交通安全対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 219 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1986/02/25
会議録
○正木委員長 これより会議を開きます。 交通安全対策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井上泉君。
○井上(泉)委員 大臣四人に質問で、私に与えられた時間は四十分でありますので、一人の大臣に十分ということになるわけで、そうなりますと、それぞれ御意見のある大臣の方ですから、その御意見を長く述べられると私の質問が十分できないので、その点はひとつよろしくお願いしたいと思います。 そこで、まず第一番に総務庁長官にお伺いするわけでありますが、総務庁長官は中曽根内閣の副総理、こういうことで、久方ぶりに大物の総務庁長官ということで、私どもは、その点からも交通安全対策の仕事がかなり前進をするのではないか、かように思うわけでありますが、あなたの所信表明の中にも、免許保有者が年々増加してお一る、そして交通事故による死者数は、昨年は九千二百六十一人云々ということが載っておるわけですが、総務庁がさきに策定した第三次交通安全基本計画の死者八千人目標は全く達成されていない。残念ながら、四年連続九千人以上になっておる。国民生活に重大な不安をもたらしておるのも、交通事故による損失も年間約二兆円にも達しておる、こういうふうに言われておるわけでありますが、これはあなた自身が認めておることですが、こういうことが基本計画どおりにいかなかった最大の原因は何にあるかということを承りたい。
○江崎国務大臣 これは私、非常に重要な問題だと考えております。特に高齢者の事故が増加しておる、こういう特徴的な傾向に加えて、歩行者それから自転車利用者の事故、この占める割合が依然として高いこと、自動車乗車中の事故が依然として多数を占めておること、保有台数がふえたということ、これなども大きな原因の一つに考えられます。 立ったついでに、大変恐縮ですが、私も十三、四年前に、ここにおられる国家公安委員長をやりまして、そのときのピークが昭和四十五年に一万六千七百六十五人、私が公安委員長になったときは一万四千五百七十四人、大変な数で、これは白昼の殺人事件じゃないか、この殺人事件は、死んだ人はもとより、その家族の悲哀、その後の生活、こういったことを考えれば、道は近きにあり、これを半減しようじゃないかというので、本当に真剣に取り組んだことを今御質問で思い出します。それからようやく三年目から九千人台になり、その後八千人台になってしばらく推移しておりましたものが、五十七年にまた九千七十二人、そして昨年は九千二百六十一人というわけで、八千人台といういわゆるピーク時の半減ということが達成されないことは、いかにも残念でございます。 したがいまして、今後とも具体的な施策としては、歩行者、自転車利用者、幼児、高齢者、身体障害者等が安心して通行できる、それから円滑な自動車交通を確保するための道路交通環境の確立、それから交通道徳に基づいた交通安全意識の高揚、特に運転者、青少年層、高齢者層の安全運転の確保、なお交通事故の被害を最小限に抑えるための被害者救済対策をこれまた活発に推進していく、こういったことなどに万全の配慮をいたしまして、私もこの問題には真剣に取り組んだ過去の経緯もありますので、御熱意をよく外しまして万全を期したいと思います。
○井上(泉)委員 決意としては非常に立派な決意でありますが、やはり九千人を超えておる、おれの在任中は、総務庁長官として、少なくとも六十一年度はこれを八千人台に落とすぞ、こう言うだけの一つの決意というものがなければ、具体的な数字の決意というものを示して、何もそれができなかったからといってどうだというわけではないのですけれども、やはり目標というものが、九千人を超えて四年も連続しておるのですから、そういう点でこれをどの程度に、当面とにかく六十一年度はこうするんだ、それから第四次交通安全基本計画の作成を今進めておるということでありますが、その主な内容、あるいはその中で死傷者数をどの程度に抑えるという考えのもとにこの交通安全基本計画というものを策定しておるのか。交通安全対策には随分多額の国費が使われておるわけでありまするから、私はそういう点からも、交通事故による被害者というものが減少の一途をたどる、自動車の増加に比例をしていくのじゃなしに、自動車の増加にむしろ反比例して交通事故者が減っていく、こういうことを総務庁としても考えてこの交通安全基本計画をつくってもらいたいと思うわけですが、この安全基本計画の主な内容というものはどういうようなものであるのか、さらには、死傷者数を当面はどの程度にまで持っていくべきであるかというようなお考えを抱いておるのか、その点をもう一度。
○江崎国務大臣 総務庁が五十九年度に民間団体に委託をしまして実施した「交通事故発生状況の長期予測」、これによりますと、自動車交通量の増大によって交通事故の発生がおおむね過去と同様の推移をたどるとした場合は、昭和六十五年の全国総死者数は一万五百七十九人に達すると、まことにおぞましい数字が出るわけであります。したがって、第四次基本計画の目標値については目下検討中でありますが、仰せのように、これはやはり八千人という目標を立てております以上は、何とかこの台にとどめたい。八千人といっても実際大きいのですから、本当にその家族の悲哀、その後の生活などを思いますと、少々の金を費やしても決して惜しくはない大切な問題だと私は思っております。 ただ、今この段階で、それじゃどれだけにする決意かとおっしゃられれば、その程度の私の感じ方を申し上げる段階でございまして、統計的な数字、これこれでございますということはまだ申し上げられるような段階にはなっておりませんが、シートベルトの着用の義務化、これも私、実は国家公安委員長のときに運転者は高速道路ではシートベルトを着用しろということを言いまして、そのときの警察庁次長の浅沼君という、今阪神高速道路公団の理事長に、あなたはそういう指令を出した以上は、高速道路に上がったら必ずシートベルトをつけなければなりませんぞと言われて、いまだに十数年来その習慣を身につけておりますが、これはリーダーシップを発揮して、お互いがその気になれば機能するとも思いますし、特に高齢者、幼児、その地先ほど申し上げたから繰り返しませんが、そういった人たちへの運転の配慮、身体障害者への配慮といったものを考えながら、交通事故防止がより一層図られるように厳しい、むしろ自分たちも一生懸命やらなければ努力目標は達成できないといったような抑止目標を設定しまして、そしてこれに向かって皆様の御協力を得て邁進をいたしたいと考えます。
○井上(泉)委員 総務長官にはまたいろいろと質問する事項が出てくると思いますが、それは後日の委員会といたしまして、きょうは長官に対しては以上のことでおさめておきたいと思います。 次に、国家公安委員長に質問を申し上げたいと思います。 国家公安委員長は、この表明の中にもいろいろと交通安全対策についての熱意を披瀝されておるわけでありますが、これはいつの場合でも、あなたの前任者、そのまた前の前任者、国家公安委員長の交通安全対策特別委員会における所信表明をずっとお読みになったら、これは大同小異であります。大同小異でありますけれども、要はそれをやる、やらぬのことによって、担当大臣の熱意によって言われておることが効を奏するわけでありますので、そういう点で若い大臣に私は期待をするわけであります。 私は、交通警察の運営というか、一例をとりましたならば、赤坂の議員宿舎のところは全部高級マンションがあり、我々の宿舎もあって、あそこは駐車禁止の区域である。駐車禁止の区域であるけれども、私どもバスに乗って帰るときにはもう何回も行ったり戻ったりしなければならぬ。すぐその下には赤坂の交番がある。これは何回か当局に注意を喚起したわけでありますけれども、依然としてそれに対する駐車違反の取り締まりが不徹底です。田舎だったら、田舎の警察官はそんな駐車違反のところはぴしぴし紙を張ってやります。そういう点で、取り締まりという面においても非常に寛大じゃないか、両方のマンションは皆金持ちが住んでおるというようなことで寛大でないかと思うわけです。よくバスの中で皆言うのです。ここの駐車違反も取り締まれないのにどうしてグリコの犯人が押さえられるのだ、こういう話まで私どもバスの中でするわけですが、こうした駐車禁止区域における駐車問題等にはどう対処するつもりなのか。 聞くところによると、今度は、ある時期には時間帯で使用料を取って公然と駐車さすということも計画しておるやにも聞くわけですが、それはそれとして、駐車というものは非常に交通障害をもたらすものなので、その点について大臣がどの程度の関心を払っておるのか、大臣の御意見を承りたい。
○小沢国務大臣 いわゆる道路上の駐車が交通渋滞に非常に影響を及ぼしていることは先生御指摘のとおりであります。ただこの問題は、道路整備の問題あるいは国民の日常の生活等に深い関連を持っているわけでありまして、そういう意味合いから総合的に勘案しなければならないと思っておりますが、もちろん警察といたしましては、別に金持ちだから取り締まらない、貧乏人だから取り締まるということはあろうはずがございませんし、御指摘のその地域についてなかなか徹底していないという、あるいはそういった問題がほかの地域でもあるかとも思いますけれども、警察といたしましては、そういう違法な駐車の問題、それによって交通渋滞やらいろいろな障害の原因になっている、その点につきましては強く認識いたしまして、この取り締まりを徹底してまいりたいと考えております。
○井上(泉)委員 私は、赤坂の宿舎に行く道は一例として申し上げたわけでありますので、そういう点からも、これは大臣もあちこち行かれると思うわけです。ひとつそういう場所がどういう状態であるのかということを、既に巡視もされたと思いますけれども、なおその辺についての視察、研究をして、どうやって駐車違反をなくするのか、そういうことも促進をしてもらいたいと思うわけです。 それから、交通事故の問題に関連をして、交通事故を偽装して、殺人とか傷害保険金の詐欺事犯が依然として後を絶たないわけですが、こうしたことに対して警察庁としては一体どういうふうにして施策を進め、こうした不正事案の根絶を図るかということも、やはりあなたの所信表明と同じ見解で、私どもそういうことは悪い、してはならぬということはわかっても、それをどうやって根絶するかということはやはり行政の権力を持った警察庁がやらねばならないわけですから、そういう点についての警察庁としての考え方を承っておきたいと思います。
○小沢国務大臣 ただいまの、交通特殊事件の問題であろうと思いますが、これは道路交通のルールと直接関連するものではないと思いますけれども、こういうことが頻繁に起きているということは、いわゆる国民の遵法精神を退化させるもとにもなる問題であると思います。したがいまして、この種の問題につきましては、特に自動車交通手段が大量になってきておりますので、この点につきましては十分徹底した捜査、取り締まりを行わなければならない、そのように考えております。
○井上(泉)委員 違法駐車については道路交通法の改正案を提出される、こういうことを聞いておるわけでありますが、こうした法案を出すということも違法駐車を排除するための一つの効果をあるいは奏するかもしれないわけでありますけれども、しかしそういうことをやるということで、違法駐車はいかぬけれども、ここの区域は駐車場として認める、それについては幾らかの金を取る、こういうふうにして道路を駐車場的な扱いにする面も大分考えられておるように聞くわけです。こういう道路を駐車場にすることによってどれだけの車の駐車が可能だと考えておるのか。そしてまた、そのことについては道路整備等の関連もあるわけですから、建設省との間におけるこういう法案を出し、審議をし、決定するまでには、そういう問題についてもただ警察庁がこことここの間は駐車してもよろしいということで、警察庁だけの見解でやるといろいろと問題が山やせぬかと思うのですが、その辺についてどう対応されておるのか、承りたいと思います。
○八島政府委員 お答えいたします。 現在、路上駐車スペースの拡大等も含めまして、駐車問題を是正するための道交法の改正を検討いたしております。 私どもといたしましては、今日違法駐車がいろいろな問題を起こしておりますので、できるだけそういうものをなくする方向で検討いたしているわけでありますが、一方、必要やむを得ない駐車需要を現在の踏外駐車場なりそういう駐車施設で賄い切れるかどうかという問題がございまして、現在、例えば東京都におきます……(井上(泉)委員「時間がありませんから」と呼ぶ)そういう問題がございますので、ある程度路上駐車を考えていきたい。御指摘のように、その場合には十分建設省その他道路管理者等と御相談しながらそういう場所を決めていく必要があるというふうに考えております。
○井上(泉)委員 きょうは、大臣の所信表明に対する質問でありますし、時間も少ないのでできるだけ大臣の答弁をお願いをして、事務当局が発言を求め、大臣を手助けするようなことをしたら、かえって大臣の権威を傷つけることになる、そのようなことは余りしないようにお願いしたいと思います。 そういう法案を出すのですから、こうやれば駐車場の少ない今の都市交通から違法駐車を締め出すことができ、そして金も得られる、交通の流れもよくなる、そういう意図でこの法案を出されておるということは、あなたから説明を受けなくてもわかるわけで、そういう点からも私は現在の違法駐車に対する徹底的な対応がなかったら大変だと思うのです。大臣が一々そんな違法駐車に張り紙を張るわけにはまいらぬし、そういうことをするのが事務当局のあなたたちですが、警察の方は自分が悪いとはなかなか言わない習癖があるわけです。これは交通問題に限らずですよ、すべて警察がやることは、どうも悪かったね、誤っちゃったね、というように言う者が余りない、そういう警察としての習癖がありはせぬか、私はこう思うわけです。 その点はひとつ大臣、しかと事務当局に督励をして、おれがこうして言うたことを、交通安全の対策を推進することにこたえるように事務当局の体制を強化せよという注意を喚起するように私は要望しておきたいと思います。いいでしょうか。
○小沢国務大臣 警察であれ、どこの省であれ、だれであれ、人間のやることですから間違いもあればいろいろあると思います。それをできるだけ間違いのないように、そして本来の任務を全うできるようにするのがその職にある者の務めでございますので、先生の御趣旨を十分に念頭に置きまして、事務当局にも注意をいたしておきたいと思います。
○井上(泉)委員 警察庁、公安委員長はもういいです。 そこで、また運輸大臣、私は運輸大臣が一番の眼目ですけれども、三塚運輸大臣というと、交通安全のことより鉄道をやめさすことが先行しておるような印象を受けるわけであります。それともう一つ、少女雑誌にどうも思わしくない、いわばポルノ関係の記事がたくさん載っておるということで随分話題を提供された大臣であります。これに対して非常に評価する側と、大臣がそんな少女雑誌を読む機会があるのか、大臣にだれかが注意したものか、あんなことはPTAのいわばお上品な奥さん方に任せておいたらいいのに、大臣は忙しいのにそこまで精力を注いで大変だな、こういうような話も聞くわけであります。 私は、これはあなたの人生体験の上で考えるべきことじゃないか、こういうように思うわけです。少なくとも日本の運輸行政の担当の最高の責任者ですから、それが店頭へ行って少女雑誌をめぐって見るとか、あるいは少女雑誌を一緒に買うてこられるとか、大臣はそんなに暇じゃろうか、こういうことになるわけでありますから、その辺はひとつ、本務じゃないと思うのです。そんなことはPTAに任せておいてください。 そこで大臣に、自動車検査体制における職員の不正事件あるいは自賠責保険の不正受給、あるいは海上交通においての救難船舶が二千六百、あるいは行方不明がたくさんある、あるいは航空にいたしましてもああいう悲惨な事故が起きる、こういうのを考えますと、運輸省の所管の、自動車も運輸省ですし飛行機もそうです。それから船もそうですから、あなたが国鉄に取り組んでおるのと同じくらいの意欲を持ってやるだけの価値がありはせぬか。片方は人命を救うことになるので、そういう点についての大臣の決意表明にいたしましても、今国家公安委員長のときにも言ったと同じように、昔のあれと対比すればそう違わぬ。三塚運輸大臣として評判の高いあなたが、運輸大臣としては、交通安全対策についてはこういうふうにするぞというような決意が文面の中からお伺いすることができないのは非常に残念なので、ここで改めて、こうした広範な交通機関を管理される機関の長として決意を承りたいと思います。
○三塚国務大臣 御激励をちょうだいいたしましてありがとうございます。少女雑誌その他は他の機関にお譲りをいたしまして、専ら運輸大臣の職務に専念をしてまいり、御指摘のようなことがありませんように進まなければなりません。 もとより、運輸行政の最大の基本は安全の確保であります。特に昨年八月の航空機事故は悲惨のきわみであります。でありますから、絶対安全という、科学的にはそれはあり得ないんだと専門家は言うのでありますが、あり得ないことに挑戦をしてまいりますのがやはりこれからの行政としての基本であろう。ですから、絶対安全に挑戦をしていくという意味で、そのための機器あるいは整備、それから従事する方々のモラルといいますか使命感、また運航管理に関する経営陣、労使一体となった取り組み方、こういうものに万全を期していかなければならぬだろうと思います。 このことは海上、陸上も、当然交通政策というものは人命を預かっておるわけでございますから、このことの追求のために陸海空ともに厚薄あってはならぬわけでありますから、基本的な使命感の中で取り組んでまいらなければならない、このように思っておるわけでありまして、運輸行政の最大の基本は、すべてこの安全の確保という一点に集中しておりますという基本的認識の中で、交特の先生方のこれからのいろいろな御提言、御注意、御教導というものを外しつつ進むということにしたいと思います。 また、今不祥事件の問題などもありました。私も聞いております。こういうことなどは万々一でもあってはならない、そういうことで緊張しながらしっかりと進めてまいる決意であります。
○井上(泉)委員 大臣は、今、五十八年度の予算編成で、自賠責の保険勘定から二千五百億円と保障勘定から六十億円、合計二千五百六十億円を一般会計に繰り入れて、無利子で三年据え置きであとは七年で償還となっておるということは承知をされておると思うわけですが、六十一年度で何か五十五億円が戻るということになっていると聞いております。そうなると、これではどうしてもこれからの七年の償還ということは不可能だと思うわけですが、五十五億とかいうような計算がどこから出たものだろうか。そしてまた、この一般会計に都合した金というものは、大臣はこの決めたとおりの、いわゆる覚書の交換どおりの取り扱いを実行さすつもりであるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
○三塚国務大臣 おっしゃるとおりであります。六十一年度編成におきましては、国の財政収入極めて不如意につき、ぎりぎりいっぱいこの点で御勘弁をいただけぬか、こういうことでございました。自賠責保険制度の根幹に支障を来すようなことがあってはならぬわけでありますから、御指摘のとおり、計画のとおり今後弁済いただきますように御努力をいただく、こういうことでお願いを申し上げておるところであります。
○井上(泉)委員 五十八年度繰り入れの際の運輸大臣と大蔵大臣の覚書を資料として後日提出をしていただきたい、かように思うわけです。 それからこれは運輸大臣が答弁するかどうか……。本年の一月二十四日の自賠責保険審議会で収支の報告がなされております。ところが、自賠責保険と農協の自賠責共済とを見た場合に、共済の方が収支がよくなっておって、自賠責の方は収支が非常に悪い。これは一体どういうところに原因があるのか。その辺まで大臣もまだ検討されてはいないのではないかと思うわけですが、検討されておるとするならば御答弁願いたいのです。なければ、これはやむを得ず事務当局から、自賠責保険の現状というものについての御説明を伺いたいと思います。
○三塚国務大臣 事務当局から説明をさせます。
○松村政府委員 先生御指摘のとおり共済制度の保険の方が成績がよろしゅうございます。例えば、五十七契約年度において損害保険会社の方の契約は累積欠損が出てまいりましたけれども、共済の方は六十契約年度においてもまだ累積黒になっております。こういった現象が那辺によって生じたものか。これは非常に難しい問題があろうと思います。大蔵省当局とよく御相談しまして、今後よく検討を進めてまいりたいと思っております。
○井上(泉)委員 これから自賠責の保険の限度額引き上げたとか保険料の引き上げとか、そういうのは今考えておるのですか考えていないのですか。
○松村政府委員 自賠責の限度額の引き上げ、また保険料の引き上げは、現段階ではスケジュールに全然入っておりません。
○井上(泉)委員 運輸大臣は非常に熱意を持ってこれに対応しておる、少なくとも鉄道の首切りとは違って、交通事故による人命損害をなくするように重要施策として、重要事項としてやられる、こういう決意でありますので、そのことが目に見えるようなものを示していただくようになお一層努力をしていただくということと、それから非常に広範な範囲でありますので、当委員会等においてもたびたびお出ましを願わなければならぬと思いますので、その点ひとつよろしく。今の決意を聞けば、交通安全の委員会で運輸省に関係のことをやるとすればすぐに出ていくんだということでひとつ交通委員会への姿勢を示していただきたい、このことを要望しておきたいと思います。 それでは、建設大臣にはあと五分になりましたので非常に申しわけないのですけれども、私も建設委員会に所属をしておりますので質疑をする機会はいろいろあろうと思うのですが、道路整備というものは、交通事故と切っても切れない不可分の関係にあるわけですから、そういう点で高齢者とか身体障害者、こういう交通弱者に配慮した道路整備ですね。 この間新聞を見ますと、何か交差点で車の流れをよくするために交差点の改良を図るとかいう話をいろいろしておりましたが、車の流れをよくするということは、人が通るのには便利が悪いけれども車の流れだけをよくするというのか、あるいは人の通行の安全を図ることによって車の流れをよくするという考え方の上に立っておるのか、道路の整備はどういう立場から、車が優先か人が優先か、その点を承りたいと思います。
○江藤国務大臣 道路は、車道の分は車が安全にスムーズに運行されるようにするのがやはり基本であると思います。同時に道路は車だけが通るものではありませんし、今度は歩道は、やはりお年寄りとか体の不自由な人とか児童、通学者等が事故に遣わないように、そういう交通安全ということを十分考慮しながら相並行して整備していくという二本立てであろうと思います。したがいまして、今回御審議いただきます第四次の特定交通安全施設等に関する五カ年計画で十一万四千キロほどを整備していこうということでありますから、またひとつ適当な機会にこれらの問題等について十分時間をかけて御審議をいただければありがたいと思っております。
○井上(泉)委員 建設大臣に対する質疑は、自分の所管の委員会の中でまた質問申し上げるとして、もう一つ最後に、運輸大臣への質問は終わっておりましたけれども、私は交通安全対策として非常によい例というか、我が高知県の高知駅に南北を結ぶ横断橋、線路の上をまたぐものができておる。ところがそれがせっかくできておるけれども、用地も国鉄の用地があるのにかかわらず、わざわざきつい階段を通って上がらなければならぬような歩道橋になっておるわけです。これは自転車をついてでも上がっていけばずっと通行できるのに、わざわざ手前に置かなければいかぬ。手前にはその自転車の置き場がない、こういうふうなこと。国鉄当局のやり方というものは、四億も五億も金をかけてそういう歩道橋をつくって、それはないよりはましかもしれぬけれども、つくるならもっとこれに手を加えて、道路から道路へとつなげるような、国鉄の用地があるのですから、そういうことをひとつ調査をして、あの横断歩道橋を改良することができないものかどうか。これは運輸大臣として、研究課題として私は調べてもらいたいと思うのですが、どうですか。
○三塚国務大臣 承知いたしました。また後ほど御連絡をさせていただきます。
○井上(泉)委員 与えられた時間が参りましたので終わります。 どうもありがとうございました。
○正木委員長 沢田広君。
○沢田委員 忙しい大臣もおられるようですから先に建設大臣の方に。 大臣、大変失礼でありますが、今車の幅は感覚的に大体どのくらいあると思っておられますか。
○江藤国務大臣 運輸大臣がおりますから、運輸大臣の方が詳しいのではないかと思いますが。
○沢田委員 それでは立たなくてもいいのです。四メートル道路というのを建設大臣は管理するわけですね。だから、車の幅と四メートル道路の関係はやはり頭の中に入れておかなければならないのではないかという気がするわけでありまして、それでお伺いしたわけであります。 四メートル道路の現在的な価値観というものは——全国的に四メートル道路は、今固定化された観念としてつくられているわけです。建築基準法でも同じようにされている。しかし、現在の車幅からいきますと、四メートル道路の効果というものは極めて問題がある、こういうふうに思うわけです。これも時間の関係がありますから、再検討の方へ行くのか、今までどおりなのか、それとも考えてないのか、その三つくらいのうちでちょっとお答えいただきたい。
○江藤国務大臣 今ちょっとカンニングをしておりまして聞き漏らしてしまいましたが、さっきのは乗用車が一・五メーターで、トラックは二・五メーターだそうです。 だから、四メーター道路の場合、トラックは交差ができないし、乗用車の場合はやっと交差ができる。それから、駐車をするとこれはもう動きがならぬわけですから、そこは全部駐車違反になる。したがいまして、これらの四メーター道路は、時の勢いですから逐次改良していかなければ物の用に立たなくなりつつあるということは、これは当然のことであろうと思っております。
○沢田委員 そういう問題がある。今言われたように交差ができない。駐車していればなおできないけれども、駐車していなくても交差ができない。これは後で警察の方に聞きますが、そういう現実があることはここで確認しておきたい、こういうふうに思います。 それから、これも大臣の感覚的な答弁で結構なんですが、道路を破損する率からいってどういう車が一番道路を破損していくのだろうかという点です。大臣は南の方だから北の寒い方はわからぬかもわかりませんが、どういう車両なりタイヤが破損していくのだろうかという感覚です。
○江藤国務大臣 全国的に見ましたら、やはり重量物を運搬するトラックであろうと思います。しかし、北の積雪寒冷地帯ということになりますと、スノータイヤもしくはチェーン車等が一番道路を破損していくのではないかと思っております。北の方に行きますと随分かまぼこ状になりまして腹をこする道路があるところを見ると、そういうことではないかと思います。
○沢田委員 ですから、応能負担、受益者負担という言葉がありますが、やはり重量税等々の算定の基本として、道路の損耗あるいは道路に与える被害の程度というものが大きな要素になって算定されていかなければならないのではないかというふうに思いますが、その点はいかがお考えになっておるのでしょうか。
○江藤国務大臣 この道路整備の特定財源というのは目的税でございますから、あるいはそういう御意見も貴重な御意見であろうと思います。しかし、ガソリン税あるいは重量税等の中で総体的に整備していくというのがやはり筋でありまして、特定の地域に限定して特定の負担をかけるというのは、なかなか技術的にどうなのかなという感じが実はいたします。しかし、そういうふうな一番傷める人が一番負担をするというのは、これは一つの考え方であろうと思っております。
○沢田委員 これは大蔵省、担当じゃないだろうと思いますが来ていますか。手を挙げてください。——あなた、大臣にちゃんと今の答弁を伝えてくれますか。
○鏡味説明員 先生の御質問に対する答弁につきましては、大臣にお伝えいたします。
○沢田委員 大臣の答えを伝える、それでいいです。 それから、道路破損の問題は、応能負担という原則からいけば、北とか南とかじゃなくて、自動車の構造そのものからよって来る重量税というようなものによる税金の負担割合、今までは逆だったのですが、その点はぜひひとつ是正をされるようにお願いをしたい。大臣はそれで結構です。 続いて、江崎大臣にお伺いをいたします。 交通行政に極めて強い決意を先ほど披瀝されましたが、この間の裁判でも、スピード違反について、警察官が査定されたスピードが判決で負けだということが新聞に出ておりました。ですから、警察官の行為といえども、先ほどの答弁にありましたようにすべてが正しいということではない。 これは公安委員長に聞く質問でもあるわけでありますが、いわゆる交通安全というものを考えていく場合には、ドライバーの一つの倫理感といいますか道徳感、通行者の道徳感、倫理感、同時にそれを扱う交通行政の一つのルール、正しいルールというものが整合性を得ることが必要である。その整合性を得るために、行政上には行政不服審査というものが制度として設けられておる。だから、それぞれ不満があり、苦情があった場合は行政不服の申請が許されておる。ところが交通だけはこれが許されていない。私はこの点は再三、前の委員会からも指摘をしてきたわけでありますが、国民の権利を守るという立場から、苦情の処理が法的にできるようにしていくことが正しいことではないか。そのことはすべて裁判所だ、あとは裁判所に委任する以外にはないんだというふうに行政の限界を決めることには問題がありやしないか。もうワンクッション置いて、市民の苦情は苦情として聞き、不服は不服として聞いて、一応チェックするという機能が交通行政上必要であろうというのが私の従来からの主張だったわけであります。 大臣、全体的に交通の安全を期待しつつ対応するのにやはりそういう制度があって、検討することにはなっておりますが、大臣の立場においてもさらに検討を深めてもらいたい、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
○江崎国務大臣 御趣旨は全くよくわかります。 これは、本人自身の生命の安全、また通行者の安全、こういったものをおもんぱかって交通関係の警察官なりあるいは取り締まり官が注意を喚起するというわけですから、悪意でやる場合というのは、私、少ないと思います。しかし、今先生がおっしゃるように一方的に決められて、ちゃんとマナーに従って交通規制を遵守してやっておるにもかかわらず不当に取り締まられる、これくらい不愉快なことはありませんね。そういう場合には、今我々総務庁として行政規模の拡大ということは余りしない方針でおるわけですから、交通安全対策室なんというようなものを各警察署で設けるとか何かしかるべき対策をして、苦情はそこで聞く、ただし、同じ警察同士で聞いたのでは公正を欠くようなことになるなという御懸念もあるかもしれませんが、そのあたりから何か改善していくような道がないでしょうか。 これは、今私、承ってなるほどと御同感の意味を思いながらの思いつきを申して大変恐縮ですが、なおよく専門家に検討させまして、どういうふうに対処したら一番公正なのか、しかし、もとは御本人のためを思って取り締まっておるわけですから、やはり運転者がマナーを十分心得て、交通規制を心得て運転してくれることから始まるものだというふうに考えます。
○沢田委員 非常に前向きの御答弁をいただいて心強く思うのでありますが、今いみじくも言われましたように、一般の庶民から見れば不公平感、何か弾圧を受けているような圧力を受けて取り締まりを受ける。そういうものに対して、どこか裁判所にじゃなくても吐き出していける、不満を述べる場所、これはひとつ速やかに対応していただけるようにお願いをしておきたいと思います。 大臣もまた予算委員会の方へ行かれるようですから、せめてお茶を飲むぐらいの時間がなければいけないたろうと思いますので、これで総括的に、また別に各論はまいりますが、あとお願いだけというか要望しておきます。 これも大臣でなければできないだろうと思って期待を込めて言うのですが、警察官の各都道府県配置基準、それから警察官の配置をする一つの物差し、同時に駐在所の機能的な運営、こういうものがやはり再検討する時期に来ているのではないかというふうに思います。個々の例は挙げませんが、何らか警察官の偏在、いわゆる旧態依然たる状態が続いているという気もしなくもありません。成田などは増員されているようでありますが、それ以外は従来の基準そのままが踏襲されておる。これはやはり見直す時期に来ている、こういうふうに思いますので、できましたらば一応新たな基準を設定していく、そういう立場で、これは地方自治体との関係も生まれできますし、警察全体との問題も生まれてまいりますので、そういう点を含めながら御検討いただきたい、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
○江崎国務大臣 御意見の御趣旨、大変よく理解できます。これは担当大臣ともよく話しまして、私も経験者であることを先ほど申し上げましたが、総務庁もそういう問題には介入していくわけでございまするので、よく担当者の意見を聞きながら善処するようにいたしたいと考えます。
○沢田委員 大臣どうぞ、結構でございます。 残ったのは三塚運輸大臣だけになったわけでありますが、大臣に陸運輸送そのものから順次お伺いしていきます。 今の国鉄のいわゆる横ぶれ、縦ぶれ、いわゆる安全の基準というものから見て、これもきょうは大ざっぱな話だと思いますが、危険箇所と言われているのは、トンネルも含め、がけ崩れも含めて全国に大体どの程度箇所があって、もしそれを直すとするとどの程度の資金が必要になるか。頭の中でさあっと考えてもらって、どの程度の箇所あるかなというふうに一とにかく大臣の就任おめでとうございます。改めて、ここで見参するのはあれですから、お祝い申し上げておきますが、ひとつその点を含めてお答えいただきたい。
○三塚国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、安全対策というのが交通政策の基本であります。そういう意味で、厳しい国鉄財政の中でありますけれども、それらの総点検をお願い申し上げておるところでありまして、現段階におきましてはきちっとそれが保守管理されておる、こういうことでありまして、沢田委員御指摘のように、これがあしたにも危ない、ここは通行禁止にしなければなりません、こういうようなことの報告は今のところありません。 国鉄技術、御案内のとおり、私はいつも言うのでありますが、世界に冠たる技術のトップ水準でありまして、そういう点からいいましてその点はしっかりしておるというふうに思っておるところでありますが、技術担当常務が来ておりますから、そちらの方からその辺さらに必要があれば、ないというんならこれで御理解をいただければよろしいのでありますが、お願いを申し上げます。
○沢田委員 それでは、大臣は、冠たる国鉄の状態だからそういう不安感を持っている場所はない、こういうふうにお答えになりましたが、いわゆる徐行運転等をやっているところは、やはり何らかの危険があるから徐行運転をやっているんだろうと思うのでありますが、そういう場所は大臣としては大体どのくらい国鉄全部ではあるかなと、これも頭の中でさあっと考えてみて、どの程度あると思っておられるか、ひとつ勘で結構ですからちょっとお答えいただきたい。
○三塚国務大臣 大体計画されたスピードで走っておりまして、ほぼダイヤどおりにいっておるというふうに私は理解をしておるわけでございますが、災害等があり、応急措置が行われました際にスピードダウンをすることも当然であります。また、いろいろ事前調査の中でそういうこともあり得るわけでございますが、大体、さっと申し上げるということになりますと、計画スピードで運行されておる、こう言ってよろしいのではないかというふうに思っております。
○沢田委員 もし今のようなことだとすれば、常識的に、人為的な事故以外は起こり得ないということにもなるわけですが、日航事故ではありませんけれども、そういうふうに大臣が考えていることが、あるいは職員、あるいは運輸省、国鉄を含めて一つの安易感につながらないかというふうにも感ずるわけでありまして、やはり大臣の方ではもっとシビアに物を見て、これだけ厳重にやってこれだけの危険箇所がある、なかなか財政的に許さないけれども、これには何とか努力していきたいという答弁がはね返ってくるかなという気がしていたのですがね。大臣、非常に楽観的に物を見ておられるようですが、果たしてそれでいいのだろうかという気がしないでもないのでありますが、もう一回その点いかがでしょう。
○三塚国務大臣 さすが沢田議員は国鉄出身でありまして、国鉄問題に大変詳しいわけであります。そういう点の、安全第一主義の御指摘であるわけでございます。そういう点から申し上げますと、世界に冠たる技術と申し上げましたが、明治時代に建設されたものが依然としてそのまま使われておる。丁寧に保守管理をしながら使っておる。だましだまし使うという言葉がありますが、そういうのを含めて皆無かというと、やはり既に年齢が来ておるのではないだろうか。また、それをさらにきちっと改築をするということにおきまして、あるいは取りかえ工事を行うということによりまして完璧を期するということは当然であるわけでありまして、安全第一主義からいきますと、その要請にこたえていかなければならないことは当然であります。 私が前段申し上げましたのは、厳しい予算の中ではありますが、安全確保の中で最小ぎりぎりの保守管理と取りかえ工事、あるいは保全工事というものが行われておる、しかしさらに完璧にこれを行わなければならない、そのことは全くそのとおりでありまして、そのことが確実に技術的にキャッチできるということに相なりましたならば、このことに直ちに対応しなければなりませんし、交通安全という、前段申し上げました私の方針からいきましても大事なポイントでございますものですから、点検をさらに周知徹底をしなければならないということであります。 私の聞いておる、ざっと言われておる分でさらに数字的に出てまいっておりますことは、橋梁上部工八万カ所あるわけでございますが、そのうち機能低下があるのではないだろうかということで、常時観察を要するという意味でありますのが四千五百程度ある、こういうことでありますし、下部工ということで言いますならば十二万九千四百あるんだそうであります。このうち六千、こういうことであり、今私が申し上げましたそれは、いずれも明治時代につくられた上部工五千七百のうち四千五百、明治時代につくられました二万二千七百の下部工のうち六千、こういうことであります。
○沢田委員 大臣も、国鉄が全然心配ないと思っていたら案外心配する場所が多いんだなということを改めて認識を深めたんではないかと思うんでありますが、今の数で満足する状況かというとそうではないと思うんです。 念のためですが、大臣が考えておる安全の基準というものは、例えば地震で言えば震度どのくらい、それからがけ崩れその他の場合のようなことで言えば、台風で言えばどの程度の状況を安全基準のいわゆる物差しとして考えるか、これも大ざっぱで結構であります。大体国鉄の運転というものはこの程度の条件までは可能である、それまでは心配ないようにしなきゃいけないといった、大体想定された一つの条件というのがあると思うのですね、常識に、素人であっても。ですからその辺から見ると、大臣はどの程度までが運行のリミットになるのか。何か、例えば地震でも結構です、風速でも、まあ暴風雨で言えば雨量でも結構です。この三つぐらいをひとつ標準にしてみて、大体感覚的にこの辺ぐらいかなという程度でひとつお答えいただければと思います。
○三塚国務大臣 感覚的に申し上げ、あとは技術大専門家から基準等申し上げますが、結局安全でありますから、地震にしろ水害にしろ風にしろ、これは大変だなと思いますと、走っておりますものも運行を停止するわけですね。それで、旅客安全第一主義ということで徹底をするというのが一つあります。 物理的にすべてのものに耐え得る構築物ということを想定をし、過去のデータの積み上げの中で構築物がなされておるというふうに聞いておるわけであります。言うなれば東北新幹線、上越もそうでありますが、まさに万里の長城という表現をした方があります。また我が国会、運輸委員会等、また交特でも行かれたわけでありますが、各種委員会がああいうのを見られておりまして、いや大変な構築物だ、震度八、いわゆる関東大震災以上の震度八か九、市街のビルがほとんど崩壊する時点であっても、新幹線はそれに耐え得てなお運行でき得る。まあ電源の問題が一つあるわけでありますが、それだけ安全度を追求をし、これをつくり上げたものだという技術的な報告を実は現地でお聞きしたことがあります。 在来線の問題以下そういう水準を追い求めながらやるわけでありまして、金に糸目をかけぬということがありますれば、そういうことで来たわけでございます。しかし、金に糸目をかけぬからどうだ、かけるからどうだということではなく、やはり国鉄技術陣というのは、過去のデータの積み上げの中でこれに対応しておる。そして突発的な問題に対しては絶えず安全運行ということで、ストップをいたしましたり、ある場面徐行をしてそれを精査して進む、こういうことのように聞いております。
○沢田委員 一般的に言いますと、雨量は今の下水道計画は五十ミリを基準としておりますね。それから風は四十メートルを基準として、大体電気供給の限界に置いておるわけですね。それから震度においては、今八と言われましたが、八で動いている車が果たして日本じゅうにあるかなというふうに思うくらいでありまして、恐らく八の能力はない。それは地盤も伴っていかないだろうと思うのであります。 現在の日本の下水道計画基準あるいは河川の雨水の基準、河川なんかでは百分の一なりそういう基準をとって計画は進めておるようでありますが、今申し上げたようなものを例にとって、これもアバウトな話なんですが、それでも国鉄はそういうものに、震度八まで耐えるところが全部とは私もちょっと信じがたいのです。これもアバウトに、大臣そのくらいは自信を持っておるのかなというふうな気もいたしますが、若干その点は無理なんじゃないかなという気も、それじゃ脱線しちゃうんじゃないか、第一地盤がもたないんじゃないかという気がします。ただ、東京の大震災があっても、古い建物は残ったけれども新しい建物は皆やられた。先般のメキシコの地震においても、古い建物は残ったが新しい建物はやられた。先生の地元の仙台地震も、古い建物は残ったが新しい建物は皆やられた。これは先生の地元ですから、仙台地震の教訓もわかっておられるだろうと思うのです。 ですから、そういう点を考えますと、今大臣のお答えになられた基準が果たして今の限界になるのであろうかという気がするのです。これもアバウトな話なんですが、大臣として大体こんなふうに考えているんだということを言っていただければ幸いと思います。
○三塚国務大臣 古い建物が残り、新しい建物が倒壊するという昨今の地震の現象の御指摘がありました。メキシコなども、私もその後フォローしてみると、特に地震のありますのは——我が仙台の仙台地震というものであります。これは、地層、地盤の関係がありまして、地名を言ってもおわかりにならぬと思いますが、卸商団地のあります地域の隣接の農村部の一部が実は一番余震が強うございまして、そのところの一つの線の上にありましたビルが後方倒壊寸前のところまで下がりました。そこから十メートル離れておりますビルは実はそのままきちっと相なっておりましたという、これは災害委員会も御一緒で視察をしたときの結論でありまして、地震というものは、全土、全地域にぐらっと一瞬でいく場合もあるのだろうと思うのでありますが、その地震の走り方というのでしょうか、その流れのところが非常に被害が強く、そうでないところは調度品が倒れたり壊れたりというのは相当あるわけでありますけれども、そういう点から考えますと、今の新幹線、地盤的にという指摘は御指摘のとおりだと思います。 地震のあり方、出方というのは今の科学技術で捕捉がなかなかできない。予知はできますけれども、完全捕捉ができてそれに対応できないという悩みがあるようでございまして、その辺のところをこれからどう克服するかは、やはり事態に対応した運行体系、またそれに瞬時に対応できる交通体系なり、交通業者というのでしょうか国鉄、これらのことかな、こんなふうにも考えるわけであります。
○沢田委員 初めての質問ですから、随分遠回りをしましていろいろとお伺いしました。例えば、国鉄が今度は民営になりました場合に、今のやりとりの問題は免責の基準にもなっていくわけでありますね。どこまで安全基準を国鉄は努力をしたか。その努力が欠ければ当然責任の所在は生まれてくる。公企体であろうと民営であろうと同じでしょうけれども、民営になればより一層その責任というものは重くなるというのが常識的になると思い、あるいは公共企業体も同じかもわかりません。しかしそれが、安全基準というものがどう設定をされ、それに対して善良な管理者としての義務をどれだけ果たしたか、そのことによって免責されるかどうかということにもつながるわけなんであります。 あえて申し上げれば、ではそれを免れるために必要な投資というものはこれからどの程度かかるのだろうか。もう時間がなくなりましたから私の方の調査で申し上げますと、橋げたでは徐行箇所が四カ所、橋台の橋脚等では九カ所、トンネルではこれは両方合わせますと七十一カ所、それからのり面、これはがけ崩れでありますが十六カ所、路盤では十九カ所、その他で五カ所、合計で百三十五カ所というような調査も出ております。ですから、若干あっちこっちの質問で遠回りをしたのは、要すれば今国鉄の民営化が進められている中で、渡される場合における安全の基準というものは、これまでが国として、民営にも持たせられる安全の基準であります、これ以上についてはみずからの責任であり、これ以上は渡した方の責任である、こういうことがやはり明らかにされる必要があると思って、若干遠回りをした質問をしたわけであります。ひとつ大臣にその点を、この新しい法律がいずれ審議されるだろうと思うのでありますが、その点を含めてお答えをいただきたい、こういうふうに思います。
○三塚国務大臣 百三十五の御指摘に対しましては、運輸省として改めてまた場所などの御指摘をいただき調査をいたします。それとただいまの御提案、今後検討をし、取り組んでまいりたいと思います。
○沢田委員 いろいろと申し上げましたが、できるだけ早目に安全の基準というようなものが定められて、それに向けた必要な投資というものが、どうなるかは別として、今の国鉄に対応した体制を、やはり人命に関することでありますからとっていただきたい、こういうことを要望いたしまして、ようやく公安委員長が来られましたけれども、運輸省の問題がもう一つあって、時間があと三分くらいですから、申しわけないのですがもう公安委員長の方は免罪にしちゃうことにします。 大臣、もう一つ、車検なんですが、これは運輸大臣の専門中の専門なんです。ですからもう二、三分で回答が返ってくるだろうと思うのですが、車検に持っていくのに全部車を整備して、基準どおりの整備をきちんとやって、それで車検場へ持ってくる、こんなあほうな話は、むだな話はないんじゃないかというように思うのです。 前にも我々、車検の問題は随分やったのでありますが、どうぞ自由にお持ちになって結構です、こういうことにもなったのですが、結果的には受け付けない。やはりこれはちゃんとした車検表にチェックして持ってきなさい、そうしてもう一回やる。これはむだもいいところだと思うのですね。それだったら民間の車検場に指定して、行政指導で、悪かったらばそれは民間車検場を取り消せばいいのであって、車検場は無理に必要ないんじゃないか、こういうふうにも思わざるを得ない。もっと車検場は親切であってしかるべきだと思うのです。一応見て、そしてこれが悪いからここは直しなさいよ、こういう指摘をして、では直すところは直して持っていくというぐらいな親切さがあっていいんじゃなかろうか。屋上屋の今のこの状況というものは是正すべきではないだろうかというふうに思われます。人間を悪人と見立てて物を考えていくということは、これは警察よりも悪いというように思いますね。 ですから、善良な運転者としてやっている人はそれなりにして行くわけですから、それなら民間の車検場で検査が終わればそれでよろしい、税金だけ納めてもらえばいいということで、それをまた車検場まで行ってもう一回検査をする。一酸化炭素なら一酸化炭素だけでいくなら、これはまたこれで一つ理屈はありますけれども、そうでない限り私は屋上屋のそしりがある。きょうは時間的にその程度だろうと思います。だから一応御検討いただきたいと思うのですが、この屋上屋の組織、手続だけは一回で済ませられるような手続を考えていただきたい、こういうふうに思うのですが、仙台へお帰りになったら、ひとつ実際に運転する人に聞いてみてください。こんな面倒くさいことは本当に大臣のときに直した方がいいよと、恐らくあなたの部下はそう言われるだろうと思うのでありますが、その点いかがでしょう。
○神戸政府委員 お答えいたします。 自動車の事故の発生とか排ガス、騒音等で社会的な問題になっているわけでございます。そういう面で公害防止、安全の確保というような面から使用者の自覚を高めることが非常に重要であろうと思いますけれども、国も確認行為として検査をするということは、ある意味で今の段階では非常に重要な意義を持っていると思います。 また、先生御指摘の……
○沢田委員 あなたの答弁は、もう終わるから要らないの。 大臣、そういうことですから、ああいうつじつま合わせみたいなことをやって、実際に合わないような答弁でどうこうと言うんじゃなくて、大臣が自分で見聞してみてください、それが論より証拠ですから。そういうことでひとつ善処されることを望んで、時間ですから私の質問を終わりたいと思います。
○正木委員長 次に、柴田弘君。
○柴田(弘)委員 まず、国家公安委員長にお尋ねします。 交通安全施設整備の投資額がありますね。それと交通事故あるいは死亡事故、これは私は相関関係にあると思うのですね。でありますから、交通安全対策の一番の基本というのは、これはやはり交通安全施設整備、こういうことにもなる、私はこう考えておりますが、その辺は御見解どうですか。
○小沢国務大臣 先生の御指摘のとおり、交通安全施設の整備というものが事故の防止の観点から大きな関連を持っておる、要素であるということはそのとおりだと思っております。したがいまして、私どもといたしましても、この施設の整備については全力を挙げて努力してまいりたい、そう思っております。
○柴田(弘)委員 この問題は後ほどまた公安委員長にお聞きしますが、これに関連をいたしまして、政府がずっと各公共事業に対しまして五カ年計画を計画して、これはもう閣議決定までやってずっと推進をしてきた。昭和六十年に交通安全対策を含めて八つの公共事業が一応終了いたします。そして、また新たに六十一年度から五カ年計画を立てて事業を推進をされるわけでありますが、残念ながらこの八つの公共事業が一つも目標を達成してない、こういうことを、私は大蔵省の資料あるいは各省庁の資料をいただきまして感ずるわけであります。 例えば、海岸にいたしましても進捗率は七八・二%、調整費を除いた進捗率は八二・二%。それから港湾にいたしましても六七・七、そして調整費を除いて七四・九。空港も六二・四と六五・九。住宅は、これは戸数で計算をいたしますが、三百五十万戸の目標に対して三百二十九万、九四%、これは何とかまあまあ一〇〇%近くなっておる。下水道も七一・〇と七四・七。それから廃棄物処理施設、これは厚生省所管ですか、七六・三と八〇・四。都市公園も七一・六と七六・六ですね。交通安全の方は、建設省の方のいわゆる道路管理者分は八九・四%ですね、これは何とかいい。ところが公安委員長、いわゆる公安委員会分は、千九百億円の計画規模に対して千三百十一億円なんですね。六九%で、これはもう最低の方なんですね。総額、これは住宅を除いて五年間に二十四兆四千四百億円の計画に対して十七兆三千九百八十七億円、七一・二%、調整費を除いて七五%、こういうことなんですよね。 まず、総務庁長官にお伺いしますが、これを見まして、それは財政難とかあるいは空港の場合は成田のいろいろな問題等があったということもお聞きをしておりますが、せっかく政府が計画を立ててやるというものが果たしてこういった状態でいいのかどうか。これはどのような御見解を今持っていらっしゃるか、ひとつ率直にお尋ねをしていきたいわけであります。長官、どうでしょうか。
○江崎国務大臣 御趣旨まことにごもっともでありまして、私ども現在は第三次の交通安全基本計画において動いておるわけでありますが、安全意識の高揚を図ること、これはもう非常に大事ですね。そして生涯にわたる交通安全教育、特に広報活動、そして昭和六十一年度陸上交通安全対策関係予算においては前年度に比べて三百五十六億、これは三・七%増というわけで、この乏しい財政事情の中では熱意を示したわけで、現在御審議をいただいておるわけであります。そこで、今後とも交通安全教育を含めた交通安全思想の普及に関する経費としては、交通安全母親の活動推進事業、それから交通安全の教育指導者養成のための講習会、こういったものに一億七千七百万円を計上させていただいておるわけであります。したがって、こういった交通安全教育というものをやはり徹底することが基本的には最も必要である。そして何とかこの九千人を割り込んでいくように、地域の協力を得、安全対策委員会の協力を得、そして実行に移していきたいという方針で取り組んでおるわけであります。 第四次交通安全基本計画におきましては、生涯にわたる交通安全教育の観点から、まず、家庭、学校、地域、職場等の領域別に交通安全教育の目標、内容、指導方法などについて関係省庁との横の緊密な連絡を確保して検討を進めてまいりたいというふうに考えておるわけであります。特に高齢者の問題についても身障者の問題などにつきましても配慮をしたいと考えておるところであります。
○柴田(弘)委員 総務庁長官に総体的に私がお聞きしたかったのは、要するに、公共事業の五カ年計画を立てても、交通安全対策だけでなくて、各省庁の八つの公共事業が計画未達成だった、総体的に七五%であった、こういうことで総体的にお聞きしたかったわけですが、それでも結構であります。了解いたします。 そこで、六十一年度からそれぞれ各省庁計画を立てられました。お聞きしますと、非常な決意を持って達成をやっていこう、こういうふうに恐らく答弁が返ってくる、こう思うわけでありますが、今内需拡大ということが言われております。民活ということも言われております。あるいはまた、円高デフレに対応していろいろ対策をとっていかなければならないということも言われております。でありますが、民活とか云々というからには、せつかく政府が立てたこういった長期計画、五カ年計画というものはやはり一〇〇%執行をするというのが当然だ、私はこう思うわけでありますよ。それが財政難とかどうのこうのということで未達成だった。それは何のための計画であるかということを言いたいわけであります。しかも、東京サミットを控えまして、私どもは日本として内需拡大へのいわゆる政策推進ということを諸外国に知らしていく、こういう必要もある、こう思うわけでありますね。 しかもこの社会資本の整備というのは、きょうはいろいろと細かいことは申しませんが、要するに欧米先進国に追いついていこう、一つは社会資本整備の充実、こういった一つの大義名分がありますし、先ほど申しました内需拡大という一つの大きな課題というものもあるわけであります。公共投資が、経済効果というのは一番波及効果が大きいわけですよ。そういった観点から、せっかく立てた計画というものは一〇〇%完遂し、達成をして当然であると考えるわけですけれども、運輸大臣、建設大臣、公安委員長、それぞれ決意を一遍ここで披瀝をしていただきたい。
○三塚国務大臣 運輸省は、港湾、海岸、空港、こうあります。それぞれ七五、八二、六六という進捗率、これはいかぬという御指摘がかねがね国民の間にもございます。また、我が党の予算編成の際もこれが重要な議題になり、論議になりました。国民的な一つの背景でありますことは率直にお認めを申し上げます。 これは、財政再建という極めて厳しい中にありまして、公共事業の抑制の中でここまで計画がずれてまいりました。そういう政府の財政再建方針の結果として出てきましたことは率直に申し上げざるを得ません。特に、空港計画の場合は、三大プロジェクト、羽田沖展開、成田等、泉州もあるわけですが、特に二大空港がいろいろな条件で計画どおりの進捗が行われておりませんというのも一つのおくれた原因であります。きょう閣議了解をいただきまして国会に出すわけでございますが、新しい七次、五次、また海岸計画というものについては、新たな装いのもとで経済成長四%を達成していくという形の中でつくられております。この件について内需の拡大、また社会資本充実という意味で着実に取り組んでいかなければならない、こういう点で一生懸命やらせていただきたいと思っております。
○江藤国務大臣 今回建設省がお願いいたしますのは、先生一番専門の下水道整備五カ年計画を初めとしまして、海岸、特定交通安全、都市公園、これらの五カ年計画を新たにお願いするわけでありまして、その進捗率は御案内のとおりです。 そのほか、治山治水五カ年計画、第九次道路整備五カ年計画を見ましても、道路でもこれほど要望がありましても六十一年度末七三%ということですから、これは御意向のとおり何も弁解する余地がないと私は思います。なかんずく、内需拡大と言われておるわけですから、住宅の五カ年計画も六百七十万戸スタートいたします。住宅は、家が一軒建ちますと百五十の業種に影響し、GNPを二・七二引き上げる、こう言われておるわけです。これらは融資枠の拡大、税制面の優遇措置、減税その他を考えて進めようとするわけですから、初年度の目標が達成できなかったら、できませんでした、あららでは済まぬと私はいつも言っているのです。これほど公共事業が内需拡大、貿易摩擦の解消に強いまなざしと期待を寄せられているとき、五カ年計画の初年度から大きくつまずいてその責任を感じないというようなことでは申しわけないことですから、省を挙げてこれらの問題に腰を据えて取り組もう、こう言っておるわけで、今後よろしく御指導賜りますようにお願いいたします。
○柴田(弘)委員 公安委員長、答弁をいただきたいと思いましたが、時間の関係がありますので、あと公安委員長にずっと御質問いたします。 そこで、交通施設整備の五カ年計画につきまして、第四次計画をスタートすること、六十年度までの進捗率は六九%しかないわけでありますから、とにかく十分な財源確保をして、人命尊重という立場から交通安全施設整備をやっていただきたい、私どもは昨年こういう趣旨の申し入れをいたしました。 ところが、残念ながら、この第四次交通安全施設整備五カ年計画を見てまいりますと、その投資規模が、地方単独分、いわゆる地方へしわ寄せされて千三百五十億円という金額になったわけであります。これは、私非常に残念でたまりません。いろいろと検討してみますと、信号機なんか今回相当地方へ転嫁されている。ちょっと積算いたしますと六百億ぐらい地方へ転嫁されていると思いますよ。警察庁の方で結構ですが、信号機あるいは可変標識だとか大型標識、これは地方単独事業になりましたね。これが地方への転嫁の実態。こういうふうに地方転嫁が起これば、当然こうした交通安全施設の整備がおくれます。おくれた実態は掌握されていると思いますが、その辺、御説明いただきたい。
○八島政府委員 お答えいたします。 御指摘のとおり、今回の第四次計画におきましては、従来特定事業としておりました信号機の新設関係で三百四十億円、可変標識、固定大型標識等で二百四十億円、合わせまして五百八十億円程度を地方単独事業として実施したい、かように考えているわけでございます。 私どもといたしましては、これにつきましては、今後それなりの財源措置についても努力をいたしたいと思いますが、第三次の地方単独事業の進捗率が約七七%でございまして、国の特定事業が六九%でございましたのでやや上回りますけれども、それでも完全なものではなかったわけでございますが、国の特定事業、地方単独事業あわせまして、第四次計画におきましては完全達成を目指して努力してまいりたい、かように考えております。
○柴田(弘)委員 公安委員長、お聞きのように、私は六百億と言いましたが、今局長から五百八十億地方へ転嫁されているということです。現実の問題といたしまして、これは警察庁の資料でございますけれども、信号機の単価及び基数を見てまいりますと、第三次五カ年計画の事業量から減ってきておるわけです。だから、私が最初に交通安全対策の一番の基本は交通安全施設整備ですよ、どうですかと言ったら、そのとおりだとおっしゃった。ところが、実態はこういうことなのです。地方へ転嫁された、地方の単独事業でやるといっても、地方もいろいろと状況がございまして、できるところとできないところとあるわけです。 私は愛知県でありますけれども、今、県民、市民の要望をまとめてまいりますと、物価とかいろいろありますけれども、交通安全対策というのは第三位なのです。その中で信号機を設置してくれという要望が一番多い。私どもの事務所へいろいろ御相談があるわけでありますけれども、ここへ押しボタン式の信号機をつくってくださいよ、どうですか、そういう御相談が非常に多いということも、公安委員長、よく知っていただきたい、こういうことです。地方への転嫁が起こっている、一番要望も多い、それが一番地方へしわ寄せされている、こういうことなんです。 そこで、今一番初めに申しました、いわゆる交通施設の投資額と交通事故死との関係というのは、ここに一つのデータがあります。自動車一台当たりの交通安全施設投資額、これが一つの単位金額になっておりまして、昭和五十一年からずっと見てまいりますと、昭和五十四年、五十五年が一つのピークになっているわけですね。警察庁、よく御承知だと思う。五十六、五十七、五十八、五十九、六十とだんだん減ってくる。それに合わせて自動車台数というのは、例えば昭和五十一年を一〇〇とすると昭和五十五年が一二八、昭和六十年が一五四、五割ふえている。それから免許の人口も、昭和五十一年を一〇〇とすると、昭和五十五年が一二二、昭和六十年が一四九、これも倍、五割近くふえている。そして、交通事故の死傷者が、やはり単位金額がずっと上昇する間はだんだん減ってきている。ところが、この五十五年を一つの山として、五十六、五十七、五十八、五十九、六十とだんだんふえてきている。 つまり、第三次五カ年計画では死亡者数八千人というものを目標にしたのですが、結局それが九千二百六十一人と、昭和五十七年から四年連続九千人をオーバーした。目標達せず。今回の第四次五カ年計画も、これも八千人というものを一つの目標にしてみえる。こんなことで本当に八千人の目標が達成できるかどうか、私は極めて疑問である、こういうふうに思いますし、中曽根総理は、本会議の所信表明では、要するに人命尊重という立場から、交通事故をなくするために万全の対策を立てると毎回のようにおっしゃっておる。国家公安委員長も口を開けばそうおっしゃっていると思う。ところが、実態というのはこういう実態であるということをよく知っていただきたいし、お願いしたいと思うわけであります。 そこで、やはり建設省の方と公安委員会の方は、金を出す財布のもとが違う。こっちは一般会計で、こっちは特別会計だ。今度、第四次の五カ年計画は、建設大臣の方は四八%増ですね、一兆三千五百億円。約五割近くふえている。こっちは第三次に対して七一%と、二九%も減っているじゃありませんか。やはりそういうところ、私は大きな問題点として指摘をしていきたい。 そこで、ぜひひとつお願いしたいのですが、これは私ども四野党が予算修正に百億を、昭和六十 一年度に交通安全施設整備費として、信号機の設置等々で要望いたしました。予算修正はどうなるかわかりませんが、しかし第四次五カ年計画というのはローリングされますでしょう。三年、三年、しませんか、やるでしょう。それで、初め警察庁が予算要望しておったのは二千億だったのですよ、委員長そうでしょう。それが千三百五十億にちょん切られちゃったというわけですよ、言葉は悪いですけれども。六十数%になっちゃった。だから、やはりこのローリングのときに二千億ベースになるように、そしてできるだけ地方転嫁をしないように、ここで私は委員長の決意を聞いておきたいと思うのですが、どうですか、これは大事なことなんですよね。
○小沢国務大臣 先生の御指摘のように、交通事故ということが非常に国民的な大きな問題になっておるわけでございます。 今回の五カ年にわたりましては、警察としてはまことにつつましやかな千三百五十億ということでございますが、三年後の見直しにつきましては各方面の認識を新たにしていただきまして、先生の御意見を十分踏まえて二千億を目指して頑張るようにいたしたいと考えております。
○柴田(弘)委員 まあ私どももバックアップしますから、頑張ってくださいね。 それから最後に、交通違反、交通事故、いろいろと私どもも調査をいたしますと、一部の違反というのが悪質者によって何回も繰り返されている、それが交通事故の死亡につながってくる、こういうデータもあるわけなんです。要するに、この三年間に無事故、無違反であった者が全ドライバーの六二%もいるわけですね。一度だけしか違反を起こさなかったドライバーは二二%、合計すると八三%。ですから、あとの残りの一七%が何回も繰り返して事故を起こしている、こういうことなんですね。これはもう悪質者ですよね。しかも、こういう事故を起こした人が死亡事故を起こしている、こういうデータもある。 だから私から言わせれば、こうした悪質者を、一つは徹底的に何らかの形で取り締まっていくということがないものかどうか、こういうふうに思うのです。だから大半のドライバーは善良なんです。一部の違反者が、いわゆる一部の悪質者が交通違反を何回となく起こしている、そして死亡事故を起こしている、こういったことなんですね。そういう点も、もう警察庁もよくわかっていると思いますが、やはりそこへこの悪質者を何とかなくしていく対策、それはもちろん本人の問題だ、自己変革しかありませんよと言われてしまえばそれまでなんですが、それじゃ交通安全対策にならないわけでありまして、やはりそういった問題を、国家公安委員長としても警察庁としても十分に考えていただきたい。この悪質者の対策というものを何らかお考えいただきたい。一言でいいです、もう時間がありませんので、所信のほどをお聞かせいただいて、私の質問を終わりたいと思います。いかがでしょう。
○小沢国務大臣 私も二十数年免許を持っておりますけれども、交通違反にいたしましても、あるいはその他のいろんな犯罪につきましても、本当にそういう先生御指摘のような一部の悪質な者が国民に多大な迷惑をかけるということが現実でございますので、そういう点につきましては特に注意をいたしまして、その取り締まりに万全を期したいと思います。
○八島政府委員 御指摘のように、一部の悪質な運転者が事故を起こして、その事故が最近増加傾向にあります。 そういう一つの原因には、最近の物価水準等に比べますと、罰金なり、あるいは反則金の額が著しく低いものになってきているのではないかというふうにも考えられますところから、現在、その引き上げ等につきまして検討をさしていただいておりますが、そういうことを含めまして、一部の悪質な違反者対策というものを今後鋭意進めてまいりたい、かように考えております。
○柴田(弘)委員 時間が参りましたのでこれでやめますが、先ほど局長の御答弁のありました反則金云々の問題は、これはまた法案として出される予定と聞いております。また、その場で十分な審議をしてまいりたいことをここでつけ加えまして、私の質問を終わります。 以上です。
○正木委員長 次に、三浦隆君。
○三浦(隆)委員 午前中は、国家公安委員長さんについて質問をさせていただきたいと思います。 初めに、国家公安委員長は所信表明におきまして「道路交通の過密、複雑化が一段と進み、交通事故を初め、都市部における駐車問題や交通渋滞等の交通障害を発生せしめている」、こう述べられたわけです。変化する交通情勢に対応した大臣の考えます交通事故防止の重点施策は何でしょうか、それについてお尋ねをしたいと思います。
○小沢国務大臣 対策といたしましては、その一つは、いわゆる二輪車免許取得者に対するそもそもの教習の課程から見直さなければいけないということで、その改正を初めとする二輪車の対策。 それからシートベルトの着用などが義務づけられたわけでございますが、この改正された道交法の厳正、適正な運用。 また今御指摘の、特に都市部における交通渋滞の解消という意味におきましては、信号機を高性能化するとか、あるいは管制センターの問題とか交通情報の提供機能の充実とかいうことを進めまして交通安全の円滑を確保してまいりたい。 また駐車の問題につきましては、特に交通渋帯あるいは交通事故の大きな原因にもなっておりますので、その指導取り締まり等を強化してまいりたい。そのために道交法の改正も検討をいたしておるわけでありまして、今申し述べたようなところを重点としてやりたいと思っております。
○三浦(隆)委員 次に、大臣、自動車教習所における教習内容を中心としてちょっとお尋ねしたいと思います。 といいますのは、今大臣からも二輪車事故等についての御答弁をいただいたわけですが、昭和六十一年二月の警察庁による交通警察関係資料によりますと、二輪車による乗車中の事故が大変に増加しております。一方でヘルメット着用の状況を見ますと、自動二輪車では六十年九月現在九九・五%、原付自転車が六三・〇%とむしろ低いわけであります。ところが自動車乗車中の事故を見ますと、自動二輪がむしろ構成率一四・八%で、増減数九九というふうに大変ふえております。逆に原付自転車が構成率一〇・五%で、マイナス八一という指数を示して減っている。これは皮肉なもので、ヘルメット着用がふえれば死傷者なり事故が減るのだろうというなら普通ですが、逆の現象がここでは出ているわけでして、一概にヘルメットの着用だけでは解決がついておりません。ですから、ヘルメットが要らないのじゃなくて、それもあわせながら、ほかの点ももっと考えていかなければいけないだろうということを踏まえて、教習所の教育の問題からもう一度考え直してみたいと考えるわけです。というのも、事故防止のポイントは、実効性のあります運転者教育の推進にあると考えられるからであります。 そこで、最近の若者の二輪車事故の多発傾向あるいはAT車の増加にかんがみまして、自動車教習所における教習内容のカリキュラムの改善を図っていくべきではないかと思うわけです。初めに、二輪車教習についての改善策は今お持ちなのかどうか、もしあるとすれば、それについてどのような内容をお考えなのか、これをまずお尋ねし、それから第二点として、AT車の教習についての実施状況なり今後の考え方についてお尋ねしたいと考えます。
○八島政府委員 お答えいたします。 最近自動二輪車の交通事故が増加傾向にありますことは御指摘のとおりでございます。昨年の自動二輪車の事故を分析してみますと、運転テクニックの問題というよりも、むしろ安全マインドが欠けているがゆえの事故、例えばカーブにおきまして速度を落とさないで曲がろうとして転倒する、あるいはガードレールに激突するといった単独事故が非常にふえているわけでございます。 このような実態にかんがみまして、自動二輪車の指定自動車教習所における教習内容、通常カリキュラムと申しておりますが、この改正を検討いたしております。四月一日から実施するということで、現在考えておりますのは、まず学科教習の時間を四時間ふやしまして、このふやしますものは、法令の知識等を教えるのではなくて、安全マインドを高めるような、例えば事故の恐ろしさとか悲惨さとか、あるいは危険予知能力を高めるような内容の教習をふやしたいと考えております。それから技能教習につきましても、例えばスピードの違いによって遠心力がどのように変わってくるかとか、そういうような安全に関する知識を体で覚えてもらう、そういう教習内容をつけ加えることをねらいといたしまして、一時間程度延長いたしたい、かように考えて検討いたしております。 第二点のAT車の問題でございますが、AT車は年々増加いたしております。現在指定自動車教習所におきましては、全教習生に対しましてオートマチック車の正しい取り扱いと運転操作上の注意事項について教えておりますが、あわせて希望者につきましては技能教習もやっている、こういう実態でございます。さらに、現在四輪車のカリキュラムについても見直しをいたすこととしておりますので、その一環として、その中でオートマチック車による教習をどういう位置づけで取り入れるかについても現在検討を進めておるところでございます。
○三浦(隆)委員 次に、交通安全意識高揚に対する施策に関連してお尋ねをします。 交通事故をなくすためには、生命の尊厳を基本理念として、よく言われます三EプラスC、すなわちエンジニアリング・交通安全施設、エンフォースメント・交通法規、エデュケーション・交通安全教育等が総合的に行われなくてはいけないと思うわけです。一たび交通事故が起きますと、生活の主柱を失った遺族はもとよりのこと、加害者もまた精神的、物質的にはかり知れない苦脳の道を歩むことになるからでございます。いずれにしましても、交通事故ほど悲惨なものはございません。このことを十分認識した上に立って、国民の交通安全意識の高揚を図るための運転者、交通弱者等にそれぞれの立場における社会的責任を自覚させる効果的な施策を望みたいと思うのです。大臣のこれらに対しまする取り組みと、具体的な施策についてお述べいただきたいと思います。
○小沢国務大臣 先生ただいま御指摘のように、交通事故は単に取り締まりという観点だけではなくて、いわゆるドライバーや国民全体の意識を高めていかなければならない、そのように考えておりますが、具体的には、ドライバーにつきましては自動車教習所における教習や免許の更新のときの講習あるいは処分者の講習とか、そういう講習会の充実強化を図っていかなければならないと思います。 それからまた、各事業所等におきまして安全運転管理者制度の効果的な運用に努めまして、交通安全の意識の高揚を図っておるわけであります。また、歩行者や自転車利用者等の交通弱者につきましては、子供や高齢者に対する交通安全教育を重点的に行っております。例えば、子供に対しましては学校などと連絡いたしまして、幼児交通安全クラブや交通少年団の組織活動を推進しております。また、高齢者に対しましては、老人交通安全部会や老人交通指導員制度等の組織を通じた活動を進めておりますし、また家庭に対しましても個別指導を徹底して、家族ぐるみで交通安全の意識を高めるように図っているところであります。 いずれにいたしましても、こういうような啓蒙活動を通じまして交通安全意識の高揚を国民の間に広く図ってまいりたい、そのように考えております。
○三浦(隆)委員 次に、質問の順番をちょっと変えますが、交通渋滞対策についてお尋ねをしたいと思います。 日ごとに悪化するようであります首都東京の交通渋滞をなくそうということで、警視庁の交通部では、青梅街道を皮切りとして、渋滞の激しい交差点の周辺を駐車、停車禁止にするクリアゾーンの新設や新しい信号制御方式の採用、渋滞情報を速報する標示板の設置といったようなことをお考えのようでございますが、渋滞は東京都内だけではございませんで、私の住んでおります横浜市を初め、指定都市はあらかたみんなそうじゃないかと思うのです。そういうことで、こうしたことを青梅街道だけでなくて、全国的に交通渋滞が激しいと言われる地点でもあわせて行っていった方がいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○八島政府委員 先生御指摘のように、警視庁では三月下旬を目途にいろいろな交通渋滞対策を講ずることといたしております。交通渋滞の緩和を図りますためには、その原因となっている諸種の要因を交通の実態を見ながら分析検討しまして、それぞれの要因に応じた施策を講ずることが重要なことでありまして、今回の警視庁の対策もそういう観点からの施策でございます。今後は、御指摘のような施策を含めまして、諸種の効果的な交通渋滞緩和対策が全国的な規模で実施されるよう、警察庁といたしましても全国を指導してまいりたい、かように考えております。
○三浦(隆)委員 次に、車両保有台数や、運転免許保有者数の増加と交通事故増加との関係についてお尋ねをしたいと思います。 この交通警察関係の資料によりますと、昭和四十五年以来車両保有台数及び免許保有者数というのが年々増加の一途をたどっているのですが、この増加傾向というのはいつごろまで、どこまで続いていくものと警察では予測されているか、これが第一にお尋ねしたい点です。 次に、交通事故による死傷者の数あるいは負傷者の数が、昭和五十四年を底として現在若干ですが増加の傾向にございますが、この増加傾向も今後いつまで、どこまで続いていくものとお考えでしょうか。この点についてお尋ねしたいと思います。
○八島政府委員 昭和六十年十二月末現在の運転免許保有者数は約五千二百三十五万人でございます。保有率は、運転免許を取ることができる年齢の人口の五六・二%でございますが、昨年一年間、免許保有者数の増加は約百七十四万人でありまして、今後の免許人口の増加の見通しのお尋ねでございますが、もちろんいろいろな社会情勢、交通情勢あるいは経済情勢等によって変化はあると思いますが、このままの率で伸びると仮定いたしますと、昭和六十五年には六千万人、昭和七十五年には六千九百万人に達しまして、その後もふえ続けまして、約八千万程度には増加するのではないかという見通しを持っております。 それから、交通事故の死者数や負傷者数の見込みでございますが、もちろん今後の交通安全対策等との絡みでこの数字は当然変わってまいると思いますが、私どもの調査ではなくて、総務庁の方で委託しました今後の交通事故の発生予測研究によりますと、この増加傾向は今後も続きまして、現在のままの安全対策で推移すると仮定すると、昭和六十五年には死者数は約一万六百人になるだろう、こういうふうに予測されているようでございます。
○三浦(隆)委員 今御答弁いただ。きましたように、いずれ運転免許保有者数は八千万にも及ぶだろうと言われますと、国民総人口から考えまして、よほどのお年寄りなりあるいは赤ん坊なりというか、それを除くとほとんどの国民が免許を取得する時代がやってくる。あわせて、車も大変に保有者がふえてくるとすれば、事故というものは起こるべくして起こるというか、やはりあり得るだろうと思います。 この統計資料、昭和四十五年以来載っております車両保有台数、免許保有者数の増加に比べるならば、死者数あるいは負傷者数の増加はむしろ少ない。これはまさに交通警察の大きな成果であろう、このように考えるのですが、しかし車両保有者数がふえる、免許の保有数がふえるのに、これに伴う交通対策費がふえませんと、それはどうしても手抜きになるでしょうから、幾ら御努力されても交通事故は起こってしまう。予算措置は、やはり人命にかかわることですから、ひとつ我々も努力しますので、精いっぱいおとりいただくように頑張っていただきたいというふうに思います。 そこで、次に駐車場問題についてちょっとお尋ねをしたいと思うのですが、駐車場対策として、道交法改正案で取り上げられます予定のチケット制の新駐車方式というものが考えられているようですが、このほかに具体的にどのような対策をお考えでしょうか。
○八島政府委員 現在の駐車の違反に対する取り締まり率というのは極めて低い実態でございます。この駐車の取り締まり率が低い一つの原因は、違反者が現場にいないという駐車違反の特性による面がございます。そういうことでございますので、違反者が現場にいない場合の手続的なものを改めるということが一つございます。 もう一つは、現在、駐車違反のうち非常に迷惑度なり危険度が高いものにつきましては、御承知のようにレッカー車で移動をいたしておりますが、このレッカー車の移動につきましても、予算の制約その他の制約がございましてなかなかふやせないというのが実態でございますので、この種の事務を特定の法人に委任をするといいますか、そういうようなことによりましてレッカー移動の促進も図るということを現在検討いたしているところでございます。
○三浦(隆)委員 神奈川県の駐車問題関係統計資料というのがあるのですが、それによりますと、パーキングメーターの設置状況は五百五十ですが、横浜市が五百五十ということで、県全体も五百五十ですから、横浜市を除いてはないということなんです。ところが、駐車取り締まりでつかまる人は横浜以外にも実はいっぱいおるのだということを考えると、取り締まりだけで済まない問題があるでしょうということだと思います。 時間でございますので、続きはまた後ほどさせていただきたいと思っております。質問を終わります。
○正木委員長 次に、辻第一君。
○辻(第)委員 まず最初に、建設大臣に通学路の整備の問題でお尋ねをいたします。 私は交通安全を確保するために通学路を整備をしていただきたいということを五十九年四月、六十年六月、当委員会で質問をさせていただきました。きょうは、昭和六十一年を初年度とする第四次交通安全施設等整備事業五カ年計画の策定の中で通学路の整備をぜひ拡充をしていただきたい、このことを御要望申し上げる次第でございます。大臣の御所見を承りたいと思います。
○江藤国務大臣 今までの委員会での熱心な通学路の御意見を私拝見させていただきまして敬意を表しておるところでございますが、今までも、御承知のようにこの特定交通安全施設の大部分、約三分の二の目標は児童生徒の通学安全のために使う、こういうことでありまして、それだけに補助率も考え、また採択基準等も十分に実情に合うようにやってきた。今度また、いよいよ一兆三千五百億で第四次五カ年計画がスタートするわけでありますから、その中においても、なかんずくそうした児童生徒の交通安全については格段の留意を図ってまいりたい、こう考えております。
○辻(第)委員 どうぞひとつよろしくお願いします。 次に、国家公安委員長と運輸大臣にお尋ねをいたします。 昨年十月三十日東京都、十二月十六日埼玉県、本年一月八日埼玉県、一月十日大阪市でタクシー運転手をねらった強盗殺人事件が相次ぎました。被害者は個人タクシーの方が多いようでありますが、事態は深刻であります。対応策が強く求められておるわけでございます。警察庁と運輸省の対策についてお答えをいただきたいと思います。
○小沢国務大臣 タクシーを対象とする強盗殺人事件、先生御指摘のように昨年も四件発生いたしております。警察といたしましては、業界や関係の皆さんと相談しながら、防犯灯の設置あるいは無線機の設置、自動車の間仕切り装置の設置等の防犯設備を強化しようということでやっておりますし、また運転手さんの意識も高めていかなければならないということで、関係運輸局とも協議いたしまして、タクシー強盗事件防止検討会も開催いたしたりしまして未然の防止対策を推進してまいっております。
○三塚国務大臣 国家公安委員長の申されたとおりでありまして、何か適切な方法はほかにないのかな、こんなふうにも考えておりまして、よく綿密な連携をとり、取り組んでまいります。
○辻(第)委員 ぜひ十分な御対応をとっていただきたいということをお願いしておきます。 次に、航空機の安全運航の確保の問題について運輸省にお尋ねをいたします。 昨年八月十二日、五百二十名のとうとい生命を奪った日航機の墜落事故から半年がたちました。犠牲者の霊におこたえするためにも、御遺族を初め全国民の願いにこたえるためにも、航空機会社や政府が万全の安全対策をとることは最も重要な課題であると思います。運輸大臣も所信表明の中で、「国民の航空に対する信頼を回復するためにも、事故原因の徹底的な究明にあわせまして、航空機の安全運航の確保のための諸施策に全力を挙げて取り組む所存であります。」このように申されました。 そこで具体的にお尋ねをするわけでございますが、本年の一月三十一日に、日本航空から運輸省に「安全運航確保のための業務改善について」という報告書が出されました。これは昨年九月四日の運輸省から日航に対する指示にこたえたものであります。 その中で、ボーイング747SR型については、その重要なものに関してサンプリング率を一〇〇%にすることを具体的に明記をしております。ところがLR型については明らかにしていないわけであります。私は、LR型についても当然これまでの二〇%サンプリング方式、いわゆる信頼性整備方式を改めて、重要部分については一〇〇%サンプリングの点検整備をやるべきだ、このように考えるわけでありますが、実態がどうなっているのかお尋ねをいたします。
○大島(士)政府委員 ただいま先生御指摘のごとく、一月三十一日付の日航からの報告によりまして、飛行回数の多いSRについては所要の重要な部分について一〇〇%全数点検方式を行う、こういうような報告が来ております。LRにつきましても、現在飛行回数としてはSRより低いところでございますが、いずれ飛行回数がSRと同等のようになった場合には、当然SRで一〇〇%見るべきところはLRについても適応されると考えております。しかしながら現在、構造の問題についてはアメリカあるいはボーイングも含めて技術的対応を検討中でございますので、それの推移も見守りながら、ただいま申し上げましたようなLRについても重要な部分については一〇〇%方式を採用していくというふうに考えております。
○辻(第)委員 ぜひLR型についても、重要な部分は一〇〇%サンプリングということで進めていただきたいと要望をしておきます。 運輸省は二月十八日、ジャンボ機の機首部分の枠組みを内側から点検することを義務づけた耐空性改善通報を出しましたね。その前に二月三日、米連邦航空局がボーイング747の機首部の胴体強度について緊急点検するよう耐空性改善命令を出しました。ボーイング社も同様のジャンボ機の総点検を指示をしたということであります。これはボーイング747の機首部セクション41にクラックが目立ち、胴体のフレームにも亀裂、一例ではフレームそのものが裂けていたということで、これらの亀裂は胴体の急激な減圧を引き起こし、機体の破壊、墜落につながる危険がある、このようにしているところであります。 ところが、このジャンボの機首部のクラックの問題は、一九八三年五月に日航のジャンボ機で発見されているのですね。当時の状況を新聞などで見てまいりますと、八三年三月十四日、JA八一二一SR機が、空気が抜けるようなスースーという音が聞こえて、着陸後調べますと三十八センチの亀裂が見つかった。こういうことが発端になって、日本航空は最初に三機の点検をされた、その中でたくさんの亀裂が出てきたということであります。これは大変だということで、それからさらにもっと多くの飛行機で点検をやるという中で、機首部を中心としたたくさんの亀裂が見つかったということであります。 そのことはもちろん日航では大きな問題になりましたし、日航から運輸省に出された文書の中にそのことが書かれていると聞いておるわけであります。八三年五月十一日のCOA五一−八〇、八四年十月二十四日のCOA五三−六三〇という二つの文書にそれが書かれているというふうに私どもは認識をしているわけであります。当時この重大な問題を運輸省はこういう文書からも御存じだったと思いますし、その他いろいろな情報の中でこの事実を知っておられたと思うわけであります。 ところが、このような重大な事実を知っておられたにもかかわらず、実態として適切な対応がとられてなかったということだと思うわけであります。そういうことはないと思うのですが、もしそのことをお知りにならなかったとすれば、それはまた大変重大な問題だ、こういうふうに思うわけでありますが、当時の状況はどうだったのか、お尋ねをいたします。
○大島(士)政府委員 ただいま先生御指摘になりましたように、ボーイング747の機首部の構造に関する問題は、日本航空では五十八年、一九八三年の三月でございますが、JA八一二一という機体で亀裂が発見されたこと、これに始まっておるわけでございます。その後、ただいま先生が挙げられましたいろいろな時点で点検を拡大して対応してきたところでございまして、これらについては運輸省も日本航空から報告を受け、あるいは日本航空の対応ぶりについては十分承知しておったところでございます。 日本航空の対応ぶりを申しますと、一般的にこの種のトラブルに対する対応でよくとられておりますように、金属疲労の問題でございますので飛行回数の多い機体に多く発生するという常識がございますから、まず古い機体二機についてとりあえず点検をし、さらにその結果を踏まえまして、一万三千サイクル以上のSR五機について点検を拡大しているということでございまして、私ども、このような状態を把握してフォローしておったわけでございます。 今回の事故の後、国民的なジャンボに対する不安というようなこともございましたので、総点検という形で改めて指示をしたということでございます。
○辻(第)委員 時間が来ましたので、午後に引き続いてやらせてもらいます。
○正木委員長 それでは、午後二時より再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十四分休憩 ————◇————— 午後二時開議
○正木委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。森田一君。
○森田(一)委員 本日、私が質問を通じて明らかにいたしたいと思っておりますのは、二つの問題であります。 一つは、現在、時代が大きく変わりつつあるわけでありまして、よく高齢化社会あるいは情報化社会あるいは国際化社会というようなことが言われておるわけでありますが、これはいずれも化けるという字がついておるわけであります。しかし、この化けるという字がついておるのは、これは言葉の都合だけでついておるのではなくて、私は、やがてこういう社会になるぞというような意味が含まれておると思うわけであります。そして、そのような時代にありましては、問題点はそれぞれ認識し議論をされておるわけでありますけれども、しかし、現実に本当に化けるという字が取れて、そして高齢社会になり、あるいは情報社会になり、あるいは国際社会になったときにはまた、あらかじめ考えられておった問題点とは違う新たなる難しい問題点が出てくるということを感じるわけであります。 例えば今、日米経済摩擦におきまして非常に問題になっておるわけでありますけれども、国とそれから行政とのかかわり合い、このような点につきましても日米の間で大きな違いがあるということが改めて現在肌に感じられてきておるわけであります。 外国の銀行がやってきて、そして日本と同じような取り扱いを求めてきておったというのがかつてでありますけれども、今日におきましては、アメリカは、日本にやってくる銀行が日本の銀行と同じような取り扱いでは満足しないわけでありまして、日本からアメリカに出ていった銀行と同じようにやってくれ、こういうことを言うわけであります、しかし、この根底におきましては、日本の銀行というのは、そもそも国民の考え方からして、明治以降これは倒産することはない、つぶれることはないという伝統と信頼の上に成り立っておるわけでありますけれども、しかし他面では、そのようなことは国が銀行に対して規制を行うということにも連なってきておるわけであります。 他方アメリカにおきましては、銀行といえども会社である、会社の一つである。したがって、いい経営をすればこれはちゃんと健全な経営を維持できるけれども、経営がまずければ倒産することもある。このような考え方の違いがありまして、アメリカ側が、アメリカで日本の銀行に認めておるのと同じような取り扱いを日本に認めてくれと言いましても、考え方、気持ちはわかるけれども、なかなか一朝一夕にはいかない。このようなことでありますが、これは一例でありまして、今後先ほど申し上げましたように高齢社会、情報社会あるいは国際社会というようになってまいったときに、この化けるという字が取れたときには、今考えられておるような問題点とは違った、そのときになって初めて肌身に感ずるような多くの問題点があろうと思うわけであります。 そのようなことから、交通安全の問題につきましても、個々の技術的問題と同様に基本の問題について根本的によく見直すべき時期が現在の時期ではなかろうか、このように考えるわけであります。 それからもう一つの観点は、ただいま大臣はお見えになりませんけれども、例えばこの委員会の運営に当たって最大の問題は何かというと、四大臣をそろえなければなかなかこの委員会の運営ができない、このようなことであります。しかし、もしこれが交通安全省というような省があったとするならば、交通安全大臣というのが一人おりまして、そして各局の局長さんをそろえればこの委員会の運営ということができるわけでありますけれども、このように多くの省にまたがるということは、行政の構造上、本質上大変難しい問題を多く抱えると思うわけであります。一つの省、一つの局、一つの課、これに属するような行政というのが一番やりやすい。課がまたがりあるいは局がまたがりあるいは省がまたがると、非常に問題が難しくなってまいるわけであります。それだけにこのように多くの省にまたがるということは構造的に大変難しい問題を抱えておるわけでありますから、各省におきましてはそれだけに余計な努力、より以上の努力を払わなければ、一省一課に所属する行政課題と違って、この問題は、交通安全の問題というのはうまくいかない、このようなことを指摘をいたしたいわけであります。 このような観点に立ちまして、今時代が大きく変わりつつあるわけでありますけれども、そのような時代の特徴と交通安全対策の問題について御質問をいたしたいわけであります。 まず第一は、先ほど話しましたように、高齢化社会から高齢社会へと移行するわけでありますが、このような時点に立って、所信表明の中にもありましたように、交通死傷者の趨勢であります。四十年代におきましては交通安全対策の効果もあって、大変急速に、特に死者の数が減少いたしたわけでありますけれども、五十年代になりましてこの改善が足踏みしつつある、このようなことがよく言われておるわけであります。その原因は何か。その原因につきましてまずお考えをお伺いしたいと思います。
○矢部政府委員 お答えいたします。 交通事故の要因につきましては、御案内のとおりいろんな要因がございまして、道路交通環境なりあるいは車の構造、あるいは性能の問題なりあるいは人間の注意力等々の諸要素がございまして、相互に複雑に関連をして発生をすると考えられますので、増加要因につきましては一概に特定することはなかなか困難でございますけれども、昨今の交通の状況というものを分析してみますと、やはり車両保有台数がふえておる、あるいは免許保有者数がふえておるということに伴いまして、特に都市部等を中心にいたしまして道路交通が過密化しておる、あるいは混合化しておるということでございます。 しかも、例えばドライバー等につきましても、先ほど御指摘ございました高齢者から若者に至るまでいろんな層のドライバーがおる、あるいは車につきましてもいろんな車が走っておる、こういうような形というものが今日の増加の一つの要因ではなかろうか、かように思います。
○森田(一)委員 ただいまの答えの中では出てこなかったわけでありますけれども、他の議員の先生方からたびたび指摘がありますが、予算の不足ということとこの問題についてはどのように考えておられますか。
○矢部政府委員 お答えいたします。 陸上交通安全対策関係の予算につきましては、先ほど午前中御質問ございました公共事業関係の五カ年計画等につきましては、厳しい財政事情を反映して必ずしも進捗がはかばかしくないという面もございますが、昭和六十一年度の陸上交通安全対策予算全体として見ますと、大変厳しい財源の中でありますが、前年度に比べまして三・七%ばかりの増というような状況になっております。
○森田(一)委員 ただいまの予算との関連でありますが、一つよくわからない点は、この趨勢の改善の足踏みが始まったのが、厳しい予算の不足というような事態があらわれる前に始まっておるような気がするわけでありますけれども、その点については御認識はどうですか。
○矢部政府委員 お答えいたします。 事故の要因につきましては、先ほども申し上げましたように諸要因ございまして、車がふえるとかあるいは混合化するとか、そういうような諸要因が非常にふえてくるという過程の中で今言った現象が出てきておるということが言えるのではなかろうか、かように思います。
○森田(一)委員 それでは、運輸大臣が見えられましたので、この問題にけりをつけたいと思いますが、高齢社会になるとこのような趨勢にどのような影響を与え、またそれに対してどのような対策を考えておりますか、総務庁の方、よろしくお願いします。
○矢部政府委員 お答えいたします。 高齢者につきましては、他の年齢のものに比較いたしまして、人口当たりの事故発生率が大変高うございます。あるいは歩行中とか自転車乗車中のいわゆる交通弱者の事故が大変多うございます。こういった特徴がございまして、これは原因といたしましては、一般的には高齢化に伴う運動機能の低下であるとか、あるいは交通知識が必ずしも十分でないというようなことが挙げられようと思います。こういった事故が高齢人口の増加とともに最近非常に増加の兆しを見せてまいっておりまして、最近は高齢ドライバーというものが増加をしてまいりまして、これに伴いまして自動車運転中の事故がふえてまいっております。この傾向は今後さらに顕著になってくる、かように思われます。 私どもといたしましては、現在交通安全基本計画にのっとりまして、これまでも人命尊重、中でも子供と高齢者の事故防止ということを施策の重点目標として、全国交通安全運動などの機会をとらえまして、あるいは老人クラブなどの集会の利用や老人家庭の訪問などを通じまして交通安全指導の充実を図ってきたところでございますが、今後は、ちょうどその次の第四次の交通安全基本計画、各省庁と今連携をとりながら鋭意策定作業中でございますが、こういった中で、先生御指摘の高齢化社会に備えて、高齢者に対する事故防止を一層推進するための高齢ドライバーの事故防止対策について進めてまいりたいと思います。 なお、総務庁におきましても、こういった問題につきまして今年度から調査研究などをいたしてまいりたい、かように思っております。
○森田(一)委員 これから、時代の趨勢の一つとして航空時代を迎えるわけであります。そのときに航空機の安全というのは、たびたび当委員会でも指摘がありましたように、これは大変大事な問題であります。 まず第一に、事務当局の方から自動車との事故率の比較、これをお伺いいたしたいと思います。
○山田(隆)政府委員 お答えいたします。 輸送機関につきましては、それぞれ異なった特性を持っておりますので、統一的な比較が難しいかと思います。今先生のおっしゃられました自動車と航空機の事故率の比較でございますけれども、一応私どもといたしまして手元に持っておる資料といたしましては、輸送人キロ当たりの事故件数、死亡者数というのがございます。これで比較いたしますと、いずれも飛行機の方が自動車より少ないというふうに思われます。 数字を挙げて申し上げますと、一億人キロ当たりの死亡者数につきまして、自動車の場合とそれから航空機の場合を昭和五十年代につきまして比較したものを手元に持っておりますが、これを見てみますと、自動車につきましては一億人キロ当たりの死亡者数が一・九八人から二・九九人、二人から三人ぐらい、かような数字でございます。それに対しまして航空機の場合は〇・〇二人から〇・一二人ぐらい。ただ、昨年は御承知のように特異な年でございました。大量の死傷者を出す事故があった年でございました。これにつきまして、まだ確定はしておりませんが、私ども推計した数字では丁六一ということになっております。
○森田(一)委員 運輸大臣にお伺いをいたしたいのでありますが、ただいま航空局長の方からお話がありましたように、確かに、計数で通常の年に比較をいたしますと、航空機の安全性というものは大変高いということになっております。昔からそういうことになっておるわけでありますが、しかし飛行機は怖い、飛行機に乗るのはなるべく避けたい、こういう人も結構多いわけであります。 よく中曽根総理は安心、安全、安定ということを言われますし、施政方針演説でもそのような言葉が出てまいるわけでありますが、この安心とか安全とかという、航空安全の問題あるいは交通安全の問題という安全の中身は、今のように計数で、確かにこのように安全ですよというだけではなくて、利用者が安心できる、このようなことが安全ということの中に入っておる。交通安全ということの中には、客観的に事故が少ないことと同時に、利用者が安心して乗れる。これと全く逆の話は、雪が降って、滑って転んで、そしてけがをする人が結構多いのです。多いんだけれども、あれはむしろ用心しないからああいうことになるので、実際もっと用心しておればあのような事故は少ないわけでありますが、航空機の場合ちょうど逆だと私は思うわけであります。 したがいまして、そのような点も含めて考えますと、昨年の日航の事故というのは、心理的な面でも国民に大変大きな負担を与えたと思うわけでありますけれども、このような安全の考え方について、特に航空機の安全の考え方について運輸大臣の所信をお伺いいたします。
○三塚国務大臣 今の御論議にありましたとおり、全く航空機の安全の確立というのは最大の重要な事項だと思います。昨年八月のJALの事故は、そういう意味では非常な大事故でありましたし、大きな後遺症を航空機輸送という面に残したことは事実であります。よって、運輸省はこの安全対策について万全を期するべく諸般の体制を取り進めておるわけでございますが、安心をしていただくということでどのように措置すべきものなのかということでありますれば、これは政府一体となってこれに取り組む、このことはもう当然過ぎることであるわけでありまして、航空会社を運営する経営者の皆さん、さらに操縦するパイロットの皆さん、機関士の皆さん、乗員の皆さん、特に整備部門を担当しておりますセクションの皆さん、すべて混然一体となりまして安全性の追求にすべてをかけるという気迫で取り組まなければ、到底今日の不信感、不安感というものを払拭し切れないであろう、こう思っております。 そのような意味で、航空三社の社長さん方には就任早々お会いをさせていただきまして、絶対安全性の追求ということで労使一体となってひとつお取り組み賜りたいと思うし、そういう意味で何かございましたらひとつ我々にも御提言をいただく、こういうことで一体となって進ませていただきたい、こう申し上げておるところであります。
○森田(一)委員 それで、この航空時代の今後の一つの大きな問題はコミューター航空の問題でありますが、これもただいま三塚運輸大臣言われましたように、安全ということは絶対でなければならない、言葉で言えばそういうことになるわけでありますが、しかしまた同時に、これを発展奨励させていくために、このことが足かせになってコミューターということの発展を阻害するということになってもこれまた困るわけであります。非常に需要が強い現在の状況の中で、どのように両方を両立させていくかということが今後の非常に大事な問題であろうと思うわけであります。この点について大臣のお考えをお伺いいたしたいと思います。
○山田(隆)政府委員 ただいま先生からお話がございましたコミューターの問題でございますけれども、これまでは航空機輸送といいますと定期輸送、定期航空の輸送が主でございました。ただ、最近非常に航空に対するニーズも多様化してまいりまして、コミューター輸送といった小型機による航空輸送への関心も非常に高まってきております。私どもといたしましては、このコミューターサービスにつきまして、ただいま先生おっしゃいました安全性の追求と、それから効率性と申しますか、そういうコミューターを育成するのにどうやって調和を図っていくかということを現在いろいろ考えておるところでございますが、やはり何と申しましても、航空につきましては安全性の追求が第一であるということをまず大前提としております。 そこで、コミューターサービスにつきましては、航空局におきまして、いわゆる二地点間の旅客輸送のための実施承認基準というもので大枠を決めておるわけでございますが、コミューターサービスにつきましてアクションプログラム等の関係もございまして、この促進を図るため、昨年十二月末にこのコミューターについての実施承認基準の見直しを行って、規制の緩和を行ったわけでございます。ただ、その規制の緩和といいましても、主として経済面における規制の緩和に重点を置きまして、安全面につきましては基本的には従来の考え方を維持する。ただ、航空機の性能の向上等によって、今まで規制してきたものに必ずしも合理的でない面もございますので、そういう面については若干の規制緩和を行ってきた、こういうことでございます。ちなみにコミューターにつきましては、五十二年にこの二地点間の基準ができて以来今まで事故はゼロということでございます。
○森田(一)委員 ただいまの問題と相関連するわけでありますが、もう一つの現在の時代の特徴というのは規制緩和、デレギュレーションの問題であります。これは先進国で共通の現象になっておるわけでありますが、このデレギュレーションの問題とそれから交通安全の問題、これはただいまの答弁の中にありましたように、基本的には、安全の問題というのは万全を期すべきであって、そしてあらゆる遺漏なきを期すべきであるということでありますけれども、また同時に、そのようなにしきの御旗のもとに、時代の変化によって不必要になっている、あるいはもうそのような規制をすることは適当でないというようなものまでその規制が残るという傾向があることも、これまた事実だろうと思うわけであります。 そこで、この安全の問題にどうしても必要な規制と、これを緩和してもよいものと、これは役所の方では根本的に規制の緩和というのは大変やりたがらないのです。これは国会等で問題になったときに万一に備えてもやっておく方が楽なわけでありまして、そこは大臣が大所高所から判断をして、そしてやはり規制緩和をしてもいいような事項につきましてはそのような方向で考えていただきたい、このように考えておるわけでありますけれども、この点についての大臣の御見解を聞いておきたいと思います。
○三塚国務大臣 御説のとおりだと思います。特に運輸省は許認可官庁で、このことががんじがらめに相なっておるというような国民間の批判のありますことも承知をいたしております。運輸省だけではなく、政府官庁ほぼそんな感じにあります。これは責任体制を全うするという意味でやむを得ず陥る穴かとは思いますが、やはりこれだけの経済社会に相なってまいりました以上、また技術水準が高度に発達をしてまいりますと、いろいろな面においてやはりそういうようなデレギュレーションというようなことは時代の大きな流れであることも事実であります。 特にコミューター航空という点におきましてはまさに今日的課題、二十一世紀は完全なそういう体制に移っていくのではないだろうかという展望に立つといたしますれば、安全性の追求は絶対のものであります。かたくななまでの安全性という意味では、整備上の問題、パイロットの資格の問題、そういう営業認可の問題というのはそうであっていいと思うのでありますが、飛行場、フライト等いろいろなことについては御説の趣旨を体しまして、十二分に国民的要望、またただいまの森田委員の御指摘の方向にかないますように調整を図りつつ進んでまいるつもりであります。
○森田(一)委員 時間がなくなりましたので、最後に、これは答弁は要らないのでありますが、国土庁の方からも来ていただいておりますけれども、一つの今後の大きな問題は、情報化社会、国際社会を迎えまして、新しい東京集中の現象が起こっておることであります。シンガポールあるいは香港が果たしておる情報通信センターとしての、商業センターとしての役割を将来は東京が担うことになるだろうという国際的な予測が高まっておりますし、また人口等におきましても、他の京阪神圏等と違って東京集中の現象は少しも緩和しておらない。一時は若干頭打ちになってまいっておったわけでありますけれども、新たにそのような現象が顕著になってきておるわけでありまして、ちょうど四全総が今策定されておるわけでありますけれども、政府におきましてはこの東京集中の問題をどのようにとらえて、そしてこの新たな時代を見通していくか。現在の安定成長のもとでは大規模な首都改造というのは難しいかと思いますけれども、それならそれで、この現象を踏まえた上で交通安全対策の問題も進めていかなければならないわけでありまして、四全総におきましてはこの問題を十分に見据えてやっていただきたいということを最後に要望いたしまして、私の質問を終わります。
○正木委員長 次に、上野建一君。
○上野委員 私は三つの点を中心にしてお伺いいたしたいと思います。 最初の一つは、国鉄における労働安全衛生委員会との関連で、職場における規律の状態あるいは労働者に対するいろいろな不当な締めつけの問題が第一でありますが、あとの二つは国鉄の安全に関する問題でございます。いずれも重要な問題だと思いますので、どうか国鉄の総裁を中心にして明確な御答弁をいただきたいというふうに思います。 まず、国鉄の中において、国鉄が分割、再建の方向をとりながら、まだ監理委員会の段階にもかかわらず分割・民営化の方向で進めているということについて大変遺憾だと思いますが、その具体的な遺憾な内容を申し上げてみますと、職場の中で当然守らなければならぬ法律が守られておらない、こういうことがありますので、実は、先般私ども、千葉管理局管内ですけれども、手分けをいたしまして実態の調査に入りました。 その中で幾つかの問題点がありますが、きょうは時間の関係上一つに絞って申し上げますと、労働安全衛生委員会の設置義務が法律に定められておるのにもかかわらず行われていない、開かれていない、名前すら、これはお互いに名簿を出し合うわけですけれども、その名簿すら出してない、こういう実態が明らかになりました。しかも、これについては私ども具体的に、私が入りましたのは津田沼の電車区でありますけれども、この区長は、そういうことについて違反だとも認めなければ、これからはやるべきじゃないか、開催すべきじゃないかという私の質問に対しても言を左右にしてこれを認めようとしない。設置の名簿すら交換されてない。こういうことで、それじゃ開催をするのか、しなさいという話をしてもするとは言わない。まことに傲慢な態度でありましたが、実はその傲慢な態度にあらわれているのが今日の国鉄の職場の実態ではないのか。 したがって国鉄総裁、就任されて日が浅いわけでありますけれども、今日のような職場の実態は、これからの国鉄の労使関係にとりましてもあるいは安全の問題からいいましても大変問題がある、こう言わざるを得ないわけであります。したがって、そこら辺のところを総裁はどう認識をされ、これからどうなさろうとするのか、お伺いをいたします。
○杉浦説明員 国鉄のあり方、いろいろな問題がございますが、私は総裁になりましてから、現場の諸君には、とにかく交通に関係する者の第一の務めは安全輸送であるというふうに申し上げておるし、それの基盤として職場を明るくするという意味におきまして、職場規律を厳正にするようにということを繰り返し現場に申し上げているところでございます。 今先生の御指摘の千葉管内での問題、特に労働安全衛生委員会の運用につきまして、若干至らざるところがあるという御指摘でございました。私どもも調べておるところでございますが、確かに千葉管内の委員会の開催回数が少ないということが事実であることがわかったわけでございます。日ごろから法令に従い、また協約に従いまして十分に対処するようにということを指導しておるところでございますが、そうした実態がわかったわけでございますが、よく調べてみますが、なお、月一回以上の開催の方向に沿ってないという理由としまして二つあるようでございます。それぞれ労使の幹事があるわけでございますが、幹事間で事前に打ち合わせをしてその開催を見送るというようなケース、それから、同様に幹事間で開催のあり方についての意見が合わないで開催を見送る、この二つのケースがあったようでございます。いずれにいたしましても、法令に従い、協約に従った運用を今後一層確実に実行するように指導してまいりたいというふうに思うところでございます。
○上野委員 開催が少ないなんてものじゃないのですね。それは総裁、ちょっと認識を明確にしてもらいたいのですけれども、例えば五十九年度においては、津田沼電車区においては一回もやられてない。それから幕張電車区もゼロ。それから、今年度に入るとゼロのところは一層ふえまして、まだあるのですよ、木更津駅なんかもそうなんですけれども、津田沼、幕張に加えて新小岩機関区、これもゼロ。銚子運転区もゼロ。勝浦もゼロ、こういうことですね。したがって、開催数は二百五十二、五十九年度ありました。しかし、これはやらなきゃならぬ回数からいくと五百五十八ということで、半分はちょっと超えているけれども、半分近い。やられてない、こういうことなんです。 したがって、その認識をやはり明確にしてもらって、それでこの間の区長の態度を見ましても、ほかの電力区とか電車区とかいろいろ入ったメンバーの意見をずっと総合しましても、上の方から、もうそんなことはやめてもいいんだ、簡単に言うとそういうもう事実上の指示があるんだ、こういうことなんですね。だから、やる方が悪いことになっちゃうのだそうですよ。やらない区長の方が成績がいいんだ、こういう実態になっているのです。だから、明るい職場なんていいましても、まず働いている者の労働とか衛生に関するようなこと、それから安全の問題について、それを一カ月一遍話し合うような場所すらとらないということになると、まさに職場は真っ暗やみじゃないですか。これについて総裁、点検を全国的にもやられて、ぜひそういうことのないように厳重にやっていただきたい、こう思います。 そして、その点についてはもう一度御答弁いただきたいのですが、特に勝浦の保線区では、この委員会で決定された事項を守らないのだそうですよ。守らないので、なぜ守らないのかということを区長に文句を言った。そうしたら、言った本人が処分された。おまえ生意気だと言われたのかどうか、処分されているのです。このことも調査の中で明らかになったのです。このことは、労働安全衛生委員会ですか、この委員会だけの問題じゃなくて、やはり職場の実態がそういうことにあるということを認識をして、せっかく明るい職場ということを総裁が指示されておるというならば、具体的に実行されているかどうかということをやはり点検する必要があるだろうと私は思うのです。そのことを総裁は積極的にやる意思があるかどうか。それから前の、開催をきちっとやることをここで明らかにしてもらえるかどうか。 それから、総裁は事前に見送るようなことを労使で一致したとか、あるいは意見が合わなかったとかということを言っていますが、私の聞いた範囲内ではこんなことはないのですね。むしろ名簿を出し合わないのです。名簿をよこさないのだそうです。まだその段階なんですね。だから委員会が設置されてないわけです。これは法律上も罰則もあるようですよ、これを見ますと。だから、それは総裁みずからこの点については明るい職場ということであるなら、なおさら厳に注意をしてもらって、きちっとしてもらいたい。この点をもう一度答弁いただきます。
○杉浦説明員 私は先ほど申し上げましたような考え方でございますので、今後現地の実情も十分に把握しまして、問題があるところは十分指導してまいりたいというふうに思います。
○上野委員 そこで、今の労働安全委員会の問題については全国的な調査をしていただいて、改めて文書で結構ですからこの実態を明らかにしてもらえますか。私、千葉管理局内の問題、データを持っておりますが、他においてどうなのか、そこら辺もありますので、それをぜひ後で資料として出していただきたい、こう思います。 それから、今おっしゃったことはぜひ実行してもらう。それから、余りにひどい区長については少しは処分も含めたことを考えてもらったらいいのじゃないかと思います。この点はさらに今後の我々の調査を含めて提言をしていきたいと思います。 そこで、時間がありませんので二つ目に入りますが、実はことしになって、一月二十二日午前中、東京から十六キロ地点でございますが、これは多摩川を越えて二百メーターくらい行ったところの場所だそうでありますけれども、五本分のボルトの緩みが新幹線の上で認められた。ここは急カーブのところで、専門語でカント二百というのだそうですけれども、そこで認められたので、二人の助役が木野という運転指導科長のところにそのボルトの緩みの状態を申告した。当然そうなると、百十キロで走っておった新幹線は七十くらいに落としてそれを検査する。そして検査の結果、夕方までもつのかどうか、あるいはいろいろな経過を経て、場合によっては汽車を停止して修理をしなければならぬ、こうゆうことになっているそうでありますけれども、ここにその助役と運転科長とのやりとりのメモが、ございます。 このメモは、私のところに送ってくれたテープによって明らかになっております。これは電話で話しているようですけれども、大変なことを言っているのですね。「そんなのは簡単に直しちゃえ、運転なんか七十キロに落とさないで、業者を連れてきてすぐ直させろ」、それからその際に、そういうことをやっては悪いということがわかっているらしくて、「そこにいる作業員については外に追っ払え、安全、心配ないから追っ払え」、こういうことまで言っているのですね。こういう実態が新幹線の上にあります。新幹線は事故がないことで有名でありますけれども、最近の国鉄、先ほど申し上げたような実態も含めてですが、大変な状態になっているということで私も驚いたわけであります。したがって、事故の起こらないうちに、こういうやり方は明らかに国鉄の安全保持、保線についての違反であろうと存じますが、この点について総裁はどうお考えでしょうか、御答弁をいただきたいと思います。
○杉浦説明員 安全の問題、特に新幹線のような高いスピードを持った輸送機関の安全につきましては万遺漏のないことを期しているつもりでございます。 先生の今の問題につきまして私も事情を若干聞きましたが、安全上の点で問題があったような処置をしていないというふうに私は受けとめておりますが、なお詳細は担当の常務から答弁をさせます。
○村上説明員 ただいまの御指摘の問題でございますけれども、一月二十二日の午前中に、巡回中の保線の係員がボルトの緩みの傾向を発見いたしまして報告しております。そして、直ちに管理者が現地に急行いたしまして再度調査を行いました。調査の結果、緊急処置の必要がないということがわかりましたので、その当夜補修をした経緯にございます。 以上でございます。
○上野委員 あなたがうそを言っているのか現場がうそを言っているのか知らぬけれども、そんなことじゃないのですよ。ここにメモがありますけれども、ここにテープがありますが、こう言っているのですね。七十キロにスピードを落とすということになると、これは表に出るんだ、表に出るとぐあい悪いぞということがあって、そんなことじゃなくてやっちゃえ、こういう野木科長の話が出ているのです。読んでみましょうか。「あのさ、やっこさんたちがいなけりゃさ、そこは百十キロじゃねえか。百十キロのところだから、助役が二人いて、潤生で一人にスパナ持ってこいと、ほかのやつは帰して運転保安上大丈夫だとやって帰してしまえばいいんだ、後はちゃちゃと締めておけばいいんだよな。七十キロ引いてから今度締結を締めたらおれ外へ出すからよ、その話を。」こういうやりとりがあって、その当の助役がびっくりして、えっと言っているのですね。野木というのは外に出しちゃうぞ、こう言っているのです。外に出すということは申告するということでしょう。そして、そうなると所定のやり方でやらなければいかぬのでしょう。検査するときはどうするのですか。あなたは検査を見に行ったと言うけれども、見に行ってないよ。申告したらすぐこのことをやっているんだけれども、これは一体どういうことですか。
○村上説明員 当日、検査担当をしております副保線管理長と申す者が現地でボルトの緩み状態を発見いたしまして助役の方に相談をしております。その助役がたまたま、今先生おっしゃる野木指令長のところにおったわけでございますけれども、そこと相談いたしまして、まず助役が現地に飛んでいったということがございまして、現地から野木指令長のところに電話をしております。そして、ここでさらに検査をしたいから徐行をしてほしいという要請をしております。新幹線の場合は、検査をするために線路内に立ち入る場合には危険防止のために徐行するという規定になっております。徐行の要請をしておりましたけれども、そのボルトの位置そのものは線路の外から十分確認できる位置でございますので、野木指令長は助役に対して電話で、もう少しよく現地を確認しろという指示をしております。それによって十分現地を確認した上で、助役は安全上直ちに処置をとる必要がないと判断して、その夜の修繕作業で対処したという次第でございます。
○上野委員 あなたの言っていることは言いわけとしてはわかるけれども、事実と違うのですよ。このテープを後で聞かせましょうか。そうではなくて、野木というのは助役から電話を受けて、そんなのは徐行なんかしないで——潤生というのは業者のことでしょう、これを連れていってやっちゃえと言うのですよ。そして自分のところの職員は早く帰してしまえ、そういうことをやっているのですよ。あなた、そういういいかげんなことを言ってはいけませんよ。ここに来て見てもらってもいいよ。 それでは修理したのはいつですか。だれがやったのですか。
○村上説明員 このボルトの緊縮につきましては、当日、一月二十二日夜、保守作業時間帯になってから請負業者がやっております。請負業者がやったか当局がやったかよく調べておりませんけれども、夜になって実施しております。
○上野委員 しかし、こういう形でこういうことがあっていいのですか。 もう一度聞きますが、そういう事故があった場合、ボルトの緩みがあった場合、どういう順序で修理するのですか。ここは急カーブの場所でしょう。カント二百というのはどういう状態の場所ですか。
○村上説明員 カント二百ミリというのは、レールがカーブのときには遠心力で外に振り出されますので、外側のレールを内側のレールに比べて二百ミリ高くしてあるというのがカント二百ということでございます。 それから、ボルトの修繕につきましてはスパナで締めるということでございます。
○上野委員 それでは、あなたは今まで言ったことと実際とが食い違ったらどうしますか。どう責任とりますか。あなたの言っていることは速記になっているけれども、言っていることと現実の問題の違いをどうしますか。総裁、どうですか。修理の規定に従ってやってないことはもう明らかなのです。規定にのっとってないですよ。
○村上説明員 明らかに線路に欠陥があって列車の運行に妨げがある場合には徐行するなり直ちに停車するなりということが私どもの決めてございますけれども、本件の場合はそこまで至っていなかったということでございます。
○上野委員 至っていないと言っても、至っているのに処理をやってないじゃないですか。この中ではそれは表に出さないでやれと言っているのですよ。これは申告になってないでしょう、現場を調べてみたら。この事実は、修理したことも隠されているでしょう。それではどこの業者がやったか、その業者も言ってみなさい。
○村上説明員 先生のおっしゃるようなやりとりについては、私どもは報告を受けておりません。 業者については調査しておりません。
○上野委員 それじゃ、私ども、資料を出しますから。総裁、これは本当に危険な状態です。この場合は危険ということでなくてすぐ対処したことになっているのだけれども、ボルトが緩んでいるとかなんとか、そういう申告も何もしないで、外に出してはいかぬと言っている。外というのは、国鉄の中なのだけれども外と言っているのですね。上部ということでしょう。そういう申告も何もしないで、すぐ業者を引っ張ってきてやってしまえ、こういうやりとりがあって、それから、そのことを職員に知られては困るものだから、その連中は追っ払ってしまえという言葉が出てきている、こういう状態です。後でテープを聞いて結構です。 総裁に聞きたいのですが、こういう事実が明確になったらどうされますか。
○杉浦説明員 安全上の問題でございますので、私ども十分に現場に目を光らせて今後とも対処してまいりたい。先生御指摘のことも、もう一度事実を確認いたしまして、万遺漏のないようにしたいと思っております。
○上野委員 では、これはちゃんと処理をすることにして、我々の方も資料を出しますから、これからの協議、こういう事実関係も含めて、よろしいですね。 それから、三つ目の問題なのですが、これも安全との関連なのです。 これは東北新幹線の車両の検査、修繕を行っている仙台工場の関係なのですけれども、制輪子というブレーキ板、車輪を挟みつけてブレーキをかける金属板なのだそうです。それの取りつけ部分のボルトがあります。制輪子受けどめ金ボルト、これは特殊ボルトなのだそうですが、これによれば、仙台工場ではかってないことが行われている。ここに現品も送ってもらったのですけれども、このボルトは、こっちの方が使用済みで古いものです。そこからもわかると思いますが、古い方が伸びて長くなっているのですよ。したがって、これはもう役に立たない。これが新品です。新品と取りかえなければならぬわけですけれども、仙台工場では一月八日でこの新品は切れてしまっている。どうしているかというと、ブレーキの締めのボルトに古いものをもう一度使っているのですよ。事故が起こる場合はどうなるかというと、これは長いものですから、入れると吹っ飛んでしまうのだそうです、切れてしまって。それでこれだけ中に残る。したがって、いわば用をなさない危険性が非常に強い。 ところが、この仙台工場では六十一年一月八日でこの新品はなくなっている。その後発注されていない、入っていない。そして、古いものをもう一度使えということで使っている。このことは大変危険な状態になる。一つはブレーキがきかなくなる。新幹線はブレーキがきかなくなったら大変なことだ。それから、部品が線路上に飛んでそれを通じて事故になる可能性がある、こういうことが指摘されています。それで、作業担当者など現場の労働者は、新品を購入して使用するようにということを何回も言っているのだそうですけれども、工場当局は取り合わない、こういうことです。これは新幹線です。先ほどのやり方も似ているのですけれども、今は何もかも経費の節約という形を出し過ぎてしまって、こういう安全上の問題も非常におろそかにされている、こう言わざるを得ないわけで、この新幹線に乗る国民の立場を考えますと、これは大変なことじゃないか。ぜひこれは国会で取り上げてもらいたいということでこういうものまで送ってよこしたわけですけれども、この事実はどうなんですか。ボルト、新しいのを買うなんということはやめさせているんですか。そこら辺のことはどういうふうに考えたらいいんでしょうか。これをお聞きしたいと思います。
○山之内説明員 新幹線の安全の問題は極めて重要な問題でございまして、万全を期しておるつもりでございますが、ただいまの御指摘の件、私どもまだちょっと正確に把握をいたしておりませんので、早急に調査をしてお答えをいたしたいと思います。
○上野委員 これがもし事実とするとどうですか。これはいいことですか悪いことですか。総裁、これはどうなんです。こういうことをやっていいのか悪いのかと聞いているんです。
○山之内説明員 ともかくいずれにせよ、内容を調査した上で、よしあしを含めて御返答を申し上げたいと思っております。
○上野委員 いや、ボルトもこういう古いのを使っていいのかということです。
○山之内説明員 現地がどういう判断をしたかも含めまして、調査をした上で御返答申し上げたいと思います。
○上野委員 先ほどの中でもう一つ申し上げますと、これも調査をしてもらいたいのですけれども、夜の修理をする時間帯にはもう既に直っておったというのです。これは追っ払われた人たちでしょう、心配だから見に行ったら、そのときにはもう直っていたというのです。だから、これは列車を走らせながらやっちゃったわけですね。修理時間帯でないときに修理をしている。もちろん徐行もさせない。これは徐行しなければ修理できないそうですね。ボルトを締めたりなんかすることはやらないんだそうですね。そのこともちょっとあなたの話と違う。 それから、例えば駅から鉄道の線路が見えますね、そういうところだと、注意するとすぐ直しますね。だから、通常ボルトの緩みがあれば、これはもうすぐ締めでいるはずなんですけれども、ここではどういう時間に直したのか知らぬけれども、徐行もさせないということは、列車をどんどん走らせながらその作業をやったということになりますね。これは、明らかに修理のやり方については違法というか、ぐあいが悪いんじゃないですか。
○村上説明員 私どもの調べましたところでは、ボルトの緩み傾向を発見した当日の夜の保守作業時間帯においてボルトを締めるという作業を行っております。
○上野委員 走らせながらやるのですか。
○村上説明員 いえ、夜に締めております。
○上野委員 見に行ったら、夜に終わっちゃっているのですよ。確認している人がいるのですよ。
○村上説明員 夜に締めたというふうに聞いております。
○上野委員 委員長、これはやはり人命に関する大変重要なことですから、私は一たんここで質問をやめますので、できるだけ早い機会に当局からその事実関係も明確にしてもらう、このボルトの点もそうですし、これは大変なことですよ、事故になったら。そういうことが今国鉄の中で行われているということですから、これはぜひ委員会でも、委員長もひとつ一緒になって調査をしていただいて、明確な答弁が出るまで私は質問を留保させていただきたいと思うのですが、どうでしょうか。
○正木委員長 速記をとめて。 〔速記中止〕
○正木委員長 速記を始めて。 上野建一君。
○上野委員 それでは、次の機会に残された質問は保証していただけるそうですので、残された時間お伺いします。 今三つの問題を質問いたしましたが、運輸大臣、私が特に申し上げたいのは、問題は、分割・民営というこの路線を国鉄が打ち出して以来、これは国鉄というよりも政府当局なんですけれども、実はもうそれが既定事実のように職場の中では走り回っていまして、しかも、今申し上げたような安全についての手抜きがある。これは私もここで申し上げるからにはかなり調査をした結果でありますので、当局で調べてもらえば間違いないと思いますが、そういう状態にあります。そういう意味で、職場で働いている人たちの現状は、まさに不安と当局の職制からくる圧力といいますか、そういうもので職場はもう大変な状態になっている。そのことはきょうの質問の中でも少し御理解いただけたと思うのですけれども、こういう状態はやはり直さなければならぬと思うのですね。分割・民営化するかどうかをこれから国会で審議をすることでありますから、それにかかわりなく安全は守らなければならぬし、国鉄内にある規則は規則としてやはりきちっとやってもらわなければならぬと思いますが、運輸大臣はどうお考えでしょうか。監督の立場で、少し高い時点から明確にお気持ちをお聞かせ願いたい、こう思います。
○三塚国務大臣 ただいまの質疑応答を聞いておりまして、上野委員は上野委員の調査の観点からの御指摘、責任者の皆さんは責任者の皆さんとしての現時点における回答、それで常務理事からは、よく調査の上でと、こういうことでありますから、それはそれとしてその決着を待ちたいと思います。 基本的に、午前の会議でも御質問をいただいたわけでありますが、交通事業は安全が第一でございます。そういう観点で、特に鉄道の線路、設備の強化、車両の安全確保、施設、車両の対策ということは重要なことでありますし、同時に厳正な服務規律、適正な運行管理の徹底、そして係員の教育訓練等、これらも施設とあわせまして交通事業であります限りしっかりおやりをいただかなければならぬことでありますし、総裁も同席で質疑を聞いておられるわけでありますかう、それはそれとして、私、運輸大臣として、安全運行について、格段の疑念を持たれることのありませんように取り組んでまいりますように指示してまいりたいと存じます。
○上野委員 それで、せっかくの機会ですから総裁にも重ねてお伺いいたしますが、先ほどの労働安全衛生委員会のときにも申し上げましたが、総裁が言われる明るい職場ということを指示されたとするなら、これをどうつくり、明るい職場にするのか、この点で少し具体的に総裁はこれからやられることをお示し願いたい。そして、できれば現場をもうちょっと——しかし総裁が行ったんじゃ、背きれいごとしか並べないかもしれませんが、何かそういう意味も含めて模範的に、どこかをモデルケースにしてやるということは考えられませんか。今の状態だと、大体区長もそうですし管理局長もそうかもしれませんが、もう実際に働いている連中のことなんか、何も聞かなくていいんだ。例えば現場協議なんかもなくなりましたね。これは総裁の来る前からだったか、来てからだったか、私記憶にないのですけれども、いずれにせよ現場で、例えばどこの線路が緩んでいるとか、あそこは地盤がやわらかいから直そうとかいうことについても協議の段階がもうなくなっている、こういうことなど含めて考えますと、やはり現場の協議があった方がよかったんじゃないでしょうか。 こういういろんな問題がありますと、現場の協議の場があれば、何もわざわざ国会まで持ってこなくても、労使の間で現場の協議ができるわけですね。ところが現場に協議機関がないものですから、それでやられっ放しという気持ちがあるものですから、そうすると国会でやってくれという話になって出てくる。本来は総裁、こんな細かいことまでと思う気もあるかもしれませんが、私もそう思うのですよ、当然現場で解決すべき問題です、これは。現場協議会があった時代は、これはやられてきたわけですね。ところが今、現場協議会がなくなっているからそういうことができない。 前回、私は能登線の問題を取り上げましたが、能登線の場合でも、実は現場から話が出ていた。ところが現場協議会という形が明確になくなったものですから、そこで問題を出さなかった。そのうち地盤が緩んじゃって転覆した、こういう経過があります。だから、この現場協議会の復活の気持ちはありませんでしょうか。そこら辺も含めて、職場を明るくするということは一体どういうふうに総裁はこれからやられるか、ひとつ御答弁をいただきます。
○杉浦説明員 これからの現場への指示は、先ほど申し上げましたように安全の確立と職場秩序の確立、この二つに絞られると思います。 私も今まで各地へ参りまして、現場の諸君とその都度いろんな話をいたしております。なかなか意を尽くせませんが、やはりこういう改革のときであります。いろんな形で皆さん不安、動揺というものがあってはならない、それが万が一事故に結びつくようなことが絶対にあってはならぬというような気持ちで、現場の管理者ともひざを交えて話をする機会が随分ございました。今後とも、なかなか時間がございませんが、できるだけ現場へ行きまして、現場の諸君と本当にざっくばらんにいろんな問題を私自身がじかに聞きたいというふうに思っております。 現場協議制の問題でございますが、これは職場のあり方ということから考えますと、労使問題というよりもむしろ現場の指揮命令に従う、そういう形での徹底というものが必要であり、また管理者はそれなりにしっかりそういう面での職員の把握、指導というものが必要であると思うわけでございまして、今まで行われました現場協議制というものは、私は必要ない、新しい意味での職員、管理者の相互のコミュニケーションというものは必要ではございますが、今までのような現場協議制は必要ないというふうに思います。
○上野委員 総裁、あなたの考えていることというのは、私はきつい言葉で言いますけれども、管理ファシズムだと思うのですよ、民主主義じゃないですよ。現場の人たちのいろんな、あの安全についてあそこがおかしいよという意見も含めて、現場でいろいろな職場の中に出た問題を話し合う場が何で邪魔になるのですか。話を出すことがあれでしょう、あなたの言っている規律というのは、実は上からの指示だけ一方的に聞けという形、まさに現場がそうなっているのです、今。言うことだけ聞かせるという態度です。これはもう明確です。我々が行ったってその態度、直しません。我々の見ている前でもそれがあらわれているぐらいですから。この管理ファシズム的な体制であなたはやはり考えられているとしか思えないのです。指示というのは、指導力というのは、実はそれを聞く体制があるときに指導力というのは出てくるので、一方的にただ押しつけたら、あのフィリピンのマルコス体制と同じですよ。あなた、マルコスのまねしているわけじゃないでしょうけれども、おかしいですよ、それは。だから現場というのは、民主主義がなければいかぬですよ。民主主義がないときには、一つはやはり職場が不安になるし、暗い職場になる。さらに、先ほど申し上げたようなことも含めて、安全の問題でいろんな問題が出てくる、こういうことであります。 そこで、最後にもう一度、管理ファシズムということを考えでないかどうか聞きたいし、それから、きょう申し上げた問題で残された問題、次の機会に明確な形で答弁を要望しておきたいと思います。
○杉浦説明員 どの会社にしろ、どの組織にしろ、仕事のやり方というのは大体常識的な線があると思います。やはり管理者は、それぞれの職員のいろんな意見も常に耳を傾けて、細心の注意を払うことが必要だと思います。私が言いましたのは、いわゆる労使というような関係における、そういう意味での現場協議制というのはもう要らないだろう。コミュニケーションは十分やる必要がある。決して上からのファシズム的な命令を落とすだけではいかぬということは私も思っておりますから、そういう意味で新しい近代的な——近代的というよりも、むしろ常識的な現場の仕事のあり方で十分だと思います。
○上野委員 総裁の言っていること、私はまだ反論したいのですが、時間がありませんからきょうはやめますが、先ほどの安全問題、約束どおりやってもらうように要望して終わります。
○正木委員長 次に、柴田弘君。
○柴田(弘)委員 午前に引き続きましてまた午後ということで、各大臣、御苦労さまです。 そこで、私は、午前中は交通安全対策という問題について国家公安委員長を中心にして御質問いたしましたが、午後からは趣を変えまして、第五次空港整備五カ年計画に関連をいたしまして、今地元で話題になっております中部新国際空港の問題につきまして質問をしたい、こう思っております。 これは江崎長官よく御承知のように、昨年の一月には愛知県知事を座長といたしますところの期成同盟会が発足をいたしました。そして三月には東海三県の国会議員が建設促進に向けまして、いわゆる議員連盟を設立をいたしました。江崎長官が会長で、大変に御尽力をいただいておるわけでございます。それで昨年の末に、運輸省の御配慮をいただきまして、財団法人の中部新国際空港調査会が設立をいたしまして、これは正式に空港建設に向けての、二十一世紀を展望して国の認知を受けた、こういうふうに私は理解をいたしております。 そこで問題は、この第五次空港整備計画の中で今後展望した場合に、どう位置づけていかれるか。そしてもう一つは、第四次全国総合開発計画、いわゆる四全総の中で国家計画としてまず位置づけをしていこう、いただきたい、こういうのが今官民一体となって取り組んでいる地元の要望であるわけであります。 そこで江崎長官に、こういった将来の展望に立って、国家計画の中で今後一体どういうようなスケジュールが考えられるのか、そういった国家計画の中で、やはりきちっとした第五次の空港整備計画、あるいは四全総の中できちっと国家計画として位置づけられる見通しがあるかどうか、簡単で結構ですから、まず長官からお聞かせいただきたいと思います。
○江崎国務大臣 お示しのように私がその会長であり、先生もそのお仲間の有力者ですから、今むしろ私は運輸大臣に、隣同士でひそかに、これはぜひ好意的答弁をしてくださいよ、こう言っておったわけでして、先に私に御指名がありましたが、四全総にはおかげで成文化してもらうことで話が進んでおります。それからまた、この名古屋国際空港、二十四時間体制の空港についての調査も、費用を認めよう、こういうことで快諾を得ております。 それから、今運輸大臣にも耳打ちをしたわけですが、航空局長はかわりましたが、前の航空局長、そして次長が今度新航空局長ですが、これまた民間に五億円の公益法人ができて、そして特に、どこに位置させるかという重要な調査を官民合同でやるというのであるならば、金額はともかくとして相当な調査費をつけよう、これはまだ今後の、予算が通ってからの内訳で済むわけですが、そういう局長レベルの了解は得ております。それを実は今ちょっと耳打ちをしてお願いをしておったわけですから、きっとまた運輸大臣からは力強い大臣としての御答弁がいただけるものと思っております。
○柴田(弘)委員 そこで運輸大臣、今江崎長官から御答弁いただきましたが、私もこの問題を事あるごとに、もうずっと毎年質問をして、建設促進に向けてやってまいりました。中曽根総理は本年一月、記者会見で、いわゆる中部における新空港の構想というのは、もう当然と理解をしているというふうにおっしゃいまして、非常に理解を示していただいております。 そこで、この四全総のいわゆる長期展望に立った策定作業の中においても、将来の我が国の国際航空の需要というのは相当伸びてくる、だから当然、首都圏には成田があります、それから関西圏には今関西空港が建設されようとしている。そのはざまにある中部においても、そういった中で、ただ中部の活性化とか国際化という観点からでなくて、いわゆる将来の国際航空の需要を展望して当然必要である、こんなような話が出ておるわけでありますが、この必要性ということについて、ずばり運輸大臣としての御見解をお聞かせいただきたい。
○三塚国務大臣 ただいまの柴田委員の御質疑、現状分析論、江崎長官が参られまして、今会長である、中部圏挙げて本問題に数年取り組んでまいったところであるというお話も、御紹介のとおりお聞きをいたしました。 中部圏は、我が国経済圏の中でも極めて重要な経済圏をつくっておりますことは承知をいたしておりますし、同時に大変御熱心に、知事、地方自治団体、経済団体、市民団体、かような形でこの運動を盛り上げてまいりましたことも聞いております。また、財団をつくり、財団の調査会の中で、空港のあり方、展望というものにこれまた民間として積極的に取り組んでいこう、地方団体も強力に推されておるようであります。そういう中でありますが、小牧空港との関連もこれあるわけです。これを直ちにすぐスタートできるかといえば、なかなかそういうことには相なりませんけれども、ただいま申されましたとおり、また江崎長官も申し上げられましたとおり、二十一世紀をにらみ、特に今回の中部空港というのは海上空港として壮大な計画の中でこれをつくり上げていこう、官民一体となってやり抜いていこうという計画については、まさに盛り上がった形の中で出ておりますことに深く敬意を表します。 同時に、この件は空港特会にございます空港整備に関する空港整備事業調査費の中でまず取り組んでいこうということで、既に長官が言われましたとおり、前航空局長はその中でほぼ合意をしておるという報告も前局長——引き継ぎました次長の山田君が今度局長でありますけれども、承っておりますし、行政は一貫性のものでなければなりませんから、これを引き継ぎまして、国のでき得ることは最大限御協力を申し上げつつこの問題に取り組んでまいりたい、このように考えておるところであります。
○柴田(弘)委員 そこで、今長官あるいは運輸大臣から御答弁いただきました空港調査費の問題であります。 六十一年度二億七十万円という調査費が計上をされている、こういうことであります。これは中部というだけでなくて、やはり全国的な調査の中で中部新国際空港をどうしていこうかという、ことか、あるいはまた、中部にそれだけつくのかといえば、それだけつかぬだろうと私は思うのでありますが、いずれにいたしましても、この調査費の中で中部の調査もされる、こういう理解でいいかどうか、この点をひとつお聞かせをいただきたい。
○山田(隆)政府委員 お答えいたします。 空港整備事業調査費、ただいま先生から数字について御指摘がございましたが、全国の調査費の合計は、六十一年度で二億六千三百万円予定しております。 そこで、この調査費でございますが、六十一年度の予算におきましては、直接中部国際空港にかかわる調査費としては計上しておりませんけれども、ただ国におきましても、我が国におきます国際空港のあり方について今後検討していく必要があると考えておるところでございまして、このため運輸省といたしましては、空港の整備に関する諸調査を行う空港整備事業調査費の中で、国際空港にかかわる基礎的な調査といたしまして、我が国におきます現在の国際航空旅客であるとか、あるいは国際貨物の輸送構造、あるいはその変化の傾向といったものについてこの調査費でもって調査を行っていきたい、その中で中部も含めた国際航空輸送のあり方みたいなものを調査していくことになろうかと思います。
○柴田(弘)委員 重ねて国土庁にお聞きしておきますが、今江崎長官からもお話がありまして、四全総の中での取り組み、昭和六十一年から、いわゆる二十一世紀を目指しての策定作業だと思いますが、この秋に策定されると伺っておりますが、この中にも位置づけを行っていただくと私も理解をしているのですが、どういうお考えでしょうか。
○糠谷説明員 お答えをいたします。 国際化の進展の中で、世界に開かれた国土の形成ということが四全総の大きな課題ではないかと思っております。我が国は、世界の航空ネットワークの中で西太平洋の拠点という役割も果たしておりますので、二十一世紀における国際空港の配置の検討というのは四全総の重要な検討課題と考えております。 中部の新空港でございますけれども、今後国際航空の需要は非常に増加することが見込まれておりますので、西太平洋の拠点という役割も踏まえながら、今後の航空需要の動向を見きわめつつ、関係方面と調整を図って四全総の位置づけを検討してまいりたいと考えております。
○柴田(弘)委員 ひとつぜひその位置づけをお願いしたいと思います。 それで、ちょっと今後の問題で、私これは非常に大事な問題だと思うのです。官民挙げて頑張っているわけなんですね。私も大賛成でやっているわけですが、今運輸大臣が二言申されましたように、今後を展望していく場合、もちろんこのプロジェクトというのは二十一世紀でございますから、何もきょう明日からつくるわけじゃないのです。今定期便の発着が年間大体二万七千回、まだ名古屋空港のキャパシティーが二・五倍あるというのですね。 もう一つは、民活、民活と言っておりますが、ある試算によりますと六千億かかるそうですね。もっと一兆円くらいかかるかもしれませんが、資金の問題をどうするかという問題があります。それから環境対策をどうするか。それから肝心の立地の問題で、鍋田沖にするかあるいは常滑油にするか、同じ伊勢湾湾上でもいろいろと問題があろうと思うのです。そういう立地の問題をどうするか。それからできて、果たして経済効果は大丈夫だろうか、運営していけるだろうかという問題等々が大きく乗っかかってくるわけです。つくれと言うことはいいのです。だから、それをどう乗り越えていくかというのがこれからの課題であると私は思うし、また議員連盟の我々一人一人も真剣に考えていかなければならない、また中部の人たちもその点を一番心配しているのではないかと思います。これは所管外でまことに恐縮でございますが、そこら辺のお見通しがあれば、腹蔵のない御意見を一遍賜っておきたいと思います。
○江崎国務大臣 御指摘の点は、私きわめて重要な御指摘だと思うのです。共通の利害に立っておることも事実ですが、私、実は所管外でないので、民活をどう引き出すかという特命大臣でもあるわけでございます。したがって、お話しのように、これを民間活力の面からもっと大きく取り上げる必要がある、結論的にはそう思います。そして、今の東京湾の横断道路、もちろん結構です。それから明石海峡の架設、これも結構です。関西国際空港の達成、これも何よりだと思います。そこで中部国際空港も、当然これは関西方式というものを加味しながら、将来に向かって進められていくであろうと考えます。 そういうふうに考えましたときに、今お話のあったように、小牧の国際空港が、今度の五次空整でもそれなりの調査費や滑走路の延長問題がまだ残っておるというわけですね。ですから、これらともあわせながら、今の二十四時間体制の国際空港をつくっていく、これについて私は一つの御提案があるのです。 それは、アクションプログラムの中で案外気がつかれておらないのにいわゆるコミューター問題、小型機の利用の問題、それからヘリコプターの利用の問題、これがあります。そこで小牧の国際空港で、まず名古屋というものを世界に向かってもっと宣伝する必要がありますね。そしてその国際性を高める上からいいましても、あの中部圏全体で考えてみますと相当なゆとりがあるわけですから、あの小牧空港からコミューターで、例えば真珠にあこがれる外国人をとりあえず鳥羽に送りつけるとか、あれは滑走路が八百メートルぐらいでいいのですから、それでキャパシティーが今までは十九人と言っていたのを六十人に拡大いたしました。そうすると二機も飛ばせば相当な効果がありますね。それから岐阜県は御承知のように南北に長い県でありますし、非常に変化に富んだ国ですし、あるいは滋賀県であるとか、中部圏広く考えましても、それぞれコミューターで結ぶ、ヘリコプターで結ぶ、そういうことを今の小牧国際空港でやることも可能ですね。 それから、キャパシティーの問題からいいましても、もっと国際線を入れる。名古屋港の積み出し出荷は、荷物量においては大変な量ですから、日本一の港と言われておるくらい、その間にあそこに外国船のカーゴを入れてくる必要がありますね。ですから、そういうことなどを総合していけば、それが二十四時間体制の共通目的の中部国際空港につながることは間違いない。ですから、このコミューター問題を各論としても今後検討していただく、私も旺盛に検討してまいりたい。 そして、民間活力を引き出すというならば、あの西大橋だけが名古屋港にかかりましたが、第二名四と俗称言いますね、あの大橋、そして東大橋、あれなどを明石海峡方式で公団債を引き受けるとか、あるいは民間活力をそれに提供するとかいう形で、あの道路網いわゆる中部国際空港にアクセスをする道路網を、これからも国土庁であるとか建設省はもとよりでありますが、運輸省などの理解を得ながら進みることも大切だ、さように考えております。
○柴田(弘)委員 江崎長官どうぞ、ありがとうございました。 そこで、運輸大臣、財団法人の中部新空港調査会ができました。空港の必要性について需要予測ですとか、将来の航空界の見通しですとか、あるいは空港建設に必要な技術的な諸問題、こういうものについて総合的な調査を行う、あるいは航空の知識普及あるいは地域開発との関係、環境問題、こういったものをいろいろ調査していくわけですよね。 そこで、これはもう再三運輸省にお尋ねしているのですが、こういったものはせっかく運輸省の認可を得ててきた、今後運輸省とのかかわり合い、関与の方法です。どうこう言っても、やはり運輸省の専門的な、あるいは技術的な指導助言というものが必要になってくるであろう、私はこういうふうに思うわけでありますけれども、この辺の関与はどういうふうにされるか、運輸大臣のお考え方をひとつお聞かせいただきたい。
○三塚国務大臣 おっしゃるとおりだと思います。調査機関までおつくりをいただきましてこの問題に深くかかわり合いながら検討を進める、研究調査ということで取り組むわけですね。特に海上空港でありますから、航行の問題もあるでありましょうし、海上埋め立ての問題もあるでありましょうし、今は泉州沖の関西新空港が漁業交渉で難航はいたしておりますけれども、それなりに十年余をかけてこの構想が実現のスタートに立った、こういうことなどもありまして、これらはすべてノーハウが運輸省にあるわけであります。当然このノーハウは運輸省のものではございませんで、国民共有の財産でございますから、そういう意味で調査会とこれが密接に連携をとりながら、同時に主体である地方自治団体の代表、超党派で三県の国会議員団が結集をして国民の声を代表してやられるということでありますならば、またそれに対応してまさに持てるノーハウというものは提供申し上げる、相協議をしてまいるということで、この調査検討というものが有効に、まず技術的に前方をにらんで進むように取り組むべきである、私はさようなことで航空局その他港湾局にしっかりとそのことを指示してまいりたいと思っております。
○柴田(弘)委員 ただいまずっと財団法人が調査をやってきました。運輸省もお話がありましたように全国的な調査をされている。ところが、具体的に調査会が将来ずっといろいろ調査をしてきまして、ある程度一定の段階に来たときにゴーサインが出るような段階だと私は思うのですが、運輸省はその調査の後を引き継ぐのか、あるいは調査したものをもとに本格的に取り組まれるときがあろうか、私はこう思いますね。そういう方向を持っていらっしゃるかどうか、その可能性。 それから、簡単で結構でございますが、これは局長からでもいいのですが、具体的にどういった条件が整ったときに引き継がれるのか、その辺の見通しがあればひとつお聞かせをいただきたいと思います。
○山田(隆)政府委員 お答えいたします。 ただいま先生からもお話ございましたように、中部国際空港調査会というのが昨年暮れ設立されまして、そこで具体的な調査がこれからいろいろ行われることになろうかと思います。関西空港の例を見ますと、こういった大規模なプロジェクトの場合十年以上の歳月を要しているところでございまして、その際まず最初は、地元の自治体等が参加したこういった調査会におきまして、先ほど先生から御指摘ございましたようなアクセスの問題であるとか騒音の問題であるとか、これらの問題、あるいは費用負担のあり方、それから地点の選定、こういったものについて幅広い議論が行われるのではなかろうかと思います。 このような議論と検討を経まして地域社会としての合意形成が相当程度整ったならば、国による中部国際空港の調査等の対応についても検討することになろうかと思います。候補地がある程度絞られた段階で国が場合によっては調査に乗り出す、こういうこともあろうかと思いますが、そのような場合には、当然中部国際空港調査会で行われた調査というのは十分参考にさせていただくことになろうかと思います。
○柴田(弘)委員 それで運輸大臣、今お話がありましたとおりで、僕もそうだと思います。やはり地域住民のコンセンサスが大事だと思います。 今江崎長官からお話がありましたように、私も民活である程度考えざるを得ぬと思うのです。そこまでまだ運輸省は考えていらっしゃらないかもしれませんけれども、感じでいいわけですが、きょうも建設大臣の東京湾岸道路のお話を聞いておりまして、私どもも十分理解できるところもあるわけでして、民活といってもいろいろなやり方があろうかと思うのです。やり方は今後考えていただきたい。江崎長官は関西方式で会社をつくってやるとか、東京湾岸道路も会社をつくってやるわけです。民活、民活といってもいろいろなやり方があるわけですが、地元住民なり地方自治体のコンセンサスを得られるような民活運営方針というようにいかざるを得ぬだろうなというような気持ちを私は感覚的に持っておるわけでございます。この辺は江崎長官からも御答弁があったわけでございますが、運輸大臣の率直な御意見をお聞かせいただければお伺いをしたいと思います。
○三塚国務大臣 この種の大型プロジェクト、特に世界航空自由化時代というのでしょうか、交通はまさに航空時代、これを展望してまいるということに相なりますれば、やはり官民一体となった取り組み方というのがどうしても大前提になるであろう。それともう一つは、騒音公害といういろいろな問題もあるわけですが、漁業権の問題ももちろんありますけれども、これらがスムーズに解決をされていく。特に騒音問題というのは、我が国は相当きつくこれをやっておりますし、また機種もそれにこたえられるような開発が行われてまいってきております。いろいろまたそこに技術を取り入れてやりますと、後から出るほどやはり相当完備したものが出ていくであろうというふうに思います。 そういう意味で、ファンドはどうするんだ、いわゆる特会方式で進むのかということになりますと、今御指摘のように数千億からあるいは一兆円というような大きな計画にならざるを得ない、それだけの大プロジェクトのように聞いておるものでありますから、国費は国費だと思います。それに地方公共団体と民活ということになるでありましょうし、関西も一つのパターンであると思うのです。それと建設大臣主管の東京湾横断道、これも財政にインセンティブを与えつつファンドの集中ができやすいようにやるというのも一つの方法でありましょうし、いろいろそれらを取り込んだ形の中でファンドというものがやはりそこに活用をされていく、このことが一つ大事なことでありましょう。 もっと申させていただきますならば、東京圏と近畿圏という中の中部圏という、ある意味で挟まれた形でありますが、国内的に見ればそんなことでありますけれども、まさにそれがアジア、アメリカ、ヨーロッパをにらむということになりますと優位性において差はないと思うのです。まさにこれをどのように仕上げていくかというのは、住民お一人お一人のコンセンサスをつくり上げていく議員同盟会なり自治体、また上に立たれる方々の心構えであろうと思うし、一人でも多い、全体の住民の皆さんが、自分の持つファンドをわずかでも出し合ってひとつこれを進めようかということに相なりますれば相当なものかなというふうに思いますし、そういう場合というのは、御案内のとおり国の施策というものは着実に前進をしていくことだけは間違いないのではないだろうか、こんなふうに思っておるところであります。
○柴田(弘)委員 そこで、この空港問題の最後で私お聞きしますが、中部新国際空港を実現をするにはやはり今のようなお話、コンセンサスを得ることは大事だと思います。まずそれを実現する手前として、今ある名古屋空港を私は完璧なものに整備充実していくことが大事だと思います。 それには、一つは国際線を、今要望がありますのは中国との国際線を何とかしてくれ、あるいはホノルル、これは日米航空会議でオーケーが出たそうですけれども、そういった中国、ホノルルといったところとのいわゆる国際線の定期便をふやすということ。それから国際線が飛ばせるような滑走路を整備充実していくということ。あるいは入国管理事務局だとかいわゆるCIQというのですか、そういったものも整備していく、こういった問題が一つあります。 それからこれは建設大臣、御案内かと思いますが、名古屋空港、今現実に小牧にある空港はアクセスが非常に悪いわけですが、今国道四十一号線の八車線の拡幅をやっています。これはぜひとも早期に仕上げてもらいたい、こういった要望があるわけであります。やはりそういったものがきちっと完備して次の次が考えられる、新空港が考えられる、私はこういうふうに思うわけであります。両大臣に、時間がございませんので簡潔に御答弁をいただきたいと思います。
○三塚国務大臣 おっしゃるとおりに極めて現実的な御提言をいただきました。そういう方向で航空当局も取り組んでまいると思いますし、そういう中国及びアメリカへのフライトの問題もこれからよく検討させていただきまして、前向きで取り組んでまいりたいと考えております。
○江藤国務大臣 東京、大阪、中京地区というのは私は三大拠点だと思うのですが、ややともすると中京地域が落ち込んでいくのではないかということを、こういう民活を進めていく、地域開発をやろうというときになると、今中京地区に私は非常に興味を持っておりまして、いつか機会がありましたら、中京の未来図についてどなたからかひとつ御意向を聞かしてもらいたいなと実はかねがね思っておるところであります。 なかんずく運輸省で言われる、いわゆるこれから航空の時代ですから、例えば大阪の泉州沖の国際空港でも飛行場は一兆円ですが、あれで関連施設をつくるのに二兆五千億、そのうちの建設省分が二兆一千四百億です。そのうち道路が一兆六千七百億です。ですから、空港をつくるよりも、それを生かすためにはそうした道路をつくることを主体として住宅、下水道、公園などを整備して、そしてそれにふさわしいものをやっていかなければいかぬということですから、私どもは、やはり運輸省と密接な連携を持ちながら、そうした空港並びにそういうものを一〇〇%活用されるように、そしてまた中京地区の経済力の活性化のためにもぜひひとつお役に立つ方向で努力をさせていただきたい、こう思っております。
○柴田(弘)委員 最後に、これは空港問題とは関係ないのですが、先日我が党の草川昭三代議士が質問をいたしました名古屋の笹島の国鉄の貨物駅の跡地、これは十二・八ヘクタールありますね。それでこれの売却。 と申しますのは、名古屋市が既に昭和六十一年度、来年度の予算で一千万の調査費を計上いたしまして、笹島地区新都市拠点整備事業の予備調査を行う、そして道路整備の調査とそれから再開発の詳細な設計に取り組もう、こういうことなんです。 そこで、これは運輸大臣にお願いしたいのですが、国鉄再建のためにできるだけ高く売りたいという気持ちはわかります。原則は公開入札かもしれませんが、やはりこういった名古屋市が、ではここに何をつくるかというと、今国鉄当局あるいは愛知県、建設省あるいは学者等々で一つの委員会をつくりまして、国際会議場をつくったらいいとか全天候の球場をつくったらどうか、いろいろとそれがこの夏までに大体決まるのです。そうすると、建設省の方へ昭和六十二年度の、今建設省がいわゆる新都市拠点整備事業を始められました、それの予定の中へ何とか組み入れてもらいたいという要望があります。だから、これは建設大臣に今お願いしていきたいし、この辺はどうかという問題。 それからもう一つは運輸大臣、国鉄当局に、そういった公共性のある建物をつくるわけでございますから、市が随意契約でお願いをしたいと言ってきた場合には、その辺を何とか前向きに御検討いただきたい、適正な価格でひとつ御検討いただきたいと思うのですが、三者からそれぞれ御答弁をいただいて、時間がございませんので私は終わりますので、よろしくお願いいたします。国鉄からお願いいたします。
○山口説明員 お答えいたします。 笹島の跡地利用につきましては、現在学識経験者とか政府関係機関とか地元自治体、それから国鉄等で構成された委員会で検討されておりまして、その土地利用計画とか交通計画、それから導入機能とかについて現在検討されているというところでございます。 それで、御案内のように笹島につきましては現在貨物ヤードとして稼働中でございます。そういうことで、売却検討対象用地としてはその中に入れておりますけれども、その移転先等の問題、そういう種々の課題がまだ残っているというところでございます。それで、跡地の鉄道整備等の基盤整備については地元自治体と十分協議をさせていただいて、都市計画とか地域の開発計画とか、それに整合性がとれるように配慮してまいりたいと考えております。 用地の売却に当たりましては、国鉄再建監理委員会の意見を踏まえまして、国鉄としては公正、債務の償還に資するという観点から公開競争入札を基本として行うということを考えておるわけでございますけれども、このような場合においても、地方自治体の土地利用計画等にそこを来さないように配慮して進めてまいる必要があると考えております。
○牧野政府委員 お尋ねの笹島地区につきましては先生がおっしゃるとおりでございます。私どもといたしましても、新都市拠点整備事業をやる前に土地区画整理事業の調査というのを五十八年、五十九年と二年連続やっております。それらを踏まえて、現在先生がおっしゃったような委員会で鋭意調査が進められておるわけですが、私どももその調査結果を十分尊重して、これは実は六十一年度でも大蔵へ要求したのでございますが、先ほどおっしゃったような案が二つ、複数ございますので、もう少し熟度が高まったところで十分に対応していきたいと考えております。
○柴田(弘)委員 では、これで終わります。両大臣、いろいろと申しましたが、ひとつよろしく。 どうもありがとうございました。
○正木委員長 次に、三浦隆君。
○三浦(隆)委員 初めに建設大臣にお尋ねしたいと思います。 交通安全対策から見た電信柱の対策についての問題でございます。 一般に電信柱の存在は、狭い日本国土の貴重な土地を直接、間接的にかなりの面積を占めておりますし、自然環境上も美観を大きく損なうなど、マイナス要因が大きいと思います。また、交通安全対策上の見地からも、電信柱は狭い道にあって、車のすれ違いや車庫への出し入れなどで極めて迷惑な障害物だろうとも思っております。したがって、障害物であるこの電信柱を地上から撤去し地下へと埋め込むことは交通安全対策上も意義のあることであり、今後の大きな課題であると思います。 最近電力各社は、急速な円高及び原油の値下がりによって莫大な収益を上げておりますが、この電力各社の収益を、この際電信柱を地上から地下へと埋めかえるために役立ててよいのではないか、こう考えるわけです。特に、円高不況が深刻になろうとしているときでもございますし、内需を喚起し、景気に活力を与えるためにも使用したらどうかと思います。建設大臣として、交通安全対策の上から電信柱の存在についてどのように考え、どのように対処したらよいと考えているか、その所見を伺いたいと思います。
○江藤国務大臣 建設省としては、ただいまのお話は、全国を十五地域に分けましてモデル地域をつくって、十年間で大体一千キロをキャブシステム、いわゆる地中に電話線、送電線を埋め込もうということで、総事業費四千億で実は計画をしておるわけであります。既に馬喰町を初めその他の地域で実はモデルをやってみまして、大変成績がいいということで始めたのです。 しかし、実際主要都市の主な道路で一応電柱がなくなったなというのには、やはり五千キロくらい必要ではないかと私は思っておるのです。したがって、五千キロやりますと大体二兆円の事業費を要するわけでありまして、人様の懐を当てにするわけではありませんが、円高差益があるとかなんとか言われますから、五十二年の円高差益のときに国会でも随分議論されまして、あのとき返したのが一カ月一戸二百七十円ですね。ですから、それくらいのものを家庭に還元するのであるならば、むしろ社会資本であるこの電柱をなくするために何とか御協力を願えぬかな、これはもう願望であります。電力会社で電気料金を値下げするのもいいけれども、電柱をなくすることをやっていただけば、ことしのように雪の降りますときには、第一雪かきが東北、北陸で助かるのです。それから、子供たちが歩くのに、電柱があるということで通学路の見通しがきかずにどれほど不便かわからない。また、おっしゃいますように非常に狭い道路に電柱が張り出してきておるわけですから、そういうことでこの円高差益を何とか活用できないかな、こう思うのです。 三浦先生、いい機会ですから国会で、各党でそういうことをせっかく御議論をいただいて、そして国会の意思をまとめるようにひとつまた御尽力をいただけば大変ありがたい、こう思っておるところでございます。
○三浦(隆)委員 寡聞にして、全国で電信柱が総数何本あるものか私にはわかりませんが、一つの町でざっと二百本や三百本はあるだろう、全国で大変な数の町を数えていけば、それこそ三千万本なり五千万本にも及ぶかもしれません。これはよくわかりませんけれども、相当な面積だと思いますから、土地の有効利用から考えても交通安全対策の上からも、私たちももう一度検討させていただきたいと思っております。 次に、東京湾横断道路等の建設についてお尋ねをしたいと思います。 初めに、東京湾横断道路の建設によりまして東京湾周辺の地域の交通混雑の解消等にどのような効果があるのでしょうか、お伺いしたいと思います。
○江藤国務大臣 私は大きく言えば、北から南にかけての、この東京都内を通らない大きなバイパスの役割をこれに期待しておるというのが一番大きなお答えになります。 御承知のように、この前から騒動しました高井戸の有料道路一つにしましても、あれは十年間もめたですね、出口だけで。実際できておるのに学校があるということでなかなかできない。それから、東京へもどんどん高速道路が入ってくるわけですから、これは何としても十五、六キロ圏内の、いわゆる東京の環状道路を一つつくらなければいかぬ。それからもう一つ外側四、五十キロのところに、今度はまた中央連絡道路をつくらなければいかぬ。こういうことですが、これほど住宅が密集しますと、我々が言うようにそう簡単に御同意がいただけないということで、これはもう何としてもやっつけなければいかぬという決意を固め固めしながらも、それができない。 そこで一つの考え方として、御承知のように湾岸道路というものの建設にかかりまして、ことしも実は、六十一年度から横浜から本牧に至るいわゆる湾岸五期をいよいよ着工する、こういうことにして、そしてとにかく都心部の交通の緩和を図っていこうということで一生懸命やっておるわけであります。大鳴戸橋の経過を見てみますと、通行量が当初予定よりか三割多いですね。ですから、案外これは予想に反して利用が多くなるのではないかというふうに私は期待をいたしておるところでございます。
○三浦(隆)委員 東京湾横断道路は、その関連道路網の整備によって初めてその機能を発揮するものだろうと思います。関係する神奈川県、特に川崎、横浜など、現在でも交通状況は大変に渋滞を来しておるわけですが、それに対する対策の問題その他に関連してちょっとお尋ねしたいと思います。 初めに、神奈川県、横浜市、川崎から「東京湾横断道路建設計画に係る要望書」というのが昨年九月二日付で関係の皆さんへと渡されていると思いますが、ベイブリッジを含めました東京湾湾岸道路の現在における進捗状況とその完成の見通しについてお尋ねしたいと思います。
○江藤国務大臣 道路局長から答弁をさせます。
○萩原政府委員 お答えいたします。 東京湾岸道路は、御承知のように富津から木更津、千葉、東京、川崎、横浜、横須賀と回る約百六十キロの幹線道路でございますが、これにつきまして整備を進めておるところでございます。 現在、この百六十キロのうち約百キロが、自動車専用道路あるいは一般道路を含めまして供用をしておりますけれども、大井埠頭から南につきまして鋭意事業中でございます。大井埠頭から浮島、ベイブリッジまで、これを湾岸の三期、四期と言っておりますけれども、ここら辺は昭和七十年ごろまでに完成をさせたいというふうに考えております。それからベイブリッジの前後、これは昭和六十四年度までに完成をさせたい。ベイブリッジから南、これは先ほど大臣が申し上げましたように昭和六十一年度から新規に着手する湾岸五期でございますが、金沢沖まで十四・六キロ、これも大体七十年ごろまでには完成をいたしたいというふうに考えております。そういたしますと、昭和七十年ごろには約百四十キロ、百三十八キロの供用が図られることに相なると存じます。そうしますとかなりの進捗が見込まれるのではないかと考えておる次第でございます。
○三浦(隆)委員 ひとつ速やかに完成をお願いしたいと思います。 次に、これはむしろ運輸省にお尋ねすることかと思うのですが、関連事項でございます。高速鉄道網の整備計画に関連いたしまして、みなとみらい21線の新設が今検討されておると思うのですが、その見通しとその実現への手順についてお尋ねしたいと思います。
○服部政府委員 お答えいたします。今先生からお尋ねのございましたみなとみらい21線でございますが、これにつきましては、昨年、運政審から答申がございまして、昭和七十五年度までに整備すべき路線という格好で答申をいただいておるところでございます。これにつきましては、このMM21線というのは、みなとみらい21計画を促進、推進いたしますために、この鉄道を21計画に先行して整備する必要があるわけでございます。したがいまして、当初しばらくの間はお客が余りいない状況の中での開業を余儀なくされるといったような実態がございます。 したがいまして、このMM21線につきましては、これを地域の開発計画と一体のものという格好でとらえまして、開発者が相当程度の建設費の負担をするといったような形で、鉄道自体には過度の負担がかからないような配慮が必要でございますが、現在横浜市におきましてその勉強のための調査会を既に発足させておりまして、そこでいろいろと勉強を進めておられるところでございます。私ども、そういった勉強の進捗状況も踏まえながら、横浜市御当局ともよく相談をさしていっていただきたいというふうに考えております。
○三浦(隆)委員 もう一つあわせて、今、二俣川から新横浜を経まして川崎方面に至る路線の新設の問題があろうかと思いますが、その見通しと実現までの手順といいましょうか、そうしたことをお尋ねしたいと思います。
○服部政府委員 いわゆる羽横線の問題でございますが、これにつきましては、先ほどのMM21線と同様、昨年の運政審におきまして答申をいただいておるところでございまして、その答申の中では七十五年までに整備を終えるべき路線という格好で、相鉄線の二俣川から新横浜を経まして川崎に至る路線という格好で御答申をちょうだいしているところでございます。その際、川崎から先の部分につきましては、臨海部方面に向けての路線整備については、より長期的な観点から需要の動向を十分見きわめて将来検討すべきであるというような答申内容になっております。 この路線につきましては、この路線のうち新横浜から川崎にかけての部分でございますが、これの整備につきましては、神奈川県及び横浜、川崎の両市が中心になりましてその整備の具体策について現在検討中でございます。 その大まかな方向といたしましては、今申しました県及び二市が中心になって出資をいたしまして、さらに関係財界の協力も得まして、いわゆる第三セクター方式をとるんだというような話で進んでおるというふうに承知しておるところでございますが、これにつきましても、そういった関係の自治体からお話がございますれば、私ども十分これの御相談に乗ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○三浦(隆)委員 本日の本会議で東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案が出されておりますが、この実現のためにも、今言った幹線道路網なりあるいは新線の建設に向けまして、積極的な御努力をひとつお願いしたいというふうに思います。 次いで、次は運輸大臣にお尋ねをしたいというふうに思います。 初めに、社会の変革に伴う交通安全対策についてお尋ねいたします。 大臣は、所信の初めに、「交通運輸を取り巻く環境は、技術革新、高度情報化、国際化、長寿社会の到来等」変革が進み、「これに伴い国民の交通運輸活動に対する要請も高度化、多様化しております。」と述べておられるのですが、これに対する具体的な施策は何でしょうか、お尋ねをしたいと思います。
○三塚国務大臣 この多様化、高度化に対応するという一つとして、交通基盤施設あるいは交通機器が安全度の高いものとして製造されていく下しこうして、整備をされ、絶えず良好な状態において保守されていくことで安全性の確立がまず確保されていくことが大事であろう。 第二点は、交通従事者、これは労使ともにでありますが、特に第一線を担当するパイロットの皆さんにつきましては、交通運転技術、それと人間性に根差しました高いモラル、こういうものに裏打ちをされていく、人命尊重ということ、人命をお預かりしながら運航するということであろうというふうに思います。 さらに、今度は管理する側という意味で、運行管理と交通関係機関の業務管理というものが、すべての場面を想定しながらこれに十二分に対応できるようなシステムを確立していくということが不可欠な要件であろう。 こういうことで、以下、いろいろな諸施策があるわけでありますが、基本的には今申し上げました三点であります。
○三浦(隆)委員 次に、大臣に、交通安全のための人への対策についてお尋ねをしたいと思います。 大臣は、交通安全のために、所信の中で二度にわたって、国鉄職員の資質向上など、「交通機関に従事する人についての対策が大きな比重を持っております。」と、こう述べられているわけです。 現在、陸上輸送の事故が、営業用車両が大半を占め、海上交通に至っては一〇〇%近くも営業用が占めていると言われますが、運輸事業者に対する安全管理体制の充実強化、直接運航、運転に従事する関係者の教育訓練及び安全意識の強化に向けてのこれからの具体策をお尋ねしたいと思います。
○三塚国務大臣 まさに御指摘のとおりでありまして、営業交通機関、これは労使一体となりまして、まずサービスの前の安全運行という点に心がけていかなければなりませんし、同時に、その上に立ったサービスということが大変重要なことであると思います。 そういう点で、国鉄でありますが、国鉄があってお客が次にある、国民があるんだということであってはなりませんわけでありまして、国民の中に国鉄があり、国民の中に鉄道がある、こういう基本的な認識を労使ともに行われなければなりませんし、そういう意味で、前段申し上げました安全運行基準、また、従事者の基本的な考え方というものは明確にならなければなりません。そういう意味で、職場規律違反あるいは運行妨害行為などということは絶対あってはならぬことでございますし、かかる事態が生ずるということであれば未然にこれを防ぐ努力をしなければなりませんし、法律違反がありましたということでありますれば、恩情主義で臨むものではなくして、やはり厳正な措置がそこに講ぜられていく。これは労だけではなく、労使ともにそういう意味で毅然たることで相ならなければならぬのではないだろうか、こういうことであります。
○三浦(隆)委員 ただいまの答弁の後半の部分に関連いたしますが、これから国鉄改革法案などが出て、それが具体化されるに従いまして、一部の国鉄職員による現場規律違反行為及び運行管理の妨害行為等が今後も不法に行われる可能性が十分にあり得る、私はこう考えておりますが、大臣は、このような行為が行われようとするとき、事前にあるいはまた事後に、今もお話がありましたが、どういう決意を持って臨まれるのか、もう一度お尋ねをしたい、こう考えます。
○三塚国務大臣 これは、事前にそういうことが予知されますれば、管理者、現場をしてさようなことのありませんように、国民注視の中にあるわけでございますから、説得これ努めなければなりません。そして、なおかつ違法行為が行われるということでありますれば、私自身運輸大臣として厳正に対処すべし、こういうことでまいりたいと思います。
○三浦(隆)委員 今国会の大きな争点の一つが国鉄改革法案だと思いますし、まさに大臣は、私はうってつけだろうと思っておりますから、ひとつ大いに御健闘をしていただきたいと考えます。 次に、時間ですので運輸省の方はこれでやめることにいたしまして、総務長官の方にお尋ねをしたいと思います。 総務長官は所信の中で、より総合的かつ効果的な交通安全対策を推進すると述べられております。現在、第三次基本計画での事故死者八千人は達成されませんで、かえって交通事故によります死者は、昭和五十七年以降四年連続九千人を突破しております。この現状を踏まえまして、目下第四次交通安全基本計画の作成が進められているわけでございますが、高齢化社会に対応した施策及び二輪車事故の激増に伴う対策等に対する調査研究など、交通事故防止のための長期的総合対策についての基本方針と、この問題解決に向けましての大臣の決意のほどをお伺いしたい、こう思います。
○江崎国務大臣 全く九千人突破ということは残念なことでございまして、私今朝も申し上げましたように、せっかく八千人台が続いたものが白昼公然としてこういうことが行われる、残念でたまりません。 そこで、交通事故の増加傾向に歯どめをかける、その減少を図るためには、やっぱり仰せのように長期的、総合的な交通安全対策の強力な推進が必要であります。そこで、従来から中央交通安全対策会議、これは御承知のように総理が会長でございますが、交通の安全に関する長期的かつ総合的な施策の大綱である交通安全基本計画の作成、その実施に当たってきたところでありますが、さらに現在、昭和六十一年度を初年度とする第四次の基本計画の作成を進めておるわけであります。 交通事故防止というものは、ただ政府がいろんな施策をする、計画をするというだけではなかなかうまくいくものではないわけでありまして、例えば、小さな話なら今のぽい捨てにしても規制されておりますが、毎年夏になったり秋になったりするというと、ボランティアの人が大変な数量を集めなければならぬというようなこと、これはやっぱりみんな心がけの問題もありますですね。ですから、将来は国民一人一人が積極的に自分が責任を分担するんだ、こういうことでないとなかなか成果は上がりにくいと思います。 しかし、近年の交通事故の発生状況を見ますると、二輪車の事故、それから高齢者社会の進展に伴う高齢者のドライバー及びその犠牲者を含めての事故、これが多うございます。したがって、このために第四次交通安全基本計画におきましては、高齢者でも安心して通行できるように、交通安全施設の整備、それから生涯にわたる交通安全教育の推進、高齢運転者対策の充実、二輪車の場合も同様であります。特に本年度より、総務庁において高齢者の交通安全教育に関する調査研究及び二輪車の総合的事故防止対策の推進に関する調査研究を実施することといたしております。こうした諸施策を実行に移すことによって、どうかして今の両者の事故を少しでも減少させ、八千人台に切り込んでいきたい、もっと少なくしたいというのが私の熱意でございます。
○三浦(隆)委員 警察の資料によりますというと、十五歳以下の死者数を踏まえまして、総体的にやっぱり効果があらわれてだんだん減ってきておるのですが、たまたま六十歳以上で増加を示して、特に七十歳以上が際立ってふえているということです。やはり小さい子供向けに対しては学校を踏まえていろいろとやった効果が出ていますが、かえって七十歳以上というのですか、これからどうやって運動を進めていかれるか、ひとつ十分御検討されてやっていただきたいと思います。 なお、二輪車の事故に関連してでありますが、午前中にもちょっと触れたんですが、ヘルメットを着用させるということはこの死傷者を減らすことにあったんだろう、こう思うのです。ところが、この調査資料によりますと、自動二輪車では九九・五%がヘルメットをつけ、原付自転車では六三・〇%がヘルメットを着用している。言うならば自動二輪はほとんどがつけているわけです。にもかかわらず、現実の死傷者数になりますと自動二輪の方が大変に大幅な増加を示してきて、むしろ原付の方が減っている。逆の結果が出てきているわけです。ですから、二輪車事故に対する対策は今の御答弁だけではちょっと手ぬるい、むしろなぜ思ったことと結果が食い違ってきているのか。その調査研究をもう一度、あわせて抜本的な見直しをぜひ行っていただきたいということを希望意見として述べまして、私の質問を終わらしていただきたいと思います。
○正木委員長 次に、辻一君。
○辻(第)委員 一度中断をしたわけでありますが、引き続いて質問をさせていただきたいと思います。 午前中は、二月十八日にジャンボ機の機首部分の枠組みを内側から点検することを義務づけたTCDを運輸省が出された。ところが、一九八三年の三月の時点、それから五月の時点にその問題がCOAということで運輸省にも提出をされているということ、それはいわゆる機首部に亀裂がたくさん発見されたということでありました。こういうふうな重大な事実に対してどのような対応をとられたのかということをお尋ねをしたわけでありますが、そのことについては日航が対応した、そしてそれをフォローしておった、こういうことであったと思うのであります。 今度出されたTCD、それのもとになる事実、それから昭和五十八年の日航で明らかになった事実、本質は変わらないと思うのですね。本質は変わらないのに、今日ではそれがTCDという形で出される。その前に日航のああいう大事件がありました。大きな事故がありました。そういうこともあったのでありますが、それからいろいろ検査をされ、さらに明らかになって、アメリカ、今度は日本、こういうことになったと思うわけでありますが、本質は変わってないと私思うのです。こういう重大な事実がわかったときに、本当に適切な、的確な分析というのですか判断をしてそれに対応していくということは、殊に航空機の事故を防止をするという観点からはやらなくてはならない問題ではなかったのか、こういうふうに思うわけであります。 こういうふうに考えてまいりますと、日本のこういう点に対する自主性がなくて、どうもアメリカの後追いをしているような状態を感じるわけであります。しかも、一九八四年十二月十四日に、ボーイング社のボーイング747五三−二二五三という文書によりますと、これもボディーステーション三四〇−四〇〇間の胴体外板のクラックについて、通常のフェールセーフの負荷に耐えることができなくなるというような認識になっているわけであります。 こういうことを今考えてまいりますと、あの昭和五十八年の三月あるいは五月、そういう段階に、今度のようなTCDというようなきちっとしたけじめをつけて対応をされておれば新しい局面も生まれたのではないか、こんなことも私は考えるわけであります。こういう点について、私は今後本当にもっと自主性を持って、重大な事実がわかったときには本当に的確な分析や判断をして対応していただきたい、このことを強く求めるものでありますが、運輸大臣、いかがでございますか。
○大島(士)政府委員 午前中の御質問の段階で、主として日本航空が対応してきたことを述べさせていただいたわけでございますが、その後機首の亀裂の問題というのは今日まで続いておりまして、御案内のように事故の後の改善勧告の中におきましても、飛行回数の多いボーイング747SRに対しての特別点検を指示いたしました。 これらにつきましては、製造国政府あるいはメーカーに逐一その状況を報告して、技術的対応策を早急にとるよう求めておったところでございまして、現在いろいろ先生御指摘のボーイングの技術情報、あるいはアメリカから出ております耐空性改善命令等は、日本航空におけるいろいろなこういう発見した事実、これに製造国政府、メーカーが技術的検討を加えて出した回答であるというふうに私ども理解しておりますし、またアメリカの航空局からも、日本から送られたデータは大変貴重なデータである、ボーイングの世界的に飛行回数の多いジャンボジェットを持っている日航、日本が出したデータは大変ありがたいというような趣旨の回答も得ておるところでございまして、私どもが現在とってきました対応を振り返ってみますと、やはり世界のジャンボのために有益なことを積極的にやってきたというように、多少手前みそになりますが、私どもそう思っているわけでございまして、今後ともこういう重大な問題に対しては的確に対応できるよう努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○辻(第)委員 納得できませんね。やはりもっとやるべきときにはきちっと日本が自主性を持ってやることができると思うのですね。私は重ねてそのことを強く要望をして次へ移ります。 時間がありませんので端的に申しますが、いわゆる整備検査官の問題であります。運輸省がこのような航空安全の確保をしていく、安全運航を確保していくという上で、整備検査官の役割というのは非常に大きいということであります。ところが、現在四十二名ですね。それが今度四名増員をされる、四十六名になるということであります。それはそれなりに、整備検査官の不足を認識されてふやしていただくということはありがたいことでありますが、しかし、四十二人が四十六人になってそれで十分なのかということを考えますとまだまだ十分でない、このように考えるわけであります。大臣、いかがですか、もっと勇断を持って検査官を増員していただくということをやっていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○三塚国務大臣 御指摘のように四名増員を認めていただいたわけでございまして、安全性追求という意味では、国の行革の厳しい折ではございますが、さらに六十二年度編成に向けてもそれなりにしっかりやらさせていただくつもりでありますが、同時に大事なことは、三航空会社、日本近距離航空と南西航空を入れますと五と相なるわけでありますが、これらの各航空会社の運航整備体制の充実強化ということについて、国もこれだけ四名整備をいたした今日の段階を踏まえて、さらに格段の努力をいただく、充実をいただく、こういうことで万全を期してまいりたいと考えておるところであります。
○辻(第)委員 政府として、運輸省としてぜひさらにふやしていただきたいということを重ねて要望いたします。 もういよいよ時間がなくなってきたのですが、端的に申しまして日航のこの三月期の決算は、最終的には五十五億ぐらいの赤字になるのではないか、このように報道されております。このような状況の中で、無配にするのかあるいは無理をして配当をするのか、いろいろなことが問題になっているというふうに聞いておるわけでありますが、私は、今の時点で無理な配当を計上すべきではない、このように考えているわけであります。大臣、いかがですか。
○山田(隆)政府委員 お答えいたします。 日本航空が今度の決算に当たってどのような配当をするかということでございますけれども、航空会社に限らず、一般的に会社といたしましては、利益を出せば配当をする、また利益が出なければ配当ができないということでございまして、実績次第ということになろうかと思います。今回の日航機墜落事故後、航空輸送の状況などを見ますとかなり落ち込んでおります。ただいま先生もおっしゃいましたように、今期の日航の実績はまだこれから出るわけでございますけれども、見通しとしては決して明るくない、したがいまして、その実績を見た上で最終的に株主総会で決定されることになろうかと思いますが、私どもとしても、決して無理な配当をするような指導をする考えはございません。
○辻(第)委員 今そういうふうに申し上げた点では、昨年の十一月二十七日、当委員会でも私は質問したわけでありますが、日航は「安全運航の確保及び復配達成を至上命題」というようなのが去年の三月の有価証券報告書の内容であります。こういうことで、この日航の事故が起こるまで、どう考えてみましてもコストの問題、効率化の問題、利益の問題が優先をされて、やはり安全の問題が軽視をされてきたのではないかということが私どもの認識であります。 私は事故後、整備の問題で現場の労働者といろいろお話をさせていただいたわけでございますが、その中で、人手がない、時間がない、部品がないというのが日航の実態である、こういうふうなお話も聞かしていただいたわけであります。私どもが質問をいたしますと、日航さんも、安全と経営というのは車の両輪だ、安全というのは絶対基本にあって、もうこれは口で言わなくても当たり前の話なんだ、こういうふうな感じのお話なんですね。ところが実態は、今私が申したそのような実態であった。例で申しますと、綱引きなんかでもそうですが、車の両輪、同じ力でバランスをとっているものでも、少しの力の差でぐっと変わっていくということがあるわけで、少しの油断、少しの緩みの中から事が起こっていくということが私は十分考えられると思うわけでございます。 そういう背景の中に今のいわゆる臨調行革路線の問題があるわけです。そのときも申し上げたのですが、臨調の最終答申の中では、日航は「他の航空企業の模範となるような効率的な経営を行え」、このように申されておりますし、八四年一月の閣議決定では、日航は「人件費、事務費の抑制措置等を強力に推進し、効率的な経営の確立を図る。」このように言われております。八四年十二月の閣議決定では、日航は「増収に努め、効率的な経営の確立を」、こういうふうに一貫して効率化、経営の確立をというような指導がされているということであります。そういう背景も含めて、先ほど来申しました日航の有価証券報告書にありますような「復配達成を至上命題とし、」ということがうたわれるというようなことになっていったというふうに思うわけであります。 そういう点で、ぜひ安全第一という観点で、私、もちろん経営を無視しろというわけではありませんけれども、本当に安全を第一にする、そのような指導をぜひやっていただいて、二度と再びあのような問題が起こらない、そのような対応を大臣として十分やっていっていただきたいということを強くお願いをするわけであります。大体時間が参りましたが、大臣の御所見をお伺いをして質問を終わります。
○三塚国務大臣 安全の確保、効率的な経営の確立、さらに採算の問題という問題があるわけでございますが、御説のとおり、今JALにとりまして至上命題は、昨年の八月の大事故を省みて再びこれを起こさぬという安全への飽くなき追求、確保ということであろうというふうに思います。業績も乗客離れというようなことで相当深刻な様相を呈してきておるわけでございますから、そういう流れの中でそのことが行われるなら、復配が行われたという結果ならよろしいと思うのです。もちろんそれは経営者、株主総会の決定の議ではございますが、無理をしてやるべきことではないことだけは確実でございますし、安全第一というこの方向の中で私自身とすれば取り組んでまいりたい、こう思っております。
○辻(第)委員 終わります。 ————◇—————
○正木委員長 この際、内閣提出、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案及び踏切道改良促進法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 まず、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案について政府から趣旨の説明を聴取いたします。江藤建設大臣。 ————————————— 交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○江藤国務大臣 ただいま議題となりました交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 交通事故の防止は国民共通の願いであり、従前から、国、地方公共団体等が一体となって各般の交通安全対策を強力に実施しているところであります。政府におきましても、これまで、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法に基づき、交通安全施設等整備事業を鋭意推進し、大きな成果を上げてきたところでありますが、昭和五十三年以降、交通事故の発生件数は増加の傾向にあり、また、交通事故による死亡者数も昭和五十七年以降四年連続して九千人を超えるなど、交通事故をめぐる状況には、依然憂慮すべきものがあります。 このような情勢に対処するため、現行の計画に引き続き、昭和六十一年度以降の五カ年間において、交通安全施設等整備事業に関する計画を作成し、総合的な計画のもとに交通安全施設等整備事業を強力に推進する必要があります。 次にその要旨を申し上げます。 第一に、昭和六十一年度以降の五カ年間において実施すべき交通安全施設等整備事業に関する計画を作成することといたしております。 第二に、道路管理者が指定区間外の一般国道、都道府県道及び市町村道について、交通安全施設等整備事業として実施する一定の道路の附属物の設置に要する費用について負担し、または補助することといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださるようお願い申し上げます。
○正木委員長 次に、踏切道改良促進法の一部を改正する法律案について政府から趣旨の説明を聴取いたします。三塚運輸大臣。 ————————————— 踏切道改良促進法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○三塚国務大臣 ただいま議題となりました踏切道改良促進法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 踏切事故の防止及び交通の円滑化を図るため、政府といたしましては、昭和三十六年に制定されました踏切道改良促進法に基づき、踏切道の立体交差化、構造改良あるいは踏切保安設備の整備を進めてきたところであります。本法に基づく踏切道の改良は、五カ年間に改良すべき踏切道を指定して行われるものでありますが、対象とすべき踏切道の数が膨大に上るため昭和四十一年度以降、四度にわたって改正され、改良すべき踏切道を指定することができる期間が延長されてまいりました。 このような措置により、踏切道の改良が促進され、踏切事故も逐年大幅な減少傾向を示しておりますが、なお、昭和五十九年度において、踏切事故件数は九百二十件を数え、五百三十九名の死傷者を生じております。このような状況に、かんがみ、踏切道の改良をさらに促進するため、本法を改正して踏切道の改良措置を講ずる期間を昭和六十一年度以降さらに五カ年延長しようとするものであります。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○正木委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ります。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十七分散会 ————◇—————