大蔵委員会 第2号
- 発言数
- 70 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1986/02/14
会議録
○委員長(山本富雄君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、伊江朝雄君及び福岡日出麿君が委員を辞任され、その補欠として関口恵造君及び石井道子君が選任されました。 —————————————
○委員長(山本富雄君) 次に、理事の辞任についてお諮りをいたします。 赤桐操君及び桑名義治君から、文書をもって、都合により理事を辞任いたしたい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本富雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。 ただいまの理事辞任による欠員のほか、委員の異動に伴う欠員を合わせて、現在のところ四名の理事が欠員となっております。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本富雄君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に嶋崎均君、藤野賢二君、竹田四郎君、多田省吾君を指名いたします。 —————————————
○委員長(山本富雄君) この際、新たに就任された梶原大蔵政務次官及び熊川大蔵政務次官より発言を求められておりますので、順次これを許します。梶原大蔵政務次官。
○政府委員(梶原清君) このたびはからずも大蔵政務次官を拝命しました梶原でございます。浅学非才でございますが、職責の重大さを痛感し、一生懸命職務の遂行に当たる覚悟でございます。 委員各位には何とぞ格別の御指導と御叱正を賜りますよう心からお願いを申し上げます。(拍手)
○委員長(山本富雄君) 次に、熊川大蔵政務次官。
○政府委員(熊川次男君) このたびはからずも大蔵政務次官を拝命させていただきました熊川でございます。財政情勢極めて厳しい昨今の情勢を考えるときに、その職責重大であることを痛感し、梶原次官と力を合わせてその職責を全うする所存でございますので、特段の御指導、御鞭撻を仰ぎたいと思います。よろしくお願い申し上げます。(拍手) —————————————
○委員長(山本富雄君) 次に、租税及び金融等に関する調査を議題とし、財政及び金融等の基本施策について、竹下大蔵大臣から所信を聴取いたします。竹下大蔵大臣。
○国務大臣(竹下登君) 今後における財政金融政策につきましては、先般の財政演説において申し述べたところでありますが、本委員会において重ねて所信の一端を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いする次第であります。 我が国経済は、国民の英知と努力によって数々の困難を克服し、今日の繁栄を築き上げてまいりました。 今後我々がなすべきことは、現在の我が国経済の繁栄の上に立って国民生活の一層の向上を目指すとともに、国際社会において、我が国の占める国際的地位にふさわしい責務を果たし、これに貢献していくことであると考えます。 このため、私は、今後の財政金融政策の運営に当たり、五つの課題、すなわち、インフレなき持続的成長の確保、財政改革の強力な推進、税制の抜本的見直し、世界経済発展への貢献、金融の自由化及び円の国際化の促進、これを政策目標としてまいる所存であります。 まず第一は、引き続きインフレなき持続的成長の確保を図っていくことであります。 インフレなき持続的成長の確保は、国民生活の向上を目指す上で必要不可欠なものであります。今後とも民間活力の一層の活用を基本としつつ、その確保に努めてまいる所存であります。 このため、厳しい財政事情のもとで、昭和六十一年度予算におきましても、一般公共事業の事業費につき前年度以上の伸び率を確保し、また住宅減税を行うなど景気の維持拡大にはできる限りの配慮を払っており、昨年末には、これらの予算、税制等に係る内需拡大のための措置を取りまとめたところであります。 また、金融政策の面では、今般二年三カ月ぶりに公定歩合の引き下げが行われたところであり、この措置により、市中金利全般の低下が促進され、景気の維持拡大に資することが期待されます。 第二は、財政改革を強力に推進することであります。 財政改革の目的は、できるだけ早期に財政の対応力を回復することにより、我が国社会経済の活力を維持し、国民生活の安定と充実を図っていくことにあります。 このため、政府は、「一九八〇年代経済社会の展望と指針」において、昭和六十五年度までの間に特例公債依存体質からの脱却と公債依存度の引き下げに努めるという努力目標を示し、それに向けて懸命の努力を重ねてきたところであります。 しかしながら、このような努力を行っても、なお昭和六十一年度予算においては国債費が歳出予算の二割を占めるに至り、また昭和六十一年度末の公債残高は百四十兆円を超えることとなるなど、財政事情は極めて厳しいものとなっております。 このため、政府は、今後とも財政改革を引き続き強力に推進してまいりたいと考えます。その際、中長期的視野に立ち、国、地方を通ずる行財政の守備範囲の見直しを進め、既存の制度、施策について、その改革にさらに努めていく所存であります。 第三は、税制の抜本的見直しを行うことであります。 税制につきましては、税制調査会において、公平、公正、簡素、選択並びに活力といった見地に立って、シャウプ税制以来の抜本的見直しの御審議、御検討をいただいているところであり、本年秋ごろには包括的な指針をいただく予定となっております。 税制は、国民経済全体はもとより、国民生活や企業活動に密接な関係を有しており、その見直しに寄せられる国民の期待と関心は多大なものがあります。国民各位の御理解と御協力のもとに、その幅広い支持に基づく新しい税制を確立し、安定した歳入構造を確保することを目指して検討を進めてまいる所存であります。 第四は、我が国が世界経済の発展に貢献することであります。 ここ数年、我が国の貿易経常収支は、米国の財政赤字に基づく高金利等を原因とするドル高や、一次産品価格の低迷等を背景として、大幅な黒字を続けております。この不均衡を是正するためには、基本的には国際的な経済環境の変化が必要であると考えられます。昨年九月に五カ国蔵相・中央銀行総裁会議が開催され、為替レートの適正化のためのより密接な協力を図ることなどの合意がなされて以来、為替レートはドル高是正の方向で推移しており、今後貿易経常収支の不均衡の是正に資するものと期待しております。 他方、我が国としては、自由貿易体制の維持強化を図るとの見地から、新ラウンドを推進するとともに、率先して市場の開放と輸入の促進に努めることも重要と考えております。 このため、政府は、昨年七月、「市場アクセス改善のためのアクション・プログラムの骨格」を策定し、千八百を超える品目の関税率の引き下げ、撤廃を本委員会の御賛同を得て本年一月一日から実施する等、各般の施策の着実な実施に努めているところであります。 さらに、昭和六十一年度関税改正におきましても、引き続き諸外国の関心の強い品目の関税の引き下げ等を措置することとしております。 新ラウンドにつきましては、本年九月に開催される閣僚会議に向けて、交渉の早期開始のために鋭意努力してまいる所存であります。 また、国際通貨制度につきましては、昨年六月の十カ国蔵相会議東京会合において、私は議長として、これをよりよく機能させるための現実的かつ漸進的な改善策の取りまとめに当たったところであり、本年四月のIMF暫定委員会においては、この改善策の本格的な検討が行われることとなっております。我が国といたしましては、今後とも、諸外国と密接に協力して、国際通貨制度の機能の改善に積極的に貢献してまいる所存であります。 一方、開発途上国の自助努力を支援し、もって世界経済の安定と発展に資することも、我が国の大きな国際的責務となっております。このため、昨年九月、政府開発援助の第三次中期目標を策定したところであります。今後とも経済協力や累積債務問題に真剣に取り組んでまいる所存であります。 第五は、金融の自由化及び円の国際化の促進であります。 金融の自由化及び円の国際化を進めることは基本的に望ましいものと考えており、これまでつとに諸般の自由化、弾力化措置をとってまいりました。 昨年七月に策定した「アクション・プログラムの骨格」においても、預金金利の自由化等可能な限りの金融の自由化及び円の国際化のための措置と実施スケジュールを盛り込んだところであります。 また、いわゆるオフショア市場についても創設に向け準備を進めております。 他方、このような金融の自由化を進めるに際しては、信用秩序維持のための方策を整備する等、金融自由化の環境整備を図っていく必要があります。このような観点から、金融機関の健全経営確保のための方策の充実、預金保険制度の拡充等各般にわたる措置を講じていきたいと考えております。 さらに、有価証券に係る投資顧問業に関し、投資者被害の防止を目的とした適切な規制を導入したいと考えておりますが、その際にも、内外の投資顧問業者につき平等の取り扱いが確保されますよう配慮していきたいと考えております。 我が国の金融の自由化及び円の国際化に対しては、諸外国から強い期待が寄せられており、今後とも、相互の協調と理解の増進に努めてまいりつつ、金融の自由化及び円の国際化を積極的に進めてまいる所存であります。 次に、昭和六十一年度予算の大要について御説明いたします。 歳出面におきましては、既存の制度、施策の改革を行うなど徹底した節減合理化を行い、全体としてその規模を厳に抑制したところであります。 概算要求の段階から、引き続き厳しい要求基準のもとに、各省庁において、それぞれ所管の予算 について根底から洗い直し、優先順位の厳しい選択を行ったところでありますが、その後の予算編成に当たりましても、あらゆる分野にわたり経費の節減合理化に努めるとともに、社会経済情勢の推移に即応した財政需要に対しましては、財源の重点的、効率的配分に努めることといたしました。 補助金等につきましても、引き続きその整理合理化を推進するとともに、事務事業の見直しを積極的に進めながら、補助率の総合的見直し等を行うことといたしております。 この結果、一般歳出の規模は、三十二兆五千八百四十二億円と前年度に比べて十二億円の減に圧縮いたしております。これは、昭和五十八年度以降四年連続の対前年度減額であります。これに国債費及び地方交付税交付金を加えた一般会計予算規模は、前年度当初予算に比べ、三・〇%増の五十四兆八百八十六億円となっております。 歳入の基幹たる税制につきましては、現在進められている税制全般にわたる抜本的見直しとの関連に留意しつつ、昭和六十一年度改正において、住宅取得者の負担の軽減、民間活力の活用等を通じ、内需の拡大等に資するため所要の措置を講ずるとともに、最近における社会経済情勢と現下の厳しい財政事情にかんがみ、税負担の公平化、適正化を一層推進する観点から租税特別措置の整理合理化等を行うほか、たばこ消費税の税率を臨時措置として引き上げることとしております。 税の執行につきましては、今後とも、国民の信頼と協力を得て、一層適正公平な税務行政を実施するよう努力してまいる所存であります。 また、税外収入につきましては、極めて厳しい財政事情にかんがみ、可能な限りその確保を図ることといたしております。 公債につきましては、以上申し述べました歳出歳入両面にわたっての最大限の努力により、その発行予定額を前年度当初予算より七千三百四十億円減額し、十兆九千四百六十億円といたしました。その内訳は、建設公債五兆七千億円、特例公債五兆二千四百六十億円となっております。この結果、公債依存度は二〇・二%となり、前年度当初予算の二二・二%より二・〇ポイント低下しております。 また、昭和六十一年度においては、十一兆四千九百二十四億円の借換債の発行を予定しており、これを合わせた公債の総発行額は二十二兆四千三百八十四億円となります。 財政投融資計画につきましては、内需の拡大、地方財政の円滑な運営など、政策的な必要性を踏まえ、積極的かつ重点的、効率的な資金配分に努めることとしております。 この結果、昭和六十一年度の財政投融資計画の規模は二十二兆一千五百五十一億円となり、昭和六十年度当初計画に対し、六・二%の増加となっております。 この機会に、昭和六十年度補正予算につきまして一言申し述べます。 昭和六十年度補正予算につきましては、災害復旧費の追加、給与改善費、国民健康保険特別交付金、義務的経費の追加等、当初予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となったやむを得ない事項について措置を講ずることといたしており、この結果、昭和六十年度一般会計補正後予算の総額は、歳入歳出とも当初予算に対し七千二百三十二億円増加して、五十三兆二千二百二十九億円となっております。 以上、財政金融政策に関する私の所見の一端を申し述べました。 本国会に提出し御審議をお願いすることを予定しております大蔵省関係の法律案は、昭和六十一年度予算に関連するもの六件、その他五件、合計十一件であります。それぞれの内容につきましては、逐次御説明することとなりますが、何とぞよろしく御審議のほどお願いする次第であります。
○委員長(山本富雄君) ただいまの大臣の所信に対する質疑は後日に譲ることといたします。 —————————————
○委員長(山本富雄君) 次に、昭和六十年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案を議題とし、提出者衆議院大蔵委員長小泉純一郎君から趣旨説明を聴取いたします。小泉純一郎君。
○衆議院議員(小泉純一郎君) ただいま議題となりました昭和六十年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案につきまして、提案の趣旨及びその概要を御説明申し上げます。 この法律案は、去る五日、衆議院大蔵委員会において全会一致をもって起草、提出したものであります。 政府は、昭和六十年度におきまして、米の生産抑制の徹底と水田利用の再編成を図るため、稲作転換を行う者等に対し、水田利用再編奨励補助金を交付することといたしておりますが、本案は、この補助金に係る所得税及び法人税について、その負担の軽減を図るため、おおむね次のような特例措置を講じようとするものであります。 すなわち、同補助金のうち個人が交付を受けるものについては、これを一時所得の収入金額とみなすとともに、転作に伴う特別支出費用等は一時所得の必要経費とみなし、また、農業生産法人が交付を受けるものについては、交付を受けた後二年以内に事業の用に供する固定資産の取得または改良に充てる場合には、圧縮記帳の特例を認めることといたしております。 なお、本案による国税の減収額は、昭和六十年度において約八億円と見込まれるのでありまして、衆議院大蔵委員会におきましては、本案の提出を決定するに際しまして、内閣の意見を求めましたところ、稲作転換の必要性に顧み、あえて反対しない旨の意見が開陳されました。 以上がこの法律案の提案の趣旨とその概要であります。 何とぞ速やかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(山本富雄君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後刻に譲ります。 —————————————
○委員長(山本富雄君) 次に、昭和五十九年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。竹下大蔵大臣。
○国務大臣(竹下登君) ただいま議題となりました昭和五十九年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 昭和六十年度におきましては、給与改善費を初めとする追加財政需要が相当程度に上る一方、税収は当初予算を下回ると見込まれ、政府は、補正予算編成に当たり、歳入歳出両面にわたる最大限の努力を払ったところでありますが、なお財源の不足が生じ、特例公債の追加発行によって対処せざるを得ない状況にあります。 本法律案は、こうした特例公債の発行額を極力抑制するため、臨時異例の措置として、昭和五十九年度歳入歳出の決算上の剰余金の全額を一般財源に充当することができるよう財政法の特例を定めるものであります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 財政法第六条第一項においては、各年度の歳入歳出の決算上の剰余金の二分の一を下らない金額を翌々年度までに公債または借入金の償還財源に充てなければならないこととされておりますが、昭和五十九年度の剰余金については、この規定は適用しないこととしております。 以上がこの法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(山本富雄君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案の質疑は後日に譲ることといたします。 —————————————
○委員長(山本富雄君) 次に、先刻趣旨説明を聴 取いたしました昭和六十年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案を再度議題とし、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○村沢牧君 米の生産が過剰基調の中で、農業者に転作を要請し、農業生産の再編成をするという国策に協力して稲作をやめた人の所得の減少を補うために、政府が転作奨励補助金を交付することは当然の措置でありますが、この補助金に対する租税の面で特別な配慮をすることについて、まず農林水産省の見解を求めたいと思います。
○説明員(池田澄君) 米の過剰基調に対処いたしまして、米の需給を均衡させつつ農産物の総合的な自給力の向上と、生産性の高い、足腰の強い地域農業の実現を図るため、昭和五十三年度から水田利用再編対策を実施し、水田利用再編奨励補助金を交付してまいりました。 本対策につきましては、毎年目標を達成されてまいりましたが、これは各種の転作案件の整備、対策に加えまして、税制上の特例措置についての御配慮等により、地方公共団体を初め農業団体が積極的に取り組み、そのもとで農業者の理解と協力が得られてきたものというふうに考えております。
○村沢牧君 大蔵省に伺うが、稲作から他の作物に転作を要請するという国の異例な措置に対して補償的な補助金を出すことについて、そしてこの補助金が事業所得か一時所得かの議論はあるといたしましても、税法上特別な措置を講ずるという政策についてどういうふうに考えますか。
○政府委員(梶原清君) お尋ねの件でございますが、現行の所得税法の考え方に立ちますならば、この種の補助金は、米の生産にかかる事業所得にかわるものとして事業所得に含めて考えるのが本筋でございます。 しかしながら、この補助金は、我が国農業の置かれた現状にかんがみまして、稲作からの転換等を促進するという異例の政策に基づくものでございまして、農家の税負担を軽減するという観点から、従来からも国会の意思として一時所得として扱う等の措置が講じられてきておるものでございまして、先ほどもお話がございましたように、政府としては稲作転換の必要性に顧み、あえて反対しないという態度でございます。
○村沢牧君 あえて反対をしないという意見が毎年開陳をされておりますけれども、あえて反対をしないという意味は、国会の意思で特別措置を講ずるのであるからやむを得ないということなんですか。それとも、現行税法上政府提案にすることはなじまないので、こうした措置を講ずることについても大蔵省としては反対ではない、つまり消極的な賛成だということなんですか。
○政府委員(水野勝君) ただいま政務次官から御答弁申し上げておりますように、所得税の考え方から立ちますと、こうしたものは事業所得として算入されるのが筋でございます。また、一時所得ということでございますと、文字どおり一回限りの一時的な所得ということになりますが、この補助金のように計画に従いまして実態的にある期間継続して交付されるもの、これを一時所得として扱うということはやはり所得税法の考え方にはなじまないということでございます。 そうしたことを勘案しつつも、しかし、国会の御意思で一時所得として扱うという措置が講じられる、政策的な観点からそうした措置が講じられることにつきましては、まさに文字どおりあえて反対しないということでございます。
○村沢牧君 重ねてお伺いいたしますが、政策的な措置でこうした措置が講じられることはあえて反対しない、つまりそれは政策的に言えば消極的な立場であるけれども賛成である、そういうふうに理解してよろしいですか。
○政府委員(水野勝君) やはり、賛成であるという政府側の見解表明はいたしておらないわけでございまして、まさにあえて反対はしないということでございまして、申し上げました二つの点から、一時所得として扱うのは、やはり異例なことではございますが、まさに異例の政策に基づくものでございますので、あえて反対しない。しかし、お話しのような、賛成であるというところまではちょっと踏み切れないというところでございます。
○村沢牧君 この議論をしておると長くかかりますから次に進みますけれども、水田利用再編第三期対策は六十一年度をもって終了いたします。農水省は次期対策を検討しているというように思いますけれども、六十二年度以降においても減反を継続する方針であるのかどうか。引き続いて米の生産調整を必要とするならば、その目標面積は今までの計画と比べてどのように考えていますか。
○説明員(池田澄君) 五十三年度から実施してまいりました水田利用再編対策につきましては、御指摘のとおり六十一年度で終わる予定にいたしておりますが、その後どのような対策を実施すべきかにつきましては現在鋭意検討中でございます。できるだけ早く結論を得て関係の方々の理解も得ていかなきゃいかぬというふうに思っております。 この場合、各方面からの検討を加える必要があるというふうに思っておりますけれども、米の需給の均衡を着実に実現していく。現在の需給事情からいきますとなお相当の需給のギャップがあるということを前提にいたしまして、その有効な調整方法、それからこのような措置を契機といたしまして、生産性の高い、足腰の強い農業、また地域に立脚した農業、こういったものをつくり上げていく。さらには日本の食生活、これに合ったような米の消費、こういったものの拡大を図る。そういう諸般につきまして配慮しつつ対策を検討していかなきゃいかぬというふうに思っております。
○村沢牧君 そういう検討を進めていることは承知しているんですけれども、六十二年度も引き続いて減反をやっていかなければならないのかどうか。しかも、現状から見てさらにこの減反は拡大をする必要があるのかどうか、そのことについて聞いている。
○説明員(池田澄君) 需給の間にかなり大きなギャップが引き続きある。確かに米の消費などはここで若干減少の幅が小さくなっておりますけれども、一方生産力の方も上がってきております。かなりのギャップがあるという事実を踏まえまして、その規模といいますか、大きさ等も含めまして現在検討を進めている段階でございます。
○村沢牧君 農水省は次期対策においても米の減反を要請していかなければならない、そのことは答弁の中でうかがわれるわけでありますが、私は、その目標面積も拡大をしていくのではないか、そのようなことが予想されるのであります。 そこで、転作奨励金と税の減免措置については、先ほど答弁があったように、農林水産省はその必要性を強調して、ぜひやってもらいたいという意見である。大蔵省も、補助金はこの必要性を認めておるわけでありますが、税の特例についてはまあやむを得ないというような答弁であります。そうだとするならば、次期対策においても、現行の制度、つまり転作奨励補助金あるいは税の減免措置、これは継続されるものだというふうに理解をしますが、まず農林水産省のお考えを聞きたい。
○説明員(池田澄君) いわゆる次期対策につきましては、先ほど来申し上げておりますように、現在鋭意検討をいたしております。非常に各方面からの検討を続けていかなきゃいかぬというふうに思っておる状況でございます。今後、現在のような仕組み、やり方でいくかどうか、この辺につきましてもその中で検討しなきゃいかぬというわけでございますので、現在のような奨励補助金の仕組みあるいはこれに対応する税制特例、こういったものにつきまして今どうこう、どういうふうな方向であるということを申し上げる段階じゃないという点につきまして御理解いただければと思います。
○村沢牧君 それでは重ねてお伺いしますが、何だびも内容を変えてやることは結構だというふうに思うんですけれども、しかしまた転作奨励補助金から脱却することも望ましい。しかしながら、 転作作物の価格だとか生産性が米の所得に比べてはるかに低いという現状では、直ちにこの補助金を打ち切るということはできないではないか。あるいはまた、転作作物の価格、生産性が補助金を交付しなくてもいいという方向に変わってきているのか、また変わらすことができるのか、そういうことから考えて、補助金に対して次期対策についての考え方、あるいはまた補助金を出すとすれば税の減免についての考え方、もう少しはっきり答弁していただきたい。
○説明員(池田澄君) 水田利用再編対策の実施の過程で、私ども転作作物への定着を願い、推進してまいったわけでございますが、かなりの実績等は確かに出てきておりますけれども、今御指摘のとおり、米と転作作物との間の収益性のギャップ、これも依然として存在することも事実でございます。そういったことを踏まえ、今までの実績あるいは今後の方向、そういったものを総合的に勘案して次の対策を検討しなきゃいかぬというふうに思っております。その内容につきましてはまだこれからといいますか、の段階でございますので、ここで申し上げられるような段階でないということでございます。よろしくお願いします。
○村沢牧君 私が聞いていることは、検討していることは知っているんですよ、承知しているんですけれども、補助金はやっぱり必要とするかどうか、そのことについて聞いている。
○説明員(池田澄君) 米と転作作物との間に収益性の格差があるということは事実でございます。その格差をどのように埋め、そして転作作物の定着を図っていくか、生産性の高い農業を築いていくか、こういう観点も一つの大きな要素として我我は検討いたしております。そういう収益性の格差もある、それはまあ現在の制度では奨励金に反映しているわけでございます。そういった点は今後も検討の非常に大きな問題であるということでございます。その辺ひとつ御理解いただければと思います。
○村沢牧君 全然理解してないけれども、きょうは時間がないですからまた別の委員会で、そんな答弁じゃ私納得しませんから、別の委員会でただしていきましょう。 そこで、提案理由の説明では、この特別措置による国税の減収額は昭和六十年度において八億円と見込まれておるということでありますが、これは大ざっぱな仮定で推計した数字だろうというふうに思うんです。 そこで大蔵省に聞くが、転作奨励金を受ける人の中で、実際税の減免を受けた人の割合だとか、あるいはまた耕作規模だとか減税額などについて、過去の実績、調査したものがあったら示してください。
○政府委員(水野勝君) これは、私どもと申しますか、国税庁と農林水産省と申しますか、先般調査したものがございます。これによりますと、交付金の金額の階層別に見ますと、およそ九七、八%の方が一時所得である五十万円以下の交付金額となっておるわけでございます。ただ、この方々が、交付金額が五十万円以下でございますけれども、そのほかの所得と一緒になって課税されるわけでございますので、現実にここからどれだけの額が減税になっているかということについての厳密な推計はできないわけでございますが、いろんな資料等を参考にいたしまして、先ほどお話のございます今回の減収額八億円をはじいているわけでございます。
○村沢牧君 昭和五十九年の二月の当委員会で竹田理事がこの種の質問をした際に、当時の主税局長は、「率直に申しまして、詳細の税務統計は手元にございません。したがいまして、いま竹田委員が御指摘になりました点、どれくらいの資料ができますか、検討はさせていただきますが、」「しばらく時間の御猶予をいただきたい」、こういう答弁をなさっていますね。こういうことを検討したことがあるんですか。
○政府委員(水野勝君) そうしたいろいろな御指摘を受けまして行ったものが、先ほど一端を申し上げた計数の結果でございます。
○村沢牧君 先ほどの答弁、極めて抽象的なんですが、それは後ほどまた詳細な資料等をいただけますか。
○政府委員(水野勝君) 御調査になった農水省とも相談して御説明申し上げたいと思います。
○村沢牧君 委員長に要請しますが、私は資料をちょっと、調査したというんですから、資料の提出をさしてもらいたいと思います。
○委員長(山本富雄君) 後ほど理事会で協議させていただきます。
○村沢牧君 そこで、農業所得は、農水省の統計資料によれば、五十七年度はマイナス四・四%、五十八年度はプラス二・六%、五十九年度はプラス四・四%、ほとんど伸びてないわけです。一人当たり所得を見てもこうした傾向は同じであります。ところが農業所得者の納税額は、これとは逆に五十八年度以降急増しておりまして、五十八年度は前年対比五〇%、五十九年度は三五%ふえているわけです。六十一年度予算案に関する大蔵省の税収見積もりによると、農業については前年の課税見込みに対して納税額で三五%増を見込んでおる。その総額は五十七年度の納税実績に対して二・五倍の額に達するんです。このことは農業所得に対する徴税強化を物語っているというふうに思いますが、その背景について大蔵省はどう考えていますか。
○政府委員(水野勝君) 六十一年度の見込み額を六十年度の当初見込み額に比較いたしますとかなり伸びておるわけでございますが、実は、六十年度の当初予算を見込みます際に、まだ五十九年度の実績といったものが明らかでございませんでしたが、その後五十九年度の実績が明らかにされましたので、それをもとにしまして六十年度の実績見込みを作成し、それに基づいて本年度の当初見込み額を算定しているわけでございます。 六十年度の実績見込みからいたしますと、六十一年度もそれほどの大きな伸びはない、そこそこの伸びでございます。これは先生御指摘のように、五十八年、九年、まあ五十七年度も入ってございますけれども、この五十七年度から五十九年度にかけまして、作柄の状況とか販売価格の動向、それから農業生産資材価格の横ばい、こういったことを背景として所得が上昇はしつつあったということと、もう一つ、執行当局のいろいろな努力によりまして資料等の積極的な収集が行われ、これによりまして課税の充実が期せられてきた面、こういった面もあろうかと思います。そうしたところから御指摘のような数字になっておるということでございます。
○村沢牧君 六十一年度の予算説明による、農業所得の納税額はかなり高く見積もっている。先ほど指摘をしたように、五十七年度の納税実績に対して約二・五倍ですね。このとおり所得があって税の徴収ができれば結構ですよ。しかし、このとおり農業所得がないとするならば、これはまた過大な見積もりになって歳入不足を起こすと思うんです。 そこで私は、農業者の納税額が急速にふえている背景には、収入金課税の導入あるいはその品目の拡大、適用地域の拡大等があるというふうに思うんです。実際に所得があればそれに相応する税を課すのは当然といたしましても、例えば税務署の示す標準が実態とかけ離れたものであってはならない。例えば現実の収量実績あるいは販売価格水準について、税務署の示した標準と現実のギャップ、つまりそれだけ収入がないのに開示内容が上回っている。こうしたことで不信を買っている例が全国各地にあるんですけれども、こうしたことについてはどのように考え、どのように指導するんですか。
○政府委員(水野勝君) 農業につきましても、昭和五十九年度から、三百万以上の所得の方につきましては記帳制度をお願いしているところでございまして、高額な農業の方につきましては実額課税をお願いをすることになっているわけでございます。また、標準につきましては、関係の団体等にも十分御相談をしながら作成をいたしておるところでございますので、無理な標準になっている ということはなかろうかと思います。ただ、先生御指摘のような収入金課税へ原則としては移行をするところとなってございますので、そうした面から、いろいろ資料等の面から課税をお願いしている面はございますと思います。
○村沢牧君 時間が参りましたから終わりますけれども、いずれにしても、適正な課税をしなけりゃいけないし、収入があれば当然税を納めなけりゃいけないことは承知しています。しかし、農業所得に対する課税が総額でも上回っているし、中身においてはそういう矛盾した点も多々ありますから、いずれまた機会を見てこの問題については質問してまいります。 時間ですから終わります。
○多田省吾君 減反政策を始めましてから既に十五年たったわけでございますが、今後の減反規模にも関連しますのでお尋ねいたしますが、昭和五十九年度の米の消費動向を見ますと、消費が減少するであろうという見通しの中でも、先ほどもお答えありましたように、減少の幅が小さくなっているということでございますが、どの程度なのかお答えいただきたい。
○説明員(池田澄君) 米の消費につきましては、年々減少してまいりましたけれども、ここのところへ参りまして若干減少の幅が小さくなってきております。特に五十七年から五十八年、ですから五十八年を申しますと、米の一人当たり一年の消費量は七十五・七ということでございまして、対前年からいきますと〇・九%、一%を切ったということでございます。それから、五十九年のこれは速報になりますけれども、七十五・三キログラムということで減少が〇・五%、マイナスでございますけれども小さくなってきているという実態でございます。
○多田省吾君 先ほども質問ありましたが、ポスト三期対策についてお伺いしたいと思います。 水田利用再編対策は、五十三年に始まって三期九年になりまして、ことし六十一年で終わるわけでございます。五十三年一月二十日の閣議了解でも、米の需給を均衡させよう、また、他の自給力向上を必要とする飼料作物や大豆等の総合的な自給力向上も図ろうと、このように決定したのですが、それもはかばかしくいっておりませんし、第二期の初めの農水大臣の所信表明も、また決意も目標もこれまた十分な結果を得られない姿でございます。いよいよ八月の概算要求までに減反についての骨子をまとめなければならないわけでございますが、おおむねどのような対策を検討しておられるのか。また、水田利用再編対策についての総括も含めてお答えいただきたい。
○説明員(池田澄君) 水田利用再編対策につきましては、かなり長い間農業者あるいは関係の地方公共団体あるいは農業団体の協力、理解のもとで進んでまいりまして、年々の目標は一応達成してきておりますが、その需給の均衡と同時に、私どもは足腰の強い農業経営、こういったものをねらい、また地域の特色を持った農業、こういったものの活力、こういったものを生かしていこうというふうに思って取り組んでまいりました。 確かに自給力などは、五十九年度で麦あるいは大豆、こういったものを見ましてもかなり上がってきております。例えば麦では五十二年の五%から五十九年では一二%、大豆では三%から五%に上がってきておりますけれども、まだまだ十分ではございません。また、我が国の国土、風土に適します水田農業、こういったものをほかのいわゆる畑作物を中心といたしました転作作物に変えていくということはなかなか時間のかかる、並み大抵のことではないというふうに思っております。 そこで、今御指摘のいわゆる三期の後、我々は俗にポスト三期と呼んでおりますが、この検討を今鋭意行っておりますけれども、需給のバランスというものは基本的にはやはり今の状況が変わらない、すなわちかなり大きなギャップがあるということを前提といたしまして、さらに自給力の向上あるいは農業生産、経営の活性化、こういったことをねらって知恵を出していかなければいかぬというふうに思っている次第でございます。
○多田省吾君 次に、この機会に、水田、まあ畑もそうでありますが、地力向上の観点から少し伺っておきたいと思います。 去る百一国会におきまして従来の耕土培養法を廃止いたしまして地力増進法の成立が図られたわけでございます。今有機農業等も叫ばれまして、非常に堆肥が水田も畑も少なくなっている、地方が非常に衰えている、しかも農薬や除草剤がたくさん入り込んで作物も非常に生命力が弱くなっている、我々の健康にも大変響くんだ、こういう声が高まっているわけでございます。さればといって、今水田で除草剤等あるいは農薬を使わないということになりますと、これは農家の方々も目を痛めたり、また作業量が大変増加しますので大変なことだと存じます。そういったことはこれからも鋭意考えていかなければならない問題でございますが、私はその一点の地力の増進ということに対しましてお伺いしておきたいわけでございます。 具体的な例を挙げますと、堆肥でございますが、その使用量は、水田について言いますと、昭和四十年で十アール当たり五百四十五キロもあったものでありますけれども、五十七年には半分以下の、また三分の一強の二百一キログラムまで落ち込んでいるわけでございます。こういった有機肥料、堆肥等の有効な利用を進めなければ地力が大変低下して大変なことになる、このように思いますので、その辺の事情、これからの努力目標、これをまずお答えいただきたいと思います。
○説明員(池田澄君) 御指摘のように、残念ながら、農業労働力の減少あるいは農業経営の単一化等に伴いまして、農用地に対します堆厩肥、いわゆる有機物の施用量が減少してきております。化学肥料とその有機質がバランスをとって施用されるということが極めて重要であるというふうな認識に私ども立っておりまして、従来から土づくりの重要性の啓蒙普及あるいは有機物供給センターの整備等、こういったものを進めると同時に、土壌診断等に基づく化学肥料の適正な施用等の指導を行ってきております。 先ほど御指摘のように、地力増進法を制定いたしまして、五十九年十一月に公表いたしました地力増進基本指針、この中にも有機質の重要性を大きく位置づけておりまして、私どもも、今後とも地力の増進のために化学肥料とバランスのとれた有機質肥料の施用等につきまして推進していくことといたしております。
○多田省吾君 具体的な御答弁聞けなくて残念ですが、時間もありませんので次に進みます。 最後に、以前にハイブリッドライスについて詳しく伺ったことがございますが、改めてお尋ねしておきたいと思います。 その一つは、我が国の開発状況のその後の姿をお話しいただきたい。昨年十月、茨城県の筑波の農林水産省農業研究センターで、北陸交一号というんですか、これが刈り取られたと聞いておりますが、その辺の事情。もう一つは諸外国の状況。さらにもう一点は、今後この種のいわゆる種戦争への懸念はどうなのかをお伺いして終わりたいと思います。
○説明員(浅賀宏一君) お答えいたします。 農林水産省においては、ハイブリッドライス、今お話のあったものにつきまして従来から北陸農業試験場を中心に基礎的な研究を実施してきております。それでもう一つの方の考え方としまして、従来からの食味重視の稲育種、これが従来の方針だったわけですけれども、それとは別に、食味はともかくも、収量性を重要視した育種として、昭和五十六年度から十五年計画で収量レベルを五割アップしようというような超多収稲開発のためのプロジェクト、我々はこれを通称逆七五三計画と呼んでいますが、これを昭和五十六年度から十五年計画で実施しております。この中でハイブリッドライスにつきましても本格的に育成に取り組んでおりまして、現在北陸農業試験場におきまして五十九年度に北陸交一号というのが育成されております。今後も、この超多収稲の開発と栽培技術の確立のための試験研究の中におきましてこのハ イブリッドライスの研究も積極的に進めたいというふうに考えております。 それから諸外国の事情ですけれど、アメリカ、中国等でもってハイブリッドライスについての研究、それから実際の実用化が行われております。現在実際に使われているのは中国のみで実用化が行われていると言ってよろしいかと思います。中国本土では一九七四年に栽培が開始されまして、現在では約八百二十万ヘクタール、稲栽培面積、中国の約四分の一について栽培されております。これは日本の食味とはちょっと違いまして、その大部分がインド型の稲のハイブリッドライス、そういうようなことで日本とは直接には関係ないんですが、これにつきましてもいろいろ問題を抱えておりまして、採種効率の悪さだとか、それから耐病性、それから食味等の問題を抱えているというように聞いております。 研究の開発動向ですけれども、これにつきまして、アメリカ等でもやっておりますけれども、アメリカの一部の会社で積極的にやっておりますが、アメリカの大多数の試験場関係者はこれについては否定的でありまして、どちらかといいますと、従来の育種法を中心とした短稈化だとか強稈化によって収量を増大させたいと考えているというように聞いております。
○近藤忠孝君 農民が直面する税務行政上の問題に絞って質問したいと思います。 まず第一に収支内訳書についてでありますが、これは当委員会でもこれが過大な負担にならないようにするという決議がなされまして、そしてその添付は確定申告書受理の条件ではないことが確認されております。税務署は一応その建前でやっておりますが、市町村になりますとそうでないのがたくさん出ているんです。 今私のところに来ておる文書ですと、これは静岡県の細江町が各農家に発送した文書によりますと、「申告の際には、必ず記載した収支内訳書を持参下さい。持参されない方についての受付は、遠慮させていただく方針です。」ということは、これは事実上強要になりますね。この点について自治省としてどういう指導をしておるのか、実態はどうなのか、まずお答えをいただきたいと思います。 それから、今度お尋ね文書ということで、これは任意の調査を各地でやっておりますが、これがあちこちで、それはお願いだと言いながら命令的お願い。命令的お願いとなりますと知らない人は本当にお願いじゃなくて命令と思っちゃうんです。そういうところにつけ込んで——私は、各農家が納得に基づいてそういうものに協力する、これは必要なことだと思うんですね。しかしそうじゃなくて、そいつはもう義務なんだと、そう思い込ませて、もう困難であっても提出が事実上強要されるということがあってはならない。それについてどういう対応をしているのか。 ここに文書がありますが、これは一つは松本税務署長殿、それからもう一つは市町村長殿ということで、今言ったことを書く文書ですが、収入金等申告書、この申告書となりますと、しかもその次に氏名書いて判こを押すことになる。となるとこれはやはり提出しなきゃいかぬものと思い込まされてしまうんですね。しかも提出は六十一年一月十六日まで。というとこれは二回も収支内訳書を提出することを義務づけられることが、現場では実際そういうぐあいに進んでいるので、それに対してどういう態度をとるのか。これは自治省と国税庁お答えいただきたい。 それから、これは農協が農業所得についてお尋ねということで同じような中身を聞いておるんですが、大体農協が農業所得についてお尋ねなどする必要はないんですよ。恐らくこれは税務署の方から要請してやらせているんじゃないかと思うんだけれども、そんなことをやっているのかどうか、続いてお答えいただきたい。 最後に、水産物については変動所得の対象になっておりますが、キャベツなどの農産物について、例えば嬬恋キャベツなどその変動が多いんですが、対象になっていないけれども、これは対象にすることは検討すべきではないか。 以上について、端的に質問しましたので、五分の持ち時間でありますので、その程度の中でひとつ端的にお答えいただきたいと思います。
○説明員(小川徳洽君) お答え申し上げます。 住民税におきましては、市町村長が個々の納税義務者につきまして住民税の賦課徴収に必要と認める場合に収支内訳書の添付を求めることができる、こういうふうに規定をされておるところでございます。したがいまして、住民税の申告を行う場合に、すべての納税者につきまして収支内訳書の添付がなければ申告を受け付けないというような誤解を生ずるようなことがあるとしますとこれは適当ではないというふうに考えられます。 ただいま御指摘のありました例につきましては、既に団体の方におきまして訂正をしたというふうに聞いております。 それから、収入金等の申告書というような御指摘の例がございましたが、所得税、住民税の申告時期の前にこういう提出を求めているものにつきまして、これはあくまでも納税義務者への協力の依頼ということで、そういう性格のものとしてやっておるわけでございます。これによりまして適正公平な課税、スムーズな申告事務の処理のために納税義務者にとりましてもメリットがあるというふうに考えられますので、その意味では問題があるというふうには考えておらないところでございます。しかしながら、協力依頼ということでございますので、その依頼に当たりましては誤解を生ずることのないように適切な配慮を行い、納税義務者の協力をいただけるようにすべきものというふうに考えておるところでございます。
○政府委員(塚越則男君) お尋ねの件でございますが、収入金等の照会あるいは各種のお尋ねでございますが、適正な申告、それから課税の公平の確保あるいは資料、情報の収集というような税務当局に課せられました一般的な使命に基づいてお願いをいたしているものでございます。お尋ね等の文書の提出はあくまでも納税者の方々の任意でございますが、適正な申告、課税の公平の確保という観点からできるだけ多くの納税者の方々に協力をしていただきたいと考えて実施をいたしているものでございまして、お尋ねの文書でございますが、強制でない旨の文言になっているというふうに私ども認識をいたしております。 日付の関係でございますけれども、税務当局の事務効率の面もございまして、一応の期限を定めてお願いをいたしているところでございまして、こういう趣旨を御理解いただいて、できるだけ多くの方に御協力をいただきたいというふうに考えておる次第でございます。 それから農協のお話でございますけれども、確定申告期におきまして、申告に当たって相談を必要とする納税者の便宜を図るとともに、適正公平な課税を実現するという観点から、税務署はもとより市町村、関係民間団体の協力を得て納税者の指導に努めているところでございます。農業協同組合におきましては、事業面を初め生活面に関しても密接な関係にある組合員たる農家に対して、従来から農協サービスの一環として農協職員による記帳指導等を行ってきておられるわけでございますが、今回一部の農協で組合員に適正な申告をしていただくためにお尋ね文書の提出をお願いしたところがあるというふうに聞いております。 なお、この文書はあくまで農業協同組合の活動の一環として任意に協力をいただいているものでございまして、資料提出を強要するようなものではないというふうに私ども伺っております。
○政府委員(梶原清君) キャベツ等につきまして変動所得の対象にすべきではないかというお尋ねの件でございます。 御案内のとおり、特に自然現象など不可避な事由によって変動が激しい所得を変動所得といたしまして、累進税率の緩和措置が講じられておるところでございますが、農作物につきましては、ある程度は気候等の自然現象に影響されると考えられるわけでございますが、その影響は漁獲等から生ずる所得ほどではないということが一つ。それから御指摘のキャベツ等でございますが、最近で はむしろ需給の面の影響からくる価格の変動が大きい要因ではないか、このように考えられますので、そういった変動要因から見まして、変動所得の対象に加えることは極めて困難であると考えるわけでございます。
○青木茂君 年度末恒例の、ただ一人の反対質問の立場の反対質問でございますけれども、どうしてもこの法案は、毎年見ても、農業所得者と給与所得者の不公平拡大を背景に持っていると考えざるを得ないわけなんです。 五分でございますから、私二分間御質問申し上げますから、二分間でお答えをいただきまして、あとの一分はまた私にしゃべらしていただくという時間配分でお願いをしたいと思うわけでございます。 まず、これは本質的にはもう事業所得であって、一時所得ではない、税理論的には。これは大蔵省みずからがお認めになってきて、それをあえて反対しないと、わかったような全くわからないようなことで片づけられて、よろしゅうございますか、これから税の問題に対して税法学の理論をおっ外しちゃうようなプレッシャーがどんどんかかってきたときに、一体大蔵当局は耐えられるのかどうかということ、これが第一点でございます。 それから第二点として、もしこういう転作奨励金といったものが、私は事業所得なら賛成の立場に回りますよ。これが一時所得であるということだから反対しているんです。もしこれが一時所得であるならば、例えばサラリーマンの転勤に伴う手当であるとか、レイオフに関するところの収入であるとか、そういうものだって僕は一時所得にしてもらったって少しもおかしくないと思うわけなんですね。ですから、一体、僕は、大蔵当局はあえて反対しない、やむを得ないんじゃないか、泣く子と地頭には勝てないじゃないかというような非常な及び腰というのか、へっぴり腰でこの問題を毎年毎年処理していいかどうかということ。 二分たちましたから、ここのところをまずお願いします。
○政府委員(大山綱明君) 税法学的な立場に立っての御質問でございますが、税法学的に申しますと、委員御指摘のとおり事業所得だと私どもも考えております。したがいまして、そういったような税法学的な意味での所得の分類を、今所得の種類十ございますけれども、それは税法に従いましてどの所得に当てはめていくことになるのかということを判断していくべきだという立場は同様でございます。 へっぴり腰だという御指摘でございますが、いささかそんな感じはいたします。御指摘のとおりでございますが、異例な措置であるという点であえて反対しないという見解を表明しているところでございます。 第二点の転勤の経費、転勤に伴う給付あるいはレイオフ、これは転勤の場合には、やはりそれが支給されますと給与所得ということになって、それは税法上でたしか非課税所得というふうに整理がされてあると思います。それからレイオフも、これも給与が変わったものということで、やはり給与所得というふうに整理されるべきだと思います。したがって、それを一時所得にしたらどうかと言われれば、私どもそれはやはり給与所得であるというふうに申すべき立場でございます。
○青木茂君 ですから、この転作奨励金については非常に及び腰だけれども、今のレイオフの費用なんかについては非常に腰が強い、そこに不公平があるんだというのが私どもの基本的考え方でございます。 これでいいです、御答弁要りません。
○委員長(山本富雄君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 別に御意見もないようですから、討論はないものと認め、これより直ちに採決に入ります。 昭和六十年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案を問題に供します。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山本富雄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本富雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(山本富雄君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。矢野俊比古君。
○矢野俊比古君 鹿児島、宮崎両県への委員派遣について、その概要を御報告いたします。 去る一月二十日から二十二日までの三日間にわたり、山本委員長、藤野委員、鈴木和美委員、鈴木一弘委員及び私は、鹿児島、宮崎において、九州財務局、熊本国税局、熊本国税不服審判所、長崎税関、門司税関及び日本たばこ産業株式会社鹿児島支社並びに宮崎財務事務所、宮崎税務署及び細島税関支署から管内の概況を聴取するとともに、民間金融機関及び納税協力団体から意見聴取するほか、日本たばこ産業株式会社鹿児島工場及び地場産業として錦江陶芸工房、雲海酒造綾工場を視察してまいりました。 以下調査の概要について申し上げます。 まず、経済、財政金融情勢についてでありますが、九州財務局が管轄いたしておりますうち、熊本、大分、鹿児島及び宮崎の南九州について目を向けてみますと、いわゆる過疎地域が多く、同地域内総生産は四%経済と言われ、一人当たりの県民所得で見ても全国水準約八割にすぎないのであります。 南九州四県は、農業粗生産額が全国の一一・三%を占めるなど、第一次産業に依存する割合が高く、中でも畜産のウエートが大きいのが一つの特色となっております。しかしながら、第二次産業についても、空港や高速道路などの産業基盤整備に力を入れるとともに、積極的に企業の誘致に努めた結果、IC、同関連企業の進出が目立っており、五十九年度のIC生産額で見ると五千五百億円で、全国のシェアの約三割を占めております。また、最近、高度情報化、国際化の流れの中で、テクノポリス計画、ニューメディアコミュニティー構想、テレトピア構想など、先端分野へ積極的に取り組み、新時代への対応を図るとともに、熊本県の日本一づくり、大分県の一村一品、宮崎県の新ひむかづくり、鹿児島県のふるさと特産等の地域活性化運動が展開されております。 南九州管内の国有財産の処分については、地価の高騰を招かぬよう適正価格に配慮していくとの方針のもとに、まず地方公共団体の意向を確認してから民間への処分を考えており、現に、宮崎大学の分散する三学部の統合に伴う跡地三十ヘクタールのうち十ヘクタールは県の総合文化公園の建設に向けられ、その他は民活対象財産としております。税外収入の確保の要請にこたえつつ、地価問題等への慎重な対応が望まれるところであります。 管内金融機関の預金残高は全国比二・〇%であり、これに比べて店舗数は全国比六・二%であって、経営効率の面でもおくれが見られます。 地元金融機関による意見聴取におきましては、地銀代表から、郵貯の定額貯金の高金利固定化の是正、三百万円の預入限度額引き上げ反対、奨励手当金の廃止等、現行郵貯のあり方の見直しが強調され、相銀代表から、合理化のための機械化に努力しているものの、それには限界があること、小口預金の自由化のテンポについては慎重に対処されたいとの要望が述べられました。また信金代表からは、現行のマル優制度を廃止し、すべての利子への一律分離課税制度の導入の希望が表明されました。 次に、税務、税関行政の状況についてであります。 五十九年度国税徴収決定済み額は約七千億円で、その構成比について見ますと、申告所得税、揮発油税及び地方道路税のウエートが相対的に高く、法人税が低いという特徴が見られます。また、しょうちゅうは、酒税の面のウエートは一位のウイスキーより低いものの、その管内での消費量は全国の四分の一を占めております。 また、国税不服審査請求の大半はサラリーマン減税事件となっておりますが、これは全国的に見られる傾向であります。 さらに、税関行政についてでありますが、主として九州の西側と東側の管内の輸出入構造は、それぞれの地域の産業を反映し、長崎税関扱いは、輸出では船舶、一般機械が、輸入では原粗油、トウモロコシが、また門司税関扱いは、輸出では鉄鋼、自動車が、輸入では原粗油、石炭、石油ガスがそれぞれ主要な品目となっております。 これら税務、税関行政を通じ、その機能の充実が要請されておりますが、職員の増加が極めて困難な現在、広範囲にわたる機械化の強化と、そのための予算措置が緊急の課題と考えられます。 最後にたばこについて申し上げます。 日本たばこ産業株式会社鹿児島支社管内の鹿児島、宮崎両県での葉たばこ耕作はそれぞれ全国五位、六位であります。六十年度耕作面積は、前年の約一割強の減反がなされました。また、たばこの販売数量は六十年度六十四億本で、前年度より二億本減少しております。この売れ行き不振は、人口の老齢化、社会環境の変化、輸入たばことの競争の激化がその要因となっており、六十一年度に予定されているたばこ定価の引き上げでさらに販売数量の減少が懸念され、これが葉たばこ耕作にも影響が生じるのではないかと危惧されるとのことであります。 以上概略を申し述べましたが、今回の派遣におきまして調査に御協力をいただきました関係行政機関、民間の各機関、団体及び事業場の方々に対し、この席をかりて厚く御礼申し上げ、派遣報告を終わります。
○委員長(山本富雄君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十五分散会 —————・—————