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104回国会参議院1986/05/15

地方行政委員会 第10号

発言数
216
登壇者
17
会派数
5
開催日
1986/05/15

会議録

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨五月十四日、神谷信之助君、加藤武徳君、曽根田郁夫君及び松岡満寿男君が委員を辞任され、その補欠として下田京子君、水谷力君、福田宏一石及び古賀雷四郎君が選任されました。     ―――――――――――――

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 道路交通法の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 審議に入る前に大臣に一言聞きたいんです。  十三日の委員会で私がお尋ねしたように、議長裁定に基づく定数是正が地方制度そのものを壊す、こういったことは許せない、大臣は直ちにそういった趣旨を含めて厳しく追及すべきだと、こういう私の意見に対して大臣は、私も公選法十三条の原則からいってもおかしい、これについては全力を挙げると。その経過はいかがなりましたか。

小沢一郎自由民主党・新自由国民連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(小沢一郎君) 公式の席といたしましては、私は委員会、理事会等に呼ばれたわけでもございませんし、また、各党間の協議の中に私が私の方から押しかけていってそういう席で申し上げるという立場にもございませんので、そのような意味での公式的なあれはいたしておりませんが、各党のその担当されておられる、またこれからも担当されるという方につきましては私の立場からお話を申し上げました。その意味では内々のことでございますので、公の場所、記録等に残るものではありませんが、私としては、自治省の立場、自治大臣の立場、公選法の原則ということでお話は申し上げたところでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 非公式でそういうお話をなさったということは私も確認しておりますが、結果はどうもあなたの意見は無視されそうな雰囲気だと。けさほども三原公選特委員長に会いましていろいろ議論しましたが、そういうような雰囲気になっております。これはこれが公にたったときに私はもう説明がつかないと思うのです。まさに党利党略という以外に理屈なし、そういうことが議長裁定の中にあっていいのかどうか非常に私は怒りを覚えるんですけれども、まだあすの委員会ですから、ひとつ全力を挙げて自治省の立場から明確にしてほしいということだけつけ加えておきますが、何かございますか。

小沢一郎自由民主党・新自由国民連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(小沢一郎君) 委員会は衆議院はあす予定されておるようであります。きょうも含めましていろいろと各党の協議、議論が続くものと思いますが、私の考え方といたしましては、先般この委員会で申し上げたとおりのことを本日のいろいろな協議の進行の中にありましても申し上げたいと思いますし、あす、公選特におきましてもし仮に私が申し上げる機会があれば、考え方としてはきちんと申し上げておくつもりでありますし、先般の委員会で御答弁申し上げましたとおり、私もそのつもりで対処してまいることであります。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 そこで、本題というか、警察関係の問題に入りたいと思います。  私、予算委員会、また先般の地行でただしました問題でその後の経過をお聞きしたいと思うのですが、一つは、国際産業の銃刀法違反、武器等製造法違反のその後の措置についてどういうふうに なっておるか、まず通産省から両局長にひとつお願いしたいと思うんです。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(杉山弘君) お答えをいたします。  去る四月二日の当地方行政委員会におきまして、国際産業のモデルガンM29の問題についての、武器等製造法についてのお尋ねがございました。その席でも御答弁申し上げましたように、通産省といたしましては武器等製造法違反に該当するのではないかということで、その旨、当該国際産業の社長を招致いたしまして、とりあえず当日口頭で連絡をいたしたわけでございます。その後、今日に至りますまでの間に当省といたしましてとりました措置につきまして御報告を申し上げたいと思います。  まず、四月四日に、改めて国際産業に対しまして文書によりまして、M29の製造が武器等製造法違反になる可能性が強いということについて告知をいたしますとともに、既に製造されているものがどれだけあるか、またどういうところにそれを販売したかということについても回答するようにということを文書にて依頼をいたしました。その結果につきまして、四月十日に同社から回答が寄せられたわけでございますが、その回答によりますと、製造し、かつ販売をいたしました数量は合計で一万八千九百六十六丁という報告がございました。また、その販売先につきましても社名等を聞いております。私ども、こういった調査結果につきましては警察庁にも御連絡を申し上げたわけでございます。  また、その後、同社がM29の改造けん銃を製造するというような風説も耳にいたしましたので、また再び武器等製造法違反になるようなことがあってはならないということでございますので、もしそういう計画があるならば、通産省としてそれが武器等製造法に言う「銃砲」に該当するかどうかということについて見解を示すから相談するようにということもあわせて申しております。  それと同時に、四月の十八日には日本モデルガン製造協同組合ほか三団体に対しまして、流通過程にありますM29の改造について協力要請をいたしたわけでございます。また、四月三十日にはその協力要請をいたしました三団体から中間的な報告としてどういう措置をとっていただいたかということについての報告も求めております。  通産省といたしましては、以上概略申し上げたようなことを機械情報産業局及び生活産業局両局で協力をいたしまして実施をいたしたところでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 警察はいかがですか。

新田勇警察庁刑事局保安部長

○政府委員(新田勇君) それでは、回収の状況から申し上げたく存じます。  警察で回収が確認されましたのは五月十四日現在で四千六百八十九丁でございます。なお、現在末端購入者あるいは通信販売購入者からの回収に全力を挙げているというところでございます。  回収の手だてということでは、おもちゃでございますのでどうしても少年に渡るということを前提といたしまして、各都道府県警察からそれぞれの都道府県及び市町村の教育委員会の方、あるいはほとんどの学校が加入しております学校警察連絡協議会、防犯協会、母の金あるいは青少年保護育成団体といったようなところに働きかけをいたしました。  成人の関係もあるということから、交通安全協会、猟友会というようなところも利用いたしまして広報活動に努めたわけでございまして、例えば、鳥取県で申せば、四月の五日、六日にいわゆる中央紙と言われる新聞及び地元有力紙がこれを記事として掲載しておりますし、また四月二十二日には重ねてこの地元有力紙がこの記事を掲載するということで、回収に全力を挙げているところではございます。  業者といたしましては、日本モデルガン製造協同組合というのがあるわけでございますが、これにつきましても六十一年三月三十一日に保安課長名で回収方について協力要請をいたしておるところでございます。  それから、刑事処分の方について申し上げたいと思います。  警視庁におきましては、所要の捜査を遂げたことから、四月二十八日、東京地方検察庁に国際産業株式会社社長ほか二名、合計三名を銃刀法の違反ということで送致いたし、その処分を検察当局の判断に現在ゆだねているところでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 これは通産省ね、あなたのところが、武器等製造法違反をしたこの国際産業のその武器、この回収責任があるんじゃないですか。その点の追及というのはどの程度やっておるんですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(杉山弘君) 先ほど申し上げましたように、国際産業に対しましては武器等製造法に規定いたしております「銃砲」に該当するということを告知いたしますと同時に、製造したものについてこれを早期に回収するようにという指示もあわせていたしているところでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 その指示をやったということはさっき聞きましたが、その結果どのような状態にあるかということをきちっと報告を求めて、そして完全に回収する努力をする責務があるんじゃないですかと私は聞いておるわけです。いかがですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(杉山弘君) とりあえずといたしましては、同社が販売したと言っております販売先に対しまして、私どもとしてはどの程度の回収が行われるかということについての報告も求めたいと思いますし、おっしゃいますように、国際産業それ自身が製造し販売したものでございますから、最終的には同社の責任において回収の努力がされるということは当然のことと思います。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 私がなぜこういうことを言うかといえば、荒井というこの社長は、その後に業者と、これは武器等製造法違反、銃刀法違反と、持っておると人ごとになるんじゃないか、どう処理しようかという問い合わせを随分やっておる電話のテープを持っておるんです、私は。そのテープは、警察の保安課長には聞かせましたが、そのテープによると、その荒井という社長は、いや大したことはないんだ、違反ということでも、現実に私はぴんぴんしておるし逮捕もされていない、だから持っていて差し支えないんだ、持つと不安があるなら私が買うから持ってきなさい、来なさい、ここにも山のように回収したやつは積んでおると、しかし、一切通産省にしたって警察にしたってこれには指一本触れさせぬのだということを言っておるわけです。  そういうようないわゆる文書で違反でありますと言うだけではこの男はちっともこたえない。そういうようなことに対して、文書上の責務が終わったというような姿では私は承服できぬと思うんですね。なぜかといえば、私が言ったように、サミットの段階では事故は起こらなかったですけれども、もしこれが、今聞きますと一万八千九百六十六丁ですか、警察が回収したのが四千六百八十九丁、一万四千丁近くは野に放されているわけでしょう。そういう問題であるだけに銃刀法違反であるし、同時に、武器等製造法違反といって追及しておるのに、当の御本尊が心配要らぬ、どんどん売ってくれと、もし私が悪いことをしたならもう逮捕されておるはずだと、ぴんぴんしておるじゃないか、心配することはない、こう言っておるわけです。ここ辺は通産省も警察だけに任せずに全力を挙ぐるべきじゃないですか。いかがですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(杉山弘君) お話はごもっともだと思いますし、私どもも同じような気持ちを持つわけでございますが、残念ながら私どもといたしましては行政的、法律的にとる手段というのは限られておるところでございます。その中におきまして全力を挙げてやっているつもりでございます。  また、先ほど警察からもお話がございましたように、本件につきましては警察としては事件送致という手続もとられたやに承知をいたしておりますので、私どもといたしましてはむしろ今後は司法当局の捜査にまつ、それと同時に、私どもといたしましては先ほど申し上げましたように、回収問題については全力を尽くす、こういう態度でま いりたいと思っておるわけでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 法務省は、この案件については恐らく四月二十八日に違反といって送検しておるわけですから承知しておると思うんですが、身柄拘束を含めての処理というのはどういうふうになっていますか。

原田明夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(原田明夫君) お答え申し上げます。  ただいまお尋ねの件につきましては、警察当局からもお話ございましたように、去る四月二十八日、東京地方検察庁において銃砲刀剣類所持等取締法違反という罪名で送致を受けて現在捜査中でございます。検察当局におきましては現に捜査中であると承知しておりますし、事案の解明を進めた上で適宜適切に処理するものと考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 これは銃刀法違反だけでやったんですか。武器等製造法違反でもやったんじゃないんですか、両方で。

原田明夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(原田明夫君) 送致罪名は銃砲刀剣類所持等取締法違反ということで送致を受けております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 警察、どうなんですか。

新田勇警察庁刑事局保安部長

○政府委員(新田勇君) この国際産業の行為が武器等製造法に該当するという通産省の見解が示されたわけでございます。行政指導をより強力に行うということで大変意味のあることであり、それなりに敬意を表する次第でございます。  ただ、刑事司法手続の場合には、より厳密な証明を要するわけでございますし、公判も最近は五年、十年と長くかかるわけでございますので、揺るぎない証拠というものを集める必要があろうかと思います。そういう点で、証拠収集のために四月十四日、武器等製造法違反ということで令状を得まして、国際産業の工場をこの武器等製造法違反ということで検証をいたしました。これらのことを総合的に勘案いたし、事実関係を詳細に検討いたしました。  また、罪刑の点でも、銃刀法の場合はたしか十年の刑がついておりますが、この種のもので十年の宣告刑が現実にあるというのは非常にまれでございますので、そういった点をカバーいたしますことを考えまして、銃刀法違反で送致すれば十分ではないかということで関係書類等をまとめまして送致いたしたわけでございます。  なお、地検で武器等製造法違反ということで再度捜査が再開されるということであれば私どもも協力することにやぶさかではございませんが、こういう処分をすることに当たって、こういう送致をすることについてでございますが、地検とも協議済みであるというふうに理解をいたしております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 わかりました。  いずれにしても、法務省、これから法務省としての取り調べに入ると思うんですが、今申し上げたように、もしあなたにテープを聞くあれがあるんなら私は聞かせてもいいと思いますが、まさに法に対する挑戦という意欲満々です。ですから、これはきちっとした処理をしていかないと、これから申し上げます問題とも関連して新たな事件が起こってくる、こういう感じがします。その点、強くそこら辺を含めて捜査に当たっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  新たな問題というのは何かといいますと、いわゆるおもちゃの銃の場合はスプリングとフロンガスと二つの方法があるわけですね。ところが、この荒井社長の言動が影響しまして、スプリングの場合に、各メーカーが出したのが小売店段階にいって、そのスプリングを取りかえるというのが今はやっているそうですよ。その取りかえる専門社が二十社ほどあるそうです。そうすると、秒速で六十メートルぐらいでつくったものが、スプリングをかえますと百五十から百八十になるそうです。二百以上になればこれは銃刀法違反になるんですけれどもね。そういうような改造銃というのか、こういう方向で今二十社ほどがやっているようなんですね、小売店段階で。これは、今言ったように、M29すら、社長はぴんぴんしておる、そして今、督励しておる、こういう状況が刺激剤になって、この業界の方でも非常に苦慮しておるようです、どうしたらいいかと。この点は通産省、知っておるでしょう、聞いておるでしょう。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(杉山弘君) ただいまの御指摘の点については、私どもまだ承知はしておりません。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 だから私は浜岡さんに来なきゃわからぬと言ったんだよ。浜岡さんのかわりにだれが来ておるのかね。あなた、聞いているでしょう、この話は。グレーゾーンということで困ったものだということを言っているでしょう。どうですか。

北畠多門通商産業省生活産業局文化用品課長

○説明員(北畠多門君) お答えをいたします。  私どもの方は、日本モデルガン協議会あるいはエアソフトガン協議会、この両方の団体に対して指導をするという立場でございますが、いろいろちまたにそういうようなことがあるんじゃないかという話は聞いてはおるようなわけでございまして、私どもとしては、自主基準をぜひ守るようにということでいろいろ指導をしているような状況でございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 だから、玩具としてつくるところは秒速六十もしくは五十でスプリングをつくるわけです。ところが、それを小売店段階でかえちゃう。さっきのM29は弾丸を鉄製にかえるわけですね。そうすると、威力を発揮する銃に変化するわけです。こういうことが蔓延しできますと、これはまたどえらいことになる、こういう問題なんです。これはひとつ通産省、そんなぐうたらみたいなことを言っておらぬで、ちゃんと業者の皆さんも言っておるわけだから、よく聞いて、警察と連絡をとって対応してもらわぬと困る。同時に、やっぱり問題は、法務省がこの問題をどう扱うかが業界に対する一つのかぎにもなるんです。そういう性格であることをきちんと認識して対応してもらいたい、いかがですか。

原田明夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(原田明夫君) 御指摘の点につきましては、国会におきましても論議されているところでございますし、御指摘の点につきましては検察当局も十分承知した上で捜査するものと考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 警察、何かございますか。

新田勇警察庁刑事局保安部長

○政府委員(新田勇君) 佐藤委員、何度にもわたってこの問題を御指摘になり、御意見をお述べになったわけでございますので、私どももその御意見の趣旨を体しまして、違法行為を看過しないという態度で臨んでまいりたいと存じます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 通産省どうですか。

北畠多門通商産業省生活産業局文化用品課長

○説明員(北畠多門君) ただいまの先生の御指摘の点を受けまして、自主的な基準という範囲でどの程度できるのか、いろいろ研究して対応を考えてまいりたいと思います。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 これは、山田長官も来ておられるんですから、一言聞いておきたいと思うんです。  こういう問題について、ささいなことのような理解というのは大事故を起こしていく一つのきっかけになる。これはあなたがもう十分御経験なさっておる問題ですが、あなたの見解もお伺いしておきたいと思うんです。

山田英雄警察庁長官

○政府委員(山田英雄君) モデルガンに対する規制、取り締まりでございますけれども、御指摘のようなケースを含めて、たやすく改造して人を殺傷する能力ができるもの、あるいは真正けん銃に大変似ているために犯罪に利用されるおそれが高いもの、いろいろあるわけでございます。その規制についても警察の立場から法改正も何遍かいたしてまいりましたし、今後とも厳正に、御指摘のとおり、ささいな違法も見逃さずに徹底した取り締まりを行ってまいりたい、かように存じております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 国税庁、この問題は物品税違反とはかかわりございませんか。

野口卓夫国税庁調査査察部査察課長

○説明員(野口卓夫君) 査察の問題ということで参っておりまして、物品税が課税されるかどうかということを私詳しくはわかりませんが、いずれにいたしましても、物品税に課税該当のものであれば適正に課税処理する所存でございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 ぜひひとつそこら辺研究してほしいと思います。  それから、次に移りますが、パチスロの件でお 伺いしておきたいんです。  四月十一日、パチスロ業界大手三社が法人税法違反、言うなら脱税ですね、それで摘発されて、五月の六日にさらに一社が、今度は物品税を含む全部で三十一億ぐらいあったですか、報道によりますと摘発されておりますが、この事件の概要、捜査の状況はいかがですか、法務省。

原田明夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(原田明夫君) お答え申し上げます。  ただいま御指摘のとおり、いわゆるパチスロ業者ということで、三社にかかわります法人税法違反ということでは既に起訴済みでございますが、現在大阪地方検察庁におきまして去る四月二十八日、東京パブコ株式会社ほか二名に対する物品税法違反事件を認知受理いたしまして、現在捜査中であると聞いております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 この問題で国税庁、脱税の状況はいかがですか。

野口卓夫国税庁調査査察部査察課長

○説明員(野口卓夫君) 個別の問題でございますので、その中身について私どもから申し上げるわけにはまいりませんが、ただいま答弁いたしました三社につきましては、既に四月三十日、検察庁の方に告発をいたしまして、その後適正に処理されていると伺っております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 僕は個別の状況で聞いていないんだ。そういうことをあなたが言うだろうと思ったから聞かなかった。この業界で今現実に挙がっておる脱税額は何ぼかと、こう聞いている。何社が何ぼと言っているんじゃないんだ。全部で何ぼですかと、こう聞いている。

野口卓夫国税庁調査査察部査察課長

○説明員(野口卓夫君) この業界全体ということでは把握いたしておりませんが、三社の脱税額といたしましては、起訴状によりますと約十五億程度になるのではないかと思われます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 その内訳は。法人税と物品税の内訳。

野口卓夫国税庁調査査察部査察課長

○説明員(野口卓夫君) ただいま申し上げましたのは法人税でございますが、物品税についてはまだ十分な調査が今続行中と伺っております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 三十一億という数字は虚報ですか。

野口卓夫国税庁調査査察部査察課長

○説明員(野口卓夫君) 三十一億という数字はそのように新聞報道はされておりますけれども、それ以上のものではないと私どもは理解をいたしております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 すぐ国税庁はこういうふうに脱税した者をかばうくせを持っているんですね。だからみんな脱税するのが横行するわけです。この国税庁がある限り脱税は天国と、こうなるわけです。もっと脱税者に対して厳しい姿勢というのを持ってほしいと思うんだな、私は。ですから、私はまだまだきょうは何社とは言っていないんだ。三社、もう一社五月六日にやっておるでしょう。ですから、合わして法人税何ぼ、物品税何ぼと、この数字を聞きたいんですよ、いかがですか。

野口卓夫国税庁調査査察部査察課長

○説明員(野口卓夫君) 三社につきましては、ただいま申し上げましたが、もう一社につきましては、既に査察に着手したと新聞報道に出ております。出ておりますが、その脱税額については現在調査中でございますので、今申し上げるわけにはまいりませんし、また申し上げる数字も持っておりません。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 何、最後は何て言ったの。

野口卓夫国税庁調査査察部査察課長

○説明員(野口卓夫君) 申し上げる数字も持っておりません。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 数字か。申し上げる筋合いもないと言ったのかと思って。(笑声)人をばかにしよるなあと思って。まあいいですよ。  そこで、法務省になるのですが、国税庁も一緒にやっていますから一緒に聞きたいと思うんですが、この事件で警察庁の外郭団体である財団法人保安電子通信技術協会ですか、それからパチスロメーカー団体である日本電動式遊技機工業協同組合、これの捜査に入っておりますね。これはどういう対象で捜査に入ったのか、結果はどうだったのか。これは法務省ですかね。

原田明夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(原田明夫君) お答え申し上げます。  捜査の過程につきまして事情聴取あるいはその他の捜査活動の対象になった社あるいは団体につきまして申し上げることは差し控えさしていただきたいと思いますが、ただいま先生が御指摘になった点につきまして、その捜査の状況と申しますか、捜査の中身については申し上げられないのでございますが、確かに先生御指摘ございましたように、この協会の役員には警察のOBの方が多いということは聞いておりますけれども、この協会が本件物品税法違反の事実に関係しているという状況はないというふうに聞いております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 本件の物品税法違反に関係はないと言いながら、なぜ捜査に入ったんですか。おかしいじゃないですか。家宅捜査に入る以上それだけの目的はあるはずですよ。令状も取っておるだろうし、その入って何も関係ございませんという論理はどういうことですか。

原田明夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(原田明夫君) お答え申し上げます。  重ねて申し上げるようで恐縮でございますが、捜査の中身につきましては現に捜査中でございますので申し上げることは差し控えたいのでございます。  一般的に申し上げまして、あるいはある方から事情を聞く、あるいはある関係証拠を入手するための捜査活動を行うという場合に、当の相手方に何らかの被疑事実があるという場合だけではございませんで、事件全体の中身と申しますか、背景と申しますか、その具体的な状況を調べるためには関係の方々からお話を伺い、あるいは関係する証拠を収集するということが必要になるわけでございます。ですから、ある証拠物につきまして提供方のための捜査を行ったということで、その当の相手方にあるいは被疑事件に関する疑惑があるとかあるいは嫌疑があるというものでは必ずしもないということを御理解いただきたいと思います。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 この団体は保電通信ですか、この電通信の方は、山田さん、あなたの先輩の元長官が理事長でしょう。それから、日通電工ですか、これは理事長は元山形県警本部長が理事長になっていますね。まさにそういう意味で警察庁一家が支えているような団体なんですがね、そこに地検の捜査が入ったと、こういう事象だと私は思うんですが、当然それは長官としては耳にしておるはずだし、調査もしておるはずだと思うんですが、いかがですか。

山田英雄警察庁長官

○政府委員(山田英雄君) ただいま御指摘の略称保通協といいますのは、財団法人保安電子通信技術協会という名称の団体でございますが、これは保安電子通信技術に関する研究等の事業を行うために昭和五十七年五月一日に内閣総理大臣から設立認可された財団法人でございます。そういうことで我々としても所要の監督を行っている機関でございますが、この財団法人は、同時に、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、この第二十条第五項の指定試験機関として指定されておりまして、遊技機の認定及び検定に必要な試験事務を行っておるわけでございます。  私ども、ただいま御指摘の捜索、差し押さえというものについては、脱税事件の捜査に必要な証拠の収集を目的とした活動であると理解しております。パチスロ機製造業者の物品税法違反事件の証拠収集であると思っております。実態においても、保通協が当該脱税事件に関与したとか、保通協自体に不正な疑惑の問題があるということはないと考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 もう一つはどうなっているんですか。

新田勇警察庁刑事局保安部長

○政府委員(新田勇君) もう一つの方、日本電動式遊技機工業協同組合、俗に日電協と申している組合でございますが、これにつきましては回胴式遊技機を製造する業者が中小企業協同組合法に基づいてつくりました協同組合でございまして、法律の建前から警察庁の所管する法律でもないし、監督を行っておらないということで、必ずしも十分に承知はいたしておりません。  確かに、おっしゃるように、ここに警察から入った人がおります。役員十二名のうち警察OBが二名というようなことでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 この逮捕された古田社長ですね、これは日電協ですか、ここの副理事長でもある し、重要なポストを占めているんじゃないですか。

新田勇警察庁刑事局保安部長

○政府委員(新田勇君) 古田という人が副理班長であったことはあるようでございます。おっしゃるとおりでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 この両者でお聞きしておきたいんですが、いわゆる財団法人の保電通信ですか、ここは言うなら、財団法人になったけれども警察官の出向という職員もおるんでしょう。出向職員もおるそういう警察の純然たる一つの機関、こういう位置づけのものじゃないんですか、性格的にはどうなんですか。

新田勇警察庁刑事局保安部長

○政府委員(新田勇君) まず、出向職員はおりません。この財同法人は、御案内のように、民法三十四条に基づいて設置された機関でございます。警察の持っております通信上の技術、こういうものをさらに発展させるというような趣旨でつくられたものでございまして、そういう関係で技術を持っている人あるいは技術に造詣のある人たちがやめられた後なおここで活動をしていただいている、こういう団体でございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 そのいわゆる天下りというか、OBというか、この人たちはここは何名中何名いらっしゃるんですか。

新田勇警察庁刑事局保安部長

○政府委員(新田勇君) たしか最高機関が評議員会というのがあったかと思いますが、これが十六人中三人が警察のOBであったかと思います。それから保通協のその下の執行機関があるわけでございますが、ここに役員等ということで六名警察のOBがおりますが、専務理事だけが有給でございまして、あとは無給ということでございます。それから、あと事務職員は二十六名おりまして、うちOBは十四名ということになっております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 もう一つの日本電動式遊技機工業協同組合は、警察官OBというのは何名おるんですか。

新田勇警察庁刑事局保安部長

○政府委員(新田勇君) 先ほどちょっと申し上げましたが、役員十二名のうち警察OBが二名でございます。それから、事務職員は九名のうち四名というのが元警察職員ということになっております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 長官、今この実態はまだまだ鮮明でございませんけれども、聞いただけで判断しても警察官OBを中心としたスタッフになっていますね。ここに地検の脱税容疑における裏づけ捜査というんですかな、資料押収ということでしょうか、いずれにしましても地検が捜査に入ったということは、これは私は重大だと思うんですね。  もう一つの問題は、日本電動式遊技機工業協同組合というのは、今言われたように理事長は元山形県警本部長でございますが、しかし、副理事長以下主要ポストというのは今度逮捕されたメンバーが中心になっておる、こういう類のものですね。こういうことに対して私はもっと警察は責任ある対応をしていくべきだと思うんですけれども、長官の見解はいかがですか。

山田英雄警察庁長官

○政府委員(山田英雄君) この保通協は、私官房長時代に一つの思い入れを持ってその設立にあずかった体験を持っております。これはどういう動機がといいますと、今の警察活動というのは高度のハイテクノロジー、科学技術によって支えられなければ、その目的は達成できないのでございます。そういう意味からしますと、警察の監督を受ける法人で知識技能を持った人たちが集まって、そこで高度のハイテク、それの研究をして、警察活動に応用できるものは応用していく、そういういわば試験研究機関として、シンクタンクとして浄財を募ってつくった財団法人が保通協であるわけです。したがって、おっしゃるような、もともとその本質において疑惑にからむ性格を持っておらないわけです、財政規模も小さいわけですし。  そこで、OBが入っておるではないかというお尋ねですが、今申し上げました趣旨からしまして、警察に関連する科学技術に詳しい方、これは当然その知識技能を生かして参加していただくということでありますから、具体的に申し上げれば通信局の幹部などは勇退後続々と参加していただく、この方が望ましいと私は思っております。今でも少ないぐらいだと。警察OBの知識技能で固めてハイテクノロジーを警察活動に応用する技術をどんどん研究していってもらいたい、今でもそう考えておるわけであります。  ただ、捜索の手が入ったとおっしゃいますけれども、先ほど申し上げましたように、いわゆる風営適正化法の指定試験機関でございまして、その回胴式遊技機の型式を認定するための試験をやっておる、そこに一つのかかわりがあったわけでして、当該業者の遊技機についていかなる試験をしておるかということの資料入手の目的で捜索をしたんであろうと認識しております。ですから、我々は、巷間いろいろ確かに推測が行われておりますが、全くいわれなき憶測、推測であって、先ほどお答えしたとおり、不正疑惑は全くないと考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 長官ね、確かにあなたがおっしゃるようにハイテク業務を警察の捜査体制の強化の中に入れることについて私は異論はない。ただ、それなら警察庁できちっとすればいい、そういう施設をつくって。問題は、こういう方向でやるとすれば、いろんな、今度中身はどうか知りませんよ、潔白だとあなたおっしゃるけれども、地検が入ったというのはそれ相当の理由があるでしょう。そういうようなことも考えてみると、それだけに厳格な指導が伴っていかなきゃならぬ。そこら辺、私は今度の問題は一つの教示をしておるんじゃないかという気がしましたから御質問申し上げたんです。  最近、今から審議するこの道交法の中でもそうですが、風帯法でもそうですけれども、外郭団体をつくるところに熱心な部分もある。その部分は私はそれはこれから質問の中で明らかにしますが、やはりそれには責任が伴っていかなきゃならぬ。そうしなきゃ、そこは腐敗の巣になっていいという理由にはならない。そこら辺は混同しないようにきちんとした姿勢が必要だと思うんですが、いかがですか。

山田英雄警察庁長官

○政府委員(山田英雄君) 御指摘の保通協の監督につきましても、私ども警察庁が関与している財団法人でございますので、各年度ごとにその事業計画、収支予算決算書、事業報告書、そういうことにつきまして事業内容をつぶさに点検しておりますし、随時、協会幹部を招致してあるいは警察庁の職員を協会事務所に立ち入らせるなどいたしまして、協会事業がその目的どおり公益目的に沿った運営がなされているかどうか、これはもう厳正な指導、監督をしておるわけであります。そういう指導、監督の経験を通じて、私先ほど答弁申し上げたように、かかわりのある不正疑惑は全くないというふうに自信を持ってお答えしておるわけでございます。  それから、一般論として、また、道交法の御審議をいただいております一部改正法案の中身におきましても、民間活力の導入というような観点から公益法人にいろいろな事務を委託する措置も講じておりますけれども、そういう業務を委託する場合、あるいはいろいろ外郭団体というものをつくる場合、その後の運営、これについては御指摘の点は私は全く同感でございますし、厳正な指導、監督をしていく、これは我々の責務でもあろうと思っております。常にそういう心構えで臨んでまいりましたし、臨んでまいる所存でございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 その点は、今後も大事なことですから、強く望んでおきたいと思います。  民間活力導入ということが今はやりになっていますが、これは一面、週刊誌でも書いておりますように、中曽根式政治資金活力法ということでも言われておるそうです。そこら辺は余りそうならぬようにひとつ御注意をしていただきたいと思いますね。  そこで、道交法の問題に入ります。まず第一に、五十三年の道交法の審議の際から非常に問題になっておりますのは、いわゆる反則金、罰金その他を予算化して、そうしてその予算を確保するために取り締まりのための取り締まりを強化して、その手法としてネズミ取りという手法を用いて励んでおる、こういう嫌いがあるんじゃない か。そこで、このうち自殺なさった当時の交通局長の杉原さん、あの人とそういう問題でやり合ったことがあるんです。附帯決議についてもそこら辺の十分指導、教育が前提であるという上に立ってやったんですが、そのためにいわゆる事前通告、事前予告を必ず電波でやることとか、周知徹底を先にして、その上でなおかつスピード違反をやるとかいう者については取り締まる、こういう確認をしたはずなんです。  私は、その後に車に乗ってラジオを入れますと、きょうは何線でやっていますとか、こういうことを聞いて、ああ実施に的確にいっておるなという感じは持っておったんですが、最近はそれが何か警察の恣意によって、やるときもあれば抜き打ちもある、こういうような実態がある。そういう点についてとりわけ一方通行の出口のところではさっとやってみたり、こういうやり方というのは捕まったのは必ず運が悪かったと。これでは私は何のためのいわゆる交通指導取り締まりかと言いたいんですが、何か反論ございますか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 先生御指摘のように、昭和五十三年の道交法改正の際の附帯決議におきましていわゆる「取締りのための取締り」にならないようにという決議がございました。警察庁といたしましてもその附帯決議の趣旨を十分尊重いたしまして、その後通達あるいは会議等における指示におきましてもその趣旨をたびたび徹底を図ってきております。  私どもといたしましては、交通の安全のためにはスピードの取り締まりを兼ねまして取り締まりをある部分についてはどうしてもやらざるを得ないということでございまして、その際に、交通安全のために本当に必要な日時あるいは場所、路線、そういうものを選んで取り締まりをやるように、こういう指導をしてまいったところでございます。  ただ、先生御指摘のように、取り締まりをやります際に、必ず事前にラジオあるいはテレビ等を通じて予告をするかどうかということにつきましては、たまたまそういうラジオ、テレビ等を聞いたり見たりした人は違反を自粛するけれども、たまたまそういうことを聞かなかった人にとっては取り締まられるということになる面もありますので、別な意味で不公平が生じることもございます。そういうようなことと、また必ず予告をするんだということでございますと、予告をしない場合には逆に申しますと取り締まりをやらない、こういうことでございますので、どうしても運転者の中には、予告をしたときは自粛するけれども、されなかったときには違反のしほうだいだというような方も出てくるわけでございます。  そういうこともいろいろ考えますと、私どもとしましては先生御指摘のように、できるだけ広報をするということは必要だと考えますので、一般的に取り締まりの重点路線とか重点目時とか、そういうようなことを新聞あるいはその他の報道機関等を通じましていろいろ広報をしていくというようなことは従来もやってまいりましたし、今後ともその推進に努めてまいりたい、かように考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 あなたも御存じだと思いますが、おたくがネズミ取りをやるものだから、ネズミ取りにひっかからぬためにそれをまた電波でつかむという機械ができてみんな車につけていますよ。これが八千円から一万円とだんだん上がってきておるわけですね。言いかえれば、警察が裏でその業界を支えているような格好になっておるわけです。ネズミ取りをやらなきゃこれは要らぬのだから。ネズミ取りをやったりやられたり、また、それを捕まえたり、こんなことをするよりも、天下に公示をして、そして機械をここにやっていますよということを標示すればいいんじゃないですか、ネズミ取りをやっていますよと。今あなたもおっしゃったように、予告をしないとまた違反、暴走をする、スピード違反をする。予告をするとおとなしくなる。こんなことを繰り返しておってもしようがないじゃないですか。むしろ指導、教育の方を先行させる以外にないんじゃないですか。  それで、こんな例もございますよ。私も捕まったんだけれども、選挙で走るときには急ぎますね、急いでおったところが後ろからウオーンというわけだ、振り返ってみたらパトカーがもう前に来て、とまれと言うわけだ。あなたは何キロオーバーしておる、こう運転手に言いよるわけだ。あなたはこの車がスピード違反というのを後ろから見ておったのかと言うと、そうですと言う。それならそこで、前の何号車、スピードが出過ぎておるぞとなぜ警告しないんだと。抜き打ちでずうっと来る。このやり方が指導、教育というのが後で捕まえるのが先だと、こういう論理ですよ。そうじゃないですか、長官。

山田英雄警察庁長官

○政府委員(山田英雄君) ネズミ取りという言葉が非常に印象が悪いと思うのでございますが、結局、ネズミ取りとおっしゃるようなスピード違反の取り締まりというのは、速度違反が交通死亡事故の大きな原因になっていることは疑いのないことでございます。スピードを出すことによって死亡事故も起き、いろんな事故が起きているわけでございまして、交通の安全のためにはこの取り締まりというのは欠かせないわけでございます。  それで、先生御指摘のように、交通秩序というのはもともと国民皆免許時代のドライバーの自発的なモラルで維持されていかなきゃいかぬわけでございます。これは私どもも全くそう思います。警察の指導、取り締まりというのはそれを支える手段にすぎないと思うのでございます。その支える手段も、御指摘のとおり、ドライバーの感情を逆なでしていくということはよくないわけでありまして、私は国民の支持と共感を得る指導、取り締まり、おっしゃるような趣旨でいくべきだと思います。そういうことで、大変俗っぽい言葉ですが、私全国の交通部長会議でも、説教するなら切符を切るな、切符切るなら説教するなと、そのくらいの気持ちで違反したドライバーの状態なり心情を理解して臨めということも全国の警察に訴えているわけです。  ただ、ここで申し上げたいのは、警察官がいるから違反しない、いないから違反しちゃえ、こういうことはモラルの極めて低い状態だと思うんです。ですから、おっしゃるように、公開取り締まりもやっております。それによって交通安全にも寄与しているわけですが、しかし、警察官がいなけりゃいいんだと、突然あらわれて言うのはけしからぬということですと、いなければ、あらわれなければスピード違反を続ける。そうしますと、みんなスピード違反しているからいいじゃないかと、みんなで渡れば赤信号も怖くないという法秩序無視の傾向が出ますと、それが現に事故につながっておりますだけに、警察としては例えば死亡事故がかつてあった理場、それがスピード違反によって行われたという現場では死亡事故抑止のために取り締まりをせざるを得ないわけです。ただ、現場における警察官の言動は違反者の心情をよく理解した言動というのが大切だと思います。  これは、御指摘の趣旨を体して部内でも教育に努めていきたいと思いますが、スピード違反というのはもともと悪いんだ、違反というのは悪いんだ、モラルの低下につながるんだということを前提にしてお考えいただかなきゃいけない点も私はあるんじゃないかと思います。ちなみに申し上げますと、全部の違反の七三%は一七%のドライバーによって繰り返し行われているわけです。多くの方は違反をされておらない善良なドライバーでございます。八三%の方は違反の累犯者じゃないんでございます。ですから、私どもはその一七%のドライバー、これが警官がいなけりゃ何でもいいという感情になったままで放置したんではいけない。この悪質なドライバーに対する取り締まりはやはり徹底しなけりゃいけないというふうに考えておるわけでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 私は大体八三%の中に入っておるつもりなんだけれども、それでも今言うようなパトカーが後ろからついてきてウオーンといって、あのやり方はよくないですよ。その前に一発やらなきゃ、前の車はスピード出し過ぎだと。それに もかかわらずやったときにやるというこういう姿勢が僕は必要だと思う。  それともう一つ聞きたいのは、いわゆる道路の四十キロとか六十キロの制限がありますね。これが実態に沿っていないんじゃないですか。そういう感じがしてならぬところが再三あるんですよ。例えば、道路の改修が進んでいきます。そうするとその以前のままそれは立っておるわけです、四十キロとか。ここら辺が僕は適宜適切に是正していかないといけないんじゃないかと思うんで、その点は一体どういうふうに処理しておるのか、これが一つ。  それからもう一つ。僕ら、夜参議院の車で吉祥寺まで帰るときには高速使うんですが、高速は六十キロが限度でしょう。僕はあれは夜と昼が一緒だというのもちょっとおかしな感じがします。大体皆夜は八十から九十ぐらいで吹っ飛んでますよ。だからもう参議院の車は全部違反車だということだ。これが実態です。そこら辺の夜、昼のキロ制限が変わるところだってあるんじゃないかと私は思うんで、そういう実態をやはりつかんで対応していかないと、ただスピード違反けしからぬというだけでは問題があるんじゃないかと思うが、この二つの点いかがですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) スピード規制の問題につきましては、先生御指摘のように、道路が拡幅されたとか、あるいは歩道ができたとか、安全施設が整備されたとか、そういうことで道路条件が変わってまいりました場合にはやはり見直しをすべきものだと考えております。そういう意味では、従来ややもしますと、率直に申しますと、建前と本音が若干食い遮っている面がなきにしもあらずだったと思います。そういうことから、最近は警察庁におきましてもかなりやかましく指導いたしまして、全国的にもスピード規制の見直しを進めてきております。ちなみに、この一年間で全国でスピード期制が緩和された延べキロ数は二千四百キロメートルに及んでおります。また、東京におきましても、既に御承知のように、国会周辺等は最近規制の緩和がなされましたけれども、既に実施しているものあるいは近々実施するものも含めますと、二百三十キロメートルにわたって都内でもスピード規制の緩和が図られることになっております。  そういうことで、今後とも真に守られる、また、それを守らせても酷にならない、そういうような規制値であるべきだという考え方から今後とも指導してまいりたい、かように考えております。  それから第二点の、先生御指摘の道路は首都高のことだと思いますが、これは高速道路と通常申しておりますけれども、厳密な意味では、自動車専用道路でございまして高速道路ではございません。そういうことでスピード規制も一般道路に準じてされているわけですが、ただ御指摘のように、特に夜間においては六十キロどころか七十キロでも八十キロでも走っているのが通常じゃないかということもそのとおりでございまして、首都高の速度の問題につきましては、今のままでいいかどうかについてはやはり再検討をいたしたい、かように考えております。  ただ、御理解いただきたいのは、特に都心部におきましては夜間に騒音で眠れないという苦情もございまして、そういう騒音公害等の防止のためにスピードを抑えているという部分もかなりございますので、夜間は確かに交通量は少なくなりますけれども、逆に騒音公害の時間帯でもある、こういうことでありまして、安全のためだけでないスピード規制もあるんだということを御理解いただきたいと思います。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 そういうことで検討してもらって、私が言うように、スピード違反を出した者だけがけしからぬという論理じゃなくて、やはり指導、教育が先行するし、実態に合ったいわゆる速度制限という見直しもやられていって初めてドライバーが捕まった場合でも運が悪かったなんという感想が出ないように、やっぱり悪かったと、こういう感想になるようなそういう対応がスピード違反の問題で必要だと私は思うんです。  ネズミ取りの問題について、これは長官、ああいう話があったけれども余りすっきりしないんです。どうですか、これも事前予告をきちんとして、そしてネズミ取りをまたつかまえる電波など要らぬような、ここでやっておりますよと標示をして、そしてもっと明るいスピード違反取り締まりと、こういう姿勢が大事だと思うんですが、長官いかがですか。

山田英雄警察庁長官

○政府委員(山田英雄君) 明るい取り締まりをするということについては全く同感でございまして、先ほど申し上げましたように、国民の共感を得て、また、ドライバーの支持と共感が得られる交通警察活動ということは基本にいたしたいと思っておるわけです。  ですから、まあ設備が許されれば全部の道路に取り締まりという標示をつけた方が安全は図られるのかもしれないと思いますが、そういうこともできないとなると、危険地帯においては危険なスピード、これはやはり取り締まらざるを得ない。そのことは御理解いただきたい。ただ、その際における言動、指導重点とか、いろいろな御指摘の点はよく現場に徹底いたしますように私どもも指導に努力したいと思います。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 それから、次に移りますが、いわゆる過重載の問題ですね。これはたしか山田長官が官房長のときに出された積載が過重の、過重載の問題。これは最近見ると、明らかにもう見ただけでそれらしきトラックがどんどん走っておるんですが、これは指導の徹底を含めて、どういう措置をとっておるんですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 過積載の問題につきましては、御指摘のように、交通安全上も非常に問題がありますし、それから、これは警察の立場ではございませんけれども、道路を著しく傷めるというようないろいろな弊害がございます。そういうことでございますので、警察といたしましても取り締まりの一つの大きな重点としてやってきております。また、この過積載の問題につきましては、運転者だけを処罰するということではだめである。やはりその背後関係といいますか、そういう違反せざるを得ないような状態に追い込むというようなこともやはり問題でございまして、その意味で、先生御承知のように、背後責任を追及する罰則規定も道交法にはあるわけでございます。  そういうことで、私どもはこの過積載問題につきましては、最近の重点として取り締まりを行ってまいりました結果、五年前に比較しますと約二倍近くの取り締まり件数になっております。最近、政府におきましても特に差し枠の問題につきましては、警察だけじゃなくして各省庁総合的な対策を講ずるべきであるというような観点から申し合わせをやっておりまして、こういう申し合わせの趣旨を徹底するように今後私どもも一線を指導してまいりたい、かように考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 これは、運輸省はどういう対応をやっていますか。

福田安孝運輸省地域交通局陸上技術安全部技術企画課長

○説明員(福田安孝君) 差し枠等過積載のできるような改造というようなことが行われているということがございますけれども、そういう不正改造というものが主として自動車整備事業者から発生しているというようなことでございまして、そういう整備工場に対しましては、従来からそういう不法な改造を行わないような監督それから検査を行う者がおるわけでございますけれども、そういう者に対しまして、研修の機会を通じまして指導の徹底を図ってきておるところでございます。その他、そういう整備事業者の団体等に対しましても、事業場の総点検の実施とかの指導を行いまして、このような不正改造というものの発生の防止ということを指導してきているわけでございます。  さらに、五十八年四月からは、道路車両法等の関係法令を改正いたしまして、整備事業者の遵守事項としまして、不法な改造の禁止を定める規制を強化しておるところでございまして、今後も指導、監督というものに努めてまいりますとともに、不法改造を行った事業者というものに対しま しては厳正に対処していくつもりでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 警察、済みませんが、五年前の二倍というんですが、五年前と今日と数字をちょっと言ってくれませんか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 先ほどお答えしましたのはちょっと数字が間違っておりまして、五年前と比較しますと二六%、これは過積載背後責任の追及件数が二六%増加いたしております。それから、過積載の件数は、今ちょっと数字がございませんが、一昨年と比べますと、昨年が三・四%増加いたしておりまして、昨年の取締件数が全体で十万六千七百五十六件となっております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 これは、その背景も、中には長時間労働もあるでしょうし、業者そのものにあるというのが常識ですから、そこら辺を含めて指導、取り締まりを強化してもらいたいということをつけ加えておきます。  それから、今度パーキングメーターの増設ですか、パーキングチケット販売機の設置、時間制限駐車区間の設定等が新設されるわけですが、バスの運行路線というものについては原則として適用しない、こういうふうに理解していいですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) そのとおりでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 もう一つ聞きますが、パーキングチケット等の管理事務の委託者ですね、それからレッカー異動等の指定法人の職員、これはどっちかといえばみなし公務員とされるんじゃないかと私は思うんですか、取り締まり権限は持っていないわけですから、ここら辺の指導徹底というのはどういうふうにするんですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) パーキングメーターの維持管理につきましては、特別の身分を与えることは考えておりません。指定移動保管機関につきましては、レッカー移動等の指定移動保管機関につきましては特別の身分を与えますので、守秘義務を課したり、あるいはみなし公務員として刑法の適用等で、例えば、贈収賄罪の対象になるとか、そういう規定が改正案に盛り込まれているところでございまして、あわせてそういう指定法人についての厳重な監督規定が置かれているところでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 しかし、そうは言ってみても、現実には法が成立するとやっぱり一人歩きをするんじゃないですか。だんだんそういう態度になってくるということにはなりゃせぬですか。いかがですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 指定移動保管機関につきましては、法律の条文上も厳重な監督規定が設けられておりますし、また、現に私どもも施行後はそういう趣旨を徹底してまいりたいと思っております。  それから、パーキングメーターやパーキングチケットの維持管理につきましては、委託することができるという規定がございますが、これにつきましては、実は、先生御承知のように、現在でも民法に本づきまして事実上委託をしているところがございまして、そういう維持管理をやっているわけでございます。  そういうことで、法的な地位といたしましては特に今回の法改正で改めるものではございませんけれども、しかし、御指摘のようなことのないように、今後とも指導を徹底してまいりたいと考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 それでは聞きますが、パーキングメーターの設置は警察で判断をしてこことここという格好で新設するんでしょうが、地域の住民にとっては迷惑なことですね。こういう地域の皆さんの意見を反映するような所要の措置というのは考えているんですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) パーキングメーターの設置場所につきましては、現在、制度的には道路管理者あるいは都市計画決定権者等と協議をするような場をつくりまして、そういう協議の上で設置してまいりたい、かように考えております。地域住民の御意向につきましては、御承知のように、現在でもパーキングメーターが全国に一万四千基ございますし、東京の場合でも七千七百基あるわけでございまして、従来設けてきたパーキングメーターにつきましても十分地域住民の意見を聞きながら設けてきておりますので、今後ともそういうことに十分配慮して設置場所を決めてまいりたい、かように考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 例えば、今回の法改正で、東京二十三区でこのうちの説明を聞きますと十五万台ぐらいが違法駐車。今度はどのくらい解消できるんですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 先ほど申し上げましたように、東京都内では現在パーキングメーターが約七千七百基ございます。これをパーキングメーター及びパーキングチケットで三倍程度にはふやしてまいりたい、かように考えております。  それから、路外駐車場でございますが、この路外駐車場も実は必ずしも十分に利用されていない実態がございまして、私どもの承知しておりますのは平均利用率が約六割というふうに考えております。そういうことで、今日の改正でお願いしております違法駐車の移動措置命令等の取り締まり強化の規定等の運用によりまして、現在は率直に申しますと取り締まり率が非常に低いものですから、路外駐車場があいていて、なおかつすぐ目の前に違法駐車をしているという実態もありますので、そういう違法駐車を路外駐車場の方に誘導していくというようなことも含めますと四、五万台ぐらいの、路外駐車場も含めまして駐車が今までよりも可能になっていくんではないかというふうに考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 私は逆になるんじゃないかと思うんです。それは今度のパーキングメーター自身の料金が路外駐車場よりも高ければ別ですよ。ところが、ここよりも安いということになれば、これも大体どの程度を考えているのか聞きたいんですが、むしろ、今六〇%しか路外駐車場に入ってないわけでしょう。四〇%あいておるわけだ。やっぱり物は安い方に流れますよ。そうすれば、ここに入っているものはさらに今度は路上に出てくるんじゃないですか。逆になりはしませんですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 駐車違反の件数でございますが、先ほど先生の御指摘のように、現在二十三区内で十五万件、東京都全体でも十六万件ぐらいございます。これは瞬間の違法駐車台数でございまして、一日当たりの延べ台数にしますとそれよりも当然多くなるわけでございますが、仮に、瞬間連法駐車台数が一日当たりの連法駐車台数と仮定いたしましても、現在、一日当たり警視庁で取り締まっております件数は一千二百件でございますから、〇・七%程度の取り締まり率になっております。このような取り締まり率の低さ、あるいは取り締まられる可能性が低いということもございまして、先ほど言いましたように、路外駐車場があいていながらすぐ目の前の道路に違法駐車をしているというような状態が出てきております。  それから、先ほどこれも申し上げましたように、今回の改正でお願いいたしておりますのは、駐車違反の取り締まり率が〇・七%である一つの大きな原因は運転者が理場にいないということでございまして、呼び出し状等を張ったりあるいはワイパーに挟んだりしているわけでございますが、これにつきましては何ら法的根拠がないというようなこともありましてなかなか取り締まりができないという面もございます。そういうこと等、現実に交通の円滑化を大変に阻害しているというような連法駐車は後で金を取ればいいということでは済まない場合がありまして、やはり早急に違法駐車を排除しなければいけないというようなこともございます。  そういう意味で、レッカー移動の業務を指定車両移動保管機関に行わせることによってレッカー移動等をもっと活発化いたしたいとか、あるいは移動措置命令を出して、移動措置をとった場合に警察官に申告するような義務規定、その標章をはがした場合には二万円以下の罰金に処するというような規定も改正案でお願いしているところでございまして、このような規定を活用することによりまして真に悪質な違法駐車というのはもっとも っと取り締まることができるんじゃないかというふうに思っております。そういうことからいたしますと、取り締まられることが現在よりもはるかに確率が高くなりますと路外駐車場のすぐ目の前に違法駐車をするというようなこともなくなっていくんではないか、そういうふうに考えておりますので、私どもは今回の改正はむしろ路外駐車場の方に誘導していく、そういう効果の方がはるかに大きいものと考えているところでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 本来なら、違法駐車してはならぬとか、スピード違反をしてはいけないというのはマナーの問題ですよね。それを今度は罰則と刑罰でもって強制しよう、こういうことで、最後にはレッカーまで出てきて引っ張っていっちゃう、こういう仕組みなんですが、その方向が果たしていいのかというと、私はそれにはその必要性、合理性が伴っていかないと、反発だけ残って逆な現象が起こってくるんじゃないかという気がするものですから、私はさっきからこれをくどく言っておるんですがね。  例えば、こういうのもございますね。あなたお話ししたように、今度違反車の標章取りつけというのが出てくる。これについてはこういう問題も起こってきますね。例えば、それが破損した、今まではこれは刑罰はなかったんですけれども、今度は罰則がついてくる。しかし、運転者自身が破損したんじゃなくて、どこかで何かの問題で破損した場合だってあるかもしれぬ。そこら辺の立証が困難な問題が起こった場合に、一体、この責任をどうするのかという問題が起こる。こういう問題について私は必ず無用なトラブルが起こるような気がしてならぬですね。例えば、張ったやつを、酔っぱらいが来て、その運転者と関係ないのがはいでいったりする場合だってあるでしょう。そうすると、運転者が罰せられる、こういうことになるわけだね。こういうようなことに対してどういうような取り締まりというか、お考えを持っておるのか。今度の一連のやつを見るとそういう感じがしてならぬのです。そこら辺はいかがですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 御承知のように、今回の規定で何人もこの標章を取り除いてはならないということになっておりまして、したがいまして、一応、酔っぱらい等が取り除くというようなことがありますと、その酔っぱらいも取り締まりの対象になるわけでございます。ただ、現実問題としてそういうようなことが出てくる可能性は全くないわけではないということは御指摘のとおりだと思います。私どもといたしましては、従来のようなだれでもすぐ取り外すことのできるようなものではなくて、ある程度きちっと張りつける、簡単にははがせない、そういうようなものを考えたいと思っております。  それにしましても、現実に、自分ははがさなかったけれども、どういうわけかはがれていたというようなことがありました場合には、これはこの問題に限らずどの違反でもあり得ることでございまして、それはそれで個々の事例で、その都度警察官にそういうことを申し立てていただいて、なるほど納得できるような御説明だということであれば、それはもともと犯罪が成立しないわけでございますから検挙されないということになるだろうと思います。これはやはりケース・バイ・ケースで、現場でそういうことを御説明していただくということで処理をする以外に方法はなかろうかと、かように考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 あなたは立案者としてそういう良識でやっても、何万という警察官の、ましてや今度はみなし公務員がやるわけだ。そういうことになると、私はこれはもう累増すると思うね、率直に言って。例えば、重点取り締まり区域をつくるとか、もしくはその旨を標示して、そして事前に十分徹底をするとか。もう一つの問題は、この公布前の周知期間があるとはいえ、こういう問題というのは今までの慣行からいって、慣習からいってなかなか徹底はしにくいものですよ。そこで、機械的にそれをするんじゃなくて、運用においてはこの指導期間をある程度とって、そして指導の徹底を図っていくとか、今度は逆に業務用のやつがありますね、営業ナンバーの。こういう人たちは、どうしても荷物の集配とか、タクシーの駅前広場、道路における停車とか予約車とかいろいろありますね、こういう方々についてはどういうふうにするのかとか、もっとそこら辺の細かいものが伴っていかないと、警察官だけじゃないわけよ、今度は、そうでしょう。いわゆるみなし公務員というか、そういう人たちがやる場合がたくさん出てくるわけですから。そこら辺の問題についてどういうふうな配慮がなされておるのか、考えておるのか、それをお聞きしたいんですがね。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 駐車違反の取り締まりにつきましては、みなし公務員が取り締まりを行うということはございません。法文上、「警察官等」と書いております「等」でございますが、これは従来もそういう権限を持っております交通巡視員を含めている意味でございます。そういうことで、取り締まりはあくまでも警察官が行う、あるいはレッカー移動をする車を決めるのも警察官であるということでございますので、その点の御心配はなかろうかというふうに思っております。  それから、指導期間の問題でございますが、私どもは、従来からも法律が施行になりましても、場合によってはある程度の指導期間を設けるということは事実上ございますけれども、さればといって、その期間は絶対検挙しないというようなことは法律の建前上申し上げられないわけでございまして、私どもは今回の法改正は一応施行を来年の四月一日からといたしておりますので、若干時間的な余裕もございますから、その間に十分指導、広報を徹底してまいりたい、かように考えております。  それから、営業車の取り扱いの問題でございますが、先生御承知のように、現在貨物の積みおろし等の場合は五分以内であれば違法にならないわけでございまして、そういうことで五分以上どうしても駐車をしなければいけないというような場合にはパーキングメーターあるいはパーキングチケットの場所を御利用いただくとか、あるいは相当長時間にわたるという場合には、これも御承知のように、道交法上警察署長の許可を得れば、極端に言えば何時間でも駐車していいということにもなっているわけでございますので、そういうような手続をとっていただきたい。私どもは営業車だから特別に長時間を認めるとかというようなことにいたしますのは、取り締まりの実効を担保する意味におきましても、あるいは自家用車におきましても実質上は営業車と同じような貨物の積みおろし等もやっているものもあるというようなことを考えますと、それを特別扱いすることは難しかろうと考えております。  ただ、要は、やはり取り締まりのための取り締まりにならないようによく駐車の理由等を十分聞いた上で検挙すべきものかどうかというような判断をするということは、これは取り締まりの適正妥当な運用を図るという意味であろうかというふうに考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 あなたは今はそう言うんですよ。法律が通ると一人歩きをするという、本当を言うと、この審議の中で、例えば政令から、国家公安規則ですね、それを含めて細部にわたるものが欲しいんですよ。私はたから二十日までやろうやと言うんだけれども、この人はなかなか、こらえてくれと、きょうはいい答弁を出して、ぴしゃっとそういうことまで全部含めてするという、山田長官わざわざ出て言うからね。なかなか、もうあと時間が来るのに、井上先生も急いでくれとこう言うし、四面楚歌のような状況だから、これは率直に言って心配が多いんですよ。  ですから、私は委員長にお願いしたいのは、この問題のいわゆるそういう基準とか、みなし公務員に運用、標章取りつけの基準とかいろいろ出てくると思うんですよ。こういった問題であるとか、さっき私が言ったネズミ取り問題もございますし、一応ここら辺の問題は小委員会へ付託して論議を続けるということにした方がいいんじゃないかと思うんですが、委員長、いかがですか。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 理事会でひとつ諮って、妥当な線を決めたいと思います。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 まあ、大体それはそういうことでおたくの方はいいですね。そういう前提で長官の方もよろしいですな。

山田英雄警察庁長官

○政府委員(山田英雄君) 御指摘の運用上の配意事項につきましては、我々も第一線の指導上十分に注意してまいりたいと思っております。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 今の佐藤委員の質問は、法律は通すけれども、来年四月から施行する間においていろいろな細かいことが決まってきますね、交通局長が今言ったように。その間においてこの辺をやはり整理するために地行の中に小委員会がありますので、ここで議論しますから、ひとつそのように承知していただきたいし、対応していただきたい。要望です。

山田英雄警察庁長官

○政府委員(山田英雄君) ただいまの御要望につきましては、十分に、制定のための準備状況を含めまして御報告させていただきたいと思っております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 それは一つ確認できましたので、井上先生御期待に沿えるかもしれません。  そこで、時間がまだございますから、若干つけ加えておきたいと思うんです。レッカー業務ですね、これは指定機関の運用に移るため、職員も取り締まりの権限を持ったような感じになるんじゃないかと私は思うんですね。そこら辺の過誤に対する危険を私は感ずるんですが、これはどういうふうに対処するんですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) この指定移動保管機関として指定をいたしますに際しましては、そういうことについて適正な運用ができると思われる団体を指定いたします。現在考えておりますのは、各都道府県にございます交通安全協会を考えておりますので、交通安全協会につきましては、先生も御承知のように、従来から緊密な連携をとると同時に厳重な監督もやってきておりますし、今後こういう改正案をお認めいただくに際しまして、特にレッカー移動関係につきまして十分に施行までに指導を徹底いたしまして、御指摘のようなことにならないように措置をしてまいりたい、かように考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 これは、安全協会がやるんですか。そうすると、適正化センターというのはどういうふうになるんですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 現在考えておりますのは、指定移動保管機関も、適正化センターにつきましても、いずれも安全協会を考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 そこの点はわかりました。  安全協会の人員をきょう警察庁に持ってきて見せてもらったんですが、職員数は全国で六千三百九十三人、この範囲内でできるんですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 今回の改正案では、必ずしもすべての業務を直ちに行わせるということではございませんで、それぞれの都道府県あるいは警察署の実情に応じて委託の範囲あるいはその時期等が決まってまいるというふうに考えております。したがいまして、一挙にすべての業務を行わせるということになりますと、当然それなりに増員等の措置が必要でございますが、それは増員あるいは教育、訓練等の問題もございますので、一挙にというよりもむしろ、できるような準備体制が整ったところから委託をしていく、こういうことになるんではないかというふうに考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 そうでしょう。ですから、私は現実は安全協会のこの体制でできるはずはないと思ったんですよ。そういうことならわかりますが、そうすると、また、委託したところでさっき言ったようなみなし公務員が出てくる、こういうような内容になるでしょうし、特にさっきあなたが冒頭に説明したように、今度は違反駐車については標章を張る、レッカーで運ぶ、そういうスピード化をしていくんだと、こういうことになれば、東京二十三区で違法駐車が十五万台ですからね。それは相当な体制をつくっていかなきゃならぬ。そこでまた、山田長官のさっきのあれじゃありませんが、警察特有の天下りの方向を含めた外郭団体をつくって、そうしてそれを強化していくんじゃないかと、こう私は思ったんですけれども、そういうことじゃないんですな。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) そういうことではございません。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 そこで、この違反車両を引っ張って保管しますね。ここで、去年の道交法で附帯決議をつけたんですが、これは所有者の財産でもあるわけですから、取り扱いの処理、ここら辺は指定機関がやるんですか、それとも警察官がやるんですか、ここら辺を含めてどういう取り扱いを考えておるんですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 指定移動保管機関がレッカー移動以降の事務をやることにつきましては、まず、どの車を移動するかということを決定することまでは警察官が行います。それから、決定された車を引っ張り出すということから指定移動保管機関に行わせることができる、こういうことでございまして、したがいまして、それ以降の事務は一応すべての事務について指定移動保管機関に行わせることができることにしております。ただ、最終的に、先生御承知のように、公示をいたしまして六カ月を過ぎましてもその所有者がわからないような場合は財産権が地方公共団体に帰属するというようなこともございます。あるいはその保管費用が非常にかかるという場合には三カ月たてばそれを売却していいというような規定もございます。こういう売却規定あるいは処分規定につきましては、まさに先生御指摘のように、財産権にかかわる問題でございますので、この問題につきましてだけ警察署長の承認を得なきゃいけないということで、警察署長がもう一度十分に調査をしてみた上で、これはよろしかろうという承認を得て初めてそういう売却その他の処分ができる、こういうふうにいたしているところでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 わかりました。  次に、反則金の問題一つだけ聞いておきますが、これは四十三年に罰金、反則制度というのは創設されたんですけれども、創設されてから以後、経緯を見ますと、違反がどんどんウナギ登りに上っておるんだね。今度大幅なこの引き上げをやるんですが、これでまた違反が減少するという保証は私はないんじゃないかと思うんですが、この辺の見込みはどうですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 先生御承知のように、現在の反則制度は四十三年にできまして以降、昭和四十八年に一度反則金額が引き上げられたことがございます。四十八年に引き上げられました直後の四十九年の交通事故死者数は三千人以上減少をいたしております。これはすべて反則金の引き上げの効果ではないかもしれませんけれども、まあしかし、かなり反則金の引き上げが……

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 一年だけね。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) はい。効果をもたらしたんじゃないかというふうに考えております。  違反がどの程度減ったかは、違反というのは暗数の問題がございますので、実際上どのぐらいあるかということはわからないんでございますが、事故が減ったということは、やはりそのもとになる違反もかなり減ったんではないかというふうに私どもは理解しているところでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 それは、四十三年に創設して一年だけは減りました。それからはどんどんウナギ登りに上がっていることは間違いない。まあしかし、それはいいでしょう。  そういう点でもう一つだけ聞きますが、この反則金は本則倍額で当面五割運用と、こういうことになっておるんでしょうが、それはいつ本則に戻るんですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 現在の反則金の額でございますが、法律で規定されておりますのは最高限度額だけでございます。具体的な反則金額は政令で定めることになっております。現在の具体的な反則金額は、昭和四十八年に引き上げられた際に多くのものが法律の最高限度額に達しておりますものですから、具体的な金額を引き上げるためには法律の最高限度額を引き上げる必要がある、 こういうことで最高限度額を今回約二倍程度引き上げさしていただきたい、こういうことでございます。  したがいまして、法律をお認めいただきました後で具体的に政令で反則金額をどの程度引き上げるかということが出てまいりますが、私どもは当面五割程度ということで、今後、交通事故情勢その他の情勢の推移を見まして、その次にいつ引き上げ、また、どの程度引き上げるかということは考えてまいりたい、かように考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 時間が来ましたから、私はこれでやめますが、まだ交通安全施設の問題とか、それから高齢者や障害者の歩行の安全、また、外出機会等の拡大の保障とか、こういった点いろいろ聞きたかったんですが時間ございませんし、井上さんが首を振っておられるからこの辺でやめざるを得ぬのです。この法案施行に当たって国家公安委員長、警察庁長官の指導に当たっての取り扱い、慎重な姿勢を私はお願いしたいと思いますので、決意なり感想を聞いて、終わりたいと思います。

小沢一郎自由民主党・新自由国民連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(小沢一郎君) 先ほど来の先生の御質疑を、また、政府委員の答弁の中におきましても申し上げ、あるいは御指摘ございましたように、まあ単に罰金を上げて取り締まればそれでいいというものではもちろんないわけでございますし、何といっても大事なのは、国民みんなが、ドライバー皆さんがその法律を守りモラルを高める、また、警察当局におきましても、そういう意味で皆さんに啓蒙活動も行い、指導も行い、理解をいただきながらやっていくのがそもそもの基本であろうと考えております。  今後とも、そのような基本的な考え方のもとに立ちまして、法の誤りない運用を期していかなければならない、そう考えておるところであります。

山田英雄警察庁長官

○政府委員(山田英雄君) 大臣からお答えをしたとおりでございまして、お願いしております改正は、当面放置しがたい違法駐車の蔓延に対する緊急対策ということでもあろうかと思います。そのことによって交通の安全と円滑を図る、それを期するわけでございますが、そのほか、関係機関と連携をとりました総合的な交通安全対策というものを常に検討していかなければならないと思います。そういうことについて御指摘の点を十分に玩味いたしまして、今後とも交通安全の推進のためあらゆる努力を尽くしてまいりたいと思います。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    午後零時二分休憩      ―――――・―――――    午後一時二分開会

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 地方行政委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○金丸三郎君 大臣がお見えにならないようですから、最初に、警察庁長官にお伺いいたします。  私は、主として東京都内と私の郷里の鹿児島の体験からですけれども、昨年来もう日に月に交通渋滞がひどくなってきたように思います、これは素人の感じですけれども。最近は新聞を見ましても、高速道じゃなくて低速道だとこう言われたり、千葉や埼玉から夕方帰ろうとすると四時間もかかったというような声が非常に多いですね。この点を長官は、これは局長じゃなくて長官に、特に大臣なんかにもお聞きしたかったんですけれども、素人の感じとしてそういう感じが非常に強いんです、それをあなたどう思っておられるか。それから、関連して、その原因は何だと思われるか。  私の感じとしては、自動車は毎年毎年絶対量がふえていっている。特に人口の集中が大都会に多いですね。地方は県庁所在地その他で、都市集中が多い。地価は東京は坪一億する。道路の拡張がなかなか意に任せない。自動車はふえるのに道路の容量の絶対量が少な過ぎるんじゃないだろうか、こういう気がしてならないんです。その点をどういうふうに長官は見ていらっしゃるか。これは交通局長なんかの仕事とちょっとはみ出た問題だと思うんですけれども、長官は次官会議にも臨まれるわけでしょう。だから、警察の交通の取り締まりの立場からいって日本のそういう意味の交通政策、どういうふうに思っていらっしゃるか。  私は、自動車産業をどうせよということまでは考えておりませんけれども、どうもこの狭い国土で四千数百万台の自動車と二千万前後のオートバイが走り回っているという実情のようですね。一体、自動車がまだ今後もどんどんこの調子でふえていっていいんだろうか。生産を抑えると失業につながりますからだれも自動車の生産量を抑えるとは言えない。また、自動車ぐらい便利なものもないですね。冬は暖かいし、夏は涼しいし、雪の中でも自動車の中におったらぬくぬくとしておれる。しかし、それで一体いいんだろうかということを、実は非常に私は自問自答をしておるんです。だれも結論は出しにくいと思いますけれども。  一体、毎年自動車の絶対数がどれぐらいずつふえていきつつあるのか。その点に関連して、どうも原因は、自動車の絶対量がふえ過ぎてそれを入れる道路が狭過ぎる、かといってなかなか道路の拡張、新設ができない、そんな感じがするんですけれども、長官の御見解をお伺いいたします。

山田英雄警察庁長官

○政府委員(山田英雄君) 御指摘の点は私も同じように感ずる点はあるわけでございます。交通警察行政の点から見ますと、最近の交通事故の増加あるいは交通渋滞の深刻化という現象に直面しておるわけですけれども、これは、御指摘のように基本的には道路容量が伸びていないにもかかわらず、それ以上の車両台数の伸びがあるということに原因があると思います。  自動車台数についてお尋ねでございましたが、ただいま四輪車は四千六百万台に及んでおります。年々の増加は二百万台ずつふえておるというような状況であるわけでございます。ただ、お尋ねの中にもありましたけれども、車と我が国社会との関連ということを考えますと、車社会といわれておりますように、一面有用なものとして社会生活に大変貢献しておると思います。したがって、一概に車の生産を停止するというわけにもいかないのであろうと思います。産業構造への影響とかいう我が国経済に深く根差した問題にも関係すると思います。そういうふうに申し上げますと狭い視野だとお感じになるかもしれませんが、社会生活に有用な車である以上、これの増加というのをとめるというよりも、私ども警察としましては、現実の交通障害、交通事故の増加とか交通渋滞の深刻化ということがあるわけでございまして、そういうものが出ておる局面、その局所ごとに道路や安全施設の整備を図っていく、あるいは我々の交通警察行政の分野で手を尽くせる交通安全教育とか指導取り締まり、そういう総合施策で交通障害の除去というものを図っていくことが必要であろう、今の段階においてはそのように考えております。  ただ、長期的にこれから交通の実態がどう推移していくか、その実態を見ながら、御指摘の点はいろいろな問題をはらんでおると思います、車の生産制限といいますよりか、他の交通手段との関係を含めました総合的交通体系といいますか、そういうことの長期的検討で解決すべき課題でもあろうと思いますので、関係行政機関と長期的な検討というものを考えて検討していきたい、こう思っております。

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○金丸三郎君 長官の御答弁としては恐らくそういうことであろうと私も考えます。  私も、バスレーンができて非常に交通がよくなったとか、それから最近は、大宮-成田間をリニアモーターカーを将来使うとか、あるいは大阪から新大阪空港にもリニアモーターカーを使うとか、そういうことが言われています。これも日本の交通の混雑を防いでいく、あるいは緩和していく上から非常にいい発想で、そういう総合的な交通対策というのが実施されていかなければならないと私も思います。余り縄張りにとらわれない で、警察庁あるいは交通局として、日本の主として陸上交通ですけれども、それに対するお考えはできるだけまとめて、道路の問題とか、いろいろな問題についても積極的に発言をしていかれてもいいんじゃないか、ぜひそういう心構えで、今後、与えられた条件の中で交通の取り締まりをやるのが今の交通局の当然の姿勢だろうと思います。どうも今のままではなかなかできないという、これは私の個人的な見通しです。  さっき言いました、自動車はなかなか生産を制限できない、ある程度は生産制限させにゃならない時期にもう来ているんじゃないかなと、私は個人的には実はそう思っているんです。的確な資料も持っていないし、具体的な案もありませんから、それ以上言う勇気もないんですけれども、どうも今のままで個人の持つ自動車の量がふえていっていいんだろうか、便利だからいいというなら世の中どうなるかわからないです。国全体の調和を考えていくために国家があるので、国民が便利だから、望むんだからというだけでは、そういう政治ではいけない、私はこういうふうに思いますので、今後の交通対策ということについて、警察庁でもほかの省に関係することでも積極的な研究をして提言をしていただきたい、こういう希望を申し上げておきます。  それから、次に、最近の交通事故の状況をお伺いしたいんですが、この一両年とここ十年ぐらいの中期的な従来の経過から、交通違反の件数ですね、衝突事故とか速度違反とか駐車違反とか飲酒運転とかいろいろあるだろうと思います。それがここ一、二年どうなっておるのか。ここ十年あるいは十数年の傾向がどういうふうになっておるのか。件数をお伺いいたします。  それから第二は、死亡事故がどういうふうになってきておるのか。これが第二です。  第三は、その死亡事故の趨勢、ふえておるのか減りつつあるのか。  それから、死亡事故が交通局の、それから全国の交通警察の努力で減ったような状況にあるということも聞きますけれども、そうだとすれば、死亡事故が減少したのは主としてどういう理由によるものか。  以上、ちょっとお伺いいたします。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 御質問の、交通違反の取り締まり状況についてまずお答え申し上げますが、昭和四十九年の交通違反の検挙件数は約八百八十三万件でございます。これに対しまして、五十九年の取り締まり件数が一千三百万件ということでございますので、約五割程度ふえている、こういう状況でございます。  それから、昨年の交通違反の取り締まりの中身でございますが、もちろん交通違反にもいろいろな種類がございますが、主なものを申し上げますと、無免許運転が二十一万五千四百五十一件、飲酒運転が三十七万百七十一件、最高速度違反が四百八十六万六千八百四十三件、信号無視が五十四万五千二百十六件、追い越し通行区分違反が七十一万七千八百四十二件、駐車違反が二百三十五万七千七百三十八件等となっております。  次に、交通事故死者の状況でございますが、先生御承知のように、戦後最高の死者数になりましたのは昭和四十五年でございまして、このときは一万六千七百六十五人の人が死亡いたしております。その後、四十六年から減少に転じまして、昭和五十四年にはピーク時のほぼ半分に減少いたしましたが、再び五十五年以降増加傾向を示してきております。ただ、昨年、一昨年につきましては若干減少をしておりまして、特に昨年はわずか一名減少したということでございまして、しかし、負傷者も含めました交通事故の発生件数や負傷者数は昨年、一昨年いずれも増加している、こういう状況でございます。  それから、交通事故の昨年、一昨年減少した理由でございますが、私どもは、いろいろあります交通事故の中でも、特に死亡事故は非常に悲惨でもありますし、また遺族等の悲しみも非常に大きいものがあります。あるいは社会的損失という意味におきましても損害が大きいものでございますので、同じ交通事故の中でも特に死亡事故に重点を当てて対策を講ずるように指導をしてまいっております。実は、死亡事故に特有の傾向というものがございまして、例えば、日曜日は全事故は一番少い曜日でございますが、死亡事故は逆に非常に多い、こういうような死亡事故特有の傾向等もあるものですから、そういうものに重点を当てた事故防止対策というものを指導してまいりました結果、この一両年は、全事故はふえている中にあって、死亡事故は若干ながら減ってきた、こういうことではないかというふうに理解をいたしているところでございます。

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○金丸三郎君 この死亡事故が著しく減っておることは皆さんの御努力の結果で敬意を表しますが、今日までいろいろな交通違反の対策として講じてこられた施策のうち最も有効だったと思っておられるのはどういう対策なのか。今後どういうことにさらに重点を置いて対策を講じていったらいいと思っておられるのか、これが第二点です。  それから、ただいまの御説明で千三百万件の交通違反の取り締まり件数のうちで駐車違反が二百三十五万ということでしたね。どういう駐車違反なのか、その内容をちょっとお聞かせ願いたいと思います。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 昭和四十五年をピークにいたしましてその後死亡事故が減少に転じました原因として考えられますことは、昭和四十五年から交通安全施設整備事業につきまして計画的にかつ飛躍的に安全投資がなされるようになったということが一つの大きな原因だと考えております。それから、昭和四十四年からでございますが、交通違反につきまして点数制度が実施されまして、ただ単に金さえ払えばいいということにならなくなった。違反につきましてそれぞれ点数がつけられておりまして、それが一定の点数に達すると行政処分を受ける、こういう制度が施行になった、あるいは交通反則通告制度が四十三年から施行になったというような極めて大きな制度的な改変が四十五年前後にかけて集中的に採用された、こういうことがあろうかと思います。ただ、かつての、例えば一基当たりの信号機の事故減少効果と最近における事故減少効果は、当然設置する場所等が変わってまいりますし、そういうようなこともあってかつてほどの効果が出なくなってきている、そういうこともありまして、なかなか最近は減らなくなってきている、こういうことではなかろうかというふうに思っております。  それから、駐車違反の内容についてでございますが、駐車違反につきましては大まかに申しまして二種類ございます。一つは、法律上駐車してはいけないというふうに決まっている場所がございます。例えば、交差点の中とかその付近、あるいはバスの停留所、坂道の頂上付近、消火栓の前あるいは消火槽の近く、そういうようなところは法律上場所として禁止されているところでございます。一方、特に大都会においては公安委員会の行う駐車禁止の規制の違反というものがございまして、東京都の場合は道路の九六%が駐車禁止規制がかけられておりますので、そういう規制違反というものがございます。私ども具体的にその種別は把握しておりませんが、私どもの想像では交差点の中とか、その付近とか、そういう非常に悪質な、あるいは迷惑性の高い危険な駐車違反につきましては、例えば東京の場合は一日当たり約八千件ぐらいはあるんではないかというふうに推定をいたしております。

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○金丸三郎君 私は、駐車違反が多いのもやはり自動車が多過ぎるということ、それから道路の容量が狭過ぎるということが根本じゃないんだろうかなという感じがするんです。それから、特に東京あたりで聞きますのは、自動車を新しく持とうとしますと駐車場をどこにするということを届けなければならない。実際はこれはペーパーであって、実際上の駐車場というものは持っていない。警察としては駐車場がなければ認めるわけにいかぬ。これは遵法精神を失わせたり、実際上守れないことを強制しようとしたりすることで、私は余り感心せぬと思うんですけれども、自動車を持つ 以上は駐車場がなければいかぬというのもこれは当然で、私がさっき言いましたように、国民が自動車を持ちたいからどんどん持たせるというのが果たしていいんだろうかという根本の疑問を私が持っている一つの原因なんです。  これに関連しまして、交通違反に対する罰則その他ですが、その前に例のシートベルトの問題、私も最近高速道を走るときはシートベルトをつけるようになりました。やってみますと案外そう抵抗を感じない。最近のシートベルトは非常によくできておって、そう体が不自由でないような感じもします。現在の高速道路における着用状況がどうなっておるのか、それから一般道路における着用状況がどういうふうになっておるのか、これをお伺いしたいと思います。  それから、交通違反の反則の問題ですけれども、交通違反は日常茶飯に起こるし、別に悪い考えがあってやったんじゃないからというので、どうも反社会性が余りないような意識が国民の間にあるようです。しかし、その交通事故の結果を見ますと大変悲惨な例がたくさんあって、例えば、若い夫婦がこちらは規則を守って走っておるのに二十未満の若い者が、しかも無免許ですよ、それが交通違反でぶつかってきて若い両親が死んで、まだ幼稚園児の子供が二人残った。二人は一生みなしごで暮らしていかなきゃならぬ。最近あった例ですけれども、私の親しい人の奥さんが、こちらは正常運転をしておるのに、向こう側からぶつかって、傍らに乗っていた人はちょっと腕のけがで済んだのが、その奥さんは下半身全く不随になってしまうような事故が起こった、しかし、相手は保険にも入っていないものだから損害賠償も一銭ももらえない。  その反社会的な交通事故の結果というものを見ると、普通の刃傷ざたとかあるいは詐欺とか恐喝とかいうことよりも非常に深刻な影響を長い間にわたって残すような結果が起こっている。だから、今の交通違反の罰則で一体いいんだろうか、私はこの点についても年来非常に実は疑問を持っています。従来の刑法の観念と交通違反の罰則の観念はどうも少し離れ過ぎておって、車社会になったら車社会の秩序を維持し、そして事故の結果の社会的な影響というものを考えて、もっと社会的な制裁を加えるとか、そういうことがあっていいんじゃないか。私はたから罰則も今の罰金とか点数の制度、これも確かに有効ですけれども、私は罰金なんかも少し軽過ぎるんでもう少しこれは今後見直していくべきじゃないかなあという感じを持っておりますが、この点についての御見解を伺いたいと思います。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) お尋ねの第一点のシートベルトの着用率の状況でございますが、最近の調査、これはことしの春の全国交通安全運動期間中の調査でございますが、高速道路の運転者の着用率が九五・三%でございます。また、一般道路の運転者につきましては五三・六%でございます。一般道路が高速道路に比較しますと非常に着用率が低いというのは、御承知のように、高速道路につきましては不着用について行政処分の点数が一点つけられておりますが、一般道路につきましてはそういう制裁がないということがございまして、指導でいろいろ着用率の向上を図っているところでございますが、指導では五〇%台というのがほぼ限界に近いんではないかというふうに考えております。  それから、罰則をもっと強化すべきではないかというお尋ねでございますが、私どもも全くそのとおりに考えておりまして、そういうことで今回の改正案におきましても反則金の限度額及び罰金を約二倍程度に引き上げる改正をお願いしているところでございます。罰金につきましては、特に昭和三十五年以来引き上げられておりませんので、二倍程度でいいのかという問題は残されておりますけれども、反則金の限度額を二倍程度に引き上げるというバランスの問題と、それから今五千四百万程度の人が免許を持っている、こういう時代でございますので、その影響するところが非常に大きい、広いというようなことも考慮いたしまして、今回の改正案でも罰金についても二倍程度に引き上げをお願いしているところでございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 最初に、先日の天皇在位六十年からサミット、そしてチャールズ皇太子来日と大行事が行われて、首都圏の警備ということについては大変御苦労があったと思います。特に現場で昼夜を分かたず警備に当たった現場の警察官の皆さんには大変その労を多とするわけなんですが、このサミットの最中に、幸い人身事故はなかったんですが、新宿の方面から迎賓館をねらって飛行弾が発射された。もしあれが迎賓館に落ちておったら大変な騒ぎであったろうと思います。そういうことが起こって、その犯人もまだ逮捕はされていないようでございます。  ところが、御承知のように、昨日ジャカルタで日本とアメリカの大使館に手製の砲弾が撃ち込まれたということで、これにはどうも邦人が関与しているという、しかも邦人の旅券を盗んでそれが利用されたということが伝えられているわけです。そういうことになりますと、先日のサミットのいわゆるテロ対策に対する相手方の反攻といいますか報復ということも考えられるわけですが、この一連の事件に対して警察当局としてはどう見ておられるのか。そしてまたその対策を犯人逮捕を含めてどう考えておられるのか。最初にお答えいただきたいと思います。

三島健二郎警察庁警備局長

○政府委員(三島健二郎君) 今回の天皇陛下御在位六十年記念式典及びサミットの会議に対しまして極左暴力集団はこれを絶対爆砕するという主張をいたしまして、前段の早い時点からいわゆる飛び道具等を使ってのゲリラ活動を繰り返してきたわけであります。これに対しまして、警察といたしましては全警察の総合力を発揮いたしまして警備の万全を期するべく努力をいたしたところであります。幸い参加国の首脳の身辺の安全、会議の平穏な開催というものを確保したわけでありますが、これはまさに国民の皆様方の大変深い御理解と御協力のたまものであると考えているところでございまして、心から感謝を申し上げている次第でございます。  また、発射弾等のゲリラ事件に対しましては、直ちに警視庁におきまして捜査本部を設置いたしまして、その後鋭意捜査を進めているところでございます。  また、ただいまジャカルタでの事件につきまして言及がございましたが、現在のところいまだその犯人あるいその団体等についてつまびらかではございません。日本人であるかどうかということにつきましても明らかでございませんので、警察といたしましてはジャカルタの事件につきましても深い関心を持ちまして、必要なルートを通じての情報収集等に努めている、こういう状況でございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 ただ、日本の治安がいいということは世界的にも有名なんですが、白昼に迫撃弾というんでしょうか、五発も、しかも都内から、新宿の方から撃ち込まれて、その犯人も捕まえられないということは非常に私どもも気になるところでして、そういう点についての犯人逮捕の見通しといいますか、その捜査状況というのはどの程度まで進んでいるんでしょうかね。全然もう手がかりなしということなんでしょうか。その辺どうでしょうか。

三島健二郎警察庁警備局長

○政府委員(三島健二郎君) 先ほど申し上げましたように、警視庁におきまして捜査本部を設置いたしまして現在捜査中でございますが、何分にも現段階では事件が発生してからまだ余り間がたっておりませんので、いずれにいたしましても、幅広い、例えば、周辺の聞き込みであるとかあるいは入居者の割り出し捜査であるとかあるいは遺留品の捜査であるとか、さらにはあの発射弾の内容、あるいは犯行声明を出したという点から見て中核派の犯行と見られますけれども、そういう中核派に対しまするところの組織捜査であるとか、そういうものを現在推進しているところでございます。  例えば、昨年の四月の十二日に成田空港及び羽 田空港に同じような発射弾の発射事件がございましたが、その犯人の割り出しをいたしましたのは本年の三月になってからでございますので、その意味では十一カ月間の捜査を経て犯人を割り出したという経緯もございます。そういう意味ではこの種の事件捜査というのは大変時間がかかるわけでありますが、いずれにいたしましても、何としても犯人を割り出す、捜査を遂げるという決意でもって捜査を進めてまいるつもりでございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 大臣も国家公安委員長ですし、警察庁長官も、恐らくあの迎賓館を飛び越したから不幸中の幸いだったと思いますけれども、びっくりされたと思います。今度のジャカルタも同じような連係があるような気がしてなりませんので、その辺はぜひ総力を挙げて犯人を捕まえるということが一番の再発防止の決め手になるんではないだろうか。何かこれはグリコ・森永事件もそうなんですが、犯人がなかなか捕まらないというところにそれに便乗したまた変な事件も起こってきたり、国民もいら立ちといいますか、どうしているんだろうかという不安がのかぬわけでして、これは重大な国民関心の事件でございますので、ぜひ精力的に捜査をし、犯人逮捕に努めていただきたい、このことを強く要望しておきます。  それでは、きょうは本題ではございませんので、道路交通法の法案に入りたいと思います。  まず最初に、ちょっとお聞きしておきたいのですが、反則金なり罰金というのは一番新しいところで決算と予算、決算で一番新しいというといつですかね、五十九年でしょうか、それとも六十年でしょうか、予算を当初見積もられて、そして結果として決算があるわけですが、その予算と決算のずれというのはどれぐらいあるものでしょうか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 今、手元に具体的な数字を持ち合わせてございませんが、ずれがあるとしてもそれほど大きな数字ではないというふうに承知いたしております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 これは、通告しておきませんでしたので、もし一番新しい分でわかりましたら、予算とそれから決算がどうなったかということを後ほど教えていただきたいのです。  普通、私たち素人考えでいきますと、こういう見積もりというのは非常に難しいし、予算と決算というのはかなり食い違いが出てくるのじゃないかという気もしないでもないんですけれども、今のお答えでは余り遣わぬということになると、予算よりもかけ離れているときには督励をして何とか予算に近づけようというような、そういう操作をしておられるのじゃないか、そういう気がしてならぬのですが、その辺はどうなんでしょう、そういう傾向はないんですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 先生御承知のように、確かに交通反則金は一度国庫に入りましてから交通安全施設に使う予算として各都道府県に配分されますけれども、各都道府県に配分されます基準は違反の取り締まり件数とかそういうもので配分しておるのでは決してございませんで、交通事故の発生件数とかそういう交通事故情勢からどの県にはどの程度の交通安全施設を整備する必要がある、こういう判断から配分をされているわけでございます。そういうことでございますので、予算が足りないからその穴埋めに取り締まりを強化するということは絶対にないと申し上げてよろしいと思います。  それから、決算と予算との見込みの差の問題でございますが、大体二年ぐらい前の違反件数をもとにして予算というものを考えるのが普通でございまして、また、取り締まり件数もそう毎年激増したり激減したりすることがないものですから、おおよその見込みというものはそういう数字から決められる、こういうのが実態でございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 先ほどの金丸先生の議論でも出ておりましたように、毎年車が二百万台もふえるんですから、普通のとおりしておられたら当初見積もったよりも、極端な言い方をすれば反則金も当然多くなってくる可能性は私はあると思うんですね、車が二百万台もふえているんですから。そういうことも考えられるし、我々のひがみかもしれませんが、余り反則金の集まりが悪いといいますか、検挙が少ないときには相当号令がかかって緊急にやられるというような話も、その筋からじゃないのですけれども聞くんです。  それで、私の国元でも昔こんな話がありまして、駐在のお巡りさんが一緒に酒を飲んでおって、それでその人が車で出るのを奥さんに通報させて押さえさしたりしてやられたとか、そんな話が現実にあったものですから、何かそういうところからまた不信と不満というものも出てくるのじゃないか、そういう気がしてならぬものですから参考までにお尋ねをしたわけです。  それとともに、非常に問題なのは、やはり死亡事故ですね。人身事故が、発表されているのによりますと昨年で九千二百六十一人ですか、だから一昨年より一人減ったというだけで、ここ四年連続して九千人台に上っておる。これは大変なことでございます。これを警察当局としては八千人にしようという目標を立てておられるようなんですが、言うことは易しいのですが、さて、今の現状から見て具体的に八千人に減らすというのにはどういう対策をお考えになっているのか、その辺どうでしょうか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 交通事故死者を八千人以下に今後五年間で抑えてまいりたいという目標を持っておりますことは御指摘のとおりでございます。今後、どういう対策で事故を減らしていくかということでございますが、私どもといたしましては、何よりもまず交通事故の分析を徹底いたしまして、事故の実態に即応した安全教育なり指導取り締まりなりあるいは安全施設の整備なり、そういう対策を進めてまいりたいと考えております。また、ただいま御審議をいただいております道交法の改正によりまして罰則等の強化も図られますことは、今後の交通事故防止に相当の効果を上げるものと期待をいたしております。  またさらに、御承知のように、シートベルトにつきましては交通事故の被害の減少に大変効果があるものですから、一般道路におきますシートベルトの着用率の向上を図るために、できるだけ早い機会に一般道路の不着用についても行政処分の点数をつけることを考えさしていただきたい、かように考えております。  それから安全教育の面でございますが、特に最近の交通事故増は若者の交通事故が非常にふえてきております。その若者の交通事故を具体的に検討してみますと、運転技能の問題というよりもむしろ安全マインドといいますか、例えば、カーブに差しかかれば当然スピードを落とさなければいけないのですけれども、落とさないで転倒したり、ガードレールに激突したりという単独事故が非常にふえてきております。こういうことでございますので、先般指定自動車教習所におきます自動二輪車のカリキュラムを改正いたしまして安全マインドを高めるような教育内容を充実するというような改正も行ったところでございまして、事故の実態に即した重点的な対策というものを今後鋭意進めてまいりたい、かように考えているところでございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 いずれにしても、死亡事故というのはもう大変痛ましい事件でございますので、この点については私どもも頭が痛いところでございます。  厚生省に伺いたいんですが、厚生省は、在宅の精神障害者が病院通いをやめてしまったために病状が悪化することもある、こういう現状に照らして、精神科の通院医療の中断者に対して保健所による訪問指導を近く始めることとされているようなんですが、このことについてちょっと具体的に報告をしていただきたいんです。

小林秀資厚生省保健医療局精神保健課長

○説明員(小林秀資君) お答えいたします。  今、先生がおただしの点は、きょう付で各都道府県に指示を出しました精神科通院医療中断者保健サービス事業の件だと存じます。精神障害者の方、病院に入っていらっしゃる方もそれから在宅で生活をしていらっしゃる方もいらっしゃいますが、医療を受けていまして、その医療を中断した、薬を飲まなくなったということになりますと症 状は悪化する事例が出てまいります。本来ですとお医者さんがきちっと管理できればいいわけでございますが、なかなか難しい状況がございます。  それで、本年の四月一日に健康保険の点数表の改正がございまして、病院、診療所から精神障害者の方へ訪問看護に行くという制度ができ上がったわけでございます。ただ、医療機関にしてみれば、自分のところが職員が足りなくて行けない、また遠くて行けないという場合には医療中断のまま放置されるという症例が出てまいります。そういうことから、医療中断ということがわかった患者さんについて医療機関ができない部分については保健所の精神衛生相談員、保健婦をして訪問をし、そして医療の継続を進める、そして社会復帰を図る、そのこと自体がひいては障害者による一般人へのいろんな事件の発生を予防するというところから今般通知をしたところでございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 全国で精神障害者というのは大体どれぐらいおられて、そしてそのうち通院をしている人はどれくらいか、つかんでおられますか。

小林秀資厚生省保健医療局精神保健課長

○説明員(小林秀資君) 精神障害者の全体数は昭和三十八年に行いました精神衛生実態調査の数で推計をいたしております。その調査によりますと、千人の住民の中に何人精神障害者がいるかという推計が出ておりますが、それは一二・九でございました。それに我が国の人口約一億二千万を掛けますと精神障害者の数は約百五十五万人という推計になります。この中には、精神衛生法でいう精神障害者でございますから精薄者も入っておりまして、全部百五十五万人が医療を受けなければならないということにはならないわけでございますが、現在、精神障害者百五十五万人のうち入院患者が約三十四万人、それから外来の患者は、きちっとカウントはしておりませんけれども、患者調査というのをやっておりまして、それからの推計でいきますと約七十万人いる、このように考えております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 いつもこれ問題になるんですが、運転免許ですね。運転免許は精神障害者だからといって排除の条件にはなっていないんですね。その辺どうなんでしょうか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 現在、道交法では精神病者には免許を与えないことになっておりまして、したがって、建前上は精神病者の運転免許を持っておる者はいないということになりますけれども、現実には精神病者の方の中でも一定時期正常に戻るとか、そういう方もおられますので、実際には免許を持っている者の中にも精神病者がいるということが実態でございます。  そこで、私どもといたしましては、交通指導取り締まり等の機会とか、あるいは免許証の更新の機会、あるいは中には家族から通報がございまして、こういうことだから免許を取り消してくれというような通報があることもありますので、そういうような機会にいろいろ認知した者につきましては精神衛生鑑定医に診断を嘱託いたしまして、その検査に基づきまして間違いなく精神病者であるという者につきましては免許を取り消しているところでございます。ちなみに、昨年一年間に精神病者の疑いで医者の診断を受けさせた者が五百七十九名でございまして、このうち百九十四名の免許を取り消しております。そのほかにてんかん病者とか精神薄弱者とか、あるいは覚せい剤等の中毒者もおりますけれども、精神病者だけでもそのぐらいの取り消し者がいるというのが実態でございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 それで、もしそういう人が事故を起こした場合は、裁判になって、精神障害者だということで無罪になるという例が多いんですが、やはり同じでしょうね。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 犯罪に関しましてはそのとおりでございます。  ただ、民事責任の問題とか、あるいは自賠責の問題等の被害者救済の問題は常に免責というわけではないというふうに理解をいたしております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 これは、いわゆる通院の人に訪問指導をして犯罪を未然に防ぐ、あるいは社会復帰ということで厚生省も乗り出しているわけですね。そういうことですから、保健所あたりと警察が連携をとりながら、やはりそういう人でも前に免許をもらって途中から精神障害になったという人も中にはおられるかもしれませんね。そういうことで、精神障害でなくても交通事故なんか、いろいろ聞いてみますと、何か自分の車にちょっと傷をつけられたからといって引き返してひき殺したとか、この人らは別に精神障害者じゃなかったんでしょうけれども、異常な気持ちに、車に愛着を持っている人はそんな事件も起こしたり、自動車というのは一つ間違うと一種の大変な凶器に変わるわけですから、そういうことを考えますと、やはりあらゆる面から横の連携をとりながら免許の問題についてもなさる必要があるんじゃないだろうかという気がするんですが、大臣どうでしょうね。

小沢一郎自由民主党・新自由国民連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(小沢一郎君) ただいまの点については先生御指摘のとおりでございまして、車によるいわゆる交通事故は一瞬にして人の生命を奪うという大きな災害をもたらすものでございますので、その資格たる免許の交付に当たりましても、もちろんその後のいろいろな指導についても同様であると思いますが、厚生省あるいはその他のいろいろな機関と十分連携をとりながら今後とも対処していかなければならない、そのように考えます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 それで、駐車違反の問題なんですけれども、やはり先ほどの議論にもありましたように、駐車違反が大都市でこんなにたくさんあるということはもう目に余っております。私どもの国元でも最近はもう随分駐車違反がふえているように私も町を歩いておって感じます。結局、駐車違反を取り締まろうとする以上はやはり駐車場の整備というのがいつもついて回らなければならないと思います。ただ、駐車違反だけ取り締まって、結局、本人たちに言わせれば駐車場がないじゃないかということですから、やはり今後何か大きな建物を建てるときには駐車場を確保させる、これは警察の仕事ではありませんけれども、いわゆる建築基準法の問題になってくるでしょうけれども、そういう必要も当然生まれてくると思うんですね。  私の宿舎が清水谷にありますけれども、前がホテルニューオータニで、隣りが赤坂プリンスホテルですね。あそこで大きな行事があったらもうそれこそどうしようもない。駐車場も限界があるようですね。地下の駐車場に入るのにいつもずっと並んで待っていますね。なかなか入れない。だから、駐車場へ入るために道路へはみ出して順番待ちをしている。それが結局違法駐車のような形になってくるわけですよね。そういうことをいろいろ考えてみますと、駐車場が足りないということが一番のネックですし、駐車場がないのに違反だけを挙げるということになると、ドライバーとしては頭にくると。それでもう一つ厄介なのは、いわゆる違法駐車をしている人でも、運の悪い人がつかまって運の悪くない人はそのままよかったということになるということですね。  そういうことをいろいろ考えてみますと、やはり駐車場をきちっとしてあげるということ、これについては、警察としてはどういう努力をなさっているんでしょうか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 私どもは、先生の御指摘のように、本来、道路というところは駐車する場所じゃございませんで、やはり車なり人が通行する場所でございますから、今回の改正でも、できることならば路上駐車のスペースを拡大するということは基本的な方向としては好ましいことではないのでありますが、御指摘のように、ただ取り締まりだけを強化するということもまた実際問題として非常に酷になるということも考えまして、路外駐車場が整備されていない、あるいは幹線道路以外の場所で比較的交通の障害になる度合いが薄いというような場所を選びまして、現在の路上駐車のスペースの約三倍程度には今後ふやしてまいりたい、かように考えております。  そういうことと、現在の路外駐車場におきましても、先生御指摘のように、場所によりましては もう常時満杯というところもございますけれども、おしなべて平均いたしますと都内の路外駐車場の利用率は六〇%程度でございまして、まだ利用する余地が残っている路外駐車場もたくさんあるわけでございます。そういうことでございますから、今後取り締まり等を強化することによってできるだけ路外駐車場に誘導していくというようなことも、今回の改正をお認めいただければ可能になるんじゃないかというふうに考えているところでございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 それで、大都市の交通渋滞の原因というのは、自動車の台数が多過ぎるということが根本原因でしょうけれども、もう一つは、やはり今の駐車違反ですね。もうひどいところは両側駐車していますから、せっかくの道が半分以下になって、それが渋滞の原因にもなっておりますね。  私、先日も申し上げたと思うんですが、自動車の大手メーカーが東京のガイドパンフをつくっているんです。それを見るとおかしなことが書いてありまして、自動車のメーカーさんが出している外国人向けのガイドパンフの中に、東京都内は交通渋滞が激しいので、なるたけ都内では自動車を使わないようにして、地下鉄か国電を利用されるのが一番東京をスムーズに見られる、こういうようなことを書いてあるんですね。まことに適切な話ですけれども、格好の悪い話で、その原因が駐車違反にもあるということになってくると、今回の措置でどこまで駐車違反がなくなって交通渋滞が緩和されるか、やってみないとわからぬものですから私どもも疑問に思っているわけなんですが、この法律が施行されれば駐車違反はどの程度減ると見ておられるんですか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) これは、率直に申し上げますと、やはり取り締まり能力の問題もありまして、この改正がなされたからといって一挙に、現在十六万台あると推定されております都内の違法駐車がきれいになるというわけにはいかないだろうと思います。ただ、最初は、例えば、都心の中でもさらに都心的な一番交通の障害の程度が大きいような区域を重点的に取り締まりをやっていきまして、それで徐々に範囲を広げていくとか、そういうようなことによりまして時間をかけてできるだけきれいな道路にしてまいりたい、あわせて、路外駐車場等の整備につきましても、関係機関にいろいろ働きかけまして、要は、違法でない駐車というのは差しつかえないわけでございますから、そういう方向で警察としても努力をしてまいりたい、かように考えております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 それから、今回パーキングメーターをふやすということになっているようですが、パーキングメーター、現在は四十分だと聞いているんですが、これが非常に短い、四十分ではもう食事する間もない、買物に行っても、うっかりしていると時間を超過するということで、延ばしてくれというような要望が非常に強いんですが、この辺はどう考えておられますか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) パーキングメーターの駐車時間でございますが、現在、全国的に申しますと、短いところでは三十分というところがございますし、長いところでは二時間というところがございます。いずれにしましても、その範囲内で地域の実情に応じて決めているわけでございます。御指摘のように、東京都内の場合は四十分ということで統一されておりますが、短過ぎるという御批判もございますので、この改正を機会に時間については再検討させていただきたい。私どもの調査によりますと、都内の場合の駐車に必要な時間というものは、八三%までが一時間以内ということでございますので、一時間程度に延ばせばかなりの人の需要を満たすのではないかというふうに考えているところでございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 それで、もう一つ。パーキングメーターは本当は料金を払わにゃいかぬのでしょうけれども、払わないで、ごまかして、ごまかしてといったら何ですけれども、ただで逃げてしまう、行ってしまうというのがかなりあるように聞いているんです。私の国元では、パーキングメーターは、車をつけますと、幅二十センチぐらいの鉄板がガチャンと上がりまして、パーキングメーターに料金が出ておりますから、その料金のお金を入れると鉄板が自動的に下へおりる。ですから、ただでは出られぬのですよ。お金を入れないと車が動かぬようになっておりますね。そういうのがあるとごまかしができないと思うんですけれども、東京では、何か要領よくお金を払わないでそのまま行ってしまうのもかなりあるように聞いているんですが、そのとおりでしょうか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 全国的には、実は数は少ないんですが、約二千台分でございますが、警察ではなくて道路管理者が設置している路上駐車場がございまして、その道路管理者が設置している駐車場につきまして、御指摘のような装置のパーキングメーターもあるようでございます。現在、機械の構造上は料金を入れなければパーキングメーターの上に赤ランプがつくというような構造になっておりまして、あるいはまた制限時間を超えた場合にも赤ランプがつくというような構造になっておりますから、警察で設置いたしましたパーキングメーターも、違反は外見的にわかるようにはなっているわけですが、何せ全体の違反の取り締まり率が〇・七%という状況でございまして、なかなか取り締まり能力がついていないということで、そういう違反があることも事実でございます。  ちなみに、昨年一年間にそういう時間超過あるいはもともと金を入れないで駐車しているという違反を検挙いたしておりますのは九千二百三十件でございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 それからもう一つは、今後パーキングメーターをふやしたり、あるいは今のチケットを出して、そして駐車場所も選定されるんですが、そのときにはやはりその地域の住民の皆さん方の同意を得る、こういう大前提に立って事を進めていかれるようになっているんですか。それとも、警察の一方的な都合でここなら大丈夫だろうということでお決めになるんでしょうか、その辺どうでしょうか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 現在、既にパーキングメーターは全国で一万四千基ほどございまして、そのうち七千七百基は東京都内にあるわけでございますが、これまでパーキングメーターを設置いたします場合には、地元住民の御意向を十分尊重しながら設置してきておりますし、今後設置します場合にも同様に考えてまいりたい、かように考えております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 それからもう一つは、私も宿舎におりまして、たびたび夜中の二時から三時ごろでしょうか、高速道路を暴走族というんですか、大体二十台ぐらいの感じがしますね、音で言えば。もう大変な音ですね。何か爆発でも起きたんかというような音でぶわっと通り過ぎるんですが、あの高速道路なんかにモーターバイクで若い人が何十人も入ったら、大体夜中に入ってきたら暴走するという心配が濃厚なんですが、そういうときは警察に通報してもらうとかなんとかそういうことはできぬのでしょうかね。とにかく、これから夏になってくると、我々も夜中にびっくりして飛び起きることが何回かあります。夜中は高速道路の車が少ないから余計に飛ばすのかもしれませんが、相当な音ですよ。ああいうのはもう入るときからわかっているんじゃないかと思うんですがね。そうなると取り締まりもしやすいんじゃないかというような気がするんですが、その辺の連携というのはないものなんですか、どうなんでしょうか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 御指摘のように、暴走族の勢力は、警察の懸命な取り締まりにもかかわらず、なかなか封圧できておりません。私どもといたしましては、週末を中心に管区等が中心になりまして都道府県間の調整を図りまして一斉取り締まり等をやっておりまして、取り締まり件数等は年々増加しております。ただ、昨年に関しましては若干また増加傾向に転じておりますけれども、暴走族の全体の傾向といたしましては、この数年確実にグループ数もあるいは蝟集回数も減ってきておりまして、私どももそれなりの効果が上がってきたのかなということで実は喜んでいたわ けですが、ちょっと最近また様子が変わってまいりましたので、今後さらに強力な取り締まりをやってまいりたい、かように考えております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 これは、本当にはた迷惑で、何事が起こったんかというぐらい大きな音ですよ、二十台ぐらいのように想像しますけれども、ぜひ対策をお願いしたいなと思います。  それから、いよいよ高齢化時代を迎えてきたわけなんですが、交通事故死亡者の中にやはりお年寄りが多い。同時にまた、寿命が延びていくわけですから、運転免許を取って運転をなさっているお年寄りの人もこれからかなりふえてくるわけですね。そうなってまいりますと、両方の対策が必要になってくるんじゃないかなと思うんです。警察としては高齢化時代に対してのお年寄りの事故に遣われる方、同時に、七十、八十になっても運転はできる人もたくさんおられるわけですから、そういう人に対する対策といいますか、指導といいますか、そういう面はどう考えておられますか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 御指摘のとおりでございまして、最近、お年寄りの歩行中の死者が非常にふえてきております。また一方、お年寄りの運転する車による事故というものもふえてきております。これからますます高齢化社会が進んでまいりますので、お年寄り対策というものを今後の交通警察の一つの大きな重点として取り組んでいく必要があろうと思っております。  まず、歩行者対策の問題でございますが、最近のお年寄りといいましても、既に車社会に入りましてから数十年を経ておりますので、安全教育面でもかなり今までいろんな機会に受けているという方もおられるんですが、それにもかかわらず歩行中の死者がふえているということを考えてみますと、一つには意識と実際の行動とのずれがある。自分では速く歩いて横断しているつもりでも、実際にはそんなに速く歩いていないというようなことで、大丈夫だと思っているのが間に合わなくて車にはねられてしまうというような結果ではないかというふうに考えております。  それから、今までの私どものお年寄りの安全教育は、主として組織を通じてと申しますか、お年寄り教室だとか老人クラブだとか、そういうような組織を通じた安全教育というものを主にやってまいりましたけれども、問題はそういう場に出てこられない方がえてしてはねられるのも事実でございますので、これからはもっときめ細かく、例えば、お年寄りの家庭を一軒一軒シラミつぶしに巡回訪問して、安全な横断の仕方等を理解していただく、こういう努力も今後してまいりたい。あるいは、特に夜間に横断中の事故が多発いたしますので、余り格好の悪くないようなものを考えまして、反射塗料を塗ったワッペンとかそういうものをつけていただくとか、そういうようなことでお年寄り自身も被害防止のためにそれなりの努力をしていただくような面も推進してまいりたい、かように考えております。  それから、運転者の方の問題でございますけれども、お年寄りと申しましても、御承知のように非常に個人差がございます。例えば、運転免許の場で六十歳以上はどうするとか、あるいは七十歳以上はどうするというような制限的な施策ということにつきましてはもっと慎重に検討さしていただきたい。ただ、年をとれば視力や聴力が減退するということも事実でございますので、そういう身体的な条件の変化というものをよく理解をしていただいた上で運転をしていただく。そういう意味におきまして、更新時講習等の際にはお年寄り学級のようなものを設けましてそういう内容の教育等なやってまいりたい、かように考えております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 最後に、けさほども出ておりましたが、警察の道路交通の取り締まりなんです。たびたび私も新聞記事等で見るんですけれども、長官は、取り締まりに当たって、いわゆる相手方が納得のいくような親切丁寧な指導と取り締まりに当たれということをおっしゃっていることはよく承知しておるんですが、現場へ行きますと、長官がそう指導なさっておるんですけれども現場まではなかなか徹底しないんじゃないかという嫌いもあります。  特に、標識が日本の場合は余りにもたくさんあり過ぎるんじゃないかという意見もございますし、同時に、一例を挙げれば、けさほどから議論が出ておりますけれども、ネズミ取りと俗に言われるのに一方通行がありますね。一方通行の出口で捕まるんですよ、これ一番頭にくるらしいんですよ、運転手さんも。一方通行の入り口で、そこへ入ってはいかぬ、そこは一方通行だから入れませんと言って指導したり注意してくれたらこれは非常に喜ぶんですね、喜ぶというかありがたがるんですけれども、出口で待っておって捕まえるんですから、これはどうしようもないんですね、一方通行もう通ってきたんですからね。そういう傾向が非常に強いんです。道路でも信号を渡った向こう側におるんですね。こっち側におって、そこは左へ回るんだったら真ん中行ったらいかぬと注意せにゃいかぬのに、渡ったところにおるもんですから違反してきた直後にばっとやられる。それが結局、違反を挙げるために取り締まっているんだという、やられた方には反感が出てくるわけです。  ですから、もう少し違反をさせないように指導をするということを優先にしていく方針を強く出していただいて、一方通行の出口なんかで捕まえるなと、一方通行だったら入り口のところで注意せいと、こういうような指導が必要じゃないかと私は思うんですが、その辺どうでしょうか。やはり、それは現場の状況によってはそうはいかぬという場合もあるかもしれませんけれども、一番頭にくるのはそれのようですよ。だから、わざわざそこで待っておって、ここにおったら必ず捕まえられる、成果が上がるというそういうことでやられて、もうけしからぬと言ってぶりぶり――それで今、広域化しているものですから、その町に常時住んでいる人ならここは一方通行だということはわかるんですけれども、隣の町なんかから用事で来た人なんかはうっかりしていると信号の一方通行というのを見損なってすっと入ったりする、そういう場合もあるんですが、その辺どうなんでしょう。指導のときにそういうことをもっと徹底されたら、やはり警察の取り締まる姿勢にも問題があるんじゃないかという気がするんですが、長官どうでしょうか。

山田英雄警察庁長官

○政府委員(山田英雄君) 繰り返し御答弁申し上げておりますように、我々の基本は、国民の支持と共感を得る指導、取り締まり、これを実施しなければいけないということでございます。  ただいま大変具体的な例を挙げられてお尋ねでございますけれども、前にも申し上げましたが、違反の七三%は一七%の少数のいわば累犯者によって行われておるわけでございまして、今の一方通行の問題、あるいは交差点の左折、右折の問題も、わかっていて悪意の違反、これはやはり相当程度あると我々は受け取っておるわけです。たまたま初めての違反で、あるいは標識に気がつかなかったとか、そういう善意の違反と言うとおかしいですが、過失の軽い違反というものもあると思います。そこら辺を見きわめるのがやはり現場の警察官の努力と経験であろうかと思いますが、その点は十分注意するように、また、各都道府県警察の現場に私どもも指導し徹底させたいと思いますが、今申し上げました悪意の違反というのが多い、それが一方通行のところでも交差点でも事故につながっておるということは御理解いただきたいと思います。  そういう取り締まりを徹底いたしませんと、ドライバーのマナー全体が上がってこない、私はこの一七%の累犯者というものを一〇%に五%にしていかなければならないと思うんですね。駐車対策も、わかっておって、どうせ取り締まられないんだから、張り札されたって取ればいいんだということで違法駐車を繰り返しているということではいけない。そういう意味で、今回も緊急対策ということを道交法の改正の中身で実現させていただきたい、こう思っておるわけですが、十分に注 意してやってまいります。他方、悪質なドライバー、そういうものを少なくするための取り締まり、指導、予防、こういうことも我々職務としてやっていかなければいかぬ、その辺のことを御理解賜りたいと思います。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 最後に、大臣、けさほどから議論が出ておりますように、少なくともネズミ取り、こういうようなことが言われないような取り締まりになるように現場に対する徹底方を、長官も今おっしゃっておりますが、公安委員長としてぜひ機会があるたびにそれを訴えていただいて、そして、どうしても取り締まる方の数が少ないものですから不公平みたいになってくるわけなんです。それは違反をした方が悪いんですよ、悪いんだけれども、おれだけじゃないじゃないか、そしてうまいこと、やられてないのがいっぱいおるやないかと、それがぐあいが悪いんですよね。ですから、そういうことを言わせないような、いわゆる日ごろ事前に注意をしてあげるということがある程度徹底してくると、ドライバーもあれくらい注意されたんだからやっぱりこっちが悪いんだという気になってくると思うので、その辺の指導をあらゆる機会にお願いしたいなと思うんですが、一言おっしゃってください。

小沢一郎自由民主党・新自由国民連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(小沢一郎君) 先生御指摘のように、警察の行政は違反者を取り締まるということだけではございませんで、むしろそういった違反を、あるいは違法な行為を起こさせないように、国民の皆さんの本当に理解を得て行っていくということがその基本の心構え、姿勢でなければならないと思います。現場の警察官も実際の日常の中で大変であろうとは思っておりますが、私どもなお先生の御意見も踏まえまして、その精神を徹底させて、本当に国民から信頼され理解される警察官であり警察行政にしなければならない、そのように今後とも心してまいりたいと思います。

下田京子日本共産党

○下田京子君 今回の道交法改正のポイントといいますか、それはやっぱり違法駐車対策と罰金、反則金の引き上げ、これにあると思います。違法駐車対策の中で時間制限駐車区間に関する制度を新設して路上の短時間の駐車を秩序あるものにする、この点については一定の改善だと私は評価を申し上げます。ただ一方、ステッカーを張られ、破損したら罰するという規定を新設したり、レッカー車による移動保管体制を強化したり、さらに、反則金につきましても、他の反則金は二倍引き上げというところを駐車違反については二・五倍とするというような対応の中身になっているわけなんですね。  私、基本的にまずただしたいのは、この違法駐車の対策の基本、これは一体何なのかということなんです。政府の資料を見ましても、今までの答弁からも明らかになっておりますけれども、東京都内の場合ですと九六%が駐禁区域になっておりまして、現に瞬間的路上駐車というのが十八万台あると。ところが、駐車場の整備はどうかといえば八万台であり、またパーキング・メーター設置箇所も七千七百基ということになりますと、路外駐車場に誘導するんだということだけれども、物理的に言ってこれは不可能ということが都内の場合には明確になっているんです。ですから、あれこれありますけれども、違法駐車対策の基本というのはこの駐車場の整備、ここに置くということが大変重要ではなかろうかと思うんです。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 御指摘のとおり、駐車対策の基本は路外駐車場の整備が必要であるというふうに私どもも思っております。ただ、現在において十分な路外駐車場が整備されていない。しかも都内に十六万台の瞬間違法駐車台数がある。この違法駐車が現実に交通の円滑化を大変害している。あるいはバス路線にはびこりましてバスが停留所に着けられなくて、道路の真ん中で客が乗降をしておる。あるいは駐車車両に衝突して死亡するという事故がこの五年間に約八割ふえているというような実情を考えますと、路外駐車場の整備を待つということは現実的には何ら対策を講じないということにもなりますし、現在の駐車状態はこのまま放置できないということでございますので、とりあえず、現在考えられる限りの警察側としてのとり得る措置を今回の改正案に盛り込ましていただいた次第でございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 端的にお答えいただきたいんです、時間がなくてね。  基本的な違法駐車の整備という点での対応はお認めになっているわけです。ただ、私申し上げたいのは、パーキングメーターの設置等具体的にこれから事業計画があるのかというと、ないわけですよ。その辺が非常に矛盾していまして、問題は反則金の引き上げなんですけれども、この引き上げは他の違反よりも高い二・五倍にしたと、こういう取り締まり強化によって違反を抑制することが一体できるんだろうかという点で、反則金の引き上げで違法駐車を防ぐという発想が大体おかしいということを私は申し上げたいと思うんです。  それで、次に、この関係で大事なことは、今回の改正で反則金を引き上げまして、反則行為の適用拡大というようなことをいろいろ考えられておるようですけれども、このことによる収入増というのはどのぐらい見込んでいらっしゃるのか、年間約四百億というふうに伺っておりますけれども、間違いございませんでしょうか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 反則金の引き上げ及び反則制度の拡大によって反則金収入がどの程度ふえるかというお尋ねでございますが、これは挙げて取り締まり件数によるわけでございますので、正確な数字はお答え申し上げられませんが、仮に、昭和五十九年と同じ取り締まり件数であると仮定すれば御指摘のように約四百億の増収になると、こういうことになろうかと思います。

下田京子日本共産党

○下田京子君 あくまでも仮定だとは思いますが、そうしますと、今までの収入金の実態から見れば、年間約一千億の反則金収入になるというふうに理解してよろしいですね。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 取り締まり作数が同じであるとすればそういうことになります。

下田京子日本共産党

○下田京子君 過去の実績を見ますと、大体そうなんですね。五十九年度に六百十七億五千万円、六十年度には六百四十一億六千万円、六十一年度は予算ですけれども六百九億二千二百万というふうな状況でいきますから、仮の数字であるけれども年間約一千億の反則金による収入を見込んでいる。そういう予測をする中で、これは自治省の交付税特別会計を通じてこの反則金というのは交通安全対策特別交付金として県それから市町村に交付されるわけですよね。また、その中で交通安全施設整備事業というものを大きな財源として行っているわけだと思うんです。  この交通安全施設の整備事業計画の問題で質問したいんですけれども、過去に行われました第一次、第二次ありますけれども、第三次整備計画と第四次の整備計画でまずお答えいただきたいわけですが、補助金のつく特定事業というのがございますね、これが第三次の場合にはトータルで一千九百億の予算であったかと思います。それが第四次、六十一年度から五カ年計画で出発する分については一千三百五十億という格好で、この補助による特定事業の分が五百五十億円の減になっている、一方で地方単独事業の方は約六百三十億円拡大されている、こういう数字が出ているわけなんですけれども、この補助による特定事業が大幅に減額されるという計画を立てなければならなかったその大きな理由は何でございましょうか。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 御指摘のとおり、第三次の特定事業の規模は計画ベースでは一千九百億でありましたけれども、実績ベースでは一千三百十一億にとどまったわけであります。これは交通安全施設、公安委員会分につきましては特定財源でなくて一般財源なものですから、国の厳しい財政事情が直に反映された結果このような実績にとどまったわけでございます。私どもとしましては、計画を立てる段階で、一千三百十一億という実績を踏まえて現実的な計画を立てよう、そのかわり、立てた以上は何が何でも達成をしよう、こういう考え方が基本にございます。  それから第二に、そういうのが主な原因でございますが、実は、事業区分の見直しをしたという ことも理由でございまして、と申しますのは、今度地方単独事業に回しました事業は、御承知のように信号機の新設と大型可変標識の設置に関する事業でございます。  まず、信号機の新設につきましては、最近特に大都会におきましてむしろ信号機が多過ぎるんじゃないかと。だから、信号機によってかえって交通の渋滞を深刻化させているんじゃないか、こういう御意見が出始めてきております。そのようなことで、現実に信号機を新設する必要性というものにつきましては、大都会ではそうでございますけれども、また一方、地方の県ではまだまだ足りないという県がありまして、その必要性に非常にアンバランスが出てきた、こういうことでございますので、この際その都道府県の実情に応じて信号機の新設は考えていこう、こういうふうにしたものでございます。  それから、大型標識につきましても、最近標識が非常に多過ぎる、標識ジャングルじゃないかという御意見も出始めてきておりますので、大型標識を整備することによりまして視認性を高め標識の整理統合を図っていく、こういうようなことも必要であろう。そうしますと、現在の標識標示は地方単独事業で実施されておりますので、この際統合的に地方単独事業として整備してまいりたい。そのかわり、財源措置を必要な手当てをやってまいりたい、かように考えた次第でございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 いろいろお述べになりましたけれども、第一次というのは達成率一〇五・二%で、第二次分は九四・九%いっているんです。第四次は第三次に比べて補助による特定事業を減らしたのは補助金の抑制の結果であるということはお認めになったわけですけれども、問題はそういうところに合わせてやるというところにも一つ問題がある、これは指摘しておきたいと思うんです。同時に、事業区分の見直しということについて、これはまた別途次で質問したいんですけれども、ここではっきりさせたいことは、公安委員会関係の交通安全施策の整備なんです。反則金の引き上げというものが非常に財源的に大きな役割を果たすことになるんではないかということなんです。  つまり、公安の場合、補助から単独にという格好で単独事業が非常にふやされているわけですけれども、この単独事業の増額分というのは第四次の場合に三次に比べて約六百三十億円ふえているわけです。この六百三十億円のうち、反則金の引き上げによる収入が一体どのくらいあるんだろうか。さっき仮の数字でお示しになりましたけれども、ざっと四百億でしょう。四百億のうち四割が市町村に行って、あと県に残り六割行く。その六割分が半分ずつに分けられるということになりますと、四百億掛ける四年分ですから一千六百億。一千六百億の三割という格好になりますと、ざっと四百八十億円。全体計画でいけば四百八十億円見込めることになるわけです。そういうことで、今回の法改正による反則金の引き上げというものが地方単独の事業の財源に大きく充てられる、結果としてそういうことが言えるというふうに思いますが、間違いないですね。

八島幸彦警察庁交通局長

○政府委員(八島幸彦君) 今回、反則金の限度額を引き上げる、あるいは罰金を引き上げるということは、挙げて交通安全対策のためでございまして、安全施設の財源対策のつもりは毛頭ございません。しかし、現在の制度の仕組みといたしましては、御指摘のように、反則金収入はすべて都道府県なり市町村に配分されるものですから、結果としてそれが財源の一部に使われるということはそのとおりだろうと思います。

下田京子日本共産党

○下田京子君 全くそうなんですよね。ですから、地方単独事業の増額分を約六百三十億円見込んでいるわけですが、さっき局長がおっしゃったように、今度は計画を立てたらもう本当に全部達成するようにしたい、その裏には何かというと、見込んだだけの反則金の収入がなければできないというふうになるわけなんです。  次に、建設省にお尋ねしたいのですけれども、道路管理者分の安全施策の整備事業でございます。交通安全の観点から道路の改築などを進めるのに極めて重要な事業であるというふうに私も理解しております。六十一年度からの第四次の計画を見てみますと、補助の特別事業が一兆三千五百億円で、第三次に比べまして四八・四%増、九千百億円ですからね、ふえているわけです。一方、単独事業の方は約一兆二百億円ということで、これも第三次分に比べまして四八・四%増ということで、いずれも大幅に拡大することになっております。ただ、問題は内容なんです。第三次計画の事業の重点の中に歩行者及び自転車、特に子供、老人及び身体障害者の交通の安全を確保することを重点というふうに明記されてあると思うんです。この考え方は第四次の計画にももちろん引き継がれていると思うんですけれども、念のために確認させてください。

三谷浩建設省道路局企画課長

○説明員(三谷浩君) 御指摘のとおり、警察側と一緒になりまして、昭和六十一年度から第四次交通安全施設等整備事業を道路管理者としてすることとしております。  その際、今、先生から御指摘がございましたように、重点は私ども五つ考えております。一つは、歩行者、自転車利用者の安全を確保するための歩道であるとかあるいは自転車道の重点的な整備。それから、今御指摘の点だと思いますが、安全、快適な歩行者空間を確保するための幅の広い、使いやすい歩道等の整備、あるいは身障者対策のための段差の適切な切り下げ、こういうようなもの、さらに自転車駐車場の整備なんかを考えております。三番目には、自動車事故というものも依然として大きなシェアを占めておりますので、例えば混雑区間におきます登坂車線等あるいは交差点の改良、こういうものをつくることにしております。さらに、情報社会を迎えまして、案内標識あるいは道路交通情報、これらにつきましては補助の道をしようと考えております。それで、重点の置き方につきましては、全く第三次を引き継ぎまして、さらに積極的に行うということにしております。  そのために、全体といたしまして一兆三千五百億ということで、第三次の計画に比べまして四八%の増。それから、単独事業の方でございますが、これは交通安全施設等整備事業の法律の趣旨に基づきまして、実際には各県からの積み上げで決まるものでございますが、現在のところやはり同じ四八%増、合わせまして一兆二百億、合計いたしますと二兆三千七百億円の車業でもって交通安全の施設の拡充に邁進したいと思っております。  なお、もちろん、この交通安全施設等整備市業といいますのは、既存の道路の交通安全施設の整備であるとかあるいは改良でございまして、新しく道路をつくる場合は当然ながら交通安全を十分配慮した道路をつくる方向で進めてきております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 大臣にお聞きしたいのですけれども、今お聞きのとおり、第三次に立てた計画に基づいて第四次の整備計画も進める、こういうことなんですけれども、第三次の閣議決定によります内容というのは、車両と歩行者交通が分離されていないために、児童及び幼児の交通事故が発生するおそれが大きい、そう認められる通学路に歩道等を整備する、あるいは児童及び幼児が道路を横断する際、交通事故の発生するおそれが大きいと認められる通学路に立体横断施設を整備するという格好で、特に子供に焦点を当てて対応されているんです。  私がなぜここに焦点を当てて聞きたいかといいますと、閣議で決定し、第四次の計画にも引き継ぐとおっしゃりながら、現実にはどういう対応をしてきているかといいますと、子供を交通事故から守るという通学路の整備について、補助率を通常の二分の一にしなさいという形で、今まで高率補助でかつては三分の二補助してきました、五十九年まで。それを六十年のときに十分の六の補助に切りました。そのことによって十八億円の財源を浮かしました。さらに、六十一年度には十分の五・五という補助にいたしまして、このことによ って三十三億円の財源を浮かすというような形になりました。ですから、実態は子供の交通安全、命にかかわる問題と、ましてや通学道路の整備を図ると言いながらこの補助率の引き下げということはやはりこれは問題ではないかという点なんです。

小沢一郎自由民主党・新自由国民連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(小沢一郎君) 今度の第四次の整備計画におきましても、現在の交通事故の状況等につきまして、先生御案内のとおり、子供あるいは老人等がふえておるわけでございます。したがいまして、そういう子供、老人等の交通事故を少なくするという意味におきましてもこの整備計画において対処していかなければならない。その方針は当然貫かれていくものと思っております。  今の御指摘は、建設省の方の補助負担率の問題であろうかと思います。いろいろ国全体の財政状況等の中で、負担率が切り下がってきたことは事実であろうと思いますが、私がこれ言う話ではありませんけれども、建設省道路行政におきましてもいろんな角度から新しい政策的な中にも地域のそういった交通安全にかかわること、あるいはまた、学校通学路等に対する新しい施策も講じながら対処しておると私は承知いたしております。したがいまして、これから私どもも建設省等とも十分連絡をとりながら、御指摘の点については今後とも十分力を入れて対処してまいりたいと思っております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 まさか子供を交通事故から守る対策を後退させますなんということは答弁できないわけで、それはおっしゃるとおりなんですが、現実的には予算で削られている、これは事実なんです。  次に、これは端的にお答えいただきたいんですけれども、天皇在位六十年式典あるいはサミットに絡んでの警備体制でございます。聞きますと、一日最高三万人で、地方からは沖縄、千葉、それから地元の東京を除いて四十四道府県から約四千人の応援をいただいて警備に当たった、その延べ人数は何人になるのか。それから同時に、予算はどうであったのか。これは人件費等が約七十億であるとかあるいは緊急指令のシステム導入のために三十六億円だとか、あるいはVIPのための機器を三機購入したのでざっと七十億あるいは五十億、そんなことを言われておりますけれども、経費、できたら項目別あるいは国、地方区分でお示しください。

三島健二郎警察庁警備局長

○政府委員(三島健二郎君) 今回の天皇在位六十年記念式典並びにサミットの会議に対しましては、極左暴力集団がこれを一体のものと見て、この催しを粉砕する、爆砕するという言い方をしておるわけであります。彼らが爆砕するという内容は……

下田京子日本共産党

○下田京子君 端的に答えてください。

三島健二郎警察庁警備局長

○政府委員(三島健二郎君) 会議そのもの、行事そのものを防ぐという問題と、それからまた、全国においていろんな重要防護対象に対する防御をしたい、こういうことを含んでいるわけであります。したがいまして、今回の警備全体を申し上げますと、全国それぞれの地域でそれなりの警備を行ってきたということと、それからもう一つは、警視庁管下においてはこのような式典の会場並びに会議の開催の場所等を中心に警備を行ったということであります。この人数につきましては、警視庁といたしましては一日全体で最高約三万人の動員ということで警備をいたしましたし、全国ではさらにそのほか一日で七万人程度の者がそれぞれサミット警備並びに御在位六十年の式典に関連して警備を行った、こういうことでございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 トータル人数、金額。

三島健二郎警察庁警備局長

○政府委員(三島健二郎君) 警備につきましては、早い時点からいろんな形でもってその警備体制に入っているわけであります。また、警備と申しましても大変幅広く警備をいたしております。それは例えば、警察の組織で申し上げますと、各部門がそれぞれの立場でそれぞれの仕事をするし、あるいはさらに応援の形、いろんなものをとりましてやっているということがありますので、したがいまして、その積算というものは非常に困難であるという状況でございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 積算困難だなんて、ふざけないでくださいよ。実際にどういうような機材で幾ら、人件費幾らというのは答えられるじゃないですか。  もう時間がないからそれもあれこれ言えませんけれども、おっしゃるように、中核派などにせの左翼暴力集団の暴挙を抑える、これは当然なんですよ。しかし、現実にはそれに対応ができたのか。きちんと対応できずして、一方どうかと言えば、国民、都民に対してはまるで戒厳令下に置かれたような状態だと大変多くの皆さん方が訴えられておりますよ。例えば、交通規制でもってタクシーの方やあるいは宅配便の方々がどんなに営業的に損失を受けたのか。あるいはまた日常生活に対しましても、いや洗濯物いかぬだとか、窓を閉めるとか、店じまいしろだとか、言うに事欠かないぐらい大変なことが相次いで訴えられたわけなんです。一体何を根拠にしてこういうことをなされましたか。法的根拠。

山田英雄警察庁長官

○政府委員(山田英雄君) 極左の反対行動は爆砕というスローガンだけでなくて、現に発射装置を使って飛び道具を使うゲリラが出てきております。それも引っ越し荷物を装うとか、あるいは乗用車に乗って一般市民を装うとか、かつては消防自動車まで偽装してゲリラを敢行したわけでございます。そうなりますと、それを完全に防止するためには、最も自然だし、一般市民を装っているそこを摘発しなければならない。そうなりますと、我々は、警察は決して権限は多くございません。市民の方の御協力を得てトランクをあけて中に何もないかどうかを確認させていただく、任意の説得、自発的な御協力をいただいて極左のゲリラ活動の大部分を封圧したわけでございます。そういう意味では、国民の方の御理解を得、御協力を得たことには厚く感謝申し上げる次第でございまして、多大の御迷惑をかけたことについては心から感謝しながら、またおわびも申し上げたい気持ちでございまして、今の極左のゲリラの実態からすればそういう御協力を得なければ警備の目的は達成できない、こういうことを御理解いただきたいと思います。

下田京子日本共産党

○下田京子君 言うまでもなく、皆さんは、協力という名において職権乱用に値する対応をなされた結果いろいろな問題が出てきたんではないかということは承知しているはずです。  私は、具体的に申し上げたいんですけれども、皆さんの職務上の行為というのは警察法に基づき、あるいは警察官職務執行法に基づいて行われていると思うんです。ですから、基本は憲法であると思うんですよ。そういう中にあって、今具体的にお答えいただきたいことなんですけれども、五月四日、神田署が、共産党の機関紙赤旗新聞配達員を呼びとめて、そして職務尋問と称して順路帳を奪った、返してくれないというような事件が起きているはずです。どういう状況の中でこんなことが起きましたか。

三島健二郎警察庁警備局長

○政府委員(三島健二郎君) 御指摘の点は、五月四日の午後八時五十分ごろ、千代田区神田錦町のちょうど電機大学の前あたりだと思いますが、そこでサミットの警備に当たっておった。そこに自転車に乗った方が、一見学生風の方であったというふうに伺っておりますが、通りかかったということで職務質問をしたという事案であると思います。  警察官がその方をおとめして、そして質問を行いましたところが、答える必要はないということでその場をそそくさと立ち去ろうとしたということがございました。これは不審であるということでもって、その不審点の解明のために警察官がさらに説得を行いながらその身分の確認等を行ったという事案でございます。結果的には、身分関係がわかりまして、本人が不審人物ではないということがわかりましたので質問を打ち切っている、こういうことであります。その間にただいま何か順路帳を奪ったとかいうような話がございますが、そのような事態は全くございません。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) もう時間ですから。

下田京子日本共産党

○下田京子君 はい。最後に、これは大臣に御答弁いただきたいんですが、今の事実はまさに一方 的でありまして、状況は私よく知っております。まず呼びとめた、そして何だと、新聞配達だと、そしたら、ああ赤旗かと、それで読んで、一部幾らだと、そういうやりとりをしているんですね。それで、名前はどうなんだと、答えなくたっていいでしょうと。いいですか、さっきの協力ということだったら答えることは必要ないんです。しかも、職務尋問というものはこれはきちっと法律に基づかなかったらできないことでしょう。なのに、それを言いましたら、トランシーバーでもって十数人の警察官を呼んでポケットまで全部調べるとかというような格好でもって、順路帳を奪って書き写して、そして返してよこしたという対応なんですよ。  私が言いたいのは、きちっと赤旗新聞ですからね、そして名簿を持っているわけですからね、本人が電話をして確認してくれ、こう言っているわけですからね、そういうことも認めないで一方的にやったというのはこれはまさに職権乱用もいいところだし、はっきり日常的な政治活動への介入だということを私は申し上げたいんです。厳重に抗議すると同時に、やはりこういう行き過ぎた行為というものは以後慎むという対応は、それこそがまさに国民に理解を得た必要な警備、そして今のようなにせ左翼の暴力集団を取り締まる、そういうことに役に立っていくものだと思うんです。

小沢一郎自由民主党・新自由国民連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(小沢一郎君) 事実につきましては今、警備局長から答弁したとおりであろうと思います。

下田京子日本共産党

○下田京子君 あろうじゃだめよ。あろうじゃだめなの、事実をきちっと確認しなきゃ。

小沢一郎自由民主党・新自由国民連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(小沢一郎君) 事実そのとおり警備局長が答弁いたしておるわけであります。  今回のことにつきましては、何しろ国家的な、あるいは国際的な本当に大事な行事であったわけでございまして、それをとにかく人命も何も構わずに邪魔しよう、粉砕しようという連中が存在するということは事実でございます。したがって、そういうようなことを成功に本当に導いていくために皆さんに御協力を求めて、御理解を求めて、そして今日の警備をやってきたと思います。実際上の問題といたしまして具体的にはいろいろあったかとは思いますけれども、総体として国民の多くの皆さんの御理解を得て今回の広域警備はできたものと思います。  もちろん、共産党の政治活動に故意に干渉するなどということはあり得ないことでございますし、そのようなことは民主警察、また今日の民主社会の中であろうはずがありません。

下田京子日本共産党

○下田京子君 あろうはずがないと言ったって起きたんだから、きちっと今後対応しなさい。     ―――――――――――――

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 委員の異動について御報告いたします。  本日、上條勝久君、福田宏一石及び古賀雷四郎君が委員を辞任され、その補欠として志村哲良君、海江田鶴造君及び竹山裕君が選任されました。     ―――――――――――――

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 御異議ないと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

下田京子日本共産党

○下田京子君 私は、日本共産党を代表して、道路交通法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。  今回の改正案は、違法駐車対策と罰金、反則金の引き上げを中心内容としています。  第一の、違法駐車対策ですが、改正案では短時間の時間制限駐車区間の拡大という一定の改善面もあります。しかし、対策の中心は、反則金の限度額について他の反則行為以上の二・五倍に引き上げることとしています。また、違法駐車のステッカー破損に罰則規定を新設し、さらに、レッカー車による移動保管体制を強化するなど取り締まりを一段と厳しくすることを基本としております。  もちろん、安全を大きく阻害する悪質な駐車違反を重点的に取り締まるなどの対策は必要です。しかし、現在、より抜本的な対策として求められているのは、駐車場対策を初め物流システムの見直し、交差点の立体化、公共交通機関の拡充など人命尊重の交通環境への転換を図ることです。  東京都の場合、瞬間路上駐車台数十八万台に対して駐車場がわずか八万台であり、これでは物理的に違法駐車が根絶できないことは余りにも明白です。  第二に、罰金、反則金の引き上げですが、このように取り締まり強化で交通違反を根絶できないことは駐車違反の例のとおり明らかです。  交通安全対策のためには、行政の第一義的責務として、道路等の交通安全施設の整備の推進こそ必要です。ところが、中曽根自民党内閣は、臨調行革路線のもとで国の補助金の抑制、さらに高率補助金の名による通学路整備の補助率引き下げなど、子供たちの交通安全、命にかかわる予算までもカットするという冷たい姿勢です。  さらに、今回の反則金の引き上げが、事実上、交通安全施設整備予算カットの穴埋めとなっていることは、今年度からスタートする第四次計画において、反則金を重要な財源の一つとしている地方単独事業依存の計画になっていることからも明らかです。  なお、道路、交通状況の調査などの業務が民間に委託できることとしていますが、これらの業務は道路使用の許可など警察署長の権限行使のために必要な調査であり、本来、警察の責任において直接行うべきものであり、賛成できません。  以上で反対討論を終わります。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  道路交通法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、佐藤君から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤君。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 私は、ただいま可決されました法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合の各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。      道路交通法の一部を改正する法律案に      対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について善処すべきである。   一 交通の指導取締りに当たっては、交通事故の防止、公共交通の健全な維持・発展をめざすとともに、いやしくも取締りのための取締りを厳に慎み、広報の徹底と指導に力点をおいた交通行政の徹底を図ること。   二 都市におけるバス、軌道等公共交通の重要性にかんがみ、公共交通優先の施策を推進するとともに、関係業界に対する長時間運転・過積載等の改善指導の徹底、営業用車両の駐車・休憩施設の整備、専用・優先バス・レーン等の促進等、総合的な施策を展開すること。   三 時間制限駐車区間の設定に当たっては、バス路線に対する配慮等大都市交通の現状を勘案じて、設置基準を設定する等慎重に対処するとともに、交差点周辺、バス・レーン等における違法駐車の的確な取締りに努めること。   四 パーキング・メーター等の管理事務等を委託された者並びに指定法人及び職員の活動については、独自の取締り権限を有するかのよ   うな誤解を与えることのないよう特段の配慮を払うとともに、指定法人によるレッカー移動については、警察署長は移動の必要性の判断に当たり、危険性、迷惑性の強いものに重点を置くこと。   五 違法駐車車両に対する標章の取付けについては、事前の広報等に努めるとともに、危険性、迷惑性の強いものに重点を置く等、適正、妥当な運用を図ること。また、標章の運転者による除去に対する罰則については、施行前に十分周知徹底を図ること。   六 駐車違反の取締りに当たっては、交通情勢の変化等も勘案し、駐車理由及び具体的な危険性、迷惑性等を踏まえ適正、妥当な運用を行うよう、取締りの現場への徹底を図ること。   七 速度制限については、常に実情を調査検討し、騒音・安全性等も配慮の上、交通実態に応じたものとなるよう対処すること。なお、取締りに当たっては、その広報に努めること。   八 反則金の限度額の引上げに伴う反則金の引上げ額の決定に当たっては、慎重な検討を加えること。   九 人口の急速な高年齢化と交通事故の現状等にかんがみ、高年齢者の交通安全対策について万全を期するとともに、身体障害者の移動の機会の拡大を保障するため安全施設の充実等についても特段の配慮を行うこと。   十 法令の改正に当たっては、国民への周知徹底を考慮し、頻繁な改変とならないよう配慮すること。    右決議する。  以上であります。  何とぞ満場一致御賛同いただきますようお願い申し上げます。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) ただいま佐藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 全会一致と認めます。よって、佐藤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、小沢国家公安委員会委員長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。小沢国家公安委員会委員長。

小沢一郎自由民主党・新自由国民連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(小沢一郎君) 道路交通法の一部を改正する法律案につきましては、熱心なる御討議をいただき、厚く御礼申し上げます。  政府といたしましては、審議過程における御意見並びにただいまの附帯決議の趣旨を十分尊重いたしまして、交通安全対策の推進に万全の措置を講じてまいる所存でありますので、今後とも御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いいたします。  ありがとうございました。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○委員長(増岡康治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  次回の委員会は、五月二十日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後三時十二分散会      ―――――・―――――

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