商工委員会運輸委員会逓信委員会建設委員会連合審査会 第1号
- 発言数
- 140 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1986/04/14
会議録
○野田委員長 これより商工委員会運輸委員会逓信委員会建設委員会連合審査会を開会いたします。 先例によりまして、私が委員長の職務を行います。 内閣提出、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案を議題といたします。 本案の趣旨の説明につきましては、これを省略し、お手元に配付いたしてあります資料をもって説明にかえさせていただきますので、御了承願います。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。上野建一君。
○上野委員 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案、大変長い題名の法律でございますが、具体的な問題に入る前に、まず、民間活力ということについて私どもはちょっと疑問がございます。 私は建設委員会に属しておりますので、江藤建設大臣には既にいろいろな議論をいただいておりますが、どうも東京湾横断道にいたしましても、民活の目玉だ、こう言っておりますが、実際は民の方はわずかしか力を出さない、具体的には金の面でも大したことはない。逆に、わずかな民の力を出すことによって国の方、官の方をむしろ動かして新たな利潤を追求する、こういう傾向にあるというふうに私どもは判断をいたすわけであります。その意味でまずこの問題が、民間活力と言いながら、これから国でやるいろいろな施策が実は地方自治体に対する大変な負担になってくる、これが事実として存在するわけであります。地方自治法の第一条には、「地方公共団体の健全な発達を保障することを目的とする。」こう明確にされております。そして地方財政法には、これは第二条の二項になりますが、「国は、地方財政の自主的な且つ健全な運営を助長することに努め、いやしくもその自律性をそこない、又は地方公共団体に負担を転嫁するような施策を打ってはならない。」こう明確にされておるところであります。 そこで、最初にお伺いしたいのは、自治省にもきょう出席をお願いしてありますが、どうも一貫した民活で、東京湾横断道が目玉とするならこの方は何になるのか知りませんが、いわば国際的ないろいろな会議場とか展示場をつくらせることも含まれております。私は千葉県の出身で、千葉県はこの二つともつくろうとしているようでありますが、その意味で、地方自治体に財政的な負担が出されてくることについて自治省は一体どういうふうに考えているのか。地方自治法、地方財政法にも私は明らかに反していると思うけれども、その点についてはどう考えるか、お伺いをいたします。
○鶴岡説明員 お答え申し上げます。 現在の非常に厳しい財政環境のもとで内需拡大の要請にこたえる意味もありまして、また地域経済社会の活性化を図る上で、民間活力を活用することは地方においても必要であると考えております。この場合に、地方団体が民間の行う事業にどのように参加するか、あるいはどの程度の財政負担をするか等の問題は、当該事業の公共性や事業効果等を十分検討の上、地方団体が自主的に判断して決定する事柄であろう、そういうふうに考えております。
○上野委員 地方自治体が考えると言うけれども、事実もう東京湾横断道でも、六百億の出資金の中で二百億は地方自治体が出すということになっているのですね。それは形の上では自主的に出せ、こういうことでしょうけれども、これは割り当てにならざるを得ない。だれが考えたって、国から言われて拒否できるほど今地方自治体は強くないです。そういう形で負担がいく。今問題になっているこの法案についても、具体的に仕事を始めると負担が多くなる、こういうことになります。 特に千葉県などは、展示場は県がつくると言っているのです。しかも、それには三百億の金がかかる。これは県が全部やると言っているのです。それで民活は何かというと国際会議場の方、これが百億なんですね。だから民活を活用する方は百億、そして県が直接これとの関連でやる仕事が三百億、三倍なんです。これで地方自治体に負担にならないかということを私は今お聞きしておるわけで、これだけの負担をかけることになるそういう法律をつくっていいのですか。地方財政法には、そういうことをやってはいかぬ、「いやしくも」と書いてある。「いやしくも」というのは、いささかもそういうことになってはいかぬということと同じだと思うのだけれども、これはどうですか。それをやらせた場合に、自治省はどういう財源的な裏づけをなさるつもりですか。
○鶴岡説明員 具体的に千葉県でどういうプロジェクトが行われておりますか、私どもよく承知しておりませんが、いずれにしましても、地方団体が自主的に議会に諮り、判断をしてやっていく事柄であろうというふうに考えております。 なお、今回のこの法律等に関連しまして、地方団体がある程度出資等を行う場合につきましての財源のあり方につきましては、当該出資の目的であるとか団体の財政事情等を踏まえながら、今後個別に検討してまいりたいというふうに考えております。
○上野委員 財源的な裏づけは、具体的にはどういうふうにしようとするのですか。聞いたことにもっとはっきり答えてもらわぬと、我々は時間がないのですから。それと、あなたは、どういうことをやっているか知らないと言ってはまずいんじゃないですかね。自治省から派遣されている役人がいっぱい県にも市にも来ているのですよ。それでまたすぐ帰ってきているのです。帰ってきている数だけで相当多いですよ。
○野田委員長 鶴岡室長、簡潔、丁寧に答えてください。
○鶴岡説明員 一般的にどういう事業をやるかということだと思いますが、通常、例えば出資の場合でありますれば、地方債、単独事業債というものが私ども財源措置として考えていることでございます。なお、直接地方団体がみずから建設事業をやる場合につきましては、現在の地方債計画上の適債事業に該当するものは、それぞれその項目ごとに地方債を許可してまいりたいというふうに考えております。
○上野委員 これはもう明らかに地方財政法違反だと私は思いますが、これをやっていると時間がなくなりますので……。 渡辺通産大臣、実は、こういうようにこの仕事というのは地方自治体に負担がかなりかかるのです。財政計画は御存じだと思うのですが、例えば東京湾横断道の問題なども六百億の出資金のうち二百億、民間と同じだけ地方自治体が金を出すのですね。これはその限りでは民間と平等でしょう。しかし、そういう大変な犠牲を負って地方自治体が本来国の仕事であるものをやらせられる、こういうことであります。 そこで、きょう、特に渡辺大臣には初めて私は質問を申し上げるわけですが、今、フィリピンのマルコス疑惑というのが大変問題になって、特別委員会もつくられています。私はその委員会についてのことを言うわけじゃありませんが、もしこのマルコス疑惑に関係のある会社が明らかになった場合には、国なり地方自治体がこれだけ真剣に取り組んでいるということであるなら、民活関係の出資会社とか、その他いわゆる民活の中からそういう疑惑を受けた会社は外すべきだと思いますが、大臣はどうお考えでしょうか。
○福川政府委員 ただいま御指摘の点でございますが、これはもちろん、マルコス疑惑の解明がどういうふうに行われるかということでございます。それで、この事業についてそういう企業を入れるべきかどうかという問題については、それぞれの事業の目的とそれぞれ関与された疑惑との関係で考えるべきでございまして、今一概に入れる、入れないという点を御答弁申し上げる状況にない点を御理解賜りたいと思います。
○上野委員 僕はあなたに聞いたのじゃない、大臣に聞いているのです。 それから、建設大臣にお伺いしたいのですけれども、建設事業で一兆一千五百億の横断道、これもやり始めますと後でいろいろな問題が出てきますが、これは、やはり建設省の関係でも民活の中に入れるのはまずいだろうと思うのですが、渡辺大臣に続いて建設大臣にも答弁いただきたい、こう思います。
○渡辺国務大臣 マルコス疑惑、疑惑と言っているのですが、中身はよくわかりませんで、マルコスに取られたのか差し上げたのか、そこらのところがわからない。したがって、どういうような処分をするかも実態がわからないと今のところ何とも答えられない。よく市町村で建設会社等の汚職事件などがある場合ありますね。しかし、市町村で汚職事件があったから県で入札に入れないとか、国では入札に入れないとかいうようなことをやっているのかどうか。そういう点は、違法行為があって罰せられることになれば、その時点でほかとの権衡も考えて処置すべきものだと思います。
○江藤国務大臣 日本は、フィリピンと比べて、法治国家としてはまさに完成されつつある近代国家だと私は思っております。フィリピンは日本と比べると必ずしもそうではないような気がいたします。したがって、疑惑ということはどういうことかわかりませんが、この種のことが起こりますといろいろなことが言われますから、どこでだれが冤罪をこうむるやらわかりませんわけで、私どもがいろいろな行政の対象として物を考えるときには、日本の国内法に触れて刑事責任を問われるようになった場合には、建設省は建設省として今後の行政がとるべき方針の中には十分そういうことは検討していく、処置をしていくということですが、ただ単なる何かわけのわからぬうわさとかなんとかで一概に律することはできないと思っています。
○上野委員 もちろん、疑惑に関連してその内容が明らかになった場合のことを私は言っているので、疑わしきは罰せずということはありますが、そのことを言っているわけじゃない。したがって、その点は今建設大臣は、そういうことになったらちゃんとやると。これは地方自治体でも、例えば埼玉で何かあった場合でも千葉県では入札から排除したりしていますから、そういう意味では関連が当然出てくる、こういうことで建設大臣の方はお話しになったと思うのですが、ただ、渡辺通産大臣には、やはりこれは今みたいに問題が明確になったら、リベートを取っているとかリベートを渡しているとか、これが自分のところでやったのならいいのですけれども、国の経済援助あるいはいろいろな形での借款とか何かの中でそういうことが行われたとすれば、これは当然、国と地方自治体も一緒になってやるような仕事にそういう会社を入れるわけにはいかぬのじゃないでしょうか。明らかになった場合ですよ、明らかにこれは悪いことだとなったときの話を私はしているのですが、大臣、どうでしょう。
○渡辺国務大臣 私はここで何回もお答えをしているのですが、どういうことなのかさっぱり私にはわからぬわけですよ。要するにフィリピン国内の問題であって、日本国はフィリピン政府にお金を貸したわけですから、こういうことをやりますというのでフィリピン政府に貸したわけですから、フィリピン政府がどういう業者をどういうふうに指名をしてどうやるかは日本国は全く関係がないのであって、それはフィリピン政府がやっている問題ですから、フィリピンの中でフィリピンの法律に照らしてどんな御処分なりともおやりになるのが正しい、私はそう思っております。
○上野委員 いや、日本が関係した場合ですよ。日本が関連してきて……
○渡辺国務大臣 還元なんて、日本に還元したなんて話はどこからも出ていませんよ。(上野委員「いや、だからそうなった場合には」と呼ぶ)そういう仮定の、全く考えられない問題について私は答弁することはできません。
○上野委員 何もフィリピンでどうこうというのでなくて、そのフィリピンとの関連で日本の企業が日本の法律に触れるような状態になったらどうなるかと言っているのですよ。これは今までの常識に照らして民活から外すというのは当然でしょう。
○渡辺国務大臣 それは事態がそういうようなことになって、一般論で言えば日本の法律によって処罰を受けるという事態になれば、それは前例がいっぱいあることですから、その前例に照らして処置をするというのは当然でしょう。
○上野委員 次に、この民活の中でいろいろなところが出資をするようになっております。私は余りよその場合はわかりませんが、今度の民活で出されているいろいろな事業が至るところで競合しているのですね。例えば、展示場なんかでも国際会議場と一体になっているところもありますから数多くなるのでしょうけれども、千葉県では幕張メッセというのでやる。それから、東京が今の都庁の跡を利用してやると考えておるようですし、埼玉は大宮の国鉄の工場跡地を考えているようです。さらに横浜がやりますね、大阪ではもう始まっている、こういうことでこの事業が次々と行われる。これは民間でそれぞれが競争してやる分には構わないわけですけれども、このように国と地方自治体が直接関係してきていますから、これは民活といえども実は国の方、県の方、市や何かの方のかかわりが深い、こうなります。そうすると、採算がとれないような、あっちこっちでやるような形というのはどう考えてもまずいと思いますが、今あっちこっちでやっておることについて、通産大臣どうでしょうか。これは順位か何かつけてやるのでしょうか、それとも、それぞれやる分には構わない、それぞれやったのを見てこれに対応していくんだということでしょうか、そこのところをお伺いします。
○福川政府委員 幾つかのプロジェクトが出てきて競合して、将来の需要規模を上回るような形の供給になるということは、おっしゃるように好ましくないと思っております。もちろん、これは地元の地方公共団体あるいは地元の経済界が一体となって進むわけで、主体が民間でやるということですから、これはおっしゃるように収益性ということが非常に重要になりまして、この収益性の判断の中で需要と供給の関係は十分検討されるべき問題であると思っております。私どもももちろん、それぞれの目的に違いがあって特色が生かせればやっていけると思いますが、そうでない場合には、認定の段階で、果たして収益性があるかないかという点は十分考える必要があると思っております。もとより適正な配置ということが重要でございまして、そういう点では、地方公共団体あるいはまた地元経済界の計画の収益性あるいは確実性という点については十分配慮して、今後の認定、運用に当たりたいと考えます。
○上野委員 そうすると、せっかく名前を挙げましたから千葉県のことを聞きますが、三百億を出してやる展示場、これは採算が合うのですか、合うという見通しですか。
○福川政府委員 国際見本市関係は、御承知のように従来、東京晴海がございますが、世界的にこういった見本市の将来については、大変需要が多く見込まれるものと思っております。また、日本のこういった施設が足りないという点が日本へのマーケットアクセスの上でも問題だというような御指摘が諸外国からもございます。御指摘のように、東京あるいは横浜でも類似の計画があるいはあるかというふうに思っておりますが、今ここで三百億を投資することの採算が立つかどうか、こういう問題につきましては、今後より具体的になった段階で私どもとしても考えてまいりたいと思います。これは、地方公共団体あるいは地元経済界が打って一丸となってこの計画を強く推進をし、その辺はいろいろとフィージビリティースタディーをやっておられるわけでございまして、私どもとして今すぐこれをいいとか悪いとか言うのは、もっと法律ができました暁に運用の段階で精査いたしたいと思いますが、一般的に申せば、こういった見本市の需要は関東周辺にはかなりあるというふうに考えております。
○上野委員 そうすると、横浜にもできる、それから晴海もやがては本格的に改造するそうですね。それから東京が国際会議場中心でしょうけれどもやる、埼玉がやる、こういうことになっても採算は合いますか。
○福川政府委員 確かに、関東周辺では千葉の幕張メッセあるいは横浜のみなとみらい21、これあたりはかなり計画が具体的に進んでおるようでございます。東京の計画がどういうふうになりますか、まだ具体的な内容まで私どもは承知をいたしておりませんが、それぞれ横浜の計画あるいは今御指摘の埼玉の計画、この辺はまだ十分固まったわけでもございませんし、また幕張計画も、今後具体的なフィージビリティースタディーがより精細に行われて計画の認定という段階に来ると思います。私どもとして、今この全体がすぐ成り立つかどうかという点についてはまだ判断すべき材料はございませんが、今後それぞれの計画が進んでいきます上で、私どもとしても十分その需給関係を見た上で、それぞれ認定についての判断を関係省庁ともども努力してまいりたいと思います。
○上野委員 そうしますと、今の答弁の中でわかったことは、いろいろあちこちで計画を立てているけれども採算性についてはまだわからない、こういうことになりますね。そうすると、この法律は一体どういう役割を果たすことになりますか。今やっていることを全部総合的に検討して、個々のものも検討した上で開発銀行の出資とか、あるいはそのほかのいろいろな援助をする、こういうことになりますか。
○福川政府委員 この法律は、いわゆる特定施設の種類ごとに基本指針を定めて、それに即して判断をし、それで認定を得た場合には税制上あるいはその他の助成措置が得られる、こういうことでございます。もとよりこれは民間の活力を発揮していこうということでございますから、特に私どもの方で優先順位を全体でつけるという形ではなくて、基本指針に即して判断をいたしていくわけでございますが、恐らくそれで認定申請が出てまいりますときには、それぞれの事業主体において収益性があるかないか、こういう点は十分検討されるわけでございまして、その点は私どもとしても判断の重要な材料にしたい、かように考えております。
○上野委員 先ほどちょっと自治体の財政問題を申し上げましたが、実は今、第三セクターとかというのが盛んにはやっていまして、鉄道にも金を出さなければならぬ、例えば千葉県の場合は横断道にも金を出さなければならぬ、今度幕張メッセでまたやる。特に、幕張メッセなんかは地方自治体の出資する仕事としてはちょっと今までにない、外れていると私は思うのですよ。かなり枠を広げた、本来民間会社が独自にやる仕事だと思うのです。それに県が三百億も金をつぎ込んで建てる、敷地は埋立地をそのまま提供する、こういう形になりますから、これがもし失敗しますと大変なことになるのですよ。その責任はどこで持つのでしょうか。これは地方自治体ですか、それともそれを指導した通産省で責任持ってくれるのですか。そこのところはどうなんでしょうか。
○福川政府委員 これはもとより民間事業者の能力を活用しようということで、民間の資金力あるいは経営的な経験を生かしてこういった事業を民間の事業として定着させていく、そのための呼び水であるということでございます。今御指摘のように、地方公共団体がこれについてどのような形で出していくかということと絡んでの御質問でございますが、もとよりこれについては事業者がイニシアチブをとってやっていく問題でございます。私どもとしてももちろん認定をする問題でございますが、一義的にはそういった民間の事業者の判断が優先されるわけでございます。そういった事業者の判断に関して、それについて関係省庁で判断をいたしまして、そういった事業計画が適切に行われるかどうか、また行われるとなれば、そこについては個々の助成措置が得られるということでございます。これは本来、特定の規制とか許可という問題ではございませんで、事業者が一義的には収益性の見通しについてまず判断をしていくということがこの法の建前であると私は考えております。
○上野委員 時間が来ましたので、最後にお伺いしますが、そうなりますと、やはり最終的には地方自治体の責任なんですね。それはもちろん借金も自治体に残る、こういうことになりますから、自治省は日ごろ地方自治体には財政的にいろいろなことで相当注文をつけているのだけれども、こういう問題についてはもっと明確な形で採算性など検討した上で、自治省もかなり責任を持ってやらなければえらいことになりやしませんか。自治省も責任ありますよ、これをもしこのままでやるとすると。そこのところの自治省の責任論をひとつ明確にしておいていただきたい。 そこで、もう一つ建設大臣にぜひお願いしたいのは、例えば本州——四国の橋をかける、これは鳴門橋の場合だと思うのですが、この間中小企業の問題、大企業との関係で答弁がありました。時間がありませんから内容は言いませんが、いずれにいたしましても、金額にいたしましても中小企業の使われておる数が非常に低いのです。ところが、地方自治体で相当出資をしていてもこのとおりであっては困るわけで、したがって、東京湾横断道を初め、建設省に関係する仕事の中でもう一歩中小企業の仕事をふやすことを考えなければならぬだろう、こう思いますが、そこら辺のことについて決意をお伺いしたい。 それから、実は区画整理なんかの場合でも駅前をやりますと商店街が新たにできる、そうすると、今までおった商店街は結果的には大体追い出されてしまっておるのです。それは資金力が足りないからで、そういうことに対する配慮がないと、幕張メッセとかあるいは全国のいろいろな会議場とか民間事業が行われるでしょうけれども、零細な商店は大体皆追い出されてしまう、でき上がったときはほとんど入ってない、こういう可能性があります。その点に対するどのような対策、配慮をなされようとするのか、それぞれの大臣からお伺いしたいと思います。
○鶴岡説明員 自治省としましては、従来から地方公共団体の財政運営に支障がないよういろいろな面での指導なり、また相談にも乗っているわけでございます。具体的に今回のケースの場合ですと、私どもにまず最初に相談が来るとしますと、出資をするということを地方団体が決めた場合に、その地方団体の出資の財源として地方債を発行したいということに多分なってくるのだろうと思いますので、その起債の許可申請が出てきた段階で、十分いろいろな面の検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○福川政府委員 この幕張につきましては、これは新しい埋立地につくるということでございますから、私ども、もちろん中小企業にはいろいろ配慮すべきであるという一般的な気持ちはございますが、事本件について、特に中小企業の関係でここで地元商店街ということでは問題は起こらないのではないかと考えております。 また、一般論で申しまして、市街地の再開発あるいは都市の中心部の再開発ということに関連してその商店街との関係でどういうふうになるかということにつきましては、私どもかねてから、中小小売商の問題は地元の経済動向に及ぼす重要な問題といたしまして、地元商工会議所を中心にいたしながら、そういった再開発に絡みましての地元の中小小売商の問題についてはいろいろとそれぞれ意見を交換し合いながら適切な運用を図っておりますが、今後とも、そのような点については留意した運用をなしてまいりたいと考えております。
○渡辺国務大臣 ただいま局長が答弁したとおりでございます。
○江藤国務大臣 この法案が通りますと各地各様にさまざまの特定の事業が計画されるわけでありますから、中小企業の受注をすべき機会もまたそれなりに生まれてくると思いますし、私どもは、こうした民活に限らず一般の公共事業等の執行に当たっても、努めて中小企業の機会がふえるように努力をしてまいりたいと思っております。
○上野委員 終わります。
○野田委員長 田並胤明君。
○田並委員 それでは、郵政省と通産省の方にお聞きをしたいのですが、各省の関係が出てくると思いますが、ひとつ郵政省、通産省の立場でぜひお答えを願いたいと思います。 一つは、最近、特に内需拡大を目的とした民間活力の活用、いわゆる民活というものが日常用語みたいになっているのです。そこでひとつお聞かせいただきたいのは、民間活力の活用なり導入の真の目的というものは、従来、公共性の高い事業に対して国、県ではなかなか財政的にもゆとりがないために民間の資金なり知恵を導入してひとつやろうじゃないか、公共的な事業でありますから当然利益は薄いし、民間でもなかなか手が突っ込めない、そういうものに対して税制的な優遇措置とか金融措置とかをして民間の資金が導入しやすいような方向でひとつやろうじゃないか、そして内需の拡大を図ろうというようなことがねらいであったような気が私はするのです。要するに、公共的な事業に対して民間の知恵なり資金を入れて国の肩がわりをするというとおかしいのですが、国、県でなかなかできないものを民間の知恵と力をかりてやっていくということが主眼であって、その次に内需の拡大と関連をさせてというふうに私どもは理解をしておったのですが、その辺は、通産なり郵政の方はいわゆる民活の真の目的を今どの辺に置いているのか、このことをまずお聞かせいただきたいと思うのです。
○渡辺国務大臣 これは鶏と卵みたいなもので、どっちが先かと言われましても、まず内需の拡大をやれ、内需の拡大の一環として今先生がおっしゃったようなことで民間の資金と能力を活用して、そうしてお金が国にあるのなら実際は国と県でやってもいいような仕事ですが、それは財政的にもなかなか大変でできない、したがって、それに対するいろいろな税制上、金融上の措置をしたり、そういうことで民間でもできそうである、そういうことがその地域の発展にもつながるというようなものを選んで、今先生がおっしゃったような趣旨で並行的にやろうということでございます。
○奥山政府委員 一般的、総括的にはただいま通産大臣が申し上げられたとおりだろうと思いますが、電気通信分野のみに特有の事情として一言申し上げますと、御承知のとおり昨年の四月一日以降、電気通信の全分野に競争原理が導入されまして完全に自由競争市場になったわけでございます。それまで、戦後一貫して国またはそれに準ずる主体が行ってきました電気通信事業というものが民間に完全に開放されましたので、その意味では、昨年の四月一日以降少なくとも電気通信事業においては、民間活力を最大限に導入するというのが電電改革三法以降の趣旨であるということを特に敷衍させていただきたいと思います。
○田並委員 鶏が先か卵が先かという論議ではなくて、私どもの判断では、公共的性格の強いもの、いわゆる公共事業的なもの、こういうものを民間の資金なり知恵を導入して具体的にその事業をやってもらう、結果的に内需の拡大に結びつく、こういう理解をしていたわけであります。 そこで、特に今回の民活法に基づく特定施設の事業というものは、今言った民活の幾つかの分類の中の三つ目に入っているのだという資料をいただいたわけです。というのは、一つは公共事業分野への民間活力の導入、これが恐らく東京湾岸道路なんかだと思うのです。それと、第二には規制緩和による民間部門の事業活動の活性化、第三の内容が公共的な事業分野における民間活力の導入、活用、この第三番目の類型に今回の民活法の特定施設の事業というものは当てはまるのだろう、このようにまた解釈をするわけでありますが、今言われた公共的な事業分野における民間活力の導入という意味の中の公共的な事業分野というのはどの辺までの範囲を指すのか、どの辺の基準を言っているのか。そうでないと、際限なく何でもかんでも内需が重点だということになりますと、当然国なり県がやるべきことが民間活力導入、導入ということでもっていつの間にか枠が外れて、公共的事業分野でないと思われるようなものまで将来この民活法の中に含めていく、そういう内容になってくるのではないかと思うのですが、今回の民活法で言っている特定施設の事業の基準なり範囲というものをどの辺まで押さえているのか、それを聞かせてもらいたいと思うのです。
○福川政府委員 ただいま御指摘の点でございますが、まさに公共事業そのものについて民間活力の活用を図るという分野は確かにございますが、今回ここでねらっておりますものは純然たる公共事業ということよりは、もちろん公共性の大変高いもので政策的な要素の高いものでありますが、民間企業ではこれが乗りにくいもの、いわゆる民間事業と公共事業との中間にある、しかしほうっておいては民間だけではこれは動かないもの——確かに経済情勢もまた大変変わっておりまして、今ここで考えておりますような諸施設というものは、従来の考えてあれば公共事業として行われる、地方公共団体が実施をしてしかるべきものであったと思いますが、最近工業集積、産業集積も上がってきて、また諸外国の事例等を考えてみれば、ある程度の呼び水を置くことによって民間事業として、民間のビジネスとしてもやっていき得るような分野のもの、こういうものをここではねらっているわけでございます。今申し上げましたようにその点はまさにそういう性格のものでございますが、しかし、御指摘のように、だからといって民間事業でできるようなものまでここで取り入れて助成措置をしていくということはもとより避けるべき点でございまして、その点については、今の御趣旨のような点で基本指針の中で明らかにしてまいる、こういうことに考えております。
○田並委員 今の答弁ですと、官民の中間にあるもの、具体的な線引きは基本指針の中に示すということですが、基本指針の大綱というものはまだできていないのですか、その具体的な物差しというか、線引きはどういうふうにしようかという。
○福川政府委員 先ほど申しましたように、基本指針は法律に書いてありますような事項が書いてございます。それの目的あるいは運営その他の事項が書いてございます。したがって、これはもちろん法律ができました段階で、成立を見た暁でその辺の具体的なことは考えてまいることにいたしたいと思っておりますけれども、いずれにいたしましても、公共性の高い、政策的要素の高い、しかし民間だけでは実施できないようなもの、こういうようなものを対象に取り上げてまいりたい、かように考えております。
○田並委員 余りはっきりわかりませんが、今度の法律に出されている特定施設というのは、従来大体民間の施設でできる内容じゃないかと思うのです。純粋に公的な施設というふうに判断ができないような気がするのです。要するに、例えば国が、昨年度ですか、例の基盤技術研究円滑化法というのを制定しました。それに基づいて基盤技術研究促進センターというのをつくりましたね。これは、基礎的研究部分それから応用的研究部分、これを国がてこ入れをして、例の電電の三分の一の株の配当金の中から具体的に産投会計を通して投入するということでできていますね。そうすると、今度のこの民活法に基づく特定施設の中でやられる事業というのはどの部分に当てはまるのですか。基礎的研究部分、応用的研究部分、開発研究部分。開発研究部分というのは、従来民間が独自にやっておった部分だと思うのですよ。そこまでなぜ手を差し伸べなければいけないのか。もっとほかに、我々が言っている民活というのは、生活関連の社会資本の整備というのが重点であってしかるべきであろうと私は思うのですが、その辺の線引きはこれまたどういうふうに行われようとしているのか、それを聞かせてください。
○福川政府委員 今の研究開発の拠点づくりのことでございますが、ここで考えておりますのは、研究開発について四つの種類のものを併設をして、そしてそこの地域の研究機能を高めよう、こういうことでございます。開放型の研究施設、人材養成のための施設、技術情報の交流のための施設、あるいはその研究成果を企業化していくための施設、こういうものを共同してやっていこうということでございまして、もちろん研究所などは個別の企業で持っているものもございますが、最近のような研究開発の段階になってまいりますと、いわゆる異分野の研究交流というのが技術革新の上で非常に有用になってくるということでございまして、そういう研究開発の分野で申しますならば、そういった複合的な施設をここにある程度集めておくことが研究機能を非常に高める、その地域のハイテク産業を支えていく重要な分野になる、こういうことを考えているわけでございます。 おっしゃるように、基盤技術研究促進センターがやろうといたしております企業の研究というのは、ある意味では特定の目的を持った一つあるいは複数の企業が研究を促進していく、基礎研究あるいは応用研究を中心にいたしていくわけでございますが、ここは、むしろそういった研究のステージがどうこうということよりも、こういったいわゆる四つの機能を持って、これは一つ一つとるとなかなか収益性がない、しかしその地域経済全体を伸ばしていく上で、こういった複数の施設をここに一つに集めることによってその地域全体の研究機能、頭脳機能を高めようというところでございますので、これは民間企業だけではとてもできない、あるいは本来そういうものは地方公共団体の研究所といったような形で部分的にはございますけれども、今申し上げたような趣旨で民間企業だけではそれができにくい、こういうところから、いわゆる公共性が極めて高い、民間の企業ではしにくい分野であるので、これをこの際大いに取り上げていくことが地方経済の活性化に役立つ、かように考えた次第でございます。
○田並委員 昨年の基盤技術研究円滑化法の審査で、浜西議員が質問の中で、例えば民間の研究開発費を含めて大体どの程度になるのか、こういう質問をしましたところ、大学だとかあるいは国、県、それから民間を含めて年間大体七兆円ぐらいだ、そのうち四兆六千億、全体の七〇%が大体民間の研究開発費用だ、このように言われているわけですね。その資金の一部が恐らくこの特定施設の事業の中でやられるのじゃないかと思うのです。そうしますと、当然民間がやってできることですね。やってできる研究とか開発とかというものをただ単に公共性という名前でもって、集合して共同して利用できる施設、これだけで公共性というものをうたっているのではないか、こういう気がしてならないのです。ですから、一つの特定施設をつくることによってどういうメリットが地域に出てくるのか、あるいは具体的に内需の面でどの程度の効果が出てくるのか。それも単年度じゃなくて、恐らく五年とか六年とか先を読んでの今度の法案でしょうから、例えば、今度の東京サミット向けに内需拡大の一環としてこの法案をどうしても通したいという政府の考え方があるようですが、東京サミットに向けてこの法案が通ることによって、初年度でもってどの程度の内需の拡大を予想されているのか、その辺もちょっとお聞かせを願いたいと思うのです。
○福川政府委員 ここの研究機能という意味は、二つで内需拡大効果があると私どもは考えております。それは、今テクノポリス計画というものを進めておりますが、そういったテクノポリスの母都市の研究機能を設けるという意味、あるいはまた既存の産業地域においても新しい研究機能を埋め込むということでございまして、そういった意味での直接的な内需の拡大効果がある、こういうことでございます。私ども今関係省庁、これは四省庁にまたがっておりますが、四省庁で見ます限りは、当面取り上げておりますプロジェクトを考えてみると、直接的なもので大体一兆四千億程度の拡大効果がございます。また、それに間接効果を含めればさらにより大きな効果がございますが、確かに御指摘のように、すぐここで直接ごく短期間のうちに出てくるかということになれば、例えばここ当面、半年とかいうことでどれだけ直接の需要効果があるかということになれば、それはもう少し長期、構造的な問題でございまして、日本全体を外需依存型から内需依存型に持っていくという意味合いに私どもはウエートがあると思っております。 もう一つの効果は、より構造的と申しますか長期的なものでございますが、いわゆる地域経済ですね。技術革新は先生も御承知のように日進月歩でございますから、今彼にある意味では先端的な工場を持ってまいりましても、新しい技術を常に常に探求をし埋め込んで、生産活動に結びつけていかなければならない。こういうことを考えますと、こういった意味での新しい研究活動というものがそれぞれの地域経済において高められるということで、長期的な意味で内需の拡大にもつながる、直接、間接に内需の拡大につながっていく、こういう効果を私どもは期待をいたしている次第でございます。
○田並委員 ここで言うべきことじゃないのでしょうが、真接的な内需拡大というのは、そういうことも一つは必要かもしれませんが、早急に内需の拡大をするためには減税しかないのです。あるいは立ちおくれている社会資本の整備で、具体的に建設国債を場合によれば増発をしてでも、公共事業を拡大して社会資本の整備に当たっていく、あるいは四十人学級なら四十人学級を早急に進めて、教職員の数をふやしながら、いじめだとか何かをなくしていくことと同時に、内需の拡大に賃金面でもって与えていくという方法が本筋だと思うのです。しかし、そのことをここで言っても仕方のないことでありますが、本来はそうあるべきだと思うのです。 そこで、次の質問に移ります。 建設主体は民間、地方公共団体等の第三セクターでやるということになっておりますね。この地方公共団体と民間の出資割合はどういうふうにお考えになっているのですか。 それともう一つは、箱物ができて、今度は具体的に特定施設を利用する企業者が出てくると思うのですが、この企業者の入れる資格要件というのでしょうか、そういうものはどのように考えられているのか。 さらに、施設の利用料というのをどのように今判断をされるのか。これはもちろん第三セクターでつくるのですから、すべてあなた方にお任せ、こういう話になるかもしれませんが、少なくも国も地方も税の恩典をしたりあるいは特別な金融措置をするわけでありますから、どの程度の国、県の、関与と言うと民活ですからちょっとおかしくなるかもしれませんが、野放しでもってそれをするわけにいかないと思うのです。具体的な行政指導というのがあるのかないのか、この辺をひとつお聞かせ願いたいと思います。
○福川政府委員 御指摘のように、この法律の大きな助成策というのは一つは税制でございます。税を減免しようということでございますから、ある程度公共性がなければならない、かように考えておるわけでございまして、税との関係で申せば、私どもとしてはそれぞれのプロジェクトの中核的な部分について、地方公共団体が出資をしておる第三セクターがその中核的な部分に参画している、こういうことを考えているわけでございます。その出資比率がどのくらいなら公共性があるかという点については、私どもとしてもそれぞれ都道府県等の御意見をいろいろと聞いてこれから決めてまいりたいと考えておりますが、確かに余り高過ぎてもこれはまた民間活力にもならない、しかし余り低いと、先ほども御質疑がございましたように、民間の事業そのものを助成する、こういうことになってはこれまたいかぬということでございますので、そういったいわゆる民間の活力と公共性、そこのバランスの上でその比率を考えてまいりたいと考えております。 また、これの運用が果たして公正が保てるかどうかという御懸念も私どもとしては一つの重要なポイントであると考えております。基本指針の中で運営に関する事項を定めることにいたしておりますが、この料金についても、確かに料金を高くすれば収益はあるいはよくなるかもしれませんが、それではまた地元の経済活動にかえって支障を来す、こういうことでございますので、私どもとしてもこの料金というのは、そういった地方公共団体ももちろん参画していることでございますから、地元の公共性という点にある程度協力をしていくということでございまして、建前として政府においての認可制とかいうようなことはもちろんとっておりませんけれども、地方公共団体がそこに参画しているということの意味で、それぞれその料金の点についても地方公共団体が適切な指導をする、また参画いたしておりますからそれの立場というのは反映し得るのではないか、かように考えております。
○田並委員 続いて、特定施設の整備に当たって地方公共団体の果たすべき役割というのはかなりあると思うのです。今まで出ただけでも、地方税の減免の措置が一つです。それから第三セクターへの出資が一つです。それと同時に、特定施設をつくっただけではどうしようもないので、周辺の道路整備をしたり、あるいは特定都市開発地域に指定をされればそこへ集中的に公共施設を持ってくるなり、いろいろな地方自治体の役割というのが出てくるのです。そういう役割がさらにあるとすれば具体的に何があるのか、それに対して財源措置をどうするのかということについてお聞かせを願いたいと思うのです。特に財源措置の場合については、特定施設の整備に当たって、また周辺整備に当たって、今言ったように地方公共団体の相当の財源負担というのも出てくると思うのです。したがって、こういう基本指針を策定する際に、地方税法の施行令の制定等も含めて、本法の施行、運営に際して十二分な地方公共団体に対する配慮、例えば地方債の優先的な起債の承認だとか、こういうものも当然するべきだと思うのです。自治省がいませんから、所管の通産省としてどのように自治省に働きかけるつもりなのか。これも含めて、時間がないので幾つか一遍に質問しましたが、お答え願いたいと思うのです。
○福川政府委員 地方公共団体の関与でございますが、御指摘のように地方税の関係あるいは第三セクターへの出資、それから関連公共事業の整備、こういった点が確かに関係がございます。さらにつけ加えるといたしますれば、これは確かにこういうものを有機的にうまくプロジェクトとして結びつけていくということでございますから、いわゆるプロジェクトをうまくつくり上げていく計画性、指導ということも地方団体に期待される機能ではなかろうか、かように考えているわけでございます。また地方も、このプロジェクトを進めるということは、先ほど先生も御指摘のように、もちろん地方公共団体はいろいろな機能を果たしているわけでございますが、こういった地元の経済の活性化というのは結局それぞれの地域の所得効果につながるわけでございますから、もちろんそういった成果等を見ながら地方公共団体はどういうプロジェクトに練り上げていくかということを御検討になられるのではないか、かように考えております。 もとより、これを進めていく場合に当たりまして地方公共団体も財源の問題に突き当たるわけでございます。そういった財源の問題に関しましては、いわゆる民間活力を発揮する地元経済の活性化ということでございますから地方公共団体がまず考えるべきことでございますが、私どもといたしましてももちろん、今度地方公共団体が計画を練り上げていく過程で、その辺が全体の計画との整合性があるかないか、基本指針に照らしてどう考えるべきかという点について、地方公共団体と綿密に連携をとりたいと考えております。また事情によっては自治省とも十分連絡をとって、その辺の運用をうまく効果が上がりますように努力すべきは当然であると考えております。
○田並委員 地方公共団体に対する具体的な裏づけ措置等しっかりやってもらわないと、今度の民活法というのは単に国が地方に肩がわりをさせるだけのものになってしまうと思うのですよ。地方財政だって決して楽なんじゃないですからね。ことしも一兆一千七百億の補助金カットの法案が今審議されておりますが、あれが決まりますと、昨年のほぼ倍の自治体に対するしわ寄せというものがいくわけですよ。それは特別起債で認めるとか何かで認めるといったって、結果的には全部地方の借金になるのです。ですから、単に国は号令だけかけて、やるのは全部地方自治体に任せるよということでは困るわけで、具体的に自治体に対するしわ寄せにならないように、しかも内需の拡大になって、そして今通産なり郵政が考えているような所期の目的が達成できるようにしなければいかぬと思うのです。 そこで、課税の特例による減免額の国、地方の割合というのはどの程度になるのか、それも少しお聞かせを願いたいと思うのです。
○福川政府委員 減税額についてのお尋ねでございますが、現在プロジェクトがございます。私どもでいえばおおむね二十八程度のものが熟度が高い、こういうことでございます。もちろんこれのプロジェクトがまだ熟していないものもございます。したがって、この減税額を想定するという点についてはいろいろと問題がございますので、正確に申し上げることはなかなか難しいわけでございます。この法律は今一応十年間を予定いたしておるわけでございます。したがって、この十年間にはかなりプロジェクトが動くわけでございます。私どもの省で調査をいたしましたもので申しますと、直接効果が大体一兆円弱、約九千億強のプロジェクトが今のところ出てきております。それをそのまま前提といたして考えていきまして減税額の割合というのを見ると、地方税の方と国税の方との割合がどうかというお尋ねでございますが、私どもとしては大体地方税の方が二、法人税の方が一ぐらいになるのではないか、かように考えておりますが、これは、まだこれからいろいろプロジェクトが変わってまいりますので全くの大ざっぱなめど、試算であるというふうに御理解いただきたいと思います。
○田並委員 余りはっきりしませんが、二対一だということはわかりました。 そこでちょっと郵政省にお聞きをしたいのですが、郵政省のプロジェクトがかなりありますけれども、これは特定施設も大小があると思うのですね。大きいのもあるし、小さいのもあると思うのです。その際に、基本方針を策定をする段階とかあるいは地方税法の施行令の制定等に当たって、民間事業者の資金的な裏づけとか経営的な能力、それから各地域のニーズ、これらを最大限に尊重して、小規模の特定施設であっても本法の適用が受けられるようにする考えがあるのかどうかですね。大きいものと小さいものといろいろありますから、小さいのは特別な措置はしないよとか、金融的な面でも特段の措置をしないよというような考え方が出てしまうのじゃないかというように思うのですが、その辺が一つ。 それと、最後に郵政大臣に。特定施設ができますと、郵政省関係では地域の電気通信の高度化のための施設がテレコムプラザなんかに入ると思うのですね。その場合の地域の情報化に関する政策ビジョンというのを郵政省は持たなければいかぬと思うのですよ。その政策ビジョンをどのようにお持ちになっているのか。 この二点をお聞きをして、大変短い時間で私としても意が尽くせないのですが、私の質問は以上で終わらせていただいて、答弁をお聞かせ願いたいと思います。
○奥山政府委員 本法の適用対象となっております郵政関係の施設といたしまして、いわゆる第二号施設と第四号施設がございます。そのうちの前者の方につきましては比較的大きな規模のものが想定されるわけでございますが、田並委員御指摘のとおり、いわゆる四号施設につきましては、地域における電気通信の高度化を目指すものでございますので、当然のことながら、これこそまさに草の根民活にふさわしいような施設が対象になってくると思います。その意味では、対象施設の投資規模あるいは建設規模というのはかなり小さいものが予想されるわけでございますが、これらにつきましては、今後税務当局あるいは通産省ともよく連携をとりまして、建設規模等が小さいものであっても、本法の本来の趣旨でございます民間活力があまねく広く全国において発揮できるように、極力先生の御趣旨を体して折衝していくつもりでございます。
○佐藤国務大臣 テレトピアの地域を三十四カ所、そしてプラスして十九カ所、五十三カ所を指定をいたしましたから、そういった地域を中心にしてバランスのとれた特徴のある発展が必要であるというのが基本になると思います。そういうことで、CATVの促進とかあるいは離島に対するところの衛星通信の活用とか、そういうものが政策として特に大きく浮かび出てくると思います。あわせて、プライバシーの保護とかあるいはその安全性、そういったことにも十分に対処しながらやっていきたい、こういうぐあいに思っております。
○田並委員 終わります。
○野田委員長 小林恒人君。
○小林(恒)委員 私のこれまでの経験を振り返りまするに、およそ港湾とはかかわりを持つ機会が残念ながら余り多くありませんでした。社会に出てから今日まで、国民的な課題となっております国鉄とのかかわりがそのほとんどであったという、こんなこともございますし、特に私の郷里、北海道の鉄道の民営化問題は、別途運輸委員会において精力を込めて真剣にかつ憂いなきことを心に期して考えさせていただきたいと思っているわけであります。 さて、今般いわゆる民活法の連合審査に当たりまして、運輸委員としての立場からこの問題について、運輸省を中心に関係省にも時間の許す範囲内で疑問と考えている点を質問したいと思うわけであります。 さて、昨今の港湾について見たり聞いたりするにつけて、身近な例として、生まれ変わったいわゆるふるさと小樽のイメージが思い起こされるわけであります。私にとって選挙区でもあり、この港湾小樽を考えますと、本当に憂いのある町だったと思うのでありますが、最近は港が何か人々の近寄りがたい空間として、あるいは騒がしく大型機械とか大型トレーラーなどが右往左往する所、市民生活とは別世界の場所、今港では何が起きているのか全く見当もつかない存在となっているのではないだろうか、市民とは無関係の存在となって久しいのではないかと思うわけであります。港湾にかかわるいろいろな産業があって、港湾にかかわる人々がいて、港湾と港湾を取り巻く背後地域の人々の生活と密着した活動が存在をする、いわゆる人々の生活と港の活動が一体としてにぎわいがあった、そういった感覚。今般の民活法は、いわゆるポートルネッサンスという目標を掲げ、その達成のための第一歩としてあると聞いているのでありますが、果たしてそうであるのかどうなのか。 前置きがちょっと長くなりましたが、この観点から幾つかの点について質問を申し上げておきたいわけであります。 まず、港湾についての全体的なことについてでありますが、運輸省は昨年の四月に、我が国が二十一世紀に向けて国際化、情報化、都市化が進み、成熟化社会への道を歩んでいく中で、このような社会の変化に柔軟に適応するための長期的視点に立った港湾整備政策として、いわゆる「二十一世紀への港湾」を発表したと承知しているのでありますが、この「二十一世紀への港湾」の中でどのような港湾整備の基本的目標を設定しているのだろうか、この点について総論的なお伺いをまずしたいと思います。
○藤野政府委員 「二十一世紀への港湾」において今後の港湾の整備の方向をどう考えているかというお尋ねでございますが、その前段階で、ただいま先生御郷里の小樽を例にとられながら、いろいろ港について持っていらっしゃるイメージのようなものについての御見解の御開陳がございましたが、実は私も、特定の港のことではございませんが、全体にそういった今おっしゃったようなイメージを持ちつつある昨今だったものですから、実は局内の諸君といろいろ語る中で、二十一世紀がだんだん近づいてくるが、いかように我が国の港湾を持っていくかということについての議論を開始したというのが、正直な経緯、動機でございます。 さて、今お尋ねの「二十一世紀への港湾」において何を考えているかということでございます。まさにそういったことでございますので、今後の我が国の経済社会の変化に対応いたしましての考えをまとめたわけでございますが、まず港湾整備の目標を、総合的な港湾空間をつくり出すということが第一点目、それから第二点目は、港湾相互のネットワーク化を進めていこうということを目標として掲げました。 第一点目のことをちょっと補足させていただきますと、ただいまもお話がございましたが、いわゆる物流機能の強化というところに港湾の整備において非常に大きな力点を置いておったというふうに思いますが、さらにそれを若干といいますか転換をいたしまして、その物流機能の増強ということはもちろんあるにいたしましても、加えて、多様な活動が展開できる産業基盤の形成でありますとか、あるいはまた、今お話にもございました潤いのある生活が享受できるような空間でありますとかいったふうなことを頭に描き、そしてそれぞれの機能の有機的な連携を図っていかなければ、ならぬというふうに考えました。 二点目の港湾相互のネットワーク化ということにつきましては、外貿定期船港湾を地方に配置いたしますとか、内貿雑貨港湾を各拠点、拠点に配置いたしますとか、あるいはまた先端産業用地、レクリエーション用地とけったようなものはできる限り広く配置いたしますとかいったふうな施策に加えまして、情報網なり陸上の交通網なりの整備と相まって、港湾相互の機能の連携ないしは協調を強化していくという方向を求めていきたい、かように考えておるところでございます。
○小林(恒)委員 いわゆる基本的な目標の大きな柱として総合的な港湾空間の創造ということでありましょうけれども、もう少し具体的な内容についてどうなっていくんだろうか、例えばその中で、特に地方において「港湾を、地域産業おこしの拠点として戦略的に活用していく」などとしている部分があるわけですが、これについても具体的にどうなっていくんだろうか、この点について御見解を賜っておきたいと思います。
○藤野政府委員 若干補足してただいまのお尋ねにお答えをすることになりますが、まず、総合的な港湾空間の創造ということにつきましては、例えば港湾地帯におきまして、情報機能だとかあるいはまた保管機能といったふうなものを備えました物流ターミナルないしは高規格臨港道路を備えるとか、あるいはまた情報の仕組み、また物流の仕組みをすぐれたものにするというようなことがありましょうし、また産業基盤という観点からいきますと、まさにただいま御審議いただいております民活法でも考えておりますような国際会議場とか国際展示場、さらにまたその他の研修施設、通信施設等といったふうな、より高度な産業空間というものをつくっていきたいというふうに思っています。 三点目の豊かな生活空間ということにつきましては、例えば、海とか船とかを利用いたしましたいろいろなイベントを企画するとか、コミュニティー施設を整備をしたり、また歴史的に由緒ある港湾施設とか景勝といったふうなものの保全に努力する等々でございまして、これらのものを先ほど申し上げましたような調和ある姿に保っていきたいというふうに思います。 さて、もう一つ、今度は地方ということを特に意識してのただいまのお尋ねもございましたが、それについて考えておりますことは、やはり地域の外部から新しい産業を導入をするということはもちろん非常に大切なこと、意味のあることだというふうに私は思っておりますが、加えまして、地域の独自性を生かした、また創意と工夫のもとに地域に定着、密着した、そしてまた地域固有の資源を活用したといったふうな種類の産業興しというようなことが一つ大切なんじゃないか。そういう役割を果たしてくれる港湾であってほしい、港湾でなければならぬ、かように思うわけでございます。 一々その地域の特徴もございましょうが、例えば農林水産業でありますとか、あるいはまたそれに関連いたします加工工場、飼料工場といったふうなものは、まさにそういったことの典型的な事例だと思いますし、また漁業等に関連してもそういったふうな地域特徴を生かしたものがある、また観光、レクリエーションといったふうなものもそういったものの例がというふうに思っておりまして、それらを十分機能させるために先行的な港湾の整備をやっていかなければならぬ、かように考えるわけでございます。
○小林(恒)委員 「二十一世紀への港湾」という部分でのキーポイントについては、大綱、おぼろげながらイメージが少しわかってまいりましたけれども、この「二十一世紀への港湾」の実現に向けて本民活法案はどういう意味があるのか、お伺いをしておきたいと思います。
○藤野政府委員 ただいまもちょっと触れさせていただいたわけでございますが、運輸省の関係では、この民活法の中で国際会議場施設、国際見本市場施設、旅客ターミナル施設、港湾業務用施設といったふうな港湾におきます国際交流機能ないしは中枢業務機能の強化に寄与するもの、あるいはまた港湾の利用者に対するサービスの役割を果たしてくれるものといったふうなものを運輸省の担当する特定施設として考えておるわけでございますが、まさに先ほど来申し上げておりますようなことで、複合的な港湾機能の形成をそれらの統合の中で果たしていくということを期待しておりまして、私たちは「二十一世紀への港湾」という中で考えましたところの総合的な港湾空間の創造に、今回の民活法が非常に大きな役割を果たしてくれるという期待を持っておるところでございます。
○小林(恒)委員 具体的には、「二十一世紀への港湾」をどのようにして実現していくかが重要なことだと考えられますけれども、運輸省はこれまで第一次から第六次にわたる港湾整備五カ年計画を策定して、それに基づいた港湾整備を推進してきているわけであります。また、昭和六十一年度から第七次の五カ年計画を策定することとしているわけでありますが、「二十一世紀への港湾」実現に向けて第七次港湾整備計画はどのように考えているのかを、まず一つは伺っておきたいと思うわけです。 それから二つ目には、本計画とこの民活法による事業の関係についてもあわせて伺っておきたい。 三つ目には、本民活法により、わかりやすく言えば港湾の整備、利用にどのような効果があるのかについてお伺いをしておきたいと思います。
○藤野政府委員 昭和六十一年から六十五年までの間の五カ年におきまして、新しい港湾整備五カ年計画の策定をお願いをしたいということで、関係法案の審議も本国会でお願いしておるところでございますが、私たち、「二十一世紀への港湾」の中で考えましたいろいろな政策を実現をしていきます、その第一段階が今度の五カ年計画だというふうに考えております。いろいろ考えております中の緊急性の高いものを今度の五カ年計画に取り込んでいこうと考えておるところでございます。 具体的には、「二十一世紀への港湾」の基本的目標の一つでございます総合的な港湾空間の創造を推進をしていくために、例えばコンテナ船の大型化、複合一貫輸送の進展等に対応いたします物流の高度化への対応でありますとか、あるいはまた臨海部の活性化を目指しました港湾の再開発でありますとか、地域産業の振興の基盤となる港湾の整備でありますとか、などなどを一つの重点的な柱として取り組もうと考えております。また、港湾相互のネットワーク化ということについては、情報網やら陸上交通網の整備等を関連させながら、先ほどもちょっと触れましたけれども、地方に外貿コンテナ港を整備をしますとか、また産業港湾を整備をいたしますとかといったことを今度の五カ年計画の中で考えてまいりたいというふうに思っております。 さて、次に、この五カ年計画と民活法による事業との関係ということがお尋ねの二点目にございました。 港湾の機能を総合的に整備をいたしますために、今度の民活法によります特定施設の整備と、それから公共事業であります港湾整備事業とが一体的に進められなければならぬと思っておりまして、今度の五カ年計画の中では民活法に基づきますプロジェクトを一定の位置づけをしておきたいというふうに思っております。 ただ、これまでがかる民活事業というものの前例がございませんので、今後、港湾整備事業と民活事業とが具体的にどういうかかわり合いを持ってくるのかということにつきましては、さらにはまた、民活事業の内容とか範囲とかということについても、やはり個別にもう少し検討を積み重ねていかないと明らかにしづらいというところがございまして、当面、さきに閣議の御了解をいただきました際には、五カ年計画の総投資規模を四兆四千億として、その中で港湾機能施設整備事業など五千八百億としてお決めいただきましたが、今御審議いただいております民活事業をこの中ではめておこう、考えておこう、こういった考えを今日の時点ではいたしておるところでございます。 〔野田委員長退席、与謝野委員長代理者 席〕 さらに、第三点目にございました民活法によります港湾の整備、利用というのはどんな効果があるのかというお尋ねであったかと存じます。 先ほど来申し上げておりますような国際会議場、見本市会場などは、人的交流や貿易取引を行います国際交流機能の形成を図るものでございますし、また旅客ターミナル施設、港湾業務用施設というのは、港湾を利用します人々に対するサービスの向上とか利便の向上に寄与することになるというふうに考えております。つまり、先ほども少々触れましたけれども、これまでの物流機能、一言で申し上げますならば物流機能一点張りと言うと言い過ぎかもしれませんが、そういう感じが少々ございましたところに加えまして、国際機能、港湾業務機能というようなものを付加いたしまして、今後の新しい港湾の開発なり利用を進めていくことに役立つ、かように考えるものでございます。
○小林(恒)委員 「二十一世紀への港湾」というこんな立派な冊子ができ上がっておりますし、そういう意味では私ども、運輸省は当初単独の法案を整備していたと承知をしているわけです。実に性格の異なるものを一本化した経緯は一体どうなのか、その理由は一体何なのかについて伺いたいと思うのです。ひいては、イメージは変化してしまうのだろうか、こういう気がしないでもないわけです。ですから、正確な意味でそこら辺にかかわっての認識といいますか将来に向けての考え方といいますか、この点について明示を願いたいと思います。
○藤野政府委員 プリントも手元に置いてごらんいただいておるようでございますが、私たち、昨年「二十一世紀への港湾」というものを取りまとめまして、それを実現していく方策を昨年夏の予算要求以来いろいろと考えてまいり、そしてその中の一つとしていわゆる民活方式というものを活用していこうということを考えたわけでございます。 さて、そういったことから港湾の分野におきましては、国際経済交流等の促進を図るという観点から、また港湾利用の高度化を図るという観点から、昨年暮れの段階では独自の運輸省の法案を構想し、国会への御審議をお願いする準備をしておったことは確かに事実でございます。 ところが、その後いろいろ様子を伺ってみますと、通産省、郵政省、建設省の三省におかれましてもほぼ同様な法案の御検討が進んでおるというようなことがわかってまいりまして、そして四省ともその対象施設はいわゆる民活税制の対象として予定されているものであったり、また経済的環境の変化に対応した経済社会の基盤の充実に資するという共通の性格を持っているというふうなことが明らかになってまいりますし、さらにまた各省が余りばらばらな仕組みをつくって世の中に示していくというのは、まさにその事業を御担当いただく民間の方々には混乱だけが起こるのではないかというふうなことがございまして、関係省庁寄り寄り相談をしまして、このたびのような一つの法案としてまとめたものでございます。私たち、当初考えておりました構想がこの中に盛り込まれているというふうに考えておりまして、今後これに基づいた事業の推進に努力をしていきたい、かように考えるものでございます。
○小林(恒)委員 私の指摘は、性格の異なるものを無理に一本化したのではないか、こういう質問でありまして、あなたの方の答弁は、性格の一致する部分を取りまとめて十把一からげで一本化をした、こうおっしゃるのだけれども、ここは見解が違うのですよ。 例えば、工業技術の研究開発、企業化の基盤施設、電気通信業等の技術の開放型研究施設、情報化基盤施設、こういうものと二十一世紀の港湾、いわゆる物流というものと無関係だとは私は思わないけれども、国際化社会へ我が国としてどういう対応を示していくのかという意味では、それぞれに特性を持った問題点を抱えている。それが逆に、性格の一致するものだけ、こういう表現だと、私どもの認識と大分異なってくるので、これは違いがあるものはあるものとして認識をしつつ、どう対処できるのかという中身が出てこなければ困るわけでしょう。ここら辺はどうなんですか。
○福川政府委員 先ほど港湾局長から御答弁がございました。確かに民間の活力を活用して政策的な重要度の高いものをこの際助成をしていこうということでございまして、まず第一に助成のスキーム、助成のシステムが共通の形で税制で決められた、こういうことでございます。もとより施設の対象の中で違うものもあるではないか、今こういう御指摘がございました。 港湾でも、例えば国際見本市をとってみますと、国際見本市というようなものは、運輸省のお立場から言うと、港湾の開発という意味では一つの後背地の活用、国際交流の推進という立場から重要になるということでございまして、あるいはこれはまた私どもの方の立場から言えば、国際見本市というのは従来から私どもの方で推進してきた、こういうことでございまして、一つのものを両方の側面から見る、こういうことになるわけでございます。あるいはまた、これが特別都市開発地区とダブって立てられるというようなこともあるかもしれない、いろいろなことがございました。したがいまして、これの助成のスキームが同じである、しかもまだ、対象の施設の多くのものについて重複がある、こういうことでございました。 したがいまして、今申しましたように、民間の活力、能力を活用して特定の施設を整備していこうということが助成のスキームが同じである、こういうことを考えてみますと、これは確かに一つの法体系として、しかもその責任を持つ各省の大臣というのはそれぞれの所管に応じてやっていく、しかしまた重複しているものについてはそれぞれの省庁が共同してやっていく、あるいは施設の整備を担当する職掌の省とそれから面の開発をするという省庁とが一緒にやっていく、こういうことが非常に必要になってきたということでございます。 したがって、御指摘のように、科学技術のリサーチコアと港湾の業務ターミナルビルとは確かに違う、もちろん無関係ではないが、かなり違うという点はございますが、こういった助成のスキームが同様である、それからかなりの部分について共通性があるということでございますので、これは一つの法体系として構成する方が国民にもわかりやすいし、かなりダブっている面については、これがばらばらで行われるというよりも、各省共同してやっていく、従来の各省の縦割りの中で横割り的な要素をいかに調整して効率的に進めていくか、こういうことが重要になってきている、こういうような判断から、内閣も入り、政府全体として一本の法律に構成をさせていただいた、こういうことでございまして、その点は御理解を賜ればありがたいと思います。
○小林(恒)委員 法案の第十二条の関連で、特定港湾開発地区の開発整備方針の達成にかかわる公共事業についても、今言われたような中身なんだろう。しかし、民活事業というものと公共事業との関係については、全国一律ということではなくて、地方の港湾にあっては、公共事業の厚みを持たせるというような工夫が一つは必要なのではないだろうか。また、本法案の「目的」に言う「国民経済及び地域社会の健全な発展」に寄与するということなどについても、裏切らないように期待したいと私は考えるわけです。この点について総括的に、大変無理な法を構成していると私どもは考えるわけで、正確な認識をする意味でも裏打ちとなるような御答弁を最後に求めたいと思います。
○福川政府委員 港湾に関しましては運輸省の方からまた御答弁があろうかと存じますが、私どもといたしましても、この法律で特定施設の整備をしていくということは、二十一世紀を目指して技術革新、情報化、国際化といった新しい経済環境の変化に対応して地域社会の開発、発展を図るということを大きな目的としているわけでございます。したがいまして、地域経済の健全な発展に役立つような形での施設の整備運営が行われるということが重要でございますので、私どもとしても、こういった実情に合うような形で地方の関係者の創意工夫を尊重いたしながら、地域経済の発展に役立つような格好でこの運営に当たりたいと考えております。
○藤野政府委員 今回の民活法に基づきますいわゆる民活プロジェクトがとかく需要追随型で、大都市、ある特定の地域に偏るのではないかという御議論も耳にいたしておりますが、本来的には、こういったプロジェクトというのは全国的に広く展開され推進されなければならぬと考えております。 ただ、港湾を預かる立場から地方の港湾について考えてみますと、公共事業というのは、それによって当該港湾の整備が進み、社会資本の整備が進むということだけではなくて、地域経済に対する投資の波及効果も非常に重要な意味合いとしてあるわけでございます。したがいまして、単に目の前の短期的な投資の効率のみを考えるのではなくて、長い目で公共事業の地方への展開というものを考えていかなければならぬと思っておるところでございまして、今後もこのような視点を重視して公共事業を進めていきたい、かように考えるものでございます。
○小林(恒)委員 終わります。
○与謝野委員長代理 山田英介君。
○山田委員 民活一括法案につきまして何点か質問させていただきます。 まず、この法案の主な対象プロジェクト候補一覧表によりますと、通産省の関係では二十八、郵政省で十、運輸省で二十三、建設省で十一、合計七十二のプロジェクトが現時点で候補として挙がっております。 この本案によりますと、民間事業者の能力の活用により経済社会の健全な発展の基盤の充実に資する特定施設の整備を促進するために何点かの優遇措置が講じられているわけでございまして、特定施設の整備を行う事業者に対して課税の特例、産業基盤信用基金による債務保証等の優遇措置が講ぜられる、こういうことでございます。民間活力の活用ということでございますが、今申し上げた意味からいたしますと、公費の負担もかなり大きなものがあるわけでございます。したがいまして、現在七十二のプロジェクトが出されておるわけでございますが、国民にとってどのプロジェクトが真に必要なのか。さしあたりさほどの必要性はないもの、そういうものがあちらこちらにまたできるということになりますと、極端に言えば税金の適正な使い方ではないというようなことにもなるわけでございます。 そこで、十年の期間を区切っての時限立法ということでございますが、この四省合わせて七十二のプロジェクトのうちどのプロジェクトを優先させるのか、あるいはこれは国民生活の上から見てさほど必要がないというような選択が大事になってくるのだろうと私思うわけでございます。したがいまして、各省の示されておるプロジェクトにつきまして優先度という観点からどのようなお考えをお持ちになっておられるのか、これは恐縮でございますが、通産、建設、郵政、運輸と、お考えをお聞かせいただきたいと思います。 〔与謝野委員長代理退席、野田委員長着 席〕
○福川政府委員 私どもの方では第一号、第三号、第五号で、第一号が技術の関係、リサーチコアと称するもの、第三号が情報化基盤施設、第五号が国際交流のための国際見本市、国際会議等の施設でございます。 私どもも、昨年の夏以降地方公共団体等の意見を聞きながら、二十八のプロジェクトを一応地方公共団体が考えているという形でその資料として取りまとめてみたわけでございます。もちろん、この中には熟度の高いもの、あるいはまだいろいろ検討すべき点が残されているもの、多々ございます。 この三つの施設、一つはリサーチコアの関係でありますが、これも二十一世紀をにらんでみますと、技術は日進月歩でございます。そういう意味では、地方の産業にこういった研究機能、頭脳拠点を配置していくことが地域の経済の活性化に非常に重要であり、これはまた雇用の機会を確保するという意味でも非常に重要なものであると考えております。もちろん、情報化の施設というのはいろいろな形で民間でも行われておりますが、ここで考えておりますものは公共性の高い、また政策的な意味のあるものということでございまして、かなり多方面に使われるような情報のための処理センターということを対象にいたしているわけでございまして、これも地域への先導性の高いものであると考えております。 国際交流の点でございますが、現在日本の国際見本市場等、国際交流の施設は不足いたしておりまして、これから国際化時代を迎え、特に地方のハイテク化あるいは産業が発展するということからいきますと、地方の国際化ということも非常に重要でございまして、そういうことを考えると、この国際化のための諸施設というのも地方に展開していく必要があると考えております。そういう意味では、今回お取り上げいただくべく国会に提出させていただきました施設は、いずれも政策的な意義の高いものと私どもとしては考えております。 しからば、これを一つ一つ取り上げて認定していくときに何か優先度があるかということでございますが、私どもとしては民間の能力の活用ということでございますから、これはそれぞれ民間の創意工夫を基礎にいたしまして地域経済に大いに役立っていくものを選んでいくわけでございまして、そういう意味では基本指針に沿ったものを順次認定していくということでございまして、あらかじめ全国のプロジェクトの中で順位をつけていくということではなくて、そういったそれぞれの施設が効果を発揮できると判定されるものは順次これを取り上げていく、このように考えております。
○佐藤(和)政府委員 建設省の関係は、先ほどのお話にございました各号施設のうち、一号から五号につきまして、都市整備と一体的にこれを行う場合、主務大臣となるということになってございます。 私どもが資料として提出いたしました十一のプロジェクトは、都市開発の関係が相当の熟度を持っているものを資料として提出してございまして、それぞれ各地方公共団体が積極的にこれをプッシュしているものでございまして、計画としては相当の熟度を持っているものと思います。 ただ、具体的に申し上げれば、今ほど来御議論になっておりますような幕張のメッセの関係とか、みなとみらいの情報センター、国際会議場の関係、それから私どもが予算措置として新都市拠点事業として採択してございます神戸のハーバーランドの情報センター等のプロジェクトがその中でも熟度が高く、かつ整備が進んでいるものと考えております。
○奥山政府委員 郵政省関連の特定施設につきましては、本法の二号、四号施設がこれに該当いたすわけでございますが、二号施設の電気通信業等の技術の開放型研究施設につきましては、私どもリストアップさせていただいておりますのは一つでございます。これは、具体的には去る三月二十二日に設立登記を完了いたしました株式会社国際電気通信基礎技術研究所で、六十一年度に着工される予定になっておりますので、これにつきましてはもはや計画が実現の段階に入ったということで御了解を賜りたいと思います。 また、四号施設のいわゆる電気通信高度化基盤施設、ニックネームをテレコムプラザと申しておりますが、これにつきましては九カ所を私ども現時点で構想があるものとして掲げております。 これらの中には、熟度の点ではまだまちまちなものもございますが、いずれにいたしましても、これらはすべて昨年四月の電気通信事業の自由化に伴いまして、それまで地方自治体が電気通信に全く関与する余地がなかった情勢が一変いたしまして、今日初めて地方自治体あるいは地方住民が地域の実情に合ったテレコムのシステムづくりをするということで、現在さまざまな構想が練られているところでございますので、その意味では今後の電気通信自由化体制の地域における情報通信機能の発信強化というものを占う非常に重要なプロジェクトというふうに私どもはとらえておりますので、それぞれの地域におかれまして、熟度が成熟して本法の枠組みに合うものから順次税制上等の優遇措置を講じてまいりたいというふうに考えております。
○藤野政府委員 運輸省の関係では、五号の国際交流施設、六号の港湾利用高度化施設を担当させていただく、こういうことでございますが、全国各地域で港湾管理者ないしは地元経済界の方々が寄り寄り、そういったいろいろなプロジェクト、構想の検討が進んでおりますが、そういったものの中で比較的検討が進んでいるものを二十三個リストアップさせていただいている、こういうことでございます。今後関係者の実現に向かっての御努力、具体的な検討によりまして、新しいものがさらに発掘されてくるというふうに考えておりますが、それらを見た場合に、国が国の立場から優先順位を決めるというよりも、むしろそういった地元経済界における研究検討が進み、そして熟度が高まり、実現の可能性が順次高まってくるものの中から、この法律によりますところの整備計画ないしは事業の認定とか、そしてそのうちに事業化されてくる、こういうことであろうかというふうに考えております。 そういった条件ではございまするけれども、私たち港湾の周辺で全国を見ておりますと、比較的早い時期に動き出すと考えられるものは、東京港の竹芝地区の再開発計画だとか釧路の再開発計画、そして八幡浜の再開発計画、そしていわゆる横浜のMM21計画、これらが中でも早く動き出すプロジェクトであろう、こういう見方をいたしております。
○山田委員 この七十二の各省のプロジェクトを拝見しますと、特に産業振興とか産業基盤の整備というものが中心になっておるわけでございます。本法案でも指摘されておりますように、経済社会の基盤を充実させるということであれば、生活関連の社会資本も、ここで言う特定施設の整備の対象とできるはずだと考えられるわけでございます。特に我が国の場合、欧米諸国と比較をいたしまして、整備がおくれている分野というのがまさにこの生活関連の社会資本ということになるわけでございまして、これがその対象でなければ、今、民活に力を入れる意味をもう一遍問い直さなければならない、こういう指摘もいろいろとなされているというのが実情でございます。この点につきまして、渡辺通産大臣から一言お考えを伺っておきたいと思います。
○福川政府委員 ただいま御指摘のように、生活関連の社会資本の整備、これは確かに私どもとしても非常に重要な問題であると思っております。 今回、民間活力という形でこれへ取り上げました施設は、公共的な事業分野、従来地方公共団体がやっていたような問題ではあるけれども、産業集積が進むということから、これを民間の事業という形でやっていける可能性が出てきたようなもの、一定の呼び水的なシェアを持ってくることによって、これはもちろんリスクもあるし投資の懐妊期間は長いけれども、そういう施設を民間事業としてやり得る余地のあるものを選び出してこういった形に仕上げたわけでございます。もとより私どもでも、こういう同じような仕組みが、例えば余暇施設とかあるいは高齢者施設とかはできないかということを実は検討いたしたことは事実でございますが、これについては既にそれぞれ民間事業でやっている、あるいはまたほかの助成措置があるというようなことから、今回私どもとしては、まず当面、やるべきことはこういった六つの施設、これを民間事業者てやろう、こういうことであるわけでございます。 したがって、生活関連の社会資本の整備の仕方というのは、これはまたいろいろな方途があると思います。従来は、主として公共事業あるいは地方公共団体そのもので運営していたもの、あるいは余暇のように民間事業でできるもの、いろいろあったわけでありますが、私どもとしては、先ほど申しましたように、これを民間事業としてビジネスチャンスにつなげ得る可能性のあるような公共的な事業分野を選び出しまして今回のような法律構成にいたした次第でございます。もとより生活関連の社会資本が重要であることは、御指摘のとおりであろうと思います。
○渡辺国務大臣 今局長が答弁したとおりでございますが、仰せこれ、急いでつくった法律案ですから、気がついていいことがまたあれば、将来の問題として教えてもらいたいと思います。
○山田委員 当初、四省が独自にいわゆる民活法案というものを準備されていた。それがいずれも税制措置を中心といたしまして、民間活力の導入活用により公共的な施設の整備を図るという点において共通するというようなことから調整が図られまして、本法律案の題名によって一本化された法律案として取りまとめられまして今回提出をされた、こういうことでございます。 私は、この中で、建設省におかれましては法案が一本化される以前、道路とか下水道、公園などの公共事業等につきまして民間活力を導入することを考えておられた、それは、民間活力の活用による指定公共事業等の促進に関する特別措置法案というものを準備されていたと承知をいたしております。私は、この法案につきまして、準備されただけの法案ということでございますが、生活関連の社会資本という観点から大変大きな関心を持っておるわけでございます。できましたら、どういう構想であったのかお聞かせいただきたいと思いますし、また特に江藤建設大臣におかれましては、国民が真に必要としている分野でございますので、今後ともに道路、下水道、公園等の公共施設等につきましては、引き続き民間活力の活用という点で御検討を継続していただきたいと思っているわけでございますが、御答弁をお願いいたします。
○佐藤(和)政府委員 先生今ほど御指摘の法案につきましては、昨年来省内でプロジェクトチームをつくるなど、検討を重ねてきたところでございます。 その内容は、今ほどお話ございましたように、道路とか公園とか下水道というような本来の公共事業分野について民間参入の道を開くことができないかどうか、それから都市整備の分野におきます民間活力を一層促進する方途が法制上考えられないかどうか、特に大規模な有料道路に関して、これはできますれば特別の債券の発行などいろんな税制上、財政上の措置を投入することによって、民間の事業者に事業を執行させることができないかという三つの柱をもって検討を重ねてきたわけでございます。 第一の点につきましては、実は下水道とか公園が、御存じのように特に地方公共団体が本来の業務として行っておりまして、その財源構成もいわば料金で相当部分を徴収するという形にならないこと、それから公と民間との本来の責任分担についてさらに詰めることがあるのではないかという法制的な御議論、御見解も示されたこともございまして、当面その法制化を見送ったところでございます。また、都市整備の関係につきましては、本日御審議をお願いしている法案にその具体化を見たわけでございますし、三番目の有料道路等大規模なものにつきましては、本日も建設委員会で御審議願っておりました東京湾の特別措置法という形で具体化を見たところでございます。
○江藤国務大臣 ただいま政府委員がお答えいたしましたとおりでありまして、公園、下水道というのは官民業務分担の割り振りあるいは採算性の問題で、今回はいろいろ問題点がありますから見送ろう、こういうことをいたしまして、東京湾横断道路だけを特別立法としてお願いをし、またこちらの方では十一のプロジェクトをお願いすることにいたしまして、下水道は十二兆二千億で五カ年計画でこれから進めてまいる。それから都市公園もまた、昭和六十一年度を初年度として五カ年計画でこれからいよいよ整備をしていくということでございまして、いずれにいたしましても公共事業でやるべきものと民活になじむものと両方ございますから、これからも積極的にこれらの問題には取り組んでいこうと考えておるところでございます。
○山田委員 ちょっと失礼でございますが、確認でございます。 江藤大臣の御答弁ですけれども、下水道とか公園あるいは道路、これらの公共事業の分野にも民間活力の活用、導入はできるというふうに御認識であると受け取ってよろしいのでございますか。
○江藤国務大臣 下水道やら公園についても、何とか民間のそうした活力の導入はできないかということを実は検討してきたわけでありますけれども、またいわゆる官民の分担分野あるいは採算性でいろいろと問題がある、もう少し検討する必要があるということで、実は今回は見送らしていただきまして、東京湾横断道路だけを特別立法でやらしていただきました、こういうことでございます。
○山田委員 民間活力の活用というテーマ、あるいはこの事業にとってこれが適切なふさわしいあり方というような観点から、これはただいまお話にもありました東京湾横断道路の建設等が一つの参考事例になるかと思いますが、第三セクターで建設をする、民間企業、地方自治体、そして日本道路公団。この建設完了後は日本道路公団の所有となる。用地買収とか漁業補償あるいは自然災害かどによる被害等は、すべて道路公団の責任のもとで行われる。また、道路運営に当たって、仮に採算がとれない場合に民間企業がどの程度の負担をするかという点が余りはっきりしていない、こういう議論が今日までなされてきているわけでございます。 この点をとらえて、いわゆる民活、本来の民間活力活用の長所を本当にこれで生かすことができるのかどうかという点がしばしば指摘をされてきたところです。事業チャンスは与えられる、利益も一定の部分保証される、しかし危険負担、リスクについてはどの程度民間企業が負担をするかというような点につきましていま一つ明確ではないというようなことから、事業負担を伴わない部分で本当に民間活力が十分に活用されるのか、あるいは民間の創意工夫などが十二分に反映されるのかどうかということが指摘をされてきていることは事実だと思うわけでございますが、それらの議論あるいは指摘、そういうものは今回の民活一括法案の中にも当然反映されていなければならないだろうと私は思います。したがいまして、この点についてはどうなっておるのか。 ちょっと抽象的な質問のようで恐縮しますけれども、今まで東京湾横断道路は民活の代表例のように言われて議論されてきた。そこで種々指摘をされた、その一つの民間活力を本当に生かしていける、そういう角度から本法律案にはどのような形でこれが反映されておるのか。また、横断道路の事例で言えば特定施設の整備ということですが、これが完成したときにはこの所有は第三セクターの所有になるのかどうかという点も含めて、御答弁をいただきたいと思います。
○福川政府委員 今回取り上げました六つの施設でございますが、これは本来であれば地方公共団体等が実施するということが考えられただろうというようなものを取り上げておるわけでありますが、先ほども御答弁申し上げましたように、こういった施設の中でも、だんだんと産業の集積が高まってくる、あるいは民間の経営も資金的な能力も高まってきているということで、民間の事業として結びつけることが可能になるというふうに思うものを取り上げておるわけでございます。 しかしながら、ここでも例えば非常に開放的な開放型の研究施設とか、あるいは国際見本市場の施設とかいうことをごらんいただいてもおわかりのように、あるいは一部には諸外国でもかなり民間でやるようなものもございますけれども、日本ではほとんどそういったものを民間でやったことがない。しかも投資の懐妊期間が長いというようなことから、やはりこれを何とか助成をして、潜在的な可能性を具体化していく、こういうための措置が必要であるということから、こういった潜在的には民間のビジネスとして成り立つ可能性のあるような公共的な事業を民間のビジネスとして結びつけていこう、こういう努力をしていきたい、かように考えたわけでございます。そういう意味で言えば、いわゆる従来の公共事業そのもの、今お話しの道路とか橋梁とかいうものに比べれば、あるいは産業に密着しているという意味では公共性は高いのでありますけれども、純粋の公共事業よりは産業活動にやや近い性質のもの、したがって民間の事業として将来定着させていく、かように考えておるわけでございます。したがって、もちろん収益性については、料金、利用料をどう設定するかという問題が非常に重要にもなってまいりますけれども、そこもまた公共性を加味させながら適正な料金体系をつくるということも必要になってくるわけであります。 また、東京湾の例をお引きになりながら、この所有がどうなるかというお尋ねでございますが、これは事業主体がいわゆる民間の事業者、一部中核的部分には第三セクターが参画するということになりますが、民間の事業者が進めるというわけでございますので、当初から、あるいは将来にわたるまでその民間事業者の所有、そういうことで事業の運営を軌道に乗っていかせるような形にしたい、かように考えております。
○山田委員 今の御答弁でも出ておりましたが、この法律案を読んでみますと、特定施設の整備を行う事業者に対しては課税の特例とかあるいは債務保証とか、こういう優遇措置というものは明確に定められておるわけでございますが、今局長の御答弁にありましたように、適正な料金設定であるとか、地域あるいは産業経営者あるいはまた国民のニーズに的確にこたえるサービスの提供とか、そういう事業運営という部分についての特段の民間事業者に対する規定はないようでございます。施設の建設それ自体が目的ではないということ、そしていわゆる公共的な事業分野に民間活力を導入して、その資金力とか経営能力を事業として最大限に活用することが本法律案の本旨である、こういうふうに理解しておるわけでございますが、この点につきましては今後どう対処なさるのか。事業が指定されて、今後十年あるいはその将来にわたって展開をされていく、その完成に至る段階を見て第三セクターなり民間企業なりに料金設定等の部分は指導なさっていくのか、検討していくのか、そういうことであるのかどうか、もう一度済みませんが……。
○福川政府委員 今御指摘がございましたように、この法律案では料金を直接規制するということは考えておりませんが、整備計画の認定などに当たりまして、施設の運営の適切性という点は十分配慮していかなければならない問題であると思います。もとより、中核的な部分に第三セクターという形で参画するということでございます。自治体の関与ということもございますわけで、まさにそういう形での運営の適切性を担保していかなければならないし、また、この仕組みで可能であるというふうに考えておるわけでございます。 これらを法律に即して申しますと、この基本指針と申しますのは施設の種類ごとに定めることになりますが、その基本指針において運営に関する事項を規定をいたすことになっております。具体的な整備計画の認定に当たりましては、この基本指針に照らしまして適切に判断をいたしていくわけでございます。また、もし仮に認定された後に整備計画に従った適切な運営がなされていないということになれば、法律論で言えば、認定の取り消しというような形でそのメリットをなくしてしまう、こういうことも法律上は可能であるわけでございます。 いずれにいたしましても、民活税制が適用されますプロジェクトについては、事業の中核部分を地方公共団体等の公的セクターが資本金の一定割合を出資している、こういう第三セクターでございますので、こういった地方公共団体が関与いたしておりますので、そういった意味でも、この施設の運営について十分公共性が担保し得るのではないかと考えております。 いずれにいたしましても、この運営の適切性という点については、運用に当たりまして、私どもとしても十分重要な問題として適切な対応をしなければならないと考えております。
○山田委員 具体的に六つの事業分野が示されているわけでございますが、通産省所管といいますか主務大臣となっております情報化基盤施設、郵政大臣が主務大臣となっております電気通信高度化基盤施設、この具体的な施設計画が出されてくる段階において、情報そして電気通信いずれに該当するのか、区分、区別が明確にならないことが予想されるわけでございます。 例えば、情報処理とか電気通信というのは極めて密接な関係があるといいますか、一体としてと言ったら語弊があるかしれませんけれども、その組み合わせによりまして大きな成果を上げ得る、そういう二つの分野であるというように考えられます。したがいまして、この施設を通産と郵政で二つに分けて、そして民活の対象事業として今回一括法案に出してきた、この必然性がどこにあるのか、その区分の調整というのは具体的にどういうことになっていくのか、この辺ちょっと心配をするものですから、伺っておきたいわけです。 資料を見ますと、情報化基盤施設という方は「情報処理の事業の発達を図るための施設」、それから郵政省の方の電気通信の基盤施設というのは「電気通信業及び放送業の発達その他電波の利用の促進を図るための施設」、これはまた施設ということになるわけでございます。これは情報処理と電気通信と、この事業を発達させるという施設であれば、あえて二つに分けるという考え方もありますけれども、むしろそれを一体化して、一つの施設という中でその発達を期していくにふさわしい二つの分野ではないのかな、私はそのように考えるわけです。向こうへ行って情報処理の施設、電気通信の関係ではこちらの施設へ来なければならないというふうにあえて分けなければならないのかどうか。この辺は、通産、郵政が協力をして一つの施設というふうな考え方がむしろ国民のニーズとか、あるいは二十一世紀を展望した経済社会のいわゆる基盤をつくる、国民の期待にこたえ得るというふうなことも私考えるわけでございますが、この点につきましては、通産と郵政両省から簡潔に御答弁をいただきたいと思います。
○杉山(弘)政府委員 御指摘のございました私どもが所掌いたします第三号の施設と郵政省の御所管になります第四号の施設については、相互に密接な関連があるので、分けずに、むしろ一体としてやったらいかがか、こういう御提案でございます。 法律上も書き分けておりますように、私ども情報処理の事業を所管をいたしておりまして、そういう事業の発達、改善を図るための施設につきましては私どもの方で所管をいたしますし、電気通信業及び放送業の発達等の問題については郵政省の方で御所管になっておられますので郵政省の方でごらんをいただく。両者はもちろん密接な関係はございますが、現に先生御案内のように、このそれぞれの施設に該当するものとして各地で御計画になっておられます施設につきましては、そのどちらに属するかということについてはっきりといたしておりますので、両省の所管の問題について特に問題が生じ、このいずれに属するのか明確にならない、そういうケースは現在のところは生じておりませんので、一応分けて処理することが十分可能ではないか、かように考えているところでございます。
○奥山政府委員 ただいま通産省の方からも御答弁がございましたが、いわゆる三号施設につきまして情報処理の事業の発達を図るための施設が通産省所管の特定施設として掲げられておりまして、また電気通信業及び放送業等の発達その他電波の利用の促進を図るための施設といたしまして四号施設が郵政省所管特定施設として法文上に明記されております。これらは一体化して認定する方がむしろ好ましいのではないかという御指摘でございますが、私どもの四号施設は、法律上の定義は別といたしまして、これを具体的に申し上げますと、CATVの放送センターとか通信処理の中継センターといった電気通信業あるいは放送業の業務を行う施設を中核施設といたしまして、それに地域住民の方々や地場産業の方々が電気通信についての技術や知識をそこで修得していただく場としての共同利用施設をつくろうということでございますので、その施設のイメージは比較的明確に描けるのではないかと思っております。 現に、先ほど機情局長のお話にもございましたとおり、現在計画されておりますプロジェクトを見ますと、それぞれその計画を構想しておられる方々が、自分たちはどういう特定施設を目指して計画段階から着手しようとしているのかということがかなりはっきり読み取れるわけでございまして、そういう意味では現在のところ、これらを区別いたして認定するのが一番適当であろうというふうに考えている次第でございます。
○山田委員 ただいま私が質問いたしましたのは、情報処理の事業の発達を図る、あるいは電気通信とか放送業の発達、利用の促進を図るための施設、こういう部分でございますが、今度は研究開発というところについては、この六つの特定施設整備事業の中で明確に通産と郵政で分かれて施設が整備される、こういう形になっております。 佐藤郵政大臣にお伺いをしたいのでございますが、この法律案には、特定施設整備事業の対象の一つに、研究開発の次元で電気通信技術開発施設というものが挙げられているわけでございます。私も逓信委員の一人でございますが、電気通信の技術開発というのは極めて戦略的な分野といいますか、我が国にとっても今後研究開発を進めていかなければならない大変重要な分野である、こういう認識を持っているわけでございます。既にNTT、電電公社は民営化がなされました。それを踏まえて、二十一世紀を展望して高度情報化社会の建設に向けて郵政大臣はこの電気通信の技術開発をどのように推進していかれるお考えであり、御決意であるか、この点を簡潔に伺っておきたいと思います。
○佐藤国務大臣 私も先生と同じように、実は電気通信の技術の開発というのは、基礎においてはやはり欧米におくれておると思っておるのですが、しかしその応用面で国際的なレベルに達しておる。したがって、基礎に力を入れてさらに世界的な通信技術の開発にレベルアップしていく、こういうことが必要でなかろうかということで、基礎技術の研究に力を入れる。 それでは基礎技術の研究で一体何を具体的にしているのか。これは私自身も未知の世界でございましたので突っ込んで聞いてみましたところが、たくさんありますけれども、その中に一つの例として翻訳電話というものがある。これはアメリカもフランスもイギリスもまだ研究しておる段階で、具体的に実用化までいってない。そこで日本も研究をしようということで、それなら具体的にどういうところができないのか聞いてみましたところ、例えば、時というものは矢のように速く過ぎていく、飛んでいく、こういうことを英語で話した場合に、それが日本語でそのように出るかどうかというのが、まだ出ないのだそうでございます。タイムフライズライクアンアロー、時は矢のように過ぎていく、こう翻訳すればいいのですけれども、時のハエは矢が好きである、今のところこう出るのだそうでございます。したがって、さらにそういうところを検討して十分なる翻訳ができるような技術を開発しよう、そういうところに今力を入れようとしておるのだそうでございます。
○山田委員 せっかく三大臣御出席をいただいておりますので、最後に簡潔にお考えをお聞かせいただければと思うわけでございますが、この民活一括法案の中で民間企業優遇措置等に配慮をされまして、公共的な事業分野に呼び込むことになるわけでございます。いわば民間企業の場合には利益至上主義という形で企業活動を展開している、こういうことなわけでございますが、この初めての試みといっていいのだろうと思いますが、公共的な事業分野にこの利益至上主義の事業活動を展開しておる民間企業を呼び込むということを踏まえまして、この民間企業に対して要望なさりたい点につきまして、各大臣から一言ずつ御答弁を賜りまして質問を終わらせていただきたいと思います。
○渡辺国務大臣 具体的にありませんが、長期的な観点から、ひとつ趣旨に沿いまして何分の御協力をお願いいたしたいと思います。
○佐藤国務大臣 通産大臣と同じ考え方でございます。
○江藤国務大臣 初めての試みですから、私どもも努力をいたしますが、これに参加する企業も、こんなことであくどいもうけをしようなどというけしからぬ考え方は持たずに、やはり都市再開発のために一役買っていくのだという一つの使命感を持って参加してもらいたい、このように私は切望しております。
○山田委員 以上で終わります。
○野田委員長 田中慶秋君。
○田中(慶)委員 私は逓信委員会から参りましたけれども、今度の民活一括法案の問題は、基本的には、現在の硬直化された経済運営をどのような形で経済の体質改善を行うかということに置かれておると思います。そういう中で、まず経企庁あるいはまた通産、大蔵等について基本的な考え方を冒頭に質問してみたいと思います。 御案内のように、対外経済摩擦の解消あるいは円高不況等の問題で日本の経済は大変ピンチに来ているとよく言われているわけでありますが、今総理がアメリカを訪問されて、その中で、我が国の経済体質を輸出依存から内需依存に転換すべきだという、こんな方策を具体的に提言されているようであります。これらの問題を含めて、さらにことし当初から打ち出されております経済成長率実質四%という形で現在でもこれらの問題を考えられているのかどうか。少なくとも経済企画庁とすれば、実質四%というのは今の経済状態からすると大変なことではないかというふうに私ども認識しておりますけれども、こういう問題を含めて、それぞれの基本的な考え方をお伺いさせていただきたいと思います。
○大塚説明員 今後の日本経済の見通しについて御説明させていただきます。 御案内のとおり、最近の経済情勢を見ますと、消費は緩やかな伸びになっておるわけでございますが、設備投資につきましては、伸びがやや緩やかではございますけれども、底がたく推移しておりますし、住宅投資についても増加をしているところでございます。そういうことで、私どもといたしましては、最近の経済情勢は緩やかながらも拡大を続けているという判断をいたしております。 今後につきましては、最近の円高の進展が急激でございましたので、その影響が輸出数量面等で出てくることは間違いのないところでございますが、一方におきまして円高には、これが定着をいたしますと、いわゆる交易条件効果ということでプラスの効果、物価の安定を通じまして実質所得が拡大し、これが内需を押し上げるという効果でございますが、これが働いてまいります。それから最近原油価格が急激に低下いたしておりまして、三月の実績で見ますとバレル当たり二十二・三八ドルということで、ひところに比べまして既に五ドルほど低下してきているわけでございます。これもやはり交易条件を改善いたしますので、プラスの効果をもたらすであろうと思われます。それから政策面で申し上げますと、予算編成後に公定歩合が、一月及び三月、二回引き下げられております。さらに八日には総合経済対策を策定いたしたところでございます。 こういったことで、背景となります円高の両様の効果並びに政策の効果、原油価格の低下の影響等を考えてみました場合には、総体として、私どもが当初経済見通しで想定しております四%成長というものは実現できるのではないか、現段階ではこのように考えておるところでございます。
○渡辺国務大臣 今企画庁からお話がございましたが、これはやってみないことにはわかりません。大体我々としては、公共事業の前倒し、金利の引き下げ、投資減税、住宅減税、それから円高の電気料やなんかの六月からの引き下げというようなことをやりますから、そういうことによりまして、計算によるとほぼ大丈夫だろう、こう言われております。
○田中(慶)委員 現状を見ますと、例えば今ベースアップの時期ですが、総体的なベースアップの格差を見ても、大変企業間格差が出てきている。そういう中で、従来日本の産業を支え、あるいはまた輸出を支えてきた例えば鉄鋼とかそういうものは大変大きな輸出の伸び悩みをしておりますし、国内の需要を考えても、端的に申し上げて公共事業全体的には二・三%のマイナス等々を含めて考えるならば、こういう点では大変厳しい環境に置かれているのではないかという見方も今されているわけであります。そういう中で、今内需依存への転換として今回提案されております民活の問題が大変具体的に関心を持たれているのは、その政策の推進をどのような形で行うべきかということで、今回もそういう点では民活事業の特定施設整備法案が出されているわけでありますが、その前に民活としてやることがあるのではないか。 それは一つには、積極的な財政政策をとる中で、例えば減税問題は大きな成果をもたらすであろう、あるいはまた公共投資についても、今通産大臣は公共事業の前倒し等々をそれぞれ説明をされました。しかし、公共投資の前倒しも、全体のパイを前に倒すだけであっては余り効果は期待できないのではないか。刺激にはなるかもわかりませんが、そういう点ではやはり公共投資の拡充、拡大、さらに私どもは、一兆円の建設公債を含めて何とかこういう形の公共投資の拡大を図ればいいのではないか等々要望してまいっているわけであります。今通産大臣は投資減税等の問題も話されておりますけれども、こういう点で総合的な政策の転換が必要であろうというふうに私は思うのですが、これらに対して、大蔵、通産、それぞれの考え方を明らかにしていただきたいと思うのです。
○渡辺国務大臣 まさにあなたの言うように、総合的な対策をやっているわけです。一般会計で公共事業が多少減ったといいましても、国と地方と両方合わせると、事業の量は去年よりも四・三%くらいふえているわけですから、お金は国家のお金であろうと地方団体のお金であろうと、これは関係ないのです。 それから、前倒しをしたならば後が足りなくなるのではないか、これは時期を見まして、七十何%といったってそれは成約の話ですから、全部が九月までに工事が終わるという話じゃありませんから、その間の状況を見て、景気が本当に落ち込んでいるようであれば、政府としてはいろいろなことを考えていく必要があります。ただ、三月の倒産件数などを見ると、実は中小企業等を含めまして去年の三月よりもことしは件数が減っている。去年は千八百件くらい倒産したと思いますが、ことしは千五百件くらい、それから全体の金額もふえてはいないというような非常に安心した数字が出ておりますが、四月以降の分につきましては我々は注意深く見守っていきたい。しかも、倒産したのが一番多いのは、輸出企業よりも建設業なんですよ。建設業の方がむしろ倒産件数が多いということで、円高によって倒産をしているという実態はまだあらわれていないということであります。
○田谷説明員 公共事業を追加すべきかどうか、まず第一には景気判断が問題であろうかと存じますが、この点につきましては、先ほど通産大臣あるいは経企庁の方から御答弁申し上げましたように、六十一年度におきましても内需を中心としたインフレなき安定的成長というものが持続するのではないかというふうに考えているところでございます。また、六十一年度予算におきましては、厳しい財政事情のもとではございますが、一般公共事業の事業費につきまして民間資金や財政投融資の活用といったことを通じまして、前年度の三・七%増という伸び率を上回る四・三%の伸び率というものを確保したところでございまして、私どもとしましても内需拡大に予算の面でも配慮したところでございまして、そういったこともございまして、公共事業等の補正追加につきましては現在のところ考えてございません。
○田中(慶)委員 ここでこの問題をやりとりしていても、次の問題があれですから。ただ言えることは、通産大臣が言われているように、総体的にそれぞれの地方自治体の格差が出てきていることは事実なんです。あなたは、国も地方も合わせて公共事業が全体的に伸びた、こういう話を言われておりますけれども、統計をとっていただければわかると思います。それは具体的に、例えば首都圏における公共事業の問題、土地の高騰の問題とか、全体的な額的な問題は上がったにしても、事実中身の問題で上がってないところも大分あるわけでございますから、そういう点では一律に上がったということは言い切れない、こういうことを含めてもう少し調査をされた中で具体的な政策転換にぜひ取り組んでいただきたい、これは要望しておきます。 そこで、お伺いしたいのは、民活の中で特に規制緩和の問題がいろいろな形で検討されてまいりました。例えば、今回も公共事業分野に民間活力の導入という問題もございました。さらにまた、規制緩和の中において民間の活力というものもあろうと思います。三つ目は、何といっても今回の特定施設の整備等に力点が置かれたわけでありますけれども、少なくともこの特定施設という限定をされることなくして、行政改革で長い間それに取り組んできた方策、あるいはまた新しく取り入れられることは、少なくともスクラップ・アンド・ビルドの基本的な考え方で総体的な取り組みをしなければいけないのではないか。 例えば、民間活力の導入ということをよく言われておりますけれども、しかし民活をどのような形で、先ほど建設大臣が下水道とかいろいろな形でこれも検討に値するというのが前者の答弁でありました。しかし、一つの発注方法をちょっと変えるだけでもっともっと効率的な民活ができるわけだというふうに私は思いますし、そういう点では、私はこの辺ですべての点で発想の転換を求めなければいけないと思うのです。そういう点で、特にこの主導的な役割を果たす上において、通産というのは特にこの民活に対する規制緩和等が大変大きな影響を持つセクションでありますから、これらに対しての基本的な考え方を、そしてまたその精神というものをもっと具体的にあらゆる面で発揮できないかということについて、抽象的ではありますけれども、その辺に対する考え方をお伺いしたいと思います。
○福川政府委員 私どもは、この民間活力の発揮というのは、経済の効率性を高め、潜在成長力を具体化していく上で非常に重要だと思っております。私どももまさに通産省の仕事そのものが民間活力の発揮という環境整備ではないか、かように考えて取り組んでおるわけでございます。そういう意味で言えば、今規制緩和のお話がございましたが、技術力、設備投資、こういったようなものも非常に重要な問題であると考えております。 規制緩和の点に関しましては、既に私どもの行政のかなりの分野は統制的な手段はもうとっておりませんので、そういう意味では規制緩和は私どもの省庁では十分に進んでおる、かように考えておる次第でございますが、それでも昨年の十月には、例えば電力に関して言いますと、社債の発行の限度の特例を直すとか、一定の標準条件の緩和をするとか、いろいろなことを行ってまいりました。 また今回は、今御審議を煩わしておりますように、公共的な事業分野、新しいこれから伸びていく、しかも従来は公共性の高かったこういう分野についても民間の能力を発揮していく、こういうふうなことを考えているところでございます。もとより市街地の再開発その他については、政府全体の問題として規制緩和に取り組んでおるわけでございますが、私どもとしても、いわゆる民間活力の発揮というのは、我々通産省全体の問題ということで、重要な問題として取り組んでまいっておる次第でございます。
○田中(慶)委員 今規制緩和は相当進んでいるように答弁では例えるわけでありますけれども、私は、規制緩和というのはそんなにまだ進んでいない、こういう認識に立って質問をしておりますので、もっともっと積極的な取り組みが必要であろう、こんなふうに思うのです。 例えば、今度の特定施設の整備事業を行おうとする者がその整備計画を作成して二つの部署に、例えば通産と建設とかいろいろな形でそれぞれまたがるときは、その二つの大臣の認定を受けなければその仕事ができない、こういう形であっては、本来の意味の規制緩和じゃないと私は思います。基本的には、どちらがそのイニシアチブをとるかということで、セクショナリズムをなくしてやるのが真の意味の規制緩和じゃないか、あるいは今度の民間活力の導入という問題を含めてされることではないか、こんなふうに思うのです。 この場合、その認定基準が関係省庁で多少違っていても、それはどこがイニシアチブをとってやるかということを明確にしておけば、もっと経済的な効果あるいはまた収益性、あるいはまたリードタイムが短くなる等々を含めてできるような気がします。しかし現実には、今私が指摘するように、二つにまたがってみたり、時には恐らく三つにまたがることも出てくる、こういう心配がもう既に出てきておるわけであります。こういう問題についてどのようにお考えになっておりますか。
○福川政府委員 先ほどは規制緩和の一般的なお尋ねと思いましたので、あるいは委員の御質問に十分お答えできなかったかと存じますが、ただいまの点でございますが、確かに今回四省が考えておりましたものを一つの体系にする、こういうことがむしろ行政の効率化にも役立つということでこのような判断をいたしたわけでございます。 今おっしゃいますように、一つの特定の施設について二つあるいは三つの省庁にまたがるということは十分ありますし、またそれがために、一つの法律にしてむしろ政府部内の中で十分調整をして効率的な運用を図っていこう、このように考えた次第でございます。お話しのように、これが複数にまたがるために各省庁間の調整に手間取って国民に迷惑をかける、こういうことがあってはならぬわけでございまして、従来とかく縦割り行政の弊害という点はいろいろと御指摘もいただいておるわけでありますが、今回このような一本の法律に四省庁が協力をしていこう、こういうことの作業をいたしております過程で、それぞれの省庁の間でいろいろと連絡を緊密に図ってまいりましたし、そういう意味では十分意思の疎通も図っているわけでございまして、今後この法律が成立いたしました暁において、その運用の面におきまして、御指摘いただいておりますような運用上とかく批判を招くことのないよう、事務の運営、迅速な処理ということにつきましては四省庁ともども鋭意努力をしてまいる所存でございます。
○田中(慶)委員 いずれにしても、そういう心配がもう既に今の時点で出ておりますから、所管のところが明確にして、そのリーダーシップをできるようにぜひやっていただきたい、こんなふうに思います。 そこで建設省にお伺いしたわけでありますけれども、例えば特定の都市開発地域として土地区画整理事業等が行われる場合において、私は今の法律でも、既存の法律でもやはり十分認定をしたり、あるいはまた既存の法律の中でそれぞれ整備をすることによってまだまだできる部分というものがあるのではないか。改めてこういう形のものをやるのだということで戸惑いをして、あるいはまた新しい法律になじみが薄いような場合が出てくる、こういうことも心配をされるものですから、そういう点ではその辺をもっと整理をしなければいけないと思いますし、あるいは規制緩和ということになると、私はもっともっと、前回もいろいろな形で都市開発等の問題については指摘をしましたが、これらの問題を含めて、総体的な民活、規制緩和、そして今度の法案の趣旨からすると、総体的な検討というものが必要であろう、こんなふうに思いますけれども、これについてどういうふうに考えられているか、お聞かせをいただきたいと思います。
○佐藤(和)政府委員 御指摘の土地区画整理事業等を行います場合に、この法律で特に要件を付加したり、手続を複雑にしたことは全くございません。ただ、土地区画整理事業等が行われます場合に、その中核となる施設で、今回のこの法案でお願いしていますような特定施設が土地区画整理事業と一体的に整備されます場合には、その都市全体のいわば近代化ないしは新たな都市構造への発展の核となるということで、今回の法律で、特定施設の認定についても建設大臣が、施設によりますが、例えば通産大臣と共同して行うという手順をとったものでございます。
○田中(慶)委員 この問題だけでも三十分、一時間議論しても尽きないわけでありますので、私は私なりに端的に申し上げて、今度の法案の趣旨というものをやはり十二分に生かしながら、既存の法律との一体的な運用というものをもっと考えなければいけない。もう一つは、規制緩和というと、例えば建築基準法についても、あるいは宅地開発手続、都計法についても、あるいはまたそれぞれの問題でみんな網をそれぞれかぶせておりますので、民活、民活と言うならば、その辺をもっと整備をしていただきたいということで、この辺は大臣が積極的に取り組む姿勢を見せておりますので、その辺を期待して、総合的な力をぜひ今回発揮していただきたいということ、これはぜひ要望しておきます。 そこで、せっかく郵政大臣がお見えになっておりますから、郵政の関係で若干お伺いしたいと思いますが、電気通信分野について、電気通信分野の自由化によって民活の導入が図られたとされておりますけれども、特定施設の整備を図る必要性というものは具体的にどのようにあるのかということが一つ。 もう一つは、本法案において振興が図られる電気通信事業に関する施設について、電気通信事業法上、許可や電波等々の割り当てを優先的に行えるのかどうか。この二点についてお伺いしたいと思います。
○佐藤国務大臣 先生が言われるとおりに、昨年の四月に電気通信の自由化ということが断行できまして、新しい情報化時代に向かっての基盤ができたことは御承知のとおりでございます。 そこで、これをフォローする意味で二点ございまして、その第一点は、電気通信事業をやっている企業が自由化体制の中で困難な部面がある、例えば研究施設とかそういったような面で困難な分野についてお手伝いをする意味の一つの考え方。それから第二点は、全国五十三カ所のテレトピアの指定をしましたが、それがやはりある程度均衡した発展をしていくようなそういう基盤をつくる必要があるということで、その拠点となるべき施設、例えばCATVの施設とかその他の施設をつくって、均てんしたところの情報化社会に入っていくような施策ができるようなお手伝いをする。この二点で今度の民活法をお願いしておるわけでございます。 さらに、最後の考え方として、そういうことができることによって、良質で、しかも安いサービスができるように、こういうことでお願いをしているわけでございます。 それから、後段の分については局長から返答させます。
○澤田政府委員 郵政省といたしましては、昨年の四月以来電気通信市場に競争原理を導入いたしまして、民間活力による高度情報社会の構築ということで努力をいたしておるところでございまして、ただいま大臣の方から御答弁申し上げましたように、今回の民活法は、この新しい電気通信制度改革の実を上げるための大変有効な施策の一つであろうというふうに思っております。したがいまして、私どもこれに対応するに当たりまして、いろいろ手続の簡素化あるいは迅速化というようなことに取り組んでまいりましたけれども、この制度改革の趣旨、民活法の趣旨というようなことを踏まえまして十分対応してまいりたい、こう考えております。
○田中(慶)委員 ぜひ今の答弁の趣旨に沿って、せっかくこの事業が進められるわけでありますから、積極的に取り組んでいただきたいと思います。 そこで、時間も参りましたので最後に、これは通産になりますか、産業基盤信用基金について質問させていただきたいと思います。 特に、特定産業信用基金を改組して産業基盤信用基金を新設し、そして銀行借り入れ等についての債務保証を行うことになっておりますけれども、そこでお伺いしたいのは、対象施設ということで具体的に一から六項目まで指定をされております。その中で一と五の二施設のみ債務保証をするということですが、私は、それ以外のあと四つについても少なくとも債務保証を行うべきではないかという、こんな見解を持っておりますけれども、その辺についてどのようにお考えになっているかということが一つ。 もう一つは、債務保証の内容についてどのようになっているのか。すなわち、保証枠あるいはまた保証料率の問題、返済不能に陥ったときの保険制度の導入、この問題についてどのような見解をお持ちになっているのか、お伺いしたいと思います。
○福川政府委員 産業基盤信用基金の運用の点でございますが、今回第一号及び第五号ということに限りました趣旨は、その施設の性格に出るものでございます。特に第一号及び第五号といいますのは、施設の規模が大きく、その構造の特性などから、通常のオフィスビルと異なりまして、建物の転用の可能性が著しく小さいために、建物の担保の掛け値が小さいものになっているということ。それから二番目には、国公有地を賃借して利用する構想が多いわけでありますが、その場合には用途の制限が課されるということが多いために、土地の担保価値が低くなりがちである。こういうようなことから担保不足に陥りがちなものについて、その整備を行うに当たっての資金調達に支障を来す可能性が大きいのがこの一号及び五号ということであると考えたわけであります。他の四施設につきましては、担保不足を原因としまして資金調達に支障を来すおそれは、今申した一号、五号に比べれば当面ないものと考えて今回は保証の対象としなかった、予算上の対応においてそのような措置をとったわけでございますが、これからもこういった民活の事業というのはいろいろな形で展開がなされると思うわけでございます。今後、将来の問題として、仮にそのようなものについても必要であるということであれば、所要の予算上の措置を講じ、また国会の御意思を承って、その点について所要の対応をすべきものと考えております。 第二番目のお尋ねの債務保証の内容の点でございますが、現在この基金は、特定産業構造改善臨時措置法に基づきまして構造改善を進めるべき業種についての設備廃棄に関する信用保証を行っておるわけでございまして、これは一応現在のところその保証割合は三分の二、そして今再保証とおっしゃいましたが、これは関係者に対する求償保証という形で保証額の二分の一というようなことで考えており、なおかつ保証限度額は信用基金規模の原則二分の一、こういうような運用に相なっておるわけでございます。 今後この新しい仕事を始める、こういうことでございまして、この保証条件をどのようにしていくかということでございます。もちろん、この点については、この基金が現在比較的従来の作業の中で余裕があるわけではございますけれども、今後の資金需要等に応じてこの辺の仕組みを考えていくわけでございますが、いずれにいたしましても、例えば保証料率について言えば、民間事業者の資金コストという点については配慮してまいらなければならないと思いますし、またこの保証をいたします場合について、先ほど申しましたような理由で担保不足に陥る可能性があるということでございますので、今後それぞれの企業の親会社が、この事業主体の関係会社がどういう資金力のものに相なってくるのか、あるいは銀行等が出てくるのかどうかというようなことで、再保証あるいは保証の実行に余り厳格になってはこれまた事業が進まないということでございますので、私どもとしてはそういった実情に即してこの保証のやり方は適切な運用を図ってまいりたい、かように考えております。
○田中(慶)委員 時間が参りましたので終わりますけれども、ただ最後に、今それぞれ申し上げたように、対象施設に対して、せっかく一項目から六項目まで具体的な施設を述べられておりますから、第一と第五だけではなくして、すべてのところが今言われているようなそれぞれの資金運用というものができるようにすることが望ましいと私は思います。今ここで具体的にどうのこうのということではなくして、私は、少なくともスタートの時点からそんなハンディキャップがあってはいけないと思います。そういう点では、やはり同じようなセットの中でぜひ取り組んでいただきたい、そういうことを要望して、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○野田委員長 中島武敏君。
○中島(武)委員 民活法案について質問したいと思います。 本法案の具体的対象プロジェクトについてお尋ねしたいのですが、まず幕張メッセであります。 通産省の資料によりますと、幕張新都心構想の先行プロジェクトとして幕張メッセが予定されております。千葉県の資料によりますと、敷地面積は三十九ヘクタール、施設の構成では、展示場、国際、国内会議場及びホテルと駐車場を基本施設としております。さらに千葉県に聞いてみますと、建設費は四百億円、その負担割合は、三百億円については県が一般財源で百億円、起債で二百億円を賄い、その起債の償還費の一部を千葉市が負担する、こうなっています。それから残りの百億円はメッセの建設、運営に当たる第三セクターが負担するというのであります。つまり、千葉県及び市が相当な部分、四分の三を負担するというものであります。県にさらに私は聞いてみたのです。そうしますと、十六ヘクタールの展示場部分のうち約四分の三の県が施設をつくる部分を無償貸与するというのです。ところが、これも県に尋ねてみますと、幕張地区埋立地にある三つの県立高校は有償売却なんですね。昭和五十五年の売却で平米当たり五万円、十三万平米ありますので六十五億円で売却しているということになるのじゃないかと思うのです。 そこで、私が通産大臣にお尋ねしたいと思いますのは、県民生活に直接かかわる県立高校の用地は有償売却、反対に県民生活とは直接かかわらないメッセは無償貸与、どうも大企業にはもうけを保証してやるやり方もここにきわまれりという率直な感じを私は持っているのですけれども、通産大臣はいかがでございますか。 〔野田委員長退席、野上委員長代理着席〕
○福川政府委員 私どもが今回この構想を固めてまいりました趣旨は、二十一世紀を控えて先端技術、技術革新が進んでいく、あるいは一層社会の国際化が進んでいく、こういうことでございます。また、今お話しの幕張メッセ等の国際交流施設につきましても、今、日本の国際交流のための施設が不足しておるという実情を見ますれば、千葉県がそれぞれの立地を生かした形で国際交流を進めていく施設をつくるというのは、私どもとしてはそれぞれの方向に沿うものではないかというふうに考えておるわけであります。しかしまた、これを地方公共団体の財政負担の中でどう位置づけていくかという問題は、これは地方公共団体が考えるべき問題であろうかと存じておりますが、私どもとしては、従来公共性の高いもので地方公共団体が実施してまいるケースが多かった分野にこういった民間の資金力あるいは能力を活用していく、こういうことで取り上げるものでございます。そういう意味では、私どもとしては、これは政策的な重要度の高い、将来周辺の経済の活性化に役立つプロジェクトであると認識をいたしております。
○中島(武)委員 私の聞いたことについての答えは。
○福川政府委員 私どもの所管に関する部分についてお答えをいたしたわけでございますが、地方公共団体が、千葉県が財政的にどのような支出をするか、あるいは今お話しの一般的な社会観念との関係をどのようにするかということでございますが、私どもの方の立場といたしますれば、今回考えております国際交流施設というものについては政策的な意義が高い、こういうことを申し上げた次第でございます。
○中島(武)委員 どうもずばりのお答えがありませんが、それじゃもう一つお尋ねします。 千葉県側は、年間の来場者数が六百万人、それから雇用創出効果は一万二百二十五人、税収効果は年間で県税が二十八億五千万円、千葉市などの市町村税が二十八億五千二百万円になると試算しているのです。しかし、すぐ近くを見ましても、東京の晴海の東京国際見本市会場があります。それからみなとみらい21にも同様な計画があります。それから東京都の計画する東京国際フォーラムもあります。さらに、運輸省の東京湾横断道路を利用した人工島の国際見本市会場もあります。こういう国際見本市会場あるいは会議場といろいろありまして、設置計画がたくさんあるために競合をするのじゃないか。結局、過大投資になってしまって、もし赤字だということになったら、また国民の側にツケが回ってくる危険が強いわけであります。 この幕張メッセの場合でも、年間六百万人入らなければ赤字になるという試算を県自身がやっておるわけでありまして、こういう点で国民にツケが回らないように、過大投資にならないようにということを一体どうやって国は、政府はチェックをするのかという問題ですが、この点について私はお尋ねしたいと思う。もう大臣の答弁があるのじゃないかな。さっきの問題にも何もお一答えになっていない。お願いしたい。
○渡辺国務大臣 それは大変いい御指摘です。過剰投資にならないように十分注意をしてやっていきたい、そう思います。留意いたします。
○中島(武)委員 私、この法案も見てみたのです。そうすると、整備計画、これはいろいろとチェックする仕組みになっているのです。だけれども、いざ一たんでき上がってオープンしてしまったというのに対して、別にそのチェックがきくようにはなっておるわけじゃないのです。そこがつまり非常に大事な点だと私は思うんですね。だから、過剰投資にならないようにということを言っても、やはり結果としてそういうふうになった場合ということは考えられるわけであって、そこは非常に重大だと私は思うわけです。 それから、重ねて通産大臣にお尋ねしたいと思っておりますのは、この事業は、JAPICなどの財界から非常に強い要求が出てやられようとしている事業であります。幕張メッセ推進協議会の会長であり、幕張メッセ新事業主体の建設発起人会発起人総代は、御存じと思いますが、JAPICの会長であり、経団連の会長であり、新日鉄の会長である斎藤英四郎氏であります。ですから私、いまさっきから言っているような点で、やはり建設によってもうけて、後は野となれ山となれ式になってはいかぬのです。だからそういう点で、そういうふうにはさせないと言うのだったら、先ほど大臣のあれもありましたけれども、どうやればそういうもうけ仕事で後は野となれ山となれにはしないというふうにできるのか、そういう点をもう一度伺いたいと思う。
○福川政府委員 御指摘のように、この運営というのは大変重要な問題でございます。これも中核的な部分について地方公共団体が参画した第三セクターが関与する、こういうことでございます。 今お話しのように、施設ができてしまえば、後は事業者で運用が適当に行われるのじゃないかという御懸念でございますが、そういう意味で私どもは、いわゆる地方公共団体が関与する第三セクターがここに入っているということを考えてみますれば、当然そこは公共性を担保した形での運営がなされる、本来の施設整備に予定されました運用がなされる、こういうことを期待をいたしている次第でございます。
○中島(武)委員 それはまさに甘いんですね。期待だということなので、もう期待にすぎないのです。やはりこういう点はもっと目を光らせる、それで事前に十分検討することが極めて大事だということを申し上げておきたいと思うのです。 それでもう一つ、今度は建設省関係のことでお尋ねしたいのは、上総新研究開発都市における研究開発施設の問題であります。これは千葉県新産業三角都市構想の一つでもあるわけでありまして、これは地域の発展に役立つというふうにお考えでしょうか。
○江藤国務大臣 役に立つと思っております。
○中島(武)委員 ところが、地元の木更津市、君津市などは、率直に言って役に立つかどうかという点で危惧を持っているのです。 例えば君津市が民間に委託した調査結果「上総新研究開発都市の及ぼす影響」という報告書があります。この報告書を読んでみますと、こう書いてあるんですね。「雇用効果に関して」「最近の研究所の場合、建物面積に比べて就業者数は非常に少ないことが多い。また、専門性が強いこと、民間の場合には採用は本社が実施していることが多いこと等から、地元雇用効果はあまり期待できない。地元採用となるのはほとんどの場合、清掃、警備等の職種であるため、高齢者、主婦のパート等が対象となる。将来、地域を支える若年者の雇用はあまり期待できないだろう。」こういうふうに書いてありまして、さらに「地元繁華街の利用に関して」ということで「人の増加に見合う分だけ地元繁華街が活性化するとは必ずしも言えない。」と述べた上で、「買物に関して」として、筑波学園都市の例を引いて、母都市である土浦市はむしろマイナスの影響が出ているとして、「君津市についても現状を見ると多様な消費需要に応えられる状況にないため、このままではほとんど市外への消費の流出が予想される。」こういうふうに述べてあるのです。そして全体的に言えることは、「研究機能を主体としているため、地元雇用効果、経済誘発効果等地元に与える影響は比較的少ない。」これが結論であります。 民間の研究所でさえこういう調査結果を報告しているために、市は大変ショックを受けております。七〇年代の列島改造ブームでつくられました御存じの地域開発の多くは、現在ペンペン草が生えているというところもあるわけでありまして、その再来になることを私は大変危惧するわけであります。建設大臣はさっき、効果があると思う、こういうお話でございましたが、こういういろいろな報告書なんかも出ているということの上に立ってどうお考えですか。
○江藤国務大臣 それは一つの意見であろうと思って、十分心にとめておくことだと思っております。やはり住宅をつくれという意見はあるのです。それが一番いい。あるいは工場をつくれという意見もあります。しかし、そうした高度な研究都市をつくることもいいんじゃないですか。いいと思いますよ。
○中島(武)委員 千葉県の幕張メッセ、それから上総新研究開発都市について私はいろいろとお尋ねをしてきたのですけれども、例えば、御存じかもしれませんが、こういう「千葉県開発情報」という雑誌があります。「房総半島にうごめく中央財界の動き」としまして、財団法人千葉地域科学研究所理事長の野村泰氏がかなりの年月を使って研究所で調査をしたというのです。それで、その調査の結果、「市原市から東金市を結んだ線から以南の地帯、昔から房総半島といわれた地帯で先行投資という形で動いた土地は五千ヘクタール以上、ことによると七千ヘクタールに及んでいるとみています。」こういうことを書いております。 それからまた、木更津、君津、富津、さらに袖ケ浦三市一町にわたって、新日鉄及び新日鉄の関連会社であるジャパンデベロプメント及び日鉄不動産が買い占めている土地は、県の森林原簿で調べただけでも千五百五・四九ヘクタールに及んでおります。開発がどんどん進むか、さっき建設大臣のお話がありましたけれども、私は率直に言って大変疑問に思っているのです。思っているのですけれども、仮に進むとすれば、この種の大企業のぼろもうけということになりますし、また土地投機を生むおそれも出てくるわけであります。今、民活ということで規制をいろいろと緩和しようというのが政府の方針でありますけれども、私は、こういう点はやはりきちんと規制をしないと、大変な被害を国民に及ぼしかねないという気がしてならぬわけであります。例えばどういうふうにするかという問題なのですけれども、やはり大きな土地の値上がりを当て込んでこういう買い占めをやっているというような土地に対しては、必要ならば、買い取ったときの土地価格に今日までの利子を加えただけで買い上げるというようなやり方が必要なんじゃないかというふうに私は思うのです。この点、建設大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○江藤国務大臣 土地がある者によって相当買われておるということ、私も存じ上げておりますし、調べております。それからその中で、だれと言うわけにはいきませんけれども、最大だと称せられておるところに私も話しています。こんなことでもうけることはまかりならぬ、不届き千万な話でありまして、私どもは何も財界のためにこんなことをやっているのじゃありません。ですから、千葉県としてもそういうものは土地信託にかけるということを今いろいろ積極的に研究をしております。そして地代だけをもらうということですね。ですから、売買するからおかしくなるわけでありまして、そういうものが勝手に開発されるものではありませんで、これは開発許可も要りますし、都市計画決定のいわゆる認可も要るわけですから、土地を持っているだけでそんな簡単にいくものではありません。私どもは、こういう一つの国家目的のために特定の者がぼろもうけをするということについては厳に戒めるような方法を全力を挙げて講じていこうと思っておるところです。
○中島(武)委員 もう一つ、土地信託という見解でございますけれども、私がお尋ねしましたのは、買ったときの価格に利子をプラスしたような、その程度でもうけを抑えるようなやり方が必要なのじゃないかということについてお尋ねしたのです。土地信託のお答えがあったのですけれども、私のお尋ねしたことについては、大臣はどうお考えですか。
○江藤国務大臣 企業が買っておる場合に、損じると言うわけにいかぬでしょうから、しかし、調べてみますと、一番ひどいようなのは、昭和四十年代の後半に買っておるものが大部分のようですから、そういうものは原価と、それに金利を加えて、今の価格からすると私は大したことではないと思っておるのです。ですから、原価に適当な金利、やはり株主に配当もしなければならぬわけですから、その程度のことは見てやるとしても、何十倍とか何百倍というようなことはあり得ない、そこのところは十分気をつけていきたいと思います。
○中島(武)委員 時間のようでありますから終わりますけれども、私は、この民活法案を具体的に実施する場合には、きょうるるお尋ねしてきましたが、大企業のぼろもうけを保証するみたいな、決してそういうことになってはならない、国民に本当に役に立つようなやり方が必要なんだということを重ねて主張しまして、私の質問を終わります。 〔野上委員長代理退席、野田委員長着席〕
○野田委員長 以上で本連合審査会は終了いたしました。 これにて散会いたします。 午後五時十三分散会 ————◇—————