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104回国会参議院1986/04/14

決算委員会 第6号

発言数
250
登壇者
28
会派数
7
開催日
1986/04/14

会議録

丸谷金保日本社会党

○委員長(丸谷金保君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る四月七日、市川正一君が委員を辞任され、その補欠として安武洋子君が選任されました。  また、四月十一日、八百板正君が委員を辞任され、その補欠として佐藤三吾君が選任されました。  また、四月十二日、安武洋子君が委員を辞任され、その補欠として下田京子君が選任されました。     —————————————

丸谷金保日本社会党

○委員長(丸谷金保君) 昭和五十八年度決算外二件を議題といたします。  本日は、農林水産省及び農林漁業金融公庫の決算について審査を行います。     —————————————

丸谷金保日本社会党

○委員長(丸谷金保君) この際、お諮りいたします。  議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

丸谷金保日本社会党

○委員長(丸谷金保君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     —————————————

丸谷金保日本社会党

○委員長(丸谷金保君) それでは、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 決算事項に入る前に、羽田農林水産大臣にお尋ねをいたします。  日ソ二百海里漁業交渉の問題でありますが、大臣、大変御苦労さまでした。日本側の粘り強い努力にもかかわらず結果は相当厳しい内容になったようでありますが、その概要とこれから先の見通しの問題、さらには北海道では早々と北海道北洋漁業対策本部が設置され、今後の対応策などが緊急課題として検討を始められているようでありますが、政府はこれらの問題に対しましてどのような対応を考え、実施しようとしているのか、その点についてお尋ねをいたします。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) ただいまの御指摘のございました日ソ漁業交渉でございますけれども、もう御案内のとおりこの交渉は昨年暮れから三たびにわたりまして行われておりました。しかし、なかなか妥結が見られないということ、またこのまま推移するということが北洋の全体の漁業に対して大変悪影響を与えるということで私が訪ソいたしまして、カメンツェフ漁業相初めそれぞれの担当の皆様方と話し合いをしてまいったところであります。この最終決着につきましては、まだ細部について、例えば魚種別あるいは地域別、これの割り当ての問題ですとか、そういった細かい問題がまだ残っておりまして、漁業委員会が引き続きこの問題について検討しておりますけれども、一つの方向だけは出したということであります。  この結果につきましては、これはことしちょうど四月中ごろまでの漁期を逸しているというようなこともありまして、日ソ双方のクォータは十五万トンずつ等量で進めるということ、それからソ連水域における日本漁船の操業状況につきましては底刺し網、これを全面的に禁止するということであります。これは特にソ側の方の主張は、大陸棚の資源というもの、これをどうしても守る、そのためにこれを禁止したい、それについてはただ日本側というだけではなくて当然ソ連の方の船もここでの操業、いわゆる底刺し網の漁法、これは使用しないということであります。それから、東樺太水域における着底トロールの禁止ということであります。これも同様であります。千島太平洋側水域のうちの第一の小水域及び沿海州水域のうちのベルギナ以北水域の閉鎖が行われるなど、結果として非常に厳しいものになったわけであります。かかる結果となったことにつきましては、ソ連側が自国二百海里水域内の資源保護、特に大陸棚資源の保護と、日ソ間の漁獲実績の格差、これの解消に極めて強い姿勢を示したということであります。  日本側にとりましては非常に厳しくつらい決断と言わざるを得ない結果でありますが、これ以上閣僚レベルの協議を続けておりましても状況が変わるということは見込めないということで、前段で申し上げましたようにこのまま交渉というものを延引することによってほかの魚種の関係、こういったところにも大きな影響を与えてしまっては、これは北洋に携わる漁業全体への影響に及んでしまうということで、ここで決断をせざるを得ないということで話し合いの終結を見たところであります。  なおこの対策につきまして、根室ですとかあるいは稚内ですとか、まさに北洋の漁業そのものに頼りながら町そのものが経営されておるという現状であります。こういった現状に対してどう対応するのか、これは余り時間がたってもあれでございますので、私自身も現地に赴いてみたい、何とか今週でも時間をとりながら現地に赴いて現地の皆さん方とお話し合いをしてみたいというふうに考えております。  以上です。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 大臣、非常に厳しい状況の報告が今ありましたが、日本側としてはやはりさらにこの割り当て枠の拡大に向けて今後とも来年、再来年と努力をしていただきたいし、今現地の漁業者の不安な状況というのは募っていると思いますから、早急に大臣も現地に赴かれて状況を見て、その中から対策を早く立てていただきますように心からお願いをいたします。  さて私、今五十八年度と五十九年度の会計検査院の決算報告書というのを二つ持っておりますが、この両方目を通してみました。この点に関しまして以下質問をいたします。  農林水産省関係の五十九年度の会計検査院の指摘では不当事項は少なくなっておりますが、不当というまでにはいかないが制度の趣旨から見て適当でかい、あるいは補助を受けて設置はしたがその後事業の効果が十分でないから見直すべきだという処置要求、さらに何らかの対策が必要という意見表示、また検査院から注意されて急いで直したようないわゆる処置済み事項、こうした不当一歩手前とも言うべき指摘もまたたくさん出ております。  これらにつきまして最初に、会計検査院は補助金の検査率、これは一体どのような数字をつかんでおるのか、特に補助金の金額あるいは検査率、金額に対してどのくらいの割合でやったのか、これをひとつ短く端的に時間がありませんからお願いをいたしたい。  農水省に対しましては、これらの問題が指摘されておりますが、これは検査率から見ますと氷山の一角だと私は見ております。農水省としては、会計検査院のこの報告書に書かれている各種の指摘事項についてどうお考えなのか、この点について受けとめておるのか、お伺いをいたします。

吉田知徳会計検査院第四局長

○説明員(吉田知徳君) お答えいたします。  まず、農林水産省に対します実地検査の施行率でございますけれども、私ども実地検査の施行率は検査対象となります官署、事務所等の箇所数をもとに算出することにしております。したがいまして、箇所数で申し上げますと、五十九年は検査対象箇所千五百十三カ所のうち二百八十一カ所。六十年は千五百六十一カ所のうち二百六十四カ所について実地検査を実施しておりまして、施行率は五十九年が一八・五%、六十年が一六・九%ということになっております。  なお、私どもとしましては、これをさらに検査の重要度に応じまして、細分して決算検査報告に掲記しておりますけれども、今申し上げました数字は、これは検査対象となります全体の箇所数から見た数字でございますけれども、この検査上重要な箇所、それからこれに準ずる箇所と二つに分けてみますと、重要な箇所につきましては、五十九年が三一・八%、六十年が二九%。それから、これに準ずる箇所につきましては、五十九年が四・七%、それから六十年が二・三%、こういうことになっております。  それから、先生先ほど補助金に対する実地検査の施行率の御質問がございましたけれども、補助金につきましては、非常にその種類が多うございます。そしてまた交付先も多くなっておりますので、この補助金につきまして検査箇所、または金額に基づくこの施行率は出す体制になっておりませんのでここで申し上げかねる次第でございまして、その点、御了承いただきたいと思います。以上でございます。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 農林水産省関係の事業の適正な執行につきましては、かねてより種々努力してまいったわけでございますけれども、五十八年度に引き続きまして五十九年度におきましてもさらに指摘をいただいたということにつきましては、私どもとしても大変遺憾に存じております。  なお、この指摘をいただきました事項につきましては、補助金の返還などの厳正な処置、これを図りますとともに、今後の再発防止を図るために関係部局及び都道府県に対して通達を発し、市町村、農協等における指導、監督の徹底を図ったところでございます。  今後とも補助金の効率的な使用などを確保するために、私どもも一層の努力を続けてまいりますことをこの機会に申し上げます。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 大臣からひとつの決意が表明をされまして、ぜひそのように頑張っていただきたいと思います。  そこで、これは昭和五十九年度の報告書の中に出てくる問題でありますが、青森県の川内農業協同組合が雑穀商から大豆七百俵を買って、それを生産者から販売の委託を受けた形にした。それに対して国は大豆の生産奨励金、交付金九百五十九万円を交付したと、こういう内容が指摘をされておりますが、会計検査院、これは事実ですか。

吉田知徳会計検査院第四局長

○説明員(吉田知徳君) そのとおりでございます。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 これは大変おかしな問題でありまして、法務省、この問題につきましては私がキャッチしました情報によりますと、昭和六十年十月の多分七日だったと思いますが、川内農業協同組倉の組合員、すなわち農家ですが、十五名が連名で組合長、参事に対しまして補助金の適正化に関する法違反で地検の方に告発をしている、青森地棟の八戸支部ですか、こういうようなことを聞いておるんですが、この事実の関係と、そして一体この問題に対して法務省の見解はいかに、お尋ねをいたします。

原田明夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(原田明夫君) お答え申し上げます。  ただいま御指摘の件につきましては昨昭和六十年十月十八日付で川内農協の組合長らに対する補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律違反ということで告発がなされておりまして、青森地方検察庁八戸支部でこれを受理いたしまして、現在捜査中でございます。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 これは農水省にお尋ねしますが、米の減反のために大豆を農民に植えてもらう、それに対して奨励金を出す、こういうことでしょう。そういうような趣旨でやっているのに、この雑穀商から大豆を買ってきて、そしてそれをいかにも生産者が植えて収穫した、それに対して国の交付金をもらう、この辺について農水省も監督責任ないというわけじゃないんですから、この辺一体どうなっておるのでしょうか。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) お尋ねのございました交付金は大豆なたね交付金暫定措置法という法律に基づきまして交付しておるものでございまして、趣旨は大豆の一種の価格差に対する交付金でございます。  御指摘のような事実がございまして、私どもとしまして非常にこの制度の趣旨に反する全く不正な行為が行われていたということで、まことに監督上申しわけなく思っている次第でございます。この事件そのものにつきましては、この農協がその後反省をいたしまして、この交付金九百五十九万九千百円と利息相当額八十一万五千二百六十六円を自主返還をいたしております。なお、さらにこの交付金の今一種の取り扱いの資格を与えるという意味で登録集荷業者ということにいたしておりますが、県庁におきましてこの農協の登録集荷業者の登録を取り消しております。  さらに、こういう事実が今後二度と生じないようにということで、取扱団体でございます全農と全集連、二つの団体あてに昭和六十年十月七日付で指導強化のための通達を発しております。その要点は、あくまでも適正集荷を行うように、こういうふうな生産者から委託を受けた者に限って交付するということで、生産者以外の流通業者からの物を取り扱うなんということがないようにと、その確認のためその地区内の生産状況、例えば面積とか単収とか、そういうものをよくチェックしながら委託を確認をすること、それからさらに、登録集荷業者、生産者との間の委託契約についての申込書、生産者からの申込書でございますが、これにはその生産者のすべての耕作面積、大豆あるいは主要作物の作付面積、単収、生産量、こういうことを記載するようにいたしまして、委託した生産者からの生産のものであるということを確認するという指導をいたしまして、これらの点につきまして今後こういう事態の生じないように十分監督を行ってまいりたいと考えております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 例えば、こういう問題の監督責任で考える場合に、農水省における監督責任というのは、例えば交付金を返してもらうとかあるいは今後どうする、そういうようなことにとどまるのか、農水省の担当者皆さん方に対しましては一体どのような、こういう監督責任に対する処置といいますか、対応をしているのか、その点についてお尋ねします。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) 私どもとしましては、事業の執行責任ある我々としましてはただいま申し上げましたような、県を通じまして経済連、それから全農、そういうものに対する、深く反省するというようなそういうような指導をもっていたしております。なお、私ども自身あるいはそういう点については、こういうような事態、二度と生じないような、そういう意味での今後の行政運営上も厳しく対処するということで、これからも事業の運営に遺憾のないようにしてまいりたいと考えております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 やっぱり、例えばあなたならあなたの責任はこれだけあるんだと。今後起こるとか起こらぬじゃなくて、これに対して責任はこうとりました、こういうようにしましたと、こういうことを聞きたかったわけであります。  もう時間が来ましたからあと申し上げませんが、私は五十八年度の会計検査院の指摘事項で繭糸価格安定制度について、これは非常に重要な問題だろうと判断をいたしました。この蚕糸砂糖類価格安定事業団というのが五十八年度も大きな赤字が出て五十九年度も百六十五億円、恐らく出ただろうと、そうしまして合計しますともう三百億を超えたような赤字になっておる。これは一体、中身を見ますと専従役員の数は多いし、農水省のOBの皆さんも多い、こんなことぐらいにこんなにたくさん要るのかと、こう思うところもありますが、やっぱりちょっと甘さがあったんではないか。一体これからどうするのか十分検討をしていただきたいし、さらには農林漁業金融公庫につきましても幾つか問題を用意をしたんですが、不当事項、指摘事項も大分あるようでありますが、今後まあ鋭意努力をして直していただきますように要望いたしまして、時間が来ましたのでこれで私の質問を終わります。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 農林水産省の進めています農業生産基盤整備事業について伺います。  この農業生産基盤整備費は、昭和六十一年度予算で事業費一兆五千四百四十四億円、うち国費八千六百八十六億円という膨大なものになっています。しかし会計検査院は、五十八年度においてもこの国営かんがい排水事業の長期化と著しい遅延問題を取り上げています。また、五十九年度にも農用地開発事業の未利用地問題を指摘し、農林水産省に意見を表示して処置を求めています。農林水産大臣のこれらの問題に対する所見を伺っておきたいと思います。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 御指摘のございました国営土地改良事業等につきまして、従来から事業の効果の早期の発現、また、地元負担の軽減、こういったことを念頭に置きながら事業を進めてまいったところでございます。しかし、もう御案内のとおり、近年公共事業抑制あるいはそういう中にありまして、賃金、物価、これは比較的他国に比べれば低いというものの、やっぱり上昇がございました。そういったことによりまして事業が進まない、工期の長期化、営農をめぐる社会、経済情勢、こういったものの変化がございます。そういうことで会計検査院の方から御指摘がありましたような事態が生じたこと、これも事実でありまして、まことに遺憾にたえません。  このような事態に対処しまして、工期の遅延防止を図るため所要の予算の確保などに努めるとともに、造成農地の有効利用を図るよう、これは関係農家の皆様方にもこれからも私ども指導を徹底してまいりたい、かように考えております。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 まあ工事の遅延問題は、私も昭和五十七年から指摘しているんですが、五十九年にできます、いや六十三年にできます。もう次々と国会答弁の中でいとも簡単に工事の遅延が報告されます。やはりここまで来れば経済情勢とかいろんな問題よりも国の責任だと、私はこう思うんです。そういう立場に立って、国の責任をただしながら具体的な問題をただしていきます。  まず、国営加古川西部事業であります。昭和五十九年十月十九日の本決算委員会では、昭和四十二年に着手したこの事業が昭和六十二年度末までに完成するという報告を受けております。一体いつできるんですか。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 本地区につきましては、ただいま先生からお話もございましたが、五十七、五十八、五十九年度にわたって御指摘をいただき、特に五十九年十月十九日の当委員会では、絶対に六十二年度に完成さしてもらわなければ困るということをきつく御指摘いただいていながら、私この御質問に対して、的確にそのようにいたしますと申し上げられないことを大変遺憾に思っており、私どもとして深く反省しておりますが、現実問題といたしまして、その後さらに事業計画について精査した結果、基幹的な事業、ダム、それから取水施設、幹線水路等基幹的な施設につきましては六十二年度に完成いたしますが、土地改良法で申します「工事の完了」ということにつきましては、遺憾ながらなお若干年を要し、六十五年度ごろには確実に完成できるものと現在見通しておるわけでございます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 たびたび年度を後ろへ後ろへずらしていく、余りにも無責任だと思うんですね。六十五年度末、約束できますか。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) そのように努力したいというふうに考えております。  また、その見通してございますけれども、現在まあ五十九年十月にお答えしました後、各支線ごとにチェックいたしまして、基幹的な施設は既にでき上がっているわけでございますが、支線ごとに詰めますと、最近、先生も御承知のように、下流部に近くなりまして市街地に近くなるわけでございまして、用地補償問題あるいは工法、まあ工事の施行について周辺の集落等の住民に御迷惑をかけないように施工するということなどの必要から、ただいまのような結果になったわけでございまして、細部についての詰めた上で申し上げているわけでございますので、六十五年度にぜひとも完成させたい、かように考えているわけでございます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 それでは六十五年度に完成するという前提に立って、総事業費は幾らになりますか。そのときの受益面積は幾らになりますか。その結果、地元農家の十アール当たりの工事費負担は幾らになりますか。さらに、その工事費を二年据え置き十五年年賦で償還するというふうにすれば、十アール当たり利子分を含め毎年幾らの償還をし、結果として十七年間かけて全体の償還合計額は幾らになりますか。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 現在作業中の計画変更案によりますと、総事業費は約三百五十億円、受益面積は約四千ヘクタールでございまして、また、その受益の大宗を占めますかんがい排水事業における事業費負担割合でございますが、これは先生も御案内のように県が条例で決めることとなりますけれども、この県の条例を通常のケースと申しますか、地元と県とで折半するという前提を置きまして、つまり国五八%、県二一%、地元受益農家二一%という前提を置きまして試算いたしますと、地元農家の十アール当たりまず負担額は、事業費で約二十六万円、十アール当たり年償還額が約二万八千円程度、それから十アール当たり総償還額はしたがいまして約四十六万円程度、それから十アール当たりの維持管理費が約五千円程度というふうになるわけでございます。申し上げました負担額は今後の物価変動要因等は含まれておらず、また多くの地区につきまして地元市町村等から負担軽減措置が講ぜられる場合もあるわけでございますが、それらについては一切見ておらないわけでございます。そのような意味で最終的な負担は変動することは当然あり得ると、こういうことになるわけでございます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 最初、農家に十アール当たり償還額は幾らぐらいになるという約束でスタートしていますか。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 四十二年発足時でございますけれども、十アール当たり農家負担額が当初計画では、かん排事業二万一千円、十アール当たり年償還額で二千円と、総償還額で三万四千円と、かような説明をしているというふうに承知しております。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 農林水産大臣、よく聞いておいてくださいね、今の話。よろしいですか。昭和四十二年に農家負担二万一千円、そして、何ですか、最終的に三万四千円ですか、毎年二千円ずつ償還して全体の償還額は三万四千円ということでスタートしたのが今四十六万円というんですよ。しかもそれも昭和六十五年に完成をした段階で物価の変動とかいろんなことでさらに検討するとすれば、これ四十六万円が五十万円になる可能性もある。三万四千円でよろしいといったものが五十万円近くもなったというようなことで、これ一体国の事業として整合性があるのかという疑義を私は感じます。またその水路の維持費も、当初これは千円程度ということでいったはずですが、それが五千円かかると、こう言っている。これだけ高いお金を払ってかんがい排水の事業をやって、そして一体そこで米をつくって、これだけの投資したものが回収できるのかということを私はこれ本当に驚くんであります。  その問題は後ほど質問するにいたしまして、農林水産大臣一言、この昭和四十二年度に今言いました三万四千円でいいとスタートしたものが四十六万円だ、五十万円になるかもしれないという状況に対して、農林水産大臣としてこの受益農家に対してどう説明されますか、この問題。感想で結構です、農林水産大臣言ってくださいよ。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 確かにもろもろの事情はあったということはあったにせよ、今お話しのとおり、当初の計画に対して今先生のお話でございますと十五倍ですか、それほどになってしまうということで、こういった施設をしたことの効果というもの、確かに物価全体があれでございますし、所得というものももちろんそれは変わってきておりますけれども、しかしそれは農家の負担というものが非常に大きいなということを率直に感じます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 次に、計画変更について伺います。  三月二十六日に加古川西部土地改良区の第十九回総代会が開かれています。それで、計画変更についてはそこでは示されなかったと聞いています。いつ明らかになるのか。あるいはまた三月七日ですか、衆議院の予算委員会の分科会でこの計画変更問題について地元の永井孝信委員が質問いたしますと、三月にはこの計画変更を示すということが報告されています。この時期になってもなぜ計画変更が示されないんですか。  なお私の聞いているところでは、この総代会において受益農家の地元負担金の軽減について具体的な内容が示されない限り計画変更には応じられないという強い意見が全体を占めたと聞いております。それはそうでしょう。三万四千円でスタートしたものが四十六万円、五十万円。これ四十六万円という数字も地元の方は知っておられない。永井孝信衆議院議員に対する答弁では二十八万円か、というふうな答弁をされているんですね。その利子も加わっていないんですよ。この地元の意見をどう受けとめられますか。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 私どもの事業はすべて地元の同意、少なくとも三分の二の同意に基づいて実施しているわけでございまして、本地区につきましても三分の二の同意をいただかない限り事業は完結しないわけでございます。したがいまして現在の段階では、土地改良区総代会からさらに三月中旬、十九日でございますが、加西市の代表区長、代表農会長に説明したと。その段階で、とにかく一体幾らになるかということをはっきり示さない限り応ぜられないという強い御意見があったことは十分承知しておりますので、そのことを踏まえて早急に計画変更ができるようなそういう状態をつくり出すように努力してまいりたい、かように心得ているわけでございます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 そうしますと、この計画変更の具体的な中身はいつ明らかにされるんですかという私の質問に対しての答えはどうですか。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 端的に申しますと、要は農家の負担が幾らになるかということをきちっと示せるような状態にしなければいけないわけでございまして、これにつきましても、先ほども申し上げましたけれども、多くの地区で関係地方自治体等にもある程度の御負担を願って最終的な計画変更を終えているようなケースが多いわけでございますので、その辺について自治体とできる限り具体的な詰めを行った上で計画変更の手続を進めたい、かように考えているわけでございます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 そうしますと、衆議院の予算の分科会で答弁された、あの三月じゅうにはそのことができるでしょうという答弁はここで変更されるわけですか。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) まああの段階ではその辺の見通しについて判断が甘かったという御批判があれば、それは甘受するわけでございますが、できれば同意手続を三月末ごろから開始したいと思ったわけでございますが、そのことは現実問題としておくれざるを得ないということは率直に認めるわけでございます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 関連して東播用水についても伺っておきます。  この東播用水も昭和四十五年着工、昭和五十三年度末完成、総事業費百八十五億円で進められています。ところが、昭和五十六年次の見直しで総事業費が千九十五億円、そして昭和六十四年供用開始というふうになりました。これも大変な遅延に伴って総事業費が増大をしております。加古川西部と同様、いつ完成させるのか。そのときの総事業費は幾らになるのか。受益者農家負担が昭和四十五年当時と比べ完成時では十アール当たり幾らになるのか。さらに、ここも特別会計でもって利子を必要とする金を借りております、その償還計画と、結果として全体、十何年間か知りませんが、何年間かかけて返還するその総額は幾らになると見ておられますか、お聞かせ願いたい。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 現時点において想定されます工期でございますが、完成予定年度は六十四年度を予定しておるわけでございます。それから総事業費でございますが、ただいま御指摘の千九十五億は、これは受託工事費も含んでおるわけでございます。農業関係の総事業費は約六百十億円、受益面積は七千七百ヘクタールでございます。先ほどの加西の場合と同様にかんがい排水事業分について事業費の負担割合を国五八%、県二一%、地元二一%というふうな前提を置きまして単純に試算いたしますと、十アール当たりの年償還額は約二万六千円になるわけでございます。それから十フール当たりの受益農家の負担額、これは事業費でございます、これは二十三万円でございます。それから十アール当たりの総償還額でございますが、これは四十一万円、かようなことになるわけでございます。  これらの数字につきましても、先ほど加西の場合と同じような条件、関係地方自治体の負担軽減措置とか物価変動要因、こういうものは含んでおりません。その意味で単純な試算としては今申し上げましたような数字になるということを申し上げておきます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 同じようにこの事業を始めた四十五年当時、全体の償還額は幾らだということで進められておりますか。今四十一万円と言われている分です。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 十アール当たり総償還額でございますが、これ三万五千円ということで御同意をいただいております。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 同じ問題について北淡路農地開発事業について伺っておきます。  ここも同様に、昭和四十三年着工、昭和五十一年完工予定が大幅に遅延し、完工が昭和六十四年ではないかと、こう言われています。総工事費も当初計画二十一億円でスタートして、二回の計画変更時昭和五十二年価格では百二十九億円となった結果、受益者負担も十アール当たり四万九千五百円でスタートしたものが三十三万五千円となり、完成時には五十万円になるんではないかと地元の関係者は言っております。加古川西部と同様、この完成年の問題あるいは総事業費あるいは受益者負担、償還計画等々についてお伺いをしておきたいと思います。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) まず完成年度でございますが、私ども六十四年度の完了を見込んでいるわけでございます。総事業費につきましては百六十六億円、受益面積が約四百四十ヘクタールということでございまして、十アール当たり事業費でございますが、三百七十五万円ということで、十アール当たりの受益者負担が約五十万円、それから十アール当たり年償還額が約五万五千円というような数字を、最終的な計画変更予定数字として現在詰めているわけでございます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 ちょっと関連して聞いておきます。  北淡路農地開発事業を指定しているこの地域内、私も先ほど見てきたんであります。何か本四架橋関連の淡路縦貫道路が関発事業の中を通るというふうに聞いているんですが、それについてはいかがですか。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 本地区につきましては、本州四国連絡路線神戸−鳴戸ルートのうち津名インターチェンジ以北のルートについて、本四公団は昭和六十一年四月八日に計画路線の概略を公表したところでございます。本地区のうちの一部をその路線が通過することが予想されるわけでございますが、具体的な関係については現在近畿農政局と公団との間で調整中であると、こういう状況にございます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 やっぱり調整中ということは、そこを通過することを認めるという立場での調整ですか。それともそこを通さないということの調整ですか。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 私どもとしては、私どもの北淡路農地開発事業についての影響を極力少なくすることを望んでおるわけでございまして、できることであれば全く影響のないようにしていただきたいわけでございますが、一方、同じく公共事業としての本四公団のやられる事業につきましても、やはり技術的な観点からどうしてもそれが避けられないというようなこともあるわけで、具体的な工法について、例えばその受益地を通過する場合トンネルでやれないかとか、あるいは盛り土、切り土の勾配をどうするかとか、いろいろその詰めがあるわけでございますが、いずれにいたしましても農林水産省といたしましては私どもの事業の影響はもう必要最小限にとどめたい、かような観点から調整に当たる所存でございます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 加古川西部、東播用水、北淡路とそれぞれ私は質問してきました。そして私はその現場も見てきました。そこで頑張っておられる農林水産省の現場の皆さんの仕事場も見てきました。職員の皆さんが大変頑張っておられることも伺ってきました。特にこの用地を担当している人は夜の仕事が非常に多くてこれは大変であるという苦労話を聞かされています。その結果として超過勤務時間も調べてみたんですが、五十八年度加古川で七千五十時間、東播で一万一千八百九十六時間、北淡路で五千九百六十一時間というふうになっており、一人当たりにしますと一日に一時間ないし二時間でしょうけれども、その衝に当たっている人のところでは大変な超勤実態になっていると見ています。事業を早期に完成させるために果たして十分な人員がそれぞれの事業現場に配置されていたんだろうかというようなことを疑問に思うんですが、この点はいかがですか。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 国営の事業所は、原則として一地区一事業所として事業開設時から漸次その仕事のピークに向かって担当職員をふやす、かような観点で運営しているところでございますが、御指摘の三事業所につきましては、年間を通じて見ますと、時期によって例えば工事の発注時期等業務量が増大することもあろうかと思いますけれども、年間通してみれば人員配置はおおむね適正に行われているんではないかというふうに考えているわけでございます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 今後だんだん完成年度も近づいてきているわけで、現場も大変だと思いますけれども、十分なひとつ人員配置をやって完成を急いでいただきたいということを要望しておきます。  そこで、大臣、今取り上げましたのは兵庫県の三つの国営の事業であります。これは兵庫県だけでなく全国にこの種のものがあるわけでありますね。いずれにしましても工事の遅延によって大変な受益者農家の負担増大が起こっているという事実、今明らかにさせていただきました。したがって、これ以上遅延するということは受益者農家の負担を、さらに利子等がかさんでいきますから、増大させるという要因もあります。どうしても完成予定を、今までは後ろへずるずるといきましたが、今となっては一年でも早めるということですね。六十四年というものを六十三年にし、六十五年といっているものを六十四年にしというふうに、たとえ一年でもいいから早めていくということがすなわち農家負担を増大させない、軽減するということにもなり、国営事業としてスタートしたものが本来の国営事業として受益者農家により大きな効果を与えることになるわけであります。したがって、どうしても完成年度を早めるという努力が何よりも大事ではないかと思うんですが、大臣のひとつお考えというんですか、やはり決意が要ると思うんですが、いかがですか。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 確かに今御論議をいただいておりますのをお聞きしておりましても、これは今先生から御指摘のあった三カ所というだけでなく、他の地域にもそういうことがあるであろうということで、実はほかの委員の方からもそういったような御指摘があったところであります。工期が三倍ぐらいになり、しかも金額の面でも十数倍になってしまっておるというようなことで、確かに国営事業であるだけにまた問題もあろうと思いますし、またこれを負担される農家の方々の立場を考えたときにも、せっかくそれだけ大きな事業に参画したにもかかわらずというお気持ちもあるというふうに思います。  そういうことで、何といってもやっぱり事業を早めることが必要であるという御指摘も全くそのとおりでありまして、私どもも従来から何とかこういった事業を進めようということで、予算の都度頑張るわけでありますけれども、財政事情も現実に厳しいというような事情でございます。そこで、もう御案内のとおり、先生方に御議論をいただきながら、財投資金の中からお金を持ってきて一年でも事業を短縮しようということを実は今進めておるところであります。またいろんな事業の採択につきましても、新しいものをどんどん採択するということよりは、実際に継続している事業、こういったものを先に進めるということなんかにも配慮していかなければいけないんじゃないかというふうに考えております。  いずれにしましても、私どももこの実情というのは放置できるものじゃございませんので、今後とも一日も早くそれぞれの工事が完成できるように、これからも努めてまいりたいというふうに考えます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 今のような答弁ではちょっと納得しかねるんでありますがね。  それでは、ちょっと関連して聞きますけれども、今の三つの事業、それぞれ完成年次まで向けて、残事業費はどのぐらいあって、そしてそれをどのようにして予算をつけてやろうとしておられるのか、一応その考え方だけ聞かせてください。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 各地区とも事業費につきましては、大体国の一般的な特別会計の国営事業でも一〇〇%、一〇二、三%の事業費の割り当てでございまして、一般会計の国営事業ではさらに低いわけでございますが、特におくれの著しい加西、東播につきましては、事業費としては相当それを一〇%ぐらい上回ってつけているわけでございまして、予算につきましてはそれなりにつけて努力しておるつもりでございます。  ただ、この点御理解いただきたいんでございますけれども、例えば加西につきまして、事業費をつけたからといって必ずしも片づかない問題が多いわけでございます。例えばトンネルの掘削量というのはどうも物理的に延長大体どのくらいできると、あの現在の加西の土地条件の中でやればどのくらいというような限界がございます。それからまた、支線水路の問題になりますと、これは用地の問題とかあるいは工法上の問題で地域住民の方に、これは当然のことでございますけれども御迷惑をかけないようにやらなければならない、こういう問題もございます。  しかしながら、いずれにいたしましても、私どもも既に五十七年から再三御指摘いただいている点は身にしみておりますので、事業費の面、予算の面でも、少なくとも先生方からごらんになられても努力しているということがわかるような予算措置を講じてまいる、かように考えているわけでございます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 時間も迫ってまいりましたから、最後に提案をさせていただきます。  こうした国営事業の工期の大幅な遅延がもたらした負担金の異常な増大、これはやっぱり国に責任があるということをまず第一義的に大臣に確認をしてもらわなきゃいかぬと思います。それから、この投資に対する成果の回収というものがなければ、これはどうしようもありません。長期的に見て、これだけの投資をして、今後の農業政策をこのように展開して、その投資に対する成果を回収できますよという展望がなければなりません。私は、こうした点について必ずしも受益農家の皆さんに将来の農業政策の展望を示し得ず困っております。こうした点もお話をいただきたいんでありますが、まず第一に、先ほど言いましたこの工期の大幅な遅延の間、結局減反政策などによって米がつくれない、野菜、果物など施設園芸の産地間の競争の激化などがありまして、結局当初考えられた成果の回収あるいは農業経営の条件、こうしたものが大幅に変化してきたということを、一概に全部国の責任とは言えないまでも、国が政策誘導をしてきたということに対しての責任があると見ています。しかも特別会計を早くするためにということで移行させていった、財政投融資の資金を繰り入れることによって七・二%から七・五%の要するに利子を負担をしなければならぬということが重なって、農家負担が一層増大してきたということを考えていくと、今後農家が農業だけで、農業経営だけでとても償還できない負担金になってしまったというふうに私は見ています。  そこで、これが全国的な問題であるというふうに考えるときに、ただ単にそれが県とあるいは市町村の負担、例えば兵庫県の場合でしたら、県が二一%、地元が二一%と、その後をどうするんだというふうな問題もありますというふうなところに転嫁をしていかず、国の責任でやはり負担の軽減策を講じなければならないと考えます。一つの提案として、要するに高利な財政投融資資金を借りて、そしてそれが長期にわたることによって、その利子負担というものが相当かぶさったのであります。したがって、その利子に対する利子補給を行う時限的特別立法というふうなものを、長期にわたる当初七カ年計画でスタートしたものが三倍の二十年以上にもわたって、結果としてその利子が増大をして非常に大きな負担になったという問題について、最低この利子補給という問題に対する時限立法ぐらいは私は考えていくべきではないか、こうまず第一点考えます。  二点目に、かんがい排水の整備ができ、あるいはまた北淡路のように山が一定の農地経営のできる野菜とかあるいは果物をつくれるような状態になる、あるいは牧畜をやるような状態になる、しかし、周辺の状況で農家としての経営がやっぱり成り立たないという状況のときには、せっかく投資したものを償還することができない、お金を返すことができないということが生ずる可能性がございます。加西にしても東播用水にしてもあると思います。そのときに農林水産省が今実施をしておる負債整理資金の活用、そうした問題もあらかじめそうした返済をできない農家に対して、受益農家に対して活用するというふうな問題も今の段階から考えておく必要がある、このように私は思うんでありますが、これはやっぱり農林水産大臣、非常に注目しております私の地元では、この関係のところが、ひとつここで負担金の軽減問題について、従来のように抽象的な答弁でなく、答えを先延ばしするんでなく、やはりここで具体的な問題について踏み込んでいく姿勢がなければ地元の協力はこれはあり得ないと思います。もしこのまま放置していくと大変なことになります。むしろ旗を立てて押しかけるというような物騒な話も出てきていますし、おやじのやったことをなぜ息子が責任を持たなければならないのかというふうな、二十年にもわたりますと経営者がほとんど入れかわってしまうという状態の中で起こる問題もあります。これはもうそれぞれの地域で大問題が起こりますから、ひとつしっかりとした答弁をいただきたい。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 前半につきましてはもう今先生が御指摘のありましたとおりで、確かに国営事業というものが、非常にいろんな背景があろうと思うが、おくれてきたということで負担がやっぱり増高しておるというのが現状である。このことについて私どもも認めざるを得ないと思います。そして今先生からお話がありましたように、何とかその利子補給をできないかというお話があるわけでありますけれども、この点につきましても、ともかくこの事業につきましてはやっぱり国庫負担率というものが相当高いものにやっぱり設定されてきておるということがありますので、これを新たに金利を軽減するために利子補給をするということになりますと、いわゆる二重の助成になってしまうという現実もあります。それから、今いわゆる負債整理資金の活用ということでありますけれども、これも私どもといたしましても申し上げられることは、今申し上げたようなことと同じ理由によりまして、やっぱり二重助成になってしまうということで、制度の点からいってこの二つの問題について今申し上げるということは私としてもできない。これは、大変残念でございますけれどもできないというのが率直なところであります。ただ、お話がありました問題について何とかるすように、こんな抽象的な答弁じゃいかぬというおしかりでございましょうけれども、私どもとしてもやっぱり農家の負担というものがこれ以上増高しないように、これからも徹底して検討していくようにしていきたいということだけを申し上げたいと思います。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 そういう答弁では、地元は混乱すると思いますよ。先ほど言いましたように、初め三万幾らで済むといったのが四十六万円、経済状況によってさらに変わるかもしれない、私は五十万になると見ております。これね、十アール五十万円、一ヘクタール持っておられる方は五百万円でしょう。それを投資をして、そして水だってただじゃない。今は四千円のお金を払って、そして米をつくってそれで生産と見合うと一体農林水産大臣思われますか。それだけの投資をして、何年間かかってその米の上がる利益で償還できるんですか。本当に償還できるとお考えですか、それ。一ヘクタール五百万円の投資をして、そしてこれから米づくりをやって、それは何年かかったら投資したということについての償還ができると思われますか。みんな不可能だと言っておりますよ、そんなことは。だから、そんなことしてもらいたくない。このかんがい排水をやっている二十年間、別に米をつくることについて何の心配もなかったわけであります。皆さんそれぞれ米をつくって生産をされてきたんです。その間、水がなかったから米がつくれなかったというんなら別ですよ、二十年間もありますから、ため池から用水からそれぞれ整備をみんなしてこられたんであります。水が来なくてもできるようにと、ある意味では。そこへ水を引いてきて、さらにそれだけのものをかぶせていかなければならぬ。私は、こんなむごいむちゃくちゃな話はそれはないと思う。初めから申請をしたんだからということになるかもしれませんよ。それなら、申請した当初せめて七年、十年ぐらいで完成して、さあ皆さんどうぞ頑張ってくださいというんなら話はわかる。どうですか、農林水産大臣。六十四年あるいは六十五年、あと三、四年でそれぞれのところは完成するんですが、それまでに単に負担割合を、県が二一、地元が二一という負担割合がございます。これを、県がそれでは二五を持って地元を減らすとかといった関係だけでなくって、国が一体何ができるかという、国がきちっとした負担の軽減策というものを同時に提示して、そして農民の皆さんに納得していただくということをせめて約束してください、中身はこれから検討していただくとして。完成年度までにこれだけ工事の遅延によって起こった農家負担、これの軽減策というものを国の責任で何をするかということを必ず明示いたしますということをここでおっしゃっていただきたい。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 具体的に、今どうこうということを申し上げることはできませんけれども、この皆様方の同意が得られるように、私どもとしましてもこれから本当に積極的に検討してまいりますということを申し上げたいと思います。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 もう一問だけ。抽象的に言わずに、私がはっきり言っているのは、同意を得られるということは受益者農家の負担軽減の問題だと思われますが、やっぱり農林水産大臣の口から受益者農家の負担の軽減という問題についてはっきりおっしゃってください。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) そのとおり受益者農家の負担の軽減、これを図れるようにこれから私どもとしても検討してまいりたいということでございます。

本岡昭次日本社会党

○本岡昭次君 終わります。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 大臣、どうも御苦労さまでした。日ソ漁業交渉の今後の問題、さらにまたアメリカとの問題もございましょうし、大臣また早急に現地へ行って説得なさるというふうなことでございますから、いろいろ聞きたかったのですが、若干時間が食い込んだようですからカットさしていただいて、残り時間があれば後ほどひとつ質問さしていただきたいと思います。  農蚕園芸局長来ていますか。予算委員会であなたと議論したかったのですが、時間がなくて聞きそびれた点がございますので、二、三聞いておきたいと思うんです。  製糸構造改善事業、五十八、五十九年に合計百五十四企業、三千四百五十六台廃棄で、その総事業費並びにまた調達の内訳はどうなっていますか。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) 製糸業の設備廃棄関係のお尋ねでございますが、繰糸機等につきましてお尋ねございましたように、五十八年、五十九年、二年にわたりまして合計廃棄台数三千四百五十六台、その買い上げ総額が四十七億八千三百万円でございます。その資金調達でございますが、中小企業事業団からの融資四十三億五百万円、残り一割相当の四億七千八百万円は廃棄をいたしました参加企業の自己負担により賄っております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 この時期にしばしば撚工連の小田理事長があなたとお会いしておるようでございますが、これはあなただけじゃなくて通産省の生活産業局長とも懇談しておるようですが、絹業特別対策問題、これが主題じゃないかと思うんですが、この中身は何ですか。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) 撚糸工連の小田理事長と私の方で当時、これは昭和五十九年の大体十一月の末から十二月にかけてでございますが、主に接触がございましたのは撚糸工連の方でお尋ねの絹糸特別対策ということで、蚕糸砂糖類価格安定事業団から生糸の一種の特別売り渡しを。受けたい、こういう御要請がございまして、その趣旨等について五十九年の十二月の初めでございますけれども、私の方で趣旨を承りました。その後の経過でございますが、これについていろいろ検討いたしたのでございますけれども、大変問題が多うございまして、結果的にはその特別売り渡しは私どもとしてはいたさないということで、撚糸工連の方もそれで了承をされたような経過がございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 生活産業局長どうですか。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) ただいまお尋ねのございました時期につきましての、いわゆる蚕糸絹業対策につきましての農林水産省と撚糸工連との接触の状況は、ただいま御説明のあったとおりだと私どもも承知いたしております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 十二月二十七日付で五十九年生局五百四十九号、同じく五十九年生局五百四十六号、通達をお出しになっておりますね。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) 御指摘のとおりでございまして、先生御承知のとおり、生糸につきましては現在一元輸入体制がとられているわけでございます。いわば政府の手によります輸入の調整が行われているという状況でございまして、こういう状況に対応いたしまして中国とか韓国とか海外諸国は、今度は絹糸でございますとかあるいは絹織物といったような形で日本の絹市場への進出といいますか、これを進めてきているわけでございまして、これを放置いたしますと生糸一元輸入のねらいが根源から破壊されてしまうというようなおそれもあるわけでございます。現在の自由貿易体制のもとでは大変対応に苦慮するわけでございますけれども、私ども輸出国との間で絶えず緊密な連絡を保ちまして、いわば輸出国サイドにおきます自制というような格好でこの問題への対応をお願いをいたしておるわけでございます。輸出国サイドで輸出量につきましてしかるべき調整といいますか自制を行っているわけでございますので、日本国サイドにおきまして輸入業者がこの抑制されました輸出量というものを買いあさるというようなことになりますと、大変値段がつり上がってしまうわけでございまして、やはり一種の行政指導というぐあいに位置づけるべきだと考えておりますが、日本の輸入サイドにおきましてしかるべき形でこの引き取りにつきまして国内的な割り振りといいますか、自制を行うように指導をしてきておるわけでございまして、ただいま御指摘の通達は、この絹糸につきまして日本側においていかなる輸入対応を行うべきかという方向を示したものでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 その二つの通達、提出てきますか。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) 公表してあるものでございますので御提出てきます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 ぜひひとつ早急にお願いしておきたいと思います。  それから十一月三十日に、その年の絹業安定緊急融資の内示が五億ございましたね。そしてそれが十二月三日に融資枠が提示されておりますが、これはどういう内容ですか。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) かねて絹の市場におきます需要の減退というようなものが非常に問題になっているわけでございます。一つは、そもそも生活様式の変化によりまして着物に対する消費者の関心がやや後退をしつつあるというようなこともあるわけでございますし、また絹の価格の問題というようなものも影響をいたしておるわけでございます。こういう意味で、先ほど一元輸入体制というぐあいに申し上げたわけでございますけれども、その根源にございます生糸の基準価格につきまして農林水産省でも大変悩んでおられますし、また私どももともどもに悩み続けてきておるわけでございます。五十九年の十一月に御承知のとおり生糸の基準価格の改定が行われたわけでございます。そのこと自体は価格引き下げということでございますけれども、それまでの基準価格を前提に絹市場の価格体系あるいは流通体系、生産システムというようなものが構築をされていたわけでございまして、新しい基準価格のもとで非常に大きないわば再構築といいますか、ある意味ではかなりの混乱でございましたけれども、そういう状況が起きたわけでございます。特に製品在庫につきましては根っこのところで値段が下がりますと製品の価格も下がってしまうわけでございまして、それに対する経営面の対策をどうするかということが大変問題になりまして、いろいろ議論があったわけでございますが、金利五%の低利融資を行うことによりましてこれへの対応を図ったというわけでございまして、十一月三十日に内示されておりますのはそのための融資五億を関係業界に内示をしたという状況でございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 農蚕園芸局長、何かございますか。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) ただいまの生活産業局長のお答えに関連して申し上げますならば、いわゆる基準糸価、生糸の価格でございますが、これを改定したのは昭和五十九年の十一月十七日からでございます。それに伴いまして私ども関係の絹業界対策ということで、今生活産業局長からお答えのございましたような融資措置が講じられた、こういうことについては承知いたしております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 この問題、ちょっと時間との関係がございますから、また後ほど質問させていただきます。  そこで生活局長、高沢さんと高萩さんが三月二十六日に逮捕されましたね。この事前に、逮捕の前に新聞記者の皆さんと一問一答をやっておる中で、小田、井上とのつき合いは極めて儀礼的な範囲だと、しかも常識的な範囲だと、こう答えておるわけですが、あなたも通産省としてはたびたび汚職事件等を起こして、常識的な範囲でのつき合いはよろしいけれども、それ以上やってはいけない、こういうことを私に言ったこともございますね。これがいわゆる通産省の言う常識的な範囲、こういう御認識ですか。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) 現在司直サイドにおきまして解明が進められている問題でございまして、私どもといたしましても姿勢を正してその御判定の結果をまたなければならないという状況でございます。いずれにいたしましても司直サイドによる解明が、捜査が行われるというような状況になっているわけでございまして、どういう表現を本人たちが用いたかということは別にいたしまして、ともかくももしそういうような表現があったといたしますと、司直サイドの御判断の基準とはずれているわけでございまして、やはりいろんな面で反省をしなければいけないこと、また今後襟を正さなければならないことがたくさんあるんではないかという思いを非常に深くいたしているところでございます。通産省内でのその後の対応ぶり等につきましては、既にこの委員会等でも御説明を申し上げておるところでございまして、何とか国民の信頼を回復できるように姿勢を正していかなければならないと思っているところでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 いや、私は通産省の常識というのがどういう範囲かなということであなたにお聞きしたわけです。お二人とも儀礼的な範囲のおつき合いと、しかもそれは常識的な範囲だとこうおっしゃっているわけです。そこで、あなたが今くどくど言われましたが、通産省ではこういうのは普通だと、こういう御理解なのか。  しばしばあの事件、逮捕後に私のところに電話が匿名で入ってくるんです。その匿名で入ってくる電話を、恐らく通産省の人だと思うんですけれども聞きますと、高沢氏があの程度でやられるなら通産省では皆やられてしまう、こういう声も入ってくるわけなんですが、僕は通産省の言う常識というのがわからなくなっちゃったのですけれども、いかがなんですか。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) もし先生にお電話をしました人間が本当に通産省の人間であるとすれば、本当に不見識きわまりない話だと思います。それが今後司直サイドにおきます事態の捜査が進みまして、事実関係も起訴というような形で明らかになり、あるいはさらに法廷で詳細が明らかにされていくことになろうと思うわけでございますけれども、そういう意味で現段階での事実判断につきまして確定的なことを申し上げるのはいかがかと思いますけれども、被疑事実という格好で明らかにされておりますような事態が一般的に存在しているとは信じたくございませんし、私自身もそういうような行動はとっておらないつもりでございまして、それが一般的で蔓延しているというように受けとめられるのは本当に残念なことでございまして、どうかそういうぐあいにはお受けとめいただかないようにお願い申し上げたいと思うわけでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 わかりました。  そこで、あなたは現職の局長で、関係するのが上司や同僚、部下、こういうことで非常に心痛されておることについては私もよく理解しております。しかし、こういう国家財政が破綻の中で過保護の企業助成が逆手にとられてそして食い物になる、これは今検察庁の捜査の段階ですけれども、明らかになっておる点ですけれども、これは私は、やはりあなたも責任者の一人として、事実を知らなかったというのならだまされたわけだ、知っておったなら別ですけれども。そうだとするなら、やはり怒り心頭に発するという、全く同情の余地がないというような心境であるのが私は自然だと思うのですが、そうですか。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) たびたび申し上げていることでございますけれども、非常に多数の中小企業、また極めて多くの設備といったものを対象に行政を進めてまいります際には、これは長い間、いわゆる中小企業団体の機能を活用する、またその組織で仕事に携わっている人の人格を信頼するというようなことで行政が展開をされてきているわけでございます。そういう意味での信頼を裏切られたということはこれはまごう方もない事実でございまして、極めて残念だというぐあいに思っております。個人として心の奥底でどういう思いを持っているかということにつきましては、ここで申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、繰り返して申し上げますが、本当に残念なことだと思っております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 高沢さんの場合には四十八年七月から五十年七月が原紡課長補佐、高萩さんも大体同時期かその後の時期なんですが、いずれにしても、高沢さんを見ると職をかわってから十年間も一千万を超えるつけ届けをやっておったということは、これはやっぱり考えてみると、その間におった原課、局の皆さん、こういう方々に対してもそれ以上に当然やられておる、これは一般的に考える常識だと私は思うんですがね。とりわけ原紡課長と局長をやられた篠島さんなど、これは予算委員会で私取り上げましたように、累積して何回も何回もやられておる。こういうようなことは一つの例証にすぎないのですけれども、そういうふうに私は思うのですが、この点は、局長、どういう認識ですか。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) 基本的には先ほど申し上げましたように、司直サイドでの御解明を待たなければならないというぐあいに思っておりますけれども、私どもといたしましては、今回被疑事実ということで明らかにされておりますような事態につきましては、本当に衝撃を受けているわけでございまして、本当に心して行動をし、まさに国家公務員としての責任を果たし、また信頼を裏切らないように行動していかなければならないという思いをかみしめているところでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 私はこの一連の事件を見たときに、高沢さんが四十八年から五十年の間にいわゆる中小企業事業団の融資を引き出していくというこのルールをつくった。しかし、これは五十一年の繊工審の提言の中にもございますように、これは稲葉さんが会長をやっておるのですが、この制度については速やかに、「できるだけ早期」という表現を使っていますが、できるだけ早くひとつ廃止をしなさいという提言をやられておる。ところがそれを受けた五十二年からずっと引き続いてそれがやられてきて、事もあろうに、五十八年の十月の答申、ここにございますが、その答申を見るといろいろ書いてあります、廃止すべきだ、基本方向は廃止の方向だということで書いておりますが、結果は逆転して継続になっておる。ここに私は今日のいわゆる政・官・財を含む汚職腐敗が繰り広げられた一番大きな点がある、こう思うのですけれども、この辺の問題で一つお聞きしておきたいのは、そういう意味から見るとどうしてもこの間の当事者というものが出てこないとこの問題の解明は私はできない、そう思うんです。そういう意味で、高沢さんが補佐のときの課長、局長はだれなのか、さらに五十年以降の局長、課長、総括班長はだれなのか、これをひとつ明らかにしていただきたいと思います。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) ただいまのお尋ねの点につきましては、これは人事記録あるいは職員録等を練れば明らかなことでございますので、整理をいたしまして御提出を申し上げます。  なお、ただいま先生御指摘の問題につきましては、生先十分御承知のことでございますけれども、この審議会における議論につきましては大きく分けまして二つの流れがあるわけでございます。一つは設備登録制度の問題でございまして、これは昭和二十九年の中小企業安定法に基づきましてこの制度が導入されて以来いろいろと議論があるわけでございまして、五十一年、五十八年に特に集中的に議論がございましたのはこの設備登録制度でございます。なお、設備廃棄事業につきましては、先生御承知のとおり、日米繊維交渉当時はいわゆる補助金方式によりまして設備処理が行われたわけでございまして、昭和四十九年度から五十年度あたりから現在の中小企業事業団からの融資というような仕組みが導入をされているわけでございます。五十八年の繊維審議会におきましてはこの廃棄制度につきましても議論がございましたけれども、答申の中でも今後いわゆる全部廃棄といいますか、転廃業対策とリンクをして行うこと、それから今後各業種一回限り適用することというような考え方が示されているわけでございまして、現在の仕組みはその答申の線に沿って動いているということは先生御承知のとおりでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 高沢さんの補佐のときの課長、局長はだれですか。わからぬですか、ここで。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) 課長は二人でございまして、堺司、宇賀道郎でございます。当時の局長も二人でございまして、任期が重なっておるわけでございますが、橋本利一、野口一郎でございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 この提言があった直後の五十二年の課長はだれですか。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) 原料紡績課長についてのお尋ねでございましょうか。五十二年の課長は途中で交代がございますので二人になっておりますが、宇賀道郎と篠島義明でございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 私は今度の事件を見ると、今あなたはくどくど言いましたが、ほかの三十業種の各対応を見てもわかるんですけれども、大体一年か二年でこの廃棄事業というものは買収行為は終わっておるわけですね。それで後、支払っておる。こういう仕組みになっておる。ところが、撚糸工連関係については引き続きずっと波を打ちながら続いてきておるわけですね。さすがの会長の稲葉さんも五十八年の段階ではこれはもう打ち切ると、五十一年からの課題だから、こういう方向であったのが、結果は逆に継続になったと。こういうことでみずから証言しておりますがね。ここに何があったのか。ここに私はやっぱり政治家が絡んで、官が絡んでそうしてやられた今度の撚工連事件の一番の核心が私はあると思うんですね。その核心があるからこそ、もう既に課は離れておる高沢さんや高萩さんも含めて、撚工連としては接待、課を離れた場合には祝い金、そういったものがやられておった。そうだとするならばやっぱりその中心である五十二年の篠島課長時代、これは二年やっていますね。五十二、五十三、五十四年九月までやっていますね。そうして五十六、七年、八年、このときの課長、これはだれですか。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) 五十六年から五十七年にかけまして原料紡績課長に就任をいたしておりましたのは飛永善造でございます。  なお、ただいまの先生のお尋ねの点でございますけれども、確かに撚糸業界につきましては設備廃棄事業が行われた回数はかなり多いわけでございまして、現在五回目の設備廃棄事業が進行中でございます。ただこの状況につきましては、先ほど来ちょっとお話の出ております絹需要の問題がございまして、撚糸部門の従来の主たる需要部門は絹部門であったわけでございまして、この部門は十四年前のピークと比べますと現在六割ぐらいまで需要が減退をしてきているわけでございます。また、糸によりをかけるという工程は比較的単純な工程でございまして、この工程につきましては合繊メーカーあるいは織物業界等がこういう仕事の分野にも参入をしてくるわけでございまして、いわば需給のアンバランスが引き続き連続的に発生をするというような非常に難しい状況にあるというような事態が影響しているということは、御理解をいただく必要があるんではなかろうかというぐあいに思っているわけでございます。  なお、繰り返しでございますけれども、いわゆる五十八年の新繊維産業ビジョンをめぐりまして審議会の場で特に非常に激しい議論がございましたのは、設備共同廃棄事業ではございませんで設備登録制度の問題でございまして、これは先生十分御承知のとおりでございますけれども、念のためちょっと御説明を申し上げる次第でございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 時間がございませんから答弁はひとつ簡便にお願いしたいと思うんですが、これはきょうはもう時間がございませんからまた補助金等特別委員会の中で乱やらしていただきます。  そこで、一つだけ聞いておきたいんですが、いわゆる過剰機械の買い上げ。ほかの三十業種の状態を見ると、いろいろございますが、大部分は減価償却の残りを基礎にして買い上げていますね。ところが撚糸工連だけは再調の価格の二分の一という方式をとっている。再調ということを意味を聞いてみますと、今新しい機械を買えば価格は何ぼになるか、その二分の一を助成する、こういうやり方なんですね。なぜかと聞いてみると、減価償却がもうやってもないと、こういう理屈なんですけれども、そうすれば逆に言えば、もうただになってもいいような機械に現行価格で買えばという想定のもとにやっておる。ここにも私は問題があると思う。そこら辺はいかがですか。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○政府委員(浜岡平一君) 現在の買い上げ価格につきましては、買い上げ価格につきましてのルールでございますけれども、簿価の三倍以内、簿価を明らかにすることが難しい状況がございます場合には、御指摘のように再調達価格の二分の一以内、この二つの基準の範囲内で決定をするということになっているわけでございます。繊維業界は非常に零細な企業も多うございまして、いわゆる資産管理が必ずしも十分でないというような状況もかなり広く存在をしているわけでございまして、再調達価格によるケースというものは必ずしも撚糸だけではございませんで、かなりの分野で再調達価格というようなものが適用されているわけでございます。  いずれにいたしましても、そのときどきの状況に応じまして十分実態を把握し、適正な価格を設定をしなければならないということは全く御指摘のとおりでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 時間がございませんからもうしようがないんですが、法務省来ていますか。私がこの問題の追及を始めてずっと中身を調べてみますと、さっき言ったようにいろいろ疑問点がある。特に五十八年のいわゆる答申をめぐって、さっきから言ったように五十一年の提言をひっくり返しちゃっていくという過程が明らかになっておるわけなんですが、当然そこへも含めて捜査の対象として私はやられておるのだと思うんですけれども、そこらについていかがですか。

原田明夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(原田明夫君) お答え申し上げます。  ただいま先生御指摘の点に関しましては、現在捜査中の事案の中身に関することでございますので、ここで私から申し上げますのは差し控えさしていただきたいと思いますが、一般的に検察当局におきましては、今回の事件に限りませずその事件の全般にわたりまして国会でいろいろ御論議されること、また報じられることにつきましても承知した上で事案の解明に当たっているものと考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 終わります。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 大臣には日ソ二百海里漁業協定、大変御苦労さまでございました。その後サケ・マスもあるわけでございますのでどうぞしっかり頑張ってくださるように期待を申し上げる次第でございます。  通告を申し上げました順に従ってお尋ねをいたしますが、まず農産物の輸入自由化問題についてでございますが、農産物の市場開放につきましては五十六年以降数次にわたる関税の引き下げあるいはまた輸入制限の緩和等の措置が講じられてきましたし、昨年の七月には市場アクセス改善のためのアクションプログラムの決定ということもありました。私のように。三十数年間にわたって直接、間接に農政に携わってきました者からしますと、日本側も随分とできるだけのことはやっているなというような理解を持っておるわけでございますが、さしあたり今月の二十二日に期限切れとなりますところの対米協定の十二品目が、さしあたっての問題ということになると思いますが、先月の十八日に第一回の政府間交渉が開かれて、報道によりますとアメリカ側では十二品目の即時完全自由化を厳しく日本に要求したと報ぜられております。日本側としては、これに対して完全自由化には絶対に応じられない、拒否したので双方の主張は結局平行線のまま物別れに終わったとされております。農産物の輸入自由化問題はこれからの日本農業に与える影響というものは非常に大きいものがあるわけですが、以下四点について所見をお伺いしたいと思います。  まず第一点は、当面問題とされておりますところの落花生でありますとかトマトジュース、こういったもの、主要なもので結構でございますが、もしアメリカ側の要求のとおり完全自由化された場合、国内の生産に一体どのような影響をもたらすのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。

後藤康夫農林水産省経済局長

○政府委員(後藤康夫君) 自由化されました場合の影響と申しますのは、その当該品目の輸入品と国産品の競合度合いでございますとか、それからまたそのことによりまして他部門へのまた需給動向への波及の関係、それからまたもし我が国の輸入が非常にふえたというようなことになりました場合には、その農産物の国際需給なり価格にも影響を及ぼすというようなことがございまして、いろいろな変動要因がございますので、これを定量的に把握をいたしますことは非常に難しいわけでございます。ただ、今お話のございましたような例えば雑豆というようなものについて申しますと、北海道の畑作地帯の基幹的な作物でございますし、輪作体系の中にも組み込まれている地域的には非常に重要な産品でございますし、内外との価格差もかなり大きいということで、これ現在残っております十二品目それぞれ日本農業なりあるいは地域農業にかなり大きな地位を占め、また内外価格差も相当あるというものでございますので、かなりの大きな影響というものが予想される品目が非常に多いわけでございます。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 それでは今の件、私の質問の主意、次のお尋ね申し上げることと一緒にお答えいただきたいと思うわけでございますが、現在のように今お話ありましたように非常に大きな内外の価格差というものを抱えたままで自由化しますと、競争力の弱い日本の農業というものは当然窮地に追い込まれると思います。農家の生産意欲の減退というものも出てまいりましょうし、ひいては国全体の食糧自給力の低下を招くことになると私は心配するものであります。  そこで、我が国の今後の食糧自給率をどのように見込んでおられるのか、そこでどういう目標をお立てになっているのか、既に公表されているわけでございますけれども、改めてごく主要なものについて概略をお尋ねいたします。

田中宏尚農林水産省大臣官房長

○政府委員(田中宏尚君) 「農産物の需要と生産の長期見通し」につきましては昭和五十五年に樹立しております。この長期見通しによりますと、国民の主食でございます米につきましては需給を均衡させつつ完全自給する、それから野菜につきましてはほぼ完全自給、それから果実なりあるいは畜産物、こういうものにつきましては相当高い自給率を維持する、それからさらに小麦につきましては日本めん用、それから大豆は食用を中心にいたしまして、国内産の品質に適した用途に向けてできる限り生産を拡大する。  それからさらに、畜産物の消費の拡大に伴いまして飼料穀物の輸入、これは残念ながらそれこそこういう狭隘な日本国土という制限がございますので、飼料穀物の輸入というものはふえることは避けがたい。しかし、飼料作物全体を含めました飼料全体の自給率というものは何とか向上させたいというものが、昭和五十五年に作成し公表いたしております需給見通しの概要でございます。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 先般、経団連が策定した貿易摩擦解消のための意見書というものがございますが、これを見ますと、農産物についての残存輸入制限品目について過渡的に関税割当制に移行して、行く行くは完全撤廃に向けた計画を国が内外に公表すべきだと、こうされております。  この意見は、私のように農業に多年携わってまいりました者からしますと、今日の日本農業の現状からしてどうも現実離れをした議論のように思われてなりません。農林水産省としてこの意見書に対する所見をお知らせいただきたいと思います。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 今経団連の方から出されております「市場開放の一層の徹底」ということで「残存輸入制限および工業品関税の撤廃」という項の中で指摘されております。この中では「自由貿易の主導国としての立場を確立するために、完全自由貿易国への移行を国家目標として確立するとともに、残存輸入制限品目の完全撤廃」ということで書かれ、それを内外に公表するようにということであります。  しかし、この問題につきましては、先生からも今お話がありましたように、やっぱり農業というのは食糧の、要するに生命を維持するための基本のものであるということ、そしてこれの交易というものが案外言われているほど大きなものじゃない、非常に率の小さなものであるということでございます。そういうことを考えたときに、安定して国民に食糧を供給するという責任を私どもは考えたときに、基礎的なものについてそういったことをやるということはできないし、またこのことについては各国ともそれぞれが、やっぱりこういった農産物年ついてはそれぞれが制限をしておるというのが現状であります。  確かに、アメリカのように、残存輸入制限品目という、ガットの場での残存輸入制限品目はたしか一品目ということになっておりますけれども、しかしガットから除去されておるいわゆるウエーバーであれされているものが十品目ぐらいありますし、そのほか欧州、ヨーロッパなんかでも大変な実は問題がございます。そして、今度はECにポルトガルとかスペインが加入したということで、今度はその域内貿易をするということになると、今度はアメリカの方から買いませんという話で、今これはアメリカとヨーロッパの間でも大変な実は騒ぎになっております。  こういったことを考えたり、またニューラウンドの場でこういった農産物の交易についてはどうしたらいいのかということが、今これは国際的に話し合われているさなかでありますから、私どももその論議の中には積極的に参加して、本当に交易ができるのは一体どこまでお互いができるのかということについては率直に私ども話し合いたいと思いますけれども、完全撤廃ということは、これは言うことはあれですけれども、これは各国ともこれにはなかなか賛同されないんじゃないかなと思いますし、私どもも食糧の供給という一面、そしてもう一面の国土の保全ということを考えたときにも、そんな安易にできるものじゃないんだということをこれからもよくいろいろな皆様方に理解されるように努めてまいりたいというふうに考えております。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 ただいまの大臣の御認識に対しまして、私はまさに我が意を得たりというような感を持つものでございます。どうぞ今後もその方針で頑張っていただきたいと思います。  最後に、この問題につきまして今月の二十二日が期限切れということでございますから、あと十日もないわけでございますが、大詰めの交渉が続けられておると聞いておりますが、今後の見通し、そしてまた我が国としてこの問題の決着のために何を主張し、何を貫こうとされておるのか、端的にお答えいただきたいと思います。

後藤康夫農林水産省経済局長

○政府委員(後藤康夫君) 十二品目の問題につきましては、三月の協議に引き続きまして実は先週、四月の十日に二回目の協議をワシントンで行ったところでございます。品目ごとにいろいろな議論がございましたけれども、今回の協議におきましてもアメリカ側からは輸入制限の完全自由化という従来の主張が強くなされました。我が方は、完全自由化というようなことをコミットできる立場にないということで、我が国の農業の実情なりあるいは十二品目それぞれの我が国農業なり地域農業に占めております重要性等を説明をいたしまして、前回の決着、前回の決着と申しますのは、枠の拡大とか、あるいは十二品目の中にも七けたベースとか非常にたくさんの品目が含まれておりますので、それの部分自由化というようなことで決着を見たわけでございますが、前回の決着のような日米双方が受け入れ可能な現実的な解決策を見出そうではないかということでアメリカ側と話し合ったわけでございますが、まだ日米双方の間に基本的なスタンスになお相当な隔たりがございます。二十二日になりますと、二年前の決着の内容を履行している限りにおいてはガットの二十三条一項の手続を停止をするという期限が切れて、アメリカ側がガットの手続を再開する自由を得るということになるわけでございますが、今後、二十二日の期限に向けてとにかくさらに協議を継続しようという点では両者意見の一致を見ておりますので、さらに引き続いて解決策を見出すべく努力をしてまいりたいというふうに思っているわけでございます。  いずれにいたしましても、我が国の置かれている国際的な立場というふうなことから、市場アクセスの改善ということにつきましてはできるだけの努力は私どももしなければならぬと思っておりますけれども、我が国の農業あるいは地域農業に非常に大きな悪影響を与えるような措置はやはりとれないわけでございまして、そういった悪影響を及ぼさないよう現実的な解決を目指して最大限の努力を払ってまいりたいというふうに考えているわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○委員長(丸谷金保君) 午前の審査はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。    午前十一時五十八分休憩      —————・—————    午後一時一分開会

丸谷金保日本社会党

○委員長(丸谷金保君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、昭和五十八年度決算外二件を議題とし、農林水産省及び農林漁業金融公庫の決算について審査を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 午前中に引き続きましてお尋ねをいたしますが、水田利用再編の次期対策についてお伺いしたいと思います。  五十三年から米の需給の均衡を図るということで始められた再編対策は六十一年度で終了するわけでございますが、この間に二兆五千八百億円余の巨費を投じてきましたが、依然として米は過剰基調にありますので、今農水省が中心になって次期対策について検討を進めていると開いております。私は、これまでのこの対策の効果を高く評価しますとともに、米の需給の現状、今後の国民の食糧確保という立場から、次期対策というものはぜひ必要であるという考えてありますが、この次期対策をおつくりになるに当たっては、単に経済合理性だけを求めることなく、今後の食管制度のあり方も含めて、一つは稲作を中心とする土地利用型農薬の新しい展開、いま一つは地域農業の振興を図るという観点に立って、これまで以上に総合的な検討が必要だと思います。この九年間に転作の実施によりまして、私の秋田県のような水田単作であった地方の農村社会というものは急激に変貌しました。農家の生活論理というものと農業の経済論理というものがかなりかけ離れてきたものとなっておりますので、これまで以上に周到な配慮が必要であると思いますが、こうした見地に立って例えば転作の面積をどうするかというような大問題もありますけれども、それは御検討中でありましょうから今後の問題といたしまして、第一点といたしまして、対策の連続性と奨励補助金についてでありますが、具体的には県別の目標面積の配分等は、これまで実施してきた対策との連続性に十分配慮しなければならない。そうでないと、現場で混乱が起きると、こう思うわけでありますし、また奨励補助金につきましても、農家が今後とも転作営農の確立について意欲的に取り組んでいけるように継続すべきものと思いますが、これまでの対策との連続性、特に奨励補助金の問題についての今後の対処の方針をお伺いしたいと思います。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) いわゆるポスト三期対策について、現行対策との連続性あるいは奨励補助金の問題でございますが、全体としましてはやはり総体の面積はいわゆる第三期よりもかなりふえざるを得ない、こういうような感じもございまして、お尋ねの目標面積の配分という問題は大変難しい問題になるわけでございます。従来はいろいろその地域の農業生産の特性でございますとか、産米の質、そういう点とか土地条件、いろんな点を勘案しながら配分をしてまいりましたが、今回まずいわゆるポスト三期についてどういうような構想、どういうような仕組みで取り組むかという基本的なあり方を決めた上で、この配分問題についても取り組まなければならないというふうに考えております。そこにおきまして、お尋ねのような連続性の問題も大事でございますが、同時に今後仕組みます対策のねらいといわば相呼応するような形での配分というか、そういうことについてもまず新しい立場から検討しなければならない面もかなりあるのではないかと考えております。  次に、奨励補助金の問題でございますが、これは全体的には、やはり方向としては奨励金の依存からできるだけ早く脱却するという方向を私どももとっているわけでございますので、一方において従来の農家の方々あるいは農業団体の方、自治体の方々が取り組んでおりました転作の実態から見たやはりこういう一種の奨励措置の必要性もございます。これらの点よく考えまして、総体として恐らくふえてまいるでありましょう転作の目標面積を効率的にこなす、限られた予算をできるだけうまくこなして成果を上げる、こういう方向で今後とも検討してまいりたいと思っております。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 次に、公平確保措置についてお尋ねをいたします。  次期対策を円滑に進めてまいりますためには、農家間の公平確保措置がこれまで以上に重要になってくると思いますが、現場におきましては転作非協力の農家の目標面積を同じ集落内の協力農家がかぶって消化しておりますし、非協力農家というものが固定化する傾向にあります。このために集落内の農家間に不公平感が逐次増大しておりますので、法制化ということは難しいと思いますが、何か非協力農家というものを解消することができるような努力、工夫というものはないだろうか、こう思うわけでありますが、御所見のほどをお知らせいただきたいと思います。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) これはやはりお尋ねのように、基本的には公平を確保するという措置がどうしても今後とも必要でございまして、従来の対策ですと、やはり県とか市町村単位に物を考えておりますので、その県内に一部いわゆる未達成農家がおられますと、ここの地域の中でほかの農家に少し頑張ってもらう、こういうような形はどうしても起こっているわけでございまして、なかなかいわゆる未達成農家に対して、個々の農家に完全に公平を確保するような措置というのはなかなか仕組みにくい点もございます。ただ、いずれにしましても、全体として県の御努力、市町村の御努力によって目標面積を達成していただいて、その中で地域によってやはりできるだけ調整をしていただく。その場合に転作非協力農家についてはその地域内の措置としてやはり今後ともできるだけ協力してもらう方向にさらに指導を強めてもらう、こういうようなことにどうしてもなるわけでございまして、全体としてはやはり地域ぐるみで全体の目標をこなすという方向での取り組みを今後ともお願いすることになるのではないかと考えております。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 第三点は、この次期対策に対する農林水産省初め国の取り組みの体制についてお伺いしたいと思います。  申し上げるまでもなく、この次期対策は今後の農政の根幹にもかかわる極めて重要な課題でありますので、総力を挙げて取り組む体制が必要であると思いますが、現在どのような体制で検討をお進めになっておられるのか、事情をお伺いしたいと思います。  また、従来、次年度の対策が県の段階に示されるのが早くても年末になっておりまして、五十三年に始まりましたときに、私ども、国の農政の問題であると同時に、それぞれの地域、地方の問題でもあると受けとめまして、熱心に協力体制を確立するために足をすり減らして頑張った記憶があるわけでございます。今度のこのポスト対策というものはいわば新しい政策の展開になると思いますので、受ける農家側、市町村、農業団体にこの趣旨を徹底させて理解と協力を得ますためには、次期対策の骨格あるいは制度の主な内容などについてはできるだけ早く明らかにしてもらうことが必要だと思いますけれども、今の状況ではいつごろそういったものをお示しいただけるのか、お見通しのほどをお伺いしたいと思います。

田中宏尚農林水産省大臣官房長

○政府委員(田中宏尚君) 次期対策につきましては、ただいま御指摘ありましたように、農政の最重要課題と言えるわけでございまして、全省的な取り組みが必要なことはもちろんでございます。  具体的体制といたしましては、官房を初め、関係各局、各地方におります部長、審議官が継続的にプロジェクトを組みまして検討を常日ごろ進めておるわけでございます。それから、さらに外部的な場面でもいろいろと御意見を聞くということで、昨年の十二月から農政審議会を開催していただきまして、その農政の基本方向なりあるいはビジョン、こういうものの一環といたしまして次期対策のあり方というものを農政審議会の場においても検討していただいておるわけでございます。  それから、公表のスケジュールでございますけれども、ことしの秋までには骨格をぜひ詰めたいと思っておりますので、六十二年度以降の対策の円滑な推進なりそれから営農活動、こういうものに支障が生じないようなタイミングでぜひ当方といたしましても対外的に骨格はお示ししたいというふうに考えておるわけでございます。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 三番目に、食管制度についてお尋ねをいたします。  去る二月十七日の夜八時からNHKの特集番組で、タイトルは「「米・裏ルートを追う・日本人の主食・米」そのゆがんだ流通の実態にせまる」、こういう番組が放映されました。ごらんになったことと思いますが、最初に画面に出てまいりましたのが山陰のある県のやみ水薬者の倉庫でありました。うずたかく積み上げられました不正規流通米は、全国の不正規ルートから流れてきた米でありまして、それがまた全国に流れていく、その様子を克明にカメラがとらえておりました。そのルートを追ってドラマが進められたのであります。しかも、このルートに出てくる業者は、食管法を無視し、無許可業者であることをはばからない、そればかりではなくて、公然と不正規流通米の必要性、そして食管法の無用論を説いておるわけであります。そして、最後のシーンでは、そのルートの主要な役割を果たしていると思われる人物、これが、今、米の過剰作付問題で大変揺れておりますところの私の秋田県の大潟村の公共的な場に公然と乗り込んでいくさまを見まして、私は愕然としたわけであります。  あれを見まして、今日果たして食管法というものは守られておるのだろうかと思ったのであります。全国の農家はこれまで事あるごとに国に対しまして食管制度の堅持ということを強く求めてきております。私もこれまで農家の方と一緒になって食管堅持を叫んでまいった一人でありますが、事もあろうに私の郷里で大がかりな不正規米が流通しているということを目の当たりにしまして、非常に残念でなりませんし、全国の農家の方に恥ずかしいと思った次第であります。  あの番組をごらんになってどのような感想をお持ちになったのか伺いたいと思います。

石川弘食糧庁長官

○政府委員(石川弘君) 番組を取材しております段階で、実は私どもの方にも見えられておりまして、誤解を与えないようにという意味でいろいろ私ども申し上げたわけでございます。先生も御承知のように約一千万トン前後の米がつくられるわけでございますが、いわば政府が直接持つなりあるいは自主流通といった形で流しておりますのが七百数十万トンの大きさでございます。そのほかに農家がみずから消費するものあるいはその周辺に若干の米があるわけでございますが、これを我我が食管で管理をいたしまして、御承知のように、例えば二年続きの豊作になって米が相当出てまいりましても農家の手取りは下がらない。それから、消費者にとりましても一定の価格で、例えば五十九年の端境期に米の量がいろいろ問題になりました際にも、決して過去のような高騰とかそういうことがない。そういう形で食管が円満に動いているわけでございます。御指摘のように、これはどの時代でもそうでございましたけれども、集荷の段階なり販売の段階でいわば決められたルート以外に流れているものがある程度あることは事実でございます。  たまたま今回撮られましたものも、実は大潟村の問題は、出荷をするサイドからのいわば違法行為としてある程度恒常的に行われたことがございましたので、昨年来所要の措置をとっておるわけでございますが、それと同時に、消費地サイドにも、再度の警告をいたしましてもいまだに反復をしている者があることも事実でございます。非常に多くの方々は、集荷段階でも販売段階でもいろいろお話をいたしました結果、これをやめていただいておるわけでございますが、若干の方々は、ある種の確信犯と申しますか、法律自身が問題があるというような主張をされながらやっていらっしゃることも事実でございます。  私ども、やはりできるだけ正規の業者の方々が一生懸命商売をなさるという形でそういう不正規のものが流れないようにする努力をまず要請しております。それから、そういう不正規行為がありました場合、まず第一義的には行政で是正すべくやっているわけでございますが、そのようなどうしても問題のある方については、これは八郎潟の事案のように司法的な手続をとらせていただいていることも事実でございます。  そのようなことを申し上げた上での報道でございましたけれども、私自身の見ました感想から申しますと、そういう全体の量とそういう行われていることの感じから申しますと、率直に申しまして、過度に事柄を大きく、しかも若干、私どもの立場からいたしますと、事柄を曲げていらっしゃるようなこともございます。例えば、最後に八郎潟のカントリー公社に行かれたような場面なんかは、全くそういうことを知らないで対応されているものをそのまま出しているということで、むしろ現地から抗議をなされているということもございますので、報道自身は私ども、まあ報道されること自身をどうこう申し上げませんけれども、そういう事実をもう少し忠実にやっていただきたかったと思っておりまして、私どもは遺憾だと考えております。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 次に、食管制度というものをこれからの農業政策上どのように位置づけるべきかということについてお尋ねをしたいと思います。  現行の食管法は、昭和十七年に制定されてから、そのときどき国民に対する食糧の安定供給に非常に大きな役割を果たしておることを評価しなければならないと思います。しかし最近になりまして、ただいまお話しの確信犯と申しますか、そういう方々の論法にも見られますように、最近一部に安い外国の米あるいはその他の農産物というものを輸入すべきであるという、何と申しましょうか、国際分業論とでもいうようなもの、さらには食管無用論さえ唱えられまして、農家に大きな不安を与えておるという事実は否定できないと思います。万一食管法が撤廃されるようなことになりますと、とにかく私はこれは大変なことになると思います。国が責任を持って国民の主食を確保し安定して供給するために、食管制度の根幹というものはどうしても存続しなければならないと私は確信するものでありますが、今後食管制度を農業政策上どのように位置づけていかれるおつもりかお伺いいたします。

石川弘食糧庁長官

○政府委員(石川弘君) 今御指摘がございましたように、生産サイドから申しましても農業生産の約三分の一の重要な作物でございますし、消費者サイドから考えますと、これは今摂取カロリーのほぼ三分の一をこれでとっているといういわば主食の地位にあるわけでございます。御指摘のございましたように、実は食管法制定以前、大正十年以来一種の間接統制手法で米を管理してきたわけでございますけれども、やはりそのときどきの事情に応じて、生産者にとってはいわば再生産が確保されるということ、消費者にとっては安定的な供給を図られるという、その両方が充足できるような制度として運営をしたいと思っておるわけでございます。御承知のように、どちらかというと不足基調のもとで生産を増強しながら、これを安定的に公平に分けていくという制度であったわけでございますが、米の生産がある水準を超えてまいりまして、必ずしもそういう考え方だけでは円滑な運営が困難でございましたので、御承知のように五十六年の制度改正によりまして、過不足両様に備えるという形で制度を改善をしてきたわけでございます。  それから、法律面だけではございませんで、例えばいろんな品ぞろえをするというようなことで消費者の方の要望にもこたえるというようなことから、昨年秋以来流通改善等を行いまして流通の合理化もやってきているわけでございます。いずれにしましても、特に先生も御指摘の国境措置のことを考えますと、現在よく国際的な米価水準との乖離というお話がございますが、現在形成されておりますような国際価格というものは、例えばアメリカの米作経営というのは百数十ヘクタールの大きな経営でございますし、もう一方のタイのお米の価格なんというのは、これは御承知のような大変劣悪な条件下でタイの農民がつくっている生産者の価格というようなこともございまして、私ども、そういうところに近づけるということは、これはなかなか困難なことでございますけれども、一方では日本の農家が将来本当に米づくりを中心にやっていかれるような方々、特に経営規模も拡大し合理的な経営をなさる方の米価水準ということを考えながら、やっぱり再生産を確保いたしますとともに、消費者の方にも過不足両様に備えて米価というものが安定するということが必要だと考えておりますので、五十九年に衆参両院でいただいております食管制度に関します御決議も十分頭に置きまして、今後も農業政策上の重要な柱と考えて運用をしていくつもりでございます。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 不正規流通米が言うならば横行している現状に対しまして、今後国の対応をどうなさるのかお伺いしたいと思いますが、米の需給の均衡政策というものが昭和四十五年以来農政の重要課題とされてきましたが、先ほどのNHKの特集番組、まあ誇張されている面もあるかと思いますけれども、現実に食管法を無視して半ば公然と米の不正規流通が行われておるとしますと、まるでざるで水をくむにも等しいことになりはしないかという感じがするわけでございます。そしてまた、後ほどお尋ねをします秋田県の大潟村の問題とも関連するわけでございますが、米の生産調整に協力をしてきた多くの全国の農家の信頼を裏切るということにもなりますので、そしてまた先ほどの水田利用再編次期対策に関してもゆゆしい問題になると思います。米の不正規流通に対して、国として今後どのように対処なさるおつもりかお伺いをいたします。

石川弘食糧庁長官

○政府委員(石川弘君) 五十六年の改正の際に、米を取り扱います業者の方々、一つは集荷業でございますが、集荷業につきましては農林水産大臣の指定を受けること、それから販売側、これは卸売業者と小売業者でございますが、このいずれもが都道府県知事さんの許可を受けて営業するようにということをやっていますほかに、若干の別途の流通規制がございます。今御指摘の不正規流通問題の大半はこの集荷なり販売をなさる方々のいわば違反行為ということになりますが、一つは、やはり何と申しましてもそういう不正規の方々が商業活動をするということの中には、既存の集荷業なり販売業の方々の活動に若干不十分なものがあると。例えば十分な競争が行われていないとかそういう点から問題が起こることがございますので、これは先ほども御説明いたしましたように、集荷につきましても、あるいは国自身が売ります売り方にしましても、それから例えば卸と小売の結びつきといったところにつきましても、いわば流通改善と称することでより競争的な関係をつくりまして既存業者の方が努力していただくということが、これまず第一に必要だと思います。しかし、そういう努力をいたしました上でなおかつ不正規な活動があるということになりますと、これは先ほど申し上げましたように、五十六年の改正法前のような物を動かすことの流通規制ではございませんで、業として反復継続することの違反ということになりますので、そういうことを反復継続し、しかも相当続けられるという方につきましては、最初は行政指導で対応いたしますが、どうしても行政指導では対応ができない場合にはこれは司法的な手続に移ってこれを是正をしていくということでございます。先ほどお話が出ました八郎潟の事案につきましても、現在そういう手続を行っているところでございまして、私ども、今後ともまず基本的には既存の業者の方々の活動の活発化、それから不正規を行います方についてできるだけこちらが行政的な形で対応する、それでもどうしてもだめな場合は司法的な手続に移るというこの考え方でやっていくつもりでございます。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 最後に、秋田県の大潟村の営農問題についてお伺いをいたします。  私はこの問題は決して秋田県の局地的な問題ではないと思います。御承知のように、この村には北は北海道から南は沖縄まで全都道府県から入植しております。ここの村で起こっております問題は、とりもなおさず今日の日本の農業の縮図と言ってもよいと思うような状況でございます。    〔委員長退席、理事梶原敬義君着席〕  この村は、日本農業の近代的モデル農村を建設するということで、昭和三十二年から八百五十二億でございますから、今の価格にいたしますと一兆円を超える巨費と十五年の歳月をかけて、農林省初め数多くの人々の血のにじむような御努力によって誕生した村であります。当初は、十ヘクタールの水稲単作経営で出発しましたが、四十五年以降全国的な米の過剰基調ということがありまして、全国的に新規開田が抑制されましたので、大潟村でも新規の入植を中止されましたが、なお全国から入植したいという希望の方が殺到しておりましたので、四十九年以降には稲と畑作をおおむね同程度とする田畑複合経営に移行する、こういう約束で入植が再開されました。一方、既に当時入植しておった者につきましては、これも十五ヘクタール規模の田畑複合経営をやる、こういう前提で五ヘクタールの農地を追加配分して、五十年から田畑複合経営をやることになって現在に至っておるわけであります。  一方、四十五年からは、米の生産調整が国の重要施策として進められまして、全国の農民は米の置かれている現状というものを認識しまして、経営規模で申しますと大潟村の十分の一にも満たない規模でありますのに、食管制度を守るということで、言うなれば痛みを分かち合って水田利用再編対策に協力して頑張ってきておられるわけであります。こういうさなかに大潟村においてのみ近年連続して過剰作付が行われ、そして年を追ってエスカレートしてきております。今では十五ヘクタール全部を稲作とする権利を主張しまして、国の農政に真っ向から対立している農家が出てまいりました。私は、かってこれらの方と酒を酌み交わし、ソーラン節を歌ったり土佐の高知を歌ったりした仲間でありますが、大潟村農家の五百八十八戸の中の一部分ではありますけれども、そういう考えに立っている人がおるということは、秋田県民の一人として、またかつて県政の一端を担った者として大きな失望を感じておるわけでございます。  申し上げるまでもなく、大潟村はただ単に大規模な水田農家をつくるために生まれたものではありません。秋田県の貴重な資源でありましたところの八郎潟の水産資源、風光明媚な自然というものを提供しまして、しかも当時県庁の中には大潟村のためだけに二つの課を新設したほかに、随分多額の県単独の負担も行ってきておるわけでございます。それは、全国から入植される方々に日本農業の先達としてあらゆる困難に立ち向かって新しい展望を切り開いていける良識と努力を期待したためであったのであります。一部ではありますけれども、かなりの農家がこの期待に背いておることは残念至極であります。  そこでお尋ねしたいわけでありますが、五十二年からこの田畑複合経営の取り組みというものはずっと、最終的にはきちんと約束が守られてきました。過剰作付をしましても農林水産省の方からの御指導がありまして、最終的にはみんながこの約束を守ってまいりました。非常に残念なことに五十六年に一人、どうしても最終的に是正をしないという者が出ました。明くる五十七年にもう一人最終的に是正に応じなかった者が出ました。そういうことでとにかく七、八年の間はいろいろなことありましたけれども、田畑複合経営をやるという約束が守られてまいったわけでございますけれども、それが昭和五十八年に一挙に十六人、十六戸、最終的に是正勧告に応じないという者が出たわけでございます。  私は、今この委員会で審議をしております昭和五十八年の会計年度におきまして、一体大潟村について何があったんだろうかということを大変不思議に思います。何か農林水産省の方針の御変更でもあったのかどうかというような気もいたしますし、またこの過剰作付の是正について五十八年度農林水産省としてどういう対策を講ぜられたのか、まずお伺いしたいと思います。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 大潟村につきましての現状、それから従来の方針等につきましては、既に先生がただいま御指摘されたとおりでございまして、私どもは八郎潟新農村建設事業団法二十条に基づきます「基本計画」の中の基本方針に基づいて営農が営まれるように指導してまいっているわけでございまして、五十二年以来今日まで畑作安定特別対策事業等実施いたしまして、五十八年度は千八百万余の予算措置を講じ、畑作技術の研究、入植農家の経営の実態と動向の把握等に努めてまいったわけでございます。遺憾ながらただいま御指摘ございましたとおり、まあ十六人の違反者と申しますか、過剰作付者が出たわけでございます。まあ、作付面積としては二十四・七ヘクタールでございます。これに対しましても、もちろん私ども国、県、村が一体となりまして、過剰作付の解消を指導したわけでございまして、当初二十八人でございましたが、十六人まで減少したわけでございます。私どもこのような事態がそのまま放置されることは、ますますこれを増加させることにもなりかねないということでございますので、この十六人の過剰作付者につきましては、六十年の三月段階におきまして、知事さんからの申し出もございまして、加工流通米としてこれを流通ルートに乗せるといういわゆる是正措置を講じたわけでございます。この二十四・七ヘクタールに相当するその収穫については、六十年度におきまして、いわゆる互助方式によりまして村全体で是正したところでございます。特段に五十八年度におきまして方針の変更があったというようなことはないわけでございます。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 次にお伺いいたしますが、今局長の御答弁にありましたように、国、県、村が一体となって過剰作付の防止、あるいは解消について懸命の努力を続けてきましたけれども、五十九年には六十六戸、そしてまた昨年は百六十八戸も、まさに倍々で過剰作付者が増加しておる。非常に憂慮すべき事態でございますけれども、ことしもこのままでまいりますと相当過剰作付者が出るのではないかという見方が強いわけでございますけれども、ことしも農林水産省、県、村が一生懸命頑張っても残念なことに過剰作付者が大量に出たという場合に、ことしはどのように対処なさるおつもりか、確認のためにお伺いしたいと思います。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 六十年度におきましては、今お話がございましたように、最終的には百六十名と若干減ったわけでございますが、いずれにいたしましても相当量の過剰作付者が出たわけでございまして、私ども特に昨年度につきましてはこれは大変遺憾な事態であるというふうに認識しているわけでございまして、昨年三月、従来の八・六ヘクタールの稲作面積を十ヘクタールまで拡大してもらえるならば、これは的確にそれを守らせるという旨の知事さんのお申し越しもございました。また、知事さんのお申し越しの前提として、大潟村村長さんからも同じような趣旨のお申し越しがあったわけでございます。私ども基本計画ではおおむね田畑半々となっておりますけれども、田畑複合経営の確立という趣旨から言えば、それは十ヘクタールまでふやしてみてもそう趣旨に反することはないであろうというところから、これを十ヘクタールまでの作付を認めたわけでございます。にもかかわらず、その年直ちに大量の違反者が出たということについて、私ども大変遺憾に存じているわけでございまして、御指摘のように、六十一年度につきましても同じような心配を私どもは憂慮しているわけでございますが、この点につきましては、昨年三月時点で、十ヘクタールを認めてもらうならばまず的確に遵守させることができだろうというお見通しに立たれたことがなぜ狂ったのかと、そのような辺の事情もよく秋田県から聴取いたしまして、今年度そのような事態が生じないように県、さらに村、あるいは関係農業団体とも十分に御相談してまいりたいと思うわけでございまして、特に私どもといたしましては、食糧庁の協力も得まして、昨年末には大変な関係者の努力によって不正規流通の是正措置等も講じたわけでございますので、このような従来の事態を踏まえまして、県、市町村、さらに関係農業団体、場合によっては入植者の方々等に十分御相談して、適法な事態になるに指導してまいりたい、かように考えているわけでございます。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 国税庁にお尋ねをいたしますが、今大潟村では上限の十ヘクタールを超える五ヘクタール、つまり全部稲作をやりますと一戸当たりの所得で五百万円の差がつく、こうささやかれております。この過剰作付者が正規のルートを経ないで米を売ったほかに、もしもその所得が課税を免れているというようなことがありますと、きちんと国との約束を守っている農家の間に大変な税の上での不公平感というものも増幅するわけでございまして、まじめにやっていこうとする者の意欲を減殺しかねないことになろうと思いますが、適正課税の見地から大潟村の実情を国税庁としてどのように認識しておられるのか。個別の問題でありまするので明確なお答えは期待できないと思いますが、一般論で結構でございます。もし今後も過剰作付者が出、それによって表面に出ない米の売買によって不当な所得があった場合、どう対処されるおつもりかお伺いいたします。

加藤泰彦国税庁直税部所得税課長

○説明員(加藤泰彦君) 一般論として申し上げれば、国税当局は適正、公平な課税の実現を図るために、系統外出荷資料も含めまして、農産物出荷資料の収集を図る一方、国会で論議された事柄や新聞、雑誌等で報道されている事柄につきましても貴重な情報として関心を持ち、これらの諸情報と納税者から提出された申告書等を総合検討いたしまして、課税上問題があると認められる場合には必要に応じ実地調査を行い、またこの調査結果などをもとにその地域における他の納税者を指導するなど、適正な課税に努めているところでございます。今後ともさらに資料、情報の充実を図り、適正課税の実現のために努力してまいりたいと思います。  ただ、個別にわたる事柄につきましては答弁を差し控えなければならない立場にありますので、その辺は御理解をいただきたいと思います。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 最後に、六十二年以降の問題でありますが、明年の三月で国と入植者との間で取り交わされた契約が期限切れとなるわけでありますが、期限切れ後の昭和六十二年、やはり大潟村に対しても、これは次期対策と関連するわけでございますが、全国の農家と同様に転作を求めていかれるという御方針なのか、あるいは契約の期限切れと同時に大潟村については特殊だということで転作を求めない御方針なのか、その辺を現段階の御判断で結構でございますから、きちっとお答えをいただきたいと思います。

佐竹五六農林水産省構造改善局長

○政府委員(佐竹五六君) 来年度以降の大潟村の営農でございますけれども、法律的にどういう状態になるかいろいろ議論はあろうかと思いますが、いずれにしても、確かに買い戻し権は来年三月で失効するわけでございます。しかしながら、私ども、基本計画は生きているわけでございますし、田畑複合経営の創設という政策目標は変わるわけでございません。  さらにまた、現在、三期対策以降の対策については種々農林水産省全体として検討するところでございますが、従来以上に需給が厳しくなっていることはあっても、緩んでいる状態ということではございませんので、私どもの基本的立場としては、現在までの指導と同じような指導をしてまいりたいと。ただ、これは転作以前の問題でございまして、いわば開田抑制にかかわる問題でございますが、従来の指導方針を堅持していきたいというふうに考えているわけでございますが、先ほど申し上げましたような、現在までの事態がなぜ生じているかということについても十分分析してみる必要があるわけでございまして、それらの点も踏まえて県あるいは関係農業団体等、広く関係者の御意見を徴したいと思いますが、基本的な姿勢としてはただいま申し上げたようなことでございます。

出口廣光自由民主党・自由国民会議

○出口廣光君 終わります。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 質問をさしていただきます。  私はまず、大変御苦労なことでございましたが、日ソ漁業委員会第二回会議に御出席をなされてお帰りになられました農林水産大臣に、この漁業交渉の結果等についてお伺いをするわけでございますけれども、まあ、申し上げて非常に残念な結果であるということを言わざるを得ませんし、先ほど大臣の御所見の中にもそういうものがあったと思います。私は、これらのことを踏まえて、今後の対策のこと等もいろいろあるわけでございますが、まず大臣がこのたびの交渉に当たってどんなことが一番に痛感なさったか、どんなことを一番感じられたかということからまず伺わせていただきます。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) これは過去にもお話ししたことあるかもしれませんけれども、ちょうど二百海里問題、これが起きてきたときちょうど私は政務次官を勤めておりました。そして、そのときには鈴木善幸元農相が訪ソしまして、四十五日間ぐらいかけて枠組みというのをつくったわけです。それ以来日ソ間において話し合いをし、その年その年の漁獲量というものを決めてまいったわけでありますけれども、あるいは操業条件を決めてきたわけですけれども、特に昨年から日ソ地先沖合協定というのが結ばれ、この中で漁業委員会において話し合いを進めるということでありました。ただ、今度の第二十七回の共産党の大会におきましても、大陸棚の資源ということも含めて資源の管理といいますか、そういったものの保全というものをきちんとしていかなければいけないということ、それと生産等についても合理的な生産をしていかなければいけないというようなこと、こういったことがひとつのソ側の方の考え方の基本に実はきちんとしたものができ上ってしまっておるということであります。そういう中で過去の日ソ間の両水域においての漁獲というものを見たときに、日本側の方がクォータに対して相当高い比率を占めてくるにもかかわらずソ側の方が大変低いということ、こういったことについて自分たちとしてもやはり同等同量であるべきじゃないかというものがございました。そういう中で例えば差のあるクォータに対しては、例えば金銭的な支払いをするようにというような話も実はあったわけでございます、ただ、そういう中でずっと議論をしてきましたけれども、御案内のとおり、なかなか交渉が難航してしまったということで、もう四月に入ってしまったという事態を迎えて、このままいきますと本来余り議論にならない、当然もう出漁できる分野までずっと休まされてしまっておるという状態でございまして、これが延引するともうそれこそ北洋漁業というのが全減してしまう、壊滅してしまうということで、私訪ソして閣僚レベルでの話し合いをいたしましょうということで、カメンツェフ漁業相と話し合いをしたわけであります。しかし、前段申し上げたような資源問題等につきまして非常に厳しい姿勢で臨んでこられるということで、相当我が国の北洋漁業に果たしてきた役割、そして激変というものがどんなふうにお互いに影響を受けるものかということの説明、そういったことを延々と実はやり合ったわけでありますけれども、基本的な問題についてこれはとても考え方を変えるということはほとんど不可能であろうということ、そういう中で現実的な対応を迫られたということであります。まあ私としてはそういう中で十五万トンずつのクォータをあれしましょうということ、ただ各漁場によって魚種の問題あるいは操業の方法、こういったことが多少まだ問題がございます。そういうことについては今、きょうからですか、日ソ漁業委員会を再開しまして細かい詰めを行っておるところであります。  なお一言だけ申し添えますと、ムラホフスキー第一副首相、国家農工委員会の議長でありますけれども、この人と話しましたときにも、魚を食べる量について今現在十七キロであるものを将来十九キロにしようということで、これから食べ方、保存の仕方、いろんなことについて勉強をしていきたいなんということを言っておりまして、やはり単に漁業資源を守るということだけじゃなくて、魚たんぱくというものをもう一度見直すという考え方が食糧の計画といいますか、そういった中にもうきちんと出てきておるということが言えると思います。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 向こうの国ね。ソ連の国の方が。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) そうです。そういうことですから、やはり自分の方の海での漁獲というものについても、今までと違った考え方を示しておるということが言えると思います。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 そこで、私何か新聞の報道なんか読ませていただきますと、ソ連側の交渉の過程で、いわゆる日本の漁船の違反操業の何か指摘があったというふうに報道されておりまして、昨年中の違反操業が我が国がソ連水域に入ってやった違反が四百六十四隻で、そして一方で日本水域の方でソ連漁船が違反した操業数は三隻であるというふうなことが言われたそうでございますね。そうして、また今この交渉中にもかかわらず、日本の漁船がソ連水域内でカニやらウニやら等を密漁しているということの写真まで何か示されて、その点のアンフェアを指摘されたというふうなことを伺っているわけでございますけれども、こんなことは非常にソ連側の感情を害しているというようなことにつながっているのかどうなのか、いかがでしょうか。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 細かい数字についてはあれでございますけれども、ほぼそのような数字であるように私も記憶しております。そして、向うの方で言うのは、確かに海で魚をとるということであるので、線を引いてあるわけでもない、そういうことで魚を追いかけているうちに禁漁の区域に入ってしまうとか、そういったことは確かにあるでしょう、それは私の方も認めますということを言っておるのです。ただ、問題は、今お話があったように大陸棚資源、これはとらないということになっておるのが、実際にとられて相当船に積んであるのを発見し、それを私たちは写真をとってありますとか、そのほか量が、これだけですというものが全然違う量を、相当大きな量をとっておるとか、こういった、言い方としては質についてのいい悪いの悪いとい亘言い方で、例えば何かが報告がちょっと間違えたとか勘違いしたとかおくれたとかいうものだったら、まあまあこれはしようがないだろうと思うけれども、ちょっと少し度が過ぎておりますというような指摘があったことは事実であります。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 水産庁の長官にお伺いをいたしますけれども、このたびの交渉で着底トロールだけが一応認められたことによって、スケトウ漁が少し助かったということがあるわけでございますけれども、そのことについても長官はいわゆる底刺し網漁業が全面禁止されたということの意味合いは、つまり何というのでしょうか、着底性漁法というのがソ連は全面的に否定しているのだ。したがって、将来はこの着底トロールのようなものにも必ず制限が入ってくるよというふうに何かおっしゃっておられまして、そうなると入漁料まで払ってソ連水域内に入るのはもう無意味である、したがってソ連二百海里水域からの撤退はもう時代の趨勢であるという見方をしておりますということをおっしゃっておられるのですけれども、この点についての考え方を確認さしていただきたい。

佐野宏哉水産庁長官

○政府委員(佐野宏哉君) 記者会見の席上、私がしゃべりましたことと、それに若干新聞記者の方が解説的に書いたことと両方つなぎ合わせると、先生のおっしゃったようなことでございますが、私どもの認識といたしましては、ソ連側の底刺し網に限らず着底漁具に対する否定的な見方というのは、今回の協議に当たりましてある程度の水域で着底トロールの操業が認められることになりましたが、基本的に着底漁具に対するソ連側の否定的な見方というのは変わっておらないというふうに思いますので、ことし着底トロールの操業が認められた水域につきましても、来年の問題としてソ連側がさらに問題を追及してくるであろうということは当然予想されるところであります。それで、そのことは金銭を支払うか否かということについて関係業界の皆さん方が否定的な判断をなさる上での一つの重要な要素であるというふうに認識をいたしております。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 それから、先ほど大臣のお話の中にもございましたけれども、いわゆる他の魚種への影響等も勘案したものだからということを言っておられるわけでございますけれども、間もなくいわゆるサケ・マスが交渉の段階に入るわけですが、これへの影響というようなことをどう見ておられるか。五月一日から出漁できるということが果たして言えるかどうなのか。これも報道等によりますと、交渉は四月二十六日からというふうなことも言われているわけでございますけれども、サケ・マスについてはいかがでしょうか。

佐野宏哉水産庁長官

○政府委員(佐野宏哉君) お答えいたします。  元来、日ソ漁業合同委員会は二月の三日から東京で開かれるという話になっておったわけでございまして、日ソ漁業委員会の方がこういう調子でずっと延びたものでございますから、その結果、日ソ漁業合同委員会が始まる時期もつれておくれてきてしまっておるわけであります。そういう意味では、日ソ漁業委員会の開催の時期がおくれておるということ自体、来るべきサケ・マスの協議に一つの困難な制約要素になるということは否みがたいところであろうというふうに存じております。  日ソ漁業合同委員会の日取りにつきましては、先方は二十六日からという意向を伝えておりますが、これは大臣からカメンツェフ漁業大臣にただいま先生も言及なさいましたような懸念を伝えまして、できるだけ早期に日ソ漁業合同委員会が始められるようにしてもらいたいということは申し入れているところでございます。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 今回の結果を踏まえて我が国の北洋漁業基地というのは、根室あるいは釧路あたりを中心にして、結局減船やむを得ないというところになっていくわけでございますけれども、私が持っている少ない知識でいきますと、減船をする船の方が多くなって操業できる船の方が少なくなった場合の共補償みたいなものは、今後一体どうなっていくのだろうかということを考えてみたりもいたしますわけでございますし、それから、そうした漁民の再雇用の問題等は、これは非常に大きな課題が私はあるのではないかというふうに思います。それからさらに、この関連業界の話が既に出てきておりまして、水産加工業あたりにも大きな影響が今回の交渉を踏まえて既に起きているということでございますね。そして、こういうものを反映した、こうした地域の経済に大きな影響を及ぼすというようなことで、今後政府はよほど真剣に、またきめ細かく救済策をしていっていただかなければならないのではないかというふうに思うわけでございますけれども、この点、大臣いかがでございましょうか。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 先ほどもちょっと御答弁を申し上げましたけれども、今おっしゃるように、非常にその地域経済に与えている影響というのは相当大きくなるであろうということを私ども予測しております。  私どもも、ただ向こうからの話を聞くというだけではなくて、ソ側の状況というものも率直に関係の皆様方にお話を申し上げながら、今、現状がどうなっているのか、そしてこれからの経済がどんなふうになっていくのか、そういったものを自分たちで実際に見きわめながら、なるべく速やかに対応していきたいということで、できれば今週中にも現地の方を訪れてみたいというふうに考えております。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 少なくとも政府の責任でソ連と交渉してきたということになれば、私はこれはどうしても政府の責任において救済策を講じていくべきであるというふうに思いますし、私どもの党としてもそのことを強く要望するところでございますので、よろしくお願いいたします。  水産業の非常に厳しい状況の続きと言ってはなにでございますけれども、国の附属機関等の整理合理化に関する総務庁の行政監察にまりますと、水産大学校に関する指摘が一つあるわけでございまして、長官がお座りになっていらっしゃいますところでございますのでこれをお伺いするわけですが、ただいまいろいろお話をいたしましたように、日本の漁業をめぐる環境というのは大変厳しい状況の中にあるわけでございまして、このたび、そうしたものを反映してか、水産大学校の漁業学科、機関学科の定員割れが指摘されているわけでございますね。これについて今後、総務庁の方では、現行の学生定員及びこれを基礎とする乗船実習体制等について、運航あるいは漁労技術の高度化に対応していくような教育内容の改善ということも含めて見直しなさいというふうに言っているわけでございますが、これは今後、水産大学校という立場はどういうふうになっていきますんでしょうか、お伺いします。

佐野宏哉水産庁長官

○政府委員(佐野宏哉君) 御指摘のとおり総務庁は、水産大学校の実態調査を踏まえまして、技術の高度化に対応した教育内容の改善に配慮しつつ、学生定員等の見直しを行い、要員の縮減を図ることというのと、それからもう一つ、電話交換手、調理師等役務要員の合理化を図る、この二つの項目について改善の方向を提示しておられるところでございます。この中の学生定員等の見直しを行いというくだりは、ただいま先生が言及をされました機関学科の定員が充足されておらないというような事態を念頭に置いたものであります。  私ども水産庁といたしましては、水産大学校の運営について従来から改善に努めてきておったところでございますけれども、今回の調査結果の内容を十分検討いたしまして、運営改善に一層努力をしてまいりたいと考えております。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 それから次に、農業者大学校の方ですけれども、これもやはり定員割れのことで指摘をされておりますけれども、これ、総務庁は、この農業者大学校の方に関してはやはり検討していきなさい、あるいは見直しをという御指摘をなさっておられるのですけれども、定員割れをしていることによって人員を減らしなさいという指摘をしておるのですか、そしてそれによるいわゆるメリットと申しましょうか、視点をどこに置いて見直せというふうにおっしゃっておられるのか、まず総務庁の方の見解から伺います。

大橋豊彦総務庁行政監察局監察官

○説明員(大橋豊彦君) お答えいたします。  先生先ほど御説明ございましたように、この四月、附属機関の調査結果、第二次分でございますがまとめまして、農水省を初めとして四省庁に勧告いたしましたが、その中で農業者大学校の本校についても触れているわけでございます。  御案内のように、農業者大学校は、農業後継者育成対策の充実強化という農政上の要請に対応して、農業経営の近代的な担い手の育成を目的とした学校でございますが、その業務の中で、養成定員、現在五十人というのが養成定員でございますが、その充足状況を調べさせていただきましたところ、いろいろの事情があるようでございますが、私どもの調査結果では、昭和四十三年度の開設以来、募集定員割れが続いているというのが実態だったわけでございます。  そこで、私ども総務庁といたしましては、五十人という養成定員というのが本当にそういう規模でいいのかどうかということについて、その検討の視点といたしましては、近年の募集状況という視点、それからもう一つ、やはり何といっても農業後継者の育成という方向、こういう二つの方向を総合的に勘案して検討していただきたい、見直していただきたいというのが私どもの勧告の趣旨でございます。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 農林水産省の方ではどのようにお考えですか。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) 総務庁の御指摘については、ただいま監察官から御説明があったとおりでございます。ただ、私ども考えますのに、見直しということになりますと往々にして減らす方向で見直せということが含まれているようでございますが、今総務庁の御指摘の中にありましたように、今後の農業後継者育成の方向も募集状況とあわせて踏まえて検討せよ、こういう御指摘でございますので、私どもとしては従来確かに定員割れがございますので、方向としてはこういう実態をなかなか充足できないという状況がございますけれども、やはり今後の後継者育成の重要性を考えますと、これが今後の何らかの改善によりまして十分充足できるかどうか、こういう点もよく考えながら検討すべきであろう、こういうふうに思っておりまして、今のところ定員をどういうふうにするかということについてまだ結論を得ておりませんけれども、私どもこの大学校運営の今後の問題として大変大事な問題でございますので、よく従来の実績どこれからどうであろうかという見通しも含めまして、十分検討しまして結論を得たいと思っております。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 私は、従来総務庁の御指摘等を農水省にいかがなっておるかというふうな形でいつも申し上げていたんですけれども、この指摘は自分の立場で考えてみますと、これはちょっといただけないのではないかなというふうに思うわけでございまして、つまり実績が上がってないから縮小しなさい、こういうことでございますから、できればこれはもっとPRと申しましょうか、指導と申しましょうか、をすることによって、このある施設、機構、こういうものを十分に生かしていくような形でまず実績を上げていくことに、農林水産省としてもやはり力を入れていくべきだろうというふうに思うんですけれども、ただいまの総務庁の方の言い分は、四十三年開設以来、こう言っているわけでございまして、その辺のところの農林水産省側のこういうものの位置づけというか、そういうものの考え方がやはりどこかに甘さがあるのではないかというふうに思うんですが、私は、やはり農業後継者の問題等も踏まえて、これは人員縮小というようなことのない形で存続をしていってほしいというふうに思っておる者の一人でございますので、そういう方向の御努力をいただきたい、このように思うわけでございます。両局長とも大変ありがとうございました。  次に、私は原野商法についてお伺いをするわけですが、これはかねがね私が消費者問題として聞いておりました。ところが、先般NHKのテレビで大変に大きくお取り上げになられまして、それで非常に問題の深刻さを感じたわけでございます。  これから少し順を追ってお伺いをするわけでございますけれども、原野商法なるものは被害者が私の周辺にもおりまして、私も関心は持っていたんですけれども、NHKのタイトルは「そして山は荒廃した」という、私はこれに大変ぎっくりいたしまして、とにかく調べてみょうということで私ができる限りの範囲内で調べさせていただいたので、それについてお答えをいただきたいというふうに思います。  先般のテレビの放映では、これはほとんど北海道の山林が対象になっております。そして北海道の山林のうち十九万ヘクタールが流出をしている、それは大阪府の面積を上回るものであるというふうに言われております。北海道からそれだけ土地が流出するということは、つまり北海道以外の都市在住の人が北海道の土地の所有者になっているということですね。これは私は大変、今後その問題点を後に指摘をするわけですけれども、その数四十万人とも五十万人とも言われている。これを一体林野庁はどんなふうに掌握しておられるのかということをひとつ伺いたいわけですが、私はこの問題の中に二つの課題があろうかというふうに思うんです。  その一つは、非常に細分化されて切り売りされていってしまうその山林が荒廃していくこと、このことが国にとって非常に重大な問題であるというふうに思います。  それからもう一つは、この商法の側面でありまして、あたかもそこに家が建てられるような言い分をして大変な斜面を売るというようなこと、とても家など建てられない土地を宅地として売るようなこと、あるいはまた近く新幹線が通りますので別荘としては最適ですというようないわゆるセールストークを使って、特に老人を対象にしてこういう詐欺商法をやっていくというこの種の商法のあり方の側面と、問題は二つあると思うんです。  まず林野庁の方に伺うのは、どうした状況を御存じであったかどうか、まず伺います。

田中恒寿林野庁長官

○政府委員(田中恒寿君) 林地が在対者以外の方によりましていろいろ細分化されるようなケースにつきましては、かつてのオイルショック以前の四十八年ころの大変狂乱物価時代に相当ございまして、それをきっかけといたしまして林地開発の規制等も行ったわけでございますが、最近は実は、NHKの報道がなされますまでは、そのようないわゆる商法と申しますか、そういう形での林地の細分化は余り私どもとしては掌握をいたしておりませんでした。ああいう報道がなされましてから、大変局地的な現象のようにはとらえておりますけれども、ああいうふうな好ましくない結果をももたらす可能性のあることでございますので、いろいろ具体的な対策を現在当庁内部といたしましては鋭意検討中の段階でございます。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 最初一ヘクタールの単位で売り出していた、それがだんだん細分化されてきて、しまいには百坪単位になるとか、あるいは今度それが三十坪単位になるとかいうふうにだんだん細かくなっていくんですね。それからまた、ある一つの区域から言えば、一人の持ち主であったものが、これもあの報道の中でございましたけれども、二人の持ち主であったものが千五百九の区画に分かれた、こういうことなんでございますね。これは後々今度その山を何とかしたいというときに、その千五百九の持ち主に当たらなければならないわけですよね。この辺の私は大変問題の深刻さというのが何とも言えないんですね。これをどんなふうに長官お考えですか。

田中恒寿林野庁長官

○政府委員(田中恒寿君) 地元の森林組合におきましても大変努力をいたしておりまして、それぞれ委託を取りつけまして集団として造林などをするということで進めておりますけれども、やはり買った方が宅地的にとらえておりまして転売益とかなどを思っておられるものですから、林業経営はもともと余り考えてないというようなことで、しかし、実態がわかってくればあれはやはり山として経営する以外はないようなところでございますので、やはり委託を受けて森林組合が団地として林業経営をするのが一番よろしい方法ではないかと、その方向に進めてまいりたいと思っております。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 その森林組合の御苦労も報道されてまして、つまりいわゆる不在対者ですよね、不在対者を集めるのに東京から、大阪から、最近はそれが福岡あたりまで散らばっているという状況なんですね。その不在対者を集めて回って、何といったって、三十坪持ってたってその人の持ち物ですから何も手をつけることはできないわけですね。それで、その不在対者のところを回りながら植林をさせていただきますということを言って歩くわけですよね。これは非常に大変な作業でありますし、今おっしゃられたように買った人の中には別荘でも建てようと思って、一番問題は現地を見ないで買っているというのがこれは大変問題であろうというふうに思いますけれども、別荘でも建てようと思っていたとか、あるいは高くなったら売ろうと思っていたと、私は山の経営をする気はありませんというふうにして断られる。大体それに応じてくるのが六五%でいいところだというふうな話なんですね。そういたしますと、そのまま植林もしないで置いておくその山にはどういう事情が出てくるかというのは、これは長官が一番よくおわかりでございますよね。まず山の荒廃につながっていくことはこれは火を見るより明らかであるわけでございまして、こうした森林の荒廃の状況をつくっていってしまうようなこの種の商法については、私はどうしてもこれをしかと掌握して防止策をしていかなければならないというふうに思うのですけれども、長官、その方法というか具体的な方法というのは考えられますか。

田中恒寿林野庁長官

○政府委員(田中恒寿君) お話で御指摘をなさっておられますケースにつきましては、私ども直接はまだ余り数多くあったことのないケースでございます。ただ、今後はやはり開発が進みますとそういうふうなことも十分予想されますので、やはり森林につきましては林地開発の規制制度、また保安林制度を適正に運用することによってそれを防がなければならない。相手が山でございますので保安林にいたしましても林地開発規制にいたしましても取り上げる単位が相当大きな、何坪単位ということは余りこれまで取り扱わず、大分大きい面積で対応してまいりましたので、このような宅地的になされました行為につきましては直ちになかなか有効に対応できないうらみは率直に申してございますけれども、せっかく最近行いましたそういう乱開発防止のための制度におきましても、例えば保安林におきましては機能が低下しておる森林につきましては知事の命令とか勧告を出せるようにいたしましたこと、それから一般の森林につきましても、これは人工林にある程度なってから以降ではございますが、保育管理が悪い場合にはこれは市町村長が初めてその現地での森林管理について発言できるような制度も創設いたしまして、きめ細かいそういう林野行政を進めておるところでございますが、お話にかんがみまして、さらにこの種の問題についての検討も大いに進めてまいりたいと思います。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 林業が経営難の時代に、私有林を個人が自分で放すんですから、そのことについて、言ってみればだれも何も言えないという背景は私はあると思うんですね。ですけれども、一番の基本は私有林を売りに出すということがまず問題だと思うんですね。これはどうにもできませんけれども、その辺は私はやっぱり問題だと思います。  それから、国土庁が国土利用計画を昨年十二月閣議で決定をしておるわけですね。それで、これの中で「土地利用の転換の適正化」ということをうたっております。この「土地利用の転換の適正化」の中で、「森林の利用転換を行う場合には、」、その森林の機能と「林業経営の安定に留意しつつ、災害の発生、環境の悪化等公益的機能の低下を防止することに十分考慮して」と国土庁自分で言っているんですよ、これ。そして、整備を図らなければいけない、こういうふうに言ってます、国土庁が。これは閣議で決定しているんだから、大臣も関係ありますね。それから、「原野の利用転換を行う場合には、環境の保全に配慮しつつ、周辺の土地利用との調整を図る。」というふうなことを国土庁はきちっと言っているわけ。これはやはり土地利用の転換の適正化ということは、これは公序良俗に属する基本的考え方だと思うんですけれども、申しわけないけれども、長官答えなさい。

田中恒寿林野庁長官

○政府委員(田中恒寿君) 七十年の日本の将来を見通しまして、国土庁で昨年の暮れに決定をいたしました国土の利用計画でございますが、この中では大変森林の使命、あり方に基本的に私どもも当然踏まえなければならない非常に基本理念として、全く私ども一〇〇%同感の趣旨が述べられているというふうに考えてございます。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 林野庁では林業白書等もお出しになっていらっしゃいますし、講じようとする施策ということできめ細かくうたっていらっしゃるわけでございますから、やはりこうした、たとえ特定地域というふうには言われておりましても、やはりこういうことが起きているという現実を踏まえられて、やはりその防止をしていかなければならないというふうに私は強く求めるものであります。  次に、この売られ方の方の問題でございます。これは非常に悪徳です。経済企画庁見えておりますか。非常に問題があります。私は国民生活センターあるいは東京都の消費者センターその他の機関からも事情を伺わしてもいただきましたし、書類もいただいて見ましたけれども、この悪徳商法、相談事例としては五十年ごろから既に挙がってきているんです。そして、集中的に五十七年ぐらいが山であるようです。七年、八年あたり。この売られ方の事情は、まず一番問題になるのは、本来だったら坪でいけば百五十円ぐらいのものを一万円というふうにして宣伝します。これは長万部のところの例ですけれども、一万円というふうにやる。すると、都市部の人にとっては坪一万円の土地というのは大変魅力でございますから、すぐにこれは聞き耳を立てるわけですね。この坪一万円の土地の話にふっと乗ったときから強力な勧誘が始まるわけです。特にねらわれているところの人たちは老人が多いというのは、これはまさに豊田商法の二の手といいましょうか、先の手といいましょうか、あったわけですね。この問題のことでお尋ねしますが、経済企画庁はこうした事例をどんなふうに掌握しておられますか。

河出英治経済企画庁国民生活局消費者行政第二課長

○説明員(河出英治君) 御説明いたします。  いわゆる原野商法と申しますのは、一般的に不動産業者が北海道ですとか栃木県といいました山林原野を現況有姿のままで分譲する商法でございまして、具体的な商法といたしましては国民生活センター等への相談事例から見てみますと、被害者は先生がおっしゃいましたような高齢者あるいは婦人が比較的多いわけでございますけれども、まず最初にダイレクトメール等でアンケートを求めてまいるわけでございます。そうしまして、回答をしてくれれば抽せんで温泉旅行ですとかあるいは観劇とか、こういったところへ招待するということで回答を募るわけでございます。  次に回答を寄せてくれた人に対しまして、おめでとうございます、当選しましたので温泉旅行等に招待しますということで通知が行くわけでございます。次に温泉地で初めて土地分譲の意図を明らかにいたしまして、強引に土地投資を勧誘するわけでございます。あらかじめアンケート等で資産状況等を業者は調査いたしておりますので、話もしやすいということもございまして契約を強引にとるということで、契約がとれればその場で一万円でも二万円でも内金あるいは手付金を取る。顧客が帰宅次第その業者は顧客宅を訪問いたしまして残金を払わせ、登記手続も直ちに行うというのが多いパターンでございます。  物件の土地は、先生が先ほどおっしゃられましたように被害者が現物を見ないケースがほとんどでございまして、売買価格が現地の通常の取引価格の百倍前後に当たるケースが比較的多いということになっておりまして、例えば現地で一平米当たり百円前後の土地が、一平米当たり一万円から一万五千円という形で売られるわけでございますけれども、被害者は通常首都圏ですとか近畿圏といったような大都市圏居住者が多いために、都市の感覚で安いと錯覚いたしまして購入する形になるわけでございます。  国民生活センターへの相談で見ますと、五十年代に入りましてから毎年数件ずつあったわけでございますが、ここ二、三年ふえてまいりまして、現在では五十九年度で二十五件、六十年度で、一月末まででございますけれども三十二件というような状況でございます。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 国民生活センターやら消費者センターで把握できるというのは、やはり苦情を申し出ていくから把握できるわけで、これは本当の氷山の一角というふうに考えていいですよね。私はそういうふうに思って、今の件数を私もいただいておりますけれども、思いました。こういうものが動いているということをやはり事実認識をしていかなければならないというふうに思うんですが、私は、この商法の中で、今温泉に連れていくと言ったけれども、本当にそうなんですよね。そして温泉につかっていい気持ちになっているころになると、ところでいい土地があるんだがねという話が出てくるわけでしょう。そうですね。そして何か気が大きくなって、しかも坪一万円なんというといい気になって買ってしまうということなのね。  それで建設省にお伺いするんですが、この問題商法で一番問題になっているのは、その売られている土地が宅地であるかないかというところが問題になるわけですね。宅地であるかないかということが大きな問題解決の意味につながっていくわけですよね。それで宅地建物取引業法、宅建業法ですか、この対象になる宅地というのはどういうものですか。

荒田建建設省建設経済局不動産業課長

○説明員(荒田建君) 私ども、現在宅地建物取引業法という先生御指摘の法律で不動産業、宅地建物の取引の規制、消費者保護の観点から業者指導あるいは消費者への啓蒙その他について行政をさせていただいております。  当該宅建業法で取引の規制の対象となる宅地と申しますのは、建物の敷地に供せられる土地ということで考えでございます。したがいまして、都市の中の土地というのは大体みんな宅地になるわけでございますが、これが現在問題になっております原野ですとかあるいは山林、農地、こういったものの場合どういう適用関係、解釈になるかと申しますと、今私どもで考えておりますのは、その当該土地が例えば区画割が入っているとかあるいは上下水道の管路が入っているとかあるいは電気、ガス、そういったものが入っているかとかあるいは分譲価格、値段ですね、取引値段が宅地として売られるにふさわしい値段なのかどうか、そういった客観的な諸条件を勘案いたしまして宅地であるかどうかというものを判断している。それと同時に、主観的に取引の当事者である売り手、買い手、これが果たして将来当該取引の対象になっている原野なら原野を別荘とかあるいは住宅地とかあるいは工場でも何でもいいんですが、要するに建物の用に供するという明確な目的を持って取引の対象としているかどうかと、そういった主観的な要件、客観的な土地の条件と同時に主観的な取引目的というものも考慮いたしまして、宅地であるかどうかを判断するということで考えております。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 私が知っている人の分は帯広周辺の山林なんです。それは木を切り倒してあって、そして切り株がまだある。それで道らしきものがあって、そこに白い灰か砂か何か知らぬけれどもまいてあるというような状況だけのところを宅地として買っているんですね。これはいかがでしょうか。

荒田建建設省建設経済局不動産業課長

○説明員(荒田建君) 先生御指摘の事案、私ども把握しておりませんので、具体的に調査してみないとわからない部分がありますが、切り株があって白い灰をまいた区画道路みたいなものが簡単にセットされているという程度では、それだけでは直ちに宅地とはいかないんじゃないかというふうに考えられます。ただ、具体的にあくまで個別の事情で判断せざるを得ませんので、それだけではちょっとお答えできませんので、申しわけございませんが。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 それで、もしその原野が宅地だということが認められない場合には、無免許でも売れますね。それから一切の宅建業法に基づく監督とか規制とか関係者の処分とかいうことは一切網がかかりませんね。

荒田建建設省建設経済局不動産業課長

○説明員(荒田建君) 宅地でないということになれば、先生のおっしゃるとおり宅建業法上は自由でございます。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 そこでまた経済企画庁の方にお伺いするんですけれども、あちらはさるものでありまして、もともと宅地なんか売ってないんです。もともと宅地なんか売ってないで、山林を売っているんです、山林を。これは帯広の地域で使われた契約書の約款でありますけれども、セールストークでは、これはセカンドハウスが建てられると、北海道なんて聞いただけでロマンを感じるわけです。そして買うんですね。ところが、その約款にこう書いてあるんですね。「当契約物件は現況有姿の山林分譲販売で有り宅地用途の分譲ではご座居ません。」と、ちゃんと書いてある。約款に書いておいても説明はしないんです。そうすると、これは明らかに宅地じゃなくて山林なんですよね。じゃ、万が一その買った人がそれを宅地というふうには最初から思わないで、つまり投資をするというような意味でこれを買うとしますよ。ところが、この約款の後半ではこう書いてあるんです。「売主の担当社員が将来の発展を著しく発言したり地価の上昇を確実に約束した契約でないことを買主が」十分と言ってない、「十二分に理解して」契約が成り立ったものであることと認めると、こう書いて、それが結局宅地でもない、しかし山林としての値打ちも知りませんよと、こう言って売るんですね。この約款をきちっと契約書の裏につくっておきながら、そのことの説明はしないで、セールストークだけで売るという商法なんです。これ、悪でしょう。しかも百円、百五十円のを一万円、一万五千円、百倍で、さっきおっしゃったけれども売るわけです。いかがですか。

河出英治経済企画庁国民生活局消費者行政第二課長

○説明員(河出英治君) その具体的事例につきましては私どもも承知しておりませんけれども、一般的に消費生活センター等での処理のやり方といたしましては、まず宅地建物取引業法の規定が適用になるものにつきましては、それに基づいて処理が行われるわけでございますけれども、今先生がおっしゃられましたようなケースにつきましては、事実関係も十分調べながら不動産業所管行政庁ですとか、あるいは場合によりましては警察関係に連絡いたしまして、詐欺罪関係ではないかということで、苦情解決に努めていきたいというふうに考えております。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 公正取引委員会の方見えてますか。公正取引委員会の方に伺ったときは、この種の悪徳商法をやる人たちは、ダイレクトメールとかあるいはパンフレットとか、その種のものは残さない、つまり証拠を残さないで商法を進めるというふうに聞かされました。したがって、公正取引委員会がこの種の商法をいわゆる誇大表示といいますか、そういうことで取り締まることはまことに難しいであろうというふうにおっしゃっていらしたんで、私も恐らくそうだろうと思うんです。  そこで、ちょっとお伺いするんですが、この商法の一つの特徴として、官庁、北海道開発庁とかあるいは何々支庁といったところの官公庁でつくっている「北海道、発展要因」というものにつながる幾つかの、つまりここで言いますと「第三期北海道総合開発計画」とか「新北海道総合開発計画」とか、あるいは「北海道新幹線、東京−札幌五時間五十分」とか、それから「千歳空港、国際空港に備え、ジャンボジェット機用に滑走路拡張整備」とかいうふうな、つまりこの種のことをずっと書きまして、北海道がいかに発展の可能性があるかという要因の公的なPRの分を、その自分たちのパンフといわゆる申込書みたいなものですか、契約書に載せて、国のあるいは北海道庁のそういうPRを利用して載っけて売るわけです。今後、これから買おうとする帯広の土地、長万部の土地あたりと直接全然関係のないものなんだけど、その周辺事情をこのようにPRするわけですよね。そうするとまたロマンのある人がこれに乗る、こういうことになるんだけど、これは誇大表示にはならないんでしょうか、誇大広告にはなりませんかね。いかがでしょう。

平林英勝公正取引委員会取引部景品表示監視課長

○説明員(平林英勝君) お答えいたします。  そのパンフレット、ちょっと私どもまだ拝見しておりませんので、具体的なパンフレットにつきましての意見は差し控えさせていただきたいと思いますけれども、一般論を申し上げますと、やはりそういった鉄道が建設される見込みのないのに将来できるかのように表示するとか、あるいは空港が拡張される計画もないのにあたかも将来空港が拡張されるかのように表示するということは、やはり問題になっております物件の交通の利便等につきまして、著しく優良であるというふうに消費者に誤認させるおそれがあろうかと思いますので、それはやはり景品表示法上の問題になろうかと思います。  ただし、そのパンフレットをどのように使っているかとか、あるいは実際にその物件をセールストークでどのように説明しているのかという点になりますと、やはり事実確認上難しい問題が出てこようかと思います。それからやはりこの問題は表示だけの問題ではなくて、悪徳商法と言われますように、全然価値のないものを一般消費者につかませるという悪徳商法といいますか、そういう詐欺的商法でございますので、そういった問題がありました場合には、やはり消費者の救済とか業者自体の取り締まりということが重要になってこようかと思いますので、警察庁その他関連の省庁と連絡をとりまして適切に処理していきたいというふうに。私どもは考えております。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 確かに今のように「新幹線、東京−札幌五時間五十分」ですというような言い方は、その業者が言っておるのじゃなくて、北海道開発庁が言っているらしいのです。それをうまく利用してそれに載せているわけです。それから、将来こんな団地開発が進みますよとか、あるいはまた主要プロジェクトがこんなふうに北海道には進出してきますよというのは、何もこの業者が言わなくたって北海道庁やそれから各市町村が言っているわけです。市町村役場のパンフレットにもいっぱい載っているわけです。それを使って土地の勧誘をやるということが違法になりませんか、なりますかという質問なんですけれども、質問の意味わかるでしょう。

平林英勝公正取引委員会取引部景品表示監視課長

○説明員(平林英勝君) 官公庁がそういったパンフレットを作成していること自体につきましては、景品表示法は事業者を対象にしておりますので、景品表示法上特に問題になることはないと思いますけれども、それを利用しまして業者の方が不確実、また将来鉄道が敷かれるかどうか確定していないものを、あたかも確実であるかのように表示することも、やはり景品表示法上の問題になろうかと思いますので、そういったパンフレットを業者がセールストークでどう使っておるかという点は難しい問題はあろうかと思いますけれども、事実そういうことであれば、やはり景品表示法上の問題が出てこようかと思います。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 大臣、お聞きになっていらしたと思うんですけれども、なかなか手ごわいんです。やはりこういう商法をひとり農林水産省や林野庁だけにお願いしておくのは私は非常に酷だというように思います。やっぱりこういうのは綿密なネットワークをつくって防止をしていくためのいろいろな施策を考えていかないと、林野庁で山を守っていくという大変な方策をやっている一方でこういう商法に山が利用されていくということは、私は非常に遺憾であるというふうに思うわけでございますけれども、大臣の山を守っていこうという抱負を伺わせていただくと同時に、こういう悪徳商法をなくしていこうじゃないかという、こういう積極的な御意見を伺わしていただきまして、私、質問を終わらしていただきます。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 確かに、山というものの公益的な機能、こういったものを十分発揮する、させていく、そのために私どもとしてもいろんな施策を進めていかなければいけないと思っております。今一部では、林野の中でもそういった皆さん方に開放できるように、そして実際にそういったところでみんなが生活をエンジョイしていただけるように、そんな方策も林野庁としても進めており、またそれは多くの人から喜ばれておるということで、さらに積極的に進めていきたいと思います。  ただ、まさに今御指摘がありましたように、こういうことによって本当に山が荒らされていってしまうということは、もう国土の保全というものをこれ失うことになるわけでございまして、本当に自然を変な売り物にするということに対しては、やっぱり断固たる措置というものが必要であろうというふうに思っております。そんな意味で私どもも、今お話がございましたこと等も踏まえながら、関係省庁とも十分連絡をとっていきたいというふうに考えております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 最初に、日ソ漁業交渉問題で質問いたします。  日ソの漁業交渉、やっと妥結と。ところが内容を見ますと、先ほどから御報告もございますけれども、漁獲量が昨年六十万トン、それに対してその四分の一の十五万トン、しかも底刺し網漁業の全面禁止と、関係者にとってはまさに死を宣告されたような状況にも等しいと思うんです。なぜこのように厳しい内容になったのか。大臣、二百海里体制下のもとでやむを得ない事態だというふうな御認識なのかどうか。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大垣(羽田孜君) 結果、今先生からお話がありましたとおりでありますけれども、二百海里時代でやむを得ないといいますか、二首海里時代になってやっぱり各国がみずからの経済水域といいますか専管水域、これを主権を主張するようになってきたということ、これは否めない事実であろうというふうに思っております。それと同時に、そういう物の考え方というのは、当然みずからの資源を確保するということがあり、またあるいは資源を保護するという環境的な面もございます。それと同時に、特に近年、魚というものに対する評価というものが非常に高くなってきておるというふうに思いまして、特にソ連の場合には、先ほど申し上げましたようにムラホフスキー第一副首相も、今十七キロ食べている魚をなるべく早いうちに十九キロまで上げたいんだということを言っておりまして、やっぱりみずからの海でとれる魚によってたんぱく資源を確保していきたいというその気持ちがあらわれておるということを考えます。そういったことを考えたときに、しかも幾つかの操業についての厳しいあれがあるんですけれども、これについては、ただ我が日本の船に対して厳しくするというだけではなくて、みずからの船に対しても資源保護という観点から厳しくしていくんだということでございまして、それぞれやっぱり主張というものは厳しいといいますか強いものになってきたなというのが率直に私が感じたところであります。

下田京子日本共産党

○下田京子君 ソ連側の言い分というものは今お話しになったことでわかるわけですけれども、今回の妥結の中身に対しまして、もう大臣も御承知だと思いますけれども、根室の中型底刺し網漁業の船主等は何て言っているか。まさに弱者切り捨てだと、これはもう挙げて国の責任だと大変な不満を言っておりますし、稚内の機船組合の幹部等は、全くこれはもう国の責任に帰する部分が多いと、そういう立場からの救済策、こういうことで訴えておられます。大臣は現地に飛んでその対応を図ると、こう言われております。ですが、問題は一体とこなのかということが大事だと思うんですよ。日本共産党は、日ソ両国にあってそれぞれが漁業の発展と、こういう立場からかねてより、特に等量主義問題、これは全面的に決して否定はいたしませんけれども、二百海里水域の設定の際にソ連自体も言っておりましたように、すべての諸国の利益にかなう適切な結論を求めていきたいと、こういうふうに言われているわけですね。言うまでもないことですけれども、これは海洋法の条約第六十二条二項でも、そういった沿岸国の生物資源利用の権利を認めつつも、漁獲可能量の余剰分の他の国への割り当て問題ということあるわけですよ。そういう点で、日本の政府としての対応は一体どうだったんだろうか。日本政府に対しては、ソビエトに言うだけでなくて日本政府に対しても、私どもはそういうソ連の漁獲のやり方について、あなたたち努力が足りないという、そういう指摘するだけでなくって、いろんなソビエトの言い分というか、協力だとかそういうことについても対応せいとか、あるいは協力金問題についても、中小漁業者等に負担をかけない点での国の積極的な対応とか、さらにはソ連漁船の入港問題、寄港問題ですね、暴力的な右翼集団に対して一体何をしているんだというふうなことで時折言ってきたわけです。結果としては見るべき成果は何もなかったという点で、本当に無為無策に過ごしてきたのかというふうに思わざるを得ないわけです。とにかくそういう点での国の責任ということが今問われておりますから、私が今申し上げたいのは、当面何よりも漁業者、そして加工関係者、あるいはそれに働く労働者、そして地域経済と、総合的なやっぱり対策という点できちっと対応いただきたいと思います。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 今の操業問題につきましては、これはソ連自体も各国の水域、ここからやっぱりそれぞれの国から主権を主張される中で撤退をせざるを得なくなってきた。みずからの二百海里に帰らなければならないという事態であります。そういう中でソ連政府の方で私どもに対しても、水域の面積ですとか操業条件ですとか、いろんなことを実は言ってこられました。これに対して私どもの方も、それに対して一々反論をし、また私どもとしてでき得るもの、例えば日本の近海における操業というもの、二百海里水域における操業についても向こう側はやっぱり要求があるわけです。しかし日本側は、御案内のとおり非常に稠密な漁業をやっておるという中で、なかなかそれを譲ることはできないということで、向こうの言い分というものも私たちもある程度のまなければならないというのが実は現状であったわけでございます、いずれにいたしましても、底刺し網につきましてはこれはソ連自身も、みずからの方も一切ともかくそういったもめについてはもう認めないんだと、大陸棚の資源を守るんだということをきちんと明確に実はしておりまして、この問題はどう日本側の立場というもの、あるいは日本の長い漁業というもの、そしてその漁法というものが日本の一つの象徴的な漁法であったということを知っておる。しかし、その漁法でやることによって大陸棚資源というものが完全に荒らされておるというのが現状なので。これだけは自分たちとしてはどんな議論があろうとも認めることはできない、底刺し綱は一切禁止でありますと、どんな条件出されてもだめですということであるんで、これ以上の議論しておりますと今度ほかの方の魚種についても大きな影響を与えてしまうということで決断をせざるを得なかった。私どもは率直にこれは根室の皆さん。稚内の皆様方にもお話をしてこなければいけないというふうに考えております。しかし、そういった皆さん方の生活というものがそれによってなくなってしまうという現実がある。ほかに転業するあるいは日本の中でやるといっても、そんな多くのものはできないと思う。そういう中で根室ですとか稚内の経済というのは一体どんなふうになっていってしまうのか、今御指摘がありました点も含めて、私ども十分話し合ってまいりたいというふうに考えております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 当面は万全に救済策をとるということが何よりも大事だと思うわけです。ただ、今後の二百海里時代における操業のあり方という点で、私はきょう指摘だけにとどめておきたいんですけれども、今繰り返し言われている資源問題、この点についても日本がやはり系統的な調査、科学的なそういう調査結果に基づいてやるということが、非常にやっぱり日本はおくれているということを申し上げておきます。  それから根室の場合に、これはもう壊滅的ですよね。そこではっきりしているのが、やはり領土問題ですよ。あの歯舞、色丹というのは日本の固有の領土ですよね。それが返還されておったなら、今回あの三角水域での操業ということは明確なんですから、そして根本的に私は申し上げたいのは、何といってもやはり日本の姿勢なんです。アメリカの核戦略化に加担して、ソ連敵視政策というのはやめるべきですよ。そして、本当に協力的なやっぱり外交、これをとっていかなければ本当に漁業もそれから領土も解決できない、これだけは指摘しておきたいと思います。  次に移りますけれども、三宅島への米艦載機の離着陸訓練、つまりNLP基地建設問題に関係して、三宅島の真の振興のあり方という点で質問いたします。  先日、私三宅島に行ってまいりました。まず私が大変感動を受けましたのは、噴火後の三宅が一体どうだろうかということだったのですけれども、挙げて村民の皆さん方が大変島に愛着を持ってその復興に取り組んでいる姿です。と同時に、三宅といえばコバルトブルーの美しい海に囲まれた大変緑のきれいな島です。同時に、アカコッコだとかウグイスだとかの鳴き声が大変響いてのどかな島であります。この三宅の村に今大変目につくのが、かけがえのない緑と平和の島を守ろう、軍用空港は反対だという手書きの看板なんです。私は、村民の八五%の圧倒的多数の方々がこのNLP基地建設反対ということを示している中で、これは絶対許すべきじゃない、これがまず私の率直な意見です。  ところで、大臣、この自民党のビラをごらんになっておりますか。見えますでしょうか。このビラの中には、「活力ある島づくりへ「五大施策」を推進します!」、こう盛り込まれております。これは政府が自民党・与党に呼ばれて、今までどんなことを三宅にやってきたのだ、これからどんな計画があるんだ、そういうものを何か五大政策にまとめられたようなものです。私が問題にしたいのは、この冒頭にこういうことが書いてあるんです。「(官民共用空港)の建設に三宅島の皆さまのご理解とご協力が得られるならば、」、こういうことで活力ある村づくりをやる、こういうことなんです。ですから、NLP基地建設反対ならこういう振興策はもうやめたということなんですね。大臣に聞きたいのは、農水省もこういう態度で三宅村の振興というものを考えておいでなんでしょうか。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) これは、各政党ともいろいろな地域の皆様方の理解を求めるためにいろいろなことを申し上げることもありましょう。そして、当然その中には村の皆さん方が望んでいられる観光あるいは農業、水産、そういった問題についてそれを助長する、そういったことについての歓心、それを求めることもあると思います。ただ私どもとしては、当然これは村の皆さん、島の皆さん方と話し合いしながら今日までそういったものを助長するためにいろいろな施策を進めておるわけでありますから、これからも、これはもちろん政府・与党でございますから、与党の方から御相談があり、こういった問題で島民の皆さんが望んでおるということがあれば、我々としても島の方を十分調べながらそういったものに対応でき得るんだったら対応していきたい、そういうことはあると思います。

下田京子日本共産党

○下田京子君 NLP基地建設反対なら村の振興をやらないというような対応、これはとんでもないことですよね。  一体観光地三宅、これがどういう状況なのかということなんですけれども、三宅島に大臣は行かれたことあるかどうかあれなんですけれども、ここは富士箱根伊豆国立公園に編入されておりまして、そして年間十万人前後の人々がこの村を訪れております。五千人以上収容できる宿泊施設もございまして、海水浴をやったりあるいはバードウォッチングだとか、釣り人も大勢いらっしゃるんです。三宅にはおいでになったことがないようですけれども、大臣は釣りが好きですか。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) まあ好きというわけでなく、何回かその場所に直面し、やったことはございますけれども、特別にいつも自分で行くというほどではございません。釣り人の気持ちはわかりますよ。

下田京子日本共産党

○下田京子君 釣り人の気持ちはわかるそうですけれども、としますと、このNLPの基地というのは夜間専用の訓練基地なんです。防衛庁の説明によりますと、夕刻から夜の十時ごろまで一日四、五時間、タッチ・アンド・ゴーの訓練がなされるということなんですけれども、厚木の例でございますと、これは大和市がまとめたもので七十ホン以上の記録をとっておりました。ある地点で三万四千四百回中約七割が八十ホンを超えているような状況、百ホンを超えたときもかなりある。百ホンというとどんな者なのかというと、新幹線列車通過時の音に置きかえればよろしいそうですけれども、こういう状況の中で、今大変静かな三宅に新たにこういう状態になったときに、釣り人が行かれるでしょうか。

佐野宏哉水産庁長官

○政府委員(佐野宏哉君) 釣り人というのはちょっとよくわかりませんが、実は航空機騒音の魚に対する影響と……

下田京子日本共産党

○下田京子君 それはもういい。今、釣り人が行くかと聞いている。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) もちろん釣りはこれは夜中にあれすることもあるでしょう、仕掛けその他は。ただ、昼間は決してそんな騒がしいことはないはずでございますので、その状況がどんなふうにあれするのか、これから当然調査はされると思いますけれども、私は釣りには、むしろ飛行機がここに書いてあるような調子であれば、さらに行くことになるのかなとも実は思うんですけれども、その辺は私ひとり言です。

下田京子日本共産党

○下田京子君 何とも苦しいお答えですけれども、釣り人の気持ちわかるって大臣おっしゃいましたけれども、わかってないと思いますのは、それは十時ごろといいますのは就寝時間でしょう。朝三時、四時の早起きの釣り人が、静かなそして魚がたくさんいる三宅に行っているわけですけれども、寝しなにそういう大変な音がする三宅にわざわざ行くだろうか、これは大変問題だと思うんです。  そこで、防衛庁にお尋ねしたいんですけれども、訓練回数だとか時期、これは一体どうなのかということです。三宅の観光客は特に七、八月が最も多いんですね。全体の約四割です。大体訓練はいつになるのか、それから何回になるのか、これはもうミッドウェーの入港時に訓練が行われるわけですから、時期、回数とも特定できるものではないと私は思うんですけれども、そうですね。

平晃防衛施設庁総務部長

○政府委員(平晃君) この御質問にお答えします前に、大臣に御質問になりました件、ちょっとお答えさしていただいてよろしゅうございますか。今この訓練場ができて訓練が始まると釣り人が行けなくなるんじゃないか、夜うるさいんじゃないかというお話でございましたけれども、この点について私どもいつも御質問される方に申し上げるんでございますけれども、島ではとにかく封じゅうが騒音のるつぼに化すと。これは決して騒音の影響を与えるのは封じゅうではございません。阿古地区の、阿古地区の中でも一部ということに限定されると考えております。  それから御質問にお答えいたします。  訓練日数等でございますけれども、これはミッドウェーが横須賀に寄港した際に、ミッドゥェーの艦載機の乗組員のパイロットが地上で訓練してまた航空母艦に帰るというそのために必要な訓練でございますから、ミッドウェーの寄港時のみに行われるということでございます。したがって、過去の例で申し上げますと、五十八年には七十日、五十九年には三十二日間、六十年には四十日間という実績がございます。ただ、これ将来もそうなのかと言われますと、ミッドウェーの運用、運航との関係で何回横須賀に帰ってくるかということと密接な関係がございます。しかし、常に横須賀にいるということは考えられませんので、大体過去の実績で推しはかれるんじゃないか、こう考えております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 大変恐縮なんですけれども、的確に質問に答えていただきたいんですよね。  今御答弁の中にありましたけれども、つまり、やっぱり今後は訓練回数がどのくらいになるか、時期がどうなのか。私が言いましたようにミッドウェーの入港回数にそれは左右される。ですから、今後ミッドウェーの入港回数がふえれば訓練も多くなるし、それからまた大型の言ってみれば航空母艦が入港するようなことになれば、またそれに合った訓練になっていくということを示していると思うんです。  それから次に聞きたいことなんですけれども、夜中じゅううるさくないんだよ、阿古地区に限るんだよという話なんですが、夜十時以降の訓練問題なんですけれども、絶対にないというふうに言えるでしょうか。これは昭和三十八年九月十九日の日米合同委員会の合意によりまして「厚木飛行場周辺の航空機の騒音軽減措置」というふうなことで取り決めされておりますね。そして十時から明け方の六時まで厚木飛行場におけるすべての活動は禁止されている。しかし、ということでもって緊要の場合にはこの限りでないということになっていると思うんです。そして現実に十時以降もかなりの飛行機が飛来している。これはやはり神奈川で調べたことでございますけれども、深夜の一時、二時、三時ということで滑走路は使われておるわけです。ですから十時以降の訓練、緊要で米側が必要だということになれば、三宅の場合には夜間訓練場ですからね、ましてやそれは拒否する立場にはないと思うんです。

平晃防衛施設庁総務部長

○政府委員(平晃君) まず、厚木飛行場の使用条件で、緊要の場合以外は十時以降は飛ばないという約束になっております。私ども考えるに、通常の訓練は緊要の場合には当たらないだろうと思います。現に厚木飛行場で十時以降も、夜中もNLPの訓練、タッチ・アンド・ゴーの訓練をやったという事実はございません。したがいまして、三宅に訓練場ができた場合も、米軍の運用は航空機は厚木を母基地としておりますので、厚木から飛び立って三宅に行って訓練をし、訓練が終わったらまた航空機は厚木飛行場に帰るということでございますから、大体厚木の例から考えても十時ぐらいまでの訓練にとどまるだろう。ただ、地元の方々がその点御心配ならば、厚木と同じように、受け入れのための、受け入れの条件として米軍と交渉することはできるわけでございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 交渉はできると言いましても、緊要の場合という形でもって現にやられているということは事実ですから、問題になるのは当然だと思うんです。私は繰り返し申し上げておきたいんですけれども、そういう状況ですから、あの三宅に観光においでの皆さん方がわざわざ騒音のあるときに行くかということになると、そのときは行かないというのは当然なんですよね。阿古地区だけだなんということをおっしゃいましたけれども、実はその阿古地区周辺に民宿が大変あるんですよ。それで村民の多くの、七割方がこの民宿やなんかに関係してやっているんだということを私は申し上げておきたいと思います。  環境庁おいでだと思いますけれども、環境庁御存じだと思いますが、実は日本野鳥の会あるいは日本自然保護協会の皆さん方が中曽根総理あるいはレーガン大統領にはがきで訴えていることを御存じだと思います。このはがきの中に実は、「三宅島には、世界的に貴重なアカコッコやイイジマムシクイをはじめとする野鳥が数多く生息しています。野鳥のみならず、自然全体を破壊するような行為はやめてください。」こういうふうに訴えておるわけなんです。お聞きしたいのは、このアカコッコとかイイジマムシクイというのはなぜ世界的に貴重な鳥類なのでしょう。

加治隆環境庁自然保護局計画課長

○説明員(加治隆君) ただいま先生御指摘のありましたアカコッコ等につきましてお答え申し上げます。  三宅島に生息いたしますアカコッコは、これは天然記念物に指定されておりますが、これは三宅島を含む伊豆諸島に固有の留鳥としておるということが重要でございまして、またイイジマムックイも、これも天然記念物に指定されておりますが、伊豆七島のみで繁殖するということが確認されております。これは夏鳥でございますが、以上のような状況でございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 そういう大変、天然記念物に指定され、また固有種だということなんですけれども、この三宅にはそのほかの百十二種類もの鳥類が記録されたということを伺っている、毎年百五種類ぐらいはいると。これも事実でございますか。

加治隆環境庁自然保護局計画課長

○説明員(加治隆君) 調査の結果についてはおおむね妥当だと思っております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 そこで、防衛庁にお聞きしますけれども、お聞きのように三宅島は野鳥の宝庫ですね。ですから、日本生態学会なんかでも決議を上げておりまして、もうこれは二年続いて島内への軍用空港建設中止ということを要望されております。村に示しました防衛庁の建設予定地、この中には農地はできるだけつぶさないようにしようとか、あるいは富賀神社を避けるようにしようだとかということで、その後一たん示した位置等については若干の変更等も検討しているというふうに聞いているんですけれども、その検討の中には国立公園特別保護地区が入っておることを承知の上で、あるいはまた国設の鳥獣保護区が含まれていることを承知の上で検討していますか。

平晃防衛施設庁総務部長

○政府委員(平晃君) いろんな環境条件を承知いたしております。それから、私どもまだ現地で測量等の調査を実施いたしておりません。さらに、もし受け入れていただけるとしたならば、地元の方々の御希望はどうなのか、位置についてもそういう地元の御希望も考え合わせて、技術的な面から検討して決めていきたいと思っております。  今まで島の方々にお示しした位置、あれは大体薄木、粟辺地区につくるとしたならば訓練場の訓練の形態はこういう形で、海の上に旋回コースをとるので地上の民家の住宅地区の上空は飛ばないんですという旋回のパターンを示すために仮に入れた位置でございまして、私どもまだ決定いたしておりません。

下田京子日本共産党

○下田京子君 受け入れが決まってないのに一方的に決定なんてことはとんでもないことですけれども、予定地の中には優良な農地があり、そして今言うように富賀神社があり、あるいは国立公園の特別保護地区が入っており、あるいは国設の鳥獣保護区域があるんだということなんですよね。大体その示したところを中心にしながら若干動かして云々という話を聞いているんですけれども、新聞報道等によりますと、民有地は一切利用しない方法で、国有林を中心にしながら海岸の方に溶岩を埋め立てて飛行場を建設するなどという話も一時出たということなんですが、これは立ち消えになったというふうに伺いましたが、間違いありませんか。

平晃防衛施設庁総務部長

○政府委員(平晃君) 私ども位置について公式にこういうところを予定しているということを発表したこともなければ、またその位置を変更してこういう位置に変えたということを発表したこともございません。まだ未決定の問題でございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 漁業者とかあるいは関係者が今の海岸埋め立ての話を聞きましたら、もうとんでもないということでかんかんになって怒ってました。これはとても技術的にもやり得ないみたいなことを説明のときにはおいでになった方からちょっと伺っておりますけれども、とにかく東京都が海中公園構想も持っておりまして、学術調査報告も出されているんですけれども、景観評価によりますと、場所によって三宅島に、南側のようにイシサンゴの比較的大きい群落が見られ、海中に幾つかの橋梁的構造を持った複雑奇異な景観を持つところがある、こういうようなことも述べられております。このイシサンゴというのは日本においてのサンゴの北限でもおるんですね。  そこで、水産庁に聞きたいことは、こういうことでイシサンゴ等が生息しているということは大変沿岸養殖漁業にとって好漁場であると思うんです。そういう点から振興策という点では非常に有望だと私も現地の皆さん方にいろいろ聞いてまいりまして、漁業関係者それから東京水産試験場等にも行ってまいりましたが、イワノリがあるんですけど大変有望な資源。テングサは、これは先般ちょっと何かアガロオリゴ糖が発見されていて、大変今後の一つの健康食品みたいな形での有望性があるということで期待している。あるいはトコブシですけれども、これは大変肉が厚くておいしい。種苗放流も計画中だと、こういうふうに聞いております。とにかく、そのほかイセエビなんかもおりまして、現在農水省も参加して、三宅の漁協の成沢組合長等も参加して、東京都では栽培漁業推進対策協議会というものを設置して種苗センターの施設等々、六十一年度中には場所決定等も含めていろいろ検討されているというふうに聞いておりますけれども、これが実現したら活性化あるいは観光等にも結びついてということで皆さん大変期待をされております。よく御相談して対応されますように私からも希望したいわけですが。

佐野宏哉水産庁長官

○政府委員(佐野宏哉君) ただいまお話のございました東京都が計画をしております栽培センターというお話でございますが、私どもも栽培漁業は沿岸漁業振興の上で極めて重要なものであるというふうに考えておりますので、東京都の御意向で設置されますれば私どもも技術的な面でお手伝いをしてまいりたいと思っております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 次に、先ほどまだお聞きしないうちに長官がお答えしようと思った音に対する魚の反応の問題なんです。  三宅島周辺海域というのは黒潮本流の潮流にありまして、トビウオ、ムロアジ、カジキ、メダイ、タカべ、イサキ、それからヒラマサなどブリ類、大変おるわけですね。回遊性の魚類が中心なんですけれども、日本における三大漁場の一つだということを関係者が言われておりました。  そこで確認したいことなんですけれども、魚の音に対する反応を大きく分けますと三段階になると言われております。最も敏感な魚は骨鰾類でコイ、フナ、ナマズ、二番目に敏感な魚は浮き魚類で青物と言われておりますイワシ、トビウオなど、それから三番目に敏感な魚というのが、逆に言えばこれは鈍い方だと、それはマダイなどの底魚類だというふうに言われておりますが、この点、間違いございませんね。

佐野宏哉水産庁長官

○政府委員(佐野宏哉君) 実は関西国際空港の関係で運輸省が日本水産資源保護協会に委託をして魚と音の関係についてまとめた調査報告がございます。それによりますと、一番反応が敏感なのがゴンズイ、これは三十デシベルぐらいで反応したそうでございます。それからイワシ類が四十デシベルぐらいで反応いたしました。アジ、サバ、メジナ等が四十ないし五十デシベル、それから今先生のおっしゃいました一番鈍感と申しますか、マダイ、イシダイ、ネンブツダイ、このたぐいが六十デシベル等で反応したというデータが調えられております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 ですから、私が今言ったことの裏づけとして言われたんだと思うんです。  これでまた長官に繰り返し聞きたいんですけれども、トビウオが四、五月中最盛期なんですね。この春トビというのは、夜間、流し刺し網漁法でとるものなんです。夜間に離発着訓練が大規模に繰り返されるということになりますと、これは調査してみなきゃと、こう言いたいところなんでしょうけれども、全く影響なしということは断言できないだろう、いかがです。

佐野宏哉水産庁長官

○政府委員(佐野宏哉君) 今の段階では、防衛施設庁が当該海域における魚種の反応について調査をなさるということが予定をされておりまして、その調査結果を聞かしていただくまではちょっと断言というようなわけにはいかないと思っております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 でもお魚がそれだけ反応しているということです。しかも、これは時間がないから省きますけれども、指摘だけしておきたいのは、この三宅の特に阿古漁協を利用する他県船というのが非常に多いんですね。年間に約千五百から二千隻が入ってまいります。近くでは静岡県が年間約六百隻なんですけれども、遠くは、何と驚きました、青森から六十三隻、高知から百十七隻ということで利用されております。特に夜間、サバ漁が行われるんですね。一隻十五キロワットの照明を使って五十隻近くもサバ漁をやりますと、地元の皆さん言っておりましたけれども、まさに不夜城のようだ、こういうことになりますと、厚木でさえ人家がじゃまだということで夜間訓練を三宅にと、こうなってきたときに、このことを理由にして私は夜間操業の規制ということを要求してくるんではないだろうかということを心配しているんです。そういう問題もあるということです。  次に、農業の振興問題に移りたいんですけれども、私は農家の皆さん、それから村当局、農協組合長、あるいは都畜産試験場から農業試験場と回ってまいりまして、皆さんが大変農業振興のため取り組んでいる姿を見てまいりました。  畜産局に聞きたいわけですけれども、かつて三宅には二千頭の牛がいたんですね。ところが今は、乳価の抑制だとか乳質改善だとかということで完全につぶれてしまった、たった七十頭になってしまったというわけなんです。しかし、ここは村営の牧場もありまして、復旧もされております。それから三多摩から牛を預かってもおります。青草が一年じゅう生い茂ってもおります。村の振興計画の中にも入っております。ですから酪農畜産の適地でもあるんですね。観光客にチーズあるいはバターあめなんかもお土産にということで大変皆さん期待しております。そういう点での振興をぜひ進めていただきたい。

大坪敏男農林水産省畜産局長

○政府委員(大坪敏男君) 三宅島におきまする畜産についてでございますが、村当局もその振興に努力を重ねているようでございますが、現在の家畜の飼養頭数は先生御指摘のように極めて少のうございまして、過去一番多かったのは四十三年で大家畜一千頭と言われております。現在は九十七頭程度にとどまって奉るということでございます。そこで、三宅村におきましては島内自給の向上を目標といたしまして酪農・肉養牛生産の近代化を図るための計画等も策定しているようでございますので、私どもといたしましては東京都とも連携をとり次がら計画にうたわれております目標達成のためにいろいろな面での施策の実施に努めてまいりたいと、かように考えております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 農蚕園芸局長にお尋ねしたいんで寺、二点。  ここは、今の畜産だけでなくて、特に野菜だとかあるいは花卉類に大変力を入れております。申し上げたいのは、一つ、特にアシタバだとかキヌサヤだとかタラの芽だとかいろいろありますけれども、タフベルというトンネル被覆資材なんかを活用していいものをつくろうということでやっているんです。ですから農業改良資金の活用、これは技術改善等も含めてぜひ考えていただきたい、これが一点。  もう一つ、土づくりの問題ですけれども、防衛施設庁は予定地の中に農地がある、だからそれの代替地だ云々とおっしゃっておりますけれども、土づくりというものは十五年、二十年かかる。現に今農業がやられているというところがやっぱり農地に最適なんだ、土づくりにはいろいろとその地域、気象条件等あってやられなきゃならないんだということで、どうなのか。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) 第一点、タフベルという例をお挙げになりましたが、こういう資材もつきました農業につきましては、これは農業改良資金の中の地域農業技術導入資金という道もございまして、これから東京都ともよく協議をしながらそういう方向でこういう資材を使う農業も含めて対応してまいりたいと考えております。  それから、第二点の土づくりでございますが、三宅鳥は、確かに火山灰というか、そういうものの堆積がございましたり、土壌条件としては大変悪うございます。五十八年の噴火の影響は最近の調査では表面的なものであるというようなことは聞いておりますけれども、この辺の土壌改善というか地方増強、これは例の地力増進法に基づきましてこれからも強力に進めてまいりたいと思っております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 そこで、大臣に最後にお聞きしますけれども、防衛庁にも確認をとりながらやりたかったんですが、今お聞きのように、土づくりなんというものが簡単に出てくるものではないんですよね。これは環境庁が調べた中にも、三宅の場合なぜ切りかえ畑というのがあるかということを詳しく述べております。それは今回省くといたしまして、特に私は感動を受けましたのは、三宅の皆さん方がいろんな分野でやっぱりその振興策に取り組んでいる、特にその予定地に入っている中で、三宅で初めて花卉栽培、お花と取り組んでいったという山本さんという方を含めまして五人の方々のところに、昭和六十年三月八日に三宅の村立阿古中学校の皆さん方が視察に行ってるんですね。その視察に行って帰ってきて、どういう作文を書いているかということを読ませていただきますと、これは三年生の伊藤さんという女の子なんですけれども、   今回はじめての地場産業見学で、私は改めて  農作業の大変さ、すばらしさを感じさせられま  した。私が今まで思っていた農業のイメージ  は、大変だし、きたなくなるし、たいしてお金  にならないものだと思っていました。でもじっ  さいは、ぜんぜんちがいます。   大変は大変だけれど生き生きとした感じが話  を聞いていて感じられました。山本さんも前田  さんも宮田さんも青沼さんも沖山さんもみなさ  んこの仕事に情熱をもっているし、大変でもこ  の仕事が好きだから平気だという感じが話を聞  いてて感じられました。ここで私はみなさんに  あやまらなくてはなりません。農業というもの  を、きたないとか、大変だで終らせてしまっ  て、本当にスイマセンでした。   私はこの年になっても花の種類をほとんど知  りません。これから高校へ行ったら一生懸命勉  強したいと思います。   私は高校を出てから東京に就職し4年ぐらい  で三宅に帰ってきたいと今は思ってるけどわか  りません、そのままずっと東京にいるかもしれ  ないけど、三宅はぜったい忘れないで一度帰っ  てきたいと思います。三宅に帰って農業をする  かは、今はわからないけど、今日勉強したこと  は絶対わすれません。東京へ出ても三宅のこと  をほこりに思いたいと思います。  こう言ってるんですね。後継者問題等いろいろ言われておりますけれども、非常にこれは大変生きた勉強であり、そしてまた三宅の農業の将来を子供たちが心で感じ取っているような気がするんですね。私は重要だと思います。  ところが、三宅の自民党支部がこういうことを書いております。「現在の三宅島は、観光・農業・漁業、どれをとってみてもこれ以上発展する見込みが少なく、若者は島を去り、どんどん人口が減って、さびれていくばかりです。」こういうふうな言い方をするというのは全くけしからぬし、NLP基地建設がなければもう三宅の振興がないなんていうような言い方はやっぱりやめるべきだ。そしてこの子供のように本気になって日本の農業、三宅の農業、そして伊豆七島発展のために対応していただきたい。大臣の決意を聞かせていただきたい。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 今お話ありましたんですけれども、三宅島における温暖な気候あるいは好条件に恵まれた漁場というものがあるということ、そして、ただ問題は季節風ですとか台風の襲来というのが非常に強いところであります。また火山灰等で土壌もなかなか厳しい土壌である。しかしそういうものをやっぱり乗り越えて特色ある農業あるいは漁業、こういったものをやっぱり進めていただくことが必要であろうというふうに考えております。そんな意味で、私どももこれからも三宅島の振興というものについて心してまいりたい、かように考えます。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 農水大臣はモスコーで大変困難な漁業交渉をいろいろ努力されて、御苦労さんでございました。交渉の結果についてはいろいろ不満な点もありますけれども、現在の資源ナショナリズムの勢いが強い情勢のもとにおいては、やむを得ない妥結ではなかったかというふうに考えております。ただ、それによって被害を受ける漁民の人たちに対しては十分配慮していただきたい、そのことを希望しておきます。  単にソ連との間だけじゃなしに、アメリカとの間でも北洋漁業というのはだんだん厳しくなっていくんじゃないかというふうに思います。新しい漁場、遠洋漁場を開発するということはこれはなかなか言うはやすく実際に行うことは非常に難しいことなんで、今後やはり沖合漁業であるとか沿岸漁業の重要性が増してくるんではないかというふうに考えます。  その場合にやはり必要なのは、漁港の整備あるいは沿岸漁業の整備開発、それから沿岸漁業の構造改善、そういった政策が三位一体として有機的に結合して行われなければならない。しかも国家財政が非常に厳しい折から、限られたお金をむだなく有効に使っていくことが必要だと思うんであります。  五十八年度の決算の検査報告の中に指摘されております漁港整備とそれから関連諸施設との間の調整が行われてないために、施設が十分機能してないという指摘がありました。それに対しましては水産庁でしかるべき措置をとったということが五十九年度の会計検査報告に指摘されております。指摘されるまでそれをしなかったということは私はやはり問題があると思いますけれども、一応それは別にしておきまして、総務庁の行政監察局、これの六十年の一月に出ました「周辺水域の漁業振興に関する行政監察結果報告書」、この中でやはり漁港の整備に関しまして、漁港の指定、第一種、第二種、第三種。第一種漁港の実力しかないものが第二種に指定されていたり、漁港指定がその漁港の実情に合ってなされていない。場合によってはほとんど利用されていない漁港なんかが依然として漁港の指定を受けている。そういう問題を見直すように報告書の中に書かれておりますけれども、それに対して水産庁の方ではどういうお考えをお持ちでしょうか。

佐野宏哉水産庁長官

○政府委員(佐野宏哉君) この問題につきましては六十年の七月に総務庁に対して回答を申し上げたところでございますが、漁港整備計画の改定等の機会に漁港の立地条件、利用の経緯と現状、地域水産業の動向、こういうものを見まして、先ほど先生のおっしゃいました漁港の種別の変更を検討してまいりたいと思っておりますので、漁港整備計画の改定の機会にそういうことをいたしたいと思っております。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 見直しされるわけですね。

佐野宏哉水産庁長官

○政府委員(佐野宏哉君) はい。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 同じことが農業の方のやはり五十八年度の会計検査報告で集団育成事業、けさほどもちょっと取り上げられたと思うんですけれども、効果が上がってないという指摘がありまして、これも六十年度から廃止したということが五十九年の会計検査報告の中に書かれておりますけれども、会計検査の方から指摘されるまでそれまでずっと続けてきたということは、これは農水省の監督の問題もあると思うんですけれども、同時に国、県、市町村なんかの指導監督、あるいは実施の責任体制がはっきりしてないというふうな問題もあるんじゃないかと思うんですけれども、第一は指摘される、またこのほかにも、会計検査がやっているのはほんの部分的な検査ですし、行政監察局の方でも全部やっているわけじゃないんで、このほかにもこういった補助金のむだ遣いがあるんじゃないかと思うんですけれども、今のような機構でいいと、あるいは今後農水省としてはどういう態度をとられるのか、そのことをお伺いしたいと思います。

田中宏尚農林水産省大臣官房長

○政府委員(田中宏尚君) ただいま御指摘ありました集団育成事業につきましては、従来から構造改善局、農蚕園芸局、畜産局と三つの局でそれぞれの集団活動事業の育成なりあるいは構造政策の推進と、そういうために末端の集団に着目いたしまして、いろんな話し合いをして農政の前進に役立たせるという仕事をやってきたわけでございますけれども、全国に数多くありますこういう集団に着目したということの点でいろいろと経理処理上につきまして、残念ながら会計検査院に指摘されましたような問題が多発したわけでございます。それと同時に、こういう三局で同じような集団をとらまえて行政をやってきたという点につきましても、我々率直に反省しなければならない点がございまして、会計検査院で指摘を受けた以降、六十年からこの予算を廃止することにしたわけでございます。  それから、こういう問題はほかの事業につきましてもあるいはあるんじゃないかという御指摘でございますけれども、ここのところ我々もそういう問題意識のもとに、いわゆる補助金の統合メニュー化というものを積極的にここ五、六年やってきておりまして、そういう各局の連携の不十分さ、あるいは国、都道府県、市町村という縦の系列での指導、監督の不十分さというものはほぼ解消できたというふうに思っております、

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 補助金のメニュー化の問題、また後で触れますけれども、私が言っているのは、農水省も大変だろうと思うんですよ。たくさんの補助金があるのをそれを一々つつかれて監督が不十分じゃないかと言われるのは、これはある意味では同情します、補助金の数が非常に多いんですから。しかし、例えば農水省は主として計画をやり、県が監督をやり、市町村が実施する、大まかなそういったふうな責任体制をはっきり分けた方がいいんじゃないかというふうに私感ずる。これは農水省だけじゃなくてほかの部門についても同じことですけれども、そういう考え方に対してはどうですか。

田中宏尚農林水産省大臣官房長

○政府委員(田中宏尚君) やっぱり補助金の適正な執行とそれから効率的な運用という点には、末端に最も精通したところでチェックするということが一つの方法であることは確かでございまして、我々といたしましても、例えば従来本省段階で補助決定していたものの大方を、地方農政局という末端の事情に精通しておるところに権限を多くおろしておりますし、それで、そういう際には都道府県なり市町村、そういうものの指導力というものを期待しながら、やはり補助金の適正な運用というものは今後とも心がけるべきと思っております。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 それに関連して農業白書ですね、農業の動向に関する年次報告、これ毎年出しておられるようですけれども、私はやはり白書というのがお役所の仕事を一般の国民に理解してもらう上において非常に大事じゃないかと思うんです。それで、白書を毎年出しておられることは私は高く評価しますけれども、どうも内容を見ますと、こういう施策をする、こういう施策をするということが非常に簡単に羅列的に書いてあるわけですけれども、今後どういう施策をするかということと同時に、例えば今までこういう補助金を使ったけれども効果が上がらないからこれを廃止したとか、やはり反省を込めて書くべきじゃないか。そうでないと、国民に対して訴える力はないんじゃないか。何かいいことばかりずっと書いてある。これでは国民に十分理解できないんじゃないかということを感ずるんです。もちろんそんなことをすればページがふえるかもしれないけれども、その場合にはある年は畜産なら畜産に重点を置く、ある年には果樹なら果樹に重点を置くというふうに変えていけば、もっと詳しく書けるんじゃないかと思うんですけれども、どうですか。

田中宏尚農林水産省大臣官房長

○政府委員(田中宏尚君) 農業白書は、先生御指摘のとおり、我々自身の仕事の総点検、それから反省ということを毎年繰り返すと同時に、それを国民全体に理解してもらうということを念願して発行しているわけでございまして、我々なりにその年その年の政策の反省というものは盛り込んでいるつもりでございますけれども、まだ不十分な点があれば今後の白書の製作に当たりまして意を用いたいと思っております。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 私が言いましたのは、農林省は金を取ってやることには非常に熱心だけれども、その評価、後から評価していく、この補助金がどれだけ効果を上げているか、その点に関する十分な注意が足りないんじゃないか、それがやはり有害にもあらわれているんじゃないかということを感じたんで、そのことを質問したわけですけれども、大臣いかがでしょうか。

田中宏尚農林水産省大臣官房長

○政府委員(田中宏尚君) これだけ財政が厳しくなってきた中でございまして、我々としても限られた財政というものをどうやって効率的に使うかということにつきましては、組織挙げて厳しく対応しているつもりでございます。ただ、従来からいろいろ会計検査でございますとか、あるいは行監でございますとか、こういうところからいろいろ指摘をされているのは非常に残念でございますけれども、これからもさらに全組織身を引き締めまして、厳しい中での効率的な運用ということに全力を挙げたいと思っております。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 もう補助金の問題については、補助金が非常に細分化されている。私も予算及び決算書なんかを見たんですけれども、実にたくさんの補助金があって、恐らく農水省のお役人の人でも、これはどういうことに使う補助金ですかと聞かれて、担当の人はもちろんわかると思うけれども、普通の農水省のお役人でもわからないんじゃないかというふうに思うんです。大臣も同感だというふうに言っておられる。とても我々のような農業素人の人間にはさっぱりわからないんですけれども、これを総合化する、統合する、ブロック化する。そして、実施主体に、その中から自由に選ぶ、自由裁量の余地をもっと多くした方が効果的な使用に役立つんじゃないか。例えば、局単位ぐらいで一括の補助金にしてはどうかというふうな意見もあります。  誤解のないように言っておきますけれども、私は補助金がすべて諸悪の根源だなんというふうなことを言うつもりはございません。やはり一定の方向に国が政策の指導をしていくために補助金を使うことは私は必要だと思いますけれども、しかし、それがある程度定着した後は、もう府県に任せていいんじゃないかということを考えるんですけれども、どうでしょう。

田中宏尚農林水産省大臣官房長

○政府委員(田中宏尚君) 農林水産行政の場合には、農、林、水という三分野にわたりまして、しかも全国非常に多種多様な客体というものを相手にしている仕事でございますし、それから政策手法としても価格政策なり、それから共済あるいは一般の助成事業というような非常に多岐にわたっておりますんで、確かに補助金の件数としては非常に多くなっているわけでございますけれども、この件数も、例えば今から五年前の昭和五十六年では千百二十六件ほど補助金の件数がございましたけれども、現時点では五百八件ということで、ここ五年間で半分までに整理なりあるいは統合メニュー化というものを推進しておりまして、ほぼいろんな御批判にはたえ得るような補助金体系を現時点においては確立てきたんじゃないかというふうに考えているわけでございます。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 これは、長らくある県の知事をしておられて、その後国会議員になられた方の書かれた本の中に書かれていることなんですけれども、補助金が非常に細分化されているので、これは極端な言い方なんですけれども、百万円の補助金を取るのに五十万円が人件費で、二十万円が旅費で、十万円が書類をつくるとか、極端な言い方をすればそのくらい手間がかかる。随分むだだ。それで、一括化して、総合化してやれば、はるかにそれの方が効率的であるということを、実際に経験された人がそれを書いておられるわけ。  それで、先ほどメニュー化というふうなことを言われましたけれども、その本の中にメニュー化というのはインチキなんで、メニュー化で一括した形はとっているけれども、相変わらず各省各局の課や係で交付申請のヒヤリングとかなんとか以前と同じようにやっているんであって、余り効果がないんだというふうな指摘もあるわけで、思い切ってこの際一本化する、局単位ぐらいに一本化するというふうな考え方はどうでしょう。

田中宏尚農林水産省大臣官房長

○政府委員(田中宏尚君) 最初の零細補助金的なものにつきましては、先生も御承知かと思いますけれども、都道府県段階で一千五百万円以上、それから市町村段階で百五十万円ということで、下限を大幅に上げて執行しておりますし、それからメニュー化につきましては、特にいろいろと経過におきまして御批判のございました生産的な施設に対する助成、これにつきましては、先ほどございました農蚕園芸局とかあるいは構造改善局あるいは食品流通局という生産関係のものを生産総合というようなことで一本化いたしましたし、それから畜産関係の事業につきましては、畜産総合という形で大体生産流通関係の補助金というものを現在は一本化して運用しているという形に相なっておるわけでございます。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 その問題、まだ言いたいことあるんですけれども、それをやっていると時間が足りませんので、次の問題に移ります。  農業生産力、特に主食の生産性を高めるための方策。  現在、日本は貿易自由化を迫られておりますし、また確かに今までは日本は自由貿易の恩恵を受ける立場であったんですけれども、やはり今後は自由貿易を積極的に維持していく。でなければ日本の繁栄というのは私はあり得ないと思うし、また農業の繁栄も私はあり得ないと思うので、自由化、自由貿易体制を促進するために寄与する、そういう覚悟でなくてはならないと思うんであります。ただ、農業は工業と違った点があって、自然条件なんかに左右される。あるいは総合安全保障の点から、食糧、主食の最低限の維持をしなくちゃいけない。あるいは環境、自然、緑を守っていく、環境を維持していく。さらに私は、環境を維持していくということは子供の教育なんかに対しても非常に大事な意義を持っていると思いますので、単に経済的な面だけで日本の米が高くて向こうの米は安いから米の輸入を自由化したらいい、そういう考え方は私はとりません。  農水大臣、釣り人の気持ちが少しはおわかりになるようですけれども、私は農民の気持ちが、その程度には少しはわかります。私は信州で小さい別荘を持っておりまして、そこで畑をつくっております。もちろん現金収入はございませんので、私はみずから称して第三種兼業農家と称しておりますけれども、その意味で、その程度においては農民の気持ちもわかりますし、農民の土地に対する愛着心であるとか、あるいは自然環境を何とかしてこれを保存していきたい、保守していきたい、その気持ちにおいては決して人後に落ちるものではないんですけれども、しかし余りに外国と日本とにおいて米の価格差が甚だしいということになれば、これは果たしていつまで維持していくことができるか、たくさんの補助金を使いながら、これをいつまで維持していくことができるか、私はかなり問題があるんじゃないかというふうに考えます。  それで、やはりいきなり自由化、いきなり門戸を開放するということは、私はできる話じゃない、現実的な話じゃないと思いますけれども、やはり農業、特に米の生産性を高めていくことが必要だろうと思います。将来は進んで外国に輸出するぐらいの気持ちを持って生産性を高めていくことが必要だろうと思うんです。  それで、先般国土庁が第四次全国総合開発計画の試案として発表したところでは、農業就業者数は現在の三分の二程度すなわち四百十六万人に減少し、しかもその農業就業者中に占める六十五歳以上の者の割合は二九・一%から五四・〇%に増加するだろう。その場合に、農地がうまく中核農家に集積すると、今の一戸当たり二・六ヘクタールが三・九ヘクタールに増加すると予測されるということを言っておりますけれども、農水省にお伺いしたい点は、第一はこの予測は正しいというふうに御判断されるかということが第一点。  第二点は、農水省としてはこの傾向を阻止する政策を今後とられるのか、あるいはこれを促進する政策をとられるのか、あるいはなるように任しておく政策をとられるのか、そのことをお伺いしたいと思います。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 今お話しになりました傾向はほぼ、違っておるということじゃありません、そのとおりだと思います。そして、私どもとしてこれを、そういう傾向を阻止してしまうのかというよりは、むしろ私どもはやっぱり規模というものが現在のままでいいということは言えないと思います。それから海外に説明するときにも、我が方の農地の規模というものは狭くてということだけではなかなかやっぱり説得できるものではございません。  いずれにしましても、もっと生産性の高い農業を進めていこうということで、規模の拡大を図っていかなければならないというふうに考えております。そういう意味で、今のような傾向というものを逆にむしろ活用していく。そして規模の拡大を図る、効率のいい農業を進める、そういうことを私どもは進めるべきであるというふうに考えます。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 そうすると、その傾向をむしろ加速化していくというふうな政策を今後とられる。よくわかりました。  農水省の白書、先ほど読みました農業白書。この中でも、中核農家の経営規模拡大のために農地の流動化、中核農家への土地集積というふうなものを政策の目標にしているということが書かれておりまして、私も賛成ですけれども、今までのような政策で果たしてそれを加速化することができるかどうか。けさほど出口委員の方から質問がありまして、いわゆる生産調整、米の需給、生産調整を図るために水田利用の再編を行う、つまり転作を進めていくわけですね。そういった目標面積を定めて、それを各府県に配分し、府県は市町村、市町村は農家に配分して再編奨励補助金を交付するというのが今までの政策だったと思うんですけれども、その府県に対する面積の割り当て基準ですね。各府県によってかなりの差があるようですけれども、どういう基準でそれを定めておられるのか。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) 現在のいわゆる三期対策の中での面積配分の考え方でございますが、一つは、それぞれの地域の農業生産のいわば特性と申しますか、指標、これを一つの要素として取り上げます。それから二番目でございますが、産米の品質性と称しておりますが、米の、いい米ができるかどうか、こういうことが第二の基準でございます。それから三番目が、転作の場合に、重点的に転作する先の作物が麦、大豆、飼料作物、この三つを特定作物というふうに今位置づけておりますので、この三つのものに割合作付がしやすい、転作がしやすいかどうか、こういう大体三要素が現在の県別配分の基準の基礎になっている考え方でございます。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 その基準についてもいろいろ詳しく聞きたいんですけれども、時間がございませんので。私の了解しているところによりますと、全国平均で全水田の一四%の生産調整が行われているけれども、北海道では三五%と非常に多いというふうに承知しているんです。しかし、北海道というのは米の味がまずいというふうなことを言う人があるんだけれども、北海道の人に言わせると決してそんなことはないんだ、日本一つまいとは言わないけれども、決してまずいなんということはないはずだといっておりますが、その味の問題は一応別にしまして、北海道は専業農家が多いし経営面積が非常に広いわけですね。専業農家を育てていくという観点からするならば、むしろそういうところに有利に配分すべきじゃないか、あるいは同じ県内、同じ市町村の中でも、むしろ第二種兼業農家の方をうんと減らして、そして専業農家の方を優遇するというふうな政策をとるべきじゃないかと思うんですけれども、それが米の生産性を高めていく上において役立つのじゃないかというふうに、加速化していく上において役立つのじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) ただいまの転作率を挙げました数字では、全国平均は大体二割でございます。それから、北海道は現在四四%でございますので、かなり数字は高くなっております。  そこで、今お挙げに、なりましたような専業農家、そういう方向へもっと重点を指向して、兼業的な農家の方に転作を多く割り振るという考え方は、実はポスト三期で今議論しておりますときに、これは主として北海道関係の方からそういうような御意見もかなり出ておったりするわけでございますが、ただこれは考え方の問題として、確かにそういう見方もできますけれども、反面専業農家の方がいわゆる転作という面でほかの面に対応しやすいというとちょっと妙なことになりますが、ほかの作物への対応もしやすい。例えば比較的労働集約的な作物でありましたり、あるいは技術のかなり高度なものを要する作物であったりしますので、そういう面からの議論も逆にあるわけでございます。また反面、これは兼業、専業と申しましても、西の方になりますとあらかた兼業農家だけの地帯でございますので、そうしますと西の方に相当あります水田についてほとんど米をやめてしまえと、こういうような結果になるというのも、西の方の農家に農業全部やめろというような感じになりますので、またその辺の考え方も問題になる点もございます。いささか議論としてはいろいろ少し自由に申し上げましたけれども、そういうような考え方がいろいろ出てまいるわけでございますので、従来の水田利用再編対策では専業、兼業という考え方をとっておりませんでしたけれども、この新しいポスト三期のときにその種の考え方もとるのがいいかどうか、これはいずれにしましても大変一つの検討項目としてこれからあると、こういうふうに考えております。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 局長としては検討するというふうにお答えにならざるを得ないと思うんですけれども、やはり米の生産性を高めていくという観点からしますと、やはり経営規模を拡大していく、本当に農業に打ち込んでいる人が栄えていくように政策をやるのが私は二十一世紀に対応する一番の方策じゃないかと思う。このままじっと自然に放任しておけば、二十一世紀に自然にそうなっていくというのでは、私はこの国際化の波に対応できないのじゃないかと思う。やはり今のうちに早く日本の農業の体質を強化しておかないと、先になって外国の圧力が非常に強くなって入ってくる、それによって日本の農業が壊滅するということになったらこれは大変なことになる。今のうちこそまだ時間があり、今のうちこそ体質を強化する政策をとる。それは恨まれるでしょう。これは農民の人たちであるとかあるいは関係の議員あたりから恨まれるかもしれない。しかし、それをやるのでないと日本の農業の体質強化というのはできないのじゃないかと思うんですけれども、これは大臣にお答え願いたい。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) もう先生の御意見の基本は私は全くそのとおりであるというふうに思います。いずれにしましても、日本の食糧を安定して確保するという意味からいきましても、しっかりとした足腰の強い中核農家、これをやっぱり中心にしなければいけないというふうに思っております。その意味で、政策そのものも一体どこに視点を当てて政策を進めるのか、これは我々政策当局としても真剣に考えなければならない問題であろうと思います。  ただ、御案内のとおり日本には今非常に幅の広い各層があるわけでございまして、今先生は御自分を第三種兼業農家とおっしゃいましたけれども、やはり私は一つの、何というんですか、ホビーとしてそれを持たれることはいいと思うんです。ただ、国の政策はそこまで及びませんよということは申し上げなければならぬわけでありまして、そのようにして、それからお年寄りの人が、やっぱり自分としては家庭の中で誇りを持って生きていくためにはどうしても水田をつくりたいという方もいらっしゃると思う。そういった方の場合には、例えば天日乾燥、あるいは無農薬の米をつくるとか、またそれは特別に自主流通米として売れるというような制度、いろんな角度からそれぞれの皆さん方の立場というものを位置づけしていくということが大事じゃないかなというふうに思いまして、今の先生の御指摘なんかはよく頭に置きながらこれからも政策を考えていきたいと思います。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 それに関連して、食管制度も今のままで果たしていいのかどうか、これが本当に日本の農業の体質強化に役立っているのかどうか、これについても私いささか疑問に思っている点があるんですけれども、もう時間があと余り残っていませんので、次の国際化の問題に対応したいと思います、経済摩擦なんかの問題を含めまして。  近く行われるサミットで、今度オランダがECの議長国になったのでオランダの総理大臣が来ることになっておりますけれども、オランダと言えばチューリップというのを連想するように、チューリップの日本に対する輸出問題がどこかの機会に取り上げられるんではないかというふうに思っております。それで、チューリップの花の方は、日本の検査官お二人向こうに常駐させてそして直接に検疫することで、成田での検疫を省略することで、多少オランダの方にはまだ不満が残っているようです、例えば五時に検疫所が閉まる、飛行機が着くのはいつも三時ぐらいで、ちょっとおくれるとそれが翌日に回ってしまうというふうな多少の不満はあるようですけれども、大まかにおいては大体それほど大きな問題になることはないんじゃないかというふうに考えておりますけれども、球根の方ですね。球根については、オランダの人たちの言い分によりますと、オランダ政府の方で世界一完璧な検査を行っているんだ、ライザテストというふうなものをやっているんだそうであります、私はどういうものかよくわかりませんけれども。ところが、日本に入るときには一年間の隔離栽培で検査を行った後でなければ輸入できない。一年間隔離栽培すると球根は小さくなってしまうんだそうですけれども、これは一種の非関税障壁ではないかというふうな不満を聞くんですけれども、それに対して農水省としてはどういう対応の仕方をされるつもりでしょうか。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) 今度の東京サミットの際おいでになりますオランダのルベルス首相が、昨年の四月に訪日されましたときに、お尋ねの切り花の問題、球根の問題、二つ御提案になったわけでございます。  切り花の方は、既に昨年九月から現地検疫を実施しまして、その結果、九月から十二月までの前年同期に比較しますと三・四倍ぐらいに切り花の輸入件数がふえております。一方、球根の方でございますが、これは球根の場合には切り花と違いまして主にウイルス病の問題でございますが、花というか、要するに植物体に病徴があらわれるという状況がもちろんあれば、それは圃場でもって抜き去るわけでございますが、栽培の後半ぐらいにウイルス病に感染いたしますと、その感染しました球根は、簡単に言えば植えてみないとわからないと、こういう点がございます。それで、今お尋ねにございましたように、オランダの方ではいろいろな新しい技術を用いまして、要するに罹病率というものを大変切り下げる、そういう技術を開発しておられるわけでございまして、これは昨年のまさに四月にルベルス首相がおいでになってから、秋に私の方の局の次長もオランダに派遣しまして、以後専門家の間で、今月も二十二日にやるわけでございますが、非常に技術的な意見交換をしております。まだ結論は得ておりませんので、オランダ側のかなり進んだ、要するにウイルス病のいわば判定技術というものも私どもも十分承知したつもりでございますが、なおまた日本に本当に入ってまいりましたときに不安も残っておりますし、いろいろ技術的なチェックについて検討する必要があると考えておりまして、今ずっとその専門家の間の協議、検討をやっておる段階でございます。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 確かにその病気が入ってこないように検査することは大事だと私も思います。日本はチューリップをつくっておりますからね。ただ、それでありますならば、これは新聞に載っていたので、まず事実確認をしたいんですけれども、九十九個までは小包で送れる。十九個ずつ五箱ですか、小包で送る。そうすると、一年間の隔離栽培せずに、ちょっと見ただけでそのままフリーパスするということが書いてありました。ほかの人からもそういう話を聞いたんですけれども、もしそうでありますならば、これはちょっと矛盾しているんじゃないか。もしその病気が怖いんであるならば、九十九個であろうともっとたくさんであろうと、千個であろうと、同じ理屈じゃないかというふうに言われると思うんですけれども、その点どうでしょうか。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) ただいまの九十九個の問題でございますが、これは私ども隔離検疫の例外として設けておりますのは百球未満、つまり九十九個以下でございますが、一般の旅行者が、つまり種苗の生産者とか種苗業者を除きまして、一般の旅行者が鑑賞用として九十九個以下を持ち込む場合に限って、これは旅行者御自身の家庭で植えられるだろうと、こういうことで隔離検疫の除外をしているものでございます。小包ということではございません。これはまああくまでも隔離検疫の対象から見ますと、こういう消費者の方が直接お持ち帰りになって、自分の家庭等で植えられるというような規模でございますれば、あえて隔離検疫の対象にする必要がなかろうと、こういうことで検疫を免除しているものでございます。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 確かに病気が入ってこないようにすることは必要ですけれども、その点よくオランダ側と話し合って、何かアンフェアな非関税障壁を設けているんだというふうな印象を与えないように努力していただきたいと思います。  今度の円高差益の問題で、それを消費者に還元するので、牛肉については総合経済対策の中に書かれておりました。小麦についてはどういう対策をおとりになるつもりでございますか。

石川弘食糧庁長官

○政府委員(石川弘君) 御承知のように、小麦の政府売り渡し価格につきましては、国内の麦のコストと輸入麦のコスト、この両方のコストを頭に置きまして、消費者米価との関係、その他の経済事情を総合的に勘案して決めるという決め方でございます。したがいまして、今おっしゃいました円高問題は、外国産の輸入麦のコストが若干下がるという形で出るわけでございます。これは御承知のように、過去におきまして、円の問題だけじゃなくて、国際的な小麦相場が大変大きく変動いたしまして、例えば四十八、九年あたりでは国際的な麦の価格が大変暴騰いたしましたけれども、この価格の規定から考えますと直ちに上げるべきではないということで、三年間で二千五百億も実は国費をつぎ込んで麦の値段を上げなかったという経緯もございます。今回の事態は、五十八年の二月以来実は麦の価格を据え置いてきておりまして、六十一年産の麦の価格を決定いたしますときにも、実は国内産麦が豊作で若干どれ方がふえてまいりましたので、コスト増の要因がございましたが、    〔理事梶原敬義君退席、委員長着席〕 逆に円が多分強くなるだろうということも勘案いたしまして、昨年の十二月に据え置いたわけでございます。その後の経過を見ますと、予算的には円、ドルの関係は二百九円と想定をいたしておりましたので、例えば百八十円程度でもし今後円相場が推移をいたしまして、外国産の小麦の価格が動かないということを想定いたしますと、頭の中で計算をいたしますと、約百九十億ぐらいの円高差益が出るということは計算上は出るわけでございます。これはやはりもし価格でやるということになりますと、単に政府の下げというだけではなくて、そのメリットが消費者に直接つながらなければいけないわけでございますが、この百九十億当たりのメリットを末端のパンの値段なりあるいはうどんの値段に落としてみますと、パンで申しますと大体四百グラム、一斤と称しております、大体百六十円ぐらいのところに一円七十銭程度。それからうどんで申しますと、一五、ゆでめんでございますが、二百五十グラムで小売価格六十五円程度のものにつきまして六十銭程度の金額になるわけでございます。これを最末端に徹底するということになりますと、結果的には小売業者で約九十万軒、それからさらにトーストだうどんだということになりますと、三十万軒の小売というところでこの程度の規模のものを還元するということは、これは至難のわざでございまして、そういう形で還元をすることは極めて困難だと考えております。  結果的には、食糧管理特別会計の中でその益部分というのはいわば財源となるわけでございまして、今後海外価格が上がるとか、そういう状態の場合でも動かさないでいけるだけの余力と申しますか、そういうものにするという方が適切だと考えておりまして、私ども、できるだけ小麦価格が今後も安定する、これは五十八年二月以来全然動かしておりませんが、今後も、例えば円安だとか国際小麦相場が上がるとか、そういう要因がありました場合でも、小麦価格が変えられないで動くようにしたいと考えております。

関嘉彦民社党・国民連合

○関嘉彦君 なかなか難しい問題もありますけれども、できるだけやっぱり消費者にも還元するような政策を進めていただきたいということを希望して、質問を終わります。

木本平八郎参議院の会

○木本平八郎君 私は、行政における政治のかかわり方というちょっと大上段に振りかぶった観点から質問したいわけですがね。特に農林行政における政治というのはどういう立場であるべきなんだろうということを質問したいわけです。それで、具体的には二つ例を用意しておりまして、一つはオーストラリアから輸入するオレンジに対するミバエ防除の問題、それからもう一つは米の小売免許に関する問題ですね。この二つを例に挙げて、先ほどの行政における政治のかかわり合いということを質問したいわけです。それで、ちょっとその質問に先立ちまして、私は午前中から日ソ漁業交渉の話を聞いておりまして、私どうも商社マンの感覚というのは、政治やあるいは行政、外交から相当ずれているんじゃないかなと、どうも商社マンの感覚としては十分理解できないところがあるんですね。これはちょっと御説明しますと、今ソ連側が非常に魚の問題をやかましく言っているという背景には、大臣もおっしゃったように、たんぱく源を一人魚肉にすれば十七キロから十九キロにしたいと、当然なんですね。これには、ここもうきのうきょう始まった問題じゃなくて、これもう十年以上前からの問題で、ソ連の穀物不作の問題、輸入の問題、ずっとあったわけですね。アメリカから穀物を輸入するという問題。その資金をつくるために、ロンドンで金を売ったりダイヤモンドを売ったりということを大分続けてきたわけですね。ところが、この問題は気候不順とかそういうものじゃなくて、構造的な問題なんですね。ということは、ソ連における国民の食生活レベルがずっと上がってきて、畜産物の、いわゆる肉をたんぱく質として消費することが多くなってきた。したがって穀物は当然たくさん要るわけですね。そうしますと、今後ともソ連の食生活レベルが上がっていくと、これはもう永久に続くわけです。そうすると、政府としてはやはり一方魚肉資源、魚の資源というのは大事にしなきゃいかぬというのは当然なんですね。そうしますと、サケ・マスからあらゆる漁業政策について厳しくなってくるのは当然だと思うわけです。  我々商社マンだと、これ貿易とかなんとかというのがありますので、常にそういうことを頭に置いて将来を見越して手を打っていくわけですね。ところが、どうも政治とか行政というのは、問題が起こってから後追い後追いをやっていくという感じがあるわけなんです。これでは今後なかなか事は簡単に解決しないんじゃないかという気はするわけですね。それがやはりオレンジの問題とか、後で申し上げます米の問題になるんですがね。これは質問通告もしてませんのでいいですけれども、何か大臣の御意見があればお聞かせいただきたいと思うんですが。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) これはカメンツェフと話したときもあれでございますけれども、先ほどちょっと申し上げましたように、特にムラホフスキーと話しました。彼は国家農工委員会の初代の議長につかれた方でありますけれども、この人が話すのにもやはり、今自分たちは肉は六十二キロ食べておる。しかし、これを七十キロにしたいということを言っております。それから、魚は十七キロを十九キロにしたいんだということを言っておりますし、それと同時に、そういった目的を達成するために、自分たちとしては干ばつとかいろんな難しい困難な状況がソ連にはあるんだと。しかし、そういったものを乗り越えて、やっぱり農民がやる気になって働けば収入が多くなるんだと。そして、そういうことを我々は頭に置かなきゃいかぬし、それと同時に、加工用の原料についてももっと確保できるようにしなければいけないんだと。  そういう中の一環として、漁業資源といいますか無資源、これをやっぱり大切にしていきたいということで、今先生がおっしゃったとおりですね、やっぱり今度新しいゴルバチョフ体制の中で、そういったものに対して非常にシビアになってきて、今まで交渉をしていた人たちに対しても、どうしてもっと等量にとれないんだということに対して、相当強い何かあるものを私ども感じました。そして、魚を何とか食べようということのため、オケアン、魚屋なんかにおいても食べ方を消費者に教えたりする、パンフレットなんか一緒に置いてあって、そういうものを見せながら、魚をもっと食べさせよう。結局畜産から魚の方に移ろうという感じがありありとして、これからますます厳しいなという感じをいたします。

木本平八郎参議院の会

○木本平八郎君 それだけが日ソ漁業交渉が難航している原因ではないと思いますけれども、そういう背景もあるということをお考えいただいていると思うんですが、それと同時に、日本の国内に対してもやっぱりある程度はその辺のことを、ソ連の事情を説明して、決してソ連はけしからぬわけではなくて、もうやむを得ない一つの世界的だ動きなんだというふうな説明をされる必要もあるんじゃないかという気がするわけですね。  それで、もとの質問に戻りまして、私、実は去年の九月に参議院の海外派遣で特定事項調査団の第五班で豪州、ニュージーランド、それからインドネシア、フィリピンその他に行ってきたんですが、そのときに豪州でオレンジの対日輸出についてミバエ防除のための消毒を厳重にやる、それは十分に理解できる、しかしながら日本から防疫官が派遣される、我々の防疫というか消毒では信用されないんで、日本から来てもらわなければいかぬと。その来てもらう費用として豪州側が費用を負担するんだ、それが四・三%ぐらいになるんですね、輸出価格の。一億円に対して四百二十八万円ですからね。それだけあるわけですね。  ところが、どうも彼らの受け取り方は、やはり日本は豪州のオレンジなんか輸入したくないんで、嫌々ながらそれをある一部分解禁してくれている、それでどうも非関税障壁じゃないかという感触を彼ら輸出業者は持っているわけですね。ステッカーを張るという問題もそうなんですが、一個一個オレンジに消毒済みのステッカーを全部張れということで、今は機械化されたようですけれども、こういうことが非常に向こうとしては感情的に、気持ちとして。理屈はわかるわけです。これは世界的にそういうことで輸出国がその費用を負担するということも皆知っているわけです。知っているんだけれども、どうも豪州としては今まで余りオレンジの対日輸出、オレンジ自身の輸出も余りやったことないんで、それで非常にそういう感情的なしこりがあるんですね。この感情的なしこりを持っているのを悪いとかいいとか言ってもしようがないんですね。  私が言ったのは、四百二十八万円なんですね。四百二十八億ならともかく、四百二十八万円ぐらいで、少なくとも向こうの輸出組合長なんかがそういうことを言っているのは、ちょっとそんな金額なら日本で持てばいいじゃないかというのが私のこの質問主意書なんです。これはレクチャーのときに申し上げておきましたけれども、まずお聞きしたいのは、大臣、この質問主意書ですね、読んでいただきましたか。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) はい。

木本平八郎参議院の会

○木本平八郎君 そこで、まずちょっと基本的にお伺いしたいんですが、こういう質問主意書が議員から出されますね。内閣総理大臣の名前で一応返事は来るんですけれども、これは当然担当官が起案して文章を全部書いて、それがずっと上に稟議的に上がってきて、最後大臣の判こをついて閣議に回ると思うんですけれどもね。  ところが、そのときにただ単にめくら判なのか、形式的に急いでさっと斜め読みして判こをつくのか、それとも大臣自身がやっぱり一応お読みになるのか、その辺のシステム、これはほかの省は知りませんけれども、農水省に関してはどうなのか、まずお聞きしたいんですがね。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) これは率直に申し上げまして、私たち判こを押すということはございません。また事前に見るといっても大変たくさん各議員の皆さんからありますので、一々実は見ることはないんです。ただ、閣議で配られまして、そして、こうこうこういう質問があり、こういう内容でありますということは閣僚全員に対して一応報告がございます。

木本平八郎参議院の会

○木本平八郎君 それで大臣、私きょう質問するんで見ていただきたいとお願いしていたんで見ていただいたと思いますけれども、この内容について改めて初めてごらんになってみて、どうもこれは議員の言っているのと回答が食い違っているというふうな印象は持たれなかったですかね。

関谷俊作農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(関谷俊作君) 今回の御質問に際しましても私どもの準備しました答えにつきましては、大臣にお話をしてごらんをいただいておりますが、その内容が木本先生の御提出になりました二回の質問主意書に対する答弁と全く同じでございますので、そういう意味では内容的にお話をしているわけでございます。  全体的には今先生のお尋ねのような、向こうの輸出業者あるいは輸出関係業界でこういう費用負担なり、あるいは手続の面で必ずしも不十分というか、満足してないという点があろうということは推察できますけれども、反面、日本のような国が、例えばアリメカに先般……

木本平八郎参議院の会

○木本平八郎君 それはいいですよ、ずらされちゃ困るんです。  私が申し上げているのは、あなた方は技術的にあるいは行政的にやられる、それから説明されている、そういうことは私も国際的にも全部理解できる。しかしながら、今日本が国際的に置かれている立場から見たら、わずか四百二十八万円でそんなことをやるぐらいなら払った方がいいじゃないか、それで、それが必要なら大蔵省にかけ合うのも私も手伝いますということを言って、こういうところは政治家が政治的に判断しなきゃいかぬということを私はここで申し上げているんですよ。  ところが、この質問主意書に対する答弁も技術的な問題ばかりで、何かけんか吹っかけているみたいな感じ、私だけじゃなくて私の秘書なんかもみんなそう見るわけですよ。どうせミニ政党のチンピラ議員が言っているんだから、あんなものいいやなんという。それはしかし、そういうことをやはり改めて言っているんだから、そのときは、これは羽田大臣じゃないですけれども、前の大臣だけれども、それを踏まえないと、私はやっぱり今後大きく日本は間違えるんじゃないかという気がするんですよ。  これちょっと時間がないんで、一つ言いますけれども、これは前回の決算委員会でも言ったんで、ここから向こうの方はみんなもう御存じなんですけれども、改めてちょっと念のために申し上げますと、私が今、日米貿易摩擦の問題で一番基本的にあるのは、人種偏見の問題じゃないかということを私は感じているんですね。イエロージャップが何を生意気だと、ちょっと小金をためたからってでかい面するなど、成金なんだと、それならそれでおまえちゃんと防衛分担だって何だって全部やれというのが彼らの基本的な、基本的というか裏にある感情なんですね。これはドイツに対しては四百億ドルの同じような状況にあっても何にも彼らは言わないんです。そこがあるから、この感情をなくするには三代がかる、七十年間かかる。したがって、七十年間は我々少しぐらい不利でもギブ・アンド・ギブを多くして祭りの寄附も少しは余計出して、つき合いもやってという態度が必要なんですね。それを理屈だけでやろうったって、これはもうぎすぎすするだけなんですよ。したがって私も、この四百二十八万円、理屈はそうだけれども、やはり政治的に判断していかないとこんなわずかなことで、何を生意気な成金やろうがと、こう言われたらばかばかしいということを私は申し上げたいわけです。その辺について、大臣の御感想を承りたいんですがね。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) 先生のお気持ちは私どももよくわかりますし、私も今までアメリカですとかあるいはニュージーランド、オーストラリアでこういった問題がありまして、よく話し合ってまいりましたときに全く同じようなことを感じます。ただ、これは国際的な慣行だからこうなんだというんじゃなくて、そこを政治的にというお話だと思うんですけれども、ただやはり国際的な慣行というのはきちんとしておりますし、また私どもがよそに今度売る場合にも、当然やらなきゃいけないということもありますので、この点についてはやっぱり多分今先生がお話しのように、オーストラリアとしては、まだこの問題についての経験が浅いから、特に担当の方々が理解されないと思います。そういう意味で、私どもとしてもそんなことでトラブルを起こさぬようによくまた理解を求めるような努力をしたいというふうに思います。

木本平八郎参議院の会

○木本平八郎君 したがって、少し大げさな言い方をすると、農水省としてはもう正しいことを一生懸命やっておられると思うけれども、案外それは森を見失っていて、大げさに言えば国を滅ぼすかもしれないというところを、そこをやっぱり、今度はいよいよこれはもう政治家とか大臣とかが見ていただかなきゃいかぬ時期に来ているんじゃないかという気がするわけですね。そういう点をぜびお考えいただいて、それで例えば四百二十八万円オーストラリアだけにこっちが負担するわけにいかなきゃ、いわゆるODAというか、経済援助とか裏からやるとか、いろいろな手はあると思うんですね。その辺を今後ともやっていっていただきたいと思うわけです。  次の米の小売免許の問題ですけれども、これは酒で私は大蔵委員会でも言ったんですけれども、今なぜその免許を残しておかなきゃいかぬかということなんですよ。ここに朝日新聞の「天声人語」、これ先週のやつがありますけれども、それで、結局、米の味が銘柄米と普通の米とを片一方をうまいと言ったのが銘柄米で十四人、混合米で十三人だとか、それから何か票せんを偽造しているケースがあるとか、そういうふうな、こういうことがどうして起こっているかというと、やっぱり結論的には私、統制があるからだと思うんですね。それで、ついこの間、レクチャーの人に聞いたら、何か米は日本人の主食で大事だから、どうしてもこれはコントロールするんだという話だったんですね。それはわかりますよ。わかりますけれども、今まで何回もそれは答弁聞いていますからね、しかし三分の一でしょう、米というのは。三分の二の方は一体どうするんだと。先ほども何か九十万軒か何かのうどん屋さんかそば屋さんがあって、何万軒か何十万軒かのパン屋さんもあるわけですな。それの方も統制しなきゃいかぬはずなんです。要するに、国民の素朴な気持ちとしては、これはもう農業保護しかないと。農業をある程度保護しなきゃいかぬというのは、これは議論はほかにありますけれども、それは仮に認めたとしても、もう生産段階、卸段階、その辺でいいんじゃないかと。末端までこれやっていると、要するにインチキが起こるわけですね。何回も言いますけれども、経済というのは、統制されると生産者の方が有利になる、供給者の方が有利になるわけですね。したがって、消費者としては米の品質を見ただけで判断しろといったって、それはもう無理なんです。昔は、米屋さんというプロがおって、その人を信用して我々は買ったわけですね。値段といい、何といい、間違いなかった。それが今免許が、全部免許制になっちゃったものだから、米屋は競争がなくなったというか、そういう点でこういうおかしなことがいろいろ起こってくるんじゃないかというふうに思うわけです。したがいまして、私は、この際、いろいろ何があっても、全体から考えて外せる許認可は外して、自由化できる範囲まではどんどんやっぱり自由化していくべきじゃないかと思うんですが、その辺、石川長官、いかがですか。

石川弘食糧庁長官

○政府委員(石川弘君) 米の場合、実は私ども頭にありますのは、比較的潤沢な場合と、それからやはり御承知のように、需要はこれほぼ一定でございますが、生産が一〇八になったり八五になったりしていくわけでございます。そうしますと、どうしても過去の歴史におきましても投機の対象になったり、なかなかきちっと末端まで届かぬという経緯から、小売に一定の許可を与えているわけでございますが、ただ事情は、やはりこれだけどちらかというと潤沢で、いろいろ物の品質に応じてということになったわけでございますので、五十六年改正の際に従来の許可制に加えまして、いろんな分店の出店とか、実は五十六年、六万五千ぐらいの店舗でございましたのが、現在一万三千ぐらいふやしております。そして、これは特に一般の小売、それからスーパー、生協、農協といういろんな違った形の米屋さんに競争していただけるような条件をつくったり、特に昨年の秋以降、単数結びつきというのは競争制限的であるということもございまして、複数の卸屋さんに結びつけるとか、いろんなことを実は考えております。そういう意味で、私どもは米の場合、常に過不足両様のところを頭に置きながら、しかし状況に応じてやはりある程度弾力化させる、しかもその中にやはり競争的な原理がなるべく入るようにと。特に新規の許可等の場合は、各県に米穀流通適正化協議会というのを設けておりまして、そこでは消費者の方も大変たくさん入っていただいて、いわば既存の利益を守るというような意味での許可制でないように、そういうぐあいにやっておるわけでございます。

木本平八郎参議院の会

○木本平八郎君 それで、私がこういうことをあえて申し上げるのは、要するに今、先ほど小麦の問題でも答弁がありましたけれども、要するに小麦が下がったって小売価格が下がらないと。これはやはり流通その他におかしなところがあるからだと思うんですね、これは統制の問題じゃないでしょうけれども。  それで私は、今の日本で一番これが政治家として考えていただきたいというところなんですけれども、今の日本の状況なら、普通ならまず円高デフレというのはもう避けられないと。そうなりますと、やはり円高のいいところというのは物価が下がるというところなんですね。ところが、今の日本の流通構造だとそっちの方は下がらないんです、公共料金を中心にして、こういう米とかそういう基礎物資がですね。そうしますと、不況だけが来て、インフレーションとまではいかないけれども、物価高というのが残っちゃう可能性というのがあるわけですね。したがって、今の間にそういう物価のフレキシビリティーというのを積極的にやっぱり手を講じていかなきゃいかぬのじゃないかと。私はこれがやっぱりまさに政治家として考えていただかなきゃいかぬところだと思うんですね。後になってから、物価が下がらないから何とかしろと言ったって、これだめなんで、もうそういうふうな前提を置いて、早く先取りして手を打っていただかなきゃいかぬと。したがって、今まではある程度後追い政治でよかったかもしれないけれども、これからはもう先取りしていかなきゃいかぬ、リスクテークにしていかなきゃいかぬ。これにはやっぱり政治家が出ていかなきゃいかぬだろうし、そのためには今のような点を政府としては農政だけじゃなくて考えていただかなきや、もうえらいことになるんじゃないかという気がするんですが、その辺の御所見を大臣に承って、私の質問を終わります。

羽田孜自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(羽田孜君) ちょっと前段の麦の点について申し上げおきますけれども、確かに百万店舗を通じてということでやるから、一つずつあれすると消えてしまうんじゃないかというような話、その点がちょっと何か先生のお仕事、ずっとそういう関係のお仕事でお進みになったようですから受け取られたと思いますけれども、一番の基本はやっぱり国内の麦、これをある程度確保しなければいけないということでプール計算しているというところに一番問題があります。そして、そのかわり例えば外国の麦が非常に高くなって、初めレートを計算したものよりずっと高いものを買わなきゃならなくなった場合でも、たしか三年間で二千五百億ぐらいになったことがありますけれども、これは一般の会計の方から補てんしまして、消費者の皆さん方に転嫁しなかったということがあるわけで、その点はぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。  それから、今の確かに実態にこういうのが合わない、また実際に安くなるべきものが安くならない、こういったところにやっぱり問題があるであろうということを、これは御指摘の点、私どもよくわかります。その意味で、実は今度の肉の場合にも単に輸入の肉だけではなくて、バターですとか、あるいはそういった乳製品、こんなものについても、あるいは国産の牛につきましても、あるいは豚、鶏につきましても、ただ牛肉というだけでなくて、そういったものもともかくやっぱり全体的に値段を下げるひとつの先導的な役割を果たす必要があるんじゃないか。もちろん、国産の肉とかそういったものにも目を配りながら私どもやらなきゃならないわけでありますけれども、その中でやり得ることをやっぱりやって、消費者の皆さん方に少しでも円高のメリットというものを、我々農林水産省としてもいろんな分野でやっぱりやっていくべきであろうということを各担当の皆様方に申し上げておるところであります。

丸谷金保日本社会党

○委員長(丸谷金保君) 他に御発言もないようですから、農林水産省及び農林漁業金融公庫の決算についての審査はこの程度といたします。  次回の委員会は二十一日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時四十二分散会      —————・—————

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