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104回国会参議院1986/03/07

大蔵委員会 第3号

発言数
85
登壇者
12
会派数
8
開催日
1986/03/07

会議録

山本富雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(山本富雄君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  昨六日、近藤忠孝君が委員を辞任され、その補欠として佐藤昭夫君が選任されました。     —————————————

山本富雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(山本富雄君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  租税及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、参考人として日本銀行総裁澄田智君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本富雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(山本富雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

山本富雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(山本富雄君) 次に、租税及び金融等に関する調査を議題といたします。  去る二月十四日の委員会におきまして、財政及び金融等の基本施策について竹下大蔵大臣から所信を聴取しておりますので、これより大臣の所信に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 最初に大蔵大臣に質問すべきでありましょうけれども、公定歩合の引き下げの問題がきょう決定をされるということで、澄田総裁にも御出席を願っておりますので、それから入りたいと、このように思います。  きょうの日銀政策委員会で公定歩合の〇・五%の引き下げを決定するという新聞報道でございますが、この辺について日銀総裁のお考え方を伺いたいと思います。

澄田智日本銀行総裁

○参考人(澄田智君) けさの新聞各紙にいろいろと記事が出ておるわけでございます。公定歩合は、事柄の性格上、直前といえどもまだその前におきましては具体的なことを申し上げるということは控えさせていただくことになっておりますので、その辺の事情を御勘案いただきまして、私から具体的なことを申し上げるのは御勘弁いただきたい、かように存ずる次第でございます。  ただ、西独その他の国におきまして公定歩合が引き下げられました。こういうことを含めまして、諸般の事情を考えまして政策委員会にも諮ってみたい、かように考えている次第でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 今度の場合、今までの公定歩合の引き下げとは私違うと思うんですね。今度の公定歩合の引き下げというのは既に待たれていたわけでありまして、アメリカがいつ公定歩合の引き下げをやるのか、西ドイツがやるのか、しかも一月のロンドンのG5で金利の協調的な引き下げをやっていこうという話もついているというのは一般的に言われていることでありますから、当然私は、澄田総裁、はっきりと今回はやりますと、このくらいでやりたいと思いますということを、もうきょうの政策委員会でやられるというんですから、今度の場合は言われてもいいと思うんですね。その点どうですか。

澄田智日本銀行総裁

○参考人(澄田智君) 私の口から申し上げることは、先ほども申し上げましたような次第でお許しをいただきたいと思いますが、ニュアンスはかなり申し上げたつもりでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 そのことをちょっと伺わないと次の議論に入っていけないものですからあえて伺ったわけであります。  そうすると、今度の利下げのねらいですね、ねらいというのは一体どこにあるのか。私特に伺いたい点は、確かに国際的な景気を引き上げていくとか、あるいは為替相場の件とか、いろいろそういうところに及ぼす影響があるんですが、時間がありませんから、特に今度の利下げと内需拡大とどう結びつくかという点が必ずしも私はっきりわからないわけであります。国際的な関係はかなりわかるんですが、内需を〇・五%の引き下げによって具体的にどう引き上げていくか。今日の民間の設備投資も必ずしもはかばかしくない実態でありますし、一方、大口等の金利の自由化というのはかなり進んでいるわけでありますから、一体、〇・五%が内需拡大、特に民間の設備投資などに関連してくると思うんですが、その辺にどう響いてくるのか。既に日銀でも計算されていることでありましょうから、その辺をはっきりひとつ示していただきたい。これは大蔵省でも結構でありますから、全体として〇・五%の公定歩合の引き下げが内需にどう影響していくか。

澄田智日本銀行総裁

○参考人(澄田智君) 公定歩合の決定は、常に景気、為替あるいは内外の金融情勢等々を勘案して、その時点その時点で総合的にかつ機動的に判断をして決めるべきものでございます。  一月の三十日に〇・五%の引き下げを既に実行しているわけでございます。まだそれから一月ちょっとしかたっていないわけでございますが、諸般の情勢から、今後、今回の時点においてさらに公定歩合の政策が加えられるということになれば、合わせて一%、こういう公定歩合の引き下げになる。一月末の公定歩合の引き下げもまだ効果はこれからに期待されているところでございます。そこにさらに加えられるというようなことになりますれば、それはいろんな面はございますが、内需拡大の面におきましても相当な効果を期待できる、かように考えるわけであります。内需拡大の必要は私どもも現時点において非常に痛感をしているところでございます。内需が拡大することによって対外不均衡の是正にも資することができる、そういうふうに考えている次第でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 大蔵大臣どうですか。確かに、例えばこれによって累積債務国が金利が安くなってくるということで経済の活況が得られるというようなことはこれはあり得ると思うんですね。しかし、内需を拡大するという今の日本の要請から見ますと、これはちょっとやっぱり、向こうの景気をよくしてこっちからまた出していこうということになると思うんですね。内需を拡大することによって向こうの輸入も多くなるし、国内で消費が多くなってくるということを今世界各国は望んでいると思うんですね。日銀総裁は目が外を向いてて余り中を向いていらっしゃらないのかどうかわかりませんけれども、今のお話ですと、内需拡大ということにどうこれが結びつくのか、私はそれだけじゃないと思うんですがね。もう少しいろいろ計算を当然されていると思うんですよね。これは大蔵省でも計算されているだろうと思いますし、日銀でもそのぐらいのことは計算していると思うんですよね。急に起きたことではございません。もういつかいつかということでみんな待っていたことですから、内部では計算していると思うんです。  大蔵省では、この〇・五%が内需拡大にどのくらい影響するというふうに踏んでいるんですか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) これは正確には総務審議官からお答えさせますが、先般一月三十日、それがいわゆる預貯金金利、短期プライムレートというものが実際として出てきたのは先週の月曜日、こういうことになるわけです。二十六日かかりました、発表なすってからそこへ行くのに。がしかし、その効果は、二回にわたる経済対策に加えてそれなりの効果を発揮するであろう、さらに、仮にごく近い将来公定歩合の再操作が行われたとすれば、私どもは可能な限りそのタイムラグを短くして、現実の市中金利の低下に影響するようなことを促進しなければならぬと思っておりますが、それらのことを前提としまして、いろんな不確定要素はございますが、総務審議官から今の勉強の結果を御報告いたします。

北村恭二大蔵省大臣官房総務審議官

○政府委員(北村恭二君) 一般に、公定歩合の引き下げがございました場合には、貸出金利の低下といったようなことを通じまして金利水準全般の低下というものが促されるわけでございまして、こういったことが企業の収益の改善に結びつくということを通じまして設備投資等に好影響を与えるといったようなことでございます。したがいまして、こういうことで経済活動が活発化するということを通じまして景気の維持拡大に資するということが見込まれるわけでございますが、金利の問題でございますから、かなり心理的な面ということもあろうかと思います。  したがいまして、これを定量的に私どもでそういう計算をしておるということはございませんが、今申し上げたようなことでかなり景気の維持拡大に資するんではないかというふうに考えているところでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 大蔵大臣、今の北村審議官のお話を聞いても、具体的にどうなのかということはよくわからぬですね。確かに昔のような事態なら、公定歩合が引き下がればそれでずっと金利が下がって、そして銀行からの貸し出しもふえて設備投資がふえるということなんですが、今必ずしも大きな企業は銀行から金を借りなくたって自己ファイナンスをやっているところが多いんですね。そういう意味で言えば、金利の上がり下がりというのはまあ影響するでしょうが、銀行から借りてそして投資するというほどの要素はないわけでありますから、余り金利というものは考えなくても大きな企業はいいと思うんですよね。  特に、金利の問題で非常に問題になるのは、やっぱり私は中堅企業から下だろうと思うんですね。その辺が金利の下がった恩恵というものを感ずるようにならないと、やろうと思った設備投資も控えてしまう、将来もうかるという見通しがなければ控えてしまうというのが今の設備投資の状況だろうと思うんですね。だから、金利が下がるからそれが設備投資へすぐいく、こういうものじゃ私今ないと思うんですよ。その辺をそう考えていると私は間違いをまた犯すんじゃないだろうか、こう思うんですが、どうなんでしょうか大蔵大臣その辺は。私は、設備投資と金利の問題というのは昔と同様に考えるわけにはいかぬと思うんですが。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) いわゆる金融の国際化、自由化というものが、大型金利の自由化の中でかつてのようにすべての金利が公定歩合に連動するという要素からは、一般的に言われるのは、公定歩合というもののインパクトが従来よりも減殺されておるではないか、これは一般論として私もそれはよくわかる議論だと思います。しかし、いわゆる自己調達しますものにいたしましても、現実、金利調整審議会で決める金利でないものにも、やっぱりそれに刺激を与えることは事実でございますので、広い意味において、金利政策は直ちの需要に直接つながるものではございませんが、やはり私は設備投資意欲等は刺激する効果は十分にあるのではなかろうかというふうに思います。  しかし、今竹田さんおっしゃいましたように、中堅といいましょうか、中堅以下が本当は一番市中銀行を当てにする、これは事実でございますので、これは私は、この前二十六日間のタイムラグがございましたけれども、あの二十六日間といっても、その前七十五日かかっておりますから、どっちかといえばスピードのかかった方だということも言えると思いますが、より積極的に我々が、例えばきょう行為がなされたとすれば私は直ちに発議しなければならぬことになるわけですから、そういうことを万々おさおさ怠りなく行いまして、それは郵政審議会もございますけれども、非常にそのタイムラグ等を縮めていく努力をしたならば、やっぱり中堅以下のところはまさに銀行そのものを当てにしての設備投資計画などをお考えになるわけでございますから、それを刺激する効果はあるだろうというふうに思っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 特に五月はサミットがある。だからそのサミットというものの中で、さらに日本が内需拡大をやれ、こういう諸要求が各国から今も出ているんですが、さらにそれがエキサイトしてくるということは当然考えなくちゃならぬと思うんですね。今までのおっしゃっていることというのは何か、平常のときは私は大体それでもいいと思うんですよ、しかしサミットを前にして世界の目が集まっているときに、日本に内需拡大という目標を与えられていて、我々もそのとおりだと思っているし、それをもう少し明確にしないとやっぱりサミットに立ち向かうわけにはいかぬではないかという気がするんですね。  それからもう一つは、確かに一般的には刺激を与えます。与えるんだけれども、今の日本の産業構造自体が輸出志向型になっていることもこれを認めざるを得ないと思うんですね。だから、刺激を与えるのはいいけれども、今までの形で与えていくということになれば、また外国市場をねらうということになるわけですからね。この辺に内需拡大の問題と産業構造の転換の問題、この辺が合わせられていかなければ、私は、今度の公定歩合の問題も、内部の問題じゃなくて、ただ外向きだけ合わせる、まあそれも必要だと思いますよ、必要でないとは私は申しませんけれども、それも必要だと思うんですよ。その辺の問題があわせてこの公定歩合の引き下げの議論の中に入ってこないと当面のサミットへ向けての日本の対策にはならないんではないのか、あるいは非常にインパクトが弱くなる、こう思うんですよね。  だから、その辺はまだ総裁の話じゃ決めてないわけですから、新聞は決めたけれども政策委員会は決めてないわけでありますから、まだ動きがとれないところだろうとは思いますけれども、しかしその辺も今度は国内的には大蔵省だけじゃなくて政府として考えていかなくちゃならない問題ではないだろうかと思いますが、どうですか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) さきおとといでございますか、幹事長・書記長会談が行われて、その中の三項目目でございましたかにおきまして、いわゆる経済対策に対応するための財政金融等弾力的な措置について絶えず目配りをしていこう、こういう申し合わせが行われたことは私ども十分承知をいたしておるところでございます。したがって、私どもといたしましては、これは私が責任者としてお答えする立場にはございませんが、予算を通過させていただいたその直後に、予算の執行等をも含めた話し合いはしなきゃならぬというふうに考えておるところであります。  今までのは、それは竹田さん御案内のように、第一弾の対策というものはニューヨークのG5から帰った直後でございましたか、あの場合はいささか地方団体を当てにした対策であったと思います。それから第二弾が、予算を決めたと同時に発表いたしました十二月のものが、私はあれが第二弾とするならば、それに住宅もいわゆる融資だけでなくその金利の利下げも含め、そしていま一つは、この間通していただきました中小企業転換法でございましたか、それらの措置も含めて決めたものと、それから本予算そのものが国費では減っておりますが、事業費全体としては、四・三%公共事業を伸ばしていただいたことと、それから、これも通過ちょうだいいたしました補正予算の中に事業費ベースで六千億の債務負担行為による事実上の前倒しと申しましょうか、そういうことを含めた、これが第二弾であったと思うのであります。  それにかてて加えて行われたのが先般の公定歩合の引き下げであって、その効果が先月の二十四日でございますか、二十四日に短期プライムレートにまできちんと連動して、かてて加えて、そのことが第一弾、なかんずく第二弾を押し上げていくであろうという期待のところに、今度何が行われるかは別といたしまして、金融政策というものがまさに弾力的に行われるとすれば、一般論として一月以内ぐらいにもろもろの金利体系の問題が整ってくる、こういうことになるのかなと。  そこで問題は、サミットにつきまして、ニューヨークG5そのもので、日本も市場開放しますと同時に内需拡大の転換を図りますということを言っているわけでございますから、それは引き続いての諸外国からの日本に対する関心であることには間違いないわけでございます。痛しかゆしがもう一つございますのは、原油価格の下落でございます。これは相対的には景気にはいいことに違いございませんけれども、貿易黒字の問題では五百十億ドルにまた上乗せの要因になるという別の問題はございますが、原油価格の問題がさらに景気刺激、企業の収益をよくするということにはなるわけでございます。  そうしたもので、予算終了直後にどのような形のもので、第三弾ということを私が申すわけじゃございませんが、執行の仕方とかいうようなことを含めてどういうふうに決めるかということが、結局この間の幹事長・書記長会談で、国会における議論をよく聞きながら適切な措置を四月段階で出しなさいよ、こういう意味として受けとめておるということでございます。ただその中の議論として行われますのは、当然、今おっしゃいましたように、それはそれでわかったが、結局はいわゆる構造問題にまで入らなきゃ基本的な解決策はできないじゃないか。これがいわゆる、総理の私的諮問機関でございますか、前川委員会というもので、どっちかといえば中長期の方で議論を今ちょうだいをしておるということであります。  それから、先般通していただきました中小企業の転換促進、今は産地ごとにヒアリングしたり緊急の手当てだけしておるのでありますが、当然これは読んで字のごとき、法律の文字のような形でリードしていかなきゃならぬことではなかろうか。かてて加えて、きょうの閣議で決まりましたのが、ちょっと正確な名前忘れましたけれども、各省ばらばらでいろいろ勉強しておりました民活の一括法がきょう決まった。  こういうところが、少し長々となりましたが、いろんな商品を今並べて御説明をした、こういうことでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 大蔵大臣、なぜ今度のこの利下げと内需拡大との結びつきを私強く言うかというと、ほかの方は全部ないでしょう。今ここで〇・五%は本当に内需拡大のところへどうつながっていくかという問題が一つあるでしょう。今おっしゃったように、石油の価格の下落が率直に言って景気刺激にはなるでしょう。しかしそのほか何にもないでしょう。公共事業、今財投を含めて四・三%の伸びだというんですが、これも前倒しするというけれども、それは契約は前倒しになるでしょうけれども、先行きの見通しがよくなければ、今度は個々の事業者は一年通じて仕事をやるということになりますから、実際の物の流れというのはおくれできます。  それから減税は、もうこの間の幹事長のようなもので、何だかわけのわからぬようなので、とても六十一年度に景気を刺激したり内需を拡大するような減税というのも考えられない。賃上げの方はどうだといったら、どうもことしは二%だという説があちらこちらと出る。去年よりももっと悪い。  こういうような環境から見ますと、幾ら言葉の上で内需拡大だ、これは内需拡大につながるんだといっても、そういう展望というのは開けてこないわけですね。例えば、この利下げが市中金利を下げて設備投資に進んでいくというんですが、それじゃ果たして企業者が、これは後で日銀総裁から今度発表になる二月企業短観のお話を願わなきゃならぬと思うんですが、私はそう積極的じゃないだろうと思うんですよ。金利がそれぞれ下がっている。そうなってくると一体内需拡大に何をするのか。  けさもこの公定歩合の引き下げのニュースを聞いてうちの女房何を言うかというと、またこれは預金金利下がりますね、そのうちにはもう国債も返ってこないということになるとインフレですね、我々はどうしたらいいんですか、あなたわかるんでしょうなんて、こうけさも問い詰められて、実は何とも返事ができなくて抜け出てきたのが実態でありますけれども、私はみんなそうだと思うんですね。そういうことの中で一体どこに内需拡大を求めていくのか、外国の市場を当てにしない内需拡大をどこにつくっていくのかというのは国民的な課題であるとともに、私は政府としても大変責任のある問題だと思うわけです。  そういう意味で私はお尋ねをしているわけでありますが、今のお答えの範囲ではどうも内需拡大への決め手というものが感ぜられない。これでは国民はいらいらすると私は思うんですね。その辺は早急に後の対策というものを考えるべきだと私は思いますし、それにサミットが追っかけてくるわけでありますから、大変私は対応を早くしなくちゃならぬ、こう思うんですが、その点はまあ聞いてもしようがないと思いますからこの辺でやめますけれども、総裁、その短観の結果はどうですか。もう恐らくきょう発表だということでありますから、短観の景気に対する企業者の見通しというようなものもある程度出ていると思うんですね。正式な発表は別といたしますけれども、その辺の感触はどうですか。

澄田智日本銀行総裁

○参考人(澄田智君) 今次の短観、これは二月時点における短観でございますが、公表はこれからでございますので、およその感じということで申し上げますが、内需の面につきましては、個人消費の関連の業種、これにつきましては総じて底がたい動きを示しております。それから設備投資でございますが、これも電力など非製造業の伸びに支えられているという面がございまして、全体として見ればなおそこそこの水準を維持している、こういう状況にうかがわれます。  ただ、円高化の進展に伴う輸出の減速、それから先行きの収益悪化懸念等から、企業の景況感は、特に製造業がこの場合においてはそうであるわけでございまして、非製造業は、先ほど申しましたように、設備投資のみならず一般的にかなりしっかりした景況感を持っておりますが、製造業につきましては、まあ一段と前回の短観に比べまして不透明感というものが濃くなっている、こういう感じを受ける次第でございます。  この状況を見まして、今後の景況の展開につきましてでございますが、今まで進んできましたこの円高というものが景況全般にどういうインパクトをさらにもたらすのかという点とか、あるいはその一方で、円高やあるいは原油の価格の下落に伴う原燃料その他のコストの低下等が経済全体にどのように浸透していくかなど、まだ短観でも不確定票風としてそういう点については出てまいっておりませんが、そういう今後の不確定要因も少なくないわけでございます。したがいまして、私どもとしてはこういう点も念頭に置きつつ今後の景気動向について注意深く見守ってまいりたい、そういうふうな印象を持った次第でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 それから、将来の為替相場というのは、今大体百八十円くらいで、まあその辺の線で大きな動きではありませんけれども動いているわけですが、これはどんなふうにお考えですか。これを、まあこの辺でいいところへ来た、この辺でまあ定着してほしい、こういう気分でありますか、どうなんですか。

澄田智日本銀行総裁

○参考人(澄田智君) 私どもは、一般論といたしましては、一般的な方向と申しましょうか、一般的な方向といたしましては、対外不均衡の是正という観点から、方向としての円高、これは望ましいというふうに考えている次第でございますが、しかしながら、ここまで進んでまいりまして、円高に対する産業界の対応といったことを考えますと、当面は為替相場が安定的に推移する、そういう基調になるということがより望ましいことである、こういうふうに考えております。  今後の見通し的なことになりますと、これは当事者でございます私が見通しを述べるというようなことは、これは市場に無用の憶測を与え、混乱を与えるおそれがございますので、その点はお許しをいただきたいと思います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 最近は、総裁も今のような発言をずっと続けているわけじゃなくて、随分あっちこっちで意見を申し述べて、それが為替相場に影響する事態というのは非常に多いわけでありますからね。これは大蔵大臣もそうでありまして、為替相場について日銀総裁と大蔵大臣は物を言っちゃいかぬ、こういうことを今まで言って、この場ではそういうことは余り言わないのに、ほかへ行っては適当に言って相場を動かしているのが、私どもから見ていれば、そういうことを勝手におやりになっていて、我々が聞くと言えません、こういうのは私は余りいい態度じゃないと思うんですね。ほかでも黙っていらっしゃればいい。そうじゃなくて、ほかでは誘導をするような発言を平気でなさっている。これじゃ私はどうも国会軽視じゃないかと思って、ひとつ文句を言いたいところですがね。  まあ前々からサミットで、為替相場というものを安定する装置をつくろうじゃないかということが最近は毎回サミットで議論をされておりますね。今度の場合もこれだけの為替相場の変動というのは日本だけじゃないと思うんですね。各国でやっぱり余り急激じゃないか。確かにおっしゃるように、円高を進めていかなくちゃならないということは私も同様です。しかしやっぱりそのスピードがあると思うんですね。それぞれみんなが対応できるような形で、追いついていけるような形でやっていかないといろんな摩擦が国内で起きてくる、あるいは国際的にも起きてくるわけでありますから、そういう意味ではまあ百八十円ぐらいでしばらく安定してほしいなというのは、私はそう思っているわけでありますけれども、余り急激に動くことを避けていくような装置というのはやっぱり必要じゃないんですか。管理的な変動制とかいうようなことも言われておりますし、前々からフランスあたりからはターゲットゾーン方式というようなことも言われているんですが、その辺は今度はどうですか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) やっぱりちょっと歴史的に振り返ってみますと、ウィリアムズバーグ・サミットのときに、通貨制度の機能の改善といいますかそうしたことについて勉強してみろというのが首脳から我々大蔵大臣におりたわけです。  それで、どこでやるかということになりまして、G5というのはあれ元来は非公式なものでございますから、それでG10というものがあるものですから、そこで勉強をして、そうしてそれを今IMFの暫定委員会、これへ持ち込んでこの四月また議論が行われる、こういう順番になっておりますので、したがって私も若干対応の仕方に困っておりますのは、G10は私が議長でもありましたし、今度サミットに報告しなきゃならぬのが中間報告みたいなものになっていく。  ところが今先生がおっしゃったように、やっぱり各国それぞれもう少し勉強もスピードを上げろやと、こういう空気もあろうかと思うのであります。が、せっかくの仕組みの外で、サミットだけでまたやるわけにもいかぬのだなと思いながら、折々私も私のカウンターパートとそれぞれパイプを通じて相談をしておるさなかでございますけれども、恐らくやっぱり各国ともそういう環境が、もっと通貨調整の勉強しろやというような環境が整っておりますから、議論にはなるだろう。議論にはなりますが、首脳さんでございますから、すぐ今度我々大蔵大臣の方へおろして、また議論しろと。そうすると、我々がずっと引き続きやっておるスピードの上げ方というのはどういうふうにしたらいいのかなというように、これは私見を交えての話になりますが、私も行きつ戻りつ迷っておるというのが現状でございます。  したがって、私ども今までのこの結論から言いますと、無秩序な状態に対しては適時適切に介入することが適当であると考えておるということと、それから第一義的にはインフレなき持続的成長の方向で経済パフォーマンスの調和とともに経済政策の国際的な影響について十分な配慮を払う、すなわち経済政策の協調をやろう、こういう二つは決まっておるわけでございますから、さらにそれを濃密に、いわゆる経済政策の調整を濃密にやることが結果として正しくファンダメンタルズを反映することにつながるわけでございますから、新たに、かつてフランスの御提案、今御指摘のありましたターゲットゾーン構想というようなところへもう一遍返って議論するというような状態にはならぬではなかろうか。いや、本当に行きつ戻りつ、私自身もサミットにおける通貨の議論はどういうふうにリードしていいかということは迷っておることも事実でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 ある数字のシミュレーションというのを私勉強させてもらいましたが、どうもこの円高、石油も安くなる、こういう形で日本の経常収支ないし貿易黒字というものはそう減っていかないんじゃないか。こういうふうな数字が、私これで見ているわけでありますけれども、石油が十五ドル、それから円が百七十五円という、これは金利は今までの金利でやっている前提でありますが、そういうので見ましても、百七十五円になってもここ一、二年の間貿易黒字というのはやっぱり減っていかない、むしろ実額ではふえている、こういう事態になる。そこへまた日本の国内のデフレがあるということになれば、輸入が少なくなるということになれば、ますます貿易黒字というものはふえてくる、したがって経常黒字の方もふえてくるということで、日本の経済のパフォーマンスというものに対してさらに私は外国から批判というものはますます上がってくるような気がするんですよね。  ですから、そういう円高とかあるいは石油の安くなってきたようなことだけを頼りにしていくわけにいかぬと思うんですね。だから、金融もここひとつ少し出番でやってくれているわけですから、やっぱり最終的には財政の出番というものがもっと大胆に私はされなくちゃいかぬと思うんですね。  今大蔵省は、六十五年の特例国債ゼロというような、できもしない約束を一生懸命振り回しているんですが、それできるならいいですよ、幾ら振り回しても。できない相談を振り回していて、国民だれも信じないようなそういうものをやっていても、むしろどうなんですか、国民はますます政府の言うことを聞かない。ですから、この際もう少し財政が、景気刺激のために減税もあるでしょう、六十二年に限らないと私は思うんです、減税もあるでしょうし、公共事業をもう少しふやすということもあるだろうと思うんですけれども、国内の経済刺激を利下げやそういうものだけに頼っているということはよくないんじゃないですか。  こういう状態で続けていけば、これは大蔵省内にもそういう議論があるというわけでありますが、ことしの税収だってどうなるかわからぬでしょう。恐らく一、二兆の歳入欠陥が出るだろうと、こういうことはもう二、三日前の新聞にも既に出ているわけです。それがさらに私は進むと思うんですね。恐らくもっと多くなると思うんです。さっきのシミュレーションでいきましても、地方も含めて、中央、地方のバランスから見たって、そのバランスはよくならないんですよ。赤字になる方が多いんですよ、現実には。そうなってきますと、この辺で、私は本年あたりが大きく方向転換をする年になってきているんだと、こう思うんですが、やっぱり頑として財政は出動しない、こういうことですか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) まあ私もかたくななまでに六十五年の旗はおろさないと、こういうことを言い続けておるわけであります。これはいろんな要素もございます。必ずしも理路整然としてないじゃないかと言われる点についての一つは、一たびおろしたら歳出圧力に耐え切れなくなって今までの努力が水泡に帰するんじゃないか、それはやっぱりおまえがきちんとしておればある程度抑え切れるじゃないかという論理もございますが、一遍ある種の増発、あるいは公共事業の建設国債を増発いたしますと、何分たばこ屋の倍の五十二万の建設業というものがあって、一遍出して、次の年は民間の景気がよくなったから、さればそれは今度は減額しましょうということば、それは大変な難事業になるわけであります。  したがって、弾力的執行の中で、あれは五十七年からやらしていただきましたか、例のゼロ国債、いわゆる前倒し発注ということを補正でつなぎながら今日までに至った。しかし、ことしの補正ということになりますと、これは今本予算を審議していただいておるときに補正の話をすれば、補正を含めて出し直してこいと、こういう議論になりますから、もとよりそういうことはおくびにも出せる問題ではございませんが、弾力的執行ということにつきましては、私どもはこれは念頭に置いてやらなければならない。いわば三月、もう三月になりましたけれども、三月の景気動向などを見ながらやっていかなきゃならないなと思っておりますが、大きくこの際政策転換をするということは、私はかたくななと言われるくらい頑張っておるといいますか、そういうのが現状でございます。  ただ、竹田さんの心底の中には、財政、税制が出動しないでおって、強いて言えば澄田さんと民活さんだけに征して、おまえ一体どうしているんだと、こういう気持ちはあろうかと思うんです。私の心の中にも絶えずその自問自答はあるわけでございますが、ここのところを民活の問題についても相当な力を入れていかなきゃならない。そういたしますと、今度は出てくる議論というのは、東京湾はすぐできるわけじゃございませんけれども、東京湾にしたところで明石にしたところで関西空港にしたところで、言ってみれば都会中心の民活じゃないかという議論になると、地方はどうするかというと、やっぱりそれには公共事業の傾斜配分というようなのをあわせて考えていかなきゃならぬ。それで、この間上げていただきました補正の執行に当たっては、かなり傾斜配分も考えていただいた、各省でございますが、いただいた気持ちは私今持っておるところでございます。  したがって、これからの景気、経済情勢を見ながら、やっぱりいわゆる財政の出動と申しましても、執行段階でいろんな目配りはしていかなきゃならぬなと思っております。ただ現実問題として、事業費が四・三%ふえておるというのは、物価の安定しておるときでございますから、私は実質的な効果はかつての四・三%とはかなり違った効果が出てくるものではなかろうかというふうにも考えておるところであります。いずれにせよ、この三月の国会の議論、そして各種諸指標というようなものが、四月の段階でいかに対応していくかということの一番大きなポイントになることではなかろうかというふうに考えております。  それと、やっぱり総体的には、各国が合意していますのはインフレのない持続的成長というものを心がけよう、こういうことになっておりますので、財政の出動によっていささかもインフレ懸念を与えることだけはやっぱり慎んでいかなければならない。そういう狭い選択肢の中で苦労しておるというのが今日の現状でございます。  それから、いま一つ御指摘なさいましたように、貿易収支ないし経常収支の問題でございますが、円高による問題は確かにデメリットの方は早く出ました。が、メリットの方は、今すぐ計算できるのは電力とガスでございまして、他の輸入物価がすべて下がっていくという効果というのは、やっと百貨店でも円高バーゲンが行われるようになったそうでございますけれども、やはりこれは私は半年なりあるいは一年なりかかって初めて円高の今度はメリットが出てくる。今のところはJカーブとそれから円高の、いわゆる成約がキャンセルされないまでも、なかなかまとまらないというようなデメリットの方が出ておりますが、メリットも私は必ず中長期的に見れば出てくる問題であろう。  貿易収支は、したがいまして私は、かてて加えて原油価格の値下がりの問題があればこれはサミットでも説明がつくとはいえ、数字で見たときに、外国の一般国民から見れば、そんなに詳しく説明するわけじゃございませんから、日本はあんなことを言ってまたふえているんじゃないかという議論は行われると思いますが、少なくとも原油価格の下落に伴うその問題は十分説明のでき得る範囲のものじゃないかなというふうに考えております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 時間がありませんから、いろいろ伺いたいことはあるんですが、あと一つか二つしか伺えないだろうと思うんです。  今度の円高、それから石油価格の低落ですね。これは石油価格だけではありませんで、国際的な商品市況も非常に下がっているわけでありますから、輸入価格も全体としては下がっておるわけであります。私の計算では、こんな調子でいきますと、石油だけで年間やっぱり四兆円ぐらいの差益というのが恐らく出てくるだろうと思いますね。それからほかのもの全体から見ますと十兆円の差益が出ると、いろいろ計算をされておるようでありますが、そのくらいは恐らく私の計算でも出てくるように思います。そうしますと、もちろんこれだけ、十兆円なり四兆円なりの差益が出るというのは、逆に差損の人もある。このことは、全部が全部もうかったというわけじゃありませんで、それによって犠牲を受けている人も非常にありますからね。だから、差益を得ている人に対しては何とかもう少し負担しろよという声というのは私出てくると思うんですね。  それだから、電力、ガスの差益還元という問題はあると思うんですが、これが適当かどうかは、前に一回電力の差益還元をやったことがありますけれども、年間を通じてたしか二百円ぐらいの、たばこ一個ぐらいだったと思いますけれども、そのくらいの還元だったわけでありますが、今度はあのときに比べますともう少し大きいような気がするんですが、これをもっと国民的に還元する方法というのは大蔵省何か考えないんですか。利益を得ている人はこれは今ほくほくだろうと思うんですね。ところが円高デフレで困っている人はもう大変なものだと思うんですよ。これは円高によるものだけではないと思いますけれども、この間何か造船重機の人たちは、ことしはベースアップはやめたと組合から言わざるを得ないなどという、私も労働組合の経験はありますし、造船の経験もありますけれども、あんな情けないことはないと思うんですね。片方ではそのぐらい苦しんでいる人がいるわけですよ。  これは構造的な問題も含んでいると思いますけれども、片方ではほくほくだということでは、これは極めて私は不公平だろうと思うんですよね。ですから私は、この際全体的にもう少しこの辺の、これは個人個人の問題じゃないわけですよ、大きな政策の問題であるわけでありますからね。平和相互銀行とは違うわけでありますから。そういう意味では、政策によって片方ではうんとほくほくの人がいるし、片方では非常に苦しんでいる人がいるわけですから、この辺は何らかの形で国民全体に還元をしていくようなことというものは考えられないですか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) このいわゆる円高メリットの方の関係、電力会社というのがいつも一番簡単に計算ができますので、一円の円高が百二十億円と、こういう一番簡単に計算のできる業種でありますが、かてて加えて原油価格そのものが下がってくる。が、私どもの立場からいいますと、これは終局的には、通産省いろいろ今協議していらっしゃることを聞いておりますが、我々としては、半分は法人税で上がってくるなとはすぐ思うのでございますけれども、少なくとも第一次の経済対策のときに通産省でお考えになったのは、電力会社の各種設備投資の前倒し、それから、かなりあれは規模を大きくした、電柱をぶっ払って地下へ埋めるというやつでございますが、都会なんかは大変それは希望も多いし、これはいいことだと思っております。これをただ電力料金そのもので消費者に還元した場合は、かつてとは若干違うにしましても、本当に何か少し返ってきたというだけで、いわば効果薄であったということもございましょう。  したがって、この問題は基本的には通産省におかれて、たしか五月の何日とか言っていらっしゃいましたが、見定めた結果これの対策は打ち出すというような方向にあるようでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 それは電力、ガスは割合わかりいいですよね。そのほかのものだってあるわけですよ。しかしなかなか現実には下がらない。どこかへたまっちゃっているわけですよね。私はそういうものに対して、国の財布が不如意のときでありますから、もう少し何か考えたらどうかと思うんですね。もうかっている人はしまい込んじゃって、人が苦しんでいようが何しようが知らぬ顔して、売る物は今までと同じように、イメージが下がるからとかなんとか言って高く売りつけている。  こういうのを直していくのが私は政府の役割だと思うんですが、もう時間が来ましたから、別に御答弁は要りませんけれども、この辺の対策をやってくれなければ国民の不満というものはますます私はうっせきすると思うんですよ。もう人に会って、日本は世界一の金持ちの国だそうですが、我々の財布はちっともありませんよとみんなから言われるわけです、我々。その辺をぴしっとやっぱりやってくれなくちゃいかぬと思います。もう時間がないから御答弁要りません。  終わります。

山本富雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(山本富雄君) 澄田日銀総裁ありがとうございました。御退席いただいて結構でございます。

鈴木一弘公明党・国民会議

○鈴木一弘君 最初に国債の問題で大臣に伺っておきたいと思うんですが、大臣が所信で言われた五つの課題のうちの二番目が財政改革の強力な推進という言葉です。その中で、「財政改革の目的は、」と言われて、「我が国社会経済の活力を維持し、国民生活の安定と充実を図っていくことにあります。」こう言われたわけでございますが、政府が財政再建を言い始めてから大分になるわけです。大蔵省は一昨年ごろから、財政再建という言葉から財政改革というふうに何か変わってきております。そういうふうに言うことが変わってきている。私はこれは再建と改革とはどう違うのかようわかりません。しかし何か後ろに意図があるのかどうか、勘ぐった言い方をすればそういうふうに思ったわけでございますが、再建という言葉から財政改革へという変更は、大蔵省自体の財政に対する基本的姿勢が変更になった、こういうことじゃないかなと思ったんです。  つまり、今までは赤字国債と建設国債と色をつけてそうして色分けをしていた。しかし現在は事実上それがなくなってきた。したがって、赤字国債依存体質からの我が国財政の再建、そういうものではなくて、国債に依存した財政運営への切りかえを始めた、そういうことで改革という言葉に直したんじゃないか。まあ下手な勘ぐりかもしれませんが、そういうふうに受けとめざるを得ないような感じがたびたびいたします。だから、従来の財政再建路線というものを放棄して国債依存型の財政運営へ変換をした、こういうふうに受け取られるわけなんですが、この点いかがお考えでしょうか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) 財政再建ということから財政改革へということは、やはり財政の対応力を取り戻そうという点においては私は一緒であると思うのでありますが、むしろ歳出に対して、言ってみれば制度、施策の根本にまでさかのぼった改革をやろうじゃないか。高齢化社会も来たので年金の一元化とかいろいろお願いしておる。今度もまた老人保健法等をお願いしておる。将来の人口構造を見定めてもなお国民が中長期的に安定して対応できるような制度の改革まで含めていこうじゃないかというのが、私は財政改革ということに変わった時点はそのように受けとめておりました。  私自身が財政再建、財政再建というときの大蔵大臣でもありましたし、財政改革ということになってからの大蔵大臣でもありましたので、私の頭の中の整理はそこのところで実は整理をいたしたわけでありますが、財政の対応力を回復するということはそのときも今も変わっておりませんが、なお予算を見ますとやっぱり、それは合いみじくもおっしゃっていただきましたように、赤字国債と建設国債というのは確かに日本と西ドイツは割合に整理しながら考えておりますが、ほかの国は、赤字国債も建設国債も残高になってしまえば同じことじゃないかと。そのとおりでございますので、そういうもの、国債残高が百四十三兆になるわけですから、この問題から考えると本当に利払い費が予算の最高でもございますし、ただ、今度は総予算に占める比率は減ってきておりますけれども、なおその努力をしなきゃならぬな。  それだから、ことしの仮定計算や中期展望なんかに、株を売るやつまで初めてその中へ入れたものをお出しするようになったということも、やっぱり残高も減らそう。だから、国債依存というのは本来後世代へのツケ回しにすぎないということを一生懸命念頭に置きながら対応しておるというのが現状でございます。

鈴木一弘公明党・国民会議

○鈴木一弘君 今のお話からも、赤字国債と言おうと建設国債と言おうと残高になれば同じじゃないかということでは、実際問題、発行するときの手続と使い道が区分されておるわけですね。しかし償還になると、もう入ってきてから後の今度は償還の方法になれば同じになってきてしまう。だから、六十一年度の一般会計予算で特色とされているのが、国債発行による歳入よりも国債費の方が大きく上回ってしまったということですね。借換債がそこで十一兆円出てきた。とにかくそういうようなことですから、国債は現実には二十二兆円発行ということですよ。そういう国債の利子払いとか一部の元金の償還の支払いのために新国債を発行するという、こういうことがこれから先ぐるぐる繰り返されていく。ですから、赤字国債と建設国債とは違うものだというそういう縦分けの定義よりも、ことしは何といっても国債費として十一兆円の歳出が余儀なくされているということも私は物すごく大きい感じがしてならないわけです。  大臣が所信の中で、努力目標としては六十五年度に特例公債依存脱出とおっしゃっているけれども、本心は、やはり気持ちとしては、できればこれはもうどっちみち一緒にして、国債費の利子払いもしなきゃならぬということもあるということになれば、これは財政法を改正して特例公債という表現を使わないで済むような国債の制度にしたいというふうに考えているんじゃないか。どうも赤字国債、特例債、これを一つにするという時期がもう来ているというふうに、もう一つ別のことから申し上げますけれども、受けとめておるんですが、その辺はいかがでございますか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) 私は、保財政の節度というものからするならば、我が国と西ドイツの財政法の方が今でもやっぱりいいんじゃないかという気持ちは持っております。だから、大変不況だというようなときにカンフル剤としての建設国債の増発によって対応していくというその政策はまた誤りでもなかった。だからやっぱり、今鈴木先生がおっしゃったように、発行するときは色が違うが残高になってしまえば一緒だというのは事実でございますが、そこで今度はその考え方で見ますと、昭和四十年の補正予算で初めて発行したときは、まああれは赤字とも建設とも、結果的には建設公債ですけれども、法律的には赤字公債みたいな感じてしたが、あのときに二千億発行して、あれがまさに戦後最大の不況だと言われたオリンピックの翌年を乗り切る即効薬の効果があった。  それからずっと建設国債でありまして、昭和五十年になって初めて赤字国債を出した。そのときは物すごく罪悪のような気がしておりました。だから今でも罪悪感があるから、まあ罪悪感という言葉はちょっと表現悪いんですが、何とかそれだけは五十九年まで、いや今の場合は六十五年までにそれはなくそうというのが一つの切れ目の努力目標になっておるわけであります。しかし、建設国債は善玉だ、だからこれは何ぼ出してもいいという思想になりますと、本当に建設国債発行安易論というようなものが出過ぎると、やっぱりこれはどっちも罪悪にしておいた方が本当は孫子のためにはいいんじゃないかな、こういう論理もまた出てくるわけであります。  しかし、先生御指摘、勘ぐりの御指摘と言っちゃ失礼ですが、もうやめちゃおうじゃないかと、そこまでは考えておりません。

鈴木一弘公明党・国民会議

○鈴木一弘君 今のお話で、確かに建設国債についても無制限というとこれは困りますね、それは戦前の臨時軍事費になっていっちゃうわけですから。そんな特別会計的になったら大変でございますし、やめていただきたいと思いますが、そういう方向でなく運営してほしいと思います。  しかし、今の財政法の精神からいえば、どこまでも今の財政法は健全財政主義です。その建前に立っているわけです。ですから国債の発行を禁止しているわけですね、はっきりと。そうして、ただし書きとして、特別の場合のみ公共事業の財源としてと、特別の場合のみというのですが、いつの間にか特別の場合以外に全部なってきたわけですけれども、その国債発行を認めているだけです。そして今度はやむを得ずということで特例債が別にできてきたわけですけれども、それは別の法律になるわけですけれども。  こういうことから考えると、今の実態はどこまで行っても健全財政主義の現行財政法との間にはすごいギャップがありますよ、経済財政の全般見ても。内需の拡大といえば財政の出動を頼む、何かといえば財政の出動、それが全部公共事業と、こういうことになってくると、特別の場合のみという公共事業の財源としての建設国債の発行を認めているというようなことは、今の現実の行政、財政それから政治の姿からいって、経済の実情からいってもすごいギャップがあります。だからこうなるとこれはどうしてもこのギャップをどこかで埋めなくちゃならないときが来るわけですが、この点再度お伺いしたい。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) 確かにギャップがあるわけであります。公共事業それから出資金等の公債発行の場合は国会の議決を経なきゃならぬ。だから特別の場合という意味でございますから、昭和四十年に初めて発行するときもインフレにならへんかというようないろんな議論をして、それが、いささか私の口から表現としては適切でないかもしれませんが、気持ちの上でイージーになって、特別の場合じゃなく当たり前なのが建設国債で、特別の場合なのが赤字国債だみたいな感じになって、そこで残高がふえて、今御指摘なさったとおり利払いの方が国債の発行額よりも大きくなってきた、こういう実態である。これをどういうふうにして埋めていくかということ、そこで、これはさらに歳出の削減で埋めましょうか、あるいは増税で、国民の負担増と言った方がいいかもしれませんが、負担増で埋めましょうか、いかがいたしましょうかという問答を続けながら四年ぐらいたっておるんじゃないかと思うのであります。  そこで、若干新しい要因が出てきたとすれば、ああしてNTT株を荒らしてもらえるという状態になったから、ただ、決算も済んでいないのをことしの予算にのっけるのはどうかといろいろ悩みましたが、いわば一定の前提を置いた評価をしたものでもってこれにのっけておる。これはやっぱり残高減らし等々に、私は償還財源等には役に立つというものだと思いますが、これもまた一遍も実行には移してないわけですからどうなるかわからぬ。  そこで、一方今度は税の抜本という問題が出た。しかし、抜本改正はあらかじめ増収を意図して諮問すべきものじゃやっぱりないと思うのであります。したがって、ニュートラルな形で秋口に答申をちょうだいして、それから政策選択の問題になっていく。日暮れて道なお遠しと申しますか、そんな感じでもって国民の理解を得ながら問題をつないでいかなきゃならぬ。まさに悩める毎日であるというところであります。

鈴木一弘公明党・国民会議

○鈴木一弘君 悩める毎日はよくわかりますけれども、やはり戦前の大蔵大臣を見ていても、体を張ってやらなければ財政運営は最終的にはできなかったわけですから、こういう点では大変な御心労だと思いますけれども、やはりどう見ても私は財政法の改正の方向へ来ているんじゃないかと思うんですよ。  後で質問をいたしますけれども、現在は確かに六十年償還ですよね。しかし、これから先をちょっと見てみると、現金償還というか、定率繰り入れがずっと今度なくなってきているわけですから、これがそのまま続いていくということになれば、現金償還額で、今言われたような株の売却収入益といったってそんな何年も続くわけじゃないでしょうし、運用益はもちろんなくなるとなれば、それは当然ほとんどが一般会計からの繰り入れをしなきゃならなくなるでしょう。現在のアメリカの国債と同じように、すべて国債費についても償還についても一般会計から入れなきゃならない、これはもう間違いないことです。今だって入れているわけですけれども、しかし定率繰り入れのものはもう望めないとなればそれしかないわけですから、そうすると国債整理基金の法律も要らないし、そうなればもう四条も特例公債も必要ないわけでありますから、財政法はどうしても改正しなければならないんじゃないかというふうに思われてならないわけですよ。いかがでございますか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) 定率繰り入れを勘弁してくださいというのも毎年毎年国会にお願いしてきておる。これもまたマンネリになっちゃいかぬ。だから減債制度の基本だけは持ち続けながら今日来た。  しかし、当初からの議論であったのが、定率繰り入れするためにそれだけ赤字公債を余計発行すれば同じことじゃないか、こんな議論は当初からあった議論ではございます。したがって、ことし予算繰り入れさしていただいたりして続いてきておるわけでございますが、私は、今六十年償還ルールというのも、あれはもともと建設国債で道路が百年、何が何十年というので、アバウトに六十年というのが平均値だから六十年ということで、償却と合わしたような形でつくった。だから、これらについてももう少し弾力的に検討してみたらどうだという議論もあるにはございます。が、今まだ私は、財政法そのものに手をつけないでまだ頑張ってみようというのが現在の心境でございます。

鈴木一弘公明党・国民会議

○鈴木一弘君 今やるなんてことは言えないことはようわかりますけれども、御承知のようにこれからまだまだ、恐らく六十五年度特例国債発行ゼロは不可能だろう。御努力が実れば私はこれはもう大拍手を送るんですけれども、どうもそういう発行ゼロは不可能じゃないか。また国債発行の減額もこれから見通しがつかないと思うんですね。そうすると、その一方で、金融資産の総額は現在一千五百二十兆円、個人の金融資産だけで五百兆ということだそうですから、今金融市場の中で百四十三兆円の国債が消化されているわけです。さらにいま一つは、昨年の一年間で個人の貯蓄が四十三兆円も増加している。こういうことから見ますと、財政、経済、金融、この三つの方から見ても、これは本当にもう一遍財政法を見直していかないと最終的には困ったことになるんじゃないかという感じがするんです。  つまり、国債の償還をどんどんしていく。で、買っている方の方々——貯蓄を金融商品に向けられるんですよ、金融資産にかえている人が多いわけですから。そういう買っている方は中国ファンドを買おうと何買おうと、それが建設だとか何だとかなんて考えて買っているわけじゃありませんので、国債は国債でございますから。そういうことから考えると、個人の方の一人一人の家庭の奥さんに至るまでが国債の発行に目をとんがらかしたり、あるいは短国はいつ出ますかというのが町のお医者さんまでが今情報をつかんでいる時代です。銀行より先につかんでいる。  そういうふうに変わってきているだけに、私はこれはやっぱりそういう三つのことから考えていっても、財政、金融あるいは経済、この三つの全体を見ても、ここで本気になって財政法を改正された方がよろしいんじゃないかと思うんですけれども、その点からはどうですか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) 財政法というのはやっぱり財政憲法でございますので、これは安易に変えましょうというわけにいくものではございません。  が、今の財政、経済、金融、なかんずく金融というものが、何と申しましょうか、当時とはうんと違って世界的な力を持つだけのものになっておるところに、総合的にその財政法というか、財政のあり方、金融のあり方、それの及ぼす経済のあり方という角度から勉強してみたらどうだという御提言は、私どもも傾聴さしていただく御提言だというところまでは言えると思います。

鈴木一弘公明党・国民会議

○鈴木一弘君 いま一つ私が財政法を変えた方がいいと言うのは、日本の国内的要件だけで経済、財政を運営していた時代と違って、経済大国というか、場所によっては経済強国ぐらいに日本がなるところもあると思いますが、そういう世界の経済、金融、なかんずく金融に重大な影響を与える立場に日本は立っているわけですから、そういうことになると、その財政関連の法律それ自体もその点でいろいろ合わせていかなきゃならないんじゃないか、そういう法律の整備が必要じゃないか、こう思うんですが、今度はそういう点はいかがですか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) いわゆる金融の肥大化、今おっしゃった金融強国とでも言えるかもしれません。そういう状態になったときにその役割というものも大いに変化がもたらしてあるから、財政そのものに対してその変化がもたらす影響をも含めて勉強課題だという問題意識はありがたい御提言だと。財政法と言われますと、そこまで突っ込んだお答えをするのはできないということであろうと思います。

鈴木一弘公明党・国民会議

○鈴木一弘君 次に、昭和六十年度以降毎年二兆円から二兆五千億円に上るような現金償還を結局しなきゃならないわけですから、これは満期到来国債の六分の一を現金償還していくわけです。しかし、仮定計算では、先ほど言ったように、定率繰り入れを考えていて、そしてそれが二兆三千億とか二兆四千九百億とか出ております。しかしこれは今までのとおり恐らくやらないだろうと思うんですね。  そうなりますと、これから先の国債の償還が、借換債を出すにしても、ほとんどが一般会計からみんな現金償還でぶち込んでいくことになりますと、これは六十年償還ではとても短いということになってくるんじゃないか。恐らく百年という大台の償還になるんじゃないか。つまり、国債というのは一遍発行したら絶対償還はしませんと、我々生きている間はですね、その発行されたときに生きている人の時代にはもう償還はあり得ないというふうになっていくんじゃないか。これはどう計算してもそういう感じがするわけなんです。何度も何度も仮定計算、これは仮定計算ですから仮定の上に立っているわけですからあれですけれども、しかし、定率繰り入れをなくしてしまったりなんかすると一体金どうするんだとなるわけです。  そうすると、やはり借換債自体、あるいは新規の建設国債にしても、これは六十年ということじゃなくて、これは特例債も百年なんという長さを持たなければもうできないんじゃないかという感じがしてならないんですけれども、そういう点はいかがですか。どうお考えですか。

小粥正巳大蔵省主計局次長

○政府委員(小粥正巳君) ただいま先生から御指摘をいただきましたように、六十二年度以降の公債の償還財源をどうするかという問題が、これまで以上に大変深刻な状況になっておりますことはそのとおりでございます。  先ほど大臣から御答弁もございましたけれども、今後の問題といたしまして、例えば電電株式の売却収入がどうなるか、あるいは今後の税収の状況がどうなるか、いろいろな要因もございます。財政当局といたしましては、減債制度の基本を維持しながら、先ほども御答弁ございましたように、六十五年度特例公債依存体質の脱却を達成する道を何とかこれを求めながら、さしあたりましては、来年度予算編成の過程におきまして、ただいま御指摘の問題につきましてもぎりぎりまで工夫、努力を重ねてまいりたい、ただいまそのようなお答えでございます。

鈴木一弘公明党・国民会議

○鈴木一弘君 大分深刻な答弁でございましたので、正直に伺っておきます。  実際六十二年以降のことを考えると頭が痛くなるだろうと思いますが、それはやはりそれで、今基本は維持しながらと言われました。大臣と同じことを言われたわけです。基本は維持しながらと言いながら、現実今言われたような税収の増加はないでしょう、もうゼロサム社会になってきましたからね。それで、そうなるとどうしても税収の増加はそれほど期待できない。  行革審議会の小委員会が「行財政改革の現状と今後の進め方」という報告書をまとめた。この中で言っていることは、社会保障関係の負担の増加、これは倍増するだろうけれども、租税負担率は上げるべきではないという報告が出ているわけですね。そういうことになりますと、どうしても社会保障負担は二〇%までいくから、国民負担率は税と両方合わせて四五%だと。となれば、やはり税収の増加も求められない。今言われたように、六十二年、六十三年ということになればもう大変なことになってくるだろうというわけです。だから、そうなるともちろん、先ほど竹田委員も御指摘がありましたような内需の拡大というのをどう図っていくかということになるわけです。それも、内需の拡大に財政の出動をどんどんというわけにはいかないと思いますね。やはりそうなると、現状から見てそれは無理でしょう。  そうなるとどうするのか。今大部分が金融資産に化けているという、いわゆるマネーゲームの社会になっているわけです。大臣の所信表明では、活力ある経済社会なんですね。だから、マネーゲーム的社会を活力ある経済社会にどう変えていくかということもこれは財政当局として本当に考えなきゃならない。今貯蓄性向が強いというのは、やはり何といっても社会保障のおくれ、老人、医療、教育というようなそういったもの、この三つですね。老人と医療と教育のおくれ、教育に対する準備、そういうためにどうしても貯蓄をしなきゃならないということがあるわけですが、その一方で今度は余ってきたお金がマネーゲームに流れていく。これは言うまでもないことです。  ですから、これはどうしても、大臣の言われたような経済の活力を維持して生活の安定をという活力ある経済社会は、マネーゲーム社会とはちょっと違ったものになると思うんですよ。そうすると、それに対して財政当局の立場からはこれは一体どう対応しようとお考えでしょうか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) マネーゲームあるいは財テク、これをどう活力に結びつけていくかというのがいわゆる民間活力の基本だと率直に思います。よくISバランス論をやる方は、日本はこれだけの貯蓄があるわけだから、セービングスがあるわけだから、したがってそれに合わして投資をすればいい。したがって、その貯蓄というものがどういうふうに民間活力の中でインベストメントの方へ向かっていくかということをポイントにいろんな法律が構築されておるではないか。で、一つには東京湾の問題にいたしましても、当初議論として出ましたのが免税国債なんというのが出ましたけれども、マル優をまたもう一つつくるようなことじゃないかというので、私どもは非常にそれには反対いたしましたが、結果として出たのがいわゆる割引債をその企業体が発行していく。これもやっぱり私はインベストメントにマネーゲームを結びつける一つの環境整備の方法ではないか、こういうふうな感じがいたしております。  今度の法律、きょう閣議決定しましたが、私も国会にずっとおりますので中身を詳しく承知しておるわけではございませんけれども、やはりそういうマネーがインベストメントの方へ回っていく一つの環境整備をされた法律であろうというふうに私なりに理解をいたしております。したがって、このことは、まずは規制緩和から始まるでございましょうが、これは本当にどうでもやらなきゃならぬ課題だと思っております。そして、これが今後の日本経済を支えていく大きな柱になっていくべきものであろうと思います。  それから、老人、医療、教育、あるいは年金も含めての御意見でございますが、この問題、好むと好まざるとにかかわらず、いいことでございますから、いわゆる長生きするようになって高齢化社会というものが訪れてくる。その場合、世代間のアンバランスを感じないように今から長期の人口構造を予測しながら安定した制度に構築しておかなきゃいかぬというのが、今までの年金改革であるとか、今回お願いする老人医療であるとか、今までもいろいろやってまいりました医療全般の問題ではなかろうかなというふうに考えておるわけであります。  したがって、今の御意見にもございましたように、四五%という一つの天井を定めた御議論でございましたが、今のところ我々が整理して申し上げておりますのは、これは御案内のとおり、ヨーロッパのそれよりはかなり下のどこへ国民負担率として位置づけようと、そこまでしかまだ、じゃ何ぼか。あの当時のヨーロッパの負担率ときょうのまたヨーロッパの負担率は上がってきて、恐らく日本が今三六%でヨーロッパが五五%ぐらいでございましょうか。だから、この四五というようなものが適切だという判断の方もよくいらっしゃいますが、我々はそこまでまだ踏み込んだ議論は詰めていない。むしろ、今のような意見が出たり国会でいろんな問答がある中で、国民負担率として、国民自身がある程度これならばというコンセンサスが那辺にあるかということをまだ見定めておる最中である、こんな感じでございます。  それから、これはちょっとお尋ねの外へ出る問題でありますが、日本がなぜ貯蓄が多いかという説明のときに、いろいろ議論いたしますと、今おっしゃったような問題でよく出てまいりますのは、一つは、やっぱり教育熱心だからおまえの国はよく貯金すると、これはそのとおりだと私は思います、実際問題。そして悪いごとではないと思います。  それから二番目で老後保障の問題が出てまいりますが、ところがこの問題は、現在の水準は別にヨーロッパと大差があるわけでもない。だから、癖が、まあ癖といいますか、いい習慣が残っておるんじゃないかなというふうに私は申し上げております。  その他、参考までについでに申し上げますと、もう一つは、日本の給与体系は非常にボーナス比率が高いから、それで月給で暮らしてボーナスで貯金するというような傾向が強いんじゃないかとか、あるいはもう一つは、貯蓄優遇税制という世界にまれなるものが存在しておる、これが貯蓄が多い一つの要因ではないか。最後のところは、いつも言われますのは、おまえのところは国民負担率が低いから貯蓄がふえるのは当たり前じゃないか、こんな議論も行われておりますが、そういう議論をも紹介したりしながら国民のコンセンサスを求めていく努力を続けていかなきゃならぬのかなというふうに考えております。

鈴木一弘公明党・国民会議

○鈴木一弘君 次に伺いたいのは、いわゆる公正、公平、簡素、選択という税制改革の言い方、これに活力が加わったわけでございますが、レーガンさんと同じようなことをおっしゃっていますが、シャウプ税制以来の税制の抜本的な改革をしていくんだということでやるということだったわけです。そういうふうに準備を進めているというふうに我々は受け取っておりますが、今国民の間にある税の不公平感というものは抜きがたいものになっています。ですから年じゅうクロヨンとかトーゴーサンという不公平感が出てくる。払うことと不公平感とでは物すごく違和感がありますから、公平感というものが一番大事です。  その改革に大変役に立つと思われたのが、サラリーマンのための重税感の解消、不公平感の解消、これが夫婦合算課税、いわゆる二分二乗方式だと思うんです。ところが政府の税制調査会の答申で否定的な報告が出されたわけです。やはり内容等からいけば、自営業者が、専従者給与制度、みなし法人制度のもとで合法的に分散所得が認められているのに、一方はそういうのは認められないというのはおかしいというわけですね。逆に、夫婦合算課税の場合は全部一緒にしてまたかけられますから逆の場合もございますが、どちらにしても、そういうことから、いろいろ中高年齢層に減税効果が、現在の所得水準で所得税額を二乗してやっていくというふうになればそうなるだろう、そちらの方に偏るだろうということは言われますが、それはいろんなやり方を採用すればこれは不公平は生じないということになると思うんです。  私は大臣に伺いたいのは、たばこ消費税は税調の答申になかったのに今回突如として出ました。したがって、二分二乗方式の夫婦合算課税問題についても、税調の答申になくてもおやりになるという道がもはや開かれたわけでありますから、その辺の御決意と、両方、またどう思っていらっしゃるのかということをお伺いをしたいんです。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) まず、ひとつ最初にやっぱりたばこのお話を申し上げなきゃいけませんが、これは相済みませんという一語に尽きるんじゃないかと自分でも思っております。あれだけ政府税調を大事にいたしまして、それの答申が出ないことには意見も差し挟みません、税調は神様でございます、こう言っておって、税調の答申にないものをやって、後から追認してください、こういうことをやったわけでございますから、私自身も、本当に竹下ほどの人間がと思われているに違いないと実際思います。  大体、これくらいの変化をするときには、私は大概各方面へ一応のにおいぐらいは御説明してからでないとやる性格ではございませんが、ぎりぎり地方財政の問題で最後銭が足りなくなって、赤字公債の増発かどっちかと選択に迫られまして、そこでたばこ、まさに臨時異例の措置として、と言っておまえ、毎年臨時異例の措置ばかりやっているじゃないか、こういうことも言われながらも追認をしていただいて出した。したがって、各方面、企業も労働組合もあるいは各党の方にも何の相談もなしに、後からえろう済んまへんというような形で歩いだということは事実でありますので、これは手続が違法とは言えませんけれども、自分としては適切ではなかったという反省の上に立っておることも事実であります。そこでおわびをしておるわけでございますが、こればっかりは早々とおわびしなきゃいけぬと思いまして、各委員会で可能な限りおわびの機会をみずから探しながらお答えしておるというのが現状でございます。  そこで、二分二乗問題でございますが、それは一番最初考えますと、ああこれでパートの問題解決ついちゃうなとか、いろんな感じはないわけでもございませんが、専門小委員会、ちょっと後から水野局長から御説明申し上げますが、そこでしっぽりと議論をしていただいて、その報告が、まだ専門小委員会、学者さんのものでございますが、出てきたわけでございます。新聞論調なんかを見ますと、やや否定的なものだというふうにも言われておりますが、やっぱり私が直観的に感じますのは、二分二乗というのは、それはいろんな仕組みはあるでしょうけれども、短絡的に考えた場合、専業主婦にメリットが余計当たるということについて、婦人の職場進出なんかをむしろ妨げることにもなりはせぬかなと、こういうところまで考えながら、これは直観だけの話でございますので、ちょっと興味もございますので、水野局長からその点はお答えをさせます。

水野勝大蔵省主税局長

○政府委員(水野勝君) 先ほど大臣から申し述べましたように、専門小委員会の報告が先般出されたということでございます。その専門小委員会の報告にもございますように、この問題は、累進構造全体のあり方とか給与所得控除と密接に関連する問題でございますので、これでこの問題の検討が専門小委員会自体としても終わったとか、さらには税制調査会でこれを結論を出したというものではございません。今後税制調査会特別部会なり総会でさらに掘り下げた検討がなされ、結論が導き出されるものではないかというふうに報告でも書かれているわけでございます。  また、先生御指摘の事業所得者との関連につきましては、小委員会の報告の中では、それはやはり、事業所得者につきましては、青色専従者が事業に従事しているという事実がある、これを恣意的に分割しているとだけ見るのはいかがか、しかしそれでは給与所得者の場合にそこをどう見るかと、いろいろの議論がなされているところでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 きょうは所得税減税の問題で幾つかお尋ねをしたいと思いますが、減税問題は、国民の切実な生活要求であると同時に、国としても当面の焦点、内需拡大策の中心になる、こういう点でまず大臣の基本的見解を尋ねたいのでありますが、今日、減税をやらなければ累進税率の適用によってわずかのベースアップでも実質的に増税になっている、可処分所得のこれに食い込むということは明瞭であろうと思います。  私もひとつ試算をしてみたんですが、例えば年収三百万円の世帯、夫婦と子供二人、こういう世帯の場合、ベースアップ五%としても税負担は約一九・一%ぐらいふえるんじゃないか、二割近くふえるんじゃないかという、これほど今日減税の問題は切実になっていると思うんですけれども、まずこの問題の切実度について大臣の基本的認識はどうでしょうか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) 減税問題というのは、基本的には、シャウプ以来のゆがみ、ひずみ、重税感、重圧感、どこにあるか、そこから抜本的に議論をしていただこう、こういうことになっているわけですが、最近——最近といいますか、それにかてて加えて、減税問題がすなわち消費の拡大につながり内需の拡大につながるという議論がまたそれにイーファンかかったような形で議論されて今日に至っておるというふうに思います。が、税というものは、これは租税が主体で、国家財政、なかんずく歳出の原資は租税が主体であるべきであるということからいたしまして、これは安定的な歳入確保のために最も必要なものでございますが、確かに、私もシャウプ先生と一月会ってまいりましたけれども、本人さん八十三歳ぐらいでございますか、お年をおとりになっておりましただけに、時代の重みと申しますか、歴史の重みというものを感じてきたわけでございますけれども、それだけ長い間にいろんなやっぱりゆがみ、ひずみが出ておる。そしてその重圧感というものがなかんずく中堅給与所得者の方等々にその声がかかる。  されば、やはり国会の議論も、昭和五十四年までの議論を見ますと物価が一番多いわけでございますが、それ以後がずっと税制の議論になっておりますので、やっぱりこの辺タイミングをとらえるべきだということで抜本諮問をした、そして御審議をいただいておるのが現段階であるということでございますから、まさに抜本見直しの時期が来たというふうに判断をしておるわけであります。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 そこで、減税問題の一つの柱になろうかと思いますが、課税最低限問題です。  勤労者の課税最低限は現在二百三十五万七千円。大蔵省は国際的に見ても遜色はないというふうに言っているんですが、しかしサラリーマンの生活の実態に照らしては重税感が非常に強い。特に生活費に食い込んで課税をされているというのがこの実態じゃないかというふうに思うんですが、そこでこれも大臣の基本的認識をまずお尋ねをいたしますが、課税最低限というのは、本来、所得のうち基礎的な生計費、これには課税をしない、最低生活費非課税原則、こういう基本的な考え方に沿って設けられた基準であるというふうに思うんですが、この点はどうでしょうか。

水野勝大蔵省主税局長

○政府委員(水野勝君) 課税最低限の性格につきましてはいろいろ議論のあるところでございますが、ただいまお話しのような、基礎的な生計費部分を課税対象外とするという機能が一つの機能であると言われておるわけでございますが、そのほか所得再分配機能でございますとか税の執行との関係でございますとか財政上の配慮、そうしたもろもろの配慮で定められてきておるものと承知いたしておるわけでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 ところで実際はこの課税最低限は、標準世帯の場合さっきも言いました二百三十五万七千円。この中には人的控除、それ以外に給与所得控除や社会保険料控除、これが含まれているわけであります。  ところが給与所得控除というのは、サラリーマンの必要経費の概算控除的なそういう性格を持つものじゃないか。また社会保険料については、課税対象ではないわけですが、給料から天引きをされるものであって、生活費には充てることのできない部分だというので除外をして考えるべきものじゃないかというふうに私は思うんです。したがって、課税対象から除かれるべき基礎的生活費、これと比較し得るという意味で、真の課税最低限、これは人的控除のみにとどめるべきじゃないか。すなわち一人三十三万円、四人家族ですと百三十二万円、こう考えるべきではないかというふうに思うんですが、この点どうですか。

水野勝大蔵省主税局長

○政府委員(水野勝君) 課税最低限、サラリーマンの場合でございますと二百三十五万円と申しております。これは、ごく普通のサラリーマン世帯で給与収入が幾らからあれば所得税がかかり始めるかということを便宜お示しするという意味で、そういうものとして課税最低限という数字を申し述べているわけでございまして、これが特段基礎的な生計費であるというふうにも申し述べられてはいないわけでございます。その中には今もお話しの給与所得控除あり、基礎控除あり、配偶者控除ありで、とにかくこの金額を積み上げれば、そこからそこまでは所得税が課税されないという意味での課税最低限としてお示しされているものと思っております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 しかし、今日実態は非常に大きな矛盾に逢着をしているんじゃないかというふうに思うのであります。  その一例ですけれども、生活保護費というものがあります。これ自身は、最低生活を維持していくのに最低この点で保護をしていこう、こういうことでつくられてきておる水準でありますけれども、六十一年度の標準世帯の一級地における生活保護費は百九十二万五千円ですね。ところが課税最低限は百三十二万円。こういうことになりますと、最低保障すべき生活保護費、この基準よりも課税最低限の方が下回っている、三割以上も。これは大きな矛盾じゃありませんか。

水野勝大蔵省主税局長

○政府委員(水野勝君) 所得税の控除制度とそれから生活保護金額につきましてはいろいろ従来から御議論があるところでございます。ただ、所得税の課税最低限なり所得控除、こういったものはそれぞれの個人の年間のフローとしての所得、そういったものをとらえまして、これに基礎的な生計費であるとかいろいろな要素から計算をされておるということで、先ほど申し述べたような性格のものでございますが、一方生活保護費の方は、これはその年だけのフローとしての収入なり所得ということだけでなく、資産とか生活上の能力あるいは親族における扶養関係、そういったあらゆるものを生活の維持のために活用して、その上で最低生活が営めないときに給付がされるというふうなものとして理解をされておるわけでございます。  したがいまして、所得税の所得控除の金額の水準なり課税最低限なりと生活保護基準とは性格が異なる点があるかと思いますので、これを比較して論ずるということにつきましてはいろいろ問題があろうかと私ども思うわけでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 課税最低限といい生活保護基準といい、それぞれの制度の歴史的経緯があるわけですから、答弁としてはそういう答弁をせざるを得ないということかと思うんですけれども、しかし、それならもう一つ角度を変えて、実際の国民の生活の実態に照らして今日の課税最低限が適切かどうかということで、いわばさっきから言っています課税最低限というのは、人間生活に必要最低の衣食住に関する経費、これを保障するものじゃなくてはならぬという点で、六十年に総務庁が全国、全世帯についての家計調査報告というのをやっているんですね。  ここで問題の部分の数字を拾ってみますと、衣食住に関する最低生活ということで、食料費、住居費、光熱水費、それから被服・履物、この四つを拾ってその合計をとりますと、消費支出年額三百二十七万七千三百六十八円のうち、食料が八十八万四千八百二十円、住居費十五万二千二百三十二円、光熱水費二十一万二千六百八十八円、被服・履物二十三万五千二百七十二円、この四つを合計しますと百四十八万五千十二円ということになるわけですね。そうしますと、との課税最低限百三十二万何がしというのは、およそこうした実態に基づく最低の生活のための支出、これに及ばない、それを保障するものになってない、こういう点が総理府のこの統計によっても明らかだと思うんです。  そこで、もう時間が迫っておりますので、最後にもう一遍大臣にお尋ねをしておきたいと思いますけれども、生活保護基準というものと、今の国の政策の一つの構造になっておりますこれとの関係でも矛盾があるんじゃないか。生活の実態に照らしても最低生活を保障するというものになってないじゃないかということを指摘をしたわけでありますけれども、これから大いに税制のあり方について根本的な見直し、検討をやっていく、こういうことでありますけれども、減税問題の一つのかぎとしてこの課税最低限問題を大いに検討の俎上に上せて十分改善をすべき点は改善をする、こういう方向での検討を鋭意進めてもらいたいというふうに大臣に求めたいと思うんですが、見解はどうでしょう。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) いわゆる課税最低限の問題というのは、これは課税最低限と最低税率、最高税率というのは、所得税減税問題を議論されるときに最も恐らく中心に置いて議論される課題だというふうに私も受けとめております。ただ、今先生おっしゃった物の考え方と税の専門家の物の考え方とが必ずしも一致するかどうか、そんなことまでは申すわけにはまいりませんが、基本的に課税最低限の問題というのはやっぱり大きなポイントになるであろうと思っております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 終わります。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 同僚委員からも触れられた点ですが、内需の拡大問題について一言だけお尋ねをしたいと思います。  内需の拡大と言われるんですが、実際にどの程度の大きさの内需が要請され求められているとお考えになっておられるんでしょうか。お尋ねする意味は、予算の前倒し執行がございますし、きょうは公定歩合も若干下がりましたし、それこれ対策を積み上げながらというんですが、積み上げたものが、求められている内需の拡大の規模に間に合うかどうか、その点の感じをお尋ねしたいんです。

北村恭二大蔵省大臣官房総務審議官

○政府委員(北村恭二君) 内需拡大としまして既に二度の対策を講じております。第一回の十月十五日の対策では、全体のGNPという関係の経済効果を考えますと約四兆一千億ということでございましたし、また第二弾、昨年末の内需拡大の施策というのは約一兆五千億程度のものでございました。こういったものが六十年度、六十一年度にわたりまして徐々に拡大効果を持ってくると思います。  定量的にさらにどれだけの内需拡大という点につきましては、そのときどきの経済動向というものを見ながら必要に応じて必要な施策を講じていくということになろうかと思います。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 所信を拝見しますと、「国際社会において、我が国の占める国際的地位にふさわしい責務を果たし、」当面、財政金融政策の運営に当たって、課題を五つ挙げながら、その一つとして「世界経済発展への貢献」とお書きになっておりますが、この文脈の上に内需の拡大というのがあるんだと。  お尋ねする意味は、俗に機関車論と言われますね。今国際会議の席で機関車論は実は影を潜めてきたんだということをおっしゃる方がいるんですが、印象として、機関車論として実は内需の拡大が求められるということなのか、そうではないんだということなのか、その辺の感じはどうなんでございましょうか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) 大体機関車論というのは確かに大きな反省を伴ったわけでございます。日本もやりまして、西ドイツもやって、そうしたら特にイギリス、フランス等が、かつて宗主国でございますから、日本や西ドイツがやっているのに昔の親方がやらぬのはというようなことで、結果として出てきたのは、世界じゅうの高金利をもたらして開発途上国余計困った。だからそれも含めて、そして先進国もそれによって財政赤字をつくった。いずれにしてもよくなかったという反省は確かにあります。特に大蔵大臣の会議ではございますね、それはどうしても。それがあります。  一方今度は、G5なんかで私どもが内需拡大と言うのは、あのときの考え方というのは、経済の実勢が正確に反映するような、ファンダメンタルズを正確に反映するようにするためには、介入というのはいわば作為的な一時的なものであって、基本的には内需中心の体質に変えなさいというのが日本に対する考え方ではなかったかというふうに一応分けて整理はしております。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 平たく言い直しますと、内需拡大と言われているんだけれども、要するに国際社会で日本に求められているものは、もっと買ってくれということであって、経済の規模が何%ふえなきゃ承知しないというようなものじゃ私はないんだろうと思うんですよ。  そこで問題は、「世界経済発展への貢献」の中で考えていますと。約五百億ドルに近い黒字を抱えておりますけれども、これは世界経済全体として見ると大きな不自然な状態でありまして、リサイクリングをどうやってやるのか、この問題がありますね。もう一つは、とにかく買ってくれないか。買ってくれないかということになりますと、個人消費がどれだけ活性化していくのか、あるいは住宅あるいは公共投資、そういったものがどれだけ積極的に行われるかということではなかろうかと思うんです。そこで、いや公共事業だ個人消費だということになりますと何がしかのこれは財政面からのてこ入れはどうしてもせざるを得ない。  一方、リサイクリングやるということになりますと、ファイナンス、金融的な仕組みでリサイクリングしようとしましても、相手は累積債務国がほとんどですから、とても物の役に立たない、結局はこれは援助ということになると思うんですね。それが予算面でとれるかどうか。片一方は恐らく建設国債の増発問題でありますし、片一方は予算編成をどうするかということなんですが、縮めて言いますと、その行間からにじんできますのは、これは増税しないことにはにっちもさっちも日本の国際的な責務は果たせないのではないか、こういった印象が強いんです。  確かに非常に難しい問題ですから、難しい問題は国民の理解を得ながら問題をつないでいかなければいかぬと大臣もおっしゃいましたけれども、確かに、つないでまいりまして、この数年間振り返ってみますと、同じようなことを伺って同じようなことを答弁を求めて、何たることをしているんだろうかという感じが深いのがこの委員会でありまして、一歩も踏み込めないわけですね。これでそれこそ国民に負託された責務を果たしているのかと自責の念が甚だ強いのであります。  これは大蔵当局としましても、過度に政治的なセンシティブな問題ですから、扱いを間違えますと大変なことはよくわかるんですが、やっぱり踏み込んでいく努力をしていかないと、もうそこに来ているのでありまして、じゃ五百億ドルの黒字このままでいけるか、いけるわけはない。そうなったらリサイクリングについて何がしかの日本の善意のあかしをつくらざるを得ない。しかも日本はやっぱり外国の一次産品を含めて買わざるを得ない。それをどうするかということですね。  これは大臣に御所見を求めるお話ではありませんが、ぜひその面でも私は問題に踏み込んだ御議論を今後とも要請申し上げて、質問を終わります。

野末陳平新政クラブ

○野末陳平君 減税の財源もやはり真剣に検討されなきゃならないわけですが、そのための一つとして、マル優問題が大分決着を迫られているところに来ていると思います。  私個人の考えですけれども、低金利になりましてマル優の魅力もある程度は薄れていて、あるいはお金がマル優からほかの金融商品に流れている、いろんな事情など考えまして、やはりこれは今決断を早くして、廃止にするのかあるいは低率分離課税にするのか、その辺のことですね。大体低率分離課税で五%か一〇%ぐらいというような意見と、それから、その場合枠の管理がやっぱりつきまといますから、それよりも一律分離課税にしちゃって、二〇%なら二〇%取っちゃうというような意見が大ざっぱに言うとあるようですね。二つに分かれるようですね。  まずこの低率分離課税なんですけれども、やはり枠の管理ということがずっとつきまといますし、それから名義の場合も今本人確認が大体手続は落ちついてはいるようですけれども、しかしこれを厳正にしていけるかどうか、そういう手間なども考えますと、むしろ一律分離課税の方がこの際いいかなという気もしたり、非常に結論が出しにくいんですね、私個人としても。  そこで大臣にお伺いしますが、この一律分離課税というものになった場合どういうところに問題点があるだろうか、その辺の御所見をお聞きしたいのですけれども、いかがでしょうか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) 今御指摘なさったようないろいろな問題がございますので、整理しましたのを主税局長からお答えさせますが、一律分離課税の場合には、所得税は本来担税力に応じた公平な負担を求めるものであって、利子配当についても包括的な総合累進課税の対象とすべきであるという部分から言うと逆の議論になるわけでございますが、ちょっと整理しておりますので主税局長からお答えさせます。

水野勝大蔵省主税局長

○政府委員(水野勝君) もう基本的には大臣から御答弁ありましたとおりでございまして、一律分離、典型的な資産所得につきまして一律分離と、そこまで割り切れるかどうか、これはなかなか議論のあるところでございますが、いずれにしましても、税制調査会で抜本改革の一環として検討はされております。ただ、この問題はやや後半の部類の検討課題でございますので、現時点ではまだ具体的な検討課題として取り上げられてはいないものでございます。

野末陳平新政クラブ

○野末陳平君 じゃ、どちらになるにせよまだいろいろな問題点あるんでしょうけれども、このマル優にどうしても切り込んで、いわゆる非課税というのを低率の課税という、これだけはどうしてもしなきゃいかぬという、その辺で、大臣、これを結論を急ぐというようなお気持ちですか、それともこれも税制調査会でしばらく議論があってその後というようなことでしょうか。私は急ぐべきだ、早く大蔵省として態度を打ち出すべきだ、そう思うんですが。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) 諮問の仕方が、総理が、まずゆがみ、ひずみ、痛みはどこにあるか、こういうことからやっていけ。そこで今の進みぐあいを見ますと、所得税、法人税、そういうようなところへ入ってきておりますが、この問題には率直に言って今のところまだ入っていらっしゃいません。  それで、秋までには総括的なものを出さなければいかぬわけですから、当然踏み込んだ議論があると思いますし、一度はこれは税調としてはまとめられたことのある課題でございますので、さらに、新しい委員の先生方も入っていらっしゃいますが、いわば秋までの後半の課題といいますか、恐らく、三月とか四月とかを前半としますと、その後の濃密な議論の対象であろうという点というところでございます。

野末陳平新政クラブ

○野末陳平君 それやっていると遅くなっちゃって、減税減税というけれども、財源もないわ、マル優の今の問題が実現し、低率分離課税でも一律でもいいんですが、すぐにお金になるわけじゃありませんし、何か余りにもちょっとのんびりしているような気がして、それでちょっと焦っているというか、後日私の意見を大体まとめて、どちらがいいかというのをまとめてまた質問したいと思いますから、きょうはこれで。

青木茂参議院の会

○青木茂君 極めて偶然ですけれども、野末先生との連係プレーにちょっとなっちゃったんですけれども、貯蓄課税の問題につきましてお伺いを申し上げます。  最近の新聞紙上によりますと、非課税貯蓄の口座数が一人五・五口、一世帯当たりでは十七・三口。私自身もこんなには持ってないし、これは一、体どういうことなのかということになりますと、どうもこの非課税貯蓄を悪用してというのか、それの脱税があると思わざるを得ない点がございます。だからといって、少額貯蓄非課税制度の精神というものを僕は全然なくしてしまうということも非常におかしい、本末転倒だと思います。  御承知のように、日本の家計貯蓄率はこれは世界最高、やはり貯蓄をせざるを得ない状況がある。日銀の貯蓄増強中央委員会あたりの資料を見てみますと、貯蓄目的は、老後の生活費に備えてというのが年々ふえているし、それは病気、災害の備えというのに比べて第二位を常にキープしているという状況があるわけですね。そうすると、どうも高齢化社会に対する不安で貯蓄というものが老後とか不時の災害に備えるというような意味が圧倒的に多い。こういう状況を踏まえまして、こういう目的の国民貯蓄に対しては税制上のかなりの優遇措置を講ずるべきである。それができてからマル優の問題はどうするのかという議論が出てこないといけないんじゃないかと私は考えております。  その意味で、これは私も不案内なんですけれども、アメリカにIRAですか、インディビジュアル・リタイアメント・アカウントですか、というようなシステムがあるというふうに聞いておりますけれども、これを大蔵当局の方から簡単に御説明をいただきたいと思います。

水野勝大蔵省主税局長

○政府委員(水野勝君) 御指摘のアメリカのインディビジュアル・リタイアメント・アカウントは、これはアメリカにおきまして、年間二千ドルまでを貯蓄と申しますか、そこの勘定に積めば所得控除が認められる。一方、その勘定からおろした場合には今度はその時点で課税になるという制度でございまして、一九七四年に創設されたものと聞いておるわけでございます。これは日本にもございますけれども、適格退職年金制度その他適格企業年金等、もろもろアメリカにもそういう企業での年金制度があったわけでございますが、そういうものを利用できない被用者等を対象としてこういった制度が設けられたというふうに聞いておるわけでございます。  この制度、約千六百万人ぐらいが加入しているということでございますが、その残高は三百六十億程度で、一人当たりにしますと一人年間二千ドルまではできるということにはなっておりましても、それほど大きく利用されているというふうにも見られないようでございます。

青木茂参議院の会

○青木茂君 そうしますと、この制度というのはある意味においてはサラリーマン老後対策優遇制度だ。そうするとこういうふうに理解していいんですか、今の御説明というのは。個人が退職後に備えて行う貯蓄、それは非課税でやって、そのかわり、これは老後目的貯蓄ですから、ある一定の年齢が来るまでは引き出せない貯蓄であるというふうに理解していいですか。

水野勝大蔵省主税局長

○政府委員(水野勝君) 一定の年齢になりますと、支給開始年齢と申しますか、取り戻しが始まる、しかしそのときに今度はその分は課税になるということでございます。

青木茂参議院の会

○青木茂君 そうすると、所得税の一種の延期措置というふうに考えられるわけですか。

水野勝大蔵省主税局長

○政府委員(水野勝君) そのように解釈できると思います。

青木茂参議院の会

○青木茂君 そこで、大臣にちょっとお伺いというより一種の御提案に近いんですけれども、日本の国民がこれだけ老後に備えて、いわゆる高齢化社会の到来というものに不安を感じておる。公的保障、いわゆる厚生年金を中心とする公的保障制度も必ずしも老後生活費をフルカバーすると思えないような状況にあるということになりますと、私は、例えば、あくまでこれは例えばの話ですけれども、郵便局の定額貯金、ああいうものは老後貯蓄目的一本に絞っちゃって、例えば年間百万円までは完全非課税にする、そのかわり何歳までは引き出せない。しかも、国民がとにかく公的年金の不足というものを自助努力で補おうとしているんだから、私は、年間非課税程度でなしに、政府の方で二%ぐらいの利子補給をするというぐらいの、いわゆる国民の自己努力に対する政治の愛情というのかな、そういうものを思い切ってやってみて、政府としてはこれだけ国民のことを考えているんだと、筋として、その前提でマル優ならマル優というものを一体どう考えるのかというような詰めの順序、論理構成の順序というものが僕は必要なんじゃないか。  つまり、冷たい論理だけで税制上の問題というものは判定したらやはり国民の不満感というのは残るんじゃないかという気がしてしようがないんですけれども、大臣どういうふうにお考えでしょうか。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) 公的年金と私的年金との整合性を持った税のあり方ということにつきましては、もう既に専門委員会までは持ち込んだ、そこで議論してもらっているわけでありますから、それはそれで一つおきましょう。  先生おっしゃるのは、アプローチの仕方として、こういうものを考えている、よって無差別なマル優はやめよう、こういうようなアプローチの仕方の方が国民の理解も得やすいんじゃないか。一つの私提案だと思うのでございますが、ただ、それを、郵便局というものはもうこれから引き出せぬ貯金ばかりになるというようなことになりますと、これはまた大革命でございまして、それは相当議論のあるところであると思いますが、その問題は別として、アプローチの仕方として、あくまでそういう制度上の愛情の問題とそして課税の問題とを組み合わせながら、具体的にどう組み合わせるかば別として、考え方としてはそういう精神でアプローチした方がやりやすいぞよとおっしゃるその気持ちは私もよくわかります。

青木茂参議院の会

○青木茂君 私がこのシステムで考えることは、郵便局の定額だけでなくてもいいんですよ。国民はとにかく老後に備えましていろいろと貯蓄やっているんだ、これはやっぱり私は、福祉国家といいながら、国の社会保障、これは困難な財政状態の中でいろいろ難しい問題をはらむと思います。しかしながら、老後を心配しているんだ、それに対して貯蓄する者には完全な非課税、これはほかの銀行を使ったっていいし、いわゆるこのごろのマネーゲームの何を使ったっていいわけなんですけれども、それを最高限度をどれだけにするとか、これもこれからの論議によることでしょうけれども、とにかく国民の老後目的の貯蓄については完全に非課税にして、さらにプラスアルファ、私は利子補給二%と申し上げましたけれども、あるいはこれを利子補給でなしに生命保険の控除と同じように何か一つそこに所得控除的なものを上積みするというようなことでも私はいいと思うんですよ。  とにかく税制改正というのは、ここにございます公平、公正、簡素、選択、活力、これは確かにそのとおりだと思いますよ。そのとおりだと思うんだけれども、国民に対する何か、愛情と言うと言葉があれですけれども、いきな計らいというのか、ドイツの税法に見られるようなクリスマス控除じゃないけれども、とにかくいきな計らいというものが前提にないと税に対する僕は不満というものは依然として残るんだと思いますね。これはもうセオリーの問題じゃなしにかなりそれはエモーショナルな問題だと思うけれども、むしろその方が今必要なんじゃないかと存じます。重ねてひとつ大臣。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) セオリーの問題じゃなくエモーショナルな問題だと、だから非常に悪い言葉で言えばあめとむち、いい言葉で言えばいきな計らい、政治のアプローチの仕方としては私もわかります。税の議論をするときには、セオリーがやっぱり先に立ちがちだということと、それから生保やらああいう年金に対する今も控除がございますが、それらを含めて恐らく、公的年金と私的年金という性格の中では、今専門委員会というのは学者さんばかりでございますから、かなり議論を詰めていただいておるではないかなと思ってお るのが今の感じでございますが、おっしゃる意味は政治家の議論ですよね。それはわかります、私も。

青木茂参議院の会

○青木茂君 最後にお願いします。  セオリーの問題ならセオリーの問題だけで通すべきなんですよ。だから私は、この前の例の転作奨励金だってセオリー外れているんじゃないかと言ったわけですね。いわゆる医師優遇課税だってセオリー外れていますよ。みなし法人なんというものは世界どこの国にもない、日本特有のセオリーなんですよ。だから、あるところではセオリー外しちゃって、あるところではセオリー優先ということでは困るんだと。  これはもう御答弁要りません。これで終わります。

山本富雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(山本富雄君) 以上で大臣の所信に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

山本富雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(山本富雄君) 次に、国民年金特別会計法等の一部を改正する法律案を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。竹下大蔵大臣。

竹下登自由民主党・新自由国民連合大蔵大臣

○国務大臣(竹下登君) ただいま議題となりました国民年金特別会計法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  御承知のとおり、本格的な高齢化社会の到来に備え、公的年金制度の長期的な安定と整合性ある発展を図るための年金制度改革に関する一連の法律改正が成立し、六十一年四月から国民共通の基礎年金の制度を柱とする新たな年金制度が実施される予定であります。このような制度改正を受けて、基礎年金に関する政府の経理を明確にするため、国民年金特別会計に基礎年金勘定を設ける等、経理手続等に係る関係法律の諸規定の整備を図ることとし、本法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  まず、国民年金特別会計法の一部を改正し、国民年金特別会計に基礎年金勘定を設けるとともに、同勘定においては、国民年金勘定及び厚生保険特別会計年金勘定からの受入金、年金保険者たる共済組合からの拠出金その他の収入をもってその歳入とし、基礎年金給付費その他の諸費をもってその歳出とすることとしております。  あわせて、厚生保険特別会計法その他の関連法律について、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上が、国民年金特別会計法等の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

山本富雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(山本富雄君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案の質疑は後日に譲ることといたします。本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十二分散会      —————・—————

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