内閣委員会 第9号
- 発言数
- 177 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1986/12/04
会議録
○石川委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、臨時行政改革推進審議会設置法案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。上原康助君。
○上原委員 まず初めに、いわゆるポスト行革審についてお尋ねをさせていただきたいと思います。 せんだっての与党委員の質問にも若干長官なり総務庁の方から御答弁があったのですが、どうも華々しく打ち出された行財政改革というのが、いろいろな変化もありますから、ある程度紆余曲折があり、また行革を推進するに当たっていろいろな障害があるということもわからぬわけではないわけですが、本当に国民のためになる行財政改革が第二臨調以降推進されてきたのかどうかという面では、多くの疑問を持たざるを得ません。そういう立場も含めて若干お尋ねをいたします。 最初に、行財政改革、行革を進めていく理念というものはこのポスト行革審においても堅持をするのか、あるいはまた何か変更なり新たな構想というものがあるのかどうか、その行革に対する総務庁長官の基本的御認識というかお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○玉置国務大臣 臨調から始まりまして行革審、こう続いたわけですが、この臨調、行革審ではやはり何といっても効率のよい政府をつくっていくということで大本を示された。私も臨調、行革審の答申というものを何回か読んでみまして、基本的な考え方というものは間違いはない、そして、あれだけよく勉強していただいたということで、これがやはり何といってもこれからの新行革審の基本的な考え方になることは間違いございません。 しかし、実行の面におきましてはやはり問題が残っておるわけでありまして、既に実行の面ではこれからいろいろと着手しようとしておりますが、例えば、きのう、おとついだったか、総理とも話をしたのですが、国民にはっきりわからせるためには、この際やはり我々がやってきたこと、国会がやってきたことを金額で示したらどうだという話をしました。それは、特殊法人である日本電信電話公社、それから専売公社、国鉄、この次にやはり特殊法人をこの十二月の予算編成期に廃止する日本航空、さらに将来に向かってやろうとしておる電源開発の株式の放出、そういうことを考えていきましたときに、これは大変な金額になるわけですね。 電電公社の株の評価は、真藤社長は高いなどと言っていますが、私なんか長いこと株をやっていますからわかりますが、決して高くない。それだけに、あれは二十倍ぐらいの株式の評価ではなしに、相当な株式の評価が当然あってしかるべきである。余り不動産だとか含み資産のないKDDにして今七十二倍です。そういうことを考えますと、そこまでいかなくとも、現在の評価で約十兆円の株式放出の金が政府に入ってくる。 また、日本たばこにしましても、これはまだなかなかそこまでいきませんが、これが放出時期にはどれだけのものになるかということを我々いろいろ個人的にも研究しておりますが、これも相当の金額。今度のこの国鉄にしましてもいろいろ答弁はありましたが、僕らの推測によりますと、この株式を国民に広く浅く持っていただくということになりましたときに相当な金額が政府に入ってくることは間違いがない。また、日本航空にしましても、KDDが七十二倍ということになれば、余り不動産だとかそういう含み資産のないKDDがあの線を確保しているというだけであれだけの評価を受けるということになれば、この日本航空にしては恐らく五十倍、六十倍の値がついて当然だということになりますと、これだけでも、金額の面だけ見ましても大変な評価ができるんじゃないか、私はさらにこう思っております。 そのほかに、効率のよい政府また非常に引き締まった自治体の構成ということになりましてもそれなりの評価をしていただけるんではないだろうか、こう思っていますので、基本路線においては間違いがない。 「増税なき財政再建」ということでございますが、臨調、行革審の答申の中にも、減税をやりなさい、こう書いております。減税をやりながら、そしてその財源を求めていくということで、減税を上回るような増税ということについては問題がありますが、今の程度のものは許されるんじゃないか、また国民も納得していただけるんじゃないかというふうに理解をいたしております。
○上原委員 私がお尋ねしていることとはちょっと変わった御答弁のような感じがするわけですが、そういう、仮にNTTにしてもJALにしても、あるいはたばこ専売にしてもそういう評価ができた。しかし、評価と実際に政府に金が入るというのはちょっと違うのじゃないですかね、総務庁長官。そうであれば余計増税なんてやらぬで済むことでしょうが、今大幅増税をやろうとしておる。 そこで、私が聞きたかったのは、臨調、行革審、あるいはこの新行革審の中でも、確かに目標とした理念というのは間違いはなかったかもしれませんが、これは、「増税なき財政再建」、だれが見たって破綻していますよ、今大型間接税、大増税ですからね。「増税なき財政再建」なんて、もう言葉だけがむなしく残っていると言っても言い過ぎでないと思うのです。もう一つは、活力ある福祉社会の実現、これも福祉や医療をどんどん切り捨てているんでは何も福祉社会の実現になりませんね。企業の活力だけを与えようとしているのがこの行革の骨格じゃないかという感さえしないでもない。それに国際社会に対する貢献度の増大、この三本がいわゆる行革の理念として掲げられた柱だったと思うのですね。 このことは、文言そのものは正しいと思うけれども、実際の行革を推進する、具体化をしている中で、どれだけ生かされてきたかというのが今問われていると思うのですね、長官、総務庁。したがって、少なくともこのキャッチフレーズというかスローガンを掲げるのであるならば、これを具体化をしていく行革のあり方でなければいけないのではないだろうか。 この三つの理念に基づいた第二臨調、行革審の中で、ではどれだけ達成されたのか、トータルとして。例えばせんだって出された行革審の最終答申、六月十日の答申にしましても、いろいろな表現がなされているわけですね。「行財政の改革はいまだに道半ばにあると言わざるを得ない」とか、あるいはそのほかまだ今後も推進していかなければならない課題が多いから、新しい提言としてポスト行革審を設置しなさいということを結びとして出してある。では、達成されたものはどれだけで、これからやろうとするものはどういうものがあるのか、これを具体的にお示しをいただきたいと思います。
○佐々木(晴)政府委員 臨調答申それから行革審の答申の基軸をなすもの、いわば理念につきまして先ほど上原先生御指摘の点は、すべて事実であります。つまり、臨調答申におきまして、行政の目指すべき目標としまして、「活力ある福祉社会の建設」と「国際社会に対する積極的貢献」の二つが二十一世紀に向けてのいわば国づくりの方向であり、行政の仕組みの改革の目標であるということが示されたわけであります。またそのための、いわば改革を進めるためのてことして「増税なき財政再建」が位置づけられた。それを一つの手段として、政府としては、行政組織、公社、特殊法人の整理、再編、合理化、それから国と地方の機能分担の改善、許認可等の整理合理化等を行ってまいったわけであります。その限りにおいて、私ども総務庁といたしましては、臨調答申あるいは行革審の答申はそれ相応の成果をおさめたと考えておるわけであります。 ところで、今上原先生から達成度は一体どうなっておるのかという御質問がございました。これにつきまして、これは人によって評価がさまざまであろうと思うわけであります。御承知のように、行革審の推進状況についての意見具申にありまして「道程の五合目程度」であるという表現があり、それから最終答申にありましてもほぼ同様の表現があったわけであります。 具体的に政府としてこれをどう受けとめておるかということでありますけれども、御承知のとおり、この評価につきましていろいろな評価が一応できると思うのでありますけれども、若干これを具体的に申し上げますと、今まで既に実施済みのものとして、例えば厚生年金、共済年金制度の改革というふうな年金制度の改革、ただしこれはまだ七十年度に向けての統一という問題が残っております。それから、御承知の電電、専売の株式化並びに今回国鉄の分割案につきましてもこれは成立を見たわけであります。それから組織の面でありますと、総務庁の設置とか実施省庁の内部部局の整理、再編成とか、それから内閣の総合調整機能の強化とか、その他許認可あるいは規制緩和、それから機関委任事務の整理、これはそれ相応の前進を見たと思うわけであります。 ただ、現在なお推進中のものとしましては、一般歳出の厳しい抑制、これは御承知のとおりなお続けておるわけであります。補助金の抑制、国家公務員の縮減その他いろいろと今まで推進中のものが数多くなお残っておるわけであります。 また、今後の課題といたしまして、既に国会に出されております地方事務官制度の廃止その他の話もございますけれども、なお特殊法人の活性化だとかあるいは整理合理化、それから地方行革といったような問題が残っておるわけであります。私どもの所掌で言いましても、例えばデータプライバシー問題、情報公開問題、こうしたようないわば行政のソフト面につきましてもまだ課題として残っておる、こういう状況であり、これは行革審が「いまだ道半ば」であると言われるのも私どもとしてはやむを得ない、このように思っておる次第であります。
○上原委員 五十六年以降ですから、やがて五、六年たつわけだから、列挙すればいろいろあるでしょうが、しかし一つだけ念を押しておきたいことは、局長、さっきの理念で、「活力ある福祉社会の建設」あるいは「国際社会に対する積極的貢献」、これが柱で、それを推進していくてことして「増税なき財政再建」ということなんだとちょっと変な理屈を立てているわけですが、国民の側からすると、「増税なき財政再建」というものが行革の柱だという認識なんですね。同時に、この答申やいろんな第二臨調から行革審までのどれを見ても、「増税なき財政再建」というものは強調されているんですよ。私も専門じゃないですが、随分この問題には携わってきたので、わかる。さっき挙げた六十一年の最終答申でも、十ページにも「行政改革の推進と増税なき財政再建の堅持」ということをはっきりうたっている。同時に十一ページでも、中段の方で、「したがって、行政改革と財政再建は不可分のものであり、「増税なき財政再建」の基本路線は引き続き堅持されなければならない。」これは明々白々なんです。 だから、これは時間も大分削られたので余り議論することができませんのが残念ですが、少なくともこの「増税なき財政再建」という偽りの看板だけは改めてもらわなければいかぬ、今後の行革を進めるに当たっては。 国務大臣として長官はどうお考えですか。現在の時点に立って、今後のポスト行革審でこれまでの提言なり答申なりあるいはいろいろなものをフォローをするにしても、「増税なき財政再建」という理念はもう成り立たなくなっているという点ははっきりさせていかなければ、これからの議論はできないんじゃないですか、いかがですか。
○玉置国務大臣 お説はよくわかります。しかし、減税要求というのもこれは国民的な要求でありまして、これだけ大型の減税をするということになれば、どうしてもやはりそれに見合うだけのことを考えていかなければならぬということになりますと、今回政府税調、それから今自民党の方でやっております税調、その基本の考え方の中には、「増税なき財政再建」というその基本をどのように踏まえてどのようにそれを評価をしていくかということについて、苦心の上に苦心を重ねて、今のような報道されておる状態になったわけである、私はこのように認識しておりまして、現状においてはとりあえずそういうふうな措置について、我々国務大臣の一人としても了解をしなければいかぬのじゃないかというふうに考えておるわけであります。
○上原委員 言葉のやりとりだけでもいきませんので、それは著しく見解が違いますね。仮に、増税というか税制を調整するに当たっても、率のアップとかそういうことではなくして、その枠内での調整だということは臨調のこの答申では細かく指摘をしているのですよね。シャウプ以来の大改革じゃないですか、大増税じゃないですか。その点はこれから今後の国民の反応を待たざるを得ないと思いますので、先に進みます。 それともう一つ伺っておきたい基本的な点は、要するに第二臨調の答申を受けて行革審が設置をされ、去る六月まであったわけですが、その時点においては、我が国の最大というか最赤字の一つは国鉄である、いま一つは健保ですね、それと食管制度というか米、三Kだと言われてきた。臨調においても、第二臨調においても行革審においても、これにはまだ手がつけられなかったわけですよね。しかし、今日、国鉄は先ほどの答弁のようにもう法案が通った、我々の立場からすると、残念ながら来年四月一日で民営化される。健康保険も、今審議途上のものもあるけれども大分改善をされてきて、改善というか改悪、いろいろ手がつけられて、政府の立場でいうと一つの方向性、めどづけは立っている。残されたのは食管ということにもなるでしょうか、これは後で聞きますが、そうすると、三Kと言われた一番の改革をすべき行革の柱であったものは、八割程度というか七割程度はもう突破できたと見ることもできるわけですね。したがって、この答申が出された段階と現時点とは時点が違うわけです。 この点については、どのようにお考えになっておって、また今私が指摘したものについては、今後のポスト行革ではどのように位置づけていこうとするのか、この点も明確にしてください。
○玉置国務大臣 今上原先生に、立場は違いましても評価をしていただいたことに対して非常に喜んでおります。 これからどうするのかということですが、行革というものは、いついかなる時代にあってもチープガバメントをつくっていきたい、これがやはり何といったって納税者である国民の要求だ、こう思います。だから三年で終わるわけではない、これはずっと続けなければいかぬ。 しかし、この三年の間にどうするのかということになりましたら、新しく今考えておりますのは、既に御承知のようにODAの問題、これも年間一兆三千億ぐらい使って、過去五年間さかのぼってみても六兆五千億ぐらい使っておる、ここにむだはないのか、そして本当の政府開発援助の目的を果たしておるのかどうか、これが一つ。 また、今考えておりますのは、金融資本、銀行、証券、損保、生保、このやり方が本当に国民経済の上に貢献をしておるのか、多くの国民がそれに賛同しておるのかということになりましたときに、これはその行政を担当しております大蔵省のやり方について、やはりこの辺で真剣に国民経済全体を考え、さらに国際経済を考えてしっかりやってもらわなければならぬということで、我々は今いろいろな調査を進めておるわけであります。 また、国と地方の問題、例えば先生のところは沖縄、私は和歌山。先般、政府・与党首脳会議でも申し上げたのですが、金丸先生が中心になってやっておられる大都市中心のいろいろな事業、東京湾を埋め立てて、それで大高層ビルを建てて、いろいろな人のために、外国から企業が来る、そういう人のためには便宜を図る、そしてかなりの高収入を上げる、あるいは東京駅の前の開発をするとかいうこと、これは何兆円とかかります。それも結構。 しかし、ここ数年前まで都市へ行っていた若者が田舎に帰ってくるというUターン現象が起こっておったのが、最近、Uターン現象がとまりました。とまりまして、また大都市に集中してきている傾向にある。そういうことはなぜかといったら、富が大都市に集まるということです。大体の概算でございますが、東京都だけで年間八千億の黒字が出る。私たちの和歌山、先生の沖縄、そういうところでは、納税の最低限、約二百四十万円近くでありますが、二百四十万円の所得、それがある人はいい方です。月に二十万所得のある人はいい方です。それで、減税の対象になる三百万円とか四百万円の人はほとんどない。そういうことになりましたら、やはり今度この老健法に示されたように、内容のいいところからどうにもならないところに傾斜配分をするというふうな、そういう思い切った、本当に均衡ある国全体の発展を考えていくという、地方自治体の中で国がどういうふうにしてさばきをしていくのか、どのように協力をしていただくのかというふうな問題についても真剣に考えております。 あとまだ幾つかありますが、まだ発表する段階ではありませんが、今までの理念の問題でなしに、実行部隊をつくって一つ一つ具体的に解決していくというふうなのが新行革審だと御理解を賜りたいと思います。
○上原委員 今後の課題の重点項目というか、それはせんだってからいろいろ聞いているわけですが、確かに、不公平をなくしていく、あるいは富の再分配というか公平を期すという面では、私は長官のおっしゃっている点は賛成できる部分も相当あるんですね。金融、証券の行き過ぎであるとか、いろいろな面でもう少しチェックをしなければいけない点は多いと思うのです。 しかし、反面また、余り総花的、あれもこれもと欲張ってもいけないのが行革なんで、これはまとめて後ほどお聞きいたしますが、要するに、これまで第二臨調が設置をされたときも、国鉄の赤字をどうするのか、それから健保はどうするのか、あるいはお米はどうか、三Kだということで盛んにこれが強調されたわけです。しかし、この大きな目玉の二つは、政府の立場でいうと、大体達成可能なところにきた。そうしますと、臨調、行革審で出された提言なり答申の重要な部分については、どのくらい達成できたと見ているのか、この点を聞きたかったわけなんです。
○佐々木(晴)政府委員 臨調、行革審で問題意識を持ったのは、今先生がお挙げになった、要するに三Kと言われる部分だけではなくて、これは全体の今の行政の制度であります。 もちろん、今言われました三Kの部分につきましては、おっしゃるとおり、健保については、これはもう相当部分できたと思います。まだ老健法その他が一部残っておるにしましても、これは相当程度一応でき上がっておると思います。それから、国鉄につきましては、ああいう形でもって、これはそれぞれ活力ある旅客会社が各地域の輸送需要を起こしていってくれることだと思います。それから、食管の問題につきましては、これは臨調でもいろいろと指摘をいたしておりますけれども、これはなお部分的であります。いろいろと問題意識が、例えば全量買い入れ制度のあり方の再検討といったような、非常に基本的な問題がやはり残っているわけであります。こうしたものにつきましては、やはりこれからも議論を続けていかなければならぬ課題になってまいると思います。 ただ、先ほど申しましたように、臨調、行革審で言ったのは行政制度すべてである、「増税なき財政再建」というのをてことして、こうした制度全体についての見直しを行っていくべきであるということを言っておられるわけであります。私どもとしては、それについてはやはり臨調、行革審が言われたような評価というのがこれは当たっておるのだろう、このように考えておる次第であります。
○上原委員 確かに行政改革ですから、地方を含めて行政全般についての、それはわかりますよ。しかし、臨調を設置する、行革審を置くという面では、行政全般を見渡しながらも、その中で特に問題意識として出されたのは三つの点が大きかったという点を私は言っているわけで、それがほぼ道半ばであるとかあるいは八合目であるとか、いろいろな表現がございますが、そういうところに来たという認識を持っておられるのかどうかをお尋ねしているわけで、そういう御認識なら、それでまた、いいというよりも、そういうお考えだということを体してお尋ねをしましょう。 それじゃ、大体長官のお考えなり行政改革全般についての総務庁の評価というか考えというのは、アウトラインはわかったような気がしますので、具体的にお尋ねをしますが、今度設置をしようとする新行革審あるいはポスト行革審と旧行革審との相違点はどういうところですか。
○佐々木(晴)政府委員 新行革審は、臨調及び行革審の答申、意見を受けました行政改革の推進という旧行革審と同様の任務を有する、このように位置づけておるわけであります。したがいまして、その設置目的である社会経済情勢の変化に対応した適正かつ合理的な行政の実現を推進するということ、それから、所掌事務であります臨調及び旧行革審の答申、意見を受けて講ぜられる政府施策に係る重要事項について調査審議すること、それから、組織及び委員の関係、これは国会の同意を受けて内閣総理大臣が任命する委員七人によって構成されるといったような基本的事項につきましては、全く同様の組織といたしたいと考えておるわけであります。 しかしながら、行政改革の現在の状況は、これはまさしく実行段階そのものであるという認識に立ちまして、旧行革審は事務局を持っておったわけでありますけれども、新行革審には独立の事務局を置かずに、総務庁行政管理局、これは行革のいわば政府部内で総まとめをするところでありますけれども、そこで直接にその事務を所掌することといたしておるわけであります。 なお、新行革審の審議範囲としましては、臨調答申で具体的に提起された課題に関する政府施策の進捗状況についての一般的審議のほか、答申等で一般的、抽象的に改革の基本方向が提起されるにとどまっている課題につきまして、さらにこれを具体化するための調査審議を行う、この点では旧行革審と全く同じであります。
○上原委員 わかっておって尋ねているのですが、専属の事務局がない、これが違う点ですよね、特徴点は。 そうしますと、旧行革審と新行革審が同一目的を持った審議会であるとするならば、旧行革審の設置法の単純延長ということを考えてもよかったんじゃないですか。なぜそういう手法をとらずに、仰々しくまたポスト行革なんて。それが一つ。 もう一つは、事務局は総務庁の行革室なんかが担当する。しかしこれは首相直属の行革審ですよね、諮問機関ですよね。総務庁に事務局を置いて、実際には総務庁が所管、所轄をする、そうであるならば、総務庁長官の諮問機関でもいいんじゃないですか。ここにやはり不純さを感ぜざるを得ないわけですね、正直申し上げて。 この二点について御見解を聞かしていただきたいと思います。
○佐々木(晴)政府委員 第一に、任務が同じであるならばなぜ単純延長しなかったかという御質問でありますけれども、行革審の最終答申が出て新しい行革推進機関が必要であるという御提言を受けましたのは、この六十一年の六月十日でございます。そのときには既にもう前国会は終わっておったわけでありまして、私どもとしては、物理的にこれについて延長というふうな御提案を申し上げる時間的ゆとりがなかったというのが率直なところでございます。 そこで、六月十日に出されました最終答申を受けまして、これからのあり方について検討いたしました結果として、やはりこれは新しい審議機関を設ける、ただし課題は相当程度この五年間にわたって洗い出しを受けた後でありますから、そこで、この事務処理体制としては、むしろ総務庁において直接これを行うことが適当であろうという結論を出したわけであります。 第二の点の、いわば総理の諮問機関でありながら総務庁に事務処理を行わせるというのは少しおかしいではないか、このような御質問でありますけれども、これは臨調、行革審が内閣総理大臣の諮問機関としていわば総理府に置かれておった、それと同じ任務を持つということであり、やはり総理直轄の機関として、総務庁も総理府のいわば外局でございますから、そういう意味において、総理直轄の機関という意味でもって総理府の機関として位置づけた次第でございます。
○玉置国務大臣 事務局の点は今の管理局長の答弁で御理解をいただいたと思います。これはやはり総務庁に置くということ。前の事務局との差異でございますが、やはり総務庁が中心になりまして、それぞれの関係の方々にもお力添えをいただいてしっかりしたものにしていきたい。 もう一つ、前と今度とは同じじゃないか、延長で結構じゃないか、こう言いますが、これはやはりさっきから言っておりますように、臨調、行革審というのは一つの理念をしっかり示していただいた、それだけに、この理念を受けて、道半ばということは、具体的に余りできていないじゃないかという表現にも通ずるかと私は思うのです。そこで、ここで実行部隊をつくりたい。各省を督励していくということになりました場合には、総理直轄のこの新行革審の委員の先生方にいろいろと助言もしていただきまして、それぞれの考え方のもとに、いかにしてこれを実現化さすか、そのときには各省庁の中で抵抗があろうかと思いますが、それに対しては、総務庁としても、また総理の方としましても断固としてやるという実効の上がる新行革審にしたいということで、今度のお願いをしておるというふうに御理解を賜りたいと思います。
○上原委員 まあ六月の時点というのは、ああいう強引な国会運営をやったから結局国会がなかったわけだ、衆議院が解散になって、六月二日にみんな首を切られたんだから。それはいつかまたやりましょう。それで、実行部隊という具体的な中身も後でお聞かせいただきたいわけです。 そうしますと、この新行革審は旧行革審と設置目的は同じである、任務も同様である。さらに、臨調などの答申などを受けて講じられる行政制度及び行政運営の改善に係る重要事項について調査審議を進めていく、こうあるわけですね。そうしますと、お尋ねしておきたい点は、旧行革審と同様に、例えば職務執行命令訴訟制度の改悪というか、改善、改廃であるとか、あるいは安全保障会議の設置等々危機管理等の問題に係るような新規課題についても積極的に取り上げていくおつもりなのかどうか、この点も明らかにしておいていただきたいと思います。
○佐々木(晴)政府委員 新行革審の所掌事務といいますか審議の範囲といたしましては、先ほども御答弁申し上げましたけれども、臨調、行革審の審議事項のいわばフォローという点が一点と、それから臨調、行革審のときに課題として提示されながらなお明確ならざるものにつきまして、現時点にありまして改めて見直しを行って、これについてさらにその具体化をしていただくというふうな、この二点のことが恐らく考えられるのだと思います。具体的内容につきましては、これはやはり審議会が成立しましてから政府側の今までの課題の解決状況等についてお聞き取りいただきまして、そこでまた具体的に御論議をいただくことになるのだと思います。 そこで、今先生御指摘のお話は、いわば臨調答申の後の旧行革審がそういうことを現にやったではないかということを言っておられるのだと思いますけれども、これはいわば内閣の総合調整機能の強化とか、それからいわば国、地方の関係の改善あるいは整序という観点からさらにその具体化を図ったわけでありまして、個別具体的に例えばそんなものをやるのかと言われましても、それはちょっと今御答弁に窮するわけでありますが、やはり時代の変化に対応して、課題不鮮明なるものについてはこれを具体化していくというふうな課題は与えられておるもの、このように認識をいたしておるわけでございます。
○上原委員 それは、余り余計なことはお考えにならぬのがいいですよ。 そこで、政府部内にも、先ほどから言いましたように、三Kについてほぼ見通しが立った——もちろん立たないのもありますけれども、あるいは「増税なき財政再建」といったってもうできっこないのだから、景気対策もやらなければいかぬ、公債も増発せねばいかぬ、そういうときに、いつまでもきゅうきゅう行政改革だ、現状凍結だと言っても景気浮揚にならぬという厳しい批判があることも御存じですね。これは建設省であるとかそういうところでは出ている。 これはお目付役程度のものと考えていいのですか。今言ったように第二臨調それから行革審、そういうもので提言されたものをフォローしていく、具体化をしていく、そういう監視役的なものがこのポスト行革審だ、こういうふうにとらえていいですか。
○佐々木(晴)政府委員 先生のお話で「増税なき財政再建」につきましていろいろと御批判がございます。ただ、その「増税なき財政再建」は、これは経緯を申しますと、臨調の一次答申でまずこれをてことしてということを言われ、第三次答申にあって、「増税なき財政再建」というのは糧道を断ちつつ政府の施策の改革を迫るというてことして、手段としてこれは位置づけられたものであります。かつまたこれは、中長期的に見た場合、現在の国民の租税負担率を大きくしてはならないということがこの「増税なき財政再建」の趣旨であったわけであります。 現在、税制改正その他がいろいろと論議をされておりますけれども、基本的には、将来に向かって高齢化等の時代が一応迫ってくるわけでありますけれども、社会保障負担はだんだん大きくなるとして、租税負担をそんなに高くするというのはどなたも望まないことであろうと思います。その意味において、「増税なき財政再建」あるいは今後の財政運営にあって節度を持った運営が要求されるというのは、これは私ども財政運営の問題について直接お答えする立場にはありませんけれども、だれしもそれは求めることであろうと思います。 それで、今先生のこれは監視役にとどまるのかという御質問でありますけれども、これは今まで臨調、行革審の五年間を通じまして、行政改革の諸課題は相当洗い出しをされておることは事実であります。そういう意味で、政府の改革方策について大所高所からの御論議をいただくということは、基本的にこの新行革審の任務になると思います。ただ、先ほども申しましたように、いわば具体化を要する事項について新しい目で見直しをして掘り下げを行うという部分も当然ある話であります。これからなお社会というのは活性化を要求される時代であります。規制緩和その他について、なおこれはいろいろと考えていただかなければならぬ部分があるんだろう、このように考えている次第であります。 〔委員長退席、船田委員長代理着席〕
○上原委員 そこで、長官にお尋ねするわけですが、玉置長官の行革構想は大変スケールが大きいですね。さっきも既に御答弁があった分も多いわけですが、例えば農協批判に始まって、農協の行政監察を六十二年一月から実施をしていくんだ、これは明らかにしている。経済協力のあり方ですね、さっきもおっしゃっておったODAあるいは在外公館のあり方、いま一つは国際協力事業団、JICA、さらにはこの間の御発言、御答弁を聞いていると、医療機関へと発展をしてきて、きょうはまた金融、証券もやるんだ、こういうことなんですが、一定のリミットがあるわけですね。玉置総務庁長官がいつまでも総務庁長官だと思っていないし、中曽根さんの任期は来年の何月ごろまでと、もう大体決まっている。そうしますと、とてもじゃないが、これだけの大問題を短兵急にやっていくというのは至難な課題ですね。 そこで、長官がこれから最も力を入れたいと考えておられる目玉というのはどういうことなのか。また、実効を上げたいということですが、当然そうでしょう。そうしますと、これまでいろいろ御自身の答弁なり記者会見等で明らかにしたこととかマスコミで報じられたことの行革構想というものが、実際に結果が明らかになって実行に移されるのはいつごろなのか、その点も明確にしないと、たくさんふろしきは広げたが、おやめになった段階では何もなかったということでも玉置長官の本旨ではないと思うので、その点はもう少しここいらで明確にしておった方がいいと思うので、ぜひひとつまとめて御見解を明らかにしておいていただきたいと思います。
○玉置国務大臣 私はふろしきは余り大きくないのですよ。そんな、ふろしきじゃなくて紙袋ぐらいの程度だと私は思っていまして、これはやはり実効あらしめるためには——いいか悪いかわかりませんが、大体一年で関係閣僚の首を切るというのが今の自民党政権のあり方、これは私はよくないと思いますが、まあ仕方がない。 そこで、新行革審をお願いをしておりますゆえんのものは、これに含めて差別に非常に苦しんでおられた同和地域の皆さん方の問題もこれあります。それだけにこういった、大体五つぐらいに分かれますが、そういう問題については新行革審の皆さんとこれから相談して決定していきますが、決定しました委員の先生方にぜひ御理解と、そしてどこに第一回に力点を入れるのか、第二番目にどうなのか、第三番目にどうなのか、それを全部一緒になって総合して分科会的なものにしてやっていかれるのか、そういうことについてはぜひお願いをして、そして三年間ですから、三年間でやはり実を上げたい、このように考えておりまして、私一人の力ではなかなかそうできませんので、これにはやはり野党の先生方にもぜひお力添えをこの際賜りたいというふうに考えております。こういうものは総務庁だけがやるんじゃなしに、国会全体が、国権の最高機関として、国民の代表として、そしてやはり推進するものは推進するというふうにしていきたい、このように考えております。
○上原委員 何か途端に慎重な御答弁になって、変わってしまったね。 そこで、今いろいろなことをやるにはやはりこの委員の人選が大事なんですね。七人に絞ったという点も国民各界各層の意見を聞くという面では少し数が少ないような感じもするし、特に、臨調もそうだったと思うのですが、行革審もそうなんだが、たしかメンバーに女性の代表がいないね、婦人代表が。そうしますと、これは行政改革、本当に国民のいろいろなニーズにこたえていく、声を聞くということになると、そこいらもやはり配慮すべき点があると私は思うのです。そういう点はどうなのか。この間は、フレッシュな人にフレッシュな感覚でやっていきたい、新聞辞令に出ているようなあんなのはだめだということもおっしゃったような記憶が私はある。若手を起用していく、そういうことをおっしゃているわけですが、人選問題については、一部には、総務庁長官がいろいろ言ってもまた中曽根さん好みの人をみんな集めてぐいぐいやっていくのではないのか、こういう冷めたというか批判的な声もちらほらあるわけですね。 今私が指摘をした問題等を含め、この委員の人選というものはどのようなお立場でやっていくのか、スタートはいつ時点を考えておられるのか、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。 〔船田委員長代理退席、委員長着席〕
○玉置国務大臣 女性の委員を入れるというのは、いろいろと当たってみましたけれども、なかなかないですね。まさかおうちの土井委員長にお願いするわけにもいきませんし、なかなか女性の委員ということになりますと、ああでないこうでないという議論がありまして難しい。 そこでもう一つは、総理が我々が考えて言ったことに対してああでないこうでないということを言われますが、事私に対しては余り言いません。言ったって聞かぬですからね。それだけに、言って聞かぬ者はあの人はちゃんと知っていますから、金丸さんだとか私には余りそういうことを言いません。ある程度任すという度量を持っておられます。それだけに独自の人選を今やっております。やっておりますが、既成の概念にとらわれないという基本方針を貫きたい、こう考えております。 ただ言えることは、一点、二年、三年とやっていただきましたその辺の学識経験者というかそういう人たちは一人くらいは入れなきゃならぬのかなという、その程度の考え方でございまして、またその人名もどうするかということはわかりません。人名については、とにかく御審議を願っておる最中に人名を挙げるなんていうことはこれはまことに不見識。大体これで新行革審も国権の最高機関の国会で上がるなというところで本格的に人選に入ってみたい、このように考えております。
○上原委員 スタートは。
○玉置国務大臣 やり出したら一気にやります。そんなに長いことはかかりません。一月に皆さんが選挙区に帰っておられる間、余りやかましくない間にさっと決めていきたいと思います。
○上原委員 しかし、御婦人の代表を当たってみたがいないというのは、恐らくこれを聞くとそうではないとおっしゃるのじゃないのかな。わんさと我も我もと来たらどうしますか。そんな状態じゃないと思いますよ。その点はよく御検討をいただきたいと思います。 もちろん、今法案の審議中ですのでよくわかります、おっしゃった点は。国会での承認案件ですから、そのことも含めて、ひとつ慎重の上にも慎重を期し、また、具体的に委員のお名前が出たら中曽根首相好みだというような結果にならないようにということだけは重々注文をつけておきたいと思います。 それで、時間が大分過ぎましたので、あと情報公開のことについてもお尋ねしたかったのですが、これは同僚の田口先生が後ほどお尋ねになるということですから割愛をします。 ただ、政府はいろいろな規制法案をつくるのには非常に御熱心なんだが、この点だけは指摘しておく。昭和五十五年五月二十七日に「情報提供に関する改善措置等について」の閣議了解がある。しかし、これは一向に守られていませんね、長官。全く不問というか、もう金庫にしまい込んで全くやらない。こういうのも行政改革をやるべきですね。長官、その点だけお答えください。
○佐々木(晴)政府委員 先生御指摘の五十五年五月の情報提供に関する改善措置、これは政府の部内で非常に周知徹底をして実行しているはずであります。
○上原委員 実行しているかどうかは具体的に後ほど明らかにしていきます。されてないですね、重要なことについては。それは単なるペーパーワークじゃいかぬです。 そこで、外務省来ておると思いますので、この点はタイミングの問題もありますから聞いておきたいのですが、十一月二十六日、レーガン大統領は空中発射巡航ミサイルALCM装備の、これは主にB52戦略爆撃機に搭載をするわけですが、その百三十一機目を配備することを議会に通告をいたしましたね。そうなりますと、一九七九年に調印をされた米ソ両国の核兵器の上限を定めたいわゆるSALTIIは実質的には廃棄をされたと見てもいいと思うのですね。極めて重要なことだと考えるのですが、この件について外務省はどのような御見解を持っておられるのか。
○渡辺(允)政府委員 お答えを申し上げます。 私どもといたしましても、SALTIIの協定は米ソ間の軍備管理の重要な枠組みの一つとして役割を果たしてきたというふうに認識をいたしております。この問題との関係では、御承知のように米国はかねてよりソ連が軍備管理協定に違反しているのではないかという懸念を表明してきておったわけでございますが、米国から見ましてその状況に改善が見られなかったという判断に基づきまして、米国が西側全体の抑止力という観点から今回の決定を行ったことについては、それなりに理解をしておるわけでございます。 ただ、いずれにいたしましても米ソ間に安定した軍備管理の枠組みが存在いたしますことが非常に重要でございますし、効果的な検証の措置を伴いまして実効的な軍備管理協定が早期に米ソ間で締結されて、米ソ両国が戦略核兵器の大幅な削減を達成することが問題を根本的に解決するゆえんではないかと思っております。そういう観点から、現在ジュネーブで進められております米ソ間の軍備管理交渉が早期に妥結することを我が国としても強く希望しておるわけでございます。
○上原委員 短時間ではちょっと議論できませんが、いずれにしてもSALTIIがそういう結果に終わったというのは重大問題と見なければいかぬですね。 そこで問題は、このB52戦略爆撃機に空中発射巡航ミサイルが搭載をされている。これは言うまでもなくアメリカの核戦略の一つの柱ですね、B52というのは。B52G型というのはどういう性能を持っているのですか。
○渡辺(允)政府委員 お答え申し上げます。 私ども軍事の専門家ではございませんので、ただいま御質問の性能という意味をどういう点でお答え申し上げたらよろしいかと思いますが、現在問題になっております沖縄に来ておりますB52Gとの関係で申しますと、B52Gと申しますのは、通常兵器それから核兵器、いずれも搭載する能力を持っている爆撃機でございます。
○上原委員 恐らくあなたはその程度は答えるだろうと思ったのです。いつでもそうなんだ。通常兵器、核兵器両方、もうそういった子供だましみたいなことは言わぬ方がいい。 ちょっとぐらいは延ばしていいということになっているからあと五分ぐらいはやりますが、G型というのは、五十八年までに全機旧D型からG型に改良されているわけです。それは空中発射の巡航ミサイルを搭載をする目的でアメリカは改良したのです。だから、こういったSALTIIを実質的に破棄をしていくというアメリカの核戦略体系というか戦略そのものの変更だと見なければいかぬと思う。何回もこういう議論をしても、総務庁長官も聞いておいていただきたいと思うが、国会というのはこういう調子だからよくないのです。建前と本音を使い分けている。子供だましに非核三原則を守ると言いますけれども、ニュージャージーが来ても調べもせぬ。 そこで、最近は十二月一日に、今ありましたように嘉手納に十二機が飛来をしてきているわけですが、これが核兵器を搭載していないという確証はあるのですか。外務省、あなた方はどういうふうに点検したのですか。核を積まなければ、アメリカにとってはこのB52の存在価値はないのです。そんなのが幾ら飛んできても、核は積んでいませんと言っていつまでもしらばくれるのですか、どういうふうに確認なさったのですか。
○渡辺(允)政府委員 お答え申し上げます。 まず最初に、B52が日本へ来る問題につきましては、先生御承知のように、従来から私どもは台風の避難等で真にやむを得ない場合に限定するようにアメリカ側には申し入れておりまして、アメリカ側も、これはそのような緊急事態を避ける場合のみに厳重に限定するということをはっきりしておるわけでございます。 それから、核の持ち込みの問題につきましては、いかなる核の持ち込みも安保条約上の事前協議の対象でございます。核持ち込みについての事前協議があります場合には、政府としては常にこれを拒否する所存であるということも従来から申し上げておるとおりでございます。今回のB52の嘉手納に参りました件につきましては事前協議は行われておりませんし、私どもは、そうであれば、米国による核持ち込みが行われていないということは何ら疑いを有しておらないところでございます。
○上原委員 こんな答弁では理解できません。事前協議をアメリカ側が申し入れなければ核は積まれてないと言うが、核を積んでいなければこのB52の存在価値はないのです。戦略上そうなっているのでしょう。 そこで、これに対しては一斉に県議会、各近郊市町村が抗議決議なり即時撤去の要求決議をやっているということ、この点は十分踏まえてもらいたい。 もう一点は、原潜サンフランシスコ号、これが十一月二十六日にホワイト・ビーチに入港して二十九日の三時に出港した、しかし、また十一月三十日の午前八時に再入港して八時半に出港している、これはどういう理由ですか。理由がわかれば明らかにしてください。
○渡辺(允)政府委員 私どもとして申し上げられますことは、これは米海軍の運用上の理由によってそのような行動をいたしたものと思いますけれども、私どもは海軍の運用の一々の詳細について承知はいたしておりません。
○上原委員 こんな調子なんです。もう全く自由寄港でしょう。 そこで、結びとして、要望、要求等お尋ねしておきますが、この原潜サンフランシスコもトマホークを積載できるいわゆる攻撃型原潜で核疑惑が持たれておる。明らかに核装備しておるであろう。しておるであろうでなくて、核装備しておる。B52もそうなんです。こうなりますと、たとえ台風避難だといっても、台風避難を口実に、核戦争を想定したいろいろな訓練、演習を兼ねて、原潜のたび重なる入港と合わせて飛来しておることは間違いない。そういう意味で、このSALTIIが実質的に破棄されたという新たな段階では、B52の飛来については県民としては従来以上に多くの疑惑と不安を抱くのは当然だと思うのです。 したがって、原潜問題、B52が特にG型に改良されたこと、SALTIIの破棄ということと相関連して、少なくとも外務省は外交ルートを通してアメリカ側とこの問題について、国民の核疑惑についてどうするかということで最低限度の話し合いは持つべきだと思うのですが、その気持ちはおありですね。
○渡辺(允)政府委員 私どもたびたび御答弁申し上げておりますとおり、核持ち込みの問題については、現在の事前協議制度のもとで米国は安保条約及び関連取り決め上の義務を誠実に遵守するということを何回も言っておるわけでありますし、それから、SALTIIの廃棄というか非遵守の問題と我が国への核持ち込みの問題というのは、そういう意味では別の問題ではないかと思います。
○上原委員 このことにつきましては、少なくとも現時点において日米間でもう一度十分話し合いをすべきだという点を強く求めておきます。 時間が参りました。あと、沖縄気象台のことについてもお尋ねしたかったのですが、これはまた別の機会にやることにいたします。 以上です。
○石川委員長 鈴切康雄君。
○鈴切委員 今回、臨時行政改革推進審議会の設置法案が出されてその審議に入ったわけでございますが、第二臨調の答申を受けて行政改革の監視、推進機関として設置されました旧行革審は、去る六月二十七日、三年間の設置期限を終えて解散されたわけであります。そして政府は、今後の行政改革を推進するためとして今般の新行革審の法案を提出されてきたわけでございますが、今まで臨調、行革審で進めてきた行政改革がどこまで進捗しておるのか、現時点での総務庁長官の所感をお聞きいたします。
○玉置国務大臣 今まで五年、臨調、行革審とお願いいたしまして、答申を受けました。これは理念的なもの、いわゆる精神的原形をお示しいただいたと思いますが、その中でも実効の上がったのがNTTでありますし、日本たばこでありますし、そのほかに各省庁のスリム化、いわゆるチープガバメントをつくる上において方針を示し、実行を迫ったわけであります。 それだけにそれなりの評価が上がったと思いますが、私たちはそれを踏まえながらこれからさらに前進をさせたいということで、今、新行革審の法案についてお願いをしておるところであります。
○鈴切委員 六月十日に出されました旧行革審の最終答申では、行革は「いまだ道半ばにある」とかあるいは「正念場にある」と述べられておりますけれども、この認識は、確かに国鉄改革あるいは老人保健法が成立していないときのものであると考えてはおりますけれども、国鉄改革等が成立したとなると、「道半ば」とか「正念場」というような認識はどの程度までになるのか、その認識をお伺いいたします。
○玉置国務大臣 確かに国鉄改革にしましても老健法にしましても、これは臨調、行革審の答申の線に沿ったものだと私たちは考えておりますが、これだけで終わるものではない、これからがいよいよ正念場でありまして、いろいろなことを言ってまいりましたが、こうしたことだけではなしに、本当に効率のよい政府をつくる、また、地域住民が喜んでいただけるような自治体に持っていくというようなことについては、いろいろな点において改革せなければならぬ問題があります。 しかし、それぞれ利害関係者がありまして抵抗がかなり大きいと思います。その抵抗を排するためには、国民の大体合意を得られる、また、国会承認人事でございますが、国会で承認を与えていただけるような権威のある、しかもフレッシュなそういう実行部隊というものをつくって、そして一つ一つの問題について丁寧にしかも迅速にやっていきたいというふうに考えておりますのが新行革審の法案だというふうに御理解を賜りたいと思います。
○鈴切委員 五十九年十月二十三日に「臨時行政調査会答申の推進状況について」ということが旧行革審の方から出されております。これを見ると、「総じて政府は改革を着実に推進してきており、その道程のほぼ五合目程度に達しているといえよう。もちろん、この評価は、政府が引き続き行政改革に積極的に取り組んでいくことを前提にしてのものである。」こう書いてありますね。だから、数字的に言えばあのときには五合目程度に達したというわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、国鉄改革等のそういう問題が一応それなりに行政改革として進んだ場合において、この「道程のほぼ五合目程度」がどの程度になるか、その認識をお伺いいたしましょう。
○佐々木(晴)政府委員 確かに、今の五十九年十月の時点で旧行革審から「五合目程度」であるという御指摘をいただきました。政府としては、それはちょうど当時の後藤田行管長官が、御激励の意を含めての評価であろう、このようなことを御答弁申し上げた経緯がございます。 現時点でどのように評価するかという点につきましては、これはなかなか難しい問題でありまして一概に言えないのだと思いますが、行革審は最終答申でも「道半ば」、それで国鉄がこういうことで改善をされたということになりますと、これは評価点は相当上がってくるのだろうと思います。 ただし、例えば補助金の整理、財政再建、これはまだほど遠いわけでありますから、そういう意味で、一概に評価点をどの程度と認識しているかということにつきまして私どもお答えをするというのは今なお適当ではないのではなかろうか、やはりこれは新行革審でもってまた御評価を願って、その結果によってまたお話しを申し上げるというふうなことであるべきであって、政府として、自体で評価するというのはいかがなものであろうか、このように考えるわけでございます。
○鈴切委員 旧行革審の最終答申ではこのように述べております。「行政改革の現状を全体としてみると、改革の内容が必ずしも十分でないものがあったり、また国鉄の分割・民営化を始め今後実施に移すべき改革課題も少なくない。したがって、行財政の改革はいまだ道半ばにあると言わざるを得ないのである。特に、行政の責任領域の本格的な見直しはなお不十分であり、財政再建は前途程遠い状況にある。」と厳しい総括を行っております。 そこで、政府としては積み残された今後の課題をどのように認識をされているか、その点についてお伺いいたします。
○佐々木(晴)政府委員 臨調、行革審の答申をどのように見るかということでありますけれども、臨調あるいは旧行革審でいろいろ分類したところによりますと、ざっと二千の項目があったと言われております。 この個別について申し上げるのはいささかどうかと思いますけれども、現在、今後とも進捗、推進を図るべきものとして考えておりますのが、第七次定員削減計画に基づく国家公務員数の着実な縮減とかあるいは行政組織、特殊法人等の整理、再編、合理化及び活性化、これは今なお続けておりますけれども、なお不十分であると考えております。それから地方公共団体におけるところのいわゆる地方行革の推進、それから財政改革にも資する観点から聖域を設けない各分野の制度、施策の見直しの推進、このようなことがこれからもなお積み残された課題として多々存在すると考えております。 これまでもそれ相応にやってまいったわけでありますけれども、今後においても一層の改革努力を傾けてまいるべきものである、このように考えている次第であります。
○鈴切委員 臨調答申で未処置になっているものあるいは行革審答申で未処置になっているもの、これは若干重複するものはありますけれども、例えば臨調答申の中で北海道、沖縄、国土庁の三庁統合というような問題もあるわけですから、そういうふうに分けますと、大枠にして臨調答申の末処置のもの行革審答申で未処置のものというのはどういうものになりましょうか。
○佐々木(晴)政府委員 これは推進中のものもあり、それからまだ残されたままになっている課題もあります。それで一概にすべて、例えば各省がよく協力してくれないとかなんとかいう話ではなくて、理屈の問題にしてもなかなかできないという課題も一応あったと思います。 ただし、そのあたりのせっかくの御指摘でありますからお答えを申し上げますと、例えば行政組織の問題では、今先生がおっしゃいましたように、国土三庁の統合の問題というのがやはり残っております。あるいはいわゆる企画機能の強化のためのいわば調整の仕組みというふうなことについても今後考えていかなければならない、このように思います。 それから、内部部局の関係で、内部組織の再編合理化につきまして、私ども臨調答申を受けまして、あのとき五年で一割の整理再編ということを言われておりますけれども、これは毎年着実に進めておりますものの、なおこれにつきまして残がございます。例えば課の縮減等につきましては、今後とも進めてまいりたいと考えております。 地方支分部局の整理合理化の推進につきましては、これは実は相当程度やってまいりました。ただ、支所、出張所等につきましては、おおむね六十三年を目途になお続けておるわけでありまして、このあたりについてまだ未措置のものがあるわけであります。 それから、現業の関係につきまして申しますと、例えばこれは郵政事業の経営合理化につきまして、郵政事業、いろいろと努力はしていただいておるものの、なおこれにつきましても継続推進すべきものがあると思います。 それから国有林野につきまして、これまた随分御努力を願っておりますけれども、御承知のように経営改善の計画を改めて再編成をいたしまして、今さらに進めておるわけであります。 それから国立病院・療養所につきましては、これは相当数を再編成をしたい、このように臨調答申で述べておるわけでありますけれども、これにつきましても御承知のように法律案も提出をいたしておりますけれども、これはなお遅々として進んでいないというのが実態であります。 公社制度につきましては、おかげさまでこれはほぼすべて、国鉄、電電、専売とも臨調の答申、これは不十分なところも確かにあると思いますけれども、おおむね臨調、行革審の指摘のとおりこれが実現できた、このように思います。 それから特殊法人につきましては、これは統廃合につきましては、臨調答申で述べられたもので現在なお実行してないものとしては、二件、四法人の統廃合というのが課題として残っております。具体的に言いますと、農業信用保険協会、それから林業信用基金及び中央漁業信用基金の統合でありますが、これにつきましては、来年度にはこの統合が見通せるという段階まで至っていると認識をいたしております。 それから、日本航空株式会社の完全民営化、これにつきましても現在政府部内で作業を進めている段階でありますけれども、ただ、現時点にあってなおこれが実施されてないことは確かにそのとおりであります。 それから、民間法人化につきましては十二法人の指摘があったわけでありますけれども、現在十法人につきまして既にもう国会で法律改正をしていただきまして、残り二法人につきまして早期に法案を再提出すべくただいま考えておるところであります。なお残っておる課題の一つであります。 それから、事業の縮小の問題がありますけれども、これは毎年着実に進めておるわけでありまして、おおむね所期の目的を達しつつあると考えております。 ただ、経営の活性化につきましては、これは臨調でも言われ、行革審の最終答申でもいろいろと言われておりまして、いろいろと一般活性化方策を進めておりますけれども、なかなか所期の目的を達しているかどうか、なおこれからもいろいろと進めていく課題が残っておる、このように認識をいたしております。 それから定員管理の関係では、先ほども申しましたように、第七次定員削減計画を今年八月に策定をいたしまして実行段階になったわけでありますが、これは着実に実行してまいりたいと思います。 それから、公務員数の総数の縮減ということを指摘をされておるわけでありますけれども、これは毎年の予算の査定を通じて実行してまいりたいと思います。 行政事務関係では、許認可の整理合理化とか統計調査とか共通的行政制度の問題がありますけれども、許認可につきましては、これは指摘事項についてはそれぞれすべて実行をほぼ終えておるわけでありますが、ただ、許認可等の定期的見直しとか、それから新設、審査の仕組みの確立といったような問題につきましては、まだ実は十分でないと思っております。 それから、共通的行政制度で、個人情報保護の制度的方策の立案検討とか、あるいは情報公開に係る制度問題の調査検討とか、それから行政手続制度の調査研究、あるいはオンブズマン制度に係る検討の推進につきましては、それはそれぞれ研究会等を設けまして進めてはおりますものの、なおこれは必ずしも成果を上げるに至っていないというのが現段階であります。 また、国と地方の問題があるわけでありますけれども、機関委任事務の問題は、先般こちらの方で旧行革審の六十年七月の答申に基づきまして法案を提出し、衆議院段階は通過をさせていただいた次第であります。しかし、この機関委任事務の整理合理化とか国の関与、必置規制あるいは地方への権限委譲、こうしたものにつきましては今後とも社会経済情勢の変化等を踏まえた見直しが必要であろう、このように思います。 それから、補助金等につきましては政府としても随分力を入れてまいったわけでありますが、整理合理化につきましては今後とも続けてまいらなければならない、このように思います。 それから地方事務官の問題は、陸運関係は臨調答申を受けまして措置をされたわけでありますけれども、社会保険関係あるいは職業安定関係の地方事務官は、実は法案を提出しながらまだ実行はされていないという段階であります。 なお、地方行政につきまして、これは地方行革大綱を六十年一月に自治省の方でお立ていただいていろいろとその措置を促しておるわけでありますが、今後ともそういう地方行革の継続推進ということが必要になってまいると思います。 最後に、重要政策課題があるわけであります。これは年金はほぼ実現をしたわけでありますが、ただ問題は、七十年に向けていわば全体の一元化への検討ということはこれから進めていかなければならないと思います。また、恩給制度についても見直しということが指摘されておりまして、これはただいまいろいろと検討をいたしておるというふうに承知をいたしております。 それから医療につきまして、これも医療保険制度の一元化というふうな問題が指摘をされておるわけでありますけれども、なおこれからも検討を要するということであります。 農業につきまして、これは御承知のように中長期的に全量買い入れ制度の見直しというふうな問題はやはり残っておるわけであります。また、転作奨励金依存からの脱却というふうなことも言われておるわけでありますが、このあたりはなお進めなければならない課題であろうと思います。 文教につきまして、これはなお残っている課題としまして大学、短大のこれからのあり方ということ、これは臨教審でもいろいろ御検討中のところでありますけれども、今後ともこうしたようなことにつきまして、柔軟な発想でもって文教政策について考えてまいらなければならないのではなかろうかと思います。 また、経済協力につきまして、経済協力の効率的な実施の推進あるいは総合的な経済協力の継続推進、その他経済協力行政の運営改善といったようなことについての御指摘があるわけで、これは長官からも時々この席でも発言をしておられますけれども、一つの問題としてやはり残っておると思います。 また、財政改革関連でいろいろなことがございますけれども、これは要するに補助金等の整理合理化、こうしたものはなお進めてまいらなければならない、このように考えておる次第であります。 大変長々しくなりましたけれども、やや詳細にわたって逐一御説明を申し上げた次第であります。
○鈴切委員 今、局長から本当にかなり詳しい御説明がありましたけれども、それを聞いただけでも、これから行政改革をさらに進めていくということはなかなか困難な問題が前途にはあるだろうというような感じがしてならないものばかりであったというふうに今聞いておりました。 新しい行革審の検討のテーマというものは、この法律が通った後、新行革審で決めるということになると思いますけれども、旧行革審答申でお米の全量管理方式の見直しが取り上げられまして、長官が農協監察の発言もされまして、今後の行革審のテーマとしてそれが取り上げられることになるのではないかというふうに思うわけでありますが、長官が言われましたこの農協監査の発言のねらいというのはどういうところにあるのでしょうか。
○玉置国務大臣 日本の政治の中にいつの間にか聖域化されたもの、それは防衛庁の予算であり警察の予算であり食管制度でありということでありますが、我々総務庁としては聖域なんてないのでありまして、総理の周りといえどもやはり一般行政の中で監察、調査できるのであります。 しかし、今までの慣例というか、そういうもののタブーをどこかで破るべきであるということを考えておりましたときに、やはり私がこつんと来たのはことしの米価の決定であります。米価の決定のときに、自民党のベトコンと称する者が中心になって、その背景が中央会であり、全農であり、共済連でありという、そういうやり方が本当に真っ当なものかどうかということを考えたときに、真っ当ではない、やはりこの辺でこういったことについてメスを入れるべきである。これはなかなか口を開く者がなかった。口を開く者がなかったが、幸い総務庁長官として就任をさせていただきました。そこで、これは何も総理と相談したわけではありませんで自分から言い出したことでありますが、ここでやはり農協に対してしっかりした監察、調査を入れて、そして自助努力を促し、所管官庁である農林省がこれに対して立派な対応をしてもらうということでないと、やがて一番最後にツケが来るのは農民だ。 今度の国鉄を考えて見ましても、国鉄の放漫経営というか、いろいろな理由がありますが、ああした親方日の丸の経営が、最後どこにツケが来たかといったら、国鉄で働いておる人の頭の上に来たわけです。就職をどうするのだ、家族はどうするのだ、今度あっちへ回されたときに子供のこれからの進学はどうするのだということでありまして、結局ツケが最後に回ってくるのは農家の方々だ。特に、農協法第八条で、農協は農民への奉仕を目的とし、営利を追求してはならないというのが基本なんです。それがいつの間にか忘却されてしまって、ああいった何でもやれるのだという思い上がり、この思い上がりが必ず破綻するのです。 戦前は陸軍です。陸軍が思い上がって元勲を殺し、時の首相を殺し、そして財界の長老を殺し、そしていつの間にか、陸軍が旗を振れば内閣はどうにでもなるんだという、この思い上がりが第二次大戦に誘導していった、私はこう考えておるのでありまして、戦後にもその例はたくさんあります。 それだけに、本来の業務に返りなさい、それは何かといったら、原点の協同主義に返れということで農協にああした監察、調査を入れるぞということをやったわけでありまして、おかげでこの問題につきましては農協の方も自助努力をいたしておりまして、今度農協の方から出ましたものを読みましたが、ほとんどの部分を営農指導、生活指導に割いております。十分だと言えませんが、かなりの自助努力の跡が見える。また、農林省におかれては、農政審でこの米の問題について、また補助金の出し方についてかなり勉強していただいて、この農政審の答申を踏まえて農林省が思い切ってやろうという姿が見えてきましたので、かなりの効果が上がったなというふうに思っております。 しかし、事務的には粛々として監察、調査のメスを入れていくという態度は緩めておりませんので、その内容については政府委員から答弁させます。
○山本(貞)政府委員 ただいま大臣から御答弁ございましたような趣旨で農協に関する監督、行政監察を行うようにということでございます。農協等の監督、行政監察は、農林省等の農協に関する指導監督行政の改善に資する、こういうことで、農水省及び県の農協等に対しまする指導監督行政の実態、あるいは協力を得まして農協等の活動実態につきまして調査を行うということで、実施の段取りといたしましては、十月の中ごろから本省段階あるいは全中等におきまして準備調査をいたしまして、さらに十一月から若干の県におきまして県あるいは県中あるいは単協等につきましてテスト的に実情聴取を行っております。これに基づきまして本格的な調査計画を立てた上、来年一月から全国的な監察、調査に入る、こういった段階で、現在計画を作成中の段階でございます。
○鈴切委員 総務庁長官が、行政の中に聖域があってはならぬ、そういうことをおっしゃった。そのとおりだ。国民の税金を使っている以上は聖域があってはならぬという考え方は私も賛成です。 今御答弁あった中に、前々から例えば在外公館の問題とかあるいは海外経済協力といった個々の問題についても発言をされておられたことを私記憶しておりますけれども、聖域があってはならぬという中に、防衛庁の予算並びに警察庁の予算云々というようなお話がありましたけれども、その真意はどこにあるのでしょうか。
○玉置国務大臣 防衛庁につきましては国家機密の問題がかなりあります。国家機密の問題のある防衛庁に対して我々の一般行政の監察、調査というものについては少しくなじまないのじゃないかというようなことを考えておりますが、これとてそのまま放置するわけでない、いつの時代かやはり考えていかなければならぬと考えております。また、警察の問題につきましては、それぞれ捜査の問題、人権の問題、そういった問題もこれあり、これも一般行政の監察、調査ということになかなかなじまないものじゃないかと考えておるわけであります。しかし、今申しましたように、防衛庁と同じように、ほっておくわけではない。 これに対して総務庁として考え方を持っておりますので、公開の条件というふうなことではなしに、それぞれ指摘すべきものは指摘する、勧告すべきものは勧告するというふうにこれからやっていきたい、こう考えております。
○鈴切委員 行革審の答申では、道半ばであると今後の政府の取り組みに含みを持たしておるものの、臨調からの懸案であった中央省庁の統廃合あるいは補助金の整理合理化、特殊法人の整理統合、行政の過剰な規制の排除、地方への本格的な権限委譲といった本来の意味での行革論議での中心課題が、そのままそっくり積み残しになっておるわけでございますが、その点について政府はこれからどのように進めて対処されようとしておるのでしょうか。
○玉置国務大臣 今御指摘をいただきましたものは基本の問題ですから、これは際物ではありません。それだけに腰を据えてやっていくというのが今御審議を願っております新行革審の法案の考え方でありまして、この法律が皆さんのおかげで可決成立をさせていただきましたら、その基本のものについては腰を据えてしっかりやっていきたい。 さっき管理局長が御答弁をほとんど申し上げましたが、その中でありました中央官庁の統廃合でありますが、沖縄、北海道を国土庁にという考え方でございますけれども、現在その考え方のあらわれとして、国土庁の長官が沖縄、北海道を兼務いたしております。しかし、これとて一遍にやれるわけじゃない、なかなか特殊事情がありまして、その特殊事情を勘案をしながら進めなければならぬ。 そのときに一番大きな壁になるのはだれかといったら、国会議員ですよ。もうこれは徹底的に反対するのです。与野党を問わず、我が選挙区はというので徹底的に反対するんだ。この辺、何とかならぬかな。ひとつ公明党さんや社会党さんや民社党さん、その辺でいい知恵出してもろうて、総務庁、協力するから、よし一緒にやろうやないかとやったら、すっと通るのですよ。 しかし、それはなかなかそういうわけにいかない。それは当たり前のことでありまして、命がけで闘ってきておる選挙区を抱えておるのですからね。それが中央の国土庁に全部吸収されてしまうということになれば、当然のごとく島民が沸きます。あの定数是正だって、僕らのところ考えてみたって命がけですよ。国の言うことなんか聞くものか、選挙管理はボイコットと言うて騒ぎ出すのですからね。それよりももっと大きな問題ですから。 この機会に私ははっきり申し上げておきますが、利害関係者である国会議員というものの特殊な事情、よくわかります。よくわかりますが、もう一つ高い次元でそういった行政改革に対して超党派で御理解を賜れぬものだろうか。これは私が幾ら言ったって難しいですが、党首会談でもやってもらって、まとまらぬと思いますが、ぜひひとつお願いしたいなというふうに考えておりまして、近く私は中曽根総理に対して、行革に熱心ですから、この行革に絞って党首会談をやってもらって、いろいろな面において、各党代表として理解をしてもらうものは理解してもらう、協力してもらうものは協力してもらう、しかし、ここだけは残せというものは残すというふうに持っていきたいな、こう考えております。
○佐々木(晴)政府委員 今、大筋の中央省庁の問題については長官から御答弁申し上げたわけでありますが、中央省庁の統廃合の問題というのは大変重要な課題でありまして、その趣旨で、昭和五十九年七月には総理府本府と行政管理庁の、これは総理府本府の大部分の組織と行政管理庁の組織を統合いたしまして総務庁を設置いたしたということでありまして、今後とも、社会経済情勢など内外の諸情勢の変化、事態の推移等を見ながらいろいろと考えてまいりたいわけでありますけれども、その中で国土、北海道、沖縄の統廃合問題がある。 これについては今長官からお答えしたところでありますが、政府におきましては、まずは臨調答申の趣旨を踏まえまして、国土開発行政関係三庁連絡会議を設置しまして、いろいろと行政施策の打ち合わせ、連絡、そうしたことは実は進めておるわけであります。なお、今後ともこのあたりについてはいろいろと検討してまいりたいと思います。 それから、特殊法人の整理合理化につきましては、これはおかげさまで三公社の民営化を初めとしまして特殊法人の統廃合等は逐次実施しまして、先ほど私が申しましたようにあとは二つの課題が指摘事項の中で残っておるということでありまして、これについてもおおむね見通しをつけておる段階でございます。ただ、今後とも特に経営の活性化等については大いに進めてまいりたい、このように思います。 それから、補助金の整理合理化につきましては、これはやはり従来から、行財政の簡素合理化、官民の役割分担及び国、地方の責任分担、費用分担の観点から補助金等の厳しい見直しを進め、その総額の抑制を図ってまいったわけであります。その結果としまして、昭和五十九年度以降から初めて三年連続して補助金等の対前年比減額を達成したわけであります。今後におきましても、引き続き補助金等の廃止、統合メニュー化、終期の設定等を推進するなど、厳しい見直しを推進していくべきものと考えております。 なお、御質問の規制緩和の推進、それから権限委譲の関係につきましては、行政監察局長の方からお答えを申し上げます。
○山本(貞)政府委員 官から民へ、国から地方へというのが臨調、行革審答申の基本思想の一つでございます。それで、御指摘の規制緩和がいわゆる官から民への大きな柱の一つでございまして、これが御指摘のとおり社会経済あるいは国民活動の活性化ということで最も重要な課題でございます。 御案内のとおり、昨年の行革審答申におきまして二百五十八の具体的な個別の規制緩和事項の答申がございまして、これを受けまして政府におきまして、現在のところ、既に法律成立したものも含めまして二百事項につきましては実施済みあるいは一部実施をやっております。決してこれで十分とは考えておらないわけでございまして、今後ともこの残る課題の推進、その他事項についての推進を積極的に行うべきだと考えております。 それからさらに、権限委譲の問題がいわゆる国から地方への問題の一つでございます。臨調、行革審も言っておりますように、国と地方を対立的にとらえるべきではない、あくまで国と地方は責任と機能を分担し合ってお互いに一つの目的に向かって協力し合う。その場合に、やはり行政サービスを考えます場合に、全国的な統一性、公平性の確保という点と、それから地方自治の尊重、この二つの面の調整を図る必要がある。その場合にできるだけ権限を地方に委譲すべきでございますが、同時に、やはり国として行わなければならない事務は多々あるわけでございます。これは当然のことでございますが、国家的、広域的見地から調整が必要だ、あるいは国民の重大な権利義務について統一的に運用する必要がある、その他一定の全国的な行政水準を相当確保する必要がある、こういったものについて国家の事務となっております。しかし、できる限りそういったものにつきましても機関委任、団体委任、その他の方法で、地方でやれるものはやるべきである。 こういうことで、実は行革審は、ことし地方制度調査会あるいは従来の六団体等からいろいろ出ておりました意見、要望を全体を総ざらいいたしまして実態調査をいたしました結果、五十五事項につきまして具体的な答申を行い、そしてそのうち法律部分につきましては、先ほど国会に法案を御提出申し上げました。その他の分につきましては、政省令等で実行に移しておるというわけでございます。決してこれで十分とは考えておりませんで、今後とも、社会経済情勢の変化とか自治体の行財政能力の向上等も踏まえまして権限委譲につきまして推進を図ってまいりたい、このように考えております。
○鈴切委員 総務庁長官はたしか和歌山でしたですね、選挙区は。総務庁長官が定数是正のときには本当に命がけでおやりになった、それは私も新聞等でもよくわかっているわけでございますけれども、しかし、行政改革というのは、やはり国家百年の大計に基づいて、少なくとも臨調並びに行革審がもうしのぎを削りながら今後の日本の将来をどうしたらいいだろうかということで答申を出したわけですから、そういう意味からいいますと、私は、この臨調答申並びに行革審答申というものは政府に尊重義務を負荷しているわけですから、やりやすいものだけをつまみ食いをしていくということでは、先ほども局長からありましたように大変に難しい問題が全部残っていくのだろうというふうに思うわけで、それでは道半ば、それ以上には上らないわけですから、そういう意味において、政府のリーダーシップ、総務庁長官のリーダーシップというものが非常に大切だろう。行政改革を進めるという意味においては、私どもはそれなりに理解をし、今までも政府を叱咤激励をしている立場でありますから、ぜひそういうふうな考え方で難しい問題でも勇敢に取り組んでいくという姿勢を続けていただきたい、こう思うわけであります。 特殊法人についても、確かにそのときどきにおいて特殊法人というもの、これは必要であったろう、政策的に必要であったろうとは実は私は思うわけでありますけれども、しかし、今現在の時点において果たしてその特殊法人が必要であるかどうかという問題について大変に問題があるだろう。ところが特殊法人をみずから生き延ばすために、当時の言うならば社会情勢、こういうふうな中にあって設立趣旨をうたってあるものを、いつの間にか趣旨的なものも目的も若干変えたりなんかして生き延びようというような特殊法人も私はあると思うのですね。これはけしからぬ話だ。おのおののセクト主義によってその存在というものを残していこうというのは問題だろうと思うのです。やはりそういうところは厳しくメスを入れていかなければならぬだろうと思うのですが、総務庁長官いかがでしょうか。
○玉置国務大臣 私ごとを申し上げて恐縮ですが、自民党の中に、まだ高度成長のさなかでございましたが、やがて今日のような状態になるということを予言して、総務会でぎゃんぎゃん言って、それで特殊法人等補助金整理に関する小委員会というのを灘尾総務会長のときにつくってもらった。そのときに総務会の人事として、あのうるさい玉置を一回やらしてみろというので私が小委員長になって、きょう出席しておられる河野先生にも委員をお願いしたわけであります。 そのときの基本の考え方は、小委員会は十人以内とする、多くは要らぬ、各省出身の議員は入れない、そして、大体まとまってきたら中間報告は委員長が総務会にする、いわゆる総務会、総理直轄の一つの機構としたわけです。それの方向づけが大体認証されたらそれに向かって結論を出すというふうなことでやっと引き受けたわけでありますが、確かに成果が上がっておりました。上がっておりましたし、補助金整理につきましてもかなりの思い切ったことをやりました。特殊法人についてもこれとこれとこれとというので、整理をするまずとりあえずのものをあのときたしか十一だったかつくりまして、その中に鉄建公団も入っておったわけです。 あの当時の状態と今日の取り巻くいろいろな状況を考えてみましたら、まだもっともっと厳しいものでありますから、今の御趣旨のとおり、特殊法人というものは甘えの構造が依然として残っておるという認識において私は変わりません。それだけに、特殊法人につきましてもこれは勉強して、どうしても必要なもの、もう少し勉強してもらったら効果が上がってくるもの、この際思い切って切ってしまうものというふうに三ランクぐらいに分けて思い切った考え方を実行していきたい、このように考えております。 これとてなかなか難しいので、先生、たくさんひもつきがおるんですよ。ひもつきがああでない、こうでないと言ってきますからね。おかげで、私は総務庁長官に就任しまして、農協やりましてもODAやりましても金融資本のことを言いましても、私にかかってくる者はだれ一人ないのです。よほど嫌われているんだと思いますが、だれもない。それだけに私の時代にある程度の路線は敷いていきたい、このように考えております。
○鈴切委員 臨調、行革審といった流れの中で行革が十分な成果を発揮できなかった原因の一つに、四十九名という参与を登用したために、今お話ありましたように、お互いに牽制し合ってセクト主義的なもので踏み込んだ提言ができなかったということはそのとおりだと私は実は思っておりますけれども、例えばそのために、補助金の整理をすべきところを一律削減をしてかえって自治体を苦しめるというような愚かな、行革といってもそういう弱い者にしわ寄せがいってしまったという点も僕はあろうと思うのですね。 私は、実は先日もちょっと申し上げましたけれども、伊豆七島、小笠原の離島を選挙区に持っております。幸いにして東京都という大きなバックでそれなりに離島に対しても手厚い行政をやっているわけですが、しかし、離島の問題についても一律削減の中に入ってきているわけでして、東京以外の例えば長崎とか宮崎とか、そういうふうな全国的に離島なんかが多い地方自治体は本当にひいひい言っている状態なんです。こういうのに一律削減がいいかどうかという問題、私はこれは非常に問題があるだろう、こう思うのですけれども、その二の舞をしないために、言うならば参与、それぞれの所管庁から出てきたセクト主義的な立場にある者に対して、政府はこれからの問題としてはどのようにお考えでしょうか。
○佐々木(晴)政府委員 臨調、行革審における専門委員それから参与の役割につきましては、いささか私は先生と認識を異にするわけでありまして、これは非常にしっかりした御議論を皆さんやっていただいたというふうに思います。率直に言いまして、臨調、行革審であれだけの答申ができたのは、そうした専門委員、参与の下支えあるいは粗ごなしがあったからこそできたんだ、このように思うわけであります。その論議は極めて活発、それでまた非常に熱気のあふれるものであったように承知をいたしております。 ただ、今先生が言われましたいわばセクト主義にとらわれた人がいたのではないかということは、それはもちろん人間ですからなかったとは言えませんけれども、基本的に、例えば臨調、行革審にあっていずれも部会長が大変しっかりしておられた、全体をまとめられた、このように認識をいたしております。 もちろんその人選につきましては、委員はもちろんのこととして、これは今後新行革審の審議でもって決められる話でありますけれども、参与等の人選というふうな話も出てこようかと思います。その段階では、先生の御忠言をまた参考とさせていただくということはもちろんあると思いますけれども、基本的には、臨調、行革審の参与の御活躍は大変なものであったと私どもは敬意を表している次第であります。
○鈴切委員 一時間というのは、こうやって論議しているとすっと終わってしまいまして、みんな積み残してしまうような格好になってしまいますけれども、これだけはちょっと聞いておきたいのです。 さきの百二国会、すなわち六十年の六月十三日の参議院内閣委員会での審議過程で、我が党の原田委員の質問に対して政府は、国の関与の総数把握について約束をしており、昨年暮れの閣議決定でも「許認可等の実態の統一的把握については、総務庁において、統一的基準の下に、各省庁の協力を得て、昭和六十年度末を目途にその作業を終了すること」となっておりますけれども、この作業は終わったのでしょうか。その結果はどうなっているのでしょうか。
○山本(貞)政府委員 まず、許認可の統一的な実態把握の点でございますが、先生御指摘のとおり、昨年の行革審の答申で、許認可の整理合理化を推進する基礎資料といたしましてまずその実態を統一的に把握するべきである、こういうふうなことでございまして、また国会でもただいまのような御指摘がございまして、政府といたしまして早速、この約五千七百に上ります法律、政令、省令、告示、これを統一基準のもとに各省の御協力を得まして実態把握に努めてまいったわけでございます。その結果、今月一日の時点でやっととりあえず総数だけは確定数値がまとまったということでございます。 この際、御報告申し上げますと、今回の許認可等の統一把握作業の結果、二十三省庁で許認可等を所管いたしておりまして、その総数は一万五十四件となっております。許認可の種類別で多うございますのは、届け出が三千三百二十六件、認可が千四百四十一件、許可が千三百四十五件、承認が九百八十八件、報告が六百十三件等々でございます。これだけで八割になります。それから、省庁別で多いところを申し上げますと、大蔵省が千百十六件、厚生省が九百三十六件、農水省が千二百六十三件、通産省が千八百七十件、運輸省が二千十七件、労働省が五百三十二件、建設省が七百四十二件、自治省が百四件、こうなっております。 なお、こういった一万五十四件の許認可等につきまして、ただいま根拠条項、処分権者、処分の対象件数等々の実態把握の作業をさらに進めておる段階でございます。
○鈴切委員 許認可等の総数の把握については、従来からの懸案事項であったものを御努力されて、とりあえずの作業を終えて今報告があったわけでございますが、国の関与は相当広範囲にわたっていると私どもは思います。政府が把握したその許認可等の範囲はどの辺までなのかということについてはちょっとまだ御答弁がなかったし、また、許認可等の用語別にはどれくらいになっているのかという問題もありますし、行政指導という形での国の関与についてはどう調査したのか、あるいは調査できなかったのかどうか、この点についてはいかがでしょうか。
○山本(貞)政府委員 失礼いたしました。 許認可等の実態把握の範囲でございますが、これは一般に国民の申請等に基づきまして行政庁が行う処分などを指しているわけでございますので、今回の把握の範囲といたしまして、国民つまり個人または法人の申請、出願等に基づいて行政庁が行う処分及びこれに類似するもの、届け出とか報告等々、担当数の種類に上りますが、そういったものを把握いたしております。 許可とか認可等の用語別の件数は先ほど御答弁申し上げましたのでそういうことでございますが、もう一点の国の関与の総数把握でございますけれども、先生御指摘のように、国会でも統一的な実態把握をすべしという附帯決議がございましたので、実はこの作業を始めております。ただし、御案内のとおり、一つは、五千七百に上ります法律、政令、省令、告示等の洗い出しの作業があるわけでございますが、国の関与と申しましても実は許認可ほど単純にまいりませんで、その対象範囲をどうとらえるか、相当複雑な問題もございます。それからまた、把握する場合に数え方の問題もございますし、どのような内容のものを把握するか、そういう問題がございまして、現在、この五千七百の法律、政省令のうち、さしずめ六十余りの法律、それに基づく政省令、告示、これをテスト的に調査いたしまして、その作業をいたしております。 これを関係省庁にお渡しいたしまして、いろいろ御協議いたしました上でこの統一的把握のための基準をつくりまして、そして全体についての実態把握作業を今後進めてまいりたい。結論的にあわせて申しますと、恐らくこの作業が完成するのは六十二年度いっぱいはかかるであろう、このように考えております。
○鈴切委員 もう時間が参ったわけでありますけれども、許認可等の総数などの統一的実態把握の結果は、国民の理解を深めるためにも国民にわかりやすく公表すべきではないかと私は考えるのです。そのことによって、より国民の皆さん方が理解をするということは、大きく、行政改革をやっている政府の姿勢というものに対する国民の理解、こう思うのです。その点についてはいかがでしょうか。
○山本(貞)政府委員 許認可等の把握した結果の要旨を公表すべきだという御指摘の点は、確かに先生のおっしゃるとおりだと思います。その点、今後検討させていただきたいと思いますが、とりあえず、本日ここで御報告いたしました総数等の分につきましては、早速、要点資料をまとめまして各方面に提供するようにいたしたいと思っております。
○鈴切委員 最後になりましたけれども、総務庁長官、今のその問題はやはり前向きに公表された方がいいだろうと私は思いますので、その点、御答弁をいただくと同時に、きょう自治省の皆さん方にわざわざ来ていただきましたけれども、このようにして一時間があっという間に終わってしまいまして、申しわけありません。また次の機会に自治省の関係はやらせていただきますので、御了解を得たいと思います。 総務長官、よろしくどうぞ。
○玉置国務大臣 私はうかつにもこの許認可の問題で一万五十四もあるということを知らなかった。これはやはり日本の国民性の中で生まれた、官は高いんだ、民は低いんだという考え方から出てきておるなと思ったのですよ。いまだに中央官庁のところに嫁さんが来たがるのですね。これを一つ考えてみても、やはりこれだけのものがふえる背景はあるんだなと思った。しかも、もう英語の辞典にもまたフランス語の辞典にも行政指導という言葉がそのまま入っておるのですね。驚くべきことですよ。それだけに、こういった問題についてはやはりある程度改めていかなければいかぬ、というよりも、思い切って改めなければだめだというように考えております。 今、監察局長が御答弁しましたが、それだけでは足らぬな、やはりこの辺に大きくメスを入れて、そして本当に民の喜ぶ、民が自主的に動ける、自由に動ける、こういうものをやってみたい。例えば、今の大蔵省のやっている銀行、損保、生保、証券、そういうものの規制なんていうのは大変なものですよ。 それだけでなしに、運輸省のボート一つを考えてみても、私はオーストラリアのこの専務理事をやっていますが、オーストラリアで十六メーターのクルーザーを持っていますが、クルーザーを運転するのに許可も何も要らぬのです。自分でやれるのです。ところが、日本に帰ってきたら、小さなボートが全部認可をとらなければいかぬのでしょう。試験を受けなければいかぬ。試験を受けるために大変な金がかかる。またもう一つ、小さな漁船についても、漁船に備えておるあの無線、たった三キロか四キロの、旗を振ったらわかるようなところの漁船でも、やはり無線をつけておる限りは試験を受けて、試験料を出してやらなければいかぬ。こういう行き過ぎたことをなぜ許しておるのか。しかし、日本国民の中では、お上がやるのだから仕方がないという考え方が依然として根強い。 こういった議論が国会で巻き起こって、そして本当に民間の人たちが自由にやれるもの、そこからまた新しい活力が出てくるもの、これを指導していくのが総務庁だと考えておりますので、十分配慮してやっていきたいと思います。
○鈴切委員 時間になりましたので、これで終わります。ありがとうございました。
○石川委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時十二分休憩 ────◇───── 午後三時開議
○石川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。和田一仁君。
○和田委員 初めに、長官にお尋ねをいたします。お疲れのところ恐縮でございます。さらに同じような質問をたびたび繰り返すようで大変恐縮でございますけれども、私どもは民社党としての立場でお尋ねをいたしますので、重複する分はお許しをいただいてお答えを願いたいと思います。 長官は行革の担当大臣で、一番中心におられる方でございますが、今日まで進めてこられましたこの行革の現状について今どのような認識を持たれておられるか、さらに、これからの残された行革につきましてどういう姿勢と対策でこれに取り組まれようとしておられるのか、基本的なところを、重なるようで大変恐縮でございますが、現状認識と行革推進の姿勢と御決意についてまずお伺いしたいと思います。
○玉置国務大臣 先生御承知のように、まず活力のある福祉社会をつくるということ、それからまた、これから非常に激しい競合の時代になりますが、国際化の時代にふさわしいような日本の行政体制というものを組みたい、さらに私が考えておりますのは、最近、民間では経済が落ち込んできまして非常に苦心をいたしております。それだけに、国民のいろいろな仕事をさせていただきます政府それから地方自治体は、それなりの御納得のいただけるような効率のある、そしてやはり一生懸命やってくれているんだなということを実態として示してまいりたい、これが基本でございます。 それから、これから何をやるのかということでございますが、先ほどから答弁を申し上げておりますように、臨調、行革審の答申、これは基本法的なものでございますが、これからはいよいよそういうものに対して具体的に強力に進めていって、なるほどな、これだけのことをやってくれるんだなというふうな御理解を国民の皆さんにいただけるようなものに仕上げていきたい、こう思います。なかなか一遍にはいきませんが、なるべくスピードを速めながら一生懸命にやってみたい、このように考えております。
○和田委員 ことしの六月に、臨時行政改革推進審議会、いわゆる行革審、この任期が迫っておりましたときに、それに先立って私ども民社党は、三月二十日に総理大臣に行革審の存続をすべきではないかという申し入れをいたしました。 それは、「行財政改革の継続は、国政の最重要課題の一つであり、国民が強く望むところでもある。政府の行財政改革は、いまだその途上にあり、肥大化し、硬直化した行政機構を簡素・効率化し、財政を再建して、時代の変化に対応して行政の質的向上をはかるという本来の行政改革はこれからが本番であると考える。」こういう立場から、この行革審を延長してほしい、そして延長した上で、引き続いて次の六つの課題についてさらに答申をまとめてその実行をするように求めたのでございます。 すなわち、その六つのうちの第一は、「臨調最終答申が中長期的課題として提起した中央省庁の再編合理化案の具体化」、これは大変大事だ。これを一つ挙げました。それから二つ目には、「行政機構及び事務・事業の定期的見直し制度の具体化」、一度だけでなしに絶えず見直しをしていく、これを定期的に制度化したらどうか、こういうことの具体化、これが二つ目ですね。それから三つ目には、「国庫負担・補助金の抜本的整理合理化」、こういったことをやってほしい。それから四つ目に、「国と地方との権限、財源の在り方の根本的見直し」。それから第五番目に、「特殊法人及び認可・公益法人の抜本的整理合理化」。六つ目に、「行政の守備範囲の見直しと民間経済の活性化をはかる施策」、こういった六項目、特にこれを重点といたしましてその答申をまとめて実行することが大事ではないか、こういうことで、その実施を強く求めてきたわけでございます。 今、長官に基本的なところをお伺いいたしましたけれども、六月十日、行革審は最終答申を出されました。その中に、「行財政の改革はいまだ道半ばにあると言わざるを得ない」、さらに、まさに「今、行政改革は、正念場にある」のだ、こういう前提のもとに最終答申は答申をされまして、行革審は一応終わったわけですね。 中曽根総理も、あの同時選挙の際にも、とにかくこれは中曽根内閣の最大政治課題ということで、行革の取り組みを訴えられました。その中で、行革の現状は、重い荷を車に積んで坂道を上っているようなものであって、やっと今その半ば、五合目まで来たんだ、今車から手を放せばもとに戻ってしまうと、徳川家康の言葉を引用して国民に訴えられて、これは国民も共感を覚えたと思うのです。 そういう、今非常に大事な時期に行革審の一応の任期が切れてまいったわけです。私どもは継続を切望してまいりましたが、そういったことにはならないで、そのかわりに、今回、ポスト行革審のあり方として新行革審をつくろうではないか、こういう設置法案が提案されたもの、こう理解しております。 私どもは、あのまま継続しておけばよかったんではないかなという思いもございますけれども、そういうことで、この提案については私どもは前向きに取り組んでいきたい、こう思うのですが、提案された新行革審は、六月まであった旧行革審といいますか、前の行革審と、私が見ますと同姓同名同番地で、家族構成も余り変わらないような感じがいたします。ならば、本当にそのまま戸籍を変えずに、一遍閉じてしまわずに継続しておけばよかったんではないかな、こういう思いがあるのですが、全く同じなのか、どこか違うのか、違うところがありましたら御指摘をいただきたいと思います。
○玉置国務大臣 今おっしゃっていただきました簡素効率化というもの、これはやはり柱でございます。 それから、中曽根総理になりまして一番力点を入れておるものは、何といったって行革です。それだけに、今お話のあった六項目についても全部合意のできる問題でございます。それだけに、名前は前の名前と一緒ですが、前は一つ大本を示す、そして言うて聞かすんだぞという明文化したものでお示しをいただいた。その中でも既にもう重い荷物を背負って坂道の五合目まで来たわけでございますが、いよいよこれからが正念場でありまして、これはやはり頂点がどこかといったら、頂点がどこということはありません。これはやはりいずれの時代におきましてもこの行革というものはやっていかなきゃならぬ。それだけに、私は頂点はどこかと聞かれたときには、頂点はわかりませんが、総理のお言葉をかりればちょうど五合目まで来た、ということは、五合目までは上りやすいが、さらにあと上りにくいこれからの六合、八合、九合というようなものについては一生懸命にやれという気持ちのあらわれではないかと思います。 それを受けて、総務庁としては今後の新行革審について先生方の協力を得ながら国民的大課題として取り組んでいきたいという考え方でおりますので、一生懸命やってみたい。さっきから言っておりますように、今度のものは新行革審でいろいろお願いしますが、何といってもこれは実行部隊である。そして、なるほどこれだけやったのかなあ、あれだけやったのかなあという、一番最初、上原先生の質問に答えて私は金額的なことを申し上げましたが、金額で、お金の額で示すということが国民に比較的わかりやすいんじゃないかということで、一例だけを申し上げたわけでありますが、あれがすべてではございません。何といったってやはり政府をスリム化する、自治体もスリム化すると言って、そして、なるほど国民のために一生懸命にやってくれておるんだなと、甘えの構造をなくすのが新行革審の基本である、このように考えております。
○和田委員 新行革審の考え方はわかったのですが、その違いですね。全く同じなのかどうか。何か違いがあれば、その点をまずお聞きしたいと思っております。
○佐々木(晴)政府委員 今長官から申し上げましたように、基本的には全く同じことであります。 ただ一点だけ異なるのは、臨調それから旧行革審で相当の課題が洗い出しを行われましたので、今回はそういうことに着目をいたしまして、その事務局の体制は総務庁においてその庶務を行うということを予定して、政令で定めるということにいたした点が異なるだけでございます。
○和田委員 考え方、取り組み、力の入れ方は全く同じであるが、いろいろ臨調、行革審でやってきて問題点は出尽くしているので専任の事務局は置かない、こういうお話でございます。これは、今まで長官が言われた決意やら、国民的大課題に取り組むという姿勢やら、あるいは総理が言っている、五合目より七合目、八合目は胸突き八丁、さらに苦しい、一番大事なその九合目が道半ばだぞというぐらいな、これからが大変という行革に取り組んでいく姿勢としては、何かちょっとトーンダウンというか、レベルダウンというか、今までの専担というか専任に担当して処理していただける事務局がなくなって、それは総務庁の中でそれにかわるべき手足はつくる、こういうお話ですが、私どもにとると何か後ろ向きの感がしてなりませんが、その点はその心配はないんでしょうか、どうでしょうか。
○佐々木(晴)政府委員 大変ありがたい御指摘でございます。ただ、先ほどもどなたかに対してお答えを申し上げましたけれども、臨調、行革審で既に課題としては二千の項目が出されておる。ある程度行政改革の諸課題についての洗い出しが一応終わった段階であろうかと思います。ただし、これからその範囲内にあってさらに実行を行っていかなければならないもの、それからまた、新しい時代の趨勢に応じて新しい目で見ていかなければならないもの、こうしたものが幾つか出てまいるというのも当然のことであります。 そういう趣旨から、新行革審の事務体制についてでありますけれども、新行革審の事務を処理するための具体的体制につきましては、御指摘の趣旨を十分踏まえて、総務庁行政管理局内に審議会の事務を専門的に処理する体制を設けて、審議会がその所掌事務を適切に遂行し得るように配意してまいりたい、このように考えております。
○和田委員 専門的に処理をする体制を設ける、こういうお話でございまして、ぜひひとつ審議会がその与えられた職責を果たし得るような、そういう手足に十分なれるような事務局をつくっていただきたいと思います。 私は今までの行革審の設置のときにも御質問をいたしまして、この事務局体制について当時の齋藤国務大臣にいろいろお尋ねをいたしました。そのときに時の齋藤国務大臣は、やっぱり事務局が非常に大事だ、こういう御認識の上に、事務局長の人選に当たっては国会の意向を重視していきたい、そして、私自身が——大臣自身がその事務局長くらいのつもりでやらぬとできないのじゃないかと思います、甚だ僣越ではありますが、それくらいのつもりで行革の推進に当たっていく決意でございます、こういう事務局を非常に重視された御発言がございました。齋藤大臣にまさるとも劣らない行革に対する熱意を持っておられる長官として、今当局から御答弁がありましたこういった専門的に処理する体制というのは、総務庁挙げての、総務長官が頭になって総務庁挙げての全機能を発揮してひとつこれをバックアップしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○玉置国務大臣 事務局については一応総務庁の中で中心になるのは管理局になっておりますが、今お話のありましたような方向で、私自身がやっぱり第一の責任を持ってやっていきたい。 ただ、今予算要求の中で余り大きな声で言えませんが、まあ大きな声で言えないといったって、これ聞こえるんですからね。今までやったことのない、その中にやはり総務庁挙げてということになれば、監察、調査の機能も含めてそして具体化を図っていく。言うことを聞かなかったら、やっぱり監察、調査の能力はあるのですから、これは今まで余り活用しなかったですね。総務庁も今までおとなしかった。これからはそういうわけにいきません。大蔵省といえどもやっぱりこれは聖域じゃない、言うことを聞かなかったらこっちはやっぱりこっちで考えるという、そういう体制をしっかりしいてやっていきたいと思います。
○和田委員 大変前向きのお答えをいただきまして、安心をいたしました。 そこでさらにお尋ねをいたしますけれども、長官の御決意の中に先ほども正念場というお言葉が出ました。正念場というのは、歌舞伎などで主人公がその役割を果たさなければならないその場面で、本当に性根を据えてやる一番大事な場面を正念場と、こういうように私は理解しておりまして、まさに長官から正念場というお言葉が出まして、その決意のほどがよくわかるわけでございますけれども、長官のいろいろなお考えの中で、今総務庁挙げて総合的に持てる機能を発揮しよう、その中には行政監察もあって、今までより以上にこの機能を果たしていきたい、こういうようなお話でございます。 そこで、食管制度であるとかODAのあり方であるとか、またあるいは地方行革等、行革について、これは従来答申の中にも頭出しはしております。こういう問題があるよということは答申の中に触れられておりますけれども、おっしゃるように今までこういう問題に触れてはきましたけれども、具体的な取り組みというものについてはまだ十分でなかったと思うのですね。ですから、こういったものをさらに深く掘り下げて今後どう対応していくか、これが今度の新行革の挙げるべきテーマに入ってくるのではないか、こういうふうに思っておりますが、そのためにもそういった事務体制が必要であり、総務庁の力を全力を挙げて発揮していただきたい、こう思っております。 しかし、それだけで足らない場合は、こういう大きなテーマ、例えば食管制度、ODA、こういう他省庁との関係なくしてできない非常に専門的分野になってまいりましたならば、場合によってはやはり他省庁からもスタッフを集めてくる、そういう動員などもさらにやって取り組んでいただきたいと思いますが、この点はいかがでしょうか。
○佐々木(晴)政府委員 新行革審の所掌事務につきましては、法律の中にありますように、臨調及び行革審の答申、意見を受けて講ぜられる行政制度及び行政運営の改善に関する施策に係る重要事項について調査審議をするということになっておるわけであります。 そこで、具体的内容として、各般の改革課題に関する政府施策の進捗状況について一般的審議を行う、つまりフォローアップを行うとともに、臨調、行革審において改革の基本方針が提言されているけれども、改革のための具体的施策が必ずしも十分明確になっていない課題、これは今先生の言われたような課題が当然含まれるわけでありますけれども、これにつきましても、社会経済情勢の変化、進展等を踏まえつつ、さらに掘り下げた調査審議を行うことも含まれるもの、このように考えておるわけであります。 そこで、まず政府施策の状況につきまして新審議会においてお話を聞かれました上で、いろいろと具体的な改革課題が出てまいると思います。その段階でなければ、今直ちに具体的な人員の積算その他は全くできないわけでありますけれども、必要あれば、私どもとしてはできるだけ関係省庁の職員の採用といいますか受け入れを含めまして考えてまいりたいと思います。ただ、基本的には、でき得る限り行政管理局並びに行政監察局、その他総務庁の職員、これはそれ相応にこうした分野についても経験を持っておりますので、そういうところでこれに対処をいたしたい、このように考える次第でございます。
○玉置国務大臣 今総務庁で言っております農協問題にしましても、もう監察が具体化に入っていますから、それだけに系統農協の中央におきましても自助努力についていろいろな報告が来ております。営農指導、生活指導にかなりのページを割いております。食管の問題についても、彼らは彼らなりにほっておけないという考え方が出てきておりますし、それを監督する農水省におきましては、農政審を緊急に開きまして、大体我々が言ってきた方向で、米の問題についても、また補助金の問題についても対応するということで、農水省から私らの方に説明に来ております。だから、言ったことについては、それぞれの関係者におかれては総務庁の提言というものを、これは監察、調査の結果ではありませんが、もう既に対応に入っておる。農水省に対して、農協に対しても監察、調査は既に始まっております。また、ODAについてももう始まっております。もし具体的なことでありましたら監察局長からお答えさせます。 それだけに、これからやろうとしておることについてもやはり実効の上がるようにしていきたいというふうに考えておりますので、御理解を得たいと思います。
○和田委員 重ねて御答弁いただきまして大変ありがたいことですが、先ほども食管制度に触れて、農協のあり方についても、本来これは農家一つ一つのために奉仕すべき団体であって、営利を追求するものでない、これが最近そうでない、そういう意味で、こういった思い上がりは、かつて戦前の軍部、特に陸軍とおっしゃったんですが、陸軍と同じだ、大変厳しい見方をされて、こういった思い上がったことをやっているとそのはね返りが農家のためにならない、農家のための監察をやって、そして農家のためになるようなものにしなければならぬ、そういうお話でございました。そういう意味において、なかなか手が触れられなかった分野に長官が非常に積極的に取り組む意欲をお持ちでございました。 ぜひひとつ全農家のためになるような監察を行っていただきたいし、また、ODAの問題につきましても同様にひとつ十分意のあるところで進めていただきたい、こう思います。 それから、今局長の御答弁の中で、いろいろな行政改革課題の中で、具体的施策が、具体的にやろうという問題については必ずしもまだ十分に明確になっていない課題もある、そういったことは今度の新行革審が、長官は実行部隊、こうおっしゃったけれども、実行部隊であると同時に、やはりこういった頭出しをした課題についての取り組みの答申もどんどん出していただければありがたい、またそうでなければならない、こんなふうに思っておりまして、そういう意味でもやはり事務局体制というものを、くどいようですが十分ひとつ体制をつくっていただきたい、こんなふうに思います。 それから、行事の一番基本的なところで長官にお尋ねしたいんですけれども、臨調以来行革の一番基本にあるのが「増税なき財政再建」、こういった基本的な方針でずっとポスト臨調もやってまいりました。これは今日も変わらない大命題である、こう思うわけです。ところが最近、「増税なき財政再建」という基本理念に果たして沿っているのかなと思うようないろいろな動きがございます。 私どもから見ますと、大型間接税、最近は売上税というんですか何か名称が少し変わってまいりまして、日本型の間接税、こういうものの導入であるとか、あるいはマル優の非課税制度、少額貯蓄非課税制度の廃止、こういうような動きもございまして、これが全体的に言って、この行革が基本に踏まえている「増税なき財政再建」、増税減税プラス・マイナス・イコール・ゼロであればそれに抵触しないというお考えなのか。この「増税なき財政再建」という本旨は、今国民負担をふやさない中でできるだけ税金を有効適切に使って、その国民負担にこたえられるような社会資本の充実であるとかあるいは行政サービスであるとか、こういうものとしてタックスペイヤーに還元していこう、これが基本であろう、こう思いますが、プラス・マイナス・イコール・ゼロであれば「増税なき財政再建」と言えるかどうか、長官の御見解を伺いたいと思います。
○佐々木(晴)政府委員 長官からお答えを申し上げます前に、これにつきましての臨調の論議につきまして、まず私からちょっと御説明させていただきたいと思います。 臨調答申の掲げました「増税なき財政再建」とは、先ほどもお答えしましたように、行政改革を推進するてことして位置づけられているものであります。これは御承知のように、各種の制度改革等を進める上で大変有効な役割を果たしてきてまいったわけであります。 さらに、臨調答申では、国民の負担率は中長期的には上昇せざるを得ないが、現在のヨーロッパ諸国の水準よりはかなり低位にとどめるべきであって、また、受益と負担の明確化の観点からも、租税負担よりは社会保障負担を重視すべきであるということを言っておるわけであります。この趣旨は、これは西欧諸国の水準まで国民の負担率が向上した場合にあっては、いわば先進国病に陥る。現在でも、御承知のように租税負担率がほぼ二五%、それから社会保障負担率がほぼ一一%。この社会保障負担は、これは老齢化を迎えまして次第に増加をすることはやむを得ないとしても、租税負担率については中長期的にも極力これを圧縮すべきである、現状よりも大きく伸ばしてはならない、このようなことを臨調答申では指摘をいたしておるわけであります。 一方で臨調答申では、重要施策の一つとしまして税制の問題を取り上げておりまして、税負担の公正確保の観点から税制のあり方を検討すべきであるということを述べておりまして、その観点から直間比率の見直しや負担の適正化の観点からの見直し等を指摘をいたしておるわけであります。今般税制改正についていろいろと論議をされておりますけれども、これについては財政当局から本来お答えすべき課題でありますけれども、ただいままでの御議論を私ども一応拝聴しておる限りにあっては、公平、公正、簡素、選択、活力の理念に立脚していろいろと論議をされておる、このように理解をいたしております。その趣旨からは臨調答申の趣旨を踏まえつつ検討が行われているものではなかろうか、このように今のところは考えておるわけであります。 いずれにしても、引き続き財政の対応力の回復に努めていかなければならないわけでありまして、その点から申しまして、やはり租税負担の公正確保という観点からの見直しというのが税制改正の場面にあってなければならないもの、このように思うわけであります。 今御指摘の、プラマイ・ゼロであればいいかどうか。これは要するに、先ほどの租税負担の公正確保という観点からいろいろと見直しが行われて、それがいわば国民的にも適切と理解されるというふうなことが一つの物の考え方ではなかろうか、このように存ずる次第であります。
○玉置国務大臣 今回の政府税調、自民党の税調、いろいろ今御論議をいただいておりますが、その中で売上税、今度は大型間接税だとか日本型間接税だとか言わないで売上税ということになっていますが、一億以下のものについてはこれは考えないということ、一億以上のものについては売上税でもってお願いをしていくということ。 それからもう一つは、私自身はマル優存置論者であって、そして特に郵便局に対しては金丸、玉置、小渕ということでやってきたのですが、しかしこれとて、名寄せの問題、いろいろやってみましたが、郵政省非常に苦労して名寄せの問題をやっております、名寄せの問題についてはほぼできておると思いまするが、銀行の方、信用業務をやっておる金融機関の方ですね、そういうもの全体を考えてみたときに、その方向に逃げる金というものが相当ある、郵政省も一生懸命にやっておりまするが、やはりそういう非課税貯蓄の方に逃げる金がある、そのときにばっさり一律二〇%利子課税をしていく、こういうことについてはやはり考えていかなければならぬ時代に入ったんじゃないか。 特に先ほど申しました売上税の問題ですが、間接税についてはやはり直間比率の見直しということをよく言っていますが、今度五%ほどお願いすることになろうかと思いますが、これでいくならば、臨調でお示しをいただいた線に沿って、決して行き過ぎたものではない。 とにかく、片一方では与野党ともに声を大にして減税やれ減税やれと言うのですからね、減税やるためにはどうしたってやはり財源が必要だということを考えておりますので、とんとんというところはちょうどいいところで、とんとんの話になるんじゃないか、こう思っておりますので、この辺が落ちつくところかなというふうに考えております。これ以上の知恵は出ぬな。山中さんは大変な知恵者ですが、山中さんをもってしてもなかなか知恵が出ない。まだ党はもめていますよ。自民党というのはしぶといところです。なかなかもめておりまするが、しかし最後は落ちつけるところに落ちつかさなければいかぬというふうに私たちは考えておりまして、先ほどお話のありましたように、臨調、行革審の答申の線に外れたものではない、やむを得ない措置だというように考えております。
○和田委員 税制改革の問題等についても、自民党の中での御議論が活発に行われているだけでなく、ぜひひとつ私どももまぜて議論をさせていただきたいと思います。 同じように、さっき長官の御答弁の中で、行革、例えば中央省庁統廃合等の問題、課題がありながらなかなかできない、その大きな理由は、皆さん方国会議員がブレーキをかけている、猛反対をやる、だからできない、こういう御答弁でございますが、そうではない。むしろ中央省庁等の統廃合というような機構に手を触れることになると、一番大きい抵抗をしてくるのは官僚である、これは何といっても一番切実な問題としてやはり官僚機構が猛反対をしてくるということでありまして、それに幾らか便乗して反対をする議員さんもいるかもしれませんけれども、しかし大方は国民の声として、当然やるべきものはやれ、こう考えておるわけなんです。少なくとも私ども民社党は、中央省庁の統廃合というような大なたを振るう問題についても積極的に取り組んでいかなければいかぬと考えております。 さっき長官は、こういう問題について実は皆さん方の御協力をいただいてやりたい、行革に絞った党首会談等はいかがですか、こういう御答弁というか御提言がありました。私は昼に党に持って帰りました。ぜひやろうではないか、これはぜひひとつ約束をしてきてくれ、こう言われました。民社党はその党首会談にいつでも応じて、行革に対する協力を党首会談を通してやっていきたいと思いますが、長官いかがでしょう、先ほどの御提言に対して私どもも積極的にそれを進めていきたいと思っておりますけれども。
○玉置国務大臣 早速民社党の中で行動を起こしていただきましたことに対して感謝します。今おっしゃっていただきましたように、さっき私が申しましたそういう中央省庁の統廃合については、特に自民党の中ですが、いろいろ動きます。今もメモが入りましたが、まだ郵便貯金の問題で大分騒いでおる、これとこれに対してはおまえひとつ納得させよというメモが入りましたので、これからどこかで時間をもらって電話をかけて、いいかげんにせいということを言わなければいけません。 とにかく、やはりその背景には役所があります、官僚があります。官僚のセクトというか自分たちの権益を守るということについては非常に熱心でございますが、それを抑えるものが担当大臣であり国会議員であるというふうに考えておりまするので、その辺のことも我々は十分反省をしてやっていきたいと思います。 私はもう一回お願いしておきますが、各野党の先生方におかれても、この行革の問題についてだけ絞って、ある時期に党首会談なら党首会談をやってもらうということについてはぜひお願いをしたい、このように思います。
○和田委員 国民的大課題に取り組もうということですから、野党といえども、積極的にそういった党首会談、最高責任者の会談を通して国民の負託にこたえていかなければいけないなと思います。ぜひひとつ早い時期に実現方を推進していただきたいと思います。 時間が来てしまいましたが、最後に一つだけ新行革審の人事についてでございますけれども、本当に同姓同名同番地で何も変わらないような気がいたしますけれども、この新人事についての進行状態やら、それからこれはいつごろから発足するのか、時期ですね、新行革のスタートとか、それから今までありました七人の委員のバランスですね、財界から何人あるいは労働界からは何人というようなああいうバランス、こういうものについて大きく変わるのかどうか、従来に近いものでいこうとされておるのか、スタートの時期やら人事のバランスやら、その辺の構想をお漏らしいただければありがたいと思います。
○玉置国務大臣 今御審議をお願いしているところですから、七人の人名、どういう構成でいくのかというようなことについては、やはりこの際遠慮したいと思います。 ただ言えることは、従来の流れの中で延長していくというようなことは私は考えたくないということで、それは総理にも申し上げております。それについては総理も大体合意をしておりますので、とにかくフレッシュな、そして実行に移せるようなというようなことで考えていきたい。 そこで、この機会をかりて申し上げたいと思いますが、上原先生の御質問の中で婦人を起用したらどうかというのがありました。私はなかなか難しいというようなことを言いましたが、これは大変な失言でございまして、訂正をします。 御婦人の地位は非常に高い。うちの家庭を見ましても、私より家内の方が偉いんですから。それだけにこれからは、参与という制度がありますので、この参与の中にでも婦人の方にお入りを願っていろいろ御提言をお願いをし、さらにまたいろいろなアイデアを出していただき、男性の議論の中で婦人らしい意見の開陳、また総務庁を叱咤激励をする、事務局を叱咤激励をするというふうにして、婦人の方にお願いするということは必ず実行してまいりたい、このように考えております。
○和田委員 バランスについてはいかがでしょうか。
○玉置国務大臣 バランスは今考えていないのですよ。しかし、とにかく我が家庭を見たって、私より家内の方が偉いんですから、その辺も考えながらやはり十分配慮していく。このごろは御婦人の社会的な目覚めというか感覚というか、これは非常に特徴のあるものですから、やはり特徴あるやり方をしていく、新行革審においては婦人というものに対して十分配慮して、我々はその意見に十分耳を傾けて考えていきたい。 それから、実施の時期でございますが、とにかく参議院が可決成立をしたその時期から脱兎のごとく七人の構成を先に図って、すぐまた参与だとか顧問だとかそういうものに手をつけたい。だから大体一月のこの国会の休んでおる間にやってみたい。それにはやはり各党の御協力も得なければいけませんから、各党ともそれなりの相談をさせていただきまして、ぜひ御了解をお願いしたい、こう思います。
○和田委員 どうぞ女性の声を反映できるような御配慮をいただくとともに、さらに新行革審を通して行政改革を国民の期待に沿えるようなものにしていただきますことを最後に御要望して、質問を終わります。ありがとうございました。
○石川委員長 児玉健次君。
○児玉委員 新しい行革審設置法案について審議するために、臨時行政調査会、以下臨調と申しますが、それと旧行革審がこれまでに行ってきた諸活動について振り返って、その問題点を今日の時点で明らかにすることが、この後の審議にとっても必要だと私はこう考えます。そういった観点から、何点かまずお伺いしたいと思います。 五十七年七月の臨調基本答申などで、防衛力の整備、運用などについて触れられております。いわゆる防衛行革、この内容についてお答えいただきたいと思います。
○小池説明員 お答えいたします。 防衛庁といたしましては、臨調答申、行革審答申を受けまして、内部部局の再編成あるいは中央指揮システムの整備、定員の削減、艦艇、航空機の耐用年数の延長、研究開発における民間能力の活用、施設局の統合、それから補助金の削減と抑制などを実施いたしました。 さらに、先生ただいまお尋ねのことでございますが、事務次官を長といたしまして防衛改革委員会を設置いたしまして、防衛庁の業務及び運営の全般にわたる改善の検討を現在行っているところでございます。その結果が徐々に出つつございまして、例えば自衛隊の病院をすべて共同機関にするというような結論を既に出しておりますが、現在、鋭意検討中でございます。
○児玉委員 今の点はともあれ承っておきたい、こう思います。 次に、通産省にお伺いしたいのですが、昭和五十六年七月十日の臨調の行政改革に関する第一次答申、その中で石炭鉱業の自立化、「石炭対策についても、石炭鉱業の自立をめざす」云々と、こういうふうに出ておりまして、その後、昭和五十七年七月三十日の第三次答申でも同様のことが触れられております。 そこで、通産省としては国内石炭鉱業の自立化という点で、この臨調答申の前後の時期を含めてどのような施策を進められていたのか、今日どうか、この点についてお伺いしたいと思います。
○西川説明員 五十六年七月の臨調の答申の中で、先生御指摘のような指摘が石炭鉱業に関しましてなされておることは御指摘のとおりでございます。 五十六年八月に通商産業大臣の諮問機関でございます石炭鉱業審議会、これが第七次石炭答申をまとめておりますが、この中におきましても、「石炭鉱業の自立を目指すことを基本とすべき」ということがうたわれております。第七次石炭政策は、昭和五十七年度から六十一年度までの五カ年間を対象といたしまして石炭政策の基本的な方向を指し示したものでございますけれども、ここにおきましては、石炭鉱業の自己努力、政府の適切な指導と助成、そして需要業界の協力というものが必要だと指摘いたしております。 通産省といたしましては、この答申を踏まえまして指導及び助成に努めてまいっているわけでございますが、具体的には、助成措置といたしましては石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計から所要の支援を行っております。例えば、炭鉱の経営に必要な坑内骨格構造整備拡充事業費補助金あるいは鉱山保安確保事業費補助金、さらには石炭鉱業安定補給交付金等を支出いたしておるわけでございます。また、直接の補助金以外にも、近代化資金あるいは短期の経営改善資金ということで、企業に対します融資の面でも助成に努めてまいっているわけでございます。
○児玉委員 今お答えのあった点ですが、例の二次にわたるオイルショック、そういう中で国際的に石炭エネルギーの見直しということが非常に強調されて、そしてただいま御答弁のあった第七次政策の中で石炭に対する国としての取り組みの強化ということが提起されていたわけですが、それに沿って通産省の御努力はなされた、このように承ってよろしゅうございますか。
○西川説明員 直接的にはこの石炭鉱業審議会の御答申の趣旨を踏まえて私どもとしては最大限の努力をしてきたと考えております。
○児玉委員 次に、官房の方にお伺いしたいのですが、旧行革審、これが六十年七月に答申して、その後発足した安全保障会議についてなんですが、臨調の答申、最終答申も含めまして、これにはこの安全保障会議については触れられていない。臨調内部では論議があったと私たちは聞いているのですが、臨調答申でこれが盛り込まれなかったのはどのような理由によるのでしょうか。
○佐々木(晴)政府委員 臨調の答申の中で内閣の総合調整機能の強化ということがうたわれておるわけであります。それからさらに、国防会議の活性化ということがうたわれているわけであります。これらにつきまして、臨調ではそうしたようないわば課題が一応示されたわけでありますけれども、それではやはり具体的な内容というのが必ずしもなお明確にならずということで、これにつきまして、旧行革審に対しまして当時の後藤田行政管理庁長官から具体的な検討を要請したという経緯があるわけであります。それに基づきまして行革審でいろいろと御検討の結果、先ほどの安保会議の、機構改正その他の御答申が出た、こういう経過でございます。
○児玉委員 私、五十八年三月の臨調の第五次答申、いわゆる最終答申を手にしておりますが、今の局長からの御答弁ですが、確かにこの中で総合企画機能の強化という部分がございます。そしていろいろそこで述べておりますが、「総合企画会議を設ける。」そのくだりの中でそのように提起をしております。この総合企画会議というのは今どうなっているのでしょうか。
○佐々木(晴)政府委員 臨調の最終答申におきまして、政府計画の総合調整機能の充実等のために総合企画機能を強化する必要があり、これを担保し、内閣総理大臣が長期的、総合的な観点から政策運営の基本を決定するのに資するため、総理府に総合企画会議を設けることが適当であるというふうに指摘をされておるわけであります。これにつきまして、行革審の答申にありましては、六十年七月二十二日に、当面の措置として、「「総合企画会議」が意図した機能は、必要に応じ、主要審議会の会長の会合によって行わせること」とするという提言が行われているところであります。 政府としましては、行革審答申の趣旨に沿って、必要と認められる事態が生じた場合には主要審議会の会長の会合を開催するなど、必要に応じ適宜処置していく方針であります。
○児玉委員 今のお話は、昭和五十九年の五月七日、行政管理庁長官が行革審に対して、緊急事態処理体制、内閣の総合調整機能の充実強化、そのことについての検討を要請された、そのことを指していらっしゃるのですか。
○佐々木(晴)政府委員 これは全く異なる話であります。これは五十七年七月三十日に答申された臨調第三次答申の中身でありますけれども、内閣の総合調整機能の強化ということを指摘されておるわけであります。若干の個別事項についての指摘がございますけれども、内閣の総合調整全体としてのあり方につきましてはなお論議不十分ということで、これについてその第三次答申は必ずしも十分なものでなかったということでもって、改めて行革審に対して内閣の総合調整機能の充実のあり方について検討の要請が行われたという経緯でございます。したがいまして、総合企画機能の強化の話とはこれは全く異なる話でございます。
○児玉委員 私が先ほど承ったことに対する総務庁としてのお答えが今あったわけなんですが、臨調の内部では論議があった、そのように私たちは承知しているのですよ。ただ、なぜそれが臨調の最終答申の中にあらわれなかったか。 私たちが承知しているところでは、臨調が防衛の問題だとか国の民主主義の根幹にかかわるようなことについてまで触れるというのはどんなものか、こういう点で新聞を含めた世論の強い批判、反発があった、そのことに対する配慮から臨時行政調査会は最終答申に今の点について盛り込まなかったのではないですか。
○佐々木(晴)政府委員 二つの問題があると思います。一つは、内閣の総合調整機能の強化につきまして臨調が第三次答申を行ったという点と、もう一つは、今先生が言われました防衛力強化の問題あるいは防衛力について検討を行ったという問題、この二点の問題があろうかと思います。 そこで、まず内閣機能の強化につきまして臨調の第三次答申はどういうことを言っているかと申しますと、基本的考え方として、 行政の多様化、膨大化、国際化に伴い政府の行政施策の整合性、総合性の確保と行政課題に対する迅速な対応が極めて重要となっている。 行政の整合性、総合性の確保等のために、とりわけ強く要請されるのは行政運営の最終責任を負う内閣及び内閣総理大臣の指導性の強化であり、その補佐・助言機能の充実である。 ということを述べておるわけであります。こういう観点から、その段階では部分的な改革案が一応示されておりますけれども、これにつきましてなお十分まとまった答申がなかったということでもって、これにつきまして先ほど申しましたような経緯を経て行革審への検討要請が行われたという経緯でございます。 それからもう一つ、防衛力の強化という先生のお話でありますけれども、防衛力の問題につきましても、この行政改革に関する第三次答申の中で臨調では議論をされておるわけであります。これは重要政策課題の十の課題につきましていろいろと論議が行われた。これはなぜそういうものが行われたかといいますると、やはり臨調の目指す行政改革というのは、二十一世紀に向けて活力ある福祉社会の建設とそれから国際的な責任に対する貢献の増大、この二つを目指したから、いわばいろいろな重要課題について一通りその基本になる事項を論議した、その中で防衛力の問題についても論議が行われた、そこで国防会議の活性化の問題が一応論議をされた、こういう経緯でありまして、防衛力につきましても、これは聖域ではなく具体的にいろいろと論議をして、国民的な世論の中でもって着実な整備、それからなおその合理化、効率化を果たすべきである、このようなことが提言されたわけであります。
○児玉委員 問題をやはりかみ合わせたいと思うんですよ。私は、臨調が防衛力の問題について論議をしなかったとか、したけれども触れなかったということは一切申していないのですよ。国防会議の活性化ということも述べたし、そして冒頭防衛庁に質問したことからもおわかりのように、防衛力整備について臨調は多くのことを述べています。私が先ほど伺ったのは、言ってみれば政府の中の政府としての安全保障会議、臨調答申の中ではまだそれは日の目を見ていなかったわけなんですが、そこで民主主義の根幹にかかわるような問題だとか国家の非常事態に対処しての防衛その他の問題だとか、そういうことを扱うことについて、新聞を含めた世論の批判、反発が強かった、そのことに対する配慮があったのではないかと私はお聞きしているのです。お答えいただきたいと思います。
○佐々木(晴)政府委員 臨調のもろもろの答申につきまして、これはいろいろな議論があったこともまた事実であります。ただ、第三次答申に指摘しております重要政策課題十項目につきまして、防衛問題を含めまして、これにつきまして非常に反論が強かったというふうには私どもは承知をいたしておりません。
○児玉委員 では、私はこの問題についてちょっと別の観点からお聞きをしてみたいと思うのです。 五十九年の五月に緊急事態処理体制などについて検討することが要請された。そして、旧行革審は翌年、六十年七月にこのことに関して極めて詳細かつ具体的な答申をお出しになりました。そして、ことしの第百四国会でこれに関する法案は成立するという、まさに異例のスピード、本当にあっという間に電光石火のごとくこれが実現してしまう。そこに至る経過の特徴は何でしょうか。
○佐々木(晴)政府委員 御質問の趣旨がよく理解できていないわけでありますけれども、それはやはり危機管理体制を含めます内閣の機能強化についての要請というのが現実に存在をした、それだけに、これは旧行革審にありましても参与をいろいろとお招きいたしましてこの問題につきまして具体的な検討を行った、その結果として、今までの例えば大韓航空機の事件とかその他もろもろの事項を頭に置きながら、これから危機管理体制がいかにあるべきかということにつきましての結論がまとまったもの、それでまたその結論につきましては国会の御論議を経てこの法案の成立に至った、このように理解をいたしておるわけであります。
○児玉委員 この委員会で玉置大臣から法案の趣旨の説明がございましたときに、新しい行革審については臨調及び旧行革審、ちょっと私、略して申しておりますが、その意見及び答申を踏まえて、そして進めていくんだ。旧行革審について言えば、臨調の意見及び答申を踏まえてやる。もちろん社会の変化に応じて国民の強い要望に対して行政が柔軟に対処する、敏速に対処するということはあり得べきことだ、そう思いますが、しかし、私が今取り上げている問題について言えば、中曽根首相の大統領的首相になりたいという希望、内閣自体の指導体制の強化、その問題から異例な速さで事が進んだのだ。先ほど私が伺いました総合企画会議、これは主として、いわゆる国の経済の面から接近しているということは私はよくわかるのです。そちらの方は棚上げされている。しかし、臨調の中では、総合企画会議は広い意味で行政府の調整機能というカテゴリーの中に入っております。そちらの方は棚上げで、安全保障会議の方は異例の速さ。 そこで、さらに伺いたいのですが、六十年七月の旧行革審の答申、安全保障会議に関する部分は極めて詳細、具体にわたっております。それと、既に発足し現存している安全保障会議の体制と運用との間に、もし相違している点があるとすれば、どんな点でしょうか。
○佐々政府委員 お答えいたします。 ほとんど相違ございません。行革審の答申では「安全保障室(仮称)」となっておったのが「内閣安全保障室」となったということ。それから、第五条でございますが、そのメンバーの中に国家公安委員長と官房長官を入れるべきだという御意見がございました。これはそのまま現行の制度になっておりますが、行革審でなかった点が一つだけ、経済企画庁長官がメンバーとして入りました。これは、同じく行革審の旧国防会議の国防事項に関する機能、これに関する考え方を尊重するようにという答申を尊重した結果、国防会議成立のときに経済官庁の代表者として入りました経済企画庁長官が加わった、こういう意味で、臨調さらにそれによるところの、先生のお言葉をかりれば旧行革審の考え方に沿ったものと思っております。
○玉置国務大臣 今の防衛庁の問題は佐々君が答えたとおりですが、私は不思議に思うのは、長い二十一年の国会議員の生活の中で、防衛問題についてはそれぞれ各党の立場がおありで、そして、鋭い提言または鋭い批判、いろいろありましたが、いろいろな立場を超えて御協力を願っております。終始一貫反対しているのはあなたのところでありまして、今度の新行革審におきましても、これは国民的課題だ、こう言われておりまするが、何で反対するのか、これは私はわからぬ。反対する者がこれだけの質問をして、私だったらようやらぬと思うがね。 しかし、あなたは堂々とやられているから、よほどしっかりしているんだと思うが、その辺のこともしっかり考えてもらって、やはりこの辺でいいかげんに賛成するものは賛成する、少しぐらいは協力してもらわないと、それは日本国民の政党ですよ。共産党は独自の政党じゃありません。やはり賛成するものは賛成して——社会党さんなんかも非常に苦しい、その苦しい中で、いろいろな厳しい御批判を寄せておられますが、御理解を賜ってやっておられます。公明さん、民社さんにおきましてはいろいろと御配慮を願っております。 だから、あなたも国会議員、私も国会議員、何でこんなにして言われなければならぬのか。頭から反対の者が何でこれだけの質問をして、何でこれだけの時間を割くのかなと私はこれは不思議でたまらぬのですよ。
○児玉委員 一つは、国会の審議権というものが当然ございます。そして、おっしゃるとおり、私は堂々とこの質問をやります。 それは、私がこの論議をしている観点は冒頭に述べたとおりですよ。臨調そして旧行革審、それがさまざまのことを提起された。私たちはその提起された問題にその都度論議をしてきました。国会でも審議をしてきた。そして日本の自衛の問題については共産党がどのような考えを持っているか、もしかしたら大臣も御存じだと思うのです。 そこで、今私が聞いているのは、アメリカの国家安全保障会議が現在どういう事態になっているかということは長官御存じのとおりです。私はそこに結びつけようとは考えていないのだけれども、旧行革審が出した答申の中で非常にスピーディーに実現した問題が幾つかありますけれども、その一つとしてこの安全保障会議の問題があるのですよ。私はこの安全保障会議に反対した日本共産党に属する国会議員として、それが今どのようなことをしているのか、それを明らかにすることを求める当然の権利と資格を持っています。そういった立場から聞いているので御了解いただきたい、そう思うのです。 質問を続けます。この安全保障会議の中で、重大緊急事態への対処、そのマニュアルの検討ということも述べられています。例えばテロ、ハイジャックなどに対する対処のマニュアル、これについて皆さん方が検討されているとすれば、どこまでいっているのか、それを公表する用意があるのかどうか、この点について伺います。
○佐々政府委員 お答えいたします。 本年七月一日安全保障会議法が施行されまして内閣安全保障室が発足をいたしまして以来、一番最初に取り組みましたのがいわゆるハイジャックに対するマニュアルでございました。従来、緊急事態対処のいろいろな仕組みができておりましたけれども、若干欠落している部分があり、その最たるものがハイジャック対策であるということは、この法案審議の際にしばしば当委員会でも論議されたことでございます。 このハイジャック発生の際の政府部内の情報連絡あるいは意思決定の仕組み等について従来のやり方を種々検討し、反省をした結果、いわゆる緊急事態発生時の中のまずハイジャック体制、これにつきまして、既に五十二年に「ハイジャック等非人道的暴力防止対策本部の設置について」、こういう閣議決定がございますのは先生御承知のとおりでございますが、その対策本部を基軸といたしまして、その制度を生かしながら、新たにできたところの安全保障会議とのつなぎ合わせ、安保室とのつなぎ合わせ等について各省庁と連絡調整をいたしました結果、おおむね——おおむねといいますか、その合意に達しまして、その仕組みの取りまとめを行ったところでございます。
○児玉委員 この点についてはまた後に触れさせていただくことにして、次に、きょうの午前から先ほどにかけて繰り返し論議をされましたが、臨調、行革審の掲げた「増税なき財政再建」、この到達点について私はお伺いしたいと思うのです。 そこで、まず昭和六十一年度、今年度の公債発行額、そして公債依存度、国債発行残高、それのGNP対比についてお答えいただきたいと思います。
○佐々木(晴)政府委員 昭和六十一年度の補正予算ベースの計数について申し上げますと、国債依存度は約二一・四%でございます。それから、特例公債発行額は五兆二千四百六十億円、この依存度は約一一・四%となります。公債残高は約百四十三兆円と承知をいたしております。
○児玉委員 昭和六十一年六月十日の旧行革審の「今後における行財政改革の基本方向」で、臨調が発足したときの財政に対する危機感について非常に率直に述べられている部分がございます。「昭和五十五年度の一般会計の公債依存度は三二・六%、年度末の国債発行残高は七十兆円を超え、GNPの三〇%に達しようとしていた。」そして「このままでは、国債残高は遠からず百兆円を超え、」このように指摘をしています。そこに対する言ってみれば対処として、ともあれ「増税なき財政再建」というスローガンが掲げられている。 臨調発足時のこの若干の数字的な指標の中で、そこより下回っているのは一般会計の公債依存度だけです。遠からず百兆を超えると言った残高は既に百四十三兆になっている。 そうなりますと、「増税なき財政再建」は破綻したと言わざるを得ないのですが、その点どうでしょうか。
○佐々木(晴)政府委員 財政運営の問題につきましては責任を持ってお答えすべき立場にはないわけでありますけれども、確かに特例公債依存体質からの脱却ということを揚げ、それからそのために「増税なき財政再建」というのを揚げたというふうな経緯があるわけであります。 その場合、特例公債依存体質からの脱却の目標は、昭和五十九年度を当初は目標といたしたわけであります。ところが、この間にあって、第二次石油危機を契機としまして世界経済が長期的に停滞したことを背景としまして、我が国経済の成長率が大幅に低下して税収の伸びが急激に鈍化をいたしたわけであります。そのために昭和五十六年では三兆円、五十七年度には六兆円の税収不足が生じたということで、我が国の財政を取り巻く状況が大きく変化したために、現在、特例公債依存体質からの脱却といういわば「増税なき財政再建」の目標時期も、昭和五十九年度から六十五年度へ変更せざるを得なかったという経緯があるわけであります。 しかしながら、これをもって臨調、行革審が当時考えたいわば「増税なき財政再建」の路線が破綻したとは考えておりません。
○児玉委員 それはどうも率直に言って素直な議論でないと私は思うのですよ。臨調が発足するときに、日本の経済を取り巻く、特に国家財政をめぐっての危機的な状況について幾つかの指標を挙げて問題を提起して、そして「増税なき財政再建」と。その場合に増税減税同額であればいいなどという議論は、臨調発足時のどの文書を見ても書いてありませんよ。そういった中で、それらの指標が今ますます困難になっている。そうなってくると、これは国民に対するわかりやすい議論からすれば、「増税なき財政再建」は破綻したと言うのが素直だと思います。 この点できょう私は大蔵省の出席も求めているのですが、おいでになっていないでしょうか。
○福田説明員 財政再建についてのお尋ねでございますが、「増税なき財政再建」につきましては、現在進めております財政改革の基本的な理念だというふうに考えております。 この財政再建の目標につきましては、国会におきましてもいろいろな場で御質問いただいているわけでございますが、確かに現在の財政事情は中期的に見ても一層厳しい状況に置かれております。六十五年度までに特例公債依存体質から脱却するという努力目標の達成が容易ならざる課題であるということは事実でございます。 しかしながら、現在のような財政状態をこのまま放置しておきますと、国債費の圧迫によりまして財政の硬直化とか民間投資の抑制等を通じて我が国経済の活力の低下を招くという懸念が強うございます。したがいまして、財政改革を推進し、財政の対応力の回復を図るということが現在の最重要課題でございまして、六十五年度脱却という財政改革の努力目標の達成につきましては、今後とも全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○児玉委員 昭和五十六年度の国家予算の幾つかの分野を一〇〇とすれば、六十六年度の政府予算でどうなっているか。私たちの調査によると、社会保障関係費が一一一%になっております。文教費の方は一〇二%です。軍事費の方は一三九・三%です。きょうの午前中の議論の中でも、総務庁の方からはかなり率直に財政再建道遠しというお答えもあったわけですが、なぜそうなっているのか、ここに原因があると私たちは指摘をいたします。 そして、昭和五十九年十月二十三日の旧行革審が出した「臨時行政調査会答申の推進状況について」を読み直してみて、非常に興味のある文章でございますが、この中で、臨調、行革審が既に達成したものは何か、推進中のものは何か、今後の課題は何か、三つに分けてわかりやすく説明した部分がございます。例えば、百一国会における健康保険法等改正法成立、そして老人保健医療制度の実施、これは今自民党以外のすべての政党は反対する形で老健法の再改悪が審議されております。そして、推進中のものとして、児童扶養手当制度の改正、これが述べてあって、それがその後どうなったかということは私が述べるまでもありません。文教について言えば、私学助成の総額抑制、育英奨学金の有利子化、時間がありませんからこれ以上申しませんが、戦後日本国民が営々として築いてきた憲法の精神にのっとっての暮らしと教育、福祉を守る努力の諸成果が、臨調、行革審のこれまでの一連の活動の中で崩されてしまっている、私はそのように強く指摘します。 そこで、こういった状態について外国がどのように見ているか。私はアメリカを例にとりたいのですが、八三年にアメリカの国防総省が同盟国貢献度報告というのを出しております。この文書については大蔵省は御承知だと思います。 その中でアメリカの国防総省は、同盟国、当然その中に日本も含まれますが、同盟国にあらわれている傾向を二つに類別しております。「欧州では、」と言って、「防衛計画はすでに抑制されてはいるものの、社会保障のレベル低下を回避するためにはさらに防衛計画を切り詰めるかどうか、という問題が出ている。」欧州では防衛計画が既に抑制されているが、それとリンクして社会保障のレベルを低下させようとしたら、その道でなく防衛計画を切り詰めたらどうかという問題が出されておる、そう指摘した上で、国防総省は、「各国が防衛支出増加を約束し合っている場合、どこからかそこに回す金を持ってこなければならない。そして、社会保障分野こそまさにその源である。これは相当の政治的勇気を要する主張であり、わが国のすべての同盟国がこの結論に達することができるかどうかはまだはっきりしない。」と言っています。 国防総省に言わせれば、日本は相当の政治的勇気を持ってこの方向に達しているのじゃないのでしょうか、この点について大蔵省の考えを聞きたいと思います。
○福田説明員 お答えいたします。 防衛関係経費とその他の経費とのバランスについての御質問のように受け取れるわけでございますが、申し上げるまでもなく、各年度の予算編成に当たりましては財政改革を強力に推進する必要がございまして、あらゆる分野にわたって徹底した経費の節減合理化に努めておるわけでございまして、ちなみに、五十八年度から四年連続で一般歳出の規模も対前年度同額以下に圧縮してきたところでございます。お尋ねの防衛関係費につきましても、毎年度の予算編成において他の諸施策との調和を図りながら質の高い防衛力の着実な整備に努めるということから、必要最小限の経費を計上してまいったつもりでございます。 なお、先ほど予算の伸びについて言及されておられましたが、防衛予算はそういうことであくまでも我が国の自主的な判断に基づいて最小限の経費を計上しておるわけでございまして、また、福祉、文教の切り捨てによる軍備増強を図っておるものではございません。最近数ヵ年をとらえてみますと、防衛関係費が経済協力費に次ぐ伸びを示しておるのは事実でございますが、より長い目で見ますとどの経費が一番高く伸びておるというようなことは必ずしも言えないという指摘もございまして、一概に防衛費が突出しておるとの御批判はいかがであろうかと存じます。
○児玉委員 大蔵省はいろいろ言われましたが、軍事費の突出の問題は、あなたがどのように強弁されようと、今国民が一番危惧を抱いておる問題です。そして戦後の教育や暮らしや福祉それぞれについて、不十分さを持ちながらも、国民の努力、そこには政府の努力もあったと私は申しますけれども、そういう努力の合算としてできたものがどのように崩されていったのか、これは先ほど私が述べた五十九年十月の「臨時行政調査会答申の推進状況について」にはっきりされております。私は死屍累々という感じがいたします。 それで私が聞いておるのは、今の答えでなく、欧州では防衛計画を抑制しているが、それと合わせて社会保障を下げようとしたら、それに対する反発があるとアメリカの国防総省は述べて、そして、同盟国に対するアメリカの期待として、約束しておる防衛支出に金を回すためには社会保障こそその源だ、これは勇気が要るのだ。アメリカに言わせれば、日本は勇気がある。まさに優等生じゃないですか。そこについての答弁を私は求めておるのです。お答えください。
○福田説明員 お答えいたします。 米国防総省の報告書でございますが、この報告書の要旨を拝見いたしますと、軍事費の増額の約束が守られていないのは遺憾であると同盟国に厳しく注文しておると同時に、日本に対しては、「防衛計画の大綱」について不親切、時代おくれなど、従来にない強い調子の批判を展開しておるわけでございまして、むしろ日本に対しても米国からはなお不満であるという指摘が書かれておるように私どもはこの報告書を拝見したわけでございます。
○児玉委員 問うに答えずということがありますが、その後、アメリカは日本の防衛努力についてかなり満足の意を表明しておるのです。国防総省はこういったことをメルクマールにして同盟国の貢献度を測定した。それに対して日本がこたえておるのです。私はその点については改めて述べておきます。 そこで、最後の問題に入ります。 臨調、旧行革審が発足してから五年余り経過しました。この間、臨調、旧行革審は、国の進路や各分野の政策の基本を事実上方向づける、事実上そのことについて大枠をかける、予算編成の方向づけまで行うなど、国権の最高機関としての国会の上に立つ国策決定機関として振る舞ってきたのではないか、このように思うわけです。 そこで、この点は長官にお伺いしたいのですが、中曽根首相がよくみずからの政治手法についてお語りになるときに、トップダウンという言葉がたびたび出てまいります。ここで言うトップとは何か、そのトップの中の重要な構成部分として、もとの臨調、旧行革審の委員の皆さん方が入っているのじゃないか、こう思うのですが、いかがでしょうか。
○玉置国務大臣 中曽根さんの性格的な問題ですが、私はもともと中曽根というのは大嫌いであった。ところが、去年大病を患ってやっと目が覚めて、中曽根というのは大したものだな、ニューリーダー三人よりも突出しているなという考え方で、私心を離れて、中曽根さんが総理になられて数年たってみたら二回りも三回りも大きくなったということは認めます。 しかし、金丸さん、それから私、中曽根さんのすぐそばにおりますが、そういう思い上がった考え方はないです。あの人はなかなかこれが好きですから、時折御失言をなさる、そういう雰囲気の中でちらっと言ったことが大きく報道されておるのじゃないかということで、本心はそういうものではございません。特に四年の任期を終えて一年延長ということになりましたが、今、私心はありません。何とかして日本の国をよくしたい、国民のためになる政治をしたいという一念でございまして、そういうふうなことは私自身は中曽根さんの雰囲気の中からかぎ出せない。それだけに中曽根さんは、これからも、自分の任期、どうしたらいいのかということで一生懸命やっていくだろうと思います。 もう一つ何でしたかな、それだけですか。大丈夫ですよ。そんな大統領なんて思い上がっていません。大統領よりあなたたちが一番嫌いな天皇陛下が一番上におるのだもの。天皇陛下が日本の象徴ですから、一生懸命にお仕えをして、それで恥じない日本国でありたい、こう考えておるように私はお見受けいたしております。
○児玉委員 今の御発言は私は重大だと思うのですよ。憲法では主権在民が明白にされているわけですから、大臣には憲法を遵守する義務がございますので、その点、私ははっきりさせておく。 そこで、トップダウンについて私がこの委員会で述べる以上、片言隻句で述べたりするつもりはないのですよ。「月刊自由民主」の八二年七月号ですが、ちょっと古いのですが、「行革のような仕事は下からの帰納主義で積みあげたのでは出来ません。その積みあげの世論をよく考え、その中から選択しながら、あるグループが民意を代表し、トップダウンで決めないと、実行の段階になるととても決るものではありません」、こう述べているのです。そうなりますと、トップというのは明らかにこの臨調の皆さん方を指していて、そしてそこからダウンしていくときのプロセスとして国会を意識しているのじゃないか、こう受けとめざるを得ないのです。この点いかがでしょうか。
○玉置国務大臣 今までの臨調、行革審にしましても、今御審議をお願いいたしております新行革審にしましても、これはあくまでも総理に対する助言、そういう形のものですから、国権の最高機関である国会で信任をされた総理大臣を上回るものでないというのは、あなたがよく言う憲法の精神ですよ。 私が先ほど言いましたのは、何も憲法違反ではありませんよ。象徴は天皇ですから。——日本で偉いのは、それは象徴ですよ。内閣総理大臣が国会で決まりましても、あとの閣僚なんて、私らも天皇陛下の前で三遍くらい頭を下げて親任状をもらってくるのですから、そういう意味ではやはり一番偉いと見ております。これはあなたと私の見解の相違ですよ。 それだけに、この新行革審にいたしましても総理を上回ってどうのこうのということはない。今言われました民意をよく考えてということ、ここがポイントです。民意というのはなかなか表に出てこないものですよ。声なき声、これをまた知るのがそれぞれの各党のあり方でもあろうと思います。その範囲はそれぞれ分かれますが、民意をよく考えた上で、これもやはりトップが判断しなければ、そしてこうだということを言わなければだめです。そのときのトップはやはり内閣総理大臣だと私は考えておりますので、それをやはり助言してもらう、いろいろの立場から適切なアドバイスをいただくというのが臨調、行革審、これからまたお願いする新行革審だと考えております。
○児玉委員 声なき声を代表する、それはやはり直接選挙民に触れて、それぞれの政見を述べてそして国会に選出されてきた私たち国会議員が最も声なき声を代表し得るのではないかと思うのです。臨調、行革審の何人かの委員の方、それぞれ御見識があるということは私もよく承知しております。しかし、その方々の多くが日本を代表する企業のかつての経営者であり、今も大きな影響力を持っていらっしゃる方々であり、大体そういう方々で構成をされている。 私が言いたいのは、この臨調、旧行革審、これらが、先ほどちょっと議論いたしましたが、安全保障会議の設置のときに見られるように、臨調すらそのことについて触れることがなかった、その後、ちょっと言葉が悪いかもしれませんが、駆け込みでもって検討が要請されて、あっという間にそれこそ駆け抜けるがごとく前の通常国会で成立してしまう、こういった手法を私たちは恐れるものなのです。このやり方を使っていけば、例えば今議論になっている軍事費の一%突破の問題、私たちは一%の枠内であればいいとは決して言いません。さらには防衛計画大綱の見直しの問題、そこに道を開くために、新しい行革審を言ってみれば一つの手段として使うということがありはしないか、そういう危惧を持つのですがいかがですか。
○玉置国務大臣 まず先生の危惧の点から触れますが、これからどういうふうな答申をいただくかわかりませんが、とにかく新行革審ができて、委員ができて、それぞれの顧問、参与ができて、いろいろの議論をいただくわけですが、恐らく一%枠の問題についても余りオーバーなことはない、私はこういうふうに個人として思っておりますし、そういうふうにありたいなと思っております。それだけに余り御心配要らぬのじゃないですか。
○児玉委員 自信を持てというお言葉は大変ありがたいのですが、やはり私たちが考えますのは、首相の、諮問機関に対するさまざまな政治家の中での特別な執着というのがございますね。例えば、首相の私的諮問機関に平和問題研究会というのがあります。これは、既に一%突破、防衛大綱見直しを提言しております。それらが、今は平和問題研究会ですが、かつて安全保障会議を発足させたようなその手法で新しい行革審を使うとすれば、それはやはり心配しない方がおかしいというふうに私は言いたいのです。 なぜそのように言うか、この後の人事は白紙だ、前回は、新聞に出ているような人は私の意中にない、こうもおっしゃいましたが、これまでの臨調、行革審の中心であった瀬島龍三氏、この方がこういうことを述べられたことがあります。やはり述べる以上、それがどういう意味かということをはっきりさせましょう。 「相互銀行」という業界誌の一九八二年の十一月号に載っております。その中で、 二十一世紀に入るには総合的改革が必要—— 「今回の臨調答申を政府が百%実行されたとしても、これだけ大きな所帯の国家の体質は一挙には変っていくものではない。…もう一回くらい今回のような改革が行われなければ、日本は二十一世紀に入っていけないのではないか。…それには今回のような「行政改革」だけでなく、「政治の改革」と「国民意識の改革」という三本立てを総合して改革すべきであろうと思いますし、その中では、やはり国権の最高機関である「政治の改革」が先行すべきだと思います。」 こう述べているのですよ。 私はやはりこの言い方、もう二十一世紀は目の前に来ています、もう一回臨調、旧行革審、その規模の改革かそれ以上の改革をやらなければ二十一世紀に入っていけない、その場にもし新しい行革審がなるとすれば、これはゆゆしいことだ、このように危惧するのですが、いかがでしょうか。
○佐々木(晴)政府委員 御指摘の発言につきまして、その経緯、背景、それから趣旨及び発言の全体の中における御指摘の部分の位置づけ等の詳細を承知しているわけではないわけでありますけれども、瀬島龍三氏が臨調、行革審で大変有能な委員のお一人であったことは間違いないところでありまして、また、大変情熱を持って行政改革に携わってこられた方として、その御経験から個人としての御識見を一私人たる自由な立場で述べられたものであって、これはこれでまた一つの大変貴重な御意見であろうと私どもとしては受けとめるわけであります。 ただし、実は臨調でも、この所掌事務は行政改革でやる、しかしそこの各種の答申の中で述べられておりますように、行政部内で行政改革を行う、それに沿った改革をやはり国会あるいは裁判所においても自主的に行われることを期待するというふうな意見を述べておるところでありますけれども、恐らく瀬島龍三氏を初めとして臨調の各委員の方々、同じような思いを持っておられるところもやはりあるのだと思います。恐らく瀬島龍三氏のそのお考えはそうしたような御経験から発せられたものであろう、こうように推察する次第であります。
○玉置国務大臣 今児玉さんが言われたもので二つばかり答弁しますが、平和研究会というのは、あれは総理の私的機関です。私的機関だけに比較的楽に物を言っておるものでありまして、それをもって内閣を規制し、あるいは各政党の中で影響を与えるというようなものではないと私は思う。それぞれの発言は、私は私的機関の場合は比較的楽だと思う。こうして国会で御審議をいただいて各党の意見を尊重しながらやっていかなければならぬという今度の新行革審のようなものとはわけが違う、こう思います。 瀬島さんの問題については局長が答弁しましたが、私は瀬島さんとも何回も会っておりますけれども、なかなかの憂国の士であります。殊に、瀬島さんは御承知のようにシベリアに強制抑留されて、共産主義の何とひどいことかということをよく知っております。それだけに、そういうものにならぬようにということで一生懸命にこれまた進言をしていただいておるというふうに私は個人として今まで理解をしてきました。これから総務庁長官としては瀬島さんにお願いをするかどうか、これはわかりません。わかりませんが、瀬島さんの人生観をいろいろ語ってもらいましたが、そういう部面が随分随所に見えてきたということはこの際に知っていただきたい、こう思います。
○児玉委員 瀬島さんの人柄について、今、政府委員の方、そして大臣がどのようにそんたくされるか、それはそれぞれ御自由でございますが、私は少なくとも、ある人物が、責任のある人物が発言をして、それが公刊されているということに基づいて述べているのである。 そして、国権の最高機関である政治の改革というふうな場合に、言葉は伏せてありますけれども、国権の最高機関であるという以上、それは国会のことを指すと思わざるを得ません。そして、それは当然、先ほどもたまたま議論になりましたが、日本国憲法、主権在民を軸にして構築されている日本国憲法、これに手を触れることなしには瀬島さんの言う方向へ行くというのは困難でして、そういう道を進もうとしているこの臨調、行革審、そしてその延長である新行革審には私たちは賛成できないということを述べて、きょうの質疑を終わります。
○石川委員長 田口健二君。
○田口委員 私は、まず法案の質問に入る前に、お許しをいただきまして、アメリカ艦船の日本寄港における問題に関連をして一点お尋ねをいたしたいと思います。 ことしの八月二十四日から九月二日まで、アメリカの戦艦ニュージャージーが長崎県の佐世保港に寄港いたしました。このことについて私は本委員会で二度ほど質問をしたわけでありますが、このことに関連をしてお尋ねをいたしたいのであります。 このときに、警察官によって大変大がかりな現地における警備が実施をされました。当時私は現地の責任者でありましたからつぶさにその状況をこの目で見てまいりましたが、ここでお尋ねをいたしたいのは、今現地で、あるいは長崎県当局としても大変大きな問題になっておるわけでありますが、このときの警備を行った実施経費の問題が今現地では大変な問題になっておるわけであります。 そこで、お尋ねをいたしますが、このニュージャージー佐世保寄港時における警察官の警備の状況、どのぐらいの人員が投入をされ、あるいは長崎県以外の各県から動員をされたというふうに聞いておりますが、どういう状況でこれらの警察官が何人ぐらい投入されたのか、そしてこの警備に要した経費の支出は一体幾らであったのか、その内容について、これは大まかで結構でありますから、まずお伺いをいたしたいと思います。
○半田説明員 お尋ねのニュージャージーの寄港に伴います警備の件でありますが、この警備に出動いたしました警察官の数は、日によって違っておりますが、ちなみに最も多い日について申し上げますと、三千六百人でございます。そのうちで、応援部隊として他県から派遣をいたしました者が千六百人含まれております。これが一番多い日であります。日によって情勢が変わってまいりますので、あるいは反対行動の多い少ないによりまして、これを最大といたしまして、そのほかの日はだんだんに減ってきておるという状況であります。 応援部隊がどこからかということでありますが、これは西日本の各県からということであります。 それから、経費でございますが、この警備に要する経費が幾らかというのはその算定が大変難しゅうございまして、一日の活動のうちで、ここからここまでが警備、ここからここまでが交通というわけにはなかなかまいりませんので、警察の経費全般の運用がそうなっておりますけれども、交通の部分が幾ら、刑事の部分が幾ら、警備の部分が幾らという算定の仕方をいたしておりませんために、御質問のこの警備に要した経費が幾らかということについてはお答えをいたしかねるところでございます。
○田口委員 警備に要した経費の支出をわからないというのはちょっと納得できませんね。長崎県当局は、長崎県警察本部から提出をされた数字として一億三千三百五十四万四千円という数字を明確に挙げているんですよ。それは確かに、このニュージャージー寄港中における警備実施の経費あるいは一般的な日常的に行われている警備、そういう点で区分しにくい点は多少あろうかと思うのですけれども、大まかにもわからないというのは納得できないのです。どうなんですか、今私が言った数字は。
○半田説明員 応援部隊としてほかの県から派遣されました者については、これはその目的だけで行っておりますので、それぞれの応援県に旅費法で定めます額がございますから、何人掛ける幾らということで措置をいたしております。 長崎県の県警で負担いたしました金額で警備費が幾らかというのは、先ほど申しましたように大変難しゅうございますが、この期間に活動いたしました警察官の数、日数等を見まして、警察庁から国費として長崎県警に措置をいたしました金額は四千万余りでございます。
○田口委員 今私が読み上げた一億三千三百万何がしの数字、これは警察当局ではどういうふうに御理解になっておりますか。
○半田説明員 実はその一億数千万という数は詳細承知をいたしておりませんで、県警から当該警備等にかかりましたものについて県当局と県費について交渉したものであろうというふうに思いますが、中身について詳細は承知をいたしておりません。
○田口委員 今あなたは国から長崎県警に約四千万円の金を交付しておる、こう言われましたけれども、この一億三千三百万というのは、長崎県警本部が長崎県当局に対してこれだけの金が足りないからこれだけの金を予算化をしてくれ、こういう要求をしておるんですよ。このことについてはどうお考えでしょうか。
○半田説明員 詳細を聞き及んでおりませんので中身がよくわかりませんが、新聞に出たものを見ますと、旅費とか食費とかそういうものについて要求をしたということは承知をいたしております。そういうものが必要であったから要求をしたのであろうというふうには思います。
○田口委員 そうしますと、長崎県警が県当局に要求いたしました一億三千三百万何がしという金は、国からは交付をしないのですか。それはどうなんでしょう。
○半田説明員 国から交付いたしますものは、警備警察の活動に要した経費について、先ほど申しました警察官の数でありますとかあるいは活動日数に応じて四千万余りであります。そのほかの、例えば時間外手当でありますとか食費等につきましては国から交付する項目にはなっておりませんので、県の方で負担をいただくために県警から要求したものであろうというふうに思います。
○田口委員 私はこんなむちゃくちゃな話はないと思うのですよ。今、長崎県は十二月定例県議会で、とりあえず宿舎の開設費であるとか食糧費で、あるとか約四千六百万を予算化をする、そして一番大きい時間外手当が約八千七百万、これは今公務員の給与改定が目前に迫っておりますから、これらとの関連がありますから若干おくれるというふうに言っておりますが、いずれにしても一億三千三百万何がしかの金を県の一般財源で補てんをしなければならない。戦艦ニュージャージーの佐世保寄港は、これは決して長崎県当局や佐世保市当局が入れてほしいと要請したわけじゃないのです。今までの政府答弁の中でも明らかになっておるように、日米安保条約に基づいて、アメリカからの要請を受けて国が受け入れることを認めておる、いわば国の施策として佐世保の港に戦艦ニュージャージーが入ってきた。それに要した経費一億三千三百万を長崎県自体で負担をしろ、私はこんなむちゃな話はないと思うのです。 ちなみに、五十八年の三月に同じくアメリカの原子力空母エンタープライズが入っておりますが、このとき県は一億二千万円を負担しておる。同じ年の九月に空母カール・ビンソンが入ってきておりますが、このときにも一億四千万円を負担しているのですよ。長崎県の状況は御存じだと思いますが、つい最近炭鉱が閉山をして、造船も大変な不況に陥って、深刻な問題を抱えています。水産業も大変不振であります。県の財政は全国で十八の窮乏県に入るような大変な貧乏県であります。そういうところで、国の施策によって入ったこのニュージャージーの後始末のために県の一般財源を使って一億三千三百万も負担をしなければならない、これはどう考えてみても納得のいく話ではないと私は思うのでありますが、総務庁長官、どのようにお考えでしょうか。
○玉置国務大臣 私は、多分交付税で面倒を見ているのじゃないかと思いますが、これは専門じゃありませんから、自治省来ておりますから答えさせます。
○柿本説明員 アメリカの戦艦の寄港に関連しての警備の費用でございますと、これは法令の規定に基づきまして、警備の費用は国費による財源措置が講じられるべきものでございます。今交付税という話でございましたが、寄港に関連して地方団体が負担すべき特別の財政需要がもしありますれば、これにつきましてはその状況に応じて特別交付税で措置する場合があるかと思います。
○田口委員 あるかと思いますというのじゃ困るのですよ。どうですか、自治省、はっきり、これらの経費については特交で措置してくれますか。
○柿本説明員 特別の財政需要があったかどうかの判断でございますので、県からよく事情をお聞きした上で、先ほど申し上げたように、地方団体が負担すべき特別の財政需要がありますればその部分については適切に措置いたしたいと考えます。
○田口委員 特別の財政負担があったかどうかということなんですが、先ほど私が申し上げましたように、はっきり一億三千三百万という金が県警の方から県の財政当局に対して要求があっているわけですから、それに基づいて県は一般財源でもって予算措置をしなければならないというのが現実の問題として起きてきておるわけですから、私は、そういう特別な財政負担があっておる、これはもう事実なんですから、当然、自治省としては特交でこの問題は措置をする、こう理解をしていいですね。
○柿本説明員 地方が予算に計上した経費でも、警備に要する経費は警察法なりその政令の規定に基づいて国が支弁すべき部分がございます。 そういう規定を前提に置きまして、私が申し上げているのは、地方団体が地方団体の一般財源として負担すべき特別の財政需要がありますればこれについてはその状況に応じて適切に対処いたしたい、こういうことを申し上げておるわけでございまして、具体的な事情は、予算化されたことはお聞きして知っておりますが、内容をつぶさに存じておりませんので、一般的な考え方としては今申し上げたような考え方で対処したいと考えております。
○田口委員 時間がないので余りこのことについて触れるわけにはいかないのですが、そうすると、一億三千三百万の県が措置をする財政、この金額の中に当然国が支払わなければならない金額も入っておるというふうに自治省としては理解をしておるわけですか。
○柿本説明員 具体的な内容を我々で承知しておりませんので何ともお答えいたしかねますが、本来、警察法の規定で、要するに国と地方が負担すべき負担の考え方に沿って、しかもその経費が通常我々がその他の普通交付税等で措置している限度を超えるものであるかどうか、そういう点も判断しなければならないものですから、具体的に一億三千万の金額でどうこうということをちょっと私がこの場で申し上げるわけにいきませんが、考え方としては先ほどから申し上げている考え方で対処するほかはないと考えております。
○田口委員 では最後にお尋ねをしますが、今、自治省のお答えを聞いておりますと、中身を精査をしていった段階で、当然国が払うべきものがある、そうなった場合には金を払うのかどうか。これは警察庁の方のお考えを聞きたいと思います。もう四千万払っておるから一銭も払わないという立場なんですか。
○半田説明員 内容を検討いたしまして、払うべきものがあればさらに支出をいたしたいと思います。
○田口委員 それでは、ニュージャージーの問題はこれで終わりまして、法案の中身に入りたいと思います。 冒頭に玉置大臣にお尋ねをしたいと思うのであります。 行政改革と言われる場合に、事務の簡素化あるいは効率化、こういう側面も確かにあると私は思うのでありますが、やはり重視をしなければならないのは、国民のニーズにこたえる民主的な行政制度をつくり上げていく、このことを忘れてはならないと思うのであります。私は今まで本委員会で大臣の御発言を聞いておる中で、とりわけこの民主主義というものに対する大臣の御見識に、ある程度、何といいますか敬意を表しているわけでありますが、私はそういう立場で、大臣が行政改革の中における情報公開ということについて一体どのような基本的な認識をお持ちなのか、まずそのことをお伺いをいたしたいと思います。
○玉置国務大臣 民主政治の原点の一つで、多くの国民の信頼を得るということ、それにはやはり多くの国民に今国は一体何をやっておるのかとか、自分たちの地域の自治体が一体何をやっておるのかというふうに広くわかっていただけること、そしてなかなか理解に苦しむところについてはもっとかみ砕いてやっていくという、この情報公開の原則というか、これはやはり非常に大事だと思います。 そこで、総務庁としましても、臨調の答申、いわゆる最終答申の中にもそのことはうたわれておりますので、一生懸命やっております。しかし、なかなか日本の役所は難しいらしい。私も総務庁長官に就任しまして、日本の役所というのはなかなか難しい。長い伝統の中ではぐくまれてきた、特に内務省系統の役所、これなんかなかなか難しい。しかし、何としても将来に向かってこれはやらなければならぬということで、今真剣に各省庁とともに勉強して検討させておるところであります。
○田口委員 大臣、退席されて結構です。 そこで、少し具体的にお尋ねをいたしたいと思います。 まず私は、今までの臨調答申をずっと眺めてみた場合に、審議機関などを設置をして専門的に検討を求めた、こういう内容のものが大きく言って五つあるのではないか、このように思うわけであります。 まず、基本答申の中で見てみますと、一つには機関委任事務の問題があります。「国の関与等の見直しについては、新たな審議機関を設置して検討を行う。」こういうふうに答申の中では指摘をしております。 二番目が国鉄の問題ですね。これは「「国鉄再建監理委員会」を設置し、強力な実行推進体制を整備する。」こう言っております。 三番目に、これは第四次答申の中で出てきますけれども、いわば行革審の問題。「臨時行政調査会答申に対する政府の実施状況を見守り、政府の行政改革を推進させていくため、総理府に「行政改革推進委員会」を設置する。」 そして四番目に、これは最終答申の中に出てまいりますけれども、情報公開の問題があると思うのです。「我が国の実情に合った制度の在り方について速やかに検討を進める必要があり、我が国の関連する諸制度、諸外国の制度運用等の専門的調査研究を行う組織を設けるべきである。」と提言していますね。 それから五番目が、同じ最終答申の中で行政手続に触れているわけですね。 この五つを今見てみますと、第一の機関委任事務の問題、これはいろいろありましたけれども、先般来本委員会でも論議をしてまいりましたですね。国鉄は御承知のとおりです。それから行革審、これも、旧行革審といいますか、今また新たなポスト行革審が提案をされてきております。 この五つの中で残っておるのが、情報公開と行政手続なんですよ。私は、臨調の答申の中でこれだけ多くの問題として提起をされてきたものの中で、今言った三つはどんどんやられておる、残る情報公開と行政手続が全然おざなりになっておるんじゃないかと思うのですね。これは一体どういうことなんでしょうか。まずこのことからお尋ねをしたいと思うのであります。
○佐々木(晴)政府委員 大変詳細な御究明でありまして、まことに先生のそういう御理解に対して敬意を表する次第であります。 臨調最終答申で、確かにこの情報公開の問題それから行政手続制度の問題についての指摘があり、これについて「専門的調査研究を行う組織を設けるべきである。」というふうな御指摘があるわけであります。 これに至ります経緯として私ども承知いたしておりますのは、行政情報の公開の問題もそれから行政手続の問題も、いわば個別の立法の中ではいろいろな立法があるものの、行政情報の公開あるいは行政手続の制度について体系として我が国にはまだ存在しない、そういう仕組みである、それだけに、今までの既存の仕組みとの関連、それから諸外国の実態、それから例えば情報公開等については地方公共団体等で行われているところの実態、こうしたものを見ながらやはり相当専門的にあるいはまた慎重に検討する必要があるということが臨調の答申のいわば背景にあったというふうに認識をいたしております。 そういう趣旨から、私どもとしては、同様に我が国の関連する諸制度、これは例えば情報公開の問題でありますと、行政手続制度とかプライバシー保護とか公務員の守秘義務等の問題、それから諸外国の制度運用等につきまして専門的な調査研究を行う必要があるということで、二つの仕組みを今のところ設けておるわけであります。 その一つは、これは行政機関のいわば連絡会議でありまして、総務庁が中心になりまして内閣官房及び各省庁と連絡をとりつつ、現在いろいろな課題について検討をいたしておるという点が一点であります。それから第二に、専門的研究、特に制度的問題につきましては、専門的な事項も含まれておりますので学識経験者の御意見を聞く必要があるということで、私どもの方で研究会を設けまして、今これにつきましていろいろと臨調指摘の事項等についての検討をお願いをいたしておるというふうな状況でございます。
○田口委員 今、行管局長の方から言われましたが、次官あるいは局長の私的な諮問機関的な研究会というか勉強会といいますか、こういうものを設置をしていろいろ論議をしていると言っている。しかし私は、少なくとも臨調が答申の中にこういった機関を設けて専門的に検討すべきである、こう言っておるわけですから、この情報公開の問題にしても行政手続の問題にしても、少なくとも国家行政組織法八条に規定をするようなきちっとした機関を設けてその論議をすべきではないかと思うのですが、それはどうでしょうか。
○佐々木(晴)政府委員 先ほど御答弁申し上げましたように、やはりこれは多分に技術的な問題がございます。それから、諸外国の経験等を一応伺いましても、例えば費用効果の問題とか人員の負担の問題とか、何か大変いろいろな難しい問題があるというふうに承っておるわけであります。 そういうところから、まずは実態把握といいますか、諸外国のデータの蓄積なり運用の実態、こうしたものをよくまず実態を把握する必要がある、その上でもって我が国の各種の法制との比較を行い、そのあたりのある程度の具体論の詰めが行われた上でもって正規の組織法八条による審議会等を考えるべきではなかろうか、これは極めて率直に申し上げますと、どうも今の段階はある意味ではファクトファインディングの段階である、先ほど長官から申しましたように、この問題はなかなか難しい問題が多い、私どもとしてはそういうことでもってまず地盤整備を行っておるというのが現在の段階であります。
○田口委員 確かに情報公開制度あるいは行政手続の問題についても非常に難しい問題はあろうかと思うのですよ。しかし、この臨調の指摘もありますし、諸外国の現在の実施の状況等を考えてみても日本の場合には非常におくれている。これはうがった見方かもわかりませんが、先ほど私が言いましたように、臨調や行革審がいろいろな提起をされておる中でいろいろなことを具体化していっておるのですが、政府部内のことについては最もおくれておる、率直に言って、一般国民の側から眺めてみてもそういう感触はぬぐえないのじゃないかと私は思うのです。 そこで、自治省の方にお尋ねしたいと思うのですが、今、地方公共団体における情報公開制度の実施の状況というのはどのようになっておるか、どのように把握をしておられるか、お尋ねをしたいと思います。
○濱田説明員 地方公共団体の情報公開条例等の制定状況でございますが、本年四月一日現在において条例を制定いたしておりますのが、都道府県で十四団体でございます。それから市区町村で三十九団体でございます。したがいまして、条例制定団体は五十三団体ということになっております。 なお、このほかに要綱を制定している団体がございます。都道府県で三団体、市区町村で三団体、計六団体でございます。 したがって、条例が都道府県、市町村で五十三でございまして、要綱が都道府県、市町村で六でございますので、結局情報公開の関係の制度を持っておりますのは五十九団体、こういうことでございます。
○田口委員 今自治省の御答弁のように、この問題というのは地方公共団体の方が非常に進んでおる、国の対応が非常におくれておるということは明らかだと思うのです。 そこで、一つお尋ねをしたいのですが、今回のポスト行革審というのが設置をされるということになれば、ポスト行革審の中における論議の主要テーマとして、この情報公開制度の問題あるいは行政手続の問題を最初から明らかにしておって論議をしていくべきではなかろうか、そうしないと、ポスト行革審の中でこれからの課題についてはまたいろいろ論議をして決めますなんということでは、この問題というのは全然進行していかないと思うのですよ。そういうお考えはないかどうか、お尋ねをしたいと思います。
○佐々木(晴)政府委員 先ほども御答弁を申し上げましたように、ポスト行革審、新行革審でどういう課題を選択されるかということにつきましては、新行革審が発足した後で、まず委員会の方で政府側の従来の臨調、行革審の答申に対する対応状況を御聴取願いまして、その上で委員会御自身でもって課題をお決めいただく、このようになると思います。したがいまして、今、課題につきましてこの段階でどういうものになるだろうという予測を申し上げるのは非常に難しい話でありますけれども、いずれにしてもこの情報公開あるいは行政手続の話というのは、いわば積み残しの課題であることは事実間違いないわけであります。そうしたことは私どもとしては一応率直に申し上げるつもりであります。 ただ、先ほど申し上げましたように、この情報公開の問題にしましても行政手続の問題にしましても、我が国の従来の法制にない大変難しい制度である。今、地方公共団体の動向につきまして行政課長からお話がありましたように、確かに地方公共団体で、これはやはり地元住民と大変密着しておるという立場においていろいろとこの方面についての検討を進めておられるということについて評価をいたすわけでありまして、その実績なり、それから今実はスウェーデンを一番最初にいたしまして諸外国で十カ国ぐらい経験を持っております、そのあたりの実情をもう少し私ども蓄積いたしまして、勉強いたしまして、新行革審においても、今の政府の対応状況とあわせましてこのあたりにつきまして御報告を申し上げたいと思います。
○田口委員 今も答弁の中でありましたけれども、冒頭に私が申し上げましたように、臨調の提言の中でいわば機関を設置して検討すべき課題として、大まかに言って五つの課題があるわけです。そのうちの三つはもう既に進行中なんですね。二つが残されているわけだから、今局長もまさに積み残しと言われたわけですから、私はそういう立場で、ポスト行革審の中では少なくともこのことは積み残しの分として最優先して論議を進めていくべきだ、こういう提言はやはり強く出していただきたいと思うのです。 それからもう一つ、もう余り時間がありませんが、局長の諮問機関として情報公開研究会というのがたしか設置されておると思う。これが今まで経過的に一体どういう論議をしてきたのかというのが全然わからないのですよ。若干その辺の経過なり状況についてお知らせをいただきたいと思います。
○佐々木(晴)政府委員 私の諮問機関というわけではございませんけれども、要するに、研究会としまして総務庁行政管理局に情報公開問題研究会を設けておりまして、臨調の最終答申に対応いたしまして情報公開に関する制度化の検討を進める必要があるところから、我が国の関連する諸制度、諸外国の制度、運用等の専門的な調査研究を行うため、学識経験者の参集を得てこれを開催いたしておるというものであります。この座長が成田頼明先生、横浜国立大学の教授でございます。その他、成田頼明氏を合わせまして七人の専門家によって昭和五十九年三月から開催いたしておりまして、今までの開催実績は現在まで二十回余りで、年間八回程度開催いたしております。 これまでどういうことを検討してまいったかといいますと、諸外国の情報公開制度、これはアメリカ、ヨーロッパ諸国等の情報公開制度の現状、地方公共団体における情報公開制度、これは埼玉県などであります。それから、情報公開に関する判例の動向、情報公開と個人情報保護あるいは企業秘密等との関係、こうしたようなものにつきまして、いろいろと先生方の研究成果の御報告を受けたり議論をいたしておるわけであります。 今後の研究会における検討事項としまして、今後における情報の公開と管理のあり方、それから制度化についての諸問題、諸外国の法制運用の実態、地方公共団体における対応等、幅広く取り上げて専門的な研究を進めていくということで、今進めておるところでございます。
○田口委員 時間がなくなりましたので、まだお聞きしたいことはたくさんあるのですが、最後に一言意見を申し上げておきたいと思うのです。 今度のポスト行革審の任務が大きく言って二つあるというふうに巷間よく言われておるわけです。一つが、この前からもちょっと出ておりましたが、食管制度の見直し、それからもう一つが地方行革だと言われております。第二臨調発足以来今日まで、種々このことが言われてきたのであります。「行革は国も地方も待ったなし」、こういう言葉まで出てきております。 ただ私は、一面少しおかしいと思うところがある。やはり国に臨調あり行革審があれば、地方には地方制度調査会というものが明確に法律によって設置をされておる。その中でさまざまなことが論議をされておる。国と地方というのは別に上下の関係があるわけでもないのでありまして、そういう中で国の立場に立って地方行革という形で一方的に物事を考えていくというのは、やはり問題がある、そこには一定の限度があろうと私は思うのであります。このことはこれからの行革審論議の中で十分考えていただかなければならない、このように思っております。 時間がありませんから、これは後ほどわが党の野坂先生の方から御質問があろうかと思いますが、そのことを最後に意見として申し上げ、私の質問をこれで終わりたいと思います。ありがとうございました。
○石川委員長 次回は、来る九日火曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時二十六分散会