建設委員会 第10号
- 発言数
- 211 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1986/04/11
会議録
○瓦委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、本日、参考人として日本道路公団理事篠原忠良君及び戸谷是公君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○瓦委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ―――――――――――――
○瓦委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山花貞夫君。
○山花委員 東京湾横断道路につきましては、昨日も参考人の御意見を伺いまして、それぞれの立場から大変貴重な御意見の開陳があったのではなかろうかとお伺いをしておったところであります。 実は私たちも、党としてこの問題について議論をした中、基本的な問題としては、内需拡大、民活というテーマで、非常に急ピッチで、早期着工という言葉が使われておりますけれども、準備が進んでいるわけではありますが、全体としてまだなお議論すべき問題点は数多く残っているのではなかろうかと議論を重ねてまいりました。今回のこの横断道路が、東京全体のこれからのあり方、東京都心への諸機能の異常集中を分散するために、自律的な都市をつくって東京全体の多角的な都市構想をつくり出そう、こういう議論も一方にはある中で、この東京湾横断道路だけが先行するということのアンバランスは一体どうなんだろうか、周辺地域に対するメリットはどうなっているのだろうか、環境アセスの問題についてなおまだ問題があるのではなかろうか、あるいは船舶航行の問題とか、先日来議論となっております事業形態についても、議論すべき点がいろいろあるのではないかと思っているところであります。 ちなみに、つい最近でありますけれども、東京湾の問題につきまして弁護士の若手のまじめな勉強家のグループが、一昨年来でありますけれども、東京湾の現状に対しまして勉強を続けてきた中、東京湾保全基本法という法律について、これは東京の弁護士会の関係委員会でありますけれども、作成をしたようであります。私も、その基本法の提言というものを伺って中身をずっと拝見したわけなのでありますけれども、偉大な自然の贈り物としての東京湾を現在及び将来の国民のためにどうやって保全していくのかという観点で、大変各方面からの議論がなされているところでありまして、今東京都民にとって東京湾のあり方というものは、環境問題を含めて大変大きな関心を呼んでいるところであります。 いずれ弁護士会が提案してくると思われますこうした東京湾の環境保全を中身とした基本法等につきましても、日本弁護士連合会などの議論を経た上で、いろいろ当委員会での御議論にも提起をさせていただきたいと思っているところでありますけれども、そうした問題点をたくさん感ずるところであります。 冒頭、大臣に伺っておきたいと思いますことは、提案理由の御説明にもありましたとおり、早期着工という点を非常に強調されておりました。それぞれの理由について、提案理由の中にもありましたけれども、今なぜ東京湾横断道路をこのような速いピッチで進めていかなければならないのかということについて、基本的な問題でありますから、まずお伺いしておきたいと思います。
○江藤国務大臣 あたかも唐突のようでありますけれども、建設省がこの問題の調査に着手したのは昭和四十一年の四月であります。それから約十年間検討をしまして、そして道路公団に引き継いだのが昭和五十一年でありますから、それからいろいろ環境問題、経済調査等をやってきた、約二十年間の歳月をここに要しておるということが言えますから、二、三年前に思いついて急にやるというものではありませんし、同時に、これからかかりましても、まずは漁業補償からあるいはまたいろいろな環境調査等をやりまして、実際着工して完成となるとこれはもう優に十年はかかるということで、その間、建設省が手がけてから仮に十年で終わっても、約三十年の歳月を要するといういわゆるロングランであります。 したがいまして、私は、こうした大きなプロジェクトというのは、適時適切な時期に踏み込んでやっておく方がいい、なかんずく、財政が景気回復のために出動する余力を失ったときには、あらゆる工夫をして民間の力も利用しながらこういう大事業をやり遂げていく、こういう考え方に立っておりますわけで、私どもは、一つには内需の拡大、それからまた道路交通網の整備、そしてまたおのおのの地域開発、こういう各方面からこの事業に取りかかろうといたしておるわけであります。
○山花委員 大臣もお話しになりましたとおり、計画二十年、これから十年かかる、三十年の大事業ということは、それだけの大問題であるということが今のお言葉の中にも出ておると思うのですけれども、実は若干心配いたしますのは、しかし、昨年来、民活絡みでそのピッチが極めて速められたのではなかろうかということについて、確かに二十年の計画ではあったけれども、最後のところはばたばたばたと急ぎ過ぎたのではなかろうかという考え方を私どもは疑問として持つわけであります。 建設省に伺いたいと思いますけれども、今大臣がお話しになりました二十年の長い経過の中、最近に至ってでありますけれども、具体的にこの問題が今日的テーマとなりましたのは、六十一年二月の大臣を長とする民活プロジェクト推進会議、この中での構想がまとまったということに尽きるのではなかろうかと私どもは受けとめているわけであります。 その間、五十八年の七月に民活の検討委員会ができました。民活の検討委員会が事務次官を長としてできて以来、こうした民活絡みでもう一遍東京湾横断道路が脚光を浴びる中、最終的にはこの民活プロジェクト推進会議におけるいわば最大の目玉として今回取り上げられているということではなかろうかと思っているわけでありますけれども、この民活検討委員会につきましても、従来、報告を第一次、第二次と続けてまいりましたけれども、この春になりまして急速、特に東京湾横断道路の問題が浮かび上がってくる中でこの民活検討委員会がなくなってしまった、廃止された。これまで、特に第二次報告におきましては、全国五十一カ所の、民間活力ということで、そのことを中心とした主要なプロジェクトが発表されたりいたしておったわけでありますけれども、一たんそこでこれが打ち切られてしまって、今度は新しい体制になり、東京湾横断道路の後、その他の新しいその後のプロジェクトについても次々とのろしが上がっている、こういう状況ではなかろうかと思っているところであります。 民活検討委員会について、なぜこれがなくなってしまったのか、切りかえられたのか、そして、民活検討委員会における報告第一次、第二次におきましては、この東京湾横断道路につきまして、今回法案としてまとまっているのとは違った構想であったのではなかろうか、こういうように思っているわけでありますけれども、建設省の方に、ちょっとこの点につきまして大臣の御答弁と関連してお伺いしたいと思うのです。
○江藤国務大臣 二年間にわたりまして、建設省の事務次官を長として民活の検討委員会が実はあったわけであります。したがって、これについては報告書も立派なのができまして、私はそれなりの大きな成果をおさめた、こう思っております。しかし、いよいよ東京湾横断道路を初め明石海峡大橋など大きなプロジェクトが出てきますと、ひとり中央部の大プロジェクトだけではなくて、広く地方都市、地方においても小型のそういう再開発を含めたいわゆる民活の導入ということが必要ではないか。その必要性が痛感されますから、さらにひとつ大臣を座長として建設省に民活推進会議を設置して、そして全国都道府県にわたる広い民活の推進に当たろう。そしてまた民活を推進するに当たっては一体どういう点が問題になるのか。金融の面なのか、あるいは道路交通網の面なのか、あるいはまた下水道その他公園など社会資本の充実、いろいろなものがたくさん出てくるわけでありますから、それらを各地方、地方のプロジェクトに合わせて検討してみよう。 また、東京都内でも、先般来東京都知事といろいろ御相談を申し上げまして、今度は具体的に各団体あるいはまた東京都内の二十三区、あるいは各企業、それらが持っておる小さなプロジェクトについてもひとつ個別の事情聴取をして、もっと踏み込んでいってみよう、地に足のついたものにしようということで、実はそういう計画もいたしまして早速取りかかろうとしておるわけでありまして、今までの二年間の成果をもう一段と充実させるために推進会議に切りかえた、こういうふうに御理解いただくとよろしいと思います。
○山花委員 経過をきれいに整理いたしますと大臣のおっしゃるとおりだと思うのですけれども、実は我々、今大臣がお話しになりました従来の民活検討委員会における横断道絡みの提案、これはさっき申し上げました六十年四月の第二次報告書の中に、五十一と勘定してよろしいと思いますけれども、全国的なたくさんのプロジェクトがある、この中で検討してきたわけでありますけれども、ここで報告書冒頭、「今回選定した五十一のプロジェクトについては、民間活力活用のタイプについては事業主体、民間資金、官民協力等から三つのタイプに分類される。」となっておりまして、まず第一が「事業主体が民間で資金の相当部分も民間であるプロジェクト」、第二番目は「事業主体は公的機関であって、民間資金を活用するプロジェクト」、第三番目は「一つの総合的プロジェクトを構成する複数の事業を官民が協力分担して行う官民総合プロジェクト」、こう三つに分かれておりまして、全国の五十一のプロジェクトを一番、二番、三番と分類がされているわけであります。 「関東」の冒頭にあります東京湾横断道路について見ますと、「六十一年度事業内容として新規の着手である。タイプは第二番目のタイプである。すなわち、事業主体は公的機関であって、民間活力を活用するプロジェクトである。」こうなっておるわけでありますけれども、この事業主体が公的機関で民間資金を活用するプロジェクトとしての第二の類型にあったものが、実はそうではなくなっているのではなかろうか。 事業主体も公的機関ということではなくなって、今回の会社組織でやるということになりますと、これまでの検討委員会における検討の経過というものが百八十度転回した構想になっているのではなかろうか、こういうように受けとめているわけでありまして、この点、大臣がおっしゃったとおり、新しい段階、中央の活力を地方にも、この点はせんだってから大臣のお話を伺って大変評価、賛同して、ひとつ進めていただきたいと思っているところではありますが、今のこの問題について考えますと、どうも事業主体、公的機関から民間にがらっと一挙に切りかえと同時に変わっているわけでありまして、やはりここのところは大臣が説明した以上のものがあるのではなかろうか、こういうように考えているところですが、この点、なぜがらっと構想が変わってしまったのかということについて御説明いただきたいと思います。
○萩原政府委員 お答えいたします。 先生御指摘のとおり、いろいろな民活の方法があるという検討をそのレポートでまとめました。そして、そのレポートの結果に基づきまして昨年の九月、私どもは日本道路公団を事業主体といたします予算要求をさせていただきました。ただ、その予算要求に当たりましては、事業主体あるいは資金構成については今後なおいろいろの検討をするというふうな考え方のもとに道路公団の事業要求をいたしました。 そして、この道路公団の事業要求に当たりましては二つの大きなバリアが当時からございまして、一つは、従来の日本道路公団方式でやりますと何らかの国費がかなり必要であるという点でございます。それからもう一点は、現在、日本道路公団は七千六百キロの国土開発幹線自動車道の建設に鋭意取り組んでいるところでございまして、組織を挙げて取り組んでおります。それに東京湾横断道路の建設というものが入りました際に、やはり組織的ないろいろな問題もあるのではないか。この二つの大きな悩みを抱きながら九月に予算要求をさせていただきました。 その後、昨年十二月の政府予算原案の決定までにいろいろの検討をさせていただきまして、現下の厳しい財政事情にかんがみまして、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用し、民間活力の活用を図りましてこの横断道路の建設事業を行うのが現下の情勢では最も妥当ではないだろうかという結論に達しまして、このような法案並びに政府予算原案にまとめさせていただいた次第でございます。
○山花委員 今のお話、御説明としてはわかるわけでありますが、要するに我々の受けとめ方といたしましては、二十年間の長い準備をしてきた最後のまとめにおいて、公的主体によってやる意見が建設省内部ではまとまっておった。ところが年明けて、ことし、特に一つの政治的な行事を前提として、さらにこれに向けての大きな発想の転換が要求されまして、急に今回、この新しいプロジェクトのもとにおきまして公的主体からまさに民活といいますか、しかも新しい方式という言葉が使われておりますけれども、新しい方式で早期着工という格好にきたのではなかろうかと思っているところであります。 じゃ、なぜそう切りかわったのかという根本原因は、この横断道路がこれから行われるサミットに向けての、中曽根総理大臣のいわばそこに持ち出す大きな手土産という政治的な役割を持っているからだと我々は考えているわけであります。また同時に、そのことを含めてサミットの成功というものが、これからの政権との絡みにおきまして一体どういう政治的な意義を持っているか、こういうような問題点も我々としては実は考えているところでありますけれども、この点は政府とはごく見解が違うわけでありますから、基本的な問題について余りこの場で、短い時間で議論を詰めるわけにはいかないと考えますから、この議論につきましてはまた機会を改め、別の場でということにならざるを得ないのではなかろうかと思っております。ただ私は、そうした民活、しかも早期着工、新しい方式というような、東京湾横断道路に代表されているような今のあり方がよろしいのかという根本問題はあるということについてだけはやはり指摘しておかなければならぬと思っております。 大体、考えてみれば、内需拡大、民活といったって、こうした一つ一つのプロジェクトが全般的な国のこれからの方向に関連するような政策として本当に正しいのかどうかということについては議論があるんだと思います。今回のこの横断道路につきましても、従来から稲山経団連会長が貿易摩擦解消のためにというような看板はおろした方がよろしい、横断道路建設が黒字減らしにつながるはずがないということをおっしゃっておったということ等もいろいろ新聞などで伝えられているところでありますけれども、我々はそうした問題点を指摘しつつ、実はこうした民活のあり方というもの、しかもサミットを目の前にぶら下げて、そこに一挙にすべてを追い込もうとするような手法が一方におきましては経済環境、不安を増大させるというような問題も出てきているのではなかろうか。 実は、この問題だけではありませんけれども、最近、都心の地価高騰の問題も改めて当委員会で取り上げられなければならない問題だと思っております。一坪一億二千万で売り買いをされているというような状態があります。あるいは都心の土地については常識的に、ここ一年で五割は値上がりしたということが我々の身の回りに起こっているわけであります。そうした土地政策もあるわけですけれども、私は同時に、東京都心だけではなく、そうした問題が、関連する市町村にも波及している、こういう問題についてきょうは中心的に質問をさせていただきたいと思っているところであります。 既に、ほかの場所でありますけれども、東京湾横断道路における千葉県側における大規模な買い占めの問題というものが取り上げられておりましたけれども、こういうような形で、東京湾横断道路に直接関係する周辺市町村だけではなく、これと一体となって首都圏に形成される広域的幹線道路網これは今回の東京湾横断道の一つの位置づけでありますけれども、これと一体となって首都圏に形成されるいわゆる広域的幹線道路網に関係する市町村、関東一帯でありますけれども、同じ状況がつくられている、こういう事実について、実はきょうは中心的にお伺いしたいと思っているところであります。 一言で言いますと、首都圏全体に、かつての列島改造計画のときに起こったような病弊が蔓延しているという状態があります。具体的な大混乱が引き起こされつつあるものの一つとして、この東京湾横断道路にずっと連なってまいります首都圏中央連絡道路、圏央道の関係でありますけれども、この都市計画決定がされようとしている工事の計画と絡みまして、今三多摩各地におきまして非常な混乱があるということについて伺いたいと思っております。 実は、圏央道が発表されまして以来、この三多摩地域における大規模開発という問題が次々と話題となってきているわけであります。圏央道は、具体的には都立の高尾陣馬自然公園を横切りまして、明治の森高尾国定公園の中心である高尾山の中腹をトンネルで抜きまして、まさに直撃的な自然破壊のルートが計画されている、こういうところであります。このルートが発表されました一昨年の夏以降でありますけれども、地元住民団体はもちろんといたしまして、大変な反対運動が展開されているところであります。 ちなみに、昨年の六月十四日でありますけれども、私も、地元の反対同盟の皆さん、これは裏高尾圏央道反対同盟というところの皆さんでありますけれども、前建設大臣に状況を御報告いたしまして、陳情にお伺いした記憶がございます。前大臣といたしましてもこうした問題につきましては、高尾山といいますとどなたも大体御存じでありますけれども、この件についてはよく知っておるところである、自然環境の保護は重要であって、陳情の趣旨はわかっている、アセスを行っているので、その結果によって最大の努力をしたい、これからの努力を見守ってもらいたい、こういう御回答をいただいたりしたわけであります。 また、この問題につきましては、実は先月、三月の二十八日、八王子の市議会定例日の最終日でありますけれども、圏央道の建設で都市計画原案を四月四日までに都に提出するという方針が決定されまして、市議会にも八つぐらいの反対陳情が出ていますけれども、これまた今大問題となっているところであります。こうした格好で東京湾横断道、そして圏央道に全般的に影響が出ておるわけであります。 以下具体的に伺いたいと思いますが、国土庁の関係で伺いたいと思います。 こうした圏央道絡みで三多摩地域の開発許可の問題で大規模な開発というものが非常に進んでおる。わかりやすいのは、例えばゴルフ場がどんどんつくられようとしている。こういうような状況などについて、国土庁の関係、御存じでしたらちょっとお話しいただきたいと思います。
○山崎説明員 お答えいたします。 高尾山地区等におきまして最近土地の大規模な取引が行われているということは、東京都から報告を受けております。
○山花委員 具体的な問題でちょっと触れておきたいと思うのです。今たまたまゴルフ場の例を出しましたけれども、この地域におきましては、東京周辺、三多摩地域の土地があるところということもありまして、ゴルフ場の建設などは非常にたくさんあったわけです。昭和四十八年から六十一年まで、合計三十八件のゴルフ場開発の相談が東京都に寄せられているところであります。このうち圏央道のルートが発表されまして以来、五十九年四月から六十一年一月まで、一年足らずの間ですけれども、この地域における圏央道絡みのゴルフ場開発の相談が東京都に届けられましたもの二十四、ゴルフ場についてわずか一年足らずで二十四カ所、二千五百四十二ヘクタールの開発の申請がなされました。全部圏央道が絡んでいるわけでありまして、八王子だけで二十カ所のゴルフ場であります。 一つの市で二十カ所のゴルフ場ということになりますと、一体どんな状態かということについておよそ想像していただけるのじゃないかと思いますけれども、日の出町、これは総理の別荘のあるところですけれども、この一つの町に七つの申請が出ております。青梅で六カ所、奥多摩で二カ所、町田、稲城、日野で各一カ所、こういう格好で、圏央道の沿線の丘陵、山林は全部丸裸になるのじゃなかろうか、こういう状態にもなっているわけでありまして、実は、この問題について、ついせんだってでありますけれども、二月二十五日、東京都が、この開発計画につきまして厳しい指導を出しました。とにかく一つの八王子市に二十カ所のゴルフ場がつくられるようなことになる、こういうことでは、全く町が荒れほうだいになってしまいますから、これじゃいかぬということで東京都の方で実は指導を出したりしているわけであります。 こういう状態がたくさん起こってくる中、これは一例でありますけれども、具体的に圏央道の最も肝心のところにおける大規模開発が今進んでいるわけであります。この問題について改めて先ほど、行われていることについては知っておると国土庁からお話ございましたけれども、具体的にどのような開発が進められようとしているのかということにつきまして、ひとつもうちょっと突っ込んでお話しいただきたいと思います。
○山崎説明員 私ども、個々の取引につきまして逐一東京都から報告を受けているわけではございませんが、新聞等に、例えば高尾周辺におきまして開発業者が山林を大規模に買収しているという報道がございましたので、これにつきまして事実を確認いたしましたところ、そういう関係の取引が行われているという報告を受けております。
○山花委員 なかなか具体的にはお話しいただけませんので、私の方で少し調査したところについてお話しさせていただきたいと思います。 ちょっと地図を御参考までにということでありますけれども、東京湾横断道路に将来ずっとつながってまいります圏央道がこの高尾陣馬自然公園を横切りまして、コピーで黒く出ておるところが表に出るところ、そうでないところはトンネルということになります、高尾の国定公園、高尾山の中は中腹をぶち抜くという格好になっているわけでありますが、黒いところで表に出てまいります。圏央道が高尾山の中腹を貫きまして、国道二十号、これは甲州街道でありますけれども、交差いたします南浅川インターを中心といたしまして、超大規模といってよろしいと思いますけれども、高尾山開発計画が発表されました。 この予定地は、自然公園の配置図をごらんになっていただいてもよくおわかりいただけると思いますけれども、明治の森高尾国定公園七百七十ヘクタールの南側、高尾山のふもとであります、国定公園を取り囲む形の都立高尾陣馬自然公園、これは四千四十三ヘクタールでありますが、その南側三百六十八ヘクタールの市街化調整区域を開発しようということであります。この地域は緑の山林、まさに高尾山の大変緑豊かな一帯でありまして、都が都市計画法に基づいて五十六年に作成いたしました緑のマスタープランなどにおきましても、保全される場所、こういう格好で、実は保護されている場所であります。この場所につきまして三百六十八ヘクタールを開発する。お手元にお配りいたしました高尾陣馬自然公園の右の下のところに大体の配置図を高尾大雄ニュータウン基本計画ということで、ちょっとわかりやすく書いてありますが、ちょうど南浅川インターを中心といたしまして、この右、左に約二万戸の住宅、ゴルフ場等を建設しようというのがこの計画であります。 思いがけないこの計画が出てきたわけでありますけれども、この圏央道のインターの計画が先にあったのか、二万戸のニュータウンの計画が先にあったのかということについてはだれが考えたってわかるわけでありまして、何もない山の中にこんなものをつくるはずがないわけであります。後で御説明いたしますけれども、実は圏央道の計画のルート発表と並行して会社がいろいろ買い占めに走ったという状況になっているわけであります。ここの計画につきまして、そうした該当の会社が出している文書を見ますと、高尾山一帯は全部住宅街になってしまう。高尾山の山頂からの俯瞰図なんというのが写真で出ておりますけれども、今ですとハイキングの緑の一帯ですね。明治の森自然公園ですか、眺めるとそうなんですけれども、そこが全部団地になってしまうという計画でありまして、この資料によりますとプロジェクト名は高尾大雄ニュータウン計画、高尾山南から神奈川県境にかけての三百六十八・五ヘクタール、南浅川町の約七割と高尾、初沢町の一部である。人口は二万人、土地利用計画は独立、集合の住宅が計五千五百戸百十一・三ヘクタール、ゴルフ場が百十五・三ヘクタール、テニス、乗馬、フィールドアスレチックなどスポーツ施設十・八ヘクタール、さらに中学校一、小学校二、幼稚園から病院、汚水処理施設などの公共施設用地が百三十一・一ヘクタールという格好。実は東京都内に随分開発がありますけれども、従来の東京における開発といたしましては、西武不動産が行いました八王子市内の西武八王子北野台の二千二百戸というのが民間の開発では最高であります。過去最高が二千二百戸、今回二万戸高尾山の山の中につくるということなわけですが、ぴたりとこの圏央道の開発計画のインターを真ん中にいたしましてその両側につくるという形になっているわけであります。 実は、この買収の仕方等が非常に荒っぽいということについては驚くべきところがあるわけでありまして、山林などの買収を高い値段でやっているわけであります。例えばこういう例もあります。八王子市におきましては、今申し上げました高尾町とか南浅川町一帯の高尾山南麓の山林が買収されて、このあたりでありますけれども、かつては八王子市が持っていた山林であったわけであります。八王子市が持っていたんだけれども、地元の部落の皆さんが入会権でまきを切ったり木をとったりしておったということから、昭和四十六年三月二十二日にこのうちの二百六ヘクタールを当時は坪三円四十銭、これが今二万円から二万五千円ぐらいで売買されていますけれども、三円四十銭で全部払い下げました。山林を払い下げるわけでありますから、もちろん山林として守って持っていけということが条件となっていることは当たり前のことでありまして、払い下げの条件といたしましては、市と協議して特別の事由があると認められる場合を除いて共有者以外に転売してはいかぬ、すなわちあくまでも緑の山として高尾山の自然を守っていきなさいよということが大前提となっています。 また、森林経営事業の用途に供するものとして、自然の風致を破壊し、または公害のおそれのあるような事業の用途に供してはならないと用途指定についても厳格な制限がなされておるということであります。そういう形で入会地だったものですから、当然将来も転売などはしない、用途変更はしない、村として地元の部落の皆さんが守っていくということで三円四十七銭で払い下げた土地でありますけれども、これががばっと全部買い取られてしまっているわけであります。二百六ヘクタール払い下げましたけれども、そのうちの百六十九ヘクタールが既にこの業者に買われてしまっているという状態であります。 こういう非常に荒っぽい買い方をしているわけでありまして、例えばもう一つ例を挙げますと、市行造林というのがあります。これは市が行政上緑地保護という関係でその山林の地主さんから土地の地上権を借り上げまして植林をしていく、そうして緑を守っていく、こういう格好なんですけれども、これは大体五十年から五十三年にかけまして十二・二六ヘクタール、杉、ヒノキを植えまして四十年から五十年の地上権を設定いたしたわけでございます。したがって、当然分収規定によってそれぞれ山林などについては市と土地所有者が分けておるという状態でございますけれども、市行造林についても、最近調べたところでは実は三件、二・七九ヘクタール転売されております。 要するに、市の土地を三円ぐらいで払い下げて将来も緑を守りなさいよという条件があったのだけれども、それが売り払われてしまった、あるいはこれは当然国の補助金が東京都を通じて市に出ていると思うのですが、お金を出して緑を守っている土地、森は今のところそのままですけれども、土地が売り払われてしまっているという状態があるわけでありまして、市行造林その他については後でまたちょっと林野庁その他に伺いたいと思いますけれども、こういう状態で大規模な開発がずっと進んでいる。こういう問題に対して建設省とか国土庁は何らかの規制といいますか、その中でやっていくことはできないものだろうかという根本の問題でありますけれども、この点、建設省、国土庁それぞれにお伺いしたいと思います。
○江藤国務大臣 山花さんのお話を聞いておりますと、あたかも建設が、どんどん開発が進んでいるように聞こえますけれども、それはあくまでも勝手にかいた絵でありまして、この地域はあなたも御承知のように国定公園の中であります。しかも、実際の開発ということになりますと、これは東京都知事が開発審議会を開いて一件審査をして、その適用を決めて許可しなければ開発はできないというものでありまして、特にその中では、もう釈迦に説法ですが、集団的な優良の農地はだめですよ、災害防止のためのそうした山林はだめですよ、あるいは緑を守るためのそうした緑地帯の開発はだめですよと、実はもろもろの規制がかかっておるわけでありまして、それらの問題をクリアしなければこれは開発ができないわけであります。したがいまして、それはいろいろと企業が勝手に絵をかいたり宣伝したりするでしょうけれども、まだそれらは東京都にしてもあるいはまた建設省にしても賛成をしたものではありません。私はなかなか難しいと思っているのです。 特に、昭和五十五年の法律改正以来建設省と東京都の間で都内の土地利用の問題、再開発の問題等については逐一実は詳細な打ち合わせ、検討を進めてきておるわけでありまして、建設省と相談なしに東京都だけが独走することはあり得ない、私はこう思っております。特に圏央道にかかわることでありますから、重大な関心を持っておるのです。 それからもう一つ、そういう買い占めが行われるということでありますが、私は大変日本人というものの業の強さを感じるのです。この前から、群馬県の八ッ場ダムが十年も二十年もかかってやっと解決したと思ったら、その水没地点の中に六十二戸も実は別荘地を至るところにつくって、そして補償金をふんだくろうという不届き者どもがおるということで大変残念に思っておるのです。ですから、公共事業の執行に当たって、これらの補償金目当ての行いあるいは土地の買い占めというのが行われるということはよからぬことでありまして、できることであるならばこれらが行うことのできないような何か規制措置ができればいいなと思うのですけれども、しかし何もかも法律でもって縛り上げて行政がうまくいくとも思いませんし、そこいらが非常に今悩みの種である、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。
○山花委員 今大臣から非常に基本的な姿勢をお伺いしましてはっとしたところもあるわけでありますけれども、敵もさる者というか、そういう目をくぐってやるところがしたたかでありまして、実はこういう土地の登記の転売経過などをずっと調べてみたわけです。既に五十億、百億と言われておりますけれども、登記簿上出ておりますのは、大手企業が五十億円ぐらいの金を出しまして下の会社にずっと買わせているという格好であります。 この会社の名前、差し支えない範囲では申し上げてもよろしいのではないかと思っておるわけですが、買い占めをやっているのは実は登記簿謄本を調べますと高尾事業開発株式会社、東京都杉並区阿佐谷南一丁目十六番七号というところに本店があります。これだけの土地の大買収をやっている会社ですからさぞや立派な会社だろうと思って電話帳で電話番号を調べてもありません。電話局に聞いたってありません。しようがないから、失礼だと思ったけれども私はお訪ねをいたしました。その本店のあるところにはほかの会社のビルが実はあったわけでありまして、そこに行きまして、この高尾事業開発という会社はここを本店にしているのだけれども、ぜひちょっと様子を聞きたいのだ、大変立派な計画書や本も出ていますから聞きたいのだ、こう言って受付のお嬢さんにお願いしましたならば、わかりました、上にそういう会社がありますからすぐ御連絡をいたしますということで、おとといのことでありますが、長時間実は受付に待たされたわけでありますが、しばらくしたら女の子が帰ってまいりまして、実はそういう会社はうちにはございません、こういうことなんです。そんなこと言ったってあると言ったじゃないか、それから、登記簿謄本によればここが本店になっているよ、じゃその会社の責任者に出てきてもらいたいということにいたしまして、実は出てきていただきました。 これは株式会社細田工務店というところでありますが、もし関係なかったら御迷惑をかけちゃいかぬと思いますけれども、その会社の取締役総務部長の龍神一夫さんという方に名刺をいただきましたけれども、お会いをいたしました。会社の取締役ですから知らないはずがないわけでありまして、実はこういう会社は登記簿によればここが本店なんだけれども、あるんですかと聞きましたならば、そういう会社が登記簿上本店をここに置いておるということはだれかに聞いて知っておりますけれども、そういう会社がここに事務所を設けておったというような事実はございません、こういう話であります。じゃ、あなたのこの会社を本店所在地ということで登記をしている高尾事業開発株式会社というところは一体どこにあるんですか、住所を教えてくださいと言いましたならば、私はわかりません、こういうことでありまして、それ以上の突っ込んだ調査はまだしておらないわけでありますけれども、まさに完璧なペーパー会社、本店所在地として登記してあるところにも影も姿もない、電話一本、事務所一つないんですから。普通はダミーの会社だって、電話の一つに受付が一人、机の一つぐらいあるものですけれども、全く何もない。こういう会社が何十億、何百億の金をつぎ込んで、土地の買収を行っているというあたりがやはり我々としては不安なわけであります。 実はこの点を法務省に伺いたいと思うのですけれども、こういう格好で、そこに別に何も置いてないんだけれども勝手に本店の登記をしている。これはお金が動く話でありますから、一千万、二千万じゃなくて、何十億、何百億のお金が動こうとしている取引の主体の会社がそこにないということになれば、これはやはり商法その他の関係から問題があるんじゃなかろうかと思うのですが、こんなことが許されるのかどうか、法務省の関係でちょっと伺っておきたいと思うのです。
○稲葉(威)政府委員 事実関係がつまびらかでございませんので一般論として申し上げるわけでございますが、登記簿上設立登記をすることによって株式会社というのは設立されるわけでございます。その設立される内容として、本店の所在場所あるいは代表取締役あるいは資本金等が示されることになります。そして、その場合の本店というのは、例えば裁判の管轄の基準になるというようなことがありますし、それから総会の招集場所の基準になるというようなこともあります。営業の本拠地という一般的なことを前提にしておりまして、そこでは総会の議事録とか定款とか株主名簿あるいは取締役会議事録あるいは貸借対照表、損益計算書等の計算書類を備えおかなければならないという規制もかかっているわけでございます。 そういう規制を守っていない場合には、代表取締役が科料の制裁を受けるということになっておりますし、そして、そういう登記がもし不実のものである、実体として本店がないということになりますと、そういう登記をしたことによって第三者に損害を与えたという場合には、それについての責任を負わなければならないし、その登記がうそのものであるというようなことを主張することはできない、こういうような仕組みになっております。
○山花委員 今商法の規定を中心に御説明いただいたようですが、今お話しになりましたとおり、裁判の住居地にもなるわけでありますから、何か事件が起こって、裁判を起こしたところが、今申し上げましたとおり、その会社の取締役だって、そんな会社はどこにあるか知らぬということからすれば、不送達ということになって混乱が起こるだろう等々のいろいろな問題を考えると、単に商法上の問題だけではなくて、刑事責任としても公正証書不実記載等々の問題まで、これは告発あるなしは別ですけれども、起こり得るのではなかろうか。単に商法上の取締役の責任問題だけではなくて、もっともっといろいろ検討すべきところがあるんじゃなかろうかと思うのですが、法務省、この点いかがでしょうか。
○原田説明員 お答え申し上げます。 お尋ねの件に関しましては具体的な事実がまだつまびらかでございませんので、それらにつきましては個々に検討すべきことでございまして、直ちに本件につきまして刑法上の責任の有無についてお答え申し上げることはできないわけでございますが、一般論として申し上げますと、例えば会社設立に当たりまして、見せ金によって株式の払い込みを仮装して、かつ何らの設立手続も行われてない場合のように、会社が実際には全く存在しないと認められるにもかかわらず、これを隠しましてその設立の登記を申請して、登記官をして商業登記簿の原本にその旨を記載させまして、これを登記所に備えつけさせるというような行為がありました場合には、刑法第百五十七条一項の公正証書原本不実記載罪及び同法百五十八条一項の同行使罪に該当することになる場合があると考えております。
○山花委員 私も若干形式的に伺いましたけれども、大手不動産会社がついて、五十億、百億のお金を動かしてやっている話でありますから、今のような問題になればすぐ、あしただって事務所をつくって、ここが本店でございますと登記などは整備するのじゃなかろうかと思いますから、今お伺いしたのは若干形式的なお話ということになるかもしれませんけれども、実はそういうような会社が今買収を進めているということなわけです。 実は、これまた泥臭い話になるかもしれませんけれども、その会社の中身について調べてみますと、五十九年の五月から六月そして十一月ごろにかけまして役員の変更ということが行われております。がらがらがらっと会社の役員がかわってしまっているわけであります。じゃ一体この時期はどういう時期かと申しますと、私の手元に一番古い新聞、私のファイルの一番最初の一ページがあるわけですが、おととしの六月十五日の新聞が初めて建設省の圏央道計画について発表しているわけであります。ちょうどこの年の六月十五日付の新聞におきまして、将来の環状道路として圏央道の「ルート調査を進めている建設省は、六十年度中にまず八王子-川越間の着工に向けて、来年度予算の概算要求でも重点事項に盛り込む方針を十四日までに決めた。」と載っているわけでありまして、これが私のファイルの一番最初なんです。実はこの時期にこの会社の役員がほとんど入れかわりまして、今の体制になったという仕組みにもなっているわけでありまして、まさにこの圏央道のルート発表と軌を一にして会社の体制を整え、大手不動産会社が本格的な買収に乗り出した、ということは、この登記などの流れを見ましても実はうかがえるというのが私が調べた状況であります。 そこで、さっき大臣からも建設省としての基本的なお立場は伺いましたけれども、問題は国定公園とか自然公園、これを全部買収しちゃおう、具体的な今回の計画につきましては自然公園中心でありますけれども、ということなので、こういう形で自然公園が東京都内から全部なくなっちゃうということでは困るということも含めまして、環境庁の方から、こうした自然公園の現状はどうなっておるのか、この高尾陣馬自然公園が買収でほとんどなくなっちゃうかもしらぬという状態に対して環境庁、これは環境庁がということではありませんけれども、すべて周辺は手をこまねいて見ていなければならないのかどうかという問題を含めて、環境庁の方から自然公園、そして高尾陣馬自然公園の位置づけ、こういう問題について伺いたいと思います。
○島田説明員 お答えいたします。 先生御承知のとおり、この地域は高尾陣馬都立自然公園になってございます。都立自然公園と申しますのは、都の条例によりまして指定し、管理することになっております。したがって、保護、管理につきましては都知事さんが行うということになってございます。保護の問題につきましては都の方で十分慎重に対処していただけると考えております。 なお、こういう問題につきまして都の方から御相談があれば、助言等いたすこと、やぶさかでございません。
○山花委員 今お話がありました都の管理は間違いないわけですが、例えば高尾陣馬自然公園につきましても、現在六カ所東京都の自然公園がありますけれども、そのうちの、一番都民が集まるところの一つではなかろうか、こういうように思っております。 高尾山国定公園は、昭和四十二年、都立高尾陣馬自然公園の中のその中心部分を、明治百年を記念いたしまして明治の森高尾国定公園ということで制定されているわけでありますけれども、環境庁にこの点だけ伺っておきたいのですが、実はこうした自然公園の中をこういう格好で自由に買収できるものだろうかどうだろうか。法規制との絡みで、その点、管理は東京都かもしれませんけれども――これは国土庁の方があれですか、国土庁でも環境庁でも結構ですけれども、この点について、自然公園の買収がこんな無謀にできるものかどうか、規制は一体どうなっているのかということについて、環境庁、国土庁どちらでも結構ですが、お伺いしたいと思います。
○島田説明員 自然公園の中の土地の買収については、自然公園法の方からは規制はございません。
○山崎説明員 国土法上の扱いについてちょっと御説明申し上げますと、国土利用計画法、いわゆる国土法でございますが、これにおきましては、一定規模以上の広さの土地の取引を行います場合に都道府県知事に届け出をしなければいけないことになっています。 今問題になっております地域は市街化調整区域でございますので、具体的には五千平方メートル以上の土地取引をいたします場合に、あらかじめ届け出をいたしまして、利用目的それから価格について審査を受ける必要がございます。価格につきまして著しく適正を欠く場合あるいは利用目的が適当でない場合には、都道府県知事は取引の中止等の勧告をすることができますし、その勧告に従わなかった場合には、その勧告に従わなかったという事実を公表をするということもできることになっております。 ただ、この取引について申し上げますと、この取引は、東京都のお話では資産保有ということで、そういう利用目的で出ているわけでございます。一般論といたしまして、利用目的が適当じゃないということで取引の中止を勧告いたします際には、例えば開発が全面的に禁止されている土地について、まさに開発をするという理由で土地取引をする場合、あるいは逆に、例えば農振地域の農用地のように農地として利用しなければいけないところについて、それ以外の目的で利用するといったような場合について、土地取引の届け出がございました場合に利用目的が適当でないということで指導できるわけでございます。 ところが、この場合は資産保有ということで出てきておりますので、資産保有につきましては、自然公園内といえどもその土地をだれかが持ってはいけないという規定は法律上ございませんので、それは認めざるを得ない、こういうことになっておるわけでございます。
○山花委員 買う方が資産保有という名目で買うことについては、これは届け出用紙見ましたけれども、そうなると思うのです。それは市が入会地を払い下げたものまで買ってしまっているわけですから、あるいは市行造林、補助金などを使って造林をしている、その底地を買ってしまっているわけですから、これはそこに家を建てるなんてことを書くはずもないわけでありますが、今国土庁御説明のものは、国土利用計画法の二十四条の勧告制度を中心としてお話しになったと思うのですが、この勧告、今非常に土地を高い値段で買ったということのほかに、例えば二十四条の一項の三号によりますと、「周辺の自然環境の保全上、明らかに不適当」であるものについては勧告できる、こういうことになっているわけであります。 したがって、明らかに二万戸の団地をつくるという計画をざっと発表いたしまして買収に入ったということになれば、名目は資産保有の目的、今のとおり入会権が通用するような山林として緑を守っていきますよ、あるいは市が造林をした、お金も使っているのだから、国のお金だって出ているのだから、そういう林で守っていきますよ、建前であったとしても、これは本音は開発ですよ。そのうち調整区域だって外してもらうのですから、市役所にやってもらうのですから、こういう格好で、本当の目的が開発の目的であり、二万戸のニュータウンの計画であるとするならば、今御報告のありましたとおり、東京都に出ている報告書は資産保有と書いてあるといたしましても、これはおかしいのじゃなかろうか。やはり本当の目的というものが開発であれば、ここでもさっきの登記ではありませんけれども、売り渡しの許可についての届け出については中身が虚偽だ、おかしい、こういう問題は生じないのでしょうか。国土庁、この点いかがでしょうか。
○山崎説明員 届け出がございました際に、都道府県知事はまずその届け出当事者を呼びまして、その内容等について聴取をいたしましたり、事実関係を調査するわけでございますが、本件につきまして東京都が調査いたしました結果、法律に触れるような事実はなかった、こういうことを聞いております。
○山花委員 形式的にはこの届け出なんて、小さなこんな欄で、そこに「資産保有」と一行で書いてあるということに尽きるわけですが、実態としては、私は、もう計画が明らかに発表されておることですから、そこでチェックする場面がないとおかしいのじゃなかろうか、こういうように考えざるを得ないわけであります。 実は、そういう問題提起もあったのではなかろうかと思いますけれども、ことしの二月から東京都におきましては、資産保有の目的であるとしても、開発目的などが将来あるときには添え書きせよというような実際上の指導を行っていると、これは人づてに聞いたものですから正確ではないかもしれませんが、そういうことにして指導、チェックの機会をつくっておる、こういうように伺っておるわけであります。 実は、さっきのゴルフ場、八王子だけだって、この一年間二十カ所も開発の申請が出たというものについては相談が東京都の環境保全局に行きますから、そこで指導して、そんなのはだめですよ、こういう指導がいろいろあるのですけれども、このような国土法に基づく届け出などの制度につきましても、やはり行政指導的なこういういろいろな機会にチェックする場面がないとおかしいのじゃなかろうか。東京都が、もし本当は資産保有の目的ではなくて、開発があるというようなときには、開発の目的についても概要を添え書きせよというような指導をしているとするならば、きっかけをつくるという意味では、非常に適切な指導ではなかろうかと思っているわけでございますけれども、この点は実態をもうちょっと調査をして、建設省にも実は見解を伺いたい、こういうように思っております。 時間の関係ありますので、忘れないように幾つかだけ質問しておきたいと思うのです。 林野庁、いらっしゃっていますでしょうか。さっきお話しいたしました、この業者が市行造林まで買ってしまっているということから、市行造林の制度の仕組みと、まあ上に林があるわけですから、市と契約してずっときているわけですから、土地を買ったとしても、これは開発なんていうのはできるものなんだろうかどうだろうか、その辺についての規制がどうなっているかということについて、林野庁の方から伺いたいと思います。
○山口説明員 市行造林の部分でございますが、これは当然分収造林契約ということで、土地所有者とそれから資金提供造林者ということで、そこのところに市が金を出し、造林者となって植えたわけでございます。したがいまして、土地の所有権というものは土地所有者にあるわけですが、造林された立木というものの所有権というものは土地所有者それから造林者、これは双方で分収することになって共有になっております。 この共有は、分収林特別措置法という法律に基づきまして、この共有樹木の持ち分については分割請求することができないということで共有になっております。したがいまして、この市行造林地は、土地は一応所有者が変わったといたしましても、上の立木所有権の部分は一応市にまだ権利がございます。したがって、市が同意しない限り、この立木の伐採ということが契約期間内はできませんので、契約期間内がある限りは一応市の意思に基づいて管理の主張はできるということになっております。 それから、これが分収造林契約を解除してそれから開発に移るといたしましても、開発しようとする場合には保安林でございますと保安林を解除してからでないと開発ができませんし、保安林でない普通林でございましても、これは都道府県知事に開発許可申請を出しまして、一ヘクタール以上の大規模開発につきましては都道府県知事の許可を得なければ開発行為は認められないことになっております。
○山花委員 大臣が冒頭、総括的に規制の問題をお話しになったことについて具体的な細かいところについて今伺って、それだけ規制があればという気もするわけなんですが、もう一つ林野庁に伺っておきたいと思いますのは、市と地主が地上権を四、五十年間、契約見ても四、五十年なんですけれども、地上権を設定しまして村として育成している、上の収益を半分とする、こういう格好になっている、いわば共有状態ですね。これはあれですか、一般の民法の共有などの場合には分割請求などがあって、分割して売っちゃうこともあり得るのですが、こういう場合どうなんでしょうか、その点は。
○山口説明員 お答えいたします。 民法の場合ですと共有分割、先生御指摘のように行われるわけでございますが、山の場合、この持ち分につきましては特に分収造林特別措置法ということで、民法の特例といたしましてここのところ、樹木については分割請求をすることができないということで、分割請求を認めておりません。
○山花委員 分割もできない、そして市の権利が残るということですと、土地だけ買ったってなかなか難しいのじゃなかろうかという気もしてきたわけでありまして、そういうような細かい規制もちょっとあるわけです。 時計をにらんでちょっと話を別の観点から伺っておきたいと思うのですが、そうした東京周辺の自然公園、緑を守る、自然を守るという運動は都民の要求として非常に強いものがあるわけですけれども、これは都内の開発の問題とはまた若干別の観点で、この市街化調整区域についてどう取り扱っていくかという基本的な問題。都市計画法を改正するのだという方向、去年の十一月二十三日、建設省が方向を決めまして具体的に検討を開始した、こういうことが伝えられておる中、その後最近になれば、建設省のお仕事といたしましては四月八日の総合経済対策の中にも出てきておるということでありますけれども、都市計画法を改正し市街化調整区域などに企業を誘致する、こういうことと絡んで、この開発の規制緩和問題についての全体的な現在の建設省のお考え方はどうなんだろうか。個別の問題は後で伺うとして、全体的な基本的な点についてお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 〔委員長退席、野中委員長代理着席〕
○牧野政府委員 個別は後でということでございますが、どの辺までお話ししたらいいかちょっと迷っておるところでございますが、要は、規制緩和という言葉の今おただしでございますが、私ども、都市計画の観点からいいますと、何をさておいてもいい町づくりに資するということがまず前提となります。しかし、その範囲内で、例えば現在先生がおっしゃっております線引き制度について言うならば、四十三年に法律改正して実際に線を引いたのは四十五年でございます。現在六十一年でございますから、十五年間の市街化区域なり調整区域の経験もございます。 その辺を踏まえまして、現在、それぞれの制度のその後における社会経済状況の変化、あるいは特に問題となっておりますのは人口スプロールのおそれのない地方都市等でございますが、その辺のもろもろの条件を踏まえてどのように、線引きのフレームは変えませんけれども、その範囲内で制度の運用改善なり、場合によれば法改正を検討する必要があるのではないかという問題意識を持って検討しておる、そういう状況でございます。
○山花委員 この問題は全般的にはまだ新住法あり公園関係の法案もありますから議論は続けていきたいと思っておりますけれども、実はこの規制緩和問題に絡みまして、一つには今申し上げました、これは全体の景気対策ということでありますが、ことし四月八日の経済対策閣僚会議における総合経済対策の中にもこの規制緩和関係が出てきたことのほかに、ちょっと私が関心を持たざるを得ませんでしたことは、自民党内の建設部会におきまして規制緩和検討小委員会が昨年来ずっと議論を進めてまいりまして、四月四日建設部会の報告をされた、こういうように伺っているわけであります。 実は、担当の小委員長の中川先生からちょっと資料をいただきまして勉強させていただいたわけでありますけれども、これはまた全般的な問題は別にいたしまして、話を先ほどに戻してということなんですけれども、高尾山の裏の開発のようなところについて一体どうなんだろうか、そういう網の中にひっかかってくるんだろうかということで拝見いたしましたならば、これはもちろん建設省の検討じゃなくて自民党の規制緩和小委員会の報告でありますから、一つの提案ということになってくると思うのですけれども、一応建設省としても自民党の、与党の御提案ですから既に検討や何かしておると思いますし、これからいろいろこれに沿っての建設省内部での検討も始まっていくと思うのです。 その第二項の第五のところに「幹線道路の沿道等の有効私用」という項がありまして、そういう観点からすると、さっき問題を指摘いたしましたとおり、東京湾横断道路ができる、圏央道ができる、そして八王子、二十号との間にインターができる、そこを中心としたということになりますと、どうも沿道開発という格好じゃちょうどまたぴたりと合ってくるんじゃなかろうかということが心配だったものですから、これは建設省の方で検討していただいた中で、今自民党の小委員会の提案として出ておるものについて、そういう絡みで本件をちょっと頭に置いていただきまして、関係してくるかどうかということについてちょっと、これは自民党に伺うのじゃなくて建設省に伺うのですから、お立場もあるかもしれませんけれども、お差し支えない範囲でお話しいただければ、こういうように思います。
○清水(達)政府委員 自民党の委員会の文章によりますと、「幹線道路の沿道等の有効利用」ということで、「開発許可基準の運用により、四車線以上の国・県道の沿道又は高速道路のインターチェンジ周辺において、区域トラック事業用施設等の流通業務施設等の立地を一定要件下で認める。」ということでございますが、この線に沿いまして私どもも検討はいたしておりますけれども、この趣旨は、既成市街地の中で大型車両を動かすような区域トラック事業用のターミナル施設みたいなものをつくりますと、かえって交通上の障害になるというような場合もありまして、せっかくこういう立派な道路ができた場合には、いわゆる乱開発とかそういうおそれのない限りにおいて、こういう大型車両等を使う流通業務施設の立地を認めることを考えたらどうか、こういう趣旨であろうと思っておりまして、私どももその線で検討いたしております。したがいまして、高尾山の今の問題には全く関係はないと思っております。
○山花委員 今中身を伺いまして、「沿道等の有効利用」とあるから心配したわけですが、今のような一定の要件ということを前提とすれば、これも今回の問題と直接関係はしないのかとちょっと一息というところもあるわけです。 要は、この規制緩和問題につきましても、地域、特に東京周辺の開発の進んでいるところにおきましては、一方の要請はあるけれども、一方においてはまだ緑を守るという観点からの自治体の努力もあるわけでありまして、この点については今後の検討の中でまたいろいろ私どももお願い申し上げたいと思います。御検討いただきますようお願い申し上げますと同時に、きょうはたまたま限られた時間であったものですから、裏高尾問題につきましてニュータウン計画の絡みでだけ御質問させていただきましたけれども、圏央道の問題といたしまして高尾山の中腹を打ち抜いていくこういうルートにつきましては、我々としても地元の皆さんと一緒に、これは問題があるというように考えております。環境対策その他につきましては建設省からいろいろお話も伺っているわけでありますけれども、絶対反対であるという声も強いわけでありますから、我々、この問題についてはまだ機会を改めましていろいろお伺いをさせていただきたい、こういうように思っております。 残っている時間、有料道路、高速道路の問題につきまして、これまた具体的な問題を二つほどお伺いさせていただきたいと思っております。 実は、私たち日本社会党では、毎週土曜日、市民と政府の土曜協議会というのを開催しております。野党の社会党が市民と政府のというのはおかしいじゃないかと御疑問をお持ちになるかもしれませんけれども、我々も仲立ちをいたしまして、各省庁の皆様にも御出席いただいた中で、市民が直接行政に対して、社会党に対してこれやってくれという注文をするのではなくて、直接行政に対してもいろいろ議論をする場面というものをほんの小さい、一つずつでもいいからつくっていきたいということの中からこういう計画を立てまして、実はこれは八三年九月からほとんど毎週土曜日、「食品添加物の拡大、厚生省の皆さんにいらしていただいて」というようなことから始まりましてずっとやってきたわけですが、ついせんだって三月二十九日に四十五回の市民と政府の土曜協議会を開いたときには、高速道路料金の不合理の問題があるじゃないか、こういうことで実は議論をしたところでございます。 二つ問題がありました。一つは、身障者のグループの皆さんにお集まりいただいたわけでありますけれども、実は身障者の皆さんは当日も車いすでずっと高速道路に乗って国会までやっていらっしゃいました。皆さんの御不満は一体どこにあるかといいますと、重度身障者の皆さんの場合には、例えば国会に来ることを含めて都内に出る、どうしても高速道路、有料道路を使わなければなりません。この場合に介護者が必要であります。軽度の身障者の皆さんならば、例えば自分で一般道路を運転してくるあるいは高速道路を使ってくる場合もあるでしょう。重度身障者の場合には、もちろん自分で運転できないわけでありますから、車いすのまま必要な車に乗っけていただいて高速道路を通ってまいります。 また、お話を伺いますとよくわかるのですけれども、軽度の場合ならば一般道路を通ったってトイレに不便しないことがあるのだけれども、重度の身障者の皆さんは、トイレの設備だって高速道路でないとなかなかないということから、どうしたって高速道路を使う、介護者が要る。この介護者については高速道路料金の割引が一切ないわけであります。 実はこれを調べてみた場合には、国鉄を初めとして他の交通機関についてはほとんどすべて重度身障者について介護者が必要である、介護者も当然のことながら割引ということになっています。国鉄の場合には第五条の二というところにありますけれども、「前三条の運賃は、政令の定める身体障害者で介護者を同行しなければ乗車又は乗船することの困難な者が介護者を同行する場合には、当該身体障害者及び介護者につきそれぞれ半額とする。」こういうことになっているわけでありまして、半額であります。その他についてずっと一応調べてみたわけでありますけれども、国鉄だけではなくて公営の地下鉄も半額であります。これはすべて介護者だけについて申し上げますけれども、身障者はもちろん割引がありますが、介護者について公営地下鉄も半額、大手十四社及び営団地下鉄、これも五〇%ということになっております。乗り合いバス、民営についても五〇%、定期は三〇%のようですが、航空運賃については二五%ですけれども、身障者ともども介護者についても割引ということになっています。旅客船、船につきましても介護者五〇%、半額ということになっております。 要するに、国鉄を初めとしてすべての交通運賃等については身障者の本人だけではなくて、当然重度身障者は車いすで連れてくるボランティアを含めての介護者が要るのだから、この人たちについても半額その他の措置がとられているのだけれども、有料道路についてだけは実はそうではないわけであります。身障者の皆さんが何人かいらっしゃいましたけれども、お一人の方がおっしゃっていました。私は生活保護で入院しています、例えばその方は町田から高速道路に乗って東京へいらっしゃったのだけれども、往復二千四百円お金がかかりました、介護者についてどうしたって私たち必要なんです、生活保護費の中からこれを出すということになればほかで節約しなければならない、どこだって全部半額にしてくれているのになぜ高速道路だけは重度身障者について半額にしてくれないのだろうか、こういう疑問が出たわけです。 これは、建設省の担当の部署におきましてここのところは何とかならないものだろうか、身障者についての割引は一体どうなっておるのだろうか、ほかは全部介護者についても重度身障者は割引になっておるのだけれども、有料道路だけはだめだという理屈は一体どういうことなんだろうかということについて御説明を伺いたいと同時に、これはぜひ改善の方向についても御検討いただきたいと思うのですが、実務的な問題をまず担当の方からお伺いしたいと思うのです。
○萩原政府委員 先生御指摘のように、現行の割引措置は有料道路制度の枠組みの中で他の利用者の協力を得て実施しているところでございます。御承知のように、有料道路は建設費の償還が終わりますと無料に転換するということになっております。したがいまして、その他の利用者の協力を得て実施しているということが言えると存じます。そして、その考え方といたしましては、歩行機能が失われておられます下肢または体幹の不自由者がみずから自動車を運転する場合は、平面交差の多い一般道路を長時間にわたって通行いたしますことに非常に身体的苦痛を伴いますことから、有料道路を選択することが相当程度余儀なくされるだろう、そういう意味におきまして特にこの配慮をされているわけでございます。 〔野中委員最代理退席、東家委員長代理着席〕 そして、割引措置の適用範囲につきましては、皆様方からのいろいろな御要望も踏まえまして、昭和五十八年六月二十四日に道路審議会から答申をいただいておりますけれども、その中におきましても、有料道路行政といたしましては、現行の料金割引措置が、有料道路の料金決定原則の一つでございます償還主義のもとでの他の利用者からの負担により内部補助として行われているために、その実施し得る範囲に一定の制約があるのはやむを得ないものであろう、したがって今後とも、身体障害者ドライバーを対象に現行の考え方を維持することが適切ではないかという御意見をいただいております。 私どもといたしましては、このような考え方を基本といたしまして、本措置の趣旨が十分生かされるよう今後各方面にいろいろ御説明をさせていただきまして御協力を得たいというふうに考えておる次第でございます。
○山花委員 実はポイントが二つあったのじゃなかろうか。 一つは、償還主義のもとで他の利用者からの負担による内部補助として行われているものであるから一定の制約がある、こういうお話であるわけなんですが、確かに償還主義で他の一般の利用者の協力といっても、ほかの場面は一体どうなっているかということについて考えてみると、例えば大量に高速道路を利用する業者の皆さんの場合には、料金後納制ということで最高三〇%の割引ということが日常的に行われているわけであります。ほかではそういう格好で、償還主義といったって一定の便宜がある場合には認めているということでありますから、他の利用者の理解を求めなければいかぬといっても、この料金別納、大型で月に百万円払う人は二十万円まけてもらっているということなどと比較してみれば、そのことが絶対的な理由となって、介護者については半額割引しないということには決してならぬのではなかろうかというように思うわけです。 もう一つのポイントでありました軽度の身障者の皆さんは自分で自動車を運転する場合もあるだろうから、そういう場合には身体的負担の楽な高速道路に乗ってもらったら、これも御説明がありましたけれども、それも重度身障者の皆さんから言わせますと基本的な差別があるのではなかろうか。軽度の皆さんの場合には乗ってもらって、重度の自分たちの場合には必ず保護者が要るわけですからやはり上に乗らなければいかぬ。さっきのトイレの問題だってそうですね。ということであるとするならば、重度の皆さんについても軽度の皆さんと同じような福祉の考え方を入れまして、せめて介護者について半額にしてもらいたい、こういう要求が出てくることは当然ではなかろうかと思っているわけでありますけれども、実はこの点について御検討いただける余地があるかどうかということについて、局長にもう一遍お伺いしたいと思います。
○萩原政府委員 身体障害者の方々のいわゆる自動車利用という問題については、非常にいろいろな変革があろうと存じます。先ほどから申し上げましたように、現在の料金割引制度は下肢に非常に不自由な方というものを前提といたしておりますけれども、ごく最近では、上肢の方に障害のある方が運転できる自動車も開発されたというようなことを承っております。したがいまして、こういう身体障害者の方々の道路利用という問題についてはかなり時代の変革といいますか、時によって非常に大きな変動が徐々に出てくるのではないだろうかということを考えまして、一回決めました措置を未来永劫に絶対にもう考慮しないのだというようなことには当然のことながらならないと存じます。この点を踏まえまして、身体障害者の方々のいろいろな割引制度の問題については今後とも各方面からの御意見をお聞きいたしまして検討していく所存ではございます。
○山花委員 大臣にお願いしたいのですが、いろいろお話ししてまいりますと、実務レベルの話を含めて、どうも我々の受けとめ方では、運輸省の皆さんも、なるほど重度身障者についての介護はどうしても必要だろう、ほかが、飛行機から船から電車まで全部半額になっているのだから、高速道路についても考えなければいけないのではなかろうかと思っていただいているとは思うわけです。これは運政審の答申の問題とか、いろいろな各官庁との折衝の問題等がかかっておりますから、どうも官庁の方にお伺いすると口がかたくて、何とかしたいという気持ちはお持ちだろうと思うけれども、なかなか出てこないところもあるわけであります。 償還の問題は、考えてみると実は身障者割引自体についても、利用度は日本道路公団におきまして、五十九年度一年間ですが、高速、一般含めてわずか千二百一件であります。首都公団二百三十六、阪神公団二百五十七、本四公団四、その他二百六十七、全国的に見てもわずか一千九百六十五件が身障者割引の実績でありまして、これは介護者について本当にささいな要求ではなかろうかと私どもは思うわけであります。償還という観点からすれば、大手業者に対しては後納制で三割の割引だってあるのですから、それと比べれば本当に、その比較も十何%と〇・何%ぐらいの差があるわけでありますから、ぜひこの点は大臣の方からも御検討する旨、前向きのお話をひとつ伺いたいと思うわけですが、いかがでしょうか。
○江藤国務大臣 最初に国鉄の話がありましたが、国鉄は法律の中に書いてありまして、実は国会議員も無料パスが支給される、こういうことになっております。国鉄職員の場合は、例えば、御承知のように退職をしても無料パスが支給され、また家族も支給されておった、あるいはまた管内は本人も無料パスが支給されておった、もろもろの特典があったのが実は今日までの国鉄でありまして、これはいろいろ批判のあったところでもあります。 道路公団のこうした通行料については、ただいまいろいろと御意見をいただきましたが、これはお互いが通行料金を払って借金を払っていくんだ、そして三十年先には無料になるんだという一つの方向がありますから、現在まで最大の恩恵として御本人のみということにしておったのでしょうが、件数等も承りましたから、ひとつ検討はさせていただこうと思います。
○山花委員 とにかく身障者についての割引はほとんどの運輸機関で採用しておる。この介護者についての割引も、重度身障者に必ず要るわけですから、これは大臣がおっしゃった国鉄だけではなくて、船だって飛行機だって民間のバスだって全部やっているわけでありますから、検討していただくということにつきましては、ぜひ積極的にひとつ御検討いただくということをこの際お願いをしておきたいと思います。また、関係省庁といろいろ折衝させていただいて詰めさせていただきたい、こういうように思います。 もう一つだけお願いしておきたいと思うのですが、実は、やはり有料道路の料金の設定の関係でありますけれども、端的に結論だけで伺いたいと思います。 有料道路につきましては、道路審議会の答申、四十七年の答申だと思いますけれども、この趣旨に沿いまして、同年十月から料金についての車種区分が決定されております。普通車と大型車と大型Ⅱとなっておりまして、車種間の料金の比率は一・〇、一・五、二・七五、こういう格好になっているわけでありますが、最近、自動二輪車、バイクに乗っている皆さんから、現行の車種区分では自動二輪車が普通車に含まれて不公平ではないか、税金だってたくさんの段階に分かれているわけでありますけれども、高速道路料金だけは三つにぼんぼんぼんと分かれてしまっているわけでありまして、不公平ではないか、こういう議論が出てまいりました。 実は、六十年四月十八日の道路審議会の中間答申を拝見いたしますと、三車種区分については、「特に、「普通車」の区分に二輪車から普通貨物自動車までが含まれているなど、重量等からみて著しい不公平が生じているという批判もある。」「現在一部区間の料金徴収業務に使用されている機械は、従来のものに比べて著しく改良され、計算の速度や容量についても大幅な向上が図られている。この機械が将来全ての区間に使用されるようになれば、管理費用の増大や利用者の時間的損失を招かずに、車種区分を若干追加することが可能と思われる。」こうなっておりまして、「したがって、より公平性を高める観点から、将来、車種区分を若干追加することが考えられてよい。」こういう結論になっているようであります。 実は、この料金問題については、私ども知っている範囲では、大体道路は国民がただで使えるはずである、しかし、一定の理由がある場合には有料ということになる。有料の料金の決め方についてはこうなっているということの中には、さっき償還の問題もありましたけれども、不公平があっちゃいかぬ、公平の原則というのも料金決定の原則としてあるのじゃなかろうかと思うのです。そういう観点から見ますと、この問題についても御検討いただく必要があるのじゃなかろうか。国民の料金負担についての公平感を損なう、これまた本当に一つの小さなことかもしれませんけれども、やはりそういうことについての声が上がったとするならば、受けとめていただいてよろしいのではなかろうかと思っているわけですが、この点はいかがでしょうか。
○萩原政府委員 先生御指摘のとおり、高速自動車国道の料金制度に関しましては、公平性というものが非常に大きな柱でございます。その意味におきまして、車種間の公平という問題についてはいろいろ御議論をいただいておることはよく承知をいたしております。 現在の料金制度が一応定められましたのは、昭和四十七年の道路審議会の答申をもとにいたしておりまして、そこでは、「車種間の負担の公平を著しく歪めることがない範囲で、なるべく統合された車種区分を採用することが適切である」という御提言のもとにこの制度がずっと行われておるわけでございますが、今先生御指摘の六十年四月の答申におきまして、機械も改良されたことであるので、この際この車種区分について見直すべきであるという御指摘を受けております。 現在、道路公団におきましては、磁気カードシステムへの変換作業を実施中でございます。これの変換が終わりますと、この六十年四月の答申に盛られております機械の改善が図られるということになるわけでございますので、私どもといたしましては、この磁気カードへの転換をできるだけ早く終えましてこのような御要望にこたえたいということで、今検討いたしておるところでございます。 現在までのところ、この磁気カードがいつまでに全線に導入できるかということでございますが、鋭意その作業を進めておりますけれども、六十三年度末までには導入ができるだろうというふうに考えております。 なお、この導入時期を早める努力はいたしたいとは存じますが、そのシステムが取り入れられると同時にその制度を採用するということについて検討させていただいている次第でございまして、何とぞもう少し御猶予をいただきたい、こう考えている次第でございます。
○山花委員 これまた問題点は十分踏まえていただいておりますが、要するに機械のキャパシティーがないから三つ以上ふやせないのだ、簡単に言えばそこもあるのじゃなかろうかと思うものですから、六十三年度というお話でしたけれども、できるだけ早期にこういう一つ一つの問題を解決していただきますようお願いを申し上げる次第です。 最後に、あと一、二分ありますので、これは御要望させていただきたいと思うのですが、さっき身障者の介護者について航空、国鉄、バス等と同じように有料道路の割引をしていただきたいというお話をしたわけですが、身障者の場合、身障者御自身の場合についても実は割引していただけるわけです。国鉄や航空や何かと手続は同じなわけですが、手続が非常に大変でして、規定によりますと、「対象身障者は、身体障害者手帳に押印を受けた福祉事務所において割引証交付申請書に必要事項を記入し、押印手帳を呈示して割引証の交付を受ける。」割引証の交付を受けます。そして「年月日、申請者氏名・住所、身体障害者手帳番号、運転免許証番号、自動車登録番号、自動車所有者氏名・続柄、割引証交付申請枚数」等、こういうものを全部書き込まなければいかぬということになっておりまして、現実の問題としては、重度身障者の皆さんは全部ボランティアの皆さん、補助者、介護者の皆さんに書いていただいているわけです。実際は、車に乗る前に書いてもらって持っていきまして、それで出すということも含めて身障者の皆さんがやっているわけですが、皆さんが集まったときに、これは非常に煩雑でかなわぬ、もっと簡単な仕組みはないものだろうかということについて実は御注文がありました。これも役所の方には、ぜひ検討してくださいとお願いしてあるわけですが、なぜそういうことが必要かということについてはいろいろ議論もあるようですので、十分その点我々の要請につきましては受けとめていただきまして、ただでさえハンディキャップが多い皆さんがそういう細かいことにも神経を使ってたくさん書かなければ半額にならぬということではお気の毒だと思いますので、改善方を最後に要請だけいたしまして、きょうは私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 〔東家委員長代理退席、委員長着席〕
○瓦委員長 山中末治君。
○山中(末)委員 私は、ただいま議題となっております案件につきまして、率直に質問をいたしたいと思います。 まず最初に、今度の東京湾横断道の問題に関連をしまして、広域道路網といいますか湾岸道路とか外環及び圏央道というような事業がそれぞれ関連をして行われなければ所期の目的が達成できないというふうに思いますので、広域幹線道路網の整備が現在どの程度施行されているのか、あるいはまたこれから事業化をしていかなければならない街路、道路等もあると思います。そういう幹線について、総事業費といいますか、これから要する事業費の概要をお聞かせいただきたいと思います。
○萩原政府委員 東京湾横断道路は、先生御指摘のとおり東京湾岸道路あるいは東京外郭環状道路あるいは首都圏中央連絡道路、それらと一体となって広域幹線道路網を形式するものでございます。 東京湾岸道路は、東京湾周辺の諸都市を連絡いたします延長約百六十キロメートルの幹線道路でございまして、このうち専用部の五十七キロと一般部の七十八キロ、延べ約百キロメートルが現在供用中でございます。総事業費は約二兆八千億を要するものと考えておりまして、六十年度までの投資額は約六千八百億でございます。 二番目の東京外郭環状道路は、東京の中心から半径約十五キロメートル、延長約八十五キロメートルの幹線道路でございますが、このうち一部、約十三キロメートルを供用中でございます。総事業費は約二兆三千億を要するというふうに考えておりまして、六十年度までの投資額は約千七百億円でございます。 首都圏中央連絡道路は、東京の中心から半径約四十ないし五十キロメートル、延長約二百七十キロメートルの幹線道路でございます。このうち、関越自動車道から中央自動車道間約四十キロメートルにつきまして昭和六十年度より事業に着手をいたしまして、総事業費は約二兆円でございます。六十年度に新規に着手したわけでございますので投資金額はまだごくわずか、一億五百万ほどでございます。 さて、これらの四つの道路全体を足し合わせますと八兆弱、七兆八千億ぐらいの総事業費になりますが、東京湾横断道路が完成をいたします昭和七十年度までぐらいには約二兆六千億の投資を行って、一応の連結体制を保ちたいというふうに考えておりまして、その余は順次この整備を進めていきたい、こういうふうに考えておるものでございます。
○山中(末)委員 それでは、その中のこれから整備されるものについて具体的に御質問申し上げますが、湾岸の三、四期分については現在施工中ですね。これはいつ完成をされる御予定なのか、供用開始はいつなのかということと、湾岸の五期はまだ事業化されていませんが、聞くところでは六十一年度から着手したい、こういうことを聞いておりますが、これの完成はいつごろになるのか、お尋ねいたします。
○萩原政府委員 湾岸線三期は、大井埠頭から羽田空港を経まして川崎市浮島、今回東京湾横断道路が潜り始めるところでございますが、その浮島に至る区間が湾岸三期でございます。この下には御承知の多摩川の下をくぐる大きな沈埋トンネルなどもございますが、これが湾岸三期でございます。それから、湾岸四期は今の川崎市浮島から横浜ベイブリッジに至ります道路でございます。この両線は現在首都高速道路公団において事業を進めているところでございます。今申し上げました四期にはたしか京浜運河の大きな沈埋トンネルその他の橋もございまして、事業費はかなり多額なものとなりますけれども、昭和七十年までには完成をさせたいというふうに考えております。 また、先ほど御承認いただきました昭和六十一年度の予算によりますと、昭和六十一年度から湾岸五期を着工させていただくことになります。横浜市の本牧埠頭から横浜市金沢間に至る延長十四・六キロの区間でございますけれども、ここにつきましては一部用地買収その他で少しく不確定要素がございますが、私どもは何とか努力をいたしまして、これも昭和七十年までには完成を図りたい、東京湾横断道路ができるまでには三期、四期、五期とも完成を図りたいというふうに考えている次第でございます。
○山中(末)委員 それではもう一つ、今度は川崎市内の縦貫道路でございます。これは建設省の方へも要望が出ているのではないかというふうに承知いたしておりますが、浮島線を含めた川崎市内の縦貫道路は、国の事業として横断道路の橋の完了までに整備をやるべきではないか、このように私は考えていますが、お考えはいかがですか。
○萩原政府委員 川崎縦貫道路は、東京湾横断道路の一つの大きな受けの道路といたしまして非常に重要な路線であろうと私どもも認識をいたしております。昨年の九月二日に神奈川県、川崎市、横浜市から東京湾横断道路の建設計画に係ります要望をいただいておりますけれども、この要望の中の最重点路線として川崎縦貫道路が位置づけられているというふうに私どもも認識をいたしておる次第でございます。建設省といたしましても、この御要望を踏まえまして、昭和六十一年度から湾岸道路の浮島から国道十五号まで、第一京浜と俗称しておりますが、国道十五号までの関八キロメートルにつきまして国の直轄事業として事業化をしたところでございます。 問題はこの十五号より先でございます。以西と申しますかより北と申しますか、十五号以西につきましては、ルート、構造について現在神奈川県、川崎市、建設省から成ります川崎縦貫道路計画調整協議会という協議会を設置いたしておりますが、この協議会の場で調整を行っているところでございます。いろいろルートについて御意見がございますので、できるだけ早く地元の皆様の御了解を得て路線を決定いたしたいというふうに考えております。そして、その路線決定の上は事業化を図りまして、できるだけ早くこの整備の促進に努めたい。私どもといたしましては、何とか東京湾横断道路の完成までに東名までということを考えておりますが、現在のいろいろな工程その他から見ましてちょっと難しかろうと思いますけれども、東京湾横断道路の開通に余りおくれない範囲で東名高速までこれを延ばしたいということを考えております。ただ、この路線につきましては、先ほども申し上げましたように、やはり地元の皆様の御了解を得るというところが、いつまでに事業が完成できるかということの一つのコントロールポイントになっておりまして、鋭意地元の御了解を得るように努力をいたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○山中(末)委員 ついでと言えば語弊がありますが、首都圏中央連絡道路ですね、これにつきましても、整備計画の概要をお聞きしたいと思います。時間が三十分しかないので、ごく簡単にお願いします。
○萩原政府委員 首都圏中央連絡道路は、先ほど山花先生の御指摘もございましたけれども、現在、中央道から関越道までの整備をできるだけスピードを上げて図りたいというふうに考えております。 六十一年度はかなり事業費を増大をいたして、埼玉県内を主にかなり事業の促進を図る予定でございますが、今後は残る区間につきましても引き続き調査を図りまして、緊急整備を要する区間から逐次事業を進めてまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○山中(末)委員 短い時間ですからすべて細かくというわけにはいきませんが、概要を聞いてみますと非常に大きな計画でございます。東京湾横断道路ができて、それにアクセスをする街路、道路が整備されてないということになりますと、資金を入れても初期の目的が達成できない、こういうことになると思いまして、質問したようなわけであります。 さて、こういう大きな事業を遂行していかれるには、技術的にいろいろな問題があろうとは思いますけれども、それと相並行して、環境問題というのが非常に大きな問題として施工する場合に注意していかなければならない問題だ、このように認識をいたしておるわけでありますが、この工事、主として東京湾の橋の問題で、施工されるに当たって環境面に与える影響等を配慮されて、どのような考え方で進めようとしておられるのか。環境といいましても広うございまして、水の問題もありますし、それから植物、それから魚類等の問題もありますし、そういう問題も含めて、ひとつ簡単にポイントだけでもお聞かせいただきたい、こういうふうに考えていますが、まず、道路公団の方ではどのようにお考えになっておるか。
○戸谷参考人 お答えいたします。 環境問題につきましては、環境影響評価の手続の中で必要な環境項目を設定し、現状調査及び予測、評価を行う予定でございます。項目といたしましては、海水の流れであるとか水質であるとか海浜地形に与える影響、大気質、騒音・振動、生物に与える影響とかいろいろあるわけでございます。 なお、中間報告、これは昨年の九月でございますが、その中で述べておりますように、東京湾横断道路の影響は道路近傍に限られまして、その変化の程度も小さいことから、したがいまして、自然環境、生活環境への影響は小さいと考えております。しかし、環境への影響を最少限度にするため、道路の構造、その施工法、つくり方でございますが、そういう過程等におきましても、十分配慮してまいりたいと思っております。 具体的に申し上げますと、海水の汚濁を軽減するためにシールドトンネルを全面的に採用するとか、潮流への影響をできるだけ少なくするために橋梁の基礎を多柱式の基礎とするとか、また実際に工事を行う場合には、しゅんせつ工事におきまして密閉式のグラブ船、また汚濁防止膜の使用等、そんなこともいろいろ検討しておるところでございます。
○山中(末)委員 ちょっと細かく言っていただきましたが、私がお尋ねしたいのは、時間の関係がありまして基本的な考え方でしたが、これは今おっしゃったように、こういう大きな事業をやっていこうとしますと環境が悪くなる懸念、あるいはまた、その結果においてそういう結果が出てくるというのが非常に多いのです。 私が決意のほどをお聞きしたいのは、こういう事業をやっていく中で、少なくともその事業とあわせて環境をよくしていくという目標で施策を実行すべきじゃないか、それくらいの決意でやって、そのための手段といいますか、今具体的におっしゃったようなろ過膜を設けるとか、こういう問題が出てきますが、をやって工事する前と同じような環境に落ちつく場合が多い。ですから、工事をしていく中で環境面についてはこう考えていきたいとか、魚族の問題についてこの間も大臣言っておられましたけれども、魚族の保護の問題についてはどうしていくとかいうことになると、事業の後追いに環境がくっついていくことになるのですね。私は、少なくとも環境をよくしていくんだという決意で取り組んでいただきたい、そういうお考えがあるかどうか、一言お聞かせをいただきたいと思います。
○萩原政府委員 東京湾横断道路につきましては、先生御指摘のとおり、ある意味で環境に対して非常に大きなインパクトを与えるおそれがあります。そのインパクトをできるだけ少なくすると同時に、いろいろな対策によりましてむしろ逆に環境の改善を行うということも非常に大きな目標であろうと思いまして、私どもは地元公共団体とも十分協議をしながらその対策を進めていきたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○山中(末)委員 大臣、そういうことでよろしゅうございますか。
○江藤国務大臣 きのう申し上げましたように、橋ができたら魚がとれたと言われるくらい、先生言われるように、橋ができたが環境はかえってよくなった、例えば今の圏央道ですとか環状道路ですとか、いろいろなそういう関連道路の整備なんかもやれ、こういう御意見でしたが、全体的に見て、橋ができたけれども決して悪くならなかったということは、これは、私どもがこれからこの横断道路をつくるに当たって、公共事業の進め方の信を天下に問うものである、それくらいの覚悟を持ってやるべきだと思っております。
○山中(末)委員 わかりました。私は、大臣の今おっしゃったことを担当の方は、建設省もそれから公団側も、具体化していただくような形で進められねばならないんじゃないか、このように実は思います。これは強く要望いたしておきます。 ただ、魚の話がちょっと出ましたけれども、大臣がおっしゃった、橋ができ上がったら魚がたくさん寄ってきたんだというのは、これは結果でそうなるかもわからぬということであって、私が強く要望しますのは、結果を見てよかった悪かったというのでは遅い、着工する前に大臣の今おっしゃったような決意を具体化してやっていただきたいということを申し上げておきます。 それからその次は、その事業を進められるとき、それからいろいろな大事業を進められるときには当然とるべきことなんですが、事前に地元等と十分協議をして進められるというのが本来ですが、その点については異議はございませんか。
○萩原政府委員 そのとおりでございまして、例えば今回の事業を進めるに当たりまして、地元地方公共団体のいろいろな御援助がなければ決して立派な建設はできないだろうというふうに考えております。その意味を含めまして、現在、東京湾岸地域整備連絡会議というものを設けておりまして、地域の地方公共団体とさらに連絡を密にいたしまして事業の推進を図ってまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○山中(末)委員 私も具体的に、こんな大きな問題じゃなかったのですけれども、住宅を一万戸余り建てるのに十年余り一緒にやってきたことがあるのです。そういう姿勢で臨まれても、だんだんいろいろな期限が迫ってきますと押される場合があるのです。そういう事情もよくわかっていながら要望するのですけれども、地元とは十分にひとつ協議をしてやられる、今局長のおっしゃったことで了解をいたしますが、実施面においては十分御配慮願いたい、このように思っております。 それから、あと時間が十分ぐらいになりましたので、大臣にお伺いしておかないといかぬと思いますので、お伺いしたいのですが、この前の大鳴門橋の問題で、あの事業を進めていかれる中で、大企業、中小零細企業等についても十分配慮をしてやってきたということでありますが、私どもが調べた結果によりますと、確かに大企業も中小零細企業もそれぞれ仕事はしているのです。 ところが、技術的には、ひとつ分離発注というようなことも考えられる面では考えて進めていただかなくてはならないのじゃないか。これは技術屋さんにとっては非常に困難な仕事がふえてくるような状況です、この内容は。しかし、そういう御努力がなければ、いわゆる中小零細企業に仕事を持っていくということの前提ができないわけですね。そういうための、大企業ばかりじゃなしに中小零細企業についてもできる限り発注をされるというお考えがあるのかどうか、大臣にひとつ、屋上屋になりますけれどもお伺いしたい。
○江藤国務大臣 大鳴門橋に私非常に関心を持ちまして、ずっと就任以来この東京湾横断道路にかかりますものですから、今までの経過をよく私聞かしてもらってきたのです。 御承知のように、大鳴門橋に参加したのが、元請が大体百六十六社、下請が五百社、元請の百六十六社のうちで中小企業が五十六社、これはまさに分離発注の分であります。金額でいいますと、およそ二千百億余りのうちで千八百億が大企業、三百八億が中小企業、こういうふうになっておりまして、五百社の下請のほかに五十六社の中小企業が元請として大鳴門橋には参加していただきました。 今回は、御承知のように、両岸の取りつけ道路それから人工島二つ、それからトンネル、それから橋梁、事業が多種にわたってくるわけでありますから、中小企業が参加する分野は非常に大きくなると私は期待をいたしております。そして同時に、これらのせっかくの大きなプロジェクトが大企業だけのうまみに終わったではないかという批判を後世に残さないように、十二分に気をつけてやっていきたい、こう思っておるところです。
○山中(末)委員 決意のほどはよくわかりました。 ただ、今偶然おっしゃったように、私が次に質問しようとしたことと一致したわけですけれども、元請が幾らだ、下請が何社だという話があったのです。事業の請負というのは下請ではだめなんだということを大臣に頭の中に入れておいていただきたい。 これはお釈迦さんに説法みたいなものだと思いますけれども、下請では、下請がまた孫請にいくのですよ。孫請がまたひ孫請になるのです。そのたびに工事費がだんだん減っていく傾向にあるのです。元請は丸々入札価格で元請しますが、それは下請へ回っていく場合に、往々にして、世間では通行料というふうに言っていますが、そういうものが取られて下へ下がっていって九割になってくる、その次孫にいけば今度は八割五分になっていく。実際、国が費用を、これも非常に四苦八苦して資金を調達して、そして入札をしたにもかかわらず、その金額に沿ったところの事業が施行され、完工されずにその事業の何割か下回るような金額で実際の工事は施行されていくという場合を往々にして我々よく耳にするわけです。これはいわゆる下請が工事をしました、仕事をしました、その金額は何億でありますということになってくるのです。そういうものは本当に事業をしてもらったということにならない。これは大企業の中へ入っていってやらせてもらったというだけの話でありまして、本当は下請じゃなしに、中小企業官身に元請となって仕事をしてもらうようなそういう状況をつくっていかなければ、本当に大企業と中小零細企業に、仕事をさせてもらってます、してもらってますということにはならない。そのための一つとして、いわゆる分離発注というものが、技術者の方には非常に煩雑に仕事がふえますけれども、そういう御尽力を願わなければならない、私はこういうことを申し上げています。 これは今年も予算の分科会で申し上げましたし、昨年も予算の分科会で時間をいただいて同じことを私は要望しているのです。特に建設省関係では、官公需の問題については大体四六%くらいは、大企業と中小企業で、中小の方に回っているというデータが出ているのです。ところが公社公団については残念ながら二五、六%ぐらいしか中小の方に回っていない。これは今申し上げた技術的な手法とか考え方、これがまだ徹底していないのじゃないか。せっかく本省が努力しているのに、公社公団の方でそういう数字が出ているということは、これは通産省発表の数字ですからね、非常に残念だというふうに思いますので、その点は大臣がさっき偶然おっしゃったけれども、元請、下請の関係じゃなしに、中小零細も含めて元請で仕事をしてもらえば、これは立派な仕事ができると思うし、中小零細企業で働いている人たちが一カ月の収入は幾らか。聞きましたら、十二、三万だそうですね。十二、三万しか給与が払えないような状況で下請、孫請をさせられているという実態ですから、それも改善できていくのじゃないか。国の予算も十分有効的に事業に反映できるのじゃないか、このように思いますので、大臣に、御承知だと思いますので、強くひとつ要望を申し上げておきたいと思います。 時間が少なくなりましたが、あと、実は先ほど局長からお話を聞きましたように、随分多くの費用がこの橋とそれから関連幹線道路等に投入をされようとしています。それと地方と比べると、地方道というのは整備を五カ年計画でやっておられますが、なかなか地方道というのは進捗の度合が遅い、進捗率が低い、こういうことが指摘をされているわけです。この点については、地方道の整備を首都圏に投入する予算、これと匹敵するような、あるいは地方はもっと大きいわけですから、それに倍するような予算を将来投入して地方道の整備もあわせてやっていかなくてはならないのじゃないか、このように実は考えておりまして、ひとつこの点を、一番最後になりますので、大臣の方からも後で決意のほどをお聞かせいただきたい、このように思います。 それからもう一つは、昨年、六十年度から制度としてできました緊急地方道路整備事業、これは昨年できたときには私どもも賛成したのですが、交付率が四割で、その後裏を一般単独債で拾えということを大分私も大蔵それから自治省等に対しても要望したのですが、ついに六十年度はそれが実現しなかった。非常に残念なんですが、ことしはそれが、交付率が五割ということで、その裏負担については一般単独債で完全にカバーをすることになったということで、非常に喜ばしいのですが、この法律についてはそういうことで間違いないかということが一つ。 また、この法律は六十年から六十二年までの時限立法なんですね。それで、いわゆるオーバーフロー分が三千七百六億ほど残ってますね。これは、例えば道路目的財源としてこれを設定して歳入をしているわけですが、地方でいいますと、都市計画事業に充てるために最高千分の三までの都市計画税を徴収することができるわけですね。たまたま千分の三以上の単費負担があるので千分の三取っていますけれども、都市計画事業が少なくなってきて千分の三の都市計画税も要らなくなった場合、地方は千分の二なり千分の二・五なり下げてきているのですね、今。 ところが国では、道路目的財源として収入しておきながらこれが道路目的の財源に使われないというのは、財政秩序を国みずから乱しているのじゃないか、こういう気持ちがしてならないのです。そういう中で、まだ三千七百六億ほど残っておる。で、法律は六十年から六十二年までで終わりだと言われている。今後、この道路特会の緊急地方道路整備事業を続けていく意思があるのかないのか。あるいは、意思があればどういう形になるのか。意思がなければこの三千七百六億を道路財源に今後どう充てていくのか、この辺も、ちょっと先の話ですが、地方道の整備とあわせて説明いただければ幸いだと思います。
○萩原政府委員 先生御指摘のとおり、地方道整備、ある意味でほかの道路に比べておくれております。そのために緊急地方道路整備事業を六十年度から新設をしていただきまして整備の促進を図っているところでございます。六十一年度は、六十年度に四、六の割合でございましたものを五、五といいますか一、一の割合にしていただきまして、その地方分につきましては自治省の方でいろいろ手当てをしていただくことに調整がつきまして、六十一年度からそのように実施させていただくことにしております。 なお、六十二年度と時限的に決められておりますこの緊急地方道路整備事業を六十三年度以降どうするかという問題でございますが、六十年度から六十二年度までの三カ年の実施状況を踏まえまして、地方公共団体と関係機関の意見も十分お聞きして、次期五カ年計画の中で検討いたしたいということでございまして、まだ現在、どういう方向に進むかということについて結論的なものを持ち合わせていない、今後の検討課題というふうに考えております。 なお、御指摘の五十七年から五十九年度までの自動車重量税の未充当分は六十年、六十一年に若干返していただきまして、結果として今御指摘の三千七百六億円がまだ未充当になっております。この未充当分につきましては、第九次道路整備五カ年計画中に何とか早く返していただきたいということで、粘り強い努力をこれからさしていただきたいと考えております。またひとつよろしく御指導のほどをお願い申し上げる次第でございます。
○江藤国務大臣 道路行政が後追い行政になってくるということは私、大変残念なことだと思っておるのです。そういう意味では横断道路はこれを先んじてやるという意味は一つあると思うのです。ただ、さっき御意見がありました東京湾湾岸道路、二兆八千億、百六十キロ、これを割りますと一キロ当たり百七十五億ぐらいかかるのですね。我がことを言って大変恐縮ですが、我が宮崎県の土木部の一年間の予算は六百七十億ぐらいなんですよ。そうすると湾岸道路のたった四キロ分だ、こういうことでありますから、一体何しておったんだろうね言うわけにはまいりませんが、そういう面で、四大都市圏はやはり隆路の打開、したがってべらぼうに金を食うということですね。 それから地方はやはり何としても地域開発、これだけの大きな命題があるわけですから、ことしからひとつ、一挙にはできませんでしたけれども、予算配分についてはやはり地方を重点にして配分をしていくという方向に少し転換をしていこう、そういう努力をしていこうということで、まだ完全ではありませんけれども、そういう気持ちでこれからの予算配分について十分に気を使ってまいりたい、こう思っておるところでございます。
○山中(末)委員 終わります。
○瓦委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時六分休憩 ――――◇――――― 午後三時十七分開議
○瓦委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。薮仲義彦君。
○薮仲委員 ただいま審議しております東京湾横断道路に関しましてきょうは何点か、大臣並びに関係各省にお伺いをいたしたいと思います。 この東京湾横断道は神奈川県の川崎と千葉県の木更津市を結ぶ延長十五キロの道路でございますけれども、これの将来果たす役割というのは我々も非常に好意的に見ておるわけでございますが、この道路ができ上がって収支あるいは経済効果等予測されるわけでございますが、さしあたって一番心配されます収支についてはどういう見通しを立てていらっしゃるか、ちょっと御説明いただきたいのです。
○萩原政府委員 東京湾横断道路につきましては漁業補償その他の期間を入れまして約十年を予定いたしております。約十年後に開通できるであろうと予想いたしておりまして、その開通当初におきましては一日三万台の交通量が発生するであろうという予測を立ててございます。なおこの三万台はその後順次ふえてまいりまして、二十年後には六万台に増大するであろうというふうに考えております。 一方におきまして、この横断道路を利用することによりますいろいろな便益がございます。現在御承知のとおり川崎-木更津間のフェリーは乗用車で一台一人乗りまして六千七百円という料金でございますが、時間短縮の便益その他を考えまして五十七年度価格で乗用者一台三千円という料金を一応設定をいたしております。 そして総体の事業費は一兆一千五百億を予定しておりますが、この一兆一千五百億の中には年率三%の物価の上昇を見込んでございます。物価の上昇がなければ当然この一兆一千五百億は下がるわけでございますけれども、物価の上昇を見込んでおりますので、交通料金につきましても一応その上昇を見込み、開適時には乗用車一台当たり四千九百円という計算をいたしますと、三十年で十分償還できる、こういう計算を立てております。したがいまして、この道路は三十年間で無料にすることができる、こういう見通しを立てておる次第でございます。
○薮仲委員 そういう見通してございますけれども、見通しというのは、過去にオイルショックであるとかあるいは今回の円高であるとか、政治経済というのは非常に見通しどおりいかない、我々の身の回りにも一寸先はやみみたいないろいろなことが今騒がれておりまして、余り出席がよろしくないようでございますけれども、これもそのせいじゃないかと思うのですが、いずれにしても見通しというものは余り立ちにくいわけですね。では、その見通しをどうやって確実なものにするかというと、今までやった過去の経験とか実績の積み重ねの中で少なくとも予測というものが可能になるのではないかと我々は思うのです。 そうすると、建設省、もちろん日本道路公団でございますけれども、今日まで有料道路というものをずっと抱えてやっていらっしゃった。この有料道路には御承知のように高速国道、高速自動車国道が正式でしょう、それから一般有料道路と二つあるのです。この二つについて私は質問をさせていただきたいのですが、きょうは時間が余りございませんので、高速国道に限って問題点を指摘したいと思うのです。 私はこの中から、東京湾横断道路というものは果たして今道路局長のおっしゃった見通しが正しいかどうか判断をさせていただきたいと思いますので、以下私が申し上げるこの高速国道についていろいろと御意見をお聞かせいただきたいと思うのですが、大臣、これから私と道路局長と話し合いますと、恐らく九九・九九意見がかみ合わないと思うのです。でも、私がきょう問題提起することを心にとどめておいていただいて、何らかのときにこれを参考にしていただきたい。我々がこういう点は問題意識を持っているということを知っていただきたい。意見は全くかみ合わないかもしれません。でも、問題認識として知っていただきたいということを、私きょう質問させていただきますから、そのように御了承をいただきたいと思います。 我々が判断するときに高速国道の収支、なぜこれを言うかといいますと、私は長年運輸委員でした。そして、現在国鉄はあれだけの、三十七兆三千億の長期債務を抱えて今や六分割という段階に来ております、私は、この高速自動車国道を第二の国鉄に絶対しては相ならぬと思うのです。私が国鉄の審議をしながらいつも思ったのは、高速自動車国道がこういう道を歩まないでほしい。もちろん一般有料道路も後ほど質問させていただきますけれども、五十一路線ありますが、では採算べースはどうであるか、私これは非常に懸念をいたします。しかし、高速自動車国道にいたしましても、私は今のままのような形でいると心配である。 なぜか。例えば、国鉄が今日赤字になったのは、全国オールジャパンで一体でなければならない、ネットワーク一本でなければならないという考えでした。しかも、国鉄は同一の賃率で来たのです。しかも、どんな山の中であろうと、採算性を度外視して公共性を重視してどんどんつくっていきました。それが今やどうなってきたかというと、一日一キロ二千人の乗車率がなければいわゆる地交線として第三次地交線までカットの段階です。ずたずたになってきた。しかも、幹線は六分割になってきた。 では、どこにこうしなければならなかったものがあるかというと、幾つか問題点がございます。無理な線路を引っ張っだということも今になっては反省材料かもしれません。採算性を度外視した線路を引いた、これが大きな原因であったのかもしれない。あるいはまた、物流の大きな変化もありました。モータリゼーションのスピードに国鉄は追いつかなかった、対応がおくれた、いろいろなことがございます。でも、国鉄に関していうと、例えば旅客と貨物、これがどちらがどうと言うだけの収支区分が明確になっていなかった。赤字の原因がはっきりしていない。どこで赤字が出ているのかというと、必ずしも計算上明確じゃない。では、今国鉄の中でどこがもうかっているかといいますと、大臣先刻御承知のとおり東海道新幹線です。一番のドル箱です。あと東京の山手線です。大阪に行って大阪環状です。あと総武線です。等々ごくわずかの路線しか黒字になっておりません。それで、今度分割するときに、東海道新幹線をリース会社にして、その利益を分配しましょう。 今なぜ私がこれを言うかといいますと、これはだんだん局長に聞いていきますが、高速自動車国道がありますけれども、収入の半分を賄っていますのは東名、名神の縦貫道です。これがほとんど収入を賄っておる。これからさらに、このいわゆる高速国道をどんどん延ばしていきましょう。縦貫からさらに横断道にいきます、肋骨ですね。さらには四国とか北海道まで高速国道を引きましょう。結構です。ただし、この高速国道の収支、これは私もらってありますが、五十九年で車の計画台数と実績をちょっと出してください。局長、それだけ先に言ってください。
○萩原政府委員 高速道路全体の全線日平均交通量で申し上げますと、五十九年度計画が一日当たり二万五千五百台、これに対しまして実績は二万三千二百台でございます。
○薮仲委員 高速度国道をつくるときに、それぞれの線区別に計画を立てて、実際は計画交通量を実績が上回るようにおつくりになった。確かに五十年代は計画が一万六千三百台、実績は一万九千八百台、計画より実績が上回ったのです。五十九年、二年前に来て、ここで計画より下がってきた。日本の一番大事な骨格である高速国道で計画より実績が下がってきた。そうすると、先ほど萩原局長のおっしゃった十五キロの道路で三千円また四千七百円で走られるということは私はわかりますけれども、今やっている大事なものは、計画より実績が下がってきますと、果たして大丈夫なのかな、十五キロの路線ですから大丈夫ですけれども。しかし、あれはやがて一般有料道路になっていくわけです。そうしますと、私はやはりここに問題を幾つか指摘せざるを得ない。これから縦断道路にいくに従ってだんだん車の台数が少なくなってくるわけです。そこへ高いお金を投資して道路をつくったけれども、さあ、道路公団がだんだんこの重みに耐えかねてくることはないかどうか。以下、ちょっと具体的に私が指摘しなければならないこと、一つ一つ言いましょう。 まず、国鉄がなぜ沈没しかかったか。沈没しかかったというよりも沈没してしまったのかもしれませんけれども、赤字の原因がはっきりしなかった。これは、収入についてはっきりとどの線区が黒字でどの線区が赤字でこの対策はどうすべきかということをきちっと資料として持っていないところに一番原因がある。まず、高速国道について路線別、私の手元に路線は全部ございますけれども、路線別の計画交通量と実績交通量、それから路線別の収支の実態というものはきちんと私は資料要求していますけれども、きょうこの質問の段階までいただけません。路線別の計画交通量と実績交通量、それから各線区別の収支の実態について私の手元にいただけますか。
○萩原政府委員 高速道路の路線別収支につきましては、高速道路全体の経営状況を一応把握いたしております。これは今の料金制度がプール制をとっておりますために、しかしこの路線別の経営状況が明確となるような経理システムが必要ではないかということで御指摘を受けておりまして、道路公団ではその合理的な計算方法がないかどうかということで今一生懸命模索中のところでございます。 いろいろな計算方法がございまして、ある計算方法ではある特定の面が非常によくあらわせるけれども、それでは別の面がなかなかよくあらわせない、こういういろいろな要因がございまして、合理的な減価償却のあり方を主な中心課題としてその路線別の検討といいますか、採算性をあらわすうまい指標がないかどうかということについて検討中でございます。できるだけ早くこの検討結果をまとめまして、路線別収支について、いろいろな面から路線別の経理のチェックができるような方策を考えたいということで今鋭意検討中のところでございます。したがいまして、先生御指摘のような明確な路線別の収支をあらわせるような指標は今のところ残念ながらないというのが実態でございます。
○薮仲委員 高速道路が始まってもう二十年たつのです、名神が開業してから。今になってそういうのが欠落しているというのは重大な問題ですよ。ですから、今できるだけ早くとおっしゃったけれども、これをやらないと一体――今プール制というけれども、これを見たって、我々が国会で審議するときに、計画より実績が少ないじゃないか、じゃどこの路線が少ないんですかと次に聞くのは国会議員だったら、ここにいる先生方どなただって当たり前ですよ。資料がありません、それで東京湾の横断道路を審議しなさい、審議をする手だてが我々にはないんです。やはりどういう道路のつくり方、どういう人口が張りついているところに問題があったのか。 今度我々は四全総の中で、例えば十万都市を結ぼう、五万都市を結ぼう、三万都市を結ぼう、今後のいわゆる高規格幹線国道を一万五千キロにするか、あるいは一万三千キロにするか、一万二千キロにするか、四全総の結論が今年秋ごろまでに出るでしょうけれども、そのときだって、じやどうするかという判断材料は、どういう道路をつくればよろしいのか、この収支の試算が根っこにないと正確な収支見通しが立ちにくいと私は思うのです。 ですから、これは大臣にお願いしておきますけれども、この路線別、線区別にどこの線区がどうであるかということは非常に大事な条件として、今道路局長が早急にとおっしゃったから意見がかみ合わない第一点でありますけれども、二十年たって出せないというのは問題ですよ。私はこれは問題を指摘しておきますので、早急にやっていただきたい。 それから、今プール制というお話があった。プール制にした理由は何ですか。
○萩原政府委員 全国をネットワークで結びます高速自動車国道は、先生御承知のように現在七千六百キロを法定されております。これをできるだけ早く建設し、全国を高速のネットワークで結びつけたいという一つの大きな命題があるわけでございます。その際に、先発で建設をされた路線のメリットと後発で整備をしなければならないデメリット、この二つをどういう形で結びつけるかということでいろいろ御議論をいただきまして、四十七年三月の道路審議会の御答申に基づきまして、同年十月からプール制の料金を採用いたしているわけでございます。各路線は、必ずしも同時並行的に建設されるわけでないものでございますから、建設時期の違いによって建設費もまた影響を受けることになりますので、個別路線ごとに別々な料金を設定いたしますとまたいろいろな問題が出てまいります。このような総合的な点を勘案いたしまして、四十七年十月からプール制を採用させていただいているものでございます。
○薮仲委員 このプール制についてこれから具体的に指摘いたしますけれども、そのまず第一点は、プール制にしておきますと、線区別の収支を明確にした上でプール制にするなら私は納得します。しかし、今申し上げたようにどの縦断道、横断道が収支試算が合っているのか全然わからない。やみくもにプール制にするということは、第二の国鉄の道と同じです。これは全く今後の道路公団の経営を危うくするものでございますから、プール制の問題点をこれから言いますけれども、まず、線区別にきちっとしなければ国鉄と同じ歩みを続けてしまう。 今国鉄だって、国鉄は確かに今まで同一賃率だったんですね。道路公団の方は、画一賃率というのですか、いずれにしても同じ料金でくるのです。しかし、国鉄は五十九年四月から少なくとも現在の地交線と幹線あるいは山手線の単価を変えてきたのです。地交線はキロ当たり十六円八十銭、幹線は十五円三十銭、山手線は十三円二十五銭。今の国鉄すら変えてきたのです。そしてさらにこれが六分割されますと、各会社の経営実態によって料金はおのずと変わってくるのです。東海会社あるいは東日本会社、西日本会社、経営実態のいいところと悪いところとは料金の差が当然出てまいります。そうすると、現在道路公団はプール制で画一の賃率でやっておりますけれども、果たしてこの画一賃率が是か非か、今後私は論議をしたいと思います。 今、国鉄が分割をして、そのローカルの線区のあり方をどうするか、第三セクターをつくって考えてください、料金についても考えてください、こうなっているのです。例えば、私の選挙区静岡ですが、静岡の伊豆半島、伊豆急行で下田まで行ったら物すごく高い料金ですよ。あるいは金谷から千頭にSLが走っております。あそこも物すごい料金ですよ。国鉄は全く違います。民間会社は、あのように山の中に入っていく列車は高い賃率を掛けているのです。国鉄が今後分割・民営化のときに、地方ローカル線の賃率はどうするか、あるいは不採算の賃率はどうするかと言って、各会社によって分かれできます。そうなってくると、道路公団だけが、このように計画よりも実績が落ちてくる段階で果たして画一の賃率でやっていることを続けられるかどうか。 なぜこれを言うかといいますと、例えば五十九年度の道路公団の総収入、これは全部ありますけれども五十九年度だけいきましょう。五十九年度の総収入と、その総収入の中で、私が先ほど大臣にも申し上げましたように、ここにもございますが、東名と中央自動車道がどのくらい持っているか言っていただきたいのです。日本道路公団の路線別収入の推移が出ておりますけれども、五十九年度の総収入の金額。そこで、中央自動車道、これは名神を含んでいるところでございます。それから東海自動車道、これが東名でございますけれども、この二つが全体の収入で占めるパーセントと金額を言ってください。
○萩原政府委員 五十九年度全国高速道路の収入合計でございますが、六千五百七十四億三千二百万円でございます。そのうち先生御指摘の中央自動車道が一千五百十七億四千九百万、それから東海自動車道、いわゆる東名でございますが、これが一千六百一億四百万ということでございますので、六千五百七十四億円に対しましては、東名、名神足しますと約三八%ということになります。
○薮仲委員 三八%、間違いございませんか。計算間違ってないですか。もう少しいっていると思いますよ。金額でもう一回落ちついて計算してみてください。パーセントは後でもう一回聞きますから。 では、その次の問題にいきます。これは何かといいますと、大臣、これは四割近いわけですが、そうしますと、今自動車国道の中で東名、名神がちょうど国鉄の東海道新幹線と同じように、東海道メガロポリスは道路公団を支えている収入源なんです。その他の路線はどうなんだろうというと、わからないのです。ですから、この線区別の収支の実態をきちんとしなければならないのは、ここにあるわけです。余りにも東名、名神にウエートを置くと問題が起きないかなというのが一つの懸念でございます。 では、その次のをお伺いしますけれども、高速国道の資金計画、何%でおやりになっていらっしゃいますか。縦断道。
○萩原政府委員 高速自動車国道の資金コストでございますが、原則は大体六・五でございます。しかし、例えば東北横断道であるとか、その他非常に交通量の伸びといいますか、交通量が乗らないようなことが予測されます路線につきましては、三%の資金コスト路線を採用させていただいております。 〔委員長退席、野中委員長代理着席〕
○薮仲委員 横断道の方までお答えいただきました。今お話しのように縦断道と横断道、特に横断道については三%という資金コスト、非常に下げています。今度の東京湾横断道も六・五ぐらいでおやりになっているのですか。
○萩原政府委員 六・〇%でございます。
○薮仲委員 そうしますと、横断道を三%にしていらっしゃる。そこで、いわゆるプール制の中で先行して高速道路をつくったところの利便性、これは後で道路審議会の答申をお読みしますけれども、さっきいろいろお話がございました。ただ、私は道路の重要性というのをいつも言うのですよ、歴代の道路局長に。さかのぼって言えば渡辺さん、沓掛道路局長、田中道路局長、今度の萩原道路局長、歴代の道路局長に一回は言っておきたいことがある。それは、国道一号というのは建設省の看板道路ですよと。国道一号線が渋滞するとか、国道一号線の問題は、建設省にとってある意味では、私は恥とは言いませんけれども、重大な責任がありますよ、この認識に立って道路問題を考えてほしい。東海道の大動脈は一号線ですよ。 確かにこれから出てくる高速自動車道も大事です。でも、建設省が一番守らなければならないといえば、もちろん、この国道一号というのは日本の大動脈であることは間違いないし、直轄国道です。これは建設大臣が最も責任があるし、道路局長としても、夜も寝なくたって心配するような重大道路です。補助国道とはちょっと重みが違う。ならば――私は決して地元エゴで言うんじゃないですよ、例えばこの一号線の渋滞を解消するために、私の静岡県では静清バイパスをやっている。いろいろ問題はあるかもしれません。一号線の渋滞のために静清バイパス、さらにはまた藤枝バイパス。藤枝バイパスの資金計画、資金コストは幾らですか。
○萩原政府委員 藤枝バイパスの資金コストは六・〇%、先ほどの東京湾横断道と同じでございます。 なお、先ほど先生御指摘の高速道路の収入の中での数字でございますけれども、大変失礼いたしました。東名、名神で三八%でございまして、先ほど私が申し上げました東名と中央道の数字で申し上げますと四八%でございます。
○薮仲委員 私の申し上げた道路で言えば四八%、約五割なんです。大臣、それは心にとどめておいてください。それほど縦断道の中で収入の根っこは、あそこで五割の収入があるんだ。あとはその五割を分担している。 今おっしゃったように藤枝は六%ですね。そして横断道は三%ですね。国道一号線というのは建設省の看板道路ですよ。藤枝や何かの道路をやるのに、一号線のバイパスを六%でやって、なぜ横断道を三%でやるのですか。私は毎日言っている。例えば静岡-清水間の一号線は、警察庁お見えですけれどもきょうはお伺いしませんが、交通センサスでいきますとほぼ慢性渋滞なんです。私は、自分の秘書が清水におりますから、私のうちまで来い、朝は四十分以上かかりますよ。本来なら十五分か二十分で行くのです。ばっちりつながる、一号線が。一号線の代替道路は何か。これは、静清バイパスを早く供用開始していただく、あるいは通称南幹線、カネボウ通りです。それから北街道、これは都市局、都市計画あるいは街路事業でおやりになっていらっしゃるわけだが、いまだに全然拡幅できないのですよ。念のために、この辺の南幹線と北街道、あと何年できちんと広がるのですか。ちょっと見通しを言ってください。簡単で結構です。
○牧野政府委員 南幹線でございますが、全体で二・九キロメーター中、御存じのように二・〇キロメーターは供用開始しております。残りは九百メーターでございますが、鋭意やっておりますが、仮換地指定等のおくれのため、あと四、五年かかろうかと思います。これは区画整理でやっておるわけでございます。 それから北街道の街路事業でございますが、全体は六・五キロございます。ただし、現在やっておりますのは、まず二キロを供用開始、西の分をやって、それに引き続く九百四メーターをやっております。この九百四メーターについての完成時期でございますが、鋭意やっておりますが、六十年代後半の初めごろという状況でございます。
○薮仲委員 大変文学的な答弁なので我々よくわからないのですが、後でよく考えます。 大臣、それはそれとして、いずれにしても大変なんですよ。静岡-清水間は今一号線が非常に混んでおる。静清バイパスは通らない。東名高速は通れます。ところで、この中で、じゃなぜ藤枝のバイパスを三%にしなかったのか。五百円で、この利用率は三分の一強ですね。これは、私いつも言うのです。これはまた今度、別途やります。しっかり局長と話し合わなければいかぬですが、こういうところの資金計画を横断道路以上に責任を持って、一号線のバイパスの一般有料道路をつくるのも、とれは一号線のバイパスだ、主要地方道や何かのバイパスじゃないんだ、これは萩原道路局長として、この藤枝のバイパスについては国費を投入しても、今の五百円を安くしたり、あるいは利用時間帯の割引をもっと長くしたり、いろいろと考えながらやらなければならない。それはさておいて、この次にやります。 横断道を三%にして、肝心かなめの、道路局長が最も責任を持たなければならない渋滞の一号線のバイパスを六%にした理由は何ですか。
○萩原政府委員 藤枝バイパスにつきましては、先ほど先生から、どうも予測というのはなかなか当たらないのではないかという御指摘を受けましたけれども、それの最たる事例でございまして、本当はもう少し採算がいいといいますか、乗る予定でございました。ところが、現実にあそこの建設工事にかかりましたところ、非常に地質が憩うございまして、トンネルで非常に難渋をいたしました。その結果、建設費の増高を来しまして、当初の予定をいたしました建設費をはるかに上回る建設費になってしまいました。その結果として料金が高くなる、また、それが悪循環でなかなか転換がされない、こういう問題を抱えている路線でございます。 先生御指摘のとおり、この路線につきましては根本から物の考え方を考え直さなければならないだろうということで、とりあえず、この四月は従来の措置を延伸をさせていただきましたけれども、この間におきまして根本的な解決策を検討させていただきたい、こういうふうに考えている次第でございます。したがいまして、六%を採用いたしましたときには、大変あれでございますが、見込みが非常にぐあいよくいくだろうという予定のもとに採用いたしました資金コストでございます。
○薮仲委員 だんだん論議を深めましょう。 もう一つお伺いしたいのは、高速道路上を一体どういう車が一番走っているか、これも調べなければだめだと思うのですよ。いわゆるマイカーが一番多いのか、あるいは物流のためのトラック、長距離のトラック輸送が多いのか、こういう車種別、しかも路線別の実態、この路線はいわゆるマイカー族なのか、この路線はいわゆる物流のために、経済活動のために非常に大事であるのか、車種別、路線別のきちんとした実態をいただきたい。これはどの程度の数字でやっているかというのはきちっとおわかりですか。
○萩原政府委員 高速自動車国道を建設する際に、事前の予測といたしましては、従来のいろいろなデータをもとに予測をいたします。そして供用後は、大体五年に一回かなり大規模な交通センサス、これは高速自動車国道だけでなく、全国の道路について行います。そのような分析結果をまた蓄積をいたしまして交通量予測に積み上げていくわけでございますけれども、五年ごとの交通センサスはございます。現在一番新しくまとまっておりますのは五十八年度の交通センサスでございまして、例えば東名高速で言いますと、平均断面交通量で五万四千三百六十台、そのうち一番多いのが普通貨物車類二万八千四百一台、次が乗用車で一万六千三百十七台、大体こんな状況になっております。
○薮仲委員 私の申し上げたいのはそれじゃだめなんですよ。これは国鉄と同じなんですけれども、国鉄は旅客流動の完結度ということを言うのです。北海道は北海道で九十何%、四国は四国、九州は九州、こう旅客流動がそこでおさまっています。ですから本州三分割したのも、旅客流動がそこでおさまっていますということをあの再建監理委員会が言うのです。ところが国鉄の収入というのは何で賄っているかというと、四国の人が四国にいたのでは赤字なんです。わずか数%の人が、四国の人が北海道へ行った、あるいは東京の人が九州まで行った、人キロなんです。その人が何キロ走ったか、これが収入なんです。これは今度別の機会に論議しますけれども、それがわかってないと本当の収入はわからないのです。今ああやって旅客流動でやりますけれども、流動だけじゃだめなんです。人キロで出さないと本当のことはわからない。 では今国鉄の中で一番収入を上げているのは何かというと新幹線と特急なんです。あれが収入の六割ぐらい持っているのです。あとの収入は大したことないのです。その地域を走っている路線というのは国鉄の場合は非常に少ないのです。そこで今センサスで横断面でおとりになったのは結構なんです。でもそこでもっと必要なのは、さつきプール制とおっしゃった、乗用車に乗って何キロ走るだろう、トラックの人は何キロ走っているのだろう、この正確な実態を建設省お持ちですか。
○萩原政府委員 御承知のように、一般有料は除きまして高速自動車国道の場合は料金徴収の場合の表がございます。それを分析することによってある程度の分析は可能でございます。ただ、連日のものをいつも整理していくというのは現在のシステムでは不可能でございますので、一応ある時期を定めましていわゆるピックアップ調査といいますかそういうものはやっております。ただし、それをずっとサムアップしまして全国どうなるかという詳細なデータは現在のシステムではでき上がっておりません。これにつきましては今カードシステムをいろいろ改善させていただいておりますが、これをすることによってかなりの処理ができることになるだろうと思っておりますが、現在のところ残念ながらまだやっておりません。
○薮仲委員 それがネットワーク、ネットワークというところの誤謬といいますか、錯覚を持ってはいけないと思うのです。確かに道路がつながれば有利なんです。では私が静岡にいて九州や北海道まで車で行こうかというと、その気持ちは起きてこないのです。国鉄も今度分割・民営になってきますとしゃかりきになって国鉄の再建に皆さんが努力なさる、私は好ましいことだと思います。そうなってきますと、今のように道路だけがいつまでも安閑としていられるかどうか、私はそれを思うのです。今のように国鉄がその特性を発揮しない段階では、道路は確かに重要かもしれません。しかし、国鉄だって優秀な人がたくさんいらっしゃる。線路の上にトラックを乗っけてしまおう、そして北海道から九州まで運んでしまって、トンネルを大きくしよう、路盤を強くじょう、トラックを運んでしまって向こうで運転手だけ待っていてやろうじゃないか、物流を全部国鉄がもらってしまおう。 もしも、本気になってトラックを国鉄の線路の上に乗っけたらこれは道路にとっては強敵ですよ、今貨物が一番多いとおっしゃったけれども、東名高速を何時間も走るより、運転手が東京で荷物を乗っけて向こうの運転手に、行くよ、こういう時代が来ないとも限らない。あるいは今新幹線は飛行機に負けていますけれども、東京-大阪を三十分スピードを上げろと私は国鉄の技師長に言っているのです。三十分上げたら絶対飛行機に負けないと私は思うのです。搭乗手続やアクセスを考えますと飛行機より新幹線の方が都心から都心を結ぶのだったら速いのです。 そのように国鉄はこれから考えてくる。今「こだま」は八両編成です。あと八両あいているのです。十六両にして何か国鉄でやれる特急貨物はないか、エアメールに負けないような荷物はないか、こういう時代が来ますよ。そうすると今のような物流とはまた違ってくると私は思う。だからきょう問題提起しているのです。このように安閑と座しておったのでは国鉄の二の舞いですよというのはそのことなんです。 そういう意味でこれは申し上げますと、きょうは運輸省来ていますか、運輸省にちょっとお伺いしますけれども、一体人は何キロまで自動車に乗って、何キロから国鉄あるいは民鉄に乗って、何キロから飛行機に乗るのか、この三つだけ。何キロぐらいが自動車が一番有利、何キロぐらいが国鉄あるいは民鉄の有利な状態、そこから先は何に乗るか、ちょっと言ってください。
○小柳説明員 お答えいたします。 各自動車と鉄道と飛行機につきましてそれぞれ何キロからというところ、はっきりした境目というのはないわけでございますけれども、自動車について申し上げますと、全輸送機関の輸送人員に占めます自動車の輸送人員のシェア、これについて見ますと、このシェアが大きい距離帯は三百キロ未満の距離帯でございます。五十九年度で見ますと七割ぐらいになっております。また自動車輸送だけ取り上げてみますと、輸送人員の距離帯別で百キロ未満が一番大きくて九八%、ほぼ全体を占めております。 それから自動車と鉄道と航空との関係でございますけれども、大まかに見ますと中距離を中心に自動車のシェアが大変人きゅうございます。それから航空が長距離を中心にシェアが大変大きくなっている、こういう状況でございます。
○薮仲委員 あなたの説明はもう少し数字でずばっと言った方が早い。資料をここに持っている。私が言ったほうが説明がよくわかる。大臣後で資料をお見せします。 三百キロ未満のところは何といっても一番乗っているのは自動車なんです。三百キロ未満は七割くらい自動車なんです、七五・一%。これは五十九年度全体です。それで今度五百キロから七百五十キロにまいりますといわゆるレールが強くなってくる。この段階ではレールが六四・八%なんです。自動車は逆転しまして一六・五なんです。ですから五百キロから七百キロ帯、例えば私が車で行けば五百キロ帯といいますとどの辺がというと、大阪あたりで五百五十キロですから大阪あたりまでは車で行っても限界だと思うのです。三百キロ帯というと大体東京から豊橋です。豊橋が三百キロです。名古屋になりますと三百六十六キロ、大阪は五百五十キロぐらいです。車の一番強いのは三百キロ帯なんです。五百キロから七百五十、これは岡山ぐらいになります。ここに来るともう国鉄が強くなってきて、自動車は非常に弱くなってくる。さらに千キロを超えてまいりますと今度は圧倒的に強いのは飛行機です。 これは後で大臣にごらんいただきたいと思いますけれども、今ネットワークとおっしゃるが、確かに貨物はネットワークが必要かもしれませんが、例えば我々のような県民、市民が普通高速道路を利用するときに通常使うのはせいぜい三百キロ帯まで。今運輸省がおっしゃったように百キロ未満が一番多いわけです。百キロから三百キロぐらいは車を一番使いますけれども、さあそこから先になってきますと我々は旅行の手段を選んでくる。国鉄あるいは飛行機ということを考えますと、ネットワークといいますが、さっき申し上げましたように、車の流動の状態を正確につかまれますとネットワーク論議の中に果たしてこれが当てはまるかどうか。実際見てみると例えば東京で横断面で十一万台ぐらいです。静岡へ来れば東名の横断面は五万台です。半分に減っているのです。ということは、東京から川崎とか途中でおりているわけです。これはセンサスをお持ちですからごらんになってください。もう東京から静岡へ来るだけで交通量は半減するのです。これがずっと減衰してくるのは目に見えているわけです。そうしますと、全国ネットワークという言葉はきれいですけれども、果たして本当の乗車実態と合っているかどうか。これも厳しくまた詳しくごらんになっておく必要があろうと私は思いますので、これも局長とちょっと意見がかみ合わないところでございますけれども、検討をしておいていただきたい、こう思うのでございます。 それから、私は静岡県民ですけれども、静岡の料金高過ぎるのです、断じて高い。これも道路局長と私全く意見が合いません。このことを局長と話し合っていないのですけれども、絶対意見が合わないです。なぜかというと、道路局長は、三十年代のいわゆる高速道路開業から消費者物価の上昇をカーブを描きまして、五十九年度段階で消費者物価より低い、こう言うのです。恐らくそう答弁書に書いてあると思うのです。私は大体わかるのだ。それは間違いですよ。開業したときは原価主義なんです。ですから、我々が東名高速に乗ったとき、これは今の藤枝バイパスと同じように三十年間乗っていればただになるんだなというところで始まったのです。償還してしまえば返ってくる。ですから、そのときの料金はいわゆる償還財源だということは間違いないのです。 そして、四十七年に入って道路審議会の答申によってプール制を導入したのです。ですから、四十七年からの料金設定が問題なんです。その辺は道路局長、消費者物価よりも高いか低いかのときに、開業当時の三十年代からおやりになるのは間違いだと私は思う。四十七年のプール制導入からの料金こそが高速国道の現在の収支の根底にあるのです。だったら、プール制を開始したときから消費者物価と今の道路料金が高いか低いかを論ずるべきであって、私はそれはおかしいと思うのです。 きょう経済企画庁お見えでしょう。経済企画庁さん、特に私の選挙区の静岡について言ってもらいたいのですが、消費者物価指数と四十七年十月、プール制導入のときからの消費者物価の上昇率と東名の値段、倍率だけで結構です、ちょっと言ってください。
○三田説明員 ただいま先生御指摘になりました消費者物価指数の総合につきましては、四十七年十月から六十一年二月までで二・四倍になっております。 それから、静岡というのが出ましたので、日本道路公団の資料によりまして、普通車の高速料金の東京-静岡区間の倍数を例えて申し上げますと、二・八倍になっております。
○薮仲委員 そのほかに、東京-豊中、静岡-沼津、静岡-浜松、静岡-清水、私がしょっちゅう使っているところだから、これを言ってくれない。
○三田説明員 東京-豊中で二・七倍でございます。静岡-沼津が二・八倍、静岡-浜松二・九倍、静岡-清水三・〇倍になっております。
○薮仲委員 これは道路局長と意見が合わないですけれども、今言ったようにプール制導入からいきますと、静岡-清水は東名高速に乗ると消費者物価より高いのです。三倍なんですね、消費者物価は二・四、高過ぎます。静岡-浜松二・九倍、これも高過ぎます。静岡-沼津二・八倍、高過ぎます。 これは道路審議会の答申にもありますように、だんだんそちらの方に入ってまいりますけれども、やはり消費者物価以上上げるということは限界だと私は思うのです。特に、東名、名神の沿線の方から不満も出てくると書いてあります。そのとおりだと思いますよ。私は、今度高速道路の料金値上げといったら、これはちょっと問題です、もう少し考えていただかなければ困りますよという立場に立たざるを得ない。これは、少なくとも消費者物価よりも上がっているという現実のあれを見ますと、恐らく局長が持っていらっしゃる三十年代からの資料を私はちゃんと知っていますよ、それは私は反対でございますから、意見が全く合いません、それを御承知おきいただきたい。 では翻って、道路局長は三十年代とおっしゃるけれども、三十年代、東名、名神が開業したときの建設費と東名、名神が五十九年までに稼ぎ出したお金をちょっと言ってください。
○萩原政府委員 東名、名神高速道路の総建設費は、東名が約三千四百億、名神が約千二百億でございます。これに対しまして、東名、名神が開通以来稼いだお金でございますが、東名が一兆四千三百七十五億一千六百万、名神が八千四十七億五千六百万でございます。
○薮仲委員 ちょっと大臣お聞きになったと思うのですが、当時は安かったと思うのです。東名高速が三千四百億、稼いだお金が一兆四千億ですから、これでいくと四倍以上も稼いでいるのです。原価主義でいったら東名の人は本当はとっくにただでいいのですよ。名神の人も、当時は千二百億、稼いだお金がここにあるように、倍率で言えば六・七倍稼いでいる。もしも原価主義でやるのであれば、これはとっくに東名、名神の方に御苦労さまでした、この道路はどうぞ無料でお使いくださいと言っていただいていいのですよ。そういう東名、名神の人間が、私は静岡に住んでいるのですが、一号線の渋滞で苦しまなければならないのは何なんだ。道路審議会の答申の東名を拡幅したりインターチェンジやサービスエリアなんか改良しなさい、それだけの問題では済まないのですよ。 先ほど道路局長からこういうお話があった。ここで私はちょっとこれを読みたいのですけれども、いわゆるプール制の中で「過去の低物価時期に建設された先発路線が得ている、インフレによる利益の後発路線への還元とみられるべきものもあり、さらに、沿線の人々が早くから高速自動車国道を利用できたことによって得た、もろもろの先発の利益の還元・提供とみられる」と書いてあるのです。これは内部補助のことを言っているところですが、先発は先発なりに開業しなければならなかった理由があったのです。先発も利益があるけれども、ここに抜けているのは後発の、これから横断道だとか縦断道にもちゃんと利益があるのです。ですから、その利益に見合ったものは応分の負担があった方が私はある意味では公平じゃないかなと思うところがあるのです。 それから「交通の実態に即し拡幅等の改築事業を積極的に推進するほか。」こうあるのです。道路を拡幅して、今まで先発のところに利益を還元しなさいという私のような批判をかわすために。また、こういうことを言うのであれば、私がさっき申し上げた利益を還元しなさいというのであれば、東名高速あるいは東名高速の得ていた利益はそれによって影響を受けているアクセス等の改良のためにやる。例えば東名の吉田のインターから出ていきますと矢口橋というのがあるのです。これは、恐らく建設省の河川局が頭を抱えているのです。東名から出た車は物すごく、まさに数珠つなぎになっている。この矢口橋を何とかしてほしいという声があるのですけれども、これは東名高速のアクセスです。だったらば、これほど一兆四千億ももうかっている道路であるならば、そういうアクセスの問題については何とか検討をしましょうとかいう考えがあってもいいと思うのです。 あるいは、私の静岡ですと、南安倍川橋、これもやはり東名のアクセスです。南安倍川橋が狭いものですから、これを拡幅してくれ、これもやはり東名につながる橋なんです。こういう二つの橋も早急に、では道路公団の方も幾分責任を持ちましょう、こういうようなことがサービスの還元になるのではないかなと思うのですが、局長、いかがでしょう。
○萩原政府委員 確かにおっしゃいますように、百五十号の南安倍川橋とか主要地方道の矢口橋は非常に混雑をいたしておりまして、今鋭意事業を実施いたしているところでございます。しかし、先生御指摘のように、有料道路の料金の値上げでそちらの整備が促進できないかということでございますけれども、アイデアとしては非常に結構でございますが、なかなかこれの歯どめなり難しい問題をはらんでいると存じます。私どもといたしましては、ぜひこれを無料の道路といたしまして整備の促進を図りたいというふうに考えておりますので、ひとつもう少し御猶予をいただきたいと思うわけでございます。
○薮仲委員 私の言うのは、有料方式でやるというのではなくて、東名高速のアクセスの橋が苦しんでいるのです。だったらば、これだけ稼いできた東名の利用者の皆様のためにも建設省に――河川局がおやりになるのですか、やれというのではなくて、この部分については道路公団も応分の負担を考えてあげましょうというのが――国幹審で四車線なんというのはさしあたってまだ御殿場までですから、それから私の静岡へ来るのはあと何十年後でございますから、とてもそんな夢みたいな話じゃなくて、今困っているようなところへこうやるという手法も、不満を解消するためには必要ですよ、これが東名に関するアクセスについては、やはりその沿線の方へのサービスの還元ということを言っておるのですから、だったらばそういう点も御検討いただきたいと思うのですが、矢口橋と南安倍川橋、これはどのぐらいかかったらできるか、簡単にちょっと言ってくれませんか。道路局じゃ無理でしょう。わかるのですか、じゃ、お願いします。
○萩原政府委員 この矢口橋あるいは南安倍川橋でございますけれども、これは道路事業として現在事業を実施中でございます。 南安倍川橋につきましては、六十一年度に下部が完成をする予定でございまして、六十三年度に上部まですべて完成をいたしたいということで、今鋭意事業を進めているところでございます。 それから矢口橋でございますが、これは先生御指摘のように、昭和三十年に完成いたしましたけれども、吉田インターチェンジの供用によりまして大変交通量がふえております。現在、五十七年度からこの新しい矢口橋をつくるべくバイパス工事に着手をいたしておりまして、昭和六十年度は右岸側の用地買収を進めております。六十一年度もこの事業の促進を図りたいということでございますが、その矢口橋の全体の完成というものについてはまだちょっと時間がかかりまして、六十年代の後半になるのではないかというふうに考えております。
○薮仲委員 きょう、もっとこれはしっかりやろうと思ったが、もう時間がないのですよ、残念ながら。意見のかみ合わないまま終わりでございますが、最後に一つ道路局長、高速道路でいつも我々陳情を受ける問題に、現行の三車種区分、これはいわゆる二輪車は、いわゆる普通貨物自動車までと同じなんです。これについては、自動二輪に乗っている方が、何とか料金改定してほしいという意見がありますが、これについては私、改善していただきたいと思いますが、いかがですか。簡単で結構です。
○萩原政府委員 現在の三車種区分は、料金徴収上の技術的な問題で大変我慢をお願いしているわけでございますが、現在日本道路公団では、磁気カードシステムによります料金収受業務への転換を図っております。六十三年度末にはこれが完成をいたしますので、その段階において御指摘の点は改善するように努力いたしたいと思っております。
○薮仲委員 大臣、この高速国道はこれで終わりますけれども、もっとたくさん指摘したかったのですが、きょうはこれで終わりますが、今幾つか申し上げました。どうか今後の高速国道あるいは有料道路建設のときに、こういう考え方もあるということは心にとどめておいていただきたい、これはお願いしておきます。 最後に、私いつも気になっております駐車場から車が落下する問題ですが、これは大臣にも前に御質問した経緯があると思いますが、鋭意、検討委員会をつくって結論を出して、今後は落ちないように最善の方法を考えていただいたということでございますので、その検討委員会の結果をお聞かせいただきたいことと、それから警察庁、お見えだと思いますので、やはりトルコン車が事故を起こしておるのです。トルコン車、こうやるのじゃなくて、アクセルを踏めばブウッと走るやつですが、あれの教習を何とかということをお願いしておきました。その結果、現在どのような推移になっているか。その二つを聞いて私、質問を終わりたいと思います。お願いいたします。
○牧野政府委員 先生にもこの委員会でお約束申し上げたとおり、特急で審査を進めまして、おかげさまで三月末に結論を得ました。 その結論を簡単に御説明申し上げますが、二つほどございますが、一つは構造装置面の対策でございます。いろいろ前提条件を整備した結果、車の重みは二トン、それからスピードは時速二十キロ、これで計算すると、衝突荷重が約二十五トンになるようでございますが、まず普通の場合はこれに耐えられるものに構造すればいい。さらに、駐車場によりましては二トンよりずっと制限しているものがございますから、その場合は当然値は小さくなります。それが構造面の点でございます。 〔野中委員長代理退席、委員長着席〕 それからもう一つは、管理運営面でございますが、これにつきましては、やはり事故を見ますと、運転者の方のミスというのもかなり多うございますので、そういう駐車場を安全に御利用なさる方法について、徹底的にもう一遍お考えいただくという安全管理の見直しあるいは場内の停止線などの路面の表示でございますが、これをはっきりわかるようにするというふうなことが指摘されております。 これらの点につきましては、当然できることはすぐやりますし、さらに構造面につきましては転落防止に係る設計指針とでもいうものをつくりまして、これを徹底をいたしまして遺憾なきを期してまいりたいと考えております。
○村井説明員 お答えいたします。 指定自動車教習所におきますトルコン車の教習でございますけれども、現在学科教習におきまして、これは全教習生に対してトルコン車すなわち、オートマチック車の正しい取り扱いと運転操作上の注意事項について教えております。 また、技能教習につきましては、希望者に任意教習として行っておりまして、これを実施している教習所は年々増加しておりまして、現在四十六都道府県六百五十の教習所、これは全体の四三%でございますが、ここでそのAT車の技能の教習をいたしているところでございます。 今後の対応でございますけれども、現在、四輪車の教習カリキュラムにつきまして安全マインドの向上などを主眼としまして見直しを行っている最中でございます。その中でオートマチック車による技能教習をどのように位置づけるか、現在検討中でございます。 以上であります。
○薮仲委員 最後に一言、大臣、今かみ合わない論議を大変長時間恐縮でございますが、大臣の感想を一言聞いて終わりたいと思います。
○江藤国務大臣 国道一号線は建設省の看板道路であって、この渋滞等については道路局長は夜寝なくても頑張らなければいかぬというのは、私は大変感銘をいたしました。ひとり一号線のみならず、これは国道と名のつくもの、地方道と名のつくもの、すべてこうしたいわゆる渋滞、危険防止等については細心の注意を払って、幾らやってもこれは切りのないことでありますけれども、最善の努力を尽くす必要がある。改めてきょうは御意見を拝聴させていただきました。ありがとうございました。
○薮仲委員 終わります。ありがとうございました。
○瓦委員長 三浦隆君。
○三浦(隆)委員 質問を大きく二つに分けてお尋ねしたいと思います。一つは、東京湾横断道路、横断橋建設に伴います交通安全対策上の問題、それからこの横断橋ができました後に新しい交通の流れに伴います交通安全対策の問題、この二点であります。 初めに、東京湾横断橋の建設の意義等についてお尋ねいたします。 まず大臣から、東京湾横断橋の建設の意義及びその効果について大臣の御見解を承りたいと思います。
○江藤国務大臣 私は、大きく言って東京湾の横断道路は、いわゆる日本列島の北と南を結ぶ一大バイパスだ、こういうふうに実は思っております。たくさんの高速道路が東京都心に入ってきますから、中央部の渋滞がひどくて、特にいわゆる首都高速の渋滞は年間八千八百回、こう数えられております。首都圏中央連絡道あるいはまた内環状道路、外環状道路、いろいろ計画がありますけれども、なかなか進みません。やはり物流のためにも、あるいは地域開発のためにも、この大きないわゆる横断道路というものをつくって、そして大きなバイパスの役割、産業開発の一大原動力になってほしい、こう願っておるところであります。
○三浦(隆)委員 東京湾横断橋の建設に伴います事業というのが内需拡大にどのような効果が期待できるのでしょうか、お尋ねしたいと思います。
○萩原政府委員 東京湾横断道路建設によります走行費用等の節約額、これはいわゆる直接便益と称しているものでございますが、走行費用等の節約額は一日当たり六・八億円、それからGNPの拡大は一年当たり約一・三兆円と推計されておりまして、地域の活性化に大きく貢献するものと予想いたしております。
○三浦(隆)委員 アバウトでわかったのですが、具体的な産業に対する効果というのは、もう少し内訳的にわかりますか。
○萩原政府委員 東京湾横断道路の建設に伴います直接的な内需拡大の効果につきましては、ただいま申し上げたようなものでございますが、その中でも、この建設は総事業費が一兆一千五百億というかなり大規模な事業でございまして、その建設に当たりましては、鋼材が約四十万トン、コンクリートが約百四十万立米という資材が必要でございます。その他盛り上等、かなりの建設資材を必要といたしますので、それの資材費あるいは労働力の需要というようなものを考えますと、非常に大きなインパクトになるのではないかというふうに予測をいたしております。
○三浦(隆)委員 一兆一千五百億円を要するということですが、この建設費用の償還方法についてお尋ねしたいと思います。
○萩原政府委員 一兆一千五百億は年率約三%の物価の値上がりを見た数字でございます。この一兆一千五百億の建設費に対しまして、横断道路ができました暁には、これは約十年後に開通するということを考えておりますが、開通当初に一日三万台の交通量が発生するであろう、順次交通量はふえてまいりまして、二十年後には一日六万台の交通量に達するであろうという予測を立てております。 一方におきまして、現在木更津-川崎間のフェリーは、乗用車一台当たり、人間一人を含みまして、六千七百円の費用でございます。また、時間の便益その他を考えました場合に、五十七年プライスで乗用車一台当たり三千円、先ほどの三%の物価上昇を見込みますと、供用時には乗用車一台当たり四千九百円という料金を設定をいたしますと、三十年間で十分償還が可能というふうに試算をいたしておる次第でございます。
○三浦(隆)委員 三十年後に償還可能ということですね。償還完了後、そのときはこの料金というのは引き下げとか無料化とか、そういうことは検討されるのですか。
○萩原政府委員 私どもは、本来、道路は無料で供用していただくという原則でございますが、緊急に整備するという必要のために、一部有料道路制度をとらせていただいております。したがいまして、原則は無料でございますので、建設費が償還されました暁には、これは当然のことながら無料ということになります。 ただ、この道路はトンネル、橋、非常に長大な構造物の連続物でございますので、その維持管理費がかなり多額になるということが考えられます。したがいまして、その維持管理費だけは料金としていただくというようなことも、あるいはそのときになって考えられるかもしれません。その事例といたしましては、現在は九州と本土を結んでおります関門トンネル、これが維持費だけいただいておるというものでございまして、この建設費は既に償還が終わっております。そういう事例がございますが、この点は償還後の検討課題であろうというふうに考えております。
○三浦(隆)委員 そうすると、償還後に料金の問題は再度検討されるというふうに理解するわけです。 次に、今回の建設事業につきまして千葉県側、神奈川県側とも十分に御協議されたと思うのですが、例えば神奈川県側との対応について、神奈川県なり地元の協力を得るための協議の回数なり協議の方法なり協議の内容なり協議の決定事項なり、わかっている範囲でお知らせいただきたいと思います。
○萩原政府委員 昨年の九月二日に神奈川県それから川崎市、横浜市から御要望をいただいております。御要望は大きく分けて五項目になってございますけれども、この五項目おのおのにつきましてその後いろいろ御協議を重ねさせていただきました。 具体的には、一番目の広域幹線道路網の整備につきましていろいろな折衝を行いまして、結果といたしまして、川崎縦貫の十五号までの着工であるとか、湾岸線五期の着工その他の事業実施をとりあえず図ったことと、今後、地元公共団体と打ち合わせながら整備の促進を図りたいというふうに考えております。 二番目の環境対策につきましては、現在いろいろ調査を進めておりますけれども、最終的には、閣議決定に基づきます環境影響評価を実施して、適切な対策を講ずることで御了解を得てございます。 三番目の事業方式についての事前協議に当たりましては、昨年末、政府原案が策定される前に数度にわたりまして御協議を申し上げ、御了解を得ているところでございます。 それから、四番目の工業制限諸制度の見直しにつきましては、所管ではございませんけれども、私どもとしていろいろ所管庁に御要望を申し上げ、所管庁の国土庁では昭和六十一年度より予算を大幅に増額されて、実態調査に着手されるというふうに承っております。今後とも、この問題については地元公共団体の御要望を受けて、積極的に国土庁さんの方にいろいろ御要請をしたいというふうに考えております。 五番目の羽田アクセス計画の推進でございますが、この問題も純粋の所管庁でございません。私どもで御協力できることはできる限り御協力を申し上げるとともに、その促進に側面からの力添えをさせていただきたい、こういうようなことを申し上げておりまして、この点につきまして、地方公共団体と今後もいろいろ協議を重ねてまいりたいと思います。 なお、既に昨年の四月から連絡会議を設けておりまして、これから後、例えば地域の開発その他のいろいろな問題につきまして地元公共団体と協議を重ねてまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○三浦(隆)委員 今の問題につきましてはまた後ほど触れさせていただきますが、今の御答弁によりますと国は数度にわたる協議をされておるというふうにお話しなんですが、昨日神奈川県の方へ問い合わせて、私の方で神奈川県としての資料を預っているわけです。これですと、昨年の十二月二十一日に第一回協議が行われた、あるいは十二月二十五日に第二回事前協議が行われたということでここに入っておりまして、昨年から数度にわたってというふうな感じでは、少なくとも神奈川県としては受けとめておらないということでございます。 ただ、先日、委員長さんのお計らいで現地視察をやっていただきまして、その点地元の人たち、神奈川県側は大変喜んでおると思います。ただ、今の申し入れを踏まえまして、もう少し早目、早目にこうした問題を十分に御協議をいただいて、答えを煮詰めていただいた方がなおよかったのじゃないかというふうに思います。いわゆる横断橋を積極的に推進していく立場から考えても、それぞれもう少し煮詰められてもよかった。私は、そうした協議の回数あるいはどういうふうな協議の方法をとられてきたのか、あるいは協議の内容を具体的にどういうふうに絞って行われてきたのか、あるいはどういうふうなことが既に決まったことなのかということをお尋ねしたかったのですが、例えばどういうことが具体的に決まったことかとか、そうしたことについてはまだまだ弱かったような気がいたす次第です。 さて、そうした問題と絡みまして、実はこの法案の審議に入りますときに、運輸省の港湾局開発課の資料でございましょうか、東京湾に国際交流ビレッジをというような素案で木更津側の沖合人工島構想というのが大変華々しく報道されたものですから、実は神奈川県側としては、これまでの案についてはいろいろと協議なり、内容を熟知、熟知まではどうか知りませんが一応知っておるのですが、この案についてはまだ全然知らないということで、一面では大変に不安を感じながら、どうなっておるんだろうかというふうなことであります。おとといも朝七時に横浜市長と会いましたら、私は全然そういう案は知らない、今まで市でも検討したけれども、こういう案はないものと実は考えておりましたがということでありましたので、それじゃ、幸い私が建設委員会で質問することになっておりますから聞いてまいりましょうということでございます。 この法案審議に絡みまして、これについての建設省、それから運輸省の御見解、両方にお尋ねしたいと思います。
○江藤国務大臣 そのような話を聞きましたので、きのう朝でしたか、私は運輸大臣に聞いてみました。そうしましたら、この構想というのはある日突然出てきたものではありませんで、昭和五十五年ごろから実は全国六カ所でそういう人工島をつくろうという計画がありまして、種々検討を加えておる、何か静岡の沖合も一つあるというので、そういうのは大変いいんだとか言っておりました。時が時だけにびっくりするじゃないか、こういう話をしたのですが、いや、これはあしたからやるとかやらぬとかいうことではありません、何も決まったものではありません、ただ昭和五十五年ごろからずっと検討してきたことですと。私も新聞を見てみましたら、去年の十一月二十日ごろでしたか、記憶が違っているかもしれませんが、ある新聞の一面トップにこれは出ておりました。 ですから、私の運輸大臣と話しました印象では、一つの構想であって直ちにこれをやろうというものではない、こういうふうに受けとめております。
○染谷説明員 私どもの考えでおります人工島に関します。辺の事情というのは、ただいまの建設大臣の御答弁のとおりでございます。 沖合人工島構想という名前でございますが、私ども昭和五十五年度から具体的海域でのケーススタディーを含めまして調査検討を進めてきたところでございまして、それらの海域の一つとして、東京湾でも横断道路をアクセス手段として利用いたします人工島構想を内部的に検討してまいったものでございます。 これは、アクセス手段として横断道路を利用するという点から申し上げますと横断道路と関連をするわけでございますが、必ずしもこれと一緒に整備するという必要性はございませんで、むしろ別個に検討してまいる、まだ構想段階のものでかなりいろいろな検討課題が残っておりますので、これらは独自にスケジュールを立てて検討してまいりたい、このように考えている次第でございます。
○三浦(隆)委員 今の建設省並びに運輸省の御答弁によりますと、いずれにしましてもこの法案との直接の関連性はない、このように受けとめてよろしいわけでしょうか。
○江藤国務大臣 先ほどは失礼いたしました。十一月二十五日の日経でありまして、「見本市会場やレジャー基地 面積は約百八十ヘクタール」、これは膨大なものでありまして、「総工費四千五百億円」こういうふうになっております。 御承知のように、今千葉県が幕張メッセというものの計画を進めておりまして、いよいよことしからスタートするのですが、これが一番大きな国際見本市会場をやろうということで、一つ新しい計画として現にスタートしております。それから、東京都知事との相談も私はずっといたしてきましたが、今の晴海の見本市会場を沖合の十三号埋立地に移しまして、そして晴海をビジネスオフィス街にするとか外人向きのマンションを建てるとかいうふうにしたい。十三号埋立地を都心と結ぶ道路橋、それから新交通システムを入れてつなぎますと、あそこが見本市会場になるということでずっと進んでおりますから、わざわざ特にやらなければこういうものが今直ちにどうにもならないというものではないと私は思います。 それから、運輸省で仮に計画をなさるということがあるとするならば、それはまた横断道路とは全く別の次元で地域住民あるいは地方団体に御相談申し上げる、あるいはもろもろの調査をやって、そういう手続をとってやることでありますから、直接にはこれとは関係ない、こういうふうに御理解いただいたらいいのではないかと思います。
○三浦(隆)委員 運輸省の方もそれでよろしいですか。
○染谷説明員 先ほど申し上げましたとおり、運輸省の東京湾人工島構想といいますのは、横断道路を利用するプロジェクトではございますが、横断道路にどうしても必要という性格のものではございませんので、これは法案とは別個のものというふうに考えております。
○三浦(隆)委員 例えば東京都で東京都独自の案を海上にいろいろと考えられる、神奈川県で神奈川県独自の案を考えられる、あるいは千葉県が千葉県独自で考えられるというのは、それは幾らでもあり得ることだ、現在にしろ将来にしろあり得ることだと思うのです。今、東京、神奈川あるいは千葉をめぐって、大変すばらしい案ではあるけれども、逆にまた極めて微妙な問題も絡んでいるときに、国の一つの大きな機関である運輸省がそのさなかに案を持ってこられるというと、大変事態が紛糾を来してしまうと私は思うのですね。ですから、むしろこれは、千葉県側でやるとかいうならそれに対して運輸省なり建設省がアドバイスするのはまだあり得るかと思うのですが、今の段階で運輸省が考えられると大変に問題であろうというふうに思います。 いずれにせよ、運輸省がこういう構想を一度検討されたということは、また後ほどもう一回蒸し返しが出て、別個にであれ独自であれ話題になるかもしれませんが、そういう折はいたずらな混乱を来しませんように、こういう運輸省構想推進のときには事前に速やかに関係諸団体のすべてと十分に協議をするというふうにして進めていただきたい。これは運輸省に特にお願いしたいと思うのですが、いかがですか。
○染谷説明員 このような大きな構想を進めるに当たりましては検討課題も多く、また、関係者も非常に多いと思います。言うまでもなく、そのような方々との話し合いをいたすことは当然のことでございまして、先生御指摘のとおり運んでまいりたい、こういうふうに思っております。
○三浦(隆)委員 次に、東京湾横断橋建設に伴います交通安全対策についてなんですが、初めに、日本船主協会、全日本海員組合、日本内航海運組合総連合会、日本パイロット協会、日本旅客船協会、日本船長協会、日本航海士会といった海事関係七団体によります建設大臣、運輸大臣、海上保安庁長官、日本道路公団総裁にあてました「東京湾横断道路建設計画に関する要望について」というのがございます。昭和六十年七月八日付の文書ですので既にごらんいただいているかと思いますが、要点のところだけちょっと見ますと、この海事七団体としては、「東京湾内においては、かつて危険物積載船による重大海難が発生したこともあり、本計画によって東京湾の過密な状態にいっそう拍車がかかり、船舶の安全かつ効率的運航に極めて重大な影響が生じ、加えて、湾内運航企業の経営と従業員の雇用にも深刻な問題が生ずるため、われわれは当初からこの計画に反対の立場をとり、」というふうな表現で、基本的に反対だ、あるいは本計画は推進すべきでないというふうな表現がございます。 その後、この法案の内容も手直しされまして、川崎側といいましょうか、橋が地下の、海底になったり変わっておりますので、この文章からは大分変更があるとは思うのです。しかしいずれにしましても、海事七団体がこの横断橋建設に対して極めて注目をし、また大変不安な気持ちを抱いていることはこの文案からも察せられるところだと思うのです。そこで、大臣としましてこの海事七団体の陳情書につきましての御所見を承りたい、こう考えます。
○江藤国務大臣 私どもがこの横断道路をつくりますのに一番留意すべきことは、海上の安全であるということは論をまちません。したがいまして、海事七団体の御要望については謙虚に受けとめておるところでありまして、御承知のように、海上交通安全調査委員会、これは委員長が前の東京商船大学の谷学長さんでありますが、ここで学識経験者に御参集をいただいて、海上交通の実態あるいはまた及ぼす影響等について調査検討をお願いしてきたところでございまして、その結果、昭和六十年にはこの委員会の審議も踏まえて川崎側十キロを実はトンネルにする、こういうことにいたしたわけでございます。昨日の委員会におきまして、同じく前の商船大学の岩井教授、現在東海大学にいらっしゃるわけですが、岩井教授は、十分に注意を払えば海上の安全を確保することは不可能ではない、こういう口述をされたと私は承っております。 したがいまして、一番問題は、こちらの方は十キロはいいわけですから、向こうの五キロの橋梁部分ですが、ここは御承知のようにほとんど滞留する船舶も少ない、それから干潟もございまして、ノリの養殖ですとかいうことでここをトンネルにできなかったのは、非常に浅いということ等もあったそうでありますが、そういうことで、ふだんは大型の船舶はほとんどここは航行しないところであります。しかしながら、これらの関係者の皆さんの御心配はあることでありますから、これらの委員会に代表者の皆さんも御参加をいただいて、御安心ができるような論議をしていただき、それに対して私どもも細心の注意を払い、対策を講じて、そういう御心配を払拭するようにいたしたい、こう考えております。
○三浦(隆)委員 大臣がこうした海事七団体の陳情書に対して謙虚に受けとめられて、法案の方にもそれが反映されたということで、これは大変すばらしい、よいことだと思います。言うならば、法案の審議、事前にいろいろと打ち合わせしているといろいろなトラブルというものは事前にかなり解消できることだろうと思います。今後もぜひそういう姿勢でお願いをしたい、こう思います。 続きまして、日本海難防止協会によります「昭和六十年度東京湾横断道路海上交通安全調査結果(概要)」というのをいただいたわけですけれども、この五ページ目のところに「東京湾横断道路計画案による橋梁等による船舶に与える死角影響調査」というのがございます。私も専門家でありませんのでよくわかりませんが、人工島をつくることによって死角ができる、それが船の航行安全上に問題があるんだということで、この図によりますと、同じ人工島でありましても平行して走っているときには、大きな人工島でない限りそれほど支障がないようであります。ところが、走っている船が急にターンをしますとこの死角で一瞬にとらえ切れない、大変難しい問題が起こるというふうな説明があります。 そこで、今度の葉そのものは、今言った人工島、小そうございますけれども、先ほどの運輸省案によると今度は大変大きくなってまいります。小さいところでさえも、平行して走っているときにはまだまだ大丈夫だろうけれども、走っている船が急にターンすると危ない、こういう調査が出ているとなると、これもやはり結果的に無視できない大きな問題もあるだろう。言うならば、従来はこの種の事故は起こらなくても今後起こり得る可能性があるという指摘でございます。ここに危険が生ずるというふうにはっきりうたわれたということですので、この死角問題に対する安全対策を具体的にもし検討されたとするならばどのようにお考えでしょうか。
○萩原政府委員 それは先ほど大臣が申し上げました海上交通安全調査委員会の場におきましていろいろ御討議をされましたうちの一つのものであろうと存じます。現在、それの具体的な対策、こういう問題が起きたときにどういう対策をすればその危険が除去できるか、そういう具体的な対策について最終の詰めをやっている段階であると承っております。 そして、そのうちである程度決まりましたといいますか、共通の問題として解決策がとらえられました問題については、最終レポートの中に書き込まれることになると存じますけれども、まだいろいろな御議論があって、もう少し検討を要するというような問題については今後の課題として残されることになると存じます。そういうものは事業実施の段階までにいろいろ検討させていただきまして、コンセンサスを得るようにいろいろな協議を進めさせていただく、こういう段取りになろうと存じます。そういうふうにまた取り計らいたいと存じておる次第でございます。
○三浦(隆)委員 この調査研究の報告によりましても、人工島に対する交通安全対策というのはまだ余り十分検討されていない、これからの多くの問題点があるようです。しかし、研究途上であれ現実に橋がもう間もなくできていくことを考えますと、ひとつ早急に詰めていただきたい、このように考えます。 それから、横断橋が通ることによりましていろいろな事業体にそれぞれプラスあるいはマイナスの影響が出てまいります。端的には、フェリーのような会社の場合にはさっぱりというふうになって、経営上もがたがたになる、そこに働いている人たちにも大変身分上の不安定が起こるだろうと思うのですが、そうした湾内運航企業の経営並びに従業員の雇用不安への対策というものに対してどのようにお考えでしょうか。
○萩原政府委員 このように海上に橋をかける、あるいは今回はトンネルが一部ございますけれども、このような事業を行う場合に、この新たな道路が開通をするまでの間は定期旅客船などはそのまま営業をしていられなければならない、開通をしたその途端に、例えばお客さんが減ってしまうというようなことになるわけでございますから、その問題の解決策というのは非常に深刻であることは十分認識をいたしております。そのため、この一般旅客定期航路事業その他の海運事業の企業経営や従業員の雇用に与えます影響については、今後慎重に検討を進めていくとともに関係機関及び関係者とも十分調整を図って、適切に対処してまいりたいと考える次第でございます。 従来このような事例が全国各地でございますので、そこら辺の事例も十分参考にしながら適切な対処方策を探ってまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○三浦(隆)委員 海の方の工事が進みますと、そこで漁業に従事されている人たちにも大変影響を及ぼして、その漁民に対する補償というのも現実にいつでも行われてきているわけです。それで同じように、この橋さえなければ無事企業が営まれたものが、橋ができることによって直接的な影響をまともに受けて左前になるという場合には、漁民が補償を受け得るものならば、この関連企業というのも当然補償の対象になり得るのじゃないだろうかと思うのですが、その考え方はどうでしょうか。
○萩原政府委員 補償という言葉の定義が非常に複雑でございますので、私どもは今すぐにここらの問題に対して補償として対応するというふうには申し上げかねるわけでございますけれども、いずれにいたしましても適切な処置というものが必要であろうというふうに考える次第でございます。
○三浦(隆)委員 本来ですと、道路をつくるときに立ち退きを迫られる住民が反対運動を起こして、そのために大変な期間を要したりして多額な補償あるいは替え地とかという問題が起こるわけです。 今回の場合には直接影響を受けるそうした船会社なり、そこに働く人々が大変紳士的な対応でありまして、今直ちに何らの阻止運動を起こしているわけではない。としますと、反対運動を直接にした人のときには注目を浴びて、何らかの補償といいましょうか名目はあれですが、あって、紳士的に対応する者は検討しますということで終わって具体的には実りがなくなってしまうということになると、これはやはり問題であろう。補償という名前がどうかは別です、金額も別でありますけれども、こうした直接に本当に影響を受ける企業なり事業なりがいるのだというこの事実に注目してひとつ十分に、言うなら決着がついておらないうちに法案が通るかもしれませんが、通った後も決して忘れないでそれらの人々に対する対応をしていただくということを期待したいと私は思うのですが、いかがでしょうか。大臣と局長の両方からお答えをいただきたいと思います。
○江藤国務大臣 ちょうど川崎側の方はカーフェリーの基地が実はございまして、直接に影響をいたします。川崎から私の宮崎へ通うカーフェリーの航路が、工事が始まりますとちょうど立入禁止の水域内を横切って我が日向の国へ行く、実はこういうことになりますわけで、私もこれはかねがね非常に関心を持っておるのです。 道路局長は補償という言葉を使うことをちゅうちょいたしたわけでありますが、それは現段階ではそうでありますけれども、せっかく営業されておる、そういうカーフェリーに限らずそのほかにもあるかもしれませんが、そうした人たちの経営が成り立たなくなるということは明らかに横断道路によるものでありますから、そのときには十分にそれらの問題は御相談をさせていただいて、そして食い逃げをするようなことは絶対にいたしません。そういうことをやったら、せっかくのこれほどの大事業が皆さんに喜んでいただけないという結果になるわけですから、十分そのときは御相談をさせていただきます。こういうことで本日のところは御承知おきをいただきたいと思います。
○三浦(隆)委員 次に、東京湾横断橋の建設後に予定されます交通安全対策の問題についてお尋ねしたいと思います。 初めに、神奈川県議会議長の名によりまして内閣総理大臣、建設大臣、自治大臣あてに「東京湾横断道路建設に関する意見書」というものがこの昭和六十一年三月二十日付で出されているわけでございます。内閣総理大臣、建設大臣、自治大臣とございますので、それぞれの担当の方からこの意見書に対します御見解をお尋ねしたいと思います。
○萩原政府委員 三月二十日付のこの意見書、確かに拝見をいたしております。 それで、この中で述べられておる意見の具体的な問題といたしましては「関連広域幹線道路網の整備、環境対策及び工業制限諸制度の見直しなど、かねてから本県が要望している事項について特段の配慮」をするようにということでございまして、これは私が昨年の九月二日にいただきました要望書と御趣旨は同一であろうというふうに認識をいたしております。この解決につきましては、先般申し上げましたように、全面的にこの御要望にこたえられるように努力いたしたい、このように考えておる次第でございます。
○三浦(隆)委員 細かいことはまたこれからお尋ねいたしまして、まず、この意見書総体に対する感想といってもいいし所見といってもいいものを大臣からひとつお願いをしたいと思います。
○江藤国務大臣 これだけの大きな横断道路ができるわけでありますから、それを受け入れる側の神奈川県あるいはまた関係住民においてはいろいろの御心配をなさることは至極当然のことであると思います。したがって、それらに対する御懸念が要望書として上がってきておるわけでありますから、私どもはそれを受けとめて、そして誠意のある御説明をしないとこの事業は進まないということでありますから、誠心誠意私どもの意のあるところをお伝えするようにしたいと思っております。 また、個々の問題について御要望をいただいて以来、この対策等を既にずっと検討を進めておるところでございまして、詳しいことにつきましてはまた道路局長からお答えをさせていただきます。
○三浦(隆)委員 それでは、先ほど来道路局長も言われました広域幹線道路網の整備についてお尋ねしたいと思います。これは、私交通安全対策特別委員会でもお尋ねしたことがございましたし、今ここでも改めて大きな問題になっております。皆様方全員に見ていただけないのが残念でございますが、二つの地図を、ここからではございますけれども、ちょっと大垣あるいは委員長にごらんいただきたいと思います。 ここに東京湾がこうございます。今黄色で太く塗っておりますのが横断橋という形になります。ここでだいだい色にしておりますのが湾岸道路、今建設中でございます。この緑で塗ったのが首都高速でございます。それから黄色の線は第三京浜です。それからこの桃色で塗っておりますのが東名高速なんです。それぞれが東名あるいは第三京浜、首都高あるいは湾岸道路と東京-横浜間を結んで例えば大ざっぱに四本横の線が走っておる、ほかにもありますけれども、一応そういたしますと、これに対する縦の線が実は現在不十分なわけであります。横の線はあるのですが、縦の線が不十分でありまして、現在時点において既に道路は渋滞を来しておるわけであります。 例えば西から、御殿場の方から東京に向けて東名の横浜インターをおりますと、横浜インターからこの首都高へは、それこそ遠い御殿場から横浜に来る時間よりも、横浜市内に入ってからわずかの距離の方が同じような時間あるいはそれ以上かかるという現状に置かれているわけであります。横浜MM21というふうなものがつくられ、港湾が整備されますと、さらにまた大きな車などが通行するようになるだろう。そうすると、横の線も縦の線も踏まえてやりませんというと、道路の交通渋滞はもはや今現在、あるいはもう必須の状態、もうどうしようもない状態にあるわけであります。 これに対しまして、この横断橋の問題が浮上してまいりました。そうすると、先ほどの説明によりましても、十年後開通のときは三万台ぐらいであろう、二十年後には六万台に達するであろうといった場合に、千葉から川崎に着いた自動車が、三万なり六万の流れというものが東京の方に寄るものだろうかあるいは進んで東名なり西へ行くものだろうかと考えていけば、東京へ寄るぐらいならば横断橋を通らなくても行けるのだと考えますと、この車の圧倒的多くの流れは横浜市内を通過して東名へ抜けることは、これまた調査すれば明らかでしょうし、調査しなくても常識的に考えて当然そうなるであろう、こう予測されるわけであります。 ところが、今のところそうした道路の整合性が何ら大きな案としては浮上しておらないということでありまして、何としてでもこれは早い時期のうちにこの線を結ぶことを国として考えていただきたい。建設省も運輸省も、それこそ運輸省もその人工島を大きくするというふうなことよりも、これをやればまた死角の問題などややこしいのですから、それよりも、今もう交通渋滞なんですから、そしてさらにこれが確実によりより交通渋滞が広がることが目に見えているのですから、基本的にこの道路網の整備というものを何とかお考えいただけないものだろうかということであります。 それについて、神奈川県としては川崎の方の縦貫道路を何とかしてほしいということであります。今の地図をもうちょっと拡大いたしますとこんな形になるのですが、これが先ほどの東名高速、そして並行する二四六、東京へ行きます、そして第三京浜、そして首都高速、湾岸道路となりますが、ここの道路が現在欠けておるわけです。これは、今赤で太く抜きましたのはないのです、本当に通っているのは。たまたま横浜バイパス、十六号線とあるのですが、いい線なんですけれども、実際には大変な車の量なものですから、どうにもならないということでして、そこに新しいものをどうしても結ぶ必要があるということなんです。 さて、そこで昨年からことしにかけて再三にわたり神奈川県なりが要望しております。一つが川崎縦貫道路の問題です。先ほど説明をいただきました川崎縦貫が十五号線までは結ぶといいますと、大臣もちょっとごらんいただきたいのですが、十五号線というのはここまでしかないわけです。ここから先がないわけですね。全般的な長さから見ていただいて、ここを結ばなければならない道路がわずかここの十五号でとまってしまったのでは、それから先がまたひどいことになるじゃないか、太い道路で途中までぱっと行って、後で急に道路がなくなっちゃう、取り残されてしまうじゃないかということですから、これではどうしようもないので、何とかこの川崎縦貫道路というのを速やかに東名に抜けるように持っていっていただけないものかということで、まずアバウト的なところで大臣の御見解をお尋ねしたい、こう思います。
○江藤国務大臣 これは川崎市と御相談を申し上げ、神奈川県と御相談申し上げるときに、一番大事なことでありますから、これは十五号線だけでなくて高速道路まで何とかして延ばさなければいかぬということで、私、就任したときからこのことはいろいろときょうまで検討させていただいてまいりました。十五号のところまでは、いわゆる直轄でいよいよやるということになったわけですが、残りはいろいろな手法を講じて、これから用地買収がどの程度進みますかということが非常に大事になってきますが、きょうも昼に道路局長と話をしまして、何とか横断道路ができ上がるまでには川崎縦貫道路というのはでき上がることはできないかな、一緒に完成することはできぬかなという話を実はいたしまして、やはりそれには何としても用地交渉がうまくいきますかどうか、地元の御協力をぜひお願いしたい、こういう話をきょうの昼もしておったところであります。
○三浦(隆)委員 それからもう一本、もう一度また大臣、恐れ入りますが図をごらんください。 これが横断橋で、ここが川崎縦貫道路です。ですから、来た車がここを通ってこう行くのは、まあ常識的にわかります。今度は帰りです。西からの帰りは、ここまで行くか、途中からこの道を通っていくかというと、手前の道から曲がっていくというのがこれまた普通に考えられるところだろう、こう考えるわけです。 そこで、東名横浜インターと湾岸道路を結ぶ道路網の整備に関連しまして、東名高速道路の横浜IC周辺は、現在でも大変に交通渋滞で悩んでおります。そこで、横断道路の完成等将来の交通需要に対し、東名高速道路と東京湾岸道路を連絡する規格の高い幹線道路の整備が必要だ、こう考えるわけであります。この方法については、私の方は特段の注文は一切ございません。とにかく車の交通量が激増することは目に見えておるのですから、何らかの方法でお結びいただきたい。そこで、川崎縦貫道路でさえも用地取得が大変困難だと言われておりますと、これは横浜も用地取得が困難なのは全く同じ条件、あるいはそれ以上に困難であるということであります。そうすると、別に二つに決して固執するものではありませんが、二つ出てきますのは、易しい、難しい、お金がかかるという論点を別にして、用地買収をしないで済みそうだというのが太く赤で塗ったところで、国鉄の線路が通っているわけです。そこのところを地下なり上を通す方法が考えられるか、あるいは今横浜バイパスという大変広い道路があります、その地下の方を、建設省、これはお持ちですから、そこのところを御利用いただく方法が一つ考えられるか。先ほど言ったように、決してこの二案に固執するものではないのですけれども、とにかくこれをつくっていただかないと、横断橋はできる、車が三万台が六万台とふえてくる、こうなって、さらに償還後、車は料金が割引されてくればなおあるいはふえるやもしれないというふうなことで、今の東名横浜インターと湾岸道路を結ぶ道路網の整備というのはどうしても必要不可欠な問題だろう、こう考えるわけです。 ただ、これまでのところは積極的な御審議をいただいておりませんので、にわかに答弁も御困難かと思うのですが、将来の見通しとして、そういう道路をつくる必要性があると私は思います。これについて、まず大臣の御所見を承りたい。
○江藤国務大臣 私は素人ですけれども、横断道路が始まりまして、年じゅうこの地図とにらめっこしております。そうすると、横浜から金沢まで湾岸五期を早く完成して、そして湾岸道路を早く完成させる必要がある。それからもう一つは、何といっても一番ややこしいのは、用地買収を含めて川崎縦貫道路であろう。それからちょうど真ん中の保土ヶ谷バイパス、これも東名につないでいかなければいかぬ。それからまた金沢から首都圏中央連絡道路、これもやらなければいかぬ。 それで、きょうも午前中ちょっと道路局長が申し上げましたが、約六兆円から七兆円かかるという大工事でありまして、私らの宮崎の山岳地帯でそんな金を入れたら、まるで宇宙基地みたいなのができるがな、こう思って聞いておりましたけれども、とにもかくにも天文学的な金、一兆一千五百億だけれども、これを完成させるために周辺に入れる金はもっと大きい。その方が余計かかる。それだけに、やはりまた地域の便益、経済効果に役立つと私は思っておるのです。しかし、何としてもこれは成功させなければ首都圏の道路交通網の整備という大目的に沿わないわけでありますから、あらゆる困難を克服して、私どもはこれらの完成努力をいたしたい、こう思っております。 〔委員長退席、野中委員長代理着席〕
○三浦(隆)委員 それでは次は、工場制限法等の見直しの問題について国土庁、通産省ですか、お尋ねをしたいと思います。――連絡してなかったですか。じゃ連絡不十分だったね。そうすると、工場等制限の問題というのは関係ありますか。――それでは、細かいことは抜きにして、これまたアバウト的なお答えで結構ですので、大臣からお答えいただきたいと思います。 実は、昭和五十九年三月に神奈川県工業制限諸制度研究協議会がまとめた資料がございまして、なぜ工業等制限法あるいは工場立地法、工業再配置促進法が必要になったのか、公害問題、その他絡んで、まず必要性を認めております。その上で、その法ができてから法の効果がどんどんと広がりまして、神奈川の京浜工業地帯が明治以来というか、大正以来大変大きな役割を担っていたのですが、たまたま、今大変に古くなってまいりました。千葉県が大変新しいのですが、神奈川県が大変古いわけです。 さて、ここでつくりかえないわけにいかなくなってしまった。そして同時に、法の結果、つくりかえるにつくりかえられなくなって、工場がくしの歯が抜けるようにだんだん移転を迫られてくる、それに伴って関連の中小企業もまただんだん移転する、働く人もいなくなってくるというので、今まで大変活況を呈していた地域が逆に今過疎的な現象すらたどるようになってきて、工業三法が大変効き過ぎてきた。何とかこれを見直してくれないと地域の活性化に役立たないという不安を感じてきたわけです。同時に、横断橋の建設に伴いまして、古い京浜工業地帯に対して新しい地域はこうした法の制限とかかわりなく繁栄が約束されようとしているという焦りもございまして、大変な訴えが出てきております。 時間もありませんので、工業制限法の見直しが設備更新期の工場の設備更新阻害への対策、施設改善計画の中断等による技術革新阻害への対策、工場移転による雇用不安現出への対策、地域経済の脆弱化防止への対策とか細かい項目に分かれておりますが、いずれにしましても工場三法を見直してもらえないだろうかという要望でございます。この要望についてのお考えを大臣からお聞かせいただきたいと思います。
○萩原政府委員 先生御指摘のように、工場三法のある意味の効果といいますか目的が出てまいったのでございますけれども、それに対して一方でまた、別の問題も惹起したということが今非常に御議論になっております。先ほどお答え申し上げましたように、この所管庁でございます国土庁でもその問題の所在を認知いたしまして、この際根本的に調査をしてみよう、そして将来どういう形がよろしいのかということについて根本的に見直してみようという立場で今度調査に取りかかられるということでございます。 私どもといたしましても、その調査に側面からいろいろ御協力申し上げますとともに、また地方公共団体の御意向もお伝え申し上げて、できるだけ地元公共団体の御要望が達成できますように努力をいたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○三浦(隆)委員 どうもありがとうございました。質問を終わります。
○野中委員長代理 瀬崎博義君。
○瀬崎委員 まず、本来なら道路公団総裁に伺いたいのだけれども、きょうは理事が見えておりますから伺います。 東京湾横断道路の建設の必要性について、私ども共産党はこの必要性はさらさらないと考えているわけなんですが、しかし、今その必要性のあるなしを問うわけじゃないのです。政府はどうしてもこれを建設しようというわけですが、その場合、日本道路公団が建設、維持管理に当たるのが最も常識的だ、これは我々だけじゃなくて一般国民自身そう思うと思うのですよ。しかし、にもかかわらず特別に民間会社をつくって建設をさせ、でき上がったものを公団が引き取るという仕掛けになったわけですね。その理由について公団の側はどう考えているかということなんです。 すなわち、公団の持ってい係る技術力、資金力、経営能力、これが不足しているから特別な民間会社につくらせなければならないとお考えか、あるいはまた政府の政策がそうなったから公団としてはそれに従うだけだ、こういうお考えなのか、いかがでしょう。
○戸谷参考人 特別措置法案に定められる建設方式は、現在の厳しい財政事情のもとで内需振興を図るために早急に事業を実施する必要があることから、国が総合的に判断して資金力、経営力、技術力、各面において民間活力を導入する方式を採用したものと理解しております。
○瀬崎委員 何でもかんでも結局民間活力が万能薬みたいな話になってしまうのですね。 そこで、限られた時間ですから焦点を絞りたいと思うのですが、東京湾横断道路の事業費総額一兆一千五百億円ですね。その資金構成を見ますと、出資金六百億円、借入金が一兆九百億円。このうち民間から調達する資金は、まず出資金のうちの二百億円、それから借入金は道路開発資金二千五百億円の半分の千二百五十億円、開発銀行と民間からの借入金合わせて二千二百億円としておりますが、この区分けはまだ決まってないということだけれども、開発銀行分の一千億を上回ることはないだろう。八百億円と仮定すれば民間資金の方は千四百億円程度となりますね。それから民間引き受けの政府保証債、これは純粋の民間資金とは言いがたいとは思うけれども、原資が民間だということでこれも一応民間資金にする、これは三千八百億円。そうすると、いわゆる民間資金というのは、こういうふうに幅広く見ても六千六百五十億円、事業全体の五七・八%程度のものではないかと思うのですが、公団、いかがです。政府でも結構です。
○萩原政府委員 今先生御指摘の数字は、現在私どもが試算として持っております資金構成から見ますとそのとおりでございます。ただ、例えば道路開発資金にしても、千二百五十億円の民間資金の調達がなければ二千五百億円になり得ないわけでございますし、あるいは政府保証債にいたしましても、その発行といいますか、いわゆる実際の募集方法とかそういうものを考えました場合に、従来の公団方式とはかなり違うというような問題もございますので、一概に五七%というぴったりした数字であらわさるべき問題ではなかろうというふうに考えております。ただ、私どもは、何といたしましても約八割のものが会社で調達をしなければならない種類のものであるということで、大変民間資金の活用ということが言えるのではないだろうか、こういうふうに認識をいたしているわけでございます。
○瀬崎委員 今後当然のことながら事業の進行に伴って変動があるだろうけれども、現在は民間資金という性格のものは大体五七、八%程度ということなんです。これはお認めになっているわけですね。大体私の言った数字ぐらいになるのではないかというようなお話じゃなかったのですか。
○萩原政府委員 民間資金という定義にもよりますけれども、今先生が御提示くださいましたものが民間資金であるということであれば、そのとおりでございます。
○瀬崎委員 だから、同じような定義で比較してみないと、会社ごとに異なる定義を置いたのではこれは比較にならないですから、それと同じように見た場合、それでは関西国際空港株式会社、これはもちろん株式会社ではあるけれども特別立法によって設立された世に言う特殊法人、つまり半官半民の会社ですね。これは第一期工事の総事業費が一兆円なんですが、これを今と同じような概念で分けてみたらどうなるか。結局、出資金の中の民間出資金が二百億円、それから民間からの借入金が千二百億円、それから縁故債が九百億円、それからこれも同じく民間引き受けの政府保証債三千六百億円、これは開銀融資を千三百億円としているわけなんですが、開銀融資の方は一応公的資金の方に入れてであります。そうすると、合計五千九百億円ですから、東京湾横断道株式会社の官民資金比率と同じ振り分けをすれば、ざっと五九%が民間資金ということになるのではないでしょうか。これは運輸省、確認しておきたいと思います。
○竹内説明員 政保債について先生のおっしゃるようなことで民間に入れるということにいたしますと、おっしゃるとおりでございます。
○瀬崎委員 今言いましたように、政府保証債を純粋の民間資金に入れるのは多少幅があるのだけれども、入れたとして勘定したわけですね。そうすると、つまり、商法に基づく全く普通の株式会社として今度つくろうとしている東京湾横断道路株式会社よりも、やや官に近い関西空港会社の方がむしろ民間資金をたくさん使っている、こうなるわけですね。決してこういう方法をとったから民間資金を特別にたくさん集めているという形になっていない。まずこのことが一つ言えると思うのです、同じような振り分けをしたわけですからね。しかも、片や関西空港株式会社の方は特殊法人ですから、ほかのこういう特殊法人だって政府保証債は幾らもあります。ところが、商法に基づいてつくられるこの新たな東京湾横断道路株式会社、こういう民間会社に政府保証がつくというのは初めてのケースということはもうこれまでもお答えになっているとおりですね。 そこで伺うのですが、なぜこういう純粋の民間会社の借入債券発行に政府保証をしなければならないのか。もし政府保証をしなければどんな支障が生ずるというのか、これをお聞きしたいのです。
○萩原政府委員 御質問、二つございまして、民間資金が関西空港株式会社と比べて幾らかパーセントが、二%ぐらい、先生の御指摘では下がるわけです。その点で民活とは言えないんじゃないかという御指摘でございますが、実は私ども、ほかの所掌のことで申し上げるのはどうかと存じますが、新聞その他で報道されました当時の報道によりますと、関西空港株式会社も特殊法人ではございますが、新たに民活を導入する、民間の資金を導入する一つのモデルケースとして出発されたというふうに伺っております。そのモデルケースと大体似たような資金構成ということで、資金の面からいって民間資金の活用を図らなかったということにはならないのではないかというふうに認識をいたしております。 それから第二点の、この会社につきましてなぜ政府保証をつけなければならなかったかということでございますけれども、これはこの東京湾横断道路の資金コストの問題にやはり帰着をいたすものと考えます。この東京湾横断道路の採算性を確保するためには六%の資金コストの維持が必要でございます。その資金コストを構成するために、一般の民借ではなかなかこの六%の資金コストが達成できないということで、今回割引債を含む政府保証債の発行をお願いしたというものでございます。ただし、この金利は今後どのように変動するかということがございますが、あくまでも今の時点といいますか、予算原案をつくりました時点での金利として一応つくってございますので、この試算は今後実際の金利の変動に基づきまして、十分変更があるものであることはひとつ御理解いただきたいと存じます。
○瀬崎委員 つまり、今みずからお答えになったように、全く純粋の民間会社として設立させておきながら、資金コストを低くするためにわざわざ普通の株式会社にしない政府保証をしてやるんだ、極めて大きな特典であることを今おっしゃったわけです。 それから、関西空港と東京湾と、どっちも民活でつくられた同じ会社だとおっしゃいました。確かに民活導入という点では一緒だけれども、設立根拠は全然違うのですね。片っ方はまさしく特別立法によって設立、片っ方は商法によってつくられた一般の株式会社と異ならない会社。これはやはり会社の性格、内容に相違がある。これはまた後で申し上げます。そういう違いがありながら、実際には公的機関に近い関西空港の方がたくさん民間資金を利用し、東京湾の方の民間資金の利用の方が少ない、こういう逆転現象がありますよということだけは、ここではっきりさせておきたいのです。 そこで、では先ほど疑問を呈しました、なぜ日本道路公団にやらせないのか、非常に謙遜した答えをされたのですけれども、六十一年三月末見込みですが、道路公団の借入金の総額と、それに占める公的資金、民間資金の割り振り、先ほどから申し上げている概念でいいのですが、どうなっているでしょうか。
○篠原参考人 お答えいたします。 道路公団の昭和六十一年三月末現在の調達資金の残高構成という意味で申し上げますと、借入金に、さらに政府からいただいております出資金というものも含めた意味でということで構成を申し上げますと、政府の引き受けによる引受債が六○・七%、それから政府の出資でいただいておりますのが四・八%、そのほか政府の保証で発行しております道路債券の調達によるのが二〇%、その他民間からの借入金、外債、世銀借款等々が一五・五%というぐあいに相なります。
○瀬崎委員 ですから、今言いましたように、政府保証債についてもいわゆる民間引き受けの場合は、原資が民間だということでこれを民間に入れれば、要は民間資金のトータルはどうなるのですか。
○篠原参考人 先ほど二〇%と申し上げましたのはちょっと訂正させていただきます。一九・〇%でございます。 政府保証債による一九・〇を民間のもろもろの借入金調達の一五・五に加えますと三四・五%に相なります。
○瀬崎委員 大体道路公団でも全体の約三分の一以上は民間資金というものを既にちゃんと活用しているわけなんですよ。 同じように見た場合に、首都高速道路公団、これはきょうお呼びしてないので一応私の方で概算を調べておいたのですが、同じく六十一年度末で、民間資金構成、大体今のような区分けでいけば四〇・六%、それから本四架橋公団の場合でざっと四一・二%ではないかと思うのですが、これは政府側に確認しておきたいと思うのです。大体そんな程度ではないか。
○萩原政府委員 六十一年三月末現在の資料によりますと、首都公団では、政府保証債が三四%、それから民間からの債券等による借入金が一四%でございますので四八%になります。それから、本四公団におきましては、政府保証債等が一九%、民間からの債券等による借入金が四三%でございますので六二%ということになります。
○瀬崎委員 私の申し上げているよりも政府の計算の方が大分高いのですが、そんなに差があるかね、そんなことはないと思うよ。それだったら、それこそ何もわざわざ民間会社をつくらなくたって、公団で十分民間資金は活用できることになっちゃうよ。私の言っている数字の方が正しいですよ。
○萩原政府委員 失礼いたしました。ただいま国費を除いて、その残りの金額で出しておりましたからそんな数字になってしまいました。
○瀬崎委員 大体同じような種類の公共事業をやっている公団の資金構成を見た場合、民間資金の比率というのは、少ない日本道路公団の場合でも三五%、多いところへいけば四一%、四割を超えておるわけですね。今度鳴り物入りで民間活力導入だ、民間資金を大いに活用するんだといってつくった東京湾の場合で五〇%台なんですね。それだったら、実績、歴史を持っている公団で、この部分に関してのみ民間資金の導入を図って十分できると私は思うのですよ。何も民間資金活用のためにこういう財界にとって便利な会社をつくらなくてもいいように私は思うのですね。まずそれが資金の問題です。 次に、こういう巨大な工事の発注方式といいましょうか請負方式といいますか、この問題なんですが、建設大臣は予算委員会で、こうした民間会社でやらせる理由として、短期間に効率的に事業を中止することなくやっていくために民活を取り入れてやろうという制度だ、こうおっしゃっているわけなんですね。ところが民間会社の場合は、普通、工事発注に当たって請負契約でやるわけですね。これにはちゃんと工期も決められるわけですね。万が一この工期を無視して大幅におくれたりしますと、それこそ違約金を取られたりあるいは損害金を要求されたりする。いやでも応でも工期内にやらなければいかぬし、早ければ早いほど確かに利潤も多くなる。 ところが、この東京湾横断道路の場合には、一応工期約十年といってはおるものの、あるいは建設費九千百億円といってはおるものの、こういうものは建設協定に盛り込んで決めるわけなんでしょう、公団と新しい会社との間は。その場合に、じゃ普通の請負契約につけられるであろうような工期であるとかあるいは請負金額、そういうものを守らせる仕掛けは一体何なのか。ちょっと聞いたところでは、いわゆる通常こういう工事請負につけられる保証人、こういうものはつけさせないとか、ペナルティー措置もないというふうに聞いているのですね。延びたら延びたでそれはそれで認めよう、かかっただけの費用は払っていきましょう、どうもこういうことになるようなので、これでは大臣の言われるような効率的ということに結びつくかな、こういう疑問を持つのですが、要は建設協定の中身ですね。今私が申し上げましたような点についてはどういうふうになるのだろうか。
○萩原政府委員 先ほどの資金の構成の問題につきましては、数字の面では先生おっしゃるとおりだと存じますけれども、その実際の調達方法とかその自由度とか、そういうものを考えた場合に、やはり民間資金の活用の面が多々あるのではないかというふうに考えておる次第でございます。 また、後で御指摘の建設協定の問題でございますが、この建設協定は、東京湾横断道路の建設のうちに用地買収とその一部を公団が実施をし、会社は建設工事全般を担当するという項目。それから第二番目として、公団は代金を供用開始後長期間に分割して会社に支払う。第三番目は、管理は会社と公団とが協定を締結して、その定めるところに従い会社が行う。それから四番目に、施設の引き渡しの方法等に関する事業について、あるいはその他建設を行う上で必要な事項を定める。大体この四項目を大きな柱といたしまして、協定を会社と公団が取り結ぶ、こういうことが法案の中に明記されているわけでございます。 その具体的な内容については今後検討することになりますけれども、今先生がおっしゃいましたように、工期は幾らおくれてもよいとか、あるいは請負といいますか、総体金額が幾ら変わってもいい、そんなような協定になるはずがないのでございまして、これは当初、こういう条件でこういうふうに考えた場合には総工費は幾らである、またいついつまでにこれを建造する、建設する、こういう取り決めは当然協定の中に入ります。そして、もしそれに違反した場合にはそれなりの、例えば違約金を払うなり、そういうことは当然のことながら考えられるわけでございます。 ただし、いわゆる天災、不可抗力のような問題あるいは物価の予想もしない変動であるとか、そういうような問題については、当然のことながらそれなりの担保をしませんと、それをこの会社が全部背負ってしまうということになってしまいますと、これは大変なことになりますから、そういう合理的な変更要因については、当然変更の用意がございますが、何ら合理的な要因がないあるいは会社が責任を負うべき要因による変動については、当然のことながら会社がそれを負うということでございます。
○瀬崎委員 時間の関係があるので、もう少しこの協定の問題を詰めたいのだけれども、もう一つは東京湾横断道路株式会社それから関西空港株式会社、道路公団、この三つの会社と政府の監督行政とのかかわりの問題なんです。 まず公団の場合は、もちろん国の機関ですから、当然国が設立委員を命じてこれに公団設立の事務をやらせる、これはわかり切った話。それから関西空港の場合もほぼそれに準じますね。 さて、東京湾の場合、これはもう全く会社設立そのものは商法に準ずるわけですから、七人以上の発起人が集まれば、その合意でつくれる、特別政府の意思とはかかわりなくつくれる、法的にはそういうことじゃないのですか。
○萩原政府委員 そのとおりでございます。ただ、その会社と公団が協定を取り結び、その協定を建設大臣が認可するかどうかということは別問題でございます。
○瀬崎委員 会社設立は全く自由。 それから次、役員人事です。道路公団の総裁、監事は建設大臣の任命、かつ副総裁とか理事は建設大臣の認可を受けなければなりませんね。それから関西空港の場合、会社で一応役員を決められるけれども、改めてこれは運輸大臣の認可を受けなければならない、そうなっているんじゃないのですか。
○竹内説明員 関西空港株式会社の役員につきましては、代表取締役の選定及び解職の決議の認可、それから監査役につきましても同様の決議の認可ということになっております。
○瀬崎委員 これも政府の認可を受けなければならないですね。東京湾の場合は、役員はどうなります。
○萩原政府委員 新しい会社の役員につきましては、当然のことながら、法的にそういうような規定はございません。ただし、実質的には日本道路公団がほぼ三分の一の出資それから地方公共団体がほぼ三分の一の出資を予定いたしておりますので、その公団並びに地方公共団体の意思というものは当然のことながら働くというふうに理解をいたしております。
○瀬崎委員 それはそういう注釈をつけなければならないのであって、法的には何ら拘束はされない。 次に、いわゆる資金計画とか事業計画、これについては当然公団の場合はこれまた建設大臣の認可を受けなければなりませんね。 関西空港の場合、これもやはり運輸大臣の認可を受けなければならないんじゃないですか。
○竹内説明員 関西国際空港株式会社の場合には、事業計画のみが認可でございまして、資金計画、収支予算は添付するということになっております。
○瀬崎委員 そうでしたね。事業計画が認可の対象になるのですね。 さて東京湾の場合、この事業計画それから資金計画、これはどうなります。
○萩原政府委員 これは届け出でございます。 〔野中委員長代理退席、委員長着席〕
○瀬崎委員 これも結局認可よりは一級下がって届け出でよろしい、こうなっているのですね。 次に決算関係になるのですが、財務諸表、つまり財産目録とか貸借対照表、損益計算書、これも公団は当然のことながら建設大臣の承認事項です。 関西空港の場合、これは結局運輸大臣への提出をしなければならないことになっていますね。
○竹内説明員 先生のおっしゃるとおり、運輸大臣へ提出ということになっております。
○瀬崎委員 東京湾の場合、どうなります。
○萩原政府委員 特にその規定は設けておりません。
○瀬崎委員 つまり、全く会社の自由裁量なんですね。 今度は利益剰余金の取り扱いですが、公団の場合は積立金として整理をしていかなければいかぬですね、利益金が出た場合。じゃないでしょうか。
○篠原参考人 道路公団の場合は、建設資金の償却に積立留保することに相なっております。
○瀬崎委員 それから関西空港の場合は、もちろん配当はできるけれども、配当制限がありますね。じゃないでしょうか。
○竹内説明員 利益配当の特例というのを一条起こしておりまして、配当はできますけれども、先生おっしゃるとおり、政令で定める率、割合を超えて、「配当を行わないものとする。」そういう制限がございます。
○瀬崎委員 じゃ、東京湾の場合はどうなります。
○萩原政府委員 法的には配当制限について特別の規定はございません。
○瀬崎委員 配当は自由になっているわけですね。 それから今度は、会計検査院の検査との関係ですね。公団と関西空港、東京湾、この三つについて検査の範囲はどういうふうになっていますか、会計検査院。
○亀井会計検査院説明員 お答えいたします。 この検査の権限につきましては院法の二十三条、二十二条によりまして、いわゆる任意検査対象と必要的検査対象と区分されております。
○瀬崎委員 公団の場合、関西空港の場合、東京湾の場合、全く同じ扱いになりますか。
○亀井会計検査院説明員 公団の場合は二十二条によって、それに準拠して検査してございます。
○瀬崎委員 こっちから言わなければならないね。だから、道路公団の場合はいわゆる必要的検査事項の中へ入っているわけでしょう。それから関西空港の場合も同じくこの必要的検査事項になるわけですね、ところが東京湾横断道の場合は、国が出資をしている公団の出資をしている会社、つまり孫になってくるのでこれは任意的検査事項になってくるわけですね。会計検査からも遠い存在になるわけですね。 それから、時間が来たのでもうちょっとなんですが、いわゆる収賄罪の適用なんですよ。これがまた大幅に違うわけですね。公団の場合は公務員とみなされるわけですから一番厳しく適用されてくる。次いで、関西空港の場合はちゃんと第二十五条、二十六条にわいろについての罰則がきちっとつけられておるわけですね。東京湾の場合、このわいろについてはどういうことになりますか。
○萩原政府委員 商法上の会社と同等のことになりますので、あるいは特別背任のようなことがあれば当然のことでございますが、一般の公務員その他にある収賄罪の規定はございません。
○瀬崎委員 つまり、こういう公共事業について回りがちな収賄等について東京湾横断道株式会社は特段の定めがないわけなんですね。 私がわざわざこういう項目を拾い出したのは、いかにこの東京湾横断道株式会社という会社が政府の監督行政の外に置かれているか。極めてこの点、企業活動の方が自由になっているわけなんですよ。そういう点で結局この法律というのは、結果的にはこの会社に優遇措置だけ決めている。で、いわゆる監督、規制の面はできるだけ一般の株式会社並みに大幅に緩めている。こういう点では、これ以上の至れり尽くせりはないと言ってもいいほど前代未聞の財界奉仕の仕組みではないかと私は思うのですね。 だから、この間、中島議員の方は東京湾横断道路そのものが必要性はないんじゃないかということを強調されたけれども、私は、こんな財界奉仕の仕組みをつくってやること自身間違いだ、これは考え直すべきだ、こう思うのですが、大臣、いかがですか。
○江藤国務大臣 それは瀬崎さんと根本的に認識の違いです。あなたたちは国家管理主義、我々はやはり自由主義経済のもとに日本をやっていこうという、いわゆる哲学の相違でありますから、最初から悪いことだという考え方、こんなことは反対だという考え方に立った議論と、創造的な議論とは、それは食い違いがあって仕方がないですよ。しかし、あなたもこの道路ができたらやはり乗っかりますよ。だから反対をせずに、いい面を見てひとつ賛成をしてほしいと思うのです。
○瓦委員長 瀬崎君、時間が参りましたので……
○瀬崎委員 はい、わかりました。 哲学の相違と言われましたけれども、私が強調したのは、結局もうけは財界に、そして負担は国民に、こういう仕掛けは考え直すべきですよ、こういうことを申し上げたのですが、それにお答えいただけなかったのは残念です。
○江藤国務大臣 いや、それは違う。瀬崎さん、このことだけはあなた覚えておいてください。私はこの事業に日本の経済界、財界人は、もうけようと思う人は参加してもらいたくないと思っておるのです。少なくとも世界第二の経済大国に資源のないこの日本の国がなって、これ以上もうかることはないではありませんか。日本の経済人、財界人もおのれをむなしくして、国家、民族のために大きな投資をし、また貢献をするという考え方を持った人たちがここに参加すべきであって、ここでもうけようとか、ここでごまかしをして背任罪に問われようというような人たちは、私は、本来参加すべきではないと思っておるのです。それが私たちの考え方の基本でありまして、財界に奉仕するとか、そんなけちなことを考えてやっておるのではありません。私どもは今まで財界に頭を下げて政治活動をやってきたのじゃないのです。これからもそういう姿勢は貫いていくのです。ですから、そういう色目で見ずに素直な目で、お互い日本人としてこういう問題を眺めていこうじゃないですか。お願いをいたします。
○瀬崎委員 こっちの方が素直だと思うけれども、時間ですから、残念ながら……。 ――――◇―――――
○瓦委員長 この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。 理事木間章君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○瓦委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○瓦委員長 御異議なしと認めます。 よって、理事に中村茂君を指名いたします。 次回は、来る十四日月曜日午前九時五十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十八分散会