予算委員会第七分科会 第2号
- 発言数
- 540 件
- 登壇者
- 54 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1986/03/07
会議録
○相沢主査 これより予算委員会第七分科会を開会いたします。 昭和六十一年度一般会計予算、昭和六十一年度特別会計予算及び昭和六十一年度政府関係機関予算中運輸省所管について、昨日に引き続き質疑を行います。 この際、分科員各位に申し上げます。質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。 なお、政府当局におかれましては、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。辻一彦君。
○辻(一)分科員 私は、昨年の七月に起こりました能登線の脱線事故、論議をする時間が残念ながらなかったものですから、ここで少し問題点をお伺いいたしたい、そして北陸新幹線の問題も一、二触れて見解をお尋ねしたい、こう思っております。 第一に、昨年の七月に石川県の能登で能登線の脱線事故がありまして、私も数日後に社会党・護憲共同の調査団としまして現地に早速参りまして、状況をかなり詳しくいろいろと調べてみました。 この問題に入る前に、七人の方がとうとい生命を失われた犠牲がありまして、心から弔意を表したいと思います。それからまた、二十六人の重軽傷者が出ましたので、既に回復された方も多いとは思いますが、なお残っておる方があれば御回復をお祈りし、お見舞いを申し上げたいと思います。 そこで、能登線脱線事故の態様について、要点だけをごく簡単にひとつ御報告をいただきたいと思います。
○岡田(宏)説明員 昨年七月十一日、能登線におきまして脱線事故を引き起こしまして、お亡くなりになった方七名、おけがをされた方二十九名という事故を起こしたわけでございまして、お亡くなりになった方並びにおけがをされた方に対して大変申しわけなく存じている次第でございます。 この能登線の事故の原因についてでございますけれども、これは国鉄におきまして今までに前例のないような事故でございまして、想定できなかったものであるというふうに考えておりますが、今までの国鉄の調査によりますと、長い期間にわたって断続的に降り続きました大量の雨による水が、軟弱地盤であります基盤と盛り土に時間差をもって浸透し、蓄積をしたということがその原因であるというふうに考えているわけでございます。その結果、盛り土の中の間隙水圧が異常に高まり、かつまた基盤の間隙水圧も高まり、このような結果で盛り土本体の強度と基盤の強度が低下をし、また盛り土の重量が増加をしたということのために、基盤に対する円弧すべりを起こしたというふうに考えているわけでございます。 事故後の処置においてでございますが、現場における応急復旧工事あるいは本格復旧工事ということも当然行ったわけでございますが、それは別といたしまして、ソフトの面の処置についてちょっと申し上げてみたいと思います。 事故の翌日、直ちに本社の施設局長、運転局長名でまず通達を発したわけでございますけれども、その後、今回の事故が、先ほど申しましたように断続的に降り続いた雨ということで、実は当日、既に事故時点では雨はやんでいたわけでございますが、約四十時間ぐらいの間を置きまして百数十ミリの降雨がございました。それから四十時間ぐらい間を置きまして百ミリぐらいの雨がございました。一転、その日の朝やみまして、昼に事故が起こっております。しかし、その前に降った雨が約四十時間のタイムラグをもって盛り土基盤に蓄積をしていたのではないかということが考えられましたので、在来こういう場合には十二時間以上間があけば、それはもう前の降雨量はカウントしないということにいたしておりましたけれども、この事故にかんがみまして、断続の期間が四十八時間を超えない場合、すなわち丸二日を超えない場合には前回の降雨量も加算する、それをもって累積降雨量とするという暫定措置をとりまして、全国のこういう盛り土の区間で長雨があり得るという場所については、そういう累積降雨量の考え方をとるということのとりあえずの通達を七月二十二日に行ったわけでございます。そして、これらをカウントいたしました累積降雨量をもって、運転規制なり災害警備を行うということにとりあえずの通達を出したわけでございます。 その後、八月に至りまして、降雨時の災害防止に関する研究委員会ということで学識経験者の方々にお集まりをいただきまして委員会を持って、現在さらにこういった規制の措置がどうあるべきか、かつ、こういった長雨で、しかもそれが累積するような場所はどういうところが考えられるかということについて全国的にいろいろデータもとりまして、研究をしていただいているところでございます。これらの結論は、おおむね年度末にはいただけるものと考えておりまして、ことしの長雨期、多雨期でございます、六月までには、今のいわゆる暫定の基準、通達をもう一遍見直しをいたしまして、かつ、それを適用する箇所についてももう一遍見直しをいたしまして、きちっとしたもので考えてまいりたい、対処してまいりたい、こういうふうに考えております。
○辻(一)分科員 要点だけ伺えばいいのですが、一つは保守基準というものが守られてやっておる、運転基準もあって、それぞれその基準に合って行動しておったということで新聞には報道されておりますが、その点は基準は守られておったというのか、念のためにちょっと聞いておきたいと思います。
○岡田(宏)説明員 運転規制を行う基準値を持っておりますが、当日の降雨量はその基準の中でございます。基準どおりにしております。
○辻(一)分科員 私は現地を見て、直観として、これは非常に水がたまりやすいし、地下に浸透して路床が弱いところということを感じました。私は参議院で災害対策の委員長をして、当時いろいろな山崩れ、地すべり等の場所をずっと見てそれに対処したことがありますが、地下水がたまっていくと山なんかは非常に地すべりをしやすいわけです。そのためにパイプで水を抜くとかいうようなことが非常に重要になっておりますが、ここを見て、これはそういう意味の問題のある地域であるということを感じたわけですね。調べてみると、これが、路線が開かれてから相当な年数がたっておりますが、のり面は盛り土を七メーターから積み上げた高いところに、水田の、しかも深さというか、ももまで田んぼの中に入ってしまう、そういうところに盛り土をしてあったわけですから、そういう心配がもともとあったわけですが、その盛り土のり面にはその後何の対策等も講ぜられていない。そういう面で、やはり赤字路線というか、地方路線であるがゆえにそういう対策が軽視をされておったのではないか、こう思いますが、そこらの安全対策、災害対策等々についてどういうことが事前になされておったか、この点をひとつ伺いたい。
○岡田(宏)説明員 先生御指摘のような箇所でありますが、一般的に申しますと、盛り土は年月を経ますごとに安定をしてくるというのが通例でございます。盛った当初に比べまして、自分自身の自重によりまして圧密沈下も進行いたしますし、基盤についても圧密沈下が進行するということで安定をしてくる。したがって、つくった当初の災害というのは比較的起こりやすい。そのために十分警戒をする必要があるわけでございますが、時間の経過とともに安定をしてくるというのがごく一般的な常識であるというふうに考えております。 それから、今先生御指摘ございましたように、片斜面の部分でもございますので、こちらと申しますか、のり面の上の方に水がたまったらぐあいが悪いということで下水渠を設けておりまして、これらの通水の機能については十分確保されていたということを確認をいたしております。 それから、もとより、安全と申しますのは交通を預かる者にとって最大の使命でございまして、効率化も図っていかなければいけないわけでございますが、やはり何よりも安全の確保がこれに優先をするということでございまして、決して地方交通線であるから安全対策について手を抜いているということではございませんで、能登線全般につきましても、それぞれ所要の経費を投じて、施設面の強化でございますとか、あるいは修繕でございますとか、そういう所要のものは確保しているということでございます。
○辻(一)分科員 これは私、現場を見て、それから復旧にも皆さん非常に努力されておりました。これには敬意を表します。また、地元の人も非常に熱意を持って協力しておった姿を見て非常に感じたのですが、それはそれとして、数日盛り土をやり直して、そして復旧に当たった。ところが、前の水準の一メーター下ぐらいまで盛り土をしたときに、もう幾ら土を積んでも盛り土が盛り上がっていかない。よく見たら、下の方の水田から二メーター、土が泥の中から盛り上がってきて、上から押さえても全部水田の中へ土が盛り上がっていく。そういう状態も見て、私が行ったときには崩してありましたが、それでも土が高く盛り上がっておるのですね。それを見ると、なるほど何十年の間に盛り土は自重によってだんだん締まっていくという原理はあるでしょうが、あの状況を見ると、周辺の人は何か問題が起こるのではないかということをいろいろと心配しておって、それがやはり起こったか、こういうことを口にしているのも、地元住民の直接の言葉として聞いたわけです。 そうしますと、この数十年間、見た限りでは、のり面に別に補強もされていないし、パイプもない。例えば新幹線を見ると、新幹線の盛り土をしたところが雨によって崩れたりする心配が、やはり当初かなりあったのですね。水抜きのパイプをやるとか、それからのり面をコンクリートで補強するとかいう対策が、新幹線等の場合には直ちに講じられている。しかし、こういう明らかに非常に問題のありそうなところには何らの対策がないということは、やはりローカル線のゆえに軽視をしておるのではないか。赤字線だから、いずれ廃線になるのだから余り手をかけまい、こういうような姿勢が自然とあらわれておったのではないかという懸念を、私としては非常に持つわけです。それについて総裁、一遍そこらのお考えを、並びに大臣にも御見解をお伺いしたいと思います。
○杉浦説明員 今岡田常務理事が申し上げましたように、安全面につきましては、国鉄としましても、これは輸送に携わる者の最大の使命であるということで日常徹底をしているわけでございますが、何分にも本件は、なかなか今までにない気象条件の中から前例のないことが発生をしたということでございまして、犠牲者が出たことは大変申しわけないと思っておるわけでございます。 原因の追及につきましても、なお学識経験者をもって構成する委員会で検討を続けておるような状況でございます。今先生御指摘のような点も含めまして、今後とも安全対策には万全を期したいというふうに思っております。
○三塚国務大臣 運輸行政の基本、安全の確保という絶対の要請であります。そういう意味で、今回の事故は極めて遺憾なことであり、犠牲者の方に私も心から弔意を表したところであります。二度とこういうことがありませんように万全を期さなければなりませんし、ただいま御指摘のように、赤字ローカル線でありますからそれに手抜きがあったのではないか、あるいはそれに欠けるところがあったのではないかなどと言われませんように、運行が続いております限り、やはり交通機関でありますから、さらに今回の事故を貴重な経験といたしまして、しっかりした体制をつくり上げてまいりますことが、亡くなられた方々に対するせめてものことではないだろうかと思い、気を引き締めてやりますように指導いたしておるところであります。
○辻(一)分科員 総裁や大臣の基本的なお考えはわかりますが、まだ一、二お尋ねしておきたいのは、長い雨が降りますと、大体歩いて確かめるのが一番安全なんですね。これは私も小浜線という地方線におりますので、事故などがよくありますから、人間が歩いて直接確かめる、徒歩で確認をするというのが一番安全なんですね。ところが、合理化によって、人員削減という中で、歩いて確かめる余裕は、なるほどなされてはおったようでありますが、それはかなりな時間を置いてであって、余裕がない。そういう点で、合理化、削減等のしわ寄せが、今言ったこういう警備等の手薄になったのではないか、こういう感じを持ちますが、その点はどうお考えになりますか。
○杉浦説明員 合理化を実行する場合におきましても、私ども、全般的に、安全に支障は絶対及ぼさないようにということで、要員の配置あるいは必要な投資ということにつきましても、安全第一ということでやってきたつもりでございます。 本件におきましても、定められた巡回あるいは運転規制というものについて、後で調べましたところ、一応規定どおりの形でやっておった。いわばそれの盲点といいますか、間をつかれたような形で、長雨の結果の災害が起こったということでございます。決して合理化によって本件が起こったというふうには私どもは見ておりません。
○辻(一)分科員 今検討されている委員会においては、保守基準であるとか、あるいは雨が長時間降った場合にどうするかという問題、それから、そういう場合の運転基準だとか、それらを含めて今調査委員会では検討されておるのですか。
○岡田(宏)説明員 こういった雨の降った場合の運転規制の基準でございますが、どういうときに運転規制を発令するかとか、それからどういう箇所についてそういうような問題があるかというようなことを含めて検討をお願いしております。
○辻(一)分科員 限られた時間でありますし、いろいろ尋ねることがありますから、この程度にとどめたいと思いますが、これはさっきの大臣御答弁、また総裁御答弁のように、やはり国鉄線が存在する限り、たとえ赤字であっても、安全を守るということは第一義の問題であると思いますので、この点はひとつ二度と今後こういう問題が起こらないように最大の努力をしていただく、というよりも、ぜひ起こらないようにしていただきたいと思っております。この点を強く望んでおきたいと思います。 それから、私は、昭和四十七年に北陸トンネルの事故があったときに福井におって、すぐあのトンネルの中に駆け込んで実態を見たことがあります。そのときは三十名が死亡される、七百名が入院をするということで大変な事故であったわけですが、そのことは別としまして、そのときにも被災者の後の対策がなかなか大変でありました。これは国鉄も御苦労されましたが、しかし、被災をした、特に犠牲になって亡くなられた方の御遺族、それから、声が出なくなるとかいつまでたっても胸にすすがたまってせきが出る、真っ黒いたんがいつまでも出るとか、何年越しに問題があって、随分この問題を私国会で論議したことがありますが、今回の場合も、亡くなられた方、また重軽傷者の方の後の対策について、ぜひ遺憾なきを期してもらいたいと思います。時間の点から詳細は言いませんが、どうするのかということを一言だけ伺いたいと思います。
○岡田(宏)説明員 現在までに、亡くなられた方七名のうち四名の方々とは、既に補償のお話し合いができ上がっております。それから、おけがをされた方二十九名のうち二十三名については補償のお話し合いができ上がっているという状況でございます。今後とも誠意を持ってお話し合いをしてまいりたいというふうに考えております。
○辻(一)分科員 半年や一年はいいのですが、これが二年とかだんだんなると、国鉄の方もいいかげんに、やってくれということで、病院に行きたいと言うと、もういいでしょう、こういうことが往々にして起こりがちなので、まあ中心部の方はそんなことはないと思いますが、現場ではそういう問題が起こりがちでありますので、総裁、この点はひとつ気をつけて、くれぐれも遺憾のないようにお願いしたいと思います。 限られた時間でありますので、次に、私、地方線に乗る運動、国鉄ばかりが追及されたり責任をとるだけではなしに、地方線を守らなくてはならぬという意味から、住民運動も随分とそれぞれやっておると思うのですが、例えば私の福井県においても、小浜線と越美北線という第三次の対象線、これは除外規定によって――小浜線の方は三十キロ以上、一日に乗る人の数が千人以上、それから越美北線の方は雪の期間が相当長い、これに伴う問題によって、除外規定によってこれは存続するということになっております。 これは私は間違いないと思いますが、やはり人が乗らなくては列車は走るわけにはいかぬ面もあります。小浜線の場合は、例えば昨年の八月二十五日に、地域住民や地区の勤労者、自治体が敦賀から宮津まで臨時列車を出しました。私は小浜というところの出身でありますので沿線になりますから、ぜひこの線は残さなければならぬ、それには乗ることが大事だということで自分も乗ってみました。また昨年の十月二十七日に、越美北線でも、もみじ狩りを兼ねて臨時列車を立てて、福井から多くの住民、勤労者の皆さんが乗って、私も同行してきたのですが、こういう運動も地方では非常に地道に努力をしておるということもひとつ認識をいただいて、これらの心情にできる限りこたえて、地方線の重要さも認識をしながら、これを守るための決意もともに持っていただきたいと思いますが、これについて大臣、いかがでしょうか。
○棚橋(泰)政府委員 先生ただいま御指摘の越美北線、それから小浜線、これは現在のところ特定地方交通線でございませんし、それぞれの除外理由がございまして、特定地方交通線として処理がなされるということではないと考えております。特定地方交通線以外の交通線につきましては、今回の国鉄改革に伴いまして、新しい事業体にそれぞれ引き継ぐ、こういうことで考えておるところでございます。
○辻(一)分科員 ちょっと確認しますが、除外規定は生きていますね。そういうふうにして住民の方も一生懸命やっておりますから、よく頭に入れておいていただきたい。私たちもその面では、ぜひそういう住民運動がもっと前進するように努力したいと思っております。 それから最後に、北陸新幹線の問題について一、二点お尋ねをいたしたいと思います。 第一に、北陸新幹線というのは、北陸という名前がついてはおりますが、単に北陸にとどまらず、東海道新幹線とともに日本の政治都市東京、そして経済都市大阪を表と裏でつなぐ動脈となるべきである、そういうような認識を持つべきではないか。言うならば、日本海新幹線というように考えていいのではないかと思いますが、その点についてちょっと認識だけ、一言でいいのですが、伺いたいと思います。
○三塚国務大臣 見方でありますが、まさに東海道新幹線がいかぬ場合には代替をする高速鉄道であるという見方。それと、北陸というのも我が国の重要なパートを、東京を中心に結んでまいります、大阪を中心に結んでまいりますということではお説のとおりだと思います。
○辻(一)分科員 そこで、総裁にちょっとお尋ねしたいのですが、北陸新幹線沿線の県は四県ありますが、そのうち群馬、富山、石川には大体駅舎周辺等の整備の計画が進んで、近く三月の半ばに、十六日とも聞いておりますが起工式が行われるということで、住民の声は非常に反映されたと思うのです。ただ、私は福井県なので、北陸沿線では大阪に至る中で福井県が一つ残っているという点は非常に残念に思っております。そういう意味で、早くひとつ福井の方にも同様な措置ができるように願っておるわけであります。 そこで、福井県においても、県はもちろんでありますが、沿線の自治体、住民等のこれを望む声は非常に強いのでありますが、小松と南越駅の間の環境アセスメント、それから芦原から南越駅の詳細ルートがまだ明らかにならないということで、非常にそれを待っておる県や自治体、住民でありますが、これらについてのおよそのめど、大体いつそういうものが公表される運びになるかということについて、ちょっとめどをお聞きいたしたいと思います。
○内田参考人 ただいまの御質問でございますが、先生も御承知のように、小松―芦原間につきましては昨年の一月に概略ルートの公表をいたしたわけでございます。それで、ただいまのところ、環境アセスメントの一部の仕事を進めておるということでございます。 それから、芦原温泉と南越の間につきましては、福井の駅へ新幹線が乗り入れる問題につきまして大変難しい問題がございまして、御承知のように都市側も含めてどのような形で乗り入れるかということを検討を進めておるところでございます。したがいまして、この結果が出ますれば、私の方は関係機関と協議の上、環境アセスメントを進めるための駅並びに概略のルートというものを公表いたしたいというように考えておる次第でございます。 なお、それに引き続き、環境アセスメントも地元と協議をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○辻(一)分科員 そうすると、地元の方との話を今詰めている、その結論が出たらということですが、その結論が出てからおよそどれくらいの時間で詳細ルートは公表されますか。
○内田参考人 結論が出るのがもう近いと思いますが、それから所定の手続、いろいろの方面に御協議、調整をいたさなければなりません。それらの手続は今のところ、相手さんのある話でございますので、ここでどの程度というようなことはちょっと申し上げかねますが、そんなに長い時間ではないというように思います。
○辻(一)分科員 夏までですか、そんなに長くなければ。
○内田参考人 ですから、時期につきましては相手との協議その他ございますので、これはいつまでということは申し上げられない。
○辻(一)分科員 じゃ、これで終わりますが、最後に一言だけ要望しておきます。 大臣、日本海新幹線というような性格も御理解いただいたようでありますが、新幹線は南越でとまったのでは値打ちがないのでありまして、これは大阪までどうしてもつながなければいかぬ。そういう意味で、日本海新幹線はやはり日本海側を通らないと、日本海新幹線の名にならないのですね。この点をひとつ頭に十分入れていただいて、ぜひひとつ大阪の道が早く実現するように、地元の声も受け入れていただくようにお願いをしたい。御要望を強くして終わりたいと思います。
○相沢主査 これにて辻一彦君の質疑は終了いたしました。 次に、森本晃司君。
○森本分科員 きょうは私は、年々ふえつつある外国からの観光客に対する運輸省の考え方についていろいろとお尋ね申し上げたいわけでございますが、昭和五十年、八十一万人だったのが、五十九年にはその二・六倍の二百十一万人の外人客が今日本の地を訪ねているというところでございますが、今運輸省は、急速にふえつつある国際観光化にどのような取り組みを考えていらっしゃるか。一生懸命このモデル構想等々考えておられるようでございますけれども、運輸省の考え方をまずお尋ね申し上げたい、このように思います。
○仲田政府委員 ただいまほとんど二百二十万人、二百三十万人ぐらいの外客が日本を訪れておりまして、先生御指摘のように毎年ふえております。しかしながら私どもは、例えば近隣の諸国と比較いたしてみますと、香港、シンガポールがおよそ二百三十万人程度、ああいう狭い、我々から見るとあそこよりは日本の方がもっと外客に対して魅力があるのじゃないかと思えるような地域においても、日本よりも多くの外客が訪れているというような事実がございます。したがいまして、これからも日本の国際化ということを踏まえまして、ぜひともこの国際観光の場で外国との交流を促進して、相互理解の増進に役立てたいということを基本的に考えているわけでございます。 そのためには、基本的には交通施設それから宿泊施設というものがきちんと整っていなければならないわけでございまして、国際空港の整備とか、また国際定期航空路の開設というような面で基礎的な条件の整備に努めてきてはおりますが、それ以上に国際観光の振興策というのは二つの面があると思います。一つは海外における宣伝でございますが、一つは受け入れ態勢の整備という意味で、今の基礎的条件のみならず、観光そのものが売れるような一つの形でお客様に提供する、そういうものがどうしてもこれからの外客の誘致のためには大切ではないかということで審議会等の御討議をいただきまして、地方の国際化という趨勢もございますし、また地方の開発、地域開発という観点も含めまして、今回国際観光モデル地区という構想を掲げて、ひとつ大いに国際観光の振興に努めようということを考え、それの実現化に向かって現在取り組んでいるところでございます。
○森本分科員 今局長からお話しいただきました国際観光モデル地区構想というのが出されて、ほとんど今レクが終わり、最終の三月末か四月ぐらいに発表いただけるというふうに我々は聞いておるわけでございますけれども、この国際観光モデル地区構想ということについて、いろいろ御審議いただいた今の状況はどういう状況なのか、最終結論に向かってどういう方向に向かっていくのか、こういったことについてお尋ねしたいと思います。
○仲田政府委員 二月の十五日をもって各地方からの御要請を締め切らせていただいておりますが、その結果、御要望として出てきておりますのが、四十三地区で三十八道府県からの御要望をいただいております。それぞれ非常に魅力のあるお考えを示していただいているわけでございますが、なるべく早い時期に、できれば三月の末までに、このうちからどのぐらいになりますか、三分の一ぐらいになりますか、その程度の見当で、まずモデル地区としてここが適当であろう、今の時点においてそういうものを一つの結論として得たいということで審議を進めている次第でございます。
○森本分科員 指定地域は最終的に幾つにするかという、まず数の限定は今のところないわけですか。大体三分の一程度というふうに考えていればいいんですか。
○仲田政府委員 数を初めから十カ所とか二十以下とかというふうに決めているわけではございませんが、それぞれの箇所の一つの審査基準と申しますか、それなりの魅力がなくてはいけませんし、また、都道府県にそれなりの熱意を持って整備していただかなければいけない。また、自然条件としてどうだとか、いろいろな観点からの一つの評価というものがございまして、そういうものもざっと見てみますと、そのぐらいになるのかなという感触があるということでございます。
○森本分科員 それで、国際観光モデル地区というわけでございますけれども、この地区の範囲ですね、一つの市を指すのか、地域、ゾーンの考え方ですね。例えば一つの地域があって、それからその飛び地があってもいいものなのか、地区という以上は、その範囲についてどのように考えていただいているか。
○仲田政府委員 ぼやっとした考え方は審議会の答申、小委員会の答申にも書かれております。私どもも大体その考え方に従ってやっているわけでございますが、おおよそ外客が一日で行動し得る範囲、と申しますのは、中心拠点から出発して数カ所の観光すべきところにお立ち寄りになって、そうしてまたそこに帰ってこられる、大体そのくらいの広がりを考えればよろしいのではないかな。といたしますと、具体的にはやはり単独の市町村というよりは、それよりもうちょっと幅の広い広域的な市町村圏というようなものに合ってくる場合が多いだろうし、また、これが重なってくると、単数ではなくて結びつくというようなこともあり得るかというふうに考えております。
○森本分科員 私の住んでおります県は、これは全国どこの皆さん方も御承知おきいただいておりますように、日本のふるさと奈良県でございます。この日本のふるさと奈良県の奈良市が、今、市、県それから団体、一体となって申請をしておるわけでございます。 この国際観光モデル地区構想というのがスタートする以上、私たち奈良県の人は、今日まで日本の大事な大事な文化遺産を守り通してまいりましたし、また同時に、これを世界の人たちにさらに示していこう、そして日本の大事な大事な財産を世界にさらに広めて、同時に守り通していかなければならない、こういう構想も持っておりますし、我が奈良県、そして奈良市は、観光立県ということについては、これはもう運輸省の皆さんも、私が述べるまでもなく、よく御承知おきいただいておると思うのです。 きょうは大臣もお見えでございますし、恐らく小学校のころは奈良を訪ねていただいたこともあるかと思いますし、また今日までよく奈良にもお見えいただいていると思いますけれども、この奈良市が今名乗りを上げているわけでございます。この観光モデル地区構想を読みますと、「東京、大阪、京都といった大都市・有名観光地のみでなく、」というふうに書いてありますけれども、まず、この東京、大阪、京都というのが省かれるのか、それはモデル地区構想の中に該当するのかどうかという点について伺いたいわけでございます。「といった」というところについては、私は風の便りに伺いますと、奈良は今さら観光モデル地域にしなくてもいいのじゃないだろうかというような考え方があるようでございますけれども、その基本的な考え方をお尋ね申し上げたいと思います。
○仲田政府委員 大都市の場合、今まで観光客は必ず大都市には訪れますし、また旧来の有名観光地はそれなりに名が売れている、日本といえばそこに行くというようなところが中心になるわけでございますが、今度のモデル地区構想というのは、そういうのも含めますが、さらに地方の国際化、地方の振興、そういうことに重点を置きながら、またこれは外客に対するアンケートをさせていただきますと、やはり今度はまた違った田舎に行ってみたい、日本の田舎に行って、かつ、物を見るというだけではなくて、いろいろ行事に参加し、生活をともにし、そういう形で日本に対する理解を深めたい、こういうような意見が非常に多くございます。そういうことにこたえて、重点としてはそちらの方を志向する、主眼を置くというような委員会の御意見も伺っておりますが、もちろんそれは、大都市とか有名観光地を指定の対象から全く外してしまう、そういうことではございませんので、やはりそれなりのメリットに応じた基準でそれを考えさせていただこうかと思っております。
○森本分科員 国際観光モデル地区のスタートとなってまいりますと、私はこの奈良を省いて考えられないという一つの考え方を持っておるわけでございます。ところが、確かに大阪、東京、京都という項目、そこだけではなく、それ以外の地域というふうに今もお話をいただきましたけれども、ここに資料がございますが、国際観光振興会の調査、五十七年の調査でございますが、訪問者の割合で考えてみますと、東京が八三・九%、大阪が四四・一%、京都が三四・一%、続いて四番目、箱根が一四・三%、そして奈良が一四・〇%というところです。確かに観光地という角度から見ていきますと、京都、奈良という考え方が出てくるわけでございます。これはかつての修学旅行コースの考え方がまだあるわけでございまして、観光地というと京都と奈良が一体に考えられている。これは、我々奈良県にとっては、京都は京都、奈良県は奈良県でございまして、京都は三四・一%来ますけれども、奈良県はまだ一四・〇%という割合。これは我が奈良県が観光地として外国の皆さんにももっともっと知っていただかなければならない、まだまだ知っていただいていないんじゃないだろうか。国際観光協会も振興会も一生懸命やっていただいておりますが、何分まだまだ奈良には外国のお客さんが来られない。東京、大阪、京都、名古屋というぐらいなところになりますと新幹線があるものですから、新幹線でおりる客もあるわけです。だけれども、奈良にまで引っ張ってこようと思うと、さらにそのインパクトを与え、振興会でも大いに大いに奈良のことを宣伝していただかなければならないと私は思うわけです。 特に、京都、奈良という考え方でいっていただきますと、ほかのいろいろな資料がここに出ておりますが、「訪日外客が次回の訪日旅行に希望する訪問地」という状況でも、京都と奈良と一緒になった統計資料がすぐ出てくるわけでございます。この際、京都は京都、奈良は奈良というふうな角度で見ていただいて、奈良をさらに国際観光モデル地域にしなければならないというふうに考えていただきたいと思います。 先ほど私、モデル地域の範囲について伺いましたけれども、今回の場合に、奈良県では奈良市だけが出しているというところで、場合によっては、奈良市というのは一つの狭い範囲じゃないだろうかという御意見もあるようでございますけれども、先ほどの局長の考え方でまいりますと、外人客がお見えになって、そして一日で回る範囲ということで考えてみますと、まあ奈良市には見ていただくところがいっぱいございまして、一日で十分に回れないだけの観光資源があるわけです。もしそれだけのエリアじゃ狭いんだという場合には、奈良県にはまだそのほかに斑鳩の里それから飛鳥の里があるわけですけれども、そういった飛び地の場合にも地域指定に考えていただけるかどうか、その点を伺いたいと思うのです。これは地域的に飛び地になります。
○仲田政府委員 いまだそういう具体的な問題として飛び地の問題を考えたことがございませんので、ひとつ検討はさせていただきたいと思いますが、基本的には飛び地だからいけないとかという地理的条件ではございませんで、宿から出て一日で行ってまた帰ってこれるというところを包含しようという基本的な考え方に基づいておりますので、そういう意味からいって、決して離れたところではないというならば、またそれなりの考え方もあろうかと思います。
○森本分科員 じゃ、奈良市だけで範囲が狭いから、今回の対象外になるということはないですね。
○仲田政府委員 一日行動圏と申しますのは、もちろん一つは距離でございますが、距離と同時に、その中身がどれだけあるか、非常に近い場合でも、一日歩いてもまだ見切れないというようなところもございますでしょうし、それは地域、地域によっていろいろな事情があろうかと思いますので、そういうことを踏まえて考えていきたいと思っております。
○森本分科員 大臣にちょっとお尋ね申し上げたいのですけれども、大臣、奈良の国際観光都市としての印象は、どんな印象をお持ちでございましようか。
○三塚国務大臣 基準その他設定をしながら、今、最終の検討に入っておるようであります。 印象といいますと、「青丹よし奈良の都の」、こうきまして、御指摘のようにまさに我が民族のふるさとでありますことには間違いございません。そういう意味で、奈良、京都という我が国の歴史にいち早く出てくる場面でありまして、そういう点では非常にすぐれた地域でありますし、文化という意味において我が国の中で位置づけられる最も有力な地点であります。その点が今後どういう視点でいくのかということでありましょうし、深く世界に知られておる地域なのか、京都と奈良というのは横並びなのか、その辺の調査なども観光局でやられておられるでありましょうし、万般を考慮しながら適正に行われるものと私は見ておるところであります。 〔主査退席、久間主査代理着席〕
○森本分科員 今奈良市を出しておりますけれども、観光局がやるそのモデル指定地域の第一号にぜひこの奈良を挙げていただきたい。今さら奈良かという考え方はぜひ運輸省の方で取り除いていただきたいのです。中にはそういう考え方があるようでございます。今さら何で奈良をモデル地域にしなければならないかといったような考え方があるようでございますけれども、それじゃ仮にほかの地域を指定地域にしなければならないという考え方で今回の構想があったとしても、私は大目玉を奈良に持ってきてこそこのモデル構想が非常に生きたものになるのではないかと思います。 と申しますのは、今日までの偉大な財産だけに頼っていた奈良県から、この財産をさらに売り出そうという奈良県に今大きく変わりつつあるわけです。奈良県の大事な産業地域としてもさらに盛り上げていきたいという構想がございますし、ちょうど六十二年に奈良県は置県百年になります。御承知のように今、奈良市を中心として我が奈良県ではシルクロード博、六カ月で約六百万の人を我が奈良県に招いて、そしてシルクロードの歴史を世界の人たちに見てもらおう、そういうまさに国際観光都市としてのスタートをし始めている。そして奈良市もちょうど市制九十周年になりますので、今地元ではまさに官民一体となった考え方で国際文化観光都市にしていこうということで一生懸命であります。残念ながら今まだ奈良には国際会議場がございませんので、構想の中には、奈良公園の中にそういう国際会議場をつくろうということも今検討されているわけです。今大きく奈良が国際観光都市に脱皮しようとしているとき、推進しようとしているときのこの第一号こそ、奈良を指定していただくのが一番ふさわしいのじゃないだろうか、私はそのように思っているわけでございます。 また同時に、大臣にもいろいろ御尽力いただいて、関西国際空港が今できつつあります。これができますと、これから道路もさらに整備されるし、奈良への観光客が今まで以上に一挙にふえてくるのじゃないだろうかということも考えられるわけでございます。また同時に、関西文化学術研究都市が京阪奈に今できようとしています。そうすると、今度は外国の方々もこの奈良にお見えになる。そういう視点から、奈良は今度のモデル構想の超目玉として推進していただきたい。全国から六百万人のお客さんが奈良へお見えになるのですから、これは運輸省としてもほっておくことのできない大事な今回の行政になってくるのではないかと思います。 きょう大臣にお見えいただいておりますので、今審議会で一生懸命御検討いただいているようではございますけれども、今さら奈良という考え方だけは取り除いていただいて、だからこそ奈良をという考え方で、ほかの地域が仮に十地域あるとしたならば、奈良を大目玉にして十一地域にするとか、もう超大目玉でぜひこれを推進していただきたいと思いますが、大臣、いかがでございましようか。
○三塚国務大臣 大変観光行政の観点に立った御見識を御披露いただきました。また、奈良の持つ特性、非常にすばらしいところでありますことは膾炙いたしておるところでありまして、そういう意味の御懸念も表明されたようであります。我が国の観光行政として世界の皆様方に御理解をいただけるという意味で、ただいまの御意見などをベースに十二分に公正に、万般の調整をしつつ、なるほどと言われる指定の仕方をしていかなければならぬだろう、このように思っております。 目下局長以下事務方が真剣に審議をいたしておる段階で、私もまだ何にも聞いておらない段階でありまして、こうやって聞いておるわけでありますから、最終のラウンドでどういう案が出てきますか、私も期待をいたしたい、こう思っております。
○森本分科員 この問題については大臣に特段の御配慮をいただきまして、本当にこのモデル構想の、モデルの中のモデルに奈良がなろうとしているんだということで、ひとつ奈良県民のお声も聞いていただきまして、決して外すことのないようにぜひお願い申し上げたい、そのように思う次第でございます。 そういった中で数点だけ観光局へ要望を申し上げておきたいわけでございますけれども、一つは、善意通訳等がございますが、この養成及び体制整備のために財政援助をいただきたいということでございます。今後いろいろ国際観光化へ進めていくについては、そういうところに力を入れていく必要があるのではないだろうか。 それから、総合案内板、案内標識、誘導標識等は、今各地でそれぞれ独自のものを出しておりますけれども、むしろこれは、外国のお客さんがお見えになると、どこでも統一したものがあった方が、来たお客さんも非常によくわかるのじゃないだろうか。基本的な案内板等は統一し、それにそこの地域の特性を生かしていくというふうにすれば、全国どこへ行っても外人客が納得できると思うわけでございます。そういうことも今後御指導していく必要があるのじゃないだろうか。 それから、ホテル、宿泊施設の改善またはトイレ、バス等の生活様式を改修するときに、ひとつ有利な金融制度を導入していってはどうか、このように考えるわけでございますけれども、いかがでございましょうか。今具体的な回答がなくても結構でございます。
○仲田政府委員 善意通訳につきましては、ボランティア的な御援助をいただきながらやっておりまして、なかなか財政援助というところまで手が及ばないのでございますが、将来に向けて、できればこういうような方向でやりたいという気持ちも私ども持っておりますので、何らかの形で国がこれに対して支援をするという体制を考えていきたいと思っております。 二番目の案内標識でございますが、これは実は今御審議中のことしの予算の中に、大蔵省原案では入れていただいております。委員会をつくりまして、国際観光振興会の手でこれを統一化していきたい。なるべくわかりやすいもので、しかも統一的な格好でやっていくということを、委員会をつくって検討を始めるということが予算案に入ってございますので、ひとつそのとおりお認めいただきたいと思っております。 それから三番目に、ホテル等に対する金融制度でございますが、今までも開銀その他地方の公庫等を通じましていろいろあっせんとか推薦とか、そういうふうな制度がございます。こういうようなものを活用して、ぜひ御要望に沿うような形でこれからも進めさしていただきたいと思っております。
○森本分科員 それでは、ぜひよろしくお願いします。 最後に、きょう国鉄お見えいただいておりますが、国鉄奈良駅貨物跡地利用につきましては、今地元は、それをどのように使っていくかということをいろいろと協議しているところでございますけれども、地元としては、国際観光都市にふさわしい、そういったものにあの国鉄の跡地を利用させていただきたいというふうな計画があるわけでございます。これにはぜひ国鉄さんの方もいろいろと御協力をいただきたいわけでございますが、同時に、そういうふうに地元が周りをいろいろと国際観光都市に整備していく形になりますと、ちょっと今の国鉄奈良駅前、確かに古い奈良というイメージで、駅をおりたらそれはあるかと思うのですが、今度は国際観光都市というぐあいになると、あの駅のホームはあのままじゃちょっといかないという感じがするわけでございます。将来に向かって地元がどんどんそういう国際観光都市にしていきますが、あの駅のホームあるいはあの周辺を、そういった国際観光都市にふさわしい建物にしていく考え方があるのかどうか、お伺いしたいと思います。
○岡田(宏)説明員 奈良駅の駅舎は、建築以来五十年余りたっておりますけれども、格調の高い建物でございます。また、コンクリートづくりでございまして、物理的な寿命が尽きているということでもございますので、当面改築計画は有していないわけでございますけれども、今先生お話しございましたように、奈良県、奈良市におきましては、この駅を中心とするあの広域の地区が、将来の土地利用として、あるいは都市計画としてどのようにあるべきかということで大変御関心を持って勉強を進めておられる。そういったことの中の一環といたしまして、例えば今の駅舎の位置が、将来の駅前広場との取り合いで、駅舎の位置を動かしてもらえないか、あるいは今裏口がございませんが、裏口を設置してほしい、裏と表とを合わせて橋上駅にしてほしい、こういうふうな御要望が出てまいりますれば、その御要望に対してはいろいろ検討さしていただきたい、こういうふうに考えているところでございます。
○森本分科員 ぜひ国際観光都市にふさわしい駅舎にしていただきたいと思います。
○久間主査代理 これにて森本晃司君の質疑は終了いたしました。 次に、田中慶秋君。
○田中(慶)分科員 私は、この東京圏における高速道路あるいは交通網の整備等に対する諸問題について、冒頭に基本的な考え方をお伺いしたいと思います。 運輸政策審議会がそれぞれこれらの計画決定をされるわけでありますけれども、それらに計画決定をされた後、それぞれの地方自治体やあるいは事業主体から具体的な申請をされてまいります。ところが今日では、申請をされてから免許をちょうだいするまで十年あるいは十五年、こういう形で日時を要されているわけであります。しかし、そういう点では大変いろいろな諸問題、地価の変動やあるいは地域の変動、さらにはまたそれぞれの地域の開発等々を含めて、時代の流れとそれぞれの申請から許可までの日時を考えたときに、余りにも時間が要するではないかな、こんなふうに考えておりますけれども、これらについて冒頭にお答えをいただきたいと思います。
○服部政府委員 田中先生の御指摘ではございますけれども、私ども免許事案の取り扱いは、原則的に一年間という事務処理期間を置くことを目標にしてやっております。場合によってはそれが一年半になるというようなこともございますけれども、特別の事情がない限り、大体一年ないしは一年半という期間で処理しておるつもりでございます。
○田中(慶)分科員 私が申し上げたのは、具体的な免許申請だけではなく、計画決定をされてから、ちょっとニュアンスが違ったかもわかりませんけれども、それぞれの計画決定、運輸審議会でいろいろな基本計画を立てます、そして免許が出るまでの間、そういう点で非常に時間がかかるという、免許申請だけの問題を申し上げているわけじゃないのです。
○服部政府委員 御質問の意味を取り違えまして、まことに恐縮でございます。 先生のお尋ねは、計画決定、例えば東京圏における運政審答申のごときオーソライズされた計画決定があった後、それが実現するまでに時間が非常にかかる、これはそのとおりでございまして、ごもっともなお尋ねでございます。ただ、それはその運政審答申の性格でございますが、いろいろな多くの学識経験者の委員の方々が時間をかけて議論をされまして、将来に向けてこういう形での鉄道整備が最も望ましいという青写真を書いたものが運政審の答申でございます。で、一般には、それを受けまして、事業主体たるべきものがみずからその路線の具体化の構想を立て、計画を練り、そして運輸省に対して免許の申請をしてくるということになるわけでございまして、その青写真を現実の事業としてとらえるまでの期間がかかるということでございまして、これはむしろ自然なことであり、当然なことだというふうに考えております。
○田中(慶)分科員 それは自然なことで当然なことだという、そういう慎重な態度というのはよくわかりますけれども、しかしそれぞれの地域というものは、特に首都圏といいますか、東京圏というのは、交通問題というのはいつも悩みの種であるわけですから、そういう点では、基本計画をされてから具体的な免許を取得するまでの間、やはり運輸省としてもっと指導的な役割を果たして、もっと短縮されることが一番望ましいのしゃないか、私はそんなふうに思うのです。 ですから、そういう点で、それぞれの地域交通というものが絶えずマンネリ化される。朝晩のラッシュを見ても非常におわかりのとおり、倍率を見ても、下手をすると二〇〇%以上のような問題の交通事情というのは至るところに目立っているわけで、そういう点を含めて、それは正常かといったら正常じゃないと私は思うのですけれども、そういう点で、もっと短縮をされた中で事業決定なりあるいはまた免許の問題を含めて、それは事業主体なり自治体がそれぞれ動かないからだというような話じゃなくして、一体となった形の中でこういうことをもっと短縮するように進められないか、こんな気がするのです。
○服部政府委員 大都市におきます都市鉄道の整備が急がれますことは、もう先生御指摘のとおりでございます。 例えば前回の、昨年七月の運政審答申を中心にちょっとお話をしてみたいと思いますが、この事業化に当たっては二つのグループ分けができようかと思います。一つは、例えば東京十二号線、これの延伸計画というようなものにつきましては、既に東京十二号線の大半につきましては東京都が免許を持っているというようなことがございます。ですから、それの延伸に当たりましては、これは東京都が当然に引き続き事業主体として延伸部分の工事をやるだろうということが予想されるわけでありまして、そういうケースにつきましては、私ども東京都と十分御連絡をとりながら、事業化の促進を東京都に対して督励をするという立場にあるわけでございます。 一方、例えば今回の答申の中にございます常磐新線の建設というようなことになってまいりますと、あの常磐新線につきましては、事業主体というものをどういうものとしてつくっていくかというところから議論が始まるわけでございまして、そういうケースでは、手をこまねいていますとなかなか事業の具体化が進まないことは御指摘のとおりでございます。したがいまして、そういうケースにつきましては、私どもは、あの運政審の答申をちょうだいして、あれを早急に具体化し実現する責務を負っておるという認識を持っておりますから、そういうケースでは、現実にこれは私どもやっておることでございますが、関係の自治体の方々と答申後早速に協議を始めておりまして、どういう事業主体をつくったらいいだろうということを中心に、たび重ねてお話を詰め合っているところでございます。
○田中(慶)分科員 私はなぜそういうことを申し上げるかというと、大体、基本計画が決定されますでしょう、そして具体的に検討されて十年ぐらいかかる、それからまた工事に入って少なくとも五年、十年かかってまいります。大体二十年ぐらいかかるのですね、大きなものをやるということになりますと。ですから、そういう点では非常に膨大な費用もかかるかもわかりませんけれども、今の時代、経済的に見たって、二十年先の日本の経済がどうなるかといったら、全然見通しは立たないわけです。そんなことを考えてまいりますと、もっとこういう問題は、少なくとも完成まで例えば十年ぐらいにする。今は一昔十年なんという時代じゃない、一昔五年、こんな形でも言われるような時代なんですから、そういう点も含めて、それぞれ今基本的な考え方を伺ったわけなんです。 そこで、具体的にこれからいろいろと話をしてみたいと思っております。 例えば横浜、私は横浜ですから、そういう点ではつぶさに横浜のことがよく頭の中に浮かぶのですけれども、昨年三百万都市になったわけであります。そういう点では、地域の交通体系やあるいはまた地域の高速鉄道というものに大変関心もありますし、また非常に要望が高いわけであります。一昨年来の羽田アクセスの問題、こういう形でちょうど去年運輸審の答申もございまして、東京湾横断道路とあわせての都市基盤の整備等々含めながら、町づくりという中においては羽田アクセスというのは大変重要な問題であるわけであります。こういう点で、今それぞれ地方自治体も、県、市あわせて一生懸命この問題に取り組んでいるわけであります。運輸省の方もそれぞれ御協力はいただいておりますけれども、やはり何といっても、今言ったように非常に日時がかかるものですから、そういう点で、これらの将来の見通しと具体的な指導、この辺についてお伺いをしたいと思います。
○服部政府委員 ただいま田中先生がお尋ねになりました件は、羽田アクセスという言葉で言われましたけれども、恐らくは相鉄線沿線ないしは新横浜方面から羽田をつなぐ羽田アクセスのことだと理解して御答弁を申し上げます。 この件につきましては、昨年の答申をいただきました運政審の審議の場で、十分繰り返して審議が行われてきたところでありまして、その結果といたしまして、運政審答申は、相鉄線の二俣川から新横浜を経て川崎に至る路線というものを、遅くとも昭和七十五年までには実現すべきであるという形で答申されたところでございます。 その川崎から先への展開でございますが、これにつきましては、今後の輸送動向等を十分踏まえて長期的な視点からさらに検討を続けるべきであるというような格好の整理がなされているところでございまして、私ども、そういう運政審の答申を踏まえまして、これからのこの問題に対する対応を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○田中(慶)分科員 いずれにしても、昭和七十五年、あと十五年かかりますよね、はっきり申し上げて。そういう点では、具体的にこれから免許をちょうだいして工事にかかってということになりますと、大変な日限がかかるわけでございますし、その間、地価のことやいろいろなことを考えてまいりますと、巨額な費用も想定できるわけであります。そんなことを含めて、指導的な役割といいますか、運輸省が中心となってより促進をしながら、さらに、やはり羽田というのは一つの空の玄関といいますか、最近非常に利用が多いわけでありますから、そういう点を含めて、ぜひこれらの問題についても前向きな形の中で取り組んでいただきたい、こんなふうに思うわけであります。 さらに、ことしも大分多く予算をちょうだいしました金沢シーサイドラインの問題についても、今までのところは非常にスムーズなんですけれども、やはり何といっても、これからの金沢八景とのジョイントといいますか、乗り継ぎの問題等々を含めますと、これからが非常に時間がかかることが想定をされるわけであります。あそこの地域開発の問題等々を含めて今、お考えになっているかと言うことは、大変酷かもわかりませんけれども、いろいろな形で指導する立場で、これらの問題をどのような見識あるいはまた指導的な方法をとられているのか、お伺いいたしたいと思うのです。
○服部政府委員 金沢シーサイドラインの建設の促進は、非常に地域の開発発展にとっても重要な意味を持っているという基本認識でもって、この問題を私どもはとらえております。 それで、工事の進捗状況でございますが、先生御承知のように、これは第一期工事分と第二期工事分というふうに分かれて会社が施工しておりますが、いずれも、第一期工事分につきましては五十九年の秋に、それから第二期工事分については六十年の夏にそれぞれ着工されて今日に及んでおるわけでございます。 第一期工事分、中央のところですね、これはかなり進捗しておりまして、事業費ベースで約六〇%の進捗を見ております。それから第二期分でございますが、この並木中央から南側、金沢八景に至る部分が特に問題でございますが、金沢八景の近くで土地区画整理事業との調整協議というのに非常に手間取っておるようでございまして、これが手間取りますと全体の第二期工事の進捗に大きな影響を与えますので、私ども、横浜都市交通とよく御相談しながら、協議の促進について督励をしておるところでございます。
○田中(慶)分科員 これらについても予算的には特段の御配慮をいただいて進めておりますけれども、これからが、あそこが非常に問題の箇所でありますので、ひとつそれぞれ促進方をお願い申し上げたいと思います。 さらに、いずみ野線の湘南台に向けての延伸の問題や、あるいはまた地下鉄一号線の戸塚から湘南台に向けて、それぞれ答申では出ておりますし、また、これが湘南台にジョイントできて初めですばらしい絶対的なネットワークができるわけでありますが、しかし、相鉄線の問題一つとっても、一社だけでは、今言ったように、採算ベースとか地域開発とかいろいろなことで、そういう点では非常に時間がかかると思うのです。ですから、そういう点を含めて、具体的な促進もこれはお願い申し上げたいと思うのです。
○服部政府委員 湘南台に向かいましての相鉄いずみ野線の延伸、あるいは横浜地下鉄の一号線の延伸問題につきましては、それぞれ運政審で整備路線という格好で取り上げられておりますが、運政審でもって整備路線として取り上げられたということは、その路線の実現について非常に強い地元の御要望があるということと、それから、その事業主体等を勘案いたしましても、私ども、現実に想定される事業主体につきまして、その事業への取り組みの意思があるということを確認した上でそういう答申内容になっているという理解でございますので、その実現に向けて格別の努力を積み重ねてまいりたいというふうに考えております。
○田中(慶)分科員 続いて、これはもう既に営業免許をちょうだいしておったわけですけれども、現在休眠状態になっております大船からのドリームランドのモノレールの問題もあるわけであります。 そういう点では、この問題というのは長いこといろいろな形で経過がございました。しかし、今これらの問題について、この九月で休業免許が切れるわけでありますけれども、さらに今の地域で考えてまいりますと、大変な利用度の高い問題として注目を浴びておりますし、さらに、全体的な地域開発等々を含めて考えてまいりますと、もう既に国道一号線なり県道等が絶えず飽和状態でいつでも交通渋滞等々の関係から、学生やあるいは通勤の皆さんもそれによっては遅刻をする、わずか三十分ぐらいのところが一時間もかかる、こういうような状態でありますので、その日によって全然違ってまいります。 そういう点では、このドリームランドまでの間のモノレールの再開が非常に望まれているわけでありますけれども、そういう点で横浜市も最近それぞれ非常に精力的な取り組みをしようというような考え方を持たれているようでございます。しかし、運輸省も一枚かんで総体的にいろいろな努力をしていただいているようでありますから、地域によっては地下鉄をドリームランドの方に回していく、こんな話もあるようですけれども、もう運輸審の基本計画の答申が出ているわけですから、それを回せと言うのは至難のわざでありますから、そういう点ではこのモノレールというのは、地域の全体的なことを考えても一日も早く望まれる問題でありますので、こういう点についてこれからも指導的な役割と助言をいただいて、横浜市等の地域開発も含めて、ぜひ免許が再延長され、できるだけ早い機会にこのモノレールの再開を望む声が非常にありますし、またそれが地域の交通機関として一番大切ではないかということを、私は地元に住んでいて実感として感じるわけでありますけれども、その辺の今までの取り組みや御指導はどのようにされているのか、お伺いしたいと思います。
○服部政府委員 この大船モノレールでございますが、大変特殊な事情がありましたとはいいながら、休止期間が大変長期に及んでいることはまことに残念だと思っております。もしこの大船モノレールの事業再開が実現されますと、あのドリームランド周辺にお住まいの大勢の住民の方々が東海道線大船駅に出てまいりますのに本当に格好のアクセス手段になる、そういう立派な機能を果たすものだと私ども考えておりまして、再開実現は非常に望ましいことだと考えておるところでございます。 幸いにしまして、休止期間が二十年近くに及んでおるわけでございますけれども、あの事業主体であるドリーム開発も事業再開の意欲は決して捨てておりません。そういうふうに私どもは見ております。五十九年の秋に、ドリーム開発から相模鉄道の方に事業再開についてのいろいろな意味での調査検討を依頼しておられます。現在、相模鉄道の方でそれを受けましていろいろ御勉強なさっておるようでございまして、いずれそう遠くない時期にその結論が出てくると思います。私どもとしましては、その相模鉄道の調査検討の結果を踏まえて、ドリーム開発が事業再開に向けてどういう御判断をなさるかということを確認した上で今後の取り組みを図っていかなければならぬと思っておりますが、ただいま先生述べられましたような趣旨も十分踏まえまして、この問題に取り組んでまいりたいと考えております。
○田中(慶)分科員 いずれにしても、それぞれ地域の交通というものは、人口等の比例もいろいろな形であろうかと思いますし、またそれぞれの商業圏としての問題も出てまいるわけであります。そんなことを含めて、ぜひこれらの問題を、ひとつ精力的な御指導をお願い申し上げたいと思います。 そこで、実はまた角度を変えて、最近国鉄の貨物等々が御案内のような形の状態の中から、宅配を初めとする交通の輸送体系というのが非常に変わってまいったと思います。そういう点では、ドア・ツー・ドアというものが私たちの生活の中に非常に浸透し、かつまた喜ばれているのが実態であろうと思います。そういう点で、問題はトラック輸送の事業所、あるいはまたそういう問題の中で幾つかの問題点が起きているわけであります。 例えば、今まで町の中にありましたそれぞれ三台、五台のトラック事業者の皆さんが、地域の発展と最近の公害意識等の問題から、それらに対しての苦情、あるいはまた追い出しがされていくわけであります。ニーズは逆に、ドア・ツー・ドアという形の中で非常に多くのニーズがあるわけでありますけれども、そういう点では、この事業所の移転等に伴って法的な一つの規制があるわけであります。 例えば路線の限定されたトラックあるいはまたバス等の問題については、調整区域の中においてもそういう事務所あるいはまたターミナル等が認められるわけであります。しかし、それは大きい事業者でありますから、それなりに力があるわけであります。ところが、三台、五台あるいは十台という事業所の人たちは、逆に力がない。そういう点で、今のような状態を考えてまいりますと、今言ったように地域に密着されておりますし、あるいはまた全体的な計画その他を考えた場合においても、それぞれ隣接の市街化調整区域の中に移転をされるのが一番望ましいわけでありますけれども、法の規制があってなかなかできない。 そういう点ではその解釈論、この法律ができた趣旨というのは、新都市計画法が昭和四十五年につくられたものでありますからもう既に十五年、十六年たっているわけでございまして、その時点は国鉄もこんな状態じゃありませんでしたし、今の輸送体系もドア・ツー・ドアというところまでいっておりませんでした。そういう点では、今総体的な見直しの時期であろうし、私たちは、少なくとも現状に合ったような形の中でそういう問題については見直すと同時に、中小の輸送事業者の皆さん方のことを考えてまいりますと、調整区域に移動が、あるいは事務所の設置ができることが一番望ましいのじゃないか、こんなふうに考えているわけでありますけれども、運輸省の見解をお伺いしたいと思います。
○武石政府委員 区域トラック事業の用に供する事業所とか車庫その他の施設を市街化調整区域内で建設しようという場合に、路線トラック事業の場合とは違いまして、都市計画法の二十九条によりまして、都道府県知事の許可を得なければならないということになっております。現実には、中小企業の共同施設事業というようなもの、あるいは公的主体の主導する大規模な開発プロジェクトの中で認められた施設というようなものは認められておるようでございますが、先生が今御指摘のように、区域事業者が希望するとおりに車庫その他の施設を建設するというのは、現実的には強く規制されているというのが実情でございます。 この問題につきましては、全日本トラック協会その他トラック業界全体といたしましても、路線トラックと同様な措置がとられるようにという強い要望を出しておることも事実でございます。 〔久間主査代理退席、主査着席〕 この問題は、先生が御指摘のように、市街化区域内での車庫用地の確保が非常に困難である、あるいは交通公害問題、あるいは交通混雑の緩和というような見地から、物流施設を都市部から郊外へ移転するという要請が社会的にも非常に強くなっている、そういうような背景があって、こういう要望がさらに促進されておるという状況ではないかと思うわけでございます。 近年におきます物流の動向を眺めてみますと、非常な物流の近代化、合理化を進めていかなければならぬ、小口、多頻度化というようないろいろな新しい物流ニーズに対応していかなければならぬ、そういう状況でございますので、運輸省といたしましても、このようないろいろな物流ニーズに質、量ともに的確に対応していくためには、物流の拠点施設というものの整備が欠くべからざるものであると考えております。その意味で、路線トラックだけではなくて、区域トラックの施設につきましてもその役割に期待するところが非常に大きいと考えております。運輸省としましては、こういう見地から、建設省の関係部門とも十分に連絡協議をさせていただきまして、この点についての理解をいただくように努力をいたしたいと思いますし、そのための協議を重ねてまいりたい、こう考えております。
○田中(慶)分科員 大変前向きな考え方で、力強いわけでありますが、しかしこれは運輸省だけでできないわけでございまして、この二十九条三号というものは建設省の問題が出てくるわけであります。そういう点では、交通安全の立場、環境整備の立場あるいは事故防止の立場等々踏まえて今御答弁をいただいたわけでありますけれども、これについて現場の、例えばそれぞれ地方自治体の現場作業をされている事務取り扱いの皆さんも、現状と合っていない、こういうことで、確かに調整区域の中における乱開発とかいろいろなことがある、しかし限定されているわけですから乱開発にならないわけでございますし、いろいろなことを含めて考えてまいりますと、それは現状、今御答弁をいただいたような形で前向きにすべきだという声が圧倒的に多いわけでありまして、業界からの要望もある。そういう点でこれらに対して建設省としてどのようにお考えになっているか、お伺いしたいと思います。
○林説明員 区域トラックにつきましての市街化区域の立地につきましては、御案内のように、現在のところでは、区域トラックそのものを一般的な形で市街化調整区域の中で立地するということを認めるような基準にはなっていないわけでございます。これはやはり市街化調整区域の趣旨から申し上げるまでもないところでありますが、スプロール化の防止、乱開発の防止という観点から、建築活動とかあるいは開発行為とか、そういったものを抑制していく区域であるという位置づけをされている区域でありますので、非常に限定的な形で、例えば農家の分家住宅とかあるいは日常の店舗とか、それからいろいろな資源利用型の、例えば調整区域の中に採石とかそういったような形の資源がある、それを利用するための工場とかいったような、非常に限定的な形で開発が認められておるということになっておるわけであります。 ただし、例外的な取り扱いがございまして、一定規模以上の、一応二十ヘクタールと言っておりますが、知事の規則で五ヘクタールまで下げられますが、そういうような大規模な計画的なもので周辺のスプロール化といったような問題を生じないもの、あるいはそういったような大きなものでなくても、その開発が周辺の市街化の促進にならない、かつその開発が市街化区域の中で行われることが非常に困難だとか、あるいは著しく不適当であるといったような場合には、都道府県の開発審査会というのがございますが、そこの議を経まして一件審査によって開発を許可するということができるような仕組みにもなっているわけでございます。 御質問のありましたような区域トラックの移転といいますか、区域の中の住宅地帯の中から移転していくというような状況の中での市街化調整区域の立地が今の法律の適用からいきますと難しいわけでございますが、そうはいいましても、市街化区域の中の土地利用の状況とか、あるいは調整区域の中におきますそういう幹線の沿道といいますか有効利用とかいろいろな面からも、先ほど言いましたような市街化区域の中での立地が困難、あるいは非常に不適当なものであるというふうに認められるような場合は、非常に限定的な形になるかとも思いますが、許可を認めていってもいいのではないかというような御意見もございまして、そういったような観点からどのようなケースについてこれを認めていくべきなのかということを検討してまいりたい。その際には運輸省や農林省とかいろいろな関係省庁の御意見あるいは公共団体の御意見を伺いながら詰めていかなければなりませんので、少しお時間をいただきたいと思いますが、検討は進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○田中(慶)分科員 時間がありませんけれども、今の建設省の答弁というのは非常に現状を認識していないと私は思うのです。法の解釈で五ヘクタール、そんなことは今の法律でできるわけです。しかし、現実に小さい零細企業の人たちがそれだけの共同企業体で必要としているわけじゃないわけです。本当に百坪とかあるいは二百坪、こういうものがあればいいわけですし、それでそのことが地域の住宅環境をよくする、そして限定されているわけですから乱開発はしない。そういう点ではそれぞれ調整区域の基本的な考え方についても精神は合っていると私は思う。それで、現実に交通安全にも人命尊重にも渋滞にも全体的に影響が出ないわけですから、そういう点では、今政府が規制緩和とか見直し作業等々を具体的に打ち出している、こういうときでもありますから、これは大臣、それぞれ横の連携をとってもらいながら、運輸大臣として、建設大臣も含めて、こういう問題がそれぞれ今大きな地域の問題となって陳情も来ているわけですし、申し入れもあるわけですから、先ほどの運輸省の答弁、これを実現するような形の中で建設省との調整やあるいは取り組みをぜひしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょう。
○三塚国務大臣 御意見、今の質疑を拝聴いたしておりまして、やや法律も弾力性を欠いておるのかな、こんな感じを持ちます。日進月歩のこの経済社会情勢の中で、法律はそれに対応していかなければならぬわけであります。そういう意味で、環境をよくする、さらにスプロール化の防止という一つのこちらにもまた命題がありますが、その辺のところを現状にマッチした形でどう進められるか、御説のとおり建設大臣を初め関係の各位と本件についてさらにひとつ話を詰めてみたいと思います。
○田中(慶)分科員 以上、時間が参りましたので終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○相沢主査 これにて田中慶秋君の質疑は終了いたしました。 次に、五十嵐広三君。
○五十嵐分科員 この前、広域異動の計画が出されまして、私も実は北海道なものですから、改めて大変ショックを受けていたところであります。私なんかも友達がたくさん、我々の時代は特にそうで、国鉄に入るというのは本当にもう友達の中でも優秀なのが皆入っていったものです。今の状況というものを見ると、これはさまざまな理由はあるが、しかしそういう結果を招いた政治の責任といいますか、私なんかも、野党であっても、一人の政治家として非常に多くの職員の皆さんの苦痛というものを考えると、責任を痛感せざるを得ない感じがするのです。 恐らく北海道の国鉄に働いている人たちは非常に大きな不安の中にあることは言うまでもないわけで、鉄道の職場を失いたくない。それはもう鉄道が好きで、鉄道で生涯と思って入ったのですから、その鉄道の職場を失いたくない。しかし、これはまた長く住みついた親兄弟もいる郷土というもの、土地も離れたくない、こういう中で非常な迷いのような苦しみがあると思います。あるいは移っていけば、移り先の方では恐らく玉突きで職を失う仲間が新たに出るかもしれぬ。残っていれば、自分の職も将来は一体どうなるのかという不安もある。そういう中で非常に苦悩の選択を余儀なくされているというふうに思うのですが、ぜひひとつ、あらゆる面でこの問題についてはもちろん真剣にお取り組みいただいているわけだが、一人一人の職員の立場というものを御理解いただきながら、そしてやはり必要なところは交渉のルールにきちっと乗せて、組合と話し合いながら心配のない体制をとるべきではないか、こんなふうに今思うわけであります。 そんな意味から幾つかちょっと御質問させていただきたいと思うわけですが、今度のおたくの方からの資料を見まして、今後の余剰人員対策としてというような書き出しになっているわけですね、今度の広域異動に関しては。この広域異動の目的といいますかねらいといいますか、今後の余剰人員対策ということについてひとつ御説明いただきたいと思います。
○杉浦説明員 余剰人員の問題が大変深刻な問題といたしまして、合理化の進展とともに非常に数も多くなっているという状況でございます。中でも大変問題といいますか心配なのは、余剰人員の人数の地域的な数字と、それからまたその受け入れるような求人の状況というものが、地域によって非常にアンバランスであるというところが大変私どもは頭の痛いところでございます。全体を見ましてこれを円滑に進めるためには、やはり全国的な配慮というものがどうしても必要であるというふうに思うわけでございます。 それぞれの地域におきまして職場で働く職員の気持ちというのは、やはり長年住みなれたところは離れたくないといういわば地域志向型というものが非常に多い、先般のアンケートにおきましてもそういう実態がわかっておるわけでございます。それだけに、これを全国的にとらえるということについては、個々の職員の生活全体を含めました非常にいろいろな問題が起こるであろうということは、私ども想像するわけでございます。したがいまして、そういう面におきましても、個々人の生活につきましては希望を十分聞きまして円滑に対処してまいりたい、こう思っておるところであります。
○五十嵐分科員 今もちょっとお話が出ましたが、この前国鉄が全職員を対象にしてアンケートをとった。これを見ますと、第一志望で自分が住んでいる地域外の勤務先を挙げた人は、全体の二・七%ということなのです。殊に北海道に限って見ますと一・三%。これは正直な気持ちでしょうね。さっきも申し上げたあるいは今も総裁がおっしゃったように、住みなれたところですからできればそこで仕事をしていたいというものじゃないかと思うのですが、しかし、そういう気持ちに反してこういう異動計画に乗らざるを得ないかということの大きな悩みや問題があるわけです。 もともと、余剰人員が出てきたというのは、もちろん今日の大きな国鉄の再建計画といいますか、政府並びに国鉄が考えているそういう転換方針に基づいて進んでいることになろうかというふうに思うわけでありますが、そういう意味からいいますと、これは御説明を聞くと、通常の異動という御説明も少しあったりして、したがって、組合に対しましても説明だけということのようでありますが、ちょっと理解に苦しむのですね。いかがですか。
○杉浦説明員 確かにおっしゃるように、こういうことをやらなければならぬ背景というものに沿ってこれだけの広域的な異動をするということは、恐らく今まで初めてのケースだと思います。ただ、これはやり方といたしまして、御本人の希望を聞きまして、従来の労働協約なりあるいは職制に沿った形で実行するということでございますので、過去におきましてUターン現象などの起こった時期におきまして、本人の希望に沿いまして都会から田舎へ帰るというようなこともかなりあったわけでございまして、事態としてはなかなか大変ではございますが、個々の事柄をとらえますと、こうした過去の例がないわけではありません。したがいまして、法律的あるいは制度的な面でとらえますと、団体交渉というようなものにはなじまない、人事管理上の問題であるというふうに申し上げざるを得ないわけでございます。 ただ、先ほど申しましたように、それぞれ大変な個々人の事情があろうかと思いますので、そうした面におきましてそうした過去の一定のルールを超えるような組合としての要求があれば、これは十分に交渉に応じてまいりたい、こう思っておるところでございます。
○五十嵐分科員 いわゆるUターン現象でふるさとに戻る、これはやはり純粋な希望でしょうね。自分の郷土に戻りたい、そこで仕事をしたい、そういう希望が出て、そういうぐあいに異動する。これは純粋の希望です。それと今度と同じにしたって、それは総裁、うまくないじゃないですか。どうですか。
○杉浦説明員 確かに、全く本人の希望で帰りたいというのと、今回は、希望によるが、どうですかという投げかけをこちらでやるということの違いはあろうと思います。
○五十嵐分科員 しかも、さっきのアンケートをとったら、山ほどというのじゃないのですよ。一・三%しか第一志望では出てこないわけですね。それはそこにいたいですよ。いたいけれども、その意思に反して動かなければいかぬということなわけであります。 従前、配置転換、配転と称せられるものは機械化だとか近代化だとか、いわゆる合理化等の実施に伴って配置を移す、こういうことで、もちろんこれは交渉事項としてやってきているわけでしょう。
○杉浦説明員 配転協定というものがございまして、その協定に従いまして、合理化の都度、当該職場を中心とした具体的な例としまして実行しております。
○五十嵐分科員 今回は、当然その対象にはなるわけでしょう。
○杉浦説明員 今回は、いわば余剰人員の全体の問題の一環としまして、要員の需給の調整という見地から行うわけでございますし、また、配転の過去におけるもののように一方的なものではない、あくまで本人の希望というものに応ずるということでございますので、配転協定によるものではないと思います。
○五十嵐分科員 それはちょっとおかしいんじゃないですかね。恐らく総裁は、気持ちの上ではまるっきり矛盾なしにお話しになっているんじゃないと僕は思いますが、今お聞きいたしておりましても、通常の今までの毎年三月に何人か異動する、しかも一般職員ですとほとんどその局の範囲内でやっておる、そんなものと違いまして、北海道だけでも第一次だけで二千五百人移そうというわけですね。それはあなた、通常の異動だなんという解釈でとらえるのは納得いかないですね。総裁、どうですか。
○杉浦説明員 事柄としては大変なことでございますし、人数も多いということでありまして、全体の我々の気持ちも、また受け取る方の職員の諸君の気持ちも、これは大変なことだなという認識はあろうかと思いますし、我々もこれは重大な事柄であるという認識は十分持っているつもりでございます。
○五十嵐分科員 そこで、団体交渉としてお互いに話し合うということは、これはきのうちょっといろいろお聞きしたわけですけれども、そういう労働条件にかかわることに関しては交渉事項としてやるんだというお話をしておりましたが、それはもちろんそういう考えを持っているわけですね。
○澄田説明員 お答えいたします。 今の労働条件につきましては、先ほど総裁がお話し申し上げましたとおり、現在労働協約もございますし、それから、就業規則等で全国一律に定められております例えば労働時間とかあるいは勤務制度、賃金、それから転勤転居に伴う必要な費用を支給する等々でございますが、そういったことで十分措置をする考えでございます。なお、転勤先におきます一番大事な問題である居住の問題につきましても、宿舎等は必ず確保するということで、当局といたしましては責任を持って臨みたいと考えております。ただ、御質問のように、労働条件の問題につきましては、もちろん、今既にございます労働協約、就業規則に決まっておるいろいろな条件を超えて組合の方から何か要望がございますれば、私どもは、そういった具体的な労働条件について要求があれば交渉はいたす気持ちでおります。
○五十嵐分科員 しかし、何といったって物すごいスケールの異動で、しかも遠隔の地へ移るわけですから、しかもスケールの大きい配転でありますから、それはどういう職種にどういうふうになるのかなんという不安だって物すごくあるんですよ。それはもう労働条件にかかわることは当然さまざまに出てきます。だれが考えたってそう思いますね。それはむしろおたくの方で十分に対応をしながら、組合と正規のルールで話し合って、安心の中でそれぞれ国鉄職員がこの問題に対応するというのがやはり少なくとも必要なんじゃないですか。それはちょっと納得がいかないですね。それは問題が出てこないなんというようなものじゃ全くないでしょう、考えてみたって。
○澄田説明員 御指摘のように、私どもといたしましては、職員の生活にかかわる大事な問題でございますので、今回の計画を円滑に実施して職員に安心感を与えるためにも、職員一人一人に正しい理解と認識を得てもらう、それと同時に、労働組合の理解と協力を得ることは非常に大切であると考えております。こうした観点から、組合に対しましても先般総裁からも説明をいたしましたし、我々からもこの点については十分説明を行ったところでございます。しかしながら、今後ともそういったいろいろな不安を解消するために、私どもといたしましては誠心誠意そういった説明をやっていきたいと考えております。
○五十嵐分科員 説明ではいけないので、やはり交渉の中で十分に協議をしていくべきでないですか。例えば、僕もよくわからないんだけれども、こんな場合はどうなんですか。同系統で異動の場合には、職名も同一職名ということになるのか。あるいは異系統へ異動の場合は同等職なんだろうか、あるいは試験合格等の資格が要るのだろうかというようなこと。僕もいろいろ聞いてみましたら、そういうことについて、不安だ、確認されてない、どうなんだろうかということがたくさんあるようですね。異動に伴う労働条件というのはもちろん交渉条件なわけでしょう、そういうものが発生してくれば。どうなんですか。
○澄田説明員 今ございましたように、同系統で動くとかあるいは異系統へ行きたいとか、いろいろ要望がございますでしょう。そういった点につきましては、先ほどの総裁のお話にもありましたように、私どもとしてはあくまでも御本人の希望をまず聞く、それで希望によって異動を行うという考え方でございますけれども、そういったいろいろな御要望なり不安なりあると思いますので、そういった点については、発地の管理局でもあるいは受け地の側でもその辺の対応を十分いたしまして、私どもとしてはできる限りの説明はいたしたい、安んじて動いていただけるような説明はやってまいりたいと考えております。
○五十嵐分科員 安んじてというためには、やはりきちんとルールに乗せて話し合ってそこで確認をされて、それでやろうというのは三月二十日からですか、それまでにきちっと整理すべきものは整理して、そこで職員がどう判断するかということになるわけでしょう。三月二十日までにそういう労働条件にかかわるようなことは皆話し合って、そんなものは整理した上で三月二十日に実施する、こういうことですか。
○澄田説明員 先ほど来申し上げておりますように、私どもといたしましては、各組合に対してそのような説明を十分いだして対処したいと思っております。また、御要望が出ますれば、現行の就業規則あるいは協約を超えて何かこうしてほしいという要望があれば、もちろん団体交渉はいたします。しかしながら、団体交渉が決着しなければ募集は開始しないということではなく、ちょうど今異動の時期でもございますし、全国的な異動の時期で今宿舎の確保のめどがだんだんついてきておる、こういった時期でもございますので、私どもといたしましては、募集は当局の責任において開始させていただきたいと考えております。
○五十嵐分科員 それは事実上一方実施ということですね。冒頭申しましたように、大変なことなんだから、そこはやはりルールに乗せて十分に話し合いながら、組合とも本人とも十分な理解の上でお進めになるべきだと思いますので、そのことを強く要望申し上げておきたいと思います。 もちろん、強制的になんということはないわけでしょうね、あるいは強要するとか。それは間違いないですね。どうでしょうか。
○杉浦説明員 先ほどから何遍も申し上げておりますように、あくまで本人の希望によってこれを決めるということでございます。そうした御懸念はございません。
○五十嵐分科員 地方局に、とことこ管理局に何百人なんて話もちょっと聞くのですが、ノルマを課するなんというものではもちろんないですね。
○澄田説明員 目標としております数字は、この間発表しましたような数字を目標としておりますけれども、今おっしゃるようなノルマとかあるいは強制にわたるとか、そのような性質のものではございません。
○五十嵐分科員 配転の希望の有無によって差別されるというようなことは万々ないとは思いますが、ありませんね。
○澄田説明員 もちろん、そのようなことによって差別をする気持ちは毛頭ございませんけれども、先生御指摘のように、今非常にそういった地域志向の強い折から、東京あるいは大阪あるいは名古屋へ出ていこうという気持ちの人たちでございますから、それらの方々の御希望なり、あるいはいろいろな要望なりは優先的に配慮させていただきたい、私どもとしてはかように考えております。
○五十嵐分科員 いや、そうじゃなくて、残る方で、配転の希望の意思があったとかなかったとかということで別に差別されるようなことはないな、そういうことです。
○澄田説明員 そのとおりでございます。そのことによって差別をする気持ちはございません。
○五十嵐分科員 これはしかし総裁、あるいは大臣の方がいいのかもしれませんが、我々議員の立場からいうと、これから法律案を審議するということになるわけです。しかし、提案の冒頭にあるように、今後の余剰人員対策としてこういうことになっているわけだが、ちょっとどうも、まだ審議もしていないという状態で三月二十日から現実に走り出すということについては、全くこれはおかしいな、一体国会をどうお考えになっているんだろうな。まあ準備については、それは準備のあり方があると思います。しかし、この種のことについて、これだけのスケールの大きな問題を、しかも地域社会にすごく大きな影響を与える問題でありますから、これが審議にも入らないうちから実際にスタートさせてしまうということは、どうも我々としては納得がいかないのですが、いかがですか。
○杉浦説明員 もちろん、国会の御審議を得た後の姿を私どもは頭に描いてはおりますけれども、余剰人員の問題というのは、改革の帰趨のいかんにかかわらず発生する問題でございます。私どもは、一企業といたしましてできるだけの合理化を進めなければやっていけないというふうに判断をしておりますので、別途合理化事案もどんどん組合に提案をいたしまして、現在進行をしておるところであります。したがいまして、諸般の情勢から見ますと、この余剰人員対策はどのような事態になろうとどうしてもやっていかざるを得ないというふうに思うわけでありまして、決して国会をないがしろにするつもりは毛頭ありません。
○五十嵐分科員 やっていかなければならないという気持ちと、それから手順としてちゃんと国会を踏んで、そして国民の意思が決まってそういう手続に入るということとは、僕はやはり別だと思いますね。そういう手順というものはきちんととってもらわなければ、それはやはり国会無視だとか軽視だとかいう言葉が出てくるのは当然だというふうに僕は思いますよ。大臣、いかがですか。
○三塚国務大臣 今五十嵐議員と総裁、澄田常務理事のやりとりを聞いておりまして、緊急事態ということも頭にないわけではないな、こう私は感ずるわけですね。同時に、人事権の範囲においてそのことが公正に行われるよう十二分に配慮しつつ、将来のあるべき企業の姿をにらんで今回の御決定に相なったというふうに見てとれるわけでありまして、やむを得ないことであるなというように思います。 それともう一つ、今度は運輸大臣としてでありますが、既に御案内のように、内閣において国鉄改革の基本方向を答申をいただいて決めさせていただきました。そして昨年の暮れに、余剰人員対策ということで、まさに改革を進めるに当たりましては、政治、法律においてこれを決定することであり、働いておる国鉄の職員お一人といえども路頭に迷わすことがあってはならない、このことに全力を尽くそうということの閣議決定をいたしたわけであります。 当然その決定に従いまして、私自身も拝命以来行動してまいってきたところでありまして、北海道知事さんにもお会いをさせていただきましたのはそこであります。その人事の範囲内とはいえ、東京その他に参りますことは大変つらいことでありますことは、私も百も理解できます。本当に理解できます。しかしながら、本改革がスムーズにまいり、お一人といえども路頭に迷わぬ状況をつくらしていただきますならば、人事権の範囲内で前倒しということで、六十一年四月に御採用方県及び地方団体、各種団体にお願いをさせていただいておるわけでございますから、そういう中で、公明党の近江議員の御指摘にありましたとおり、道内において一万三千人、到底消化できぬ、どうするんだ、こういうことなどもございまして、私自身の気持ちでありますが、広域配転ということで総裁が苦悩の決定をされたということについては理解ができますし、そのことが労使間のぎくしゃくとしたことを起こさぬで、願わくばスムーズにいってほしいものだな、こんなふうに思っておるところであります。
○五十嵐分科員 大臣の一番最後に言われた労使間でごたごたのないようにということは、これだけ重大な歴史的な問題なわけですから、それはぜひひとつそういう気持ちでやってもらわなければいかぬと思うのですよ。三月二十日までさあ交渉もしない、それから国会の審議も経ないで、とにかく一方的にやってしまうというようなことでは、円滑にいくなどという仕掛けのものにはならぬわけでありますから、ぜひそのことはこの機会に強く要望を申し上げたいと思います。 同時に、最後に、これは当然労使間で自主的に決めていくことであろうというふうに思いますから、政府はこれに介入するというようなことはないだろうと思いますが、念のためにお聞きしておきたいと思います。
○三塚国務大臣 御説のとおりであります。
○五十嵐分科員 どうもありがとうございました。
○相沢主査 これにて五十嵐広三君の質疑は終了いたしました。 次に、平石磨作太郎君。
○平石分科員 極めて時間が短うございますので、簡潔に、しかも明瞭にお答えいただきたい、こう思うわけでございます。 私は、過日、二月の二十三日に運輸大臣が高知県にもお見えいただいて、実情もつぶさに見ていただいて十分把握していらっしゃると思うのでありますが、中村線の廃止、存続の問題についてお聞きをしたい。 高知県の地図をごらんいただければおわかりのとおり、中村線というのは、まさに土讃線の延長線である、そして高知県にとってはいわば基幹的な交通網の一つである。これは高知県にとりましては、県民の足を確保するまさに生命線だという挙県的な関心があるわけであります。そういう中で、今回第三次の廃止路線に国鉄はこれを組み入れて、現在検討がなされておるという実情にございます。 そこで、この存続については、過日の大臣の県における、新しい民間会社の経営陣のこれは方針でというような発言もございました。そういうことに相なりますと、これはいわば、申しにくいのですけれども、仮に四国の鉄道会社ができるといたしまして、非常に脆弱な基盤を持った会社とならざるを得まい、そういうような中で新しい民間会社の経営陣が考えるということでは県民としては非常に不安がございます。そこで県としても、これの存続についてはどのような方法をとったらいいだろうかと、いわばぎりぎりの選択をしておるわけです。したがって、過日来行われております県議会におきましても、高知県知事は昨日の議会において、これについては民間会社において存続、運営をさせていただくか、あるいは仕方がないので、第三セクターを設置して、これによって運営をし存続を図る、そうして守らなければ県民の足が守れないというような、いわばぎりぎりの選択の答弁がなされておるわけであります。 そういうことから考えまして、国鉄当局はこの十三線については、過日来の報道によりましても、あるいは中村線については非常に成績もいいというようなことから、十三が十三全部廃止路線とするかどうかはちょっとまだ未知数だという情報もありましたが、これは運輸大臣に対して廃止路線として申請をするのかどうか、ひとつ簡単にお答えをいただきたい。
○川口説明員 先生ただいま御指摘の中村線でございますが、御承知のとおり、昨年来この中村線につきましては、選定調査の対象線区といたしまして調査を行ってきているところでございます。今後、調査結果を踏まえまして、その取り扱いを決めてまいりたい。現段階ではまだ確定はいたしておりません。
○平石分科員 確定はしてないようでございますが、昨日の朝日の新聞記事によりますと、これは第三次線として、いわゆる廃止線として今月中にも運輸省に申請をする、そして運輸大臣の方もこれを承認するといったような記事が出ておるわけです。この公算が非常に強いというように観測されますが、このことについてはどうですか。今月じゅうにその方針を行いますか。
○川口説明員 申請の時期、内容を含めまして、まだ取り扱いが確定いたしておりません。
○平石分科員 そうなると、県民の不安の解消にはならないわけなんです。どう対応してどうして存続してどんなに守るかということについては、非常に選択が難しいわけなんです。したがって、高知県では、仕方がないから、仮に新しい民間会社にといっても、先ほど申し上げたような都合で、第三セクターをつくって、そしてそれによって守ろうかというようなことに相なって、そういう考え方が強いわけでございますが、こういうことを仮に選択したということになりますれば、これは廃止を促すような話になって私も非常にやりにくいわけなんです。そこらの状況が非常にわからないということで、私自身が質問もしにくいし、県民自身がどう対応したらいいのか、知事さんも非常に困っておる。これは大臣に聞いても、国鉄が出さないものを大臣がどうのこうの言えぬのですが、ここは何とかひとつ廃止路線から外すなら外す。これは知事は二つの選択しかありませんと言うておるのですから、外すなら外して民間会社がやる、あるいは国鉄は責任を持って民間会社に援助をして廃止にならないようにする、こう言えるものかどうか。その自信はありますか。
○川口説明員 先ほど申しましたように、申請の時期また中村線が対象になるかどうかということは、まだ確定いたしておりませんが、同じように調査対象線区十三線区の中へ入っております線の中でも、地元におきましていろいろ御相談の上、第三セクター化のコンセンサスをおつくりになっているというケースもございます。中村線沿線の地元におかれましては、何とかレールの存続という形を御苦心になっていろいろ御相談があるということはお察しできるわけでございますけれども、私どもの申請の内容としては、まだ決めておりませんので、御了解いただきたいと思います。
○平石分科員 そこで、これは仮定の問題として話を進めます。 能登線についても毎日新聞に出ておりましたが、今言ったように、やはり判断に苦しんで、仕方がないので、これはひとつもう廃止路線に組み込んでもらって、いわゆる特別措置をいただく、こういうことで第三セクターで運営をして生き残ろうかといったような報道がございます。高知県もこれを選択せざるを得ないかもわかりません。仮にそういうような選択になるということになりますと、いわゆる転換交付金だとか赤字に対するところの二分の一の補助、赤字補てん五カ年間といったようなものの適用は六十一年度は今の法律が生きておるが、六十二年の四月一日から法律がどうなるかはわかりませんけれども、民間に移るとした場合に、この法律がなくなってしまうというような事態の心配もあるわけでございます。第三セクターとして運営するということに手を挙げてきたら、これに対しては現在の所要の赤字補てん等の特別措置は存続するのかどうなのか、この点もお聞かせいただきたい。
○棚橋(泰)政府委員 先生お尋ねの中村線の事情は私どもも十分承っております。 それで、まず先生のおっしゃる第三セクターに転換していきたいという仮定の上に立った場合に、おっしゃるように、これを第三次線に国鉄が承認申請をして、それに対して運輸大臣が承認をいたしましてから転換ということが決まりますれば、これは所定の法令のルールの上に乗るわけでございます。そういう仮定の上に立てば、当然先生のおっしゃるようなキロ当たり三千万とか、その後の赤字補てんということが行われると思います。 それから、第二点でございますが、六十二年四月一日以降はどうなるかという話でございますが、この点につきましては、当然今二次線もそうでございますけれども、現在やっている線自体が二年間の協議期間というのをとりました場合に、六十一年度中に転換が完了しないというケースは大いに考えられるわけでございます。本件につきましても、そういうようなケースというのは、三次線についてはさらにあるというふうに考えております。そういう場合には、六十一年度三月三十一日でばさっと切ってしまうということはできないのです。何らかの形で、経過的な措置、継続的な特別措置を決めたい、こう思っております。現在検討中でございます。
○平石分科員 それでちょっと運輸省へお聞きしておきます。 仮に申請が今月中にでも出てくるということになれば、承認をするのかどうなのか。運輸省がまだ選択の余地を持って許可するかどうかという問題が一つ。 それから、今お答えの中でちょっと触れられておりましたが、六十二年四月以降、この問題は仮定の問題でありますが、いわば時間的には今年しかないわけです。そうしますと、今お答えをいただいたように、ずるずる引っ張られて、どうなるのやら、どの対応を地元がしていいかもわからぬような状態の最後のぎりぎりのところまで引っ張られて、やめました、これは民間へ移します、こんなことせられても地元の対応ができません。したがって、私は少なくとも地元の対応のできる範囲において申請もしてもらい、運輸省としたら、それに対して、許可をするのかしないのか、早く結論を出すような一つの時間帯を与えていただかないと、ぐあいが悪いのですが、この点を運輸省にお伺いをいたします。
○棚橋(泰)政府委員 三次線については、先ほど国鉄の方からお答え申し上げましたように、国鉄の方でまだ申請に踏み切っておりませんけれども、仮に申請がなされました場合には、これは運輸省としては所定の手続に従って承認をするということでございます。もちろん内容が承認に適さないというようなことがございましたら、過去において保留したケースはございますけれども、基本的には、申請が出ましたら、知事の御意見を承り、知事からの御意見を踏まえまして、運輸省において承認をし、協議会を発足させていただく、こういう手続を事務的に進めるということになります。したがいまして、その間の手続さえ円滑に進めばそう時間はかからないというふうに考えております。
○平石分科員 くどいようでありますが、そういう形でいわゆる第三セクターが承認されて、それをつくった。そういった場合に、法律はなくなりますけれども、この特別措置については六十二年四月以降も、本年じゅうに手を挙げてきた場合は適用をする、存続をしておく、こういう方針に変わりはございませんね。もう一回確認をしておきます。
○棚橋(泰)政府委員 六十一年度中にそういう措置がとられれば、当然現行法律が適用になります。さらに、それを六十二年の四月一日以降はさっと切るということは、これは行うべきではないと考えております。
○三塚国務大臣 今、棚橋審議官が言われたことですべて尽きるわけでありますが、先生が大変御心配をされた地域鉄道として、また県知事の選択、県民として、また県を代表して国会に出ておられる立場からの心痛の御披露があったわけであります。 鉄道の果たす役割は非常に大事でありますし、今後どうするか、これも分割・民営会社を生かすために非常に大事なポイントでもございます。そういう意味で、川口常務理事が、どうするか、今最終の調査の上に立った判断の岐路にある、このような答弁であります。その判断をできるだけ早くさせていただきまして、運輸省に総裁が意思決定をお出しいただきますように、私からも改めて、もうここにおるわけでありますから、そういうことで促し、選択がずるずるとなって地域が大変困ることのないように、そしてこの大改革にあらゆる観点から御叱正やら御協力をいただく、こういうことで進まなきゃならぬ、こう思っておりますので、本日の質疑を承らさせていただきまして、進め方について格段の注意を払いながら取り組んでまいるつもりであります。
○平石分科員 大臣の決意をお伺いしまして、このことを期待して、この問題については終わります。 次に、高知県は大臣も御案内のとおり、また皆さんも御案内のとおり、いわば土讃線一本しかありません。だから、よその県のように迂回線だとか云々というようなものはないわけです。したがって、この中村線の存続につきましても、先ほど言ったように、いわば基幹線としての生命線でございますので、非常にやかましく申し上げたわけですが、もう一方、高知県は従来、大正九年、十年ごろからいわゆる四国循環鉄道の一環として、阿佐線、それから宿毛線の新設工事が行われておりまして、これは鉄建公団によって行われておりましたが、国鉄再建特別措置法のために五十六年の十月から工事は中断をいたしております。したがって、これが果たしてどうなるんだろうか。地元としたら、協力したものの大きな施設が自分の家の前にただできただけで、そのまま放置されておるというようなこと。それともう一つは、足を確保する意味からどうしてもこの新線は確保せねばならない。こういう観点に立ちまして、高知県はその後非常に慎重に協議を重ねてまいりました。そして、これは第三セクターをつくって新線建設という現行法に沿った形でいかざるを得まいということで、五十八年の二月、県議会におきまして、国鉄地方交通線対策特別委員会が、第三セクター以外に新線建設の道なし、こういう最終報告をまとめて知事に答申をしたわけです。したがって、知事はその後、沿線市町村その他関係者と断続的にあるいは継続的に話し合いを進めてまいりました。そして結論として、阿佐線、宿毛線を一つの第三セクターにしよう、一本の第三セクターにして、これの建設再開を図ろう、こういうことでいわゆる意思集約を終えて、今年の二月にはいわゆる設立準備会、そして三月、今月は発起人会を開き、そして創立総会を五月には行おう、六十一年度早々には資本金十七億六千万、そして高知県、関係市町村あるいは民間、この三者でもってこの資本金を出資して、新しい地方鉄道を営む会社として発足する、こういう結論に達して現在進行いたしております。 そういうことで、今の法律に従った行き方でこの会社が設立を終えて、そして新線建設についてのいわゆる申請が来た場合に免許を与えるかどうか。運輸省、与えるか与えないか、簡単にお答えを賜りたい。
○棚橋(泰)政府委員 阿佐線と宿毛線は、いずれもただいままでのところ、阿佐線の場合には二〇%ぐらい、それから宿毛線の場合は三〇%ぐらい工事が進んでおるわけでございます。そこで、これを第三セクターとしておやりになるという御決意がなされました場合には、先生がおっしゃいますように、地方鉄道としての免許が要るわけでございますが、その際に、これを鉄道建設公団で全額資本費を持ってつくるということにいたしますためには、再建特別措置法の方で運輸大臣が告示をしなければなりません。この告示は何かというと、もし開業した場合には、先ほど言いました転換線と同じような基準に該当するものだということを告示いたしませんと、これに対しての所要のものが出ない、こういうことになっておるわけでございます。したがいまして、免許の前にまずその告示が前提でございます。御承知のように、AB線の建設費で出るわけでございますので、この予算は年間百五十億というふうなことになっておりまして、その百五十億の中でいろいろな線区が現在工事を進めております。特に転換線に絡みました新線建設、例えて言えば丸森線とか鷹角線、これは特定地方交通線として転換するに際して、その先と間をつなぐものをつくる、こういうようなものはどうしても優先的に取り扱わなければならないというようなこともございます。そういう点で非常に予算が限られております。しかもまた、この阿佐線、宿毛線と同じように工事が凍結されている線で、転換線として建設したいという御希望のところもたくさんございます。したがいまして、そこらの財政事情その他も勘案いたさなければなりません。そこらを十分勘案しながら、まずこの告示についての判断をいたしたい。ただ、基本的には第三セクターでやりたいという場合には、鉄建公団による建設の道というものが開けておりますので、何らかの形でその線に乗るように私どももできる限り判断いたしたい、かように思っております。
○平石分科員 聞かぬところまで御答弁をいただいたわけですが、そうなりますと話が混乱するので、今の現行法で申請が来たらおろすかおろさないか。それには告示が要るんだ。お金の関係はいいのです、まだそこまで聞いてないから。したがって、これについては免許をまずもらわないと第三セクターが発足できません。高知県はその準備をしておりますから。まずその点だけ。
○棚橋(泰)政府委員 新しい第三セクターの免許につきましては、輸送需要とか採算性、そういう面を十分審査をいたしまして、その基準に適合しておれば、それなりの処理をするという手続でございます。
○平石分科員 そこで高知県としたら、今言ったような準備が整っておりますし、既に今までに事前に運輸省の方へは資料も上げて、いろいろと御指導もいただきながら第三セクターの建設に向かっておるわけです。したがって、そういう準備期間がございまして、いろいろ御指導を賜りながらいっておる関係上、これができました場合は、ひとつ免許をおろしていただく、こういうことを強く私は申し上げておきたい。これができないために免許がおりないということになりますと、これはもう後の話が全然進まないことになりますので、まず告示をして免許をおろしていただく。そして建設公団に、その後の手続については大蔵当局に財政等の考え方を整理していただいてやってもらう。 時間がありませんから、参考までに、ここで今のちょっと触れられました五線につきましては、六十一年に完工するものがあり、六十二年に完工、六十三年完工、六十四年、六十五年とだんだんと完工していくわけです。だから総トータルの百五十億そのままであったとしても、これは新たにこれへ入れるんじゃないかということを高知県としたら考えるわけです、我々としたら。だから、そういった一つの条件もございましょうが、高知県の足を確保する意味から、大臣、ぜひひとつ決断を持っていただきたいと私は思うわけです。そのために、ここにもありますように、秋田県の、これは大臣の地元のようですけれども、昨年の九月の十一日に免許が出た、はや十月七日から工事が実施された。こういうように一月で実施されておるのです。こんな例があるのですから、だから大臣、決断はぱしっとやってもらわなければいかぬ。私は、高知県が最果ての地で、その足を確保する意味で、いわゆる日本の均衡ある発展をするためには、やはりそのようなことをひとつ決断を持って免許をまずおろす、それからだんだんとそれぞれの線が完工して、工事が終わってくるから、突っ込んでいただくということで、建設公団に――この法律を私読んでいると長くかかるから、もう専門家の皆さんですから、指示を与えて工事再開を私は強く望むわけです。大臣、ひとつ長い演説せぬようにそのことを言ってください。
○三塚国務大臣 私は宮城県の方でして、秋田ではないのですが、それはそれとしまして、平石議員の両線の問題について棚橋審議官が言われた道筋で最終決定はするわけですが、大転換期に当たってのことでありますので、知事初め皆さん地域一体となってやられていることを考慮に入れながら、さらにどうしたらいいか。まあ百五十億という、この辺が正直のところ言って、やったわ、前に進まぬわ、一年一億円みたいな話では政治にならぬのではないだろうかという、実はそういう問題も率直にございまして、その辺のところの点でどうすべきかという点を改めてまた御意見を聞かせていただきながら、御申請を待って、地域鉄道として真剣な御議論をいただいたわけでありますから、こちらも真剣に対応をして一致点を見出す、こういうことで進めたいと思っております。
○平石分科員 なお、重ねて申し上げておきますが、早く地域鉄道として運行ができるように、ひとつ第三セクターの設置をすれば、そういう方向でやってもらいたいということと、今ちょっと答弁の中に触れられておりましたが、阿佐線につきまして、高知市から安芸市まで――これはおわかりいただけると思う、大臣、この間来ていただいたから。安芸市までは民鉄の土佐電気鉄道株式会社、これが民営として行われておったのですよ。この阿佐線ができるということで、この路線を国鉄は買収したわけです。そしてこれを廃止したわけです。だから、この阿佐線については非常に足が――いわばこれを期待してそれに協力したわけですから、この点をお忘れなくと申し上げておきたい。 それで進捗状況の話が二一%とかなんとかありましたけれども、用地については今言ったような形で、後免から奈半利間は七三%、室戸までは五五%、そういうことで、路盤については非常に進捗しているわけです。だから、これはやはりお金の面だけで進捗率を判断するのでなしに、それと高知県の今までの経過、民間鉄道がやっておったものを買収したという経過、このことをも頭の中に入れて、ひとつ第三セクターについては決断、免許をいただきたい、こういうことでございますので、この点もしかと頭に入れていただきたい、こう思うわけです。 それから、宿毛線につきましても、これは新しい資料が出ておると思いますが、これにつきましても、今度の新しい会社においては五年間あるいは阿佐線につきましてもそうですが、五年でもって単年度黒字に持っていく、こういう計画がもう既にヒアリングの形で運輸省に上がっていると思う。だから事前に提出をしてございますから、これらをもひとつ精査をいただいて、高知県から民営、いわゆる地方鉄道の会社として申請が参りましたら、速やかに許可をいただきたい、こういうように強く要望したいと思います。大臣、一言決意をお願いします。
○三塚国務大臣 その時点でしかとひとつ受けとめまして検討をさせていただきます。
○平石分科員 なお、今言った民鉄がなくなった、買収したということをも、ひとつ大臣、経過の中で踏まえておいていただきたいと思います。 以上で、時間が来ましたので、終わらせていただきます。
○相沢主査 これにて平石磨作太郎君の質疑は終了いたしました。 次に、木下敬之助君。
○木下分科員 早速質問いたします。 日本航空の民営化についてお伺いいたします。 昨年十二月、運輸政策審議会はその中間答申において日本航空の民営化を答申しています。また行革審の方も、日航民営化の方向の答申がいずれ出るとも聞いていますが、現時点で運輸省はどのように考えておられますか、お伺いいたします。
○山田(隆)政府委員 先生今おっしゃられましたとおり、運輸政策審議会が昨年十二月に中間答申を出しまして、日航の経営形態につきましては完全な民間企業に転換すべきであるというふうに述べております。現在、運輸政策審議会におきましては民営化に関連する諸問題につきまして検討を進めておるところでございます。また運政審とは別に、臨時行政改革推進審議会におきましても、特殊法人の活性化という観点から、日航の経営形態について審議が行われているところでございます。運輸省といたしましては、これらの審議会におきますところの審議を踏まえまして、日航の民営化につきまして適切な措置を講じてまいりたい、かように考えております。
○木下分科員 日本航空は、過去政府の保護助成のもとで成長発展し、今日の企業規模になっているわけですが、完全民営化する場合は、そのままの企業規模をもって他の民間航空会社と競争するということは公正とは思えないわけであります。企業体力の格差、路線構成の差異等を十分考慮して、競争基盤の公正化を図るべきと考えますが、運輸省はこの点をどのようにお考えでしようか、お伺いいたします。 〔主査退席、久間主査代理着席〕
○山田(隆)政府委員 今、先生の御指摘にございましたように、日本航空が民営化する場合に、これまでの日本航空が得ていた権益等について、そのままでは他の企業と適正な競争ができないのではないかという問題につきましては、先ほども申し上げましたが、今後の運政審の審議の中でさらにこれを御検討いただくことになっております。運輸省といたしましては、これらの点につきましての審議を踏まえた上で、運政審の最終的な答申が出ました場合には、その答申を尊重いたしまして、利用者利便の一層の向上を図るために新たな航空政策を展開していきたいと考えております。
○木下分科員 その中間答申の中に出てきております、国策実現のため日航にのみ与えられてきた権益、これは具体的にはどういったことを指摘していると考えておられますか、お伺いいたします。
○山田(隆)政府委員 日本航空はこれまで特殊法人といたしまして政府の出資を受けておりますし、また日本航空が資金調達をする場合には政府が債務保証している、それらの助成措置を講じておるところでございますが、そういった政府の助成のもとに、特殊法人として国際線につきましても日本航空が一元的に運営するという方針をとってきたわけでございまして、そのような方針のもとに、これまで日本航空に一元的に与えられた権益を指すものと考えております。
○木下分科員 最後に、日航民営化の場合、現在三四・五%あります政府持ち株を放出する必要がありますが、政府はその方法をどのように考え、検討しておられますか。現在の民間所有の分は、余り大きく偏って所持しているところはないようですが、今後放出するに当たって、特定の資本や外国資本が大きく入ってきて偏ったものになり、その公共性が損なわれることのないように配慮することができるのか、お伺いいたします。
○山田(隆)政府委員 日本航空の民営化に伴いまして、当然政府保有株式の放出が行われるわけでございますけれども、今御指摘がございましたように、日本航空は仮に民営化されましても非常に公共性のある企業というふうに考えておりますので、今後の株式の放出の問題については、これからどういうふうにするか取り扱いを慎重に検討してまいりたいと思います。その際に、御指摘の点も踏まえて適切に対応したい、かように考えております。
○木下分科員 次に、コミューター航空に関してお伺いいたします。 コミューター航空の実情と経営実態はどのように把握されておられますか、お伺いいたします。
○山田(隆)政府委員 まず、コミューター航空という言葉でございますが、この定義は必ずしもはっきりしたものではございません。私ども一応コミューター航空として考える場合に、通常小型航空機を使用して不定期航空運送事業により行われる定期的な旅客輸送というものをコミューター航空と言えるのではないかと考えておりますが、これらのコミューター航空といたしましては、現在のところ長崎県内、奄美諸島、それから東京の近辺の新島などの離島路線でコミューター航空会社四社が運航しております。四社といいますのは、長崎航空、日本エアコミューター、新中央航空等でございます。五十九年度の輸送実績は、四社の合計で約十七万というふうになっております。 このコミューター会社の経営状況について見ますと、いずれも大変厳しい状況にございまして、地方公共団体等の出資であるとか運航費補助、着陸料の減免等、地方公共団体が支援しておりますが、それでもかなり経営が厳しいというふうに承知しております。
○木下分科員 地方の発展、国土の均衡ある発展という観点から、主要幹線交通網の整備のほかに、地域間を結ぶ交通所要時間の短縮を図ることのできるコミューター航空を充実させていくことは、まさにこれからの時代の要求である、このように考えます。そのようなコミューター航空は、単に需要に応じて発展していくというだけでなく、国策としてのはっきりした位置づけをして進めていくべきものであろうと考えます。そこで、四全総での位置づけをどのように考えておられますか、お伺いいたします。
○糠谷説明員 お答えをいたします。 今後の航空輸送サービスにつきましては、幹線的な通常の航空機によるサービスのほかに、ヘリコプター、小型航空機を使いましたコミューター航空も普及して多様なものになると考えておりますので、地域の特性に応じて適切に組み合わせていくことが重要だと考えております。 特に、コミューター航空につきましては、ほかの高速交通機関の整備が及んでいない地域での高速輸送のニーズに対応するということになろうかと思いますので、四全総におきましては、地元の創意工夫を生かした事業の可能性あるいは安全性の確保方策、そういったものについて検討を加えまして、円滑な普及方策を明らかにしていきたい、こう考えております。
○木下分科員 第五次空港整備五カ年計画での位置づけはどうなっておられますか。
○山田(隆)政府委員 第五次空港整備五カ年計画は、六十一年度から六十五年度までを予定しておるわけでございまして、先般、閣議におきまして、その事業規模を了解したところでございます。今後、この五カ年計画につきまして、その個別の事業の内容であるとか事業費等、計画の具体的な問題につきまして、これから検討を行いまして、関係機関との調整であるとか航空審議会の御意見も聞いて閣議決定をする予定でございます。 この計画においてコミューター航空をどういうふうに考えるかということでございますが、これからの計画の策定作業の段階の中で十分に検討していきたい、かように考えております。
○木下分科員 今後の問題として少し具体的なものをお伺いいたします。 大分県を初め西瀬戸地域でコミューター航空導入の積極的な動きがあるようですが、運輸省ではこのような動きをどう評価されておられるか、またこの場合での採算性の見通しをどのように考えておられるか、お伺いいたします。
○山田(隆)政府委員 現在、大分県を初めとして西瀬戸地域にコミューター航空を導入しようという動きがあることにつきましては、私どもも承知しております。そしてコミューター航空といいますのは、地域に密着した航空輸送であるというふうに考えておりますので、その実現のためには、それぞれの地域がそれぞれの特性に応じてみずから工夫検討していくことが望ましいというふうに考えておるわけでございまして、大分県を初めとして関係の地方公共団体、地元の方々がこういう計画について積極的に取り組んでおられるということは大変結構なことであるというふうに考えております。 そこで、このコミューター航空の事業の採算性でございますが、一番問題になるのは恐らくこの採算性の問題ではないかと思います。コミューター航空の場合、非常に小さな飛行機で需要も余りないところを輸送することになろうかと思いますけれども、そういたしますと、かなり割高の運賃を取らなければならないということで、割高な運賃を取ると、また需要が減るというようなこともありまして、採算性をとることが非常に難しい航空輸送ではないかと思うのです。その場合、海越えであるとか山越えであるとかといったような航空特性が発揮できる、そういう地域の輸送がコミューター航空に最も適しているところではないかと思うわけです。そういう観点から考えますと、この西瀬戸地域といいますのは、コミューターを導入するに当たって比較的条件の整った地域ではないかというふうに考えております。 ただ、現実の採算性の問題といいますのは、実際にどういう使用機材を使うか、あるいは運賃をどうするか、あるいは需要がどれぐらいあるかということによって大きく異なると思いますので、今計画されておりますコミューター航空の採算の見通しというものを立てることは、現時点ではかなり難しいというふうに考えております。
○木下分科員 採算はかなり難しい、また地域の工夫を望まれておる、こういうふうに言われておりますが、昨年コミューター航空の基準を新しくされておるようですが、この西瀬戸地域でのコミューター航空は新基準に基づく初の試みとして全国の注目を集めております。最も可能性のあるものとして実現が望まれておるわけですが、地域の工夫とか、そういう条件とかもありますけれども、それ以上にまた運輸省としてどう育てていくか、これは大事なことであろうかと思いますが、どのようなお考えを持っておられるか、お伺いいたします。
○山田(隆)政府委員 コミューター航空につきましては、最近各地方からそういったものへの関心が高まり、またニーズも高まってきているのではないかというふうに考えておるところでございます。 西瀬戸内海地域でのコミューターというのは、確かに先生がおっしゃられましたように、昨年の私どものコミューター航空に関する実施承認基準の改正後恐らく初めてのものになろうかと思いますが、私どもとしては、昨年この実施承認基準を改正いたしましたときにも、今後こういう新しいニーズに応じてコミューター航空というものをできるだけ育成していこうという考えに立っておったわけでございまして、西瀬戸地域におきますコミューター構想が具体化することにつきましては、私どもとしては非常に注目しておりますし、これについて必要な措置というものは考えてまいりたい、かように考えております。
○木下分科員 おっしゃられるとおりに、採算というのはまことに問題だと思います。その必要な措置を考えていただけるというのを、本当に具体的に実現するように考えていただきたいのです。この西瀬戸コミューターに限らなくとも、今後コミューター航空を発展させていくには相当の政府の協力が必要であると思います。どのような支援が考えられるのでしょうか、具体的にお伺いいたしたいと思います。 まず、米国では補助金を支出しているように聞いておりますが、我が国で補助金を支出する考えはございませんでしょうか、お伺いいたします。
○山田(隆)政府委員 補助金の点につきましては、確かに米国では対象になっておりますが、アメリカの場合、私どもの聞いておりますところでは、規制緩和をいたしまして、小型の、いわゆるコミューター航空の採算がだんだん悪くなって撤退するような事態が生じた、その場合に撤退をさせないというか、路線の維持をするために補助金を出しているというふうに聞いております。また、アメリカと違いますのは、アメリカの場合、やはり航空の果たす役割というものが日本におきます航空の役割とはかなり違うのではないか。日本の場合ですと、離島地域とか過疎地域におきましては、離島航路とかあるいは過疎バス等についての補助制度がございます。ただ、このコミューター航空の場合には、そういった地域交通のためのシビルミニマムとして考えられるかどうかという点についてやはりもう少し検討する必要があるのではないかと思いますし、また現在の日本の厳しい財政事情から考えますと、過疎バスであるとか離島航路並みの助成というものをこのコミューター航空について考えていくことは、現状では非常に困難であるというふうに思われます。
○木下分科員 財政上困難なのはもうどこも困難なので、そんなものは越えて必要なものにやっていくわけですが、今言われた中で二つほど気がついたことを申し上げます。 アメリカの場合、路線の維持のために、このままでは撤退するというところに補助している。日本もそういう形でならできるということがわかれば、とりあえず採算性は置いておいてやってみようか、いずれ撤退するようになれば補助してもらえるだろうという発想を持ってよいのかどうかということにつながりますし、また日本とアメリカの状況の違いみたいなことを言われましたが、そういう意味では、日本は社会を挙げての時間短縮をしていくことでかなりのエネルギーで世界の中に通用する日本が維持できておる、このように思います。そういう意味での発展のためには、日本こそ時間短縮というものはすごい価値のあることだ、このようにとらえていただいてより一層の御努力をお願いいたしたいと思います。 次にまた、具体的なものをお伺いいたしますが、コミューターについては通行税を取らないということはできませんか。また空港使用料の減免等もできませんか、お伺いいたします。
○山田(隆)政府委員 最初に申し上げましたように、コミューター航空というものは、現状としては主として離島に運航されております。この離島路線につきましては、離島振興とかあるいは生活路線維持という観点から通行税の減免をやっております。現在、通行税は一般的には一〇%でございますが、離島航路の場合五%にこれを軽減しておりますし、それから着陸料につきましては、これも軽減をしておるところでございます。 ただ、先ほども申し上げましたように、今後出てくるコミューター航空というものが、こういった生活路線維持という観点からの助成の対象として適当かどうかということは、十分慎重に検討する必要があるのではなかろうかと思います。といいますのは、確かに先生おっしゃいましたように、時間の短縮ということは、日本にとって、我が国の利用者にとっても非常に重要なことだと思いますが、要するに、時間の短縮のために結局だれが負担するかということではなかろうかと思うのです。コミューター航空の場合に、一つは運賃を割高に取るという方法があろうかと思います。利用者に負担していただくのかあるいは国なり地方公共団体がそういう助成措置によって負担するのか、こういう問題があろうかと思いますので、この辺は、今後もう少しコミューター航空のあり方等あるいは空港整備のあり方も含めて、全体の問題の中で検討を進めてまいる必要があろうというふうに考えております。
○木下分科員 国土の均衡ある発展、これはすごく大事だと思います。そして今東京の土地というのはめちゃくちゃ高いですし、地方においても駅の周辺等がなり高いのですけれども、問題にならないような格差が出ておる。こういったことも、国土全体を均衡的な時間短縮で利用できるようになれば、かなりの部分解決してくると思います。どうぞそういったことも踏まえてやっていただきたいと思います。 もうちょっと具体的なことをお伺いしますが、それでは、コミューター機材保有会社を設立し、低料金リース、共同保険等によるコストダウンができないものか、またその種の会社に対する国からの出資や低利融資等は考えられないのか、お伺いいたします。
○山田(隆)政府委員 コミューター航空では採算性の問題が大きな問題でありまして、これを解決するために、地方公共団体を初めその地域でいろいろ御工夫をいただきたいというふうに考えておるわけでして、その一つの方法として、今、先生おっしゃいましたようなコミューター機材の保有会社をつくって、低料金リースとか共同保険等によってコストダウンを図るということも一つの方法かと存じます。 ただ、それに対しまして国の出資であるとか低利の融資をするといった国が助成することにつきましては、先ほど来申し上げておりますような観点から、今後さらに検討を要すると思うわけでございまして、現状のような国の財政状況等を考えますと、非常に困難であるというふうに申し上げざるを得ないかと思います。
○木下分科員 その困難も、出資というものと低利融資というのは、また困難さにも差があるでしょうから、二つ一緒にお聞きしましたが、できる方はできるように御検討をお願いしたいと思うのです。 また、採算とも関係あるのですが、今の既存の飛行場を利用しながらのコミューター航空の必要性と、また飛行場から飛行場までがすごく離れている地域というのがございますですね。私の出身の大分県でも、どの飛行場に行くのにも車で三時間ぐらいかかりそうな地域もございます。そういった地域に新しく空港をつくって、そういったところ同士を結びますと、まして、しかも新幹線にも近いようなところとかとうまく結びますと、そういった地域から仮に東京へ出てくるための時間等もすごく短縮されてまいります。それは即利用者がふえ採算にもつながることだと思いますが、このように空港空白地域に空港を建設して利用する、こういうことに関しましてどのようなお考えを持っておられますか、お伺いいたします。
○山田(隆)政府委員 既存の空港へのアクセスとして、コミューター航空の役割も考えられると思います。空白地帯にコミューター用の空港をつくって、そこから既存の空港へコミューターで運んで、既存の空港から東京なり大阪へ連絡するということによりまして、その空白地帯と東京、大阪なりとの時間短縮を図るということは、十分意味があることかと思います。 ただ、現在、空港の整備につきましては、空港整備五カ年計画に従いまして整備を進めておりますが、財源の問題等もございますし、その整備に当たっては、投資効率なども十分な調査をした上でその実現を図っていく必要があると思うわけでございます。私どもといたしましては、コミューター航空につきましては、当面まず既存の空港間でやっていただいて、その実績も見ながら、先ほども申し上げました投資効率等も考えながら、逐次コミューター空港の整備につきましては検討をしていきたい、かように考えております。
○木下分科員 財源でちょっとお伺いいたしたいのですが、空港整備特別会計における通行税のことですが、五十九年度予算では通行税収入は七百十八億円ありますが、特別会計の方には四百八十八億円しか入っていない、こういう状態であるように思います。これは六十年度も六十一年度も大体似たような形でないかと思うのですが、この収入を全部特別会計に繰り入れて、その増額分でコミューター航空を推進してはどうか、このように思います。この通行税の扱いを今後どのようにされるおつもりか。そして私は、収入の全額を特別会計に繰り入れて、空港整備に使っていくべきだと考えますが、どうでしょう。
○山田(隆)政府委員 通行税につきましては、六十一年度の税制改正の際に、運輸省といたしましては、航空機というものが今や広く国民各層に利用されるようになっておりますので、元来奢侈的な交通機関の利用に対する消費税として課されていた通行税の航空旅客への課税は時代にそぐわなくなっているのではないかということで廃止を要望したところでございますが、結果としては認められなかったわけでございます。 先生御指摘のように、五十九年度で通行税が、これは航空分だけでございますが、七百十八億円入るのに対しまして、空港整備特別会計へ一般財源として繰り入れられております額が四百八十八億円ということで、かなりの部分が空港以外の一般会計の方に留置されているという状況にございます。予算のシーリングが導入される前には、ほぼ通行税相当額が一般財源に繰り入れられていたという経緯もございまして、私どもといたしましては、この通行税相当分をぜひとも空港の整備に充てたいというふうに考えておるところでございまして、今後そういう方向で通行税の問題を取り扱ってまいりたいと思います。 今後、一番問題になりますのは、空港の整備に当たって、三大プロジェクトと言われております羽田の沖合展開、それから成田の完全空港化あるいは関西空港の整備、こういった事業が本格化するわけで、それに対して相当の財源が要るわけでございます。このような東京、大阪地区の空港を整備いたしませんと、地方の空港を幾ら整備しても、地方の空港と結びつける相手方の空港ができなくて、結局地方空港の有効な利用がなされないという状況にございますので、私どもとしては、この三大プロジェクトの推進を何としても今後ともやりたいというふうに考えておりまして、そのような財源の問題からも通行税の問題を今後検討していきたい、かように考えております。
○木下分科員 コミューター航空による地域振興は、各地の人々にとって大きな期待を寄せられるところとなっております。国としてもソフト、ハード両面からの積極的な支援をお願いいたしたいと思います。 最後に、大臣のコミューター航空振興に対する御決意をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○三塚国務大臣 ただいまの御熱心な御質疑を拝聴させていただきまして、その重要性につきましても改めて認識をいたしたところであります。これからも、問題点は指摘をいただいたわけでありますので、主管大臣としても一生懸命やらせていただきます。
○久間主査代理 これにて木下敬之助君の質疑は終了いたしました。 午後一時より再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時九分休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○相沢主査 休憩前に引き続き会議を開きます。 運輸省所管について質疑を続行いたします。網岡雄君。
○網岡分科員 小牧空港の問題につきまして、若干御質問をしてまいりたいと思います。三十分でございますから、簡潔に要領よく御答弁いただきたいと思います。 まず第一に、小牧空港の問題では一番関心が強いのは、航空機の安全確保がどうなっているかというのが、墜落事故を幾たびか経験している周辺住民にとりましては非常に関心事でございます。そこで一つは、日航機の墜落事故以後とかくのうわさがあるわけでございますが、航空機の安全確保のための点検が一体どう実施されているか、それから二つ目には、搭乗員の健康管理、それから緊急事態に対する訓練の状況などどういうように対処されているか、要点をまとめて御答弁いただきたいと思います。
○大島(士)政府委員 ただいま御質問のボーイング747の安全対策でございますが、昨年八月の事故後、私どもは日本航空に対しまして、747の整備点検項目の見直し、強化、それから使用回数の古い747についての胴体の構造の一斉点検、総点検というものを指示したところでございまして、これに沿いまして日本航空は、去る一月三十一日に、これらの点検を実施し、さらに強化を図っていくという趣旨の報告を提出したところでございます。 ただ、使用回数の古い747合計六機について総点検を行いました結果、一部報道されましたように、特に機首部の構造に幾つかの亀裂が発見されております。私どもは、それらにつきましてはメーカーでありますボーイング社、それからこれを監督しておりますアメリカの航空局に対して、これに対する抜本的な対策を検討するよう申し入れておるところでございます。その回答となるべき対策の一部として、去る一月三十一日あるいは二月十六日にアメリカの航空局から、これは世界のボーイング747全部でございますが、これに対する点検等の指示がございまして、引き続き抜本対策についてメーカーサイドで検討しているというところが現況でございます。私どもは、それらを確実に実施させていくことによって、747の安全確保は図っていかれるというふうに判断しております。 それから、それ以外の機種につきましても、それぞれの機材の特性、運航状況に応じて、日ごろから整備の監視を怠りませんように、また問題があれば直ちに対応できるように監督指導を強めていきたいと考えておるところでございます。 それから、もう一つの御質問の乗員の健康管理につきましては、五十七年二月に起きました羽田沖の事故の後、航空審議会にお諮りするなどして乗員の健康管理についての改善策を求めたところでございまして、それによりまして運輸省といたしましては、財団法人航空医学研究センターというものを設けまして、乗員の身体検査の独立化、それから健康管理に関する調査研究を進めておるところでございます。またもう一つは、乗員の身体検査基準についても見直しをして強化を図ったところでありますと同時に、航空会社側におきましても、健康管理嘱託医の増員配置あるいは乗員の組織内におけるお互いの健康状況の管理等々を強化いたしまして、現在のところかなり改善の跡が見られる、今後ともこれらについて強化を図っていきたいと考えておるところでございます。
○網岡分科員 ぜひひとつ、搭乗員の健康管理などを含めまして、安全を確保していただくようにお願い申し上げたいと思います。 次に、小牧空港周辺の環境対策について二、三お尋ねをいたします。 一つは、空港周辺の生活保護世帯の空調機に対する電気代の助成という形で、従来五、六年、運輸省はこの助成について予算折衝の段階で要請をされているところでございますが、聞くところによりますとことしもゼロになったようでございますが、この問題は一体どうなっているか。そして、今後この助成が予算の中で日の目を見るように運輸省としては最大限の努力を図ってもらいたいと思うわけですが、それに対する決意を伺っておきたいと思います。 二つ目は、小牧の場合は五十年から五十三年までが防衛庁、それから五十四年からは運輸省所管になりまして、民防が始まっておるわけでございますが、防衛庁時点から換算をいたしますと、早いところでは約十年経過をいたしております。そうなりますと、空調機の耐用年数もとっくに過ぎているという状況のものもかなりあるわけでございます。したがって、関係住民の中から空調機の更新という問題について強い要望が関係市町村に寄せられているわけでございますが、これについて運輸省は一体どういう対処をされようとしているのか、方針を明らかにしていただきたいと思います。
○山田(隆)政府委員 まず、最初の御質問の生活保護世帯に対する電気代の補助でございます。先生がおっしゃいましたように、生活保護世帯に対するクーラーの電気代を補助するということにつきましては、私ども、五十四年から大蔵省に対しまして予算要求をしてきたところでございます。ただ残念ながら、国の財政事情も非常に厳しいということもございまして、この補助がなかなか認められなかったというのがこれまでの経緯でございます。私どもといたしましては、今後この生活保護世帯に対する補助につきましては、いろいろな工夫をいたしまして所要の措置について検討し、努力をしていきたい、かように考えております。 次に、空調施設の更新の問題でございます。民家防音工事を始めたのが、全国的に見ますと四十九年度からでございまして、それ以来民防工事に着手しましてクーラーの設置をしてきたところでございまして、一番古いものになりますと、十年以上たっているわけでございます。このクーラーの更新につきましては、名古屋に限らず、全国的にぜひ更新をやってほしいという要望が出されているところでございます。それについては私ども十分認識しておりますが、ただこの問題につきましては、今後の発生源対策の進捗であるとか、空調機器の全体的な普及率等の状況を見きわめる必要がございます。また、そのクーラーの老朽化の実態であるとか、費用負担の問題であるとか、財源の問題等種々の問題につきまして多角的、総合的に検討する必要がございまして、さしあたり六十一年度からこのクーラーの老朽化の問題につきまして本格的な調査を開始いたしたい、かように考えております。
○網岡分科員 一つは、生活保護世帯に対する助成の問題でございます。若干工夫をするというお考えをお示しになったわけでございますが、ぜひひとつ御考慮をいただきたい点は、政府もしばしば言っている点でございますが、臨調行革は進めるけれども、しかし福祉の面、特に生活保護関係のような国の当然の義務ともいうべき福祉の問題については、これは絶対に後退させないということは歴代内閣がずっと答弁しているところでございます。そういうことでいきますならば、予算的にいいましても八千万近くのものだそうでございますが、全体の予算から見ても非常に微々たるものでございまして、これぐらいのことはやはり運輸省としてぜひひとつ実行に移すように、善処をするように要望しておきます。 それから二つ目に、実態調査をしていただくということになるわけでございますから、その点はぜひひとつ早急に実態調査をしていただきまして、対策を講じていただきたいというふうに思うわけでございますが、その際ちょっと気になりますことは、今局長の御答弁がありましたように、クーラーというものの全体の普及率などから見て云々という御答弁が微妙に出ておるわけでございますが、私、この点についてちょっと一言考え方を申し述べてみます。 確かに、普及率は全体として伸びたことは事実でございます。しかし、一般の家庭でいきますと、これはもう大体がクーラーをつけなければならぬときしかつけないのでございます。ところが、民防地域というのは戸を閉め切ってしまいますから、したがって、クーラーの使用の時間というものは、一般の家庭と違いまして極めて長時間にわたっているということだけは、これはもう普及率の問題とは別にはっきりした事実でございますから、この辺を十分踏まえながら実態調査をした中で、これは発生源によって被害を出しておることは間違いないわけでございますから、その点だけはぜひひとつ確認をしておきたいと思いますが、その点についての御答弁をいただきたい。
○山田(隆)政府委員 普及率との関係で、確かにおっしゃいましたように、騒音地帯においてはより使用頻度が高いというようなことがあろうかと思います。その結果、老朽化も他に比べて激しいというような実態があるかとも思います。そういうものも含めて、今度の老朽化の調査の中で調査をさせていただきたい、かように考えております。
○網岡分科員 では、次に移ります。 次の環境問題といたしましては、大変効果を上げておりまして関係住民も感謝をしておるところでございますが、学習等供用施設の整備の問題でございます。これは私が住んでおります春日井市も相当つくっていただいておりますし、飛行場周辺はこれによって随分供用施設ができております。ですが、最近小牧空港周辺の地域というのは大変な都市化が急速に進んでおります。したがって、最初建てた時期では千戸ぐらいしかなかったところが、今日では一つの学校校区だけで二千にも三千にもなっている、こういう状況になってまいりまして、せっかくできた供用施設が使用できない人がたくさん出てきている状況にございます。 したがって、都市化が進んだ地域につきましては新たにもう一つ供用施設をつくってもらいたい、こういう要請がかなりあるように私は聞いておりますが、これらの問題につきまして、新たに学習供用施設をつくる、こういうことについては、何か六百世帯以上とか、いろいろな一種から四種までの規定がございますが、そういう規定に合えば、新たな申請をすれば、それは条件だけ合えば可能であるのかどうか、この点についてお答えいただきたいと思います。
○山田(隆)政府委員 共同利用施設につきましては、先生のお話がございましたように、利用対象世帯数に応じまして一種から四種までの施設の整備ができることとされております。そして、都市化が進んで、当初予定しておりました世帯数よりも利用世帯がふえてきたというような場合には、新たに一種の施設に限り追加することができるわけでございまして、私どもといたしましては、そういう御要望がありますれば、申請を出していただいて、必要な条件に合致すればこれを認めていくということを考えております。
○網岡分科員 では、次の問題に移りたいと思います。 第四点の問題は、従来の制度でやられてきた環境整備のほかに、もう一つ観点を変えた新しい環境整備対策というものがないかというのが関係住民の一つの新しい要望です。関係住民の立場でいきますと、空港が来たことによって利益というものはほとんどない。デメリットはもらっているけれども、利益というものはほとんどない。特に小牧の空港でいきますと、東の部分、旧四十一号線の側、小牧基地がある方の側でございますが、これは昔はかなり繁華なところであったわけでございます。もう一本西の方に広い道路ができたということも、これは確かにあるわけでございますが、しかし昔から比較をいたしますと、町の形態が非常に寂れてきております。したがって、その周辺住民にしましたならば、空港の周辺の整備を、新しく空港を中心にして何か大型の都市施設を導入して、そのことによって地域が発展をする、あるいは地域に一つの大きな新しい活力が出る、こういうような発想を持った周辺整備計画というものをぜひ立ててもらいたいというのが、この周辺住民の意向でございます。 聞くところによりますと、愛知県では、昭和六十年に実態調査を行って、ことしからいよいよ具体的な計画作成に入るというふうに聞いておるわけでございます。そこで、運輸省に考え方をお聞きすると同時に、国としてもひとつ協力をいただきたいということで質問をしたいわけでございます。 県が計画を組んでいきます際に、住民が要望している地域発展のてことなるような、そういう都市施設の整備というものを、県の計画に合わせて国も計画に協力をしてもらうというような体制をぜひしいてもらいたいというふうに思うわけですが、その点についての運輸省の考え方を明らかにしていただきたいということが一つと、それからもう一つは、計画もさることながら、やはり計画遂行には金が要るわけでございます。したがって、国、県、特にこの場合は国でございますが、国の方においてあらゆる角度から財政の援助ができるような体制というものを、これは運輸省だけじゃなしに、関係省とも十分連絡をとっていただいて、可能な限りの財政援助の体制というものをこの計画立案の中で整えていただきたいということを思うわけでございますが、その点について運輸省の考え方をこの際明らかにしていただきたい。 それから、二つ目の問題といたしましては、現行であります航空機騒音防止法、略称でありますが、これは今現在大阪、福岡などが入っておるようでございます。こういうような法律に基づいて指定をされますならば、ある程度の財政的なメリットというものがあるやに聞くわけでございますが、そういうものも含めて、空港周辺土地利用計画の中に運輸省が協力できるものは一体具体的にどういうものとどういうものが今の時点であるのかというようなことをこの際明らかにしていただきたいと同時に、協力の体制について御答弁をいただきたいと思います。
○山田(隆)政府委員 ただいまの空港とその周辺の地元との調和ということかと思います。空港があることによって、先生の御質問ではデメリットだけでメリットがないというお話でございまして、確かに空港があることによって騒音問題が起きるというデメリットがあるわけでございますが、同時に、空港があることによって人が集積する、あるいは交通が便利になるというメリットもあろうかと思うわけでございます。そういう面で、私どもといたしましては、まさしく先生の御指摘のように空港と周辺との調和を図って、全体としての地元の発展をしていきたいということを考えておるわけでございます。 ただ、この問題は、もちろん航空局あるいは運輸省だけでできる問題ではございません。都市計画なりあるいは環境整備なり、建設省、国土庁その他関係省庁が多岐にわたると思います。そういう面で、基本的には空港があることによるデメリットを解消するための措置はとりつつ、地元の発展のために関係省庁と協力しながらそういう対策をとっていきたいというふうに考えておるわけでございます。 もう少し具体的な問題につきまして申し上げますと、先ほどのお話がございました都市計画の問題につきましては、今おっしゃいましたような名古屋におきます名古屋空港周辺土地利用調査というものを愛知県が昭和六十年度と六十一年度に実施いたすことになっております。運輸省といたしましては、この調査結果を待って、運輸省として必要な、あるいはできることにつきましては積極的に対応をいたしていきたい、かように考えております。 それから、第二の問題でございますが、現在大阪及び福岡で行っておりますところの周辺環境基盤施設の整備のための国の助成でございますが、これにつきましては、今後それぞれの空港の実態に応じまして、必要なものについては拡充をするように検討をいたしていきたい、かように考えております。
○網岡分科員 周辺土地利用計画が組まれるということは、局長からも御答弁ございましたように、都市計画の手法を十分活用して、運輸省だけじゃなしに、建設省、関係省庁と協力をしながら、国の財政的な援助も含めた財政投資を集中的に効率的にやるという点で、周辺計画というのは一つのメリットを持っていると思うのでございます。そういうことをやっていただいて、大事なことは小牧空港の周辺に新たな地域の活力が出る、こういう観点でぜひひとつ周辺計画を早急に作成をしていただくと同時に、財政援助も含めて地域に活力が出るような、そういう計画の遂行にぜひひとつ運輸省も中心になって働きかけをしていただきたいし、努力をしていただきたいということを要望しておきます。 それから次に、周辺対策のもう一つの問題点でございますが、飛行場の中に生棚川と豊山の用排水路がございます。この整備も今現在も続けられているわけでございますが、その整備の進行が非常におくれております。 まず、お尋ねをしたいわけでございますけれども、豊山用排水路の改修は、計画によりますと二千二百八メートル、それから生棚川改修は、全体では三千四百七十八メートル改修の長さがあるわけでございますが、六十一年以降で豊山用排水路の改修は一体何年たったら完了するのか、それから生棚川の改修は六十一年以後一体何年で完了するのか、計画を明らかにしていただきたい。
○折田説明員 生棚川の改修につきましては、昭和五十六年から着工いたしまして、逐次実施しているところでございます。本事業の実施につきまして、本河川がかんがい用水路に関連いたしまして工事期間が制限される、加えて市街地を通過しておるということから施工上の制約を受けるというようなことがございまして、大変難問がございますが、事業主体ともども鋭意努力を重ねまして、本年度までに、生棚ですと、先ほど先生おっしゃいました約三千四百メートルのうち千四百メートル、四〇%程度を下しております。今後につきましても、先ほど言いましたような工事上の制約がございますが、さらに事業主体である春日井市と調整しながら、できるだけの促進は重ねてまいりたいというふうに考えております。現在の計画では、一応六十一年度以降七カ年というふうになっておりますが、その辺は、十分当該所轄の施設局と市との調整を進めてまいりたいというふうに思っております。 豊山の用排水路につきましては、今の河川とのとりあえずの関係がございまして、昭和六十年度から着工いたしましたが、これにつきましても同様に促進を重ねるつもりでございますので、御了解願いたいと思います。
○網岡分科員 もう時間がありませんから恐らく最後だと思うのでございますが、二つの状況について御説明がございましたが、生棚川に至りましては六十一年を入れて七年、こういう状況でございます。これは地元の関係住民にとってはもうとても承知できるような状況ではございません。御答弁がございましたように、地域は都市化の中を横切っていっているわけでございます。これはもうきょう資料を要求しておいたのですが、時間が間に合わないので私は認めたわけでございますけれども、基地の中で小牧のようなそういう完全に都市化に入ったような河川がこんな状況で整備されているかどうかというのは、私は状況を一遍資料を出していただかなければ決断が下せませんけれども、私はそんなに例がないのじゃないかというように直観をいたします。 したがって、小牧、春日井、名古屋というような非常な過密の都市化が進んでいる地域を縦断している川の整備に当たりましては、これは基地周辺の整備からいいましても緊急な整備改修を必要とする河川の中の最大のものだと思うのでございます。そういう点を十分踏まえていただきまして、豊山用水、それから生棚川の河川改修については、今の計画をもっと早く遂行するように、施設庁として全力を挙げて努力をしていただきたいということを重ねて要望をいたします。
○折田説明員 ただいまの要望につきましては、事案の性質等、それから現地における工事上の制約との整合性などを十分調査いたしまして、促進に努力を重ねるつもりでございます。
○網岡分科員 以上で終わります。
○相沢主査 これにて網岡雄君の質疑は終了いたしました。 次に、沼川洋一君。
○沼川分科員 どうもお疲れのところ恐縮です。整備新幹線の現況及び見通しにつきまして、特に九州新幹線を中心にお尋ねをしたいと思います。 御案内のように、東北新幹線新青森駅の建設工事が昨年の十二月十六日に始まったのに続きまして、北陸整備新幹線は昨年の十二月二十五日に認可申請を行っております。駅舎の改良及びそれに伴う駅前広場再開発事業として、長野、富山、金沢の各駅は三月十六日に起工式を行いまして、新青森駅は既に工事に着手しているわけでございますけれども、これらの工事は新幹線のための着手工事と考えでいいのかどうか、まず大臣にお尋ねしたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 御指摘の各駅の工事は、昨年八月二十二日の政府・与党の申し合わせというものがございまして、この中にございます「地域の実情等により、新幹線駅周辺環境整備事業を行うことができる。本事業は、関係地方公共団体と協力しつつ駅舎改良及びそれに伴う駅前広場再開発事業等」云々、こういうことでございまして、あくまでも現在の国鉄の駅の改良工事というものを新幹線の建設との関連において手戻りがないように行う、こういう性格のものでございます。
○沼川分科員 時間がありませんのでどんどん進みたいと思いますが、東北、北陸両整備新幹線とも、許可申請後一カ月、二カ月ぐらいの程度で着手のめどがついているわけでございますが、九州整備新幹線、特に鹿児島ルートの着手はいつごろになるのか。地元では、これは国鉄下関工事事務所が八月末に着手をしたいというような説明をしているわけでございますけれども、これに間違いないかどうか、また具体的にはいつごろになりそうか、お伺いしたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 周辺環境整備事業ということでございましたら、それはまた別でございますが、先生の御質問がもし整備新幹線本体の工事ということでございますと、これにつきましては既に、再度申し上げますように昨年八月二十二日の政府・与党の確認事項がございまして、それによりますと、政府と党の間で整備新幹線財源問題等検討委員会というものをつくりまして、ここにおきまして、着工の前提となります例えば財源とか建設主体、運営主体のあり方、並行在来線等の具体的あり方というようなものを検討し、結論を得てから行うということになっております。現在この検討委員会で検討が行われておりますので、その検討が終わりませんと、整備新幹線そのものの工事着工はない、そういうことで現在やっておるところでございます。
○沼川分科員 さらにお尋ねしたいと思いますが、六十二年四月以降は民営・分割へということで動いているわけでございますけれども、この民営・分割後の建設主体と運営主体について、特に九州整備新幹線鹿児島ルートについて大臣の御見解を承りたいわけでございます。 また、大臣は記者会見で、国鉄、地方経済界のほか地方自治体も参加したいわば第三セクター方式で進める構想を明らかにされておるわけでございますけれども、この見通しについてお伺いしたいと思います。
○三塚国務大臣 いよいよ最後の法律を来週の金曜日までに提出をするということで、鋭意調整をやっているところであります。これに全国新幹線建設法、これで見直しが百四十本ぐらいあるものですから、一括整理法ということで提出をさせていただくわけでありまして、そうなりますと、御指摘のように整備新幹線の建設主体は、今のままの法律でありますと鉄建公団及び国鉄というふうに明記をいたしておりました。国鉄がなくなり新経営体になるものですから、どうするんだというので、ただいま与党自民党の方でこの問題に大変関心を持たれて、いろいろな協議を行われておるわけであります。運輸省は、政府案としてそれなりの現状に合った表現でやるということで、今準備をいたし、最終的な調整に入ることをいたしておるわけであります。 御指摘の、私が、記者会見というよりも、会見でしたか懇談会でしたか、聞かれた折に、どうするのでしょうかということで言われたときに申し上げましたのは、事業主体もさることながら、財源の問題があります。財源を国鉄、いわゆる新経営体に任せてやるということでありますと、何のための分割・民営がということになるものですから、財政負担をかけないで財源を独自に捻出し工事を進めるということでありますと、第三セクターのような考え方、と申しますのは、東京湾横断道路のあの法律に盛られておりますような民活活用の第三セクターというものがこの建設について必要になってくるのではないでしょうか、そのことの方が着実に前に進むのではないか、そういう意味のことを申し上げたわけであります。このことは私の個人的な構想でありまして、まだ政府部内がはいそれではということになるわけでもございませんで、各党もそういうことでこれに参加をということにはなかなかそういっておらないようでありまして、流れを今見ているということであります。
○沼川分科員 この問題で余り突っ込んで言及したいと思いませんが、整備新幹線の建設が本決まりになっているとすれば、こうした会社設立も一つの方法ではなかろうかと思いますが、現段階で何も決まっていない中でちょっと大臣のフライングじゃないかとか、そういう意見もありまして、この問題はこれ以上申し上げません。ちょっと次に進みたいと思います。 そこで、建設費につきまして、昭和六十一年度予算編成に当たって国鉄に対して百億円、鉄建公団に対して五十億円を計上されておるわけでございますが、この建設費の執行は大体いつごろできるものでしょうか。
○棚橋(泰)政府委員 これは先ほどお答え申し上げました本格的な整備新幹線の工事着工はいつかということに対するお答えと大体同じことになるわけでございまして、今検討委員会で検討いたしておりますので、その結論を待って、着工することになりました場合にはこの工事費をもって行う、こういうことになると思います。
○沼川分科員 従来五十億であったのが百億になった理由をちょっと聞きたいわけですが、この場合九州に五十億ついた、こういうふうに見ていいのかどうか。
○棚橋(泰)政府委員 従来の国鉄に五十億が、国鉄に百億となったということでございまして、その内訳については、先ほど申し上げましたように、どこから着工するかとかどういう形にするかとかいうのは現在の検討委員会の検討結果を待って決めるわけでございますから、必ずしもその点の中身は明確にはなっていない、こう御理解をいただきたいと思います。
○沼川分科員 では、具体的に何に使うのかということも、まだ明確じゃないわけですか。
○棚橋(泰)政府委員 そのとおりでございます。
○沼川分科員 これもちょっとお尋ねしたいと思っているのですが、現在最も新しい鹿児島ルートの建設費は大体どれぐらいになるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 これは、正確なものは工事実施計画の認可申請が出ませんとちょっとわからないのですけれども、この前鹿児島ルートについては環境影響評価を行っております。その際に概算の工事費というものを出しておりまして、それは八千九百億ということになっております。
○沼川分科員 これも素朴な質問で恐縮ですが、昭和六十二年に民営化移行に着手をしたとするならば、大体何年ぐらいかかるのか。例えば四年ぐらいで熊本までの部分開通というのがあり得るのかどうか。この辺、地元で非常に話題になっておるだけに、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 建設に要する期間とか部分開業するかとかいうのは、これはやり方の問題でございまして、一斉に着工するというやり方もございますし、手前の方から着工していくというやり方もあるかと思います。ただ、従来一定の区間について建設を決めますとほぼ一斉に着工しておりますので、例えば大宮と上野の間がもたついたために大宮暫定開業というようなことはございましたけれども、そういう特別な事情がない限りは、従来のやり方ではほぼ一斉に着工をするというのが通例でございます。 そこで、どのくらいの工事期間がかかるかというお尋ねでございますけれども、これにつきましては、用地買収が順調にいくかどうか、それからもっと大事なことは、予算措置が順調にいくかどうかというようなことで大きく左右されるわけでございます。また、いろいろ技術的な問題もございますけれども、もしそういう問題が普通のペースでいけば、大ざっぱにいって五年くらいというのがめどではないかと思っております。
○沼川分科員 そこで、ちょっと大臣お答えいただければ幸いでございますが、この九州整備新幹線が建設された場合の経済波及効果についていろいろと取りざたされております。私ども、これは非常に波及効果というのは大きいものじゃないか、こういう観点から見ておるわけでございますが、大臣の率直な御意見お聞かせいただけませんでしようか。
○三塚国務大臣 二十一世紀以降に生き残れる鉄道ということであれば、新幹線であろうということはかねがね申し上げてきておるところであり、同時に、これが敷設されました結果の波及効果ということになりますと、民間のある調査機関によりますれば、投資総額の確実に倍にはね返っていくのではないだろうかということが言われております。問題は、借入金でこれをつくり上げた場合、これが元利償還で返還をしていかなければならないものでありますから、投資採算性の上で問題が残るという説もあります。それらを総合した中で、率直に申し上げてないよりはいいにこしたことはございませんし、これだけの高速大量輸送機関がそこを走るということで、地域振興、地域開発の刺激に相なりますことは当然であろう、こう思っております。
○沼川分科員 そこで、ちょっと先般新聞にも出ておりました余剰人員対策についてお伺いしたいと思います。 先日三月四日に、国鉄が余剰人員の地域的な偏りを調整するということで、北海道が二千五百人、九州地区から九百人が東京、大阪、名古屋地区に異動するという計画を各労働組合に示したわけでございますが、特に九州の場合を例にとってみますと、この余剰人員というのは九州にとっても大きな問題でございますけれども、大体一万一千人でございまして、現在の職員数が二万七千人でございますから、九州では国鉄職員の五人に二人が国鉄を離れるということになるわけでございます。 これは、九州の国鉄職員のアンケート調査の結果を見ますと、九七%の人が現在住んでいる九州地区内の勤務を希望している、こういう数字も出ているわけでございますが、今回国鉄が示しております大規模なかってないような広域な異動となりますと、特に教育問題あるいは住宅問題など、職員とか家族にとってこれはかってない生活環境の激変を伴うということになります。そういうことから、今回の提示というのは雇用不安を増大するものであって、なし崩し的な既成事実の積み重ねではないか、こういう声も上がっておるわけでございますけれども、大臣にお伺いしたいのでございますが、大臣は今回の国鉄の提示というものをどのように考えていらっしゃるのか、ぜひひとつお聞かせいただきたいと思います。
○中島(眞)政府委員 国鉄余剰人員雇用対策本部の事務局長でございます。 ただいま先生御指摘のとおり、国鉄の余剰人員につきましては北海道と九州に非常に多く発生する、しかも九州、北海道における雇用機会というのは比較的制約があるという客観的な情勢がございます。御指摘のとおり、働いている国鉄の人たちの希望にできるだけ沿いまして、地元におきましてできるだけ再就職を図っていくということがまず第一と存じます。したがいまして、国鉄の関連企業を初めといたしまして、地元の企業、それから国の出先機関、それから地方公共団体等に積極的に働きかけまして、何とかその採用枠をふやそうということで我々全力を傾けているところでございますけれども、何しろこの予想されます余剰人員とその雇用機会のアンバランスというのは否定できないわけでございますので、そういうことを前提といたしますと、やはり広域的な再就職の機会を図っていくという観点も大切だと思うわけでございます。その場合には、子供さんの教育のことあるいは住宅のことということが非常に大切になってまいりますので、その辺につきましては関係者一同きめの細かい配慮をいたしまして、この広域的な再就職が円滑にいくように努力していかなければいけないと思っております。 そういう観点からいたしますと、今回の国鉄のとりました集団配転につきましては、分割・民営化を控えまして今後の余剰人員対策を円滑にいかせるために第一歩として出したものでございまして、あくまでも職員の希望に基づいて実施されるということでございます。これが円滑に実施されまして、全体としての余剰人員対策が円滑に進むことのその推進に資するということを我々としても期待している次第でございます。
○沼川分科員 大臣にちょっと一言だけ。これは言うまでもございませんけれども、この余剰人員対策というのは、これは今度の国鉄改革の成否のかぎを握る非常に重要な問題であることはよく御承知だと思いますが、そういうものに対して政府の方から、一人も生首を切らない、路頭に迷わさない、こういう確約をなさっておりますが、これは額面どおり受けとめてよろしゅうございますか。
○三塚国務大臣 御指摘のとおり、政治決定でこの大改革を取り進め、国民の皆さんの理解、協賛を得たい、こういうことなのでありまして、第一義的には、職を奉じて頑張っておられる国鉄職員の皆さんが、いたいという意に反しまして転職をいただくわけでありますから、この転職については最大限の努力をすることは当然であるし、お一人といえども路頭に迷うことがあってはならぬ、これは本部長である中曽根総理以下全閣僚腹に据えてこのことの実現を期していこう、こういうことであります。
○沼川分科員 それでは、建設省関係の方から。 それから次に、熊本駅前北地区再開発事業に関してお伺いをしたいと思うわけでございますが、この熊本の玄関口であります熊本駅前及びその周辺というのは、老朽化した低層木造家屋の店舗とかあるいは住宅等が密集しておりまして、土地の利用状況は極めてこれは不健全。都市機能上、また都市景観上からも、また防災上からも非常におくれが目立っておりまして、早くから再開発の必要性というのが叫ばれてきたわけでございますが、今後新幹線の乗り入れなどを想定いたしまして、駅舎の改良のみならず、前々からの懸案でございますこの駅前整備に早急に取り組むべきだ、そういう地元の熱意が現在非常に高まっておるわけでございますが、この問題について現状どうなっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○近藤説明員 熊本駅前北地区の再開発につきましては、二月に都市計画審議会の決定を見ておりまして、三月じゅうに建設大臣の認可を得て正式に決定される見込みでございます。今後の手続といたしましては、再開発組合の設立、その事業計画決定ということでございますが、年内に行われるものと聞いております。 今後の予算上の対応でございますが、組合の設立の見通しなどを総合勘案いたしまして、予算の成立を待って決めることになるわけでございますが、私どもも、先生御指摘のとおり、この中核都市における再開発の重要性を十分に認識しておりますので、適切に対応してまいりたいと考えております。
○沼川分科員 今申し上げたように、特に地元では建設省の積極的な応援を非常に期待しまして、その実現を望む声がいまだかつてないそういう高まりを見せておりますだけに、ぜひひとつ一日も早い取り組みができますよう御要望申し上げたいと思います。 まだちょっと時間がありますので、もう一つだけお尋ねしたいと思いますが、これは民営・分割後の九州鉄道株式会社、将来ともに九州の地域の足として、また地域開発の担い手として、経済発展の動脈としてどのように機能せしめていくかが、これはまた改革の重要なポイントであろうと考えるわけでございますけれども、そのためにはやはり徹底した効率的な経営あるいは活性ある経営に心を砕く必要があるわけでございますが、この九州整備新幹線の建設に当たっては、恐らく予算が半分以下になるいわばリニアモーターカー方式を活用する考えというのはないのかどうか、あるいは将来もっと有効な交通手段というものが考えられないのかどうか、ちょっとこの辺についてよければお聞かせいただきたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 リニアモーターカーだけではございませんで、いろいろな新しい技術開発という問題も、整備新幹線の今後の検討をする際には当然検討の参考としてはいかなければならないというふうに思っております。おっしゃるように工事費を極力安くする、運行費を極力安くするということでございませんと、これからの整備新幹線はなかなか経営が難しいということがあろうかと思います。 ただ、リニアモーターカーにつきましては、いろいろ実験等が行われておりますけれども、まだ実は実用化の段階まで至っておりません。したがいまして、今この現段階において、このリニアモーターカーというものが新しい新幹線の輸送機関として適当であるという結論はなかなか出しにくい。現在のところは、従来のような新幹線というような考え方で進んでおるところでございます。 先生、二分の一以下というようなお話、ちょっとございましたけれども、安くなる部分と、高くなる部分が逆にあるというところも、例えばトンネルの構造とかそういうものが、速度の関係とかいろいろなことがあってコストが逆に高くなる部分もあるのじゃないか、そこらのあたりがまだ一つ明確でございません。そういうようなことでございますので、将来の問題として検討すべきだとは思っております。
○沼川分科員 ちょっと時間どおりに終わる方に協力したいと思いますので、要望申し上げて終わりたいと思いますが、大臣からいろいろ御答弁いただけまして、今後建設主体あるいは運営主体あるいは財政の問題、今後新幹線の着工までいろいろな難しいハードルがあることは私どもよく承知しているつもりでございますが、やはりどうしても九州は、先ほどもおっしゃったように経済的なそういう見地から見ましても、新幹線の早期着工というのがこれほど盛り上がっている時期はございません。ぜひともひとつ早期にこの実現ができますよう御努力をお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。 どうもありがとうございました。
○相沢主査 これにて沼川洋一君の質疑は終了いたしました。 次に、奥野一雄君。
○奥野(一)分科員 時間が余りありませんので、端的にお尋ねをしていきたいと思います。 きょう特にお尋ねをしたいのは、青函連絡船の問題と、それから青函トンネルの有効利用という点に関してもお尋ねをしたいのですが、相互に関連する部分もございますので、あえて区分けをしないでお尋ねをしてまいりますので、その辺のところはひとつよろしくお願いしたいと思います。 最初に、連絡船の関係についてちょっとお尋ねをしたいのでありますが、今出されております法案については、膨大な内容になっているものですから、私まだ全文を読んでおりませんが、この法律案を見ますと、連絡船については引き継ぐということにはなっているのですが、廃止をするというようなことは書かれていないように記憶しているわけであります。 したがって、最初にお尋ねをしたいのは、連絡船の問題については、従来は青函トンネルが開通すれば廃止をする、こういうお答えをずっといただいておったわけでありますけれども、そのことは一体どうなっているのか、まずそれからお尋ねをしたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 青函連絡船につきましては、再建監理委員会からの御意見では、原則として廃止するという御提言をいただいておりまして、さらに政府は、これを尊重するという同じような閣議決定を行っておるわけでございます。今回の法案におきましては、特に廃止をするというふうな法令上の明記はいたしておりませんけれども、基本的には青函トンネル完成後は、これを原則として廃止するという方向で進んでおるわけでございます。
○奥野(一)分科員 これが国鉄の分割・民営化についての絶対条件ということに理解をしていいわけですか。
○棚橋(泰)政府委員 国鉄の民営・分割にかかわりなく、基本的に政府は従来から青函トンネルの完成後は青函連絡船は廃止するという方向で再三申し上げておるわけでございます。したがいまして、民営・分割の前提ということではなくて、新しくできます北海道旅客鉄道株式会社というものが健全な経営を行っていくためには、青函トンネル完成後は競合する青函連絡船については所要の措置を講じなければならない、こういうふうに思っております。
○奥野(一)分科員 監理委員会の答申の方では、私も微妙な言い回しだと思っているわけでありますけれども、青函トンネル完成時に「その利用の実態から見て競合することとなる場合には、」こうあるわけですね。したがって、競合しない、こういう現実が仮に出てきた場合には、これは廃止をしなくても済むという理解も一つできると思うのですね。 それと、今度の法案の中には廃止ということについては触れてないけれども、今までの経過からして、北海道会社の方に引き継がせるけれども、トンネルが開通したときには廃止をしなさい、それは絶対至上命令ということでありますと、これは法文上おかしいのじゃないかと私は思うのですね。こういう重大な点について法文上明記がないということになりますと、これは分割をされてしまった後に、連絡船の問題が具体的に出てくるわけですから、それを行政指導というような形の中で廃止をしなさいということになるのはおかしいと思うのですが、それはどうなんですか。
○棚橋(泰)政府委員 まさに先生おっしゃるように、今回の改革法で規定いたしますのは、これを昭和六十二年四月一日で引き継ぐ際の問題を規定しておるわけでございますから、青函トンネルの完成はそれから先でございますから、そういう意味でこの法律の中には特段その廃止とかいう問題について触れていないわけでございます。ただ、連絡船については引き継ぎが書いてございます。しかし、先ほど申し上げましたように、既に政府は閣議決定をいたしておりまして、廃止するという方向でやっておるわけでございまして、それから後は、先生おっしゃるように、新しい民営会社でございますから、それは民営会社の判断にはなると思いますけれども、当然私どもは北海道旅客会社の経営収支の観点から見て、青函連絡船と青函トンネルと両方を運行するというようなことを北海道旅客会社というものが行えるほど北海道旅客会社に余裕があるとも考えませんし、そういう観点からいけば、当然廃止になるということを前提にいろいろなことを行っておるわけでございます。
○奥野(一)分科員 私は今ここで法案の審議をやっているつもりはないのですけれども、北海道鉄道会社にしますと、連絡船というものは非常に大きな問題だと思うのですね。もちろん、例えば特定地方交通線、一次線、二次線、三次線とありますけれども、それも大事な問題かもしれません。しかし、それらについては分割・民営までの間ということでどんどん作業を進めてきたわけですね。一次線は廃止だ、二次線も廃止だ、今三次線も指定をしたなんということが出ているわけであります。北海道の場合にいたしますと、もちろんそれらの線区も重大な問題ですけれども、連絡船の問題だって非常に重大な問題だ。そういう重大な問題について、ほかのものは全部法律で決めていっているのに、そういう法律上明記をしてないものについて、閣議決定してあるんだからいいんだということだけで済まされるものでしょうか。
○棚橋(泰)政府委員 もうちょっと御説明をいたしますと、青函トンネルについての完成後の取り扱いというものは一応明記してございます。青函トンネルを北海道旅客会社に使用させるということは明記をしてあるわけでございます。したがいまして、再三申し上げておりますように、それはもちろん先生おっしゃるように、北海道旅客会社の経営判断だとは思いますが、当然のことながら青函トンネルと青函連絡船双方を競合して運行するということはあり得ない。したがって、従来からの政府の方針である考え方を新しい会社も当然引き継いでいくもの、かように考えでいろいろな対応を考えておる、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。
○奥野(一)分科員 その点はちょっと私もそう簡単に理解できないのですけれども、そうすると、北海道鉄道会社の経営判断だということになる。もちろん今言われましたように、それ以前に閣議決定で廃止の方向ということを確認している、こう言ったって、分割されていって、もし北海道鉄道会社が経営判断をして――この経営判断というのはいろいろあると思うのです。国鉄の鉄道事業は単独で経営できる筋合いのものでなくて、地域的な合意とか協力体制とかいうものが当然必要になってくるわけですね。そういうものを、例えば北海道鉄道会社が全体的に判断をして、これは残すべきだ、現状のまま残すかあるいは便数を減らすかは別問題ですけれども、何らかの方法を講じて残すべきだということになった場合には、こういう言葉は適当でないかもしれませんが、政府の方としてはそれに対して圧力をかけるということはないわけですね。
○棚橋(泰)政府委員 今回の改革によりましてつくります新しい旅客会社は、全く自由な経営判断のもとに効率的な経営を行う、こういうことでございますから、当然政府が何らかの形でその判断に行政指導というような形で強い圧力を加えるとか、そういうことは考えておりません。
○奥野(一)分科員 次に、今、審議官の方から言われましたように、政府の方針としては連絡船はトンネルができた段階で廃止をするというようなことを確認しておる、北海道鉄道会社も恐らくその方針に従うだろう、こういうことでございます。私どもはもちろん連絡船の存続ということをずっと強く住民運動としてやってきておるわけですが、仮に六十三年にトンネルが開通になってから、それじゃ連絡船を廃止しようということになった場合、今度の措置の中では北海道は一万三千人のいわゆる余剰人員ということになっている。この中には連絡船の職員は含まれておりますか。
○棚橋(泰)政府委員 御承知のように、連絡船はすぐに廃止になるわけではございません。当面新しい旅客会社に引き継がれます。六万一千人、さらにそれから引きました四万一千人というのは引き継ぎ時点のことでございますので、連絡船の職員は含まれておりません。
○奥野(一)分科員 そうすると、例えば今一万三千人の中には入っていませんね。六十三年にこの連絡船を廃止をするということになった場合に、その余剰人員対策というのはどういう形になっていくのでしょうか。
○岡田(昌)説明員 補足しながら御説明申し上げたいと思います。 六十二年四月に新会社に移行するわけでございますので、その時点では、やはり連絡船従事員は、全体で約千百名、青函で八百人おりますが、当然でございますが国鉄職員でございますので、国鉄職員と同じような振り分け方を――振り分けにつきましては、全体としてなさると思います。というのは、職員の中に、旧国鉄、清算事業団でございますが、そこに行かれる方、あるいは新会社に行かれる方、あるいは希望退職なさる方、それぞれおいでになると私は思います。また船舶の職員は、海の男と申しますか、やはりそういう仕事につきたいという方がかなりおられまして、今の時点から既に公的部門、特に運輸省の御指導をいただいておりますが、検査部門だとかしゅんせつ船だとかあるいは海上保安庁、いろいろなところに行きたいという希望の者がかなりおられるわけでございますので、その人たちにつきましては、できるだけそういう希望をかなえてあげたい、こんなふうに考えております。 そして、移行時点には、全体の振り分けの中で船舶職員も振り分けをいただきまして、新会社に行く人につきましては、当然この新会社で仕事を担務するわけでございますので、新会社が六十三年、一年後でございますが、連絡船を廃止した場合には、やはり新会社が当然責任を持ってその人たちを処遇していただく、別の職種におつけいただくのではないか、そういうふうに考えております。
○奥野(一)分科員 新会社が責任を持つということは、今政府でいろいろな計画をしていますね、公的な部門には何万人だとか、自治体には何万人、業界には何万人とかいうようなことでやっておられますが、その枠外だということですか。これはあくまでも北海道会社が責任を持てということですか。
○岡田(昌)説明員 六十二年の時点で清算事業団に行く人はもちろん清算事業団の中で御配慮いただきますし、あるいは希望退職なさる方も、そのような一般の職員と同じように扱われる、こう思っておりますが、既に新会社として発足した場合には、新会社の職員となりますので、新会社がその人たちをいろいろ御配慮いただく、こういうことになろうかと思います。
○奥野(一)分科員 それでは少しおかしいのではないかと私は思うのですね。確かに連絡船の場合には、トンネルの開通との関連がありますから、一年後になる。もし今トンネルが既に完成していると、これは同時に考えていかなければならない問題でしょう。しかも、先ほどからお答えになっているように、実際には北海道会社の経営判断に任せるんだと言われておっても、今までのいきさつからすると、恐らくそれは廃止の方向に動いていくということになるわけですね。それは当然の帰結ということで政府の方では考えておられると思うのですよ。そうしたら、これは今政府が考えているいわゆる余剰人員対策と同じような責任の中でやるべきものだと思うのですね。これは北海道会社の方に任せられたって、北海道会社の方だって迷惑千万じゃないでしょうか。 〔主査退席、久間主査代理着席〕
○棚橋(泰)政府委員 ちょっと敷衍して御説明いたしますと、こういうことではないかと思うのであります。 青函連絡船というのは、国鉄の民営・分割後に廃止をされますから、その時点の問題であるというふうに観念をすれば、先ほど申し上げましたように、当初分割の際に生じる余剰人員の数の中には入っていない。ただ、それは数の中には入っていないという問題でございまして、当該船員である職員の方がその余剰人員の方に入るか入らないかということは、これはまた別なことでございます。 と申しますのは、当然のことながら青函連絡船が廃止をされます時点では、青函トンネルの新しい業務が発生をいたしますから、北海道会社としては、また青函トンネルの方の運行の方に新しい要員が要るわけですから、それは差し引きの人間の数としてはほぼそこのところと業務量的には見合うわけですけれども、先ほどからお話のございますように、船員という特殊な身分の方が、その時点において職がなくなるということになった場合は、これはやはり確かに何らかの措置を講じなくてはいけない。 そこで、先ほどから岡田常務が申し上げておりますように、その振り分ける際に、そこらのところをはっきりして、場合によっては、もう船員の身分を離れて旅客会社の職員として別な部門で働きたいという方は、これはその時点で配転をすればいいわけですけれども、私はあくまでも船員でいたいという方がいた場合には、その時点で別途の離職対策をとれるというような配置の形にしておかなければいけない、そういう意味の対応は、振り分けの際に十分いろいろな考え方を使って、余剰人員の皆さんの再就職と同じような形で処遇できるようなことを考えておくべきではないか、こういうことで国鉄と運輸省でいろいろ相談をしておる、こういうことでございます。
○奥野(一)分科員 私は、端的に言ってもらいたいと思うのは、確かに連絡船というのはトンネルができてから後の問題だけれども、この経過というものは同じだと思うのですね。だから、当然仮に連絡船が廃止になるという場合には、そこから出てくるいわゆる余剰人員というものは、あくまでも政府の責任において、今総体で扱っている余剰人員対策の中で一緒にやるべき性格のものだろう、私はこう思っているので、そういうふうに理解をしていいかどうかということですね。
○棚橋(泰)政府委員 技術的なことを申し上げますと、政府が行う余剰人員対策として処理するためには、清算事業団の職員でないと今国会に出しております法律の適用にはならない。したがって、一たん旅客会社の職員となっている人間の再就職という場合は、例えて言えば、一遍旅客会社を分けた後に新たに生じた、これは青函トンネルがないような場合に、それは対象にならないと同じ扱いになってしまう、そういうことでは先生のおっしゃるようにまずいのじゃないか。 そこで、先ほどのいろいろなやり方を国鉄と運輸省で考えておるということを、例えて申し上げますと、新しい会社に振り分けます際に、その船員の方たちが、北海道旅客会社の他の部門ではなくて、あくまでも離職者対策の方に乗っかって別途のところで再就職を図りたいというような場合は、もうその方は分割の時点で清算事業団の方に移っていただく。ただ、そうしますと、青函連絡船の運航その他が支障がございます。それについては清算事業団は必要に応じて新しい会社の方に派遣という形で職員を回すことができる形になっておりますので、そういう形でもって、しばらくの間、青函連絡船のある間は依然として従来と同じ業務についていただいて、それが終わったときには清算事業団の方で国の再就職のルートの方に乗せる、そういうような手もあるんじゃないか。そういうようなことをいろいろ勘案しながら、船員の皆様の身の振り方というものについて遺漏がないようにやっていきたい、こういうことを相談をしておるところである、こういうことであります。
○奥野(一)分科員 時間がありますと、私はその問題をもう少し徹底的にやりたいと思っているわけですが、時間がそうたくさんありませんから。だから、その点については、私も何回も念を押しますけれども、単に時点が違うのだから北海道会社の責任だというようなことのないように、これはやはり今の改革の法案と同じ流れの中で出てきている問題ですから、そういう対応の仕方を絶対やってもらわなければ困ると思うわけです。これは働いている人方だって、そういう方針がはっきりしなければ、それじゃもう全員どっかへ行ってしまうかといえば、今言われたように、連絡船があしたからストップするわけですから、そのストップをさせては困るために、まだ一年間というものは運航しなければならないわけですから、当然その責任というものは国の方で考えるべきだ、私はこう思っているわけです。 時間がありませんので、次の方に関連して入っていきます。 去年、やはりこの連絡船の問題で私はお尋ねをして、去年までは、例の青函トンネルの借損料八百億程度かかる、それに連絡船の方では二百二十七億ですか、そのくらいの赤字を抱えているので、とてもじゃないが二つの運行はできません、こういうお答えを審議官の方からいただいているわけです。 しかし今度は、トンネルの借損料についてはもう払わなくてもいいわけですね。払わなくてもいいということになりますと、仮に並行してやったって、現行でやって大体二百四、五十億、去年で二百三十七億ですから、ことしふえているかどうかわかりませんけれども、大体そんなものです、現行の便数、隻数でやってですね。今度トンネルが通るということになりますと、そんなにたくさんの連絡船は要らないと私は思う。そしてあんなに大きなものも要らないと思うのです。しかし、なくするということになるとどうかな、こう思っているのですね。それは必ずしもトンネルを利用するお客さんばかりじゃないと思うのです。東北周辺あるいは日本海方面へ行かれる方というのは、青森から上野まで行く列車を特別利用しなくたっていいわけですから。トンネルの場合、今のところ在来線ですね、青森から函館まで来れば二時間半くらいかかるわけでしょう。今の連絡船だってエンジンをフルに回転させれば三時間ちょっとで着くはずです、まだ二つエンジンを休ませて走っているわけですから。だからもう少しいいエンジンを使って船を小型化にすれば、三時間はおろか二時間半くらいで走れる、恐らく今の技術の点からいったらあると思うのですね。仮にそういうような船が開発された場合に、船だって結構お客さんを乗せて走ることができるかもしれない。一日二便なら二便仮に走ってペイするかもしれない。そういう場合には、私先ほど言ったように競合しないということになると思うのです。去年お答えになったように、トンネルの方には八百億という年間の借損料を払う必要がないわけですから幾らでもないということになるわけです。そういう場合はどうなんですか。
○棚橋(泰)政府委員 昨年の先生との御質疑、御答弁、私正確に記憶しておりませんけれども、基本的に八百億の借料はとても払えない。しかし八百億の借料を仮にただにしたとしましても、ランニングコストで約百億ぐらいの赤字は出る、こういう計算でございます。それは青函連絡船のお客を全部吸収した上でそのくらいの赤字が出るわけでございますから、そういう意味では、やはり両方併存するということは難しいのじゃないか。私、高速艇の話については、余り技術的にはよく知識を持ち合わせるものではございませんけれども、ただあそこは大変天候が厳しいところでございまして、波浪等も大きいというようなことを考えますと、先生おっしゃるような小型の高速艇というようなものであそこのお客さんを運ぶということが果たして円滑にいくものかどうか。さらに、仮にそうだといたしましても、やはり乗りかえが要る。二回の乗りかえが要るというこの形は変わらないわけでございまして、そういう意味では、青函トンネルができました場合には、トンネルの方にお客さんを一本化していただく。仮に両方でやりましたら、ランニングコストで約百億と言っているのがさらに大きな赤字になります。船の方も新しい船等を導入した場合には資本費その他もかかりますから、これはとても黒字経営は望めないというようなことを考えますと、両方の赤字がたまるということになるので、なかなか難しい問題ではないかというふうに私思っております。
○奥野(一)分科員 これはこれからの検討の課題ですから、私は今の科学技術の進歩ということを考えていくと不可能ではないと思う。実際に船に乗っている人だって不可能ではないと言っているのですね。造船関係の方からも話を聞きましたけれども、それは不可能ではございません、こう言っていますね。ですから、やる気になればできると思うのです。 それから、もう一つ二つちょっと固めて聞いておきたいのですが、連絡船は一年間とにかく運航しますね。今の状態では赤字が出ます。この赤字は、今北海道、四国、九州では赤字になるだろうということで、基金の運用益でもって赤字を解消しなさい、こうなっておるのだけれども、これは連絡船も当然使えるのだろうと思うのですが、その点を確認をしたいということが一つです。 それから、トンネルの有効利用ということを考えてみた場合に、私は今のやっている工事は少しむだじゃないかと思うのです。三線でやっていますね。トンネルの中だけはいわゆる三線軌条でやって、そのほかは青森―中小国、木古内―函館間は在来線の整備ということで今やっている。いずれ青森まで新幹線が来るのであれば、函館-青森間は、トンネルの中それだけあるのですから、新幹線を走らせたらどうですか。そうすると二時間半もかからない。大体三十分以内くらいであそこを通過してしまうのではないでしょうか。これは東北新幹線を青森まで持ってくる呼び水にもなるのではないかと私は思うのです。その方がむだでないような気がするのです。それはどうでしょう。
○棚橋(泰)政府委員 まず、基金との関係でございますけれども、基金というのは将来にわたって経営を安定的に行うために設けるものでございますから、その額というのは一時的なものは入れていない。したがいまして、青函トンネルの場合には、トンネルで生じます赤字よりも連絡船の赤字の方が大きゅうございますから、端的に言うと、基金本体の方にはトンネルにより生ずる赤字分しか見ていないという考え方で計算をしております。そうしますと、一年間だけは青函連絡船がございますから、もう少し大きい赤字が出るわけでございますが、それについては別途手当てをするということを今回提出いたしました法律の中に書いてございます。これは一時的なものとして手当てをする、基金というのは将来にわたったものである。したがって、連絡船のある間は別途の手当てをする、こういうことになっております。 それから、現在のトンネル、当面は在来線として使うということでございますから、狭軌の線路として開業する予定でございます。というのは、先生御承知のように、取りつけ部分は在来線を使うわけでございます。津軽線、江差線を使うわけでございますから、その部分が新幹線ゲージでは走れない、こういうことがございます。先生おっしゃっておる三線軌条の話というのは、将来カートレーン等を考える場合の考え方だと思います。これには函館と青森間を結びますと約千二百億、別途の工事費が要ります。ただ、それについては現在検討中でございますけれども、そのような場合に、一応採算を考えます場合には、それに大型トラック等の道路交通というものを吸収するということで今考えておるわけでございます。構造は標準軌のレールが敷けるようになりますから、技術的には新幹線を通すということも、これは可能ではあろうと思います。ただ、根っこの方の青森―盛岡間というものがどうなるかまだわかっていない段階で、それから先の部分だけを新幹線を論ずるというのは、これは経済的に見てもなかなか簡単な議論ではないのではないかというふうに考えております。
○奥野(一)分科員 もう時間がなくなってきたので、私ちょっと問題点と考えておる点を一、二指摘をしておきたいと思うのですが、一つは、今言われた基金の問題です。この基金の問題については、先ほどちょっと法文を見てまいりましたら、「北海道旅客会社等は、確実かつ有利な方法により基金を運用しなければならない。」こう書いてあるわけですね。これは北海道、四国、九州の三つの鉄道会社の赤字をできるだけ埋めよう、こういう趣旨だと理解をしておるわけです。これは北海道だけでも今賄い切れないわけですね。もっとも人員も半分以下に減るし、あるいは二次線なんかも廃止していけば、その分赤字が減るかもしれません。仮に半分に減ったとしたって千数百億、北海道だけでかかるのじゃないでしょうか。例えば一兆円と聞いておるわけですが、一兆円ぐらいの基金だったら、一割の利子を取って貸したって一千億じゃないですか、一年間に出てくる運用益というのは。それじゃとてもやっていけないと思うのです。だから基金というものをつくるのならもう少しふやすべきだろう。それからそれぞれの鉄道会社が有利確実な方法でやりなさいということになったって、これは大変じゃないかと思うのです。北海道のような景気の悪いところなんというのはなかなか借り手がないかもしらぬ。銀行より相当安い金利にしなければ借りないと思うのです。安い金利にすれば運用益というのは上がってこないわけですから、そういうようなことなんかについてももっともっと北海道、四国、九州の鉄道会社に対する対策というものについては特に考えてやらないと、分割してやってみたわ、一年か二年でもってその会社がやっていけないなんということになったら、これは大変な問題だと私は思うのです。そういう問題についてはひとつ慎重に考えていただきたいと思うのです。 それから、先ほど言いました新幹線の問題なんかについては、大変だといいますけれども、トンネルの中小国から木古内までは新幹線が走れるようなレールをつくるわけですから、あと青森―中小国間、木古内―函館間でしょう。何キロもないわけですよ。それをやっておけばトンネルの中を二時間半もかかって走るなんということはなくて、トンネルの中だけは三十分くらいで通過をする。その方がいろいろな安全の面から考えた場合には有効だ、そしてまたトンネルの有効利用につながると私は思っているわけなんで、そういう面の御検討もいただきたいと思うのです。 時間がございませんので、これで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○久間主査代理 これにて奥野一雄君の質疑は終了いたしました。 次に、中川嘉美君。
○中川(嘉)分科員 まず、首都圏の鉄道交通網について伺いたいと思います。 御承知のとおり、首都圏に関してラッシュ率が一番高いのが常磐線でありますが、ラッシュ率は二七〇ぐらいと聞いております。私の実感としては、二七〇どころか三〇〇ぐらい、恐らくこの数字に迫るほど大変厳しい状況下にあるのではないか、こんなふうに思うわけです。先日私も、実はこの分科会のこともあって、いわゆる通勤時間帯をねらって松戸から実際に乗ってみたわけですけれども、着膨れしているという点もあるかと思いますが、もうこのラッシュはただごとじゃないぞ、こういうふうに思ったわけですね。利用者は、さあこれから仕事なんだということで朝ファイトを燃やすのでしょうけれども、ああいった状態では、それこそ一日の半分くらいのエネルギーが飛んでしまうのではないかと思うわけです。こういった通勤難の状況は果たして一体いつまで続くのか。まず、この問題についてどのようにとらえておられるか、できれば大臣の御答弁もいただきたいと思います。
○服部政府委員 常磐線の朝夕のラッシュ時におきます混雑状況は大変なものでございまして、まさしく先生御指摘のような状況にあるわけでございます。大変残念なことだと思っております。 それで、現在国鉄におきましては、快速電車の十五両化を真剣に検討いたしておるようでございます。それができますと、かなりの改善が見込まれるわけではございますが、しかし一方、沿線人口の増加の状況もなお続いておりますので、国鉄がそういったもろもろの輸送力の増強対応策を講じたといたしましても、そういう状況が続いてまいりますと、恐らく昭和七十五年時点ではラッシュ一時間の平均の混雑率でさえ三〇〇%を上回る、そういう大変な事態が予想されるわけであります。常磐線の混雑緩和対策が非常に急がれるゆえんであるというふうに認識しております。
○三塚国務大臣 今、地支局長が申しましたが、私も、常磐線の混雑度は言語に絶する、日本においてもトップの状況にあるだろう、これはいつまでも放置できない、限界に来ておるという認識を持っております。
○中川(嘉)分科員 ただいまの大臣の答弁の中に、むしろ比較的短い答弁の中に「限界」というお言葉も出ているわけです。そこで、このいわゆる常磐新線についてですけれども、これは東京東部方面の利用者から混雑の緩和であるとかあるいは郊外ニュータウンの足の確保といったものに対する期待が寄せられているわけです。昨年七月十一日に運輸政策審議会が、昭和七十五年までに都心から五十キロ圏で国鉄とか私鉄あるいは地下鉄、こういったもの二十九路線を重点整備すべきだとするいわゆる「東京圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画」を答申したわけですが、答申が特に力点を置いているのが、先ほど来御答弁いただいておりますこの常磐新線ということになるわけです。ラッシュの解消をまさに一日千秋の思いで、実際、当事者にしてみたら大変なものなんで、そういう思いで待っているのがこういった殺人的なラッシュに毎日耐え抜いている利用者である。先ほど申し上げたとおり、この答申が出されたのは昨年の七月ですから、あれから八カ月も経過しているわけです。この新線の具体化についてどのような取り組みを現実にしてこられたのか。八カ月何もやってないわけじゃないと思います。その辺ちょっと御説明をいただきたいと思います。
○服部政府委員 お答えいたします。 私ども、ただいま先生から御指摘のございました運政審の答申を真剣に受けとめているところでございまして、運政審答申が出てからが闘いの始まりであるというような認識を持っております。 それで、答申が出ましてから、早速に一都三県の関係の方々と、この常磐新線の早期実現を図るために、我々としてまず何をやったらいいかというようなことを中心にいろいろとお話し合いを進めてまいってきたわけであります。 まず、常磐新線の早期実現のために検討することが必要な問題は、何といっても事業主体、建設主体をどういうものとしてとらえるかということであるわけであります。この点をめぐりまして、私どもこの半年余の間いろいろと議論を積み重ねてまいってきておりますが、おおよその方向といたしまして、その一都三県が中心となって設立される第三セクターによって、常磐新線のインフラ部分の建設を進めようではないかというところまで話し合いが煮詰まってきたというふうに私ども認識をしておるところでございます。そういう状況を踏まえまして、一月三十一日でありましたが、この日に、今申しました一都三県の関係の方々と私どもを含むメンバーから成る常磐新線整備検討会を発足させまして、これからはその検討会の場におきまして、今言った建設主体の具体的な構想を詰めるとともに、一方、もう一つの重要な問題は資金調達の問題でありますので、この二つの柱を中心に今後具体的な検討作業を急いでまいりたいと思っておるところでございます。
○中川(嘉)分科員 まだ事業主体が決まっていないと言われたわけですけれども、新線を建設するには一年とか二年でできるわけがないことは当然です。先ほど言われたように七十五年、当然これから先ずっと時間がかかるわけですけれども、この常磐新線の問題は、この分科会はもちろんですが、運輸委員会とかあるいは予算委員会、もうとにかく今まで何遍も取り上げてこられたわけで、その都度、これまでの運輸大臣の御答弁によりますと、答申を待って政府としては速やかなる善処をしたいんだ、あるいは第一優先で取り組んでいきたいんだという御答弁がずっと連発されているわけですね。私は、答申を待ってこれから動き出すというのは理解しておりますけれども、あの大変なラッシュ状況、そういった状況の中からするならば、答申が出たら、さあこれからやるんだぞというふうな姿勢がむしろ感じられなければならないのじゃないか、こんなふうに思うわけです。そこで、この際、あの常磐線自体の混雑解消は非常に緊急を要するんだ、そういう課題なんだという強い認識に立って運輸省が積極的に新線の早期建設に向かって取り組んでいただきたい、こんなふうに思うわけですけれども、もう一度、今度は大臣の方から御決意をひとつお聞きしておきたいと思います。
○三塚国務大臣 今、地支局長が言われましたのは、受けた後の段取りを申しておるわけでありまして、御指摘のとおり猶予のできないところに来ておりますし、そういう意味で全力を尽くして、尽くすべき手だては全部尽くす、同時に一都三県の皆さんも大変御熱心に相なってくるわけでございますから、その辺をよく調整しながら積極的に運輸省側がこれに取り組む、こういうことで具体的にこのスケジュールが確定いたしますように、全力を尽くす覚悟であります。
○中川(嘉)分科員 大臣から全力を尽くすという非常に前向きな、また積極的な御答弁が出たと私は理解いたします。 きょうは総裁いらっしゃらないわけですね。もしできたら国鉄の側にお答えをいただきたいと思いますが、総裁は昨年就任された直後に東京駅を視察されましたね。東京駅の視察に続いて、例えて言えば、今申しているところの常磐線自体に関しては何かの形で視察、あるいはもし視察でなければ調査、そういったことをこの常磐線に関してしておられるかどうか、御説明をいただきたい。
○服部政府委員 今この席に国鉄の関係者が参っておりませんので、私ども、その点に関しましては事実のほどをつまびらかにいたしませんので、ちょっとお答えは保留させていただきたいと思います。
○中川(嘉)分科員 分割・民営化の問題等で確かに国鉄側としてもいろいろお忙しいこととは思いますけれども、ああいった状況を解消するために輸送力の増強にどう取り組んでこられたのか、この辺聞きたかったわけです。もし具体的な取り組みを講じたとするならば、それによってラッシュの状況、ラッシュ率といいますか、これがどんなふうに変化してくるかということもきょうぜひここで聞きたかったが、これはまた改めて確認もさせていただきたい、こんなふうに思います。 では、再び運輸省に伺いますが、帝都高速度交通営団が五十九年四月二十日に事業免許を受けたところの地下鉄七号線についてですけれども、これは既に北区の岩淵町から駒込まで工事に入ったというふうに聞いておりますが、その現況と今後の完成見通し、この辺ちょっと御説明をいただきたいと思います。
○服部政府委員 営団の地下鉄七号線につきましては、ただいま先生も御指摘のように、五十九年四月に免許を取得いたしておりまして、そのうち第一期の工事区間として、北側の岩淵町から駒込までの約七キロの区間につきまして、本年の二月に工事に着手したという状況でございます。残り駒込から先目黒に至ります区間につきましても、現在、営団におきまして所要の調査等の準備作業を鋭意進めているというふうに承知いたしておるところでございますが、私どもといたしましても、今後できるだけこの七号線が一日も早く開業することができるように、営団の方を督励してまいりたいと考えておるところでございます。
○中川(嘉)分科員 今、駒込以南について若干の御説明をいただきましたけれども、この駒込以南の建設について営団の方から工事申請が出ていないというふうにも聞いているわけですが、この点ちょっと確認しておきたい。もし出ていなければいつごろ出されるものか、この辺を見通しとして伺っておきたいと思います。
○服部政府委員 残りの駒込から以南の地区でございますが、目黒までの間のうち駒込から溜池の間につきまして一月の二十日過ぎに工事施工認可申請が出ております。
○中川(嘉)分科員 今のところそれだけですね。
○服部政府委員 はい。
○中川(嘉)分科員 営団では駒込以南、特にすぐに文京区に入っていきますけれども、地質調査であるとか測量が行われているようですけれども、駒込から飯田橋方面までどのあたりの調査が行われているのか、当然把握されていることだと思いますけれども、お答えをいただきたいと思います。
○服部政府委員 大変申しわけございませんが、私そこまでの詳細につきましては、この時点でつまびらかにいたしておりませんので、後刻また調査をいたしまして、よく聞きまして御報告に上がりたいと思います。
○中川(嘉)分科員 当然そういった地質調査だとか測量が行われていることは事実だと思いますし、その辺もしそういった資料があれば、ぜひ後でお知らせをいただきたいと思います。 地下鉄の建設に当たっては、当然民有地を避けて道路の下を通すということが前提になっていますけれども、住民とか利用者にとって非常に気になるのが、先ほどからちょっと触れているところのルートの問題です。どこを通るのかということは、当然営業上から検討されることですから、例えば文京区では、今のところ駒込から我々が見るには東京大学あたりまでを考えますと、都立駒込病院であるとかあるいは日本医大の附属病院、それから東洋大学あるいは駒込高校、向丘高校、この辺がずっとあるわけで、利用者の非常に多い地域である。さらには関連の商店街等も位置しているわけですが、通院とか通学を初め地下鉄ネットワークの強化といったこと、これをぜひとも踏まえてより一層駒込以南の早期着工と建設促進、こういったことを図るべきではないかと思います。この点はいかがですか。
○服部政府委員 ただいま先生の御指摘のとおりでございまして、せっかくつくります地下鉄でございますから、できるだけ多くの利用者が便利にこれをお使いいただけるような格好で敷設すべきは当然でございますので、そういう方向で営団はもとより考えておりますし、私どももそういう方向で営団を指導することももとよりのことでございます。
○中川(嘉)分科員 次に、第二山手線といわれる都営地下鉄十二号線環状部の建設についてですけれども、運輸大臣は去る二月二十八日に鈴木都知事に会われたようですが、そのときの模様とかやりとりの内容について、できればここで説明をいただければと思いますが。
○三塚国務大臣 知事さんがぜひということで運輸省に参られまして、会談をいたしたところであります。 第一の要点は、この十二号線の今後の具体的な進め方について格段の御理解、御協力を得たい、特に新宿に都庁移転の際の、これは議会に対する、言うなれば都民に対する公約であります、よって知事としてこのことに何としても取り組みたい、こういう御決意でございました。私も知事が都庁移転に大変苦労されました経過をよく理解をいたしておりますから、できることは御協力を申し上げる、ただ、直ちにこれを取り進めるということでありますと、財政的な国家予算の面から全国的な地下鉄の建設促進という意味で一つの壁があるように思う、よって、その補助方式また財源負担という点において新たな方式などが確立されますならば、その時点でこの問題が打開され、前に進むのではないでしょうか。これに対して知事は、本件に関して調査会のようなものを直ちに設けたい、それで十二号線のあり方、大都市交通線のあり方、さらに財源をどうするか等々の観点から御審議をいただくようにしたい、よって、この会は権威あるものにしたいと思うし、運輸省からも次官OBの方を御推挽をいただきたい、こういうことでした。自治省次官OB、大蔵次官OB、それから学識者また代表、こういうことでこの問題を詰めたい、こういうことでありましたから、私として、大変結構な企画でありますので、摘任者をぜひ運輸省からも出させていただくし、御希望がありますればという点なども申し上げて別れたということでありました。 基本的に私自身、十二号線の重要性というものについて、大都市交通としての観点、さらに新宿に都庁移転という、こういう大変な事業の中における経過を踏まえた政治的背景というものに思いをいたしまして取り組んでいかなければならぬ問題だな、こう思っており、そういう時点の話などもざっくばらんにした、こういうことであります。
○中川(嘉)分科員 新聞報道によりますと、この環状地下鉄の建設ヘゴーサインが出たというふうにありますけれども、そのように受けとめてよろしいですか。
○服部政府委員 その朝日新聞の記事で今先生おっしゃったと思いますけれども、その朝日新聞の記事はちょっとフライングではないかというふうに理解いたしております。私どもは、今大臣から申し上げましたとおりに認識いたしておりまして、今後東京都につくられます地下鉄問題の調査会におきまして、しかるべき結論が見出される、それを踏まえまして、今後への対応、積極的な対応を図ってまいりたい、そういうふうなのが私たちのスタンスでございます。
○中川(嘉)分科員 十二号線環状部の経済効果ということについては、国鉄山手線にも匹敵するものだと私は思います。また以前から当然注目されてきたわけです。都民としてもまた大きな期待を寄せているわけですが、先ほど大臣からもいろいろと御答弁いただきましたが、運輸省はその実現に向けて、先ほど言われた四月ですかに発足するこの東京都地下鉄経営問題調査会、これに積極的に加わって、先ほどOBと言われましたけれども、むしろ現役というか、こういうことでないと早期に建設を図る云々と言いましても、やはり遅々として進まないということもあろうかと思います。そういうわけで、ぜひそういう観点から、ここでもう一度大臣の御決意といいますか、もう一度念を押しておきたいと思います。
○三塚国務大臣 調査会の運営、審議につきまして、運輸省としても持てるノーハウを積極的に提示するなり協力をする、こういうことで取り組んでまいる、こうしたいと思っております。
○中川(嘉)分科員 時間がほとんどありませんが、最後の質問に入る前に、交通事業というものが果たす公共的な役割という言葉について大臣がどのようにとらえておられるか、ちょっとここでお答えいただきたい。
○三塚国務大臣 交通事業は近代社会におきまして市民生活をより快適に進めるための要件でありますし、同時に各企業、経済社会の全体の中におきまして効率的にこれを取り進める意味におきましても、交通事業というのは極めて重要な事業である。また大都会でない地域におきましては、交通事業はその地域の振興開発という点において、また快適度という意味におきましても重要な役割を果たす現代における最も重要な手段である、このように思っております。
○中川(嘉)分科員 まだいろいろとお聞きしたいことは、これは当然多々あるわけですけれども、時間もございませんので、中途半端になってもあれですから、最後に一つお聞きしておきたいのです。 この十二号線の建設に当たって国の助成というものを当てにしない資金調達ですね、これが課題になっているようですけれども、これは一兆円の巨費を要する建設事業である。東京都もこれは最大の努力を払うのは当然とは思いますが、交通事業が果たすべき今おっしゃった公共的な役割ということを考えた場合に、そういうこともあって、実は前もってちょっと伺ったのですが、国が厳しい財政事情にあることも私十分承知はしていますけれども、やはり積極的な補助をしていくことが必要じゃないのだろうか、このように私は思いますが、最後に、この点に関する大臣の御所見をもう一度伺っておきたいと思います。
○服部政府委員 地下鉄経営につきましては、先生御承知のように、かなり手厚い国の助成制度が確立されております。当然この十二号線につきましても、その対象になり得るわけでございますが、いかんせん現在の厳しい国の財政状況のもとでは、そういった現在ございます地下鉄の助成制度に乗って十二号線を建設するという場合には、全国の九都市におきまして地下鉄建設が鋭意進められている状況でございますので、どうしても優先劣後という関係もございまして、限られた助成金の俗に言えば分捕り合戦みたいな格好が出てまいりまして、どうしても十二号線の建設は都が思っておられるような日程では進んでいかないおそれが大きいものでございますから、その枠をくぐり抜けまして、何とか早くこれを実現したいために、その助成を現在ございます助成制度の枠の外で何かうまい建設の手だてはないかということで御勉強なされるものだというふうに私どもも理解をし、承知しておるところでございます。
○中川(嘉)分科員 これで時間が来てしまったようでありますが、きょうは首都圏の鉄道交通網ということをめぐっていろいろと伺ったわけですが、それぞれのテーマに関して、先ほど来御答弁いただいているように、大臣の御答弁、非常に前向きと私は理解しておりますが、ひとつ鋭意早期実現等に向かって努力されますこと、重ねて強く要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。
○三塚国務大臣 最後に、今十二号線の地支局長が言ったことが一つ、それが一番果敢に計画どおり事業を進める意味において大変大事なこと、それは認可さえもらえば自分の金でやるわけですからどんどん進んでしまえるわけです。公共交通という意味で補助制度ということがいろいろと無理であるなら融資等またいろいろな展開もあるわけでありますから、ベストな直ちにいく方法、都の財政との絡み合いの中でケースⅠなりケースⅡなりケースⅢなりいろいろあるのだろうと思うのです。その都度またお聞かせをいただきながら、全体的な取り組みの中で一番現代に合った形で具体的に取り組むのは何かということで、その点についても御相談に乗るだけの準備は十二分に持っておるということであります。
○中川(嘉)分科員 ありがとうございました。
○久間主査代理 これにて中川嘉美君の質疑は終了いたしました。 次に、木内良明君。
○木内分科員 国鉄飯田町駅構内の開発計画について聞きます。 同用地の所在する千代田区は、今首都東京の中心として、来るべき二十一世紀の新時代に向けての町づくりを推進する一方、都市化の進展に伴う人口減少の防止対策を区の基幹的施策として掲げ、区長及び区議会はもとより、行政担当者、区民が一体となって、人の住める町千代田の実現に取り組んでおります。すなわち、近年における都市構造の変化、社会的動向の中で千代田区のこれまでの人口減少のあり方というものが、昭和二十年ごろ約十五万人であったものが、三十年代には約十万人、五十年には約五万五千人、そして昨年十月時点の発表では約五万人と推移してきているのが実態であります。申し上げたように、千代田区にとって人口減少防止こそは悲願でもあり、新しい時代を展望するとき、まさに喫緊の課題でもあるわけであります。こうした視点に立ってまずお聞きをいたします。 飯田町駅構内の開発計画に関しまして、昭和五十五年二月十四日、国鉄総裁に対して当時の遠山千代田区長の名前で要望書が出されております。これが要望書の写してありますけれども、「飯田町駅構内の開発計画について」、この中で具体的に千代田区から出された要望というのが、 記 一、飯田町駅構内の開発にあたっては、職員宿舎跡地(約五千平米)及び機関区用地(約六千七百平米)を一体として開発することとし、その開発計画を早急に策定すること。 二、上記の開発は、住宅建設を中心として行い、その事業化にあたっては、日本住宅公団との提携により行うこと。 三、今後、当該開発計画を進めるにあたっては、本区と充分協議のうえ、本区の理解を得て行うこと。こういう要望であります。 これに答える形で、同年三月三日、遠山区長あてに東京西鉄道管理局長佐々木さんの名前で回答が出ています。「飯田町駅構内の開発計画について(回答)」としてありまして、「ご要請のありました事項につきましては、下記の通り回答申し上げますのでご理解をいただくとともに、今後一層のご協力、ご指導をお願い申し上げます。」特に本日問題にしております部分について、「記 二」からでございますけれども、 二 なお、国鉄としては今後、宿舎跡地に隣接する現機関区用地(約六千平米)などを対象に早急に前項の開発計画と整合を考慮した総合開発計画を策定し、当該計画の中で貴区からのご要請にある夜間人口の減少防止策に寄与する住宅施設の建設及び地域環境整備のための施策について十分配慮してまいりたいと考えています。 三 前項の住宅建設については、日本住宅公団などによる公共住宅の実現に努力したいと考えています。 四 上記の総合開発計画の推進にあたっては、貴区と十分協議し、ご理解とご協力を得て対応してまいりたいと考えています。こういう回答であります。 まずお聞きするわけでありますけれども、今申し上げたこの五十五年の要望及び回答についてどのように承知しておられるか、国鉄総裁からお願いします。
○杉浦説明員 ただいま先生おっしゃいましたような経緯があったというふうに承知しております。
○木内分科員 そこで、こうした要望に対する回答と並行いたしまして、地元区議会あるいは行政担当者、さらに国鉄との間で、この時期の前後から開発計画というものが進められてきているわけであります。この時期、いわゆるB地区における開発につきましては、三DKを約三百三十戸確保しようという内容の案が示され、五十五年六月には飯田町地区第一期計画としてこういうパースも示されているわけであります。これは総裁、ひとつ見ていただきたい。機関区跡地用地には公団住宅が建っているわけでありまして、千代田区の意向を十分酌んだ完成図ということになっていますけれども、この点、総裁どうでしょうか。
○長谷川説明員 ただいま先生が具体的な開発計画を示されまして、三百三十戸の住宅建設の案が国鉄から出されたのではないかという趣旨の御質問かと思いますが、その点につきましては、先ほど先生がおっしゃいました五十五年二月、千代田区長から国鉄総裁あての要望書の別添書類の中で、「飯田町駅構内の開発につきましては住宅建設を中心として行うこと」という中で三百三十戸の住宅建設案を示された、このような経過になっておるところでございます。
○木内分科員 これがこのパースの表紙であります。「第一期計画 五十五・六 国鉄」、「完成予想図」。もう一度答弁を願います。
○長谷川説明員 ただいまの先生の図面の資料につきましては、恐らく六十年五月に国鉄の西鉄道管理局の開発部長から提示した案ではないかというふうに思いますけれども、これは、地元区並びに区議会との合意形成に至る過程の中で西鉄道管理局の方から、このような案ではいかがかということで、いわば途中経過の案として国鉄の方から提示したものだというふうに聞いておるわけでございます。
○木内分科員 今の常務理事の答弁は、私はおかしいと思うんだね。一番初めに、区が提案してきた内容である、これを申し上げたら、今度は六十年五月に西鉄道管理局長の方から提示した、それも途中経過である。どっちが本当なんですか。
○長谷川説明員 この飯田町の開発問題につきましては、五十四年以来国鉄と地元区並びに区議会との間にはいろいろなやりとりがあるわけでありまして、ただいま先生がお示しなされましたのは、ちょっと遠いものですからよく見えませんけれども、その途中の経過で具体的なプランとして出ておりますのが、五十五年二月に区議会の方のプランの中で三百三十戸案というものが出されたということを聞いております。それから国鉄の方からは、六十年五月に西鉄道管理局の開発部長の途中経過の案として、これはもうちょっと具体的に申し上げますと、住宅については約百戸、それに、当時の情勢は建築費あるいは土地価格も非常に値上がりしておりまして、できるだけ事業採算を確保するためにはオフィスビルを併設する必要がある、そういったような内容の計画になっておるわけでございます。
○木内分科員 あなた、少し答弁に気をつけてほしいんだよ。人がこうやって計画を持ってきて、そこから見ただけで確認もしないで、五十五年の何月だとか六十年の何月だとかいうことを軽率に発言してもらいたくない。国会審議の場なんだから、ここは。また、聞いている以上の答弁は必要ありません。話が飛んでいるじゃないか。 私が今ここで訴えたいのは、大事な部分でありますから言いますけれども、当初の千代田区と国鉄との話し合いの中では、区の開発計画あるいは意向を十分配慮しながら、さっきの区長の要望書にもあった内容が提示され、十分にその立場を理解をして、「十分協議し、ご理解とご協力を得て対応してまいりたいと考え」る。これをもって区の方は、区の提示した案というものがまず当然検討の対象にされ、これに基づいて開発が行われるものであると理解をしてもやむを得ないじゃありませんか。 私は後ほど、国鉄の問題には恐らく歴代の運輸大臣の中では最も理解のある、造詣の深い大臣がおられるから、その意味からも御答弁をいただきたいと思いますが、これは大臣が聞いても、恐らくは今日までの経過というものは十分理解をされる内容だというふうに思います。 引き続いて、今の常務理事の答弁ではなくて、こうした佐々木局長の名前で出された回答にあるような、いわば地域社会あるいは地域住民、ひいては地方自治体と、そこのいわゆるニーズや要望に応じた開発が、国鉄の考え方と整合性を持ちながら、地域に密着した形で国鉄の事業というものがうまくいくことが理想的な姿ではないか、こういうふうに思っておるのです。 まず、一般論としてで結構でありますけれども、理解のある運輸大臣から、その点について御答弁を賜りたいと思います。
○三塚国務大臣 国鉄は、また新しい経営形態になられる鉄道会社にいたしましても、地域と一体となりまして、協調、信頼関係の中で初めてその鉄道の生命というものが先に延びていくであろうということは御指摘のとおりであります。 ただいま飯田町機関区跡地の開発計画について段々のお話をお聞かせをいただきました。恐らく常務理事は監理委員会のことが頭にあり、あれやこれやということであろうと、今聞いておりまして瞬間そのように受け取ったわけでありますが、信義誠実の原則というのがあり、その後、公共団体と国鉄との間に相互に信頼関係の中で計画が練られてきておるといたしますれば、またその重みはそれなりのものであろう、このように思っております。
○木内分科員 想像していたように、大変理解のある大臣からの答弁が今あったわけであります。 これまでの経過の中で、千代田区と国鉄との間では、いろいろな申し合わせや開発計画のすり合わせ等が行われてきております。例えば、「飯田町駅構内国鉄用地については、職員宿舎跡地をA地区として会員制ホテルを建設し、その完成後直ちに機関区跡地をB地区として、住宅施設、商業施設を中心とした総合的一体的な開発をする。」ということが合意をされている経緯もこれあります。 それから、これは五十五年七月十一日、千代田区議会の中で、国鉄用地対策特別委員会というのがありますけれども、ここには国鉄の関係者が出ておりますけれども、ここのメンバーと懇談会がありまして、この記録によれば、これは懇談会の速記記録として私は入手しているものでありますけれども、「①公団と協議し、公団住宅を中心とした開発を行なっていくことに変わりはない。公団との話し合いの中で分譲か賃貸かを決める。②A・B両地区の開発の時期を可能な限り近づけて開発する。事業計画としてはAは着工後二十カ月以内で完成し、その時点でBに着手する。A・B一体の中でAが先行する。局長は国鉄を代表して話しているので信じて欲しい。」こういういきさつもあります。 昨年六月、ホテルが完成しました。速やかにB地区の開発に着手されるという申し合わせがあるにもかかわらず、いまだに着工されておりません。この点の事情がどうなっているのか、御説明願いたい。 〔久間主査代理退席、主査着席〕
○長谷川説明員 ただいま住宅公団云々の速記録のお話がございましたが、確かに、五十五年二月の段階で、千代田区長さんから国鉄総裁あての要請書の中で、日本住宅公団との提携を要望されておられます。それに対しまして、翌月の三月、東京西鉄道管理局長からこの点につきまして、公的機関による住宅開発としては日本住宅公団などがその任に当たった事実を踏まえての話をこちらからしている経過があるのでございますが、その後実は、五十七年の十月でございますけれども、日本国有鉄道法の改正がございまして、国鉄の投資事業といたしまして、高度利用による住宅分譲事業に対する出資が認められまして、翌年の五十八年の三月でございますが、国鉄の出資事業といたしまして山手開発という会社をつくりまして、ここで巣鴨等のマンション等の分譲事業を始めたわけであります。 そういう経緯がございまして、当初住宅公団との提携というものも検討したわけなんでございますが、その後出資事業を、今申し上げましたように住宅分譲事業が認められたという経過の中で、そういう形での検討を国鉄といたしまして内々しておりまして、そのために、その後住宅公団との折衝等は行うに至らなかったという経緯にこの点はなっておるわけであります。 それから、A・B地区一体となって極力時点的に接近して開発をする云々という経緯の話でございますが、この点につきまして、国鉄といたしまして、極力一体的など申しますか、総合的な開発をこの飯田町駅構内につきまして策定しようということを申し上げた経緯は事実あるわけでございますけれども、これは先ほど大臣からも御回答申し上げましたように、昨年の七月、再建監理委員会からの「意見」が出されまして、国民の負担を軽減するために、最小限の事業地以外の国鉄用地につきましては、非事業用用地につきましては売却対象として検討するということの中で、この飯田町駅構内の当該地におきましても、それも含めて国鉄全体として今検討作業をしている、そういう状況にあるわけでございます。
○木内分科員 私は強く要望しますけれども、限られた時間の中でこの質疑をやっているのだから、答弁は簡単にしてほしいね。 今答弁を聞いていますと、区側に提示をしたり、それから五十五年のこの回答に盛られたような内容で地元に話をおろしていながら、これはあくまでも検討である、検討であるということで、まことに無責任である。 それから、私はそのために持ってきたのだけれども、この委員会の記録にしたって、完成し、その時点でB地区の開発に着手するとはっきり言っているのじゃないですか。それをああだこうだ詭弁を弄して、速やかにだとかあるいは一体の開発をあたかも引き延ばすような不透明な答弁はやめてもらいたい。 いずれにしましても、当初の三百三十戸という案が、私が仄聞するところでは、国鉄の意向として昨年の七月時点で大変に圧縮をされてきた。事業所用の建物をつくる、それから住宅については百戸分。これはまことに国鉄たるもの、地方自治体とのいわば責任と信頼関係の中で進めてきた協議の経緯の中でそうした関係を裏切るような行為に今出ているのだ、はっきり私はここで申し上げたいのであります。 それからもう一つは、こうした現下の情勢を考えたときに、すぐ再建監理委員会の意向これありとか、あるいは国鉄の再建をしなければならないとかいうことになりますけれども、何でもかんでもそこのけそこのけお馬が通るで、それまでの約束をほごにしたり信義関係にももとるようなそういう態度は私は間違いだと思うのです。だから、私はさっき理解のある三塚運輸大臣に確認をしたわけであります。地域があって、地元があって、国土があっての国鉄じゃありませんか。 そこで、お聞きをするわけでありますけれども、今常務理事の答弁にも若干ありましたが、昨年の十一月十四日、「日本国有鉄道の改革」という案が出されました。ここに「処理すべき長期債務等の配分」という一欄がある。この中に非事業用用地売却収入五兆八千億円、この数字が出ています。それから、本院の予算委員会で問題になりました「売却可能用地の試算」というものも同時にあります。この中でその他未利用地として十七万三千平米、金額にして六百億円、これは旧国鉄に係るものでありますけれども、東加古川貨物ターミナル建設予定地、東灘信号所、飯田町、こういうのが出ているわけであります。一方で、地方自治体と地元とそういう約束をし、今なお正式な協議が続いている中で、売却予定の中にこれが掲上されているということは、まことにゆゆしき問題であると私は考えます。これまでの経過を考えて、まさか売却をするなどということは考えていない、こう私は信じたいわけでありますけれども、明確な答弁を国鉄総裁に願いたいと思います。
○杉浦説明員 実はそういう点のいろいろな経緯等々問題はたくさんございますが、私どもの全体の方向としましては、やはり監理委員会の趣旨に沿った形でやらざるを得ないということで詰めてはおりますが、まだ結論が出ておりません。検討中でございます。
○木内分科員 結論が出ていないということは、売却する可能性もある、こういうことですか。
○杉浦説明員 そのとおりでございます。
○木内分科員 じゃ、千代田区との約束は一体どうなるのですか、総裁。
○杉浦説明員 いろいろな経緯があり、いろいろな協議が行われたことは十分私どもも認めます。それから、千代田区さんの方のいろいろな意味での御要請なり御意向というものも、私ども十分にこれは承知をしておるところでございます。その上でなおかつ、この新しい事態に対応するためにどうしたらいいかということを今苦労して検討しているところでございまして、仮に情勢が変化したということで結論が出る場合も予想できますが、十分に今までの経緯に対しまして区長様その他関係の向きにはお話を申し上げていきたいと思います。
○木内分科員 私はこういう言葉は使いたくないけれども、羊頭を掲げて狗肉を売るような、初めにおいしい話を持っていって、国鉄に都合のいいA地区の開発だけ終わっておいて、環境的、他律的要因でそれが不可能になったから計画を変更せざるを得ないなどということは、社会道義的に許されるわけがないじゃありませんか。私は、今後の国鉄の運営、経営というものは、何度も申し上げるように、国民のニーズにこたえ、同時にまた地域社会と密着していく中で進められなければ本当の理解は得られないのだということを言っております。 この前私は、目白の駅へ行ったときに大変に胸が温かくなったのですけれども、地元の小学校の方々の絵が飾ってあったり、各種団体からのいろいろな展示物があったり、まことに駅舎と地域団体、地域住民とのコミュニケーションが融和した形で実っていた姿を見て、ケースは小さいけれども、こういう行き方こそが今後の将来を展望する上で大きな糸口になるのじゃないか、こういうふうに思った最近の出来事でもあったわけであります。 総裁、この千代田区に限らず、全国的に、これまでこういう経緯があったところについて、全部そういう大枠での対応をするつもりですか。
○杉浦説明員 これ的な問題ずばりということではございませんが、いわばこれに類似し、あるいはやや類似したというような事柄はかなりたくさんございます。地元の要請なりあるいはこちらから地元にお願いをいたしまして、いろいろな意味での高架化事業とかあるいは駅前広場問題とか駅ビル問題、いわば今までの協議を経てきまして、従来ならばその内容の方向でいこうというような時点で、今ここでばさっと中間的に断層ができておるような状態のところがかなりございます。この辺をどういうふうにやっていったらいいのか、その辺、私ども非常に苦慮しておるわけでございまして、従来ならば、先生おっしゃいますように、そうした継続事案というものは当然に地元の意向に沿ってお約束を履行することが、普通の状態でございますれば当たり前だと思います。思いますが、将来展望に至りますと、約一年後には新しい会社、そういうものに事業を引き継がなければならない、また、あるいは場合によりましては清算事業団の方に土地も渡さなければならないというようなことで、この際我々の意思というものが将来に貫徹しにくい。そこで、将来のあるべき姿というものをもう一回ここでおさらいをしなければならないというところが非常につらいところでございます。そうした諸事項につきまして十分地元とお話をしながら、もう一回ここで振り分けをしてまいりたいというふうに思うところでございます。 今後とも地元の意向について、決してこれをないがしろにしたり無視したりするという姿勢はとらない、基本的には十分お話し合いをしながら事を進めていきたいというふうに思います。
○木内分科員 残念ながら、私の持ち時間が来てしまいました。どちらともとれる総裁の発言に接して、これは地元地域にとって極めて危険な兆候が出てきたぞ、何としてでも今後引き続いて本院でこの問題は取り上げて訴えていかなくてはならないという決意を新たにすると同時に、総裁の今の答弁の中で、ばさっと切るわけではない。当たり前です。これはぜひ当初の協定のとおりに地元の区側の要望が実現をされて、そして地元が掲げている人口定住化対策あるいはまた基本計画に基づいた開発がともどもに行っていかれるように切に要望いたしまして、私の質疑を終わります。
○相沢主査 これにて木内良明君の質疑は終了いたしました。 次に、山田英介君。
○山田分科員 私は、六十一年度でといいますか、この通常国会で提案され審議されることになっております特定都市鉄道整備促進特別措置法案、この関連で特定都市鉄道整備積立金制度、これを創設をなさるということでございまして、これに関連して何点か質問をさせていただきます。 まず、その骨子で結構でございますが、この制度の概要を簡潔にひとつ御説明いただきたいと思います。
○服部政府委員 この制度創設の目的でございますが、これは申し上げるまでもなく、大都市におきます都市鉄道の通勤通学時の現在の大変な混雑状況を抜本的に解決するために、複々線化等の大規模な輸送力増強工事を将来に向けて促進したいという気持ちの上から生まれたものでございます。先生も御承知のように、こういった複々線化等の工事は、大変膨大な資金を要する割には、それによって新しい利用者を獲得するということではございませんで、採算上は極めて効率の悪い投資でありまして、現在複々線化等が各地で急がれておる実情がある中でそういった事業の速やかな実施が極めて困難である、遅々として進まないという実態があるわけでございます。そういう状況にかんがみまして、この御提案申し上げております法案の中において、特定都市鉄道整備積立金の制度の創設などの点を講じようとしておるわけでございます。 この法案の概要をごく簡単に申し上げますと、第一点は、鉄道事業者は十年以内に完了する複々線化工事等の大規模な輸送力増強工事の計画を作成しまして、運輸大臣の認定を受けるということから始まるわけでございます。 第二に、そうした手続を経て計画の認定を受けた鉄道事業者は、その計画の期間内におきまして旅客運送収入の一定割合を非課税で運輸大臣が別途指定する第三者機関の法人に積み立てるということになります。それでこの積立金は、一定期間を定めますが、できるだけ早い期間に工事費の支出に充てなければならないということにしております。 最後に第三点としまして、運輸大臣は、この積立金が積み立て段階では旅客運送収入の中から確保されるように、また計画が終了しました後は、その積立金相当額が今度は逆に運賃を通じて全額鉄道利用者に還元されるような運賃上の配慮をしなければならない、そういった大枠三つの仕組みの上に成り立っている制度でございます。
○山田分科員 私は、この特定都市鉄道整備積立金制度の創設、大変期待をいたしておる一人でございまして、その効果が大変期待されるところでございます。それで、現段階での想定路線が六つほど示されておりますが、そのうちの一つが東武伊勢崎線の複々線化工事で、竹ノ塚-北越谷間延長十三キロ程ということでございますが、具体的に現段階におけるこの伊勢崎線の竹ノ塚―北越谷の複々線化工事の完成年度の見通し、それから、仮にこの積立金制度が導入、創設をされた場合に、その効果という意味でどの程度早まるか、これは概略しかわからないかと思いますけれども、沿線住民にとりましては極めて重要なテーマでございますので、時間がありませんので簡潔に御答弁いただきたいと思います。
○服部政府委員 東武伊勢崎線の竹ノ塚―北越谷間の複々線化工事でございますが、これは東武鉄道が何としてでも将来に向けて早く実現させたいという積極的な姿勢で取り組もうとしているプロジェクトでございます。現状は、その全体十三キロ余のうちの七キロメートルにつきまして、具体的には竹ノ塚から草加市内までですが、これの工事に取りかかっておる段階でございまして、この区間につきましては、昭和六十三年の完成が期待されるのではないかという状況でございます。 全体十二キロ余の複々線化工事がいつまでに完了するかというのは、はっきりした見通しはなかなかまだ申し上げられないかと思いますけれども、いずれにいたしましても、この積立金制度をこの複々線化工事に適用する場合には、まず一つには、全体で千五百億円という大変膨大な金がかかるわけでございますが、そのうちの四分の一近くまでを無利子の自己資金に依存することができるようになるために、資金調達面では、もちろん東武鉄道のいろいろな手続、苦労というものも全くなくなるわけでございますし、一方で、そういう形でもってこういった工事のために投下した資金が運賃を通じて確実に回収できる見込みが確かであるというような心証が強く働くところから、こういった複々線化工事への東武鉄道の取り組みの姿勢、意欲を大いに刺激することになるというふうに考えておるところでございまして、この完成時期を早めることに大変大きく寄与するんだというふうに私どもは信じておるところでございます。
○山田分科員 先ほど局長の御答弁の中で、複々線化の大規模改良工事の費用の一部を運賃にあらかじめ上乗せをしという部分で、この上乗せをする範囲というのはどう考えておるのか。といいますのは、東武鉄道というのは、東武伊勢崎線もあれば、東武東上線もあれば、東武野田線もあるという形になっております。竹ノ塚―北越谷間の皆さんは直接に複々線化の沿線に入るわけですが、それから以北の皆さんはどの辺までということになりますか。結局、皆さんがこの利益を受けるわけでございますので、その辺、簡単にひとつ。
○服部政府委員 まず、現在の運賃制度の中における鉄道投資にかかわる平年度コストをどういうふうに利用者に御負担いただいているかという点の御説明でございますが、これは一つの鉄道会社の全利用者を一つの利用共同体というふうにとらえて、全利用者に平等の御負担を願うという考え方で、オーバーかもしれませんが明治以来やってきております。それで、本制度の適用に当たりましても、この考え方はずっと踏襲していきたいと考えておるわけでございます。詳しく申し上げると切りがない御説明になるわけでございますが、いろいろな事情からこうした利用共同体的なとらえ方というのは社会的に容認もされてまいったところでございますし、今後に向けてもそうした考えは社会的に容認されるものだというふうに考えておるところでございます。
○山田分科員 この沿線の利用者の皆さんが大変心配をいたしておりますのは、反面どの程度いわゆる運賃の上乗せがなされるのか、負担が余りふえるようなことになりますと、複々線化が促進されるのは結構ですが、それがどの程度なのかという心配が非常にあります。これを一言。
○服部政府委員 例えば伊勢崎線の複々線化工事に即して申しますと、仮に千五百億全部の工事がこれから十年以内に完成できるということで全体に適用があるとしますと、ざっと四%ぐらいの上積みが生ずるか。これは初乗りでいいますと、東武の初乗りが現在九十円でございますから、三円六十銭ということになります。
○山田分科員 地域交通局長には一言お礼を申し上げたいと思いますが、昨年の当分科会で、副都心北千住の最終列車の運転時間が非常に劣悪であるということを踏まえまして、東武に指導してぜひ改善をしたいと。昨年の九月一日に本当にダイヤ改正になりまして、実は北千住発で最終の時刻が四十三分繰り下げられまして、その途中におきましては実質的な増発もしていただいた。皆さん大変喜んでおります。本当にどうもありがとうございました。 私、その折にも申し上げたわけでございますが、あの副都心北千住駅のホームのラッシュアワーにおける混雑というのは、実は大変な混雑でございまして、局長もよく御案内のとおりでございます。仮に人波が不測の事態で揺れたなんということになりますと、線路に転げ落ちかねないというような、それほど深刻な状況にあります。そこで、実はこの北千住のホームの改良をぜひお願いしたいということで、三塚運輸大臣の前任であられます山下徳夫運輸大臣にもこの点はお願いをいたしまして、改良についで特段の御配慮をいただきたいということでございますが、その後具体的に何かございましたら、ひとつ御報告をいただきたいと思います。
○服部政府委員 この北千住の駅は大変に各線、国鉄線、東武線あるいは営団線等がふくそうしているところでございまして、ホームの拡幅等の改良が本当に急がれる現実があるわけでございます。今、当面のネックといたしまして、この北千住駅のホームの拡幅を図りますためには、駅全体を西側に向けて拡張してまいらなければならぬわけでございますが、そこの用地の取得がいささか難航いたしておることがございまして、やりたい気持ちはやまやまのようでございますが、なかなか思っているようにうまくいかないという事情がございます。しかしながら、東武鉄道におきましては、そういう状況の中で何とか少しでもホームの拡幅をいたしたいということで、その後さらに九十センチメートルほど西側の方に拡幅する計画を立てつつございます。 それから、余り細かいことを言うようで恐縮でございますけれども、ことしの夏に準急の十両化を図る計画がございまして、その関係でホームの延伸が図られます。ホームの延伸もまたホームの混雑解消にいささかなりとも寄与するのではないかという期待を持っております。
○山田分科員 私が仄聞いたしましたところでは、西側の約九十センチのホームの拡幅、これは六十一年度中にも完成をしていただけるというふうに伺っておるのですが、今局長の御答弁は計画をしつつあるなんということで余りはっきりしておりませんが、確認をさせていただきます。
○服部政府委員 大変歯切れが悪くて申しわけございませんが、六十一年度中にそれが実現できるというふうに私どもは聞かされておりませんので、先ほどのような御答弁を申し上げました。
○山田分科員 ぜひこれは六十一年度中完成を目指して、あるいは表現を変えればできるだけ早期の、九十センチでも何十センチでも結構ですから、あの危険な状況にすらある北千住のホームの混雑がいささかたりとも解消できる方向に行くということは結構なことでございますから、頑張っていただきたいと思います。 ただ、それはそれで結構なんですけれども、繰り返すようですが、昨年山下前大臣には、この点を御質問いたしましたら、営団と国鉄と東武とこの三者が北千住駅のホームの立体化を目指して検討協議に入ったということが明らかにされたわけでございます。そして重ねての質問で、運輸大臣としてぜひその協議の一日も早い成案を得るように指導して解決を図りたい、はっきりと前大臣明言をなされたわけでございますが、このたびは三塚新大臣が就任をされたわけでございまして、くどいようで恐縮でございますが、大臣から一言お願いしたいと思います。
○服部政府委員 まず、私から御説明いたしますが、昨年この委員会だったと思いますが、当時の山下大臣が御答弁申し上げましたように、この北千住駅の混雑の抜本的な解消を図るためにはいわゆる立体化しかないわけでございまして、あの折にも大臣御答弁申し上げましたように、三者は協議に入っております。しかしながら、大変申しわけないことでございますが、依然協議が続行している状況でございまして、まだ明確な結論を得るところまでに至っていないというのが実情でございます。
○三塚国務大臣 服部局長はファイターなものですから、必ずやるのだろうと私も期待するのです。必要があれば私もその三者に言う。国会できちんと答弁しているものですから、それ以上に地域交通にとりまして大事なポイントに相なっておることで、局長の格段の今後の努力を期待しつつ、ひとつもう少し見守っていただきます。
○山田分科員 大臣、国鉄の大改革を抱えられまして大変お忙しい御日程だと承知をいたしております。しかし、東京に埼玉の方から北千住を通過いたしまして実は大変な通勤者があるわけでございまして、お時間を特段にとっていただきまして、交通局長、ひとつ北千住のホームにしかるべき時間帯でぜひ三塚大臣を案内していただきたいと思います。大臣、ひとついつか御在職中で結構でございますので、できるだけ早期に現場を大臣みずから御視察をいただきたいと思いますが、ぜひ前向きな御答弁をちょうだいしたいと思います。
○三塚国務大臣 参議院で政府予算御承認をいただきますとあるいは若干時間がいただけるのかな、それをひとつ調整をしながらぜひ見させていただきたい、こう思います。
○山田分科員 ぜひそのときは大臣、私も御案内をさせていただきますので、ひとつ御連絡のほどを。 それで、私はこの整備積立金制度の創設で東武鉄道、民間鉄道に対して大きな整備に対するインパクトを与える、それがきっといい効果をあらわすだろう、それを踏まえましてそれが十年以内なり完成をするまでの間というのは、相変わらず混雑をするわけでございます。 そこで、二点ほどちょっと御検討をお願いしたいと思っておるのでございますが、先ほどちょっと局長おっしゃいましたこと、実はそれが一番きょう聞きたかった点なんですけれども、せめてこの東武鉄道のホーム長の改良整備をしていただきまして、そうして少なくとも朝夕のラッシュ時間帯には、今六両ないし八両で走っているわけでございますが、十両編成で運行させるようにしていただいて、その分だけ混雑を緩和させるということをぜひお願いしたいと思いますが、この点いかがでしょうか。
○服部政府委員 ただいま先生お尋ねの準急列車の十両化でございますが、これに向けまして、東武鉄道は全線十三駅にわたりますホーム延伸工事を鋭意続けておるところでございまして、ことしの夏には先生のただいまの御期待に沿えるような結論、結果に結びつくものだというふうに強く期待しておるところでございます。
○山田分科員 夏ごろというのは、七月あるいは八月、どう理解していいでしょうか。
○服部政府委員 八月ごろというふうに聞いております。
○山田分科員 期待をいたしております。 もう一点。この複々線化完成までの間の混雑緩和策のもう一つとして、営団地下鉄日比谷線と東武鉄道が、各駅電車においては既に相互乗り入れがこれは実現をいたしております。ところが、準急はそういう形になっておりませんので、北千住の駅のホームの混雑に極めて拍車がかかっているというのが一つには言うことができます。したがいまして、いわゆる地下鉄日比谷線のトンネルから、地下から出てまいりまして、そうして北千住から以遠において、北の方において、これをぜひ準急化を御検討いただきたい。 そうしますと、例えば東武動物公園駅というのがありまして、そこで準急また折り返してくれば、車両の箱の大きさとかの違いによってトンネルの中に入れるか入れないかという部分が解消されるはずですし、問題はないと思いますし、同時に、北千住での準急から日比谷線への乗りかえのために大変な人たちがホームの上にあふれるわけでございますので、乗りかえなしで日比谷線にその準急が、トンネルの中、先は準急ということはないわけでしょうから、これは通常どおり各駅で結構なんですけれども、ぜひこれも私は前向きに御検討をいただきたい、このようにお願いをしたいと思うのですが、局長、どうでしょうか。
○服部政府委員 ただいま先生お尋ねの件でございますが、その趣旨は非常によく理解できるところでございます。遠方から御通勤になっていらっしゃる方の通勤時間の短縮のためにも、あるいは北千住駅での乗りかえに伴う混雑の解消のためにも、この東武鉄道に直通で乗り入れております営団の列車の準急化が実現できれば本当によろしいわけでございますが、これには二つ実は問題がございます。 一つは、先生も御承知と思いますが、この最混雑区間である北千住から竹ノ塚間は、もう既に線路容量いっぱいの、ラッシュで一時間当たり四十本の列車が走っておりまして、これ以上列車増発ができません。ということは、そのうちの何本かの各停が準急に変わりますと、それによって大きく裨益する人も一方であるわけでございますが、また、現在各停をお使いになっておられる方はそれだけ不便が増すということでございまして、その辺の利用者間の利害の調整がまた一つ大変でございます。それが一つでございます。 それから、二つ目の理由でございますが、現在営団日比谷線の電車は、複々線化になっております区間の内側の二本を通りまして東武伊勢崎線に入ってきておるわけでございますが、これを準急化いたしますためには、どうしても外側の急行線に電車を入れなければいけない。そうすると、そこに内側から外側への渡り線をつくる必要があるわけでございますが、現状ではこれが平面交差にならざるを得ない。平面交差になってまいりますと、また列車の取り扱い上非常にロスが大きく出てまいりますことがございまして、場合によっては全体の列車の運行本数にまで影響しかねない状況があるようでございます。 そういった利用者間の利害の調整の問題と技術上の難点がございますために、御趣旨はよくわかるわけでございますが、当面速やかな対応は困難であろうというふうに考えております。
○山田分科員 これは沿線の新聞なんですけれども、「まるで人間セメント乗っても動けず 乗車率一八〇%超す」、「こわくて乗れない 命がけ、東武電車内で骨折」、昨年の六月に、五十五歳の御婦人が、余りの混雑で胸を圧迫されまして骨折をいたしております。それから、時差通勤をしている壮年の方がおられますが、腕時計が消えたということです。それから、女性の御案内のとおりブローチだとか、男性のボタン類でも、余りの混雑でちぎれます。 そういうような状況ですので、それは局長の御答弁、そのとおりなのかしれませんが、しかしそれを重要ないわゆる複々線化完成までの緩和策の一つとして、改めてもう一回、真剣にと言ったら失礼でございますが、もう一回ちょっと、東西線の例もあるものですから。東西線は、トンネルから出れば準急になるわけです。準急でまた戻ってきてトンネルに入るという事例もあるわけでありますので、ぜひひとつもう一回、今技術的な部分は余りここでやっても意味がありませんので、重要課題の一つとして据えていただきたい。一言だけちょっと。
○服部政府委員 先生の御指摘の御趣旨、よく理解できるところでございますので、私どもといたしましてもなお一層東武鉄道を督励いたしまして、この問題を時間をかけてでも前向きに検討するように指導してまいりたいというふうに考えます。
○山田分科員 あと何間か、常磐新線の建設に関しまして、まず昨年の七月の運政審の答申でルートが設定といいますか、決定をしたところでございます。その後どういうことになるのかなと、沿線の皆さん大変期待をしておるわけでございますが、なかなか動きが出てこない。建設事業主体は自治体等が出資する第三セクターで進めると理解していいのか。運営は分割・民営化後の仮称でございますが東日本鉄道株式会社が受け持つ、このように理解していいのか。いいのか悪いのかだけ。
○服部政府委員 事業主体に関しましてはそのとおりでございます。そのように考えております。 ただ、何も動きが表面化してこないという御指摘につきましては、いささか残念でございまして、私ども、昨年の答申がございました直後から、一都三県の関係の方々と本当にたびを重ねまして協議を続けておるところでございます。
○山田分科員 言葉が過ぎましたら、おわびをいたします。 この今おっしゃいました一都三県というのは、常磐新線整備協議会、この構成メンバーというふうにとらえてよろしいのだと思いますが、それは運輸省、東京、埼玉、千葉、茨城、こう理解していいですか。
○服部政府委員 そのとおりでございます。
○山田分科員 昨年から引き続きまして鋭意協議を進められまして、速やかに事業主体をまず決めていただきまして、具体的に前へ出るようにぜひひとつお願いしたいと思っております。 それから、この整備財源をどのように考えておられますか。簡単にひとつ。
○服部政府委員 整備主体の決定の問題がまず一番大事でございますが、次に大事なのは財源の調達問題でございます。それも単に従来の鉄道建設のようにほとんどすべてを借入金に依存するといったようなやり方では、仮に常磐新線が建設できましても、その事業運営が長期にわたって安定するということにはまいらぬわけでございますので、できるだけ長期、低利の、あるいは場合によっては無利子の良質の資金を大量にこれに投入したいという考えで、財源問題もあわせて先ほどの検討会の場で議論しているところでございますが、その中での特徴的な話といたしましては、私ども関係の地方公共団体の資金調達面における積極的な御協力というものを前提に物を考えたいということを現在申しておる状況でございます。
○山田分科員 一部マスコミの報道では、既に、大都市周辺の鉄道建設については開発利益還元方式を導入する、そして、まずこの常磐新線からこれを適用したい、こういう報道がなされているわけでございます。これも同じように、常磐新線という鉄道が自分たちの住む地域に入ってくる、大変これはうれしいことだ、反面、開発を受けるそういう人たちに開発利益を還元してもらう、いわゆる負担してもらうということになるわけですが、これは実は新駅ができた周辺の皆さんにとっては一番利益が大きいということになります。 ただしかし、線引きが非常に難しいと思いますね。例えば半径一キロ以内の皆さんは一番利益を受けるけれども、程度の差であって、二キロ、三キロの皆さんだって、これは利益を受けるということになります。そうなりますと、どこで線を引くのかという心配、いわゆるルート案が出ましたので、その沿線の皆さんの心配が現実に一つあります。 もう一つは、例えば都市計画税とか事業所税にこの開発利益還元分だけを上乗せして税負担をするということになりますと、それがどの程度負担しなければならないのか、生活やっていけるのかみたいな人たちの御心配も実はあるわけでございます。 そういうもろもろの、開発利益還元方式を導入という記事に対しましては沿線の皆さんの御心配も非常に大きいということにかんがみまして、この方式についてどういう位置づけになっているのか、本当なのかどうか、最後にお尋ねしておきたいと思います。
○服部政府委員 私ども、ただいま先生からお話のございましたとおり、この常磐新線の早期実現を図りますために、どうしてもこれにつきまして開発利益の還元制度を導入してみたい、また、それができなければ第二常磐線、常磐新線の早期実現もあり得ないというように考えておるところでございます。しかしながら、開発利益の還元というのは文字どおりの意味でございまして、常磐新線の整備によりまして大きな利益が生まれます。その利益の範囲内での御負担をお願いするということに尽きるわけでございますので、地元の皆さん方の御心配もわからないわけではございませんけれども、そのような度を超したような御負担を願うつもりもございません。いずれにいたしましても、こうしたことは初めての試みでもございますので、よく話し合って理解を得て、御納得をいただいた上でしか現実の場に適用できないものだと思っておりますので、そういう基本的なスタンスのもとに、今後関係の自治体の方々と技術論を含めまして鋭意考え方を詰めてまいりたいと考えております。
○山田分科員 最後に大臣、済みませんが、この常磐新線は近来にはないビッグプロジェクトでございます。この開発による波及効果というものは物すごく大きなものもありますし、常磐線沿線の混雑を基本的に緩和する極めて重要な路線であると私ども理解をいたし、また大変期待をしておるわけでございます。大臣、この常磐新線の整備に関しましては大臣からも特段の御支援を賜りたい、このように思っておりますが、一言ひとつ賜りまして、終わらせていただきます。
○三塚国務大臣 今地交局長言われましたとおり、既に検討会の中で運輸省も主体的な役割を果たしつつ、本問題にアプローチいたしておるところであります。具体的にこのことが進みますように、私としても督励をしながら一生懸命努めてまいるつもりであります。
○山田分科員 終わります。
○相沢主査 これにて山田英介君の質疑は終了いたしました。 次に、井上一成君。
○井上(一)分科員 大阪高速鉄道株式会社、略して大阪モノレール、このことについて少し聞いておきたいと思うのです。 当初予定をされたときの想定する収益性についてはどういう状況であったのか、まずそこから聞いていきましよう。
○村山説明員 御説明申し上げます。 当初、昭和五十二年度末の報告書でございますが、そこにおきまして、大阪モノレールの起点大阪空港、途中の通過点である千里中央、南茨木、門真及び荒本の四区間にわたりまして、それの組み合わせを含めて収益の計算を行っております。この場合におきまして組み合わせがございまして、例えば大阪空港から南茨木のケースあるいは千里中央から門真市のケースといった幾つかのケースを想定いたしまして、その中で調査を行っております。 その概略をお話し申し上げます。大阪空港から南茨木間を初期に建設したといたしますと、想定の利用者が一日約七万九千人、建設費が六百二十億円となりまして、単年度黒字転換が十年という予測がなされております。同じく千里中央から門真市間の分析を行ったところ、一日当たり八万九千人、建設費六百八十億、単年度黒字転換十年。次に南茨木から荒本間を想定いたしましたところ、利用者が一日九万七千人、建設費六百八十億、単年度黒字転換十年という予測がなされております。
○井上(一)分科員 この想定の中で、収益性あるいは乗客想定数等を勘案して第一義的にどこを着手することが一番理想としますか。
○村山説明員 まず、この場合に考える判断材料といたしまして、一つは建設費がございます。建設費が総体的になるべく低廉なものがよろしいわけでございます。一方、単年度黒字転換及び累積の黒字転換、さらに最大の累積赤字がどういった数字になるかというところがさらに判断の要素でございます。 なお、それ以外にも即地的な判断要素がいろいろあるかと存じます。
○井上(一)分科員 それでは、この建設費が空港から南茨木まで六百二十億、千里中央から門真まで六百八十億、南茨木から荒本まで六百八十億。単年度赤字は当初どういうような想定でどれほど予定をされていたのかそれを聞きましょう。
○村山説明員 先ほど申しました大阪空港―南茨木間については、単年度黒字転換が十年、累積黒字転換が十六年、最大累積赤字が百五十億円と見積もられております。次に千里中央-門真市間につきましては、単年度黒字転換十年、累積黒字転換十八年、最大累積赤字二百三十億円となっております。次に南茨木-荒本間の場合は、単年度黒字転換十年、累積黒字転換十六年、最大累積赤字百七十億円と見積もられております。
○井上(一)分科員 大阪空港については、この開港時も存続をするという設定が基礎になっているわけです。基礎になっているわけですというのは、私が基礎になっているというのじゃなく、この数字は基礎になっている、こういうことでございますね。
○村山説明員 大阪空港が存続するという仮定のもとに計算がなされております。
○井上(一)分科員 仮定のもとということでございますが、これは、完成時は何年度だと当初想定をされたのでしょうか。
○村山説明員 昭和五十二年度の調査によりますと、先ほど申し上げました四つのブロックでございますが、大阪空港―千里中央―南茨木―門真―荒本、この四つのブロックがおのおの三年ででき上がるという前提で計算がされております。
○井上(一)分科員 だから、五十二年度の想定では区間の完成は三年という、それはわかっているのですが、昭和何年度から第一次はここまで、二次はここまで、三次はここまでと、当初の予定はどうなんですか。
○村山説明員 ただいま御説明申し上げましたのは、五十二年度の調査の経営分析でございますが、現実に事業を着手いたしましたのが昭和五十七年七月でございまして、千里中央―南茨木間を現在事業中でございます。
○井上(一)分科員 室長、短い時間だから、私が質問をしていることにきっちり答えなければいけない。そうでないとこの委員会の運営がスムーズにいきませんよ。 私は、五十二年度で見通して、空港から南茨木までは六十二年なら六十二年に開通しますとか、あるいはその一部は六十二年で六十四年、空港から南茨木までは何年です、あるいは千里中央から門真までは何年です、そして荒本までは最終的に何年ですと、昭和六十七年になるのか七十年になるのか今聞いておるわけなんです。それを言わなきゃ……。
○村山説明員 五十二年度の調査におきましては、どの区間から先に着手すべきかということに関しまして経営のシミュレーションを行ったわけでございます。したがいまして、全体計画をどの年次でどのようにつくるかは、この段階ではつくられておりませんでした。
○井上(一)分科員 物事を着手するのに、いつからいつまでとか、そういうことの計画もないという、そんな公共事業というのはないわけなんです。 だから私は、次に五十二年度の想定が今日どうずれたか、そういうことも聞いていきたい。なぜずれたのかということもあるわけですけれども、その今日のずれはどれほどのずれなのか。あなた、最初からそういうことだったら、何年にやって何年に完成するということがわからないでこういうことに対する補助事業を認定をし、かつ工事に着工させたのですか、国は。
○村山説明員 五十七年度に……(井上(一)分科委員「委員長、こんなことではだめですよ」と呼ぶ)
○相沢主査 質問に的確に答えてください、時間が短いですから。
○村山説明員 五十七年に事業を実施いたしました千里中央―南茨木間については、六十四年度末を完成の目途として事業を進めております。
○井上(一)分科員 大阪空港から南茨木までは。
○村山説明員 六十七年度末を目標としております。
○井上(一)分科員 六十七年度には、大阪空港はその時点では存在をしているという、そういうことでございますね。
○村山説明員 そのような仮定で考えております。
○井上(一)分科員 仮定でやるのですか、仮定で。すべて仮定でやるのですか、公共事業は。六百八十億も六百二十億も、さらには累積赤字が百五十億も、そんな事業を仮定の段階でやるのですか。私は、その空港の存続を今ここで聞いているのじゃない。少なくとも、六十七年に現大阪空港が存続をしている、そういうことでないとこの公共事業に対しての認識は間違いじゃないか。 私は年度については余りこだわりませんが、あなたは今、五十七年で一部は六十四年だというようなことを言っていますけれども、実際はそうじゃありませんね、今日は。それは六十四年開通は無理だと。だけれどもまあそれはよろしい。私はそういう開通の年度を云々するのではなく、六十七年に大阪現空港は存続をしている、そして、乗降客が七万九千人を当て込み、その運賃収入をもってこの運輸事業をやっていくと、百五十億が最大累積赤字で、十年で単年度黒字に切りかわっていくし、百五十億円の最大赤字はあと六年間でまあ何とかなるだろう、こういうことです。 大阪空港は仮定なんですか。六十七年には存続している、そういうことで、仮定であればこの乗客の数字は変わりますよ、あなた方の積算は変わるじゃないか。仮定であるとするなら、存続の場合と存続でない場合との数字が出されないとこれは納得がいかない。どうなんですか。
○村山説明員 存続しない場合の推定はまだ行っておりません。
○井上(一)分科員 ということは、仮定でなく、その時点では少なくとも存続をしているということでないと、あなた方が今説明をした、単年度黒字十年というのも狂ってくるでしょう。どうですか。あるいは、いわゆる累積赤字の解消十六年間というのも狂うでしょう。
○村山説明員 おっしゃるとおりでございます。
○井上(一)分科員 さらにもう一つ。これは一番投資効果の悪いところ、あるいは問題の複雑なところを第一義的に事業認定として選択をしているわけです。これはもう非常にばかげたむだな発想であるし、こういうことをやっているから行革が必要だということになるわけです。私はむしろ今の数字を聞いて、千里中央から南茨木、門真、この八万九千人の乗降客、さらには、六十億円の追加投資でありますけれども、六百八十億円で、十年間で単年度黒字になり累積赤字の解消は十八年間、二年間おくれますけれどもそういう状況である、さらには、もっと今度は南茨木から荒本まで延ばした場合の九万七千人の乗降客、当然千里中央から門真まで、第一義的にこれを考えるのが正しい認識だと思うのです。そして、投資効果を考えるなら、あるいはこの大阪モノレールのニーズ性から考えても、なぜそこを選択しなかったか、選択の誤り。大阪空港から南茨木、あるいは現実には千里中央から万博までしか工事は着工していない、しかし一部開通もそれはできっこない。なぜかといったら投資金額の倍からの赤字が出る。そうでしょう。あなた方の今積算をしている中でも、仮に六十五年に部分開通をしても、あなた方が私の方に資料として出したのが運賃収入十八億円で赤字が単年度で三十三億だ。こんなばかでっかい赤字、単年度で運賃収入の倍近い赤字を出さなければいけない、千里中央から万博まで。なぜもう少し考えて、南茨木さらには門真、荒本と、そのように仕組みを変えていかないか、軌道を修正していかないか。 五十二年の事態と今日とでは大きく変わっている。大阪空港の存続を私はここで議論するつもりは毛頭ありません。もっと都市交通というものに効率性を加味していくべきである。公共性もさることながら、効率性をうんと加味しないと、これからの交通行政だけにかかわらずすべての点においてこれは誤った判断を繰り返すことになるのだと私は思う。 そこで時間がありませんので、運輸大臣、ひとつこれからはあなたにお尋ねをします。 三塚運輸大臣については、その馬力あるいは意欲等については非常に高く評価をされている。私はまだ余りあなたに対して評価をしたりあるいはまた批判をしたりという、そういうポジションに、スタンスに立っておりません。期待をするところは大でありますが、しかしまずもって何事も過ぎることはよろしくない。過ぎることはよろしくないけれども、いろいろな意味で全体をとらえて、そして何から優先して始めていくかお考えをいただきたい。 今指摘をしている大阪モノレールは、万博の跡地に対するいわゆる北摂、北部の人たちを中心にした千里から、さらには大阪空港から万博への外国人を含めたいろいろなそういう誘致施策、いろいろそれは当時としてよく検討されたのだろうとは思います。そのことについては私は今批判をする気はありませんし、今も指摘をしたように、大阪空港については藤尾政調会長が日航機墜落の問題で危険な場所だという発言もしていらっしゃるし、あるいは地元では一部この現空港を置いておいてほしいという声もあるでしょうし、いやこれは全く航空審答申に基づいて関西新空港が建設されたら考え直してもらわなければならぬとか、いろいろな議論があるわけですが、私はそのことはきょうは申し上げません。この大阪モノレール、万博のところに車庫があるものですから、これは非常に立地的な条件で、私は、御承知だと思いますが、国鉄、阪急、京阪、近鉄、南海、こういう京都、大阪間を東西に結ぶ鉄軌道を南北にこの大阪モノレールはつないでいくべきものであり、二十一世紀を考えるならそれが国際新空港にも将来アクセスとして入っていくという、そこへ視点を当てなければいけないと思う。 幸いこれは私の友人である中山正暉君が中心になって、大阪市も大島市長さんも中心になって国際花と緑の博覧会が準備をされているわけなんですね、これは六十五年。そのときになぜ大阪モノレールを間に合うようにしないか。現空港からあるいは何らかの形で国鉄、阪急、京阪、そういうことを考えたらやはり即刻、六十一年度の事業予算に対しては都市計画審議会等で事業実施をちゃんと、手続上の問題はありますよ、あるけれども、なぜそういうことをやらないか。それが効果ある、効率のある運輸行政だ。数字的にも、今お聞きのように、そうすることが採算ベースから考えてもより効果があるわけでしょう。そんなことを考えたら、今やっておることは金を使うだけ。今日まで投資をされたことがむだだとは言い切れませんけれども、塩漬けをそう長くするほど私は国家財政が余裕があるとは思いません。財投資金も含めて、さらには内需拡大ということも含めて、さらにこの第三セクターが円高による利益を得ている電力、ガスも含んで資力においても民間資力も大いに活用できる、そういうところに視点を当てるなら、今建設省が答えているようなことでは満足な答弁とは言えないし、これはもう運輸大臣、まさにあなたの評価を私はこれにおいて問いたい。だから現地が、現状がわからなければ、さっき行くところが多いのだなと私は思った、大臣もお忙しいでしょう、しかしこれは説明を聞くだけで十分。そういう意味で、新たな視点に立って六十一年度この問題、モノレールを南下させる、花と緑の万博に十分な足の確保がこれによってなされるということが、まさに花と緑の万博を成功させる一つの手段ではないか。法案として出るわけだ。これを成功させたい。私は成功させることに全面的に協力したい。 そういう意味からも、この大阪モノレールの今までの認識、古い認識でこんなもの取り組んでおったら大変なことになりますよ。国鉄ばかりが三塚運輸大臣の仕事じゃありませんから、あなたは新たなこういう問題に対してしっかりと取り組んでいただけるのかどうか。今の、ただ検討しますとかそういうことじゃなく、具体的に数字も建設省から聞いたのだから、そういうことについてちょっと……。
○服部政府委員 この大阪モノレールでございますが、これは最前来建設省の方から御答弁もございましたあの北大阪の地域の交通需要にも対応すべく、そしてまたあの地域と他の門真とかもっと南下したあたりの地域との連係も図るべく計画されたものでございますし、さらには、現在大阪の国鉄、私鉄合わせましてそのほとんどが放射線状に整備されている、それを横に連絡する鉄道としての機能も大いに期待されるということで、大変有用性は高く私ども評価しておるところでございますが、ただいま先生御指摘の諸点も踏まえながら、今後に向けまして建設省御当局と十分連携を図り、本モノレールの南側への延伸その他の問題にできるだけ適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○井上(一)分科員 ある物を買いなさいとかある物をつくりなさい、でき上がったものを持ってきなさい、そういう単純なというとなんですが、簡単なものではない。これは手続の問題からあるわけなんです。きょう決意を聞かせてもらったって、あしたの日に、あるいは来年度に、あるいは二年後にというわけにはいかない。だから、やはり万博を成功させるという一つの大義名分もこれあり、さらには採算性という問題、利用度の問題、そして幹線をつなぐという――今のなにであれば、逆に言えば北大阪急行をただ延伸するだけでしょう。地域だってそんなことなら反対だという住民運動が大いにある。これがそこからさらに南下できる、都心を通らずに周辺をつないでいくということが交通体系としてはより望ましいし、そのことがいわゆる大都市の交通体系だ、こういう認識に立つと、建設省どころかこれは運輸省が主導権をとりながら、建設省に物の考え方を変えてもらう。そういうことはやはり大臣が、よし、私の言っている、提唱していることはよく理解してわかったからそのとおりにやる、その方向でやるといったって、都市計画審議会、実施計画、これはちゃんと手続を踏まなければいかぬのだ。そういうことには時間がかかるわけです。だから私は、そういう意味で大臣のお考えをひとつ聞かせていただきたい。
○三塚国務大臣 ただいま井上議員の指摘をずっとお聞きいたしておりまして、竣工年度が大幅にずれておる、この問題も私自身よく研究をいたします。同時に、運輸省、建設省共管、主体的には建設省、都市モノレールということであるわけですが、本件は、今言われた花の万博、お説のとおりであろうと思います。そういう大事業がありますときにこういう都市交通が完成しておるということは万博を成功せしめる意味において非常に重要な政策であると思いますので、江藤建設大臣と真剣に本問題を話し合い、どこにネックがあり、どこが問題なのかということを至急に詰めさせていただき、私自身このことの推進についてひとつ相努めてまいります。
○井上(一)分科員 私は、特に地域だけの問題とかそういうことで申し上げるのでなく、都市交通のあり方という新しい視点に立っても、私が指摘をしていることを真剣にとらえてもらわなければいけないし、そのとおりやってほしい。万博は一つのきっかけとして非常にいいチャンスなんだから。 さらに、金が政府にないというのなら、さっきも言ったように民間資金も導入したらいいじゃないか。これはちょっと原資について私が言及するのはどうかと思うけれども、大阪府なり大阪市なりあるいは金融機関なり、あるいはガス、電気もそこに入っているわけなんだから、どんな形で原資を確保するかは知恵を使わなきゃいけない。知恵を使うことがこの問題の解決になるのです。余り時間がありませんからきつく申し上げませんが、大臣もう一度、私の言う視点に立って建設大臣と真剣に合議を重ねて、この問題はまさに前向きに取り組んでいただけるということに理解してよろしいでしょうか。
○三塚国務大臣 当然、都市交通でありますから、重要なこういうものの整備は運輸省の所管であり、そういう意味では建設省もまさに同根であろう。そういう意味で、御趣旨を踏まえ、努力をいたしてまいります。
○井上(一)分科員 大臣、今指摘をしたことに対する取り組みについては、私は三塚大臣の気迫、バイタリティーをあるいは評価できるように結論を待ちたいと思います。 時間がありませんので、最後に一つだけ。 実は身体障害者雇用の問題について、運輸省が所管をする特殊法人、まことにもって対応がよろしくない。大臣、御承知でしょうか。
○三塚国務大臣 本件は、運輸省としてこの雇用対策は重要な政治課題であり、行政の決定事項でありますので、それぞれの分野に配置でき得ますようにそれぞれの関係のところを督励をして取り進めておる、そういうふうに聞いておるわけであります。
○井上(一)分科員 身体障害者雇用促進法という法律があるわけです。その法律によって身体障害者の雇用を十分保障していかなきゃいけないという中で、大変残念ながら、いわゆる運輸省所管の特殊法人、私が知る範囲内では新東京国際空港公団なり国際観光振興会なり船舶整備公団なり、少なくとも半分以上はまだ未達成である。大臣も国鉄、国鉄で、あなたがそれこそばったばった切り過ぎてやり過ぎておるけれども、きょうは国鉄のことを言う時間がない。あなたは非常に元気旺盛な人だから、やはりこういうことにも目を配りながら十分な対応策を、もっと内部でも強い指導をしなければ、三塚運輸大臣の本当の真価は評価されませんよ。だからこのことは私から苦言を呈して、時間が来ましたので私は質問を終えます。ありがとうございました。
○三塚国務大臣 達成をできておらないというのはきょう初めてお聞きいたしました。きちっとチェックをいたしまして、御期待におこたえをいたします。
○相沢主査 これにて井上一成君の質疑は終了いたしました。 次に、村山富市君。
○村山(富)分科員 私は、国鉄の再建問題に関連をして運輸省、国鉄当局の見解をこの際承っておきたいと思うのです。 これはもう申し上げるまでもないのですが、国鉄の再建についてはこれから国会で議論される重要な課題になっておるわけです。同時に、今社会党も再建対策案を出しておりますから、十分検討いただきたいと思うのです。しかし、いずれにいたしましても、この困難を乗り越えて国鉄の立て直しをするために一番大事なことは、やはり国民の理解と協力が得られるようにする、そのためには主体になる職場の労使の一体感、理解と協力が必要だということは申し上げるまでもないと思うのですが、その問題についてどのような見解を持っておるか、まずお伺いします。
○杉浦説明員 常日ごろから労使間の信頼関係の確立は大変重要なことだと思っております。特に現在のような改革案の進展、特に余剰人員対策問題の詰めをやっていかなければならぬというような時期におきまして、労使が一体となってこれに当たるということを国民の皆様に示す必要があると思うわけでございます。そういう意味におきまして、先般来、いろいろな問題がある中で、労使共同宣言というような形で一体感を国民に示す一つの形として提案を申し上げておるところでございます。
○村山(富)分科員 今大臣いませんでしたけれども、私が聞いておりますのは、国鉄の再建は容易なことではない、しかし再建はしなければならぬ、そのためにはやはり国民の理解と協力が必要だ、その国民の理解と協力を得るためには、主体になる職場の中で労使が一体になって理解と協力のもとに協力し合うという態勢が必要ではないか。これは議論じゃないですから、それはそのとおりですと答えればいいので、その見解はどうですか。
○三塚国務大臣 おっしゃるとおりです。
○村山(富)分科員 そこで、具体的にちょっとお尋ねしたいと思うのですが、今回、国鉄が実施する広域異動について発表しておりますね。その内容を見ますと、北海道、九州から東京地区、名古屋地区、大阪地区の方に第一陣として約三千四百人を目標として異動させる、こうあるわけです。これはまだ再建方策も決まっておらないのに既成事実をつくるのはけしからぬではないか、国会軽視ではないかというような議論もあります。しかし、きょうはそれは触れません。私は、具体的に確認しておきたいと思うのですが、これはあくまでも文書では第一陣と書いてあるわけですから、今後第二陣、第三陣があり得るのか、どの程度の規模を考えておるのか、もし見通しがあれば説明していただきたいと思います。
○杉浦説明員 広域異動の場合に大変問題になりますのは受け入れ側の住宅関係なんですね。今回も最近の住宅の空きぐあいを見まして、こちらへ来て住宅に困るということがないように、そういう配慮で一応マキシマム三千四百人ということを決めましたが、住宅の問題の解決がつき次第これは今後もふやしていきたいというふうに思います。全体でどのくらいやるかということについては、ちょっとその辺の見通しはまだ立っておりません。第二陣もあり得るということで御了解いただきたいと思います。
○村山(富)分科員 そうすると、第二陣にはどの程度また異動してもらわなければならぬというようなことは全然見当も立っていない、ただあり得るという程度のものだというふうに理解していいのですか。
○澄田説明員 今総裁が申しましたように、第一陣は宿舎の関係、やはり職員の生活の問題といたしまして宿舎の確保ということが一番大事でございますから、まずその観点を考えて今回第一陣の異動を考えているところでございます。今後につきましては、いろいろな情勢を十分勘案しながら検討を進めてまいりたいと思っておりますけれども、目下のところはまだ具体的な計画は出ておりません。
○村山(富)分科員 もうわからなければわからぬでいいです。そうすると、今回の余剰人員、これは余剰人員が出たから北海道、九州から異動させるということだと思うのですが、今回の余剰人員というのは「今後の余剰人員対策を円滑に進めていくために」と文書には書いてあるわけです。そうしますと、これは国鉄の組織、機構あるいは職場の実態等々を検討して、近代化、合理化によって生まれてきた余剰人員なのか、何の余剰人員ですか。
○杉浦説明員 おっしゃるとおり、近代化、合理化というものの結果といたしまして今までも既に発生をしておりますし、これからも発生するであろう、そういうような総体の余剰人員でございます。
○村山(富)分科員 そうすると、これは近代化、合理化によって生まれた余剰人員で、定期の異動あるいは臨時の穴埋めをするための異動とは性格が違いますね。
○澄田説明員 今回余剰人員の調整を考えまして広域的な異動を考えておりますのは、私どもあくまでも人事異動であるというぐあいに考えておりまして、国鉄の中で申しますいわゆる近代化、合理化に伴って生ずる余剰人員の配置転換と称するものではないと考えております。
○村山(富)分科員 それはおかしいじゃないですか。今の総裁の答えと違うじゃないか。近代化、合理化によって生まれてきた余剰人員ですと、総裁が答えたことを常務理事が否定することないじゃないですか。
○杉浦説明員 余剰人員の発生のもとはやはり近代化、合理化の結論としましてそういうものが出てくるということでございます。今常務が答えましたのは、いわば広域配転、配転協定の対象になるようなそういう異動ではありません、それと違った異動であります、全体の余剰人員対策の一環としての職員間の調整という意味であります、こういうふうに申し上げたわけでございます。
○村山(富)分科員 もう時間がないから議論をする気持ちはないのですけれども、これはどう考えたって通常の人事異動とか臨時の穴埋めをするための異動なんかとは違いますよ。それは文書に書いてあるじゃないですか。今後の余剰人員対策を円滑に進めていくためにやるのでしょう。それを無理にこじつけて解釈して、これは管理運営事項だなんということを言おうとするところに無理があるのです。 そこで私はもう一遍確認しますけれども、これは確かに近代化、合理化による余剰人員が生まれたから配転するのですということだと思うのです。そうしますと、以前組合との間に配転協定というのがありましたね、配転協定に基づいてそういう問題については労使で話し合いをして、団交をやって、そして決定してやるということに今まではなっておるのじゃないですか、どうですか。 〔主査退席、久間主査代理着席〕
○澄田説明員 今おっしゃいます近代化、合理化に伴いまして生ずる余剰人員の配置転換につきましては、その都度既に行っております。例えば、配置転換に関する協定が今国労とはございませんけれども、協定を結んでおればその協定にのっとって配置転換を行って既にやってきております。したがいまして、今回生じております余剰人員につきましてはそれらの措置が全部済んだものでございます。したがいまして、今回の広域異動につきましてはそれとは全然別のものでございまして、広域異動という形で当局の管理権の行使としてやるものでございます。しかしながら、各組合の方から個々の労働条件につきまして、今やっておりますルールの運用以上のものが、こういったことを何かしてほしいという要望があれば私どもはそれを受けて立ちまして、団体交渉はやってまいるということでございます。
○村山(富)分科員 これは明らかに団体交渉事項ですよ。民間の会社だってこういう場合には労働組合と十分交渉して、労働条件その他についても話し合いをして、本人も家族も安心して任地に行けるというようなことをするのは当然の話で、こんなことは常識ですよ。それをあえて管理運営事項だといって一方的にやるようなやり方をするからいろいろ問題が起こるのです。私はその点は、きょうはあと時間がないから議論しません。確認するだけです。先ほどもお話がありましたようにこれはあくまでも近代化、合理化による配置転換です。そのために余剰人員が生まれた、それを配置転換するという総裁の答弁がありましたから、その点ははっきりしてもらって、今後いろいろな審議をする一つの参考に私は聞いているわけですから、その点は今私はここで確認しましたからそういうふうにいたします。 それから次にお尋ねしたいのは、今も議論がありましたように、今の国鉄の職場の実態を踏まえてもう余りにも一方的に強権的に押しまくってやろうというような姿が見られる。冒頭に私は何よりも労使の協力が必要だということを確認したのですが、そういうことを言いながら、その裏では、僕らが現実に調査してみても、いじめやら人権侵害やら不当労働行為等々が日常茶飯事に行われておるという実態を私は調査してよく知っています。 そこで具体的に申し上げたいと思うのですが、そういう実態にあり、現実にもう三十九名も自殺者が出ているというようなことを大臣、総裁知っていますか。
○杉浦説明員 昨年で四十名ちょっとの自殺者が国鉄職員から出たということは知っております。
○三塚国務大臣 昨年、今総裁言われました四十名近い方が亡くなられておることは報告を聞いております。
○村山(富)分科員 これはちょっと具体的に申し上げておきたいと思いますけれども、ことしの二月二十一日の午後十時五十分ごろ新宿駅の出札担当の高杉さんという人が出札事務室内の職員便所内で首つり自殺をしているわけです。高杉さんは「健康状態はすこぶる良好」で、「昭和三九年から無遅刻・無欠勤、休んだのは忌引の一日」だけ、これは新宿駅当局が言っているわけですから、仕事熱心でまじめな人だった。在職四十二年ですよ。国鉄に勤めて働いてそして自殺したのです。しかも自殺をする直前、担当の助役から呼び出しがあったということも明らかになっています。同僚が述べておる具体的な事実を見ますと、その当時のことをこういうふうに述べておるわけです。 日勤の高杉さんは、この日も十八時十五分に出札の仕事を終えた。その後、助役室に呼ばれ、担当助役と代理の二人から”説得”をうけている。その現場を見た同僚によると、二対一で向き合っていたが高杉さんはいつもの元気がなくうなだれていたという。 助役室から戻り、いつもは二、三人で食べるのに一人で夕食をとった。そのあと二十一時半まで机に向かっていて、そのときは仲間と話をしたりしていたが、あと無言となり、同僚が気づいたときには席にいなかった。高杉さんは自分のロッカーに、退職強要には応じませんと書いたステッカーを張ってあった。当局の肩たたきを何度も受けていた。しかも直前に呼び出しを受けておった。その後自殺された。これはもう明らかに退職が強要された、本人はノイローゼぎみだったのじゃないかと思いますけれども、そういう状況に追い込まれたという一つの事例だと思うのですよ。 もう一つ、この際だから申し上げておきたいと思うのですが、昨年の八月に出札の窓口から現金が紛失したという事故がありましたね。そのときの担当は新橋駅の島田信一さんという人ですが、これが犯人扱いにされてもう次から次に取り調べを受けるものですから、犯人扱いにされて疲れ切った。しかも奥さんあての遺書に「おまえだけはおれを信じてくれ」と言って遺書を残して自殺された。こういう事件がありましたね。これは知っていますか。
○澄田説明員 職員の自殺はまことに残念なことでございまして、私どもも何とかこういう事態をなくすように努力はしておるところでございます。 今の二つのケースについては私ども承知しております。しかしながら、その前の話につきまして私どもの聞いておりますところでは、退職の強要等々をやったということには聞いておりません。通常の退職勧奨をその前年もやっておりますし、今回もそういう通常の退職勧奨をやったとは聞いておりますけれども、強要にわたるような事実はないというぐあいに聞いております。 それから第二点の問題でございますけれども、これにつきましても参考人としての事情聴取は行ったと聞いておりますけれども、それ以上の、非常に強要にわたるとかあるいは強制にわたるとかいったようなことはやったとは聞いておりません。
○村山(富)分科員 これも少し事実関係を申し上げますと、 死の前日に至るまで、鉄道公安官及び当局職制による取調べが本人をまるで犯人扱いしていると述べていること、鉄道公安官が施行した現場検証における指示説明を求める態度、現に死亡の前日に鉄道公安官による再度の取調べが実施され、かつ、死亡当日に右取調べの続行が予定されていたこと、このほか、事故以来本人は待命日勤勤務とされ、鉄道公安官による取調べのほか鉄道管理局営業総務課、会計課、運輸長による事情聴取、警察における取調べが行われ、これらの事情聴取や取調べ時間外は駅長室又は出札助役室ないし出札休憩室において、職制等から命じられた始末書ないし供述書を連日、終日書かされていたこと、そのうえ、事故当日、相勤務者であった同僚に対し当局職制がこの事故を理由として全員を配転し、いわば連座して責任を負わせる旨を告知したことなどである。この事実を知った人一倍同僚思いの本人は強く心を痛めていたこと、このため、本人は日を追って体調を崩し、食欲を失い、精神的肉体的に極度に疲弊し、ついに死に追いこまれた こういうことを同僚の多数は述べているわけです。しかも、さっき申しましたように、奥さんには、おまえだけは信じてくれと言って心情を訴えて死に追いやられた。こういう話を聞いてどう思いますか、その辺、大臣、総裁。
○杉浦説明員 いやしくも国鉄の職員、私の指揮下にある職員が、どんな事情があったにせよそういうことで自殺に至ったということは大変痛ましく、残念に思うところでございます。そうしたことがないことが望ましいのは当たり前のことでございますが、その辺の事情もなおよく調べながら、これからの問題としましてそうしたことが起こらないように最大限努めていきたい、そういう気持ちでおります。
○三塚国務大臣 自殺はみずから命を断つわけでありまして、それなりの深刻な原因がその人を襲う、そういう意味でこれが果たして村山議員が言われるようなことなのか、また澄田常務理事のただいまの報告と両々相まっておるわけでありまして、しかし死の現実は現実であります。総裁言われましたように、今そんなことで、自後かようなことがありませんように、大変大事な時期でありますので、現場管理者一同心してあるべきことであろう、こう思っております。
○村山(富)分科員 これは見解が違いますと、事実認識が違いますと議論にならないわけですね。だから、やはりこれは事実は一つですからね、違うわけないのですよ。 そこで、私はこれは冒頭に何度も申しましたけれども、やはりこれから国鉄を再建するためには、労使が理解と協力を持って一体となって努力することが必要だ、それは国民のためにも必要ですよ。そういう実態をつくり上げていくためには、これからの労使関係のあり方というものは大変関心が僕はあるわけですよ。したがって、こういう事故が再び起こらぬようにするためにはその事実関係の認識と理解というものをやはり共通にしておく必要があるというふうに思いますから、もし違うのなら違う点を明らかにして、例えば公安官がどういう調べをやったのか、事実はどうだったのかということについての資料をひとつ出してくださいよ。
○澄田説明員 今のお話でございますが、私どもの聞いておりますところでは、他の出勤者四名と同じように警察署並びに公安において任意に参考人として事情を聞いております。そういった事実を聞いておりますので、そういう非常に強要にわたるような事実はないというぐあいに、私どもの調査の結果でございます。
○村山(富)分科員 ですから、これは恐らくやはり日記か日誌か何かあるでしょうからね、勤務の日記が。ですから、公安官がどういうふうに聞いたとか、何日何時から何時間どういうふうに聞いたとか、何を書かしたとか、いろいろあるでしょう。そういう資料を出してくださいよ。そして事実関係を明確にしなければ、今後の議論ができませんよ。検討ができませんよ、これは。どうですか。
○澄田説明員 自殺の真因につきましては、個人の問題もございますので、その調査記録について提出するということは、できれば差し控えさせていただきたいと思います。
○村山(富)分科員 いや、僕は、故人のためにも遺族のためにも、そこらはやはり明確にしてやらないと、それは浮かばれませんよ。奥さんに、おまえだけは信じてくれと言って遺書まで残して死んだ人が、事実関係も全然これはあいまいにされてわからぬまま葬り去られるなんというのは許されませんよ。だから、むしろ遺族のためにも事実関係は明らかにしてもらった方がいいと私は思うのです。 それで、二つも三つも資料はできませんから、さっき言った新橋の島田さんの問題については既に取り調べをしているわけですから、そこらの事実関係を明らかにしてもらいたい。できるでしょう、それは。
○杉浦説明員 私どもも、これからのこともございますので、再度よく調べます。調べますが、その結果を御報告するということは、今常務が言いましたように、個人のプライベートな中身にも入ってくる問題でもございますので、これは提出をさせていただきたくないと思います。
○村山(富)分科員 いや、遺族もそう求めているじゃないですか。だから遺族のことを考えるなら、むしろ――それは何も公にする必要はありませんよ。公にしろと言うのじゃないのですよ。僕だってそれは公にする気持ちはありませんからね。ただしかし、これから検討するのに、そういうような事実関係がもし間違っているとすれば、これは僕らが間違いなら間違いで直します。だから、何もかも言いなさいというのじゃなくて、やはり必要なことぐらいは出したっていいじゃないですか。当然じゃないですか、それは。
○澄田説明員 私どもも私どもなりに事情は聞いております。その事情につきまして、私どもの担当の現場の人たちが正確な情報を上げてきておるものと私どもは信じておりますし、先ほど総裁申し上げましたように、個人のプライバシーに関する問題でもございますので、私どもは私どもの調査結果をきょう先生に御説明しておるところでございますので、何とぞその辺を御勘案願いたいと思います。
○村山(富)分科員 調査結果を何もあなた、説明しておりゃせぬじゃないですか。事実は違いますというだけの話です。どういうふうに違うのかと僕は聞いておる。ですから、どういう方法でもいいですから、どこが違うのか、ある程度こっちも理解できるように、もうここでは求めませんから教えてくださいよ。 それで、これはこれから調査するという話があったけれども、人が自殺したのに、これから調査するなんという話はないでしょう。しかも総裁、あなたは過日社会党の関山議員の質問に対してこういう答弁をしているのですよ。これはやはり自殺の事例を言われて、 全体の数字は大変多いということでございまして、こうした事態がどうして起こってきておるのかという点も、これから私どももちょっと調査をさせていただきたい。全体の中の職員の心の動揺、不安、そうしたようなものがこうした数字に反映をしておるのではないかというふうにも思いますので、今後一層注意をし、職員に対するいろいろな意味での、広い視野での対応というものを考えていきたいというふうに今思っておるところでございます。こういう答弁をされていますね。その後、どういう調査をされて、そして総裁が答弁されたこの趣旨がどういうふうに具体的に生かされてきておるかということについてお答えください。
○杉浦説明員 今先生お話しになったようなことを実は私も一番心配をしております。今こういう改革の時期に、個々の職員にいろいろな意味で非常に不安、動揺というものがあると思います。そうしたことがこの不幸な出来事に結びつくようなことがあってはならないということを私は常日ごろ思っておりますし、また職員の集まりには必ずそのことは申し上げております。何かあるならば私に言ってくださいということも何遍も現場の人に申し上げているところでございまして、最も私の心配するところはその点にあります。そうしたことがまたあるいは事故につながりはせぬかというようなことも常日ごろ心配をしているところで、国会におきましてもそういう気持ちを率直にお話し申し上げたところでございます。 その後、いろいろな事例としまして、原因が何であったかということも調べさせていただいたわけでございますが、自殺の原因というものが、非常に複雑な要因があるように思いまして、これもなかなか決め手がないという感じでございます。あるいはまた、全体の職場の不安というものがそこにあったかもしれません。しかし、それは確証が得られません。その他いろいろな原因があったようにも思います。これからはそうしたことによって自殺が起こるということが絶対にないように、私どもも職員個々の気持ちに入りまして一層いろいろな施策を講じていきたい、こう思っておるところであります。
○村山(富)分科員 きょうは時間がありませんから細かな点は申しませんけれども、やはりそうした不安と動揺、みんなしていますよ、国鉄の組合員は、職員は。それはみんな国鉄なら安心だといって喜んで就職しているのだから、それがもう先行きが全くわからぬ、自分のあすはどうなるのだろうか、家族を抱えてみんな不安に思っていますよ。その不安に思って動揺している気持ちの中に、強権的にやられるような格好が出てまいりますと、それはやはり追い込まれていきますよ。そこらの実態というものを正しくとらえて認識してあげないと、これは大変なことになると思いますよ。 国鉄の当局はこれだけ強い姿勢で出てきている、あるいは職員に対している。それには運輸省が裏でやれやれと言って、あなたはさっきから元気がいいとか忙しいとかいうようなことを言われておったけれども、やりよるんじゃないですか、運輸省は。どうですか。
○三塚国務大臣 労使の問題でありますので、それは国鉄がおやりいただいておることなんですね。 そこで、今の話も、総裁が最後に立たれて言われたことで尽きるわけでございますが、労使関係は信頼関係だと私、冒頭御質問にお答えをさせていただきました。特に危機的な状況にあります国鉄の労使のあり方は、やはりお互いが共通のコンセンサスを求めるということだろうと思うのですね。棒をのんだような形ではなかなか前に進みません。そういうことの中で、これからの進め方、特に今総裁は、今後さようなことにおいて万全を期してまいりたい、こういうことでありますし、今度は労働組合の指導者も、やはりそういう意味で万全を期する形にならなければならぬわけですね。人間社会でありますから、私は話せばわかるだろうと思うのです。ですから、折り合える点は折り合わなくちゃいけないでしょうし、そんな点で基本的な問題は政府という立場の中で閣議決定をいたしておりますものですから、その改革の路線という基本的な方向は、主管大臣として相談を受けますればまた時にしっかりとそのことは総裁にはお頼み申し上げます、こうは申し上げております。そういうことで、御党におかれましても大局的な観点でこの国鉄の再生のために深い御理解をいただく、また政府もその中で対応してまいる、こういうことではないだろうかと思います。
○村山(富)分科員 時間が来ましたのでやめますけれども、最終的に総裁が答弁されましたように、こういう不幸な事態が起こらないように、これは長い間勤めてもらった人に対してやめてもらう、あるいは配転をしてもらう、大変な仕事をしてもらうわけですから、お願いする方がやはり誠意を持って理解してもらうように努力するのは当たり前の話でしょう。ですからそういう気持ちで、これから本当に労使が一体となって再建できるような、そういう基盤をお互いに努力しながらつくっていくということが大事だと思いますから、これまでの経緯も十分見きわめて、悪い点は率直に直していって、そしてそういう努力をしていただきたいということを最後にお願いだけして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
○久間主査代理 これにて村山富市君の質疑は終了いたしました。 次に、松浦利尚君。
○松浦分科員 大臣、今国鉄職員のいじめの問題がいろいろありましたけれども、九州宮崎の県民も運輸大臣やら国鉄当局からいじめられまして、レールが全部なくなるのですね。今度も第三次廃止対象路線に日南線が入っておりまして、第二次廃止対象路線に高千穂線ですね。第一次廃止対象路線の妻線はもうレールを外されまして、残っておるのは本線以外に余りないわけですね。吉都線が残る程度。 それで、国がもう既に国鉄改革を決めたことですから、総裁にお聞きするよりも運輸大臣として正確な答弁をお願いしたいと思うのですが、御案内のとおりに、国鉄再建法の手続に従いまして第二次廃止対象路線の高千穂線、廃止のための協議機関を設けました。ところが、廃止条件をクリアいたしまして、協議機関を開くのを中断しておるのです。なぜそうなったかというと、宮崎県北部経済発展のためにも何としても高千穂線は存続させたい、宮崎県知事を中心にして必死になって乗車運動を高めまして、条件をクリアして協議中断ということで今日来ておるのです。 ところが、この前発表になりました九州鉄道株式会社に高千穂線は載っておらないのですね。これが仮に分割された場合に、一生懸命宮崎県民が努力して高千穂線を残そうとして、今日まで継続、継続で来たわけですが、高千穂線はどこに行くのですか。――いやいや、国鉄じゃなくて、閣議決定だからあなたはいい、政治的なことだから。
○丹羽(晟)政府委員 運輸省の国有鉄道部長でございます。 高千穂線の問題につきましては、先生おっしゃいますとおり、確かに協議会で中断いたしているという事態でございます。それは、特定地方交通線を指定する要件の中に政令で定められた部分があるわけですが、高千穂線につきましては、旅客の平均乗車キロが三十キロを超しているというところが今の協議会を中断している理由ということで承知いたしておりますが、現在その問題につきましては、三十キロを超しているという事態が今後どういう形になるかということを、関係の私どもは事態を見守っておるところでございます。 もともと選定されました線区の特徴といたしましては、特定地方交通線ということでございますので、私どもの今進めようとしております国鉄改革の考え方は、御高承のとおり、再建監理委員会の「意見」に基づいて行っているわけでございますけれども、再建監理委員会の「意見」では、特定地方交通線というのは旅客会社が引き継がないということで決まっております。そういうことでございますので、高千穂線の問題は、今は特定地方交通線というところで私どもは考えておるわけでございます。
○松浦分科員 それでは、ずっとこれからも乗車運動を続けていきますね。私も全部高千穂線を利用しているのです、自動車を使わずに。臨時列車も走らせるのですよね。ずっと続けていった場合に、最終的には高千穂線はどこに所属するのですか。旧国鉄ですか。
○丹羽(晟)政府委員 今、来年の四月まで一年ちょっとの時間があるわけでございます。その間、この高千穂線の状態がどういうことになっているかということを、私どもはまずは見守っていきたいと思っております。
○松浦分科員 非常に不安に思うのは、あなたは見守っていくというふうに言うでしょう。我々は高千穂線を残すために一生懸命運動しておるわけです、沿線市町村を含めて。もちろん国鉄当局も、大分管理局などは一生懸命切符を売ったりして努力してくれている。そういう形で結果的にずうっと進んでいったときにどうなるのか、こう聞いておるのです。それが心配なんです。見守ってもらって、みんな廃止条件をクリアしております、こういう結果が出たときにどうなるのですか、そのことを的確に教えてください。
○丹羽(晟)政府委員 特定地方交通線を選定いたしました考え方は、鉄道特性があるかどうかというところの考え方から来ていると理解しております。それで、今いろいろと高千穂線の問題につきましてはデータが出ているわけでございますけれども、鉄道特性というのが客観的に認められるかどうかというところを見守っておるということを答弁したつもりでございます。
○松浦分科員 それでは、それが認められたときにはどこに行くのか、それをはっきり教えてください。
○丹羽(晟)政府委員 先ほど申し上げましたとおり、まだ一年有余の期間があるということと、それから、私どもはこれから国鉄改革関係の法案を今準備しておりますけれども、その法案との関係におきまして、今後の特定地方交通線につきましての必要なその場合の経過措置みたいなことも考えていきたいと考えております。
○松浦分科員 その経過措置というのは、残すために経過措置が存在するわけですか。その経過措置にもいろいろなものがありますね。だから、それを完全にクリアして実質的に――私たちは反対ですよ。法案が出たらまた大臣と議論をしたいと思いますよ。しかし、今私が心配しておるのは、一生懸命県民挙げて努力をしておる姿が無になってしまったときに困るわけです。一生懸命努力してきたけれども、結果的に高千穂線は残らなかったではないか、こういうふうになったときに、それは知事も困るし、沿線の市町村も困るわけですね。県民も困るわけです。ですから、その行き場所を、経過措置とかそういったことではなくて、具体的に一体どうなるのかということを示してもらわないと、それは不安で不安でたまりませんよ。 そうして、第三次廃止対象路線の日南線ですね。これも恐らく日南線というのは、日南海岸が南部の方がリゾート地区に指定されましたから、そうすると、一生懸命残すために乗車運動をするでしょう。そういうときに行き着く先がはっきりしておらなかったら、これはやはり政治家として、一生懸命努力をすればここでこういう成果がありますよという成果がなくて、それは知事だって我々だって旗を振っていけぬわけでしょう。 ですから、そういう点について、まだ決めておらぬというなら決めておらない、しかし、それを完全にクリアしたときには存続させるように法律的にも対処をする、そういう点をどうするのか。これは三塚さん、あなたのところはいいのです。新幹線は走っているし、本当に東北はいい、東京に近いから。はっきり答えてください。
○三塚国務大臣 あなたのところはいいと言われましたが、実は同じ条件の丸森線というのがありまして、私はあの再建法が成立をしました直後から、法令に基づきますと第三セクターで運営する以外に鉄道として生き延びる道はございません、実はつらかったのですけれども、こう率直に申し上げさせていただきました。相当知事初め町村長、地域住民から袋たたきに遭いましたけれども、しかし、自分たちが審議をし、国会の意思で確定をいたしました以上、それを言っているわけですね。 そこで高千穂線も、そのときに丸森線、高千穂線というのは同じ性格の線区でありましたが、そんなことで御努力をいただき、その後中断ということでありますけれども、今丹羽国鉄部長が言いましたとおり、それを見守っておるという形になっておったわけですね、その御努力を見ながらどうなるかと。 しかし、本来特定地方交通線は、新しい鉄道に再生をさせるためには、この線区は収支上からいいましても新しい鉄道会社の荷になりこそすれプラスにはならぬであろう、そういう意味で、当時の国鉄で、実は廃止の場合にはやたらに廃止しません、代替道路のない場合は残します、しかし、代替道路がきちっとあります場合は御辛抱をいただきます、ここまでやっておるわけでございまして、いよいよ大詰めを迎えてきておるわけであり、今御指摘の第三次線、これはまだわかりません、わかりませんが、国鉄はほぼ調査を終えて最終の断判をし、運輸大臣に向けて申請の準備に入るのではないだろうか。法律のたてまえからいうとそういう形になると思うのですが、そういたしますとこれは二千から四千。日南線はおっしゃるとおり対象区にその限りではなるであろう。 ただ、選定でありますから、国鉄総裁、国鉄側がいわゆる十三線と言われているやつ、それがどうなるのか、十三丸々なのか、あるいはその分がどうなるのか、こういうことでありまして、その最終決定の申請を待ちますと対応がまたおのずから変わってくるのではないだろうか、こう思うのです。言うなれば、二千以上四千未満であの申請が出てくるわけで、承認を求められるわけなんですから。そういう意味で、国鉄部長がそのまま実態を申し上げたというのは、あれ以上の答弁は国鉄担当部長としてでき得ない、こんなふうに思うわけであります。
○松浦分科員 今の大臣のお話を聞いておっても、高千穂線はどこへ行くのかわからぬですね。大臣もわかっておらないと思うのですよ。現実に国鉄再建法で第二次廃止対象路線になったけれども、廃止するという条件をクリアしておるわけです。県民が一生懸命、知事を先頭にして高千穂線を守っておるわけです。乗車率ふえるわけです。乗車距離も伸びておる。だから残っておるわけです。大切な路線だからこれからもみんなでそういう努力をしていくのです。ところが、今度の分割した九州鉄道株式会社には、初めから高千穂線はないわけです。しかし、国鉄再建法による手続でクリアをして、協議が中断をしてずっと存続の体制というのができておるわけですね。ところが、国鉄は解体をして、新会社には高千穂線は移譲されないわ、高千穂線は一体どうなるのか、そのことを聞いておるのですよ。高千穂線は一生懸命条件をクリアしてこれからも努力していくが、その行き着く先は、高千穂線はどういう形で残るのですか、そのことを具体的に聞いておるのですよ。 ところが、先ほど言ったように、法案の中にそういうものはまだない。だから、経過措置として法案の中に対応するのじゃないでしょうかと部長が言われたから、経過措置ということは経過だから、先にあるのかないのか、経過だから、ある程度年数がたってみたら取っ払ってしまったということになるかもしれぬし、そういう点が宮崎県民にとって不安だと言っている。そうすると、また第三次廃止対象路線で新たに日南線ができたわけです。だから、まず高千穂線の行き着く先を教えていただければ、私も安心するし県民も安心するし、そのことをお聞きしておるのですよ。おたくは第三セクターにすると自分で言われたのだから、第三セクターで残ればいい。うちの方はそういう条件で残ってきておるのです。それをどうするのか、まだわからぬのなら正直にわからぬ、これから検討しますなら検討します、そういうことも事実としてあるのですよ、大臣、ひとつもう一遍、どうするのか答えてください。
○丹羽(晟)政府委員 先ほどから私御説明しておりますのは、鉄道特性があるかないかというところの判断の問題にかかってくる問題ですから、それはある程度客観的でないといけないわけだと考えておるわけです。客観的にやるには、ある程度今の実態につきまして時間をかけて見守っていかないと客観性がないだろう、そういうことから必要な時間なりなんなりが出てくるので、その辺の措置につきましては経過措置を考えていきたい、こういう答弁をしたということでございます。
○松浦分科員 地方鉄道としての地域的な特性があると判断をしたときには残るのですね。それはだれが判断するのですか。条件をクリアしていく努力をしておる、その条件をクリアしておれば必要な路線である、特性を持った路線だということになるわけですか。そういう場合には残るのですね。
○丹羽(晟)政府委員 ただいまの協議中断というのは六十年の六月からだと思っておりますけれども、そういう意味で、まだこれからの国鉄が一年以上あるということ、それから必要ならばさらに客観性を見守るための時間がかかる、そういう事態を踏まえまして、経過措置を置くということで見ていきたいということを考えております。
○松浦分科員 その経過措置を置いて見ていくというのは、新しい会社が全部来年の四月一日から八分割されますね。その経過措置を見るのはどこが見るのですか、その間高千穂線はどこの所属になるのですか、それを教えてください。
○丹羽(晟)政府委員 高千穂線が今後そういう経過期間を置くということは、だれかが鉄道としての経営をしていかなければならないという事態になった場合のことでございますから、それは当然六十二年四月一日以降の話になるわけでございます。その鉄道会社は九州旅客鉄道株式会社がその運営をしていくような形になるだろうということで今検討はしております。
○松浦分科員 今の発言でわかりました。結局九州鉄道株式会社が、それを早く言ってくれればいい。時間がなくなる。えらいことだ、これは。 それから、あともう時間がなくなりましたので、大臣に、三島、北海道、四国、九州、九千億の基金、それによって赤字を補てんしていくという問題についてちょっと詰めたかったのですけれども、今の答弁を引き出すのにこれだけ時間がかかったものですから、また改めてさせていただくこととします。 今度は総裁、余りいい話じゃないのですが、前もって御連絡をしておいたのですが、去年の十月三日に、小林に東方保育所というところがあるのです。園児が九十八人。この人たちが小林から高崎というところまで十年間汽車に乗って遠足に行くのです。ところが、十月一日に国鉄に割引の申し込みをしたら、割引には十日かかるからだめだ。それじゃ、今走っておる九時二十一分発の列車に乗せてください、こう言ったら、昨年三月のダイヤ改正で、二車両編成だったけれども一車両編成だ、だから、九十八人もの子供さんが乗ると一般の乗客に迷惑をかけるからと言って乗車拒否ですわ、国鉄がですよ。乗車拒否。そうして仕方がないからバスで行ったのです。 ところが、子供さんは十年間、国鉄に乗るために切符ごっこといいまして、保母さんが切符ごっこをして、国鉄に乗りましょうじゃありませんけれども、愛する国鉄にということで、小さい子供さんにそういう努力をしてこられた。子供さんががっくりしたというのです。ところが、小林の駅の皆さんは、五月から切符の宅配といって、一生懸命国鉄の売り上げを上げるために職員挙げて各家庭へ切符を持ち歩きよるのだね。にもかかわらず、貨車繰りの関係で、あるいはかたくななどこかの上の方の関係で、結果的にその子供さんたちは遠足に行けなかったわけです。 これはまさしく国鉄の合理化が何の合理化か。逆に言うなら、利用する国民に対して合理化を行っておるようなものです。しかも小さな子供さんでしょう。与える影響は大きいですよ。国鉄離れをわざわざつくり出して、宮崎県のレールをはぐというのですか。この小さい子供は、大きくなったときに国鉄に恨みを持ちこそすれ、いいなんて思わぬですよ。小さいときの怒りというのは三つ子の魂百までもで、それはえらいことになりますよ。そういうことが全然忘れられておるのです。 確かに財政再建は必要。国鉄再建は必要。しかし、それはあくまでもあなた方はお客さんのために再建しようとするのでしょう。それなら、そのお客さんを結果的に犠牲にするということはあってはならぬですよ。そういうことをした人は今どうなっていますか。国鉄分割・民営の先頭切って旗を振っておるじゃないですか。ちょっとした職員はすぐ処罰ですよ。何かあったらすぐ処罰ですよ。従業員の人たちはすぐ処罰される。しかし、そういうことを行われた人については何らのこともない。私は何も処分せよと言っておるのではないですよ。少なくとも国民に向かっては愛される国鉄でなければならぬ。だから、従業員も規律を正しなさいと総裁は一生懸命言っておられると思うのです。あくまでも利用者優先。その点について国鉄総裁から明確にお答えいただきたい。
○杉浦説明員 事実関係につきまして後で常務からお話をいたしますが、今先生がおっしゃったとおり、やはり現場の臨機応変といいますか、地元の御要請というものに的確におこたえしなければいかぬと思うのです、私は率直に言いまして。どうも今の国鉄の体質からいいまして、いろいろな理由があると思います、これは後で理由を言いますけれども、結果としてそういう御要請にこたえられなかったような、そういう仕組みはよくないと思います。そこをやはりこれから改革していかなければならぬ、やはりお客様本位のそういう仕事に頭を切りかえていかなければならぬ、こういうふうに思いまして、あるいは先生のおっしゃることと違うかもしれませんが、そういう意味におきまして私どもは改革をしていきたい、こう考えております。 具体的にはちょっと常務から。
○須田説明員 今先生の御指摘になりましたこの列車は、実は一両編成でございまして、ふだんですと大体九十人ぐらい、ちょうど座席定員程度のお客様でございますので一両でということでございますが、この場合、私どもの反省といたしましては、増結をすべきであったと思います。と申しますのは、日曜日にはこれが二両に実は増結することになっていまして、増結用の予備車を持っておりますから、今後そのような点がございました場合には必ず増結手配をする。この場合その辺の連係動作が非常にまずかったようでございますので、今後遺憾のないように措置をするということを申し上げます。
○松浦分科員 総裁、私はぜひ今言われたように努力をしてもらいたい。そして現場の職員の人たちは、さっきから言いましたように、お客さんを呼ぶのに宅配までして努力しているわけです。ところが、今言われたように、車両繰りができぬとかなんとかということで、せっかくお客さんを連れてきても乗せることができぬというような状況でしょう。 これは一つの反省として、もう国鉄というのは間もなくなくなるわけだから、国鉄の生き残る道という言葉は間違いですよ。国鉄はなくなるんだ。そして新しい会社になるんでしょう、今の政府のやり方では。だから国鉄の皆さんも言葉を慎んでもらいたいのは、国鉄再建のためじゃないんですよ。国鉄はなくなるんです。あなた方はその整理人だ。それを何か国鉄は再建されるがごとく宣伝をするのは、僕は間違いだと思う。今の行き方は、国鉄の再建ではなくて、新しい国民に対するサービスを民間会社でやる。だから国鉄はなくなる、そういうふうに理解をしてもらって、サービスについては、国民の皆さんに対して国鉄としての最後の最大のサービスをすべきですよ。私は、今の政府の発想はそういうところに根拠を置いておると思う。しかし私たちは、国鉄を残す努力を法案を提出してこれから委員会で一生懸命やるつもりですから、そういう意味で運輸大臣も我々の意見にぜひ耳をかしていただきたいと思うのです。 まだ時間がありますけれども、七分ぐらいおくれておりますから、五分くらい私の質問で正常に戻したいと思います。いろいろなことを申し上げましたけれども、ぜひ労使一体となって最後の、最後というわけじゃありませんが、国民の足である鉄道を守るために頑張っていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○久間主査代理 これにて松浦利尚君の質疑は終了いたしました。 次に、滝沢幸助君。
○滝沢分科員 委員長、御苦労さま。大臣、御苦労さまです。連日お疲れのところ、しかし大臣よりも疲れているのが国鉄でございましょう。 そこで、今ほども大変適切な御論議を拝聴していたところでありますが、事ほどさように国鉄が抱えている苦悩は大きいのであります。我々が地方住民とともに見詰めておる目の前で、国鉄がいわば大きな改革、さま変わりをされまして、そして特に地方赤字線のごときものが移譲される、第三セクターというような今の議論のごとき姿になってくるわけでありまして、時の移り変わり感無量というところであります。 それにしましても、実は私の選挙区は福島県二区、会津でございますが、あそこに会津線というのがございまして、これが新しいそれこそ第三セクターでできますのは、日光からの鬼怒川線と申しましたか、これとの結びつきをも含めて大変心配しているわけであります。ようやく会津線も、会津若松の市長さんを初め下郷町、田島町その他の町村でも、第三セクターを受けざるを得ないというように理解をされつつある状況であります。 問題は、しかしそれが今後どのように採算が立つものだろうか。心配されることは、それは今のコンサルタントをお願いしての説明からいうと、二十年でどうだろう、二十五年で幾らかなりとも黒字になろうかというようなことが言われているわけであります。ただ、地元でいろいろ心配しますのは、今新しい会社を設立しようという設計書が、最初から二十年しても三十年してもこれはもう黒字にならぬのだというものは出すわけにいかないだろうから、多分に長期処方せんは、これは将来お治りになるんだというふうに、いわばがんの病人も、もう大丈夫だ、春になればお元気になられる、秋になれば元気になると言っているわけでありますから、そのような処方せんであっては困るなという心配をいたしているわけであります。 そういう面につきまして、いわば国鉄のいわゆる民営・分割の大綱と結びついての地方赤字線の位置づけ、その中における会津線の将来はおおよそいかなるものであろうか、地方民を代表してこれをちょっと承らしていただきたいと思います。
○三塚国務大臣 御指摘のように、会津線のあり方について、市長を中心に、また選出議員団大変御苦労いただき、御協議をいただいておることを承知をいたしておりますし、いよいよ第三セクターでやむを得ないのかな、こういうことのようであり、さらに第三セクター、収支の面で電化の問題を何とかある一定区間だけでもという、これまた知事名の御陳情などもちょうだいをいたしておるところであります。 地域鉄道という立場の中で、新しい鉄道が新生いたしますためにということでさような御決定をいただくということは、国策に沿っていただいたという点で、会津線の将来について国側としてもまたでき得ることならば御協力を申し上げなければならぬだろう。ただ、限られた財源の中で、特に電化の御陳情をいただきましたときにも、このことの至難さ、難しさということも知事には率直に申し上げさせていただきまして、それが前提で第三セクターをということになりますと事柄として難しくなります、そういうことを申し上げさせていただいておったところであります。 私自身、会津線はよく知っておりますし、野岩線の経過も多少関係させていただいて知っておるものですから、総合的に判断をして取り組んでいかなければならぬ。福島県が、また会津若松市が、地域がそういう御決心をいただいたことについて、この鉄道が鉄道として機能するようにこれまたサポートしていくことは当然であろう、このように思っております。
○滝沢分科員 御配慮感謝にたえません。 これはちょっと細かいことになりましょうが、今の線路は大変老朽しているとのことでありまして、こういう施設を手入れをして渡していただけるものだろうか。まあ、花嫁さんも来ますときは何ほどかの衣装直しをして来ますから、そういう面で、国鉄が所有していらっしゃるうちにすっかり模様がえをしてちょうだいできればこれはいいことだし、あるいはまた、これらの資産の所属はどうなるのだろうか、貸与されるものか、新会社に移譲するものであろうか、そういうことも大変心配して寄り寄り我々が語らっているところでありますが、どうなんでしょう。よく、花嫁に裸でおいでください。まさか裸で来る者はないでしょうから、どうかひとつたくさん着物を持たせてほしいな、こう思っております。
○丹羽(晟)政府委員 昨日もこの委員会で会津線の問題を御議論いただいたわけでございますけれども、そのときの議論の中でもございましたが、現在の国鉄の財政状況でございますので、投資につきましては極めて抑制的に考えざるを得ない。ただ、その中でもやはり安全運転ということはどうしても大切な問題でございますので、安全確保のための必要な投資、そういったようなことは、会津線につきましても必要な部分につきましては行っていかなければならない、こういうことで考えております。
○滝沢分科員 何だかハンドバッグぐらいを持ってくるみたいな話で、ちょっと心もとない感じもしますけれども、トカゲのしっぽみたいに切って捨てればいいというものではありませんで、それこそ大臣は国会の中でも卓越した頭脳と良識の持ち主ということになっておるわけでありますから、ひとつ多くを御期待申し上げたいと思います。 ところで、国鉄よりももっとくたびれているけれども、国営でないがためにどうにもならぬで苦労しておりますのがバス会社です。これはとっくに赤くなりまして、いろいろと政府また県等の補助金もちょうだいしながら、あえぎあえぎ――昔は木炭バスがあえぎあえぎ坂を上りました。そのころは会社の方は大変調子がようございまして、今はバスそのものを見れば大変近代的な冷暖房の、それこそスマートで勢いがいいなと思うのだけれども、しかし会社の方はあえぎあえぎになりましたね。そういうことを思いますときに、赤字路線バスについてどのような援助をこれからされようとしておるのか、ひとつ承りたいと思います。
○近藤政府委員 担当の政府委員が参っておりませんので、私がかわりましてお答え申し上げます。 赤字地方バス路線につきましては、運輸省としても最重点の施策として今まで予算措置を講じておりまして、来年度につきましても、ほかの補助の予算が軒並み削減される中で、この地方バスの運行確保のための補助金につきましては、対前年六千五百万円増の九十八億七千七百万円計上いたしまして、地方バスの運行の確保を図っていきたいということで最重点の力を入れておるところでございます。
○滝沢分科員 鉄道の方は移譲されてこれも前途なかなか容易でないわ、バスもなかなかでは話になりませんで、どうか大臣、ひとつ温かい措置をお願いしたいと思います。 ところで、これは大臣に御礼申し上げなければならぬことでありますが、福島空港がいわば認知をしていただきまして、籍は入ったけれどもこれから養育費をというところのようでございまして、どうかひとつこれが方針どおりにうまく建設ができますように。つきましては、いかなる将来計画でこれが開港に至るものだろうか、ちょっと計画を漏らしてちょうだいいただければありがたいと思います。 〔久間主査代理退席、主査着席〕
○三塚国務大臣 これは今回地区採択を政府がいたしたわけでありまして、これから調査に入らせていただきます。たしか千五百万でありますので、これに県がプラス千五百万、事業費の二分の一補助ということで国費ベースで千五百万、こういうことでありますから、三千万で福島空港のあり方、また進め方をどうするかということでこれに取り組むということになりまして、通常実施設計が進みまして三年目ですか、工事に進みますのはその状況を判断いたしまして取り組むということになっておりまして、福島空港の場合は関西新空港開港時に間に合わせ、これに飛来する、こういうことの目的でございまして、それに十分間に合うように取り組む、こういうことになっておると承知いたしております。
○滝沢分科員 大変御親切な御理解をいただきまして、ありがとうございます。関西空港ともどもこれができますときにどのようになっているかということは、全く日本の経済の状況に負うところなのでありますが、どうかひとつ十分に調査をちょうだいしまして、一日も早い供用にたどり着きますようにお願いしたいと思います。 ところで、実は運輸省におきまして新しい試みとして国際観光モデル地区の指定というものを計画されていると承っておりますが、実はこれは選挙区の話だけでどうも恐縮でありますが、大臣、お互い苦労している中、どうかひとつ……。 そこで、会津若松、さらには磐梯区域というものが立候補しているわけでありまして、これは今白虎隊とおっしゃっていただきましたように、会津といえば白虎隊、こういうことでございまして、白虎隊が今日の社会にどのように受け入れられているかはわかりませんけれども、しかし今日本で最も必要にして欠けたるものは、白虎隊のごとく一身を賭して祖国を守る、こういう気構えだろうと思いまして、大いに顕彰していただきたいと思っているわけであります。ロマン・ローランがこれを褒めたたえ、ヒットラー、ムッソリーニが大変称賛をして、いろいろの記念碑等を贈っているわけでございます。 一方、さっき磐梯と申しましたその途中に例の猪苗代湖、そして磐梯山、ここには野口英世という、あのガーナでありましょうか、黄熱病の研究をなされた医聖と言われる方を輩出してその記念館等もございますが、事ほどさように、観光地としては外国人が見ていただくには大変格好な場所と思うのでございます。 また一面、最近は古墳等の研究も進んでおります折から、どうも会津の文化は大和文化に匹敵し、それにもまさる文化があったとされるような研究も発表されておりますけれども、そういう歴史のある場所であります。 もちろん、風光明媚というのは大臣がよく御存じの会津でありますが、どうかひとつ国際観光モデル地区として指定が成功しますように、その要素は今応援演説を申し上げたところでありますが、十分これの資格あり、こういうふうに自負しているわけであります。これらの計画はいかに進められて、しかもいわゆる会津・磐梯地区が当選の可能性はいかがなものであるか。これは中間発表なんというものが選挙にはありますから、どうかひとつよろしくお願いしたいと思います。
○仲田政府委員 国際観光モデル地区構想、先生もよく御承知かと思いますけれども、これは全国的な規模でやりますが、外客誘致という意味で他の地区の範になり得るようなもの、そういうような自然的条件ないし歴史的なものを持っているところをつかまえましてこれを整備していこうという構想でございまして、考え方といたしましては、今先生が御指摘になりましたような魅力ある観光資源を有している場所でなくてはならない、これは当然のことでございますが、魅力ある観光資源というものの考え方、いろいろございますが、かなり幅広く柔軟に考えていこうかと思っております。 それから二番目に、これは新しい発想なんですが、外国人の観光客が一人で歩けるような状態のところをつくりたい、またそういうところを選びたいということでございます。これは御承知のように、宿泊施設とか交通施設、そういうものもございますが、特に案内標識でございますね、こういう点で欠けているというような観光地が多うございますので、ひとつこういう観点からまた外客の誘致というものを見直してみようということでございます。 それで、当然ながら、こういうものを設備するために地元、特に道府県レベルの積極的な対応、取り組みというものがやはりなくてはなりませんし、国がみずから主導権を握ってやることではございませんで、地元の熱意というものに国ないし国際観光振興会というものが御支援申し上げて、それでこういうものを受け入れ態勢をつくっていこう、そういう構想でございます。 会津若松・磐梯地区のお話についても、よく私ども事務的に伺っております。非常に地元からも熱心に、いろいろと我々ともにこの地区の魅力についてのいろいろなお話、意義についての御見解も伺っておりますが、大体二年ぐらいかかってこの構想を固めまして、実は二月の十五日に指定の申請を締め切らせていただきました。そこから現在その中身について、ヒアリングとかそういう方法で審査をちょうど開始したところでございます。できれば年度いっぱいに何とか目鼻をつけたいと思っておりますが、そのとおりいくかどうかは、まだその辺の見当もはっきりはついておらないわけでございます。まだ審査の途中でございますので何とも申し上げられませんが、ただいま申し上げましたような考え方でこういう地区を選んでいきたいというふうに思っております。
○滝沢分科員 これはこの年度いっぱいぐらいに、指定地が十カ所見当と聞いておりますが、できましたならば、これはそれで終わりですか。それとも二次、三次と、どんどんふえていくものでございましょうか。いかがなものですか。
○仲田政府委員 その辺は、今率直に申し上げて、まだはっきりと決めておりません。一次、二次、三次とか、そういうものをやるのか、一回でかなりのところまで踏み切ってしまうのか、ただ、審査をしていく途中でおのずからその中身というものがわかってまいりますから、そういうものをよく見た上でそういうことも考えてみようかと思っております。
○滝沢分科員 ところで大臣、そういうふうにして世界のお客さんを日本に招いて、そしてよき点を見てちょうだいするということは非常に意義のあることでございますが、しかし、ややもすればこの観光というものが非常に品位を問われる面も決して少なくはない、こういうふうに思うのですよ。 私は、きのう、環境庁長官に対しまして、尾瀬の自然を守ることを質問し、お願いをしたことでありますが、そのとき申し上げましたのは、しょせん自然を守るないしは文化財や文化資源を守るというようなことと観光とは、どうも結びつかないものなんである、相両立しないものなんである。 今、あれは京都ですか、古都税とかなんとかで事やかましくしておりますのは。ところがああいうのも、本当に信仰のためにおいでになるお客様なんだろうか。そうならば税金を取るのはおかしいのでありまして、遊山見物ならば税金ぐらいは奮発してもらってよろしいことであります。そういうあたりでありますが、私はいつか三千院なんかを見まして、あの木の廊下、それを、何も女の方に恨みがあるわけでありませんが、かかとの細い靴でガタガタガタガタと一日何万人もお入りになる。あるいはまた石舞台なんかを見まして、こんなにさせておいたならばこの石舞台の石も摩滅が大変じゃないかな、こう思いましてね。 今のような野方図な観光政策、そしていわば品位の低俗な観光の状態をしていったならば、尾瀬だけではありません、三千院、石舞台だけではありません、我々が神聖にして手を触れるべからずとしておきましたものが、文化の名において、学術の名において扉を開かれていく。そして今度は、例えば田中総理大臣の功績でございましたが、モナ・リザが日本に参りました。そうしましたら、何百万人という人が、二分だか一分だかわかりません、どんどんどんどん見たわけでしょう。あの中の果たして幾割が本当に絵画に対しての愛情と理解と尊敬を持ってごらんになったものか考えれば、私は、文化国家というこの日本の定義づけ、甚だ寂しいものであるかもしれませんと思うのですよ。 今私たちの世代において、二千年、三千年と受け継がれてきたそれらの自然や美術が破壊されていいものか。それほどの権利を我々は今持っているか考えますと、全く我々が謙虚に反省をしなくてはならぬことがあろうと思いますが、観光政策というものが観光地の生活の源として大いにこれは促進されなくてはならぬことではありますが、他面、品位のある観光政策にしていただかなければ悔いを千載に残そうと思うのでありまして、どうかひとつそういう意味の御指導の理念といいますか、御決意といいますか、大臣に最後に承らしていただきたいと思います。
○三塚国務大臣 滝沢議員の大変哲学的な、また観光の基本を見詰めた御提言をちょうだいいたしました。 運輸省、観光行政も預かっておるわけでございまして、局長も聞いておられるわけでありまして、今後の観光行政を進めるに当たりましてベースに取り入れさせていただきながら、そういう我が国の文化、よさというものを進めていかなければならぬと思っております。 局長言われますとおり、かねがね会津磐梯につきましては、私も熱心な御陳情をちょうだいをいたしておるわけであります。日本のよさ、やはり日本でなければならぬよさを外国の方に見ていただく、そのことが人類の共通の交流になるでしょうし、そのことがまた世界平和へも大きくはつながっていくことに相なるであろう。そういう意味で、いみじくも白虎隊、会津といいますと白虎隊。しかし、やはり今先生言われました野口英世という不世出の大変な医学者、哲学者が輩出をし、日本の名声を高からしめたことも事実でございます。その猪苗代、雄大な磐梯、そしてそこに住む人々の純朴な姿、それはやはり日本の心だと思います。そういうことを今後の中において御紹介を申し上げる、またそのことで、なるほど日本人というのは、日本国家というものはこういうものかということの御理解をいただくならば、これからの国際社会において、日本も非常にいろいろな摩擦で、金もうけ専門のそれだけしか考えない民族のように言われることも、そこで多少効果が、そういう意味のそうではないという真の姿を見ていただくという意味で効果があるのかな、こんなふうに思っております。 しかし、私は今回の問題については、陳情はこちらにすぐやりますけれども、局長が公正な立場で哲学を踏まえてその原案をつくるはずですから、その原案を見ることを楽しみにいたしておる、こういうことで御答弁にかえさせていただきます。
○滝沢分科員 三塚大臣の卓越した指導力に多くの期待を申し上げまして、今後の御健闘をお願いしましてつたない質問を終わらせていただきます。 大臣、ありがとうございました。委員長、ありがとうございました。
○相沢主査 これにて滝沢幸助君の質疑は終了いたしました。 次に、東中光雄君。
○東中分科員 六十五年に花と緑の万国博覧会を、大阪市の東部にあります鶴見緑地でやることになっておるのですが、それのアクセスだということで今社会的に言われているわけですけれども、環状線の京橋から一号線及び大阪生駒線を経て鶴見緑地に向かう新しい地下鉄を建設するという方向で、今大阪市は軌道運輸事業特許申請書を昭和六十一年一月三十一日付で三塚運輸大臣、江藤建設大臣あてに出しております。知事経由ですので、まだ到達していないかと思いますが、運輸省当局の方ではその実態について、概要はもう御承知だと思うのでありますが、そのことについてお伺いしたいのです。 最初に大臣にお伺いしておきたいのですけれども、新しい鉄道を建設するということになりますと、その鉄道を利用する乗客といいますか、輸送需要という実態を見て、その実態に見合った路線をつくっていくというのが大原則だろうと私は思うのですけれども、運輸省の方針としてそういう方向でやられておるというふうにお伺いしてよろしいのでしようか。
○三塚国務大臣 新線建設は、まさに旅客需要が基本です。それと投資採算性、これらを加味して決定していく、こういうことになります。
○東中分科員 それで、大阪市からの特許申請書での新設理由を見ますと、花の万博ということではなくて、この地域における状況を詳しく書いてありまして、その実情に沿って例えばこういうふうに書いてあります。「城東、鶴見区を中心とする本市東部は主として住居系の地域で、近年公営住宅の建替え等による中高層住宅の建設が進行し、また、府道大阪生駒線沿線では、都市型工業も発展しております。この結果、大量の通勤、通学流動が発生しており、」区画整理事業なんかが進むと輸送需要がさらに増大することが予想される、こういう地域の条件を言いまして、この地域は、京阪本線と片町線というのがあるのですが、その中間の地域で、間隔が非常に広いものだから、鉄道サービスの谷間になっているというふうに書いてあるのです。まさにそうだと思うのです。そしてそこの道路といいますのは、国道一号線から府道大阪生駒線、この道路はバスを中心にしているんだ、バスが非常にふくそうしておって道路混雑が激しく、バスの走行速度も低下してその機能が十分発揮されぬ、そういう実情だからここへ鉄道を引くんだ、こういうことですね。それは、前に出されておる都市交通審議会答申第十三号の線からいっても沿っておるものだ、こういうようになっておるのですね。まことにそうだと私も思うのです。 それでいきますと、京橋から国道一号線を過ぎて、鶴見区役所の茨田横堤というのですが、そこからさらに進んで大阪生駒線の先まで、市の東端のところまで行くというのだったらわかるのです。ところが、その区役所前からずっと北上をしまして、そして鶴見緑地の中間へ入っていくわけです。そこに終点をつくろうということになっているのですね。ところが、その鶴見緑地の方へ上がっていきますと、そこはもう緑地で民家はない。そのすぐ東側は田んぼですよ、私も見てきたら。その近くというのはほんの少ししかない。これは需要がないのです。花の万博の半年間の事業をやっているときだけはそれはあるかもしれぬけれども、北上してしまうと、それを目的にしないで真っすぐ東へ来た場合は、そこは物すごく込んでいるのですが、そこへ行かないということになるのですね。これは需要実態というものに即した路線ではない、言うておる理由と途中で違った路線になってしまったということがあるのです。 この点は、もし申請が出てくればひとつぜひ検討をしていただきたい、こう思うのですが、どうでしょう。
○服部政府委員 この大阪市の申請に係ります鶴見緑地線でございますが、先生も申しておられましたように、私ども、現在まで大阪府からの進達がないものでございますから、申請書を見ておるわけではございません。したがって、内容については必ずしもつまびらかにしておりませんが、およそのことは把握しているつもりでございます。 もちろん、こういったキロ当たり二百億とかいったような膨大な投資をいたしましてつくる線でございますので、できるだけ多くの利用者の方に広く便益を享受してもらえるような形で整備されることが、何よりも必要だという基本認識は持っております。進達がなされた段階で、よくその辺の事情を調べて対応してまいりたいと思います。
○東中分科員 ここのバス路線の現状を申し上げますと、京橋あるいは大阪あるいは天満橋からこの路線を通って茨田大宮あるいは茨田安田まで至る、今北上しているところを真っすぐに行く路線バスは、近鉄バスが百六十六便、それから大阪市バスが四百七十八便、京阪バスが九便、合計六百五十三便、往復にしますと千三百六便バスが通っておる。物すごい渋滞が起こっておるのは、今ここで言っている北上するのじゃなくて、北上する方向へ行くバスは一つもないのです。緑地の方へ行くのじゃなくて、真っすぐ大阪生駒線を東の方へ行くバス、今の計画では地下鉄の行かないところへ行くバスが今言ったような状態なんですね。 そしてそこの渋滞というのは、例えばこれは先月の、八六年二月の状況を私は警察の統計で調べてみたのですけれども、そうすると、茨田浜というのがあるのですけれども、これは、計画でいったら北上してしまって地下鉄の及ばないところですね、もう少し真っすぐ延びればかかるところですが、その茨田浜というところの交差点では、東行きが、八六年二月一月間で、二十八日ですけれども、百六十四時間三十五分停滞している。この停滞というのは、今の統計では、五百メーター以上車が並んで三十分続く状態、そういうものを集めた停滞が一月に百六十四時間三十五分、一日にしますと五時間停滞しているというわけですね。五百メーター並んで三十分動きがとれぬような状態というのが毎日五時間ある、これが東行きなんです。西行きは四十九時間四十五分。同じ線で、国道一号線それから大阪生駒線の、今度地下鉄が通ろうと言うているところの交差点で言えば、東行きが四十分の渋滞、それから西行きが十九時間三十五分の渋滞。これだって非常に大きな渋滞なんです。 今まさに渋滞でどうにもこうにもならなくなっているところの近くへ行ったら、地下鉄は横へ行ってしまうのです、肝心なところは行かないのです。こういうふうな計画というのは、本当に花の万博ブームで実情に合わないという実態なんですね。そういう渋滞をこそ高速鉄道で輸送するということが必要なんじゃないかというふうに思うわけです。 もう一つ申し上げておきますと、人口にしましても、北上して鶴見緑地の真ん中に終着駅をつけますと、そこへ行ってそこから乗り得る可能性のある町というのは、焼野というのと浜五丁目というのが、そこへついた方がぐあいがいいというところなんです。そこの人口は八百三十九世帯、二千六百二十二人しかいない。私は調べました。ところが、この途中から横へ行って行かない方、真っすぐ行った方、そこにどのくらいの人口があるのかといいますと、これは諸口あるいは徳庵、中茶屋、安田、浜、茨田大宮というのがあるのですが、この人口は九千四百十一世帯、二万九千四百二十人、それだけの人が今、停滞でもうどうもこうもならぬといって困っているところへ、その近くまで行ってすっと横へ行ってしまうのです。そこはもうどうにもならない。これで今度は、そこまで地下鉄がつきますと、今あるバスが来なくなりますね。そうすると、そこの人はたまったものじゃない。 こういうことをなぜ申請するのかなということを思いまして、最初にお伺いしましたような、やはり利用実態に応じたやつを――だって、採算という点からいっても、万博のときの半年以外は乗る人がほとんどおらぬというような、そんなものではどうにもならぬと思うのですね。そういう点をひとつぜひ実態を調べていただいて、御検討をお願いしたい。
○服部政府委員 ただいま先生が幾つかの点にわたってお述べになりましたことが、この鶴見緑地線という地下鉄建設プロジェクトを取り巻くすべての客観事実であるとすれば、まさに先生御指摘のように私どもも伺っておりまして、えっという感じを持つわけでございますけれども、もう少しその辺は、申請者である大阪市の物の考え方、なぜそういうふうな計画にしたのかというような点、つぶさに向こうの意向も聞きまして、いろいろな客観的データも調べまして適切に対応してまいりたいと思います。 それからもう一点申し上げておきたいのですが、私ども、この地下鉄を花と緑の万博のためにつくるなんというようなことは毛頭考えておりませんで、そうした一過性の催しのためにこれだけの金のかかるものをつくるというようなことは一切考えておりません。要するに、この地域の大勢の利用者の方のために有用な地下鉄をつくる、それならばわかるというスタンスでございます。
○東中分科員 まことに私たちも今運輸省の言われたとおりでなければいかぬと思っておりますし、前に大阪で七〇年の万博をやったとき、新御堂筋をつくって地下鉄と北大阪線をつくったのです。それは関連のアクセスでつくったのですけれども、結局万博へ行く道というのは、北大阪線は臨時につくって、そこからは終わったら廃止したのですね。今度も当然、真っすぐ延ばして必要なところまでやって、それで緑地に必要なんだったら支線で臨時につくるというのなら、それはつくってもいいんじゃないかと思うのです。しかしそんなことをせぬでも、拡大する緑地の、万博をやる場所の南側を阪奈道路が通っているわけですから、広い会場の真ん中へ行くか、端へ行くかというだけの違いなんですから、実情をつぶさに御検討いただいて、実情に見合ったようにひとつぜひお願いしたいということを申し上げておきたいと思います。 もう一点、全く別のことをお伺いするわけでございますが、ハイタク労働者の労働条件の問題なんです。 一、二年前、八四年ごろから大阪では、タクシーの電子メーターと直結をしたコンピュータ一システム、運行管理システムといいますか、そういうものが設置されるようになりました。大阪府で百六十九社あるのですが、その中で四十社ぐらいがそういうものを採用するようになってきたのです。しかし大部分のところは――それは運賃の計算なんかをする事務の合理化、効率化ということでコンピューターシステムを入れているわけでありますけれども、これを入れますと、三十項目ぐらいのデータを記憶させて計算することができるというのですね。それはもういろいろなことがデータで出されてまいります。走行距離、走行時間、それから実車時間、実車走行距離、いろいろ出ますけれども、その中で、タイヤが回っている時間、逆に言えばタイヤがとまった時刻、そこから、とまっている時間、そのすべての時間を集計する、累計するというのが全部だあっとコンピューターに出るのですが、そういうコンピューターシステムができました。 それで、大阪でも相当大きな会社に属しますトモエタクシーという会社があるのですけれども、ここでは賃金体系がころっと変わってしまって、実ハンドル時間というものを労働時間算定の基準にするというふうになったわけです。といいますのは、その実ハンドル時間といいますのは、タクシーの車が動いておる時間なんです。お客さんが乗っておって運転しておっても、信号待ちしたら、その間は実ハンドル時間外になるわけですね。渋滞で動けぬかったらそれは全部実ハンドル時間外です。だから客待ちをしておってもそうですし、とにかく動かなかったらだめなんですね。メーターが動いておったってだめなんです、実ハンドル時間じゃない。実ハンドル時間プラス一乗務について一時間、それが労働時間なんだという定義をしておるのです。 〔主査退席、久間主査代理着席〕 そうしたら、この労働者は朝八時半に出庫した、夜の十一時半には帰ってこいということになっておって、そう帰ったことにしなければ、日報にそうしないと怒られるからそういうふうにしているわけです。そんな時間に帰ってきたら、労働時間に満たない、八時間労働になっておらぬということで賃金カットされておるのですよ。これはひどい話で、こんな概念というのはどこからも出てこないのですけれども、実際上それをやっておるのですよ。 何とひどいことをやっておるのだなと思ったら、このコンピューターシステムを採用した後で、月間の水揚げノルマを六十五万というふうに設定しているのです。そして労働時間のノルマを二百八時間という設定をしておる。二百八時間というのは八時間労働で二十六日間働いたら二百八時間になるという計算のようです。何で出てきたのかさっぱりわからぬ。そんなものは普通はだれでもやっておることなんですよ。ところが、それが今言ったように、労働時間というのは実ハンドル時間プラス一乗務一時間といって、実ハンドル時間は何ぼかというのはコンピューターにかけて会社しかわからぬわけですよ。労働者は朝早くから夜遅く、未明まで働いて帰っても、きょう何時間働いたことになるのかわからぬ。 コンピューターヘインプットする、入れるか入れないかというのも会社がやるんで、労働者にはわからぬ。時間がどうにもならぬわけですね。それで残業を何時間やっても、ハンドル時間の関係で二百八時間に達していないということになったら、残業は一切認めない。だって労働時間、残業どころじゃないわけですから。逆に賃金カットされる。これはひどい話です。それが嫌なら六十五万円以上揚げろと言うのです。六十五万円揚げた場合にはそういう計算はしないで、この規定にかかわらず、六十五万円以上を三千三百四十円で割った時間が労働時間になるのだ、こういう考え方なんです。それでいろいろ計算してみましたら、六十五万円以上揚げたらちゃんと労働時間をやったことにしてあげます、それで残業は残業として払いましょう、こういうことになるシステムなんですよ。これは奴隷労働よりもまだひどいというふうに思いますが、そういう実態なりを御承知でしょうかどうでしょうか。
○服部政府委員 先生の申されましたことが事実とすればという言い方も大変失礼なわけでございますが、本当に事実とすれば大変問題でございます。私ども本当に、先生のこういった御質問があるまで、そういったことがあるというふうな話一切聞いておりませんでした。その点もちょっと不覚であると思いますが、早速にも実態を調査いたしまして、事実かどうか確認してみたいと思います。
○東中分科員 結局六十五万を揚げなさい、揚げてこなかったら労働時間に計算してもらえないものだから――今ここに一人の労働者の勤務実態の時間を書いたのを持ってきたのですけれども、これはトモエの労働調査書、十二月分ですけれども、例えば朝九時に出勤して、それで日報上の入庫は十二時三十分。九時出庫のときは十二時三十分に入庫したことにせぬかったら、会社で認めてくれぬものだからそうしておるのです。しかし、実際は朝の四時三十五分に入庫しておる。それで残業が四時間余り。四時間五分でございますが、残業は四時間五分という計算になるのだそうです。 それから次に十一月二十三日のやつは、八時に出庫して終業は十一時三十分ということになっておって、実際は三時二十分まで働いた。そして時間とすれば三時間五十分残業したことになっておる。そういう計算でずっとやっていって、一カ月たって水揚げが六十一万六千八百五十円ということになった。六十五万に満たないわけですね。そうしたら、一切その残業はもう時間内になっておらぬというわけです、労働時間が実ハンドル時間でいくから。そういうことでやられて、それではかなわぬからというので、労働時間二百八時間に達したようにしようと思ったら、朝までやってもこうなるから、日曜でも出ていってやる。そうして六十五万超したら残業なりなんなりを認めてあげよう、こういうやり方ですね。本当に体を壊すということになるわけです。こういう中で、ことしの一月に二人、人身事故を出しました。それも午前三時ごろ、あるいは午前二時ごろ、皆十一時台に帰っていることになっている人が実際は走っておるわけですから、それで事故を起こしておる。こういう状態なんで、本当に運輸規則の建前からいっても、二十一条の三あるいは二十一条からしましても、運輸省の立場からいってもゆゆしい問題だと思うのです。 と同時に、労働省、来ていただいておりますか。――労働監督署の方から見られても、本当にこれは残業を払わないのですから、逆に満たないといって賃金カットをされておるという状態ですので、しかるべき措置をとってほしいと思うのですが、いかがでしょう。
○菊地説明員 御指摘の点につきましては、労働者から監督署に賃金問題として申し出がございました。現在調査中でございます。調査の結果、基準法等に問題がありますれば適切に指導してまいりたい、かように考えております。
○東中分科員 それは指導じゃなくて、これは労働時間の残業手当を払わないということになったら犯罪でしょう。
○菊地説明員 労働時間の実態によって、例えば残業時間が適正に管理されていない、割り増し賃金が払われていないということになりますれば、基準法違反の問題が生じます。その場合には是正させるということになります。
○東中分科員 ひとつ単に指導なんて言わないで、犯罪かもしれぬということですから、そういうことも含めてそれは厳正にやってほしい。輸送の安全という観点から、ぜひ厳正に運輸省としてもやっていただきたい。 それからもう一つ、関西のハイタク労働者の関係では、一年三百六十五日じゃなくて、三百六十四日の雇用契約書というのが近ごろはやっておるのだそうです。そんなばかなと思うけれども、何でそういうことをするのだろうかと思ったら、年次有給休暇なんというものはないよということを言うためにそういうことをするのだそうですね。これなんかも本当に何と申し上げようかと思うのですが、日々雇い入れる者というのは、これはありますわな、アルバイトというのは。それはそれなりにわかるけれども、そうじゃなくてハイタク労働者としてやろうとしているときに、期限を決めないのじゃなくて、一年未満にするわけです。年間有給休暇六日です。どうもそれも外そう、こういうことさえあるんだそうです。これはやはり調べていただいて、もっと意欲的に働けるように、安全、サービスの向上というような点で、運輸省としてもそういうことも指導もしていただきたいし、基準監督署としてもそういう脱法行為を許さないように、ひとつ是正していただきたいと思うのですが……。
○服部政府委員 私ども重大な関心を持たざるを得ないケースでございまして、早速にも実態の調査に取りかかっていきたいというふうに思います。
○東中分科員 では、質問を終わります。
○久間主査代理 これにて東中光雄君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして、運輸省所管についての質疑は終了いたしました。 ―――――――――――――
○久間主査代理 次に、郵政省所管について、政府から説明を聴取いたします。佐藤郵政大臣。
○佐藤国務大臣 郵政省所管各会計の昭和六十一年度予算案につきまして、御説明申し上げます。 まず、一般会計でありますが、歳出予定額は二百四十一億六千万円で、前年度予算額に対し、二億六千七百万円の減少となっております。この歳出予定額には、ニューメディア及び先端技術の開発・振興と宇宙通信政策の推進に必要な経費を初め、電波資源の開発と利用秩序の維持など、多様化する情報社会と増加の著しい通信需要に対応した施策のほか、国際放送の充実を含む放送行政の推進、国際協力の推進に必要な経費等を計上いたしております。 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入・歳出とも予定額は四兆七千三百九十七億三千八百万円で、前年度予算額に対し、二千七百八十六億六千七百万円の増加となっております。 この歳出予定額におきましては、重要施策としております郵便サービスの改善と需要の拡大に必要な経費を初め、郵便貯金の推進、簡易保険・郵便年金の普及・推進に必要な経費、郵便局舎等施設の整備及び事業経営効率化のための機械化の推進に必要な施設費、その他所要の人件費などを計上いたしております。 なお、郵便事業財政につきましては、昭和六十一年度単年度で四百三十三億円の欠損が見込まれております。 次に、郵便貯金特別会計でありますが、歳入予定額は七兆六千六百七十八億五千五百万円で、前年度予算額に対して六千五百五億一千一百万円の増加となっており、歳出予定額は七兆一千四百三十七億二百万円で、前年度予算額に対し、一千二百六十三億五千八百万円の増加となっております。 次に、簡易生命保険及郵便年金特別会計でありますが、保険勘定におきましては、歳入予定額は六兆八千三百六十三億八百万円で、前年度予算額に対し、四千六百九十億三千万円の増加となっており、歳出予定額は四兆四千五百九十七億四千万円で、前年度予算額に対し、一千六百六十八億六千五百万円の増加となっております。 また、年金勘定におきましては、歳入予定額は一千七百十七億八千七百万円で、前年度予算額に対し、二百九十億六千三百万円の増加となっており、歳出予定額は三百七億六千五百万円で、前年度予算額に対し、一百二億九百万円の増加となっております。 以上をもちまして、郵政省所管会計の昭和六十一年度予算案の概略につきまして、御説明を終わらせていただきます。 何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。
○久間主査代理 以上をもちまして、郵政省所管についての説明は終わりました。 ―――――――――――――
○久間主査代理 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。野口幸一君。 〔久間主査代理退席、上田(哲)主査代理着席〕
○野口分科員 私は、まず大臣にお伺いをいたしたいのでありますが、大臣も御就任以来少しく日時がたっておりまして、そろそろ郵政事業の内容も非常に御研究をいただいておることと存じますが、最近私どもの耳に入ってまいります情報は、余りいいことを耳にしないのであります。 それは、御存じのように、郵貯並びに簡保の民営・分割の問題が昨今非常に取りざたされてまいっておるわけでございます。この問題は、そもそも行革が始まりましたときに一時言われたことでありまするけれども、その後いささか下火になっておりましたのが、今日国鉄問題が浮上いたしまして、その民営・分割が今国会で具体的な法案として提出される、こういうような運びになってまいったわけでございます。そこで、その後には、というようなこともあったのでありましょうけれども、過日一斉に新聞が報道したところによりますると、郵貯の民営・分割というのは、自民党としては、自民党首脳と書いてありますから、どこまでが首脳か知りませんが、自民党首脳が賛成だ、このことは非常に結構なことだ、進んでやるべきだということを新聞に発表をいたしておるわけであります。 これは特にサンケイの二月四日の記事が、この中で言われている問題を的確にというか、そのこと自体を一番的確にとらえているような気がするのでありますけれども、こういうことを書いてありますね。 郵政省は郵便、貯金、保険の三事業を所管。このうち、貯金、保険は民間と正面から競合する形になっている。また、貯金はすでに残高で百兆円を突破するなど大型化していることもあって、経済界も民間を補完するという「官業の役割は終わった」と体制の検討を求めていた。 一方、経済界は並行して、こんごも行財政改革に強力に取り組んでいくことの必要性を政府、自民党に求めている。 こうしたことから、自民党首脳は財界首脳との懇談の席で、こんごの大型行革の目標として「郵政事業」を取り上げる考えを示し、そのさい、郵便貯金と簡易保険の両事業を切り離したうえ、民営化していく意向を明らかにしたもの。 党首脳は「郵政事業も効率主義で貫かれなければならない」と指摘。現在、財政投融資の原資になっている郵貯の資金については「民間の資金とも合わせ、広い使途を考えるべきだ」との考えも示した。これが、いろいろ毎日、読売あるいはまた東京、朝日、日経等が書いております記事の中で、一番彼らの言う意見としての集約されたものが載っているやに思われるのであります。 そこで、それに対しまして事務次官の方からは、郵貯の効率ということについて、むしろ効率化は我が方が民間よりも非常にいい効率で事業運営をしている。経営比率を見ますと、五十三年から五十九年までの平均は〇・八一である、郵政省ですね。都市銀行は一・五〇ですね、経費から税金を抜きましたものが。経費を保険料収入で割った簡保の事業比率は、今度は五十九年で九・九六に対して、民間の生命保険各社の平均は大体一九・五と具体的な数字を挙げて、郵貯、簡保いずれも民間を上回る経営効率を上げておって、能率性の観点から考えても分割・民営という言葉を出させるのはおかしいと強硬に反対をした、こうなっておるわけであります。 この段の経過につきましては私もよくわかるのでありますが、大臣、この一連のことは既に逓信委員会等ではやりとりがあったのだろうと思いますけれども、私どもも直接大臣にお話を承るのは初めてでございますので、この際大臣は基本的にこの問題をどのように理解をしていらっしゃるか、ひとつお答えをいただきたい。
○佐藤国務大臣 お答え申し上げます。 郵政大臣を拝命してから二カ月しかたっておりませんけれども、的確にお答えができ、また国民もわかっていただけるだけ一生懸命勉強している最中でございます。その中で郵政分野、実は私も国会議員になりましてから初めてタッチした新しい分野でございまして、連日未知への遭遇の勉強をするという連続でございました。 そこで、私の周辺から、あるいは民間市中銀行から、ずっと前から、もう郵貯は国営でやる時代は過ぎた、特に民間金融機関のバックアップしてつくっている何とか調査会というのがございまして、東大の教授がそのリーダーをやっているのですが、その報告書を私読ませていただいた。金利の自由化というものが小口にも及んでくる、したがって郵貯は民営にして、そして低率の非課税制度というものは、これは特例はもう取っ払うべきである、こういう内容の文書を読ませていただきまして、そのような考え方がやはり民間にもあるんだな、それからまた国会議員の中でもそういうような意見があるということも現実に聞いております。しかし私は、郵政省に入りましてから、国営が分割されて民営になっていくその大きな原因の中に、やはり三つ四つの問題があると思うのです。 そこで、私、実は運輸関係が長かったものですから、昭和四十年当時に、駅からだんだん小荷物が離れていく、それから転がっていって、何かどうにもならないようになっていく、そういう経験もございまして、独占になっているのか、あるいはその独占形態が一体どうなっているのか、それから赤字になっているのか、あるいは創意工夫が中から出てこないようにまで窒息状態になっているのだろうかという観点から見ました結果、結論として申し上げますと、それは独占になっていない。要するに、預かったお金は大蔵省にお預けして、そして財投に使っておる。こういうような国家の政策に従っておる。それから創意工夫は出てないかということで調査してみると、どんどん創意工夫は出されて、子供のための進学ローンなんというのは郵貯が先行してやっておる。それから赤字になっているのだろうかと思ったら、赤字になってない。大変国民から愛されておる。こういうことになってみると、私は結論から申し上げますが、今の姿でさらに近代的な運営ができるような内容に持っていくことが、国民へのよりサービスになる機関になる、こういうことで私の考え方がまとまっておるわけでございます。
○野口分科員 郵政大臣におなりになって余計御理解をいただいたのだろうと思いますけれども、私は広く一国民として見た場合におきましても、今日郵便事業を除くいわゆる直接競合関係にあるところの郵貯、簡保を、他の事業体と同じような観点から、いわゆる行革の一連的なものとしてとらえるということはまことに不合理きわまるものだ、こういう感じを持つものでございます。特に大臣も言われましたように、赤字になっているわけでもなし、効率性につきましても、事務次官が新聞に述べておるようなことでもあり、かつまた国民の中からそういう声が上がっているわけでもないわけであります。財界の方から言われているわけであります。この財界が言われております趣旨は、やはり本来官業というのは民業を圧迫してはならないのだ、あくまでも民業優先であって、官業は補完の立場でいくべきだ、こういう考え方ですね。民業補完型。官業優先型という形は好ましくないという考えから発想されているわけでありますけれども、こういった事業について、いわゆる官業が民間の補完に努めるべきであるという考え方はいかがですか。そういう発想はどういうように思われますか。
○佐藤国務大臣 官業が常に民間の補完でなくてはならぬ、こういう御質問でございますけれども、補完の場合もあれば先導型の立場もあると私は思うのです。例えば農山村の山奥など、一体市中銀行というもので、これほど全国に公平なサービスをしている市中銀行があるだろうか。やはり民間企業となりますと、採算地域に店舗はつくるけれども、不採算地域からは撤退していく。そういうときに、郵貯の郵便局は全国的に二万三千というのが展開されて、この不採算地域とそれから採算地域とも公平に国民にサービスするという、民間企業ではできないすばらしい実績を示しておると思いますから、あるいは補完の場合もあるでしょうし、あるいは国民サービスのためには不採算地域にもちゃんと定着して公平なサービスをする、こういうような先導的な役割も郵便局はやる、私はこういうぐあいに考えております。
○野口分科員 まことに結構な御答弁であります。実は私もその御答弁に賛意を表するものでありますけれども、なかなか財界というのはつわものでありまして、そう大臣がおっしゃるように、自民党全体がそういう結果になるかといいますと、そうもなっていない実情でございます。私たまたま大蔵委員でございますが、大蔵で見る限りにおいては、必ずしも政府・自民党の方々もそのような考え方、大臣と同じような考え方でいらっしゃる人ばかりとは言えないわけでございまして、そういう観点を平均して見てみますと、今後こういった攻勢といいまするか、郵貯を分割・民営しろという声は鎮静をするか、あるいはまた余計に大きくなるかということを二つ、二者択一ではありませんけれども考えてみると、鎮静するとは思われません。どうしてもやはり声が大きくなっていくだろうと思います。 加えて自民党首脳の発言もこれあり、大型のいわゆる行政改革の法律が仮に済んだというような時点に立って考えられることは、次は郵政だというようなこともありまして、何か民営――まあ分割というのは、郵政の場合は三事業分割という意味の分割でありまして、今国ネットを横に切るというような分割ではないようでありますけれども、彼らのニュアンスもそういう分割案で、まあ考え方によってそれも含めた分割だという意見もございますけれども、おおむねその三事業を縦に分割をして、それから横にも分割するという意見もありますけれども、とりあえず貯金事業は貯金事業、貯蓄銀行型にした方がいいのじゃないかとか、いろいろなことを陰でささやかれて聞いているわけであります。 そこで、今大臣と話をしましたように、公共性の立場を押し出してまいりますと、確かに山間僻地であっても、享便戸数が少なくとも、そこに郵便局という名のつくものが存在をいたしておりまして、採算を度外視して国民にサービスをしていく姿、これは公共性の立場から非常に結構なことだと思うわけであります。 一方、採算性の立場というものから考えますと、郵便貯金という部分だけで考えましても、相当な貢献をしている部分というのは割合特定郵便局に多いのですね。その部分が、いわゆる収支上の勘定からいたしますと、とてもじゃないが収支が合わないところが多いのですね。これはもう大臣も御存じのとおりだと思う。特に無集配特定局なんかの場合は局長と奥さん、大体そういう形。あるいは一名の職員。二名配置が一番最近でありますけれども、そこで局舎料も支払う、もちろん光熱費から全部経費を払う。それだけのものは、特定郵便局それ自体で勘案しましても収益がありませんよね、はっきり申し上げまして。それに採算性というものを前に押し出しますと、特定郵便局の存在というのは極めてかげろうのごときといいますか、風吹けばすぐ吹っ飛んでいくような存在になるわけですけれども、巷間伝えられている郵政省の対応として、そんなに言われるのならば、いわゆる店舗数を少しく整理しようじゃないかというようなことで、無集配特定局のあり方についてメスを入れようと考えておられるというようなことを承っておるわけであります。 これはゆゆしき問題でありまして、そのことがどこから出てきたのか知りませんけれども、簡易郵便局化という言葉がちまたで言われるようになっておるのですね。いわゆる簡易郵便局、御存じだと思いますが、完全請負制にしよう、無集配特定局をそういう形で――無集配特定といいましても、霞が関ビル内郵便局も大阪のマーチャンダイズビル内郵便局も無集配でありまして、そんなところのビルにあります無集配は普通局よりも余計仕事している。まあ一概に無集配とは言えないのですけれども、特に言われているところの無集配というのは、山間僻地で、冬期間になれば一日じゅうお客が来ないというところを含めまして、そういうところをいわば簡易郵便局化して店舗数を減らそう、そういう面におけるところの効率化を図って、競合する部分についての対応策として、取り繕う一つの手段として、無集配特定郵便局の簡易郵便局化というのを郵政省自身が言い出しているというようなことを言われておるのでありますが、事の真偽はいかがでありましょうか。
○中村(泰)政府委員 先生お尋ねのような意見が郵政部内からあるやに伺っておりますが、私どもの中ではそのような意見は決してございません。 御承知のように、特定郵便局というものは、全国津々浦々郵政サービスを提供するように、第一線の拠点として配置されているわけでありまして、大変国民に親しまれている機関でございます。したがいまして、この郵政事業の中で考えてみましても、局数の面におきましてもあるいは業務の面におきましても、郵政事業の中で大変高いウエートを占めておりまして、そういう中で国民の福祉増進のために大きな貢献をいたしていると考えております。 このような観点から考えますと、簡易局化をするということになりますと、サービス低下の懸念もございますし、国の機関として郵政事業を全国津々浦々あまねく提供してまいらなければならぬという責務から考えましても、簡易局化するという議論に対しては到底賛成できないところでございまして、適当ではないというふうに考えております、
○野口分科員 もうちょっと突っ込んで話をしたいのですが、何しろ三十分の間にいろいろしゃべろうと思っておりますので、その問題はさておきまして、次に郵便事業の問題について少しく話をしてみたいと思います。 確かに通信の手段が変化をいたしております。したがいまして、既に郵政省も電子郵便等を御採用になっておられますように、昨今の郵便の事情というのは非常に急速な変化を遂げつつあります。二十一世紀を展望いたしますと、通信の手段というのはさらに変化をし、電話のファクシミリの利用というものがさらに大きく伸びていこう等々もこれあり、必ずしも郵便事業そのものの前途に明るいものがあるとは言えない状態だと思います。 そこで、郵便事業というのを、例えば人員的に申しましても、現在の雇用を確保するという立場から、今度は逆の立場から、郵便事業をそのままやっておって雇用確保ができると思われますか。現在の事業をそのままやっておって、雇用を減らさずにやっていけるということが言えましょうかどうか、その辺を……。
○高橋(幸)政府委員 御指摘のとおり、郵便事業はただいま非常に厳しい環境下に置かれておるわけでございます。 私どもといたしまして、将来の事業を展望いたしましたときに、ただ単に現状にとどまるというふうな形で事業を維持できるという考えは持っておりません。したがいまして、この事業発展を図るための方策に、これからも真剣に取り組んでいかなければいかぬというふうに考えております。
○野口分科員 当然でありますが、その取り組みが、実は私から言うならば手ぬるいと言わざるを得ないのであります。 というのは、私の選挙区であります滋賀県のとある郵便局で、書籍小包の問題が出てまいりました。この書籍小包は、書いてありますように本、書籍でなければいけないわけであります。その中に、いわゆる織物問屋が織物の見本を張りつけた。もちろん閉じてあるわけなんですけれども、張りつけた。商品見本だというわけですね。これは本じゃないということで、書籍小包には該当しないということだったのであります。当然そのことは非常に問題ありということで、郵政局を経由して本省にその判定をお願いした。何と驚くなかれ、八月に申請したものが十二月になっても返事が来ぬ。九、十、十一、十二と四カ月。その前に郵政局にも話をした。ちょっと待ってくれ、研究してみる。研究するほどのものじゃないけれども、研究するというのですね。何を研究したか知らぬけれども、とにかく研究してみる。まあ六カ月たっても返事が来ぬということで、私のところに電話をかけてきた。実は本省へ措置するということで、こういう話があるのだけれども、何とか早くその問題を解決してやれ、そんなもの書籍と認定してもいいんじゃないかという話をしたのでありますが、現在はその認定をいただいて、書籍小包として取り扱いをしているようであります。 事ほどさように、非常にかたくかたく考えられるのは結構なんでありますけれども、郵便事業そのものを、もっと早く収益を上げていこうという立場から、現場の局長なり課長が頭をひねって一生懸命やっているときに、その判断を求めていくその判断をやるときが余りにも対応が遅い。 もっとひどい例を申し上げますと、去年全電通の全国大会が、たしか徳島だったと思いますが、あったと思うのでありますが、そこで連日二千名ぐらいの者が会場に入り、徳島の名産物をお土産に買う。全電通のことでありますから、兄弟組合の全逓を通じて、実は郵便小包でやれということで郵便局の出張所をしろ、こういう話をした。その地区の全逓の委員長が局長に言ったら、ちょっと待ってくれ、松山郵政にお伺いするから。松山郵政というのは四国郵政ですね、お伺いするからということで時間待ちであった。全電通の方はそんなこと言っておられぬ、早いこと決めてくれというのでやいやい言われて、開設される時期から大会が始まるまでの一週間ほど前の話なんだそうですが、結局その間に、話になりませんので、同じ労働者仲間で全日通、これは日通のペリカン便が横からぽっと入って、お土産は全部ペリカン便でということになってしまった。話があったときに当該局長がすぐさま出張所をつくります、引き受けますとぱっとやれば、全部とれたんですよ、その小包は。ところが対応は、ちょっと待ってくれ、聞いてみるから。ばかな、普通局の徳島郵便局あたりがそんな郵便の臨時出張所を設けるのは専権事項だ、自分でやれると私は思うのですが、それを一遍一遍郵政局に聞かなければならぬ仕組みに今なっているのですか、どうなんですか。
○高橋(幸)政府委員 ちょっとその権限関係について私つまびらかにしておりませんが、ただ御指摘のありました問題について今お話をお伺いいたしまして、私非常に恥ずかしい思いをいたしております。この郵便事業を取り巻く環境、また私ども非常に多様化するお客様のニーズにこたえていかなければいかぬということを考えますと、やはり臨機応変、ニーズに応じた機敏な対応をしていかなければならぬということでございます。 権限関係につきましては、申しわけございません、つまびらかにしておりませんが、そういう問題が起こったときに、迅速に対応できるよう、私ども今後考究していきたいというふうに考えております。
○野口分科員 時間がないので、もっと話をしたいのですが、とにかく対応が遅いということは、言われるように私ども聞いておっても同じ、まあ暴露するようで――暴露と言ったら変だけれども、皆さん御存じのように、私も郵政省出身だから言うのですけれども、恥ずかしいですね。そんなものくらいぱっと決めて、いつまでだ、もうけものだからぱっとやろう、これでどうだ、これは本なのか、書籍に該当するのかしないのかということについても、もっと幅広く、いい、やっちまえ、それを引き受けられるならやっちまえとやったっていいじゃないですか。 そのくせに、その一方、百貨店で贈答品、葬式の後の中陰の明け、忌明けのしるしで物を贈るときに、必ずと言っていいほど手紙が入っている。亡父何々の四十九日の法要を勤めて云々ありがとうございましたといって記念品。郵便法からいったら違反ですよ。それを見逃しているじゃないですか、全然追及もしないで。片方はそんなふうに見逃しておいて、自分のところの法律を執行するときは厳正に、これは書籍小包でないとかあるとか、そんなことはどうでもいいんだ。それこそひどい言い方かもしれないけれども、即断的に即決的にやって、もうかるように話をしなければだめなんでしょう。ところが、片方はのろいんだ。片方はそういったところで莫大な郵便が筒抜けで、ただで行っていることについて、郵便法違反でしょう。そうでしょう。郵便法違反にならないのですか。どうなんですか。そうでしょう、その分は今まで調べられたことがありますか、各デパートで出ている部分について、どのくらい出ているかということを。
○高橋(幸)政府委員 デパートからの小包あるいは宅配便等の一部のものに信書が同封されている例があるということについては、私も聞いております。しかし、この民間運送業者等に対しまして信書の送達を行うことのないよう、こういうものの趣旨の徹底につきましては、例えば去年の十一月運輸省が標準宅配便約款をつくったわけでございますが、その中に引き受け拒絶荷物といたしまして信書というものを明示していただきましたし、またその標準約款の運輸省における説明会等におきましても、運輸省を通じて、また私ども機会あるごとに民間宅配業者にこの趣旨を徹底しているというふうなことで、私どももこの信書の送達の問題につきましては機会あるごとに周知に努めているところでございます。 おっしゃるとおり、この違反があった場合に、注意、警告、改善、また悪質な違反者に対しては告発というふうなこともあるわけでございますが、私ども今後もあらゆる機会を通じましてその趣旨の徹底等に努めてまいりたいというふうに考えております。
○野口分科員 最後ですが、郵政監察局というのがあるんですね。郵政監察局は郵便法等の違反について調べることができるわけです。当然デパートに出向いていって、どのくらいの信書がどのような形で送られているかということは調べられるのですね。部内のちっちゃな犯罪なんかをこちょこちょと、重箱の隅をほじくるようなことをやっていないで、もっと大どころでばかんと抜けて郵便法違反をやられているところを見に行かなければいかぬじゃないですか。 私は郵政事業を愛するがゆえに申し上げるのだが、全体に対応がなまぬるい。とにかくそういったことを考えておると、いつの間にか郵便がつぶれてしまう。非常に心配するものであります。どうかもっと力を入れて敏捷な対応、しかも実のある対応を、そして収益事業にふさわしい郵便規則なり規程なりの改正をぜひやっていただきたいということをお願いいたしまして、質問を終わります。
○上田(哲)主査代理 答弁はいいですか。
○野口分科員 答弁はいいです。
○上田(哲)主査代理 これにて野口幸一君の質疑は終了いたしました。 次に、和田貞夫君。
○和田(貞)分科員 国民のための郵政事業に携わっておられる全国津々浦々の郵政の職員に非常に御苦労をいただいておるわけでございますが、職員が安心をして、しかも積極的に、精力的に頑張ってもらうというのは、やはり裏づけというものが、これは福祉の面もありましょうし、生活の面もありましょうし、あるわけでございますが、基準内賃金の一部に調整手当という制度が公務員にあるわけですね。これはもう過去、出発は、終戦直後の極めて物価の狂乱期の中に地域的な物価の格差があったというところから、地域給というのから出発して暫定手当になり、今日調整手当という名称に変化してきたんですね。しかしその調整ということは、一体何の調整のための手当なんですか。
○櫻井政府委員 調整手当につきましてお尋ねがございました。調整手当は民間における賃金あるいは物価あるいは生計費、そうしたものにつきまして特に高い地域に所在する官署に勤務する職員に対しまして、その地域における民間の賃金水準との均衡を図るというようなこともあります。そういうことを通じまして職員の採用あるいは職員の確保、そうしたことに役立つ大変基本的な賃金の種類であるというふうに考えております。
○和田(貞)分科員 県をまたがって転勤がこれあり、そういう場合は大都市の方からいわば地方都市の方に行った場合に、これは私は転勤ということで、赴任する職員は納得すると思うのですが、極めて狭い行政区の中で、片方が甲であり、片方が乙であり、部分的には無指定地域である、こういうような場合に、あなた自身がこの人事異動をなさる場合も、これが障壁になるというふうに感じませんか。
○櫻井政府委員 職員の異動に伴いまして、今先生仰せのとおり、調整手当の支給区分が違っているところにそれぞれ異動するということについて、そのことが人事異動に影響があるかと、こうお尋ねありますれば、やはり少なくとも影響はあるというふうに申し上げざるを得ないと思います。そういう点もありまして、現在この調整手当制度につきましては、これは一般公務員も同じで、給与法の定めによりまして、異動した場合の異動保障というような形で三年間保障するというような制度もございまして、そうしたものの運用の中から極力そういう障害を少なくしてまいるというようなことで、私ども工夫をさしていただいておるところでございます。
○和田(貞)分科員 それは、三年間保障しても、局長さんは二、三年で、保障期限が切れるまでには転勤しますよ。しかし集配をしておられるような地の方がそんな三年ごとに異動しないでしょう。上級の人はいい、うまいこと異動していくから減らぬようになっておる。下の方はたまったものじゃない。やはり人事管理の面から私は支障は大いにあると思う。 そこで私は、全国的には私は知りません、極めて申しわけないことでございますが。この種の問題は本来ならばあなたの方と労働組合の方とにかかわる問題であろうと思います。しかし私は、あえて私の選挙区の中の局の調整手当の矛盾というものを指摘さしていただきまして、ぜひともひとつ改正のために前向きになってもらいたいというように思うわけです。 私は堺市というところに住んでいるのです。堺市では、もうキツネの出るところ、タヌキの出るところはないのですよ。山の果てまで多摩のニュータウンと同じようにニュータウンができてぎしっと住宅が詰まっておりますし、交通網も発展しております。そういうところに、何年何月何日現在で堺市であったところは甲の米印、九%、今度は一〇%になるのですかね、ところが今ニュータウンになっておるその地域の泉北局あるいは福田局というのは甲に米印ないのですよ。だから、片方は九%、片方は六%しか調整手当がない。そして堺郵便局というのは、これは統括局になっておりますね。人事異動もあるのです。同じ一つの堺市という行政区域の中でそういう問題がある。これはひとつ、福田局あるいは泉北局というのはキツネやタヌキは出ないのですからね、これは九%に引き上げるようにすべきである。これは地域指定ができなければ官署指定という方法があるのですから、その点の是正をするという必要がある。 その隣に和泉市というところがある。これももうタヌキやキツネは出ないのですよ。これは私の生まれたところでございますが、和泉局というのがある。この和泉局がやっぱり甲の米印です。和泉南局というのがある。和泉南局とというのは、横山局と三林局が統合された。そして先ほど申し上げたように堺市と和泉市とのちょうど境の部分です、ニュータウンです。もうあなた、それこそ連れ込みホテルもありますし、町と同じように商店街もありますし、何ら変わらない。それが米印ないのです。和泉局と和泉南局との間は車で走っても五分で行きますよ。そういう格差が一つの和泉市という行政区域の中にある。 それからさらに申し上げますと、泉南郡の熊取町というのがある。これは市じゃない、町です。一番山手です。これも開発されまして、住宅がぎっしり詰まりまして、今や学園都市になろうとしておる。そこは熊取局というのがございまして、集配局です。これは甲地に局指定をしているのです。これは私は当を得ていると思うのです。ところがその隣の泉南局、これは国鉄の和泉砂川と言いまして、天王寺から和歌山までの間に真ん中に二回しかとまらぬ特急の停車駅です。駅から三分なんです。そういうところが無指定、ゼロなんです。阪南局というのがある。これは南海電鉄の尾崎という駅の真ん前です。これも急行停車駅です。前には百貨店もありますし、商店街もありますし、大型店舗もありますし、役場もあるのですが無指定。その隣に淡輪局というのがある。岬局というふうに名前がかわっておるのかもわかりませんが、これも無指定。これだけ隔たりがあるのです。泉佐野市についても同じことです。特定郵便局が無指定の地域があります。 こういうことを考えましたときに、もう目と鼻の先の局同士が、地域指定が長い間動かされておらないために、漸次局指定でカバーをしておりますけれども、これがいまだにアンバランスがある。局長もおもしろくないですよ、何とかということで私も行きましたら、局長に陳情これ努められる。この点ひとつ是正するという考え方、これはまず、人事院来ておるでしょう。人事院は、その地域指定ですね、これは動かしたらいかぬという附帯決議があるということは私はよく知っています。しかしあなたの方は、附帯決議があったとしても、これはもう情勢の変化というのがあるのだから、附帯決議があるんだということで、そんなことを後生大事にするのじゃなくて、情勢の変化に対応してこの地域指定というのを変更していく、そういう考え方に立って検討されるというお考え方はございませんか。
○武政説明員 お答えいたします。 先生御指摘のように、調整手当の支給地域区分につきましては、附帯決議もありまして、基本的に勤務地手当時代の地域区分をそのまま引き継いで現在に至っております。したがって、その後の社会経済事情の変化等から見ますと、民間賃金の実情などから見て問題なしとしないという面があることは事実でございます。したがいまして、人事院はその見直しについて現在検討を行っているところであります。ただ、地域区分の見直しとなりますと、当然のことながら、引き上げのみならず引き下げというものも検討せざるを得ないというふうに考えております。そうしますと、関係者の御意見もいろいろ多様でございまして、率直に言ってなかなか難しい問題がございます。したがって、現段階におきましては、大方の納得を得られるような、皆さんに御納得を得られるようなデータ、資料の蓄積に努めておる、こういう状況であります。
○和田(貞)分科員 それは附帯決議というのはいろいろありますけれども、附帯決議というのは大方なかなか後生大事にしない。こんなことだけ大事にしておる。 〔上田(哲)主査代理退席、久間主査代理着席〕 私は郵政大臣に聞いてもらいたいと思いますけれども、郵便局については二万何ぼの全国に散らばった局があるんですね。今私の選挙区のことを申し上げましたけれども、そばに役場があるということを先ほど申し上げたでしょう。地域からいうならば無指定地域なんです。学校もあるのです。無指定地域なんです。けれども、これは地方公務員だと言えばそれまでですけれども、人事の異動というのはやはり教員にもありますし地方公務員にもありますね。だから、私の選挙区だけでなくて大阪府下市町村のどの市町村も全部大阪並みの甲の米印です。学校についても同じことなんです。警察官も、その警察署に勤務をしておるけれども、広く言うならば大阪府警察本部の職員だということで、全部甲の米印なんですよ。そういうようにやっているのですから、これは人事院の担当として今検討されておると言われておりますが、あなたの配下の職員にこういう矛盾があるということを十分配慮していただきまして、人事院を督励してもらって、ぜひとも早急に地域指定の抜本的な是正ということをやってもらう努力を大臣にしてもらいたいと思いますが、どうですか。
○佐藤国務大臣 私も今この問題について先生の御意見をよく理解ができましたので、事務当局と検討の重要な課題として取り上げていきたい、こう思っております。
○和田(貞)分科員 つけ加えて言いますが、国の出先の例えば税務署とかあるいは法務局の出張所とかいうのはうまいことできておるんですわ。そんなところにないのです。うまいことできておるのですよ。そういう点もひとつ配慮してもらいたい。 そこで、人事院はそういう努力をしてもらう、大臣もひとつそういう努力をしてもらう。努力をして、地域の変更があるまで待っておるというのじゃなくて、郵政省として局指定という方法があるのですから、極めて矛盾をつくり出しておる、今私が具体に示しましたね、その点は先ほど局長からお話がございましたように、付近の民間の賃金とのバランスの問題、物価の問題――タクシーだってそういう米印のない甲のところも乙地のところもゼロ地のところも大阪では全部料金が一緒になりました。今までは差があった。料金の基本メーターに差があったのです。今、一緒なんです。ということは、物価が大阪府下一円に均等化しつつあるということで運輸省が許可しているのですから。そういう点は、地域の変更を待つまでもなく局指定という方法でこれをひとつぜひとも早急に是正してもらいたい、こういうように思うのですが、どうですか。
○櫻井政府委員 この調整手当の問題、大変難しい問題だというように私考えております。なぜ難しいかと申しますと、我が郵政省の場合には勤務官署が大変数が多くございまして、面的に存在をするという事情がございます。 先ほど先生がおっしゃいましたように、この調整手当の趣旨合いというのは、その地域の相互間の賃金の格差の違いあるいは物価、生計費の問題等々、そういったものの均衡を調整手当で何とかバランスをとろうということででき上がっているものでございます。したがいまして、私どもとしましては、この面で存在する郵便局を、それぞれの本来の趣旨であるそういう格差の調整のために調整手当を支給する、この調整手当を支給する場合の考え方としてどこかで線を引かなければならぬ、その線が少しでも違うと、外側では、今先生がおっしゃったように、例えば無指定地はゼロ、乙地の場合には三%、甲地の場合には六%、そういうような状況の差が出てまいるということで、私どもも大変苦慮いたしておるところでございます。したがいまして、職員の皆さんが安んじて働いてもらえるそういう環境づくりのためにも極力公正を期し、そしてバランスのとれるようなことをいたしたいというふうに考えるわけでありますが、その境目というのはどうしても不満が残るというところがございます。その辺のところの境目をどのように合理的に、あるいは職員の理解が得られるようなそういう形にできるかということで大変苦慮いたしております。 今先生、御示唆をいただきましたように、私どもはその間を埋めるために、官署指定ということでその間の調整をいたす仕組みをとっております。この辺は人事院の給与法における地域指定というものと少しくニュアンスを異にしております。人事院でも多少、必要なものについてはそういう官署指定の道を開いておられるようでありますが、私の方ではどちらかというと官署指定がむしろ主体になるというような形になっておりまして、その間の調整をとにかく官署指定でしのがざるを得ないというのが実態でございます。 したがいまして、私どももそうした比況の変化あるいは社会的な人口流動による、時間の経過とともに変わってまいるそういう状況に対応するために定期的に見直しというものをやらしていただいておりまして、たまたま今年はその見直しをしようということで今準備を進めておるところでございます。したがいまして、私たちも真剣にその精査をいたしますが、しかし他方、この官署指定によりましてまた新たな不満が出てまいる、そういう心配もあるわけでございまして、その辺のところにつきましてもできるだけ慎重にその間の状況の変化を的確につかまえまして、ひとつその調査の結果を官署指定の中に反映してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○和田(貞)分科員 私は今具体にその局名を挙げましたが、これは全部集配局なんです。いわゆる人事の異動はあるのです。無集配の特定局であればこれは人事の異動というのはそんなにあれとしてはないと思いますけれども、特定集配局という局についてはやはり人事異動というのはあるのですね。やはり現場の人事異動をなさる郵政局のことも考えてやってもらわなければいけない、ぜひともお考えいただきたいと思うのです。 今の局長の御答弁で私は若干は理解いたしましたけれども、岸和田市の山奥に内畑局というのがあるのです。貝塚市の山奥、ここに水間局というのがある。これは水間局といったら観音さんだけしかないというようなところです。それが甲の米印なんですよ。ところが、堺や和泉市のもっと繁華なところが米印がない、そこを私は言っているのですよ。だから、現実を直視して、やはり職員に不満があればいいことないわけですから、また上に立つ者もおもしろくないわけですから、こういうものは官署指定で是正できるという措置があるのです、人事院も検討するということを言っているのですから、たまさか郵政の部内でできる点についてはその点を活用してもらって、少なくとも今私が指摘いたしました矛盾点を是正するために、大臣どうですか、ぜひとも頑張ってほしいと思うのですが。
○佐藤国務大臣 努力をしてみてどういう結果になるかわかりませんけれども、私はできるだけ先生の御意向に沿うような努力だけはさせていただきます。
○和田(貞)分科員 ぜひともよろしくお願いを申し上げたいと思います。 時間がありませんのではしょって申し上げたいと思いますが、最近、部落問題で公務員の間に差別事件、それから、お耳にされておると思いますけれども、郵政の中にも御多分に漏れず差別事件が出ているわけですね。同対審答申が出て二十一年目です。そして特措法ができ、地対法ができて、来年これが期限が切れようとしておる。けれども、まだ残事業が残っておる。この地対法なり特措法によりまして、ハードの面の事業は国も一生懸命に国費を使ってやってきてくれた。しかし、ソフトの面が十二分に対処されておらないために差別事件というのが起きてくるわけですね。役所の中で公務員の間に差別事件が起こるということは、国の責務、自治体の責務、国民の課題と言われておる同対審答申の趣旨からいってもこれはおもしろくないことであるわけです。公務員の間に差別事件が起こるというようなことは金輪際絶滅することにお互いに各省庁が努力をしてもらわなければならぬと思うのです。 そこで、大臣にお聞きしたいのですが、部落の実態を把握するために今までどこかの被差別部落を視察されたことはございますか。
○佐藤国務大臣 私は、昭和四十五年当時だったと思いますが、内閣委員会の理事をいたしておりまして、この問題の法案を作成したときの責任者でございます。したがって、私の立場で和歌山県、奈良県、そういう地域を視察いたしまして、私は、自来そういったような差別的な偏見を根絶するための努力をずっと続けておる者の一人でございます。それから、郵政省の内部でそういうことをどういうぐあいにやっているかということはまだ私はつかんでおりませんので、これはまた担当の方から答弁させていただきます。
○和田(貞)分科員 郵政の方はそういう事件が起こりましたら、局も当該の労働組合も一体になって熱心に対処してもらっているのです。しかし、これからもなお起こらないためにも、ひとつ大臣がこの機会に、郵政大臣におなりになって今すぐあしたというわけにもならぬと思いますけれども、適当な機会をとらまえていただいて、閣僚の一人として、郵政大臣として、御自分の地元でも結構ですし、あるいは東京周辺でも結構でございますので、この二十年間の部落の実態というのはどういうように変わったか、あなたの目で見てもらうためにもぜひとも視察をやってもらいたいな、こういう気がするのですが、どんなものでしょう。
○佐藤国務大臣 私の地元に私の一番近しい藤田君というのがおりまして、彼はもう二十年来この問題を一生懸命やっておる仲間でございますから、年に二回か三回はそういう地域に行って実態を目で見、また耳で聞きまして、その対策をやっていっておりますので、今後とも続けていきたい、こういうぐあいに思っております。
○和田(貞)分科員 ありがとうございます。大臣として行ってもらうのと議員として行ってもらうのと、やはり部落の励みも違いますので、ぜひともひとつそういう機会をつくっていただきたいことをお願い申し上げまして、終わりたいと思います。
○久間主査代理 これにて和田貞夫君の質疑は終了いたしました。 次に、田中美智子君。
○田中(美)分科員 質問いたします。 第三種郵便物の認可は郵政大臣の認可ですね。
○高橋(幸)政府委員 現実の問題といたしまして地方郵政局長にその権限を委任しております。
○田中(美)分科員 最終的には、郵政大臣が委任しているわけですから大臣に責任があるということだと思います。 大臣、ちょっと聞いておいていただきたいのです。 これは、昭和五十七年に中部圏身体障害者自立更生事業団自営推進協会というところが第三種郵便物の認可を受けております。そして、それだけでなく、低料第三種心身障害者団体料金といういわゆる最低の料金で発送できるという認可もとっている。ところが、この中身というのは、障害者問題に関するようなことを書いた小さな新聞が一枚入っておりまして、それ以外にはこういうカタログが入りまして、そしてこれが二十万部、三十万部ということで、八円ぐらいで出されていたという事実があるわけです。これは、六十年四月に私がそういうことを知りまして、共産党の佐藤議員とともに郵政省に、これはおかしいのではないかということを申し入れたわけです。これは「ふくしのねんりん」という新聞を入れていたのですけれども、その二カ月後に、この名前を「ウェルフェア」というふうに英語に変えまして、まだやり続けていこうというふうに考えていたのかもしれませんが、郵政省の指導があったのでしょうか、十一月二十九日に発行人からの申請によってこれが廃刊処分になったという事実があります。この事実は間違いありませんでしょうか。
○高橋(幸)政府委員 ただいま御指摘のような事実があったということは承知いたしております。
○田中(美)分科員 私や佐藤議員の申し入れや国会の質問によって十一月二十九日にこれは一応廃刊になったわけですから、訂正したわけですけれども。これは愛知県の一宮というところでやっていたのです。ところが、その一カ月前の十月二十一日に今度は東大阪で、中部圏でないものですから、中部圏というのだけが抜けて、同じ名前の身体障害者自立更生事業団自営推進協会という名前で三種郵便の認可、それも低料の認可をとって、同じように今度は「ふくしのあゆみ」というふうに名前が変わって、そして新聞が送られているという事実があったわけです。これはちょっとお見せいたしますが、こういうふうにして、行き先人がないというので戻ってきたものなんですね。中をあけてみますと、こういうものが入っておりまして、「ふくしのあゆみ」という、大きな字で「介護老人」なんというようなことが書いてある新聞、これよりもはるかに重い、こういうカタログが間に入っているわけです。これ、「ジルハウス」だとか「メルシー」だとかというのが交互に入りまして、そして届け出は一万ということのようですけれども、大体月三回、十万とか十五万部というような形で発送されて、こういうものが入っておりますので、これに書き込んで、この洋服が欲しいとか、このセーターが欲しいとかいうふうになって、これはまさに通信販売なんですね。そうすると、身体障害者の名前をかたって通信販売をやっているということなんですね。 私が非常に問題にしたいのは、前にもやっていた同じグループの人がやっているのです。届け出は名前を変えていますから、違う人がやったというふうに思われるかもしれませんけれども、同じグループの人がやっている。ですから一宮では、指導があったから十一月二十九日に廃刊して、その一カ月前に大阪で同じことを同じグループが、新聞のマークなどは全く同じでやっている。こういうことは、郵政省がこっちで指導しているのにこちらでやっているということは、これはもう郵政省がしてやられているという以外にないのですね、同じグループでやっているのですから。たまたまあっちとこっちで同じような事件が起こったというのじゃないんですね。こういうことがやられているのでは、もう大変ではないかと私は思うのです。障害者のためにいろいろな制度ができている。それが逆手にとられて、そして膨大な利益を上げるということになりますと、これは許せない詐欺行為だ。これに対して郵政省がきちっと対応できないということになりますと、今度は次々と、東大阪がだめならば京都だ、京都がだめなら神戸だ、もうどこででもやっていかれるじゃないかということです。 そうしましたら、この認可をおろすときに、どういう手続が必要になっているのですか。だれでも行けばすぐやれるのかということですね。 〔久間主査代理退席、主査着席〕
○高橋(幸)政府委員 第三種の認可につきましては、認可を申請していただくということになるわけでございます。その際に私ども、御承知のとおり第三種郵便物認可基準というものを設けております。 例えば、毎月一回以上号を追って発行するものであるとか、政治、経済、文化その他の公共的事項を報道するものであるとかというふうなもの、あるいは発行部数等につきましても一回の発行部数が一千部以上であるとかというふうなことで取り組んでいるところでございます。その基準に合わないものは認可しないというふうな手続をとっております。
○田中(美)分科員 今のようなお答えは非常に不誠実ですよ。そういうものはどうしてわかるのですか。やっぱりきちっとした証明書を出さなければならないということがこれにだって書いてあるじゃないですか。大臣の認可なんですからね。そういう基準に当てはまっているといったって、自分で当てはまっていますよ、一万出していますよ、こう言えば何でもやると言うじゃないですか。そういうことじゃないでしょう、本当に身体障害者の団体であるかという証明書がちゃんとなければだめでしょう。基準は、三種にはいろいろありますよ。そんなことよりも本当に障害者団体としての新聞を発送するのだという証明書がなくて、郵便局でだれでもが、三回出しますよ、千部以上出しますよ、こう言ったら認可するのですか。そこをきちっと。一番肝心のところを抜かして答えてもらっては困りますよ。
○高橋(幸)政府委員 今、一般的な第三種郵便物の認可について御説明申し上げたわけでございますが、今御指摘になっております心身障害者団体の問題につきましては、第三種認可申請の際に申請者から会則、規約など、また心身障害者団体であり、発行するものがそれに該当するものであるという旨の公共機関、地方公共団体等の証明書を提出させて、心身障害者団体か否かの認定を行っているということでございます。
○田中(美)分科員 お疲れでしょうけれども、きょう一日じゃないですか、もうちょっとまじめに。私は初めから身体障害者のあれで低料でやっていると言っているのに、それに触れないで、間違ってました、一体何を聞いているのですか。障害者団体を詐称して低料の認可をとっているというところを最初から問題にしているんじゃないですか。そういうふまじめな態度だからしてやられるんですよ。そんななまぬるいところがしてやられるんですよ。 結局、これにも書いてありますように、これはおたくからもらったものですからね。「第三種郵便物 認可申請のご案内」ということで書いてある。この「認可申請手続」というところで「心身障害者の団体であるか資料」ということで書いてあるのは「ア」と「イ」とありまして、会則、規約というのがこういう会だ、それを証明する公共機関の証明書が必要だということが書いてある。そして例まで出て、例えばこういう証明書が要るのだと書いてあるんですね。 ところが、この東大阪の場合は、この証明書をちゃんと見たのですか。
○高橋(幸)政府委員 今、私ども本省といたしまして調査中でございまして、その点についてはまだつまびらかにしておりません。
○田中(美)分科員 あなたの方は非常にごゆっくりで、私の方はちゃんと電話をかけて調べました。近畿郵政局の郵務部企画課課長補佐、名前はやめておきますけれども、この人が、証明書はもらっておりません、私のところは証明書をとらずにやっております、こういうふうにやっておりますと答えているのですね。これはどういうことなんですか。その指導はどうなっているのですか。それをまだ調べていないのですか。電話一本かければわかるわけでしょう。もし名前が欲しいというなら後で言います。その方に何となく悪い――課長補佐ですからね、悪くもないと思いますけれども、議事録に名前が残りますから名前は申しませんが。 こういう責任ある人が、私のところではやっておりません、いつも会則だけでやっているんだ、こう言うのですね。会則なんというものは幾らだって捏造できるじゃないですか。私のところはこうです、それを証明するものがなかったらできない。証明書はとらないことで私のところはずっとやっております、そんな答えをしているのですよ。それで、あなたの方に通告しているのに、まだ調べていないという、そんなのんびりしたことでは……。 私が一番腹を立てているのは、郵政省が損をしているということだけじゃないのですよ。障害者の問題を逆手にとってやっているということは許せないと思うのですよ。単に郵政省が損したという、これは幾らくらい損したか、ちょっと計算してみましたけれども、例えば普通の場合だったら百七十円。この重さで考えると幾らになるか、はかっていませんけれども八円から十一円。十一円で計算しましたら、百六十五万円で済むんですね、十五万通出して。ところが実際は、二千五百五十万必要なところが、百六十五万で済んでいるのです。ですから、二千三百八十五万円というものを一回の郵送料で郵政省が損しているということ、こっちはもうけているということですね。これは三回ですから、この計算でいきますと七千百五十五万円というものを郵政省は損しているのですよ。たった十一円でごまかしたような通信販売。この中に障害者のものは何がありますか。こんなものの販売をやっているのですよ。こんなことは許せない。 だから、こういうことをやっている周辺の人たちがそこの地域の自民党の議員とかかわっているのじゃないかなんというようなうわさが出るんですよね。だけれども大阪へ行ってみると大阪の議員もやっているのかなんて、そんなことは私は単なる庶民の憶測だと思いますけれども、こんなことが許されているのだったらおかしいということですよ。それも証明書を出さないでやっていますと、課長補佐が国会議員から電話がかかっているのに平然と答えているのですから、こういうものをちゃんと見せる指導はどうなっているのかということです。ちゃんと大臣が指導しなければだめですよ。全国にいっぱい郵便局があるのに、次々とやっている。ここをたたけばこっちへ出てくる、こっちたたけばこっちへ来る、何かモグラたたきみたいなことをしている。これはもう障害者を冒涜するものだということで、私は一番はらわたが煮えくり返っているのですよ。そんなことだからこそ、公務員は何しているんだというようなことを言われるのですよ。一般の公務員は一生懸命働いているのに、トップが何しているか、大臣は何しているかということですよ。これを改善するために今度のところ抑えたって、まただめです。大臣、やはり大臣名で、局長に委任しているならば大臣の名前を汚さないように、きちっと局長がやれるように、きちっと通達を出して指導していただきたいと思います。大臣、お答え願います。
○高橋(幸)政府委員 大臣の前に。御指摘のように、もし仮にという前提が失礼かもしれませんが、地方郵政局に対する指導が、私ども常日ごろ心がけているところでございますが、まだ不十分であるということも反省せざるを得ない点であろうと思っております。したがいまして、第三種の取り扱いにつきまして、私ども近々いろいろなケースを集めまして地方郵政局あてにきちんとした指導をいたしまして、手続上のミス、あるいは取り扱い上のミスがないようにやっていきたいというふうに考えております。
○田中(美)分科員 今度の場合は、ついうっかりだまされちゃったというのじゃないのですよ。もともと証明書要らないという形でやっているのですから、ミスなんというよりも、悪い言い方をすれば共犯者的なんですよ。共犯者とは言いません、共犯者的なんですよ。それは、前の一宮の「ふくしのねんりん」のときだってそういうことをやっているのに、実に手ぬるい。本人から申請を出して廃刊させていただきますという形をとっているのです。これは法律的にきちっとこちらから廃刊命令にするということはできるわけでしょう。きちっとやっていないから、甘いからこういうことをやっているのです。ですから、大臣が通達を出して、今おっしゃったように調べてきちっとした指導をするということの大臣の御確認をもう一度伺いたいと思います。
○佐藤国務大臣 これは今局長が調査中だということでございますので、至急に結果がわかるように私配慮します。 ただ、実は私もこの問題で、国会に出てから自分の後援会のものを、やはり安いのを使った方がいいなと思って、今まで三回くらい私の地元の別府の郵便局に出したのですよ。出したところが、結論はだめ。毎月出すならいいけれども、月に三回くらいならばだめということで、二回出したけれどもついにだめで、現在その低い料金は使えないで、私は普通のあれでやっている。 それから、私の聞いているところでは、継続的に何年間かやらなくちゃならぬ。その実績を見た上で何か証明があって許可をするという非常に厳重なことを地元の郵便局から聞いておりますので、こっちでだめだったからすぐこっちへ出したらすぐ許可するなんということは、どうも今までの私の経験では大変おかしいなと思いますので、調査しまして御返事します。
○田中(美)分科員 それは、労働組合だとか、政治家だとか、そんなことがやれば厳しくやっておる。だから、一般の庶民は疑いを持つわけです。本当にだまされたなら、福祉だと思ってだまされたならいいのですけれども――いいことはないのですけれども、だまされたならわかりますよ。しかし、これはだまされたのではないので、私はさっきから共犯的だ、こう言っているのですよ。ですから、相手によって違うのですよ。実際に障害者団体がやろうとして、お金がない、もう印刷さえも困る、千部も出せないというような人がやっとやってもなかなかおりない、そういうところを見ると非常に厳しいのです。何でこんなところが緩いかというところで、だから疑いを持つのですね。ですから、だれにでもきちんと厳しくやっているのではないのではないかということで、きちっとした大臣の対応と、こっちをたたけばこっちにならないように、全国の郵政局に同一の指導をきちっとしていただくということをもう一度お願いをしておきます。
○高橋(幸)政府委員 先ほど申し上げましたように、第三種郵便物につきまして、私ども厳正な、また適正な措置をするように心がけているところでございますが、今後とも全国的に一層徹底するよう努力してまいりたいと思います。
○田中(美)分科員 もう一つは、愛知県の弥富町の弥富郵便局の問題なんですけれども、大臣、この郵便局は大変なところを受け持っておられるのです。 これは小さくて見にくいかもしれませんけれども、これは競馬の調教師の家なんです。これはトレーニングセンターです。ここに馬房がありまして、それと一緒に調教師が住んでいるわけなんですね。ここのところ全体は、危ないですから、原則としては一応立入禁止になっているわけです。こちらに高層の住宅があって、ここに厩務員といって馬の世話をする人ですね、調教師は馬を教える人、これがここに住んでおられる。弥富郵便局の配達の方がここへ配達に行くわけです。 ところが、一応予定表というのがここに出ていて、午後から馬がここの中を散歩したり、ずっと連れて歩いたり、こっちへ連れていったりということをするわけです。午後になると、家の間の道に馬がずっといっぱい出てくるわけです。午前中というのは、レースの前だとかなんかのときには馬も出るのですけれども、原則としては午前中は出ないんですね。ですから午前中にここに郵便配達さんが入れば余り怖くない、怖さが少ないわけですが、今までは、配達の決められたコースがここは午後になっているのですね。そのために、午後に行くと大変に怖いということで、私のところに訴えが来ているのです。 二頭の馬がオートバイの音に驚いて突然走り出したとか、ふだん一般の人を入れないところですから、馬もちょっと違う人とか物を見るとびっくりするわけですね。それから、上に乗っていた厩務員が落っこちたとか、道路を走っていても、馬が暴れ出すことを一回の配達で何回も見るというのです。だからそのたびにびくびく、もう犬どころの怖さじゃないというのですね。それで、今までにも随分長い間のうわさとして語り伝えられているのは、牛乳配達の人のオートバイが馬にけられて使えなくなったとか、厩務員が振り落とされて死んだとかいうふうな話というのはしょっちゅうなされているんですね。最近は、去年のことらしいのですけれども、新聞配達の女の人が馬にけられて大けがをしたということなど起きている。 ですから、そういう話を聞いて郵便配達の方たちがびくびくしている。怖いわけですから、馬の出方の少ない午前中に先に行ってコースをめちゃくちゃに自分で変えてしまうわけです。中には、怖くてもコースどおりにやっている人もある。そういう話を聞きまして、こんなことぐらい国会でやる問題じゃない。それが最近の問題じゃなくて、大分前から何遍も言っているのに、何の弊害があるのか。まず午前中にここのところまで行って、そして馬の少ないときに配達して、あとのところを配達するというコースにしたらいいじゃないかと私などは考えるわけですよ。それで配達をなさる方たちもコースを変えてほしいと言っているのですね。そうしないと、今は多分に全員じゃないようですけれども、午前中馬のいないときに行っている人はそれで済んでいるわけですけれども、もし何か事故があったときに、決められたコースを走っていなかったからということで労災や何かのけちがついたりするわけですね。結局、規則違反をしているわけですから。やはり彼らは気持ち悪いわけですよ。ですから、コースをきちっと決めてもらえば、そのとおりにやっていくということで、ばらばらでもないし、自分はルール違反をしながら馬を避けているのだという気持ちもなくて、気持ちよく仕事ができるじゃないか。そういう馬の怖さというのは、私は余り馬のそばに行ったことがないのでわかりませんが、想像できますので、これは大変なことだと思います。こんなことぐらいはきちっと、まあ大臣に言えば、大臣の部下なわけですから。我々にとっては身近な、一番大切に感じられる人たちです、みんな大事かもしれませんけれどもね。そういう意味で、この人たちの安全を守るために、まずコースをきちっと午前中から行くようにしていただきたいということです。それと、やはりそこの厩務員の方とか、それから、そこの調教師の方、こういう方の意見もあると思いますので、まず、コースを変えるということを御指導していただきたいというふうに思います。
○高橋(幸)政府委員 郵便物の配達に際しまして、職員の安全確保につきまして私ども十分配意しなければいかぬということは承知しているところでございます。 御指摘の件につきまして、私どもは東海郵政局を通じまして報告を求めましたところ、現在、弥富トレーニングセンターにつきましては職員の安全が確保できる時間帯に配達を行っているという報告が参っております。ただ、今御指摘のように、事実上そういうことをやっているのか、あるいは配達順路といいますのは郵便局長が定めるということになっておりまして、郵便局長が定めたものが事実と合っていないのかどうか、その辺、私つまびらかではございません。ただ、トレーニングセンターでは、今御指摘がございましたように午後は入れない、入場禁止だそうでございますので、そういう実態から見ましても、実態に即したような形に改めるよう、調査の上指導したいというふうに考えております。 なお、こういう地域につきまして、職員の安全確保の上から、できれば集合受け箱、郵便受け箱を置いてもらって、中に入らずに表で配達を済ますというケースも、全国的に見るとあるやに聞いております。現地の郵便局長も、かかる旨同センターに対して要請を行っているということでもございますので、そういう面からも指導してまいりたいというふうに考えております。
○田中(美)分科員 型どおりの調査ではだめですよ。それは、もともとはあそこは立入禁止のところなんですからね。だけど、馬が出ないときには面倒くさいから門はあけているのですよね。午後になって馬がたくさん出るようになると門を閉めるんですね。ですけれども、郵便配達さんは中に入れるのですから、実際には入っているのですよ。だから、門を閉めるか閉めないか、閉めたからだれも入らないなんて、そんなことはないのです。入るのですよ。ですから問題は、私も電話をかけて聞きました。そうしたら、午前中に配達していますというのです。しかし、コースはそうなっていないんですよ。ですから、コースと実態が違うということですので、それもちゃんと調べていただきたいのです。さっき言いましたように、労災なんかもし起きた場合に、そのとき、コースと違うところへ行ったじゃないかと。知らない人が見たときには、違うコースを勝手に歩いておってけがしたのにこれは労災かというようなことを言われかねないわけです。ですから、現実は相当の人が怖いから午前中にやっているんですね。しかし、全員じゃないですよ、午後も入れているのですからね。これは私は労働者に聞いたわけです。現実に入っているということは聞いているわけです。ですから、労働者の話も聞き、郵便局長の話も聞き、本当にコースと実態がきちっとなっているかということをお調べいただいて善処していただきたいというふうに思います。 今、集合ポストのことを言われましたけれども、これは郵便規則で「そのあて所にこれを配達する。」つまり戸別配達の原則というのがあるわけですので、この観点を忘れないでいただかないと、またトラブルが起きるわけなんです。ですから、簡単に集合と言ったって、広いところですので、いろいろほかの――こういうところも調べてみましたら、各戸に入れているところもありますし、中には集合ポストにしたところがあるのですね。そこは、大変遠いところへ取りに行かなければならないということで物すごい不満がある。そういう不満を聞くものですから、ここの調教師さんにしてみたら、そんなことで郵便局の都合で簡単にやってもらったら困るんだ、こういうふうに言っているわけです。 このことは利害が対立しますとなかなか難しいことだと思うのですけれども、まず、きちっと午前中に配達できるようにコースを変えるということ、そして、いい方向になるように話し合いをする。こんなことが何年も争いになっているというのはおかしいのですよ。こんなことは、国会議員がここでやらざるを得ないほど郵政省が怠慢だという結果ですよ。恥ずかしいんじゃないかと思うのです、こんなことをしなければならないということは。そちらが恥ずかしいということですよ。本当に、こんなことをしていたら、国会議員が千人いたって、みんな国会に持ち込んでやらなければならないということになると思うのです。ですから、これをきっちりと早急に解決していただきたいと思います。 最後に大臣の回答をいただいて、終わりにしたいと思います。
○佐藤国務大臣 担当郵便局の方に直接局長の方からさらに当たりまして、解決するようにしたいと思います。
○田中(美)分科員 質問を終わります。
○相沢主査 これにて田中美智子君の質疑は終了いたしました。 次に、後藤茂君。
○後藤分科員 私は、毎年、予算の分科会で郵務行政、また切手発行政策等について、質問というよりもむしろ提案をさせていただきながら、郵政省の方はその提案に基づいてある程度実施をしていただいておりますので、心から敬意を表したいわけであります。 短い時間でたくさんの問題を提案することもできないかと思いますけれども、一つは、おとといの新聞に、切手収集ブームが下火になってきた、額面割れも出てきた、こういう記事が大分大きく出ておったわけです。この記事の中身を見ますと、昭和三十五年ごろは最高で一千万枚ぐらい発行しておった。そして、郵政省の方も努力しておったからでしょう、国民の皆さん方からも非常に興味を持たれて、郵便局に並ぶというような時代があった。その後、なるべく並んだりあるいは買えないことがないようにということで発行の数がふやされてきたわけですが、最近、この発行枚数が相当ふえてきてしまった。特に記念切手あるいは特殊切手等は、市場を十分に調査をしていきながら、そういった発行枚数は決めるべきではないかと思うわけです。どうも最近は少し多過ぎるように思う。これが一点。 それからもう一点は、特殊切手、記念切手を発行いたしますと、売れなくてもずっとそのまま残していく。会計検査院の方の検査もあるし、いろいろ処理の方法が難しい面もあるでしょうけれども、諸外国では、一定の年月がたちますと一応処分をしているということもあるわけですから、そういうようにされたらいいのではないか、こういうように考えますので、この二点、まず最初に郵務局長の方からお答えいただきたいと思います。
○高橋(幸)政府委員 まず、発行枚数の件につきましてお答えいたします。 この発行枚数につきましては、各方面からいろいろな御意見をいただいておるところでございます。また、私ども財政上の理由もございまして、そういう点も勘案しながら発行枚数を決めているところでございます。ただ昨今、六十年度の例で申し上げますと、二千五百万枚から三千万枚程度発行しておりまして、この発行枚数の件につきましては、今御指摘いただきましたような点も考慮しながら、今後検討していきたいというふうに考えております。 次に、いわば記念切手、特殊切手の期間の問題でございますが、これは私ども非常に関心を持っている点でございます。この点につきましても、各方面から、一定の期間を経たならばそれを処分してみたらどうかというふうな御意見も多くいただいております。また私ども、その切手の残ったものの保管につきまして、非常に手数をかけておるということも事実でございます。しかしまた一面、最近いろいろな場におきまして、各種たとうをつくったりなんかするということで、そういう切手の需要もあるということも事実でございます。そういう点を踏まえながら今後、この期間の問題について、先ほど申し上げたように重大な関心を持って取り組んでいきたいと考えておるところでございます。
○後藤分科員 また、期間の問題も検討していただきたいのですが、これからの郵政省のいろいろな活動の中で、売れ残ったと言ったらおかしいですけれども、いろいろな記念切手なり特殊切手を贈呈用等につくりかえて、最近は海外への一般の方々の旅行者も多いし、また外国からもたくさん見えるわけですから、こういう形にして、一枚一枚単片ということではなしに、スーベニア用風に売り出していくということをいたしますと、また新たな需要というものも出てくるだろうと思うのです。その点ひとつ御検討いただきたい。これは答弁は結構でございます。 それと関連いたしまして、この委員会で私はこの前も申し上げたのですけれども、お年玉シートです。年賀状が届いた後、百枚に三枚くらいの確率でお年玉小型シートが当たるわけです。引きかえ期間が七月の二十日までということになりますと、引きかえようと思っているうちに引きかえない方々がたくさん出てまいります。最初から全部が引きかえられるということで発行はしていないと思います。しかし、それでもある程度多目につくっておるということになると、これが七月の二十日を過ぎますと引きかえ期限が来て残ってしまう。 大臣、従来これは全部つぶしてしまっているのです。大変もったいないことでありますが、さらばといって、これはお年玉に当たったわけですから、これをまた売り出すということも、景品として出しておるだけにちょっと難しいだろうと思うのです。これを一応消印をしてオーダーキャンセルして、収集家なりあるいは学校やボランティア活動をやっているところやそういうところに無償で払い下げてやるとか、そういうことをいろいろ考えていったら有効に活用できるのではないかと私は考えます。完全にのりのようにして崩してしまう、つぶしてしまうということでは、せっかく印刷したものを大変もったいないと思いますので、大臣、ひとつこのお年玉切手シートの活用というものについてぜひ考えていただきたいと思うが、いかがでしょう。
○佐藤国務大臣 この問題で先生の質問があるということで――これを全部捨ててしまうそうですな。つぶす、これはもったいないじゃないか、売ったらどうかと言ったら、今先生が言ったように、これはお年玉で賞品に差し上げているのを売るということはできないだろう。そういう意味で積極的に、これはつぶさないで何かに使うということで、(後藤分科員「そのまま使うのじゃなしに、キャンセル」と呼ぶ)何かぱっと押して、そういうことで考えていくことに取り組んでいきたいと思います。
○後藤分科員 それと直接関連するわけではないのですが、NTTがテレホンカードを出しまして、これが国民に大変好評で、いろいろな種類のものがたくさん出てきている。またNTTも相当な収益を上げていることは御存じだと思います。これは非常にアイデア商品だと思うのですね。 ところが、切手の方の場合は、いわゆる切手帳というのがある。これは外国でも皆切手帳というのを出しているのです。しかし、最近は手紙をなかなか書かないとか、旅先でもはがきをあちこちの友人や家族に送るということをしなくなってきたこともあるのかもわかりませんが、切手帳をつくって、そしてその切手帳に贈呈者の広告といいますか宣伝といいますか、そういうものも印刷して、現在は三百円ですか、六十円五枚の切手帳が一つ出ているようですけれども、いろいろな種類をつくって、そしてその額面に若干の経費をかけてやったらどうだろう。例えば引っ越しなんかでも、昔ははがきを配ったりしております。あるいはいろいろな引き出物等にそういうものを使っていくというようなアイデアを切手帳の中に生かしていくということをしてはいかがかと考えますが、大臣いかがでしょう。
○高橋(幸)政府委員 事務的な部分もございますので、私の方からお答えさせていただきます。 ただいまお話のございました切手帳の問題でございます。今年度六十年度でございますが、関東郵政局において、例の筑波の科学博の際に、試行的に特殊切手帳を五種類ほどつくって販売した実績がございます。御指摘のようにこの切手帳の問題、実は民間において同種というか、切手帳の販売等をしている業者もございます。そういう点も考慮しながら、私ども民間の業者との競合を来さないような形で何かできないかということを今検討いたしておりまして、できれば広い範囲でやってみたいなというふうに考えております。
○後藤分科員 ぜひ検討を深めて実現をしていただきたいと思うのです。 ここの分科会でも、先般私が、慶事、弔事、祝儀、不祝儀の切手をアメリカと同じように出したらどうかという提案をいたしまして、これが実現をしているわけですが、どうも宣伝が下手なのか、ほとんどの方が知らないのですね。結婚式の告知であるとか竣工式であるとか、何とかの記念の会の通知であるとか、皆さん方のところへは大概六十円か七十円の通常切手が張られて来る。あるいは場合によると料金別納で押されている。せっかくいい切手を出されておっても、それをほとんど知らない。(発言する者あり)隣でも知らないと言っていますけれども、郵政省はせっかくそんな商品をつくっておりながら、それが売れようと売れまいと我関せずえんというのはおかしいじゃないかということで、これはぜひひとつ宣伝をして大いに使っていただく。 受け取る側も大変喜ぶのです。慶事、弔事――弔事の切手はちょっとまた別ですけれども。弔事の場合でも年末に、年始を欠礼するというあいさつ状のとき、あるいは四十九日とか一年とかいういろいろなあいさつ状、こういうものに張るとまた違った印象を与えるわけですから、その宣伝はぜひ大いにやるべきではないか。 それとあわせて、通常切手と同じ大きさの印面なので、ちょっと目立たないのではないかと思います。もう一回り大きくしていくと関心も高まるのではないかと思うのです。ところが、聞くところによると、色検知なり区分が大変難しいのだということらしいのですけれども、私はそれはちょっと詭弁だろうと思うのです。その点は、技術的な面がもし足りなければ研究して、ぜひひとつこういう慶事、弔事の切手等が国民の皆さん方に利用されるようにやっていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○高橋(幸)政府委員 御指摘のように、総体的に見ますとこの慶弔用の切手の利用促進につきましてのPRをもう一段と工夫する必要があるだろうというふうに私ども考えております。私どもの宣伝下手ということがあるのかもしれませんが、今後とも一層努力してまいりたいというふうに考えております。 次に大きさの問題でございますが、先生のお話の中にもございましたように、私ども例えば郵便物自動選別取りそろえ押印機というふうなことで機械処理をしているところでございまして、色検知であるとか大きさの問題というのが影響してくるわけでございます。今の形で、そういうものを前提として大きさを変えることはちょっと難しいということは御案内のとおりでございますが、私ども今後お客様の多様なニーズにこたえていかなければいかぬという点もございますので、この点につきましていろいろな点から検討させていただきたいというふうに考えております。
○後藤分科員 企業のダイレクトメールのようなものだと思うのですが、私たちは郵便番号は番号枠に書くものだ、これ以外は読み取りしないのではないかと思っていたところが、これを見ますとそうではないのですね。電算機のラインプリンターであて名をやる場合、この枠ではなしに書いておっても読み取るということのようでございます。これは郵便番号ですけれども、そうすると、切手の場合でも、そういうことはそんなに難しくないのではないかと私は思います。答弁は結構ですから、これもひとつ検討を深めていただきたいということを提案しておきたいと思います。 そこで、通常切手の問題に触れてみたいと思うのです。 各通常切手には全部、日本語の「日本郵便」というのとローマ字の「NIPPON」という国名表示があるわけです。ところが、二円の犬の切手と四円のベニオキナエビスの切手にはこの「NIPPON」というローマ字国名表示がないのです。きのう、きょうつくったというものではない。犬の方はもう三十三年も使っているし、ベニオキナエビスの方も一九六三年からだから二十三年という長い年月使っているわけですね。「NIPPON」という国名表示を入れてから二十年になるわけですが、二円と四円には全然ないのです。郵政省のこういうことへの配慮が全く欠けているのではないかと思うわけですが、事ほどさように、通常切手というものに対する配慮というものが大変足りない、こういうふうに考えるわけです。これに国名を入れることが私の今の質問の趣旨ではないのですけれども、色検知の場合の印刷を変えているんだから、当然そのときに入れられるはずだ。外国の友人なんかで日本語を読めない者は、これはどこの国の切手がということでびっくりするわけですから、ぜひこのことは早急に改めていただきたい、それが私の一つの提案であります。 同時に、大臣、ちょっとこれを見ていただきたい。今、お手元に差し上げて見ていただいているのは、川崎に住んでいる宮田寛一さんという方が、こういう文楽の頭などで統一した図案の通常切手を出していただけると非常に楽しいし、また外国人も喜ぶのではないかということでつくったものです。それをそのまま採用しろということを申し上げるのではなく、世界各国ではそういうように通常切手に対して非常に配慮をして、五年ないし十年くらいで図案を変えていきながら切手に親しませるという努力をしているわけです。ところが我が国の場合は、そういう点でこれまた大変無神経な面があるわけであります。だから、先ほど言いましたように三十年も四十年も同じ図案の切手を出しておる。冬、雪が降っているときに四十円の菜種の花にチョウがとまっている切手を張らなければならぬというようなこともある。そういうようなことをもう少し配慮していくべきではないかということが私の提案であります。ぜひひとつ統一図案等に対しても検討をいただきたい。 大臣はあるいは見たことがあるかわかりませんけれども、イタリアが昔出した切手で、バチカン宮殿のシスティナ礼拝堂にミケランジェロがかいた天井壁画の切手があるのです。ちょうど今の文楽の頭と同じようなのですが、これは絵画的にもすばらしいし、切手としても実にすばらしいのです。佐藤郵政大臣のときにはぜひそういう方向をつくり上げていただきたい。いかがでございましようか。
○佐藤国務大臣 今のお話も検討いたしまして、「NIPPON」の文字を入れることも機会を得てやりたい、こういうぐあいに思っております。
○高橋(幸)政府委員 通常切手のデザインの問題でございますが、確かに私ども一度使いますと長年使っているというのが実情でございます。しかし、これからのことを考えますと、私ども切手について相当の関心を持たなければいかぬということを自覚しているところでございます。ただいま先生からお話を伺い、あるいは見本も見せていただいたわけでございますので、今後、日本の切手としてふさわしいデザイン等の発行のあり方について、特に通常切手を中心として考えていきたいと思います。
○後藤分科員 私たちが日常的に一番使うのは通常切手ですから、六十円が常に同じつり鐘ということではなしに、いろいろなバラエティーのあるもの、あるいは統一図案、そして五年ないし十年くらいでまた変えていく、こういう配慮をぜひお願いしたいと思います。 大臣、吉丸一昌さんという人を御存じですか。きょうの日本経済新聞の夕刊を見ていましたら、平松知事が「あすへの話題」に「春は名のみの」という題でエッセイを書いているのです。その中に出てくるのですが、「早春賦」の作詞者だそうです。また、大分には滝廉太郎というすぐれた作曲家も出たわけですね。 実は私は、外国の友人等と話をしているときに、日本は音楽の切手が全然ない、だから音痴の国じゃないかというように言われているのです。それで、ぜひひとつ音楽切手を出しなさいということを強く言ったことがあるのです。そして、昭和五十四年八月二十四日が滝廉太郎の生誕百年の記念の日だから、滝廉太郎の切手なんかを「荒城の月」の楽譜等を入れて出したら非常に喜ばれるがということを言ったわけです。ところが郵政省はなかなか取り組まない。結局何ができたかといったら、小学一年から中学三年までの各学年それぞれ二曲ずつの歌を取り上げて十八曲の歌シリーズの切手を出した。その一番初めに出たのが、滝廉太郎が生まれた日に発行した「荒城の月」の切手です。ところが、作詞者あるいは作曲家の名前というのはどこにもない。 どうも郵政省というのは、こうした文化人なり芸術家なりあるいは科学者なりというものに対しての顕彰をするということに非常に憶病だ。ですから、私はこの委員会でもよく取り上げるわけでありますけれども、ぜひひとつ文化人の切手を出しなさいということを申し上げているわけなんです。これは一九四九年に文化人切手というのが出されまして、十八枚で終わっちゃったわけですね。あっちこっちから、あれを出せだとかこれが欠けているとかいうようなことがあって、もう憶病になって出さなかったという経験があるのです。 だから、明治以後の場合は難しいかわかりませんけれども、大臣ひとつ、文化への関心が非常に高い大臣ですから、これから文化関係の、特に今日の日本を切り開いてきた、少なくとも江戸時代の人々というものをぜひ顕彰してもらいたいということを申し上げたいわけですけれども、いかがでしよう。
○佐藤国務大臣 大変これは大切な指摘でございますので、検討して何か実行できるようにしてみたいなという気持ちがいっぱいでございます。 先般アメリカからダンフォース議員が来たときに、局長がこれをお土産に上げてくれというので郵便切手を差し上げましたところが、その夜私に、郵政大臣は大変文化的なすばらしい御趣味がございますねと褒められまして、郵便切手がこんなに国際間にすばらしい効果を発揮するなという印象も受けましたので、きょう先生の一連の郵便切手についてのお知恵を聞きまして感心いたしました。ぜひひとついいところは実行していきたいと思います。
○後藤分科員 今アメリカが出ましたので、アメリカではデューク・エリントンというジャズの大御所、これも切手になっている。あるいはジョン・マコーマック、これはオペラ歌手です。あるいは俳優のフェアバンクス、あるいはまたジェローム・カーンという作曲家、こういう人も切手になっているわけです。どうも日本の郵政省は、ついこの間亡くなったとか、明治以降の人のところまで出す勇気はないでしょうけれども、古いところをまず出していく。 イギリスは非常に保守的なところがあるのですけれども、それでもイギリスで、私もちょっと驚いたのですけれども、例えばビビアン・リーあるいはピーター・セラーズ、これは「ピンク・パンサー」の当たり役のクルーソー刑事ですか、あるいはデビッド・ニーブン、これは「八十日間世界一周」なんかに出てきた、こういう人。「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラでしょう、ビビアン・リー。こういう人もイギリスで去年出しているのです。それにもう有名なヒッチコックだとかチャップリン。このくらい、ああいう非常に保守的な国でさえもすぐれた芸術家あるいは科学者、文化人等については出されているわけです。日本の場合はそれをやってないのですね。 だから、私は、今日の近代的な日本をつくり上げてきた、努力をしてきた人々をぜひ出せと言っているわけです。例えば、適塾を開いた緒方洪庵等もなぜ顕彰しないか。これは福沢諭吉、今度は札になりましたけれども、ここの適塾で学んだわけでしょう。あるいは「解体新書」を出した杉田玄白であるとか、探検家の間宮林蔵であるとか、あるいは雪舟や北斎、これは外国が出しているのですよ。ここでまた、もう時間がありませんので、こういうカタログをお見せすることはできませんけれども、そういう人々、あるいは近松門左衛門だとか井原西鶴だとか、今日の歌舞伎等でいえば中村歌右衛門であるとか尾上菊五郎とかというようなのも、歌舞伎を開いてきた人々ですから、そういうようなところを出すべきではないかということを私は提案するわけです。現在の人は文化勲章がもらえるわけですけれども、過去に本当に努力して、今日の日本の文化あるいは今日の近代的な日本をつくり上げてきたその人々というものは、もう全く顕彰されないままに終わっているわけです。 これは郵政大臣、こういう文化的なものに対しては大変興味、関心がおありだと思いますので、ひとつ郵政省で考えるというんじゃなしに、いろいろな専門家で審議会といいますか小委員会等のようなものを設けて、そしてそこで検討していって、明治以降のはまだ今おいておきまして、その以前の人々をぜひ出していただきたいなということを私は提案をしたいわけです。三浦梅園なんかでも、哲学者、これは大分の、郷土の人でしょう。いかがですか、大臣。
○佐藤国務大臣 儒学者がその当時、江戸時代に江戸に九人いまして、幸いに我がふるさとの大分の方は六人儒学者がおりまして、聞くところによれば、関西地域に四人儒学者がいたというような、そういう歴史も聞いておりますので、今の御提案、非常にすばらしい御提案と思って、担当とよくまた相談しましてぜひ取り組みたい問題だ、こう思っております。ありがとうございました。
○後藤分科員 名前をいろいろ挙げればまだたくさんありますけれども、その名前の方は、ひとつこれからそれぞれ社会的に評価の定まった方々をぜひ取り上げていただいて、切手で顕彰していくということを、佐藤郵政大臣のときにぜひやっていただきたい。 最後に一点だけ。ちょっとこれは考えておいていただきたいということで、提案といいますか御質問申し上げておきたいのですが、日本からアメリカヘの航空郵便の書状の基本料金が百五十円なんです。今度、アメリカから日本あては四十四セントです、御存じだと思いますけれども。そうすると、今のレート、仮に百八十円で計算していきますと七十九円、約八十円ぐらいです。この大きな差があるということをひとつ念頭に置いてもらって、どうも日本から外国に出す郵便物は高い、外国から来るのは安いということを言われているわけですから、これはぜひひとつ御検討いただきたい。いかがでしょうか。
○高橋(幸)政府委員 外国郵便料金につきましては、各国が、条約で定める範囲内でそれぞれ定めるということになっておりまして、それぞれ各国の取扱経費あるいは自国内の郵便料等を勘案しながら決めているというのが実態でございます。 アメリカの例で申しますと、確かに米国発のもので安いものもありますが、中には高いものもあるわけでございます。我が国の場合、国内の取り扱い、それから国内の経費、そういうものを総合勘案して決めているという事情を御理解いただきたいと思うわけでございます。
○後藤分科員 幾つか提案しました。今まで郵政省の方は切手を、ずっと長い歴史、百年の歴史を持って発行しているのですけれども、案外、その発行の印面の中身であるとか図案であるとか発行枚数であるとか、あるいは外国や国内でどういうような評価がされているかということに対しての調査なりあるいはいろいろな追求なりというものはなされておりませんので、そういうところを十分配慮して、もっともっと喜ばれるような、どうせ出すのですから、出される切手がみんなに喜ばれるような切手発行政策を、佐藤郵政大臣のときに確立していただきたいということを特に強く要望しまして、終わります。
○相沢主査 これにて後藤茂君の質疑は終了いたしました。 次に、上田哲君。
○上田(哲)分科員 言論の自由、放送の自由について、郵政大臣はどのようにお考えでありますか。
○佐藤国務大臣 特に電波、放送行政を預かっている私にとりましては、言論の自由、また電波の上におけるところの放送の自由というものは守っていかなくちゃならぬ、こういうぐあいに私は考えております。
○上田(哲)分科員 この点について、NHKは、どうお考えてありますか。
○横井参考人 ただいま郵政大臣からお答えがありましたように、私どもも放送法の精神に基づきまして、不偏不党の立場に立って、放送による表現の自由を確保していく使命がある、そういうふうに考えておる次第でございます。
○上田(哲)分科員 言論の自由、放送の自由というのは、近代メディア社会において、とりわけ、民主主義の根幹であると思います。千方言を費やすことよりも、今御確認の言論の自由、放送の自由の重みをぜひかみしめていただきたい。その重みをしっかりとかみしめて、私は当委員会の責任者でありますから、この委員会の締めくくりにいたしたいと思います。 以上です。
○相沢主査 これにて上田哲君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして、郵政省所管についての質疑は終了いたしました。 これにて本分科会の審査はすべて終了いたしました。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 分科員各位の熱心な御審議と格別の御協力によりまして、本日ここに本分科会の議事がすべて終了することになりましたことを深く感謝申し上げます。 これにて散会いたします。 午後八時四十二分散会