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108回国会衆議院1987/03/04

商工委員会 第1号

発言数
11
登壇者
5
会派数
1
開催日
1987/03/04

会議録

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  通商産業の基本施策に関する事項  中小企業に関する事項  資源エネルギーに関する事項  特許及び工業技術に関する事項  経済の計画及び総合調整に関する事項  私的独占の禁止及び公正取引に関する事項  鉱業と一般公益との調整等に関する事項 以上の各事項につきまして、議長に対し、国政調査の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ————◇—————

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 通商産業の基本施策に関する件、経済の計画及び総合調整に関する件、私的独占の禁止及び公正取引に関する件並びに鉱業と一般公益との調整等に関する件について調査を進めます。  この際、通商産業大臣から、通商産業の基本施策について所信を聴取いたします。田村通商産業大臣。

田村元自由民主党通商産業大臣

○田村国務大臣 第百八回国会における商工委員会の御審議に先立ちまして、通商産業行政に対する私の所信の一端を申し上げます。  今日、世界経済は日米両国の大幅な対外不均衡、南北間の経済格差の拡大と累積債務問題の深刻化、為替レートの急激な変動などさまざまな不均衡と不安定に直面しております。これらの問題を解決するためには、主要国の協調と連帯により、産業・貿易政策等を含む各般にわたる総合的な政策対応を図ることが極めて重要となっております。  一方、我が国経済を見ますと、一昨年秋以来の急激かつ大幅な円高は、地域経済の疲弊、雇用問題の発生等円高デフレを一段と深刻化させるおそれがあるばかりではなく、産業構造転換を円滑に進める上でも大きな支障となっております。  当省といたしましては、年間二兆円の減税にも匹敵する電力・ガス等の料金引き下げを初め幅広く差益還元を進め、円高等のメリットが国民経済に十分浸透するよう努めているところでありますが、今後は、為替レートの安定を前提として、内需拡大に積極的に取り組むことが何よりも必要であり、経済情勢に応じた機動的、弾力的な経済運営に努めることにより、停滞する国内経済の活性化を図る必要があると考えております。また、これとともに、輸入拡大はもとより、産業構造転換を円滑に進めることにより、我が国経済の活力を世界経済の発展のために役立てていくという積極的な姿勢が求められております。  対外不均衡の是正を図り、我が国経済の中長期的発展基盤を確立していくためには、我が国産業構造を輸出依存型から、国際的に調和のとれたものへと転換し、新しい国際分業体制の構築を図る必要があります。この過程は決して平たんなものではなく、雇用問題の発生、地域経済の疲弊などいわゆる空洞化を生ぜしめるおそれがあります。したがって、産業構造の円滑な転換を進めるに当たっては、内需中心の高目の経済成長を図りつつ、新規産業分野を開拓し、地域経済の活性化、雇用創造を行っていくことが不可欠の前提であると考えております。このため、今国会に産業構造転換円滑化臨時措置法案を提出したところであり、また、産業基盤整備基金を設けることとしております。さらに、今国会に民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を提出し、同法の対象施設の拡充を図ることとしております。  世界経済の安定と持続的成長を図っていくためには、新たな国際経済秩序の形成・維持が不可欠であります。このため、第一に、ウルグアイ・ラウンドの推進に積極的なイニシアチブを発揮するなど新しい開かれた貿易秩序の形成に積極的に貢献してまいる所存であります。  第二に、欧米との間の貿易摩擦問題への適切なる対応を図り、各国との円滑な通商関係の維持に努めることが重要であります。このため、私は、本年四月に予定されている四極貿易大臣会合の場を初め、各国との協議等を通じ、最大限の努力をしてまいる所存であります。  また、日・EC産業協力センター構想の推進等の施策を講ずることとしております。  第三に、科学技術を通じ世界の創造的成長を実現するため、大規模な国際共同プロジェクトであるヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラムを世界に提唱し、その積極的推進を図ってまいります。  第四に、累積債務問題に悩む発展途上国に対し、我が国からの民間資金の還流を進めるため、輸出保険制度の貿易保険制度への拡充を内容とする輸出保険法の一部を改正する法律案を今国会に提出したところであります。  また、発展途上国の経済自立を図るため、新アジア工業化総合協力プラン、いわゆるニューAIDプランの実施を初め、総合的経済協力政策の一層の推進に取り組んでまいります。  第五に、私は、本年一月、豪州、東南アジアを訪問いたしました際にも、環太平洋地域の協調と連帯による創造的発展の重要性を強調したところでありますが、引き続き、太平洋新時代を目指し、多角的かつ重層的な分業・協力関係の構築に向けて努力したいと考えております。  中小企業は、我が国経済社会の活力の源泉であり、安定と発展の基盤であります。しかしながら、最近の急激な円高の進展により、中小企業は深刻な影響を受けております。また、我が国産業構造の国際協調化への要請の高まり、情報化・技術革新の急速な進展等内外における著しい環境変化の中で、中小企業は大きな試練に直面しております。このため、第一に、産業構造転換に対応した中小企業の構造転換への強力かつ多面的な支援を行うため、特定中小企業者事業転換対策等臨時措置法及び特定地域中小企業対策臨時措置法に基づく施策、下請中小企業の新分野進出及び中小企業の国際化のための対策の拡充などを図ってまいる所存であります。  第二に、技術力の一層の向上、情報化施策の着実な推進、人材育成策の強化等を通じ、中小企業の経営資源の充実に努めてまいります。  この他、小規模企業の自立的発展を確保するため、きめ細かな小規模企業対策を一層推進するとともに、中小小売商業、サービス業対策の充実を図りたいと考えております。  我が国は、現在、情報技術等を中核とした技術革新の流れの中で新たな産業社会の到来を迎えつつあります。国内の雇用機会の拡大のためにも、産業社会のフロンティアの積極的開拓が求められております。  このような観点から、第一に、基盤技術研究促進センター事業の一層の充実、次世代産業基盤技術研究開発制度の着実な推進等に努めてまいります。  第二に、産業技術の高度化・複雑化に伴う技術開発成果の十分な保護、工業所有権制度の国際的調和等を図るため、今国会に特許法等の一部を改正する法律案を提出したところであります。  第三に、情報大学校構想等情報化教育・人材育成対策の充実など高度情報化社会の到来に対応した総合的な情報化施策を推進してまいります。  第四に、内需型産業であり、雇用面での貢献が期待できるサービス産業について、一層の高度化、発展を図るとともに、いわゆるニュービジネスの振興のための施策の推進を図ってまいります。  近年、国際石油情勢は基本的に緩和基調で推移してまいりましたが、中長期的には、再びエネルギー需給の逼迫化が懸念されており、エネルギー需給の緩和している今こそ、長期的観点に立って、総合的な資源エネルギー政策を着実に推進していく必要があります。このため、第一に、昨今の石油需要の低迷等に対応して、石油産業の体質強化を図るとともに、揮発油流通・販売業対策を一層強力に推進する必要があります。また、石油備蓄、開発政策を引き続き推進いたします。  第二に、エネルギー源の多様化と省エネルギーの推進であります。原子力のさらなる安全確保を図りつつ、核燃料サイクルの事業化並びに原子力発電を中心とした電源の多様化を推進いたします。  第三に、第八次石炭政策の推進であります。石炭鉱業審議会の第八次石炭政策に関する答申を踏まえ、地域経済・雇用への影響を緩和しつつ、国内炭生産規模の円滑な縮小を図るため、新たに過剰貯炭対策、生産規模縮小円滑化対策を実施するとともに、保安確保対策、閉山対策、新規閉山地域対策の拡充を行います。このため、今国会に石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案を提出したところであります。  第四は、円高等の新しい環境への対応努力をしている金属鉱業に対し、経営安定化対策の充実を図るとともに、レアメタルの安定供給の確保等の施策を推進してまいります。  現在、国民の価値観の多様化、個性化等国民のライフスタイルの面においても、大きな変化が起こりつつあります。このため、まず、関係各省庁とともに大規模リゾートの整備を推進するため、今国会に総合保養地域整備法案を提出する予定であります。同時に、新たな生活文化の創造に資する生活関連産業の新たな展開の推進、消費者保護の充実、流通体制の整備等を図るとともに、二十一世紀マンション計画等の住宅関連技術開発、快適で機能的なオフィス環境の整備などを進めてまいります。  また、国土の均衡ある発展を目指した新たな産業立地政策の展開を図るため、新工業再配置計画の策定を行うとともに、テクノポリスの推進、民活法による研究開発拠点の整備など地域の産業構造の高度化を進めてまいります。  今日、世界経済が直面している構造的な問題の解決のためには、各国間の政策協調を図っていくことが必要であります。我が国としては、産業構造を国際的に調和のとれたものへと転換し、内需主導型経済の実現を図ることが急務であり、私は、確固たる信念をもってこれに取り組んでまいる覚悟であります。  本日は、私の所信の一端を申し上げました。私としては、広く世界的な視野に立って、迅速かつ積極的な対応を図ることにより、二十一世紀に向けて創造的発展を目指す新たな我が国経済・産業社会を構築していくべく、国民各位の御理解と御協力のもとに、各分野の行政に全力を挙げて取り組んでまいる所存であります。委員各位の一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手)

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 次に、経済企画庁長官から、経済の計画及び総合調整について所信を聴取いたします。近藤経済企画庁長官。

近藤鉄雄自由民主党経済企画庁長官

○近藤国務大臣 我が国経済の当面する課題と経済運営の基本的考え方につきましては、さきの経済演説において明らかにしたところでありますが、当委員会が開催されるに当たりまして、重ねて所信の一端を申し述べたいと思います。  世界経済は、緩やかながらも息の長い景気拡大が持続しております。アメリカの財政赤字、主要国の対外不均衡、発展途上国の累積債務問題等世界経済が抱えている問題は数多くありますが、これまでの原油価格の低下、ドル高の修正及び金利の低下は、世界経済にとって全体としてプラスの効果を持つものと考えられます。  我が国経済は、現在、個人消費、とりわけ堅調な住宅投資を中心に国内需要は緩やかに増加する一方、輸出が弱含みであること等から鉱工業生産は基調としては停滞傾向で推移しており、景気は底がたさはあるもののその足取りは緩やかなものとなっております。また、これまでの急速な円高の進展等により、製造業を中心に企業の業況判断には停滞感が続いており、特に最近においては雇用面にも影響が及ぶなど景気の二面性が見られます。他方、経常収支は、原油価格の低下、円高による黒字の一時的拡大等により、これまでのところ大幅な黒字が続いております。  こうした中で、先般の主要国蔵相・中央銀行総裁会議における合意は為替相場の安定をもたらし、内需拡大にも好影響を与えるものと期待されます。  このような内外経済情勢を踏まえ、私は昭和六十二年度の経済運営に当たっては、次の諸点を基本としてまいりたいと考えております。  第一は、内需を中心とした景気の持続的拡大を図るとともに、雇用の安定及び地域経済の活性化を促進することであります。そのため、今後とも各国との政策協調に努めつつ円レートの安定化を図る一方、急速な円高の進展等により影響を受けた地域等に十分配慮しつつ、以下の点に留意しながら、適切かつ機動的な経済運営に努めてまいる所存であります。  まず、内需拡大を図るため、昭和六十二年度予算におきまして、一般公共事業の事業費につき五・二%の伸びを確保する一方、住宅建設については、住宅取得を促進するための税制上の措置を拡充するほか、金融上の措置を充実して、増改築、リフォーム等の質的改善を含めその促進に努めてまいりたいと考えます。  次に、民間活力が最大限発揮されるよう環境の整備に努める等の施策を講ずるほか、地価対策の効果的かつ総合的な推進を図ることといたします。さらに、各種中小企業対策の実施、産業構造調整を円滑化するための基金の設置、地域雇用対策の整備等の雇用対策の推進など地域に密着したきめの細かい対策を進めてまいります。  さらに、昨年来の累次にわたる公定歩合の引き下げや消費者信用金利の引き下げ等による低金利の状況に対応しつつ、今後とも財投金利の弾力化を図る等金融政策の適切かつ機動的な運営を図る必要があります。  このような政府の諸施策と民間経済の活力が相まって、昭和六十二年度の我が国経済は経常収支の不均衡の是正を進めつつ引き続き内需を中心として着実に拡大し、実質経済成長率は三・五%程度となるものと見込まれます。  以上のような経済運営を行っていくためには、何よりも予算及び関連法案の早期成立が重要であります。経済運営の責を負うものとして、これらの一日も早い成立を切望いたします。  なお、予算の成立を前提として、内需拡大のための総合的な経済対策の準備に着手したところであります。  第二は、中長期的な観点に立って、調和ある対外均衡と国内均衡の実現という内外均衡の同時達成に努めることであります。  このため我が国は、需給両面における経済構造の変革を進め、内需主導型経済構造を実現させる必要があります。経済構造の変革は、摩擦や負担を伴う面もありますが、今後我が国が積極的に取り組むべき課題であり、国民に与える影響にきめ細かく配慮しつつ、一歩一歩着実に歩を進めなければなりません。特に雇用問題については重点的に取り組んでいく所存であります。また、政府は、昨年末には、「一九八〇年代経済社会の展望と指針」について第三回の見直し作業を行い、経済審議会報告を公表いたしました。さらに、昨年九月経済審議会において経済構造調整特別部会を設置し、今春を目途に経済構造調整の具体的な施策等について、できる限り明確にお示しできるよう精力的な審議をお願いしているところであります。  さらに、我が国市場の積極的な開放等による市場アクセスの改善を図り、新たな多角的貿易交渉の着実な進展に貢献してまいりたいと考えております。また、政府開発援助の第三次中期目標のもとで経済協力の着実な拡充を図るなど、国際経済に占める我が国の地位にふさわしい役割を果たしていく必要があると考えます。  第三は、物価の安定と国民生活の充実・向上であります。  昨年、累次にわたる円高差益還元策等が実施されたことに伴い、円高、原油価格低下のメリットは、国民経済全体に相当程度浸透してまいりました。こうした状況を反映して、最近の我が国の物価動向は極めて安定した動きを示しております。  政府は、本年に入り電気・ガス料金の再引き下げを実施する等公共料金の引き下げを図ってまいりました。今後も、円高等のメリットの還元をさらに進めることにより、物価は引き続き安定基調を維持することができるものと考えられ、売上税の導入等の影響を考慮しても、昭和六十二年度の卸売物価は一・〇%程度、消費者物価は一・六%程度の上昇にとどまるものと見込んでおります。  我が国の国民生活は、多くの面で着実な改善を遂げておりますが、良質な住宅や良好な生活環境等のストック面の充実や豊かな余暇時間の確保等必ずしも十分とは言えない面も見られます。こうした観点から、今後、住生活の質的改善等国民生活の充実・向上のための施策について検討を行ってまいる所存であります。  また、最近の消費の多様化は国民生活に豊かさをもたらしていますが、その反面消費者問題は複雑化しております。このため、国民が安心して充実した消費生活を送ることができるように、悪質な商法による被害の防止等各種消費者保護施策の推進に努めてまいりたいと考えます。  以上、我が国経済の主な課題と経済運営の基本的方向について所信を申し述べました。  我が国が次の時代にさらに飛躍するためには、我が国の経済、産業、企業等をみずからの手で転換していくことがどうしても必要であります。私は、我が国経済の柔軟な適応力に加え、経済運営のよろしきを得れば、我が国経済がこの課題を克服することができると確信いたしております。そして、ともすればこれまで輸出に傾注しがちであった我が国のすぐれた技術力、経済力を国内に向けることにより、国力にふさわしい充実した国民生活を実現することができるものと信じます。  本委員会の皆様の御支援と御協力を切にお願いする次第であります。(拍手)

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 以上で両大臣の所信表明は終わりました。  なお、この際申し上げます。  昭和六十二年度通商産業省関係予算及び昭和六十二年度経済企画庁関係予算につきましては、お手元に配付してあります関係資料をもって説明にかえさせていただきますので、御了承願います。  次に、昭和六十一年における公正取引委員会の業務の概略について説明を聴取いたします。高橋公正取引委員会委員長。

高橋元公正取引委員会委員長

○高橋(元)政府委員 昭和六十一年における公正取引委員会の業務につきまして、その概略を御説明申し上げます。  昨年の我が国経済は、国内需要の緩やかな増加及び物価の安定が見られた一方で、円高の進展により輸出が弱含みに推移するなど、全体として景気は底がたさはあるもののその足取りは緩やかなものとなりました。経済社会の構造変化については、引き続き、技術革新、情報化が進展し、また、経済の国際化が進行しており、今後、一層変化の度合いを強めていくものと考えられます。  このような中で、民間活力が十分に発揮されるような経済環境の整備を行うことがますます重要になっており、公正取引委員会といたしましては、公正かつ自由な競争の維持、促進により我が国経済の活性化、効率化を図るべく、独占禁止政策の適正な運営に努めてまいったところであります。  特に昨年は、独占禁止法違反事件の迅速な審査に努めるとともに、広報活動等により予防行政を推進いたしました。また、経済社会の構造変化の過程にあって生じる独占禁止政策上の諸問題に積極的に取り組んだほか、下請取引を初めとする中小企業関係の取引の公正化に努めたところであります。  まず、独占禁止法の運用状況について申し上げます。  昭和六十一年中に審査いたしました独占禁止法違反被疑事件は二百六件であり、同年中に審査を終了した事件は百三十三件であります。このうち、法律の規定に基づき違反行為の排除等を勧告いたしましたものは五件、法的措置をとるには至りませんでしたが警告を行いましたものは七十二件であります。また、二件十二事業者に対し、一千八百五十六万円の課徴金の納付を命じました。  また、貿易摩擦問題への対応の一環として、輸入関連事業者団体に関する調査、百貨店及びチェーンストアに関する調査、並行輸入に関する調査等を行い、所要の改善指導等を行いました。  次に、届け出受理等に関する業務でありますが、合併及び営業譲り受け等につきましては、昭和六十一年中に二千四十八件の届け出があり、所要の審査を行いました。  事業者団体につきましては、昭和六十一年中に成立居等一千百四十三件の届け出がありました。また、事業者団体の活動に関する事前の相談に対しましては適切に回答を行うよう努めるとともに、相談事例を取りまとめて公表することにより違反行為の未然防止を図りました。  国際契約等につきましては、昭和六十一年中に四千四百二十九件の届け出があり、不公正な取引方法に該当するおそれのある改良技術に関する制限、競争品の取り扱いの制限等を含むものについてはこれを是正するよう指導いたしました。  独占的状態に対する措置に関する業務といたしましては、ガイドラインの別表掲載の十五業種について実態の把握及び関係企業の動向の監視に努めました。  価格の同調的引き上げに関する報告徴収の業務につきましては、昭和六十一年中に価格引き上げ理由の報告を求めたものは、鋳鉄管及び一般日刊全国新聞紙の計二品目でありました。  次に、経済実態の調査といたしましては、生産・出荷集中度調査、教育産業に関する調査、VAN事業に関する調査等を行いました。また、流通分野においては、家庭電気製品、新聞等についての実態調査に基づき、独占禁止法及び景品表示法上問題のある行為につきまして、所要の改善指導を行いました。  政府規制制度及び独占禁止法適用除外制度につきましては、我が国経済における民間の活力を生かし、経済の効率性を高める見地から、引き続きその見直しのための検討を行いました。  独占禁止法上の不況カルテルは、昭和六十一年中に実施されたものはありませんでした。なお、独占禁止法の適用除外を受けている共同行為の数は、昭和六十一年末現在で三百八十九件となっておりますが、その大半は、中小企業関係のものであります。  国際関係の業務といたしましては、OECD等の国際機関における会議に積極的に参加するとともに、アメリカ、EC等の独占禁止当局との間で意見交換を行うなど、国際的な連携の強化に努めました。  次に、下請法の運用状況について申し上げます。  下請事業者の保護を図るため、違反の事実が認められた千二百二十一件について、下請代金の支払い改善等の措置を指導いたしました。特に下請代金の減額につきましては、減額分を下請事業者に返還するよう指導するなど、重点的に取り組みました。また、親事業者及び親事業者団体に対して下請取引の適正化の要請を行うなど法の周知徹底を図り、違反行為の未然防止に努めました。  最後に、景品表示法の運用状況について申し上げます。  まず、同法第三条の規定に基づき、銀行業における景品類の提供を制限する告示を制定いたしました。  また、事業者が自主的に規制するための公正競争規約につきましては、眼鏡類の表示に関する規約など四件を認定し、昭和六十一年末現在における公正競争規約の総数は百二十八件となっております。  昭和六十一年中に景品表示法違反の疑いで調査した事件は五千四百十一件であり、このうち、排除命令を行いましたものは五件、警告により是正させましたものは二千三百八十五件であります。都道府県の行いました違反事件の処理件数は、昭和六十一年一月から九月末までで三千八百三十六件となっており、今後とも、都道府県との協力を一層推進してまいる所存であります。  以上簡単でございますが、業務の概略につきまして御説明申し上げました。  今後ともよろしく御指導のほどお願いいたします。

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 次に、昭和六十一年における鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務の概要について説明を聴取いたします。大塚公害等調整委員会委員長。

大塚正夫公害等調整委員会委員長

○大塚(正)政府委員 公害等調整委員会が昭和六十一年中に行いました鉱業、採石業または砂利採取業と一般公益等との調整等土地利用の調整に関する事務につきまして御説明申し上げます。  初めに、鉱区禁止地域の指定に関する事務について申し上げます。  これは、各大臣または都道府県知事の請求に基づき、鉱物を掘採することが一般公益または農業、林業その他の産業と対比して適当でないと認めた地域を鉱区禁止地域として指定するものでありますが、昭和六十一年中に当委員会に係属した事案は十二件であります。これを請求理由別に見ますと、ダム等の施設の保全に関するもの十一件、環境保全に関するもの一件であります。これらのうち、二件について処理を完了いたしました。  第二は、鉱業法、採石法、砂利採取法等に規定する特定の処分に対する不服については、専ら当委員会が審査庁として裁定を行うものでありますが、昭和六十一年中に当委員会に係属した事案は四件であります。これらの事案は、鉱業法、採石法の規定による通商産業局長及び知事の処分に対するものであり、二件については裁定をなし、一件については取り下げられ、残り一件については審理中であります。  第三は、土地収用法等の規定に基づき、収用裁決等に対する不服申し立てについて、主務大臣が裁決等を行う場合には、当委員会の意見を聞かなければならないこととされておりますが、昭和六十一年中に当委員会で処理をしたものは八件であります。  以上が昭和六十一年中に公害等調整委員会が行ってまいりました鉱業、採石業または砂利採取業と一般公益等との調整等土地利用の調整に関する事務の概要でございます。  今後ともこれらの事務の処理に当たっては、法の趣旨にのっとり、審理を進めてまいる所存でありますので、よろしくお願い申し上げます。

佐藤信二自由民主党

○佐藤委員長 以上で両委員長の説明は終わりました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時三十二分散会

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