日本国有鉄道改革に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1986/10/06
会議録
○細田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、日本国有鉄道改革法案、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律案、新幹線鉄道保有機構法案、日本国有鉄道清算事業団法案、日本国有鉄道退職希望職員及び日本国有鉄道清算事業団職員の再就職の促進に関する特別措置法案、鉄道事業法案、日本国有鉄道改革法等施行法案及び地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案並びに伊藤茂君外八名提出、日本鉄道株式会社法案、日本国有鉄道の解散及び特定長期債務の処理に関する法律案及び日本鉄道株式会社退職希望職員等雇用対策特別措置法案の各案を一括して議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。橋本運輸大臣。 ───────────── 日本国有鉄道改革法案 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律案 新幹線鉄道保有機構法案 日本国有鉄道清算事業団法案 日本国有鉄道退職希望職員及び日本国有鉄道清算事業団職員の再就職の促進に関する特別措置法案 鉄道事業法案 日本国有鉄道改革法等施行法案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○橋本国務大臣 ただいま議題となりました日本国有鉄道改革法案、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律案、新幹線鉄道保有機構法案、日本国有鉄道清算事業団法案、日本国有鉄道退職希望職員及び日本国有鉄道清算事業団職員の再就職の促進に関する特別措置法案、鉄道事業法案及び日本国有鉄道改革法等施行法案、以上七件の提案理由につきまして御説明申し上げます。 初めに、日本国有鉄道改革法案につきまして御説明申し上げます。 日本国有鉄道は、昭和二十四年日本国有鉄道法の施行によりいわゆる公社として発足し、自来我が国の輸送の大宗を担い国民生活の向上と国民経済の発展に大きな役割を果たしてまいりました。 しかしながら、昭和四十年代のモータリゼーションの急速な進展、航空輸送網の飛躍的な発達の中で、国鉄の担う鉄道輸送は我が国交通体系の中で次第に独占的地位を失い、これとともにその経営も極めて厳しい環境に置かれるに至ったのであります。すなわち昭和四十年代から国鉄経営は年々悪化を続け、これに歯どめをかけるべく四次にわたり策定された再建計画も十分な効果を上げることができず、その結果昭和六十一年度末における累積欠損額は十五兆八千億円もの巨額に達する見込みである等その事業の経営が破綻するに至っております。このため、国鉄の事業の体制を国民の期待にこたえ得る体制に再生することが喫緊の課題となっているのであります。 このような状況を踏まえ、昨年七月国鉄再建監理委員会から「国鉄改革に関する意見」が提出されました。この「意見」では、現行の公共企業体による全国一元的経営体制のもとにおいては事業の適切かつ健全な運営を確保することが困難であるとの認識のもとに、いわゆる分割・民営化を基本として国鉄の改革を実現することとし、そのための具体的な方策を提言しております。 政府としては、この「意見」に示された方向こそ今日の国鉄事業の危機に対処し、国民の期待にこたえる最善の道であると信ずるものであります。 本法律案は、以上のような認識のもとに、国鉄の経営している鉄道事業等に関し輸送需要の動向に的確に対処し得る適切かつ健全な運営の体制を実現するべく、これら事業の経営形態について分割・民営化を基本とした抜本的な改革を実施するため、その基本的事項を定めるものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、日本国有鉄道による鉄道事業等に関し効率的な経営体制を確立するため、その経営形態の抜本的な改革についての基本的な方針に関し、 まず、六の旅客鉄道株式会社による旅客鉄道事業の引き継ぎ、新幹線鉄道保有機構による新幹線鉄道の一括保有及び貸し付け、日本貨物鉄道株式会社による貨物鉄道事業の引き継ぎなど日本国有鉄道の事業等をそれぞれ適切な法人に引き継がせること。 次に、北海道、四国及び九州の各旅客鉄道株式会社に、経営の安定を図るための基金を置くものとすること。 また、日本国有鉄道を、日本国有鉄道清算事業団に移行させ、資産、債務等の処理及び職員の再就職促進のための業務を行わせること。 さらに、国は、日本国有鉄道清算事業団の債務の償還等の円滑な実施に関する基本的な方針を策定するとともに、これに従って必要な助成等の措置を講ずるものとすること。及び、国は、日本国有鉄道の改革の実施に伴い一時に多数の職員が再就職を必要とすることとなることにかんがみ、再就職の機会の確保及び再就職の援助等のための特別の措置を講ずるものとすることなどについて定めることとしております。 第二に、日本国有鉄道の改革の実施のため、運輸大臣による日本国有鉄道の事業等の引き継ぎ等に関する基本計画の策定、日本国有鉄道による実施計画の作成、承継法人の職員の採用、日本鉄道建設公団からの資産、債務の日本国有鉄道への承継等について所要の規定を設けることとしております。 第三に、日本国有鉄道の改革は昭和六十二年四月一日に実施するものとし、同日において日本国有鉄道法及び日本国有鉄道法施行法を廃止することとしております。 次に、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律案につきまして御説明申し上げます。 本法律案は、日本国有鉄道改革法に定める方針に従い、六の旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社を設立し、鉄道事業に関し、輸送需要の動向に的確に対応し得る適切かつ健全な運営の体制を実現しようとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、北海道旅客鉄道株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社、西日本旅客鉄道株式会社、四国旅客鉄道株式会社及び九州旅客鉄道株式会社は、旅客鉄道事業及びこれに附帯する事業を経営することを目的とする株式会社とし、日本貨物鉄道株式会社は、貨物鉄道事業及びこれに附帯する事業を経営することを目的とする株式会社としております。 また会社は、運輸大臣の認可を受けて自動車運送事業その他の事業を営むことができることとしております。 第二に、東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社、西日本旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社について社債発行限度の特例を設けるとともに、会社の社債権者に会社の財産に対する先取特権を認めることとしております。また、会社の監督等に関し、新株の発行、社債の募集、長期借入金、代表取締役及び監査役の選定等の決議事業計画、重要な財産の譲渡、定款の変更等の決議等について運輸大臣の認可を受けなければならないこととしております。 第三に、北海道旅客鉄道株式会社、四国旅客鉄道株式会社及び九州旅客鉄道株式会社に経営安定基金を置くこととし、その管理及び取り崩しの制限等について定めることとしております。 第四に、会社の設立に際して発行する株式の総数は日本国有鉄道が引き受けるものとし、会社の成立は日本国有鉄道法の廃止のときとしております。 また政府は、会社の設立後五年間を限り、国会の議決を経た金額の範囲内において会社の社債について保証契約をすることができることとし、当該保証契約をした社債に資金運用部資金等を運用することができることとしております。 次に、新幹線鉄道保有機構法案につきまして御説明申し上げます。 本法律案は、日本国有鉄道改革法に定める方針に従い、新幹線鉄道保有機構を設立し、旅客鉄道株式会社の経営基盤の均衡化及びこれらの施設に係る利用者の負担の適正化を図るため、新幹線鉄道に係る鉄道施設を一括して保有し、これを旅客鉄道株式会社に貸し付けることとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、新幹線鉄道保有機構は、新幹線鉄道が我が国の基幹的輸送機関として国土の均衡ある発展に果たしている役割にかんがみ、新幹線鉄道を経営する旅客鉄道株式会社の経営基盤の均衡化と利用者の負担の適正化を図るため、当該新幹線鉄道を一括して保有し、貸し付けることを目的とする法人とし、新幹線鉄道に係る鉄道施設の旅客鉄道会社への貸し付け、大規模災害復旧工事の実施及びこれらに附帯する業務を行うこととしております。 第二に、機構はその保有する新幹線鉄道施設を旅客鉄道会社に有償で貸し付けることとし、会社はこれを借り受けるものとしております。また貸付料の年額及び貸付期間については、この法律及び運輸省令で定める基準、方法によることとしております。 第三に、旅客鉄道株式会社は、借り受けている新幹線鉄道施設について大規模災害復旧工事を行うことについて機構に申し出ることができることとしております。 第四に、政府は、国会の議決を経た金額の範囲内において機構の長期借入金または債券に係る債務について保証契約をすることができることとしております。 第五に、機構の監督等に関し、事業計画、借入金、業務方法書の作成、利益及び損失の処理、償還計画、重要な財産の処分等について運輸大臣の認可を要することとしております。 第六に、機構は、東日本旅客鉄道株式会社の意見を聞いて、東北新幹線の建設中の区間の建設を行うこととしております。 次に、日本国有鉄道清算事業団法案につきまして御説明申し上げます。 本法律案は、日本国有鉄道改革法に定める方針に従い、日本国有鉄道を日本国有鉄道清算事業団に移行させ、その資産、債務等を処理するための業務等を行わせるとともに、臨時に、その職員の再就職の促進を図るための業務を行わせることとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、日本国有鉄道清算事業団は、旅客鉄道株式会社等による日本国有鉄道からの事業等の引き継ぎ並びに権利及び義務の承継等の後において、国鉄長期債務等の償還、日本国有鉄道資産の処分等を適切に行い、もって改革法に基づく施策の円滑な遂行に資するとともに、臨時に、その職員のうち再就職を必要とする者についてその促進のための業務を行うことを目的とする法人としております。 第二に、事業団に資産処分審議会を置き、資産処分業務に関する基本的な方針、重要な資産処分等についてその意見を聞かなければならないこととしております。 第三に、事業団は、その目的を達成するため、国鉄長期債務等の償還、資産の処分、その所有する土地に係る宅地の造成等の業務及び臨時に職員の再就職促進のための業務等を行うこととしております。また事業団は、主務大臣の認可を受けてその業務の円滑な遂行に資するために投資することができることとし、さらに、その土地の処分について公正かつ適切な実施を確保するため、一般競争入札の方法に準じた方法等によらなければならないこととしております。 第四に、政府は事業団の債務の償還等の確実かつ円滑な実施を図るものとし、このため、事業団の債務の償還等に関する基本的な方針を定め、これに従い予算の範囲内において補助金等を交付し、またはその他の援助をするものとしております。また、事業団は債務の償還等を確実かつ円滑に実施するための償還実施方針を定め、運輸大臣の承認を受けなければならないこととし、また資産の効果的処分その他の措置により必要な資金の確保に努めなければならないこととしております。 第五に、政府は国会の議決を経た金額の範囲内において事業団の債務について保証契約をすることができることとし、また、事業団の監督に関し、事業計画、借入金等について運輸大臣の認可を要することといたしております。 第六に、日本国有鉄道は日本国有鉄道法の廃止のときにおいて事業団になるものとするとともに、この法律の施行に伴う経過措置に関し必要な事項について定めることとしております。 次に、日本国有鉄道退職希望職員及び日本国有鉄道清算事業団職員の再就職の促進に関する特別措置法案につきまして御説明申し上げます。 本法律案は、日本国有鉄道改革法の規定による日本国有鉄道の改革を確実かつ円滑に遂行するための施策の実施に伴い、一時に多数の再就職を必要とする職員が発生することにかんがみ、これらの者の早期かつ円滑な再就職の促進を図り、その職業の安定に資するため、当該改革前においても日本国有鉄道の職員のうち再就職を希望する者について再就職の機会の確保等に関する特別の措置を緊急に講ずるとともに、当該改革後において日本国有鉄道清算事業団の職員になった者のうち再就職を必要とする者について再就職の機会の確保及び再就職の援助等に関する特別の措置を総合的かつ計画的に講ずることとするものであります。 次にこの法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、国鉄退職希望職員に関する措置として、 まず国は、再就職促進方針を定めるとともに、国、特殊法人等及び地方公共団体による職員の採用、国による事業主団体に対する協力要請、日本国有鉄道による関連事業主に対する雇い入れの要請等の再就職の機会の確保に関する措置を講ずること。 また、公共職業安定所による職業紹介等及び国による日本国有鉄道に対する助言、指導等国鉄退職希望職員の再就職の援助等に関する措置を講ずること を定めることとしております。 第二に、清算事業団職員に関する措置として、 まず国は、再就職促進基本計画を、三年内にすべての職員の再就職が達成されるような内容のものとして策定するとともに、清算事業団において、毎事業年度、再就職促進基本計画の内容に即して、実施計画を策定すること。 次に、国、特殊法人等及び地方公共団体による職員の採用、国による事業主団体に対する協力要請、清算事業団による関連事業主に対する雇い入れの要請等の清算事業団職員の再就職の機会の確保に関する措置を講ずること。 さらに、清算事業団による教育訓練、職業紹介等の業務の実施、国等による職業訓練、職業紹介等に関する措置及び清算事業団に対する援助並びに雇用促進事業団による援護業務の実施等清算事業団職員の再就職の援助等に関する措置を講ずること を定めることとしております。 第三に、本法律案は、昭和六十五年四月一日限り、その効力を失うこととしております。 次に、鉄道事業法案につきまして御説明申し上げます。 本法律案は、国鉄改革関連法案の一環として、日本国有鉄道が分割・民営化されることに伴い、現在日本国有鉄道の行っている鉄道事業が民営鉄道事業となることから、地方鉄道法を廃止し新たに鉄道事業に関する一元的な法制度を整備することにより、鉄道等の利用者の利益を保護するとともに鉄道事業等の健全な発達を図ろうとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、日本国有鉄道の改革後の新体制に対応するとともに、鉄道に対する投資を円滑にし、鉄道事業の今後の発展を期するため、鉄道の経営と所有の分離を認め、免許の種別を第一種鉄道事業、第二種鉄道事業及び第三種鉄道事業に区分して定めること等鉄道事業の免許について所要の規定を設けることとしております。 第二に、安全面に十分配慮しつつ現行地方鉄道法と比較して大幅に規制の緩和、手続の簡素化を図った上で、工事の施行の認可、列車の運行計画の届け出等について所要の規定を設けることとしております。 特に技術上の規制については、鉄道事業者が一定の要件を満たす設計管理者を選任した場合には、工事の施行の認可及び車両の確認について、認可制を届け出制にする等大幅に簡略化された手続によることとしております。 第三に、運賃及び料金について認可を受けること、一定の範囲の割引については届け出をもって足りるものとすること等について、所要の規定を設けることとしております。 第四に、運輸に関する協定の届け出、運行管理業務等の管理の受委託、事業の譲渡譲受、事業の休廃止等の許可または認可、事業改善命令、免許の取り消しまたは失効等について、所要の規定を設けることとしております。 第五に、索道事業の経営の許可、専用鉄道等の設置の届け出等について所要の規定を設けることとしております。 第六に、運輸大臣が行う鉄道施設または索道施設の検査の全部または一部を、指定検査機関にも行わせることができるものとすること等について所要の規定を設けることとしております。 最後に、日本国有鉄道改革法等施行法案につきまして御説明申し上げます。 本法律案は、日本国有鉄道改革法等六本の法律の施行に関し必要な事項を定めるとともに、これらの法律の施行に伴う関係法律の整備等を行い、国鉄改革の円滑な実施と改革後の新たな法体系の整備を図ることとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、日本国有鉄道改革法等の施行のための措置として、旅客会社及び貨物会社が日本国有鉄道から引き継いだ鉄道事業その他の事業について関係事業法に基づく免許等を受けたものとみなすこと等会社の日本国有鉄道からの権利及び義務の承継に伴う所要の経過措置を設けることとしております。 第二に、日本国有鉄道法の廃止に伴い、日本国有鉄道の昭和六十一年度の決算の処理に関する事項その他の事項について所要の経過措置を設けることとしております。 第三に、日本国有鉄道改革法等の施行に伴い、会計検査院法等計百五十二件の関係法律について廃止または規定の整備等を行うとともに、これに伴い所要の経過措置を設けることとしております。 以上が、日本国有鉄道改革法案、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律案、新幹線鉄道保有機構法案、日本国有鉄道清算事業団法案、日本国有鉄道退職希望職員及び日本国有鉄道清算事業団職員の再就職の促進に関する特別措置法案、鉄道事業法案及び日本国有鉄道改革法等施行法案を提案する理由であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○細田委員長 次に、葉梨自治大臣。 ───────────── 地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○葉梨国務大臣 ただいま議題となりました地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。 日本国有鉄道の経営形態の改革及び鉄道事業法の制定に伴う地方税制上の措置として、日本国有鉄道に係る固定資産税等の非課税措置及び日本国有鉄道有資産所在市町村納付金等に係る制度を廃止し、あわせて旅客鉄道株式会社等が日本国有鉄道から承継した固定資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置等を講ずるとともに、日本国有鉄道清算事業団の本来の事業の用に供する不動産に係る不動産取得税の非課税措置等を講ずることとするほか、所要の規定の整備を行う必要があります。 以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。 次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。 第一は、地方税法の改正に関する事項であります。 その一は、道府県民税及び市町村民税についての改正であります。道府県民税及び市町村民税につきましては、日本国有鉄道清算事業団について非課税措置を講ずることといたしております。 その二は、事業税についての改正であります。事業税につきましては、日本国有鉄道清算事業団について非課税措置を講ずるとともに、新幹線鉄道保有機構の収益事業以外の事業の所得について非課税措置を講ずることといたしております。 その三は、不動産取得税についての改正であります。 不動産取得税につきましては、日本国有鉄道清算事業団及び新幹線鉄道保有機構が直接その本来の事業の用に供する一定の不動産の取得について非課税措置を講ずることといたしております。 また、旅客鉄道株式会社または日本国有鉄道清算事業団から無償で譲渡を受けた特定地方交通線等に係る一定の不動産について、一定の期間に取得した場合に限り、非課税措置を講ずることといたしております。 その四は、固定資産税及び都市計画税についての改正であります。 固定資産税及び都市計画税につきましては、日本国有鉄道清算事業団が直接その本来の事業の用に供するため所有する一定の固定資産について非課税措置を講ずることといたしております。 また、旅客鉄道株式会社等が所有する日本国有鉄道から承継した一定の固定資産について、昭和六十四年度から昭和七十一年度までの各年度分に限り、課税標準をその価格の二分の一の額とするとともに、あわせて北海道旅客鉄道株式会社、四国旅客鉄道株式会社または九州旅客鉄道株式会社が所有する直接その本来の事業の用に供する一定の固定資産について、昭和六十四年度から昭和七十一年度までの各年度分に限り、課税標準をその価格の二分の一の額とする特例措置を設ける等の措置を講ずることといたしております。 その五は、電気税についての改正であります。電気税につきましては、主として電気を動力として鉄道事業を営む者に該当しない旅客鉄道株式会社が直接旅客の運送の用に使用する電気について、昭和七十二年五月三十一日までに限り、非課税措置を講ずることといたしております。 その六は、特別土地保有税についての改正であります。特別土地保有税につきましては、新幹線鉄道保有機構が設置する鉄道の用に供する一定の施設の用に供する土地またはその取得について非課税措置を講ずることといたしております。 その七は、自動車取得税についての改正であります。自動車取得税につきましては、特定地方交通線を廃止する場合に必要となる一般乗り合い旅客自動車運送事業を経営する者が、政府の補助に係る転換交付金の交付を受けて昭和六十五年三月三十一日までに取得した一定の一般乗り合い用バスについて、非課税措置を講ずることといたしております。 その八は、軽油引取税についての改正であります。軽油引取税につきましては、日本貨物鉄道株式会社が一定の機械の動力源の用に供する軽油の引き取りについて課税免除することといたしております。 その九は、事業所税についての改正であります。事業所税につきましては、東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社、西日本旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社がその本来の事業の用に供する一定の施設に係る課税標準の算定について、一定の期間その二分の一を控除するとともに、北海道旅客鉄道株式会社、四国旅客鉄道株式会社及び九州旅客鉄道株式会社にあってはその四分の三を控除することといたしております。 第二は、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の改正に関する事項であります。 題名を国有資産等所在市町村交付金法に改めるほか、日本国有鉄道の経営形態の改革に伴い、日本国有鉄道有資産所在市町村納付金等に係る制度を廃止することといたしております。 なお、日本国有鉄道の経営形態の改革に伴う固定資産税体系への移行は昭和六十四年度からとし、昭和六十三年度までは日本国有鉄道有資産所在市町村納付金及び日本国有鉄道有資産所在都道府県納付金を納付することといたしております。 以上が、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○細田委員長 次に、戸田菊雄君。 ───────────── 日本鉄道株式会社法案 日本国有鉄道の解散及び特定長期債務の処理に関する法律案 日本鉄道株式会社退職希望職員等雇用対策特別措置法案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○戸田議員 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました日本鉄道株式会社法案、日本国有鉄道の解散及び特定長期債務の処理に関する法律案及び日本鉄道株式会社退職希望職員等雇用対策特別措置法案について、その提案理由と概要について御説明申し上げます。 今、百十五年の歴史を持つ国鉄をどう改革するのか、まさに正念場に直面しております。深刻な国鉄の危機の根源を正しく究明し、将来に禍根を残さぬよう慎重かつ徹底した審議を行い、国民合意の再建策をつくり上げなければなりません。それはまさに国会の責任であり、多数の力で強行成立を図るなどは絶対にあってはならないことであります。 政府提出法案には多くの問題点がありますが、第一に、国鉄の公共交通における役割を否定し、地方交通線など不採算部門の鉄道事業の休廃止は促進され、また安全の確保は後退するおそれがあります。第二に、国民負担とされた十六兆七千億円の処理方法も明確でなく、非事業用地の売却についても随意契約による売却の道を開き、利権の温床になる可能性があります。そして第三に、国鉄再建監理委員会答申の言う「民営化による経営の自主性の確保」については、民営とは名ばかりで、事業運営の多くは運輸大臣の権限のもとで左右され、運輸官僚による支配の強化と権限の肥大化を招きます。第四は、資産等はほとんどすべてが新会社に承継されるが、国鉄職員は事実上一たんすべて解雇され、差別、選別の上、一部の者だけが新規採用されるという、近代社会では考えられない不当な措置であり、団体交渉権さえ事実上奪われるなど違憲の疑いさえあります。そして第五は、昭和六十五年度以降の年金の展望についても明示されておりません。 よって、わが党は、このような政府案には強く反対すると同時に、国鉄の経営、機能、雇用の諸問題を解決し、真に国民の側に立った国鉄の再建を実現するための改革案として、言うならば国民共同の対案を提出した次第であります。 次に、わが党の提案の基本的考え方を六つの重点として御説明いたします。 第一点は、国鉄が担ってきた公共的機能を維持発展させるために、国の責任でその機能を果たす新事業体を設立することであります。 第二点は、新事業体は、分割でなく全国一社とし、地方交通線を含む全国ネットワークを維持すること、そのため新事業体に国鉄の資産と事業のすべてを引き継がせることであります。 第三点は、国鉄危機の原因となってきた政府の干渉、制約、無理な計画や負担の押しつけを排除し、経営の自主性と健全な経営を全面的に確保し、事業分野の拡大を保障するために株式会社の形態をとるとともに、国民各層の代表で構成する経営委員会を設置することであります。 第四点は、公共性を確保するために必要な費用は基本的に国が負担あるいは補助することであります。 第五点は、累積債務の処理について、国の政策の失敗によって生じた債務は、新事業体と切り離し、国の責任で処理することであります。 第六点は、国鉄職員はすべて新事業体が引き継ぎ、労使協議によって適正人員を定め、退職希望職員の職業と生活の安定を確保するため、新事業体と国の責任において必要な措置を講じることであります。 次に、各法律案の概要について御説明申し上げます。 まず、日本鉄道株式会社法案について御説明いたします。 第一に、日本鉄道株式会社は、国鉄の事業を承継し、全国的な鉄道事業並びにこれに関連する自動車運送事業及び連絡船事業を本来の業務として経営することを目的として設立する株式会社とし、これらのほか必要な事業を営むことができることといたしております。 第二に、会社は、わが国の基幹的輸送機関である鉄道の全国ネットワークによる輸送その他の公共的輸送を担う企業体として、国及び地方公共団体が中心となって進める総合交通体系の整備確立に寄与し、もって公共の福祉の増進と国民経済の発展に寄与する責務を有することといたしております。 第三に、会社には、本社のほか、全国七ブロックにそれぞれ支社を置き、各支社ごとに、地域の輸送需要に適切に対応した効率的な事業運営が行われるようにするため、支社に対し、大幅に権限を委譲する分権化を図ることといたしました。 第四に、政府は、会社の発行済み株式総数の十分の七以上を保有していなければならないものといたしております。 第五に、本社に経営委員会を置き、会社の経営の基本方針及び事業計画等の業務執行に関する重要事項は、経営委員会の議決を経なければならないこととするとともに、支社にもそれぞれ地方経営委員会を置き、業務区域内の重要事項をそこでも議決することといたしております。 第六に、政府は、会社の債務に関する保証契約及び事業資金の無利子貸し付けをすることができることとするとともに、鉄道新線の建設費、災害復旧費を補助することができることといたしました。また政府は、当分の間、国民生活にとって必要である地方鉄道営業線であって、収支均衡を確保することが困難であると認められるものについて、その運営費の一部を補助することができることともいたしております。 第七に、運輸大臣に対する事業計画の届け出等必要最小限度の政府の監督について所要の規定を設けることといたしております。 次に、日本国有鉄道の解散及び特定長期債務の処理に関する法律案について御説明申し上げます。 第一に、日本国有鉄道は、日本鉄道株式会社の成立のときにおいて解散することとし、解散のときに有するその一切の権利及び義務のうち、長期の資金に係る債務で政令で定める特定長期債務以外のものは、国鉄の解散のときにおいて、会社が承継することといたしております。 第二に、会社の成立の際、現に国鉄の職員である者は、会社の成立のときに会社の職員となるものといたしております。 第三に、国鉄は、解散した後も清算の目的の範囲内においてなお存続することとし、政府は、この清算中の国鉄に対し、特定長期債務の返済が完了するまでの期間中に、債務の償還計画を定めて資金の交付等を行うことといたしております。 最後に、日本鉄道株式会社退職希望職員等雇用対策特別措置法案について御説明申し上げます。 第一に、この法律は、日本国有鉄道から移行した日本鉄道株式会社の退職希望職員及び希望退職者について特別給付金の支給及び再就職の促進に関する特別の措置を講じ、もって退職希望職員等の職業及び生活の安定を図ることを目的といたしております。 第二に、退職希望職員等の再就職促進に関する国及び会社の責務を定めるとともに、特に、会社は、この法律に定める措置を実施するに当たっては、退職を希望する職員の募集に応ずること等を強要し、または職員が労働組合の組合員であること等を理由として差別的取り扱いをしてはならないことといたしました。 第三に、退職希望職員等の再就職促進について、国は再就職促進基本計画及び採用促進計画を、会社は再就職促進実施計画を、それぞれ定めるものといたしております。 なお、これらの計画の作成に当たっては、会社は、労働組合と協議しなければならないことといたしております。 第四に、退職希望職員等の再就職先の確保についてでありますが、国は率先して退職希望職員等を採用するとともに、特殊法人等及び地方公共団体に対し、退職希望職員等を採用するよう要請するものといたしております。また、国は、退職希望職員等を雇い入れる一般事業主に対し、退職希望職員等雇用助成金を支給することができることといたしております。 第五に、希望退職者に支給する特別給付金についてでありますが、現在、今年度に限った特別措置として支給されている特別給付金を五年間にわたって支給することとし、このため、日本国有鉄道の経営する事業の運営の改善のために昭和六十一年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律について所要の改正措置を講じることといたしております。 以上のほか、国の体制の整備、雇用促進事業団の援護業務等、退職希望職員等の再就職の促進、援助、関連企業労働者等への配慮等に関して、必要な諸規定を設けることといたしております。 以上、各法律案の提案理由及びその内容の概要について御説明申し上げました。 最後に、政府案については、広範な国民から数多くの疑問や批判が寄せられ、また、我が党が既にさきの通常国会において具体的な対案を提示しているにもかかわらず、これらを一顧だにせず、再び今国会に無修正のまま提出されたことは極めて遺憾であります。国民の負託を受けた立法府として、将来に禍根を残さぬよう、両法案の慎重かつ徹底的な審議を行い、真に国民の納得が得られる国鉄再建策を確定できるよう、お互いに努力し合うべきであることを強く訴えて、私の提案理由の説明といたします。
○細田委員長 以上で各案の趣旨の説明は終わりました。 ─────────────
○細田委員長 この際、公聴会開会承認要求の件についてお諮りいたします。 ただいま趣旨の説明を聴取いたしました各案につきまして、議長に対し、公聴会開会の承認要求をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○細田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、公聴会は来る十月十六日、十七日の両日開会することとし、公述人の選定その他の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○細田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ─────────────
○細田委員長 次に、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。 ただいま趣旨の説明を聴取いたしました各案につきまして、審査の参考に資するため、委員を派遣いたしたいと存じます。 つきましては、議長に対し、委員派遣承認の申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○細田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、派遣地、派遣の日時、派遣委員の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○細田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は、明七日午前九時より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時二十六分散会