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108回国会衆議院1987/03/24

地方行政委員会 第2号

発言数
14
登壇者
6
会派数
5
開催日
1987/03/24

会議録

石橋一弥自由民主党

○石橋委員長 これより会議を開きます。  この際、委員長より一言申し上げます。  委員会の秩序に関する懸案事項につきましては、去る二月二十六日の理事会において決着を見ましたので、御報告いたします。      ————◇—————

石橋一弥自由民主党

○石橋委員長 地方財政に関する件について調査を進めます。  地方税法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。  本件につきましては、西田司君から、お手元に配付の地方税法の一部を改正する法律案の草案を成案とし、本委員会提出の法律案として決定すべしとの提案がなされております。  この際、その趣旨について説明を求めます。西田司君。

西田司自由民主党

○西田委員 本起草案の趣旨及び内容について御説明申し上げます。  まず、その趣旨について申し上げますと、本起草案は、最近における地方税負担の現状及び地方財政の実情にかんがみ、昭和六十二年度を目前にして地方税法において特に緊急に対応することが必要な事項について所要の措置を講じようとするものでありまして、住民負担の軽減及び合理化等を図る見地から、不動産取得税等について非課税措置等を講ずるほか、固定資産税等の特例措置並びに道府県たばこ消費税及び市町村たばこ消費税の税率等の特例措置の適用期限を延長する等の改正を行うこととしているものであります。  次に、その内容について御説明申し上げます。  その一は、道府県民税及び市町村民税につきまして、山林を現物出資した場合の山林所得に係る所得割の納期限の特例措置の適用期間を延長することといたしております。  その二は、事業税につきまして、医療法人等が行う老人保健施設事業に係る老人保健施設療養費に係る特例措置等を講ずることといたしております。  その三は、不動産取得税につきまして、宅地建物取引業者等から新築特例適用住宅及びその土地を取得する場合における当該土地の取得に係る税額の減額措置等の特例措置について整理合理化を行うほか、心身障害者を多数雇用する事業所の事業主が助成金を受けて取得する事業用施設に係る税額の減額措置の適用期限を延長する等の措置を講ずることといたしております。  その四は、道府県たばこ消費税及び市町村たばこ消費税につきまして、昭和六十一年度における地方財政対策の一環として講じられた税率等の特例措置の適用期限を延長することといたしております。  その五は、自動車税及び軽自動車税につきまして、電気自動車に係る軽減税率の適用期間を延長することといたしております。  その六は、固定資産税及び都市計画税につきまして、変電所または送電施設の用に供する償却資産に係る課税標準の特例措置等について整理合理化を行うとともに、日本下水道事業団が下水汚泥広域処理事業の用に供する一定の固定資産について非課税とする等の措置を講ずることといたしております。  その七は、電気税につきまして、産業用電気に係る非課税品目の縮減を行うとともに、繊維製品及び紙の製造の用に供する電気に係る軽減税率の適用期限を延長することといたしております。  その八は、特別土地保有税につきまして、半島振興法に基づく半島振興対策実施地域において新増設された一定の工場の敷地の用に供する土地またはその取得について非課税とする等の措置を講ずることといたしております。  その九は、自動車取得税につきまして、昭和六十三年十二月一日以降に適用される自動車排出ガスに係る保安基準に適合する自動車に係る税率の軽減措置等を講ずることといたしております。  その十は、事業所税につきまして、一定の老人保健施設を非課税とする等の措置を講ずることといたしております。  その十一は、国民健康保険税につきまして、被保険者相互間の負担の均衡等を勘案して、課税限度額を三十九万円に引き上げるとともに、減額の基準を昭和六十二年度にあっては、二十八万円に一定の金額を加算した金額に引き上げることといたしております。  このほか所要の改正を行うことといたしております。  以上が本起草案の趣旨及び内容であります。  何とぞ、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。     —————————————  地方税法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

石橋一弥自由民主党

○石橋委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  本件について発言を求められておりますので、順次これを許します。安田修三君。

安田修三日本社会党・護憲共同

○安田委員 私は、日本社会党・護憲共同を代表し、ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案起草案につきまして、反対の意見を表明いたします。  まず、本案は、政府提出の地方税法等一部改正案の内容の一部を抜き取り、審議、採決するという異常、特別の手法で処理されようとしております。その原因が、政府提出の税制改革案であります売上税導入、マル優廃止にあることは周知のとおりであり、政府提出の地方税法改正案におきましても電気税、ガス税の売上税への吸収、また、マル優廃止を前提とした利子割交付金を含んでおります。そうした政府案に対する批判が集中し、その年度内成立が絶望となったために本案のごとく日切れ案件の処理が行われようとするものであり、このこと自体が極めて遺憾と言わざるを得ません。  すなわち、私は、政府及び与党が今日の混乱と異常な処理を生み出したことを指摘しておきたいと考えます。  第二に、私は、本案によって、六十二年度地方財政計画及び地方交付税改正案を含めまして、六十二年度の地方財政対策の論議が空洞化するおそれのあることを指摘いたします。財政計画は、制度改正、財源対策一体のものであり、その一部のみ審議せざるを得ない状況は、地方財政を充実させようとする議論と相反するものであり、私どもは地方財政の混乱を回避すべく審議には応じましたが、六十二年度地方財政計画及び地方交付税改正案、さらに政府提出地方税改正案並びに売上譲与税法案の今後の審議について、本案の可決が何ら影響、拘束されないものであることを確認しておきたいと考えます。  第三に、本案においては、地方たばこ消費税の六十一年度一年限りの特例の延長、国保税の三十七万円から三十九万円への引き上げ等が含まれております。これらは、国会や地方制度調査会等における一連の議論を全く無視して行われるものであります。この措置は、第一には約束違反の国庫補助負担率削減に起因する財源補てんである、第二に今日の医療制度並びに国民健康保険制度の欠陥から生じる負担増である、第三に再三にわたって必要が論じられてきた地方税源の充実、不公平税制是正を放棄した結果などによるものであります。私は、このような当座の便法と国民負担増によって地方財政そのものが大きくゆがめられ、構造的な欠陥性を深めるとともに、地方自治そのものが軽視されている点を指摘するものであります。  第四に、第二、第三とのかかわりにおいて、六十二年度において新たな国庫補助負担率削減が行われようとしている状況に対し、これが極めて理不尽なものであり、私どもは、カットの中止を求めるとともに、カット影響額の全額を国庫負担において補てんすることを要求いたします。  第五に、私は、このような事態となった以上、虫食い法案となった政府提出の売上税、マル優廃止関連法案については速やかに撤回をいたすべきと考えます。既に、参議院岩手補欠選挙結果及びこの間の内閣支持率の急落を見ても国民の審判は下っております。国民の声である大幅所得減税、なかんずく個人住民税減税を不公平税制の是正によって六十二年度において直ちに実施することが政府・現内閣に残された唯一の道であると考えます。  最後に、本案の提案方法、審議方法、内容についてはいずれも本来、反対であり、したがって、あえて質疑も行わず、決議も付さないことを是としたことを申し上げまして、私の意見表明を終わります。  以上です。(拍手)

石橋一弥自由民主党

○石橋委員長 次に、草野威君。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 私は、公明党・国民会議を代表いたしまして、ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案の起草案につきまして意見を表明いたします。  第一に、起草案は、内閣提出の地方税法改正案の日切れ部分のみを取り出して、委員会提出という全く異例の方法をとろうとしているのであります。  これは、中曽根首相が昨年の同日選挙の際の公約に違反して売上税導入を図ろうとしていることによるものであり、また、内容的にも、たばこ消費税の暫定税率や、繊維、紙の電気税軽減税率の適用期限の延長を本年十二月三十一日までとしているのは、明らかに明年一月一日からの売上税導入とのセットであって、このような売上税導入と連動した起草案には強く反対するものであります。  今日我が国は、円高不況により、中小企業の倒産、造船、鉄鋼等の基幹産業の操業縮小など、経済はますます苦境に追い込まれ、失業率は史上最高の三%となり、大量失業発生の危機に迫られているのであります。しかるに、売上税導入は、その対策として今日緊急に求められている内需拡大策に逆行し、企業倒産、失業発生をより一層促進させるのであり、また、地方自主財源の後退をもたらすものであります。  住民を代表する四十に近い都道府県議会は既に売上税反対、修正、慎重審議を求めているのであって、ここに売上税の撤回を強く要求するものであります。  第二に、住民税の減税は、ここ数年最大の政治課題であって、住民の実質的な生活水準の確保のためにも、また、内需拡大の観点からも、その大幅な実施が強く求められており、内閣提出案は、ようやくそれが盛られているとはいえ、今回の起草案では、売上税関連だとして、住民税減税は何ら取り上げられておりません。これは、国民の期待を全く無視するものであります。  また、現在昭和六十二年度住民税課税事務に忙殺されている市町村の税務当局に対しても、今決定しないと大混乱をもたらすものであり、日切れというのなら、まさに住民税減税こそ早急に取り上げるべきなのであります。  第三に、たばこ消費税の税率の一年間の引き上げは、昨年の国庫補助率の引き下げに伴う補てん財源の一部として内閣から提案されたものでありますが、このような国庫補助率の引き下げは、単なる地方への負担転嫁にすぎず、たばこ消費税の税率引き上げは住民負担を増大させるものだとして強く反対したのであります。  しかるに、今回政府は再び補助率の引き下げを強行し、また新たな財源を見出す努力もせず、起草案では安易にこの一年限りの暫定的な税率の適用継続を図ることとしておりますが、これは、負担の軽減を求める住民の期待にも反するものであります。  第四に、非課税等特別措置は、税負担の公平を損なうものであるにもかかわらず、起草案では、廃止四に対し、新設十二、単純延長十六等、その根本的な見直しが全く行われておりません。  電気税では昭和三十年代の非課税基準が今日なお用いられ、今回は一品目の整理にとどまって、依然七十七品目が残され、また、国税の租税特別措置による地方税への影響遮断についても、所得税で課税されている利子配当に対する地方税の総合課税、社会保険診療報酬課税の適正化も放置されたままであります。  売上税導入よりまず必要なことは不公平税制の是正であります。  以上のような理由により、本起草案に対し反対の意見を申し述べて発言を終わります。(拍手)

石橋一弥自由民主党

○石橋委員長 次に、岡田正勝君。

岡田正勝民社党・国民連合

○岡田(正)委員 私は、民社党・民主連合を代表し、ただいま議題となっております地方税法の一部を改正する法律案を委員長提案とするに当たり、これに対し一言申し上げ、今後の行財政運営に当たって政府において十分配慮されるよう求めるものであります。  およそ政治の要請は、お互いの約束事は必ずこれを守るということにありましょう。地方たばこ消費税の増税は、政府が昭和六十一年度限りの暫定措置であることを国民に約束し、導入をしたものであります。政府自身がこの約束を破るということは、国民の政治に対する信頼を失わしめ、議会制民主主義をみずから破壊することにほかなりません。この意味において、地方たばこ消費税の増税を本年十二月まで延長し、その後これを売上税に吸収することによって増税の恒久化を図ろうとする政府の今回の措置を私は断じて認めるわけにはいきません。ここに政府の反省を強く求めるものであります。  次に、国の補助率の再引き下げの問題についてであります。  政府は、昨年、補助率の再変更は今後三カ年間行わないとの合意のもとに、三年間の暫定措置として補助率の引き下げを行ったのでありますが、この措置に伴う地方財政への影響額は、三年間で実に約三兆五千億円に及び、地方は借金財政に追いやられている状況にあります。にもかかわらず、政府は今年度もまた公共事業関係補助金を中心として補助率の再引き下げを強行しようとしているのであります。かかる政府の措置は、国と地方との財政秩序を一層乱すものであると同時に、地方の借金財政にますます拍車をかけ、その円滑な財政運営に多大な支障を来すことは極めて明らかであります。しかも今回の措置が、単に国による財政再建のポーズを示すためにだけとられたものであることを考えれば、私は、憤激にたえないところであります。地方自治の健全な発展を望み、豊かな地域社会づくりを目指すならば、このような措置は断じてとるべきではありません。政府の反省を再度促し、二度とかかる事態を招かないように強く求めるものであります。  最後に、地方税の自主性を高めるためには、国の租税特別措置の影響をできるだけ少なくする必要があり、この視点から租税特別措置についても時代の変化に対応して見直すことを求めるものであります。  以上、諸点につき、政府の善処を求め、私の反対意見といたします。  終わります。

石橋一弥自由民主党

○石橋委員長 経塚幸夫君。

経塚幸夫日本共産党・革新共同

○経塚委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、ただいま自由民主党から提出をされました地方税法の一部を改正する法律案について、内容はもとより、委員会提出法律案に決することにも反対であることを申し述べます。  第一の理由は、地方たばこ消費税の税率等の特例措置の延長についてであります。  もともと、たばこ消費税の税率引き上げ等の措置は、国庫負担金、補助金削減の財源を国民の負担に転嫁させるため、政府税調答申が出された後、突然提出されたものであり、大蔵省、自治省ともに一年限りと弁明していたはずのものであり、延長どころか削除、撤回を求めるべきものであります。  ところが、今回の提案は一年限りの約束を守らないばかりか、期間を延長、しかも六十三年一月一日からは恒久化しようというものであります。これは地方たばこ消費税率の引き上け等にとどまらず、六十年度に引き続き、六十一年度は三年間とした児童、障害者、老人福祉施設などの国庫負担金、補助金カットを、これまた政府みずからの約束をも破り、恒久化への道を開くものでもあります。  政府は、国庫負担金、補助金の削減に当たって地方や国民に影響を与えないと弁明いたしましたが、老人福祉施設事業を例にとりましても、五十六年度に比べて六十二年度予算の国庫負担金の割合は七七・五%から四五%へと大幅に削減、このため地方自治体の負担は二・七八倍、入所者の負担は三・八一倍にもふえているのであります。  国の責任は明白であります。  地方財政への影響を考慮してということを期限延長の理由に挙げておりますが、真に地方財政への影響を考えるなら、国庫負担金、補助金の削減をこそやめるべきであります。  第二の反対の理由は、国民健康保険税の最高限度額を引き上げる問題であります。  三十七万円を三十九万円に引き上げようとするものでありますが、引き上げが強行されるなら国保加入者の負担が急増するばかりか、滞納者には医療給付を制限するという法改悪のもとでは、医療を受ける権利さえ奪われることになりかねないのであります。  五十六年度と六十年度を比較すると、国保加入者一世帯当たりの所得の伸び率はわずかに一一・三%であるにもかかわらず、国保料調定額は二二・五%と二倍の伸びであり、料、税引き上げとともに滞納額は四〇%もふえているのであります。逆に、国庫支出金の構成比は五八%から四六・一%へと大幅に削減されておりますが、国の責任転嫁こそ、料、税引き上げ、滞納増、国保財政危機の最大の根源であることは明白であります。  しかも、国民の医療と国保財政にかかわる重大な問題を日切れと称して一度の審議もなく成立を図るようなことは、絶対に容認できません。  第三の反対の理由は、委員会提出法律案とするためには、全会一致が原則でなければなりません。にもかかわらず、指摘したような重大な内容を持つ法律案を、しかも自由民主党一党だけの賛成で決しようとすることは先例がないばかりか、委員会の公正にして民主的な運営、ひいては議会制民主主義の根幹をも侵すものであることを申し述べまして、反対の意見といたします。(拍手)

石橋一弥自由民主党

○石橋委員長 これにて発言は終わりました。  お諮りいたします。  地方税法の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付の草案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

石橋一弥自由民主党

○石橋委員長 起立多数。よって、さよう決しました。  なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石橋一弥自由民主党

○石橋委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時二十七分散会      ————◇—————

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