建設委員会 第13号
- 発言数
- 165 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1986/04/18
会議録
○瓦委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、新住宅市街地開発法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、本日、参考人として住宅・都市整備公団理事吉田公二君及び台健君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○瓦委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○瓦委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山花貞夫君。
○山花委員 大臣は、所信表明におきまして、建設行政の基本方針と当面の諸施策についてお話しになりました。最近の経済情勢、そして経済摩擦、雇用の促進、行革の推進を強調されたわけでありますが、今年度建設予算の重点と特徴について触れ、これまで花と緑、東京湾横断道等そうした大臣の所信表明に沿った法案が議論されてきたところだと思います。実は、その所信表明におきまして大臣は、建設行政の基本的使命というものは、その時折の経済情勢に基づいた当該年度における問題もあるけれども、住宅、社会資本の整備を通じ、活力ある経済社会と安全で快適な国民生活を実現するところにあると改めて確認をされているところであります。 本法案を議論するに当たりましても、全体の流れとして、昨年来のさまざまな建設省内部における議論あるいは第三者を含めての議論の中で今回の改正法ができ上がったと、その経緯について伺っておりますけれども、大事なことは、大臣が建設行政の基本的使命として確認したところでもある安全で快適な国民生活、その立場からの検討の姿勢ではなかろうかと思っているところであります。建設行政を進める側の立場、もちろんその立場での使命感に基づいた施策の遂行ということになっているわけでありますけれども、同時にこれを受ける側の立場、市民、住民、生活者の立場からの意見についても十分耳を傾けていただいて立法あるいは施策の推進に当たっていただきたいと強く希望するところであります。 以上の観点に立ちまして、以下今回の法律につきまして若干の質疑をさせていただきたいと思います。 この新住宅市街地開発事業にかかわる法案につきましては三十八年、当時の住宅不足の中で開発事業の一つの収用法を適用する事業として採用されているところにその特色があるというように考えております。さまざまな事業の手法の中で、収用法を全面的に採用しているということにおきまして、この大規模なニュータウン建設と良好な環境の住宅地を大がかりに形成するという役割を担い、以来このニュータウン開発等について大きな役割を果たしてきた、このように理解しているところであります。 さて、そうした本法につきましての立法の目的について振り返ってみても、第一条におきましてこの法律は「人口の集中の著しい市街地の周辺の地域における住宅市街地の開発に関し、新住宅市街地開発事業の施行その他必要な事項について規定することにより、」まず第一に、健全な住宅市街地の開発、そして第二番目に、住宅に困窮する国民のための居住環境の良好な住宅地の大規模な供給を図り、もって国民生活の安定に寄与することを目的とすると掲げられているところであります。 さて、そうしたこの立法の経緯を思い起こしてみますと、今回法改正の提案理由といたしまして大臣の過日の提案理由の中を見ると、「健全な住宅市街地の開発」すなわち、立法に当たっての二つの目的のうちの前者が強調されておりまして、後者「住宅に困窮する国民のための居住環境の良好な住宅地の大規模な供給」、これにつきましては若干比重が落ちているのではなかろうかと提案理由を拝見いたしましてその印象を持たざるを得なかったところであります。 冒頭、この法案につきまして、立法目的に照らしこの二つの目的の位置づけが変わってしまったのかどうか、健全な住宅都市ということにつきましての認識が当時と今日では変化したのかどうか、並行的に規定された二つの目的のうち特に前者だけが強調されているということについての具体的理由はいかんという問題について御説明をいただきたいと思います。
○江藤国務大臣 法律制定当時と現在では純然たるベッドタウンについての考え方が違ってまいりまして、やはり職住近接ということが要求されるようになってきた。したがって、二つの目的のうちの一つをおろそかにするということではありませんで、実態に合わないものの改正をお願いすることにしたということであります。 住宅に困窮する者については、御承知のように新住宅整備五カ年計画で六百七十万戸をこれから頑張って建てていきましょう、それから、最終的には、都会においては九十一平米、地方においては百二十三平米の居住水準を確保するようにできるだけ早くやっていきましょう、こういう目標を掲げまして、そして当面の政策としてはいわゆる住宅取得減税あるいは生前贈与にかかわる税法上の特例、また同時に、先般来二度にわたりまして住宅金融公庫の融資金利の引き下げ等を行って、さらに、今国会中には与野党間で幹事長・書記長会談の合意に基づいてさらに住宅減税についてひとつ御協議を願おうということになっておるわけでありますから、良好な低廉な住宅を提供するということについては現実に実は進んでおりますことであって、いささかもこれを軽視するという考えはないわけであります。
○山花委員 今の点、建設経済局長にもお話を伺いたいと思いますが、所信表明でも強調されておりました住宅宅地対策の今の大臣のお話、若干前者を中心としての御説明が多かった気がするわけでありますけれども、実は、総論的な部分に加えて建設省としての御見解を聞きたいと思っておりますことは、この法律は、先ほど指摘いたしましたとおり、開発に係るさまざまな手法の中で全面的な土地収用というものを内容としている。 立法の当初、なぜ土地収用法が適用できるのかということについての議論があったはずであります。土地収用をやるからにはそれなりの理由がなければならないということから、およそ当時の議論といたしましては、先ほど申し上げました二つの目的の後段の部分についての問題あるいはさまざまな条件づくり、公募を厳格にする等の幾つかの理由がつけ加えられまして、土地収用手続についてもこの中に盛り込まれたという系譜ではなかったかと思うのであります。 そうしてみると、先ほど指摘いたしました二つの目的の後段「住宅に困窮する国民のための居住環境の良好な住宅地の大規模な供給」この部分というものは、本法の目玉である土地収用との関連におきましては大変大事な意義を持っているということではないかと思うのであります。したがって今回の法律は、立法当初は第二番目のところを理由として収用法が全面的に入ってきたのだけれども、今回前の部分ばかりですと、後者について一体どうなるんだという疑問が立法当時の議論を振り返れば当然出てくるところでありまして、この点についての問題点を若干加えて伺いたい、こういうように思います。
○清水(達)政府委員 立法当時の社会的状況につきましては今さら御説明するまでもないと思いますけれども、大都市に工場の集中とかそういう雇用の場が非常にたくさんできまして、そのために地方部から大都市圏に大変な人口の流入があったわけでございますが、そういう人たちが住む適正な住宅というものがなかった。したがいまして、大規模な新しい市街地をつくって住宅地の大量供給をやろうということが最大の目的であったことは事実だと思います。しかし、この新住宅市街地開発法は、そういう大規模な宅地の供給をやろうということでございますけれども、これは一つの健全な市街地という形でつくることに着目した事業手法で、したがいまして、その事業地域全体について収用権を与えるという構成をとっているわけでございます。 そこで、今回なぜいわゆる健全な市街地のための改正だけやるのかということでございますけれども、今の社会状況を考えてみますと、従来のように雇用の場はたくさんあったけれども住宅がないという状況ではございませんで、より健全でいろいろな機能を本来市街地というものは備えるべきだと思いますが、そういうふうなものをあわせ持った住宅市街地というものが求められている。したがいまして、立法当時におきましては、本来そうであったけれども、とにかく住宅地の大量供給が必要であるということで、今回提案しておりますような特定業務施設の立地を認めなかったわけでございますが、今回、今の社会状況におきましてはそういうものを含めた複合的な町づくりをするようにした方が望ましい、また、そういう必要があるということでこういう改正をお願いしているわけでございます。したがいまして、健全な住宅市街地という概念の中に入る改正であるというふうに考えておりまして、収用権の問題も、その点から立法当時と変わった意味での収用権問題が起こるというふうには思っていないわけでございます。
○山花委員 今お話にもありましたけれども、今回の改正のポイント、施設立地の多様化、住区の規模要件の緩和、建築義務期間の延長、この三つのポイントが中心であろうと理解しています。その中でも、二番目、三番目の部分についてはさておきまして、第一のポイントである御説明ありました健全な住宅市街地の開発という観点から特定業務施設を事業地内に立地できるようにしたこと、同時に、準工業地域が定められている区域を含む区域について新住宅市街地開発事業を施行できることにしたこと、ここが今回の法改正の眼目であろうというように理解しています。 さてそこで、一般的な住民の立場からの関心ということになりますと、これはこれからの開発にも適用されると思いますし、これまで開発された地域につきましてももう一遍違った網がかぶせられるということではないかと思いますので、関心がまたあるわけです。新聞報道などを見ておりますと、御説明ありました「職住接近のニュータウン造り」という見出しと同時に、ニュータウンの中に工場立地への規制を緩和するという見出しになっているわけでありまして、この新聞の見出しだけ見ますと、いやニュータウンの中にいろいろな工場ができるのか、従来の一種、二種、そして公益的、公共的な建物といったニュータウンとは違った工場街が出現するのではなかろうか、こういう心配が住民の立場から出てくるわけであります。中身について突っ込んでみなければならないということだと思うわけですけれども、その観点で、まず最大の眼目である三つのポイントのうちの第一について以下伺いたいと思います。 特定業務施設を事業地内に立地できるということになっていますが、この特定業務施設というものは具体的にどのような事務所、事業所等を考えているのだろうか、この法案だけからではわかりませんので、この点につきましてできる限り具体的に御説明をいただきたいと思います。
○清水(達)政府委員 特定業務施設といたしましては、一般の事務所それから良好な居住環境と調和する工場、研究所、研修施設、厚生施設等を考えているわけでございます。 このうち、事務所につきましてはいわゆる一般企業の事務所のほかに、例えば公認会計士事務所でありますとかあるいは情報サービスとか調査とか、そういったふうな関係の事務所も含まれるというふうに考えております。 それから事業所につきましては、いわゆる工場、研究所等、事業活動の用に供される施設を考えておりまして、工場の例といたしましては、菓子、パン等の食品の製造工場であるとか、あるいは衣服の裁断、縫製等の工場、それから精密機械とか電子・電気機械等の製造工場、あるいはクリーニング工場、印刷工場、そういったふうなものを考えているわけでございます。
○山花委員 関連してもう一つ伺っておきたいと思います。 準工業地域にはどのような施設が立地することになるのか。これも具体的に、できる限り例示的に御説明をいただきたいと思います。
○清水(達)政府委員 準工業地域につきましては、「主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域」ということになっておりまして、したがいまして、危険性が大きいとかあるいは環境を著しく悪化させるおそれがあるような工場は立地できない、こういうことになっているわけでございます。 ただ、新住事業の区域内に指定される準工業地域の中にどういう工場を入れようとしているかということがもう一段あるわけでございまして、新住区域の中におきましては、良好な居住環境と調和のとれたものに限定すべきだということでございますので、その準工業地域内に建築できる工場であっても、騒音とかばい煙とか悪臭とか、そういう公害の発生のおそれのあるような施設につきましては立地できないようにすべきであるというふうに考えているところでございます。 なお、騒音とかこういうものの発生する工場としてどんなのがあるかということは、重ねて必要があればお答えいたしますけれども、一応この辺にしておきます。
○山花委員 今の御説明でおよその漠然としたつかみ方はできるわけですが、実は、特定業務施設につきましても、「良好な居住環境と調和する」、これだけではなかなかわからないわけでして、準工地域につきましても、都市計画法九条にある「主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域」であるというような抽象的なことだけではなかなかわかりにくい。先ほど申し上げましたとおり、規制緩和ということでニュータウンの中に工場がいろいろできるんじゃなかろうか、従来の環境が大きく変わるのではなかろうかというのが住民の心配であります。 実はこの数日来、地元のニュータウンの地域、東京ですと多摩ニュータウンの状況につきまして議会の模様を聞いたわけでありますけれども、既に、この新住法ができるならば従来と規制が変わって、用途地域も変わっていろいろな工場が入ってこれるのだということで、今御説明になりましたような、例えばこの特定業務施設ということならば、食品工場とかあるいは電機のあるいは精密の工場ということだけではなくて、我々が考えてもちょっと心配だというような企業が既に土地の買収等に動いている、こういう現実の実態があるわけでありまして、いわばその規制緩和を先取りして、見越して、いろいろ既に土地の買収が始まって、あんな工場が来たら大変だ、こういう問題が多摩の議会でも議論された、こういう状況が実はあるわけであります。 そうしてみますと、今幾つか例示していただきましたけれども、一体はっきりした限界がどうなっているのかということについてはわかりにくいところがあるわけでありまして、例えばこの関係資料としていただいているおしまいの方を見ますと、建築基準法につきまして用途地域の関係、建築基準法の別表でありますけれども、「第一種住居専用地域内に建築することができる建築物」ということで一番から十番までずっと例示的に書かれておりますし、あるいはその次のページでは、「第二種住居専用地域内に建築してはならない建築物」ということでまた一番から九番までずっと書かれているわけでありまして、これを見ますと建築基準法上の用途地域の関係では大体これができる、これができないということが割合はっきりするわけであります。 ところが今回の法律、関係資料も含めて、いただいているものを見た限りにおきましては、特定業務施設あるいは準工地域におけるどんな施設ができるかということについてほとんど見当がつかない。抽象的なこういう方向だけはわかりますけれども、見当がつかないところがあるわけでありまして、この点につきましてもっと詳しくこの建築基準法の別表のように出していただかないとなかなかわかりにくいのじゃなかろうか。一体どういう基準でその辺決まっていくのだろうかということも含めて、この点について御説明をいただきたいと思います。
○清水(達)政府委員 特定業務施設の範囲につきましては、法律の施行通達でその基準を定めて指導したいというように考えておりますけれども、基本的には先ほど申し上げましたように良好な居住環境に悪影響を与えるような騒音、ばい煙、悪臭を発生するおそれのある施設は特定業務施設に該当しない。したがいまして、準工業地域に建築できる工場であっても、商業地域内において作業所の床面積にかかわらず事業を営むことが禁止されているような工場は、特定業務施設に該当しない。 つまり、商業地域内に立地できないようなものはこの新住区域内の準工業地域には立地させないということでございまして、例えば例を申し上げますと、騒音を発生するおそれのある施設といたしましては、金属の乾燥研磨、鉱物、岩石、土砂の粉砕、それからレディミクストコンクリートの製造等の事業を営む工場、それからばい煙を発生するおそれのある施設といたしましては、ガラスの製造、かわら、れんがの製造、ドラム缶の再生等の事業を営む工場、それから悪臭を発生するおそれのある施設といたしましては、アセチレンガスを用いる金属の工作、亜硫酸ガスを用いる物品の漂白、石けんの製造等の事業を営む工場などでございまして、こういったものは立地できないということで通達で具体的に基準を決めて指導したいというように考えております。
○山花委員 若干詳しくなりましたけれども、まだどうも私たちはすっきりしないところがあるわけでありまして、問題は、実は資料としていただいておりますものの十五ページに「新住宅市街地開発事業の流れ」というこの一覧表で来たものがありますけれども、開発構想ができて開発基本計画ができる。そうしてその後市街化区域の都市計画決定、用途地域の都市計画決定、都市施設の都市計画決定がなされた上で新住宅市街地開発事業の都市計画決定がなされる、こういう全体の流れができておるわけであります。 今申し上げましたようなこの特定業務施設あるいは準工地域の取り扱いがこの中でどのように織り込まれるかということについて、この図面を見ながら検討してみると、恐らくこの準工地域の取り扱いは新住宅市街地開発事業の都市計画決定の前に行われるこの用途地域の都市計画決定の中ではっきりしてくるのじゃなかろうか、こういうように思うわけですが、この特定業務地域といものが一体どこの都市計画決定の中ではっきりするのかということについて、用途地域の方に入るのか都市施設の方に入るのか、このところなどもどうもはっきりしないところがあるわけであります。 この法案にあります特定業務施設についての中身が、都市計画決定全体としてなされるに当たりまして、どの段階で明確になるのか、用途地域の都市計画決定なのか、都市施設の都市計画決定なのか、この辺について御説明をしていただきたいと思います。
○清水(達)政府委員 新住宅市街地開発事業の行われるようなところといいますのは、いわゆるほとんど建物が建ってないというふうなところでございますので、通常の場合は市街化調整区域とか、あるいは未整備の都市計画区域とか、そういうところで行われるわけでございます。したがいまして、まず、いわゆる市街化区域を設定するというふうなところから始まりまして、それで用途地域の都市計画決定と、それから、新住宅市街地開発事業の都市計画決定というのは、こういうふうな場合には通常同時に行われるというふうに考えております。 それで、もちろん用途地域の都市計画決定で準工業地域というものが決まるわけでございますが、どういう特定業務施設にするかというふうな話になりますと、これはいわゆる新住事業の都市計画の中の土地利用計画というふうなところで決めるということになり、さらに具体的にどういう工場なり研究所かということは新住事業の土地の処分計画というところで、一件審査で具体的に決まる、こういうことになると考えております。
○山花委員 今お話のありました土地利用計画、処分計画の中で決まるといたしましても、言葉をかえますと、張りつけの問題なんです、配置の問題でありますけれども、特定業務施設の適正な配置、新住事業地内の適正な配置については一体どの程度の構想をお持ちなんだろうか。現状、現行法で事業地内に立地できる施設というものは、住宅、公共施設、公益的施設、これについては大体どのくらいのパーセンテージでというような計画と実績があったのではなかろうかと思うわけですが、このバランス、張りつけの割合が変わってくるんじゃないでしょうか。 そうなりますと、大体どの程度のパーセンテージでそれぞれ、住宅について、公共事業について、公益事業について、あるいは特定業務施設についてということになっているのか。これは準工地域についても同じですけれども、その配置割合といいますか、一体どういう構想かということについて御説明をいただきたいと思います。
○清水(達)政府委員 一般的に申しまして、大体こういうふうなニュータウン開発なんかの場合におきましては、公共施設、公益施設用地が大体四割ぐらい、それからいわゆる宅地として利用できるものが六割ぐらいというふうにお考えいただいたらいいと思うのでございます。 従来におきましては、この六割に当たる部分がほとんど住宅地、こういうことになるわけでございますけれども、今後、この特定業務施設を入れるということにつきましても、やはり新住宅市街地開発法が、第一種住居専用地域、第二種住居専用地域で大体三分の二くらいを占めなければいかぬというふうに考えておりますので、最大の場合でも、住宅地二に対して特定業務施設の地域一ということでございます。したがいまして、六〇%の宅地のうち、四割は住宅、あと二〇%が特定業務施設、これが最大限入った場合というふうに考えております。具体的には、それぞれの地域の実情に照らしまして、先ほど申し上げましたような各計画の段階で決める、こういうことになると思います。
○山花委員 六割の住宅地のうち、それが四対二ぐらいの割合でということになりますと二対一ということで、これは相当のシェアを占めるんじゃなかろうかという気がいたします。法案とか資料を読んだ関係ではその割合は全く読み取ることができなかったわけでして、今伺ってみると、それだけ業務施設が入ってきて環境は大丈夫だろうかということが気になってくるわけでもあるわけでして、別な聞き方をさせていただきたいと思うのですが、住民の心配の観点からです、特定業務施設の配置二割が住宅地に入ってくるということになりますと、建築基準法の別表にあるような第一種住居専用地域内に建築することができる建物ということで一番から十番まで上がっておりますけれども、第一種住専地域に建築することができないような特定業務施設がここに入ってくるということがあるのかどうか、こういうことで質問したいと思いますが、いかがですか。
○清水(達)政府委員 特定業務施設の範囲につきまして先ほど申し上げましたように、一応準工業地域に立地できる施設、ただし、その中でもいわゆる公害の発生のおそれのあるようなものは除くということで、商業地域には立地できないようなものは除こう、こういうことでございますので、当然第一種住居専用地域には立地できないものが、準工業地域に立地できるということになるわけでございます。
○山花委員 今ちょっと最後のところがわかりにくかったのですが、重複しちゃうかもしれませんが、一種住専に建築することができない建物が、今回の規制によって取っ払われて入ってくるということはあるんですか、ないんですか。
○清水(達)政府委員 質問の趣旨がよくわかりませんで失礼いたしました。 第一種住居専用地域につきましては変更はございません。
○山花委員 同じことを伺いたいと思いますが、第二種住専についてもボウリング場とかあるいはパチンコ屋さんとか、建築してはならない建築物がこの別表に書いてありますけれども、第二種住専に建築してはならない一覧表にあるようなものが、今度の規制によって緩和されて第二種住専地域に特定業務施設として入ってくるということはあるんですか、ないんですか。
○清水(達)政府委員 用途地域に建てられる建築物、建てられない建築物というのがそれぞれ建築基準法で決まっているわけでございますけれども、この内容について一切改正はございません。
○山花委員 実は、その点若干明確にしていただいたと思いますが、ただ、今の質問も若干大づかみ的な質問でありまして、いろいろな観点から、この特定業務施設とは一体何か、もう一つ、準工業地域にどんな施設が入るのかということについて御質問させていただいたわけですが、どうも、先ほどお話にありましたとおり、具体的な詰めは施行通達によってこれからやるんだ、こういう結論ではなかろうか。 この施行通達が拝見できれば、この改正の一番目玉ですから、我々は議論もしやすいし、問題点をいろいろ申し上げたいわけでありますけれども、実は施行通達がまだできていないということですと、これは、この法律の一番大事な部分について、画竜点睛を欠く以上に大事な部分がまだ我々の前に出ていない、こういうことにもなるわけでありまして、法案審議としては、どうしても施行通達については我々としては見せていただかなきゃいかぬということだと思うわけなんですけれども、実は昨日来、これは一体どうなっているかということは建設省には伺っているわけですが、施行通達は一体どうなっているんですか。法案のできるまでにはできないんですか。それから、今後一体どのくらいたったら施行通達の詳しい内容についてはっきりしたものができるんですか、この点伺いたいと思います。
○清水(達)政府委員 施行通達は法律が施行されるまでに当然つくらなきゃいけないわけでございますが、今はまだかっちりしたものはできておりませんけれども、骨子といたしましては、先ほど来私が御答弁申し上げておりますように、法律に言う良好な居住環境と調和するということを受けまして、いわゆる騒音、ばい煙、悪臭等の発生のおそれのあるものはだめであるとか、あるいは準工業地域にできる工場であっても、商業地域内において作業場の床面積にかかわらず事業を営むことが禁止されている工場、これは建築基準法別表第二(ほ)第三号は特定業務施設には該当しないとか、そういうふうなものを具体的に書きまして通達を定めたい。なお、その施設の配置の仕方によりましても環境に与える影響は非常に違いますので、特定業務施設の種類によりまして配置の仕方の基準もつくるというふうに考えております。 〔委員長退席、野中委員長代理着席〕
○山花委員 施行までにはつくるというお話でまだきっちり固まっておらぬということですけれども、これはまた理事さんにお願いしておきたいと思うのです。今質疑でやりとりして漠然とイメージとしてでき上がったものとできたものが違っておったということでは困るわけでありまして、これはできるだけ早い時期に、できれば今できているものならきょうじゅうぐらいに、今まで詰まっているものについても、将来さらに若干詰めが残るといたしましても、法律の一番の眼目についてのポイントですから、これは私たちに見せていただきたいということを委員長にもひとつお願いしておきたいと思いますので、御配慮をいただきたいと思います。その点、それがなければ議論できおいじゃないかという問題もあるわけですけれども、一応差し控えまして、いただけるということで質問を進めたいと思います。 今回の立法理由との絡みで、こういうことによって雇用機会が増大し、昼間人口の増大がある、主婦の雇用の問題についてもこたえることができるといろいろ理由が述べられておるわけなんですけれども、そういうことは具体的に、計量的にといいますか、これまでできておるかどうか、この点についてお話をいただきたいと思います。
○清水(達)政府委員 特定業務施設の立地によりましてどの程度雇用機会が増大するかということは、具体的な工場等が決まりませんと一般的にはなかなか申し上げられないわけでございますが、通常の事務所、工場、研究所などでありますと相当の雇用機会の増大があるわけでございます。 ただ、工場の種類等々によりまして、例えば同じ電気機械器具の製造工場であっても、部品をつくる工場なりアセンブリーの工場なりによっていろいろ違うとかいうふうなこともあるわけでございますけれども、こういう比較的大都市圏の近郊のニュータウンというようなところにありますと、土地の高度利用型のものが立地し、そのことによって雇用面についてもかなり密度の高いものになるのではないかと期待しているところでございます。
○山花委員 抽象的なお答えですので議論したいと思いますが、残りのテーマもありますので先に進みたいと思います。 この新住法が三十八年にできたことから具体的な構想が始まりまして、東京周辺で大きな多摩ニュータウンの建設、開発が現在なお進んでいるところであります。現状はどの程度進んで、今後の見通しはどうか、まず総括的にこの点をお話しいただきたいと思います。
○清水(達)政府委員 多摩ニュータウンにつきましては、昭和六十年度末現在で全体計画の約五〇%の造成が終了いたしておりまして、約十万人の人口を擁する都市として順調に整備が進められているわけでございます。
○山花委員 今度の新住法と直接の問題ではありませんけれども、この一つの目標となっているような新しい形での業務機能も備えた核都市構想ということになりますと、交通問題が住民の関心の的であります。 去る二月の中旬でありますけれども、多摩都市モノレールにつきましていろいろ報道がなされておりました。多摩都市モノレール株式会社が設立されまして、資本金百三十二億、官側負担が三五%で東京都二三・三%、多摩市も含めて沿線五市が二・三三%、民間は六五%、六十二年度には立川から北側で工事が始まりまして、七十二年度には全線開通すると、多摩ニュータウンの住民にも大変な期待を持たせた内容であります。 この多摩都市モノレールにつきまして、これまでの経過はどうなっているのか。新聞報道がありましたように、六十二年度着工、七十二年度全線開通、多摩ニュータウンの松が谷から入って京王帝都電鉄、小田急多摩線の多摩センター駅まで通ずるということになっておるのですが、そういう見通しが果たしてあるものがどうか、この点について建設省の街路事業のかかわりで伺いたいと思います。
○牧野政府委員 多摩都市モノレールについてのおただしですが、お話しのように、多摩地区の南北方向の公共交通を強化しようということで計画した都市モノレール計画でございます。新青梅街道から多摩センター駅の間、約十六キロございますが、これを昭和五十八年度に事業採択いたしまして、現在は細部の路線計画あるいは構造物計画等を進めておるところでございます。 今後の運びでございますが、その全体十六キロのうち立川駅から北、新青梅街道までの間約五キロございますが、ここを第一期区間として事業を始めたいと思います。今先生御指摘のは、六十二年度事業着工というふうな新聞報道かと思いますが、私どもとしては、まず都市計画決定が必要でございますから、六十二年度前半を目途にそういうものを進めて、それ以降着工になろうかと思います。供用開始は、その五キロメーター区間についてはおおよそ昭和六十七年を目標に整備をしたいと考えております。 ただそれ以下、立川駅から多摩センターまでの約三分の二、十一キロメーターでございますが、これは逐次、熟度に従って事業化を進めたいと思います。今お話しの七十二年とぴたりといくかどうか、これは私ども鋭意努力いたしますが、七十年代前半に開業できたらいいなというふうに現在は考えております。
○山花委員 運輸省、建設省の共管でこの事業について特許を与えられまして、それからアセスが始まって、都市計画決定があってということですと、新聞報道にあるように早いピッチで進むと住民は大変期待しているのですが、そういうわけにいかないのじゃなかろうか。今七十年代というお話がありましたけれども、多摩ニュータウンまで全線開通の見通しというのはそのくらいの幅で期待してよろしいのですか。念のためにもう一遍伺っておきたいと思います。
○牧野政府委員 多摩センターまで全部で十六キロでございますが、それについては七十年代の前半には全線開通させたいというふうに考えております。
○山花委員 前半というと幅がありますけれども、きょうはその程度にさせていただきまして、一つだけ具体的な問題絡みでお尋ねしておきたいと思うわけであります。 きょうの新住法の議論ともかかわって地元の関心を呼んでいるテーマでありますけれども、いろいろな施設が新しい需要に応じてということで多摩ニュータウンに入ってきておることについては間違いありません。最近、建設省、きょうは公団の皆さんもいらっしゃっておるようですけれども、いろいろ関係して問題となりましたのは、第二電電が多摩ニュータウンの住宅街に隣接する第二種住居専用地域に、地上三階、延べ床面積七千七百平米、高さ九十メートルの、その後八十メートルになったようですが、鉄塔じゃなくて煙突型の高いアンテナ塔を伴いました東京ネットワークセンターを建設しよう、こういう問題が住民との間に紛争となって、なお引き続いているところであります。 この流れを見ますと、昨年の十月の十七日ごろ、住宅・都市整備公団から土地を買収した第二電電が、一月足らずの間に建築強行着工ということになりまして、今新聞記事を持っておりますけれども、反対絶叫の中、地鎮祭が行われ、住民が泥つぶてを投げたというような形で、当時の現場の混乱が非常に報道されておるところであります。この流れを見ると、多摩ニュータウンの中のこうした大規模施設につきましては、かつては尾根幹線の問題とかあるいは鉄塔の問題とか、いろいろあったわけでありまして、今回もその轍を繰り返さないようにもっと慎重に事を運んでいただく必要があったのではなかろうか、こう思う気持ちが強いわけでありますが、特に九十メートルの大アンテナということになりますと、これは威圧感もあり、またそのことによるさまざまな電波障害等々、公害問題の心配もありということで、住民とすると大変心配しておる。 とりわけ、多摩ニュータウンでは、今申し上げましたとおり、鉄塔をつくるということで、比較的近くの地域におきまして住民闘争が大変長い間続いたこともあったわけですが、東電あるいは建設省側の説明でも、鉄塔なんというのは倒れるものではありません、こういう御説明だったわけですが、最近、高さ八十メートルに達する鉄塔がたくさん倒れまして、自動車がつぶされた写真などはごらんになった皆さんも多いのじゃなかろうかと思いますけれども、そういう情景もあったわけであります。 ちょっと、例えばということでありますけれども、資源エネルギー庁の方からこの問題についていらしておりますでしょうか。過日の鉄塔が続々と倒れた状況につきまして、原因と対策、どうなっているか、ひとつ御説明いただきたいと思います。
○末廣説明員 今年の三月二十三日の降雪によりまして、神奈川県下の相模川流域におきまして、東京電力の送電鉄塔十一基が倒壊または折損しております。 鉄塔倒壊の原因につきましては、現在鋭意詳細検討中でございますが、定性的には、春先といたしましては非常な台風並みに発達いたしました低気圧の通過によりまして、非常に強い風が吹いたわけでございますが、さらに水分を多量に含みました雪が大量に降りまして、これが電線等に付着するという非常に悪い条件が重なった結果、特に強風が吹きつけます河川の横断部分の鉄塔を中心に被害が出たものでございます。 通産省といたしましては、今回の鉄塔倒壊事故につきましては重大な問題であるというふうに受けとめておりまして、今後の原因究明等を待ちまして、雪がつきにくくするような離着雪リングの取りつけ等の雪害防止のための検討を進めているところでございます。
○山花委員 十年ちょっと前ですけれども、やはり多摩地区日野におきまして、大きな鉄塔がどすんと倒れた、こういう事件がありまして、その後、多摩ニュータウンの中の鉄塔建設につきましては裁判まで行われた。そのときの一貫したお答えとしましては、これが倒れるはずありませんよということで、実は裁判も終わったわけなんですが、今度、一本、二本、五本、十本とばたばたと八十メートルの大鉄塔が倒れるということでは、しかも今御説明ありましたとおり、雪が降って風が吹いたぐらいで倒れるということでは、これは大変な不安があるわけでありまして、きょうはその問題を取り上げるのじゃありませんから、そういう状況があったということを頭に置きながら御質問させていただくわけでありますけれども、このDDIの塔も九十メートル、八十メートルと、建築する側からすれば、こんなもの倒れっこないよと言うのですけれども、そばにこの鉄塔問題をやって経験した皆さんがそういう鉄塔が倒れたことも知っているということでありますと、不安が募るというのはごく自然のことでありまして、反射騒音防止、テレビ障害その他、電磁波の人体に与える影響等々、非常に不安を与えているわけでありますけれども、きょうは住宅・都市整備公団にお伺いするのではなくて、建設省の側に、全体計画の中でのこういう問題、どの程度把握しておられるのかということについてお伺いしたいと思います。
○清水(達)政府委員 第二電電の通信センターの設置につきまして、ただいま先生からお話がございましたようなトラブルがあったことは承知いたしております。 この問題につきましては、住宅・都市整備公団が土地を譲渡したわけでございますけれども、その譲渡に当たりまして、第二電電との間で問題になっておりましたような事柄、つまり景観とか眺望とか周辺環境との調和とかいう問題、それからこの施設を設置することに伴う電波障害とか風害とか、そういったことにつきまして万全の措置を講ずるということで公団との間で約束がなされておりますし、また住民の側にも第二電電は同様の約束をしておるようでございますので、そういうものが十分遵守されて、悪影響が生じないように、我々としても今後見守っていきたいというように考えております。
○山花委員 いろいろきれいごとで説明されますとそういうことだと思うのですけれども、実態は、手続的に見ましてもたくさんの問題がありました。当時から私は幾度か現地に行きまして、いろいろな手続問題を含めて見たり、勉強したり、意見を聞いたりしてきたわけでありますけれども、実は、きょうまた時間の関係もありまして、この問題だけ取り上げるわけにいきませんので、機会を改めてという気もいたしますけれども、実は、この紛争につきましては、現在解決したということではありませんでして、DDIも最近非常に誠意を持って交渉に当たってくれている。電波障害等につきましての途中経過、住民の皆さんから報告もいただいておりますが、なおさまざまな問題について交渉が続いているというように聞いているところであります。 例えば、電磁波の人体に与える影響に対する定期的チェックと完全保証の問題、反射騒音防止のシェルターの設置の問題、これは尾根幹線がありますから、反射して騒音が住宅街にくるということです。植栽計画の住民要望どおりの実施の問題、出力、アンテナ等を含む将来計画に対し、住民との事前合意の問題、屋上積載物等に対する事前合意の問題、あるいは未分譲地についての緑地化の問題等々、いろいろな問題が議論されて交渉が続いているようでありますけれども、ひとつ、新住法で新しい業務施設も入り、準工地域も入ってくるのだということの中での、そういう時期での問題でありますから、思いがけないものがどんどん入ってくるという不安を地元住民に与えてもいけないという問題でもありますし、現に起こっている問題については、それは直接建設省のということではないかもしれませんけれども、今後ぜひ機会あるごとに、今お答えいただきましたとおり、適切な御助言と、いろいろ御指導をいただきたいし、住民のそういう問題につきましてもお知恵を拝借して、事態が物理的な衝突などにならないようにいろいろと御指導いただきたいということについて最後にお願いをし、実は大臣、そういう問題も、建設行政全体の中で住民の側からの新しい心配もいろいろあるわけでありますから、省としてもまだこれから施行通達ができてくるということを通じていろいろな議論が出てくると思いますので、その点、よろしく対応していただきますようお願いをいたしまして、大臣に一言だけお願いして終わりたいと思います。
○江藤国務大臣 御意向の点、十分かみしめまして、誠意を持って取り組んでまいりたいと思います。
○山花委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○野中委員長代理 上野建一君。
○上野委員 今の山花委員に続きまして、私はその先の方を主として具体的にお伺いしたい、こう思います。 そこで、基本的に私はこの法律の改正に対して考えますのは、ニュータウンづくりの当初のやり方、開発の仕方、そういうものが、全部とは言いませんが、やはり一定の行き詰まりがきているんじゃないだろうか。この行き詰まりの原因はいろいろあるでしょうけれども、例えば、余りに広大に計画をつくり過ぎたとか、あるいは、後でもこれはお伺いしますが、それに伴ういろいろな交通機関の問題とか、ニュータウンの計画を進めるのにいろいろな問題点が出てきた、そこからこの法律も考えられたのじゃなかろうか、こう考えるわけですけれども、この法律との関連で、例えば私の千葉県には千葉ニュータウンがございます。これは現に縮小の方向にあると聞いておりますけれども、今申し上げたような観点から、一体そこら辺のところはどうなっているのか、あるいはどういうふうに考えればいいのか、最初にお伺いしたいと思います。
○清水(達)政府委員 新住宅市街地開発事業でやるような事業というのは非常に大規模な事業でございまして、非常に事業期間は長いというふうなことから、社会経済情勢の変化によりまして、やはり見直しを必要とするというところも出てきているわけでございます。 御指摘の千葉ニュータウンにつきましては、四十四年五月に都市計画決定されまして、四十五年三月から造成工事に着手したわけでございますけれども、現在までのところ進捗率は低い。特にここの場合には、用地買収に非常に難航したというふうなことでございまして、用地買収の状況も必ずしも理想的にいかなかったというようなことから、事業区域でありますとかあるいは区域内の土地利用計画というふうなものにつきまして、見直しを必要とするというふうな状況になっておりまして、建設省といたしましても、懇談会をつくって見直し方針を決め、地元の方で今、具体的な案を市町村と協議を終えまして、もうそろそろ見直しの具体的手続に入ろうかというふうな段階に来ているわけでございます。
○上野委員 そこで、見直しも結構なんですけれども、私は、この法律の中身の前に一つお伺いしたいのは、例えば千葉ニュータウンの場合には既に十八年もたっているのですね、十八年という大変長い間。したがって、十八年間というのは大変な情勢の変化でございます。 その中で特に私がおくれておると思いますのは、鉄道の問題だと思うのです。交通機関の問題ですね。この交通機関について、やはり建設省はもっと積極的に交通網の整備、特に鉄道の問題を考えないとこれは成功しない。特に、千葉県のニュータウンは県と住宅整備公団が主体になってやっている仕事なんです。そういう観点からいきますと、この鉄道についてもっと積極的にやる必要があるのじゃないだろうか、こう思います。 ところが昨年あたりから、住宅整備公団がわずか、たしか一億ぐらいずつだったと思いますが、出資をしているはずなんですが、これらの問題を一体どう考えればいいのか。一億ぐらいの出資をしてもらっても鉄道はなかなか伸びないだろうと思うのですが、この点で、この交通網の整備のために今どういう努力を払われているのか。新しいこのニュータウンに工場とか事務所とかそういうものを誘致をするよりも、私は、第一に努力しなければならぬのはこの鉄道網の整備の問題だと思いますので、その観点から、この鉄道網のおくれは一体どういうことから来ているのかお伺いしておきます。
○清水(達)政府委員 千葉ニュータウンに関連する鉄道といたしましては、御承知のように北総開発鉄道というのが、第一期は小室−北初富間、第二期といたしましては京成高砂から新鎌ケ谷、それで、その小室から、いわゆるニュータウンの中は公団鉄道という計画で、いわば、ニュータウンから京成高砂までずっと直通で来れるというふうな構想のもとに進めているわけでございます。 それで、今一番問題になっておりますのは北総開発鉄道の二期工事でございますけれども、これにつきましては、東京都の方の市街地の中で用地買収が非常に困難になっているというふうな状況がございますし、それから、全体としていわゆるニュータウンの熟成が遅いというふうなことから、収支の見通しが非常に難しいというふうな状況になっているわけでございます。 そこで、鉄道の建設費、費用の問題につきましては、北総開発鉄道のいわゆる一期分につきましては、これはニュータウンルールによりまして、開発者負担が約四十六億五千万、それから、利子補給も九億三千万ほどやったわけでございますが、さらにこの二期工事の関係で、いわゆる収支見通しが厳しいというようなこともありまして、千葉県も出資をなさっておりますし、それから、それに対応いたしまして住宅・都市整備公団におきましても、六十年度に二億五千万円出資をいたしました。六十一年度におきましても同額出資の予定で予算が計上されているわけでございますけれども、私どもといたしましては、とにかく、当初計画どおりにこの北総開発鉄道が開通いたしまして、所期のいわゆる足が確保されるということのために、最大限の努力を今後とも払っていきたいというふうに考えております。
○上野委員 そこで、ついでにその関連する鉄道網をお伺いしたいのです。 運輸省にお伺いしたいのは、運輸省で華々しく打ち上げた成田新幹線、これはもうだめになってやめた、こういうことになっているのですが、問題は、成田からこのニュータウンにつながる線、これは一向に進んでいない、かけ声だけで、一体これはどうなっているのか。もう随分昔からやっている、私が県会議員をやっていたころからですから、もう十年以上たつような気がしますが、一体それはどうなっているんだろうか。 しかも、成田空港の地下には駅がもうできているのですね。駅ができていて、その駅は、これは青函トンネルと同じように、使いものにならなくて眠っているわけです。この費用だって相当な金になっているのです。ところが、駅を利用する鉄道の方がさっぱり進まない、こういう事実がございます。 そういう意味で、この成田空港から成田市、そしてニュータウンを結ぶ鉄道は一体どうなっているのか。さらに、ニュータウンから鎌ケ谷、そして市川、東京と結ぶ県営鉄道、これは県がどうも最近声を出さなくなったのですけれども、一体この計画はどうなっているのか。その二つの点、ひとつ明確にしていただきたいと思います。
○山本説明員 二点についてお答え申し上げます。 第一点の成田−千葉ニュータウン間あるいは成田−東京都心乗り入れというような空港アクセス鉄道という問題につきましては、私どもとしては、成田空港と都心とを結ぶこうしたアクセス鉄道が、アクセスを兼ね、かつ千葉県の北西部の開発に伴う通勤通学輸送としてもぜひ必要だというふうに考えてきたところでございます。 実は、冒頭先生がおっしゃられました成田新幹線の構想につきましてはもともと地域の開発に資しがたいということもあって、地域の開発に資することを兼ねたものとしての見直しを始めたのが五十六年でございました。五十六年から一年間かけまして新東京国際空港アクセス関連高速鉄道調査委員会で検討してまいったわけでございます。 そこでは、先生既に御存じだと思いますが、私どもいわゆるA案、B案、C案と言っております三案について検討を重ねてきたところでありますが、その三つの案につきましていずれの案をとるかということについての結論は、五十九年十一月にこの三案のうちいわゆるB案、すなわち都心と都営一号線、それから京成押上線、それから北総開発鉄道、それから住都公団線、で、さらにその先をつなぐ、いわゆる民営鉄道としての各線をつなぐB案が適当ではないか、こういうことを推進しようではないかということを決定いたしました。その後、その具体化に向けましていろいろ必要な事項について検討してまいったわけでございます。 その際、現在検討している中におきまして問題となっている点が三点ばかりございます。 一つは、印旛松虫から空港間の事業主体がいまだ決まっておりません。その事業主体をどうするのか。その建設、整備のあり方はどうするのか。この間、大ざっぱに見積もっても千数百億円というお金がかかります。 さらに第二番目の問題といたしまして、東京駅へ真っすぐ乗り入れることに相なりますと東京−江戸橋間の新たな区間の建設が必要になってまいりまず。この事業主体をいかにするのか。また建設、整備の進め方をどうするのかといった点が問題になります。 それからさらに三番目の問題としては、空港アクセスという機能を兼ねますので、空港に直通する特急の運行方式を多数の民営鉄道にまたがってやるためにはどうすればいいのか。そういうような三つの問題点を五十九年の暮れ以降詰めているところでございます。 ところで、五十九年十一月以降、ニュータウンの懇談会が発足いたしまして、新住宅地区の事業計画の見直しが行われておるところでございます。何分、これらは民営鉄道をつなぐということでございまして、全線をつなぎますと数千億というような設備投資が必要になるわけでございますので、そういった需要の動向、したがって採算性がどうなるかという状況が非常にこの建設に影響してまいります。そういうようなものと兼ね合いまして調整をつけながら先ほど申し上げました三つの点を詰めていこう、こういうことで勉強を続けているところでございます。 それから第二点目の先生お尋ねの、東京−本八幡間の問題だと思いますが、この鉄道につきましては昭和四十八年十月に千葉県に対し免許が行われまして、昭和五十年三月に千葉県から運輸省に工事の施行認可の申請がなされているところでございます。その後、千葉ニュータウンの開発事業の大幅なおくれが明らかになってきましたことから、私どもといたしましては鉄道事業者である千葉県に対しまして入居計画のおくれに伴う輸送計画について検討を指示したところでございます。なお、千葉県において現在検討中であり、未処分のまま現在に至っているところでございますが、五十九年十一月から始まっております千葉ニュータウン懇談会におきまして、新住宅地開発事業施行区域の変更を含みます現事業計画全体の見直しの基本的指針が示されたところでございます。 また、昨年七月答申が行われました運輸政策審議会の首都圏における鉄道網の整備計画につきましては、この路線は昭和七十五年度までに整備すべき路線とは位置づけられておりませんで、今後の県営鉄道の取り扱いについては、これらの周辺事情の変更も含めまして慎重に検討を加えてまいりたい、かように存じております。
○上野委員 これはこれ以上聞いても話は進展をしないと思いますので、具体的に問題点だけ申し上げますと、まず千葉ニュータウンの場合には、建設大臣、今言ったように鉄道網とかみんなおくれているのです。おくれているだけじゃなくて、例えば県営鉄道などは事実上だめのような状態です。 それから、先ほど言った成田新幹線の後の問題ですね。これは駅だけができ上がって、利子などを入れるともう百億ぐらいになっているはずですね。それが眠っているわけです。それと、今せっかくニュータウンとつながる条件があるのに、それすらまだ、五十九年にB案に決めたと言うんだけれども、今六十一年、二年たっている。当初からいくともう十年近い。そういう中で進展していない。ですから、こういうことを一つ一つ解決しないことにはこのニュータウンは生きてこないし、中曽根内閣が唱えておる内需の拡大にもならないと私は思うのです。 したがって、この問題についてはやはり建設省としても、これは運輸省にまたがったりいろいろなところにまたがっておりますが、主体はやはり住宅・都市整備公団を含めた建設省の仕事として大きいと思いますので、この全体を推し進めることをぜひ建設大臣に力を入れてもらいたいと思いますが、どうでしょうか。 特に、日本の住宅問題としては、住宅を改善するなり新しくうちを持つというようなことで、いろいろ五割近い人たちがそう考えているわけで、そういう意味では千葉ニュータウンの果たす役割というのは極めて大きいと私は思うのです。したがって、今のような虫食い状態あるいは中途半端な状態に置かないで、これはやはり何とかしなければならぬ時点に来ているんだと思いますので、今度出された法の改正ともあわせて、その点をやらないとこの法律は生きてこないと思いますので、その点でまず大臣の所信をお伺いしたい。
○江藤国務大臣 住都公団の存在価値が問われた一つの原因には、ちょうど千葉ニュータウンのようなみんなの目にさらされるところでどうも計画がうまくいっていないではないかというようなことがございまして、私も就任当時からこのことについては関心を持ちまして、関係者に来てもらっていろいろその原因、あるいはその当時発行いたしましたパンフレット、そういうものを見まして、なぜこういうことになったのか、それから用地買収の問題もある、特にその交通網の問題がおっしゃいますようになかなか進んでいない。 私は、計画そのものは、発想そのものは決して間違っていないと思うのです。発想そのものは間違っていなかった。ですから、そういうニュータウンを取り巻くすべてのアクセスが完全に並行してできておれば、これはやはり一つのすばらしい、新しい住宅地として人々に提供され、喜んでいただけただろうと私は思っております。それが途中でいささか渋滞をしておりますので、建設省としても公団を督励し、また運輸省とも地元ともよく御相談を申し上げて、この事業が進むように今後努力をしていきたい。そういうことによって公団の存在価値が問われるわけでありますから、特に私は大事にこれは取り組んでいこう、こう思っておるところでございます。
○上野委員 そこで、この法律とも関連するのですけれども、住宅・都市整備公団がひところ民営化されるとか縮小されるとかという話があって、これは現時点ではそういう方向はとらないという方向に行っているように思われますが、特に住都公団の果たす役割、今建設大臣がおっしゃるようにまだまだやらなければならぬ仕事がいっぱい残っているし、これはぜひやっていただきたいわけですから、確認のために、念のために申し上げておきますが、住宅・都市整備公団は縮小されたりあるいは民営化されるというようなことは全然考えられない、こういうことに受けとめてよろしいかどうか、まず建設大臣にお伺いします。
○江藤国務大臣 ただいまそのあり方について政府部内で、委員会で審議をされておる途中でありますから過激を言動は慎みたい、こう思っておりますが、民営化する考え方は持っておりません。 それから、御承知のように、あり方につきまして五十八年、五十九年ごろでしたか、閣議決定がございまして、住都公団の賃貸住宅、分譲住宅は四大都市圏に限定する、特にその二大都市圏に重点を置く、実はこういう一項がございまして、私はこんなものは反対だということで、地方においても民活の入りにくいところではもっとこういう住都公団あたりが宅地の開発、住宅の供給に資していくべきものであって、それはいささか私は考え方が違う、こういうことで事務的にいろいろと委員の皆さんとも御相談をいただきまして、完全にもとにというふうにはまいりませんが、大体原則としてという言葉をまくらに置いて四大都市圏云々、こういうことに何とかして持っていくようにということで今最大の努力を実はいたしておるところであります。 ですから、私どももこれから先、住都公団はさらに新しい使命を持って飛躍発展していくべきだ、こう思っておりますが、住都公団も過去においてくだらぬ土地を抱え込んだり、四万戸も空き家をつくってみたり、そういういささか批判を買うようなことは厳重に戒めて、今一生懸命努力しておりますから、今の方向でこれから先人々の期待に沿うような公団運営をやってほしい、私どももそれには全力を尽くして応援をしていこう、こう思っておるところであります。
○上野委員 住宅・都市整備公団にこの際お伺いしておきますが、整備公団がかつて不良土地や何か抱えたりした内容を見ますと、私ども二、三事例を知っておりますが、どうも政治絡みの土地持ち込みがかなり事実としてあるのですね。だからそういうことに対しては、これは今後の住都公団のあり方としてきちっとした態度をとれる姿勢が必要だろうと思うのです。特に今これから民活とかいろいろな問題が言われている時期ですから特に問題なんですが、そういう不良の土地を抱えたり、したがってそこへ住宅を建てれば、これは入る人が少ないとかそういう問題も出てくるので、そこのところをひとつ決意をまずお伺いしたいし、それからやはり民営化、縮小というものが出てきた中には住宅・都市整備公団が果たしてきた役割に対して一つの批判があるのだというふうに思うのです。 そこで、これは公共住宅の建設という意味ではこれから一層役割を果たさなければならぬと思いますが、住宅・都市整備公団はこれから住宅建設の中でどの点に力を入れてやろうとするのか。 それから今建設大臣がせっかく縮小・民営化などは考えてない、こういう方向が明確にされましたので、その線に沿ってこれから整備公団がどういう方向で努力されるのか、そこら辺のところをお伺いしておきたいと思います。
○台参考人 前半につきまして私からお答えいたします。 土地の取得につきましては、特に都市開発事業につきましては平均懐任期間が十六年というふうに非常に長い開発期間を要しますので、将来見通しが非常に大事でございまして、時代の推移によりまして将来見通しと結果が違うことが生じまして、結果的に利用できない土地が残るというようなことは過去にあったわけでございます。もちろん、取得につきましては慎重を期しておりまして、支社、本社を通じましてその土地について開発を進めるべきか否かという審議会をまず一回開きます。それからさらにその開発ができそうであるという見通しが立った上でその土地を取得して、それでは現実に事業を起こすべきかどうかということを全理事の集まった審議会を開きまして決定いたすことにしております。担当のラインだけでなしに、社全体の知恵を集めて取得いたす体制をとっているわけでございまして、最近におきましては、特に採算性の見通し等を十分に考えて緊要性のあるものを取得するという体制をとっているわけでございます。 後半につきましては、吉田理事にお願いします。
○吉田参考人 公団の事業と申しますのは政府の住宅政策、宅地政策、土地政策を実施していく、そういう役割を持っているわけでございまして、現段階の住宅事情あるいは都市整備の状況等から見ますと、今後とも当公団の果たすべき役割は重要であるということは、先ほども大臣から御答弁いただいたところでございます。 私ども過去三十年にわたりまして培ってきた仕事の進め方、鋭意やっているわけでございますが、今後の進め方といたしまして特に重点を置いてまいりたいと思っておりますところを若干挙げてまいりますと、まず今最も不足しており、民間では経営採算上供給が非常に困難でございます四、五人世帯のようなものを対象といたしました賃貸住宅といったもの、良質な賃貸住宅の供給でございます。これがまず挙げられるわけでございます。 それから民間では十分な対応が困難でございますような大規模かつ計画的なニュータウンの建設、それから都市政策上最も急を要するというふうにされております都市の再開発等の町づくり、それからこれは町づくりと密接な関連を持っております分譲住宅の建設、それから既存の賃貸住宅のストックの中には立地条件がよくて、また住宅需要が高いにもかかわらず土地の十分な活用がされていないような古い賃貸住宅があるわけでございますけれども、こういったものの建てかえといった点に特に力点を置いて事業を進めていきたいというふうに考えております。
○上野委員 そこで建設省の渡辺住宅局長にお伺いしますが、この新しく出された住宅建設の建設省の計画では、どうも民間に期待する面の方が今度は強く出されておるように思うのです。しかし依然として市営住宅とか県営住宅とかそういうものを軽く見てはならぬ現状が厳としてあるし、したがってこの住宅建設を民間の力だけに期待する方が強くなると、もう住宅政策というのは後退をするわけなんですけれども、この五カ年計画の中ではどうも民間に期待する方が強いように思うのですが、これはどういう意味なのか、金が足りないからそういうことになるのか、そこら辺は住宅局長、どうでしょうか。
○渡辺(尚)政府委員 今回の五カ年計画の総戸数は六百七十万戸でございます。その中で我々が分類しておりますいわゆる政府施策住宅、つまり金融公庫も含めました政府施策住宅でございますが、これは三百三十万戸ということでございます。これを全体に対する比率で申しますと四九・三%ということで、これは四期、三期、あるいはそれ以前のものよりも大きいわけでございます。したがいまして、もちろん公共的な賃貸住宅の供給ということも非常に重要でございますからいろいろな各般にわたる施策を総合的に展開していく、そういうことによってこの六百七十万戸という戸数と、それから新たに設定いたしました居住水準、こういうものを達成していくように努力したいと思っております。
○上野委員 これも私、前にも何回か申し上げたのですけれども、市営住宅、県営住宅はやはり依然として一生懸命建てなければならぬ、こういうことなのです。ところが、大都市の近郊の都市では市営住宅が、大体昔から市営住宅というのは町外れに建てたのですよ、土地がないから建てざるを得ない。その建てた土地、今市営住宅が建っているその隣はもう調整区域になっている。今の市営住宅を拡大しようとすると、調整区域に建てざるを得ないのですよ。 ところが、県営住宅は法律上は調整区域に建てられるようになっている。庶民から見れば、県営住宅は調整区域に建ててもいいけれども市営住宅は建ててはならぬ、こういうこと自体が少しおかしいと思うのです。もちろん一定の規制があってしかるべきでしょうし、県営住宅も決して調整区域にどんどん建てているわけではありませんけれども、今建っている市営住宅があると、それを拡張したいというときぐらいは調整区域に建てられてもいいのではないだろうか、しかも県営住宅は建てられるのだから。 県営住宅と市営住宅の違いなんか一般にはよくわかりませんよ。問題は、安く入れる、そういうことで低所得者層が期待している住宅なのですから。そういうものがないものですからだんだん県営住宅、市営住宅が後退しているのです、特に重要な、必要なところで。必要が余りないと思うところに建てざるを得ないような状態が現実にあるのです。したがって、この一点は何とかしなければならないのではないかと思うのですが、どうでしょうか。
○清水(達)政府委員 先生がおっしゃいますように、市街化調整区域におきまして県が実施するものについては県知事がその開発許可の許可権者でございますので、そういう意味から適用除外ということになっているわけでございまして、県がやる仕事だから例えば県営住宅は建てていいという趣旨で、いわゆる許可が不要ということになっているわけではないわけでございます。したがいまして、運用面におきましては、例えば同和向けの県営住宅とかと、ごく特殊なものが若干ありますけれども、県営住宅も調整区域にはほとんど建っておりません。 先生が今おっしゃいましたような問題につきましては、やはり市街化区域に編入するといいますか、線引きの見直しで対応すべきもので、市街化区域と市街化調整区域を区分した制度の趣旨からいたしまして、やはりそういう住宅を市街化調整区域に、いわゆる通常の住宅の建築を許すということは極めて困難ではないかというふうに考えております。
○上野委員 非常に頭がかたいと言うのはそこのところなんですね。しかも、建設省から派遣されている、出向しているというのか、そういう人たちがそこら辺の、県庁なら県庁のそういう主要なところのポストにいるのですよ。ここが一番かたいのですよ。地元出身の役人というのは、これはやはり、そうだ、ごもっともだと言うのだけれども、ところが、建設省から行っている若手は、頭はいいのでしょうけれどもかたい。 例えば今度の法律だって、とにかくいろいろな事情の変化に伴って、事業所もつくろう、職住を近接させてやろう、こういう理由になっておるのでしょう。こういうものはいち早く見直して法律の改正が出てくるのですね。ところが、あなたが言うように線引きをやり変えたら、その土地は値上がりしてとても市なんかは買えないのですよ。今調整区域だから安く買えるから市営住宅が建つのですよ。そこら辺の理屈、現状がわかりませんか。だからそこのところは、きょうはすぐいいと言うわけにいかぬのなら、本気になって検討してくださいよ。そういう気持ちがありますか。 やはりこれは本気になって検討して、事情によってはよろしい、現に公共的な学校は調整区域でいいわけでしょう。公共的な賃貸の市営住宅、県営住宅をそういうところに建てていいようにしてやるのが本当でしょう。そのぐらいな見直しをやらないで、こういう事業所をつくったりなんかするのだけぽんぽん出てくる、あるいは線引きだって大分変わったでしょう。駅の周辺とかなんか、住宅の近いところはやりましょうと検討を今やっているでしょう、建設省でも。そういうことまであるのに、今私が申し上げているのは、どうも私の方が当然の理屈だと思うのですが、どうでしょう。
○清水(達)政府委員 市街化調整区域の開発許可の問題につきましては、御承知のように計画開発の規模要件を五ヘクタールに引き下げるというふうなことで、できるだけ乱開発を防止しつつ弾力的な運用ができるように努力はしているわけでございます。今度の経済対策におきましても開発許可の問題も取り上げられておりますし、私どもも今開発許可基準の見直しの検討は進めております。 しかし、今考えておりますのは市街化調整区域の既存集落内の開発許可の問題、これはやはり既存集落内の人口がだんだん少なくなっていくということですと、その地域社会の維持も非常に困難になるというふうなことをも考えまして、一定の要件下で、ある程度小規模な開発は認めるとか、それから、地方でいわゆる工場誘致もできないというふうな問題もありますので、そういうふうなものについても一定要件下で開発許可を認めるとかいうふうなことは検討しております。 その公営住宅の問題についてはなかなか難しいと思ってはおりますけれども、せっかくの御指摘でございますので、なお検討はしたいと思います。
○上野委員 検討するということですから、その検討の際に、全部何もかもやれと言っておるのじゃ決してないのです。今市営住宅が建っておる、そのそばに延ばしたい、土地もあるという場合に、そのくらいのことは認めたって何もどこにもぐあいは悪くない。局長もいいことをやったと褒められますよ。一定の規制要件のもとで結構ですから、実情に合わせてやはりそういうものは認めていくべきだ、こう思います。 そこで、法律の問題に返りまして、私は、職住一体という意味では結構だと思うのです。ただ問題は、この法律自体ができたときにはやはり静かな良好な住宅地としてのニュータウンのことがあるからいろいろな規制があったのだと思うのです。それを今度は一定程度破るわけですから、破るからには当然限度がございます。そこで、例えば千葉ニュータウン一つをとりましても、四つの町と村にまたがってはいます。いますが、今必要なのは、こういう地元の不安その他も含めて対処しなければならぬのは、やはり良好な住宅地帯を確保、維持していくため、あるいはいろいろな点の調和とか、いろいろ言われますが、公害のない状態をつくり出さなきゃならぬ。 先ほどの答弁でも、著しく悪化をもたらす、こう言っているんですね。著しくというのが気になるんですね。著しく悪化というのは、これは相当な悪い状態のことを言うわけで、そういうもの以外はよろしいというふうにも聞こえるし、先ほど挙げた例では心配ないようにも思うのですけれども、しかしそれをきちっとした形でやるには、例えば地域に行政指導を含めて公害防止条例みたいなものをあらかじめつくっていく、その必要が迫られてくるのではないだろうか。大体、公害が出てきてから公害防止条例では遅いのです。実際問題はできた工場を追い出すわけにいかないのです。 そこで考えられるのが、環境条例でもいいですよ、そういうものを地区ごとにつくるようにしてやるのがこの法律に関して今一番心配される点を防ぐ道ではないのかと思いますが、そういう行政指導をするつもりはないでしょうか。特に、悪臭などというのは基準がはっきりしないんですね。人間の鼻でかいで対処するようなことのようですけれども、そういうものを含めて情勢は進んできているわけですから、騒音、粉じん、悪臭、それからもう一つは、先端技術の工場がこれから考えられるのです。これは研究所も含めてですよ。 ところが一概に研究所と言っても、先端技術の研究所となると自分の工場の中は非常にきれいなんですよ。だけれども、そのきれいにするために外に出すわけですから、排水の問題、これは個々の工場と全部協定をしなければならぬということになるのです。それをやらなければしようがないわけですけれども、その前段として、やはり地域にまたがった公害防止条例、あるいは環境条例でも結構ですが、そういうものをこれから行政指導を含めて推進するつもりはないかどうか、この点を聞きます。
○清水(達)政府委員 今回の改正におきましては、工場、研究所については良好な居住環境と調和するものに限るというふうに考えておりまして、この点につきましては、先ほど来山花先生の御質問にもお答えしたところでございますけれども、通達できちっと指導をしていきたいと考えております。 なお、環境問題でございますけれども、閣議決定をされました環境アセスメントの要綱によりまして、百ヘクタールを超える事業地については環境アセスメントを実施するということで現在具体的な技術指針、基準等について準備を進めているところでございます。 そういうようなことで、いわゆる環境悪化につながるような特定業務施設の立地ということはおよそ考えられないというふうには思っておりますけれども、ただ、この新住法のいわゆる土地の権利の移動の制限というのは十年間でございますので、十年たったらどうなるのかという問題はあるわけでございまして、その点につきましても、一般的ないわゆる用途地域の建築規制におきましていわゆる準工業地域においては準工業地域内でできるものしかできないわけですけれども、この法律におきましては、準工業地域であっても全部は認めないというふうなことをやっておりますので、それの担保を将来に向かってやろうということになりますと、いわゆる建築協定のようなものがあれば非常にいいわけでございます。したがいまして、その建築協定の活用というふうなことで今先生がおっしゃいましたようなことには対応できるように指導をしてまいりたいと思っております。
○上野委員 そうすると、この先端技術の研究所とか事業所とかというのは全然考えてないのですか。
○清水(達)政府委員 先端技術関係でありましても、騒音とか悪臭とかいわゆる公害の発生につながるようなものはだめでございますが、排水なんかの問題につきましては若干問題もあるようでございますが、水質汚濁防止法の排出基準、それから下水道に流入させる水質の基準がありますし、それになるようにするために各工場等が除害施設を設けるというふうな規制は働きますので、そういった面の心配はないと考えております。
○上野委員 そうすると、今言った心配ないというのは、公害をもたらさないという意味での心配はないということであって、先端技術の事業所が来るということになれば受け入れるということですね。
○清水(達)政府委員 そういう居住環境に悪影響を及ぼさないようなものは受け入れるということでございます。
○上野委員 その場合、及ぼすとか及ぼさないというのはなかなか簡単じゃなくて、特に先端技術の場合にはどんなものかということがわからなかったのが実態なんですよ。例えば館山の場合なんかは、後で企業と市当局があわてて協定を結ぶというようなことがあった。だから、今の先端技術がどういう公害をもたらすかなんということはなかなか簡単じゃないのですね。しかも、町村の今の能力その他ではそれに対応できるような状態にはないと思いますが、そういう対策も含めてどんな内容の指導を出すのか、これを明確にしてくれませんか。
○清水(達)政府委員 特定業務施設の導入についての基準については施行通達で出そうと思っております。 まず第一点といたしましては、騒音、ばい煙、悪臭等を発生するおそれのある施設は特定業務施設に該当しないということで導入はさせない。したがって、第二点といたしまして、準工業地域に建築できる工場であっても、作業場の床面積にかかわらず商業地域内において事業を営むことが禁止されている工場は特定業務施設に該当しないということで導入させない。そういう観点から、導入ができない施設は列挙をして通達をしたいと思っております。 それから、先端技術の問題なのでその時点でなかなかわからなくて、その後のいろいろな技術の進歩等によってわかるような面があるのではないかというお話でございますが、そのことにつきましては、その特定業務施設の種類によりまして、配置といいますか導入する地区をいろいろ工夫をする。例えば、今先生がおっしゃいましたようなそういうふうなおそれのあるものにつきましては、事業地域内ではございますけれども、住区、いわゆる住居系のところではなくてそれの外側といいますか、住区外に集中的に立地をさせる。しかも、住区とそういう特定業務施設の区域との間には街路とか公園とか緑地とかいうふうなものでできるだけ隔てて配置をする。そういうふうな配置についての基準も通達で定めて指導したいと考えております。
○上野委員 時間が参りましたので最後になりますが、その施行通達の内容については後で書類で見せてもらえますか。 それともう一つ。例えば千葉ニュータウンの場合には一体どこら辺を事業所とか工場地帯にするつもりなんですか。それをお聞きします。
○清水(達)政府委員 通達につきましてはまだできておりませんが、できましたら御説明に上がりたいと思います。 それから、千葉ニュータウンの場合におきましては、現在見直しの検討が進んでいるわけでございますが、この法律の成立と、それからもう既に地元にいろいろ説明を行っているというような、時期の、時間的なずれがちょっとありますので、今回の見直しで十分対応できるかどうか、そこのところがちょっとよくわかりませんけれども、もし今回対応できなければ、また追っかけて次の機会にでもということになるのではないか、今ここでどこというふうなことはちょっと申し上げられない段階にございます。
○上野委員 いろいろありがとうございました。 そこで、最後に要望だけ申し上げておきますが、この千葉ニュータウンの場合をとりましても、正直に言って今のところ、当初の計画からいけば成功していない。そこで、見直しをやったり法律を変えたり、いろいろしなければならぬわけですけれども、それを成功させるためには、先ほどから申し上げた交通網などを含めて諸条件を十分整備されるように、建設省は責任がありますから、住都公団もそうですが、責任ある立場でこれに対処して、一日も早く当初の計画、目的どおりにこのニュータウンが完成するように努力をお願いしたい、この点を要望して終わらせていただきます。
○野中委員長代理 新井彬之君。
○新井委員 私は、新住宅市街地開発法の一部を改正する法律案につきまして質問をいたします。 この新住宅市街地開発法につきまして、兵庫県の坂井知事からこれを何とか早く通していただきたい、こういうことで、今回この法案に盛られております内容について、非常に結構なことである、そういうわけで早く成立をさせていただきたい、こういうふうな陳情書も参っておるわけでございます。時代もずっと変わってまいったわけでございますし、戦後非常に住宅難でございます、そして、なお人口が大都市に集中する、そういう中で良好な住宅というものを、それもきちっと都市計画に基づいた住宅をつくってきたということについては、やはり非常に大事な今までの任務があったと私も思うわけでございますし、新住宅市街地開発法の実績につきましても資料をいただいております。こういうことで、大変な評価をするわけでございます。 評価いたしますが、やはりそういう中で、「住宅に困窮する国民のための居住環境の良好な住宅地の大規模な供給」こういうことを目的に掲げておりますけれども、この立法当時と今日の状況とを比較して、大分変わっていると思いますが、その辺の認識からお伺いをいたします。
○清水(達)政府委員 立法当時、昭和三十八年でございますけれども、そのころの経済社会状況は、大都市地域におきまして産業の立地等で非常に経済が拡大いたしまして、大変大規模な人口の大都市集中があったわけでございます。したがいまして、職場はあるけれども住むにいい住宅がないという状況があったわけでございまして、したがって、大変スプロールが起きるとかいうふうな状況にありました。したがいまして、大規模な住宅宅地の供給を、いい市街地をつくる、新市街地をつくるという形で進める社会的要請というのが非常に強かったわけでございます。 しかし、最近におきましては、安定成長期に移りましたし、大都市園への人口集中も余り見られなくなった、最近また東京圏でちょっと人口集中傾向があるようでございますけれども、大勢としては非常に人口の集中が鈍化してきております。一方におきまして、やはり健全な、いい町をつくる必要がある、そこに住みたいという国民のニーズが非常に強くなっておりますし、それから地方公共団体等におきましても、いわゆるベッドタウンといったふうな町ではなくて、もろもろの機能を備えた複合的な、健全な町づくりを望む、そういう声が非常に強くなった、そういうふうに社会経済状況が変化をしてきているというふうに思っております。
○新井委員 もう一つお伺いをしておきたいわけでございますが、「健全な住宅市街地の開発」を目的としておりますけれども、「健全な住宅市街地」というものの今における認識というのはどういうことですか。
○清水(達)政府委員 人間が生活をする場合の機能を見てみますと、単に住むということだけではございませんで、働く、憩う、学ぶ、そういういろいろな機能がバランスよく充足される、そういうふうな機能を享受しやすいような町、そういうものが本来的な意味での、「健全な住宅市街地」ではないかというふうに考えております。
○新井委員 この新住宅市街地開発法は、約一万人ぐらいの人口を有するいわゆる今までベッドタウンであった、こういうことで、非常にきちっとできてきたということはわかるわけでございますけれども、地方公共団体、印とか村へ行きますと、人口一万人以下のところもたくさんあるわけですね。一万人というと大変な一つの地域社会、もう町であり、村であるわけでございます。そういうわけでございますから、今回こういうぐあいに特定業務施設というものをどんどんつくって、その地域内で生活ができるということが非常に大事であるし、昼間人口をふやすということは大事でございます。そういうことで今回お考えになった。 特に千葉ニュータウンは、事業開始以来十九年、計画人口が三十四万人、こういうことでございましたけれども、まだ二万七千人ぐらい、約一割ぐらいしか入居していない、こういう現状でございます。こういうことがあって今回この法律が出たと思いますが、今まで千葉ニュータウンがこういう現状であったというこの原因についてお答えを願いたいと思います。
○清水(達)政府委員 千葉ニュータウンの事業の進捗がおくれていることにつきまして、その原因は何かということでございますけれども、千葉ニュータウンの場合には、事業着手直後から用地取得が非常に難航いたしまして計画的な用地取得ができなかった、その用地取得にも非常に長期の期間を要し、その間に、長くなればなるほどまた難しい問題も生ずるというふうな悪循環に陥りまして大変これが難航したということだろうと思います。 それからもう一点は、社会経済情勢が変化いたしまして、住宅宅地の需給の構造といいますか、そういうことが非常に大きく変動したわけでございます。したがいまして、事業の出発時点におきましては、例えば中高層共同住宅なんかを建てて、またそれにもどんどん入るだろうというふうな想定でスタートしたものが、交通機関の整備のおくれというふうなこともありまして、そういった点もかなり変わってきた。そんなふうなことで大変事業の進捗がおくれているということだろうと思います。
○新井委員 さっきも地元の先生のいろいろな指摘がございましたので、それはもうよくその中に包含されていると思いますから、この件については、時間の関係がありまして抜きますけれども、やはり千葉ニュータウンならニュータウンがなぜそういうふうになっているか、これには問題点があって、そういう土地がなかなか買えないとか交通の便が悪いとか、それは決まってきちっとしたものが出ているわけでございます。そういうわけでございますから、これからの新住宅市街地開発法に基づく事業におきましても、法律を変えなければいけない場合はどんどん変えなければいけませんし、していかないとますます今は進みにくくなっている。したがいまして、今回の法改正でも人数を一ヘクタール当たり八十人に下げ、そしてなおかつ六千人に下げた。そんな大きな一万大規模とかいうようなことではなかなかやるような用地がないだろう、こういうぐあいにも思うわけでございます。その点については後でまたよくやっていただきたいと思います。 今回の法改正案の柱でございます特定業務施設の事業地内の立地及び用途地域として準工業地域の設定というのがございますが、まず事業地内に占める特定業務施設の用地というのはどのぐらいを考えておられるのか、お伺いいたします。
○清水(達)政府委員 特定業務施設の用地がどのぐらいかということにつきましては、いわゆる開発地区の状況によってそれぞれ異なると思います。しかし、私どもといたしまして最大限とのぐらいまで入れるかという基準は持っていなければならないと考えているわけでございまして、全体の地区の面積のうち公共施設とか公益施設で大体四〇%ぐらいとられまして、残り六〇%ぐらいが純粋な宅地として利用できるわけでございますけれども、最大限でも住宅が二、特定業務施設が一というような比率で、要するに地区全体の中に占める割合は二〇%が上限というふうに考えております。
○新井委員 これも一時は遠いところでいい住宅を取得して生活を楽しむというようなことはありましたけれども、今は通勤が余り大変でありますと近くの高いアパートでもいいから毎日楽をしていきたい、こういう方も大分いらっしゃるわけでございます。そういうわけでございますし、やはり今の交通の混雑の状況を見ましてもなるたけ近くにちゃんと職業がとれるような形にするのが理想である。 特に田舎の方では、どんどん過疎になっている地域はそこで仕事をしようと思いましても全然ないわけです。とにかく今まで山林をやっていたのが山林がだめである。農業もだめである。要するに、そこに何か事業が一つ来ればちゃんとその村は村でもつわけでございますけれども、そういうものが全然ないということでございます。そういうことですから、やはりそういうところについてもよくお考えいただいて、どのくらいの比率がいいのかというようなことも確かにケース・バイ・ケースで出てこようと思いますけれどもお願いをしたいと思うわけです。 それから、特定業務施設として一般の事務所、良好な居住環境と調和する工場、研究所、研究施設、厚生施設等となっておるわけでございますけれども、この施設の中で特に工場についてはどんな考えを持っておるのか、お伺いをいたします。
○清水(達)政府委員 工場につきましては、良好な居住環境と調和する工場というふうに考えております。したがいまして、公害の発生につながるような工場は導入しないということで、例として申しますと菓子とかパンとかいった食品の製造工場あるいは衣服の裁断、縫製等の工場、精密機械、電子、電気機械等の製造工場、クリーニング工場、印刷工場といったふうなものを考えておりますけれども、いわゆる先端技術産業というようなものになりますと、工場と研究所とあわせたような機能を持つというものもあるので、むしろ大都市近郊なんかにおきましてはそういうものもかなり立地されるのかなと思いますが、いずれにいたしましても公害を出すような工場は導入しないというふうに考えております。
○新井委員 さっきも質問が出ておりましたけれども、ハイテク産業であるIC工場の工場排水というのが新聞でも何回も出ておりますけれども、非常に問題になっているわけです。ハイテク産業はこれからますます伸びますしどの地域に行きましても企業誘致を強力に進めている、最高にいい企業である、こういうことになっているわけです。しかし、そのICをつくるためには我々知らないようないろいろな薬品が使われて、それが流されることによって大変な公害問題になるということが出ております。 しかし、これはさっきも話がありましたように、市町村というところではとてもじゃないけれどもそれだけのことを事前にキャッチして、これはこういう施設をつくりなさいとかこうしなさいということはちょっとまだ言えないのじゃないか。言ってみれば国の厚生省とか環境庁、そういうところであってもまだ研究の初段階である、こういうわけですから、今まで確認をされているものであればそれだけしかないわけです。公害が出るといいましても、問題があってもこんなものだ。しかし、新しいものについてはそこで何らかの環境基準とかそういう後で公害が起こるという問題について何かチェックしてあげる機関が必要ではないか、こういうぐあいに思いますけれどもその点についてはいかがでございますか。
○清水(達)政府委員 工場排水に関しましては、河川等に排出する場合は水質汚濁防止法に基づく規制を受けるわけでございますけれども、新住宅市街地内に立地する場合におきましてはおおむねそこには下水道が整備されておりますので、下水道でその排水を受け入れる、こういうことになるわけでございます。下水道につきましても有害物質等については水質汚濁防止法と同様の排水基準を設けて、いわゆる公共用水域に排出してもいい基準の水質にならないと下水道は受け入れない、こういうことになるわけでございます。したがいまして、工場の責任においてその基準に適合するような除害施設をつけなければならないということになっているわけでございます。 本当に科学的に全然わからないというものはちょっとお答えのしようがないわけでございますけれども、そういう形で排水の水質問題については万全な体制がとられるというふうに考えております。
○新井委員 その点につきましても建設省にお伺いするような問題でもなかったかと思うのですけれども、環境庁とか厚生省とよく連絡をとって万遺漏のなきようにお願いしたいと思います。 それからこの特定業務施設は事業地内にどのような配置をされるのか。さっきも答弁がございまして、何か緑で囲まれたようなところ、ちょっと離れたところで後何か問題があっても問題ないというようなことでございましたので、そういう認識でいいのかお伺いしておきます。
○清水(達)政府委員 特定業務施設につきましてもいろいろ種類があるわけでございまして、幾つかに分けて配置の基準をつくりたいというふうに考えております。 まず一般の事務所につきましては、センター地区というのが大体ございますので、センター地区に商業施設とともに配置される場合が多いというふうに考えております。 それから工場とか原動機を使用するような試作機能を有する研究所、こういうふうなものにつきましては原則として住区の外の、住区外の周辺部分の地区というとこるに集約的に配置をする。なおそのような配置に当たりましてはその住区との間に幹線街路とか緑地帯とかそういった居住環境の保全に有効な空間を確保するようにしたい。 それから第三番目に、一般の研究所、研修施設、厚生施設につきましては事業地の一定区域に集約的に配置される場合が多いというふうに考えております。なお住宅併用の事務所とか小規模な厚生施設等につきましては住区内外に分散して適宜配置されていいのではないかというように考えております。
○新井委員 兵庫県の北摂三田ニュータウンにおきましても、北摂三田インテリジェントシティー構想の背景としてニューメディアの導入が計画をされておりますが、ニュータウンへのニューメディアの導入対策ということについてはどのようにお考えになっているか、お伺いいたします。
○清水(達)政府委員 北摂ニュータウンは、兵庫県が施工する地区と住宅・都市整備公団が施工する地区とから成っているわけでございますけれども、両方合わせますと、住宅、商業施設、工業団地造成事業が入っておりますので、工業、それから学校といったまさに複合的な機能を持った町づくりを目指して建設が進められているわけでございます。したがいまして、ニューメディアの導入につきましては非常に適した場所であるということから、この北摂ニュータウンをモデルにいたしまして、新住宅地開発における民間活力を活用したニューメディア導入に関する調査というのを私ども兵庫県に委託をいたしまして研究をしていただいたわけでございます。その基本構想が取りまとめられまして、本年の二月に報告書が出ております。 〔野中委員長代理退席、委員長着席〕 この報告書によりますと、住、商、工、学という四つの機能を前提といたしまして、それぞれの機能にふさわしいニューメディアの導入とそのためのCATV網等の整備ということが提唱されております。例えば住機能につきましてはホーム・セキュリティー・サービス、商機能につきましてはキャッシュレスで買い物ができるとかいうふうな意味でのコミュこティー・カード・サービス、それから工機能につきましてはファームバンキングのサービス、学機能につきましては文化教養関係の情報サービスとかいろんなことが考えられるわけでございますが、こういうふうなものを総合的に処理するようなニューメディアの導入を図っていくべきだというふうに思っておりますけれども、具体的にどういうふうにしていくのかということにつきましては、事業主体あるいは費用負担といったふうな問題につきましては今後検討を進めてまいりたいと思っております。
○新井委員 今の情報化社会というのは大変な進歩発展みたいな感じでございます。だから、おばあちゃんなんかが電話するといいましても黒いダイヤル方式しかなかなかできなくて、プッシュホンでこっち押してこうするのですよというのがなかなかわからない。今の若い子はいろいろなそういう遊び道具を持ちまして大変なそういうことをやっている。我々でもそういうのをどうしたらいいのかちょっとわからないのがたくさんあるわけでございますが、この発展というのはますます目覚ましいものがあろうかと思うわけでございます。 そういうわけで、一つの団地において十年、二十年先には必ずこうなるんじゃないかという最低限のことを説明されて、今から設備しておけばCATV一つにいたしましても配線がちゃんとできているわけでございますし、非常にいいなと思うのですけれども、後でやるとみっともなくて配線ばかりがいくような状況になるということもあるわけでございまして、そういうところもひとつ、なるほど経済局長は大した者であった、あの経済局長のおかげで今の情報化社会でもこの団地は生きられると二十年先の方が本当にみんな言えるようにお願いをしたいと思うわけでございます。 それから、六十年三月に、民間活力を活用するとの観点から新住宅市街地開発法施行令が改正をされまして、民間の住宅分譲事業者への宅地の譲渡ができることとなったわけでございますが、この制度における実績はどのように上がっているのか、また六十年度に西神ニュータウン、千葉ニュータウンでこの制度を活用して市街地の早期熟成を進める予定であったというぐあいに聞いておりますけれども、その目的は達成されているのかどうかお伺いをいたします。
○清水(達)政府委員 政令改正を受けまして民間の住宅分譲事業者へ宅地の譲渡を行った地区は、現在までのところ西神ニュータウンと千葉ニュータウンの二地区でございます。 西神ニュータウンにつきましては、六十年八月から九月にかけまして募集をやりまして六十一年一月に事業者の決定を行うというふうなことでやったわけでございまして、西神ニュータウンの場合には約三万平米、六百二十六戸分の譲渡を行うこととなっております。 それから、千葉ニュータウンにつきましては、六十一年三月に民間住宅建設事業者への宅地の譲渡を決定しまして、六十一年五月に事業者を募集して速やかに選考を行って住宅建設にかかってもらう予定ということになっております。
○新井委員 兵庫県と住宅・都市整備公団がこの新住宅市街地開発法によりまして、北摂ニュータウンという大規模なプロジェクトがございますが、この計画では六十四年度完成ということが言われておりますし、約十万人が居住するということで町づくりとしても全国的に非常に注目をされているところでございますが、この事業の進捗状況と完成の予定はこのとおり順調に進んでいるのかどうか、また関係の地方公共団体の間では特定業務施設を立地させる方向で計画変更の調整ができれば建設省としてもこれに積極的に応じていく考えがあるのか、お伺いをいたしておきます。
○清水(達)政府委員 北摂ニュータウンの計画の進捗状況でございますけれども、住都公団施工分の中央地区につきましては、造成済み面積は六%、処分済み面積は約二%というまだ進捗率が非常に低い状況でございます。それから兵庫県施工分、南地区及び西地区でございますけれども、造成済み面積が二〇%、それから処分済み面積が一四%、入居済み人口が七%というふうな状況になっております。 なお、今後これの健全な町づくりができるようにいろいろな面で努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○新井委員 今回の法律改正は「複合的機能を有するニュータウン開発」ということで、建設省の建設経済局宅地開発課課長補佐の榎本さんがいろいろレポート、解説を書いておられまして、これもよく読ませていただいて全くそのとおりである。これもそういう委員会等をつくられまして、いろいろな方の御意見のもとに進んできたわけでございますが、私から言わせますと、大変遅きに失しているような感じがあるわけですね。そういうわけで、もう少しこれを早くやった方が、千葉ニュータウンにいたしましてもほかでももっと良好なものができたのではなかろうかというぐあいに思うわけでございます。これは全くそういうことでございまして、大臣に対して別にこれということはございませんが、いろいろな法案がございますけれども、どうか大臣の任期中にもう一遍法案を見直しまして、いろいろな問題点が出るわけでございますね。例えて言いますと、土地の問題なんか再々言われておりますのは、事前審査から開発許可申請までの期間の短縮や指導要綱なんかを見直してほしいというようなこととかいろいろあるわけでございまして、こういうことをひっくるめましてひとつ円滑な、そして現実に即したそういう建設行政というものを進めていただきたい、このことについてお伺いをいたしまして質問を終わります。
○江藤国務大臣 経済閣僚会議等でも、総理が渡米いたします前から、いわゆる俗に言う規制緩和の問題、例えば今御意見がありましたような開発許可ですとか、あるいは行き過ぎの規制、そういう問題、あるいはまた開発基準を二十ヘクタールから五ヘクタールに下げる、もろもろのそういう宅地を供給するためのやらなければならないことがまだまだたくさんあるだろうと思っております。それらのことを今洗い出しまして、省内でもだんだんに議論が詰まってきまして、いよいよ一つ一つ実行しようという段階になってまいりましたから、これからそういうことを一つ一つ大事に進めていこう、こう思っております。
○新井委員 終わります。
○瓦委員長 午後二時より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時五十一分休憩 ————◇————— 午後二時一分開議
○瓦委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。伊藤英成君。
○伊藤(英)委員 新住宅市街地開発法の一部を改正する法律案について御質問をいたします。 去年の六月に住宅宅地審議会の答申やら、あるいは去年の十二月には「複合的機能を有するニュータウン開発に関する制度上の措置についての報告」によって、ニュータウン開発は住宅と公共、公益的施設だけでなく、事業所など複合的な住宅市街地づくり、宅地の供給の必要性が指摘、報告をされております。 従来までの宅地供給は、良質な住宅用用地を供給することに主眼が置かれていて、今後の宅地供給、市街地整備においては、その市街地においてある程度の完結した機能を有することも必要であると考えられるわけであります。 さらに、今までの市街地開発は職から遠いところに位置していることが多く、通勤時間など非常に時間を要することになっております。例えば、先ほど申し上げましたこの複合的機能云々という報告書の中で、通勤時間が長いことが指摘されておりますし、さらに総務庁の調査によっても、通勤時間一時間半以上の世帯主の割合が、埼玉ですと七七・五%、千葉ですと七四・〇%、あるいは神奈川ですと七四・七%というような状況になっております。そこで、これらのニュータウンの開発に際しては職住近接を図ることが必要である、こういうふうに考えられるわけであります。 今回のこの新住法の改正案では、市街地開発において特定業務施設も整備できるもの、こういうふうになっております。 そこで、建設省にお伺いするわけでありますけれども、今回のこの改正の趣旨に雇用の場の確保あるいは昼間人口の確保がうたわれておるわけでありますけれども、これに資する特定業務施設とは具体的に何を念頭に置いているのか、そしてそれが雇用あるいは昼間人口の確保へどれだけの効果を与えるものだと考えられているのか、お伺いをいたします。
○清水(達)政府委員 特定業務施設につきましては、一般の事務所それから良好な居住環境と調和する工場、研究所、研修施設、厚生施設等を考えております。このうち、工場につきましては、いわゆる騒音、ばい煙、悪臭といった、そういう環境悪化につながるような工場は除きまして、例えば食品の製造工場でありますとか、縫製等の工場あるいは精密機械、電子、電気機械等の製造工場といったふうなものを考えているわけでございます。 雇用機会の増大や昼間人口の増加にどの程度の効果があるかというお話でございますが、この場合、二つの面の効果が期待できると思うわけでございますけれども、一つは、いわゆる本当の意味での常用雇用、それからもう一つは、主婦のパートタイムの機会といったふうなことだろうと思います。多摩ニュータウンなんかの居住者調査をやってみますと、主婦のパートタイム就業の欲求が非常に強いけれども、そういう機会がないというのが大変不満というふうな結果になっているわけでございます。 量的にどの程度かということにつきましては、特定業務施設の規模でありますとか用途によって異なりますので、一律に予測はできないわけでございますが、通常の事務所、工場、研究所などであれば、相当程度の雇用機会の増大、昼間人口の増加をもたらし得るものというふうに考えているわけでございます。
○伊藤(英)委員 今のお話の中にも一部出ておりましたけれども、いずれにしても、そうした施設等をつくるといたしますと、やはり一番心配するところは環境面への影響だと思うのです。 例えば研究施設にしても、いわゆる先端技術に関係するものですと、ひょっとしたら、いわゆるハイテク汚染というようなことも起こるかもしれませんし、この環境面についての配慮はもう十分にされなければならぬ、こう思いますけれども、その辺についての考え方をお伺いいたします。
○清水(達)政府委員 導入できる工場でございますが、先ほど申し上げましたように、居住環境に悪影響を及ぼさないような工場という考え方でございまして、都市計画的な扱いといたしましては、準工業地域の指定ができるということになるわけでございまして、そこにこういった工場等を配置する、こういうことになるわけでございますが、ただ、居住環境との調和という面からいたしまして、建築基準法上準工業地域に建築できる工場はすべて導入できるということにはしないで、商業地域内において、その作業場の床面積にかかわらず、とにかくどんな小さいものでも事業を営んではならないと言われているような工場、これは建築基準法の別表に掲げられておりますけれども、そういうふうなものについては特定業務施設として導入をしないようにするというふうに考えております。この点の細部につきましては、通達で導入の基準を設け、指導したいというふうに思っております。 それから第二点といたしまして、特定業務施設の配置の仕方によりましても環境に与える影響の度合いというのは大変変わってくると思いますので、特にこういった工場等につきましては、住区、つまり住宅で構成する住区の外の周辺地区に集約的に配置するといったふうな配慮を行うとともに、さらにその住区とそういった工場等が立地する地区との間に道路でありますとかあるいは緑地帯とか、そういったふうなものを設けまして環境の保全が図られるようにしたい、この点につきましても通達で十分指導したいというふうに考えております。
○伊藤(英)委員 この法改正に関連して、若干地域的なことをお伺いするわけでありますけれども、今大阪の方で関西国際空港に関連する地域整備をいろいろやっておりますけれども、阪南丘陵開発事業を今進めることにしております。それで、この法改正で地元の跡地利用構想が実現しやすくなる、こう思いますけれども、今後どのようにそれを指導していくのか。そしてまたこの阪南丘陵の複合的ニュータウンでは工場よりも研究所や大学を立地した方がよいという意見もあるようであります。通産省や文部省等と協力体制をとる必要があると思いますけれども、関係省庁にどのように働きかけ、具体化していこうとするのか、お伺いをいたします。
○清水(達)政府委員 御指摘のございました阪南丘陵の開発でございますが、これは御承知のように、関西新空港の土取り場の跡地でございまして、大阪市内から南西約五十キロ、私鉄等を利用しまして約一時間といったところにあるわけでございまして、計画面積百七十ヘクタール、人口九千人というふうなことで現在構想を練っているという状況でございますが、関西新空港のインパクトを生かすとともに、地元町の地域整備構想に沿うように構想が検討されているというふうに聞いているわけでございます。 この構想が具体化いたしまして、誘致すべき施設の内容等が明らかにされましたら、その段階で建設省としても、特に今お話のございましたような教育施設とか文化施設とかそういった施設の誘致等につきまして、関係省庁にも協力を要請する等の対応をし、いい町づくりができるように努力をしたいというように思っております。
○伊藤(英)委員 本件に関しては、地元の方からも十分に意見を聞きながら実のあるものにしていただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いをいたします。 それから、極めて今日的な問題でありますけれども、建設大臣にお伺いをいたしますが、去る四月七日に、中曽根総理の私的諮問機関であります経済構造調整研究会の報告が発表をされております。その中に、「我が国の目指すべき目標」として「国際協調型経済構造への変革」を提唱して、そのために「内需主導型の経済成長を図るとともに、輸出入・産業構造の抜本的な転換を推進していくことが不可欠である。」こういうふうに述べております。 御承知のとおりに、ついこの間総理がアメリカに行きまして、レーガン大統領ほか米国の首脳とも会談をいたしました。伝えられるところによりますと、その会談の中でもこの報告書の内容が要するに大きな問題となった。そして、この経構研の報告の内容がどのように実行をされていくのか、そのフォローについていわば監視をするというような感じで、状況を見守られるような感じになっていると私は思います。そういう意味では、それこそ日本のこの遂行が国際的な義務というか、責任というような状況になっているのじゃないか、こんなふうに思うわけであります。 それで、この研究会の報告書によりますと、「外需依存から内需主導型の活力のある経済成長への転換を図るため、この際、乗数効果も大きく、かつ個人消費の拡大につながるような効果的な内需拡大策に最重点を置」かなければならぬ、こういうふうに書いてありまして、そして、その内需拡大策の第一に「住宅対策及び都市再開発事業の推進」が挙げられているわけであります。 そういう意味で、今のこの時点で建設大臣に、この報告書は、先ほど申し上げたように、言うならば、アメリカとの関係を考えますと国際的な意味も含めての重要性を持っていると私は思うのですが、どういうふうに受けとめて、これからどのように取り組んでいくお考えか、お伺いをいたします。
○江藤国務大臣 この報告は、四月七日に総理のもとに出されまして、四月八日の経済閣僚会議でもって了解を得て、それを持って総理がアメリカに行かれたものであります。 したがいまして、これらのことをやることによって日本は国際的な役割を果たしていこう。けさ、実は閣議で報告があったのですが、レーガン大統領はこれに対しては、アメリカ国内で高まっていくいわゆる保護貿易主義について断固として闘っていく、こういう断固という言葉の強い表明があったようであります。 私どもの建設省にかかわる分につきましては、今お話しのように、「住宅対策及び都市再開発事業」こういうことになるわけですが、ことし、六十一年度に建設省に与えられておる時代的な一番の問題は、内需振興を初めとして、果たすべき役割はやはり住宅の建設だ。それから、これほど問題が多いときですからやはり都市の再開発だ。人によっては、都市再開発こそが日本の経済復興の目玉になるということを説く人もあります。したがいまして、今、実は全国的にこの民活を含めましてプロジェクトを捨い上げて、今週から事務的に、例えば東京都内でも、小さなプロジェクトでも全部ヒアリングを受けて、ひとつ我々が何をなすべきかという参考のためにも全容を洗い出してみよう、ただ大きいのばかりではつまりませんから、小さいのも全部やろう、こういうことでやっております。 二番目は、やはり住宅減税ということだろうと思うのです。これは総理もささやかな減税だということを予算委員会でしばしば答えられておるわけで、したがいまして私どもも、これから抜本的な税制改正をやると政府も言っておるわけですから、その中で、住宅減税、土地税制、それから特定財源、これらについて少しく専門家の意見も前もって聞かせていただこう、こういうことで、実県四月二十四日から税の専門家においでをいただいて、そして今後の税制の改正に取り組んでいこうと思って、今、内部で準備をいたしておるところでございます。そのためには一番先に住宅減税、これは与野党の幹事長・書記長会談の合意事項でもございますから、これはやはりもう今から準備しよう、こういうことにいたしております。 それから、御承知のように、地価が坪一億二千万もするというこのごろですから、地価を抑えるためにはどうしても、線引きの見直しをやる、あるいはいわゆる開発の指導要綱の行き過ぎの是正、用途地域あるいは容積率の見直し、あるいは開発許可も二十ヘクタールを五ヘクタールに修正をするなどして宅地の供給をする。 要するに私どもは、内需振興のためにはどうしても住宅と都市の再開発が必要だ、こういう考え方に立って、主導的な役割を果たしていきたい、実はこういうふうに思っておるところでございます。
○伊藤(英)委員 今、まず第一が住宅減税、こういうふうに言われました。この問題は、実は予算委員会のときにも、私からも大臣に強く要請をした問題でありますし、今大臣が言われたとおりに、与野党の幹事長・書記長会談でも、今国会中に住宅減税等の政策減税について結論を出して実行するんだという合意もあるわけであります。そういう意味では、来年度の云々という前にぜひこれは実行されるべきものである、こういうふうに思います。そういう意味では、これから鋭意検討をされることだというように思いますが、ぜひよろしくお願いを申し上げます。 それから、今、住宅減税に引き続いて地価の抑制の問題等についても言われました。これは国土庁の方がいいのかもしれませんが、今の都心部の地価高騰問題について、具体的にどのように対策をとろうとしているのか。今若干建設大臣からも考え方等ございましたけれども、これは国土庁も、都心の地価問題検討委員会等を発足させて検討もされた経緯もあるわけでありますが、どういうふうに現状を調査、分析して、そしてこれからどのように具体的に対策をとろうとするのか、お伺いをいたします。
○河原崎説明員 お答えをいたします。 先般、四月一日に発表いたしました地価公示によりましても、全国的には地価は安定いたしておりますけれども、都心の商業地等、高騰が見られます。これは基本的には国際化あるいは情報化等に伴う事務所需要というものが大都市の商業地に集中してきているということかと思っておりますが、これが周辺の住宅地に波及いたしましたり公共施設の整備の阻害になることがあってはいけないと思っております。 国土庁といたしましては、先生御指摘になりました検討委員会というので、これは建設経済研究所というところに委託をいたしまして学識経験者の意見を聞いた報告書でございますが、それと並行いたしまして、実はこの問題、すぐれて東京を中心にする問題なものですから、東京都と連絡会議を持ちまして検討いたしました結果、先般十五日にその結果を取りまとめました。 その主たるところを申しますと、基本的には先ほど申しましたように旺盛な事務所需要があるということでございますので、これには事務所用地と申しますか事務所機能の適正配置ということも必要でございますが、当面、その需要にこたえるような供給策が基本であろうというのが一つでございます。ただ、それに合わせまして投機的な動きが見られますので、これを抑制するために国土利用計画法の的確な運用はもとより、小規模な土地取引に対する適切な指導とか、あるいは金融上の措置等、幅広く講じていきたいと思っております。 今後、こういう検討成果に基づきまして都心の地価高騰対策というものを進めてまいりたいと思っております。
○伊藤(英)委員 今ちょっと説明になった中で金融上の措置の問題も触れられましたけれども、これは新聞にも一部、大蔵省から通達でしょうか何か出すような話が出ておりましたが、具体的にどういう内容のものを金融上の措置としてやろうとしておりますか。
○河原崎説明員 金融の点につきましては、私どもとしましては、大蔵省に対しまして著しく適正を欠く価格による土地取引や投機的な土地取引を助長しないように金融機関に対して指導方をお願いするのが基本でございます。大蔵省におかれましてもこれを受けて通達をもって金融機関に対して御指導いただくとともに、土地関連融資の実行状況について報告を徴するという措置をとっていただくことになっていると承知をいたしております。
○伊藤(英)委員 先ほど大臣が触れられた線引きの問題あるいは用途地域の問題、容積率の見直し等いろいろやっていく、あるいは、これはこの間の総合経済対策の規制緩和のところにもありましたけれども、第一種住居専用地域の第二種住居専用地域への指定がえの促進等を提言されております。実はこういう問題はかなり長い期間ずっと言われてきたりしているわけですね。そして今この時点で、先ほどの経構研の報告書でも、さらに推進をしていかなければならぬ、そして総合経済対策の中でも触れられているわけでありますが、そういう意味で、これから今までとは違った意味というか、より一層この点についての促進を図っていくということだと私は思うわけでありますけれども、具体的にどういうふうにこの推進のために対処をされていこうとするのか、これについてお伺いいたします。
○江藤国務大臣 総理に対していわゆる報告があって、それを経済閣僚会議で決めた格好になっておりますが、前もって私どもは、実は建設省は建設省としてこうした民活、また公共事業を進めようというときに一つの考え方をまとめようということで、省内に大臣を座長として民活プロジェクト推進会議をつくりまして、そして取りまとめたものが大体こんなものであります。そして特命相のもとに報告をいたしまして、特命相から総理に対して私どもの規制緩和に対する取りまとめを御説明願ったわけで、これは大同小異で、このメンバーの方々が、前川調査会が特にお出しになったから、私どもが気がつかなかったというものはないのです。もう既に私どもは私どもで、これから六十一年度予算を執行していく上にはこういうことが必要だなということで取りまとめて出したものであります。 しかし、アメリカへ行かれるまでに全体まとめるということですからひっくるめてやりました、こういうことで、四月二十二日ごろにこれの推進本部をつくりまして具体的に各省問で協議するという準備が今整っておるとも聞いております。聞いておりますが、私どもはやはり事業官庁でございますから人に頼ることなく、私どもは私どもで言われなくても真剣に取り組んで、先頭に立って頑張っていかなければならぬことだろう、こう思っております。
○伊藤(英)委員 局長は何か御意見ございますか。
○牧野政府委員 大事なところは今大臣から御答弁申し上げたとおりでございますが、先生が具体的にどのように進めるかというおただしでございますので、若干具体的に事務的なことを私から御説明させていただきます。 私どもの基本的な認識といたしましては、今現在なお根強い住宅宅地需要、あるいは特に東京でございますが、大都市都心部のオフィス用の床需要、こういうものに対応するために四月八日の総合経済対策でいろいろなことが打ち出されたと認識しております。 まず具体的な対策で、先生がおっしゃいました線引きの見直しでございますが、現在第二回目の一斉見直しを進めておりまして、おかげさまで逐次成果が上がっておりまして、三月末現在でございますが、見直しが行われました都市計画区域数は二百六でございます。あと八十、都市計画区域が残っておりますが、この都市計画区域で保留フレームを含めまして約五万二千四百ヘクタールの市街化区域がふえておるような状況にございます。 そこで、今後の話でございますが、そのおくれている件を急いでいただくのはもちろんですが、保留フレームというものがございますから、特に大都市圏につきましては保留フレームの解除も同時に進めていただきたいというふうに、具体的にヒヤリングをして促進方をしていきたいと思います。 それから、用途地域の見直しの中でも特に象徴的に取り上げられておりますのが、東京二十三区の環状七号線以内の一種住専の問題であろうかと思います。環七以内というのは約三万ヘクタールで、そこに八%、二千四百ヘクタール強ございますが、これにつきましては、私どももそうですが、東京都の方におきましても、基本的には職住近接を図った中高層化を進めるということは基本方針で決まっております。 ただ、先生御案内のように、これは個別の都市計画変更でございますから、当然のことながら公聴会なり案の縦覧をして意見書を出すという都市計画法上の手続は踏まなければいかぬ。現在はその具体の手続を踏む前段階として、決定権者は都知事でございますが、区あるいは区民の方におろして手続をしていただいております。都知事のお考えとしては、二千四百ヘクタールをべたにつぶすという、最終的にはそうかもしれませんが、特に問題のあるところ、進めるべきところという意味で、例えば不燃化をより一層促進すべきようなところ、あるいは建物、住宅の中高層化を図ることが適当なところ、そういう地点をとらまえまして積極的にやりたいという御意見でございます。 なお、用途地域の見直しにつきましては、こういうもの以外に一般論として都市計画はおおむね五年ごとぐらいに一斉にいろいろな資料を見直しまして、必要な都市計画変更をするわけでございますが、現在各都市で、特に大都市ではそういう基礎調査なり見直し案をやっております。具体的に言いますと、例えば横浜市では昨年の九月に用途地域の一斉見直しをやりまして、一種住専が百六十五ヘクタールほど減っておる、こういう実績もあるわけでございます。 〔委員長退席、東家委員長代理着席〕 それから最後に、容積率の見直しでございますが、この点につきましては、私どもは現在の指定された容積率の使用状況等から見て、マクロではまだまだ余裕があるということでございますから、一斉にべたに容積をすべての地域で上げるということは地価対策上も好ましくないし、あるいは道路あるいは下水道等の公共施設整備との調和も欠けるおそれがありますので、とるべき道ではないと考えております。 ただ、あくまでも具体的な個別のプロジェクトごとに着目いたしまして、例えば道路等をつくるとか、場合によれば、いろいろ建物の建て方もいいというふうな場合には、その場合場合に応じまして、例えばベースとなる用途地域をスポットゾーニング的に小さいエリアであっても変更する、さらには建て方がよければ、特定街区なり総合設計というふうな制度に乗ってくれば容積率の割り増しを差し上げるというふうなことでいろいろやっていきたいと思いますが、この最後に申し上げました容積率の割り増しにつきましては、現在のところの割り増しルールよりはさらにいろいろな検討が前提条件でございますが、さらにもう一歩大きな割り増しが差し上げられないかどうかということを検討して、できるならばそのようにしていきたいというふうに考えております。
○伊藤(英)委員 予定した時間が参りましたので質問はこれで終わりますけれども、大臣に重ねて要請をお願いいたします。 先ほど申し上げたとおりに、私はこの経構研の報告書は非常に気になるところもありますけれども、先ほど大臣も触れられたこの内需拡大云々という部分については私は大賛成だし、この部分はやっていかなければいけないと思うのです。そして文字どおり、——大臣が先ほど言われたとおりに、今後の内需拡大、そして住宅対策あるいは都市再開発事業の推進のためにも、まずは住宅減税の拡充は進めていかなければならぬ。それは、これまた先ほどお話のありましたとおりに与野党の幹事長・書記長会談の合意もあるわけでありますので、あの実現のために政策減税を実行するために建設大臣もぜひ頑張っていただきたい、このように思います。 何といってもこの内需拡大の最大の期待をされているところは建設省ないし建設行政の部分だ、私はこういうふうに思いますので、よろしく要請をさせていただいて、質問を終わります。どうもありがとうございました。
○東家委員長代理 中島武敏君。
○中島(武)委員 私は新住法一部改正について質問をいたします。 最初に、この改正に至った理由、それから動機、これについて端的にお伺いしたい。
○清水(達)政府委員 新住宅市街地開発法は昭和三十八年に「健全な住宅市街地の開発及び住宅に困窮する国民のための居住環境の良好な住宅地の大規模な供給を図り、もって国民生活の安定に寄与する」こういう目的を持って制定されまして、健全な住宅市街地の形成と国民の居住水準の向上に大きく貢献してきたと思っております。 しかしながら、近年に至りましで地域整備上の要請に即したもっと総合的な魅力的な町づくりを行うべきであるという要請が強くなっておりますし、また、居住者の方々にとりましても住宅の近くに雇用の保場を確保されたらもっといい、こういうふうな必要性が高まっている。そういうふうに立法当時に比べましてさまざまな状況の変化が生じているわけでございます。 このような状況に対処いたしまして、真に時代の要請に応じた活力ある総合的な町づくりを行うという観点から、施設立地の多様化、住区の規模要件の緩和、建築義務期間の延長等の改正を行おうとするものでございます。
○中島(武)委員 これは今局長からお話を伺うと、経緯はよくわかるのです。だけれども、私は率直に言いますけれども、もっとこれをやろうというふうになったその動機といいますか、そういう点を伺いたいと思ったのです。私も端的に申しますけれども、ニュータウン政策の失敗を何とか取り戻そうということに、企業を誘致するということにあるのじゃないかと思うのだけれども、どうですか。
○清水(達)政府委員 新住宅市街地開発事業というのは、いわば建築物なんか建ってないようなところに大規模な新市街地をつくる、こういう事業でございます。 そういった大規模な新市街地をつくるということになりますと、本来、当然我々の生活、人間の生活にとって複合的、総合的な機能がそこで提供されるといいますか、充足される、こういうものであるべさだと思います。例えば住むだけでなくて働くとかあるいは学ぶとか憩うとかそういう総合的な町であるのが本来望ましい姿だろうと思うわけでございますけれども、この法律ができた時点におきましては御承知のように大変な高度成長で、いわゆる働く場所はいっぱいできたわけです。したがいまして、地方部から大都市圏に大変な勢いで人口が流入してまいりました。しかし、その人たちのためのいい住宅というのはなかった。したがってとにかく住宅地を大量に供給しようという社会的なニーズが高かったために、いわゆるベッドタウン型のニュータウンづくりの法律になったということだと思います。 現在の状況を見てみますと、もうかつてのようなそういう状況はございませんで、やはりもっと、先ほど本来あるべきだと申し上げましたような総合的な町づくりをすることが地域整備のためにも、あるいは住民のためにもいいということに なりましたので、こういうふうな町づくりができ一る体制に持っていきたいというのが本音でございます。
○中島(武)委員 もう一つお尋ねしたいのですが、今度の法律で企業の誘致もできるようになるわけですが、企業誘致を予定している、あるいは検討している団地はどこどこですか。
○清水(達)政府委員 この改正法が成立した場合に計画の見直しをしまして、私が先ほど申し上げたような総合的、複合的な町づくりをしたいというふうに現在考えておりますところは千葉北部、いわゆる千葉ニュータウンでございます。それから桃花台、愛知県でございます。それから多摩ニ ュータウン。それから西神第二、兵庫県。それから和泉中央丘陵、大阪府でございます。それから生目台、宮崎県。こんなところが現在のところそういう趣旨の計画の見直しをしたいというふうに考えておるところでございます。
○中島(武)委員 今のお答えの中に千葉北部、千葉ニュータウンが入っておりましたが、私具体的にお尋ねしたいと思うのですけれども、その千葉ニュータウンは、千葉県印旛郡二町二村の振興策として県が計画したものであって、面積約三千ヘクタール、東京都からの距離は二十五キロから四十キロメートルという大変東京の多摩ニュータウンと同じような規模の全国最大のニュータウンとして計画されたものだと承知しております。 それで、その現状について私聞きたいのですけれども、現在までに建設した戸数、それからそのうち分譲の場合は売れた戸数、賃貸の場合は入居した戸数、それから空き家の戸数、それから躯体のまま残っているのはどんな状況で何月ぐらいあるのか、それから当初の計画人口と現在の到達点、それから未利用地はどれぐらいあるのか、管理費は一体どれぐちいかかっているか、大変細かいことをお尋ねしますけれども、お答えいただきたいと思います。
○清水(達)政府委員 現在までの進捗の状況でございますが、全体面積二千九百十二ヘクタールに対しまして造成工事面積は一千五十八ヘクタール、三六%、それから造成完了面積は四百十ヘクタール、一四%、処分済み面積は三百八十八ヘクタール、一二%ということになっております。 また、住宅の建設状況でございますが、全体の建設戸数は九千四戸、分譲済み戸数は五千七百二十二戸、空き家数は四百七十戸ということになっております。それから、躯体で残っている戸数は千三百三十戸でございます。 なお、人口でございますが、六十年度末の当初見込み人口は九万三千五百四十人でございましたが、現在の人口は約二万九千人でございます。
○中島(武)委員 人口の当初計画は三十四万人ですね。六十年度末の当初見込みが今局長が言われたとおりで、到達点も言われたとおりなのです。これは率直に言って非常に大変な結果になっておると思うのです。 それで、もう一つだけちょっと聞きたいのですが、この千葉ニュータウン建設に投じた投資額、それから回収額、これは一体どうなっているか、これを聞きたいのです。
○清水(達)政府委員 昭和六十年度末までの投資額は二千八百十三億円でございます。このうち回収が済んでいるのは四一%の千百五十三億円でございます。
○中島(武)委員 率直に言いますけれども、これは非常に過大な投資をしてなかなか回収ができないということになっていると思うのです。これはやはり問題を解決しなければならない。だから、どういうふうにこの問題を解決しようとしていらっしゃるのか、この点についてこれも端的に伺いたいと思うのです。
○清水(達)政府委員 御承知のように二千九百ヘクタール余というふうな非常に大きな面積で進めてきたわけでございますけれども、用地買収に非常に難航したというふうなこと、それからスタート時点に比べまして住宅宅地需要の構造が大分変わってきているということがございますので、現時点で見て適正な計画といいますか、そういうふうに見直しをしたいということで昭和五十九年に建設省の中に千葉ニュータウン懇談会というものを設けまして、今申し上げましたような状況の変化に対応いたしました計画見直しの基本方針を打ち出したところでございます。 その概要につきましては、まず区域でございますが、区域につきましては、新住区域として整備する緊急性が乏しく、整備が事実上困難な区域は新住区域から外しまして原則として市街化調整区域に編入する。それから、土地利用計画の見直しでございますけれども、住宅宅地需要の動向を勘案いたしまして、中高層住宅から低層住宅への転換を図る。それから、新住法の許容範囲内においていわゆる複合的ないろいろな機能を入れる。さらに、民間の事業者にいわゆる特定分譲をして民間企業者のノーハウで多様な住宅供給をしてもらうというふうな民間活力の導入を図る。それから、鉄道整備が非常に問題でございまして、この点につきましては関係者が一致協力してこれの推進を図っていくというふうなことを基本に、現在、計画の見直し原案を県が作成いたしまして、市町村との間で協議を大体終えて関係行政部局との協議を行っているというふうな状況でございまして、できるだけ早く見直しを完了し、事業の推進を図ってまいりたいというふうに考えております。
○中島(武)委員 会計検査院に伺いたいのですけれども、昭和五十九年度検査報告で千葉ニュータウンについて、「第10 住宅・都市整備公団」の項ですね、ここに「意見を表示し又は処置を要求した事項」がありますが、ここでどんなことを述べておりますか。
○大沼会計検査院説明員 お答え申し上げます。 昨年度の検査報告で私どもが掲記いたしました事項は、住都公団が土地区画整理事業等によりまして造成いたしました宅地のうち、五十九年度末現在で事業完了後五年以上経過している、そういう長期間経過しているのに、なお未処分のままになっているものにつきまして調査いたしましたところ、募集の方法とかあるいは用途の変更を検討するなどすれば処分の促進が図られると認められるものが多数見受けられた。具体的に申し上げますと、地区数で二十一地区、面積で十六万六千平米、金額にいたしまして、造成原価と五十九年度末までの利息を合計いたしますと約百十億以上に達する状況となっていたわけでございます。 このように多額の事業費を投下した造成宅地が長期にわたり保有されている、こういう事態につきましては、良質でかつ低廉な宅地を供給する、そういう公団の目的が達せられないこととなるばかりでございませんで、処分が遅延すればするほど、利息、金利、それから管理経費が累増することとなりまして適切とは認められないと思われましたので、公団におきまして未処分地につきましての適切な対策を講じていただきまして、各支社等に対する指導を強化するなどいたしまして速やかな処分を図っていただき、投下した多額の事業費がその効果を早期に発現できるようにという意図で処置要求いたしたものでございます。 なお、お尋ねの千葉ニュータウン関係の分といたしましては、面積にいたしまして四万九千二百五十六平米、造成原価と五十九年度末の利息を合計いたしますと五十八億九千九百万円、五十九年度の管理経費を加えますと五十九億余円という程度の額の土地になってございます。 以上でございます。
○中島(武)委員 もう一度建設省の方にお尋ねしたいのですけれども、いろいろと未利用地というか、処分できない土地が随分あることが今の会計検査院の報告でも明らかなわけですけれども、これについてどういうふうにしようとしているかという点についてもう一度伺いたいのです。
○清水(達)政府委員 会計検査院から指摘をされましたいわゆる未処分地でございますけれども、これにつきましては、公共事業関連の代替用地として保有しているとか、あるいは優先分譲しなければならぬものについて残しているのだけれどもまだその話がうまく進まないとか、そういうふうなものがかなり多いと聞いているわけでございますけれども、これらのものにつきましてもやはりその期限を定めて地方公共団体とかあるいは地権者等との協議、調整をし、処分すべきものは早急に処分を行い、また、保有すべきものについては処分時期を明確にする、そういうふうなことをやるように公団に指示をし、処分の促進に努めるよう指導しているところでございます。
○中島(武)委員 これは処分ができないでいる土地がたくさんあるというだけじゃないんですね。例えば船橋から印旛沼、白井町にまたがる千葉ニュータウン内に印西地区環境整備事業組合がありまして、ここがごみ焼却工場を建設いたしております。来年稼働するというふうに言われているのですが、町や村の当局者の話を聞きましても非常に大変なんですね。例えば印西町では、その債務が年間予算の倍に上るというふうにも言われているわけなんです。 これはなぜかといいますと、さっきから話が出ておりますように、人口が三十四万人、こういうふうに予測をして、そしてごみの処分をしなければならないのは日量でいうと二百トンという考えだったんですね。それに基づいてごみ焼却場を建設した。ところが現在の組合の規約によりますと、この焼却工場では船橋市のごみは処理しないということになっておって、他の五つの町村から出るごみは日量約三十トン強にすぎないのです。ですから圧倒的にこの施設が遊休するということになるわけなんです。ほかの公共施設も同様なわけでありますが、このごみ処理施設に対して国庫補助を約二十億出しているんですね。 私はこの問題は非常に重要だと思うのです。いわば本当に率直な言い方をするんだけれども、これは壮大なむだをやっているんじゃないか、過剰投資じゃないかという気がしてならないわけなんですね。大臣にも見解を聞きたいと思っているのですが、その前に、会計検査院からこういう問題をどういうふうに考えていらっしゃるのかという点について伺っておきたいと思うのです。
○大沼会計検査院説明員 お答えを申し上げます。 千葉二ュータウン事業につきましては、私ども従前から非常な関心を持って見守ってきておるところでございますけれども、先ほどここでもお話が出たようでございますが、現在、関係省庁等におきまして事業計画の見直し作業が進められているところでございます。 したがいまして、こういった事情を私ども考慮しながら見直しの内容それから今後の見通し等につきまして引き続き検討をいたしてまいるつもりでございますけれども、今お尋ねのそういった国庫補助事業関連の利活用の問題あるいは遊休の有無等につきましても、この事業計画全体の検討の中でその是非等につきまして十分調査検討をさせていただくつもりでございます。
○中島(武)委員 大臣、今お聞きのとおりの状況なんです。どれも私、率直に言いますけれども、新住法を適用しでつくっている千葉ニュータウンなわけなんですね。そういう点では国主導の事業だ。やはり建設省も責任は免れないと思うのです。 それで、やはり一つ大事なことは、現在見直しはやっているのですけれども、それが本当に適切なのかどうかということについて再点検をする必要があるんじゃないかという点が一つであります。それからもう一つは、今も言ったのですけれども、関連の公共施設が大変な過大投資になっているということなんですね。これも当然見直して何か方針を立てないと一層重大なことになるんじゃないかという点であります。三つ目には、関連の市町村が財政的にも非常に苦しまなければならないということになっておりますので、これについてもやはり手を打つ必要があるんじゃないか。こういうように、私が考えましても三つぐらいすぐに手を打たなければならない一ような問題があると思うのです。この点で、これは大臣の見解を伺いたいのです。
○江藤国務大臣 いつも言いますように、こういうものがありましたおかげで住都公団の存在が問われるというようなことにも実はなったわけでありまして、私は、志はそれなりによかったと思うのです。壮大な計画をもってここに多くの方々に快適な住宅を与えよう、こういうことをもくろんだわけですから、それは決して悪くはなかった。ところが、例えば用地買収がうまくいかなかった、あるいはまた鉄道の敷設が順調にいがなかった、もろもろのことが重なって、あっちは進んだけれどもこっちが進まないというふうにちぐはぐになって、そして一方では資金を投入しておる、金利が金利を生むというふうな格好になってにっちもさっちもいかなくなった、私はこういうことだろうと思うのです。 ですから計画は、それは失敗だったと言われればそうかもしれませんが、関係者みんなが一生懸命これに取り組んできたことは間違いがない。ですから、責任を云々したってしようがありませんが、一次的にはこれは地元の千葉県であるし、また住都公団であるし、関係する建設省も責任なしとは言えない。しかし、その責任をなすり合ってもしようがないのですから、みんなで知恵を出し合って、この行き詰まった状態の打開策をしっかり講じて、例えば早く鉄道を何とかする、できないなら何か代替交通の方法を考える。 私も随分このことは、売り出した当時からのポスターやらチラシも実は取り寄せでいろいろやってみました。しかし、要するに、人を責めたってしようがありませんから、具体的に各関係者、地元を含めて、運輸省も含めて御相談を申し上げて、そしてよりよい結果を生むように努力したい、こう思って今取り進めておるところであります。
○中島(武)委員 これはなかなか難しいのですよ。例えば工場を誘致しようとしても、成田の近くに大きな工場団地をつくるような計画がある。そうすると、そこへ来るのかという問題も出てきたり、それから、鉄道もごく一駅分住都公団で経営しているものがあるのだけれども、これは大きな赤字ですね。それから、北総鉄道をずっと東京の方に引こう。ところが、地下でやれと言って住民が反対する。難問が非常にたくさんあるのですね。だから、これを解決することについては、非常に重要な問題でありますから、大きな御努力をいただきたいと思います。 関連してもう一つだけ聞いておきたいと思う点があるのですけれども、新住法の施行令を一部改正いたしましたね。これはどういう意図で一部改正をしたのか。それから、実施の状況はどうなっているのか。それから、昨年、多摩ニュータウンでこれを実施しようとしましたけれども、東京都が反対をしてお流れになってしまったというふうに聞いておりますけれども、その理由は一体何なのか。それから、千葉ニュータウンでもこれを適用して民間に土地を売却をするということも計画しているのか。この点について伺いたいと思います。
○清水(達)政府委員 昨年の三月に新住法の施行令を改正いたしまして事業地内の宅地を民間の住宅分譲事業者へ特定譲渡できるという措置をとったわけでございますが、この目的は、市街地の早期熟成を図るためにより多くの事業者の参加を求めるということと、住宅需要の多様化に対応するためにより多くの主体のノーハウを活用するということで民間活力を活用しようということにした、それがこの制度のねらいでございます。 現在までのところ、西神ニュータウンにおきまして既に特定譲渡を行っておりますし、それから、千葉ニュータウンにおきましても、近々事業者の募集を行うことといたしております。 なお、先生御指摘の多摩ニュータウンにつきましては、考え方にそごがあるわけではございませんで、どの地区でやるかということで、その具体的な地区の協議を目下行っている、そういう状況でございます。
○中島(武)委員 結局、この問題は企業の側を利するということだけにつながらないかというおそれを私は一つ感じるのと、それからもう一つは、新住法の改正案についても、企業が誘致されるという場合でも無計画に誘致されて住民との間のトラブルが起きてくるのではないかとか、いろいろな心配を非常に感じるわけであります。だから、現在ニュータウン政策が、これは大臣と見方は違うかもしれませんが、結果的には破綻したのですから、その原因とか、そういう教訓を明らかにして、本当に国民の要望をかなえるようなニュータウンづくり、ここへ進まなければならないのではないかということを申し上げておきたいと思うのです。 それで、これと関連してもう一つ伺いたい問題があるのです。それは、六十一年度から実施されようとしております地域特別賃貸住宅制度、この問題についてお尋ねしたいのです。 この制度の概要を見ますと、施策対象階層を、現行公住法の第一種住宅より若干広げて収入分位の下から二五ないし四〇%として、住宅のタイプを二つに分けて、地方公共団体がみずから建設、管理するA型方式、それから民間賃貸住宅を一定期間公共賃貸住宅に準じて助成、活用するB型方式、この二つがあるわけですね。また、住宅の規模の基準は四人家族で三LDKとする。さらに、A型の建設補助と家賃を見てみますと、建設費補助は国が三分の一、公住法の一種への国の補助二分の一、それから二種の三分の二、これに比較しますと国の負担というのは非常に少ない。このほか、家賃対策補助としてA型の場合には減額分の二分の一を十五年間出す、B型の場合には二十年間出す、こうなっておるわけですね。家賃は契約家賃制度という制度を導入する。そのために非常に複雑な仕組みになっておりまして、契約家賃、基準家賃、減額家賃、三つあるわけですね。そして、家賃額の仕組みは、減額家賃から出発してA型、B型とも十一年目で基準家賃に到達して、A型の場合は十八年目、B型の場合には二十一年目で当初契約家賃に到達をする、こういう考え方なんですね。これはまだ最終決定をしているわけではないと思うのですが、しかし、こういうのを検討されていることは間違いないと思いますが、どうですか。
○渡辺(尚)政府委員 去年の予算要求の段階から、この制度につきましてはいろいろな検討を行ってきております。その過程の中ではいろいろな議論がございました。現在もなお具体的な実施方法につきまして検討を行っておるわけでございます。 その中で、例えばいわゆるA型、これは地方公共団体が直接建設、管理するものでございますけれども、これにつきましては建設費に対する補助金を出しますが、それを控除する、控除して算入した額を基準にして、その次に近隣の一般の賃貸住宅の家賃、これも参考にしまして、賃貸住宅として適正な額にいわゆる入居者負担額というものを定めたいという方向で検討しております。したがって、前の段階で控除するかしないかという点の議論があったこ孝とは事実でございますけれども、現時点においては、それを控除した後の額を基準にして、それから他の一般の賃貸住宅の家賃を参考にして決める。 さらに、先ほども先生からもお示しございましたけれども、対象階層の収入に応じまして、これは大体一六%ということを考えておりますけれども、それに応じまして家賃負担といいますか、入居者負担といっておりますが、それを減額するための対策助成を行う、これは二分の一を考えております。そういうようなことをやりますので、いわゆる対象入居者にとって適正な負担が得られるような制度になるというふうに考えております。
○中島(武)委員 ちょっと今のことについて聞きたいのですが、A型の場合に、契約家賃、これは、家賃限度額の範囲内で地方公共団体が定めるという考え方をむしろ今変更されたのですか。それで、国の三分の一の補助は家賃算定には含めないというふうにしたわけですね。
○渡辺(尚)政府委員 検討の過程で、限度家賃まですり上がっていくという検討をしたことはございますけれども、現在の検討の過程では、三分の一の控除したもの、それにすり上がっていくというふうに方向を変えたということでございます。
○中島(武)委員 そうすると、今度対象階層の問題なんですけれども、公営住宅第一種の所得制限、これと比べてみて、どこまで引き上げられるということが検討されているわけでしょうか。
○渡辺(尚)政府委員 御存じだと思いますが、公営住宅の第一種は大体六分の一といいますか、一七%から、所得分位の下から三三%ぐらいまでが対象になっているわけでございますけれども、今度の地域特賞、これにつきましては、二五%から四〇%を対象にしようというふうに少しダブらせてございますが、上の方は上がっておるということでございます。
○中島(武)委員 もう一つお尋ねします。 いろいろ検討しておられるのですけれども、この家賃は最終的にはどこまで上げようということを検討しているわけですか。 〔東家委員長代理退席、委員長着席〕
○渡辺(尚)政府委員 これは諸物価等の上昇の問題もございますけれども、先ほど申しましたように、建設されたいわゆる建設費補助、これはA型の場合でございますが、それを控除した額、これを基準にしているわけです。そして当初は、それに周辺の均衡等を考えますと下げなければいけないという場合にはその二分の一を補助するわけでございますけれども、それを徐々に上げていって、三分の一控除した額まですり合わせようというふうに考えているわけです。
○中島(武)委員 いろいろ考えていらっしゃるようなんですけれども、私が今の話を聞いてわかることは何かというと、結局第一種なら二分の一、それから第二種ならば三分の二の国庫補助、これに対して三分の一の国庫補助という新しい考え方といいますか、これを持ち込むことになるわけですね。時間がないから私あれなんですけれども、それで対象階層も、先ほど局長の答弁のあったようなところでは余り大きくふえないのですね。結局、対象階層をもっとふやしてもらいたい、所得制限が厳し過ぎてなかなか入れない、いろいろな意見がありますが、あるのをちょっと逆手にとったんじゃないか。それで、対象階層は余りふえないで、かつ国が補助するものは、建設費の三分の一補助ですから少なくて済んで、そのために入居者の負担はふえる、そういうものが考えられている中身だなと私は思うのです。だから、そういうふうにして入居者の負担がふえ、かつ国の方は出すものが少なくされていくというのじゃなくて、今必要なのは、公営住宅に対する要求は非常に強い、大都市の場合には特に強いわけですから、競争率なんかを見ましてもそうなんです。ですから、それに応じるためにはうんと建設をするということと、もう一つは収入基準をもっと引き上げるということをやれば足りるのじゃないか。 それじゃなくて新しい制度を設けて、しかも国庫補助の少ないものを設けるということになれば、公営住宅法の精神からいっても低廉な住宅を提供するというのが目的とされているわけですから、これが変質をさせられるという危険性があるのではないかと思うのですが、どうですか。
○渡辺(尚)政府委員 この制度を考えました背景は、地域地域におきまして例えば企業誘致をする、そうするとそれに伴って住宅需要が発生する、しかしその階層から見て公営住宅階層そのままで当てはまらない、そういったようないわば地域地域の需要にどう対応していくかということが一つ発想の原点にあったわけでございます。したがいまして、そういう意味におきましては、一方において公営住宅法に基づく公営住宅というものを従来の形でいろいろな施策を講じながら進めていくということがあります。現在、公営住宅は大体半数は建てかえによって供給されているわけでございますので、そういった計画をさらに進めていくということだと思います。 一方、先ほど申しましたように、今度の新しい制度はそういう地域地域の新しいニーズに対応するもの、したがって対象階層も上の方までいっている。そうなりますとやはり応分の負担をお願いする、国の補助もちょうど二種が三分の二であり一種が二分の一であるというような、イコールではございませんけれども、そういう考え方も見ながらこういう制度を考えたわけでございます。
○中島(武)委員 時間がなくなりましたのでちょっと大臣にお尋ねしたいと思うのですけれども、私はこれは公営住宅法の中で扱うのじゃなくて、分離してちゃんと扱うべき性質のものなのじゃないかという気がするのです。重ねて言いますけれども、そういうふうにきちっとして、公営住宅の方もうんとふやす、それから住民の要求に応じたやり方をとる、そういうことが今一番求められている問題なのじゃないかという点を最後にお尋ねして、時間ですから終わります。
○江藤国務大臣 財政困難な中であとう限りの創意工夫をしてやろうという善意の施策であるというふうに御理解をいただきたいと思います。
○瓦委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたします。 —————————————
○瓦委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。野中広務君。
○野中委員 私は、自由民主党・新自由国民連合を代表いたしまして、ただいま議題となりました新住宅市街地開発法の一部を改正する法律案につきまして、賛成の意向を表明するものであります。 新住宅市街地開発法は、昭和三十八年に、人口集中の著しい市街地の周辺地域における健全な住宅市街地の開発及び住宅に困窮する国民のための居住環境の良好な住宅地の大規模な供給を図ることを目的として制定され、同法に基づく新住宅市街地開発事業は、健全な住宅市街地の形成と国民の居住水準の向上に大きく貢献してまいりました。 しかしながら、近年、住宅、公共公益的施設の立地に限定することなく地域整備上の要請に即した魅力的な町づくりの建設、住宅の近くの雇用の場の確保などの必要性が高まっているなどさまざまな状況の変化が見られるのであります。 このような状況に対処し、本案は、健全な住宅市街地の開発を促進するため、事務所、事業所等の施設立地の多様化、住区の規模要件の緩和、建築義務期間の延長等所要の改正を行おうとするものでありまして、まことに時宜に適した妥当な措置であります。 以上、本法律案に対する賛成の理由を申し述べて、私の討論を終わります。
○瓦委員長 中島武敏君。
○中島(武)委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して新住宅市街地開発法改正案に対して反対の討論を行います。 本法律は、いわゆる高度成長期に大都市への人口や産業の集中を図るため制定されたものでありますが、全国四十四カ所で事業化されたニュータウンは職住近接の都市づくりとはおよそほど遠く、いわゆる遠・高・狭に見られる住環境の劣悪化、開発による地方自治体の公共公益施設整備などによる膨大な負担の押しつけなどをもたらしております。とりわけ、千葉ニュータウンに見られますように、現在の人口は当初想定人口のわずか八%という結果になっていることはこのことを象徴的に示すものであります。 次に、私は本改正案に対する反対理由を述べます。 その第一は、改正案が近年の大都市への流入人口の鈍化などによる事業予定地規模の縮小、大幅な計画変更などのニュータウン事業の事実上の破綻をもっぱら民間企業の進出によって事業の採算を図ろうとするものでありまして、国民が真に求める良好な町づくりにこたえるものにならないという点であります。 第二は、計画的な業務施設の誘導による職住近接のニュータウンづくりとはおよそほど遠く、無計画的に民間企業は進出する上、企業取得用地は十年目以降に転売も可能とされています。また住環境の悪化がもたらされ、さらに先端技術産業の誘致による新たな公害が発生するおそれがあることであります。 さらに第三は、雇用確保についてもほとんど期待できないということであります。民間企業や研究所はあらかじめ就業者を決定して連れてくるのが通例でありまして、団地住民から雇用する義務が課せられているわけではありませんので、団地住民の就業要求にこたえるものにはなりにくいということが明らかであります。 また、関連する地方自治体の下水道、道路などの公共公益施設整備の膨大な負担が押しつけられる実態は、引き続きほとんど変わらないということも明白ではなかろうかと思います。 以上が反対理由でありますが、以上申し述べまして、反対討論を終わります。
○瓦委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○瓦委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、新住宅市街地開発法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○瓦委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○瓦委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、東家嘉幸君外四名より、自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び日本共産党・革新共同の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。東家嘉幸君。
○東家委員 ただいま議題となりました新住宅市街地開発法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び日本共産党・革新共同を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれましては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。 新住宅市街地開発法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一 本法の目的に照らし、新住宅市街地開発事業地内の準工業地域及び特定業務施設の配置については、良好な居住環境の確保に努めること。 二 雇用の場や大学、文化施設等の複合的機能については、調和のとれた市街地の形成に資するよう配慮すること。 三 魅力的な街づくりを行うため、良好な居住環境、調和のとれた複合的機能及び緑豊かな公園施設等を一体的なものとして形成するよう配慮すること。 右決議する。 以上であります。 委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○瓦委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○瓦委員長 起立総員。よって、東家嘉幸君外四名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。江藤建設大臣。
○江藤国務大臣 新住宅市街地開発法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま議決されましたことを深く感謝申し上げます。 審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすよう努めてまいりますとともに、ただいま議決になりました附帯決議につきましても、その趣旨を十分に尊重し、今後の運用に万全を期してまいる所存でございます。 ここに、法案の審議を終わるに際し、委員長を初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。ありがとうございました。 —————————————
○瓦委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○瓦委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○瓦委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時二十三分散会