社会労働委員会 第1号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1986/03/06
会議録
○委員長(岩崎純三君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨年十二月二十三日、浜本万三君が委員を辞任され、その補欠として対馬孝且君が選任されました。 また、去る一月二十二日、村上正邦君が委員を辞任され、その補欠として石本茂君が選任されました。 —————————————
○委員長(岩崎純三君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、社会保障制度等に関する調査及び労働問題に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩崎純三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(岩崎純三君) 社会保障制度等に関する調査及び労働問題に関する調査を議題といたしま す。 これより、厚生、労働両大臣から、所信表明に引き続き、昭和六十一年度予算の説明を聴取いたします。 予算説明につきましては、その概略を聴取することとし、詳細な予算説明は本月の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩崎純三君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 厚生大臣から、厚生行政の基本施策についての所信及び厚生省関係予算の説明を聴取いたします。今井厚生大臣。
○国務大臣(今井勇君) 先般の中曽根内閣の改造により厚生大臣に就任いたしました今井勇でございます。 社会労働委員会の御審議に先立ち、就任のごあいさつを兼ねて所信の一端を申し述べたいと存じます。 戦後四十年を経た今日、我が国はかつてない安定と豊かさを享受しております。しかしその一方で、社会のさまざまな面に、高齢化さらには国際化、情報化等の進行に伴う変化が生じており、既存の制度や仕組みを超えた新たな社会の枠組みが求められている状況にあります。 とりわけ、世界最高水準の長寿国となった我が国においては、活力とぬくもりのある福祉社会を目指して、国民の多様なニーズに対応できる公平で安定した社会保障制度を確立することが強く要請されております。 このため、これまで医療、年金等の諸制度につき基本的な改革を実施してきたところでありますが、引き続き、老人保健法の改正を初め各般にわたる改革を推進するとともに、長期的な展望に立った整合性のある施策を展開し、国民の期待と信頼にこたえていかなければなりません。 このような時期にあって厚生行政を担当することの責任の重大さを改めて痛感いたしている次第であります。 以下、昭和六十一年度における主要な施策について申し述べます。 人口の高齢化の進展の中で、老後をいかに健やかに過ごすかということが国民の大きな関心事となっている今日、老人保健制度の果たすべき使命は、ますます重要なものとなっております。 このため、老人保健制度の長期的安定を図り、二十一世紀においても安心して老後を託すことができるよう、一部負担の改定、保険者の拠出金算定方法の見直し、老人保健施設の創設等を内容とした改正法案を御提案申し上げたところであります。 また、四十歳からの健康づくりを目指す保健事業をさらに充実するほか、精神保健対策につきましては、広く関係者の御意見を伺いながら、精神衛生法の改正について検討を進めてまいる所存であります。 国立病院・療養所につきましては、高度専門医療など国立医療機関にふさわしい役割を果たすことができるよう、再編成を計画的に進めることといたしておりますが、その実施に当たりましては、地元と十分協議しながら、地域医療に支障が生ずることのないよう配慮してまいる所存であります。 バイオテクノロジー等の科学技術につきましては、近年の目覚ましい進歩に対応し、新たに長寿に関連する基礎研究を官民共同で推進するとともに、新医薬品の開発、血液製剤を含めた医薬品の安全確保にも万全を期してまいります。 また、医療保険制度につきましては、今後ともその安定的運営の確保に全力を尽くすとともに、医療費の適正化対策を強力に推進してまいる所存であります。 公的年金制度につきましては、本年四月から新制度がスタートいたしますが、その円滑な実施に全力を尽くしてまいります。また、年金福祉事業団において、還元融資事業の一環として、年金資金の高利運用を行うことができるよう業務の拡大を行うこととしております。 社会福祉につきましては、すべての人ができる限り住みなれた地域で、家族や近隣の人々とともに、誇りと生きがいを持って暮らせるようにしていくことが基本であると考えます。 したがって、老人、心身障害児・者についてのショートスティ、デイサービスの事業量を拡充するとともに、その補助率を引き上げるなど、在宅福祉対策の充実に格段の意を用いたところであります。 なお、社会福祉施設への入所措置等につきましては、補助金問題関係閣僚会議の結論に従い、地方の自主性を尊重するという観点から、制度の見直しを行うとともに、国の負担割合を改めることとしております。 援護施策につきましては、援護年金の引き上げ、戦傷病者等の妻に対する特別給付金の継続、増額支給を行うほか、中国残留孤児対策につきましても、訪日肉親調査を概了させるとともに、今後の孤児の大量帰国に備え、定着自立促進対策の一層の充実強化に努める所存であります。 このほか、環境衛生金融公庫の運転資金の貸し付け、廃棄物処理施設の新たな五カ年計画の策定について、所要の法改正をお願いいたすことといたしております。 なお、前国会に提出した厚生年金保険法等の一部を改正する法律案は、今国会への継続審査となっておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。 以上、所信の一端を申し述べましたが、委員各位の御指導、御鞭撻を得ながら、全力を尽くしてまいる所存であります。何とぞよろしくお願いいたします。 次に、昭和六十一年度厚生省所管一般会計、特別会計及び政府関係機関予算の概要について御説明申し上げます。 昭和六十一年度厚生省所管一般会計予算の総額は九兆七千七百二十億円余でありまして、これを昭和六十年度当初予算額九兆五千二十七億円余と比較いたしますと二千六百九十三億円余、二・八%の増加となっており、国の一般会計予算総額に対し一八・一%の割合を占めております。 我が国財政は引き続き極めて厳しい状況にあり、昭和六十一年度の予算も、一般歳出を全体として前年度同額以下に圧縮するという基本方針のもとに編成されております。 風生省予算につきましても、そのような基本方針のもとに歳出内容の徹底した見直しを行う一方、高齢化の進展等に対応して、老人保健制度の改革を行うこととしているほか、健康対策や福祉対策についてきめ細かな配慮を行うとともに、国際化の進展、科学技術の進歩に対応するための施策についても必要な予算を確保したところであります。 以下、昭和六十一年度予算に関連する主要な施策について申し上げます。 第一に、健康対策につきましては、特に、壮年期からの健康づくりを推進するため、老人保健事業の健診内容の充実等を図るとともに、職域における健康管理事業を大幅に拡充することとしております。 また、老人保健制度につきましては、一部負担及び加入者案分率について見直しを行うとともに、新たに老人保健施設を制度化することとし、昭和六十一年度においてはその試行的実施を行うこととしております。そのほか、感染症に対する常時監視体制を整備するほか、血液対策、難病対策、救急医療対策等についても充実を図ることとしております。 第二に、寝たきり老人、障害者等に対する福祉対策につきましては、在宅福祉対策に重点を置き、特にデイサービス事業、ショートステイ事業等について拡充、強化を図るとともに、家庭奉仕員の大幅な増員を図ることとしているほか、痴呆性老人対策、障害者の社会参加促進対策等についても、その充実を図ることとしております。 なお、社会福祉施設への入所措置費につきましては、内容の改善を図る一方、補助率の見直しを 行うこととしております。 第三に、年金制度につきましては、今回の改革の円滑な実施に万全を期するとともに、昭和六十一年四月から各種年金額の引き上げを行うほか、還元融資事業の一環として、高利運用事業を開始することといたしております。 以上のほか、新たに、天皇陛下の御長寿と御在位六十年を記念して長罪科学に関する研究組織について調査検討を行うとともに、市場開放関連の諸施策や国立病院・療養所の再編成を進めるほか、引き続き、中国残留日本人孤児対策、原爆被爆者・戦争犠牲者対策、生活環境の整備、環境衛生関係営業対策等の推進を図ることといたしております。 なお、国家財政の厳しい現状を踏まえ、厚生年金保険及び政府管掌健康保険の国庫負担について特例措置を講ずることといたしておりますが、これらの措置を講ずるに当たりましては、各制度の安定的運営と被保険者の立場に十分配慮しておりますので、御了解を賜りたいと存じます。 以下、厚生省所管一般会計、特別会計及び政府関係機関予算の概要を御説明申し上げるべきではございますが、委員各位のお手元に資料を配付いたしてございますので、お許しを得て、説明を省略させていただきたいと存じます。 何とぞ、格段の御協力を賜りますようお願い申し上げる次第でございます。
○委員長(岩崎純三君) 次に、労働大臣から、労働行政の基本施策についての所信及び労働省関係予算の説明を聴取いたします。林労働大臣。
○国務大臣(林ゆう君) このたび労働大臣を拝命いたしました林 でございます。 社会労働委員会の御審議に先立ちまして、今後の労働行政について所信を申し述べ、委員各位を初め、国民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げる次第でございます。 本格的な高齢化社会の到来など今まで経験したことのない変化や厳しい国際経済環境の中にあって、勤労者の雇用を確保し、その福祉の向上を図ることは、社会経済と国民生活の安定のための基本的課題であります。 私は、このような見地から、二十一世紀を展望しつつ、労使との積極的な対話を大切にし、一歩一歩着実に労働行政を進めてまいる所存でございます。 第一は、雇用対策の積極的な推進であります。 本格的な高齢化社会の到来を迎え、活力ある経済社会を維持していく上で、六十五歳程度までの高年齢者の雇用就業の場の確保は、早急に対処しなければならない極めて重要な国民的課題であります。このため、六十歳定年の立法化を含め、六十歳代前半層までを含めた継続雇用の促進、再就職の促進、定年退職後等における就業の場の確保等総合的な高年齢者雇用就業対策を推進するための法律案を今国会に提出いたしたところでございますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。 また、最近の雇用失業情勢を見ますと、業種、地域によるばらつきがあり、全体として足踏み状態で推移しております。特に、最近の円高の影響も懸念されます。このため、雇用調整助成金の活用、不況業種・不況地域対策の推進等業種、地域の雇用動向に即応した機動的な雇用対策を推進してまいります。 さらに、国鉄改革のための重要な課題である国鉄余剰人員問題につきましては、昨年末に閣議決定された国鉄余剰人員対策の基本方針に基づき、労働省としましても、運輸省等関係省庁と協力しながら、余剰人員の民間部門における再就職の促進に努めることとしております。 第二は、労働条件の向上と勤労者福神の増進のための対策であります。 勤労者の生活の充実、消費機会の増大を通じての内需拡大、対外経済関係等の観点から、労働時間の短縮が必要であります。このため、社会的、国民的合意形成の促進、労使の自主的努力に対する指導、援助等により週休二日制の普及等の施策を積極的に進めてまいります。 なお、労働基準法の改正につきましては、労働基準法研究会の報告を受けて、今後、中央労働基準審議会における審議結果等を踏まえ、検討してまいります。 また、働く人々の健康と安全を確保するため、従来からの労働災害の防止対策に加え、心身両面にわたる健康確保対策等を進めるとともに、被災労働者に対しては、労災保険制度により迅速、適切な補償に努めてまいります。 この労災保険制度につきましては、高齢化の進展等にかんがみ、労災年金受給者間の不均衡等制度面における不均衡の是正等を図ることとしており、今国会にそのための法律案を提出することとしておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。 第三は、中小企業労働者福祉等対策であります。 中小企業で働く人々の労働条件、福祉等の向上を図ることは重要な課題であります。特に退職金制度につきましては、大企業と比べて大きな格差が見られることにかんがみ、中小企業退職金共済制度について、加入促進と給付の充実等を図ることを内容とする法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしく御審議をお願い申し上げます。 第四は、男女の雇用機会均等の確保等女子労働者対策であります。 女子労働者は、今や我が国の社会経済の発展に重要な役割を果たしており、職業生活においてその能力を有効に発揮できるような条件整備が必要であります。このため、本年四月から施行される男女雇用機会均等法の適正な運用に努めるとともに、女子労働者が職業生活と家庭生活との調和を図ることができるよう、育児休業制度及び女子再雇用制度の普及促進に努めてまいります。 第五は、職業能力開発対策であります。 技術革新の進展等経済社会の変化に対応して、勤労者の職業生活の安定と我が国の産業経済の発展に資するため、職業生涯を通じた能力開発が重要であります。このため、民間企業における職業能力開発の促進、地域のニーズに応じた公共職業訓練の弾力的実施、職業能力評価制度の整備充実等により、生涯職業能力開発の推進に努めてまいります。 第六は、障害者等特別な配慮を必要とする人々の職業生活援助対策であります。 障害者の方々の社会的自立を促進するため、障害者の雇用機会の確保に努めるとともに、重度障害者、精神薄弱者に重点を置いた施策を進めてまいります。 また、失業対策事業について、制度の改善を図ってまいります。 第七は、労働外交の展開であります。 近年、各国間の相互依存関係の深まりと我が国の国際的地位の向上に伴い、労働外交の分野においても、積極的な活動が要請されております。特に、諸外国との相互理解の促進と協力関係の強化を図るため、政労使三者構成交流を拡大するとともに、アジア・太平洋諸国における人材の育成等に資するため、アジア・太平洋地域技能開発計画への支援活動を強化してまいります。 第八は、労使関係安定対策であります。 今日の社会経済情勢の変化に対応して我が国の経済社会の発展と勤労者の福祉の向上を図るためには、今後とも良好な労使関係を維持、発展させていく必要があります。このため、産業労働懇話会等により労使の率直な対話を一層促進し、その相互理解と信頼を強化するための環境づくりに努めてまいります。 最後に、長期的な労働政策ビジョンの策定と労働行政体制の整備であります。 さまざまな構造変化が急速に進展する中で長期にわたる勤労者の雇用の安定と福祉の向上を図るためには、長期的な展望に立脚した労働政策を樹立し、これに基づいて必要な諸政策を総合的に推進していく必要があります。このため、今後の労働行政の推進に当たって、二十一世紀を展望した長期的な労働政策ビジョンを策定し、総合的な労働政策を樹立してまいります。 また、職業安定関係地方事務官制度の廃止、都道府県労働局の設置等を内容とする法律案につきましては、前国会から今国会への継続審査となっておりますが、よろしく御審議をお願い申し上げます。 以上、当面する労働行政の重点事項について私の所信の一端を申し述べました。委員長初め、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう何とぞよろしくお願いを申し上げます。 次に、昭和六十一年度一般会計及び特別会計予算のうち労働省所管分について、その概要を御説明申し上げます。 労働省の一般会計の歳出予算額は四千八百八十八億五千二百万円で、これを前年度当初予算額四千八百九十二億二千三百万円と比較いたしますと、三億七千百万円の減額となっております。 次に、労働保険特別会計について御説明申し上げます。この会計は労災勘定、雇用勘定、徴収勘定に区分されておりますので、勘定ごとに歳入歳出予算額を申し上げます。 労災勘定は、歳入歳出予算額とも一兆七千百九十五億五千八百万円で、これを前年度予算額一兆六千五百三十七億九千四百万円と比較いたしますと、六百五十七億六千四百万円の増加となっております。 雇用勘定は、歳入歳出予算額とも一兆九千九百六十五億七千四百万円で、これを前年度予算額一兆九千八百九十三億九千六百万円と比較いたしますと、七十一億七千八百万円の増加となっております。 徴収勘定は、歳入歳出予算額とも二兆五千四百六十六億七千九百万円で、これを前年度予算額二兆五千七十八億八百万円と比較いたしますと、三百八十八億七千百万円の増加となっております。 最後に、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計の石炭勘定のうち当省所管分としては、炭鉱離職者の援護対策等に必要な経費として、百七十四億五千万円を計上しておりますが、この額は、前年度予算額百七十九億三千五百万円と比較いたしますと、四億八千五百万円の減額となっております。 昭和六十一年度の予算につきましては、限られた財源の中で各種施策について優先順位の厳しい選択を行い、財源の重点配分を行うことにより、新たな行政需要に積極的に対応し得るよう、きめ細かく、かつ、効率的な労働施策の実現を図ることといたしております。 以下、主要な事項につきまして、その概要を御説明申し上げるべきではございますが、委員各位のお手元に資料を配付してございますので、お許しを得て、説明を省略させていただきたいと存じます。 何とぞ、格別の御協力を賜りますようお願いを申し上げる次第でございます。
○委員長(岩崎純三君) 丹羽厚生政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。丹羽厚生政務次官。
○政府委員(丹羽雄哉君) 厚生政務次官に就任をいたしました丹羽雄哉でございます。 ただいま今井大臣から所信表明で申し上げましたとおり、高齢化社会を迎えまして、今、厚生行政は極めて重大な時期を迎えておるわけでございます。私は、大臣を補佐いたしまして、痛みのわかる厚生行政の推進のために全力を尽くす決意でございます。 委員の先生方各位の御指導、御鞭撻を心からお願いを申し上げる次第でございます。よろしくお願いいたします。
○委員長(岩崎純三君) 松尾労働政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。松尾労働政務次官。
○政府委員(松尾官平君) このたび労働政務次官を拝命した松尾官平であります。 労働行政が本格的な高齢化社会への対応など重要な課題をたくさん抱えていることは、先ほど大臣から申し上げたとおりでございますが、私は、労働行政に対する国民の大きな期待にこたえるよう、大臣をバックアップしながら全力を挙げて職責を全うしたいというふうに考えております。 何とぞ、委員各位の格別な御指導、御鞭撻を賜りますよう心からお願いを申し上げてごあいさつにかえます。ありがとうございました。
○委員長(岩崎純三君) 以上で所信及び予算の説明聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ります。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十八分散会 —————・—————