地方行政委員会 第4号
- 発言数
- 117 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1987/05/21
会議録
○石橋委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、昭和六十二年度における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定の特例に関する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。安田修三君。
○安田委員 それでは、年金法につきましてお尋ねいたします。 さきに共済年金法が全面改革されまして、現在の新法になりました。そこで、施行されてまいりますと、いろいろと当時論議されました中から、いや、実際運用上支障があるなどいう事項もいろいろな点で出てまいっておるわけでありますが、きょうはそういう中から幾つか拾ってお尋ねしたいと思っておるわけであります。 一つは障害年金のことでございます。 現在、旧制度の場合は、これはまあ障害共済年金の受給でございましたので、実は退職した場合に障害共済年金が支給されることになっております。新制度の場合、これは障害基礎年金、国民年金から全部二階建て、言うなれば三階建て年金に全部統一されまして、その一番下の基礎年金に全部統一されました。 そこで、新制度の場合は障害基礎年金の受給者というような扱いが出てまいりました。したがいまして、厳密に言いますと、新制度によりまして昭和六十一年四月一日以降障害等級の一級、二級に認定された人には、障害基礎年金、一級は七十七万八千五百円プラス子への加算、二級の場合には六十二万二千八百円プラス子への加算、これが支給されることになりました。この障害基礎年金は、公務員に在職中の者であっても支給されることに実は新制度の場合はなったわけであります。したがいまして、給料と障害基礎年金とが併給される、こういうことになってまいりました。ところが一方、新制度施行前は、先ほど言いましたような一級、二級の障害等級の認定を受けました人たちは、旧制度の障害年金の受給権者となっておりますために、在職中は支給停止ということになっております。 したがいまして、現在、公務員に在職中の一級、二級障害者、言うなれば全盲の方でありますとかあるいは下半身麻痺の方、こういう大変不幸な方は、昭和六十一年四月一日を境にいたしまして、それ以前に障害等級の認定を受けた方は支給停止、それ以後認定を受けた方は障害基礎年金支給ということになりまして、所得金額に大きな不均衡が生ずる、こういう実は矛盾が出てまいっております。 そこで、これは現在の法制上そういうことになってしまったわけでありまして、こういう点をどういうぐあいに、段差の生じたものを均衡あるようにしていけばいいだろうかという課題が出てまいったと私は思うわけでありまして、この点ひとつお伺いいたします。
○柳(克)政府委員 ただいま先生御指摘のとおり、基礎年金制度が導入されましたものですから、基礎年金から出る障害年金、これは在職中でも支給される。これは結局国民年金から引いてきております基礎年金では、自営業者でありますとか公務員でありますとか、それから民間のサラリーマンでありますとか、いろいろな人が対象になっておりますものですから、そういう性格からそういう仕組みになっているのではないかと考えます。 一方、共済組合が支給しております年金につきましては、本人の稼得能力ということに着目いたしまして、結局年金で補てんするのは将来退職後の所得の中心に置いてほしい、こういう考え方でできておりますものですから、その性格の相違で現在のような仕組みになっておるというふうに考えております。 その辺のところは先生も御指摘のように非常に難しい問題でございますけれども、年金制度というものが、なくなった稼得能力を補てんするのだという観点からするならば、あるいは給料が下がってないのにさらに年金をもらえるというのはいかがかという意見も当然あるわけでございまして、現在のところの制度の仕組みとしては、これはやはり基礎年金制度とそれから共済組合の支給しております障害共済年金との仕組みの違い、性格の違いというふうに御理解いただかなければならないのではないかと考えております。
○安田委員 そこで、これはこういう新法に切りかえになったものですからこういう段差ができざるを得ないという事情にはなったわけでありますが、考えてみますとそれはそうだけれども、六十一年四月一日をもってちょん切られてしまった。ちょん切られるという言い方は変ですけれども現実はよくなったわけです。これから認定を受ける方はよくなった。しかし、さきの人は何か旧制度でそのまま来たのですからどうということはないのだということなんですが、釈然としないものが起きてくる。要するにそういう支給額の段差という問題が出たためにそういうことができるわけでありますが、これは直ちに今法改正ということにはまいらぬ、制度上のことでありますので研究課題にすべきだと私は思うのでありますが、例えば昨年四月一日の切りかえのときに、従前退職者の場合は従前額保証のみなし退職制度ということをもって、これはどちらかと言うと支給する側の方は足踏みさせていこうというわけでありますので、制度上は現在もらっている人は不利になることになるわけでありますが、今度の場合は従前の人を今の人に合わせて有利にしようということで、そういうようなことから、いわゆる仮称みなし障害基礎年金、そういうような一つのあり方をつくって、そして今の現状の人と旧制度の人との間に段差をなくするというようなことも一つの方法ではないだろうか、たくさんの数の方ではございませんので。ただ、しかし、障害を受けておる人にしますと一級、二級という人間生活にとりましてはもう大変な状態の方でございますので、そういう方に段差があるというのは大変気の毒でございます。そういう点で今言ったような制度も一つの方法ではないか。ただ、その場合財源的にどうすべきか。財源は本来は基礎年金勘定から出してもらえば制度的に一番いいのでありますが、ただ、法的に先ほど部長がおっしゃった国民年金等に統一されて、そういう事情の中から基礎年金制度があって、そこで障害者の場合も障害基礎年金の支給ということになってまいりましたので、そういう制度上の特殊な状態からして、こういう今私が提起するような場合には共済組合がそんなに大きな財源でないから場合によったら負担してもいいのではないかということで、バランスをとっていくというようなことも将来検討していただきたいと私は思うのでございますが、どうでございましょうか。
○柳(克)政府委員 先ほど申し上げましたように、先生も十分御承知の上で御発言だと思いますが、非常に難しい問題でございます。ただ、これからも公的年金制度全体の制度調整の議論を詰めていかなければなりませんものですから、その際の一つの御意見として伺っておきたいと存じます。
○安田委員 人事院の方にお伺いいたします。 年金法改正のときに大変議論になりましたいわゆる三階部分でございますが、職域年金の相当部分は現在一千分の一・五という乗率になっております。あの当時もいろいろの提起がございました。各党によって、一千分の三というところ、私の党は一千分の二、それぞれの議論を通じた中から、法では一千分の一・五。この一千分の一・五につきましてもなぜ一・五にしたのか、一千分の七・五の二〇%かというような三階部分——共済年金の場合、それを分けた場合に職域部分に相当する部分がそれに該当するのだろうかというようなことで、あの当時いろいろな議論をいたしました。 さて、国会の委員会や連合審査会等の答弁、あるいはまた当委員会でも附帯決議をつけております。その附帯決議等に基づきまして人事院が調査、見直しを行うということを実は言明されてまいったわけでありますが、現在どういう状況になっているか、見直し作業についてひとつお聞かせいただきたいと思います。
○佐藤(信)説明員 今先生のお話にございましたように、人事院といたしましても職域年金制度は公務員制度の一環として極めて重要な位置を担っていると考えているところでございます。そこで、職域年金の水準等のあり方につきまして、私どもさきの国会における附帯決議の趣旨等も踏まえて関係機関の協力を得ながら調査研究を進めていくことといたしておりまして、既に昨年度から民間の企業年金の動向について特に制度面からの調査を実施いたしているところでございますし、さらに主要諸外国の制度の調査というふうなものもいたして、現在取りまとめをしているところでございます。さらに、職域年金のあり方ということを考えてまいります場合には、退職公務員に対して改正後の年金制度がどんな影響を及ぼしているかというふうな面でございますとか、さらに企業年金の実額面ではどんなふうになっているかとか、今後なお幅広い検討が必要であろうと考えているところでございます。
○安田委員 まず一つ、この見直し作業はそういうぐあいにいろいろやっていらっしゃるというのですが、一体いつ見直しが終わるのだろうか。あの当時では六十二年中に見直し作業を終えたいということだったと思っておりますが、六十二年中に完了するのか。 それからもう一つ、今各国の状況もという話も出ました。あの当時既に議論に出ていたのは、厚生省の方のあのときの報告では、厚生年金基金のうちの一七%は加入者負担だがその他は全部企業負担である、いわゆるオーバーしている分は全部企業負担であるということも報告されておりました。そういう点も、人事院の作業中には負担率半々を変えていかなければならぬということも入ってくるのじゃないだろうかと思うわけでありますが、そういう点等具体的にどうなっておりますか。
○佐藤(信)説明員 今申し上げましたように、職域年金部分についての基礎的なデータというふうなものが必ずしもいまだ十分じゃない状況もございまして広い検討が必要だと考えておりますので、具体的に意見というふうなものを申し上げるまでにはなお若干の時間が必要であろうと考えておりますが、先生おっしゃられましたように附帯決議が付せられていることはもちろん十分に念頭に置いて検討作業を進めることといたしております。 それから、諸外国の制度でございますが、先ほど申し上げましたように昨年度先進諸国等を中心に制度を研究いたしまして、現在取りまとめている段階でございます。今先生おっしゃられましたように諸外国の中には公務員として独自の制度を取り入れている、その場合に費用負担について国の方が持っているというところもあるようでございますが、詳しい点につきましてはさらに精査をしてまいりたいと思っております。
○安田委員 その見直し作業の終わるのはいつなんですか。
○佐藤(信)説明員 今申し上げましたように、今の時点でいつかということをはっきり申し上げる段階にはまだ至っておりませんけれども、附帯決議が付せられていることは十分承知しておりますので、そこを念頭に置いて進めてまいりたいということでございます。
○安田委員 附帯決議がつけられていることは十分承知しているということでありますから、私は、六十二年中に行われるということを尊重してやっておられるものと解しておきます。 さて、この年金の支給でございますが、年金は毎月支給してもらいたいとかいろいろな要望がだんだん細かく出てまいっております。そこで、年間の支給回数でございますが、これをどういうぐあいに改善していかれるか、お伺いしたいと思います。
○柳(克)政府委員 公的年金の支給回数は現在原則として年四回でございまして、その支給月につきましても、従来二月から三カ月置きに支給するところと、それから三月から支給するところとかというふうに分かれておったわけですけれども、先般の改正におきまして基本的には二月、五月というふうに支給月を全部統一したところでございます。確かにただいま先生おっしゃいましたように、できるだけたくさんの回数を、支給月が多い方がいいという御意見があるわけでございまして、その点についても私どもも検討いたしておりますけれども、何分事務の問題等もございまして現在四回をさらにふやすというところにまではまだ具体的にいっていないというのが実情でございます。 ただ、ちょっと先走りますけれども、旧国民年金におきまして年六回支給ということになったものですから、これを契機にいたしまして、私どもとしてもさらに支給回数をふやすようなことを考えながら検討しなければいけないと考えております。
○安田委員 とかく官民格差が話題になってまいったわけでありますが、国民年金の方は一足早く六回支給ということになったわけでありますから、共済年金の方も六回支給へ速やかに実現へとやっていただきたい、こう思います。 さて、恩給局にお伺いいたします。 今度恩給の改定が行われました。恩給の改定は二%でございますが、この二%の改定の根拠等をひとつお聞かせいただきたい。
○鳥山説明員 昭和六十二年度におきます恩給年額の改定に当たりましては、さきの公的年金改革に関連した恩給制度の見直し結果を踏まえまして、かつ恩給制度が国家補償的性格の年金制度であるという特殊性等々を考えまして、六十一年におきます公務員給与の改定率あるいは物価の上昇率その他もろもろの事情を総合勘案いたしまして二%の改定を行うことといたした次第でございます。
○安田委員 大臣にお伺いするわけでありますが、恩給局は公務員給与、それに物価、それらを勘案して二%の改定にした、こういうことでございます。 さて、今度共済年金は〇・六%、物価上昇率でございます。そこで、政策改定について、実は法的には根拠は明確には規定はしてありません。これもこの前の法改革のときに、当委員会の附帯決議でも六項目目に「今回の改正法では、共済年金の政策改定の根拠につき、賃金の変動という要素が明らかに規定されていないが、政策改定を行うに当たっては、この要素を明らかに規定するよう十分配慮すること。」実はこういう附帯決議を入れたわけでございます。 さて、恩給局の恩給改定はこの公務員給与の要素を入れてあるという。そこへ物価という。公務員給与からいきますれば二・六ということになるんでありましょうが、物価が〇・六だからということで、そこら辺が政治的にどのようになされたか、今の答えの中には出ておりませんが、とにかく政治的に二・〇、共済の場合は〇・六というかなり下回った改定になっておりますが、さて、これとの整合性をどのように考えられるか、お伺いいたします。
○葉梨国務大臣 今回の法律案によります政策改定におきましては、基礎年金及び厚生年金並びに国家公務員共済年金が消費者物価上昇率を基準として改定を行うこととしていることからしまして、これに準じました改定を行うことが公的年金全体の整合性から見まして適当であると考えたものでございます。 賃金の変動を年金改定の要素とすることにつきましては、昭和六十年の制度改革の際に国会におきまして法案修正がなされているところでございまして、少なくとも五年に一度の財源率の再計算時におきまして検討することとなるものと考えておるわけでございます。 なお、今先生が最後に言われました恩給とのバランスの問題でございますが、むしろ、さきの制度改革の国会審議の際に附帯決議がなされておりますが、恩給制度についても公的年金制度の改正を踏まえつつ検討を加える、こういうことになっております。スライドのあり方も含め、恩給制度を所管する総務庁におきまして、その趣旨に沿いまして必要な検討が進められているものと心得ているところでございます。
○安田委員 今大臣のおっしゃるような物価上昇率中心の今回の改定、それが根拠あるものとして政策改定の中心課題としていかれるということで、恩給の方をむしろこちらの方にそろえるような御意見のようでございました。 そこで、いずれにしろ、私たちとすれば、本来、これはこの前の年金改定のときにもいろいろな議論があったのでありますが、賃金スライドにすべきじゃないかという議論がかなりございました。この附帯決議の趣旨の中にもそういう点で六項目に入れたのも、政策改定の根拠については賃金の変動という要素、こういうものを将来明らかに規定するように十分配慮してもらいたいというのも、実はそういう賃金スライド制というのは正しいんじゃないだろうかというようなことで入っているわけでございます。 さて、いずれにそろえるにしましても、今大臣後段におっしゃったように、それは各種の公的年金制度の審議会等でも既に答申が出ておりますように、六十年の四月十日の社会保障制度審、それからまた六十年十一月二十九日の当委員会の附帯決議、六十二年二月三日の地方公務員共済組合審議会の答申、それから六十二年二月五日の社会保障制度審議会の答申、それぞれ、恩給の改定率と共済年金の改定率との間に格差が生ずることは問題であり、今後のあり方について、公的年金との均衡を十分考慮して見直しを行うように要望されております。 したがって、これは、あっちだこっちだということでなくして、大臣も閣僚として、しかも公務員給与の閣僚会議の中心的存在の大臣でございますから、とにかく整合性ができるように、そして私は、できたらやはり恩給のような賃金スライド制にやるべきだということを主張してまいりたいのであります。しかし、今恩給局の方でというようなお話がありましたが、大臣自身ひとつ速やかに整合性ができるように手がけていただきたい。そうしませんと、制度審では勝手に言っているけれどもまあまあそれはいずれかに成るだろうということでは済まされないことではなかろうか、私はこう思います。そういう点で、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○葉梨国務大臣 先ほど前段に申し上げましたように、公的年金制度全体の中で調整がとれるように検討を加えていきたいと考えております。
○安田委員 公的年金、いつやられるのか知りませんが、それは大臣、いつごろのお話ですか。
○葉梨国務大臣 七十年を目途といたしまして公的年金制度の一元化を図るということになっておりますので、そのときを目途にいたしまして検討を加えていきたいと考えております。
○安田委員 七十年といいますと、今昭和六十二年です、はるか先の公的年金全体の一元化を目指している。その間に、通常でも五年に一回の見直しがあり、五%以上上がれば見直しがあり、今のように〇・六%の物価上昇でも政策改定がある。そういうことではなくして、制度審等が出ておるように、今速やかに給与閣僚会議等でこの問題は整合性があるようにしなければならぬということでやはりアクションを起こされる必要がある。そうしませんと、恩給が片一方で二%上がっていく、年金がそれに追っつかない、こういう跛行状態が続くということは私は極めて不自然であると思います。そういう点で、大臣、七十年なんか言わないで、これは直ちにアクションを起こすべきである、こう思いますが、どうですか。
○柳(克)政府委員 ちょっと補足説明をさせていただきます。 ただいま大臣が申し上げましたのは、そういう恩給制度の仕組み、それからそのほかの公的年金制度の仕組みの問題というのは公的年金全体の一元化という議論の中での大きな課題だということで申し上げたのだと思います。 ただいま先生がおっしゃいました点につきましては、これも先ほど大臣から申し上げましたように、財源率の再計算の際に平均給料月額の再評価という作業が恐らく入ってくるのではないかと思います。その時点におきまして、ただいま先生御指摘の賃金の問題、平均給料月額のあり方の問題として検討しなければいけない、こういうことであろうかと思います。
○安田委員 そんなことで、速やかに、公務員部長がおっしゃったような給料月額の再評価等の場合に整合性があるように、そしてそのときにスライド率等についてひとつ整合性があるようにしていただきたい、こう思います。 さて、次に、公的負担の四分の一カットが行われておりますが、これも改革のときには大変議論を呼んでまいりました。これは一体いつどのように返還されていくのか、この見通しについてお伺いしたいと思います。
○柳(克)政府委員 行革特例法によりまして公的負担の四分の一のカットがなされておりまして、これの金額は六十一年度末で元利合計で約二千三百四十億円の見込みでございます。行革特例法の五条四項に、この減額分につきましては、将来にわたる共済組合の事業の財政の安定が損なわれることのないように、特例期間経過後、国家公務員共済組合に対して国が講ずる措置に準じて減額分の払い込みその他の適切な措置を講ずるということになっております。現在のところ、国家公務員共済組合におきまして国がそういう措置をとっていないという実情でございます。やはり今後の国の対応を見ながらこちらとしても対処していかざるを得ないという状況でございます。
○安田委員 これは今までも十分議論されてきたことでありますので、自治省としてもぜひひとつ将来確実に戻るように大蔵当局にアピールをしておいていただきたい、こう思います。 次に、共済短期掛金の問題でありますが、御存じのように、短期の場合、例えば組合健保でありますと、本人負担、使用者側負担、この間に使用者側負担が四三対五七ということで実は過半数以上、半分以上の多くの負担になっております。政管健保の場合は、国庫負担が一六・四入っておりまして、そのあとの残額について実は本人、使用者の折半になっております。ところが共済短期の場合は使用者側と本人とが半々の負担になります。現在のこうした短期給付の掛金の状況を見ますと、とかく官民格差がとやかく言われる中にありまして、公務員の場合はどうも負担率が悪い、こういうことになってまいります。そこで私たちが組合、こういう職員団体等から聞いておるところによりますと、本人が三〇%、使用者側が七〇%にしてもらいたい、それはイタリー、ドイツ、フランスという西欧諸国の状況からすると大体この種の負担はそうでないかというデータも出て、それぞれの諸団体の要求等も出ております。そこで、共済短期掛金についてどのように改善されていくのかということをひとつお伺いしたい。
○柳(克)政府委員 ただいま先生御指摘のとおり、共済組合におきましては、五割といいますかフィフティー・フィフティーの負担になっております。これは、本来この短期給付といいますか医療保険につきましては、社会保障制度審議会でもやはり労使折半でいくべきではないかという指摘があるのも恐らく先生御承知のとおりだと思いますが、そういうような観点、そしてまた地方公務員共済組合の場合には当然ながら税金の負担ということにもなってまいりまして、その税負担分をさらに多くするということについてはいろいろと御意見のあるところでもございまして、なかなか難しい問題であろうかと思います。ただ、ただいま先生御指摘のように民間との均衡ということから申しますと、あるいは検討すべき課題があるのかもしれませんが、ただいま申しましたように非常に難しい問題でございます。少し慎重な検討ということになろうかと思います。
○安田委員 慎重な検討といっても、やはりこういう同じ働くという立場の人たち、制度、例えば年金もすべて官民格差をなくすということで改革になってきたわけでありますから、この種のものもそうした観点で絶えず見直していく。新しい時代の要請という点からしますと、私は、大胆に見直しに取り組むべきではないか、こう思います。そういう点でひとつ、絶えず慎重に審議される、検討されることは結構なんですが、もう少し積極的に取り組んでいただきたい。慎重な中にも積極的に取り組んでいただきたい、こういうことを要望しておきます。 さて、次に大臣にお伺いいたします。 地方財政の問題でありますが、地方交付税法の改正案は議長預かりになりました。そのもとの売上税法案は、これまた議長預かり、いよいよ廃案を目前にしております。したがいまして、皆さんが二月に立てられました地方財政計画は根本的に違ってしまいました。そこで、地方交付税は仮の計算で既に四月は配分され、六月にも配分されるそうでありますが、地方団体の財源等の不足額、こういうものに対してはどのような措置をされるか。また現実、次の政府の対応、例えば臨時国会、補正予算、そうした対応等も言われているときでありますので、それらの見通しからしてそのような財源不足額は当面措置する必要はないというようなお考えか。あるいはあった場合はどうされるのか、この点、お伺いしたいと思います。
○葉梨国務大臣 税制改革の取り扱いいかんによりましては地方財政に影響を及ぼすことはあり得ると考えます。ただいまは、政府といたしましては、衆議院議長のあっせんによります協議機関の審議の成り行きを見守っている段階でございます。自治省といたしましては、この協議機関におきまして協議が進められ、地方財政に悪い影響が与えられないように、地方財政を充実する方向でこの協議が進められ、整合性のある結論が出されることを期待しているところでございます。 また、財源不足額等のお話がございましたが、これは、協議がこれから行われる段階でございますので申し上げるに至らない、このように考えております。
○安田委員 地方財政の円滑な運営のために制度上はいろいろな規定があります。八月末までに地方交付税を決めなければならぬとか、やむを得ない場合は過ぎてからでいいとかいろいろありますが、一体、現状で何月までに地方交付税を決めなければ地方財政の運営に重大な支障が出るか、この点……。
○矢野政府委員 委員御案内のように、普通交付税は地方団体の財政運営に支障が生ずることのないよう早期に決定する必要があるということから、現在地方交付税法の規定におきましては八月の末までにこれを決定しなければならないということになっておるわけでございますし、これまでも、交付税制度が始まって以来、毎年度八月中に決定を行ってきたところでございます。先ほど大臣からお答えを申し上げましたように、今回の税制改革につきましては、衆議院議長のごあっせんに基づきまして協議機関が設けられ、検討がなされるということになっております。したがいまして、政府としてはその結果を見て対応を決めるということになるわけでございますが、いずれにいたしましても、地方財政に影響が及ばないような配慮がなされて、望ましい税制改革の実現に向けて検討が進められて、税、地方税、交付税を合わせて早期に地方財源を確定することができるよう速やかにその結論が得られることを期待しておる、このように申し上げる次第でございます。
○安田委員 速やかにということだけで、いつごろかというタイムリミット等は出ないわけであります。これ、もし空白になったらどうするんですか、局長。例えば皆さんの場合、今おっしゃったのは、法では八月末までということになっておりますので、八月末までに決まればいいということでいいんですか。
○矢野政府委員 普通交付税、八月末までに決定をするということは、これはちょうど年度の中間のやや前の方でございます。したがいまして、地方団体としてはその年度中の財政運営の見通しをできるだけ早く立てなければならぬということから八月中ということになっておるわけでございます。したがいまして、自治省といたしましては、地方団体の財政を考えれば、やはりこれは八月までに決定をしていかなければならない、もちろんこれが本筋であると考えておるところでございます。 ただ、先ほども申し上げましたように、今回の交付税につきましては、税制改革そのものにもこれは関連をしておるわけでございますから、やはりその結論を見ませんと算定ができないということになるわけでございます。そういう意味では、地方団体としては早く決めなければ大変困ることになるということを私どももちろん十分承知をしておるところでございますが、ただいま申し上げましたような事情から、なおこの税制改正の結論というものをやはり見守っていかざるを得ない、このように考えておるところでございます。
○安田委員 それでは、次に警察庁の方にお尋ねいたします。 五月三日夜八時十五分ごろ、朝日新聞阪神支局が襲撃されました。これによりまして小尻知博記者が死亡し、犬飼兵衛記者が重傷というまことに痛ましい事件がございまして、私たちも心から哀悼の念を申し上げるところであります。 さて、銃砲刀剣の取り締まりの厳しい我が国で、しかもそう遅くない夜の八時十五分ごろ、しかもテレビを見ておるという、そういう時間に報道機関が鉄砲を持って襲われるというまことに民主主義国家にあるまじき事態が生じたわけであります。日本の国というのはこういう銃砲刀剣の取り締まりの非常に厳しいところでございまして、私たち自身日ごろけん銃とか鉄砲なんというのは見ようにも縁のないものでございまして、せいぜいおもちゃの鉄砲を人が提げているのを見る程度でありますが、警察庁にお尋ねいたしますと、散弾銃というのは日本国内で全部で四十七万丁もあるそうでありますから、日本の自衛隊二十七万何千人が一丁ずつ鉄砲を持ってもそれ以上の銃が日本国内にごろごろしているという、まことに私も不勉強でありまして、こんなにもたくさん日本国内に銃があるのかと実はびっくりいたしました。ここへ、世上伝えられあるいはまたよく警察当局が検挙されているように、暴力団その他の、あるいはまたやみ輸入等でけん銃等が入っておるわけでありますから、随分あると思いますし、これには、今言ったのは散弾銃が四十七万丁で、ライフルがそのほかにあるということでございます。 さて、そのうち、今度のレミントンRXP十二番口径、この種のものは四十一万六百六十六丁あり、そしてそのうち水平上下二連銃というのは二十万丁ある、こういうことだそうでございまして、警察当局の方も、犯人をこうした物的証拠から特定するのはなかなか困難だ、このように聞いておりますが、一体、現状どのような捜査をもってこういう痛ましくしかも民主主義への挑戦という重大な事件について解明に当たっておられるか、お尋ねいたします。
○仁平政府委員 この事件につきましては、兵庫県警察に刑事、警備による合同捜査本部を設置しまして、百六十名の捜査態勢をもって捜査に取り組んでいるところでございます。 捜査方針といたしましては、ただいま先生御指摘のように、散弾銃の所持者及び盗難銃に関する捜査を初めといたしまして、犯行動機の解明、現場を中心とした聞き込み捜査の徹底、それから現場から採取いたしました資料の分析検討、さらには五月六日、一部報道機関に送達されました犯行声明とも受け取れます文書にかかわる捜査等を中心に鋭意捜査を進めているところでございます。 証拠資料等は大変少ない、難しい事件でございますが、御指摘のようにこの事件の重大性にかんがみまして、警察といたしましては地元の兵庫県警察だけじゃなくて全国の警察の捜査力を結集いたしまして捜査に当たっておるところでございまして、犯人の早期検挙と事件の全貌の解明に努めていきたい所存でございます。
○安田委員 たまたま今度の場合に犯人が、通常の銃砲取り扱い者ではなかなか困難な腰だめで、しかも連射したという、極めて銃になれておるということから、そういう点でも割合に犯人の特定がしやすいのではないかという話がありましたが、逆に言うと、そういうのはかえって特定しにくいという意見もあるようであります。 それから、最近はいわゆる冷やかし半分の残念な話も出ておりまして、どうも兵庫県下というのは、一和会、山口組の大抗争事件があり、グリコ事件もあそこが舞台になってきたし、そういう点では兵庫県下がどうもねらわれるのではないか、どうも警察はだらしがない、こういう冷やかし半分の意見もあり、また一両国民からすると、どうもそうだなというような感じがするところもございます。 今度の事件が新左翼あるいはいや新右翼だ、雑誌等によりますと、一水会の鈴木代表の意見等も堂々と出たり、いろいろな角度で盛んに推論が行われております。私は、こうしたマスコミ機関を襲う、しかも特定した人物でなさそうだ、素人も盛んにいろいろな角度でいろいろな議論が出ておりますが、警察がこの段階でなかなか絞りにくいというのは一体那辺にあるのか、お聞きしたいと思います。
○仁平政府委員 御承知のように、先ほども申し上げましたが、五月六日に右翼団体と認められる名義でもって報道機関に犯行声明とも受け取れます文書を送ってきておるわけでございますが、こういった団体の存在自体いまだ警察としては把握しておらないところでございまして、また関連する右翼関係者も、それらの機関誌におきまして標榜した右翼団体名の犯行声明をかつて、別の事件でございますけれども、掲載したことがあるのでございますけれども、それは単に頼まれて掲載したにすぎないということを主張しておるところでございまして、そういったことで、捜査上の証拠からはこういった団体の関連性の有無というものはいまだわかっておらないわけでございます。こういう右翼組織あるいは右翼を標榜する組織かもしれませんけれども、そういった実態解明からまず捜査を進めておる段階でございまして、そういうことで、現段階でにわかに右翼関係の犯罪である、まして報道機関に送付してきた脅迫文の名義の団体の犯行であるというふうには断定できないわけでございます。
○安田委員 大臣、公安委員長として私は特に要望申し上げますが、さきに自民党本部の襲撃事件、新左翼のなした事件ということで一部犯人が挙がりました。とにかく、その他今日までたくさんの事件がありますし、それから関係事件で名前をかたっておるものでは五件が今まで挙げられていない、こう報道もされております。 とかく従来の議論でも、こうした一部右翼、新左翼等の暴力団体にはどうも警察当局の目のつけ方が甘いのじゃないか、こういうことも現実にここで議論されてきた経過もございます。そういう点で今度の場合も、この種の、国民から見てそこに何ら因果関係が余りはっきりしないこういうマスコミに対する殺傷事件という不幸な事件に対しては、どのように警察が厳しく速やかに事件を解明し対処してくれるかということを大変注目しております。大臣、これはひとつあなたの職と名誉にかけても速やかに事件の解決を図ってもらわなきゃならぬと私は思います。そういう点で、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○葉梨国務大臣 先ごろ起こりました朝日新聞支局襲撃事件はまことに残念な、遺憾な事件でございます。報道の拠点を襲撃して、そして記者二名を殺傷したということでございますが、これは報道の自由に対する挑戦でございまして、戦後四十年以上続いてまいりました日本の民主主義社会の基本に対する公然たる挑戦であろうと思います。 この事件に対しましては、ただいま刑事局長からも御答弁申し上げましたように、兵庫県警察が全力を挙げて事件の解明、検挙に向かって努力を傾けているところでございまして、私といたしましても、一日も早く犯人が検挙され、事件の全容が解明されるよう見守っているところでございます。 就任以来、私といたしましては、右翼とか左翼とかに限らず、この日本の民主主義社会を守るために警察が厳然たる態度をもって取り締まりに当たり、いささかも市民社会の秩序、平穏を乱すことがないように一層警察として職務の遂行に当たるよう指導しているところでございます。 先ほど先生おっしゃいましたように、一昨年の秋に襲撃されました自民党の事件でございますが、長い間の捜査が実りまして犯人の検挙に至りました。しかし、未検挙の事件がたくさんございまして、限られた捜査人員ではございますが、全力を傾けてそれらの事件一つ一つを克明に解明し、犯人を検挙するよう督励をしているところでございます。先生のおっしゃるとおりに、これからもそのような努力を続けて国民の皆様の不安を一日も早く解消したいと考えております。
○安田委員 第一線の方は大変だと思いますが、ひとつ格段の御尽力をお願いしたいと思います。 最後に、共済に戻りまして、要望だけを一つ申し上げておきます。この共済本体の方でみなし退職による従前保障額、これはみなし従前額と言っておりますが、これに係る加給年金相当額の調整について一言要望を申し上げておきます。 六十一年四月一日より新制度が実施されましたが、経過措置として六十一年三月三十一日で退職したと仮定した場合の年金額が保障されることになっております。しかしながら、妻が他の公的年金を受給している場合は、加給年金相当額の調整、俗に割り落としと言っておりますが、調整として年額二十数万円がカットされております。このことは、従前額を保障されていると思っております組合員の期待を裏切っておるところがございまして、また、同じ年金受給者の中でも割り落としがある者とない者とが出ておりまして、矛盾してくるわけであります。 このように、さきに述べました障害基礎年金の取り扱いなどとも制度発足の際にいろいろな整合性を十分やらなかったのじゃないだろうかということで今いろいろと問題点が出てくるわけでありますが、それも官民格差その他、そういうものを早く何かしなきゃならぬという拙速な点からも出たのじゃないかと思います。それで、こういういろいろな問題点が出ておることにつきまして、ぜひひとつ公務員制度の中で十分整合性があるように今後とも見直し、改善を図っていただきたい、このことを要望して終わります。
○石橋委員長 小谷輝二君。
○小谷委員 最初に、自治大臣に売上税関係法案の取り扱いについてお尋ねをしておきたいと思います。 本委員会に付託されております売上譲与税法案あるいは地方税法一部改正法案また地方交付税法一部改正法案のいわゆる売上税関係の三法案は、審議されないままに議長あっせん、与野党合意ということで今国会の会期末を迎えようとしておるところでございます。 そこで、この三法案中、地方交付税法の一部改正案の成り行きにつきましては、全国の地方自治体においては非常な心配をしながら注目しておるところでございます。まず大臣の考え方について、この点はどのように対応されようとしておるのか、お答えいただきたいと思います。
○葉梨国務大臣 このたびの税制改革の取り扱いにつきましては、さきの衆議院議長のあっせんによりまして協議機関が与野党合意によって設立され協議が行われることになっておるわけでございまして、政府といたしましては、その協議機関が一日も早く協議を始められ、また進められることを期待しておるところでございます。 私といたしましては、この税制改革はぜひ次の世代のためにも、また中央地方財政の改革のためにも実行されなければならない、このように考えておるところでございます。それで、この協議機関において税制改革がぜひ実現されるよう、そして、その際には地方団体の財政運営への影響もこの協議の内容のいかんによっては重大なものがございますので、ぜひ地方財政の充実が図られるような方向に十分配慮されてこの検討が進められ結論が得られるよう期待をし、十分な関心を持ってその推移を見守っておるわけでございます。
○小谷委員 少なくとも八月末までに、売上税には直接関係しない、現行の税制度に基づいた地方交付税法の一部改正案の成立が必要ではないかと思うのですが、どうですか。
○矢野政府委員 今回政府が提出を申し上げましたところの中央地方を通ずる税制改革は、地方財政にとりまして大変重大な影響を持つものでございます。地方公共団体、特に地方交付税への依存度の高いような団体におきましては、その中でもとりわけ交付税の決定が従来八月末までに行われてきたことから、その辺に大変関心が強いことは確かに御指摘のとおりだと思います。 ただ、地方交付税の仕組みと申しますのは、あくまでもこれは国税地方税を通ずる全体の税源配分の体系の中ででき上がっておるものでございます。これはもうよく御承知のとおりでございます。そういう意味で、地方交付税のみを単独で取り扱っていくというわけにはもとよりまいらないわけでございます。基準財政需要額の算定にいたしましても、そういった全体の税源配分なり地方財政収入というものを踏まえてつくられておりますし、また、言うまでもございませんが、地方税制の改正の結果というものは交付税の算定においては基準財政収入額の算定という形で直接に結びついておるわけでございます。したがいまして、そういった税制改革全体の中での地方交付税のあり方を、我々としては今後の税制改革に関する協議の中でその推移を重大なる関心を持って見守っていく、こういうことになるわけでございます。
○小谷委員 局長少なくともこの売上税関係法案、当委員会に所属する三法案が廃案となれば、現行税制度の中での交付税の改正案は少なくとも八月までに出さぬと交付税決定ができないのじゃないですか。これはどうなんですか。
○矢野政府委員 国の予算との関連あるいは他の制度、例えば国庫補助率の御承知の暫定特例、こういったものの関係、その他もろもろの財政需要、こういったものを一方に踏まえ、一方においては地方団体の税収入なり譲与税の収入というものを踏まえて、全体としてことしの地方財政の姿をつくったわけでございます。そういう観点からまいりますと、そういったものの整合性の中で交付税というものを決めていかなければならない以上、そういった基本をなす税制改正の結論が得られなければ、地方交付税法のみを単独で出すというわけにはまいらないのでございまして、あくまでも税制改正の結論を踏まえ、その全体の体系の中での交付税の姿というものを政府としては決めていかなければならない、こういうことでございます。
○小谷委員 今国会で売上税にかかわる新たな税法が廃案となる見通しが現在明らかな段階の中で、では残された旧法に基づいた措置をとらなければ地方公共団体はどうしようもありませんよ。少なくとも地方交付税が基準財政需要額と基準財政収入額の差額を八月末までには決定しなければならぬ。そして各自治体への確定通知を八月中にやらなければ大変なことになるのではないですか。これは各自治体、九月補正をどうすることもできませんし、また公共事業の促進、内需の拡大なんてとんでもない話になりますよ。そこらをどのように対応されるのか。大臣、どうですか。
○葉梨国務大臣 議長あっせんが出されましたのが四月十五日でございましたか、既に一月以上経過しております。そういう意味から申しまして、先生がおっしゃいましたように、地方交付税の三回目の配賦をするにいたしましても八月末までに地方交付税体系が確立しなければならない。そういう意味では、一月以上経過したが、なおこれからやや時間がございます。そこで、まず今国会中に早く協議機関をスタートしていただき、地方交付税法を含めた税制全体の改革案を与野党で協議をしていただき、しかも地方財源を充実するような方向で、地方交付税法も含めて新しい改革案の協議を進めて、そして成案を得ていただけるよう御期待を申し上げているところでございます。ただいま、きょうはまだ五月の二十一日でございますから、六月、七月と時間も十分にあるわけでございまして、そういう意味では一日もゆるがせにすることなく与野党の協議を進めていただきたいとひたすら念願しているところでございます。
○小谷委員 では、地方共済年金改定の特例法案について質問をします。 申し上げるまでもなく、年金というのは急激な高齢化社会を迎えるに当たりまして高齢者の生活の基礎をなすものでありますし、また非常に関心も高いわけですし、期待も大きいわけです。それだけに、年金制度に対しては重要な課題として取り組み、審議していかなければならない、このように私どもは思っておりますが、まず大臣の所見を伺っておきたいと思います。
○葉梨国務大臣 ただいま先生がおっしゃいましたように、公的年金制度は高齢化社会を支える所得保障の中核的な存在であろうと思うのでございます。この制度がこれから安定して、しかも財政的にも揺るぐことなく発展をしていってもらいたいとこいねがっているところでございます。 そのような観点から、政府といたしましては昭和七十年を目途にいたしまして公的年金制度全体の一層の改革を計画的に進めているわけでございます。また、昭和六十年度に行われました改革でワンステップ進んでいるという認識を持っておりますが、さらに引き続き長寿社会対策大綱の趣旨などを踏まえて、必要な制度間の調整を進めてまいり、一元化の目標に到達したいと考えている次第でございます。
○小谷委員 地共済法では、消費者物価指数が五%を超えて変動した場合に、この比率を基準として年金額を改定するというふうに法制化されているわけでございます。物価による自動スライドは、六十年の改正で厚生年金、国民年金同様にこの方式をとったと認識をしております。今回は五%を超える変動ではなくして〇・六%、法律が定めた五%よりもはるかに低い変動であったにもかかわらず、特例として厚生年金ともどもに連動するということで〇・六%で改定されたわけであります。受給者にとっては、早く改正されてちょっとでもたくさん受給できることは好ましいし喜ばしいことでありますが、地共済法で五%を超える変動のときには物価にスライドすると定めておきながら、今回は〇・六%の変動であるにもかかわらず、特例で改定した。これはどういう理由があったのですか、御説明いただきたいと思います。
○柳(克)政府委員 現在の法律の仕組みはただいま先生おっしゃいましたとおりでございますが、五%というところに一応基準を置きましたのは、御承知のように、例えば給与法で人事院勧告を出さなければならないという場合、一応五%の線を引いておりまして、そのようなところを参考にしながら五%というものが持ってこられたと思います。一方、社会経済情勢等から見て政策改定をする必要があるという場合には、もちろん改定をすることについてやぶさかでないという考え方は法律上とっておられると思います。 今回の場合には、高齢者でありますとか障害者の生活水準を維持するといった観点から、〇・六%でありますけれども法律を提案をいたしまして年金の改定をしようというものでございます。
○小谷委員 今回の改正による所要額は約二十億円ということのようですが、全体から見れば決して大きい金額とは言えないと思いますけれども、今後も、少なくとも〇・六%以上の物価変動があった場合にはこのように物価スライドの変更をするのですか。
○柳(克)政府委員 数字の方でございますけれども、所要額は六十二億ほどでございます。 今後の取り扱いでございますけれども、これは先ほど申しましたようにあくまで政策的な判断でございますから、これから来年以降、消費者物価指数が出てきた時点におきまして、他の公的年金制度との関係その他の事情を勘案して、またそのときに検討されることになろうかと思います。
○小谷委員 これは特例法ということですが、〇・六%でも改正したということで、各年金ともこのように改正されたわけですけれども、今回の特例は本年度導入を計画されておった売上税、これの導入にかかわる考え方があったとして特例として改定されたのかどうか、この点はどうですか。
○柳(克)政府委員 先ほど来申し上げておりますように、これはあくまでも現在のいろいろな事情、要するに高齢者あるいは障害者で年金を受け取られる方に対する配慮ということでございます。売上税導入ということを、この政策判断をする際に考えたものではございません。
○小谷委員 では、今後地共済では、物価指数の変動等のいかんにかかわらず、厚生年金等の改正があれば常に必ずそれに連動して改正されるということですか。
○柳(克)政府委員 厚生年金と申しますか、公的年金制度全体として当然ながら整合性を持って制度の運営を行わなければなりませんから、他の公的年金制度においてそういう事情があれば十分それに対応できるような体制でいかなければいけないと思います。
○小谷委員 ちょっと恩給局の方へお尋ねしたいのですが、地共済と恩給の改定率に格差がある。恩給では今まで給与スライド方式がとられているようです。しかし、地共済の年金と不公平の問題があるということで、六十年の本委員会の附帯決議もなされたわけでございます。その趣旨に基づいて恩給の物価スライド制も今後考えていかなければならないのではないか。そうでないとますます年金との格差が大きくなるのではないか、このように懸念される点があるわけですけれども、その点本年はどのように改正されようとしているのか、恩給局の方に伺います。
○鳥山説明員 さきの公的年金改革に関連する恩給制度の見直しにつきましては、一昨年の当委員会の附帯決議を初めといたしまして臨調、行革審等からもたびたび御指摘を受けておった問題でございます。私どももこれを真剣に受けとめまして、ここ数年鋭意検討を続けたわけでございますが、何分恩給制度はその基本的性格が国家補償的な性格を持っておるという特殊性がございます。同時に、その実態面におきましても公的年金とは違った実態をいろいろ持っております。したがいまして、今恩給制度の基本的仕組みを変えていくということは適当でないという基本的な判断に立ちまして、しからばどういう点でそのバランスを考えていくかということで検討いたしました。老後の所得保障という年金の機能面においては恩給も公的年金と共通する面があるだろうという点から、恩給のスライドの方式が現行のような方式でいいかどうか、それからもう一つ、高額所得停止という問題がございましたが、そういう問題を含めて検討いたしました。その検討の結果を踏まえまして、私どもの方では、恩給の国家補償的な性格を考慮しつつ恩給の実質価値を維持するには、やはり公務員給与の改定、物価の動向、その他いろいろな社会経済事情の変動を総合的に勘案して年金改定率を決めるのが妥当であろうということで、今回は二%の改定を行うことといたした次第でございます。 今後ともこのような総合勘案方式ということで私どもは対処してまいりたいと考えております。
○小谷委員 国鉄の問題についてお尋ねをしておきたいと思います。 四月一日より国鉄は民営化されました。新たな出発をしたわけでございます。国民の期待も大きいわけでございますし、それだけに職員の努力も要求されるわけでございます。この職員の退職後の生活の基盤となるのが国鉄共済年金でございます。国鉄共済関係につきましては、昭和六十年十一月の政府統一見解に基づいて国鉄共済年金問題に関する閣僚懇談会で検討され、対応方針が決められています。これは六十二年から六十四年の間の財源不足約三千億円と言われているわけでございますが、この対応は清算事業団から追加上積みが一千億、国鉄共済積立金から二千億、これで対応することになっておりますけれども、これにはいろいろ問題があると思います。 時間がございませんので、まず一点は、追加上積みの一千億を出した場合に清算事業団の国鉄債務処理に支障を来さないのか。二点目には、積立金二千億円の取り崩し、これは住宅貸付金とかこういうふうに固定した貸付金がかなりあるように言われているわけでありますが、果たして可能なのかどうか。また、六十四年度までは地共済は国鉄共済に対する支援はしなくてもいい、こういう考え方でよいのかどうか。この三点について御説明をいただきたいと思います。
○佐藤(謙)説明員 お答えいたします。 私の方からは国鉄の長期債務の問題についてお答えを申し上げたいと思います。 国鉄の長期債務の処理につきましては、六十一年の一月に閣議決定が行われているところでございます。それによりますと、「本格的な処理のために必要な「新たな財源・措置」については、雇用対策、用地売却等の見通しのおおよそつくと考えられる段階で、歳入・歳出の全般的見直しとあわせ、検討、決定する。」こうなっておりまして、それまでの間は財政事情の許容する範囲内で必要な助成を行うとともに、資金繰りの円滑化のための措置を講じていく、こういう考え方になっておりまして、六十二年度予算におきましてもこのような考え方で措置したわけでございます。今、先生からお話の追加費用の見直しに伴う一千億の問題でございますけれども、この分の支出も含めまして、全体として清算事業団の運営に支障がないようにということで措置しているところでございます。
○小谷委員 国鉄から地方自治体に移管することがおおむね予定されております職員数は、約一万一千五百人、このように言われておるわけでございますが、国鉄共済積立金の移換は可能なのかどうか、この点はいかがですか。
○山口説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘のように、国鉄の職員が地方公務員になられた場合には、その年金は国鉄の期間を含めまして完全に通算されることになっております。したがいまして、その方々にかかわる積立金というのはその時点で移換をするということになっております。 具体的な移換額というのをざっと計算してみますと、これは再就職する者ごとにいろいろ計算をしまして、移換の時期は、各年度分をまとめまして翌年度の九月末までに行うということにしておりますが、地共済につきましては、正確な数字はまだ一人一人の移換がどうなるかによって違ってくるわけでございますが、ざっと言って、六十二年度から六十五年度までで年平均大体十億円程度、そうしますと今回の国鉄改革に伴う、地共済へ移換する金額というのは四、五十億円程度ではないかというふうに見込まれるわけでございます。現在の国鉄共済の積立金の方から当然それは移換をするということになるわけでございますが、今申し上げたような金額の水準からいいまして、移換には支障はないと考えております。
○小谷委員 この積立金の移換につきまして、これも附帯決議があるわけでございますが、その中に、一つには「地方公共団体及び組合員の負担とならないよう措置」、それから二つ目には「退職手当支給に要する費用のうち国鉄在職期間に係るものについては、地方公共団体の負担とならないよう措置」、この二つの措置が求められておるわけでございますが、この点の御説明をいただきたいと思います。国鉄共済積立金を移換する方の大蔵省、また受ける立場の自治省、これはどうですか。どちらからでも……。
○山口説明員 お答えいたします。 今申し上げました具体的な積立金の移換について、その計算の算定に当たりましては、国鉄職員から地方公務員に再就職された方々が仮に当初から地共済にいらっしゃったというような場合を想定して、大体これぐらいはその人は積み立てたであろうという金額に大体見合った金額を移換することにしておりますので、今先生御指摘の附帯決議にあるような負担になるとかいうことはない、すなわち地共済に迷惑をかけることにはならないというふうに考えております。
○柳(克)政府委員 ただいま大蔵省から御説明があったとおりでございまして、地方公務員共済組合の方に迷惑がかかることはないと理解しております。
○小谷委員 最後に、地共済の年金の支払い期日でありますけれども、国民年金、これは昭和六十三年、来年の二月から、二月、四月、六月、八月、十月、十二月と年六回支払う、このように変更するようでございますが、地共済の場合はこれに準じて支払い期日を、少なくとも現在の四回から回数をふやすという考え方はあるのかどうか、この点はいかがですか。
○柳(克)政府委員 支給月数が多い方が受給者にとって非常に便利だということは、先生御指摘のとおりでございます。 ただ、現在までの経緯を申しますと、地方公務員共済組合の年金支給月は、二月から三カ月置きにということになっておりまして、これは基礎年金の支給月と合わしておるわけでございます。国民年金のうちの旧老齢年金相当分がまずトップを切りまして先生御指摘のとおり六回ということになったわけでございますが、これを契機といたしまして、私どもの方としても今後検討していかなければいけないと思いますが、何分事務処理の問題もございまして、今少し時間をかしていただきたいと存じます。
○小谷委員 終わります。
○石橋委員長 岡田正勝君。
○岡田(正)委員 質問の予定はしておったのでありますが、先ほど来いろいろ質疑応答の経過を聞いておりまして、聞き捨てならぬ問題が出てまいりましたので、その方を優先的に質問をさせていただきたいと思うのであります。 まず第一に、交付税に関連することでありますが、大臣、こういうのをお読みになったことがありますか。先月の十六日に千代田生命の本社が、東京に在住するサラリーマンの諸君に、あなたが我慢できぬというものを一つ挙げてくださいということで世論調査をいたしました。その順番は、何と皮肉なことに、第一位が、五〇%の人が売上税の導入が我慢ならぬ、こう答えております。第二が、マイホームをつくろうとしてもどんどん地価が上がっていく、それがしゃくにさわってたまらぬというのが四七%、マル優の廃止が我慢できないというのが三六%、一番から三番を挙げてみますとこういうのがあるのであります。 そういう世論の背景を受けての結果でありますが、売上税がこの二十七日には正式に廃案になるということが明確になりました。その中には交付税も入ってくるわけでございますが、さてこれが廃案になったということになりますと、大臣は、これが廃案になることについてどういう御感想をお持ちでしょうか。そして、その感想の中で、まあ廃案になったからといって別段心配はしてないよということになるのか、大変心配であるのか、そういうことを含めて、廃案に対して、売上税関連六法案の中に交付税も入っておりますが、売上譲与税も入っております、こういうことにつきまして所管大臣としての御感想を承りたいと思います。
○葉梨国務大臣 売上税並びに売上税関連税制改革の諸法案でございますが、一昨年の秋以来自民党税制調査会並びに政府税制調査会におきまして、新しい時代の税のあり方並びに今までの戦後四十数年近くシャウプ税制が実施されて以来のあり方を反省しまして、ゆがみ、ひずみを直し、不公平を是正しようではないか、さらには高齢化社会に対応できるような柔軟性のある新しい財政力を確保しよう、こういう目的から検討を続けてきたわけでございます。昨年の暮れになりまして政府税調、自民党税調が結論を出しまして、成案を得て政府提案したわけでございます。私どもといたしましては最善の法案と思って提案をいたしましたが、人間が考える法案でございますから、これは国会におきまして与党並びに野党の御議論をいただき、それを裏づけるようないろいろな建設的な御提案があった場合には柔軟に対応して税制改革を行っていきたいという考えで今日まで至ったわけでございます。 この税制改革関連法案につきまして野党の皆様からいろいろな御批判をいただいたのは当然であろうと思いますけれども、私がまず残念に思いますことは、国会の場におきまして議論がほとんど行われないまま今日に至ったということでございます。そして今でも、私ども政府としては、政府原案が最善のものとは思っておりますけれども、しかしここに至りましては、衆議院議長のあっせんもございまして、ごあっせんに基づいてできるだけ早い機会に与野党によります協議機関ができて、与野党の知恵を出し合って、新しい時代の税制を考え出していただきたい。 そして、特に申し上げますならば、私の立場としましては、地方団体はこの税制改革、特に税制改革協議機関の行方を真剣なまなざしで見守っておるわけでございまして、予想される混乱を回避して何とか成案を得てこれからの地方財政の運営に支障がないようにしていただきたい、これが私の偽らない考え方でございます。
○岡田(正)委員 そこで、先ほど来の質疑応答に戻っていくのでありますが、大臣はこれが廃案になったことは非常に残念である、しかし、議長のあっせんですから一日も早い合意を得てよい税制が生まれることを期待するというようなお話でありまして、ごもっともだと思うのでありますが、さて地方自治団体の諸君にとりまして非常に心配なことは、やはり売上譲与税の関係、それから利子所得に対する課税の関係、それから売上税に基づく財源等が交付税等に含まれておる非常に大きな金額、こういうようなことを考えてまいりますと、八月三十一日までに交付税の行方が明確にならなかったら大変なことになる。これはもう非常に大変なことになりますということをお答えになっておるわけでありますが、それまでには協議が成立することを期待する。何遍質問されてもその協議が合意に達することを期待するということだけしか、実は先ほど来の応答の中で出てこないのですね。期待をされるのは御自由でありますが、現実は一体どうかということになりますと、この税制協議会の構成人員を決めることだけでなおかついまだ結論が出ておりません。きょうの午後二時からその構成人員を決めるための第四回の会合が行われるというような状態でありまして、今会期中にはこの協議会ができることは私も信じておるのでありますけれども、実質の審議ということになるとやはり六月からということになろうと思います。 そこで、先ほど来から八月三十一日に間に合わなければ大変だということから、今度は逆に推してまいりますと、この税制協議会の結論というものはいつごろまでに出なければ自治省としては大変困ったことになるというふうにお考えになっておるか、お答えいただきたいと思います。
○矢野政府委員 普通交付税を八月末までに決定をしなければならないということが交付税法に決められておるわけでございます。また、現実の地方団体の財政運営を考えましても、その時期までに決めてまいりませんと、年間を通ずる財政面の見通しが立たないということから、地方団体にとって極めて重大な影響をもたらす問題である、このように考えておるわけでございます。 従来から、交付税制度始まりましてから、八月中に算定が行われなかったことは一度もございません。もとより毎年のように交付税法の改正案が国会に提出されまして、その結果を踏まえて算定をしておるわけでございますが、通常でございますと五月中あたりに成立する場合が普通の場合多かったと思います。ただ、従来、若干の例外としては七月になって成立したこともございます。そういう場合におきましても、やはり八月中に全力を挙げて算定をし決定をすることができるように、事務当局としては、地方団体とともども努力をしてまいったところでございます。 そういう意味で、具体的な日にちが、タイムリミットがいつまでかと聞かれてもなかなかこれは難しいわけでございますが、私どもとしてはできるだけ早くその御結論が得られることを御期待申し上げたい。そしてその場合には、私どもは全力を挙げて交付税の算定をスピーディーにやるという心構えであることは、これはお答え申し上げさせていただきたいと存じます。
○岡田(正)委員 もうちょっと担当者として明確なことを遠慮せずに言ってほしいのですけれども、私ども議員も地方行政に関する限りは与野党の区別なく仲よしクラブで、何とかして地方自治団体の諸君に御心配をかけないようにということで一生懸命になっているのです。だから、普通であれば五月中に上がっておる、例外として七月というのが一度ありましたが、こういうことでございますが、それを推しはかっていくとするならば、それじゃ七月の初めかあるいは下旬かに決まれば何とかなる、間に合う、こういうようなお気持ちなんですか。そこら、余り窮屈に考えずに、担当者としては少なくとも八月三十一日の一カ月前とかあるいは二カ月前に決定をしていただかないと大変困ったことになるということをはっきりこの委員会ではおっしゃる方がいいのじゃないかと私は思うのですが、いかがですか。
○矢野政府委員 通常の事態ではなくてまことに異例の事態になるということは十分予想されるわけでございます。私どもとしても、そういう異例の事態の場合にはまたそれに対応した態勢でやっていかなければならない。しかし、それにいたしましても膨大な算定事務でございます。最近におきましては、コンピューターの導入により従来に比べますと交付税の算定はかなりスピーディーにできるようになってきておることは事実でございますが、それにいたしましても九兆円余の普通交付税の決定でございますので、できるだけ早くということで、具体的にこの時点までということはちょっとお答えをいたしかねる次第でございます。
○岡田(正)委員 よくわかります。答えられぬということがよくわかりました。 そこで、私が心配するのは、一日も早く合意をしていただくように期待をしておるという、この期待はわかるのでありますが、何といいましても日本の税制、三十七年ぶりの大改正であります。したがいまして、この問題については不公平税制の是正の問題、あるいは行政改革の問題、そして新しい税制はどうあるべきか、いかに簡単に、公平に、平易なものにしていくかという問題について、六月から協議が始まったといたしましても八月までの間に三カ月しかないのですね。これはどんなにスピーディーにやったところで、とてもとても三カ月ぐらいで結論が出るような問題ではありません。日本の税制をどうしようかというのでありますから、そんな簡単なものではない。 ということになると、今の場合私どもが予見できるのは、八月中に、だから三カ月の間にこの税制協議会の結論がばちっと固まるというようなことは、合意に達するというようなことは恐らく不可能に近い。これはもうだれが考えてもそうだと思うのです。だから、八月までに合意に達しなかったらどうするのかということは今から真剣に考えておかないと、正直な話、私は地方自治団体が大変な混乱に陥るのではないかというふうに思うのであります。その責任は税制協議会にあると言って、人の責任に転嫁できるような問題じゃありません。地方自治団体に対する財源を考えてやらなければならぬ自治省という立場に立って考えるならば、それはあの人たちが悪いのだ、私たちは一つも悪くないのだというようなことだけで済まされるようなことではないのでありますから、常識で考えて、三カ月間で結論が出るなんというのは恐らく国民投票してみても一%もないのじゃないでしょうか。そういうことから考えてみると、結論は出ない、八月末までに合意に達することはない、そうした場合自治省はいかなる対策をとるのかという心配を先ほど来各位から質問をされておるのでありまして、それに対してはもっと素直に御回答いただきたいと思うのです。いかがですか。
○葉梨国務大臣 地方自治体の指導援助を行う立場にございます自治省として、先生がおっしゃいましたような問題点については十分に認識しておりまして、責任を回避するつもりもございません。しかし、きょうは五月二十一日でございますが、先ほど先生も言われましたように、協議機関もきょう、あすに発足するであろうと言われる状況の中では、何としても協議機関の御審議を進めていただきたいということをお願い申し上げ、また希望するところでございます。
○岡田(正)委員 これは政府も大変だろうと思いますし、各党も大変だと思いますが、何といっても税金というのは、だれから取るのでもない、国民から取るのですから。その国民からいただくとうといお金を取り上げる方法について協議をするのに二カ月や三カ月の短期間でできるなんということは、諸外国の例を見ましてもやはりこういう抜本的な大改正の場合には皆少くとも三年要しております。多いところでは六年かけております。それが我が日本では三カ月でやるなんということはとても常識では考えられぬ。しかし、考えられぬことであるが、今の時点では大臣の答弁としては、責任逃れはいたしません、しかしながら協議を速やかに進めていただきたい、こういう御希望ですよね。所管大臣としての希望はよくわかるのですが、今の状態で合意に達することは三カ月ではとても無理だ。もし合意に達するとするならば、この五兆円の大型補正予算の問題とも絡んでとにかく減税だけは先行しようではないかというようなことは、あるいは合意に達するでありましょう。そうした場合にはこの地方交付税という問題について何にも影響がないわけですね。影響がないというかプラスになる問題にはならぬわけでありまして、財源の不足というのはここでとどまったままなんですね。こういうことになる可能性が非常に大きいのでありますが、たとえそういうことが出てきたとしても、八月三十一日のタイムリミットまでに合意に達して立派なものができなければ地方交付税に対しても大変な影響が出るが、それに対しては、地方自治団体においてとにかく一応借りるだけの金は先行して借りておってくれ、そうすると元金、そして当然、利子がつきます。そういう問題については責任を持ちますと今おっしゃった言葉は、たとえそのときに結論が出ないで地方交付税が地財計画のとおりにできないという場合が起きてきても、その元金、利子については地方自治団体に絶対に迷惑はかけない、これは自治省の責任で処理する、地方自治団体には負担をかぶせない、こういう意味で受け取ってよろしいのでありましょうか。
○葉梨国務大臣 先生から大変御心配をいただき、地方に対する憂いを含めた御質問をちょうだいして、私も感銘しております。 いずれにいたしましても、私どもとしましてはこの成り行きを期待を持って見守るということでございますし、総理、大蔵大臣の参議院予算委員会における答弁におきましても、税制改革についての御協議を進めていただきたい、その際には減税等についても先行してやりたい、税制改革と一体的な結論を出していただきたい、こういうことをお願い申し上げているところでございます。 地方財政につきましては、地方の財政運営に支障を来さないような措置をとっていきたいということをこの際申し上げておきます。
○岡田(正)委員 時間がもうないのですか。時間がないようですから、これは最後の質問にいたしたいと思います。 大分明瞭になってまいりました。大臣としても責任は持ちますということを、地方自治団体に迷惑をかけないようにということを付言しておっしゃっておるわけですが、これは常識的に考えて、どうにもならない場合は地方自治団体が予定をされた金額というものを借り入れをして、それに対して利子を払いながらやっていかなければなりません、当然のこととして。御迷惑をかけないということは、元利ともに決して地方自治団体には迷惑をかけない、心配をしないでもらいたい、こういう意味だと受け取ってよろしいかどうか、これを最後にお聞かせいただきたいのであります。 いま一つ、この税制の問題は非常に大きな問題でありますが、その問題と同時に自治大臣に課せられておるもう一つ大きな問題は、国民が注目をしておりますいわゆる衆議院の定数是正、参議院の定数の問題です。これはやはり国民的な大きな課題ですね。前国会からずっと持ち越しになっておりますね。これは決して政党だけの問題ではございません。選挙の関係を束ねる自治大臣としても非常に大きな責任を有することでありまして、税制改革もさることながら定数是正の問題について大臣はどういうお考えを持っていらっしゃるのか、国民は急いでおるがどうであるかということもあわせて御回答いただいて、終わりにしたいと思います。
○葉梨国務大臣 繰り返して申し上げておりますように、今の段階におきましては、協議機関におきます御議論を何とか早急に進めていただきたい、そしてまた、自治省の立場としては、地方に対しては御心配をかけないように措置をしていきたい、ここまで申し上げるのが限度であろうと思います。 それから、衆議院の定数是正あるいは参議院におきます比例代表制の改革の問題等につきましては、これは一番大事な院の構成に関する問題でございますから、与党と野党との御協議を待って対応すべきものであろうと心得ておりまして、私はそのアクションを期待しているところでございます。 そうしましてさらに、御質問でございますから申し上げますと、定数是正についても比例代表制の改革につきましても、事務当局に対しましてはどのような案が出てきても対応できるように検討を進めておきなさいということを早い時期に申しつけてある次第でございます。
○岡田(正)委員 大変残念ながら時間が切れましたので、これをもって、心を残しながら質問をやめさせていただきます。ありがとうございました。
○石橋委員長 経塚幸夫君。
○経塚委員 最初に、共済年金のことについて端的にお伺いをしたいのです。 今回の改定は七十四条の二の自動改定だ、こういうことでありますが、そうしますと、仮に物価が逆に〇・五%とか下がった場合は下げるのですか。
○柳(克)政府委員 今回の改定につきましては、地方公務員共済組合法の本法では措置できないものでございますから、それで特例法として出しておるものでございます。したがいまして、先生御指摘の七十四条の二の特例によるものではございません。
○経塚委員 私がお尋ねしているのは、〇・六上がったからといって上げる、こういうことなのだから、〇・五下がったら下げるのか、こう聞いているのです。
○柳(克)政府委員 七十四条の二の考え方におきましても、五%の変動があった場合にはどうするということは書いてございますけれども、それ以内の変動については特段の考え方を出しておりません。したがいまして、もし先生のおっしゃるような事態が出た場合にはまたそのときに検討をしなければいけない、こういうことであろうかと思います。
○経塚委員 それから財源率再計算のときに、賃金、生活水準の向上等々を考慮に入れた政策改定、こういうことですね、これはいつの時期を考えておられるのですか。
○柳(克)政府委員 財源率の再計算は少なくとも五年ごとということになっておりまして、前回から申しますと六十四年十二月までに再計算をしなければいけない、こういうことでございます。その再計算のときに平均給料額についての再評価という問題も検討課題としてある、こういうことを申し上げておるわけでございます。
○経塚委員 そうすると、六十四年十二月までは賃金、国民生活水準等々を考慮に入れた政策改定はないものと推定をされる、こういうことになるわけですね。その点はどうなのですか。
○柳(克)政府委員 現在の公的年金制度の大宗でございます厚生年金におきまして、毎年と申しますか基本的には消費者物価の動向を見て改定を考える、さらに財源率を再計算する際に、それだけではなくてただいま先生が御指摘のような賃金水準等を考慮したものを検討しておるということでございますので、現在の状況でいけば先生のおっしゃるとおりだと思います。
○経塚委員 消費者物価の上下のみを考慮する改定はあり得るかもわからぬけれども、賃金、国民生活水準等々を考慮した改定は財源率再計算の時期まではないと推定をされる、これは共済組合法の目的、趣旨からいってもちょっと困ると私は思うのですよ。私が改めて言うまでもなく、国民所得は六十年に比べて六十一年は四%上昇でしょう。それから、せんだっての労働省の統計発表によりますと、民間の給与は三・二%でしょう。公務員給与が二・三%でしょう。これは今回の改定にも、共済組合法の趣旨からいけば福祉、生活向上、当然改定をやるべきだと思うのですよ。この物価上昇に伴う〇・六%はそれはそれでよろしい。しかし、一条の二に基づく改定もこれは当然あわせてやるべきではないですか。これを六十四年十二月までは改定しないということになりますと、これは六十二年度でありますから、放置されることになるのですよ。これは趣旨にそぐわぬじゃないですか、その点はどうですか。
○柳(克)政府委員 先生御指摘のとおり、地方公務員共済組合法には七十四条の二というものがございまして、これが自動スライドの規定でございます。しかし同時に、御指摘のように第一条の二におきまして一般的な改定の条文があるわけでございますが、今回の改定は、七十四条の二まで、その条文は動かないけれども、いろいろな情勢を見て改定をしたという意味でございまして、ただ消費者物価が上がったから改定したというものでもありませんで、諸般の情勢を見て高齢者あるいは障害者に対する対応といいますか、配慮をしなければいけない、その際の基準として消費者物価指数を使ったものだ、こういうふうに考えております。
○経塚委員 今の部長の答弁だと余計ややこしくなってくると私は思うのですよ。七十四条の二の消費者物価上昇に伴う改定は五%だ、しかし、物価は〇・六%にしろ上がっておるから、この際特例をつくって、そして自動改定のいわば〇・六でも引き上げましょうということなのか。今の答弁を聞きますと、一条の二の賃金だとか国民生活水準の変化というものも、何%かにしろ入っておるのじゃないかというふうにも受け取れるような答弁なんです。これはややこしくなってくると私は思うのですよ、こんなことを言っていたら。物価上昇に伴う改定の特例としてこれはやったのだということになれば、一条の二とは外れてくる。関連性があると言えばないことはないということになりますけれども、あえてこれは切り離そうと思えば切り離せる。しかし、一条の二のことも配慮に入れているのだということになってくれば、それなら国民所得は四%上がっているのに何で〇・六%だ、民間賃金が三・二%上がっているのに何で〇・六%しか上げぬのだ、こうなってきます。そこははっきりしておかなければいけないと思うのです。 そこで、時間の関係もございますので、これは大臣にお尋ねしたいと思うのですが、諸般の事情も考慮されて消費者物価が〇・六上がったからだ、単純に言い切っているわけではないと言わんばかりの御答弁でありますが、これは生活水準から見ますと、〇・六消費者物価を引き上げる範囲内では逆に生活水準、これは現状維持じゃなしに後退になるのじゃないかと私は思うのですよ。 といいますのは、総務庁の家計調査の統計によりましても、五十五年と六十一年を比べてみますと、高齢者の生活の実態調査がありますけれども、例えば光熱水費は五十五年が六・五%で、これは六十一年に七・五%に上がっております。それから住居費が四・六から五・一一、保健医療が二・五から三・三、交際費が、年をとったら余りつき合いすることがないのと違うかと一般的には考えがちでありますが、逆なんですね、年を重ねていきますと交際の範囲がふえますから、平均家計調査よりもはるかに高いのですね、九・四%から一三・五%に上がっております。医療費などは老人医療の負担が五十八年は五百二十一億でしょう、六十一年は七百五十七億、四五%、六十二年度は今度は千六百七十二億、三・二倍になるわけですね。こういうふうに高齢者は在宅型生活だということで、今言ったような諸費用の率が高いというのが総務庁の統計です。 こういうことを考慮してみますと、六十年に比べて六十一年が〇・六%の引き上げたけでは、現状の生活水準の維持じゃなしに逆に現状の生活水準も後退をさせられる結果になりかねぬわけなんですよ。ここの点を考慮に入れるならば、一条の二に基づく国民生活水準、賃金、こういうようなものは当然考慮に入れて改定をされるべきではなかったのか、こう考えるのですが、この点、大臣の方の見解いかがですか。
○柳(克)政府委員 再度御説明申し上げますが、今回の年金改定と申しますのは、消費者物価指数を使っております。この消費者物価指数に基づいて何を実現するかと申しますと、一つは年金の実質価値の維持という観点であろうかと思います。 再度申し上げて恐縮でございますけれども、現在の共済年金あるいは公的年金の仕組みと申しますのは、五%の基準というものがまず一つございまして、法律上はそれでございます。ただ、それではいろいろな面で配慮が行き届かないのではないかということから、その〇・六%という消費者物価指数を使ったということを御理解いただきたいと存じます。
○経塚委員 私は、〇・六引き上げたことについては是認はしますけれども、一条の一との関連から見たら合点が行かぬということを言っているわけなんです。だから、その財源率の再計算の時期を待たずに、できるだけ早期に、いわゆる一条の二に基づく再検討を考慮に入れた改定に踏み切るべきだ、その点について大臣のお考えをお聞きしたい。
○葉梨国務大臣 ただいままで公務員部長が御答弁申し上げましたように、現在の公的年金制度の仕組みがそのようになっておりますので、せっかくの先生のお話でございますが、ちょっとそのようにはいたしかねるところでございます。
○経塚委員 せっかくの大臣の御答弁ではございますが、それは了承いたしかねます。 時間の関係もございますので、あと希望だけちょっと申し上げておきます。課税措置の問題、これは四十九年に七十八万円に控除額が改定されてずっとそのまま据え置きなんですね。今日まで物価上昇だけで七〇%上昇しておりますから、これは当然大蔵省との関係があろうかと思いますが、機会を見てこれについても見直すように強く求めていただきたいということを要望として申し上げておきます。 次に、警察庁関係でお尋ねをいたします。 先ほども御質問がございましたけれども、今回の朝日新聞の阪神支局に対しますテロ事件は、単に言論に対する攻撃にとどまらず民主主義の根幹に対する攻撃であり、極めて許しがたい、かように考えております。参議院での私どもの党の上田議員の質問に対してまして刑事局長の方から、右翼とおぼしき団体の犯行である容疑は十分認められるところだが、まだ断定するに至っておらない、こういう御答弁がございました。しかし、犯行の日にちが憲法記念日であるということ、しかも声明の中には「皇紀」という言葉が使われておること、それから反日分子等々の言葉も使われておることから見まして、右翼との関連が大変強いと私どもも推定せざるを得ないわけですが、現状はどうですか。
○仁平政府委員 予算委員会でも答弁申し上げましたように、そういった問題につきましても当然捜査いたしておるところでございますが、現在のところは右翼との関係があるのかどうか、判断いたしかねるところでございます。また、報道機関に対しまして犯行声明とも受けとめられる文書を送達しておる団体があるわけでございますが、この団体につきましては現在のところ警察としてはその実態を把握しておらないところでございますので、その実態の解明、この団体の本件犯行とのかかわりの有無等につきまして鋭意捜査中でございます。
○経塚委員 鋭意捜査中ということでありますが、従来の報道言論機関に対する襲撃事件を振り返ってみましても、これはいずれも右翼ですね。一九六〇年四月の毎日新聞に対する輪転機へ砂を入れたという襲撃事件、それから一九六一年二月の中央公論、お手伝いさんを刺殺したという事件、これも右翼であります。十分こういうことは考えられるわけであります。 そこで、右翼の問題についてお尋ねをしたいわけでありますが、警察庁からお示しをいただきました資料によりますと、検挙件数が五十七年四百五十九件、六十一年は三百三十件で減っておるわけであります。しかし、私ども共産党への関係の右翼の暴力襲撃事件だけを例にとりましても、これは主なものでありますが、例えば大阪の場合は今年四月時点で既に二十八件発生をいたしております。六十一年が三十九件でありますから、今年度はさらに大幅にふえるのじゃないかと思っております。全国的に見ましても、六十一年七十六件でありますが、この七七%が演説会等々への言論への右翼の襲撃事件であります。まさに民主主義にかかわる問題として極めて許しがたい問題だと考えておりますが、これはどういう理由で減っておるのですか。常識的に世間の目で見れば、全般的には逆にふえておるのじゃないかという認識の方が強いと考えられるわけでありますが、その点はいかがですか。
○三島政府委員 ただいまの御質問の内容で、五十七年、五十八年当時は右翼の検挙件数が大変ふえている、その後減っているがどういう理由かということでございますが、御承知のとおり、五十七年には商法の改正がございました。その関係で、右翼団体各団体がそれぞれ資金難に陥ることを恐れて右翼であることをみずから相当強く誇示しなければならない、こういう立場に置かれまして、街頭宣伝活動等が相当活発化いたしました。そのために、その行動に伴いまして街頭におきますところの違法行為というものが多く発生したわけでございまして、それに対しまして警察といたしましては適切な取り締まりを行ってきた、こういうことでございます。したがいまして、この五十七年、五十八年前後は検挙件数が比較的多いわけでありますが、その後、厳正な取り締まり等もございまして街頭における違法行為が減少してきた、こういうことで現在数が減ってきておるということでございます。
○経塚委員 私が申し上げましたのは、これは減るどころか逆にふえておるという状況、しかし反面、非常に巧妙になってきたという点もあるわけでありますが、どうも警察の対応が少しなまぬるいのじゃないかと懸念しておるところでもあります。 例えば私ども数十件告訴いたしておりますが、その対応の仕方でありますが、八六年十月四日に我が党の本部の宣伝カーが正気塾に襲撃されました。これは八六年十月四日に四谷署に告訴しておるのですが、弁護士が何回か交渉しておるのですけれども、今に至るも、七カ月経過いたしましてまだ処置が決まっていないという状況であります。したがいまして、告訴があれば直ちに迅速に対応していただきたい。この点について見解をお伺いしたいと思うのです。 それから、もう一点お尋ねしたいわけでありますが、これは名前を言っただけで十分御承知だと思いますけれども、野村秋介、昭和三十六年に憂国道志会を結成して会長になった、昭和五十二年に経団連に押し入った、そして懲役刑、この男が一九八二年に出した「獄中十八年——右翼武闘派の回想」の中に、我々の集会に「公安警察官が当然のような顔をして入っており」「何故、彼らは、我々の集会その他に公然と出入りが出来るのか。要するにそこに、暗黙裡の仲間意識が伏流しているからに他ならない。」「「お互いに日本を守る」と、公安警察官は、接近してくるときには必ず言う。」という記述があるわけです。それから、酒を一緒に飲んでおるとか軍歌などを一緒に歌っておる図をよく見るというような記述もあるわけであります。それから、この野村という男と鈴木という男が対談しておりますが、この中にも、鈴木という男は「あるところでは幹部会にまで警察を同席させている。」この鈴木という男も右翼の一水会を結成した代表的な人物ですね。こういうようなことがあるということになってくると、これは六〇年安保のときにも公判の供述で問題になりましたけれども、警察の手先で私はやったのだといって数百人を殺傷した事件も、警察法の精神から申しましてもあってはならぬことがあったわけでありますが、事実そういうことがあるのかどうなのか。 以上、二点について御答弁をお願いしたい。
○三島政府委員 まず第一点でございますが、告訴事案についての処理ということでございます。 警察の基本的な姿勢は、右翼事件に限らず、いかなる違法行為に対しましても厳正に対処していく、いかなる違法行為であっても看過しない、こういう基本姿勢でもって取り締まりに当たっておるところでございます。告訴事件につきましても、当然のことながら、警察といたしましては鋭意努力をいたしまして、できる限り早く解明、検挙するということでもって努力を繰り返しておるところでございます。例えば六十一年中、これは警察庁で把握した数字でございますけれども、日本共産党からの告訴事件、二十件ございますが、そのうちの十八件につきまして検挙している、こういう状況でございまして、今後とも違法行為に対しましては厳しい姿勢を持って取り締まりを徹底してまいりたい、かように思っているところでございます。 また、ただいまの右翼団体の関係者の言動等がございましたが、警察といたしましては右翼につきましても当然のことながら必要な情報収集のために適正な警察活動を行っているところでございますが、いずれにいたしましても違法行為あるいは不当な行為がない、そういう形での情報収集活動の姿勢を徹底いたしておるところでございます。
○経塚委員 時間が参りましたので、最後に公安委員長として、警察法二条、三条に基づいて不偏不党、公平中正、こういう立場から、右翼の違法行為に対しては厳しい態度でもって対処されるように、所信をお伺いして終わりたいと思います。
○葉梨国務大臣 警察といたしましては、右翼とは限りませんで、違法行為に対しましては看過しないという基本方針のもとに厳正に対処してまいる所存でございます。
○経塚委員 終わります。
○石橋委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○石橋委員長 この際、先刻の理事会において協議をいたしましたとおり、本案に対する修正案を委員長から提出いたします。 昭和六十二年度における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定の特例に関する法律案に対する修正案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 ————————————— 昭和六十二年度における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定の特例に関する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○石橋委員長 本修正案は委員各位に配付されているとおりでありますが、その要点を申し上げますと、政府原案では「昭和六十二年四月一日」と定められております施行期日につきまして、既にその日が経過しておりますので、これを「公布の日」に改めることとするものであります。 以上が修正案の提案の趣旨及び内容であります。 何とぞ御賛成くださいますようお願い申し上げます。 —————————————
○石橋委員長 これより原案及び修正案について討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 昭和六十二年度における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定の特例に関する法律案について採決いたします。 まず、委員長提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石橋委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石橋委員長 起立総員。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま修正議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石橋委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○石橋委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十四分散会 ————◇—————