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104回国会衆議院1986/03/28

商工委員会 第7号

発言数
372
登壇者
35
会派数
5
開催日
1986/03/28

会議録

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 これより会議を開きます。  この際、通商産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。渡辺通商産業大臣。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 閣議が、案件が非常に多くて、おくれまして、皆さんにお待たせをいたしましたことをまずおわびを申し上げます。  撚糸工連事件に関した件につきまして、二音おわびを申し上げます。  二十六日、撚糸工連事件に関連し、通商産業省立地公害局工業再配置課長の高沢信行及び中小企業庁指導部組織課係長の高萩岳見の二名が逮捕されました。  高沢課長は、昭和四十八年七月から同五十年七月まで生活産業局原料紡績課課長補佐であり、高萩係長は、昭和五十六年二月から同五十八年六月まで風料紡績課係長でありましたが、その間の職務に関し、撚糸工連から接待を受けたとの収賄容疑で逮捕されたと承知いたしております。  これら両名につきましては、現在司直による取り調べの段階にあり、詳細は明らかではありませんが、今回の事態はまことに残念かつ遺憾であります。  当省といたしましては、このような事態を厳粛に受けとめ、改めて綱紀の粛正に万全を期するため、昨日、臨時省議を開き、全職員に対し、綱紀の厳正な保持に努めるよう注意喚起をいたしました。なお、通商産業省内に、事務次官を長とする綱紀問題委員会を設置し、具体的措置について早急に検討を行うことを決定いたした次第であります。  いずれにいたしましても、公務員としては、常に身を慎んで、いやしくも国民の疑惑を招くことのないよう心がけるべきであり、今後とも職員の綱紀粛正に万全を期してまいる所存であります。  平素から通商産業行政に対し深い御理解と御協力をいただいております商工委員会の皆様方に対し、今回のような事態が生じましたことをまことに申しわけなく存ずる次第であります。  通商産業省といたしましては、国民の信頼を回復すべく省を挙げて努力し、通商産業行政に取り組んでまいる所存でありますので、何とぞよろしくお願い申し上げる次第でございます。      ————◇—————

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 内閣提出、情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。浜西鉄雄君。

浜西鉄雄日本社会党・護憲共同

○浜西委員 ただいま大臣から、今回逮捕者が出ましたところの撚糸工連の関係、国民に対するおわびと若干の態度表明があったわけですが、これはただおわびをし、これから綱紀粛正を図るという言葉だけでは、私は済まされない問題だと思っております。なぜならば、今回の情報処理の法案審議ですけれども、これも中小企業基本法に基づいて、近代化、高度化、これはその中の経営資源の充実ということで、それなりきの予算がここに投資されるわけですね。内容的には十四億円、それから情報処理システムの教育のためには産投から四億円、シグマ計画では四十八億八千万円というようなことなどは、一連の中小企業基本法に基づくところの中小企業対策であることは間違いない。撚糸工連もその中の一つであって、この撚糸工連の問題を厳しく追及することによって、これと類似したような補助金あるいは融資の問題などを含めて、再びこの種のことが起こらないようにするためにも、本事件は厳しく追及する必要があると思うのです。問題は綱紀粛正と言われました。次官を長として、これからその辺の検討に入るということですけれども、この綱紀粛正ということについて、細かくは要りませんが、大臣はどんなことをお考えですか。具体的に綱紀粛正とは何をされようと大臣自身は考えているのか、まずこれから聞いておきたいと思うのです。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 公務員は国民全体の奉仕者でございますから、それによって身分が保障されておるわけであります。したがいまして、法律と憲法に基づいて忠実にその職務を行うということでありますので、法律どおりやっていただくということであります。  けさ、総理からも全省庁に対して、特に綱紀の粛正問題についての御注意があったわけでございます。特に公務員の倫理観、使命感、こういうようなものを徹底をさせてもらいたい。それから、我々といたしましては、非常にいろいろな誘惑というものは常に官庁関係でつきまとうわけでございますので、交際等にわたりましても、社交の範囲というものが拡大解釈をされると、どうしてもマンネリズムになってだんだん限度がわからなくなってくる。それは非常に困る問題であるから、特に社交の範囲というような点については、冷静にひとつきちっとけじめをつけるようにしなさい。また各省庁とも、省内にいろんなちょっとしたうわさ等があるような場合には、多少なりともわかるはずであるから、官房長、次官あるいは総務課長、各省におるわけであるので、そういう方が、事前にそういうようなことがマンネリ化しないように厳重に注意をして、未然防止をやってほしいというお話がありましたが、私もそのようなことが具体的に妥当な処置である、こういうことで、その線に沿って今後進めてまいりたいと考えております。

浜西鉄雄日本社会党・護憲共同

○浜西委員 一つの精神条項とすれば、それなりきに今大臣の言われたことはわからないでもないですけれども、これは一つの構造的な汚職だと私は思っております。  なぜならば、新聞でも一部報道されておりますように、通産省のOBがそういった出先機関、今回でいえば撚糸工連の幹部に座る。だから国民から見れば、言ってみればツーツーであって、こういう法律があってこういう手続をすればお金がうまく借りられるとか補助金が出るとかということをわかっている人が、熟知した人がそれぞれ出先機関におって、それと通産省の幹部とが話をすれば、一番うまい方法を考えつくことは当たり前の話だ。  つまり、天下り人事というものが今日のようなこういう状態を招いた、それが一番大きな原因だと私は思いますが、大臣はどうお考えですか。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 これは物の考えようだと思いますが、私は、よく知っている人がなるわけですから、そういうことが未然に防止できるというめり張りもあるんじゃないか。今回の事件は、撚糸工連で組合の幹部が逮捕されるということになったわけでございますけれども、天下りのために起きたかどうかということよりも、やはりこの制度の仕組みの中になかなか発見できない、しづらいような点があるんじゃないか。  余り人を信用しなければ、なかなか通産省の役人の数では、何万錘という紡織機を、本当にこれは登録済みのものなのか、よそから持ってきたものなのか、差しかえたものなのかということは、一つ一つ何万何十万というものを見なければ実際はできないわけですね。それを人頼みにしたというところに問題があるわけですから、じゃ、じかにやれるかというとじかにできない。したがって、これは今のままこの制度があったら、また非常に問題が起きやすいということになる危険性があります。  したがって、そこらのところに対する盲点がやはり私はあったと思いますから、構造的なものだと言われれば、仕組みの中に無理がある。やはり信頼関係だけでやらなければならぬという問題だから、それを裏切られたらもうだめなわけです。裏切られなければいいんだけれども、裏切られたらもうだめだ。役所の方はみんな判こを押せば一蓮托生ということになりかねないので、そういう意味では私は、天下りだからというよりも、仕組みそのものに裏切られた場合には問題があると思っております。

浜西鉄雄日本社会党・護憲共同

○浜西委員 これは詭弁であって、それは事件のあれを司直の手によって今から解明しなければわからないと言っていますけれども、そんなことはないです。もう新聞報道その他で、かつて上司と部かの関係であった人が出先機関に行って、この辺のことは新聞が全くでたらめ書いておると私は思えない。それが証拠には、今のような点検をするということが技術的に非常に難しいという意味のことを大臣は言われるけれども、私が言っておるのはそういう問題じゃなくして、例えば政治家の名前だって既に複数出ておるのですよ。  いいですか。新聞によりますと、この撚糸工連が穴をあけた、その穴埋めに、これをうまく埋めてしまえば次の金が出るということを連絡しておるわけですね。新聞報道ですが、新聞が全く根も葉もないことを書いていると私は思えない。しかも、その穴埋めは何でやったかというと、この会館を担保にして百二十四億円というものを埋めておるわけであります。そして体裁をつくって借りるという、私からいえば悪知恵ですよ、そういう悪知恵をやっておる。だから、機械の番号がどうだこうだというのは枝葉末節であって、それも多少難しい面があるかもわからないが、基本的に、そういう裏で電話連絡をしたり、こういう方法があるよということを教えること自体が問題だ。  大臣はいまさっき話をされた中で、法律どおりやらなければいかぬというようなことを言われました。法律どおりやっておればこんなことはない。設備共同廃棄事業の円滑化ということで、ちゃんとそれだけの立会人を入れて、そしてこうやります、この助成金についてはかくかくしかじか、これは法律にちゃんと書いてある。そのとおりやることになっておるのがやられていないということは、そのうまみをやろうということにすぎない。  だから、例えば二、三日前ですけれども、社会党の調査団が現地へ行きました。石川県と小松市の業者と接触をしていろいろ調べた中でもはっきりしておるのは何かというと、きょう私は写しを持ってきておりますけれども、例えば分担金というものは一体どんなものなのかわからないままこのお金を業者が取られておるわけですね。契約書を見ますと三%という、これはまあ「手数料」と書いてあるから、業界として破砕をしたり壊したりする手数がかかるわけですから、これは常識的にわかる。では一〇%というのは一体何なのかということだって疑問を持っておる。だから「業界負担金」と書いてあるその一〇%は返してもらいたいというのが中小の業者から請願みたいなことになっておるんですね。そのぐらいに正々堂々と、本来ならばそういう業者に回るべき金が途中で抜かれておることだってあるわけです。  こういったことを、さらにこれはいずれこの問題に触れなければなりませんが、つまりダミーを十三台持ち込んだ。そのうちの十台は大企業から持ち込んでおるのです。これは五十七年。それから三台は中国へ輸出をするために購入した。一台が大体七百万円。これを五十五年の登録にしたと書いてあるんですね。明らかにインチキですよ。補助金の対象にするためにこういうインチキをやっておるわけですね。しかも、十三台のうち六台は組み立てていない、つまり稼働していない。動いていないものを写真を撮って、これは動いておるというふうに通産省が判断をしておる。  こんなふうなでたらめが、ただ機械の番号がよう把握できないとか、信頼関係だといったって、これは構造的に天下り人事が起こしたことだ。こういうものを見ても、悪知恵を電話でする、そういったことの知恵をつける、これは天下りであるからこそ、私は天下りの範囲内の人間関係だと思う、信頼関係だと思う。そういうものがこういうふうな事件を起こしたと見るべきが妥当だと思うが、大臣はどうお考えですか。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○浜岡政府委員 私の方から、ただいま御指摘のありました幾つかの点につきましてまず御説明を申し上げたいと思います。  第一に御指摘のございました六十年度の融資の件でございますけれども、問題が表面化いたしました時点におきまして、撚糸工連関係で約千二百企業につきまして御指摘のような金額の融資予定というものが存在をしていたわけでございます。現在の制度のもとでございますと、まず先に設備を廃棄をいたしまして、その後融資申し込みを行うというような状況になっておりまして、俗な言い方で恐縮でございますが、多数の企業が首を長くして待っていたというような状況でございまして、あの時点で判明をいたしておりましたのは、この設備廃棄資金の返済にかかわる特別会計に元経理課長が手をつけまして、特別会計に穴があいているというような事態が一番大きな問題になっていたわけでございまして、首を長くして待っております中小企業をいつまでも待たすわけにいかない。他方、穴のあいております特別会計をどうするかという状況のもとで、先生御指摘のように、撚糸工連の持っておりますビルを担保にいたしまして商工中金から融資をする用意があるというようなことを確認をいたしまして、特別会計の穴を埋めることができるというめどのもとに融資を行ったというような状況でございます。  私どもとしましても大変悩んだところでございますけれども、あの時点での経理課長の使い込みのゆえに多数の中小企業をいつまでも待たせるというわけにいかないというような判断で、主として私が問題の処理に当たりましたけれども、そういう状況のもとに御指摘のような判断をしたわけでございまして、ぜひその辺の事情は御理解を賜ればと思うわけでございます。  それから第二番目の、先生御指摘の今回の不適格な設備を買い上げ対象にしたという問題に絡みますチェック機能の問題につきましては、私どもも、社会党の調査団が現地でお聞きになりました状況というようなものは、同行いたしました担当者から聞き取っているところでございます。特にいわゆる公務員による立ち会いによりましてチェックをいたしますポイントは、現に事業の用に供しているかどうかという点でございまして、今回の問題になりました設備の一部につきまして、現在司直サイドで詳細な調査が行われておりますので、確定的な資料を手元に持たないわけでございますけれども、既に解体をされておるというようなものを、解体前の写真等によりまして確認をしたというような経過があるようでございます。どうも率直に申し上げまして、この事務処理要領の読み違えというぐあいに申さざるを得ないのではないかというぐあいに思うわけでございます。  このケースにつきまして立ち会いましたのは県の職員でございますけれども、私どもといたしましては、やはり立ち会いの際のチェックの仕方につきまして、もっときめの細かい、十分に行き届いたマニュアル等をつくっておくべきではなかったかというぐあいに反省をいたしておる次第でございまして、ただいま大臣が御指摘のように、今後この制度につきましては、存廃を含めて洗い直しをしなければならないと思っておりますが、もしこの制度を残していくという場合には、御指摘の点は重要な改善を、検討を要するところなのではなかろうかというぐあいに思っている次第でございます。  それから、ただいまもう一つ御指摘のございました設備買い上げ代金のうちの一部の使い方について、組合員のサイドで十分な理解が行われていないというような御指摘も、社会党の調査団に対しまして組合員の方からあったようでございます。二六%天引きというような組合員からのお訴えだったそうでございますけれども、私どもの承知いたしておりますところでは、この二六%といいますのは、返済のために充てます保証金一〇%、これは十六年後に返ってくるわけでございますが、それが一〇%、それから業界負担金一〇%、手数料三%、それに産地組合の徴収金が三%程度というような状況かと承知しておりますが、御指摘のように、その細部の内容等につきまして組合員の理解が得られていないというような状況だったことは事実として存在しているわけでございまして、やはり組合員、産地組合、さらには全国連合会の間のコミュニケーションといいますか、情報の流れをもっともっとよくしてまいりまして、制度の透明性を確保しなければならないということも非常に強く痛感をいたしておるところでございます。  いずれにいたしましても、この撚糸工業組合連合会の場合、私どもの職場で昔働きました人間が働いておりまして、先生御指摘のように、今回の事件につきまして引き金的な役割を果たしたということは、事実としては否みがたいところだろうと思うわけでございます。私どもといたしましては、私どもの職場で働きました人がその知識、経験をこういう世界で生かしてくれることを期待して送り込んだわけでございますが、全く志と違う事態になったことは非常に残念だと思っておるわけでございます。やはりこういうようなことを考えるに当たりましても、送り込み先での体制、そういうところでのダブルチェック等が十分に働くかどうか、本当に知識、経験がうまく生かせるような人的構成あるいは組織体制になっているかどうかという点も、よくよく見きわめた上で対応していかなければならないと痛感をいたしておる次第でございます。

浜西鉄雄日本社会党・護憲共同

○浜西委員 今の答弁の中に多少私自身も納得できる部分もあるわけですが、例えば首を長くして待っている中小企業者、これらは緊急避難的に穴埋めをしてやったということは、事情はわからないでもない。ないが、そういうやり方は決して正しいやり方ではない。そのことを平然とやれるあるいはそういう知恵をつけるというのが、現地でそれを考えついたのではなくして、言ってみれば東京から政治家やそういう関係の人が電話を入れたり知恵をつけたりしておるところに、私は一番問題のポイントを置いておるわけであります。  それらは、総括して言えば、結局お互いがツーツー、持ちつ持たれつ、天下りという中でそのことが強くにじみ出ておる。天下りをやらなければこんな大胆不敵なことがやれるわけがない。法を知っておる人が現地へ乗り込んでやるわけですから、これほど見やすいことはない。我が子に名をつけるようなものです。そういうことを絶対に避けるためにも、今から検討をされることでありますけれども、まず一つ、天下り人事というものを徹底的に洗い直して、これについてけじめをつけてもらいたい。これは大臣に、そういう考えについてどうだか、今ここで回答をもらいます。  それから、中小企業事業団の果たしておるようないろいろなことがありますね。基本法に基づいてそれぞれいろいろ対策をやることになっています。これらの問題についても、やはり私どもは少しこの商工委員会で論議をする必要があると思います。その論議の仕方は、集中調査でも審議でもいい。とにかくこの問題について、少し角度も広げても構わぬと思いますが、特に今回は撚糸工連の関係を中心に改めてやるべきだ。このような時間帯で十分論議を尽くせるわけがありませんから、そういう場を持ってもらいたい。私はこれは委員長に要望しておきますので、理事会で諮ってもらいたい。  それから、ひょっとしたら恐らくまださらに逮捕者が出るのではないかということが想定をされます、あるいはうわさされております。そうなってくると大変な問題でありますから、私どもはみずから商工委員会として襟を正して、自浄作用を持っておるというあかしのためにも、そういう関係者、例えば現地へ調査団を派遣して改めて正規の実態調査を行い、何が問題なのか、どういう人が現地で何を要望しておるのか、その実態をつかんで、改めて必要があればその関係者を証人喚問でもよし、あるいは参考人として出てきてもらってもよし、その扱いも理事会にお任せします。  委員長、そのことをしかとこの場でまとめてもらって、この問題は、それがよければ私は次の質問に移りたいと思います。まず大臣から。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 天下り問題は本当に昔から新しい話であって、また古い話でもあります。よく働けば、確かに非常にいいんですね。いろいろな知識があって、経験がある人が関連の業界あるいは何かに行くことは非常にいいのですが、あなたの今御指摘になって言わんとすることは、私は一理あると思うのです。これは要するに、なれ合い、仲間同士が団体に行くから監督が鈍るのじゃないかということは普通考えられることです。しかしながら、知識が非常に豊富なんだから、よく働いてくれれば一番いいわけなんですが、自分の知識を悪用するととんでもないことになる。したがって天下りを禁止せよということになりますと、これは人事院でも公務員の人格を認めていますから、天下りについてはある一定の期間、一年とか二年とかは自分のタッチした職場の団体や業界に行ってはいかぬとかいろいろ規則があるはずだと思います。  検事をやった者が弁護士になってはいかぬとか言っても、これは難しい。それから建設省にいた人が建設会社に入ってはいかぬ、こう言っても、これは非常に難しい大きな問題だ。しかしながら、自分の先輩なり後輩なりがその団体や業界に行ったからといって、それを情実で監督するということはやってはいけないことなわけであります。非常にこの点が、だから私は新しくて古い話だということを言ったのですが、あなたが御指摘になるように、先輩が行っていれば、普通何でもない人ならびしっとやるんだけれども、やり損ねると遠慮するということも、それは私はあり得ると思うのですよ、人間の世界ですから。  だから、そういうことの絶対ないようにきちんとして綱紀の粛正をやり、そういう誘惑や何かにかからないようにいろいろな面から、一つはこれは心の問題ですから十分に戒めて、そういう誤解を受けないようにやっていくことが一番大切であると思っております。

浜西鉄雄日本社会党・護憲共同

○浜西委員 心の問題は当然ですが、私はまたいずれ改めて天下りの実態について資料を求めますので、それなりの準備をお願いしておきたいと思います。きょうはこの場で求めることはいたしません。私は、天下りの実態は相当なものに上ると思うのです。その中で、認定権を持つ、許可権を持つような立場のところは重点的にそういうことのないようにすべきだと私は思っています。何もかも一切合財、建設関係が建設会社に行ってはいかぬか、検事が弁護士はいけないかという理屈でいけば、私はわからないでもない。しかし、少なくとも綱紀粛正となれば、精神を入れかえるといっても、とてもじゃないが、三つ四つの子供ならばまだ直しようもあるけれども、もうこの段階で直るわけがない。したがって、そういう意味では具体的に天下り人事というものについて十分検討すべきだと思います。  それから、ちょっと忘れましたが、先ほど、現地で首を長くして待っておる業者の方々にという配慮がありました。今回もこの事件で、もしもすべてを明らかにしなければ話が進まないということでは破砕を待っておる業者が大変な迷惑をするわけですから、これは法にちゃんとあるわけですから、当然順調にそのことは実行される、こういうことですね。そのことをちょっと伺います。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○浜岡政府委員 ただいまの御指摘は、現在設備共同廃棄事業をやっております七業種につきまして、六十年度の残存融資約百五十五億円でございますけれども、これが遅滞をしているということについての御指摘かと思うわけでございます。  この分につきましても、先ほどと同じような事情がございまして、確かに、御指摘のように設備は既に破砕をいたしまして待っております企業が四千六百あるわけでございます。しかし、現在こういうような事業についてのいろいろな御批判をいただいておる時期でございますので、私どもといたしましては、この破砕をしました設備につきまして関係団体に、すべてもう一度洗い直しをするよう求めております。また、一万九千近い台数でございますけれども、そのうちできるだけ多数の割合、なかんずく撚糸工連につきましては全数を、通産省通産局、関係府県の職員によりまして、現実にいわば公的なチェックをやるというような手続を踏んでいる段階でございます。  私どもといたしましては、このスクリーンを経まして問題がないと認められるものにつきましては、こういうような非常に苦しい繊維業界情勢でございますので、融資決定はやらせていただかなければいけないだろうなとは思っておるわけでございますけれども、念には念を入れてというようなことでチェックをいたしておるわけでございます。その辺のチェックをしました上で、やはり行うべきことは行うというような方向で対処していくということを御理解をいただき、また御容認いただければありがたいと思うわけでございます。

浜西鉄雄日本社会党・護憲共同

○浜西委員 大体おおよそ実施をする。多少今の言葉でいくとおくれるような気がいたしますが、早目にやってもらいたいですね。あつものに懲りてなますを吹くように余り間延びいたしますと、かえって罪のない業者の人たちが迷惑をこうむるわけですから、その点はしかとこの場で言っておきます。  それから、さっき言いましたが、委員長、ひとつ理事会に諮ってもらってその扱いを決めてもらいたい、お願いします。

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 ただいまの問題は、後ほど理事会で協議をいたします。

浜西鉄雄日本社会党・護憲共同

○浜西委員 それじゃ理事会でお願います。  さて、本題に戻ります。情報処理の促進に関する問題につきまして質問をいたします。  そこで、私は少し広い立場でこの問題をとらえてみたいと思うのです。この情報処理問題の法案以外にも、これと関連のある、類似した、これから二十一世紀社会を目指しての通信産業、通信情報、こういうものを網羅したいろいろな施策が行われることになるわけですね。これはそのうちの  一つだと私は思っています。  さてそこで、無理にこの情報処理の中でやらなくていい問題ですけれども、しかし触れておかないと中身の問題で疑問が絶えず生じるから質問するのですが、一九七七年にできましたところの三全総、つまり日本国土の総合開発の立場から漸次それが組み立てられて、今のところ三全総が適用されておるわけですね。四全総が出るだろうということをやはり我々も期待しておるわけですが、その三全総の中身では定住構想、つまり産業の定住、それに勤務する労働者の定住、しかも地域的にバランスをとってやる、こういう自然環境を大事にし、生活環境も大事にしながら、そして生産環境というものを打ち出していますね。  これから先、日本列島全体がネットワーク時代に入ってくるであろうし、また、そのことを目指して技術者の養成だとか、そういう汎用のプログラムだとかいうことに行かなければならないと思っております。そうすると、現在四全総の中に通産省のこの一連の計画、二十一世紀を目指すところの、情報化社会を目指すところのこれらの問題点がどの程度それらと相関連をして組み立てられておるのか。中身を言えば四全総は大体どんな内容になるだろうと想定しておるのか。この辺について、基本的な問題ですから冒頭に伺っておきたいと思います。

黒田明雄通商産業省立地公害局長

○黒田(明)政府委員 ただいま四全総は、国土庁に設置されております審議会で論議が行われている最中でございます。審議の状況は、それぞれ四全総で取り上げられそうなテーマを幾つか選びまして、いわば部品の議論をしている段階にございます。これからそういったものを審議会に諮りまして、恐らく骨格を形成していくわけでございますが、総理が施政方針演説で、ことしの秋ごろこの計画をつくりたいということでございますので、そのテンポに合わせてこれから国土庁が骨格づくりに入る、その過程で当然私どもにも相談があるもの、こういうふうに考えておりまして、現在のところ、どういうふうになるかという最終的な姿についてはちょっと申し上げられない、つまりまだわかっておらない段階でございます。

浜西鉄雄日本社会党・護憲共同

○浜西委員 四全総との絡みではここではわからない、国土庁がこれからつくるということですが、では三全総というものは当然理解しておられると思います。その三全総と、産業構造審議会の情報産業部会基本政策小委員会の四つの提案、つまり地域情報化を目指しておるわけですが、これらとの絡みではどの程度連携をとって今日このようなことがあらわれておるのか。その辺の絡みはあるのかないのか、その辺お願いします。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 御質問の点についてお答えを申し上げたいと思いますが、産業構造審議会情報産業部会基本政策小委員会で四つの課題の提言がございましたが、その中に地域の情報化の御指摘があるわけでございます。  御案内のように、地域間の情報格差というものが存在をいたしておりまして、放置をいたしておきますとそれがますます拡大をするということになってまいりますと、これからの地域開発という観点からも非常に重大な問題である。したがいまして、地域の特殊性を生かした地域の情報化を進めていけというのがその御指摘でございました。  この点につきましては、私ども、従来から幾つかの対応を講じてきております。一つは、御案内のニューメディアコミュニティー構想ということでございまして、これにつきましては既に二年度にわたりまして十七地域を具体的に指定をいたしまして、その地域におきます地域の実情に即した新しい情報化の基本構想を設定し、またそれを現に実施をしていこうという団体等に対しましては、出資その他の面でいろいろ助成をしていこうという構想でございます。また、六十一年度についてもさらに追加指定を考えておるところでございます。また、六十一年度からは、各地域の通商産業局を中心といたしまして地域の情報化ビジョンというものもつくってまいりたいと考えております。  こういったことのほかに、今国会には民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法というものを御提案申し上げておりまして、その中では、地域開発のための必要な幾つかの基盤施設の整備の一環といたしまして、共同情報処理施設等の情報化基盤施設の整備につきましても積極的に助成をしてまいりたい、こういうことでやっておりますが、地域の情報化問題につきましては今後ともなお一層力を入れていきたい、かように考えておるところでございます。

浜西鉄雄日本社会党・護憲共同

○浜西委員 そこで、私が重点的に考えておるのは、冒頭にも言ったと思いますが、地域の特性を生かしながら地域での産業もハイテク時代に合わせていろいろ考えておられる、それはそれで考え方はいいのですが、その情報処理というものとの関連で、内需拡大というものを絶えずこれから追い求めていかなければならぬと私は思っております。その辺の私の考え方と通産省、あるいは通産省以外にもこれはまた別の法案にも多少関係するかもわかりませんが、郵政省あるいは建設省、運輸省、それぞれがいろいろ内需拡大という視点でそういう問題提起の中でやられており、今からやろうとしておる。こういった問題についてこの際伺っておきたいと思うのですが、この情報処理の促進と内需拡大という関連について、簡単でいいですから特徴的なものを、大体何をどのようにするのか。  一つ例を挙げれば、私が一番よく知っていることは、郵政省の場合は山口ニューメディア・センター、これは一体どんなようなもので、これからどう進めていこうとするのか。  それから通産省でいけば、私の関係でいきますと宇部の新都市テクノポリス、この中におけるところのテクノセンターというものはどのような構想で、将来どういう方向で、例えば中小企業もこういうふうに吸収してとか、地域産業の発展の指導的な役割を果たすとか、いろいろな考え方があると思いますが、そういう問題、見通し、内容。  それから建設省の場合、これは下関の情報文化センターということで、内容は私どもわかりません。だが、一つの例を聞けば大体類推解釈できると思うので、建設省の場合は、下関の情報文化センターとは大体どんなような格好でいつごろどうしていくのか、ねらいは何か、それをお願いします。  それから運輸省の関係、運輸省は港だと思います。下関港の東港、東地区というのですか、これの再開発等は大体どのようなものを想定をしているのか。  この中には将来の情報化社会、今回提起をされておるところの情報技術、これらも当然この中に非常に役に立つというような全国ネットワーク時報化社会を目指しての関係があるのかないのか。そういった中身をそれぞれここで言ってもらえば、私どもで日本列島全体のおよその各省がやっていることが網羅的にわかると思いますから、それぞれお願いいたします。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 それでは、私からまず一般的な考え方及び通産省関連の山口県に関します問題ということについて御返答いたします。  情報処理の関係が内需の拡大に重要な効果を持つということは、先生御指摘のとおりでございます。情報関連産業、現在約十三兆円でございますが、これが順調に発展いたしますと、昭和六十五年度には二十五兆円くらいになるんじゃないかというような推定もございます。  御案内のように、情報処理の促進に関します国内の需要と申しますのは極めて伸びが高いわけでございまして、これを積極的に推進をいたしていきますと、純然たる内需の拡大に役立つ。また、ほかの問題でございますと、企業の設備投資等は、場合によりますと輸出能力の拡大、輸出競争力の充実というような点につながってまいりますが、情報化の問題はそういった輸出の増加という点に寄与する程度も低い。そういう意味から、今日のような時代におきましては、特に重点的に需要拡大のために対策を講じていくべき事柄ではないかというふうに考えておるわけでございまして、先ほど御答弁の中で申し上げましたいわゆる民活関連法案と申しますのも、そういう目的で出たものというふうに理解をいたしているわけでございます。  ところで、先生御指摘の山口県下におきます民活関係プロジェクトということでございますが、私ども承知いたしておりますのは、宇部テクノポリスの母都市機能強化のために、現在メカトロニクス関係、セラミックス関係、さらにはバイオテクノロジー関係等の先端技術の研究開発力を強化すべく、開放型の研究施設の設置構想というのがあるようでございまして、この設置構想について先ほど申し上げました民活法案による助成措置を活用したいということを我々は承知をいたしておるところでございます。

米澤允克郵政省通信政策局次長

○米澤政府委員 郵政省関連の施策につきまして、内需拡大問題についてお答え申し上げたいと存じます。  郵政省におきましてはテレトピア計画の促進をやっているところでありますが、テレトピアのみならず、昨年四月からは電気通信事業法を施行いたしまして、電気通信事業への新規参入を認めてきたところでございます。そういった新規参入の電気通信事業者の新規設備投資というものについても、内需拡大の効果が考えられると思うところでございます。  さらに、地域の情報通信の高度化施策といたしまして、先ほど先生御指摘のテレトピア計画を持っております。このテレトピア計画については、現在五十三の地域を指定いたしておりまして、そこでおのおの地域の情報通信の高度化が計画され進められているところでございます。こういったところでも内需の拡大効果が出てきているところでございます。  さらに、CATV等の振興等がございまして、CATVの関係についてもこれらの内需拡大効果が期待されますし、さらに新しく電気通信の技術開発の促進を進めておりまして、基盤技術研究促進センターからの融資、出資等によりまして、この技術開発分野についてもそういった内需の拡大効果が期待されるのではないかというふうに考えている次第でございます。  先生御指摘の山口県のテレトピアの計画につきましては、山口市を中心といたしましてニューメディア活用による都市の発展、都市連合形成の推進といったようなことを目指しまして、商店・タウン情報ネットワークシステムとか産業情報ネットワークシステムとか社会教育データバンクシステムといったようなシステムについて、いろいろ計画推進を進めているところでございます。

横内正明建設省都市局都市政策課長

○横内説明員 お答えいたします。  建設省といたしましては、情報化とか国際化に対応いたしました新しい町づくり政策といたしまして、新都市拠点整備事業というものを六十年度から実施いたしております。この事業は、国鉄の操車場跡地といったような比較的大きな土地を種地といたしまして、二十一世紀に向けての当該都市の新しい都心づくりというものをやっていく事業でございまして、昭和六十年度から現在実施しておりますのは、横浜のみなとみらい21地区、それから神戸ハーバーランド地区というのがございます。それから下関の細江地区というものがございます。この三地区で事業を実施し、さらに調査地区といたしまして五カ所で調査をしているところでございます。  この新都市拠点整備事業におきましては、二十一世紀に向けての新しい業務都心というものをつくっていくわけでございますので、その中核的な施設として情報センターというものの整備が必要であると考えておりまして、この事業の一環として推進しているところでございます。  ただいま先生御指摘の下関情報文化センターも、下関細江地区における新都市拠点整備事業の中核的な施設でございまして、周辺に立地いたします企業等に対するさまざまな情報のサービスをする施設でございます。内容は、コンピューターセンター、共同利用のデータベースサービスルーム、それから地域情報サービスセンターといったものでございます。昭和六十三年度から六十五年度くらいに事業を実施すべく、現在地元の下関市、山口県において計画を策定しているところでございます。

宇多一二運輸省運輸政策局情報管理部情報処理課長

○宇多説明員 お答えいたします。  先生御指摘のとおり、地域の情報化というものにつきまして運輸省は若干立ちおくれているという感がございますので、今後運輸省としても積極的に地域の情報化というものを進めてまいりたいと考えております。  民活法案におきましては、港湾の業務の高度化ということで対象業務となっておりますけれども、情報処理の促進に関する業務というものは含まれておりません。  運輸省といたしましては、この一月十四日に運輸政策審議会から「運輸における情報化を円滑かつ適切に推進するための基本的方策について」という答申をいただいております。その中で指摘されているように、特に港湾は都市に比べまして電波障害が少なく、安価で広い用地を確保できるという点からテレポートとして活用していこうという機運がございますので、この点につきましても積極的な推進を図ってまいりたいと考えております。  先生御指摘の下関港の再開発につきましては、詳細は承知しておりません。

浜西鉄雄日本社会党・護憲共同

○浜西委員 それぞれが関係する民活関連の内容はざっとわかりました。これから先の情報通信の発展を想定しますと、商業的にもあるいはそれぞれの市民生活の上にも大きくこれが貢献することは間違いない、そういった意味で私は大賛成であります。  最後に、郵政省に出いておきます。  これから光ファイバーなんかを通じて端末機と端末機、こういうコンピューターというものを途中に介在させながら庁本列島が、まあそれぞれの省庁がやるわけですけれども、個人のプライバシーの問題、いつぞや電話線が火事になったけれども、そういうセキュリティーの問題、総合的に違う機種と機種をつなぐような接点の問題、国際的なオンライン化、将来構想などいろいろな問題があると思うのです。  郵政省としては、通信をつかさどるところとして、それらの問題についてそれぞれの省庁とよく連携をとって総合的な計画というか、そういうことをやるべきだと私は思うのです。あるいは国益に関係することがあるかもしれないし、そういったセキュリティーの問題とか個人のプライバシーの問題、犯罪防止の問題等について何か統一的な考えがあれば、この際伺っておきたいと思います。

米澤允克郵政省通信政策局次長

○米澤政府委員 情報通信の問題につきましては、その技術的な発展によりまして国民生活、経済社会生活、あらゆる活動分野に深く浸透してまいっておりまして、非常に重要な役割を果たしてきていると存じます。  今御指摘いただきましたコンピューター同士で通信ができるような通信規約を決めていく問題とか、いろいろな犯罪、不正行為による問題点のありますデータ保護とかセキュリティーの問題等が現在指摘されているところでございます。私ども、こういった問題にも郵政省の立場からそれぞれ取り組んできているところでございまして、積極的な対応で今後の来るべき高度情報社会への円滑な移行のために貢献したいというふうに考えております。  いずれにいたしましても、こういった問題は複雑多岐にわたっておりまして、いろいろな分野に関係してきているところでございます。したがいまして、他の省庁にも関係する分野が出てまいります。そういった分野につきましては、おのおのよく連絡をとって進めてまいりたいと考えております。

浜西鉄雄日本社会党・護憲共同

○浜西委員 時間が少し超過しましたが、終わります。

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 奥野一雄君。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 私は、前回のこの法案審議の際にもいろいろ意見を申し上げてきたわけでありますけれども、今の質疑のやりとりを聞いておりましても、情報処理という問題を各省庁がそれぞればらばらに取り扱っておられるわけであります。こういう状況の中で各省庁が、勝手にと言うと語弊がありますけれども、どんどん先に進んでいかれると、後でその調整をしなければならないというような問題が出てきたときに困るのではないか、こういう感じがするわけです。ですから、この情報というものの整理をきちんとしておく必要があるのではないか、それは非常に急ぐ必要があるのではないかというふうに考えられるわけです。  したがって、前回の質問のときには、情報産業省だとか情報通信省というようなものをつくったらどうだ、こういうことを申し上げましたが、それは今言ってもそう簡単にできることではないと思います。しかし、今申し上げましたように、情報というのは一体何か、それをきちんと分類して、その所管はどこがやるか、そしてその所管ごとにどういう発展の方策をとっていくのか、また、いろいろな問題点があるわけですから、そういうものをどういうふうに整理していくのか、そういう全体的な法体系というものを急いでつくる必要があるのではないかと思うのです。私どもは情報基本法というふうに従来から言っておりますけれども、特に最近の動きを見てその必要性を痛切に感じるわけなんです。まず、その辺の見解がらお尋ねしたいと思います。     〔委員長退席、与謝野委員長代理着席〕

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 この情報問題というのは、確かにこれからの産業、経済に及ぼす影響が非常に大きい、私は全く御指摘のとおりだと存じます。  そこで、各省ばらばらで、どっちを向いているのかわからぬというような走り方は困るわけであります。殊に共通する問題がいろいろございます。基本的な人権の問題、コンピューター犯罪の問題、コンピュータープログラムの権利の保護の問題、それから情報化の進展に伴って雇用形態が変化する問題、いろいろな問題点があろうかと存じます。  したがいまして、我が通産省としては、情報産業を振興したり情報技術を開発したりというようなことを中心に情報を扱っておるわけでございますけれども、やはり各省庁の連絡を密にしてやっていく、そして御指摘のような食い違いが起きないように、事前に十二分の注意を払っていくことは非常に大切であるということは、同じ考え方であります。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 同じ考え方であるということではいいのですけれども、今のままの形でいきますと、各省庁がそれぞれの立場でやられるわけですね。それは、確かに閣議とかあるいはいろんな形の中で横の連絡というのはとり合うと思うのですけれども、各省庁は、それぞれ自分たちの縄張りと言っては変ですけれども、自分たちの運営をしている仕事の範囲の中で物を考えて、いろんな発展方策も考えたり、それから後でまた触れますが、地域情報化に対する対応策とかいろいろなことを考えるわけです。それからまた、問題点は問題点で各省庁でもまた考えるわけですね。  そういうようなことがもし省庁によって違いが出てきたときに、受け取る国民の方は、どこがやろうがそれは政府という立場で見るわけですから、それでは困るだろう。だから、今は各省庁がそれぞれの立場の中で進めておられるけれども、そういうものを網羅した一つの法体系というものを整備するという方向にもう手をつけていく段階ではないだろうか、こういうふうに私は思っているわけですね。  だから、そういうことについての必要性については、まず通産省としてはどう考えておられるか。それから、そういう準備作業というものは具体的に今進んでいるかどうか、進んでいるとすれば見通しはどうなのか、進んでいないとすればどうしようとされるか、そういう面も含めてひとつお答えをいただきたい。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 先生御指摘のように、情報化問題と申しますのは、国の産業、経済のみならず、国民生活、地域問題、極めて各般にわたっておるものでございますから、それぞれの問題につきましては関係省庁との間で調整を要することが非常に多うございます。  そういう観点から、先生かねてから情報に関する基本法制を整備しろということを、たしか前国会でのこの法案の御審議をいただいたときにも御指摘がございました。その際にも、村田前大臣からは、ただいま大臣がお答えしましたと同じように、そういう必要性はございますけれども、極めて各省庁の間に密接に関連いたします問題だけに時間もかからざるを得ない、こういう趣旨の御答弁を申し上げている。  この間、私ども何もしなかったわけではございませんで、例えばプライバシー保護問題ということにつきましては、行政機関の持っております個人情報のプライバシー保護の問題につきまして、各関係省庁が寄り集まりました行政情報システム各省庁連絡会議というところで検討を続けてきております。ただ、このプライバシー問題と申しますのは、やはり一方では個人のプライバシーを保護しなければならないと同時に、他方では国民の知る権利、表現の自由といった憲法上の基本的人権との関連をどう考えるか等々極めて難しい問題もございまして、まだ実は結論が出ていないところでございます。  それから、セキュリティー問題につきましては、前回のこの法案審議の際にいろいろ御指摘もございました。それ以来内閣審議室が中心となりまして関係各省庁の連絡会議を約一年にわたってずっとやってまいりました。これにつきましても、当省のほかに、情報通信という観点から郵政省、また犯罪防止の観点から警察庁、それから地方自治との関連、消防法との関連から自治省、さらには建築基準の関係から建設省、いろいろな省庁がそれぞれこのセキュリティー問題について御検討いただいております。  そういうものがばらばらに出ると、先生御指摘のように受ける国民の側は非常に迷惑ではないかということでございまして、この各省連絡会議におきましては、少なくとも基本的な考え方、横断的な基準といったものについては各省まとまったものを出し、その上で、それぞれ各省庁が関連する部分について、いわば各論と申しますかそういうものをつくっていったらどうだというおおよその方向が固まりつつございます。  こういった各省庁の連絡会議等の場を通じてこれからも問題を徐々に一つ一つつぶしていく、こういうことが必要なのではないかと思います。通産省といたしましても、この点につきましてはこれからも積極的に御協力をしていくつもりでおるわけでございます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 今言われましたのはまた後でちょっと触れたいと思っているのですが、去年から一年間、恐らくいろいろな努力をされてきたと思うわけですが、実際の作業というのはどうなんですか。名前は、それはどういう名前になるのか知りません。私は情報基本法とこう言っているわけですけれども、そういうものについての必要性については、これはもう各省庁お認めになっているだろう、こう思うのですね。ですから、例えばそういうものの必要性がある、前向きの形で一つのものに何とかまとめてやっていかなければならない、そういう一つの方向が決まれば、今までの経過から見てそんなに時間はかからないのじゃないかというのが私の認識です。  例えば、せんだって審議いたしました航空機工業の振興法のやつは、そういう動きが出てから大体一年くらいでできたのではないかと思います。あるいは、内容は違いますけれども、国鉄の合理化の法案なんかは案外早くそろったようでありますし、方向が決まれば、そういうものについての調整をしながら進むということは明らかになってくると思うのですね。  だから、そういうようなことを示していただかないと、後で触れます地域情報化なんかの進め方や何かによっても相当変わってくるんじゃないか。今のところはまだそう全国的に広がったという状況ではございませんから、まだ今はそう混乱が起きるような状況にはない。しかし、これがどんどん発展をしていきますと、そちらの方の体制がきちんととられないというと、逆に混乱を引き起こす。そのことが逆にまた情報産業の発展に阻害になったりということも憂慮されるわけでありまして、そういう見地から申し上げて、政府の内部としてはそういうものに取り組もうという姿勢に今全体としてなっているんですか、この辺がちょっとまだはっきりしないと思うのですね。  通商産業省としては、何かそういうことでいろいろなことをやられているように今受け取ったわけでありますけれども、政府全体とすれば、そう、いう目標に向かって今進もうとしておられるのか、おられるとすれば、見通しというものがある程度あるんじゃないか。大体一年後を目標にしようとか二年後を目標にしようとか、期間が決められなくてもなるべく早急にやろうとかというような、何かこの目標というものは当然出てくると思うわけですが、そういうあたりはどういうものでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 政府全体の動きにつきまして私から御答弁するのはいかがかという感じもいたしますけれども、情報基本法をつくったらどうかということにつきましては、残念ながらまだ各省庁との間のコンセンサスにはなっていないのではないか、まだ若干時期尚早なんではないか、そういう雰囲気があるように見受けられると思います。  と申しますのは、やはり情報化基本法というようなものをつくりましたときに、基本法に基づいて講すべきということをうたわれました施策について政府としてこれからどうするのかということにつきましても、ある程度のもくろみ、公算というものがないと、これは基本法としてまとめるというわけにもなかなかいかないのではなかろうかと思いますが、そういった中で、先ほど御答弁申し上げましたセキュリティー、プライバシーの保護の問題等につきましては、これを法制的にどうするかということになってまいりますと、そう簡単にはまいらないのではないかという気がいたすわけでございます。  ただ、この問題はほうってはおけませんので、先ほど申し上げましたように、個別問題につきましては各省庁との間でいろいろ対応を考えておりまして、セキュリティー問題につきましては、まだ法制的にこれを規制するというのは時期尚早ではないか。むしろ、政府としてガイドラインをつくるということにとどめるというのが当面は妥当なんではないか。そのガイドラインをつくります場合には、各省庁がばらばらにつくると国民が迷惑をいたしますので、共通的なものは政府一本でまとめ、個別業種に関連するような問題についてはそれぞれ各省庁が特色を持ってこれをお示しするという格好にしたらどうか等々、基本法の制定につきましては時間をかけていかないといけませんが、その間何もしないというわけにはまいりませんので今のようなことを続けておりますし、それから、法律化できる問題につきましては、先生御指摘の無体財産権に関しましてはプログラム権利法、権利の保護につきましては著作権法の改正をやりましたし、私どもチップの回路保護法も御提案をいたして成立させていただいております。また、データベースの著作権保護の問題につきましては、今国会に文部省の方が法律改正案を御提案をする、また、労働者の雇用形態の変化に対応するという問題につきましては労働者派遣業法が成立するということで、既に各省庁それなりに対応してきていると思うわけでございまして、そういう面で情報化の進展に遺憾があってはなりませんけれども、ただいまの時点の段階におきましてすぐに情報基本法ができるかということになってまいりますと、繰り返すようでございますが、まだ若干時期尚早かという感じがいたします’  ただ、この問題につきましては、私どもといたしましても必要性について全く否定をするわけではございませんので、なるべく早くそういうものができればいいと思いますし、つくりたいという方向でこれからも努力をしてまいりたいと思っているわけでございます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 私は従来から主張しておりましたように、これは急いだ方がいいというのは私の持論でございます。それは、例えばそういうものがなくて混乱をしたときに問題になってくるからできるだけ急いだ方がいいんだ、こういう立場であるわけです。  これは次の方とも関連しますので入りますが、情報というものがその効果を十分に発揮をするということは、どこかで情報を持っておったってだめですから、その情報が必要とするところに正確に迅速に伝わっていくということだと思うのですね。それが有効に活用されていくということだと思います。ですから、そういう面からいけば、大体情報というのは最初は中央に集まる。それが地方に分散をされていく。あるいは企業でいえば大企業に集まって中小零細企業の方へ行くという形になっていくわけです。ですから、当然地域の情報化というものについても早急に整備をしていかなければ十分な効果を発揮するに至らない、こう思っているわけですね。ですから、私どもは前回のときにも地域情報化というものに対応する対策を早急に立てるべきだということについても申し上げてきたつもりであります。  きょう午後からまた審議をされます中小企業の指導法やなんかについても、これと関連をしていくものだというふうに思っているわけでありますけれども、あの中身について本当は今入るわけにはいかないと思うのですが、あれにも若干私は意見がございます。例えば中小企業の情報化に対応するいろんな手だてを講ずる場合であっても、あれだけで果たして十分な体制がとれるのかというと、そうはいかないという内容のものもあるわけであります。  まして、今度は地域の情報化というものをきちんとやっていくということになった場合、先ほど各省の話をずっと、浜西議員の質疑の状況を聞いておりましたけれども、反面困るという印象も実は受けたわけであります。各省庁が一生懸命やられるということはいい、しかし、そのことが各省庁のセクトと言っては語弊がありますけれども、その範囲内だけでどんどんやられていくというと、先ほど言ったように地域の中では逆に混乱を起こす。政府の方は運輸省だの通産省だの建設省だのと分かれていますけれども、受けとめる方の地域というのは一つですから、そこへ違った形のものがぼんぼん入ってきたんでは、かえって困るということになると思うのです。  だから、そういう地域の情報化の対応というものについては、本来ならばもっと政府の方で意思統一をした上でやってもらった方がむしろいいんではないか。これは前回の審議の際にもたしか申し上げた記憶があります。郵政省の方の施策が出るあるいは通産省の方の施策が出る、地元の方では、一体これはどう違うんだろう、何なんだ、こういう戸惑いというものがあるわけでありますから、そういう地域の情報化の対応というものについては、どこか調整するような機関が必要だと私は思うのです。これは本来経企庁がやる仕事がなという感じもしますけれども、そういうようなものをどこでやるということになっておるんでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 ただいま御指摘のありました点につきましては、私ども昨年の法律改正の際に、地域情報化問題についてもこの際立法化措置を講ずべきではないかということで各省庁にも御提案をしたわけでございますが、その段階ではいろいろな問題がございまして話がつきませんでした。  おっしゃいますように、地域の情報化を進めるに当たってその必要性を感じるのは地域であるけれども、それに対して各省庁がばらばらになっては困る、ごもっともな御指摘であると思います。この点については、先ほど申し上げましたセキュリティー問題とかプライバシー問題とかについては、現実に具体的に各省庁の連絡体制というものがいまだ設置をされていないわけでございますけれども、だからといって地域の方々に御迷惑をかけるということがあってはならないと思いますし、私どもは私どもなりに地域情報化に関する対応を進めるに当たりましては、やはり地元の御意見をまず第一にということで考えてやっていきたいと思っておりまして、中央から地域の情報化問題についてはこうすべきだということを押しつけるという態度はとるべきではないということで、地元の御意見を中心にこれまでニューメディアコミュニティー構想等々を進めてまいったわけでございます。  それから、今回国会に御提案をいたしておりますいわゆる民活法案の中で、地域の共同の情報処理関係、さらには郵政省関係の情報通信施設といったものにつきまして助成するということにつきましても、これは御案内のように、当初四省庁からそれぞれ法案が提出をされたわけでございますが、この点につきましては四省庁の間での調整を進めまして、一本として御提案をいたしておりますし、先生御指摘の点につきましては今までもかなり気をつけてやっているつもりでございますけれども、これからもその点については十分配慮しながら対策を進めてまいりたい、かように考えております。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 確かに地域のいろんな意見なり要望を聞いてやるということは正しいと思うのですね。ところが逆に、前回のときにもちょっと申し上げましたように、地域の要望を聞く前にもうスタートしていっているわけですね。テレトピア構想だのコミュニティーマート何どかどか、いろんな似たようなのがどんどん先に入り込んでくる。地域の方では逆に全体像がつかめない、全体像がつかめないうちに、どんどん政府の施策の方が逆に先行しているというような感じを地域の方はむしろ持っていると私は受けとめているのです。ですから、仮に要望を出せ、こう言われてみても、地域の方ではそういう全体像がなかなかつかみ切れないものだから、どうしたらいいんだろうと逆に戸惑っているという面が私はあるような感じがしてならないわけです。  私も地域の中で、将来情報というのはこういうふうになっていくんだというような説明などをしてまいります。そうすると、いや、それはどうなんだ、郵政のやっているのとどう関連するのだ、通産のやっているのとどう関連するのだ、あるいは建設省なり運輸省などがやろうとしているのとどう関連するのだということで、むしろ地域の方が戸惑っているという印象を私は受けてきているわけです。したがって、これは一つのまとめたものと言うと言葉が妥当かどうかはわかりませんけれども、地域情報化というものは将来の例えば二十一世紀なら二十一世紀を展望すればこうなります、こうなりますが、この部分は現在は通産が扱います、この部分は郵政が扱います、これは運輸省、建設省、こう示してやると逆に地域の方でははっきりするのではないかな、こういうような印象を受けているわけなんであって、ですからそういう面の地域情報化対応策というのでしょうか、そういう全体像というものをこの際示しておく必要があるのではないか。  もちろん、これはそうすると各省庁にまたがっていくわけでありまして、どうも今までのお答えを聞いているとそれがなかなか難しいというような印象を受けるものですから、そうなると、今出ているような法律案だけが先行していっても、十分な成果を上げるということはなかなか難しいのではないかという認識を持つものですから、再度またそういうことについてお尋ねをしておきたいと思います。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 先生御指摘の点につきまして、私ども六十一年度から各地方通産局のブロックを一つの単位といたしまして、地域情報化ビジョンというものをつくってみたいと考えております。その趣旨は、地域の特殊性に応じたこれからの地域の情報化を進めていくに当たって、将来の全体像というものをどう考えたらいいかということについて少し具体的にお示しをしてみたいということを考えているわけでございます。  それで、この点につきましてはあるいは通産省だけでやるのはどうかという御批判もまたあろうかと思いますけれども、私どもその場所を提供する、政策の手段を提供するということでございまして、その中に盛り込みます情報化ビジョンの内容につきましては、先ほど来申し上げましたように、地域、地元の方々の御意見を尊重してやっていきたいと考えております。そうした中で、その情報化の将来像を実現していくためにどういう対応をしていったらいいか、そのために利用する政策手段としては、例えば通産省のこういう対策もあり得るでしょう、郵政省がおやりになっているこういう対策も利用可能でしょう、また運輸省、建設省等々もこういうことを考えておられますというようなことも紹介をしながら地域の方々の御便宜に資してみたい、こういうことを考えておりますので、今先生からいろいろ御指摘のございました点につきましては、地域の情報化ビジョンをつくります過程におきましては十分心してやってまいりたい、こういうふうに考える次第でございます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 私の考えからすればいいことだと思うのですよ。ただ、こういう動きが出てきた当初は、いや郵政省の縄張りであるとか通産省の縄張りであるとかあるいは文部省だ、いろいろなところで、争いと言っては語弊がありますが、そういうようなことがあった時期もありましたけれども、今考えてみますと、やはりどこかにある程度少し名のりを上げてもらわないと、まとまるというか、まとめていこうという機運が出てこないおそれもある、そういう感じがするわけですから、地域情報化ビジョンですか、そういうものなんかは、できれば非常にいいことだと思うのです。     〔与謝野委員長代理退席、委員長着席〕 その中ではぜひ各省の動きなども細分をしていただいて、それに基づいて地域の方々の意見を聞く、これは地域にとりましても大変いいのではないか、こう思いますので、これはぜひ強力にお進めをいただかなければならないと思っておりますので、その辺はひとつ十分配慮をしていただきたいというふうに思っております。  それから、先ほどちょっとお答えがございましたセキュリティーの問題、各関係省庁にいろいろな部面にわたっているわけですけれども、そのうち特にプライバシーの問題については、御案内のとおり我が党の方で議員立法で法案を二本出しております。プライバシー保護基本法、それから個人情報を処理する業者に対する規制の法律案、この二本を出しているわけでありまして、あるいは内容をごらんになったかどうかわかりませんけれども、これは我が方でも、急がなければだめだ、急がないとこれがまたいろいろな犯罪につながっていったりということから、今提起をしているわけであります。  先ほどおくれている原因や何かについて若干お話がございましたけれども、これはどうなんでしょう、政府部内の方では、やはり一つにまとめて出そうという機運に今たっているわけですか、それともどこかの省でそういうものを出そうということになっているのですか、その辺をちょっと聞き漏らしたような感じもいたしますので……。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 今各省庁が寄り寄り集まって議論をいたしておりますのは、先ほども申し上げましたように、行政機関が保有をいたしております個人情報のプライバシー保護についてどう対応していくか、こういう問題でございまして、情報に関するプライバシーの保護と申しますと、それ以外に民間部分の持っております情報についてのプライバシーの保護をどうするか、こういうことでございますが、政府部内での考え方は、それはそれぞれ担当省庁において考えるべきこと、こういうことでございまして、行政機関の持っている分野についてどうするかということを当面議論をいたしております。こういう状況でございます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 行政機関の持っているものはどこかで一本にまとめてやろう、そういうことなんですね。もちろんそれが一番妥当だと思いますが、問題は民間でございます。これは各省庁ごとにやったらいいんじゃないかということですが、その辺はちょっとそれでいいのかな、こういう感じが私はいたします。これはどうなんでしょう、通産としては、いやその方がいいというふうにお考えになっていますか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 社会党の御提案になっておられますものでは、個人情報処理業務について許可制をとる、こういう案というふうに承知をいたしておりますが、個人情報ということで考えますと、いわゆる情報処理業者だけが持っているということになるのかどうかということになりますと、ちょっとこの点問題があるように思いまして、卑近な例で申しますと銀行にいたしましても、また私どもの省庁の関係といたしますと、例えば消費者信用の関係の業者が持っておる情報といったようなものもございますので、情報処理業務という観点からはあるいは通産省だけでやれるのかもしれませんが、それだけでは不十分であるし、また情報処理業者が処理する情報の中では、個々の、先ほどの例で申し上げました銀行とか個人信用業者の持っている情報というものを処理するというふうなことになりますので、そこのあたりはちょっと私どもだけではまとめかねるという感じがいたしますし、むしろ現在の各関係省庁のお話し合いの中では、それぞれの事業に関する個人情報の秘密保護というのを、それぞれの事業を所管する、例えば銀行に関する個人情報の処理ということになりますと大蔵省が考える、消費者信用情報ということになりますと通産省の方で考える、こういうふうに事業に着目して検討していった方がよくはないだろうかということで、個人情報についてはむしろ事業所管ごとに関係各省庁がそれぞれ検討する、こういうようなことになっているというふうに承知をしているわけでございます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 検討する場合には、確かにその持ち分持ち分の得意があると思いますからそれでいいと思うのだけれども、それは検討してそういう対策を立てる法律案も各省ごとにばらばらに出すというふうにつながっていくのか、あるいは各省庁で検討したものを一つに集めてそういう法律案にするという動き、どっちの方でしょう。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 先生おっしゃいますように、各省庁それぞれまとめて一緒にやれるということになりますと、これは非常に望ましいことかと思いますが、残念ながら、現状は必ずしもそうなっておりませんで、むしろ必要度の強いところからまず手がつけられているという感じでございまして、例えば私どもの関係でまいりますと、消費者信用情報につきましてはプライバシーの保護を図る必要が特に強いということから、割賦販売法の改正の中におきまして、御案内のように、必要に応じて集めた個人の信用に関する情報については目的外には使ってはいけない、こういう規定を既に盛り込んでおるわけでございます。  また、個人信用情報につきましては、それ以外にも通産省からの通達によりまして、例えば間違った情報がインプットされているのでそれについて個人の方から訂正要求をいたしました場合には、情報を持っている側は訂正要求を当然のこととして受け入れなければいけないとか、情報については滅失、漏えいしないように取り扱わなければいけないというような通達を出してやっております。  これは、当省所管の個人に関する情報のプライバシー問題ということになりますと、やはり最大の問題が消費者信用情報だ、こういう実際の必要性から既に手をつけているわけでございますので、これからの動きとしてここで申し上げるのは若干早計かとは思いますけれども、むしろ必要度、重要性に応じて重要な部分から逐次手がつけられていく、これが現実的な方策がな、こういう感じがいたしております。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 最近、コンピューター犯罪というのも当初から見ますと急増してきているわけでありまして、当然犯罪防止ということなんかもこれからは相当重要視していかなければならなくなってくると思うのですが、これは所管というとほとんど警察庁ということになるのでしょうか。しかし、そういう場合でも根元はそれぞれの省庁ですね。今のようなものであれば当然通産省ということになるわけですし、銀行関係のカードの暗証番号を盗み取るなんというのは大蔵ということになるかもしれませんが、しかしこれだけは恐らく警察庁が一本にまとめてそういうものをやられるということになるのですか。そうでなくて、今言われたように各省庁のいろいろなものの中に入れるということになっていくものですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 いわゆるコンピューターのセキュリティー対策の中でも、犯罪対策という観点からお話がございました。私どもセキュリティー対策ということで申しますと、おっしゃいました犯罪対策のほかにも、システムが動かなくなった場合の社会的、経済的な影響にどう対応するかという問題もございますし、先ほどお尋ねのございましたプライバシーの問題も一種のセキュリティー問題というふうに考えておりますが、犯罪問題につきましては、これは警察庁の方でもいろいろ御検討中と伺っておりますが、これは主としてコンピューター犯罪に対して現在の刑事法制がそれに十分対応できるのかどうか、追加的に新しい立法を必要とするのかどうか、そういう観点から御検討が行われているというふうに承知をいたしております。  それから、実際にそういう法制を整備いたしましても、犯罪が発生しないようにする、そのためのいろいろな対策というのは、警察庁以外のところでも担当する分野が多かろうと思います。実は、落としたカードの暗証番号をカードリーダーというものにかけますとわかるような仕組みがあるというようなことが先ほど週刊誌などで紹介されておりましたが、この点につきましては、機器の構造上あるいはその販売上の対策からいって、そういうようなことが広く行われないようにするというようなことも必要ではなかろうか。こういうような分野になってまいりますと、これは通産省の担当ということになります。  若干蛇足になりますが、現在売られておりますカードリーダーの中では、金融機関向け以外には、そういう暗証番号の解読ができないようなシステムのものをつくって販売をしているというようなこともございます。それから、むしろシステム全体として犯罪予防ということも必要でございまして、承知しておりますところでは、銀行のカードの暗証番号というのは、二度間違ったものを押しますと、三度目に押してももうそこで全然通用しなくなる、こういうシステムの面からそういう犯罪が発生するのを妨げるようなこともしたしております。  こういった点につきましては、私どももある程度共通的なものは出せるということを考えておりますし、これまでもやってきておりますが、今各省庁でいろいろ議論しておりますのは、犯罪防止に限らず、システムダウンに対する対応、さらには火災等があった場合の影響といったようなことについてそれぞれ各省庁が検討しておりますが、その中でいわば総論的なもの、通則的なものについては政府全体として何とかつくっていこう、こういう方向で今努力をしておるところでございます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 この問題なんかも、前段に申し上げましたように急がなければならない問題でありまして、ある点ではこの種のものは多少拙速でもいいのではないかという気がいたします。悪ければ後でまた手直しをするくらいで、むしろ急いでやらないというと間に合わない。悪いことをする者だけが得するなんというような状況では困るわけであります。姓田商事の二の舞いにならないようなことを当然考えていかなければいけないと思っておるわけであります。  時間がありませんので、次にちょっとお尋ねしておきますが、現在ソフトウエア危機だ、こういうようなことから、前国会でも情報処理の促進に関する法律というようなことでいろいろと対応策がとられてきているわけでありますが、端的に言って今どういうものが一番不足をしているということになっているわけですか、プログラムならプログラムの中で。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 いわゆるソフトウエア危機、クライシスというようなことが言われておりますが、全体としてソフトウエアの製作に従事をいたします技術者の数が不足をしているということでございます。最近時点では四十万人を超えるプログラム作成の技術者がおりますが、これが五年後には百六十万人ぐらい必要になる。それに対して供給は百万人程度しか見込めない。差し引き六十万人程度のソフトウエア関係技術者が不足する。こういうことでございまして、これを何とかカバーしていきたいということで今までも我々努力をしているわけでございますが、そういう対策の一環といたしまして、私どもできれば、それぞれコンピューターの利用者が独自のソフトウエアを御注文になるということではなくて、できるだけ共通に御利用いただけるソフトウエアについてはこれを御利用願うということがかなり有効な対策になるのではないか。  そういう意味で申しますと、日本のこれまでのソフトウエア業の動きを見てまいりますと、汎用ソフトウエア提供についての十分な能力がない、またそのために市場が育ってない等々のいろいろな問題があるように思います。できるだけ優秀な汎用ソフトウエアというものをこの世の中に送り出して、できるだけ多くの方に使っていただく、こういうことが当面まず必要なことなのかな、こういうふうに考えているわけでございます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 これは私、何かの経済雑誌でちょっと読んだ記憶があるわけですけれども、今言われています汎用ソフトウエア関係について、今それをつくる技術者が非常に少ないということが言われているわけなんだけれども、私が読んだ経済雑誌の中で、例えば半導体の場合もそうでしたし、それからパソコンももう既に過剰生産のような形になって価格が低落をする傾向が出てきている。今の場合も、この場合それじゃ一体先行きの見通しというのは、何かいただいた資料の中には表は出ていました。このくらいまだあれだというようなことが出ていましたけれども、半導体とかパソコンなんかの状況を見ておって、こっちの方の部分だってどの程度までそういう状況になっていくんだろう。  今技術者の関係では百六十万人必要なんだ、こう言われているけれども、仮に百六十万人の技術者を養成してみた、さあその段階になったらもうこれはほとんど、需要がなくなるということはないかもしれませんけれども、伸びがなくなってしまって、過剰生産のような感じに仮になってしまうということになると、これまた産業としては一つの問題にぶつかっていくことになるんじゃないか。その辺の見通しというのはどういうふうになっているのですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 ソフトウエアのこれまでの需要といいますのは、年率で二〇%以上伸びておるわけでございます。先生御指摘のように、半導体その他、最近は極めて不振ではないか、それとの関係でこれからもこれまでのような二〇%の伸びが期待できるのか、こういうお話でございますが、半導体の不況の方は、どちらかといいますとむしろ供給能力の方が需要に対して過大になってしまった、むしろそういう点からの一時的な不振でございまして、やはりこれにつきましても、年率にしますと二〇%以上の伸びは、これから長期的に見ますと期待できるのではないかというのが一般的な判断のようでございます。  もう既にソフトウエアにつきましては、現在でも注文をいたしましてから二年ぐらいたちませんとでき上がらないというような状況になってきているようでございますので、これをこのまま放置いたしますと、お手元に差し上げてございますような資料のようなことになりまして、非常に技術者が不足しまして、その結果として納期がさらに長くなる、価格はもっと高くなる、こういうことになりまして、せっかくコンピューターを設置してもなかなか使えない、こういうようなことになっては大変ということで、今いろいろと対策を考え、今回の法律改正案もお願いをしているところでございます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 そういう見通しであるということになると、一つは安心するという手もありますが、しかし、これは先ほどから申し上げておりますように、情報を実際に必要とするところに伝達されていかなければならないといったように、大企業の方から中小企業の方にそれが落ちてくる、あるいは関連する取引先の方にすべてそういう端末のものが整備をされていくということも一つの前提になっていくわけですね。そうすると、それはそれなりの対策が当然必要になってくる。中小企業指導法なんかもその一面だというふうには理解をするわけだけれども、前段に申し上げましたように、あの中身だけで果たしてそれじゃ対応できるのか、こっちの方がどんどん先行していっても、受ける側の方が今度、受ける側という表現がいいのかどうかわかりませんけれども、そっちの方の体制が逆に整っていかないと何か空回りしてしまう、私はそういう感じを受けるわけなんです。  中小企業の実態とか零細企業の実態とかを見たり、あるいは地域の情報化の進み方を見たりということになりますと、さあ、こっちの方は今技術者が足りないのだからどんどんふやせ、そのためのいろいろな助成や何かをやるけれども、肝心の情報を消化していく方の側の体制が十分整っていないということになった場合には何にもならなくなるおそれがあるのじゃないのか、そういう心配をするのですが、そんな心配がないかどうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 御指摘のように、これからの情報化ということになってまいりますと、これまで情報化の主役を務めておりました大企業から、むしろこれからは中小企業にウエートが移っていくことになろうかと思います。そうした中で、御指摘は、情報化を進めていく中小企業サイドでそれに対応できるのかどうかということかと思います。  この点につきましては、きょう午後御審議をいただきます法案の中で、中小企業庁がいろいろ対応を立てておりますので、それについてはその際にまたいろいろ御説明申し上げることになるかと思います。  一つ申し上げたいのは、私ども今御提案を申し上げております法案の中では、単に情報関係の技術者の量的な不足を補うというだけではなくて、むしろソフトウエアにいたしましても、使い手が非常に使いやすい、質の高いソフトウエアをつくるということが、先生おっしゃいますような意味での中小企業の情報化を進めていく上での一つの有力な手がかりになるんだろう、したがいまして、そういう点も含めて今回の改正案の中では対応してまいりたいと思っておりますので、使う者の側に立って、使う者が非常に使いやすい、そういう質のいいソフトウエアの供給を、単なる量的な問題だけではなくて、質的な面についても私ども十分考えてやってまいりたいと思っておりますので、この点だけつけ加えさせていただきたいと存じます。

奥野一雄日本社会党・護憲共同

○奥野(一)委員 時間ですから、では終わります。

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 この際、暫時休憩いたします。     午前十一時四十六分休憩      ————◇—————     午後零時五十四分開議

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。長田武士君。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 午前中の冒頭の通産大臣の釈明を私拝聴いたしました。  御案内のとおり、撚糸工業については設備廃棄をもう既に十年間ぐらい続けておるわけでありますが、私の聞くところによりますと、どうも余り実が上がっていない、こういう状況ではなかろうかと思っております。今アメリカを中心といたしまして、日本は企業に対する過保護の政策がとられているんじゃないか、それはガット違反である、こういう非難もございます。こういう限界企業に対するこのような政策というものは、やはり国民が納得できるような秩序といいますか、そういうものが行われなくては私はならないと思っております。そういう意味で、どうかひとつ今後禍根を残さないような徹底的な究明と、そして行政の綱紀粛正をしっかりやっていただきたい。この点について、通産大臣、一言御答弁いただきたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 自由に作った機械を、設備を廃棄するということですから、それは生産制限、操短のためにやるはずなのであって、それがまたいつの間にか機械がふえてしまう、また過剰である、また買い上げるということを繰り返すことはできないと私は思います。したがいまして、そういう点は非常によく調べまして、放縦に流れないようにきちっとやらなければ申しわけないと思っております。したがって、制度の点検等についても厳正を期して洗い直しをしたい、そう考えております。  なお、今回の事件については、本当に申しわけないことでございまして、二度とこのようなことが起きないように十分に注意をしてまいりたいと存じます。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 それではまず初めに、本法案を提出するに至りました背景についてお伺いをしたいと思っております。  昭和四十五年に本法が制定されて以来、我が国の情報化は広範かつ急激に進展をしてまいりました。例えば汎用電子計算機一つをとってみましても、その実用台数は十五万台を超えるに至っておるわけであります。今では情報処理のテーマを抜きにいたしまして産業構造、国民生活や社会環境の問題も語れないほどに情報化が進んでおる状況でございます。また同時に、情報化時代のひずみというものも随所に頻出してきておりまして、メリット、デメリットの隘路に対する総合的かつ整合性のある施策が今ほど希求されているときはないように私は考えております。昨年、急速な情報化に伴いましてソフトウエアの需給ギャップの深刻化に対応するために、また効率的で開かれた産業の情報化を促進するため、そうした新しい情報化社会の要請にこたえるために、本法の改正が行われたわけであります。  以上の点を踏まえて、初めに、情報化社会の進展の現状と今後の見通しにつきまして通産大臣から御答弁をいただきたいと思っております。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 最近における我が国の情報化は非常に広範かつ急速に広まっておる、全く御指摘のとおりであります。したがいまして、コンピューターの利用というのも、その利用の仕方が、大型、中型、また高速処理、こういうような時代から、最近においてはネットワーク化、パソコンの急速な普及等によって、小型、分散、多様化、こういうように変わってきておるわけでございます。  このような状況のもとで、従来にも増して、ハードウエアを動かすソフトウエアの果たす役割がますます重要になってまいりましたが、その点がまだ非常に弱いというように考えられております。大変立派なコンピューターがあってもそれを使い切れない。まして中小企業等においてはそういう事例がたくさんあるわけでございますから、そういうような面で、広く国民がこの情報化のメリットを享受できるように、ハードウエア、ソフトウエア両面での調和のある振興策を講じてまいりたいと考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 我々の目指すべき高度情報化社会というのはいかなる社会であるか、一般的に国民はなかなかこの点が理解できないように私は思います。専門技術や知識を前にして、高度情報化社会に対して、国民の間では、新しい時代の行き方といたしまして、社会に定着をするという歓迎の念は、みんな非常に持っていると思いますけれども、また一面、非常に戸惑いといいますか、不安というものも実は現実にございます。  高度情報化社会の意義と内容についてどのように考えたらいいか、この点はいかがでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 お尋ねの高度情報化社会というものでございますけれども、私ども、一般的には次のような社会だと考えております。  情報処理の基本的な設備ということになりますコンピューター等、こういったものが産業活動のみにとどまらず、社会、国民生活一般の中に極めて広く普及浸透し、国民が特別な意識を持たずにこういうものを利用できるような状態、それが高度情報化社会であろうかと思います。  こういう状態になってまいりますと、産業分野におきましては企業内の活動にコンピューターが利用されるというだけにはとどまりませず、企業間を通じましてコンピューターのネットワークを利用するということも可能になってまいると思います。したがって、そういう面におきましては、企業の生産活動が一層合理化をされる。  また社会生活、国民生活等の分野で考えてみますと、例えばホームショッピングが一層普及をするとか、医療等につきましてもコンピューターシステムを通じて医療情報の提供が受けられる、さらには、場合によりましては在宅勤務というようなことも可能になる、そういう意味で国民生活、社会生活の中におきましては利便性が一層高まる、こういうことになるのではないかと考えるわけでございますが、またそうなりますまでにはいろいろ解決すべき問題も多かろうかと思います。  現在、私どもが提案をいたしておりますような格好でのソフトウエア問題の対応でございますとか、それからコンピューター等の情報システムを利用することを前提としておりません現在までの各種の社会システム、制度といったもののそれに適応した改良というようなことも必要になってくるのではないか、かように考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 社会活動、経済活動におけるメリットにつきまして御答弁がございました。この面に対する取り組みが先行して、派生的、副次的に起こってくる課題に対する総合的な政策がなおざりになっては相ならぬ、そのように私は強く主張したいのです。  すなわち、高度情報化社会構築のための基盤整備に向かいまして、産業経済など各方面にわたりましての対応、それからプライバシーの保護の問題、これも重大であります。さらにはコンピューターセキュリティー、それから地域間、企業間の問題、格差が出てきます。こういう問題に、私は早急に対応する必要があるんではないか、このように考えております。同時に、来るべき二十一世紀に向けての社会政策的な見地からも、総合的、長期的なビジョンというものが的確にとらえられまして、これが指針として策定されなくてはいけない、このように私は考えております。  そこで、今まで答弁がありました情報化の現状と見通しを踏んまえまして、短期、中長期的に区分をいたしまして、解決が迫られている問題というのはどのぐらいございましょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 高度情報化社会を実現いたします上で解決を迫られております問題といいますのは極めて多岐にわたるわけでございますが、私ども、まず最大の課題は、いわゆるソフトウエア危機をどうやって乗り切っていくかということであろうかと思います。  先ほど先生から御指摘のございましたように、コンピューターの設置台数といいますのも、もう最近では二十万台近くになっているのではないかと思いますが、これからもますます設置台数は伸びてまいります。ところが、それを動かすためのソフトウエアにつきましては、現在でも受注から二年程度たちませんと実際に納入されないというようなことにもなっておりますし、将来のことを考えてまいりますと、昭和六十五年度でソフトウエアの製作に従事する技術者につきましては、私どもの試算では六十万人、この六十万人と申しますのは、現時点におきますソフトウエアの技術者の数を若干上回る数字でございますが、それだけのものが不足してくる。こうなってまいりますと、まずソフトウエアの面から今後の情報化の進展というものが阻害されるおそれがある。これは何としてでも避けなければならないと考えております。  それ以外にも、例えば御指摘のございましたような産業間での開かれた情報システムの構築というようなことも必要でございます。これにつきましては、先国会で御審議をいただきました法律によりまして、連携指針というものをこの四月以降、各業種ごとに事業所管大臣が定めていくということで、将来のビジョンというものを明確にしてまいりたいと思うわけでございます。  こういった問題のほかに、プライバシーの保護、さらにはコンピューターセキュリティーの確保、それから大企業中心の情報化から中小企業への情報化の進展、さらには地域のバランスのとれた情報化等々、極めて多くの課題があるというふうに私どもは承知をいたしております。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 昨年一月の産構審情報産業部会基本政策小委員会の提言では、一つはソフトウエア危機への対応、第二番目には情報化社会の脆弱性への対応、第三番目には産業の円滑な情報化への対応、四番目には地域の情報化への対応、さらには今後取り組むべき課題といたしましては、技術の開発、あるいは情報化関連諸法制、制度面の見直し、整備等に関する指摘が実はあったわけであります。との指摘と、その背景となった社会的要請にこたえるため、政府部内及び通産省では法案調整が行われて、旧法改正の作業を行ったわけでありますが、その結果、本法については、法律の題名の改定、電子計算機の連携利用に関する指針の策定、公表、それから情報処理振興事業協会の業務へのプログラムの作成の効率化を図るための業務の追加等の内容が盛り込まれておるわけであります。  そこで、まず産構審提言に対する政府部内の所要の法的措置を含めた対応は、現在進捗状況はどうなっておるでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 御指摘のように、産構審情報産業部会基本政策小委員会から、今後の情報化を進めてまいります上での四つの課題というものが指摘をされております。これにつきましては、通産省といたしましては、かねてからいろいろな対応もしてきているわけでございますけれども、答申を踏まえまして、さらに新しく以下のような対応を考えているところでございます。  一つは、まずソフトウエア需給ギャップ対策でございますが、これは前国会でも法案改正をお願いいたしまして、いわゆるシグマ計画、ソフトウエア生産工業化システム、これをこの十月からスタートいたしました。  それからさらに、汎用プログラムの開発普及の促進、強化を図る必要がある。それと同時に、情報処理技術者の育成というものを進める必要があるということでございまして、この二点につきましては昨年の予算編成の時期におきまして、産業投資特別会計から情報処理振興事業協会へ出資をしていただくということになりまして、今回、そのための所要の法律の改正をお願い申し上げているところでございます。  それから二番目の課題の、情報化社会の脆弱性に対する対応でございますが、これにつきましても従来からシステムの安全対策基準をつくりましてガイ下ラインをお示しするようなこととか、情報処理サービス業等がこの基準に従って対応しているかどうかということを政府自身、私ども自身が認定をして、認定した企業に対してはそれの表示をさせるというようなこともやっておりますし、またシステムの監査基準というものもつくっておりますし、このシステムの監査基準に合ったシステムが現につくられているかどうかということを第三者の目から監査監督するという意味におきまして、いわゆる情報処理技術者試験の中に今年度からシステム監査試験というものもつくり上げたいということを考えております。また、私どもだけではなくて、関係省庁との間の連携をとってこのセキュリティーの問題については対応していく必要があるということでございまして、昨年の四月に情報処理及び電気通信の安全対策等に関する関係省庁打ち合わせ会議というものをつくりまして、政府全体として統一のとれたセキュリティー対策についてどうしたらいいかということを鋭意検討いたしているところでございます。  それから三番画の、開かれた円滑な産業の情報化対策ということでは、これも昨年の法律改正でお願いをいたしました電子計算機の連携利用に関します指針というものを、この四月から具体的な各業種ごとに事業所管大臣がお示しをするということになっておりまして、私ども、四月一日からまず鉄鋼業を手始めに幾つかの業種につきまして指針をお示しをしたいと考えております。また、産業間の情報のネットワークシステムを構築していきます上では、いわゆるプロトコルについてこれを統一していくというようなことも必要でございますので、そのための産業情報化推進センターというものを日本情報処理開発協会の中につくりまして、これも運営をいたしております。  それから、バランスのとれた地域の情報化を進める、これが第四番目の御提言でございますが、これにつきましては、ニューメディアコミュニティー構想等を既に二年度来にわたって実施をいたしておりますし、来年度もさらに追加指定を考えております。また、そのマスタープランを実施に移します場合については、各種の助成措置を用意をいたしまして御利用いただきたいと考えておるところでございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 従来、本法の施行によりましていかなる実績が上がったのでしょうか。協会事業を中心に御報告をいただきたいと思います。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 昭和四十五年に情報処理振興事業協会をつくらせていただきまして、その後、情報処理振興事業協会がやりました業務につきましては、以下のとおりでございます。  まず、情報処理振興事業協会は、先進性のある汎用プログラムを委託をして開発をし、これを広く御利用いただくということをやってまいりましたが、六十年度末までの特定の汎用プログラムの委託開発でございますが、これは二百五十七件をお願いをいたしました。でき上がりました汎用プログラムを実際に御利用いただきました件数につきましては、一万二千件を超えるというような状況になってまいりました。こういったことの結果といたしまして、ユーザーサイドにおきます汎用プログラムの利用についての意識が相当向上をしてきたのではないかと思われますし、また、不十分ながら汎用ソフトウエアに関するマーケットというものもできてきたように思っております。また、この委託開発を引き受けていただきましたソフトウエアハウスにおきましては、これによってかなりの技術の向上が図られたのではないかと考えております。  二番目の情報処理振興事業協会の業務内容といたしましては、担保力に乏しい情報処理振興事業者に対しまして信用保証業務をやっているわけでございますが、六十年の十二月、昨年末までの累積の保証額は五百八十四億円ということでございまして、極めて経済基盤の脆弱な情報サービス企業等の資金調達に、いささかなりとも寄与できたのではないかと思っております。このほか各種の調査等をやりまして、その結果につきましては広く公表いたしておりまして、こういう面でもお役に立てているのではないかというふうに考えておるところでございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 前問との関連で伺いますが、昨年、高度情報化社会の実現に向けまして、新たな課題への対応といたしまして法改正が行われました。前回改正の部分について運用状況はどうでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 前国会で改正をお願いいたしました点につきましてのその後の実施状況でございますがまずソフトウエアの生産工業化システム、いわゆるシグマ計画でございますが、先ほどもちょっと申し上げましたとおり、昨年の十月から本格的な開発に乗り出しておりまして、民間企業約百二十五社の御参加をいただいております。中には外国系の企業が八社入っていただいておりまして、国際的な開発という色彩が出てきております。今年度内ではその基本設計をおおむね完了したいというふうに考えているわけでございます。  それから二番目は、金融面におきまして、産業間の共同情報システムをつくります際のそのプログラムにつきまして低利融資事業を新しく始めきせていただくということをお願いをしたわけでございますが、これにつきましては、既に応募企業につきましての適格審査を行うというような段階になってきているところでございます。  それから三番目は、電子計算機の連携利用に関する指針をお示しするということでございますが、先ほども御答弁の中で申し上げましたように、通産省といたしましては、四月一日にまず鉄鋼業につきましてこの連携利用に関する指針をお示しをしたいということで準備を進めておりますし、幾つかの業種におきまして具体的な連携指針に関します作業が進んでおります。その成果を踏まえまして、逐次早急に連携指針を公表いたしていきたい、かように考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 政府は、昨年の旧法改正に基づきまして、昭和六十年度から五年間に総額二百五十億円を投じまして、ソフトウエア生産工業化システム構築事業を進めました。このソフトウエア生産効率を四倍に高めよう、そしてソフトウエアの需給ギャップの是正を図るということが主なねらいでありました。  そこでお尋ねしたいのでありますけれども、情報化社会の実現に際しましての重要な課題の一つとされておりますソフトウエアの需給ギャップに対して、通産省はいかなる対策を講じようとしておるのか。またその対策は、需給ギャップの現状に対していかなる効果が上がると考えていらっしゃるか、この二点についてお尋ねをします。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 ソフトウエアの需給ギャップ対策につきましては、一つは、先生御指摘のございましたようにソフトウエアの生産性を上げていくということでありまして、このための対策といたしましては、先ほど御答弁の中で申し上げましたソフトウエア生産工業化システム、いわゆるシグマ計画で対応をいたしたいと考えておりまして、一五年間にわたりまして二百五十億円を投じ、その実現を図りたいということでスタートいたしております。  それから二番目は、やはり何と申しましても情報処理技術者の絶対数をできるだけふやしたいということでございまして、このためには、企業内におきます情報処理技術者の教育というものをより積極的に行っていただく必要がある。そのために、私どもといたしましては、それにお使いいただく情報処理技術者の教育システムというものを開発をいたしまして、企業の技術者育成努力をバックアップをしていきたいということでございまして、これにつきましては、六十一年度から産投出資四億円をちょうだいいたしまして、情報処理振興事業協会の汎用プログラム開発事業の一環としてこれを進めていきたいと考えております。  また、企業内の研修教育以外に、抜本的に産業人の人材育成対策、教育対策を一体どうしたらいいかということにつきまして、現在産業構造審議会情報産業部会の中に小委員会をつくりまして、そこで御検討をいただいておりまして、年内に結論をちょうだいしたいということをお願いいたしておりますので、この辺の御検討の結果によりましては、また新しい方策を追加的に講じていきたいと考えております。  三番目には、なるべく汎用性のあるプログラムを多くの企業でお使いいただくことが効率的なものでございますので、この点につきましては情報処理振興事業協会がこれまでもやってまいっておりますが、その事業を一段と拡充し、また成果が上がりました場合のPR等によります普及促進ということに力を入れていきたいということでございまして。この事業につきましても、六十一年度におきましては産業投資特別会計から十四億円の出資をちょうだいするということを考えております。  以上のような対策を総合的に講じていき、さらに状況に応じまして追加的な対応を図っていくことによりまして、何とかソフトウエア危機というものを乗り切ってまいりたいと考えているところでございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 今御答弁がありましたけれども、普及の方法というのはちはっと弱いように私は感ずるのです。協会も努力しておるようでございますけれども、私は、思い切った財政措置が必要ではないか。今までのPRはパンフレットだけでやっていましたね。私、思い切った措置と申しますのは、展示会等を開きまして、例えば晴海の貿易センターとかを借りて思い切ったPR活動をやられたらどうでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 御指摘まことにごもっともでございまして、従来までつくることに精いっぱいでございまして、それをお使いいただくという点につきましては必ずしも十分な努力が払われていなかったのではないかという反省をいたしておりまして、六十一年度からは、各地で催されますソフトウエアショーなどにも成果を出品することとか、その他、成果の普及につきましてはこれまで以上な努力をしていきたいと考えているところでございまして、御指摘のような事柄もその中で行うことができますような方向でいろいろ検討をさせていただきたいと思います。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 もう一つ、我が国の情報処理サービス産業については、その果たすべき役割は今後ますます重要視されてくるように私は思います。にもかかわらず、いまだにその経営基盤は脆弱でございます。そこで私は、もっと思い切った振興策、例えば現在協会が実施しております情報処理サービス企業に対する債務保証について、今保証料が〇・七ですね。私、ただとは言いませんけれども、〇・五%ぐらいに引き下げればもっともっと振興できるのではないか、経営基盤がもっと強くなるのではないか。こういう点では、債務保証に対するある程度の保証率の引き下げ、〇・二%ぐらいの引き下げが必要だと考えますが、どうでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 IPAの事業の中の重要な一つでございます債務保証についてお尋ねがございました。このために私ども今までも努力をいたしてまいっておりまして、先ほど御答弁申し上げましたように、成果につきましては、累積保証額で五百八十四億円ということでございますが、現在ございます基金は二十億円でございまして、保証限度はそれの十倍ということになっておりまして、この保証限度との関係でいきますと、現在までの御利用につきましては必ずしも十分ではない。そのあたりについての問題点をいろいろ調べておりますが、御案内のように、昨今金利が極めて急速に低下をしております。そういう中で、保証料率〇・七%を現在ちょうだいしておりますけれども、このあたりについて問題があるのではないかという御指摘もございまして、私どもといたしましては、これを何とか今後引き下げられるような方向で財政当局その他とも御相談をしてまいりたいと考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 そういう意味で、どうかひとつ御努力をお願いしたいと思っております。  次に、ソフトウエア需給ギャップの発生の大きな原因といたしまして、先ほど情報処理技術者の不足についてお話がございました。この問題については、情報化を推進すべき立場にあります通産省はその実態をどういうふうに把握されていらっしゃるか、またこの問題にどういうふうに取り組もうとされておるのか、この二点についてお答えいただきたいと思います。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 情報処理技術者の不足の将来の予測につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、六十五年度で約六十万人程度不足するのではないかということでございますが、現時点で情報処理技術者の各企業の補充状況が一体どういうことになっているかという点につきまして、昨年十二月に私どもが実施いたしました情報処理実態調査に即して御説明申し上げますと、各企業が採用したいと考えております数に対して実際に採用できた数の比率が、システムエンジニアとか上級のプログラマーとかいいます高度の情報処理技術者では三八%程度でございます。百人採用しようと思ったけれども四十人弱しか採用できない、半分も充足されてない状況でございます。比較的充足率がよろしゅうございます初中級のプログラマーにつきましても充足率は七五%でございますので、やはり企業が欲しいと思った希望の四分の三しかかなえられてないということでございます。これを放置してまいりますと、将来非常に大変なことになるのじゃないかということを考えまして、そのために情報処理技術者の育成強化対策ということで、一つは、企業内におきます情報処理技術者の研修用のプログラムというものを情報処理振興事業協会が開発いたしまして、これを各企業に御利用いただくようなこと、さらには学校教育の問題、企業内の研修事業等を含めた広く人材育成対策について今後どうしたらいいかということを産構審の情報産業部会の中で小委員会を設けて御検討いただいておる状況でございまして、これからもできるだけこの問題については積極的な対応を講じてまいりたいと考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 通産省の資料によりますと、専修学校、各種学校の受験者数は他の学校と比べまして最も多いわけでありますけれども、他の学校と比べて合格率は最低なんですね。この点については通産省はどういうふうにお考えでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 情報処理技術者の現在主な供給源となっておりますのは、先生御指摘のとおり専修学校でございます。ところが、専修学校の卒業生の情報処理技術者試験の合格率は必ずしもはかばかしくございませんで、情報処理技術者試験のうち第二種情報処理技術者試験というのがございますが、それの全体の合格率が二〇%であるのに対しまして、専修学校等の卒業生の合格率は一五%をちょっと切っているということでございます。これはその専修学校の教育にあるいは問題があるのではないかという感じがいたしておりまして、こういう面につきましてこれから一層充実をしていただくことを私どもとしてはぜひ期待いたしたい。またそのための御要望等も声を大きくしてお願いをしていきたい、こう考えているところでございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 この専修学校と各種学校、先ほどちょっと御答弁がございましたとおり一四。七%ですね、合格率は。非常に低いわけであります。いろいろ原因があるでしょうけれども、この中で、どうでしょうか、情報処理技術者とするための指導者の教育、育成というのは具体的に取り入れているんでしょうか。そこらはどうなっていますかね。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 専修学校、各種学校におきます学生に対する指導者についての研修、育成対策というお尋ねでございますが、現在まで私どもはそのための対策ということは特にやっておらないわけでございますが、日本情報処理開発協会の中に研修センターというものも設けまして、これは、特に一般の情報処理関係の試験の実施、その他研修をやっているところでございますが、そういうところの事業活動の一環として、専修学校、各種学校等における指導者の育成というものもできないかと思っておりますし、また、一般的にはこういった学校を管轄しておられます文部省の方での御努力というものもこれからお願いをしていかなければならないのではないか、かように考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 今後における我が国の情報化を担うべき情報処理技術者については、私は、従来のような教育のあり方ではなくて、学校教育の段階から積極的にコンピューター利用塗進めていくべきだと考えております。この点について通産省はどのように考えていらっしゃるでしょうか。  それから、既に発表されているように、学校でのコンピューター教育を普及させるために、通産省は文部省との協力をもとに、六十一年度からソフトウエア開発機関としてコンピューター教育開発センターの設立を予定しておりますが、この目的と予算、規模、内容並びに準備の状況はどうなっておりますでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 ただいま御指摘がございましたように、学校教育課程の段階から児童生徒にできるだけコンピューターに親しんでいただくということは、情報処理技術者の育成を進めていくべきであるという私どもの立場からも非常に必要なことと考えておりますし、また、文部省におきましては、その御専門のお立場からいろいろ対策が検討されているというふうに承知をいたしております。  私どもが承知をいたしております状況でも、日本の小学校、中学校、高等学校、この教育課程におきます学校へのコンピューターの導入状況というのは極めて低うございまして、例を挙げて申しますと、小学校ではコンピューターが導入されている学校の割合というのは全体の一%にも足りない。それに対して、米国では八割を超える小学校が既にコンピューターを保有している、こういうような状況でございまして、こういったハードウエアの充実の問題につきましては文部省の方でこれからいろいろ御努力も願わなければならないかと思っておりますが、私どもといたしましては、そのために実際にコンピューターが学校に導入されました段階で、これを使って児童生徒に操作を教えていただきます先生方がより容易に教材用のプログラムをつくれるような、そういうシステムというものを開発しまして、これを御利用いたたくということを考えております。  またそれと同時に、ハードウエアの面におきましても、できるだけ標準化された、使いやすいコンピューターが学校に導入されることが必要だ、そういう面でのいわゆる標準化作業というものもやってみたいと思っておるわけでございまして先生から御指摘のございました、文部省と共管で設立準備を進めております財団法人コンピューター教育開発センターにおきましては、今申し上げましたような仕事を中心といたしまして、学校教育課程におきますコンピューターの利用問題について役所サイドからどういうことができるかということを考えまして、そういう仕事をこの財団にお願いしたいと考えているわけでございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 通産省が従来実施してまいりました情報処理技術者試験は、その果たしてきた役割は多大な成果が上がっておると私は評価をいたします。そこで、さらに実効あるものにするためには、情報化の進展に対応した試験内容の見直しが必要だろうと私は考えております。  具体的に申しますと、第一番目には、実践に長じた第一線の技術者が非常に合格しにくいのですね。第二番目には、合格後のフォローがない。したがって新しい技術を身につけにぐいということがあるようであります。それから、合格後の講習等の実施がどうしても必要だと私は思っております。こういう施策はぜひ新しく導入してもらいたい、このように私は考えますが、どうでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 情報処理技術者試験の改善について御提案があったわけでございますが、まず試験内容につきましては、毎年試験問題をつくります際に専門家の方々にお集まりをいただく中におきまして、できるだけ実情に沿ったものを、それでいてある程度のレベルを確保できるものをと考えているわけでございますがいお話にございますように、実際には合格率はそう高いものにはなってきておりません。そのあたりにつきまして、今後なお改善すべき余地があるかどうかということにつきましては、また今年度も試験を実施いたしますので、その問題作成等に当たり産しては、先生の御趣旨を十分踏まえさせていただきたいと思っております。  なお、この情報処理技術者試験につきましては、昨年度から、開催地につきましても、これまで通産局所在地だけでございましたのを、所在地外の地方都市八都市を試験地に追加をするというようなことで、受験者の方の御便宜も図っております。それから、今年度からは、応募者が非常に多うございます第二種の試験につきましては、これまで年一回でございましたのを二回にするとか、それから、先ほどのコンピューターセキュリティーの問題にも関連をいたしますが、システム監査技術者試験というものも導入をしてまいりたい、かように思っております。  それから、せっかく合格をしてもアフターケアがないという点につきましては、日本情報処理開発協会の中にございます情報処理研修センター、その事業の一環として今後検討をいたしていきたいと考えております。  また、企業の中でのこういった試験合格者に対する処遇につきましては、私ども承知しておる限りにおきましては、企業内においてかなり優遇を受ける方が多くなってきているということを聞いておりますし、また、せっかく試験に受かったのにその効果がなかったということにならないように、できるだけこの試験に対する評価を高めるという意味におきましても、合格者に対する処遇等の問題については今後とも配慮してまいりたい、かように考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 次に、情報化社会の脆弱性についてお尋ねをいたします。  情報化の進む中にありまして、実は本人が承知しないところで個人の情報が収集、利用され、本人に思わぬ不利益を及ぼす、こういうような問題が起きておるのですね。ここ数年、個人データの保有量が急増しておりますものに消費者信用情報機関のものがたくさんあるわけであります。すなわち、クレジット社会、カード社会を反映して信用取引は急成長しておりますが、例えば各銀行が加盟しておる個人の信用情報センターの持つ個人データは、昨年三月末現在で七百四十八万作。ここ四年間でそのデータの数は約四倍に伸びております。また、サラ金関係の全国信用情報センター連合会は七百六十八万人のデータを持っておりまして、−件数ではこの三倍に急成長といいますか、数がふえておるわけであります。また、割賦関係の会社では、五百社くらいあるのでありますけれども、会員となっております信用情報交換所、これも千四百五十万件というふうな膨大なデータを実は抱えておるという状況であります。  実際問題、サラ金なんかで金を借りに行きますと、あなたはほかのサラ金でどのくらい借りてますね。すぐわかりまして、私の方のサラ金にひとつまとめてはどうでしょうかとか、我々ではわからないところできちっとそういうデータが出てしまって、サラ金の誘惑に遭うというようなデータが実は出回っているのですね。  そういうような状況で、総理府では昨年の十月二十七日に「個人情報の保護に関する世論調査」、この結果について発表いたしました。これを見てまいりますと、五年前に行った調査結果と比べまして、情報化社会における国民のプライバシー侵害への危機感は非常に高まっておるという調査結果が出ております。つまり、どんなときにプライバシーが侵害されたと思うかというような問いに対しまして、回答は、ダイレクトメールが頻繁に舞い込むというのが三三・二%で、五年前に比べて大幅にふえておる状況でございます。以下、自分や家族のことでうそを言いふらされたとか、自分に関する資料が知らないうちに集められていたなどの順となっておるわけであります。このように、頻繁に郵送されてまいりますところのダイレクトメールあるいは電話攻勢の洪水に、自分の住所や職業あるいは子供の出生などをどこで知ったのかという不安を持った人たち、経験者は非常に多いのじゃないかと私は思います。  このように世にはんらんする個人情報の中で、国民自身は全く無防備であり、対抗するにしてもなすすべがないというのが現状であります。こうした現状に対しまして、行政による具体的な措置がほとんどなされていないということもまた現状であります。  一九七〇年代に入ってからは、欧米諸国ではプライバシーに対する考え方が、従来の他人に知られたくない権利から、より積極的、能動的に、自分についての情報の内容を知り、その情報を許可なしに他人に利用させない権利として位置づけられるようになったわけであります。この考え方に立ちまして、七三年のスウェーデンを皮切りにいたしましてプライバシー保護法が相次いで制定されました。八〇年にはOECDが、公共、民間両部門における個人情報の保護の法整備を求める勧告を実は行っております。そして、これまでにOECD加盟二十四カ国の中で十二カ国で法律が制定されました。残りの大半の国も政府案を決定したり審議中であり、いまだに着手してないのは日本とアイルランド、トルコの三カ国にすぎません。  我が国におきましても、有識者をメンバーといたしまして行政管理庁のプライバシー保護研究会が五十七年の七月に報告書を提出をいたしました。公共、民間両部門を対象としたプライバシー保護の基本原則に立ちまして法律を制定するように指摘をしておりまして、実は我が党といたしましてもプライバシー保護の法制化を強く主張しておるところでございます。しかし、その後法制化については何ら具体化されていないというのが現状のようでございます。  そこで、こうしたプライバシーの保護について、私はぜひ日本も、OECD二十四カ国で三カ国だけが着手されていない、手をつけてないという現状では、私は先進国日本としては甚だ恥ずかしい状況ではなかろうか、このように考えますが、この点いかがでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 先生御指摘のように、個人情報に関するプライバシー保護の問題につきましては国際的にも非常に強い関心を引いておりまして、OECDにおきましても個人情報の保護に関するガイドラインがつくられていることは御案内のとおりでございます。また、そうした中で各国とも法制化の動きが現実化し進んでいるということにつきまして、日本におきましてはまだ一般的な個人情報の保護についての法制ができてないという点につきましても御指摘のとおりでございます。  この問題につきましては、表現の自由なり国民の知る権利といった基本的な人権との絡みでどう考えていったらいいか極めてデリケートな問題もございまして、それがためにこれまで具体的な法律措置が講ぜられなかったというふうに理解をしているわけでございますが、政府部内におきましては、既に御案内のとおり各省庁の打ち合わせ連絡会議をつくりまして、政府が保有をいたしております個人情報についてのプライバシー保護については、法制を含めてどうしたらいいかということについて検討を鋭意進めているところでございます。  それ以外の分野につきましては、現在までのところ各省庁の対応にゆだねられているのが実情でございますが、通産省におきましては、個人信用情報におきまして、割賦販売法関連では、割賦販売法の改正の中におきまして、目的外使用の禁止というようなことをはっきり法律上うたいました。またそれと同時に、先生おっしゃいましたように、他人に知らせないというだけではなくて、情報の内容を正確に知った上で正確な情報を保有をしておいてもらいたいという個人の側からの希望にも応ずるということで、情報提供者の側からの求めがあった場合には正確な情報に訂正するようにというようなことも指導通達等におきましてやっているところでございますが、それ以外の分野の個人情報について通産省としてどう対応したらいいかということについては、現在関係の学識経験者の方に集まっていただいて、研究会を情報処理開発協会の中につくりまして、そこで検討をお願いをしているところでございます。  そのあたりの検討が進みました段階で、お考えを参考にしながら、通産省としてもどう対応していったらいいか、少し具体的に検討してまいりたいと考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 どうかひとつ急いで努力をしていただきたいと考えております。  プライバシーにかかわる保護の問題同様、情報化の進展に伴いましてコンピューターシステムに大きく依存いたしました社会でも、もろさという面が非常に顕著に出てきておりますね。そういう問題については法制化を含めて今後どういうふうに対応するのでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 お尋ねのございました情報処理システムに関します安全性の確保の問題でございますが、これについては私ども六十年の一月に、コンピューターシステムそれ自身が安全性を確保できるような仕組み、システムになっているかどうかということをチェックするためのシステム監査基準というものを作成をいたしまして、これを広く公表して、システムの安全性に対するチェックポイントとして御利用いただくようにお願いをしているところでございますが、こういったガイドラインに沿って実際のシステムができているのか、また運用されているのかということを第三者の目から公正に判断をしていく必要があるのではないか、そのための専門的な知識を持った人々というものを養成する必要があるのではないか。既にアメリカの場合では三万人のシステム監査人というのがおりまして、大企業の場合ですと九〇%以上が、中小企業でも八割以上がこのシステム監査人にお願いをしまして、自己の使用いたします情報処理システムの安全性についてチェックを受けている実情でございます。  我が国でも、おくればせながらこのシステム監査人というものの育成を図っていく必要があるということで、先ほど来申し上げました情報処理技術者試験の中にシステム監査試験というものを新しくつくりまして、六十一年十月に行います情報処理技術者試験の中でその第一回の試験を実施していきたいと考えております。  こういったシステム監査人というものが育成されてまいりますと、先ほど申し上げましたシステム監査基準と相まって、各企業がつくり動かしておられるシステム自身の安全性についての第三者的なチェックが行われるということで、システムの安全性がより一層担保されることになるのではないか、かように考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 情報化社会の脆弱性については、作為、無作為による社会的影響も大きいというふうに私は考えております。すなわち、世田谷におけるNTTケーブル火災を初めといたしまして、国鉄のみどりの窓口や銀行のオンラインの問題等、影の部分の対応をしなければならないと考えておるわけであります。通産省は五十二年、郵政省は五十七年よりそれぞれ安全対策基準を策定するなどしておりますが、私は安全対策を法律に基づいて早急に確立すべきだと考えていますが、どうでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 コンピューターの安全対策につきましては、昨年法律改正をいたします際に、通産省としてはぜひその中で安全性問題についても必要な規定を設けたいということで各省庁と御相談をいたしましたが、時間的に十分な余裕がなかったために、結局成案を得るに至らず見送ったわけでございます。  しかし、この問題については放置しておくことはできないということで、内閣審議室を中心といたしまして関係省庁が四月から集まりまして、おいおいこの安全対策問題について政府としてどう持っていったらいいかということを検討いたしております。通産省、郵政省のみならず、消防法の観点から自治省、さらに犯罪防止の観点から警察庁等々、各省庁のそれぞれの権限、施策との関係からいろいろなお考えが出されておりますが、全体的な雰囲気といたしましては、法的な措置をとるのはまだ時期尚早ではなかろうか、といってこの問題については放置することができないので、とりあえず政府として統一のとれたガイドラインをお示しするということではいかがであろうかというところではほぼ意見が一致いたしております。その場合のガイドラインというのが各省庁まちまちに出ますと、これまた国民の皆様方にはいろいろと御迷惑かと存じますので、通則的、一般的な問題についてはできる限り政府として一本のガイドラインを、さらに個別の事業、業種、分野といったものに対するそれぞれの観点からの各論的な安全対策につきましては、それぞれの関係省庁が責任を持ってガイドラインをお示しするということではいかがであろうか、そういう方向で今各省庁の間で検討が進められている段階にあるというふうに承知いたしております。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 文部省来ていますね。——先ほどもちょっと触れましたけれども、学校におけるコンピューター教育が欧米諸国に比べて我が国は非常に立ちおくれておるという現状であろうと思います。文部省はその必要性についてどのように認識されておるのかという一点だけお答えください。

林田英樹文部省初等中等教育局中学校課長

○林田説明員 お答え申し上げます。  御指摘のように、情報化が非常に進展しておるわけでございまして、アメリカ、イギリス、フランス等の諸外国におきましては、初等中等教育の段階からコンピューターが量的にかなり学校に導入されておるという実態は私どもも承知しておるわけでございます。  このような情報化の進展に対応しまして、初等中等教育の諸学校におきますコンピューター利用やコンピューターに関する教育をどう進めるかということは、私どもとしても大きな課題として受けとめておるわけでございます。臨時教育審議会におきましても重要な課題として議論をされておるわけでございますし、文部省といたしましても、既に昨年の二月に学識経験者等から成ります検討会議を設けまして、八月には中間報告をいただいておるわけでございます。また、昨年の九月に発足いたしました教育課程審議会におきましては、情報化に対応する教育のあり方という観点からの御審議もいただいておるわけでございます。  いずれにいたしましても、初等中等教育に導入をいたします際には、教育の具体的な利用の方法、内容等につきまして、それぞれの児童生徒の発達段階、全人的な発達の面からも検討を進めていかなければなりませんので、着実な検討を進めてまいりたいと思っておるわけでございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 最後に、通産大臣にお尋ねをいたします。  高度情報化社会の実現に向けて、これは我が国がどうしても取り組まなければならない大きな大きな課題でございます。私は今まで通産当局のお考えをいろいろただしましたけれども、課題としても大きな問題をたくさん残しております。こうした課題を速やかに解決するため、今後関係各省とも連携をとっていただいて、抜本的な施策を展開していく必要があると考えております。  つきましては、今後の情報化施策の推進に当たりましての大臣の決意をお伺いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 御指摘のように、この情報化の問題に取り組むに当たりましては、いろいろ交通整理もしなければなりません。これは避けて通れない大きな問題でもございます。したがいまして、我が国の健全な情報化を進めるためには、まず情報産業の振興、情報関連技術の開発の促進、そういうものを中心にして、各省庁ともよく連絡をとりながら総合的な施策を進めるということが非常に重要である、そのような御趣旨に従って今後も努力をしてまいる決意でございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田委員 終わります。

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 横手文雄君。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 私は、まず、本改正案の提出に至る趣旨とその必要性ということでお伺いを申し上げたいと思います。  現行法は、昨年の改正において、今後の情報処理の基本法とすべく旧法の題名まで変えて大幅な見直しを行ったところであります。それが、その後一年足らずで再度改正が行われる、こういった実情にございますが、去年の改正時にこの予見が不可能であったのかというようなことを含めて、今後我が国の情報化にどのような役割を果たすために前進するのか、お伺いを申し上げたいと思います。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 昨年もこの法律の改正をお願いし、また引き続いて今回お願いするに至りました。見通しが悪いではないか、こういうおしかりかと思いますが、情報化を進めていく上におきまして、ソフトウエア危機をどうやって乗り切っていくかということが大きな問題であるということは、私ども常に頭にあったわけでございます。そういう観点から、前回の改正におきましては、ソフトウエアの生産工業化システム、いわゆるシグマ事業、これは五年間にわたって二百五十億円の巨額な費用を投じて行う大事業でございまして、この実現に全力を入れたわけでございます。その改正をお願いしました際に国会で附帯決議をちょうだいいたしました。その中で、ソフトウエア危機に対しまして徹底的に対応すべきであり、情報処理技術者の育成等の施策を積極的に進めなければならない、こういう御決議をちょうだいいたしたわけでございまして、その後の予算要求の過程におきまして、こういった御指摘を踏まえまして、情報処理技術者の教育システムの開発及びこれまで情報処理振興事業協会がやってまいりました先進的な汎用プログラムの開発制度、こういったものを充実いたしますことがいわゆるソフトウエア危機に対応いたしますために必要だ、こういう結論になりまして、先年に引き続きまた今回法律改正をお願いした次第でございます。  こういったものができ上がりますと、昨年の改正でお願いいたしましたシグマ事業と相まちまして、ソフトウエア危機に対する対応策が一段と整備されることになるというふうに考えておるところでございます。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 そうしますと、去年予見ができなかったのかというようなことを私は別に気にして言っているわけではございませんが、今の答弁を聞きますと、去年の法改正の成立の際には、国会でそのような附帯決議もついた、その附帯決議を踏まえてさらに我が国の情報処理の促進のために本改正案を提出した、これが背景であるというふうに理解をすればよろしゅうございますね。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 御答弁申し上げましたこと、大筋そのようなことで御理解を賜りまして結構かと存じます。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 情報処理振興事業協会、つまりIPAの業務としている汎用プログラムの開発に関して通産省が期待をしておられるところ、それはユーザーの各用途に供するための量的なものなのか、あるいは質的なものなのか。民間でなかなかやれない、したがって多少の採算を無視してでもここにやらせるということを追っかけておられるのか、あるいは業界に対する開発の助成ということを期待しておられるのか、この点についてはいかがですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 御質問の点につきましては、これまでと、それからこれからとでは、私ども若干スタンスが違ってきているのではないかというふうに考えるわけでございます。  これまでは、先生御案内のように、我が国におきましては汎用ソフトウエアの利用率と申しますのが諸外国に比べまして極端に低うございまして、ほとんど当初はないと申し上げてもよろしいかと思います。それには幾つかの理由がございまして、ユーザー側が自前のものを好むとか、汎用ソフトウエアの流通市場ができていない、またソフトウエアメーカーの方で優秀な汎用ソフトウエアを供給する能力がなかった等々があろうかと思います。  そういう観点から申しますと、これまで私どもがやってきましたのは、むしろソフトウエア企業の技術力の向上、それから、できるだけ優秀なソフトウエアというものを出して、ユーザーの方に汎用ソフトウエアというものが一体何たるものであるかということを御認識いただくということから、先生の御質問のお言葉をかりますと質的な点というところに重点があったのではないかと思うわけでございます。  ところが、これから考えます場合には、やはりできるだけ広く御利用いただけるようなソフトウエア、汎用ソフトウエアというものをつくっていくということが、ソフトウエア危機との関係では必要ではなかろうか。そういう意味では市場性、先生のお言葉をかりますと量的拡大、そちらの方に重点を移していくことが必要ではなかろうかと思っております。  ただ、誤解されることはないと思いますが念のため申し上げますと、最的な拡充、市場性というものを重点にしますと、当然それはソフトウエアメーカーに征しておいてもできるのではないかという御批判もあるいはあろうかと思いますが、やはり優秀な、市場性のあるソフトウエアということになりますと、これまた開発にはかなりのお金がかかることになります。そういう意味では、やはり現在のソフトウエアメーカーにとりましては極めてリスクの高いものに当たろうかと思いますので、そういう点を中心としてこのIPAの事業として行っていったらいかがかと考えているわけでございます。これまでは、どちらかといいますと技術的な面ですぐれたものを、これからは、どちらかといいますと市場性というものに少しスタンスを置きまして事業を進めていったらどうであろうか、こういうふうに考えているところでございます。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 先ほどお聞きしましたその三点目、IPAに期待をするもの、その開発の助成面、こういった問題についてはどうなんですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 これも、ソフトウエアメーカーの技術力の向上という観点は残っておりますが、これもやはりこれまでに比べますと、技術力の向上もさることながら、なるべく市場性のある優秀なプログラムを開発していただく、それには現在のソフトウエアメーカーの実力からしますとかなりのリスクを伴う。具体的に申し上げますと、これまでのプログラムの開発コストでも、最高は一本開発するのに三億円を使っております。すべてがそれほど巨額のものを必要とするというものではございませんでしょうけれども、汎用性のおる優秀なプログラムを開発するということになりますと、どうしても開発費は相当大きなものになってまいりますし、メーカーが自信を持っておつくりになったものでも、本当に売れるかということになってまいりますと、また当たり外れということもございます。どちらかといいますとこれからは、私ども、ソフトウエアメーカーとの関係で申しますと、リスク軽減というような感じに力を置いてこの制度を運用していったらどうであろうかと考えているところでございます。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 そうしますと、量的拡大ということを追っかけていけば、民間の方でも相当な開発力をつけてきておる現実の中にあって、IPAが民間を圧迫しないか、こういう心配が出てくるし、そこら辺にも十分配慮しなければならない。民間開発との関連をどう位置づけるかということは大変難しい問題であろうと思うのであります。この産業がこれからやがて二十兆産業あるいは三十兆産業に伸びていくのではないかということが言われるだけに、いわゆる官と民とのそういったものがどう調整をしていくかということは大変大事なことではないかと思うのです。  それと、しかし、例えば今度の改正の中に、開発の原資を、採算を前提としてというようなことで産投会計から資金が求められているわけでありますが、そういうことになってきて、これはやはり従来どおり一般会計の補助というものがIPAとしてはかなり期待をされておるのじゃないかという気がするわけでございます。今局長の答弁の中にございましたように、たくさんの元手がかかるわけでございます。それでこれが、今おっしゃったように、なかなか売れないというような点も出てくるということですが、その辺についてちょっと、お聞きをしておると矛盾みたいなものを感じるわけでございます。その点の調整はどういうぐあいに理解すればいいですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 IPAの汎用プログラム開発事業に関しまして二点のお尋ねがあったと存じます。  第一点は、市場性のあるプログラムを開発するということになると民間を圧迫することにならないかというお尋ねでございますが、このIPAが開発いたしますプログラムにつきまして、IPAの方でこういうプログラムをということで具体的に決めまして、それを民間に開発をお願いするということになりますと、民間が採算的にも十分やっていけると思ったところをIPAがやってしまう。こういう意味で民間圧迫という御懸念が出てくることもあるいは当然かと思いますが、このIPAの委託システムは、むしろ民間のソフトウエア企業の方からIPAの公募に対しまして具体的なプログラムを提示をしていただいて、それをみずから開発をしたい、ついてはIPAから委託の対象にしてもらいたい、こういう御要望があって初めて動き出すわけでございますので、そういう面におきましては、民間で当初から御自分で開発したいと考えておられるプログラムはこういう格好ではお持ち出しにならないで、むしろそうでなくて、リスクが高いので開発については若干ちゅうちょせざるを得ないけれども、IPAが取り上げてくれるならばやってみようというものについてお持ち出しになるのではないか。そういう意味におきまして、民間の圧迫になるということはないのではなかろうかと思うわけでございます。  それからもう一点は、今回産投の出資ということで考えているけれども、採算性との関係で本当に出資でいいのかどうかというお尋ねかと思いますが、先ほども御答弁申し上げましたように、これまでのように技術の方、質的な面について助成をするということでこのシステムを運用してまいりますと、どちらかと申しますと採算は二の次になりかねないわけでございますが、私どもこれからは、どちらかといいますと市場性、量的な拡大といいますか、量的な御利用をいただける度合いというものを重視してまいりたいと思っておりますので、そういう意味では、採算の問題についてはこれまで以上に向上をする可能性があるのではないか。そういう意味で、つくりましたプログラムにつきましてはIPAの資産として保有されることになりますし、それの利用によります収益というのはIPAの収入ということで戻ってまいります。  そういう意味でこれまで以上に採算性が出てまいりますし、私どもは現時点ではまだ一〇〇%採算がとれているというわけにはまいりませんが、今後数年以内には採算をコストの一〇〇%以上に持っていけるというふうに考えておりますので、そういう意味から、産投会計からの出資という形でIPAに対する助成をお願いするということは決して無理なことではないのではなかろうか、かように考えているわけでございます。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 けさほどからずっと議論がされておりますし、新たな汎用プログラムの開発は、先ほども言いましたようにこれからどんどん伸びていくということが予測をされる。しかし、一つ開発するためには莫大な費用もかかってくる。つまり、未知の分野がまだたくさんある。しかし、我が国はこの未知の世界に対してやっぱり切り込んでいかなければならない。どういう分野に広がってくるかもわからない。こういうことがどんどん広がってはいくであろうけれども、その向こうに何があるのか、掘っていってみたら当たるかもわからないし当たらないかもわからない、こういう点がたくさんあると思うのです。そこで、それらの問題について、民間ではなかなかリスクが大き過ぎるから、あるかもわからないけれども、もしないときにということで、今日までちゅうちょしていた面についてIPAがその先導的役割を果たす、こういった大きな面があったと思うのですが、これはもうこれから放棄する、こういうことになりますか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 必ずしもそういう点を放棄するということではございませんで、運用に当たりましての私どもの気持ちの置き方といいますか、それがこれまでとこれからとでは少し変わってくるということで、いわば重心のかけ方を、これまでは左足にかけていたものを右足にかけるという程度のことでございまして、どちらかだけでいいということを考えているわけではないわけでございます。  先ほども申し上げましたように、市場性のあるソフトウエアの開発ということになりましても、やはりソフトウエア企業にとりましては当たり外れがあり、資金的な負担についてかなりリスク感が大きいということを考えますと、ソフトウエアメーカーの方から、こういうものをやりたいけれども、みずからではちょっと手を出しかねるのでというような御希望は依然としてあるのではないか、そういうふうに考えるわけでございます。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 どっちかに決めるようなことはしませんということでございまして、そういうことだろうと思うのですが、別に揚げ足を取るということではございませんが、一般会計の補助から産投に切りかえたということは、採算を重視していきますということに我々はかなりウエートをかけたんだ、こうおっしゃるものですから、それではリスクを伴う開発を一体全体どこがやりますか、IPAはそういうものを放棄するのですか、こういう質問をすると、いやそれも残しますと言う。これでは何か行った力来たりで、こう言えば、そうします、これはと言えば、それもそうですというようなことで、しかし、お金がかかることでございますから、お金の方については返してもらう方向に重点を置きました。こういう答弁だとちょっと整理がつかないのですが、どうなりますか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 どうも私の御説明が不十分であったために御了解いただけてないかと存じますが、どちらか一方だけでやるわけではないと申しましたのは、それは法律上から当然二つの要素を考えなければならないわけでございまして、法律上協会がやることになります特定プログラム開発事業といいますのは、まず要件の一つといたしまして、開発を特に促進する必要があるという要件がございます。これは先生おっしゃる意味での質的な問題、技術的な側面であろうかと思います。それからその次に、その開発の成果が事業活動に広く用いられるという要件がございまして、これが先生の御質問のお言葉をおかりしますと市場性、量的な問題ということになるんだろうかと思います。したがって、この二つの要件のいずれも加えておりませんとIPAの委託開発の対象にはならないわけでございます。  ただ、どちらの方により重点があったかという気持ちの問題として考えますと、これまでは開発を特に促進するという技術的な側面、こちらの方に我々としては気持ちの上で重点を置いてきたというふうに申し上げたわけでございまして、これからはどちらかといいますと広く用いられるかどうか、そちらの方の要素というものに少しウエートを置いてこの制度を運用してまいりたい、そういうことでございますので、どちらかを切り捨てる、こういうことではございませんし、それは法律上からもできないものでございますから、この点をひとつ御了解をいただきたいと思います。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 そうだと思いますし、先ほど三つの要件を持っておるんじゃございませんかということを申し上げたのは、もう一つはやはりそういう育成強化していく、お金も貸し付けていくあるいは保証もしてあげるというものを持っておるわけでございますから、この三つの要素はIPAはずっと携えながらやっていかなければならないんじゃないか、こういうぐあいに思いますから、もう一遍確認をさせていただきたいと思うわけであります。  今日までもこの汎用プログラムの販売活動を閥発をされたものについて行って御苦労をなさってきたわけでございますが、IPAが発足をいたしました昭和四十五年から、通産省として幾つかの目的を持たせながら今この協会があるわけでございますが、先ほども言ったように、民間の開発がどんどん進んでくると、この協会には今は三つの要件を持たしておりますけれども、やがてこのIPAそのものの見直しを行う時期が来るのではないかという気がしますが、この辺に対する見通しはいかがですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 ただいまの御質問にお答えを申し上げます前に、先ほどの御質問に対する補足をさせていただきたいと思いますが、ソフトウエア業者に対する助成の意味もあるのではないか、確かにその御指摘のとおりでございます。ただこれまでのところ、最近の財政事情によりまして、この汎用プログラムの開発事業といいますのは、予算面におきましてはもうふやすこと、伸ばすことというのは限界でございまして、今までのままでいきますとこれから漸減せざるを得ない、そこまでの瀬戸際に追い込まれておりまして、我々としては三点目のソフトウエア企業に対する助成という色彩につきましても当然まだ必要だと考えておるわけでございます。そういう意味から何とか全体としての予算規模もふやしたいという観点から、今回お金の出どころを一般会計から産投出資に切りかえたという側面もございまして、むしろ我々としては育成という観点も忘れてはおらないわけでございまして、その点を追加して御説明させていただきたいと思います。  それから、IPA全体の業務の見直しの点でございますが、これは当然のことながら、民間のソフトウエア企業が十分すべてのソフトウエアの供給について対応できるようになっておりましたら、IPAといたしまして今の事業をさらに続けていくということは、それこそ民業圧迫になりますのでやるべきではないと思いますが、これまでのところソフトウエア企業の力もかなりついてはきておりますけれども、先ほど来御答弁の中で申し上げておりますようなソフトウエア危機へ対応いたしますには、まだ民間のソフトウエア企業、力不足と言っては失礼かもしれませんけれども、必ずしも十分ではないのじゃないかということで、このところしばらくはむしろ今の体制でやっていきたい。先進国並みに汎用ソフトウエアの流通の比率が五割、六割というような水準になってきまして、それをソフトウエア企業が十分供給、対応できるということになってきました場合には、当然のことながらIPAとの関係を見直すべきだという点については御指摘のとおりだと思います。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 これから量的な面を追っていこうということで、汎用性を広げていこうということは私は大変大事なことだと思います。我が国における汎用度については、先ほど来議論がなされておりますように、アメリカにおいては六〇%近くまで汎用性が広がってきた、あるいはヨーロッパ諸国では三〇から四〇%、ところが日本においては一〇%しか汎用性がない。ここにいただいております資料を見ましても、この中身を聞いても、今日まで完成をされた本数が二百二十五本、そして普及件数が一万二千二百八十五件、こういうことでございます。これが平均してこういうことになればと思うのですけれども、中身を聞きますと一本で一万何千本汎用したのがあって、それを引きますとあとはもうほとんど広がっていない、こういうようなことでございまして、汎用性を持たせるということは、口ではおっしゃいますが、今まで専門で昭和四十五年からやってこられて、その結果はかくのごとくでございます。これは汎用性に対して販売の努力が少のうございました、こういうことなんでございましょうか、あるいはなぜこういうように低調であったのか、この点についてはどう見ておられますか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 IPAの開発をいたしました汎用プログラムの利用、普及状況というものが非常に低調ではないかというお尋ねでございますが、先生が今挙げられました普及の数字と申しますのは五十九年度末の数字であろうかと思いますが、その後六十年の十二月までに約五千二百件ほどの利用が追加されましたので、六十年十二月末までの累計では一万七千四百五十六件ということでございまして、特に年度別の普及件数を追っていただきますと、五十八年度以降両三年度間におきまして相当普及が高まってきたということは御了解いただけるのではないかと思います。  ただ、これで十分かということになりますと、もちろん我々はこれで満足しているわけではございませんので、むしろIPAとしても、これまでつくることにはかなり情熱を傾けてきておりますが、使っていただくことについてどこまでやってきたかということについては反省すべき点もあるのではないかということで、今年度からはソフトウエアショー等にIPAみずからが出品をして広くユーザーの方にお見せをする、デモンストレーションもやってみる、各地で説明会等も開催するということで、開発したものをせっかく御利用いただくように、普及の方にも相当力を入れてやっていきたいと考えているわけでございます。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 これは議論をすればいろいろ出てくると思いますが、いずれにしてもこれだけの、その後ふえておりますということですから結構なことだと思いますが、この時点で見る限り、その普及件数の一万二千何がしのうち二百二十五本の中の一本か二本がぱっと広がって、一本で一万何千件広がった、したがってそれを差し引くとあとの二百二十四本ではほとんど広がってない、こういうことなんですね。そこら辺の話を聞きますと、日本人はつるしの背広よりもあつらえが好きでございますので、そんな国民性がございましてということを聞くのですが、我が国の汎用プログラムを普及をしていかなければならない、三十兆円の市場を開いてみせると言われる通産省にとっては、それではちょっと逃げ腰ではございませんか。我々から見てちょっとそれは単なる言いわけではございませんかと言いたいわけであります。  しかし、その後伸びてきたし、売り方についても積極的にいろいろなところを利用しながら、これからはその量を追う、こちらに右足をかけますということを言っておられるわけですから、ひとつ積極的な御努力をお願い申し上げたいと思う次第であります。  それでは、あと二、三御質問をさせていただきたいと思います。  昨年の法改正で盛り込まれました電子計算機の連携利用に関する指針ということでございますが、特に附帯決議にある電子計算機の同業種、異業種間の相互連携利用についてどういうぐあいになっておりますか。こういったことは一面大変いいことであるし、当然のことだろうと私は思うのですけれども、ある中小企業がどこかのグループに属していた、ところがそのグループの中で統一したものをつくろうじゃないかということでそれが進められる。当然関連企業も含めてやられるのですが、たまたまその企業はもう一つのグループにも属していた、こういったときに、それぞれの親企業といいますか、グループの圧力によるその中小企業に対する不公平な取引上の弊害を防止する、こういったことも同時に配慮したものでなければならないと思いますが、その進捗状況と今申し上げた点について、いかがでございますか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 前回の改正で導入していただきました電子計算機の連携利用の指針でございますが、これにつきましては、改正法律が四月一日から施行されることになっておりまして、それに備えてなるべく早く具体的な指針をお示ししたいということで準備を進めております。これは各事業の所管大臣がその当該事業につきます連携利用の指針を公表することになっておりますので、通産省といたしましては、とりあえず四月一日には鉄鋼業におきます連携利用の指針を具体的にお示しすべくいろいろな準備を進めております。そのほかにも、家電でございますとか、それから石油流通関係、さらには繊維等々、幾つかの分野におきまして業界内の検討が進んでおりますので、その結論が出るに従いまして逐次追加をしてお示しをいたしておきたいと考えております。  それから第二番目にお話のございましたように、この連携を進めていく場合に、中小企業に対して系列化なり不公正な取引を強要する等、悪影響を及ぼすことがあってはならないのではないか。確かにおっしゃるとおりでございまして、実はこの点につきましては、情報処理振興審議会からつい最近新しい電子計算機の利用高度化計画の御答申をいただく際に、この電子計算機の連携利用に関する指針の共通イメージということについても御審議の結果を我々にお知らせをいただいておりまして、その中では、先生御指摘の点に関連をいたしまして、この連携指針というものは中小企業の情報格差の拡大や負担のしわ寄せになってはならない、その口実に使われてはならないというようなこと、さらには、連携利用のシステムに参加しないと取引をしないぞというようなことで取引を強制するような理由にされないように、そういうことを配慮事項として明示するようにということの御報告をいただいておりまして、私どもは連携指針をつくります際に、その中で配慮事項という事項がございますので、その中には御指摘のありました点について具体的に、中小企業との関係での不公正取引、系列化の強要ということにならないようにということを特に定めるつもりにいたしております。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 それでは、最後に大臣にお伺いをいたします。まだたくさんございますけれども、後の大臣の日程もこれあり、審議を早めろということでございますから、その点について協力をさせていただきたいと思います。  一つは、さきに日本工業標準調査会から、この情報機器やソフトウエアなどの相互運用性を高めるために、JIS規格というものの徹底、これを早く取り入れるべきである、こういう提言があったとお聞きをいたしております。私は大変大事なことだと思います。  我々の先輩は、一つ大変なことをしてくれたというのは、富士川を挟んで電気のサイクルが五十サイクルと六十サイクルと違う。そして今日でもこのことによって大変な不便があるということであります。これが一つになっておれば日本の電化製品というものはもっといいものになっていたのではないか、こういうことであります。  いま一つは、これは近い話でございますが、例えばビデオ、これがメーカーによってそれぞれ規格が違った。そこでもう定着をしてしまった。だから、消費者はそのようなことがわかりませんから好きなテープを買ってくる、そしてはめてみたら何とこれには合いません、これは本体をかえてもらわなければならない、こういうことになってしまっているわけですね。先ほど来申し上げましたように、これから大きく伸びようとするこの産業でございますから、今のうちにそれらの汎用性について規格化をしていくということは大変大事なことであろうというふうに思います。メーカーにそれぞれ自分たちでやりなさいと言ってもこれは大変無理な話でございますから、ここにやはり行政が割って入っていくということは大変大事なことだと思いますが、いかがでございましょうか。  次に、これはもう先ほど来提案をされていることでございますが、昨年のこの法案の通過、採決に当たって附帯決議がついておりますのは、電子計算機の安全対策ということであります。これは去年の新聞の切り抜きでございますけれども「縄張り争い激化」というようなことで、ことしもこれの「安全対策は見送り」というようなことで比喩されているようなことでございますが、ことしもまだそういうものが出されるとは聞いておりませんが、国会決議についてはやはりもっと重要視すべきことではありますまいか。まさか各省庁の縄張りによって国民の皆さん方に御迷惑をかけておりますというようなことは、これは許されることではない、こう思いますから、大臣、いかがでございましょうか。  さらに、今後この問題について非常に危機が叫ばれておるところであります。早くこれを何とかしなければならない。私は、それというのは三つほどあると思います。一つは、先ほど言われておりますように人が足りない。あと五年たったら六十万人の技術者の不足を来すのではないかという人材的な問題が一つ。それから、先ほど申し上げましたように汎用性が非常におくれておるということが一つ。これは数字は先ほど申し上げたとおりであります。それからさらにはソフトウエアの工業化、手作業から工業化していく、このおくれのため。こういったことが我が国のソフトウエアの危機だと言われるゆえんではなかろうかと思いますが、これらに対する大臣の所見をお伺いを申し上げたいと存じます。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 三問ございますが、最初の方は日本工業規格による情報機械化の問題でございますが、これは全くおっしゃるとおりでありまして、情報機械等の標準化は全く急を要する問題である。お説のとおりだと存じます。  それから第二番目の問題につきましては、役所の縄張り争いのために仕事がおくれるというようなことはいかぬことでございまして、そういうことのないように関係省庁とも一層よく連絡をとって、そういうような批判を浴びないようにやっていきたいと考えております。  それから最後に、ソフトウエアの危機を克服する必要があるが、その問題は人材不足と汎用化のおくれとソフトウエアの生産工業化システムのおくれだろう。これも全くそのとおりでございまして、そのために今回も法案を出して、ソフトウエアの人材をともかくふやしていくということが強調されておるわけでございます。私どもも、自分のことを言っちゃなんですが、コンピューターは買っても実際は使いこなせないわけですよ。そこでソフト会社へ持っていっても、そこが勉強不足でよくわからない。機械だけが立派で、本当に猫が小判を持ったような話になっておる。全く現実、私はそれにぶつかっているわけですよ、実際自分の事務所が。したがつて、今御指摘の点はいずれも重要なことでございますから、身を持って感じていることでもございますので、一層その充実に努めてまいるようにしたいと存じます。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 協力すると言いながらもうちょっとお願いを申し上げたいのですが、これは法律は全く離れますけれども、本委員会の冒頭に撚糸工業界について大臣からの釈明がございました。私は、これはこれで各委員の先生方もおっしゃったようなことで毅然としてやってもらわなければならないことだと思います。しかし、事この繊維産業を中心としたこれらの構造改善事業は、ほかの業種は今進んでおるのでございまして、去年の十一月に破砕をいたしました機械はまだ支払われておりませんし、お聞きをすると、おくれるのではないか、こういうことでございます。現場では、首をくくれと言うのか、こういうことに相なっております。あるいは、去年の船には乗らなかったけれどもことしは乗りますという約束をしております。ところがその手続をしようとしたら、撚糸工連のことがあるからこれは待てということでございますが、これだと法律に基づいて進めております構造改善事業が、撚糸工連の犯罪によってすべてがとまるというのは、これはいかがなものかというふうに思っておりますが、この点については、撚糸工連のことについてはきちっとやってください。けしからぬことでございます。だからといって、ほかの業種で現実に進んでおるのを一緒にとめるという手はないじゃありませんか。いかがでございますか。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 これはほかにはないと私は確信をいたしておりますが、実際は後であったなんて言われたら困るわけです。したがいまして、やはりああいうケースはまず一〇〇%ないと思いますが、念には念を入れるということが必要でありますから、仕組みが同じ仕組みになっておりますので、要するに買い上げてそして廃棄をする、後は金をためておいて利息をためて返す、仕組みは同じ。したがって、実際にその機械が本当につぶすべき機械なのかそうでないものなのか、差しかえられているのか、これはよほど点検をしないと、現場の人以外わからない話なので、そういうようなことについてとめているわけではありませんが、やはり念には念を入れてそのような問題が起きないようにするために、少し作業がおくれておるということであります。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 時間が参りましたので、この問題についてはまだ次の機会に譲らせていただきたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 野間友一君。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 私も、最初に撚糸工連の汚職事件につきまして一言ただしたいと思います。  とにかく三年間で七十五回、時効にかかった分も入れますと一千万円を超す、これは新聞報道でも出ております。これは異常であります。しかも料亭あるいは高級クラブ、とんでもない話だと思うのですね。しかも、いろいろ私たちも調べておりますが、単に問題の逮捕された課長だけじゃなくて、その上司もこの種料亭で接待を受けておるということも実は確認もしておるわけであります。飲み食いとかあるいはゴルフの接待ですね。それから海外派遣の場合のせんべつということがよくあるということは言われておりますし、幾つかの例も私は承知をしておるわけであります。  ですから、私は汚職、腐敗の根源はここにあるのじゃないかというふうに言わざるを得ないと思うのです。やはり役人というのは襟を正すということが一番大事な問題でありまして、ただ酒を飲むな、贈り物は受けるな、これが基本だと思うのです。これが崩れますと、どの程度までいいのかということで、こういうようなケースにまで発展することになると思うのです。  そこで、私が伺いたいのは、これらの真相を徹底して究明する。通産省みずからが自浄能力を持つとするならば、これは徹底して究明をして、どこにどんな原因があったのか、これを明らかにする。当委員会にもぜひ報告をしていただきたい。この点であります。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 極力、今本人はいないし、資料はないしするので、徹底究明と今言っても具体的になかなか進まないのが事実でございますが、ともかく時間がかかっても何でもよく調べまして、そういうものが起きないように厳正に対処してまいりたいと考えております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 何か飲み食いならいいじゃないか、やはりこういう感覚が最大に私は問題だというように思うわけですね。ぜひ徹底した真相を、自浄能力があるかないかということの試金石だと思いますので、ひとつやっていただきたい。  それからもう一つの問題、これも同僚議員から話がありましたが、設備の廃棄事業ですね。何年もこういう一部の不正、これは事実でありますけれども、これを口実にして設備の廃棄そのものも見直すということすら言われておる。通産大臣もきのう参議院の商工委員会の中で、その是非も含めて見直すということを答弁されたというふうに私は承知しております。  しかしこれは今本当に、糸へんは特にそうですが、構造的な不況で非常に苦しんでおる。その上に円高が輪をかけておる。今はもう生きるか死ぬかという瀬戸際の中で非常に苦労されておる。こういう業者や業界が、一部の不心得な不正によって押しなべて全部に犠牲が押しかぶさってくるということになりますと、これは本末転倒と言わざるを得ないと思うのです。切実な業者の要求は聞く。こういう業者にとっていいものはやはり残していく。だから、不正の根源にはメスを入れることがあっても業者の要求、正しいものはあくまで残していく、これは混同しないようにぜひお願いしたい。この点であります。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 それは、混同はしないようにするのは当然でございますが、本物の機械であるかにせものの機械であるかがわからなかったわけですからね。わかれば最初からアウトなんですから。わからない、だからわかるようにしなければならぬ。わかるためには、ただ人に任せっ放しで、これは写真にあります、あるいは何にありました、オーケー、オーケーとやった結果がこういう問題になっているわけですから、それはそういうことのないように根本的に見直すということは当然過ぎるほど当然じゃないか。そうでなければ責任が持てません。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 いや、制度そのものを廃止するということに問題をすりかえちゃ困るということを私は言っておるわけです。ですから、不正のないようにきちっと正確にチェックしていくという体制をどうするかということは当然だろうと思うのですけれども、そのすりかえは困るということを私は申し上げているわけであります。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 それは、根本的に、見直した結果、責任が持てないということなら廃止せざるを得ないということになりましょう。それは責任持てないものはやれませんから。ですから、責任を持てるようにするためにはどうするかということでございまして、それは監視制度をどうするのか、また一遍廃棄だ廃棄だといっても、次から次から新しい機械を入れられたら、幾ら税金で買い上げたってどうしようもない話になってまいりますから、そこらの歯どめをどうするのか。それはやはりきちんと見直さなければ、存廃も含めて検討する、これは私は当然だと思いますよ。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 存廃も含めてということではなくて、チェックして不正のないようにするということ、私はそういう理解として今の答弁を受けとめたい。趣旨はそうであったと思います。  時間がありませんので、法案について進めていきます。  シグマ計画についてでありますが、五年間で二百五十億円ですね。初年度は三十億円、それから来年度は四十八・八億円、大変な金がここに投入されるわけであります。初年度がもう間もなく終了するというような時点でありますが、この事業の進捗状況は今どうなっておるのかということと、完成までの大まかな予定でありますが、これは間違いないのかどうか。六十一年三月ですね、今月末に基本設計が終了、六十二年四月がシステムの試用開始、六十五年三月が全体システムの完成というふうに聞いておりますが、間違いないのかどうか。進捗状況はスムーズに行っておるかどうか。     〔委員長退席、佐藤(信)委員長代理着席〕

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 シグマ計画につきまして御質問がございました。お答えをいたします。  第一点は、シグマ計画の進捗状況でございますが、昨年五月に法律改正をしていただきまして、その後十月から正式にこのシグマ計画がスタートいたしまして、現在まで技術者出向につきまして民間企業に対し広く公募をいたしました結果、百二十五社からの御参加をいただいております。百二十五社のうち外国系企業が八社含まれております。  昨年の十月から、この百二十五社から約四十名の技術者に御出向いただきまして、情報処理振興事業協会にシグマシステム開発本部を設置いたしまして、本格的な事業の実施に着手をいたしました。今年度は、先生御指摘のとおりの予算額でシグマ計画の基本設計を行うということになっておりまして、この点につきましてはほぼ順調に目標を消化いたしております。  今後の予定につきましては、今先生から御質問の中でお挙げになりましたようなスケジュールを我々としても頭に置いて進めていくことにいたしております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 時間がありませんので、できるだけ簡潔に答弁をいただきたいと思うのです。聞きたいことはいっぱいありますし、長くなりますとまた持ち時間をオーバーしなければなりませんので、それは挙げてあなたに責任がありますから。  二百五十億円ということですが、六十五年のサービス開始までに大体この枠でおさめられるというふうに今思っておるのかどうか、その点いかがですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 当初計画のようにやっていきたいと考えております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 いろいろ物の本を読んでみますと、ターゲットマシンの実行環境をワークベンチに取り込めるのかどうかとか、総合的な開発支援ツールを開発できるのかどうかとか、複数のターゲットマシンや複数のプログラム言語をサポートするワークベンチができるのかとか、いろいろな疑問が出されております。これは大問題だということがその種の本の中にもたくさん出されております。これらの対応は十分できるのかどうか、見通しはいかがですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 確かに先生御指摘のように、この問題を解決いたします前には幾つかの技術的に重要なポイントがあること、そのとおりでございます。     〔佐藤(信)委員長代理退席、委員長着席〕 ただ、この問題につきましては、IPAでは先ほど申し上げましたような各企業からの優秀な技術者約四十名の出向をいただいておりますし、また学識経験者にお願いをいたしまして技術委員会というものをつくりまして、そこでも技術的な面についていろいろアドバイスをいただくということになっております。問題につきましては、例えば複数言語の問題については、複数言語それぞれすべてについてのワークベンチを入れるということはなかなか難しゅうございますけれども、そのうちの主要なもの幾つかについてのワークベンチを入れるというようなことで解決をしていく等々、私どもとしてはある程度その問題の解決については自信を持っているところでございます。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 そう言われますけれども、これは一つ一つが大変難問ですね。だから、二百五十億という予定がありますが、さらにこれをうんと超えて政府は出資しなければならぬということはないでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 先ほどもお答えをいたしましたように、我々としては当初計画の線に沿ってやっていきたいと考えております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 大変なスタッフを抱えて仕事をしておるというお話がありましたけれども、私いろいろ聞きますと、この中で独立系のソフト、これらの参加がほとんどない、あるいはあってもわずかだ。さらに委託開発についてもほとんど仕事がない。大手とかあるいはコンピューターメーカーの子会社というかダミーですね、それはあったとしても。そうすると、独立系のソフト会社、こういうところが実際に仕事にありつけぬということになっておるのじゃないでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 先ほどお答えをいたしました参加企業百二十五社のうち、独立系ソフト会社数については、私ども十八社の御参加をいただいております。その中には近畿システムハウス事業協同組合、これにつきましてはメンバー企業が約百五十社、それから北海道事業協同組合、これにつきましてはメンバー会社が五十社、こういうようなシステムハウスの組合の御参加もいただいておるということで、先生御指摘のように、独立系のシステム企業が参加してないのではないか、少な過ぎるのではないかという御批判は必ずしも当たらないのじゃないかと思います。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 必ずしも当たらないとおっしゃいますが、いろいろ聞いてみたらそうなんですよ。しかも、仕事は実際にないというのですよ、特に委託会社等について。この点は、やはりきっちりそういうことのないようにぜひするべきじゃないかというふうに私は思うのですね。  このシグマシステムですけれども、これは一体だれが使うようになるのか。確かに中小企業の場合、関連大企業の端末として参加することがあるかもしれませんけれども、中小企業がこれを使うということはまず考えられないと思うのですね。もともと大型コンピューターを使っておる大企業などが結局これを使うということになるのじゃな、いかと私は思うのですが、いかがでしょうか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 私どもといたしましては、できるだけ多くのシステム企業に対して御利用をいただきたいということを考えておりますので、このプロジェクトが完成をいたしました場合に、そのシステムの利用料金、利用条件等の設定に当たりましては、中小のシステム企業の方にも御利用をいただけるような、できるだけ御利用しやすいような料金、条件というものを設定いたしたいと考えておりますので、実際にできました場合には、先生おっしゃるような大企業だけではなくて中小企業にもできるだけ多く御利用いただけるように、こういう配慮は十分していくつもりでございます。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 そう言われますけれども、結果を見なければわからぬと言えばそれまでですが、私は非常に疑問に思っております。  それから、IPAをつくったときに、国産の技術の開発とかあるいは自主的な技術を発展させなければならぬというようなことをよく言われたわけであります。しかし、今の話にもありますように、IPAの中に外国系が八社ですか参加しておる。ちょうど、この前の改正のときの法案審議に当たりまして、私はATTが参加するのじゃないか、結局、国民の税金を投入してつくったものが全部外国に流れるのじゃないかという危惧を表明したわけでありますが、参加が八社と今お答えもありました。さらに、最近の新聞報道によりますと、ATTがUNIX・Vという日本語用のソフトを開発し、販売するということが報道されておるわけです。  結局、自主技術の開発と言うが、今やっておられるIPAの運用の実態等を見ますと、必ずしもそうではない。しかも、今申し上げたように、UNIX・Vが大体使われるということが言われておるわけですね。そうなりましたら、ますますアメリカにこの種技術が従属するということになるだけではなくて、ATTのUNIXのC、これがOS、つまり基本ソフトになるということになりましたら、ほかのOSを不利にするという問題もあると思うのです。特許に関しましても、これは村田通産大臣のときですけれども、コンピューター関係の特許をIBMに開放するということが大大的に取り上げられまして、新聞報道等にも出ております。  こうなりましたら、要するに、国民の税金で金をつぎ込みながら参加したのがATT等外国の企業、しかも特許等についても、今申し上げたようにこれも税金をつぎ込んで工技院等が、あるいは日本の民間も共同で開発したコンピューター関係の重要なそういう特許が全部アメリカに流れるということにもなりまして、そうなりましたら、自主的な開発とかあるいは国産技術の開発ということとは逆の方向で今運用されていると言わざるを得ないと思うのです。いかがでしょう。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 お答えいたします前に、先ほどの私の御答弁の中でちょっと訂正をさせていただきます。  百二十五社中十八社が独立系ソフト企業、こう申し上げたわけでございますが、百二十五社の御参加をいただき出向技術者四十名の御派遣をいただいておりますが、そのうち十八人が独立系ソフト企業からの出向者であるということでございますので、訂正させていただきます。  それから、シグマのオペレーティングシステムについてUNIXを採用するという点でございますが、それはUNIXそのものを全部使うということではございませんで、私どもが今考えておりますところでは、シグマオペレーティングシステムの三分の一程度はUNIXの要素をそのまま使い、残りの部分は日本側で新しくUNIXを改良する等、日本的な要素を加えるということでございますので、三分の一に相当する部分がUNIXからのもの、それ以外は日本的なもの、こう考えております。白紙の状態からすべてのシグマOSを日本側で開発するということになりますと、資金的、技術的、期間的にとても当初予想したようなものでは済まないということから、既存のものをできるだけ利用しながら、その中で日本的な特徴もぜひ出していきたい、こういうことで今のようなことを考えているわけでございます。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 割合はどうかわかりませんが、通産省からもらった資料でも「UNIXが最も近くかつ優れていることから、これを基礎として「ΣOS」を開発する。」と明確に書かれているのですね。基本そのものはそういうことなのでしょう。それは一定のバリエーションがあるかもしれませんけれども、そこが私は問題だと指摘しておるわけです。  特許の例もそうなのです。経済摩擦の関係もあってアメリカから圧力があったと思うのですけれども、せっかく国の税金で開発してできたものが全部アメリカのIBMに流れていく、これは大変なことだと思うのです。これは方針転換をされたのですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 ただいまお答え申し上げましたように、UNIXをシグマOSの基礎にはいたしておりますが、その上に日本側で独自の改良を加えまして、相当のウエートは改良の部分が占めるということでございます。  それから、UNIXを基礎とするということは、先生の御質問によると、直ちにアメリカに従属というふうに聞こえるわけでございますが、UNIX自身は特定の企業にしか使用させないというものではなくて、広く開放されておるものでございますので、そういうものをベースといたしまして時間的、資金的等々の面からシグマOSを開発するということは、それ自身が必ずしもアメリカ一辺倒であるということにはならないのではなかろうか、かように考えております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 必ずしもという形容詞を置かなければならないところに今の答弁の苦悩があるのじゃないかと思うのです。  中小のソフトメーカーを大事にして活動の場を確保してほしい、これは非常に強い要望があるわけです。と同時に、中小企業の情報化促進の要求とかみ合うような形で工夫する。本当に中小企業者のことを意識して事業を進めているのか疑問に思えてならないからお聞きしているのですが。いかがですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 先ほども御答弁いたしましたように、大企業ないしは大企業の系列だけではなくて、独立系のソフトの方々からの出向もいただいておりますし、また利用に際しましては、できるだけ中小のソフトウエアメーカーの方々にも御利用いただけるような利用料金、利用条件等を設定したいと考えておりますので、先生の御注文については、私どもも当初から十分そういう方向で考えておりましたということを御返事申し上げたいと思います。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 いろいろ言われますが、実際そうなっていないですよ。独立系ソフトの人に実情を聞いてくださいよ。  次に、中小企業の情報化について二、三お聞きしたいと思います。  今、コンピューターの利用が大変ふえておりますね。去年出されました中小企業白書でも、何らかの形で利用しておるという中小企業が三八%、特に製造業の場合には五〇%、こうなっておるわけですね。これには、親企業の要求あるいは情報化に対応して云々ということで巻き込まれる形でやっておるケースもありますが、業績を向上させたいということで自主的に導入を進めておるというケースもありますね。ですから、こういう中小企業の努力をぜひ政府としても支援すべきだと思っておりますが、具体的な施策がありましたらお聞かせいただきたいと思います。後でまた法案がありますけれども……。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 御指摘のとおり、中小企業の情報化につきましては、大企業に比べましておくれております。それは、中小企業が知識、人材面あるいは資金力の面で情報化になかなか対応できない面がある、こういうことでございまして、情報ネットワーク化の時代で大企業とネットワークを結んで中小企業が情報化を進めていく、そういう場合に御指摘のような状況が生まれることもある、こういうことだと思います。  私どもとしては、おくれている中小企業の情報化をどのように進めていくかということでいろいろ対策を講じておりまして、特に情報化についての啓蒙、普及、そういった面からやる必要があるのじゃないかということで、各種の情報化事例集をつくりましたり、情報化をいたします具体的なやり方を示したり、各地域におきます地域情報センターを整備いたしましてそこで中小企業の情報化を指導する、さらにそういう指導のための人材を養成する、そういった中小企業のための情報化対策を進めてまいっているところでございます。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 IPAが持っております特定プログラム、これは資料をもらいましたが、二百五十七テーマですね。このうちの中小企業向けテーマが四十五テーマと聞いているのですが、一七・五%、非常に少ない。しかも、これは五十八年ごろからですよ。今までずっと長い経過、四十五年からありますが、わいわい言われた中でやっと金を投入して四十五テーマということになったわけですけれども、実際にこの中でよく売れておるプログラムで中小企業向けは一体どうなのかと調べてみますと、ごくわずかですね。いかがですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 中小企業向けのプログラムは、御指摘のように五十八年度から開発いたしまして、年間十五件ずつ六十年度まで入れて四十五件開発いたしております。  その利用実績でございますが、六十年度分につきましては現在開発中でございますから、むしろ今までは五十八、五十九両年度に開発されました三十件が利用対象になっておるわけでございますが、昨年十二月までの普及件数は二百四十八件でございます。  先生おっしゃいますのは、IPA全体として開発したプログラムの中で、普及本数の多い順から数えまして約三十本の中に中小企業向けのものは二本ぐらいしか入っていないじゃないかという御指摘かと思いますけれども、ただいま御説明申し上げましたように、三十件のプログラムが既に三年弱の間に二百四十八件利用されているということでございますので、そう少ないということではないと思います。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 二十九テーマの中で三位ですね。五十八年にできたものが、普及本数百二十四本。それから十八位ですね。これは「新聞販売店経営合理化管理システム」これも五十八年にできたのですが、普及本数が三十七本。どっちにしてもごくわずかですね。トップは何かといいますと「マイコン用ビジネスグラフ作成プログラム」これは一万五千二百七十九本。相当普及しているのですけれども、二番目からずっと普及が落ちておりますね。だから、こういういろいろな数字から見ますと、やはり数が少ない上にもっといろいろ工夫が必要じゃないかという感じがしてしようがないんですが、最近いろいろふえておるというふうに言われましたけれども、そういう点で十分中小企業の要望を聞いて、本当に役に立つものをつくるべきじゃないか。三番目が「管工事業積算・原価システム」こうありますね。これにしたって普及本数が百二十四本。トップが一万五千二百七十九本ですから、一位と二位以下はもう全くけた違いで話にならない。こういう状況の上に中小企業関係が非常に少ないということですから、もっと要望を十分聞いて、本当に使えるようなものをぜひつくるべきだというように思いますが、いかがですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 おっしゃいますように、委託してつくりましたものができるだけ広く利用されるということは必要でございますし、そのためにテーマの選定でございますとか、またでき上がったものの普及というものについていろいろ工夫を凝らしていかなければならないということにつきましては、私どもも全く御指摘のとおりと考えておりまして、例えば普及問題につきましては、IPA自身が、これまでのパンフレットというようなものだけではなくて、実際に開発しましたソフトウエアをソフトウエアショーなどに出品し、デモンストレーションをするというようなことも考えてまいりたいと思いますし、テーマの選定に当たりましては、中小企業関係団体の御要望等も取りまとめるというような格好で、これからはできるだけ工夫を凝らしていきたい、かように考えております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 こういう売れ方を見ておりますと、これは一体収支のバランスがとれるのかどうか非常に疑問に思うのですが、いかがですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 収支のバランスの問題でございますが、これまでは私どもどちらかといいますと、システムハウス、ソフトウエア企業の技術力の向上という点に重点を置いてまいりましたので、市場性につきましては二の次にしていたというような感じなきにしもあらずでございます。そういう意味では、採算性の問題について御指摘のような傾きがなかったわけではございませんが、採算性の問題につきましても昨今はかなり力を入れてきておりまして、五十八年度でございましたかにつくりましたプログラムにつきましては、委託をしました費用に対しましてこれまでの費用回収実績の見込みが八三・九%ぐらいまで行っておったかと思っておりまして、各年度別にデータをごらんいただきますと、年度ごとに採算性についての向上の跡を御了解いただけるのではないかと思います。  こうした上に、先ほど御答弁申し上げましたようなことで、テーマの選定さらには成果の普及等についていろいろまた工夫を凝らしていきまして、私ども将来にわたりましては、委託費は十分回収し、さらにその上できるだけの追加的な収入も得ることができるようにしたい、かように考えているところでございます。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 今までをずっと見てみますと、開発したものを購入するというのと販売とを比較しましても、実際に販売は実が上がっていないということが数字の上でも出ておりますよね。この五年間、プログラムの開発費は、平均で一般企業向けが五千五百万円、中小企業向けが二千七百万円、こう私は通産省から聞いているわけですが、これは採算をとろうとするならば三十七本ほど売らなければ元が取れない、計算すればそうなるのです。結局大手が開発したものを発注して買い上げるということが中心になっておりまして、実際に今までの売れ行きから見でなかなか採算がとれぬということになりますと、これは結局大手の開発のもうけに援助をしておるということにしかならないと私には思えてならないのですね。バランスをとって利益を上げるようにしたいと言われますけれども、実際にその保証があるのかないのかということと、もし、いやいや将来はバラ色だ、もうけは保証できるのだということになりますと、本法の改正などして、金がない中で産投資金の取り込み等を打つ必要はないんじゃないか、私はこう思うのですが、いかがですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 最近五カ年間にIPAが開発をいたしましたプログラムの普及状況でございますが、先ほど私八三・九と申しましたのは、五十八年度ではなくて、五十七年度に開発をしたプログラムの普及状況でございますが、その前をさかのぼって見ますと、五十六年度に開発をいたしましたものは七九・三の回収状況でございます。五十五年度は七四・五、こういうふうに見てまいりますと、最近に至りましてこの回収状況というのはかなり向上しているということは御理解をいただけるのではなかろうかと思います。  それで、特に五十七年度の開発プログラムにつきましては、六十年度を入れましても開発後まだわずか三年度ぐらいしか普及には時間がたってないわけでございますので、むしろこういうことを考え、先ほど来御説明申し上げておりますような普及、それからテーマの選定等に工夫を凝らしますことによりまして、私ども、この費用の回収状況はできるだけ一〇〇に早く近づけたいし、また一〇〇を超えるような実績に持っていきたいと思っておるわけでございます。  また、産投支出をする必要はないじゃないか、こういうお話でございますけれども、ソフトウエア危機に対応いたしますには、幾つかのシグマ計画その他の対策のほかに、できるだけ汎用プログラムの御利用というものをやっていただかなければいけないわけでございまして、そのためにはIPAのこのプログラム開発事業というものを拡充したいと思っておるわけでございますが、残念ながら現下の財政事情から、一般会計からの資金ということに依存しております限りは拡充は無理でございますし、むしろ縮小せざるを得ない。そういう中におきまして、採算性を向上するということを前提にいたしまして、今回産投からの出資をいただき、事業規模も拡大をした、こういう経過がありますことを申し上げておきたいと存じます。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 調子がずっと上がってきて将来明るい展望だとおっしゃるなら、そういうお金の投資は必要ないのじゃないかというふうに私は言つたわけであります。  先ほどシグマ計画について申し上げたのですが、特定プログラムに関しましても、中小のソフトメーカーからいろいろ聞きますと、IPAというのは非常に遠い存在だ。大手は、開発の発注を受けるだけでなくて、先行投資でつくったでき合いのものをIPAに購入してもらう、しかし我々中小メーカーは、開発の注文も来ないし、まして先行投資をするような余力もないのだということで、非常に寂しい、そういう窮状を我々聞かしてもらったわけですけれども、IPAの運営自体ですね、これは私も委員の名簿等も持っておりますけれども、運営自体が、メーンフレーマーとか大手ソフトメーカーが中心になっている嫌いがあるのではないか。こういう運営そのものを私は改める必要があるというふうに言わざるを得ないと思うのですけれども、いかがですか。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 IPAの運営についてお尋ねがございました。  ソフトウエアの企業と申しますと中小規模の方が非常に多いわけでございまして、IPAの存在自身が、先生おっしゃいますように中小のソフトウエアメーカーから極めて遠い存在になっているということになりますと、これは極めて問題であろうかと思います。運営委員会のメンバーの中にはソフトウエア企業等の業界団体の方にも入っていただいておりますが、それだけで十分かどうか。もしおっしゃるような声が非常に強いということでございましたら、私どもとしても謙虚に反省をすべきかと思いますので、その点につきましてはもう一度実情についてよく調査をいたしまして、所要の方策を講じてまいりたいと思います。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 中小と言いましたけれども、私は独立系のメーカーのことを指して言っている、それはあなたもよく御存じのとおりのことだと思います。ぜひ検討し直していただきたいと思います。  なぜこういうようなことをずっとるる申し上げたかといいますと、通産省の予算を見ますと、コンピューターメーカー大手六社への補助金、これはことし六社トータルで二百十四億円、大変な額ですね。補助金ですよ。来年度を見てみますと二百二十九億円です。これは四年前の五十七年度と比べますと、実に四三・三%も大幅な伸び、増大を示しておるわけですね。ところが、一方では中小企業関係対策費は、年々減って最低だということですね。余りにも私は不合理じゃなかろうかというふうに思うわけであります。  そこで、時間が参りましたので最後に大臣にお聞きしたいのは、大臣お聞きのとおり、やはりつくること自体、つまりIPAの中での中小のそういうソフトのメーカー、これは大事にする、重視をするということと同時に、みんなが本当に役に立つものをつくる、特に必要な中小企業の皆さんの要望を十分聞いて、それに即していいものはつくるという努力をぜひこの際、今までの経過を反省して検討し直していただきたい。これは私の要望であります。いかがです。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 ソフトウエアメーカーというのは、大手というよりも中小の人が多くて、非常に人がたくさんおって、人件費率が高いようなのが多いのです。したがって、そういうものを育てなければ、本当に全国的に中小企業までコンピューターが使えるようにならない。したがって、その点は中小のものを重点に育成をするという考えを持っております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 それから、今ちょっと一点抜けていましたので、一言だけで結構です。要するに、今中小企業の情報化がずっと進んでいるわけですね。そういうものに役に立つようなプログラムをぜひ重視して取り組んでいただきたいということを申し上げたいのですよ。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 ソフトウエアの供給問題につきましては、量的な問題もさることながら、やはり質的な問題、使いやすい、信頼性の高いソフトウエアの供給ということが必要だと思いますし、それが御指摘のように中小企業の情報化を進める上でも重要なことかと考えますので、先ほど来いろいろなお話のございましたIPA事業の運営等におきましても、そういう点に重点を置いて、これからやってまいりたいと思います。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 終わります。

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 城地豊司君。

城地豊司日本社会党・護憲共同

○城地委員 外的ないろいろな条件のために、私の質問時間は五十分でありましたが、それを三分の一程度にしなくちゃならないという状況になりました。したがって、私はきょうのこの委員会においては、一として情報産業発展の経緯と情報処理振興事業協会の果たした役割、二としては情報産業の今後の展望とソフトウエア危機、三番は昭和六十五年に二十四兆円と六十万人技術者不足の計算の根拠、四番目として情報処理技術者不足についての対策、五番目として技術者不足と技術試験制度の関連、六番として技術者試験制度改革の必要性、七番として大学、専門学校、高校の対応、八番として昭和六十年、第百二国会の情報処理振興事業協会等に関する法律の一部を改正する法律案の附帯決議について、九番目として今年度予算の十八億円出資の根拠、そして十番目としてシグマ計画を含む今後の対策についての要望ということで質問準備をしたのですが、今申し上げましたような外的な条件で質問時間が大幅に短縮されたということでございますので、いろんな関係を省略をして、ずばり最も重大だと思うこと一点に絞って質問いたしますので、答弁の方も要領よくお願いをいたしたいと思います。  それは、この情報産業の関係で同僚議員からも言われておりましたが、昭和六十五年には二十四兆円という大変な産業に発展すると言われておりますし、また、その昭和六十五年には六十万人技術者不足になると言われております。これの根拠について、まず伺いたいと思います。     〔委員長退席、野上委員長代理着席〕

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 先生御指摘のように、ある調査によりますと、現在十三兆円でございます情報産業の売り上げが六十五年度で二十四兆円、非常に高い伸びを示すということが言われております。この辺は、これまでの情報産業の伸びを見てまいりますと、決して実現不可能な数字ではないというふうに考えます。  そういう前提で考えましたときに、情報処理関係、特にソフトウエアの技術者の不足ということが非常に問題になってくるのではないかと我々考えているわけでございます。その結論といたしまして、私どもの想定では、御指摘のように六十五年度で六十万人の技術者不足という結論が出ているわけでございますけれども、その想定の根拠につきまして簡単に御説明申し上げますと、昭和五十九年度現在の情報処理技術者の数は、約四十万人ということが私どもの調査の結果、把握されております。  ところで、今後の情報処理技術者に対します需要でございますけれども、過去の昭和五十二年から五十七年度の実績の平均値で見ますと、年率約二六%で伸びてきております。この伸びがこれからも続くということで考えますと、六十五年度におきます必要技術者数は、百六十万人ということになるわけでございます。  一方、情報処理技術者の供給増の数でございますけれども、これは約一三%であるというのが過去の実績でございまして、これも今後一三%程度の伸びは期待できるということで考えました。さらに、その上で技術者一人当たりのソフトウエアの生産性の伸びというのが年率約四%期待できるということになりますと、生産性の向上を含めました技術者の供給増というのが年率一七%ということになるわけでございまして、需要増の二六%とのギャップをとってまいりますと、これが六十五年度で六十万人になる、こういう想定でございます。

城地豊司日本社会党・護憲共同

○城地委員 今数字の根拠が示されましたが、本来であればその一つ一つについて、例えば過去一三%の伸びであったとか、一七%の伸びの推定の根拠は何かとか、さらには二六%で伸びてきているその数字の根拠をさらに突っ込んでやるべきですが、最初に申し上げましたように時間がありませんので、私は若干乱暴な言い方になりますけれども、私自身の考えていることを申し上げて、これは大臣にも御答弁をいただきたいと思うのです。  六十万人という数は、私は大変な数だと思うのですね。しかも六十五年というのはあと四年後でございます。教育というのは大変時間と人手のかかる仕事でありまして、そういう意味で一口に六十万人、それがよしんば四十万人になったとしても、とにかく大変な数だ、四万人とか六万人というのと違いますから、そういう意味では大変な数だと思うのです。  そして、この通産省、文部省から出た数字から見ても、例えば日本における専修学校が全国百三十校ある。大学、高校は別にしましても、専修学校で昭和六十年に入学した人間が四万五千人いるという数字が出ております。かつては一万人、二万人であったのが、どんどん専修学校がふえていることも事実です。しかし、到底四万人ぐらいの専修学校では、その六十万人の不足を補うのには四年や五年ではできないということになる。大学に新しくいろんな学部、学科の創設があったにしてもそれは難しい。  そうしますと、二十四兆円になるという産業、しかもこれからの日本の国が生きていくために非常に重要な根幹を占めるであろうこの情報産業。同僚議員からも言われましたように、これから情報化社会がどんどん来る、そういう中で考えますと、やはり私は何といいましてもこの人的な対策というようなものは最も重大じゃないか。教育は、今も言いましたように一年二年でできる問題ではありません。あと四年しかない。四年で六十万人も不足するというのですから、大変な画期的なことをやらなければ、この不足の解消はできないし、産業の生々として発展維持もできないんじゃないかと考えるわけであります。  しかも、ソフトウエア危機と呼ばれているそれらの中にも、この人的なものが非常に問題になっているわけであるし、結局汎用のプログラムの問題にしても、アメリカ等から比べて日本は全体の一〇%しかないということでおくれている。あれやこれや考えて、どう考えていってもこの人的な対策が最も緊急なことであるというように思うわけであります。したがって今のような状況で、ただ足りないんだ、何とかしなくちゃならない、少し教育したり企業の中で協力してもらえば何とかなるというような性質のものではないような気がするわけでございます。そういう意味で、何か抜本的にこれをやれば何とかなるというような決め手を今お考えになっていらっしゃるならば、そのことをお示しをいただきたい。     〔野上委員長代理退席、委員長着席〕

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 技術者の絶対数の確保の問題につきましては、先生おっしゃいましたように必ずしも楽観は許されないと思います。私ども、そのための対応といたしましては、当面専門学校の情報処理技術者に関するソースとしてのウエートが大きいものでございますから、ここの卒業者がなるべく早く一人前の技術者として育っていただきたいと思うわけでございます。現在、情報処理技術者試験での合格率は受験者の一四%と非常に少ない数でございますので、何とか専門学校の教育内容の充実を図っていただいて、この合格率が高められないだろうかということが第一点でございます。  それから第二点は、もう一つの技術者の供給ソースは社内教育でございます。社内教育に一よりまず技術者の確保ということをバックアップするために、今御提案申し上げております法律改正が実現できましたならば、我々としては企業内の技術者研修用のプログラムを早急に開発をいたしまして、これをなるべく多くの企業に御使用いただき、企業内の技術者の教育、研修のためにお使いをいただくということを考えております。  将来におきましては、大学におきます情報処理関係の学科の増設というようなことも文部省に対してはお願いしなければいかぬかと思いますけれども、六十五年度という当面の目標年度との関係でいきますと、これはそう簡単に実現できることではないと思います。  そこで何を考えるかということになるわけでございますが、私どもがそれに対する最大の決め手と考えておりますのは、いわゆるシグマ計画によりますソフトウエアの生産工業化でございまして、それをやりますことによって、今大体プログラムを開発します場合に電子計算機による部分が一割から二割で、残りが人手によっている、その比率をむしろ逆転させたいということで考えておりますので、それが実現できますと生産性の向上が飛躍的に図られるということになりますので、先ほど来申し上げております技術者の供給増対策と相まちまして、何とかこのソフトウエアクライシス対策としてやっていけるのではないか。もう一つは汎用プログラムの利用の促進ということでございまして、この三つが相まちまして六十五年度までの当面の技術者不足対策として有効になるのではないかと考えておる次第でございます。

城地豊司日本社会党・護憲共同

○城地委員 今御答弁がありましたが、確かに今言われたようなことで有効になることは私も否定はいたしません。しかし六十万人の不足を全部、例えばシグマ計画がうまくいったとか、それから汎用プログラムが非常に普及したといっても、私はそれでカバーし切れるものじゃないと思うわけでございます。したがって、時間がありませんので私の独断的な見解を示して、大臣に御答弁をいただきたいと思います。  今大変な時期だ、今ならまだ間に合うという意味で申し上げますが、特にこれらの問題を解決するために、私はむしろ専門家による、これは教育の専門家も含めてですが、この対策を今やっておかなければ間に合わない。今御答弁があったようなことで何とか三万、五万は解消されます。しかし今やっておかなければだめだというように感じておりますので、特別な委員会を設けるなり専門的な機関を設けて検討して、早急に結論を出して新しく着手をしていただきたいというふうに考えます。  その前提として、先ほどから専修学校とか専門学校がやり玉に上がっています。六十年度の第二種情報処理技術者試験の学歴別合格者数というのを見てみますと、例えば大学院の場合ですら五〇・七%の合格率なんですね。大学で二九・八%、短大、高専で一八・二%、専修学校、各種学校で一四・七%、高等学校はほぼ同じ一四・九%。まあ専修学校、専門学校の受験者数が三万六千人と多いことは多いのですけれども、全体にこの技術者試験が非常に難しい内容なのか、受けた方の程度が低いのか、どちらかでしょうけれども、合格者率というのは非常に低いわけで、全体としても二〇・九%の合格率であるわけですね。そういう技術者試験の内容にももう少しメスを入れてもらわなければならないということ。  もう一つは、これも通産省で出した資料によりますと、例えば「ハードウエア及びソフトウエアに対する国の補助金及び委託開発費の推移」というのがあります。これは通産省の所管分だけでありますが、例えば昭和四十八年、ハードに対するものが百八十八億一千八百万、ソフトに対しては十九億八千五百万、ずっと飛んで今度昭和五十三年になりますと、ハードウエアが百二十八億九千八百万、そしてソフトは二十二億七千九百万、要するにけたが一けた違うわけです。ハードに対する助成委託というようなものと多少違うことは私もわかるのですけれども、ソフトに対する力の入れ方ですね、お金の関係での力の入れ方というようなものをもっとやらなければ、この六十万人の不足を何とかカバーしたり、さらにそういうことに対応できるようなことにならないような気もするわけであります。  この二つの、情報処理試験の合格者の関係、さらにはその予算の関係だけではいかないと思いますけれども、私が最初に申し上げましたように、このために特別な専門機関を設けるなり、そして具体的にこの問題だけでも突っ込んだ検討をして早急に結論を出してもらいたい、私はそう考えるのですが、それに対する御見解を伺いたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 技術的なことは局長から答弁をいたさせますが、先生のおっしゃるように、果たしてそれだけの人が四、五年間でそろうかどうか、これは本当に心配なところだと思います。  現在、産業構造審議会の中で情報産業部会というのがありますが、そこでこれらの問題も含めまして、今どういうふうにやるのがいいか勉強中でございます。それはことしの十二月までには答申が得られる見込みでございまして、来年度の予算等との問題も縮め、政府としてもできるだけの応援をしていきたい。  それからまた、日本の会社は、外国に売るのが余り売れないということになってまいりますと、国内にコンピューターを売りたい、売りたいけれども結局使う人がいないというのでは売れないわけですから、やはり自分で自主的に各地に、学校とは言わないが講習会場みたいなものをこしらえまして、コンピューターの操作をするために無料あるいはそれに近いぐらいのなにで各地で教育を始めております。そういうようなことで、ある程度すそ野が広がるように民間自身もやっておりますから、そういうのを大いに督励をし応援をして何とか間に合わせる。また、それが間に合わなければ、何十兆になると言ったってならぬわけです。だから最初から二十五兆円になるわけではなくて、そういうのが広がって二十五兆円になるだろうという推計なのであって、金が先に出てくるわけじゃありません。それがうまくいけばあるいは二十五兆円になるだろうということでありますから、うまくいくように応援をしていきたいと思っております。

城地豊司日本社会党・護憲共同

○城地委員 では、最後に申し上げます。今の答弁だけではまだあれですので時間があればもっといろいろ突っ込んでやりたいのですが、そういう前向きの努力をしていただけるということでありますからいいのですが、十二月の答申なんというのは、私は自分が民間の出身だから言うわけじゃありませんが、まさにのうのうと、のんべんだらりんとは言いませんが、いろいろな専門的な人を集めるから時間がかかるのでしょうが、例えば三カ月間で結論を出すとか、少しピッチを早めて、一週間に一回やったのを一週間に二回やるとかいうことをやってやらないと、一つの重大な決定をするためにやはりまずいのじゃないか。ですから、十二月答申なんて言わないで、そういうものについては早めてもらうように努力をしていただきたいことを要望し、そして全体の対策としても、今大臣から御答弁がありましたように、日本の産業のために非常に重大なことでありますから、それらについて十分なる対策をお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました本案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 本日、内閣提出、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案が本委員会に付託になりました。  この際、本案を議題とし、その趣旨の説明を聴取いたします。渡辺通商産業大臣。     —————————————  民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  御高承のとおり、近時、技術革新、情報化及び国際化の進展等、我が国経済社会を取り巻く内外の環境は急速な変化を遂げておりますが、今後も我が国経済社会が内外ともに調和のとれた発展を遂げていくためには、こうした変化に対応し、経済社会の基盤の充実に資するような新しい施設の整備を促進することが緊要の課題となっております。また、このような施設の整備は、現下の内需拡大の要請にこたえ、地域経済社会の活性化を図る上でも極めて重要であります。このような施設の整備は、民間事業者の資金的、経営的能力を最大限有効に活用する形で、これを推進することが望ましいものであります。しかしながら、これらの施設は、前述のような意義を有するものの、これまで整備の実例に乏しい上、収益性が低く、投資の懐妊期間も長期にわたるため、民間事業者がその整備を行うためには、税制を初めとする呼び水的な政策支援措置が不可欠であります。  以上のような観点から、特定の基盤的施設の整備を行う民間事業者を支援するための法律的枠組みをつくるために、本法案を立案いたしたものであります。  本法案の概要は、次のとおりであります。  まず第一に、本法案において「特定施設」として整備の対象としておりますのは、次の六種類の施設であります。すなわち、  一 工業技術の研究開発及び企業化の基盤施設  二 電気通信業等の技術の開放型研究施設  三 情報処理の事業の発達のための複合型施設  四 電気通信業等の発達等のための複合型施設  五 国際経済交流等の促進のための国際見本市場施設及び国際会議場施設  六 港湾の利用の高度化のための施設であります。  第二に、特定施設の整備を促進するため、主務大臣は、特定施設の整備の基本的方向等を定めた基本指針を策定するとともに、民間事業者が作成した特定施設の整備計画について、基本指針等に照らし認定を行うこととしております。  第三に、認定を受けた整備計画に従って特定施設の整備の事業を行う事業者に対し、特別償却等の課税の特例措置を講ずるとともに、事業の実施に必要な資金の確保、「産業基盤信用基金」による債務保証等の支援措置を講ずることといたしております。  第四に、特定施設の整備の事業を円滑に推進するため、都市及び港湾の基盤整備事業と連携を保ちつつ計画的に実施するという仕組みをとることとし、特定都市開発地区及び特定港湾開発地区の指定並びに当該地区における開発整備の方針の策定等の所要の規定を設けることとしています。  以上が、この法案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。      ————◇—————

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 次に、内閣提出、中小企業指導法及び中小企業近代化資金等助成法の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。横江金夫君。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 中小企業指導法及び中小企業近代化資金等助成法の質問を申し上げるわけでありますが、私自身何か歯がゆい感じがするわけであります。それは、中小企業の強化を図るべきその立場にある通産省の、しかもエリートの方が、その本分を忘れて、中小企業の皆さんを踏みにじるような、実はきょう同僚議員からも指摘がございました撚糸工連のあの一連の不正事件にあるわけであります。汚職の発展、また通産省の課長の逮捕、この問題を見て、私自身は本当に憤りを感ずるわけであります。  そこで、大臣もこれから参議院の予算委員会の方へ出席でございますので余り時間がございませんが、このような不正事件に対しては本会議でも遺憾の意も表明されました。あるいはこれに対する監視体制とか、業者の皆さんとの接点の問題等につきましても、今後の具体的な方策も示されました。しかし、私はここで一つ大臣にどうしても気持ちをお尋ねしたいのですが、エリートの幹部の皆さん方、ある意味では偉い人のその姿を見ながら、当たり前ではないかという感じが実はあるのではないかという気がするのです。  例えば、それは何かと申し上げますと、もちろん業界の皆さん方と大臣あるいは官僚の幹部の皆さん方とのつき合いは、私は、そういう意味で企業の発展、業界の発展のためには必要だと思います。しかし、それがあたかも、今逮捕された皆様方の立場から見た場合に、何がしか上の連中だけがなんというような気持ちがあったとするならば、これは私は渡辺大臣のことを申し上げているわけではございませんけれども、そこらあたりの反省というものは、当然これから二度とこのような事件を発生させないためにも、私自身は、監視体制や、それ以外にも大臣や幹部の皆さん方の姿勢というものが当然第一義的に出てこなければいけないと思うのです。  撚糸工連だけの問題じゃありません。例えばパーティーの問題はいかがでありましょう。何倍か多くの皆さん方買わしていると思うのです。これは国民からもひんしゅくを買っているのです。しかも一生懸命中小業者の皆さん方を指導する幹部の方々にしても、何だ政治家なんてものは口ではいいことを言っているけれども腹の中ではこんなことがあるんじゃないか、おれらが少しぐらいはという気持ちがあるかないか知りませんけれども、そこらあたりの点が今回のこの事件の反省として出てこなければ、私は第二、第三だって当たり前に出てくると思うのです。そこらあたり、大臣がどうのという意味じゃありませんけれども、反省の上からいくならば、パーティーの関係の券を売る、あるいはいろいろな金をカンパでいただく、業界と接点を持つ、この辺のところについての反省がまず必要だと思いますが、大臣の見解をひとつお聞きをいたしたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 幹部は襟を正してやらなければいけないということは、私は当然のことだと存じます。パーティー券の話が出ましたが、国会議員は皆さん政治家でございまして、アメリカなどでやっておるパーティー券のことで、結局政治資金規正法というようなものがございまして、もちろん一定の限界があるわけであります。やはりこれも行き過ぎはいけないということであって、パーティーが一切いけないということは言い切れるかどうか。本来ならば、個人が買ってくれれば一番いいわけでございます。したがって、それらにつきましても自粛をしていく必要があると考えております。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 私も政治家の端くれでございまして、このことにつきまして政治資金規正法の問題のあることも百も承知をいたしております。個人が望ましいことも百も承知をいたしております。しかし、このような事件は氷山の一角で、例えばそれは個人のパーティー券の協力じゃなしに、業界と役所とのつながりがあるからこそ、その間隙を縫って、しかも表に出るような数字じゃなしに、常識的な数字じゃないことを、私どもや普通ではわかりませんけれども、そこに携わっている関係の官僚の指導者の方、私は百も承知してみえると思うのです。  そういう意味合い等からいきまして、今回の場合に行き過ぎかどうかというこのパーティー券の問題につきまして、私は今強く申し上げる気持ちはありませんけれども、そういう方々から見るならば、上のやっていることはパーティー券しかり、いろいろな行き過ぎがあるということを見抜いての行動というものを私は感じてなりませんから、実はこのことを申し上げたわけでございまして、私は、普通の状況、規正法の中の問題であるとするならば、こんなことはとやかく申し上げません。  同時に、この問題につきましては、これから政治家の関係とか、あるいはいろいろな問題がだんだんと進捗するでありましょうから、いま一度この辺の問題につきまして、大臣ももう余りお見えになりませんから、私は普通の状況じゃないということの上から偉い人の反省というものを、その辺のことだけを明確にしていただきたい、こういう意味で質問させていただいております。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 御趣旨はよくわかります。パーティーその他の問題にいたしましても、やはりある程度の常識というものがございますから、常識の範囲内であるか、それを超えているかというようなことで御批判を受けるということになるのでありましょう。したがいまして、それらにつきましては十分に反省といいますか、自粛をしてまいりたい、そう考えております。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 私は、毛針発言を批判しません。ある意味では非常にユーモラスであって、何か国民を——その辺のところは絶対いけません、いけませんけれども、ある意味では何かふっとユーモアを感ずるものがあるのですね。僕は、今のこの質問の中で前向きの答弁ができるのはもう渡辺大臣しかないと思って、ここらあたりを実は強く質問させていただいておりますけれども、余り反省というより、それ以上の答弁が返ってきませんから、僕は若干失望をしているのです。余り議員を失望させないようにしていただきたいと思うのです。何とかもう二言、今の答弁では、そんな批判はしませんけれども、ちょっと失望しますね。政治に対する情熱を持ってみえる渡辺大臣として、何かいい言葉が出てくるのじゃないかと期待していますが、もう一度だけお願いしておきたいと思っております。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 パーティーの問題は、政治家の皆さんがおやりになっていることでございまして……(「やっていないのがいる」と呼ぶ者あり)やっていない方もあるかもしれませんが……(横江委員「やっていないから言っているのです。やっていない条件で物を言わなければいかぬですよ、全部やっているわけじゃありませんからね」と呼ぶ)そうです。かなりの方がやっておりまして、もちろんやっていない方もおりますが、それらにつきましては、やはり十分気をつけて批判をされないようにやるようにいたしたいと思っております。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 余り逮捕者の関係についてとやかく私は申し上げる気持ちはございませんが、しかし国民感情と通産官僚の気持ちが余りにも離れ過ぎている。時効の問題は別にしまして、飲んだものをツケ回しをしながら、しかも回数がべらぼうに多い。これは、普通であるならば何がしかの恩恵を与えておるから、この方はいつでもツケを回せたと思います。何の因果関係もないときにツケを回したら、撚糸工連であろうとだれだって、いいかげんにしておけということになると思いますが、そこらに少なくとも何か恩恵を与えたものがあると思うから、実は十年間もこんなツケ回しができたと思うのです。  そこで私はお尋ねをするのですが、この方が昭和四十八年から五十年の間というのでしょうか、まだまだ課長補佐か班長くらいのときに、例えばこの撚糸工連そのものに対する恩恵を与えられるような立場ではないと実は思うのです。そうであるとするならば、いろいろな背景、後ろにいろいろな人が関連をしていると思いますけれども、四十八年から五十年に、撚糸工連のいわゆる共同廃棄の機械を買い上げをするときに、困っている状態のときに知恵を授けたというだけの話じゃなしに、置かれている立場からいろいろな、例えば通産省関係における規則の改正だとか、あるいは撚糸工連関連の規制、これの改正をしたとかという、そこらあたりの恩恵を与えたればこそ、こんなに十年間もツケ回しができたのじゃないかと私は思うのですが、そういう恩恵を与えた部分はどういうことがあったのでしょうか、ちょっとこれをお尋ねいたしたいと思います。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 先生お尋ねの、本人がそのころ原料紡績課に在職しておったということは確かでございますが、しかもそのころから、より糸に関する設備買い上げの事業が始まったという事実も確かでございますけれども、その仕事をやっている過程において、特別により糸の業界の買い上げ事業に対して規則等まで改正してやったという事実は私どもは承知しておりません。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 そうしますと、これは司直の手でどんどんと明るみに出てくるわけでありますが、今のような恩恵、例えば法改正だとか、あるいは知恵を授けたというようなことも一切関係がありません、わかりません、こういう御答弁でございますか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 さよう考えております。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 ここらあたりは、今後の捜査の進展を待たなければいけないと思っております。  実は高度化資金、とりわけ中小企業の団体並びに共同化については、この高度化資金の貸付制度というのは中小企業の力をつけるために非常に大きな役割を果たしてきたと私は思うのです。それだけに、この制度を利用する場合には、特に厳しさというものがほかのいろいろなものから比べて求められております。  それは何かといいますと、一つは低利融資である、今一つは低利じゃなしに全くの無利息だ、撚糸工連の場合は無利息であったわけでありますけれども。そういう意味合い等で、企業診断というのは非常に厳しいわけであります。企業診断を受ける、そしてその結果によってはもう一つの網をかぶせて県の中で審査会に図る、その審査会の企業診断の結果を採択をして初めて予算要求をして、その結果として県の予算をつける中で、同時に事業団に対してその申請をして、事業団とあわせて融資をしていく、実はこういう厳しいチェックポイントを持っておるわけでありますけれども、今回のこの撚糸工連につきましては、全くこれは企業診断は必要ない、企業診断じゃなしに指導会議なんだ、指導会議でもって企業診断にかわる形をしておるのだ、この指導会議のメンバーというのは中小企業事業団やその関係の商工中金だとか県だとか通産省だ、こういうふうに実は聞いておるわけであります。今申し上げましたようないわゆる一般の高度化に対する企業診断の厳しさは、まさに厳しい。しかるに、この指導会議についてはその厳しさがそれと比べてはるかに緩やかだということは、今回のこの事件の一つの発生の理由というものをあらわしておるのじゃないかということを私は強く感ずるわけでありますけれども、そこらあたりについて、これから改正をするということとあわせて、その辺の気持ちを含めて御答弁いただきたいというふうに思っております。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 中小企業事業団が高度化融資を行いますときに、高度化融資の事業は設備廃棄事業だけではございませんで、団地の造成とかいろいろなものをやるわけでございますが、一般的には事前に都道府県または通産局が事業内容について診断を行うことになっておるわけでございますが、全国ベースにわたる設備共同廃棄事業につきましては、同じような内容を、今先生お話がございましたように、通産省が主宰する指導会議において行うことになっておるわけでございます。  そういうことでございますので、通産省主宰の指導会議の構成は、通産省の生活産業局と中小企業庁、関係通商産業局、都道府県、事業団、商工中金、組合という、関係者全員が集まってやるわけでございますので、むしろ指導会議の方が、決して診断の方が十分じゃないという意味ではございませんが、指導会議においてはより設備廃棄事業に適切な指導が行われるという建前で本事業を行ってきたわけでございます。したがって、指導会議自身でいいかげんなことをやったからこういう問題が起こったということよりも、むしろ具体的な実施の過程において、設備の確認等において欠けるところがあったというふうなことで問題が生じたのではないかと私どもは了解しているわけでございます。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 頭数が多いから、そこでまさに間違いないという、そんなものじゃないと私は思います。全く頭数が多い中で、内輪内輪でそこに非常に甘さがある。今あなたが後段で言われた問題もさることでございますけれども、そういう甘さというものが、何も問題が出てきてなければ、あるいはまたこの構造改善が進展しているならば、こんなことにならないのです。こういう問題が出てきている背景というのはそこにあるということを、それも大きな要素の一つだということを強く指摘をしているわけであります。  実際にこれからこんなことがあってはなりません。だから、そういう意味合い等で、企業診断が非常に厳しいということを私は言っているわけでありますから、今のあなたの御答弁で、そういう厳しさがここにあるんだという指摘が事実とすれば、こんな問題というのは出てこないと思います、まず前段で。出てきているということは、それがぬるま湯だということを強く、まず申し上げておきたいと思います。  同時に、企業診断の厳しい中でも、実は会計検査院から指摘を受けているところも、これは撚糸工連だけではありませんよ、いろんな指摘を受けているところも実はあると思います。私は、特にこの撚糸工連について会計検査院から指摘を受けている、その内容と件数、そしてその結果どういうふうに指導してみえるかということも、ひとつあわせて御答弁をいただきたいと思います。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 先ほどの私の御説明必ずしも十分でなかったのかもしれませんが、指導会議を行います時点では、買い上げ設備の総量がおおむね確定するわけでございますが、個々の対象設備をどういうふうにするかという点はまだ確定してないわけでございます。したがいまして、指導会議をやります時点で、買い上げ対象設備についての不正を見出すことは実際上困難だったわけでございまして、不正が行われましたのは買い上げ対象設備が必ずしも登録設備でなかったというような点にあったわけでございまして、これは指導会議をやった段階では、残念ながら把握することができ得ない体制になっていたということでございます。  それから、会計検査の点でございますが、中小企業事業団が行います中小企業高度化資金につきまして、過去において会計検査院から不当事項等の指摘を受けているのは、確かにおっしゃるとおりでございます。五十三年度六件、五十四年度四件、五十五年度五件、五十六年度四件、五十七年度四件、五十八年度三件、五十九年度六件というようなことになっておるわけでございますが、その中で五十三年度と五十四年度におきまして、設備廃棄の関係で不当事項と指摘されておるものがあるわけでございます。それ以外の年限において行われましたものは、先ほど先生御指摘の指導診断等を都道府県が実施してやりました事業に関連しまして、都道府県の高度化資金事業について必ずしも適正なものでなかったということで会計検査院から指摘を受けたものでございます。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 五十三年、五十四年にこの撚糸工連でも不当事項ということで指摘を受けた。もちろん、それは改正というのか、今は正しい姿にされていると思いますけれども、そこらあたりにつきましても後で答弁をしていただきたいと思います。  私は、この五十三年、五十四年じゃなしに、これもあわせてですけれども、中小企業の皆さんを育成する中で、企業診断が厳しい中で、いろいろな意味合い等で結果としては高度化資金がそのままの状況では使われていない、そういう指摘も、撚糸工連の話じゃありませんけれども、ほかの部分についても実はある。例えば私が承知しておる中では、共同化、集団化で低利の金を借りながら、いつか知らないうちにパチンコ店になっているというのもあるのですね。二分七厘とかあるいは無利息の金を使いながらパチンコ店になっているという、遊興事業にこんな金が使われているというのは許される話じゃないと私は思うのです。もう金を回収したからそれて終わりましたなんということにはならないと私は思うのです。また聞くところによりますと、まだ一部分残っているんだという話も伺っております。あるいはその目的に使われてない、使われたのかもしれませんけれども、途中になってビジネスホテルだとかなんだとかいう話も伺うのですね。撚糸工連の話じゃありませんよ。私はそんなことではそれこそ大変だと思いますが、まずパチンコの問題について、これは事実を一遍お答えいただきたいと思います。     〔委員長退席、野上委員長代理着席〕

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 ただいま御指摘のような問題については私どもも時々話を聞くわけでございますが、それは卸商業団地というものが昭和三十年代の終わりあるいは四十年代の初めからつくられたものがございまして、町の中にある卸屋さんが郊外に全部出ていって卸団地をつくった、それが非常に成果を上げたわけでございます。御承知のように、そういうものについての貸付期間は、ものによって違いがありますけれども、十四年とか十五年というような形で貸すわけでございますので、貸してしまいましたものが返済されるまでの間は、団地の土地はその組合の所有になっているというようなことになっておりますので、勝手にその組合所有の土地を使って勝手な事業をするわけにいかないということになるわけでございます。ところが、事業団に対する返済を全部終えてしまいまして、その土地自身が個々の事業者のものになってしまう、しかもおやじさんが亡くなって息子さんがその事業を継ぐときに、従来の卸の事業はもうなかなかやりにくいからほかの事業をやりたいというようなことで、その団地の中で従来の卸しゃない事業を始める人が出てくるんだということが、現在非常に卸の組合、特に古い卸の団地の組合で大きな問題になっているわけでございます。先生御指摘の点はそういう問題ではないかと私ども思うわけでございますが、もしその返済をします前に従来の事業じゃない別のパチンコ屋とかなんとかというような事業をやるようなことがありますれば、当然事業団としては早期にその金を返せということで措置を行うことになるわけでございます。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 五十八年の会計検査院の指摘というのは、三十年前の今の卸問屋とかそういう関係なんでしょう。五十八年といいますとまだ三年前の話でございますけれども、一体どうなんでしょう。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 五十八年度の不当事項の、中小企業事業団関係で不当とされたものが幾つかございます。その中で、北海道でやっているものが一件、佐賀県が一件、長崎県が一件あるわけでございますが、先生御指摘のものはその長崎県の鮮魚の卸協同組合のことかと思いますが、それについてその貸し付けられたものが、その「中核となる一組合員の経営内容が既に悪化していたことなどから、他の組合員六名は本件事業への参加を取り止めており、中核となる組合員も施設設置直後から三箇月間施設を利用したにすぎず、」その後取扱量は非常に減ってしまったということで、せっかく貸し付けたものがうまく使われなかったという例がありますが、そのことであれば五十八年度に一つ指摘されたものがございます。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 愛知県にはなかったのでしょうか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 五十七年度の不当事項の中に、愛知県の協同組合繊維卸商業センターの件がございます。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 私が指摘している事実だったでしょうか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 この五十七年の件を見ますと、借り受け人が土地の購入契約を締結した際、その一部を組合員以外のガソリン小売業者に使用させる契約を締結して、ガソリンスタンドを置いていたというケースでございまして、その点につきましては会計検査院から指摘されまして、繰り上げ償還の措置をとったわけでございます。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 まだその繰り上げ償還が残っているというような話も伺っておりますけれども、私が一つ一つを指摘しないと、今のお話の一般論的に昭和三十年のような話でカムフラージュして、一つ一つ指摘をすると初めて具体的な話が出てくるというのは、僕は答弁に非常に積極さがないと思うのですね。何か一歩退きながらの答弁だという感じがしてなりません。こういうようなことが近代化という、しかも高度化といういい制度で、僕はもっと積極的な、そういう中で今の答弁ももっと前向きでお答えいただきたい、かように実は思うわけでございますので、そういう事実の指摘をしながら、私山身もこれからの前進という意味で指摘をさせていただいておりますので、これに対するコメントもあるならばひとつお答えいただきたい。  あわせまして、これと同時に、一緒でございますが、きょう審議をしています近代化の設備資金助成法、これはそういう意味では実はないわけでありますけれども、こんなことがあるのですね。  それは、非常に偏り過ぎているというように思うのです。その偏り過ぎているというのは、業態的にいきますと機械金属や繊維工業等が九〇%くらいを占めているのですね。あとはほとんどないのです。特に町の活性化だということでまいりますと、例えば魚屋さんだとか八百屋さんあるいは肉屋、乾物、すし屋、飲食店というのは冷蔵庫とか冷凍庫とかオープンケースというものは商売上必ず要るわけなんです。ところが、実際にはこの方々はほとんど一年に、昭和五十七年、五十八年、五十九年の例でまいりましても、多いときで、例えば愛知県の例でいくと五件くらいしかない、三件くらいしかない。そんなことは、この制度を全く知らないのか啓蒙が足らないのか、あるいはこういう人たちに借りてもらわなくていいというような格好になっているのか。こういう人こそこの近代化を大いに利用していただいて、その上で町の活性化の中心になってもらわなければいけない立場の人なんです。全く使われていない、こういう点もあわせて偏っているということ。  それから、先ほどの問題も含めて御答弁を願っていきたいと思います。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 中小企業事業団による高度化資金につきまして、五十三年度以降も毎年四件、五件、六件という形で指摘を受けておりますことはまことに申しわけないことでございまして、毎年会計検査院の指摘事項がゼロになるように私どもも努力しておるわけでございますが、そういう指摘を受ける結果が実際上起こったことはまことに申しわけなく思っている次第でございます。五十七年の指摘を受けましたときには、五十七年度の会計検査を審議する決算委員会等でも御指摘があった事項だと思いますので、今後もこういう問題を隠すということではなく、指摘を受けたものについてはそれを率直に受けとめて、それを繰り返さないように努力をしていきたいと考えている次第でございます。  それから設備近代化資金につきましては、非常に長い歴史を持った資金でございまして、昭和二十年代からやっております設備近代化資金でございます。それで、過去において国から各県に補助を出したものが各県の会計の中で自己回転するような形になって、相当大きな資金量が各県にあるわけでございまして、私どもはそういう事業は中小企業庁ベースでも大いにPRさせていただいておりますし、また各県においてもPRをして、その資金を中小企業者の方々に有効に使っていただいているというような形でやっているはずでございますけれども、もし御指摘のようなことでPR不足のためにせっかくのお金が十分に使われていないというようなことがありますれば、私どもとしては今後も十分注意して有効に使われるようにやっていきたいと考えております。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 それでは、その点については強く要望していきたいと思っております。  特に、今中小企業を取り巻く環境は非常に厳しい。一つ一つの国の差し伸べる手はしっかりとそれが届くようなそういう手だてをお願いしながら、この問題は別にして、とりわけ最近における円高の問題についてもこの際指摘をさせていただきたいと考えておるわけであります。  特に今の円高の推移は、十八日には百七十四円六十銭という史上最高値の更新であるわけです。このような円高に伴って中小業者への影響はまさに厳しいものであるわけでありますが、総理自身も、通産省に対して早急な対応を図るべきだと厳しく要請されたわけであります。もちろん通産省としては大いに検討を進めてみえるわけでありますけれども、四月に総合経済対策を立てる、その方針を三月の最終段階にも明確にすべきだということも言われておるわけであります。そこで、対策の具体的な対応についてお答えいただきたいと思います、

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 昨年秋以来の急激な円高に対する中小企業対策としては、十二月の初めから年末緊急融資という形で低利融資制度を実施したのを皮切りといたしまして、ことしに入りましてからは、特定中小企業者事業転換対策等臨時措置法をこの委員会で非常に早く御審議をいただき成立させていただいて、私どもとしては非常に感謝しておりますが、その施行ということで、対策をずっととり続けてきておるわけでございます。その間におきましては、融資金利も六・八%から五・五%に下げるというようなことでやってきておるわけでございます。  ただ、先生御指摘のように、最近円は百七十円台まで突入するというような事態になりまして、四度目の調査という格好でつい最近私どもが各産地の状況を調べましたときにも、相当影響が深刻になっているというような状況を見ております。  先般、中曽根総理からも、四月初めにとられるであろう総合経済対策の中では、中小企業対策を一つの柱として十分きめの細かい対策を検討するようにという指示をいただいておりまして、現在部内において検討し、大蔵省等関係各省と御相談を申し上げておる段階でございます。したがいまして、具体的にどういう対策がとられるかということはちょっと申し上げにくい、そういう段階になっておるわけでございます。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 百九十円台、二百円台という予想のもとに調査をされて、中小企業にどういう影響が出てきているのかという報告は私どもも局を通じていただいておりますけれども、今お話しのように百七十円台という現実があるわけであります。どこまで円高になるのか、これは一つのスタート台であってピークではないという意見等もあるわけでありまして、そういう意味合い等から百七十円台、百八十円台における中小企業の実態調査はどうなっているのか。大臣御自身も、経営は悪化の一途をたどっており、とりわけ資金繰りでは五月、六月に大変な中小業者が出てくるという報告もしてみえるわけです。その辺のところは、やはり調査をされてみえるからこういうような生の報告ができると思うのです。中小業者は一日も早くということでその具体的な対策を待っておるわけでありますので、調査の結果とその対策というものを明確にしていただきたいと思います。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 中小企業庁では、昨年の十月に第一回の輸出関連産地の影響調査をやりまして以降、先月第四回目のものをやったわけでございます。当初は、先生御指摘のように百九十円のケース、二百円のケースということで調査をいたしましたが、円が百八十円台から百七十円台に突入するという状況になりましたので、第四回目の調査におきましては百八十円のケース、百七十円のケースということで調査をいたしております。  その結果は三月十二日に発表いたしたわけでございますが、例えば百八十円のケースで見ますと、対象産地として五十五産地を調査しまして四十九産地が回答してきておりますけれども、そのうち四十産地が赤字になる企業が五〇%以上になるというふうに言っております。それが百七十円のケースになりますと、五十産地の回答のうち四十三産地が赤字になる企業が五〇%以上になると言っておるわけでございます。また、ほとんどの企業が赤字となる産地ということになりますと、百八十円のケースでは十一産地、百七十円のケースでは二十五産地ということで、やはり百七十円になりますと相当の打撃を受けるという状況でございます。  今先生から御指摘ございましたように、これらの輸出関連中小企業は既契約をずっと持っておりまして、その既契約を食いつぶしながら操業をやってきておったわけでございます。企業によりましてはもう既契約がなくなってきておるところもありますし、まだ続けられるところもございますが、押しなべて言いますと、三月から四月にかけて既契約はほとんど底をついてしまう。したがって、今のような状態で新しい受注ができないと、相当に大きな操業上の問題が出てくるというふうに言っております。また、新たに契約をするためにはどうしても値段を下げなくてはいけないというような感じがあるわけでございまして、例えば二月に契約したものについて言いますと、去年の価格を二〇%以上下回っているという産地が十三産地あるというようなことで、赤字で相当苦しみながら受注をせざるを得ない。しかし、その受注量も減っておるというのが現状でございまして、そういう意味から、今後資金繰り等にも相当深刻な影響が出てくるのではないかと心配をいたしております。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 中小業者の今の実態は確かに円高の中で赤字に苦しみ、しかも受注量が少ない、大変な状況だと思うのです。この景気の障り、これから内需拡大という具体的な施策も出てくると思いますけれども、百七十円台の円高の中で、一段と不況感が増す中で、個人消費が非常に湿ってきて、内需拡大に大きな支障を来す、こんな感じを強く持つわけでございますけれども、企画庁はそこらあたりはいかがお考えでございましょうか。

大塚功経済企画庁調整局財政金融課長

○大塚説明員 円高が個人消費にどのような影響を持つかということでございますが、私どもはむしろよい影響があるのではないかというふうに考えております。つまり、円高になりまして輸入価格が低下してまいりますと、物価は全体として安定し、低下傾向をたどるわけでございまして、現に最近の実績を見てみましても、前年同月比で十二月一・八%、一月一・四%の後、本日発表されました二月の実績でも一・八%というふうに一%台になってきているわけでございます。こういった物価の安定が続きますと、これは実質的な購買力を高めることになりますし、消費者の心理にもよい影響を与えるということで、個人消費の拡大に資するのではないかと考えておるわけでございます。  また、個人消費は経済活動全般の水準に影響されるということは先生御指摘のとおりでございますが、この点につきましては、私どもといたしましては昨年十月、それから十二月の予算編成の際、二度にわたりまして内需拡大対策をやっております。また、その後本年に入りまして一月と三月、二回にわたりまして公定歩合の引き下げということも行われておりまして、こういった施策が我が国経済の活力という点に対しましてよい影響を与えるというふうに考えておるわけでございます。それによって所得水準が上昇し、個人消費を引き上げるということを期待しているわけでございます。  足元の個人消費の動向につきましても、最近の関連指標でございます百貨店販売額とかセルフ店販売額等を見てみましても、ひところに比べまして底がたく推移しておりますし、旅行関連等の指標を見ましても好調が見込まれているところでございます。  そういうことで、今後とも適時かつ機動的な施策を講ずることとしておりまして、そういったことによって経済活動の水準が高まり、所得が増加し、個人消費が増大するということで、私どもといたしましては、昭和六十一年度において六十年度の実績見込みを上回ります、実質で三・六%程度の伸びが確保できるのではないかというふうに考えておるところでございます。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 私どもが、例えば関連の、特に公共機関の個人消費モニターの皆さんあるいは普及員の関係の皆さん等、景気の問題を含めながら、回りながら話を聞くわけであります。そうしますと、特に先行きの不安というのか、この円高によって非常に心配をする中で、個人消費に対してのブレーキがかかっておるということを一線の皆さんから話を随分聞くわけであります。  今のあなたの話を伺っていますと、購買力はどんどん伸びています、数字の上から心配ありませんというような話で、何か一線と丸々違うような感じを実は受けるわけでおります。そうしますと、内需の拡大というのもさほど心配する必要もないんだというような線に実はとれるわけでありますが、私どもの実際の地域の関係の、とりわけ一線の皆さん方の話を伺っている中では、そういうような実感は出てこない、何か数字的なあやがあるんじゃないかという感じを今私受けるわけであります。しかし、あなたの方が調査をして持ってみえるわけでありますから、その具体的な事実は別にして、実際の声というのはそんな声じゃないということも一つつけ加えておきたいというふうに考えているわけであります。  特に私が一番申し上げたいのは、今円高の中で、例えば中小業者の皆さん方、そして私が皆さん方の話を伺う中で、非常に個人消費の財布のひもがかたい、こういうところにおいて円の不安定という問題が大きな問題に実はなっているわけであります。この円の安定という問題については、もうある意味ではバランスのとれたこの日本の経済、国からいってどの程度が安定した円の相場なんだということも、総理は行き過ぎだということは言っておみえになりますけれども、大体日本としてはこの辺がバランスのとれた、安定した相場なんだということも当然私は今出てきてもおかしくないという感じがするわけであります。そこらあたりにつきましてもひとつ御答弁をいただきたいと思っております。

村岡茂生通商産業省貿易局長

○村岡政府委員 幾らぐらいのレートが適切かという御下問でございます。  私ども一口に申し上げますと、経済の基礎的な諸条件を適切に反映したところのレートが最も望ましいと思うのでございます。しかしながら、具体的にそれが幾らのレベルであるかということを申し上げることは、まことに申しわけないのですが、政府として申し上げるレートは持ち合わせてございません。御存じのように、非常に多くの方方がこれに利害関係を有しており、いろいろな影響を与えるからでございます。  しかしながら、明確に申し上げられますことは、現下の円高というのは余りにも急激、ピッチの速過ぎるテンポで上昇してきたということでございます。我が国の経済に対してだけではなくて、アメリカを中心とする世界経済全体にもいろいろな影響を与えるものと私ども懸念をしているところでございます。したがいまして、私どもは、先ほど申し上げましたようなレベルにこのレートが一刻も早く安定していただければありがたい、このように念願しておる次第でございます。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 時間が来たようでございますが、もう一つだけ御答弁いただきたいと思うのです。  この新しい予算というのは経済成長率四%を見込んだ編成でありますが、今のようなこの円高でいった場合に、この四%という成長を確保することができるのかどうか、ここらあたりは試算でもしておみえになりますでしょうか。その辺についてもひとつ御答弁いただきたいと思います。

吉川淳経済企画庁調整局調整課長

○吉川説明員 お答え申し上げます。  実は一週間前に私どものGNP統計で一番最近の数字が発表になりました。これが去年の十月−十二月の数字でございます。これが前期比で一七%、年率で七%を超える高さでございました。これは私ども、経済の基調としてはちょっとでき過ぎかなと思っておりますが、現在の一−三月期の数字を仮にその前の期の水準と同じ程度、横ばいと置きましても、今年度は四・四%の成長が達成の見込みでございます。  数日を経まして六十一年度に入るわけでございますけれども、この底と申しますかベースが上がるということによりまして、いわゆるげたを一%ぐらい、それで履くような計算ができます。  ただ、しかしながら、これは数字上の話でございまして、実際に各需要項目につきましてなおこの年度の終了を待ちましてさらに検討してまいりたいと思っておりますが、大きな不確定要因として確かに円高の問題、それから石油の価格低下の問題がございます。  円高の影響につきましては、確かに今御議論ございますように、輸出面におきまして円ベースでの手取りという意味で低下の傾向が出ております。これは六十年度が、輸出の手取りといたしまして通関ベースで四十二兆ぐらいがございます。円高になりまして以後特に、一、二月の数字が出ているわけでございますが、この水準が三十九兆円程度というふうな数字が、年率でございますけれどもございます。したがいまして、そういう年率ベースでのレベルで見ますと、三兆円ぐらいの低下があるというふうな判断ができるわけでございます。この点が多少円高デフレという格好で今後も続くだろうという予想がございます。  しかしながら、反面、輸入の方におきましては、すぐにこれが円の支払いにおける輸入の節約というものが大きく出ておりまして、似たような数字を申し上げますと、通関ベースにおきまして、前年六十年の輸入の支払いが円で三十一兆ございます。これもやはり、今輸出でやりましたような、一、二月の輸入の円での支払いという格好で見ますと二十七兆円になりまして、この差が四兆円。したがいまして、輸入の方では、通関の入り口のベースで四兆円の節約が出ております。  先ほどの輸出が三兆円の減、しかし輸入で四兆円の節約、こういう水際での数字があるわけでございます。私ども企画庁といたしまして、この差の一兆円をすぐに丸々のプラスだと言う気はないわけでございますけれども、計算上の数字としてはそういうふうな円高の影響もございます。したがいまして、政策の方向といたしましても、この四兆円という節約を経済全体に均てんされるような方向で経済運営をやる必要があるというふうな感じがしておるところでございます。  先生の御質問の、その円高の影響につきましても、こういうふうなマクロの数字も踏まえながら、なお今一、二月の水準で三兆円ぐらいの輸出の減が年率でございますけれども、この辺の今後の動きにつきましても、中小企業庁長官が申されましたように、契約がなくなりつつあるとか、そういうものの影響も見ながら、なお注目してまいりたいと思っているところでございます。  それからなお、石油につきましては、二月の段階ではまだ通関ベースでは数字が出ておりませんで、まだ日本の水際ベースでは石油の値下げの影響が出ておらないということでございますが、この辺も三月あたりから円での石油代金の節約という格好で徐々に影響があらわれると思っておりまして、これはプラスになるわけでございますが、その辺もまた、このプラスをいかに生かしていくか政策的課題でございます。そういうことで、やや不確定要因ございますけれども、なおこの両者の動きを見ながらマクロ的な動向を追ってまいりたいと思っておるところでございます。

横江金夫日本社会党・護憲共同

○横江委員 時間が来ましたから終わります。     〔野上委員長代理退席、奥田(幹)委員長代理着席〕

奥田幹生自由民主党・新自由国民連合

○奥田(幹)委員長代理 渡辺嘉藏君。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 委員長のお許しをいただきまして質問を行います。  まず第一に、今さら多く触れませんが、中小企業基本法によりますと、第二条で、中小企業とは資本金一億円以下、そして三百人以下の従業員の工業、それから鉱業、運送業その他の業種、こう定めてあるわけです。ところが、中小企業近代化資金等助成法によりますると、鉱業のみは千人にまで拡大がしてあるわけですね。この拡大適用をしてあるのはなぜですか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 先生御指摘のように、中小企業基本法で定義を決めておりますものがほとんどほかの法律でも同じように適用になっているわけでございますが、鉱業につきましては、従来から企業の実態に比して従業員の数が非常に大きいというようなことがございましたために、そういう実態に即して中小企業としてそういう企業を助成する必要があるというような観点から、対象とします鉱業については従業員の規模を大きくしたものを法律の中で決めているものがあるわけでございます。近代化資金等助成法もそうでございますし、中小企業金融公庫法もそうでございます。中小企業団体の組織に関する法律もそうでございます。したがって、そういう法律によって定義を変えた方が適当であるというものをそういう形にしているわけでございます。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 今、事業規模あるいはまた生産性に比例して人の比率が多い、それがために、それに適用するために二、三の法律の名前を挙げられた。今、近代化助成法それから団体法寺挙げられたわけですが、団体法にはそういうふうになっておりますか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 中小企業団体の組織に関する法律では、原則は三百人以下または一億円以下ということになっておりますが、政令による特例というのがございまして、例えば陶磁器製品製造業は九百人以下または一億円以下、ゴム製品製造業は九百人以下または一億円以下、そういうふうになっておりまして、その中で鉱業は一千人以下または一億円以下ということになっておるわけでございます。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 これは政令でお決めになったわけですね。本法そのものにはこれは載っておらないのです。そして、第五条の三号でただし書きのような形で付言をいたしまして、「資本の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社及び個人」こういうふうにうたってくるわけですね。私はこれはおかしいと思うのです。基本法そのもので三百人と、工業、鉱業とずっと決めておきながら、団体法でその一部分を政令に任じてしまう。政令は行政裁量権のおたくどもがやれるわけですね。私どもはわからないわけです。そうすると、三百人以下だと思い込んでいたら、行政サイドでこの業種は九百人、この業種は千人、こういうことをやるというのは、中小企業の法の本旨から見ておかしくなってこないか。  と同時に、生産性の割に人の数が多い。これはかつては、昭和三十一年にこの法律ができた当時はそうだった。今はそういうことはなくなったんですね。今の実態はもうないのです。あれ以来もう三十年たっている。なくなったのです。だから、当然こういうことは見直しをしなければならぬ。千人からいれば大企業ですよ。これがなぜ今度もこのまままたまかり通ってきたのか。円高の場合に九百人というのが出たのは私どもも拝聴しているわけです。陶磁器の関係等で九百人。これ自身も円高だから緊急避難のためにやむを得ないと私どもは判断したのであって、常時それでいくということなら、これはやはり問題じゃないか。立法の趣旨と行政サイドでおやりになっていることと余りにも乖離し過ぎておりはしないか。私どもが予想しないものが入ってきたのでは、せっかくの中小企業の近代化助成が大企業の方へ回ってしまったんでは意味がないんじゃないか、この際これは改めるべきではなかろうか、こう思うのですが、どうですか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 中小企業の定義の問題は、中小企業基本法ができましたときからいろいろと議論がなされているものでございまして、基本法ができました昭和三十八年と比べますと、もう二十数年たっておるわけでございますから、三百人と一億円という資本金規模、従業員規模の比較自身が妥当かどうかというようなことを議論する方もおられるわけでございます。したがいまして、中小企業庁といたしましては、この中小企業の定義の問題というのは極めて重要な問題であるということで、常時検討をいたしておるわけでございますけれども、現実の問題といたしまして、新たにそういう法律をつくりますときにその定義の議論をいたしましても、結局は過去の定義の実例に従っていかざるを得ないという面があるわけでございます。  今申し上げました政令による特例といいますものも、団体法だけではございませんで、中小企業事業団法、中小企業近代化促進法、それからこの間通していただきました特定中小企業者事業転換対策等臨時措置法においてもやはり同じような考え方で、政令でその事業の実態に即したものを決めさせていただくということにしておるわけでございます。  それで、決めさせていただく基準につきまして、先生御指摘のように、鉱業を千人とか陶磁器九百人というのは余りにも現在の実態に合わないのではないかという点もあろうかと思います。ただ、過去からずっとこういうような行政をやらせていただいておりまして、現実にそれに適合する中小企業の方々がそういう中小企業施策の対象となっているというようなことがございますので、特によほどおかしな状況がない限りは、やはり過去の前例に従って定義を決めざるを得ないというような状況になっているわけでございます。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 今回、指導法と助成法と簡単に言いますけれども、その改正によって、コンピューターを高度活用するためにそれぞれの都道府県に一つのそういう振興センターのようなものを認める、そしてそれによって指導、振興を図っていこう、いま一つはソフトウエア部分、いわゆるプログラムをその助成の対象にしよう、こういうことでこの法改正が出てきたわけですが、私はこの意味においては非常に前進だと見ておるのです。このことは非常に時宜に適した対応だなと思うのです。中小企業の人々はソフトウエア部門の開発にはなかなか力がありません。また、資金もノーハウも持っておりません。ですから、これをコンピューター会社というかメーカー任せにしておりますものだから、本体一千万円を買って、そしてこれのプログラムをつくるために一年に二百万ずつ払って、何のことはない、そのプログラム料に一千万払っておった、こういうことは往々にしてあるわけです。  と同時に、これがまた中小企業の悲しさで、せっかくプログラムをつくってもらいながら、今度はそれを十分よう活用しておらない。それこそ二千万円もかけて本体とプログラムを用意しながら二、三割しかよう活用しておらないということは、四、五百万しか活動しておらないわけですね。資金のあと千五百万は寝たと一緒なんですね。こういう実情があるときに、こういう法改正は私はいいと思うのです。非常にいいと思うのですが、ただそこで方法として一つは近代化資金、いわゆるソフトウエアのプログラムを助成の対象とするために近代化資金の貸し付けの対象にする、いま一つは設備貸与機関を通じて現物で貸与しよう、こういう二つの方法が出てきたわけです。  そこで、今回のこの改正で、プログラムの使用権の貸与を含めまして割賦販売とリース方式、この二つの方式を今度採用された、そしてそれを今度は中小企業が自由に選択できる、こういうことなんですが、そこでこのリースにつきまして税法の面で承りたいのです。  これは中小企業庁と大蔵省と両方に聞きますが、御案内のとおりコンピューターその他メカトロ税制と言われる優遇税制措置がありまして、コンピューターそのものを入れた場合に、これをリースでいたしましたときには、投資育成等を含めましてそのリース料の六〇%の七%を税額控除しておることは御案内のとおりですね。この点においてはいろいろな議論をまだ先ほどまでやっていたばかりですけれども、今回のこのプログラム使用権のリースをした場合にはこれの適用を受けさせるのが当然ではないか、こういうふうに私は考えるわけですが、中小企業庁はこれを要求されたかどうか、それから大蔵省はこれに対してどう考えられておるか、こういうことを承りたいと思います。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 メカトロ税制は、御承知のとおり産業用ロボット、NC工作機器等の機器に対します設備投資促進税制でございます。そういうふうなことによりまして、対象が有形財産に限定されているものでございまして、プログラムの使用権といった無形財産についてはこういう税制はなじまないのじゃないかということに見ておりますので、御指摘の点については、そういうものを含めるということについては問題があるのじゃないかと思っております。

塩田薫範大蔵省大臣官房参事官

○塩田説明員 今中小企業庁からお答えございましたのとほぼ同様でございますが、今御指摘のメカトロ税制につきましては、中小企業の事業の高度化に資するために、厳しい財政事情のもとで、精いっぱい中小企業に対する配慮として五十九年の税制改正で導入したものでございます。対象は電子の特性を高度に利用した機械等に限定しておりまして、コンピューターは対象にしておりますが、プログラム自体は対象としておりません。御指摘のとおりでございます。  こういったことにいたしましたのは、重複いたしますが、中小企業の設備の近代化あるいは事務処理の能率化等に必要な機器の設置を促進するために設けたものでございまして、限られた財源の中でできるだけ幅広く中小企業が利用できるように、電子機器利用設備を対象としたということでございます。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 今聞いておりまして、僕は非常におかしいと思うのですね。まず中小企業庁の方は、有形の財産を一応考えていたんだ、だけれども今度のいわゆるプログラム使用権というものは無形の財産だからなじまない。なじまないという言葉は僕は余り好きじゃないのですけれども、そういう無形の財産を今度は設備貸与の中に入れてきたんですよ。言うなら、これは無形のものももう既に一つの資産化、商品化してきたんだ。だから設備貸与の中に入れたのでしょう。そうでなければこんなものは入れてはいかぬですよ。ただし、入れていただいたということは非常に前進だと言うのです。前進だということで理解をしていいことだ。いいことだということで、無形だからいいとか悪いとか、そういう判断基準はおかしいと思うのです。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 今回設備近代化資金助成の対象にプログラムを追加するということにいたしておるわけでございますけれども、設備投資の促進のためのメカトロ税制の対象といたしますのは、先ほど申しましたように減価償却資産でございます有体財産というものに限定をしているものでございまして、そういうものでないプログラムの使用権というものをこの税制の対象にするのはいろいろ問題がある、こういうふうに考えているわけでございます。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 それはおかしいのですよ。そんなことを言ったら、では営業権という無形財産だって償却の対象になってくるのですよ。無形の財産だって当然そういうものはあるのですよ。だから、有形だから無形だからという判断基準は間違っていると言うのです。今の時代では無形でもノーハウなり著作権なり、あるいはまたそういうものは一つの財産として扱われるのですよ。だから、設備貸与の中に入れられたのですから、当然これは有形だとか無形だとかいう判断基準で考えるのではなくて、大蔵省に対してこれもいわゆるメカトロ税制の優遇対象の中に入れてもらうということを中小企業庁は行うべきだ。  と同時に、いま一つ大蔵省に聞きますが、何しろ財政事情の厳しい中で五十九年からこういう政策的ないわゆる優遇税制をやった。これはもう大変な前進なんです。また、こういうことは内需拡大のために必要なんです。ということは、私が先ほどから言っておるように、本体に一千万をかけた、それからプログラムに一千万をかけた、両方で二千万が動いたのです。これで初めて完全に動くのです。とすれば片一方にだけは、いわゆる本体の方にだけはこの優遇税制をやったけれども、片一方の方はやらないということは、どう考えたって私は片手落ちだと思うのです。やるならやはり一体として扱うのが本当じゃないでしょうか。これからは物ばかりじゃないのですよ。やはり知識、無形のそういうソフト、これがこれからの日本の大事な生産商品なんですよ。こういうように御理解いただくと、機械だけ優遇税制やったらいいんだ、こういうことは改めなければいけない時代が来ておるはずだ。そういうような意味で、もう一遍中小企業庁と大蔵省とにお聞きをし、ぜひこれは一遍よく御検討いただいて、そしてせっかくこういう制度を法改正をしてまでやるならば採用していかれるべきではなかろうか、私はこう考えるわけです。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 プログラムをメカトロ税制の対象にします場合に、プログラム使用権に対する税制上の扱いになるわけでございますけれども、そうなりますと、プログラム使用権につきましての評価の仕方等はいろいろ難しい問題がございますので、そういう点で申し上げているわけでございます。そういう点でメカトロ税制に扱うことにはいろいろ問題がある、こういうふうに申し上げているところでございます。

塩田薫範大蔵省大臣官房参事官

○塩田説明員 今先生御指摘のような面もあろうかと思いますけれども、租税特別措置全体について、御承知のようにこの十年ばかりそめときどきの情勢に応じて見直しをしてきたということでございます。そういう中で五十九年にこのメカトロ税制を採用し、限られた財源の中で、先生おっしゃるような問題がないわけではないと思いますけれども、少なくとも機械等につきましてはこれを採用したということでございますので、御理解をいただきたいと思います。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 しつこいようで申しわけないけれども、じゃ今度長官にお聞きしますけれども、今ずっとお聞きしていただいておってわかると思うのです。大蔵省から、あっちの方からやりますとは、今の財政からはおっしゃらぬと思うのですね。中小企業庁、こっちから言わなければいかぬと思うのですね。ところが、こっち側の方がやる気がないですね、今部長の答弁を聞いておると。わかったようなわからぬような答弁ですね。私は、これはそんなことではいかぬと思うのです。この際長官もずっと聞いておられまして、今までは有形財産でなければ設備貸与の対象になっていなかったのですよ。あるいはまた、近代化助成法の融資対象になっていなかったのです。今度初めて画期的に一だから私は画期的と言ったのです。画期的にこの中にお入れになったのです。とするなら、これからの一つの新しい道をつくるためにも、私は、こういうことを今度は税制の面でも適用させるように考えていかれるべきではなかろうか、こう思うのですが、どうですか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 実は私、中小企業庁へかわってまいります前に機械情報産業局におりまして、ソフトウエアの問題等もいろいろと勉強いたしたわけでございますが、つい最近文部省の方で著作権の対象にするというようなことが決まったわけでございまして、確かに先生おっしゃるようにこういうものが無体財産として確立されたものになりつつあるという状況ではございます。ただ、全体として見ると、プログラムを自分の会社でつくる場合とか、それから買う場合とか、いろいろなケースがございまして、無体財産として確立したものとはっきり言えるようなところまではまだ行っていないのではないかというような感じがございますものですから、従来から償却資産の対象となるものについてだけがメカトロ税制、しかも有形の償却資産対象となるようなものがメカトロ税制の対象となっているというようなことでございますので、プログラム使用権、購入しあるいはリースを受けた場合にそれを同じような扱いにするのが適当かどうかという点は、もう少し検討しなくてはいけないのじゃないかという感じはいたします。ただ、今先生御指摘のように、そういう問題が将来の問題としては起こってき得る可能性があろうかと思っております。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 ぜひひとつこれも前向きに取り組んでいただくことが中小企業庁としては大事な一つの将来の方向ではないか、私はこんなふうに思っております。特にいろいろな現場でプログラムの作成に大変な苦労をしておる。そしてまた、これを業者任せでやっておるものですから、これで莫大な費用を取られていらっしゃる。そして、これは自力で開発しているところもたくさんあるとおっしゃるけれども、そのとおりなんです。ところが、零細企業の場合にはなかなかそれができないのが実情なんです。そういうようなわけですから、ぜひこれは前向きに御検討いただきまして、そして中小企業庁がその気になって大蔵省の方へ財政窮迫の中であっても要求をしていただきたい、このことをこの点についてはお願いをしておきます。先ほどの御答弁でちょっと不満足だけれども、これ以上のことはしようがないと思います。また後ほどに譲ります。  それから、その中の今度は設備貸与機関の対象ですけれども、私はかねがね申し上げておるわけですが、この設備貸与機関の対象に、中小企業者としての対象の中に企業組合が入っておらない。いつも残念に思っておるわけですね。企業組合は高度化資金の対象であって、ここからは外れておるんだ、これはいつもおっしゃるわけですが、企業組合の組織運営の実態は何回も私が申し上げておりますので今さら触れませんけれども、今回こういう改正をされたならば、この際設備貸与の機関の対象にだけはしてもいいんじゃなかろうか、私はこう思うのです。  これは先ほど鉱業のこと、私は鉱業を外せということに一生懸命やっておるのじゃないのです。鉱業が千人を対象にしておりながら、零細企業の集まりの企業組合が入っておらない、こういうところに私は矛盾を感じておるから言うのですよ。そういうような意味で、いろいろ現実に合わして運用していただくという観点と、それから法をその都度改正していただくという観点から見れば、私は、直すところは早く直す、入れるべきものは入れてやる、こういうことを今度改正をされるならば当然行うべきではなかろうか、こう思いましたので、この企業組合について今度プログラム使用権の設備貸与の対象の中に入っておらぬのですけれども、ぜひこれは入れるべきではなかろうか、こういうように思うのですが、どうですか。

照山正夫中小企業庁小規模企業部長

○照山政府委員 ただいま企業組合を設備貸与事業の対象にしてはどうかという御意見、御質問があったわけでございますが、この問題は貸与事業だけでなく、設備近代化資金の貸付事業、これの対象の問題といたしましても以前からそういう御意見をいただいているわけでございますので、私どももその点は十分承知いたしまして勉強もしてまいっているところでございますが、この中小企業近代化資金等助成法の全体の目的ないしはその制度の内容の構成からいたしまして、この法律は個々の中小企業者を対象とする、企業組合その他組合はこの対象にしないという形でできておりまして、その観点から申しますと、設備貸与事業も全体としてはこの法律、その制度の内容でございます設備近代化資金の助成の一環でございますけれども、その観点から検討いたしましたけれども、現段階での考え方といたしましては、なかなか企業組合を対象にするということは困難な問題が多いというふうに考えているところでございます。     〔奥田(幹)委員長代理退席、委員長着席〕

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 中小企業近代化促進法、これも目的にははっきりと「中小企業の近代化を促進しこという目的のもとに法律がつくられておる。これには企業組合は入っておる。協業組合も入っておる。そして中小企業近代化資金等助成法、これも「中小企業の近代化の促進に寄与することを目的とする。」と法律ははっきりしておる。こちらの方には入れてない。そのかわり鉱業の千人はこの中に入ってくるのです。この法の趣旨から見て、私はそういうことはおかしいと思うのですね。  だから、その意味から、いろいろ困難だとおっしゃったのですが、この困難を排除して、そして実態に合わせて、本当に中小企業の近代化に貢献があり、それが将来の日本経済の発展に寄与する、そういう観点から当然この困難を排除するのが今度中小企業庁の仕事ではなかろうか、私はこう思うのですがどうですか。

照山正夫中小企業庁小規模企業部長

○照山政府委員 御指摘のように、法律によりましては、法律と申しますか、その中小企業施策の法律に裏づけられた制度によりましては、その対象に企業組合を入れるあるいは協同組合を対象に加える、いろいろなやり方をとっておるものがあることはそのとおりでございます。  そういう意味で、中小企業近代化資金等助成法の対象に組合を入れることはできないかという問題でございますけれども、結局、同じ中小企業に対する助成の施策でございますけれども、それぞれの制度の考え方、構成、それの違いがそれぞれの法律、制度の中でやはりございまして、この近代化資金等助成法について申しますと、組合による事業は、例えばこれは金融措置でございますから高度化資金の方で対応する、したがってこちらの近代化資金等助成法の方はそういう組合の事業ではなくて個々の中小企業者が独立して自分の事業を営む、そのときにこの法律、制度のもとでの金融措置を講ずる、こういう仕分けになっておるというようなことでございます。  確かに設備近代化資金の貸し付け、それから貸与事業と二つあるではないか、こういう御指摘であろうかと存じますが、この法律の中での位置づけといたしましては、いずれも資金調達力の弱い中小企業に対する資金調達力の強化にこの法律が役に立つ。そのやり方として、一つは、これは融資比率は二分の一でございますが、資金を貸し付けるというやり方もとるし、また自己調達力のさらにない企業に対しましては、貸与事業という形で貸与機関の方が資金を調達して助成を行うというやり方。その二つのやり方は、一つにはこれが中小企業者の資金調達に対する助成のやり方として、どうも二つの態様があるというような構成になっているようでございまして、やはり全体としては中小企業者に対する金融である。その金融の仕分けは、先ほど申しましたように組合に対しては高度化事業である。したがって、ここでは個別の企業を対象にするんだ、このようになっているのではなかろうか、このように私ども考えておるということでいございます。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 親切な御答弁をいただいておるわけですが、どうもしり切れトンボのようなことになってくるのですね。それなら、今度プログラム使用権は高度化事業の中に入りますか、また入れられましたか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 今度、中小企業の情報化を進めますときに、先生御指摘のようにプログラム、ソフトウエアの重要性が非常に高いということで、こういうものをいろいろな助成の対象にしようと考えておりまして、中小企業金融公庫の融資の対象にもソフトウエアを加えるとかいうことを私どもはやっておるわけでございます。  そういう一環といたしまして、中小企業事業団の高度化資金の対象にもこのソフトウエアを入れることにしたわけでございます。したがって、全体としてはそのような体系になっております。  先ほど先生御指摘の企業組合の関係でございますが、従来から渡辺先生、企業組合の問題について大変にいろいろ御心配いただいて、こうあるべきじゃないかという御意見を賜っておりまして、私ども非常にありがたく思っておる次第でございます。  この企業組合の問題につきましては、確かにほかのいろいろな法律によって扱いが違うという点はおっしゃるとおりでございます。法律によって企業組合と書いてあるときには企業組合自身がその助成の対象となるという形になっておりますが、この中小企業近代化資金助成法の場合にはそれが書いてございませんものですから、法律的に言うとどうしても企業組合を対象にはできないという形になっております。  ただ、担当者に調べさせますと、これは何か経緯があるようでございまして、昭和三十一年に中小企業近代化資金助成法の中で企業組合のことを入れた時期があったわけでございます。その後、昭和三十八年に高度化資金の一部で共同施設資金というようなものができることになりまして、それで昭和四十二年に中小企業事業団法の中に、むしろ企業組合のそういう事業を対象とするという仕分けをしたわけでございます。そのときに、企業組合というとやはり組合でございますので、むしろ事業団の高度化事業の方が適当であろうということで、近代化資金助成法の対象から外してこちらに持ってきたという経緯が過去にあるようでございます。  したがいまして、私どもとしては、高度化資金の運用の中でできる限り企業組合の方々が利用していただけるように今後考えていきたいと思っております。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 法人というものは、企業組合でも株式会社でも一緒ですが、もともとは擬制説から生まれたと私どもは承知しておるわけです。もちろん実体説を唱えられる方もあるわけです。そういうような意味で、組合員個々が努力し、運営の一環を担い、そして共同で事業をやったものの配分にあずかるんだということを、特に中小企業ほど、また企業組合ほど擬制説の一つの典型ではなかろうか、私はこう解釈をしておるのです。そういうような考え方です。そうでなかったら株式会社にしちゃえばいいのですから。  中小企業の相互扶助機関としての一つの特殊な組織として企業組合を協同組合法で決めたわけですから、こういうような意味から考えますと、今おっしゃった高度化の中に、事業団法の中に入れちゃった、そのとおりなんですよ。だから、かえっておかしくなってきたのですよ。むしろ前のままの状態で、そして個々にきめ細かく対応していただいた方が実態に合い、そして、せめて設備貸与が生まれたら設備貸与だけでもその対象にしてやる、設備の貸与ですから。こうしてやることが実態に合う、私はこういうふうに考えるわけです。  高度化資金の中で一括して扱うということだけでなしに、これは金融措置ですから、金融措置は私はそれでいいと思うのです。設備貸与の場合には私はこれの中に入れてやるのが妥当ではないかと思いますので、これは論争しておりますと時間がなくなってしまいますので、この点ひとつ後から一緒に御答弁をいただくといたしまして、次の、もう一つの質問に入っていきます。  先ほど私が申し上げたこの指導法の改正の中で、財団法人等を各府県で一つを指定団体に認めます。そしてそれがきめ細かく指導しなさい、これは非常にいいことだと思うのです。ところが、その中身の実態は、各府県にあります中小企業振興センター等がそれに一応当たるのじゃないか。こうなりますと、現在ありますセンターは約四十都道府県で指導員、職員は三百人ちょっとしかおらぬわけですね。そうすると、各都道府県では七、八人しかいないのです。それに対する補助が十三億九千万円、各府県に分ければ二、三千万円しかないのです。これではとてもじゃないが、太平洋をコンボでかきまぜておるようなもので、私の岐阜県だけでも七、八万からの中小零細企業がおるわけです。そんなところへ七、八人がばらまかれたってどうしようもないのですね。そういうような意味でもっとこれを充実しなければいけないことと、一つに限定せずにむしろこれをふやした方がいい、私はそう考えるのですが、その点、二つ御答弁いただけませんか。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 地域情報センターの中小企業者に対する情報化の指導をもう少しきめ細かくやった方がいいのじゃないかという御質問だと思いますが、その点につきまして私からお答えを申し上げます。  御指摘のように、中小企業の情報化を促進いたします一つの中核的な機関といたしまして中小企業地域情報センターというものを都道府県の地域に、現在の段階では三十九センターでございますけれども設けておりまして、そこで一つのセンターが大体八人程度の人員をもちまして、現在の段階では情報提供が中心でございますけれども、中小企業者に役立つ情報を提供いたしております。今回、法律改正によりまして中小企業地域情報センターが中小企業の診断事業を行う、こういうことになりますと、そういうものも含めましてさらに中小企業に対しまして情報化の促進になる、こういうふうに考えております。  そのセンターの機能が弱いのではないかという御指摘でございますけれども、センターは情報提供につきまして、単に中小企業に情報を提供するだけではなくて、中小企業に情報をどうやって使うかという指導もいたしておりますので、そういう点につきまして中小企業の経営の内容にも詳しく、しかも電算機の扱い等についても詳しい人が現在もおるわけでございまして、そういう人につきましてさらにそういう知識を蓄積したりあるいは養成したりしていく必要がある、こういうふうに考えております。そういう点で地域情報センターの機能の拡充等に今後とも一層努めていきたいと思っておりますけれども、当面そういうことをいたしますセンターとしては、地域情報センターのような機関が指定されますと、そういう機関が中小企業の指導をやります場合にどうしても知識、ノーハウの蓄積が必要でございます。私どもとしてはそういう機関としては一つが適当ではないかというふうに考えているので、今回一つの機関を指定する、こういうふうにお願いしているわけでございます。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 都道府県に診断指導員の方方がたくさんおられるわけでございまして、本来その事業は中小企業指導法に基づいて地方自治体の事業としてお願いしておるわけでございます。したがって、情報化の問題についても本来であればそういう方々にそのままやっていただくということも十分あり得るわけでございますが、情報化の問題というのは非常に特殊な技術と知識を要するものでございます。したがって、やはりコンピューターについて十分な能力と知識を持っている方をその診断指導の任に当たらせた方がいいだろうというようなことを考えますと、三十九の府県にございます中小企業情報センターの中にそういうコンピューターについての知識を持った方が多うございますので、そういう方々をうまく活用して中小企業の情報化の指導に当たらせる方が一番いいだろう。ただ、御指摘のように県によりましては五、六人ぐらいの非常に少ない人数しかいない情報センターもございますので、そういうセンターの方々の能力を研修等によって高めて、まずそういうところに力を集中して、それから財政資金も集中して、そこで行うのが一番効率的に指導が行えるのではないかというふうに考えて、今のような制度を私ども考えたわけでございます。  それから、先ほど御質問の企業組合の点でございますが、確かに企業組合の性格については法人擬制説的な感じの議論等もあるわけでございますが、一応法律上の考え方としては、企業組合を組織したときには、そのメンバーである組合員の方方はその企業組合のいわゆる従業員というのですか、給与所得を受ける勤労者というような形で扱われておるわけでございますので、そういう意味で、私どもとしては各種の法律に基づいて企業組合を扱わせていただいているということでございますから、法律に基づく助成の対象として企業組合を入れております場合には、企業組合を一つの単位としてその助成の対象に加えていく。  それで、近代化資金助成法の場合には、先ほど申し上げましたようにそういう組合で、一緒になって活動するという面がありますものですから、中小企業の高度化事業が始まりましたときに、むしろそちらに入れる方がより適当だろうということでやったのだと思います。先ほど申し上げましたように、プログラムも高度化資金の対象となるわけでございますので、こういう企業組合の方々が企業組合として一緒になって何か情報化の事業をやるときには、十分そういう高度化資金を活用していただいて事業をやっていただくことができるようになるのではないかというふうに考えるわけでございます。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 時間がありませんので、この企業組合のことにつきましては後日また意見を申し上げ、また質疑をいたしますが、何回も言いますけれども、企業組合というのは協同組合法に基づいてつくられた特殊な協同組織なんだ、この前提を絶対忘れないようにしてもらいたいのです。そうすると、そこからおのずから困難な問題が解決してくるはずだ、こう考えます。ですから、その点は重ねて申し上げておいて、そして、それならば設備貸与の中だけにでも企業組合と協業組合をせめて入れていただきたい、近代化の金融の方からは外してもらってもいい、これが今の流れの中から当然ではないか、この点を重ねて申し上げるとともに、いま一つは、そういう七、八人で幾らエキスパー下が頑張っても、広い太平洋はコンボでかきまぜてもだめなんですよ。だから、数が必要なんです。それがために、そういう一定の指導員のもとに、それを今度は各事業所の中で実務としてこれをやれる人々を研修、養成しなければならぬ。それがためにこの研修制度があるのですから、振興計画の中にも、あるいはまた、設備貸与公社の事業の中にも指導、研修を入れたわけです。だから、それがために労働省で今運営しておられるところの中小企業事業内共同職訓という制度があるわけですから、これによって一定一の期間、一定の方法できちっとこれのマスターをさせるということによって、これがより充実、活用できるのじゃないか、こういうように考えるわけですが、これを運用の面でやっていただくことはできないかどうか、重ねて質問します。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 中小企業の情報化に関します人員の養成につきまして、私どもとしても非常に重要だと思っておりますので、中小企業大学校等におきましてそういった方法で訓練、養成をしていくということはいたしているところでございます。  お尋ねの、それとは別に、労働省関係の制度の中でそういうことができるかどうかということでございますけれども、私どもといたしまして、地域情報センター等の機関がそういう人材を養成する専門の機関ではございませんので、すぐにどこでもできるというわけではないと思いますけれども、そういう力があるという機関がございましたら、人員の養成、情報化に係る研修につきまして中小企業者のお役に立つようなことを、あるいはやり方としてできるのではないかと思いますけれども、具体的に進めるに当たってはいろいろ検討することがあるのじゃないかと思っております。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 あと一つ、貸与についてですが、設備貸与だけでも企業組合と協業組合が入らぬかということですが……。

照山正夫中小企業庁小規模企業部長

○照山政府委員 先ほど申し上げましたことを繰り返すようで大変恐縮でございますが、貸与事業も資金の貸付事業とあわせまして全体としては中小企業近代化資金等助成法の枠組みの中の問題でございますので、そういう問題として私ども勉強してまいっておるということでございます。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 最後に大臣、いろいろお聞きいただいたと思いますが、中小零細企業の組織である企業組合、協業組合を救済するために善処していただけないか、御検討いただけないか、大臣に伺って終わります。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 大臣お答えの前に申し上げたいと思いますが、企業組合は特殊な形態の組合でございまして、事業協同組合というところまで個々の事業者が共同してやるような形にもなってない。事業者がそれぞれの資格を一応やめてみんな共同して、一つの勤労者としてその企業組合の中で働いているという形で税制等もでき上がっておるわけでございますので、そういう企業組合を助成の対象とする必要がありますときには、個々の法律の中で対象とさせていただくという形で運用させていただいておりますので、新しいソフトウエアを使うということで今後近代化資金助成法等の対象にすることが必要であるということがあればまたその点は検討させていただきますが、今のところは、中小企業近代化資金等助成法では中小企業者だけで、企業組合はむしろ高度化資金の方で使っていただくという仕分けの中で、できるだけ零細中小企業の方々がこの対策の恩恵を受けられるように持っていきたいと考えております。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 ただいま長官が答弁したとおりでございます。

渡辺嘉藏日本社会党・護憲共同

○渡辺(嘉)委員 非常に腹に入らぬ答弁ですが、終わります。また次回にやります。

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 草野威君。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 初めに大臣にお尋ねいたします。  撚糸工連事件にかかわる通産汚職問題につきましては、けさほどから何回かにわたり同僚議員からお尋ねがございました。また、本日は本会議場におきまして中曽根総理大臣、渡辺通産大臣からも遺憾の意が表明されたわけでございます。また、この席におきましても、大里からしばしば綱紀粛正についての御決意も承ったわけでございます。そこで、私はこの問題に関連いたしまして一言だけお尋ねをしておきたいと思います。  現在の通産省の置かれている立場、日米貿易問題、円高問題、こういったことにつきまして大変な力で取り組んでいる最中ではなかろうかと思います。通産省は、米国から貿易摩擦問題で大きな圧力を受けている、また検察庁からこの事件で手を縛られている、またマスコミからは「悪の温床」だとか「動揺する大臣」だとか、こんなことも書き立てられております。そういう中で通産省では大勢の職員たちがまじめに働いている。私は、綱紀粛正の決意とともに、名誉挽回のための大臣の現在の率直な心境をまず冒頭にお尋ねしたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 今御指摘のように、貿易摩擦の問題とか円高不況の問題等、通産省の担当者がやらなければならない問題が山積いたしております。そこで、みんな協力して懸命に取り組んでおるさなかにこのような事件が起きたことはまことに申しわけない、そう思っておる次第でございます。したがいまして、このような問題を起こすことのないように、一つは制度上の抜本的な見直しを今後やっていかなければならぬ。  もう一つは、当面の問題として、この制度に関係なく、一般のそれぞれの部門におきましても綱紀の粛正をする必要がありますので、昨日、本省の中に事務次官を委員長として綱紀粛正のための綱紀問題委員会を設置いたしまして、管理者が率先してみずからを厳しくし、部下の指導監督に当たっていく、そういうようなことで決定をしたわけでございます。  なお、委員会を補佐するためには幹事会を設けて、それぞれ適当な、委員長が指名する人が幹事として事前に再発防止、綱紀粛正に取り組んでまいる決意でございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 今月、党の訪米団の一員といたしまして米国に行ってまいりました。議会関係者、シュルツ国務長官、その他政府高官と会ってまいりました。そのとき出た話題は、日米貿易摩擦解消のために、口は非常に穏やかでございますけれども内容はかなり厳しい話がいろいろございました。  我々も言うべきことは言ったつもりでございますけれども、その中で例えば先月当委員会におきまして深夜まで審議をして、全会一致で成立させた特定中小企業事業転換法、こういうことも話題になりました。これは我々は一生懸命やったつもりであっても、米国から見れば輸出補助金だとかガット違反だとか、こういうことでいろいろと文句をつけているわけでございます。  公正な競争はこれは当然必要だとは思いますけれども、現実に日本国内の事情を見ますと、昨年来の引き続きの急激な円高の影響を受けまして、時に下請の中小企業、これが親企業から製品のコストを下げるために不当なしわ寄せを受けている、そういうことにつりまして、公正取引委員会などが三万二千社を対象に一斉に調査を開始した、こういうことも伺っております。また、先般の中小企業庁の調査によりますと、値引きだとか買いただき、こういう下請法違反の疑いの事例が一四・五%あった、こういう報告も伺っております。  そこでお尋ねしたいのは、このような違反に対する通産省の返還指導件数といいますか、五十九年には百九社で四億九千万円ほどあったようでございます。昨年秋以来の円高によりまして六十年度はさらにこういう傾向は増加しているんではないかと思いますけれども、六十年度の見込みは大体どの程度になりそうか、まず最初にお尋ねをしたいと思います。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 急激な円高が始まりまして以降、下請企業に対するしわ寄せが相当行われるんではないかという心配がございまして、公正取引委員会と協力いたしまして、法律に基づく調査あるいはそれに基づかない調査ではありますが、どのくらいの実態がというような調査もずっと行ってきております。現実には、しわ寄せというか、値段を引き下げてほしいというような要請が下請企業になされているというケースもあるわけでございまして、中小企業庁といたしましても、先日法律に基づいて一万一千社を対象に調査をいたしましたし、それからまた、四万五千社の企業に対して再度通達を発しているというような状況でございます。  それで、下請代金支払遅延等防止法に基づく調査は、中小企業庁とそれから公正取引委員会が対象企業を半分ずつに分けまして調査を行っておるわけでございまして、毎年中小企業庁の方で実施しておりますのが約五万七千社ぐらいあるわけでございます。その中で、今先生御指摘のように、五十九年度の場合には検査の対象としたものが五千三百社、それから、その中で措置をしたものが二千八百というようなことになっておるわけでございまして、現在のような厳しい情勢下におきましては、同じような、あるいはそれ以上の数字が六十年度の場合にも出てくる可能性はあろうかと思いますが、ただ、これはまだ下期の調査はやっておりませんので、年間全体としてどういう状況になるかは今のところまだ予想する段階には至っておりません。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 いずれわかり次第教えていただきたいと思いますが、こういう円高の中で親企業はやはり競争力を維持していかなければならぬ、そういうために、下請に対して強い立場を利用しながら、値引き、貫いただき、そういう事例がいろいろあるということは今長官からも話のあったとおりでございます。輸出向けの価格を、値引きだとか不当な買いただきによって国内よりも安くする、こういう事例がいろいろあるようでございますけれども、このような円高が定着して、まだこの傾向がさらに続くとすると、これは単に下請に対する圧迫という問題だけではなくて、ダンピングにもつながってくるおそれ、こういうものがあるんじゃないかと思うのですね。これはやはり国際的にも大きな批判を受けますし、問題になってくると思います。通産省としてはどういうような指導をされておりますか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 従来から国内価格に比べて安く売るというケースが多かった時代もあるわけでございますが、ただこの二、三年来円が二百三十円あるいは二百四十円というような、どちらかというと円安の状況を続けておりました過程におきましては、日本から輸出される物で特に競争力の強い機械類につきまして言うと、かえって輸出価格の方が高いというような状況がございまして、例えば昨年、一昨年よく言われておりましたけれども、自動車はアメリカに輸出する方がはるかに高く売れるというようなことも言われておった時代があったわけでございます。それが、昨来の秋以来急激な円高になりまして、そのような状況を享受することはできない状況になっているのが現状かと思います。  したがいまして、私どもとしては、昨年の十二月に通産大臣から関連親企業の団体、五十六団体の長をお呼びしてお願いしたときにも、でき得る限りドル建ての値段で輸出価格を上げるようにして、しわ寄せをしないように親企業の方々にお願いをしたわけでございます。したがいまして、今後円高の状況が続きました場合には、国内よりも輸出を安く売らざるを得ないケースというのが出てくる可能性があるわけでございますが、その場合には、輸入国によってはその問題をダンピングとして扱うというようなことも起こり得る可能性があるわけでございまして、私どもとしては、そういうことのないようやることが、また結果的には下請企業にもそのしわ寄せがいかないというような形になるわけでございますので、そういう形で企業側を指導しているという状況でございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 もう一点、撚糸工逆事件に関連しまして、各種業界に対する政策融資の全般にわたって厳しい点検が必要である、こういうような指摘も一部ではございます。そこで、四月に政府が発表する予定になっております総合経済対策で、通産省としましてはどのような中小企業対策を検討されておりますか、お尋ねをしたいと思います。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 二月十五日に特定中小企業者事業転換対策等臨時措置法を成立させていただいて、早速私どもはその施行の準備をし、その施行に入ったわけでございますが、そのようなことで円高に関連する中小企業対策というのは順調に進められているというふうに考えておりますけれども、ただ、法律をつくりました段階よりもさらに一段と円が高くなっているというような状況で、産地の状況等を聞きますと、相当厳しいものがあるという声も聞いております。したがいまして、政府といたしましては四月の初めに内需振興等を含めた総合経済対策を立てる予定で、現在各省で話し合いを行っておりますが、その中で、中小企業対策も一つの柱として追加の施策ができ得るものがあれば検討していきたいということで、現在関係省庁で検討を行っている段階でございます。したがいまして、それまでにまだ目があることでございますので、内容的には大蔵省等と詰めを行っている段階でございますので、具体的にどういうものが対象となるかということは今この段階では差し控えさせていただきたいと思います。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 では、本題に入らせていただきます。  今回の中小企業指導法の一部改正でございますが、これは、中小企業の情報化に係る診断指導事業を一層充実するために都道府県知事が指定する法人にこれを行わせることができるように措置を講ずる、こういう内容でございますが、この指定する法人というのは、現在の地域情報センター、これでよろしいわけでございますか。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 情報化に係ります診断指導事業を行う機関といたしまして都道府県知事が法人を指定するわけでございますけれども、その指定の要件といたしましては、公益法人であるということ、それから情報化に係る診断指導事業、特定指導事業と申しておりますが、それを適正かつ確実に実施することができる法人である、こういう要件でございます。  ただ、私どもとしては、従来から設けられております中小企業地域情報センターが中小企業の経営管理の面でもあるいは情報化につきましても詳しい、そういう点での経験やノーハウを持っているということで、そういう機関が指定されるケースが多いのではないかと考えております。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 その中小企業地域情報センターの機能等について若干お尋ねしたいと思います。  この地域情報センターは、地域の情報の拠点として情報の収集だとか提供だとか、また中央とのオンライン化によりましてさまざまな情報を地域に提供している、このように伺っております。そこで、この地域情報センターの運営の状況だとか現在の体制だとか、こういうものにつきましてどのように評価をされていらっしゃいますか、まず先にお伺いいたしたいと思います。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 中小企業地域情報センターは、昭和五十四年度から順次設置を進めてまいりまして現在全国で三十九カ所設置されておりまして、六十一年度にはさらに二カ所追加設置されまして四十一カ所になる、こういうふうな状況でございます。先ほど制しましたように、地域情報センターは、地域の中小企業に対します情報提供あるいは情報化を促進いたします中核機関としその役割を果たしているわけでございます。従来は地域の中小企業に対します情報提供が主でございますけれども、そういう状況でございます。  事業内容といたしましては、文献、雑誌等の中小企業に役立ちます情報を集めたり、あるいはそれに関連します各種の調査をやったり、それからその地域の各種の情報を蓄積したり、地域固有情報と申しておりますけれどもその地域の固有情報を蓄積したり、そういったことをやっております。その情報を提供いたします場合には、中小企業者から相談がございますけれども、先ほど申しました全国の地域情報センターで五十九年度には四万件ほどの情報相談がございますし、そういった件数は順次ふえているという状況でございます。そのほか、さらにニーズの高い地域におきましては情報に関します講演会とか相談あるいはOA機器の展示等をいたしているところもあるわけでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 今いろいろ内容につきましてお伺いしたわけでございますけれども、この利用状況につきまして約四万件ぐらいの相談件数があるというようなお話でございました。この内容でございますけれども、どういうような業種業態からどういう相談を受けているか、こういう点まで把握されていらっしゃいますか、もししておればひとつお示しいただきたいと思います。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 地域情報センターに対しましては、中小企業者からいろいろな相談あるいは情報提供を求める声が来ているわけでございます。ただいまの四万件の内容につきましてちょっと手元に数字はございませんが、同じように中小企業事業団に情報提供の業務がございまして、そこと地域情報センターをファクシミリや端末機等でオンラインで結んでおります。地域情報センターと同様の機能をしております中小企業事業団の方につきましては、全体として雑誌とか新聞等のコピーサービスが多いようでございますけれども、そのほか中小企業事業団のデータベースの利用もかなりの程度にわたっておりまして、この部分につきましては地域情報センターを介して情報を求めてきている、こういうものがあるようでございます。  そういうオンライン、オフラインによりますデータベースの利用件数は、五十九年度につきましては六千件、それから六十年度は見込みでございますけれども九千件を超えるような情報提供をいたしている、こういうことでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 それはそれで結構でございますけれども、地域情報センターではどのような業種からどのような相談があるのか、やはりそういう傾向、内容、こういうものは掌握をしておくべきではないかな、このように感じたものですからあえてこの点をお伺いしたわけでございます。これは事業団の方で掌握をされているということでございますので、後ほどまたそういう数字についてはぜひともお示しをいただきたい、このようにお願いをしておきます。  次に、この地域情報センターの体制また機能はおくれているのではないか、こういう指摘もあるようでございます。先ほどのお話によりますと現状は三十九カ所ということでございますけれども、現在職員の方々は一センター当たり平均八名、端末機の設置が二十九カ所、汎用コンピューターが四カ所、またセンターを設立してない県が六十一年度で六県ある、こういうような状況と伺っております。こういう内容を伺ってみますと、果たして地域の中小企業の方々のニーズにどこまでこたえているのかな、また今回の法改正によりましてさらにいろいろな面が強化されるわけでございますけれども、こういう調子で大丈夫かなという危惧を持つわけでございます。その点につきましてどのようなお考えか、ひとつお尋ねをしたいと思います。  もう一点は、六十年度現在で三十九か所ということでございますけれども、今度の法改正によりまして指定法人として申請を希望されているセンンターは何カ所ぐらいございますか。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 まず地域情報センターのこれからの整備の状況でございますけれども、先ほど御指摘のとおり、現在地域情報センターが三十九カ所、そのうち端末機が設置されているのは二十五センター、ホストコンピューターが四センター、こういうことでございます。六十一年度につきましては地域情報センターが四十一カ所になるわけでございますが、端末機につきましては三十一センター、ホストコンピューターにつきましては八センター、それぞれそういうふうな数字になる予定で整備を進めてまいりました。今後とも、地域情報センターの数あるいは端末機の設置、それからそこで行います人材の養成等も含めまして、その地域情報センターが地域中小企業者の情報化に十分役立つようにしてまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。  それからもう一点、今回法律改正によりまして都道府県知事が指定いたします場合に、このセンターの何カ所ぐらいが指定されることになるのだろうか、こういう御質問だと思いますが、私どもとしては、現段階で明確に何カ所ぐらいということを申し上げられる段階ではございませんけれども、現在の段階で、地域情報センターでもそういった診断を行う能力を有しているところが大分あるわけでございますし、そういったことから考えますと、ここ一、二年ぐらいの間に、地域情報センターの十幾つ程度のセンターはあるいは指定されることになるのではないかな、こういうふうな感じも持っているわけでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 今回の法改正の目的は、中小企業の情報化が非常におくれている、この知識また人材の不足、資金力不足、こういう面から大企業と比べて非常におくれている、このままで放置しておくと、両者の経営力の格差は一層拡大されるようになってしまう、そういうことから、今回、大きく分けてこの二点の法改正が行われたわけなんですね。  今のお話を伺っておりますと、せっかく法改正が行われて、地域情報センターの機能、体制の強化、これは当然必要になってくると思うのです。そういうことに対して、国は地方自治体任せであって、これをもう少し積極的に取り組むべきじゃないかな、私はこういうような気がするわけでございます。  六十一年度十数カ所の申請ではないか、こういうようなことでございました。今後、大体何年計画くらいで全国の都道府県にこの指定法人が誕生していくのか、そこら辺のところはどのようなお考えでございますか。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 中小企業の情報化を進めます中核機関としての地域情報センター、先ほど申しましたように、五十四年度から整備を進めまして、そういうところで三十九カ所までいっているわけでございます。そのほか端末機とかコンピューターとかいうのがございますが、そういった面も含めまして、なるべく早い段階に全国的にセンターを設置したい、こういうふうに思っております。  ただ、そのうちにどれだけの機関が都道府知事の指定による指定法人になるか、こういうことでございますけれども、都道府県の総合指導所等で行っております現在の診断指導事業の体制、それとの絡みで、都道府県知事の御判断になるわけでございますけれども、私どもとしては、そういった地域情報センターの整備に合わせまして、順次都道府県知事が、そういう専門の機関に情報化にかかわる診断指導を行っていく体制が早い段階でとられればいいのじゃないか、こういうふうに期待しているわけでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 長官にちょっとこの点でお尋ねしたいのですけれども、今のお話はお話でわかるのですけれども、やはり国がもう少し積極的にこの問題には取り組むべきじゃないかと思うのですが、これはいろいろと資格の面で非常に難しい面もあると思いますし、また中小企業大学校、こういうところで一年間コースで約三十名しか卒業生がいない、こういう現状です。そういう現状の中で果たして、この地域情報センターが今度法改正によって指定法人にされる、そういう資格を都道府県の知事から得られるために、このまま国がこういう姿勢であったら、いつまでたってもこれは進まないんじゃないかな、こんな気がしてならないのです。本気になって中小企業の情報化を進めていこうとするならば、もう少し力を入れて取り組むべきじゃないかな、こういうように思います。いかがでしょうか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 地域の中小企業の情報化を進めていく場合に、私どもはこの地域情報センターを中核機関としてこれを強化していこうというふうに考えておりまして、六十一年度の予算でも、その基盤を強化するために五カ所のセンターにつきまして七億五千万円の基金補助金を出すという予算も新たにとっておるわけでございます。そのような形で、財政的にもこの地域情報センターの基盤を徐々に強化していくということを考えておりますと同時に、先生今御指摘になりましたように、人材の養成が極めて重要でございますので、養成も既に中小企業大学校でやっておりますが、それと同時に、中小企業診断士の中で情報化についての特別の能力を持っている人たちを特別に養成していこうということを考えておりまして、中小企業大学校におけるそういう特別の講座で高い能力を持った人を養成して、そういう人たちをセンターに配置していくということで、徐々にではありますが中小企業情報センターの力をつけていくということで、ひいては、それに上って地域の中小企業の方々の情報化を進めていきたいというふうに考えておるわけでございます。  ただ、これは一年のうちに一遍にやるというわけにはいきませんので、毎年相当の数の方々の研修を行うとか、先ほど申し上げましたような基金の補助金をそれぞれのセンターに徐々に出していくというような格好で、全体としての情報化施策の強化を図っていきたいと考えております。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 大臣が参議院の方へ行かれるとおっしゃっておりますので、先にお尋ねをいたします。  情報化基本法の制定の問題でございます。我が国経済社会の情報化は、かつての拠点的な展開から面的な面に展開する第二次情報化革命というべき段階を迎えております。このような情報化は急速なテンポで進展しており、政府の諸施策は後手後手の対策となっております。また最近のコンピューター犯罪等の発生に見られるがごとく、情報化に関する諸問題も多面的かつ複雑化していくことが予想され、情報化の進展と施策とのギャップがますます拡大するおそれがあります。情報化の進展は今後我が国経済の発展、国民生活の向上に資するものであり、的確に対応をしていくことが真の高度情報化社会の構築になると思われます。  そこで、一、情報機械産業の振興、二、情報処理産業の育成、振興、三、中小企業情報化対策、四、技術者教育の充実、五、情報化に関する秘密保護、六、システムの安全性等その方向性を明確にし、それに沿って各施策を講ずることが各省庁間の相互調整の役目を果たし、情報化社会に向けて大きな推進役となるのではないか。したがって、その方向性の役割として情報化基本法の制定について大臣の所見を承りたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 ただいま読み上げました点は、これから情報化社会に向かうために整理をしなければならない重要なポイントを羅列して今おっしゃいました。全く私どもはそのとおりに考えております。したがいまして、各省庁間の連絡を密にして、政府全体として整合性があり、いみいろな政策のそごを来さないように持っていきたいと思っております。  基本法を制定するかどうかの問題につきましては、基本法というのはいろいろあるのですけれども、それなりに効果はあったのかもしらぬが、国会報告等を出して膨大な書類をつくっても、今や非常に存在価値に問題が出ておるようなものも実際はあります。したがいまして、法律の形式よりも中身の問題でありますから、今おっしゃったことは非常に大事なことなので、各省庁との連絡、これをよくやっていけば心配がないのでなかろうか、そう考えております。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 では大臣、もう結構でございます。  では、次に引き続きお尋ねをしたいと思います。  中小企業のOA化を普及するためには、これは何といっても、安価で手軽に使用できる多種類の既成ソフト、これの提供にあると思います。そこで一つお尋ねするわけでございますが、情報化の成功事例を提示すること、こういうことは非常に炎事になってくると思うのですね。そのための情報化モデル事業、こういうものをぜひとも実施する必要があるのではないかと思うのです。現在どのようなことを行っているか、お尋ねをいたします。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 中小企業の情報化を進めます場合に、具体的な成功事例を示して、それでそういうのを参考にしていただくというのは非常に重要なことでございまして、そういうふうな成功事例につきまして、中小企業事業団あるいは地域情報センター等におきましてそういうのを集めて中小企業者の利用に供している、こういうことをいたしておりますし、これからもそういう調査も含めまして充実していきたい、こういうふうに思っているわけでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 文部省はいらっしゃいますか。——ソフトウエア危機の対応という問題につきまして、けさほどからこの委員会におきましても何回も議論されているわけでございます。六十五年には六十万人の技術者が不足になる、このように言われておるわけでございますが、こういう大量の技術者不足を補うためには、やはり教育機関の充実という問題も必要になってくるのじゃないかと思います。  そこで文部省にお尋ねをしたいわけでございますけれども、普通商校また大学教育、こういう中でどのように組み込まれることが可能かどうか、そういう問題につきまして文部省のお考えをひとつお尋ねをしたいと思います。

菊川治文部省初等中等教育局職業教育課長

○菊川説明員 情報処理分野や電気通信分野におきます技術革新の進展等を背景に、社会の高度情報化が進展してきておるわけでございます。  文部省におきましても、それに対応しまして高等学校の教育内容を改善する必要があるという観点から、産業教育振興法に基づきまして、コンピューター等の情報処理に関連します施設設備の整備を進めますとともに、情報処理教育センターにおきます研修等によりまして担当教員の育成を図ってきたところでございます。それによりまして、昭和六十年度、職業高校の中で情報教育を専門に行う学科が百五十五学科できておるところでございまして、それ以外の職業学科におきましても、積極的に情報処理教育を取り入れていこうという機運が出てきておるところでございます。  さらに、昨年の二月に理科教育及び産業教育審議会から答申がございまして、「高等学校における今後の職業教育の在り方について」という答申でございますが、その中におきまして、特に職業高校の情報処理教育の一層の充実、さらに普通科におきます情報処理教育の充実ということを指摘いただいておるところでございまして、今後も、その答申の趣旨に沿って情報処理教育の一層の推進を図っていきたいというふうに考えておるところでございます。  さらに、普通科におきましては、現在でも、情報処理の科目を選択科目として設けることができるという制度になっておりまして、現に五十九年におきまして、百十六の学校で選択科目として設けておるということでございます。  さらに、普通科におきます情報処理の教育の今後の方向につきましては、現在文部省におきまして、情報化社会に対応する初等中等教育の在り方に関する調査研究協力者会議というものを設けておりまして、そこで研究をしているわけでございます。その検討結果等も踏まえながら、一層情報処理教育の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 次に、コンピューター犯罪の問題について警察庁に伺いたいと思います。  日本のコンピューター社会も内外のハッカーに脅かされる、そういう時代になったようでございます。先ごろのKDD関連のハッカー事件、また福岡銀行の一千万円盗難事件と、いろいろな事件が最近出ているようでございます。昭和四十六年以来現在まで五十九件ですか、この種の犯罪もあるようでございますけれども、まず第一点として、コンピューター犯罪の種類はどういうものがあるのか、それから、そういう犯罪に対して適用される罪名、そして予防対策、これらのことについてお尋ねをしたいと思います。

上野浩靖警察庁刑事局刑事企画課長

○上野説明員 お答えをいたします。  ただいま先生の御指摘がございましたコンピューター犯罪の現状でございますけれども、昨年は、警察庁といたしまして十件の発生を把握いたしております。  なお、四十六年から昨年末までの間でございますが、合計で五十八件の発生を把握しておりまして、近年多発する傾向にあるわけでございます。これらの五十八件につきまして形態ごとの発生の状況を見てみますと、不正データの入力によるものが四十三件、データプログラム等の不正入手が九件、コンピューターの不正使用が四件、コンピューターの破壊とプログラムの改ざん消去というものがそれぞれ一件ずつ、こういうような発生の状況になっております。  これらのものにつきましては、私どもだけでなくて検察庁であるとかあるいは郵政監察局等でも検挙されておるわけでございますが、私どもの検挙したものにつきまして申し上げますと、適用罪名といたしましては、業務上横領とか詐欺、窃盗、背任、こういうものが中心になっているところでございます。  なお、この種犯罪の防止の問題でございますけれども、このことにつきましては、一たんコンピューター犯罪が発生いたしますと社会に重大な影響を与えることは言うまでもないわけでございまして、こういうことから警察庁といたしましては、コンピューター犯罪につきましては、事後に被疑者を検挙するのみならず、そのような事態の発生を防ぐ対策を重点的に進めているところでございます。  こういう考えに基づきまして、コンピューター犯罪につきましては、何といいましても、第一に事業者の方でいろいろ対策を講じていただかなければならないということでございまして、先般、「情報システム安全対策指針」というものを、中間報告の形ではございますけれども、公表しているところでございます。  この指針の内容といたしましては、それぞれの企業におきまして、内部統制の強化、異常事態発生時の対策の策定、あるいはセキュリティーに関する教育訓練の実施、あるいは監査体制の充実等の対策を講じていくということ、また、コンピューターの操作に携わる者のモラリティーの向上を図ることというふうなことを内容といたしましたことを提言しているところでございます。  コンピューター犯罪の防止は、情報化社会の進展に伴いましてますます重要な問題になるものと考えられますので、今後とも、こういう観点から積極的に取り組んでいく考えでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 最後にもう一点だけお尋ねをしたいと思います。  親企業と下請企業とのオンライン化、ネットワーク、こういうものを進める場合の問題といたしまして、中小企業の情報が不当に利用されたり、また他の目的に利用されないように必要な措置をとることは当然だろうと思います。また、下請企業にとって無理のない形で進められるように親企業を指導するとともに、取引条件が不利益にならないように十分に監督をし、適切な措置が必要になってくるんじゃないかと思います。こういう問題がこれからオンライン化、ネットワークを進めるに当たりまして次第にふえてくるのではないかと心配されるわけでございますが、こういう点についてどのようにお考えになっておりますか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 昨年の六月に中小企業近代化審議会の中小企業情報化対策分科会で中小企業の情報化に関する報告書をまとめたわけでございますが、その報告書の中でも今御指摘の下請企業との取引の問題が触れられておるわけでございます。親企業と下請企業との間がコンピューターによってつながれることによって、全体として生産工程が合理化される、それから在庫を減らすことができるというようないろいろな意味でのメリットもあるわけでございますが、逆に、今先生御指摘のようなデメリットも出てくるおそれがあるわけでございます。現在のところ、まだ下請企業で端末を置いている企業というのはそれほどたくさんありませんので、そういう予想される悪影響が現実化しておるとは必ずしも言えないわけでございますが、そういうデメリットをできるだけなくした形で情報化のメリットを生かしていくということが必要だと我々は考えております。  親企業と下請企業との間にいろいろ問題がありますが、一つは、例えばそういう情報化機器を導入することが可能な企業と不可能な企業とがある場合に、その不可能な企業が選別化されて下請企業から脱落していくという問題もございますし、取引条件等が悪くなる、あるいは下請企業の経営内容が親企業にわかってしまうというような問題等も出てくるわけでございます。したがいまして、私どもとしては下請代金支払遅延等防止法に基づいて、下請企業者の支払い条件が悪くなるようなことがないように今後とも取り締まりをしていきたいと考えております。  それから、下請企業につきましては下請中小企業振興法というのがございまして、親企業と下請企業とのあるべき姿のガイドラインを示す法律があるわけでございますけれども、そのガイドラインとして定めております振興基準の見直し作業を現在任っておりまして、中小企業近代化審議会下請中小企業部会において検討しているところでございます。そこで親企業と下請企業との間の情報化に伴う好ましい姿というものを振興基準という形で出していって、親企業、下請企業両者を指導していくことにしたいと考えております。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 中小企業の情報化は大企業に比べまして大幅におくれている、このように指摘されているわけでありまして、その原因等につきましてはあえて申し上げるまでもないと思います。先ほどの大臣の答弁の中でも、中小企業がいろいろと新しい機械を持っていてもまるで猫に小判みたいなものだ、これは中小企業じゃなくて御自分の話かもしれませんけれども、そういうようなことをおっしゃっておられたわけでありまして、それは冗談としても、ともかく使いこなすことができない、ほこりをかぶったままになっている、こういう事例がたくさんあるわけでございます。  先日もあるメーカーの販売追跡調査によりますと、自分のところで買ったコンピューターの稼働率は、パソコンが一五%、オフコンが五五%というような結果が出ているわけです。こういう結果を見てもいろいろなことが考えられるわけでございますが、我々は寸それはそれとして、今回の法改正によりまして、地域情報センターというものの機能拡充によりまして、少しでもその格差が縮まることを期待しております。国としてもぜひともその努力をしていただきたい、このことをお願いしておきたいと思います。  それから最後に一つだけ、この法律とは直接関係ございませんけれどもお願いをしておきたいと思います。  それは、実際に中小零細企業の方々がパソコンまたオフコンというものを導入した際に言っていることがございます。それは、このような機器の下取り制度が今日本の場合はまだ全然ない、そういうことで下取り制度がもう少しできるようになると我々も非常にありがたいんだ。確かに機械はどんどん日進月歩で進んでいっております。そういう中で同じ機械を何年間も何年間も置くわけにはいかない、やはり新しい機械が来ればそれは取りかえた方がいろいろな面でずっと有利だ、しかし今のところは下取り制度というものがまだきちっと決まっていない、そういうことを言っている業者もおりました。かつての日本の自動車産業の歴史を振り返ってみますと、昭和四十年代になりまして、かつてはやはりそういうような制度は全然確立されておりませんでしたが、次第に自動車の販売台数がふえるに従って自動車の下取り制度、中古車販売会社、こういうものが一つの企業として存在するようになってきた。それが新車の販売にもつながっていく、こういうようなことにもつながっているのじゃないかと思います。その下取り制度という点について、今後どうしていったらいいのだろうかということの御検討もぜひしていただきたいと思います。  それから、大変小さい問題で恐縮でございますけれども、パソコンまたオフコン等で使う用紙がございます。あの紙の規格というのはアメリカサイズと言われているそうでございまして、通常日本ではB4だとかB5だとかA4版というものが主として使われているわけでございまして、今実際にパソコン等で使われている紙の大きさとは全然その大きさが違う、紙代もばかにならない、そういう苦情が出ているわけでございますけれども、こういう問題につきましても、今後どういうふうにやっていったらいいかというような問題もあろうかと思いますので、ぜひとも御検討をいただきたいと思います。何かございましたら御答弁をいただきたいと思います。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 コンピューターの製造を所管しております立場から、下取り問題につきまして御答弁申し上げたいと思います。  先生お話しのように、下取り制度ができればというような御希望があることも承知はいたしておるわけでございますが、コンピューターにつきましては何しろ日進月歩の状態でございまして、二、三年たちますと陳腐化をしてしまっている。むしろ新しいコンピューターを入れたいという御希望がございまして、電子計算機のレンタルの仕事をやっております日本電子計算機株式会社などにおきましては、レンタルバックと申しまして途中で返される割合が約四割だそうでございます。ところが、こういった返されたものにつきましては、もう陳腐化をしているものでございますから、そのままではなかなか使えない、むしろメーカーに引き取らせて、メーカーもそれをスクラップせざるを得ないという状況のようでございます。  自動車を例にとって下取り市場の育成のお話が出ましたのですけれども、これはコンピューターの性能の安定と申しますか、今よりはもっとスピードが落ちてまいりましたような段階で、二、三年たってもそれが実用にたえるというような状況になりましたらあるいは可能かと思いますが、今のように技術革新の激しい状況のもとにおきましては、直ちに下取り市場をつくると申しましてもこれはなかなか難しい課題かと思いますが、将来の問題も含めまして、我々としては御指摘の点を踏まえて少し検討をしてみたいと考えております。     〔委員長退席、与謝野委員長代理着席〕

等々力達通商産業省工業技術院長

○等々力政府委員 コンピューターの用紙の点についてお答え申し上げます。  現在コンピューターのプリンターに用いられている用紙は国際規格をもとにいたしまして、これに国内の使用実態も考慮いたしまして、現在日本工業規格、普通に申しますJISでもって統一化を図っております。プリンターの用紙のサイズとそれから一般の用紙のサイズというのは日本でも違いますけれども、国外でもやはり違うという状況でございます。それで今後両者の整合性を図っていくという必要性もありますが、これからの使用実態、そういうようなものをよく勘案いたしましてこれから研究したい、そういうふうに思っております。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 以上で終わります。

与謝野馨自由民主党・新自由国民連合

○与謝野委員長代理 青山丘君。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 大臣が参議院の予算委員会の方に行っておられますので、冒頭政務次官に一言だけお考えを聞かせていただきたい。  先ほど来の質疑を聞いておりますと、私の質問とかなりやえている面があると思いますが、これを私からの質問だと受けとめてひとつ簡潔に御答弁をいただきたいと思います。  近年の経済、社会のあらゆる面におきまして情報が果たす役割が非常に重要になってきました。そしてコンピューターを利用したところの情報化ということが急速に進んできておりまして、その点では大企業における情報化というのはかなり進んでおりまして、企業間の情報化、企業内の各部門間の情報化あるいは統合化、そういうものが大分整備されてきておりますし、また企業間の情報ネットワーク化という段階にだんだんと来る、こういう状況であります。これは大企業においては相当整備されてきておりますし、成果も上げてきておりますが、さて大企業に比較して中小企業はどうかといえば、今の質疑にもありましたように、情報化が大変立ちおくれてきておる、こういう状況だと言われております。このあたりをどのように受けとめておられるのか、御見解をひとつ聞かせていただきたいと思います。

田原隆自由民主党・新自由国民連合通商産業政務次官

○田原政府委員 お答えします。  青山委員がおっしゃったように、大企業と中小企業とは非常に情報の面で格差がある。例えば五十九年度版の中小企業白書を見ましても、コンピューターの利用率が大企業が八三%に対して中小企業は三八%、コンピューターのオンライン化を見ましても、大企業が四三%に対して六%というように非常に大きく開いておるのですが、その理由はやはり知識、人材不足、資金力不足等が大きく原因しておると思うわけであります。  これをこのままほうっておきますと、ますます大企業と中小企業の間の格差が大きくなっていくわけでありますが、中小企業自体も情報化に円滑に対応して、自分自身がそのメリットを享受するための積極的な努力が必要であることは言うまでもありませんけれども、産業政策をつかさどる通産省といたしましても、中小企業の情報化を積極的に支援していかなければならないと考えておりますし、また支援していくつもりでありますので、御理解深い青山委員の今後の御支援を賜りたいと思うわけであります。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 そういう点で今回のこの法改正は私は一定の評価をしています。中小企業の企業体質を強めていくためには、この情報化にどのように対応できるのかということが中小企業にとっても非常に重要になってきております。ただ、多くの問題を抱えておりますから若干質問させていただきますけれども、今回都道府県知事に指定される法人としては、各県に現在設置されております地域情報センターが恐らく考えられているのでしょう。地域情報センターの実情はどのようになっておりますか。また各県に設置されております地域情報センターはほとんど全部まず指定されていくのか、指定されていかないケースというのはどのようなケースになっていくのか、その指定基準というものがおありであったら示していただきたい。まずお尋ねいたします。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 御指摘のように、都道府県知事が指定いたします指定法人は、私どもとしては中小企業地域情報センターが従来の機能から見て適当ではないか、こういうふうに考えております。中小企業地域情報センターは、中小企業の情報の利用あるいはコンピューターの導入等につきまして、従来からその指導あるいは情報の提供等を行ってまいってきているわけでございますが、現在の状況といたしましては、地域情報センターが全国で三十九センター、それからホストコンピューターと端末機が、ホストコンピューターの方が四センター、端末機が二十五センターでございまして、これが中小企業事業団とオンラインで結ばれておりまして情報提供等に使われている、こういうことでございます。職員の数が一センター当たり平均いたしますと八名程度でございます。  それから、都道府県知事によって指定法人として指定いたします。その基準につきましての御質問でございますけれども、地域情報センターがある程度知識、経験を有しておりますので適当と思いますけれども、基本的にはセンターを指定法人にするかどうかというのは知事の判断でございます。法律上は公益法人であるということ、それから適正かつ確実に特定指導事業、特定診断事業を行うことができること、こういうふうにされているわけでございまして、具体的に申しますと、そういうふうなことを行える人材があるかどうかということ、それから財政基盤が確立されているかどうか、それから組織、体制等が十分であるかどうか、こういうのが判断の基準になるのではないかと思っております。ただ、特別にこういうことがあれば指定した方がいいというふうな基準をつくるということではなくて、その判断はあくまでも都道府県知事によってなされる、こういうことでございます。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 現行の地域情報センターはおおむね指定されていくであろう。知事の判断ということになればそういうふうに考えられます。これが第一点。  それから現実にはまだ地域情報センターが設置されておらない県、そういうものに対するこれからの指導、助成はどういう形になっていくのか。それからコンピューター端末機、こういうものが設置されておらない地域情報センターについてはどのような指導をされていくのか。そして中小企業の地域間格差といいますか、情報格差のないように、これは相当全国的に思い切って取り組んでいかないと、ついていけない地方団体も出てくるのではないか。既に相当機能を果たしている地域の情報センターというのがありますから、そのあたりの格差是正についてはどのような考え方を持っておられますか。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 地域情報センターが設置されていない県が現在のところあるわけでございまして、私どもといたしましては、できるだけ早くそういった県につきましても、少なくとも一カ所地域情報センターが設置されるように、なるべくそれぞれの都道府県と連絡をとって整備をしていきたい、こういうふうに思っておりますし、御指摘のように端末機あるいはホストコンピューターが整備されていないところにつきましてもなるべく早く順次整備をし、地域中小企業の情報化につきまして基本的な機能を持つことができるようにしたいと思っております。  御指摘の、情報化につきましてのそういう地域間の格差があるということは好ましくないわけでございまして、私どもといたしましては、そういった地域情報センターの設置あるいは端末機等の設置を進めますと同時に、その機能の面でもなるべく地域格差がないように進めてまいりたい、こういうふうに考えておりまして、それをベースに都道府県知事が指定法人を指定される、こういうふうなことを期待しているわけでございます。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 地域情報センターの仕事の中で、診断指導事業を進めていく場合に、指導員の養成、指導員の人材をどうして確保していくのか、こういうことが非常に重要であろうと思います。  今回中小企業大学校におきましても、情報化の診断指導に当たる人材の養成コース、これが東京校に開議されることになったと聞いておりますが、一コース三十名、こういうことですね。少しこれは少な過ぎる。ここから育った人たちが、やがて診断指導事業が推進できるような指導員として、あるいは企業においてそうした指導ができるようにということでは、どう考えても少し数が少な過ぎる。これはどういう意図でこのコースが設置されてきたのか、最初はよくわからないから一コースぐらいにしておこうということなのか、そのあたりの御見解をひとつ示していただきたい。やはり人材が非常に重要になってまいりますから、この養成コースをひとつぜひ設けていただきたいのですが、他の中小企業大学校においてももっとこの養成コースを開議していただく必要があるのではないかと思います。そのあたりいかがでしょうか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 従来から中小企業大学校におきましては、技術研修ということで、コンピューターの講座を一部の学校、具体的には東京と関西で実施してきておったわけでございます。なかなか評判がいいということで、ことしからは直方校と旭川校においても中小企業者相手の講習をやろうということになっておりまして、この講習は、一週間の期間で、二十人または四十人というようなもので、パーソナルコンピューターを中心に基礎的な研修をしていこうというものでございます。こういうものは、今後需要が高まれば講座の数をふやしていくということを考えていきたいと考えております。  それから、中小企業の情報化を進めるためのいわゆる診断指導員の研修でございますが、現在各地域の地域情報センターにおります人たちも、必ずしも人に教えるだけの能力を持った人が十分にいないということでございますので、そういう人たちをぜひ早急に養成をしていく必要があるだろうと考えておりますが、そういう高度の養成をするためには一年くらいかけて勉強していただく必要があるということでございまして、そういう非常に高度の情報コースを東京校に六十一年度から置こうということになっておりまして、その対象が一応三十人ということになっておるわけでございます。  これは実際にやってみまして、非常に需要が高ければ将来はふやしていくことを考えていきたいと思っておりますが、これは中小企業診断士という資格を持てるような非常に高度な研修でございまして、御承知かと思いますが、中小企業診断士というのは社会的地位も最近非常に高くなっておりまして、人数が非常に少ないということもそれに原因しているのかもしれませんが、非常に需要が高いということでございまして、需要が高いそういう診断士の方々というのはやはり相当レベルも高くなくてはいけないということだろうと思いますので、当面はそれでスタートしていきたいと考えております。  それに加えまして、商工会や商工会議所あるいは中央会の指導員の中で情報関係の指導を担当する人たちの養成をしようという講座ももう一つ東京校でやることを考えておりまして、その方の講座の場合には、三カ月間で受講定員は四十人ということで考えております。いずれにしても、こういう講座は六十一年度から始まるものでございますので、今後その充実を図っていくように考えております。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 診断指導事業といいますと、指導員の資質に相当大きく影響を受けできますから、人材を養成していく、この人材の養成が十分に進んでまいりますとその成果というのはまた十分期待できる、そういう表と裏の一面を持っていますから、人材養成のために、そのあたりをひとつぜひ前向きに取り組んでいただきたい。  特に中小企業者にとりましては、情報化を進めていこうとしますと、中小企業の中にその人材をなかなか持たない、資金的にもなかなか困難である、人材も少ない、こういう事情がございますので、中小企業者の中で訓練に当たる人材を持たない、どうしても他からの人材に頼らざるを得ない、こういう問題を解決していくためには、指導員の人材をもっともっと育てていく必要がある。このあたりを考えてまいりますと、これまでは情報機器の関連メーカーの指導にどうしても頼っていた、あるいはディーラーの指導に頼っていたということになってきますから、このあたりをどのように考えておられるか。中小企業大学校の研修にも依存していかざるを得ない、こういう事情だと思います。ただ、中小企業大学校における研修事業というのは、ずっと調べてみますと、年間三百二十名、中小企業者というのは全国に物すごくたくさんいまして、この中小企業者の数に比べますと全く追いつかないのではないかと思います。したがって、企業内の人材養成に関しては、中小企業大学校、情報機器関連メーカー、こういうところにその役割を担っていただかなければなりませんが、一点は、今申し上げた中小企業大学校の研修事業の拡充強化。第二点は、情報機器関連メーカーによる指導のあり方。これもまたいろいろ問題があるわけでございまして、情報機器関連メーカーの立場あるいはディーラーの立場では、中小企業の置かれている実情というのを余りよく理解しないで売ろうとしていく、実情が十分反映をしない、中小企業が何に悩んで苦しんでいるのかということも本当にわかっていて目をつぶっているのではないかというような心配を実は持っています。私はこの辺の話をよくいろいろな人たちから聞いておるんですが、情報機器関連メーカーによる指導のあり方、これについて再検討する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 おっしゃいますように、中小企業大学校における情報関連の研修の人数、必ずしも十分ではないということは言えると思います。したがいまして、今後もできるだけそういう部門での講座の数をふやすように努力したいと考えております。  企業内の研修のことにつきましては、機械情報産業局長の方からお答えしたいと思います。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 情報機器メーカーを所管している立場から、企業内の人材育成について、メーカーに対する指導ぶりをお答え申し上げたいと思います。  現在、情報機器メーカーは、製造いたしました機器を販売いたします場合に、専門のエンジニア等を派遣いたしまして、一応その機器の操作ができるまでの教育訓練と申しますか、指導は無料でやっているようでございますし、またその後もユーザーのお求めによりましては、さらに一段レベルアップをするための研修プログラムの作成なり、講習会なりということもやっているようでございます。  ただ、先生の御指摘は、こういったことはどうも売ってしまえばそれっきりということで、事後のフォローアップ等必ずしも十分でない点があるんではないかという御指摘のようでございます。売ってしまったらそれで終わりということであってはいけないと思いますし、また売らんがために何かその場当たりのことをやっているということがあってもいけないと思いますので、この点につきましては、メーカーを所管いたします私どもの立場から、これからも十分気をつけまして、その点に対し努力をするように指導をいたしていきたいと考えております。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 ぜひフォローをしっかりやっていただかないと、せっかく機械を入れて、さあ思い切って情報化に進もうと意欲を持っていた企業が、やはりとてもついていけない、我が社に人材も十分いない、十分な指導もしてくれない、やむを得ず、やはり昔からの作業手順で事務処理をやった方が結局速いというようなことになって、また機械を売ってしまったというケースを聞いているんですね。これは世の中が大きく情報化の社会に変わろうとしていくときに、その企業にとっては大きな挫折なんです。そういうことのないように、ぜひひとつしっかりと指導していただきたい。  情報機器の関連メーカーに対しても、売るまでの努力はよくしてくれています。私も実は実際の経験者でございますが、その後のフォローは結構冷たいところもありますから、そういうことがないように、ひとつぜひお願いしたいと思います。  それから、地域情報センターというのはどうしても県庁所在地に設置されておりますね。これはやはり県庁所在地から離れている中小企業者にとってみますと、十分な情報が得られない、十分な指導が得られないということで、ついつい疎遠にならざるを得ない。こういうことであっては、せっかくの中小企業の情報化も進展しない。したがって、それぞれ地域の商工会であるとか会議所であるとか、中小企業団体と地域情報センターとのネットワーク化をこれからはしっかりと進めていっていただきたい。また、いっていただかなければ、地域における中小企業者が情報を十分に得られるという状況にはなっておりません。そうした仕組みをきちっとつくり上げていくための指導、助成、この方針をひとつぜひ聞かせていただきたい。     〔与謝野委員長代理退席、委員長着席〕

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 御指摘のように、中小企業地域情報センターが中小企業者にとって利用しやすいようにすることが必要でございまして、各府県に一つあるだけではなかなか利用しにくいという面があるかと足します そういうことで 関係の中小企業団体、特に商工会とか商工会議所といった中小企業関係団体との間でオンラインでネットワークを結びまして、そのネットワークを通じて相互にいろんな情報を利用し合うということは非常に効率的というか効果的でございますので、そういったネットワーク化を早く進めたいと思っております。  具体的には、そういった各地域におきまして、主として都道府県の地域でございますが、そういう地域においてそういう情報ネットワーク化をどういうふうに進めたらいいか、情報ネットワーク化のあり方を検討いたします調査を五十九年度から実施しております。  そういう調査と同時に、地域情報センターにもコンピューターを置きまして、そういうネットワークの運営に利用できるように、それから地域固有のデータベースもつくりまして、それぞれ相互に利用し合うように進めていきたいと考えております。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 ぜひそういうふうに進めていただきたいと思います。それから、中小企業者がソフトを使いたいということで地域情報センターに自分のところが使っている伝票だとか書類を持って相談に行くんです。ところが、その企業特有のソフトを使おうと思うとかなりのお金がかかる、しかも地域情報センターにはまだそれがないというにとになりますと、つい二の足を猫んですごすごと帰ってきた例が最近ありました、それで、そり経営者に聞きますと、大体中小企業者、我々似たような業界においては似たようなソフトを使うので、ぜひひとつそうしたものを大量につくっておいて安く使うという方向で指導してもらえないか、こういう陳情を受けているのですね。それはやはりパッケージソフトということになってくるんでしょう。ただ、パッケージソフトを有効に使おうと思いますと、企業間で幾らか利用の仕方が違う、こうなってくるとパッケージソフトがどうしたら修正できるのか、その修正がローコストでできるものならパッケージソフトを使っていきたい。  ただ、中小企業者にしてみますと、大企業から書類の指定がありますので、そうしたパッケージソフトが使えないというような問題がありまして、個々の企業にとってはなかなか情報化といっても、そうたやすく使えない。問題は、同一業種で似たようなソフトが同じような立場でローコストで使えるんなら、ぜひそういう方向でみんなで使いたい。こうなってきますと、どうしても地域におけるソフトハウスの育成というものがこれから重要になってくると思うのです。  そのあたりを、地域情報センターとソフトハウスとの関係をどういう形で指導育成していくのか、中小企業庁としてはそれの促進のためにどんな取り組みをしようとしておられるのか、その指導についての方針をぜひ聞かしていただきたいと思います。

杉山弘通商産業省機械情報産業局長

○杉山(弘)政府委員 先生御指摘のような汎用ソフトウエアの普及といいますのは、私どももいわゆるソフトウエア危機に対応するための一つの有力な手段ということで促進をしてまいりたいと考えております。  それにつきまして、今御指摘のような各企業ごとに若干の手直しをする際に、近隣にソフトウエアハウスがないとそれもできなくなる、こういう点があるとの御指摘、まことにごもっともでございます。  私どもの調査で見てみますと、現在、ソフトウエアハウスの事業所数が五十九年度で全国で約九百ございますが、そのうちの約五百が東京、大阪に集中いたしておりまして、残り四百弱が全国各地に散在をするということでございまして、そういう意味からしますと、現状、確かに御指摘のはうに極めて不十分でございます。  ただ、これは経年的に見てみますと、東京、大破め事業所数の増加よりはむしろ地方の事業所数の増加の方がこのところ二、三年割合にふえておりまして、例えて申しますと、五十八年度から五十九年度にかけましては、東京、大阪両地域の事業所数の伸びは三一%でございますが、その他の地域の事業所数の伸びは八〇%でございます。地域の情報化が進んでくるということになりますと、そういった需要の増加に応じて事業所の立地も変わってくるのではないかと思います。そして私どもといたしましては、こういう傾向をできるだけ助長をしたいと考えておりますし、各地域の情報化のためには、御案内のニューメディアコミュニティー構想等も実施をいたしておりまして、そういう過程の中でソフトウエアの地域立地という問題についても積極的に取り組んでまいりまして、今先生御要望のような事態にぜひ対応できるようにしたい、かように考えております。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 中小企業者にとっては、ソフトの価格が高くて、我が社あたりでは情報化は十分できないんだという苦い思いをしておられるところがやはり随分あるようです。したがってぜひパッケージソフトの活用、そのためにも地域のソフトハウスをぜひひとつ育成をして強化をしていっていただきたい。こういうことが今回も設備近代化資金で貸し付けの対象になってくるわけですから、政府としてはその方向で努力しているということなのでしょうけれども、実態としてできるだけローコストのものを多くの中小企業が活用できるような方向をひとつぜひ確立していただきたいと思います。  それから、中小企業事業団におきましては、中小企業情報センター、中小企業OAセンターを設置しておりまして、情報関連事業を行っておりますが、その事業内容はどのようなものか。また、中小企業情報センター、中小企業OAセンターの本来あるべき姿というものをどのように理解しておられるか。また、事業団と地域情報センターとの関係について、事業団は地域情報センターの育成指導についてどのような取り組みをされるのか、お示しいただきたいと思います。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 中小企業事業団におきましては、情報関連事業といたしまして、中小企業情報センターというのと、それから中小企業OAシステムセンター、こういうふうな機関を設けております。  今の御質問の、その活動状況等でございますけれども、中小企業情報センター、これは中小企業向けの各種の情報を蓄積いたしまして、これをデータベースとして構築し、先ほど来お話が出ております中小企業地域情報センターとの間にオンラインあるいはオフライン、現在オフラインのところもございますけれども、そういうものを結びまして、そのデータベースを各地域で利用していただいて中小企業者に提供する、こういうふうな中央センターとしての役割を果たしております。また、そのほか、そういうデータをもとにいたしまして、印刷物等によりまして情報提供をしている、こういうことでございます。  一方、中小企業OAシステムセンターにおきましては、中小企業のコンピューターの利用につきましての総合的な相談あるいは指導、それからコンピューターの利用につきましてのモデルプログラムの展示等もいたしておりますけれども、そういったところで中小企業者の利用も直接あるいは先ほど申しました情報提供につきましては地域情報センターを通じましての利用が非常にふえております。  ちょっと一例を申しますと、情報提供事業につきましては、六十年度に九千件を超える情報かごの中小企業情報センターのデータベースから利用されている、こういう状況でございます。そういうものにつきましては、これからもデータベースを拡充し、それからOAシステムセンターにおきましても、中小企業のOA化を指導する体制をこれからもとっていきたい、強化していきたい、こういうふうに思っております。そういうものを通じまして、中小企業の情報化にも大いに役に立つ、こういうふうに考えております。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 それからもう一つ、私からもお尋ねしておきますが、大企業がイニシアチブをとって中小企業との関係、下請企業との企業間の情報ネットワーク化が進んでまいりますと、どうしても中小企業の企業内容というものが、大企業には手にとるようにわかる。中小企業の中にはそれでもいいというふうに考えているのもいるでしょうし、しかし実際はそうではありませんでして、下請企業の企業情報が不当に利用されては大変困る、そういうことを心配しておられる方がほとんどであります。そうなってきますと、親企業をどうして指導していくのか。企業間のネットワーク化によって下請企業が取引条件において不利益を受けてはいけない、こうなってきますと、親企業のモラルが要求されるわけですけれども、親企業をしっかりと指導していかなければいけません。  私はかつて苦い経験をしたことがありますが、親企業は優秀な人材を抱えて企業体質も強い。けれども、下請企業に対しては実に冷酷なまでに非情な態度をとっていくこともあります。これは、下請企業がそれこそ首をくくって自殺をする、あるいは夜逃げをしなければならない、外国にまで逃げていったというような例を私は知っています。  そういう状況を考えますと、これから企業間ネットワークが進んでまいりますと、下請企業の立場というものがよほどしっかりと法的に守られていかないといけない。そして同時に、親企業のモラルをきちっと確立できるような環境もぜひひとつ考えていただきたい。このあたりをどういうふうに理解しておられますか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 コンピューターの機器をオンラインで親企業と下請企業とで結びつけた場合の問題点は、今先生がおっしゃったような問題点もありましょうが、またコンピューターの標準化が進んでおりませんときには、親企業の数がたくさんあると、その親企業の数の分だけ端末機器を下請企業は置かなくてはいけないというような意味で、下請企業にとっては非常に負担になるというような問題もあるわけでございます。それで、こういう各種の問題を取り上げていくには、単に親企業と下請企業との間の関係だけを法体で取り締まってやっていくことでは必ずしも十分ではないのじゃないかという感じがいたします。私が今申し上げましたような多端末機の問題については、むしろコンピューター全体の標準化をどうして進めていくかというようなことで対処していくべきでありましょうし、それから下請企業の持っております情報がオンラインによって自動的に親企業に流れていくというような問題については、場合によってはそれを防ぐソフトウエアの開発をすれば可能になってくるかもしれないという問題もあろうかと思います。  したがいまして、そういう意味での各種の対応策を講ずる必要があろうかと思いますが、ただ下請企業と親企業との間では、強い親企業が下請企業にいろいろな意味でいつもそれを押しつけ、しわ寄せするというような問題がございますので、下請代金支払遅延等防止法に基づく対応策も考えると同時に、また中小企業庁では、下請中小企業振興法という法律がございまして、それに基づいて親企業と下請企業との間のあるべき姿をガイドラインという形で示しているものがあるわけでございます。したがって、このような問題点等が今後出てくる可能性がふえてきておりますので、中小企業庁は、中小企業近代化審議会にあります下請中小企業部会において、その振興基準を改めてみたらどうだろうかということで、現在その検討を行っているところでございます。そのようなことで親企業に対する指導を今後も進めていきたいと考えております。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 ぜひ下請企業の立場が尊重されるような、守られるような仕組みをひとつ今からきちっと考えていっていただきたい、こういうふうにお願いをしておきます。  それから、私の地元にあります産業情報センターでありますが、これまでもいろいろな事業を進めてきました。そして一定の成果を上げてきておりますが、今後の課題として次のように要約しております。産業情報の提供のためには、各種機関、中小企業団体、民間企業等についての情報収集の体制をさらに強化していかなければいけない。産業情報を提供していくためには、多くのデータベースを拡充していかなければいけない、また情報収集の体制を強化していかなければいけない。これがまず第一点。  それから、OAプラザアイチというのがあるのですが、これは県内の中小ソフトハウスとの連携によって、私が先ほど申し上げたようなソフトウエア面の一層の強化が今後の課題だと言っております。これらの課題は、それぞれの県においても地域情報センターの課題というふうに受けとめてもいいのではないかと私は考えますから、これらの課題について中小企業庁はどのような対策を考えていこうとしておられるのか、お示しいただきたい。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 地域情報センターは、中小企業の情報化につきまして中核的な機関となっていくものでございます。先ほどお話しのように、中小企業に利用されるような産業情報を提供しようとするためには、全国的なデータだけではなくて地域的なデータも必要でございます。そういう意味で、情報収集がそれぞれの地域の地域情報センターにおきまして独自に行われることが重要でございまして、この点につきましては、ホストコンピューターの導入に合わせまして、地域固有のデータベース化を順次進めているところでございます。そういう形で各地域とも情報収集が一層充実し、利用しやすい、役に立つ情報が蓄積されることを期待いたしておりますし、そのための助成もいたしているところでございます。  それから、地域のソフトウエアハウスと結びつきまして、連携をとって中小企業の情報化を進めるということの支援措置でございますけれども、何と申しましても中小企業は、情報化を中小企業の経営管理の面でどういうふうに役立てていいかなかなかわからないわけでございまして、そういう意味で、地域情報センターがその仲立ちと申しますか、どういうふうに使えば一番いい、そのためにはどういうソフトが必要だ、こういう形でうまくソフトハウスと結びついて進められればよろしいのじゃないかと思いますので、そういう点につきまして十分連携をとって進められることを期待しているところでございます。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 地域情報センターが体制をきちんと整えて、地域の中小企業者の要請、情報提供にこたえていくためには、やはりホストコンピューター等の導入設置が必要になってきます。これは相当お金もかかってくるわけで、地方団体ではなかなか困難であります。ことしは何カ所設置の予定なのか。愛知における産業情報センターに対する姿勢も一言聞かせてください。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 ホストコンピューターの導入と地域固有のデータベースの構築でございますけれども、六十一年度につきましては四カ所追加する予定にいたしております。各地域の地域情報センターの状況を十分判断して、どこでやっていただくか決めたいと思っておりますけれども、愛知県の地域情報センターにつきましては、従来からそういった面で非常に御努力をいただいていることは十分承知をしているところでございまして、今後とも各地域の中小企業の地域情報センターのコンピューターの導入やデータベース化につきましては、そういう状況を十分考えて対処していきたいと思っております。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 もう一点、最近情報機器関連の販売業者による販売合戦は非常に激しいものがあります。今後地域情報センターの指導員に対しても中小企業者は相談に出かけます。したがって、この指導員のモラルがこれから要請されてきます。非常に重要になってくる。指導員に対して売らんがための情報関連産業からの陳情が相当激しくなってきますと、指導員の対応によっては中小企業者の判断を決めるわけでございますから、指導員のモラルが要請される、こういうことになると思いますが、指導員のあり方がどのようなものでなければならないかということは考えておられると思うのです。適切な指導が行われるような対策を考えておられたらひとつ示していただきたい。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 指定法人におきます情報化に対しての診断指導を行う担当者は、申し上げるまでもございませんが、中小企業者に直接接しまして情報化につきましての診断指導を行うわけでございまして、いわばこういった事業は公益性の非常に高い事業でございます。したがいまして、公平性あるいは中立性が確保されなければいけないわけでございまして、御審議をお願いしております法案におきましては、指定法人の義務といたしまして、当該事業を適正かつ確実に実施しなければならないということを規定しているわけでございまして、診断指導事業を担当いたします者のモラルの確保につきましては、適正かつ確実に実施する上からそういう点で十分担保されていくものと考えております。私どもとしても指導をしていきたいと思っております。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 そのあたり、中小企業者にとっては公平な情報、そして中小企業者にとって最も有利な情報を正しく指導してくださるように診断指導をしていただきたい。これからまだいろいろなケースが出てくると思いますから、ぜひしっかりとフォローして指導していただきたいと思います。  それから、時間がもうありませんから簡単にお尋ねいたしますが、今回中小企業が情報化に対応するために中小企業近代化資金等助成法を改正して、設備近代化資金貸付制度にプログラムを追加されることになります。このことは中小企業の情報化の促進に役立つものと私は率直に評価をしております。  さて、そこで若干中小企業者からの要望であります。幾つかあるのですが、特に設備近代化資金貸付制度におきましては、大蔵あたりから、そろそろ利子を取ってもらいたいという声が出ておると聞いておりまして、中小企業者は大変心配しております。何とか私はこの無利子の制度を守っていただきたい。中小企業庁の決意を聞かせていただきたい。  もう一点、設備近代化資金貸付制度におきましては、申し込みから借り入れまでの期間が普通二カ月程度かかると言われているのです。中小企業から見ますと、この期間はぜひ短縮してほしい、こういう要望が出ております。審査事務の手続をぜひ簡略化できないかという要望でありますが、いかがでしょうか。

照山正夫中小企業庁小規模企業部長

○照山政府委員 設備近代化資金の利子の問題でございますが、設備近代化資金は中小企業者、特に資金力の非常に弱い小規模企業を中心に運用しているものでございまして、そういう企業の設備近代化に大変役割を果たしていると考えております。かつ、その際に無利子であるということが大きな意味を持っておると私どもも考えておりますので、中小企業庁といたしましては、今後ともその方針を堅持したいというふうに考える次第でございます。  もう一つ、審査期間の短縮の問題でございますけれども、確かに現在年度当初に募集をいたしまして、実際に貸付決定を行われるまでに平均的に約二カ月程度要しておるわけでございます。この事務の簡素化あるいは期間の短縮につきましては、従来から私どもも都道府県に対しまして、できるだけこれを短縮するように指導してまいっておるわけでございますので、今後ともその方針で臨みたいと存じますが、年度初めに募集をいたしまして個別企業ごとに審査、診断を行うということで、どうしても現在トータルとしては二カ月程度になってしまう。一つずつの企業はそんなに時間をかけているのではないのでございますけれども、全体として決定までに時間がかかるという状況でございます。今申し上げましたように、今後とも短縮には努力してまいりたいと存じます。

青山丘民社党・国民連合

○青山委員 審査事務の手続をぜひ簡素化していただきたいというのは、今のように円高で苦しんでいるとき、急いで融資をしてほしい。国内の景気を少しでも回復していこう、こういう政策的な判断も必要だと思うのです。あるいは物価が沸騰して少し抑え込まなければならぬというときには、この審査事務はしっかりとやって時間の延長もやむを得ないとか、あるいは内需を拡大して今のように何とか景気にてこ入れをしていかなければならないというときは、もちろんリスクも伴いますけれども、できる限り簡略にして早期に貸付手続を済ませる、こういうことをぜひひとつ対策的にも努力していただきたいと要望させていただいて質問を終わります。ありがとうございました。

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 野間友一君。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 最初に、法案に入る前に一、二点ばかりお聞きをしたいことがございます。  一つは、これは法律に関係があるのですけれども、ハイテク情報機器等のリース制度の創設の問題です。これは一昨年の四月四日当委員会において我が党の小沢和秋議員が、法律上リース事業の制度がありながら実際には実施されていないということを取り上げまして、貸与協会でもリース事業ができるようにしろということを要求して、検討するということになっておったところが、今度はこれが創設されたというふうになったわけですけれども、このリース制度の創設に伴いまして、制度の中身について若干この場で御説明いただきたいと思います。

照山正夫中小企業庁小規模企業部長

○照山政府委員 このリース制度は、ただいま先生御指摘のように、法律上は既にリース方式による貸与も実施し得るということになっておったわけでございます。最近におきます中小企業者のニーズが非常に多様化しておる、それに対し設備の供給の方式といたしましても、リースのやり方ということが設備投資の有力な一つの手段として盛んに行われるようになり、それに対する中小企業者の需要というのも増加しておるという状況に対応いたしまして、予算上の措置を講じまして、六十一年度からハイテク情報機器についてリース制度を設けるということにいたしたわけでございます。  内容といたしましては、これは予算の成立を待ってということになりますが、事業総額、貸与全体で五百二十六億円を予定しております中で、百億円をこのリースに充てたいと考えておるわけでございます。その他、貸付対象でございますとかあるいは貸付限度額でございますとか、現在ハイテク情報機器につきまして割賦販売の事業を貸与事業として行っておりますが、それと同様にいたしたい。  またリース料でございますが、これは現在の割賦販売の貸与損料に、リース制度に伴います税金でありますとかあるいは保険料でありますとか、そういう負担分を上乗せをしたという形で、したがいまして実質的には割賦販売制度とほぼ同等になるようにいたしたい、このように考えております。(野間委員「八・五ですか」と呼ぶ)具体的には予算の成立を待って決めたいと思っておりますので、ただいま申し上げるような熟した数字はまだ持っておりませんが、八%台くらいを想定して作業しておるところでございます。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 対象機器についてもぜひ業者の要望を十分聞いていただきまして、適切なものを貸与して要望にこたえていただきたいと思いますが、いかがですか。

照山正夫中小企業庁小規模企業部長

○照山政府委員 御指摘の点は、十分に念頭に置きまして作業をいたしたいと思っております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 それでは質問を続けますが、ひとつケースを私の方でお示しをして、公正取引委員会の方でお聞きいただいて、まず御答弁をいただきたいことがあります。  地元ですが、和歌山の海南市を中心とするたわしとかブラシ、あるいはマット等のいわゆる和雑貨と我々呼んでおりますが、日用生活品、こういう産地があります。ここでは年間の生産額が約六百二十億円、全国の日用雑貨のシェアの平均で大体七五%を占める。企業の数も、メーカーあるいは卸売業も含めますと約四百、大変大きな産地でありまして、地域経済の中でも大きな貢献をしておる産地であります。  ところが、ここの製品の流通関係を調べてみますと、七七%がスーパーを介して消費者に物が売られておるというのが実態でありますが、大手の量販店、スーパーがPOS、販売店の情報管理ですね、POSの採用によりまして大変な影響が出ておるということであります。  三つばかりありますが、流通の経路をまず申し上げますと、メーカーないしは産地の問屋から、量販店の代理店と申しますか問屋へ行きまして、それで量販店、スーパーに流通が移っていくわけであります。  一つば、このPOSの採用に上りまして返品率が非常にふえた。とにかく、商品が返ってくるのが常態化しておるというのが実態なんです。これは申すまでもなしに売買契約そのものでありまして、その発注のときも契約のときも、返品については一切の取り決めもない。これは売り切り、買い切りですから、当然の話であります。その約束に従いましてきっちり納品をするのに、適正な債務を履行するのに、それがいきなりどさっどさっと返品されてくる。これは、もうずっとここのところ続いておるわけですね。やはりこれは一つの情報化の影の部分でありまして、大変深刻である。私は、こういう勝手気ままな量販店のやり方は許せないと思うのです。業者も大変苦労しているわけでありますけれども、こういうことについては、これはまさに不公正な取引方法に該当すると思いますけれども、いかがでしょう。

利部脩二公正取引委員会取引部長

○利部政府委員 お答えいたします。  御指摘のような問題、取引上、相手方に非常に強い力を持っている大規模な小売業者が、商品の仕入れに当たって零細なメーカーなり零細な納入業者からの取引条件において相手方に不当な不利益を課するごとき行為は、独占禁止法の「不公正な取引方法」に当たるものでございまして、特に百貨店、スーパーについてはそのたぐいの問題が起きやすいところから、「百貨店業における特定の不公正な取引方法」というのを指定して、随分前からそれは不当なものだということを示して、規制しているところでございます。  加えて、御質問にございましたように、情報化が進むことに伴いまして、今までなかったような態様の不利益が中小メーカーないし納入問屋に課されるということは、不公正な取引方法の規制の趣旨に照らして甚だ好ましくないことでございますので、事実に即して適切な規制を考えていくべき機のだと思っております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 さらに、私も直接いろいろ聞いたのですが、商品に今POSの関係でバーコードがついておりますね。これは和歌山の和雑貨について、商品の数は、色別も含めたものですが、約千点から二千点、数が非常に多いわけですね。品種ごとにバーコードがついておりますし、印刷しなければならぬ。聞きますと、バーコードのフィルム代が一枚三千円から三千五百円する。一業者によりましては、月に十万から二十万とか、あるいは三十万フィルム代だけでもかかる、こういうような状態があるわけですね。大手のスーパーの都合でこういう新たな手間と負担、これは全部リスクを業者がかぶっておるわけですが、こういうふうに、中小業者に押しつけられますとこれまた大変なことになりまして、だから大手のPOSの採用によって、もうメリットどころかデメリットばかりだというふうに非常に苦情が多いわけですね。  それからもう一つは、スーパーでよく特売をやりますね。特売の都度値引きした、ディスカウントした値札をつけますよね。ところが、その特売の期間が終わりますと、今度はその値札をはがさなければなりません。それで包装紙もかえなければならぬ。その場合も、特売が済んだらどさっとまた商品が返ってくるわけですよ。その際に、全部値札をはがしたり、あるいは包装を全部やりかえる。この手間賃も、それから包装紙代も全部業者の負担というようなことで、これまた大変困惑しておるわけですね。だから、公取も、まあ通産省でもそうですけれども、POSの光と影、その影の部分については、抽象的にはいろいろ調べられて、また若干のコメントを私も承知しておりますけれども、これまた不公正な取引そのものに該当するというふうに思うわけであります。  この点についての公取の評価と同時に、私は、これはすぐに独禁法違反でしょっぴいて云々でなくて、継続してこれからずっと取引をしなければなりませんから、和歌山県とか、あるいは海南市の市役所とか、海南の荷工会議所とか、業界もそうですし、そういうところからつぶさに実情をお開きいただいて、そしてさらにスーパーなりスーパーに入れております問屋ですね、そういうところからももちろん事情も聞いていただいて結構です。こういう中小企業泣かせのないように指導をぜひやっていただきたい。調査をして、そういうことがないように善処をしていただきたい。評価か点も踏まえて、ひとつお答えいただきたいと思います。

利部脩二公正取引委員会取引部長

○利部政府委員 大規模小売業者と交渉力において劣っている中小の納入業者なりメーカーが、当初の取引条件ではっきりしていないのに、あるいは当初の取引条件に反してその後に新たな負担を課せられるということは、先ほど申し上げましたように不公正な取引方法に当たる行為でございます。ただ、スーパー等の購入の仕方なり条件なりというのは、商品の種類その他によりまして随分違っておる場合がありまして、それに応じた対応をしなければいけないところだと思います。  ただいま御質問のありました和雑貨の方は、取引条件の決め方等も相当特殊な問題もあるいはあろうかとも考えられます。非常に問題の大きい分野だと思いますので、まずできるだけ早く実態を把握してみたい、その上で措置を考えたいと思います。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 そうしますと、今申し上げたようなところ、私は調査するというか、実情を聞いていただく対象を挙げましたけれども、そういうところから早急に事情を聞いていただいて、今言われたとおり不公正な取引に該当する場合にはきっちり行政指導をして、業者の意向に従ってと申しますか、不公正な取引のないようにぜひ指導をお願いしたい。いかがですか。

利部脩二公正取引委員会取引部長

○利部政府委員 早速に実態を調査いたしまして、取引条件にそういう不当な点がありましたら改善させるような措置を講じたいと思います。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 余り特定のスーパーの名前を挙げるのは好きじゃないのですけれども、ダイエーとかヨーカ堂とかジャスコとか、大体押しなべて言うわけですから、頭に置いてぜひお願いしたいと思います。  大臣来られましたので、ちょっと質問を別に変えますが、金利の問題です。  長期プライムレートの引き下げに伴いまして、政府系の金融三機関の貸出金利がきょうから〇・五%ですか、下げられたというふうに聞いておりますけれども、それについての事実の確認と同時に、前の特定中小企業者事業転換対策等臨時措置法、この審議のときにも、私、緊急安定融資の金利について五・五でなくてせめて三%にしてほしいという要求をしたときに、木下さんは、これは公定歩合の引き下げとは直接連動せぬ、長期プライムレートで連動するんだ、こうおっしゃった。ちょうど今度それになりましたので、ぜひ緊急安定対策資金についても五・五でなくて引き下げていただくのは当然だと思いますけれども、大臣いかがですか。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 長期プライムレートはきょうからだというふうに聞いております。この法律ができたときと円レートその他、情勢が違ってきているということも事実でございます。しかし、予算の関係等もございますので、どうするかのことについては情勢の違いというものもありますから、今後検討をしていきたいと思っております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 三機関が〇・五%きょうから下がったわけでしょう。だから木下さん、この前の法案審議のときにも私が要求したら言いわけされましたけれども、それももう理由がなくなったわけですから、ぜひそれを実現していただきたい。これはぜひ大臣、お願いしておきますが、いかがですか。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 御要望としてしっかり頭に入れておきます。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 質問を戻しますけれども、この和雑貨についてですが、和雑貨という種類別というか、そういう類別はないわけですね。それでいろいろな発泡スチロール製品とか金属製品とか繊維製品とか、そういうふうに分かれておるわけですね。輸出に関して輸出検査を受けなければいかぬのが大分あります。その際に、各品目によりまして大阪の淀屋橋とかタオルの場合泉佐野とかあるいは和歌山でも高野山のふもとの高野口、これは織物ですけれども、あちこち行って輸出の検査を受けなければならぬということで大変困っておるわけです。地元では要望として、例えば月に、週にでも結構ですが、日を決めてそこへ出張してもらえば検査するのに非常に好都合だということを言っておるわけですね。これは事前にいろいろ聞きましたら、要望に即して一遍話してみるという答えもいただいておりますけれども、ぜひこういう和雑貨業者の要望に沿って業界の要望も聞いていただいて、こういう要望がかなえられるようにぜひお願いしたいと思いますが、いかがですか。

浜岡平一通商産業省生活産業局長

○浜岡政府委員 御指摘の輸出検査につきましては、日本の製品の品質の向上に伴いまして、できるだけ自主的なチェックにゆだねていくというような方向をとっておりますことは御承知のとおりでございます。  雑貨製品につきましては、昭和三十三年度に九十六品目ございましたものが、五十年度には七十三品目になり、六十年度には三十二品目になっております。また先生御指摘の和雑貨の中には繊維製品の中に分類できるものもあろうかと思うわけでございますけれども、これも昭和三十三年度に五十二品目あったものが六十年度には三十六品目に減っておるわけでございます。そんな状況でございますので、人件費の高騰への、上昇への対応というのは各検査所ともなかなか困難な状況にございまして、新しく出張所をつくるというのは非常に難しい状況でございます。  そこで先生御指摘のとおり、出てまいります知恵は、出張検査ということでございます。現在御指摘の和雑貨の中で検査品目に残っておりますのは繊維製品に分類されるものだけではないかと思っておりますけれども、現在繊維製品の出張検査比率は九〇%以上でございます。もちろん地域地域によっての差があるだろうと思うわけでございますけれども、御指摘の地域につきましては、地域の受検者ともよく御相談をいたしまして、できるだけ便宜を図りまして出張検査比率を上げるということで御要請に対応していきたいと思っております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 ぜひその点お願いをしておきたいと思います。  さて情報化の問題ですが、中小企業情報化ビジョン、これを読んでみましても問題点が幾つか指摘をされております。先ほど具体的に私も挙げたわけでありますけれども、大体大まかに言いますと四つばかり考えられると思うのですが、大企業を中心として進んでおる関係で、その大企業の展開する情報ネットワークシステムに参加するかどうかによって取引先が選別されるというおそれが非常にあるわけです。しかも、中小企業の中には余分なコスト負担、こういうことを覚悟してシステムに参加せざるを得なくなったり、参加を強制されて自主性を侵害されるということも実は出ておりますし、またそういう危険性が非常に強い。これも指摘をされておりますし、それから情報ネットワーク化に伴いまして、かえって中小企業の側での事務処理が煩雑になる、中小企業の負担がふえる。これも先ほどの具体的な例とも関連があると思いますが、こういう点とか、あるいは大会社の場合、大企業には在庫負担が少なくなったけれども、その分だけ中小業者に在庫負担がふえる。これはジャスト・イン・タイムの納入方式等等いろいろありますが、こういう点。  それから、情報化に伴いましてシステムの主宰者であります大企業、まあ親企業と置きかえてもいいと思いますが、これにシステム参加の中小企業の経営とか生産情報のうち企業秘密と言える部分ですが、これが全部握られてしまう、そうして支配が容易になるという危険性、これも同僚議員からも指摘がありましたけれども、ビジョンの中でも明確に指摘をされております。これは、これから情報化を進めていく場合に非常に重要な論点でありまして、しかも今中小企業の経営が非常に悪化しておるという中で、これらに対する政府の対策は強化しなければならぬというのは当然であります。  その点でお聞きしたいのは、私はこういう点についての厳しい監視と中小企業保護のいわば指導方針、指針、ガイドラインというものをつくって、今中小業者が非常に心配し不安な気持ちでおりますけれども、こういうものを一掃して問題のないようにぜひお願いをしたい、するべきだと思いますが、通産省並びに公正取引委員会にお聞きしたいと思います。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 ただいま情報ネットワーク化によって大企業と下請企業との間の関係について四つほど問題があるのではないかという御指摘がございました。確かに私ども中小企業の情報化を進めていく場合に、そういう点の問題があるという点は審議会の報告書等でも指摘されているところでございます。  ただ、私考えますのに、御指摘になったような問題点はいずれもそういうネットワーク化を進める過程においてまだ完全にでき上がったものになっていないという点にもよるのではないかという感じがするわけでございます。本来のネットワーク化であれば御指摘のような問題はうまく処理されていくべき性質のものでありまして、ネットワーク化ないしコンピューターの利用がまだそこまでうまく進んでいない面があろうかと思います。  そういう点から考えますと、例えば下請企業だけがネットワーク化に入ることを強制されるとか選別されるとかいう問題は、コンピューターの標準化を進めることによって将来は解決され得る問題でありましょうし、在庫負担等の問題についても、これは親企業にとっての在庫負担が減るということと同時に、コンピューターをうまく利用すれば下請企業にとってもそういう点の効率化ができるという問題であろうかという感じがするわけでございますし、事務処理の煩雑化についても、ソフトがうまくできておれば下請企業自身もそれをうまくやっていけるというような問題もあろうかと思います。  いずれにしても、そういう問題をたくさん抱えておりますので、そういう点での解決策は、単に、取り締まりということだけではなくて、技術開発等も含めて今後関係者が十分努力していかなくてはならない問題ではないかなという感じがいたします。  ただ、御指摘のように、親企業と下請企業との間のそういうコンピューターを使った取引に伴う問題につきましては、今後の新しい問題として下請代金支払遅延等防止法の運用についても十分考慮していかなくてはならないと思っておりますし、中小企業庁が実施しております下請中小企業振興法という法律に基づきます下請振興基準の中にも今後そういう点を入れて、親企業にとってのガイドラインとしていきたいというふうに考えておる次第でございます。

利部脩二公正取引委員会取引部長

○利部政府委員 公正取引委員会といたしましては、情報化の進展が日本経済全体の効率化につながり、また中小企業自身の利益にもつながるという基本的な認識のもとに、しかしおっしゃるとおり、それに伴って中小企業が不当な不利益を受けるおそれも十分あるのだということを考えて、この問題に対処してまいっておる次第でございます。  まず、情報システムに参加する際に参加を実質的にも強制すること、中小企業がそのシステムに参加する場合基本的に加入も脱退も全く自由でなければいけない、それを妨げるような行為は不公正な取引法になるおそれがあるということ。それから、そのシステムに参加することによって当然負担すべき経費は別といたしまして、当然負担すべきものを超えて経済的その他の負担を課すること、これも不公正な取引法になるおそれがございます。また、そういうシステムにつながった場合に、本来の、中小企業にとっても利益であると合意したもの以上に、例えば大企業の一方的な都合でいろいろな情報を意に反して提供させるようなこと、これも不公正な取引法で問題になるおそれが強いものでございます。  そういうことも注意いたしまして、先日、そういう情報化の進展の一つの具体的な動きといたしまして、下請関係で親事業者が下請事業者に対してオンライン発注をするというシステムをとるということがありましたが、それにつきまして、そういうことを採用するのは結構だけれども、その採用に伴って今申し上げたような不利益を課さないようにということを通達等で明らかにしております。  また、そういうことが下請法に言う親事業者、下請事業者の関係外でありましても、優越的地位に立つ大企業と中小企業との間で同様な不利益が課せられるということがあってはならないと思いますので、そういう場合は独占禁止法で規制されることがあるという考えも明らかにして、防止に努めておるところでございます。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 ですから長官、ビジョンの中でもいろいろ問題点が指摘されているわけですから、新しい情報化時代に対応した、守らなければならない一つの基準と申しますかガイドライン、そういうものを今の時点できちっとつくるべきではないかと思うのです。必要ないでしょうか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 情報化の問題というのは新しい問題でございます。昨年、中小企業の情報化問題を研究するときにも審議会の報告書が出たわけでございますし、下請中小企業振興法に基づいてできております振興基準、これは昭和四十七年か八年にできたものでございまして、それ以降改定してなかったものですから、今回中小企業近代化審議会においてその検討を行うことといたしまして、既にその審議に入っております。したがいまして、その振興基準の中にそういうものを織り込む、あるいはオンラインによる受発注に係るモデル契約約款をつくるというようなことで、最近のこういう新しい問題に対処していきたいというふうに考えております。     〔委員長退席、奥田(幹)委員長代理着席〕

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 十五年ぶりに振興基準の見直し作業を今進めておられるというお話がありましたけれども、その振興基準の中身について、具体的にどういう方向が、何か特に特徴があれば言っていただきたい。  それから、振興基準はあくまで基準でありまして、下請代金支払遅延等防止法、いわゆる下代法のようないわば強制力がないわけでしょう、仮にこの基準ができたとしても。ですから、それに対応したきっちりした基準をつくると同時に、下代法の規制というものも当然必要になってくると思いますけれども、その両者の関係と、そういう方向についてはいかがなものか、長官と公取にお聞きしたいと思います。

広海正光中小企業庁計画部長

○広海政府委員 下請中小企業振興法に基づきます振興基準の見直し作業を今やっておるところでございますが、これがスタートいたしましたのは二月十七日でございまして、スタートしてまだ間もなく、せっかく今検討中でございますので、どのような内容になるかという点につきましてはこの場でお答えできかねるわけでございます。しかし、いずれにしましても、この振興基準の見直し作業は、今問題になっております情報化も含め、幅広く技術革新、国際化、あるいは親企業の事業合理化の進展等、諸情勢の変化を踏まえまして行っているということでございます。  次に、下請代金支払遅延等防止法との関係でございますが、情報化に伴います下請中小企業に対する影響につきましては、先ほど木下長官から申し上げたような基本的な考え方で情報化の部分について振興基準の見直しもいたしますし、また、下請代金支払遅延等防止法の厳正な運用もそういう基本的な考えに基づいてやっていきたいと考えている次第でございます。

利部脩二公正取引委員会取引部長

○利部政府委員 親事業者と下請企業との間のオンライン発注等に伴って下請企業が不利益を受けることを防止するようにということから、公正取引委員会では下請法の運用についての指導基準というものを明らかにいたしまして、そのシステムに参加しない下請事業者に対して、それを理由に取引の実施において不利な扱いをしてはいけない等、具体的な明示をしております。この趣旨に合わない行為があった者につきましては、公正取引委員会では下請法に基づいて法的な措置をとることができますので、そういう点で厳正な措置ができると思います。  中小企業庁でお考えになっている振興基準との関係で申しますと、公正取引委員会で決めました基準というのは、これに合わないと法的措置がとられる可能性があるという相当厳しいものになっておりますけれども、そうなりますと、必然的に決めることがやや狭くなる嫌いもございますので、振興基準でもっと広く別の問題も含めて全体として適切なガイドラインのようなものが定められるということは非常に結構なことではないか、両々相まって、御質問の趣旨に合ったような円滑な運用がされるのではないかというふうに考えております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 よくわかりかねるのですけれども、情報化に対応して振興基準の見直しを行っているというお話がありました。だから、下請法の法そのものについても今の新しい時代の中で当然見直しをしなければならぬのではないか。振興基準というのは単に一つのガイドライン、まさに基準ですね。これに基づいて指導助言するけれども、法律上の拘束力はないわけです。それで私が公取にお聞きしたいのは、振興基準の見直しと同時に、下請法の見直しも私は当然新しい時点において必要になってくるんじゃないかと思わざるを得ないのです。いかがですか、その点について。

利部脩二公正取引委員会取引部長

○利部政府委員 現在の下請法の規定が、現在の下請取引をめぐる実態に十分対応し得るものであるかどうかという点につきましては、いろいろ御議論もあることでございますし、その点は知っておりますが、現在のところ公正取引委員会といたしましては、まず現行の下請法を新しい事態に即応した運用ができるように最大限の努力をすることが先であろうというふうに考えておりまして、当面のところ法律改正の作業ということは、目下は考えてございません。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 情報化に関連しての今までの役所の調査等見てみますと、このPOSについては五十八年度に調査をされていますね。それから同じく五十八年度に、情報化の進展が競争秩序に与える影響に関する調査、これも同じ年にやっておられますが、これも言ってみれば大変簡単なものでありますし、しかも年度が五十八年ということで、もう相当前のものですね。  だから、今の時点でずっと進んでおりますから、今基準の見直しも話がありましたから、さらに新たな時点で調査をしてそれに対応する必要があるんじゃないか。つまり新たな時点で新たな調査がぜひ必要ではないかというふうに思うのですが、いかがですか。

広海正光中小企業庁計画部長

○広海政府委員 ただいま進めております振興基準の見直しにつきましては、下請関係という観点からやっているわけでございまして、小売、特にPOSや何か使っております小売だとか卸だとかそういう関係につきましては、下請関係にあれば別でございますけれども、そうでなければ一応対象外ということで……。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 いや、私言うておるのは、今まで情報化に関連した調査を見ますと、五十八年にPOSのやつと、それから先ほど言った情報化の進展が競争秩序に与える影響に関する調査、これがありますけれども、これ以外には情報化に伴う新しい調査がないんじゃないかということで、新たな時点で、今私が論議しております下請の問題も含めて、そしてよりよい基準をつくり、また下代法の関係でもよりよいものをつくる必要があるんじゃないか、そういう点からの質問なんです。

広海正光中小企業庁計画部長

○広海政府委員 下請関係につきましては、先ほど御指摘いただきました報告書でいろいろな分析をしておりますが、その際に、私どもとしましては非常に突っ込んだ調査をしたつもりでいるわけでございますが、卸、小売関係はまた別でございますけれども、下請関係につきましてはあの報告書を審議する段階で実態の調査を極力やったというふうに考えております。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 もう時間が参りましたのでやむを得ませんけれども、最後に大臣、いろいろ情報化の進展に伴っていろんな問題が、光の部分と影の部分がやはりあるわけですね。最初に申し上げたように影の部分が相当出ておりますので、そういうものを全部含めましていい基準をつくらなきゃなりませんし、つくる以上それを守らさなきゃならぬということで、やはりそういう困っている中小企業者の要望に十分こたえた形の、いいものをつくっていただきたい、これは要望ですが、最後にお答えいただいて終わりたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 確かにいいことは、何でも作用があれば反作用があるように、メリット、デメリットというのはかなりいつでもつきまとってくる、これは事実です。したがって、いいところだけを伸ばしてまずいところは極力予防するということが必要ですから、それは十分に気をつけてよく勉強をしてやらしたいと思います。

野間友一日本共産党・革新共同

○野間委員 終わります。

奥田幹生自由民主党・新自由国民連合

○奥田(幹)委員長代理 和田貞夫君。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 時間も余りありませんので、かいつまんで質問いたしたいと思いますが、今回のこの二つの法案は、急激に進みつつある情報化に見合って、中小企業の皆さんに対して情報化を支援するための措置というように受けとめるわけであります。  それにいたしましても、皆さんの方から御説明がありました数字によりますと、コンピューターの利用率が、大企業が八三%に対して中小企業が三八%というような状態であって、これには大企業と異なって中小企業が知識も十分でない、あるいは人材も不足しておる、資金力も不足しておるということで、この手当てを加えるということでこの法案が出てまいったわけであります。  しかしながら、これが具体に進んでいく中で、今日のこの円高不況の中で、中小企業の皆さんがそれまで持ちこたえることができるかということがまず緊要な問題じゃなかろうかと思うのです。幾ら将来を見越して、確かにこの法案の改正の意義というものが私はわかるわけでございますけれども、それまでもたないような状況ではどうにもこうにもならないわけであります。先ほど来から各委員の皆さんがそれぞれの立場でお話があったわけでございますけれども、とにもかくにもこの円高によって中小企業の皆さんが、輸出に関係する企業あるいはそうでない企業にいたしましても大変なことである。異口同音に、できるならば為替レートを二百二十円で安定さしてほしい、せめて二百円以上で安定してもらうことをまず何としてもひとつ努力をしてほしいというのが、今中小企業の皆さんの一番の望みであろうかと思うのです。  かてて加えて、外の方で締め出されますと、どうしても企業が生きるためには内の方に向いてこなくてはならない。そのためにはどうしてもシェア争いの中で不当なダンピングが行われていく、あるいは元請が下請に対しまして、親企業が子企業に対しまして値たたきをやるということで大変なことであります。きょうの本会議でも御要望申し上げたわけでございますけれども、このことが何としても今早急に考えてもらわなくてはならない問題であろうと私は思います。  中小企業庁を抱える大臣の方から、これらの緊急な対応策について、具体な内容がきょうお聞かせできることにはならないと思いますけれども、ひとつこの場を通しまして中小企業の皆さんに安心ができるような御発言を求めたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 私も本当に頭が痛いのです、実際のところ。二百円というのは、私は言うべくして、これだけの大きな世界の流れがありますと、数千億ドルの金が動くわけですから非常に難しいかもしらぬ。しかし、せめて百八十五円から九十円ぐらいなものにならないものかと、いろいろな人とも相談をしてみたのですが、これは本当に自由にならない。しかしながら、百八十円を割らせるということではもうやっていけないということですから、何とかいろいろ金利その他、これからまた検討する余地も、私は知恵を出せば多少は何かあるんじゃないかというようにも思いますので、なかなかこういう席で言うわけにもいきませんけれども、私も実は人一倍そのための苦労はしているのです。あなたの気持ちよくわかります。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 私は改めて質問をさしていただく場をつくりたいと思いますが、私の方の地元の地場産業の一つに自転車があるわけです。検討してもらうために、この機会に意見を交えて若干のお尋ねをしてみたいと思うのであります。  さきにできました臨時措置法に伴うところの緊急安定策の対象に自転車が入っておらないわけなんです。自転車というのは、これはもう歴史的に古い商品でございまして、私は今の日本の経済をつくり上げいく過程において、戦後、今とは逆に外貨を稼いでこい、その外貨を稼ぐ先端を走りましたのが自転車とミシンじゃなかろうか。当時は非常に花形の産業であったわけです。いわば今日の日本の経済の発展の基礎をつくったのも、自転車の業界の皆さんの役割というものは大きなものであったのではなかろうかと私は思っておるわけであります。にもかかわらず、今自転車産業というのは御多分に漏れず大変なことでございます。業界は業界としてアメリカにも直接代表が渡って値段の交渉等やっておるわけでございますけれども、なかなかうまくいかないわけであります。なぜ自転車がこの臨時措置法の対象に入れられなかったのか、ひとつお尋ねしたいと思います。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 昨年秋の円高が進み始めまして以降、中小企業庁として調査いたしました対象の産地として自転車の産地が含まれておりました。それから、先日、次長や各部長を各産地に派遣しまして、現地の実情をつぶさに調査し、生の声を伺って帰ってきたわけでございます。そのときにも内伝車の方々ともお会いしておるわけでございますが、それによりますと、大変に皆さん厳しい状況におられるということはもう十分わかっておるわけでございます。  ただ、特定中小企業者事業転換対策等臨時措置法を施行しますときに、業種指定をいたします要件として、輸出が具体的に減っているというような、客機的な一つの基準をつくりましてその要件を決めたわけでございますが、その要件で見ますと、自転車の場合には、昨年の十月から十二月の生産額は前年同期を超えておりますし、輸出額も前年同期を超えているというような具体的な数字があったために対象の業種とできなかったわけでございます。  ただ、実際にお困りになっておる方々はたくさんおられますので、私どもといたしましては、この法律の九条の一項の三号で、個別に県知事が認定することができるという規定がございますので、その個別認定の規定を適用し、それを活用する方向で業界の方々とお話をしているというようなことでございます。したがいまして、具体的に輸出が大幅に減って資金繰り等に困っておられる中小企業者の方々は、とりあえずはそういう形で対応させていただきたい。それで、業種追加指定の問題等が将来起こりましたときには十分検討させていただきたいというふうに考えております。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 この自転車業界は、御存じのとおり、例えば関西では関西自転車工業協同組合ということで西日本を網羅しているわけですね。名古屋を中心に中部、東京を中心に関東にも。だから、この産地が一つの行政区内の中に閉じ込められておるということでもないわけなんです。それぞれ部品を分担しておりますからね。だから、今長官の方からお話があったように、知事が指定するということになりますと、同じ部品をつくっておっても、ある県の方では知事が指定したけれども、ある県の方は知事が指定しないというようなことにもなりかねないわけなんです。そういう点で私は、きょう結論を出してもらわなくてもいいですが、この業種の追加指定というものを早急にやってもらうようにお願いしたいのです。  なぜその当時、業種指定にならなかったのかという理由は今お聞かせ願ったわけでございますが、確かに五十九年度より六十年度が一〇%輸出量がふえておるということは事実であります。しかし、五十九年度はアメリカの方で自転車のアメリカ自体の生産調整をやりましたので、日本の業界もそれに合わしてやはり生産調整をやっているわけです。そういう中で五十九年度は総生産額の五二・三%輸出のシェアがあったわけなんです。確かに金額、量として伸びておるとはいうものの、その面からいいますと六十年度は総生産量の四二%しか輸出のシェアがないんですよ。だから、国内における生産量あるいは生産額からいえば、五二・三%から四二%に輸出のシェアが減っているということになるわけなんです。だから、その点を十分勘案をしていただきまして、知事が指定するということになりますと、申し上げましたような結果が起こってくる可能性もございますので、早急に自転車の業種の指定追加にぜひひとつ努力してほしい、こういうふうに私は思うのですが、どうですか。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 生産地が幾つかの県にまたがるために県によって扱いが違うというようなことが起こっては、先生おっしゃるようなことで決して好ましいことではございませんので、十分横の連携をとりながら、そのようなことがないようにとりあえずはいたしたいと思います。  ただ、追加の業種指定につきましては、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、今後いつの時点で追加業種指定をするかまだ検討しておりませんが、追加業種指定のものがほかの分野についても起こってくるというようなことがありましてやるときには、自転車の産業についても十分検討の中に加えさせていただきたいと思っております。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 それはゆったりと構えていただいたら困るわけでございまして、本当に大変なんです。今実態調査の結果も把握しておられるわけでございますので、これは早急にやってもらわないと、今自転車の一例を挙げましたけれども、せっかく情報化に対応した中小企業の支援措置を考えておられても、それまでもちませんよ。やはりもつように、もたせるようにしてもらうためには、これは法律を改正しなくても、政令なんですから、政令は皆さん方の方で検討してもらったらいいのですから、早急な指定業種の追加を、この機会をおかりいたしまして重ねて強く要望しておきたいと思うわけであります。  さて、この法案の内容であるわけでございますが、中小企業指導法の改正に基づく、都道府県知事が指定する法人に診断指導事業をさせることができるという内容、もう一つは中小企業近代化資金等助成法の改正によって、先ほどよりいろいろと御議論してもらっておったプログラムの追加ということでございますが、私はこのことについてまず中小企業の情報化への関心と不安というのが、皆さん方の方からいただきました資料によりまして数字が明らかになっているように、中小企業の皆さんはこの情報化への関心がないことはないのだけれども、非常に不安を感じておられる、不安感が非常に強いという数字が出ておるわけですね。おのずから知識が豊富でないためであろうと思うわけでございますが、そのために、これに伴って情報化の実例というものをひとつ束ねて事例集というようなものをつくって、中小企業の皆さんに配付するというようなやり方はいかがなものでしょう。     〔奥田(幹)委員長代理退席、委員長着席〕

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 中小企業の情報化がなかなか進まないという状況は、御指摘のように中小企業の方々の知識あるいは人材の不足、一方では資金力の不足というものもありますけれども、知識、人材の不足という面が大きいわけでございます。それに対しまして具体的にどのように情報化を進めたらいいか、情報化によって経営管理の合理化をどう進めたらいいかということについて指導できる体制を強化しようというのが今回の法案の趣旨でございますけれども、御指摘のように、中小企業の情報化を進めます一つのやり方としては、成功している事例あるいは場合によっては失敗している事例も含めまして、そういう事例を集めて中小企業の方々の御参考にしていただくということが非常にいいことだと思っておりますので、いろいろな機会をとらえましてそういうものを、例えば中小企業事業団あるいは中小企業地域情報センター、そういったところで集められたものを、それぞれ利用していただけるようにしたらよろしいのじゃないかというふうに考えております。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 ぜひともひとつ、まずそこから不安を一掃して、積極的に、立ちおくれないように情報化に取り組む、そういう知識を持たしてもらいたいものだと思うわけであります。  そこでこの機会に、中小企業庁が考えておられる中小企業の情報化への進展というものについて、一体どうあるべきだというようにお考えになっておるのか、さらにはすべての中小企業者が電子計算機を導入しネットワーク化することが必要と考えておられるのか、その点ひとつお答え願いたいと思います。

木下博生中小企業庁長官

○木下(博)政府委員 中小企業がコンピューターを利用している度合いは大企業に比べて低いということはたびたび御説明申し上げているところでございますが、今後企業経営をさらに効率化していくためには、コンピューターを利用するということはもうやらねばならないことであるというふうに私どもは考えておるわけでございます。もし中小企業分野におきまして大企業に比べてコンピューターの利用が遅くなるということになれば、今でさえ格差があるものがますます開いていくおそれがあるということでございますので、そういう意味で、私どもは中小企業の情報化を進めていかなくてはいけないのではないかというふうに考えております。  特に、コンピューターの利用状況で分野としておくれておりますのは、流通サービスの関係でございます。流通サービスの関係では、POS化等によって最近中小小売店においてもコンピューターが随分使われるようになっておりますが、またそれは相当おくれているということでございますので、こういう分野での利用がどうしても必要ではないかというふうに考えております。その際、先ほど来の御質問等でも先と影という問題が出ておりましたけれども、確かに影の部分の問題はございますが、ただそれ以上に、コンピューターの利用というのは、うまくやれば光の部面によってそのメリットを受けるという度合いは大きくなるだろうと私どもは考えておりますので、光の部面を伸ばしながら、影の部面はいろいろな形でそれを抑えていくということで進めていきたいというふうに考えております。それから、コンピューターを中小企業が使います場合に、どんな中小企業でも必ず使うべきものかどうか、あるいは使うコンピューターを必ずネットワークでつながなくてはいけないものかどうかという点についての御質問でございますが、これは私は必ずしもそうではないというふうに考えております。もちろんコンピューターを使うこと自身が非常に重要でございますが、特にネットワーク化という問題につきましては、必要な分野であればそれはネットワーク化が必要になってくるわけでございますが、このネットワーク化を進める場合でも、決してがちがちのネットワーク化をするのではなくて、どのコンピューターとも必要なときにつなぎ得るというような形でやっていくべきものだと考えております。  それから、コンピューターは高性能化し小型化しておりますので、一つの小さなコンピューターで、昔であれば大きなコンピューターがやっていたと同じことがやれるようになってきておるわけでございますから、その小さなコンピューターを一つの企業が自分の企業の中だけでうまく使っていくということも十分可能かと思います。最近使われておりますワードプロセッサーというのは、もう何万円という値段で買えるようになってきておるわけでございますが、あれもコンピューターの一種でございまして、ああいうものが個々の企業あるいは個々の従業員によって自由に使われるという体制が、ある意味では望ましい体制ではないかというふうにも考えるわけでございます。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 情報化に係る診断指導事業というのは、これは本来的に言うならば、通産局なり都道府県が、その充実した体制の中で直接的にやっていくということが私は好ましいと思うのです。地方の情報センターというのはばらつきがありますので、これを充実していくということも補完事業として私は必要であると思いますが、本来的に言うならば、通産局なりあるいは都道府県が指導員として直接指導していくという姿が私は好ましいと思うのです。しかし、それを補完していくことには私は異議はないわけでありますが、一体指導に伴う担当者というのは大体どれくらいの程度の構想を描いておられますか。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 現在、診断指導事業につきましては都道府県が直接実施をいたしておりまして、現在都道府県におります診断指導に携わっている職員の数が千二百数十名ほど全国でおります。今回都道府県知事が指定いたします指定法人に中小企業の情報化に係る診断指導事業を行うこともできるようにしよう、こういうふうなことでございますけれども、中小企業地域情報センターにおきましては、これまでも中小企業に対します情報の提供、その情報をただ単に提供するだけではなくて、それを経営面でどう生かしていくかということを含めまして情報の提供をしてまいったわけでございます。それから、地域情報センターにもコンピューターあるいは端末機を置いて、そのコンピューターを使っておりますので、そういうコンピューターの操作あるいは端末機の操作、そういったような情報機器の扱いにおいても能力を有しておるわけでございまして、そういう能力によりまして診断指導ができる力がある。ただ、それは都道府県知事が指定をするかどうかという御判断をするところでございますので、その上で指定をされますと、そういう能力を持った人材が確保されていく、こういうふうに考えております。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 この法律で、都道府県が千二百名の指導担当員によって今行っておるけれども、都道府県知事が指定した公益法人を、補完するために、今まで地方の中小企業情報センターというのが資料の収集、資料の創出、資料の加工、資料の提供、そういうことをやっておったけれども、その公益法人にも中小企業の指導担当員を配置をしてこれを補完していこう、そのための措置としてこの法律案が出ているわけでしょう。そうすると、法案の提出者としての皆さん方の方は、各県に一つずつ知事が指定する公益法人を持ってもらって、そこに担当指導員を配置してこれを補完をしてもらうということが好ましいという期待感を持っておられると思うのですよ。そうすると、今千二百名の都道府県の直接担当しておる指導員以外に、地方の中小企業情報センターにトータル的に大体どの程度の担当指導員が配置されるということが好ましいというふうに思っておられるのかということをお尋ねしているのです。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 中小企業地域情報センターは、現在全国都道府県の中で三十九の都道府県に設けられております。その地域情報センターの平均の職員数が現在八名でございますが、そのセンターによりましてやや人数の多いところと少ないところ、こういうふうに分かれております。多いところにつきましては、情報処理の関係の専門家も十分大勢いるというふうなことでございます。そういう機関につきまして、何人いなければできないかということは一概には申し上げられませんけれども、先ほど申しましたような中小企業の経営管理に詳しい能力を持っている人と、それからコンピューターの扱い等の情報化について詳しい能力を持っている人、そういう能力を持っている人が配置されることが望ましい、こういうふうに考えております。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 それは人数を明らかにされないわけでありますけれども、現在確かに三十九の地域情報センターにはその能力を持った、技術の備わった担当指導員が配置をされているところもあるかもわからない。しかし、それはごく少数であろうと思うのです。大半の地域情報センターというのは、今もお話がございましたように、情報の収集、情報の創出、情報の加工、情報の提供、このことをやっているにすぎないんですね。したがって、担当指導員を配置しなければ、せっかく法律ができましても都道府県のやっておることに対するところの補完事業が伴ってこないわけですから、最低限、ゼロのところは一名、一名しかおらぬところは二名必要になってくるであろうと思うのです。そうすると、やはり人件費の問題がある。問題は人件費の問題なんです。要は、せっかくこの法律ができて、都道府県知事が指定をして、そしてその公益法人をして中小企業の診断指導もやらせるんだと言っても、内容が伴わぬとどうにもならぬわけですね。ところが、この予算におきましては十三億九千万ですかね。これが今三十九の地域情報センターを各都道府県に全部一つずつ配置したということになりましたら、都道府県の数だけ要るわけですから、だからそれを割ってみましたら三千万ほどですね。一カ所三千万で従来の事業に対するところの補助ということであればわかりますけれども、そのような担当指導員を配置するというようなことになりましたら、このお粗末な十三億九千万ではどうにもこうにもならないんじゃないですか。せっかく形ができて、つくらそうとしても、内容に伴うところの財政援助というものがない限りは、内容が伴ってこないのじゃないですか。法律ができましても、それが実際の機能を果たすというような地域情報センターにならないのじゃないですか。それはどうですか。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 情報化に係る診断指導事業等についての人件費の問題についての御質問でございますけれども、診断指導事業の実施に当たりまして都道府県に必要な人件費とか事業費の補助を従来からいたしておりまして、最近では五十八年度からこの補助を交付金方式でいたしておりましたのですけれども、臨時行政調査会の基本答申等を踏まえまして、六十一年度からはこの仕組を少し変えることを予定しております。担当者の人件費相当分につきましては都道府県の一般財源措置に移行いたしまして、事業費相当分につきまして補助金を交付する、こういうような予定にいたしております。ですから、十三億八千四百万円というのはこれの事業費相当分の補助金でございまして、人件費につきましては一般財源の方で措置をされる、こういうことでございます。したがいまして、新たに人件費分について補助制度で別途交付するということは、今申しましたような措置になりましたものですから、とることはできないわけでございます。  ただ、私どもといたしましては地域情報センターのいろいろな面の強化を図っておりますが、その一環といたしまして、財政基盤の整備を図りますために情報化基盤整備促進費補助というものを六十一年度に創設いたしました。これによりまして、財政基盤の整備をし、専門的な人材が確保できるようにしてまいる、こういうことでございます。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 交付税で財源を地方に渡して、その中からわざわざ都道府県が情報センターに支出をせぬでも、都道府県が独自で従来もやってきているのですからね。今現在やっている人件費に使っておるかもわからぬ。だから、構想としてはいい構想を出してもらって、せっかくそのような措置をしようとしてもらっておるのだけれども、中身がないわけです。交付税でということじゃなくて、やはり入れ物をつくれば中身を充実する、そういう人件費を中心とした、担当指導員を配置できるような財政的な措置というものを講じないとこれは動きませんよ。従来どおりのことであれば、別にそんなことを知事にしてもらわなくてもいいわけです。せっかく知事に指定してもらって、そして動かそうと思えば、動くように手当てを講じるのが当然じゃないですか、どうですか。

遠山仁人中小企業庁指導部長

○遠山政府委員 人件費につきましてはそういうことで一般財源化したわけでございますが、事業費につきましては、こういうふうな体制をとるということも関連しまして、情報化関連の診断指導事業につきまして拡充をいたしております。  具体的に申しますと、情報化診断、事業指導、つまり中小企業が情報化に対応する場合に、これら中小企業に対しまして診断をし、それから事業的にも指導する、こういう診断のための事業、それから特定情報化指導と申しまして、中小企業が高度でかつ複雑なシステムを用いてやるような場合の指導、それから設備近代化にプログラムを追加しまして設備の近代化を図ります場合の設備近代化診断、そういった事業の面で拡充をしておりまして、私どもとしては、そういう点で今回の措置にあわせまして事業の面の拡充を十分考えて進めてまいっているところでございます。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 時間がありませんので、それは何ぼ言われても、入れ物をつくって中身がなければ動きません。  それで、時間がありませんのでお尋ねしますが、設備近代化資金の貸付事業とそれから設備の貸与制度については、大体どちらの方が中小企業にとっては喜んでもらえるとお考えですか。

照山正夫中小企業庁小規模企業部長

○照山政府委員 ただいま御指摘の、設備近代化資金の貸し付けとそれから貸与事業の中での設備貸与と、どちらが中小企業に喜ばれるかという問題でございますが、これは御承知のようにそれぞれメリットがございます。  設備近代化資金の方は、貸し付けの方は二分の一を自己調達する必要はございますけれども、残りの二分の一の資金につきましては無利子で借りられるということがございますし、他方貸与の方は、自己資金の調達は一切要らない、そのかわり貸与の損料を、あるいは当初保証料を払うということがあるというようなことでございまして、それぞれ一長一短があるわけでございます。問題は、それぞれの個別の中小企業者が、みずからの経営の実情、内容によっていずれが有利と判断するかということで、個々に選択をしておられるというのが実態でございます。  したがいまして、どちらが好まれるかという御質問には実は御答弁にならないわけでございますが、私どもとしては、いずれも利用度が高いと判断しておりますので、今後とも両方とも充実を図っていくということで臨んでまいりたいと思っております。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 時間が参りましたのでやめますが、それにいたしましても補助金が三十四億六千万円、私から言わすならば、まだ貸付限度額をこの際見直すべきである、こういうふうに思っているわけです。しかも予算の範囲内でというふうなことで、希望者が多くてパンクしたら一体どうするのですか。予算を追加するのですか。  私はやはり中身の方が大事でございまして、地域情報センターにいたしましても、指導員が配置できるような財政措置を講ずるべきである、あるいは貸付制度についても、予算の範囲でということでこれ以上はやりませんよというのではなくて、中小企業の情報化に向けて支援活動をやるということであれば、一番大事な財政的な問題をもう少し重視をして、中身の充実した支援策をとってもらわなければいかぬと思うのです。  きょうは、そういうことで時間が来ましたのでやめますけれども、ぜひともそのようなことで、なお充実した中小企業者に対する支援対策であってほしいというように思うわけでございますが、今後の問題について最後に大臣の方からひとつお聞かせをいただきまして終わりたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○渡辺国務大臣 お話を聞いている限りですと、何か人件費が出ないようでございますが、そこで雇われる人の人件費は県の方のお金で払ってください、その県のお金は基準財政需要額で国が全額を見てあげますということになっておるのです。だから、その分は、運営のためには県費が出るんだ、その県費の方の不足分がもしあれば基準財政需要額として国が見てあげます、こういうことになっている。実際はもっと多いというのですね。だけれども、富裕団体なんかは、国からもらわないところは全部持ち出しということに、もちろんなるでしょう。  まあ、いずれにいたしましても、四十県全部が一遍にやるということでもなさそうでございますので、これでやれると専門家が言っておりますからやれるのでしょう、私も詳しいことはわかりませんが、初めてのことですからよくわからない点も多いし、一遍やらしてみて、また不足があれば来年は一層充実をする、そういうことで御了解を願いたいと存じます。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 終わります。

野田毅自由民主党・新自由国民連合

○野田委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。  次回は、来る四月二日水曜日午前十一時五十分理事会、正午委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後八時四十九分散会      ————◇—————

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