建設委員会 第1号
- 発言数
- 242 件
- 登壇者
- 31 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1986/10/29
会議録
○村岡委員長 これより会議を開きます。 まず最初に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 建設行政の基本施策に関する事項 都市計画に関する事項 河川に関する事項 道路に関する事項 住宅に関する事項 建築に関する事項 国土行政の基本施策に関する事項 以上の各事項について、本会期中国政に関する調査を進めたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○村岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ────◇─────
○村岡委員長 次に、建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 両件調査のため、本日、参考人として住宅・都市整備公団理事京須實君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○村岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ─────────────
○村岡委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中村茂君。
○中村(茂)委員 私は、まず最初に、天野建設大臣に所見をお伺いいたしたいと思います。 今、円高不況という中で内需拡大の問題が盛んに言われております。特に、内需拡大といっても、輸出依存型の産業体質から内需拡大型の産業への転換ということを頭の中に入れながら内需拡大を考えていかなければならない時期に来ているのではないか、こういうふうに前段思うわけであります。 私ども社会党も、そういう考え方を頭の中へ入れておきながら、昭和六十二年度の建設省の予算要求について私どもの考え方を文書で申し上げておきました。 その一項にこういう要求をいたしたわけであります。「未曾有の円高不況を乗り切り内需主導型の経済構造への転換をはかるため、住宅、下水道、公園、生活道路、防災関係を中心に、社会資本の計画的、積極的な整備を進めること。」回答もいただきました。 また、昨日二十八日、政府は六十一年度の補正予算案を閣議決定されたようであります。その内容を見てみますと、約一兆三千億円という歳入欠陥がある。そういう中で公共事業費は災害復旧を含めて五千四百九十億円。ちょうどそれに見合うのかどうかわかりませんけれども、建設国債の発行も五千四百九十億円。そういう努力の跡が見られるわけでありますし、また、この予算編成に当たって大臣も相当努力をされたということを聞いているわけでありますが、こういう状況の中で内需拡大に果たす公共事業の役割と大臣の決意をお聞きいたしたいというふうに思うわけであります。
○天野国務大臣 ただいまの中村君の質問にお答えします。 御承知のように、今既にあなたが述べられたように、国際情勢の中にあっての内需拡大政策というのは我が国の必須項目になったようでありますが、残念なことに、どうも私から自民党内閣の暴露をするようで困るのですが、今度の補正予算については、それほど期待したものではない、私はそう理解しているのであります。 というのは、一兆四千億公共事業の予算を組みましたが、そのうち五千五百億は災害対策でありまして、残りの八千五百億のうち千五百億はまあまあと思うのでありますが、残りの七千億は来年度の予算をことし使うわけでありますから、来年度の予算がどういう格好になるかによってはこれは重大な問題が起きるんじゃないか、私はそう思いまして、殊に公共事業に関係するものですから、閣内でも相当強力な発言をしたわけであります。 一ヶ月後に始まる来年度予算との関連性がございますし、今そればかりのものをやったからといって、継続的にやらなければとても経済は上昇いたしません。そういう点でいろいろ問題はありますが、私はやはり、公共事業っきり内需拡大で最高のものはないんじゃないかと思っております。というのは、国民は世界一の金持ちなそうですから、国民に持っている金を使ってほしいと言ったって、日本の国民ほど経済観念の強い国民は恐らく全世界にいないと思いますから、そう簡単に使いません。そうですから、国がやる仕事の中でこれを使うということがやはり一番内需拡大に果たす役割は大きいと思うのであります。 そういう観点から私は、世界の先進国各国と比較しておくれている公共事業をこの機会に、一挙両得という言葉がありますが、そういう意味で国内の公共事業を進めると同時に国内経済に大きな影響を与えるという観点から、私自身もいつまでこれをやっていられるかわかりませんが、やっている期間中、全力を尽くしてこの問題に取り組むつもりであります。これは、私は建設行政が長いものですから、もう三十年もこれをやっているわけですから、そういう面で、個人感情とか周囲の感情を考えないで自分自身の考え方で進めてまいりたいと思いますし、国民の御期待にこたえる意味においても、ひとつ十二分にこれから勉強して、存分にやりたいと思っております。 以上です。
○中村(茂)委員 率直な御意見をお聞きいたしました。私も、努力されて補正予算となって出るわけでありまして、今大臣が言われましたように相当な歳入欠陥がある中でこれだけのものを出してきたということですから、その限りでは評価できるわけでありますけれども、中身を見てみますと、公共事業というふうに言ってもほとんどが災害復旧費。災害復旧を大いに行うのも結構です。これは大いにやってもらわなければなりません。しかし、災害の起きたところはそれでいいわけですけれども、災害のないところは間があいてしまうわけであります。それと、建設国債をこういう時期ですから発行するのも結構です。しかし、建設国債といってもまた回収しなければならない金ですから、使われる範囲はおのずから決まってくるというふうに思うわけであります。 そういうことを考えてみると、六十一年度予算で前倒しをしている、これで本当に前倒し分の補いすらできるだろうか、こういう気持ちも起きてまいります。ですから、わずかなものですけれども、執行に当たって次の点を配慮していただきたいと思うわけであります。 一つは、中央の方は大型プロジェクトなり民活なり相当潤う施策が進んでおりますから、地方にできるだけ配分できるような手だてをとってもらいたいということ。それから二つ目には、今もそうですけれども、それぞれの公共事業の施行状況を見てみますと、どうしても中央の大手が受注をして入ってきている。地元の中小建設業は全体的な不況が進んでいるわけでありますし、そういう手だても十分考えていただきたい。この二点を当面強くお願いしておきたいと思うわけであります。
○天野国務大臣 私の個人的な意見ですが、一応閣議でお願いしてだれも反対し切れなかったから了解しているという考え方でお話し申し上げますが、今度の予算配分で特に注意したいのは、国内の経済が円滑でない地域が数多く出ております。そういう点ではまず第一に北海道を考えたのですが、北海道は漁業が容易でない、炭鉱があのとおりの状態だということであります。それと、内地においては、御存じのように円高対策のために非常に影響をこうむって、なかなか容易でない市町村があります。また、内地においても炭鉱問題あるいは鉄鋼問題、造船問題という、これは点でありますが、そういう点にはできるだけ配慮のある措置を講じたいという考え方で事務当局に命じてあります。特に東北、北陸、北海道のような積寒地帯は、今度の予算がいつ上がるか、恐らく地方議会を通るのは十二月の半ばごろじゃないかと思うのですが、それでも十二月いっぱいで完全一〇〇%契約だけはしたい、そういう考え方で、この問題は事務的に非常に容易でないのでありますが、御苦労をかけますけれども、これを命じて、今調査してその方向で努力しておるわけであります。ですから、本予算はなかなか難しいと思うのですけれども、補正ですからある程度のことはいいのではないかと思いまして、これは閣議で一応了承をとったつもりでございます。 それから中小建設業、これは仕事の内容にもよりますが、その仕事をやる会社そのものの内容、技術力に応じられるものはやはり地方に従事させるような方向をとることは理の当然でありますから、その点はぜひとも考慮したいと思っております。
○中村(茂)委員 ありがとうございました。特に中小建設業、この関係については私も地元のデータを持っていますけれども、もう少し当局と後ほど詰めさせていただきたい、こういうふうに思っております。大臣への質問はこれで終わりたいと思います。 次に、建設業法の見直しについて作業が進んでいるようであります。特に建設業法の改正について中央建設業審議会で作業が進んでいるということを聞いているわけですが、その状況、それから、今なぜ建設業法を改正しようとするのか、改正の目的、それについてひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○牧野政府委員 建設業の長期的な発展を図るという観点が一番ベースでございますが、その中で建設省が当面講ずべき施策は何であるかということで、本年の二月二十五日に建設大臣から、今先生お話のありました中央建設業審議会に四点の御諮問を申し上げております。第一点は「建設業の許可要件等の在り方」でございます。第二点は「経営事項審査制度の在り方」、第三点は「共同企業体等の在り方」、それから第四点が「産業構造の改善を進めるための諸方策」でございます。以上四点につきまして御審議をお願いし、現在精力的に中央建設業審議会で御審議をいただいております。 四点の諮問事項のうちで「建設業の許可要件等の在り方」と「経営事項審査制度の在り方」につきましては、制度に触れる問題でございますので、審議会の中に法制小委員会というものをおつくりいただきまして、現在まで五回にわたって審議が行われております。今後の予測ではございますが、御意見がもしまとまりますものならば年内にも一部の御答申をいただけるのではないかというふうに考えております。 それから一方、残りの「共同企業体等の在り方」あるいは「産業構造の改善を進めるための諸方策」につきましては、これまた企業合理化小委員会というのがありますが、その下でそれぞれ専門委員会をおつくりいただきまして精力的に御審議をいただいておりますが、御承知のように非常に問題が広範にわたりますので、さまざまな角度からの検討をお願いしております。おおむね六十二年の春以降に順次御答申がいただけるのではないかというふうに考えております。 さてそこで、今のようなことでございますから、あくまでも制度的なことについては法制小委員会等の御審議を経た上で決まってくる問題ではございますが、その結果が建設業法の改正につながるのではないかという御質問でございます。 私どもは基本的に、先ほどの御質疑にもございましたが、近年の建設業を取り巻く状況は決して容易ではない、建設需要が低迷する一方で建設業者数は御案内のように増加傾向にございますからなかなか厳しい状況にある、こういう状況を踏まえて、大事な産業の一つである建設業の長期的な発展を確保するということがどうしても大事だということで御審議もお願いしているわけでございます。その結果、先ほど言いましたような法制小委員会の御議論が進みまして、企業あるいは業界全体の合理化あるいは近代化を進めていく上でやはり業法の改正が必要であるという御答申をいただくことになりましたら、建設省といたしましてもその趣旨の実現に努めてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○中村(茂)委員 そこで要請を申し上げておきたいと思うのですが、まず建設業の許可制度の財産的基礎、それから専任技術者要件、これについて、特に中小零細業者の切り捨て、排除、こういうふうにならないような配慮をひとつお願いいたしたいと思うのです。 そこで、許可制度については、財産的基礎について一般建設業は五十九年から三百万円、こういうふうになっていると思いますけれども、この引き上げなどは行わないようにしていただきたいということが一つ。それから、専任技術者要件の見直しの中で、技術者の要件として講習受講の義務づけ、この義務づけがどの程度の内容かわかりませんけれども、今の建設業法からいっても、許可を得ている者を講習など、または受験、こういうことをして、それに合格しなければふるいにかけていく、こういうふうになれば大変です。いずれにしても、そこら辺の手法がどういうふうになっていくのか。結論としては、先ほど申し上げましたように、小というよりも零細業者、全建総連などに所属している一人親方、こういう人たちをふるいにかけていくというようなことになりはしないかという心配を非常に持っていますので、そういうことを含めてひとつ御回答をいただきたいというふうに思います。
○牧野政府委員 幾つかのおただしでございます。 まず財産的基礎の方でございますが、私どもは、特定建設業者につきましては、雑な言葉で恐縮ですが、大きな工事をやるわけですから、国民の信頼にこたえながら工事の的確な施行を担保し得る十分な資力を確保するというふうな観点で現在中央建設業審議会で御検討いただいておるわけでございますが、先生のただいま御質問にございました一般建設業者につきましては、ただいま御審議をいただく項目とはしておらないということでございます。 それから、専任技術者についての講習受講義務についてのおただしでございますが、これも、現在はそういう許可の要件としてそれぞれの営業所に専任の技術者が必要かという要件がございますから、それにかかわる基準が妥当なものであるかどうかは先ほど申し上げましたように中央建設業審議会で御審議中でございます。ですから、ここで私がどうこうという明快な言葉は差し控えたいと思うわけでございますが、確かに審議会の御審議の中でもいろいろな御議論があることは事実でございます。 ただやはり、御承知のように、建設業者の業種でございますが、二十八というふうに複雑といいますか多くに分かれております。しかも大手から中小、あるいはお話のありました個人、極めて多岐にわたっておるわけでございますので、私どもといたしましては、それらの実態に即して妥当で無理のない結論を得さしていただけるのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○中村(茂)委員 まだ審議中ですし、全建総連などからも代表が出ているわけでありますから、そういう人たちの意見を十分反映させなければならない、こういうふうに思っておりますが、審議会の方、建設省の方もいろいろ意見を聞かれることもあると思うので、そういうことも含めて私どもの考え方を申し上げておく、こういう程度のものでございますので、ひとつよろしくお願いいたしたいというふうに思います。 次に、国土庁についてお伺いいたします。 十月一日の基準地価調査結果が発表になりました。その内容を見てみますと、住宅地の都道府県別の平均価格でずっと並べてみますと、一が東京、それから神奈川、大阪、京都、埼玉、兵庫、愛知、千葉、静岡、奈良というふうに大都市圏、それから住宅を持って通学通勤する範囲が非常に地価が高くなっているわけです。 それから上昇の率を見てみますと、これは東京都内が大変上がっている。それからその周辺が上がっている。大阪が上がっている。こういう状況で、しかも東京都内を見てみますと大田区とか田園調布とか世田谷、もう一〇〇%近くも上昇しているところがあって、狂乱地価と言われるような状態も起きてきている。 しかも、四月一日の公示価格が発表になった直後皆さんの方がいろいろ心配されて、「東京都心の地価高騰対策について」ということで地価高騰対策連絡会議がことしの四月十五日に対策を発表した。そういう経過を受けているわけですけれども、これだけ東京が地価が上がってきた、そういうことを考えてみると、今申し上げた公示価格でことしの初めにそのことが予測されて、四月十五日にこういう対策をしたらどうだ、こういうことについて既に発表してあるわけでありますし、国土庁に要請しているわけであります。したがって、こういう地価上昇の状態について、今回の特徴、それからこの対策をどのように進めていくかという基本的な考え方について、長官の御意見を承りたいと思います。
○綿貫国務大臣 十月一日の地価調査の結果は、今先生御指摘のいろんなデータもございますが、全国で二・七%ということで横ばい、安定しているというふうに考えるわけでございますが、特に東京あるいは地方都市の一部、八つの都市におきまして異常な高騰が見られるということであります。東京都心の中でも一部の商業地域において四〇%を超える異常な高騰が見られるということで、この点につきまして東京都ともよく御相談をいたしまして、東京に新たな条例を制定していただきまして、従来二千平方メートル以上の届け出制を五百平方メートル以上ということにしていただきました。さらに、この区域の拡大について東京都でその後取り計らわれておるというふうにも聞いておる次第であります。 国土庁といたしましては、地価高騰というものが需要と供給という面から出ておるということも考えておりますので、供給面をふやすということと規制面を強める、両面から今後土地対策を行っていきたいと考えております。 以上でございます。
○中村(茂)委員 供給をふやしていく、それから投機的な土地取引、こういうものを規制していく。ここで私が触れたいと思いますのは、特に投機的な土地取引、これは徹底的に対策を立てていただきたいと思うわけであります。 天野建設大臣が中心になって手がけましたいわゆる国土法、これは狂乱というふうに言われた土地の値上がり、暴騰のときに定めた法案で、特に投機的な土地取引についてどういうふうに抑制していくか、土地をどういうふうに放出していくか、そういう両面を兼ねた法案だというふうに思うのです。先ほど申し上げた四月に出されたこれによりましても、オフィス床供給の推進、それと規制、この二面に分かれているわけでありますが、特に投機的土地取引の規制については、「国土利用計画法に基づく土地取引規制制度の的確な運用」ということで四項目にわたって要請しています。ですから、このことが的確に行われるかどうか。そして、皆さんの方が次にこれを受けた形で「地価対策検討委員会の検討状況及び当面緊急に講ずべき措置について」、こういうふうにいろいろ対策をしているわけでありますけれども、法を改正しなくもできるところについては直ちに実施していく、こういう方向で努力していただきたい。 それと、「小規模な土地取引に対する指導の強化」、これは東京都の条例もできたようでありますけれども、特に二千平米以下の問題についていろいろ問題が起きてきております。これは国土法の規制というか届け出から外れているわけでありますけれども、玉突きみたいにいろいろ行われくるとかさまざまな問題が起きています。これは法を改正すればそれにこしたことはないわけですけれども、私ども、先ほど申し上げた国土庁に対しての要請に対しても、この点を検討しなさい、こういう要求をしておきました。こういう点を含めて、規制措置について今どのように進めているか、お伺いいたしたいと思うわけであります。
○綿貫国務大臣 短期の転がし的なものに対するスーパー重課と言われるような課税方法を今関係省庁と検討しておるところでございますが、特に二年以内の短期譲渡のものにつきまして重課税を課するというような方法も今検討しておるところでございますし、また、今お話しのありました国土利用計画法を改正すべきではないかというような御意見に対しましても、とりあえず東京都で新たな条例を制定していただいたところでございまして、その後の情勢を見ながら関係省庁とも協議をしながら検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
○中村(茂)委員 次に申し上げたいのは、「国有地等の取引に係る適切な対応」。 きょうの新聞でも拝見したわけですけれども、六本木の林野庁の職員宿舎の跡地について住宅・都市整備公団でそこのところを住宅に開発したらどうだということで、国土庁も少しかんでいるというかいろいろ努力されたようですけれども、結果的には話がつかないで一般競争入札でやるという方向が出てきた、こういうふうに聞いているわけです。国土法ができたときには、国有地についてはどんどんいい値で売り払って、それで土地高騰の誘導になりやしないかという心配が起きるなどということは毛頭考えていなかった時代なんですね。言えばそういう公有地などを求める、できるだけそういうものを広げていく、こういう時代ですから全然外れているわけです。国土法の枠には入っていない。ところが、行革というような方針が出てきたり、こういう経済情勢の中で国有地を手離す。今回のような、また前にも司法研修所ですか、べらぼうに高い土地で放出する、林野庁も独立採算制で赤字だからそういうものを手離してということになると、国鉄の土地が今非常に問題になっていますけれども、今度の林野庁の職員宿舎のあの跡地の状況から見ると、いろいろ言われているけれども国鉄ができるだけ高い値段で売って国民の負担にならぬように赤字を埋めていく。しかし、その土地は公有地にして、公園をつくったりまたは地方自治体が公共的に有効に使っていきたいという希望も出てくるでしょう。それから片方で見れば、一般入札で、これは入札だから値のあるところはどんどん高く土地が売れるでしょう。それを野放しにやっていけば土地の高騰につながってしまう。売る方は公有地だけれどもできるだけ高く売って赤字を埋め合わせしたい。これは非常に難しい問題ですけれども、今度の状況を見ていると、国鉄の国有地も今度の林野庁のあのような状態がさまざまに続いていってしまうのではないか。ですから、土地対策という観点から、国土庁としてはこの問題について国鉄のそういう問題を含めて対処していく、このことが極めて必要ではないかというふうに私は思うわけであります。 そこで、先ほど申し上げたこの中に、四点挙げております。「地元地方公共団体の利用構想等との調整」、それから「投機的要因を防止するために行う利用計画等を含む売却条件の設定」「良好な地域整備に関する計画案を競わせるコンペ方式等の採用」「地価が高騰している地域・時期における入札処分の見合せ」、ここら辺のところを基本にして対処していく必要があるのではないか、私はこういうふうに思うわけでありますが、長官の御意見をお聞きいたしたいと思います。
○綿貫国務大臣 今中村さんがおっしゃったように、地方公共団体との利用計画の調整あるいは高騰することが予測された場合にはいろいろな条件を設定するとか、また、高騰地域における取引については見合わせを勧告するとか、そういうようなことも今まで行ってきたところであります。 今後も、国公有地の処分に当たりましては適正な値段でこれが処分されることを望んでおるわけでありまして、これが引き金になって地価の高騰を招かないようにさらに努力してまいりたいと考えております。
○中村(茂)委員 先ほどの四点、そういう方針でいくということを今言われたわけですね。そこのところをはっきりさせておいてください。
○綿貫国務大臣 そのとおりでございます。
○中村(茂)委員 次に、四全総についてちょっとお聞きしておきます。 これは新聞の記事ですからよくわかりませんが、中曽根総理から長官に、東京問題についての明確な方向づけや、哲学者、芸術家などからも幅広く意見を聞いてほしいという指示があった。そのことによって、この秋に四全総が策定されるということを私ども聞いていたわけですけれども、明春に延びたという記事を見たわけですが、延びるほどの指示の内容はどうなのですか。また、実際にそのようにおくれるのでしょうか。その点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○綿貫国務大臣 これは一部マスコミにやや事実と違う報道がされたと私は考えております。 実はこの春の通常国会の冒頭に、中曽根総理が秋までに四全総の策定を終えるというような御発言の議事録が残っております。私は長官に就任いたしましてから、これから日本の大動脈である国鉄をどうするかという法案を審議するやさきにこれが四全総でございますというものを出した場合に、これは果たして国民にどういうふうに理解されるだろう、あるいはまたそういうものができるのか、こういうことから、これは多少時間をずらしていかなければならないというような考えから、総理に、秋までに策定という御発言でありますがこれは多少ずらしてもらわなければ困ります、こういう話をしたわけでありますが、そのときに総理も、なるほどそれはそのとおりだ。その間に、四全総の性格につきまして、私も長官就任早々でございましたので、大都市圏あるいは地方振興、両方合わせて今後やっていかなければならない、そういう問題をいろいろとお話をしたわけであります。 その中で総理は、なるほど東京というものが大きくなっていく、世界の都市になっていくような問題もあるけれども、こういう問題にもいろいろと、どうなっていくのかという、歯どめと申しましょうか、東京問題というような問題あるいは大都市圏という問題、これをひとつ考えていかなければならない、こういうことでございました。私どもも、一極集中型の東京というものをそのまま放任していっていいかどうか、あるいは過密と過疎というものとの均衡を図っていくという従来の全総、新全総、三全総以来の流れをどのように四全総に反映しようか、そんなことを考えながら今いろいろと策定を進めておるところでございまして、特に総理から四全総についてこうしろと、こういう御指示はございません。
○中村(茂)委員 今お聞きすると、長官の方が、総理がそう言ってもなかなか間に合いませんよ、春ごろになりますよというというふうに言った。私ども新聞を見て逆に感じたということですが、それはどっちでもいいです。 また、後でいいですから長官にも見ていただきたいと思いますが、先ほど申し上げましたように、私ども党としても四全総について幾つかの意見を申し上げておきました。その中で、今長官が言われましたように、一極集中という東京問題について、特に一極集中の東京ということは全国的にも問題ですし、また中部圏と言われる名古屋とか大阪、北九州というようなところから見ても東京集中になっているじゃないか、だから一極集中だ、これは何としても構想として全国的な均衡ある発展ということに力点を置いてもらわなければ困りますよ、この点を強く要請をしておきましたので、長官自身も今そのことを言われましたから、そのことを御要請申し上げて終わりたいというふうに思います。 次に、住宅・都市整備公団の関係についてお伺いいたしたいというふうに思います。 行革審の答申の中で幾つかの答申が出ておりますけれども、その答申をずっと見た場合に、本来の住宅・都市整備公団の性格が相当ゆがめられ、または縮小されていくのではないかという心配を実は持っております。ですから、それに対しての広範的な、全般的なことについてはまた触れる機会を得たいと思いますが、本日は公団住宅の建てかえについて若干の質問を申し上げたいというふうに思います。 まず、今この建てかえの推進計画はどのようになっているか、お聞きいたしたいと思います。
○京須参考人 住宅・都市整備公団が現在管理しております賃貸住宅は約六十六万戸でございますが、その賃貸住宅のストックのうち昭和三十年代に供給したものにつきまして約十七万戸あるのでございますが、これらの住宅のそのほとんどが既成市街地にあって立地条件が大変すぐれております。しかしながら、その敷地の利用状況を見てまいりますと、大部分が、法定の容積率は二〇〇%以上あるのでございますが、実際に使っておる容積率はおおむね六〇%以下と、敷地の適正な利用上大変問題があるのではないか、このように考えられる現状でございます。それからまた、この年代、三十年代の住宅の規模について見てみますと、二DKあるいは三K以下の住宅が約九三%と、非常に小さなものが多数を占めておりまして、住宅面積で申し上げましても平均で三十八平方メートル程度しかございません。また、設備水準等につきましても今日のものに比べますと大変劣っているということが多うございまして、近年の国民生活の水準には必ずしも対応していないのではないか、このように考えるわけでございます。 このような事態を打開するために、公団におきましては、昭和三十年代に供給した住宅につきましては建てかえによりまして敷地の適正な利用を図って、良好な立地を生かしました職住近接な住宅を供給したい、また、供給水準の向上を図って良質な住宅の供給をいたしたい、このような基本的な考え方から建てかえをするわけでございます。
○中村(茂)委員 例をとって申し上げれば一番はっきりしてきますから、既に居住者の皆さんと相談に入っている小杉御殿団地について申し上げたいと思いますが、今平均して二万三千円の二DK、ここに入っているわけですね。ところが、公団から示された建てかえによると、家賃が十万三千円になるというわけです。ですから、八万円も建てかえによって上がる、こういうわけですね。 私ども考えてみた場合に、本当にそういう建てかえというものはあるだろうか。言えば、土地は購入されてずっと建ってきているわけだから、あるわけです。新しく購入されなくもいいわけです。それで、公団の住宅の土地というものは、金を借りて買って、その利息だけ払っておるわけですね。だから、その利息を払う分は今までと変わりなくただ続けていけばいいわけです。それから建物については、七十年の償還になっているのを三十年で、半分もたなかったというわけですね、三十五年で半分ですから。しかし、三十年で建てかえをするというのですから、あと残されています、それは上積みしていかなくてはならないでしょう。それから、建てるとしても造成を少ししなくてはならぬ。建物も新しくするわけですから建てかえる。それにしても、今入っている二万三千円が十万三千円。建てかえでそのいた人がまた入るのに、そういう建てかえがあるだろうか。私もいろいろ調べてみました。建てかえという概念が、新しく住宅を建てるのだという概念に変わっておるということですね。その点が私は一番問題だというふうに思うのです。ですから、持っていた土地も時価に計算して家賃の計算を出してきている、こういう建てかえ。 時間がありませんから一挙に申し上げますけれども、そこの人たちの意見をいろいろ聞いた文書がここにあるわけです。その人たちは何と言っているかというと、新しく建てかえていただいて新しいところへ入るのは結構だ、しかしまたそこに入りたいというような家賃にしてもらいたい、こんなに高いのではとてもじゃないけれども今までの自分の収入からして一挙にそういうところへは入れない、こういう建てかえでは困る。それから、三十年たっているわけですから、一番先から入っている人もいますし途中から入っている人もいますけれども、相当高齢者の人も多くなってきて、年金生活者とかまたはそういう人たちが非常に多くなってきている。そこへ建てかえだからといって建てかえたら十万の家賃を払っていかなくちゃいけないということでは困るということで 一、建て替え対象団地の現居住者が戻れる家賃にして下さい。 二、「建て替え」事業を、新規住宅供給の一環としてではなく、真の建て替え事業として推進して下さい。 三、建て替え後住宅の家賃算定にあたっては、手持ち土地を時価評価するのではなく、従来の地価を継続して下さい。 四、建て替え事業の推進にあたっては、建て替え対象団地の現居住者の意向を尊重して下さい。全く素直にそこに住んでいる人たちの意見をあらわしているんじゃないか、こういうふうに思うのですが、こういうことにはならないのでしょうか。
○京須参考人 ただいま御指摘のように、小杉御殿団地の例をとりますと、現在住んでいる方々の加重平均で申しますと約二万三千円でございます。これが最終的には十万三千円になるわけでございますが、これはいろいろの段階を経まして、昭和七十一年になりましてその額になるわけでございます。 その間につきましていろいろと配慮はやっておるわけでございますが、建てかえに当たりましては、やはり建てかえ後の住宅は全く新しいものになるわけでございまして、床面積も広くなりますし設備も新しくなります。少なくとも一たん土地を更地にいたしまして新規に賃貸住宅を建てるわけでございます。そのようになりますと、やはりその他の、公団が土地を取得いたしまして建てます新規の賃貸住宅の家賃と均衡を図る必要がございます。たまたまその土地が安い場合、そこだけ安くしますとそこだけが大変な競争率になりまして、たまたまそこに当選した方だけが非常な利益を受ける。そのようなことはかえって問題があろうかと思います。私どもは、建てかえにつきましては他の公団との均衡を図りたい、このようなことを考えたわけでございます。
○中村(茂)委員 今言ったように建てかえなんです。そこに人がもう入っているのです。そこのところを建てかえますよ、それを付近の均衡とかそれから新しく入ってくる人と全く同じだ、こういう概念をまず捨ててもらわなくちゃ困る。 それと、公団住宅というのは所得の第三分位、それから家賃というのは大体所得の一六%、こういうふうにあなた方自身が言ってきたし、公団住宅に入る人の層はそういう人たちなんです。そのことだけで計算してみましても、大体第三分位で一六%ということになると、年四百五十万から五百五十万、それで四百八十万で計算して一六%ということになると六万四千円。確かにこれを見ましても七年なり八年なり段階別に上げていってさっき言った十万三千円、こういうふうになっていますけれども、今答弁がありましたいわゆる付近との均衡とか新しくうちを建ててそこへ新しい人が入るのと同じ概念でやるということについては、建てかえである以上そういう考え方で進めるということは反対ですし、これは困ります。それと今申し上げた第三分位の一六%という点からいっても高過ぎる。付近で民間なら民間で建てた場合にただそれとの均衡という考え方だけは、これはしてもらっては困ります。
○京須参考人 お言葉を返しますが、付近の民間との均衡では毛頭ございませんで、公団の賃貸住宅との均衡でございます。 しかしながら、先ほど途中でもって全部話が終わりませんでしたが、建てかえの趣旨にかんがみまして、従来から住んでいる方々につきましては、その新しく建てかえた団地に戻ります場合には七年間減額をいたします。当初は六五%から、五五%、四五%、三五%、二五%、二〇%、一〇%と、逐年激変緩和措置を十分配慮したいと考えております。それからまた、他の賃貸住宅を御希望の方には五年間四〇%の減額措置、これは二万円が限度でございますが、そういう措置も考えております。決してもといた方々が新しく入る方々と同様にいきなり高い家賃になるということではございません。 それからまた、先生御指摘になりました第三分位中位の所得に対してどうかというお話でございますが、これにつきましては、小杉御殿団地につきまして建てかえ後の家賃について我々が試算したところによりますと、当初は一般の方々は八万一千円で入りまして五年後に十万三千円になるわけでございますが、八万一千円でお入りになるのは昭和六十四年でございまして、私どもの試算によりますと、現在の三分位の中位の方々が今後概算で三%の収入の伸びと見ますと六十四年度は五百八十六万でございまして、この方々が八万一千円の家賃を負担してお入りになるのは一六・六%、私どもが一般にやっております負担率の中に入るものと考えております。
○中村(茂)委員 どう考えてみても、今ある小杉御殿団地で見ても土地の時価評価にすればその当時から七、八倍または十倍、そういうふうにずっと上がってきている。それを時価にして、団地なら団地というものからその均衡という考え方——これは今入っているのですよ、その建てかえ。そして今所得の第三分位のことを言ったんだけれども、これは今三%ずつという経済企画庁の言うようなことを言っているけれども、ここのところの推移を見ていけば七、八年でそれだけ上がるということにはならないと私は思うのですよ。だから、あらゆる面から見てもこのやり方というものは再検討してもらわなければ。 それで、今までの家賃計算というのは個別原価でやってきたはずです。少しそれは外れてはきていますけれども、もとは、そこのところで土地を買って建てればそこのところでかかったものを家賃にかけるという、いわゆる個別原価ですよね。それが今度今言ったような計算で、公団が本当はもうかりはしないかと思う。もうかる事業をやるところじゃないんだ、公団というものは。いっぱいで、個別原価できちっと出してきたら、それで家賃にすればいいわけだ。大臣、建設省を含めて、今私が申し上げた趣旨でひとつ再検討というか、研究してみてください。
○京須参考人 ただいま公団がもうかるんじゃないかというお話ございましたが、先生御承知のように、新しく建物を建てる場合に利子補給をいただきまして家賃の低減を図るということは他の団地と全く同じでございまして、問題は土地であろうかと思います。 先生御指摘のように、土地を時価で評価するということでございますが、これにつきましては、建てかえに要する費用といたしましては従前の建物の撤去費あるいはまた土地を整地する造成費、さらにまた従前の建物のまだ償却の済んでいない分の費用あるいはまた居住者の方々の移転の費用、さらには戻って入ってこられる方々の家賃の減額、先ほど申したように相当の減額をいたしますが、そういう減額の費用、さらにはまた他の公団住宅等へ行かれる方々に対しまする家賃の減額、大変な費用がかかるわけでございます。私どもは、土地を時価に評価いたしましても、その分と、例えば土地をもとの取得価格そのまま使いまして、その上に今申したような除却費やら造成費やら移転費やら、あるいは家賃、荷役の費用やら、そういうものを足したものとの差というものは、余り大きな差はないと思っております。もちろんそれが非常に赤字でございましたら、これは建てかえをやりました場合に大赤字でございますから公団としてはできませんが、もし何らかのプラスがありました場合でも、そういったものは公団の賃貸住宅等の全体の家賃の低下、そういったものに使いたいと考えております。
○片山政府委員 公団住宅に課せられております都市勤労者に対する良質な賃貸住宅の供給という使命、要請の強さというのは大変なものでありまして、また都市の内部におきまして良好な土地を求めていくということはなかなか困難でありまして、そういう観点から、古い住宅公団の団地の中で土地の利用がまだ余裕のあるようなところ、そういうようなところにつきましてはやはり建てかえという方式によりまして土地の合理的利用の促進を図ることは、これは必要なことと考えております。 しかしながら一方、そういう古い団地につきましては現に居住者がおりますので、そういうところで建てかえを促進するということになりますとやはり住民の理解と協力なしにはできないわけでありまして、そういう観点から、公団におきましても建てかえが進みます場合に、新しく住宅が成った場合は、その新しい住宅につきまして当然規模も大きくなり、また設備もよくなるということで家賃の上がることはこれはある程度必然でやむを得ないのですけれども、しかしながら、建てかえられた直後の家賃の負担が大変高くなるということもこれまた問題でありますので、そういう点から家賃の負担の軽減の措置というのを考えまして、それは先ほど京須理事の方から御説明を申し上げました、七年間にわたりまして傾斜をかけて減額する、こういう方式であります。 こういう方式を、他の公営住宅の制度——公営住宅におきましても建てかえ事業は大変進んでおります。これはまあ二十年間の歴史を積み重ねましてやってきた事業でありまして、公営住宅の四万数千戸の供給の中で、約二万戸強が建てかえ団地に建てられている。大変これがまた好評で、今はうまく進んでおります。その場合の家賃の減額の方式、これはおおむね、各地方公共団体によって差はありますけれども、約五年間の減額措置を講じているというようなことが大体通例であります。そういうところから考えますと、公団は七年間の傾斜減額ということでありますので、公団の減額方式は私どもから見まするとまあ妥当と考えているわけであります。 しかしながら、実際に進みます場合は住民の理解と協力が必要でございますので、そういう点、理解を得ながら進めるように公団に指導を徹底してまいりたいと考えております。
○中村(茂)委員 納得しません。 それで、段階的というけれども、総枠が決まっていて、一番先低く持っていけば、持っていく期間は少なくなるし、それから、一番先から少し上げて階段つけていくと、年月を余分に持っていけるし、一番先から上げてしまえば、全体に少し持っていく期間がまた延びる。だから、総枠でやる話だから、ここの段階のところは居住者の意見を聞いて、延ばそうが縮めようが、初め高くすれば余分に期間は延びるし、初め低くすれば期間は短くなるし、これはもう全く自由にできるわけだから、ここら辺のところは住んでいる皆さんの意見を十分聞いて対処していただきたいと思いますが、総体としてとにかく高過ぎるのじゃないかというのが私の意見です。納得できませんけれども、機会を見てまたいろいろ要請していきたいと思います。 終わります。
○村岡委員長 それでは次に坂井弘一君。
○坂井委員 国土庁長官、参議院の本会議がおありだそうでございますので、一問だけ先にお尋ねをいたしまして、御退席をいただきたいと思います。 実は四全総ですが、私は、四全総は基本的には三全総の分散メカニズムの継承ということだろうと思うのです。大筋、この認識には異論はないわけでありますが、問題は、これからかつて経験したことのない第二の産業革命と言われる技術革新あるいは高齢化社会、それにどう対応していくかというシナリオだろうと思うのです。 そうなりますと、相変わらずこの交通通信手段の整備ということが重点だというだけでは大変心もとない。かえってそのことが首都集中を激化させるおそれがあるのじゃないか。つまり、技術革新とか情報化というのは果たして分散に向かうのかどうか、むしろ地方における雇用の機会の確保、これを一体どうするのかというような視点も欠いてはならぬと思うわけでありますが、そうなりますと、やはり地方における総合的な社会資本を思い切ってどう整備するか、これが大変大きな大事な視点だろうと思うのです。環境満点な地域社会、これをどう地方においてつくっていくか、この視点をどうしても欠いてはならぬ、私はこういう認識でございます。 簡単に長官の御認識だけお伺いいたしまして、御退席いただきたい。
○綿貫国務大臣 今度の四全総策定に当たりましては、国土政策懇談会という私の諮問機関をつくって、今いろいろな意見を聞いておるのでございますが、先般も、今坂井さんおっしゃったように、やはりこれから雇用を中心に日本列島を考えるべきだというような意見も出ておりますし、特に地方振興というものに対しまして、それぞれの特性を生かして活性化をするような自立自興の地域をつくっていかなければならぬ、こういう御意見もあるわけでございまして、私もその意見に大変賛成をいたしておるわけであります。 特に、今半島振興法などでいろいろ地域振興を図ろうという方向にいっておりますが、これにつきましても、当然この地域整備のおくれております地域につきまして今各関係の府県におきまして振興計画を策定されておりますが、これらの内容を見ながら、各関係省庁とももちろん連絡をいたしますが、半島地域の振興を図るために公共事業の傾斜配分とかあるいは優先採択、優先実施、あるいはまた調整費の活用、こういうことも考えていかなければならない、こういうふうに考えておりまして、地域活性化のためにぜひ四全総の中身もそのようなものを盛り込むように努力をしたいと考えております。
○坂井委員 せっかく長官から半島振興に関する御答弁をちょうだいいたしましたので、引き続いて国土庁にお尋ねをいたしたいと思います。 確かに過疎過密の両面のマイナスを解消するために、国土の均衡ある発展ということで地方、地方、こういうことになるわけですが、その場合に、半島振興法というものがいかに地方における定着を可能ならしめるか、これは一つの大きな法律として今後を占うポイントといいましょうか、大事な試金石になるだろうと私は思うわけでありますが、せっかく法律をつくりましても魂入れずではどうしようもないわけでありまして、具体的に半島振興法にどう財政的な裏づけをするかということだろうと思うのです。 半島振興法に基づく地域振興計画等の策定も今急がれているようでございますが、具体的に、半島振興法に基づく今後のスケジュール並びに財政の裏づけ等を含めまして、どのような取り組みをされていくのか承っておきたい。
○澤田(秀)政府委員 半島振興計画については、現在、関係都道府県知事が地域の特性に応じて内容を煮詰めているところでございます。国土庁としても、半島振興地域の振興のためには何よりも必要な公共事業費の確保が重要であると考えておりまして、先ほど大臣が答弁されましたように、厳しい財政事情のもとではありますが今後関係省庁の協力を得ながら振興法の立法趣旨を体して適切に対処してまいりたいというふうに考えておりますが、具体的には、いろいろな指標の面でベースになります半島地域への公共事業等の傾斜配分とか優先実施あるいは調整費の活用等を関係省庁の協力を得て実施していきたいと思っております。 その他の財政措置等については、現在関係都道府県において計画を策定中でございまして、その内容によっては事業主体が国であるようなものあるいは都道府県であるようなもの、市町村、あるいは場合によっては公団等もあり得るかと思いますが、事業主体がいろいろ考えられますので、事業主体別に、また事業の内容等をも見た上で必要な財政措置を検討していきたいと思っております。 スケジュールについては、六十一年度中を目途として半島振興計画の作成、承認にこぎつけたいというふうに考えておるところでございます。
○坂井委員 私は、国土庁が、ふたをあけてみれば大蔵省はもとより、建設省もびっくりするぐらいの計画をつくってほしいなと思うのですよ。先ほど長官に申し上げたのも、特に首都集中、一点集中の弊害というのは目に余りますね。これ以上放置できません。これは建設大臣にまた後ほどお願いしたいと思いますが、この大都市圏集中から分散メカニズムでそのシナリオを書きまして、地方定着、地方分散ということを本当に可能ならしめる具体的な方策は一体あるのかどうか。 実は私なりにあさはかな頭でささやかに考えまして、四全総の中に、道路、交通手段、情報を地方に向かわしめるというのだが——それは確かに必要なんですよ。道路がない。道路がないとどうしても地方は大変なおくれを来します。したがって、道路を何とかしてほしいという、これは悲願にも似た声が各地で上がりますね。私の国でも同じです。また企業の立地、つまり、それは雇用をどうするかという問題につながるということなんですが、先ほど申しましたように、それじゃ道路、交通手段、情報、そういうものが完備されるのが地方に向かわないでかえって首都に向かうというジレンマをどこでどう調整をし、地方分散を可能ならしめる具体的なシナリオになるのか、実は大変矛盾を感じながらお尋ねをしているわけです。したがって私が申し上げたいのは、思い切った地方に対する総合的な社会資本の投下、整備、つまり中途半端じゃだめですよということであります。つまり、ある意味においては試金石だと申し上げましたのは、まさにかなり大胆な試みになるかもしれないぐらいの思い切った考え方、発想の転換を、小手先ではなくて財政的にも政策的にも極めて大胆な思い切ったものを地方に投下する、それは半島振興法においてもそのような気宇壮大な考え方でもって振興計画を立ててほしいな、ふたをあけてみたら大蔵省も建設省もびっくりしてこんなものができるのかというぐらいのものであってほしいなという願いを込めながら実はお尋ねをしているわけでございます。 具体的に、例えば国土庁では東京から三時間半以内の一日行動圏ですか、これは、二十一世紀初頭の総合的な交通体系のあり方の一環として今後の国内幹線交通を整備する、その一つの目標といたしまして全国各地域で一日行動圏の実現を盛り込んだ報告書をまとめられたようでございます。つまり、この中にはすべての県庁所在都市が東京と三時間半以内で結ばれるということを目標に掲げておられるようでございます。 そういたしますと、今県庁所在都市と東京間で三時間以上かかっているところは、実は恥ずかしいことでございますが、私のところの和歌山、それから佐賀、長崎、大分、奈良ですね。和歌山以外は全部九州地域でございます。今和歌山は五時間半から六時間くらいかかるのですよ。和歌山市です、県庁所在都市であります。これを三時間半で結ぶという御計画のようでございます。具体的にどういう手段、方法によって三時間半を達成していただけるのか、ちょっとお伺いしておきたい。
○星野政府委員 先生御指摘の資料は、私どもの国土審議会の計画部会というところで「交流による地域振興のための国土基盤整備」という資料を御検討いただいたことがございます。その中で、先生今県庁所在都市と東京というものを例示に出されましたが、全体のこの報告のトーンはむしろ、今の交通体系がそう決めつけられるかどうかは問題でございますが、すべてがどうしても東京経由になっている、羽田の飛行場の使い方にいたしましても、それから鉄道につきましても東京というものを中心にしておるということに対しまして、むしろ全国土をネットワーク化していく。今先生のお話でございますと、和歌山と例えば四国地域だとか中国地域であるとか、これからの交通網のつくり方としてはむしろそういうネットワーク化をしていったらどうだろうかということの方に力点が置かれている報告だと思います。 それで、その手法といたしまして、当然道路でありますとかあるいはここで言っておりますのは、コミューターも例示しておりまして、例えば空港空白地域というのがまだまだかなりあるわけでございますので、そういうことも含めまして、全体としてそういう高速交通体系に、九十分あるいは六十分、いろいろなケースにつきましてどのくらいの需要を求められるかという計算をしておるわけでございます。 これは一つの計算方法でございますが、同時にこの中で申しておりますのが、当然これからそういうネットワーク化が進みますとますます全体としての交通の体系の必要量というのは大きくなってまいりますので、それをどう整備するかというのは従来のような規格のものばかりでやるということは到底できないだろう、むしろそこをいろいろな規格のものを考えたりなんかしてそれぞれの地域の実情に合わせながら考えていったらどうだろうかということを言っておりまして、例えば特定の地域、先生の今の直接の御質問は和歌山から東京まで三時間半でどういうふうに来るのかという具体的な御質問でございますが、それについてはどういう手法をとるかということにつきまして特にまだ答えてはいないわけでございます。 ただ、全体の考え方といたしまして、今申し上げましたように高速交通体系というものをネットワーク状に全国に張りめぐらしていく。その場合に、大変な量になるからそれについてはいろいろな手法をこれから検討しなければならないだろう、特にコストの問題その他ございますので。そういうことをいろいろな角度から検討した報告書でございます。 これを受けまして、私ども、さらに具体的にどういうふうにやるかということを現在検討させていただいている最中でございます。
○坂井委員 例えばということでお許しをいただきたいと思うのですが、私の和歌山の例で言いますと、どうも地形的に新幹線は無理、高速道路もだめということであれば、今御答弁ありましたような小型飛行機のコミューターかということになるのですね。したがって、地方においては小型飛行機、コミューターなんて本当に実現が可能なのかどうなんだろうかと言いながらみんなが集まってきて、こんな言い方はよくないかもわかりませんが、本当に右往左往というような感じで、何とか交通手段を首都東京から見てせめて三時間半で、国土庁の審議会の方でもこういう御検討をされ調査をされているのだから、我々としてはどういう交通手段、方法によってそれが可能なのかということを手探りであれやこれやと今やっておる最中でございまして、どうかそういう実情をよく御賢察もいただきまして、先ほど申しました地方における大胆な資本の投下、それによって社会資本を総合的に整備をする、そういう中の一環として交通手段あるいは通信手段ということもぜひお考えをいただきたい。 つまり、繰り返し申し上げますが、四全総におきましては、三全総の分散メカニズムを継承することは結構であります。結構でありますが、大筋その認識は是としながらも、なおその具体化に当たっては大胆な思い切った財政を伴う社会資本の総合的な整備、つまり環境満点の地域をつくるのだという視点がありませんと、中途半端になりますとかえって首都集中激化の、志と反した方向に行ってしまうのではないかということを心配いたしますものですから、私の地域を例にとりながら御質問をした次第でございます。 建設大臣にお伺いをいたします。 今度補正予算で一番見るべきものは、先ほど建設国債発行のお話がございましたが、その中でも、一般公共事業で千三百三十億を建設国債をもって充てる。これは八年ぶりでしょうか、このことは一体どう見たらいいのだろうかということでございます。実は、抑制型の財政運営でずっと来ましたね。この補正で、抑制型から積極型と言えるのかどうなのかわかりませんが、今までの考え方を改めて、社会資本も欧米に比べて立ちおくれているのだから、それの相当思い切った整備もしなければいかぬ、一方、外圧といいますか、国際的にも我が方は、内需拡大の中の大きな柱として社会資本、これの整備をしなければならぬという要請もこれあり、したがってこれからはやはり積極財政といいますか、抑制型から積極財政、国際的には拡大均衡の方向に向かって財政運営の転換をやるのだという芽生えと見るのかどうなのか。いやそうじゃないと大蔵省はおっしゃるようだし、建設大臣もそうだとは言えぬのでしょうけれども、しかし私は、この意欲は買いたいと思うのですよ。どうもじり貧じり貧で来ましたね。 それから、申し上げたいことは、今我が国に対する国際的な強い要請がある。言うなればある種の外圧があって、内需を拡大しなさい、でなければ一体日本の黒字をどうするのだという単なる財政上の金の面のつじつま合わせで、さあそんならばいいのがあるぞ、内需拡大、公共資本、これだ、こういうのじゃなくて、本来的には日本は大変社会資本はおくれましたね。だから、そういう外圧とか財政的な要請の問題ではなくて、本来的に、これは国策としてこのおくれた社会資本をこれから計画的にどう整備していくのかということだろうと思うのですね。そういう構えに立って、来年度予算はこれからは大転換を図る、そういう一つのこれが芽生えといいますか、この補正予算の千三百三十億、一般公共事業を建設国債によって行うということであるならば、私はそれなりに評価をしたいなという気持ちがするのですが、率直な大臣の御感想を伺っておきます。
○天野国務大臣 そういうふうに私も解釈したいのですが、やりくり算段で、それも、どうも中曽根内閣としてはうまい発言ではないのですけれども、今外圧の方が強いと思うのですが、四%アップしようというために結局公共事業に頼る以外にない、そういう意味から公共事業の規模等を算定したことは間違いないと思います。そして、建設国債を発行しようとしたのではなくて、建設国債を発行しなければどうにもならなくなってあれだけつけた、私はそう理解しているのです。そうですから、今度の補正に対して私は、あんなもの何だという態度で今おるのであります。それも、全部の予算を執行するためにつけたのではなくて、債務負担行為の頭金、要するに契約金のためにあれだけの金が必要だからつけたというふうに私は理解しているのです。これは根本的にやはり考え方を直していかないと、日本の将来どうなるかという大きな問題もあると思います。 私、建設行政に関しては古い方だと思うのですが、終始一貫勉強したつもりですが、力がなくてなかなか思うようにいきません。殊に閣内に入ってしまいますと、執行機関の一部になってしまいましてオープンな発言はなかなか難しいのでありまして、そういう点で、やはり閣外の方がよかったのではないかという感じがしているのです。率直な私の心境ですから申し上げておくのですが。 問題は、来年度の予算をどう組むかというところにかかっていると思います。内需拡大は引き続き継続しなければいけないだろうと思うし、来年の予算をことし七千億も食ってしまって、そして来年度は一体どういう予算をつくるのか、これもちょっと私閣議できのう発言をしたのですが、余り閣内ではいい発言ではなかったようでありましていろいろ御意見があったようでありますが、しかし私は、建設行政を預かる者としては、来年度の内需拡大につながる基本的な方針として建設行政を推進するのであるならば、来年度予算の編成が体を張っての予算編成になるのじゃないかなというような感じをしております。この点はイデオロギーなしですから、この委員会昔からそういう格好で来ていると思うのでありますが、皆さん方の御協力を得て何とか根本的にひとつやる方向に持っていくように努力いたしたいと思いますので、かえってこちらからよろしく御協力のほどをお願い申し上げておきたいと思います。
○坂井委員 どうも率直に御答弁いただきまして。 確かに受け身ですね、今度の補正予算を見ますと。建設国債を発行せざるを得なくなって発行した、これは本当に正直に大臣はおっしゃっていただいた。私もそんな気が実はいたします。それじゃだめだということですよね。ただ、だからといって建設国債をむやみに発行していいかというと、またそうではないですね。そうではない。それで民活という手法の取り入れが一つの知恵といいますか、方法として出てきたわけでありますけれども、これもまた民活ばかりに頼るという考え方に傾いてもいかぬ。本来的に社会資本の整備というのは政府がやるべきことであって、民間に力をかるというのはこれはいかにもこそくだと思うのですね。ただ、活用の一つの方法としてそれが出てきたぞということであれば、これはそれなりに評価する。 さあそこで、建設国債だけに頼るということはできない、そうすると一般財源。今どうかといいますと、地方におきましてはどうもやはり社会保障費、福祉の関係にぐっとウエートが置かれましたね。どうもその支出を見ますと、公的支出の最大のものはやはり社会保障費の方にかかっている。これは好むと好まざるにかかわらず、やはり高齢化到来というようなことでこの部門が膨らんでくるのは、これはもう必然ですね。ということになると一般財源も制約される。だからそこでも一つの難しさを感ずるわけでありますけれども、そういう状況を踏んまえながらも、なおかつその困難を克服をして一般財源でもって、つまり直接の税収を直接公共資本に投下するという、この思い切った考え方がなくてはならぬのじゃないか、こう実は思うわけであります。したがって、今天野大臣が申されました決意はそういう御決意でもって来年度の予算に臨むぞということと承りまして、実は敬意を表したいと思います。これは私の考えを織りまぜまして申し上げましたものですから、この程度でとどめておきたいと思うのです。 そこで、具体的に実は住宅とそれからそれに伴います土地政策といいますか、宅地についてお尋ねをしてまいりたいと思いますが、東京湾横断道路あるいは関西国際空港、これを政府主導型でやられる、民活手法も取り入れますが、こういうビッグプロジェクトもそれはそれなりの意味がある。しかし、まず手をつけて、二義的に景気に対して刺激も与えたい——これは景気浮揚という面だけで私は言っているのじゃないのです。二義的に景気に対してもそれなりの浮揚の効果を上げさせるために非常に手っ取り早い即効性のあるものはといえば、元来、これはもう住宅ですね。 その住宅の中で、それじゃなお手っ取り早いのは何があるかと考えてみますと、木賃アパートじゃないかな。最低居住水準に満たない住宅が一 一・四%、三百九十五万戸ある、木賃アパートが三百万戸ある、こう言われますね。特に大都市に集中していますね。この木賃アパートを思い切っていいものにどんと建て替える、建てかえるために国が思い切って金を出す、これはどうでしょうか。
○片山政府委員 建物が老朽化しまして、また規模が大変小さな木賃アパートを良質な賃貸住宅に建てかえていくということは、住宅政策上重要な課題の一つであると考えております。このため、建設省としましても、その建てかえの促進のために融資制度をいろいろ活用していく、さらに民間金融機関から融資を受けました場合に利子補給の制度もつくりまして促進を図っている、さらに共同施設などをつくります場合に助成金等も行っているところであります。 特に大都市圏を中心としまして木賃アパートが大変集中している地区がございますので、そういう地区につきましては、個々の木賃アパートの建てかえを促進すると同時に、住環境の改善もまたあわせて行う総合的な事業を展開しております。例えば三大都市圏の既成市街地内におきましては、住環境が劣っていると認められる地区につきましては、市区町村の整備計画策定に対しまして助成を行う、あるいは木賃住宅の建てかえに対して除却費等の補助を行う、さらに公共団体が生活環境施設を整備します場合にそれに助成を行う、そういう木造賃貸住宅地区総合整備事業を、現在、全国十六地区で実施しているところであります。
○坂井委員 神戸市が家賃の補助制度というのをつくったのですよ。これが新聞で発表になりまして、おやおやっと皆さんの目を引いたんですね。私もこれを見まして、いい制度をつくったな、こう思った。思ったら、しばらくしたらあちこちから、いや坂井さん、神戸のようなことを国もやってもらえませんかね、こうきたんですよ。いやもう、とにかく神戸市へ行って住みたいですよ、こう言う人もおるんです。なぜかといいますと、とにかく古い木賃アパートを建てかえなさいよ。建てかえれば当然立派なものになるわけですから、家賃も今までよりもうんと高くなる。高くなった分については神戸市が補助しましょうよ。ざっと言えばそういうことです。これはありがたい話ですな。これは建てかえますよ。入っている人も、今までよりも非常に環境のいいところへ住めるわけですから、願ったりかなったり。 この家賃補助制度は、いろいろ書いてありますが、施策の目的は、木賃住宅の建てかえ促進を図るため家賃補助制度を創設するということでありまして、以下ずっとあるのですが、家賃の補助額は、例えば例といたしまして住戸専用面積四十ないし五十平米、世帯人員二人以上の場合、当初家賃補助額が二万五千円。これは相場が七万円の場合、本人負担は四万五千円で市の方が二万五千円補助しましょう。つまり、実額七万円の家賃に対して二万五千円市が補助いたします。これは画期的でしょう。少なくとも画期的だと思う、これぐらい思い切ったことをやれば。 今お答えいただきました。これも資料として建設省からちょうだいしましたが、それはそれなりに結構なんだけれども、私は、この思い切ったものを、もっと思い切ったぐらいのことをやってもいいんじゃないかぐらいに思うのですよ。これは政策効果もあると思うのだけれども、どうでしょうかね、そんな大胆なことはできませんか。
○片山政府委員 木賃住宅を建てかえました場合、どうしても家賃が高くなりまして、そういうことをカバーいたしますために神戸市が木賃地区を中心にいたしまして家賃補助制度を導入していることは承知しております。 そして、木賃建てかえを促進するために家賃をいかに安くしていくかということで、建設省としましては従来から、民間金融機関からの融資に対する利子補給制度としましては、特定賃貸住宅建設融資利子補給制度というのをつくっております。また、住宅金融公庫の土地担保賃貸住宅制度、これは低利で長期の融資を行って、結果としまして家賃を低くする、そういう制度も活用し、またあわせて住都公団の民営賃貸用の特定分譲住宅制度というのも活用して、かつこれを木賃地区に適用しやすいように、その場合の要件、敷地面積の要件等がいろいろございますけれども、木賃の場合はこれを二百平方メートルまで緩和する等の措置を講じまして適用しやすくしてまいってきたわけであります。さらに、そういう事柄を進めることも加味しまして六十一年度におきましては、民間の土地所有者が地方住宅供給公社の協力を得ながら良質な賃貸住宅を建設し管理していく場合に、最高二十年間の期限を切りますけれども、その間家賃に対する補助を行う、こういう制度を創設いたしました。ですから今後、こういう制度を木賃建てかえ整備事業とうまくかみ合わせまして、木賃建てかえが促進できるように指導してまいりたいと思います。
○坂井委員 整合性の問題もあるし、公平の原則からいいましても随分おかしなことになるんですよね。ですから、わからぬではないのです、わからぬではないんだけれども、木賃アパート——まあ後で触れますが、先ほども議論にありましたように今の地価狂乱時代、というよりも全く異常としか言いようがありませんね。これは放置できませんよ。諸悪の根源はここからまた起こるのではないかな、起こる根源をつくっているのではないかなという気がする。だから、そんなことを考えますと、木賃アパート、今あるんですよね、これを中層の非常にいいものに建てかえれば、用地代は要らないんだし、周辺の環境の整備もできるし、あるいはそれをまとめるというようなことだって可能だろうし、そんなところに思い切って国費を投入できないかということなんです。 その場合に隘路になるのは何かというと、確かにいろいろありますよ。あんなところへ金を入れて、一方においてこれは不公平の拡大である。まずこれが一番ネックになるのでしょうね。いろいろあるでしょう、あるでしょうが、一つの発想というか着眼点としてそういうところに目を置かないと、今までの政策の延長線上では、多少の是正、ゆがみ、ひずみの手直しでは行き詰まってきたのではないか。 皆さんが行政当局としていろいろな場面に遭遇しながら、事情を見、聞き、調査されながら、それなりに一生懸命御努力、御苦労いただいていることはよくわかるのです。わかるのですけれども、そうでありながらも、なお今の現状はどうかというと、議論のとおりですよ。このところ連日ですな、新聞紙上。私は、これからは土地問題だと思うのです。これの解消の一環として、一つの着眼点という意味でも私は申し上げておるわけでありまして、ぜひ大臣、一遍その辺も、まあ理屈から言えばどうもおかしいぞということもあるかもしれない、あるかもしれないが、それぐらいの問題もひとつ俎上にのせて一遍料理をしてみようということで御検討いただければ大変ありがたいなと思う。私もしっかり勉強したいと思っておるのですが、いかがなものでしょうか。
○天野国務大臣 なかなか今の政治情勢の中では難しい問題が多いと思いますが、少しでも前進できるなら結構ですから、勉強するようにいたします。
○坂井委員 そこで、住宅になりますと勢い宅地の問題となるわけですが、地価が狂乱している。土地が足らない。そこで地価を上げないためにはと考えますと、一つはやはり土地の供給をふやすことでしょう。それから土地の税制を変えるということでしょう。それから高度利用によって空中の活用、つまり容積率をどう見直すかというようなことでしょう。幾つかの地価抑制策というのが考えられると思うのですが、まず、非常に単純に土地の供給をふやせばいい。先ほども、供給と需要の関係でどうも供給が足らないと。確かに足らない。 では、供給をふやすという方法にはどんな方法があるのかといえば、一つは、日本は海に囲まれているのだから、海を埋めて土地をつくればいいではないか、手っ取り早い話。ただ、海を埋めて土地をつくれといったって、これは環境破壊の問題がある、あるいはそこで漁業を営む人の問題がある、非常に難しい問題がいろいろありますね。周辺住民の意識の問題もあるでしょう。なかなかそう簡単なものじゃないのです。簡単なものじゃありませんが、しかしこれとても、全くだめだと頭から決めつけてかかるわけにもいかぬ。やはり大都市圏周辺の海域において宅地として埋め立てて造成していいようなところがあれば、それはそれなりに検討してよろしかろうと思うのです。そういうことについても、これは今までかなり埋め立ててきたからもうこれ以上だめだというのではなくて、今まではむしろ海浜地区には工業立地ということを主眼に置いたはずですよ。それが公害をもたらし、都市防災上からの問題もあるとかいろいろなことがあったわけであります。むしろ、これもそういう工業地帯の形成ではなくて、良好な住宅宅地、公共空間、そういうものをここに見出していくんだというようなことで海を見直したらいかがだろうか。こういう問題が一つある。 それから、公有地の払い下げの問題なんですね。これは国鉄用地も含めまして遊休国有地、公有地を活用するという方法が一つあると思う。 それからいま一つは、やはり市街化区域内の農地ですね。これはいつも問題になる。これを宅地にできないかという問題がありますね。 幾つかの問題があるかと思うのですけれども、今申しましたような問題について一つ一つ具体的にお答えをちょうだいいたしたいと思いますが、まず、市街化区域内の農地、これは本当に宅地並み課税に踏み切ったらどうでしょうか。頭からこう言いますと、農業団体、農民の皆さんの反発を買うかもしれません。ただ、結論からいうなら私はそういうことであります。 つまり、市街化区域にここはいたしましょうという約束事できたわけでありますので、したがってそこには、社会資本として道路なり下水なり、一般市民の広く一般的な税金が投入されまして立派な市街地が形成されていく。周辺環境、立地、そういうものを見れば明らかに周辺は市街である、その真ん中にぽつんと農地がある。 ここで問題は、言われるような、まあクリとかクリに似たようなものを植えて、これは農地でございますと。どうもやはり値上がりを待っているような感じ。また、そういうものが風潮として周辺の宅地の地価を引き上げているという問題もあるでしょう。ですからそういうところは、長期営農、まあ二十年間はクリを植えてこれはもう絶対に手放しませんという約束をきちんとして、証文の一つも入れて、これはもう農地です、ここでクリをつくります、これは都市の緑化にも役立つでしょう、周辺に全部ビルが立ち並びました、だけれどもここはクリ林です、二十年間はこのクリ林を営々として私は維持しますというならば、これは農地で結構です。 二十年間でどうでしょうか。十年で五年の見直しなんてとんでもないですよ。五年間なんというのはあっという間ですよ。今、金余り現象でしょう。株式に金がどんどん行っているのでしょう。また今度は引き揚げられてくるとか言われますね。財テクで海外へお金が行きまして、また返ってきますね。それが、どうですか、地上げがあって、土地転がしが起こって、土地投機が始まってどんどんどんどん地価を引き上げているのでしょう。そういう状況の中で、大都市圏の市街化の真ん中で、周辺の環境がもう完全に市街化になっている、その真ん中にぽつんと農地がある。それでも、私が申しましたように、二十年間農業をやりましょうというならばそれは結構です。そうでなければ宅地並みの税をちょうだいしますと。 大臣、どうでしょうか。農水大臣もまあよろしかろうという御見解のようですがね。
○牧野政府委員 先生のお話は、方向といいますか、趣旨としては私も同感するところ多々でございまして、市街化区域を決めた以上、その中の農地が宅地供給の素地として極めて大事だということは全く同じ考えでございます。 そういう観点で、ただいまもいろいろお話がございましたが、宅地供給を促進するためにはいろいろなことをやっておるわけでございまして、公的開発をしたりあるいは政策金融で宅地造成をやらせるとか、あるいは、本来、公共施設整備を進めて宅地化を進めるということがまず第一だと思います。その政策の一環としておっしゃるように宅地並み課税というものも存在しておりまして、ただいまお話がございましたが、私どもはいろいろな試行錯誤というか考え方を経た結果、これも先生御存じのことですが、五十七年に一応一定の割り切りをして、三大都市圏の百八十七市でしたか、特定市について一定額以上の農地は宅地並み課税をするというふうに決めておるわけです。 ただ、ただいまお話がありましたような、クリの木三本とおっしゃいましたが、私もその辺はどうなるのかなということはございますが、これは五十七年からの税制ですから、今お話があった五年目の長期営農を本当にやっておるかという各市の確認は明年の一月一日が初めてのチャンスです。だから、そのときにそれぞれの市といいますか、市長さんがどういうふうに長期営農という認定、確認をされるのか、この辺もぜひ見てみたい。 それから、私どもも五十七年で一応の割り切りをしたからこれで終わりだというふうには決して考えておりませんので、今年度も実はささやかな予算でございますが調査費をいただきまして、今実際問題、農民の方のその農地の利用あるいは転換、これはお話でございますが、四十八年の今の百八十七市の所在する農地がたしか十万ヘクタール強あったと思いますが、丸十年間で四割は転換しております。ですから現在残っておるのはその六割で、六万三千へクタールですか、たしかそんな数字だと思います。そういうこともございますから、そういう農民の方の土地利用なり転換についての実態調査も進めております。そういうもろもろのことを踏まえて、今後熱心にといいますか積極的に検討は進めていきたい、こういうふうに考えております。
○坂井委員 私はこう思うのです。どうも日本は土地は先祖伝来の土地であるという思想、これは日本的な土着思想といいますか、抜きがたいものがある。私はこの文化、哲学というものを頭から否定するものでは決してない。決してないのだが、しかし近代社会というのは、いわゆる土地は私のものだという、所有権という私権を認める。借地権という権利を認める。地上権という権利を認める。空中権という権利を認める。すべて私権に属するのだ、私の権利なんだ、これが根っこにある限り、土地政策というものはどう考えても根本的な解決になりませんな。そこで、やはり土地は所有の時代から利用、活用の時代に入っているんだぞ、公のためには、人々がそこに生活をし暮らしていくためには私権というものはある程度制約されるんですよというような考え方がその地域人、社会人一人一人の心の中に芽生えてくるようなことを、これは政策的にそれをどう誘導していくかというような視点も一遍御検討いただきたいと実は思うわけであります。そうでありますれば、今の市街化区域内の農地の問題にしても、私は何もかも農地だったら皆悪いと言っているのではないのです、しかし、まさに言うように明らかにクリを植えてこれは手放さぬ、わしの土地だから死んでも放さぬ、先祖に申しわけない、これではやはり近代社会というものは形成できないですね。欧米諸国を見ましても、日本ほど私権を認めるという国はない。何も外国がそうだから何もかもそれに倣えというわけではありませんが、ただ、その辺のところも一遍考えなければいけないのではないか、実はそんな気持ちがするものですから申し上げたわけでございまして、長期営農は二十年、それ以内は宅地として宅地並み課税をちょうだいするというようなところにぜひ踏み切っていただきたい、こう申し上げておきたいと思います。 それから、国公有地の利用活用、払い下げの問題でございますが、先ほども議論がございましたが、やみくもに競争入札で高ければ高いほどいいというものではないですね。今度の国鉄用地の問題をめぐりまして、金がないものだから、何とか国民負担を少なくしようというわけで、勢い高く売ればいいということになりました。これはやむを得ないのだろうと思う。やむを得ないとは思うのだが、さて、そういうようなことだからほかの国有地、公有地もみんなガラス張りで公開競争入札でどんどん高く売ればいいというものではないですね。今度の国有地の払い下げをめぐりましても、周辺地価の値上がりというのはひどいものです。むしろこれは国が地価高騰の引き金を引いているみたいなことにもなりかねない。これも非常にジレンマです。金は欲しいし、かといって余り高く売ると地価高騰につながる。土地政策上非常に好ましからざる状況になる。 大変難しい問題でございますが、したがって、これからの遊休国公有地の提供方法としましては、原則的には公共的、公益的な利用を優先するということで、第三セクターを受け皿とした随意契約による売却を基本にしたらどうだろうかという感じが実はするのです。会計法では一般公開競争入札でできるだけ高く売るというふうになっていますよ。だから、それと逆の方向のことを申し上げているわけですが、どうでしょう大臣、これは公開競争入札が必ずしもいいとは限りません。ですから私は、やはり提供の相手方を選別をして、公益的、公共的な利用目的がある、そういうことをしっかり見定める。それには何らかの手続が必要でしょう。検討の期間も必要でしょう。そういう手順、手続を経て、その上で第三セクターを受け皿とした随意契約による売却、あるいは長期リース権の譲渡を含む貸し付けあるいは土地信託、そういう多面的な手法を取り入れたらどうなのか。何もかもとにかく公開競争入札で高く売ればいいというものではなかろう。原則的に国公有地の提供、払い下げについては今言ったような方法によって売却をするというのはいかがでしょうか。
○田村(嘉)政府委員 先生御指摘のように、国公有地というのは町づくりの上でも大変貴重な空間でございます。こういった土地が有効に活用されるように、その処分が適切な利用計画によって適切な地価で処分されるということが一番望ましいことだというふうに私ども考えております。従来から私どももそういった観点から、国公有地等の処分に当たっては関係行政機関にいろいろな配慮をお願いしてきたわけでございます。例えば地元の地方公共団体が利用構想を持っている場合にはそれとの調整をしてもらいたい、あるいは一般競争入札で売却するに際しましても、投機的な取引目的で買われることがないように土地利用計画等を含む厳しい売却条件を設定することとか、あるいは信託方式、借地方式等を活用するとか、場合によりますと、地価高騰の著しい地域あるいは時期におきましては一般競争入札処分は見合わせるということ、さらに都市計画事業を行う場合には随意契約で売り渡す、こういったいろいろな手段を使っていただきたいということで各方面にもお願いしてきたわけであります。 現在の東京都心部等のような非常に地価上昇の著しい地域で国公有地が一般競争入札によって売却した場合に地価高騰に拍車をかけないように、そういう方向でこれからも具体的な方針を関係省庁と御相談して見出してまいりたいというふうに考えております。特に先生御指摘のように第三セクターへの随意契約による売却ということでございますけれども、現在の国有地につきましては予決令で公用、公共用、公益事業用に使われる場合には随意契約で売れるようになっておるわけでございます。したがって、こういう場合は地方公共団体が主でございましょうが、公益事業というものを広く読めば第三セクターというようなこともあり得るかと思います。この点については大蔵省あるいは運輸省等でかなり厳しい考え方を持っておりますが、私どもとしてはなるべくそういう方向でできるものはやっていただくということを考えておりますので、そういった点を含めまして関係省庁と相談してまいりたいと思っております。
○天野国務大臣 私の所管事項ではありませんが、私の考えている個人的な意見としてお聞き願いたいのですが、国が国民から買い上げる場合、いわゆる公共事業で売りたくないというのを無理やり取るときには土地収用法という法律をかけます。そして、これは裁判で決定をするのでありますが、そのときの基本価格は公示価格であります。国が国民から取り上げるときは公示価格で取り上げて、国が売るのは自由自在、何倍でも結構だという話は私はないと思うのです。これは過去の話でありますが、ある国有地を払い下げることによって土地投機の原因になることは間違いないわけでありますから、そういう点でこれをやったら仮差し押さえ処分の申請をやるぞ、裁判をやるぞと言ったことも私個人的にあります。これは本当に国の経済を破壊する大きな原動力になるんじゃないかと考えております。 それで今、国公有地の担当大臣は金丸副総理でございます。無任所大臣で、御存じのように民間活力と国公有地の処分の二つを担当しております。これは副総理とよく相談をしまして、ある程度の政策の立たないうちは販売していただきたくないと私は思って、申し入れをしております。土地投機の原因があるわけですから、それを解消するだけの仕事をやはり政府がやるべきだと思っております。そういう点で複雑な問題であります。赤字を埋めるのだから一円でも高い方がいい、これは今まで野党の発言が強かったのだが、最近は与党の大臣までそれを言うようになりまして、ちょっと土地の関係をしている者にとりましては重大な問題だと思いますので、できるだけ早い機会に、国鉄法が成立して施行されるまでの間に何らかの処置を講じたいと今考えております。いろいろ手段はありますが、ここで発表するわけにはまいりませんで、その点は御了解願いたいと思います。
○坂井委員 地価抑制のために、国土利用計画法の厳正な運用も非常に大事だろうと思うのです。それで東京都の条例でつくったということも議論にございました。 そこで、この国土利用計画法の規制の対象に国有地、公有地も含めてはどうでしょうか。対象の中に加える、これはいかがでしょう。
○田村(嘉)政府委員 国土利用計画法におきましては、規制区域が指定された場合には公有地も協議という仕組みになっておりますが、それ以外の場合には確かに適用対象になっておらないわけでございます。しかし、これを最近の状況にかんがみまして国土利用計画法の届け出対象にすべきである、あるいはそれに準ずる手続、ルールをつくるべきであるという御意見もかなりあるわけでございまして、私どもとしてはそういうことも含めまして改正の検討を行ってまいりたいというふうに思っております。
○坂井委員 大臣、お願いしたいのですけれども、先ほど申しました海の埋め立ての問題、先般の予算委員会でしたか、我が党の正木政審会長が質問をいたしまして、大臣の御答弁では、東京湾岸に四百ヘクタールですかの空き地がある、あれを活用しなければいかぬ、ただ問題は、交通、道路を初めこれをどう整備するかという御答弁がございました。 私は、それはそれで結構だと思うのですが、それだけでなくて、先ほどちょっと申しましたように、何もかも埋めろというのではありませんが、新規に住宅適地として埋めて宅地としての提供用地が造成できるようなところは一遍検討してみたらどうだろうか。これはどこもかしこもというわけではありません。東京湾、かなりあちこち埋めてきたようでございますが、実は余りこのことについて大きな声で言いたくないのだけれども、私の頭のうちには、この地価高騰は狂乱だ、これは犯罪を起こすぞ、現に起こっている、この状況を見るに忍びないものですから。同時に、住宅需要というのは大変大きいですね。この間何千人も何万人も並んだというんでしょう。驚きましたね、四千万、五千万のマンションが百分の一だという。だからこれを考えますと、やはり何とか宅地になるところは少し埋めてつくったらどうだろうかという気がする。これは東京あるいは名古屋、大阪、大都市の周辺海域においてそういう適地を一遍検討をしてみてはどうだろうかと思うのですが、いかがでしょう。
○天野国務大臣 この問題はまだ未発表ですが、この間もちょっとお話し申し上げたように、私たちの考え方で東京湾岸道路の中の開発をとりあえずやろうということなんです。これには今言ったとおり、現在荒れ地になっておる土地が四百ヘクタールある。それで現在ある晴海と豊洲の埠頭を湾岸道路の外へ出す。そしてその跡地周辺を整備して埋め立てをやる。そして二百ヘクタールぐらいの土地を造成して、六百ヘクタールの土地について開発をするということでやったらどうだという意見が今あります。 私、これを強力に主張している一人でありますが、御承知のように銀座から直接車で行って十分のところで土地が四百ヘクタールも余っているわけです。その原因は交通の問題でございまして、今国がやっているあるいは都がやっているような交通問題を解決したって、とてもあの地域は銀座通りと同じに使うというわけにはいきません。それで画期的な、今まで想像したこともないような交通のシステムをあそこへやりたい、そしていついかなる場合でも十分ないし十一、二分で行くようになれば完全開発ができるのじゃないかということで考えておることでございます。 できれば来年度あたりからかかりたいと思っておるのですが、道路をつくるのに十年はまだ、これ私、建設大臣といってもその技術的なことはずぶの素人ですから検討していただいて、その道路が一体何年でできるかでこの開発の問題が軌道に乗るわけでありますが、どっちにしろ、今現在の火のついたような高騰を来しておる地価の対策には十年間はかかりますから間に合わないと思っておるのであります。間に合わなくても今のような政策を進めていく以上、東京都内に人口が集中していることは間違いないのでありますから、恒久的な対策としてもこの問題手を抜くわけにはいかないと思っております。とりあえず、ほかはともかく東京湾だけでも開発をしたいと思っておりますから、相当量の埋め立てもやりたいと思っております。坪三十万でできるというのですから、これが十分で行くようになったら一千五百万になりますよ。それだって今の値段からいったら本当に安い値段ですから、この開発はできないわけはないが、残念なことに十年くらいはかからないと完全利用はできないというところに問題があると思います。 以上です。
○坂井委員 時間が参りましたから終わりますが、確かに、私も専門家に素人なりに聞いてみましたら、埋め立て単価が坪三十万から五十万だそうですね。びっくりしました。だから、ぜひ御検討いただきたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○村岡委員長 次に坂上富男君。
○坂上委員 私は、新潟県第三区の社会党から出てまいりました駆け出しでございます。坂上富男と申しますが、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。本日の質問準備のために各関係官庁大変な御協力をいただきまして、ありがとうございました。また、本日の質問に当たりましては非礼や的外れの質問があるかもしれませんが、お許しを賜りたいと思っております。 本日私が申し上げたいことは八項目にわたっております。総論的に申し上げるわけでございまして、一点集中的質問はこの次の時間が与えられたときさせていただくことにいたしまするので、答弁の方もひとつ簡明、率直にお願いをいたしたいと思います。また、それに対する政治的判断は私の方では本日は行わないで、できるだけ事実経過だけを明確にお答えを賜りたいと思っておるわけであります。本日国土庁長官が十二時三十分にしかこちらの方にお見えにならぬというわけでございますので、一時間に与えられました質問項目というのはそれなりの論理構成をしておるわけでざいますから、大事なポイントをぽんと抜かれまして質問をするということになりますと、いささか議論があっちに走ったりこっちに走ったりというような形になろうかと思いまするが、これまたひとつよろしくお願い申し上げたいと思っておるわけであります。 まず一つ、国土庁でございますが、社会党の方から、八月五日でございますが、建設省と国土庁の官房長に私たちの方でこれからの重点要項について申し入れをいたしまして、いかなるお考えと施策を行われるか御照会を申し上げたわけです。もう一ヵ月前に建設省の方は参っております。国土庁、何で御回答がないのか、お聞かせをいただきたい。
○清水(達)政府委員 先生今おっしゃいましたようなものは確かにいただいておりまして、私どもは、御要請の点をいろいろな各般の施策の面にできるだけ盛り込むように努力をしていけばよろしいのじゃないかと考えておりまして、文書等で御回答をするというふうに受け取っておりませんでしたのでまだやっておりませんけれども、そういう御趣旨でございますれば、できるだけ早くやりたいと思います。
○坂上委員 官房長、その中に例えば原発事故の避難についてどういうふうにやるんだ、こう出ているわけでしょう。こういうのは、今直ちに起きるかもしらぬという問題でもあるわけです。きちっとしてくれや、国土庁は災害対策の責任の官公庁なんですから。そういうふうに言っているわけでございますから。四全総も、これまた秋というのがおくれるという状態、どうも国土庁というのは、一番仕事がたくさんあるのかどうかわかりませんけれども、することなすことどうものろいのじゃないですか。これに対して私たちがどう対応していいかわからないじゃないですか。もう少しきちっと対応していただきたいのです。いかがですか。
○清水(達)政府委員 四全総につきましても、ただいま一生懸命努力して検討しておるわけでございます。これは言いわけみたいになるかもしれませんけれども、非常に長い期間かかって検討しておりますけれども、この一年ぐらいの円高による我が国の経済状況の変化とか、将来に対する対策を考えるに当たりまして追加的に検討しなければならぬような項目もたくさん出てきておりまして、そんなふうなことで四全総の策定時期もちょっとずれるようなことになっておりますが、一生懸命努力したいと思っております。
○坂上委員 それは頑張ってください。 さて建設大臣、私は初めてお尋ねをいたしますが、さっきから率直な御答弁で大変好感を持っております。つきましては、きのうの閣議の模様が朝日新聞に出ておりまして、一般公共事業はすべて年内で契約をする、来年に支出する公共事業も業者の債務保証や一部金利負担を行う、そして実質的にことしじゅうに着工できるようにする、こう書いてある。これはこのとおり間違いございませんか。
○天野国務大臣 間違いありません。
○坂上委員 そうですか。 さて、その中で、不況業種を抱える地域や円高不況の被害を受けている地域には特別に配分したいと、これまたおっしゃっておるわけでございますが、これは近く出されるであろうところの特定地域中小企業対策臨時措置法による地域指定を受けたところが中心になるのでございましょうか。これはいかがでありますか。
○天野国務大臣 私はそれは考えておりません。それで、通産省、通産大臣と連絡をとりまして、通産省が考えておる円高対策で非常に不況をこうむっている地域、先ほどもちょっと申し上げましたが、石炭でどうにもならなくなっている地域、鉄鋼関係、造船関係でどうにもやりくりのつかないような、失業者が多く出そうなところ、出ている地域、そういうところを、今通産省と私の方で連携をとりまして、でき得るだけの配慮をしたいということであります。
○坂上委員 この指定を受ける地域についてはぜひ重点的に御配分賜りたいと思っておるわけであります。通産省のなさることはなかなか格好はいいんでありますが、果たしてどれだけ実質的効果があるかわかりません。やはり公共事業など、こういう強い大臣をお持ちのところでばんとやってもらうことがどうもいろいろ聞いている限りにおいては内需拡大や不況の克服になるんではなかろうか、こんなふうなことを私は四カ月ばかりお世話させていただきまして率直に感じているところでございますので、どうぞひとつまた御配慮賜りたいと思います。 今度は、ひとつこれをお聞かせいただきたい。森林・河川緊急整備税についてであります。 私も弁護士であると同時に税理士なんでございますが、税金のことについては意外にわかりませんので、ひとつきょうは大蔵省もお見えのようでございますし、それから厚生省もいらっしゃっていただいておりますし、通産省も来ておられるわけでございますので、この三省からまずお聞きしたいのでございますが、目的税あるいは特定財源制度というものについての御見解を賜りたいと思っておるわけでございます。 国税庁の方、大蔵省の方では、緊急整備税についてどの程度、建設省や農水省が随分推進をしているらしいのでございますが、御協議がなされておるかどうか。私は、特に目的税といいましょうか特定財源制度というのは、受益と負担との間に極めて密接な対応関係が確認されなければならない、こう思っておるわけであります。森林整備、こう言うわけでございますが、森林整備をすることと水とどういう関係があるか。森林をいっぱい整備できれば、降った雨がそこへみんな集中してくれまして、水がかえって枯渇をするんじゃなかろうかというような感じもしないわけではない。これは全く素人です。そんなようなことで、受益と負担との密着性について、果たして目的税の立場からいってこういうものが適当なのかどうか、お聞かせをいただきたいと思っております。 それから、今度は厚生省でございますが、厚生省は反対をしていただいて私も大変心強く思っておるわけでございますが、どうもお聞きをするところによりますと、二円五十銭の税金を取るのに五円の手間賃がかかるというようなお話も聞いているのでございますが、これはいかがでございますか。さらにまた、一世帯五十円ぐらいしかかからないんだ、こう言っておられるようでございますが、これだって税率は法律で上げるのか政令で決めるのか。最初はそういうふうに皆さんに宣伝をするけれども、どうもじゃんじゃん上がっていくのじゃなかろうかというふうな危惧を持っているわけでございます。 そんなようなことでひとつ厚生省の方からもお聞きをいたしたいし、また、厚生省の方ではできるだけ水道料金を下げよう下げようとして御努力もいただいております。補助金もたくさん、たくさんか少ないかわかりませんが、相当出ておる、こう聞いておるわけでございます。これはせっかく出しておる補助金がどうもむだになるような施策じゃなかろうかとも思っておるわけでございますから、そういう観点からもお話をいただきたいし、また、水道関係のどんな業種に影響を及ぼすのかということもひとつお聞かせをいただきたいと思っておるわけでございます。 それから、今度は通産省でございますが、鉄鋼が不況だ、パルプが不況だ、こういう時期でございますから大変な影響を及ぼすのじゃなかろうかと思っておるわけでございます。 ひとつ三省、二つの省は反対の意見でございますので手短で結構でございますが、反対意見と、そしてまた大蔵省の方には目的税の意義についてお話を賜りたいと思います。
○村岡委員長 それでは、順次御答弁願います。まず最初に大蔵省。
○森田説明員 お答えいたします。 まず、目的税一般につきましてどう考えておるのかということを簡単に申し上げますと、昨日でございますが、政府の税制調査会から抜本的改革の答申が出まして、その中には、一つ、一般に特定財源と申しますのは、特定される公共サービスの受益と負担との間にかなり密接な対応関係が確認される場合には一定の合理性を持ち得ること、二つ目が、一方、それが資源の適正な配分をゆがめまして、財政の硬直化を招く傾向を持つことも確かでありまして、その妥当性については常に吟味すべきである、三つ目が、特定財源制度の問題は、財政需要の優先度等を含め、財政の資源配分調整機能を有効に生かす見地から幅広く検討を行う必要があるという御指摘をいただいておるところでございまして、私ども大蔵省といたしましてもこのような考え方に立ちまして、これを踏まえましてこれから一般的な目的税というものについて検討すべきだと考えておる次第でございます。 それで、今回森林・河川緊急整備税というものの創設構想が昭和六十二年度の税制改正要望等の一環として農水省と建設省から提出されておるわけでございますが、現在私ども、その両者からいろいろとその内容、考え方につきましてお話を承っておる段階でございまして、この構想につきましては、お話をお伺いいたしましていろいろと検討すべき点もあろうかと思いますので、先ほどの考え方に基づきまして各方面の意見を踏まえまして検討したい、このように考えておるところでございます。
○小林説明員 厚生省といたしましては、国民生活に不可欠な水道水はできるだけ低廉な供給が必要でありまして、このため、水道整備について国庫補助を行い水道料金の高騰を抑制しているところでありますので、水道にかかわる国民の負担の増加をもたらすこのような課税はすべきでないというふうに考えております。 また、治水、森林整備は国の基礎的な施策であり、その受益は国民一般に広く及ぶものでございますので、水道利用者に対する目的税をもってこれらの財源に充てるべきではないというふうに考えておりまして、森林・河川緊急整備税については反対しておるところでございます。 なお、お尋ねの影響を与える部分でございますが、一般家庭はもとより、公衆浴場あるいは病院等国民の日常生活に密接な関係のある業種が数多くございます。これらに対します課税は、最終的に国民の負担に回ってくるというふうに考えております。また、これらの徴収事務は、水道事業者に課せられますと相当煩雑な事務及びコストもかかるというふうに考えております。
○落田説明員 お答えいたします。 森林・河川緊急整備税構想は、御承知のとおり治山治水事業の費用を一部の水の使用者だけにかけるという格好で提案をされているものでございます。 これにつきましては、第一に、そもそも治山治水事業といいますのは国の最も基本的な施策でございます。また、先ほど厚生省からも説明がございましたように、その受益は広く国民一般に及ぶものでございます。したがいまして、この費用は一般財源で賄うべきものだと考えております。 第二に、この構想は、全国の水需要の最大の需要者と申しますか、農業用水が大体三分の二を占めておりますが、これを徴収対象から除外しております。この意味で負担の公平性に問題があるのではないかと思っております。 それから第三は、先生御指摘の業界への影響の問題でございます。全般的に過重な負担を生じるものと考えておりますが、特に工業用水の関係で申しますと、水の使用量というのは非常に偏っておりまして、私どもではよく御三家と言っておりますが、紙パルプ、鉄鋼、それから化学、これの三つで全体の六割を占めております。したがいまして、影響としては工業用水関係ではここに集中的な影響がいくものと考えております。 以上でございまして、通産省としては反対をいたしている次第でございます。
○坂上委員 どうもありがとうございました。 建設省の方からも発言をさせていただけないかという要望がきのうあったのでございますが、時間の都合もございますので、ひとつこれだけ申し上げておきたいと思います。 六十一年十月二十一日火曜日のサンケイ新聞です。この緊急整備税は「役人の”我田引水税”は国を滅ぼす」こう書いてあるのです。読み上げるほどのことでもございませんでしょうが「「木を見て森を見ず」の”水税”は、まさに逆流している。このことだけでも、農水、建設両省は厳罰ものだ。」こう言っているわけでございますので、撤回の方向で、出さないのですから撤回という論理はないのでありましょうが、まあひとつ出さない方向で御尽力賜りたいなというふうなことが私の要望でございます。どうぞ御検討、御勉強賜りたいと思うのです。 時間がありませんので、この次、ちょっと話を違えまして雪でございますが、両大臣にお聞きをいたします。 天野大臣は福島県第一区で、福島市で住居をお持ちのようでございます。それから綿貫大臣は富山県第二区で東礪波郡の御出身のようでございますが、いかがですか先生方、昨年の積雪、先生方のところにはどの程度最高積雪があったか、おわかりでございますか。そしてまた両大臣は、七月六日僕らと一緒にやった選挙でございますが、雪害に対する公約はどの程度なさったか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思っております。
○綿貫国務大臣 降雪量でございますが、雪は解けたり降ったりいたしますので最高降雪量というのはいろいろなはかり方がありますが、十六メートルくらいであります。総量で換算した場合にそういうことを言われております。県からそういうふうに私も報告を受けておりましたが、選挙の公約につきましては、無雪害の地域を目指すということをうたってまいりました。
○天野国務大臣 御承知願いたいと思うのですが、私は国会議員全党の豪雪対策議員連盟の会長をしております。自慢するわけではありませんが、雪では先生の選挙区の小林君と、私会長で彼が副会長だったのですが、今日まで雪の始末ができるようになったのは天野光晴がやったのだ、私、扱いについてはそう自覚しているのです。そうですから、積雪量が何ぼ降ったかなんというのは、おれの方はたんと降ってないから、そして去年はそれほど極端に目立った災害が少なかった、私はそう理解しているのです。ただし、その後に生じる後遺症的な災害の補償については完全にやったつもりでございます。 雪は先生の国の大切な宝物ですから邪魔にしないで大切にしてもらうことが大事ですが、後始末は私たちの方で責任を持ちますから御心配していただきたくないと思っております。
○坂上委員 気象庁にひとつお伺いをいたしたいのでございますが、先生方の選挙区におきますところの去年からことしにかけての最高の積雪量を、せっかく来ていただいているのですからお答えをいただきたいし、私の選挙区、特に小千谷、入広瀬等についてお聞かせをいただきたいと思っております。 もう一つ、ついでですから、ことしの東北、北陸地方の天候、この三つの選挙区に関連をいたします雪についてひとつお話をお聞きいたしましょうか。
○山岸説明員 御説明申し上げます。 最初に最深の積雪でございますけれども、昭和六十年十一月から六十一年三月までの各地の最深積雪でございますが、これは局地性がありますけれども、今御質問ございました三県について主な地点を申し上げます。 福島県福島市では三十三センチメートル、富山県富山市で百十七センチメートル、富山県東礪波郡利賀村で二百八十五センチメートル、新潟県長岡市で二百六センチメートル、新潟県北魚沼郡入広瀬村で三百八十八センチメートルでありました。以上は気象庁または気象庁の委託観測所の観測値でございますけれども、国鉄からいただいております通報によりますと、小千谷市の越後岩沢駅では四百十センチメートルの最深積雪を記録しております。 それから、ことしの冬の天候の経過という御質問でございますけれども、十月二十日に発表いたしました寒候期予報に基づきまして東北及び北陸の予想を御説明申し上げます。 一言で申し上げますと、この冬は寒い日が多く、日本海側では大雪のおそれがあります。十一月から十二月にかけましては寒い日が多く、十二月は北陸以北の日本海側で大雪のおそれがあります。一月から二月にかけましては、前半は寒さの緩む時期がありますけれども、後半は寒さが厳しく、日本海側では大雪のおそれがあります。以上が予報でございます。
○坂上委員 綿貫長官、お話のとおり先生の選挙公報を見せていただきましたら、「無雪害都市づくり」と書いてありまして、公約の第二項に上がっておるわけでございます。「日本海時代に備え無雪害都市づくりをすすめ、テクノポリス構想など明るく魅力ある郷土づくりの展開をめざします。」こうあります。さすがに建設大臣の方は雪の公約はなかったですね。だけれども、一生懸命やっていただくのだそうでございます。ぜひお願いしたいと思いますが、特に綿貫大臣、同じ富山県と新潟県でございますし、こうまで公約されておるわけでございますから、特に大臣に就任になってから住民の皆様方から無雪害都市づくりのために物すごい陳情が来ているのではないでしょうか。私らみたいな駆け出しにも必死な陳情が来ているわけでありますが、どんなことを住民が両大臣に要望なさっておりますか、特に綿貫先生にお聞きをいたしたいと思います。
○綿貫国務大臣 私の富山県は、全国に先駆けまして、私が進言したのですが、雪対策条例をつくりましたし、また私の隣の砺波市でも今回初めて雪対策の条例をつくりました。 雪の対策につきましては、まず交通の邪魔になる雪はなくするということで、機械除雪を初めいろいろと除雪対策あるいは融雪装置等をつくって消雪に努めていくということだと思います。さらにまた、雪の処分をするに当たりまして、特に市街地の雪処分をするために融雪溝その他をつくっていく。そのためには水が要る。こういうようなことで、水対策を含めて雪に対する対策をいろいろと要望いたしておりますし、また実現しつつあるわけであります。 もう一つ、屋根雪対策というのがありまして、屋根の上に何メートルも雪が積もると家がつぶれたり、最近は人手がないために老人がみずから除雪に出て屋根から転落してけがをするという生命問題まで起こっているわけでありまして、この屋根雪対策につきましても今いろいろと研究していきたいということを私みずから提唱しておるところでございます。
○坂上委員 本当に雪の苦しみというのはそこに住まないとわからないわけでございます。そこで、これだけ科学が発達した時代でございますから、克雪方策といたしましては排水溝をつくってそこへなげるとかダムをつくってそこへなげるとかいうようなことがいろいろ言われておるわけでございますが、これだって考えてみますと前近代的な克雪方法でありまして、専門に消雪についての研究をなさっております学者やそういう方はどういうふうになっておるわけでございますか。それから、国の方でも、ぴっと入れるとぱっと雪が消えるような、これだけ科学が発達しているのですから、本当にもうそろそろ出てきていいのじゃないかと思いますが、そういうことに対する学問的な進展はどの程度来ているのですか。どこでもいいです、おわかりになっているところで答えてください。
○綿貫国務大臣 私、北海道開発庁長官も兼務いたしておりまして、実は先般北海道で、雪を何とか利用できないかということから、最近まだ一部で行っておるわけでございますが、雪に六十気圧の気圧を加えてばしっとやりますと氷に変わってしまうということで、この氷をストックすることによって氷室をつくって野菜のストックをするとかいろいろな雪利用を今やっております。もしもこれがコンベアシステムでやれるものならば、雪をどんどん固めて氷にして何か考えることはできないのかということも私は先般から申し上げておるわけでございまして、今おっしゃいますようにいろいろな知恵あるいは科学の力をかりて、この雪というものを邪魔者にしないでむしろ資源にするというぐらいの気持ちを持って今後取り組んでいかなければならない。つまり、克雪時代から利雪時代へということをこれから考えていきたい、こう考えております。
○坂上委員 ぜひひとつ、そういう雪を消すというところ、利雪もさることながらまず克雪でございます。これは研究している人がおりましたらぜひたくさん予算を出していただきまして、これが解決されたら、必要なところは雪をたくさん置いて要らぬところはばっと何かの方法でもって消雪をしていただく。これはもう施設をつくるよりも安上がりなんですから、研究費の一兆円ぐらい出したってそれが成功すればたちまち大変なことになるわけでございますから、日本からそういうことを発明、発見をしていただきたいなと思っておるわけでございます。 そこで長官、これほど雪のことについて皆さん御検討いただいておるわけでございますが、四全総では雪のことをどの程度御検討になっているんですか。どうもお話を聞きますと、四全総では豪雪対策については今まで何らの検討もなされていないように感じておるわけでございます。しかも長官が、これは私は後で聞きますが、総理におたくさんからおっしゃいましてもう少し延ばそうじゃないか、こう言ったのだというさっきの御答弁でございます。今気象庁からお聞きのとおり、もうあすあさって雪が降ってまいるわけでございますね。この豪雪対策と四全総の関係というのは、はっきりと条文を見ると書いてあるわけであります、これは一つの災害でございますから。これをどうするかということはことしの雪にも大きく関連をするわけでございます。何だってそんなことで雪国を無視いたしまして来年の春に四全総ができるであろうなどということは、どうもちょっと承知しかねるのでございますが、どうなっておるのでございましょう。
○星野政府委員 計画策定の中で雪について全然触れてないという先生の御質問が今ありましたので、私ども国土審議会の計画部会というところで四全総の検討をしておりますが、その中では重々の検討をしておるということだけお答え申し上げておきます。
○綿貫国務大臣 四全総がおくれております理由は、おくれておると申しましょうか、最初、秋ごろ策定ということは総理が春の所信表明で申されたことでありまして、それを基準にしておくれておる、こう言われておるわけでありますが、先ほどの中村先生の御質問にもお答えしておきましたように、国鉄問題が今審議をされようとしておるやさき日本の動脈というものの位置づけを無視して四全総はできない、このような考え方から総理にも御相談をして、その策定の時期につきまして多少ずれが生じてまいったわけでございます。 なお地方振興、特に豪雪地帯を含めます地域の問題につきましては、先ほど先生から私に直接いろいろ御質問がございますように私も豪雪地帯の出身者でございまして、その振興策については十分考えていきたいと思っておりますし、今国土政策懇談会という私の諮問機関によりまして、地方、大都市圏含めまして均衡ある発展のためのいろいろの御意見を聞いておる最中でございます。雪というものは資源の一つでございまして、きれいな空気ときれいな水を生み出すもとでございます。こういうものを涵養しておる地域の振興を図るのは当然だ、こういうふうに考えておりまして、そういうことはぜひ四全総の中に考えていくつもりでございます。
○坂上委員 総論でございますから、一点集中的な論争は後でこの次にさしてもらいますが、新潟県で四メートルと最も積雪が多かった。四メートルというのはどのくらいの高さかおわかりかな。これはなかなか大変なことでございます。きのうその小千谷市長から「特別豪雪地帯所得控除制度の創設について」という陳情が出ておるわけであります。五万円以上にわたった場合は所得の一割以内で所得から引くとか、これはわかっているんです、わかった上で、またこういうふうな陳情が出ておるわけでございます。ごらんになったんだろうと思います、きのうどなたかが関係官庁を回ると言っておりましたから。この間も私は大蔵省と論争いたしました。今度はひとつ一時間くらい大蔵省と私は論争さしてもらうつもりでございますが、今のうちに両大臣の方からこういうようなことを踏まえていただきまして——今の雪の控除は住民は大変不満です。先生のところでもみんなきっと不満だろうと思います、やり方についていろいろと。ひとつ国土庁、建設省の方から強くまた大蔵省の方に言っていただくことを、私、時間があったらもう少しさしてもらうつもりでございますが、お願いしておきたいと思うわけであります。 さて、今度はJAPIC計画、こう言われておるものでありますが、きのうからこの準備に来ていただきました河川局でございますか、私、どなり声など出して大変失礼なことをしておりますが、これもひとつお許しをいただきたいと思っておるわけでございます。 こういうことがここで問題になっておるわけであります。六十一年十月二日の新潟日報、これは新潟県では読まなければ生活ができないくらいでずっと売られている新聞でございますが、こう書いてあります。「国土庁長官が「関東送水」推進」、信濃川の水を関東の方に持ってくる、こういうようなことをなさっておって、関東の各知事を集めて協議をなさっている。我が新潟県はこの情報をキャッチいたしまして、県会各党で対応策を協議し、その結果、議長名で「信濃川の関東分水反対に関する意見書」が総理、建設、国土の各大臣、長官に出されておるところでございますが、問題は、国土庁長官が関東送水の推進役を担っておられるということ、それからJAPICという、日本プロジェクト産業協議会だそうでございますが、この会長さんが斎藤英四郎さん、しかも民活の懇談会の会長さんがこれまた斎藤英四郎さん。今、このことをめぐりまして、自民党を初めといたしまして新潟県では真っ向からこれについて反対をいたしておりまして、「関越総合水資源開発計画 県連あげて反対運動 自民県連会長表明 県民世論で盛り上げ」、こういうふうになっておりますが、その最後に「今回、再度、政府もからんだ民活導入プロジェクトとして登場してきた。」こう言っておるわけであります。 一体、こういうことはどの程度進んでおるのか、また長官はこれにどのようなかかわりをなさっておるのか。大変なことでございます。私たちは半年以上も雪の中に埋もれて大事な水をやっと確保している、これをまた東京に持ってこいなどということは県民は絶対許しません。お聞かせいただきたいと思います。
○綿貫国務大臣 私のところにも新潟日報のコピーが来ておりまして、「国土庁長官が「関東送水」推進」と出ておりますが、私は全然聞いておりません。報道は、知らないことを報道しておる、こういうことでございます。
○坂上委員 長官、最近、長官が呼びかけ人になって、関東圏都県知事を集めて協議なさったことはあるのでございますか。
○綿貫国務大臣 ございません。
○坂上委員 それでは、民間の協議機関がなさっているようでございますが、民間でこういうことがどの程度検討されているのか、国土庁としてはどの程度情報キャッチなさっておりますか。
○綿貫国務大臣 JAPICという民間の団体でいろいろと御研究になっておるということは聞いておりますが、そのことについて御相談があったり、これについてのコメントを求められたことはございません。
○坂上委員 関東送水についてどの程度の検討がなされているか、どの程度情報把握しているか、こうお聞きしているわけであります。
○志水政府委員 JAPICがこの関越導水計画につきましていろいろ検討しておりますのは聞いておりますけれども、私どもとしては、その内容につきましては細かい検討はいたしておりません。特に、関東地域内におきます水資源開発につきましては、従来から関係機関が協力いたしまして域内での開発に積極的に取り組んできているところでございまして、今後ともそういう方向で進んでいくことになろうかと思います。また、二十一世紀に向けましての水需要に対しましては、域内のダム建設促進を図るということでおおむね対応できるのではないかということを考えております。したがいまして、今やっております事業、計画中の事業等を促進することがまず緊要である、このように思っております。
○坂上委員 新潟県の立場にいたしましてもこれは水系を変更するという大変なことでございますので、関係する省庁の方で十分情報のキャッチと、そして今度はこれに対して万一出てきた場合の対応もきちっとぜひひとつお願いしたい、こう思っておりますが、よろしくお願いします。 それから、今度、民活に関することでございます。この法律は長たらしいようでございますので民活法とさせていただきますが、民活の対象になるのは特定施設が対象になるので、それには第二条で「「特定施設」とは、次に掲げる施設をいう。」と言って六号まで列挙されております。これはこのとおり条文に書いてあるから、今私が申し上げたとおりでよろしゅうございますか。関係のどこか、民活の方はだれかおられませんか。
○渡辺(尚)政府委員 先生の今の法律の構成につきましては、そのとおりでございます。対象ということ——施設ごとにでございましょうか。
○坂上委員 いや、いいですよ、書いてある。それはそのとおりでいいですね、私の発想どおりで。 さて、そこでひとつお聞きしたいのですが、民活懇談会というのは何か副総理の私的諮問機関だそうでございます。この民活懇談会において、道路、下水道等の社会資本の整備を民間が行うようにすべきであるという意見があったと報道されておりますが、これは今言ったこととの関係においてどういうことになりますか。
○嵩説明員 民活懇談会におきましては、まず民活全体についてどのような視点から進めるべきかという御議論が第一回、第二回でございまして、その中におきまして社会資本整備と民活の関係ということも議論になりました。その際、社会資本整備に関する国とか地方公共団体あるいは公団の基本的な役割といいますか、そういうものは変わらないにしましても、一定の場合には民間活力を活用するということも必要ではないかという意見も一部にございました。その場合におきましては、具体的なやり方として御意見があったのは、公共性が担保された第三セクターというところが事業を進める、あるいは特別の法律に基づいて設立された特殊法人というものが民間資金を活用して事業を進めるというような御議論はございました。
○坂上委員 そういたしますと、今おっしゃいましたお話、例えば道路、例えば下水道等の基盤整備を民活でどのようにやろうというのか、その意見もお聞かせいただきたいと思います。 それからもう一つ、報道によりますと、社会資本の整備だけでなくして国土開発や福祉、教育等の分野においても民間活力の活用を図るとしておりますが、どのように進めるのか、お答えいただきたいと思っております。
○嵩説明員 懇談会の議論の中では、下水道なら下水道という単体の施設につきまして今後どのように進めていくかというところまで煮詰まった議論は正直言ってございませんでした。 それから第二点目の、国土開発とか福祉、教育の分野についてでありますけれども、これにつきましても、例えば国土開発の分野につきましては、地方都市の中心市街地の活性化のために民活を生かせないかとか、レクリエーション施設の整備というものを核として地域の振興を図れないか、あるいは福祉、教育の分野につきましては、有料老人ホームとか体育館あるいはスポーツ施設、そういうものについて民間活力をもっと活用して進めるべきではないかというような御意見はございまして、特にこういう地方都市の活性化とかレクリエーション施設の整備、リゾート基地の整備といいますか、そういうものについては今後議論を深めていきたいと思っております。
○坂上委員 こうやって、道路もやる、下水道もやったらどうだなんと言い出すと切りがないわけです。そこで法律が「特定施設」と言ってきちっと規制しているのでしょう。どんな偉い人がここに出ているのか知らぬけれども、これやったらどうだ、あれやったらどうだと言ってみんなこうやってかき散らして、法律を読んでみればこれは該当にならないのじゃなかろうかと思うのもみんな出てきて、ごもっともでございます、ごもっともでございます、ここに問題があると思うのです。これは私的諮問機関であっても、やはり交通整理というのをきちっとやらなければいけないのじゃないですか。こういうことが誤解を生んで、東京はいい、東京はいいといって地方からみんな出てくるかもしれませんよ。交通整理をどうなさるおつもりなのか。今のお話を聞いていると、どうも皆さん方の交通整理が悪くて、こんなのは書かなくてもいいのに余計なことも書いてあるのではなかろうか、こう思うのですよ。いかがですか。
○嵩説明員 民活法は、ある特定の対象施設につきましてある一定の助成措置を講ずる、そういう対象施設を特定しているというふうに考えております。ただ、民活というのはもうちょっと幅が広いのだろうと思いますから、民間活力を活用して先ほど申しましたような地方都市の振興を図るとか、そういうことは、今後も検討すべき課題はあろうかと思っております。
○坂上委員 まあいいでしょう。余り時間もありませんので、ひとつよろしく頼みます。 さて、さっき私たちの中村委員から東京の地価の暴騰についてのお話があったのでありますが、まさに新聞を読みますと、見出しもすごいことがいろいろと出ております。例えば「住民が消えていく」あるいは「たった半年 ビックリ二倍」。自民党の中村先生、自分の売ったのがすっかり変わっちゃってびっくりした。「ビックリ急騰 二倍ゾロゾロ 公共用地取得できぬ」「地価、一年で何と四倍 実売買もなく暴騰」。これは切りがない。「震源地は都心のビル不足」こう書いてあるのですが、「「大型民活」「国鉄」が拍車 周辺地域にも上昇広がる」「”驚騰”報酬月五二〇〇万円」、不動産業者から政治献金があった、こう書いてあるわけであります。若干でありますが建設大臣のところにあったがごとく書いてありますが、これは別にどうということを言うわけではありません、ただ書いてあるというだけでございます。 そこで、いろいろお話を聞いてみますと、まず外国商社の進出だ、それからOA機器が大きくなったために事務所が狭くなったからというようなこと、それから投機買い、どうもこの三つが東京の地価暴騰の原因だとおっしゃっているのです。私は、最初は確かにそうだったと思いますよ。しかしもうここまで来たら、国土庁や建設省が幾ら何をされても、狂乱しているのだからそこをまた突破すると思いますよ。 この原因は何かといいますと、中曽根首相はこの間、本会議で所信表明をやった。この中にこう書いてあるわけですね。「都市の再開発等による東京、大阪などの大都市圏の整備、生活関連社会資本の整備などを民間活力を最大限に活用しつつ推進する必要があります。」そして新聞の解説はこう書いているのです。これはもう名前を指定しますが、毎日新聞九月二十三日に、静岡で自民党の全国研修会があって、講演会で首相は、都市人口が全体の七六・七%、郡部農村人口が二三・三%になっている数字を挙げて「圧倒的に都市の有権者が多く、こうした人口比率の変化に沿った政治運営を検討していかねばならない」と主張、今後は都市重視型の政治運営や選挙対策の展開が迫られていると強調した、こう言っているわけです。本会議での発言は、ざっくばらんの話をするとまさに大体こういうことだろうと私は思っているのです、これは私の見解ですが。 東京がこれからすごくなるぞ、ちょうど列島改造論の二の舞がそろそろ始まってきたのじゃなかろうか、あるいは東京だけで終わるかもしれませんが、今大変な状態でございます。いろいろの対策を講じていただいておりますが、僕はこの議事堂の中に東京の地価の暴騰の原因があると思っているのでございますが、両大臣、いかがでございますか。
○綿貫国務大臣 先般の総理の御発言の議事録を読んでみますと、その前段のところに「地震や災害に強く、治安が確保され、花と緑に満ち、安全で潤いのある、歴史の薫りにあふれた国土づくりを進める必要があります。また、国土の均衡ある発展を図り、全国土を世界に開かれた文化、科学」という前段がついておりまして、これはその中の「都市の再開発等」ということになっておると理解をいたしておるわけでございます。 なお、先ほどの自民党の研修会での発言につきましては、私はまだ聞いておりませんのでよくわかりません。
○坂上委員 さて、きょうは国土庁ばかり文句をつけて恐縮でございますが、星野局長さん、おたくさんの発言であります。今月七日、自民党の都市と農村を考える議員懇談会、こういうのがあるそうでございますが、そこに国土庁の星野計画・調整局長が出席されまして、星野局長はこう発言なさったとありますが、長官の発言と違うから聞くのです。中曽根首相に長官の方が言って春まで延ばしてもらったのだ、こういうような言い方をさっきなさった。あなたのこの発言はちょっと違いますわな。 こう書いてある。筋が合っていたらそうでございますと言ってくださいよ、一字違ったからといって、そう言った覚えはないなんて言われたら困るのです。「総理発言が話題になっているが、」これは総理の発言なんです、決して国土庁長官の発言が話題にはなっていないのです。「確かに総理は、東京の地価など東京問題を抜きには国土問題を語れない、とおっしゃった。そして(四全総は)都市住民を頭に入れて考えてくれ、ともいわれた」、これが首相の発言でございますと言ってあなたはこの懇談会において答弁をしているのであります。あなたのここに書いてあることと長官の発言といささか違うのではなかろうか、こう思っておるわけであります。 時間がないから私はもうこれ以上質問はいたしませんが、とにかくうちの方の自民党の先生方はここではかんかんになって怒っている。例えば桜井新先生はこう言っているんだ。「三全総までの地方重視の流れにブレーキがかかるのが心配だ。大都市開発が地価急騰などを招き、さらに都市偏重になれば国土の均衡はとれない」、それから近藤先生も「総理の発言も理解できるが、地方と大都市との格差は広がっている。」「地方と都市の格差是正を目指した総合開発計画が必要だ」、こういうようなことを言っておりまして、うちの方の志苫さんなんてかんかんになって言っている。これはうちの方だから言いませんけれども。そういうことで、どうもちょっと長官と局長の発言が違うのじゃないですか。どちらが正しいのですか。
○星野政府委員 釈明はするなという御命令でございますので筋だけ言いますと、長官のおっしゃっておることをさらに広げて申し上げたにすぎません。
○坂上委員 これ以上余り論議はやめましょう。この次はひとつ総論で……。 一つだけ、これはお聞かせいただきたい。 関越高速道路、湯沢のトンネル四車線、今工事なさっておりますが、これはいつごろできる見通しですか。それから練馬インターおり口の混雑解消、これはいつごろをめどにやっておられるのか。おととい公団の方から御案内いただきまして、これは何か、おりたところは東京都の管轄だそうでございますが、建設省なりあるいは公団の方、この解消、どのような見通しを持っておられるか、ひとつこれをお聞かせいただいて私の質問を終わります。
○村岡委員長 質疑時間も過ぎておりますので、簡明にひとつお答えを願います。
○萩原政府委員 先生御指摘の関越自動車道のいわゆる二車線でございますが、これは現在既に本工に着手をいたしまして、昭和六十六年度の完成を目途に鋭意工事を進めているところでございます。 また、もう一点の練馬インター付近の混雑でございますが、これにつきましてはいろいろな施策を講じてまいりました。その結果、下り線前橋行きの方につきましてはある程度の効果が出てまいりましたけれども、上り線につきましては現在の道路が容量がいっぱいでございます。これを自動車専用道路で結ぼうということで今工事に着手をいたしているところでございまして、これにつきましては何とか早期に実現をして、高速自動車国道で高島平の方に続けたい、これを第一義的に早くやりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○坂上委員 どうもありがとうございました。終わります。
○村岡委員長 坂上富男君の質疑は終わりました。 午後三時三十分から委員会を再開することとし、この際休憩いたします。 午後一時十二分休憩 ────◇───── 午後三時三十分開議
○村岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。西村章三君。
○西村委員 建設、国土行政につきましては今日多くの課題を抱えておりますが、私は、きょうは時事的な問題に絞りましてお尋ねをさせていただきたいと思うのであります。 まずその一つは、外国人労働者の流入問題についてでございます。 本年の九月二十六日、三重県亀山市の国道で、建設現場から作業を終えて寮に帰る途中のワゴン車が、トラックに追突をされまして大破をいたしました。タイ国人男性労働者四名が即死、一名が重傷を負うという痛ましい事故があったわけでございます。犠牲者のタイ国人は全員観光ビザで入国をいたしまして、不法残留をして働いていたものでございまして、最近急増していると伝えられる東南アジアの労働者、特に男性労働者の流入の現実がにわかにクローズアップをされてまいりました。また、つい最近この十月七日と十五日でございますが、埼玉県のある町工場の中でもパキスタンの男性労働者が働いておりまして、それぞれ三十人摘発、逮捕をされた、こういう報道もなされております。 日本は従来から外国人単純労働者は受け入れないとする厳しい入国管理の規定があるわけでございますが、この網をくぐるようにして訪れる外国人労働者の存在がここに明確になっております。また一方では、中小零細企業の現場あるいは特定の業種、例えば危険な作業を伴う業種でありますとかダーティーな作業等の事業所におきましては慢性的な人手不足に悩んでおるということでございまして、安易に、しかも低廉な労働賃金でこれらの人々を受け入れる態勢が実はこちら側にもあるわけでございます。そういう面からいたしますと、きょうは関係当局に解明を求めなければならぬ問題点が数多くある、かように思います。 そこでお尋ねをいたしますが、我が国は従来から外国人単純労働者、この受け入れはしないという方針になっていると承知をいたしておるわけでございます。この方針は現在でも変わりがないのか、そしてその方針は法令上明確になっておるのか。労働省、法務省、きょうそれぞれお願いをいたしておりますが、まずその答弁をいただきたいと思います。
○大久保説明員 お答えいたします。 ただいま先生から御質問がございました点でございますが、現在我が国におきましては、いわゆる単純労働者のカテゴリーに属する外国人の稼働のための入国は原則として認めておりません。これの法的な根拠といたしましては、外国人が日本に入国するに当たっては在留資格及び在留期間というものを得る必要がございます。在留資格というのは入管法第四条に一から十六まで規定してございます。この中には先生が今御指摘になりました単純労働者というものは入っておりません。 以上でございます。
○廣見説明員 外国人労働力の問題につきましては、労働省といたしましては、今お話のございましたいわゆる単純労働者、こういうような人たちにつきましては原則として受け入れるべきではないという考え方を従来からとってきたわけでございます。労働省でつくっておりまして、閣議でも決めていただいております雇用対策基本計画というのがございます。従来、この雇用対策基本計画を閣議決定していただく際に労働大臣の方からこの問題について述べておりまして、原則的にはまだ外国人労働者を受け入れる必要はないのではなかろうかということを申し上げ、御了承をいただいてきている、過去三回ばかりそういった経過がございます。 現在労働省といたしましては、昨今の雇用失業情勢を見ますとき、非常に厳しいものがございますし、また、さらにこれが一層厳しくなっていくのではなかろうかという懸念も持っております。したがいまして、こういったような情勢の中で、外国人のいわゆる単純労働力としての受け入れは、従来の方針どおり、すべきではないのではなかろうかというふうに考えておるところでございます。
○西村委員 これは法令上はそういう規定はない、あくまでも閣議の了解事項でそういう原則が打ち立てられておるということでございますね。もう一度確認をしておきたいと思います。
○廣見説明員 今申し上げましたのは、労働省といたしまして我が国の広い意味での労働力政策あるいは雇用政策という観点から今申し上げたような方針が適当であろうということを申し上げ、閣議レベルでも御了解をいただいていたということでございます。 ただし、この問題につきましての外国人の入国という問題につきましては、直接的には出入国管理法に基づきまして第一義的には法務省の方でやっていただいておる、こういう形になっておるわけでございます。
○西村委員 日本に入国をして在留する資格要件は入国管理法上十八種類、厳密に言いますと十九種類だそうでございますが、あるようでございます。その在留資格を逸脱するケースが非常に多い、特にここ二年間でおよそ二倍以上になっている、こう伝えられておるのでありますが、最近のいわゆる資格外活動、十八種類以外の仕事で、職種で、あるいは目的で就労している人、及び資格外活動絡みの不法残留、これらの件数の推移はどうなっておりますか。
○書上説明員 お答えいたします。 私どもが把握しております昨年度の上半期の統計でございますが、一月から六月までの間、ただいま先生御指摘のような資格外活動者であるとかあるいは不法残留者として入国管理局が摘発いたしまして国外退去した者の数は、総数で二千七百六十六名となっております。そして、本年度の上半期であるところの一月から六月まではそれより増加いたしまして、三千二百五十一名となっております。内訳は、前年度の上半期が二百五十五名、これが男性でございます。同じ男性について本年度を見てみますと、これが七百五名と約二・八倍に増加しているということになっております。
○西村委員 不法残留者は年々ふえてきております。特に最近の五年間の実態を見てまいりましても、総数では約三倍、そして、これはお国の名前を申し上げませんが、ある特定の国ではその不法残留事犯の件数が約十倍にも膨れ上がっておるということでございまして、この中に問題の単純労働者が含まれておるものであります。この単純労働者の実態というものを現在どの程度掌握をされておるのか。それから、資格外活動者及び不法残留者の就労職種の主なものはその中で一体何なのか。おわかりの点でお答えをいただきたいと思います。
○書上説明員 あるいは御質問の御趣旨を取り違えてお答えすることになるような気もいたしておるわけでございますが、私ども入国管理局におきまして摘発をいたしまして国外退去を求めている数は先ほど申し上げたとおりでございますが、概略的に申し上げますと、昨年一年間は、新聞紙上等でも大変報道されておりましたところのいわゆるジャパゆきさんという女性の風俗営業関係の出稼ぎ者が非常に目についたわけでございます。その傾向は本年になっても引き続き増加しているわけでございますが、本年度に入りまして、それと並ぶようにいたしまして男性の出稼ぎ者の数が大変目についてきているという実情にございます。 先ほど申し上げました本年上半期七百五名という数でございますが、こうした増加傾向の原因にあることは、一つは、従前これらの国の男性が中近東諸国に主として出稼ぎに行っておったわけでございますが、御案内のとおりの産油国の不況によりまして新しい職場を求めているということが第一。第二には、本年になって大変顕著になっております我が国における円高の影響、これが就労した場合に大変高収入になるという点がございます。また、先生も御指摘になりましたが、中小あるいは零細の企業におきまして、できることならばなるべく低賃金の労働者を雇用したいという需要要求もあるというふうに考えられているところでございます。
○西村委員 いや、不法入国者のうちの単純労働者の実態を把握しておるか。
○書上説明員 単純労働者といいますのは、資格外活動を伴わないという意味でございましょうか。——単純労働者というものも少々はおるわけでございますが、先ほど私が申し上げました七百五、この数のうち、正確な数はわかりませんが、あらかたはやはり出稼ぎに伴う、しかも不法残留している人間だと御理解していただきたいと思います。
○西村委員 単純労働者の的確な把握はなされてないようでございますが、ここの、私の手元にあります資料によりますと、ことしの一月から六月までの上半期でこの不法残留者の稼働内容は、土木作業員が二百九十五名、工員が百二十二名、このようにふえ続けておるわけでございます。 そこで、これは法務省に一つだけ尋ねておかなければならぬ問題ですが、このほとんどが観光ビザで入ってきておるわけですね。出入国管理統計年報によりますと、観光ビザの在留期間というものは、十五日以内、三十日以内、六十日以内、九十日以内と四種類あるわけです。三十日以内は意外と少なくて、九十日以内というのが非常に多い、これはもう数字で端的に出てきております。 例えて申し上げますと、六十年の例ですが、タイ国から来られている方で三十日以内が一万八百十三人、九十日以内が何と二万七千九百七十九人、こういうことでございます。インドネシアに至りましては三十日以内が八千八百二十八人で、九十日以内の観光ビザを求めて入ってきた人が三万五千六百四十九人。九十日以内の観光というのは実態的に本当にあるのかな、こういう気もしてならぬわけですが、そういう面での法の不備あるいは盲点というものは何にもお考えになっておられませんか。法務省どうですか。
○大久保説明員 ただいま先生が御指摘になりました点につきましては査証の発給の問題でございまして、実は説明になかなか時間を要するかと思いますが、本件は私どもでなく外務省の所管事項でございます。したがいまして私がこの点について御答弁するのは差し控えた方がよろしいかと思うわけでございますけれども、法務省といたしましては、査証は外務省の在外公館で発給いたしまして、これを持って成田なり大阪空港に参りましたときに上陸審査をいたしましてこれに上陸許可を与えるのが私ども入国管理局の仕事でございます。 御存じのように、私ども入管局が扱っております査証の審査案件につきましては、全体で発給されております外国人の入国案件の約七%程度を私どもが協議を受けておりまして、それ以外のものにつきましてはすべて在外公館で査証を発給しているような事情でございます。 特に先生が今御指摘になりましたその在留期間の点でございますけれども、第一に、通常在外公館で発給する場合にはいわゆる四条一項四の短期査証につきましては九十日が限度となっておりまして、特に問題がない場合にはこの最高の九十日を与えるのが慣習のようでございます。また他方、現在我が国は五十カ国と査証免除取り決めというのがございます。これにつきましてもほぼ、少なくとも九十日間の短期滞在については査証を要求しないという取り扱いになっております。したがいまして、そういうことから九十日以内の滞在期間を与えるケースが非常にふえているのではないかと推測されます。 以上でございます。
○西村委員 きょうは法務省も若干関係をいたしますが、所管外でございますから、私もこの問題はまた他日に譲って当該委員会でお尋ねをしたいと思うのです。 問題は、我が国が外人単純労働者を受け入れないという政府方針を明確にしながら、他方では外国人単純労働者の雇い入れは事実上放任をされておる、こういうのが現状であろうと思います。こうした実態に対して、政府は今後どう対処されようとしておるのか。特に建設産業は、今申し上げましたとおり非常に出稼ぎの格好の場に建設現場というのはなりつつあるわけでございます。新規の若年労働力が非常に逼迫をしておるこういう情勢の中で、この外国人労働者を非常に受け入れやすい体質があるわけでございます。所管大臣として、大臣の本問題に対する認識、さらには所見を伺いたいと思うのであります。 あわせて、昨今各分野にわたって国際化、こういう時代になってきたわけでございますが、国際間の依存が強まる中で、外国人労働者の受け入れ問題は新たな視点から検討を進めていかなければならない課題ではないか、新しいルールをつくらなければならない時期がぼつぼつ来ておるのではないか、こういう気もいたすわけでございます。大臣は、こういう問題について総合的な政府の施策を進めるために、閣議等で積極的にこの問題についての検討をお願いしていただける、こういう御用意があるかどうか、あわせてお尋ねをしたいと思うのです。
○天野国務大臣 もとより外国人単純労働者の受け入れは、閣議の了解事項でこれは受け入れしないことになっております。それが今お話のあったように相当多数の者が不法入国をしておる、それが歴年ふえてくるというような状況にあるとすれば、私の方の業界も相当多く使っているのじゃないかとは思いますが、法務省と労働省というのがやはり基幹官庁でありますから、法務省と労働省とよく連絡をとりまして善後策を講ずるようにいたしたいと思います。
○西村委員 もう一つお尋ねをしたいわけですが、これはどなたの所管になりますか、こういうことについてのいわゆる建設業に対する通達みたいなものはお出しになっておられますか。どうでしょうか。
○牧野政府委員 今までのところは出しておりません。
○西村委員 今後、非常に受け入れやすい体質を持っております建設業界でありますだけに、建設省の方もこの問題については本格的に検討をお願いをいたしておきたいと思います。 次に私は、先ほど来、けさからも同僚議員からお尋ねがございました、いわゆる東京都心の地価の問題についてお尋ねをしたいと思います。この問題は今や国土行政のいわば中心課題ということでございまして、政府の土地問題を中心とした現時点における認識、それから対応、このことを中心にお尋ねをしたいと思います。 まず現状認識でありますが、「都心に端を発した土地狂乱は郊外にも及び、今や東京ぐるみのスペースウォーズ」、これはある週刊誌の見出しなんですけれども、これほどこの地価高騰というものは目立ってきたということでございます。そこで、最近における東京都心の地価動向をどう見ておるのか、まずこの概要から見解を聞かしていただきたいと思います。
○綿貫国務大臣 先般、十月一日に地価調査の結果を発表いたしておりますが、全国的には二・七%ということで横ばい状態でございますが、八つの都市におきまして異常な高騰が見られております。特に東京におきましては、一部商業地を中心にいたしまして四〇%を超える異常な高騰が見られており、さらにそれが買いかえ等によりまして住宅地にも波及しておる、このような状況になっております。
○西村委員 全国的には横ばいだが、八府県においては異常な高騰だ、こういう見解でございます。 そこでお尋ねをしますが、この地価騰貴に対する政府の予測と対応についてでございますが、国土庁は、従来、都心の地価高騰は周辺地域には及ばないだろう、こういう予測がなされていたようでございます。しかし、六十一年の基準地地価調査結果によりましてその予測がある意味では外れた、こう報道されておるわけでございます。事実、実際にその土地取引に当たっております不動産業界では、かなり以前から商業地の高騰、それに伴う周辺住宅地の地価の上昇というものがいわば常識化しておった、投機の対象になっておる、こう指摘をされていたようでございます。したがって、国土庁を中心とする政府の認識には見通しの誤りがあったりあるいはその対応に機動性を欠いたり、こういうことがなかったのか。立ちおくれが非常に目立った、こう報道されておるのですが、その見解はいかがでございましょうか。
○綿貫国務大臣 御存じのように、最近、国際化あるいは情報化ということが急速に進んでまいったわけでありまして、特に国際化、情報化の中でビル需要が異常な高まりを見せておるわけであります。そういう点で、最近のそういう客観情勢の変化ということによりまして地価の高騰が起こっておるというふうに理解をしておるわけでございまして、この点につきましては、見通しというものと現状の変化というもののスピードに多少のいろいろギャップがあったのかなという認識を持っております。
○西村委員 率直に長官の方からお答えをいただいて、若干のギャップがあったのではないかということでございます。 ここに昭和五十九年度の国土白書がございます。その中で昭和五十九年度の都心部における地価上昇の要因と今後の動向についての記述があるのですが、この中では「都心部の商業地の地価上昇は、特定の地域に集中した店舗、事務所需要に支えられているので、一般の商業地に波及していない。また、住宅地と商業地とでは、需要者や需要要因等が質的に異なっているので、今後も、商業地の局地的な地価上昇が一般の住宅地へ波及することはないとみられる。」こう断定をいたしておるわけでございます。また、六十年の白書におきましては、これは時間の関係で全文読み上げませんが、住宅地への波及を若干は認めながらも、それは傾向だということで軽い指摘にとどめております。商業地については予断を許さないが、しかしビルの賃貸料から見て企業採算や企業収益では地価上昇はもはや限界、こう載っておりまして、いわば半信半疑の見方を六十年度の白書ではされておるわけでございます。ところが、この六十年度の同じ白書の中でも、「東京都区部の住宅地の対前年地価変動率」の統計によりますと、これは行政区別に載っておりますが、約二倍以上に上昇をしているわけでございまして、そういう意味からいたしますと、これは明確に上昇機運だ。ところがその見通しについては今申し上げたようなことでございまして、若干甘さがあったのではないか、私どもそう考えられるわけでございます。 また、今回の基準地価の発表がありました後いろいろと言われております。基準地価の結果について関係省庁への連絡が遅かったとか、あるいはこれはいつですか、九月二十五日に長官が中曽根総理のもとにこの結果を報告に行かれたその際に、早急に関係閣僚会議を設置してこれを検討してはどうか、こういう指示もあったやに伝えられておるわけですが、この関係閣僚会議も残念ながらいまだ設置がなされておりません。その後、この関係閣僚会議の対応についてはどうなっているのか、おくれた理由は何なのか、お答えのできる範囲でひとつ聞かしていただきたいと思います。
○綿貫国務大臣 この十月一日の地価調査の結果の発表以前におおよその見当がついておりましたので、地価問題の重要性ということについて総理には御認識を得るために御報告しておきました。 その際、昭和四十年から四十八年の間に地価の問題、土地の問題についての閣僚会議が持たれ、さらにその後五十五年にも設置された等の経緯もありまして、土地の問題、地価の問題については政府としても真剣に考えていかなければならない問題であるということで申し上げ、総理も全くそのとおりだ、こういう認識の一致を確認したところでございます。 ただ、その後、閣僚会議という形式的なものをつくっても、実質的に中身をどうするのかということを詰めずに行っても意味がないということから、事務的に各省庁ともそういうものをつくって有効に機能するかどうかというような検討を今進めておるところでございまして、頭だけをつくって、つくったからそれでいいというものではないのでありまして、それが機能するような形でつくらなければならない、もしもうまく機能するようであれば設置した方がいいのではないかなということで検討を進めておるということでございます。
○西村委員 今度のこの都心の地価高騰問題というのは、単に国土庁だけではもちろん解決のつく問題ではございません。民間活力の導入という面では、建設省も都市の再開発のためにこの問題に極めて重大な関心を示さなければなりませんし、また、国公有地の放出がなされようとしておりますときに、この問題はいわば内閣として一体的に取り組んでもらわなければならない課題なんですけれども、ところが今の長官のお話では、機能的に、有機的に運用ができるような見通しがつけばということですが、その見通しはどのあたりにつけておられるのでしょうか。
○綿貫国務大臣 例えば今国公有地の問題が出ておりますが、一説には、大量に国公有地の売り出しがあった場合には逆に地価鎮静化につながるのではないかという見方もあるわけであります。いろいろ諸般の客観情勢等もあるわけでございまして、それらも見きわめながら、さらに地価問題について有効、適切な機能ができるような形のものができないかどうか、あるいはできるかどうか、こういうことを各関係省庁と真剣に今研究をしておる、こういうのが実情でございます。
○西村委員 大臣は今、国公有地の払い下げについては地価の鎮静に役立つのではないかという見方を示されましたが、それとは全く逆に、いわゆる一般競争入札で高値売却をされるとさらに地価高騰に大きな拍車をかける、こういう見方も強いわけでございますので、早急にひとつ関係閣僚会議を設置していただいて、あらゆる統合的な対策と対応を示していただくように、これはお願いでございますので、要望として申し上げておきます。 それから、さすれば現在の東京都心の地価高騰対策として国土庁としてはどのような内容のものを考え、検討されておるのか、概要を説明してください。
○田村(嘉)政府委員 現在の地価の高騰、特に東京都心部及びその周辺におきます地価高騰に対しまして、私どもとして今対策を講じているその柱は二つあるわけでございますが、一つは、事務所床の需要が非常に大きいということで事務所用地の供給、これを積極的に進めるということで、基本的にはまず東京の業務機能の適正な配置を進めていく、あるいは分散を進めていくということだと思いますが、さらに、既成市街地内の未利用地、低利用地の高度利用、それから東京湾の埋立地、特に十三号埋立地あるいはその他の国公有地等を活用していく、こういう施策を進めていくことが非常に重要でございまして、それらのための具体的な計画の詰めあるいは手法の開発、こういったことが当面の施策であり、また検討課題であるというふうに思っております。 それから二番目に、投機的な土地取引を抑制するために、まず国土利用計画法を的確に運用していく、こういうことが基本だと思っておりますが、このために特に、一団の土地が一定面積以上であればその部分につきましても届け出の対象になるわけでございますが、それについての運用を一層厳格にしていくというふうな方針を立てております。さらに、国土利用計画法よりも小規模な土地取引につきまして東京都の条例が先般制定されまして近く施行される、こういうことになっておりますが、その運用に的確を期すということが当面の課題でございます。さらに土地税制につきましては、土地供給促進のために、土地譲渡益課税の長短区分を十年から五年に引き下げるということと、投機的な土地取引の抑制のために、極めて短い期間の、二年を考えておりますが、二年以下の超短期の譲渡につきまして重課制度の創設を現在税制改正要望として提出しておるわけでございます。 こういった施策を進めますとともに、これらのさらに細部の詰めを行っていくということで、現在、地価対策検討委員会という委員会を民間の機関に設けていただきまして、当面講ずるべき緊急の対策についてさらに検討を続けていただいているところでございますけれども、その結果を踏まえまして、今申し上げましたような宅地の供給の促進あるいは投機的土地取引の抑制という面で総合的な地価対策を早急に講じてまいりたいというふうに思っております。
○西村委員 その供給の促進という点では、その最大の原因をなすオフィス需要の増大に対応した措置ということに当面なるわけでございますが、その供給対策の一環として、新しい業務拠点、この育成が唱えられております。この中で東京湾十三号埋立地の活用ということが言われるわけでありますが、この構想と内容について若干説明してください。
○柳(晃)政府委員 今御指摘のございました東京港の十三号埋立地と言われますのはいわゆる東京都の都有地でございまして、今、来月を目途に関係省庁及び都で、どういう方向に進めるかということの考えをまとめる作業をやっている最中でございます。したがいまして、現段階では、都有地でありますので都が幾つかの構想を中間報告とかあるいはいろいろな形で表明しておりますので、その中身を簡単に申し上げますと、ことしの八月に東京テレポート構想というものの中間報告を都はしておりまして、この十月には東京湾の未来像をどうするかというレポートをまとめておりまして、年内には恐らく東京都全体の長期計画の中にそういったものを集約的にまとめ上げていくのだと思いますが、そうした中では、十三号埋立地の約百へクタールほどでございますが、いわゆる国際化、情報化に対応しました臨海部の副都心の中核の地区として、高度の情報通信機能とか業務機能とか、あるいはそうしたものに関連するもろもろの機能を配置し、住宅、商業施設等もあわせたものということで、例えば東京テレポート構想でいきますと、床面積、これは業務用用地でなくて住宅その他のものもすべての合計でございますが、三百四十ヘクタールぐらいの供給が可能だというようなことを中間報告では言っているわけであります。 また、東京都の構想の考え方といたしましては、十三号埋立地をいわゆる多心型の都市構造にするという考えのもとに、副都心として位置づけていくこと、あるいは先ほどから御質疑に出ておりますような業務床需要に対する供給策として大変評価が行われておるわけでございますが、端的に申しますと、陸の半島ないし孤島としての面もございまして、交通アクセスあるいは上下水道等のいわゆるインフラ等をこれからどうやって整備していくかという問題が基本的に考えている問題だと我々は認識しておりまして、先ほど申し上げましたように、関係省庁等で目下検討中のものでございます。
○西村委員 新たなる業務拠点の育成、それを通じての供給というのは大事なことでございます。ただ、今後、この問題と関連をいたしまして国鉄の汐留貨物駅ですか、これの払い下げ等も既に俎上に上っておりますが、これらの情報が余り先走りしてしまってまたその周辺の地価がこれに伴って高騰する、この悪循環が一番恐ろしいわけでございますので、この辺については十分留意をされながらさらに検討を推進をしていただきたいと思います。 それから、この地価鎮静の有効手段の一つとしていわゆる土地取引の調整、その中での国土法の的確な運用ということがございました。そこで国土法の見直しについてお尋ねをしたいのですが、現行の国土法で届け出が義務づけられておりますのは二千平方メートル以上の取引でございます。しかし、これは都心部におきます全取引の〇・五%と非常に少ない。したがって、それ以下の小規模な取引が大部分でありますが、これらは義務づけられておらないということでございます。そこで東京都が協議をされて今回条例で五百平方メートルに引き下げられたのでありますが、この小規模な土地取引に対する指導の強化というものは、単に東京のみならず地価高騰地域では今後の対策の重要な柱になる。そこで、現行国土利用計画法そのものは二千平方メートルでございますが、これを今日の実態に即して見直すというようなことも必要だろうと思います。また、けさほども質問が出ておりましたが、それとあわせて、国公有地の規制対象についてもこの際やはり見直すことが必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○綿貫国務大臣 今西村先生がおっしゃいましたように、東京都とよく御相談をいたしまして新たに東京都に条例をつくっていただき、二千平方メートルの届け出を五百平方メートルにしていただいたわけでございまして、これも一部でございましたけれども、最近さらに拡大をして各地区に適用するようにというような方向に進んでおるようでございます。これらの動向等も見きわめながら、各省庁と今後御相談をして、国土利用計画法の中にそういうものを取り入れたらいいかどうか検討させていただきたいというふうに考えております。
○西村委員 単に届け出面積のみならず、国公有地の規制対象につきましてもあわせて検討していただかなければならぬ課題だと思うのです。 そこで、当面、土地の面積の引き下げ問題でございますが、例えば三大都市圏にこれを適用する。今地価の高騰が著しい地域でございまして、もちろんこれは政府の権限ではなしに知事の権限でございますのですぐにはまいりませんけれども、もう既に大阪におきましても商業地を中心に地価の高騰が非常に著しいということでございまして、梅田、淀屋橋あたりでは六〇%以上上がっているということでございます。これを東京の二の舞にしないためには、例えば近畿圏、中部圏も含めてですが、とりあえず大阪だけでもそういう指導をなされたらいかがかと思うのでありますが、どうでしょうか。
○田村(嘉)政府委員 今回、東京都におきましては、国土法の体系ではなしに、条例によりまして小規模な取引を規制するということにしたわけでございます。こういう条例がほかの地域でできないわけではないというふうに思いますが、先ほど来のお話のように、私どもといたしましては、国土利用計画法による規制と条例による規制が整合性を保つことが必要でございますし、そのためには、国土利用計画法に根拠を置いてそれに基づいて取引の規制を知事ができるようにするということがより望ましいかと思います。したがいまして、私どもが検討中でございますけれども、国土利用計画法におきまして一定の地価高騰のある地域につきまして知事が小規模な土地取引についても規制できるようになれば、各知事の判断でそれぞれ適宜規制を行うことができるようになると存じます。
○西村委員 同じく国土法の見直しの問題でございますが、現在、土地取引の規制区域の指定要件は二つございまして、投機的かつ集中的に取引が行われている場合と地価が急激に上昇した地域ということですが、この場合、投機的な取引が行われていなくても、単に地価上昇が著しい地域というだけでも規制区域の指定要件が成立するように見直すということはいかがなものか。私ども、地価の急激な上昇というのはその行政区域における公示価格の平均上昇率が前年よりも年間で約二〇%上がったというところを一つの基準にいたしまして、今そういう検討も加えているわけでございますが、私どもの提案についてどのようにお考えになるのか、これが一つ。 それから、同じく規制区域の指定を機動的に実施するようにするためには、現行の指定期間は五年以内でございますが、これを三年以内に改めるということも一つの方策だと思うのです。国土庁の御見解を聞かせていただきたいと思います。
○田村(嘉)政府委員 先生御指摘のように、国土利用計画法におきます規制区域の指定の要件といたしましては、土地の投機的取引が相当範囲にわたって集中して行われていること、それから地価が急激に急騰する事態に対処して緊急に対策を講ずる必要がある場合に行われることになっておるわけでございますが、この要件自体が大変弾力的であると私どもは考えておりまして、事態をよく見守りながら適切に対応する一つの道具としてこの規制区域の指定は有効に働き得る制度というふうに考えております。 したがいまして、実際に具体の地域につきましてこの規制区域に指定することについては、それぞれの地方公共団体の長がまず第一義的に判断すべき問題でございますし、非常に影響の大きい問題でございますから慎重に判断されるべきものと思われますけれども、現在の制度がある以上、これを適切に運用していくということで対応できるのではないかと考えております。また、この要件に該当しないと思われる場合でも、先ほど申し上げましたような国土利用計画法の規制規模の引き下げができるような措置をとりますれば、これによってそれ以前の対応がまた可能になる、かように考えております。
○西村委員 時間も少なくなったようでございますが、もう一つ、国土法の見直しに関連をいたしまして、けさほどからも論議のありました国公有地の扱いの問題でございます。 国公有地を規制対象とすることには各省庁のいろいろな思惑がございまして、すぐには意見の一致というのは難しいと思うのでありますが、例えば大蔵省は国有地の払い下げはできるだけ財政再建のために高値で売りたい、あるいは国鉄も借入金の返済を有利にするためには同じような考えであろうと思うのです。しかし、現実に昨年八月の紀尾井町の司法研修所跡地、これは一般競争入札で坪二千八百万円ですね。周辺公示価格の約三倍で落札をされた。そのために周辺地価は約四倍にはね上がったということでございます。また、国鉄の品川駅の貨物跡地も一昨年ですか売られましたが、これも坪七百万円、公示価格の三倍以上の高値で落札されておりますし、けさの新聞報道によりますと、またまた林野庁の跡地が放出されるようであります。 土地局長の諮問機関であります地価対策検討委員会も、この適正を欠く価格については周辺地価を押し上げる大きな原因になっている、このように明確に指摘をいたしておるわけでございます。しかし、現在国公有地は国土法の対象にはなっておらない。そのために、たとえ取引価格が異常に高いと判断されましても、土地取引に待ったはかけられないという状況でございます。この国公有地の払い下げが地価に及ぼす影響は極めて大でありますだけに、当面いろいろな国公有地の売却問題がクローズアップをされておる時点で、やはり一時的な財源確保だけの視点ではなくして総合的かつ高い見地からこの問題は見直さなきゃならぬと思うのであります。 けさ、建設大臣は、民間から安く買った土地を国が高く売るというのは道理が合わぬ、こう非常に心強い御答弁をちょうだいしておったのですが、国土庁長官としてこの問題についての明確な御見解を承らせていただいて、時間が参りましたので私の質問を終わりたいと思います。
○綿貫国務大臣 国公有地の売却によりまして地価の高騰という事実が起こらないようにということを期待しておるわけでございますが、特に、国公有地を国土利用計画法の中に取り入れるというような点につきましては非常に重要な問題でございまして、私どもも鋭意その方向でいろいろなことを研究させていただいておりまして、関係省庁とも十分今後協議をして、国公有地というものが適切に利用され、それが他の土地の地価高騰の引き金になるというようなことのないような方法がひとつできないか、一生懸命研究をいたします。
○西村委員 終わります。
○村岡委員長 次に、中路雅弘君。
○中路委員 私は、きょうは二つの問題、国鉄用地の売却問題と、公団住宅の建て替えと家賃の問題、二つについて御質問したいと思います。 先ほどから御質疑にもありますように、十月一日に発表された国土庁の都道府県地価評価によりますと、東京、大阪など主要大都市の商業地が急騰して、さらに住宅地にも及んでいるわけです。東京都の場合、商業地の上昇率を見ますと、六十年に一一・六%であったものが三四・四%ですから、三倍に上昇率がなっている。住宅地も三・八%から一八・八%、五倍の上昇率です。六十年までは東京都心の一部地域に限られていたのですが、六十一年は周辺部、また、私は川崎に住んでいますが、川崎市も商業地が六十年四・六%が六十一年九・六%、倍加していますし、住宅地はさらに三倍になっているという状況です。東京の住宅地の中には一年に地価が倍になったところも出ているという異常な状態でありますし、実際の取引価格はその二倍、三倍とも言われています。 このような地価高騰の原因、その対策を講じなきゃならないのですが、国土庁長官にその原因について簡潔に最初お聞きしておきたいと思います。
○綿貫国務大臣 先ほどからも申し上げておりますように、全国的には地価は横ばい状況でございます。特に東京の一部について地価の高騰が見られたということは、最近の急速な国際化、情報化時代、このような中で、いろいろとビル、オフィスの不足その他からビル用地を求めての高騰、それらが主な原因だと考えております。
○中路委員 今おっしゃった強いオフィス需要等もありますが、また一部に投機的な取引もこの中に行われているわけですね。特に地価暴騰の原因は、やはり民活、内需拡大と称して都市の再開発を大規模に推進させる、そのために東京を初めとした大都市でビル建設が急増して、それを当て込んだ大手不動産業者の猛烈な土地の買い占め、また、銀行や生命保険会社など金融機関や企業が投機を目的にした資金提供を行っているということも要因だと思いますが、この問題については後でお聞きをしたいと思います。 もう一つの大きな問題は、国公有他の民間への払い下げの問題ですね。さらに、国鉄の分割・民営化とも関連した国鉄用地の売却問題も拍車をかけていると思うのです。 そこできょうは具体的に一つお聞きをしたいのですが、一昨年、五十九年の三月に、国鉄の品川駅構内の貨物跡地ですね、約四万六千平方メートルですが、公開入札をされて払い下げられましたが、落札業者、落札価格、入札参加業者、予定価格等を明らかにしていただきたいと思います。
○村上説明員 お答え申し上げます。 落札された方と落札された金額については一般には公表できないことになっておるわけでございますけれども、本件につきましては、入札の以前に特に公表のあることを了解をいただいておりますのでお答え申し上げます。 落札者は興和不動産株式会社でございます。落札価格は一千十一億五千百万円でございます。 入札の日時は五十九年三月十四日でございます。 それから参加者につきましては差し控えさしていただきたいと思います。 それから予定価格につきましても、予定価格の取り扱い上機密を要するものでございますので、公表を差し控えさしていただきたいと思います。
○中路委員 落札価格についてきょう一千十一億五千百万円と御答弁されましたが、正確ですね。これは五十九年の三月十七日に参議院の予算委員会で、仁杉総裁が千十二億円余りという答弁をされているのですね。それで私、正確にお尋ねしたのですが、後でお尋ねしますけれども、この一千十一億、あとの端数の五千百万円、これも大変大きな意味を持っている数字なものですからきょうもう一度確かめたいと思ったわけです。 入札参加業者や予定価格については言えないということですが、これは業界の公然の秘密と言われているのですね。後でこの問題はお聞きしますが、それじゃ入札の公示はいつ行われ、説明会ですね、何社参加いたしましたか。
○村上説明員 入札の公示は、五十九年三月三日に新聞公告をいたしております。そのほかに、現地の公告及び本件を扱っております東京南鉄道管理局の局報に掲載してやっております。 現地説明会は同じく三月六日にやっておりまして、約七十社百五十人の方が参加していらっしゃいます。
○中路委員 もう少し基礎的なことをお聞きしておきたいのですが、入札する場合に入札保証金として入札価格の一〇%相当額を納入することになっていますけれども、本件の場合扱いの窓口は南局だと思いますが、南局のどこになるのか、またこの窓口からどういうルートで報告されるシステムになっているのか、取り扱い銀行は、金融機関はどこですか。
○村上説明員 納入の窓口は東京南鉄道管理局の会計課でございます。 それから先ほどございました銀行につきましては、ちょっと伏せさせていただきたいと思います。
○中路委員 この入札には大変重要な疑惑が幾つかあるわけですね。——ちょっと資料を渡してくれますか。きょうの理事会でお願いしました資料です。 この入札参加業者の入札価格が全く筒抜けになっているのですね。今お答えにならないから私の方からこの資料で明らかにしますけれども、今お渡ししましたそれを見ながらひとつ私の質問にお答え願いたいのですが、この入札価格ですね。まず、これは七社の入札業者の坪当たりの単価を出していますけれども、これは事実ですか。
○村上説明員 この資料につきましては今初めて私は見るわけでございますけれども、落札価格につきましては先ほど申し上げたとおりでございまして、そのほかのことにつきましては発表を差し控えさせていただきたいと思います。
○中路委員 これは当該の業者自身からお聞きしたので、入札の価格なんですけれども、これを見ていただきますと、本当に奇々怪々な事実が見られるのですね。五番目の竹中工務店と清水建設は三百五十九万円、同額ですけれども、これはちょうど五百億になります。事前の談合が行われたのではないかという疑いもあるのですが、この問題は置きにしまして、四番札と三番札との関係で見ますと、例えば松戸開発が五百五十一万円ですね。それをちょうど一〇%上積みしますと、三番札の秀和の入札価格六百万円になります。そしてこれをさらに二番札の森ビルで見ますと、ちょうど一〇%上積みして六百六十万ですね。そして落札した先ほどお話の興和不動産、これが七百二十六万円、ちょうど森ビルの一〇%上積みですね。正確に次々と一〇%ずつ上積みで競り上がっているわけです。 これは明らかに入札情報が事前に入札参加業者に漏れている証拠でもあるわけですが、しかも、興和の入札価格は先ほど明らかにされたように一千十一億五千百万円なのですね。この五千百万円というのは、どうしてこう端数がつくのか。興和の関係者は、興和の社長が佐藤悟一さんなんですね、それで興和の物件はいつも五一の金額をつけている、御祝儀だと言っていますが、五千百万の御祝儀というよりも、このことは五一を最後につけた一種の信号といいますか、この数字を見て興和不動産の入札価格が判明するシステムになっていると言われているわけです。こういう形で、私が出したこの資料だけを見ましても、七社がずっと一○%ずつ正確に上積みしていっている。そして五一の場合もそうですが、興和不動産の場合は必ずどんな物件でも五一の金額をつけているというふうに、こういう信号も付しているということになっているわけです。これは、刻々と入札業者にこの入札の状況がはっきりと知らされなければこういう事態にはならないのです。 もう一度お尋ねしますけれども、保証金のこの一〇%の積み増しというのは、例えば時間までの積み増しというのは可能なんですか。
○村上説明員 所定の期日に保証金に受付けをやっておりまして、そこで一回受け付ける限りでございます。それぞれの入札予定者が窓口に入札保証金を持っていらっしゃいます。それが一回限りでございます。
○中路委員 所定の決められた時間がありますね。この場合ですと三月十三日の十四時三十分までということですが、そのぎりぎりまでは、一遍積んだ保証金の積み増しというのはその時間内ならば可能なんですかということをお聞きしているのです。
○村上説明員 保証金の積み増しということはやっておりません。やらせておりません。
○中路委員 それも答弁と事実とは違うのです。この問題では、興和不動産が数十億、時間ぎりぎりに積み増しした。現金車が来たとかいろいろ言われていますが、それはともかくとして、積み増しがされているわけですね。 もう一つ、お渡ししました資料の片面ですけれども、これは、三井不動産は入札には入っていませんが、説明会には来ていますが、説明会に来た大手の不動産会社に配付されたものです。この文書を作成した池田弁護士、そして国鉄品川駅東口再開発協議会の会長という松村氏にも、確かにこの文書を出したということを直接確認して、認めているものですが、出されたのが三月七日ですから、先ほどお話しの入札日の一週間前ですね。そのとき既に入札参加予定者がこれらの人たちにわかっているということをこの文書は示しているわけです。私は大変異常なことだと思うのですね。 この品川駅東口再開発協議会というのを調べてみましたけれども、これは実態がないのです。存在しないのです。しかも、ここに書かれてある芝浦食肉衛生検査所の払い下げ計画というのも、東京都の卸売市場の課長等にも聞きましたけれども、こういう計画は何らない、具体化していない。品川駅東口再開発計画もうわさはありますけれども、具体的計画は何らない。つまり、この文書は何らかの意図を持って出されているのですね。その意図は、文書から見ても特定の入札業者に入札を断念させるというために使われたということも言えるわけです。こうした文書が入札の参加予定の業者に配付されているということは、国鉄は御存じですか。
○村上説明員 国鉄としては知りません。
○中路委員 これは業界ではまた、こうした文書が出された、配付されているということは周知の事実になっているわけです。大規模な払い下げでありますし、また当初は業界では、これは三井不動産に払い下げる予定だとかいうことも書かれていたこともあるわけですが、こうした今度の、時価の三倍、四倍と言われていますね、国会でも問題になりました貨物駅跡地の払い下げ問題については、一般公開入札と言われていますけれども情報が筒抜けという、参加予定業者に事前にいろいろわかるという事実が、幾つか例を挙げましたけれども明白になっているわけです。私は改めてこの問題について国鉄に、きょう資料をお渡ししましたから、調査をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○村上説明員 本日いただきましたこの資料の信憑性について、国鉄として調査いたします。 ちょっと先ほどのお話で保証金の積み増しのお話がございましたけれども、積み増しは一切ございませんでしたので、念のために申し添えておきます。
○中路委員 国鉄の国会でやられています特別委員会に提出されました資料を見ますと、きょう私が取り上げましたこの売却用地の隣接地が皆入っているのですね。それだけに既に売却をされた用地をめぐって情報がこれだけ筒抜けになっているということは大変大きな問題なわけですし、先ほどお話ししましたように例えば興和不動産は五一だと、社長が悟一だから全部物件には五一がついている。例えばほかの業者もそういう信号があるとすれば、これはもう全く公開入札に値しないわけですよね。そういう意味で、これから国鉄用地の問題がまた大きな問題になるわけですから、この売却された問題について私は徹底的に、どうしてこういう情報が全部事実上流れていったのか、一〇%正確に上乗せされていくのも刻々わかってなければこんなことはできませんからね、調査をする必要があると思います。改めてひとつこの問題について、先ほど調査をすると確約されましたから、ぜひこれは徹底した調査をしていただきたい。その上で改めてこの問題を取り上げたいと思います。 国土庁にお尋ねしたいのですが、この場合も公示価格の三倍、四倍とも言われる価格で払い下げられたわけです。そしてそれが周辺地価を高騰させる結果となっているわけですから、当時でも問題になりましたけれども、これから国鉄の分割・民営化とも関連して土地が財界、民間に払い下げられるということも出てくるわけですから、改めてこうした地価の高騰をもたらす問題について、国鉄は国土利用計画法の除外になっておりますけれども、それだけに今後どういう対応をしていくのか、対策をやっていくのか。まず国土庁長官に、こうした地価高騰につながる払い下げの問題についての対策ですね、今の国土利用計画法の検討の問題も含まれるだろうと思いますけれども、お尋ねをしたいと思います。
○綿貫国務大臣 先ほどもお答えいたしましたが、今度特に国鉄の場合、国有地を大量に放出、売り出した場合にこれが地価鎮静化につながるのではないかという説もあるわけでありまして、これから動向を見なければならない問題もございますし、私どもといたしましては、先般来の国鉄国会におきまして、国鉄用地の売却によって周辺の地価の高騰が起こるようなことのないように十分皆さんと協議をしながら適正な価格でこれが処理されるように考えていきたいということを申し上げておるわけでございまして、今後とも関係省庁と十分協議をいたしながらそのような方向に持ってまいりたいと考えております。
○中路委員 この土地高騰の原因は、言われていますようにもう一つは土地転がしなんですね。いろいろ実例も持ってきたのですが、時間が限られていますから実例は抜きにしまして、例えば二十七日ですか、一般新聞にも汐留駅の跡地の周辺の土地転がしですね、十カ月間で実勢の倍ぐらいになったという記事も出ていますけれども、国鉄のこうした用地が転がされてわずかの間に三倍、四倍になっているという事業も出てきているわけです。これは明らかに規制が必要なわけですが、当面、こうした投機的な取引を抑制しなければならない。野方図な土地役機に対する銀行や生命保険会社等の融資も大きな要因になっているわけですが、まずこの規制策について、建設省ですか、どのようなお考えになっているか、お伺いいたします。
○田村(嘉)政府委員 投機的な取引の抑制ということは地価対策の一環として重要だと思っておりますが、これにつきましては、国土利用計画法を的確に運用するということ、それから東京都の条例が先般制定されましたが、これによりまして小規模取引の届け出制を運用する、こういうことで投機的な取引をチェックする相当の効果が生まれるのではないかというふうに思っております。 また、土地税制につきましても、投機的土地取引の抑制を図るために、超短期、二年以内の土地の売買の譲渡益につきまして特に重課するという制度を税制改正の要望として提出しておるわけでございまして、こういったことによって所期の目的を図っていきたいと思っております。
○中路委員 この投機の問題に金融機関の融資の問題もあると思うのですが、これを指導している大蔵省はどういう対策をしていますか。
○杉井説明員 お答え申し上げます。 金融機関の融資につきましては、基本はみずからの経営判断に基づきまして決定するわけでございますが、不動産融資につきましては金融機関の公共性を十分自覚するようかねてから指導してきておりまして、昨年七月にもその旨金融機関に対しまして注意を促したところでございます。さらに、最近におきます都心の一部地域におきます地価動向も踏まえまして、本年四月に金融機関に対しまして改めて通達を出しまして、投機的な土地取引を助長するようなことのないように改めて指導を行ったところでございます。私どもといたしましては、金融機関が今回の指導の趣旨を踏まえまして、その公共性を十分自覚し、適切な対応をしていくことを期待しているところでございます。
○中路委員 統計月報の八六年一月に出ています不動産投資を見ますと、五十九年は約一兆円なんですが、六十年は一兆五千億と、一年の間に五千億も投資規模が膨らんでいるのですね。特に土地関係が問題だと思います。今、指導通達を出されたというお話ですが、私も四月十六日の銀行局長の通達を読ませていただきましたけれども、この通達だけではなくて、土地投機のための、こうした転がしのための融資はやめさせるべきだと思いますし、悪質な業者はやはり公表なんかをすべきだというふうに考えています。 この問題での終わりに建設大臣に一言聞きたいのですけれども、大臣は、都心部の開発の構想ですね、提言ですか天野構想というのですか、東京及びその周辺の再開発について出されていますけれども、今のこうした土地の急騰、それがまた土地転がしを要因にしてやられているわけですが、こうした問題についてどのようにお考えなのか、対策を大臣に一言お伺いしておきたいと思います。
○天野国務大臣 きょうはけさから土地問題でにぎにぎしい話でありますが、当然現在のような土地の暴騰は許すわけにはいかないと思うのです。私、国土利用計画法、私の試案でつくったのでございますが、これも時間がたっておりますから、今度の異常な土地の暴騰は、この前この法律をつくるときの状態よりは相当悪質な格好になっていると思います。そうですから、この問題自体もいろいろ工夫する必要があると思いますが、何といっても土地高騰につながる原因を探求してそれに対処するという方法がやはり一番順当ではないかと思います。 そういう点から、オフィスが足りないというその大体の数が三百ぐらいだというものですから、それが銀座と日本橋と京橋の間に限るというような話もございます。そういう点で、それに見合うだけの再開発ができれば解決するのじゃないか。一億も一億五千万も出して買うことよりも、より安い価格でこれができるという問題を公表すれば——どこを探してみたって汐留を除けばそう簡単に、土地は空間じゃないのですから、そういう点でまとまった建造物を建てるためには相当時間もかかる。そういう点から私は東京駅に再開発をやれば一番近道ではないかという考え方で、これは天野構想というのか、私の試案ですが、今出してありまして、私の希望としては来年から着工させたいと思っておるのでありまして、空中権を決めて空中権だけを国鉄に支払いすれば使えるということになりますと、競売するのじゃないですから相当格安な形で建造物が建てられるのではないか。専門家の話によりますと、霞が関ビル八本から十三本建つ、こう言われております。今の必要としておるオフィス関係には倍加するぐらいの坪数ではないかと思っておるのでありまして、そういう観点で地価鎮静のためにどうしてもやりたいと考えております。
○中路委員 土地の急騰の対策、規制についてはまた改めて論議をしたいと思います。 あと残された時間でもう一つの問題ですが、これも午前中質疑がありました。住宅・都市整備公団が今年度より建てかえ計画を三十年代の住宅について発表されていまして、着手をされようとしているわけですが、計画の概要については先ほどお聞きをしましたから、時間が限られていますのでそれは飛ばしまして、きょう午前中も紹介されましたが、私のところにも住宅公団の住宅自治会協議会より「公団住宅の真の建て替えを推進するための要望書」というのをいただいています。午前中お話のありました四項目ですけれども、何よりも建てかえの対象団地ですね、現居住者が戻れる家賃にしてほしいというのがその要望の中心なんです。 今年最初に事業計画が推進されようとしているのが私の地元の川崎市の小杉御殿団地の場合なんですが、現行二DKで二万三千円の家賃が、建てかえになりますと最終家賃十万三千円にはね上がるということになるわけですから、これでは居住者が高家賃のために戻りたくても戻れないという声が出るのは当然だと思うのです。どうしてこんな家賃になるのか。結局、売買を伴わない公団手持ちの土地であるにかかわらず時価評価をするためだと思いますが、取得価格が幾らだったのか、時価評価による価格との差はどれぐらいあるのか、最初にお聞きをしたい。差額がどれぐらいあるのか。
○京須参考人 公団の土地の取得価格につきましては、公団の経営内部の問題でございまして、従来から公表は差し控えておりますのでお許し願いたいと思います。
○中路委員 後でこのことで質疑をしますから、その前に、じゃ差益はどう使われるのですか。
○京須参考人 建てかえのためには、現在お住まいになっております方々に対しまして一時仮移転をお願いをする場合もございますし、あるいはまた、戻ってこられた方々に対しまして七年間にわたりまして六五%から一〇%までの減額措置がございます。それからまた、他の公団賃貸住宅等にお移り御希望の方に対しましては、五年間、二万円を限度に四〇%の減額をすることになっております。その他、移転費用あるいはまた修繕につきまして補修費用の免除とか、いろいろな措置を伴っております。さらにまた、従前の建物を取り壊す費用あるいは土地を造成といいますか、更地にした後整地する費用、さらにはまた、従前の建物でまだ償却の済んでいない分に対する償却の額、そういったものをこれらの差額でもって埋めるわけでございます。
○中路委員 価格についてお話しにならないから、小杉御殿団地の周辺の土地の時価の問題ですけれども、昨日、私はこの地域の不動産業者に取引価格について聞いてまいりました。取引価格で坪約二百五十万から三百万ですね。時価はもう少し低いかもしれませんけれども、昭和三十一年にこの小杉御殿団地の家賃がたしか五千円までだと思いましたから、それから見ますと、推測しますと高く見ても恐らく坪二千円までですね、公団が取得されたのは。間違いないと思うのです。それで計算してみますと、この小杉御殿団地の敷地面積が約五千七百六十坪ですから、この差益を金額で見ますと百十五億になるのですね。百億を超えるのですよ。 そうしますと、今差益はどこに使われるのかということをお聞きしまして、幾つか、家賃の減額だとか移転費用だとかおっしゃいましたけれども、これを全部合計しましても、さっき答弁になった諸費用を差し引いても、相当な額が残りますよね。そんなにならないのですよ、この費用は。原価に関することをおっしゃらないから私の方で一応推計で出したのですが、いかがですか。
○京須参考人 ただいま先生のお話で坪二百五十万とか三百万とかいうお話があったように承っておりますが、私ども土地の現在の価格を算定する場合にはやはり地価公示とかそういったものを十分勘案いたしまして適正に決めますので、そのような高額のものとは考えておりません。
○中路委員 だから、幾らだということをお聞きしても皆さんの方で答えないわけですよね。いずれにしても、高家賃であることには変わりないわけですね。 例えば、これも試算してみたのですけれども、公団は七十年で償却でしょう。現居住者が建てかえた団地に入居するということを仮定しまして、それで単純に公団で示された計画家賃を仮に七十年支払いで続けるとどのぐらいになるのかということを計算してみますと、一DKで五千七十六万円、二DKで八千五百七十万円、三DKで一億四百八十四万円、四DKでは何と一億二千六百四十五万円という途方もない数字が出てくるのですね。 公団の入居対象の階層というのはどこに置かれているのですか。
○京須参考人 第三分位の中位の方々の負担率が一六%から一七%ぐらい、そのように考えております。
○中路委員 第三分位の中位というと、年収で大体どのぐらいになるのですか。
○京須参考人 昭和五十九年度で申し上げますと、五百五万でございます。
○中路委員 年収約五百万円ですよ。今度の建てかえ後の入居の最終家賃十万三千円から今おっしゃった大体十六、七%ということで逆算しますと、年収七百万以上でないとこれは入れないわけですよ、皆さんの計算でいくと。だから、公団が考えている公団入居者の階層というのは大体五百万ぐらいですね、しかし実際には、今度建てかえてやるのは公団の計算方法からいっても七百万以上なければ入れない、公団の想定する対象階層は入居できないということになるわけです。この高家賃は当然抑えるべきだと思うのですが……。
○京須参考人 仮に小杉御殿に新しく住宅を建てかえまして、最終家賃が十万三千円の住宅をつくる場合の話として仮定して申し上げますと、一般の方々はその住宅に恐らく六十四年度に完成いたしますのでお入りになりますが、そのときは、傾斜家賃でございますので八万一千円の家賃になろうかと考えております。その場合でございますと、六十四年度の第三分位中位の年収と申しますのは五十九年度から年三%で伸ばしますと五百八十六万円でございまして、これは一六・六%と、公団の従来から考えております対象階層の負担に当たると思っております。 また、戻り入居の方々が十万三千円になってまいりますのは大分後になりまして、七十一年でございます。昭和七十一年度の第三分位中位の方々の負担は、やはり年率三%で伸ばしますと年収は七百二十一万になりまして約一七%と、私どものかねて申し上げております第三分位中位の十六%ないしは一七%の負担の中には入ろうかと考えております。
○中路委員 公団が何年かに一回入居者の実態調査をやられておりますね。一番最近の実態調査ですね、大体どれぐらいの年収の生活の方が住んでおられるか、おわかりになりますか。
○京須参考人 公団は五年に一度調査をやっておるのでございますが、まだ六十年度の分が集計中でございますので申しわけございませんが、全体で平均いたしますと三百七万円でございます。ただし、三十一年から三十四年度の間にお入りになった方々の平均世帯収入は三百九十六万と高い数字が出ております。
○中路委員 だから、今おっしゃったように三百万円台じゃないですか。公団がもともと公団の入居対象ということで考えられているのが五百万ですね。しかし、今実態は三百万ですね。だから、それが先ほど言ったように七百万以上になれば、これは戻れないというのは当然じゃないですか。
○京須参考人 資料を読み違えました。大変御無礼を申し上げました。これは月収でございまして、申しわけございませんでした。 月収で申しますと、ただいま申しましたのは五十五年時点で三十万七千円でございまして、これは年収の十二分の一でございます。五十五年度なので多少は低いかと存じますが、三十年代入居者の方々をとりますと、五十五年度の月収で申しまして平均で三十九万六千円でございますので、ただいま申した三十万七千円ですと、ちょっと全体の平均では低うございますが、三十一年度から三十四年度ごろにお入りになった方々では三十九万六千円、ちょっと上回っている、こういうわけでございます。
○中路委員 いずれにしても、公団が入居対象にしている階層の年収から比べて低いのですよ、実態は。しかも、今度建てかえが第一番に問題になる小杉御殿団地というのは、もう三十年たっていますから高齢者が非常に多いのです。年金生活者の方も入っておられるわけです。そういう人たちに対する配慮は当然じゃないかと思うのですね。 私はお聞きしたいのですけれども、例えば、今度は十万三千円と高いですからね、公団へ戻らないで公営住宅へ移ろうというふうに考えた方は、東京都もそうですが、全部断られた。公団から公営へ行けないですからね。こんな高い家賃ですから公営住宅へ移りたい、それはできない。道が閉ざされておる。あるいはさっき傾斜のお話もありましたけれども、お年寄りや母子家庭あるいは身障者の方には特別の減額というか減免の措置がありますね。これは五年間ということですか、確かめますが。
○京須参考人 先ほどの七年間の激変緩和措置あるいは他の公団の賃貸といった場合の五年間の減額、そのほかにでございますが、公団が定める収入基準未満の世帯につきましては、老人世帯あるいは母子世帯、身障者世帯、こういうものにつきましては五年間の減額措置、これは一斉改定の際と同様の措置を考えておるわけでございます。
○中路委員 五年間で、あと切られてしまうのですか。
○京須参考人 従来から五年間減額いたしまして、その間に、何と申しますか、新たな生活設計をお立て願いたい、このようなことを考えて五年間にしたわけでございます。
○中路委員 だから事実上、今の措置は五年たったら切れちゃぅわけですよ。建てかえて戻って、最初幾らか減額措置があっても、逆にだんだん上がってくるわけですから。五年たってくると上がってくるわけでしょう。最終十万三千円になるわけですから、こういう人たちが残れないのは当然じゃないですか。途中から出なければいけなくなるということになる。 もう時間がありませんが、私は幾つか例を挙げましたけれども、もともとある土地に建てかえるわけですから、しかも建てかえというのは今度初めてでしょう。建てかえについての公団の考え方、時価で高家賃になっていくという、この基礎のところをもう一度再検討しないと公団の本来の役割を果たせなくなってしまうのですね。しかも公団の進め方が、地元で聞きますと説明会も決定済みの計画をただ説明するだけで、十分住民との合意なんて午前中は答弁されていましたけれども、こういった点についても大変たくさん皆さんが不満も持っておられるわけです。私は今一、二例を挙げましたけれども、現実に住んでおられる皆さんが建てかえで戻れない。これは実際には追い立てなんですよ。建てかえじゃないのですよ、立ち退きなんですよ、やろうとしておるのは。こういう要因になっておる今の高家賃の問題、もう一度徹底的な再検討を強く要請したいと思います。 そして最後に建設大臣、やはり所管ですからひとつお聞きしたいのですけれども、今お聞きいただいたような状態なんですね、建てかえという問題は。三十年といったって、七十年の償却ですからね。三十年代全部を建てかえて、四十年代は何か増築するというのでしょう。三十年代だってしっかりしたものがあるのですよ。例えばの例だけれども、全部建てかえなくても、例えば狭かったら増築をするということにすればもっと安くていくわけですね。だから今の、三十年代全部を建てかえて高家賃でいくんだということの問題も含めて、もう一度今のこの公団の計画については検討し直さなければいけない。そうしないと、結果として立ち退き、追い出しになってしまうのですね。だから、それについての御意見をお聞きしたい。
○片山政府委員 公団の住宅の建てかえ問題につきましては、午前中のときも御説明をいたしましたけれども、新しく土地を取得することは大変困難な時期に、合理的利用をまだまだ進められる土地があるならば既存団地でありましても建てかえをすることによって高度利用の促進を図ることが必要と考えております。 その場合に、先ほどお話がありましたように、三十年代の団地は概して土地の利用度が低くて立地条件のいいところにありますので、大半につきましては建てかえでまいります。それから四十年代のものにつきましては、年代がまだそれほど古くないというようなことで一般的には住戸改善等の措置を行いますけれども、しかしながら、その四十年代の中にありましても土地利用上建てかえをした方がいいという団地については、建てかえの方へ順次持っていきたいと考えております。 なお、建てかえをするに当たっての現居住者の措置でございますけれども、建てかえ後に住宅に入りました場合に、家賃負担の激変の緩和をするということは当然必要と考えております。その場合に建てかえ団地、新しく建てられた団地に入る場合、それから他団地に行く場合、さらに民間住宅に行く場合、それぞれ対応があると思いますけれども、そういうものに適切に対応した基準をつくりまして、その適切な運用に努めるよう指導してまいりたいと思います。
○中路委員 私は大臣に聞いているのです。大臣、いかがですか。——もう一度言っておきますけれども、この問題は再検討を強く要望しておきたいと思います。首を振ってうなずいておられるから、いいです。
○村岡委員長 小野信一君。
○小野委員 最初に、大臣の所見をお伺いいたします。 今、民間活力活用論が時流といいますか世論といいますか、とうとうと流れております。極端な意見を述べる人は、規制緩和さえしてこの民活を行うべきだ、こういう意見の人さえございます。その民活論の根拠を聞いてみますと、今国には金がないので、財政のかわし論というのですか肩がわり論、それが民活だ、こういうような形で説明されております。しかし、公共事業はどんな苦しいときでも当然取るべきものは取り、要求すべきものは要求すべきだと私どもは考えております。 大臣は現在の民間活力活用論についてどのような所見をお持ちなのか、大臣の考える民活とはどのようなものを考えておるのか、所見をお伺いいたします。
○天野国務大臣 なかなか理論的には難しいと思うのです。御承知のように国の財政は非常に容易でない、国民は世界一の金持ちだというわけですから、いろいろ問題はありますが、国民の持っている金で——私は公共事業導入ということで考えておりますから、まだそれ以外のことは考えておりません。 それで、公共事業に導入する場合は、経営上損害が来るというものは民間にはやらせるわけにはいかないと思うのです。公共事業は損害があっても国民のためにやるべき仕事でありますから、そういう点で、何とか帳じりが合うような、採算ベースに合うような格好のものを選択して民間の活力を御協力を願うという形の方がいいのじゃないかという考え方で、私の考えているのはそれがほとんどでございます。
○小野委員 民活論には二つの考え方があるのじゃないだろうかと私は思っております。一つは、民間企業の財政力、人材力を公共事業に導入してそれで行うというものと、それから、民間の豊富な資金力と技術力と人材を公共事業の中に導入して手伝っていただく、こういう二つの方法があると思うのですが、大臣の考える民活とはどちらの方法をおとりになる民活論になるのでしょうか。
○天野国務大臣 最終的に両方とも同じになるのじゃないかと私は思うのです。いずれにしろ国民の持てる力を利用させていただくわけでありますから、そういう点では、今先生のおっしゃったことは両方とも最終的には一つになるのじゃないでしょうか。
○小野委員 景気の動向は五年前後でサイクルいたします。したがって、今国の金がないからといって社会生活上規制しておった法律的なものを排除して民間活力の利用のために種々なる改革を行うという意見も当然成り立ちますけれども、公共事業は二十年ないし三十年の長期にわたる安定した成長で処理していかなければならないものであるから、一時の景気対策のために規制緩和などはすべきではないという意見もございます。現在の民活論あるいは規制緩和に対して大臣はどのような所見をお持ちになりますか。
○天野国務大臣 それは御趣旨のようなものがほとんど中心だと思いますが、ただ、民間活力を利用する利用するといっても民間自体が協力しなければこれは利用できないわけでありますから、そういう点で民間活力を利用する場合における規制の緩和とかいう問題も、それはある程度考慮しなければいけないと思っておりますけれども、私の考えておるのは、そういう場合にはそのものだけに限るという立法措置で講じたいと考えております。 例えば、東京に民間活力を利用する事業のためにつくった法律を全国に及ぼすということではなしに、その場所だけ、そのものだけにきり機能しない法律で救済措置を講ずる以外に方法はないのではないかと考えております。
○小野委員 東京湾横断道路の内容を見ますと、漁業補償や用地買収は国や公共団体で行う、そして仕事ができるようになった舞台に民間企業が上がる、赤字になった場合には道路公団が最終責任を負う、こういう法律なようですけれども、それほどまでにして民間活力を活用しなければならないものなんだろうか、建設省が考える民活とはそういう姿なんだろうかという疑問を私は持ちました。したがって、大臣の所見をもう一度お伺いいたします。
○天野国務大臣 東京湾横断高速道路に関する限り、私はあの方式に反対です。ただし、それは私が建設大臣でないときにできたものであります。私は天野方式といいますか天野私案というものを強力に主張してきました。これは採用されなかったのであります。今言った、災害とかいうものが来ればその民間会社は一回で破産してしまいます。そうですから、これは私があるところで建言をしたことが用いられて、背に腹はかえられぬという格好で道路公団に持たせる、補償問題も公団に持たせよう、あるいは損害が出たら公団に持たせるなんて、そんな不見識な話は本当はないのです。ですから、この議論はちょっとここでやるわけにはまいりません。その点、ひとつ御了解願いたいと思います。私は今の方式に真っ向から反対だったのですから、ひとつよろしくお願いいたします。
○小野委員 公共事業とは、当然長期安定的に国民生活が豊かになるように建設すべきものですから、一時的な不況対策としての民活活用論のために規制緩和を行うとかその他の条件は、できるだけしないような形で民間活力を活用していただくように希望いたします。 もう一つの問題点は、民間活力を導入いたしますと、採算の合う地域、当然大都市だけがその対象になるということになります。ところが、利益の上がるところ、採算が合うところという条件になりますと、当然公共投資を行ってその土台をつくらなければならないという理論的な帰結、具体的な問題になると私は思うのです。そうしますと、現在でも大都市と地方都市、都市と農村地域との社会基盤整備の格差が年々大きくなっておるにもかかわらず、民間活力を活用することによってその格差を増長させるという事態になりはしないだろうか、こういう心配があるわけです。したがって、大臣のように民間活力は限定的に、しかも公共投資の方、公共事業の方を大切にしながら部分的に活用するという理論を持っても、私の方からいうとなおそのような格差拡大あるいは矛盾というものが発生するのではないだろうか、こういう考え方を持つのですけれども、この矛盾に対して、どのような対策を持って格差を拡大しないのだというような方向を、もし意見としてお持ちならば聞かせていただきたいと思います。
○天野国務大臣 大した意見はございませんが、ただどっちかといえば、大都会集中的な経済状態ですから、私は、民間活力をできれば地方にまで及ぼしたいという考え方を持っておる一人であります。それで実は東京湾横断高速道路というものに私の私案を出したわけであります。 時間がよければ、二、三分ですからちょっと聞いてもらいたいと思うのですが、一昨年の十二月ですが、予算折衝の最終の段階に私は東京湾横断高速道路を大蔵大臣と折衝しました。それで、一兆一千億かかる。大蔵省は、言うなれば一千億の金は出せるかと言ったところが、その金はとても出し切れない。それでは五百億ならどうだ、五百億なら大体出せるのじゃないかと言う。これは個人的な話ですが、ありました。それで、五百億ずつでやりますと、一兆一千億ですから二十二年かかるわけであります。私は、横断高速道路会社という請負会社をつくって、その会社に二十二年間の契約でスライド方式で契約をする。そして、その建設会社並びにそのできた会社に対しては八年間で仕上げてほしい。これは技術的に可能な年数でありますから、八年間で仕上げてもらえば政府は十四年間後払いになる。ただし、業者は八年間立てかえ払いをしなければいけない。その立てかえ払いするところに民間活力を私は考えたわけでありまして、そのかわり政府が後払いの金だけ保証しろ、その金利も政府が負担しろ、二十二年間かかってやる仕事を八年間で仕上げれば十四年間の通行料が取れるわけでありますから、それで十二分支払いは可能だという提言をしました。 私は東北の田舎ですが、これはその田舎の方へ民間活力を利用するのに一番いい方法だ。日本全国の高速道路が非常に年限が短縮されて、半分ぐらいの年数で上がることになります。一切合財皆やったってこれは政府も損しない、業者も損しない仕事でありますから、そういう方がいいと思ってやったのでありますが、やはり金を利用するということになると大都会は金があるから、田舎の方では持っている金を出して仕事をやるなんというわけには私の方の県なんかはとてもいかないのでございます。 そういう点で非常に遺憾な状態ではありますが、あの横断道路はやむを得ず私も最終的には了解したのですが、丸々反対なのです。ちっともプラスにならない。工事には一体いつかかるのか。いつの経済の役に立てるのか。今容易でないから民間活力でやってやろうというのには今までの政府のやっている仕事では何一つ乗っかっているものはありませんよ。五、六年ぐらいたてばちょっとは出てくるでしょう。私はそんなことじゃだめだと主張しているのですが、私の意見は取り上げられないようですから、そういう点で先生の御意見ごもっともなんですが、その点御理解願えればありがたいと思います。
○小野委員 私は、大臣よりもまだ北の岩手県出身でございます。今高速道路の話が出ましたので、四全総の中で、国土開発幹線自動車道建設法ですか、当然これが別表の改正に取り組むのだろうと思いますけれども、現在国土庁の持っておる構想を発表していただきたいと思います。
○星野政府委員 お答え申し上げます。 御質問は、国土庁の持っている構想という御質問でございますが、現在私どもは国土審議会という審議会の中で四全総について御検討いただいておりますので、正確に言いますと、その審議会の中で計画部会という部会がございまして、そこでどういう議論がされているかということの御報告になるかと思いますが、よろしゅうございましょうか。 その中では、これからの社会はすぐれて高速交通体系に依存する度合いが大きくなるだろう、特にその場合に、現在進行しておりますモータリゼーション及びこれからの航空機社会、そういうものを両方踏まえた上で高速交通体系をよく整備するようにということでございます。 特に、現在私ども五十二年につくりました第三次全国総合開発計画の中で高規格道路という新しい定義を出しまして、その中で一万キロ余の高規格道路が必要であろうということを言っておりますが、それについてはさらにその数量を拡張しなければならないだろうという御意見を計画部会の中ではいただいております。ただ、幾らにしたらいいかというのは実は特に具体的に明示されているわけではございませんで、実際には、先ほど来の御質問にもお答え申し上げましたように、これからは高速交通体系のネットワークの時代であるからそれにたえ得るようなネットワークというものを形成していくべきだというのが第一点でございます。 第二点といたしましては、当然それにはいろいろな意味でコストがかかる話でございますので、いろいろな手法を編み出さなければならないだろうということもつけ加えて御意見をちょうだいしているところでございまして、私どもそれらのことを勘案しながら、関係省庁ともいろいろこれから議論を煮詰めていきたいと思っているところでございます。
○小野委員 昭和三十二年に実施されました国土開発縦貫自動車道建設法ですか、これを審議した議事録を私は今度質問するに当たって読んでみまして、改めて感銘したわけでございます。 その中で、外で失った、要するに第二次世界大戦の敗戦によって失った国土を内に求める、こういう雄大な構想で我が国土の重要地域を最短距離、最短時間で結ぶ、こういう構想のもとにつくられたその趣旨説明を読みまして感激したわけでございます。その当時の構想は三千キロ構想でございました。これを約二十年間で完成する。ところがその後、御存じのように三全総ですが、七千六百キロ構想に拡張されたわけですが、現在の進捗状況というのですか完成率、これはいかほどになっておるのか、まず第一点。 もう一つは、三千キロ構想、最初のときにはそれに関連する道路の建設並びに整備は二千五百キロであった。したがって、自動車幹線道路とこの関連自動車道で五千五百キロの整備建設となっておったのですが、七千六百キロ構想の場合にはこの関連道のキロ数はいかほどの計画になっておったのか、二つお尋ねをいたします。それの進捗状況も。
○萩原政府委員 先生御指摘の二つの問題、ちょっと関連ございますので、経過から最初に御説明させていただきます。 ただいま先生御指摘のように昭和三十二年に国土開発縦貫自動車道法というのが設定をされております。そのときのいろいろな経過を先生今御指摘になっておられると思いますが、このときには法定予定路線は三千キロ、そのほかに主要な道路または一般自動車道二千五百キロということが議論されてございます。この三千キロにつきましては完全に別表で規定をされておりまして、経過地なども全部残されておりますけれども、この二千五百キロにつきましては、その当時は特に法律の中にオーソライズされているというようなものではございませんでした。 その後、この国土開発縦貫自動車道法につきましては、順次別の路線がやはり立法化されてまいりまして、それでそれらを統一する意味で、昭和四十一年に国土開発幹線自動車道建設法というものにこれが衣がえをしたわけでございます。そしてこの幹線自動車道法のときの法定予定路線は七千六百キロということになったわけでございまして、そのときに前の縦貫道法の二千五百キロというものは大部分、一部分を残しましてほとんどこの七千六百キロの中に組み入れられたような格好になっております。 したがいまして、私どもは現在生きております幹線自動車道法に基づきまして高速自動車国道を建設中というところでございまして、法定予定路線七千六百キロに対しまして現在三千七百六十二キロ供用中でございます。したがいまして、四九・五%の供用率ということになっている次第でございます。
○小野委員 やはり法律制定のための趣旨説明を読んでみますと、高速度道路と支線の整備によって沿線地帯の資源の開発、耕地牧草地の改良、鉱工業立地条件の整備、新都市及び新農村の建設、こういううたい文句をうたっておりますけれども、この目的を見まして、今の高速道路がこれに貢献したと思われるのは、鉱山の鉱じゃなくて工事の工の工業だけじゃないだろうか。したがって、つくった当時の目的について現在どのような評価をしておるのか。あるいは、その目的それ自体がもう既に無意味といいますか、社会情勢の変化によって変えなければならない時期に来ておるのだと思うのですけれども、高速度道路の目的について、旧来と現在とを比較いたしまして所感をお伺いいたします。
○萩原政府委員 現在からさかのぼること三十年前、昭和三十二年といいますとその時代でございます。そのときに何とか全国を高速道路網でこれを覆いたい、そして非常に疲弊をいたしました我が国の経済、社会を立て直したいという先人の一つの着想といいますか、その意欲というものについては、私どもも本当に感服をしている次第でございます。そしてそれから三十年、懸命に我々は高速自動車国道の建設を続行してまいりました。しかし、残念ながら途中オイルショックのようないろいろな問題がございまして、現在でも先ほど申し上げましたように供用率は約半分、こういう実態にございます。私どもは、そういう意味でこの高速自動車国道あるいは昭和三十二年度に一応夢を見られました縦貫自動車道建設の目的はまだ完全には達成していないというふうに考えております。 その間におきまして、例えば先生御指摘の金へんの鉱業というようなものであるとか、いろいろ業種の変革あるいは産業構造の変更というものはございましたけれども、全体として国土の均衡ある発展というものの点から見ました場合に、まだまだこの目的達成のために努力が必要ではないかというふうに私どもは感じて、今懸命に努力しているところでございます。
○小野委員 その中の一つに、高速度道路は一般道路と同一距離を走った場合には要するに六〇%の輸送コストで済むということが説明されておるのですが、現在は高速度道の効用は、同じ距離で走った場合にどのようなコストになっておるのでしょうか。
○萩原政府委員 ただいま先生の御指摘の六〇%という数字は、三十二年にその縦貫道法が御議論になっているときに出されておる数字でございます。そして、そのときにもう既にこの高速自動車国道によります時間短縮の便益、これを私ども時間便益と呼んでおりますが、それと燃料であるとかあるいはタイヤであるとか、そういうものが節約をされまして出てきます便益、これを走行便益と呼んでおりますが、この時間便益と走行便益を足した場合に、約六割で走行ができるんだ、こういうことをそこで述べておられます。 この同じような手法を現在で計算をいたしました数字が、昭和五十七年度の数字で私ども試算したものがございます。そういたしますと、非常に軌を一にいたしますが、五五%という数字が出てまいります。これは高速道路がどんどん出てまいります、非常にスピードが早くなりましたけれども、一方におきましてまた、関連する道路といいますか、通常の一般道路は当時の三十二年から比べますとかなりよくなっております。したがいまして本来ならばその便益というものは当然縮まってしかるべきでございますけれども、その一般道路の方の交通の混雑ということのために、かえって一般道路を通ると時間がかかるということがキャンセルをされまして、現在でも大体五五%という数字が出てまいります。この点でまたさらに、先人の非常に長期的に物を見られるその考え方に改めて感心をしているという実態でございます。
○小野委員 高速度道路の持つ意義については十分理解したつもりでございます。ただ、三千キロ構想、七千六百キロ構想を樹立したときの社会的背景、特に財政的背景と今回の一万キロ余の構想がつくられる場合の財政的事情とは全然異なるわけですから、当然今回の一万キロ余構想もそれに見合ったように何か工夫があってしかるべきじゃないだろうか。国民の高速度道路に対する要求、需要、あるいはおくれた地域ほどその要求が強いわけですから、その希望にこたえるためにも何か当然工夫があってしかるべきじゃないだろうか、そういう感じがいたしました。 六十二年度の建設省の予算要求を見ますと、高規格道路網という新しい言葉が出ておりましたが、これがそういう工夫の一つのポイントかなという感じを受けているのですけれども、その工夫あるいは財政事情が異なってきたための高速度道路に対するいろいろな工夫に対する抱負、政策をもしお持ちならばお聞かせ願いたいと思います。
○萩原政府委員 先ほど国土庁の方からも御指摘がございましたように、三全総では全国的な幹線交通体系の長期構想といたしまして、既定の国土開発幹線自動車道を含めましておおむね一万キロメートル余で形成されます高規格の幹線道路網が提唱をされておるわけでございます。これとの関連もございますが、私どもは第九次道路整備五カ年計画、これは昭和五十八年度から昭和六十二年度、来年度で終わりでございますが、第九次道路整備五カ年計画の策定におきまして、第九次五カ年計画中に二十一世紀におきます国土の均衡ある発展と活力ある経済社会の確立を目指しまして、高速自動車国道七千六百キロメートルを含め、速さと時間の正確さにすぐれました自動車専用道路から成ります高規格幹線道路網の計画をまとめる、こういうことをうたっているわけでございます。昭和六十二年度が第九次道路整備五カ年計画の最終年度でございまして、現在この計画の取りまとめの最終段階に立ち至っているということでございますが、この計画の作成の中には、ただいま先生が御指摘ございましたような、私ども整備手法と呼んでおりますが、どういう形でこれを整備していくか、従来の七千六百キロの整備手法と同じでよいのかどうかというようなことを含めたいわゆる整備手法の問題、それから先ほど国土庁の方でもお触れになりましたけれども、全体の枠組みをどのような形にするのかというような問題、そこら辺を含めて今鋭意検討中のところでございます。
○小野委員 高速度道路と高規格道路はどう違うのですか。それを一つ。 それから、七千六百キロから一万キロ余まで延ばすわけです。三千キロプラスするのか四千キロプラスするかは別にいたしまして、このプラスされる高速度道路というものはどういう条件を満たしておるときに予定路線に入り、法制化する、もしその条件が検討されておりましたら発表願いたいと思います。
○萩原政府委員 先生御指摘のように、高速度道路と高規格幹線道路と一体どう違うのだという御疑問を皆様方からよくお受けいたします。 私ども、今までやっておりました七千六百キロ、これは高速自動車国道と法的には位置づけております。道路法では道路の種別を、高速自動車国道、それから一般国道、都道府県道、市町村道という四段階に分けております。現在の七千六百キロは道路法で言う高速自動車国道として建設をいたしておるわけでございます。そして私どもが第九次道路整備五カ年計画策定のときに高規格幹線道路網としてうたったものは、高速自動車国道とあるいはそのほかのものを含めたいわゆる高規格の道路網というものを頭に描いていたわけでございまして、その残りのものをどういう性格のものにするかということは、先ほど申し上げました整備手法と絡めて最終的には決断せざるを得ないというふうに考えております。 したがいまして、ごく概略的にイメージとして抱いていただきますのは、少なくとも高規格幹線道路網は自動車専用道路である。すなわち交差点のない、とまらない道路でございますから、したがって平均時速として距離を時間ではかれることになります。そういうもので全国を覆いたい。現在やっております七千六百キロは背骨と肋骨でございますが、これをひとつ網として全国をカバーしたい、こういうものでございまして、その残りが何かということについては今最終的に検討しているところでございまして、これは最終的な決断になるということでございまして、まだ未定でございます。
○小野委員 面倒くさいことを言っていますけれども、要するに高速度道路よりは一ランク低い道路をつくって、この二つを高規格道路と言う、こういうことですか。
○萩原政府委員 先生おっしゃいます一ランク低いというあれがなかなか難しいのでございますけれども、はっきり申し上げますと、現在の七千六百キロでもランクが随分分かれております。例えば平地のところの平均時速といいますか供用時速と山地のところの供用時速を同じにすると非常にお金がかかるものですから、当然山地は制限速度がかぶってまいります。そういう意味で、ランクという言葉がなかなか難しいのでございます。したがって、これから追加をいたすものの中にも非常にハイランクのものもございますし、ランクの低いものもございます。 じゃ、何でそんなに分けるのだということでございますけれども、まだ分けるというふうに完全に決めているわけではないのですが、もし分けるといたしますと何で分けるかといいますと、はっきり言いますと整備手法でございます。現在の高速七千六百キロのような整備手法でやりますと非常に料金が高くなってしまいます。そうすると、これは料金抵抗で乗っていただけない、使っていただけないということになりますから、別の料金のような体系をつくらざるを得ないのではないかということを私ども懸念をいたしております。そこら辺が最終の詰めになるということで先ほど私が最終的には決断せざるを得ない、こういうふうに申し上げておる次第でございまして、ぜひ御理解をお願いしたいと思います。
○小野委員 だんだんわかってはまいりましたけれども、要するに七千六百キロにプラスする部分については、どういう条件を満たした場合に法制化される、この条件についてもまだ十分詰めは行っておらないということですか。
○萩原政府委員 ただいまの先生の御指摘は、先ほど私が整備手法と枠組みと二つ申し上げましたけれども、この枠組みのお話であろうと思います。総延長を何キロにするかということであろうと存じますが、現在の七千六百キロが、当時大体人口十万の都市を結ぼう、あるいは全国から二時間で高速自動車国道に到達ができるのではないか、そういうような網というふうにして策定されたということを伺っております。その後我が国の人口、都市人口もかなり変わってまいりました。それともう一つは、二時間でいいのかどうかという議論がございまして、現在のヨーロッパの先進諸国では大体一時間帯を目標に高速道路網をネットワークとしてつかんでおられます。私どもとしてはそんないわゆるヨーロッパの水準を目指すのが大体の目安ではないだろうかということで、今枠組みの方はそういうことでいろいろ検討しているところでございます。それに先ほどの整備手法の問題がある、こういうことでございます。
○小野委員 七千六百キロ構想の中に入って法制化された路線については現在の高速度道路法で実施する、これから追加される部分については高速度道路法によるものと政策手法によるものと二つあるということですか。それとも、七千六百キロ構想の中に入っておるものであっても、要するに交通量が少なくて高速度道路法に基づいた料金を算定いたしますと非常に高くなる、むしろ整備手法を変えて料金を安くした方がより早く実現されるということであれば、七千六百キロ構想に入っておる部分でも政策手法を変える、こういうことになりますか。
○萩原政府委員 先生おっしゃいますようにいろいろな組み合わせがあるわけでございます。現在、七千六百キロは法律でやっておりますけれども、今回の高規格幹線道路網の再編に当たりまして、これをもう一度動かすかあるいはこれの中に一部取り込むかあるいは新たに追加するものは全然別途のものにするか、そこら辺を全部含めて今最終的に検討しているということでございまして、その組み合わせはおっしゃいますようにいろいろございます。
○小野委員 大臣、東北の出身の代議士として、日本地図を開いて道路網を見ますと、東北の太平洋岸が非常に道路が希薄である、整備がおくれておるということがはっきりいたしております。東北は道路が未整備のために今まで開発がおくれたと言われております。しかし、新幹線が通り、東北高速度道路が通り、飛行機が通ることによってその効果が徐々にあらわれてまいりまして、先端企業、先端産業が非常に進出をいたしております。ところが、高速度道路、新幹線の地域は発達いたしましたけれども、それから取り残されました太平洋岸の地域が立ちおくれまして、所得格差といいますか社会格差が大きくなってしまいました。これらの地域というのは都市が連々と続いておりますし、重要港湾がたくさんあります。観光資源もかなり豊富だと評価されております。したがって、この地域に高速道路網が法制化されることによって発展が大きく期待される地域なんですけれども、大臣、どうですか、東北出身の大臣としてこのルートはぜひ今度の一万キロ余構想の中に入れてほしいと私は思うのですけれども、大臣の所見をお伺いします。
○天野国務大臣 道路局長と私の学歴の違いだと思うのですが、どうもそう言っては失礼ですが、今、検討している話なんですが、私の方ではやる話を今考えております。今からちょうど四年前に、我が党では今の七千六百キロを一万キロに上げようということで党議決定をしております。ところが、三全総から四全総にかわるので国土庁の方で高速交通網というものについて相当考えを新たにするという話もこれあり、それではそれができた段階でひとつ一緒にやろうという考え方でおりました。それで、十月ごろというからもう今ごろ本当はとうにできているわけなんですが、十月ごろ四全総が出れば我々は来年の三月ごろまでにその延長問題を単純に——道路局長と私違いますから、単純に延長をしようと思っております。それは一万キロでいいと思っておったのですが、どうもこの問題が、延びそうだ、できそうだという話になったら、一万六千キロもあるというのだな。とてもじゃないがそれを皆入れるわけにはまいりません。これから取捨選択をします。 今、先生のおっしゃっているのは岩手県の沿岸のことをおっしゃっていると思いますが——いや、東北だけれどもあそこはほとんど岩手県だから。そういう点で今話になっているのは、一本は新潟から日本海沿岸を青森まで行くというもの、これは完全にエアポケットだと我々東北でもそう思っております、山形と秋田というものは。そうすれば、これはぜひ必要だなというふうな感じがしております。それと、今先生のおっしゃったように常磐高速道路の延伸を考えてはどうかと思っております。もう一本何かこのごろ中央道なんという道路が出てきたようでありますが、いずれ全国各地区から出てまいりますから、これはどうだなんて簡単なわけにはいかないと思うわけでありまして、相当厳重な審査をして、可能な範囲の延長をしたいと思っております。それは高速国道でございます。
○小野委員 私が岩手県出身だから岩手県だけを言っているわけではありませんで、今御存じのように常磐自動車道路はいわき市まで法制化されておりますから、これを延長いたしまして仙台まで、仙台から北進いたしまして青森まで、こういうことをぜひ腹の中、頭の中に十分入れておっていただいて、御尽力のほどをお願いいたします。 次に、建設労働者についての質問をいたします。 現在、不況が長期化いたしまして、失業率が二・八%を超えました。現在失業者は百九十万人。恐らくことしじゅうには二百万の大台に乗るのではないだろうか、こう心配されております。財政不如意の折柄、公共事業費も抑制されておりますので、大手企業と言われる建設業者が地方にあるいは中小建設業者の事業分野にどんどん入り込んでいたしております。したがって、中小建設業者は大変困難な事態に立ち至っております。 次官通達で、いろいろな仕事を中小建設業者に与えなさい、こういう指導もしておりますけれども、そのことも十分承知しておりますが、それだけで果して地域の、地方の中小建設業者が同じような機会を与えられて仕事に従事しているかといいますと、なかなかそのようには見えません。したがって、この問題に一片の次官通達だけではなくていろいろな指導をしていただきたいと思うのですが、建設省の考え方、指導方針、あるいは事後処理、調査報告、それらまで十分行う意思があるのかどうか、お尋ねいたします。
○高橋(進)政府委員 今先生御指摘のとおり、公共工事につきましては仕事の内容あるいは効率性という問題もございますが、できるだけ中小業者の活用を考える、こういう指導をしております。公共工事のみならず、一般に建設業は民間工事もあるわけでございまして、民間工事につきましては直接的な指導ということはなかなか難しいわけでございますが、公共工事につきましては、政府全体での割合も決め、中小業者に対する発注の割合も決め、建設省は建設省なりにその発注目標を決めまして指導をしておるところでございます。 その割合は、これは地域によって違いますけれども、全国で見ますれば中小建設業者に対する発注割合というのは年々多くなっているというふうに考えておりまして、少なくとも公共工事についてはそういう方向で進んでおるというふうに考えております。
○小野委員 総合経済対策案ですか、よくつくられます。不況になりますとそういう経済対策がつくられまして、事業の繰り上げ施行であるとか中小企業に対する発注を多くやりなさいとか、いろいろ指導しておりますけれども、そういう結果について報告を求めて、もし違反している場合にはこれに対して厳重な注意なり処罰をしたという例はございますか。
○高橋(進)政府委員 具体的な指導といたしましては、今先生おっしゃいましたように発注標準を遵守する、工事の契約予定金額のランクに応じた業者の選定を守れということ、あるいは工事に支障のない限りは分割発注しなさいとか、共同請負制度の活用ということをしております。その結果、先ほど申し上げました結果としての割合というものは、フォローいたしましてつかんでおるわけでございます。ただ、少なくとも建設省の直轄工事におきましては今申し上げたような方針のもとにやっておることは確信しておりますが、地方公共団体の発注につきまして個別にまでは当たっておりません。数字そのものとしては、そういった方向に徐々にではありますがいっていることは事実でございます。
○小野委員 現在の不況あるいは失業率、失業者の数は戦後最悪だと言われる事態でございまして、建設労働者に対するしわ寄せは、過去をふり返ってみましても現在がよほど厳しいような気がしてなりませんので、それらに対する配慮を十分行うことを希望いたしておきます。 次に、事業が縮小されてまいりますと当然競争が激しくなります。ダンピング受注になってまいります。当然、そうなってまいりますと低単価、低賃金、建設労働者に対するしわ寄せがまた賃金の中でもあらわれてまいります。特に建設労働者は野外で働く場合が多うございますし、天候に左右されます。同時に、建設業者の倒産、転業あるいは廃業も年々、というよりもことしになって随分多く感ぜられます。また、労働者の方も高齢化をいたしております。後継者も年々減少いたしております。こういう建設労働者の実態を見ますと、今まで世界一の建設を誇り、最もきれいな技術的にも優秀なビルディング、建築物をつくることができた、こう言われる日本も、まことに寒心にたえないところでございます。 したがって、建設労働者に対する生活の安定できるような賃金を確保することが今建設省に課せられた大きな一つの任務ではないだろうか、私はこう考える次第です。建設労働者に対する賃金についての建設省のお考え方、現状認識をお尋ねいたします。
○牧野政府委員 先生もよく御承知だと思いますが、労働者に支払われる個別の賃金、これは建設業者と労働者との間の雇用契約で決められるものでございますから、そのことについて行政庁が直接建設業者を指導するというふうな筋合いではないと思います。ただ、ただいま先生もお話しのとおり、私どもは建設省として建設業行政を担当しております。そういう立場で、従来から下請契約の工事代金なりあるいは建設労働者の賃金に安値で受注したしわ寄せが行くというようなことのないようにいろいろなことをやっております。 それを申し上げますと、例えば一つとしては、発注者であります都道府県知事さん等に対しまして、いろいろそこで発注される場合の不当な安値入札の有無に留意して、ダンピングの未然防止に努めてほしいという通達を出しております。これは発注の立場にある知事さんがいろいろ調べて、もし過去にあればそういうのはなるべくオミットしてしまうということによって、まずおっしゃったようなダンピングそのものの未然防止に努める、これが第一点。 次に、私どもの所管行政でもいろいろ発注しておりますから、所管事業の発注機関に対しましては、適正な賃金の確保等に努めることについて請負業者を指導するように私どもが指導をしている。 それからさらに請け負った後の話でございますが、建設業者団体に対しましても、合理的な下請契約の締結等につきまして、これは五十三年でございますか、できました元請・下請関係合理化指導要綱等によって指導をしてまいるというふうなことで、いろいろと対策を講じているところでございます。
○小野委員 いろいろなことは私は言えると思いますけれども、今最も賃金を圧縮され最も生活が困窮する、あるいは不況のしわ寄せを最も受ける者は建設労働者であろう、こう思います。したがって例えば公契約法というのですか、アメリカにもありますしイギリスにもありますし、ILO九十四号にもあります。労働者の賃金は雇用者との関係でつくられるのだ、公的建設省とすればこれに対して何ら発言することはできない、こういう立場ではなくて、国民の一人として、不況のしわ寄せ、ダンピング受注のしわ寄せが労働者に余り行かないような法律の整備が必要ではないだろうか、こう私は考えるわけですけれども、それらの法的整備を行う準備はございませんか。
○牧野政府委員 先ほど申し上げましたように、個別の賃金はあくまでも使用者と労働者の間の契約で決められると思っておりますから、公的な法制度をただいま制定する用意があるかというおただしであれば、それは現在のところ私は考えておりません。 ただ、それでは何もしないのかということになりますが、やはり元請と下請との間の契約で賃金も含めた総体価格が決まるわけですが、それももちろん元請、下請の間は民事的な取引ではあります。ありますけれども、その内容、下請契約の請負価格全体を適正なものとするためには、やはり元請団体と下請の専門工事団体が十分に話し合って下請代金の決定方法の基本的なルールづくりをするということが望ましいのではないかと思います。ですから、そういうことに関しましては、私どもも行政サイドとしてそのような動きを支援するという立場で今後対処したいと思います。
○小野委員 今の局長のお話を十分進めていっていただきたいと思いますし、それを発展させまして、外国の公契約法のような完備した制度までできれば充実さしてやっていただきたい、こう思います。 最後に、賃金、下請代金不払いは元請責任において即時解決するように行政指導が行われておりますけれども、これに違反した悪質業者に対する処分は建設省本庁だけで行われております。地方局というのですか、地方建設局ではこの処理はできないようになっております。地方建設局の方の話では、私たちもできるんだけれども、これは本庁の任務として本庁の方に一切一任しております、こういう話でございますので、九州の果て、北海道の果てからそういう事故があった場合には東京まで出てこなければならぬというのは不都合だろう、親切ではないと私は考えます。むしろ地域の皆さんの出先機関の方が実態もよく把握できるわけですから、そのような処理の仕方ができないものかどうか、十分検討していただきたいと思いますし、もし検討しておるとすればその方法をとっていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○牧野政府委員 かたい制度の話で恐縮ですが、一応法律で定まっておることですから、ただいま委員から御質問のあったような件につきましては、建設業法の規定で、発注者から直接請け負った特定建設業者の建設業の許可を行った大臣または知事の担当部局で問題を処理する、こう決まっておるわけでございます。これはもう法律でございます。 ただその際、おっしゃるとおり、そうしますと建設大臣が許可した業者が、今九州とおっしゃいましたが、東北でもございましょう、そういうところで事故が発生した場合には一々東京かということですが、建設業法上の大臣権限は、これは建設省内の全体にもかかわりますが、地方建設局にはおろしておらないものですから、本省で処理する、これが建前といいますか物事の筋道でございます。ただ、私どもが東京におって一々また時間と手間をかけてやるか。そういうことではございませんで、同じ建設業を担当しておるということもございますので、実態の把握等については各都道府県と密接に連絡をとって対処をしておるというのが実情でございます。 ですから今後も、もし先生お話しのようにまだそれでも鈍いぞということがあれば、より一層そういう連係プレーを密にすることに努めて問題の処理に努めたいと思いますが、それに加えて、本省で対応するという現行の法制度の枠内ではございますが、各地方建設局におきましても例えば苦情相談先を紹介するというふうなことを考えて、できるだけ適切に対応するように指導をしてまいりたいと考えております。
○小野委員 大臣、お聞きのように、いろいろ法的なものを壁にいたしまして結局本省で処理するというようなことでございます。私は、むしろ金額を設定いたしまして、悪徳業者について、少金額であるならば地方出先機関に判断を任せてもいいのじゃないかと思いますで、大臣の賢明なる判断をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○天野国務大臣 よく内容を検討してみます。法律は改正できるのですから、そういう意味で改正の必要があるかどうかを検討して善処したいと思います。
○村岡委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時十一分散会