社会労働委員会 第4号
- 発言数
- 108 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1987/05/21
会議録
○堀内委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、参議院送付、外国医師又は外国歯科医師が行う臨床修練に係る医師法第十七条及び歯科医師法第十七条の特例等に関する法律案並びに社会福祉士及び介護福祉士法案の両案を議題とし、順次趣旨の説明を聴取いたします。斎藤厚生大臣。 ――――――――――――― 外国医師又は外国歯科医師が行う臨床修練に係る医師法第十七条及び歯科医師法第十七条の特例等に関する法律案 社会福祉士及び介護福祉士法案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○斎藤国務大臣 ただいま議題となりました外国医師又は外国歯科医師が行う臨床修練に係る医師法第十七条及び歯科医師法第十七条の特例等に関する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 近年、医療分野における我が国と諸外国との間の交流は、ますます活発になってきており、これに伴い、アジア地域を中心に、多数の外国医師・歯科医師が医療研修を目的として来日しております。しかしながら、我が国の現行の医師法・歯科医師法のもとにおいては、これら外国医師・歯科医師は診療を伴う研修を行うことができず、その目的の達成に大きな障害のあることが指摘されております。 そこで、この法律案は、医療研修を目的として来日する外国医師・歯科医師が研修において診療を行うことができる道を開くことにより、その目的を十分に達成することができるよう医師法、歯科医師法の特例等を設けるものであります。 これにより、我が国が、医療分野における国際交流の進展と発展途上国の医療水準の向上に一層寄与することができるものと考えております。 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。 第一に、外国医師・歯科医師が、医療に関する知識及び技能の修得を目的として入国していること、必要な医学または歯科医学に関する知識及び技能を有すること等の一定の基準に適合している場合には、厚生大臣の許可を受けて臨床修練を行うことができるものとしております。なお、許可の有効期間は、二年を超えない範囲内で厚生大臣が定めることとしております。 第二に、臨床修練は、その適切な実施を図るため、厚生大臣の指定する病院において、臨床修練指導医または臨床修練指導歯科医の実地の指導監督のもとにおいてのみ行い得ることとしております。 第三に、臨床修練指導医または臨床修練指導歯科医については、医学または歯科医学に関する専門的な知識及び技能を有すること等の一定の基準に適合している医師または歯科医師を、厚生大臣が認定することとしております。 なお、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内で政令で定める日から施行することとしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。 次に、ただいま議題となりました社会福祉士及び介護福祉士法案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 我が国におきましては、世界に例を見ない急速なスピードで人口の高齢化が進行しており、後期高齢人口が大幅に増加することに伴い、寝たきり老人等介護を要する老人の急増が確実視されておりますが、一方で、世帯規模の縮小、扶養意識の変化等に伴い、家庭における介護能力の低下が見られるところであります。 こうした状況の中で、増大する老人、身体障害者等に対する介護需要にいかに適切に対応していくかということは、国民生活上の重要な課題になっております。 このため、だれもが安心して、老人、身体障害者等に対する福祉に関する相談や介護を依頼することができる専門的能力を有する人材を養成、確保して、在宅介護の充実強化を図ることとし、この法律案を提出することとした次第であります。 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 第一は、この法律の目的であります。 この法律は、社会福祉士及び介護福祉士の資格を定めて、その業務の適正を図り、もって社会福祉の増進に寄与することを目的とするものであります。 第二は、社会福祉士の業務及び資格要件であります。 社会福祉士は、専門的知識及び技術をもって寝たきり老人等の福祉に関する相談、指導等を行うことを業とする者であり、大学において一定の社会福祉に関する科目を修めて卒業した者等であって社会福祉士試験に合格した者が、登録を受けることにより、資格を取得できるものであります。 第三は、介護福祉士の業務及び資格要件であります。 介護福祉士は、寝たきり老人等の介護等を行うことを業とする者であり、高校卒業以上の者であって一定の養成施設を卒業した者、介護等の業務に三年以上従事した者等であって介護福祉士試験に合格した者、または介護等に係る一定の技能検定に合格した者が、登録を受けることにより資格を取得できるものであります。 第四に、社会福祉士及び介護福祉士の試験及び登録は、厚生大臣の指定する者に行わせることができることとしております。 第五に、社会福祉士でない者が社会福祉士の名称を用いること及び介護福祉士でない者が介護福祉士の名称を用いることを禁止しております。また、社会福祉士または介護福祉士については、信用失墜行為を禁止し、守秘義務を課すとともに、その業務を行うに当たっては、医療関係者との連携を保たなければならないこととしております。 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内で政令で定める日としております。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○堀内委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○堀内委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。村山富市君。
○村山(富)委員 時間が限られておりますから、突っ込んだ議論はできませんけれども、端的にお尋ねしたいと思いますので、御答弁をいただきたいと思います。 我が国は、世界に例を見ない高齢化の進行あるいは国民の生活環境、行動も変化して、高齢者を初め障害者や児童などの福祉に対するニーズも多様化してきておる。これはだれも認めるところだと思うのです。こうした多様化したニーズに対応して福祉制度や社会福祉事業法等の見直しが今行われておる。そういう見直しの状態に関連して、若干のお尋ねをしたいと思うのです。 まず、老人ホームの入所者についてでありますが、現在本人と扶養義務者から費用が徴収されるというように拡大されております。現状をよく調べてみますといろいろな矛盾があるわけです。例えば同一管内に扶養義務者が居住しておる。そうしますと、この扶養義務者にも負担がかかっていくわけですが、仮に扶養義務者が三人おるとした場合に、三人の扶養義務者の中で一番所得の高い、すなわち税金をたくさん納めておるその税額に対してかかるということになっておりますから、必ずしも扶養しておる長男なら長男にはかからない。三男坊が一番高ければ三男坊にかかる。しかも、だれが負担をするかということになりますと、やはり三男坊が負担するのではなくて長男が負担をする。こういうようなことからいろいろな家庭内のトラブルが起こる、家族間のトラブルが起こる、こういうことも考えられますし、それからこういう矛盾もあるわけです。お嫁に行っておる娘さんが所得が高ければ、その娘さんにもまたかかっていく、こういうことになりますから、これはやはりいろいろな意味で問題があるのではないかという気がしますし、現にそうしたトラブルからお年寄りを引き取ったというような事例もあるというふうに聞いています。 それからもう一つは、例えば入所するときにある社会福祉事務所管内に住んでおった。その人が仮に転勤になって北海道に行こうと九州に行こうと負担は追っかけていくわけです。ところがたまたま入所する際に北海道におった。そして転勤になってその管内に帰ってきたという場合に、帰ってきたときだけ負担をするわけです。そしてまた九州に転勤になったとすれば、その人にはもう負担がかからない。こういうふうにいろいろな負担の矛盾があるのですね。こういう問題についてどのように判断をし、どのように指導されておるのか。 私は、もう時間がありませんから、申し上げますが、この種の負担は、やはり年金制度もだんだん完備してきておりますから、本人だけの負担にとどめて、扶養義務者は別の意味で税金を納めておるわけですから、したがって、税金で賄うという建前が本来あるべき姿ではないか、そうでないと、やはり負担の公正を欠くのではないか、こういう気がするわけですが、その点についての見解を聞きたいと思うのです。
○小林(功)政府委員 実は、今先生がお話しになりました措置は、昨年の十月に改正いたしまして、それから現在に至るまで、そういう方法で実施しているわけであります。 その趣旨は、具体的な例を申し上げるとわかりやすいと思うのですけれども、従来の措置は、お年寄りが老人ホームに入所したときに同居していた家族の方が扶養義務を負う、こういうことであったわけであります。ところがいろいろなケースがございまして、例えば子供が数人いるという場合に、別居している方は一切扶養義務はないわけであります。逆に、最後まで同居して親の面倒を見た方が、いざ老人ホームに親を入所させる場合に全部扶養義務を負わなければならない、これがどうだろうかという問題。またもう一つ、例えばひとり暮らし老人、子供が全部表に出ちゃっている。そうすると、そういう方は子供が幾ら所得が高くても一切扶養義務は負わない。これで果たして社会的公正という意味でいいだろうかという反省が一つあったわけであります。そこら辺を老人福祉分科会でいろいろ討議していただきまして、やはりそれはおかしいのではないか、つまり負担能力のある者が形式的な別居をしているという理由によって負担を免れているという事例というのは、社会的公正を欠くのではないか、こういう御意見をいただきまして、実は昨年の十月からその原則を変えまして、同居は一応原則といたしますけれども、別居の方との間に相当程度の収入のある子あるいは配偶者があれば、そういう範囲に限りまして、それを主たる扶養義務者にする方が妥当ではないか、こういうことでやったわけでございます。ですから、私はそういう意味では無理のない制度ではないかというふうに考えております。 ただ、御指摘もございましたが、それを同一福祉事務所管内に絞っていること、これは正直申しまして、確かに一つの問題でございます。ただ、これは専ら実務上の理由でございまして、例えば九州の方が、子供さんが例えば北海道へ行っている。そこまで扶養義務が追っかけていくのは実務上極めて困難でありますので、とりあえず福祉事務所管内ということに絞りましたけれども、これは言われてみればちょっと中途半端ではあるかもしれませんが、しかし、実務を考えますと、そこら辺が現実的な対応がなという気がいたします。 それから最後に、本人だけに費用徴収を絞って、扶養義務者は一切扶養義務を負わないというのも一つの考え方であろうかと思いますが、日本の国情から見て、親の面倒を見るというのを一切放棄するという形になるのはいかがなものであろうかというのが率直な感想でございます。
○村山(富)委員 これは時間がなくて議論できぬで残念ですが、さっきちょっと言いましたように、入所するときにその管内におれば負担をするのですよ。負担をした方は、北海道に行こうとどこに行こうと負担が追っかけていくのですよ。ところがたまたま入所する際に、その管内にいなかったという人はかからないわけですから、たまたままたその管内にある意味で帰ってきたという場合に、帰ってきたときにかかるだけであって、また外に出ればかからぬわけですから、そんなことはやはり矛盾ではないかと思うのですが、これはどうですか。
○小林(功)政府委員 先ほど申しました扶養義務者は、単に入所のときだけではございませんで、異動があれば異動したたびにそういう方針のもとに変えることがございます。変えてまいります。
○村山(富)委員 いや、私が今言ったことは事実と違うのですか。そうなっていませんか。入所する際に、その管内に住んでおった扶養義務者は負担がかかる。それは北海道に行こうとどこに転勤しようと負担は追っかけていってかかるわけです。だけれども、入所するときにたまたま管外におったという人はかからないわけです。そして管内に帰ってきて管内におる間はかかる、また出ていけばかからぬわけです。そういう扱いになっているというのは事実ですか。
○小林(功)政府委員 ずっと入所しておられるわけでありますから、扶養義務者の生活の場が変わりますと、その都度見直しをいたします。
○村山(富)委員 具体的ケースを言っているわけだから、そういうケースはどういう扱いになりますかというのだよ。――時間がないから、この時間はちょっと延ばしてもらわなければいかぬ。
○小林(功)政府委員 答弁が不十分で申しわけございませんが、扶養義務者の生活の場が変わりますと、その都度見直しをいたします。ですから、同一管内から外れてしまったという、それはもちろん今のシステムでは扶養義務はかかりませんから、そうすると、同一福祉事務所管内にいる子供、配偶者の中で相当高い収入を得ているという方に扶養義務者を変えるという措置を講じているわけでございます。
○村山(富)委員 いや、僕は具体的に言うたでしょう。それは事実と違いますかというのです。そんなことありませんと言うか、いや、そのとおりですと言うか、どっちかです。どっちですか。
○小林(功)政府委員 先生がおっしゃいました例は、そういうことはないと思います。見直しを常にいたしますから、そういうケースはないと思います。
○村山(富)委員 いや、僕は調べているんだからね。入所する際に管内におったという人は、扶養義務者はどこに行っても負担を続けていく、入所するときに管内にいなかった人はかからない。どうですか。
○小林(功)政府委員 管内にいなければかかりませんが、ちょっと答弁舌足らずで申しわけありませんでしたが、実務上一年間ごとに見直しをいたしますので、管外に出ましても、一年間だけはその方にかかるということはあり得ることでございます。
○村山(富)委員 質問がようわからぬのだよ。 入所するときに管内におった人は、一年たとうと二年たとうとどこに行こうと負担が追っかけていくのですよ。かかるのですよ。だけれども、入所するときに管内にいなかった人はかからないのです。たまたま管内に帰ってきて居住したという場合には、見直しがあってかかってくるのです。だけれども、その人がまた今度は管外に出ればかからなくなるのですよ。そういう矛盾があるのではないかと言うのだけれども、その事実は認めないというのなら認めないでもいいのです。
○小林(功)政府委員 同一管内から外れますと、最初に扶養義務者になりましても、管外に出ればそれはかかりません。ただ、一年間の期間がありますから、残存期間というのはあるかもしれませんが、基本的な考え方としては、一年たてば新しい扶養義務者に見直されますから、そういうケースはないということでございます。
○村山(富)委員 これはまた事実を確認しておきます。時間がないから、こればかりかかっておると、後続かぬからな。 そこで、次に問題を移しますが、三月九日に各都道府県に政省令の改正による通知がおろされているわけです。その内容を見ますと、給食調理業務の外部委託を認めた。あるいは直接処遇脚員以外の事務職員と用務員については必ず置かなければならぬことになっておりましたけれども、今度の改定で置かなくていいことになった。あるいは直接処遇職員の配置基準について、看護婦と寮母をくるめた新たな計算方式が示された。この方式で計算をしますと、ほとんどの施設が今おる数よりも減らされるというようなことになるわけです。 こういう傾向から見ますと、これまでとられてきた福祉の見直しというのは、明らかに福祉水準の低下をもたらしておる。同時に費用負担を本人や家族にまで広げて転嫁してきておる。これは福祉全体から考えますと、明らかに後退になるのではないかというふうに私は思うのです。そういう後退を続けるような見直しがされておるのではないかというふうに私は思うのですが、大臣のそういう傾向に対する見解について承っておきたいと思うのです。 〔委員長退席、浜田(卓)委員長代理着席〕
○小林(功)政府委員 最初に事実関係だけ私からお答え申し上げます。 今回行いました最低基準の改定でございますが、これはあくまで入所者の処遇水準を下げないということに配慮しながら、より施設が弾力的に対応できる、そういう道を開こうという趣旨でございます。 例えば、今お触れになりました直接処遇職員の問題でございますが、これなんかも従来は寮母だけについてしかその基準がなかったわけでございます。しかし、実際お年寄り等を直接扱う方は、寮母、指導員あるいは看護婦さんといろいろいるわけでありまして、寮母だけの基準では、やはり現実的でなかろうということを考えまして、そういう直接処遇職員全体を通じての総数というものを規定しまして、それぞれの施設の実情に応じまして、その中で弾力的に対応してもらう、こういう趣旨でございます。 それから、一部非常勤化も行ったわけでございますが、これも常勤職員配置というのは大原則として持ちつつ、例えば業務が非常に集中するというような傾向がありますので、そういう時間帯にはパート職員も配置できるというようなことで、すべて施設の弾力的運用を可能にするという意味でございまして、処遇の水準の低下を図るものではございません。現に措置費は、こういうことをやりましても、従来どおりの職員配置基準をもとに算定をしていますので、今回の改正による変更は全くありませんので、そこからもそういうことはおわかりいただけるのではないかと思います。
○村山(富)委員 内容の説明はわかっているからいいのですが、問題は、今前段で言いましたように、老人ホームに入っておる人も本人から扶養義務者まで負担が拡大されておるわけでしょう。それだけやはり負担がふえてきておるわけですよね。同時に、今申し上げましたように、配置基準なんかにしても、現実にやはり数は減らされてきているわけですからね。ですから、そういう福祉の見直しという一連の作業をずっと見てまいりますと、明らかに福祉政策の後退になっておるというふうに私は判断するのです。そういう傾向に対して厚生大臣はどういう見解を持っておられますか、こう聞いておるわけです。
○斎藤国務大臣 今社会局長からも御答弁申し上げましたように、施設の運営等に当たりまして、それぞれの地域なりまたそれぞれの福祉施設等におきまして、特徴あるニーズに対応できるような、そういう柔軟な対応ができるようなことを考えておるわけでございまして、福祉施設の処遇基準の全体の水準を落とすというようなことは決してあってはならないし、そのようなことは考えず、より一層柔軟に対応できるような枠組みにしている、こういうことでございます。
○村山(富)委員 そう言わざるを得ないかもしれませんけれども、現実にはだんだん下がってきていることは否定できない事実ですね。 これでまた時間をとってもなんですから、次に移りますけれども、やはり福祉政策というのは、ある意味からしますと、第一線で活躍している福祉事務所の強化が大事だと私は思うのです。 そこで、その観点から若干お尋ねしたいと思うのですが、今福祉事務所が住民のニーズにこたえて迅速かつ適正に業務が遂行できるような現状にあるかどうかということを考えてまいりますと、私は残念ながらないと言わざるを得ないと思っております。例えば福祉事務所に所員が配置されておりますが、児童、母子、老人、身障、精薄等々担当する所員の充足率は極めて低いのです。私の調査では五〇%か六〇%ぐらいしか充足されていない。これは厚生省が示しておる制度上必要な所員の配置基準に照らして充足率が低いのです。こういう現状に対してどういう認識を持っておられるか、充足率はどの程度になっておるというふうに判断しているか、これをお聞きしたいと思うのです。
○小林(功)政府委員 福祉事務所の体制でございますが、確かにおっしゃいますように、生活保護担当者、これはほぼ充足しておるわけでございますが、それ以外のいわゆる五法関係の職員でございます。これは確かに充足率は低いわけでございます。私どもの調査では大体五二%ぐらいだというふうに承知をしております。これは私は問題があると思います。そこで私どもとしては、やはり福祉事務所において必要な職員を十分確保する、充足するということが必要でありますので、例えば全国の課長会議等におきましても、これは強く従来から指導してまいったところでございます。今後ともこれは指導を続けたいと思っております。
○村山(富)委員 それから、最近の傾向を見ますと、福祉事務所が廃止をされて、そして県の一般行政課の中に、例えば福祉課とか老人福祉課とかいうようなものがつくられていって、だんだん専門的にその職務に専念をしていくという姿が消えっつあるというふうに見られるのですけれども、そういう傾向に対してはどういう指導をしているわけですか。
○小林(功)政府委員 確かにそういう例がございます。例えば都道府県が郡部に地方事務所を設置する、その中に福祉事務所を入れるというようなケースとかあるいは市が福祉事務所を民生主管当局の一部にするといった傾向は散見されるところでございます。私どもといたしましては、要は内容次第だと思うのでございまして、そういう場合であっても、福祉事務所の機能が十分果たせて、しかも必要な要件を満たすだけの職員が充足されるということが必要だろうと思いますので、そういった面で指導してまいっておりますし、これからもそういう方向で指導したいと思います。
○村山(富)委員 ですから、福祉事務所という専門的な福祉を担当する事務所で、そこで専念できるような状態をつくるというのがこれまでの考え方なんですよ。一般行政化していくということは、事務的に処理をするのであって、専門的に突っ込んでいって母子の面倒を見るとか指導をするとか相談を受けるとかいうことがだんだんやっぱり薄れてくるのではないか。だから私は、厚生省の方針としては、福祉事務所を強化充実していくという方針なのか一般行政化するという方針なのか、どういう指導をしているかと、こう聞いているわけです。
○小林(功)政府委員 率直に申しまして、私どもは福祉事務所が独立してある方がベターだと思います。ただ、諸般の事情、県なり市なりの事情がございますので、全部そうでないスタイルは一切いかぬということも言い過ぎじゃないか。その場合に、要は内容が十分独立の福祉事務所と同様であればやむを得なかろうという感じでございます。
○村山(富)委員 今度は、今提案されました法律で、新しくつくられる社会福祉士というのは、現状に照らしてどういう業務に携わっている方々を想定しているわけですか。
○小林(功)政府委員 現在資格がございませんので、現状といっても難しいのでございますが、要するに、名称独占の身分法でございますから、いわゆる業法ではございませんので、どういうところに働くかとかどういう業態がというのは、法律では一切規定していないわけであります。一定レベル以上の知識、技術があれば、このとの資格を与える、こういうことでありますので、そういう意味では、法律がいわゆる業法でない法律でございますから、そういうのを想定はしておりませんけれども、しかしこういうのができれば、例えば社会福祉で申しますと、社会福祉施設であるとかあるいは民間の介護サービスの団体とか企業とかに働くとかあるいは地域の社会福祉協議会で働くということが想定されるわけでございます。ただ、これは法律でそういうことを規定しているわけではないということでございます。
○村山(富)委員 そうすると、社会福祉士というのは、社会福祉事務所との関連とか、それから社会福祉事務所には社会福祉主事というのがおりますね。そういう方々との関係というのは、位置づけというのはどういうことになるわけですか。
○小林(功)政府委員 あくまで名称独占制度でございますので、今福祉事務所で働いておられる社会福祉主事の方は、これは資格を取らなくても、従来どおり仕事ができるわけでございます。もちろん毎日相談業務に従事しているわけでありますから、それをもとにして社会福祉士の資格を取得なさるのも、これもまた自由でございます。
○村山(富)委員 名称独占だと言ったって、名称を持っているだけで何もせぬというわけじゃないんだからね。それはやっぱり何かその仕事に必要があって、その仕事の質を高めたりあるいは量をふやしたりするための必要があって、資格を与えた方がよかろうというので資格を与えるわけですから、したがって、ただ資格を与えるだけで、仕事は別に関係ないのですということじゃないのですからね。ですから、現状の社会福祉事業やら社会福祉政策に照らして、どういう部門を主として担当する人がこの資格を持った人になるのですか、こう聞いているわけです。それは例えば資格を持っていない人がそれをしてはいかぬとかいう意味じゃないのですよ。業務の独占じゃありませんからね。そんなことを聞いているのではない。
○小林(功)政府委員 それは先ほどお答えしましたように、資格を持っている方に活躍していただきたい分野という意味で申せば社会福祉施設でございますね、特養その他の社会福祉施設。あるいは民間のシルバーサービスが伸びてきましたので、そういったところの団体とか企業あるいは地域の社会福祉協議会。それから介護福祉士の方で申しますと、特養等の社会福祉施設、ヘルパー、民間の有料老人ホームとかあるいは入浴サービス事業とかいったところに働いていただきたいし、そういうところで働いていただければ、全体のマンパワーのレベルアップが図られる、こういうふうに考えております。
○村山(富)委員 それから参議院で御答弁があったのですが、医療福祉士、医療ソーシャルワーカー、これと社会福祉士とは区別をして、医療ソーシャルワーカーにはまた新しい資格をつくる、こういう説明、答弁があったわけです。ところが医療福祉士と社会福祉士の違いは一体どこにあるのか。やっている業務の内容というのは余り変わらぬのじゃないかという気がするのですね。例えば病院に入っているときには医療福祉士が担当する、それから在宅の場合には社会福祉士が担当する、こうなるのでしょうけれども、ところが病院におった人が退院したという場合に、それを担当する福祉士は医療福祉士から社会福祉士にかわらなければならぬのか、こんな問題が起こるでしょう。しかも老健法の改正で、新しく老健施設がつくられるという場合に、医療と福祉と混在一体となってやれるようなものにしていこうというのが今度のねらいでしょう。そうした場合に、そういうところで働く人は医療福祉士なのか、名称は何か知りませんけれども、医療福祉士なのか社会福祉士なのか、どっちが担当するのかということを考えてまいりますと、私は区別する根拠がないのじゃないかというふうに思うのですが、その区別をする根拠は一体どこにあるというふうに思われておるのか、その見解を聞きたいと思うのです。そしてその関係は一体どうなるのか。
○竹中政府委員 医療福祉士と申しますか、MSWでございますが、これを社会福祉士とは別建ての制度として考えております理由でございますけれども、社会福祉士は、御承知のように、福祉の分野において心身に障害のある者等を対象としておる。MSW、医療ソーシャルワーカーの方は、傷病者、病人を対象にしておるということが一つでございます。したがいまして、医療ソーシャルワー力ーは、医療の現場、主として病院等におきまして医療チームの一員としてその業務を行う、そういう要素が強いわけでございます。したがいまして、医療関係の職種として独立の資格制度にするということが実態に即しておると考えておるわけでございます。さらにMSW、医療ソーシャルワーカーの団体といたしまして、社団法人日本医療社会事業協会というものがございますが、これは昭和二十八年に発足をいたしておりまして、その当時から医療ソーシャルワーカーを独立したものとしてこの団体ができておるということ、あるいはこの団体を中心といたしまして、ここ二十年来医療ソーシャルワー力一の資格制度を確立してほしいという要望が続けられておる、そういう経過もあるわけでございます。
○村山(富)委員 対象が違う、それからたまたま病院におるか施設におるかあるいは在宅かということによって違う、こういうふうに区分していると思うのですね。思うのだけれども、しかし現実は、例えば老健法の改正のときに、さっき言いましたけれども、老健施設なんというのは、やはり福祉と医療が混在して、そして一緒にやらなければいかぬというふうに言われていますし、それからさっき言いましたように、病院に入院している人が在宅になった場合には、担当者がかわるのかというようなことも起こり得ますから、私は余り強いて分ける根拠はないのではないかというふうに思うのですね。この点はひとつ十分検討してもらいたいと思うのですが、もし答弁があれば答弁してください。
○竹中政府委員 最近になりまして、一部に今先生のおっしゃいましたような御意見が関係者の中で出つつあるということは聞いております。私どもこの医療関係の職種につきましては、新たな医療関係職種の検討のための委員会をつくっておりまして、そこでいろいろ御議論をいただいておるわけでございます。現在までの段階では、この委員会におきましても、医療ソーシャルワーカーは別建てでやるべきであるという御意見でございますが、なおせっかくの先生のお話でございますので、この委員会にもそういう先生のお話を報告をして、さらに検討を進めていただきたいと思っております。
○村山(富)委員 十分検討してもらいたいと思うのです。 それから、これは社会福祉士の受験資格の問題ですけれども、一定の受験資格、要件があるわけですけれども、私は、現実に今社会福祉事務所あたりでそれを担当して一生懸命頑張って働いておる社会福祉主事等についても、これはやはり仕事の関係で、専門的なものを勉強したりなんかして一生懸命知識を高めていると思うのです。そういう方々は、学歴という問題ではなくて、一定の経験を積んで、それくらいのものがあれば、やはり受験資格くらいは与えていいんではないかというふうに思うのですが、もう時間がありませんから、詳しく申しませんけれども、その点に対する見解をお聞かせください。
○小林(功)政府委員 現実に毎日そういう実務をやっておられるわけでありますから、そこはやはり評価はしているつもりでございます。ただ、社会福祉士というのは、一定の専門的知識と同時に専門援助技術、この二つをあわせ持たなければいかぬものですから、実務経験だけで済む受験資格というのはなかなか困難であろうと思います。そこで実務経験は、社会福祉士の資格取得の際の経験年数というふうにカウントをいたしまして、その上に短期の一年間の養成施設だけ出ていただけば試験を受けられる、こういうことにしたわけでございまして、それが一番現実的ではないだろうかというふうに思っております。
○村山(富)委員 やはり現状を見ますと、この受験資格を持っている人というのは大体五十歳以上ぐらいになりますよ、今働いている人は。そうしますと、もう学歴がないばっかりに、大学を出ていないばっかりに、その仕事に専念して専門職を勉強して一生懸命頑張っているけれども、その資格はない、こうなるんじゃやはりちょっと矛盾があるのじゃないか。現状にそぐわないのじゃないか。だから、試験の結果、できなければそれはやむを得ませんよ。しかし受験資格くらいは与えていいんじゃないかと私は思うのです。そしてやはり希望を持って勉強できるようにするような展望を与えていくというのも一つの行政のあるべき姿じゃないかと思いますから、その点はもう答弁は要りませんから、検討しておいてください。 〔浜田(卓)委員長代理退席、委員長着席〕 それから次に、介護福祉士ですけれども、これは高卒二年の養成で現在の保母と同じような資格を持つことが基本になっているわけですね。これは私の方から申しますが、現在行われておるホームヘルパーやら寮母さん等々がこの対象になるのじゃないかと思うのですが、今働いておるホームヘルパーや寮母さんの中から資格のある者が試験を受けて介護福祉士になる。ところが資格がなくて受けられない者もある。ですから、現状からしますと、今の現場の中にその資格を与えられた人と資格を持たない人が混在することになるわけです。そうしますと、これは名称独占であって業務の独占じゃありませんから、これは混在することになりますよ。そうしますと、あの人は資格を持っている、この人は持っていないというので、だんだん待遇が違ってきたり扱い方が違ってきたり何かして差が出てくるのじゃないかということを今働いている皆さんは、やはり非常に心配しているわけです。 そこで、現実に介護に携わっておって何の支障もない、円滑に業務が遂行できている、こういう人については、今までの経験と実態を踏まえて、それなりの資格があるというふうに判断をして、そういう点の配慮をもっと十分していいのではないかというふうに思うのですが、その点はどうでしょうか。
○小林(功)政府委員 先ほどの御提案と共通の問題だと思います。介護福祉士につきましても、やはり専門的知識と熟練した介護技術という二本が必要だと思います。したがいまして、実務経験だけですぐ資格を与えるというのはなかなか困難であろうと思います。ただ、そういう毎日の実務経験、これは実務経験三年で試験を受けられるという形で法案を作成しているわけであります。 なお、その試験の内容につきましても、私どもは介護福祉士の性格に照らしまして、やはり実技中心の試験にしたいと思っています。つまり知識偏重型でない、頭でっかちでない実技中心の試験をやりたいと思っていますので、そういう意味では、現場でいろいろ苦労された方は、俗に言えば通りやすいと申しますか、そういうことだと思います。 なお、先ほどの御質問にも関連しますが、働きながら資格を取りたいという場合に、確かにやめて学校へ行きなさいというのは酷な場合がありますでしょう。その場合には、ほかの例もございますが、例えば通信教育でありますとかというものも大いに活用して、そういう実際に働いている方の資格取得の道を容易にしてあげたいという気持ちは持っております。
○村山(富)委員 将来は夜間学校やら、それから通信教育やらいろいろ完備するかもしれませんけれども、今はやはりまだ少ないわけですから、そんな機会もないんですよ。ですから、今この社会福祉士の受験資格の問題やら、あるいは今働いておるホームヘルパーの皆さんや寮母の皆さん等々の経験をもっと尊重していいのではないか。そしてそれなりに仕事のできる人については、あるいは勉強する人については資格を与えてもいいのではないかというふうなことについての配慮は、やはり必要ではないかというふうに申し上げているのですが、大臣、ひとつ見解を聞かせてください。
○斎藤国務大臣 この資格を取得していただくいろいろな方法につきましては、今御提案をいたしております法律に定められたとおりでございまするけれども、今先生がおっしゃいますように、現に現場におきまして働いておられる方、またそういう中で特に意欲を持って一生懸命やっておられる方、そういう方々ができるだけ希望に応じてこの資格を取れるような柔軟な対応を考えていきたいと思っております。
○村山(富)委員 その点はひとつ十分現状に照らして配慮していく必要があるというふうに思いますから、お願いしておきたいと思うのです。 それから、もう時間がありませんから、最後にいたしますが、現在ホームヘルパーというのは公的制度として行われているわけですね。今後シルバー産業でシルバーサービスというものが民間の分野でずっと広がっていくというふうに言われているわけですし、そうなると思うのです。この民間がこれから行うであろうシルバー産業が更け持つ分野と公的制度が受け持つ分野とどういうふうになってまいりますかということを聞きたいと思うわけです。私は、やはり福祉に対する国や地方公共団体の責任というものがあるわけですから、公的制度というものはあくまでも残していくべきだというふうに思いますが、その点も含めて御答弁をいただきたいと思うのです。
○斎藤国務大臣 これから本格化いたします長寿社会におきまして、社会福祉に対するニーズというものは非常に多様になってまいると思います。そういった多様なニーズに対応するために、民間のシルバーサービスというものも、それなりに大きな位置づけがされてまいるであろうと思うわけでありますが、そういう際に、シルバーサービスというものが、お年寄りの皆様方に安心してそのサービスを受けていただけるような質の高い、また安定したサービスでなければならない。そのためには、今からシルバーサービスの健全な育成に力を注いでいかなければならないというふうに考えておりまして、厚生省といたしましても、一昨年からシルバー・サービス振興指導室というものを設け、また本年三月には関係の企業、団体の皆様方がお集まりをいただきまして、シルバーサービス振興会というものをつくっていただき、厚生省と綿密な連絡、指導ができるように、そういう中で正しい健全な育成を図ってまいろうと考えております。 しかしながら、先生がおっしゃいますように、この民間のシルバーサービスによってすべてが賄えるというものではなく、公的な福祉サービスというものかこれで責任を回避してしまうということでは毛頭ないわけでございまして、公的な部門は公的な部門として、なお充実をいたしてまいらなければならないと考えております。そういう際には、公的部門といたしましては、必要最低限の部分とか基礎的な部分とか福祉サービスの標準を示すような部分、そういった部分については、公的部門がしっかりと責任を負ってまいらなければならないと考えておりまして、そういう中で施設福祉また在宅福祉と両々相まって振興いたしてまいりたい、充実をさせてまいりたいと考えております。
○村山(富)委員 具体的に聞きますけれども、民間のシルバーサービスが受け持つ部面と公的制度が受け持つ部面とは、これからどういうふうに考えられますか。意味わかりますか。
○斎藤国務大臣 具体的にこういう場合はこうだということをなかなか申し上げにくいわけでございますけれども、一つのサービスの必要最低限の部分を満たすとか、その標準、基準を示していくような部分とか、基礎的な部分とか、そういうような部分が公的なサービスとしてしっかりと受け持っていくということであろうというふうに思っております。
○村山(富)委員 これからいろいろなトラブルが起こったり、それから事故が起こったりなんかした場合に、一体その責任の所在はどこにあるのかとかというような問題もまた起こる可能性がありますから、そういう点はもっときちっとやはり整理する必要があるんじゃないかというふうに思うのです。今度の社会福祉士をつくったり、介護福祉士をつくったりすることも、やはり将来を展望して、そういうもののレベルアップを図っていこうという考え方も根底にはあるんではないかと思うのですね。それはそれでいいと思うのです。 ただ、最近の傾向を見てみますと、やはりシルバー産業、シルバーサービスというのは、ある意味からしますと、新しい市場ですから、これが企業の金もうけに使われたり、または老人福祉が食い物にされたりするようなことも起こり得るんではないか、こういう心配があるわけですが、そういう場合に、それをチェックし指導するような機関というものはあるのかないのか、また必要なのか必要でないのか、そういう点についてどういうふうにお考えですか。
○小林(功)政府委員 ただいま大臣もお答えした中に入っていましたが、シルバーサービス振興会という社団法人をつくったわけであります。そこに関係の企業にお入りいただきまして、もうスタートしておりますけれども、真っ先に手をつけていただきたいのは倫理綱領の作成だということで、既に作業を始めかかっております。したがいまして、この種の分野というのは、余り公で規制するというのにはむしろなじまないので、自主的に規制をするというのが正しい道だろうと思いますので、自主的に倫理綱領をつくって、いやしくもお年寄りを食い物にするようなことのないように、節度を持って運営していくということを今やっているわけであります。それが一つ。 それからもう一つは、まさにこの法案でございますが、こういういわゆる専門家を養成して、シルバーサービスにもそういう専門家を入れれば節度ある運営というものができるのではないか。現にこの法案の中にありますように、信用失墜行為の禁止とか秘密保持とかいう義務規定も入っております。そういった職業倫理も踏まえたところのいわゆるプロがシルバーサービスに大いに進出してもらって、そこで人的な面でもそういうチェックを果たす、これがシルバーサービスに対する我々の基本的な考え方でございます。
○村山(富)委員 例えば社会福祉士やら介護福祉士なんかは、民間がどんどんやってくれば、そういう企業から雇われて働くことになるわけですよ。だから、それは幾ら言ってみたって、やはり経営のあれがありますから、限界があるわけですよ。 そこで、シルバーサービス振興会というものがつくられていると聞きましたけれども、そして一応の基準を設けたり、あるいは指導指針をつくったりするのでしょうけれども、これから地方でどんどん起こってくる可能性がありますから、したがって、それは単に中央でそういう基準を示すだけでなくて、やはり地方にもそういうものに対する指導委員会といったようなものをつくったり、あるいは何らかの構成でそういうものがチェック、指導できるような機関というものが必要になるのではないかというふうに思いますが、その点はどういうふうにお考えですか。
○斎藤国務大臣 今御説明を申し上げておりますシルバーサービス振興会も全国的なネットでございますので、地方にわたっても、そこで決められたいろいろなことが基準として守られてまいるであろうというふうに思っておりますし、同時にまた、今先生が御提案のような、地方におけるもっときめ細かい問題にどう対応していくかということ等についても検討いたしてまいりたいと思います。
○村山(富)委員 時間が参りましたから、これで終わりますけれども、冒頭に申し上げましたように、国の財政事情もあり、あるいは老齢化の傾向がだんだん進んでいくという状況の中で財政支出もふえていくわけですね。したがって、国の負担を減らして、できるだけ受益者負担の形で転嫁していく、こういう傾向が強まっていますし、いろいろな意味で公的な責任の分野というものが次から次に後退させられて、それが民間に肩がわりされる。ある意味からしますと、民間の活力とか弾力化という言葉が使われておりますけれども、しかし、全体からすれば、やはり国の責任、公共団体の責任というものが薄れていく、こういうことを心配している向きが多いのですよ。ですから、そういうことにならないように、やはり福祉というのは、最終的には国や公共団体が責任を持ってやるんだという建前と姿勢だけはしっかり守ってもらうということが必要ではないかと思いますから、そういう観点をしっかり守って、今後精力的に頑張っていただきますように期待いたしまして、質問を終わります。
○堀内委員長 沼川洋一君。
○沼川委員 まず最初に、社会福祉士及び介護福祉士の資格制度を今の時期に定めた理由について大臣にお伺いしたいと思います。 聞くところによりますと、去年の夏、国際社会福祉会議が開催されまして、八十六カ国、二千四百人の参加があったそうでございますが、その折、参加者の中から日本の福祉従事者の資格の不備という問題がいろいろ指摘されたということも一つのきっかけとなっている、このようにも聞き及んでおりますが、大臣にまずお伺いしたいと思います。
○斎藤国務大臣 本格化する長寿社会へ向かって大変速いスピードで高齢化が進行いたしておりますが、そういうような状況や、また社会経済情勢の変化、そういう中でお年寄りの介護とか、またお年寄りを中心にいたしました障害者をも含めての福祉ニーズというものは非常に多様になってきておるわけでございます。そういった福祉ニーズに対応し、また要介護老人等に対してどのように対応していくかということは、これから非常に大きな課題でありますけれども、まさに福祉を受けられる方々が安心して福祉サービスを受けていたたけるような質の高いサービスを提供できるように、そういうマンパワーの養成確保をいたしてまいらなければならないと思います。そういう中で福祉の相談や介護に携わる優秀な人材を確保していくというために今回の法案を御提出申し上げたわけでございます。 私も大臣に就任をいたしまして、ぜひともこれから長寿社会へ向かっての福祉、また既に御審議をいただきました医療関係職種等の充実、そして将来へ向かってのマンパワーの確保と資質の向上ということを、今制度をつくってきちっと育成をしていかなければならないときだというふうに考えておりまして、今回の御提出とさせていただいたところでございます。
○沼川委員 日本の場合、特にアメリカ、ヨーロッパに比べますと、こういう資格制度はおくれているわけですけれども、ヨーロッパやらアメリカでは、こういった制度が一般の弁護士とか会計士といった方々と同じような位置づけがなされておると聞きますけれども、日本の場合は将来どのように考えていらっしゃいますか。
○斎藤国務大臣 今回御提出しておりますのは、業務独占ということではなくて、名称独占という形でスタートいたしてまいるということでありまして、福祉に携わっていただく方については、より多くのそういった気持ちを持っておられる方々にできるだけ携わっていただくということが大事であるというふうに思いますので、がえって業務独占にしない方がいいのではないか、そういう多くの方々の中のリーダー格のような方としてだんだん育っていただくということがいいのではないかというふうに思っておるところでございます。
○沼川委員 ここでちょっとお尋ねしておきたいのですけれども、この法案が提案されるまでに、特に労働省とかあるいは家政婦の団体である社団法人全国民営職業紹介事業協会、この辺からいろいろクレームがついたと聞いております。最終的には厚生省が折れたという形でまとまったということですけれども、できればその辺のいきさつ、また後にしこりが残らないか、あわせてお尋ねしておきたいと思います。
○小林(功)政府委員 おっしゃいますとおり、法案作成の過程におきまして、労働省あるいは家政婦さんの団体との間でいろいろ協議をいたしました。その理由と申しますか原因でございますが、現在、在宅で介護を要する御老人がいらっしゃるわけですが、それに対して家政婦さんの一部が現にそういう仕事をなさっている、特に厚生省の方で介護福祉士制度をつくりますと、それとの調整が非常に難しくなるという面でかなり時間をかけた調整が行われたわけでございます。結果的には、最終段階では、労働省がこれからおやりになろうとしている介護に関する技能検定に受かった方については、介護福祉士になる道を開くということで決着をしたわけでございます。もちろんその場合でも、労働省のおやりになる技能検定制度というものは、厚生大臣が行う介護福祉士試験と同じ内容、同じレベルであるという前提、これは労働大臣から厚生大臣に協議をしてもらいまして、厚生大臣の目から見て判断をいたしますけれども、同じものであると認定した場合には、家政婦さんでも、技能検定を受ければ、直ちに介護福祉士になれる、そういう道を開くことによって調整がついたわけでございます。
○沼川委員 ですから、今回厚生大臣所管の資格試験と、もう一つは労働省の技能検定試験、こういう形で介護福祉士の制度ができるわけですね。ちょっと心配をしますのがレベルの問題で、厚生省、労働省というふうに二つに分けておやりになりますけれども、同程度にきちっとしたものがつくられていくのかどうか、この辺いかがでしょうか。
○小林(功)政府委員 先ほどもちょっと触れましたけれども、あくまで介護に関する技能検定で介護福祉士に乗り移れるというケースにつきましては、内容を十分チェックした上で決めたいと思っております。法律の中にもありますけれども、労働大臣から厚生大臣に受験資格、受験内容等について協議がなされるということになっております。法律の三十九条五号でありますが、この協議を通じまして、介護福祉士試験と労働省がおやりになる介護に関する技能検定との内容、レベル、これを十分チェックした上で、同一であると判断した場合に限ってこういうことを行うということにしておりますので、その点は御心配ないと思います。
○沼川委員 さらにお尋ねしておきたいと思いますけれども、厚生省で考えていらっしゃった法案というのは、先ほども大臣からお聞きしましたが、身分保障がなかったこの福祉専門職に資格を与えて資質の向上と社会的信用を得るということが一つのねらいであるかと思います。そこで、最終的に厚生省が労働省に歩み寄ったような形で調整ができたということは結構だと思います。どうも最初厚生省がねらいとしていたものがちょっと変節した形ででき上がったような感じを持つのですが、いかがでしょうか。
○小林(功)政府委員 確かに当初私どもが考えていましたのは、教育課程を経ていくルートと実務経験でいくルートと二つでございました。しかし、確かに家政婦さんの一部が在宅の分野で活躍しておられるという現実も無視できませんので、あくまでそれは介護福祉士試験と技能検定が同一レベルあるいは同一内容という前提でありますけれども、そうであれば、現実論としてもう一回やり直してやることもないであろう、そうすると、第三の道を開くというのも合理的な理由があるのかなという気持ちで、もう一つ道をつけたというのが事実でございます。
○沼川委員 時間がないので、次に行きたいと思います。 高齢化社会で、特にこれから二十一世紀に向かって超高齢化社会、こう言われていますけれども、現在把握していらっしゃるところの寝たきり老人は何名いらっしゃるのか、また身障者の方は何名いらっしゃるのか、よかったらあわせて数を教えてください。
○小林(功)政府委員 まず寝たきり老人でございますが、現在寝たきり老人等の要介護老人は約六十万人でございます。 内訳を申しますと、在宅の者は約二十三万人、特別養護老人ホームに入所している方が約十二万人、長期入院患者が約二十五万人でございます。 それから、身障者につきましては、百九十七万人でございます。
○沼川委員 今在宅が二十三万人とおっしゃったけれども、数は大丈夫ですか。たしか私の記憶では二十七万ぐらいいらっしゃったんじゃないかと思いますけれども……。次、聞きますので、後で結構です。 この社会福祉士、介護福祉士の養成計画はどのようにお考えになっているのかお聞かせください。
○小林(功)政府委員 養成計画と申しましても、これはあくまで名称独占制度でございますので、例えばお医者さんとか歯科医師さんのように、業務独占の場合には資格を取らないと業務ができませんので、非常にはっきりしたというかきちっとした養成計画が要るのですが、社会福祉士あるいは介護福祉士の場合には、名称独占でありますので、資格を取らなくても仕事に従事する方はいらっしゃるわけでありますから、そういう意味でちょっと質が違っているということを前提にお聞きをいただきたいと思います。 そこで、実はこれにつきましては、中央社会福祉審議会等の合同企画分科会において検討していただいたのですが、そのときにその分科会で、将来において民間部門で就業する両福祉士の必要最小限度の数を推計するということで作業していただきました。それによりますと、これは幾つかの仮定を置きまして、かなり大ざっぱな推計をしたわけでありますが、昭和七十五年度において必要な社会福祉士の数は一万三千人、これは六十二年度からいきますと、毎年千人程度で一万三千人になるわけでございます。それから介護福祉士の方は、やはり同じ昭和七十五年度において一万八千人程度、これは一年に直しますと千四百人程度ということでございます。 こういう推計をいただいたわけでありますが、その後、政府部内においていろいろ調整いたしまして、法案をつくった段階で、公的部門の従事者のほかに、先ほどお話が出ました技能検定合格者なども出てまいりますので、この一万三千とかあるいは一万八千程度というのをかなり上回る資格取得者が出るであろうと推測をしております。全体のレベルアップになるわけでありますから、これは最低限でありますから、これ以上出ることはむしろ望ましいことであると思っております。
○沼川委員 社会福祉士の場合が七十五年を目途に一万三千、介護の方が一万八千、年間にすれば千、千四百ということですが、先ほどもちょっと寝たきり老人の数、そういったことをお聞きしましたのですけれども、やはりこれは厚生省のデータでいきますと、昭和七十五年には寝たきりが百五万人と言われているのですね。これは相当の数です。そういった寝たきりのお年寄りがふえるということを考えた場合に、こういう数で果たして十分なのかどうか、ちょっと心配します。 さらに、もう一つお聞きしておきたいのですが、将来施設最低基準並びに職員の配置基準に必置規定として導入が予測されると思うのです。私もそう思いますが、これはいかがでしょうか。その際、介護者の確保が非常にまた困難になってまいりますし、そういう面から見ても、今の養成計画で果たして十分なのかお尋ねしたいと思います。
○小林(功)政府委員 先ほど申しましたように、社会福祉士、介護福祉士は全体の従事者の中の一部でございます。一部の資格取得者であります。実際に仕事をなさるのは、こういう方のほかにもっとすそ野が非常に広いわけでありまして、ヘルパーとか寮母さんとかいう方は資格がなくてもやれる。あるいはボランティアまで含めれば相当な数であります。ですから、この両福祉士だけで相談、援助あるいは介護をやるわけではございませんので、すそ野を入れれば十分に対応できると思います。 それから、最低基準あるいは必置基準を設けるかという点でございますが、それは考えておりません。
○沼川委員 さらに、こういった資格者ができますと、現場で今までやっていらっしゃったボランティアあるいは寮母、保母さん、ほかにもたくさんいらっしゃると思いますが、位置づけができますと、資格者と無資格者の間でいろいろと問題が起こるのじゃないか、その辺をどうするのかちょっと心配するわけですが、どうお考えになっていますか。
○小林(功)政府委員 ボランティアの皆さんとかあるいは資格を取得しない普通の寮母さん、ヘルパーさんという方がいらっしゃって、全体で福祉を支えていただくわけでありますが、先ほどちょっと大臣も触れましたように、その中で一定の知識、技術を持った方について社会福祉士あるいは介護福祉士の資格を与えるわけでございますから、そういった意味では、そういった方たちは、その分野のリーダーとしてチームを組んで協力し合いながらやっていただくということで、摩擦は避けるような工夫はしてみたいと思っております。
○沼川委員 この問題に関連してぜひお尋ねしておきたいと思いますが、厚生省では、ここのところ何年かにわたって盛んにおっしゃっておるのが、これからはいわば施設中心の福祉じゃなくて在宅中心だ。在宅について相当力を入れていらっしゃるようですが、私の知る限り、かけ声は確かに聞こえできますけれども、在宅介護という面で、まだまだ予算の面でもいろいろな施策の面でも非常におくれておるし、これはやはり早急に対応すべき問題じゃないかと思いますが、大臣の御認識をお聞かせいただきたいと思います。
○斎藤国務大臣 おっしゃいますように、施設福祉も大事でありまして、これもこれとして充実をさしてまいらなければなりませんが、同時に、どちらかといえば、これまで立ちおくれておりましたといいましょうか、余りに施設中心になっていた傾向のあります福祉政策全体を在宅福祉にアクセントを置き、重点を置いてやってまいろう、こういうことでございまして、そういう観点から、例えば本年度の予算等につきましても、家庭奉仕員の相当な拡充をいたしたり、まだデイサービスとかショートステイというものにつきましても非常に大幅な拡充をいたして、この在宅サービスヘの充実を図ってまいっておるところでございます。特にまた本年は新しい事業といたしまして、お年寄りの総合相談センターを設けて、より一層こういった在宅福祉が活用されるように心いたしておるところでございます。
○沼川委員 これは厚生省の高齢者対策企画推進本部の報告の中にも一つの柱としてうたわれておるわけでございますが、結局問題は、今日の在宅の現状を見ますと、福祉の分野だけで解決できない問題が明らかにございます。したがって、保健、医療、福祉、この三つの連携がとれた中での在宅福祉、こういう体制を現場で一日も早く整えなければならない。これは把握も十分になされていないと思いますし、対応もまだまだ不十分だ、私はこのように思うわけです。しかも、御承知のように、行政は国も地方も縦割りで、医療は医療の分野だけ、福祉は福祉の分野だけ、保健は保健というようにばらばらに対応されておる。こういう体制は私も何回か問題にしたわけでございますけれども、いっそういう体制ができ上がるのか非常に心配もいたしますし、そういう連携機能といいますか、そういうのができるような機構をつくるなり体制を整えるなり、そういうことが今非常に大事じゃなかろうかと思うわけです。 そこで、これも前に大臣にお聞きしたと思います。たしか私も御答弁いただいた記憶がございますが、この高齢者対策企画推進本部の報告の中にも「保健・医療・福祉のサービスの保障」こういうことで、今私が申し上げましたような、要するに、在宅サービスを進める場合には、「福祉・保健・医療の連携を図り、市町村に一元化する体制」の確立が必要だ、しかもそれにまた民間活力を導入していく、そういう方向がうたわれておりますし、さらにもっと具体的にそういう調整機能をする機関かなければなりませんので、恐らくそういう意味で厚生省ではこれを打ち出されたと思いますが、サービス調整委員会、こういうものを設置する、そこを一つの窓口にして地域の実態を把握する、その上で保健・医療・福祉の連携のとれたサービスを行っていく、これは非常に的を射た指摘であると思いますが、いつまでたっても絵にかいたもちじゃ困るわけですね。この点についてどのようにお考えになっていますか。
○斎藤国務大臣 全く先生がおっしゃるとおりでございまして、福祉サービスといいましても、保健、医療各分野が有機的に結合し、連携を持ってサービスが行われていかなければなりません。 そこで、本年度、昭和六十二年度の新規予算といたしまして、各都道府県また全市町村にわたりまして、そういう分野を担当される方々が調整会議を持てるような予算措置をいたしまして、そしてそういう各分野の方々が常にその場においていろいろ調整をし、そして施策の推進を図っていただこう、こういうことをことしの予算で計上させていただいておるところであります。 また、厚生省が昨年出しました昭和六十一年の厚生白書におきましても、福祉サービスというものが保健・医療・福祉という三位一体の中で進んでいくということを強く考え、そのためには、今後そういったものを総称して、社会サービスというような呼び方に変えていってはどうだろうかというような提言もいたしております。 そのような考え方に立ちまして、あらゆる施策を今後遂行するに当たって、そういうことを念頭に十分置いてやってまいりたいと思っております。 〔委員長退席、丹羽(雄)委員長代理着席〕
○沼川委員 各都道府県に調整会議が持てるような予算措置をされたということですが、これはただ単なる事務費程度ぐらいなものじゃないですか。この中でいいことはたくさんあるのですが、特にさっきから私が申し上げているこの項目、これからの在宅福祉を進める上には、これはもっと大きく取り上げて、予算もしっかり組んで対応すべき問題じゃないかと思うのです。ただ単なる市町村の問題として、事務費程度の予算を組んで、地元でやりなさいというようなものじゃないと思うのです。もっと厚生省が音頭をとって、きちっとした体制を整えることができるような取り組みをしなければ、例えば地方には福祉事務所があります、保健所があります。これの連携だってばらばらです。同じ県庁なら県庁内、市役所なら市役所内の医療と福祉という部門の連携もとれているようで実際はございません。一番現場で大変なのは、そういう寝たきりのお年寄りを抱えている、福祉、いわばサービスを求めている方々にとってみれば、福祉事務所に行けば、今度は保健所に回される。そういう連携のないところで非常にそういうむだも多いと思うのです。ですから、これはただ単なる事務費とか、そういう形でやりなさいというような一片の行政指導じゃなくて、ひとつ大臣の任期中にぜひそういう体制をおつくりいただきたいと思うのですが、いかがでしょう。
○斎藤国務大臣 まず本年度は、先ほど申し上げたようなことで、それを具体化することとして進めさせていただいたわけでございますが、おっしゃいますように、すべての政策と言っても過言でないかもしれませんが、今後の政策を推進する場合において、そういったことを常に念頭に置いて総合的に進めてまいりたいと思っております。
○沼川委員 もうちょっと時間がありますので、先ほども民間の産業等の問題がいろいろと質問されておりました。確かにシルバー産業、こういうのがございまして、あるいは地元でいろいろと活動なさっておるようでございます。そこで厚生省の厚生白書の今後の福祉に対する取り組みの考え方として、これが大きな柱であろうと私は思うのですが、まず自助努力、これは当然のことだと思うのですね。それから連帯、全体の助け合い、それから民間活力の導入、こういう方向をうたっていらっしゃるわけです。ですから、民間が受け持つ分野と公的な分野と、これは現場になってきますと非常に混乱するし、何らかの対応は必要じゃないかと私も思いますが、こういう部門については、大臣、どのようにお考えになりますか。
○斎藤国務大臣 これからの非常に多様化する福祉に対するニーズにこたえていくためには、民間のサービスというものを健全に育成していかなければならないと考えております。しかしながら、その民間サービスが公的サービスに取ってかわるということではなくて、公的サービスは公的サービスとして心要な部分をしっかり支えていかなければならないと思っております。 先ほども申し上げましたように、公的部門は、その必要最低限の部分とか基礎的な部分、また一定の基準を示すような部分ということにおいてしっかりとやってまいる。その上に積み上がってくる、言うならばバラエティーに富んだ部分、多様化するニーズにこたえていける部分等について民間が担当していくというような姿で発展をしていけば大変いいのではないかと考えております。
○沼川委員 確かにこういう民間の協力というのは必要だと思います。私も反対じゃございません。確かに中には高いサービスが得られるならば、お金を出したっていいという方も現にいらっしゃいますし、民間と公的部門がうまくかみ合って推進されていくということは結構なことだと思います。 そういう意味も含めまして、先ほど私が申し上げた連絡調整会議みたいな機関が市町村単位ぐらいにあって、そこに今度は民間も含めた中での調整を考えていく。こういうことによって、その辺の公的部町と民間部門の調整も図られ、効率の高いサービスができるのじゃないか、このように思いますので、大分私も先ほどの機関については何回か大臣に御質問しておりますし、ここにもうたってあるわけでございますので、ぜひひとつそういう方向が一日も早く実現しますことをさらにお願いを申し上げまして、時間が来ましたので、終わりたいと思います。
○丹羽(雄)委員長代理 田中慶秋君。
○田中(慶)委員 私は、民社党の立場で、今回御提案になっております社会福祉士あるいはまた介護福祉士等の法案の問題について質問をさせていただきたいと思います。 高齢化社会が進行する中で、お年寄りの介護体制を整備することが極めて重要であり、今回の法案は、こうしたお年寄りを介護する意味でも、あるいはまたしようという人たちに対する大きな刺激を与える意味でも、評価をしたい、こんなふうに思っております。 しかし、せっかく制度をつくるのですから、その制度が有効で、かつまた機能的な形での運用をしなければいけないであろう。大体いつもこういう法案というのは、仏つくって魂入れずという日本のことわざにもあるように、こういうことが特に多いわけでありますので、これからもぜひこの法案の趣旨というものを十二分に生かされるように、冒頭にお願いしたいと思います。 そこで、まずお伺いしたいのは、寝たきり老人あるいはまた痴呆症老人がふえるに従って、収容施設が不足していることが現実に出ているわけでありますし、また在宅サービスを充実させていかなければいけないという状況が生まれる中で、この要介護老人の将来の推計というものも当然されていらっしゃると思います。そういう点では、例えば施設の必要数、あるいはまた施設は、これからの要介護の中で何%ぐらいされているのかという見通しは既にお持ちだと思いますが、これらについてちょっとお伺いしたいと思います。
○小林(功)政府委員 要介護老人は現在約六十万人でございます。それが昭和七十五年には約百万人になると見込まれております。家庭での介護が困難な老人につきましては、特別養護老人ホーム等の施設福祉対策を進めることが大変重要であるという認識を持っております。そういった意味で、特養につきましては、社会施設の中でも特に重点的に整備を進めてきておりまして、ここ数年の実績を見ますと、年間約百二十カ所、定員で約八千人のペースで整備を進めてまいりました。その結果、昭和六十年十月現在で申しますと約千六百カ所、定員で約十二万人でございます。また老人保健施設につきましては、その試行的実施のために、ことしの二月に全国七カ所の施設をモデル施設として指定したところでございます。 そこで、将来的な問題でございますが、将来的な整備目標といたしましては、昭和七十五年において、特養については二十四万床、老人保健施設につきましては二十六万ないし三十万床としております。したがいまして、両方合わせますと五十万ないし五十四万ということでありますから、大体全体の約半数に当たるものをこれに入所させるという推計並びに計画をしております。
○田中(慶)委員 いずれにしても、今中間施設なりあるいはまた特養の施設の問題、現実には不足していることは間違いないのですね。そういう中でこれからの整備計画を今打ち出されている。将来約半分だと言われている。ところが今現実につくろうとしても、なかなか特養の施設なりあるいは今パイロット的に中間施設を指定したといっても、現実にはそれぞれの地域で、例えば介護を必要とされる人たちが何人いるからここにパイロット的にこの施設をつくろう、こういう基礎データそのものに基づいてやられていない、こういうふうに思うのですね。だから、そういうことを含めて、特養の場合においても、必要であるということは認め、整備をしようということもよくわかりますけれども、現実に整備をし、自分たちで特養施設をつくろうといっても、例えば福祉法人化するために大体一年から一年半かかる。これではやはり先ほど言った、せっかくこの士法案が通っても、現実にはこういう施設の整備というのは本当におくれていると思います。中間施設の問題もそうですね。はっきり指摘されているのは、一年から一年半法人をつくるのにかかる。こういう点をどう思いますか。
○小林(功)政府委員 具体的な事例を私、存じ上げませんので、どういう事情がわかりませんが、社会福祉法人をつくります場合には、財政的基盤でありますとか人的な要素あるいは将来の計画、こういったものがやはりしっかりしたものでないといけませんので、そこら辺がしっかりしていれば、そんなに先生おっしゃるように長くかかることはないと思うのですが、よくありますのは、中身が余り詰まらぬうちに見える。最初の計画、スタートから見るとかなり時間がかかるけれども、役所の方へ出してからはそうかからぬというケースが多いように私は聞いておりますけれども、具体的に事例がわかりませんので、ちょっと申し上げかねます。
○田中(慶)委員 ですから、あなたたちは今度の法律をつくっても同じことが言えるわけです。いいですか。機能的に発揮をしてもらいたい、いろいろなことを言っても、一つの法人を取るのに現実に手がけて少なくとも一年半かかってやっとおりる、こういう現実論。財政的な問題、企画の問題、いろいろなことすべてこういうことがありますね。でも、それをすべてクリアしても、そういう状態が現実にあるわけですから、そういう点ではせっかく今度の法律をつくっても、これから機能的に発揮をしていただきたいということをまず要望しておきますし、もっとあなたたちが、これから整備計画をされているものを推進をする意味でも、例えば中間施設の問題あるいは特養の問題も、こういうことを含めて、その前提となるものに法人化する問題があるにしても、こういうことをもっと簡素化できるようにやっていかなければいけないのじゃないか、こんなふうに思いますので、大臣、これは本当に積極的にそういう弊害というものを取り除いてやっていただきたい。これは要望しておきます。 そこで、実はこの施設が現実には不足しておりますし、在宅の問題も含めて考えても、在宅の人たちも、例えばそれぞれのデイサービスが必要であるとか、あるいはまた短期的な保護の問題等々を考えたときに、地域の問題として、施設と地域あるいはまたそういう問題を含めて、もっと積極的に開放してやってほしい。 限られた時間ですから、そういう点、今問題点をそれぞれ指摘をしておきますから、後でまとめて答弁をいただきたいと思います。 また、せっかく今度の弁護士なり福祉士ができても、やはり要は地域にバランスよくこういうものが配置といいますか、その制度上の問題もあるし、先ほど言われておりますけれども、福祉事務所なり保健所なり等々含めて、こういう有資格者をバランスよく配置をするようにぜひ心がけていただきたいし指導していただきたい、こういうふうに思います。 特に、私が一番懸念するのは、せっかくこういう制度ができた、ところが今までボランティアをやっていた人たちがそれによって疎外になることも心配されているわけであります。ですから、疎外にならないように、ボランティアの振興、そういう意欲等々について疎外にならないようにぜひ配慮も必要であろう、こんなふうに考えております。 こういう点を含めて、私は例えばこれからの弁護士等の問題については、現実問題として、現場に役立つ地位や技術、あるいはまたそれだけではなくして、現実に地域との関連等々を含めて、この資格制度の問題もちゃんとそういう点についての配慮もぜひこれから必要であろう、こんなふうに思うのですね。ですから、こういう法案ができ、資格制度ができると、極端なことを言えば学科試験を中心として、最終的には資格制度というものはどうしてもそちらの方に偏重しがちでありますから一この制度がしているという意味ではないのですよ、偏重しがちでありますから、どうしてもそういう点は、こういう問題についての配慮というのが必要であろう。特に厚生省は、この上部機関ですから、末端でそういう人たちの扱いを現実にするわけじゃありませんから、それは市町村なりあるいは福祉事務所なり保健所なりというものが、特にこの立法の精神なり生い立ちをちゃんと踏まえて徹底していただかないと、先ほど申し上げた機能的な役割なり運営上のいろいろな問題が出てくるであろう、こういうことを含めて懸念をされている問題がありますので、これは厚生省と最後に大臣からの見解をお伺いしたいと思います。
○小林(功)政府委員 幾つか御質問、御提案がございました。 まず、資格を取った方が全国まんべんなく要所要所に配置される、これはおっしゃるとおりでございます。そういう必要がございますので、地方公共団体あるいは関係団体と十分協議いたしまして、なるべくそうなるように努力したいと思います。その前に、また資格試験なんかも各地で十分受けられなければいけませんから、そういった試験会場の話だとかを含めまして、全国まんべんなく、そういう意味の努力は続けたいと思います。 それから、ボランティアのこともおっしゃいました。ボランティアにつきましては、まさにボランティアの方たちにもこれからも大いに活躍していただきたいという気持ちがありましたものですから、いわゆる業務独占じゃなくて名称独占にしたわけであります。つまり資格を持った方は一定数おりますけれども、すそ野は非常に広いわけでありますから、全体で福祉を支えていただく、こういう姿勢でやっていきたいと思います。 それからもう一点、御質問ございました実技中心ということ。これは私は全く同感でございます。特にこういう技術が重視される分野の人でありますから、頭脳偏重と申しますか、俗に言えば頭でっかちなそういう士をつくるというのは好ましくありません。あくまで実地に即した実技中心の教育あるいは試験というものを考えてまいりたい、このように考えております。
○斎藤国務大臣 この法律を御成立いただきました以降、この資格制度を運用していくについて、先生から非常にきめ細かい御指摘をいただきました。それぞれごもっともなことだと考えておりまして、今の御指摘を十分念頭に置いて、この資格制度が将来の福祉社会におけるマンパワーのしっかりした確保、資質の向上、そしてそれがひいては社会福祉政策の向上につながっていくように十分努力をいたしてまいる覚悟でございます。
○田中(慶)委員 最後になりますけれども、私は制度や資格というものは余りない方がいいのだと思うのです。幅広く地域の福祉というものに対してボランティアの人たちを含めてそういう気持ちが一番必要であろう。ですから、先ほども小林さんから御答弁があったように、ボランティアの人たちにもすそ野を広くする意味で、例えばいずれこの制度が邪魔にならないようにぜひしてもらいたいのです。せっかくそういう気持ちがあっても、その資格がなかったり、制度上いろいろな問題があって、ボランティアの気持ちを阻害したり参加ができないような塀は絶対につくらないでほしい、これだけはぜひ、士法案というのはどうしてもそういうことが心配される可能性が至るところに出てくるわけでありますから、そういうことのないように、今大臣がおっしゃられた初心というものを忘れないで、この立法化された以降、そういう精神でやっていただきたいということを重ねて要望して、時間が参りましたので、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○丹羽(雄)委員長代理 田中美智子君。
○田中(美)委員 初めに一言申し上げておきたいと思います。 社会福祉の従事者が専門職として位置づけられることは、各方面からの大きな要求でした。しかし、なかなか具体的な話にならず、一時は放置されているのではないかというような疑いさえ持たれている状態だったわけです。ところが突如社会福祉士及び介護福祉士法案要綱が二月に発表されまして、中央社会福祉審議会など三審議会の意見具申が三月二十三日に提出されました。そのために各関係者の間で検討や論議が十分にされる時間がなく、まさに唐突に、まさに突然といった感じで、この法案が四月二十八日に国会に提出されました。それだけに、社会労働委員会の議員でさえ認識が浅いのではないかと私には思われます。せめてこの社会労働委員会で十分な審議がなされることを期待しておりました。 ところが共産党・革新共同を除く野党と自民党の国対委員長会談で、わずか二週間足らずの間に数十本の法案を一括して審議することが決まりました。この社労委員会では、この福祉士法案も含めまして十二本の法案が五月の十四日、十五日、きょうの二十一日、この三日間でまさに一瀉千里、ろくな審議もなく、問題点も明らかにされないままに成立することになりました。売上税法案が廃案になるからといって、他の法案をおろそかにしていいという理由は全くありません。特にこの福祉士法条は、新規立法であるにもかかわらず、きょう一日、わずか総審議時間一時間半、共産党・革新共同に与えられました質疑時間はわずか十二分です。これでは国会議員としての責務を果たすこともできず、議会制民主主義の形骸化と言わねばなりません。このような事態を二度と引き起こさないことを委員長に強く要求しておきます。 さて、次の質問に入りますが、資格制度というものは、労働者の社会的身分の町上と任用、賃金、労働条件などの基礎となるべきもので、それがとりもなおさず利用者、対象者の処遇水準を安定的に向上させることにつながります。ところが、この福祉士の資格は、我が国でもほとんど例がないような肩書きだけの名称独占なるもので、労働条件、賃金とは結びつかず、予算の裏づけも全くないものになっています。これではこの資格制度の効用性は極端に薄いものになりかねないという危惧があります。この点を今後十分に考慮されていただきたい、これが第一点です。 第二点は、社会福祉従事者の急激な増大、分野の広がりと、その実績の積み重ねによって社会的認知が一定の前進を見ました。それだけに彼らに対する期待もニーズも急速に高まってきております。社会福祉従事者は大きな使命感と確固とした信念と誇りを持って働いております。しかし、この法案から見ると、社会福祉士とは一体何をする人ぞという疑問が出てきていますが、これは社会福祉士の社会的地位が低いレベルに定着されるのではないかという不安と、ここのところよく聞いておいていただきたいと思うのです。そういう不安と、専門職としてのあいまいさから出てくる疑問だと私は思います。だからこそこの委員会で十分に審議をしたかったわけです。それだけに養成機関、試験実施機関のあり方がその点で大変重要となります。養成校や福祉関係者の意見を尊重して、この点を今後とも改善するように努力していただきたいと思います。 三つの点は、養成機関や試験実施機関などが今後の省令に任されており、臨教審路線が取り込まれ、教育の産業化の流れに結びつく危険性を私は感じております。社会福祉士は主として人間を扱う仕事であり、高度な広範な知識、見識、さらに人権を何よりもとうとぶ姿勢が要求され、全面発達したすぐれた人格と教養が求められる仕事です。安直にだれにでもできるというものではありません。この点を十分に考えていただきたいと思うのでう。その意味からしても、養成校や試験実施において、最低福祉系四大卒のレベルを基礎に、決してそれを下回ってはならない、レベルダウンにならないという配慮が必要です。将来に禍根を残さない法案であってほしいというふうに思います。ただし、経過措置として、今まで長年経験を積んできたベテランの方たちがたくさんいるわけですから、こういう方々に特別の配慮が必要であるということは言うまでもありません。 四つの点、これが最後になりますが、福祉士がシルバーサービス産業のニーズに合わせて運用されることになりますと、本来の福祉の理念を営利を目的とするシルバー産業に埋没させる危険性が出てきます。憲法二十五条では「すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」と国の責務を明記しています。このことに照らして、福祉産業の進出の陰で、公的福祉の後退は絶対に許せないものだと思います。社会福祉事務所の責務をさらに拡大し、その機能の強化を急速に進めることが最大限に求められている時代になっていることを大臣は肝に銘じて、一層努力をしていただきたいと思うわけです。 今の四点について、時間がございませんので、大臣の簡単な決意と、今後の努力についてのコメントをいただきたいと思います。 〔丹羽(雄)委員長代理退席、委員長着席〕
○斎藤国務大臣 今回御審議をいただいております社会福祉士、介護福祉士の法案につきましては、提案の理由でも御説明を申し上げ、また先ほど来の御審議の中でもその目的等について申し上げているとおりでございますが、こういった制度がぜひつくられなければいけないということで、大変長い間の懸案になりつつも、なかなか実現を見ないでまいったわけでございます。しかしながら、いつの日か将来に備えて決断をしなければならない問題であろうということで、今回私が大臣に就任をさせていただき、私の仕事としてぜひ決断をさせていただき、この制度を確立したい、こういう気持ちで関係者の皆様方にも御相談をいたしてまいりました。幸い関係者の皆様方の御賛同もいただき、また各会派の御賛成もいただいて、今回審議をしていただいておるということになりましたことは、皆様方が今後将来の福祉の向上に向かってマンパワーの確保と養成、資質の向上ということが非常にその基礎的な部分として大事であるということで御理解をいただいたことだとありがたく感謝をいたしておるところでございます。 先生からいろいろ御意見やら御提言がたくさんございました。中に同意させていただくものもございましたし、なかなか意見を異にすることも中にございましたが、先生の御意見をよく検討させていただいて、これからの制度の運用に努めてまいり、そして将来の福祉がしっかりとした分厚いものになってまいるように努力をいたしてまいる覚悟でございます。
○田中(美)委員 最後にもう一つ質問いたしますが、いわゆるMSWの名称で呼ばれてきました病院におけるソーシャルワーカーは、メディカルというよりホスピタル・ソーシャル・ワー力ーと言うべきではないかと私は思うわけです。ですから、今回の社会福祉士の範疇に入るべきだと私は思います。今後、相談援助の実務従事者などの意見などを十分にお聞きになりまして、いわゆる現在MSWと言っているものは、社会福祉士の一部門であるように位置づけるべきだという意見があるということを参考に検討していただきたいというふうに思いますが、この点についての御意見を聞かせてください。
○斎藤国務大臣 MSW、すなわち医療ソーシャルワーカーにつきましても、その法制化を急ぐために、その業務の範囲とかまた養成課程のあり方等について関係者の皆様方と今寄り寄り協議をさせていただいておるところでございまして、できるだけ速やかに協議を調わせていただきまして、早期に国会へ提出をさせていただきたいと考えております。
○田中(美)委員 質問を終わります。
○堀内委員長 以上で両案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○堀内委員長 これより両案を討論に付するのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 外国医師又は外国歯科医師が行う臨床修練に係る医師法第十七条及び歯科医師法第十七条の特例等に関する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○堀内委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、社会福祉士及び介護福祉士法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○堀内委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○堀内委員長 この際、本案に対し、長野祐也君外四名から、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・民主連合及び日本共産党・革新共同の五派共同提案に係る附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 趣旨の説明を求めます。長野祐也君。
○長野委員 私は、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・民主連合及び日本共産党・革新共同を代表いたしまして、本動議について御説明申し上げます。 案文を朗読して説明にかえさせていただきます。 社会福祉士及び介護福祉士法案に対する附帯決議(案) 政府は、社会福祉士及び介護福祉士の社会的地位の向上に配意するとともに、次の事項について、適切な措置を講ずるよう努力すべきである。 一 在宅福祉施策について、ホームヘルパーの増員、デイ・サービスセンター等施設の整備等の一層の推進を図ること。 二 社会福祉士・介護福祉士の養成カリキュラムの編成及び試験については、相談援助あるいは介護の実務従事者の経験を尊重するよう十分配慮すること。 三 社会福祉士・介護福祉士の養成カリキュラムの編成に当たっては、養成校等関係者の意見を尊重するとともに、福祉をめぐる諸条件の変化に即応するよう配慮すること。また、相談援助、介護それぞれの業務の性格にかんがみ、養成課程において実習の機会を確保するよう配慮すること。 四 社会福祉士・介護福祉士の養成施設の指定に当たっては、全国的にバランスのとれた配置となるよう十分配慮すること。 五 福祉・保健・医療各施策の連携の一層の強化を図るとともに、介護福祉士と保健婦・看護婦との連携等両福祉士とこれらの各分野の関係者との連携のための措置を講ずること。また、社会福祉士と福祉事務所との連携を密にするとともに、福祉事務所の機能を充実すること。 六 介護等に係る技能検定と介護福祉士試験については、その水準のバランスを保つよう配慮すること。 七 民間部門において現われ始めているいわゆるシルバーサービスについては、営利主義が高齢者の福祉を阻害することのないよう厳しく指導すること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○堀内委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 お諮りいたします。 本動議のごとく附帯決議を付するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀内委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 この際、斎藤厚生大臣から発言を求められておりますので、これを許します。斎藤厚生大臣。
○斎藤国務大臣 ただいま御決議になりました附帯決議につきましては、その御趣旨を十分尊重いたしまして、努力いたす所存でございます。 ―――――――――――――
○堀内委員長 お諮りいまします。 ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀内委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○堀内委員長 次回は、来る二十六日火曜日午前十時三十分理事会、午前十一時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時四十七分散会 ――――◇―――――