、三月、五月、昨年以来既に五回下がっているわけでございまして、改正前の資金運用部資金法によりますと最低六%という下限に張りついてしまいました。昨年の五月及び十一月に郵便貯金の金利を引き下げたことに伴いまして、預託利率の方は資金運用部資金で保証されております六%の下限に張りついてしまって、それで六・〇五がずっと三月まで維持をされていた、そういったことで、資金運用部資金法の改正に伴いまして三月七日に五・二%に下がったということでございますから、郵便貯金事業への影響という意味では、預託利率と金利との利差がございますので、それほどの経営的な影響はない実態にございます。
○田並委員 はい、わかりました。 次に、郵貯事業の経営状況についてお伺いをしたいのですが、金利の引き続く低下の中で、かなり郵貯資金のシフトが起きているという話をいろいろ聞きますし、実態的に見ても現場の郵便貯金を扱っている職員の方に聞いてみても、かなり厳しい。それぞれ年度別に目標がありますが、その目標を達成をしているところもありますけれども、なかなか純増が確保できない、こういう話も聞きます。 したがって、六十一年度の郵貯の増加状況がどういうふうになっているのか、あるいは本年四月も過ぎましたから、四月一カ月間における増加状況は昨年と比較をしてみてどういう状態になっているのだろうか。相対的に見て恐らく純増が激減をしているような気がするのですが、今後の郵貯事業の経営の安定のための対策として、いろいろ新しい金融商品を開発されている、努力もされているようでありますが、これらがどういう方向で今進みつつあるのか等々、含めてひとつお聞かせを願いたいと思うのです。
○中村(泰)政府委員 最近の郵便貯金の増加状況でございます。 最初に六十一年度の郵便貯金の増加状況がどうであったかということでございますが、郵便貯金の預入から払い出しの額を引きましたいわゆる純増加額という、この純増加額は、昭和五十三年度以降、利率が最高でありました昭和五十五年度を除きまして、毎年度下がっていっている傾向にあるわけです。特に昭和六十一年度の郵便貯金の増加の状況は極めて低調でございまして、純増加額は一兆一千百七十五億円、対前年度比で三九%という低さになっております。 それから本年四月の郵便貯金の純増の状況でございますが、これは八百七十二億の純減ということで、マイナスということでございます。最近の四月、年度当初の四月の各年度の実績から見ますと、二千億前後の純増が見込まれていたわけでありますけれども、六十二年の四月は八百七十二億の純減という状況になっております。 昨年来の急激な低金利というか、金利の低下に伴いまして、預貯金が全般に魅力が薄れてきているという面がございまして、これは民間の定期性の預金についてもそういった傾向が見られるわけでございますけれども、こういう低調な原因の一つは、やはり超低水準の金利というものが一つ考えられると思いますが、そのほかに、個人の金融資産というものもだんだんふえてまいっております。そうするとどうしても、ハイリスク・ハイリターンといいますか、少々リスクはあってもやはり配当の大きいもの、利率の大きいものというようなものに移っていく、証券のたぐいに移っていくというような、いわば金利選好の高まりによる行動というものも一つあろうと思います。それからもう一つの点は、景気の低迷による個人の可処分所得の伸び悩みというようなことが背景に考えられるのじゃないかというふうに私ども考えているところでございます。 こういう低金利がいつまで続くのかという点については、これは大変見通しの難しいことでございますけれども、しかしそういう時代に遭遇していることとあわせて、大口預金の金利の自由化がどんどん進んできているということを兼ね合わせてみますと、小口預貯金の金利の自由化にも積極的に取り組んで、できるだけ預金者に市場金利の反映した、市場実勢の反映した金利が享受できるような状況を一日も早くつくらなくてはならぬのじゃないかというふうに私ども考えております。そういう小口の金利の自由化に積極的に取り組むと同時に、また郵便貯金の分野におきましてももっと制度改善を図りまして、今回御審議いただいておりますいろいろな金融商品、国債等を売るとかあるいは自主運用の道を開くとか、そういった制度改善もあわせて取り組んでいきまして、新しい商品とかサービスの開発に取り組んでいくということが大切であろうというふうに考えております。
○田並委員 現在の郵貯事業の経営状況というのは決して先行き楽観できないような状態があると思うのですね。ですからそういう意味で、今局長言われたように、自主運用の拡大の問題であるとか、あるいは金利自由化に対応した新しい商品の開発であるとかあるいはいろいろな組み合わせによる新商品の開発であるとか、こういうものにひとつ一層の努力をされるように強く要望しておきたいと思います。 そこで、ちょっと時間の関係がありますので、国債の販売の問題についてお聞きをしたいのですが、これは販売の実施時期はいつに置かれているのですか。施行期日はは十月一日ということになっていますが、具体的に実際の販売を開始をする時期ですね、その辺はどうなんでしょう。
○中村(泰)政府委員 私ども、十月一日から施行して、ボーナス期に間に合わせたいというふうに考えております。
○田並委員 そこでお聞きをしたいのは、例の租税特別措置法の第四条で「少額公債の利子の非課税」というのがあるのですね。少額公債の利子の非課税、要するに個人が証券業者または金融機関において六十一年の一月一日から六十三年十二月三十一日までの間に国債もしくは地方債、押しなべて公債と言っているそうですけれども、公債を購入した場合は、その利子には所得税を課さない。この少額公債の額というのは三百万ですね。これは郵政官署で販売する国債等については適用を受けないことになるのでしょうね。どうなんでしょう。
○中村(泰)政府委員 政府が提案をいたしております税制改正の法案につきましては、今後本院の協議機関の協議にゆだねることになっておりますので、その税制の行方といわゆる特別マル優の関係があるわけでございますが、少なくとも現状におきましては、この租税特別措置法に言ういわゆる特別マル優の適用は郵便局の販売する国債には適用がない状態になっております。したがって、今後の税制の動きがどうなるのか、それを十分私どもも見守っていきたいというふうに考えております。
○田並委員 税制改正の方はこれから与野党協議で始まるわけでありますが、いつごろそれが結論が出るか、ちょっと私どもとても想像がつかないのです。政府の方はなるべく早くと言うし、私どもはもっとじっくりと腰を落ちつけて国民の皆さんのいろいろな意見を聞きながらやるべきである、こういうことですから、ことしの十月一日に間に合うような状態でこれらが解決するとはとても思えないんですね。そうすると、銀行や証券会社が売る国債、地方債には三百万までは利子に税金がかからない、もちろん、それ以上はかかるわけでありますが。そして郵便局で売る国債については利子に税金がかかるということになると、どうも私が買う場合でも、それじゃやはり利子に税金がかからない方を買うよということになるだろうと思うのです。ちょっとこれは不公平な感じがするんですよ。不公平税制じゃないですけれども、同じものを銀行なり証券会社で買えば三百万円までは利子に税金がかからない、ところが郵便局で買うものには三百万についても税金がかかる。これはここで審議するのがいいのかどうかは別として、租税特別措置法をとりあえず改正させてもらわないと公正競争にならないんじゃないだろうか、こういう気がしてならないんですね。 先ほどの伊藤委員の質問等についても、一生懸命販売に努力をする、あるいは今の局長の答弁のとおり、十二月の年末にボーナスもそれなりに勤労者の皆さんに入ってくる、それを目がけて売ろう、こういう心構え、決意はよろしいのですけれども、相当宣伝されますね。こっちの水は甘いよ、あっちの水は辛いぞ。郵便局で買うと税金がかかるけれどもうちの方で買えばかからないよ、こんな宣伝をされたら、せっかく一兆円の国債を郵便局の窓口で売ろうと思ってもそれが売れない。売れ残ったのは今度は資金運用部の例の自主運用の分で一応買い取っておく、こういう結果になってくると思うのです。もちろん全然買わないわけじゃないのでしょうけれども。そういうことになると、郵便局の窓口で売る国債を郵政省が引き取る、それも自主運用の中の一つなんだということで計算されれば、自主運用の枠というのが、国債を買うのも自主運用なんですが、ただ、それによってかなり限定される運用になってしまうような気もするのです。その辺はどうなんでしょうね。これは大臣に聞いたらいいのかどうか。 だから、実際に同じ国債でも、買ったところによって三百万まで利子に税金がかかるところとかからないところと、こういうおかしなものが出てしまうわけですね。これは法律改正をして、とりあえずは銀行とか証券会社が売るのと同じように、三百万までの少額公債については利子非課税という措置をとらせないといけないのではないだろうかという気がするのですが、いかがなものでしょうか。
○中村(泰)政府委員 いずれにしましても税制改正の帰趨がどうなるかということとも関連してくるわけでありますが、仮に民間だけに特別マル優が適用されて、結果的に民間との間に不均衡が生ずるといったような場合におきましての具体的な販売方法につきましては、私ども慎重に検討してまいらなくちゃならぬというふうには考えておりますが、いずれにしましても現時点におきましては、まず利用者の皆さんの要望の強い、郵便局の窓口において国債の販売ができる制度を速やかに整備することが急務であろうと考えておりますので、ぜひとも本法律案の速やかな成立をお願いしたいと考えております。
○田並委員 法律の制定は長い間の懸案ですから、私どもも当然早く、速やかに通して実施に移してもらいたいという気持ちがあるのです。ただ、買う側からすると、そういう問題が出てきたときに、制度ができました、実施になりました、実際に買う段になったら売れませんでした、こういう心配があるものですから聞いておるのであって、したがって大臣の方もぜひ、当然大蔵委員会の方の郵貯特会でも問題になると思いますが、実際に十月一日から窓口の販売が行われる、そのときにまだマル優制度が残っている。私たちはそういう主張をしているのですから。その場合のそういう矛盾というのでしょうか、不公平というのでしょうか、不均衡というのでしょうか、それらの問題について、これはひとつ心して大蔵省とも十分析衝してほしい、このように強く要請をしておきたいと思います。 それで、次に自主運用の関係でちょっと聞きたいと思うのです。 先ほどもちょっと質問に出ましたが、郵貯資金の総額から見て、あるいは今後の経済情勢の変動とか自主運用の拡大という動きから見て、自主運用の額の妥当性の問題ですね。大体今度の十五兆、最高十五兆になるというのは昭和六十六年ですか、六十六年度十五兆。そのときの郵便貯金の総額が百五十兆ぐらいになるだろう、それの一〇%、大体こういう計算で今度の十五兆というのが大蔵省と郵政省の間で決められたという話を聞いているのですが、郵貯資金総額の一〇%というのが妥当なのかどうか。もちろん財投資金にも郵貯資金というのはあるわけでありますから、国の制度融資、政策金融、こういうものから判断をしてみて、当然郵貯資金がその大宗を占めているということは変わりがありませんので、またそのゆえをもって郵政省が貯金事業をやっているというその根拠にもなっているわけでありますから、何割が妥当であるかということはなかなか難しいとは思うのですが、私たちからすれば最低でも三割ぐらいは郵政省が自主運用できるようにするべきではないか。最低でもですよ。 しかも、先ほど伊藤委員が言われたように、簡保資金が行っているように、地方自治体が行う学校建設とか病院の建設とかあるいは公共の福祉に関係する資金需要のときには郵政省が直接貸し付けられるような、まさに地方還流に、住民が目で見てわかるようなそういう制度まで拡充をしていく必要があるのではないか。同じ郵政省の中で簡保事業はもう既にそれをやっているわけでありますから、それなりのノーハウがあるのですから、それに合うような方向での自主運用のやり方というのをぜひひとつ考えるべきではないかと思うのですが、いかがなものでしょう。
○中村(泰)政府委員 自主運用の額がどの程度が適当であるかというのは大変難しい問題であろうと思います。今後の資金運用の実態であるとかあるいは金融自由化の進捗度合いというか進展状況、あるいは郵便貯金事業の経営状況、また先生も御指摘ありましたけれども財政投融資の資金需要等、それぞれ総合的に勘案しながらまた検討してまいらなくてはならぬというふうに思っております。先生の御提案のありました資金の貸付業務等の御提案についても、私ども十分念頭に置いておきたいというふうに考えております。
○田並委員 そこで、具体的な数字は今の段階で出ないと思うのです。もちろんこれからの大蔵省との折衝もあるでしょうし、あるいは郵政大臣の指導性の問題もあるでしょうし、いろいろとあると思います。その辺はひとつ先ほど申し上げたような方向でぜひ最大限拡大をし、しかも地方の皆さん方が、我々が預けた郵貯がこういう格好で我々のところに還元されているんだなと、もちろんこれは利益を上げなくてはなりませんから、ただで貸すわけにいかないのでしょうけれども、とにかく地方還流をされている、将来は中央財投にかわって地方財投ぐらいの構想を持ちながら郵政省が主導権を持ってやっていくような、そういう決意も含めて御努力をお願いしたいと思うのです。 そこで、国債を、自主運用の額の二分の一をまず新規国債の引き受けに充てる、このようになっていますね。しかも、今度は郵便局の窓口で売れ残った国債も郵政省が引き受ける、あるいは郵便局で売った国債を今度は買い取りをしてくれというとそれも引き受ける、こういうことになるのですが、もちろん国債の金利というのは十年物とか五年物とか二十年物とかいろいろ利回りが違うので一概には言えないと思うのですけれども、預託利率の変動等もあるでしょうけれども、預託利率と国債の利回りとの逆ざやというのが心配ないのだろうか。国債をいっぱい引き受けて、もちろん利回りが下がればそれだけ国債そのものの値段が上がるわけでありますから、そういう格好でのバランスはとれていくのでしょうけれども、その辺どうも国債偏重のような格好での自主運用になっていくような気がするんですね。 先ほど言ったように、十月一日から仮に窓口で売り出したときに、局で売る国債だけは利子に税金がかかってしまう、それじゃ銀行で買った方がいい、証券会社で買った方がいいということで、余ればそれは郵政が引き受けざるを得ない。引き受けていっぱいたまって、機関投資家がいい値段で買ってくれればうんともうかるのでしょうけれども、果たしてその辺、これは将来といったって近い将来起きることですから、その辺は郵政省としてはどのように計算をされているのか、それらの展望についてもちょっとお聞かせを願いたいと思います。
○中村(泰)政府委員 確かに先生御指摘のように、現在の低金利の状況におきましては国債の利回りが非常に低い。三月でいえば五%でありますし、預託利率の方は逆に五・二%といったような逆ざやが生じているわけでありますけれども、こういった超低金利の時代がいつまでも続くとは考えられないわけでして、ちなみに過去十年間の五十一年から六十年までの実績を見てみますと、国債は七・五一七%であるのに対しまして預託利率の方は七・一四九%というふうに、長期的には国債の利回りの方が有利であるというような実績もありますので、当面の金利情勢だけで判断することは非常に困難であろうというふうに考えております。
○田並委員 では最後になりますが、いずれにしても、自主運用にしても国債の販売にしても、郵貯事業の歴史の上に一つの大きな記念すべき、私は郵貯事業の拡大につながるような気がするんですね、今度の法律改定というのは。そういう意味では郵政省としてもそれらに対応する準備、要員措置等も含めて、指導あるいは訓練も含めて、それぞれもう準備万端おさおさ怠りないと思うのですが、ぜひひとつ、新しいこれらの事業がますます国民の皆さんの期待にこたえられるようなそういう準備態勢で対応してほしい、このことを強く要請をして終わりたいと思います。以上です。
○深谷委員長 木下敬之助君。
○木下委員 郵便貯金法の一部を改正する法律案、郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案三案に御質問をいたします。 まず郵便貯金法の一部を改正する法律案ですが、郵貯の預け入れ限度を三百万円から五百万円に引き上げるということです。これはたしか四十八年からずっと据え置いてきたんだと思うのですが、この間の経済環境の変化とかそういったことを考えていきますと、限度額を上げるのは当然のことだろうと思うのですが、一部にはマル優制度の廃止の見返り措置とかこういった声も聞かれておりますが、どのようにお考えでしょうか、お伺いをいたします。
○中村(泰)政府委員 先生御指摘のように、郵便貯金の預入限度額の引き上げにつきましては私ども、昭和四十八年に従来の百五十万円から三百万円に引き上げられた後十四年間近くにわたって据え置かれているというようなことで、その間の経済情勢の推移とかあるいは利用者の御要望等を考慮して機会あるごとにその引き上げに努めてきたところでございます。このたび五百万円に引き上げることといたしましたのは、国民一人当たりの平均貯蓄目標額が、昨年の調査によりますと約五百三十万円くらいでありますし、また利用者のアンケートをとりましても約半数以上の方が五百万円への引き上げを希望しているといったような状況等々を勘案しまして、五百万円に引き上げることといたしたわけでございます。
○木下委員 そういうことで郵貯の預入限度の引き上げがなされるとしますと、これに対応して限度額の管理、これも強化するような措置も考えておるのかどうか、お伺いいたします。
○中村(泰)政府委員 預入限度額の引き上げに伴って限度額管理を強化するということはございませんで、私ども、やはり国の郵便貯金事業でありますから預入限度額の適正な運用を図るということで、従来からオンラインシステムを利用しまして預入時の本人確認はもちろんのこと、いわゆる名寄せというようなことで全国一本の名寄せをする、東京センターで名寄せを行って限度額管理に努めているわけでありますが、それは総額制限の引き上げと絡めて特に強化するとか緩めるとかいう問題ではございません。
○木下委員 ちょっとこの機会に少し教えていただきたいのですが、この限度額というのはたしか五百万円に上がったら上がったで、それは預けていて金利がついて、また複利で計算されてきますね。あれはどういう解釈をなさっておるのか。見ようによったら複利になるということはそれだけ預入がふえているような感じはするのですけれども、一体どういう解釈でやっておられるのか、この機会にちょっと教えてください。
○中村(泰)政府委員 これは預入の元本の管理でございまして、元加利子の方は別でございます。
○木下委員 言葉として、預金総額みたいな感じで言葉も出てきて、総額の限度管理というような言い方をするときに、今の元本というのと、どうも一般的にはその言葉の上ではなかなかぴんとこないのですが、はっきりした、すごく我々にわかりやすいような解釈とかはないのですか。
○中村(泰)政府委員 元加利子を除きまして、預入額でございます。
○木下委員 きょうの附帯決議にも預入総額とかあれば納得いくのですれども、そうでもないから何となく一貫性というかわりやすくしてもらいたいなという気持ちがございます。 預入限度額引き上げに伴う貯金量の増加をどの程度見込んでおられるのか、お伺いいたします。
○中村(泰)政府委員 預入限度額が上がることによってどのくらい貯金がふえるかという点につきましては大変難しい問題がございまして、先ほどもお話をいたしましょうに、現在の超低金利の時代に、かつ財テクブームといいますか、金利選好も高まってきている、また一方、家計の可処分所得も非常に低迷をしているという中で、この郵便貯金の環境というものは大変厳しい状況になっております。したがいまして、確かに現在三百万の限度額近くに張りついている預金者の割合というようなものも十数%という非常に高いものがございますから、五百万円に引き上げることによって増加の要因であるということは言えると思いますが、それがどのくらい効いてくるかということを予測することはこれは大変困難なことでございまして、ちょっと推計困難と言わざるを得ないというふうに考えております。
○木下委員 貸付金の方の限度額の引き上げも予定されていると思いますが、貸付制度の利用状況は現在どうなっておりますか。
○中村(泰)政府委員 ゆうゆうローンの利用状況でございますが、昭和六十年度におきます貸付の状況は、件数で見ますと約一千二百万件、金額で約一兆四千八百億円というふうになっております。前年比で見ますと、一四%の増加となっております。
○木下委員 こっちの方の貸付金限度額の引き上げに伴って貸付量の増加はどういう見込みをなさっておられますか。
○中村(泰)政府委員 先ほど預入限度額の引き上げによってどれくらい増加に寄与するかということが非常に困難でございますと申し上げたのでございますが、このゆうゆうローンの貸付限度額の引き上げにつきましても、従来数次にわたって引き上げが行われているわけでありますが、その際にも顕著な利用の増加が見られたという状況ではございません。しかし、現実には六割以上の方からこの貸付限度額の引き上げにつきまして要望が出されておりますし、また、現在七十万円以上の貸し付けを利用されている方が一五%もいるというような状況から見ますと、貸付限度額の引き上げということについては、大変利便が増す措置であろうというふうに考えております。
○木下委員 見込みとかはわからぬけれどもその必要があるだろうというわけですか。
○中村(泰)政府委員 一つは利用者からの要望が強いということと、それから民間におきましてもこれは個人向けの総合口座にこういう自動貸し付けの制度があるわけでございます。民間の方は昨年の六月から既に二百万円にその貸付限度額がアップされているわけでございまして、そういう民間とのバランスを考えましても、ぜひ二百万円に引き上げたいというふうに考えているところでございます。
○木下委員 これは担保があって貸すわけでしょう。民間の話もあれですけれども、百万から二百万円に上げる、その二百万で切っておかなければならない理由、担保があるのだからあるところまで貸してもいいなという気もするのです。要望があるからすると言われるのなら、担保があるのだから、そこまで貸せるのが借りている方は当然有利なことですから、もっとふやしてもよさそうな気がするのですが、この二百万円にしたというのはどういう理由ですか。
○中村(泰)政府委員 定期性預金の限度きりぎりに貸付制限額をふやせばいいじゃないか、確実な担保があるのだから心配ないじゃないかという御提案もあるわけでございますが、民間におきましても、一千万なら一千万の定期預金の証書を担保にしまして借りるということはできるわけでございますが、いわゆる郵貯のゆうゆうローンと同じような総合口座で個人向けの貸し付けを受ける場合には、定期性預金の九割以内でなおかつ限度額が二百万円以内というサービスが民間にはあるわけでございます。そのサービスと同等のサービスがいわゆるゆうゆうローンのサービスでございまして、そういったバランスから我々としても二百万円に引き上げようとするところでございます。 また、利用者からの要望も、大体ゆうゆうローンの利用目的に照らしてこの程度の貸付限度額の引き上げで当面要望が満たされるのじゃないかというふうに判断しているところでございます。
○木下委員 金融自由化対策資金の運用についてお伺いします。 この運用に当たる基本的な考えというのはどう考えておられますか。運用対象を当初から、許されているものは全部やるのか、この運用対象をどう考えておられるのかもお伺いいたします。
○中村(泰)政府委員 金融自由化対策資金の運用に当たりましては、時代の趨勢としまして、大口も順調に金利の自由化が進んでまいりましたし、大口に引き続いてこれから小口預金の分野でも金利の自由化に取り組んでいこうというのがアクションプログラムで決められた政府の方針でもあるわけでございまして、早晩小口金利の自由化というものは避けられないというふうに我々は考えております。そういう金融自由化の趨勢に照らしまして、預金者にできるだけの利益の増進を図るためには、やはり運用の面において市場実勢を反映した運用益を獲得することが必要であろうというふうに考えているところであります。 実際の運用に当たりましてその運用対象全部に運用するのかという点でございますけれども、やはり市場の状況を勘案しながらできるだけ高利、有利な運用ができるように資金運用計画を立てていかなくてはならぬというふうに考えておるところでございます。
○木下委員 ということは、許されたものは皆やる、その中の有利なものは探してみんなやる、やれるものは全部やる。まずは今の時点で考えてこれこれをやろうとかはないのですか。
○中村(泰)政府委員 制度的には許された運用範囲に運用できるということでございますけれども、具体的にはどのようにポートフォリオを組んでいくかということは、市場の状況であるとか金利の情勢等を勘案して見なければならないと思います。特に最近の為替レートの変動が激しいようなときに、外国債に運用が認められているからといって表面の高い金利だけですぐ外国債が買えるかということになりますと、やはり慎重にならざるを得ないだろうと思うわけでありまして、そういった具体的な資金運用計画につきましては、現在寄り寄り勉強して検討いたしているところでございます。
○木下委員 そういう姿勢でやられるのでしょうが、将来この金融自由化対策資金の運用対象は拡大する考えを持っておられるのかどうか、お伺いいたします。
○中村(泰)政府委員 まだこの運用実績のないときから将来のお話をするのは大変心苦しいのでございますが、今後の運用範囲の拡大につきましては、金融自由化の進展等の情勢とか全般的な経済金融情勢あるいは郵便貯金の経営状況というようなものを総合的に勘案して、できるだけ金利の自由化に適切な対応ができるような運用対象で検討していかなければならぬというふうに考えております。
○木下委員 次に、郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案に関してお伺いいたします。 郵便局における売り出しによって国債消化がどの程度伸展すると考えておられるのかお伺いいたします。
○中村(泰)政府委員 現在の国債の消化状況でありますが、非常に金融の緩和期にございまして、大口投資家あるいは機関投資家による国債の売れ行きというものはいいわけでございます。国債の消化自体には現在においては問題はないわけでありますけれども、しかし、この消化をされているのは銀行とか証券会社を通じまして大口投資家に偏った実態になっているわけでございまして、個人の保有の割合はたかだか一割程度にすぎないという実態でございます。 一方、個人の方も国債を買いたいという御要望もあるわけでございまして、そういう意味では、郵便局を利用される方は九九%以上の方が個人の方でございますので、郵便局を利用して国債を販売するということは国債の個人保有の割合を高める結果になろうと思います。また、そういう利用者の要望にこたえることにもなりますし、安定的な国債の消化ということを考えてみますと、今後大変意義のあることじゃないかというふうに考えております。
○木下委員 意義のあるというのはわかりますが、数字的な見込みとかそんなのは全くないのですか。
○中村(泰)政府委員 私ども、十月から一兆円の国債を売りたいという根拠につきましては、民間におきます個人消化の割合を参考にいたしま、して、郵便貯金資金の吸収力というようなものを兼ね合わせて考えてみてこの一兆円というものを算定したわけでございます。
○木下委員 この制度を創設することによって、これは売れればいいけれども、売れなければ押しつけられる格好になるわけですから、条件の悪い国債を押しつけられる、こういうおそれはないのかどうか、お伺いいたします。
○中村(泰)政府委員 国債の募集の取り扱いにつきましては、長期国債あるいは割引国債は現在民間におきましてはシ団によって条件が決定されているわけでございますけれども、そういう民間での募集の取り扱いと同じ条件で郵便局の場合にも募集の取り扱いをしようということでございますので、結果的に民間金融機関に比しまして郵政省が条件の悪い国債を押しつけられるというおそれはないと考えております。
○木下委員 買い取り価格の決定に際して市場価格はどの時点、どの市場のものを基準にするのか、また価格の設定に際して民間との不公正競争の問題とか顧客とのトラブルとか、こういったことは生じるおそれは全くないのか、お伺いいたします。
○中村(泰)政府委員 買い取り価格の点でございますが、具体的には民間金融機関の買い取り価格と同一水準とする考え方であります。すなわち、上場債にありましては証券取引所価格をもって買い取りに当たりますし、非上場債にありましては日本証券業協会が公表しております店頭気配によってこれを買い取るということでございますので、民間との不公正競争といったような問題は生じないと考えております。
○木下委員 この国債を担保にした貸し付けにも限度額を二百万と設定しておるようでございますが、これもやはり二百万を限度にする必要があるのですか、担保があるから。
○中村(泰)政府委員 この担保貸し付けにつきましても民間と同一の条件でございまして、民間も国債を担保にして貸し付ける場合には二百万円が限度額になっております。
○木下委員 それで、その二百万を守るとすると、管理するための名寄せみたいなものはどんなふうに行うのですか。
○中村(泰)政府委員 確かに名寄せが必要な場合もございますので、今後取り扱い手続については早急に詰めることといたしておりますが、売り上げ証票のようなものをお渡しして、それに表示をしていただく等、限度額の遵守ができるように考えてまいりたいと思っております。
○木下委員 次に、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案について質問をいたします。 簡単な質問で済みませんが、この趣旨は一言で言うというか、わかりやすく言うとどういうことになりますか。
○中村(泰)政府委員 一言で申せというのは大変難しいことでございますが、為替貯金業務のオンライン化が進展いたしまして、送金、決済に対する御利用者の要望もございますので、御利用者の利便向上のためにサービスを改善いたしたいと考えております。
○木下委員 そうすると、今回の法改正でどのようなサービス改善が図られるようになりますか、お伺いいたします。
○中村(泰)政府委員 サービス改善の主な内容でございますが、郵便為替にありましては、定額小為替の為替金額が現行では最高三千円になっているわけでございますが、余り実態にそぐわないということでこれを一万円に引き上げよう、あるいは為替証書の有効期間が二カ月という非常に短期になっておりますので、これを六カ月に延長するというのが郵便為替の改正法の主たる内容でございます。 それから郵便振替につきましては、振替口座の開設料金、現在五十円いただいているわけでございますけれども、これを無料にして大いに御利用いただこうというようなこととか、社会福祉の増進を目的とした事業を行う法人とか団体で省令で定めるものに寄附金を送金するような場合には料金を免除することができるというようなこととか、あるいは払出証書の有効期間を二カ月から六カ月に延長するといった点、また郵便の取扱料金を振替口座から払い出すことができるようにするとか、簡易生命保険の保険金あるいは郵便年金の年金等を保険契約者等の振替口座に払い込むことができるようにしたい、そういったサービス改善をいたしたいというふうに考えております。
○木下委員 この機会に郵政事業が当面している問題についてちょっとお伺いいたしたいと思います。 第二KDDの問題は現在どのようになっておりますか、お伺いいたします。
○奥山政府委員 いわゆる第二KDD問題と言われますものは、国際電気通信事業における新規参入の問題でございます。木下先も御承知のとおり、一昨年の電気通信事業法の改正に伴いまして国内のみならず国際分野におきましても新規参入の道が開かれたところでございますので、基本的には、郵政省といたしましてはKDD以外の新規参入事業者が登場することを期待しております。 ところで、現在国際電気通信事業における新規参入の希望グループが二つございまして、その二つのグループが昨年以来それぞれ事業化のためのフィージビリティー調査を行ってきたところでございます。その過程におきまして、両グループの発起人代表から依頼を受けられました経団連の情報通信委員長が調停に入られまして、去る四月二日に調停案なるものをお出しになったところでございます。その調停案を拝見いたしましたところ、それぞれの参入希望をしているグループの要望を公平に満たした妥当な案であるというふうに私どもも受けとめまして、現在その調停案に基づいて両グループの代表八社がテーブルに着いて調停案に基づく話し合いを始めておりますので、その結果を私どもは注目して見守っておるところでございます。これまでの間に二回ばかり役員レベルあるいは部長レベルで話し合いを行ったところでございますが、なお詰めるべき点があるということで近く第三回目の会合が行われるやに聞いておるところでございます。
○木下委員 この二つは一本化される見通しがあるのですか。
○奥山政府委員 経団連の情報通信委員長が出されました調停案は、両グループが一社になることが妥当であるということを前提に幾つかの条件が示されております。例えば、中核八社が株式を均等に持つことあるいはその中核八社が役員を派遣することあるいはケーブルの敷設については直ちにフィージビリティースタディーに着手すること等でございます。現在真剣かつ率直に両グループの代表である八社が一本化に向けてテーブルに着いておりますので、私どもはそれを見守っているところでございまして、その成否のほどにつきましては、現在民間における話し合いの最中でございますので、私どもはそれについて現在とやかく言うことは差し控えたいと思います。
○木下委員 とやかく言うのではないのですが、一本化されるということで話し合いをされておる。念のために聞きますが、話し合いをされて許可ができるのが一番望ましいでしょうけれども、どうしてものときは二本とも許可とか、そういうことも起こり得るのですか。
○奥山政府委員 現在一本化を前提とした調停案に基づいて民間で真摯率直な話し合いが行われておりますので、政府の方でこの一本化が不成功に終わった場合には云々ということを申し上げることは、予断を与えるおそれがあるので差し控えさせていただきたいと思います。
○木下委員 それで、この決着はいつごろつきそうですか、その見通しをお伺いします。
○奥山政府委員 ただいまも申し上げましたけれども、これまで役員レベルあるいは実務家レベルで率直な検討がなされておりますが、なお株式の配分の問題あるいはケーブルの取り扱い等の問題につきまして両グループの間にいろいろな御意見があるようでございますので、まず第一義的には民間において当面これらの問題点を詰めていただくことが先決だろうと思っております。今の時点で明確に日限を限っていつごろになるということを私どもも推定するに至っておりませんので、御了承賜りたいと思います。
○木下委員 大臣にお伺いいたしたいのですが、電気通信事業法における外資制限は三分の一ですね。これ以下であっても外国国際通信事業者が第二KDDに出資することには問題がありはしないか、これが経営支配をするようなことになったら問題じゃないかと思うのですが、どうお考えですか。
○唐沢国務大臣 先のおっしゃるように、電気通信事業法では外資の参加は三分の一来満とされておりまして、その範囲では私は歓迎すると申しております。確かに外国の国際電気通信事業者の出資につきましては、先進国の主要な電気通信事業への参加の例はございません。しかし、国際電気通信分野における競争を促進する観点から、我が国といたしましては世界に先駆けてこれを受け入れることにいたした次第でございます。 なお、電気通信事業法では企業の代表者も我が国で占めることになっておりますので、その意味では我が国の主体性を確保するということは間違いなくできる、このように考えております。
○木下委員 しかし、外国の国際通信事業者の資本がそうやって入ってくるというのは、電気通信事業法の三分の一来満という制限以外にもいろいろ制限があるのではないかという気がするのです。 事業法の十条の五号なんかを見ますと「その事業の開始が電気通信の健全な発達のために適切であること。」こんなふうに書いてあります。国際通信そのもののことを考えてみますと、これは国家の安全等にも大きくかかわっておりますし、いろいろな国がそれぞれが共同で話し合ってやっているのを、両方とも一つの国の影響力が及ぶという形になるのは、事業法十条に書いてあるようなところでやはり許可できないような部分があるのではないかと思うのですが、そういった点はフリーパスなんですか。
○奥山政府委員 御指摘のございましたとおり、電気通信事業法の十条の許可基準並びに十一条の欠格事由というものは、厳正かつ適切に適用しなければならないと思っております。その中で、ただいま木下委員お触れになりましたように、十条第五号にも「電気通信の健全な発達」という条項もございます。 ただ、先ほど大臣が申し述べられましたとおり、電気通信事業法を制定いたしまして国内並びに国際とも世界に先駆けて競争体制を導入するという、その競争原理導入という趣旨、これが法制定の基本でございます。また、日本の電気通信というものは、世界の電気通信社会の中でも先駆的、先導的な役割を果たしているという重要なあるいは主要な地位を占めていることからいたしましても、むしろ日本のような非常に電気通信の制度が確立して、かつまた電気通信事業体自体も確固とした運営体制ができているところでは、法律の規定の許す範囲内で外資の参入というものも受け入れることがむしろ意義があるのではないかというふうに考えているところでございます。
○木下委員 もう一つの制限のようなものについてもお伺いしたいのですが、外為法にも、国の安全を損なわないとか、公の秩序の維持を妨げ、公衆の安全の保護に支障を来すようなもの、こういったものはだめだということで、また同種の我が国における事業の活動その他に著しい悪影響を及ぼすことになるもの、こういうものもだめだ、外為法にもこういう制限があると思うのですが、この点は検討されておりますか。
○奥山政府委員 いわゆる外為法、つまり外国為替及び外国貿易管理法の規定の中には、ただいま御指摘がございましたような条項があることは事実でございます。 外為法自体は大蔵省の所管法でございますので、第一義的には大蔵省が、外資が電気通信事業のみならず日本の企業に参入してくる場合にはそれについての審査をいたします。しかるが上にそれぞれの業種に基づいて所管大臣に協議が参ります。したがいまして、もし外為法に基づく申請がありました場合には、大蔵省が受け付けて郵政大臣にも協議が行われる予定でございます。その際郵政省といたしましては、郵政省所管の法律でございます電気通信事業法等に基づいてこれを審査することになります。例えば、既に許可を行いました国内の電気通信事業でございます日本通信衛星につきましてはヒューズ・コミュニケーションの株式が三分の一入っておりますけれども、この際にもそのような見地から審査をした結果、大蔵、郵政両方で許可を与えたところでございますので、もし申請が出てまいりましたならば、法令の規定に基づいて審査をしたいというふうに考えております。
○木下委員 第二KDDが独自のケーブルを敷設することを認めるおつもりですか。
○奥山政府委員 いわゆる第二KDD、つまり具体的には新会社がどういう事業計画を出してくるかはまだ今のところ不明でございますが、もし仮に新会社が新しい太平洋の横断ケーブルの計画を打ち出してくるとした場合には、それをグループの中で、そのリスク並びに利益について格別の判断があった結果であろうと思いますし、それなりに需要の予測並びに将来の事業見込みについても確固たるものがあるというふうに想定がされます。現在の時点ではもちろん何も出てきておりませんので、私ども仮定の上で話をするしかないわけですが、そのような申請が出てまいりましたならば、もちろん法令の規定にのっとった上で、踏まえた上で、事業計画の確実性並びに需要の想定等を十分審査した上で、適正なものであればこれを積極的に受け入れていいのではないかというふうに考えております。
○木下委員 今お伺いをしたら、話し合って計算した上でするのだからいいだろう、する方が知っておるはずだに近いような発言があったのですけれども、この事業法の十条で、要するに「電気通信回線設備が著しく過剰とならないこと。」ということで調整を図る。それを、やろうとして申請する方がするということは、それなりにみんな話し合って何とかできるからしたんだから過剰じゃない、こういう判断のようにも聞こえたのですが、その辺は、自分たちが判断すると厳しくやらないということですか。
○奥山政府委員 私の舌足らずで大変御迷惑をおかけして申しわけございませんが、民間はそのような判断でおそらく申請を出してくるのであろうと思います。しかしながら、もちろん審査をするのは政府でございますので、その申請を受けた上で、設備が著しく過剰になるかどうか、「著しく」という言葉が入っておりますので、そういった著しく過剰になるかどうかということ並びにそれが将来的に需要動向との関係でどのようなものになるかという将来予測も含めまして、あるいはまたそれが会社の経済的、経理的基礎にどのような影響を及ぼすかというようなことを十分判断した上で政府として結論を出すつもりでございます。
○木下委員 もう一つ確認させていただきたいのですが、将来需要みたいなことも言われておりましたけれども、KDDとかATT等各国共同でTPC4なんというようなものも具体的に検討されておるように聞いております。これも同じような扱いで、そちらも民間として検討して、大体このくらいいいんじゃないかということでやってくれば同じように考えるということですか。
○奥山政府委員 在来型のケーブルの敷設、つまりKDDとかATTとかBTといった国際コモンキャリアがお互いにジョイントをしてケーブルを敷設する方式につきましては、現在太平洋地域において第三太平洋ケーブルが敷設中でございまして、来年の暮れに完成する予定でございます。 その後のポスト第三といいましょうか、第四太平洋ケーブルにつきましては私どもにまだ具体的な意思表示はございませんが、仄聞するところでは、KDD並びにアメリカのATT等との間で、その第三の後のケーブルの敷設についてごく内々に非公式の話し合いが始まったやに伺っております。したがいまして、もしこれが具体化してまいりました場合には、先ほどの独自ケーブルの話と並行いたしまして、当然のことでございますが、このケーブルにつきましても法律の規定に基づきまして公正に審査をするというつもりでございます。
○木下委員 いろいろな政治的判断もあろうかと思いますが、この事業法のこういった過剰にならないようにとかいうところを政治的に適当なやり方をせずに、公平にやっていただぎたいということをお願いして、私の質問を終わります。
○深谷委員長 木内良明君。
○木内委員 まず少額貯蓄非課税制度の認識について申し上げます。同時に大臣にも確認をいたします。 我が国の高い貯蓄率というものはよく喧伝をされてまいりましたし、これまで貯蓄推進のために実施されてきたさまざまな施策の積み重ねによるところが大きいのでありまして、それらの施策の中でもこの少額貯蓄非課税制度は重要な位置を占めるものであります。 国民大衆の少額貯蓄を奨励し、経済成長の源泉となる投資の原資を確保することによって、国民生活の安定向上と我が国の経済の発展のために大きな役割を果たしてきております。これが第一。 さらに、この制度には長い歴史があるわけでございますが、国民の健全な資産形成の促進や、あるいはまた広い意味での社会資本の充実等にも大きく貢献してきているという事実がございます。これが第二点。 第三点としましては、長寿社会へ向けての国民の自助努力を支援することによって将来にわたり安定的な経済成長と国全体の活力を維持するという、二十一世紀を展望した長期的視点からもこの制度の意義は極めて大きなものがある等々、この少額貯蓄制度の我が国社会における意義づけというものは極めて重要なものである、私はこう認識いたしておりますが、唐沢郵政大臣のこの点についての御認識についてのみまずお伺いいたします。
○唐沢国務大臣 今木内先生から少額貯蓄の重要性についての御講義を伺ったわけでございますが、私も全く同意見でございます。
○木内委員 しこうして唐沢俊二郎郵政大臣は、昨年の総選挙におきまして、今申されたような視点に立って重大な選挙公約をなさっておられるわけでございます。 これが大臣の選挙公報であります。この中で大きな柱を公約として六本立てておられるのであります。すなわち、その重要テーマの三番目に、「私の公約」として、「所得税、住民税を柱とする税制改革を実現します。もちろん、いわゆる大型間接税導入に反対し小額貯蓄優遇制度を維持します」こう公約をされておられますが、これは事実でしょうか。
○唐沢国務大臣 そのとおりでございます。
○木内委員 本日の質疑で総選挙後の大臣の姿勢等について承るところでございますけれども、今日の少額貯蓄非課税制度の状況あるいはそれぞれのケースにおける大臣の御発言、この選挙公約に照らし合わせまして、いかなる感懐をお持ちでしょうか。
○唐沢国務大臣 今いろいろ選挙公約を持ち出されまして私の見解を御質問されたわけでございますが、せっかくの逓信委員の先生でございますから、私の発言をお許しいただきます。 私は、いわゆる大型間接税に反対をいたしました。当時、私は忠実なる官房副長官でございましたので、「いわゆる大型間接税」と申しますのは、総理の申します、国民の大多数が反対し、自民党の反対する大型間接税を指しておったわけでございます。 それから、「小額貯蓄優遇制度」と申しておりまして、別に優遇税制とは書いておらなかったわけでございます。弁解になるかどうかわかりませんけれども、税制もそのうちの大きなものでございます。しかし、先生方のお力によりまして、郵貯の預入限度額も引き上げられましたし、国債窓販も認めていただける、さらに、郵貯資金は自主運用が認められまして、これを高利、有利に運用いたしまして、国民の皆様にその運用益を還元する、そういうことで、先ほどから再々申し上げておりますように、やはり小口貯蓄というものは本当に大事にしなければいけない。特に、これから長寿社会に向かって、自助努力による貯蓄というものは非常に大事である。また、先進国に比べまして社会資本も十分とは申せません。そういう意味で、貯蓄の重要性、特に少額貯蓄の重要性というものは何ら変わるものではないと思っておりますので、今後とも少額貯蓄の優遇制度と申しますか、そういうものについては一生懸命努力をしてまいりたい、このように考えております。
○木内委員 今大臣がいみじくも触れられました売上税、これは同じ昨年の総選挙で総理が、多段階、網羅的、包括的、投網をかけるような間接税の導入はしない、こう公約をいたしました。あたかも総理答弁を聞くような気持ちで私も今大臣のなるほどそういう逃げ方もあるのかということで、さすが親分が親分ならば代貸しも代貸したという気持ちで聞いておったのでありますけれども、大臣の立場から見れば恐らく残念なことに、我々から見れば闘いが功を奏して、今まさに売上税等の関連法案は葬式が挙げられ、だびに付されようとしているところであります。 それはなぜかならば、この売上税について言えば、例えば非課税品目を設けたとか、あるいはそれぞれのケースを大型間接税ではないと強弁したいがために設けた政策内容は、明らかに公約違反を糊塗するものであるという国民の審判が下ってこのような結果になったと、私どもは今まさに凱歌を上げたいような気持ちでいるわけであります。すなわち、本年初頭に行われた岩手の補選、これは明確に国民の審判が出された第一幕でありました。第二幕はあの統一地方選挙の第一ラウンド、そして第二ラウンド、国民は明確にこの総理の公約違反ということに審判を下し、判断をしたわけでございます。 したがいまして私は、この唐沢郵政大臣が選挙で公約をされました少額貯蓄非課税制度、これは優遇制度とは言われておりますけれども、この少額貯蓄非課税制度を維持するということに有権者は恐らくお聞きもし、ごらんになったと思うのでありまして、今後大臣としてこの制度存続に向けて精力的に、いわば少額貯蓄の牙城であり、また、最も主要官庁の一つである郵政省のこの問題を担当する大臣としてその先頭に立たなければならないのではないか、これをまず強く訴える次第でございます。したがいまして、この選挙公約は今なお厳然と生きているんだ、このことをまず私は大臣に明確にお訴えをしたいと思います。いかがでしょうか。
○唐沢国務大臣 少額貯蓄というものは大事にしなければならないということはもともと私の信念でございまして、きょうも申しましたように、公定歩合が引き下げられたときも、福祉定期とか通常貯金というものは据え置いたし、引き下げなければならない定額貯金なんかも、引き下げの幅は公定多念の引き下げよりも少なくするように、できるだけ大蔵省に対して頑張ってきてくれということで事務当局にも督励をいたしたわけでございます。そういう意味で、少額貯蓄を今後とも大事にすることが、日本の国民のためにもなるし、日本国家のためにもなると私は考えております。 ただ、税制の問題につきましては、せっかく議長裁定が出されまして協議機関が設けられる、各党の英知が集められましてそこで御検討いただくということになっておりますので、政府の一員としては口を挟むことは御遠慮をさせていただいて、そしてその御審議の成り行きを見守らせていただきたいと思っております。
○木内委員 税制協議機関の審議の成り行きを見守りたいという、私は極めて謙虚な人柄であるという先ほどの御答弁もあったわけでございますけれども、ところが、今になって急に謙虚になったということも私はうなずけないのであります。 すなわち、昨年の自民党並びに政府の間における合意事項というものがあるわけでありますけれども、ここでは「郵便貯金非課税制度の改定に際しての政府・党合意」ということで、郵貯の非課税制度の改定を前提にした合意が行われておって、ここで自民党の党役員五名、その後ろに内閣官房長官、大蔵大臣、そして厳然と唐沢郵政大臣のお名前があるわけであります。そこへもってきて一昨日、五月十二日に行われました政調会長裁定によれば、「党、政府は、昨年十二月五日の党三役裁定を引続き尊重すること。」云々、こうあるわけであります。それで、この十二月五日の政府と自民党の合意という。ものは申し上げたような内容になっていて、少額貯蓄非課税制度廃止を前提とした内容になっているわけであります。 ここまで明確な立場でこれまでの政策合意に参画をされてきた経緯があるのでありますから、ただ木で鼻をくくったように、先ほど来各委員の質疑に対する答弁でおっしゃるように税制協議機関の成り行きを見守りたい、これは一つには大臣として、また政府閣僚の一員としてのお立場もこれあろうかと思います。しかし、郵政大臣としてはこの少額貯蓄非課税制度の存続に向けて今こそきばをむいて精力的にお動きになるべきではないのか、このように私は判断をしたいのでありますが、まず大臣の御所見を伺います。
○唐沢国務大臣 少額貯蓄と申しますか、預金者に対する先生の御配慮は、もうこの前も委員会でお話を承りましたが、今回も承りまして先生の御趣意のほどは私もよく理解できたわけでございます。私も基本的には同じ考えを持っておるわけでございますが、しかし、税制につきましては先ほど申しておりますようにせっかくの協議機関が設けられるわけでございまして、政府の一員としてとやかく申すのも大変これは僭越至極でございますので、各党が英知を集められまして御検討されるその結果を見守ってまいりたい、このように考えております。
○木内委員 あえて重ねてお聞きをいたします。しかしながら少額貯蓄非課税制度の存続については前向きに取り組んでまいる、このようにぜひ御答弁願いたいと思います。
○唐沢国務大臣 少額貯蓄に対する先生の御理解、これには心から敬意を表させていただきます。私も少額貯蓄の優遇のために一生懸命努力をしてまいりますが、税制問題は先ほど申し上げているとおりでひとつ御理解をいただきたいと思います。
○木内委員 いずれにいたしましても、長い郵政の事業の歴史の中で、限度額あるいは自主運用の問題、国債の窓販等新しい時代に対応する切り口をあけ、また新しい踏み込みを行った恐らくは歴史に残る大臣でおありかと思いますので、私の今主張しております点について十分理解をされ、精力的に取り組まれるように要望をいたしておきます。 そこで、既に若干質疑で触れられているところでございますけれども、確認の意味で過般の本委員会での私の質疑も引用しつつお尋ねをいたしたいと思います。郵貯のマル優廃止と自主運用等の見返り政治決着ということがよく言われるわけでございますけれども、この点の確認が行われない限り私としては本郵貯法に関する賛否の態度を明確にできない、この意味で確認をするわけでございます。 すなわち、再三にわたって私も本委員会で訴えてきたのは、郵政省としては今日までの流れの中で、長年の願望であった自主運用あるいは預入限度額の引き上げ、国債の窓口販売等、政策的にまじめにその実現に向けて努力をされてきた。この一定の方向と巷間伝えられるところの政治決着というものは全く関係ないものである、分離して考える立場のものである、こう私は考えたいし、また、昨年の十一月二十六日における会議録を見ましても、大臣はそのとおり答弁をしているというふうに思います。 大事なことですので読んでみます。まず私の発言から、 それで、先ごろの報道によりますと、自民党の内部的な議論の高まりの中で私が今一番懸念しておりますのは、少額貯蓄非課税制度の扱いについてどうも郵貯までも押し切られる危険が出てきたぞ、ややもするとこの勢いはとどめることができないように見受けられる皆さんの御発言だと思うけれども、仮にこれを奪われるようなことがあれば財投の資金の自主運用を見返り措置としてとったらどうかというようなものも、公式の議論ではないけれども仄聞するわけであります。私は、財投の資金の自主運用という問題と少額貯蓄非課税制度の問題というものは全く別個の問題であって、これを絡めて、言ってみれば政争の具に使うようなことは国民不在の議論のあり方だと思う。したがって、大臣の口からじかに、そういうことは断じて考えておらないということをはっきりまずおっしゃっていただきたい。 こうお尋ねをしたところ、大臣からは、 当然のこととして郵便貯金の資金運用制度の 改善は我々が常々要求をいたしております。それと今先生言われました少額貯蓄非課税の問題は全く別個の問題として我々も考えでおります。 さらに翌日、たしかNHKの決算の審議のときに、あえて私はこの問題を冒頭取り上げた記憶がございます。すなわち、大蔵、郵政両省の間で水面下のすり合わせが行われ、いろいろなものが私の耳に入ってくる、そうした 新聞に報道されている事実は全くないということで、大臣、確認ですが、よろしいでしょうか。 それに対して大臣は、 その非課税制度の問題につきましては、いろいろ報道されているようでございますが、報道されたような事実はございません。 こういう答弁をやりとりの中でなさっておられます。これは今なお間違いございませんね。
○唐沢国務大臣 国債窓販とか自主運用とか預入限度額の引き上げ等、郵便貯金関係法案でこのたび改正していただく諸点でございますが、これは予算の重要施策としてかねてから郵政省が要求してきたものでございますし、また、当逓信委員会においてもその実現方を再々決議していただいてまいったものでございます。そういうことで、こういうものが実現されたということにつきましては、先生方の今までの御協力、御支援に心から感謝をする次第でございます。したがいまして、マル優廃止など今回の税制関連法案とは全く別個のものである。従来から私は委員会で申し上げておりましたし、記者会見でもそのように申しておりましたが、現在もこの考えは全然変わっておりません。
○木内委員 極めて明快な答弁がございました。こうした答弁があった以上、本法はこれまでの懸案でございました各事項が相当前向きに盛り込まれているということで私はもろ手を挙げて賛成をいたしたい、中間でございますが、まずこのことを申し上げたいと思います。 そこで郵便貯金法の一部を改正する法律案の中身でございますが、その前に、これは大変新展開の法律案であるというふうに私自身受けとめているわけでありますので、これは貯金局長に伺いたいと思います。 最近金融の自由化という言葉をよく耳にもし、また見るわけでありますけれども、おもしろいことにというと語弊がありますが、各種の法律に目を通しましても自由化という文字はどこにも見当たらないのであります。ただ一カ所、通産関係の法律に「非自由化商品」という言葉が出てくるのが唯一の例ではなかろうか、こう思います。よくよく考えてみますと、各省庁の皆さんは、どうやら自由化という言葉が余りにもひとり歩きをしてみたり、あるいは相当膨らんだイメージを与えるせいか、あえて使ってこられなかったような気がするのであります。今回郵政省がこの法案の中で「金融自由化」という言葉を用いたのが我が国の長い歴史の中で初めて法律に位置したということを知って、率直な驚きを覚えるとともに、郵政省の新時代をリードする見識に高い評価を私は申し上げたい、こんなふうにも思うのであります。漏れ伺うところによりますと、金融自由化という言葉を使うに当たっては大蔵省の関係と一悶着あったということでありますけれども、それを振り切ってまでもこの自由化という言葉を使った、郵政省の意気込みとして私は印象を持つわけであります。 そこで、そこまで重大な決意で今法改正を行おうとしている中身の柱である金融自由化ということについて、基本的な理念、それから大蔵省との折衝の中で問題になった点がもし答弁できるならばお答えをいただきたい。これは貯金局長で結構であります。
○中村(泰)政府委員 今回の郵便貯金法の改正の大きな眼目の一つは、何といいましても、現在急速に進みつつあります金融自由化にいかに郵便貯金事業が対応していくか、その基盤をぜひ確立したいということが大きな主眼となっているわけでございます。そういう意味で、金融自由化に適切に対応するための枠組みとして、私どもは、長年の懸案でありました自主運用制度を盛り込むことがぜひとも必要であるということで主張してまいりましたし、また当委員会におきましても、しばしばその実現方の決議もいただいたわけであり著すが、この金融自由化というものは時代の趨勢でございまして、もはや逆らうことができないといいますか、とうとうたる流れになっているというふうに私ども認識をしているところでございます。 こういう情勢になってまいりますと、各金融機関それぞれ経営の合理化に努力もし、また経営基盤の確立に努めて、よりよいサービスなり商品なりを開発することによって結局預金者の利益の還元に努めることになるというふうに考えております。私ども郵便貯金の経営に当たる者といたしましても、こうした環境の変化に的確に対応いたしまして、郵便貯金の利用者の皆さんに良質な商品の提供とかサービスの提供に努めなくてはならぬということが、いわば金融自由化に適切に対応する基本的な姿勢でございます。 そうした認識につきましては大蔵当局とも私ども特段意見の違いはないわけでありまして、両者ともそういう認識のもとに今回の自主運用制度の創設に踏み切ることができたというふうに私ども認識しているところでございます。
○木内委員 大蔵省ともいろいろ今後も出てくるかもしれませんが、長い歴史の末に今郵政省はいよいよ逆襲を始めたんだと言う人もいるくらい、その意気込みが感じられてなりませんし、私も国民生活をまず政治家としての原点に立ち戻って最重要視するならば、ぜひその意味での応援もしてまいりたい、こういうふうに思いまして、その意思表示をまずさせていただきたいと思います。 そして具体的に、この金融自由化対策資金の運用の規模でありますが、本来的な趣旨を考えるならば、自由化に対応するためにできる限りの拡大が必要であろうと思われるのであります。 当初計画によれば、六十二年度が二兆、六十二年度が二兆五千億、六十四年度が三兆、六十五年度が三兆五千億、六十六年度が四兆円と、毎年五千億円ずつふやしていき、五カ年で累計十五兆円の運用を行うことが計画をされていたわけであります。これはこれまでの質疑でも確認がされたとおりでもありますし、また杞憂かもしれませんけれども、先日来の自主運用に関する政府と自民党の話の中で、中途的にとりあえず五千億円などという話も出たようでありますけれども、五カ年で十五兆円の累積を行っていくという見通しについては今なお軌道修正は行われておらない、この点についての確認が一点。 それから六十七年度以降についての見通し、これは中長期的な見通しのない政策というものはあり得ないわけでございますし、具体的な数字の提示ができないこともわかっておりますが、しかしいかなる方向にこの自主運用は歩こうとしているのか、これは重大な審議でありますので、答弁を願います。
○中村(泰)政府委員 まず金融自由化対策資金の今後五年間の運用規模でございますが、先生御指摘のとおり、六十二年度に二兆円からスタートいたしまして、六十六年度までの間、前年度運用額に五千億ずつ増加させていく、その結果昭和六十六年度の運用規模は十五兆円に達するということにつきましてはいささかの修正もございません。私ども一切修正の話があったというふうには聞いていないところでございます。 昭和六十七年度以降の運用規模につきましてはどうかというお尋ねでございますが、やはり今後の運用の実態あるいは金融自由化の進展の状況、また郵便貯金事業の経営状況あるいは財政投融資の資金需要等を総合的に勘案しながら、それまでの間におきまして検討していかなくてはならないというふうに考えております。
○木内委員 協議の時間はかかるかもしれませんが、六十七年度以降について青写真というものはいずれお出しにならなくてはならないと思うのです。六十六年度末にそのような具体的内容を盛り込んだ案が出てもこれは間に合わないわけでありまして、いつごろまでに六十七年度以降の計画については案を煮詰められる御予定でしょうか。
○中村(泰)政府委員 いずれにいたしましても、運用の実績あるいは今後の金融情勢、自由化の進展というもろもろの条件を勘案いたさないと、現時点におきましては検討のしようもありませんので、六十七年度以降の見通しがいつ立つかということにつきましては残念ながら今の時点でお答えしようもないものですから、私ども、先生の御指摘のとおり、できるだけ中長期の展望を持ちつつ運用計画の策定に当たらなくちゃならぬという点につきましては全く同感でございまして、そういう趣旨で今後も取り組んでいきたいというふうに考えております。
○木内委員 六十三年になるか六十四年になるか六十五年になるか、いずれにしても早い時期にこの運用計画の策定は、金融情勢等諸般の事情を勘案して早急に策定をされるべきであります。要望すると同時に、この点についての大臣の御見解を承りたいと思います。
○唐沢国務大臣 先生今おっしゃられましたように、やはり運用計画はできればできるだけ早く立てた方がよろしいわけでございます。そういうわけでございますが、今中村局長が申し上げましたように、今後の運用実態とか金融自由化の進展状況とか、また郵貯の経営状況等々を総合的に勘案しながら、できるだけ早い機会に計画を立てることができますように、先生の御趣旨を十分踏まえてまいりたいと思っております。
○木内委員 今日の地方の行政施設の水準の現状からしまして、生活関係公共施設を中心とした社会資本の整備の緊急性は今一層高まっております。とりわけ地域社会の構造改革のために地方債を充当し、整備を図らなければならない分野は拡大の一途をたどっていると私は認識をしております。 そのためには、中央と異なり財政力が弱く信用の低い地方公共団体の起債条件を容易にする施策が必要とされると思いますし、借入先、起債条件等地方債の質を改善することが必要と考えます。そうした意味も含めて、地域社会資本の充実という点で未成熟な現行の公的金融システムを、より地域密着型の公的金融システムに転換していくことが政策金融の役割として当然重視されなければならないと私は考えます。全国的レベルでの資金調整を前提として地域の貯蓄などの資金が専ら中央に吸い上げられるのではなく、それぞれの地域の中で社会資本や地域経済活動に投資される中で還流する、一種の自立化した地域財政金融システムの形成がここに求められるわけであります。その一環として郵貯資金の地方債直接運用というものが重視されなければならない、こう考えるわけであります。 郵便貯金の資金は全国にくまなく広がる約二万四千の郵便局を通じて集められた資金であり、そのことを考えればなお一層地方への還元を中心に運用が考えられなくてはならない。この地方への還流、還元という点について、今私の意見を申し上げたわけでありますが、今後この問題にどのように対応されるか、大臣並びに貯金局長の答弁をいただきたいと思います。
○唐沢国務大臣 このたび自主運用が認められることになったわけでございますが、この際大事なことは、これは安全確実に運用することは当然でございますが、できるだけ高利、有利に運用して、その運用益を預金者に還元することに努めなければならないということと、もう一つは、今木内先生申されましたように、これは全国の預金者から集まりました資金でございますから、やはりそれぞれの地方に還元をして、下水道だとか道路だとか公園だとか、社会資本の充実にこれが向けられるべきものである。そういう意味で今回も地方債がこの中に入っておるわけでございますが、この点も非常に重要なことであるということで私も留意してまいりたいと思っております。
○中村(泰)政府委員 先生から御指摘のありました地方への還元融資といいますか、そういった方向に将来取り組んでいくべきではないかという御提案につきましては、私も郵便貯金の資金の性格からいって非常に重要な方向であるという認識は持っております。したがいまして、当面地方債を中心にした債券の運用に取り組んでいくわけでありますが、将来の検討課題とすれば、そういった貸し付け等につきましても十分検討してみなくちゃならないというふうに考えております。
○木内委員 貯金局長、今のは前向きな検討ということで承ってよろしいですね。
○中村(泰)政府委員 実際の貸付業務につきましては、要員にしろ組織にしろいろいろと非常に困難な問題が私はあると思いますけれども、検討課題としてはぜひ取り組んでみなくちゃならないというふうに考えております。
○木内委員 検討課題としてはぜひ取り組むということでございますので、ぜひ前向きにお願いをしたいと思います。 次に、金融自由化対策資金の運用について、資産運用の対象は当面国債、地方債、公庫・公団債、金融債、金融機関への預金、元本保証のある金銭信託、特定の社債、外国債、国債等を担保とする貸し付け、こういうふうに資料にあるわけでありますが、当面というのは具体的に期間何年くらいを想定しておられるか。
○中村(泰)政府委員 具体的に何年くらいが当面だと言われますと大変お答えしにくいわけでありますけれども、我々といたしましては、やはり運用実績等を踏まえて検討の材料にいたさなくてはなりませんものですから、今後の運用範囲の拡大につきましては、この運用実績とかあるいは郵貯事業の経営状況でありますとか、その他経済金融情勢の諸般の事情も見きわめながら検討してまいりたいというふうに考えております。
○木内委員 期限設定をすることが困難だという話ですが、諸般の金融情勢、運用実績等を踏まえてということでありますが、仮に運用実績がどの程度のものになればこの当面という期間設定ができますか。
○中村(泰)政府委員 やはりできるだけ金融自由化に的確な対応をいたしますためには有利、高利な運用ができなくちゃならないという観点があるわけでありますが、そういった意味では、常に郵貯資金の運用範囲のあり方というものについては検討を加えていかなければならぬというふうに考えております。
○木内委員 郵貯の貯金総額の制限額でありますが、現行三百万から五百万までの引き上げということに今回内容がなっています。十三年間にわたる据え置きや、多くの利用者の要望でもあり、まず現段階で私は賛成をするものであります。 なお、利用者の中にはこの際制限額を撤廃してもいいのではないかという意見さえあるわけであります。今回五百万に設定した根拠については既に答弁があったところでありますので重複は避けます。しかし私が訴えたいのは、五百万というのは決してゴールではなくて、新しい貯金総額設定に向けてのスタートラインであるという認識を持ってもらいたいということであります。これで事足れりとするのでは、またこれまで十三年間据え置かれたと同じように長期的な現状維持が懸念されるからであります。したがって、今回のこの五百万への引き上げが行われ、今後、短時日とは言いませんけれども、やはり一定のサイクルなり協議のリズムを持ってこの引き上げについては検討を随時行っていくべきである、こういう提案をいたしたいのであります。これは大臣から答弁をお願いします。
○唐沢国務大臣 郵貯の制限額につきましては、国民の健全な資産形成の促進を図る観点から、経済情勢の推移や利用者の要望を考慮いたしまして、その引き上げに努めてきたところでございますが、今後とも、先生のおっしゃられますように、経済情勢の推移や利用者の要望を考慮して、その都度検討していくべき問題だと考えております。
○木内委員 以上で終わります。
○深谷委員長 佐藤祐弘君。
○佐藤(祐)委員 朝からの質疑、随分いろいろございまして、若干重なるようなところも出てくるかと思いますが、御了解をいただきたいと思います。 まず、大事な問題なので最初に唐沢郵政大臣にお尋ねをしたいと思います。 国民が大変強く反対したマル優制度の廃止、これが売上税と同時に廃案の方向に進んでいる、私はこれは非常に結構なことだというふうに考えております。やはり何よりも中曽根首相の公約違反は許せない、国民の方が大層憤慨されて、まさに日本列島騒然というような状況になりました。そうした世論の高まりの中で、野党は強く反対いたしましたし、自民党内にも一部動揺や批判がわき上がるという状況がありました。そういう中で廃案へと進んだわけであります。 ところで、大臣は、既に何人かの委員の方の質問もありましたが、この問題で非常に態度が揺れたといいますか、変えられたということがございます。昨年の同日選挙の公約でも掲げられておった。特に本委員会で昨年の十一月、大臣は明言をされておったわけです。改めて紹介しておきますと、 郵便貯金の利子非課税制度につきましては、郵便貯金の根幹にかかわる重要な問題であり、郵政審議会の答申でも重ねて言われているとおり、今後とも、ぜひ、この制度を存続させるべく努めてまいる覚悟であります。 他には、全力傾注してとか、いろいろな表現で、ともかくこれはあくまで守っていくのだということを繰り返し、力を込めて強調されたというように思います。 ところが、その後百八十度態度を変えられた。けさからの質疑では豹変したという指摘もございました。私もそのとおりだというように思うのです。態度を変えて、少額貯蓄非課税制度、いわゆるマル優制度の廃止を促進する、進める、そういう立場に立たれたわけであります。これはもう明らかに公約違反であるということに加えまして、国会答弁、この委員会での答弁を真っ向から踏みにじる、こういうことでありまして、私は極めて責任が重大だと思うのであります。大臣は大局的判断で云々ということを先ほどからおっしゃっておられるわけですが、それだけでは済まない問題だと私は思っております。 それで、マル優の廃止が廃案の方向に今向かっている、この時点で大臣はみずからのとってこられた態度、これについてどう考えておられるか、しっかりと承っておきたい。
○唐沢国務大臣 けさほどから申しておりますように、私は各方面の御支援をいただきながら郵便貯金非課税制度存続のために努力を重ねてまいりましたが、政府の一員として大局的見地に立って決断をいたした次第でございます。
○佐藤(祐)委員 この問題は引き続き廃案の方向が進んでいるとはいえ、先日の参議院での中曽根首相答弁などをお聞きしておりましても、まだまだ執念を燃やしておられる、再浮上のおそれが大変あるというように私は感じております。 そこで、それに関連しまして唐沢大臣は、三月の衆議院の予算委員会で、六十五歳以上の方など一部に非課税制度が残されることになったからいいんだという趣旨の答弁をされました。たしか、きょうの所信表明でもそういったことが書かれておるわけです。確かめたいのは、現在もそういうお考えなのかどうか。要するに六十五歳以上、母子家庭、障害者などが非課税になればいいんだ、あとは課税にしていいんだというお考えなのかどうか、その点を確かめておきます。
○唐沢国務大臣 昨年の税制改正のいろいろな御議論の中で、やはり一番貯蓄の重要な六十五歳以上のお年寄り、それから真に手を差し伸べなければならない母子家庭、身体障害者の方には非課税制度が存続されるようになったということと、国民の強い御要望がある、また国会でも野党の先生から強い御要望のありました所得税の減税を含む税制の抜本的改革の一環として、大局的見地に立って判断をした次第でございまして、そのように考えておりますが、ただ、この税制の問題につきましては、衆議院に協議機関が設けられまして、この協議機関では税制改革問題全般について御検討されるということでございますので、当然マル優もこの中に入ってまいりますので、その御審議の成り行きを見守っているところでございます。
○佐藤(祐)委員 今の時点で大臣はそういう御答弁になるということでもあるわけですが、しかし考え方自体について、私はやはりこれは大変問題があるというように思うわけです。 といいますのは、大臣あてに昨年の十月郵政審議会の答申が出されました。中身もとっくによく御存じのはずですが、ここではこういうふうに言われているわけです。「老人等の一部の人達にのみ少額貯蓄非課税制度を存続すればよいという議論があるが、これは、老人等社会的に弱い立場にある人達に対する配慮ということに籍口して他の大多数の人々の利益を無視するものであり、」「同制度を事実上廃止することにほかならない。」この郵政審議会の答申について大臣はどういう態度なんだということが、答申直後の十月二十八日の衆議院決算委員会でも質問されました。それについて、「郵政大臣として最大限これは尊重していかなければならない」ということを明言されておったわけであります。 ところが、先ほどからの御答弁、所信表明などで言われているような考え方は、まさに郵政審答申が否定したそのものの考え方であるわけです。そういう点で大臣は、郵政審答申などはどうでもいいんだということなのか、郵政審答申を尊重すると言われた委員会の発言も踏み破ってもいいんだというお考えなのか。そうとしか思えないわけですが、その点についての御見解をお聞きしておきたいと思います。
○唐沢国務大臣 郵政審議会の先生には、郵政事業、郵政行政等につきまして非常に有益、貴重な御意見をいただいておりまして、私は郵政審議会の答申を尊重することにつきましてはほかのどなたにも劣らない、このように考えております。したがいまして、昭和六十二年度予算案におきましても、郵政審議会から御要望いただいておりました自主運用とか預入限度額の引き上げとか国債窓販とか、預金者の利便の向上、幸せにつながるような各種の施策は認められたわけでございます。 ただ税制につきましては、今お話しのように老人、母子家庭、障害者等については非課税制度が存続されたわけでございますが、原則的に改定をせられたということでございます。この点につきましては、けさほどから再々申し上げておりますように、所得税減税を含めた税制の抜本的改革の中におきまして、大局的見地に立って判断をしたということで御理解をいただきたいと思います。
○佐藤(祐)委員 郵政審答申を尊重すると言われながら、ある部分については尊重するけれども、一番の最大関心事の部分については郵政審答申がまさに否定した考え方、その見地でこのところ進んでこられているというのは、私はやはり答申を尊重したことにはならないと言わなければならぬと思うのですね。この答申はマル優制度はぜひ存続すべきだという立場のものでありますから、私は今後そういう立場に大臣としても立たれるべきである、こういうことを申し上げておきたいと思います。 本日は三つの法案を審議しておるわけであります。このうちの郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案は、定額小為替の額の引き上げとか為替証書の期間の延長とか振替口座の開設を無料にするといったような中身になっておりまして、国民、利用者へのサービスの改善ということで、私はこれについては賛成であります。 ただ、他の二法案、郵便貯金法の一部改正案、それから郵政官署における国債等の販売の法案につきましては、部分的に、例えば郵貯の限度額の引き上げとか貸し付けの額の引き上げという点は賛成できる部分もあるわけですけれども、全体としてはマル優制度廃止と引きかえに出されてきたものだ、これはいろいろな御意見があるようですが、私はそういう判断に立っております。そういう経過も含めまして、国民の大局的な利益からはプラスにならないものだというように今考えているわけであります。 そこで、まずお聞きをしたいのですが、郵貯法改正の趣旨説明その他、いわゆる自主運用で貯金者、国民に利益が還元されるのだということが言われておる、いわばバラ色に説明がされているわけですが、具体的に国民にとってどんなプラスがあるのか、その点を御説明いただきたい。
○中村(泰)政府委員 自主運用制度の創設によって具体的にどのような利益が国民に還元されるのかというお尋ねでございますが、この自主運用制度の実現というものは、今後進んでまいります金融自由化に対応していくために郵便貯金事業としても制度的な仕組みとしてぜひ設けておかなくては的確な対応ができないじゃないか、貯金の金利面だけの自由化が進んで運用面における規制金利の状況が続くようではこれから進展する金融自由化に的確な対応ができないという意味で、この制度の創設がぜひ必要であるという認識を持っているところであります。 現実には大口預金の金利の自由化はどんどん進んでおりまして、やはり自由化のメリットといいますか、金利水準も規制金利の時代よりは有利な状況になっておりますし、小口の金利につきましても自由化は目前に迫っているという状況でございますので、そういった制度の創設が急がれるというふうに認識をしているところであります。現在の状況からいいますと市場金利は非常に低下をしている段階でありますから、実際の運用に当たりまして有利、高利な運用を図るということは大変難しい面があるわけでありますが、過去の状況等に照らしてみましても、やはり自主運用によるメリットは十分あるというふうに考えておるところでございます。
○佐藤(祐)委員 ちょっと抽象的ではっきりしない。これからいろいろ具体的に計画を進めていくということですから、はっきりしないこともやむを得ない面が一つはあるかと思うのですが、国民から見ますと今度の改正は、要するに国民にとってプラスかどうか、これが大きな関心事ですね。郵政省が財テクをやり出したとかいうような話はありますが、つまるところ国民にプラスになるのかどうかという点なわけです。 その点に関連して言いますと、昨年、マル優制度廃止と引きかえに浮上したというように私は思っているわけです。そういう段階で、マル優制度が廃止されても新しい自主運用などによってそれを上回るような利益を国民に還元できるように努力をしていくのだ、工夫によってはそういうことも可能なんだといった説明が一部では行われておったわけですね。私は、とてもじゃないがそんなことにはならないというふうに思っておるのですけれども、現時点ではマル優制度の廃止は廃案の方向ということですが、いろんな経過、大臣発言などを見ておりましても相当再浮上の危険がある。もちろん私たちは、あくまでこれは反対ということであるわけですけれども、そういった関連で見た場合に、マル優制度の廃止と引きかえに今度の法改正があるわけですが、このことによって、これまでマル優によって国民が受けていた利得、それを上回るような得を受けられるようなことが果たしてあり得るのか、それが非常に国民的関心事だろうと思うのです。その点について見解をお聞きしたい。
○中村(泰)政府委員 自主運用によってどの程度の利益の確保ができるのかという点から申し上げますと、仮に過去十年間の実績を勘案して仮定をいたしまして算出いたしますと、やはり自主運用した場合の方が全額預託をしていた場合よりも有利な利回りが確保できるという状況は出てまいるわけであります。 一方、この非課税制度の改定の問題というのは税制全般の問題でありまして、自主運用によってそれをカバーするという性格のものではない。そういう意味では非課税制度の改定というのはすべての金融商品にひとしく課税をされるという形になるものでありまして、直接的な関係はないというふうに私は認識をいたしております。 〔委員長退席、関谷委員長代理着席〕
○佐藤(祐)委員 具体的なことで少しお聞きしておきたいのですが、仮にこの利子非課税制度が廃止される、二〇%の課税が行われるというようなことになった場合、郵貯の利用者が年間に支払う税額、平年度ベースでどのくらいになるか。
○中村(泰)政府委員 今後の金融情勢であるとか、あるいは課税されることによりまして預金者がどういった行動をとるかといったような非常に予測困難な面も多いわけでありますが、現在の郵便貯金の払い戻しの実態が大きく変化することはないという仮定のもとで試算をいたしますと、平年度ペースで七千億前後と見込まれております。
○佐藤(祐)委員 私は、郵便貯金、国民の本当に零細な貯金、こういうものはどう使うのかという問題、非常に大事な問題だというふうに思っているわけです。 現在は、これまでは郵便から運用部資金に入って、この中で大きな部分を占めているわけですね。それでいろんなことをやっていくということですが、そのやり方自体についても、現在の財投はやはり十分国民本位になっていないという考え方を我々持っておるわけです。 さっき大臣から、もっと国民のために住宅とか下水道とかそういったものに使われるべきだ、そういうことが必要だという趣旨の御発言があったわけですが、全体としてそういう方向が大変弱い。輸銀や開銀など大企業のためのサービスといい著すか、そちらには相当使われておるわけですが、中小企業とかそういった国民の暮らし、生活に直結するような部分には極めて少ない。そういう部分を大きくしていくということが日本の政治の課題だというように考えているわけです。今回はそれが、取り扱うのが大蔵省から一部分郵政省に来るということでありまして、その使い方についていろいろ検討が加えられて発展があったというものではないと思うのですね。しかも郵政の場合は、先ほどの答弁にもありましたけれども、ともかく高い利子、有利、高利の運用ということが先行しているわけですね。やはりこの点に非常に問題があるというように私は考えるわけです。そうではなくて、国民の零細な貯金、これを運用するわけですから、国民の利益第一に運用も行われていかなければならぬ。 そういう点で、さっきの答弁との関連で若干質問したいのですが、地方債とか公社・公団債、そういったものがその枠の中にありまして、これを重視していかなければならぬというような御答弁だったような気がするのですが、どの程度力を入れていかれる予定なのか、見通しなのか、これは大臣にお聞きをしたい。
○中村(泰)政府委員 自主運用の対象をできるだけ高利、有利に運用するということは、結局その運用益を郵貯特会に帰属させて、それから預金者にできるだけ還元をするという基盤をつくるために運用するわけでありますから、そういった意味でこの自主運用というものが預金者の利益の向上につながっていくものであるというふうに私どもは思っております。 それから、この運用に当たってどういう運用対象にどのくらいのウエートをかけて運用するかということにつきましては、資金の地方還元ということも大きな観点ではありますけれども、結局地方債の市場性といいますか、その発行の規模というようなことも考えてみなければなりませんし、そういう金融情勢もろもろをかみ合わせて、できるだけ運用利回りの高くなるようなポートフォリオを組んでいくというのがやはり預金者の利益につながっていくものであるというふうに考えております。
○佐藤(祐)委員 やはりその点で私から言えば考え方が逆立ちしている。まず高利運用というところへ、利ざやをいかに大きく稼ぐかというところに行っておりまして、この資金を国民本位にどう活用するかということには運用面がなっていないと思うわけです。 具体的にもう一つお聞きしておきますが、運用の計画、いろいろこれから考えていくということになるわけですが、外国債も入っておりますね。外国債はことしから着手していく予定でしょうか。
○中村(泰)政府委員 運用の対象に入っておりますから慎重な検討の上に運用することも可能でありますけれども、今日の為替相場の不安定な状況等を考えたり、あるいはカントリーリスクというようなことも考えてみなければなりませんし、外国債の運用につきましては初年度としては私は慎重に取り組むべきだというふうに考えております。 〔関谷委員長代理退席、委員長着席〕
○佐藤(祐)委員 運用面と関連するのですが、大体金融自由化対策資金というふうに銘打たれてもおりますし、金融自由化に的確に対応していくためにこの自主運用をやるんだということになっておるわけですが、金融自由化の中でも関心の強い金利の自由化ですね、これについてはどういうふうに進展するであろうというめどを持っていらっしゃいますか。
○中村(泰)政府委員 見通しを話せと言われると大変困難なことでありますけれども、既に御承知のように、一昨年のアクションプログラムによりまして金利の自由化というのは大口預金から順次取り組んでいくということで、現在、大口定期であるとかあるいはCDにしろMMCにしろ、大口預金の金利の自由化はほぼ完了という時期に至っております。大口に引き続きまして小口の預貯金の金利の自由化に取り組んでいくというのが政府・与党の連絡会議で決まっておりますアクションプログラムの方針でもございますし、やはり金利の自由化というのは一たん始まりますととどまるところを知らないといいますか、完全自由化の状況まで行くものであるというふうに私は見ております。 そういう意味では、巷間言われるところの、大口定期も一億は既に四月から始まりましたが、MMCにつきまして現在二千万の単位がこの秋には一千万になるのではないか、そういった検討もなされているという模様も伺っているわけでありますが、そのあたりに来ますといわば小口預貯金が資金シフトする可能性も出てくるのではないか、それだけにできるだけ早く小口預貯金の自由化の展望を示して対策を立てていかなくちゃならぬというふうに考えております。
○佐藤(祐)委員 確かに大口の方が先行しましてずっと進んできている、だから小口も早くやれという意見が強いわけでありますが、じゃ本当に小口預金が自由化された場合、具体的にはどういう数字になっていくんだろうかというのがやはり関心のあるところですね。そのあたりについて聞かせていただきたい。
○中村(泰)政府委員 小口の預貯金の金利の自由化にどのように対応していくかということに関連してくると思うのですけれども、私ども考えているには、それは一挙にというのは非常に難しいのではないか。やはり大口も漸進的に進んできたのと同じように、小口もいきなり完全自由化ではなくして、いわゆるMMCの小口版といいますか、市場金利連動型の預貯金というようなものから小口金利の自由化に入っていくのじゃないか。そういった点につきましては大蔵省も大体同じような考えを持っているわけであります。したがいまして、どういう商品にしていくかというような具体的な商品内容が決まってこないと、小口金利を自由化した場合どういった影響が出てくるのかということもちょっと今の段階では推測は難しい状況にございます。
○佐藤(祐)委員 一般の人の間で、自由化になれば高くなっていくんだろうという期待感がやはりあるわけですが、もちろんこれは市場連動型になっていくわけですから、それが永続的に続くということは到底言えないわけですし、いろんな問題があるのですが、当面はどういう見通しを持っておられますか。
○中村(泰)政府委員 小口預貯金の金利の自由化を実現さすということは預金者の利益につながることでなくちゃなりませんし、大口定期の自由化がなされたときも大分金利が上がりました。それから諸外国の例を見ても、国によって事情は違いますけれども、やはり金利を自由化することによって金利は今の規制金利よりは上昇するのが実情のようでありますから、それだけ預金者の利益の還元につながってくるものだというふうに思っております。
○佐藤(祐)委員 会利の問題では、アメリカの要求で低く抑えられているといった問題もありますから、アメリカの干渉的な要求、これを排除するだけでかなり変わるんだというふうにその問題では考えてはおります。 関連もしますが、具体的な問題で一つ要望したいことがあります。それは定額預金ですね、非常に人気が高い商品なわけですが、今後のいろいろな進展の中でも定額貯金はぜひ存続させるべきであるというように思うのですが、どうでしょうか。
○中村(泰)政府委員 定額貯金というのはなかなか収益性に富んでおりますし、なおかつ換金性にも富んでおる。六カ月以上すればいつでも換金できる、しかも余裕資金があって長く置いておこうと思えば十年間まで置けるというように、私は魅力がある商品だと思っております。それだけに郵便貯金事業の中では圧倒的な主力商品でございまして、そういうことが郵貯の不安を生んでいる大きな原因でもあろうというふうに考えておりますから、そういった人気のある商品の見直しという問題については私は非常に慎重でなくちゃならぬというふうに思っております。
○佐藤(祐)委員 今は見直しという言葉がありましたが、見直しの対象になっているということですか。私は、堅持してもらいたい、堅持すべきであるということを申し上げたのですが、ちょっと今の御答弁ははっきりしない。
○中村(泰)政府委員 今後の金融の自由化全般の進展の中でいろいろな商品開発あるいはサービスのあり方というようなことを検討していかなくちゃならないのは当然でございますが、そういう意味で世に言われる定額貯金の見直しというような問題については私は慎重に対処しなくてはならないというように考えておるということでございます。
○佐藤(祐)委員 全銀協あたりからいろいろなことが言われているようでありますが、今の局長答弁は見直しを慎重にするということで、固持をしていく方向だというように理解をしておきます。 ところで、アメリカの場合は金融自由化が一足先に進んでいっているわけですけれども、アメリカの場合で小口預金者について自由化以後どういう変化が起きているかという問題でお聞きをしたい。
○中村(泰)政府委員 アメリカの預金金利の自由化の状況でございますけれども、アメリカにおきましては、いわゆる十万ドル以上の大口定期預金の金利につきましては一九七三年の五月に完全自由化をしております。その後、一九八〇年にこの高金利の影響によりまして、証券会社が開発をしましたMMFという投資信託型の自由金利商品でありますが、この証券会社のMMFという商品に預金が大量に流出をしていった、資金シフトが起こったというようなことで、この小口預金の十万ドル未満の金利の自由化が急速に進展していったという状況にございます。 それで、一九八三年の十月に小口の定期預金がほぼ全面的に自由化になったわけでありますけれども、その結果、小口定期預金の金利は、それまでの規制されておりましたときに比べますと、五・七五%から一挙に一一%に五・二五%も急上昇しまして、ほぼ大口定期預金並みの水準にまで上昇をしたという状況がございます。それ以降、小口の定期預金も大口の定期預金と余り変わらない金利の水準になっている状況でございます。 ただ、これほど急激に金利が上昇したというのは、特に高金利のインフレ時代であったという背景もございますが、いずれにしろ、アメリカの場合の小口預金の金利の自由化というのは劇的な金利の上昇をもたらしたという結果になっております。
○佐藤(祐)委員 金利の上昇の問題の御答弁があったわけですが、もう一方で少額の預金については切り捨てるといいますか、そういうことも相当起きてきていると聞いているわけです。例えば百ドル以下はもう利子は支払わない、それどころか逆に預け入れの手数料を取るというようなことですね。例えば最近の朝日新聞の記事でも、口座開設料を取られるとか、これは西ドイツの場合ですね。米国でも残高五百ドル未満の普通預金には口座維持手数料を取る、逆にこういうことになっておる。利子は出さなくて逆に手数料を取るという、零細預貯金者はかえって不利益をこうむっているという事例が起きておるわけですね。もちろん、アメリカの場合と日本の場合でいろいろな違いもあるわけで、それをもって一概に言えないわけですが。 もう時間が来たので関連しまして最後の質問にしますが、手数料というのが最近金融機関では相当重視をされているのですね。いろいろな資料、もう紹介はやめますけれども、手数料収入で食える銀行になっているというのですね。こういう論文も出たりしておるわけです。どんどん送金の手数料とかいろいろなものが上がっていっているということがありますね。つい最近もある銀行で、同じ銀行内で口座振替をやるのにそれも手数料を取るというふうなあくどい案までが出たわけですが、これはさすがに大蔵省の指導でやめたそうです。しかし、さまざまに手数料をふやしていく。収入の三割までは手数料で行くのだというふうなことを言っておられる向きもあるわけです。 そういう状況の中で郵貯に対して若干の騒音も聞こえてくるのですが、この手数料をやたら取りまくるというようなことが私は郵貯の場合はあってはならぬと思っているのですが、その点はどういうふうに考えておられますか。
○中村(泰)政府委員 私は、やはり適正なコストに見合う手数料というのは当然徴収するべき性格のものであろうというふうに思っております。最近も、CD、ATMの時間延長に伴いまして民間金融機関ではこの手数料の問題が出たことがございますが、私どもは要員的なやりくりによりまして特にコストが増大するということもないものですから、手数料を徴収するという問題はなかったわけでございますけれども、基本的には、適正なコストを償う手数料というものは、これから金融自由化が進めば進むほど競争が激化するわけでありますから、コストを賄う料金というのはいろいろなサービスにおきましてもお認めいただかなくてはならないのじゃないかというふうに考えております。
○佐藤(祐)委員 最後に。ちょっと今の答弁は不満であります。コストというのは少額なほど割高にはなるわけですよ。しかし、元来は、郵便貯金の場合は少額な国民の貯金を奨励するというような趣旨でもありますから、できるだけそういうものが付加されていかないように、これは要望といいますか、要求をしておきたいと思います。 最後に重ねて、マル優制度の廃止、こういうことがないように、逓信委員と名前のつく者は皆全力で頑張るというようなことであってもらいたいという要望を申し上げて、質問を終わります。
○深谷委員長 これにて三案に対する質疑は終局いたし夢
○深谷委員長 この際、郵便貯金法の一部を改正する法律案に対し、関谷勝嗣君より修正案が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。関谷勝嗣君。 ――――――――――――― 郵便貯金法の一部を改正する法律案に対する修 正案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○関谷委員 ただいま議題となりました修正案につきまして、提出者としてその趣旨を御説明申し上げます。 案文はお手元にお配りしておりますとおりでございます。 この修正案は、自由民主党の提案に係るものであります。 その内容について申し上げますと、まず、金融自由化対策資金の運用等に関する改正規定の施行期日については、政府原案では「昭和六十二年四月一日」となっておりますが、現在既にこれを一カ月余りも経過しているため、法律の公布の日から直ちに実施できるよう修正するものであります。 次に、郵便貯金の貯金総額の制限額に関する改正規定の施行期日についてであります。 政府原案では、非課税貯蓄制度改定の施行予定日と同日の昭和六十二年十月一日としておりますが、税制改正については、先般の衆議院議長のあっせんにより、今後、衆議院に設置される協議機関において検討されることとなっております。このため、貯金総額の制限額の引き上げについては、施行期日を特定せず、非課税貯蓄制度が改定される場合の施行日を踏まえ実施することが妥当であると判断し、「政令で定める日から施行する。」と修正するものであります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○深谷委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○深谷委員長 これより郵便貯金法の一部を改正する法律案及び修正案、郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案について討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 郵便貯金法の一部を改正する法律案について採決いたします。 まず、関谷勝嗣君提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○深谷委員長 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいま議決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○深谷委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 次に、郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○深谷委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○深谷委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○深谷委員長 ただいま議決いたしました郵便貯金法の一部を改正する法律案に対し、吹田愰君外三名より、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。吹田愰君。
○吹田委員 ただいま議題となりました郵便貯金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、お手元にお配りいたしております案文を朗読いたします。 郵便貯金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、この法律の施行に当たり、為替貯金事業をめぐる厳しい環境変化に適切に対応するため、次の各項を実現するよう積極的に努めるべきである。 一 預金者の利益を確保するため、郵便貯金を含む小口預貯金の金利自由化を早期に実現すること。 一 金融自由化に適切に対応して為替貯金事業の健全な経営を確保するため、運用範囲の拡大など資金運用制度を一層改善・充実すること。 一 今後とも、国民のニーズに的確に応えるため、郵便貯金総額の引上げを図ること。 一 国民の老後に向けての資産形成に資するとともに、国民生活の利便の向上を図るため、金利自由化・長寿社会に対応した商品、郵政三事業が提供する各種サービスを組み合わせた商品などを早急に開発し提供すること。 以上のとおりであります。 この附帯決議案は、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・民主連合の四派共同提案に係るものでありまして、案文は、当委員会における質疑などを参酌して作成されたものでありますから、説明を省かせていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。 以上であります。
○深谷委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○深谷委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、唐沢郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。唐沢郵政大臣。
○唐沢国務大臣 慎重な御審議をいただきまして、ただいま郵便貯金法の一部を改正する法律案、郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案及び郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案を御可決いただきましたことに対し、厚く御礼申し上げます。 この委員会の御審議を通じて承りました御意見につきましては、今後為替貯金事業を運営していく上で十分生かしてまいりたいと存じます。 また、ただいまの郵便貯金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、今後その趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。まことにありがとうございました。(拍手) ―――――――――――――
○深谷委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○深谷委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ――――◇―――――
○深谷委員長 次に、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律及び簡易保険郵便年金福祉事業団法の一部を改正する法律案、簡易生命保険法及び郵便年金法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 政府より順次趣旨の説明を聴取いたします。唐沢郵政大臣。 ――――――――――――― 簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律及び簡易保険郵便年金福祉事業団法の一部を改正する法律案 簡易生命保険法及び郵便年金法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕
○唐沢国務大臣 最初に、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律及び簡易保険郵便年金福祉事業団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、最近の我が国の経済情勢の動向にかんがみまして、簡易生命保険及び郵便年金の加入者の利益の増進を図るため、簡易生命保険及郵便年金特別会計の積立金について、その運用の範囲を拡大するとともに、簡易保険郵便年金福祉事業団において、これを借り入れて運用し、その利益を同特別会計に納付することとすること等を行おうとするものであります。 まず、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部改正の内容について申し上げます。 第一は、簡易生命保険及郵便年金特別会計の積立金を簡易保険郵便年金福祉事業団に貸し付けることができるようにするため、同事業団をその運用範囲に加えようとするものであります。 第二は、社債及び外国債に運用する積立金の額の限度は、それぞれ積立金総額の百分の十とされておりますが、これを百分の二十にしようとするものであります。 次に、簡易保険郵便年金福祉事業団法の一部改正の内容について申し上げます。 第一は、簡易保険郵便年金福祉事業団に新たな目的を加えることであります。 現在、同事業団は、簡易生命保険及び郵便年金の加入者福祉施設の設置及び運営を適切かつ能率的に行うことを目的としておりますが、これに、簡易生命保険事業及び郵便年金事業の健全な経営に資するために必要な業務を行うことを加えようとするものであります。 第二は、同事業団の業務に、簡易生命保険及郵便年金特別会計から借り入れた資金の運用を行うことを加えようとするものであります。 第三は、その資金の運用については、国債等の有価証券の取得、預金もしくは貯金または金銭信託の方法により、安全かつ効率的に運用しなければならないこととしようとするものであります。 第四は、新たな業務に係る経理及び簡易生命保険及郵便年金特別会計への納付であります。 新たな業務に係る経理については、現在の業務と区別して勘定を設け、この勘定において利益を生じたときは、これを簡易生命保険及郵便年金特別会計に納付することとしようとするものであります。 なお、この法律の施行期日は、昭和六十二年四月一日としております。 以上がこの法律案を提出いたしました理由及びその内容の概要であります。 次に、簡易生命保険法及び郵便年金法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、最近における社会経済情勢の推移及び保険需要の動向にかんがみまして、簡易生命保険及び郵便年金の加入者に対する保障内容の充実または利便の向上を図るため、終身保険の制度を改善するとともに、証券等を貸付金の弁済に充てることができることとすること等を行おうとするものであります。 まず、簡易生命保険法の一部改正の内容について申し上げます。 第一は、終身保険について、最近の長寿社会の進展にかんがみ、被保険者の常時の介護を要する身体障害の状態が一定期間継続したことにより保険金の支払いをすることができることとするものであります。 第二は、疾病傷害特約について、保障の充実を図るため、被保険者の疾病を直接の原因とする常時の介護を要する身体障害の状態に対し保険金の支払いをすることができることとするものであります。 第三は、加入者の利便を図るため、証券等を保険契約者に対する貸付金の弁済に充てることができることとするものであります。 次に、郵便年金法の一部改正の内容について申し上げます。 これは、加入者の利便を図るため、証券等を年金契約者等に対する貸付金の弁済に充てることができることとするものであります。 なお、この法律の施行期日は、終身保険及び疾病傷害特約の制度の改善については公布の日から起算して一年六月を、証券等を貸付金の弁済に充てることができることとすることについては公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日からといたしております。 以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○深谷委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 次回は、明十五日金曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時二十分散会 ――――◇―――――