交通安全対策特別委員会 第5号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1986/04/03
会議録
○正木委員長 これより会議を開きます。 交通安全対策に関する件について調査を進めます。 この際、交通安全基本計画について、政府から説明を聴取いたします。江崎総務庁長官。
○江崎国務大臣 第四次交通安全基本計画につきまして御説明をいたします。 この第四次基本計画は、陸上、海上及び航空交通の安全に関する施策の大綱を示したものであり、交通安全対策基本法第二十二条の規定に基づき、去る三月二十八日中央交通安全対策会議において決定されました。 昭和四十六年度以降、第一次、第二次及び第三次の基本計画を作成し、交通安全対策を強力に推進した結果、道路交通事故死者数は昭和五十四年までは着実に減少してまいりました。しかしながら、昭和五十五年から増勢に転じ、特に最近四年間は連続して九千人を超えるなど、厳しい状況にあります。とりわけ青少年層を中心とする二輪車事故の急激な増加及び高齢化社会の進展に伴う高齢者事故の増加等の特徴的傾向が見られます。 また、鉄軌道、海上及び航空交通につきましては、事故件数はおおむね減少傾向にございますが、一たび事故が発生した場合には多数の人命が失われるおそれがあります。 このように、交通安全の確保は依然として国民生活において重要な課題でありますので、引き続き昭和六十一年度から昭和六十五年度までの五年間につきまして第四次の基本計画を作成し、交通安全対策を総合的かつ強力に推進することとしたものであります。 第四次の基本計画におきましては、人命尊重の理念のもとに、道路交通に関しましては、安全、円滑かつ快適な交通社会を実現することを目標に各般の交通安全対策を総合的かつ強力に実施し、交通事故死者数の着実な減少に努め、昭和六十五年までに死者数を年間八千人以下とすることを目指すものであります。 また、鉄軌道、海上及び航空交通につきましては、多数の人命を危うくする重大事故の絶滅に重点を置いて、各般の交通安全対策を総合的に推進することといたしております。 この基本計画に基づき、国の関係行政機関及び地方公共団体においては、交通の状況や地域の実情に即して交通の安全に関する施策を具体的に定め、これを強力に実施することとしていますので、今後とも委員皆様の御理解と御協力をお願いいたします。 なお、基本計画の概要につきましては、交通安全対策室長から説明をいたさせます。
○正木委員長 引き続き補足説明を聴取いたします。矢部総務庁長官官房交通安全対策室長。
○矢部政府委員 第四次の交通安全基本計画の概要について御説明を申し上げます。 この計画では、陸上、海上及び航空交通の各分野ごとに、交通機関、これを運転あるいは運航する人間及び交通環境の三つの要素につきまして、相互の関連を考慮しながら有効適切な方策を定め、これを強力かつ総合的に推進することとしております。陸上、海上及び航空交通それぞれの分野の重点施策はおおむね以下申し上げるとおりでありますが、その具体的な実施は、政府部内においてそれぞれの所掌により分担して行うものであります。 まず、陸上交通の分野につきましては、道路、鉄軌道及び踏切道における交通安全対策を取り上げております。 道路交通につきましては、各般の安全対策を講じて、近年増加の見られる交通事故の発生を抑止するとともに、死者数の着実な減少に努め、ただいま大臣からもございましたとおり、昭和六十五年までに死者数を年間八千人以下とする目標を立てておりますが、この目標につきましては、今回の基本計画の作成に当たりまして、その参考とするために、総務庁が学識経験者等より成る調査研究委員会にお願いをいたしまして、交通事故発生状況の長期予測に関する調査研究を実施いたしましたところ、自動車交通量の増大等により、交通事故発生の諸要因がおおむね過去と同様の推移をたどるとした場合には、昭和六十五年には死者数が約一万六百人に達することが見込まれるとの結果を得ましたため、基本計画では、今後の対策の方向として、シートベルトの着用義務化等の新規施策を含む各般の施策を一層強力に推進することにより、事故を減少傾向に転じさせるとともに、死者数の着実な減少に努め、昭和六十五年までに年間八千人以下に抑えるということで努力をしてまいりたいというものでございます。 この目標を達成するために、歩行者、自転車利用者、幼児、高齢者、身体障害者等が安心して通行でき、かつ、安全で円滑な自動車交通を確保するための道路交通環境の確立、交通道徳に基づいた自発的な交通安全意識の高揚、運転者、特に青少年層、高齢者層の安全運転の確保、交通事故の被害を最小限に抑えるための被害者救済対策の推進等を図ることとしており、具体的には以下申し上げるような安全対策を講ずることとしております。 第一に、道路交通環境の確立でありますが、第四次交通安全施設等整備事業五カ年計画の推進等により、歩道、自転車道の整備、住宅地域において歩行者の安全を確保するためのいわゆるロードピア事業の実施、生活ゾーン、スクールゾーンの設置等々により、幼児、高齢者、身体障害者を初めとする歩行者、自転車利用者等の交通安全に一層配慮することとしております。 さらに、交通管制センターの拡充、信号機の高性能化、交差点の改良、わかりやすい案内標識の充実、登坂車線の設置、道路交通情報の充実等により、交通の整序化、円滑化を図り、運転者のいら立ちの軽減に努め、交通の安全を確保することとしております。 第二に、交通道徳に基づいた交通安全意識の高揚でございますが、まず、幼児、児童生徒、成人、高齢者等の年齢段階に応じ、交通安全教育の推進を図ることといたしております。さらに、生涯にわたる交通安全教育の観点から、家庭、学校、地域、職場等の領域別に、特に高齢者等に対する交通安全教育の目標、内容、指導方法について検討を進めることといたしております。さらに、官民協力による全国交通安全運動の推進、シートベルト、乗車用ヘルメットの着用推進を図るとともに、住民の主体的参加による活力ある交通安全活動の推進等、広報活動の一層の充実を図ることといたしております。 第三に、安全運転の確保等の問題でございます。青少年層を中心に急激に増加している二輪車事故を防止するため、原動機付自転車の二段階右折等交通規制、二輪車安全運転講習等安全マインドにも重点を置いた交通安全教育の充実、交差点改良等施設整備、交通指導取り締まり等、各般の施策を総合的に推進することといたしております。さらに、高齢運転者につきましては、希望者に運転適性診断を実施するなど、安全運転のための指導を推進することとしております。 第四に、車両の安全性の確保であります。道路運送車両の保安基準の改善、自動車の検査、整備の充実等を通じた車両の安全性の確保を図ることといたしております。 第五に、道路交通秩序の維持でありますが、危険性、迷惑性の高い悪質違反の重点的指導取り締まりを行うこととしております。 第六に、被害者救済対策の推進であります。まず、救急患者を迅速、円滑に救急医療機関に収容するため、救急医療体制の整備を図るとともに、救急関係機関の協力関係の確保に努めることといたしております。さらに、救助体制の整備、救急隊員の再教育訓練の推進、損害賠償の適正化等を図ることといたしております。 第七に、交通安全に関する科学技術の振興等を図ることといたしております。 以上が道路交通の安全に関する重点施策でございます。 また、鉄軌道交通の安全対策につきましては、列車運転の高速化等に対処し、施設、車両の整備、乗務員等の運転関係従事者の教育訓練、厳正な服務の徹底等の諸対策を推進し、運転事故の防止に努めることとし、また、踏切道における交通安全対策につきましては、踏切道の立体交差化、踏切保安設備の整備等、第四次踏切事故防止総合対策に基づく諸施策を推進することといたしております。 次に、海上交通の安全対策につきましては、海洋の開発、利用の進展と海上を取り巻く情勢の国際化、多様化に対応して、第七次港湾整備五カ年計画の推進等により、航路、港湾等の交通安全施設の整備、船舶の高度化に伴う船員の知識、技術水準の向上等船員資質の向上、船舶の安全基準の整備、検査体制の充実等船舶の安全性の確保、漁船、プレジャーボート等の安全対策の充実、捜索救難活動を迅速的確に行うための広域哨戒体制の整備等、各般の対策を行うことといたしております。 また、近年目覚ましい進展を示している科学技術を、海上交通の安全のための設備、システムに取り入れるための施策を推進することといたしております。さらに、海上交通の安全確保の諸問題につきましては、国際的な動向に積極的に対応し、国際条約の国内の実施体制の整備を図ることといたしております。 航空交通の安全対策につきましては、航空交通量の増加、航空機の大型化等の進展、航空交通の多様化等に対処いたしまして、第五次空港整備五カ年計画の推進等により、航空保安施設、空港等の交通安全施設の整備、乗務員の技量、健康管理の充実等航空機の安全な運航の確保、航空機の整備に対する審査、指導体制の充実等航空機の安全性の確保、緊急時における救助、救急体制の整備等、各般の施策を総合的に推進することといたしております。 以上が第四次の基本計画の概要でございますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。
○正木委員長 以上で説明は終わりました。 ————◇—————
○正木委員長 次に、連合審査会開会申し入れに関する件についてお諮りいたします。 ただいま地方行政委員会において審査中の内閣提出、道路交通法の一部を改正する法律案について、地方行政委員会に対し連合審査会開会の申し入れをいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○正木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、連合審査会の開会日時等につきましては、地方行政委員長と協議の上決定いたしますので、御了承願いたいと存じます。 ————◇—————
○正木委員長 次に、小委員会設置の件についてお諮りいたします。 自転車の安全利用の促進及び自転車駐車場の整備に関する諸問題を調査するため小委員十三名より成る自転車駐車場整備等に関する小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○正木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○正木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 小委員及び小委員長は、追って指名の上、公報をもってお知らせいたします。 なお、小委員及び小委員長の辞任の許可並びにその補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたい一と存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○正木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、小委員会におきまして参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合の諸手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○正木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午前九時五十四分散会