建設委員会 第11号
- 発言数
- 20 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1986/04/14
会議録
○瓦委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案を議題といたします。 質疑の申し出がありませんので、本案に対する質疑は終了いたします。 —————————————
○瓦委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。浜田幸一君。
○浜田(幸)委員 私は、自由民主党・新自由国民連合を代表いたしまして、ただいま議題となりました東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案につきまして、賛成の意向を表明するものであります。 東京湾横断道路は、東京湾岸道路、東京外郭環状道路、首都圏中央連絡道路、東関東自動車道等と一体となって首都圏における広域的幹線道路網を形成し、南関東地域における交通の円滑化を図るとともに、高度成長期の人口集中によって巨大化した首都圏の諸機能の再編成、産業活力の向上等に寄与する道路として早くからその着工が望まれていたところであります。 すなわちこの横断道路は、京浜−房総地域を直結することにより、湾岸地域相互の連絡を緊密にし、東京都市圏の南回りバイパスとしての役割を果たすのみでなく、核都市間相互の連絡の便を図りさらに新国土軸の形成に資するものでありまして、南関東地域に対する貢献はもちろん、将来の首都圏のみならず国土全体の均衡ある発展に欠くことのできないものであります。 また、東京湾横断道路の建設は、大規模かつ集中的な投資を行うプロジェクトであり、内外からの強い内需拡大要請のもとでその早期着工が強く望まれているところであります。 そのため、民間の活力を活用し、民間の熱意と資金を主軸とした新しい方式でこれを行おうとする本案の趣旨は、まことに時宜に適したものであります。 我が国は、今や経済大国と言われておりますが、社会資本の整備状況は、欧米先進諸国に比べて質量ともに著しく立ちおくれております。本格的な高齢化社会の到来する二十一世紀初頭までに社会資本の充実を図ることが緊急の課題であります。 活力とゆとりに満ちた国土を建設し、子孫に伝えることは我々の責務であります。東京湾横断道路の建設がこの課題にこたえるものであることを確信するとともに、その早期着工、早期完成を要望するものであります。 最後に、本問題の推進に当たり御努力を賜りました各機関に対して心から敬意を表し、賛成討論を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○瓦委員長 山中末治君。
○山中(末)委員 私は、日本社会党・護憲共同を代表いたしまして、ただいま議題となっております東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案に対し、反対の立場から意思を表明いたします。 本道路は、昭和四十一年度から建設省が調査を開始し、昭和五十一年度に日本道路公団が調査を引き継いでまいったわけでありますが、今回の法案では、公団と民間会社の二本立てとなっております。これは民間活力の導入という形をとり、今年度より着手されるとしておるわけであります。このような手法をとることにつきましては、結果的には大きなツケを公団に残し、民間会社は利益を追求する仕組みと言わざるを得ません。また、今日までに百二十二億円余の調査費を投入し、現在なお中間報告の段階でありまして、この機会に着工は極めて遺憾であります。 道路は生活の中を走っています。私たちは、本来道路利用は無料が原則だと考えています。有料にしてもおのずから利用料に限界があります。しかるに中曽根内閣の民間活力導入政策は、多額の利用料を徴収し国民の負担を増大させるものであり、公共の限界を超えていると考えます。民活にはなじまないものであります。さらに地方負担金を求めることも問題が残されています。 次に、環境影響調査が行われないままこのような大規模なプロジェクトが着工されるのも問題があり、現在いまだに国民に大きな心配を与えているところであります。 次に、東京湾内の航行船舶の航路等が著しく狭小化され、船橋港、千葉港に来航する中大型貨物船の安全度を確保できるのか疑問とする声も多くあるのでございますが、それに対し十分な説明がなされていない点が問題でございます。 次に、横断道を有効に活用するには種々の幹線道路網の整備が必要でありまして、横断橋以外に約七兆八千億円以上の資金投入が予定をされているところであります。このことは、均衡ある国土の発展の観点から考えてみました場合、都市集中型となり、行き過ぎた大型プロジェクトと言わざるを得ないのであります。一方、生活関連地方道路にもっと大きな力点を置くべきであります。また、関連高速道予定地一帯が既に大きな不動産業者に買い占められている等自然破壊、乱開発につながる危険性を持っております。 以上、主な点について反対理由を申し上げましたが、時間の関係もあり、その他にも疑問点がまだ残っています。したがいまして、私どもはこの法案に対しまして反対であることを明らかにして、討論を終わります。(拍手)
○瓦委員長 中島武敏君。
○中島(武)委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案に反対の討論を行うものであります。 東京湾横断道路は、JAPICに代表される大企業の要求と中曽根総理の特別の指示によって急浮上したいわば中曽根流内需拡大と民活の最大の目玉とされる巨大プロジェクトであります。 反対理由の第一は、その基本的性格が、土地の買い占めを行っている大企業は開発利益でもうけ、横断道路の建設に携わる大企業は建設でもうけ、しかも事業のリスクはすべて国が補償してやるという徹頭徹尾大企業本位のものだという点であります。 反対理由の第二は、中曽根内閣が国の財政困難を理由に民間の資金と民間のノーハウ等を生かして公共事業を行うと宣伝してきた民活論とは全く逆に、横断道路株式会社に参加する大企業の負担はわずか二百億円にすぎず、公的資金を莫大に浪費して大企業のぼろもうけを保証する事業だという点であります。本事業の資金計画は余すところなくこのことを証明しています。 反対理由の第三は、この事業は採算性のめどが立たない事業であって、結局はその負担を国民にツケ回しする国民犠牲の事業だという点であります。 建設省の東京湾横断道路の採算性についての試算結果に基づいて我が党が試算しても、供用開始後三十年で五千億円を超える赤字になるばかりか、この試算結果に示されているとの数値かに少しでも見込み違いが生じるならば、さらに莫大な赤字を生み出すことは明らかです。しかも道路公団がこの道路を買い取るわけでありますから、この事業がたとえどんなに赤字を生み出しても、その赤字は道路公団にしわ寄せされ、最終的には国民にその負担が転嫁される仕組みになっていることは重大です。 反対理由の第四は、この事業は東京湾の船舶航行及び漁業に重大な影響を及ぼすという点であります。 本事業については、既に海事関係者及び漁民から建設計画の撤回が強く要求されていますが、特に運輸省の人工島構想などが本計画とあわせて具体化されるならば、船舶航行及び漁業に極めて否定的な影響を及ぼすことは必至であります。また、重大海難事故の発生によって油が大量に流出するならば、将来にとって取り返しのつかない禍根を残すことになります。 反対理由の第五は、沿道の大気汚染、東京湾の水質汚染、房総の山砂採取と運搬など、東京湾と関連地域の環境破壊を一層進行させるものだという点であります。 反対理由の最後は、経済効果の問題であります。神奈川県では、横断道路建設によって工場の流出など経済効果のデメリットが広く指摘されていますが、それだけにとどまらず、列島改造時代の北海道苫小牧東部、青森県のむつ小川原等の巨大な地域開発失敗の轍を踏まないという保証はどこにもないという点であります。 以上、極めて明白なように、本法案による東京湾横断道路建設は、冒頭に述べたように徹頭徹尾大企業本位の事業であるとともに、関係自治体、住民はもとより、国民にとって有害無益な事業であり、断じて容認できないものであります。 なお、各党で意見が真っ向から対立している重要法案である本法案の採決を理事会で我が党が強く反対したにもかかわらず、本日、定例日外に強行することを決めた自民党を初めとする関係各党の態度に強く抗議し、反対討論を終わるものであります。(拍手)
○瓦委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○瓦委員長 これより採決に入ります。 東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○瓦委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○瓦委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、平沼赳夫君外三名より、自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・国民連合四派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。平沼赳夫君。
○平沼委員 ただいま議題となりました東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・国民連合を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。 東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一 東京湾横断道路の建設に当たっては、これに関連する道路網の整備と十分整合性を保ち、かつ自然環境の保全に留意しつつ、関係地域の交通の安全と円滑が図られるよう配慮すること。 なお、環境影響評価の手続きについては、厳正に行うこと。 二 東京湾横断道路の建設が東京湾周辺の地域開発に与える影響にかんがみ、関係地方公共団体との連絡・協調体制の確保に十分配慮するとともに、日本道路公団及び会社に対しても、その趣旨に沿った事業実施が行われるよう指導すること。 なお、地方公共団体の出資については、東京湾横断道路の建設による地域の受益、当該団体の財政力等に留意すること。 三 日本道路公団と締結した協定に従い行う建設及び管理については、その公共的性格にかんがみ、公正適確な実施が確保されるよう公団及び会社に対する指導・監督に努めるとともに、資金調達の機動的・弾力的運用等会社の自主的・効率的運営が図られるよう配慮すること。 なお、地元中小企業の育成についても配慮すること。 四 人工島及び橋梁の建設については、東京湾における船舶航行の安全確保及び環境保全に万全を期すること。 五 漁業補償等建設事業の実施に伴って生ずる損失については、関係者との誠意ある補償交歩を通じて、適切に対処すること。 六 東京湾横断道路特にトンネル内での道路交通の安全確保に万全を期すること。 右決議する。 以上であります。 委員各位の御賛同をよろしくお願いを申し上げます。
○瓦委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○瓦委員長 起立多数。よって、平沼赳夫君外三名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。江藤建設大臣。
○江藤国務大臣 東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま議決されましたことを深く感謝申し上げます。 審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすよう努めてまいりますとともに、ただいま議決になりました附帯決議につきましても、その趣旨を十分に体して努力してまいる所存でございます。 ここに、本法案の審議を終わるに際し、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。ありがとうございました。(拍手) —————————————
○瓦委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○瓦委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○瓦委員長 次に、内閣提出、参議院送付、国際花と緑の博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案及び都市公園等整備緊急措置法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 順次趣旨説明を聴取いたします。江藤建設大臣。 ————————————— 国際花と緑の博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案 都市公園等整備緊急措置法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○江藤国務大臣 ただいま議題となりました国際花と緑の博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 御承知のとおり、国際花と緑の博覧会は、昭和六十五年に大阪府下都市公園鶴見緑地において開催されることとなっております。 本博覧会開催の目的は、花と緑と人間生活のかかわりをとらえ、二十一世紀を展望し、国際的な協調のもとで、花と縁を通じて潤いのある豊かな社会の創造及び文化の向上を広く世界の人々に訴えるとともに、花と緑に関する知識の普及、技術の進歩及び産業の活性化を図ろうとするものであります。 この国民的な大事業である国際花と緑の博覧会の準備を促進するため、日本万国博覧会、沖縄国際海洋博覧会及び国際科学技術博覧会の例に倣い、博覧会開催の直接の責任者である財団法人国際花と緑の博覧会協会に対し、資金調達、人材確保等の面においてできる限りの協力と応援を行うことを明確にして、博覧会の開催のための体制を早急に強化する必要があります。 以上が、この法律案を提出する理由でありますが、次にその要旨を御説明申し上げます。 第一に、国は、博覧会協会に対し、予算の範囲内において、所要の経費の一部を補助することができることといたしております。 第二に、博覧会協会が調達する博覧会の準備及び運営に必要な資金に充てることを寄附目的として、寄附金つき郵便はがき等を発行することができることといたしております。 第三に、住宅・都市整備公団は、本来の業務の遂行に支障のない範囲内で、博覧会に公式に参加する外国政府等の博覧会に係る事業に従事する外国人のための住宅等を博覧会協会に対し賃貸することができることといたしております。 第四に、博覧会協会に出向した国家公務員等に係る退職手当及び共済組合の組合員の資格について必要な特例を設けることとするとともに、博覧会協会の役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなすことといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。 続きまして、都市公園等整備緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 都市公園等は、都市災害に対する安全性の確保、国民の健康の維持増進、快適な都市環境の形成等を図るために必要不可欠な公共施設であり、政府においては、これまで三次にわたる都市公園等整備五カ年計画を策定し、積極的にその整備の推進を図ってきたところであります。 しかしながら、我が国における都市公園等の整備はいまだ著しく立ちおくれている状況にあり、他方、都市化、高齢化の進展、国民の価値観の多様化等を背景に、都市公園等の整備に対する要請は一段と強くなっております。 このような事態に対処するため、現行の第三次都市公園等整備五カ年計画に引き続き、昭和六十一年度を初年度とする第四次都市公園等整備五カ年計画を策定することとした次第であります。 以上が、この法律案を提出する理由でありますが、次にその要旨を御説明申し上げます。 この法律案におきましては、建設大臣は、昭和六十一年度を初年度とする都市公園等整備五カ年計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならないことといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○瓦委員長 以上で両案の趣旨説明聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ります。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時三十九分散会 ————◇—————