地方行政委員会 第11号
- 発言数
- 123 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1986/04/14
会議録
○福島委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本日は、大蔵大臣に対する質疑を中心に議事を進めることといたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小川省吾君。
○小川(省)委員 六十一年度の地方財政対策では、国庫負担金削減の地方負担分一兆一千七百億円は三年間の暫定措置として行われたわけでありますが、それに対する地方交付税の特例加算千二百億円と、たばこ消費税の地方の増収分千二百億円という一般財源補てん対策は、なぜ一年間の措置でしかないのか。一たん引き上げたたばこ消費税の税率を六十二年度にもとに戻せると考えていらっしゃるのですか。とてもできる相談ではないと思いますが、いかがですか。この質問は、実は自治大臣には質問しておりますので、大蔵大臣にお願いいたしたいと思います。
○竹下国務大臣 今回の補助率の引き下げは三年間、しかしたばこ消費税の増税は一年間、これに対してのお尋ねでございます。 私どもも、今回のこの問題につきましては手続的には毎度——毎度という表現はおかしゅうございますが、既に法律は通ったといたしましても、事あるごとにこの手続については私もじくじたるものがあるというお断りを申し上げてきております。 そもそも今年度の税制改正のいわゆる税調答申を見ますと、根幹に触れるものについては避けて、とりあえずの暫定ならやむを得ないという趣旨の答申をいただいておりますので、特にこれは税調の審議が終わってからのお願い事になりましたから、とても恒久的なものでお願いできる環境には全くございませんでしたので、一年間限りの臨時、異例の措置として、何でもかんでも臨時、異例が続いていると言われればそれまででございますけれども、お願いしようと。したがって、今後どうなるかという問題につきましては、これはやはり税調の抜本審議の、課税ベースの広い間接税のあり方というところで答えを出していただくしかないというのが実情でございます。 したがって、この問題あるなしにかかわらず、マクロの地方財政計画につきましては、支障を来さないような措置を当然予算編成の際考えなければならない課題であるというふうに思っております。
○小川(省)委員 確かに暫定措置であり、抜本的な是正の際に考えられるということでありますが、これについてはまだ後ほどお尋ねをいたしたいと思います。 昭和六十六年以降、借入金の利子の償還に加えて元金の償還が始まるわけであります。法定三二%の交付税は現状でも三二%を割り込んでおるわけでありますが、さらに低下をしていくというふうに予想をされるわけであります。来年度の税制の抜本改正の際、当然所得税、法人税の減税の話も出てくるでありましょうから、地方交付税も減ってくるということが予想をされるわけであります。そういう意味で、地方交付税を伸ばしていくような措置がとられなければ、地方としては何ともならないと考えるわけであります。 大臣、六十二年度地方交付税率の引き上げが、国税三税のほかに何か課税をしていく税目を四税くらいに加えていかなければならないと思いますが、その点についてはいかがでございますか。
○竹下国務大臣 交付税ということになりますと先生御専門でございますが、交付税のあり方は国と地方との間の基本的な財源配分にかかわる問題でありまして、地方税、それから地方譲与税、それから国と地方との機能分担、費用負担のあり方、それらを全部総合的に勘案して、国と地方の財政状況も踏まえながら、まさに幅広い見地からの検討を行っていくべき問題であると考えております。したがって、現時点で税制改正の具体的方向——先生の場合、いわゆる三税のうちの二つが減税になるという前提の上に立っての御質問でございますが、今日の時点におきましては、税制改正の具体的方向について私の方から今、予見を持ったお答えというものはできない立場に存在しておるわけでございます。 したがって、私どもが予算編成の際合意をいたしました覚書等は、まさに、補助率の引き下げ措置に関してだけを念頭に置いて結んだものでございまして、地方交付税率についてまで両大臣で議論をしたということもございませんし、また、ある種の合意をしておるということでも全くないという現状でございます。
○小川(省)委員 これまた、後ほどいろいろお伺いいたしたいと思っております。 政府の税制調査会の論議が終わって、先ほども言われたように答申が出されて以降、突如として大蔵省はたばこ消費税の引き上げを提起をしたわけであります。恐らく税調の委員も寝耳に水ということでびっくりしたに相違ないと思うのであります。このことは、財政再建には増税をしないと言ってきたことに反するのではないかと思うわけであります。また、税調というところは、税の増徴操作その他についてすべてここを通す、ここの論議にゆだねるということになっていたのではないかと思うのであります。自分でつくった税調の権能を完全に無視、抹殺するというような態度は許されないと思うのであります。大蔵大臣は税調に対してどのように考えておられますか。 〔委員長退席、平林委員長代理着席〕
○竹下国務大臣 御指摘ありましたとおり、今回とりました措置はまさに私自身釈然としないものがございました。今まで色あるごとに、税調は神様だ、その神様の御託宣があるまでは予見予断を申すわけにはまいらないというような趣旨のことを申し上げながら、今度の場合は、十二月二十日でございましたか、最終的な段階で今回の措置を決定したわけであります。 端的に申しますと、赤字公債増発で対応するかあるいは別の何かを考えるかという選択に迫られたわけでございます。あれでもと思いまして、先ほど申し上げましたように税調で今回、「六十一年度の税制改正に当たっては、」「基本的には現行税制の枠組みは動かさないとの態度で臨むべきである。」こういう御指摘をいただいて、強いて私どもが幾らか許されるとするならば、末尾に「税制の抜本的見直しの妨げとならない範囲内において、何らかの増収措置を講ずることもやむを得ないと考えられる。」ここのところが一つの救いと申しますか、大体竹下流というのは、こういうことをやるときにはかなり前広にお願いして回るのが私のみずからに言い聞かしておる手法でございますが、したがって、最終的に私の判断で決定いたしましたから、税調には追認という形をお願いしたわけであります。これはまさにお願いをして追認していただいたということであります。それもいいことだと言っていただいたわけじゃございません。やむを得ざることだと言っていただいただけであります。それのみならず、たばこ会社にもたばこの労働組合にも耕作者団体にも、これも翌日急にお願いして歩いたということでございますので、今回の措置については追認を受けたということで、私なりの気持ちは幾らかそれは落ちついておりますし、末尾に、摩擦解消程度のものならいじってよろしいという答申を賜っておるということも本当の小さい突っかい棒の一つになりましたが、いいことをしたなどという考えは全くございません。したがって、これは今国会が始まりますや否やあらゆる機会をとらえてお断りするというのが筋だと思って、きょうもまたそういう考え方で参りました。 税調に対する基本的な考え方というのは、これは国税、地方税のあり方について諮問申し上げ、そしてまた、今は抜本改正の諮問を申し上げておるさなかでございますので、最大限それの御議論の推移を見守って、またいただける答申については最大限尊重していくという姿勢で臨むべきである。という基本的考え方には変わりございません。
○小川(省)委員 追認をお願いした、たばこの会社にもあるいはまた労働組合にもあるいはまた耕作者組合にも理解、了解を得たという話でありますが、たばこ消費税の引き上げ決定後に税調の小倉会長を呼んで、経緯を話して陳謝、まあ陳謝ということではなくて了解を恐らく求められたんだろうと思いますが、その辺について伺いたいわけですが、もしそれをやっていないとすれば、大蔵大臣として、あるいは総理大臣の候補者としての竹下さんとして、どうも少しやることがいけないのではないか不適格だと思われるようなことになるのではないかというふうに思いますが、税調の小倉会長を呼んで了解を得るようなお話をなさいましたか。
○竹下国務大臣 小倉会長先生に連絡をとって、そうして今度は、二十日に決めまして二十一日にいわゆる臨時総会を開いていただきまして、そこで、先生の表現をかりれば、陳謝的お願いをした、こういうことでございます。 小倉会長、総会にお諮りいただきまして、本件につきましては、税制改正の手続としては異例なことであり、好ましくなく、また、その内容についても委員のうちには異論もあったところであるが、政府としては真にやむを得ずとった措置であることは理解できる、こういうことでおまとめをいただいたというのが素直な実情でございます。
○小川(省)委員 了解をいたしました。恐らくそういうことをやっておられるというふうに思っておりましたが、一応念のためにお伺いをいたしたわけであります。 六十一年度の地方財政対策は建設地方債の増発という手法で行われたわけでありますが、今に始まったことではありません。昭和五十年以降、地方の財源不足対策のために、交付税特別会計における借入金とあわせて建設地方債の発行で賄ってまいったわけであります。このために六十一年度末の地方債の残高は四十二兆余というぐあいになっておるわけであります。本来ならばこのような地方財政の不足は、交付税制度の趣旨からいえば地方交付税の増加か地方税の拡充によって財源保障をさるべきものであることは当然であります。これが行えなかった結果、建設地方債の増発と交付税特別会計の借金で賄ってまいってきたわけであります。地方団体は巨額の地方債の残高を抱えさせられる結果となって、またその償還のために公債費負担比率の上昇で苦しんでおるわけであります。これは自治省も同罪だというふうに考えておりますが、国の責任というか大蔵省の責任であると思いますが、大蔵大臣の認識はいかがでございますか。
○竹下国務大臣 地方債の壁局が増加してきましたところの要因としましては、国と同様、二回にわたります石油危機を経まして、我が国経済の成長率が低下をいたしました。そうなれば必然的に税収の伸びが大幅に鈍化したわけであります。しかし、一方、五十年代前半、第一次石油ショック後でございますが、公共事業を初めとする投資的経費を大幅に伸ばしたというようなこと等が——これは五十三年のいわゆるサミットにおける機関車論だけでなく、やはり内需拡大のために投資的経費を大幅に伸ばした、そういうことからして増加してきたというふうに思うわけでございます。 今回にいたしましても、結局多くの部分を建設地方債でお願いするということにしたわけでございますが、地方財政に対しましては従来から、極めて厳しい国の財政事情のもとであっても、公経済のまさに車の両輪としての両者の財政というものがともに円滑に運営されるよう、可能な限りの措置を今日までも講じてまいりました。地方債の元利償還費にきましては、各年度の地方財政計画の策定に当たりまして、原則として全額歳出にカウントいたしておりまして、その上で財源不足が生ずれば所要の地方財政対策を講ずることとなりますので、建設地方債の増発に伴う元利償還費の増によって地方財政の運営にそのまま支障を生ずることはないという建前をとっております。 ただ、いつも感ずることでございますのは、私どもと自治省さんとでお話ししますのは、言ってみればマクロの地方財政計画で話をするわけでございますので、いわゆる個々の地方団体に対する対応は、大変御苦心をいただいておるということは、私もそういう問題意識はいつでも持っておるところでございます。
○小川(省)委員 昭和六十二年度の国の予算編成は一段と厳しいものになっていくだろうと思われます。概算要求では既に四年連続してマイナスシーリング方式がとられてまいったわけでありますが、今年は八月の六十二年度の予算の概算要求はどうするのかというふうに思っておりましたが、この間の閣議で、相変わらずマイナス要求でいくということを決められたようでございます。 六十年度、六十一年度は各省は補助率の引き下げで何とかやってまいったわけでありますが、六十二年度は各省はどんな方法でマイナスの要求をすることになるのか。またまた補助金がねらわれるということになるわけでしょうが、いかがなんでしようか。
○竹下国務大臣 確かに今先生おっしゃいましたように、ここのところ、五十八、五十九、六十、六十一と、いわゆる一般歳出、前年度同額以下ということに八月末行われます概算要求の際の基準を決定して今日に至っております。したがって、それを実行したしますためにはいろいろな知恵を出したり御無理をお願いしたりしておることでございます。いつも予算が終わりますと、もうこれ以上とてもだめだという印象を持つことも事実でございますが、しかし、今日なお臨調路線の「増税なき財政再建」あるいは六十五年度赤字公債依存体質からの脱却、そしてまた公債依存度は下げていく、こういうような縛りの中に自分の体を大蔵大臣が置いておる限りにおいて、これは六十二年度の概算要求についても厳しい基準の設定をせざるを得ないという判断をいたしまして、予算通過の閣議でお礼を申し上げると同時に、余りさまのいいことではございませんでしたが、来年もまた厳しい基準を設定せざるを得ませんということを申し上げたわけでございます。 ただ、具体的にはどうするかということは、いましばらく勉強させてくださいませ、投資的経費五%とか経常的経費一〇%とかそういうようなことでお願いしておるわけですが、そういう比率等につきましてはいましばらく勉強させてくださいませというようなことをお願いしたということは事実でございます。
○小川(省)委員 六十年十二月二十一日の大蔵大臣と自治大臣の覚書について若干伺いたいと思いますが、国庫補助負担率の引き下げを三年間の暫定措置ということで行われたわけでありますが、この際に覚書で「暫定措置の期間内においては、国・地方間の財政関係を基本的に変更するような措置は講じないものとする。」ということがあわせ確認をされておるわけであります。先ほど大蔵大臣の答弁のように自治大臣との覚書といいますか話し合いはマクロ的なものだというふうなお話をいただいたわけでありますが、こういう覚書が暫定措置として承認をされて、あわせて特に国・地方間の財政関係を基本的に変更する措置を講じない、こういうことは、当然交付税率の切り下げでありますとかあるいは留保財源率の引き下へであるとか、あるいは不交付団体への国庫補助負担率の引き下げなどはいずれこの覚書の趣旨に反することになるわけでありますから、このようなことは、国・地方間の財政関係を基本的に変えないということになれば、当然この期間内にはやらないと理解をしてよろしいわけでありますか。
○竹下国務大臣 基本的に申し上げますと、今後三年間の暫定措置とするとともに、この暫定措置の期間内においては、例えば今回のような国・地方間の財政関係を基本的に変更するような補助率の変更は行わないこととしたわけでございます。 交付税率の問題ということになりますと、これは先ほども申しましたように、それこそ基本的財源配分に関する問題でございますから、地方税、譲与税あるいは機能分担、費用負担、そういうすべてのものを勘案して検討すべき課題であるというふうに考えております。 それから留保財源の問題につきましても、臨調の第三次答申には確かに既存財源の一層の均てん化を図る立場から検討する必要があると指摘されているところでございますが、地方団体間の財源の一層の均てん化を図ることは必要でありまして、留保財源のあり方についても、これもやはり指摘は受けておりますが、慎重に検討すべき課題だというふうに考えております。 それから不交付団体への国庫補助の問題でございますけれども、補助金問題検討会の報告では「地方団体間の財政力の格差の状況等を踏まえて、適切な方策を見出すべきである。」とされております。これらの点を踏まえて絶えず検討しなければならぬ課題ではある、そういうふうな問題意識を持っております。
○小川(省)委員 この間の八日のこの地方行政委員会で同僚の山下委員の質問に対して自治大臣は、この両大臣の覚書の「暫定措置の期間内においては、国・地方間の財政関係を基本的に変更するような措置は講じないものとする。」ということに関連をして、三年間は新しい補助率引き下げをしないと言明をしておるわけであります。大蔵大臣はこれに同意をいたしますか。
○竹下国務大臣 いろいろな変化がとっさの場合に私も念頭に出てこなかったわけでございますが、この何らかの変化が新しい議員立法ができるとかいろいろなことで皆無ではないかもしれぬとは思いましたものの、国・地方間の財政関係を基本的に変更するような補助率の変更は行わないことであるというふうに整理して合意をいたしたわけでございます。
○小川(省)委員 だから、そういう意味で明確な合意をお互いにされておるわけでありますから、当然そういうことはない、自治大臣の考え方に同じだということになるわけですね。そして、その自治、大蔵両大臣ともこの覚書の解釈について先日来連合審査で、今回のような補助率の総合的な見直しを行わない、こういう答弁をされておるわけであります。補助率の総合的な見直しは行わない、こういう答弁をされたわけでありますが、このことは、この三年間は今日のような一括法案を再度提出するようなことはないという理解をしてよろしいわけでありましょうか。また、一括法案が成立をした場合、この期間内は一括法案に対する改正案は一切出さない、個別的な見直しも改正もしない、こういう理解でよろしいわけでございますか。
○竹下国務大臣 御指摘のありましたように、今回のような補助率の重大な変更を内容とする法案の提出というのは考えていないと申し上げてよかろうかと思っております。 ただ、今回のような補助率の重大な変更を行うことは考えておりませんが、補助金等の整理合理化を推進するために補助率を含めて既存の補助金のあり方についての不断の点検、見直しというものは、従来の延長線上からこれは否定してはいけないというふうに思っておるところでございます。 どういうことが予測されるか。結局、これからもなおいわゆる事務事業の分野調整とか国・地方の財政負担のあり方とかいうような問題は不断にやらなければならぬという問題でございますから、全くそれを否定するということもいけないのかな、それだからそういうことが仮にあるとすれば、その時点において慎重に検討の上対処すべきものではないか。いろいろなことを考えてみましたが、例えば議員立法で変更を進めるような問題が出るとか、あるいは補助金そのものをまた一般財源化して移すものが出てくるとか何かそうしたものが全くないとは言えないだろうと思いますが、原則は御指摘のとおりだと思っております。
○小川(省)委員 そうすると、一括法案に対する改正案であるとか、個別的な見直し、こういうものは一切しない、こう理解してよろしいわけですか。
○竹下国務大臣 基本的に重大な変更を内容とする法律を出すというようなことは全く考えなくていいと思っておりますが、時に何か出てくる問題があるとすれば、個別的なことで毎年、毎年の予算編成の際にお願いすることが絶無とはいえないのかなというような気がしまして、それでそういうお答えを、言葉を選びながらやっておるわけでございます。
○小川(省)委員 これは連合審査の段階でも約束をされておるわけでありますから、ぜひひとつこの点を厳守をして、違背のないようにぜひお願いをしておきたいと思います。 今回の補助率の引き下げに伴う地方の負担増は一兆一千七百億円であります。物価高や対象増などによってこの金額が六十二年度、六十二年度に若干自然増をしていくものというふうに考えますが、補助率の総合的な見直しは行わないというのならば、まず一点として、自然増以外にどのくらい増加することがあり得ると考えておられるのですか。それから二番目としては、歯どめとして例えば一割増までとかいうふうに限界を明らかにしてもらいたいというふうに思っておるわけですが、この点についてはいかがでございますか。
○保田政府委員 今回御提案申し上げております補助率の一括法案によりまして地方財政に対して大きな影響を与える、その金額は御指摘のとおり一兆一千七百億円程度でございます。この金額が現在のこの法案そのままで六十二年度に地方財政に対してどのような金額の影響を与えるかということですが、これはまさに来年度予算編成におきまして補助事業の、あるいは直轄事業の予算額がどうなるかにかかわる問題でございますので、現時点では何とも申し上げられない。しかし、いずれにしても六十二年度予算編成が非常に財源豊かで直轄事業なり補助事業の予算額が一割もふえるというようなことは恐らくないのではないかそういうふうに考えております。
○小川(省)委員 大蔵大臣、今の答弁でよろしいわけですね。
○竹下国務大臣 今もちょっと私も相談しておりましたが、事業費、例えば予算編成に当たって緊急公共事業をどかっといこうとかいうようなことになりますと、それに対応してふえていくということになりますが、今保田次長がお答えしたことで、私も大体、そう大きな変化をもたらすほどの経済情勢、プラスにおいてもマイナスにおいてもならぬのではないかという感じがしてはおります。
○小川(省)委員 個別的な見直しと称して、例えば三割も五割も地方負担がふえることになると、これは覚書の国・地方間の財政関係を基本的に変更するような措置に該当してくると思いますが、いかがでございますか。大蔵、自治両大臣にお伺いをしたいと思います。
○竹下国務大臣 それは三割、五割ふえるというようなことは、先生おっしゃるとおりやはり根幹に触れる問題だということになろうかと思います。
○小沢国務大臣 この負担率につきましては、いわゆる税制の改正等いろいろなことで、地方財政とか国の財政とそうですが、それが今日の状況と全く違った状態になるということであればそれは別でございますけれども、今日の税財源配分の仕組みを前提として考えれば、この三年間の暫定措置というのは、六十年、六十一年にとられたような形の補助負担率の変更はしないということを意味するものであると考えておりますので、その中で個別にそのような状況は、現在の段階では私、考えておりません。
○小川(省)委員 概算要求で投資的経費について対前年度比マイナスとした場合に、事業費が減るのは困るという声が出てまいって、その対策として補助率を引き上げて、減ることとなる国費を種に地方団体に二重の負担を負わせて事業費拡大を図るという方式が六十年度、六十一年度ではとられたわけでありますが、このような方式は六十二年度に仮にあるとしても、そのために生ずる地方団体の負担増が六十一年度に対して例えば三割も五割も生ずるということは絶対にあり得ないというふうに理解をしてよろしゅうございますか。
○竹下国務大臣 私も、先のことはわからぬと言えばそれまででございますけれども、問題意識としては先生おっしゃると同じような理解をしております。
○小川(省)委員 政府の税調は今月末に減税案、そして今秋に見返り財源としての増税案を含めて最終案を出してくるというふうに伝えられております。どうして減税案と増税案とを分離をしようとしておるのかこの点について、税調のことだといえばそれまででありますが、なぜこの分離をして出されてくるのか、大蔵大臣にお伺いをしたいと思います。
○竹下国務大臣 総理が税制調査会へ抜本改正を諮問申し上げた際に、いわば税調のことでなく政府側の意思として、まずゆがみ、ひずみ、痛みはどこにあるかというところから御審議をいただきたいという手順をお願いした、こういうことでございます。したがって、税調の方も審議するとなればその手順がよかろうということで、それぞれ部会がつくられ、小委員会がつくられ、今所得税、法人税等につきましての専門小委員会の意見が出されたというような段階でございます。 それで予測しますことは、いわば定量的に例えば何兆円とかいうような御報告と申しますかそれがちょうだいできるというふうには思っておりません。大体、所得税で申し上げますならば、刻みは少なくした方がいいぞよとか、あるいは最高税率とか最低税率とか、いろいろな議論がなされると思いますが、ゆがみ、ひずみ、痛みを感じておるところはどこかというようなものが出てきて、そしてレベニューニュートラル、こう言っておるわけですから、いわば増税を目的としたものでもなければ減税だけを目的としたものではなく、税のあり方について最終的に中立的な答申をいただくので、秋にはそれを一緒にしたものが答申としてちょうだいできる、だから減税案、増税案というふうに受けとめるべきではないな、そういうふうに受けとめない方がいいなというふうな印象を実は持っておるところでございます。
○小川(省)委員 税調関係者は見返り財源なしの減税案では的確なものになり得ないと言っているようでありますが、これについては大蔵大臣の所見はいかがでございますか。
○竹下国務大臣 やはり最終的な答申をいただきますときには、いわゆるニュートラル、中立的と申しますが、こういう点に痛み、ゆがみ、ひずみがあり、こういう点はなお新たなる安定した歳入財源として検討すべき課題であろうというふうに、最終的には一括したものがちょうだいできるし、またそれが本当であるというふうに思っております。したがって、中間答申ということは、私は初めから余り好ましくない、中間報告というようなところが限界ではないかと自分でも思っておりました。
○小川(省)委員 そういたしますと、今月末の減税案は、基本的には今週にも、今言われるニュートラルというか、継続をされて、秋に増税案が出るのでありましようが、今月の末に出される減税案はこの案どおりに減税の面については実施されるものだというふうに理解をしてよろしゆうございますか。
○竹下国務大臣 それは、報告がどういうものがちょうだいできるかというのが定かでございませんが、およそこういうところに重圧感があるではないか、こういうところにゆがみが生じているのではないかというような指摘であろうと私は思いますので、そういうのを念頭に置いて将来いわゆる政策選択の過程において組み立てていかなければならぬということであろうと思いますので、出た方向は最大限尊重すべきものであろうというふうには思っております。ただ、すぐ税法に書けるような、法律に書けるような答申がいただけるとは思っておりません。
○小川(省)委員 参議院選挙直前にして今月末に減税案が出るそうでありますが、実行できるかどうか、実行が不可能なような減税案を税調に出させることは、これは国民を欺くだけではなくして、政府の正式な権威のある諮問機関である税調を、参議院選挙のために集票に利用するようだというふうな感じをある面で受けるわけでありますが、そんなようなことはありませんか。
○竹下国務大臣 参議院選挙となりますならば各党各会派ともいろいろな政策は国民に訴えられるでございましょうが、政府案みたいなのがそのときに訴えられる環境になるとは私も思っておりません。それから、私も考えてみましたが、仮にそういうことがあったとしても、国民の方が賢いから、参議院選挙に余り影響のあるような問題ではなかろうな、いささか私見でございますが、そういう感じを持っております。
○小川(省)委員 仮にも権威のある税調に対して、それが参議院の集票マシーンとして利用されるというようなことがあるようであるとするならば、これは政府に対するまさに不信頼につながるわけでありますから、そういう点については、ひとつ十分に気をつけてもらいたい、こう思っております。 それから、所得税、法人税の減税が行われますと、先ほども申し上げましたように、地方交付税に影響してくるわけでありますから、何らかの措置を講じなければならぬというふうに思っておりますけれども、国は当然そういうことで、事、地方交付税に関しては総額の確保という点で十分に意を用いて、仮にも地方交付税が減ってくるというようなことがないような措置を講ずるというふうに理解をしてよろしゅうございますか。
○竹下国務大臣 これは税調で大変な大改革が出てくるとすれば別といたしましても、私どもいつもお約束しておりますように、私の方はマクロの話で対応するわけでございますけれども、いわば地方財政に迷惑がかかるようなことはしてはならぬというふうに思っております。
○小川(省)委員 減税、増税差し引きゼロというふうに言われておるわけでありますが、大蔵大臣の所見はいかがでございますか。
○竹下国務大臣 税制調査会の御答申というのはまさに中立的なものであろうと私も思っております。それを政策選択の段階でどういうふうに選択するかというのはその後の問題になるわけでございますが、今の場合新たなる税目をもって大きく租税負担率を変更するようなことはしてはならないという臨調の縛りの中に存在しておりますので、大きく租税負担率が変更されるような措置をとり得る環境にはないというふうに思っております。
○小川(省)委員 中立的であって、その後に対策を講ずるわけでありましょうが、まさにゼロでないとすれば、まず仮に増税があるというような場合としては財政再建に反するし、国民に増税を押しつけるわけでありますから、その辺については十分に注意をしてほしいと思います。 もしもゼロということであるとするならば、補助率引き下げを復元をする財政的な余裕がなくなってまいります。そういう意味では三年後も補助率引き下げを継続することになるというふうに恐れるわけであります。国の財政難を理由として今回の引き下げ措置を恒久化をするのではないかというふうに恐れておるわけでありますが、増減税ゼロというふうな答申があっても、補助率引き下げをもとに戻すという財政的な余裕がなくなってくると思うのでありますが、補助率を再びもとに戻すというふうな措置を講じていただかないと困るわけでありますが、引き下げの措置を恒久化するというふうなことはありませんか。これは大蔵大臣と自治大臣、両大臣に伺いたいと思います。
○竹下国務大臣 答申は、まさにその点中立的なものをちょうだいをすることになろうかと思っております。したがいまして、むしろ六十四年度以降どうするかという問題が一つの大きな問題として残るわけでございますが、去年の場合は補助率のあり方を一年かけて勉強しますので、とりあえずアバウト一割カットで御容赦いただきたいという趣旨の法律でございました。ことしはそれを閣僚協議会を持ち、そのもとに検討会を持ちまして、その報告をちょうだいして、その検討会には村長さんも市長さんも、知事さんも入っていただいて勉強して、それに基づいて、事務事業の見直しに努めながら補助率の総合的見直しを行ったという性格のものでございます。ただ社会保障の、なかんずく生活保護の問題のところは両論併記であったというふうな理解を私どももいたしておるわけであります。 したがって、これから税制調査会でいろいろな議論が行われるでございましょうが、六十四年度以降私どもといたしましてどういうふうに取り扱うかということは、経過または今回の措置の性格等から見まして、今後の諸情勢の推移や国と地方の財政状況等を勘案しながら、その時点で適切な対処をしていく課題であろう、しかしその際も、地方財政計画、マクロにおいて御迷惑をかけるような措置はとってはならぬというふうに考えております。
○小川(省)委員 国の財政が苦しいということは常に出てくる話でありますが、国の財政難を理由にして三年間の暫定措置を恒久化しようなどという考え方はありませんね。
○竹下国務大臣 だから、事務事業の見直し、費用負担のあり方等々で、私は、一応がなり恒久的措置をしてもいいのかなというふうな答申をちょうだいしたという問題意識を持って見たわけでございますが、いわゆる社会保障のところに両論併記の問題もありましたし、そして税制改正が仮に今秋答申をちょうだいして、普通の場合それが完全に平年度化するのには二年ぐらいかかるのかなというようなことも、かれこれ勘案いたしまして、三年間ということでお願いをしたわけでございます。したがって、六十四年度以降のあり方ということになりますと、やはり今からかくありますと言うことはできない、その時点で適切な対応をいたしますというお答えが限度ではなかろうかと考えております。
○小川(省)委員 大蔵大臣は過日の連合審査で、今もそのようなことをおっしゃったわけでありますが、昨年一年間の検討の結果、補助率の体系については国の関与の度合い等の要素によって三分の二、二分の一、三分の一、この三種類にしていくことが適当との合意が得られ、また、生活保護費の補助率のみは結論が得られなかった、今も両論併記だというようなことをおっしゃったわけでありますが、今回の補助率引き下げ措置は全体として暫定措置とせざるを得なかった、こういう御答弁をされておるわけであります。私はこの点は大変注目に値する発言ではなかろうかと思っておるわけであります。これは、生活保護費の補助率さえ関係者が合意をすれば、他の補助率も含めて、今回の措置は暫定のものではなくて、つまり恒久的なものにできたのにということを意味するのではないかと実は考えるわけであります。自治大臣、この竹下大蔵大臣の答弁に同意をするというふうに考えてよろしいわけですか。自治大臣に伺います。
○小沢国務大臣 補助負担率の問題は、私どもも国と地方の事務事業の見直し、権限の移譲の問題、役割分担をいろいろ議論して、その中から国と地方の負担率を決めていくべきである、そういう議論をしてきたわけでございますし、先ほど来大蔵大臣の答弁にもございましたように、今回社会保障関係の中で特に生活保護費の負担率につきましては結論を得なかったわけでございますけれども、そのほかの社会保障関係、保育所等の問題につきましては事務事業の見直し、あるいは権限の移譲等の中で負担比率を決められたものもあるわけでございます。したがいまして、それらはかなりそういった議論の結論を得てきたものもあると思いますけれども、今申し上げましたような生活保護費等を中心といたしまして基本にかかわる大きな問題等もまだまだ残っておりますので、これは結論によりまして、国の負担がもっと強く求められるべきだという結論になればそれは比率は上げなければいけないと思いますし、それはどういうふうになるかこれからでございますけれども、そういった議論等につきましてはまだまだ今後この暫定措置の間に今申し上げた考え方の中で議論し決められていくべきものである、そのように考えております。
○小川(省)委員 大蔵大臣、生活保護費だけは残念ながら一致できなかった、両論併記だった、もしも生活保護費が仮に一致できるものであったならば暫定措置ではなくて恒久的な措置にできたのになと今でも考えておられるわけでございますか。
○竹下国務大臣 大体補助率というのはできるだけ安定しておった方がいい、毎年毎年一年ごとでございますなんというようなことは、長くこういう法律案を担当しておればしておるほど嫌なことでございます。だから仮にという前提に基づいて、生活保護が両論併記という形でなしに全会一致——生活保護になりますと、特に昭和二十一年以来の議論をずっと読んでみますと、いや半々でいいじゃないかという議論から始まって、予算折衝のときにも大蔵省が二億ぐらい考えておって落ちどころが九億かと言っておったら進駐軍命令でぼんと三十億来たり、いろいろな長い歴史がございます。憲法二十五条に基づく基本的な国のなすべき施策であるという問題意識は持ち続けていかなきゃならぬ、だが仮に八割、仮に三分の二、その真ん中をとって十分の七でお願いしようということになったわけでございますけれども、固定した答申が出ておったと仮定いたしましても、私の念頭には本当は財政再建期間までというような考え方はございました。すなわち六十五年までということにしてもらおうかなという気持ちがございました。だが一方、一年でやるべきだという意見もございましたし、待てよと思って税調の答申等から考えて真ん中ぐらいの三年というのが妥当じゃないかなというので、非常に理路整然と割り切った三という数字ではないと私も思っております。
○小川(省)委員 大蔵大臣の心の中でもいろいろな迷いがあったのだろうと思いますが、いずれにしても、私どもは引き下げられた補助率は額面どおり三年間の暫定措置であると思っておるわけであります。そういう意味では六十四年度以降はこれらの補助率は原則として五十九年度の補助率に戻っていく、そうでない補助率にしていく場合には、個別に検討されてなされれば別でありますが、そうでない限りは六十四年以降は原則として五十九年度の補助率に戻るというふうに理解をしておるわけですが、この際、両大臣に今私の申し上げた点を一応念のために確認をしておきたいと思います。大蔵大臣、自治大臣、いかがでございますか。
○竹下国務大臣 法律はまさに三年間の暫定措置であることは事実でございますから、この法律の期限が切れましたらもとへ返る、こういう筋のものでございます。ただ、いわゆる公経済の車の両輪たる国・地方の財政状態がどういうふうな状態で変化していくかそのときの経済情勢がどうなるかということを考えますと、単純に三年したらすべてもとへ戻りますというお答えはできない、やはりその時点でまた関係者が協議をして、国会の審議の経過等を踏まえながら決めていくべきものであろうと思っております。 ただ、おっしゃいますように補助率なんというのは可能な限り安定しておった方がいいに決まっておりますので、本当は財政再建期間中、五年というのも一つの考え方かなと思って、考えたことは事実でございます。ただ、当分の間ということにしますと、当分の間が一万年——一万年も続きませんが、二十年も続いた法律が従来ございますから、やはり時限は付すべきだなと思っておりましたが、五年というのも一応念頭にあったことは事実でございます。
○小沢国務大臣 三年間の立法でございますから、基本的には今大蔵大臣お話しのように、これが終われば法的にはもとへ戻るわけでありますけれども、今税調で税制の改正の論議がされておりまして、どうなるかわかりませんけれども、私どもといたしましてはその中でできるだけ地方税源を確保いたしまして地方税収が上がるように、そういう仕組みをぜひともこの抜本改正の際に取り入れていきたい、そのように思っておるわけでございますけれども、それはそれといたしまして、この補助負担率につきましては、この三年間の暫定期間内にいわゆる国と地方の間の費用負担、役割分担のあり方等の論議の中で、先ほど申し上げましたように、例えば生活保護費等についてはやはりもっと負担すべきではないかという議論になればもっと負担するという形になると思いますし、そうでないという議論になるかこれはまだわかりませんけれども、そういった議論を真剣にこの三年間に論議をした上で四年以降の問題は考えられていくもの、そのように思っております。
○小川(省)委員 両大臣おわかりのように、私も地方財政の実態と地方の苦しい状態を承知しておるものですからあえてこのようなことを申し上げておるわけでありまして、恐らく国は巧妙な手だてを講じていろいろなことをやってくるというふうに思っておりますが、三年間の暫定措置として確認をしてまいったわけでありますからそれに違背をすることのないようにぜひお取り扱いをいただきたい、このことを強く申し上げておきたいと思います。御案内のように、地方は地方債の残高を多量に抱えておりまして大変厳しい財政運営を強いられておるわけでありますから、地方交付税の総額の確保、あるいは将来に向けての地方財政の実態を安定をさせるような手だてをぜひひとつ講じていただかなければならぬというふうに思っておりますが、総理を担当されようとされておる大蔵大臣の、地方の今後の財政運営に対する意欲のほどをお聞かせをいただきたいというふうに思っております。
○竹下国務大臣 私も実は地方議会出身でございます。当時、自分なりに一番感じたのは平衡交付金制度、ここにはそれの対象を御存じの先生方たくさんいらっしゃいますが、何か平衡交付金でお貸しくださるというような印象を与えるので、いつの日か言葉そのものも変わらないものかな、こんな感じを持っておったことがございます。 本当は外交、防衛、治安そして教育、なかんずく大学教育、それを国がやって、可能な限りあとみんな地方団体がやった方が本来の地方自治であると私は思っております。しかし、さて税源ということになりますと、その地区地区によって税源が大変なばらつきがありますし、私の島根県なんか国税還付倍率が四〇〇幾らでございますから、たしか沖縄の下にございます。そうなるとやはり交付税、それを均てんさせるものがあらねばならぬ。しかし、本来は可能な限り地方自治というもので身近な問題は解決され、外交権を各地方団体が持つというわけにはいきませんけれども、外交とか防衛とか治安とかそういうところに、中央政府というものはいわばチープガバメントであってしかるべきだというのは元来私が思っておるところでございまして、そんな時代が本当に来るのかなというようなことを時に思うということでございます。ただし、総理になるならぬというのは全く別問題の話でございます。
○小川(省)委員 最後に一言だけお伺いをしておきたいと思います。 今も、私も地方の出身であるというふうなことを申されたわけでありますが、厳しい、本当に苦しい地方財政の実態を承知しておればこそ、私どもはまさに地方の財政を安定させようというふうに本当に四苦八苦をしながら実はいろいろ質疑を繰り返しておるわけでございまして、そういう意味で、ひとつ私に任せてほしい、私が本当にそのときどきを見ながら地方財政が苦しくないような形で運営をしていくという大蔵大臣の抱負のほどを一言最後に承って質問を終わりたいと思います。
○竹下国務大臣 直接のお答えになるかならぬか私も疑問に思いつつも、よく地方財政富裕論という議論が行われます。それは確かな公債依存率がどうであるとか、そういうような議論からすれば比較貧乏論というのはできるかと思うのでありますが、富裕論というようなものを前提に置いてこれにくみしていくという姿勢は中央政府の一員たる者、持ってはならぬということを自分なりに言い聞かしておるつもりであります。 ただ、具体的なその都度都度の施策につきましては、私よりも本委員会に長らく席を並べていらっしゃる先生方の方がはるかに詳しいわけでございますので、十分意見等をお聞きしながら対応すべき問題であろうというふうに考えております。
○小川(省)委員 ぜひ今の答弁のように十分に地方の実情について意を用いて、今後とも大蔵大臣としての職責を合うされんことを期待して私の質問を終わります。ありがとうございました。
○平林委員長代理 宮地正介君。
○宮地委員 きょうは地方交付税法等の一部改正案に伴いまして竹下大蔵大臣にお越しいただきましたので、私は、せっかくの機会ですから、最近の経済、財政の問題等につきましてお伺いをしてまいりたい。 大臣、最初に、G10に大変お忙しい中、補助金一括法案の大変なさなかに行ってこられましたが、このG10蔵相会議におきましての一つの大きな問題は通貨の安定の問題、それからもう一つは第三次の公定歩合の引き下げがいつごろ行われるのであろうか、こういった問題が論議をされ、澄田日銀総裁も、どうもこの第三次公定歩合引き下げについては東京サミット前にはやらざるを得ないような状況でお話が進んでいるようでございます。 この二点についてG10会議において蔵相はどういうふうに議論をされてこられたのか御報告をお願いしたいと思います。 〔平林委員長代理退席、西田(司)委員長 代理着席〕
○竹下国務大臣 いわゆるG10といいますのは一応いわゆる先進国だけの会合でございます。その際、いつも議論いたしますのは、今の世界のマクロ経済と、それから個々の国々の経済に対してある意味においてお互いが言い合うというとちょっと表現がおかしいのでありますが、相互監視、サーべーランスとか言っておりますが、相互監視をしたりする会合でございます。そこで最大公約数としていわば金利問題についてはおよその合意はどこにあったかといえば、ロンドンのG5のときに合意いたしましたのが、日本ほどじゃございませんけれども、先進国もかつてよりはインフレが鎮静しておる、したがって利下げの環境は整った、こういう合意が一つ、一月のG5であるわけでございます。それがそのまま確認をされたということで御理解いただいた方が適切ではなかろうか。ところが、その後西ドイツでございますとか日本でございますとかアメリカは利下げをやったわけでございます。したがって、今後どうするかという問題につきましては、そこのところは一つは微妙な問題がありますのは、国によりましていわば公定歩合の引き下げということになりますとまさに中央銀行の専権事項である。日本も法律的には確かにこれは日本銀行の専権事項でございますから、ときに公定歩合の操作と国会の解散は、その時点までうそをついてはいけないのではなくて本当のことを言わなくてもいいという言葉すらあったようなことでございますけれども、環境が熟しておるということにつきましてはおよその合意があったというふうに思っております。今後の問題は、中央銀行同士でいろいろ恐らく連絡をとられて適切な御決定があるものであろうというふうに私どもは推測をいたしておるところでございます。 もう一つあえてつけ加えて申しますと、それだけに中央銀行同士は政治の恣意が働かない聖域みたいな感じがございますので、サミット前とか役とかいうようなことは恐らく中央銀行の総裁さん同士の話では言葉にならぬことだろう。車ほどさように自分たちの聖域だという感じは、いつも行って感じますが、ございます。例えば住宅金融公庫でございますとか、あるいは中小企業対策の政策金利等がいよいよ発動したのは八日からでございますから、これからの推移を恐らく見ながら適切な判断をなさるのであろうというふうに私どもは見ております。
○宮地委員 やはりいろいろ経済の環境といいますか経済の動きというものを見て、公定歩合の引き下げというのはタイミングよくやっていかなければならないと思います。もちろん大蔵大臣おっしゃるように、これは日銀の専管事項でございますから、大蔵大臣としてもなかなか踏み込んだ発言には慎重を期さなければならない。これは私も十分に理解ができるところでございます。 ただ、やはり日米協調引き下げという問題がG10会議を中心にして、あるいはG5のロンドン会議からお変わりになっていない、そういう基本線が貫かれている。これは私は十分に理解できるわけでございますが、やはりアメリカの方は最近の原油関係の低落によりまして大変なデフレの現象、景気が非常によくない、そういう状況で、アメリカとしてはどうも六月までにその辺の状況を見て、現在の景気の減速をこれ以上させてはならないということで現在の七%を、やはり公定歩合引き下げに踏み切っていくのではないか。ただ、私ども日本の国においては逆に最近新しい言葉でマネーインフレというような言葉も出てきておりますように、国内的には非常にだぶついたお金、低金利時代の中で非常に土地が騰貴したり、あるいはそうした金が株式に流れたり、いろいろとやはりマネーインフレ的な経済現象が出てきている。そういうことで、澄田日銀総裁も、日本のそうした現在の新たな低金利時代の状況を見て、公定歩合の引き下げを余り早急にやることには慎重な御発言がある。しかし、国際的な日米共存の経済の発展というものを考えていったときに、澄田総裁としても、ボルカーFRB議長との会談の話などを見ておりますと、やはり日米協調の公定歩合引き下げというものには相当な関心をお持ちのようでございます。 そうしたもろもろの経済環境あるいは日米協調の経済の動きを見ていったとき、やはり財政担当の大蔵大臣としてもこの問題については無関心ではおられないと思うのですね。そういう状況を見て、私は政治的な面も考えますと、どうも東京サミットの行われる五月前、率直に言ってこの四月の下旬ごろに政治的決断をするような、あるいはそうした背景を見てやるのではないか、こんな感じがしているわけでございますが、大蔵大臣としてマネーインフレの問題あるいはアメリカのそうした景気の減速の状況を見て、どういうふうに経済的なバックグラウンドからのこの問題への取り組みについてお考えを持っているのかお伺いをしておきたいと思います。
○竹下国務大臣 アメリカ経済に対する見方でございますが、普通これだけのドル安になりますとインフレ懸念になってくる。しかし原油価格の下落によってその心配は余りないというような環境であるようでございます。したがって、私とベーカーさんとの合意でも、ロンドンのG5のときと同じ、環境は整っておるという合意をしておるわけでございます。今御懸念のありましたアメリカ経済そのものの問題につきましても、恐らくインフレの懸念はないということになればそういう環境は整っておると見るべきであろうというふうに私も認識をいたしております。 そこでまた、ここのところもこれは宮地さん、いつも私は感ずることでございますけれども、中央銀行同士は綿密な連絡をとる、しかし通貨には主権がある、だから結果として同じ時期になっても協調利下げということは非常に使わないように、政策協調の一環としてたまたま利下げが行われたのが一致した、こういうふうな受けとめ方になるようでございますが、そうした面で今後ともボルカーさん、澄田さん、緊密な連絡をとっておられるであろうというふうに推測をいたしております。
○宮地委員 もう一点、通貨の安定の問題ですが、特にアメリカのベーカー財務長官との会談で、やはりこれからの貿易問題を考えていったときに、いわゆる通貨の安定ということは非常に大事なポイントだと思うのですね。それで、ちょうど大臣がアメリカヘ行かれているころにその話が出ましたとき、日本の報道では、これもなかなか言いにくいと思いますけれども、一ドル百八十円程度のところで安定をすることが日米のこれからの経済の動向にとって非常にベターであるというようなニュアンスが国内に報道されたわけです。一ドル幾らという額は設定をして大蔵大臣が言うべきものではないのですが、ベーカー財務長官との会談の際にも、我々、通貨安定のターゲットは大体どの辺がなと見ておりまして、大体百八十円程度のところではという感じで落ちつくことを大蔵大臣は期待をされているのではないかな、こんな感じで受けとめておりますが、この点についてはいかがでしょうか。
○竹下国務大臣 これは宮地さん、百も承知の上で御覧間になっておるわけでございますが、やはり我々の間で申しておりますのは、二人だけの対話になっても、およそ水準そのものについての発言というのは通貨当局者としては差し控えよう、こういうことになっておるわけであります。先般のベーカー財務長官との話では、為替相場の問題については、相場の安定が重要であるということで合意して、その際のいわば円高が急激に過ぎて我が国の、なかんずく産地を形成しておる——これはちょっと申しわけありませんが、きのうちょうど岐阜の多治見へ行ってまいりまして、そしたら怨嗟の声に囲まれたような感じすら率直に言っていたしました。本当に人為的に円高をつくったのではないかというふうな、皆さん心を落ちつけておっしゃるにしましても私にも十分わかったような気がいたしますが、その話をしたら、ベーカー氏はベーカー氏で、おれの方は自分の国の通貨の価値を落としたということで、これまた怨嗟の声になっておる。円は上がって人気は落ちたという話をしましたら、おれの方はドルは下がって人気も下がった、こんなことを言っておりました。 いずれにせよ、やはり安定ということに結局、日米だけでなく先進国が絶えずそのことは念頭に置いて対応すべきである。最終的には五カ国なりあるいは十カ国がみんな同じ政策をすれば安定しますけれども、そうはいきませんので、相互監視しながら可能な限り政策の協調をとろうということで、安定という言葉にすべてを集約したというところでございます。
○宮地委員 通貨の安定がやはり各国の貿易のこれからの振興のために最も重大な問題でありますし、余り乱高下してまいりますとなかなか貿易が進みませんので、私は私なりに、大蔵大臣の腹の中は百八十円程度でこれからの日本の貿易というものをやっていくのかな、こんな感じで受けとめておりますが、おいおいこういうものは明らかになってくると思いますので、これ以上は詰めるのはやめておきたいと思います。 さて、今、中曽根総理がアメリカヘ参りましてレーガン大統領といろいろ首脳会談をやっておりますが、この首脳会談に中曽根総理がお持ちになったいわゆる四月七日に発表されました国際協調のための経済構造調整研究会、このレポートをお持ちになりまして、レーガン大統領等にこれからの日本の内需拡大のあり方あるいは経済の構造の改善、そういう問題について提言を交えてお話し合いをしているようでございます。特に、今までの輸出志向型の経済の構造を変えまして内需拡大型の経済に切りかえていく、こういうような方向についての妄言は大変に結構なことだと私は思っております。しかし、今回この提言の中に、大蔵大臣も大変に強い関心を当然持っておられると思いますが、いわゆる貯蓄優遇税制、マル優制度についての抜本的な見直しの項がこの提言の中にあるわけですね。この研究会というのは、総理大臣の私的諮問機関で前の日銀総裁の前川さんがいわゆる中心になっておつくりになったようでありますけれども、やはりこのマル優廃止論については当然政府税調に諮って議論を積んで、そういう中でまた国会のそうした議論を通じて今後そうした方向というものが決まっていくのが常識的なルールなんですね。ところが、今回はそういう手続は一切なしに、総理の私的諮問機関で提援言されたものをそのままダイレクトにレーガン大統領等に、今後の日本の経済の政策転換あるいはそうした提言内容がお話しされていくということは、果たしていかがなものかな。特に貯蓄優遇税制というふうに言っておりますが、このマル優の問題については、過去においてもグリーンカードの問題等もありまして、また郵貯の関係だとか非常にこれは国民の間においても議論を詰めていかなければならない重大問題なのですね。こうした問題が、一私的機関で提言されたものが即、日米首脳会談の中で活用される、こういうやり方については私は大変疑念を持たざるを得ない。この点について、まず大蔵大臣、どういうふうにこの問題を御理解されているのかちょっとお伺いしておきたいと思います。
○竹下国務大臣 経構研の報告というものは、これは総理大臣のまさにおっしゃるとおり私的諮問機関から出た報告でありますが、税制改正の基礎となるものは政府税調の答申であることは間違いございません。そこで、国内的な措置としてどう考えるかなど思って私なりに考えてみましたが、きょう税の議論をすればそれは確実にまとめて税調へ報告する、これは国会でございますが。だから、各方面からいろいろな意見があるのを税調に報告する、そしてそれらを踏まえて最終的にはやはり税調でオーソライズしてもらって、税制改正案として国会の御審議いただく、こういう手順をとるべきだというふうに基本的にまず思っております。 そこで、今回の問題につきましては、いわゆるマル優制度という問題が税調で議論される順番にまだなっていないというのが現状でございますので、総理の諮問機関としての経構研の報告等に基づいて——また私実際に参りましたときに、前川レポートどうなったのだという質問も受けました。ですから、関心が非常にあるところでございますが、部分部分についてこういうことを自分はやろうと思っているということにマル優制度の廃止というものを会談の中で説明の大きなポイントとしてお使いになるべきものではなかろうと私も思います。あくまでも税調の中へ報告して幅広い議論をしていただいて初めて結論の出る問題ではなかろうかなと思っております。 ただ、総体的にマル優制度というのは、私もちょっと疑問に思いますのは、大蔵大臣ベースでは非常によくお話し合いしますけれども、他の国の首脳にマル優制度というのが本当にどの程度理解できておるのかな、関心事としてお持ちになっておるかどうかということについては私もにわかに判断しがたい、こんな感じがしております。
○宮地委員 これは非常に重大な問題だと私は思うのです。確かにアメリカに行きますと、日本の貯蓄優遇税制については経済界あるいは向こうの政治家たちの間でもなかなか理解がされていない、むしろ貿易摩擦の非常に大きな原因ではないかそういうような非常に強い不満があるのは、私も昨年アメリカに行きまして承知をしているわけです。うがって見ればこれは逆にアメリカにとっては、貯蓄優遇税制を抜本的に見直して廃止をしていくということは向こうの思うつぼなんですね。言うならばこれはあめ玉的な存在だと思うのですね。やはり国内にはまだまだこうした問題については議論があるわけですし、ましてや今大蔵大臣もおっしゃっているように政府税調という一つのそうした審議をする機関もあるわけですね。それが私的機関の提言ということで出てきたものをそのまま持っていって、それでレーガン大統領等に、あなた方が期待している問題もこうやって提言に出てきて、いよいよ日本もやりまっせ、こういうことを、余りあめ玉をぶら下げて日米首脳会談のそうした材料にしていくという処方はいかがなものかな。特にこのマル優問題というのは大変に大きな国民の中の合意の必要のある問題でございますし、そういう点においてはもっと慎重を期していくべきではないか、こういうふうに思うのですね。そういう点について、大蔵大臣もこういう提言の中にこういうものが出てきたときに総理に対して、何か慎重を期していくべきではないかというようなお話をされてしかるべきではないかこう思うのですが、この点については総理に何かお話された、そういう事実はございますか。
○竹下国務大臣 ちょうど私、七日に出発して、どちらかといえば入れかえになっておりますので、マル優問題について意見を申し述べたという機会はございませんでした。が、その問題を抜き出してそれを議論をされておるというようなことではなかろう、前川委員会のレポートの筋道についてのお話は、それはあっておるでございましょう。我々の世界でよく議論しますのは、先般もダンフォースさんが見えたときには、アメリカの税制はどっちかといえば消費、投資奨励型だ、日本は貯蓄奨励型だ、両方取りかえっこをしたら一番よくなるんじゃないか、これはジョークにすぎませんけれども、こんなことを一言っておりました。そのような話は我々の段階でも時にいたしますけれども、総理がその中でそれを特別引き出して会談の議題に供されたというような性格ではなかろうというふうに思っております。
○宮地委員 これは議題として、今回の総理がレーガン大統領にお会いする首脳会談の中の貿易摩擦解消、特に五百億ドルあるいはことしは八百億ドルになるのではないか、こういう問題の解消の中で日本のこれからの経済の構造というものを変えていく、調整をしていくという話の中で、今お話しの貯蓄問題についても当然出てくる問題ですね。そのときに、総理は提言の中にこういった問題が出てきておるということは必ずお話しになると私は思うのですね。私は部分的に取り出して云々しているわけじゃないのですが、やはりこれは大変重要な日本国民にとっての課題であるだけに、この点についての持っていき方というのはもっと慎重にしていくべきではないか。ましてやこうした問題の担当大臣である竹下大蔵大臣においてはその点はもっと、当然神経を使っていると思いますが、配慮についてのお話も、また帰ってこられたら私はよくお話をしていただきたい。これはグリーンカード制の導入の問題を初め、もう大蔵大臣も御存じのとおりの大変に国民の中で大きな議論を呼んでいる問題でございますので、十分に慎重にその取り扱いについて私はお願いをしておきたいと思います。特に国民の間にはマル優廃止反対というそういう立場の国民の皆さん、まだたくさんいるわけでございますし、私どもも現在そういう立場で国会においても議論させていただいているわけでございますので、余り軽々な取り扱いをしてもらっては困るわけでございまして、その点については慎重に取り扱いをしていただきたい、このようにお願いをしておきたいと思います。この点について、一言でいいですから、大臣、御所見を伺っておきたいと思います。
○竹下国務大臣 御説の趣旨を踏まえて慎重に検討すべき課題であるというふうに私も理解をいたしております。
○宮地委員 それから、過日、やはり四月の八日に総合経済対策が発表になったわけでございます。私は、この問題について先日も自治大臣にも総括的に御答弁いただいたわけですが、きょうは担当の大蔵大臣がおりますので句点か少しお伺いしておきたいと思います。 この経済対策によって、大蔵大臣、どの程度これが即効的に効果がある、とういうお感じを持っておるか、まず伺いたいと思います。
○竹下国務大臣 私は、総合経済対策というものに対しては私なりに、これはもとより政府の責任において決定したものでございますから評価をいたしております。ただ、ちょうど三月の末の統計がやっと入りましてきょう見てみたら、やっと原油価格が二十二ドルになっております。二月のを見ますと五ドルちょっと下がってきております。だから、やはりタイムラグがかかるものだなということを私、感じたわけでございますが、これとて六月から始まりますところの問題で一兆円の消費者還元を行うというようなことも決められておりますので、私はまさに徐々にその効果が出てくるものではなかろうかというふうに考えております。ちょうど企画庁も見えられておりますので、数字について企画庁からお答えをした方がより正確であると思います。
○宮地委員 簡単に経済企画庁、お願いします。
○大塚説明員 御説明いたします。 今回の総合経済対策の中には、今大臣がおっしゃいました差益還元のほか、公共事業の前倒しでありますとかあるいは規制緩和等々、七つの柱でございますが対策が含まれております。この中には規制緩和のように計量化の難しいものもございますので、すべてについてどれくらいかというような計算はなかなか難しいわけでございまして、私どもといたしまして計量化可能なものをピックアップしてやってみたわけでございますが、項目といたしましては、電力、ガスの差益還元およそ一兆円程度、それから同じく電力並びにNTTの投資追加、電力の投資の繰り上げ発注、こういったものについて計算をしてみたわけでございます。今回の対策の趣旨は、年度後半から円高の交易条件改善効果でありますとかあるいは原油価格低下の好影響が出てくるということでございますが、年度前半には円高のマイナス面がありますので、これを後半に出てくるよい効果で打ち消すという趣旨でございますので、私どもといたしましては上半期どれくらいの効果になるかに注目して計算をしてみました。その結果は今申し上げました項目合わせまして約二兆円を上回る効果ではないか。名目GNPの規模で約二兆円を上回る規模でございまして、比率にいたしますと〇・六から〇・七%というような感じではないかというふうに思っております。
○宮地委員 今回の総合経済対策で、今までにない公共事業投資の前倒し、七七・二%を超える最高のものになろう、こういうことが言われておるわけでございますが、私は、減税政策が盛り込まれておらなかったということについて大変疑問を持っておるわけでございます。消費需要というものを考えていったとき、まず減税対策が必要ではなかったか。これが欠落した理由はどういうことなのか。 それからもう一つは、これから秋にかけまして、今経障企画庁も上半期だけは数字を出しまして、大体二兆円、名目でGNP〇・六ぐらい引き上げるだろう、下半期がこれからの一番の問題でありまして、前倒しを八〇%近くやっていって息切れしてしまっては当初目標四%は大変厳しくなるわけでございまして、当然大型補正の編成という問題も十分に考えていかなくてはならない。私どもは、建設国債を財源にしても大型補正の編成をやるべきであると主張しているわけでございますが、この二点について大蔵大臣はどのようなお考えを持っているかお伺いしたいと思います。
○竹下国務大臣 総合経済対策の中に税制の問題が欠落しておるではないか。この問題につきましては、六十一年度税制のあり方について、いわば根幹に触れるような改革は今税制調査会で審議中だから、ことしは部分的手直し等にとどめる、こういう答申があるわけであります。それに基づいて住宅減税、そして限られたものではございますが、投資減税というものが既に法律として成立させていただいておりますので、この効果というのは改めてそこに特記することもなく、第一次、第二次の経済対策の中に組み込まれておる。基本的には所得税減税問題等は税制調査会、それからもう一つは、いわゆる各党の幹事長。書記長会談の申し合わせというものが別に存在するわけでありますが、それらの結論を得た後行われるべきものであろうと思います。 それから、公共事業の前倒し、これは、最初は定量的に出してみようかと思っていろいろ考えましたが、結局これは、本当は政府が出します数字が間違ったときにいけませんので、今までを上回る、こういう表現にしておるわけであります。建設省などは既に、おれの方は八〇%自信があるぞとか言っていただいておりますけれども、そうしますと下期の問題がどうなもかという問題でございますが、大体そもそも事業費で四・三%仲はしておるわけでございまして、しかもこれが前倒しされ、原燃料が下がってくるということを考えますと相当な効果を上げるのであって、宮地さん、今通ったばかりの段階で、補正予算がどうも必要でございますということは今お答えするわけにはいかない問題であろうと私は考えております。先ほど企画庁から上期の予測等についてのお話を聞かしていただいておりましたが、下期はまた別途いわゆる円高のメリットの方が出てくるであろうことを私は心から期待しておるということでございます。
○宮地委員 この点についてはもう少し時間が必要だと思います。 最後に大蔵大臣に、先ほど来議論されておりましたが、いわゆる財政危機のツケを地方に転嫁していくということは大変大きな問題があるわけでございます。特に、六十年度においても、暫定一年というものが不履行にされまして五千八百億円の削減になり、六十一年度では三カ年の暫定措置、一兆一千七百億円の削減、その中でも国民を小ばかにするようなやり方でたばこ消費税二千四百億円を急速財源にする、ましてや大衆課税によって穴埋めをする。私は先日も自治大臣にお話をしたわけでありますが、そうした財政的な面ももちろんでありますけれども、暫定暫定といって国民をだますような、国民の信義を裏切るような、大蔵省が自治省よりも強いというような関係の中で押し切っていくこういうやり方には国民の間でも、また全国の地方自治体の間にも、大蔵省に対する不信感あるいは不満というものがこのところ年々急激に強まっているのが現状だと思うのです。そういう意味で、これからの財政は、もちろん国の財政も大事でありますけれども、地方の財政も大変に大事でございますし、これから二十一世紀に向かって地方の時代をつくっていくためには地方に活力を与えていかなければならないわけでありまして、そのためには財源的な問題が非常に大事でございます。そういう点で、次期総理を期待される竹下大蔵大臣でございますから、どうか大蔵省におきましても財政上の配分は公平にしていくべきである、そうした立場で私は今後の運営をお願いをしたい。この点について一言、御所見を伺って本日の質問を終わりたいと思います。
○竹下国務大臣 ありがとうございます。国、地方、まさに車の両輪である。なかんずく、地方財源が安定的に安心感を持って、三千三百二十四の関係団体におかれても、それぞれいつも地方財政が安定した中に将来設計を立てられるような配慮は何よりも必要であるというふうに考えております。大蔵省という役所も、大蔵省がけしからぬと言われることも、また行政機構の中ではある意味においては必要性もときには存在するのかななどということを行きつ戻りつ、私の心の中でそういう考えが交錯しながら、毎日を務めておるところでございます。
○宮地委員 終わります。
○西田(司)委員長代理 岡田正勝君。
○岡田(正)委員 ことしは、風が冷たいせいでしょうか、いつになく桜の花が咲いておる期間が少し長いなということをみんなが言っております。 ところで、昨日、一昨日もいい天気でございましたが、両大臣におかれては花見をされましたか。
○竹下国務大臣 新幹線の中、車の中から、ああ桜が咲いているなということだけでございます。
○小沢国務大臣 東京ではほとんど国会の中におりまして、桜も見ておりません。きのう田舎へ帰りましたら、まだ咲いておりませんでした。
○岡田(正)委員 お聞きしますと両大臣もおちおちと桜を見る余裕はないという忙しさはよく理解ができました。ただ、ことしの桜というのはちょっとおかしいなという国民の声があります。例年よりは少し長く咲いておるけれども、どういうものか心なしかことしの桜の花は白っぽいぞとこう言っているのであります。余りごらんになっておらぬと言いますから、白く思いましたかどうかということはお尋ねしても仕方がありませんので、続けさせていただきますが、そのことに関連をしてある人たちは我々を冷やかしてこう言うのであります。中曽根さんの解散をあおる解散風にさらされて代議士諸公の顔色はまさにことしの桜の花の色のようである、こう言って冷やかすのでありますが、さて、現在ただいまのこの政局というものは不安定であるというふうに大蔵大臣はごらんになりますか。自治大臣も同じように。
○竹下国務大臣 私は、国会というのがこういうスケジュールで回転しておりますときには、政局は安定しておるというふうに理解すべきであると思っております。
○小沢国務大臣 野党の皆様の御理解もいただきながら与野党ともに順調に審議もなされておりますし、国会も安定しているものと思います。
○岡田(正)委員 そこで、このごろ金丸さんというのはまさに時の人でございますが、特に両大臣は金丸さんと親しい間柄でございますが、金丸さんの言われておる最近の言葉の中で、政局の安定のためということも解散の大義名分になるかな、こういうことを言って、中曽根さんはもう手をたたいて喜んだ、すばらしくいいことを言ってくれたと言って、金丸さんと中曽根さんはもうまさにびったんこになったような感じです、最近の新聞でございますが。私はそのことを思いまして——我が地方行政委員会等におきましては今週のごときは月曜、火曜、水曜、木曜と毎日なんですよね。こんなに刻苦精励をしておる委員会も珍しいのではないかと思って他の委員会に聞きましたら、他の委員会も同様に、予算は四月四日にどんぴしゃり上がったわ、暫定予算は要らぬわ、無修正で上がったわ、法案はどんどん進んでるわというので、国会の中はまことに円満に議事が進行しておりますのに、政局の安定のためにという大義名分は立つなんというような非常に物騒な解散風を吹かしておりますので、間もなく桜も散ると思います。ちょっと答えにくいかもわかりませんが、金丸さんが政局の安定のためという理由だったら解散の大義名分は立つよ、こういうことをおっしゃっておるのですが、同感でしょうか両大臣いかがでしょうか。
○竹下国務大臣 今、私どもは政府部内におりますので、軽々に論評をすることは差し控えるべきであろうというふうに思っております。国会等がにっちもさっちも動かなくなる状態というものはあるいは政局の不安定と言えるのかなという程度の、常識の範囲を出ないお答えになりました。
○小沢国務大臣 金丸先生は政権与党の幹事長でございますから、幹事長といたしますれば与党の党内の運営とかいろいろ党のことこれあり、より一層安定を望むという心境にあるのかなという感じもいたしております。
○岡田(正)委員 そこでまた話題を変えますが、金丸さんがこういうことをひょこっと言い出したという裏は一体何だろうかというので、国にこの間帰っておりましても相当話題になるのですね。そして大方の諸君が、みな素人でございますが、こうじゃないんだろうかなと言ってうわさをしますのは、とうとう中曽根さんはもう三選はあきらめた。とにかく自民党勢力の躍進のために同日選挙が一番いいと思うから同日選挙をやらせてほしい、政権は禅譲するんだ、三選は断念した、こういうことが金丸さんと中曽根さんの間で合意されたから、急にああいう言い方をし出したんではないかなということが一つ言われております。 そうすると、その次にそれではだれが禅譲を受けるのかな、こういうことになってくるのでありますが、これも大変お答えにくいことだと思いますけれども、議事録なんというのは余り気にしないで楽な気持ちでお答えをいただきたいのですが、選挙民が言うのを私びっくりして聞いたのですが、こういうことを分析しているのですね。竹下大蔵大臣は六十一歳、安倍外務大臣は六十歳、これは同じ年と考えていいだろう、宮澤さんはそれより五つ多くて六十五歳。年齢の上では宮澤さんが一番上でございますが、さて国会というところは当選回数が物を言うところだということになってまいりますと、何といっても竹下さんが一番、十回だ、しかも地方議員の御経験がおありになる。安倍さんは長らく外務大臣やっておるが残念なるかな九回である。宮澤さんは参議院から移ったといえども七回である。ということになってくると、やはりニューリーダーという以上は竹下さんかなあという声が非常に強く出ておるのでありますが、御本人もそういう予感がいたしますか。
○竹下国務大臣 私は自由民主党総裁選挙に立候補した経験もございませんし、また多数の諸君が立候補しろとも言ってくれておりませんので、大体人材山のごとくあるときに数名に限って評価されるほど自分は逸材ではないと思っております。
○岡田(正)委員 大変な御謙遜でございまして、竹下さんに出てもらいたいという声は大変多いんであります。隣におられる自治大臣もその筆頭人でございまして、ひとつしっかり頑張っていただきたいと思います。 さて、先ほどお話があった内容の中でございますけれども、重複しますから中身については申し上げませんが、先々週くらいに日曜日の国会討論会がありましたとき、急激な円高、これに対してどう考えられるかという問題が出たときに、藤尾政調会長さんは、これは明らかに政府の責任であります、なればこそ、そのために困っておられる中小企業の皆さんのためには三千億円という予算の手当てもしておるところでございまして、これからも一生懸命努力をさしていただくつもりでございます、こういうことを言っておりました。このことについて、円高になるきっかけをおつくりになったのはG5の会合に出ていかれた日本の竹下大蔵大臣、こういうことになるわけでありまして、藤尾さんの言ったとおりだ、現在のいわゆる円安から円高になってきたその一連の関係についてはまさしく政府の責任であるというふうに、藤尾さんと同意見でございましょうか。
○竹下国務大臣 基本的には為替相場というのはまさに市場が決めることでございますので、責任ということになりますと、どこかに国定して責任を置くというのは原則からいうとできないことであろうと思います。ただ、九月二十二日のニューヨークでのG5というもので、今のドル高は各国の経済の基本的諸条件を正確に反映しておるとは思えないという合意をした、それがきっかけになったという意味においてはそういう表現もあり得ようかというふうに考えます。
○岡田(正)委員 先ほども御質問がたしかあったと思いますが、これはなかなか言いにくいことでしょうけれども、楽な気持ちで言っていただくとするならば、レートは百八十円ぐらいかな、いや百九十円、まあその辺が妥当だと思うよというふうに、大蔵大臣としてじゃなくて、大蔵大臣が言うたというとえらいことになりますから、もし言っていただけるなら議事録を削除していただくように後で委員長にお願いをしますので、楽な気持ちで、まあ個人的に思えばこの辺がなということがちょっとでも言えませんか。
○竹下国務大臣 いかに個人とはいえ、たまたま今日、日本国大蔵大臣でございますので、為替レートの好ましい水準というようなものは申し上げるわけにはまいりません。
○岡田(正)委員 厚かましいのでありますが、もう一つ答えにくいことをお尋ねをしますが、公定歩合が〇・五、〇一五と下がりましたね。これは日銀のおやりになることでございますけれども、巷間もう一回一%ぐらい思い切って下げなきゃいかぬなというような話も伝わってくるのでございますが、サミット前だ、後だというようなことは別の問題といたしまして、もう一回はやらなきゃいかぬなというふうに日銀総裁の方から内々御相談があれば、うん、それはやった方がよかろう、こういうお答えをなさるおつもりですか、
○竹下国務大臣 これはやはり基本的に日本銀行で判断されることでございますから、適切な判断をされるであろうというふうに私は静観をしておる。ただ、恐らく岡田先生、どうせそれは原則的に預貯金金利に連動したり、そうなると大蔵大臣が今度は金利調整の発議をしなければなりませんので、そういうことは当然その段階でやらなければならぬことだろう。 ただ、今ちょっと感じましたことは、今、普通預金の金利が〇・五でございます。仮に先生の一%が完全連動すれば預け賃を出して預けておるというような状態になるということを、今お話を聞きながらちょっと感じたというだけでございます。
○岡田(正)委員 車ほどさように、もう普通預金の金利におきましては〇・五%でございまして、一%下げるなんていったら今度預け賃が要る。どこかの外国の銀行みたいになっちゃいますので、マルコスさんも相当預けているようでありますが、とにかく逆金利を出さなければいかぬというようなこともあり得ると思います。恐らくそんなばかなことはないでしょう。何ぼ下がっても〇・五が〇・二%くらいに下がる、ちょっと色をつけるという程度になるのでありましょうが、問題は、預金金利がどんどん下がっていくことによりまして実は、最低生活と申し上げては大変失礼だと思いますけれども、年金なんかを主体にして、それと自分の持っておる貯金、約一千万円とかというようなものの金利を当てにして生活をしていらっしゃる人、この方たちは、自分の今持っている一千万円か千二百万円ぐらいのなけなしの貯金というものは、元金に手をつけたくないな、できるだけその金利で生活をしていこう、それプラス年金でやっていこう、これで生活設計を立てていらっしゃるのですね。これが前回の〇・五、〇・五というあれからいきますと、何年物定期預金はありませんから、せいぜい一年定期ぐらいでしょう。そうすると一年もたてば一%下がっていきますので、千二百万円預金をしていらっしゃる方でも月に一万円下がるのですね。そうすると御夫婦合わせて月に十三万か四万で生活をしていらっしゃるような方々にとりましては月一万円の減額というのは大変にこたえるのですよ。非常に四苦八苦していらっしゃいます。これから先私どもはどうなるのでしょうかという心配をしていらっしゃることもお聞きになっていらっしゃると思うのです。そこで、このようないわゆる社会の底辺にあえいでいらっしゃる方々に対して今後どんな対策があるのでしょうか。三千億円の中小企業者に対するいわゆる事業転換資金の援助というのは具体的に予算にも法律にも出ております。だが、こういう社会の底辺にあえいで、もう本当に毎日をどうして食べていこうかと懸命になっておる、できるだけ生活保護なんかに頼らないで、お国に迷惑をかけないで何とか自分の力で生きていこうとして最後の余生を送っていらっしゃる方々に対して、どういう対策が政府としてあるのであろうかということについてお答えをいただきたいと思います。
○竹下国務大臣 一つは年金問題ということになりますとスライド、そしていま一つはいわば円高基調におけるいわゆる物価の値下がり、こういうような問題が自然に働く一つの要素であります。それからいま一つは、いわゆる郵貯の中の福祉定期というのがあった、今見ましたらちょうど銀行局おりませんので、もし間違えてはいかぬと思いまして、それがあったという事実だけを申し上げておきます。
○岡田(正)委員 これは大蔵大臣に特に希望をいたしておきますが、なるほど、今お答えがありましたように年金のスライドは確かにございます。それから物価が安定をしておる。それで肉なんかにいたしましても、まあ気持ちだけ、月に一回か二回安売りをするというようなことがあります。それから福祉定期の問題もございます。しかしながら、それでその最低の生活を保って、できるだけお国や地方に迷惑をかけぬように、生活保護者にだけはなりたくない、とにかく頑張ろうと言って頑張っておられる人たちのこともひとつこれから十分配慮をいただきますように、この際ぜひお願いしておきたいと思うのであります。 時間がわずかになりましたのでいま一つお尋ねいたしますけれども、これは九日に、大蔵大臣お見えになりませんでしたのでいたし力なく江崎さんの方に御質問をしたのでございますが、昨年度に引き続きまして地方への補助率を一律に引き下げた基本的な理由は何でございましょうかということを聞きたいのです。そのときに、一律に引き下げだというのは抵抗があります、一律ではありません、ばらばらに下げたのです。それでは大幅に下げた、この方がいいかと言ったら、その方がいいと思います、こういう御答弁でありました。大蔵大臣はどう思われますか。
○竹下国務大臣 やはり先生に去年も御議論を賜りましたように、去年は一律だったと思います。多少の違いはあっても、アバウト一割カット。だから一年間かかってあるべき姿を勉強しますから一年間の暫定にしました。今度はその後検討会等が持たれて、いわゆる一律論でなく事務事業のあり方、費用負担のあり方というところから御議論を賜ったという意味においては、私はいわゆる昨年のようなアバウト一律カットの暫定というのとは基本的に性格が違うんではなかろうかというふうに思っております。 それから検討会の問題で、私も考え方としては税でも何でもいわば単純明快の方がいい。したがって十分の何ぼというようなのをやめて二分の一をすべて基準とし、それを突き出るものは三分の一とし、それにかなわないものは三分の一とするというようなのは、私はかなりの論理性があるなど思って実は報告を承っておったところでございます。
○岡田(正)委員 それでは、一番最後の質問にさせていただきますが、今回の補助率のカットというのが三年間の暫定措置だとされていますね。これに対しまして、先ほどの質疑を聞いておりますと、再建期間中はとした方がいいんじゃないのかなという声もあったけれども、とりあえず三年にしたというお答えを聞きました。私の聞き違いかわかりませんが。そうすると三年と五年との違いでございますが、そこで気になりますので、三年にした、いわゆる暫定期間中というんなら提案の理由がはっきりするのですが、それを三年にしたというのは一体どういう理由で三年になったのでしょうか。
○竹下国務大臣 ここのところが単純明快な、三という数字のいわゆる理論構築が非常に難しいところでございます。私の頭の中で一つ最初考えたのが、いわゆる財政再建期間という、すなわち昭和六十五年ということが念頭にあったことは事実であります。が、やはり考えてみますと、少なくとも生活保護に対しては両論併記で、まさに暫定という形で去年どおりというので十分の七というものをとらしていただいておるということが一つ。 それからもう一つは、この秋答申をちょうだいしますと税法改正があって六十二年から動くでございましょう。しかし、仮にその中に一月一日実施とか十月一日実施とか、間々税制であることでございますね。それが本当に平年度いっぱいきくようになるというともう六十二年ということを考えざるを得ないのかな。そういうことを考えてやはりこの際三年というのがお願いできる妥当な線かなという結論に達したわけでございますから、三年であらねばならぬ理屈は那辺にあるやと言われますと、降参、こういうことになります。
○岡田(正)委員 時間が来ましたからこれをもってやめさせていただきますが、最後に希望だけ申し上げておきたいと思います。 竹下さんも地方議会の御経験がありまして大変なベテランでございますが、私も地方議会に二十八年の経験を持っております。同じ仲間でございますからよくおわかりのことと思いますが、今一部地方で誤解をされておりますのは、どうも大蔵省というのは、地方財政は裕福である、いわゆる地方富裕論というのが大蔵省に根強くあるのではないだろうか。そのために地方財政がとかく目のかたきにされて抑えつけられる。それが同じ同志の小沢先生が自治大臣で地方を預かるのでありますから、むごいことをしなさるなあ、こういう声があるのであります。余り財政的にきゅっきゅっ締めていきますとやはり私は、これは余分な話かもわかりませんが、次の総理・総裁をねらうとき国民の声がいかがかなという心配もしておるのでありまして、今後、うん、さすがわかる、地方の経験をされた竹下さんだけあるわいといって、いいところをひとつ何かのチャンスで見せていただくようにしていただきたい。これは、ひいきをしております者の声として申し上げまして、私の質問を終わらしていただきます。ありがとうございました。
○西田(司)委員長代理 経塚幸夫君。
○経塚委員 最初に、三年間の当面の措置についてお尋ねをしておきたいと思います。 大蔵大臣はもうバンザイと言われたのをさらにお尋ねするというのは武士の情けに反するかもわかりませんが、どうもやはり聞いておりますとその疑念が解けませんのでお尋ねをしたいわけです。 最初に自治大臣にお尋ねしたいんですが、この三年間の間に見直しということなんですが、これは生活保護についてはなるほど十分の八か三分の二かで検討委員会では両論併記になっておりますから、これは三年間の間にどちらをとるのか別なのをとるのかこれはわかります。しかし、児童、老人、障害者、精薄ですね、この福祉関係についても三年の間にもう一回再検討という対象に入れておられるのですか。
○小沢国務大臣 ただいま先生の御指摘になりました点につきましては、これは一応事務事業の見直し等も行いながら費用負担のあり方を決めたものである、そのように解釈いたしております。そのほかの同じ社会保障関係の中とかにつぎましては、これからまだまだ生活保護ばかりでなくて見直していかなければならないというものが含まれておると考えております。
○経塚委員 そうしますと、この経常費の社会福祉関係では生活保護が検討課題として残っておる、老人、児童、障害者、精薄についてはもうこれで検討する必要はない、それでそれ以外になお社会福祉関係で検討するものがあれば検討の対象に三年間する、こう解釈してよろしいんですか。
○小沢国務大臣 その四つの中で、一応の結論を得ておるものと思いますけれども、もちろんその中で今回事務事業の見直しを行って、なおかつ、現実にやはりここはもっとこうした方がいいというような点もあるかもしれません。しかしながら、一応の地方と国のその事務事業の見直し権限の問題等も結論を得たというふうに考えておりますし、したがって、主としてそれ以外の問題等についてこれからさらに詰めていくということではないかと思います。 〔西田(司)委員長代理退席、委員長着席〕
○経塚委員 大蔵大臣にお尋ねをいたしますが、今自治大臣の御答弁では基本的にはもう生活保護、これは検討課題で、あとの四つの問題は大体決着がついている。それで、それ以外の問題でなお検討の余地があるものが出てくるとすればこれは検討の対象にする。しかし四つの問題もなお場合によっては検討の含みがあるやにもちょっと受け取れる御答弁なんですがね。ちょっとその点、大蔵大臣はどう御判断なさっているんですか。
○竹下国務大臣 社会福祉の点については、身近な問題はアバウト二分の一というようなことでおおむねのコンセンサスができて、そして生活保護の問題については両論併記になった、こういうことでございますので、大きな変化がない限り三年間というのはこういうことであろうというふうに思っております。ただ、私も専門家でないからよくわかりませんが、この問題は内部で一つ一つの新しい議論が出て変化が生ずる場合が皆無とは言えないかな、こういう感じを持っております。 一つ一つの、保育所をどうするとかいろいろな問題につきましては、一応議論をいただいてコンセンサスができておるというふうには理解をさせていただいております。
○経塚委員 基本的には、その四つの問題は三年後も動かさないというふうに受け取れるかと思うと、含みを何かちょっと残しておりますので、これはどうも気になるわけですよ。 去年、大蔵大臣にお尋ねしたときに、六十年度のこの措置は一年限りと言うておるけれども、片方では恒久化するという意味のことをおっしゃっているのじゃないかと私お尋ねしましたら、大蔵大臣はこうお答えになったのですね。いや、これを恒久化するというのではない、一年かけて論議をして、出た結論を恒久化いたします。そしたら、一年かけて論議をして出た結論を恒久化かと思ったら、今度は三年の措置、こうきておるわけです。それで、私、お尋ねしておりまんねん。一年かけて論議をした結論を恒久化すると言うた話は、一体どこへ行ってしもうたんかいなと。そしたら、これ、三年間と言うておりますから、三年間ということの中で、生活保護は両論併記だからわかりますけれども、この四つはもう動かさぬということなのか、これも場合によっては状況の変化で動くということもあり得るのかあるいは、それはもう動かさぬけれども別の課題がまた出てきて、別の対象は三年論議をするのか、ここをちょっとはっきりしておいておくんなはれ。そうやないと、三年先になったらまた同じようなことを繰り返さなければならぬことになりますので。
○竹下国務大臣 非常に正確に理解していただいておりまして、ありがとうございます。 一年限りでもと戻しじゃないかということだけは僕も注意して申しまして、アバウト一割の一律削減だが、これは一年かけてほんまものをつくりますさかいに、したがって、これについては一年間の暫定ですよ。それで勉強したわけですね。勉強して、それは、おっしゃるように、可能な限り安定したものがいいに決まっております。いわゆる恒久化したものがいい、お互いが先のことの計画も立てやすい。が、しかし、私の頭にありましたのは、地方財政、地方と国のいわば費用負担のあり方とかあるいは財政関係に変化が生ずるかもしらぬ、それでやはり財政再建期間中五年でお願いしてみようかなと実は思ったことは事実でございます。しかし、一方、両論併記の問題があったことも大きな要素でありますし、もう一つは、税制改正のことを考えますと、まあ六十三年ぐらいにしますと、税制改正との平仄も大体合ってくるなということで、三年とさせていただいたわけでございます。 だから、いわば税源配分とかいろいろな変化があった場合は、当然また考え直さなければならぬこともあるでございましようが、大筋、現状におきましては、現在の制度、施策のもとにおいては、一応のコンセンサスをいただいた問題はそのまま続いていくんだろうな、こういう印象は持っております。
○経塚委員 そうしますと、老人、児童、身体障害者、精神障害者、この四項目は、基本的には一年かけて論議をして負担割合を決めたわけでありますから、ほぼ三年後も続くと想定をされる。 そこで、大蔵大臣、この六十年度のカットのときには、一律カットで何事だ、それは国の財政負担の地方へのツケ回しにすぎぬじゃないかと地方が反発をされた。そこで、わかりました、それじゃ一年かけて論議いたしましょう。この一年かけて論議するのは、単なる国の財政のツケ回しじゃございませんよ、国と地方のいわゆる機能分担、負担割合を決めるということであって、財政主導じゃございません、事務再配分の問題が主導なんだ、こう確かにその趣旨のことをおっしゃってきたと思うのです。 今の大蔵大臣の御答弁を聞きますと、税財政などの事情で大きな変化がある場合には云々ということをおっしゃった。私は、これは問題だと思うのですね。少なくとも国と地方の機能、役割分担が先行されて、それでお決めになったことならば、財政上の事情でまたこれが覆ってくるということになりますと、六十年度の批判を受けたことが何ら生かされておらない、そういう結果になるんじゃないか。だから、国庫負担金、補助金のカットは地方へのツケ回しじゃないですよ、地方の自律性強化だとか機能、役割分担だとか幾らおっしゃいましても、結果的には財政主導の機能分担であり、財政主導の負担割合の変更にすぎぬのじゃないか、こういう危惧を持たざるを得ないと思うのですよ。 ですから、あくまでも財政主導なのかいや、そうじゃない、国と地方の役割分担を明確にするということが主導なのか。それが主導であるならば、この四つは動かしません、もう一年かけて論議をしてこういう割合になったのだからという結論になるのじゃないですか。
○竹下国務大臣 私も思い出しましてちょっと聞いてみたら、例えば従来の負担率を上げたもの、在宅福祉施策の補助率は上がっております。したがって、そういうもろもろの役割分担の中で議論されたから、私は、これで大体恒久化と申しますか変えるようなことはないであろうというふうに思っております。 四つの問題とおっしゃいましたが、四つの一つ一つについて申し上げるだけの知識を私、持ち合わせておりませんが、ただ私が言っておりますのは、財政主導というよりも、仮に税制改正で税源配分なんかが変わったといたします、そういう場合にはあるいはあり得るのかな。だから、全くありませんというわけにもまいらぬだろうと思ったわけでございます。
○経塚委員 四つの項目については、機能分担を一年かけて論議をした結果だ、だから基本的には変えることはあり得ないだろう、——こういう御答弁でございますが、それならなおのこと、私は、これは撤回をしていただかないと、これを恒久化されては困ります、——こういう結論になるわけでございます。この事務のいわゆる権限移譲の問題につきましては、いずれ団体委任事務化の問題のときに論議をさせていただきたいと思いますが、これを恒久化されたら地方は大変困りますということを申し上げておきます。 時間の関係もございますので、次に税の問題についてちょっとお尋ねをしたいわけでありますが、税務局長、住民税と所得税の課税最低限が違いますね。この理由についてちょっと簡単に御説明いただけますか。
○矢野政府委員 御指摘のとおり所得税と住民税の課税最低限が異なるわけでございますが、これはいわゆる三控除の額が国税に比べて住民税の場合、地方税の場合には低くなっておるということから来るものでございます。 その理由といたしましては、やはり住民税は地方税の根幹をなすものでございますので、できるだけその能力に応じつつも一広く御負担をいただくという趣旨から、地方税におきましては所得税よりも低い控除を適用しておるというのが理由でございます。
○経塚委員 地方税の場合は、能力に応じつつも、広く行政サービスを受けることに対して負担を分任させる。こういう観点から、課税最低限については所得税と地方税との違いが生まれてきておる。こういうことになりますと、企業、特に大きな企業、あるいは資産家の中でも大きな資産家、こういう対象が特別に優遇措置を受けておるということについては地方税への影響を当然遮断すべきじゃないかというふうに私は考えておるのです。これは政策上の優遇措置をいろいろとっておるとは思うのですけれども、個人住民の場合はそういう措置は負担分任の原則でほとんどといっていいほど配慮されないわけでありますから、そうするとなぜ大きな企業だとか大資産家の場合はこれが適用されなければならないのかという点で疑問に思っております。 これは二つございます。一つは欠損法人の場合でありますが、前回もお尋ねをいたしましたが、大阪の例でいきますと資本金百億以上の欠損法人が四十五社あるのです。こういうのがいずれも法人均等割でしょう。それから、これは不公平税制をただす会の試算でありますが、各種引当金、各種準備金、それから利子所得特例の悪用といえば言い過ぎかもわかりませんが、一応不正利用というふうにしておきましょう、こういうものを合わせますと、これを正せば個人住民税で二千八百八十億、法人税で三千百二十八億、法人事業税で二千八百三十八億、合わせて八千八百五十六億税収が可能になるではないか、こういう試算がございます。それから、これも一つの試算でありますが、トヨタ自動車の場合は内部留保が二兆二百八十五億でありますが、一人当たり三千四百十一万なのですね。果たしてこれほどの、一人三千万を超す内部留保が必要なのかどうなのか。それから電機関係を見ますと、松下電器の場合は一兆四百七十一億でありますが、これも一人当たり内部留保が二千六百七十八万なのですね。こういうようなものに仮に適正に課税をするとすれば、事業税、住民税合わせましてトヨタで八百二十四億、松下で四百四十九億、こういう試算も出ておるわけでありますが、この点は大蔵大臣、自治大臣とのようにお考えでしょうか。私は少なくとも負担の公平、負担分任という観点から考えるならば、地方税への優遇措置の影響は遮断すべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○竹下国務大臣 これは専門家でございませんので、あるいは正確なお答えにならないかもしれませんが、いわゆる利潤追求の企業法人そのものを是認した場合には各種法定準備金等現行制度が妥当ではなかろうか。いわゆる法人企業悪という立場に立った場合は別の論理が成り立つと思いますが、今日の企業法人の存在そのものが是認され、各種法定準備金、積立金等がある限りにおいては現行制度が妥当なものであろうと考えます。
○小沢国務大臣 この点につきましては、いわゆる地方行政と全然関係のない、あるいは整合性のないものにつきましては、先生も御承知のようにその影響を遮断しているものもあるわけでございます。これはいろいろ法人としての目的等々あると思いますけれども、そういったものにつきましては、特に地方税の観点からいえば、特別な措置になっておるものにつきましても、地方行政という観点からこれは常に関心を持ちながら見ていかなければならないものであるとは考えております。
○経塚委員 時間が参りましたので終わりますが、大蔵大臣、何も企業を悪という目で見るとかそういうことじゃないのですよ。例えば貸倒引当金にしましても、製造業の場合は実際の支出は千分の三なんですよ。それから、退職引当金にしましても、実際に支出をされました退職金の六ないし七倍内部留保しているわけです。だから、事実上は利益隠しになっておるのではないかというのが私の持論なんですよ。そういう角度から見るならば、内部留保は内部留保として認めるにしましても、どの程度のものを許容すべきかということについては検討の余地があるのではないかという考えでございますから、よろしくその点は改めてまた御検討いただくことをお願いいたしまして、質問を終わらしていただきます。
○福島委員長 これにて大蔵大臣に対する質疑は終了いたしました。 次回は、明十五日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十六分散会