商工委員会 第8号
- 発言数
- 142 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1986/04/22
会議録
○委員長(下条進一郎君) ただいまから商工委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る四月十八日、石井道子君、志村哲良君が委員を辞任され、その補欠として岩本政光君、守住有信君がそれぞれ選任されました。 —————————————
○委員長(下条進一郎君) 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案を議題といたします。 本案に対する趣旨説明は、既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○浜本万三君 提案されております法案の御質問をさせていただきたいと思います。まず、基本的な問題について若干お尋ねをさせていただきたいと思います。 今国会に、民活法案と言われる本法案が提出されることになったわけでございますが、公共事業分野への民間活力の活用、導入が、国の経済政策の重点施策になったのは、私の記憶するところでは、五十九年の「一九八〇年代経済社会の展望と指針」の見直し報告であります。これを受けた形で、昨年の十月の貿易摩擦回避のための「内需拡大に関する対策」では、公共事業分野への民間活力の活用、導入を内需振興の中心的な方策に位置づけられたわけであります。そして同年十二月の「内需拡大に関する対策」では、十月のそれを受けまして、東京湾横断道路及び明石海峡大橋等の大型プロジェクトにおける民間活力の導入、そして本法案の内容である民間活力による特定施設整備事業の促進が決定されたわけであります。 一方、通産、郵政、運輸及び建設の各省は、公共事業分野への民間活力の導入の具体化につきまして、それぞれ検討しておられたわけでございますが、昨年十二月の決定を受けまして、本法案に一本化することを決定されたわけであります。 以上が私がこれまで聞いている本法案が提出される背景及び経過であろうかと思います。 そこでお尋ねをするわけなんですが、本法案提出の背景、理由及び経過について通産省の御見解を承りたい、かように思います。
○政府委員(福川伸次君) 今浜本委員御指摘のように、私どもも内需の拡大ということが貿易摩擦を解消する上で非常に重要であるという認識を持っております。 それで、もちろん内需拡大といいながらも、将来にわたってそれが非常に有効かつ必要なものでなければならないということでございまして、私どもといたしましては、いわゆる技術革新に備えるあるいはまた国際化時代に備える、こういうことからそういった関連の設備、施設を整備する必要がある。これをまた内需拡大に結びつけていきたいということで、二十一世紀をにらんだ将来の経済社会の基盤を整備する、あわせ内需拡大にも資する、こういう観点からこのような構想を考えたわけでございます。八月末あるいは九月一日と申しますか、予算要求、税制改正要求にもそれを盛り込み、そしてさらにその後、貿易の黒字解消という観点から、十月十五日の内需拡大策にもそれを織り込み、また税制改正あるいは予算要求等においてもその実現を図ったというわけでございます。 もとより、御指摘のように、ほかの三省庁におきましても類似の構想を持っておられたわけでございまして、この中には、これをどういうふうにやっていくかということについて、政府部内でも一月以降検討していったわけでございます。 我々としては、これを一つの法体系にまとめるということが好ましい、こういう判断のもとにこのような法案を提出させていただいた次第でございます。
○浜本万三君 次は、一括法案にまとめた立法形式と、各常任委員会の審議権上の問題について、二、三お尋ねをしたいと思います。 この法案は、もともと通産、郵政、運輸、建設の四省が、それぞれその所管に属する施設を対象に、個別に法案提出の準備を進めてきたものであるということは、先ほどの説明でもわかったわけでございますが、それが立案の過程において、昨年末の予算編成時から三月上旬の閣議決定に至る間に、このような形で一本化せられたわけでございます。そして民活法案として国会に提出されたわけでありますが、この間の経緯と一本化された理由について、もう一回大臣の方からひとつ見解を承りたいと思います。
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは他の法案でもたくさん例がございまして、補助金の一括法を初め、行政改革をやっておるときですから、なるべく趣旨、内容等が同じようなもの等につきましては、ばらばらに各省で出すよりも、話し合いがつくものはまとめて出した方が、地方自治体の関係とか、民間企業等がこれから申請を出したりなんかする窓口の問題等々によっても、その方がやりよいのじゃないかというようなことと、もう一つは、やはり各委員会ともかなり法案を持っておりますので、一本の法案ということになればこれは四本とか、またもう一つの消安法などにも何省庁がにまたがるようなものがございます。 そういうようなことで、審議をする側からの意見によれば、それはできるだけ各委員会に分けるというのも一つの御主張であることは間違いないし、それは正当な主張であると、そうは思ってはおりますが、一つにしたから審議権を非常に制約してしまう、そういうことにもならないのではないかと。審議権という問題は国会の問題で、どういうふうにこれから審議をしていくかということは国会が決める問題でございますが、とりあえず我々政府といたしましては、各省で話し合った結果、通産省で総括して一つの法案として提出するということに決まったわけであります。だから、我々はそれがいいんじゃないかと思っておりますが、客観的にどっちがいいかというようなことはなかなか点数のつけようがありませんし、我々としてはそれがいいと思って実はお願いをしておるのでございますから、御了承を賜りたいと考えます。
○浜本万三君 前段の答弁はいいんですが、後段の方になるとちょっと私どもと見解が異になるんですが、私が思いますのには、近代国家では、行政の内容が複雑化するに従いまして、所管事項が多くの省庁に分かれ、その任務と権限の分業化、専門化が行われておるように思います。一方、議会の側におきましても、行政の分業化に対応いたしまして専門の常任委員会制度が設けられて、それぞれの政策のプロパーが審議に当たることによって議会の審議機能が強化されておるというふうに思います。国会が常任委員会中心主義をとっていると言われておりますゆえんがそこにあると思うわけでございます。 この法案が整備の対象としている特定施設には、電気通信施設や港湾施設など、法案を付議された本委員会の所管事項以外のプロジェクトがたくさん含まれておるわけであります。四つの省の所管別の対象施設が、単に民間税制の対象となるということだけで、一括法案として提案されるというやり方につきましては、どうも納得しがたい問題があると思います。各省別に専門の常任委員会で、それぞれ慎重な審議を行うことが本来の国会審議のあり方であろう、かように思います。最近中曽根内閣の国会軽視の姿勢もこの辺にあらわれておるのではないかと思いますが、大臣にこのあたりのことについて見解を承っておきたいと思います。
○政府委員(福川伸次君) まず経緯の点について補足させていただきたいと思いますが、今御指摘のように、大変高度に経済が発展してまいりまして、関係行政機関の間で相互にいろいろ関係し合うことが多くなった点は、浜本委員御指摘のとおりでございます。 今回の民活ということで対象になりました施設でも、例えば国際交流のための施設というものをとってみますと、これは特定の港湾地区につくります場合には運輸省も御検討になられ、また都市再開発という面から建設省もお取り上げになられる、私どもはこれは国際交流という観点からこの施設を整備しよう、こういうことを考えたわけでございます。そういうことになりますと、かなり施設がいろんな省庁で同じものを整備しよう、こういうことになってくるという点が一つでございまして、したがってこれを私どもとしては、一つのものを、整備を、右から見、あるいは左から見るということであるならば、それは関係省庁がむしろ相談し合ってやっていく方が、国民のための便宜ではなかろうかということを考えた点が第一点でございます。 さらにまた、この助成のシステムが共通ということでございます。今回この法案を提出しました一番大きなものは、これは基本指針をつくる、あるいは認定をする、そして税制上の特典を与える、こういうことでございまして、助成のスキームが同様である、こういうことでございます。また、地方公共団体あるいは民間の側からも、こういう一つの施設を整備する上に関係省庁が複数またがるようであるならば、これはひとつぜひ関係省庁で相談してほしい、こういう御要請があったわけでございます。 もとより、本当におっしゃるように、高度に複雑になってまいっております行政機構の中で、私どもこういった関係省庁がむしろ事前によく相談をし合って、一つのスキームの中で関係省庁が協力し合っていく、こういうことがまた行政の効率的な遂行、こういうことに役立つのではないか、かように考えた次第でございます。もとより行政の簡素化あるいは効率的な遂行ということは当然私どもとしても考えなければならない点でございまして、そのような観点でこれを一つのスキームにまとめ上げることが、これが現在の行政の遂行上一番便利ではないだろうか、かように考えた点、御理解賜ればありがたいと思います。
○浜本万三君 この法律の審議に当たる商工委員会では、閣僚としては渡辺通産大臣お一人が御出席になっておるわけなんでありますが、考えてみますと、郵政、運輸、建設等の各省の重要な施設整備の関係がございますので、各大臣が御出席になって御答弁をいただければ一番よろしいと思うんでございますが、通産大臣は、各省の所管についても責任を持って答弁されるのかということをお尋ねすれば、いやこれは通産省の問題しか答えられぬと、他のものは全部他の省庁の担当官から答えるということになると思うんでございます。 そうすると、私どもの審議のやり方とすれば、当然関係常任委員会の連合審査ということが考えられるわけなんでございますが、本来からいえばそれも煩瑣な話だと思うので、私としては、やっぱりそれぞれの所管の施設整備については所管の常任委員会で慎重に審議することが一番望ましいというように考えておるわけです。しかし、先ほど御答弁いただきましたような経緯もあり、また行革の方針でもあるわけなんでございますが、どうしてもその点私は納得できませんので、政府として今後法案の立法、提出に当たられましては、常任委員会中心主義の国会運営ができて、そこで十分審議が尽くされるようにぜひひとつ配慮をしてもらいたいと、かように思います。この点について大臣からひとつ御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(渡辺美智雄君) これはやっぱり私は内容によるんじゃないかと。内容が全く類似のようなものであれば、必ずしも各委員会に分けなくとも、必要に応じては委員の差しかえというようなこともできるわけですし、商工委員以外の委員会で、むしろ多少そういう御不満はあるいはあるかもしれません。したがって、審議のやり方その他は、これは第一義的には国会が決定するものであって、国会で最も適切と思うような形式で議論をされるべきものであると、そう考えております。 ただ、政府としては、今後それじゃ一本にした法案は出すなど言われましても、これは中身によることであって、また全く違ったようなことを一本の法案で出そうとしても、まず内閣法制局がそれは承知しませんから、そこで認められません。したがって、内閣法制局が認められるようなものについては、今後も一本でお願いをするということもあろうかと存じます。しかしながら、浜本委員の御意見はよくわかりますから、非常な無理してまでもということはなるべく避けたいと、そう思っております。 〔委員長退席、理事前田勲男君着席〕
○浜本万三君 次は、この法案のプロジェクトの内需拡大効果についてお尋ねをしたいわけなんでございますが、この法案のねらいというのは、我が国経済社会の変化に対応する中長期的な発展基盤の整備に資するとともに、内需の振興を図っていくことにあるということではないかと思います。予想によりますと、まだ事業規模が必ずしも明らかでないプロジェクトもありますが、本制度の運用によって、本法の有効期限である十年間におおむね百程度のプロジェクトが企画されているようであります。 ところが、各省の調査で明らかになっておりますこれからのプロジェクト全体の直接事業規模、あるいは関連事業を含めた関連事業規模はどの程度になるのでありましょうか。また、本法案による内需拡大効果は、八〇年代後半から九〇年代の日本経済にどの程度の影響を与えると思っておられるのか。そして、これらのプロジェクトの実現によって、国民生活はどのように改善されると考えておられるのか。 前半につきましては通産省から、後半につきましては企画庁の方から、お答えをいただきたいと思います。
○政府委員(福川伸次君) 今委員御指摘のように、このプロジェクトは、関係の地方におきましていろいろと検討が行われておりまして、その意味ではまだ不確定な要素がございます。関係省庁もそれぞれこのプロジェクトの掘り起こしに努力をいたしておるところでございます。関係省庁で寄り寄り協議いたしまして、現段階で把握しているプロジェクトはどの程度であるかということで、重複を外しながらいろいろ検討してみますと、大体現在把握しておりますプロジェクトで、直接の事業規模で約一兆四千億程度、これにもちろん関連波及効果等がございますから、それを含めますと八兆円から九兆円程度の規模になるのではなかろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。 この考えております六つのプロジェクトでありますが、これはこの法律の趣旨にもございますように、二十一世紀をにらんで「経済社会の基盤の充実に資する」、こういうことでございます。したがいまして、これはまず当面こういった事業規模、直接で一兆四千億、間接効果を含めまして八兆から九兆、こういったもちろん需要誘発効果がございますが、あわせまた、このような施設が整備されることによりまして、それぞれのプロジェクトのございます地方経済、これが活性化をしていくということでございます。 例えばリサーチコアと称します工業技術に関するもので申しますと、この技術革新というのは日進月歩でございますから、今それぞれ地方がいろいろ工業立地等を進めておりますが、やはりこの技術革新におくれをとっては、これはそういった施設が生きてまいりませんので、そういう意味で今度新しい研究機能を埋め込んでいくということは、その地域の経済の活性化に大変効果がある、こういうことでございまして、そういう意味で申しますと、今はリサーチコアの例をとりましたが、こういった六つの施設を整備する、こういうことがそれぞれの関係の周辺の経済の活性化に役立っていく、こういうことでございまして、それはまだその地方の所得の向上につながって内需の振興にも役立つ、そういう直接それからまた間接のそういった効果があろうか、かように考えている次第でございます。
○説明員(服藤収君) 通産省の御答弁で尽きているんではないかと思いますけれども、経企庁の立場からも一言お答えを申し上げます。 今回の民活一本化法案、これが中長期的に我が国の内需拡大にどの程度寄与するかという御質問かと存じますが、これを具体的に数字でもってお示しするということはかなり難しゅうございまして、その点御理解を賜れば幸いに存じます。 ただ、一般論として申し上げますれば、内需中心の適度の経済成長、これを実現していくということが中長期的な経済政策の大きな課題になっているわけでございます。このために、我が国経済の成長基盤を活性化させるという必要があるわけでございますが、そのためには、民間活力を最大限に発揮させることが必要なことは申し上げるまでもなかろうかと存じます。 先生の冒頭の御質問の中でも引用されましたけれども、このような考え方から、現行の政府経済計画でございます「一九八〇年代経済社会の展望と指針」、これは五十八年の八月に閣議決定したものでございますが、におきましては、民間活力の活用ということを八〇年代の政策運営の四つの重点の一つ、行政改革、財政改革あるいは国際協力の推進等と並んで、四つの重点の一つとして掲げているところでございます。 また、その「展望と指針」の見直し結果でございますリボルビング報告、これは大変難しい言葉で呼んでおりますけれども、これにおきましても、民間活力の活用のために規制緩和を強力に推進するとともに、さらに新しい仕組みの導入等制度の見直しを行うことによりまして、民間活力を十分に発揮させるような環境整備を図る必要があるということをうたっているわけでございます。今回の民活一本化法案は、このような基本的な方向と申しますか、要請に沿うものでございまして、民間活動が活動し得る領域をより一層広げることによりまして、投資機会の拡大等を通じて内需の拡大に資する、また、内需拡大によって所得水準が向上いたしますほか、本法によりまして特定施設の整備が進むということなどによりまして、国民生活の向上も期待できるのではないか、かように考えておるわけでございます。
○浜本万三君 答弁を聞きますと、皆抽象的でさっぱりよくわからぬのですが、数字の上でいえば、直接的には一兆四千億円、波及効果を考えると八兆ないし九兆円の効果があるのではないかというお話なんですが、先般ある中央紙によると、十一兆円と言っておるところもあるし、総理もアメリカへ行かれまして、そういう数字を示しておられたということも聞いておるんですが、とにかく中身がよくわからぬのですよ。ですから、もう少し中身がわかるような資料を後で出していただきますように、よろしくお取り計らいを願いたいと思います。 〔理事前田勲男君退席、委員長着席〕 次の質問に移りたいと思います。 この法案による代表的なプロジェクトの概要についてお尋ねをしたいと思うんです。 現在、日本全国において、本法案の民活構想に呼応いたしまして、民間事業団、地方自治体等を中心に、数多くのプロジェクトが検討されておると伺っております。現在、通産、郵政、運輸、建設の四省がそれぞれに把握しておられるプロジェクトについて、プロジェクトの数、事業規模を示していただきたいと思います。 また、六十一年度に予定されておるプロジェクトはどのぐらいあるのか、お示しを願いたいと思います。 また、六種類の対象施設ごとに、現在構想されておりますプロジェクト数がどの程度になっておるのか。さらに代表的なプロジェクトの名称それから目的、事業規模、延べ床面積及び計画着工から完成までの見通し、建設期間を各省別に示していただきたいと思います。 また、第三セクターでやる場合と民間だけでやる場合の区分はどうなるのか。それから、民間、地方自治体及び国のそれぞれの負担はどうなるのか。特に後段の問題につきましては、自治省も負担が相当かかると思われますので、自治省からも一言答弁をいただきたいと思います。
○政府委員(福川伸次君) まず、通産省の関連からお答えさせていただきます。 この第二条の第一項の一号、それから三号、五号が私どもの関連でございます。これで、私どもでは、今把握しておりますのが、大体全国で六十ぐらいのプロジェクトがあるというふうに思っておりますが、その中でも、特に具体化が比較的進んでおりますのが二十八プロジェクトということでございまして、先ほど全体で、直接で一兆四千億と申し上げましたが、プロジェクトの直接の事業規模が、私どもの二十八プロジェクトでは大体一兆円ぐらい、それから関連の投資を含めますと三兆五千億ぐらいになるのではなかろうか、こういうふうに思っております。 その中で、六十一年度から実施に入っていくもの、したがいまして比較的早くから着手されていくというようなものが、例えば神奈川のサイエンス・パークとか、あるいは二十一世紀プラザといわれる宮城県のプロジェクトなどで、七つぐらいが比較的早く着手するのではなかろうか、六十一年度から入ってくるのが七つぐらいではなかろうか、かように考えております。この七つのプロジェクトでは、事業規模で大体二十六億程度、そのうち六十一年度で実施される事業費が三億から四億、こんな程度ではなかろうかと考えております。 また、民間と地方公共団体等いわゆる公共分野での資金の負担の割合は、それぞれのプロジェクトによって違ってまいります。これはそれぞれの事業の性格等によって変わってまいりますが、これはいろいろ変化がありますけれども、物によっては二、三割程度のものが多いように見受けられます。これはそれぞれのプロジェクトに応じて変わってくるように思うわけであります。また、建設期間がどのくらいかというのも、これもまたプロジェクトによって違ってまいりますが、大体恐らく二、三年から数年ぐらいかかるものが多いのではなかろうかと考えております。 それぞれ個別の各省のプロジェクトにつきましては、それぞれ関係の省庁から必要に応じましてお答えさせていただきます。
○政府委員(奥山雄材君) 郵政省関連の特定施設について御説明申し上げたいと思います。 本法の対象となっております郵政省関連の対象施設は、本法二条一項の第二号並びに第四号でございますが、現在、郵政省といたしましては、これらの構想の具体的な把握に努めておりまして、それぞれのプロジェクトについて見ますと、構想が非常に具体化しているものから着想段階にとどまっているものまで、熟度はまちまちでございますけれども、それらを全部合計して想定いたしました場合に、ほぼ二十近くのプロジェクトが本法の対象になるのではないかというふうに考えております。その事業規模は合わせまして約九百億円、関連事業を含めると約二千七百億円に上るものというふうに考えております。 なお、このうち構想が具現化しつつあるものといたしましては、二号施設で一つ、四号施設で九つというふうに把握をしておるところでございます。このうち、六十一年度において整備事業が始まるのは、二号施設に該当いたしますところの株式会社国際電気通信基礎技術研究所の八十億円というふうに想定をしております。 また、対象施設ごとの代表的なプロジェクトの概要でございますが、既に具体的に構想が進行しているものの中から二、三ピックアップして申し上げますと、まず二号施設につきましては、先ほども申し上げました株式会社国際電気通信基礎技術研究所がございます。これはいわゆる京阪奈丘陵でございますが、関西文化学術研究都市の第三クラスターに、電気通信等の技術の基礎的な研究開発を行うために、株式会社が既に前年度末設立されたところでございまして、六十一年度から着工の運びとなっております。具体的な着工から完成までの期間でございますが、六十三年度中には完成を見込んでおりまして、事業規模は総額で二百億円、面積は約三万平米を想定しております。 第三セクターあるいは民間との事業区分の問題でございますが、中核的な機能を有する施設につきましては、第三セクターで行うことになる見込みでございますが、第三セクターにおける地方公共団体の出資割合等につきましては、本法の制定後、政令において対象の割合が決定されるというふうに伺っておりますので、当該株式会社といたしましても、その政令の決定待ちというふうに承知をしておるところでございます。 また、具体的な四号施設について申し上げますと、大宮市の大宮駅の西口に、情報文化に関する都市的なサービスを住民に提供するとともに、中心的な市街地の発展に寄与する目的で、大宮情報文化センターというものの計画が進められているところでございます。既にこれにつきましても具体的な計画準備の段階に入っておりますが、完工いたしますのは六十二年七月ごろと想定されているようでございます。事業規模は約九十億円でございまして、床面積は三万五千平米が現在段階では検討されているようでございます。 なお、事業区分あるいは自治体の負担等につきましては、これから検討が行われるということで、現在のところは未定ということでございます。 そのほか、呉市あるいは上越市等におかれましても、具体的な設計あるいはフィージビリティースタディーに着手をしておられるというふうに伺っているところでございます。
○政府委員(藤野愼吾君) 運輸省関係で、今回の法律に基づきまして担当させていただきます施設は、五号施設の国際見本市場施設、国際会議場施設、それから六号施設の旅客ターミナル施設、港湾業務用施設ということに相なりますが、さて、従来までこの関連でいろいろとプロジェクトの発掘をやってまいりましたが、今までのところで、全国でおよそ三十を超えるぐらいのプロジェクトが構想されているという認識を持っております。ただ、それらの事業規模につきましては、先ほど来両省からも御説明もございますように、今後その内容の具体化に努めなきゃならぬということはあるわけではございますが、その内容は特定施設にかかわります事業のほかに、これに関連いたします港湾の施設の整備でありますとか、埋め立てなどに代表されます。地の確保などなどを含めまして、非常に概算でありますが、合計で五、六兆円ぐらいになるのではないかという見込みを持っております。 さて、これらの中で、ことし、昭和六十一年でございますが、比較的早く事業化が図られるもの、ことしあたりから動き出すものと見られておりますものは、東京港の竹芝地区の再開発計画とか、それから北海道釧路港の再開発計画、八幡浜の沖新田の再開発計画、横浜のMM21計画といったふうなものが考えられておるところでございます。 それらの代表的な事例におきます内容でございますが、私の方で担当いたします五号施設につきましては、ただいま通産省の方から例示がございましたので、それは省略をさせていただきまして、六号施設の旅客ターミナル施設、港湾業務用施設について申し上げさせていただきますが、これについては現在二十ぐらいのプロジェクトが構想されております。代表的なものとしまして、ただいまも触れました東京港の竹芝地区の計画がございますが、これは御案内かと存じますが、元来伊豆諸島向けの旅客船の基地であります竹芝埠頭を再開発をいたしまして、そして旅客のターミナルを強化いたしますとか、また港湾業務用施設、緑地等を整備をするということによりまして、効率的な港湾の業務空間を整備をしたり、また豊かな親水空間を形成しよう、こういうことを意図するものでございます。今年からこのプロジェクトの推進にかかりたいと思っております。 その規模等につきましては、最終的にまだ詰まっていない点はございますが、まあちょっとラフな形で申し上げさせていただきますならば、およそ床面積で三万平米ぐらいの港湾業務用施設を予定しているというところがこのプロジェクトの中核ということに相なります。 今後これらのプロジェクトをどういうふうにやっていくのかということについて、工期なり、建設期間なり、資金についてのお尋ねがございました。基本的には先ほど来両省から御説明ありましたのと同じでございますが、第三セクターをもってその事業主体とするということではありますものの、相互の民、官の費用の負担なり、それからそれに要します建設期間等につきましては、今後具体的な詰めを経た後でないと確定しにくいということがあって、本店、その具体的な御説明がし得ないというところをお許しをいただきたいと存じます。いずれにいたしましても、施設の規模なり収益性なり地元の経済力なり等々の絡みによって、今後決まっていくということとして御理解を賜りたいと存じます。 以上でございます。
○政府委員(佐藤和男君) 建設省関係の事業は、先ほど来お話がございました施設のうち、一号から五号の施設を具体的に申しますと、国際会議場とか情報センターでございますが、これを都市開発と一体的に整備する場合でございます。 それで、私どもといたしましては、現段階で都市開発のサイドから見て、調査なり事業に着手することが具体化しているプロジェクトを見ますと、大体十一ぐらいでございます。その事業規模は、まず上物特定施設整備費が二千六百億円ぐらい、それから関連します土地区画整理事業等の基盤整備事業が四千五百億円ぐらいでございまして、七千億余が都市開発サイドから具体化しているものとして挙げられるのかなというふうに考えてございます。このうちで、内容はややさまざまでございますが、これが七つぐらいのプロジェクトが、基盤整備サイドから六十一年度具体化するものとして考えられてございます。 それで、次のお尋ねの代表的なプロジェクトとして、まあ重複もございますが、共同研究開発施設として、私どもは、例えば上総の新研究開発都市におきます研究開発施設などが挙げられるのではないかというふうに考えておりまして、この場合は基盤整備、上物を含めて当面の第一期の事業が約四百億ぐらいでございます。ただ、建設期間に関しましては、基盤整備についてまだもう一歩具体化しておりませんので、今定かでございません。 それから、情報センターのグループでは、私どもが新都市拠点整備事業として取り上げでございます神戸のハーバーランドセンターがございます。これは神戸の御存じのハーバーランド地区におきます都市整備と情報センターの一体的な整備でございまして、ここでは、特定施設と基盤整備合わせまして、第一期計画としてこれも約四百億ぐらい、上物の床面積が五万平米ぐらいと考えでございます。これは建設期間が六十一年度から六十三年度を今のところ予定しておりますが、多少のおくれが出るかもしれません。 それから、五号の関係では、国際見本市で通産省さんの方でも積極的にお進めになっております幕張のメッセがございます。 それで、第三のお尋ねの第三セクターでやるのかどうかということでございますが、特定施設の主たる部分は、第三セクターあるいはその一部について公共団体がみずから行うものもありますが、その出資割合というのは、全体としてはまだ確定していないというふうに承知しております。具体的に事業化が進んでおります幕張メッセでは、私ども承知しています範囲では、公的なセクターが六割、民間セクターが四割、それから神戸のハーバーランドセンターではフィフティー・フィフティーというふうに現時点においては考えております。
○説明員(鶴岡啓一君) ただいまのいろいろな民活関連にします各省のプロジェクトに伴う地方公共団体の財政負担の関係ですが、想定されますのは、第三セクターでやる場合に、地方公共団体が一定額を出資するということは想定しておりますが、現在それぞれのプロジェクトが計画が進行中でございまして、どの程度の地方出資になるか等は承知しておりません。いずれにしましても、私どもは各プロジェクトごとに実施されます地方公共団体の財政力にもかなり差がありますので、個個のプロジェクトごとに関係地方公共団体から十分事情を聴取して、当該団体の財政運営に支障がないように、適切な指導なり助言をしてまいりたいというふうに考えております。
○浜本万三君 各種プロジェクトのうち、広島県関係の問題についてお尋ねするんですが、一つは広島中央テクノポリス・イノベーション・パークというんですか、それから呉のテクノパーク、それから宇品地区再開発計画ですね、こういう三つの計画概要について若干説明をしてもらいたい。
○政府委員(黒田明雄君) 私の方からは、広島中央テクノポリス・イノベーション・パークの概要について御説明申し上げたいと思います。 これは、広島中央テクノポリスの中核的な地域に当たります東広島市につくられようとしているものでございまして、先端技術開発のための頭脳拠点という位置づけで、産学官の共同研究施設等を含みますテクノプラザを建設する構想でございまして、現在積極的に検討が行われている段階にございます。地元では、この構想の検討は六十年度に着手をいたしておりまして、今後の検討にまつ部分がなお多いのでございますが、これまでの検討によりますと、広島大学工学部に隣接いたしました十六・六ヘクタールの土地に、メカトロニクス、バイオテクノロジー、こういったものを中心の分野としてリサーチコアの整備を図る構想でございますが、この構想の肉づけ、具体化は今後にまっておりまして、今年度はマスタープランの策定を行う予定ということになってございます。
○政府委員(奥山雄材君) 呉テクノパークの概要について御説明申し上げます。 この構想は、呉市が昨年の三月に長期基本構想を策定をされたものに基づくものでございまして、地元企業の先端技術分野への参入や研究開発型企業への展開を目指しまして、テレトピア計画推進とあわせて進められているところでございます。 テレトピア計画につきましては、本年三月に呉市を第二次指定地域に指定いたしましたので、この指定を受けましてテクノパークが現在設計に着手をした段階だというふうに承知をしております。この中におきまして、CATV等のセンター施設、あるいは市民の方々、地元の産業の方々を対象にした研修施設あるいは教育訓練施設を設けると同時に、電気通信機器の展示施設等も集めるようでございますので、いわゆる複合型の情報拠点施設ということで、本法の対象になり得るんではないかというふうに考えております。 ただ、まだ現在基本設計に着手した段階でございますので、これから詳細設計等行った上で、六十三年度から六十四年度に建設を行って、六十五年度に利用を開始し、運営は第三セクターで予定しているというふうに伺っているところでございます。
○政府委員(藤野愼吾君) 広島港宇品地区の再開発計画についてのお尋ねでございます。 この宇品地区の再開発計画につきましては、既に港湾計画としては定めているものでございますが、御案内のように、宇品島と申しますか、県営桟橋の西側の逆河、船だまりを埋め立てまして、そうしてフェリーとか旅客船埠頭、それから緑地、都市再開発用地などの整備をすることによりまして、港湾機能の再開発を図ると同時に、周辺の環境整備をやっていこう、こういうものでございます。 御審議賜っておりますこの法律との関係で、いわゆる民活対象事業ということでこの内容を見てみますと、まず四国とか、それから瀬戸内島腰部方面へのフェリーの基地があるわけでありますし、また旅客船もございます。そういった利用者のための旅客ターミナルビルがこの中に構想されておりまして、これらとあわせましてフェリー用の浮き桟橋とか、緑地とか、臨港道路とか、そういうふうなものの整備、そして都市の再開発用地の造成というふうなことが直接その内容になるというふうに考えております。 これらの具体的な整備計画につきましては、今年から調査を実施することになっておりまして、私たちもその方面についてのお手伝いをしょうというふうに思っておりますが、この調査を通じまして、関連事業も含めた全体事業の事業規模なり今後のスケジュールなりということを決めていきたいというふうに思っております。 以上でございます。
○浜本万三君 今の三つの計画につきましては、後ほどまた若干質問さしていただきたいと思いますので、基本問題の方に移りたいと思います。 この法案は、建前としては、ハイテク化、情報化、国際化の時代にふさわしい新しい産業基盤整備の建設に民間企業の知恵や資金の活用を図ろうということであろうと思います。ところが、この法律案の仕組みを見ますと、官がみずからの影響力、勢力圏を拡大するために、民間が申請したプロジェクトに対しまして、官の認定とそれから監督を受け入れることを引きかえ条件にいたしまして、国の助成を与えようとする考え方が強いと思います。すなわち、この実体を見ると、官、許可、民間活力というような内容ではないか、かように思われます。本来の民間活力とは若干違っておるように私、考えるわけなんでございます。 また、本法案の対象となっております特定施設の整備は、主務大臣の認定を要することになっておるわけですが、どうして認定が必要なんだろうかと思うわけです。認定という大げさなことをしなくても、届け出程度でよろしいんではないか。認定がどうしても必要ならば、これは地方が主体になる考え方でございますので、地方自治体に認定の権限を与えてもよろしいのではないか、こういう気がしてなりませんが、その辺はいかがでしょうか。
○政府委員(福川伸次君) この法案は、第三条で主務大臣によります基本指針の策定と公表、そして第四条で整備計画の主務大臣によります認定、そして十条、十一条で認定を受けた整備計画に基づきましての特定施設の整備事業に対する税制上、金融上の助成、こういうことでございます。 私どもといたしましては、確かにこの事業というのは、投資の懐妊期間が長い、また、かつてこれまでに民間事業として定着していない、こういうようなものを取り上げておるわけでありますし、また二十一世紀をにらんで公共性を有する施設を整備しよう、こういうことでございまして、民間の財源が乏しい施設をむしろ民間でビジネスチャンスとして定着していく、こういうための支援措置を考えたわけでございます。そういう意味で言えば、このような整備を行うということは政策的な意義が高いし、公共性もある程度ある、こういうことから、この助成を集中的に行うということについては、やはり全体としての基本指針に沿っているかどうか、こういうことを判断をする必要がある、そしてこういった助成を集中的に行っていく、こういうことでございますので、認定ということの措置を入れることによりまして、これをこのような仕組みといたしたわけであります。 しからば、これの認定をもう少し地方公共団体等に譲れないか、こういうことでございますが、これも国の全体の立場で、そして全国への適正なる配置ということも考え、その事業の健全な発展、こういうことを考えでこのような仕組みにいたしたわけでございまして、もとより先ほどからも御質疑がございますように、第三セクターという格好で地方公共団体も関与してくるわけでありますが、今申し上げましたように、国としてこういった政策的な意義がある、こういうような施設を整備する、これに助成を加えるということでございますので、私どもとしてはそれは国が認定をする、そして全国への展開ということを考えていく、こういうことを考えました上でこのような仕組みをいたした点、御理解賜りたいと存じます。
○浜本万三君 この法案を勉強さしていただく中で感じたことを率直に申し上げるんですが、確かに内需拡大を民活によって行おうとする気持ちはよくわかるんでございますが、これを見ておりますと、先ほど説明のように、たくさんのプロジェクトが予定されておるんですが、何か、かつての列島改造ブームの再来のような印象を受けるわけでございます。東京湾の横断道路の建設でありますとか、明石海峡大橋の建設でありますとかいうようなものが大型民間事業と言われるのに対しまして、本法案による民活事業が、まあ、うまいこと言う人がおるんですが、草の根民活だそうでございますが、今後この本法案が成立をいたしますと、全国的な規模でプロジェクトが先ほど説明されたように展開されると思います。また、関連投資も含めてその投資規模が、先ほどでは八兆から九兆というふうに説明をされておるわけでございます。 我々といたしましては、そういうことを伺いますと、どうしてもかつての列島改造ブームの再来のような気がしてなりませんし、また、その失敗を考えてみますと恐しくも思うわけでございます。四十六年当時の円の切り上げから四十八年の第一次オイルショックにかけまして、田中内閣の列島改造計画を背景に乱開発をいたしましたり、また、地価を中心とする狂乱物価の経験もしたわけでございます。また、高度成長時代の新産業都市建設促進法等の産業立地政策による重化学工業コンビナートの建設等によりましては、地方財政の圧迫がありましたし、また公害も発生いたしましたし、過疎、過密問題等も経験をしたわけでございます。 そういう経験の中から重ねてお尋ねをするんですが、例えばこの政策を遂行することによって地価の高騰に拍車をかけることはないだろうか、また、当該事業の行われる地域の自然的、社会的な環境にマイナスを呼ぶことはないだろうかというようなことが考えられるんですが、それについてはどのようなお考えでしょうか。
○政府委員(福川伸次君) 御指摘のように、確かに列島改造の当時に、土地価格の高騰とか乱開発とかいう点について問題があったわけでございますが、今回私どもがねらっておりますのは、むしろ二十一世紀をにらんで産業の発展基盤を、しかも従来のようにハードのインフラを中心にしたものではなくて、むしろソフトな部分をこの中で整備をしていく、これがまたハイテク時代、国際化時代、情報化時代への対応で必要なことではないだろうか、かように考えているわけでございます。 現在、先ほども御質疑がございましたように、このプロジェクトを今後進めていくわけでございますが、これはそれぞれ地方の経済が、今、草の根民活という御指摘もございましたが、地方経済の活性化を図っていこうということでございまして、地方公共団体も大変熱心にこの問題に取り組んでおられますし、地元経済界も大変期待を寄せているわけでございます。そういう一環で、かなりの部分はいわゆる公有地を有効活用していこうと、こういうようなことを考えているわけでございます。私どもとしては、したがって、そういう地価の高騰を招来することはないと思いますし、また、先ほど建設省からも御答弁もございましたように、こういった市街地の都市の再開発、特定都市開発の問題と結び合わせて、それぞれ建設省あるいは地方公共団体での適切な対応がなされるということでございますので、私どもとしては、御指摘のような土地の高騰ということがこのプロジェクトに関連して起こらないようなことを十分配慮していかなければならないのではないだろうか、かように考えております。 また、環境破壊の点についての御指摘でございまして、これも確かに大変重要な御指摘であろうと存じます。私どもも、今後基本指針をつくってまいります。第三条の第二項によりまして基本指針に織り込むべき事項が定められておりますが、その第二項の第五号に「環境の保全その他特定施設の整備に際し配慮すべき重要事項」というものを織り込むことにいたしているわけでございます。したがいまして、私どもとしては、いわゆる地域の自然的、社会的な環境へ悪影響を及ぼすということがないように、この環境との調和ということの確保には十分気をつけていかなければならないと考えております。過去のそういった教訓は、こういう形で生かしてまいりたいと考えております。
○浜本万三君 結局、いろいろ聞きましたが、この民活事業は、地方自治体にツケが回されるのではないかという心配がどうしても起きるんでございます。先ほどからお尋ねをして御答弁を聞いていますと、地方公共団体が出資して第三セクターをつくって、そこが事業主体になって事業を行うケースが非常に多いように伺ったわけです。また、例えば施設の建設、保有はデベロッパー等の民間企業が行って、運営は第三セクターが行うように、民間事業者が分担をいたしまして整備をするケースもあるというふうに聞いておるわけでございます。そうした場合について考えますと、事業に伴う危険負担、例えば事業が赤字になった場合、また施設の建設や運営に伴うトラブルが発生いたしまして、それを処理する場合等の責任の所在については、本法では明らかになっておらないようでございます。 そういたしますと、結局、自治体が最終的な責任を負うことになるのではないかと思うわけでございますが、その点はいかがでしょうか。これは特に通産省と、被害を受けるんじゃないかと思っている自治省の方からも御答弁をいただきたいと思います。
○政府委員(福川伸次君) 先ほども申しましたように、このプロジェクト、地域経済の活性化、地方の所得水準の上昇に役立つようなもの、これを取り上げていこう、こういうことでございまして、地方公共団体も熱意を持って取り組んでおられると私どもは承知をしておるわけでございます。 これでリスクが多い場合、地方へツケ回しになるのではないだろうか、こういう御指摘でございますが、私どもとしてもむしろこの民間の活力を活用する。民間の資金、それから民間の経営ノーハウ、経営力を活用していこうということでございますから、私どもとしてはこれはやっぱり採算性というのは、この民間のいわゆる経営的な感覚からいきます十分なる吟味が行われるというふうに思うわけでございまして、また経営の運営に当たっても、民間の機動性、効率性というようなものが反映していく、こういうことであろうかと考えておるわけであります。 今、地方公共団体が最終的にはどうだ、こういうことでございましたが、当初からこの民間の資金、経営力を導入しようということが本来の趣旨でございまして、また、それに当たりまして民間も当然資金負担をいたしますし、また場合によっては開発銀行あるいは北海道東北開発公庫からの出資ということが行われますし、また、民間の資金を借り入れます場合には、産業基盤信用基金からの債務保証が行われる、こういうことになるわけでございます。 私どもといたしましては、この事業の採算性という点については、十分地方公共団体あるいは民間も吟味をなさるわけでありますし、今申し上げましたような幾つかの呼び水措置ということがございます。したがって、この事業の採算性がうまく見通しが立つように私どもとしても十分配慮していくべきものだと思いますし、また事業主体自身も、先ほど申しましたような観点で十分なる吟味が行われる、こういうことを期待をいたしている次第でございまして、特に地方公共団体へこれを、ツケを回すと、こういうことではなくて、むしろ地域経済の活性化に役立って、地方の所得水準の上昇にもつながるような形での運用にぜひ配慮をいたしたいと考えております。
○浜本万三君 日本のこの社会資本の整備状況を見ますと、欧米に比べまして特におくれておると思われますものは、生活関連の社会資本であろうと思います。それらの対象が結局除外をされておりまして、いわゆる民間活力の意味においては、産業基盤整備を優先して進められておるというふうに思います。 日本の産業基盤というのは、外国に比べましてそんなに悪くないんですが、さらにこれに力をつけますと、抜群の国際競争力を誇るようになると思いまするし、かえって、国際摩擦が解消するどころか、摩擦を激化させるようなことになるのではないかという心配があるわけでございます。したがって、助成の対象施設はなるべく生活関連の公共施設、例えば下水でありますとか公園等の整備を重点に置くべきではないか、かように考えます。その点につきまして、通産省や、それから国土庁の御意見を承りたいと思います。
○政府委員(福川伸次君) 御指摘のように、生活関連の社会資本の整備の重要性という点は、私どもとしても非常に重要な問題であると認識をいたしております。例えば住宅の問題あるいはそのほか生活関連の社会資本の整備の問題、この点はもう内需の拡大にも関連をいたしまして、政府部内でも取り上げられているところでございます。私どもも、実はこういった生活関連の部分についてもこういう方式を適用することができないだろうかということは、いろいろ勉強はしてみた次第でございます。 しかし、今御指摘のような生活関連の社会資本、これがあるものはかなり、例えば余暇施設のようなものは、やはり民間として既に定着しておる、また老人ホーム等々の問題については、厚生省におかれましてそれぞれの助成のスキームを持って推進をしておられる、こういうことでございまして、いろいろ現在実施中の諸施策等を対比をしてみますと、やはりこの民間の事業としてこういうようなものを定着さしていかれる。したがって、確かに投資の懐妊期間は長いし、リスクは高いんですけれども、何とか民間の事業主体でやっていけるようなものということでこれを考えてみますと、むしろこういった、今申し上げた六つの施設、こういうことが対象として考えられたわけでございます。もとより生活関連の資本というのは重要でございますが、それはまた別途のスキームで当然推進すべきものであろう、かように考えております。 また、そのように産業の関連施設を整備をすれば、むしろ通商摩擦を惹起するんではないだろうか、こういう御懸念でございますが、私どもももちろん内需拡大ということが非常に重要であると考えておりますし、摩擦の激化ということは決して好ましくないわけでございますが、現在考えております特定施設の整備と申しますのは、これはもちろん二十一世紀をにらんだ将来の経済活力の保持を図ろう、こういうことでございますが、かつてアメリカあるいはその他諸外国が問題にいたしましたように、例えば特定の産業分野を助成しょう、こういうようなものではございませんで、いわゆる一般的な政策目的を追求する、こういうことでございまして、これは欧米でも既にやっているようなものでございます。したがって、よくターゲッティングポリシーなどといって諸外国が批判をいたしました特定の分野を強めていく、こういったことではございませんで、むしろ広く一般的に研究開発、技術開発を進めていこう、こういうことでございます。 また趣旨も、内需の拡大に資する、こういうことでございますので、特に諸外国からこれは非難を受けるということはないように思います。国際交流の施設、見本市施設等は、むしろ諸外国は日本にこういう施設が足りない。したがって日本へマーケットアクセス、日本の市場に参入したいと思っても、そういう施設がないためにむしろ入りにくいんだ、こういう批判もあって、諸外国からもむしろ日本でこういった施設の整備ということが重要になっている点の指摘があるわけでございます。 いずれにいたしましても、内需の拡大ということの効果が期待できるわけでございまして、もちろん私どもとしても、諸外国からそういった摩擦の激化という形にならないように、摩擦解消にはまたいろいろな諸対策を講じながらこの解消を図っていく、こういうふうに思っておりますが、趣旨が非常に内需拡大に資するという点について御理解をいただきたいと存じます。
○政府委員(佐藤和男君) 今ほど、建設省所管の公園とか下水道のような生活関連の公共施設について民活の対象にならないかどうか、そういうことについてのお尋ねと理解しますが、実は昨年夏以来、建設省の方といたしましても、公園とか下水道事業について民間活力を活用するための制度的な実体法の改正を含めた検討をいたし、一つの試案として関係方面にも御協議申し上げた実例がございます。 ただ、内閣法制局等のいろんな議論の結果、一つは下水道とか公園について料金徴収という形で、全体を一つの収益事業として形成することが非常に困難なのではないか。それからさらには、基本的にそれぞれの施設がいわば原則的に公共的な色彩が非常に強くて、公共と民間とのいわば仕切りの問題として、やはり公共が主導的に責任を持つべきではないだろうかというような御指摘が各方面でございまして、当面、公園、下水道に関して全面的な民間の参入を制度的に立案するということを見送った経緯がございます。ただ、先生御高承のとおり、都市公園と下水道につきましては、それぞれの新しい五カ年計画を本年度からスタートさせまして、これについて国それから公共団体ともどもその整備を積極的に進め、諸外国に非常に立ちおくれている分野について、二十一世紀に向けてできるだけ諸外国並みの施設整備水準を確保したいという希望においてはいささかも劣るところはないと考えておりまして、よろしく御支援のほどをお願いしたいと思います。
○説明員(糠谷真平君) お答えいたします。 我が国の国土基盤整備はこれまで着実に推進をされてきたわけでございますけれども、欧米諸国の水準と比較をいたしますと、先生御指摘の生活関連施設を初めといたしまして、全体の水準がまだまだ立ちおくれている、こういう状況ではないかと思っております。このような現状に対しまして、国土の均衡ある発展を図りますため、あるいはゆとりのある、安心感のある国民生活を実現するという観点から、官民合わせました総合的努力をこれから国土基盤整備のために進めていかなければならない、このように考えているところでございます。このような観点から、現在第四次全国総合開発計画の策定作業を鋭意進めている、こういうところでございます。
○浜本万三君 国土庁さんもう結構でございますから。 次に、自治省の方にお尋ねをするんですが、この法案の助成の中心の一つに税法上の措置があるわけなんですが、その内容は国税と地方税の特例措置から成っておるようであります。 地方税上の特例措置といたしましては、対象施設の家屋とか土地に対してかけられる不動産取得税、固定資産税及び事業所税等の減免措置があるようであります。これらの地方税は地方財政に相当な影響が出るのではないか、かように思います。地方自治体に大きな負担になるのではないかと思うわけでございます。具体的に言って減免税の金額はどのぐらいになるのか、想定をされておればその内容を伺いたい。また、本件についての感想もあわせて自治省から伺いたいと思います。
○説明員(佐野徹治君) 地方税制上の措置でございますけれども、これは先ほどお話がございましたように、昭和六十三年の三月三十一日までの間に取得をいたしました特定施設、それからその敷地である土地、これらにつきまして、不動産取得税、固定資産税、特別土地保有税、それから事業所税、これらにつきましての特例措置を講ずることとしているところでございます。 これらの特例措置によります減収額でございますけれども、候補として挙げられております各プロジェクト、これらはまた構想段階のものが多うございまして、現段階では地方税の特例の対象となるべき施設の規模、それから取得時期、これら前提となりますものがまだ明らかでございませんので、現時点におきましてどの程度の額になるかということにつきまして、まだ申し上げられるような状況ではないということでございます。
○浜本万三君 それではもとに返りまして、呉のテクノパークの問題について郵政省にお尋ねをいたしたいと思います。先ほどテクノパークの事業内容について説明をいただきましたので、大体わかりました。そこで二、三の質問をしたいと思います。 呉市は、郵政省のテレトピア構想の第二次モデル都市の指定を受けておりまして、今後積極的に高度情報化社会に向け、新しい地域づくりを進めていこうとしておるわけでございます。しかし、CATV、ビデオテックス等のシステムの構築は、いずれも投資負担が重く、需要も顕在化しているとは言いがたい状況なので、資金調達や採算面で多くの困難が予想されております。 本法案では、電気通信システム自体ではなく、システムを収容する施設のみを対象として税の優遇措置が講じられておるわけでありますが、これだけでは不十分であろうと思います。国による積極的な支援が必要と思いますが、いかがでしょうか。また、中身がないとこれは問題にならぬと思うので、そのシステムの中身の充実問題についてどのようなお考えを持っておられるか、あわせて伺いたいと思います。
○政府委員(奥山雄材君) 先ほど申し上げましたが、呉市におかれましては、テレトピアの指定を受けた時点と相前後いたしましてテクノパークの構想を精力的に進めておられます。その中で、確かにCATVシステム等を基軸といたしまして、今後先端産業等にかかわるさまざまな情報通信システムを構築していく構想だと伺っております。今御指摘の、今回の法案が、そうしたシステムの構築には資するものではないではないかということでございますが、当然のことながら、この法案による箱物といいましょうか、構築物あるいは土地に対する税制上の優遇措置とあわせまして、システムに対する支援措置というものも必要だろうと考えているところでございます。 そういう見地から、郵政省一といたしましては、既にテレトピア構想を打ち出しました一昨年以来、テレトピア地区におけるシステムといういわゆるインフラストラクチャーに対するさまざまな支援措置を実現してきております。例えば対象事業につきまして、CATV事業のシステムもその一つでございますが、開銀による財投の融資が受けられる措置を既に講じておりますし、またテレトピア地域において、テレトピアを推進するための推進法人に対しましては、基盤技術研究促進センターからの出資が受けられる道も開かれているところでございます。また昨年の税制改正の中で、一地域の電気通信高度化のための債務保証を行うための基金、いわゆるテレトピア基金でございますが、テレトピア基金に対する民間からの出損に対する損金算入の特別措置等も認められているところでございまして、こうした財投あるいは税制等の措置とあわせまして、今回の法案がさらにこうした地方自治体における電気通信の高度化の構想を促進するものだというふうに考えております。 それで中身について、中身が空疎なものであってはならないのではないかという御指摘でございますが、そのとおりでございまして、これは呉市に限らず、テレトピア地域あるいは今回の法案の対象になります四号施設等を構想しておられる自治体とは非常に緊密な連絡をとりまして、当該地域における具体的に構築されるシステムの実現可能性というものについて十分私どもも把握をし、また必要によっては指導を行っているところでございまして、呉市におきましても、現在はまだ基本設計の段階でございますが、この後詳細設計に移り、さらに実行計画を策定されるということを伺っておりますので、そうした経過に郵政省といたしましても立ちおくれることのないよう、緊密な連携をとりながら、内容を充実してまいりたいというふうに考えております。
○浜本万三君 もう一つ重要なことは、専門的な技術能力を持った人材の養成でございますが、その点はどのようにお考えでしょうか。
○政府委員(奥山雄材君) これもテレトピア地域におきましては共通の悩みでございまして、呉市等も人材不足がある意味ではネックにならないという心配が全くないとは言えないかと存じます。かかる見地から、昨年の四月まではNTTが電気通信に関しましてはいわば技術を独占しておりましたので、地域における電気通信の高度化に必要な専門技術者が育っていないことにかんがみまして、電気通信事業法に基づく電気通信主任技術者あるいは電気通信に関する工事担任者等の試験をも既に実施しているところでございます。 幸いにいたしまして、地域における電気通信高度化の認識が各地域とも非常に高まってまいりまして、例えば電気通信主任技術者、この試験は電気通信の設備の工事あるいはその維持運用に関する必要な専門的な知識を持っているかどうかを判定する試験でございますが、昨年一年度で二万五千人の受験の申し込みがございまして、合格者は五千八百人でございました。また工事担任者につきましては、昨年一年度で十五万六千人を超える申請がございまして、合格者も五万六千人に達しております。 こうしたシステムあるいは端末にかかわるさまざまな専門的技術能力を持った人材が育つよう、このような国家試験並びに、さらに郵政省といたしましても必要に応じて講習会等を開くようなこともいたしておるところでございまして、さまざまな手段で地域における電気通信の専門的技術者が育つように指導してまいりたいと考えているところでございます。
○浜本万三君 高度情報化の進展は、大都市と地方の情報格差の助成に寄与することが期待されるわけでございますが、しかしそれで地方分散化が進むということにもなると思いますし、この情報の収集が収集を呼びまして、大都市への集中化が進むのではないかというおそれもあるのではないかと思います。個性的で自律的な地域圏の形成は、今まさに重要なことになっておると思いますが、この点について郵政省の見解を伺いたいと思います。
○政府委員(奥山雄材君) 結論的に申し上げますと、先生御指摘のとおりでございます。 昨年の四月までは、NTTの前身であります電電公社が、電気通信につきましては全国画一的に、一律にサービスを提供してまいりましたので、この巨大独占体によって、いわば日本における基本的な電気通信のサービスがほぼ熟成の域に達したと言っていいかと思います。 これからは、今浜本委員御指摘のとおり、地域の自主性、創造性に基づく地域圏の形成ということが高度情報社会に向けて最大の必要課題でございますので、私どもといたしましても、テレトピア構想を初め、今回ここで御審議いただいております民活法等のスキームを最大限に活用いたしまして、個性的な地域圏の形成に努力をしてまいりたいと考える次第でございます。
○浜本万三君 それでは、宇品地区再開発計画について運輸省の方にお尋ねをしたいと思うんですが、先ほど宇品地区の再開発計画につきましての概要は伺いました。それに基づきまして、一、二質問をさせてもらいたいと思います。 先ほど説明の中でございました東京港の竹芝地区のように、既に実施できる候補地もあるようでございますが、広島港の宇品地区の場合、どのような見通しを持っておられるかということです。全国の事業実施地区が明確になる時期は、この間伺った話では第七次港湾整備五カ年計画の閣議決定時となると思われるようでございますが、この第七次計画の中で、宇品地区のプロジェクトについては実施可能となるかどうか、あわせて伺いたいと思います。
○政府委員(藤野愼吾君) 先ほども御説明申し上げましたように、今年度国の方も若干のお手伝いをさせていただきまして、このプロジェクトの今後の推進の仕方についての調査を進めたいというスケジュールを既に立てております。よって、結論的にはその結果にもよると、こういう言い方になるとは思いますが、今先生もお話ございましたように、まず第一点目は、現在私たち新しい第七次の港湾整備五カ年計画をこの六十一年度から発足させたいということで、その関係の法案の審議も当国会にお願いをしておるという状況にもございます。 その五カ年計画は、ことしの秋を目途に、各港別の積み上げ作業ないしは各港湾管理者との協議を経て確定をしたいという心づもりを持っております。そういうスケジュールもございますので、この手品地区の再開発問題は、そういったスケジュールに合わせてぜひやっていきたいという気持ちを私も持っておりますし、地元港湾管理者であります広島県も、そういう気持ちを持っております。 ただ、伺いますと、これは宇品地区船だまりと申しますが、現時点ではいろいろとまた利用されておるという実情がございまして、そういった現在利用している方々との調整問題と申しますか、御理解をいただくために、なお若干の時間が必要だという状況にあるということも一方で承知をいたしておりまして、いずれにいたしましても、そういった方々の御理解を得る努力がまずなされなきゃならぬということ。そして、港湾整備五カ年計画の柱になりますところの公共事業、そしてただいま御審議いただいております民活法に基づきますところの民活事業主体であります第三セクターの設立など、幾つかの仕組みの合体によってこの宇品地区再開発プロジェクトは遂行できる、そういう形で遂行されるものだという理解を持っておりまして、まあ一言で申し上げまして、そういった地元調整等をできる限り早く進めて、そしてこの五カ年計画の中では実現に持ち運べるような努力をしていきたい、かように考えます。
○浜本万三君 最後に希望をしておきたいんですが、運輸省の民活プロジェクトは、通産省やそれから郵政省のプロジェクトと異なりまして、全国的に候補地がすかっともう決まっておるように見受けられるわけですね。したがって、その予定地になっておるものは期待が大きいんじゃないかと、かように思います。 ただ、全国的に均衡のとれた計画を推進してもらうことがよろしいのではないかというふうに思いますが、その点はいかがでございましょうか。
○政府委員(藤野愼吾君) 私たちもいろんな場面、断面で、特に港湾の管理運営は地方の港湾管理者がその中心になっておるということもございまして、関係の港湾管理者の皆さん方といろいろとこういったプロジェクトの発掘に努めてまいっている、また今後もそういうふうにしていかなきゃならぬというふうに考えておりまして、そういったことで我々も努力をしょうというふうに考えております。 さて、今後そういったことのために努力をしていくわけではありますが、やはりこの民活法の趣旨ないしは今後の日本の国土の有効利用、そして地域の経済発展等々を総合的に考えた場合に、この今後の民活プロジェクトというのは、可能な限り全国広く展開されなきゃならぬ、またされることが望ましいというふうに考えておりまして、私たちも、そういった方向での努力をしていきたい、かように考えます。
○浜本万三君 もう一つ、広島テクノポリスの問題が残っておるんですが、私の持ち時間が三十七分ということでございますので、またの機会に譲りまして、きょうの質問はこれで終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○梶原敬義君 この民活法案につきまして少し勉強したんですが、どうもぴんとこないところが幾つかあります。非常に素朴な質問になるかもわかりませんが、今から質問をさしていただきます。 最初に、特定施設をつくった場合に、これは株式会社で運営するという方向のようでありますが、その場合に一体出資はだれがどうするのか。特に、もし地方の場合で考えますと、国が出資をしないならば、市町村の出資の割合を、非常に高い割合を期待をするんじゃないか、こう感ずるんでありますが、この点はいかがでしょうか。
○政府委員(福川伸次君) 御指摘のように、これは民間事業者あるいは第三セクターのケースも多いと思いますが、それが株式会社という形で事業を実施することになろうと思います。その場合に、出資者がどうか、こういう御指摘でございますが、第三セクターの場合には、当然地方公共団体が出資をするということになりますが、今若干こういうプロジェクトが地方で検討されております範囲で見ますると、一、二割あるいは三、四割というケースが多いように思います。もとよりこの出資の場合は、民間ももちろん出資をいたしますが、また国の方からは、政府金融機関でございます開発銀行あるいは北海道東北開発公庫からの出資ということも期待されるわけで、一応そのような財政投融資計画の準備を整えておるわけでございます。 したがって、私どもとしては、そういった第三セクターの場合でも、地方とそれから民間と、場合によってはそういった政府金融機関も参画する形でこの事業がうまくいくと、こういうことを期待をいたしている次第でございます。
○梶原敬義君 まあそれぞれのケースによって違うと思うんですが、もうかるところは、それは民間だけでやってもそう地方自治体に期待をしないかもわからない。それは恐らく人口の非常に集中しています東京都周辺とか、あるいは大阪周辺、こういうところはそう問題はないと思いますが、私ども地方で考えますと、やはり民間活力と、こう言っても、赤字法人率が六割を超えておりまして、円高の影響でもそうもうかった企業もないし、地場企業でもごく一部です、資金的に余裕があるのは。しかし、県、国が言うし、県知事が音頭を取り、そして県知事の後援会の中心メンバーの皆さんが旗を振れば、やむを得ず地場の財界の皆さんも泣き泣きついていくというのが最近の実態であります。 そして同時に、市や市町村に対しまして、こういうプロジェクトか何かをやるたびに金を出してくれと、こういうことですから、非常に中では不満がくすぶっておる。これは私のおるところだけではない。それは各県共通して恐らく過疎地域では言えるんではないだろうか、こう思うんであります。したがって、こういうような趣旨は、私はよくわかります。地方に民間の資金を導入して、先ほど答弁がありましたように、民間の経営者のノーハウを取り入れて、そして地方を活性化させるんだと、こういう局長の答弁でありましたが、そういうことを本当に考えるんならば、非常に雇用状況もいい中央、要するに有効求人倍率等の非常に高い地域と、もう仕事のない、有効求人倍率が今〇・三から〇・四のところをふらついておる地域だってたくさんある。そういう地域とこういう恵まれた地域と、区別して政策を立案すべきではないか。 助成措置にも、そういう悪いところは、厳しいところはもっと力を入れる。いいところはそんなに政府は力を入れない。どうも一律にずうっと流れておりまして、結果としては、私は想定してみますと、こういうような通産省で言っていますリサーチコアとか、あるいは国際会議場とか情報化の基盤施設、ニューメディアセンターとか、あるいは郵政省の言っておるようなことをまともに地方が聞いてやって採算がとれるということは、恐らくないでしょう、これは。採算がとれるということはほとんどないでしょう。しかし、やらざるを得ない。地方を活性化するためにやろうじゃないかということでやるわけであります。 だから、株式会社でやるという以上はやっぱり利益を出さなきゃいかぬ。そのためにはもう少し、地方のやり方に対してもっと何か別な力を入れるとか手を入れる、こういうことをぜひ考えていただきたいんで、どうもこれでは内容に私は大変不満があるわけですが、その辺をお尋ねいたします。
○政府委員(福川伸次君) 御指摘のように、大都市圏、この方がいろいろな意味で経済的な集積が高いというわけでございまして、民活という場合にはそういうものがむしろうまく効果が上がるんじゃないか、こういう点は確かに一つの方向であろうと思います。そういうことで、むしろ国土の均衡ある発展ということから、地域経済、これをどうやって活性化するかということは私どもも非常にこれまでも努力をしております。私どもの所管に関する限りにおきましては、いわゆる工場再配置計画あるいはまたテクノポリス計画等を進めながら、そういった地方の経済の活生化、国土の均衡ある発展ということについては大いに力を入れているわけでございます。 今回これが採算に乗るんだろうか、こういう御指摘でございますが、確かにここに考えておりますような特定施設というものは、従来は余り民間ではやっていないようなもの、あるとすれば公共的な分野でやっていたようなケースが多いわけでありますが、最近のような状況で経済的にもある程度進んでまいりますれば、うまく呼び水を用意することによりまして、民間の事業としてこれを定着さしていく可能性がある、そういうものを取り上げたわけでございます。 もとより投資の懐妊期間が長い、リスクが大きい、こういうことでございますから、ただ単に、民間だけでさあやれといってもなかなかできない。したがいまして、こういった呼び水を用意したわけでございますが、確かに運営上果たしてうまくいくかどうか、こういうような御懸念がございますが、私どもとしてもいわゆるそれぞれ実情に合わした形での助成策を講ずるというようなことによって、私どもとしては何とか定着さしていきたいと思っております。 例えば、一例を挙げますと、仙台に半導体研究所というのがございますが、これはもう既に二十年ぐらいやっておると思います。当初は確かに採算は悪うございましたが、現在では地域のニーズに合った受託研究を実施するというようなことで収入も確保する、こういうことがございました。 私どもとしても、もとよりこの運用面に当たりましては、できるだけその地方の実情に沿った形で運用をしてまいりたいと思いますし、また今申しましたように、地方の経済の活性化という点については、今後とも我々は、本法案のみならず、いろいろなあらゆる手段を動員して、地域の活性化という点については取り組んでまいらねばならない、そういう重要な課題であると認識いたしております。
○梶原敬義君 局長ね、私はぜひポイントとして考えてもらいたいのは、政策を、中央も地方も一律ですね、これは。仙台というのは新幹線が走りましてね、もうかつての宮城県ではないと思いますよね。だから、非常に地方のことを本当に考えておられるんなら、やっぱり本当に厳しい地域とそうじゃない地域というのはもう出てくるわけですから、その助成措置についても、もっと地方のこういう弱いところは手厚くする、比較的いいところはそうもうしなくてもいいと、この辺の使い分けを、さらにこれは今後検討していただきたいと思うんであります。 問題は、国土の均衡ある発展というお話が出ましたが、大臣にちょっと聞きますが、国鉄を分割・民営化しまして六つの企業に区分しますとね、我々が住んでおります大分県なんかは、もう永久に新幹線は恐らく走らないでしょう。国鉄再建監理委員会の答申の内容を見ますと、とにかく減価償却に見合うだけしか設備投資はしない、こうなって、そして政府が一兆円の財政資金を、三島基金を上げるからその運営費で賄えと、そうしますと、年間十一兆円の計算が出る、こういう計算になっている。 ところが、九経連の皆さんが独自に計算したら、そうじゃなくて二百数十億円の、二百五十億円を超した初年度は赤字が出る、こういうような形になっている。国鉄問題を議論するつもりはないんですが、分割されると地域が均衡ある発展にはならない。非常にまたさらに厳しくなる。もう新幹線の走るところと走らぬところの差がつく、そういうような状況であります。 それから、町村における過疎がやっぱり今、これは鹿児島、宮崎、大分、九州でもあるいは北海道でもどんどん進んでおります。それから、中小企業の倒産が非常に高い割合で進んでおります。それから、先ほど言いました雇用の問題が大変です。もう学校出でもほとんど職がないんですね。有効求人倍率が、東京周辺では〇・八、要するに求職者に対しては求人が八割ぐらいあると。東海地方は一・一とかなんとか、こう言っている。大体、北海道や我々のところというのは〇・四前後でしょう。非常に厳しい。 こういう厳しい状況の中で、こういう政策を地方の活性化のためにやるというんならやるように、もう少し地方に地方らしく、そういう地域に対しては一体どうするのか。もうそこは切り捨ててしまえというのか、いやそこはもっと力を入れる、国土の均衡ある発展を目指すというのか。口ではずっと言われておりますが、どうもこの法案の中身を見てもそうなっていない。出資をせよと言っても、泣き泣き出資をせざるを得ないような中小企業の経営者の皆さんの状態だろうと思うんです。そういう状況について、私もさっきいろいろ言いましたが、大臣からお考えをお伺いいたしておきたいと思うんです。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 九州に新幹線の話でありますが、これも別に具体的に事業費がついてどんどんいつまでにやるということに決まっているわけではありません。私は、宮崎それから大分、福岡、これは高速道路を速やかにつくって結ぶべきだろう、そういうように考えております。応援しますよ、だから。 この案は、大都市だけというわけではなくして、既にもう手を挙げている地域でも、地方都市がかなり手を挙げております。大分県などでも、先端技術産業を育成しようという熱意が大変ございますので、何かそういうようなものの将来に役立つような研究基盤なり何なりをつくっていくということは、やはり将来のために一つの拠点をつくることでありますから、私は決して役立たないということではないと。今後ともいろんな施設をやる上において、首都圏集中ということは余りよろしくないので、できるだけ地方の主要地域にそれぞれ拠点を設けて、そういう地域が核となって地域の発展ができるようなことを考えていく必要がある、かように思っておるわけでございます。 そういう意味で、この法案は、利用の仕方にももちろんよります。地方がそういうことに興味がないというんなら別ですが、大分県知事などは、この先端技術問題では、私は九州では大変熱心な一人ではないかと思っておりますから、県とよく御相談になれば、大分県のためになる法案になるというふうに信じます。
○政府委員(黒田明雄君) 大臣の御答弁に尽きるわけでございますが、若干事務的に私どもの施策を説明させていただきたいと思います。 通産省では、国土の均衡ある発展、地域経済の振興ということを大きなねらいといたしまして、工業再配置計画を持っているわけでございますが、最近、国家財政が非常に困った状況にあるということで、財政の持つ所得再配分機能というものは、将来に向かってそれほど大きいものを期待することができない状況にあるというふうに認識いたしております。そのために、地方経済の振興のためには、もう自律的発展の基盤をつくらなければならないという考えを持っておりまして、そのためには、テクノポリス、これは現在の我が国の置かれている社会経済情勢、それに産業構造の発展の方向、資源小国としての国際的な観点から見た将来の可能性といったことを考えまして、高度技術の集積都市を地方につくっていこうではないかという発想でございます。 このテクノポリス十八地域について、既に承認を得て着々と進捗を始めているわけでございますが、現在一番求められておりますのは、テクノポリスのいわゆる母都市機能、これは都市的な機能を提供することによってテクノポリス地域全般の発展の種になる、そういう機能でございますけれども、この母都市機能の強化というのが非常に重要な段階でございます。この母都市機能といたしまして最も重要と思われますのは、研究開発機能でございますし、情報機能でございますし、人材育成、養成の機能でございます。こういった機能を強化することによってテクノポリスの地域の発展、つまり地域経済の自律的基盤の整備につながっていくという発想でございます。 今回提案の法律は、テクノポリスと密着した形では提案されておりませんけれども、その多くはテクノポリス地域で利用されることになっておりまして、また、ここでこそその大きな効果を発揮するというふうに考えております。したがいまして、これは、そういった意味で地域経済の振興あるいは国土の均衡ある発展に大きく寄与するものであるというふうに考えている次第でございます。
○梶原敬義君 テクノポリスも、ニューメディア構想とかもまあわかるんですが、そうは言っても、実際はなかなか雇用効果というのはないんですよ、小さくて、少ない。だから、さらにもっといろいろやろうということでしょうから、私は何もそれをやるなということを言っているんではないし、そういう方向でやってもらうとしても、皆さんが言っているこのようなやり方でやって、この周辺なら恐らく株式会社でやってうまくいくでしょうけれども、地方で株式会社組織でやって、何とか採算がとれて、迷惑をかけぬでいくようなことになるという自信がありますかね。どうもそこのところがわからぬ。 だから、そこのところは区分けをして、もっと助成するんならする、本当にそう言うんなら。ただ、これは民間活力導入で箱物だけつくって、そこでぱっと効果が出て、まずそれに目的があるならそれは別ですが、そうじゃない、国土の均衡ある発展で、これから二十一世紀へ向かって地方の技術も高めるというんなら、この組織をつくって、この組織が地方ではうまく回転するとは私は思っていないんですが、そういう自信ありますかね。
○政府委員(福川伸次君) 御指摘のように、これは、民間事業としては余り経験のない分野でございます。また、それだけに、いわゆる民間の事業感覚というものを取り入れてやっていこう、また所要の呼び水、助成策を用意しよう、こういうことでございます。 御主張のように、地方でも確かに場所によって状況が違います。したがいまして、私どもでも、ここで、例えば開発銀行あるいは北海道東北開発公庫からの出資あるいは融資、こういうものはございますが、それはもちろんそういった地方のそのときの状況によって弾力的に運用、助成を高めていく、こういうことは可能であろうと考えております。おっしゃるようにこれがどんどんもうかっていくというものであるならば、もうほうっておいても民間がどんどんやるわけでありますが、ほうっておいてはなかなかそういうことができない、しかしまた、こういうことをやらないと、例えば地方の産業でも技術革新に追いついていけない、したがって共同部に開放的な研究施設をやっていく、また中小企業も大いに利用させてやっていく、こういうことを考えているわけでございます。 したがって、おっしゃるように、これは確かにどんどんもうかるという性質のものではない。したがいまして、地方の状況に合わせましてそこの運用を十分考えていかなければならないという点は、御主張のとおりであろうと思います。その辺は、我々としても十分留意させて運用に当たりたいと思います。
○梶原敬義君 それから、大臣、民間活力、民間経営のノーハウを取り入れるということが非常に大きなウエートになっておるんですが、私は国会に来まして、前々から、私も民間の企業でいろいろ計画を立てたり、企画立案して、もうかることはないかと大分やったこともあるんです。だから、余り民間、民間と言われても耳ざわりでしょうがないんであります。一体官で、じゃ公共的な面でなぜやれないのか。どうしても私はわからない。なぜやれないのか。相当能力のある人ばっかりおって、どうして官でやるところがうまくやれないのかわからない。 神戸が、ポートピアとかあるいは六甲アイランドとか、こういうのをつくって、あるいはいろんな事業をやっている。二人の市長がそれぞれの特色を生かしながらやっている官の仕事がほとんどうまくいっている。そこにはさんずいへんがないと、こう書いているんですね。これは「六甲海へ翔ぶ」という日本経済新聞の神戸支社が出した本ですが、さんずいへんがない。さんずいへんとは何かといったら、汚職がないというわけですね。だから、トップが非常に厳しく、市長が本当に姿勢を正して、そして厳しく対応すれば、末端まで、一人一人の人材まで気を使ってやっておるようですが、そこには汚職がない。 それではそれを請け負っている土木企業や何かが全部つぶれているかというとそうでもない。だから、適正な事業価格を請け負って、それでやっているんでしょうが、だから官で民間の経営のノーハウだけという、最近財界の皆さんやあるいは総理大臣が、とにかく民間の経営方式を取り入れなければいかぬのだ、こう言えば通産省の幹部から何からみんなそう言わなければならないのか。私はもう情けなくてしようがないんです。だからその点について、民間活力という言葉は耳ざわりでしょうがないんですが、大臣ちょっと御所見を承りたいと思います。
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは一般論と特殊ケースと私は違うと思います。−立派な人がおって、民間並みに能率を上げさせるような創意と工夫と努力とやっていって、下の方もそれにみんなが心服してついていくということであればうまくできないということはないでしょう。しかし、一般の場合は、やはりお役所仕事というのは、どうしても安全第一、正確第一で、決められた時間内しか余りやらないし、余計やっても月給が余分に上がるわけではないし、賞与が人より余計もらえるわけではないしということになると、やはり無難な方がいいということになりがちであります。 民間の方は自由がききますから、よく働いた人には月給も上げるし、賞与もやるし、だめなやつは首にもするし、それから月給もボーナスもやらぬ。したがって、信賞必罰自由自在とまではいかないけれども、かなりめり張りがきくということで、事業の分野というのはどうしても民間の方がやりやすい。お役所は、また予算にこだわり過ぎて予算の流用ができない。したがって、余った金は来年予算がつかないからといって無理して使っちゃう。必要なところへ予算は回らない。一年半も先の見込みはなかなかできない。そういうような時代の変化、経済の変化に順応した活動というのはどうしても規則づくめの役所ではやりずらい。これが私は一般論だと思っております。 しかし、全部できないというわけではない。そういうところへもってまいりまして、今度はお役所側にはお金がない。やりたくても銭がないんだから、だからやはりそうかといってやらないでおいたのでは内需拡大にならないということで、まあいろいろ考えた結果、ぎりぎりのところでこういう法案を出して、まあできるだけひとつ内需拡大と将来の展望の基盤づくりというためにやろうということで出したものであります。だから、これはお役所は全部だめだと私は申しません。一般論として、私が言ったのが傾向値としては高いということは言えるんじゃないかと思っております。
○梶原敬義君 そこは大臣、私は、長いお話の中でじゃなくて、一言ちょっと根本が違うところがある。それはなぜかといいますと、もし民間的な手法あるいは一年置きの決算にならされておるというのなら、そうじゃなくて、企業的な頭になってもらうような教育を、大臣からずっと幹部がすればいいし、あるいは汚職のないようにそこをきちっと姿勢を正せば、政治のトップから総理大臣から姿勢を正していけば、私はそれが変われば東京都も変わるし、各市町村も変わる、知事も変わってくる。まずそこのところを放棄をしておって、そして民間に逃げ込むというやり方がもう大体根本が違うのである。それはもう御答弁要りません。 それから問題は、一兆四千億の、当面これをやった場合には、先ほどの浜本議員の質問に対して内需拡大効果がある。そして恐らく八兆から九兆円の拡大波及効果があるだろうと、こういうことでありますが、私はこれも局長が言われましたが、それではこういうようなことをやらない場合、果たして八兆から九兆に及ぶ内需波及効果が消えるのか、これははなはだ疑問であります。 そうじゃないでしょう。恐らくほうっておってもこの種の関係の技術というのは自然にどんどん進んでいくでしょうから、民間も情報取り入れて進んでいくでしょうから、八兆から九兆というのは、これをやったから八兆、九兆の波及効果というのはちょっと余分ではないでしょうか。もしそういうような計算が出ておれば、資料を、きょうは無理でしょうから、後でいただきたいと思います。その辺について御答弁をお伺いして、きょうは終わります。
○政府委員(福川伸次君) ここで、私どもとしては、これをほうっておいてはなかなかこの事業が始動していかないということで、こういう呼び水を用意をいたしたわけでございます。 ここで考えておりますようなリサーチコアあるいは国際交流の諸施設、こういうのは、確かにそういうことによっていわゆる地方の経済は活性化するでありましょうし、また国際交流施設などの場合には、あるいはそういった周辺にまたホテルが建つとか、あるいはまたいろいろ人の集まる施設ができるとか、あるいは住宅もできるとか、こういう格好での波及があるわけでございまして、そういうものを今、どういう展開で、プロジェクトを中心にいたしましてどういうものがあるかということを幾つか集計をいたしましたところが、大体そういうことでございます。 もとよりこのプロジェクトはそんなに確たるものではございませんし、今後まだ練り上げていくことでございますから、その数字自身は現時点での試算ということでございまして、それはさらにプロジェクトが熟してまいります過程で、その辺の数字は変わり得ることは御理解賜りたいと思います。 なお、詳細の点につきましてはまた別途御説明さしていただきます。
○委員長(下条進一郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時九分休憩 —————・————— 午後一時三十六分開会
○委員長(下条進一郎君) ただいまから商工委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田代富士男君 民活の問題につきまして最初にお尋ねをいたします。本来であるならば、通産大臣が御出席でありましたならば、通産大臣にということでございましたが、国会の運営上まだおいでになりませんが、大坪政務次官もいらっしゃいますからお尋ねを申し上げたいと思います。 御承知のとおりに、我が国の経済は、民間の自由で活発な経済活動によりましてその大宗が支えられておりまして、それはまさに競争原理によってなされていると言っても過言ではありません。政府においては、激しい競争を勝ち抜くために日夜闘っております民間事業者をもちろん念頭に置いてのことと思いますけれども、今日におきまして民活民活と、こういうことが声高らかに言われておりますけれども、その理由なり背景につきまして、政務次官からお答えいただきたいと思います。
○政府委員(大坪健一郎君) 激しい競争社会を生き抜いております民間事業者の方々の能力を、この際全面的に活用するという考え方が出てまいったかという点につきましては、いろいろ事情ございますけれども、率直に申し上げまして、全体としての我が国の経済の状況の推移の中で、特に国家の財政の推移の中で、財政的な能力そのものとの兼ね合いの中から出てきた点もあろうかと思います。 特に、何と申しますか、経済を活性化する場合に、財政的手段が限られておるというような状況でありますれば、当然競争社会の中で激しく活動しております民間の方々の力を公共関係の方にもお手助けいただくという形をとらざるを得ないのではないかという点もあろうかと思いますし、それから、全体の経済の構成を見てまいりますと、財政的には大変苦しいわけでございますけれども、民間の資本形成は非常にキャパシティーが大きくなっております。日米間の経済的な推移などを見ておりましても、非常に大量の資本が米国に動いたりするような状況もございます。 そういう民間の力を国内でもっと積極的に活用すべきではないかというような国際世論もある時代でございますから、全体として財政的な力を補うという意味でも、民間のお力をかりるということが重要な問題ではなかろうか、そういう観点が入っております。
○田代富士男君 政府が初めて民活民活ということを口にされるようになりましてもう数年になると思いますけれども、この間この民活を導入される手法を研究開発しておいでになられたと思いますが、その成果はどういう成果が上がっておるのか、この点についてもお答えいただきたいと思います。
○政府委員(福川伸次君) 民間活力は、今おっしゃいましたように経済活動の中での一つの基盤になっておるわけでございます。 どのような手法があるかというお尋ねでございますが、一つは、道路あるいは空港といったような公共事業そのものへ民間の活力を導入しよう、こういうようなケースでございます。例えば関西空港とかあるいは東京湾横断道路とかいったようなプロジェクトがそれに当たるのではないかと考えております。 それから二番目が、規制緩和によります民間事業活動の拡大という面でございまして、例えて申しますれば、電気通信事業の民間への開放、あるいは建築物についての高さの制限とか容積率の緩和とか、こういういわゆる一般的に規制緩和と言われるものが民間の事業活動の拡大になるというのが第二の範疇であろうかと思っております。 第三の範疇が、やや性格は異なるかとは思いますが、もう一つは国公有地の活用ということでございまして、国公有地を活用いたしまして都市再開発をしようというような問題があるかと思っております。 それからもう一つは、公共事業に準ずる——純粋なる公共事業ではございませんが、公共事業に準ずる政策的な意義のある公共的な事業分野に民間の活力を活用していく、こういうことでございまして、これが例えばこの法律で考えているようなもので、従来は公共的な部門が実施をしておりますものを民間のビジネスで結びつけていく、そういった呼び水によってこういった施設の整備を図っていく、このような四つぐらいの分類があるのではないか、かように考えております。 昨年の十月の十五日に内需拡大策を決めましたが、その中にも今申し上げたような趣旨が入っておりますし、さらに年末、それから最近の四月の総合経済対策、こういったあたりも今申し上げたような趣旨で整備されておるのではないかと考えております。
○田代富士男君 ただいま民間活力が基盤になっているということで、四項目ほどの手法を説明いただきましたけれども、その手法のうち、国有地の払い下げの問題についてお尋ねをしたいと思います。 まず第一番目は、政府はこれまで貴重な国有財産であります国有地を払い下げしてきましたけれども、その目的と実績をお尋ねしたい、これは第一点です。 また第二点は、これによりまして商業地域では六〇%を超える周辺の地価の高騰を招来していることに対しまして、何といいますか、無定見のそしりを免れないと思いますけれども、この点についての考えはどうなのか。 第三番目は、国有地の払い下げだけでなく信託に供すること等、法改正を待つべきものは待ってから、長期にわたる有効活用を図るべきではなかったのかと思うんですけれども、この点はどうであったか。 第四点は、これまでに既に払い下げられた国有地と、今予定されております国有財産法の改正の対象となる国有地とでは、財政上どちらが有利であったのか。先に払い下げた方が有利ではなかったのかという、こういう見方もされておりますけれども。 まとめて四点質問いたしましたが、お答えいただきたいと思います。
○説明員(川信雄君) お答えいたします。 最初の国有財産の払い下げの目的と実績でございます。 国有地につきましては、国民共有の財産であるとともに貴重な国土としての側面を有していることから、これを公共目的に使用することが基本でございますけれども、同時に昨今の都市問題、土地事情にかんがみ、国有地をできるだけ有利に活用するということも当面の国有財産行政の重要な課題と考えております。その際、公用、公共用優先の原則は維持しつつも、国内民間需要の喚起、経済の活性化等の見地から、極力民間活力を活用していくことについても配慮しているところでございます。 なお、処分実績につきましてでございますけれども、過去五年間、昭和五十五年度から五十九年度におきます大蔵省所管一般会計所属普通財産の売り払い実績の累計は、公用、公共用のために地方公共団体へ払い下げたものとか、あるいは物納財産等の貸付財産を売り払いへ移行したもの、あるいは旧里道、水路等を隣接地主等へ売り払ったものを含めますと、件数にしまして約九万二千件、面積にしまして約四千八百ヘクタール、金額にして約三千二百億円というふうになっております。 次に、地価との関係でございますけれども、公用、公共用の用途に供しない国有地の処分に当たりましては、会計法令等で随意契約によることが認められている場合を除きまして、公正性、経済性を確保する観点から競争入札によることとしております。その際、都市部に所在する一定規模以上の土地につきましては、五年間の所有権の移転禁止条件を付すことにしておりますし、さらに必要に応じましては、二年以内に建設工事に着手し、五年以内に当該工事を完成すること等の条件を付して、地価対策の面についても十分配意しているところでございます。 それから、三点目の信託との関係でございますけれども、土地信託につきましては、最近土地の有効活用の手段としまして活用され始めました制度でございまして、民間においては急速に普及してきているところでございます。国有地につきましても、極力民間の活力を活用してその有効活用を図ることが要請されていることから、国有地に土地信託制度を導入して、国有地の一層の有効活用及び処分の促進等に資することにしております。したがいまして、大蔵省としては、法改正を受けまして、信託により国有地を長期的に有効活用できる具体的事例があるかどうかについて検討してまいりたいというふうに考えております。 それから、払い下げと信託とのメリット、デメリットでございます。 国有地の管理、処分につきましては、公用、公共用優先の原則を基本的に維持しつつも、この原則を損なわない限度で、極力財政収入の増加を図ることを当面の基本方針としております。したがって、国において使用する見込みのない土地につきましては、極力売り払うことによって財政収入の増加に資することとしているわけでございます。 しかしながら、例えば分譲型の土地信託の場合には、一般に建物を建てて分譲することになりますので、土地の開発利益を享受できるという面もございますし、また建物つきで処分されるので、土地のみの価格が具現化しないというふうにも言われております。また、信託の仕組みを活用して複雑な権利調整も図り得るというような、売り払いとは異なる長所を信託は有しているというふうに考えております。したがいまして、土地信託制度導入のための法改正が行われれば、国有地のより一層の有効活用及び処分の促進等が可能になるものというふうに考えております。
○田代富士男君 ただいま国有地の払い下げの問題について質問をいたしましたが、関連をいたしまして、国鉄用地売却についてお尋ねをしたいと思います。 この国鉄の財政というものは、非常に逼迫しておることは御承知のとおりでございますが、そういう立場から所有地の払い下げ等も行われていると思うわけでございます。財政の再建のためには、この国鉄用地の売却が至上命題となっておりますけれども、これまでにも、売却された土地が短時日のうちに売却価格を相当に上回る価格で転売をされている。この事実は、北海道の北見市等においても御存じのとおりです、事例は省略をいたしますけれども。こういう事例を見ますと、国鉄の見通しの悪さというものが指摘されたことでありますが、土地の売却についてそのほかにも問題があると思われますけれども、そういう立場から私はお尋ねをいたしますが、まず第一番目に用地売却の実績並びに今後の売却予定を説明してもらいたい。 第二点には、国鉄が売却しました不用地といえども、東京の都心の一等地では相当の高い値段で売却をされて批判され、また財政再建に寄与すべきものが安過ぎて、再建を至上命題とする国鉄にとって必ずしも適切ではないという別の批判があることも事実であるわけでございます。一方では、周辺の地価の高騰を招くことを憂慮する立場からは、高過ぎる取引には反対の声もあると、こういう問題が提起されておりますが、国鉄といたしましては、この両論の間にどう対応していくつもりなのか、お聞かせをいただきたいと思います。これは運輸省と国鉄と両方からお答えいただきたいと思います。
○説明員(山口良雄君) では、まず国鉄の売却実績から申し述べます。 五十八年度につきましては、件数が千八百七件、面積が二百七十七ヘクタール、金額千六百五十七億円でございます。五十九年度につきましては、件数が千六百六十七件、面積二百四十二ヘクタール、金額千五百二十三億円でございます。今後の六十年度につきましては、現在決算の集計をしておりますのでまだ結果が出ておりませんが、ほぼ五十九年度と同等の金額になるというふうに予想されております。また、六十一年度の資産充当予算額につきましては、前年度、いわゆる六十年度千六百億円でございますけれども、これにつきましては、これを達成するよう努力する所存でございます。 次に、用地の売却に関しまして、国鉄といたしましては、非事業用地の売却に当たりましては、公正さを確保するということを第一義的に考えておりますし、また国民負担をできるだけ軽減するということから、公開競争入札を基本といたしまして、適正な時価で処分するということが最適であるというふうに考えておるわけでございます。 なお、清算事業団におきましては、法律に第三者機関を設けるということになっておりまして、資産処分審議会が設置されることになるわけでございますけれども、用地の売却に当たりましては、これらの方の意見を聞いた上で、公正かつ適切な処分の実施を確保するために、一般競争入札の方法に準じた方法、その他運輸省令で定める方法で進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○説明員(岩村敬君) お答えいたします。 ただいまの国鉄の方から御答弁申し上げたことでほぼ尽きておるわけでございますが、今回の国鉄改革、我々のいろいろ試算しているところによりますと、三十七兆円余の膨大な長期債務を処理をしていくということが一つのかなめになっているわけでございます。これがうまくいくかいかないか、これが国鉄改革全体に非常な大きな影響を与えるということでございまして、その長期債務をいかに処理をするか。それの一番大きな財源として、現在国鉄が有しております土地のうち事業の用に供しないもの、これを処分することによってその長期の債務の償還に充てていくということで閣議決定もいたしておりまして、また現在、国会の方には法案を御提出申し上げているところでございます。 その際に、今先生御指摘ございましたように、今申し上げたような国民負担を減らすという観点から申しますと、先ほども国鉄が御答弁いたしましたように、適切な価格で、またそれが公正に売られていくということが肝心でございます。 一方、その土地の周辺の地価等に対する影響、これはもとより、もっとも我々も投機なりに用いられて地価が暴騰するということを求めているわけではないわけでございまして、そういったことにどう対応するかということが一つの課題ではございますが、やはり国民の負担を軽減するという視点からは、公正かつ適正な価格で、時価で売られていくということがやはり大きなポイントではないだろうかというふうに思っているわけでございまして、今回の御提案の法案の中にもございます、例えば資産処分審議会の御意見なども聞きながら、公正さと、それから適切な価格といったことについては十分配慮しながら処分を進めてまいりたい、こういうふうに思っております。
○田代富士男君 国鉄用地売却のことについてお答えをいただきましたけれども、都心の一等地というのは、土地を購入する側から見るならば、収益性が高くて魅力のある土地であることは間違いないわけなんです。財政再建のためとはいいながら、そのような土地を国鉄が、ただいまもいろいろ御答弁の中で御説明がありましたけれども、そういう説明はあったにしても、やすやすと手放すことは一時しのぎにすぎず、私は、長期的視点から見るならば、これは欠けているのではないか、こういうことをやるのは間違いではないか、こういう考えを持っているわけでございます。 そこで、政府は今、国有財産法の改正案を提出されておりますけれども、そういう提案理由につきましてお答えをいただきたいと思います。これは大蔵省からと思いますけれども、お願いいたします。
○説明員(川信雄君) 国有財産法に信託制度を導入するための法律案を現在国会に御提出申し上げているわけでございますが、その提案理由について御説明申し上げます。 土地信託制度は、最近土地の有効活用の手段としまして活用され始めた制度でありまして、民間におきまして急速に普及してきているわけでございます。国有地につきましても、土地信託制度を導入し、国有地の管理、処分の手段の多様化を図ることにより、その一層の有効活用及び処分の促進等を図ることが適当と考えられることから、今回法律改正を御提案申し上げているところでございます。
○田代富士男君 ただいま国有財産法の改正についての御説明がありましたけれども、私はこの国有地の信託方式の導入についてちょっとお尋ねをしたいと思います。 この土地信託による国有地の長期有効活用によりまして、民需の拡大と財政再建に大きく役立てていくというものではないかと思うのでございますけれども、財政再建という重い課題については、国鉄もまた国も、その立場は共通しておりますけれども、国有財産と異なりまして、国鉄用地につきましては、御承知のとおりに面倒な法改正の必要もないのでありますから、直ちに土地信託に供することができるわけです。現在のところ、この国鉄の長期債務の返済計画は明確ではありませんけれども、一時棚上げされるものが最終的に返済されるのは、現在見込まれているのは五十年以上もかかると言われている、こういうことを考慮していくならば、収益性の高い用地の有効活用についても、もっと柔軟性を持って対応していくべきではないか、私はこのように思うわけでございます。 特に、売却に伴う、ただいまも質問いたしました周辺地価への影響、あるいは長期的視点に立った国鉄財政再建などを考えていくならば、この土地信託の活用は十分検討に値するものであると思いますが、この点につきましてはいかがでございましょうか、お答えいただきたいと思います。
○説明員(岩村敬君) お答え申し上げます。 土地の信託制度につきましては、その導入の目的といいますか、必要性として、一つは土地の所有者がみずから管理なり運用ができない、その力に欠けるというようなケースであるとか、それから、その所有権を実質的に手離さないで他の方に運用していただいて、そこから収益を得るといったようなことが本来の信託の目的であったのだろうと思います。 そういう視点からいたしますと、国鉄の土地の処分に当たりまして、今すぐ信託制度というものを導入することが意味があるのかどうか。現在民間でやっております信託制度をちょっといろいろ研究させていただいたところでも、例えば、運用の利回り一つ見ましても、土地を今処分していくということに比べて必ずしも有利でない、もちろんみずから土地が処分できないといういろいろな事情のある場合は、それは非常に有利なケースもございますが、その処分と比較して必ずしも有利でないといったような、そんな事情もあるわけでございまして、特に今、一般的に民間で広く行われつつある管理信託等をとってみますと、果たしてその制度のままで現在の国鉄用地の処分に当てはめていけるのかどうか、いろいろ問題があると思います。 特に、先ほど申し上げましたように、国鉄は三十七兆という膨大な債務をこれから処理していかなきゃいけないわけでございまして、その生じてまいります金利だけ見ましても、数兆に上る大きな金利を生むわけでございまして、そういったものが債務の償還、何十年という長期でこれからやっていくことになるかと思いますが、その間の、例えば金利と信託から生まれる運用益との比較考量であるとか、こういったことをいろいろ考えてみませんと、今民間で行われているから直ちに国鉄の用地にそれを導入するということは、これまたいろいろ問題があるかと思います。 そういう意味で、我々、引き続き、信託制度が国鉄の用地処分それから国鉄の長期債務の処理に有効なものかどうか、さらに検討を続けさせていただきたい、かように考える次第でございます。
○田代富士男君 国有地の払い下げなどという手法は、売ってしまえばもうおしまいということに結果的になるわけです。財政に及ぼす効果としては、永続性がなく、一時しのぎにすぎないのではないかと思うわけでございますが、むしろ公有地の拡大というのは、これまで推進してきた一つの重要な政策の方向でありまして、政府が財政の事情だけを考えただけでは片手落ちではないか、このように私は思うんです。 この問題等については、今政府に特命相が任命されておりますから、そちらに尋ねた方がよいかと思いますが、きょうは御出席でないものですから、これも大蔵省に、かわって答えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○説明員(川信雄君) 国有地を処分するかどうか決める際におきましては、政府としまして、その財産が公用、公共用に使う見込みがあるかないかということをまず考慮いたしまして、将来とも公用、公共用として政府として使う予定のないものにつきましては、さらに地方公共団体等に使う予定があるかどうかを尋ね、それもない場合には民間に処分するということで、大蔵省としましては、公用、公共用優先という立場で国有地の管理、処分を行っているところでございます。
○田代富士男君 特命室の方、見えていますでしょうか。——ちょっとお尋ねしますけれども、特命相においては、任命に際してどのように御下命がされておるのか、御説明をいただきたいと思います。
○説明員(永島泰彦君) 御説明いたします。 特命事項担当大臣といたしまして、対外経済問題の処理を円滑に推進するため、及び国公有地等の有効活用、規制緩和など民間活力の導入を推進するため、行政各部の所管する事務の調整を担当させるとの命が総理からなされまして、これを受けておられるわけでございます。
○田代富士男君 今お答えいただきましたけれども、この特命相は、民活につきまして今どのようなことに取り組み、特命室をどのように督励しておられるのか、またそれは、十分にただいま御下命の内容に沿っているというふうに思っていらっしゃるかどうか、そこらあたりお答えいただきたいと思います。
○説明員(永島泰彦君) 御説明申し上げます。 先ほどからお話ございましたとおり、民活につきましては、我が国経済社会の体質を常に活性化させ、国内の民間需要を中心とした景気の着実な拡大を図る、そして持続的な安定成長を達成する、こういうためには民間活力を最大限に活用することが緊要である、こういう状況にあると認識しておるわけでございまして、先ほど通産省さんの方からも御説明がありましたとおり、具体策としては、公的規制の見直し、それから東京湾横断道路、明石海峡大橋の建設等の公共的事業分野における民間活力の導入、それから社会資本の整備の分野における国有地等の有効活用の推進、こういうものを図ることとしておるわけでございまして、なお、最近におきましては、いわゆる民活法案の一本化や、総合経済対策の中におきます規制緩和による市街地再開発の促進等の施策の推進に携わってきたということでございます。
○田代富士男君 ただいま公的規制の緩和であるとか、その他いろいろ御説明をいただきましたけれども、これは政府部内の部局、例えば建設省、国土庁などにおいても既に所掌していらっしゃる問題ではないかと思いますし、今改めて御説明あったようなことをやるとするならば、屋上屋を重ねることになるのではないかと思うわけなんです。 特に規制緩和について言うならば、規制にはそれなりの理由や背景があるわけなんですね。それを無視するようなことは簡単にはできないじゃないかと思いますし、これは関係者からも相当強い反対があるのではないかと思いますし、ここらあたり特命室ではどのようにお考えになっていらっしゃるのでしょうか。
○説明員(永島泰彦君) 御説明申し上げます。 現在、我が国が当面します緊要の課題でございます民間活力の活用につきましては、各省庁におきましてもその必要性を十分認識しておりまして、各地の民活施策を現在打ち出しているところでございます。そして、これらの施策が効率よくその成果を上げていく、このためには、政府部内におきまして調整が十分に図られなければならないと、このように考えておるわけでございます。その意味で、特命室は特命大臣を補佐しつつ、内閣官房の立場から、民活にかかわります行政各部の調整、これを積極的に進めているところでございまして、この委員会でも御審議中のいわゆる民活法案の一本化に際しましても、このような調整に携わらせていただいた経緯があるわけでございます。 それから、規制緩和につきまして、規制を必要とするそれなりのそれぞれの理由なり経緯がある、また関係者の反対もあると思われるけれども、これについての特命室の考え方についてどうなのかという御質問でございますが、御指摘のとおり、規制緩和につきましては、それなりのそれぞれ理由があり、また経緯があるわけでございます。また、関係者の反対がある場合もあるわけでございます。 しかしながら、行財政改革を推進しつつ我が国経済の成長基盤を活性化させる、そして内需中心の持続的成長を達成していく、こういうためには民間活力を最大限に発揮させるということが不可欠であると、このように政府では考えておるわけでございまして、規制緩和はこのような観点から最も効果のある施策の一つである、このように考えておるわけでございます。したがいまして、このような考え方に沿う規制緩和につきましては、それぞれ関係者の御意見を十分聞きながら、可能な限り推進していく、こういう必要性がある、このように考えているわけでございます。
○田代富士男君 政府の内外におきまして、今問題にしております民活について種々検討された報告等についてお尋ねをしたいと思いますが、五十八年の五月に、経済企画庁が社団法人日本プロジェクト産業協議会に対しまして、公共的事業分野への民間活力導入方策について検討、提言する調査を依頼されましたが、その理由と、調査依頼の経緯と、その提言の概要を説明してもらいたいと思います。
○説明員(戸嶋英樹君) 五十八年の八月に閣議決定いたしました「一九八〇年代経済社会の展望と指針」でも指摘しておりますように、内需中心の成長が期待されております中で、社会資本整備につきましても、施設の性格に応じて民間部門の参加を求めていくことにより、資源の効率的配分、事業の促進を図ることといたしまして、そのための整備方式、財政投融資の活用等を含めまして、民間活力活用のための環境整備に努めることが必要であるというふうに考えております。このような認識のもとに、五十八年度、経済企画庁よりただいま御指摘のありましたJAPIC、社団法人日本プロジェクト産業協議会に民間活力導入に関する調査の委託を行っております。 その調査の内容でございますけれども、五十九年三月にまとめられておりまして、提言の内容は、体制の整備、規制緩和、資金調達等、全般的な方策のほか、都市化、高齢化、余暇化、情報通信の高度化への対応等、個別的方策につきましても言及いたしております。
○田代富士男君 五十八年の五月に調査依頼されて、五十九年三月にまとめられた内容の報告を今お聞きいたしましたが、この貴重な提言、経企庁はどのように受けとめ、関係各省にどのように散り次がれたのか、また各省よりどのような回答を受けられたのか、そこらあたりをお答えいただきたいと思います。
○説明員(戸嶋英樹君) この提言は非常に広範多岐にわたっております。その内容も、適切で運用改善等によりまして直ちに実行可能なものから、法令の改正だとか、長期的観点から検討すべきものまでさまざまでございます。したがいまして、関係省庁におきましても、民間活力活用のための具体策を検討する際に参考としていただけますよう、経済企画庁から各省庁に送付いたしております。 この提言が委託調査であるという性格から、関係省庁より本提言との関連で、民間活力活用のための具体策の実施状況について報告を求めるということはいたしておりませんけれども、五十九年十一月に内閣官房に特命事項担当室が設置されたほか、本提言と相前後いたしまして、関西国際空港株式会社の設立、電気通信事業法の改正、施行、都市開発分野での財政、金融、税制措置等、民間活力活用のための具体策が関係省庁の御努力によりまして実現するなど、公共的事業分野における民間活力活用の機運の高まりを見ております。こういったことから、今後とも民間活力活用のための施策が具体化されるということを期待しておる次第でございます。
○田代富士男君 ただいまお答えいただいたとおりに、この問題は広範多岐にわたっていて、直ちに実行するということは非常に難しい面もある、さまざまな問題を含んでいることであって、これは各省庁で検討されるときに参考にしてもらうために送付をしているんだといういろいろ御説明等がございました。せっかくのJAPICの提言につきまして、政府全体としてその取り組み、努力していると言われますけれども、私の受けた感じでは、弱い現在の状況ではないか、このように思っております。まあきょうは余りこの問題には触れませんけれども、民活に関する政府の決定、申し合わせ等についての実施状況も芳しくないようでありますし、担当の特命室にもこの報告はされていないものも多いというようなこともお聞きしております。そういう曲でこれは一応問題提起しておきたいと思います。 その次に、同じく建設省にお尋ねいたしますけれども、建設省の「建設省関係の民間活力活用主要プロジェクト」というこういう資料によりますと、五十一のプロジェクトがあるとされておりまして、これらのプロジェクトが民活と言われるゆえんをお尋ねをしたいと思います。 また、その資料の六の「民間活力の活用に関する資料」という資料によりますれば、一つは「都市再開発、住宅建設等について規制緩和措置、実施策等」がありますが、もう一つは、それ以外の実施策としての一つ「補助金関係」と、二つ目には「融資関係」と示されてありますけれども、この補助金関係と融資関係を民活とするという理由の説明をしていただきたいと思います。
○政府委員(佐藤和男君) 建設省におきましては、今ほど先生御指摘のように、過去五十八年以来三回にわたりまして民活の推進に関する省内の意見の取りまとめを行ってございます。特に最近では、今ほどお話ございましたように、全国で五十八の民活プロジェクトをモデル的に選定して、良好な町づくりとか効率的な社会資本整備等の視点でこれを整理し、推進することといたしてございます。 〔委員長退席、理事松岡滿壽男君着席〕 それで、具体にこの五十八のプロジェクトは、事業主体なり事業資金に即して私の方なりに分類してみますと、例えば組合再開発事業等のように民間が事業主体となって行うような事業、それから有料道路事業のように、原則的に道路公団等のいわゆる従来の公的主体が行う事業について、例えば資金面での民間資金の大幅な活用を考えるようなもの、それから新都市拠点整備事業、ここで御審議願っている本法案にも密接に関係しますが、このように地方公共団体が一定の計画をつくりまして、その中で基盤整備と上物の整備について公共と民間が相協力しながら行うような事業、こういう三つに分類してございます。これらはいずれもいわば民間の事業、住宅とか都市再開発のように民間の事業についてのさらに一層の推進と、それから従来いえば公共的分野と目されている分野につきましての資金面、ないしは民間の関与の仕方についての民間パートの拡大という点で、いわゆる民活という言葉で総称してまいってございます。 それから、御提出いたしました資料の中で、補助金とか融資が従来からやっていることではないか、これを殊さら民活とする理由は何だろうかという御指摘と思いますが、今ほど申し上げましたように、住宅供給とか都市再開発は、本来的に民間活動に担われている分野でございます。これらにつきまして、これを財政的にインセンティブを与える、そしてそれを現状以上に活性化するという意味で、御指摘の資料等で関係します補助金、融資等を記載したものでございます。
○田代富士男君 民活の導入に係る予算についての建設省への問い合わせに対しまして、建設省からは、範囲が必ずしも明らかでないので資料提出は差し控えたいという、こういう回答が出されております。 これに対してお尋ねをいたしますが、第一番目には、なぜ範囲を明確にすることができないのか。第二点は、それは従来の政策予算と民活関連予算を区別する理由が見つからないからではないかという問題でございます。第三番目は、またそれでいて、今御説明もありましたが五十一のプロジェクトを民間関連としているのはなぜなのかという、この三点についてお答えをいただきたいと思います。
○政府委員(佐藤和男君) 先生から御要求がありました資料に関連して、いわゆる建設省関係の民活予算総体がどんな形のものかという点について、御指摘の御回答を申し上げたのは事実でございます。 これは民間活力の導入ということにつきまして、非常に広範囲の概念をとって関係の予算を整理する場合、あるいは極めて狭義の概念をとって整理する場合、いろいろの考え方があろうと思いますのと、これを例えば建設省のみならず、関係の各省でやはり民活の事業を行っていらっしゃいまして、その辺と平仄をとりながら御提出することが極めて困難だということを考えまして、混乱を生じないようにそういうお断りを申し上げた次第でございます。なお、予算委員会に提出しました資料で、都市再開発なり住宅建設についてという御限定のもとでの資料に対しては、御回答申し上げでございます。 それからもう一つ、そういう定義ができないのに、例えば今ほど私が御回答申し上げましたように、幾つかのプロジェクトを民活と言うのは何かということでございますが、これは先ほど来お話し申し上げてございますように、基本的に住宅供給とか都市開発のように民間事業で行われているものについてこれを活性化するようなプロジェクトが何か、ないしはいわゆる公共的事業分野で民間がさらに関与する範囲を拡大するものが何かという、いわば観念的な二つのクリテリオンと申しましょうか、判断基準をもって、特にモデル的に各地方に推奨をしたいと私どもが考えたものについて行ったものでございます。
○田代富士男君 次に、農林水産省にお尋ねをいたしますけれども、農林水産省によりますと、農林水産行政の相当程度が民活に該当することとなるそうであります。それはなぜか、これが第一点の質問でございます。 第二点は、また民間企業の資金、技術力等を直接的に導入、活用する施策に限定しての民活としては、生物系特定産業技術研究推進機構、これは仮称だそうでございますが、導入が今検討されているようでありますけれども、では逆にお尋ねをいたしますが、民間企業の資金あるいは技術力等を直接的に導入、活用しない民活というのは、例えばどういうものであるか、お答えいただきたい。 第三番目には、これらのことは、総理が民活民活と言われている割には、政府部内において民活について十分検討がなされていないことを示しているのではないか。今回、質問の準備をいろいろやるときに勉強したんですが、民活というところの政府部内でこれだというものがなされていない、私もこれは実感としてあります。 こういう点につきまして農水省、またこれを担当なさっていらっしゃる特命室のお方もお見えでございますから、両方にお尋ねをしたいと思います。
○説明員(坂本正俊君) お答え申し上げます。 ただいま先生から御質問ございました民間活力の活用ということにつきましては、それが使われます場面によりまして多様な意味に用いられておるわけでございますが、農林水産省といたしましては、農林漁業者、関連産業あるいは関係団体などの活力を導入し活用すること、加えまして、それらの活力を最大限に発揮させるための条件整備、これまで含めたものを考えておりまして、この意味におきまして当省の施策の相当程度が民間活力の活用に該当するというふうに申し上げたわけでございます。 二番目の、では直接民間活力を導入しない民活というのはどういうことかということでございますが、ただいま申し上げましたように、私どもとしては、民間活力の活用につきまして、農林漁業者、関連産業、関係団体などの活力を導入し活用することと、それからその活力を発揮させるための条件整備ということを考えておりまして、したがいまして、御指摘の生物系特定産業技術研究推進機構、これは民間企業の資金や技術力等を直接活用するものでございますが、 〔理事松岡満寿男君退席、委員長着席〕 このほかにも、例えばいわゆる産学官の連携によりますバイオテクノロジーなど先端技術の開発、あるいは情報化の進展に対応した農林水産情報システムの開発整備、こういったものなどにつきましても該当するものではないかというふうに考えております。 三番目の点につきましては、私ども今申し上げたように非常に多岐にわたりますので、これなかなか各省の施策の性格にも関連いたしまして、一義的に決めるのはなかなか難しい点があるのではないかというふうに考えております。 以上でございます。
○説明員(永島泰彦君) 御説明いたします。 民間活力の活用という言葉につきましては、それが使用されます場合に応じ、また多様な意義を有していると、このように考えるわけでございまして、現在必ずしも定義は確立しているものではない、こういうように思っておるわけでございます。しかしながら、市場原理を基本とする我が国経済におきまして、今後ともインフレなき持続的成長を確保するための規制緩和など、民間の活力を発揮させるための環境整備や、公共事業分野のうち可能なものについて民間の資金、経営ノーハウ等を導入し活用する等の施策を意味するもの、このように現在定義については考えておるところでございます。
○田代富士男君 次に、厚生省にお尋ねをしたいと思います。厚生省お見えになっていただいておりますね。 まず第一に、厚生省は福祉政策の一環としていわゆる武蔵野方式の導入、拡充を検討しているようでありますけれども、その概要を説明していただきたいと思います。 第二点に、またこれを民活導入と位置づけているようでありますけれども、その理由をお尋ねをしたいと思います。 第三点に、収入はないが、ある程度資産がある老人の、その資産の有効活用による福祉政策と言うことができますが、武蔵野市の場合も、経営上厳しい問題もあるように聞いております。そういうことこそ、厚生省が手を染めるよりも、民活の名にふさわしく純民間に任せるべきではないか、このように思いますけれども、この点はどのようにお考えでありますか。 また、いずれにいたしましても、この方式は資産のある、ある意味では恵まれた方を助けるというやり方でありまして、それよりも恩恵にあずかれない人々のことを忘れてはならないと思いますけれども、厚生省としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○説明員(岸本正裕君) 武蔵野市の方式というものがございますけれども、これは高齢者が住宅や土地を担保にいたしまして貸し付けを受けまして、それを生活費に充てたり在宅のいろいろなサービスを購入する資金にしたりすることができるような仕組みでございます。これは背景といたしまして、高齢者の方々の持ち家率が非常に高いことがございます。また、高齢者でございますから、現役をリタイアしているわけでございまして、土地、家屋等のストックは持っているけれども、現金収入はまあ年金その他で、働いているときに比べて乏しくなってきている、こういうような方々がたくさんいるわけでございまして、こういう方々もやはり住みなれた自分の環境の中で老後の生活を豊かに過ごしたい、こういう気持ちがあるわけでございますから、そういうことを可能にするような不動産というストックをフロー化するという点で、武蔵野方式というのは評価されるべきものであるというふうに考えているわけでございます。 私ども厚生省といたしましては、この武蔵野方式の考え方をヒントといたしまして、もう少しこれを発展させることができないだろうかということを今検討いたしているわけでございまして、私的保険とか信託の仕組みを活用いたしまして、やはり土地、家屋等の不動産資産をフロー化をする、こういう方式で、健康なときには老後の生活をより豊かにするための生活費を支給する。そして、不幸にして寝たきりになったような場合には、これを受け入れる施設入所のサービスを購入する費用が保障される、こういうようなものができないだろうか、こういうことで、今有識者、それから民間の実務家で構成いたします研究会で検討をお願いしているところでございます。 これが民活と位置づけている理由いかん、こういうことでございましたけれども、今このようなものにつきまして、信託とか生命保険等でいろいろな商品が開発をされていることは事実でございます。しかし、個別の業種によりましてやはり限界もあることも事実でございます。信託は信託でそれなりの限界がございますし、生命保険は生命保険なりの限界があるわけでございます。私どもといたしましては、この信託とか生命保険とか損保とか銀行とか、こういうものをうまく組み合わせることによってその限界を乗り越えていく、そしてより高齢者の利用しやすいような形でその需要にこたえられるような形が編み出せないだろうか、こういうことを今検討をお願いしているわけでございまして、これが民活だと考えているゆえんでございます。 それから第三点でございますけれども、これは民間に任せたらよいではないかというお考えにつきましては、今その個別業種の限界というものをもう少し乗り越えられる方策を検討したいと、こう考えておりますし、その基本といたしましては、私どもは老人福祉を推進する、こういう立場に立っているわけでございまして、もとより所得の低い方々に対して公的な保障、福祉施策を充実していくというのは当然でございますけれども、それを前提といたしましても、いろいろなニードの多様化によりまして老人の需要というものが変わってきているわけでございますから、そういうものに対応できるように多様なサービスというものを開発し、提供していくことが豊かな老後生活を送れるようにする厚生省の務めでもあろう、こういうふうに考えているわけであります。そして、ですから老人福祉を推進するという立場から考えておるわけでございまして、このような商品開発の機運を盛り上げて、それから高齢者のどういうニードを持っているかというような認識を世間に深めていく、こういう考え方で進めているわけであります。 恵まれない方々に対しましては、先ほど申し上げましたように、思いやりのある施策を講じていくというのは福祉の原点であるというふうに思っているわけでございまして、公的なサービスとしての在宅サービスとか、それと関連した施設の体系化とかその整備、こういうものにも力を入れていきたいと思っております。また、あわせて公的な年金とか医療保険とか、こういうものも長寿社会に向かって揺るぎないものにしていく、こういうことが極めて重要なものだというふうに考えている次第でございます。
○田代富士男君 民活関連事業と言われるものの中には、民活の看板を掲げる以前からの継続事業が多いわけです、これは御存じのとおりでございますが。 そこで、この民活の看板を上げただけでどうして民活と言えるのか、こういう点から政府の資料や説明に差異があることも否定できないことではないかと私は指摘したいのでございますが、先日の予算委員会におけるこの民活の定義に対する質問に対しても明確な答弁は出されておりません、これは御存じのとおりでございますが。 そこで、民間活力の導入、活用、培養等についての手法を研究開発するとともに、それに従っての定義を明確にすべきではないか。これは担当として特命室がやらねばならないと思いますけれども、その点いかがでございましょうか。
○説明員(永島泰彦君) 定義につきましては、先ほど御説明した範囲に現在とどまっておるわけでございますが、民間活力につきまして、御承知のとおり全体的に流動的な動きと申しますか、このそれぞれの事業というものにつきまして、最近の状況からしまして、財政事情、また対外経済対策その他の状況からしまして、民間活力の活用というものが相当大きくクローズアップされてきておるという状況から、各所におきましてプロジェクトを推進しているという状況にあるわけであります。 定義につきまして先生御指摘されましたが、当方としましては、先ほど御説明しましたような定義を掲げて今後とも検討していきたいと、こういうふうに思っているわけでございます。
○田代富士男君 そこで、法案の内容について質問する前に、渡辺通産大臣もおいでいただきましたから、きょうの問題としてお尋ねしたいことがございます。 それは、もう通産大臣も御存じのとおりに、円の高騰が続いている中で、レーガン大統領の、円高は理にかなっているという発言から、きょう午前中の取引では一ドル百六十八円台まで進みまして、日銀のドル買いで戻し、午前中には百六十九円五十五銭で乱高下をした。これはもう本当に我我も見ていてびっくりしたわけでございます。 今一番望まれることは、この円ドルのレートの安定でありますし、大蔵大臣の発言でも同様、円の高騰、乱高下を招いたわけでございますが、通産大臣はこの円ドルレートの安定化の方策をいかに考え、特にきょうのこの動きというものは我々は看過するわけにはいかないと思いますけれども、これに対していかがお考えでしょうか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) けさもちょっと閣僚間で問題になったんですが、日米双方としても百八十円ぐらいがいいんじゃないかと。通貨当局はやや——これはもう断言するわけにはいきません、ややそんなようなお互いの気持ちのようですが、ホワイトハウスの中では、もっと円が強くていいという意見の人もあるようであります。それからまたアメリカ経済の見通しその他の問題もあるんでしょう。そういうようなこと等もあって、かなり日本銀行としては、ここのところ協調介入で働きかけているようでありますが、なかなかうまくいかない、動く金の大きさが違いますから、何分。そこで百六十円台に突っ込んできたというのがどうも実相のようであります。 したがって、これにつきましては、通貨当局も、日本だけではどうにもならぬですから、三億ドルや五億ドルの金、一日に三千万とか一億とか百億とか二百億、五百億使ってみたってどうにもならぬ、これは、私も経験あるんですから。ですから、やはりヨーロッパ、特にドイツあたりとも連携をとって、何らかの話が進められるかどうかというところだろうと思います。これ、急激にこういうふうに下がりますと、いつまでそれが続くのか、三日や十日なら構いませんが、長くそこで安定をいたしますと、かなりこれ急激過ぎますから、輸出面における被害というものがかなりきついと思わなければなりません。非常に心配を実はしておるところであります。
○田代富士男君 今、渡辺通産大臣からも、急激過ぎてこれは大変な問題であるという深刻な受けとめ方の御説明を聞きまして、これは日本だけの問題では処理できない、やはりヨーロッパの西独とも話し合いをしなくちゃならないと、こういうお答えでございました。 通産大臣は、二十四日からでございますかね、ヨーロッパそれから中近東へエネルギーの問題、石油の問題等でお行きになるわけなんですが、やはりこういう問題等も、今お話しされたとおりに、エネルギーの問題ともまたこれ関連してきたら大変な問題になってくると思います。それにサミットの前の事前の準備ということでおいでになるわけなんですけれども、こういうような問題と今後エネルギーの問題が加味した場合にどうなるのかと心配で、私も、私ひとりでどうすることもできないけれども、まあ御出発されるわけでございますから、どういう決意で、どういう問題を、どのようにしてくるのか、きょうの時点でお話しできる範囲内でお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 本来の目的は、定例的な日本とサウジアラビアの経済の合同委員会がずっと行われておるんですが、ここのところ日本の方がサボっておって行かないわけです。結局石油のないときは、頼まれなくてもしょっちゅう行ったりなんかして、手に入らないというふうに日本はやるんですが、石油がだぶつきぎみとなると、現金なものでさっぱり行かない。大変向こうも怒っておりましてね、ちょっと余り現金過ぎるじゃないかと、幾ら何でも、ということもございますものですから、この期間を、ちょっと土日を挟みまして、向こうの都合等とのやりくりで、それじゃ日・サの委員会に行くということで話をしたわけです。 行くついでに途中で、サウジまでは真っすぐ行けないものですから、イギリスへ寄って、これは寄るだけなんです、朝着いて、泊まらず夜中に出るんですから。そこでイギリスでは何人かの人と意見の交換ができると思います。帰りはちょっとやはりすぐ帰ってこなきゃならぬものですから、本当に足かけ五日間ですが、宿屋に泊まらぬわけですから、飛行機の中ばかりですから、二日しか宿屋に泊まらぬですからね。 そういうことでやってくるんですが、一つは、石油のことでイギリスあたりどういうように考えているのか。ともかくこれ値段が下がりっ放しでどんどん下がったら、もう石油はあっちこっち全部放棄しますから。ともかくそんな長い月日がたたないで大暴騰ということになりかねません。これは日本にとっては一番困るわけです。下がりっ放しで永久に下がってくれるんならいいけれども、とことんまで下がったら今度みんなやめちまう、やめたら急になくなるということで今度はあんと上がると、非常に困る。ですからそういうことだけは何とか意見の一致を見たい。 アメリカなどはなかなかいい返事しないんですよね。下がるだけ下がったっていいじゃないかと、そのうちとまるだろうみたいな話で気楽に構えているんですが、私どもはやはりそれは余り好まない。したがって案外安定的にどうだろうか。それから円ドルレートもやはり下がったり上がったりではめちゃめちゃに経済なってしまいますから、これも安定をすると、どの辺でということについてはなかなか国際的ななにが得られない。ドイツと日本なんかも大体いいかげんたくさんだというのが本当の腹の中だと思うんですよ、実際は。ですから、もう少し本当の腹の中の話で、余り表に向かって言うわけじゃないから、ひとつ探ってみたいとは思っております。ちょっとそれ以上のことは、今のところまだ具体的に考えておりません。
○田代富士男君 じゃひとつ頑張ってきていただきたいと思います。 そこで、法案の内容についてお尋ねをいたしますけれども、当初、通産、郵政、建設、運輸の四省庁が個別に検討していたものを、今回一本化したのが現在委員会において審議されている本法案でありますけれども、聞くところによりますと、その作業は相当難航したようでありますけれども、一本化の理由と、調整作業で特に難しかった点について御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(福川伸次君) ただいま委員が御指摘なさいましたように、昨年、予算編成、税制改正の過程の中で、四省庁それぞれの立場で、この民活税制と称しておりますが、そういう要求を出しておりまして、税制改正の中でそれぞれ四省の主張を認めていこう、こういうことになりました。 ところが、ここの考えられますスキームと申しますのは、一つには助成のスキームが全く同じ形であるという税制上の恩典が決められました。 それからまた、施設の中でもかなり重複が見られます。例えば見本市施設ということになりますと、私どもは、国際交流ということで見本市そのものを主張はいたしておりますが、建設省は、都市開発というような側面から、その拠点づくりの一つとしてこの見本市を考えたいというお考えでございますし、また運輸省は、港湾の整備と港湾の後背地の整備という一環でそういった見本市を整備しようと、こういうようなお話がございまして、一つのものを、施設の整備ということ、施設に着目する観点と、それから面の開発の中の拠点という考え方と、両方ございました。 したがって、これは同じ施設を幾つかの側面からとらえる、こういうことになったわけでございまして、それをいざ立法化という過程になりましたときには、むしろこれは一つの法律としてやる方が民間にはむしろ便利ではないか。そうでないと、同じ施設をつくりますのに幾つもの省庁へ認定の申請を出す、こういうことになるわけでありますので、したがいまして、今申し上げましたように、特に民間の活力ということでございますから、各省が縄張りを捨てて協調しながら運営をしよう、こういうことで、内閣も入って一つの法律にしよう、とういうことになったわけでございます。 では、これを一本にしていく過程の中で、どういう点が一番難しかったのかというお話でございまして、これはもちろんそれぞれの省庁、目的を持っておやりになるわけでございまして、したがいまして、ちょうど一つの施設を整備をするという観点と、それから面の開発という観点と、両方からこれを組み立てていく、こういうことでございまして、その間にいろいろと調整をさしていただいたわけでありますが、それぞれ民間の活力がうまく発揮できるように努力しようということでいろいろ話し合いはさしていただき、いろんな立場がございますから、それぞれ意見を言い合うということはございましたが、最終的には、今後関係省庁は連絡を密にしながらやっていこう、こういう仕組みに相なった次第でございます。
○田代富士男君 次に、特定施設制度の拡充についてお尋ねをしたいと思います。 まず第一番目に、通産、運輸、郵政、建設の四省庁のほかに、特定施設制度を活用できる省庁があると思いますけれども、どのように検討し、なぜ四省庁以外の省庁は該当しないとされたのか、ここらあたりお聞かせいただきたいと思います。 第二点に、調査によりますと、水産関係の食品工業界では、従前より共同出資による、何といいますか、共同研究施設の建設について特に強い要望があります。この点、農林水産省は承知されているのかどうか。 第三点、このほかにもあると思いますが、例えばこの場合、農林水産省が関係ないとなれば、どのように扱われるのか。 第四番目には、農林水産省は、関係業界のこうした要望について敏感になってもらいたいと思いますし、実現の方向に検討してもらいたいと思います。 また、あわせて運輸省にもお尋ねいたしますけれども、今もちょっとお話出ておりました、運輸省では港湾の利用の高度化に民活の導入を図るために、港湾業務機能施設としての関係官公署を呼び、物流関連業務ビル、会議場、見本市会場、展示場、多機能ホールの建設に財投措置をとるそうでありますけれども、そのうち一般会計で建設されるべき関係官公署に財投措置とは、具体的にどういうことか。また、投資率五〇%として、残り五〇%はどういう措置をとるというのか、ここらあたり、あわせてお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(福川伸次君) まず第一点、四省庁以外にはこのような助成策を講じていく政策的な必要性がないかどうかというお尋ねでございます。 私どもも昨年の夏以来、こういった二十一世紀に向けてそういった産業基盤の整備を図っていく、あわせ内需振興に役立てるプロジェクトということでいろいろ検討を続けてまいった次第でございます。そして、この中でも例えばリサーチコアと称しますようなもの、あるいは見本市、あるいは情報の高度化のための施設、こういうものを取り上げた次第でございます。私どもとしては、そういった民間の事業を定着さしていく、こういう観点でこのようなものを取り上げたわけでございます。 他省庁に果たしてそういうものがないかどうかということでございますが、私どもとして他省庁のことをちょっとつまびらかにはいたしませんけれども、それぞれここにございますいろいろな技術開発等は、それぞれの省庁もいろいろと御検討になっておられることは申すまでもございませんが、このような手法でいわゆる民間の活力を発揮させていく、こういうような形で従来公共的な事業分野を民間のビジネスとして定着さしていこう、こういう政策的な必要性と可能性のあるもの、こういうふうに考えたのが今回の構想でございまして、それぞれの省庁はそれぞれの行政手段をお持ちになって、予算その他いろいろな手段ございますから、そういうことでそういった研究開発等を行っていかれる、このようになっているのではないだろうかと考えております。 また、農水省の先ほどの関連の共同研究施設等の問題は、それぞれの省庁から答えさしていただきます。
○委員長(下条進一郎君) 農林省はどなたですか。農林省はいないですか。
○田代富士男君 時間もないからよろしいです。
○委員長(下条進一郎君) じゃ運輸省。
○説明員(奥山文雄君) お答えいたします。 港湾の業務に携わっております方々、公的部門だけでも税関とか検疫とか出入国管理等々、国の諸機関のほかに、港湾を直接管理、運営いたしております港湾管理者であります地方公共団体などがございますし、そのほか海運とか港湾運送とかあるいは倉庫その他諸サービス提供を業といたします民間の関係事業者などがおりますが、これらの方々が、業務を遂行する上で同一のビルに入居することによるメリットと申しましょうか、業務の円滑化あるいは情報サービスの効率化などがいろいろあるわけでございますが、そのほかに加えまして、共同利用施設、例えば展示室だとか会議室だとか、そういった面にかかわります利便の向上にも資するものということでございます。 官公署につきましては、今申し上げましたような業務ビルに入ることができるわけでありますけれども、やはり港湾の日常的活動の中心になっておりますのが民間の事業者ということになるわけでございますので、そういった意味では、こういった業務ビルの機能といたしまして、やはりそういった民間事業者が中心になろうかと思いますが、官公署の中でも、特にこの日常的港湾活動に関係の深いものといたしまして、港湾管理者であるとかあるいは埠頭公社のような公的機関がありますが、現段階では主としてこのような機関が官公署として私どもの念頭にあるわけでございます。したがいまして、先生おっしゃられますような一般的な官公署につきまして、それぞれの官公署が独自にお考えになることにつきましては、この業務ビルの対象と考えているわけではございません。 それから、資金面の手当ての件でのお尋ねでございますが、港湾業務利用施設につきましては、今のところ第三セクター方式によるものを主体と考えておりますが、この第三セクターが資金の手当てにつきましては主体的に考えるというようなことに相なるわけでございますけれども、制度といたしまして、この資金手当ての中で融資部分につきまして五〇%、おっしゃるとおり五〇%を上限といたしまして財政投融資資金の手当てを予定しているわけでございます。率はこれいろいろケースによって変わると思いますけれども、残りの部分が生じます場合には、一般的には市中銀行等、一般からの借り入れを予定しているわけでございます。 以上でございます。
○田代富士男君 私の質問時間が来てしまいましたが、これ以外に法案の第三条の基本指針の問題、あるいは附則第二条の問題、また第四条の当該整備計画が適当である旨の認定を受けることができるというようなそういう問題、それから法案第三章の産業基盤信用基金の問題、あるいは法案第三条第四項の協議の問題等々、質問をする予定で通告も出しておりましたけれども、準備をしていただいたと思いますが、まことに申しわけございませんですが、質問時間が来てしまいました。申しわけございません。 最後に、渡辺通産大臣に、今回の民活法を担当する責任者として、通産大臣としてこの特定施設制度に限らず、広く民間の事業を活性化し、もって内需の拡大及び日米通商摩擦の解消が行われるよう取り組んでいただきたいと思いますけれども、その決意のほどを承りまして、私の質問を終わります。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 御趣旨に沿いまして、極力努力をいたします。
○木本平八郎君 毎々同じようなことを申し上げて非常に心苦しいのですけれども、この法案を拝見さしていただき、勉強さしていただきまして、やはり次善、三善の策としてはやむを得ないだろうし、私も賛成しようとは思うのです。しかし必ずしもこれがベストだとはちょっと考えられない。私ずっと民間におりましたので、こういう法案を見ますと、自分がやる立場に立ったらどうだろう、こういう法案に基づいて、これだけのプロジェクトがいろいろありますが、これを自分が社長になってやるとしたらどうだろうということをすぐ考えるんですね。そうしますと、やはりこれではちょっと不十分ではないかなという感じがあるものですから、そういう観点から質問を進めていきたいと思うわけです。 ここに書いてありますように、私も改めて考えたわけですけれども、公共事業あるいは官営事業、政府企業とか国営企業ですね、そういったものというのは一体どういうことなんだろうと考えますと、やはりここに書いてありますように、公共性が大きいということがまず第一でしょう。しかし収益性は低い、あるいは投資の懐妊期間が長い、あるいはリスクが非常に大きい。こういうふうなものはやはり民間では向かない、したがって政府直轄あるいは官営でやらなきゃいけないという定義づけで来たと思うんですね。まさにそういうものであり、ここにあるほとんどのプロジェクトというのは、そういう性格のものだということはわかるわけです。ところが、いろいろの財政の問題とかあるいは国全体の経済運営の方向とか、そういった観点から少し民間活力を利用しようというのが最近の政府の考え方の基本にある、それは非常にわかるわけです。 しかしながら、まず第一にお聞きしたいのは、この程度の助成策といいますか、特別償却を初めに何か一三%認める、あとは固定資産税だとか土地取得税だとか、そういったものを免除する、あるいは半分にする。しかし、この程度のことでこれだけのプロジェクト、これ全部とは言いませんけれども、三分の一でも五分の一でもすぐスタートできるものだろうかどうか、その辺のお見通しはいかがですか。
○政府委員(福川伸次君) この程度の助成措置で果たして事業がスタートアップをするだろうか、こういうお尋ねでございます。 もちろんそれは、助成措置は今の公共性と収益性、これをどういうふうに組み合わせてつくるかということでございますが、私どもとしては、どうもこの大変な厳しい財政状態の中ではこのような措置、呼び水の措置というのが私どもとしては最大努力をいたしたところでございます。 では現実にどれだけ動くだろうかというお尋ねでございますが、私どもでは、私どもの省に関するものでは大体六十ぐらいのプロジェクトがあって、そのうち二十八ぐらいがかなり熟度が高いというふうに感じておりますが、大体六十一年度中から七つ程度のプロジェクトは動いていくのではないか、かように考えております。 それぞれに、これは地方として見ますると、そこの地方の経済の活性化に役立ちますし、そしてまた所得水準の上昇につながるということでございまして、地方の府県、地方公共団体あるいは地方の経済界というのも期待をしておりまして、大変熱心に今取り組んでおられますので、確かにこれっぽっちで大丈夫かという御懸念はあろうかとは思いますが、私どもとしてはこれを精いっぱい、今含められております措置を運用をしてまいりたいと考えております。
○木本平八郎君 それじゃもう少し突っ込んでお聞きしたいんですけれども、この事業体ですね、これは第三セクターということになっていますけれども、これは純然たる民間会社なのか、半官半民なのか。それからその事業をやっていく上において、ある意味では地域独占あるいは半独占という性格があるわけですね。しかし、例えば完全に自由競争で独立してやっていけるというふうな形態なのか、それとも先ほど申し上げましたように、公団とか半官半民のような性格を持っていて、そうもうけなくてもいいし、そう損をしなければいいというか、そこそこにというふうなことなのか、その辺の性格はどうなんですか。
○政府委員(福川伸次君) お話しのように、大体私どもで考えておりますのは、事業主体は主として民間、これは株式会社もあれば法人もあろうかと思います、それで考えておりますが、こういう税制上相当、例えば固定資産税を半分にまけるとか、大変税制上も恩典を与えているところでございますので、私どもとしてもやはりある程度公共性は持っていなければいかぬ、かように考えております。したがいまして、少なくともこのプロジェクトの中核部分には、第三セクターというような形で地方公共団体も関与しているということをその要件とすることが必要ではなかろうか、かように考えております。 おっしゃるように、自由競争でどんどん金もうけできるだろうかといえば、私は、それは確かにこういうような仕事というのは本来、従来であれば地方公共団体等がむしろやる方がふさわしかった時期があったと思いますが、最近かなり経済集積も進んでまいりましたから、民間でもある程度やれるのではないかという状況なのでこのようなことを考えたわけでありますが、しかし、それではどんどん収益が上がるというような事業では恐らくないだろうと思います。したがいまして、かなりこういう呼び水をやり助成措置をやって、そしてだんだん仕事をさしていく、そのうちにノーハウの蓄積も高まって民間事業としてやがて定着していく、こういうようなことになるのではないだろうか、こういうふうに思っているわけでありまして、したがいまして、公共性と収益性、これをどうやってうまくミックスしていくのか、そこはやはり私どもとしては地方との関連というのが非常にあるように思っております。 さらにまた、こういう施設を整備いたしますのは、都市再開発とかそういうような意味も込めているわけでございまして、そういう意味では、そういった地方公共団体の支援ということもあればこれはまたこういった事業もより効果を発揮していく、こういうことになっていくのではないかというふうに思っております。
○木本平八郎君 確かに今の企業というのは、これは一部の企業かもしれませんけれども、必ずしも大いにもうけるというか、まあもうけなくても、あるいはもうからなくても社会に参加するということで、おつき合い的と言ったらなんですけれども、損をしなければどんどんやっていこうという機運が相当ありますし、経済の状況がもう昔と違っていますので、そんなにぼろい仕事がごろごろ転がっているとはだれも思っていないわけです。したがって損をしなければこういうことに参加していくだろうと思うんですけれども、ただ、今答弁にもありましたように、やっぱりこういう公共的なものは、もともとは本当は官営か何かでやらなきゃいかぬものだと。そこで、私はこの法案を見ていまして、これはナショナルプロジェクト法案じゃないかなという感じがしたんですがね。 ナショナルプロジェクトというのは極めてあいまいな定義づけで、民間の方も非常に手前勝手な都合のいいような解釈をしている面もあるわけですね。これは日本の中ではどういうようなものがあるか私もよく知らないのですけれども、海外ではイランのIJPCとか、先ほど大臣の話にもちょっと出てきたサウジの石化計画だとか、いろいろあっちこっちにナショナルプロジェクトと一応称されているものがありますね。そういう点で、このナショナルプロジェクトというのは、通産省としてはどういう定義づけをされているか、お伺いしたいんですが。
○政府委員(福川伸次君) ただいま海外の事例を引いてのナショナルプロジェクトということでございますが、いろいろこれはそのときそのときで定義づけが変わってまいると思いますが、普通通常の概念で申しますと、ナショナルプロジェクトと申しますと、経済界が、相当大多数の企業が非常に経済界全体を網羅するような形で参加をしておる、さらにまた国がそれについて相当の出資ないし助成をしている、そして国として大いに進めなければならない政策的な意義あるようなプロジェクト、こういうようなのをナショナルプロジェクトと言っているのではないだろうか、かように考えております。
○木本平八郎君 そうしますと、ここにおける、第三セクターを使ってということですけれども、これ一つ一つは多数の人が集まって国が出資もし、保証もしというふうなことであれば、こういうナショナルプロジェクトというのにはちょっとやっぱり違いがあるんですか。
○政府委員(福川伸次君) これはむしろ私どもとしては、先ほどもちょっと触れましたように、ある程度第三セクターで地方公共団体が入っているのが中核になる、それに民間の資金が入る、それから開発銀行あるいは北海道東北開発公庫などの出資は一応期待をする、こういうような仕組みで考えております。 むしろこれはそれぞれ地方の経済の活性化、こういうことをねらっておりますから、確かに国としての政策的意義は高いんでありますけれども、従来海外のプロジェクトで見るようなナショナルプロジェクトということよりは、むしろ地方性の、ローカル性の高いようなプロジェクトということでございますが、そういうものでありますが、政策的な意義が高いから国も助成をしておる、こういうことでございまして、私どもも俗称時々草の根民活というようなことを言ったりいたしておりますが、そういったむしろナショナルプロジェクトというような性質のものよりはもっと中型、中規模のものになるのではないか。例えば東京湾の横断道路とか関西空港なんかに比べれば、もうちょっと中規模でローカル性の高い性格のものではなかろうか、かように考えております。
○木本平八郎君 ナショナルプロジェクトという観点からの私の意見その他は、ちょっと後で申し上げたいと思うんですが、まず事業会社に対する政府のスタンスといいますか、姿勢、これは一応料金の認定なんかもあると思うんですが、それから例えば政府が基本方針の策定をなさる、それから整備計画の認定をする、それから知事が特定都市開発地区の指定及び開発整備方針の策定をやる、その後は相当程度事業会社の自主的な経営に任されるのかどうか。例えば利益経常を余りもうけちゃいかぬとか、余り赤字を出すな、少し粉飾しろということじゃないんですけれども、繰り越せとか、そういう指導をなさるつもりなのか、それとも、もう思い切って大幅にその会社なりあるいは社長にお任せになるのかということですね。 もう少し言いますと、性善説でおやりになるのか、相変わらず性悪説でおやりになるのかということなんですよね。お上の方は、どうも民間のやつというのは信用ならない、よく監督しなきゃ何やるかわからない、泥棒を飼っているようなものだというふうな見方をされる面があるわけですね。そういう面がないとは言いませんけれども、こういうものに参加する企業というのは、余りそんなおかしなのは参加しないだろうと思いますので、私は結論的に言えば、性善説で思い切って征していただく、余りもう以後は干渉していただかないという方がうまくいくんじゃないかと思うんですが、その辺はいかがですか。
○政府委員(福川伸次君) 実は民間活力という、先ほど当委員会でも御質疑がございました。確かにいろいろな形で民間の事業は活発に動いているわけでございまして、通産省もいろいろな行政をやっておりますけれども、私企業体制、市場機能ということを中心にいたしておりますから、通産省のやっておる行政そのものが、全体が民活みたいなような行政をやっているわけであります。 今お話しのように、これを運用するときにどういうような介入をするのかというお尋ねでございますが、これはもちろん公共性もある、しかも収益性が低いのでどうやって収益性を確保するか、こういうことでございまして、したがって相当助成策を講ずることでもございますので、基本指針の中で「特定施設の運営に関する事項」ということを書くことにいたしておりまして、もとよりそういう公共性が高いわけでありますから、また高いようなんで、地方、地元が余り利用できないようなことになってはもちろん困るわけでございます。しかし余り安過ぎるとこれまた収益が上がらない、赤字で倒産にいくおそれもある、こういうことでございますから、やはりこの運営について、価格の設定、利用料の設定等はかなり適正に行われなければならない、かように考えております。 しかし、私ども料金とか利用料そのものを認可とか認定とか、あるいは行政的に介入するということを考えているわけじゃございませんで、ただ非常に極端に、何か周辺のあるいは利用者から不満が出るというようなことであれば別ですけれども、そうでなければ認定をするときに大体の方向を決めて認定をしていけば、私どもとしては余りむしろ介入をしない方がいいんじゃないか。第三セクターで関与いたしておりますから、その意味での公共性のチェックもできると、こういうふうに考えておるわけでございます。 結論的に、お尋ねの性善説でいくか性悪説でいくかということでございますが、私どもやはりこれは社会の目もいろいろございますわけでありまして、私どもとしても、行政に携わる限りは性善説ということで対応するのが基本であろうと思っております。その場合に、どうしても何かいろいろ弊害がある場合には、それはしかるべき措置をとるということはあると思いますが、基本は性善説であるということを申し上げておきたいと思います。
○木本平八郎君 そういうことで、もう一歩突っ込んで、例えば計画の策定とかそういう面におきましてもできるだけまず民間にやらして、そして不足している点だけをむしろ官が補うというふうなことで、初めから官が前に出ていってああしろこうしろという指揮されるというんじゃなくて、民間をできるだけ前へ出していただきたい。 それから民活といいますと、どうも言葉に酔っぱらっちゃって、この言葉さえつければ何かうまくいくようなことがあったり、あるいは私がこの国会なんかで聞いております民活というのは、何かどうもお上が民間活力を利用するというふうなことで、本当に国のために民間の活力を役立てようという純粋な気持ちが一〇〇%あるとはちょっと受け取れない面もあるわけですね。したがって、本当にこういうものをやる場合には、民間にとって魅力があるというか、少なくとも悪くはないというぐらい自主的に判断できるようなものじゃないと、例えば地元の商工会議所の会頭から言われたからしようがなしにおつき合いするとか、そういうことじゃやっぱりいかぬと思うんですね。その辺を、私は先ほどから言っているように、どうしてもこういうものに相乗りということになりますと、民間側の計算も甘くなるというのは、私の経験でもそうなんですが、その辺で思い切って民間に任していただきたいと思うんです。 それで、先ほどのナショナルプロジェクトに少し返るんですけれども、非常にたくさんの企業が参加しているというのはナショナルプロジェクトの一つの要素でもあるんですが、この第三セクターの場合、例えば民間の一社に任せる、都市開発なら開発というのは、これは建設省どういう意見か知りませんけれども、あるこの赤坂のエリアなら、ここをやるなら、これは何々組にぽんと任しちゃうとか、それから港湾施設なんか、特に国際会議場とか、ああいったものも後でいろいろあると思うんですけれども、ああいうふうなものも、相乗りになりますと、どうしても企業の側としては余り真剣に考えないというか、責任の所在が薄くなっちゃうんですね。したがって、どっかがよしやろうということで、自分の会社のリスクをかけてやるという体制の方がうまくいくんじゃないかと思うんですね。この第三セクターの場合、少しは政府、地方公共団体その他の出資があってもいいけれども、例えば八〇%なら八〇%は、一社がやりたいといった場合、それにやらせるというふうなことはあり得るのかどうかお聞きしたいんです。
○政府委員(福川伸次君) 私ども実はいろいろケースによるかと思っております。例えば、ここの第二条でいえば、第一項の一号にかかわるようなもの、これは例えば研究開発のためで共同の開放型の研究施設、こういうようなのがございます。これは確かに利用者はかなり複数になってまいるわけでありますから、あるいはそういうものはむしろみんなが出し合ってこういう共同の施設をつくるということの方が、みんなが自分のものだということになるかもしれませんし、それからまた、見本市会場とかいろいろなケースの場合には、これまた利用者でする場合もあれば、あるいはまた一社でやるということもあると思います。 おっしゃるように、うまく事業体がワークしていくということが一番肝心でございまして、したがって一社の場合も複数の場合も、それはケースに応じてあるというふうに思いますが、いずれにしても事業の効率性が高められるということが私どもとして非常に重要なポイントではないだろうかと、かように考えております。
○木本平八郎君 私は、今後の政府のやり方について、行革の精神を踏まえて、政府が直接出資したり、金もないときですから、出資は必ずしも照準にはならないかもしれませんけれども、利子補給だとか、補助金とか交付金とか助成金とか、そういうふうなものはもうやめていくべきじゃないか。 それから、利子補給しなきゃいかぬようなものは、やっぱりこれは直接政府がやっていかざるを得ないと思うんですよね。というのは、民間の側では利子を補給してもらったから採算が合うというケースも、それはあると思うんですけれども、そうなりますと、どうしても政府の干渉が強くなっちゃって、それこそ民間の活力が余り発揮できないというふうなことがありますので、私はやっぱりこれからの行き方というのは、これは私の意見なんですけれども、こういうプロジェクトをやるときに、民間側から考えますと、何がネックだというと二つあるんですね。 一つはリスクなんです。リスクが大きいから、もうちょっと民間じゃ手が出ないということがあるんですね。それからもう一つは、資金調達の問題なんですね。この二つさえ解決できれば、あとはもう採算の問題だけですから、採算さえ合って、そろばんさえ合えば、皆どんどんやるわけです。ほっておいてもやります。−まず、資金調達の問題からいきますと、一つのものをやるのに何千億という借入金しなきゃいかぬですね。民間では大概の会社は、今現在一兆円近くだったら資金調達能力はあると思うんですね。ただ、それに担保能力とか、それがないんですね、保証がない。というのは、それだけならいいんですけれども、それに使っちゃうとほかに使えませんからね。したがって保証を、できれば政府なら政府にしてもらいたいということですね。 それからもう一つは、リスクが大きいわけです。通常のリスクというのがありますね。やってみて、もうかるはずだったけれどももうからなかったとか、それはまあ企業リスクですから、企業が自分でとるのは当然なわけです。ところが、長い期間ですと、十年、二十年になりますと、一体将来何が起こるかわからない。したがって、不可抗力のものはもちろんですけれども、それ以外に、これは政府の責任であるリスクもあるんですね。例えばGNPがマイナス成長にずっとなっちゃったとか、大臣が先ほどおっしゃったように、また石油がぼんと上がって大狂乱物価になったとか、それから貿易摩擦が激しくなって日米国交断絶とか、そういう企業の責任じゃないリスクが相当あるわけですね。これは企業としては困るわけです。これをもしも政府が持ってくれれば、相当の事業をやれるわけですね。現実に輸出なんかの場合には、大きなプラントを、相当なリスクを背負って皆民間はやっておるわけですね。 そういう点で、私は、借入金の保証とそれからリスクヘッジですね、これを政府がやっていただく。輸出になぞらえますと、輸出金融ですね、あれは企業が者やっているんですけれども。それから輸出保険ですね。ああいうものの適用があれば、もうこういう特別償却、それはやってもらった方がいいんですけれども、固定資産税もいいんですけれども、余り複雑なことをやっていただかなくったって企業はどんどんやっていくんじゃないかという気がするんですが、その辺はいかがですか。
○政府委員(福川伸次君) まず、資金調達の面でございますが、御指摘のように担保力が乏しい、しかもある程度リスクのある事業をしようという場合には、こういった保証ということが重要になってまいります。特に保今回のような事業の中では、あるいは新しく第三セクター等でできるわけでありますから、担保能力がないということは十分あり得るわけでございます。したがいまして、私どもの方としては、民間から資金を調達をする場合には、産業基盤信用基金で保証をずるというようなものを今回の仕組みの中に盛り込んでいるわけでございます。 また、もとよりスタートするときというのは、どうしても収益が上がらぬわけでありますから、当初なるべく資金コストの安い金の方がいい。こういう意味で、出資ということの中にも、これは何も政府そのものが出すというわけじゃありませんで、金融的な経験のある開発銀行あるいは北海道東北開発公庫からの出資ということも織り込む、こういうことを考えているわけでございます。 次に、リスクの点でございますが、リスクのヘッジが確かにできればいいわけでありますが、同じリスクという中にも、いわゆる事業上のリスクと、それから政治的なリスク。政治的なリスクは、先ほど輸出保険のいい例をお引きになられましたけれども、例えば外国に行ったときに政変が起こる、こういうようなリスクの問題と、両方あるように思います。 私ども、日本の国内で事業をいたします場合には、余りそういう政治リスク的なものはないだろうというふうに思いますが、問題は、御懸念の点は事業リスクということであろうというふうに思います。事業リスクをどうやってカバーするかというのは、これは確かに一つの経営の判断の問題でございますから、確かにコストが低ければ、あるいは収益が、もうけが少なくてもやれるというようなことにもなるわけでございます。 そういう意味で、今回のリスクヘッジという御指摘を事業リスクという点に考えれば、私どもとしてはこういった地方公共団体もある程度支援する。それからただの出資の会もここに入ってくる。それから税制上の措置で、本来払わなければならないような、そういった地方税等をここで大幅に減免してやる。こういうことによって、当初のスタートのときのリスクを軽減する、こういうような措置を考えた次第でございます。
○木本平八郎君 ちょっと話がずれるんですけれども、今この法案で、通産省関係のプロジェクトがたくさんありますね。これで大体一件平均では、まあ上から下までいろいろあると思うんですが、何千億円ぐらいから何千億円ぐらいを考えておられるか。目の子で結構なんですが、その辺がわかれば教えていただきたい。
○政府委員(福川伸次君) 私どものプロジェクトでは、今大体確度の高いもので二十八、これについて総事業規模で大体一兆円ということでございますから、大体一つ当たりこれは百億ぐらいから六百億ぐらいまでありますが、平均的に見れば二、三百億、こういうこと一になろうかと思います。
○木本平八郎君 そのくらいでしたら、今輸出の場合、プラントの場合そんなに、まあ中規模のプラント輸出ですよね。これは通産省もよく御存じのとおりなんですね。これは何も、こんな複雑なことをやらなくたってみんなどんどんやっているわけですね、民間で。もうかるかもうからないかということはありますけれども、プラント輸出なんというのは余りもうからないんですね。相当な損をしているケースもいっぱいあるわけです。したがって、ああいう考え方をちょっとまず持ってくれば、私は、これどんどんやれるんじゃないかという気がするんですね。 それは何かというと、輸銀の融資の問題も、あれは協調融資もありますけれどもね、それから経済協力基金のなにもありますね。それから片一方はやはり輸出保険という、この二つの柱で大体プラント輸出というものは支えられているわけですね。プラント輸出は、余り思ったほど伸びていませんけれども、しかし、それでも割合に、あれだけの輸出ができてきたわけですね。したがって、こういうものにもああいう考え方を入れていただいて、今度の産業基盤信用基金ですか、こういうところが、先ほどの保証と、それからその保険を引き受けるということを中心にしていただいた方がいいんじゃないか。 私は、先ほどから申し上げていますように、政府が、もうこういう時節ですから、金を出すとかそういった補助するなんということはもうできない。したがって、毎回申し上げておりますように、政府というのは巨大な信用があるわけですね。この信用を担保にして——信用がなければやれない仕事というのはいっぱいあると思うんですよ。先ほども同僚議員からありましたけれども、例えば武蔵野方式なんというのは、政府という信用、あれは市役所ですけれども、公共団体という信用がなければああいうことは成立しないんですね。例えばトンチン年金なんかの問題もそうですし。 あした連合審査やられるんだろうと思うんですけれども、私はそのときにはこれ言うつもりですけれども、政府はもう信用を利用してもうけるべきだという私は考えを持っているんですよ。もう今までのように、政府が何も損ばかりすることじゃなくて、これだけ強大な信用があるんだからどんどんもうければいいんだという感じはあるんですね。 そういう点から、今回のこの法案の扱いも少し観点を変えて、政府の出資とか、そういうようなものをできるだけゼロにすると。そして、まあ先ほどの助成策ぐらいの程度のことはやらなきゃいかぬかもしれませんけれども、それで完全にやっぱりできるだけ民間に任せる、本当に民間ができないところが何かということを突き詰めて、その点だけを政府がやると。特に利用するのは政府の信用だというふうなことね。この辺で、業界というか、民間の方のヒアリングをやられたと思いますけれども、民間の意見がどうだったのかなあと。私は当然私と同じような意見が出るんじゃないかと思ったんですが、その辺いかがですかね。
○政府委員(福川伸次君) もとより民間の自由な企業活動、これが産業の活力である点は御指摘のとおりだろうと思います。民間ができにくいところを支援するというところが私どもの役割でございます。 ただ、今回ここで取り上げておりますような業務と申しますのは、従来は民間がいわゆる事業活動という中でいろいろ経験を積んできた分野でなくて、むしろ新しい分野であります。あるいはむしろ、本来であれば公共的な分野で、公共的な機能でやるべきものが多かったかと思いますが、なかなかそうはいってもこれは非常に長期的に重要な分野でございますし、そして、しかしまたほうっておくとなかなかそれはできにくい。しかし経済機能が集積してくるから、民間でもうまく呼び水をやれば出てくれるんじゃないか、また事実それぞれ地方公共団体あるいは通産局等でもいろいろ意見も聞いてみましたが、恐らくそういう呼び水を用意してくれれば、これはうまく事業として乗っていくのではないか、こういうような意見が地方から多々あったわけでございます。 ただ、ここでも、先ほども触れましたように、補助金を出すとかあるいは利子補給をするというような仕組みではございません。地方公共団体があるいは出資をする、それから開発銀行、北海道東北開発公庫が出資をする、あるいはまた融資をする、それから民間からの借り入れに対しまして信用保証する、こういうことでございますので、私どもとしては、このような仕組みというのは今委員も御指摘のような考え方に大筋沿っているのではないだろうか、かように考えております。
○木本平八郎君 私は毎回申し上げているんですけれども、公共事業あるいは官営事業というのが、今の日本のステージはもうそういう普及の段階というのは終わったんじゃないかと。これからはもう効率の段階だと。したがって、国鉄も民営化されたし、(「まだだよ」と呼ぶ者あり)電電公社も民営化されたし、どんどん民営化されていくわけですね。それで、私は、郵便だって——これは郵政省に前に言ったら大分怒っていましたけれども、郵便だとか郵便貯金とか郵便年金、それから簡易保険だとか、こういったものもどんどん民営化していけばいいじゃないかということを言ったんです。大分怒られましたけれどもね。それから、大蔵省の造幣局だって、印刷局だって、私はあれだけの技術があるんなら、世界的にも十分に競争できるんじゃないかという気がするんですね。それから、例えば国立劇場とか競技場とか、あっちこっちにいっぱいまだありますけれどもね。 私はそういうようなものを民営化して、十分に競争できる時代になってきていると。したがって、これからは普及よりもむしろ効率化を考えてそれでやっていく。先ほど申し上げましたように、もう政府も少しもうけることを考えた方がいいんじゃないか。もうけ損なうというのは私はやっぱり悪だと思うんですね。これは民間じゃそうなんですよ。ところが政府関係では、お役人さんの考え方では、損じなければ罪にならないという考え方なんですね。しかし、そういうところから、少しシビアにもうけるチャンスにもうけなければ、やっぱりこれは悪であるというふうな考え方に切りかえていただく必要があるんじゃないかという気がするんですね。 そういう点で、この際こういう法案が通っていった段階で、私はやっぱり、これは別の次元からかもしれませんけれども、国営事業というものを相当見直していただいて、そこにやっぱり民活というか、民間の活力を積極的に入れていくと。逆に言えば全部民営にできないかとまず考えてみて、どうしても民営の引き受け手がないというものだけ官営で残すとか、半官半民で残すとかいうことがやっぱり必要になるんじゃないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 木本先生の発想はなかなかユニークで、本当に賛成する部分もございます。 確かに民間の方が能率が上がる。私は持論として、やはり政府がやるというものは、これは病院にしても研究所にしても、それからその他の企業にしても、非常にどうしても国民全体としてやらなきゃならぬと、その場合に、民間ではやれない、危険負担が多い、莫大な投資がかかる、それから、もう当面もうからないというものは、民間これやらぬわけですから、だから、そういうようなものになるべく絞った方がいいよということは言っておるわけです。郵便関係、いろんなことについてそういう意見はあるんです、あることは。ただ一挙にはそういうことはできまいということで表へ出ておりませんが、あることはある。 ただ、政府はうんともうけたらいいというのは、そこのところはちょっと問題が少しあるんですが。宝くじとか競馬だとか、そういうものは政府ではありませんが、準政府あるいは準公共団体みたいなもので、たばこなんというのは専売にしているのはそこに理由があるわけですから、もうけるためにたばこをやっておるんであって、民間に任せないのは理由がそこにあると。しょうのうなんというのは、専売であったのは、やっぱりもうけるためにあれやったわけですからね。塩なんというのは、民間にやらしちゃ危ないから政府がやったということで、それは原理原則は当たっておると私は思います。思いますが、そのときの時代の状況に応じて考えていかなきゃならぬ。 ただやたらに、先生のおっしゃる中で私はいかがかなと思う点は、例えば全部政府が保証しちゃうということになりますと、ちょうど今の保険が、保険で全部見ることになっておるために、うんと適用を厳格にしちゃって、むしろ機能が鈍っちゃっていると。二割なら二割ぐらいはその輸出者が持つと、そのかわりひっかかった場合はもうすぐに払ってやるというようなことの方がむしろいいよと、そういう見直しやったらどうだということを私言っているんです、実際は。だからこれは勉強の段階ですから、政策として表へまだ出ておりませんが、大変おもしろいユニークな現実的な発想もございますものですから、そういう点も参考にしながら、これからいろいろな改革等をする上においては参考にさしていただきたい、そう思っております。
○木本平八郎君 もうける話は、次の連合審査あるいはその次の委員会のときにちょっと御披露申し上げようと思うんですがね。 それから、政府保証の場合は、やっぱり今の輸出保険でもちょっと非常に厳しいということは、もう民間の方でもやかましく言われているし、私たちも痛切に感じてきたわけです。それを八割カバーするか九割カバーするかと。それは民間の方にリスクを残しておかなきゃいかぬことも確かだろうと思うんですね。それはしかし、やる段階においては、通産省としては十分に経験も知恵もおありになるだろうと思いますので……。 それで、ちょっと時間がなくなりましたので、最後に一つだけ要望を申し上げたいんですけれども、このプロジェクトを見ていますと、確かに、政府の方でも既にもうお感じになっているんですけれども、これは一括した法案の方がいいと、これはもう確かにそのとおりですが、プロジェクトを見ていますと、やはり組み合わせていった方がうまくいくと思うんですね。ところが主務官庁が違うためになかなかうまくいかないというふうなこともあると思うんですね。その辺は本当に柔軟に対処していただかないと、せっかくの仏をつくって魂が抜けちゃうということにもなりかねない。 例えば国際見本市あるいは国際会議場、こういったものがなかなかこれも大変だと。それから港湾の関係も大変ですね。これがあるエリアに一つになってきて、あるいはもう少し埋め立てをやって、埋め立てのこっちで余った方を売り飛ばして全体でペイするとか、そういういろいろな民間の知恵みたいなものがあると思うんですね。それは非常にフランクに、柔軟に受け入れていただいて、全体がうまくいくようにぜひ御指導いただきたいと思うんですが、その辺の御感想を承りまして、一応私の質問は終わります。
○政府委員(福川伸次君) 御指摘のように、私どももそれぞれの省庁の縄張りということを越えてこういう仕組みをつくったわけでございます。今御主張のような点、私どもも当然そうあらねばならないと思いますので、関係省庁連絡を密にして、効率的な運用ができるように努力させていただきます。
○委員長(下条進一郎君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(下条進一郎君) 次に、消費生活用製品安全法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。渡辺通商産業大臣。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 消費生活用製品安全法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 行政の分野における民間能力の一層の活用及び発揮を図るとともに、行政事務の簡素合理化を進めることは、行政改革を進める上での重要な課題であります。かかる見地から、臨時行政調査会最終答申及びこれを受けた行政改革の推進に関する閣議決定において、特殊法人及び認可法人について、その経営の自立化、活性化を図るとともに、国等が行っている試験事務の民間団体への委譲を行うこととされており、特殊法人の自立化、活性化については、昨年十二月二十八日の閣議決定においても所要の法律案を今国会に提出することとされております。 今回このような指摘を受けて、通商産業省所管の七つの特殊法人及び認可法人の自立化、活性化のための措置を講ずるとともに、通商産業大臣及び都道府県知事が行っている六種類の資格試験に係る試験事務の民間委譲を行うため、消費生活用製品安全法を初めとして、通商産業省関係の九法律を一括して改正する本法律案を提案申し上げた次第であります。 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一に、製品安全協会、高圧ガス保安協会、電源開発株式会社、日本電気計器検定所及び中小企業投資育成株式会社の自立化、活性化を図るため、政府資金に依存することを要しなくなったものについて出資金を返還し、経理面での国の監督を緩和するとともに、役員選任の自主性の確保、業務範囲の見直し、拡大等を行うこととしております。 第二に、行政事務に関し民間能力の一層の活用を図る見地から、製品安全協会、高圧ガス保安協会及び日本電気計器検定所が行っている検査検定等の事務について、一定の能力を有する民間の指定機関にも、所要の監督規制を行うことによって、これを行わせることができるようにしております。また、同じように公害防止管理者、火薬取扱保安責任者及び高圧ガス製造保安責任者等に係る試験事務についても、民間の指定機関等に行わせることができるようにしております。 以上がこの法律案の提案理由及び要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(下条進一郎君) 以上で趣旨説明聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日行うことといたします。 —————————————
○委員長(下条進一郎君) 次に、連合審査会に関する件についてお諮りいたします。 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案について、運輸委員会及び逓信委員会からの連合審査会開会の申し入れを受諾することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(下条進一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、連合審査会開会の日時等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(下条進一郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 —————————————
○委員長(下条進一郎君) 次に、連合審査会における参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案審査のための連合審査会に参考人の出席要求があった場合には、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(下条進一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十五分散会 —————————————