災害対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 8 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1986/12/18
会議録
○伊藤委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 昭和六十一年伊豆大島噴火による被害状況調査のため、去る十日東京都伊豆大島に委員派遣を行いましたので、この際、派遣委員から報告を聴取いたします。桜井新君。
○桜井委員 派遣委員を代表いたしまして、私から調査の概要を申し上げます。 去る十二月十日伊豆大島噴火による被害状況調査のため派遣された委員は、伊藤委員長を団長として、自由民主党の長野祐也君、日本社会党・護憲共同の新盛辰雄君、公明党・国民会議の古川雅司君、民社党・民主連合の滝沢幸助君及び日本共産党・革新共同の藤田スミ君、そして私、桜井新の七名であります。 午前八時羽田ヘリポートから出発した私ども調査団は、大島空港に着陸する前に、海岸沿いに島を一周し、噴火による島の実情を視察いたしました。海水の変色水域は、当初四、五カ所ほど確認されたと聞き及んでおりましたが、現在のところ機上から見る限り、筆島周辺一ヵ所にまだ乳白色をした水域が見られました。また、特に火口からの噴煙はなく、溶岩流の各所から水蒸気の立ち込めるのと、島の南部において道路の埋塞箇所が数ヵ所望見されたところであります。 九時空港に着陸し、町役場に向かい、都及び町当局から伊豆大島噴火の状況及び対応並びに被害状況等について、概況説明を聴取した次第であります。 まず、噴火の発生状況について申し上げます。 十一月十五日十七時二十五分ごろ、三原山火口の南側火口壁から噴火が起こり、十九日十時三十五分に至って、内輪山の斜面数ヵ所からカルデラ内に溶岩が流れ出し、その先端部分は、外輪山との間約五、六百メートルのところまで達したのであります。二十日未明には、溶岩の流れはほぼ停止したのでありますが、二十一日の十七時過ぎに至りまして、外輪山の外側でも噴火が起こって火口列ができ、その数ヵ所から流れ出た溶岩は、谷筋に沿って元町の方向に向かい、その先端は市街地に迫ったのであります。二十二日の未明には噴火口や割れ目での噴火はやや弱まりましたが、翌二十三日朝に再度噴火いたしましたが、それ以後、噴火は起こらずに現在に至っております。 地震の発生状況については、気象庁によりますと、震度四の中震が二十一日には十三回、二十二日には七回、震度五の強震が同じく二十一日及び二十二日にそれぞれ二回観測され、有感地震回数は、今の数字を含めまして二十一日には二百四十二回、二十二日には九十二回も発生したのであります。 それから、噴火の対応についてでありますが、十一月二十一日十七時二十二分に大島町三原山噴火災害対策本部、続いて東京都災害対策本部の設置、同日の十九時に大島町に対し、災害救助法を適用したのであります。十五日の噴火以来、大島町と都で噴火対策本部を設置し、対策を協議してまいりましたが、二十一日の十七時五十分に大島町、大島支庁、大島警察署及び気象庁の大島測候所の四者による緊密なる協議に基づき、町長は、各地区の住民に対し、避難を指示したのであります。続いて二十二時五十分に至りまして、各地区に島外への避難を指示いたしました。島外への避難者数は、観光客を含め一万人以上にも及び、翌二十二日の五時二十分をもって終了したのであります。この避難活動に従事した関係機関の方々は四千六十四名に達しております。 当初、静岡県に避難された方々も二十三日及び二十四日の両日にわたりまして都内に移動され、十二月九日現在におきまして都内十区の避難所に五千九百十一名の方々が生活されているのであります。 十一月二十九日の東京都災害対策本部会議で、地区別に一世帯一名の日帰り帰島措置を決定し、十二月三日から十二月六日までの出発日時を定めて実施し、無事終了いたしました。 小中学校及び高等学校の児童生徒数は千八百七十六名でありますが、数名が他県へ移動、それ以外すべての者は都内の教育施設に入学し、勉学に励んでいるところであります。 次に、噴火に伴う被害状況についてであります。 道路の亀裂による被害が六カ所、路面の隆起が一ヵ所、のり面からの土砂崩壊が八カ所、十二・五キロメートルにも及ぶ降灰による道路の被害、溶岩流による渓流の埋塞一ヵ所及び海岸護岸崩壊が一ヵ所等でありますが、これらの被害額は、現在のところまだ調査中であります。 農林水産関係について見ますと、降灰による農作物の被害額は、十一月二十日現在の時点で約一億八千万円、十一月末では約三億円と推定されるところでありますが、町民の皆様が帰島された後の精査によりまして、被害額は、かなり増大するものと予想されるのであります。特に大島町は、観光を基盤とした町でありまして、今回の噴火を考え合わせますと、一月から四月にかけての観光シーズン期の収入の落ち込みが心配されるところであります。 町役場での概況説明を聴取した後、我々調査団は、元町の中心部より約一キロメートルの地点にあります溶岩流出の先端部に参りました。幸いにして町の施設の約七十メートル前方で溶岩の流出がとまったのであります。これも二十四日から二十五日にかけて、消防庁及び地元消防団諸君の、日によっては七百五十トンにも及ぶ、本格的な決死の放水による冷却作業が功を奏したとも言えましょう。外輪山外側の噴火口から長さ約一・七キロメートル、幅八十メートル、高さ五メートルともいわれる溶岩流の層が町に流入せずにとまったことは、まことに不幸中の幸いと痛感いたした次第であります。 以上簡単ではありますが、調査の概要を報告いたしました。 なお、ここで、二十一日、二十二日の両日にわたる避難活動に整然と、しかも適切な避難誘導に当たられた関係各位の御努力に対しましては、心から敬意を表する次第であります。また、去る十二日の東京都災害対策本部の決定により、二十日から町民の皆様待望の帰島が実現されるのでありますが、約一ヵ月にわたる避難所の厳しい条件にありました皆様方の一日も早い生活基盤の回復が実現されますことを心から望むものであります。 最後に、調査に当たりまして御協力をいただきました関係者の皆様にお礼を申し述べ、私の報告を終わります。
○伊藤委員長 以上で派遣委員の報告は終わりました。 派遣委員各位には、まことに御苦労さまでございました。 ────◇─────
○伊藤委員長 次に、御報告申し上げます。 今会期中、本委員会に付託になりました請願は五件であります。各請願の取り扱いにつきましては、先ほどの理事会において協議いたしましたとおり、委員会での採否の決定は保留することになりましたので、さよう御了承願います。 ────◇─────
○伊藤委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 災害対策に関する件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になり、審査のため委員派遣の必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣の承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、派遣委員の氏名、員数、派遣地、期間、その他所要の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午前十時十一分散会