逓信委員会 第4号
- 発言数
- 210 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1986/03/06
会議録
○宮崎委員長 これより会議を開きます。 簡易生命保険法の一部を改正する法律案及び郵便年金法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 ただいま議題となりました両案について、本日、参考人として簡易保険郵便年金福祉事業団理事長浅尾宏君の出席を求め、意見を聴収いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○宮崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ―――――――――――――
○宮崎委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田並胤明君。
○田並委員 それでは、簡易生命保険法の一部を改正する法律案と郵便年金法の一部を改正する法律案について、質問をさせていただきます。分科会の関係でちょっとおくれまして、大変申しわけありませんでした。 今回の簡易生命保険法の改正案は、五十二年に一千万円が決定をされて以来約九年ぶりということで、今日までの各委員会を通しての附帯決議等を体して、郵政省が大変努力をされてようやくここまでこぎつけたという内容でございますので、その御労苦を多とすると同時に、利用する国民の側にとってみても大変よかったという感じを強くしているだろうと思うのですが、問題は、増額できる額を三百万円というふうにしたわけですが、私たちの要求というのは、現在の国民の生活実態等と合わせてみて千八百万ないし二千万ぐらいが必要なんじゃないか。郵政省も今日までかなり長い年月にわたって千八百万円という要求をしておったのが、今回はその御労苦は多としながらも三百万円ということで決まったということになっているわけであります。したがって、この増額できる額を三百万円とした理由、これをまずお聞かせを願いたいということと、もう一つは、増額できるのは加入後四年たたなければだめだ、二十歳以上でしかも四年経過をしなければならない、こういうことになっているわけでありますが、この理由、なぜ四年というふうなことにしたのか、直ちに千三百万まで入れるような措置ができなかったのかどうかという点について、第一点お聞きをしたいと思います。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 長年、保険金額の加入限度額の引き上げにつきましては、先生方の御支援をいただきまして、このたびこういう形で解決をしたわけでございますが、私どもも、先生御指摘のように長年千八百万円、あるいは昨年末は二千万円に増額をいたしたいと考えておりました。その根拠には、万一の場合の最低必要額というものがそのくらいになるであろうということで考えておったわけでございます。この限度額の引き上げにつきまして、政府内でいろいろと議論が重なったわけでございますが、一つには、簡易保険の制度が無診査保険であるというところの無診査保険の危険論というものもございました。また一方、現実としての簡保への加入状況あるいは五十二年から今日までの物価の上昇率、そういったものをいろいろ勘案して議論した結果、三百万円が適当であるという結論に至った次第でございます。 また、三百万円引き上げるというときに、先ほど申しました簡易保険が無診査であるというところから、一挙に一千万円を千三百万円に引き上げるということでなく、限度額、要するに一つの契約で入り得る最高の金額は一千万というふうに据え置きまして、その一千万の契約をされた方が有効にある期間契約を維持していただいた場合には、その契約というのは良好な契約である、その加入者の方は別に危険的な選択をされたわけではないということになりますので、改めて三百万円まで増額できるという制度にしたわけでございまして、その有効に契約が維持できたという期間は四年程度が適当であろうという議論を重ねまして、四年とした次第でございます。
○田並委員 局長の答弁でわかるような気もするのですが、意地悪い言い方をすれば、かなり政治的なものだ。例えば、保険の加入者が四年以内に失効する率というのはどのくらいあるのだろうか、あるいは一年以内に失効する率というのはどのくらいあるのだろうかということを判断されて、恐らくこの四年が適当であろうというふうに判断をされたのじゃないかと思うのですが、一年以内、二年以内、三年以内、四年以内と比較をしてみても、失効率というのはそんなにないと思うのですね。ですから、良好な契約が大体四年くらいが適当だろうというのは、この失効率から見てもちょっとうなずけない感じがするのですよ。
○二木政府委員 確かに先生御案内のように、失効率という点からこの四年間というのを考えたわけではございませんで、無診査保険という一つの制約から考えた次第でございます。有診査保険でございますと、健康診断をいたしまして、保険事業として危険がないという方だけが加入していただく制度でございますが、無診査の場合には健康診断をいたしませんで、外務員の面接によって、また簡単な告知をしていただきまして、それによって契約を結ぶわけでございますので、悪意を持って保険に入られるというようなことがあった場合に、それはもう既に病気があって一年以内に保険金をいただこうなんという問題が起きることがないようにというので四年というふうに決めたわけでございまして、失効であるとかといった問題ではございませんで、むしろ無診査に伴う危険性を回避したというところがこの四年の根拠でございます。
○田並委員 そうなると局長、今度は三百万円増額したのが無診査である限界点だ、このようにも実はとれるわけですね。年々増大をする国民のニーズに合わせて、私どもとしては今の生活実態から考えてみて千三百万ではまだ少ない、もっと増額をする必要があるのではないかという気持ちを持っているわけですよ。そうすると、今の局長の答弁では、無診査であるために三百万が適当だということになると、では無診査の限界はこれまでなのか、それの科学的な根拠というのがあるのかないのかということに実はなってしまうと思うのですね。したがって、これ以上はお聞きをしません、いろんな絡みがあってこうなったのでしょうから。ただ、そういうふうに言い切られますと、それでは我々が今度増額要求するときに、そういう根拠があるならば、無診査の限度額の限界というものについて示してもらわないと、ちょっとこれはわからなくなるわけですので。まあ答弁はいいです。
○二木政府委員 御説明不十分で失礼をいたしました。 私ども、当然のことながら二千万円という要求をしておりまして、私どもの事業から見ますと、二千万円が無診査保険として危険がある金額であるとは決して考えておりません。私どもの外務員も相当の努力をしておりまして、現在立派な契約を募集しておるわけでございますので、無診査保険であっても二千万、あるいは極論を申しますれば三千万でも問題ない、そのように私どもは思っているわけでございますが、現在無診査制度というのが民間生命保険業界でもとられておりまして、過去におきまして私どもの無診査の限度額が引き上げられますと、民間の生命保険業界の無診査の額も同額に引き上げられたという経過がございます。政府部内で民間生保関係の監督をやっている大蔵省の意見としましては、そういう過去の経過から申しまして、限度額を引き上げるということは今日の民間生保業界のあり方から見て問題があるということで、一契約で入り得る限度額については一千万にしていただきたいという強い要望がございましたので、それに従ったわけでございます。 なお、つけ加えて三百万円。これは危険があるから三百万円にしたわけではございませんで、保険の現在の加入状況であるとか、あるいはこの九年間の物価の上昇状況であるとか、そういったものから三百万にいたしたわけでございまして、私ども、環境の変化に従いましてこの金額は上げるべきである、そのように考えている次第でございます。
○田並委員 局長の答弁で、私どもとしても、この増額要求というのは国民のニーズがあれば引き続いて行うべきであるというふうに考えますので、一層の努力をしていただきたいということを付け加えておきたいと思います。 次に、これは政令要綱が出ていませんので、執行部の方の御説明だけで私ども判断をしているのですが、執行部の説明によると、今度三百万円増額をすると同時に、ゼロ歳から十五歳までは七百万円、それから五十五歳以上は定期保険と特別養老保険に加入する場合は八百万円までというふうに、現在の加入限度額より引き下げているわけです。これは確かにゼロ歳から十五歳まで、あるいは五十五歳以上の人たちの加入率が低いという実態に合わせてやったものでしょうけれども、あえてこれを引き下げなくてもよろしかったのじゃないだろうか、このような気がいたしますので、この辺どうしてこういう措置をせざるを得なかったのか、お聞かせを願いたいと思います。
○二木政府委員 今回の法律改正によりまして、被保険者一人につき一千万円を限度としまして、加入できる金額を年齢に応じて政令で定めるというふうにいたしたわけでございまして、その政令の骨子といたしましては、ゼロ歳から十五歳までは七百万円、十六歳以上一千万円でございますが、五十五歳以上の者の定期保険と特別養老保険は八百万円、こういうふうにいたした次第でございます。 今までは、実際の年齢階層による加入状況というものを全然無視した形で、押しなべて一千万円という形で参っておりました。今回の保険金額の引き上げに対しますいろいろな検討の段階で、引き上げる理由ということを強く主張したのは、年齢層によって保険金額が違うではないかという議論でございました。今の私どもの加入状況を見ますと、全体では、平均しますと一件当たり二百万ちょっとの金額になってしまうわけでございます。したがいまして、そういう実態から見ますと、一千万円で十分ではないかという議論があるわけでございますが、一方、三十代、四十代になりますと、平均金額も六百万円ぐらいになっております。また、その二〇%以上の人が既に一千万に近くなっているという実態があるわけでございまして、そういう意味で年齢層によって引き上げるということを強く主張したわけです。 そういう議論の段階で、ゼロから十五歳の段階というのは学資保険が主体でございまして、学資保険一件当たり百十万ぐらいの保険金額でございます。そこが一千万円にあるということ。しかも民間の場合には、ゼロ歳から六歳ぐらいまではほとんど保険に入れないという状態をとっております。幼児に高い保険金額をつけるというのは、社会の観念からどうなんだろうという議論もございます。そういったことをいろいろ考えまして、実態に合わせた限度額をひとつつくろうということで、ゼロから十五歳の間を引き下げたわけでございます。 一方、高年齢のところにおきましては、当然のことながら死亡率が向上するわけでございます。先ほどの二つの種類、定期保険と特別養老保険というのは非常に保障性の強い保険でございまして、当然のことながら、事業経営上も高い年齢層における加入の制限が必要であるということは論をまたないわけでございます。ただ、実際には、特別養老保険と個人の定期保険は現在五十五歳までしか入れないように、約款で年齢制限をしておりますので、今回そういう形で決めましたが、実害はほとんどない状態でございます。 ただ、これからこの特別養老保険と個人定期年金保険を六十歳あるいは七十歳というようなところまで引き上げるというときには八百万円の中で考えたい、そういうことで今回の解決を図ったという次第でございます。
○田並委員 わかりました。 それでは次に、郵便年金法の改正案の関係で幾つか質問をしたいのですが、今度の改正案を見ますと、年金の継続受取人が年金を継続して受け取ることになりますね。今までは受取人は年金継続受取人ではなかったわけですが、今度それを受け取る人が出てくる。その場合に、今までは税金の関係で贈与税だとか何とかということで大変多額な税金を取られたというので苦情が非常に多かったと思うのですが、こういう制度にあることによって課税措置というのはどういうふうになるのか、具体的に例等を挙げてお示しを願いたいと思います。
○二木政府委員 現在年金の制度に二種類ございまして、定期年金と終身年金とあるわけでございます。御指摘のように、この年金につきましての問題に、一つ課税の問題があるわけでございます。 例を申しますと、契約者は、当然掛金を払うという経済的な力のある、例えば夫が契約者でございまして、年金の受取人を妻といたしておきますと、年金の支給の開始のときに、夫から妻に年金の受給権の贈与があった、そのようにみなされるわけでございます。それを防ぐためには、毎年夫から妻に掛金の贈与があったという毎年の申告もしなければならぬ。それをやりませんと、開始時に全体の贈与があったという形で計算されるわけでございます。私ども試算いたしますと、まず七十二万円というのが私どもの最高の年金額でございますが、これが開始時に全部、将来十年あるいは終身でございますので保証期間が十五年あるわけでございますが、そういった形で計算されますと、大体九百万円以上の金額が贈与されるというようなことになりました、贈与税がその点にかかってまいります。 私ども今度導入しました夫婦一緒になった年金制度は、契約者が夫でございまして、年金の受取人も夫でございます。自分が掛けたものを自分がもらう。したがって、これは何も相続税とかそんな問題はないわけでございます。その夫が万が一死亡した場合、その夫の今まで持っていた年金の受取資格を年金継続受取人としてあらかじめ妻を指定しておいた場合に、妻が引き続いてその年金の支給を受ける、しかもその妻が死亡するまで終身にわたってこの年金を受けられる、そういう制度を追加したわけでございます。その場合には、死亡によって年金を受け取る権利が妻に渡るわけでございますので、相続税の対象になるわけでございます。相続税の対象になりますと、要するに前段の相続の額という中から考えますと、その一年間に受け取る年金額が相続ということになりますと、これはほとんど消えてしまうような額だというふうに考えておりまして、そういう形で夫婦間で、特に経済力のある夫が契約をし、自分が最初にもらっておって、死亡した場合に妻の終身年金が支払われるというふうな制度が、これからの長寿社会における一つのニーズとして合うのではないかということで、今回の改正に盛り込んだ次第でございます。
○田並委員 これは、今まで課税問題について相当論議をされたものが実るわけでありますから、加入者にとっては非常に結構なことだと思うのです。これは別に夫から妻でなくて、妻から夫でも構わないわけですね、配偶者ということで。 それで、この年金継続受取人に終身にわたって支払うことのできる年金というのはどういう種類のものをいうのか、ちょっと示してもらいたいのです。
○二木政府委員 先ほど年金の種類は二つあるというふうに申しましたが、定期年金と終身年金、この終身年金のことを今まで保証期間付年金というふうに言っておりましたが、そちらの保証期間付の年金の分でございまして、今度、保証期間というのを終身にわたるというふうに法律上改正をいたしたわけでございます。年金額としましては最高七十二万円でございますが、毎年逓増方式をとっておりますので、それがある一定期間、例えば十五年ぐらいたちますと、七十二万にさらに毎年三%ずつの逓増したものがつきまして、百万近いものになっていくのじゃないか、そのように考えております。
○田並委員 それでは年金法の改正案の最後ですが、年金継続受取人の指定及び終身にわたり支払うことのできる年金の新設というのは省令でやられると思うのです。施行期日は、公布の日から起算をして六カ月と、一年六カ月を超えない範囲において政令で定める日から施行する、このようになっておるのですが、この省令はいつごろをめどとしてこれを進めようとしているのか。 もう一つは、両方の改正法案に省令等で決めるという内容のものがかなり含まれていますね。さっき言った、限度額を三百万円増額することができるというのも、この改正案には書いてないわけですよ。ですから、そういう政令要綱等がもしできているとすれば、我々の審議の都合上必要なものでありますから、そういうものはぜひ提出をしてほしい。それも要望としてつけ加えておきたいと思うのです。
○二木政府委員 最初の年金継続受取人の指定及び終身にわたり支払いできる年金の新しい制度でございますが、法律に、施行期日は「公布の日から起算して一年六箇月を超えない範囲内」としております。これは細かな設計はすべて約款に譲るわけでございますが、夫婦双方の死亡率の組み合わせあるいは夫婦の年齢差等によるいろいろな数理計算、これは大変時間を要する問題でございまして、こういった商品設計に相当時間がかかると私は思っております。また、でき上がったものをさらにコンピューターのプログラムに組み込むという作業もありますし、現場の郵便局での講習会等いろいろ計画を持ちますと、来年の四月ごろの実施になるのではないか、そのように思っております。 また、先ほどの限度額の引き上げに伴います政令の改正あるいはいろいろな問題の約款の改正というものが当然つながってまいりますが、法律が通り次第直ちに着手いたしたいと思っておりますので、またその段階で先生方の方にいろいろ御説明申し上げたい、そのように思っている次第でございます。
○田並委員 それから、簡保と年金両方に関係することで、貸付金の法定弁済時期の問題があるわけです。現在では、この貸付金の法定弁済時期については弁済期後四年と規定されているけれども、これを年金約款で定めたいということになっているのですが、約款の内容と、さらに、弁済期を経過しても弁済をしないで法定弁済になっている件数は、現在どのくらいあるのか聞かせてほしいと思います。
○二木政府委員 私どもとっております貸付金制度というのは、簡易保険、年金ともにあるわけでございますが、一年間で弁済していただくということになっておるわけでございます。それで一年間で弁済できない場合には、その一年間に当たる利子を払い込んでいただくということになればまた継続してそのまま貸し付けが可能なのですが、弁済金も払いませんし、利子の支払いもないとなりますと、そこから起算しまして四年間後に法定弁済をするというのが現行の制度になっております。 そこで、私ども今回の改正に当たりまして法制局とも十二分に議論をしたわけでございますが、この種のものが約款に書いてあってもおかしくない、法定にする必要はないという御意見もございましたので、この期間につきましては約款に規定するというふうにいたしたわけでございます。そして、約款の中でこれを一年にいたしたいと考えております。一年にするという意味は、弁済期後四年間も置きますと、その間の延滞利息が大変大きくなるわけでございます。法定弁済の方法としましては、既に払い込んである保険料に見合う保険金額に保険金を減額するという制度でございますので、貸付金とさらに四年間の延滞利息とが追加されますと、減額される金額が大変大きくなりましてむしろ加入者のためにならないということから、法定弁済期間を一年にいたしたいと思っている次第でございます。 なお、貸し付けを受けている件数は一年間に約三百四十万件ほどございますが、そのうち法定弁済になる件数は三万件でございます。
○田並委員 わかりました。 これは民保の場合はどうなっているのですか。簡保が今度改正をされることによって民保並みになったということなんですか。
○二木政府委員 民間生保の貸付制度は私どもとは若干違うようでございまして、私どもの方は法定弁済期間というものを設けているのですが、民間の場合は貸付期間経過後そのままほっておきまして、そして、それが積立金を全部食ってしまったという段階では契約を消滅させるということのようでございます。したがいまして、法定弁済という制度がないというふうに考えております。
○田並委員 先ほど局長は、現在法定になっているのを今度約款で定めることについては、法制局の方と相談をした結果これで十分だということなんですが、これは法定にしなくても本当に大丈夫なんですか。約款だけで済むものなんですかね。
○二木政府委員 法定弁済の制度の大枠は法定しているわけでございまして、今回約款に落としましたのは四年という期間の部分だけでございます。
○田並委員 それを一年……。
○二木政府委員 はい。
○田並委員 わかりました。 それでは次に、簡保、年金事業の将来展望についてちょっとお伺いをしたいのですが、我が国の長寿社会、高齢化社会というのは、欧米に比較をしてかなり早い時期で長寿社会になっていくということは御案内のとおりだと思うのです。そういう長寿社会の到来であるとか、この間の一般質問で私も質問いたしましたように、金融自由化という波がどんどん押し寄せてきているわけであります。こういう簡保だとか年金事業を取り巻く環境が大きく変化をしてきているわけでありますが、これらの環境の変化に対応する両事業の将来展望というのを、郵政省としてはどういうふうにお考えなのか。もちろんいろいろ研究をされていると思いますが町具体的な新種の商品の開発であるとか、先ほど言った限度額の引き上げの問題であるとか、あるいは金利自由化に対応した具体的な資金運用のあり方であるとか、こういうものについてもかなり研究をされていると思いますが、そのアウトラインについて、利用者の立場から見て、簡保、年金事業というのはこういう時代になってきて将来どうなるんだろうか、こういういろいろな意見等もあろうと思いますので、ぜひひとつお聞かせを願いたいと思うのです。
○二木政府委員 周囲を取り巻く環境は非常に厳しくなっていることは事実でございますが、私ども、六十年度の予想を今立てて、ことしの四月からまた増配に踏み切ったわけでございますが、収入も順調に伸びております。私どもの契約、五千五百万件に及ぶわけでございますが、それから上がってきます保険料、そしてまた職員が非常に頑張っていただいておりまして、ことしも昨年並みの新規募集が順調に推移しております。そういったことから収入面の確保も十二分にできていると私ども思っておりますし、また保険金の支払い等につきましても、ちょっとここ二、三年満期が多いのですが、予想した死亡率以下の死亡率でございますので、経営としては非常に順調でございまして、六十年度末に剰余金として約七千八百億円くらい出るのだろう、そのように思っております。そのうち七千七百億円を四月一日に増配するという手配をしているわけでございますが、近い将来を見通しますと、新規加入が順調に、ほぼ現在程度の規模で推移していただければ、毎年五百万件から六百万件近い新規契約が維持できれば、当分事業としては安泰だろうと思っております。 しかし、金利の自由化であるとか国際化というような大きな波が寄せていることも事実でございまして、そういったものに適時適切に対応しながら新商品というものを開発していきませんと、先ほど言いました新規募集というものもお客様が離れていってしまうわけでございますので、お客様のニーズに合った商品の開発、そしてまた、その商品の開発をするためにも運用制度とい色ものの改善が必要なわけでございますが、そういったものを努力しながら両事業を進めてまいりたい。そしてそれが、これからの長寿社会におきまする簡保の使命であります自助努力の促進というものにつながっていくのではないか、そのように思っている次第でございます。
○田並委員 ついせんだっての各新聞の記事によりますと、我が国の貯蓄額、これは郵便貯金も、民間の銀行預金も、簡易保険も、民間の生命保険も全部ひっくるめて約五百兆ぐらいになってきている。そうすると相当お金がだぶついているわけですね。お金がだぶついているということは、その使い道がないと、預金者や保険に入っている人たちに保障ができなくなるわけでありますから、そういう意味では民間でも相当金がだぶついているわけで、そういう民間の余ったお金が、簡保の運用についてどういう影響が出てくるのだろうか。これは、今どのくらいの利回りで運用資金が運用されているかわかりませんが、果たして今の運用資金の利回りというのが将来とも維持できるような状態になるのだろうかどうだろうか。 これも簡保、年金事業の将来展望の中に含まれるわけでありますが、今局長が言った、資金運用のあり方についても改善しなければならぬ、このようなお考えが示されたわけですが、その辺はどうなんですかね。貯蓄率が我が国は非常に高いというので外国の批判の対象にされて、それがそんなに貯蓄に図らずに内需の拡大に回してほしいのだという強い要望も来ているようですが、そういう我が国の国民性といいましょうか、悪く言えば社会保障がおくれているからそういうことになるのでしょうが、非常に貯蓄率が高い、それが結果的に今五百兆にまで及ぼうとしている。そういう中で簡保資金なんかの運用利回りというのが現状どの程度で回っていて、それが将来とも保証されるのかどうかということについてお聞かせを願いたいと思うのです。
○二木政府委員 現在私どもの簡易保険の加入者の方々の志向と申しますか選択は、やはり先生御指摘のように、貯蓄性の高い保険というのも一つの大きなシェアを占めております。保険の中には、保障性の高い定期保険というものもございますし、貯蓄性の高い養老保険もあるわけですが、養老保険がやはり簡保の一番大きなシェアを占めていることも事実でございます。 そういった保険につきまして、私どもしっかりした運用をもってこたえていかなければならぬと思っているわけでございますが、私どもの運用、一つには公共性を持っているわけでございまして、財政投融資への協力も行っております。そういった一環で運用先が大変かたいところも多いのですが、同時に、貸付期間も非常に長くなっております。そういう貸付期間が長いというところが今実は有利に働いておりまして、この金利低下傾向の中でむしろ高い割合を維持できているというのが事実でございます。五十九年度の運用利回りは七・六三%でございまして、これは五十八年度の運用利回りが七・六一でございましたので、それに比べますと〇・〇二ポイント上昇したわけでございます。ことし大変また全体に金利が低下傾向にございます。そういう中で、直接にすべての資金が低金利になるわけでございませんで、長期に運用している部分もございますので、ことしは若干昨年よりも運用利回りが下回るのではないかと思いますが、先ほど申しましたような簡保資金の性格から長期運用が多いということで、現在の運用水準七%以上というのは当分維持できるのじゃないかと思っております。 しかし、金利の自由化が目前に迫っておりまして、金利選好型のいろいろな商品というものがこれから生保業界にも当然登場してくるわけでございます。そういう中で、国営事業である簡易保険が、運用等につきましても有利、確実、公共性というような原則を踏まえながら、そして時代の要請にマッチした運用というものを求めていかなければならぬだろうと思っておりまして、相当の努力を必要とするというふうに考えておる次第でございます。
○田並委員 資金運用の話に入ったわけですが、現在の円高・ドル安という中で資金運用状況を見せてもらいますと、外国債が九千四百六十億ですか、構成比で言うと三・四%なんですが、これの円高・ドル安の影響というものは出てこないものなんですか。それを一つお聞きしたいということと、もう一つは、今局長が言ったように、資金運用状況を見ますと財投絡みがかなり多いのですね。六割くらいでしょうか、資金運用が。もちろん国の事業ですから、財投資金に回すのも、財投絡みの方に運用するのも当然かもしれませんが、ただこれだけでは、将来とも安定的に簡保事業、年金事業が運営できるかという非常な危惧を持つわけでございまして、今後の検討課題として、もちろんいろいろな問題が出てくると思いますが、これ以外の運用の方法がないものかどうか。例えば特定銘柄で非常に安定的な、公共的な株式に投資をするとか、あるいはそれ以外の、当然これは民間からの相当の反対が出てくると思いますが、いずれにしても、それとの調整を図りながら、資金運用のあり方についての改善を進める具体的な方策というのはないのかどうかということです。 一点目が、先ほど言った円高・ドル安による外国債の運用について影響が出てきてはいないかどうか、将来にわたって影響が出るんではないだろうかという懸念。それと、これも局長が答弁しましたように、確かに簡保の資金というのはかなり長期の運用でございますから、高利のときに貸し付けたものについてはそのままでずっと来る。しかし低金利時代と言われている今日、それらが食いつぶされた後の将来展望というのは果たしてどうなんだろうか等々含めて考えると、そう簡単なものではないんではないか、そういう危倶を抱くものですから、その辺も含めてひとつお答えを願いたいと思います。
○二木政府委員 現在、私どもの運用先に外国債があるわけでございますが、外国債は二種類ございまして、外貨建ての外国債と円貨建ての外国債とあるわけでございます。御指摘の為替の影響を受けているのは外貨建ての外国債でございまして、額としては円貨建てよりももちろん多いわけでございます。 私どもの外国債の運用の基本方針としまして、なるべく長いものをそのまま長期に持つ、例えば二十年債だったらば二十年間保有するということで考えております。と申しますのは、外国債は利子が大変高いわけでありまして、したがいまして、少々の為替の変動がありましても、長期に高い利子を得るということによりまして、内国債よりも有利に運用できるということになっております。事実、これだけの円高になりましても、現在までに買いました外国債につきましては、そういう全体の高い利子収入、それから外国債自身の価格の上昇というものをも考慮いたしますと、長く保有することにおいて決して円高の被害はないというふうに考えておるわけでございます。もちろん、購入時と現在の為替相場が違いますので、現在手放せば為替差損というのが生ずるわけでございますが、これからもまだ長期にわたって持ち得るものが多いわけでございまして、そうした形で運用してまいりたいと思っておるわけでございます。 それから、運用範囲の対象拡大でございますが、私ども逐次過去においてもやってまいりました。二十八年の運用再開以来、最近では五十六年に年金資金の外国債の購入、あるいは五十八年から簡保積立金の外国債の投資というふうにやってきたわけでございまして、引き続き運用範囲の拡大について努力しているところでございますが、もう既に目ぼしいところはほとんど手をつけてしまった。残るところは、やはり株式であるとかあるいは不動産投資であるとか、いろいろそういったものが残っているわけでございますが、そういったものにつきまして、国の事業としてどこまで投資できるのかということも踏まえ、これからいろいろと検討してまいる所存でございます。 なお、最近、いろいろな関係でほかの事業体におきましても、例えば年金福祉事業団法の改正などもありまして、運用範囲の拡大が図られるということもあるわけでございます。そういったことも参考にしながらいろいろと取り組んでまいりたいと思っておる次第でございます、 なお、財投協力の中にも有利運用のものが相当あるわけでございます。例えば地方債と申しますか地方公共団体への貸し付けであるとか、そういったものは財投で決まった基準金利でやっておりますが、そのほかの、要するに道路公団が出す債券を買うとか、そういった公共的な債券の購入あるいは政保債の購入というようなことになりますと、むしろこの部分は過去においては有利に考えておったものでございまして、そういったもの全体を含めながらこれからの運用のあり方というものも考えてまいりたい、そのように思っておる次第でございます。
○田並委員 いずれにしても国の事業ですから、不動産投資なんかも一つはあるんでしょうが、そのことによって逆に土地の値上がりを招くような批判を受けないように、それらも含めてひとついろいろと調整してもらいたいのです。要は、国民生活の向上あるいは我が国の経済社会の発展という大きな使命が一つにはあり、しかも簡保、年金の加入者の利益をどう守るか、こういう接点があるわけですから、その辺をうまく整合を保ちながら、資金運用については制度改善に向けてぜひひとつ一層の努力をしてほしい、このように思います。 あわせて、資金運用状況の中で余裕金というのがありますね、資金運用部預託金。これは一年間は大蔵省の資金運用部資金に預託をしなければいけないんだというようになっておるようでありますが、この余裕金も積立金同様運用ができるような方策というのはどういうふうに努力をされているのか。私どもとしては、なるべくこの余裕金を積立金に回して一緒に運用をしていく、そのことによって一定の利回りを確保するということも必要ではないかというように思いますので、余裕金を積立金に回して運用する方法を大蔵省と十分協議をされていると思いますが、どういう状況になっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○二木政府委員 余裕金の制度につきましては、これは資金運用部への預託の義務という形で、政府の特別会計の歳入歳出の決算上の剰余金を積み立てたものはすべて預託しなければならぬという一つの資金運用部の預託という制度がございます。さらに国庫余裕金、特別会計の余裕金の運用という形で、政府の特別会計の余裕金は資金運用部への預託の方法によるほか運用してはならない、そのような規定がありまして、現在は一年間の収入そして支出の差額というものにつきまして、これは余裕金として資金運用部に預託しているところでございます。 私どもの保険制度というものは、お客様から保険でいただきますが、必要なものを払った差額というのは将来の保険金に充てるものでございまして、何も余裕金として別に経理する性格のものではないというふうに主張しているところでございます。特別会計におきましても、積立金がありまして自主運用しているというのは資金運用部資金と簡保、年金資金だけでございますので、何も余裕金というものを私どもが持つ、そういった制度でもって資金運用部の方へ預託する必要はないのではないかということで、ここ数年来予算折衝時期にこの問題を提案して議論しているところでございますが、国の全体の資金運用部への預託の義務あるいは特別会計の余裕金の運用という、全体の中でこれについてまだ煮詰まらないというのが一つの問題でございます。 ただ最近、この種の問題につきまして資金運用部は弾力的な考えを持ってまいりまして、私どもの余裕金につきまして特利をつけましょうということで、積立金と余り差のないような金利をつけてまいっております。したがいまして、いわゆる実益としては、金額としては少なくなる、要するに直接に運用した場合に得る利益というのは少なくはなっておりますが、しかし理論上は私どもはあくまでも積立金と思っておりますので、この主張は続けてまいりますし、早目に解決いたしたい、そのようにも考えておる次第でございます。
○田並委員 今の余裕金の直接運用の問題については、過去九十四国会あるいは九十八国会でそれぞれ本委員会で附帯決議がつけられているわけでありますが、その努力を多としながらも、引き続いて一層の努力をされるように強く要望しておきたいと思います。 次に、先ほど申し上げました事業の将来展望の関連で、新種保険の開発についても、郵政省は五十七年に簡易保険に関する市場調査というのをやられたようでありますが、この中でも新種保険への要望というものは非常に強いようです。特に所得補償保険、成人病保険、これについてはぜひ実現をしてほしいという要望がこの中に出ております。例えば所得補償保険というのは、病気やけがで仕事ができなくなったときに、その間の収入を補償する保険、あるいは成人病保険というのは、死亡率の高いがん、心臓病、こういう成人病を対象として、入院の給付、手術の給付などを行うような保険が欲しい、こういう市場調査の結果が出ておるわけであります。五十七年ですから、かれこれ三年ほど前、もう四年目になりますが、こういう要望について郵政省としては、恐らく国民のニーズを把握するためになされた市場調査だと思うのですが、これらについてどういうように対応されているのか、ひとつお聞かせを願いたいと思います。 さらに、そのほか労働組合の方でも、例えば保険と年金を結合した生存保障型保険、要するに簡易保険の場合には満期になればいわゆる一時金として保険金額が支払われる、それ以外にも、年金と結合でありますから、一定の年齢になれば今度は年金が支給をされてくる、こういう今の制度の中でも研究すればできるような、現在の保険と年金を結合した生存保障型保険であるとか、あるいは今労働時間の短縮も徐々に進みつつありまして、余暇対策というのが非常に重要な課題になっております。そうすると、余暇対策としてスポーツをやったりあるいはレジャーをしたりいろいろあるわけですが、そのときにたまたま事故を起こした、あるいは途中で交通災害が起きてしまったというような場合に、交通災害と組み合わせたような新種の保険の開発であるとか、あるいは国債と簡易保険を組み合わせて、お客さんに長期の国債を買ってもらって、そこから出てくる利子を保険の掛金に充当するという、国債と簡保の組み合わせの保険。 あるいは総合福祉型保険というのでしょうか、例えば郵政省の外郭団体でデイケアセンターみたいなものをつくって、総合福祉型保険に入った人が途中でぼけ老人になってしまったとか寝たきりのお年寄りになってしまったというときには、郵政省が直接被保険者にお金を払うのではなくて、デイケアセンターみたいなところにまずお渡ししてそこで現物給付をしてもらう、こういうような総合保障型保険。これから高齢化社会を迎えますと、寝たきりになったりあるいは老人性痴呆症にかかったりというお年寄りがかなりの数出てくるだろうと思うのですね、年々拡大をしているようですから。そういう方々のためにも、あるいはその方々を介護する家庭の方々のためにも、そういう新しい保険制度というもの、国の事業ですから、国の事業でなければなかなかできない保険としてこういうものを開発するとか、あるいは今の終身保険とか養老保険という名称がちょっと暗いイメージがあるから、それをシルバー保険であるとかハッピー保険であるとか、そういうなじみやすい名称に変えたらどうかというようなことを、労働組合の方でも制度、政策として提起をしているわけですね。こういういろんな要望とか要求、これが具体的に労働組合の方からも出ておるわけであります。 先ほど言ったのは、成人病保険であるとか所得補償保険、これは皆さん方がやった市場調査によって出てきたものですから、それに対して今日どういう対応をされているのか。後半言ったのは、対応する労働組合が、事業の将来展望あるいは国民の利益になるための制度、政策として提言をしているわけでありますが、これらについて郵政省としてはどういうようにお考えになっているか、どのように研究されているか、どう対応されているか、ひとつお聞かせを願いたいと思うのです。
○二木政府委員 五十七年に市場調査をいたしたわけでございまして、そのときに、先生今御指摘のような要望のほかにも、いろんな保険に対する要望が出てきております。そういったものに対しまして、私ども現在の制度上でき得るものということで今までやってまいりました、今回の五十二年から九年ぶりの法律改正でございますが、その間にも、法律の枠内ででき得るものを処置してきたところでございます。例えば、五十八年に十倍型の特別養老保険というものをづくりまして、特に保障性の高い保険に対するニーズにこたえたわけでございますし、また昨年の九月から生存保険金付養老保険を導入いたしましたが、これは当時の調査の結果、青壮年層の加入が少ないということから、その層に向けての新しい保険をつくろうということで考えたわけでございます。 そのほかいろいろあったわけでございますが、ただ、私どもの基本とする生命保険事業としてなじむもの、なじまないものがあるわけでございまして、そういったことから、先ほど言いました二つの保険については、時期尚早という形でまだ実現を考えていないわけでございますが、私どもの局内にも新商品開発委員会というものを持ちまして、常にいろんな商品につきまして検討を急いでいる段階でございます。 そういう中で、先生御指摘のように全逓信労働組合からも、簡易保険、郵便年金事業につきましていろいろと有意義な御提言をいただいておることも事実でございます。私ども、これらの御提言、そしてまた先生からも今御指摘のあったような問題につきまして鋭意検討をいたしまして、時代のニーズに合った新しいサービスを提供してまいりたいと思っております。
○田並委員 先ほども言ったように、民保の方から、官業は民業を相当圧迫しているのじゃないかということで、新商品の開発についても、あるいは資金運用のあり方についても、いろいろと注文が来ているのは承知をしております。ただ、国の事業であって、どんな田舎へ行っても郵便局があり、簡易郵便局がある。また、外務員がいて、具体的にいろいろ加入者のサービスの向上のためにも努力をしておりますから、そういう意味では、民業の手の届かない部分について簡保、年金というのは相当やっているわけです。ぜひその辺は十分配慮していただいて、具体的に相当決意を新たにして取り組んでいかないと、どうも官業が民業を圧迫しているという意見に押されて、簡易保険なり郵便年金というのがどんどん縮小されていったのでは、これは大変困るわけでありますし、今言った新種保険の問題等について対応する労働組合も真剣に取り組んでいるわけでありますから、謙虚に耳を傾けて、新種保険の開発研究会というところででも検討されて、さらに一層実現のために努力をされるように強く要請をしておきたいと思うのです。 そこで、今申し上げました官業が民業を圧迫しているという批判が最近かなり強くなってきているような気がするのです。その理由としては、簡保、年金の資金量が二十兆円を超えた、あるいは外務員がいて全国至るところに郵便局があって、それでそういう資金を集めたりいろいろな活動をやっているために、どうしても民業が圧迫されてしまう、こういう批判のようであります。さらに民間の生保二十三社の資金量の三分の二、先ほど言ったように簡保、年金の資金量というのは二十兆円ですから、三分の二を超えそうになっている、これは大変なことだというような危惧感から出ているだろうと思うのですね。 あるいは民間と競合する保険の種類というのがかなり出てきたために、相当圧迫をされている。こういうような理由で官業が民業を圧迫しているというような話をしているようでありますが、これはどうなんでしょう。実際に無診査保険で競合する部分というのはどのくらいあるのか。それは簡易保険というのは無診査ですし、民間は無診査と診査とあるので、この無診査のところが主に競合するだろうと思うのですね。そうすると、その民間の生命保険と競合する部分というのが、簡保の場合あるいは年金の場合どの程度あるのか。さらに、実際の資金運用に当たって、どの程度民業を圧迫するような資金運用がされているのだろうか。いろいろ一つ一つ調べていくと、どうも民業を圧迫しているという実体がないような気がするのですよ。したがって、郵政省として、こういう官業が民業を圧迫しているという批判に対してどのように考えられているのか、その具体的な事例をひとつお示しを願いたいと思うのです。
○二木政府委員 簡易保険事業は昭和二十一年に無診査保険の独占がとれたわけでございます。それまでは、創業以来無診査保険は簡易保険独占であったわけでございますが、その二十一年以降無診査保険分野の競合ということが生じたということは言えるわけでございます。その分野におきまして、私どもと民間生保がお互いに特徴を生かした商品を販売してまいっておりまして、お互いが切磋琢磨してよりよい国民の選択の幅を広げたというふうに言ってよろしいかと思います。そのお互いの切磋琢磨の結果が世界に誇る保険加入率になっているのじゃないか。今世帯数で九一%にも加入率が上がっているようでございますが、そうした形で加入率が大変上がってきたわけでございます。 そういう中で私どもの簡保と民保が競い合ってサービスの向上に努めておるわけでございますが、決して民業を圧迫しているということじゃございませんで、それぞれの分野というものがある程度確立しつつあるような感じがいたしております。民間は最近企業保険、企業年金というところに大変力を入れているわけでございまして、そういうことで若手の世帯主を見ますと、若手の世帯主はその企業、その会社において団体として民保に入ってしまう、それで家庭の主婦が簡保に入るというふうな形で、大変うまいシェアをお互いにつくりつつあるわけでございます。そういう中で、私どもは業界のリーダーという一つの気持ちもありまして、民保に先駆けまして保険料の引き下げであるとか、あるいは年金の創設も言い出したのは簡保の方が先であったわけでございますが、そういったものでこの業界全体の向上に相当力を果たしてきておりまして、それが民保自身の成績の向上にもつながっている次第でございます。 なお、資金量で見ますとシェアが大変高いように見えますが、先ほどもちょっと説明の中で申し上げましたように、私どもの簡易保険の加入者の志向というのが貯蓄型志向でございまして、したがいまして、保険金額あるいは件数の割にはお払いになる保険料が高い、民間の場合はむしろ保障性の高いものの販売もあるわけでございますので、保険金額は大変高くなっているわけでございます。そういう中で、先ほど御指摘の民保と簡保のいわゆる無診査でのシェア争いということになりますと、実は最近民間生保も無診査保険の方に大変力を入れておりまして、一千万円以下の契約が新規契約の中の八〇%を占めるという状態になっているようでございます。その中でも、私どもの方は、先ほど言いましたような保障性の高いものよりも貯蓄性の高いものにシェアがある、民間の場合は保障性の高いものにシェアがある。そのようないろいろな違いが出ておりますが、いずれにいたしましても、無診査保険という一千万円以下のところでお互いに相当伸びているというのも事実でございます。
○田並委員 最後に、大臣にちょっとお伺いをしたいのですが、今いろいろと質疑を交わした中で、私、官業が民業を圧迫するといういろいろな批判が出ているというふうに申し上げたのですが、これは逆に言うと、今まで簡保が果たしてきた役割というのが日本全体の生命保険業界にとっていい刺激になって、郵政省がやった新種保険に合わせてまた角度を変えた新しい保険ができてくるとか、あるいは簡易保険の掛金を下げることによって民保の方もそれに合わせるとか、あるいは簡易保険だとか郵便年金にかかる経費も、民保と比べるとかなり経営努力でもって低くなっているわけですよ。それはもちろん、民保に言わせれば税金がかからないんだし、いろいろな意味で優遇されているからだ、こういうふうに言うのですが、そうでなくて、実際によい意味での競争関係にあるような気がするのですね。ですから、よく言われる市場原理を導入してなんという話は、既に簡保事業についてはほぼ市場原理が導入されたよい競合関係で進められてきている、このように私は理解をするわけなんです。 しかしながら、これからの長期展望を持った場合に、今の資金運用のあり方でいいのかどうか。これは中央連合簡易保険郵便年金加入者の会というので、諸井さんやいろいろ財界の人も含めた加入者の会があるようですが、この中でも「運用利回りを向上させるとともに、将来の経済変動にも対処するため、運用対象に株式を加え、また余裕金を積立金と同様に運用できるようにするなど、資金運用制度の改善に努力されたい。」という要望もありますし、また先ほど申し上げた新種保険の開発をして国民のニーズに十分こたえてもらいたい、こういう強い要望もあるわけでありますから、当然、これからの簡保事業、年金事業を展望した場合に、そういう要望にこたえながら、しかも民業の方とよりよい競合関係でもって簡保が発展をするように、年金が発展するように努力をすべきであろう、このように思うので、一応大臣のお考えを聞かせていただいて、私の質問を終わらせていただきたいと思うのです。
○佐藤国務大臣 貴重な御意見をずっと拝聴いたしまして、私自身非常に参考になりました。先般の委員会でもお話ししたとおりに、昭和四十九年、九段の宿舎におりました私のところに郵便局の人が来まして、一週間ぐらいお断りしたのですけれども、簡保と郵貯に入ってくれというので、簡保はその当時三百万入らせていただいた。現在十年の満期を終えてあと据え置きの五年間、ですからあと三年ぐらいで満期になるわけでございますが、局長に調べていただきましたら、三百万が金利が加算されて四百五十万になっているということでございます。そういうような経験と、一方では、事あるごとに民保の方がやはり選挙区の自宅に来るものですから、それにも入っておるということで、このそれぞれ特徴のある競合状態の中でよいサービスができていくのだなということは、実感として私持っております。 ただ、簡保でこれはしてもらいたかったなと思うことは、四十九年に三百万入ったのですけれども、その後限度額が五百万になったり、一千万にまでだんだん上がっている過程を、実は私はうかつにも知らなかったわけでございます。毎月二千五百円ずつ取りに来る郵便局の人が、今度五百万になったから変えたらどうですかと言ってくれたら入っておったのでございまして、そのサービスはただお金を取りに来るだけではなくして、法律の改正があるたびにやはり伝達する点はやっていただきたいな。そういうことは民保の方が、変動した新種の商品を速やかにどんどん説明してくれます。そういう点については、今後簡保、年金制度の変更のたびにやはりお客さんに知らせるという努力をしなければならぬし、また、しなければ、年金、簡保というものも心配するような結果になりやせぬだろうか、こういうぐあいに私は思っております。 きょうの御意見は非常に貴重な御意見で、また、新種の商品なんかを組合の方から出されたことも、私は非常にいい勉強をさせていただきました。したがって、私は、民業を圧迫するなどということは自分の実感としてはあり得ない、共存共栄ができる。両方の創意工夫によって前進していくものだと思っておりますし、さらに金利の自由化という時代がどんどんやってくるわけでございますから、創意工夫によって簡保と年金がより国民のニーズに応じていけるように努力を続けていきたい、こういうぐあいに思っております。
○田並委員 終わります。
○宮崎委員長 鈴木強君。
○鈴木(強)委員 私は、議題になっております簡易保険、郵便年金両改正案の内容を拝見いたしましたが、これは、最近における社会経済情勢の変化と保険需要の動向にかんがみ、加入者に対する制度の内容の充実、利便の増進などサービスの向上と改善を行わんとするものでありまして、まことに結構な改正だと思いますので両案に賛成をいたします。その立場に立って若干の質疑をいたしたいと存じます。 きょうは、浅尾理事長には大変お忙しいところをお出ましいただきまして、ありがとうございました。 ちょうどあなたが事務次官でございましたか、そして山内郵政大臣、政務次官は渡辺紘三先生だと思いましたが、あのときに、行き詰まった年金制度を改革して今日に至り、今ここでまたその法案が審議をされているときでございまして、簡易保険郵便年金福祉事業団の関係について御意見を承りたいと思ってお出ましをいただいたわけでございますが、まあ、そういうことで、くしき因縁だと私は思います。 今も田並委員からお話がございましたが、簡易保険は民業の補完でなければならぬとか、また極端には民営化しろというような乱暴な意見も出ているときでございまして、郵便事業なり簡易保険事業の歴史を全く知らないで論じておる人たちの意見だと私は思います。 そこで、最初にお伺いしたいのは、簡易生命保険制度は大正五年十月に、それから郵便年金制度は大正十五年の十月にそれぞれ創設されておりますので、簡保は実に七十年、年金は六十年の年月をけみして今日に至っておるわけでございます。この制度は、法律に示されておりますように、確実な経営によって安い保険料で国民の生活の安定を図り、福祉を増進するのだという目的によって運営をされてきておるのでございます。ですから、最初に申し上げましたような情勢があるだけに、ここで両制度ができたときの事情、その趣旨というものをみんなでもう一度思い出して、そしてそういうような意見でなくて、さらに相競合しつつ立派なものにしていくという基本に立って両制度が前進をされることを私は強く期待をしておるわけでございますので、この制度創設の当時の趣旨等について最初に聞かせていただきたいと思います。
○二木政府委員 先生御指摘のように、ことしは簡易保険創設七十周年、年金創設六十周年でございまして、私どももそういうときに当たりまして、常に創設されたときの意気込みと申しますか、問題の取り組み方というものを非常に真摯なものとして受けとめているわけでございます。 簡易保険は、大正五年には全国の郵便局がもう整備されておりまして、そこで無診査、月掛け、そして簡易な手続ということで、広く国民に生命保険を提供するという目的で始まったわけでございますが、当時生命保険は民間で行われておりましたが、これは有診査でございます。先ほど言いました簡易な手続とは全然逆でございまして、入るのが大変難しかった。したがいまして、生命保険制度がほとんど普及していなかったわけでございまして、そこで簡易保険が、保険思想の普及と国民の経済生活の安定を図るということを目的にして創設されたものでございます。そして、この保険思想の普及につきましては、長寿社会を迎えまして、公的年金等の補完をするという意味での自助努力の普及あるいは国民生活の安定という点を考えますと、今日においてもこの当時の意義は十分考えられるわけでございますし、今日におきましては、簡易保険は国民生活になくてはならない存在になっている、そのように思っている次第でございます。 十年おくれまして創設されました郵便年金は、当時公的な年金制度が全然なかったわけでございまして、そういうことから、老後生活の安定を図るために郵便年金というものが設けられた次第でございます。そして、この年金も国民に広く普及いたしましたが、戦後におきます経済変動によりまして年金価格が失われてしまいまして、昭和四十一年についに郵便年金の新規契約の募集を停止するに至ったわけでございます。しかしながら、長寿社会における国民の老後の生活の安定を図るということから、先ほど先生が御紹介されましたような皆さん方の御努力によりまして、新しい郵便年金制度が昭和五十六年九月に誕生いたしまして、現在国民から大変好評を得ている次第でございます。
○鈴木(強)委員 この長い年月の先人の御苦労、そして今日を担っておる皆さんの御苦労、その成果がしっかりと実り、また大きく実を結ぼうとする、そういう時期に来ていると思うわけでございます。 そこで、この長い年月の間にはいろいろな制度の改正もあり、御苦労もあったと思いますが、そういう中で現在、簡易保険あるいは年金の契約加入状況はどういうふうになっておりますか。年金と簡保別に知らせていただきたいと思います。また、年金受給者は現在加入者のうちで何人くらいになっているのか、それから簡保の方は、一件当たりの平均加入額というのはどのくらいになっているのか、これをちょっと教えていただきたいのでございます。
○二木政府委員 郵便年金の昭和六十一年一月末の加入状況でございますが、件数で四十二万件になっております。ちょうど昨年の一月に比べますと三八・六%の増加でございます。年金額は九百六十九億円になっております。これも昨年同月比で見ますと三五・二%の増加でございます。五十六年九月から始まったわけでございまして、毎年大変高い率で増加を見ているところでございます。しかし、まだまだ普及は低いわけでございまして、人口千人当たりで見ますと三・五件でございます。 簡易保険の加入状況は、同じく六十一年一月末で見ますと、件数で五千五百四十一万件でございまして、前年の同月比で見ますと二%の増になっております。保険金額が八十四兆一千六十億円でございまして、対前年同月比では九・八%の増になっております。保険の方は五千五百万件ということで、人口千人当たり四百五十七件の加入でございます。 この保険の加入の種類別をちょっと見ますと、普通養老が一番多うございまして約二千五百万件でございまして、全体の四六%を占めております。次いで学資が千二百万件でございまして二一%を占めており、特別養老が六百七十万件で一二%を占めているわけでございます。その他の保険が約一〇%、そういう状態になっております。 先生御質問の第二点の年金の支払い中のものでございますが、五十九年度末の数字が手元にあるわけでございますが、六十年三月の数字で支払い中のものが五千八百二十八件でございます。一人で何件の者がおるかわかりませんので人数はわかっておりません。一件の平均の支払い年金額は二十万円でございます。この五千八百二十八件でございますが、五十六年に新しい制度になったわけでございまして、新しい制度の年金は三千三百三十五件でございます。新年金の支払い年金額が三十四万円、旧年金というのがまだ二千四百九十三件ございます。これは支払い年金額が一万円でございまして、これを含めますと全体で二十万円、こういう金額になっているわけでございます。 簡易保険の一件当たりの保険金額でございますが、全体で見ますと非常に低くなるわけでございます。種類別にちょっと最初に申し上げますと、六十一年一月末の保有契約で見ますと、高いもので特別養老保険が三百五十三万円になっておりますが、低いもので普通終身保険の七十七万円というのがございまして、全保険種類の平均ですと百五十二万円になっております。一方、最近の加入で見た場合には、昭和六十年度、これは六十年四月から六十一年一月までのまだ途中でございますが、新規契約で見ますと、高いものでは家族保険が一件平均で六百二十六万円でございます。低いものが学資保険でございまして、百十八万円でございます。全保険種類を平均いたしますと、昨年の四月からこの一月までのものでは二百二十六万円になっております。 こういうことで、御案内のように家族保険が高く、学資保険が低いということでございまして、加入者の年代別に見てみますと、ゼロ代というのが、ゼロ歳から九歳までは百六十一万円にすぎません。一方、三十代になりますと五百六十六万円でございますし、四十歳代は五百六十万円というふうになっておりまして、こういうふうな一人当たりの金額は、これは一人で数件入っているわけでございますので、一人当たりの全体の平均を見ますと三百七十四万円になっているというのが簡易保険の加入金額の状況でございます。
○鈴木(強)委員 御説明を伺いますと、それぞれの種類もございますので、おおよそ国民のニーズというものがわかるような気がするわけです。ですから、その他の一〇%については内容がよくわかりませんが、お述べになりました普通から特別までの加入が四六%、二一%、一二%、一番多いのが普通保険でありますが、そういうふうな国民のニーズというものがどこにあるのか、これは年金も保険もそうでありますが、そういうことを絶えずお考えになって、そして新種の保険もつくられておると思うのでございますが、やはりこういうふうにアンバランスがあるのは何といっても事実でございますから、こういうものに対してときどき分析を加えて、募集の方法とか、あるいは新しい種類をつくるとかというふうなことは常におやりになっておるのでございましょうね。
○二木政府委員 私ども、毎月加入状況というのをつぶさに検討いたしておりまして、さらには民間の動向というものも毎月調査をいたしたものを見でおりまして、そういったものを含めながらこれからの簡易保険の行くべき道というものも検討している次第でございます。 ただ、簡易保険をお好みになる皆様方の志向というものが、先ほど申しました数字にあらわれているわけでございますので、そういうところでのまた新しい商品というものを優先的に考えなければならぬだろうと思っておりまして、昨年の九月に導入いたしました生存保険金付養老保険というのが大変今好調だというのも、養老保険の中の一つのバリエーションとして考えた次第であるわけでございます。
○鈴木(強)委員 ぜひ研さんを進めて、どうぞ国民のニーズに十分こたえるような努力をしていただきたいと思います。 そこで、今度の法改正の中身についてお伺いしたいのでございますが、特に我々が非常に長い間、六年余にわたってこの委員会でも論議がされ、また歴代郵政大臣を初め郵政省の皆さんも大変な御努力をいただいておりました簡易保険加入限度額の引き上げの問題でございます。 郵便のシルバー一千万円、さらに三百万を五百万円に限度額の引き上げ等は一切だめになってしまったわけでございますが、今回は二千万円の要求に対して何か三百万円くらい上がるというような話があるのですが、この関係する書類を全部見ても、どこにも三百万円ということが書いてないのでございます。これでは我々は非常に不満でございまして、少なくとも千八百万ということを五十七年、その前は千五百万、そしてことしは二千万、こういう要求をして三百万円だけ追加されたわけでございます。しかし、それでも私は、大臣以下大変御苦労いただき、また関係者の皆さんに大変なお骨折りをいただいた結果、とにもかくにも六年間にわたる我々長年の要求の一部が実現できた、こう考えまして、御苦労には感謝をいたしますが、依然として不満は残っておるわけでございます。 そこで、特にこの点は大臣にまた後からお伺いいたしますが、この改正事項のうちで保険金額は政令で定めることにする、こういうふうになっております。これは第十七条との関連でございますが、その政令の内容について、ここでひとつ明らかにしていただきたい。
○二木政府委員 政令をもって今度の場合の限度額の引き上げを図ったわけでございますが、現在の制度ですと被保険者一人につき一千万円というふうになっているわけでございます。それを被保険者一人につき、依然として一つの契約で入り得る金額は一千万円というふうに法律上もいたしておりまして、それを超えない範囲内で、年齢に応じて金額の差が設けられたという点でございます。 政令の中では二つ要点がございまして、一つは、一千万円の範囲内で年齢に応じて引き下げた点でございます。これは年齢が十五歳以下の被保険者の加入できる金額を七百万円にいたしました。これは先ほど加入状況の御説明を申しましたときに、ゼロ代というのが非常に低いということからその実態に合わせたものでございますし、また年齢が五十五歳以上の者で定期保険、特別養老保険に加入する場合は八百万円といたしました。この高齢者の部分、五十五歳以上の八百万円にした理由は、定期保険あるいは特別養老保険というものが非常に保障性の高いものでございまして、保障性の高いものにつきましては保険料も非常に高くなりますし、また保障性が高いということは逆に死亡率も高いわけでございますので、そういう面で金額を抑えるということにしたわけでございます。ただし、個人の定期保険それから特別養老保険につきましては、現在でも加入できる年齢が五十五歳まででございますので、政令で定めておきましても、実際に加入できる年齢を五十五から六十あるいは六十五といたしませんと、政令の実効が上がらぬわけでございます。ただ私ども、そういった保障性の高いものにつきましては、政令で八百万円に抑えたいということで用意している次第でございます。 もう一点、政令の内容は、今度は三百万円の増額できる条件でございまして、一つには二十歳以上で五十五歳以下の者につきまして、保険契約に加入後四年以上経過している保険契約につきまして、保険金額のうち三百万円までは限度額に算入しない。逆に言いますと一千三百万まで、二十歳から五十五歳の方で加入後四年たった人は保険に入り得るということを政令で定める予定にしております。この政令につきましては、法律が国会を通過いたしますれば、直ちに関係のところと協議に入るというふうに考えている次第でございます。
○鈴木(強)委員 ですから、この三百万円というのは今初めて政令の内容の中で出てまいったわけでありますが、内容を聞いてみますと、逆に今まで一千万円入れた人が七百万円で抑えられてしまうというデメリットもあるわけですね。しかし、局長さんのおっしゃるのには実情が、例えば年齢構成の面で一歳とか二歳とかそういうような人たちの加入率が非常に少ないというようなことからして、七百万円でもよかろうというような実態に合わせたのだとおっしゃるのですが、そうおっしゃってみても、例えば二歳の人が今まで一千万円入れたのが入れないということになると、これは三百万円逆にデメリットになるわけだね。マイナスになってくる。ですから、最初に三百万円上がって成果だと私は言ったのですが、どうも聞いてみると余り成果でもないような気もするわけです。 しかし、こういう場合はどうなんですか。今まで例えば十五歳で一千万円に入っておった、そういう方はそのまま一千万円でいけるわけですか。
○二木政府委員 この法律の施行は、特に限度額の引き上げの問題あるいは引き下げの問題につきましてはことしの九月一日というふうに、法律が成立すれば考えておるわけでございますが、それまでに入っております、例えば十五歳で一千万円の方はそのままでございまして、それ以降に加入される方のその年齢における最高制限額が七百万円ということになる次第でございます。
○鈴木(強)委員 今までの人はいいんだな。
○二木政府委員 はい、そのままでございます。
○鈴木(強)委員 わかりました。そうすると、八月三十一日までに入れば一千万円はいいということですか。
○二木政府委員 そのとおりでございます。
○鈴木(強)委員 五十五歳以下の者で、保険に加入後四年以上経過している人たちの保険契約については、保険金額のうち三百万円というものは上乗せができる、一部改善された、こういうふうになるわけでございますが、非常に御苦労であったと思いますけれども、どうも余り深々と頭を下げて感謝するというほどのものじゃないように私は思います。 そこで大臣、これについては大臣も非常に御勉強なさって御苦労されておられるわけですけれども、我々は今まで大体千八百万円くらいに上乗せすべきである、今の経済事情、貨幣価値からいいまして、そう主張してきたのですが、なかなかうまくいきませんでした。しかし今回いろいろ御苦労いただいて、とにもかくにも三百万円上乗せできる人も出てきたわけですから、これはやはり前進をしたと見ていいと思いますけれども、我々はこれでは納得できないのです。シルバーの一千万円、三百万円を五百万円、普通預金の限度額引き上げ等、非常に難しい情勢は私たちわかっておりますけれども、事業とともに生きてきた我々はどうしてもこれを放棄するわけにいかない。したがって大臣にお願いしたいのは、この上ともひとつ今回を突破口にして、我々が願う二千万円を目指して全力を尽くして頑張ってほしい、こういうように、お願いをしたいのでございます。 それから、一緒にお答えをいただきたいのでありますが、もう一つは、郵便年金も、今お聞き取りのように最高年金額が七十二万円でございまして、月六万円でございますね。例えば国民年金に入っている方の状況をちょっと調べてみますと、五十九年度末の加入者は二千五百三十三万九千人いらっしゃいまして、受給者が八百十六万二千人ございます。一人当たりの老齢年金の受給額というのはわずか二万六千六百二十七円。最高五万円でございますね、御承知のとおり。こういうふうな状況でございますので、私は、郵便年金というものは今後、公的年金の現状に照らしてみても、加入者がやはり郵便年金なり農協等、その他民間もやっておりますけれども、そういうところに依存をしていく傾向が一層強くなってくると思うのでございます。したがって、七十二万の額では物足りない。 〔委員長退席、畑委員長代理着席〕 私なんかいろいろ選挙区なんかでお話しするのですけれども、国民年金に入っている方で六十五歳になれば五万円もらえるというのに、例えば六十になるともらっちゃうのですね。もう四割も損をすることを承知の上で、まあいつまで生きるかわからぬから早くもらった方がいいというようなもので、受給している人たちがかなりあるわけです。ですからそういう人たちは、むしろ郵便年金に入って、あるいは貯金しておいた方がいいというような人たちもおるわけですね。途中で死んだような人たちは還付金が少ないですから。そういうこともありまして、私は郵便年金にかなり期待をしていると思うのです。 ですから、今後ひとつ、一朝一夕にはできないと思いますけれども、大臣、懸命にこの年金額についても――これは掛金が当然上がります。しかし、上がっても入る人がかなりあると思いますから、そういう点を十分御研究なさって、この年金額をもう少し引き上げるようなことを御努力を願いたいと心から願っておるわけでございますが、前段の保険の問題とあわせて、御所信があったらお答えを願いたいと思います。
○佐藤国務大臣 私、この問題に当たりまして、お年寄りが毎月二十万、公的年金プラス郵便年金、こういうものを合わせて、そういう時代が来るといいなということを率直に――最低なるべく早い時期に出ると、お年寄りは老後が安心になるのじゃなかろうか、そういうニーズというものが国民の中に非常に大きく出てきているんじゃないかということを考えまして、今先生の御質問の中で、これは将来というか、私がやらねばならない大きな課題だと考えまして努力していきたい、こういうぐあいに思っております。
○鈴木(強)委員 簡保の方も。
○佐藤国務大臣 簡保の限度額を上げることと、それから年金の七十二万を上げること、こういうことを私は大切なことだ、私に与えられた重大な課題だと考えて努力していきたい、こう思います。
○鈴木(強)委員 せっかく突破口ができたわけでありまして、ぜひこれから大臣御就任中にそういうふうな方向が固まって、一歩でも二歩でも前進できるような基盤をつくっていただきたいことをくれぐれもお願いを申し上げておきます。 それから、郵便年金の方の改正の中で、局長さん、ちょっと伺っておきたいのですが、これは五条、六条、二十六条との関連でございますが、年金契約者が年金加入の申し込み時等に年金継続受取人を指定できることとする。今まではできなかったのをする、これはどういう理由なのか。それから、年金継続受取人の終身にわたる年金を支払うことができるようにする。今までできなかったのですが、こういうようにしようとするのはどういう理由でございますか。簡単でいいですから教えてください。
○二木政府委員 今回の年金法改正の第一点の、継続受取人の指定の問題でございます。今までは年金受取人、要するに、年金の支払いが開始されまして年金受取人がおるわけですが、年金受取人のみが自分の死亡した後の継続受取人を指定できるというふうになっておったわけですが、本来契約者に意思があっていいんじゃないかということでございます。加入時あるいは年金受け取りが開始される前までは契約者が、その受取人、そしてその後の継続受取人も指定できるというように改正を考えた次第でございます。 もう一点は、終身年金の場合に、契約者が受取人と同一人でありまして、これは夫といたします。それで配偶者を継続受取人ということで契約時に指定をいたしまして、継続して妻が終身受け取れるような年金契約を結ぶというふうにいたしますと、夫が死亡した後引き続いて妻が年金を終身受け取れる、そういう制度を追加した次第でございます。これによりまして、長寿社会におきます収入のない妻の生活保障というものが十分にできるのではないか、そのように考えておる次第でございます。
○鈴木(強)委員 これは税制面との関連というのはないわけですか。
○二木政府委員 現在の制度で妻を受取人としようといたしますと、夫が契約者で妻が受取人という形で、終身年金を妻のために掛けるというような制度もあるわけでございますが、その場合ですと、年金支払い開始時に、夫から妻に年金を受け取る権利が贈与されたということで、贈与税の対象になってまいります。今回追加しました制度によりますと、夫が死亡した際に、夫が受けておりました年金の権利を妻が相続するということになりますので、相続税の対象になるという形でございまして、贈与税と相続税の税法の関係は大変違いますので、そういった関係でその保障が強くなったのではないか、そのように思っておる次第でございます。
○鈴木(強)委員 わかりました。 それから、簡易保険と郵便年金の場合には、契約者が非常にお金に困ったような場合に、安直に貸し付けてもらえる制度があるわけでございますけれども、現在簡保、年金とも貸付額の最高限度というのは幾らになっておりますでしょうか。また、これを利用している方はどのくらいいらっしゃるものでしょうか。それから、貸付利率というのはどのくらいになっておるものでございましょうか。
○二木政府委員 契約者貸付制度でございますが、簡易保険の場合は、契約を解約した場合に支払われる還付金というのがあるわけでございます。これは保険料から必要な経費を引いたものでございますが、一件当たり貸付限度額というのは還付金の七割までが限度になっております。それから郵便年金の場合は、契約を解約したとした場合に払われます返還金額というのがあるわけですが、それの五割ということになっております。 保険の貸付利率は年七・二%でございまして、年金は七・八%になっております。 貸し付け状況を見ますと、保険が件数で現在三百四十万件ございます。貸付金額総額が八千億円になっておりますが、一件当たりの貸付金額は約二十四万円でございます。一方、年金の方は保有契約そのものも少ないわけでございますが、現在貸し付けしている件数は四千件でございまして、金額にしますと十二億円でございます。一件当たり約三十万円の貸し付けになっております。 以上でございます。
○鈴木(強)委員 保険の方の貸付利息が七・二%、年金の方は七・八%というわけですが、これは積立金の資金の高が少ない、多いによるのですか。何かうまく運用していけば、年金の方ももう少し安くできるものじゃないでしょうか。どういうわけでこういう差がついているのですか。
○二木政府委員 私ども、保険も年金もそれぞれ予定運用利回りというのを考えておるわけでございます。年金につきましては、確かにお客様から掛金をいただきまして、それを積み立てまして、終身なら終身にわたって年金を支払う原資にするわけでございますが、年金の場合の方が保険の場合よりも利回りを高く運用するように考えております。例えば運用先につきましても、利回りの高いものがありましたならば年金資金から充てるという形にしておりますので、加入者の貸付利率にいたしましても年金に差をつけている次第でございます。
○鈴木(強)委員 これとちょっとそぐわない話なんですけれども、簡保、年金の積立金ですね。簡保の場合、一年間は余裕金で大蔵省に持っていかれちゃうわけですね。後は郵政大臣の裁量で運用している、こういうことでございますが、私ども地方を回ってみましても、例えば簡易水道をつくっているところに、この施設は簡易保険の金でつくられたものですよというようなことが刻み込まれておるのを見ると、ああよかったなという気がするわけでございます。この資金の運用については、さっきも田並君が言っておりましたけれども、できるだけ高利に運用でき、そして加入者が一層喜んでいただけるような方向に資金運用をやっていただきたいことを特にお願いしたいと思います。 後から御質問に移るわけですが、加入者に対しては簡易保険保養センター等、年金を含めて幾つもの施設がございまして、加入者の皆様喜んでいるわけでございます。さっきちょっと質問がありましたので、時間の関係で私は省略をいたしますが、この資金の運用についてはぜひひとつ有効な運用をしていただいて、より一層地域住民の皆様方に、皆さんに掛けていただいた簡易保険の積立金がこのように役立っているんですよという喜びをさらに増大していただくような御努力をお願いしたいと思います。これは大臣、お答えはわかっていると思いますけれども、貸し付けの運用について一層の改善をしていただきたいと思うのです。
○佐藤国務大臣 簡保、年金の運用の面について非常に大切なことは、一部の国民の皆様方はわかっておられるのですけれども、案外知らない方がおられる、こういうことでございますので、この前ある県に行きまして知事さんに、おたくの方に大体調べますと七百億程度簡保のお金をお貸ししていますよ、どのようにお使いですかと聞きましたところが、いや借りてないんだ、こう言うのです。そこで私は手帳を出しまして、正確に言うと七百二十億円お貸ししていますと言ったら、部長、ちょっといらっしゃい。はい、借りまして高等学校を三つ建てて、それから下水道の施設その他を県としてやっております。君、何でそういうことをおれに報告しないんだ。 実はこういう県もあることを知りまして、これは大変なことだ。簡保に入り、年金に入った方の資金が、そのように地域の町づくりに使われておるのだ、こういうことを局長さん、なぜもう少し徹底的にしないんですかと言ったら、長い歴史がありまして当たり前だと思ったという報告を私は受けましたので、それがなれであって、いけませんよ、そこから運用資金をさらに近代的にし、金利の自由化なりそういうものがどんどん押しかけてくるのだから、新商品を考えていくくらいなことで、イージーなやり方ではいけませんよという内輪の話をした次第でございます。そういうこともございますので、先生の御趣旨よく考えまして、新しい運用面について目を配ってやることと、国民の皆さん方に知っていただく、そういうことの努力はしていかなければならぬ、こういうぐあいに思っております。
○鈴木(強)委員 吹田先生、通信部会長がいらっしゃいますけれども、三百万上げてまだその資金がふえているわけだ。それがどう使われているかわからないようなことでは張り合いがないから、これはお役人仕事ではなくてPRはちゃんとやる。郵便貯金なんかの場合でも、睡眠貯金というのはたくさんあるんですよ。あれは保険と違って、十円とか百円ということになると、つい、たんすの引き出しに入れちゃって、それが積もって何十億という睡眠貯金がある。これについても窓口で、おたく郵便貯金で忘れているのありませんかくらいのPRをしたらどうか。全国の新聞にそのくらいの広告を出したらどうですかと言ったら、いや、それは大変な広告代で、費用がかかってできないということを昔言われておりましたけれども、大臣、本当はもう少しその辺のPRをして、貯金の方は残念ながら財投に持っていかれちゃっているのですけれども、せっかくこれは郵政省が直接やっていらっしゃるのですから、郵政省が苦労してこういうふうに皆さんのお金を使っているのですということを積極的にPRして、そして少なくとも知事が知らぬということではだめだ、話にならぬ。知事や市町村長くらいは……(佐藤国務大臣「名前を言われないんですよ。言うと……」と呼ぶ)名前はいいから、資金運用というのはこうなっているくらいのことはパンフレットをつくりなさいよ。どのくらい金がかかるか知らぬが、つくって、それを官庁、役所とか会社くらいに配るように、大臣やってくださいよ。金を使ってもいいから、本当にお願いしますよ。 それでは浅尾理事長、大変お待たせをして済みませんでした。 簡易保険郵便年金福祉事業団が設立をされましたのは昭和三十七年四月でございました。私は当時参議院におりましたものですから、この法案の審議に参画をした者の一人として、今日まで長い間御苦労されて立派にそれぞれの施設がつくられて、加入者の皆さんのためになっておるということの現状をよく知っておる者の一人として深く感謝をいたしますが、理事長の目から見て、三十七年発足以来現在までどんな経過をたどって、現状はどうなっているか、時間が少ないですから長い話もできないと思いますけれども、感想的なもので結構ですからちょっと述べていただきたい。
○浅尾参考人 今先生御指摘いただきましたように、三十七年に発足以来大勢の先生方の御努力、御協力を得まして、また郵政省の先輩の人たちにも非常な努力をしていただきまして、おかげで現在の運営の状況でございますけれども、加入者ホームは十三カ所、保養センターが七十八カ所、レクセンターが五カ所、キャンプセンターが三カ所、簡易保険会館というのがございますが、これが二カ所、それから簡易保険診療所が二十八カ所、合計で百二十九カ所に相なっております。(鈴木(強)委員「総合レクセンターというのはないの」と呼ぶ)それはレクセンター五カ所の中に含めております。 これらの施設を御利用いただきました方々の数字でございますけれども、五十九年度で九百五十二万人というような大勢の方の御利用をいただいたわけでございます。大体今非常な盛況といいますか、皆さん方に非常な好評を得て運営をしているという状況でございます。
○鈴木(強)委員 郵政省からも出資金あるいは交付金をかなり出していらっしゃいますが、局長は事業団に対して、感想としてはどういうお考えですか。
○二木政府委員 事業団の発足以来郵政省から出資金、交付金を出しているわけでございますが、出資金の六十年度末の累計見込みは一千三百三億円でございまして、交付金は千七百三億円になる予定でございます。さらに六十一年度も出資を続けるということになっておりまして、六十一年度末には合計で三千二百六十九億円になる予定になっております。
○鈴木(強)委員 両方合わせまして六十一年度末で三千二百六十九億というお金が投入されておるわけでございますが、これは加入者のために総体の予算から出したものでございまして、その金はわかりました。 理事長からお話がありましたが、郵政省として今日まで事業団の運営についてどういうふうに見ておられるか。こういう点はこういうふうにさらに改正した方がいいかどうかという点を含めまして、理事長にも聞きたかったのですが、あなたにちょっと先に聞きたい。
○二木政府委員 事業団の運営、これは私どもの簡易保険の普及に大変役に立っているわけでございまして、事業団がお客様に愛されるということは、ひいては加入者のために大変私どもの福祉事業としての貢献をするわけでございますので、そういう意味でいろいろな面におきまして事業団と協議を重ねております。特に私どもそれぞれの予算時期におきましては事業団と十二分に協議して、事業団の希望も聞きながら、先ほど申しました出資金、交付金等の額も決めているわけでございますし、また事業団とほかの行政との間に立ちまして、いろいろな問題に当たりましても、事業団が仕事がやりやすいような方向で常に解決を図るべく、努力をしているところでございます。 おかげさまで、先ほど理事長からもお話ございましたように、利用者に大変愛されております。したがいまして、これからもこの事業団を通じまして、私どもの福祉事業というものがさらに拡充されますことを、心から願っている次第でございます。
○鈴木(強)委員 浅尾理事長さん、さっき保養所から診療所まで施設の数をお述べくださいました。山梨県にも山中湖と石和にセンターがございまして、特に御老人の方なんか非常に喜んで、弁当を持って行くわけですね。お湯に入って楽しんでいらっしゃるのです。 それぞれの施設、レクセンターは総合レク合わせて五つでございますが、そのほか例えば保養所七十八、診療所二十八ですけれども、診療所は郵政省は郵政省の医療機関として逓信病院なり、地域によっては診療所を持っておりますね。これは簡保事業団の方の診療所でございますね。ですから診療所の機能も、お医者さんを何人も置いているということもないでしょう、小さいところでしょうから、兼務でやっているのか専担を置いているのか、そこらはわかりませんけれども。保養所についてもそうでありますけれども、診療所などは二十八カ所ではちょっと足りないと思うんですよ。やはり近いところでないと行きづらいわけですからね。できれば一県に一つくらいあれば非常にいいと思うのですが、甲府なんかは逓信診療所がなくなっちゃって医務室になったんですね。これは格下げですよ。実際健康管理というのは予防医学が大事であって、むしろ私はそういうところは強化していくべきだと思うんだが、何か医務室に変わったということをせんだって聞きまして、私もがっかりしたのです。そういう意味では、事業団の診療所についてももう少しふやしてもらう。遠くまで電車に乗っていくということでなくて、もう少しこれをふやす。 これは金との関係がありますから難しいと思いますけれども、そういうふうなものを含めて、理事長が御就任以来いろいろと御勉強され、御苦労されている中で、希望として、こういうふうな点をこうしてもらったらなおみんな喜ぶなという点がありましたら、ぜひ参考に聞かせてほしいのです。
○浅尾参考人 お答えいたします。 最近の医療情勢は、市町村等を初めといたしまして総合病院などができて、非常に完備してまいっております。一方、私たちが運営しております二十八カ所の診療所は、せいぜい先生が一人かあるいは二人ということで規模が非常に小そうございます。そういう意味からいたしまして、ここ数年ずっと見ておりますと、利用状況というのが減少傾向になってきておる、こんな実態がございます。三十年ごろのことを考えますと、まだ社会保障、社会医療制度もそう完備していなかったものですから、そのころは非常に皆さんに喜ばれた、そんな状況があるのですけれども、特に健康保険制度などが完備してきた四十年以降は、どうも利用状況というものを見ますと下降状況でございます。 そこで、今私取り組んでおりますのは、先生御承知かと思いますけれどもゆうぽうと、東京簡易保険会館ですけれども、その中で成人病予防のための人間ドックというのをやっております。これも非常によく繁盛しておりまして利用されております。したがって、今後はそういうものを中心にした総合健診センターといいますか、そういうものを全国に逐次置いていこうかなということで、大阪がこの六月には完成いたしますし、名古屋は現在建設中だというような状況で、御指摘ございました今までの診療所をそんなぐあいに可能な限り衣がえしていこう、そして加入者の皆さん方のニーズにこたえていこう、こんなぐあいに考えて今取り組んでおるところでございます。
○鈴木(強)委員 私は基本的な診療所のあり方についてちょっと述べたのですが、実情は確かに理事長さんおっしゃるような国民健康保険等の普及によって、診療所の利用というものは減ってきていると思いますが、また一面七十歳以上の老人保健等ができまして、初診料が千円になるとかいう面もあったりしまして、事業団の診療所というものが、数は少なくともかなり利用される状態かと思うのです。 お忙しいところ大変恐縮ですが、最近五年くらいの各診療所の受診者の数がどのくらいあるか、ひとつこういったものを参考にしたいものですから、後ほどで結構でございますので、資料としてお届けいただければありがたいと思いますが、よろしゅうございますね。 あと、例えば保養センターなどの宿泊料金というのはだれが決めることになるのですか。郵政大臣の認可を受けて決めるようになるわけですか。それはどうなんですか。
○二木政府委員 料金は郵政大臣の認可を得て事業団が決めるということになっております。
○鈴木(強)委員 今のこの保養センター、全国格差がある料金になっているのか、それとも一律になっているのか。宿泊した場合は大体どのくらいいただけるのですか。
○浅尾参考人 大臣から最高限度額を決められておりまして、その中で事業団が決めておるのですけれども、標準的な場合を申しますと、一泊二食で一人当たり四千六百五十円というのが保養センター利用の場合の標準的な料金でございます。
○鈴木(強)委員 普通、旅館に泊まれば一万二千円から一万五千円ですね。それが三分の一くらいで泊まれるのですから、みんな喜んで泊まっているわけです。私はこういうところを簡易保険なり郵便年金の利用者、そしてまた国民全体が認識してもらっておく必要があると思うんですね。ですから、センターはかなり安いぞというのでみんな相談して申し込む。ところが、日が土曜日とか日曜日になると、重なってなかなか泊まれないという苦情も聞くわけです。七十八カ所できておるわけですから、当面はこの程度の中で我慢していかなければならぬと思うのですけれども、いずれにしても四千六百五十円というのはちょっとびっくりしますね。今ごろこんな金で泊まれるところはどこへ行ったってありませんよ。木賃宿だって泊めてくれない。こういうことが事業団の特質であり、国民もこれをよく理解すれば、簡易保険というものに一層入ろうという形になると思いますから、さらに改善を加えていただきたいと思います。 もう時間がなくなりましたので、ちょっと最後に大臣にお伺いしておきますが、臨調が事業団の宿泊施設とか会館に対して凍結ですか、そういうような答申を出して、これは閣議でも何か決定されたと聞いておるのでございます。これは恐らく前大臣のときのことでございましょうから、現職の佐藤大臣にお伺いするのは無理と思うのですけれども、私は臨調自体がこの会館というものの実態をよく知らないんだと思うんですよ。今凍結されたら、二つあるのは東京と大阪ですか。そうですね。北海道や東北や九州、四国、中国の人たちは格差ですよ。格差是正してくれということになるんですよ。せっかくつくったので喜ばれているのですから、少なくともそういう主要地にはつくるべきですよ。それをそんなとんちんかんな、逆行するような答申が出て、それを閣議で決定するなんということはおかしいですよ。 当時大臣がどういうことをしたか、聞く機会がなかったですけれども、これは私はちょっと納得できないです。閣議の決定があるわけですから、大臣は今閣議決定があるのに、いやあということは言えないでしょうから、質問するのは酷だと思いますけれども、我々の立場からすると、この勧告に基づく閣議決定、そしてそれによって凍結されてしまうということについては、この制度のあり方全体から見て納得できないと思っているのです。ですから、これからの将来に向けてぜひお考え直していただくようなことをお願いしたい、こう思っておるわけでございます。大臣の閣僚の一人としての立場というのもあるでしょうし、また郵政大臣個人ということもあるかもしれません。ここで答弁する場合は非常に難しいと思いますけれども、私はちょっと納得できないものですから、特にきょうはこの問題を最後に取り上げたわけです。ですから、私の考え方と個人においては大体大臣はわかってくれると思うのですけれども、何とかひとつまたチャンスを見てさらに前進できるような形をとってほしいと心から願っておるものですから、そのことの御所見を承って質問を終わりたいと思います。
○佐藤国務大臣 保養センター全国七十八カ所、なるべく数をふやして加入者に対してサービスするという基本的な考え方に、私も賛成でございます。 ただ、私は過去非常によかったなと思うことは、浅尾さんと実は三年ほど前から、城崎温泉やら長野の鹿教湯温泉、それから私の地元の別府温泉、そこでトラブルが起こりまして、付近の温泉旅館がそれによって被害を受けるというようなこともありまして、たまたま私は別府温泉の旅館の小せがれでございまして、そういう経験があるということで、長野県に行く、兵庫県の城崎温泉に行くたびに浅尾さんとの間に入りまして、実は幸いに双方うまく話が立つように一年、二年のトラブルを私、間に入りまして、そして浅尾さんと私の証人という判を押しまして、そういう旅館とお土産品店と簡易保養所とのトラブルをなくして共存共栄ができるようにやってきた責任者でございます。 今先生のお話を聞きまして、そういうトラブルのないようなところとか、そういう影響のないような地域がたくさんあるわけでございまして、そういう地域にはやはり保養所というものは必要であろうし、またその地域と融合してやっていけるようなことでこの問題は対処していきたい、こう思っております。 ただ、臨調で出たのは、四、五年前で、公的の宿泊施設が全国千七百カ所あるのだそうですね、他の労働省とかいろいろ。それで各県平均して三十軒ありまして、それが五千円以下の、二食四千六百円ぐらいでお客さんをとる。そうすると、行ったお客さんが黙っておればいいのでございますが、今まで温泉旅館に泊まったところにわざわざ行きまして、今まで十年間おたくにお世話になりましたが、今度立派な保養センターができましたので移ると言うものだから、温泉旅館のおやじは頭にかっときまして、そういう問題で浅尾さんももう三年間頭を悩ませておりましたので、料金設定の問題も入れまして、地域とうまくいくように考えながらやっていきたい、こう思っております。
○鈴木(強)委員 大臣がそういう御苦労をしたことは実は私は初耳でございまして、大変御苦労でございました。たまたまくしくもここでお互いが顔を会わせたわけですね。 それで大臣、宿泊と会館というのがあるのですね。そうですね。会館は今二つあるでしょう、大阪と東京に。
○浅尾参考人 京都でございます。
○鈴木(強)委員 それからまた北海道とか東北とか四国とか九州とか中国とか、そういうものがやはり欲しいわけですわ。そうしないと、二つだけでは格差があるじゃないか、こういう不満が出てきますね。ですから、その格差是正のためにも、会館は最低限やっていく必要があると思います。時間がありませんので、そういうことを含めて――今大臣もよく実情を御存じのようでございますし、そういう点は私もよくわかります。ですから、そういう点を十分勘案して、今後ひとつさらに前進できるようにやっていただきたいことを強く要請しまして、終わります。どうもありがとうございました。
○畑委員長代理 鈴木強君の質問は終わりました。 午後一時三十分から委員会を再開することといたしまして、この際、暫時休憩いたします。 午後零時三十分休憩 ――――◇――――― 午後一時三十分開議
○宮崎委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。中川嘉美君。
○中川(嘉)委員 まず大臣の所信表明に関連しまして、大臣はその中で「簡易保険・郵便年金の一層の普及を図るとともに、社会経済環境の変化に対応した新商品、新サービスの開発等制度の改善とサービスの向上に努め、」云々、このように述べておられるわけですけれども、いわゆる長寿社会の進展、そしてまた生活様式の多様化時代を迎えて、今後これらの事業をどのような方向に持っていくべきか、もう少し具体的にお答えをいただければと思います。
○佐藤国務大臣 我が国が現在人口の急速な高齢化を迎えようとしておることは御承知のとおりでございますが、このような時代を反映しまして、老後生活を支える公的保障にはおのずからそこに限界があると考えております。したがって、自助努力によって老後の生活保障の充実を図ることが必要と考え、また金融の自由化、国際化の進展から、生命保険分野においても、商品の多様化の促進ということに期待がかけられておると考えております。 簡易保険、郵便年金事業としては、こうした社会経済環境の変化に即応した保障の充実を図っていくとともに、国民のニーズに応ずる新しい商品やサービスの提供に努めて、その自助努力を支援、促進していくことが基本的に大切だと考えております。したがって、お預かりした資金の運用方法なりあるいは新しい商品の開発、こういうものに努力していきたい、こういうぐあいに思っておる次第です。
○中川(嘉)委員 今回の両改正案については、従来の内容を一歩前進させる中身であることも事実ですけれども、今後とも、今大臣の言われた国民のニーズにこたえるためにもということですから、制度の改善とかあるいはサービスの向上に鋭意努力されることをここで強く要望しておきたいと思います。 それでは、まず簡易生命保険法の一部を改正する法律案について伺いたいと思いますが、今回の改正で簡易保険の保険金の限度額、これがこれまでの一律一千万から一千三百万、このように引き上げられておるわけですけれども、この具体的内容及び加入限度額引き上げに関する大蔵省との覚書の内容、これについてお答えをいただきたいと思います。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 一定の制限のもとで一千万を一千三百万に引き上げることにいたしたわけでございますが、その内容が今御質問の大蔵省との覚書とまさに一緒でございますので、両者あわせてお答え申し上げたいと思います。 昨年末の予算折衝におきまして、加入限度額の改定について政府内の合意が得られて大蔵省と覚書を結んだわけですが、内容は三点になっております。 第一点は加入限度額の引き上げに関する部分でございまして、加入限度額は一千万円に据え置くが加入後四年を経過した場合は三百万まで上乗せをする、その上乗せのできる年齢は二十歳から五十五歳以下ということが第一点でございます。 第二点は、一定の年齢層の加入限度額の引き下げに関する問題でございまして、二つございます。一つは、ゼロ歳以上十五歳以下につきましては加入限度額を七百万円にいたす。第二点は、五十五歳以上の定期保険、特別養老保険に関する加入の限度額を八百万円とするということでございます。 この二つが今回の限度額の引き上げに当たります内容でございますが、さらに覚書におきましては、これからの加入限度額の引き上げのルールにつきまして、第三点として交換しておりますが、消費者物価指数が一五%台を超えて上昇した場合には、諸般の情勢を踏まえて改めて限度額の改定を検討するということにいたした次第でございます。
○中川(嘉)委員 今回の限度額の引き上げというのは、郵政省がかねてから懸案にしているところの自主運用とか、それから国債の窓口販売を断念する見返りとして大蔵省が認めたものなのかどうか、この辺をちょっと確認しておきたいと思うのです。
○塩谷政府委員 私ども貯金局といたしまして、先生おっしゃいましたとおり自主運用、郵便貯金資金の市場金利による資金運用制度の創設と銘打ちまして、私どもの手で市場メカニズムに合った形で、全部資金運用部に郵便貯金を預けるのでなくて、その一部を例えば郵便貯金で国債を引き受けるというような形で資金運用制度を創設したいというような要求。それから郵便局の国債販売の再開。これは昔やっていたのですけれども、それをまたこういう大量の国債発行時代でございますので、何とか郵便局として国債消化にお役に立ちたいということで、郵便局の窓口でも国債を販売したい、こういうような要求を出したわけでございます。関係の向きと合意が得られませんで、残念ながら六十一年度の実施は見送りになったわけでございますが、引き続きこの要求は実現に向けて努力したいと思っております。 別段、これを断念するかわりにどうということではなくて、やはりそれぞれ保険は保険、郵便貯金は郵便貯金として、その制度、よって来るゆえんから国民の、利用者の皆様に合致するサービスを実現したいということで考えてきた次第でございます。
○中川(嘉)委員 そういう見返り云々ということではないというふうに、それではここで理解をしていきたいと思いますが、限度額が十五歳以下七百万、五十五歳以上が定期保険、そしてまた特別養老保険八百万、このように引き下げられているわけです。その理由については午前中の質疑を聞いておりまして理解できるわけですけれども、その中で、八月三十一日までに加入すれば従来どおり一千万であるということについて、私も御答弁を聞いておりまして、それはもう当然そのとおりと思いますけれども、一般国民の立場に立って考えた場合に、単なる事務的な手続に終わることではなくして、こういったことが事前にすべての人人にわかるようにしてあげなければならないのじゃないか、こんなふうに思いますが、これから半年ぐらいあるわけですから、具体的にどのような対応を考えておられるのか、ちょっとこの辺を聞いてみたい。
○二木政府委員 ただいま簡易保険法、郵便年金法の御審議をいただいておるわけでございますが、これが法案が成立いたしました後、この法律にもございますが、条文によりましては一年六カ月でございますが、この限度額の問題につきましては六カ月以内に施行したいというふうに考えております。その施行を九月一日と私ども考えておりますのは、実は九月一日というのが新しい私どもの営業年度の出発の日でございまして、会計年度と別に営業年度というのを持っておる次第でございまして、新しい営業年度にこの新しい制度を導入したいと思っておるわけでございます。当然のことながら、新しい営業年度に向かいましてのいろいろな周知活動というものは、法律が通りますれば直ちに開始してまいりたいと思う次第でございまして、広く一般の方々にこの改正点を周知したいと思っております。 ただ、一つ御理解いただきたいのは、ゼロ歳から十五歳未満の引き下げでございますが、現実に今七百万以上の加入というのは非常に少ないわけでございまして、だからといって八月三十一日に駆け込みの応募があるかというと、私どもほとんどあり得ないと考えております。しかし、いずれにいたしても今は入れるわけでございます。入りたいという方を拒む必要はないわけでございますので、そういう点も含めましてしっかりした周知はしてまいりたい、そのように思っております。
○中川(嘉)委員 一般の方々というのは、九月が営業年度の出発であるとか具体的な事細かいことというのはなかなか知り得ないところだと思いますけれども、広く一般に周知云々ということで今お話がありましたが、一市民にわかるように、何か方法を具体的に考えておられますか。
○二木政府委員 私ども、常に新聞広告という形で、相当な紙面を割きましてお願いしている面もございます。また場合によりますと、テレビ、ラジオという手段も講じておりますが、今回の場合、成立した後政令等が確定いたしましたらば、新聞広告として周知いたしたい、そのように考えております。
○中川(嘉)委員 今までもいろいろな形で周知徹底が行われていたことも少なからず理解しておりますけれども、新聞は読む方読まない方いろいろあると思いますから、テレビ、ラジオで、言うならばむしろテレビとか、何か非常に身近にわかるような方法をひとつ考え出していっていただきたい、それを実現していっていただきたい、こんなふうに思います。 次に、貸付金の法定弁済時期に関してですけれども、現在簡保資金での貸付金の件数、けさほども三百四十万件、それから法定弁済の件数については三万件、このような数字が答弁されておりました。貸付金の法定弁済時期について、現在「弁済期後四年」とされているわけですけれども、これを約款で一年短縮するということになると、どうも両者にとって不利益な点が生じるような気がしてならないわけですが、そのようなことは全く生じないものかどうか、いま一度御説明をいただきたいと思います。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 法定弁済時期を短縮するということは、むしろ加入者にとって、貸し付けを受けた方にとってメリットがあるのではないか、私どもそのようにも考えております。と申しますのは、長期間にわたって貸付金の弁済をしないという場合に延滞利息が累積してまいりまして、その結果、法定弁済によって定められます保険金の金額が少なくなってしまうわけでございます。したがいまして、法定弁済の時期を短縮いたしますと、この保障額の減額が緩和されるという点があるわけでございます。 そういう点で、現在法律で「四年」というふうに書いてございますとこれは四年待たなければならぬわけです。約款でございますれば、また一年ということで、どうしても不都合があるならば変え得るわけでございますが、私ども今までの議論の中で一年程度というのが、実際に貸し付けを受けた方々にとって、法定弁済によって新たな保険金が設定でき、場合によればその保険金の中でまた貸し付けが受けられるわけでございますので、そういった意味では早く確定してあげるということがよりサービスであろう、そのように考えている次第でございます。
○中川(嘉)委員 弁済期間の短縮の見返りというわけではないのですけれども、貸付利率を有利にするとか、さらには貸付枠の拡大ということをこの際できないものかどうかというふうにも思うわけです。例えば学資保険を例にとってみますと、学資保険は現行は責任準備金の七〇%しか借りられない、こうなりますと、額は極めて少ないということになります。そこで、現行制度の貸付枠を具体的にひとつここで御説明いただきたい、これが第一点です。 第二点目は、例えば父親が亡くなってから保険料を払い込まなくてもいい保険であるということから、満期時の責任準備金の七〇%を貸し出してもいいのではないだろうか、こんなふうにも思うわけですけれども、死亡した時点において満期時には全額返ってくることが保証されるわけですから、この点は果たしてどんなものか。実施された場合に果たして貸付枠は、満期時の金額ですけれども、どのくらいになるか、この辺をお答えいただきたいと思います。
○二木政府委員 学資保険に関します貸付制度でございますが、これは現在ほかの種類の保険と同様の建前になっておりまして、したがいまして、貸し付けを受ける時点におきます還付金額の七割という金額と三カ月分の保険料を差し引いた金額のうち小さい方を貸し出し可能にするということになっております。 ちょっと試算をしたものを持っておるのですが、例えば保険金五百万円で、十五歳満期で、子供が十五歳になったなら満期の学資が出る、子供が五歳のときに加入した、契約者が三十五歳の男子であった、そして契約した後三年目に貸し付けを受けるという場合には、貸付可能額というのは七十三万五千円になります。さらに、この人が七年目に貸し付けを受けるといたしますと、貸付可能額は二百二十二万四千円になる次第でございます。 これが普通の貸し付けでございまして、先生が御指摘されましたように、契約者が途中で死亡したとした場合、学資保険というのはその後の保険料の払い込みは不要でございまして、この場合十五歳満期でございますので、十五歳になりますと、これは高校の入学に当たるわけですが、約定しました五百万円の保険金額が出るということになるわけでございます。したがいまして、この保険はそもそもそういった学校に入る準備としての資金を積み立てるということを目的にしているものでございますので、契約者が途中で死亡した場合に、最後に出る満期保険金相当額の例えば七割なら七割というものを貸付可能額にいたした場合に、果たして学資保険としての当初の目的が果たせるのかどうか、ちょっと疑問のある点がございます。 しかし、先生の御指摘を受けまして私どもちょっと検討をいたしたのですが、契約者が死亡したという時点で保険料を支払わなくていいという形になるわけですが、それはそういうふうに、既に数理上あとの保険料を支払わなくても満期保険金が出るように、保険料を過去にいただいているわけでございます。数理上そういった形で計算を尽くしておりますので、その時点である程度増額ができる可能性もあるわけでございます。御意見もございましたので、ちょっと検討してまいりたいと思っておる次第でございます。
○中川(嘉)委員 今御答弁をいただいたわけですが、大臣の方も聞いておいていただきたいと思います。 学資保険というのは、子供の高校や大学、こういったところへの進路を保障するものですから、例えば父親が交通事故で亡くなったとしたならば、その家庭とか子供の養育費等に大きく影響してくるわけです。そのときにお金が必要になってくるのは当然だと思いますが、現在通っている学校での学資金にも非常に影響してくるわけですから、満期時の保険金を想定した貸し付けというものを行っても決しておかしくない。むしろそうしていくことが本来の学資保険の持つ使命ではないか、こんなふうに思うわけです。これが実施されれば、それこそ交通遺児育英制度にも匹敵するようなすばらしいことだと考えますし、またさらに簡保が見直されてくるのじゃないかとすら思うわけです。大臣として、こうした未来ある子供たちのためにもぜひ実現できるように、私としてはお願いしたいと思うわけです。今検討してまいりますという御答弁をいただいておりますが、この点いかがでしょうか。ぜひやろうという御決意をここでお聞きしておきたいと思います。
○佐藤国務大臣 子供のために学資保険としてやっていくわけでございますが、この趣旨が非常に大切なことでございますので、学資保険の目的を十分把握しまして、さらに大きな課題として取り組んでいきたい、こういうぐあいに思っております。
○中川(嘉)委員 大臣から大変前向きなと申しますか、積極的な御答弁をいただいたように思います。どうかひとつその方向に向かって努力していただきたい、このように強く要望しておきたいと思います。 次に、郵政省は、去る二月二十七日、ことしの四月から簡易保険の配当金の増額を行う、こんなふうに発表しておりますが、どのような内容になるのか、また民保と比較して簡保の配当というものはどの程度のものと考えておられるか、この辺を伺いたいと思います。
○二木政府委員 私ども、簡易保険事業、年金事業両方におきまして、まだ六十年度の決算ができておりませんが、この時点で大体の歳入歳出の見込みを立てております。六十年度の見込みは、歳入としまして六兆四千七百億、歳出が四兆三百億でございまして、保険事業の歳入歳出差し引き額が二兆四千四百億になるのではないかと見込んでおります。このうち一兆六千六百億は契約準備金として編入する必要がございますので、編入いたしますと残りが七千八百億ばかりになるわけでございます。この七千八百億円のうち七千七百億円を配当原資といたしまして、四月一日に配当の増額をいたしたいと思っております。 この配当増額でございますが、剰余金の分配として、これは毎年発生しました剰余金を各契約に割り当てて積み立てておくわけでございます。そしてこれが満期あるいは死亡などによって消滅するときに、一括してお払いするという方法をとっているわけでございます。六十一年度、この四月に七千七百億円を原資として簡保の配当を行いますのは、今回特に長期のものに厚く配当すると考えておる次第でございます。 それから、郵便年金でございますが、これもやはり六十年度の収支見込みを出しまして、簡保同様剰余金が百億円程度出るというふうに見込まれますので、このうち九十五億円を原資といたしまして六十一年度の増配を行うことにいたしました。郵便年金は二種類あるわけでございまして、定期年金と終身年金があるわけですが、定期年金につきましては契約の消滅のときに、また、既に支払い開始後の終身年金につきましては年金額の増額という方法をもって分配をいたしたい、そういうことで準備を進めている次第でございます。 それから、民保との比較でございますが、事業の会計の仕方あるいは保険料の立て方など、私どもと民間保険とは必ずしも同じではございませんので、正確な比較はちょっと困難でございます。さらに、配当については詳細な資料が民保から入手できない状態でございますので、本当に正確なことはできませんが、私ども満期時の配当について手に入る資料で計算してみますと、ほぼ遜色のないものになっている、そのように考えている次第でございます。
○中川(嘉)委員 私はむしろ、民保大手との間に開きがあるのじゃないかというふうに思っているわけですけれども、比較が困難であるということは理解できますが、今後の問題として、もしこういった開きが現実に存在してくるとなるとどのような対応をしていかれるのか、この辺も大事なことだと思いますから、ちょっとお答えをいただきたいと思います。
○二木政府委員 それぞれの事業はそれぞれいろいろな経過があるわけでございまして、配当する時期あるいは保険料の引き下げの時期等が同じではございませんので、その点でなかなか同じベースでの比較ができないというのが現実でございますが、私ども同じ生命保険事業をやっている建前から、民間と肩を並べて、正味保険料でも同じぐらいのところで頑張ってまいりたいと思っておる次第でございます。 ただ、保険事業の収入のもとになります三つの要素というのがございまして、一つは死差益というのがあるわけでございます。これは予定した死亡率よりも実際の死亡率が低いか高いかということでございますが、現在の時点ですと、簡易保険は予定よりも大変低い死亡率になっております。その点では民保よりも若干いい数字が出ております。それから、事業費率でございますが、私ども利益を上げる必要がない事業でございますので、また国家公務員としての仕事をやっております関係から、事業費率は非常に低い状態で推移しております。一番大きな利源になっております運用でございますが、この点は、私ども運用法である程度の範囲が決められております。その点、自由な運用のできる民間生保に比べまして若干の差が常にあるということは事実でございます。私ども、その辺をよくいろいろなものでカバーし合いながら遜色のない経営をやってまいりたい、そのように考えておる次第でございます。
○中川(嘉)委員 去年の四月に民保が行った料率の引き下げによって、簡保との格差というものはどうなっているのか、この点をお答えいただきたいと思います。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 私どもの保険料の引き下げは一昨年、五十九年九月に実施したわけでございます。その後、民間生保が引き続きまして昨年四月に保険料の引き下げを実施したということで、今大体比較いたしますと、これは先ほどもほかの先生に御説明申し上げましたが、私どもは養老保険というものが主力商品でございますが、民間保険は最近、終身保険が非常に主力商品になっております。それで、商品のそれぞれの特徴がございまして、一概にどれがどうと言えませんが、私どもの低いものもあれば私どもの方が高いものもある。総じて言いますと、手前みそであれですが、保険料そのものでは安いのではないか、そのように考えております。
○中川(嘉)委員 十年物では簡保は六%、民保で六・二五%と〇・二五%の開きがあって、簡保の方が不利になっているのじゃないかということなんですね。ウエートの大きい十年物については何らかの対応が必要じゃないかと考えますけれども、この点はどうか。一律六%の利率では問題があるのじゃないかということを意味しているのですが、この点、いかがですか。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 ちょっと私、間違った議論をしたら失礼でございますが、保険料で見ますと、私どもの短い、中期のものがむしろ安くて、長いものは民保の方が安いというような資料はあるのでございます。十年物なんかで見ますと、払い込み保険料で私どもの方が若干安いわけでございますが、二十年になりますと民保の方が安いというような資料になっております。
○中川(嘉)委員 私が今申し上げたのはこの十年物が対象となっているわけですけれども、ウエートの大きいこういった十年物について、何らかの対応が必要じゃないかと考えるわけです。一律六%の利率では問題があるのじゃないか、この点なんですね。
○二木政府委員 払い込み保険料では私どもの方が安い、しかし配当金になりますと、民保の方が運用利回りが若干よいという形で上がって、結局、正味保険料で見ますと若干私どもの方が悪くなるということでございますので、今後配当で少し頑張らなければならぬかと考えております。
○中川(嘉)委員 先ほどもちょっと出ていました長期の保険の場合、簡保と民保の運用利率の格差、この格差によって簡保の方が不利になるわけですけれども、そこで簡保の配当をふやすためにも、運用範囲の拡大であるとか余裕金の自主運用、とういったことにさらに努力をしていくべきじゃないか、こんなふうに考えます。この点、どうでしょうか。
○二木政府委員 運用利回りの格差、これは歴然とあるわけでございまして、この格差解消のために、私どもも最大限努力しているところでございます。過去におきましては一%も格差があったわけでございますが、今は〇・二%ぐらいにその格差を縮小してまいってきております。これからの新しいニーズに対応した商品を提供するためにも、運用利回りの向上ということにこれから最大限の努力を払わなければならぬ、そのように考えております。
○中川(嘉)委員 〇・二六ぐらいですか。――わかりました。 次に運用範囲の拡大について、特に特定金銭信託等への運用に力を注ぐべきじゃないかと思うわけですけれども、例えば厚生年金基金でも信託銀行に預けておって、簡保に関してもまずこの特定金銭信託に運用範囲を広げてはどうか、こんなふうに思うわけです。こういった点はいかがですか。
○二木政府委員 現在、民保と簡保の運用の対象を比べますと大変な差があることは事実でございます。私どもの運用はほとんど元利金の保証のあるものという形になっておりまして、民保の場合には企業貸し付けを含めまして幅広い運用ができておるわけでございます。この中で私ども、やはり国営事業といたしまして有利、確実、そして公共性というものを前提としまして、その運用の範囲の拡大に努めなければならぬと思っておるわけでございますが、そういう意味で、今先生の御指摘になりました特定金銭信託というのも一つの拡大すべき対象であろうと思っておりまして、いろいろ検討しているところでございます。
○中川(嘉)委員 ぜひひとつまたその運用範囲を広げるということについて努力をしていただきたいと思います。 次に、外国債への運用枠、これは現在法律で一〇%以内と定められているわけですけれども、実績は四%程度と聞いていますが、この点、どうですか。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 簡保資金運用法で外国債の運用枠は総資金量の一〇%となっておるわけでございますが、私ども五十八年からこの外国債への運用を開始いたしました。現在九千億を超えたわけでございますが、この私どもの運用額は大体年間に三千から四千という形で伸びてきたわけでございます。その規模というのが、一機関として投資に回す金額としては大変大きな額でございます。したがいまして、一挙に一〇%に持っていくのはいかがなものかということで、大蔵省ともいろいろ協議をした結果、安定的に、継続的に外債を購入していこうではないかということで、現在そのような推移で来ておるわけでございます。したがいまして、これからも内外金利格差とか外国債の利回りの点などをいろいろ考えながら漸増をしてまいりたい、そのように考えておる次第でございます。
○中川(嘉)委員 外国債への投資ということについては、貿易摩擦の解消であるとか経済協力の促進といったものにも役立つはずでありますから、もっと積極的に行って、この法律で一〇%以内と決められておるわけですから、むしろそういった限度まで近づけるように運用すべきではないかと私は思います。 ところで、財投の方の使い残しですけれども、これは膨大な額になっているのじゃないかと思いますが、その金額がお手元にあったら、ちょっと答えていただきたいと思います。
○二木政府委員 五十九年度の財投でのいわゆる不用額でございますが、資金運用部の資金は一兆一千五百七十五億円という不用額になっておりますが、私どもの簡保年金積立金の不用額は百五十四億円でございます。私どもの積立金の長期運用を予定している額の〇・五%に当たる額でございます。
○中川(嘉)委員 大臣も聞いておいていただきたいのですが、さっきから言っておるわけですけれども、私は、むしろ外国債の運用枠一〇%、この限度に近づけることによって運用益をたくさん出すようにすべきではないか、このように考えるわけですけれども、今後の対応をぜひ大臣の方からも伺っておきたいと思います。
○佐藤国務大臣 御意見を承りまして、できるだけ御意見のとおりにやるように、私も積極的に考えていきたいと思っております。
○中川(嘉)委員 最後ですから、これも大臣に伺っておきたいと思いますが、新種保険並びに年金等の開発に関連した問題で、高齢化時代を迎えて、いわゆる寝たきり老人とかあるいはひとり住まいの老人、こういった方々に対する国の行政の取り組みというものが非常に大事になってきているわけですけれども、今後、保険のあり方としても、現在の現金給付型のみじゃなくて、老人介護サービスなどの現物給付型、こういった保険をむしろ導入していくべきじゃないか、そんなふうに思うわけです。簡易保険は、制度の趣旨からいっても、また供養施設を全国に有しているという点から見ても、こういった現物給付型保険の導入に対して先導的な役割を担う必要があるんじゃないだろうかと考えますけれども、今後の対応といいますか、こういったことについてどういうふうに考えておられるか、最後に大臣にこの点をお聞きして終わりたいと思います。
○佐藤国務大臣 この導入に当たっては慎重な検討を行う必要があり、現在、商品のあり方、給付システムのあり方等で調査研究会を設けておりまして、先生の御趣旨のことを踏まえて現在研究中でございます。したがって、私も積極的に取り組む課題として進めていきたい、こういうぐあいに思っております。
○中川(嘉)委員 この件につきましても、前向きかつ積極的に取り組んでいただくことによってぜひ実現の運びに持っていっていただきたい、このようにこれまた強く要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。
○宮崎委員長 山田英介君。
○山田委員 最初に、加入限度額を一千万円に据え置きまして、限度額の管理方法を改めるという手法を取り入れて、実質的な限度額の引き上げを図ることにされた理由について、簡潔に御説明をいただきたいと思います。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 簡易保険は無診査保険でございますので、無診査保険といたしまして加入限度額はそのままにいたしました。しかし、その無診査保険の危険性が消える契約の四年経過後のものにつきまして、物価の上昇等を考慮しまして三百万円まで引き上げることにいたした次第でございます。
○山田委員 運用の問題で若干質問させていただきますが、この簡保資金それから年金資金の現在の運用対象として認められておりませんものは、株式とか不動産、投資信託、企業貸し付け、個人向けの住宅貸し付け、こういうものには運用することができないことになっております。郵政省におかれましては、かねてからこの運用範囲の拡大の必要性があるとされてこられているわけですが、当面拡大の対象として最も重要視されているものは何でございましょうか。
○二木政府委員 いろいろな範囲があるわけでございますが、特に私どもいろいろと考えておりますのは株式、それから特定金銭信託でございます。
○山田委員 株式につきましては、昭和十五年、公共銘柄の株式ということで運用対象に加えられた経緯もあるわけでございます。そこで、大蔵省との折衝も鋭意なさっておられることと思いますが、特に株式に対する運用について、これを認めない、大蔵省が難色を示している根拠、理由はどういうことになっておりますでしょうか。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 昭和十五年に株式の運用を一部やりました。これは、その当時国債を簡保資金が引き受けておったのですが、国債の利回りが大変低くなりまして、保険としての予定利回りにとても達しないということで、当時株式というのは株式の配当が確定利率になっておりまして、公共銘柄の株式を購入することによって、その配当によって国債の利回りの低下部分を埋めるという目的で株式の運用を始めたわけでございます。それで、戦後、二十八年に運用再開した後、地方公共団体貸し付け等逐次拡大してまいったわけでございます。 ここに至りまして私ども、今、株式及び特定金銭信託の運用をここ数年来協議をしているところでございますが、大蔵省の反対理由の一つには、国の事業が、株という元本の保証のないものに投資していいのかというのが一つの理由になっております。もう一つの理由は、株式を持つことにおいて、いろいろと経営上の問題も出てくるのじゃないかというようなことを言っております。 いずれにいたしましても、私ども株式を短期に売買するのではなくて、昭和十五年のときにもそれは配当という形で長い目で見たわけでございますが、これからも、株式をもし持てるとしましても長期に持ちまして、キャピタルゲイン等を含めた資産の運用を行いたいと考えておる次第でございます。
○山田委員 もう少し具体的に言えば、例えば株式に簡保、年金資金が運用される、それはリスクがある、あるいはまた会社支配というようなことにも、大蔵の理由といいますか、そんな難色を示す根拠が示されているのではないかと思いますけれども、これについては、簡保、年金資金の運用額といいますか、その割合について一定の枠を設ける、あるいはまた特定の株式については、発行済み株式の総数の何%しか運用してはならないとか、こういう歯どめをかければ、大蔵との折衝に十二分に説得力を持って臨めるのではないだろうか、私はこんなふうに考えますが、いかがでしょうか。
○二木政府委員 先生御指摘のとおりの議論を私ども今やっているところでございますが、いずれにしましても、国の事業が持ったことがないというような、そういった時点からの抜け出しがまだできておりません。それから、株式がリスキーであるという点につきまして、私ども、学者の先生方なども入れていろいろと研究をしたものもありまして、こういうことをやれば大体大丈夫だというふうな自信も持っておるのでございますが、株式本来の性格についての疑念がまだ抜け切らない状態になっている次第でございます。
○山田委員 臨調とか行革審等では、官業が民間企業を圧迫してはならぬとか、あくまでも民間の補完の役割に徹するべきだ、こういう言い方があるわけでございます。それで、今回の簡保法の改正で、一定の条件のもとで、限度額に加えない額を、三百万円を限度にこれを認めた。実に九年ぶりの改正ということで、御関係の皆様の御努力には心から敬意を表したい気持ちでございます。これが九年ぶりのという、難航したといいますか大変だったのは、民間生保等との競合という問題があったのだろうと思うわけでございますが、郵政省が極めて重要な施策として推進をされておられることの一つが、運用対象の拡大ということになるわけでございます。運用法を見直すということになるわけですが、これは直接的に民業を圧迫するというような次元のごとではないと思うのです。運用対象を拡大するということは直接民業を圧迫するわけではない。極めて高利回りの都合のよい運用ができた場合には、保険など極めて魅力的な商品を提供できる、これはある意味では間接的に民業を圧迫するという理屈が成り立つのかもしれません。ただしかし、いわゆる保険でいえば加入限度額の管理がこのようになされているわけですから、これは民業を圧迫することにはならないだろう、このように私は理解をするわけです。 したがいまして、これからの長寿社会、そこにおける国民の期待、こういうものを踏まえて新商品の開発にも力を入れていただきたいと思いますし、ぜひひとつ自信を持って取り組んでいただきたいと私は思うわけでございますが、これは大臣から伺っておきたいと思います。
○佐藤国務大臣 よく官営が民業を圧迫するという言葉がありますけれども、実は私は今の先生の御意見と大体似通っているのです。お互いに競争し合って、その競争し合う分野の中で重なってくる、融合する分野があると思うのです。融合する分野の中で、それぞれの特徴を発揮するような時代がやってくると思うのです。 特に、簡易保険と郵便年金がやることのできないようになっている株式とか特定金銭信託とか企業貸し付けという、例えばこの三つの分野の中で、企業貸し付けはちょっと手を出すまい、しかし、少なくとも株式と特定金銭信託によって、保険、年金の契約が長期間にわたっておりますから、将来の物価変動に耐え得るような対策というのが一つは必要であろう。それからさらに、将来確実な給付のためには、物価の変動に対応できる資産への運用が不可欠であろうというようなことを考えて、投資リスクの分散、こういうことで、確実で効率的な資金運用をやっていくということに一歩踏み出すことで、簡保、年金の新しい時代に向かっていく自己責任を我々は果たしていかなければならぬ。やがて民保との、圧迫でなくして融合の中で、お互いの創意工夫で共存して発展していく、大衆のニーズに応じていく、こういう基本的な考え方を持っていますので、先生の御意見、私は非常に大切だと思って努力していきたい、こう思っております。
○山田委員 外国債の運用につきまして中川委員も触れられましたが、私からも何点か伺いたいと思います。 資料を拝見いたしまして、六十年度第三・四半期末現在で外国債の運用状況を見てまいりますと、残高で九千四百六十四億円、約一兆円。その中で米ドルの外国債に対する運用額が三千九百四十三億円、約四千億円。構成比率で四一・七%、四割強という運用の状況になっております。 それで、折からの円高・ドル安でございますので、仮に百八十円でも百七十九円でも結構でございますが、いずれかのレートを基準といたしまして、約一兆円からの外国債に対して運用しているわけですから、当然そこに為替差損というのが出ているはずでございます。したがいまして、その差損の額が計算をされておるのでございましたらお知らせをいただきたいと思いますし、同時に、今度は評価の問題で、その債券が高く評価されているか安くなっているかという評価の部分もあろうかと思いますので、それらも合わせますと、この約一兆円からの外国債に対する運用の評価損というのはどのくらいになるのか、具体的に数字がありましたらお示しをいただきたいと思います。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 十二月末の米ドル建ての債券は、先生御指摘のように三千九百四十三億円でございます。今の手持ちのものを購入したときの平均のレートは二百三十九円ぐらいであります。これを二月二十一日現在の為替レート、百八十三円三十五銭で計算いたしますと、ここに評価損というのが出てまいります。USドルだけでございませんで、イギリス・ポンド、カナダ・ドル、オーストラリア・ドル、すべて円の方が高くなっておりますので、現在これをすべて手放すとすれば、為替差損として千八百億ぐらいの金額になるというふうに計算できます。しかし一方、当時買いました債券の価格があるわけでございますが、債券価格自体が上昇しております。全体に金利が低下しているという中で、低下いたしますと債券価格が上がるわけでございますので、債券価格が金利低下に伴いまして上がっておりまして、これの計算をいたしますと約一千億円のキャピタルゲインがございます。そうしますと、今の時点で手持ちの外債をすべて売り払ったといたしますと、差し引き八百億円の評価損になる計算になります。 しかし、私ども外国債につきましては利回りが非常に高いという点に着目して購入をしているわけでございまして、この高い利回りの利益というものを得るために長期運用を基本にいたしているわけでございます。したがいまして、利回りを長期運用で考えますと決して評価損にならない。むしろ長く持つことにおいて高い利回り、すなわち内国債よりも大変高い利回りの利子が入ってまいりますので、全体として内国債で運用するよりも高くなるということにしているわけでございます。
○山田委員 現時点ですべて外国債を手放せば、為替損それから評価益、すべて調整をいたしますと、局長の御答弁では八百億の運用損ということになるわけでございます。 私少し心配をいたしますのは、米ドルの外国債が四一・七%で、構成比としては非常に高いということで、これは偏っていないのかなという気がしたものですから、今質問したわけでございます。先ほどの佐藤大臣の答弁にもございましたように、投資リスクの分散ということでございます。私は、郵政省におかれては、この外国債につきましてもリスクの分散をできる限り図っていくことが必要であると考えます。そういう御努力をされてきているんだと思いますけれども、その点につきまして言いただきたいと思います。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 外国債の市場というのがあるわけでございますが、これは圧倒的にアメリカ市場が大きいわけでございます。したがいまして、ドル建ての外国債がシェアとしては圧倒的に多いのも事実でございます。私ども、そういう中にありましても、為替リスクを回避するために、通貨の分散を図るべく努力してまいっておりまして、先ほど四一・七%になっているということでございますが、その一年前の五十九年十二月の時点では、米ドル賞の比率が全体の五三・四%でございました。したがいまして、この一年間に通貨分散を相当図ってきたということでございます。
○山田委員 次に、運用法の第三条第一項で、簡保、年金積立金の運用対象が細かく列記されております。これに基づいて立てられた六十一年度の簡保、年金積立金の運用計画に関しまして伺いたいと思います。 これは当然のことですが、郵政大臣の直接管理運用に係る部分でございます。国鉄に対しまして、六十一年度の運用計画では百億円運用されるわけでございますが、残高でどのくらい運用しておられるのか、貸し付けておられるのか、これを教えてください。
○二木政府委員 現在国鉄に貸し付けております額は、六十一年二月末で約七千億に上ります。その後償還が順調に行われてまいりますと、国鉄改革が予定されております六十二年四月ですと六千六百億円程度になるだろう、そのように考えております。
○山田委員 残高ではかなりの額になろうと思います。それで、今の御答弁で、六十二年、来年の四月に民営化されるなんということになれば、実現をすれば、いずれにしても六千六百億ほど残るということでございますね。そうしますと、仮定の話で恐縮でございますが、分割・民営が実現いたしたと仮定いたしまして、この六千六百億という貸付金をどういうふうにするのか、またどうなるのか、これを教えていただきたいと思います。
○二木政府委員 国鉄には私どもの債権のほかに相当の額のものがあるわけでございますが、その長期債務の承継方法につきまして、承継先であるとか承継額につきましては現在政府部内において検討中でございます。
○山田委員 これは考えられることは、特殊法人新幹線保有機構とか旧国鉄清算事業団あるいは鉄道株式会社あるいは貨物会社、これらのどれかに承継されるんだろう。あるいは第五の方法としては、それでもなお清算事業団に残る、十六兆七千億とか言われておりますが、これは国鉄の用地売却等の評価によりまして動く数字ではありますけれども、いずれかに承継をされるということになろうかと思います。ただしかし、任意で幅広く国民の皆様から簡保、年金資金ということで集められた極めて重要な資金でございますので、確実にこれが返済がなされるような、あるいは回収がなされるような承継策というものをぜひひとつ局長、運輸省としっかりと協議を詰めていただきたい、このように要望いたしておきたいと思います。 それから、財投機関の資金の不用額と簡保、年金資金の財投機関に対する投融資、この重なりの件で一、二伺っておきたいのです。例えば六十一年度の簡保、年金資金の運用計画によりますと、いろいろございますが、代表的なところは中小企業金融公庫で三千百六十四億円という簡保、年金資金を運用するわけでございます。先ほど中川委員からも指摘がありましたように、この中小企業金融公庫の資金の未消化額というところをずっと見てまいりますと、五十九年度でございますが、三千百億円、このうち不用額が同じく三千百億円、そういうことになっているわけでございます。それで、実は今例に挙げております中小企業金融公庫には、資金運用部資金からも六十一年度で一兆一千八百七十六億円という資金が投入されておるわけでございます。しかも、三千百億円が五十九年度不用額として明らかになっている、そういう中で簡保資金を資金運用部資金と重ねて三千百六十四億円投入する。この辺はどういうことになっているのか、御説明いただきたいと思います。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 六十一年度の運用計画をつくる際に、私ども過去の実績というものも念頭に置いて、それぞれの貸付先を考えている次第でございます。中小企業金融公庫については六十年度におきましても貸し付けをやっておりますし、同じような考え方で同じような額を六十一年度も考えたわけでございますが、ことしは特に政府の方針といたしまして、円高不況に伴います中小企業資金協力ということが強く叫ばれておる次第でございますので、そういった点を推進する観点から、今年度の中小企業金融公庫に対する融資枠を決定した次第でございます。
○山田委員 私、御答弁の御趣旨はよくわかるのですけれども、問題は、要するに郵政大臣の管理運用に係る部分ですし、財投協力分としても郵政大臣の権限のもとに積立金の運用計画が立てられるわけですから、これはやはり郵政大臣が大蔵大臣とよく協議をされて、そして重なりの部分を調整をしてしかるべきなんだろうというふうに私は思うわけでございます。あるいはまた未消化額が三千百億もある。これは実際問題として三千百六十四億簡保、年金資金から入れなくても、資金運用部資金の投入された額だけだって使い切れるかどうかわからないのですから、その辺はやはりいま少ししっかりと検討され、調整をされて、簡保、年金資金をこれらの財投機関に出すべきである、私はこのように思います。 これだけではないのですね。確かに内需拡大という観点は私もよくわかるのですが、やはり効率的な、増分主義的な財投資金あるいは簡保、年金資金の運用の仕方では、どうしたってひずみだとか使い残したとか不用額というのが出てくるわけでございますので、真に必要な財投機関、真に必要な分野へこの大事な簡保、年金資金を投入する、運用するということが大事であると思います。一々これ以上は申し上げませんが、例えば輸銀の問題、あるいはまた問題になりますのは日本開発銀行、あるいは住宅金融公庫も不用額がかなり出ております。しかし、六十一年度はそこへ簡保年金資金を四百億重ねて突っ込む。額で見ますと中小企業金融公庫が一番大きな額になっておりますので、代表的に申し上げましたけれども、この点は今後ひとつ局長、私の申し上げている点も踏まえていただいて、ぜひ生かしていただぎたいと思います。 といいますのは、六十一年度の計画を見ても、七割方が財投協力分として簡保、年金資金が運用されるようになっておりますが、何も七割運用しなければならないと決まっているものじゃないわけです。かつては六割近くまでこの財投協力分が落ちてきたという経緯もあるわけでございますから、これはひとつ真に有効な、そしてまた確実、有利、公共の利益という三原則も当然踏まえなければなりませんが、それらを踏まえた上で運用計画を立てていただきたい、このように思います。 一言、答弁をいただきまして終わりたいと思いますが、局長どうぞ。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 私どもの運用計画、それなりにまた過去からのフィロソフィーも持ちながらやってまいったわけでございますが、先生御指摘のように、現在、政府関係金融機関、いろいろと大きな変化が起こりつつあるわけでございまして、私ども、そういったものも踏まえながら、全体の財政投融資の中で協力すべきものに協力していくという建前から、これから大蔵省とも十二分に協議を重ねて、郵政省として一番適当な運用先を求めながら運用してまいる所存でございます。
○山田委員 以上で終わります。
○宮崎委員長 西田八郎君。
○西田(八)委員 郵政事業というのは国民に密着した事業でありまして、大変苦労の多い事業であろうと思いますが、そういう中にあって、最近は郵便の配達も比較的早くなりましたし、また簡保、年金、貯金等、大変御苦労いただいておりますが、郵政大臣を初め関係者の皆さんの御努力に対して、まず敬意を表したいと思います。 今回議題となっております簡保、年金等につきまして、それぞれ法律の目的は、国民に簡易に利用できる生命保険あるいは年金、そういうものをできるだけ安い保険料で、国民の生活安定、福祉の増進を図ることを目的とする、そしてこれは営利を目的としない、営利目的の排除というのが基本原則になっておるわけであります。しかし、損をして、国から金を持ち出してやるということになれば大変なことになろうと思うのです。 そこで、最近の国内の人口状態であるとか年齢構成の高齢化といったようなこと等から考えまして、非常に寿命が長くなっておるときに簡易保険制度はいかにあるべきか、あるいは年金制度はどのようにあるべきかということを考えますと、非常に難しい問題がございます。 先ほども山田委員の御質問の中で、資金運用の面についていろいろと御質問がありました。これはきょうの日経ですけれども、日銀総裁が再び公定歩合を引き下げるというような発言をされております。これは、これからの簡保や年金の資金運用について非常に大きな影響が出てくるのじゃないだろうかと思うわけでありますが、その点について大臣どのように考えておられるか。まず公定歩合が再引き下げされた場合と、それから今後の簡易保険、郵便年金事業のあり方をどうお考えになっておるか。 私は少なくともこの法の目的からすれば、あるいはまた最近の一連の動きとして公的年金の一元化という問題等が進んでおります中で、郵便年金が一体どういう役割を果たしていくのか。余り高くし過ぎると公的年金との問題が出てまいります。したがって、これはやはり老後の国民生活に対する補完的役割ではないのかと考えるわけでありますが、そういう点についてどのようにお考えになっておるのか、まずお伺いをいたしたいと思います。
○佐藤国務大臣 まず第一点の、国際金融情勢の大きな変化、特に先進国で金利がだんだんと下がってきておるという国際金融情勢の状況、それから民間金融機関あるいは民間の生保の関係、それから内需の拡大といったような情勢にさらに加えて、金利の自由化というのがもう目の前に来ておる。こういうときに、先般、公定歩合の引き下げが〇・五%あったわけでございます。国際的に割合に日本は金利は低い部門に入っておるのでございますけれども、まだ西ドイツの方がさらに〇・五%低金利である。そういう情勢の中で郵貯、簡保、年金というものをどのように守っていかなくちゃならぬか、新しい国民のニーズに応ずるためにどのような自己責任を果たしていかなくちゃならぬかという重大な時期に達していると思います。 けさの新聞で再引き下げのニュースが出ておりましたが、まだ私の方は何ら聞いておりません。聞いておりませんけれども、金融の自由化、国際化時代を迎えまして、郵貯、年金、簡保といえどもそのような波を避けて通るわけにはいくまいと私は思います。したがって先般は、今まで経験のないスピード性と的確性をもちまして、普通ならば郵貯の問題にいたしましても三カ月間あるいは二カ月間ぐらいのいざこざがあるのが当然でございます。それは庶民を守るための郵貯であり、庶民の大切なお金を預かっておるという、一般の市中銀行とはまた違った特性を持っておる意味でございますから、そういう過去の例もございましたが、むしろ積極的に簡保、年金あるいは郵貯という庶民に対する金融機関としての役割を果たすためには国際情勢に的確に応ずることがプラスである、こう判断しまして、同時に〇・五%の公定歩合の引き下げに連動しまして、むしろ積極的にそれに対応する措置をしたのでございます。 再びけさの新聞のようなことが起こっておりますけれども。まだ私は聞いておりませんし、そういう事務的な連絡もございません。しかし、もしも将来そういうことが国際間の金融情勢の変化に応じてできれば、私は、この際迅速的確に対応していく、こういうことはしなければならないなということは考えております。 しかしその反面、一体、自己責任としてどういうことをやらねばならぬか。例えば資金運用の面でも的確なお話がございましたので、そういう面で、リスクの分散という措置のために新しい商品の開発をどうすべきかというようなこととか、あるいは三つ、四つ、五つのやはりやらねばならないいろいろな問題点が起こってくると思います。そういうことに積極的に取り組んで自己責任を果たすシェアを広めていくことは、年金あるいは簡保の問題にとっても非常に大切なことだと考えて対処していきたい、こう思います。 将来の展望につきましては、もう先生言われたとおり、老後生活を支える一人一人の国民の公的保障にはおのずから限界がございますので、それに対応するために、やはり簡保、年金というものはますます国民のニーズ、期待にこたえなくちゃならぬ。そういうことになってくると思いますので、以上のような観点で、簡保、年金の問題について、また資金の運用面についても新しい商品の開発に取り組んで、よりサービスができるようにやっていきたい、こういうぐあいに思っています。
○西田(八)委員 決意のほどはよくわかるのですけれども、大臣あるいは郵政当局が好むと好まざるとにかかわらず、やはり第三者的な環境というものができてくるわけですよ。そうすると、それに対応するためには資金運用をうまくやって運用益をふやすか、あるいは経費の節減をして、歳出というのか、経費を少なくするということ等も考えていかなければならぬ。そうすると今度は民保と比較した場合、いわゆる商品の種類が少ない。それも今後ふやしていこう、そして多様化する国民のニーズにこたえるためのサービスもふやしていくんだということになると、これは逆に言うとコストは高くなるわけですよ。そういう関係を一体どういうふうにして調整していかれるのか。私、非常に難しい問題だと思うのです。特に金融自由化の中で、為替の自由化、資本の自由化は我が国の場合は大体進めてきたですね。いよいよ金利の自由化という時代に入ってきたときに、一番大きな問題がここにひっかかってくるのではないかなという気がするわけでありますが、これは大臣でなくて、関係局長から答弁してください。 〔委員長退席、畑委員長代理着席〕
○二木政府委員 先生御指摘のように、いろいろな問題がこれから絡んで出てくるわけでございます。先ほども外債の問題がございましたように、一方では為替差損、一方では債券価格の上昇というような二面が常に出てくるわけでございまして、そういう意味で、金利の自由化については、逆に運用する立場で見ますとまた有利な運用先も出てくるのではないか。それで、その有利な運用先が出てくると、私どもは一方また商品をつくらなければならぬということでございまして、その両面を持った大変激しい時代になってくるのではないかと思っております。 その中で、やはり何と申しましても運用のあり方というのが基本にあるわけでございます。幸いなことに、ここしばらくの間、過去の高い利回りの債券というのがありまして、そういったものがまだ運用を続けておりますので、今の金利の低下というものがもろに全部がかってくるというわけではないわけでございます。そういうことで当面はしのげても、これから先の金利の自由化は、そういう当面のこそくな手段ではとても防ぎ切れませんので、先ほど来申し上げておりますように、運用の多様化、運用の範囲の拡大に向けて最大努力しなければならぬだろう、そのように考えておる次第でございます。 また一方、私どもの第一線の職員におきましても、そういった時代の背景を認識しまして、お客様のニーズに合った的確な商品の販売を心がけるように指導しているところでございます。
○西田(八)委員 それは努力されるということはわかるのですけれども、実際にそんな簡単にいけるものじゃないと私は思いますよ。特に、需要者が選択をする金利制度というものが今後発展していくのじゃないか、そういう方向へ広がっていくのじゃないかということになりますと、ただ運用益の多い、利率の高い貸し付けということだけを言っておられないと思うのですね。だからその辺のところは――といって非常にリスクを伴うことはやれないと思うのです。私も、小さいのですけれども労働金庫の理事長をわずかばかりやりまして、特にやかましく言われたことは、預金者の利益ということを言われたわけなんです。預金者の利益、被保険者の利益を守るということは保険主体者の絶対的任務でありますけれども、そういう意味からいっても大変ではないだろうかと思います。 さらに、生保の場合、民間の場合は再保険制度を持っておりますね。ですから何とかなるわけでありますけれども、国が経営しているわけですから、この保険の再保険というのはないわけで、それは国の責任ということになるわけです。そうすると、この事業が国に対して大きな損害を与えるというようなことは考えられないことでありまして、そんな面からもやはり十分気をつけていかなければならぬ問題だと思うのです。長年の経験をお持ちでございますし、また堅実に今日まで運営してこられたわけでありますから、そういう点は十分心得ておやりになるのだろうと思いますけれども、その点はひとつ一層厳重にとり行いを進めていただきたいと思うわけであります。 次に、この簡易保険でいろいろと事業を、施設をやっておられますね。これを見せていただいて、全国にこんなにたくさんあるのかなと思ったのですが、相当な事業をおやりのようであります。これもまた武士の商法でなかなかうまくいかぬ場合が多いわけでありますが、報告書を見ておりますと、かなり利用率もよくて、運用状況もいいというふうに受け取っておるわけであります。 こうした福祉施設と、それから今度、国営任意生命保険の将来展望に関する調査研究会というのが持たれたわけですね。そこがいろいろと御指摘になっておるわけです。人口の高齢化、技術革新、金融の自由化、国際化筆の大きな変化が同時に生じてくるという点に焦点を当てて検討され、そこで新しい事業といいますか業務分野として、総合福祉システムの構築ということが提起されておるわけでありますが、これに対して一体どんな構想を持っておられるのか。それから、今ある施設の運用状況等について概略説明をいただければありがたいと思います。
○二木政府委員 私ども、事業創設の当時から福祉関係に大変力を入れてまいったわけでございます。戦後、簡易保険福祉事業団というものをつくりまして、全国に保養所あるいは加入者ホーム、レクセンターをつくりまして、国民の健康増進、生活の多様化に対するレクリエーションの場を提供してまいったわけでございます。 その施設は一般的な福祉事業としてやっているわけでございますが、一方、昨年の四月に国営任意生命保険の将来展望に関する調査研究会というところから、ひとつ簡易保険を中心にして総合福祉システムを考えたらどうかという提言を受けたわけでございます。この提言と申しますのは、高齢化いたしましたこの社会で、高齢者の介護に対する問題が大変起きるのじゃないか。介護を要する高齢者が増加してまいっても、公的な援助がなかなか十分できない状態になってきているのではないか。そしてしかも核家族化によりまして、家族による介護も必ずしも十分期待できない。そういうところから、生命保険事業と申しますと、事故があったような場合あるいは死亡した場合に保険金が出るというお金で解決するのが今までの保険制度でございましたが、それだけでは本当の意味の老人介護問題は解決しないのではないか。そういうところから金銭以外の給付、要するに介護サービスの給付というものも念頭に置いて検討する必要がある。そしてそういうシステムが、全国にネットを持っている郵政省の簡易保険で果たして可能なのかどうかについて検討されたい、そういう提言を受けたわけでございます。 この提言を受けまして、私ども、総合福祉システムが果たして可能なのかどうか、今さらに研究会を深めまして議論を重ねているところでありますが、検討すべき課題が大変多うございまして、とりあえずその方向性というものをこの夏にはいただきたいということで、中間報告を求めるように研究会にお願いしておるわけでございますが、大変課題が多いということを今中間の中間的な報告で承っている段階でございます。
○西田(八)委員 こういう事業をやっておりますと多少運用益も出てくるしということで欲も出ることはわかりますけれども、やはり総合福祉ということから考えれば、私は郵政省の域を出てしまう、これは厚生省管轄ではないかと思うのです。ですから、厚生省の管轄でやれない、いわゆる国の基本としての福祉施策というものの恩恵が加入者の中でまだ十分受けられない、そういう人たちに対する加入者サービスとしての福祉、そういう施策でなければならぬと私は思うのです。それを乗り越えようとすると問題があると思いますよ。ですから、そういう意味からこの総合福祉システム、これから研究するとおっしゃるのですから、いずれまたそういう研究の過程で、こういうふうになりました、ああいうふうになりましたという御報告もあるだろうし、そういう御報告の中で私どもは討議をしていきたいと思いますが、ぜひひとつその点は気をつけていただきたいというふうに思うわけであります。 厚生省が国の予算の方でもらえない、地方自治体も今や財政逼迫、行政改革をやらなければならぬというようなときに、老人はどんどんふえていく。今言いました特養ホームも実際十分じゃないわけです。寝たきり老人も三十何万人おられるというような状態の中で、そういう福祉は厚生省がやらなければならぬことはわかっているけれども、幸いにして保険の方でもうかったんだから、そっちでやってくれというような肩がわりするようなことを、私はやってはいけないと思うのです。あくまでも加入者の利益を守る、その加入者のサービスの一環としての福祉施設、そういう原点を忘れての計画はかえって危険を伴うと思うのです。 その点、十分御留意をいただきたいのと、何か各施設の運営が、報告書を見てみますと、こっちの方では「割合にうまくいっています」と書いてあるのですが、この問いただいた報告書によりますと「民間委託等を考えながら運営の改善を図っていく」というようなことが書いてありますが、これはどうも実質上とんとんなのか、赤字のところが多いのか。我々も雇用促進事業団や自分たちで出資をし、県や国や市町村の補助をもらっていろいろな施設を運営しているのですが、これはなかなか難しいのですよ。これはよほど規模その他、きちっとその地域の利用人口等に合わせて施設をつくっていかないと、なかなか利用が思うように任せないというような状況なんですね。ですから、そういう点についてはここで率直に、こういう点では困っておるというようなことがあるなら明らかにしておいていただきたい。
○二木政府委員 ただいま福祉事業団で行っております福祉サービスでございますが、加入者ホームという言ってみれば老人ホームもやっております。それからまた、保養施設として全国に七十八カ所の保養センターがあるわけでございます。全体としては経営は非常によくなっているわけでございます。 先ほど先生が御指摘になりました「民間委託等」云々ということは、臨調の方針を受けまして毎年閣議決定をされている中に出てくる一つの言葉でございまして、各事業団とも――これは福祉事業団だけではございませんで、政府関係の事業団すべていろいろな面でその効率化を図り、でき得る限り民間委託をしなさいというような指示が出ているわけでございます。事業団もその指示を受けまして、できるだけの民間委託を事実やっております。一方、いろいろな施設がございますが、大変利用率のいいところと、やはり設置された場所の関係から利用率の低いところといろいろあるわけでございます。事業団の方から毎月利用状況の報告が参りますが、平均して大体予定の利用率を上回っているという報告を受けている次第でございます。
○西田(八)委員 そういう点で、十分ひとつ留意をしていただきたいということと、ここで一つ要望しておきたいことは、委託する場合に、大きな業者へ委託すれば非常に便利なんですね。私どもの関西で言うならば、大阪にでっかい業者がおる、そこに京都も滋賀も奈良もやらせれば比較的低廉にやってくれる。しかし、サービスが悪いですね。最近運送なんかも非常に便利になったとはいうものの、サービスが悪い。それと、せっかく施設を誘致したその地域に対する恩恵がないわけです。ですから、そういう点はやはり地域の人たちも恩恵に浴せる、地域の業者との連携というものも十分保ってやってもらいたいと私は思うのです。あちこちにたくさん厚生年金事業団あるいは雇用促進事業団、今言われる郵政の方の事業団、そういうのがいろいろやっておられる中でも、余りそういう点で配慮がなされてないような気がするわけでありますが、そういう点はひとつ十分な配慮をしていただきたいというふうに思います。 次に、簡保の加入限度額が一律一千万円のままずっと九年間放置されてきた。去年の暮れに、本年度予算案成立に伴いまして、実は私は全郵政の諸君と官房長官のところに、二千万円に引き上げろと言いに行ったわけですが、どうも二千万円にしない。自賠責は最近利用率が非常に高くなっていますから保険料も引き上げられておりますけれども、限度額が二千五百万円、農協も千五百万円に上がってきていますね。それから今共済制度が非常に発達をしてきて、全国的に各地域でやっておられるわけでありますが、そこでも最近「こくみん共済」は千六百万円まで限度額を持っていかれた。ところが、郵政省のやる簡保が一千万円に抑えられておるというのは、どうも私は腑に落ちないのですね。たまたま今度は三百万円引き上げたというのですけれども、それも制限引き上げでしょう。一律にばっと引き上げるわけじゃないのですね。そういう点からいきますと、ちょっと問題があるように私は思うのです。 ということは、九年の間に貨幣価値がどれだけ変わったかということです。私ども議員の歳費でいいますならば、九年前というと、私ちょうど落選中ですからなんですけれども、六十六万円ぐらいだったと思うのですね。今それが百万円になっているのですよ。それだけ貨幣価値が変わってきておるのですね。ですから、保険に加入する希望者のニーズも、もうちょっと高くしてくれということがあるのじゃないかと思うのです、せっかく金をためるのですから、そしてそれを保険のなにに使うのですから。そういう点からいうと、三百万円ぐらいの引き上げというのはどうも私は解せないのです。これは佐藤大臣に言うのは酷な話なんですけれども、ここは何か郵政大臣と大蔵大臣との話し合いで決まったということになっておるわけですが、そこら辺のところをひとつ差し支えなければお聞かせいただきたいと思うのです。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 先生からも大変御支援いただきまして、ありがとうございました。この問題、実は六十年度予算の編成時にも問題になったわけでございまして、そのときに大蔵大臣と郵政大臣の間で最終的に、簡易保険事業の実情を踏まえて成案を得るべく早急に両省間で検討するというふうになったわけでございます。その実情を踏まえてということが前提にございますので、私ども簡易保険の加入状況という非常に細かい資料をつくりまして、年代別あるいは種類別、いろいろなクロスした、今までつくったことのないような資料をたくさん研究いたしまして、そして折衝に入ったわけでございます。 そういう中で、私ども二千万円というのは生活保障として最低必要な額であるという論理を立てたわけでございますが、一方簡保の実情を踏まえてというところで、先ほども御説明申し上げましたが、簡易保険の最近の一件当たりの加入金額というのが平均で二百二十万円程度でございます。それだけで議論しますと、もう一千万円で十分だ、こういう議論になってしまうわけでございます。そうじゃなくて、世代別に見た場合に、三十歳、四十歳代は金額が非常に高い、しかしゼロ歳から十五歳ぐらい、それからまた五十歳以上のところは加入金額が非常に低いわけでございます。そういった実情を踏まえてという議論をしておりまして、それでは実情に合わせて金額が変わるべきでないかということで、若干切り下げたところもございますし、また切り上げたところ、要するに三百万円上げた年代があるわけでございます。二千万円から千三百万円という金額になったわけでございますが、これに至るまでには大変いろいろと議論があったわけでございまして、関係の先生方にも大変お世話になったわけでございます。 一番の議論は、現在無診査保険というのが簡保だけの独壇場ではございませんで、これは昭和二十一年から民間生命保険業界も募集していいということになったわけでございます。競合しているわけでございまして、現在民間の生命保険業界も、募集している実態は八割ぐらいが一千万円以下であるわけでございます。そういうところで、先ほど申しましたように、私どもの方の平均も一千万円までいっていないということから、五十二年と五十九年、六十年ぐらいの物価上昇率を見ますと大体三割ちょっとというところになっておりまして、この辺で落ちつくか、これから上げる場合も物価の上昇率で上げていこう、こういう形で話をしたところでございます。したがいまして、本来二千万ということで私どもも最後まで頑張る予定だったのですが、ここでひとつ九年ぶりの改正をしようじゃないかという合意になりましたので、三百万で落ちついたというのが実態でございます。
○西田(八)委員 積立金の保有量あるいは運用益の出方等によってそういうことは判断しなければならぬことだと思います。しかし今日、自分がもしというときに少し残してやりたいなというようなときには、一千万円ではどうしようもないですね。これは千三百万円に引き上がったって大したことはないわけですから、その点はひとつ今後とも大いに努力をしていただきたいというふうに要望しておきます。 次に、私はちょっとこの中身がはっきりわからないのですが、管理内容というのがありますね。加入限度を引き上げて、管理の内容は政令で定める、こうなっておるわけですが、よろしかったらその中身を若干説明していただけないかと思います。
○二木政府委員 今回の改正で、今までは一律に一千万円が限度額であって、それが法律に規定されておったわけでございますが、今回その一千万円という基本線は変えませんで、先ほど申しましたように、年齢によってある程度差をつける、それから一千万円を超えて加入できるという範囲をつくる。それらの問題につきまして、一々法律に書くのではなくて、政令で弾力的に運用したらどうかということで政令にしたわけでございます。 一応今まとまっている骨子といたしましては、一つには、一千万円を超えない範囲で、年齢に応じて、政令で定める部分といたしましては、ゼロから十五歳までの年代については、加入限度額を七百万円にいたします。それから十六歳以上は一千万円にいたします。ただし五十五歳以上の者につきましては、定期保険と特別養老保険に加入する場合、この二つだけでございますが八百万円を限度とする、それが一つの条件でございます。さらに、二十歳以上五十五歳以下の者につきましては、加入後四年以上経過した保険契約の保険金額は、三百万円を限度としまして加入保険金額に算入しない、言ってみますれば、三百万円をさらに上につけ加えることができるということにいたしたわけでございます。
○西田(八)委員 そうすると、三百万円ふえたと言っても全部にふえたわけじゃなしに、限定されてふえているということだから、努力は評価しますが、これはもうちょっと考え直す必要があるのじゃないか、将来改善する必要があるのじゃないかということを強く申し上げておきたいと思います。 そこで、保険を適正運営していこうと思いますと、やはり加入者をふやすということも考えていかなければなりませんね。この間いただきました資料によりますと、ことしの目標額は、保険料額が四百六十億円、件数が五百四十万件、そして保険金額で十兆三千五百億円、こういうふうになっておるわけでありますが、六十年四月から十二月までの新規契約が四百十一万件で、まだ百三十万件ほど足らぬのじゃないか。これで計算していきますと、一月は正月だし、二月は月が短いしという計算をいたしますと、目標額達成になるのかどうかということが問題になるわけですけれども、その辺の見通しはどうなっているか。 それから、加入者別からいきますと、先ほども説明がありましたように、国民から見ると青壮年層に非常に低い、こういうふうに言われておるわけです。皆さんの出されております簡易保険、郵便年金の説明を見ましても、これの二十三ページに、「若い世代ほど老後の生活費に対する不安が強まっております。」こういうふうに出ておりまして、老後を心配しているというのが、全体が一七・三%、三十歳代がそれよりも高くて一七・七%、四十歳代が二〇・六%、五十歳代が一六・三%、ぼつぼつ年金がもらえる年代の六十歳代になりますと一二・三%と落ちてくるわけですね。そうすると、一番心配している人が一番加入率が低いということになるわけですが、その辺のところをどういうふうに分析をし、その辺の人たちに対して、この三百万円上積みというのも、そんなことを配慮してのことだと思いますけれども、そうした戦略的なこと、余り詳しくは必要ありませんが、どういうふうにして普及していくのか、その辺のところをひとつお考えがあったら聞かしていただきたい。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 私ども、会計年度の目標とそれからまた営業年度と持っておりますが、四月から始まります会計年度の目標は、保険料の目標はことしの場合、二月二十七日に既に達成しておるわけでございます。もちろん達成できなかった年もあるわけでございますが、去年、ことし連続して達成ということで、新規募集は順調に推移していると思っておる次第でございます。 それから、加入年代のいろいろなばらつきがあるわけでございますが、私どもの保険で養老保険というのが主体になっておるわけでございます。養老保険というのは、あるときに満期が参りまして、そこで契約がなくなってしまうわけでございます。終身保険が多いと、ずっとそのまま高年齢まで契約数が多くなってまいるのですが、ある程度、六十ぐらいあるいは五十五で満期というような保険の種類が多いものでございますので、実はそこでもってがたっと契約件数が落ちてくるという実態にあるわけでございます。私ども、この問題につきましては、今回の限度額の引き上げもございましたので、終身というものへの重点も若干置くようにいろいろ検討しているところでございまして、終身保険が伸びてまいりますと高年齢層の契約件数が多くなってくる、そういう形になってまいると思います。 それからまた新規の場合を考えますと、高年齢で入ると、私どもの保険でございますと最高六十五歳まで入れるわけでございますが、そのぎりぎりのところで保険に入ろうとしますと保険料が大変高くなります。したがいまして、五十歳以上で保険に入るということになりますと保険料がどんどん上がってまいりまして、一年ごとに高くなるものでございますから、なかなか高年齢での新規加入が難しくなっておりまして、例えばある種類については、六十歳でもうこれからは入れませんというと六十歳の加入が若干上がる、ところが五十九歳では全然加入がないとか、そういったばらつきが出てまいっております。 さらには青壮年層、確かに弱い点がございますので、そこに向けましての新商品として、去年の九月から生存保険金付養老保険というのを売り出しているわけでございます。これは途中で、自分の計画に従いまして十年、十五年目にも一時金がもらえるといった保険でございまして、これが実は三十代、四十代の奥様方に大変評判がようございまして、加入が大変に伸びているという段階でございます。そういった若い世代あるいは青壮年世代にも受ける商品というものをこれからも開発して、全体として年齢層によって平均した加入になりますように努力してまいりたい、そういうふうに考えておる次第でございます。
○西田(八)委員 とにかく保険の契約者をふやそうとすると、郵政省にお勤めの職員が、保険勧誘員というのですか、どういう名称になるかわかりませんが、一生懸命におやりになるわけですが、どうもここ、去年あたりから少しよくなってきておりますけれども、年末一時金にしても期末一時金にしても、郵政関係は削ったり、一生懸命になって金もうけをして、貯金も集めて大蔵省に持っていっているのに、何でおれらはこんなにひどい目に遭わされなければならぬのやという感じが、郵便局で働いておる人たちにはあると私は思うのです。ですから、そういうことのないように、三月にまた期末一時金が来ますけれども、大臣、絶対にこれは満額払うてくださいよ。これだけ私は強く要求しておきますよ。下手なことをやったらもう承知しませんし、赤字を少しずつでも消していっておるわけですから、〇・三の範囲内で上げ下げできるのですから、ひとつそこのところはできるだけプラスアルファをつけるように私は要望しておきたい。 それから、そういう金銭面の待遇もさることながら、私はもうちょっと郵便局にお勤めの皆さんの服装なんかも変えたらどうかと思うのですよ。何かいつまでも紺の制服みたいなものを着せて、あれじゃ人は寄りつきませんよ。これからはやはりそういうところからイメージチェンジしていかなければ。民間の保険会社は、「ニッセイのおばちゃん」といってテレビでやっていますが、やはりいろいろそういう工夫を凝らしておるわけですよ。それで、服装は着たきりスズメ、赤い自転車に乗せられて、黒いかばんを下げてよっとこよっとこと田舎道を走っている。そういう姿を見ていると本当に気の毒になりますよ。そういう点で私はもう少し近代的な機能性を取り入れてやっていく必要があると思うのです。思い切って変えていかなければ。「馬子にも衣装」と言うたら例えが悪いから申しわけないですけれども、それらしい気持ちを植えつけようとすると、やはりそういう外観もまた大事なことではないかと思うのです。これは向こうの人には気の毒だから、大臣からひとつその点についてお答えをいただきたいと思います。
○佐藤国務大臣 同感でございまして、私もそれを感じました。やはりイメージチェンジというか、民間の金融機関との競争状態とかそういうことが目の前に起こってくるのですから、姿形からイメージチェンジする。 服装一つの問題にしても、あるいは小包一つにしても、クロネコヤマトやらペリカンあたりがどんどん行っている。それなら郵便局もやはり何かのイニシャルをつけて、キャッチフレーズですな。聞いてみたら、何か三つ葉のクローバーみたいなのがあるというのですけれども、郵便小包の上に何とか何とか郵便宅配便、こういうぐあいになると三つが競争して――修学旅行に温泉の旅館あたりへ百人ぐらい行って、そこでお土産を買う。買うとみんな飛行機に乗って持って帰るのは大変ですから、旅館、ホテルにある郵便局のゆうパックにぽっと預ければ、翌日は修学旅行のせんべつをもろうたじいさん、ばあさんに届く。全国何十万とあるのですから、そういうところにも出ていって、そして修学旅行の生徒と郵便小包とのジョイント、そういうことが行われれば、もう修学旅行は手ぶらで国鉄あるいは飛行機に乗って行ける。 そういうふうなことをする意味においても、やはり近代的な、しゃれた郵便局になっていくということで、第一線の職員の服装、非常に大切だと思います。考えていきたいと思います。
○西田(八)委員 大臣のそういう意思表示があったのを期待いたしますが、本当に私はそういう面も必要だと思います。 それから、最近建てられます局舎というのですか、庁舎というのですか、郵便局がだんだんスマートになりつつありますけれども、ここ十年ほど前に改築したものは、まだ依然として窓口が入りにくい。やはりもう少し人が入りやすいようにすることが大事だと思います。 それと、郵便も最近配達が割合に迅速になったようです。しかし、やはりまだ停滞をする部分があるようですね。まあ私ごとで申し上げては失礼に当たりますから言いませんが、三日あったら大阪から東京まで速達便は着くと思っておったら、どういうわけか五日かかりました。これがちょうど日限のあるものでしたから困りました。ですから、そういう点もやはり督励をしていただいて、私は、愛される郵便貯金、そして非常に便利であり、愛される、ためになる保険であり、年金でなければならぬと思うわけであります。 一層の御努力と精進を期待いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 〔畑委員長代理退席、委員長着席〕
○宮崎委員長 佐藤祐弘君。
○佐藤(祐)委員 今回の簡易生命保険法の一部改正及び郵便年金法の一部改正は、簡保の実質的な加入限度額の引き上げとか、家族保険あるいは契約者死亡後自動継続保険等の改正、その他年金の方でいいますと継続受取人の指定など、国民の要望、高齢化や離婚の増加、そういった社会状況に応じて一定の改善を図ろうとしているという点で、私たちも大変結構なことだと思っております。 具体的な問題で幾つかお尋ねをしてまいりたいと思うのですが、最初に、改めて大臣にお伺いをしたい。それは、簡保や郵貯の民営・分割という一部の議論に対して、大臣は反対であるということを表明なさっておられるわけでありますけれども、この一部の議論というのは一体どの程度の強さのものなのかということ、それから大臣の反対の理由、これを簡潔にお答えいただきたいと思います。
○佐藤国務大臣 簡保それから郵貯民営化論というのが、やはり依然として市中銀行がスポンサーになった研究会あたりでは文書として出されておりますし、それから私の周辺におる人でも、郵貯あるいは簡保はやはり民営だという理論が聞かれることも事実でございます。 しかし、私がそれに対して反対をしておる理由は、国営というものが民営に移行するためには、その兆候が出ていると思うんですよ。赤字経営になっているかどうか、それからまた組織が硬直化しているかどうか、三番目には創意工夫という、自由闊達なる英知がその組織の中で働いてきて、そして非常に自由で活発な事業が展開されておるかというこの三つの点をチェックしてみましたが、郵貯、簡保についてその三つとも克服しつつある、大きな波を乗り切っていくことができる。検討の結果、また皆さん方の意見、この逓信委員会の長年の意見等をずっと読んでみまして、その中でそれを巧みに取り入れていきながら事業というものが推進されておるということを見まして、民営化に反対ということを考えておるわけでございます。
○佐藤(祐)委員 大臣はまた自主運用ということを強調なさっておったと思いますが、構想といいますか、自主運用の場合にどういうことを考えていらっしゃるのかということをお聞きをしておきたいと思います。
○佐藤国務大臣 国際関係が金利の自由化ということで、先進国を中心にして金利がだんだんと下がってくる。それから国内の財政状況。それから市中銀行が見事に自由化の真っただ中に、郵貯、簡保よりも先に入っておるという現実。例えば大口の金利なんというものは、来年の春ごろまでに完全に実施をする。引き続いて小口に入ってくるということになっている。それからアメリカの信託銀行九つが、昨年の八月ごろですか日本に上陸して、信託銀行の分野においてはもう自由競争の状態にどんどん突入している。したがって、市中銀行あたりでは中途採用して――市中銀行の大手で中途採用なんというのは今まで聞いたことがないのですけれども、ことし初めて中途採用して、そして中途採用に応ずる人の姿を見てみますと、官庁に勤めた人とか商社に勤めた人とか、そういう人が応募しまして、そして、おのおのその持っている特質を十分に発揮させてもらいたいという希望者が入ってくる。ですから、金融機関に今まで入ったことのないような人材がどんどん入って、自由化の対策をやっている。 こういうことを見たときに、郵貯、簡保、年金というものを預かっている郵政省としては、やがてそれに向かっていくためにも先手を打って、国民の新しいニーズに応ずるための仕事をやらなければならない。それなら、ニーズに応ずる、応ずると口で言っておって、どうやってニーズに応ずるのかといったことになってくると、郵政省の職員の配置の中においても、特徴のある人材なんというものはやはりお客さんのところにどんどん出かけていって、お客さんの意見を聞くとか、そういうような作業をローカルだけではなくして中央も、郵政省の本省の方からも出ていってやるとかいったような時代が来るのではないか。市中銀行はそれをやっているわけですから、そういったようなことをやってニーズを早くキャッチしていく。 そして、自由化の裏にはやらねばならない自己責任があるのですから、自主運営というものを考えていく。そのためには、郵貯の一部の資金の中から、資金運用制度の創設なんというのをかつては言ったのですけれども、それをつくり出していくというような問題、あるいは市中金利連動型の新しい貯金の商品をつくっていくとか、そういったような面で新しい商品の開発といったようなものもやっていかないと、自由化の波の真っただ中で漂うような郵貯、簡保になってしまうぞ、こういう危機感を持って言っておるわけでございます。
○佐藤(祐)委員 今の問題、具体化といいますか、具体的な問題といった場合にはまたいろいろ検討、研究が必要だろうと思っております。 あと簡保の問題でお聞きをしていきたいのですが、これはイロハの問題ですが、簡易生命保険と民間の生命保険の最大の違いはどこにあるかという点をまずお聞きをしておきます。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 簡保と民保の最大の違いは、片方は保険業法で規定されております。私どもの方は簡易生命保険法によって、国の事業として規定されているわけでございます。それで、国の事業として第一条に「国民に、簡易に利用できる生命保険を、確実な経営により、なるべく安い保険料で提供し、もって国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進することを目的とする。」これに従って事業をやっている点が一番違うのじゃないかと思っております。
○佐藤(祐)委員 私もそこに多く国民が信頼を寄せているといいますか、期待感を持っているということだろうと思います。それであるだけに、実際に進められる業務が、そういう国民の期待にこたえるというようにならなければならぬと思っているわけです。 ところで郵政省は、最近保険外務員に対しまして、年間の募集保険料が百万円に満たない者は不適格だということで、他の職場に配置転換をするとかいう指導をなさっているというふうにも聞いているのですが、いかがでしょう。
○二木政府委員 私どもの簡易保険、先ほどの目的を達成するために外務員をもって募集に当たらせているわけでございますが、もちろん郵便局の窓口におきましても、カウンターセールスとして募集をしておるわけでございます。その外務員が、これは公務員でございますから、当然のことながら公務員としての自覚と責任を持って職に当たっていただくということが必要でございます。 そこで、事業を経営するために募集をしていただくわけでございますが、それぞれの目標というものを立てていただきましてそれを追求する。そのためには、商品知識や募集技術等を身につけるということが必要であるわけでございますし、また保険の募集というのは、簡単にすぐ一回訪問して成約を得るというものではございませんで、足しげく何度も訪問するということが必要でございます。そういう意味では、忍耐と強固な意思を持っているということが必要だろうと思っておるわけでございます。そういう一般的な適性が必要でございまして、そういった適性を持つようにという指導を私ども本省はいたしております。 それぞれ郵便局におきまして、そのまた郵便局のいわゆる目標があるわけでございますから、その目標に照らして、また郵便局でのいろいろな施策があるということは聞いておりますが、私の方から幾ら以下は云々というような、そういった固定的な指導はやっておりません。
○佐藤(祐)委員 今までの答弁ですけれども、現場では、百万円以下だとだめだということで配置転換を命ぜられて、実際にトラブルが起きている例があるのです。それでお聞きもしているわけなんですが、その具体例そのものをここでやろうというつもりはありません。 納入される保険料が年間百万円といいますと、どの程度の保険が大体何口ぐらいということになるのでしょうか。
○二木政府委員 お答え申し上げます。 今募集しております保険の平均保険料は大体一万円ぐらいでございます。したがいまして、新規の保険料、一回分の保険料を、百万円という場合には百件、こういうふうな計算になっております。
○佐藤(祐)委員 月に八口強ということになりますね。これはかなりのことだろうと思うのです。私は保険の外交の経験はありませんが、そう生易しくとれるものではなかろうというふうに思います。 私が懸念しているといいますか、先ほど第一条を読み上げられたわけですが、その二条では、営利を目的とせずということもうたわれているわけです。ところが、実際にはうんとふやしていきたいということが先行しまして――そして国民によく理解をいただいて、低額のものでも入っていただくというところに一つ特色があると思うのです。たしか最低は二十万円からということになっておりますね。そういう国民のニーズにもこたえていく。低額のものであっても富んでお引き受けしていくということでなければならぬと思うのです。ところが、どうもそういう点の指導よりは、要するに額をふやせ、増収をやれというところにずっと力点がいっておって、そういう面があるのではないかということなんです。 具体例はまた後でも述べますが、昭和四十九年度と昭和五十九年度のそれぞれ新規契約件数、それから解約件数の比率を教えてください。
○二木政府委員 昭和四十九年度の新規契約件数は四百二十九万件でございまして、これにかかわる解約件数というのは一万七千件でございます。五十九年度は新規契約件数は五百六十九万件でございまして、これにかかわる解約件数は二万七千件でございます。
○佐藤(祐)委員 これにかかわるとおっしゃったのは、新規契約をして、それがその年に解約されたということですか。――相当多いように私は思うのです。 それと、今お聞きしてすぐですが、比率はかなり高くなっていますね。何%と何%でしょうか。
○二木政府委員 ただいまの比率を申しますと、四十九年度は〇・四%、五十九年度で〇・四七%でございまして、ほぼ横ばいになっているわけでございます。
○佐藤(祐)委員 その四十九年度と五十九年度の解約件数の総数を教えていただけませんか。
○二木政府委員 解約総件数は、四十九年度一年間で六十一万件でございまして、五十九年度は百三十二万件でございます。
○佐藤(祐)委員 解約総件数でいいますと、四十九年度が一四%強ですか、五十九年度は、新規件数との比較ですが二三%強になると思います。私は大変多いのではないかと思うのですが、郵政省はこれをどう見ておられるか、どこに原因があるというふうに考えておられましょうか。
○二木政府委員 最近五年間の失効解約を見てみますと、解約で、五十九年度の件数が百三十二万件、五十八年度も百三十二万件、五十七年度は百二十三万件、大体そういう数字でございまして、失効解約の率を見ますと大体四%から四・三%になっておるわけでございます。 私ども、別にこれが大変高いというふうに考えておりません。と申しますのは、民間の失効解約率にしますと、これでも大変低い失効解約率になっております。ただ、事業の運営上、なるべくこの失効解約が少ないことが望ましいわけでございますが、特に失効については私どもの手落ちになる場合が多いわけでございますので、これの減少に今月を注いでおります。加入者自身の都合によって保険料が払えなくなるというような解約もあるわけでございますので、この辺は全体の経済事情等にも左右されてくると考えるわけでございますが、失効と解約両方あわせまして、なるべくこれを減少の方向に努力している最中でございます。
○佐藤(祐)委員 私は少なくはないと思うのですね。とにかく五十九年度でいいますと、五百六十九万件新規契約があるけれども、百三十二万件失効解約があるというわけですから、そこで比べますと比率が二三%。これはもう少し吟味してみる必要があるのじゃないかと思うのです。 私は、保険の勧誘に当たって、先ほどのノルマといいますか、そういう奨励等関係するのですが、かなり無理な、強引なことがやられている、これは一部分のことでしょうけれども、そういうことがあるのじゃないかという点を心配するわけです。事実、直接私自身が訴えを受けまして、郵政省さんにもお話しして解決をしたという例もあるわけですね。 例えばこういうことなんです。これは東京の葛飾区であった実例なんですが、五十七年に百五十万円の保険に加入した方が五十九年に亡くなられたのですね。当然のこととして保険金の請求がなされた。ところが、告知義務違反だということで、これが払えないという答えが最初は返ってきたわけです。いろいろ経過があって私のところまで来たわけですけれども、事情を聞いてみますと、郵便局の方が見えられて勧められた。その方は外務員の人ですね。その人は、現在がかっている病気もないし、三年間かかった病気もないというふうに報告をしているわけです。実際に現場でのやりとりはどうであったかというと、その保険に入った人は病気中だったのですね。自分は病気なんだということも言ったわけです。病院にかかっているからというので断ったわけです。ところが外務員の人が、入院しているわけじゃないのでしょう、それなら心配要りませんよ、お入りなさいということで加入をさせてしまったわけですね。その結果、いざ亡くなられて請求したら、告知義務違反だというようなことで支払ってもらえないというトラブルが起きたわけです。 これは、こういう実情が正確にわかりましたから、郵政省さんの方でも措置はしていただいた。その限りでは解決をしたわけですが、これがこの一例だけならいいのです。しかし、やはり同様のことが、同様と言わないまでも類似のケースといいますか、相当あるのではないかということが懸念されるわけですね。 私は、せっかくの国営の保険事業ですから、そういうトラブルが起きないように進められなければならぬと思うのですが、「簡易保険 悪の構図」という本まで出ているのですね、ある出版社から。その中にはいろいろ具体例が書かれております。やはりそういうことが起きないように指導されるということが一番大事じゃないかと思うのですが、そういう点、どうなっておりますか。
○二木政府委員 私ども、国営事業を運営しているわけでございまして、そのような御指摘を受けるような事例を絶対に出さないように厳しく指導いたすとともに、外務員の訓練にも相当意を尽くしているところでございます。
○佐藤(祐)委員 その点もう少し具体的にお聞きをしておきたいのですけれども、実際に今申し上げたようなケースがあって、これは郵政省さんも御存じなわけですね。一方で年間百万円の保険がとれないようではだめなんだということも行われておる。そういうことからせかされる、無理をする、高い金額に入るように勧めるというのも出ておりますし、やはり低くては成績が上がりません。しかし、低いのでも入れるというのが魅力、特性なんですから、やはりそこは厳格に守っていく必要がある。さっきの例のように条件のない人にまで加入させる、こういう例はそう多くはないと思いますけれども、現にあるわけですから、今決意は申されたのですが、具体的にどういう教育をなさっておられるのか、多少心配なので、再度お尋ねをしたい。
○二木政府委員 保険の外務員に新しくなった場合に必ず、外務員としての心得べき事項につきまして、研修所あるいは職場において十二分に訓練しているところでございます。そういう中におきましても、先ほどのような不祥事が生じた場合、すなわち本来契約してはならないお客様を契約にしたということで、これは告知義務違反で解除すべきことができないわけでございまして、そうなりますと逆にこれは国損を受けるわけでございます。そういう契約、募集を行った職員につきましては厳しく処分をするというようなこともやっておるわけでございまして、そういう意味で現在適正な募集が行われておると信じている次第でございます。
○佐藤(祐)委員 私は処分の方を望んで発言しているわけではなくて、しりたたきをやるとそういうことも起こり得る、そこを考えてもらいたいということでありますから。それでお聞きをしたのですね、東京郵政局管内で、年間百万円未満の外務員はどの程度おられるかと。そうしましたら、ちょうだいしました資料では三百四十二人おられるということなんです。これは外務員の四七%弱ですね。これが皆不適格だなんということには到底ならぬと思うのです。一つの基準にしかすぎないと思うのですが、そういうことで、ごりごりしりたたきをするというようなことのないように、本当に安心してかかれる保険、トラブルが起きない保険ということを貫いていただきたいということを要望しておきたいと思います。 それで、家族保険についての改正も出ておりますけれども、ちょっと説明をしてくださいますか。
○二木政府委員 家族保険は、夫婦及びその子供ということを構成単位にしておるわけでございまして、その構成員の死亡あるいは契約者の満期によりまして保険金が支払われるというものでございます。現在ではそういった満期、死亡以外には保険金は支払われませんが、今回の改正におきまして、生活ブランに応じまして、保険期間の中途におきましても一時金が受け取れる、そういうようなニーズがありますので、それにこたえるような、現在養老保険で生存保険金付養老保険というのを持っておりますが、それと同様の制度を家族保険にも導入したいというものでございます。 それから、先ほども申しましたように、夫婦がそろっていなければならないというのが現行制度でございますが、夫婦がそろっておらなくとも、片親でも子供があれば家族という構成になれるのではないか、また子供を入れないで夫婦だけでも家族という構成ができるのではないかということで、その構成の要件を変更するというものでございます。
○佐藤(祐)委員 きょうは皆急いでおられるので最後にしようかと思いますけれども、大臣、約款とか、なかなか難しいのですね、いろいろな保険その他。小さい字で書いてありますし、文章自体が難解で、きのうも、簡易保険と言うけれども文言は難解だ、「難解保険」じゃないかという話があったのですが、本当に、普通なかなか理解しにくいですね。しかし、正確を期するためか、どこでもそうなっておるようなんですが、特に、この簡易保険のように多くの国民に利用していただくというものの場合は、そういう小難かしいものとは別にといいますか、本当に庶民にわかる表現のものが工夫できないだろうか。私どもは、いろいろなクレジットとかありますけれども、ほとんど見ることはありませんよね、細かい文章を。そのためにトラブルが起きるというようなこともありますので、そういった点が新機軸としてちょっと工夫できないのかなと思いますが、どうでしょう。
○二木政府委員 確かに約款、だんだん種類がふえるに従いまして非常に複雑になってまいっております。私どもも、表現につきましては平易化に今取り組んでおる最中でございます。
○佐藤国務大臣 なるべくやさしく書いた方がいいと私は思いますが、いろいろあるのでしょう。今検討中だそうでございます。私にとっては、法律によって限度額が上がりますから注意してください、こう書いておけば、私はこんな目に遣わぬで済んだのでございまして、三百万入ったのが、今入ろうと思ったら、年齢制限でもうだめですと言われる。三百万もらっただけでは、今の経済情勢では――来年満期が来るわけでございますけれども、惜しかったなと思うような、そういうこともあります。
○佐藤(祐)委員 約款自体はなかなか難しいかなという気もするのです。だから、それは難しいものですから、今のところ口頭でのやりとりで大体納得するとかいうことになっておるわけですね。しかし、これは後で証拠も残らないということもありますから、一般用のものを別につくるというようなことがあってもいいんじゃないかということも含めて検討していただけるとありがたい、こういうことを申し上げて、終わります。
○宮崎委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○宮崎委員長 これより両案について討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、これより採決に入ります。 まず、簡易生命保険法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○宮崎委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、郵便年金法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○宮崎委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○宮崎委員長 ただいま議決いたしました両案に対し、関谷勝嗣君外三名より、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 まず、提出者より趣旨の説明を求めます。関谷勝嗣君。
○関谷委員 ただいま議決いたしました両法律案に対する附帯決議案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 簡易生命保険法の一部を改正する法律案及び郵便年金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、人口の高齢化、金融の自由化等の進展による国民の簡易保険・郵便年金に対する新たな期待に応えるため、さらに新商品の研究開発に努めるとともに、積立金の運用範囲の拡大及び余裕金の直接運用等資金運用制度の改善を図るべきである。 以上のとおりであります。 この附帯決議案は、自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・国民連合の四派共同提案に係るものでありまして、案文は、当委員会における質疑等を参酌して作成されたものでありますから、説明を省かせていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○宮崎委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○宮崎委員長 起立総員。よって、本動議のごとく附帯決議を付することに決しました。 この際、佐藤郵政大臣より発言を求められておりますので、これを許します。佐藤郵政大臣。
○佐藤国務大臣 附帯決議に対するお礼のごあいさつを申し上げたいと思います。 慎重な御審議をいただきまして、ただいま簡易生命保険法の一部を改正する法律案及び郵便年金法の一部を改正する法律案を御可決いただきましたことに対し、厚くお礼を申し上げます。 この委員会の御審議を通じて承りました御意見につきましては、今後、簡易保険、郵便年金事業を運営していく上に十分生かしてまいりたいと存じます。 また、附帯決議につきましては、今後、その趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。 まことにありがとうございました。 ―――――――――――――
○宮崎委員長 なお、ただいま議決いたしました両案に対する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○宮崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○宮崎委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時六分散会